JP7234846B2 - 情報処理装置、ヒヤリハット検出方法およびヒヤリハット検出システム - Google Patents

情報処理装置、ヒヤリハット検出方法およびヒヤリハット検出システム Download PDF

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本発明は、情報処理装置、ヒヤリハット検出方法およびヒヤリハット検出システムに関する。
ハインリッヒの法則によると、1件の重大な事故の背後に、29件の軽微な事故があり、300件のヒヤリハットがあるといわれている。重大な事故を防ぐためには、ヒヤリハット事例を収集して防止に努めることが重要であり、大量収集のためにヒヤリハットを自動検出する技術が求められている。
先行技術としては、例えば、測定対象者の2つの部位にそれぞれ電極をはめ、コードで相互接続された両電極の生体抵抗値に反比例した電圧を測定するストレス検出装置がある。また、発汗センサにより取得される発汗データに含まれるノイズを、発汗センサとは異なる種類のセンサにより取得されたセンサデータに基づいて特定し、発汗データからノイズを除去する技術がある。
また、ユーザのストレス(とりわけ、長期のストレス)のレベルを決定するためのストレス測定デバイスがある。また、診療対象の患者から複数の生体情報を計測し、複数の生体情報の中から抽出した特定の生体情報に基づいて患者のストレスの判定レベルを設定する技術がある。また、ユーザの1つ以上の生理学的パラメータをモニタリングするシステムがある。
特開2008-212391号公報 特開2017-225489号公報 特表2014-514080号公報 特開2011-92627号公報 特表2008-532587号公報
しかしながら、従来技術では、ヒヤリハットを精度よく検出することが難しい。例えば、ウェアラブル生体センサにより対象者の皮膚電気活動を測定して、急激な上昇を検出する方法の場合、手を動かすなどの身体動作でも値が変動するため、ヒヤリハットを誤検出することがある。
一つの側面では、本発明は、ヒヤリハットの検出精度の向上を図ることを目的とする。
1つの実施態様では、対象者の心電データのピークを検出して、検出した前記心電データのピークに対応する心電振幅を算出する算出部と、前記算出部によって算出された前記心電振幅が所定の閾値を超えた場合に、前記心電データのピークが検出されてから所定の時間内に前記対象者の皮膚電気活動データのピークが存在するか否かを判定する判定部と、前記判定部によって前記皮膚電気活動データのピークが存在すると判定された場合に、前記対象者のヒヤリハットを検出する検出部と、を有する情報処理装置が提供される。
本発明の一側面によれば、ヒヤリハットの検出精度の向上を図ることができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態にかかるヒヤリハット検出方法の一実施例を示す説明図である。 図2は、ヒヤリハット検出システム200のシステム構成例を示す説明図である。 図3は、情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。 図4は、生体センサ201の第1の構成例を示す説明図である。 図5は、生体センサ201の第2の構成例を示す説明図である。 図6は、生体センサ201の第3の構成例を示す説明図である。 図7は、心電データの具体例を示す説明図である。 図8は、皮膚電気活動データの具体例を示す説明図である。 図9は、情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。 図10は、情報処理装置101のヒヤリハット検出処理手順の一例を示すフローチャートである。 図11は、ヒヤリハット有無判定処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。 図12は、ヒートマップ情報の具体例を示す説明図である。
以下に図面を参照して、本発明にかかる情報処理装置、ヒヤリハット検出方法およびヒヤリハット検出システムの実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかるヒヤリハット検出方法の一実施例を示す説明図である。図1において、情報処理装置101は、対象者Pのヒヤリハットを検出するコンピュータである。対象者Pは、ヒヤリハットの検出対象となる者である。対象者Pは、例えば、タクシー、運送業などのドライバーや、組み立て工場、建築現場などの作業員である。
ヒヤリハットとは、危険な目に遭いそうになって、ヒヤリとしたり、はっとしたりすることである。ヒヤリハットの自動検出方法としては、例えば、ウェアラブル生体センサにより対象者の皮膚電気活動を測定して、急激な上昇を検知することで、ヒヤリハットのような一過性のストレス反応を検出するものがある。
ところが、この従来方法では、手を動かすなどの身体動作でも、皮膚電気活動の値が変動するため、ヒヤリハットを誤検出しやすい。例えば、身体動作がある状態(歩行状態など)では、電極ずれや発汗により急峻な反応を示すケースがあり、ヒヤリハットでない状況でもヒヤリハットと誤検出されるリスクがある。
そこで、本実施の形態では、ウェアラブル生体センサを用いたヒヤリハット検出システムにおいて、身体動作時などの皮膚電気活動の急峻な変化が起こり得る状況下であっても、ヒヤリハットの誤検出を低減して検出精度の向上を図るヒヤリハット検出方法について説明する。
ここで、ヒヤリハット発生時は、皮膚電気活動と比べて短い時間で、心電振幅が瞬間的に増大するという特徴がある。すなわち、ヒヤリハットが発生したときは、皮膚電気活動の急峻な変化の直前に、心電振幅が瞬間的に増大する。一方、ヒヤリハットが発生していない状況では、たとえ皮膚電気活動の急峻な変化があっても、その直前に心電振幅の瞬間的な増大はない。
このため、本実施の形態では、ヒヤリハット発生時の心電振幅と皮膚電気活動との関係性を利用して、心電振幅の急激な上昇をトリガとして、その直後に皮膚電気活動データのピーク検出を行って、ヒヤリハットの有無を判定する。以下、情報処理装置101の処理例について説明する。
(1)情報処理装置101は、心電測定部102によって測定された結果を取得する。また、情報処理装置101は、皮膚電気活動測定部103によって測定された結果を取得する。ここで、心電測定部102は、対象者Pの心電データを測定する。心電データは、心臓の拍動に伴う心筋の活動電位(または、活動電流)を示す情報である。皮膚電気活動測定部103は、対象者Pの皮膚電気活動データを測定する。皮膚電気活動データは、精神活動状態を示す情報であり、例えば、発汗に対応する皮膚の電気的変化を示す。
図1の例では、対象者Pの心電データ111と皮膚電気活動データ112とが取得された場合を想定する。
(2)情報処理装置101は、心電測定部102によって測定された結果に基づいて、対象者Pの心電データのピークを検出して、検出した心電データのピークに対応する心電振幅を算出する。ここで、心電振幅は、ピーク前後の振幅であり、例えば、QRS波振幅である。
また、ピークの検出方法としては、任意の方法を用いることができる。例えば、情報処理装置101は、心電データを一定時間で区切って、平均と標準偏差を求め、(平均+標準偏差)を超える最大値を探索することにより、心電データのピークを検出することにしてもよい。
図1の例では、心電データ111のピークp1が検出され、ピークp1に対応する心電振幅Xが算出された場合を想定する。
(3)情報処理装置101は、算出した心電振幅が閾値αを超えた場合に、皮膚電気活動測定部103によって測定された結果に基づいて、心電データのピークが検出されてから所定の時間内に対象者Pの皮膚電気活動データのピークが存在するか否かを判定する。
ここで、閾値αは、任意に設定可能であり、例えば、対象者Pの安静状態における心電振幅の標準偏差σをもとに設定される。また、所定の時間は、任意に設定可能であり、例えば、10秒程度の値に設定される。また、皮膚電気活動データのピークは、例えば、閾値βを超えるピークである。閾値βは、任意に設定可能であり、例えば、対象者Pの安静状態における皮膚電気活動の平均値をもとに設定される。
図1の例では、心電振幅Xが閾値αを超えた場合を想定し、心電データ111のピークp1が検出されてから所定の時間内に対象者Pの皮膚電気活動データ112のピークp2が存在すると判定された場合を想定する。
(4)情報処理装置101は、皮膚電気活動データのピークが存在すると判定した場合に、対象者Pのヒヤリハットを検出する。すなわち、情報処理装置101は、ヒヤリハット発生時は、皮膚電気活動の急峻な変化の直前に、心電振幅が瞬間的に増大するという関係性を利用して、対象者Pのヒヤリハットを検出する。
図1の例では、皮膚電気活動データ112のピークp2が存在すると判定されたため、対象者Pのヒヤリハットが検出される。
このように、情報処理装置101によれば、心電振幅の急激な上昇をトリガとして、皮膚電気活動によるヒヤリハット判定を行うことができる。換言すれば、情報処理装置101は、心電振幅の急激な上昇がないときは、皮膚電気活動によるヒヤリハット判定を行わない。
これにより、身体動作時の電極ずれや発汗による皮膚電気活動の変化によりヒヤリハットが誤検出されるのを防ぐことができる。このため、身体動作時などの皮膚電気活動の急峻な変化が起こり得る状況下であっても、ヒヤリハットの誤検出を低減して検出精度を向上させることができる。
(ヒヤリハット検出システム200のシステム構成例)
つぎに、実施の形態にかかるヒヤリハット検出システム200のシステム構成例について説明する。ヒヤリハット検出システム200は、例えば、タクシーや運送業のドライバーのヒヤリハットを検出したり、組み立て工場のライン作業を行う作業員のヒヤリハットを検出するシステムに適用される。
図2は、ヒヤリハット検出システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、ヒヤリハット検出システム200は、情報処理装置101と、生体センサ201と、サーバ202と、を含む。ヒヤリハット検出システム200において、情報処理装置101およびサーバ202は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
情報処理装置101は、例えば、対象者Pが有するスマートフォン、携帯電話、タブレットPC(Personal Computer)などである。
生体センサ201は、対象者Pに装着されるウェアラブルセンサであり、対象者Pの心電データおよび皮膚電気活動データを測定する。生体センサ201は、近距離無線通信可能である。近距離無線通信としては、例えば、無線LAN、Bluetooth(登録商標)などを利用した通信が挙げられる。
生体センサ201によって測定された結果は、例えば、一旦内蔵メモリに記録され、生体センサ201から情報処理装置101に近距離無線通信により送信される。なお、生体センサ201は、図1に示した心電測定部102および皮膚電気活動測定部103の一例である。また、生体センサ201の構成例については、図4~図6を用いて後述する。
サーバ202は、情報処理装置101によって検出されたヒヤリハットの検出結果に基づいて、各種サービスを提供するコンピュータである。サービスとしては、例えば、タクシードライバーや組み立て工場のライン作業を行う作業員のヒヤリハットの発生頻度を示す情報を地図上にマッピングして提供するものがある。サーバ202は、例えば、クラウドコンピューティングのサーバである。
なお、図2の例では、情報処理装置101および生体センサ201をそれぞれ1台のみ表示したが、これに限らない。情報処理装置101および生体センサ201は、例えば、対象者Pごとに設けられる。
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
図3は、情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、情報処理装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ディスクドライブ303と、ディスク304と、カメラ305と、公衆網I/F(Interface)306と、近距離無線I/F307と、ディスプレイ308と、入力装置309と、GPS(Global Positioning System)ユニット310と、を有する。また、各構成部はバス300によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU301は、情報処理装置101の全体の制御を司る。CPU301は、複数のコアを有していてもよい。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する記憶部である。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
ディスクドライブ303は、CPU301の制御に従ってディスク304に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク304は、ディスクドライブ303の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク304としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
カメラ305は、画像(静止画または動画)を撮影して画像データを出力する撮影装置である。カメラ305は、例えば、情報処理装置101に内蔵されたカメラであってもよく、また、情報処理装置101に接続されたウェブカメラやウェアラブルカメラであってもよい。なお、カメラ305は、画像とともに音声を記録する機能を有していてもよい。
公衆網I/F306は、無線通信回路とアンテナを有し、ネットワーク210(図2参照)に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータ(例えば、図2に示したサーバ202)に接続される。そして、公衆網I/F306は、ネットワークと内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
近距離無線I/F307は、無線通信回路とアンテナを有し、無線ネットワークに接続され、無線ネットワークを介して他のコンピュータ(例えば、図2に示した生体センサ201)に接続される。そして、近距離無線I/F307は、無線ネットワークと内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
ディスプレイ308は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する表示装置である。ディスプレイ308としては、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどを採用することができる。
入力装置309は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置309は、キーボードやマウスなどであってもよく、また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。
GPSユニット310は、GPS衛星からの電波を受信し、情報処理装置101の位置情報を出力する。位置情報は、例えば、緯度、経度などの地球上の1点を特定する情報である。また、情報処理装置101は、DGPS(Differential GPS)により、GPSユニット310から出力される位置情報を補正することにしてもよい。また、衛星として、例えば、準天頂衛星システムの衛星を用いることにしてもよい。
なお、情報処理装置101は、上述した構成部のうち、例えば、ディスクドライブ303、ディスク304などを有さないことにしてもよい。また、情報処理装置101は、上述した構成部のほかに、例えば、可搬型記録媒体I/F、可搬型記録媒体などを有することにしてもよい。
また、図2に示したサーバ202についても、情報処理装置101と同様のハードウェア構成により実現することができる。ただし、サーバ202は、例えば、ディスプレイ308や入力装置309を有さないことにしてもよい。
(生体センサ201の構成例)
つぎに、図4~図6を用いて、生体センサ201の構成例について説明する。
図4は、生体センサ201の第1の構成例を示す説明図である。図4において、生体センサ201は、心電センサ410と、皮膚電気センサ420とを含む。なお、生体センサ201は、GPSユニットを有することにしてもよい。
心電センサ410は、対象者Pの胸部に装着されて心電データを測定するセンサであり、図1に示した心電測定部102の一例である。心電センサ410は、マイコン411と、AD(Analogue-to-Digital)変換回路412と、無線通信回路413とを含む。心電センサ410は、正電極、負電極およびGNDを用いて心電データを取得する。心電センサ410において、マイコン411は、AD変換回路412により変換された心電データを、無線通信回路413を介して情報処理装置101に送信する。心電センサ410は、例えば、皮膚貼り付け型であってもよいし、衣類組み込み型であってもよい。
皮膚電気センサ420は、対象者Pの手首に装着されて皮膚電気活動データを測定するセンサであり、図1に示した皮膚電気活動測定部103の一例である。皮膚電気センサ420は、マイコン421と、AD変換回路422と、無線通信回路423とを含む。皮膚電気センサ420は、電極1および電極2を用いて皮膚電気活動データを取得する。皮膚電気センサ420において、マイコン421は、AD変換回路422により変換された皮膚電気活動データを、無線通信回路423を介して情報処理装置101に送信する。皮膚電気センサ420は、例えば、リストバンド型であってもよいし、皮膚貼り付け型であってもよい。
図5は、生体センサ201の第2の構成例を示す説明図である。図5において、生体センサ201は、心電センサ510と、皮膚電気センサ520とを含む。
心電センサ510は、対象者Pの胸部に装着されて心電データを測定するセンサであり、図1に示した心電測定部102の一例である。心電センサ510は、マイコン511と、AD変換回路512と、無線通信回路513とを含む。心電センサ510は、正電極、負電極およびGNDを用いて心電データを取得する。心電センサ510において、マイコン511は、AD変換回路512により変換された心電データを、無線通信回路513を介して情報処理装置101に送信する。心電センサ510は、例えば、皮膚貼り付け型であってもよいし、衣類組み込み型であってもよい。
皮膚電気センサ520は、対象者Pの足に装着されて皮膚電気活動データを測定するセンサであり、図1に示した皮膚電気活動測定部103の一例である。皮膚電気センサ520は、マイコン521と、AD変換回路522と、無線通信回路523とを含む。皮膚電気センサ520は、電極1および電極2を用いて皮膚電気活動データを取得する。皮膚電気センサ520において、マイコン521は、AD変換回路522により変換された皮膚電気活動データを、無線通信回路523を介して情報処理装置101に送信する。皮膚電気センサ520は、例えば、靴型(足裏接触部に電極)であってもよいし、靴下組み込み型であってもよい。
図6は、生体センサ201の第3の構成例を示す説明図である。図6において、生体センサ201は、自動車のハンドル600に設置され、ドライバーの両手が触れる部分に各種電極が設けられる。生体センサ201は、マイコン601と、AD変換回路602と、無線通信回路603とを含む。
生体センサ201は、正電極、負電極およびGNDを用いて心電データを取得し、電極1および電極2を用いて皮膚電気活動データを取得する。生体センサ201において、マイコン601は、AD変換回路602により変換された心電データと皮膚電気活動データを、無線通信回路603を介して情報処理装置101に送信する。
図4~図6に示した生体センサ201のうち、図4および図5に示した生体センサ201は、例えば、組み立て工場のライン作業を行う作業員のヒヤリハットを検出する場合に用いられる。また、図6に示した生体センサ201は、例えば、タクシーや運送業のドライバーのヒヤリハットを検出する場合に用いられる。
(心電データの具体例)
つぎに、図7を用いて、生体センサ201から情報処理装置101に送信される心電データの具体例について説明する。
図7は、心電データの具体例を示す説明図である。図7において、心電データ700は、日付、時刻およびECGの項目を有し、心臓の拍動に伴う心筋の活動電位(ECG)の時間的変化を示す(単位:mV)。日付、時刻は、活動電位(ECG)が測定された日時を示す。図7中、グラフ710は、心電データ700が示すECGの時間的変化を表した折れ線グラフである。
(皮膚電気活動データの具体例)
つぎに、図8を用いて、生体センサ201から情報処理装置101に送信される皮膚電気活動データの具体例について説明する。
図8は、皮膚電気活動データの具体例を示す説明図である。図8において、皮膚電気活動データ800は、日付、時刻およびEDAの項目を有し、発汗に対応する皮膚の電気的変化(EDA)を示す(単位:μs)。日付、時刻は、EDAが測定された日時を示す。図8中、グラフ810は、皮膚電気活動データ800が示すEDAの時間的変化を表した折れ線グラフである。
(情報処理装置101の機能的構成例)
図9は、情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図9において、情報処理装置101は、取得部901と、算出部902と、判定部903と、検出部904と、出力部905と、記憶部910と、を含む。具体的には、例えば、取得部901~出力部905は、図3に示したメモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、公衆網I/F306、近距離無線I/F307により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶される。記憶部910は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
取得部901は、対象者Pの心電データを取得する。具体的には、例えば、取得部901は、生体センサ201によって測定された心電データ(例えば、図7に示した心電データ700)を生体センサ201から受信することにより、対象者Pの心電データを取得する。
また、取得部901は、対象者Pの皮膚電気活動データを取得する。具体的には、例えば、取得部901は、生体センサ201によって測定された皮膚電気活動データ(例えば、図8に示した皮膚電気活動データ800)を生体センサ201から受信することにより、対象者Pの皮膚電気活動データを取得する。
取得された対象者Pの心電データおよび皮膚電気活動データは、記憶部910に記憶される。なお、取得部901は、対象者Pの心電データおよび皮膚電気活動データを、生体センサ201から一括して取得してもよいし、別々に取得してもよい。
また、取得部901は、対象者Pの位置を示す位置情報を取得することにしてもよい。具体的には、例えば、取得部901は、図3に示したGPSユニット310により出力された位置情報を、対象者Pの位置を示す位置情報として取得する。位置情報の取得は、例えば、定期的(例えば、数秒ごと)に行われる。
取得された位置情報は、例えば、当該位置情報が測定された時刻を表すタイムスタンプとともに、記憶部910に記憶される。なお、GPSユニットが生体センサ201に設けられている場合には、取得部901は、生体センサ201から位置情報を取得することにしてもよい。
また、取得部901は、対象者Pに対応するカメラによって撮影された画像情報を取得することにしてもよい。具体的には、例えば、取得部901は、図3に示したカメラ305によって撮影された画像情報を取得する。画像情報の取得は、例えば、定期的(例えば、数秒ごと)に行われる。
取得された画像情報は、例えば、当該画像情報が撮影された時刻を表すタイムスタンプとともに、記憶部910に記憶される。
算出部902は、取得された対象者Pの心電データのピークを検出して、検出した心電データのピークに対応する心電振幅を算出する。心電振幅は、例えば、QRS波振幅である。具体的には、例えば、算出部902は、記憶部910を参照して、取得された心電データを一定時間で区切って、ECGの平均と標準偏差を算出する。
つぎに、算出部902は、一定時間分の心電データから、「平均+標準偏差」を超える最大値を探索することにより、心電データのピークを検出する。そして、算出部902は、検出したピーク前後の心電振幅(QRS波振幅)を算出する。図7の例では、心電データ700のピーク711が検出され、ピーク711前後の心電振幅「0.92[mV]」が算出される。
判定部903は、算出された心電振幅が閾値αを超えたか否かを判定する。ここで、閾値αは、任意に設定可能であり、例えば、対象者Pの安静状態における心電振幅の標準偏差σをもとに設定される。一例として、閾値αを6秒間分の心電データにおける心電振幅の標準偏差σの幅の1.5倍とし、標準偏差σを「σ=0.11[mV]」とする。この場合、閾値αは、「0.33[mV]={+0.11-(-0.11)}*1.5」となる。
また、判定部903は、心電振幅が閾値αを超えた場合に、心電データのピークが検出されてから所定時間T内に対象者Pの皮膚電気活動データのピークが存在するか否かを判定する。ここで、所定時間Tは、任意に設定可能であり、例えば、10秒程度の値に設定される。
具体的には、例えば、判定部903は、記憶部910を参照して、心電データのピークが検出された時刻tから所定時間T分の皮膚電気活動データを取得する。つぎに、判定部903は、取得した皮膚電気活動データから、閾値βを超えるピークを探索する。ここで、閾値βを超えるピークが探索された場合、判定部903は、皮膚電気活動データのピークが存在すると判定する。一方、閾値βを超えるピークが探索されなかった場合、判定部903は、皮膚電気活動データのピークが存在しないと判定する。
閾値βは、任意に設定可能であり、例えば、対象者Pの皮膚電気活動の平均値をもとに設定される。一例として、閾値βを60秒間分の皮膚電気活動データの平均値の1.2倍とし、平均値を「9.0[μS]」とする。この場合、閾値βは、「10.8[μS]=9.0*1.2」となる(図8中、点線)。
検出部904は、皮膚電気活動データのピークが存在すると判定された場合に、対象者Pのヒヤリハットを検出する。また、検出部904は、皮膚電気活動データのピークが存在しないと判定された場合には、対象者Pのヒヤリハットを検出しない。
また、検出部904は、対象者Pのヒヤリハットを検出した場合に、対象者Pのヒヤリハットが発生した際の対象者Pの位置を示す位置情報を取得することにしてもよい。ここで、対象者Pのヒヤリハットが発生した際の対象者Pの位置を示す位置情報は、例えば、心電データのピークが検出された時刻tの対象者Pの位置を示す位置情報である。
具体的には、例えば、検出部904は、記憶部910に記憶された位置情報のうち、心電データのピークが検出された時刻tに対応する位置情報を取得する。これにより、対象者Pのヒヤリハットが発生した際の対象者Pの位置情報を取得することができる。
また、検出部904は、対象者Pのヒヤリハットを検出した場合に、対象者Pのヒヤリハットが発生した際に対象者Pに対応するカメラによって撮影された画像情報を取得することにしてもよい。ここで、対象者Pのヒヤリハットが発生した際に対象者Pに対応するカメラによって撮影された画像情報は、例えば、心電データのピークが検出された時刻tにカメラ305によって撮影された画像情報である。画像情報(例えば、動画)には、音声が含まれていてもよい。
具体的には、例えば、検出部904は、記憶部910に記憶された画像情報のうち、心電データのピークが検出された時刻tに対応する画像情報を取得する。これにより、対象者Pのヒヤリハットが発生した際にカメラ305によって撮影された画像情報を取得することができる。
出力部905は、検出された結果を出力する。出力部905の出力形式としては、例えば、公衆網I/F306による他のコンピュータ(例えば、サーバ202)への送信、ディスプレイ308への表示、メモリ302、ディスク304などの記憶装置への記憶などがある。
具体的には、例えば、出力部905は、検出部904によって取得された位置情報を、対象者Pのヒヤリハットが検出されたことを示す情報と対応付けて出力する。また、出力部905は、検出部904によって取得された画像情報を、対象者Pのヒヤリハットが検出されたことを示す情報と対応付けて出力する。
より詳細に説明すると、例えば、出力部905は、対象者Pのヒヤリハットが検出されたことを示すヒヤリハット情報をサーバ202に送信することにしてもよい。ヒヤリハット情報には、例えば、検出部904によって取得された位置情報や、検出部904によって取得された画像情報が含まれる。
また、ヒヤリハット情報には、対象者Pのヒヤリハットが発生した時刻を特定する情報が含まれていてもよい。対象者Pのヒヤリハットが発生した時刻は、例えば、心電データのピークが検出された時刻tである。また、ヒヤリハット情報には、対象者Pを特定する情報が含まれていてもよい。
これにより、サーバ202において、情報処理装置101からのヒヤリハット情報に基づいて、各種サービスを提供することができる。
例えば、対象者Pが、タクシーや運送業のドライバーであるとする。この場合、サーバ202は、例えば、ヒヤリハット情報に含まれる位置情報に基づいて、地図を区切って分割した領域ごとに、ヒヤリハットの発生頻度を算出する。ヒヤリハットの発生頻度は、例えば、所定期間内のヒヤリハットの発生回数(検出回数)によって表される。
つぎに、サーバ202は、算出した各領域のヒヤリハットの発生頻度に応じて、地図上の領域を色付けしたヒートマップ情報を生成する。そして、サーバ202は、生成したヒートマップ情報を提供する。より具体的には、例えば、サーバ202は、タクシーや運送業のドライバーの情報処理装置101やナビゲーション装置にヒートマップ情報を表示することにしてもよい。
なお、ヒートマップ情報の具体例については、図12を用いて後述する。
また、例えば、対象者Pが、組み立て工場のライン作業を行う作業員であるとする。この場合、サーバ202は、例えば、ヒヤリハット情報に含まれる画像情報に基づいて、作業ごとに、ヒヤリハットの発生頻度を算出する。そして、サーバ202は、各作業員が携帯する情報処理装置101のカメラ305により撮影される画像情報から実施中の作業を判断し、実施中の作業がヒヤリハット高頻度発生作業である場合に、注意喚起を促すことにしてもよい。
各作業員への注意喚起は、例えば、各作業員に対応するスピーカからの音声出力や、LED(Light Emitting Diode)を点滅させるなどして行われる。スピーカやLEDは、例えば、各作業員が携帯する情報処理装置101が有していてもよい。また、サーバ202は、新規作業者向けの講習において、ヒヤリハットの発生頻度が高い作業の映像を提供することにしてもよい。
(情報処理装置101のヒヤリハット検出処理手順)
つぎに、図10を用いて、情報処理装置101のヒヤリハット検出処理手順について説明する。ヒヤリハット検出処理は、例えば、情報処理装置101のユーザの操作入力に応じて開始・終了する。なお、ヒヤリハット検出システム200において、生体センサ201による対象者Pの心電データおよび皮膚電気活動データの測定は開始されているものとする。
図10は、情報処理装置101のヒヤリハット検出処理手順の一例を示すフローチャートである。図10のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、GPSユニット310による位置情報の測定を開始する(ステップS1001)。つぎに、情報処理装置101は、カメラ305による画像情報の撮影を開始する(ステップS1002)。
そして、情報処理装置101は、ヒヤリハット有無判定処理を実行する(ステップS1003)。なお、ヒヤリハット有無判定処理の具体的な処理手順については、図11を用いて後述する。
つぎに、情報処理装置101は、ヒヤリハット有無判定処理においてヒヤリハットありと判定されたか否かを判断する(ステップS1004)。ここで、ヒヤリハットなしと判定された場合(ステップS1004:No)、情報処理装置101は、ステップS1008に移行する。
一方、ヒヤリハットありと判定された場合(ステップS1004:Yes)、情報処理装置101は、測定された位置情報のうち、対象者Pのヒヤリハットが発生した際の対象者Pの位置を示す位置情報を取得する(ステップS1005)。つぎに、情報処理装置101は、撮影された画像情報のうち、対象者Pのヒヤリハットが発生した際に撮影された画像情報を取得する(ステップS1006)。
そして、情報処理装置101は、対象者Pのヒヤリハットが検出されたことを示すヒヤリハット情報をサーバ202に送信する(ステップS1007)。ヒヤリハット情報には、ステップS1005において取得された位置情報と、ステップS1006において取得された画像情報とが含まれる。
つぎに、情報処理装置101は、ヒヤリハット検出処理を終了するか否かを判断する(ステップS1008)。ここで、ヒヤリハット検出処理を終了しない場合(ステップS1008:No)、情報処理装置101は、ステップS1003に戻る。一方、ヒヤリハット検出処理を終了する場合(ステップS1008:Yes)、情報処理装置101は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、対象者Pのヒヤリハットを検出して、ヒヤリハットが発生した際の対象者Pの位置情報やカメラ305によって撮影された画像情報とともに、サーバ202にアップロードすることができる。
なお、ヒヤリハットが発生した際の対象者Pの位置情報をアップロードしない場合には、情報処理装置101は、ステップS1001およびステップS1005は行わなくてもよい。また、ヒヤリハットが発生した際のカメラ305の画像情報をアップロードしない場合には、情報処理装置101は、ステップS1002およびステップS1006は行わなくてもよい。
図11は、ヒヤリハット有無判定処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図11のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、生体センサ201から対象者Pの心電データを取得する(ステップS1101)。
例えば、情報処理装置101は、時刻t1からγ時間分の心電データを取得する。時刻t1は、任意に設定可能であり、例えば、現在時刻から少なくとも(T+γ)時間前の時刻である。Tは、上述した所定時間Tに相当し、10秒程度の時間である。γは、例えば、数秒程度の時間である。
そして、情報処理装置101は、取得した心電データを記録する(ステップS1102)。つぎに、情報処理装置101は、記録した心電データのピークを検出する(ステップS1103)。そして、情報処理装置101は、心電データのピークが検出されたか否かを判断する(ステップS1104)。
ここで、心電データのピークが検出されなかった場合(ステップS1104:No)、情報処理装置101は、ステップS1111に移行する。
一方、心電データのピークが検出された場合(ステップS1104:Yes)、情報処理装置101は、検出した心電データのピークに対応する心電振幅を算出する(ステップS1105)。そして、情報処理装置101は、算出した心電振幅が閾値αより大きいか否かを判定する(ステップS1106)。
ここで、心電振幅が閾値α以下の場合(ステップS1106:No)、情報処理装置101は、ステップS1111に移行する。
一方、心電振幅が閾値αより大きい場合(ステップS1106:Yes)、情報処理装置101は、対象者Pの皮膚電気活動データを取得する(ステップS1107)。例えば、情報処理装置101は、時刻t1から(T+γ)時間分の皮膚電気活動データを取得する。
そして、情報処理装置101は、取得した皮膚電気活動データを記録する(ステップS1108)。つぎに、情報処理装置101は、記録した皮膚電気活動データを参照して、心電データのピークが検出された時刻tから所定時間T内に閾値βを超える皮膚電気活動データのピークが存在するか否かを判定する(ステップS1109)。
ここで、皮膚電気活動データのピークが存在する場合(ステップS1109:Yes)、情報処理装置101は、ヒヤリハットありと判定して(ステップS1110)、ヒヤリハット有無判定処理を呼び出したステップに戻る。
一方、皮膚電気活動データのピークが存在しない場合(ステップS1109:No)、情報処理装置101は、ヒヤリハットなしと判定して(ステップS1111)、ヒヤリハット有無判定処理を呼び出したステップに戻る。
これにより、心電振幅の急激な上昇をトリガとして、皮膚電気活動によるヒヤリハット判定を行うことができる。
(ヒートマップ情報の具体例)
つぎに、ヒヤリハットの発生頻度に応じて、地図上の領域を色付けしたヒートマップ情報の具体例について説明する。
図12は、ヒートマップ情報の具体例を示す説明図である。図12において、ヒートマップ情報1200は、ヒヤリハットの発生頻度に応じて、地図MP上の点線で区切った領域を色付けした情報である。色が濃い部分ほど、ヒヤリハットの発生頻度が高いことを示している。
ヒートマップ情報1200は、タクシーや運送業のドライバーの情報処理装置101やナビゲーション装置に表示される。マーク1201は、ドバイバーの現在位置を示す。ヒートマップ情報1200によれば、タクシーや運送業のドライバーは、ヒヤリハットの発生頻度が高い箇所を把握することが可能となり、安全運転につなげることができる。
また、ドライバーの現在位置が、ヒヤリハットの発生頻度が高い領域(例えば、領域1202)やその周辺領域であった場合に、スピーカからの音声出力等により警告を行うことにしてもよい。これにより、ヒヤリハットの発生頻度が高い領域やその周辺領域を運転中であることをドライバーに知らせることができる。
以上説明したように、実施の形態にかかる情報処理装置101によれば、対象者Pの心電データのピークを検出して、検出した心電データのピークに対応する心電振幅を算出し、算出した心電振幅が閾値αを超えた場合に、心電データのピークが検出されてから所定の時間T内に対象者Pの皮膚電気活動データのピークが存在するか否かを判定することができる。そして、情報処理装置101によれば、皮膚電気活動データのピークが存在すると判定した場合に、対象者Pのヒヤリハットを検出することができる。
これにより、対象者Pの心電振幅の急激な上昇をトリガとして、皮膚電気活動によるヒヤリハット判定を行うことができ、身体動作時の電極ずれや発汗による皮膚電気活動の変化によりヒヤリハットが誤検出されるのを防ぐことができる。このため、身体動作時などの皮膚電気活動の急峻な変化が起こり得る状況下であっても、ヒヤリハットの誤検出を低減して検出精度を向上させることができる。また、心電振幅もノイズを含むものの、ヒヤリハットの検出条件を、2条件(心電振幅の瞬間的な増大、皮膚電気活動のピーク検出)とすることで、ロバスト性を高めて検出精度を向上させることができる。
また、情報処理装置101によれば、検出した結果を出力することができる。
これにより、対象者Pのヒヤリハットが発生したか否かを示す情報をサーバ202等にアップロードすることができる。
また、情報処理装置101によれば、対象者Pのヒヤリハットが検出されたことを示す情報と対応付けて、対象者Pのヒヤリハットが発生した際の対象者Pの位置を示す位置情報を出力することができる。
これにより、ヒヤリハットが発生した際の位置を特定可能な情報をサーバ202等にアップロードして、ヒヤリハットの頻度分析等に役立てることができる。
また、情報処理装置101によれば、対象者Pのヒヤリハットが検出されたことを示す情報と対応付けて、対象者Pのヒヤリハットが発生した際にカメラ305によって撮影された画像情報を出力することができる。
これにより、ヒヤリハットが発生した際の状況を特定可能な画像情報をサーバ202等にアップロードすることができる。例えば、画像情報から実施中の作業を特定して、ヒヤリハットの発生頻度分析の結果と組み合わせることで、ヒヤリハットの発生頻度が高い作業についての映像等の提示を行うことが可能となる。
また、情報処理装置101によれば、対象者Pのヒヤリハットが検出されたことを示す情報と対応付けて、対象者Pのヒヤリハットが発生した時刻を特定する情報をさらに出力することができる。
これにより、ヒヤリハットが発生した際の時刻を特定可能な情報をサーバ202等にアップロードして、期間別(例えば、時間帯、週、月)のヒヤリハットの頻度分析等に役立てることができる。
これらのことから、実施の形態にかかる情報処理装置101およびヒヤリハット検出システム200によれば、身体動作時などの皮膚電気活動の急峻な変化が起こり得る状況下であっても、ヒヤリハットを高精度に検出して、例えば、ドライバーの安全運転や作業員の安全作業の実現に役立てることができる。
なお、本実施の形態で説明したヒヤリハット検出方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本ヒヤリハット検出プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)-ROM、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本ヒヤリハット検出プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)対象者の心電データのピークを検出して、検出した前記心電データのピークに対応する心電振幅を算出する算出部と、
前記算出部によって算出された前記心電振幅が所定の閾値を超えた場合に、前記心電データのピークが検出されてから所定の時間内に前記対象者の皮膚電気活動データのピークが存在するか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記皮膚電気活動データのピークが存在すると判定された場合に、前記対象者のヒヤリハットを検出する検出部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
(付記2)前記検出部によって検出された結果を出力する出力部を、さらに有することを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)前記対象者の位置を示す位置情報を取得する取得部を、さらに有し、
前記出力部は、
前記対象者のヒヤリハットが検出されたことを示す情報と対応付けて、前記取得部によって取得された位置情報のうち、前記対象者のヒヤリハットが発生した際の前記対象者の位置を示す位置情報を出力する、ことを特徴とする付記2に記載の情報処理装置。
(付記4)前記対象者に対応するカメラによって撮影された画像情報を取得する取得部を、さらに有し、
前記出力部は、
前記対象者のヒヤリハットが検出されたことを示す情報と対応付けて、前記取得部によって取得された画像情報のうち、前記対象者のヒヤリハットが発生した際に前記カメラによって撮影された画像情報を出力する、ことを特徴とする付記2または3に記載の情報処理装置。
(付記5)前記出力部は、
前記対象者のヒヤリハットが検出されたことを示す情報と対応付けて、前記対象者のヒヤリハットが発生した時刻を特定する情報をさらに出力する、ことを特徴とする付記3または4に記載の情報処理装置。
(付記6)前記判定部は、
前記心電データのピークが検出されてから所定の時間内に前記対象者の皮膚電気活動データの所定の閾値を超えるピークが存在するか否かを判定する、ことを特徴とする付記1~5のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(付記7)対象者の心電データのピークを検出して、検出した前記心電データのピークに対応する心電振幅を算出し、
算出した前記心電振幅が所定の閾値を超えた場合に、前記心電データのピークが検出されてから所定の時間内に前記対象者の皮膚電気活動データのピークが存在するか否かを判定し、
前記皮膚電気活動データのピークが存在すると判定した場合に、前記対象者のヒヤリハットを検出する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とするヒヤリハット検出方法。
(付記8)対象者の心電データを測定する心電測定部と、
前記対象者の皮膚電気活動データを測定する皮膚電気活動測定部と、
前記心電測定部によって測定された結果に基づいて、前記対象者の心電データのピークを検出して、検出した前記心電データのピークに対応する心電振幅を算出する算出部と、
前記算出部によって算出された前記心電振幅が所定の閾値を超えた場合に、前記皮膚電気活動測定部によって測定された結果に基づいて、前記心電データのピークが検出されてから所定の時間内に前記対象者の皮膚電気活動データのピークが存在するか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記皮膚電気活動データのピークが存在すると判定された場合に、前記対象者のヒヤリハットを検出する検出部と、
を含むことを特徴とするヒヤリハット検出システム。
101 情報処理装置
102 心電測定部
103 皮膚電気活動測定部
111,700 心電データ
112,800 皮膚電気活動データ
200 ヒヤリハット検出システム
201 生体センサ
202 サーバ
210 ネットワーク
300 バス
301 CPU
302 メモリ
303 ディスクドライブ
304 ディスク
305 カメラ
306 公衆網I/F
307 近距離無線I/F
308 ディスプレイ
309 入力装置
310 GPSユニット
410,510 心電センサ
411,421,511,521,601 マイコン
412,422,512,522,602 AD変換回路
413,423,513,523,603 無線通信回路
420,520 皮膚電気センサ
600 ハンドル
901 取得部
902 算出部
903 判定部
904 検出部
905 出力部
910 記憶部
1200 ヒートマップ情報

Claims (6)

  1. 対象者の心電データのピークを検出して、検出した前記心電データのピークに対応する心電振幅を算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された前記心電振幅が所定の閾値を超えた場合に、前記心電データのピークが検出されてから所定の時間内に前記対象者の皮膚電気活動データのピークが存在するか否かを判定する判定部と、
    前記判定部によって前記皮膚電気活動データのピークが存在すると判定された場合に、前記対象者のヒヤリハットを検出する検出部と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記検出部によって検出された結果を出力する出力部を、さらに有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記対象者の位置を示す位置情報を取得する取得部を、さらに有し、
    前記出力部は、
    前記対象者のヒヤリハットが検出されたことを示す情報と対応付けて、前記取得部によって取得された位置情報のうち、前記対象者のヒヤリハットが発生した際の前記対象者の位置を示す位置情報を出力する、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記対象者に対応するカメラによって撮影された画像情報を取得する取得部を、さらに有し、
    前記出力部は、
    前記対象者のヒヤリハットが検出されたことを示す情報と対応付けて、前記取得部によって取得された画像情報のうち、前記対象者のヒヤリハットが発生した際に前記カメラによって撮影された画像情報を出力する、ことを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。
  5. 対象者の心電データのピークを検出して、検出した前記心電データのピークに対応する心電振幅を算出し、
    算出した前記心電振幅が所定の閾値を超えた場合に、前記心電データのピークが検出されてから所定の時間内に前記対象者の皮膚電気活動データのピークが存在するか否かを判定し、
    前記皮膚電気活動データのピークが存在すると判定した場合に、前記対象者のヒヤリハットを検出する、
    処理をコンピュータが実行することを特徴とするヒヤリハット検出方法。
  6. 対象者の心電データを測定する心電測定部と、
    前記対象者の皮膚電気活動データを測定する皮膚電気活動測定部と、
    前記心電測定部によって測定された結果に基づいて、前記対象者の心電データのピークを検出して、検出した前記心電データのピークに対応する心電振幅を算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された前記心電振幅が所定の閾値を超えた場合に、前記皮膚電気活動測定部によって測定された結果に基づいて、前記心電データのピークが検出されてから所定の時間内に前記対象者の皮膚電気活動データのピークが存在するか否かを判定する判定部と、
    前記判定部によって前記皮膚電気活動データのピークが存在すると判定された場合に、前記対象者のヒヤリハットを検出する検出部と、
    を含むことを特徴とするヒヤリハット検出システム。
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