図1は、SUL(Supplemental UpLink)キャリアを含む複数のキャリアを利用する無線通信システムの一例を示す図である。ここでは、DL伝送及びUL伝送を行う第1のキャリアと、SUL伝送を行う第2のキャリアを例に挙げているが、適用可能なキャリア数等はこれに限られない。
図1Aは、UEが、SULキャリアがLTE及び/又はNRのスタンドアローンセルと接続(例えば、キャリアアグリゲーション(CA))する無線通信システムを示す図である。図1Aに示す無線通信システムでは、ユーザ端末UEに対して、LTEの一以上のキャリア(セル)(第1のキャリア)とSULキャリア(NRの一以上のキャリアにおけるキャリア)(第2のキャリア)が設定される。
図1Aに示す無線通信システムにおいては、LTEキャリアとSULキャリアがCAされる(Co-located)。無線基地局(eNB及び/又はgNB)は、ユーザ端末UEとの間で、第1キャリアを利用してDL/UL通信を行い、第2キャリアを利用してUL通信を行う。ここでは、第1のキャリア(第1のセル)がLTEキャリア(LTEセル)である場合を示しているが、NRキャリア(NRセル)であってもよい。
図1Bは、UEが、SULキャリアがLTE基地局及び/又はNR基地局と接続(例えば、デュアルコネクティビティ(DC))する無線通信システムを示す図である。図1Bに示す無線通信システムでは、ユーザ端末UEに対して、一つの無線基地局(eNodeB(eNB)、LTE eNB又はLTE基地局等ともいう)との間で通信するLTEの一以上のキャリア(セル)(第1のキャリア)と、他の無線基地局(gNodeB(gNB)、NR gNB又はNR基地局等ともいう)との間で通信するSULキャリア(NRの一以上のキャリアにおけるキャリア)(第2のキャリア)とが設定される。
図1Bに示す無線通信システムにおいては、LTEキャリアとSULキャリアがDC設定される(Non-co-located)。無線基地局eNBは、ユーザ端末UEとの間で、第1キャリアを利用してDL/UL通信を行う。無線基地局gNBは、第2キャリアを利用してUL通信を行う。ここでは、第1のキャリア(第1のセル)の基地局がLTE基地局である場合を示しているが、NR基地局であってもよい。
また、図1Bでは、LTEの無線基地局eNBと、NRの無線基地局gNBとが、バックホールリンク(例えば、X2インターフェース等の有線リンク又は無線リンク)で接続される。したがって、ユーザ端末UEが、LTEキャリア(第1キャリア)とSULキャリア(第2キャリア)に対して同時に接続する場合でも基地局間で情報を共有できる。なお、LTE基地局とNR基地局は同一の場所に設置されても良いし、図1Bに示すように、地理的に離れた別の場所に設置されていても良い。
一以上のLTEキャリア及び一以上のNRキャリアは、それぞれ、異なる周波数帯に配置される。LTEキャリアは、例えば、800MHz、1.7GHz、2.1GHzの少なくとも一つなど相対的に低い周波数帯(低周波数帯)に配置されてもよい。また、NRキャリアは、例えば、3GHz以上など相対的に高い周波数帯(高周波数帯)に配置されてもよい。ここでは、SULキャリアをNRキャリアとして設定する場合を示すが、これに限られない。NRキャリア(SULキャリア)が相対的に低周波数帯に配置されて、LTEキャリアが、相対的に高周波帯に配置されても良い。
また、ここでは、第1のキャリア(例えば、LTE及び/又はNRキャリア)が周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)を適用し、LTE ULキャリア及びLTE DLキャリアが異なる周波数に設けられる場合を示している。もちろん第1のキャリアが時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を適用し、ULキャリア及びDLキャリアが同一の周波数に設けられてもよい。
また、図1A及び図1Bにおいては、LTEキャリア、及びNRキャリアがそれぞれ1キャリアの場合を示しているが、それぞれ2キャリア以上であっても良い。また、LTEキャリアの代わりにNRキャリアが設定されていても良い。また、図1A及び図1Bにおいては、LTEキャリアのUL信号は相対的に低い周波数で送信され、SULキャリアのUL信号は相対的に高い周波数で送信されるように記載されているが、本発明はこれに限定されず、LTEキャリアのUL信号は相対的に高い周波数で送信され、SULキャリアのUL信号は相対的に低い周波数で送信されても良い。
このように将来の無線通信システムでは、UL送信に特化したSULキャリアを含む複数のキャリアを利用して通信を行うことが想定される。なお、キャリアは、セル、CC、バンド、送信ポイント又は基地局等と読み替えてもよい。
しかしながら、SULキャリアではDL信号が送信されないため、ユーザ端末UEに対して当該SULキャリアをどのように設定するかが問題となる。例えば、図1Bに示すように、Non-co-locatedで周波数バンドが異なる場合にどのようにSULキャリアを設定するかが問題となる。例えば、従来のLTEシステム(Rel.13以前)においては、セルを検出する場合、DL信号に含まれる同期信号及び/又は参照信号を用いてメジャメントを行っているが、DL信号が送信されないSULキャリアをどのようにして検出するかが問題となる。また、従来のLTEシステムにおいては、DL信号を用いてパスロス(送信電力制御及び/又はタイミングアドバンスに使用)を推定するが、SULキャリアの場合のパスロスをどのようにして推定するかが問題となる。
そこで、本発明者らは、所定のUL信号及び/又はULチャネルを利用してULの測定(例えば、メジャメント及び/又はパスロス推定)を行うことに着目し、DL伝送を行う他のキャリアからの送信指示によりSULへのUL信号を送信することを着想した。
すなわち、本実施の形態では、SULキャリアを用いるシステムにおいて、DL伝送を行う他のキャリアからの送信指示によりSULへのUL信号を送信することにより、SULキャリアを利用する場合に当該SULキャリアをユーザ端末に適切に設定することである。なお、他のDLキャリアからの指示に基づいてSULへ送信するUL信号及び/又はチャネルは、測定用信号、測定用チャネル、同期用信号、同期用チャネル、同期/測定用信号、又は同期/測定用チャネルと呼んでもよい(以下、測定用信号と呼ぶ)。
なお、SULキャリア(SULセル又はSUL CC)を含む複数のキャリアを利用してCAを適用する場合、SULキャリアは通常のSCellとして設定されてもよいし、PUCCH送信を行うPUCCH SCellとして設定されてもよい。PUCCH SCellとしてSULを設定する場合、当該SULキャリアのPUCCHを利用して上り制御情報(UCI)を送信すればよい。
あるいは、SULキャリアではPUCCH送信は行わない(SULキャリアはPUCCH SCellとしない)構成としてもよい。この場合、SULキャリアでPUSCHの割当てがある場合、当該PUSCHに上り制御情報を含めて送信してもよい。
また、SULキャリア(SULセル又はSUL CC)を含む複数のキャリアを利用してDCを適用する場合、SULキャリアは通常のSCell(例えば、SCGに含まれるSCell)として設定されてもよいし、PUCCH送信を行うPSCellとして設定されてもよい。PSCellとしてSULを設定する場合、当該SULキャリアのPUCCHを利用して上り制御情報(UCI)を送信すればよい。
あるいは、SULキャリアではPUCCH送信は行わない(SULキャリアはPSCellとしない)構成としてもよい。この場合、SULキャリアでPUSCHの割当てがある場合、当該PUSCHに上り制御情報を含めて送信してもよい。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では、ユーザ端末に対して一以上のLTEキャリア及び一以上のNRキャリアが設定されると想定するが、本実施の形態に係る複数のキャリアは、異なるRATの複数のキャリアであれば、LTEキャリア及びNRキャリアに限られない。
(第1の態様)
本態様においては、ユーザ端末UEが、DL伝送を行うキャリア(LTEキャリア及び/又はNRキャリア)から通知されるUL送信指示情報に基づいてSUL伝送を行うキャリア(SULキャリア)にUL測定用信号を送信する。無線基地局gNBは、UL測定用信号を用いてメジャメントやパスロス推定を行う。以下の説明では、DL伝送を行うキャリアがLTEキャリアである場合を想定するがこれに限られない。
本態様の手順について図2を用いて説明する。図2は、本発明の一態様に係る無線通信方法の一例を示すシーケンス図である。ユーザ端末UEは、DL伝送を行うキャリアと通信を行うと共に、SUL伝送を行うキャリアと通信(例えば、CA又はDC)を行う。図2においては、UEが、少なくともDL伝送を行うキャリアが設定された無線基地局(LTE eNB)と、SUL伝送を行うキャリアが設定された無線基地局(NR gNB)に接続する場合を示している。LTE eNBとNR gNBとは、バックホールリンクで接続されている。
なお、図2においては、LTE eNBにDL伝送を行うキャリアが設定されているが、本発明はこれに限定されず、NR gNBにDL伝送を行うキャリアを設定しても良い。
ユーザ端末UEがSULキャリアでUL測定用信号(UL同期信号、UL同期/測定用信号ともいう)をNR gNBに送信する(S2)。この場合、図2に示すように、UL測定用信号の送信のためのトリガ(UL送信指示情報)をLTE eNBからユーザ端末UEに送信しても良い(S1)。このトリガは、RRC(Radio Resource Control)シグナリングで行っても良く、MACレイヤで行っても良く、下りリンク制御情報(DCI)(UE specific、group-common)で行っても良い。
SULキャリアでは、DL送信がないので、ユーザ端末UEは、受信信号からUL測定用信号の送信電力を決定することができない。このため、初期の送信電力(例えば、基準電力)をユーザ端末UEに伝えることが望ましい。このため、UL測定用信号送信のためのトリガには、送信電力情報が含まれていても良い。この場合、LTE eNBは、報知信号等により、複数のユーザ端末UEに対して送信電力情報を伝えても良い。
UL測定用信号としては、RACH(Random Access Channel)のような衝突型リソース(特に、ユーザ端末UEがNR gNBと同期がとれていない場合)を用いてもよいし、非衝突型リソースであるRACHプリアンブルを用いてもよいし、SRS(Sounding Reference Signal)等のUL参照信号を用いても良い。また、既存のLTEシステムの信号を利用してもよいし、新しいUL信号及び/又はULチャネルを利用してもよい。
なお、上記トリガ信号に、UL測定用信号の設定情報(無線リソース情報、送信周期等)を含んでいても良いし、トリガ信号とは別の信号を用いて事前に設定しておいても良い。例えば、上記S1のトリガ送信前に、別途SULに対する測定用信号の設定情報を上位レイヤシグナリング、MACレイヤシグナリング及び物理レイヤシグナリングの少なくとも一つで通知する動作(例えば、S0)を設けてもよい。
NR gNBは、ユーザ端末からのUL測定用信号を用いてメジャメント及び/又はパスロス推定を行う(S3)。NR gNBは、メジャメント結果及び/又はパスロス推定結果をバックホールリンクでLTE eNBに送信する(S4)。LTE eNBは、メジャメント結果及び/又はパスロス推定結果に基づいて、ユーザ端末UEとNR gNBとの間で次の手順が可能かどうかを判断する。
LTE eNBは、ユーザ端末UEとNR gNBとの間で次の手順が可能であると判断したときは、次の手順のためのトリガ(例えば、PDCCHオーダー)をユーザ端末UEに送信する(S5)。このトリガには、メジャメント結果及び/又はパスロス推定結果に基づいて調整した送信電力の情報を含めても良い。
例えば、次の手順がRACH手順である場合、トリガにRACHプリアンブル送信のパワーの情報を含める。これにより、RACHプリアンブルの送信電力を適切に設定することができるため、ユーザ端末UEで不要なパワーランピングを行うことを抑制することができる。このように、ユーザ端末UEは、UL測定用信号に基づいて調整されたUL送信電力に関する情報に基づいてUL送信電力を適切に制御できる。また、LTE eNBは、メジャメント結果及び/又はパスロス推定結果をユーザ端末UEに送信しても良い。
一方、LTE eNBは、ユーザ端末UEとNR gNBとの間で次の手順が可能でないと判断したときは、UL測定用信号送信のためのトリガをLTE eNBからユーザ端末UEに再度送信し(S1)、ユーザ端末UEがSULキャリアでUL測定用信号をNR gNBに送信すれるようにしても良い(S2)。
S5のトリガの後、ユーザ端末UEとNR gNBとの間で、次の手順であるRACH手順を行う(S6)。すなわち、ユーザ端末UEは、LTEキャリアからの指示に基づいてSULキャリアに対するランダムアクセス手順を開始する。
具体的には、ユーザ端末UEがNR gNBに対してPRACH(メッセージ1)を送信する。次いで、NR gNBは、バックホールリンクを介してLTE eNBにRACHレスポンス(メッセージ2)を送り、LTE eNBがDL信号でRACHレスポンス(メッセージ2)をユーザ端末UEに送信する。次いで、ユーザ端末UEがNR gNBに対してメッセージ3を送信する。次いで、NR gNBは、バックホールリンクを介してLTE eNBにメッセージ4を送り、LTE eNBがDL信号でメッセージ4をユーザ端末UEに送信する。
SULではDL伝送を行えないため、ランダムアクセス手順のDL伝送(メッセージ2、4)を他のDLキャリアを利用して行う。これにより、SULとのランダムアクセス手順が可能となる。また、DLキャリアを利用して送信する下り制御情報(PDCCH)の割当ては、当該DLキャリア用とSUL用で区別して制御してもよいし、共有してもよい。
DLキャリア用とSUL用の下り制御チャネルを区別して割当てを制御する場合、当該DLキャリアにおいてDLキャリア用のコントロールリソースセット(CORESET:control resource set)と、SUL用のコントロールリソースセットを設定してもよい。
コントロールリソースセットは、システム帯域の一部に割当てられる制御チャネルの割当て候補領域であり、各ユーザ端末は自端末に設定されたコントロールリソースセットを選択的にモニタすればよい。コントロールリソースセットは、制御リソースセット、コントロールサブバンド(control subband)、サーチスペースセット、サーチスペースリソースセット、コントロール領域、制御サブバンド、又はNR-PDCCH領域等とも呼ばれる。
また、各UEに対して、コントロールリソースセットを複数設定してもよい。この場合、DLキャリア(第1のキャリア)用の下り制御チャネルと、SULキャリア(第2のキャリア)用の下り制御チャネルを割当てるコントロールリソースセットをそれぞれ異なる領域に設定してもよい。これにより、DLキャリア用の下り制御チャネルとSULキャリア用の下り制御チャネルの割当てを区別して制御することができる。
なお、LTEキャリアでRACH手順を行っている場合には、ユーザ端末UEはSULキャリアでRACH手順を行わないように制御する。あるいは、SULキャリアでRACH手順を行っている場合には、ユーザ端末UEはLTEキャリアでRACH手順を行わないように制御してもよい。
RACH手順中において、ユーザ端末UEからUL信号を同時に送信する場合には、UL送信する優先度を予め定めても良い。優先度の基準としては、例えば、RAT間で優先度を設ける、チャネル間で優先度を設ける、等が挙げられる。具体的には、RAT間で優先度を設けるときには、LTEチャネルを優先することが挙げられる。また、チャネル間で優先度を設けるときには、PRACH、上り制御チャネル(例えば、ACK/NACK)、上り共有チャネルの順に優先度を設定してもよい。
その後、LTE eNBがユーザ端末UEに対してSULの設定を行い(S7)、ユーザ端末UEは、SUL送信を行う(S8)。
上記においては、ユーザ端末UEからNR gNBにUL測定用信号を送信し、NR gNBにおいてUL測定用信号を用いてメジャメント及び/又はパスロス推定を行う場合について説明しているが、本実施の形態はこれに限定されない。例えば、RACHプリアンブルをUL測定用信号として利用してもよい。すなわち、ユーザ端末UEからNR gNBにRACHプリアンブルを送信し、NR gNBにおいてRACHプリアンブルを用いてメジャメント及び/又はパスロス推定を行う。この場合、RACHプリアンブルの送信電力の情報(例えば、基準電力)は、LTE eNBからのトリガに含めてもよい(S1)。あるいは、S1~S4を省略して、S5のランダムアクセス用のトリガ信号に含めても良いし、事前に別の信号で設定しても良い。
その後、NR gNBがバックホールリンクでLTE eNBにメジャメント結果及び/又はパスロス推定結果を送信する。このとき、NR gNBは、メジャメント結果及び/又はパスロス推定結果と共に、あるいは、個別にRACHレスポンス(メッセージ2)をLTE eNBに送信しても良い。LTE eNBにおいてメジャメント結果及び/又はパスロス推定結果に基づいて次の手順に進むかを判断し、次の手順に進めると判断したときは、LTE eNBがユーザ端末UEにトリガを送信してもよい。この場合、LTE eNBは、RACHレスポンス(メッセージ2)をトリガと共に、あるいは、トリガと個別にユーザ端末UEに送信する。また、RACHレスポンスをその後の動作のトリガとして利用してもよい。また、このときメッセージ2にパスロス推定結果に基づいて求めたユーザ端末端末の送信電力制御情報を含めても良い。
このように、RACHプリアンブルをUL測定用信号として利用する場合、SULキャリアの設定までの手順を簡略化することができる。
(第2の態様)
本態様においては、SULキャリアに対するUL送信タイミングをLTEキャリアから送信される情報に基づいて制御する。
SULキャリアに対するUL送信のタイミングは、SULキャリアと異なるキャリア(例えば、DL伝送を行うLTE及び/又はNRキャリア)のDL信号を基準としてRACHにより導出することが好ましい。この場合、基地局は、SULのTA(Timing Advance)コマンドとして、LTEキャリアのDL信号(相対的に低い周波数のRACH)とSULのUL信号(相対的に高い周波数のRACH)とを比較した場合の相対的なタイミング差に関する情報をユーザ端末に通知しても良い。あるいは、LTEキャリアのUL信号(相対的に低い周波数のRACH)とSULのUL信号(相対的に高い周波数のRACH)とを比較した場合の相対的なタイミング差に関する情報をユーザ端末に通知しても良い。
ユーザ端末は、基地局から通知されたタイミング情報に基づいてSULのUL信号の送信タイミング(タイミングアドバンス及び/又はTAグループ等)を判断して制御する。
また、SULにおけるULスケジューリング(例えば、ULデータ送信(初回送信)及び/又はHARQタイミング(例えば、ULデータの再送タイミング等)について、他のDLキャリアからユーザ端末に通知すればよい。
図3は、本発明の一態様に係る無線通信方法において、SULのスケジューリング及びHARQタイミングを説明するための図である。SULのスケジューリング及び/又はHARQタイミングは、LTEキャリアのDL信号(例えば、下り制御情報)でユーザ端末UEに指示する。すなわち、図3に示すように、基地局(例えば、LTE eNB)は、LTEキャリアのDL信号(PDCCH及び/又はPDSCH)でSULのスケジューリング及び/又はHARQタイミングをユーザ端末UEに指示する。
また、LTE eNBは、LTEキャリアのDL信号(PDCCH及び/又はPDSCH)でLTEキャリアのUL信号のスケジューリング及び/又はHARQタイミングをユーザ端末UEに指示する。特に、DL信号として所定キャリアのPDCCH(下り制御情報)を用いる場合には、下り制御情報にセルインデックスを示す(CIF:Cell Index Field)を含めてSULのスケジューリングを行っても良い。
なお、SULキャリアのスケジューリング及び/又はHARQタイミングは、NRキャリアにおけるタイミングにしたがっても(例えば、LTEより短いショートTTIを利用しても)良い。
また、SULをスケジューリングする場合において、LTEキャリアのUL送信とSULとが同時送信になるようにスケジューリングしても良い。
あるいは、LTEキャリアのUL送信とSULとで1UL送信になるように(同時UL送信を回避するように)スケジューリングしても良い。この場合、LTEキャリアとSULキャリアのULのスケジューリングをLTE eNBから送信するDCIに基づいて制御することにより、LTEキャリアとSULにおけるUL同時送信を回避することができる。
また、同時送信を回避する構成において、SULキャリアと別のキャリア(例えば、LTEキャリア)でTDDが適用される場合、LTEキャリアのULサブフレームでSULキャリアのUL送信を行わないように制御してもよい(図4参照)。
例えば、LTEキャリアでTDDを適用する場合、LTEキャリアのUL送信とSULとで1UL送信になる(同時UL送信を回避する)ようにスケジューリングするときは、LTEキャリアのUL送信が生じるサブフレームにSULをスケジューリングしない。また、SULキャリアでのSRS送信は、LTEキャリアのUL送信のタイミング(ULサブフレーム)では行わないように制御してもよい。
ユーザ端末は、LTEキャリアのULサブフレームでは、SULキャリアにおいてUL送信が指示されない(又は、UL送信を行わない)と想定してUL送信タイミングを制御してもよい。なお、LTEキャリアのUL送信タイミング(例えば、TDDで利用するUL/DL構成)に関する情報は、予めユーザ端末に通知すればよい。
なお、本態様において、LTEキャリアが設定される代わりにNRキャリアが設定されても良い。
(無線通信システム)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記各態様に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各態様に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
図5は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、既存のRAT(例えば、SUPER 3G、LTE-A(LTE-Advanced)、IMT-Advanced又は4G)と、新たなRAT(例えば、5G、FRA(Future Radio Access)又はNR(New RAT))とが連携して動作する非スタンドアローン型(NR NSA)であっても良い。
図5に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a~12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。セル間で異なるRAT及び/又はニューメロロジーが適用される構成としてもよい。なお、ニューメロロジーとは、RAT固有の通信パラメータ(例えば、サブキャリア間隔、シンボル長、CP長、TTI長の少なくとも一つ)であってもよい。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、2個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。また、ユーザ端末は、複数のセルとしてライセンスバンドCCとアンライセンスバンドCCを利用することができる。
また、ユーザ端末20は、各セルで、時分割複信(TDD:Time Division Duplex)又は周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)を用いて通信を行うことができる。TDDのセル、FDDのセルは、それぞれ、TDDキャリア(フレーム構成タイプ2)、FDDキャリア(フレーム構成タイプ1)等と呼ばれてもよい。
また、各セル(キャリア)では、相対的に長い時間長(例えば、1ms)を有するTTI(サブフレーム、通常TTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ロングサブフレーム又はスロット等ともいう)、又は、相対的に短い時間長を有するTTI(ショートTTI、ショートサブフレーム、スロット、サブスロッ又はミニスロット等ともいう)のいずれか一方が適用されてもよいし、双方が適用されてもよい。また、各セルで、異なる時間長のTTIが混在してもよい。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)のキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、既存キャリアよりも高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHz、30~70GHzなど)又は既存キャリアと同一の周波数帯域のキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成(バックホールリンク)とすることができる。本発明に係る無線通信システムにおいては、図1Bに示すように、ユーザ端末UEとDL送信/UL送信を行うLTEeNBとユーザ端末UEからのUL信号を受信するNRgNBとがバックホールリンクで接続されている。なお、LTEeNBの代わりにNRgNBであっても良い。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。
また、図1に示すLTE基地局(LTE eNB)は、無線基地局11及び/又は無線基地局12であればよい。また、NR基地局(NR gNB)は、無線基地局11及び/又は無線基地局12であればよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE-A、NR、5Gの少なくとも一つなどの一以上のRATに対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンク(DL)にOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用でき、上りリンク(UL)にSC-FDMA(シングルキャリア-周波数分割多元接続)が適用できる。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC-FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られず、ULでOFDMAが用いられてもよい。
無線通信システム1では、DLチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるDLデータチャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel、DL共有チャネル等ともいう)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、L1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などの少なくとも一つが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
L1/L2制御チャネルは、DL制御チャネル(PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel)又はNR-PDCCH等ともいう)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel))などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。EPDCCHは、PDSCHと周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。PHICH、PDCCH、EPDCCHの少なくとも一つにより、PUSCHの送達確認情報(A/N、HARQ-ACK、HARQ-ACKビット又はA/Nコードブック等ともいう)を伝送できる。
無線通信システム1では、ULチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるULデータチャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel、UL共有チャネル又はNR-PUSCH等ともいう)、UL制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel又はNR-PUCCH)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報が伝送される。PDSCHの送達確認情報(A/N、HARQ-ACK)、チャネル状態情報(CSI)、スケジューリング要求(SR)などの少なくとも一つを含む上りリンク制御情報(UCI:Uplink Control Information)は、PUSCH又はPUCCHにより、伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルを伝送できる。
<無線基地局>
図6は、本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106とを備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されてもよい。無線基地局10は、LTE基地局又はNR基地局のいずれであってもよい。
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、レートマッチング、スクランブリング、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理及びプリコーディング処理の少なくとも一つなどの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化及び/又は逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。
本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、UL信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅されたUL信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力されたUL信号に含まれるULデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定、解放などの呼処理、無線基地局10の状態管理、無線リソースの管理の少なくとも一つを行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、バックホールリンク(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して隣接無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。伝送路インターフェース106は、本実施の形態において、他の無線基地局10との間で信号を送信及び/又は受信する送信部及び/又は受信部を構成できる。
また、送受信部103は、LTE DLキャリア及び/又はNR DLキャリアを用いて、DL信号(例えば、DCI(DLデータをスケジューリングするDLアサインメント及び/又はULデータをスケジューリングするULグラント)、DLデータ、DL参照信号の少なくとも一つ)を送信する。また、送受信部103は、LTE ULキャリア及び/又はNR ULキャリアを用いて、UL信号(例えば、ULデータ、UCI、UL参照信号の少なくとも一つ)を受信する。なお、SULキャリアを設定された無線基地局における送受信部103では、UL信号の受信のみを行う。
LTEeNBの送受信部103は、必要に応じて、ユーザ端末UEに対して、SULキャリアが設定されたNRgNBにUL同期信号を送信するためのトリガ(UL送信指示情報)を送る。また、LTEeNBの送受信部103は、必要に応じて、ユーザ端末UEに対して、次の手順に進めるためのトリガを送る。
当該DL信号は、LTE DL信号及び/又はNR DL信号を含んでもよい。当該UL信号は、LTE UL信号及び/又はNR UL信号を含んでもよい。
また、送受信部103は、DL信号(LTE DL信号及び/又はNR DL信号)の送達確認情報(ACK/NACK、A/N、HARQ-ACK、A/Nコードブック等ともいう)を受信する。当該送達確認情報の単位は、例えば、CBG毎、TB毎又は一以上のTB毎のいずれであってもよい(CBG毎、TB毎又は一以上のTB毎のいずれでの単位でACK又はNACKが示されてもよい)。また、送受信部103は、DL信号及び/又はUL信号の再送単位の設定情報を送信してもよい。
また、SULキャリアが設定されたNRgNBの伝送路インターフェース106は、SULキャリアで受信されたNR用のUL信号を、バックホールリンクを介して、LTEeNBに送信してもよい。また、LTEeNBの伝送路インターフェース106は、バックホールリンク(例えば、X2インターフェース)を介して、データ、制御情報等をNRgNBに送信してもよい。NRgNBの伝送路インターフェース106は、バックホールリンクを介して、LTEeNBからのMAC信号及び/又はNR制御情報を受信してもよい。
図7は、本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図7は、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有してもよい。図7に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305とを備えている。本実施の形態の各MACエンティティは、制御部301、送信信号生成部302、受信信号処理部304の少なくとも一つによって構成されてもよい。
制御部301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、例えば、送信信号生成部302によるDL信号の生成、マッピング部303によるDL信号のマッピング、受信信号処理部304によるUL信号の受信処理(例えば、復調など)及び測定部305による測定の少なくとも一つを制御する。
具体的には、制御部301は、ユーザ端末20からフィードバックされるUCIに基づいて、DL信号のスケジューリング及び/又は送信処理(例えば、変調、符号化、トランスポートブロックサイズ(TBS)など)を制御する。制御部301は、TBSが所定の閾値を超える場合、TBSを複数のCBに分割するコードブロック分割をDL信号に適用してもよい。
また、制御部301は、ユーザ端末20からフィードバックされるUCIに基づいて、UL信号のスケジューリングを制御する。また、制御部301は、当該UL信号の受信処理(例えば、復調、復号及びキャリアの分離の少なくとも一つなど)を制御する。例えば、制御部301は、LTE ULキャリア及びNR ULキャリアをそれぞれ用いた、LTE UL信号及びNR UL信号の受信処理を制御する。
制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号(DLデータ、DCI、DL参照信号、上位レイヤシグナリングによる制御情報の少なくとも一つを含む)を生成して、マッピング部303に出力してもよい。
送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成されたDL信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
受信信号処理部304は、ユーザ端末20から送信されるUL信号の受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号及びキャリアの分離の少なくとも一つなど)を行う。具体的には、受信信号処理部304は、受信信号及び/又は受信処理後の信号を、測定部305に出力してもよい。また、受信信号処理部304は、制御部301から指示されるUL制御チャネル構成に基づいて、UCIの受信処理を行う。
測定部305は、例えば、UL参照信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))及び/又は受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))に基づいて、ULのチャネル品質を測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。NRgNBの測定部305においては、ユーザ端末UEから送信されたUL同期信号又はRACHプリアンブルを用いてメジャメント及びパスロス推定を行う。
<ユーザ端末>
図8は、本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。ユーザ端末20は、複数のRAT(例えば、LTE及びNR)をサポートする。
複数の送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、それぞれアンプ部202で増幅される。各送受信部203はアンプ部202で増幅されたDL信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などの少なくとも一つを行う。DLデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤ及びMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。
一方、ULデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御処理(例えば、HARQの処理)、チャネル符号化、レートマッチング、パンクチャ、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などの少なくとも一つが行われて各送受信部203に転送される。UCI(例えば、DL信号のA/N、チャネル状態情報(CSI)、スケジューリング要求(SR)の少なくとも一つなど)についても、チャネル符号化、レートマッチング、パンクチャ、DFT処理及びIFFT処理などの少なくとも一つが行われて各送受信部203に転送される。
送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
また、送受信部203は、LTE DLキャリア及び/又はNR DLキャリアを用いて、DL信号(例えば、DCI(DLデータをスケジューリングするDLアサインメント及び/又はULデータをスケジューリングするULグラント)、DLデータ、DL参照信号の少なくとも一つ)を受信する。また、送受信部203は、LTE ULキャリア及び/又はNR ULキャリアを用いて、UL信号(例えば、ULデータ、UCI、UL参照信号の少なくとも一つ)を送信する。
当該DL信号は、LTE DL信号及び/又はNR DL信号を含んでもよい。当該UL信号は、LTE UL信号及び/又はNR UL信号を含んでもよい。
送受信部203は、SULキャリアが設定されたNRgNBに対して、メジャメント及び/又はパスロス推定を行うためのUL同期信号(UL測定用信号)を送信する。また、送受信部203は、SULキャリアが設定されたNRgNBに対して、RACH手順のRACHプリアンブル、メッセージ3を送信する。送受信部203は、RACH手順のメッセージ2、メッセージ4をLTEeNB又はNRgNBのDL信号で受信する。送受信部203は、UL同期信号(UL測定用信号)に基づいて設定されたUL送信電力に関する情報を受信する。
また、送受信部203は、DL信号(LTE DL信号及び/又はNR DL信号)の送達確認情報(ACK/NACK、A/N、HARQ-ACK、A/Nコードブック等ともいう)を送信する。当該送達確認情報の単位は、例えば、CBG毎、TB毎又は一以上のTB毎のいずれであってもよい(CBG毎、TB毎又は一以上のTB毎のいずれでの単位でACK又はNACKが示されてもよい)。また、送受信部203は、DL信号及び/又はUL信号の再送単位の設定情報を受信してもよい。
送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置とすることができる。また、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
図9は、本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図9においては、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有してもよい。本実施の形態の各MACエンティティは、制御部401、送信信号生成部402、受信信号処理部404の少なくとも一つによって構成されてもよい。
図9に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を備えている。本実施の形態の各MACエンティティは、制御部301、送信信号生成部302、受信信号処理部304の少なくとも一つによって構成されてもよい。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、例えば、送信信号生成部402によるUL信号の生成、マッピング部403によるUL信号のマッピング、受信信号処理部404によるDL信号の受信処理及び測定部405による測定の少なくとも一つを制御する。
制御部401は、トリガ(UL送信指示情報)に基づいてSULキャリアにUL同期信号を送信するように制御する。また、制御部401は、LTEキャリア(又はNRキャリア)からの指示に基づいてSULキャリアに対するRACH手順を制御する。このとき、制御部401は、UL送信電力に関する情報に基づいてRACH手順に適用するUL送信電力を制御する。
制御部401は、SULキャリアに対するUL送信のタイミングに関する情報をLTEキャリア(又はNRキャリア)から送信される情報に基づいて制御する。また、制御部401は、LTEキャリア(又はNRキャリア)でTDDが適用される場合において、LTEキャリア(又はNRキャリア)のULサブフレームでSULキャリアのUL送信を行わないように制御する。
具体的には、制御部401は、DCI(DLアサインメント)に基づいて、受信信号処理部404によるDL信号の受信処理(例えば、復調、復号、キャリア毎の分離など)を制御する。
また、制御部401は、DCI(ULグラント)に基づいて、UL信号の生成及び送信処理(例えば、符号化、変調、マッピングなど)を制御する。
制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号、DL信号の送達確認情報を生成(例えば、符号化、レートマッチング、パンクチャ、変調など)して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成されたUL信号、DL信号の送達確認情報を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
受信信号処理部404は、DL信号の受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。例えば、受信信号処理部404は、制御部401からの指示に従って、CB単位で復号処理を行い、各CBの復号結果を制御部401に出力してもよい。
受信信号処理部404は、無線基地局10から受信した情報を、制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、ブロードキャスト情報、システム情報、RRCシグナリングなどの上位レイヤシグナリングによる上位レイヤ制御情報、L1/L2制御情報(例えば、ULグラント、DLアサインメント)などを、制御部401に出力する。
受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
測定部405は、無線基地局10からの参照信号(例えば、CSI-RS)に基づいて、チャネル状態を測定し、測定結果を制御部401に出力する。なお、チャネル状態の測定は、CC毎に行われてもよい。
測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
<ハードウェア構成>
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本実施の形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図10は、本実施の形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、1以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一つを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び/又は時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、図10に示す各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(変形例)
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジーに依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)で構成されてもよい。また、スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。また、スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において一つ又は複数のシンボルで構成されてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及び/又はTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅及び/又は送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)の送信時間単位であってもよいし、スケジューリング及び/又はリンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、又はショートサブフレームなどと呼ばれてもよい。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、RBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボルの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本明細書で明示的に開示したものと異なってもよい。
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
本明細書では、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「gNB」、「「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本明細書では、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び/又は「下り」は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
本明細書において、基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)から成るネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S-GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本明細書で使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
本明細書で使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書又は特許請求の範囲で「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。