JP7237109B2 - 車両運転支援装置、及び車両運転支援方法 - Google Patents

車両運転支援装置、及び車両運転支援方法 Download PDF

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Description

この本願は、車両運転支援装置、及び車両運転支援方法に関するものである。
特許文献1の技術では、運転者の異常を検出した場合に、自車両の後方から見通しの悪い位置には、停車させないように構成されている。特許文献2の技術では、運転者の異常を検出した場合に、車線の区画線を横断しており、横断先の車線が退避先に対して遠ざかる場合は、後方車両を考慮して、自車両を横断する前の車線に復帰させるように構成されている。
特開2017-190048号公報 特開2009-151522号公報
特許文献1の技術では、見通しの悪い位置が、退避位置に設定されないように構成されているが、運転者の異常状態、自車両周辺の道路状態、自車両の周辺状態、及び自車両の運転状態によっては、見通しの悪い位置を退避位置に設定した方が、安全な場合がある。また、見通しの悪い位置で停車しなくても、見通しの悪い位置で、退避のための操舵及び加減速が行われると、危険度が増加する可能性があるが、特許文献1の技術では、この点が考慮されない。
特許文献2の技術では、退避先の車線が路肩に近い車線に設定されているが、運転者の異常状態、自車両周辺の道路状態、自車両の周辺状態、及び自車両の運転状態によっては、退避位置が、他の車線又は位置に設定された方が安全な場合がある。
そこで、本願は、運転者の異常状態、自車両周辺の道路状態、自車両の周辺状態、及び自車両の運転状態を総合的に考慮して、より危険度の低い、退避位置を設定することができる車両運転支援装置、及び車両運転支援方法を提供することを目的とする。
本願に係る車両運転支援装置は、
自車両の周辺状況を取得する周辺状況取得部と、
自車両の周辺の道路情報を取得する道路情報取得部と、
自車両の運転状態を取得する運転状態取得部と、
運転者の異常を検出する異常検出部と、
運転者の前記異常検出時に、自車両の退避位置を決定し、前記退避位置までの退避経路を決定する退避決定部と、を備え、
前記退避決定部は、前記運転状態、前記道路情報、前記周辺状況、及び運転者の異常状態に基づいて、複数の退避位置の候補を設定すると共に各前記退避位置の候補の危険度を評価し、各前記退避位置の候補の危険度に基づいて、最終的な前記退避位置及び前記退避経路を決定し、
各前記退避位置の候補について、前記運転状態、前記道路情報、前記周辺状況、及び運転者の前記異常の状態に基づいて、前記退避位置の候補に停車した自車両に他車両が追突する停車危険度、前記異常を検出してから前記退避位置の候補に停車するまでの走行時間による走行危険度、及び退避のための操舵及び加減速を行うことにより自車両が他車両に接触する操作危険度を評価し、前記停車危険度、前記走行危険度、及び前記操作危険度に基づいて前記危険度を算出し、前記危険度が最小になる前記退避位置の候補を、最終的な前記退避位置として決定し、
前記道路情報、及び前記周辺状況に基づいて、退避のための操舵、加減速、及び停車が行われることを抑制する道路の領域である退避運転抑制領域を設定し、
前記退避運転抑制領域における単位走行時間あたりの前記走行危険度の増加量を、前記退避運転抑制領域以外における単位走行時間あたりの前記走行危険度の増加量よりも増加させるものである。
本願に係る車両運転支援方法は、
演算処理装置が、自車両の運転状態を取得する運転状態取得ステップと、
前記演算処理装置が、自車両の周辺の道路情報を取得する道路情報取得ステップと、
前記演算処理装置が、自車両の周辺状況を取得する周辺状況取得ステップと、
前記演算処理装置が、運転者の異常を検出する異常検出ステップと、
前記演算処理装置が、運転者の前記異常検出時に、自車両の退避位置を決定し、前記退避位置までの退避経路を決定する退避決定ステップと、を備え、
前記退避決定ステップでは、前記演算処理装置が、前記運転状態、前記道路情報、前記周辺状況、及び運転者の前記異常状態に基づいて、複数の退避位置の候補を設定すると共に各前記退避位置の候補の危険度を評価し、各前記退避位置の候補の危険度に基づいて、最終的な前記退避位置及び前記退避経路を決定し、
前記演算処理装置が、各前記退避位置の候補について、前記運転状態、前記道路情報、前記周辺状況、及び運転者の前記異常の状態に基づいて、前記退避位置の候補に停車した自車両に他車両が追突する停車危険度、前記異常を検出してから前記退避位置の候補に停車するまでの走行時間による走行危険度、及び退避のための操舵及び加減速を行うことにより自車両が他車両に接触する操作危険度を評価し、前記停車危険度、前記走行危険度、及び前記操作危険度に基づいて前記危険度を算出し、前記危険度が最小になる前記退避位置の候補を、最終的な前記退避位置として決定し、
前記演算処理装置が、前記道路情報、及び前記周辺状況に基づいて、退避のための操舵、加減速、及び停車が行われることを抑制する道路の領域である退避運転抑制領域を設定し、
前記退避運転抑制領域における単位走行時間あたりの前記走行危険度の増加量を、前記退避運転抑制領域以外における単位走行時間あたりの前記走行危険度の増加量よりも増加させるものである。


本願に係る車両運転支援装置及び車両運転支援方法によれば、運転者の異常状態、自車両周辺の道路状態、自車両の周辺状態、及び自車両の運転状態に基づいて、複数の退避位置の候補を設定する共に各候補の危険度を総合的に評価し、運転者の異常状態、自車両周辺の道路状態、自車両の周辺状態、及び自車両の運転状態に合わせた、より危険度の低い退避位置を選択し、自車両を安全に退避させることができる。
実施の形態1に係る車両運転支援システム及び車両運転支援装置の概略ブロック図である。 実施の形態1に係る自車両運転支援装置の概略ハードウェア構成図である。 実施の形態1に係る車両運転支援装置の別例の概略ハードウェア構成図である。 実施の形態1に係る複数の退避位置の候補の設定を説明するための図である。 実施の形態1に係る退避位置の候補の設定を説明するための図である。 実施の形態1に係る退避運転抑制領域の設定を説明するための図である。 実施の形態1に係る退避位置の候補の設定を説明するための図である。 実施の形態1に係る退避位置の候補の設定を説明するための図である。 実施の形態1に係るはみ出しによる停車危険度の算出を説明するための図である。 実施の形態1に係るはみ出しによる停車危険度の算出を説明するための図である。 実施の形態1に係る見通しによる停車危険度の算出を説明するための図である。 実施の形態1に係る走行危険度の算出を説明するための図である。 実施の形態1に係る走行危険度の算出を説明するための図である。 実施の形態1に係る走行危険度の算出を説明するための図である。 実施の形態1に係る操作危険度の算出を説明するための図である。 実施の形態1に係る操作危険度の算出を説明するための図である。 実施の形態1に係る操作危険度の算出を説明するための図である。 実施の形態1に係る操作危険度の算出を説明するための図である。 実施の形態1に係る操作危険度の算出を説明するための図である。 実施の形態1に係る車両運転支援装置の処理を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1に係る退避決定部の処理を説明するためのフローチャートである。
1.実施の形態1
実施の形態1に係る車両運転支援システム1及び車両運転支援装置36について図面を参照して説明する。本実施の形態では、車両運転支援システム1及び車両運転支援装置36は、自動運転を行うことができる自車両に搭載されている。
図1に示すように、車両運転支援システム1は、周辺監視装置31、位置検出装置32、地図情報データベース33、運転者監視装置34、無線通信装置35、車両運転支援装置36、及び駆動制御装置37等を備えている。
周辺監視装置31は、車両の周辺を監視するカメラ、レーダ等の装置である。レーダには、ミリ波レーダ、レーザレーダ、超音波レーダ等が用いられる。位置検出装置32は、自車両の現在位置を検出する装置であり、GNSS(Global Navigation Satellite System)等の人工衛星から出力される信号を受信するGPSアンテナ等が用いられる。無線通信装置35は、4G、5G等のセルラー方式の無線通信の規格を用いて、基地局と無線通信を行う。
地図情報データベース33には、道路形状、標識、信号等の道路情報が記憶されている。地図情報データベース33は、記憶装置を主体として構成されている。なお、地図情報データベース33は、ネットワーク網に接続された車外のサーバに設けられてもよく、車両運転支援装置36は、必要な道路情報を、無線通信装置35を介して車外のサーバから取得してもよい。
運転者監視装置34は、運転者を監視する装置である。例えば、運転者監視装置34には、運転者をモニタするカメラ、及び運転者の脈拍、血圧などのバイタルサインをモニタするバイタルサイン測定装置の一方又は双方が用いられる。バイタルサイン測定装置は、運転者が装着しており、無線通信装置35を介して、車両運転支援装置36に接続される。なお、バイタルサイン測定装置は、ハンドルなどに設けられてもよい。
駆動制御装置37として、動力制御装置、ブレーキ制御装置、自動操舵制御装置、及びライト制御装置等が備えられている。動力制御装置は、内燃機関、モータ等の動力機の出力を制御する。ブレーキ制御装置は、電動ブレーキ装置のブレーキ動作を制御する。自動操舵制御装置は、電動操舵装置を制御する。ライト制御装置は、方向指示器、ハザードランプ等を制御する。
1-1.車両運転支援装置36
車両運転支援装置36は、周辺状況取得部36a、道路情報取得部36b、運転状態取得部36c、異常検出部36d、退避決定部36e、車両制御部36f、及び退避経路通知部36g等の機能部を備えている。車両運転支援装置36の各機能は、車両運転支援装置36が備えた処理回路により実現される。具体的には、図2に示すように、車両運転支援装置36は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90、記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入出力する入出力装置92等を備えている。
演算処理装置90として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)、AI(Artificial Intelligence)チップ、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ハードディスク、DVD装置等の各種の記憶装置が用いられる。
入出力装置92には、通信装置、A/D変換器、入出力ポート、駆動回路等が備えられる。入出力装置92は、周辺監視装置31、位置検出装置32、地図情報データベース33、運転者監視装置34、無線通信装置35、及び駆動制御装置37等に接続され、これらの装置と通信を行う。
そして、車両運転支援装置36が備える各機能部36a~36g等の各機能は、演算処理装置90が、記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行し、記憶装置91及び入出力装置92等の車両運転支援装置36の他のハードウェアと協働することにより実現される。なお、各機能部36a~36g等が用いる判定値、判定距離、マップデータ等の設定データは、ソフトウェア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。
或いは、車両運転支援装置36は、処理回路として、図3に示すように、専用のハードウェア93、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、並列プログラム化されたプロセッサ、ASIC、FPGA、GPU、AIチップ、又はこれらを組み合わせた回路等が備えられてもよい。以下、車両運転支援装置36の各機能について詳細に説明する。
1-1-1.周辺状況取得部36a
周辺状況取得部36aは、自車両の周辺状況を取得する。例えば、周辺状況取得部36aは、自車両の周囲に存在する他車両等を検知する。周辺状況取得部36aは、周辺監視装置31から取得した検知情報、及び位置検出装置32から取得した自車両の位置情報に基づいて、他車両の位置、移動方向、移動速度などを検知する。また、周辺状況取得部36aは、他車両以外にも、障害物、歩行者、標識なども検知する。また、周辺状況取得部36aは、外部のサーバ、又は近くの他車両から、自車両の周辺状況を取得する。
1-1-2.道路情報取得部36b
道路情報取得部36bは、自車両の周囲の道路情報を取得する。道路情報取得部36bは、位置検出装置32から取得した自車両の位置情報に基づいて、地図情報データベース33から自車両の周辺の道路情報を取得する。地図情報データベース33には、道路の位置、車線数、各車線の形状、各区画線の形状、道路のジャンクション等の道路情報が記憶されている。
また、道路情報取得部36bは、周辺状況取得部36aが検知した自車両の周辺の道路情報を取得する。例えば、道路情報取得部36bは、周辺監視装置31から取得した白線、路肩等の区画線の検知情報に基づいて、道路の区画線等の形状を検知し、検知した道路の区画線等の形状に基づいて、車線の形状、数等を検知する。また、道路情報取得部36bは、外部のサーバ、又は近くの他車両から、自車両の周辺の道路情報を取得する。
1-1-3.運転状態取得部36c
運転状態取得部36cは、自車両の運転状態を取得する。運転状態取得部36cは、後述する車両制御部36fから操舵角、内燃機関等の動力機の出力、及びブレーキなどの運転操作、及び自車両の速度を取得する。また、運転状態取得部36cは、位置検出装置32から取得した自車両の位置情報に基づいて、自車両の位置、移動方向などを取得する。また、運転状態取得部36cは、周辺状況取得部36aから取得した車線の形状に基づいて、車線に対する自車両の走行位置の情報を取得する。
1-1-4.異常検出部36d
異常検出部36dは、運転者の異常を検出する。異常検出部36dは、運転者の身体の異常度合い及び運転状態の異常度合いの一方又は双方を検出し、運転者の身体の異常度合い及び運転状態の異常度合いの一方又は双方に基づいて、運転者の異常度合いを決定する。
異常検出部36dは、運転者をモニタするカメラの撮像画像に基づいて、運転者の開眼度、運転者の開眼時間、運転者の姿勢等を判定し、運転者の眠気度合いなどの運転者の身体の異常度合いを検出する。また、異常検出部36dは、バイタルサイン測定装置による脈拍、血圧などのバイタルサインの測定結果に基づいて、運転者の身体の異常度合いを検出する。異常検出部36dは、運転に支障が生じる可能性がある運転者の持病が登録されており、バイタルサインの測定結果に基づいて、持病が発症していると判定した場合は、運転者の身体の異常度合いを、持病が登録されていない場合よりも増加させてもよい。
例えば、異常検出部36dは、運転への支障の度合いが高くなるほど、運転者の身体の異常度合いを高くする。例えば、異常検出部36dは、居眠り、意識障害、心臓発作等を検知した場合は、運転者の身体の異常度合いを最高レベルに設定する。
異常検出部36dは、運転状態取得部36cにより取得された操舵角、動力機の出力、及びブレーキなどの運転操作の操作頻度及び操作挙動に基づいて、運転状態の異常度合いを判定する。例えば、異常検出部36dは、運転操作のふらつき度合いが大きくなるに従って、運転状態の異常度合いを増加させる。また、異常検出部36dは、運転状態取得部36cにより取得された自車両の速度の変動頻度及び変動挙動に基づいて、運転状態の異常度合いを判定する。例えば、異常検出部36dは、自車両の速度が急加速、急減速する場合は、運転状態の異常度合いを高くする。
異常検出部36dは、運転状態取得部36cにより取得された車線に対する自車両の走行位置の情報に基づいて、運転状態の異常度合いを判定する。例えば、異常検出部36dは、自車両が車線から逸脱して走行している場合は、運転状態の異常度合いを高くする。
異常検出部36dは、運転者の運転中だけでなく、車両制御部36fによる自動運転中に、運転者の異常を検出してもよい。自動運転中において、運転者に心臓発作、意識障害等の重篤な異常が発生した場合に、退避位置に停車させ、処置を行うことができる。
1-1-5.退避決定部36e
退避決定部36eは、運転者の異常検出時に、自車両の退避位置を決定し、退避位置までの退避経路を決定する。退避決定部36eは、自車両の運転状態、自車両周辺の道路情報、自車両の周辺状況、及び運転者の異常状態に基づいて、複数の退避位置の候補を設定すると共に各退避位置の候補の危険度を評価し、各退避位置の候補の危険度に基づいて、最終的な退避位置及び退避経路を決定する。
この構成によれば、周辺状況、道路情報、運転状態、異常状態に基づいて、複数の退避位置の候補を設定する共に各候補の危険度を評価し、周辺状況、道路情報、運転状態、異常状態に合わせた、最適な退避位置を選択し、自車両を安全に退避させることができる。
<複数の退避位置の候補の決定>
退避決定部36eは、自車両の運転状態、自車両周辺の道路情報、自車両の周辺状況、及び運転者の異常状態に基づいて、複数の退避位置の候補を設定する。例えば、図4に示すように、退避決定部36eは、道路情報取得部36bにより取得した自車両前方の道路情報から、非常駐車帯、路肩、路側帯等の駐車可能な道路位置を取得し、取得した道路位置を退避位置の候補に設定する。取得した路肩、路側帯が続いている場合は、所定距離ごとの路肩又は路側帯の位置が、退避位置の候補に設定される。路肩、路側帯がない場合は、道路の側端における所定距離ごとの位置が、退避位置の候補に設定される。
また、現在走行中の車線の前方における所定距離ごとの位置が、退避位置の候補に設定される。現在走行中の車線に隣接する車線の前方における所定距離ごとの位置が、退避位置の候補に設定されてもよい。また、現在走行中の道路から分岐した道路、現在走行中の道路に交差する道路に、退避位置の候補が設定されてもよい。分岐道路、交差道路の方が、交通量が少ない場合、駐車し易い位置がある場合は、危険度が小さくなり、より安全な退避位置が選択される。
退避決定部36eは、各退避位置の候補での退避経路の候補を設定する。この際、各退避位置の候補について、設定可能な車線変更の位置が複数あるなど、複数の退避経路の候補を設定可能な場合は、複数の退避経路の候補が設定される。この際、自車両周辺の他車両及び障害物を避ける退避経路が設定されてもよい。
退避経路には、各退避位置の候補に停車するまでの、車両速度の計画も含まれる。各退避経路について、複数の車両速度の計画が設定されてもよい。また、他車両、障害物を回避する等のために、車両速度の計画に、車両の加速が含まれてもよい。
図5に示すように、退避決定部36eは、自車両の前方において、車線数の減少により左側又は右側の車線の前方部分がなくなる場合は、前方部分がなくなる直前の車線の位置を退避位置の候補として設定し、当該退避位置の候補の停車危険度を、前方部分がなくなっていない車線に停車する場合の停車危険度よりも低くする。例えば、前方部分がなくなる直前の退避位置の候補の停車危険度が0に設定される。
前方部分がなくなる直前の車線の位置では、元々、隣の車線に車線変更を行う準備が行われているので、当該位置に停車車両があっても、後方車両は、少し手前で車線変更を開始するだけで、停車車両を避けることができ、追突する危険性が低い。よって、この直前の位置に、停車危険度の低い退避位置の候補を設定することができる。
<退避運転抑制領域>
退避決定部36eは、自車両周辺の道路情報、及び自車両の周辺状況に基づいて、退避のための操舵、加減速、及び停車が行われることを抑制する道路の領域である退避運転抑制領域を設定し、退避運転抑制領域において退避のための操舵、加減速、又は停車が行われる退避位置の候補の危険度を増加させる。
図6から図8に例を示すように、退避運転抑制領域は、後方車両から見通しが悪くなる道路の領域、道路のジャンクションがある道路の領域、交通量が多い道路の領域、幅員が狭い道路の領域、駐車が禁止されている道路の領域、及び路面摩擦が低下する道路の領域のいずれか一つ以上(例えば、全部)に設定される。
退避決定部36eは、道路情報取得部36bから取得した自車両の周辺の道路情報に基づいて、退避運転抑制領域を判定し、設定する。退避運転抑制領域は、道路の全ての車線に跨って設定されてもよいし、道路の一部の車線の領域に設定されてもよい。
後方車両から見通しが悪くなる道路の領域は、カーブ路、坂道の頂上付近、トンネルの出入口付近などに設定される。道路のジャンクションがある道路の領域は、道路の合流点、分岐点、交差点、周辺施設の出入口との接続部分の付近に設定される。
交通量が多い道路の領域は、地図情報データベース33又は外部のサーバから取得した交通量の統計情報、交通情報、及び渋滞情報等に基づいて設定される。
道幅員が狭い道路の領域は、自車両が停車した場合に、他車両の通行の妨げになるほど道路の幅員が狭い道路の領域に設定される。例えば、幅員が狭い道路の領域は、道路工事又は障害物により幅員が減少している道路、路肩が狭く一車線しかない道路に設定される。
駐車が禁止されている道路の領域は、法定の駐車禁止領域等に設定される。路面摩擦が低下する道路の領域は、凍結中の道路の領域、冬場の橋の上の道路の領域、夜間に凍結し易い道路の領域等に設定される。
本実施の形態では、後述するように、退避運転抑制領域において、停車危険度、走行危険度、操作危険度が増加されることにより、退避運転抑制領域において退避操作が行われる退避位置の候補の危険度が増加される。
<危険度の総合評価>
退避決定部36eは、各退避位置の候補について、自車両の運転状態、自車両周辺の道路情報、自車両の周辺状況、及び運転者の異常状態に基づいて、退避位置の候補に停車した自車両に他車両が追突する停車危険度、異常を検出してから退避位置の候補に停車するまでの走行時間による走行危険度、及び退避のための操舵及び加減速を行うことにより自車両が他車両に接触する操作危険度を評価し、停車危険度、走行危険度、及び操作危険度に基づいて危険度を算出し、危険度が最小になる退避位置の候補を、最終的な退避位置として決定する。
例えば、退避決定部36eは、各退避位置の候補について、停車危険度、走行危険度、及び操作危険度を合計して、危険度を算出する。或いは、退避決定部36eは、各退避位置の候補について、停車危険度、走行危険度、操作危険度、及び危険度の関係が予め設定された危険度設定マップデータを参照し、算出された停車危険度、走行危険度、及び操作危険度に対応する危険度を算出する。
この構成によれば、各退避位置の候補について、周辺状況、道路情報、運転状態、異常状態に基づいて、停車危険度、走行危険度、及び操作危険度の複数の評価基準により総合的に評価して、危険度が最小になる退避位置を決定することができる。よって、周辺状況、道路情報、運転状態、異常状態に合わせて、複数の退避位置の候補から最適な退避位置を選択できる。
なお、各退避位置の候補について、複数の退避経路の候補が設定されている場合は、各退避経路の候補について、停車危険度、走行危険度、及び操作危険度が評価され、危険度が算出される。
例えば、図4の例では、停車危険度は、非常駐車帯<路側帯<現在走行中の車線の前方、の順に高くなる。走行危険度は、路側帯<非常駐車帯<現在走行中の車線の前方、の順に高くなる。操作危険度は、現在走行中の車線の前方<路側帯=非常駐車帯、の順に高くなる。なお、以下で説明するように、同様の種類の退避位置の候補でも、各危険度は、周辺状況、道路情報、運転状態、及び異常状態に応じて変動する。
<停車危険度>
退避決定部36eは、自車両の運転状態、自車両周辺の道路情報、自車両の周辺状況、及び運転者の異常状態に基づいて、退避位置の候補に停車した自車両に他車両が追突する停車危険度を評価する。退避決定部36eは、停車した自車両が車線内にはみ出たはみ出し幅ΔW、及び退避位置の候補に停車した自車両を後方車両から見通すことができる最大の後方距離である見通し距離ΔLに基づいて、停車危険度を評価する。
図9に示すように、退避位置の候補が非常駐車帯又は駐車帯である場合は、退避決定部36eは、通常、停車した自車両の車線内のはみ出し幅ΔWを0に設定する。退避位置の候補が路肩又は路側帯である場合は、退避決定部36eは、道路情報から取得した退避位置の候補の路肩又は路側帯の幅、自車両の幅に基づいて、はみ出し幅ΔWを計算する。退避位置の候補が車線内である場合は、退避決定部36eは、道路情報から取得した車線幅、自車両の幅に基づいて、はみ出し幅ΔWを計算する。この場合のはみ出し幅ΔWは、自車両の幅に対応する最大値になる。そして、退避決定部36eは、はみ出し幅ΔWに基づいて、はみ出しによる停車危険度を算出する。図10に示すように、はみ出し幅ΔWが大きくなるに従って、停車危険度が高くなる。はみ出し幅ΔWが0の場合は、はみ出しによる停車危険度は0になる。
カーブ路、坂道の頂上付近、トンネルの出入口付近、夜間、及び悪天候では、後方からの見通しが悪くなる。例えば、退避決定部36eは、道路情報取得部36bから退避位置の候補の後方の道路の曲率及び道路の幅の道路情報を取得し、後方の道路の曲率及び道路の幅に基づいて、見通し距離ΔLを算出する。曲率が大きくなるほど、また、道路の幅が狭くなるほど、見通し距離ΔLが小さくなる。退避決定部36eは、退避位置の候補が、坂道の頂上付近又はトンネルの出入口付近に設定されている場合は、見通し距離ΔLを小さい値(例えば、最小値、0)に設定する。
その他に、退避位置の候補が、追突の危険防止のための駐車禁止区間である場合も同様である。夜間又は悪天候である場合は、退避決定部36eは、明るさ度合い及び悪天候の度合いに応じて、道路の曲率などに基づいて算出された見通し距離ΔLを減少させる。そして、退避決定部36eは、見通し距離ΔLに基づいて、見通しによる停車危険度を算出する。図11に示すように、見通し距離ΔLが所定値以上の場合は、見通しによる停車危険度は0になり、見通し距離ΔLが小さくなるに従って、見通しによる停車危険度が大きくなる。
そして、退避決定部36eは、はみ出しによる停車危険度、及び見通しによる停車危険度に基づいて、停車危険度を算出する。例えば、退避決定部36eは、はみ出しによる停車危険度、及び見通しによる停車危険度を合計して、停車危険度を算出する。なお、はみ出し幅ΔWが、所定値以下の場合は、見通しによる停車危険度を、最終的な停車危険度に反映させなくてもよい。或いは、退避決定部36eは、はみ出しによる停車危険度、見通しによる停車危険度、及び停車危険度の関係が予め設定された停車危険度マップデータを参照し、算出されたはみ出しによる停車危険度及び見通しによる停車危険度に対応する停車危険度を算出する。
<走行危険度>
退避決定部36eは、自車両の運転状態、自車両周辺の道路情報、自車両の周辺状況、及び運転者の異常状態に基づいて、異常を検出してから退避位置の候補に停車するまでの走行時間による走行危険度を評価する。
図12に示すように、退避決定部36eは、走行時間が長くなるに従って、走行危険度を増加させる。また、図13に示すように、退避決定部36eは、退避運転抑制領域における単位走行時間あたりの走行危険度の増加量を、退避運転抑制領域以外における単位走行時間あたりの走行危険度の増加量よりも増加させる。この構成によれば、減速しながら退避運転抑制領域を走行すると、通過時間が長くなり、走行危険度が増加するため、退避運転抑制領域の前に停止するか、退避運転抑制領域を通過してから減速する退避運転が選ばれ易くなる。すなわち、退避運転抑制領域において、退避のための減速、停車が行われることを抑制できる。
また、図14に示すように、退避決定部36eは、運転者の異常度合いが高くなるに従って、単位走行時間当たりの走行危険度の増加量を増加させる。この構成によれば、運転者の異常度合いが高い場合は、走行危険度が相対的に高くなり、走行時間が短くなる退避位置の候補が選択され易くなる。異常度合いが高い場合に、短い距離で停車し、走行の安全性、及び運転者の身体の安全性を高めることができる。
<操作危険度>
退避決定部36eは、退避のための操舵及び加減速を行うことにより自車両が他車両に接触する操作危険度を評価する。
退避決定部36eは、退避のための操舵又は加減速を行った後、他車両又は障害物の前後の判定距離の範囲内に自車両が存在する場合に、操作危険度を増加させる。
退避運転を行った後、他車両又は障害物の前後に自車両が接近する場合は、自車両が他車両又は障害物に接触する可能性が高くなる。例えば、図15に示すように、車線変更の退避運転を行った後、車線変更先の車線に存在する他車両又は障害物に自車両が接近する場合は、自車両が他車両又は障害物に接触する可能性が高くなる。また、図16に示すように、自車両が、走行車線で、減速又は加速の退避運転を行うことにより、同じ走行車線を走行している他車両又は障害物に接触する可能性が高くなる。上記の構成によれば、このような場合に、操作危険度が増加され、この退避運転が選択され難くなる。なお、将来の各時点における自車両の退避経路の位置及び他車両又は障害物の予測位置を基準に、他車両又は障害物の前後の判定距離の範囲が設定され、自車両が判定距離の範囲内になるか否かが判定される。
退避決定部36eは、他車両又は障害物の速度、及び自車両の速度に対する他車両又は障害物の相対速度の一方又は双方に基づいて、判定距離を変化させる。
他車両又は障害物の速度、及び他車両又は障害物の相対速度によって、接触する危険性が高くなる距離が変化する。上記の構成によれば、判定距離を適切に設定することができる。
図17に示すように、退避決定部36eは、他車両又は障害物の速度が自車両の速度よりも速くなるに従って、他車両又は障害物の前方の判定距離を増加させると共に、他車両又は障害物の後方の前記判定距離を減少させる。また、図18に示すように、退避決定部36eは、他車両又は障害物の速度が自車両の速度よりも遅くなるに従って、他車両又は障害物の前方の判定距離を減少させると共に、他車両又は障害物の後方の判定距離を増加させる。なお、将来の各時点における自車両の退避経路の速度、及び他車両又は障害物の予測速度又は現在の速度を基準に、他車両又は障害物の前方及び後方の判定距離が設定され、自車両が判定距離の範囲内になるか否かが判定される。
他車両又は障害物の速度が自車両の速度よりも速くなるに従って、退避運転を行った後に、自車両が他車両又は障害物の前方になる場合は、自車両が他車両又は障害物に追突される可能性が高くなり、退避運転を行った後に、自車両が他車両又は障害物の後方になる場合は、自車両が他車両又は障害物に追突する可能性が低くなる。一方、他車両又は障害物の速度が自車両の速度よりも遅くなるに従って、退避運転を行った後に、自車両が他車両又は障害物の前方になる場合は、自車両が他車両又は障害物に追突される可能性が低くなり、退避運転を行った後に、自車両が他車両又は障害物の後方になる場合は、自車両が他車両又は障害物に追突する可能性が高くなる。上記の構成によれば、この追突の危険性に応じて、前方の判定距離及び後方の判定距離が適切に設定され、操作危険度が高くなる退避運転が選択され難くなる。
図19に示すように、退避決定部36eは、他車両又は障害物の速度が減少するに従って、他車両又は障害物の前後の判定距離を減少させる。
例えば、他車両又は障害物が停止している場合は、他車両又は障害物の直ぐ前方又は後方に、安全な退避位置を設定することができる。また、他車両又は障害物の速度が遅い場合は、減速している自車両を、他車両又は障害物の前後に接近させても、追突する可能性は低くなる。上記の構成によれば、他車両又は障害物の速度の低下に合わせて、判定距離を減少させ、危険度が低い退避運転が選択され易くなる。
退避決定部36eは、自車両に対する他車両又は障害物の相対速度に基づいて設定された判定距離、及び他車両又は障害物の速度に基づいて設定された判定距離のいずれか長い方を、最終的な判定距離に設定する。或いは、退避決定部36eは、他車両又は障害物の相対速度に基づく判定距離の設定、及び他車両又は障害物の速度に基づく判定距離の設定の一方のみが実行されてもよい。
退避決定部36eは、退避運転抑制領域では、退避運転抑制領域以外よりも判定距離を増加させる。この構成によれば、退避運転抑制領域では、操作危険度が増加され易くなり、退避運転抑制領域で退避操作が行われ難くなる。
退避決定部36eは、退避運転抑制領域で、退避のための操舵、加減速、及び停車が行われる場合に、操作危険度を増加させる。操舵、加減速、及び停車の退避運転の種類毎に、操作危険度の増加量が変化される。退避運転抑制領域の種類に応じて、退避運転の種類毎の操作危険度の増加量が変化されてもよい。複数回の退避運転が行われる場合は、各退避運転の操作危険度の増加量が積算される。
1-1-6.車両制御部36f
車両制御部36fは、退避経路に従って自車両を運転する。車両制御部36fは、退避経路に追従走行するように自車両を制御する。車両制御部36fは、退避経路及び現在の自車両の運転状態に基づいて、目標速度、目標操舵角、方向指示器の操作指令等を決定し、決定した各指令値を、動力制御装置、ブレーキ制御装置、自動操舵制御装置、ライト制御装置等の駆動制御装置37に伝達する。
動力制御装置は、自車両の速度が目標速度に追従するように、内燃機関、モータ等の動力機の出力を制御する。ブレーキ制御装置は、自車両の速度が目標速度に追従するように、電動ブレーキ装置のブレーキ動作を制御する。自動操舵制御装置は、操舵角が目標操舵角に追従するように、電動操舵装置を制御する。ライト制御装置は、方向指示器の操作指令に従って、方向指示器を制御する。また、ハザードランプが点灯されてもよい。
この構成によれば、運転者の異常検出時に、自動運転により、退避位置まで退避させることができ、安全性を確保することができる。
なお、車両制御部36fは、運転者の異常検出時以外においても、自車両の自動運転を行ってもよい。また、車両制御部36fは、運転者の異常度合いが閾値よりも低い場合、又は自車両に自動運転機能が設けられていない場合は、自動運転を行わず、運転者に運転させてもよい。
1-1-7.退避経路通知部36g
退避経路通知部36gは、退避位置及び退避経路を運転者に知らせる。退避経路通知部36gは、運転席に設けられた表示パネルに退避位置及び退避経路を表示させると共に、退避位置及び退避経路に関わる情報を音声で案内する。また、退避経路通知部36gは、退避経路に沿った自動運転が行われず、運転者に運転させる場合は、退避経路に沿って走行させるための運転指示を、音声で案内する。
1-1-8.フローチャート
以上で説明した処理を、図20及び図21に示すフローチャートのように構成できる。図20及び図21の処理は、例えば、所定の演算周期毎に実行される。
図20のステップS01で、上述したように、周辺状況取得部36aは、自車両の周囲に存在する他車両等を検知する周辺状況取得処理(周辺状況取得ステップ)を実行する。ステップS02で、上述したように、道路情報取得部36bは、自車両の周囲の道路情報を取得する道路情報取得処理(道路情報取得ステップ)を実行する。ステップS03で、上述したように、運転状態取得部36cは、自車両の運転状態を取得する運転状態取得処理(運転状態取得ステップ)を実行する。ステップS04で、上述したように、異常検出部36dは、運転者の異常を検出する異常検出処理(異常検出ステップ)を実行する。
ステップS05で、上述したように、退避決定部36eは、運転者の異常を検出したか否かを判定し、異常検出時は、ステップS06に進む。ステップS06で、上述したように、退避決定部36eは、運転者の異常検出時に、自車両の退避位置を決定し、退避位置までの退避経路を決定する退避決定処理(退避決定ステップ)を実行する。退避決定部36eは、自車両の運転状態、自車両周辺の道路情報、自車両の周辺状況、及び運転者の異常状態に基づいて、複数の退避位置の候補を設定すると共に各退避位置の候補の危険度を評価し、各退避位置の候補の危険度に基づいて、最終的な退避位置及び退避経路を決定する。
ステップS06の退避決定処理の詳細を、図21のフローチャートを参照して説明する。ステップS61で、上述したように、退避決定部36eは、自車両の運転状態、自車両周辺の道路情報、自車両の周辺状況、及び運転者の異常状態に基づいて、複数の退避位置の候補を設定する。ステップS62で、上述したように、退避決定部36eは、自車両周辺の道路情報、及び自車両の周辺状況に基づいて、退避のための操舵、加減速、及び停車が行われることを抑制する道路の領域である退避運転抑制領域を設定する。
ステップS63で、上述したように、退避決定部36eは、各退避位置の候補について、自車両の運転状態、自車両周辺の道路情報、自車両の周辺状況、及び運転者の異常状態に基づいて、停車危険度、走行危険度、及び操作危険度を評価し、停車危険度、走行危険度、及び操作危険度に基づいて危険度を算出する。そして、ステップS64で、上述したように、退避決定部36eは、危険度が最小になる退避位置の候補を、最終的な退避位置として決定する。
図20のステップS07で、上述したように、車両制御部36fは、退避経路に従って自車両を運転する。車両制御部36fは、退避経路に追従走行するように自車両を制御する車両制御処理(車両制御ステップ)を実行する。
ステップS08で、上述したように、退避経路通知部36gは、退避位置及び退避経路を運転者に知らせる退避経路通知処理(退避経路通知ステップ)を実行する。
本願は、例示的な実施の形態が記載されているが、実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
36 車両運転支援装置、36a 周辺状況取得部、36b 道路情報取得部、36c 運転状態取得部、36d 異常検出部、36e 退避決定部、36f 車両制御部、36g 退避経路通知部

Claims (15)

  1. 自車両の周辺状況を取得する周辺状況取得部と、
    自車両の周辺の道路情報を取得する道路情報取得部と、
    自車両の運転状態を取得する運転状態取得部と、
    運転者の異常を検出する異常検出部と、
    運転者の前記異常検出時に、自車両の退避位置を決定し、前記退避位置までの退避経路を決定する退避決定部と、を備え、
    前記退避決定部は、前記運転状態、前記道路情報、前記周辺状況、及び運転者の前記異常状態に基づいて、複数の退避位置の候補を設定すると共に各前記退避位置の候補の危険度を評価し、各前記退避位置の候補の危険度に基づいて、最終的な前記退避位置及び前記退避経路を決定し、
    各前記退避位置の候補について、前記運転状態、前記道路情報、前記周辺状況、及び運転者の前記異常の状態に基づいて、前記退避位置の候補に停車した自車両に他車両が追突する停車危険度、前記異常を検出してから前記退避位置の候補に停車するまでの走行時間による走行危険度、及び退避のための操舵及び加減速を行うことにより自車両が他車両に接触する操作危険度を評価し、前記停車危険度、前記走行危険度、及び前記操作危険度に基づいて前記危険度を算出し、前記危険度が最小になる前記退避位置の候補を、最終的な前記退避位置として決定し、
    前記道路情報、及び前記周辺状況に基づいて、退避のための操舵、加減速、及び停車が行われることを抑制する道路の領域である退避運転抑制領域を設定し、
    前記退避運転抑制領域における単位走行時間あたりの前記走行危険度の増加量を、前記退避運転抑制領域以外における単位走行時間あたりの前記走行危険度の増加量よりも増加させる車両運転支援装置。
  2. 自車両の周辺状況を取得する周辺状況取得部と、
    自車両の周辺の道路情報を取得する道路情報取得部と、
    自車両の運転状態を取得する運転状態取得部と、
    運転者の異常を検出する異常検出部と、
    運転者の前記異常の検出時に、自車両の退避位置を決定し、前記退避位置までの退避経路を決定する退避決定部と、を備え、
    前記退避決定部は、前記運転状態、前記道路情報、前記周辺状況、及び運転者の前記異常の状態に基づいて、複数の退避位置の候補を設定すると共に各前記退避位置の候補の危険度を評価し、各前記退避位置の候補の危険度に基づいて、最終的な前記退避位置及び前記退避経路を決定し、
    各前記退避位置の候補について、前記運転状態、前記道路情報、前記周辺状況、及び運転者の前記異常の状態に基づいて、前記退避位置の候補に停車した自車両に他車両が追突する停車危険度、前記異常を検出してから前記退避位置の候補に停車するまでの走行時間による走行危険度、及び退避のための操舵及び加減速を行うことにより自車両が他車両に接触する操作危険度を評価し、前記停車危険度、前記走行危険度、及び前記操作危険度に基づいて前記危険度を算出し、前記危険度が最小になる前記退避位置の候補を、最終的な前記退避位置として決定し、
    退避のための操舵又は加減速を行った後、他車両又は障害物の前後の判定距離の範囲内に自車両が存在する場合に、前記操作危険度を増加させ、
    退避のための操舵、加減速、及び停車が行われることを抑制する道路の領域である退避運転抑制領域を設定し、
    前記退避運転抑制領域では、前記退避運転抑制領域以外よりも前記判定距離を増加させる車両運転支援装置。
  3. 前記退避決定部は、停車した自車両が車線内にはみ出たはみ出し幅、及び前記退避位置の候補に停車した自車両を後方車両から見通すことができる最大の後方距離である見通し距離に基づいて、前記停車危険度を評価する請求項1又は2に記載の車両運転支援装置。
  4. 前記退避決定部は、自車両の前方において、車線数の減少により左側又は右側の車線の前方部分がなくなる場合は、前方部分がなくなる直前の車線の位置を前記退避位置の候補として設定し、当該退避位置の候補の前記停車危険度を、前方部分がなくなっていない車線に停車する場合の前記停車危険度よりも低くする請求項1からのいずれか一項に記載の車両運転支援装置。
  5. 前記退避決定部は、他車両又は障害物の速度、及び自車両の速度に対する他車両又は障害物の相対速度の一方又は双方に基づいて、前記判定距離を変化させる請求項に記載の車両運転支援装置。
  6. 前記退避決定部は、他車両又は障害物の速度が自車両の速度よりも速くなるに従って、他車両又は障害物の前方の前記判定距離を増加させると共に、他車両又は障害物の後方の前記判定距離を減少させ、
    他車両又は障害物の速度が自車両の速度よりも遅くなるに従って、他車両又は障害物の前方の前記判定距離を減少させると共に、他車両又は障害物の後方の前記判定距離を増加させる請求項又はに記載の車両運転支援装置。
  7. 前記退避決定部は、自車両に対する他車両又は障害物の相対速度が増加するに従って、他車両又は障害物の前後の前記判定距離を増加させ、
    自車両に対する他車両又は障害物の相対速度が減少するに従って、他車両又は障害物の前後の前記判定距離を減少させる請求項2、5、及び6のいずれか一項に記載の車両運転支援装置。
  8. 前記退避決定部は、運転者の前記異常度合いが高くなるに従って、単位走行時間当たりの前記走行危険度の増加量を増加させる請求項からのいずれか一項に記載の車両運転支援装置。
  9. 前記異常検出部は、運転者の身体の異常度合い及び前記運転状態取得部によって取得された運転状態の異常度合いの一方又は双方を検出し、前記運転者の身体の異常度合い及び前記運転状態の異常度合いの一方又は双方に基づいて、運転者の前記異常度合いを決定する請求項に記載の車両運転支援装置。
  10. 前記退避決定部は、退避のための操舵、加減速、及び停車が行われることを抑制する道路の領域である退避運転抑制領域を設定し、
    前記退避運転抑制領域において退避のための操舵、加減速、又は停車が行われる前記退避位置の候補の危険度を増加させる請求項1からのいずれか一項に記載の車両運転支援装置。
  11. 前記退避運転抑制領域は、後方車両から見通しが悪くなる道路の領域、道路のジャンクションがある道路の領域、交通量が多い道路の領域、幅員が狭い道路の領域、駐車が禁止されている道路の領域、及び路面摩擦が低下する道路の領域のいずれか一つ以上に設定される請求項1から10のいずれか一項に記載の車両運転支援装置。
  12. 前記退避経路に従って自車両を運転する車両制御部を備えた請求項1から11のいずれか一項に記載の車両運転支援装置。
  13. 前記退避位置及び前記退避経路を運転者に知らせる退避経路通知部を備えた請求項1から12のいずれか一項に記載の車両運転支援装置。
  14. 演算処理装置が、自車両の運転状態を取得する運転状態取得ステップと、
    前記演算処理装置が、自車両の周辺の道路情報を取得する道路情報取得ステップと、
    前記演算処理装置が、自車両の周辺状況を取得する周辺状況取得ステップと、
    前記演算処理装置が、運転者の異常を検出する異常検出ステップと、
    前記演算処理装置が、運転者の前記異常検出時に、自車両の退避位置を決定し、前記退避位置までの退避経路を決定する退避決定ステップと、を備え、
    前記退避決定ステップでは、前記演算処理装置が、前記運転状態、前記道路情報、前記周辺状況、及び運転者の前記異常状態に基づいて、複数の退避位置の候補を設定すると共に各前記退避位置の候補の危険度を評価し、各前記退避位置の候補の危険度に基づいて、最終的な前記退避位置及び前記退避経路を決定し、
    前記演算処理装置が、各前記退避位置の候補について、前記運転状態、前記道路情報、前記周辺状況、及び運転者の前記異常の状態に基づいて、前記退避位置の候補に停車した自車両に他車両が追突する停車危険度、前記異常を検出してから前記退避位置の候補に停車するまでの走行時間による走行危険度、及び退避のための操舵及び加減速を行うことにより自車両が他車両に接触する操作危険度を評価し、前記停車危険度、前記走行危険度、及び前記操作危険度に基づいて前記危険度を算出し、前記危険度が最小になる前記退避位置の候補を、最終的な前記退避位置として決定し、
    前記演算処理装置が、前記道路情報、及び前記周辺状況に基づいて、退避のための操舵、加減速、及び停車が行われることを抑制する道路の領域である退避運転抑制領域を設定し、
    前記退避運転抑制領域における単位走行時間あたりの前記走行危険度の増加量を、前記退避運転抑制領域以外における単位走行時間あたりの前記走行危険度の増加量よりも増加させる車両運転支援方法。
  15. 演算処理装置が、自車両の運転状態を取得する運転状態取得ステップと、
    前記演算処理装置が、自車両の周辺の道路情報を取得する道路情報取得ステップと、
    前記演算処理装置が、自車両の周辺状況を取得する周辺状況取得ステップと、
    前記演算処理装置が、運転者の異常を検出する異常検出ステップと、
    前記演算処理装置が、運転者の前記異常の検出時に、自車両の退避位置を決定し、前記退避位置までの退避経路を決定する退避決定ステップと、を備え、
    前記退避決定ステップでは、前記演算処理装置が、前記運転状態、前記道路情報、前記周辺状況、及び運転者の前記異常の状態に基づいて、複数の退避位置の候補を設定すると共に各前記退避位置の候補の危険度を評価し、各前記退避位置の候補の危険度に基づいて、最終的な前記退避位置及び前記退避経路を決定し、
    前記演算処理装置が、各前記退避位置の候補について、前記運転状態、前記道路情報、前記周辺状況、及び運転者の前記異常の状態に基づいて、前記退避位置の候補に停車した自車両に他車両が追突する停車危険度、前記異常を検出してから前記退避位置の候補に停車するまでの走行時間による走行危険度、及び退避のための操舵及び加減速を行うことにより自車両が他車両に接触する操作危険度を評価し、前記停車危険度、前記走行危険度、及び前記操作危険度に基づいて前記危険度を算出し、前記危険度が最小になる前記退避位置の候補を、最終的な前記退避位置として決定し、
    前記演算処理装置が、退避のための操舵又は加減速を行った後、他車両又は障害物の前後の判定距離の範囲内に自車両が存在する場合に、前記操作危険度を増加させ、
    前記演算処理装置が、退避のための操舵、加減速、及び停車が行われることを抑制する道路の領域である退避運転抑制領域を設定し、
    前記退避運転抑制領域では、前記退避運転抑制領域以外よりも前記判定距離を増加させる車両運転支援方法。
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