JP7233042B2 - 炭素金属複合成形体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
炭素材料としては、グラフェン骨格を有するものが、その特異な構造や物性のために数多くの研究がなされている。
なお、特許文献2に記載の材料はセラミックスであるため、金属に用いられる加工方法を充分に適用できるものではなかった。また、非特許文献1、2に記載のボールミル法には、炭素材料がボールによりダメ―ジを受けてしまうという問題があった。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明の炭素金属複合成形体は、グラフェン骨格を有する薄片状炭素材料(以下、単に炭素材料とも言う。)と金属粒子との炭素金属複合成形体であって、相対密度が90%以上であり、炭素を25体積%以下含有する。本発明の炭素金属複合成形体は、特定割合以下の炭素材料が金属粒子に複合化した緻密体であり、例えば炭素材料と金属粒子とを焼結することにより得られるペレット状のもの等の成形体や、これに圧力を加えて変形させたもの等が挙げられる。焼結により得られるペレット状等の成形体は、炭素材料が金属粒子間の粒界に沿って三次元的に配列していて等方的に強度に優れるとともに、金属特有の塑性を有し、塑性変形を好適に行うことができ、これに圧力を加えて変形させること等により、特定の方向の強度に非常に優れる成形体を形成することができる。
成形体としては、形状や大きさは特に限定されず、たとえば、ペレット状の他、フィルム状、シート状、繊維状、柱状、立方体状、球状等が挙げられる。
上記相対密度の上限値は、特に限定されず、100%であってもよい。
上記相対密度は、アルキメデス法により測定することができる。
上記炭素含有量は、実施例の方法により測定することができる。
すなわち、本発明の炭素金属複合成形体が、金属層、金属酸化物層、炭素材料層、金属酸化物層、金属層がこの順に積層された積層構造を有することは、本発明における好適な形態の1つである。
なお、上記積層構造において、層間に更に別の層が挿入されていてもよいが、層間が直接接していることが好ましい。
この形態は、実施例に示すTEM観察により確認することができる。
上記グラフェン骨格を有する薄片状炭素材料は、sp2結合で結合した炭素(C)を有し、該炭素が薄片状に(平面的に)並んだものである層状構造を有する限り特に制限されない。具体的には、該炭素材料は、sp2結合で結合した炭素原子が平面的に並んだ層(単層)のみからなる構造を有するものであってもよく、該層が2層以上積層した構造を有するものであってもよい。該炭素材料は、例えば、1層のみからなる単層構造を有するか、又は、2~100層程度積層した構造を有するものが好ましい。
なお、一般的にグラフェンとは、sp2結合で結合した炭素原子が平面的に並んだ1層からなるシートをいい、グラフェンシートが多数積層されたものはグラファイトといわれるが、上記酸化グラフェンは、1層のみからなるシートのみではなく、2~100層程度積層した構造を有するものも含まれる。
上記炭素材料は、更に、カルボキシル基、水酸基、硫黄含有基、脂環型エポキシ基等の官能基を有していてもよい。
なお、このようなsp2結合で結合した炭素原子が平面的に並んだシートの積層数は、後述するTEM画像の断面図における、距離に対する強度のピーク数として表される。
上記比表面積は、窒素吸着BET法で比表面積測定装置により測定することができる。
上記平均粒子径は、粒度分布測定装置により測定することができる。
なお、平均粒子径が上述のような範囲の粒子は、例えば、粒子をボールミル等により粉砕し、得られた粗粒子を分散剤に分散させて所望の粒子径にした後に乾固する方法や、該粗粒子をふるい等にかけて粒子径を選別する方法のほか、粒子を製造する段階で調製条件を最適化し、所望の粒子径の粒子を得る方法等により製造することが可能である。
本発明に係る金属粒子としては、金属の単体、合金、化合物(酸化物等)が挙げられるが、金属の単体及び/又は合金であることが好ましい。これにより、結果的に炭素材料を本発明の炭素金属複合成形体中に凝集することなく均一に分散させることができ、得られる成形体の強度に優れる効果をより顕著なものとすることができる。本発明に係る金属粒子を構成する金属としては、例えば、アルミニウム、ケイ素、チタン、ニッケル、銅、鉄、ジルコニウム、銀、スズ、これら金属を2種以上用いて構成される合金がより好ましく、中でもアルミニウム、チタン、ニッケル、銅、鉄、銀、スズ、これら金属を2種以上用いて構成される合金が更に好ましい。中でも、アルミニウムが特に好ましい。なお、金属粒子は、添加剤としてケイ素やジルコニウムを更に含んでいても構わない。また、本発明に係る金属粒子を構成する金属は、結晶性であることが好ましい。
また比強度を優れたものとする観点から、金属は、比重が5以下であることが好ましい。
平均グレインサイズは、その上限値は特に限定されないが、通常50μm以下である。
平均グレインサイズは、実施例の方法によりEBSDで測定することができる。
このような本発明の炭素金属複合成形体が例えば金属層、金属酸化物層、炭素材料層、金属酸化物層、金属層がこの順に積層された積層構造、金属層、金属酸化物層、炭素材料層、金属層がこの順に積層された積層構造、及び、金属層、炭素材料層、金属層がこの順に積層された積層構造からなる群より選択される少なくとも1種の積層構造を有することは、本発明における好適な形態の1つである。
なお、上記積層構造において、層間に更に別の層が挿入されていてもよいが、層間が直接接していることが好ましい。
この構造は、実施例に示すTEM観察により確認することができる。
なお、金属層と炭素材料層との間に金属酸化物層が存在しない場合、該金属層(金属マトリックス)中に金属酸化物が混合されていてもよく、混合されていなくてもよい。
このような本発明の炭素金属複合成形体は、後述するように、PCPS後のペレット状の成形体に対し、圧力を加えて変形させること等により好適に得ることができる。
また上記平均アスペクト比の上限値は特に限定されないが、通常は10以下である。
上記平均アスペクト比は、縦断図面から算出される粒子の平均径を横断図面から算出される粒子の平均径で割ることによって求めることができる。
本発明の炭素金属複合成形体は、炭素材料と金属粒子とを加熱、加圧等して複合化することで作製することができるが、炭素材料と金属粒子とを焼結して作製することが好ましく、中でも、パルス通電加圧焼結(PCPS)で焼結して作製することがより好ましい。特にパルス通電加圧焼結により、材料全体に対して均一な焼結が可能となり、焼結工程における温度を炭素材料が移動しやすくなるような高温とした場合であってもその凝集を充分に防止しつつ、より緻密な成形体を作製することができ、強度に優れる効果が顕著なものとなる。例えば、本発明は、グラフェン骨格を有する薄片状炭素材料と金属粒子とを用いて炭素金属複合成形体を製造する方法であって、該製造方法は、グラフェン骨格を有する薄片状炭素材料と金属粒子とをパルス通電加圧焼結で焼結する工程を含む炭素金属複合成形体の製造方法でもある。
焼結工程をおこなう時間は、1分~1時間が好ましい。より好ましくは2分~30分であり、更に好ましくは3分~20分である。
炭素材料の加熱は空気中で行ってもよく、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。また焼結工程における圧力条件は特に限定されず、加圧条件下、常圧条件下、減圧条件下で行うことができる。
上記混合工程は、例えば、金属粒子が分散した水中に、炭素材料の水分散体を滴下し、得られた炭素材料と金属粒子との複合粉末をろ過し、乾燥することによって行うことができる。なお、金属粒子が分散した水は、金属粒子と水とを撹拌し、超音波処理を行うこと等によってより均一に混合して調製することが好ましい。
本明細書中、圧力を加えて変形させる工程は、特に限定されないが、材料を加圧したうえで少なくとも一方向に伸ばす工程であることが好ましく、例えば、ローラーを用いて材料を膜状に伸ばす圧延工程、型枠等を用いる押出工程や、平板プレス等で膜状に成形する工程、射出成形工程、キャスト工程等が挙げられる。
また上記圧力は、50kN/mm2以下であることが好ましく、10kN/mm2以下であることがより好ましい。
上記圧力を加えて変形させる工程は、空気中で行ってもよく、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。
上記押出工程における押出荷重は、100kN以上であることが好ましく、200kN以上であることがより好ましく、300kN以上であることが更に好ましい。
また上記押出荷重は、1000kN以下であることが好ましく、800kN以下であることがより好ましい。
また上記押出速度は、1m/h以下であることが好ましく、0.5m/h以下であることがより好ましく、0.2m/h以下であることが更に好ましい。
また上記押出比率は、200以下であることが好ましく、100以下であることがより好ましく、40以下であることが更に好ましい。
なお、押出比率は、材料の押出方向と垂直な断面において、材料を押し付ける側の金型の断面積を材料が出てくる側の金型の断面積で割った値である。
(透過型電子顕微鏡(TEM)観察、制限視野電子回折観察、HRTEM-EDSマップ)
(株)日立ハイテクノロジーズ製の高分解能透過電子顕微鏡(HF-2000EDX)を用いて行った。
(電界放出型走査電子顕微鏡(FE-SEM)観察)
日本電子(株)製の走査電子顕微鏡(JSM-6500F)を用いて行った。
波長532nmの入射レーザー光で100倍対物レンズを有するSOLAR TII Nanofider(東京インスツルメンツ社)を用いて測定した。
日本電子(株)製の原子分解能分析電子顕微鏡(JEM-ARM200F)を用いて測定した。
(EPMA元素マッピング)
日本電子(株)製のフィールドエミッション電子プローブマイクロアナライザ(JXA-8530F)を用いて測定した。
(株)TSLソリューションズ製の結晶方位解析装置(OIM Ver.6)を用いて行った。
炭素分析装置(TC-444、LECO社製)を用いて測定した。
示差熱/熱重量同時測定装置(SDT Q600)を用いて測定した。
(XPS測定)
走査型X線光電子分光分析装置(PHI5600、アルバック・ファイ株式会社製)を用いて測定した。
(成形体の最大引張強度〔UTS〕、降伏強度、伸び)
(株)島津製作所製の精密万能試験機(AUTOGRAPH AG-I 50KN)を用いて測定した。
<FLGの合成>
室温でグラファイト(Bay Carbon社製、品名:SP-1)1g及び硫酸25mLをフラスコへ投入し、フラスコをアイスバスに入れ273K(0℃)を保つように過マンガン酸カリウム3.5gを徐々に投入した。
次に、313K(40℃)で2時間マグネティックスターラーを用いて撹拌した後、脱イオン水200mL、30%過酸化水素水5mLを、この順で投入した。沈殿物を塩酸150mLで洗浄し、真空ろ過で回収した。
回収した沈殿物を、水200mLに分散させ1週間放置した後、再回収した。更に、再回収した沈殿物に水1Lを加え超音波処理を行った。最後に、遠心分離処理を4000rpmで30分行いFLGを得た。
Al粒子(Ecka granule Japan社製、純度99.85%、平均粒子径5.5μm)15gと水200mLをビーカーに投入し、アイスバス中で2時間、撹拌と超音波処理を行った。次に、FLG溶液(4.95×10-4g/mL)25mLを滴下した。最後に、FLG/Al複合粉末をろ過により回収し343K(70℃)で真空乾燥し、FLG含有量が0.08質量%であるFLG/Al複合粉末を得た。
FLG/Al複合粉末を50MPa、873K(600℃)(昇温レート:1200K/h)の条件下でパルス通電加圧焼結装置(放電プラズマ焼結装置)(Dr.Sinter S511、住友石炭鉱業(株)製)を用いて0.33時間焼結し、直径15mm、長さ30mmのPCPSサンプル(成形体)を得た。次に、得られたPCPSサンプルを500kN、773K(500℃)の条件下で万能試験機(UH―500kN1,株式会社島津製作所製)を用いて押出速度0.06m/h、押出比率20にて熱間押出を行い、平均アクペクト比が高い金属粒子を含む成形体を得た。
上記<FLG/Al複合粉末の作製>において、滴下したFLG溶液の量を50mLに変更し、FLG含有量0.16質量%のFLG/Al複合粉末を得た以外は実施例1と同様にして成形体を得た。
上記<FLG/Al複合粉末の作製>において、滴下したFLG溶液の量を100mLに変更し、FLG含有量0.33質量%のFLG/Al複合粉末を得た以外は実施例1と同様にして成形体を得た。
上記<FLG/Al複合粉末の作製>において、滴下したFLG溶液の量を200mLに変更し、FLG含有量0.66質量%のFLG/Al複合粉末を得た以外は実施例1と同様にして成形体を得た。
上記<FLG/Al複合粉末の作製>において、滴下したFLG溶液の量を300mLに変更し、FLG含有量0.98質量%のFLG/Al複合粉末を得た以外は実施例1と同様にして成形体を得た。
上記<FLG/Al複合粉末の作製>において、滴下したFLG溶液の量を500mLに変更し、FLG含有量1.62質量%のFLG/Al複合粉末を得た以外は実施例1と同様にして成形体を得た。
上記<FLG/Al複合粉末の作製>において、滴下したFLG溶液の量を0mLに変更し、純粋なAl粉末を得た以外は実施例1と同様にして成形体を得た。
図1(a)は、改変されたハマーズ法により予め調製したGO(酸化グラフェン)のTEM画像を示す。GOは、そのエッジは僅かに巻かれ、折り曲げられている(図1(a)の塗りつぶされた小さな円で示される部分を参照。)が、シート状(薄片状)である。更に、GOの柔軟性を示す、いくつかのしわが観察される(図1(a)の破線の円で印付けられている。)。
図1(c)は、図1(b)に示すパターンについての(1-210)軸から(-2110)軸に沿う回折強度である。{1100}内部ピークが、{2110}外部ピークよりも強く見えることから、このGOは単層である可能性がある。また、TEM観察から、このGOが1層又は10層未満の数層程度積層した構造からなるものであることが分かる。層数については後で更に議論する。また、動的光散乱法(DLS)測定から、丸いシートと推定されるGOの平均サイズは700nmであり、これは本実施例で用いるAl粉末のサイズ(5.5μm)よりも大幅に小さい。
GO含有量0.66質量%までのGO/Al複合粉末を示す図2(a)~(c)では、GOクラスターは殆ど観察されない。しかし、GO含有量1.62質量%では、GOの僅かな凝集がAl粒子間に観察される(図2(d))。理由の1つは、粉末混合の間、GOシートの全表面積に対するAl粒子の接触表面が限定されていることである。
図3(a)は、Al粒子がGOシートで包まれた構造を示す。上述したように、GOシートとAl粒子とはサイズが大きく違う。したがって、Al粒子はいくつかのGOシートでカバーされる。図3(b)中の黒矢印は、2つのAl粒子間を架橋するGOシートを指し示している。図3(b)に示すように、GOシートのいくつかはAl粒子間を架橋し、その結果、GOシートは互いに重なり合い、くっつき合い、ネットワーク構造を形成し、材料全体で見たときに均一に分散されたものとなり、強度等の特性を充分に発揮できるものとなる。
図5(b)は、図5(a)中の白い四角の中の領域から取得した粒界(grain boundary)でのHRTEM-EDSマッピングである。Cは、rGOに対応する。Al、Oは、Al2O3に対応する。
図5(c)、図5(d)に示されるように、rGO板状体は、5nm厚以下のアモルファスであるAl2O3層間に挟持され、Al2O3層と直接接している。これは、rGOが粒界に位置していることの明らかな証拠である。rGO/Al複合成形体全体として見たときに、該材料中に、rGOは均一に分散していると評価できる。
図5(c)の右下の挿入図、図5(d)の右上の挿入図は短い線で印付けられた線上をラインスキャンした炭素のEDSスペクトルであり(横軸がラインスキャン距離、縦軸が炭素の特性X線強度)、粒界でのグラフェン層の数を決定できる。図5(c)の右下の挿入図では、5つのピークが示され、rGO板状体は5層のグラフェンを含む。図5(d)中の右上の挿入図では、3つのピークが示され、rGO板状体は3層のグラフェンを含む。10層以上のグラフェン層を含む板状体が殆ど観察されないため、粒界におけるrGO板状体は数層のグラフェン(FLG)であると推察される。
以上の結果から図5(a)を見ると、図5(a)は、柔軟性のあるFLGが曲がった粒界に途切れなく存在し、フィットしていることを示す。
図8におけるAlマトリックスの平均グレインサイズは4.8μmである。
更に、AlマトリックスのPCPS後のグレインサイズは、FLG濃度(rGO含有量)とは独立している(表1)。図5に示される、FLG板状体を含む粒界は、図8において途切れのない白い輪郭線として観察される。これらの輪郭線は、実質的に均一な太さで全ての粒子を囲む。
図10(a)及び図10(b)より、熱間押出(HE)により、FLGの三次元ネットワークが崩れ、押出方向に二次元配向していることが分かる。Al粒子の平均アスペクト比は、4である。
PCPSとHEとの組合せは、完全に密なFLG/Al複合成形体を調製するために非常に有効であり、すべての押出されたサンプルが、99.5%以上の相対密度を有する(表1)。
主要なAl粒子は、紡錘状に引き伸ばされ、押出方向に沿って配向され、強い引張強度を示すと考えられる。押出された成形体の横断面図の平均グレインサイズは、2.2μmであり(図10(a))、PCPS後の材料の平均グレインサイズ(4.6μm)よりも小さい。したがって、2つの隣接するFLG間の距離は、横断面図において50%減少したことが分かる。
図11(d)は、FLGがその両側でAlマトリックスと直接接触することを示す。
HEプロセスの間のAlマトリックスの塑性流動が粒界におけるFLGネットワークを破壊し、塑性流動の方向に沿って個々のFLG板状体を再配置したと推察される。塑性流動は、FLG板状体を伸ばし、平たくするのに寄与したかも知れない。同時に、Al粉末表面上の薄いAl2O3層は、塑性流動によって破壊され、この塑性流動は、Alの新しい表面を作り出し、FLGとAlマトリックスとを直接接触させた。図4に示したラマンスペクトル分析から、HE後のFLGの品質が維持されたことが明らかである。
なお、図11(b)中の挿入図のピーク数は9である。
Claims (5)
- グラフェン骨格を有する薄片状炭素材料と金属の単体、合金、及び、金属酸化物からなる群(純チタン、チタン合金、及び、酸化チタンを除く)より選択される少なくとも1種である粒子(金属酸化物のみからなる粒子を除く)との炭素金属複合成形体であって、
該成形体は、相対密度が90%以上であり、炭素を25体積%以下含有し、
該成形体中の該粒子の平均グレインサイズが50μm以下であり、
該成形体は、金属層、金属酸化物層、炭素材料層、金属酸化物層、金属層がこの順に積層された積層構造を有することを特徴とする炭素金属複合成形体。 - 前記成形体中の前記粒子は、平均アスペクト比が2以上であることを特徴とする請求項1に記載の炭素金属複合成形体。
- グラフェン骨格を有する薄片状炭素材料と金属の単体、合金、及び、金属酸化物からなる群(純チタン、チタン合金、及び、酸化チタンを除く)より選択される少なくとも1種である粒子(金属酸化物のみからなる粒子を除く)とを用いて炭素金属複合成形体を製造する方法であって、
該製造方法は、グラフェン骨格を有する薄片状炭素材料と該粒子とをパルス通電加圧焼結で焼結する工程を含み、
該成形体中の該粒子の平均グレインサイズが50μm以下であり、
該成形体は、金属層、金属酸化物層、炭素材料層、金属酸化物層、金属層がこの順に積層された積層構造を有することを特徴とする炭素金属複合成形体の製造方法。 - 前記粒子は、金属の単体及び/又は合金(純チタン及びチタン合金を除く)であることを特徴とする請求項3に記載の炭素金属複合成形体の製造方法。
- 前記製造方法は、焼結工程で得られた成形体に圧力を加えて変形させる工程を更に含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の炭素金属複合成形体の製造方法。
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