JP7228951B2 - 損失価格評価システム - Google Patents

損失価格評価システム Download PDF

Info

Publication number
JP7228951B2
JP7228951B2 JP2017233311A JP2017233311A JP7228951B2 JP 7228951 B2 JP7228951 B2 JP 7228951B2 JP 2017233311 A JP2017233311 A JP 2017233311A JP 2017233311 A JP2017233311 A JP 2017233311A JP 7228951 B2 JP7228951 B2 JP 7228951B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damage
loss price
scan data
dimensional
analysis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017233311A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019101849A (ja
Inventor
亮太 中村
正実 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aioi Nissay Dowa Insurance Co Ltd
Original Assignee
Aioi Nissay Dowa Insurance Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aioi Nissay Dowa Insurance Co Ltd filed Critical Aioi Nissay Dowa Insurance Co Ltd
Priority to JP2017233311A priority Critical patent/JP7228951B2/ja
Publication of JP2019101849A publication Critical patent/JP2019101849A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7228951B2 publication Critical patent/JP7228951B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Landscapes

  • Vehicle Cleaning, Maintenance, Repair, Refitting, And Outriggers (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

本発明は、事故等により外部から視認できる変形を伴う損傷を受けた車両等について、修理費用や車両の査定価格の低下などの損失価格を見積もるためのシステムに関する。
車両が交通事故などで損傷した場合には、事故処理の一環として、車両の修理費用の見積が行われる。修理費用は、修理工場の見積担当者や、アジャスターと呼ばれる専門の人員が、損傷の程度を評価し、その評価結果に基づいて見積もられることが多い。この方法では、見積者の熟練度などに応じて損傷の評価が異なり修理費用の見積が異なることがあり、結果の精度および安定性という点で問題があった。
かかる問題を改善するため、従来、修理費用の見積の基礎となる損傷の評価の自動化が検討されている。例えば、特許文献1は、事故車両を多方向から撮影した画像データから事故車両の輪郭形状を取得し、これを当該車両の正規の輪郭形状と比較することで、変形の程度を解析する技術を開示している。特許文献2は、作業員が損傷の周囲にマーキングを付し、このマーキングを連結した閉領域の面積を自動的に求めることで損傷の大きさを解析する技術を開示している。
特開2002-329100号公報 特開2000-190877号公報
しかし、これらの従来技術は、損傷の解析精度にまだ改善の余地があった。例えば、特許文献1の技術は、車両全体に変形が生じる大きな損傷には有効かも知れないが、ドアの一部のみが凹むなど、損傷の輪郭が不明瞭な変形には十分に対応することができなかった。また、特許文献2は、作業員がマーキングする工程を必要とするため、損傷の評価は、マーキングする熟練度に依存することになる。
このように損傷の解析精度を向上させ、修理の見積精度を向上するという課題は、車両に限るものではなく、船舶、航空機など種々の移動体に共通の課題であった。また、この課題は、事故に限らず、障害物の落下などに起因する種々の原因による損傷に共通であった。中古車自動車等の下取り・買い取り査定においても同様であった。
本発明は、かかる課題に鑑み、移動体について外部から視認できる変形を伴う損傷の解析精度を向上させ、修理費用の見積りや査定価格の評価などの精度を向上する技術を提供することを目的とする。
本発明は、
外部から視認できる変形を伴う損傷を受けた移動体について、該損傷による損失価格を評価する損失価格評価システムであって、
前記移動体の種類を入力する入力部と、
前記移動体の前記損傷を含む部分を3次元スキャンして、3次元スキャンデータを取得する3次元スキャンデータ入力部と、
前記損傷に応じて定まり、前記損失価格に影響を与える所定のパラメータ値を、前記3次元スキャンデータに基づいて解析する損傷解析部と、
前記移動体の種類および前記解析の結果に基づいて、所定の計算式またはデータベースを用いて前記損失価格を評価する損失価格評価部とを備える損失価格評価システムとして構成することができる。
本発明によれば、3次元スキャンデータに基づいて損傷の解析を行うことができる。変形を伴う損傷は、移動体の表面の奥行き方向に凹むなどの形で生じるものであるから、写真撮影など2次元的な情報では解析精度の向上に限界がある。また、損傷の面積が同一であっても、凹み量が大きければ、修理費用は増大し、査定価格は低下することもあるため、奥行き方向の変形量は修理費用の見積りや査定価格の評価において重要な情報となることがある。本発明によれば、3次元スキャンデータを用いることにより、これらの課題を緩和し、損傷の解析精度およびそれに基づく修理費用の見積り、査定価格の評価の精度を向上させることが可能となる。
本発明において、移動体は、車両、船舶、航空機など種々のものを対象とすることができる。もちろん、損失価格評価システムは、複数種類の移動体に共用できるものであってもよいし、いずれかの移動体に特化したものであってもよい。
3次元スキャンは、移動体全体の3次元スキャンを行う方法でも、損傷を受けた部分または損傷を受けたパーツの3次元スキャンを行う方法でもよい。また、3次元スキャンするための装置は、固定のものであっても、携帯式であってもよい。
損失価格とは、損傷に伴う移動体の損失を金額で表したものを意味する。例えば、損傷を修理する場合には、その修理費が損失価格に相当する。また、中古車などの査定を行う場合には、損傷によって査定価格が低下するから、その低下分が損失価格に相当する。
損傷解析のためのパラメータ値は、損失価格の見積方法に応じて適宜、定めることができる。代表的なパラメータとしては、損傷の面積、最大または平均の凹み量、損傷の形状、折れや角の有無などを用いることができる。
本発明において、
前記3次元スキャンデータは、前記3次元スキャンによって得られる前記移動体の表面の各構成点の3次元座標と、隣接する複数の構成点によって形成される格子面の面法線ベクトルとを有しており、
前記損傷解析部は、前記面法線ベクトルを用いて前記解析を行うものとしてもよい。
このように面法線ベクトルを用いることにより、移動体の表面の局所的な向きを解析に用いることができる。移動体の表面は、必ずしも平板状とは限らず、損傷を受けない状態でも種々の曲面を構成していることがあるため、単に3次元の座標値のみを解析に用いていたのでは、それぞれの座標値が損傷によって変位したものか、本来のデザインによるものか判断し難い場合がある。しかし、このように面法線ベクトルを用いれば、局所的な面の向きの変化を捉えることが可能となり、本来のデザインと損傷とを比較的精度良く判断することが可能となる。
面法線ベクトルを用いた解析は、種々の方法が考えられるが、
例えば、
前記損傷解析部は、前記移動体の表面から所定の距離だけ外方向に離れた検査面を設定し、該検査面と前記面法線ベクトルとの交点を求め、該交点の分布に基づいて前記解析を行うものとしてもよい。
損傷によって表面が凹んでいる場合には、その周囲の面法線ベクトルは、表面から外方向に離れるほど集約する方向を向くことになる。上記態様では、検査面における交点の分布を解析することにより、損傷箇所を特定することができる。特定方法としては、例えば、交点の密度が周囲よりも高くなっている箇所を見いだし、かかる箇所に集約されている面法線ベクトルの足の部分を包含する範囲を損傷と特定してもよい。逆に、表面が凸になっている部分は、その周囲の面法線ベクトルは、表面から外方向に離れるほど離散する方向を向くことになるから、交点の密度が周囲よりも低くなっている箇所を見いだすことにより、損傷範囲を特定することができる。
検査面は、移動体の表面から予め定めた固定の距離だけ離れたところに設定してもよいし、複数の距離離れたところに複数の検査面を設定し、各検査面での解析結果を総合的に評価するようにしてもよい。また、予め定めた距離から開始して、順次、遠方に離すように段階的に変化させる方法をとってもよい。
検査面を設定するための基準となる移動体の表面についても種々の設定方法をとることができる。例えば、オペレータが、3次元スキャンデータを表示した画面内で移動体の表面を指定してもよい。損傷を受けない状態の移動体の3次元形状データが予め用意されている場合には、それらを用いて移動体の表面を設定してもよい。また、損傷箇所も含めた3次元スキャンデータとの偏差が最小となるように平面または予め用意された曲面を配置し、これを移動体の表面として用いても良い。
上記態様では、検査面との交点の分布がより明瞭に表れるよう、例えば、面法線ベクトルの傾き角度に係数を乗じてもよい。
また、別の態様として、
前記損傷解析部は、前記移動体の表面に沿った前記面法線ベクトルの方向の変化に基づいて前記解析を行うものとしてもよい。
移動体の表面上の基準線に沿って面法線ベクトルの方向の変化を測定すれば、基準線に沿った局所的な変形を検出することが可能となり、損傷箇所を特定することができる。また基準線を複数用いることにより、損傷の広がりを判断することが可能となる。
基準線は、平行な複数の線としてもよいし、相互に交差するように設定してもよい。また、複数の基準線を用いる場合、その間隔や位置等は任意に設定可能である。基準線を密に設けることにより、損傷の検出精度を向上させることができる。
基準線は、直線でもよいし、曲線でもよい。
本発明において、面法線ベクトルを用いるか否かに関わらず、
前記移動体の種類に応じて、損傷を受けていない状態の3次元形状データを記憶する3次元形状データベースを有し、
前記損傷解析部は、前記3次元スキャンデータと、前記3次元形状データとの比較に基づいて前記解析を行うものとしてもよい。
上記態様によれば、損傷を受けていない状態の3次元形状データとの比較に基づいて損傷を特定することができる。3次元形状データは、移動体全体で用意してもよいし、パーツごとに用意してあってもよい。このように損傷を受けていない状態の3次元形状データと比較することにより、損傷とデザインの区別を精度良く行うことが可能となる。例えば、移動体の表面がデザイン上、曲面または折れ曲がった形状となっている場合でも、損傷と誤判断する可能性を抑制することが可能となる。
3次元スキャンデータと3次元形状データとの比較は、種々の態様で行うことができる。例えば、3次元座標同士を比較してもよい。また、先に説明した面法線ベクトル同士、面法線ベクトルと検査面との交点、または面法線ベクトルの方向の変化を比較するようにしてもよい。これらの比較は、いずれか一つに限定する必要はなく、複数の比較を並行して用いても良い。
また、本発明においては、さらに、
前記解析の結果を、前記移動体の該損傷の画像に重畳して表示する解析結果表示部を備えるものとしてもよい。
かかる態様によれば、損傷と解析結果を重畳して表示することにより現場の作業員が、解析結果が妥当であるか否かを判断でき、誤った損傷評価に基づいて修理見積等がなされることを回避できる。
損傷解析の結果に疑問が生じた場合、損傷解析の再実行を指示できるようにしてもよい。この際、より精度の高い結果が得られるように、解析時の条件を変更できるようにしてもよい。
本発明においては、
前記損傷の解析結果を用いて、所定の評価基準に基づいて、前記損傷について板金処理の要否を判断する板金処理判断部を有し、
前記損失価格評価部は、板金処理の要否を踏まえて前記修理費用を見積もるものとしてもよい。
損傷の修理方法としては、板金処理による方法、パテなどで埋める方法、部品交換などの方法が挙げられるが、いずれの方法を採用するかの判断には、熟練を要することがある。上記態様によれば、板金処理の要否を判断することができるため、不適切な修理方法を選択することに起因する修理費用の増大等を回避することが可能となる。
板金処理の要否を判断するための評価基準は、種々の設定が可能である。例えば、損傷の面積や、損傷における折れの有無、損傷の凹み量などを評価基準とすることができる。
本発明は、スタンドアロンで稼働する装置として構成することも可能であるが、
端末とサーバとをネットワークで接続して構成されており、
前記端末は、
前記入力部と、
前記サーバに対して、前記3次元スキャンデータ入力部の一部または全部を有するものとしてもよい。
本発明では、移動体の3Dスキャンなど、移動体が存在する現場での作業が少なからず発生するが、このように端末を利用することにより、現場での作業効率を向上させることができる。また、損傷解析など負荷の大きい処理は、サーバで実行することにより、比較的処理能力の低い端末を利用することが可能となる利点もある。
端末としては、例えば、スマートフォン、タブレットなどの携帯端末を利用することができる。
上記態様では、3次元スキャンデータ入力部の一部を有するもの、全部を有するものの双方が考えられる。3次元スキャンで得られる未処理のデータから、損傷解析に適した3次元スキャンデータを得る処理を端末側で実行できる場合には、3次元スキャンデータ入力部の全部を端末が有していることになるし、3次元スキャンデータを得る処理の一部をサーバで行う場合には、3次元スキャンデータ入力部の一部を端末が有していることになる。
端末は、作業員とのインタフェースとして機能するものであるから、解析結果の表示、損傷解析や損失価格の評価に必要な種々の設定やデータの入力などの機能をさらに有するものとしてもよい。
本発明においては、上述した種々の特徴を必ずしも全て備えている必要はなく、適宜、その一部を省略したり、組み合わせたりして構成してもよい。
本発明は、その他、コンピュータによって損失価格を評価する損失価格評価方法として構成してもよいし、かかる評価をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムとして構成してもよい。また、かかるコンピュータプログラムを記録したCD-R、DVDその他のコンピュータが読み取り可能な記録媒体として構成してもよい。
損失価格評価システムの構成を示す説明図である。 損傷解析の例を示す説明図である。 損傷解析処理のフローチャートである。 面法線ベクトル密度解析処理のフローチャートである。 面法線ベクトル方向解析処理のフローチャートである。 形状比較処理のフローチャートである。 修理費用見積処理のフローチャートである。
図1は、損失価格評価システムの構成を示す説明図である。本実施例においては、損失価格評価システムは、事故によって損傷した車両について、損傷の自動解析を行い、損失価格としての修理費用を見積もるためのシステムとして構築した例を示す。損失価格評価システムは、損傷の自動解析を行い、中古車等の査定を行うためのシステムとすることもできる。
本システムは、タブレットを利用した端末10と、サーバ100とをインターネットその他のネットワークINTで接続して構成されている。両者をまとめてスタンドアロンで稼働するシステムとして構成してもよいし、複数の端末、サーバを接続したシステムとして構成してもよい。
端末10およびサーバ100は、それぞれCPU、メモリ等を備えるコンピュータであり、図中に示す各機能ブロックを実現する。本実施例では、これらの機能ブロックの一部または全部は、それぞれの機能を実現するためのコンピュータプログラムをインストールすることによってソフトウェア的に実現しているが、ハードウェア的に構成してもよい。
端末10の機能ブロックは、それぞれ以下の機能を実現する。
車両データ入力部11は、修理対象となる車両のデータを入力するためのインタフェースとなる。入力するデータとしては、例えば、車両の名称、型式、色、損傷原因、損傷パーツの名称などが考えられる。また、損傷した車両をディジタルカメラで撮影した画像データも含めても良い。
3次元スキャンデータ入力部12は、修理対象となる車両の損傷箇所を含む3次元スキャンの結果を入力する。本実施例では、端末10に、携帯用の3次元スキャナ20を取り付けて車両の3次元スキャンを行うものとした。3次元スキャナは、端末10と別体としてもよい。3次元スキャンデータ入力部12は、3次元スキャナ20からデータを取り込み、後述する損傷解析に利用可能な3次元スキャンデータを生成する。3次元スキャンデータは、スキャンした複数の構成点の3次元座標および隣接する構成点で決まる面の法線ベクトルなどが含まれる。端末10が3次元スキャナ20から得られる未処理のデータを入力し、サーバ100に送信し、サーバ100で3次元座標および面法線ベクトルを得るようにしてもよい。
画面表示部14は、修理費用見積の各処理に必要なインタフェース画面を端末10に表示する。表示すべき画面としては、例えば、先に説明した車両のデータを入力するための画面、損傷解析の結果を表示するための画面などが挙げられる。
送受信部13は、インターネットINTを介してサーバ100とデータの授受を実現する。
サーバ100の機能ブロックについて説明する。
送受信部101は、インターネットINTを介して端末10とデータの授受を実現する。
3次元スキャンデータ記憶部102は、損傷解析等のために3次元スキャンデータを記憶しておく。
車両データ記憶部103は、損傷解析、修理費用見積等のために、車両データ入力部11を介して入力された車両のデータを記憶しておく。
サーバ100に用意されている3つのデータベースは、次のデータを記憶している。
車両3次元形状データベース110は、車両の種類、型式ごとに、損傷を受けていない本来の形状の3次元形状データを記憶している。3次元形状データは、未損傷の車両を3次元スキャンすることにより生成してもよいし、製造販売元が保有する3次元形状データの提供を受けてもよい。3次元形状データには、3次元スキャンした各構成点の3次元座標および面法線ベクトルのデータが含まれる。3次元形状データは、車両全体をひとまとまりのデータとして用意してもよいし、パーツごとにデータを用意してもよい。
車両データベース111は、車両の名称、型式、パーツ構成、パーツ価格、色、車両価格などのデータを記憶している。
費用見積データベース112は、車両の修理費用の見積に使用されるデータを記憶している。かかるデータとしては、板金処理をする際の単位面積当たりの時間単価、パーツの取り外し・組み立てに要する時間や費用、塗装に要する時間や費用などが挙げられる。車両データベース111に記憶されているパーツ構成やパーツ価格を、費用見積データベース112に記憶するようにしてもよい。
本実施例では、車両3次元形状データベース110、車両データベース111、費用見積データベース112を個別のデータベースとして用意しているが、これらの一部または全部を統合したデータベースとしてもよい。
損傷解析部120は、3次元スキャンデータを用いて車両の損傷の程度を解析する。本実施例では、以下に示す3通りの解析を併用するものとした。
面法線ベクトル密度解析部121は、面法線ベクトルを利用し、車両の表面から離れたところに設定された検査面と面法線ベクトルとの交点の密度変化に基づいて損傷を解析する。解析方法については、後述する。
面法線ベクトル方向解析部122は、面法線ベクトルを利用し、車両の表面に設定された基準線に沿った方向の面法線ベクトルの方向の変化に基づいて損傷を解析する。解析方法については、後述する。
原形状比較部123は、損傷した車両の3次元スキャンデータの3次元座標と、損傷を受けていない車両の3次元形状データとの比較に基づいて損傷を解析する。解析方法については、後述する。
損傷解析部120は、これらの3通りの解析による結果を総合的に判断して、損傷を特定することになるが、いずれか一つまたは2つの方法のみを選択するようにしても良い。
解析結果表示部104は、損傷解析の結果を、車両の画像データに重畳して表示する。表示態様は、種々選択可能である。画像データと重畳せず、損傷解析の結果のみを表示するようにしてもよい。また、損傷解析の結果に応じて、損傷箇所だけ着色するなどのように画像データを加工して表示してもよい。
板金処理判断部105は、損傷解析の結果に基づいて、板金処理の要否を判断する。判断の評価基準としては、損傷の面積や凹み量、折れの有無などが考えられる。
修理費用見積部106は、費用見積データベース112を参照し、損傷解析の結果および板金処理の要否に基づいて修理費用の見積を行う。費用の見積は、必ずしも費用見積データベース112を利用する必要はなく、予め用意された計算式によって求めるものとしてもよい。
図2は、損傷解析の例を示す説明図である。
図2(a)は、損傷を受けたパーツの画像である。図中の楕円で囲んだ部分が凹んでいる。
図2(b)は、3次元スキャンデータを示した画像である。面法線ベクトルは表示されていない。3次元スキャンの結果なので、パーツの色等の情報は失われ、形状のみが表されている。図中の楕円で囲んだ部分が凹みの部分である。
図2(c)は、損傷解析の結果を、図2(a)のパーツの画像に重畳して表示した例である。損傷の部分を拡大して示した。図中の白く囲んだ部分が解析によって得られた損傷箇所であることを表している。図2(a)からわかる通り、損傷は、図2(c)の白囲みの部分双方を含む大きさである。損傷解析の工程において、このように複数の損傷箇所が得られたときに、それらを包含する全体を損傷箇所であると判断する処理を組み込んでもよい。
図3は、損傷解析処理のフローチャートである。図1の損傷解析部120および解析結果表示部104が主として実行する処理であり、ハードウェア的にはサーバ100が実行する処理である。
処理を開始すると、サーバ100は、面法線ベクトル密度解析処理(ステップS10)、面法線ベクトル方向解析処理(ステップS11)、形状比較処理(ステップS12)をそれぞれ実行する。これらの3つの処理は、3次元スキャンデータの面法線ベクトルおよび3次元座標を利用して損傷解析を行う処理である。それぞれの処理方法については、後述する。3つの処理の実行順序を変えてもよいし、並行して実行してもよい。
次に、サーバ100は、それぞれの解析結果を重畳し、損傷箇所を特定する(ステップS13)。図中に特定方法を模式的に示した。図中の細い実線、破線、一点鎖線が、それぞれ面法線ベクトル密度解析処理、面法線ベクトル方向解析処理、形状比較処理によって得られた損傷の箇所であるとする。図示するように3通りの方法の結果は、必ずしも完全に一致はしない。そこで、サーバ100は、これらの3通りの方法のいずれにも検出されている部位、即ち、3通りの方法による解析結果が重なっている部位(図中のハッチングを付した領域A1)を、損傷箇所として特定してもよい。また、3通りの方法を包含する領域、即ち図中の太線で囲った領域A2を、損傷箇所として特定してもよい。ステップS13の処理では、作業員の指示等によって、領域A1、領域A2のいずれかを特定するようにしてもよいし、双方を特定するようにしてもよい。
次にサーバ100は、損傷箇所を表示する(ステップS14)。図中に表示画面例を示した。本実施例では、図示するように、車両の画像に、解析結果を重畳して表示する。こうすることにより、正しく解析されているか否かを視覚的に判断しやすくなる利点がある。
画面の右側には、表示メニューを示した。本実施例では、車両の画像、面法線ベクトル密度解析処理による結果(図中には「法線密度」と略して表記してある)、面法線ベクトル方向解析処理による結果(図中には「法線方向」と略して表記してある)、形状比較処理(図中には「形状比較」と略して表記してある)、および総合解析をそれぞれ個別にオン・オフで切り換えられるようにした。総合解析とは、ステップS13で得られる解析結果を意味する。ステップS13に示した領域A1、領域A2を個別にオン・オフ可能としてもよい。
図4は、面法線ベクトル密度解析処理のフローチャートである。損傷解析処理(図3)のステップS10に相当する処理であり、図1の面法線ベクトル密度解析部121が主として実行する処理である。
処理を開始すると、サーバ100は、3次元スキャンデータを読み込む(ステップS20)。3次元スキャンデータには、車両の表面の複数の構成点の3次元座標と、面法線ベクトルが含まれている。
次にサーバ100は、車体表面を設定する(ステップS21)。図中に設定方法を模式的に示した。図示する通り3次元スキャンデータの構成点P1~P14が得られているものとする。サーバ100は、これらの構成点P1~P14との偏差が最小となる位置に車体表面S1を設定する。具体的には、車体表面S1を局所的に平面または予め用意された円弧面などと仮定し、構成点P1~P14から車体表面S1までの距離の平均値が最小となる車体表面S1の位置を見いだせばよい。距離に代えて、変位の二乗を用いても良い。こうすることで、構成点P1~P14に近い位置に車体表面S1を設定することができる。
車体表面S1は、車両の3次元形状データベースから損傷箇所に対応する部位の3次元形状データを取得し、これを上述の方法で配置するようにしてもよい。作業員が、画面内で車体表面S1の位置を指示するようにしてもよい。
車体表面S1が設定されると、サーバ100は、検査面を設定し、面法線ベクトルとの交点を検出する(ステップS22)。検査面S2は、車体表面S1から外側に所定の距離だけ平行移動した面とする。検査面S2と車体表面S1との距離は、予め設定した固定値としてもよい。また、車体表面S1からの距離を複数段階に変化させて、検査面S2を複数設けるようにしてもよい。
図中に検査面と面法線ベクトルとの関係を示した。図示するように、面法線ベクトルn1、n2を延伸することにより検査面S2との交点を求めることができる。交点の密度は、車両の表面の形状に応じて変化する。損傷部分では、車両の表面が凹むため、図中の領域Aに示すように交点の密度が周囲よりも高くなる傾向にある。
サーバ100は、この交点密度に基づいて損傷箇所を特定する(ステップS23)。図の例では、交点の密度が高くなっている領域Aが損傷箇所であると判断することができる。検査面S2と検査面S1との間隔が比較的狭いときは、検査面S2上で特定された領域Aをそのまま損傷箇所であると特定してもよい。また、検査面S2の領域Aを特定した後、ここに交点が存在する面法線ベクトルを特定し、当該面法線ベクトルに隣接する構成点(図中の点P4~P8)を損傷箇所であるというように特定してもよい。
ステップS22、S23の処理においては、損傷に応じた交点の密度の変化が明瞭に表れるよう、面法線ベクトルの傾きに所定の係数を乗じるようにしてもよい。即ち、係数を乗じることにより、3次元スキャンデータから得られる面法線ベクトルの車体表面S1の垂直方向からの傾きを増大させるのである。こうすることにより、見かけ上、損傷の凹み量が増大したのと同様の効果を与えることができ、交点の密度変化を明瞭に認識することができ、損傷箇所を精度良く特定することが可能となる。
図5は、面法線ベクトル方向解析処理のフローチャートである。損傷解析処理(図3)のステップS11に相当する処理であり、図1の面法線ベクトル方向解析部122が主として実行する処理である。
処理を開始すると、サーバ100は、3次元スキャンデータを読み込み(ステップS30)、車体表面を設定する(ステップS31)。これらの処理は、面法線ベクトル密度解析処理(図4)のステップS20、S21と同様である。
サーバ100は、次に方向検査面を設定する(ステップS32)。方向検査面とは、後述する通り、面法線ベクトルの方向の変化を検出するために設定される面である。図中に方向検査面の設定方法を示した。この例では、車両表面S1に対して垂直に交差する方向検査面SNを設定している。車両表面S1と方向検査面SNの交線が、面法線ベクトルの方向の変化を検査するための基準線ということになる。方向検査面SNの方向は、任意に設定可能である。損傷箇所を踏まえて作業員が手作業で設定してもよいし、車両表面S1のいずれかの辺に平行になるように設定してもよい。
サーバ100は、方向検査面上に、面法線ベクトルを投影し、方向の変化に基づいて損傷箇所を特定する(ステップS33)。投影する面法線ベクトルは、方向検査面SN上の構成点または方向検査面SNから所定の距離内にある構成点に関与するものを用いる。図中には、これらの面法線ベクトルを方向検査面SNに投影した状態を示した。車両表面の凹凸や損傷の有無によって、面法線ベクトルの方向は変化する。これらの面法線ベクトルの方向を、方向検査面SNの上下方向、即ち、車両表面に垂直方向を基準とする傾きで表す。図中の面法線ベクトルnvについては、一点鎖線からの傾き角αが方向となる。反時計回りの方向を正とし、時計回りの方向を負で表すものとする。
図の下側に示すように、方向検査面SNの位置に応じて、面法線ベクトルの傾き角αの変化を描くことができる。こうして得られた傾き角αの変化が所定値を超える部分が損傷によって車両表面が変化した部分であると判断することができる。図中のグラフが正から負への変化、または負から正への変化が所定値を超える箇所を抽出し、これらの間に存在する部分を損傷範囲と特定することができる。
ステップS32、S33では、一つの方向検査面SNについての処理を説明した。損傷は線状に生じるものではなく面状に生じるものであるため、ステップS32、S33も2次元的な形状を特定できるように行うことが好ましい。このため、複数の方向検査面を設け、それぞれについて損傷範囲を特定することにより、全体として車両表面S1上の2次元的な広がりおよび凹みを持った損傷形状を特定することができる。複数の方向検査面は、例えば、方向検査面SNに平行に設けてもよいし、これに交差する方向に設けてもよい。方向検査面を多数用い、またその間隔を密にすることにより、3次元的な損傷形状を精度良く検出することが可能となる。
図6は、形状比較処理のフローチャートである。損傷解析処理(図3)のステップS12に相当する処理であり、図1の原形状比較部123が主として実行する処理である。
処理を開始すると、サーバ100は、3次元スキャンデータを読み込む(ステップS40)。また、車両3次元形状データベースから、車両3次元形状データを読み込む(ステップS41)。車両3次元形状データは、未損傷の車両の3次元形状を表すデータである。未損傷の車両全体の3次元形状であってもよいし、損傷したパーツに対応する部位の3次元形状であってもよい。
次に、サーバ100は、車両3次元形状データと、3次元スキャンデータをマッチングする(ステップS42)。図中にマッチングの例を示した。この例では、車両3次元形状データを面SBで表し、3次元スキャンデータを点で表している。径の大きい●は、面SBよりも上側(z正方向)にある点を示し、面SBからの距離を線分で示した。径の小さい点は、面SBよりも下側(z負方向)にある点を示し、面SBからの距離を破線で示した。マッチングは、3次元スキャンデータの各構成点から面SBへの距離の絶対値または二乗値の平均が最小となるように面SBの位置を求めることにより行うことができる。
こうしてマッチングが完了すると、サーバ100は、両者、即ち3次元スキャンデータと面SBの偏差の絶対値(距離)が既定値を超える領域を損傷箇所として特定する(ステップS43)。図中に処理の様子を示した。マッチングが完了しているため、損傷を受けていない部分の3次元スキャンデータの構成点は、面SBに近い位置にあるはずである。面SBからの距離が長い構成点は、損傷箇所であると考えられる。図示するように、面SBからの距離が予め定めた規定値を超える構成点を選択することにより、損傷箇所Bを特定することができる。損傷箇所は、凹みとなることが多いため、面SBよりも下側にある構成点のみを損傷箇所の特定に利用するようにしてもよい。
実施例では、3次元座標のみを車両3次元形状データと比較する例を示した。これに対し、面法線ベクトルを車両3次元形状データと比較するようにしてもよい。例えば、面法線ベクトル密度解析処理と同様の処理を車両3次元形状データに施すことにより、未損傷の車両に対する面法線ベクトルと検査面との交点の密度を知ることができる。かかる結果と、3次元スキャンデータに基づく結果とを比較することにより、損傷箇所と車両本来のデザインとを区分し、損傷箇所を精度良く特定することが可能となる。面法線ベクトル方向解析についても同様である。
以上の図3~6で説明した方法により、車両の損傷箇所を精度良く特定することが可能となる。しかも、本実施例では、3次元スキャンデータを用いているため、損傷箇所の3次元的な形状を把握することが可能である。
損傷箇所を把握すると、その結果に基づいて、修理費用の見積に必要となるパラメータ値を求めることができる。パラメータ値としては、損傷の面積、最大または平均の凹み量、損傷の形状、折れや角の有無などとすることができる。パラメータに応じて、利用する損傷解析の方法を使い分けるようにしてもよい。例えば、損傷の面積は、形状比較処理(図6)の結果を用い、凹み量については、面法線ベクトル密度解析処理(図4)を用いるという使い分けが考えられる。こうすることにより、複数の解析方法のうち、パラメータに応じて最も精度の高いものを利用することができ、全体として損傷解析の精度を向上させることが可能となる。
図7は、修理費用見積処理のフローチャートである。図1の板金処理判断部105および修理費用見積部106が主として実行する処理である。
処理を開始すると、サーバ100は、車両データを読み込む(ステップS50)。読み込むデータとしては、車両名、型式、色などが挙げられる。これらによって、修理の際のパーツの費用などが変わるからである。
そして、サーバ100は、図3で説明した損傷解析で得られた結果を読み込む(ステップS51)。損傷の形状でなく、損傷を表すパラメータ値を読み込むようにしてもよい。
次に、サーバ100は、板金修理の要否を判断する(ステップS52)。板金修理の要否は、種々の評価基準に基づいて判断することができるが、本実施例では、損傷箇所における折れの有無、損傷面積および変形の凹み量を用いて判断するものとした。判断方法を図中に例示した。
損傷箇所に折れがない場合は、比較的軽微な板金処理で修理可能と考えられるため、板金処理を行うものと判断する。損傷箇所の折れの有無は、例えば、面法線ベクトルの方向が所定値を超えて急激に変化している場合には「折れ」がある、というように判断することができる。
損傷箇所に折れがある場合は、次に損傷箇所の面積を基準と比較し、基準よりも小さい場合は、板金処理を行うものと判断する。比較的小さい損傷であるため、パーツの交換をするよりも板金処理で修理した方が安価であると考えられるからである。
損傷箇所の面積が基準以上である時は、変形の凹み量が基準を基準と比較する。凹み量が基準より小さい場合は、板金処理での修理が容易であると考えられるため、板金処理を行うものと判断する。凹み量が基準以上の場合には、損傷が大きく板金処理では修理費用がかかると考えられるため、板金処理は行わず部品交換で修理すべきものと判断する。
ここに示したのは、一例に過ぎず、板金処理の要否は、種々の基準を用いて判断することができる。例えば、板金修理が可能な場合でも、部品取替に要する費用との比較によって、取替と判断するようにしてもよい。
サーバ100は、板金処理の要否が決まると、費用見積データベースを参照して、修理費用の見積を行う(ステップS53)。例えば、部品交換で修理すると判断された箇所については、車両データに基づいて費用見積データベースを参照し、対応するパーツの価格を取得するとともに、その取付に要する作業費を算出することになる。また、板金処理を行うと判断された箇所については、損傷箇所の面積や凹み量に基づいて、板金処理に要する時間を算出し、これに作業の時間単価を乗じることによって修理費用を算出することができる。板金処理の時間単価は、車両の種類などに応じて異なる値としてもよい。また、修理費用は、さらに塗装に要する費用などを考慮して算出してもよい。
以上で説明した実施例によれば、3次元スキャンデータを用いることにより、損傷箇所を精度良く特定することができる。また、その解析結果に基づいて、修理費用を精度良く見積することが可能となる。従来、損傷箇所の評価や修理費用の見積には、作業員の熟練を要していたが、本実施例のシステムを活用すれば、熟練を要さずに、これらを高い精度で安定して求めることが可能となる。
上述の実施例で説明した種々の特徴は全て備えられている必要はなく、適宜、その一部を省略したり組み合わせたりしてもよい。また、本発明は、上述の実施例に限らず、種々の変形例を構成することも可能である。
例えば、損失価格評価システムは、車両を対象とする他、船舶または航空機などを対象としてもよい。
実施例で説明した複数種類の損傷解析方法は、いずれか一つを用いるようにしてもよい。
本発明は、事故等により外部から視認できる変形を伴う損傷を受けた車両等の修理費用の見積もり、または査定価格の評価に利用することができる。
10 :端末
11 :車両データ入力部
12 :3次元スキャンデータ入力部
13 :送受信部
14 :画面表示部
20 :3次元スキャナ
100 :サーバ
101 :送受信部
102 :3次元スキャンデータ記憶部
103 :車両データ記憶部
104 :解析結果表示部
105 :板金処理判断部
106 :修理費用見積部
110 :車両3次元形状データベース
111 :車両データベース
112 :費用見積データベース
120 :損傷解析部
121 :面法線ベクトル密度解析部
122 :面法線ベクトル方向解析部
123 :原形状比較部
110 :車両3次元形状データベース

Claims (6)

  1. 外部から視認できる変形を伴う損傷を受けた移動体について、該損傷による損失価格を評価する損失価格評価システムであって、
    前記移動体の種類を入力する入力部と、
    前記移動体の前記損傷を含む部分を3次元スキャンして、3次元スキャンデータを取得する3次元スキャンデータ入力部と、
    前記損傷に応じて定まり、前記損失価格に影響を与える所定のパラメータ値を、前記3次元スキャンデータに基づいて求める損傷解析部と、
    前記移動体の種類および前記パラメータ値に基づいて、所定の計算式またはデータベースを用いて前記損失価格を評価する損失価格評価部とを備え、
    前記3次元スキャンデータは、前記3次元スキャンによって得られる前記移動体の表面の各構成点の3次元座標と、隣接する複数の構成点によって形成される格子面の面法線ベクトルとを有しており、
    前記損傷解析部は、前記移動体の表面から所定の距離だけ外方向に離れた検査面を設定し、該検査面と前記面法線ベクトルとの交点を求め、該交点の分布に基づいて前記パラメータ値を求める損失価格評価システム。
  2. 請求項1記載の損失価格評価システムであって、さらに、
    前記解析の結果を、前記移動体の該損傷の画像に重畳して表示する解析結果表示部を備える損失価格評価システム。
  3. 請求項1または2記載の損失価格評価システムであって、
    前記損傷の解析結果を用いて、所定の評価基準に基づいて、前記損傷について板金処理の要否を判断する板金処理判断部を有し、
    前記損失価格評価部は、板金処理の要否を踏まえて前記損失価格を評価する損失価格評価システム。
  4. 請求項1~3いずれか記載の損失価格評価システムであって、
    端末とサーバとをネットワークで接続して構成されており、
    前記端末は、
    前記入力部と、
    前記3次元スキャンデータ入力部の一部または全部を有する損失価格評価システム。
  5. コンピュータによって外部から視認できる変形を伴う損傷を受けた移動体について、該損傷による損失価格を評価する修理費用見積方法であって、
    前記コンピュータが実行する工程として、
    前記移動体の種類を入力する入力工程と、
    前記移動体の前記損傷を含む部分を3次元スキャンして、3次元スキャンデータを取得する3次元スキャンデータ入力工程と、
    前記損傷に応じて定まり、前記損失価格に影響を与える所定のパラメータ値を、前記3次元スキャンデータに基づいて求める損傷解析工程と、
    前記移動体の種類および前記パラメータ値に基づいて、所定の計算式またはデータベースを用いて前記損失価格を評価する損失価格評価工程とを備え、
    前記3次元スキャンデータは、前記3次元スキャンによって得られる前記移動体の表面の各構成点の3次元座標と、隣接する複数の構成点によって形成される格子面の面法線ベクトルとを有しており、
    前記損傷解析工程は、前記移動体の表面から所定の距離だけ外方向に離れた検査面を設定し、該検査面と前記面法線ベクトルとの交点を求め、該交点の分布に基づいて前記パラメータ値を求める損失価格評価方法。
  6. コンピュータによって外部から視認できる変形を伴う損傷を受けた移動体について、該損傷による損失価格を評価するためのコンピュータプログラムであって、
    前記移動体の種類を入力する入力機能と、
    前記移動体の前記損傷を含む部分を3次元スキャンして、3次元スキャンデータを取得する3次元スキャンデータ入力機能と、
    前記損傷に応じて定まり、前記損失価格に影響を与える所定のパラメータ値を、前記3次元スキャンデータに基づいて求める損傷解析機能と、
    前記移動体の種類および前記パラメータ値に基づいて、所定の計算式またはデータベースを用いて前記損失価格を評価する損失価格評価機能とをコンピュータによって実現し、
    前記3次元スキャンデータは、前記3次元スキャンによって得られる前記移動体の表面の各構成点の3次元座標と、隣接する複数の構成点によって形成される格子面の面法線ベクトルとを有しており、
    前記損傷解析機能は、前記移動体の表面から所定の距離だけ外方向に離れた検査面を設定し、該検査面と前記面法線ベクトルとの交点を求め、該交点の分布に基づいて前記パラメータ値を求める機能であるコンピュータプログラム。
JP2017233311A 2017-12-05 2017-12-05 損失価格評価システム Active JP7228951B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017233311A JP7228951B2 (ja) 2017-12-05 2017-12-05 損失価格評価システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017233311A JP7228951B2 (ja) 2017-12-05 2017-12-05 損失価格評価システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019101849A JP2019101849A (ja) 2019-06-24
JP7228951B2 true JP7228951B2 (ja) 2023-02-27

Family

ID=66973818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017233311A Active JP7228951B2 (ja) 2017-12-05 2017-12-05 損失価格評価システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7228951B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7427219B2 (ja) * 2019-10-08 2024-02-05 有限会社シャルム 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
JP7390856B2 (ja) * 2019-10-25 2023-12-04 損害保険ジャパン株式会社 修理金額算出システム及び修理金額算出方法
JPWO2021230249A1 (ja) * 2020-05-13 2021-11-18
JP2022037326A (ja) * 2020-08-25 2022-03-09 株式会社オプティム プログラム、方法、及びシステム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004318667A (ja) 2003-04-18 2004-11-11 Tsubasa System Co Ltd 損傷解析支援システム
US20170148102A1 (en) 2015-11-23 2017-05-25 CSI Holdings I LLC Damage assessment and repair based on objective surface data
US9824453B1 (en) 2015-10-14 2017-11-21 Allstate Insurance Company Three dimensional image scan for vehicle

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003048521A (ja) * 2001-08-06 2003-02-18 Kaoru Adachi 自動車車体映像計測システム
JP2016020891A (ja) * 2014-06-20 2016-02-04 株式会社リコー 形状計測システムおよび撮像装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004318667A (ja) 2003-04-18 2004-11-11 Tsubasa System Co Ltd 損傷解析支援システム
US9824453B1 (en) 2015-10-14 2017-11-21 Allstate Insurance Company Three dimensional image scan for vehicle
US20170148102A1 (en) 2015-11-23 2017-05-25 CSI Holdings I LLC Damage assessment and repair based on objective surface data

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019101849A (ja) 2019-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7228951B2 (ja) 損失価格評価システム
CN113125458B (zh) 钢结构涂层状态的检查与评估方法及系统
US9488589B2 (en) Mapping damaged regions on objects
US9734403B2 (en) Augmented reality display of dynamic target object information
US8922647B2 (en) Projection aided feature measurement using uncalibrated camera
JP4885584B2 (ja) レンジファインダ校正方法及び装置
KR101811696B1 (ko) 3차원 스캐닝 장치 및 3차원 스캐닝 방법
JP2016091053A (ja) 情報処理装置および容器形状の推定方法、ワークピッキングシステム、プログラム
JP2014013147A5 (ja)
JP7095232B2 (ja) 作業支援システム、作業支援方法及び作業支援プログラム
US11446822B2 (en) Simulation device that simulates operation of robot
JP2019518276A (ja) 破損分析装置及び方法
EP2924612A1 (en) Object detection device, object detection method, and computer readable storage medium comprising object detection program
US10002437B2 (en) Method and electronic device of identifying redundant data
CN110796709A (zh) 车架号尺寸获取方法、装置、计算机设备和存储介质
KR102634601B1 (ko) 3차원 깊이센서를 활용한 부재 용접방법
CN113032272A (zh) 自动泊车系统试验评价方法、装置、设备及存储介质
WO2019053468A1 (en) DAMAGE REPAIR AND DETECTION SYSTEM
JP6801366B2 (ja) 線幅測定方法、線幅測定プログラム、記憶媒体及び情報処理装置
CN116972754A (zh) 一种钢筋焊缝检测方法及系统
US11010634B2 (en) Measurement apparatus, measurement method, and computer-readable recording medium storing measurement program
JP2007003229A (ja) 非接触計測データの解析システム
JP2022166662A (ja) ワークの基準座標を設定する方法および工作機械
Schimpf Objective surface inspection and semi-automated material removal for metal castings
JP2010271305A (ja) 金属板の面歪みの評価方法、金属板の面歪みの評価値演算装置及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211004

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211013

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211101

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20211227

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20220225

C116 Written invitation by the chief administrative judge to file amendments

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C116

Effective date: 20220308

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20220308

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20220412

C092 Termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C092

Effective date: 20220530

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20220704

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20221004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221114

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20221124

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20221219

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20230126

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20230126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7228951

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150