<本技術を適用した伝送システムの一実施の形態>
図1は、本技術を適用した伝送システム(システムとは、複数の装置が論理的に集合した物をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否かは、問わない)の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図1において、伝送システムは、送信装置11、受信装置12、出力装置13、及び、サーバ14を有する。
送信装置11は、例えば、テレビジョン放送の番組等の送信(放送)(伝送)を行う。すなわち、送信装置11は、例えば、画像データや音声データ等の番組のコンテンツを、送信の対象である対象データとして、その対象データに必要な送信処理を行う。送信装置11は、対象データに送信処理を施すことで得られる送信データを、例えば、衛星回線や、地上波、ケーブル(有線回線)等の伝送路を介して送信する。
送信装置11が送信する送信データには、番組のコンテンツの他、処理インデクスが含まれる。さらに、送信データには、関連テーブルが必要に応じて含まれる。
ここで、関連テーブルには、受信側での処理、すなわち、受信装置12で行われる処理に関連する処理関連情報が処理インデクスと対応付けられて登録されている。処理インデクスは、処理関連情報に対応付けられるインデクスである。
処理インデクスは、送信データの物理層のデータに含められる。関連テーブルは、必要に応じて、送信データの物理層より上位の上位層のデータに含められる。番組のコンテンツは、アプリケーション層のデータであるが、関連テーブルは、番組のコンテンツと同様に、アプリケーション層のデータに含めることもできるし、その他の上位層のデータに含めることもできる。
受信装置12は、送信装置11から伝送路を介して送信されてくる送信データを受信し、その送信データに含まれる番組のコンテンツを復元して出力装置13に供給する。
また、受信装置12は、送信データの上位層のデータに含まれる関連テーブルや、送信データの物理層のデータに含まれる処理インデクスを取得し、関連テーブルにおいて物理層のデータに含まれる処理インデクスに対応付けられている処理関連情報に応じた処理(以下、関連処理ともいう)を実行する。
出力装置13は、画像を表示するディスプレイや、音声(音)を出力するスピーカを有し、受信装置12からのコンテンツ等としての画像を表示し、音声を出力する。
サーバ14は、例えば、webサーバであり、必要に応じて、関連テーブルを、送信装置11等から取得する。さらに、サーバ14は、必要に応じて、関連テーブルを、上位層のデータ(例えば、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等のデータ)に含めて、インターネットを介した通信により、受信装置12に提供する。
以上のように、関連テーブルは、送信装置11が送信する送信データの上位層のデータに含めて提供する他、サーバ14から上位層のデータに含めて提供することもできる。
受信装置12は、送信装置11が送信する送信データの上位層のデータに含めて提供される関連テーブルの他、サーバ14から上位層のデータに含めて提供される関連テーブルを取得することができる。
関連テーブルは、送信装置11及びサーバ14の両方から提供することもできるし、送信装置11及びサーバ14のうちの一方だけから提供することもできる。
以下では、説明を簡単にするため、関連テーブルは、例えば、送信装置11から、送信データの上位層のデータに含めて、受信装置12に提供されることとする。
ここで、以下、物理層のデータ及び上位層のデータを、それぞれ、物理層データ及び上位層データともいう。
<送信装置11の構成例>
図2は、図1の送信装置11の構成例を示すブロック図である。
図2において、送信装置11は、例えば、ISDB-Tの伝送方式を利用した送信装置であり、上位層処理部21及び物理層処理部22を有する。
上位層処理部21には、番組のコンテンツの画像や音声等が供給される。
上位層処理部21は、番組のコンテンツの画像や音声等から、上位層で規定されるフォーマットの上位層データを生成する上位層の処理を行い、物理層処理部22に供給する。
すなわち、上位層処理部21は、上位層データ生成部31及び関連テーブル生成部32を有する。
上位層データ生成部31には、番組のコンテンツの画像や音声等が供給されるとともに、関連テーブル生成部32から関連テーブルが供給される。
上層データ生成部31は、番組のコンテンツの画像や音声の符号化等を行い、符号化後の画像や音声、さらには、関連テーブル生成部32からの関連テーブル等を含む上位層データを生成し、物理層処理部22に供給する。
上位層データとしては、例えば、TS(Transport Stream)や、TLV(Type Length Value)/MMT(MPEG Media Transport)等のストリームを採用することができる。
関連テーブル生成部32は、処理インデクスと処理関連情報とを対応付けた関連テーブルを生成し、上位層データ生成部31に供給する。
物理層処理部22は、上位層処理部21からの上位層データに物理層の処理を施し、その結果得られる送信データとしての、例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を送信する。
すなわち、物理層処理部22は、制御情報生成部41、伝送路符号化部42、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)演算部43、GI(Guard Interval)付加部44、及び、送信部45を有する。
制御情報生成部41は、制御情報としての物理層データを生成する。例えば、ISDB-Tでは、TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration and Control)信号やAC信号が、制御情報としての物理層データである。なお、非特許文献1では、TMCC信号は、制御情報として扱われ、AC信号は、付加情報として扱われているが、本明細書では、説明を簡単にするため、TMCC信号及びAC信号は、いずれも制御情報と呼ぶこととする。
制御情報生成部41は、関連テーブル生成部32で生成された関連テーブルに登録されている所定の処理関連情報に対応付けられている処理インデクスを含む処理インデクス情報を、制御情報の一部として生成する。
制御情報生成部41は、制御情報としての物理層データを、伝送路符号化部42に供給する。
伝送路符号化部42には、制御情報生成部41から制御情報が供給される他、上位層処理部21(の上位層データ生成部31)から上位層データが供給される。
伝送路符号化部42は、上位層処理部21からの上位層データに、所定の伝送路符号化を施し、上位層データに対して、制御情報生成部41からの制御情報、さらには、必要なパイロット信号を、物理層データとして付加したOFDMフレームを生成する。
したがって、伝送路符号化部42は、OFDMフレームを生成するOFDMフレーム生成部として機能する。
ここで、例えば、ISDB-Tの伝送路符号化では、例えば、上位層データの誤り訂正符号化や、サブキャリアの変調としてのマッピング(上位層データの、IQコンスタレーション上へのマッピング)、周波数インターリーブ、時間インターリーブ、制御情報やパイロット信号の付加等が行われ、13個のOFDMセグメントが構成される。そして、その13個のOFDMセグメントによって、1個のOFDMフレームが構成される。
伝送路符号化部42は、OFDMフレームを生成後、そのOFDMフレームを、IFFT演算部43に供給する。
IFFT演算部43は、伝送路符号化部42から供給されるOFDMフレームを、周波数領域の信号として、IFFTを行い、時間領域のOFDMフレームに変換して、GI付加部44に供給する。
GI付加部44は、IFFT演算部43からの時間領域のOFDMフレームを構成する各OFDMシンボルに、そのOFDMシンボルのシンボル長の整数分の一の長さのGIを付加して送信データとしてのOFDM信号を構成し、送信部45に供給する。
送信部45は、GI付加部44からの送信データの周波数変換を行い、その周波数変換後の送信データとしてのOFDM信号を送信する。
図3は、ISDB-TのOFDMセグメントを示す図である。
ISDB-Tでは、OFDMのサブキャリアの間隔が異なるモード1,2,3の3つの伝送モードが規定されている。また、ISDB-Tでは、サブキャリアの変調方式として、QPSK(Quaternary Phase Shift Keying),16QAM(Quadrature Amplitude Modulation),64QAM、及び、DQPSK(Differential QPSK)の4つの変調方式が規定されている。
図3は、伝送モードがモード1で、変調方式がDQPSKのOFDMセグメントを示している。
図3において、横軸は、サブキャリアの番号(キャリア番号)を表す周波数軸である。横方向の1行が、OFDMシンボルを表す。また、縦軸は、OFDMシンボルの番号(OFDMシンボル番号)を表す時間軸である。
204個のOFDMシンボルが、1個のOFDMフレームを構成する。
図3において、Si,jは、上位層データで変調されたサブキャリアのデータシンボル(キャリアシンボル)を表し、OFDMセグメント(OFDMフレーム)は、データシンボルに、パイロット信号であるCP(Continual Pilot)や、TMCC信号、AC信号の各シンボル(サブキャリア)が付加されて構成される。
図2の伝送路符号化部42では、例えば、図3のOFDMセグメントで構成されるOFDMフレームに準ずるOFDMフレーム等を生成することができる。
この場合、処理インデクス情報は、物理層データとしてのTMCC信号やAC信号に含めることができる。
図4は、図2の送信装置11が行う送信処理を説明するフローチャートである。
送信処理では、送信データとしてのOFDM信号が生成されて送信される。
具体的には、ステップS11において、上位層処理部21が、関連テーブル等を含む上位層データを生成し、物理層処理部22に供給して、処理は、ステップS12に進む。
すなわち、上位層処理部21では、関連テーブル生成部32は、処理インデクスと処理関連情報とを対応付けた関連テーブルを生成し、上位層データ生成部31に供給する。
上層データ生成部31は、番組のコンテンツの画像や音声の符号化等を行い、符号化後の画像や音声と、関連テーブル生成部32からの関連テーブル等とを含む上位層データを生成し、物理層処理部22に供給する。
ステップS12では、制御情報生成部41が、処理インデクス情報を含む制御情報を生成し、処理は、ステップS13に進む。
すなわち、制御情報生成部41は、関連テーブル生成部32で生成された関連テーブルに登録されている所定の処理関連情報に対応付けられている処理インデクスを含む処理インデクス情報を生成する。
さらに、制御情報生成部41は、例えば、物理層データである制御情報(TMCC信号やAC信号)を生成し、その制御情報の一部に、処理インデクス情報を含める。
ステップS13では、物理層処理部22は、上位層処理部21からの上位層データに、制御情報生成部41で生成された物理層データである制御情報を付加し、送信データとしての、例えば、OFDM信号を生成して、処理は、ステップS14に進む。
すなわち、物理層処理部22において、伝送路符号化部42には、上位層処理部21からの上位層データが供給されるとともに、制御情報生成部41で生成された物理層データである制御情報が供給される。
伝送路符号化部42は、上位層処理部21からの上位層データに、所定の伝送路符号化を施し、上位層データに対して、制御情報生成部41からの制御情報、さらには、必要なパイロット信号を、物理層データとして付加したOFDMフレームを生成する。OFDMフレームは、伝送路符号化部42からIFFT演算部43に供給される。
IFFT演算部43は、伝送路符号化部42からのOFDMフレームのIFFTを行い、時間領域のOFDMフレームを得て、GI付加部44に供給する。
GI付加部44は、IFFT演算部43からの時間領域のOFDMフレームを構成する各OFDMシンボルに、GIを付加して送信データとしてのOFDM信号を構成し、送信部45に供給する。
ステップS14において、送信部45は、GI付加部44からの送信データの周波数変換を行い、その周波数変換後の送信データとしてのOFDM信号を送信する。
送信装置11において、以上の送信処理は、パイプラインで繰り返し行われる。
<受信装置12の構成例>
図5は、図1の受信装置12の構成例を示すブロック図である。
図5において、受信装置12は、例えば、ISDB-Tの伝送方式を利用した受信装置であり、物理層処理部51、上位層処理部52、記憶部53、処理インデクス情報取得部54、及び、処理実行部55を有する。
物理層処理部51は、送信装置11から送信されてくる送信データとしてのOFDM信号を受信する受信部として機能し、その送信データに、物理層の処理を行う。
すなわち、物理層処理部51は、チューナ61、ADC(Analog to Digital Converter)62、直交復調部63、FFT演算部64、制御情報取得部65、伝送路復号部66を有する。
チューナ61は、送信装置11から送信されてくる、所定のチャンネル(周波数帯域)の送信データとしてのOFDM信号を受信し、ADC62に供給する。
ADC62は、チューナ61からの送信データとしてのOFDM信号のAD変換を行い、直交復調部63に供給する。
直交復調部63は、ADC62からの送信データとしてのOFDM信号の直交復調を行い、FFT演算部64に供給する。
FFT演算部64は、直交復調部63からのOFDM信号を、時間領域の信号として、FFTを行い、周波数領域のOFDM信号に変換して、制御情報取得部65、及び、伝送路復号部66に供給する。
制御情報取得部65は、FFT演算部64からのOFDM信号から、物理層データである制御情報としての、例えば、TMCC信号やAC信号を取得し、処理インデクス情報取得部54、及び、伝送路復号部66に供給する。
伝送路復号部66は、制御情報取得部65から供給される制御情報を必要に応じて用いて、FFT演算部64からのOFDM信号に、所定の伝送路復号を施し、上位層データを復元して、上位層処理部52に供給する。
ここで、例えば、ISDB-Tの伝送路復号では、例えば、時間デインターリーブ、周波数デインターリーブ、サブキャリアの復調としてのデマッピング、誤り訂正復号等が行われ、上位層データが復元される。制御情報としてのTMCC信号には、例えば、サブキャリアの変調方式等の情報が含まれ、伝送路復号は、制御情報取得部65から伝送路復号部66に供給される制御情報としてのTMCC信号を必要に応じて用いて行われる。
上位層処理部52は、例えば、SoC(System on Chip)で構成され、物理層処理部51(の伝送路復号部66)からの上位層データに上位層の処理を行う。
すなわち、上位層処理部52は、DEMUX71及び上位層データ処理部72を有する。
DEMUX71には、物理層処理部51からの上位層データが供給される。
DEMUX71は、物理層処理部51からの上位層データから、符号化後の画像や音声を分離し、上位層データ処理部72に供給する。
また、DEMUX71は、物理層処理部51からの上位層データから、関連テーブルを分離することにより取得し、記憶部53に供給する。
したがって、DEMUX71は、関連テーブルを取得する関連テーブル取得部として機能する。
上位層データ処理部72は、DEMUX71からの符号化後の画像や音声を復号し、出力装置13(図1)に供給する。
記憶部53は、DEMUX71から供給される関連テーブルを記憶する。
処理インデクス情報取得部54は、制御情報取得部65からの物理層データとしての制御情報に含まれる処理インデクス情報を取得し、処理実行部55に供給する。
処理実行部55は、記憶部53に記憶された関連テーブルを参照し、その関連テーブルにおいて、処理インデクス情報取得部54からの処理インデクス情報に含まれる処理インデクスに対応付けられている処理関連情報を、注目情報として取得する。そして、処理実行部55は、注目情報に応じた処理(関連処理)を実行する。
ここで、受信装置12は、電源がオフにされた場合、物理層より上位の上位層の処理を行う上位層処理部52は、電源オフの状態になるが、物理層の処理を行う物理層処理部51は、電源オフの状態にはならず、少なくとも、制御情報の取得に必要な処理を実行し続ける。
また、受信装置12では、記憶部53、処理インデクス情報取得部54、及び、処理実行部55も、電源オフの状態にならず、動作し続ける。
したがって、受信装置12では、電源がオフにされていても、制御情報取得部65は、物理層データである制御情報を取得し、処理インデクス情報取得部54は、物理層データである制御情報に含まれる処理インデクス情報を取得することができる。さらに、処理実行部55は、記憶部53に記憶された関連テーブルにおいて、処理インデクス情報取得部54で取得された処理インデクス情報に含まれる処理インデクスに対応付けられている処理関連情報を、注目情報として取得し、その注目情報に応じた関連処理を実行することができる。
図6は、図5の受信装置12が行う受信処理を説明するフローチャートである。
受信処理では、送信データとしてのOFDM信号が受信され、そのOFDM信号に含まれる上位層データに含まれる画像や音声を取得する上位層の処理が行われる。
具体的には、ステップS21において、物理層処理部51は、送信装置11から送信されてくる送信データとしてのOFDM信号を受信、復調し、物理層データである制御情報と、上位層データとを取得し、処理は、ステップS22に進む。
すなわち、物理層処理部51において、チューナ61は、送信装置11から送信されてくる送信データとしてのOFDM信号を受信し、ADC62に供給する。ADC62は、チューナ61からのOFDM信号のAD変換を行い、直交復調部63に供給する。直交復調部63は、ADC62からのOFDM信号の直交復調を行い、FFT演算部64に供給する。FFT演算部64は、直交復調部63からのOFDM信号のFFTを行い、そのFFT後のOFDM信号を、制御情報取得部65、及び、伝送路復号部66に供給する。
制御情報取得部65は、FFT演算部64からのOFDM信号から、物理層データである制御情報を取得し、処理インデクス情報取得部54、及び、伝送路復号部66に供給する。
伝送路復号部66は、制御情報取得部65からの制御情報を用いて、FFT演算部64からのOFDM信号に伝送路復号を施すことで、上位層データを復元し、上位層処理部52に供給する。
ステップS22では、上位層処理部52において、DEMUX71が、物理層処理部51(の伝送路復号部66)からの上位層データから、符号化後の画像や音声と、関連テーブルとを分離することにより取得する。
そして、DEMUX71は、符号化後の画像や音声を、上位層データ処理部72に供給するとともに、関連テーブルを、記憶部53に供給し、処理は、ステップS22からステップS23に進む。
ステップS23では、記憶部53は、DEMUX71から供給される関連テーブルを記憶し、処理は、ステップS24に進む。すなわち、記憶部53は、記憶内容を、DEMUX71から供給される関連テーブルに更新する。したがって、記憶部53において、既に、DEMUX71から過去に供給された関連テーブルが記憶されている場合、記憶部53の記憶内容は、DEMUX71から供給される最新の関連テーブルに更新される。
ステップS24では、上位層データ処理部72は、DEMUX71からの符号化後の画像や音声の復号等の処理を行うことで、元の画像や音声を復元し、出力装置13(図1)に供給する。
受信装置12において、以上の受信処理は、パイプラインで繰り返し行われる。
なお、受信装置12では、電源がオンになっている場合に、受信処理のすべてが行われる。
また、受信装置12では、電源がオフにされている場合には、受信処理のうちの、物理層データの処理が、少なくとも行われる。すなわち、ステップS21において、送信装置11から送信されてくる送信データとしてのOFDM信号を受信、復調し、物理層データである制御情報を取得して、処理インデクス情報取得部54に供給する処理は、少なくとも行われる。
図7は、図5の受信装置12が行う処理インデクス処理の例を説明するフローチャートである。
処理インデクス処理では、送信データの物理層データである制御情報に含まれる処理インデクス情報が処理される。
具体的には、ステップS31において、処理インデクス情報取得部54は、制御情報取得部65からの制御情報に含まれる処理インデクス情報を取得し、処理実行部55に供給して、処理は、ステップS32に進む。
ステップS32では、処理実行部55は、記憶部53に記憶された関連テーブルにおいて、処理インデクス情報取得部54からの処理インデクス情報に含まれる処理インデクスに対応付けられている処理関連情報を、注目情報として取得し、処理は、ステップS33に進む。
ステップS33では、処理実行部55は、注目情報として取得した処理関連情報に応じた関連処理を実行する。
受信装置12において、以上の処理インデクス処理は、パイプラインで繰り返し行われる。
なお、受信装置12では、電源がオフにされている場合であっても、記憶部53、処理インデクス情報取得部54、及び、処理実行部55は、図5で説明したように、動作し続ける。図7の処理インデクス処理は、記憶部53、処理インデクス情報取得部54、及び、処理実行部55によって行われる処理であり、したがって、受信装置12の電源がオフにされている場合でも行われる。
以上のように、送信装置11では、上位層データに含めて提供される関連テーブルにおいて所定の処理関連情報に対応付けられている処理インデクスを含む処理インデクス情報を物理層データに含む送信データが生成されて送信される。
一方、受信装置12では、上位層データに含めて提供される関連テーブルが取得される一方、関連テーブルにおいて、所定の処理関連情報に対応付けられている処理インデクスを含む処理インデクス情報を物理層データに含む送信データが受信され、その送信データの物理層データに含まれる処理インデクス情報(に含まれる処理インデクス)が取得される。そして、関連テーブルにおいて物理層データに含まれる処理インデクス情報に含まれる処理インデクスに対応付けられている処理関連情報に応じた関連処理が実行される。
したがって、関連処理として、即時性及び柔軟性、さらには、拡張性の高い処理を容易に行うことができる。
すなわち、受信装置12では、送信データの物理層データは、最初に処理され、また、受信装置12の電源がオフであっても、処理されるので、即時性に優れる。
但し、送信データの物理層データに含めて伝送される情報量は、一般に少ない。例えば、非特許文献1で規定されている地震動警報情報の伝送に用いられるAC信号で伝送される情報量は、最大でも、204ビットである。このように少ない情報量では、地震動警報を出力する処理として、柔軟性や拡張性がある処理を行うことは困難である。
一方、送信データの上位層データによれば、多くの情報量を伝送することができ、そのような多くの情報量によれば、柔軟性や拡張性が高い処理を容易に行うことができる。
すなわち、上位層データに、例えば、地震動警報情報を含めて伝送する場合には、地震動警報情報を容易に変更、拡張することができ、その結果、地震動警報を出力する処理として、柔軟性や拡張性がある処理を行うことができる。
但し、送信データの上位層データを処理する上位層処理部52としてのSoCを、例えば、ISDB-Tに規定する起動フラグによって、電源オフの状態から起動させる場合、その起動には、ある程度の時間を要する。
さらに、上位層処理部52では、DEMUX71において、上位層データから各種のデータを分離するフィルタ処理が行われる。そのため、上位層データに地震動警報情報を含めて伝送する場合には、上位層データから地震動警報情報を得るのに、フィルタ処理による遅延が生じる。
したがって、上位層データに地震動警報情報を含めて伝送する場合には、即時性を確保することが難しい。
なお、上位層データに地震動警報情報を含めて伝送する場合には、上位層データに周期的に配置されるシグナリング(のための情報)の一部を、地震動警報情報として用いることができる。但し、一般に、上位層データのシグナリングの周期は長いため、上位層データのシグナリングの一部を、地震動警報情報として用いる場合でも、やはり、即時性を確保することが難しい。
これに対して、図1の伝送システムでは、受信装置12で行われる処理に関連する処理関連情報が処理インデクスに対応付けられて登録された関連テーブルが、上位層データに含めて提供され、受信装置12は、そのように、上位層データに含めて提供される関連テーブルが取得される。
上位層データに含めて提供される関連テーブルには、それほど厳しい情報量の制約が課されることがなく、したがって、様々な処理(関連処理)に関連する処理関連情報を登録することができる。さらに、受信装置12では、記憶部53に記憶される関連テーブルは、最新の関連テーブルに更新される。その結果、かかる関連テーブルに登録された処理関連情報に応じた関連処理としては、柔軟性や拡張性の高い処理を容易に行うことができる。
また、送信装置11では、処理インデクスを含む処理インデクス情報を物理層データに含む送信データが生成されて送信される。
そして、受信装置12では、送信装置11からの送信データが受信され、その送信データの物理層データに含まれる処理インデクス情報に含まれる処理インデクスが取得される。さらに、受信装置12は、上位層データからあらかじめ取得され、記憶部53に記憶された関連テーブルにおいて、送信データの物理層データから取得された処理インデクスに対応付けられている処理関連情報に応じた関連処理が実行される。
処理インデクス(を含む処理インデクス情報)は、送信データの物理層データに含められ、また、関連テーブルが上位層データに含めて送信される分だけ、物理層データに含める処理インデクス情報の情報量は少なくすることができる。その結果、受信装置12では、物理層データに含まれる処理インデクスを、即座に取得することができる。
したがって、受信装置12では、送信データの物理層データから取得された処理インデクスに対応付けられている処理関連情報に応じた関連処理を、即座に実行することができる。
以下、処理関連情報に応じた関連処理として、例えば、緊急警報を出力する出力処理と、選局の設定を行う設定処理とを採用した場合を例に、関連テーブル及び処理インデクス(情報)の詳細について説明する。
<緊急警報を出力する出力処理に関連する処理関連情報が登録される関連テーブルと、その処理関連情報に対応付けられる処理インデクスを含む処理インデクス情報の例>
図8は、緊急警報を出力する出力処理に関連する処理関連情報に対応付けられる処理インデクスを含む処理インデクス情報のシンタクスの例を示す図である。
ここで、以下、緊急警報を出力する出力処理に関連する処理関連情報に対応付けられる処理インデクスを含む処理インデクス情報を、緊急警報用の処理インデクス情報ともいう。
図8において、緊急警報用の処理インデクス情報は、1ビットのEA_EXIST_FLAGを有する。さらに、緊急警報用の処理インデクス情報は、8ビットのversion、8ビットのNUM_EA_MESSAGEを、必要に応じて有する。
また、緊急警報用の処理インデクス情報は、NUM_EA_MESSAGEが表す数だけの8ビットのEA_code、2ビットのEA_status,3ビットのlocation_type、可変長のlocation_length、可変長のlocation_codeのセットを有する。
EA_EXIST_FLAGは、緊急警報用の処理インデクス情報において、EA_EXIST_FLAGより後段の情報が存在するかどうかを表すフラグである。
EA_EXIST_FLAGが、後段の情報が存在することを表す場合、EA_EXIST_FLAGに続けて、version,NUM_EA_MESSAGEが配置される。
versionは、緊急警報用の処理インデックス情報のバージョンを表す。versionは、例えば、緊急警報用の処理インデックス情報が更新されるたびに、1ずつインクリメントされる。
NUM_EA_MESSAGEは、その後の配置される処理インデクスとしてのEA_codeの数を表す。
NUM_EA_MESSAGEの後には、NUM_EA_MESSAGEが表す数だけのEA_code,EA_status,location_type,location_length,location_codeのセットが繰り返し配置される。
EA_codeは、緊急警報を出力する出力処理に関連する処理関連情報としての、緊急警報の内容を表す緊急警報情報に対応付けられる処理インデクスである。EA_codeを、以下、災害種別コードEA_codeともいう。
EA_statusは、緊急警報の状態を表す。
location_typeは、location_codeの種類を表す。
location_lengthは、location_codeの長さ(サイズ)を表す。
location_codeは、そのlocation_codeとセットになっている処理インデクスとしてのEA_codeに対応付けられている処理関連情報としての緊急警報情報に応じた出力処理を行うべき地域を表す地域コードである。
緊急警報用の処理インデクス情報については、表現方法が異なる複数種類のlocation_codeが用意されている。複数種類のlocation_codeについては、後述する。
ここで、以下、2進数を、最後にbが付した数値で表す。
図9は、図8のEA_statusを説明する図である。
EA_statusが0(=00b)である場合、緊急警報が開始されてことを表す。EA_statusが1(=01b)である場合、緊急警報が継続していることを表し、EA_statusが2(=10b)である場合、緊急警報が終了したことを表す。値が3(=11b)のEA_statusは、将来の予約(reserved)になっている。
図10は、図8のlocation_typeを説明する図である。
location_typeが0(=000b)である場合、警報の対象が全国であることを表す。location_typeが0である場合、その後に、location_length及びlocation_codeは配置されない(又は、配置されていても、受信装置12で無視される)。
location_typeが1(=001b)である場合、location_codeが、あらかじめ決められた所定のコード、すなわち、例えば、JIS X0401で規定される県域コードで地域を表現することを表す。県域コードと、県域コードが表す都道府県との対応関係は、例えば、受信装置12にプリセットしておくことができる。
なお、JIS X0401で規定される県域コードは、8ビットで表される。したがって、location_typeが1である場合、location_codeのサイズは、8ビット固定になる。
以上のように、location_typeが1である場合、location_codeのサイズは、一意に、8ビットになり、変化しないので、緊急警報用の処理インデクス情報(図8)には、location_codeのサイズを表すlocation_lengthは、配置する必要がない。
location_typeが2(=010b)である場合、location_codeが、郵便番号を利用して地域を表現することを表す。
郵便番号は、7桁の10進数であり、location_codeが、郵便番号を利用して地域を表現する場合、location_codeには、郵便番号の全部又は一部としての10進数をBCD(Binary coded Decimal)で表現した値がセットされる。
ここで、BCDによれば、10進数の各桁が4ビットで表される。
また、郵便番号の7桁の全部を用いて地域を表現するときに、location_codeのサイズは、最大になる。
したがって、郵便番号を利用して地域を表現するlocation_codeの最大サイズは、28ビット=7桁×4ビットになる。
郵便番号を利用して地域を表現するlocation_codeが表す数値の最大の桁数は、郵便番号の7桁であり、その桁数である7を表現することができる最小のビット数である3ビットが、location_lengthに割り当てられる。3ビットのlocation_lengthは、location_codeが表す郵便番号の全部又は一部としての10進数の桁数を表す値にセットされる。
location_typeが3(=011b)である場合、location_codeが、緯度及び経度を利用して地域を表現することを表す。
この場合、location_codeには、例えば、2地点の緯度及び経度がセットされ、かかるlocation_codeは、その2地点を対角線とする長方形の地域を表す。
緯度及び経度としては、例えば、最大で、3桁の整数部と6桁の小数部とからなる9桁の10進数を採用することができる。
location_codeには、緯度及び経度としての10進数をBCDで表した数値がセットされる。
ここでは、緯度及び経度のそれぞれは、上述したように、最大で、9桁の10進数で表され、したがって、BCDで表した数値がセットされるlocation_codeの最大サイズは、144ビット=((9桁×4ビット)+(9桁×4ビット))×2地点になる。
また、緯度及び経度それぞれとしての10進数の最大の桁数である9を表現することができる最小のビット数である4ビットが、location_lengthに割り当てられる。4ビットのlocation_lengthは、location_codeにセットされる緯度及び経度それぞれとしての10進数の桁数を表す値にセットされる。
値が4(=100b)ないし7(=111b)のlocation_typeは、将来の予約(reserved)になっている。
図11は、JIS X0401で規定される県域コードと、県域コードが表す都道府県との対応関係を示す図である。
受信装置12に、図11に示す県域コードと都道府県との対応関係をプリセットしておくことにより、受信装置12において、県域コードが表す地域(都道府県)を認識することができる。
図12は、郵便番号を利用した地域の表現を説明する図である。
7桁の郵便番号は、町域及び超高層ビルに設定される。
7桁の郵便番号の上位2桁は、図12に示すように、(ほぼ)都道府県を表す。また、7桁の郵便番号の上位3桁又は上位5桁は、管轄する郵便局を表す。郵便局が管轄する地域は定まっているので、郵便番号の上位3桁又は上位5桁は、その上位3桁又は上位5桁が表す郵便局が管轄する地域を表していると捉えることができる。
郵便番号の上位3桁が、管轄する郵便局を表す場合、残りの下位4桁は、町域(又は超高層ビル)の町域番号を表す。また、郵便番号の上位5桁が、管轄する郵便局を表す場合、残りの下位2桁は、町域番号を表す。
例えば、7桁の郵便番号については、その7桁の郵便番号や、上位2桁、上位3桁、上位5桁を、location_codeに用いることができる。
図13は、緯度及び経度を利用した地域の表現を説明する図である。
緯度及び経度を利用して地域を表現する場合、location_codeには、2地点の緯度及び経度がセットされる。かかるlocation_codeは、そのlocation_codeに緯度及び経度がセットされた2地点を対角線とする長方形の地域を表す。
以上のように、緊急警報用の処理インデクス情報に含める地域コードlocation_codeとしては、location_typeによって、JIS X0401で規定される県域コードや、郵便番号、緯度及び経度等を使用することができ、これにより、都道府県や地方等の比較的大きな地域や、市町村等の比較的小さな地域、その他、任意の大きさの地域を、必要に応じて指定することができる。
図14は、緊急警報を出力する出力処理に関連する処理関連情報が登録される関連テーブルのシンタクスの例を示す図である。
すなわち、図14は、図8の処理インデクス情報が使用される場合に使用される関連テーブルのシンタクスの例を示している。
ここで、以下、緊急警報を出力する出力処理に関連する処理関連情報が登録される関連テーブルを、緊急警報テーブルともいう。
図14において、緊急警報テーブルは、8ビットのtable_id、8ビットのversion、8ビットのlength、8ビットのNUM_EA_INFOを有する。
さらに、緊急警報テーブルは、NUM_EA_INFOが表す数だけの8ビットのEA_code、16ビットのEA_message_length,8×EA_message_lengthビットのEA_message_dataのセットを有する。
table_idは、緊急警報テーブルに付されるID(Identification)を表す。
versionは、緊急警報テーブルのバージョンを表す。versionは、例えば、緊急警報テーブルが更新されるたびに、1ずつインクリメントされる。
lengthは、緊急警報テーブルのサイズ(長さ)を表す。
NUM_EA_INFOは、その後の配置される処理インデクスとしてのEA_codeの数を表す。
NUM_EA_INFOの後には、NUM_EA_INFOが表す数だけのEA_code,EA_message_length、緊急警報情報のセットが繰り返し配置される。
EA_message_lengthは、その後に配置される緊急警報情報としての文字列の長さ(緊急警報情報の長さ)を表す。
EA_message_dataは、緊急警報情報を構成する文字を表す。EA_message_lengthが表す数だけの、EA_message_dataが表す文字の並びが、警報を出力する出力処理に関連する処理関連情報としての緊急警報情報である。
以下、EA_message_lengthが表す数だけの、EA_message_dataが表す文字の並びを、緊急警報情報EA_message_dataともいう。
図14の緊急警報テーブルでは、変数iのforループ(for(i=0;i<NUM_EA_INFO;i++))の中に、処理インデクスとしての災害種別コードEA_code、EA_message_length、及び、処理関連情報としての緊急警報情報EA_message_dataが登録されている。すなわち、緊急警報テーブルでは、処理関連情報としての緊急警報情報EA_message_dataが、処理インデクスとしての災害種別コードEA_codeと対応付けられて登録されている。
ここで、変数iのforループの中に配置されている災害種別コードEA_code、EA_message_length、及び、緊急警報情報EA_message_dataのセットを、災害種別情報ということとすると、NUM_EA_INFOは、緊急警報テーブルに登録されている災害種別情報の数を表す。
図15は、処理関連情報としての緊急警報情報EA_message_dataの例を示す図である。
図15において、緊急警報情報EA_message_dataは、各種の警報を表すメッセージになっている。
各緊急警報情報EA_message_dataには、例えば、図15に示すように、異なる値の災害種別コードEA_codeが対応付けられている。
図2の送信装置11による送信処理(図4)では、例えば、図14の緊急警報テーブルを上位層データに含み、図8の緊急警報用の処理インデクス情報を物理層データに含む送信データが送信される。
この場合、図5の受信装置12による受信処理(図6)では、受信装置12の電源がオンになっている場合に、DEMUX71において、送信データの上位層データに含まれる緊急警報テーブルが取得され、記憶部53に記憶される。
また、図5の受信装置12では、電源の状態にかかわらず、処理インデクス処理が行われる。
図16は、緊急警報テーブル及び緊急警報用の処理インデクス情報に対して行われる処理インデクス処理の例を説明するフローチャートである。
すなわち、図16のフローチャートは、図14の緊急警報テーブル及び図8の緊急警報用の処理インデクス情報に対して受信装置12が行う処理インデクス処理の例を示している。
処理インデクス処理では、ステップS51において、受信装置12(図5)の処理インデクス情報取得部54は、制御情報取得部65からの制御情報に含まれる緊急警報用の処理インデクス情報を取得し、処理実行部55に供給して、処理は、ステップS52に進む。ここで、ステップS51は、図7のステップS31に対応する。
ステップS52では、受信装置12(図5)の処理実行部55は、処理インデクス情報取得部54からの緊急警報用の処理インデクス情報(図8)に含まれるEA_EXIST_FLAGを取得する。さらに、ステップS52では、処理実行部55は、処理インデクス情報から取得したEA_EXIST_FLAGが、そのEA_EXIST_FLAGより後段の情報が存在するかどうかを表す1になっているかどうかを判定する。
ステップS52において、EA_EXIST_FLAGが1でないと判定された場合、すなわち、EA_EXIST_FLAGが0であり、後段の情報が存在しない場合、処理インデクス処理は終了する。
また、ステップS52において、EA_EXIST_FLAGが1であると判定された場合、すなわち、後段の情報が存在する場合、処理は、ステップS53に進む。
ステップS53では、処理実行部55は、処理インデクス情報取得部54からの緊急警報用の処理インデクス情報(図8)に含まれるlocation_codeをすべて取得する。さらに、ステップS53では、処理実行部55は、受信装置12の現在地である受信装置位置が、緊急警報用の処理インデクス情報に含まれるいずれかのlocation_codeが表す地域に含まれるかどうかを判定する。
ここで、処理実行部55は、受信装置位置を任意の方法で認識する。受信装置位置を認識する方法としては、例えば、受信装置12の初期設定時に、ユーザに、受信装置位置を含む地域の郵便番号等の、受信装置位置を認識するのに必要な情報を入力してもらい、その情報から、受信装置位置を認識する方法がある。さらに、受信装置位置を認識する方法としては、例えば、受信装置12に、GNSS(Global Navigation Satellite System)を搭載し、そのGNSSを利用して、受信装置位置を認識する方法がある。
なお、処理実行部55は、緊急警報用の処理インデクス情報(図8)に含まれるlocation_codeが表す地域を、そのlocation_codeとセットになっているlocation_type及びlocation_lengthを必要に応じて用いて認識する。
ステップS53において、受信装置位置が、いずれのlocation_codeが表す地域にも含まれないと判定された場合、すなわち、受信装置位置が、緊急警報の対象の地域に含まれない場合、処理インデクス処理は終了する。
また、ステップS53において、受信装置位置が、いずれかのlocation_codeが表す地域に含まれると判定された場合、すなわち、受信装置位置が、緊急警報の対象の地域に含まれる場合、処理実行部55は、受信装置位置を含む地域を表すlocation_codeを、注目地域コードlocation_codeとして特定(記憶)し、処理は、ステップS54に進む。
ステップS54では、処理実行部55は、処理インデクス情報(図8)から、注目地域コードlocation_codeとセットになっているEA_statusを取得する。さらに、ステップS54では、処理実行部55は、注目地域コードlocation_codeとセットになっているEA_status(図9)が、緊急警報の開始又は継続を表す1又は2であるかどうかを判定する。
ステップS54において、EA_statusが、1及び2のいずれでもないと判定された場合、すなわち、緊急警報が終了している場合、処理インデクス処理は終了する。
また、ステップS54において、EA_statusが、1又は2のいずれかであると判定された場合、すなわち、緊急警報が開始されたか、又は、継続中である場合、処理は、ステップS55に進む。
ステップS55では、処理実行部55は、処理インデクス情報(図8)から、注目地域コードlocation_codeとセットになっている処理インデクスとしての災害種別コードEA_codeを、注目災害種別コードEA_codeとして取得する。
さらに、ステップS55では、処理実行部55は、受信処理によって記憶部53に記憶された緊急警報テーブル(図14)において、処理インデクスとしての注目災害種別コードEA_code(と一致する災害種別コードEA_code)に対応付けられている処理関連情報としての緊急警報情報EA_message_dataを、注目情報として取得する。ここで、ステップS55は、図7のステップS32に対応する。
その後、処理は、ステップS55からステップS56に進み、処理実行部55は、注目情報として取得した処理関連情報に応じた関連処理として、注目情報としての緊急警報情報EA_message_dataを出力する出力処理を実行し、処理インデクス処理は終了する。
注目情報としての緊急警報情報EA_message_dataを出力する出力処理としては、例えば、注目情報としての緊急警報情報EA_message_dataを、出力装置13に表示させるメッセージ表示処理や、出力装置13に音声で出力させる音声メッセージ出力処理が行われる。
ここで、ステップS56は、図7のステップS33に対応する。
図17は、緊急警報用の処理インデクス情報のシンタクスの他の例を示す図である。
図17の緊急警報用の処理インデクス情報は、EA_EXIST_FLAG,version,NUM_EA_MESSAGE,EA_code,EA_statusを有する。
したがって、図17の緊急警報用の処理インデクス情報は、EA_EXIST_FLAG,version,NUM_EA_MESSAGE,EA_code,EA_statusを有する点で、図8の場合と共通する。
但し、図17の緊急警報用の処理インデクス情報は、出力処理を行うべき地域を表す地域情報、すなわち、location_type,location_length,location_codeのセットを有しない点で、location_type,location_length,location_codeのセットを有する図8の場合と相違する。
図18は、関連テーブルとしての緊急警報テーブルのシンタクスの他の例を示す図である。
すなわち、図18は、図17の処理インデクス情報が使用される場合に使用される緊急警報テーブルのシンタクスの例を示している。
図18の緊急警報テーブルは、table_id,version,length,NUM_EA_INFO,EA_code,location_type,location_length,location_code,EA_message_length,EA_message_dataを有する。
したがって、図18の緊急警報テーブルは、table_id,version,length,NUM_EA_INFO,EA_message_length,EA_message_dataを有する点で、図14の場合と共通する。
但し、図18の緊急警報テーブルは、出力処理を行うべき地域を表す地域情報であるlocation_type,location_length,location_codeのセットを、新たに有する点で、location_type,location_length,location_codeのセットを有しない図14の場合と相違する。
すなわち、図18の緊急警報テーブルでは、処理インデクスとしての災害種別コードEA_codeに、処理関連情報としての緊急警報情報EA_message_dataが対応付けられて登録されているとともに、その緊急警報情報EA_message_dataに応じた出力処理を行うべき地域を表す地域コードlocation_codeを含む地域情報が対応付けられて登録されている。
図17の緊急警報用の処理インデクス情報及び図18の緊急警報テーブルを使用する場合、図2の送信装置11による送信処理(図4)では、例えば、図18の緊急警報テーブルを上位層データに含み、図17の緊急警報用の処理インデクス情報を物理層データに含む送信データが送信される。
この場合、図5の受信装置12による受信処理(図6)では、受信装置12の電源がオンになっている場合に、DEMUX71において、送信データの上位層データに含まれる緊急警報テーブルが取得され、記憶部53に記憶される。
また、図5の受信装置12では、電源の状態にかかわらず、処理インデクス処理が行われる。
図19は、緊急警報テーブル及び緊急警報用の処理インデクス情報に対して行われる処理インデクス処理の他の例を説明するフローチャートである。
すなわち、図19のフローチャートは、図18の緊急警報テーブル及び図17の緊急警報用の処理インデクス情報に対して受信装置12が行う処理インデクス処理の例を示している。
処理インデクス処理では、ステップS61において、受信装置12(図5)の処理インデクス情報取得部54は、図16のステップS51と同様に、制御情報取得部65からの制御情報に含まれる緊急警報用の処理インデクス情報を取得し、処理実行部55に供給して、処理は、ステップS62に進む。ここで、ステップS61は、図7のステップS31に対応する。
ステップS62では、受信装置12(図5)の処理実行部55は、処理インデクス情報取得部54からの緊急警報用の処理インデクス情報(図17)に含まれるEA_EXIST_FLAGを取得する。さらに、ステップS62では、処理実行部55は、図16のステップS52と同様に、処理インデクス情報から取得したEA_EXIST_FLAGが、そのEA_EXIST_FLAGより後段の情報が存在するかどうかを表す1になっているかどうかを判定する。
ステップS62において、EA_EXIST_FLAGが1でないと判定された場合、すなわち、EA_EXIST_FLAGが0であり、後段の情報が存在しない場合、処理インデクス処理は終了する。
また、ステップS62において、EA_EXIST_FLAGが1であると判定された場合、すなわち、後段の情報が存在する場合、処理は、ステップS63に進む。
ステップS63では、処理実行部55は、処理インデクス情報取得部54からの緊急警報用の処理インデクス情報(図17)に含まれる災害種別コードEA_codeをすべて取得する。さらに、ステップS63では、処理実行部55は、緊急警報テーブル(図18)において、緊急警報用の処理インデクス情報から取得した災害種別コードEA_code(に一致するEA_code)に対応付けられているlocation_code(以下、登録地域コードlocation_codeともいう)をすべて取得し、処理は、ステップS64に進む。
ステップS64では、処理実行部55は、受信装置12の受信装置位置が、ステップS63で取得したいずれかの登録地域コードlocation_codeが表す地域に含まれるかどうかを判定する。
ステップS64において、受信装置位置が、いずれの登録地域コードlocation_codeが表す地域にも含まれないと判定された場合、すなわち、受信装置位置が、緊急警報の対象の地域に含まれない場合、処理インデクス処理は終了する。
また、ステップS64において、受信装置位置が、いずれかの登録地域コードlocation_codeが表す地域に含まれると判定された場合、すなわち、受信装置位置が、緊急警報の対象の地域に含まれる場合、処理実行部55は、緊急警報テーブル(図18)において、受信装置位置を含む地域を表す登録地域コードlocation_codeが対応付けられている災害種別コードEA_codeを、注目災害種別コードEA_codeとして特定(記憶)し、処理は、ステップS65に進む。
ステップS65では、処理実行部55は、処理インデクス情報(図17)から、注目災害種別コードEA_codeとセットになっているEA_statusを取得する。さらに、ステップS65では、処理実行部55は、注目災害種別コードEA_codeとセットになっているEA_status(図9)が、緊急警報の開始又は継続を表す1又は2であるかどうかを判定する。
ステップS65において、EA_statusが、1及び2のいずれでもないと判定された場合、すなわち、緊急警報が終了している場合、処理インデクス処理は終了する。
また、ステップS65において、EA_statusが、1又は2のいずれかであると判定された場合、すなわち、緊急警報が開始されたか、又は、継続中である場合、処理は、ステップS66に進む。
ステップS66では、処理実行部55は、受信処理によって記憶部53に記憶された緊急警報テーブル(図18)において、処理インデクスとしての注目災害種別コードEA_code(と一致する災害種別コードEA_code)に対応付けられている処理関連情報としての緊急警報情報EA_message_dataを、注目情報として取得する。ここで、ステップS66は、図7のステップS32に対応する。
その後、処理は、ステップS66からステップS67に進み、処理実行部55は、図16のステップS56と同様に、注目情報として取得した処理関連情報に応じた関連処理として、注目情報としての緊急警報情報EA_message_dataを出力する出力処理を実行し、処理インデクス処理は終了する。ここで、ステップS67は、図7のステップS33に対応する。
以上のような、緊急警報テーブル及び緊急警報用の処理インデクス情報を用いる緊急警報方式、すなわち、送信装置11において、緊急警報テーブルを上位層データに含み、緊急警報用の処理インデクス情報を物理層データに含む送信データを送信し、受信装置12において、送信データの上位層データに含まれる緊急警報テーブルを取得する一方、その緊急警報テーブルにおいて、送信データの物理層データに含まれる処理インデクスに対応付けられた緊急警報情報EA_message_dataを出力する出力処理を実行することで、緊急警報を行う緊急警報方式によれば、処理インデクスとしての災害種別コードEA_codeと対応付けられた緊急警報情報EA_message_dataが登録された緊急警報テーブルが、上位層データに含めて提供されることによって、緊急警報の柔軟性、拡張性を向上させることができ、処理インデクスとしての災害種別コードEA_codeが、物理層データに含めて提供されるによって、即時性を向上させることができる。
なお、緊急警報テーブル及び緊急警報用の処理インデクス情報を用いる緊急警報方式は、例えば、ISDB-Tや、DVB(Digital Video Broadcasting),ATSC(Advanced Television Systems Committee)、その他の任意の放送方式に適用することができる。
例えば、ATSC3.0では、Annex Gにおいて、緊急警報シグナリング(Emergency Alert Signaling)が規定されている。
図20は、ATSC3.0で規定されている緊急警報シグナリングを説明する図である。
図20のAは、ATSC3.0の汎用物理層フレーム(General physical layer frame)とブートスラップとの構造を示している。
図20のAにおいて、ブートスラップ(Bootstrap Signal)は、複数のブートストラップシンボルを有し、その複数のブートスラップシンボルの中に、BootStrap_symbol_1()とBootStrap_symbol_2()が定義されている。
図20のBは、BootStrap_symbol_1()のシンタクスを示しており、図20のCは、BootStrap_symbol_2()のシンタクスを示している。
BootStrap_symbol_1()は、1ビットのea_wake_up_1を含み、BootStrap_symbol_2()は、1ビットのea_wake_up_2を含む。
ea_wake_up_1及びea_wake_up_2の2ビットは、ウエイクアップビット(Wake-up Bits)として、A/331のAnnex Gに定義されている。
図20のDは、ウエイクアップビットの定義を示している。
図20のDによれば、緊急時の処理として、設定(setting)1,2,3で、受信装置(devices)を起動することが、ウエイクアップビットに対応付けて規定されている。
以上のようなATSC3.0の緊急警報シグナリングには、緊急警報テーブル及び緊急警報用の処理インデクス情報を用いる緊急警報方式を適用することができる。
すなわち、例えば、ウエイクアップビットを、処理インデクスとして使用するとともに、処理インデクスとしてのウエイクアップビットに、処理関連情報を対応付けて登録した緊急警報テーブルを、上位層データに含めて提供することにより、ATSCにおいて、緊急警報を出力する出力処理として、即時性及び柔軟性の高い処理を行うことができる。
<選局の設定を行う設定処理に関連する処理関連情報が登録される関連テーブルと、その処理関連情報に対応付けられる処理インデクスを含む処理インデクス情報の例>
図21は、選局の設定を行う設定処理に関連する処理関連情報に対応付けられる処理インデクスを含む処理インデクス情報のシンタクスの例を示す図である。
ここで、以下、選局の設定を行う設定処理に関連する処理関連情報に対応付けられる処理インデクスを含む処理インデクス情報を、選局設定用の処理インデクス情報ともいう。
図21において、選局設定用の処理インデクス情報は、1ビットのlocation_exist_flagを有する。さらに、選局設定用の処理インデクス情報は、8ビットのlocation_codeを、必要に応じて有する。
location_exist_flagは、選局設定用の処理インデクス情報において、location_exist_flagより後段の情報が存在するかどうかを表すフラグである。
location_exist_flagが、後段の情報が存在することを表す場合、location_exist_flagに続けて、location_codeが配置される。
location_codeは、例えば、図8の緊急警報用の処理インデクス情報の場合と同様に、地域を表す地域コードである。但し、選局設定用の処理インデクス情報では、地域コードlocation_codeは、選局の設定を行う設定処理に関連する処理関連情報としての、選局の設定に必要(有用)な選局情報に対応付けられる処理インデクスになっている。
なお、選局設定用の処理インデクス情報では、地域コードlocation_codeは、所定の種類のコード、すなわち、例えば、図12で説明したJIS X0401で規定される県域コードに固定されている。そのため、選局設定用の処理インデクス情報には、緊急警報用の処理インデクス情報のように、location_type及びlocation_lengthは、配置されない(必要ない)。
選局設定用の処理インデクス情報に含まれる処理インデクスとしての地域コードlocation_codeには、送信装置11が送信する送信データの受信が可能な受信エリア内の地域を表す値がセットされる。
図22は、選局の設定を行う設定処理に関連する処理関連情報としての選局情報が登録される関連テーブルのシンタクスの例を示す図である。
すなわち、図22は、図21の処理インデクス情報が使用される場合に使用される関連テーブルのシンタクスの例を示している。
ここで、以下、選局の設定を行う設定処理に関連する処理関連情報が登録される関連テーブルを、選局情報テーブルともいう。
図22において、選局情報テーブルは、8ビットのtable_id、8ビットのlength、8ビットのNUM_TUNE_INFOを有する。
さらに、選局情報テーブルは、NUM_TUNE_INFOが表す数だけの8ビットの地域コードlocation_code、6ビットのchannel、3ビットのprotocol、3ビットのpacket_type、2ビットのlayer_fft_size、3ビットのlayer_mod、3ビットのlayer_cod、3ビットのlayer_gi、8ビットのmessage_length,8×message_lengthビットのmessage_dataのセットを有する。
図22において、channel,protocol,packet_type,layer_fft_size,layer_mod,layer_cod,layer_gi,message_dataが、選局情報である。
table_idは、選局情報テーブルに付されるID(Identification)を表す。
lengthは、選局情報テーブルのサイズ(長さ)を表す。
NUM_TUNE_INFOは、その後の配置される処理インデクスとしての地域コードlocation_codeの数を表す。
ここで、選局情報テーブルには、処理インデクスとしての地域コードlocation_codeに、処理関係情報としての選局情報(channel,protocol,packet_type,layer_fft_size,layer_mod,layer_cod,layer_gi,message_data)が対応付けて登録される。したがって、NUM_TUNE_INFOは、選局情報テーブルに登録されている地域コードlocation_codeの数を表す他、選局情報テーブルに登録されている選局情報の数を表す。
NUM_TUNE_INFOの後には、NUM_TUNE_INFOが表す数だけの地域コードlocation_code、選局情報、message_lengthのセットが繰り返し配置される。
選局情報のうちのchannelは、そのchannelとセットになっている地域コードlocation_codeが表す地域で受信可能なチャンネルの周波数やチャンネル番号を表す。ここで、例えば、ISDB-Tでは、UHF帯に、チャンネル番号が13ないし52の、40のチャンネルが設けられており、各チャンネルの(中心)周波数と、チャンネル番号とは、一意に対応している。したがって、ISDB-Tでは、チャンネルの周波数と、チャンネル番号とは、等価な情報である。
選局情報のうちのprotocolは、そのprotocolとセットになっているchannelが表す(チャンネル番号の)チャンネルで伝送される送信データのプロトコル(放送方式)を表す。
選局情報のうちのpacket_typeは、そのpacket_typeとセットになっているchannelが表すチャンネルで伝送される送信データの上位層データを構成するパケットのパケットタイプを表す。
選局情報のうちのlayer_fft_sizeは、そのlayer_fft_sizeとセットになっているchannelが表すチャンネルで伝送される送信データとしてのOFDM信号をFFTするときのFFTサイズを表す。
選局情報のうちのlayer_modは、そのlayer_modとセットになっているchannelが表すチャンネルで伝送される送信データとしてのOFDM信号のサブキャリアの変調方式(Modulation)を表す。
選局情報のうちのlayer_codは、そのlayer_codとセットになっているchannelが表すチャンネルで伝送される送信データを生成するときの伝送路符号化で行われる誤り訂正符号化に用いられる誤り訂正符号(FEC)のコードレートを表す。
選局情報のうちのlayer_giは、そのlayer_giとセットになっているchannelが表すチャンネルで伝送される送信データとしてのOFDM信号に付加されているGIの長さ(GI長)を表す。
選局情報のうちのmessage_dataは、そのmessage_dataとセットになっているchannelが表すチャンネルに関するメッセージ(以下、チャンネルメッセージともいう)を構成する文字を表す。選局情報において、message_lengthが表す数だけの、message_dataが表す文字の並びが、その選局情報に含まれるchannelが表すチャンネルのチャンネルメッセージである。
以下、message_lengthが表す数だけの、message_dataが表す文字の並びを、チャンネルメッセージmessage_dataともいう。
message_lengthは、その後に配置されるmessage_dataとしての文字列の長さ(チャンネルメッセージの長さ)を表す。
図22の選局情報テーブルでは、変数iのforループ(for(i=0;i<NUM_TUNE_INFO;i++))の中に、処理インデクスとしての地域コードlocation_code、message_length、及び、処理関連情報としての選局情報(channel,protocol,packet_type,layer_fft_size,layer_mod,layer_cod,layer_gi,message_data)が登録されている。すなわち、選局情報テーブルでは、処理関連情報としての選局情報が、処理インデクスとしての地域コードlocation_codeと対応付けられて登録されている。
図23は、チャンネル番号と、チャンネルの(中心)周波数との関係の例を示す図である。
いま、チャンネルについて、チャンネル番号と周波数とが、例えば、図23に示すように対応付けられていることとする。チャンネル番号と周波数とが対応付けられている場合には、選局情報テーブル(図22)の選局情報としてのchannelには、チャンネルを特定する情報として、チャンネル番号や周波数をセットすることができる。
図24は、選局情報テーブル(図22)の選局情報としてのprotocolの例を説明する図である。
図24では、protocolが0(=000b)である場合、送信データの放送方式が、ISDB-T方式であることを表す。protocolが1(=001b)である場合、送信データの放送方式が、ISDB-T方式の次世代の方式(図24では、ISDB-T2方式)であることを表す。
値が2(=010b)ないし7(=111b)のprotocolは、将来の予約(reserved)になっている。
図25は、選局情報テーブル(図22)の選局情報としてのpacket_typeの例を説明する図である。
図25では、packet_typeが0(=000b)である場合、送信データの上位層データが、MPEG2-TSであることを表す。packet_typeが1(=001b)である場合、送信データの上位層データが、TLV/MMVであることを表す。
値が2(=010b)ないし7(=111b)のpacket_typeは、将来の予約(reserved)になっている。
図26は、選局情報テーブル(図22)の選局情報としてのlayer_fft_sizeの例を説明する図である。
図26では、layer_fft_sizeが0(=00b)ないし2(=10b)である場合、FFTサイズが、8K,16K、及び、32Kであることを、それぞれ表す。なお、1Kは、1024点を意味する。
値が3(=11b)のlayer_fft_sizeは、将来の予約(reserved)になっている。
図27は、選局情報テーブル(図22)の選局情報としてのlayer_modの例を説明する図である。
図27では、layer_modが0(=000b)ないし5(=101b)である場合、変調方式が、QPSK,16QAM,64QAM,256QAM-NUC(Non Uniform Constellation),1024QAM-NUC,4096QAM-NUCであることを、それぞれ表す。
値が6(=110b)及び7(=111b)のlayer_modは、将来の予約(reserved)になっている。
図28は、選局情報テーブル(図22)の選局情報としてのlayer_codの例を説明する図である。
図28では、layer_codが0(=000b)ないし4(=100b)である場合、コードレートが、1/2,2/3,3/4,5/6,7/8であることを、それぞれ表す。
値が5(=101b)ないし7(=111b)のlayer_codは、将来の予約(reserved)になっている。
図29は、選局情報テーブル(図22)の選局情報としてのlayer_giの例を説明する図である。
図29では、layer_giが0(=000b)ないし3(=011b)である場合、GI長が、OFDMシンボルのシンボル長(有効シンボル長)の1/4,1/8,1/16,1/32であることを、それぞれ表す。
値が4(=100b)ないし(=111b)のlayer_giは、将来の予約(reserved)になっている。
図30は、選局情報テーブルに登録される処理インデクスとしての地域コードlocation_codeと、その地域コードlocation_codeに対応付けられた選局情報(channel,protocol,packet_type,layer_fft_size,layer_mod,layer_cod,layer_gi,message_data)との例を示す図である。
図30では、例えば、処理インデクスとしての地域コードlocation_code=0に対し、その地域コードlocation_code=0で表される地域で受信可能なチャンネルを選局するための選局情報(channel,protocol,packet_type,layer_fft_size,layer_mod,layer_cod,layer_gi,message_data)として、4個のチャンネルの選局情報(13,0,0,0,2,2,2,"Channel1"),(14,0,0,0,0,0,1,"Channel2"),(15,1,1,2,3,3,2,"Channel3"),(16,1,1,2,3,4,3,"Channel4")が対応付けられている。
図2の送信装置11による送信処理(図4)では、例えば、図22の選局情報テーブルを上位層データに含み、図21の選局設定用の処理インデクス情報を物理層データに含む送信データが送信される。
この場合、図5の受信装置12による受信処理(図6)では、受信装置12の電源がオンになっている場合に、DEMUX71において、送信データの上位層データに含まれる選局情報テーブルが取得され、記憶部53に記憶される。
また、図5の受信装置12では、電源の状態にかかわらず、処理インデクス処理が行われる。
図31は、選局情報テーブル及び選局設定用の処理インデクス情報に対して行われる処理インデクス処理の例を説明するフローチャートである。
すなわち、図31のフローチャートは、図22の選局情報テーブル及び図21の選局設定用の処理インデクス情報に対して受信装置12が行う処理インデクス処理の例を示している。
処理インデクス処理では、ステップS71において、受信装置12(図5)の処理インデクス情報取得部54は、制御情報取得部65からの制御情報に含まれる選局設定用の処理インデクス情報を取得し、処理実行部55に供給して、処理は、ステップS72に進む。ここで、ステップS71は、図7のステップS31に対応する。
ステップS72では、受信装置12(図5)の処理実行部55は、処理インデクス情報取得部54からの選局設定用の処理インデクス情報(図21)に含まれるlocation_exist_flagを取得する。さらに、ステップS72では、処理実行部55は、処理インデクス情報から取得したlocation_exist_flagが、そのlocation_exist_flagより後段の情報が存在するかどうかを表す1になっているかどうかを判定する。
ステップS72において、location_exist_flagが1でないと判定された場合、すなわち、location_exist_flagが0であり、後段の情報が存在しない場合、処理インデクス処理は終了する。
また、ステップS72において、location_exist_flagが1であると判定された場合、すなわち、後段の情報である処理インデクスとしての地域コードlocation_codeが存在する場合、処理は、ステップS73に進む。
ステップS73では、処理実行部55は、処理インデクス情報に含まれる処理インデクスとしての地域コードlocation_codeのすべてを、注目地域コードlocation_codeとして取得する。
さらに、ステップS73では、処理実行部55は、受信処理によって記憶部53に記憶された選局情報テーブル(図22)において、処理インデクスとしての注目地域コードlocation_code(と一致する地域コードlocation_code)に対応付けられている処理関連情報としての選局情報(channel,protocol,packet_type,layer_fft_size,layer_mod,layer_cod,layer_gi,message_data)のすべてを、注目情報として取得する。ここで、ステップS73は、図7のステップS32に対応する。
その後、処理は、ステップS73からステップS74に進み、処理実行部55は、注目情報として取得した処理関連情報に応じた関連処理として、注目情報としての選局情報(channel,protocol,packet_type,layer_fft_size,layer_mod,layer_cod,layer_gi,message_data)に従って選局の設定を行う設定処理を実行し、処理インデクス処理は終了する。ここで、ステップS74は、図7のステップS33に対応する。
以上のような、選局情報テーブル及び選局設定用の処理インデクス情報を用いる選局設定方式、すなわち、送信装置11において、選局情報テーブルを上位層データに含み、選局設定用の処理インデクス情報を物理層データに含む送信データを送信し、受信装置12において、送信データの上位層データに含まれる選局情報テーブルを取得する一方、その選局情報テーブルにおいて、送信データの物理層データに含まれる処理インデクスに対応付けられた選局情報に従って設定処理を実行することで、選局の設定を行う選局設定方式によれば、受信装置12において、上位層データに含めて提供される選局情報テーブルが取得された後は、物理層データに含めて提供される処理インデクスとしての地域コードlocation_codeを受信することにより、受信装置12の位置で受信可能なチャンネルについて、選局の設定処理が行われるので、容易に、選局の設定を行うことができる。
さらに、受信装置12が移動した場合には、受信装置12の移動先の位置で受信可能なチャンネルについて、選局の設定処理が行われるので、受信装置12の移動先で、受信可能なチャンネルのスキャンが行われることに起因して、番組の視聴が長時間中断されることを防止することができる。
また、例えば、受信装置12の位置で受信可能なチャンネルでの放送の伝送パラメータが更新(変更)される場合には、受信装置12において、更新後の伝送パラメータを反映した選局情報テーブルを取得することで、伝送パラメータの更新に、容易に対処することができる。
なお、本実施の形態では、送信装置11から受信装置12に送信する送信データとして、OFDM信号を採用したが、送信データとしては、その他、例えば、OFDM以外のFDM(Frequency Division Multiplexing)の信号や、TDM(Time division Multiplexing)の信号を採用することができる。
図32は、TDMの信号のフォーマットの例を示す図である。
図32において、TDMの信号は、プリアンブル(Preamble)とペイロード(Payload)とがその順で並んだフレームで構成される。
図32では、プリアンブルは、1200ビットで構成され、一部のビットがL1データ(L1 data)に割り当てられ、残りのビットが将来のための予約ビット(Reserved bits)になっている。
ペイロードには、画像や音声のデータ(AV Contents)等が配置される。
プリアンブルは物理層データであり、ペイロードに配置されるデータは、上位層データである。
以上のようなTDMの信号を送信データとして採用する場合には、処理インデクス情報は、物理層データであるプリアンブルの予約ビットに含めて提供し、関連テーブルは、上位層データであるペイロードに含めて提供することができる。
<本技術を適用したコンピュータの説明>
次に、上述した一連の処理の少なくとも一部は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
図33は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク105やROM103に予め記録しておくことができる。
あるいはまた、プログラムは、リムーバブル記録媒体111に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体111は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。ここで、リムーバブル記録媒体111としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリ等がある。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体111からコンピュータにインストールする他、通信網や放送網を介して、コンピュータにダウンロードし、内蔵するハードディスク105にインストールすることができる。すなわち、プログラムは、例えば、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送することができる。
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)102を内蔵しており、CPU102には、バス101を介して、入出力インタフェース110が接続されている。
CPU102は、入出力インタフェース110を介して、ユーザによって、入力部107が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM(Read Only Memory)103に格納されているプログラムを実行する。あるいは、CPU102は、ハードディスク105に格納されたプログラムを、RAM(Random Access Memory)104にロードして実行する。
これにより、CPU102は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU102は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース110を介して、出力部106から出力、あるいは、通信部108から送信、さらには、ハードディスク105に記録等させる。
なお、入力部107は、キーボードや、マウス、マイク等で構成される。また、出力部106は、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される。
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。
また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。
さらに、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
なお、本技術は、以下のような構成をとることができる。
<1>
受信側での選局の設定処理に関連する処理関連情報が、その処理関連情報に応じた前記設定処理を行うべき地域を表すインデクスと対応付けられて登録されており、物理層より上位の上位層のデータに含めて提供される関連テーブルにおいて、所定の処理関連情報に対応付けられているインデクスを物理層のデータに含む送信データを生成する生成部と、 前記送信データを送信する送信部と
を備える送信装置。
<2>
前記生成部は、前記関連テーブルを、前記上位層のデータに含み、前記インデクスを、前記物理層のデータに含む送信データを生成する
<1>に記載の送信装置。
<3>
前記関連テーブルは、サーバから前記受信側に提供される
<1>に記載の送信装置。
<4>
前記送信部は、FDM又はTDMの前記送信データを送信する
<1>ないし<3>のいずれかに記載の送信装置。
<5>
受信側での選局の設定処理に関連する処理関連情報が、その処理関連情報に応じた前記設定処理を行うべき地域を表すインデクスと対応付けられて登録されており、物理層より上位の上位層のデータに含めて提供される関連テーブルにおいて、所定の処理関連情報に対応付けられているインデクスを物理層のデータに含む送信データを生成することと、
前記送信データを送信することと
を含む送信方法。
<6>
受信側での選局の設定処理に関連する処理関連情報が、その処理関連情報に応じた前記設定処理を行うべき地域を表すインデクスと対応付けられて登録されており、物理層より上位の上位層のデータに含めて提供される関連テーブルを取得する関連テーブル取得部と、
前記関連テーブルにおいて所定の処理関連情報に対応付けられているインデクスを物理層のデータに含む送信データを受信する受信部と、
前記送信データから、前記物理層のデータに含まれる前記インデクスを取得するインデクス取得部と、
前記関連テーブルにおいて前記物理層のデータに含まれる前記インデクスに対応付けられている前記処理関連情報に応じた前記設定処理を実行する処理実行部と
を備える受信装置。
<7>
前記送信データは、前記関連テーブルを、前記上位層のデータに含み、前記インデクスを、前記物理層のデータに含み、
前記関連テーブル取得部は、前記送信データから、前記上位層のデータに含まれる前記関連テーブルを取得する
<6>に記載の受信装置。
<8>
前記関連テーブル取得部は、前記関連テーブルを、サーバから取得する
<6>に記載の受信装置。
<9>
前記受信部は、FDM又はTDMの前記送信データを受信する
<6>ないし<8>のいずれかに記載の受信装置。
<10>
受信側での選局の設定処理に関連する処理関連情報が、その処理関連情報に応じた前記設定処理を行うべき地域を表すインデクスと対応付けられて登録されており、物理層より上位の上位層のデータに含めて提供される関連テーブルを取得することと、
前記関連テーブルにおいて所定の処理関連情報に対応付けられているインデクスを物理層のデータに含む送信データを受信することと、
前記送信データから、前記物理層のデータに含まれる前記インデクスを取得することと、
前記関連テーブルにおいて前記物理層のデータに含まれる前記インデクスに対応付けられている前記処理関連情報に応じた前記設定処理を実行することと
を含む受信方法。