JP7238022B2 - 熱硬化性樹脂用射出装置 - Google Patents
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Description
熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の両方を考慮した射出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
長さLは、加熱筒における樹脂材料の滞留時間に比例する。
成形品が大型であれば滞留時間は長くすることができ、L/Dを大きくすることができる。一方、成形品が小型のときは、滞留時間が長すぎると加熱筒内で硬化反応(キュア)が始まる。そこで成形品が小型のときは、L/Dを小さくする。
また、成形品が中型であるときは、L/Dが中程度であることが好まれる。
例えば、1基で、小型、中型、大型の3種類の成形品を射出成形することができる熱硬化性樹脂用射出装置であれば、設備費用が圧縮でき、設置面積が最小となり、好ましい。
前記加熱筒は、前記ノズルと前記第1落下口との間に、前記樹脂材料を前記加熱筒内へ落下させる第2落下口を少なくとも1つ備え、
この第2落下口は、着脱自在の蓋で閉じられており、
前記第2落下口は、平坦な受け面を有し、
前記蓋を覆うヒータを外し、前記蓋を外した状態で、前記受け面に載せる第1断熱板と、この第1断熱板に載せられる中間ブロックと、この中間ブロックに載せられ前記ホッパを支えるホッパ取付台とを取付けるようにし、
前記中間ブロックは、上面が前記加熱筒の上面と同じ又は前記加熱筒の上面から上になるようにし、
前記ホッパ取付台は、冷媒を流す冷媒通路を備えており、
前記ホッパ取付台の前記ノズル側の面を前面と呼ぶときに、これらの前面より前記ノズル側の前記ヒータからの熱を遮断するために、
前記ホッパ取付台の前面に第2断熱板を付設したことを特徴とする。
前記加熱筒は、前記ノズルと前記第1落下口との間に、前記樹脂材料を前記加熱筒内へ落下させる第2落下口を少なくとも1つ備え、
この第2落下口は、着脱自在の蓋で閉じられており、
前記第2落下口は、平坦な受け面を有し、
前記蓋を覆うヒータを外し、前記蓋を外した状態で、前記受け面に載せる第1断熱板と、この第1断熱板に載せられる中間ブロックと、この中間ブロックに載せられ前記ホッパを支えるホッパ取付台とを取付けるようにし、
前記中間ブロックは、上面が前記加熱筒の上面と同じ又は前記加熱筒の上面から上になるようにし、
前記ホッパ取付台は、冷媒を流す冷媒通路を備えており、
前記加熱筒の外周面において前記中間ブロックで覆う面を除いた面を覆う左ブロック及び右ブロックとを取付けるようにし、
前記左ブロック及び前記右ブロックは、冷媒を流す冷媒通路を備えていることを特徴とする。
前記ホッパ取付台に前記中間ブロックを一体化して、ホッパ取付ブロックにしたことを特徴とする。
前記左ブロック及び前記右ブロックの前記ノズル側の面を前面と呼ぶときに、これらの前面より前記ノズル側の前記ヒータからの熱を遮断するために、
前記左ブロックの前面に第3断熱板を付設し、前記右ブロックの前面に第4断熱板を付設したことを特徴とする。
例えば、大型の成形品に対しては第1落下口を使用し、中型又は小型の成形品に対して第2落下口を使用する。
結果、1基で、小型、中型、大型の3種類の成形品を射出成形することができる。
すなわち、本発明により、成形品の大きさの変化に対応可能な熱硬化性樹脂用射出装置が提供される。
加えて、請求項1に係る発明では、ホッパ取付台とその前方のヒータとの間に第2断熱板を設置した。
ヒータからホッパ取付台へ向かう熱が、第2断熱板で遮断される。ホッパ取付台を冷却する冷媒がヒータからの熱で温められる心配はなく、冷媒の所要量を減らすことができる。
第1断熱板で加熱筒からホッパ取付台へ向かう熱を断熱することができ、落下する樹脂材料がホッパ取付台の箇所で加熱される心配はない。
加えて、ホッパ取付台は冷媒で強制冷却されるため、落下する樹脂材料がホッパ取付台の箇所で加熱される心配はない。
結果、熱硬化性の樹脂材料の温度管理が好ましく行われる。
加えて、請求項2に係る発明では、加熱筒に左ブロック及び右ブロックを付設し、これらを冷媒で冷却するようにした。
左ブロック及び右ブロックは冷媒で強制冷却されるため、落下する樹脂材料が左ブロック及び右ブロックの箇所で加熱される心配はない。
ヒータから左ブロック及び右ブロックへ向かう熱が、断熱板で遮断される。左ブロック及び右ブロックを冷却する冷媒がヒータからの熱で温められる心配はなく、冷媒の所要量を減らすことができる。
結果、熱硬化性の樹脂材料の温度管理が、より好ましく行われる。
請求項2は、主に図5及び図13で説明される。
請求項3は、主に図14で説明される。
請求項4は、主に図9で説明される。
請求項5は、主に図6又は図12で説明される。
請求項6は、主に図9及び図4(又は図11)で説明される。
型締装置11は、金型13を型締めする装置であり、作図の関係で一部(固定盤14)だけを示した。
射出装置移動シリンダ23は、液圧シリンダや電動シリンダが採用できる。
スクリュー移動シリンダ31は、液圧シリンダや電動シリンダが採用できる。
スクリュー回転機構34は、電動モータや油圧モータが採用できる。
すなわち、加熱筒27は、ノズル24と第1落下口37との間に、熱硬化性樹脂材料を加熱筒27内へ落下させる第2落下口38、39を少なくとも1つ備えていることを構造的な特徴とする。
そこで、この例では、距離L1は、スクリュー29の外径の20倍とし、距離L2は、スクリュー29の外径の15倍とし、距離L3は、スクリュー29の外径の10倍に設定した。ただし、距離L1~L3は、適宜変更可能である。
図2に示すように、加熱筒27は厚肉の円筒である。
図3に示すように、蓋41は、加熱筒27の一部を切り取ったような形状のパーツである。蓋41は、ボルト42で加熱筒27に取付けられている。ボルト42の頭は蓋41から突出させない。突出させなければ、ヒータ(図1、符号43~45)の取付けに支障がでない。
図4に示すように、交換部品50は、ホッパ取付台51と、このホッパ取付台51の前面(図面で表側の面。以下同じ)にビス52で取付けられる第2断熱板53と、ホッパ取付台51に上から挿入するボルト54と、ホッパ取付台51の下に配置される中間ブロック55と、この中間ブロック55に上から挿入するボルト56と、中間ブロック55の下に配置される第1断熱板57と、中間ブロック55の左下に配置される左ブロック58と、この左ブロック58に左から挿入するボルト59と、中間ブロック55の右下に配置される右ブロック61と、この右ブロック61に右から挿入するボルト62と、左ブロック59の前面にビス63で固定される第3断熱板64と、右ブロック61の前面にビス65で固定される第4断熱板66と、第1落下口(図1、符号37)の上方開口を塞ぐ盲板67及びボルト68と、図1に示す交換用ヒータ71とからなる。
第1に、中間ブロック55とホッパ取付台51の間にも、断熱板を挟むことができる。加熱筒からホッパ取付台51へ向かう熱をより強く遮断することができる。
炭素鋼(0.5C)の熱伝導率は53W/mKであり、ステンレス鋼(SUS304)の熱伝導率は16W/mKである。
ホッパ取付台51を炭素鋼とし、中間ブロック55をSUS304とすることで、加熱筒27からホッパ取付台51に向かう伝熱量を低減することができ、ホッパ取付台51に供給する冷媒の所要量を低減することができる。
また、ホッパ取付台53は、水などの冷媒を流す第2冷媒通路72を有し、左ブロック58及び右ブロック61は、各々、冷媒を流す第3冷媒通路73を有している。
次に、図5に示すように、ボルト42を外し、蓋41を外す。蓋41が外されると、平坦な受け面74が現れる。ボルト42及び蓋41は保管場所に移し、そこで保管する。
次に、中間ブロック55にホッパ取付台51を載せ、このホッパ取付台51をボルト54で中間ブロック55に固定する。
ホッパ取付台51は、ボルト54を通すためのボルト穴の他に、ホッパ(図1、符号28)を固定するボルトをねじ込むねじ穴75を必要個数(例えば、4個×2列=8個)備えている。
中間ブロック55が小さければ、蓋(図5、符号41)の図5表裏方向の長さを小さくすることができる。
すなわち、図8に示すように、前部第2落下口39にホッパ28を臨ませる。第1落下口37の上方開口は盲板67で塞ぐ。ホッパ取付台51と第3ヒータ45との間に、交換用ヒータ71を被せる。これで、L/DがL3である射出装置20が得られた。
結果、設備費用の高騰を抑制しつつ、1基で、小型、大型の2種類の成形品を射出成形することができる射出装置20が容易に得られる。
また、右ブロック61の前面に第4断熱板66が取り付けられている。交換用ヒータ71から右ブロック61に向かう熱は第4断熱板66で遮断される。右ブロック61の奥に配置される左ブロック(図6、符号58)も同様である。
以上により、設備費用の高騰を抑制しつつ、1基で、小型、中型、大型の3種類の成形品を射出成形することができる射出装置20が容易に得られる。
この変更例では、図4において、別体であったホッパ取付台51と中間ブロック55とを一体化した。
この変更例では、図4に示すボルト56が不要になり、且つホッパ取付台51と中間ブロック55との2部品が、1個のホッパ取付ブロック77になったため、部品点数の低減が図れる。部品点数が少なくなれば、交換部品50の交換作業が容易になり、作業時間が短くなると共に部品紛失のリスクが小さくなる。
図6において、ホッパ取付台51は第2冷媒通路72を有し、この第2冷媒通路72に水などの冷媒を流すことで、ホッパ取付台51の温度上昇が抑制され、ホッパ(図1、符号28)から落下する樹脂材料が加熱されることはない。
加えて、加熱筒27に左ブロック58と、右ブロック61とを付設し、これらを強制冷却することにより、ホッパ取付台51の温度上昇がさらに抑制される。
すなわち、図13に示すように、加熱筒27の受け面74に、第1断熱板57を載せ、その上に中間ブロック55を載せ、その上にホッパ取付台51を載せる。
図15に示すように、第1落下口37は、射出台40の外に設けられている。そして、ホッパ28は、加熱筒27に直接的に設けられている。図1と共通する構成要素には、図1の符号を流用して詳細な説明は省略する。
対して、図15の構造であれば、図4又は図11で説明したような交換部品50は、第1落下口37と後部第2落下口38と前部第2落下口39との何れかに常設されているため、保管コストは発生しない。保管しないため、部品の紛失リスクが軽減される。
Claims (4)
- 先端にノズルを有し、後部に第1落下口を有する加熱筒と、この加熱筒に回転可能で且つ軸方向移動可能に収納されるスクリューと、前記加熱筒を支える射出台とを備え、この射出台又は前記加熱筒に設けられているホッパから熱硬化性の樹脂材料を前記第1落下口を介して前記加熱筒内へ落下させる熱硬化性樹脂用射出装置であって、
前記加熱筒は、前記ノズルと前記第1落下口との間に、前記樹脂材料を前記加熱筒内へ落下させる第2落下口を少なくとも1つ備え、
この第2落下口は、着脱自在の蓋で閉じられており、
前記第2落下口は、平坦な受け面を有し、
前記蓋を覆うヒータを外し、前記蓋を外した状態で、前記受け面に載せる第1断熱板と、この第1断熱板に載せられる中間ブロックと、この中間ブロックに載せられ前記ホッパを支えるホッパ取付台とを取付けるようにし、
前記中間ブロックは、上面が前記加熱筒の上面と同じ又は前記加熱筒の上面から上になるようにし、
前記ホッパ取付台は、冷媒を流す冷媒通路を備えており、
前記ホッパ取付台の前記ノズル側の面を前面と呼ぶときに、これらの前面より前記ノズル側の前記ヒータからの熱を遮断するために、
前記ホッパ取付台の前面に第2断熱板を付設したことを特徴とする熱硬化性樹脂用射出装置。 - 先端にノズルを有し、後部に第1落下口を有する加熱筒と、この加熱筒に回転可能で且つ軸方向移動可能に収納されるスクリューと、前記加熱筒を支える射出台とを備え、この射出台又は前記加熱筒に設けられているホッパから熱硬化性の樹脂材料を前記第1落下口を介して前記加熱筒内へ落下させる熱硬化性樹脂用射出装置であって、
前記加熱筒は、前記ノズルと前記第1落下口との間に、前記樹脂材料を前記加熱筒内へ落下させる第2落下口を少なくとも1つ備え、
この第2落下口は、着脱自在の蓋で閉じられており、
前記第2落下口は、平坦な受け面を有し、
前記蓋を覆うヒータを外し、前記蓋を外した状態で、前記受け面に載せる第1断熱板と、この第1断熱板に載せられる中間ブロックと、この中間ブロックに載せられ前記ホッパを支えるホッパ取付台とを取付けるようにし、
前記中間ブロックは、上面が前記加熱筒の上面と同じ又は前記加熱筒の上面から上になるようにし、
前記ホッパ取付台は、冷媒を流す冷媒通路を備えており、
前記加熱筒の外周面において前記中間ブロックで覆う面を除いた面を覆う左ブロック及び右ブロックとを取付けるようにし、
前記左ブロック及び前記右ブロックは、冷媒を流す冷媒通路を備えていることを特徴とする熱硬化性樹脂用射出装置。 - 請求項1又は請求項2記載の熱硬化性樹脂用射出装置であって、
前記ホッパ取付台に前記中間ブロックを一体化して、ホッパ取付ブロックにしたことを特徴とする熱硬化性樹脂用射出装置。 - 請求項2記載の熱硬化性樹脂用射出装置であって、
前記左ブロック及び前記右ブロックの前記ノズル側の面を前面と呼ぶときに、これらの前面より前記ノズル側の前記ヒータからの熱を遮断するために、
前記左ブロックの前面に第3断熱板を付設し、前記右ブロックの前面に第4断熱板を付設したことを特徴とする熱硬化性樹脂用射出装置。
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