JP7237428B2 - 衝突回避支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両とその前方の2輪車との衝突の回避を支援する装置に関する。
最近の自動車などの車両には、前方の障害物との衝突の可能性がある場合に、その衝突を回避すべく、車両のドライバに注意を喚起する警報を出力したり、自動ブレーキを掛けたりする機能が搭載されている。
特開2012-228990号公報
衝突可能性を判断する手法として、車両または歩行者を対象とする手法は、確立されつつあるが、2輪車を対象とする手法については、未だ確立されていないのが現状である。
本発明の目的は、車両と2輪車との衝突可能性を適切に判断できる、衝突回避支援装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る衝突回避支援装置は、車両の前方の画像を撮影するカメラと、カメラで撮影された画像から、車輪を有する乗り物の特徴と人物の特徴とを併せ持つ2輪車を認識した場合に、その認識した2輪車が車両の前方を横断するか否かを判断する横断判断手段と、横断判断手段により2輪車が横断しないと判断された場合、車両が2輪車と衝突するまでの第1衝突予測時間、および、2輪車との衝突を回避するのに必要な車幅方向への車両の第1回避量を算出する第1算出手段と、第1算出手段により算出された第1衝突予測時間が第1時間より短く、かつ、第1算出手段により算出された第1回避量が第1量よりも大きい場合に、車両と2輪車との衝突の可能性があると判断する第1衝突可能性判断手段と、横断判断手段により2輪車が横断すると判断された場合、車両が2輪車と衝突するまでの第2衝突予測時間、現時における車両と2輪車との間の車幅方向の距離、および、第2衝突予測時間の経過時における2輪車の位置を衝突予測位置として、当該衝突予測位置での2輪車との衝突を回避するのに必要な車幅方向への車両の第2回避量を算出する第2算出手段と、第2算出手段により算出された第2衝突予測時間が第2時間より短く、かつ、第2算出手段により算出された距離が所定距離未満であるか、または、第2算出手段により算出された第2回避量が第2量よりも大きい場合に、車両と2輪車との衝突の可能性があると判断する第2衝突可能性判断手段とを含む。
この構成によれば、カメラで撮影される走行中の自転車やオートバイなどの2輪車の画像は、車輪を有する乗り物の特徴と、その乗り物に乗っている人物の特徴とを併せ持つ。そのため、カメラで撮影された画像中から車輪を有する乗り物の特徴と人物の特徴とを併せ持つ画像を検索することにより、2輪車を認識することができる。
2輪車が認識された場合、その2輪車の動きから2輪車が車両の前方を横断するか否かが判断される。
2輪車が車両と同方向に進行中であって、2輪車が車両の前方を横断しないと判断された場合には、車両が2輪車と衝突するまでの第1衝突予測時間と、2輪車との衝突を回避するのに必要な車幅方向への車両の第1回避量とが算出される。そして、第1衝突予測時間が第1時間より短く、かつ、第1回避量が第1量よりも大きい場合には、車両と2輪車との衝突の可能性があると判断される。
2輪車が車両の前方を横断すると判断された場合には、車両が2輪車と衝突するまでの第2衝突予測時間、現時における車両と2輪車との間の車幅方向の距離、および、第2衝突予測時間の経過時における2輪車の位置を衝突予測位置として、当該衝突予測位置での2輪車との衝突を回避するのに必要な車幅方向への車両の第2回避量が算出される。そして、第2衝突予測時間が第2時間より短く、かつ、現時における車両と2輪車との間の車幅方向の距離が所定距離未満である場合には、2輪車が比較的低速で走行する自転車などであっても、第2衝突予測時間が経過した時には車両の進路上に2輪車が存在している可能性が高いので、車両と2輪車との衝突の可能性があると判断される。また、現時における車両と2輪車との間の車幅方向の距離が所定距離以上であっても、2輪車が比較的高速で走行するオートバイなどであり、第2回避量が第2量よりも大きい場合には、第2衝突予測時間が経過した時には車両の進路上に2輪車が存在している可能性が高いので、車両と2輪車との衝突の可能性があると判断される。
よって、2輪車の走行状況に応じて、車両と2輪車との衝突の可能性を適切に判断することができる。その結果、車両と2輪車との衝突の可能性がある状況では、衝突回避のための警報や自動ブレーキを作動させて、衝突回避を支援することができ、車両と2輪車との衝突の可能性がない状況では、衝突回避のための警報や自動ブレーキの不要な作動を抑制することができる。
本発明によれば、車両と2輪車との衝突の可能性を適切に判断することができるので、衝突回避のための警報や自動ブレーキの不要な作動を抑制しつつ、その作動が必要な場合には適切に作動させることができる。
本発明の一実施形態に係る衝突回避支援装置の構成を示すブロック図である。 衝突回避支援処理の流れを示すフローチャート(その1)である。 衝突回避支援処理の流れを示すフローチャート(その2)である。 車両の前方に他の車両が存在する状態を図解的に示す図である。 車両の前方に歩行者が存在する状態を図解的に示す図である。 車両の前方に2輪車が存在する状態を図解的に示す図であり、2輪車が車両の前方を横断する場合を示す。 車両の前方に2輪車が存在する状態を図解的に示す図であり、2輪車が車両の前方を横断しない場合を示す。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<衝突回避支援装置>
図1は、本発明の一実施形態に係る衝突回避支援装置1の構成を示すブロック図である。
衝突回避支援装置1は、自動車などの車両V1(図3参照)に搭載されて、その車両V1の前進走行中に障害物との衝突の可能性がある場合に、その衝突を回避すべく、車両V1のドライバに注意を喚起する警報を出力したり、自動ブレーキを掛けたりするものである。
衝突回避支援装置1は、マイコン(マイクロコントローラユニット)を含む構成のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)2を備えている。マイコンには、たとえば、ROMやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリが内蔵されている。車両V1には、ECU2以外にも、各部を制御するための複数のECUが搭載されており、ECU2を含むすべてのECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信可能に接続されている。
また、車両V1には、カメラ3および車速センサ4が搭載されている。カメラ3および車速センサ4は、ECU2に電気的に接続されており、カメラ3および車速センサ4が出力する信号は、ECU2に入力される。
カメラ3は、所定のフレームレートで静止画を連続して撮影可能なステレオカメラであり、視差情報から撮影した画像中の物体の位置までの距離を検出可能である。カメラ3は、車両V1の前方を広角で撮像可能なように、たとえば、車室内の前部中央のルームミラーに設置されている。
車速センサ4は、たとえば、車両V1の走行に伴って回転する磁性体からなるロータと、ロータと非接触に設けられた電磁ピックアップとを備え、ロータが一定角度回転する度に電磁ピックアップから出力されるパルス信号を出力する。このパルス信号の周波数は、車両V1の実車速に対応している。ECU2では、車速センサ4から入力される信号の周波数が求められて、その周波数が車速に換算される。
また、車両V1には、ブレーキアクチュエータ5および警報器6が備えられている。
車両V1では、車室内に設けられているブレーキペダル(図示せず)が踏まれると、そのブレーキペダルに入力された踏力がブレーキブースタに伝達される。ブレーキブースタに伝達された踏力は、ブレーキブースタの負圧によって増幅(倍力)され、ブレーキブースタからマスタシリンダに入力される。マスタシリンダでは、ブレーキブースタから入力される力に応じた油圧が発生する。マスタシリンダの発生油圧は、ブレーキアクチュエータ5に入力される。そして、ブレーキアクチュエータ5の機能により、各車輪に設けられたブレーキのホイールシリンダに油圧が分配され、その油圧により各ブレーキから車輪に制動力が付与される。また、ブレーキペダルの操作と無関係に、ブレーキマスタシリンダからブレーキアクチュエータ5に油圧が入力され、ブレーキアクチュエータ5の機能により、その油圧が各ブレーキに分配されることにより、各ブレーキから車輪に制動力が自動的に付与される。ECU2は、各ブレーキから車輪に制動力が自動的に付与される自動ブレーキの作動を制御する。
警報器6は、各種の警報を出力するものであり、その警報は、光により出力されてもよいし、音により出力されてもよい。
<衝突回避支援処理>
図2Aおよび図2Bは、衝突回避支援処理の流れを示すフローチャートである。図3は、車両V1の前方に他の車両V2が存在する状態を図解的に示す図である。図4は、車両V1の前方に歩行者Hが存在する状態を図解的に示す図である。図5および図6は、車両V1の前方に2輪車Bが存在する状態を図解的に示す図である。
衝突回避支援処理は、車両V1の前進走行中に、ECU2によって実行される処理である。衝突回避支援処理では、まず、カメラ3により撮影される画像から、たとえば、公知のテンプレートマッチングの手法により、車両V1の前方に他の車両V2(図3参照)、歩行者H(図4参照)、2輪車B(図5および図6参照)またはそれら以外の固定物などの障害物が認識される。
次に、カメラ3により撮影された画像から他の車両V2が認識されたか否かが判断される(ステップS11)。すなわち、車両V1との衝突を回避する対象が他の車両V2であるか否かが判断される。
衝突回避の対象が他の車両V2である場合(ステップS11のYES)、車両V2についての衝突予測時間(TTC:Time To Collision)である他車両衝突予測時間TTC1が演算される(ステップS12)。
衝突予測時間は、車両V1が障害物と衝突するまでの時間を表す指標であり、車両V1と障害物との間の進行方向(前後方向)の距離を車両V1と障害物との相対速度で除算することにより求められる。車両V1と障害物との間の進行方向の距離は、カメラ3で撮影した画像の視差情報から求めることができる。車速センサ4の信号から車両V1の車速を求めることができるので、車両V1と障害物との相対速度は、車両V1と障害物との間の進行方向の距離の時間変化量および車両V1の車速から求めることができる。
また、車両V1が車両V2との衝突を回避するのに必要な車幅方向への他車両回避量Lap1が演算される(ステップS12)。車両V1と車両V2とが同一方向に進行している場合、他車両回避量Lap1は、図3に示されるように、車両V1と車両V2との間の車幅方向の距離である。この距離は、カメラ3で撮影した画像から求めることができる。
その後、他車両衝突予測時間TTC1が所定の他車両衝突判断時間T1未満であるか否かが判断される(ステップS13)。他車両衝突判断時間T1は、たとえば、車両V1が現在の車速から予め定める減速度で減速した場合に車両V1の停止までに要する時間に基づいて設定される。他車両衝突予測時間TTC1が他車両衝突判断時間T1未満である場合(ステップS13のYES)、つづいて、他車両回避量Lap1が所定の他車両衝突判断量L1よりも大きいか否かが判断される(ステップS14)。そして、他車両回避量Lap1が他車両衝突判断量L1よりも大きい場合(ステップS14のYES)、車両V1と車両V2との衝突の可能性があると判断されて、車両V1と車両V2との衝突を回避するため、警報器6および自動ブレーキが作動されて(ステップS15)、衝突回避支援処理が終了される。
一方、他車両衝突予測時間TTC1が他車両衝突判断時間T1以上である場合(ステップS13のNO)、または、他車両回避量Lap1が他車両衝突判断量L1以下である場合(ステップS14のNO)、車両V1と車両V2との衝突の可能性がないと判断され、警報器6および自動ブレーキは作動されずに、衝突回避支援処理が終了される。
衝突回避の対象が他の歩行者Hである場合(ステップS16のYES)、歩行者Hについての衝突予測時間である歩行者衝突予測時間TTC2が演算される(ステップS17)。また、車両V1と歩行者Hとの間の車幅方向の距離Doff1が演算される(ステップS17)。距離Doff1は、図4に示されており、カメラ3で撮影した画像から求めることができる。
その後、歩行者衝突予測時間TTC2が所定の歩行者衝突判断時間T2未満であるか否かが判断される(ステップS18)。歩行者衝突判断時間T2は、たとえば、車両V1が現在の車速から予め定める減速度で減速した場合に車両V1の停止までに要する時間に基づいて設定される。歩行者衝突予測時間TTC2が歩行者衝突判断時間T2未満である場合(ステップS18のYES)、つづいて、距離Doff1が所定の歩行者衝突判断距離D1未満であるか否かが判断される(ステップS19)。そして、距離Doff1が歩行者衝突判断距離D1未満である場合(ステップS19のYES)、車両V1と歩行者Hとの衝突の可能性があると判断されて、車両V1と歩行者Hとの衝突を回避するため、警報器6および自動ブレーキが作動されて(ステップS15)、衝突回避支援処理が終了される。
一方、歩行者衝突予測時間TTC2が歩行者衝突判断時間T2以上である場合(ステップS18のNO)、または、距離Doff1が歩行者衝突判断距離D1以下である場合(ステップS19のNO)、車両V1と歩行者Hとの衝突の可能性がないと判断され、警報器6および自動ブレーキは作動されずに、衝突回避支援処理が終了される。
衝突回避の対象が2輪車Bである場合(図2BのステップS20のYES)、2輪車Bが車両V1の前方を横断するか否かが判断される(ステップS21)。2輪車Bが横断するか否かは、カメラ3で撮影した画像における2輪車Bの動き(移動方向)から判断することができる。
2輪車Bが車両V1の前方を横断すると判断された場合(ステップS21のYES)、その横断する2輪車B(以下、「横断2輪車B」という。)についての衝突予測時間である横断2輪車衝突予測時間TTC3が演算される(ステップS22)。また、車両V1と横断2輪車Bとの間の車幅方向の距離Doff2が演算される(ステップS22)。この距離Doff2は、カメラ3で撮影した画像から求めることができる。さらに、車両V1が横断2輪車Bとの衝突を回避するのに必要な車幅方向への横断2輪車回避量Lap2が演算される(ステップS22)。横断2輪車回避量Lap2は、図5に示されるように、横断2輪車衝突予測時間TTC3の経過時における横断2輪車Bの位置を衝突予測位置(図5に×印で示される位置)として、その衝突予測位置での横断2輪車Bとの衝突を回避するのに必要な車幅方向への車両V1の回避量である。衝突予測位置は、横断2輪車Bの車幅方向の速度と横断2輪車衝突予測時間TTC3との乗算により求めることができる。横断2輪車Bの車幅方向の速度は、カメラ3で撮影した画像から求めることができる。
その後、横断2輪車衝突予測時間TTC3が所定の横断2輪車衝突判断時間T3未満であるか否かが判断される(ステップS23)。横断2輪車衝突判断時間T3は、たとえば、車両V1が現在の車速から予め定める減速度で減速した場合に車両V1の停止までに要する時間に基づいて設定される。横断2輪車衝突予測時間TTC3が横断2輪車衝突判断時間T3未満である場合(ステップS23のYES)、つづいて、距離Doff2が所定の横断自転車衝突判断距離D2未満であるか否かが判断される(ステップS24)。
そして、距離Doff2が横断自転車衝突判断距離D2未満である場合(ステップS24のYES)、車両V1と横断2輪車Bとの衝突の可能性があると判断されて、車両V1と2輪車Bとの衝突を回避するため、警報器6および自動ブレーキが作動されて(図2AのステップS15)、衝突回避支援処理が終了される。
また、距離Doff2が横断自転車衝突判断距離D2以上である場合には(ステップS24のNO)、横断2輪車回避量Lap2が所定の横断2輪車衝突判断量L2よりも大きいか否かが判断される(ステップS25)。そして、横断2輪車回避量Lap2が横断2輪車衝突判断量L2よりも大きい場合(ステップS25のYES)、車両V1と横断2輪車Bとの衝突の可能性があると判断されて、車両V1と横断2輪車Bとの衝突を回避するため、警報器6および自動ブレーキが作動されて(図2AのステップS15)、衝突回避支援処理が終了される。
一方、横断2輪車衝突予測時間TTC3が横断2輪車衝突判断時間T3以上である場合(ステップS23のNO)、または、距離Doff2が横断自転車衝突判断距離D2以上であり(ステップS24のNO)、かつ、横断2輪車回避量Lap2が横断2輪車衝突判断量L2以下である場合(ステップS25のNO)、車両V1と横断2輪車Bとの衝突の可能性がないと判断され、警報器6および自動ブレーキは作動されずに、衝突回避支援処理が終了される。
衝突回避の対象が2輪車Bであって(ステップS20のYES)、2輪車Bが車両V1の前方を横断しないと判断された場合(ステップS21のNO)、その横断しない2輪車B(以下、「非横断2輪車B」という。)についての衝突予測時間である非横断2輪車衝突予測時間TTC4が演算される(ステップS26)。また、車両V1が非横断2輪車Bとの衝突を回避するのに必要な車幅方向への非横断2輪車回避量Lap3が演算される(ステップS26)。車両V1と非横断2輪車Bとが同一方向に進行している場合、非横断2輪車回避量Lap3は、図6に示されるように、車両V1と非横断2輪車Bとの間の車幅方向の距離である。この距離は、カメラ3で撮影した画像から求めることができる。
その後、非横断2輪車衝突予測時間TTC4が所定の非横断2輪車衝突判断時間T4未満であるか否かが判断される(ステップS27)。非横断2輪車衝突判断時間T4は、たとえば、車両V1が現在の車速から予め定める減速度で減速した場合に車両V1の停止までに要する時間に基づいて設定される。非横断2輪車衝突予測時間TTC4が非横断2輪車衝突判断時間T4未満である場合(ステップS27のYES)、つづいて、非横断2輪車回避量Lap3が所定の非横断2輪車衝突判断量L3よりも大きいか否かが判断される(ステップS28)。そして、非横断2輪車回避量Lap3が非横断2輪車衝突判断量L3よりも大きい場合(ステップS28のYES)、車両V1と非横断2輪車Bとの衝突の可能性があると判断されて、車両V1と非横断2輪車Bとの衝突を回避するため、警報器6および自動ブレーキが作動されて(図2AのステップS15)、衝突回避支援処理が終了される。
一方、非横断2輪車衝突予測時間TTC4が非横断2輪車衝突判断時間T4以上である場合(ステップS27のNO)、または、非横断2輪車回避量Lap3が非横断2輪車衝突判断量L3以下である場合(ステップS28のNO)、車両V1と非横断2輪車Bとの衝突の可能性がないと判断され、警報器6および自動ブレーキは作動されずに、衝突回避支援処理が終了される。
<作用効果>
以上のように、カメラ3で撮影される走行中の自転車やオートバイなどの2輪車Bの画像は、車輪を有する乗り物の特徴と、その乗り物に乗っている人物の特徴とを併せ持つ。そのため、カメラ3で撮影された画像中から車輪を有する乗り物の特徴と人物の特徴とを併せ持つ画像を検索することにより、2輪車Bを認識することができる。
2輪車Bが認識された場合、その2輪車Bの動きから2輪車Bが車両V1の前方を横断するか否かが判断される。
2輪車Bが車両V1と同方向に進行中であって、2輪車Bが車両V1の前方を横断しないと判断された場合には、車両V1が非横断2輪車Bと衝突するまでの非横断2輪車衝突予測時間TTC4と、非横断2輪車Bとの衝突を回避するのに必要な車幅方向への車両V1の非横断2輪車回避量Lap3とが算出される。そして、非横断2輪車衝突予測時間TTC4が非横断2輪車衝突判断時間T4より短く、かつ、非横断2輪車回避量Lap3が非横断2輪車衝突判断量L3よりも大きい場合には、車両V1と非横断2輪車Bとの衝突の可能性があると判断される。
2輪車Bが車両V1の前方を横断すると判断された場合には、車両V1が横断2輪車Bと衝突するまでの横断2輪車衝突予測時間TTC3、現時における車両V1と横断2輪車Bとの間の車幅方向の距離Doff2、および、横断2輪車衝突予測時間TTC3の経過時における横断2輪車Bの位置を衝突予測位置として、当該衝突予測位置での横断2輪車Bとの衝突を回避するのに必要な車幅方向への車両V1の横断2輪車回避量Lap2が算出される。そして、横断2輪車衝突予測時間TTC3が横断2輪車衝突判断時間T3より短く、かつ、現時における車両V1と横断2輪車Bとの間の車幅方向の距離Doff2が横断自転車衝突判断距離D2未満である場合には、横断2輪車Bが比較的低速で走行する自転車などであっても、横断2輪車衝突予測時間TTC3が経過した時には車両V1の進路上に横断2輪車Bが存在している可能性が高いので、車両V1と横断2輪車Bとの衝突の可能性があると判断される。また、現時における車両V1と横断2輪車Bとの間の車幅方向の距離Doff2が横断自転車衝突判断距離D2以上であっても、横断2輪車Bが比較的高速で走行するオートバイなどであり、横断2輪車回避量Lap2が横断2輪車衝突判断量L2よりも大きい場合には、横断2輪車衝突予測時間TTC3が経過した時には車両V1の進路上に横断2輪車Bが存在している可能性が高いので、車両V1と横断2輪車Bとの衝突の可能性があると判断される。
よって、2輪車Bの走行状況に応じて、車両V1と2輪車Bとの衝突の可能性を適切に判断することができる。その結果、車両V1と2輪車Bとの衝突の可能性がある状況では、衝突回避のために警報器6や自動ブレーキを作動させて、衝突回避を支援することができ、車両V1と2輪車Bとの衝突の可能性がない状況では、警報器6や自動ブレーキの不要な作動を抑制することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、ECU2の機能は、複数のECUの協働により実現されてもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:衝突回避支援装置
2:ECU(横断判断手段、第1衝突可能性判断手段、第2衝突可能性判断手段)
3:カメラ
B:2輪車
D2:横断自転車衝突判断距離(所定距離)
Doff2:距離
L2:横断2輪車衝突判断量(第2量)
L3:非横断2輪車衝突判断量(第1量)
Lap2:横断2輪車回避量(第2回避量)
Lap3:非横断2輪車回避量(第1回避量)
T3:横断2輪車衝突判断時間(第2時間)
T4:非横断2輪車衝突判断時間(第1時間)
TTC3:横断2輪車衝突予測時間(第2衝突予測時間)
TTC4:非横断2輪車衝突予測時間(第1衝突予測時間)
V1:車両

Claims (1)

  1. 車両の前方の画像を撮影するカメラと、
    前記カメラで撮影された画像から、車輪を有する乗り物の特徴と人物の特徴とを併せ持つ2輪車を認識した場合に、その認識した前記2輪車が前記車両の前方を横断するか否かを判断する横断判断手段と、
    前記横断判断手段により前記2輪車が横断しないと判断された場合、前記車両が前記2輪車と衝突するまでの第1衝突予測時間、および、前記2輪車との衝突を回避するのに必要な車幅方向への前記車両の第1回避量を算出する第1算出手段と、
    前記第1算出手段により算出された前記第1衝突予測時間が第1時間より短く、かつ、前記第1算出手段により算出された前記第1回避量が第1量よりも大きい場合に、前記車両と前記2輪車との衝突の可能性があると判断する第1衝突可能性判断手段と、
    前記横断判断手段により前記2輪車が横断すると判断された場合、前記車両が前記2輪車と衝突するまでの第2衝突予測時間、現時における前記車両と前記2輪車との間の車幅方向の距離、および、前記第2衝突予測時間の経過時における前記2輪車の位置を衝突予測位置として、当該衝突予測位置での前記2輪車との衝突を回避するのに必要な車幅方向への前記車両の第2回避量を算出する第2算出手段と、
    前記第2算出手段により算出された前記第2衝突予測時間が第2時間より短く、かつ、前記第2算出手段により算出された前記距離が所定距離未満であるか、または、前記第2算出手段により算出された前記第2回避量が第2量よりも大きい場合に、前記車両と前記2輪車との衝突の可能性があると判断する第2衝突可能性判断手段とを含む、衝突回避支援装置。
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