以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一または類似の部分には同一の参照番号を付して、重複する説明を省く場合がある。
図1は、本実施形態によるユーザ属性推定システム1の概略図の一例である。ユーザ属性推定システム1は、二次電池10に蓄えられた電気で駆動する自動二輪車20と、二次電池10を交換する交換ステーション200と、通信ネットワーク50を介して交換ステーション200と通信するユーザ属性推定装置100とを備える。通信ネットワーク50は、有線、無線を問わない。
ユーザ属性推定システム1は、1又は複数の交換ステーション200を利用する複数のユーザ25に、職業などのプライバシーに係わる個人情報を直接聞くことなく、且つ、各ユーザ25が所有する通信端末や車両から通信によって情報を取得することなく、複数のユーザ25の属性を推定する。
より具体的には、ユーザ属性推定システム1は、ユーザ25の自動二輪車20で使用されて交換ステーション200に返却された複数の二次電池10のそれぞれから、ユーザ25を識別するユーザ情報と共に、二次電池10の交換に関する情報を収集し、これらの情報を互いに紐付けて、ログとして累積的に保持する。
当該交換に関する情報には、2種類以上の特徴量が含まれる。当該2種類以上の特徴量は、互いに異なる予め定められた複数の特徴量タイプの何れかにカテゴライズされる。そこで、ユーザ属性推定システム1は、ユーザ25に関して蓄積した複数の当該交換に関する情報のそれぞれに含まれる複数の特徴量が、互いに異なる予め定められた複数の特徴量タイプの何れに該当するのかを特定する。具体的な一例として、当該交換に関する情報には、それぞれの特徴量タイプに対応するヘッダが付与されており、ユーザ属性推定システム1は、当該交換に関する情報に含まれる各特徴量の特徴量タイプを、ヘッダによって特定してもよい。
ユーザ属性推定システム1は、当該複数の交換に関する情報のそれぞれに含まれる複数の特徴量タイプの組み合わせに対応付けられた特定の処理を、当該複数の特徴量に対して実行することで、ユーザ25の属性を推定する。換言すると、ユーザ属性推定システム1は、当該複数の交換に関する情報のそれぞれに、予め定められた複数の特徴量タイプの複数の組み合わせのうちの何れの組み合わせが含まれているか次第で、推定するユーザ25の属性を異ならせる。
本実施形態において、交換ステーション200での二次電池10の交換サービスを利用する各ユーザ25には、固有のユーザIDが割り振られている。本実施形態において、ユーザIDは、ユーザ25によって所持されるIDカードに書き込まれており、IDカードは、ユーザ25が交換ステーション200で二次電池10を交換するときに、ユーザ25によって交換ステーション200に提示される。なお、ユーザIDは、上記のユーザ情報の一例である。上記のユーザ情報は、ユーザ25が使用する自動二輪車20のVIN(Vehicle Identification Number)であってもよく、当該VINは、二次電池10を搭載した当該自動二輪車20によって、当該二次電池10のメモリ11に書き込まれてもよい。
二次電池10は、メモリ11および加速度センサ12を有する。二次電池10は、例えば、全固体電池、リチウムイオン電池などである。二次電池10は、ユーザ25によって持ち運びされることができる。本実施形態における二次電池10のメモリ11には、二次電池10がユーザ25に対して貸し出されてから当該交換ステーション200に返却されるまでの間に放電した電力量、および、自動二輪車20が当該二次電池10の電力で走行した距離、のそれぞれに関する情報が書き込まれる。
当該電力量および当該走行した距離のそれぞれに関する情報は、一例として、上記の二次電池10の交換に関する情報に含まれる。また、当該電力量という概念、および、当該走行した距離という概念はそれぞれ、上記の特徴量タイプの一例であり、当該電力量の値、および、当該走行した距離の値はそれぞれ、上記の特徴量の一例である。なお、本実施形態における二次電池10には固有の二次電池IDが割り振られていてもよく、割り振られた二次電池IDはメモリ11に格納されていてもよい。
上記の電力量に関する情報は、一例として、当該二次電池10がユーザ25に対して貸し出される直前における当該二次電池10の残SOC(State of Charge)と、当該二次電池10がユーザ25によって交換ステーション200に返却されたときの当該二次電池10の残SOCとの差分の情報を含む。当該残SOCは、一例として、交換ステーション200により計測され、二次電池10のメモリ11に書き込まれる。また、上記の距離に関する情報は、一例として、当該二次電池10がユーザ25に対して貸し出されてから当該交換ステーション200に返却されるまでの間に加速度センサ12が計測した加速度データの情報を含む。
自動二輪車20には、1又は複数の二次電池10が着脱可能である。自動二輪車20は、ユーザ25によって使用される。自動二輪車20は、電気のみで駆動してもよく、電気と燃料とによって駆動してもよく、電気と人力とによって駆動する電動自転車であってもよい。なお、自動二輪車20は、最大乗車人数として2人が想定されているが、3人以上が乗車する場合もある。なお、本実施形態は、自動二輪車20に代えて、最大乗車人数として2人が想定されている自動三輪車や自動四輪車などにも適用可能である。
交換ステーション200は、ユーザ25によって返却された二次電池10を収容して充電する。本実施形態による交換ステーション200は、一例として、当該二次電池10を返却したユーザ25によって提示されるIDカードからユーザIDを読み取る。また、本実施形態による交換ステーション200は、一例として、当該二次電池10のメモリ11から、当該二次電池10の交換に関する情報を読み取る。交換ステーション200は、当該二次電池10の交換に関する情報を、ユーザIDと共に、通信ネットワーク50を介してユーザ属性推定装置100に送信する。交換ステーション200は、一例として、上記の電力量に関する情報および上記の走行した距離に関する情報の他に、ユーザ25が交換ステーション200に当該二次電池10を返却した返却日時に関する情報や、当該交換ステーション200の所在地に関する情報などを、当該二次電池10の交換に関する情報に含ませてもよい。
ユーザ属性推定装置100は、例えばサーバであって、一例として、通信ネットワーク50を介して複数の交換ステーション200と通信し、交換ステーション200から上記の二次電池10の交換に関する情報をユーザIDと共に受信する。ユーザ属性推定装置100は、二次電池10の交換に関する情報とユーザIDとを互いに紐付けて、ログとして累積的に保持する。
本実施形態によるユーザ属性推定装置100は、ユーザ25に関して蓄積した複数の当該交換に関する情報のそれぞれに含まれる複数の特徴量が、互いに異なる予め定められた複数の特徴量タイプの何れに該当するのかを特定する。ユーザ属性推定装置100は、当該複数の交換に関する情報のそれぞれに含まれる複数の特徴量タイプの組み合わせに対応付けられた特定の処理を、当該複数の特徴量に対して実行することで、当該ユーザ25の属性を推定する。ユーザ属性推定装置100は、当該複数の交換に関する情報のそれぞれに、予め定められた複数の特徴量タイプの複数の組み合わせのうちの何れの組み合わせが含まれているか次第で、推定するユーザ25の属性を異ならせる。
ユーザ属性推定装置100は、推定したユーザ25の属性を出力する。一例として、ユーザ属性推定装置100は、サーバに接続されたモニタ上で、推定したユーザ25の属性をユーザ属性推定装置100の管理者に提示してもよい。なお、ユーザ属性推定装置100は、推定したユーザ25の属性をユーザ情報と共に出力してもよい。
なお、本実施形態におけるユーザ属性推定装置100は、一例として、交換に関する情報に含まれる加速度データの情報から、当該二次電池10がユーザ25に対して貸し出されてから当該交換ステーション200に返却されるまでの間に、自動二輪車20が当該二次電池10の電力で走行した距離を算出する。
図2は、本実施形態による、交換ステーション200と通信するユーザ属性推定装置100のブロック図の一例である。ユーザ属性推定装置100は、制御部101と、格納部103と、ユーザインタフェース105とを備える。
格納部103は、互いに異なる予め定められた複数の特徴量タイプの複数の組み合わせのそれぞれと、交換ステーション200で二次電池10を交換したユーザ25の属性を推定するための互いに異なる複数の処理のそれぞれとを対応付けて格納する。格納部103はまた、ユーザ属性推定装置100の各構成を制御するためのシーケンスやプログラムなどを格納する。格納部103は、制御部101により参照される。
格納部103に格納される複数の特徴量タイプは、上述の通り、一例として、(1)二次電池10から読み出される、二次電池10がユーザ25に貸し出されてから交換ステーション200に返却されるまでの間に放電した電力量、および、(2)二次電池10から読み出される、自動二輪車20が二次電池10の電力で走行した距離を含む。
当該複数の特徴量タイプは更に、一例として、(3)ユーザ25が交換ステーション200に二次電池10を返却した返却日時を含む。また、当該複数の特徴量タイプは、一例として、(4)ユーザ25が二次電池10を返却した交換ステーション200の所在地を含む。
制御部101は、取得部111と、出力部113とを有する。取得部111は、交換ステーション200から、上記のユーザ情報と共に、上記の交換に関する情報を取得する。取得部111は、当該交換に関する情報を、ユーザ情報に紐づけて、格納部103にログとして累積的に格納する。
出力部113は、格納部103を参照することにより、特定のユーザ25のユーザ情報に紐づけられた複数の交換に関する情報のそれぞれが、複数の組み合わせのうちの何れの組み合わせを含むのかを判断する。
出力部113は更に、判断した組み合わせに対応付けられた処理を特定する。出力部113は更に、特定した処理を複数の交換に関する情報のそれぞれに含まれる複数の特徴量に対して実行することで、当該ユーザ25の属性を推定して出力する。本実施形態において、出力部113は、特定のユーザ25に関して推定した属性を、ユーザIDと共に、ユーザインタフェース105に出力する。
ユーザインタフェース105は、一例として、キーボードやマウスなどの入力手段と、モニタなどの表示手段とを有してもよく、これらに代えて、タッチパネルディスプレイを有してもよい。ユーザインタフェース105は、ユーザ属性推定装置100の管理者によって入力された情報を出力部113に出力し、出力部113から入力される情報を当該管理者に向けて表示する。
図3および図4は、本実施形態によるユーザ属性推定装置100において、一例として、格納部103に格納される表である。図3の表は、4行3列のマトリックス状である。図3の表の1行目には、1列目から順に、特徴量タイプの組み合わせと、処理番号と、ユーザ25の属性を推定するための処理とを示す。
図3の表の2行目には、1列目から順に、上記の(1)、(2)、(3)および(4)の4つの特徴量タイプの第1組み合わせと、処理番号1と、当該第1組み合わせに対応付けられた頻度解析処理とを示す。図3の表の3行目には、1列目から順に、上記の(1)および(2)の2つの特徴量タイプの第2組み合わせと、処理番号2と、当該第2組み合わせに対応付けられた電費算出処理および人数算出処理とを示す。図3の表の4行目には、1列目から順に、上記の(1)および(2)の2つの特徴量タイプの第3組み合わせと、処理番号3と、当該第3組み合わせに対応付けられた電費算出処理、頻度解析処理および判定処理とを示す。
図4の表は、4行3列のマトリックス状である。図4の表の1行目には、1列目から順に、図3の表の2列目に示すものと同じ処理番号と、各処理を実行した処理結果と、ユーザ25の属性とを示す。
図4の表の2行目には、1列目に処理番号1を示し、2列目に、上記の交換に関する情報に含まれる4つの特徴量に対して処理番号1の頻度解析処理を実行した結果として判断される、自動二輪車20を使用する行動における規則性の有無を示す。また、図4の表の2行目の3列目に、当該判断結果から推定される、ユーザ25が定職者であるか非定職者であるかを示す。ここで言う4つの特徴量はそれぞれ、上記の第1組み合わせの4つの特徴量タイプのそれぞれに対応する。
ただし、図4の表の2行目の2列目においては、自動二輪車20を使用する行動における規則性があると判断された場合に更に判断される、二次電池10の交換時間帯パターンが複数有るか無いか、も追加的に示す。また、図4の表の2行目の3列目においては、二次電池10の交換時間帯パターンが複数有るか無いかの判断結果から推定される、ユーザ25が、シフト性が有る定職者であるかシフト性が無い定職者であるか、を細分化して示す。
図4の表の3行目には、1列目に処理番号1+2を示し、2列目に、上記の交換に関する情報に含まれる2つの特徴量に対して処理番号2の電費算出処理および人数算出処理を実行し、自動二輪車20の乗車人数が2人以上であるか1人であるかを示す。また、図4の表の3行目の3列目に、当該判断結果から推定される、ユーザ25が家族を有するか有さないかを示す。ここで言う2つの特徴量はそれぞれ、上記の第2組み合わせの2つの特徴量タイプのそれぞれに対応する。
ただし、図4の表の3行目の2列目においては、自動二輪車20の乗車人数が2人以上であると判断された場合に、当該2つの特徴量に対して処理番号1の頻度解析処理も実行した結果として更に判断される、自動二輪車20を使用する行動における規則性の有無も追加的に示す。
図4の表の4行目には、1列目に処理番号3を示し、2列目に、上記の交換に関する情報に含まれる2つの特徴量に対して処理番号3の電費算出処理、頻度解析処理および判定処理を実行した結果として判断される、自動二輪車20の電費における規則性の有無と電費の良し悪しとの組み合わせを示す。また、図4の表の4行目の3列目に、当該判断結果から推定される、ユーザ25の運転傾向を示す。ここで言う2つの特徴量はそれぞれ、上記の第3組み合わせの2つの特徴量タイプのそれぞれに対応する。なお、当該運転傾向は、一例として、ユーザ25の運転の丁寧さと、当該丁寧さの度合いのバラつきの有無とを含む。
図5は、本実施形態によるユーザ属性推定方法のフロー図の一例である。当該フローが開始する前に、ユーザ属性推定装置100の格納部103には、互いに異なる予め定められた複数の特徴量タイプの複数の組み合わせのそれぞれと、自動二輪車20を駆動する二次電池10を交換ステーション200で交換したユーザ25の属性を推定するための互いに異なる複数の処理のそれぞれとが対応付けて格納されている。より具体的な一例として、ユーザ属性推定装置100は、予め、図3および図4に示す表を格納部103に格納しておく。当該フローは、一例として、ユーザ属性推定装置100の電源がオンになることで開始する。
ユーザ属性推定装置100は、ユーザ属性推定装置100の管理者が、ユーザインタフェース105を介して特定のユーザ25の属性を推定させるための指示を入力するまで、交換ステーション200から、ユーザ25を識別するユーザ情報と共に、二次電池10の交換に関する情報を取得し、当該交換に関する情報をユーザ情報に紐づけて格納部103に累積的に格納する(ステップS101)。換言すると、ユーザ属性推定装置100は、当該管理者が当該指示を入力するまで(ステップS103:NO)、交換ステーション200から順次送信されてくる当該交換に関する情報を、ユーザ25毎に格納部103に格納していくことで、格納部103内に各ユーザ25のログを溜めていく。
より具体的な一例として、ユーザ属性推定装置100の取得部111は、ユーザ情報および当該交換に関する情報を交換ステーション200から受信した場合に、当該交換に関する情報を当該ユーザ情報に紐付けて格納部103に格納する。取得部111は、当該ユーザ情報で特定されるユーザ25について、新たにユーザ情報および当該交換に関する情報を交換ステーション200から受信した場合に、当該交換に関する情報を当該ユーザ情報に紐付けて格納部103に格納していくことで、当該交換に関する情報のログを格納部103に蓄積していく。
ユーザ属性推定装置100は、当該管理者が当該指示を入力したことに応じて(ステップS103:YES)、格納部103を参照することにより、特定のユーザ25のユーザ情報に紐づけられて保持されている複数の交換に関する情報のそれぞれが、複数の組み合わせのうちの何れの組み合わせを含むのかを判断する(ステップS105)。ユーザ属性推定装置100は、格納部103を参照することにより、判断された当該組み合わせに対応付けられた処理を特定し(ステップS107)、当該特定した処理を当該複数の交換に関する情報のそれぞれに含まれる複数の特徴量に対して実行する(ステップS109)。ユーザ属性推定装置100は、ステップS109の処理結果から、当該ユーザ25の属性を推定して出力し(ステップS111)、当該フローは終了する。当該フローは、ユーザ属性推定装置100の電源がオンである間は繰り返されてもよい。
ステップS105からステップS111に関するより具体的な一例を以下詳述する。ユーザ属性推定装置100の出力部113は、格納部103に格納されている、特定のユーザ25のユーザ情報に紐付けられた複数の交換に関する情報と、図3の表と、図4の表とを参照する。
本実施形態による出力部113は、図3の表を参照し、当該複数の交換に関する情報のそれぞれが(1)、(2)、(3)および(4)の4つの特徴量タイプの第1組み合わせを含むと判断した場合、当該複数の交換に関する情報のそれぞれに含まれる4つの特徴量に対して、第1組み合わせに対応付けられた処理番号1の頻度解析処理を実行する。これによって、本実施形態による出力部113は、ユーザ25が定職者であるか非定職者であるかを推定する。
より具体的には、本実施形態による出力部113は、図3の表を参照し、当該4つの特徴量に対して処理番号1の頻度解析処理を実行し、これにより、ユーザ25が自動二輪車20を使用する行動における規則性の有無を判断する。本実施形態による出力部113は、図4の表を参照し、当該規則性が有る場合にユーザ25が定職者であると推定し、当該規則性が無い場合にユーザ25が非定職者であると推定する。
例えば、定職者は、通勤時間および通勤ルートが概ね一定であり、自動二輪車20を使用する行動に規則性がある可能性が高い。ユーザ属性推定装置100は、当該処理結果から、ユーザ25が自動二輪車20を使用する行動に規則性が有る場合に、当該ユーザ25が定職者であると推定する。
本実施形態による出力部113は、ユーザ25が自動二輪車20を使用する行動における規則性の有無の判断基準の一例として、予め定められた頻度以上で、例えば二次電池10を交換ステーション200で毎日交換する必要がある形態においては週4日以上、同じ交換ステーション200で二次電池10を交換している場合に当該規則性が有ると判断してもよい。また、本実施形態による出力部113は、当該判断基準の一例として、予め定められた頻度以上で、例えば当該形態においては週4日以上、二次電池10がユーザ25に貸し出されてから返却されるまでの間に放電した電力量が予め定められた範囲に含まれる場合に上記の規則性が有ると判断してもよい。当該範囲は、一例として、当該電力量の分布と上記の規則性の有無との統計的な関係性に基づいて定められてもよい。より具体的な一例として、当該範囲は、二次電池10が交換ステーション200に返却されたときの残SOC値の正規分布における標準偏差が、当該二次電池10の容量の15%以内であってもよい。
また、本実施形態による出力部113は、当該判断基準の一例として、予め定められた頻度以上で、例えば上記の形態においては週4日以上、二次電池10がユーザ25に貸し出されてから返却されるまでの間に当該二次電池10を搭載した自動二輪車20が走行した距離が予め定められた範囲に含まれる場合に上記の規則性が有ると判断してもよい。当該範囲は、一例として、当該距離の分布と上記の規則性の有無との統計的な関係性に基づいて定められてもよい。より具体的な一例として、当該範囲は、当該距離の正規分布における標準偏差が、当該ユーザ25が自動二輪車20を走行させる距離の平均値の15%以内であってもよい。また、本実施形態による出力部113は、当該判断基準の一例として、上記で例示した全ての条件を満たす場合に上記の規則性が有ると判断してもよい。なお、これらの判断基準は、格納部103に格納されていてもよい。
本実施形態による出力部113は更に、図4の表を参照し、ユーザ25が定職者であると推定した場合には、二次電池10の交換時間帯パターンが複数有るか無いかを更に判断する。本実施形態による出力部113は、図4の表を参照し、二次電池10の交換時間帯パターンが複数有る場合に、ユーザ25が、シフト性が有る定職者であると推定し、二次電池10の交換時間帯パターンが複数無い場合に、ユーザ25が、シフト性が無い定職者であると推定する。
ユーザ25がシフト性の有る職業に就いている場合でも、自動二輪車20を使用して当該職業の勤務地へ出勤するときに二次電池10を交換するか、又は、自動二輪車20を使用して当該勤務地から退勤するときに二次電池10を交換するか、に応じて、二次電池10を交換する時間帯が2つ存在する場合がある。一方で、ユーザ25がシフト性の無い職業に就いている場合、すなわち当該職業に日勤と夜勤とが含まれる場合、日勤の日の出勤時又は退勤時に二次電池10を交換するか、又は、夜勤の日の出勤時又は退勤時に二次電池10を交換するか、に応じて、二次電池10を交換する時間帯が4つ存在する場合がある。換言すると、シフト性が有る定職者の場合、二次電池10を交換する交換時間帯パターンが朝と夜の1つだけの可能性が高く、シフト性が無い定職者の場合、二次電池10を交換する交換時間帯パターンが複数有る、例えば朝および夜と深夜および早朝との2つ有る可能性が高い。
そこで、ユーザ属性推定装置100は、二次電池10の交換時間帯パターンが複数有るか無いかの判断基準の一例として、予め定められた頻度以上で、例えば二次電池10を交換ステーション200で毎日交換する必要がある形態においては週4回以上、2つ以下の交換時間帯に限って交換ステーション200で二次電池10を交換している場合に、二次電池10の交換時間帯パターンが複数無いと判断してもよい。なお、シフト性が有る定職者の一例は、看護師であってもよく、シフト性が無い定職者の一例は、サラリーマンや教師などであってもよい。なお、上記の交換時間帯は、例えば、早朝4時から朝7時まで、朝7時から朝10時まで、夕方4時から夜8時まで、夜8時から深夜11時まで、その他、の5つに区分されていてもよい。
また、本実施形態による出力部113は、図3の表を参照し、当該複数の交換に関する情報のそれぞれが(1)および(2)の2つの特徴量タイプの第2組み合わせを含むと判断した場合、当該複数の交換に関する情報のそれぞれに含まれる2つの特徴量に対して、第2組み合わせに対応付けられた、処理番号2の自動二輪車20の電費を算出する電費算出処理を実行する。
本実施形態による出力部113は更に、算出した当該電費に対して、処理番号2の、自動二輪車20の電費と自動二輪車20の乗車人数との統計的な関係性に基づいて乗車人数を算出する人数算出処理を実行する。これによって、本実施形態による出力部113は、ユーザ25が家族を有するか家族を有さないかを推定する。
より具体的には、本実施形態による出力部113は、図3の表を参照し、上記のように、当該2つの特徴量に対して処理番号2の電費算出処理および人数算出処理を実行し、これにより、ユーザ25が自動二輪車20を使用するときの自動二輪車20の乗車人数を判断する。本実施形態による出力部113は更に、図3の表および図4の表を参照し、当該2つの特徴量に対して処理番号1の頻度解析処理も実行し、これにより、ユーザ25が自動二輪車20を使用する行動における規則性の有無を判断する。
本実施形態による出力部113は更に、図4の表を参照し、乗車人数が2人以上であって且つ規則性が有る場合にユーザ25が家族を有すると推定し、乗車人数が2人以上であって且つ規則性が無い場合および乗車人数が1人である場合にユーザ25が家族を有さないと推定する。
例えば、ユーザ属性推定装置100は、少なくともユーザ25が自動二輪車20で移動可能な範囲を含む地域の地図情報を参照可能であってもよい。この場合、ユーザ属性推定装置100は、上記の2つの特徴量に対して上記の頻度解析処理を実行することで、ユーザ25が自動二輪車20を使用して、オフィス街に位置する交換ステーション200と、特定の小学校に最も近い又は当該小学校から予め定められた一定の範囲内に位置する別の交換ステーション200とのそれぞれで、予め定められた頻度以上に二次電池10を交換していることを特定することができる。この場合、当該ユーザ25が通勤時に子供を小学校に送り届けている可能性が高く、ユーザ属性推定装置100は、当該処理結果から、当該ユーザ25は家族を有すると推定する。
なお、ユーザ25が交換ステーション200で貸し出される二次電池10にGPSが取り付けられている場合には、ユーザ属性推定装置100は、当該GPSの情報に基づき、ユーザ25が自動二輪車20を使用して、オフィス街に位置する交換ステーション200と、小学校の近くに位置する別の交換ステーション200とのそれぞれで、予め定められた頻度以上に二次電池10を交換していることを特定してもよい。このように、各交換ステーション200での二次電池10の交換履歴に代えて、ユーザ25が自動二輪車20で走行した経路情報を用いる場合には、より高精度に、ユーザ25が家族を有するか否かを推定することができる。
上述した、自動二輪車20の電費と自動二輪車20の乗車人数との統計的な関係性は、一例として、以下の手法によって導出されてもよい。先ず、自動二輪車20の車種ごとに、重量に対する電費影響を計測し、計測データを保持しておく。例えば、車種Aにおいて、追加重量ごとの電費悪化率を事前に計測し、データとして持っておく。その上で、ユーザ25を代表する電費統計値が、事前に得た特性データの一人乗りに対して二人乗りに相当する重量差分の電費悪化を示していると判断できる場合、例えば20%程度の電費悪化を示していると判断できる場合、ユーザ25は2人で自動二輪車20に乗っていると判断する。従って、ユーザ属性推定装置100は、自動二輪車20を主に使用する各ユーザ25の重量を示す情報を予め取得しておき、当該情報を上記の人数算出処理に利用することが好ましい。なお、車両の電費に基づいて乗車人数を推定する場合、車両は、自動二輪車20のように、空調システムを有さない電気自動車や、乗員を収容する室内空間を有さない電気自動車であることが好ましい。
また、本実施形態による出力部113は、図3の表を参照し、当該複数の交換に関する情報のそれぞれが(1)および(2)の2つの特徴量タイプの第3組み合わせを含むと判断した場合、当該複数の交換に関する情報のそれぞれに含まれる2つの特徴量に対して、第3組み合わせに対応付けられた、処理番号3の自動二輪車20の電費を算出する電費算出処理を実行する。
本実施形態による出力部113は更に、算出した当該電費に対して、処理番号3の頻度解析処理を実行する。本実施形態による出力部113は更に、算出した当該電費に対して、処理番号3の、自動二輪車20の電費と電費の良し悪しとの統計的な関係性に基づいて電費の良し悪しを判定する判定処理を実行する。
これによって、本実施形態による出力部113は、ユーザ25が、いつも丁寧に自動二輪車20を運転する運転傾向であるか、概して雑に自動二輪車20を運転していて且つ自動二輪車20の運転の雑さの度合いにバラつきが有る運転傾向であるかを推定する。
より具体的には、本実施形態による出力部113は、図3の表を参照し、上記のように、2つの特徴量に対して、処理番号3の電費算出処理、頻度解析処理および判定処理を実行し、これにより、ユーザ25が自動二輪車20を使用するときの電費における規則性の有無および電費の良し悪しを判断する。本実施形態による出力部113は、自動二輪車20の電費の規則性の有無の判断基準の一例として、予め定められた頻度以上で、例えば上記の形態においては週4日以上、当該電費が予め定められた範囲に含まれる場合に当該規則性が有ると判断してもよい。当該範囲は、一例として、当該電費の分布と当該規則性との統計的な関係性に基づいて定められてもよい。より具体的な一例として、当該範囲は、当該電費の正規分布における標準偏差が、当該ユーザ25が自動二輪車20を使用するときの電費の平均値の10%以内であってもよい。上述した、自動二輪車20の電費と電費の良し悪しとの統計的な関係性は、一例として、自動二輪車20の電費が、予め定められた電費の閾値以上の場合に、電費が良いと見做すものであってもよい。
本実施形態による出力部113は、図4の表を参照し、規則性が有って且つ電費が良い場合に、ユーザ25がいつも丁寧に自動二輪車20を運転する運転傾向であると推定する。本実施形態による出力部113は、図4の表を参照し、規則性が無くて且つ電費が悪い場合に、ユーザ25が概して雑に自動二輪車20を運転していて且つ自動二輪車20の運転の雑さの度合いにバラつきが有る運転傾向であると推定する。
本実施形態による出力部113は、図4の表を参照し、規則性が有って且つ電費が悪い場合に、ユーザ25がいつも雑に自動二輪車20を運転する運転傾向であると推定する。本実施形態による出力部113は、図4の表を参照し、規則性が無くて且つ電費が良い場合に、ユーザ25が概して丁寧に自動二輪車20を運転していて且つ自動二輪車20の運転の丁寧さの度合いにバラつきが有る運転傾向であると推定する。
本実施形態による出力部113は、特定のユーザ25に関して推定した属性を、ユーザIDと共に、ユーザインタフェース105に出力し、ユーザ属性推定装置100の管理者に向けて表示する。
なお、本実施形態による出力部113は、当該複数の交換に関する情報のそれぞれが(1)、(2)、(3)および(4)の4つの特徴量タイプの組み合わせを含むと判断した場合に、当該複数の交換に関する情報のそれぞれに含まれる4つの特徴量に対して処理番号1の頻度解析処理を実行するものとして説明した。追加的に又は代替的に、出力部113は、当該複数の交換に関する情報のそれぞれに含まれる、(1)および(2)の2つの特徴量タイプに対応する2つの特徴量に対して処理番号2の2つの処理を実行してもよい。また、追加的に又は代替的に、出力部113は、当該複数の交換に関する情報のそれぞれに含まれる、(1)および(2)の2つの特徴量タイプに対応する2つの特徴量に対して処理番号3の3つの処理を実行してもよい。
以上の通り、本実施形態のユーザ属性推定装置100によれば、ユーザ25の自動二輪車20で使用されて交換ステーション200に返却された複数の二次電池10のそれぞれから、ユーザ25を識別するユーザ情報と共に、二次電池10の交換に関する情報を収集し、これらの情報を互いに紐付けて格納部103に累積的に格納する。本実施形態のユーザ属性推定装置100は、ユーザ25に関して蓄積した複数の当該交換に関する情報のそれぞれに含まれる複数の特徴量の特徴量タイプの組み合わせに対応付けられた特定の処理を、当該複数の特徴量に対して実行することで、ユーザ25の属性を推定する。
これにより、本実施形態のユーザ属性推定装置100は、1又は複数の交換ステーション200を利用する複数のユーザ25に、職業などのプライバシーに係わる個人情報を直接聞くことなく、且つ、各ユーザ25が所有する通信端末や車両から通信によって情報を取得することなく、当該複数のユーザ25の属性を推定することができる。これにより、本実施形態のユーザ属性推定装置100は、各ユーザ25が所有する通信端末や車両から通信によって情報を取得するためのシステムを構築するコストを削減することもできる。また、当該推定された各ユーザ25の属性の情報は、例えば、交換ステーション200が設置されていない地域に新たに交換ステーション200を設置する際に役立てることができる。
また、本実施形態のユーザ属性推定装置100は、当該複数の交換に関する情報のそれぞれに、予め定められた複数の特徴量タイプの複数の組み合わせのうちの何れの組み合わせが含まれているかに応じて、推定するユーザ25の属性を異ならせることができる。換言すると、本実施形態のユーザ属性推定装置100は、当該複数の特徴量タイプの組み合わせが異なる場合には、当該複数の交換に関する情報のそれぞれに含まれる複数の特徴量に対して異なる処理を実行することで、ユーザ25の異なる属性を推定することができる。
以上の実施形態において、ユーザ情報は、ユーザ25が所持するIDカードに書き込まれており、ユーザ25が交換ステーション200で二次電池10を交換する際に、交換ステーション200が当該IDカードからユーザ情報を読み出すものとして説明した。これに代えて又は加えて、ユーザ情報は、ユーザ25が使用する自動二輪車20から二次電池10のメモリ11に書き込まれていてもよく、この場合、交換ステーション200は、ユーザ25によって返却された二次電池10のメモリ11からユーザ情報を読み出してもよい。
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
図6は、本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されうるコンピュータ1200の例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該装置の1又は複数の「部」として機能させ、又は当該オペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。このようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、グラフィックコントローラ1216、及びディスプレイデバイス1218を含み、これらはホストコントローラ1210によって相互に接続される。コンピュータ1200はまた、通信インターフェース1222、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROMドライブ1226、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、これらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続される。コンピュータはまた、ROM1230及びキーボード1242のようなレガシの入出力ユニットを含み、これらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続される。
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、これにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又は当該グラフィックコントローラ1216自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示させる。
通信インターフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVD-ROMドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD-ROM1201から読み取り、ハードディスクドライブ1224にRAM1214を介してプログラム又はデータを提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
ROM1230は、内部に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
プログラムが、DVD-ROM1201又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもあるハードディスクドライブ1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROM1201、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
また、CPU1212は、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROMドライブ1226(DVD-ROM1201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような、様々なタイプの情報が、情報処理されるべく、記録媒体に格納されてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、これにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
以上の説明によるプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、これにより、プログラムをコンピュータ1200にネットワークを介して提供する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。また、各構成要素は、名称が同一で、参照符号が異なる他の構成要素と同様の特徴を有してもよい。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。