JP7228840B2 - 解析装置、解析方法及び解析プログラム - Google Patents

解析装置、解析方法及び解析プログラム Download PDF

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本発明は、解析装置、解析方法及び解析プログラムに関する。
無線通信システムの高速化が進むにつれて、装置から発生する電磁界を適切に解析する必要性が高まっている。例えば、FDTD法(Finite-difference time-domain method)は、解析領域を多数のブロック(セル)に分割し、マクスウェル方程式を用いて、ブロックごとに予め定められた繰り返し回数まで電界と磁界を時間更新していく電磁界解析手法である。
FDTD法では、電界と磁界の時間更新を行うときに、前時間ステップにおける電界と磁界、及びブロックごとの導電率や透磁率などの媒質定数を用いる。そのため、電磁界解析のための計算には、ブロック数に応じた電界、磁界、媒質定数を保持するためのメモリが必要である(例えば、特許文献1~4参照)。
特開2012-003546号公報 特開2014-006851号公報 特開2015-022693号公報 特開2017-011518号公報
従来、FDTD法には、ブロックごとに媒質定数を設定されたモデルが複数ある場合、モデルごとに媒質定数をメモリなどの記憶部から読出し、初期(0時刻)から電磁界の時間更新をやり直さなければならないため、長時間を要するという問題があった。
本発明は、データを記憶する記憶部からのデータの読出しを伴う計算時間を短縮させることができる解析装置、解析方法及び解析プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる解析装置は、FDTD法を用いて電磁界解析を行う解析装置において、複数のモデルそれぞれに対してブロックごとに定められた媒質定数を記憶する記憶部と、前記記憶部が記憶している媒質定数を用いてブロックごとに電磁界成分を計算する計算部と、解析対象となる有限領域を、複数のモデル間で媒質定数が共通である複数のブロックからなる共通部分と、モデルごとに媒質定数が異なる複数のブロックからなる非共通部分とに領域分割する領域分割部と、前記共通部分に対する媒質定数を前記記憶部から1回読出すことにより、前記計算部が前記共通部分に対する電磁界成分を複数のモデルに対して更新する計算を行い、前記非共通部分に対する媒質定数を前記記憶部からモデルごとに読出すことにより、前記計算部が前記非共通部分に対する電磁界成分をモデルごとに更新する計算を行うように制御する制御部とを有することを特徴とする。
また、本発明の一態様にかかる解析方法は、コンピュータがFDTD法を用いて電磁界解析を行う解析方法において、解析対象となる有限領域を、複数のモデル間で媒質定数が共通である複数のブロックからなる共通部分と、モデルごとに媒質定数が異なる複数のブロックからなる非共通部分とに領域分割する領域分割工程と、複数のモデルそれぞれに対してブロックごとに定められた媒質定数を記憶する記憶部から前記共通部分に対する媒質定数を1回読出すことにより、前記共通部分に対する電磁界成分を複数のモデルに対して計算し、前記非共通部分に対する媒質定数を前記記憶部からモデルごとに読出すことにより、前記非共通部分に対する電磁界成分をモデルごとに計算する計算工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の一態様にかかる解析プログラムは、上述した解析装置の各部としてコンピュータを機能させる。
本発明によれば、データを記憶する記憶部からのデータの読出しを伴う計算時間を短縮させることができる。
(a)は、屋内に人がいない場合の解析領域を多数のブロックに分割した状態を例示する図である。(b)は、屋内に人がいる場合の解析領域を多数のブロックに分割した状態を例示する図である。 2つのモデルを用いて解析領域に対する電磁界を解析する方法の第1例を模式的に示す図である。 図2に示した電磁界を解析する方法を実施するために解析装置が行う処理例を示すフローチャートである。 2つのモデルを用いて解析領域に対する電磁界を解析する方法の第2例を模式的に示す図である。 図4に示した電磁界を解析する方法を実施するために解析装置が行う処理例を示すフローチャートである。 一実施形態にかかる解析装置が有する機能を例示するブロック図である。 2つのモデルを用いて解析領域に対する電磁界を解析装置が解析する方法を模式的に示す図である。 図7に示した電磁界を解析する方法を実施するために解析装置が行う処理例を示すフローチャートである。 一実施形態にかかる解析装置のハードウェア構成例を示す図である。
以下に、FDTD法を用いた電磁界解析例を説明する。図1は、屋内(室内)における人(人体)の有無による電波伝搬特性の差を比較するために、FDTD法を用いる場合の解析領域を多数のブロックに分割した状態を例示する図である。図1(a)は、屋内に人がいない場合の解析領域を多数のブロックに分割した状態を例示する図である。図1(b)は、屋内に人がいる場合の解析領域を多数のブロックに分割した状態を例示する図である。
図1(a)に示すように、解析領域1は、例えば室内の空間を多数のブロック2によって分割されている。ブロック2は、それぞれ媒質定数がモデルごとに設定されている。また、解析領域1は、周囲に吸収境界条件を設定された解析対象であり、ブロック2の数が有限となっている。
解析領域1には、例えば上方の1つの角に電磁界の送信点となる波源3が設けられているとする。解析領域1においては、媒質定数が均一である場合には、波源3を中心とする球面状(電界強度コンター図では放射状)に電波が伝搬されることとなる。また、室内において固定されている物体についての媒質定数は変化しないとする。
一方、解析領域1内に人がいる場合には、人の位置や姿勢によって解析領域1内の電磁界特性(電波伝搬における遮蔽など)が変化する。人の媒質定数が人の周囲の媒質定数とは異なるためである。
また、室内に人が存在している解析領域1に対して複数のモデルを適用する場合、複数のモデルそれぞれに用いられる媒質定数は、大部分のブロック2においてほぼ共通である。
例えば、図1(b)に示すように、解析領域1は、複数のモデルそれぞれに用いられる媒質定数が共通である共通部分4と、複数のモデルそれぞれに用いられる媒質定数がモデルごとに異なる非共通部分5とに領域分割することが可能である。ここで、共通部分4は、人等がいない領域に相当する。また、非共通部分5は、人等が占有している領域に相当する。
次に、複数のモデルを用いて解析領域1に対する電磁界を解析する方法について説明する。ここでは、例えばコンピュータを解析装置として用いることとする。
図2は、2つのモデルを用いて解析領域1に対する電磁界を解析する方法の第1例を模式的に示す図である。図2に示すように、まず、解析装置は、ブロックごとに定められた第1モデルに対する媒質定数をメモリから読出し、第1モデルを用いてブロックごとに電界及び磁界を計算する。そして、解析装置は、第1モデルを用いて各ブロックの電磁界を所定の時間間隔で更新する計算を行う。このとき、解析装置は、電磁界の更新を行うごとに媒質定数をメモリから読出す。
解析装置は、第1モデルの計算が終了すると、ブロックごとに定められた第2モデルに対する媒質定数をメモリから読出し、第2モデルを用いてブロックごとに電界及び磁界を計算する。そして、解析装置は、第2モデルを用いて各ブロックの電磁界を所定の時間間隔で更新する計算を行う。このとき、解析装置は、電磁界の更新を行うごとに媒質定数をメモリから読出す。
このように、解析装置は、複数のモデルを用いて電磁界を解析する場合、例えば単一のモデルごとに計算を終了させる。そして、解析装置は、各モデルにおいて、媒質定数をメモリから読出し、電界・磁界の更新を行う。
図2に示した例では、モデル数をM、各モデルの収束までのタイムステップ数をT、各モデルのブロック数をNとすると、媒質定数をメモリから読出すためにメモリにアクセスする回数は、M×T×N(回)となる。
図3は、図2に示した電磁界を解析する方法を実施するために解析装置が行う処理例を示すフローチャートである。
まず、解析装置は、計算対象モデルを更新し(S100)、3次元(i,j,k)絶対座標値をモデルに対して入力する(S102)。
ここで、iはx軸インデックス(i=1・・・Nx)、jはy軸インデックス(j=1・・・Ny)、kはz軸インデックス(k=1・・・Nz)であるとする。
次に、解析装置は、各座標値に対応する媒質定数を例えば以下のように割当てる(S104)。
W(1,1,1)=ε(air)
W(1,1,2)=ε(Glass)
W(1,1,3)=ε(air)
W(1,1,4)=ε(air)
W(1,2,1)=ε(人体)



W(Nz,Ny,Nz)=ε(air)
そして、解析装置は、時間ステップの更新を行う(S106)。次に、解析装置は、計算対象ブロックの媒質定数の読出しを行う(S108)。このとき、解析装置は、上述した各座標値に対応する媒質定数を読出す。
続けて、解析装置は、前時間ステップの電磁界成分を読込み(S110)、電磁界成分の計算・更新(S112)を行った後、全ブロックの計算が終了したか否かを判定する(S114)。解析装置は、全ブロックの計算が終了したと判定した場合(S114:Yes)にはS116の処理に進み、全ブロックの計算が終了していないと判定した場合(S114:No)にはS108の処理に戻る。
S116の処理において、解析装置は、電界成分計算が収束したか否かを判定する。解析装置は、電界成分計算が収束したと判定した場合(S116:Yes)にはS118の処理に進み、電界成分計算が収束していないと判定した場合(S116:No)にはS106の処理に戻る。
S118の処理において、解析装置は、全モデルについて計算を終了したか否かを判定する。解析装置は、全モデルについて計算を終了したと判定した場合(S118:Yes)には処理を終了し、全モデルについて計算を終了していないと判定した場合(S118:No)にはS100の処理に戻る。
図4は、2つのモデルを用いて解析領域1に対する電磁界を解析する方法の第2例を模式的に示す図である。図4に示すように、解析装置は、複数のモデルを用いて電磁界を解析する場合に、全モデルの媒質定数をメモリから読出し、各時間ステップにおいて全モデルの電界・磁界を順次に更新する計算を行ってもよい。このとき、解析装置は、電磁界の更新を行うごとに全モデルの媒質定数をメモリから読出す。
図4に示した例では、モデル数をM、各モデルの収束までのタイムステップ数をT、各モデルのブロック数をNとすると、媒質定数をメモリから読出すためにメモリにアクセスする回数は、M×T×N(回)となる。
図5は、図4に示した電磁界を解析する方法を実施するために解析装置が行う処理例を示すフローチャートである。
まず、解析装置は、全計算モデルの読込を行い(S200)、各モデルの3次元(i,j,k)絶対座標値をモデルそれぞれに対して入力する(S202)。
ここで、iはx軸インデックス(i=1・・・Nx)、jはy軸インデックス(j=1・・・Ny)、kはz軸インデックス(k=1・・・Nz)であるとする。
次に、解析装置は、各モデルの各座標値に対応する媒質定数をそれぞれ以下のように割当てる(S204)。
例えば、解析装置は、第1モデルに対して以下の媒質定数を割当てる。
(1,1,1)=ε(air)
(1,1,2)=ε(Glass)
(1,1,3)=ε(air)
(1,1,4)=ε(air)
(1,2,1)=ε(人体)



(Nz,Ny,Nz)=ε(air)
また、解析装置は、例えば第2モデルに対して以下の媒質定数を割当てる。
(1,1,1)=ε(Glass)
(1,1,2)=ε(Glass)
(1,1,3)=ε(air)
(1,1,4)=ε(air)
(1,2,1)=ε(人体)



(Nz,Ny,Nz)=ε(人体)
なお、解析装置は、モデルがM個である場合には、例えばWM(Nz,Ny,Nz)=ε(Glass)などを割当てる。
そして、解析装置は、時間ステップの更新を行う(S206)。次に、解析装置は、計算対象ブロックの媒質定数の読出しを行う(S208)。このとき、解析装置は、上述した各モデルの各座標値に対応する媒質定数を読出す。
続けて、解析装置は、前時間ステップの電磁界成分を読込み(S210)、電磁界成分の計算・更新(S212)を行った後、各モデルにおける全ブロックの計算が終了したか否かを判定する(S214)。解析装置は、各モデルにおける全ブロックの計算が終了したと判定した場合(S214:Yes)にはS216の処理に進み、各モデルにおける全ブロックの計算が終了していないと判定した場合(S214:No)にはS208の処理に戻る。
S216の処理において、解析装置は、電界成分計算が収束したか否かを判定する。解析装置は、電界成分計算が収束したと判定した場合(S216:Yes)には処理を終了し、電界成分計算が収束していないと判定した場合(S216:No)にはS206の処理に戻る。
次に、データを記憶する記憶部からのデータの読出しを伴う計算時間を短縮させ、複数のモデルを用いて解析領域1に対する電磁界を解析する解析装置について説明する。
図6は、一実施形態にかかる解析装置10が有する機能を例示するブロック図である。図6に示すように、解析装置10は、記憶部11、パラメータ設定部12、配列初期化部13、配列データ読取部14、計算部15、領域分割部16及び制御部17を有し、FDTD法を用いて電磁界解析を行う。例えば、解析装置10は、複数のモデルを用いて解析領域1に対する電磁界を解析する。
記憶部11は、解析空間情報記憶部110及びブロックモデル記憶部112を有し、例えばバス100及びバス102を介してデータの読込み(書込み)及び読出しを可能にされたメモリなどによって構成されている。また、記憶部11は、計算部15及び領域分割部16が処理した結果も記憶するようにされている。
解析空間情報記憶部110は、解析領域1に関する情報を記憶する。例えば、解析空間情報記憶部110は、上述したブロック2それぞれの媒質定数をモデルごとに記憶する。ブロックモデル記憶部112は、例えば上述した第1モデル及び第2モデルなどの複数のモデルを記憶する。
パラメータ設定部12は、解析を行うための解析領域1に対する解析空間サイズ、ブロック(セル)サイズ、離散時間間隔の定義、解析モデル(アンテナや空間の条件等)の設定を行い、バス100を介して設定値を記憶部11に記憶させる。
配列初期化部13は、解析を行うために必要なサイズの配列を、解析空間の電界及び磁界を算出するために確保し、バス100を介して記憶部11に記憶させる。
配列データ読取部14は、算出に用いる配列データを読取り、バス100を介して記憶部11に記憶させる。
計算部15は、電界成分計算部150、電界吸収境界条件計算部152、磁界成分計算部154、及び磁界吸収境界条件計算部156を有する。
電界成分計算部150は、解析空間情報記憶部110からブロックごとに媒質定数を読出し、ブロックモデル記憶部112から読出したモデルごとに各ブロック2に対する電界成分を計算し、バス102を介して計算結果を記憶部11に記憶させる。
電界吸収境界条件計算部152は、解析領域1における電界成分の吸収境界条件を算出し、電界成分計算部150が算出した電界成分に対して吸収境界条件を適用する計算を行い、バス102を介して計算結果を記憶部11に記憶させる。
磁界成分計算部154は、解析空間情報記憶部110からブロックごとに媒質定数を読出し、ブロックモデル記憶部112から読出したモデルごとに各ブロック2に対する磁界成分を計算し、バス102を介して計算結果を記憶部11に記憶させる。
磁界吸収境界条件計算部156は、解析領域1における磁界成分の吸収境界条件を算出し、磁界成分計算部154が算出した磁界成分に対して吸収境界条件を適用する計算を行い、バス102を介して計算結果を記憶部11に記憶させる。
領域分割部16は、解析対象となる有限領域である解析領域1を、複数のモデル間で媒質定数が共通である複数のブロック2からなる共通部分と、モデルごとに媒質定数が異なる複数のブロック2からなる非共通部分とに領域分割し、バス102を介して領域分割した結果を記憶部11に記憶させる。
制御部17は、バス102を介して記憶部11、計算部15及び領域分割部16を制御する。例えば、制御部17は、上述した共通部分に対する媒質定数を記憶部11から1回読出すことにより、計算部15が共通部分に対する電磁界成分を複数のモデルに対して更新する計算を行うように制御する。また、制御部17は、上述した非共通部分に対する媒質定数を記憶部11からモデルごとに読出すことにより、計算部15が非共通部分に対する電磁界成分をモデルごとに更新する計算を行うように制御する。
次に、図7,8を用いて解析装置10の具体的な動作例について説明する。図7は、2つのモデルを用いて図1(b)に示した解析領域1に対する電磁界を解析装置10が解析する方法を模式的に示す図である。
図7に示すように、解析装置10は、複数のモデルを用いて電磁界を解析する場合に、全モデルの媒質定数をメモリから読出し、各時間ステップにおいて全モデルの電界・磁界を順次に更新する計算を行う。このとき、解析装置10は、波源3(図1(b)参照)を基準点として、全モデルにおける共通部分4の各ブロック2に対する媒質定数をメモリからなる記憶部11から1回読出し、モデルごとに非共通部分5の各ブロック2に対する媒質定数を記憶部11から読出す。また、解析装置10は、電磁界の更新を行うごとに、媒質定数をメモリから読出す。
つまり、解析装置10は、モデル数が複数であっても、共通部分4に対する媒質定数をメモリから1回読出し、非共通部分5に対する媒質定数のみをモデルごとにメモリから読出して電磁界の計算を行う。
このとき、制御部17(図6)は、共通部分4及び非共通部分5に対し、互いの境界面における境界条件を共通にするように制御する。また、計算部15は、モデルごとに並列させて電磁界成分を計算する。
図8は、図7に示した電磁界を解析する方法を実施するために解析装置10が行う処理例を示すフローチャートである。
まず、解析装置10は、全計算モデルの読込を行い(S300)、各モデルの3次元(i,j,k)絶対座標値をモデルそれぞれに対して入力する(S302)。
ここで、iはx軸インデックス(i=1・・・Nx)、jはy軸インデックス(j=1・・・Ny)、kはz軸インデックス(k=1・・・Nz)であるとする。
次に、解析装置10は、各モデルの各座標値に対応する媒質定数をそれぞれ以下のように割当てる(S304)。
例えば、解析装置10は、座標値に基づいて共通部分4(図1(b))に対して以下の媒質定数を割当てる。
W(1,1,2)=ε(Glass)
W(1,1,3)=ε(air)
W(1,1,4)=ε(air)


また、解析装置10は、座標値に基づいて非共通部分5に対して以下の媒質定数を割当てる。例えば、解析装置10は、非共通部分5の第1モデルに対して以下の媒質定数を割当てる。
(1,1,1)=ε(air)



(Nz,Ny,Nz)=ε(air)
また、解析装置は、座標値に基づいて非共通部分5の第2モデルに対して以下の媒質定数を割当てる。
(1,1,1)=ε(Glass)



(Nz,Ny,Nz)=ε(人体)
なお、解析装置10は、モデルがM個である場合には、例えばWM(Nz,Ny,Nz)=ε(Glass)などを割当てる。
次に、解析装置10は、領域分割部16が媒質定数に基づいて共通部分4と非共通部分5とを領域分割する(S306)。
そして、解析装置10は、時間ステップの更新を行う(S308)。次に、解析装置10は、前時間ステップの電磁界成分を読込み(S310)、共通部分4に対する電磁界成分の計算・更新(S312)を行った後、共通部分4と非共通部分5との境界条件を評価周波数と媒質定数に基づいて共有(共通化)する(S314)。
次に、解析装置10は、非共通部分5に対する電磁界成分の計算・更新(S316)を行った後、共通部分4と非共通部分5との境界条件を評価周波数と媒質定数に基づいて共有(共通化)する(S318)。
その後、S320の処理において、解析装置10は、電界成分計算が収束したか否かを判定する。解析装置10は、電界成分計算が収束したと判定した場合(S320:Yes)には処理を終了し、電界成分計算が収束していないと判定した場合(S320:No)にはS308の処理に戻る。
このように、解析装置10は、共通部分4に対する媒質定数の記憶部11からの読出しを複数モデルでまとめて1回とし、電磁界の時間更新を並列計算して、記憶部11に対するアクセス回数を減少させ、記憶部11からのデータの読出しを伴う計算時間を短縮させる。
なお、非共通部分5の媒質が完全導体である場合、又は、評価周波数帯が第5世代移動通信(5G)候補周波数帯であって非共通部分5の媒質が人体程度の複素誘電率である場合においては、解析装置10は、共通部分4と非共通部分5との境界条件のみを考慮し、非共通部分5の内部の電磁界計算を省略してもよい。
なお、解析装置10が有する各機能は、それぞれ一部又は全部がハードウェアによって構成されてもよいし、CPU等のプロセッサが実行するプログラムとして構成されてもよい。
すなわち、本発明にかかる解析装置10は、コンピュータとプログラムを用いて実現することができ、プログラムを記憶媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
図9は、一実施形態にかかる解析装置10のハードウェア構成例を示す図である。図9に示すように、解析装置10は、例えば入力部20、出力部21、通信部22、CPU23、メモリ24及びHDD25がバス26を介して接続され、コンピュータとしての機能を備える。また、解析装置10は、記憶媒体27との間でデータを入出力することができるようにされている。
入力部20は、例えばキーボード及びマウス等である。出力部21は、例えばディスプレイなどの表示装置である。通信部22は、例えば有線及び無線のネットワークインターフェースである。
CPU23は、解析装置10を構成する各部を制御し、上述した計算等を行う。メモリ24及びHDD25は、データを記憶する記憶部11を構成する。特に、メモリ24は、上述した計算に用いる各データを記憶する。記憶媒体27は、解析装置10が有する機能を実行させる解析プログラム等を記憶可能にされている。なお、解析装置10を構成するアーキテクチャは図9に示した例に限定されない。
以上述べた実施形態は、本発明の実施形態を例示的に示すものであって、限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様でも実施することができる。
1・・・解析領域、2・・・ブロック、3・・・波源、4・・・共通部分、5・・・非共通部分、10・・・解析装置、11・・・記憶部、12・・・パラメータ設定部、13・・・配列初期化部、14・・・配列データ読取部、15・・・計算部、16・・・領域分割部、17・・・制御部、20・・・入力部、21・・・出力部、22・・・通信部、23・・・CPU、24・・・メモリ、25・・・HDD、26・・・バス、27・・・記憶媒体、110・・・解析空間情報記憶部、112・・・ブロックモデル記憶部、150・・・電界成分計算部、152・・・電界吸収境界条件計算部、154・・・磁界成分計算部、156・・・磁界吸収境界条件計算部

Claims (7)

  1. FDTD法を用いて電磁界解析を行う解析装置において、
    複数のモデルそれぞれに対してブロックごとに定められた媒質定数を記憶する記憶部と、
    前記記憶部が記憶している媒質定数を用いてブロックごとに電磁界成分を計算する計算部と、
    解析対象となる有限領域を、複数のモデル間で媒質定数が共通である複数のブロックからなる共通部分と、モデルごとに媒質定数が異なる複数のブロックからなる非共通部分とに領域分割する領域分割部と、
    前記共通部分に対する媒質定数を前記記憶部から1回読出すことにより、前記計算部が前記共通部分に対する電磁界成分を複数のモデルに対して更新する計算を行い、前記非共通部分に対する媒質定数を前記記憶部からモデルごとに読出すことにより、前記計算部が前記非共通部分に対する電磁界成分をモデルごとに更新する計算を行うように制御する制御部と
    を有することを特徴とする解析装置。
  2. 前記制御部は、
    前記共通部分及び前記非共通部分に対し、互いの境界面における境界条件を共通にするように制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の解析装置。
  3. 前記計算部は、
    モデルごとに並列させて電磁界成分を計算すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の解析装置。
  4. コンピュータがFDTD法を用いて電磁界解析を行う解析方法において、
    解析対象となる有限領域を、複数のモデル間で媒質定数が共通である複数のブロックからなる共通部分と、モデルごとに媒質定数が異なる複数のブロックからなる非共通部分とに領域分割する領域分割工程と、
    複数のモデルそれぞれに対してブロックごとに定められた媒質定数を記憶する記憶部から前記共通部分に対する媒質定数を1回読出すことにより、前記共通部分に対する電磁界成分を複数のモデルに対して計算し、前記非共通部分に対する媒質定数を前記記憶部からモデルごとに読出すことにより、前記非共通部分に対する電磁界成分をモデルごとに計算する計算工程と
    を含むことを特徴とする解析方法。
  5. 前記計算工程は、
    前記共通部分及び前記非共通部分に対し、互いの境界面における境界条件を共通にして電磁界成分を計算すること
    を特徴とする請求項4に記載の解析方法。
  6. 前記計算工程は、
    モデルごとに並列させて電磁界成分を計算すること
    を特徴とする請求項4又は5に記載の解析方法。
  7. 請求項1~3のいずれか1項に記載の解析装置の各部としてコンピュータを機能させるための解析プログラム。
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