JP7235567B2 - 圧電センサ - Google Patents

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Description

本発明は、圧電センサに関する。
圧電シートをセンサとして用いた圧電センサが従来から様々な用途において利用されている。圧電センサは、圧電シートに圧力が加わると圧力に応じた大きさの電気信号が発生し、この電気信号に基づいて圧力を検出している。
圧電センサとして、特許文献1には、シグナル電極と電気絶縁状態にてグランド電極と電気回路とピアス端子を用いて電気的に接続させていると共に、グランド電極と電気絶縁状態にてシグナル電極と電気回路とをピアス端子を用いて電気的に接続させている圧電センサが開示されている。
特開2014-74618号公報
しかしながら、上記圧電センサは、グランド電極及びシグナル電極と、電気回路とをピアス端子を介して接続していることから、圧電センサに加わる振動によって、電極とピアス端子との間の接続に切断を生じ、或いは、ピアス端子及び/又は電極が湿気や熱によって劣化し、ピアス端子と電極との間に接続不良を生じる虞れがあり、改善の余地がある。
本発明は、第1~4端子と電極との接続部分の接合強度に優れていると共に、第1~4端子と電極との接続部分の湿気及び熱による劣化が抑制されている圧電センサを提供することを課題とする。
本発明の圧電センサは、圧電シート、上記圧電シートの一面に積層一体化された第1電極及び上記圧電シートの他面に積層一体化された第2電極を有する圧電センサ本体と、
上記第1電極上に積層一体化された第1端子と、
上記圧電シートの他面側から上記第2電極と電気的に非接続状態にて第1電極に電気的に接続された第2端子と、
上記第2電極上に積層一体化された第3端子と、
上記圧電シートの一面側から上記第1電極と電気的に非接続状態にて第2電極に電気的に接続された第4端子とを有し、
上記第1端子と上記第2端子との対向面において、炭素原子と金属原子の比(炭素原子/金属原子)が0.5~4であることを特徴とする。
本発明の圧電センサは、第1端子及び第2端子と、第1電極とが強固に接合一体化されているので、圧電センサに加えられる振動、熱及び湿気にもかかわらず、第1端子及び第2端子と、第1電極との接続状態は確実に維持され、圧電シートにて発生した電圧を第1電極、第1端子及び第2端子を通じて精度良く測定することができる。
本発明の圧電センサを示した断面図である。 本発明の圧電センサを示した断面図である。
本発明の圧電センサAの一例を説明する。圧電センサAは、図1に示したように、圧電センサ本体1と、第1~4端子13~16とを有する。
圧電センサ本体1は、圧電シート10と、この圧電シート10の一面10aに積層一体化された第1電極11と、圧電シート10の他面10bに積層一体化された第2電極12とを有している。なお、第1電極11及び第2電極12は、アルミニウム、銅などの導電性材料から形成されており、シート状又は薄膜状に形成されている。なお、第1電極11及び第2電極12は、圧電シート10の表面に必要に応じて固定剤層を介して積層一体化されている。固定剤層を構成している固定剤は、反応系・溶剤系・水系・ホットメルト系の接着剤又は粘着剤から構成されており、圧電シートの感度を維持する観点から、誘電率の低い固定剤が好ましい。
圧電シート10としては、外力が加えられることによって電荷を発生させることができるシートであれば、特に限定されない。圧電シート10としては、微弱な圧力を精度良く検出でき、感度が高く、厚み方向の変形で電荷を発生しやすいことから、合成樹脂シート(合成樹脂発泡シート又は合成樹脂非発泡シート)に分極を付与した圧電シートが好ましく、合成樹脂発泡シートに分極を付与した圧電シートがより好ましい。なお、合成樹脂シートに分極を付与する方法は、汎用の方法を用いることができる。
合成樹脂シートを構成する合成樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリ乳酸、液晶樹脂などが挙げられる。
圧電センサAの圧電センサ本体1の第1電極11上には第1端子13が積層一体化されており、第1端子13と第1電極11とは電気的に接続した状態となっている。そして、第2端子14が、圧電シート10の他面10b側から第2電極12とは電気的に非接続状態にて、第1電極11に電気的に接続されている。
第1端子13における第1電極11と接続している接続端部13aと反対側の端部13bと、第2端子14における第1電極11と接続している接続端部14aと反対側の端部14bとは、電気的に接続されていることが好ましく、圧電センサ本体1の側方において電気的に接続されていることがより好ましい。具体的には、一枚の導電性材料を含むシートの一端部を第1端子13とし、他端部を第2端子14とし、シートの一端部を圧電シート10の一面10a側から第1電極11に電気的に接続させていると共に、シートの他端部を圧電シート10の他面10b側から第1電極11に電気的に接続させていることが好ましい。
このように、第1端子13における第1電極11と接続している接続端部13aと反対側の端部13bと、第2端子14における第1電極11と接続している接続端部14aと反対側の端部14bとが電気的に接続されている。この構造を有する場合、第1端子13及び第2端子14間の電気的な接続が切断されても、第1端子13及び第2端子14の何れかに接続させている導電線又は電気回路などの外部接続部材(図示せず)と第1電極11との電気的な接続を確実に維持することができる。その結果、圧電シート10にて発生した電圧を安定的に測定することができる。
第1電極11と、第1端子13及び第2端子14との接合部は、その対向面間において、炭素原子と金属原子の比(炭素原子/金属原子)が0.5~4である。第1電極11と、第1端子13及び第2端子14との接合は、超音波接合及びはんだ接合のような溶融による接合が好ましく、超音波接合がより好ましい。溶融による接合方法を用いることによって、第1電極11と、第1端子13及び第2端子14との接合部分において界面が生じることを抑制することができ、第1電極11と、第1端子13及び第2端子14との接合強度の向上を図ることができる。特に、高温及び高湿環境下における接合部分の劣化を効果的に抑制することができ、第1電極11と、第1端子13及び第2端子14との電気的な接続を確実に維持することができる。更に、ピアス端子を用いることなく、溶融による接合方法を用いる場合、接合部分に不要な突起が生じることを抑制することができると共に、圧電センサ全体の厚みを薄くすることができ、この結果、圧電センサを安定的に所望箇所に配設することができる。
具体的には、第1電極11と、これに対向する第1端子13及び第2端子14とは、第1電極11、第1端子13及び第2端子14が溶融した上で接合一体化されている。そして、第1電極11、第1端子13及び第2端子14同士の接合時において、第1端子13と第2端子14との対向面間に存在する圧電センサ本体1部分は、第1電極11、第1端子13及び第2端子14同士の接合時に発生する熱によって一部又は全部が溶融し、第1電極11、第1端子13及び第2端子14が構成している金属成分と混合した状態となっている。
同様に、圧電センサAの圧電センサ本体1の第2電極12上には第3端子15が積層一体化されており、第3端子15と第2電極12とは電気的に接続した状態となっている。そして、第4端子16が、圧電シート10の一面10a側から第1電極11とは電気的に非接続状態にて、第2電極12に電気的に接続されている。なお、図2に示したように、第4端子16は、第1電極12上に配設されて第1電極12を概ね被覆している第3電極17を介して第2電極12と電気的に接続されていてもよい。
第3端子15における第2電極12と接続している接続端部15aと反対側の端部15bと、第4端子16における第2電極12と接続している接続端部16aと反対側の端部16bとは、電気的に接続されていることが好ましく、圧電センサ本体1の側方において電気的に接続されていることがより好ましい。具体的には、一枚の導電性材料を含むシートの一端部を第3端子15とし、他端部を第4端子16とし、シートの一端部を圧電シート10の他面10b側から第2電極12に電気的に接続させていると共に、シートの他端部を圧電シート10の一面10a側から第2電極12に電気的に接続させていることが好ましい。
このように、第3端子15における第2電極12と接続している接続端部15aと反対側の端部15bと、第4端子16における第2電極12と接続している接続端部16aと反対側の端部16bとが電気的に接続されている。この構造を有している場合、第3端子15及び第4端子16間の電気的な接続が切断されても、第3端子15及び第4端子16の何れかに接続させている導電線又は電気回路などの外部接続部材と第2電極12との電気的な接続を確実に維持することができる。その結果、圧電シート10にて発生した電圧を安定的に測定することができる。
第2電極12、第3端子15及び第4端子16の接合部(第3電極17を有する場合は、第2電極12、第3電極17、第3端子15及び第4端子16の接合部)は、電気的な接続がされていれば、特に限定されず、第3端子15と第4端子16との対向面間において、炭素原子と金属原子の比(炭素原子/金属原子)は0.5~4であることが好ましい。
第2電極12、第3端子15及び第4端子16の接合(第3電極17を有する場合は、第2電極12、第3電極17、第3端子15及び第4端子16の接合)は、超音波接合及びはんだ接合のような溶融による接合が好ましく、超音波接合がより好ましい。溶融による接合方法を用いることによる効果は、第1電極11と、第1端子13及び第2端子14同士の接合と同様であるので説明を省略する。
具体的には、第2電極12と、これに対向する第3端子15及び第4端子16は、第2電極12、第3端子15及び第4端子16(第3電極17を有する場合は、第2電極12、第3電極17、第3端子15及び第4端子16)が溶融した上で接合一体化されている。そして、第2電極12と、第3端子15及び第4端子16(第3電極17を有する場合は、第2電極12、第3電極17、第3端子15及び第4端子16)との接合時において、第3端子15と第4端子16との対向面間に存在する圧電センサ本体1部分は、接合時に発生する熱によって一部又は全部が溶融する。溶融した成分は、第2電極12、第3端子15及び第4端子16(第3電極17を有する場合は、第2電極12、第3電極17、第3端子15及び第4端子16)が構成している金属成分と混合した状態となっている。
ここで、第1電極11(第2電極12)と、第1端子13及び第2端子14(第3端子15及び第4端子16)とを超音波接合によって接合する要領は下記の通りである。先ず、圧電シート10の一面10aにその一部(第1電極非積層部分)を除いた部分に第1電極11を積層一体化すると共に、圧電シート10の他面10bにその一部(第2電極非積層部分)を除いた部分に第2電極12を積層一体化して積層体を作製する。
なお、圧電センサAが第3電極17を有する場合は、第1電極11上に更に第3電極を第1端子13と電気的に接続しないように配設して積層体を作製すればよい。
次に、圧電シートの第2電極非積層部分(第1電極非積層部分)に第2電極(第1電極)に対して電気的に非接続状態にて第2端子14(第4端子16)を配設する。圧電シートの他面10b(一面10a)上に配設した第2端子14(第4端子16)部分を圧電シートの厚み方向に投影した、第1電極11(第2電極12)部分上に第1端子13(第3端子15)を配設する。
しかる後、超音波接合装置のアンビルとホーンチップとの間に、第1端子13(第3端子15)及び第2端子14(第4端子16)がアンビルとホーンチップとの間に位置するように積層体を配設する。そして、ホーンチップを超音波振動させることによって、第1端子13(第3端子15)及び第2端子14(第4端子16)を配設した積層体に超音波振動を加える。
すると、第1電極11(第2電極12)、第1端子13(第3端子15)及び第2端子14(第4端子16)同士が相対的に超音波振動して摩擦熱が発生し、第1端子13(第3端子15)と第2端子14(第4端子16)との対向面間に存在する圧電センサ本体1の一部又は全部が摩擦熱によって溶融する。これと同時に、第1電極11(第2電極12)、第1端子13(第3端子15)及び第2端子14(第4端子16)同士もこれらが溶融することによって互いに接合一体化する。
即ち、第1電極11(第2電極12)、第1端子13(第3端子15)及び第2端子14(第4端子16)が摩擦熱によって溶融すると同時に、第1端子13(第3端子15)と第2端子14(第4端子16)との対向面間に存在する圧電センサ本体1の構成部材(圧電シート10など)の一部又は全部が溶融する。そして、電極及び端子を構成している金属成分と圧電センサ本体1の構成部材を構成している成分とが混合した状態となって、第1電極11(第2電極12)、第1端子13(第3端子15)及び第2端子14(第4端子16)同士が接合一体化している。
このように、第1電極11(第2電極12)、第1端子13(第3端子15)及び第2端子14(第4端子16)の接合部分において、電極及び端子を構成している金属成分中に、圧電センサ本体1の構成部材に起因した炭素原子が一定割合で含有している。その結果、第1電極11(第2電極12)、第1端子13(第3端子15)及び第2端子14(第4端子16)同士の接合強度(第3電極17を有する場合は、第2電極12、第3電極17、第3端子15及び第4端子16同士の接合強度)の向上並びに湿気及び熱による劣化の抑制が図られている。
具体的には、第1端子13と第2端子14との対向面間において、炭素原子と金属原子の比(炭素原子/金属原子)は0.5~4である。このように、電極及び圧電シートなどに由来する炭素原子が金属原子に対して所定割合で含有されていることによって、第1電極11、第1端子13及び第2端子14同士の接合強度の向上並びに湿気及び熱による劣化の抑制を図ることができ、第1電極11を通じて圧電シート10において発生した電圧を確実に測定することができる。
第3端子15と第4端子16との対向面間において、炭素原子と金属原子の比(炭素原子/金属原子)は0.5~4が好ましい。このように、電極及び圧電シートなどに由来する炭素原子が金属原子に対して所定割合で含有されていることによって、第2電極12、第3端子15及び第4端子16同士の接合強度の向上並びに湿気及び熱による劣化の抑制を図ることができ、第2電極12を通じて圧電シート10において発生した電圧を確実に測定することができる。
なお、第1端子13と第2端子14との対向面、及び、第3端子15と第4端子16との対向面において、炭素原子と金属原子の比(炭素原子/金属原子)は下記の要領で測定された値をいう。
第1電極11(第2電極12)、第1端子13(第3端子15)及び第2端子14(第4端子16)の接合部分(第3電極17を有する場合は、第2電極12、第3電極17、第3端子15及び第4端子16の接合部分)の任意の箇所を切断し、断面を露出させる。
得られた断面を、検出器を装着した走査型顕微鏡を用いて、エネルギー分散型X線分光法(加速電圧:10kV、倍率:800倍)で分析する。一辺が50μmの正方形状の任意の5個の測定部における金属元素濃度(wt%)及び炭素元素濃度(wt%)をそれぞれ測定する。5個の測定部で測定された金属元素濃度(wt%)及び炭素元素濃度(wt%)をそれぞれ相加平均する。得られた金属元素濃度(wt%)及び炭素元素濃度(wt%)を用いて、炭素元素濃度を金属元素濃度で除した値を炭素原子と金属原子の比(炭素原子/金属原子)とする。なお、測定装置として、例えば、下記の装置を用いることができる。
検出器 Thermo SCIENTIFIC社製 製品名「NORAN SYSTEM 7」)
走査型顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製 製品名「S-4300SE/N」)(SEM-EDX)
第1端子13と第2端子14との対向面、及び、第3端子15と第4端子16との対向面において、炭素原子と金属原子の比(炭素原子/金属原子)を調整する方法としては、例えば、圧電シート及び電極などの厚み、超音波接合装置のホーンチップの沈み込み量及び静圧力などを変化させることで調整することができる。具体的には、例えば、ホーンチップの沈み込み量及び静圧力を増加させることによって、炭素原子と金属原子の比(炭素原子/金属原子)を小さくすることができる。
圧電センサAの第1端子13及び第2端子14の第1電極11に対する面方向の破断強度は、50N以上が好ましく、60N以上がより好ましく、70N以上が特に好ましい。圧電センサAの第3端子15及び第4端子16の第2電極12に対する面方向の破断強度は、50N以上が好ましく、60N以上がより好ましく、70N以上が特に好ましい。圧電センサAの第1端子13及び第2端子14の第1電極11に対する面方向の破断強度は、200N以下が好ましく、150N以下がより好ましく、100N以下が特に好ましい。圧電センサAの第3端子15及び第4端子16の第2電極12に対する面方向の破断強度は、200N以下が好ましく、150N以下がより好ましく、100N以下が特に好ましい。破断強度が50N以上であると、圧電センサの圧電シートにて発生した電位を第1~4端子13~16を通じて安定的に取り出すことができ、圧電センサを用いて精度に優れた測定を行なうことができる。
なお、圧電センサAの第1端子13及び第2端子14の第1電極11に対する面方向の破断強度、及び、圧電センサAの第3端子15及び第4端子16の第2電極12に対する面方向の破断強度は、下記の要領で測定された値をいう。
具体的には、上記面方向の破断強度はテンシロンを用いて行った。第1端子13及び第2端子14(第3端子15及び第4端子16)と第1電極11(第2電極12)との接合部分をテンシロンの一方の把持具を用いて圧電センサAの圧電シート10の厚み方向から外れないように挟持する。一方の把持具によって挟持された接合部分を除いた圧電センサ本体1部分をテンシロンの他方の把持部を用いて挟持する。しかる後、上記2個の把持具を圧電センサAの圧電センサ本体1の面方向(0°方向)に互いに離間する方向に移動させることによって、第1端子13及び第2端子14(第3端子15及び第4端子16)と第1電極11(第2電極12)との接合部分に加わる応力を0Nから徐々に増加させていき、第1電極11(第2電極12)から第1端子13又は第2端子14(第3端子15又は第4端子16)が完全に分離した時点の印加応力を破断強度(N)とした。なお、テンシロンは、例えば、SHIMADZU社から製品名「AUTOGRAPH AGS-X 500N」にて市販されている装置を用いることができる。
圧電センサ本体の圧電シートの厚み方向において、第1端子13及び第2端子14の外面間の距離は、0.05~3mmが好ましく、0.06~0.54mmがより好ましい。第1端子13及び第2端子14の外面間の距離が上記範囲であると、第1端子13、第2端子14及び第1電極11同士の接合強度を強固に維持しながら、圧電センサ全体の厚みを薄くすることができ、圧電センサを様々な場所に容易に配設して種々の用途に展開することができる。
圧電センサ本体の圧電シートの厚み方向において、第3端子15及び第4端子16の外面間の距離は、上記と同様の理由で、0.05~3mmが好ましく、0.06~0.54mmがより好ましい。
なお、第1~4端子13~16の外面とは、圧電シート10に対向している面とは反対側の面をいう。
上記圧電センサを使用するには、第1端子13又は第2端子14に外部接続部材を電気的に接続すると共に、第3端子15又は第4端子16に外部接続部材を電気的に接続する。第1電極11及び第2電極12のうちの何れか一方の電極をシグナル電極とし、他方の電極をグランド電極とし、グランド電極を基準電極としてシグナル電極の電位を測定することによって、圧電センサAの圧電シート10にて生じた電圧を測定することができる。
なお、図2のように、第3電極17を有する場合は、第1電極11をシグナル電極とし、第2電極12をグランド電極として、シグナル電極の電位を測定すればよい。第3電極17は、電磁波ノイズから第1電極を遮蔽するためのシールド電極として作用する。
(実施例1~3)
ポリオレフィン系樹脂発泡シートに分極を付与してなる圧電シートを用意した。圧電シート10の一面10aにその一部(第1電極非積層部分)を除いた部分に、アクリル系粘着剤を含む固定剤層(厚み30μm)を介して、厚み20μmのアルミニウム箔から形成された第1電極11を積層一体化した。第1電極11上に更に厚み20μmのアルミニウム箔から形成された第3電極17を後述する第1端子13と電気的に接続しないように積層一体化した。なお、第1電極11と第3電極17との間には、厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムが介在しており、第1電極11と第3電極17とは電気的に接続しないように構成されていた。
圧電シート10の他面10bにその一部(第2電極非積層部分)を除いた部分に、アクリル系粘着剤を含む固定剤層(厚み30μm)を介して、厚み20μmのアルミニウム箔から形成された第2電極12を積層一体化して積層体を作製した。
次に、圧電シート10の第2電極非積層部分に第2電極に対して電気的に非接続状態にて、アルミニウム箔から形成された第2端子14を配設した。圧電シートの他面10b上に配設した第2端子14部分を圧電シートの厚み方向に投影した、第1電極11部分上に、厚みが100μmのアルミニウム箔から形成された第1端子13を配設した。
しかる後、超音波接合装置のアンビルとホーンチップとの間に、積層体、第1端子13及び第2端子14が位置するように積層体を配設した。そして、ホーンチップを表1に示した接合条件(沈み込み量及び静圧力)にて超音波振動させることによって、第1端子13及び第2端子14を配設した積層体に超音波振動を加えた。
第1電極11、第1端子13及び第2端子14同士が相対的に超音波振動して摩擦熱が発生し、第1端子13と第2端子14との対向面間に存在する圧電センサ本体1の一部又は全部が摩擦熱によって溶融した。これと同時に、第1電極11、第1端子13及び第2端子14同士もこれらが溶融することによって互いに接合一体化した。
第1電極11、第1端子13及び第2端子14の接合部分には、これらを構成しているアルミニウム成分(金属成分)と、圧電センサ本体1の構成材料に起因した炭素原子を含む成分とが混合した状態となっていた。
次に、圧電シートの第1電極非積層部分上に第1電極に対して電気的に非接続状態にて厚みが100μmのアルミニウム箔から形成された第4端子16を配設した。第1電極非積層部分と第4端子16との間には第3電極17が介在していた。
圧電シートの一面10a上に配設した第4端子16部分を圧電シートの厚み方向に投影した、第2電極12部分上に、厚みが100μmのアルミニウム箔から形成された第3端子15を配設した。
しかる後、超音波接合装置のアンビルとホーンチップとの間に、積層体、第3端子15及び第4端子16がアンビルとホーンチップとの間に位置するように積層体を配設した。そして、ホーンチップを表1に示した接合条件(沈み込み量及び静圧力)にて超音波振動させることによって、第3端子15及び第4端子16を配設した積層体に超音波振動を加えた。
第2電極12、第3電極17、第3端子15及び第4端子16同士が相対的に超音波振動して摩擦熱が発生し、第3端子15と第4端子16との対向面間に存在する圧電センサ本体1の一部又は全部が摩擦熱によって溶融した。これと同時に、第2電極12、第3電極17、第3端子15及び第4端子16同士もこれらが溶融することによって互いに接合一体化して圧電センサAを作製した。
第2電極12、第3電極17、第3端子15及び第4端子16の接合部分には、これらが構成するアルミニウム成分(金属成分)と、圧電センサ本体1の構成材料に起因した炭素原子を含む成分とが混合した状態となっていた。
(比較例1)
実施例1と同様の要領で積層体を作製した。第1端子13、第1電極11、圧電シート10及び第2端子14にピアス端子を貫通させて、第1端子13、第1電極11及び第2端子14同士を電気的に接続させた。
第3端子15、第2電極12、圧電シート10、第3電極17及び第4端子16にピアス端子を貫通させて、第3端子15、第3電極17、第2電極12及び第4端子16同士を電気的に接続させて圧電センサを作製した。
得られた圧電センサについて、第1端子と第2端子との対向面間における炭素原子と金属原子の比(炭素原子/金属原子)と、第3端子と第4端子との対向面間における炭素原子と金属原子の比(炭素原子/金属原子)を測定し、その結果を表1に示した。
得られた圧電センサについて、圧電シートの厚み方向における第1端子及び第2端子の外面間の距離、並びに、圧電シートの厚み方向における第3端子及び第4端子の外面間の距離を測定し、その結果を表1に示した。
得られた圧電センサについて、第1端子及び第2端子の第1電極に対する面方向の破断強度、及び、第3端子及び第4端子の第2電極に対する面方向の破断強度を上述の要領で測定し、その結果を表1に示した。なお、「第1端子及び第2端子の第1電極に対する面方向の破断強度」を「第1端子-第2端子間」の欄に、「第3端子及び第4端子の第2電極に対する面方向の破断強度」を「第3端子-第4端子間」の欄に記載した。
得られた圧電センサについて、第1端子と2端子との間(第1端子-第2端子間)における抵抗(初期抵抗)、及び、第3端子と第4端子との間(第3端子-第4端子間)における抵抗(初期抵抗)を測定した。次に、圧電センサを温度85℃及び相対湿度85%の環境下にて500時間放置する高温高湿試験を行った。圧電センサについて、第1端子と2端子との間における抵抗(試験後抵抗)、及び、第3端子と第4端子との間における抵抗(試験後抵抗)を測定した。抵抗変化率を下記式に基づいて算出して湿熱耐久性の指標とした。湿熱耐久性を下記基準にて評価した。
抵抗変化率(%)=100×(試験後抵抗-初期抵抗)/初期抵抗
○:抵抗変化率が150%未満であった。
×:抵抗変化率が150%以上であった。
Figure 0007235567000001
1 圧電センサ本体
10 圧電シート
10a 圧電シートの一面
10b 圧電シートの他面
11 第1電極
12 第2電極
13 第1端子
14 第2端子
15 第3端子
16 第4端子
17 第3電極
A 圧電センサ

Claims (10)

  1. 圧電シート、上記圧電シートの一面に積層一体化された第1電極及び上記圧電シートの他面に積層一体化された第2電極を有する圧電センサ本体と、
    上記第1電極上に積層一体化された第1端子と、
    上記圧電シートの他面側から上記第2電極と電気的に非接続状態にて第1電極に電気的に接続された第2端子と、
    上記第2電極上に積層一体化された第3端子と、
    上記圧電シートの一面側から上記第1電極と電気的に非接続状態にて第2電極に電気的に接続された第4端子とを有し、
    上記第1端子と上記第2端子との対向面において、炭素原子と金属原子の比[炭素元素濃度(wt%)/金属元素濃度(wt%)]が0.5~4であり、
    上記第1電極と、これに対向する上記第1端子及び上記第2端子とが接合一体化されており、この接合一体化部分において、圧電センサ本体部分が、上記第1電極、上記第1端子及び上記第2端子を構成している金属成分と混合した状態であることを特徴とする圧電センサ。
  2. 第3端子と第4端子との対向面間において、炭素原子と金属原子の比[炭素元素濃度(wt%)/金属元素濃度(wt%)]が0.5~4であることを特徴とする請求項1に記載の圧電センサ。
  3. 第1端子及び第2端子の第1電極に対する面方向の破断強度が50N以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電センサ。
  4. 第3端子及び第4端子の第2電極に対する面方向の破断強度が50N以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電センサ。
  5. 圧電センサ本体の圧電シートの厚み方向において、第1端子及び第2端子の外面間の距離、並びに、第3端子及び第4端子の外面間の距離が0.05~3mmであることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の圧電センサ。
  6. 第1端子及び第2端子は、圧電センサ本体に接続している接続端部以外の部分において互いに電気的に接続していることを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の圧電センサ。
  7. 第3端子及び第4端子は、圧電センサ本体に接続している接続端部以外の部分において互いに電気的に接続していることを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載の圧電センサ。
  8. 第1電極と、これに対向する第1端子及び第2端子とが接合一体化されており、この接合一体化部分において、上記第1電極、上記第1端子及び上記第2端子を構成している金属成分と、圧電センサ本体の構成材料に起因した成分とが混合した状態となっていることを特徴とする請求項1~の何れか1項に記載の圧電センサ。
  9. 第1電極と、圧電シートの他面上に配設された第2端子と、上記圧電シートの他面上に配設された第2端子部分を厚み方向に投影した第1電極部分上に配設された第1端子とが、溶融接合されていることを特徴とする請求項1~の何れか1項に記載の圧電センサ。
  10. 請求項1~の何れか1項に記載の圧電センサの製造方法であって、
    圧電シートの一面にその一部を第1電極非積層部分として除いた部分に第1電極を積層一体化し、上記圧電シートの他面にその一部を第2電極非積層部分として除いた部分に第2電極を積層一体化して積層体を作製する工程と、
    上記圧電シートの第2電極非積層部分に上記第2電極に対して電気的に非接続状態にて第2端子を配設する工程と、
    上記圧電シートの他面上に配設した第2端子部分を上記圧電シートの厚み方向に投影した、第1電極部分上に第1端子を配設する工程と、
    上記第1端子及び第2端子を配設した積層体に超音波振動を加えて、上記第1電極、上記第1端子及び上記第2端子同士を接合一体化する工程と、
    を有することを特徴とする圧電センサの製造方法。
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