JP7228074B1 - 遠隔制御方法、遠隔制御装置、及び遠隔制御プログラム - Google Patents

遠隔制御方法、遠隔制御装置、及び遠隔制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】空調機との間で双方向にデータ通信を行うことができない場合であっても、空調機の稼働状態を推定する。【解決手段】スマートリモコン1は、エアコン2が設置された室内の室内温度、及び室内温度の測定前に測定された基準室内温度と室内温度との差分を表す室内温度変化量を含む基本データを用いた機械学習によって得られた予測モデルを用いて、基本データからエアコン2の稼働状態を推定し、スマートリモコン1からエアコン2への方向しか通信することができない単方向の赤外線通信を用いて、推定したエアコン2の稼働状態に応じた節電制御を実行する。【選択図】図1

Description

本開示は、空調機に対して赤外線方式で制御を行う遠隔制御方法、遠隔制御装置、及び遠隔制御プログラムに関する。
通信回線に接続されたスマートリモコンを用いて住宅内の空調機を遠隔制御する方法が従来から知られており、例えば特許文献1には、ユーザがスマートフォンからスマートリモコンに指示を送信すると、スマートリモコンが受信した指示に応じた制御データを空調機に送信して空調機の制御を行う空気調和システムが開示されている。
特開2017-207254号公報
特許文献1に記載される従来技術は、空調機とスマートリモコンの通信方式にECHONETLite(登録商標)を用いてデータ通信を行っている。ECHONETLiteでは空調機とスマートリモコンとの間で双方向にデータ通信が可能である。したがって、ECHONETLite方式に対応したスマートリモコンは、空調機の電源状態や、空調機が冷房、暖房、及び除湿等のうちどのような種類の運転を行っているのかといった動作モードや、風量及び温度等の条件設定を事前に空調機から取得して、現在の空調機の稼働状態から相対的な運転指示を行うことができる。
しかしながら、ユーザが使用している空調機のスマートリモコンが、必ずしもECHONETLite方式に対応しているとは限らない。例えば空調機のスマートリモコンが赤外線方式である場合、赤外線方式ではデータの送信方向がスマートリモコンから空調機への単方向に限定されるため、スマートリモコンは空調機の現在の稼働状態を取得することができない。換言すれば、遠隔地にいるユーザも空調機における現在の稼働状態を知ることができない。
このように、空調機の制御に赤外線方式のスマートリモコンを用いる場合、スマートリモコンは、空調機における現在の稼働状態を把握していないユーザの指示に従って空調機の制御を行うことになる。したがって、例えば節電を目的としたデマンドレスポンス(Demand Response:DR)制御を行わなければならない状況であっても、ユーザの指示に対応した制御データをそのまま空調機に送信した場合、例えば停止していた空調機の電源をオンにしたり、消費電力量が増加する方向に設定温度を設定したりといった、空調機に対して節電に反する運転を実行させてしまうことがあるといった問題が生じる。
本開示は上記事実を鑑みてなされたものであり、空調機との間で双方向にデータ通信を行うことができない場合であっても、空調機の稼働状態を推定することができる遠隔制御方法、遠隔制御装置、及び遠隔制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1態様に係る遠隔制御方法は、空調機が設置された室内の室内温度、及び前記室内温度の測定前に測定された予め定めた時点における基準室内温度と前記室内温度との差分を表す室内温度変化量を含む基本データを用いた機械学習によって得られた予測モデルを用いて、前記基本データから前記空調機の稼働状態を推定し、前記空調機への指示の送信は行うことができるが、指示に対する前記空調機からの応答は受信することができない単方向の赤外線通信を用いて、推定した前記空調機の稼働状態に対して予め対応付けられている指示を前記空調機に送信する制御を含む処理をコンピュータが実行する。
第2態様に係る遠隔制御方法は、第1態様に係る遠隔制御方法において、前記機械学習が、前記基本データに対して前記室内温度を測定した時点における前記空調機の稼働状態をラベル付けした教師データを用いて、前記基本データと前記空調機の稼働状態との関係を学習する教師あり機械学習である。
第3態様に係る遠隔制御方法は、第2態様に係る遠隔制御方法において、前記基本データは、前記室内温度と前記室内温度変化量に加え、更に、前記室内の室内湿度、前記室内の室内照度、前記室内に居住するユーザの位置情報、及び前記空調機の消費電力量の少なくとも1つを含む。
第4態様に係る遠隔制御方法は、第3態様に係る遠隔制御方法において、前記予測モデルは、前記基本データと、前記室内温度及び前記室内照度を用いて算出されるデータである拡張データと、に対して前記空調機の稼働状態をラベル付けした教師データによる教師あり機械学習で得られたモデルであり、前記予測モデルを用いて、前記基本データ及び前記拡張データから前記空調機の稼働状態を推定する処理をコンピュータが実行する。
第5態様に係る遠隔制御方法は、第4態様に係る遠隔制御方法において、前記拡張データは、前記室内温度から、前記空調機の稼働状態の推定当日における基準時刻に測定された前記室内温度を引いた基準時刻温度差、前記室内における最高温度から前記室内における最低温度を引いた差分に対する、前記室内温度から前記最低温度を引いた差分の割合である規格化温度、予め定めた規定時間帯に測定された各々の前記室内温度から得られる統計室内温度、前記室内における最高照度から前記室内における最低照度を引いた差分に対する、前記室内照度から前記最低照度を引いた差分の割合である規格化照度、及び前記規定時間帯に測定された各々の前記室内照度から得られる統計室内照度の少なくとも1つを含む。
第6態様に係る遠隔制御方法は、第5態様に係る遠隔制御方法において、前記統計室内温度として、前記規定時間帯に測定された前記室内温度の平均値である平均室内温度、前記規定時間帯に測定された前記室内温度の最高値である最高室内温度、及び前記規定時間帯に測定された前記室内温度の最低値である最低室内温度の少なくとも1つを含み、前記統計室内照度として、前記規定時間帯に測定された前記室内照度の平均値である平均室内照度、前記規定時間帯に測定された前記室内照度の最高値である最高室内照度、及び前記規定時間帯に測定された前記室内照度の最低値である最低室内照度の少なくとも1つを含む。
第7態様に係る遠隔制御方法は、第4態様~第6態様の何れか1つの態様に係る遠隔制御方法において、前記予測モデルは、前記基本データと、前記拡張データと、電力の供給を受けている需要家毎の電力の供給地点での気温から得られる需要家温度データと、に対して前記空調機の稼働状態をラベル付けした教師データによる教師あり機械学習で得られたモデルであり、前記予測モデルを用いて、前記基本データ、前記拡張データ、及び前記需要家温度データから前記空調機の稼働状態を推定する処理をコンピュータが実行する。
第8態様に係る遠隔制御方法は、第7態様に係る遠隔制御方法において、前記需要家温度データは、前記空調機が設置されている地点の外気温、及び電力の供給を受けている全需要家の各々の需要設備内の温度から得られる全需要家統計温度データの少なくとも1つを含む。
第9態様に係る遠隔制御方法は、第8態様に係る遠隔制御方法において、前記全需要家統計温度データとして、各々の前記需要設備内の温度の平均値である全需要家平均温度、各々の前記需要設備内の温度の最高値である全需要家最高温度、及び各々の前記需要設備内の温度の最低値である全需要家最低温度の少なくとも1つを含む。
第10態様に係る遠隔制御方法は、第1態様に係る遠隔制御方法において、前記機械学習が、前記基本データに含まれる各値によって表される変数点を2つのクラスタに分類し、各々のクラスタに分類された前記変数点に対応した前記室内温度の平均値の違いから、各々のクラスタに前記空調機が稼働していることを示すラベルか、又は、前記空調機が停止していることを示すラベルを対応付ける教師なし機械学習である。
第11態様に係る遠隔制御装置は、空調機に対する指示を、赤外線を用いて前記空調機に送信する一方、指示に対する前記空調機からの応答は受信することができない単方向の赤外線通信を行う通信部と、前記空調機が設置された室内の室内温度と、前記室内温度の測定前に測定された予め定めた時点における基準室内温度と前記室内温度との差分を表す室内温度変化量とを含む基本データを用いた機械学習によって得られた予測モデルを用いて、前記基本データから前記空調機の稼働状態を推定する推定部と、前記推定部で推定した前記空調機の稼働状態に対して予め対応付けられている指示を、前記通信部から前記空調機に送信する制御を行う制御部と、を備える。
第12態様に係る遠隔制御装置は、第11態様に係る遠隔制御装置において、前記機械学習が、前記基本データに対して前記室内温度を測定した時点における前記空調機の稼働状態をラベル付けした教師データを用いて前記基本データと前記空調機の稼働状態との関係を学習する教師あり機械学習である。
第13態様に係る遠隔制御装置は、第12態様に係る遠隔制御装置において、前記基本データは、前記室内温度と前記室内温度変化量に加え、更に、前記室内の室内湿度、前記室内の室内照度、前記室内に居住するユーザの位置情報、及び前記空調機の消費電力量の少なくとも1つを含む。
第14態様に係る遠隔制御装置は、第13態様に係る遠隔制御装置において、前記予測モデルは、前記基本データと、前記室内温度及び前記室内照度を用いて算出されるデータである拡張データと、に対して前記空調機の稼働状態をラベル付けした教師データによる教師あり機械学習で得られたモデルであり、前記推定部は、前記予測モデルを用いて、前記基本データ及び前記拡張データから前記空調機の稼働状態を推定する。
第15態様に係る遠隔制御装置は、第14態様に係る遠隔制御装置において、前記拡張データは、前記室内温度から、前記空調機の稼働状態の推定当日における基準時刻に測定された前記室内温度を引いた基準時刻温度差、前記室内における最高温度から前記室内における最低温度を引いた差分に対する、前記室内温度から前記最低温度を引いた差分の割合である規格化温度、予め定めた規定時間帯に測定された各々の前記室内温度から得られる統計室内温度、前記室内における最高照度から前記室内における最低照度を引いた差分に対する、前記室内照度から前記最低照度を引いた差分の割合である規格化照度、及び前記規定時間帯に測定された各々の前記室内照度から得られる統計室内照度の少なくとも1つを含む。
第16態様に係る遠隔制御装置は、第15態様に係る遠隔制御装置において、前記統計室内温度として、前記規定時間帯に測定された前記室内温度の平均値である平均室内温度、前記規定時間帯に測定された前記室内温度の最高値である最高室内温度、及び前記規定時間帯に測定された前記室内温度の最低値である最低室内温度の少なくとも1つを含み、前記統計室内照度として、前記規定時間帯に測定された前記室内照度の平均値である平均室内照度、前記規定時間帯に測定された前記室内照度の最高値である最高室内照度、及び前記規定時間帯に測定された前記室内照度の最低値である最低室内照度の少なくとも1つを含む。
第17態様に係る遠隔制御装置は、第14態様~第16態様の何れか1つの態様に係る遠隔制御装置において、前記予測モデルは、前記基本データと、前記拡張データと、電力の供給を受けている需要家毎の電力の供給地点での気温から得られる需要家温度データと、に対して前記空調機の稼働状態をラベル付けした教師データによる教師あり機械学習で得られたモデルであり、前記推定部は、前記予測モデルを用いて、前記基本データ、前記拡張データ、及び前記需要家温度データから前記空調機の稼働状態を推定する。
第18態様に係る遠隔制御装置は、第17態様に係る遠隔制御装置において、前記需要家温度データは、前記空調機が設置されている地点の外気温、及び電力の供給を受けている全需要家の各々の需要設備内の温度から得られる全需要家統計温度データの少なくとも1つを含む。
第19態様に係る遠隔制御装置は、第18態様に係る遠隔制御装置において、前記全需要家統計温度データとして、各々の前記需要設備内の温度の平均値である全需要家平均温度、各々の前記需要設備内の温度の最高値である全需要家最高温度、及び各々の前記需要設備内の温度の最低値である全需要家最低温度の少なくとも1つを含む。
第20態様に係る遠隔制御装置は、第11態様に係る遠隔制御装置において、前記機械学習が、前記基本データに含まれる各値によって表される変数点を2つのクラスタに分類し、各々のクラスタに分類された前記変数点に対応した前記室内温度の平均値の違いから、各々のクラスタに前記空調機が稼働していることを示すラベルか、又は、前記空調機が停止していることを示すラベルを対応付ける教師なし機械学習である。
第21態様に係る遠隔制御プログラムは、コンピュータに、空調機が設置された室内の室内温度、及び前記室内温度の測定前に測定された予め定めた時点における基準室内温度と前記室内温度との差分を表す室内温度変化量を含む基本データを用いた機械学習によって得られた予測モデルを用いて、前記基本データから前記空調機の稼働状態を推定し、前記空調機への指示の送信は行うことができるが、指示に対する前記空調機からの応答は受信することができない単方向の赤外線通信を用いて、推定した前記空調機の稼働状態に対して予め対応付けられている指示を前記空調機に送信する制御を実行させるためのプログラムである。
第1態様、第11態様、及び第21態様によれば、空調機との間で双方向にデータ通信を行うことができない場合であっても、空調機の稼働状態を推定することができる、という効果を有する。
第2態様及び第12態様によれば、教師あり機械学習を用いて空調機の稼働状態を推定することができる、という効果を有する。
第3態様及び第13態様によれば、室内温度と室内温度変化量のみを用いて空調機の稼働状態を推定する場合と比較して、空調機の稼働状態を精度よく推定することができる、という効果を有する。
第4態様及び第14態様によれば、基本データのみを用いて空調機の稼働状態を推定する場合と比較して、空調機の稼働状態を精度よく推定することができる、という効果を有する。
第5態様及び第15態様によれば、空調機の稼働状態の推定に用いる拡張データを基本データから生成することができる、という効果を有する。
第6態様及び第16態様によれば、規定時間帯における室内温度と室内照度の状況を表す統計値から空調機の稼働状態を推定することができる、という効果を有する。
第7態様及び第17態様によれば、基本データ及び拡張データのみを用いて空調機の稼働状態を推定する場合と比較して、空調機の稼働状態を精度よく推定することができる、という効果を有する。
第8態様及び第18態様によれば、基本データには含まれない温度に関するデータを空調機の稼働状態の推定に用いることができる、という効果を有する。
第9態様及び第19態様によれば、自分の需要設備だけで測定されたデータを用いて空調機の稼働状態を推定する場合と比較して、空調機の稼働状態を精度よく推定することができる、という効果を有する。
第10態様及び第20態様によれば、教師なし機械学習を用いて空調機の稼働状態を推定することができる、という効果を有する。
遠隔制御システムのシステム構成例を示す図である。 スマートリモコンの機能構成例を示す図である。 スマートリモコン及びサーバにおける電気系統の要部構成例を示す図である。 エアコンの稼働状態の推定に用いる予測モデルの生成処理の一例を示すフローチャートである。 エアコンの稼働状態を推定する推定処理の一例を示すフローチャートである。 基本データ、拡張データ、及び需要家温度データの一例を示す図である。 ロジスティック回帰分析を用いた推定結果の一例を示す図である。 決定木を用いた推定結果の一例を示す図である。 ランダムフォレストを用いた推定結果の一例を示す図である。
以下、本実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、同じ構成要素及び同じ処理には全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明を省略する。
<システム構成>
図1は、遠隔制御システム100のシステム構成例を示す図である。遠隔制御システム100は、需要設備7内に備えられたスマートリモコン1、エアコン2、及びセンサ3と、ユーザ端末4、及びサーバ5を含み、スマートリモコン1、ユーザ端末4、及びサーバ5がインターネット6を通じて相互に接続されている。
需要設備7とは、電気事業者と電気の供給契約を結んだ需要家が、電気事業者から電気の供給を受けている施設である。換言すれば、需要設備7とは、電力の供給を受けている需要家毎の電力の供給地点である。需要家が個人の場合、例えば需要家の自宅が需要設備7となり、需要家が法人の場合、例えば工場やオフィス等が需要設備7となる。こうした複数の需要設備7が、例えばスマートリモコン1を通じてインターネット6に接続されている。
以降では、遠隔制御システム100における1つの需要設備7に着目して、遠隔制御システム100の動作の説明を行う。説明の便宜上、着目した需要設備7を有する需要家を「ユーザ」という。また、電気事業者とは、本開示の遠隔制御システム100を提供している電気事業者のことを指す
なお、需要設備7は、内部に人が存在し、又は立ち入る可能性のある構造物であればよく、上記に示した住宅、工場、及びオフィスに限られない。例えば倉庫や店舗等も需要設備7の一例である。本開示の例では、需要設備7がユーザの自宅である場合について説明する。したがって、ユーザの自宅の末尾にも需要設備7と同じ符号を付して、「自宅7」と表す。
スマートリモコン1は、例えばユーザ端末4を通じてユーザから受け付けた指示に従ってエアコン2を制御する遠隔制御装置の一例である。スマートリモコン1は、赤外線を用いてエアコン2を制御する赤外線方式の遠隔制御装置である。したがって、スマートリモコン1は、ユーザの指示に対応した制御コードをエアコン2に送信することはできるが、制御コードを受信したエアコン2からの応答を受信することはできない。すなわち、スマートリモコン1は、スマートリモコン1からエアコン2に制御コードを送信するだけの単方向の赤外線通信に対応した遠隔制御装置である。
スマートリモコン1によるエアコン2の制御には、例えばエアコン2の電源のオンオフ制御、運転モードの切り替え、及び各運転モードにおける設定温度や風量の制御が含まれる。エアコン2の運転モードには、例えば冷房運転及び暖房運転の少なくとも一方が含まれる。こうしたエアコン2は、赤外線通信によってスマートリモコン1から制御コードを受信し、受信した制御コードに従ってエアコン2の稼働状態を変化させる空調機の一例である。
センサ3は、エアコン2が設置された自宅7の室内に取り付けられる測定器の一例であり、少なくとも1つのセンサ3が自宅7に取り付けられる。自宅7に取り付けられるセンサ3の種類は、エアコン2の稼働状態や人の在宅状況を推定するために用いられる物理量を測定するものであればその種類に制約はない。一例として、自宅7にはエアコン2が設置されている室内の温度(「室内温度」という)を測定する温度センサ3Aが取り付けられている。
センサ3は、センサ3毎にユーザ端末4から指示された予め定められた間隔で測定対象の測定を行い、遅滞なく、すなわち、リアルタイムに測定値をサーバ5に送信する。しかしながら、センサ3の測定タイミングはこれに限られない。例えばセンサ3は、スマートリモコン1やサーバ5から測定要求を受け付けた場合に測定対象の測定を行ってもよい。また、センサ3は、予め定められた間隔で測定対象の測定を行いながら、スマートリモコン1やサーバ5から測定要求を受け付けた場合にも測定対象の測定を行うようにしてもよい。
ユーザ端末4は、ユーザが操作する情報機器の一例であり、例えばスマートフォン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータが用いられるが、説明の便宜上、スマートフォンが用いられているものとする。ユーザは、ユーザ端末4を操作することで、インターネット6を介してエアコン2に対する指示をスマートリモコン1に送信する。
また、ユーザ端末4は、GPS(Global Positioning System)を利用してユーザ端末4の位置を表すGPS位置情報を出力する機能を備えているものとする。GPS位置情報は、緯度及び経度の組み合わせによって表される。
サーバ5は、遠隔制御システム100で用いられる各種データを記憶するデータサーバの一例である。したがって、サーバ5には、例えばユーザによっていつどのような指示がエアコン2に対して行われたのかといったユーザの操作履歴、及びセンサ3の測定値が時系列に沿って記憶されている。
センサ3は、インターネット6に接続するインターフェースを備えている場合、例えばセンサ3で測定した測定値を時系列に沿ってサーバ5の記憶装置に記録する。一方、センサ3がインターネット6に接続するインターフェースを備えていない場合、センサ3は、例えばスマートリモコン1のようにインターネット6に接続するインターフェースを備えている情報機器を介して、測定した測定値を時系列に沿ってサーバ5に記録する。この場合、センサ3とスマートリモコン1との間は、例えばWi-Fi(登録商標)、bluetooth(登録商標)、及びzigbee(登録商標)といった近距離無線通信手段、又は有線で接続すればよい。以降では一例として、センサ3がインターネット6に接続するインターフェースを備え、サーバ5に測定値を送信しているものとして説明を行う。
なお、スマートリモコン1が近距離無線通信手段によってセンサ3から測定値を取得する形態に加えて、スマートリモコン1がサーバ5を介してセンサ3の測定値を取得する形態も、スマートリモコン1がセンサ3から測定値を取得する形態の一例である。
なお、スマートリモコン1とインターネット6の接続は有線であっても無線であってもどちらでもよい。
図2は、スマートリモコン1の機能構成例を示す図である。図2に示すように、スマートリモコン1は、通信部1A、推定部1B、及び制御部1Cの各機能部を有する。
通信部1Aは、制御部1Cの制御に基づいて、ユーザから受け付けた指示に対応した制御コードを、赤外線を用いてエアコン2に送信する単方向の赤外線通信を行う。また、通信部1Aは、センサ3、ユーザ端末4、及びサーバ5と双方向にデータ通信を行うことも可能である。
推定部1Bは、通信部1Aで受信した各々のセンサ3の測定値を用いて、エアコン2の稼働状態を推定する。具体的には、推定部1Bは、各々のセンサ3の測定値、及び各々のセンサ3の測定値から得られる値(「派生データ」という)と、エアコン2の稼働状態を推定する予測モデルとを用いて、エアコン2の稼働状態を推定する。
予測モデルは、各々のセンサ3の測定値及び測定値の派生データに対して、センサ3の測定値を測定した時点におけるエアコン2の稼働状態をラベル付けした教師データによる教師あり機械学習を行うことで得られたモデルである。
制御部1Cは、推定部1Bで推定したエアコン2の稼働状態に応じて予め対応付けられている指示を表す制御コードを、通信部1Aからエアコン2に送信する制御を行う。
スマートリモコン1は、例えば節電を目的としたデマンドレスポンス(Demand Response:DR)制御指示をユーザ端末4やサーバ5から受け付けた場合、通信部1Aで受信した各々のセンサ3の測定値と、測定値の派生データを予測モデルに入力してエアコン2の稼働状態を推定する。そのうえで、スマートリモコン1は、エアコン2の消費電力量がエアコン2の稼働状態の推定時点におけるエアコン2の消費電力量よりも減少するようにエアコン2の稼働状態に応じて予め対応付けられた指示に対応した制御を実行する。
エアコン2が稼働していると推定された場合、スマートリモコン1は、例えばエアコン2の電源をオフにする制御コードをエアコン2に送信してエアコン2を停止してもよい。また、例えばエアコン2が稼働していると推定された場合、スマートリモコン1は、例えばエアコン2の風量を下げる制御コードをエアコン2に送信してもよい。一方、エアコン2が稼働していないと推定された場合、スマートリモコン1は、例えば何れの制御コードも送信せずにエアコン2が稼働していない状態を維持してもよい。また、エアコン2が稼働していないと推定された場合、スマートリモコン1は念のため、例えばエアコン2の電源をオフにする制御コードをエアコン2に送信してもよい。
こうしたエアコン2の稼働状態に対するエアコン2への指示の対応付けは、ユーザによって予め行われている。
図2に示した機能構成を有するスマートリモコン1は、例えばコンピュータ10を用いて構成される。図3は、スマートリモコン1における電気系統の要部構成例を示す図である。
コンピュータ10は、図2に示したスマートリモコン1の各機能部の処理を担うプロセッサの一例であるCPU(Central Processing Unit)11、コンピュータ10の起動処理を行う起動プログラム(Basic Input Output System:BIOS)を記憶するROM(Read Only Memory)12、CPU11の一時的な作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)13、不揮発性メモリ14、及び入出力インターフェース(I/O)15を備える。CPU11、ROM12、RAM13、不揮発性メモリ14、及びI/O15はバス16を介して各々接続されている。
不揮発性メモリ14は、不揮発性メモリ14に供給される電力が遮断されても記憶した情報が維持される記憶装置の一例であり、例えば半導体メモリが用いられるがハードディスクを用いてもよい。したがって、不揮発性メモリ14には、例えばコンピュータ10をスマートリモコン1として機能させる遠隔制御プログラムが記憶される。なお、不揮発性メモリ14は、必ずしもコンピュータ10に内蔵されている必要はなく、例えばメモリカードのようにコンピュータ10に着脱される記憶装置であってもよい。
I/O15には、例えば通信ユニット17、入力ユニット18、及び表示ユニット19が接続される。
通信ユニット17はインターネット6に接続され、センサ3、ユーザ端末4、及びサーバ5と通信を行う通信プロトコルを備える。また、通信ユニット17は、エアコン2と単方向の赤外線通信を行う通信プロトコルを備える。
入力ユニット18は、ユーザの指示を受け付けてCPU11に通知する装置であり、例えば各種ボタンが含まれる。ユーザの指示をユーザ端末4から受け付ける場合、必ずしもI/O15に入力ユニット18を接続する必要はない。
表示ユニット19は、CPU11によって処理された各種情報を出力する装置であり、液晶ディスプレイ、及び有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイのような表示デバイスが含まれる。CPU11によって処理された各種情報をユーザ端末4で表示する場合、必ずしもI/O15に表示ユニット19を接続する必要はない。
なお、サーバ5も図3に示したコンピュータ10と同様の構成を有するコンピュータ20によって構成される。
コンピュータ20は、図1に示したサーバ5での処理を担うプロセッサの一例であるCPU21、コンピュータ20の起動処理を行う起動プログラムを記憶するROM22、CPU21の一時的な作業領域として使用されるRAM23、不揮発性メモリ24、及びI/O25を備える。CPU21、ROM22、RAM23、不揮発性メモリ24、及びI/O25はバス26を介して各々接続されている。
不揮発性メモリ24には、例えばコンピュータ20をサーバ5として機能させる管理プログラムが記憶される。
通信ユニット27はインターネット6に接続され、各需要家のスマートリモコン1、センサ3、及びユーザ端末4と通信を行う通信プロトコルを備える。
入力ユニット28は、サーバ5を管理するサーバ管理者の指示を受け付けてCPU21に通知する装置であり、例えばキーボード、マウス、ポインティングデバイス等が含まれる。
表示ユニット29は、CPU21によって処理された各種情報を出力する装置であり、液晶ディスプレイ、及び有機ELディスプレイのような表示デバイスが含まれる。
<遠隔制御システムの動作>
次に、遠隔制御システム100の動作について説明する。図4は、サーバ管理者から予測モデルの生成指示を受け付けた場合に実行される予測モデルの生成処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す予測モデルの生成処理を規定する管理プログラムは、例えばサーバ5の不揮発性メモリ24に予め記憶されている。サーバ5のCPU21は、不揮発性メモリ24に記憶される管理プログラムを読み込み、図4に示す予測モデルの生成処理を実行する。
なお、サーバ5の不揮発性メモリ24には、センサ3の測定値及び測定値の派生データに対して、センサ3の測定値が測定された時点におけるエアコン2の稼働状態をラベル付けした複数の教師データが予め記憶されているものとする。
ユーザの自宅7には温度センサ3Aが取り付けられていることから、サーバ5の記憶装置に記憶されている教師データは、室内温度と室内温度変化量に対してエアコン2の稼働状態をラベル付けした教師データとする。室内温度変化量とは、室内温度の測定前に測定された予め定めた時点における室内温度(「基準室内温度」という)と新たに測定した室内温度(「最新の室内温度」ともいう)との差分である。一例として、基準室内温度は、最新の室内温度からX分前(Xは正の自然数)に測定された室内温度が用いられる。パラメータXはサーバ管理者によって変更可能であり、例えば“X=15”に設定される。
本開示における「予め定めた時点に測定された測定値」とは、指定された時刻に測定された測定値だけでなく、指定された時刻を含む予め定めた期間内に測定された測定値であってもよい。例えば指定された時刻の前後にそれぞれ2秒の猶予期間が設定されている場合、指定された時刻を含む4秒間に測定された測定値が予め定めた時点に測定された測定値となる。したがって、例えば“X=15”であれば、最新の室内温度の測定時刻から14分58秒以上15分02秒以下まで遡った期間に測定された室内温度が基準室内温度となる。猶予期間もサーバ管理者によって変更可能である。
室内温度及び室内温度変化量のように、他の測定値に比べて予測モデルの生成に用いることが特に推奨される測定値を「基本データ」という。
室内温度及び室内温度変化量にエアコン2の稼働状態をラベル付けするとは、室内温度及び室内温度変化量が測定された時点でのエアコン2の稼働状態を室内温度及び室内温度変化量に対応付けることをいう。例えば室内温度及び室内温度変化量が測定された時点でエアコン2が稼働していれば、当該室内温度及び室内温度変化量に対して稼働中のラベルを対応付ける。また、例えば室内温度及び室内温度変化量が測定された時点でエアコン2が停止していれば、当該室内温度及び室内温度変化量に対して停止中のラベルを対応付ける。
こうした基本データへのエアコン2の稼働状態のラベル付けは、例えばサーバ管理者によって予め行われている。サーバ管理者は、図1に示したような需要設備7を模した実験設備を用いて、被験者が住む実験設備に設置されたエアコン2の稼働状態と、実験設備における室内温度及び室内温度変化量とを対応付けた複数の教師データを予め生成し、サーバ5の記憶装置に記憶しておく。
まず、図4のステップS10において、CPU21は、不揮発性メモリ24に記憶されている複数の教師データを取得する。
ステップS20において、CPU21は、ステップS10で取得した複数の教師データを用いて教師あり機械学習を実行し、基本データとエアコン2の稼働状態との対応付けを学習した予測モデルを生成する。
予測モデルの学習に用いる教師あり機械学習に制約はなく、公知の教師あり機械学習を用いることができる。具体的には、ロジスティック回帰分析、決定木、ランダムフォレスト、k近傍法、サポートベクターマシーン(Support Vector Machine:SVM)、ニューラルネットワーク、及びディープラーニング等を教師あり機械学習として用いることができる。
このうち、ロジスティック回帰分析とは、ロジスティック回帰関数を用いて説明変数に対する目的変数の発生確率を推定する手法である。具体的には、ロジスティック回帰分析は、室内温度及び室内温度変化量を含む基本データ(説明変数に相当)が得られた場合、当該基本データによって表される状況の下でエアコン2が稼働している確率(目的変数の発生確率に相当)を推定する。
なお、室内温度を“T”、室内温度変化量を“ΔT”とすれば、教師あり機械学習としてロジスティック回帰分析を用いる場合のロジスティック回帰関数yは(1)式によって表される。
Figure 0007228074000002
(1)式において、“a”及び“b”は、それぞれ室内温度T及び室内温度変化量ΔTの係数であり、kは定数項を表す。また、“s”及び“t”は、それぞれ室内温度T及び室内温度変化量ΔTの乗数を表す。
決定木とは、目的変数の各カテゴリ(エアコン2が稼働しているか、又は停止しているかを表すカテゴリ)に分類される割合に違いが出るように説明変数(基本データに相当)を閾値で分割することによって生成された分類木を用いて、測定された基本データに対するエアコン2の稼働状態を推定する手法である。
ランダムフォレストとは、ブートストラップによって複数の教師データから抽出した各々のサンプル毎に決定木を作成し、アンサンブル学習を行うことで、測定された基本データに対するエアコン2の稼働状態を推定する手法である。
CPU21は、こうした教師あり機械学習を用いて、基本データとエアコン2の稼働状態との対応付けを学習した予測モデルを生成する。
ステップS30において、CPU21は、ステップS20で生成した予測モデルを不揮発性メモリ24に記憶して、図4に示す予測モデルの生成処理を終了する。
図5は、スマートリモコン1がDR制御指示を受信した場合に、スマートリモコン1のCPU11によって実行されるエアコン2の稼働状態を推定する推定処理の一例を示すフローチャートである。図5に示す推定処理を規定する遠隔制御プログラムは、例えばスマートリモコン1の不揮発性メモリ14に予め記憶されている。スマートリモコン1のCPU11は、不揮発性メモリ14に記憶される遠隔制御プログラムを読み込み、図5に示す推定処理を実行する。
まず、図5のステップS50において、CPU11は、最新の室内温度、及び最新の室内温度が測定された時刻からX分前に測定された室内温度である基準室内温度をサーバ5から取得する。なお、CPU11がサーバ5から以前取得した室内温度を少なくともX分前まで削除せずに不揮発性メモリ14に記憶している場合、CPU11は、サーバ5から最新の室内温度のみを取得し、最新の室内温度に対応する基準室内温度を自装置の不揮発性メモリ14から取得すればよい。このように、エアコン2の稼働状態が対応付けられていないデータを未知データという。
ステップS60において、CPU11は、サーバ5の不揮発性メモリ24に記憶されている予測モデルに、ステップS50で取得した未知データの一例である基本データを入力して、予測モデルの出力からエアコン2の稼働状態を推定する。
予測モデルの出力が、例えばエアコン2が稼働している確率を表している場合、予測モデルの出力が判定閾値以上であれば、エアコン2が稼働しているものと推定される。判定閾値はサーバ管理者によって予め設定されるが、判定閾値が低く設定されるにつれて、実際にはエアコン2が停止しているのに稼働していると誤って推定してしまう確率が上昇する。エアコン2が停止しているのに稼働していると誤って推定した場合、例えばスマートリモコン1が節電のために風量を下げる制御コードをエアコン2に送信すると、エアコン2が指示された風量で稼働し始め、エアコン2の消費電力量が逆に増加してしまう、いわゆる、「増エネ」の現象を生じさせる場合がある。したがって、エアコン2が稼働している確率は0以上1以下の値をとるため、判定閾値は0.5以上であることが好ましく、例えば0.8以上というように、できるだけ1に近い値であることがより好ましい。
ステップS70において、CPU11は、エアコン2の消費電力量がステップS60実行時点におけるエアコン2の消費電力量よりも減少するように、ステップS60で推定したエアコン2の稼働状態に応じて予め対応付けられている指示に対応した制御を実行する。既に説明したように、エアコン2が稼働していると推定された場合、CPU11は通信ユニット17を制御して、例えばエアコン2の電源をオフにする制御コードをエアコン2に送信してエアコン2を停止したり、風量を下げる制御コードをエアコン2に送信したりすることになる。また、エアコン2が停止していると推定された場合、CPU11はそのままエアコン2が停止している状態を維持したり、電源をオフにする制御コードをエアコン2に送信したりすることになる。以上により、図5に示した推定処理を終了する。
このように、本開示のスマートリモコン1によれば、指示に対するエアコン2からの応答を受信することができない場合であっても、自宅7に取り付けられたセンサ3の測定値と、センサ3の測定値及び測定値の派生データを含んだ基本データからエアコン2の稼働状態を推定する予測モデルとを用いて、エアコン2の稼働状態を推定することができる。
<基本データの追加>
以上では、室内温度及び室内温度変化量を基本データとして予測モデルの説明変数に用いたが、基本データとして用いるデータは室内温度及び室内温度変化量に限られない。例えば図6に示すように、室内温度及び室内温度変化量に加えて、エアコン2が設置されている室内の湿度(「室内湿度」という)、エアコン2が設置されている室内の照度(「室内照度」という)、自宅7に居住するユーザがどこにいるのかを表すユーザの位置情報、及びエアコン2の消費電力量の少なくとも1つを基本データに加えてもよい。基本データに追加される測定値は、それぞれエアコン2の稼働状態と密接に関係する値である。
例えばエアコン2が稼働すれば室内湿度が変化することから、室内湿度とエアコン2の稼働状態との間には相関関係が見られる。
ユーザが自宅7に在宅している場合には自宅7の照明をつけ、かつ、エアコン2を稼働させ、ユーザが自宅7を留守にしている場合には自宅7の照明を消し、かつ、エアコン2を停止する傾向が見られることから、室内照度とエアコン2の稼働状態との間にも相関関係が見られる。
なお、ユーザが自宅7を留守にしていたとしても、ユーザが自宅7から近い場所にいる場合には自宅7にすぐ戻る蓋然性が高く、このような場合、ユーザはエアコン2を稼働させたまま外出することも考えられる。したがって、ユーザの位置情報とエアコン2の稼働状態との間にも相関関係が見られる。
ユーザの位置情報は、ユーザ端末4が出力するGPS位置情報から得られる。具体的には、ユーザの位置情報は、予めサーバ5に登録されている自宅7の位置情報を基準とした位置情報であって、自宅7からGPS位置情報によって表されるユーザの位置までの相対距離として表される。ユーザの位置情報は、例えばユーザが自宅7にいる場合は“1”となり、自宅7から離れるにつれて“0”に近づくような値をとる。ユーザが自宅7にすぐ戻ることはないと考えられる距離L[m]以上自宅7から離れた場合、ユーザの位置情報は“0”となる。すなわち、ユーザの位置情報が“1”に近いほど、エアコン2が稼働している蓋然性が高くなる。
また、当然のことながら、エアコン2が稼働していれば電力を消費するため、エアコン2の消費電力量とエアコン2の稼働状態との間にも相関関係が見られる。
したがって、室内湿度、室内照度、ユーザの位置情報、及びエアコン2の消費電力量は、いずれもエアコン2の稼働状態の推定精度を向上させるための予測モデルの説明変数となる。
室内温度及び室内温度変化量から構成される基本データに対して、室内湿度、室内照度、ユーザの位置情報、及びエアコン2の消費電力量の少なくとも1つの測定値を加える場合、サーバ管理者は、エアコン2の稼働状態と、室内温度、室内温度変化量、及び追加する各々の測定値とを対応付けた複数の教師データを予め生成し、サーバ5の記憶装置に記憶しておく。
サーバ5は、図4のステップS20において、このように生成された複数の教師データを用いて教師あり機械学習を実行し、基本データとエアコン2の稼働状態との対応付けを学習した予測モデルを生成しておけばよい。
一方、室内温度及び室内温度変化量から構成される基本データに対して、室内湿度、室内照度、ユーザの位置情報、及びエアコン2の消費電力量の少なくとも1つの測定値を加える場合、自宅7には基本データに追加する測定値に対応したセンサ3が取り付けられる。例えば基本データに室内湿度を加える場合、ユーザの自宅7には湿度センサ3Bが取り付けられ、基本データに室内照度を加える場合、ユーザの自宅7には照度センサ3Cが取り付けられる。また、基本データにエアコン2の消費電力量を加える場合、エアコン2の電源プラグが差し込まれているコンセントに、エアコン2の消費電力量を測定する電力センサ3Dが取り付けられる。なお、スマートリモコン1は、自宅7全体で消費される消費電力量を測定するスマートメーターから自宅7全体の消費電力量を取得し、取得した自宅7全体の消費電力量からエアコン2の消費電力量を推定してもよい。この場合におけるエアコン2の消費電力量の推定にはどのような手法を用いてもよく、例えば自宅7全体の消費電力量の30%がエアコン2の消費電力量に相当するというような定率法を用いてもよい。
スマートリモコン1は、図5のステップS50において、最新の室内温度及び基準室内温度と、追加した測定値で構成される基本データを予測モデルに入力した場合に得られる予測モデルの出力からエアコン2の稼働状態を推定する。
なお、室内温度、室内温度変化量、室内湿度、室内照度、ユーザの位置情報、及びエアコン2の消費電力量から構成される基本データを用いて、ロジスティック回帰分析を行う場合のロジスティック回帰関数yは(2)式によって表される。
Figure 0007228074000003
(2)式において、“H”は室内湿度、“I”は室内照度、“D”はユーザの位置情報、及び“P”はエアコン2の消費電力量を表す。“c”、“d”、“e”、及び“f”は、それぞれ室内湿度H、室内照度I、ユーザの位置情報D、及びエアコン2の消費電力量Pの係数であり、“u”、“v”、“w”、及び“z”は、それぞれ室内湿度H、室内照度I、ユーザの位置情報D、及びエアコン2の消費電力量Pの乗数を表す。
<拡張データの追加>
基本データのみを用いてエアコン2の稼働状態を推定してもよいが、基本データと拡張データを用いてエアコン2の稼働状態を推定してもよい。拡張データとは、室内温度及び室内照度から算出されるデータであって、基本データを補完するデータである。
図6に示すように、拡張データには、例えば基準時刻温度差、規格化温度、統計室内温度、規格化照度、及び統計室内照度の少なくとも1つが含まれる。
基準時刻温度差とは、自宅7における最新の室内温度からエアコン2の稼働状態の推定当日における基準時刻に自宅7で測定された室内温度を引いた差分である。
基準時刻は、一例として1日のうちで最も外気温が上昇する時間(例えば15時)に設定されるが、サーバ管理者によって変更可能である。基準時刻温度差の算出には、基準時刻における室内温度を用いることが好ましいが、温度センサ3Aによる室内温度の測定タイミングによっては、基準時刻に室内温度が測定されないこともある。したがって、基準時刻温度差の算出には、基準時刻近傍における室内温度を用いてもよい。基準時刻近傍における室内温度とは、基準時刻以降の予め定めた期間内において、最も基準時刻に近い時刻に測定された室内温度をいう。例えば基準時刻が15時であり、予め定めた期間が1時間であれば、15時から16時までの時間帯の中で最も15時に近い時刻に測定された室内温度を基準時刻温度差の算出に用いてもよい。当然のことながら、基準時刻近傍を規定する予め定めた期間もサーバ管理者によって変更可能である。
規格化温度とは、これまで自宅7で測定された室内温度のうちで最も温度が高かった最高温度から、これまで自宅7で測定された室内温度のうちで最も温度が低かった最低温度を引いた差分に対する、自宅7での最新の室内温度から上記最低温度を引いた差分の割合である。
統計室内温度とは、予め定めた規定時間帯に自宅7で測定された各々の室内温度に対して、統計的手法を適用することで得られる室内温度である。統計室内温度には、規定時間帯に自宅7で測定された各々の室内温度の平均値である平均室内温度、規定時間帯に自宅7で測定された各々の室内温度の最高値である最高室内温度、及び規定時間帯に自宅7で測定された各々の室内温度の最低値である最低室内温度の少なくとも1つが含まれる。
規定時間帯は、例えば9時から17時までのような日中の時間帯に設定されるが、サーバ管理者によって変更可能である。
規格化照度とは、これまで自宅7で測定された室内照度のうちで最も照度が高かった最高照度から、これまで自宅7で測定された室内照度のうちで最も照度が低かった最低照度を引いた差分に対する、自宅7での最新の室内照度から上記最低照度を引いた差分の割合である。
統計室内照度とは、予め定めた規定時間帯に自宅7で測定された各々の室内照度に対して、統計的手法を適用することで得られる室内照度である。
統計室内照度には、規定時間帯に自宅7で測定された各々の室内照度の平均値である平均室内照度、規定時間帯に自宅7で測定された各々の室内照度の最高値である最高室内照度、及び規定時間帯に自宅7で測定された各々の室内照度の最低値である最低室内照度の少なくとも1つが含まれる。
なお、統計室内温度と統計室内照度の算出に用いる各々の測定値は、同じ日の同じ規定時間帯に測定された測定値であることが好ましい。
基本データと拡張データを用いてエアコン2の稼働状態を推定する場合、サーバ管理者は、エアコン2の稼働状態と、基本データに含まれる各測定値、及び拡張データに含まれる各算出値とを対応付けた複数の教師データを予め生成し、サーバ5の記憶装置に記憶しておく。
サーバ5は、図4のステップS20において、このように生成された複数の教師データを用いて、教師あり機械学習を実行し、基本データ及び拡張データとエアコン2の稼働状態との対応付けを学習した予測モデルを生成しておけばよい。
一方、スマートリモコン1は、図5のステップS50において、基本データ及び拡張データを予測モデルに入力した場合に得られる予測モデルの出力からエアコン2の稼働状態を推定する。
<需要家温度データの追加>
ここまで温度に関する測定値として、自宅7の室内温度及び室内温度から算出される算出値をエアコン2の稼働状態の推定に用いる例について説明した。しかしながら、エアコン2の稼働状態の推定に用いる温度に関する測定値は、自宅7の室内温度及び室内温度から算出される算出値に限られない。具体的には、需要家温度データを追加してエアコン2の稼働状態の推定を行ってもよい。
図6に示すように、需要家温度データには、外気温、及び全需要家統計温度データの少なくとも1つが含まれる。
外気温とは、エアコン2が設置されている地点、すなわち、ユーザの自宅7周辺における屋外温度である。外気温が高くなればエアコン2で冷房運転を行う蓋然性が高くなり、外気温が低くなればエアコン2で暖房運転を行う蓋然性が高くなるため、外気温とエアコン2の稼働状態との間には相関関係が見られる。
外気温は、例えば自宅7の屋外に取り付けられた屋外温度センサ(図示省略)によって測定すればよい。しかしながら、必ずしも屋外温度センサを自宅7の屋外に取り付ける必要はなく、例えばサーバ5の不揮発性メモリ24に予め記憶されている自宅7の郵便番号又は住所を用いて、サーバ5が気象情報を提供する外部サービス会社から自宅7の外気温を取得し、取得した外気温を需要家毎に不揮発性メモリ24に記憶してもよい。
なお、自宅7の位置を特定するための情報は自宅7の郵便番号又は住所に限られない。例えばユーザが自宅7に在宅している場合には、ユーザ端末4から送信されるGPS位置情報を自宅7の位置として、外部サービス会社から自宅7の外気温を取得してもよい。外部サービス会社によって自宅7がある地点の外気温が測定されていない場合、サーバ5は、外部サービス会社によって外気温が測定されている地点のうち、自宅7から最も近い地点(「代表地点」という)の外気温を自宅7の外気温として取得してもよい。当然のことながら、外部サービス会社が、例えば自治体毎というように予め定められた地域毎の外気温のみを提供している場合、サーバ5は、GPS位置情報で表された地点を含む地域の外気温を取得すればよい。
上記では、サーバ5が各々のユーザの自宅7の外気温を取得する例について説明したが、サーバ5に代わって各々のスマートリモコン1が自宅7の郵便番号、住所、又はユーザ端末4から送信されるGPS位置情報を用いて、気象情報を提供する外部サービス会社から自宅7の外気温を取得してもよい。
全需要家統計温度データとは、電気事業者から電力の供給を受けている全需要家の各々の需要設備7内の温度、すなわち、全需要家の各々の需要設備7における室内温度に対して統計処理を行った温度データである。
ユーザがエアコン2で冷房運転を行うほど暑ければ、他の需要家もエアコン2で冷房運転を行い、ユーザがエアコン2で暖房運転を行うほど寒ければ、他の需要家もエアコン2で暖房運転を行う傾向が見られる。したがって、全需要家の各々の需要設備7における室内温度を用いた統計値と、ユーザの自宅7におけるエアコン2の稼働状態との間には相関関係が見られる。
全需要家統計温度データには、全需要家の各々の需要設備7内における室内温度の平均値である全需要家平均温度、全需要家の各々の需要設備7内における室内温度の最高値である全需要家最高温度、及び全需要家の各々の需要設備7内における室内温度の最低値である全需要家最低温度の少なくとも1つが含まれる。
基本データ、拡張データ、及び全需要家統計温度データを用いてエアコン2の稼働状態を推定する場合、サーバ管理者は、エアコン2の稼働状態と、基本データに含まれる各測定値、拡張データに含まれる各算出値、並びに、全需要家統計温度データに含まれる外気温及び全需要家の各々の需要設備7から得られた室内温度の統計値とを対応付けた複数の教師データを予め生成し、サーバ5の記憶装置に記憶しておく。
サーバ5は、図4のステップS20において、このように生成された複数の教師データを用いて、教師あり機械学習を実行し、基本データ、拡張データ、及び全需要家統計温度データとエアコン2の稼働状態との対応付けを学習した予測モデルを生成しておけばよい。
一方、スマートリモコン1は、図5のステップS50において、基本データ、拡張データ、及び全需要家統計温度データを予測モデルに入力した場合に得られる予測モデルの出力からエアコン2の稼働状態を推定する。
なお、本開示の例では全需要家統計温度データとして、全需要家の各々の需要設備7内における室内温度の統計値を用いたが、全需要家の各々の需要設備7が存在する地点における外温度の統計値を用いてもよい。具体的には、全需要家の各々の需要設備7が存在する地点における外気温の平均値である全需要家屋外平均温度、全需要家の各々の需要設備7が存在する地点における外気温の最高値である全需要家屋外最高温度、全需要家の各々の需要設備7が存在する地点における外気温の最低値である全需要家屋外最低温度の少なくとも1つを用いてもよい。
<教師なし機械学習を用いたエアコンの稼働状態の推定>
ここまで教師あり機械学習を用いたエアコン2の稼働状態の推定について説明してきたが、教師なし機械学習を用いてエアコン2の稼働状態の推定を行ってもよい。
具体的には、サーバ5は、図4のステップS20において、基本データ、基本データと拡張データの組み合わせ、及び基本データと拡張データと需要家温度データの組み合わせの何れかの入力データに対して教師なし機械学習を実行する。教師なし機械学習には例えばk-means法が用いられる。
k-means法は、入力データに含まれるn個の値を要素とするn次元変数が表す点(「変数点」という)をn次元空間にプロットしてランダムにクラスタを割り当て、各クラスタに含まれる変数点の重心点を計算し、各々の変数点を、最も近い重心点に対応したクラスタに割り当て直す操作を、クラスタに含まれる変数点が変化しなくなるまで繰り返す学習方法である。
サーバ5は、各々のクラスタに分類された変数点に対応した室内温度の平均値の違いから、各々のクラスタにエアコン2が稼働していることを示すラベルか、又は、エアコン2が停止していることを示すラベルを対応付ける。例えば外気温が30℃を超すような夏季において、一方のクラスタ(「クラスタA」とする)に分類された各々の変数点に対応した室内温度の平均値が25℃であり、他方のクラスタ(「クラスタB」とする)に分類された各々の変数点に対応した室内温度の平均値が30℃であったとする。この場合、クラスタBに比べてクラスタAの方が、冷房が行われているグループである蓋然性が高いため、クラスタAに対してエアコン2が稼働していることを示すラベルを対応付け、クラスタBに対してエアコン2が停止していることを示すラベルを対応付ける。
なお、教師なし機械学習にはk-means法の他、例えばウォード法といった公知のクラスタリング手法を用いることができる。
<実験結果>
次に、図4に示した予測モデルの生成処理によって生成した予測モデルを用いて、図5に示した推定処理によって推定したエアコン2の稼働状態の推定結果を図7~図9に示す。
図7は、基本データ、基本データと拡張データの組み合わせ、及び基本データと拡張データと需要家温度データの組み合わせをそれぞれ入力データとした場合における、ロジスティック回帰分析を用いた推定結果の一例を示す図である。
図8は、基本データ、基本データと拡張データの組み合わせ、及び基本データと拡張データと需要家温度データの組み合わせをそれぞれ入力データとした場合における、決定木を用いた推定結果の一例を示す図である。
図9は、基本データ、基本データと拡張データの組み合わせ、及び基本データと拡張データと需要家温度データの組み合わせをそれぞれ入力データとした場合における、ランダムフォレストを用いた推定結果の一例を示す図である。
図7~図9には、それぞれ教師データに対する推定結果と、未知データに対する推定結果とを示している。教師データに対する推定結果とは、予測モデルの生成処理に用いられたデータを予測モデルに入力することで得られたエアコン2の稼働状態の推定結果である。未知データに対する推定結果とは、予測モデルの生成処理に用いられていないデータを予測モデルに入力することで得られたエアコン2の稼働状態の推定結果である。
また、図7~図9では、教師データに対する推定結果と、未知データに対する推定結果を、それぞれ正解率、増エネ発生率、及び省エネ機会損失率という指標値で表している。
正解率とは、全推定数に対して、実際のエアコン2の稼働状態と推定したエアコン2の稼働状態とが一致した件数の割合を表している。
増エネ発生率とは、全推定数に対して、実際にはエアコン2が停止中であったにもかかわらず、稼働していると誤って推定し、例えば節電のためエアコン2の風量を下げる制御を行ったことでエアコン2を稼働させてしまい、エアコン2の消費電力量を増加させてしまった件数の割合を表している。
省エネ機会損失率とは、全推定数に対して、実際にはエアコン2が稼働していたにもかかわらず、停止していると誤って推定したことから、エアコン2に対して何も制御を行わずにエアコン2を稼働させ続けてしまい、節電の機会を逃してしまった件数の割合を表している。
なお、図7~図9に示す推定結果は、予測モデルの出力に対する判定閾値を0.5に設定した推定結果である。また、予測モデルの生成、及び予測モデルを用いたエアコン2の稼働状態の推定に用いた各々の入力データは、他の時間帯よりも節電要請が発令されやすい9時から17時までに測定された測定値に基づくデータである。
図7~図9のすべての推定結果において、基本データのみを用いてエアコン2の稼働状態を推定するよりも、基本データと拡張データを組みあわせてエアコン2の稼働状態を推定した方が、正解率が上昇し、かつ、増エネ発生率及び省エネ機会損失率が低下する傾向が認められる。
また、図8の未知データを用いた決定木による推定結果の正解率と増エネ発生率、及び図8の教師データを用いた決定木による推定結果の増エネ発生率を除けば、図7~図9の他のすべての推定結果において、基本データと拡張データを組みあわせてエアコン2の稼働状態を推定するよりも、基本データと拡張データと需要家温度データを組みあわせてエアコン2の稼働状態を推定した方が、正解率が上昇し、かつ、増エネ発生率及び省エネ機会損失率が低下する傾向が認められる。
また、教師あり機械学習として、ロジスティック回帰分析よりも決定木を用いた方が、エアコン2の稼働状態の推定精度が向上し、決定木よりもランダムフォレストを用いた方が、エアコン2の稼働状態の推定精度が更に向上する傾向が認められる。
なお、図8の未知データを用いた決定木による推定結果では、基本データと拡張データと需要家温度データを組みあわせてエアコン2の稼働状態を推定した方が、基本データと拡張データを組みあわせてエアコン2の稼働状態を推定するよりも正解率が低下し、増エネ発生率が上昇している。また、図8の教師データを用いた決定木による推定結果では、基本データと拡張データと需要家温度データを組みあわせてエアコン2の稼働状態を推定した方が、基本データと拡張データを組みあわせてエアコン2の稼働状態を推定するより増エネ発生率が上昇している。これらの現象は、例えば分類木を作成する過程での説明変数の分割方法等に起因した誤差の範囲内と考えられ、全体の推定傾向を否定するものではない。
このように本開示の遠隔制御システム100は、エアコン2の稼働状態の推定に用いる基本データに、室内温度及び室内温度変化量だけでなく、室内湿度、室内照度、ユーザの位置情報、及びエアコン2の消費電力量の少なくとも1つを組み合わせることで、エアコン2の稼働状態の推定精度を向上させている。更に、本開示の遠隔制御システム100は、エアコン2の稼働状態の推定に基本データと拡張データ、又は、基本データと拡張データと需要家温度データを用いることで、エアコン2の稼働状態の推定精度を更に向上させている。
以上、実施形態を用いて遠隔制御システム100の一態様について説明したが、開示した遠隔制御システム100の形態は一例であり、遠隔制御システム100の形態は実施形態に記載の範囲に限定されない。本開示の要旨を逸脱しない範囲で実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、当該変更又は改良を加えた形態も開示の技術的範囲に含まれる。
また、本開示では、一例として図4に示した予測モデルの生成処理、及び図5に示した推定処理をソフトウェアで実現する形態について説明した。しかしながら、図4及び図5に示した各フローチャートと同等の処理を、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はPLD(Programmable Logic Device)に実装し、ハードウェアで処理させるようにしてもよい。この場合、各々の処理をソフトウェアで実現した場合と比較して処理の高速化が図られる。
このように、スマートリモコン1のCPU11、及びサーバ5のCPU21を例えばASIC、FPGA、PLD、GPU(Graphics Processing Unit)、及びFPU(Floating Point Unit)といった特定の処理に特化した専用のプロセッサに置き換えてもよい。
また、スマートリモコン1は、1つのCPU11によって実現される形態の他、複数のCPU11、又はCPU11とFPGAとの組み合わせというように、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせで実行してもよい。同様に、サーバ5は、1つのCPU21によって実現される形態の他、複数のCPU21、又はCPU21とFPGAとの組み合わせというように、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせで実行してもよい。
実施形態では、スマートリモコン1の不揮発性メモリ14に遠隔制御プログラムが記憶されている例について説明したが、遠隔制御プログラムの記憶先は不揮発性メモリ14に限定されない。本開示の遠隔制御プログラムは、コンピュータ10で読み取り可能な記憶媒体に記録された形態で提供することも可能である。例えば遠隔制御プログラムをCD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory)及びDVD-ROM(Digital Versatile Disk-Read Only Memory)のような光ディスクに記録した形態で提供してもよい。また、遠隔制御プログラムを、USB(Universal Serial Bus)メモリ及びメモリカードのような可搬型の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。
同様に、サーバ5が実行する管理プログラムは、コンピュータ20で読み取り可能な記憶媒体に記録された形態で提供することも可能である。
ROM12、ROM22、不揮発性メモリ14、不揮発性メモリ24、CD-ROM、DVD-ROM、USB、及びメモリカードは非一時的(non-transitory)記憶媒体の一例である。
更に、スマートリモコン1及びサーバ5は、インターネット6に接続された外部サーバ(図示省略)から遠隔制御プログラム及び管理プログラムをダウンロードし、ダウンロードした遠隔制御プログラム及び管理プログラムを、それぞれ不揮発性メモリ14及び不揮発性メモリ24に記憶してもよい。この場合、スマートリモコン1のCPU11は、外部装置からダウンロードした遠隔制御プログラムを読み込んで推定処理を実行し、サーバ5のCPU21は、外部装置からダウンロードした管理プログラムを読み込んで予測モデルの生成処理を実行する。
上記に示した実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記項1)
空調機が設置された室内の室内温度と、前記室内温度の測定前に測定された予め定めた時点における基準室内温度と前記室内温度との差分を表す室内温度変化量とを含む基本データを用いた機械学習によって得られた予測モデルを用いて、前記基本データから前記空調機の稼働状態を推定し、
前記空調機への指示の送信は行うことができるが、指示に対する前記空調機からの応答は受信することができない単方向の赤外線通信を用いて、推定した前記空調機の稼働状態に対して予め対応付けられている指示を前記空調機に送信する制御を含む処理をコンピュータが実行する
遠隔制御方法。
(付記項2)
前記機械学習が、前記基本データに含まれる各値によって表される変数点を2つのクラスタに分類し、各々のクラスタに分類された前記変数点に対応した前記室内温度の平均値の違いから、各々のクラスタに前記空調機が稼働していることを示すラベルか、又は、前記空調機が停止していることを示すラベルを対応付ける教師なし機械学習である
付記項1に記載の遠隔制御方法。
(付記項3)
前記基本データは、前記室内温度と前記室内温度変化量に加え、更に、前記室内の室内湿度、前記室内の室内照度、前記室内に居住するユーザの位置情報、及び前記空調機の消費電力量の少なくとも1つを含む
付記項2に記載の遠隔制御方法。
(付記項4)
前記予測モデルは、前記基本データと、前記室内温度及び前記室内照度を用いて算出されるデータである拡張データと、に含まれる各値によって表される変数点を2つのクラスタに分類することで得られたモデルであり、
前記予測モデルを用いて、前記基本データ及び前記拡張データから前記空調機の稼働状態を推定する処理をコンピュータが実行する
付記項3に記載の遠隔制御方法。
(付記項5)
前記拡張データは、前記室内温度から、前記空調機の稼働状態の推定当日における基準時刻に測定された前記室内温度を引いた基準時刻温度差、前記室内における最高温度から前記室内における最低温度を引いた差分に対する、前記室内温度から前記最低温度を引いた差分の割合である規格化温度、予め定めた規定時間帯に測定された各々の前記室内温度から得られる統計室内温度、前記室内における最高照度から前記室内における最低照度を引いた差分に対する、前記室内照度から前記最低照度を引いた差分の割合である規格化照度、及び前記規定時間帯に測定された各々の前記室内照度から得られる統計室内照度の少なくとも1つを含む
付記項4に記載の遠隔制御方法。
(付記項6)
前記統計室内温度として、前記規定時間帯に測定された前記室内温度の平均値である平均室内温度、前記規定時間帯に測定された前記室内温度の最高値である最高室内温度、及び前記規定時間帯に測定された前記室内温度の最低値である最低室内温度の少なくとも1つを含み、
前記統計室内照度として、前記規定時間帯に測定された前記室内照度の平均値である平均室内照度、前記規定時間帯に測定された前記室内照度の最高値である最高室内照度、及び前記規定時間帯に測定された前記室内照度の最低値である最低室内照度の少なくとも1つを含む
付記項5に記載の遠隔制御方法。
(付記項7)
前記予測モデルは、前記基本データと、前記拡張データと、電力の供給を受けている需要家毎の電力の供給地点での気温から得られる需要家温度データと、に含まれる各値によって表される変数点を2つのクラスタに分類することで得られたモデルであり、
前記予測モデルを用いて、前記基本データ、前記拡張データ、及び前記需要家温度データから前記空調機の稼働状態を推定する処理をコンピュータが実行する
付記項6に記載の遠隔制御方法。
(付記項8)
前記需要家温度データは、前記空調機が設置されている地点の外気温、及び電力の供給を受けている全需要家の各々の需要設備内の温度から得られる全需要家統計温度データの少なくとも1つを含む
付記項7に記載の遠隔制御方法。
(付記項9)
前記全需要家統計温度データとして、各々の前記需要設備内の温度の平均値である全需要家平均温度、各々の前記需要設備内の温度の最高値である全需要家最高温度、及び各々の前記需要設備内の温度の最低値である全需要家最低温度の少なくとも1つを含む
付記項8に記載の遠隔制御方法。
(付記項10)
空調機の稼働状態を推定する推定処理を実行するようにコンピュータによって実行可能なプログラムを記憶した非一時的記憶媒体であって、
前記推定処理が、
前記空調機が設置された室内の室内温度、及び前記室内温度の測定前に測定された予め定めた時点における基準室内温度と前記室内温度との差分を表す室内温度変化量を含む基本データを用いた機械学習によって得られた予測モデルを用いて、前記基本データから前記空調機の稼働状態を推定する推定ステップと、
前記空調機への指示の送信は行うことができるが、指示に対する前記空調機からの応答は受信することができない単方向の赤外線通信を用いて、推定した前記空調機の稼働状態に対して予め対応付けられている指示を前記空調機に送信する制御を行う制御ステップと、
を含む非一時的記憶媒体。
1 スマートリモコン
1A 通信部
1B 推定部
1C 制御部
2 エアコン
3 センサ
3A 温度センサ
3B 湿度センサ
3C 照度センサ
3D 電力センサ
4 ユーザ端末
5 サーバ
6 インターネット
7 自宅(需要設備)
10(20) コンピュータ
11(21) CPU
12(22) ROM
13(23) RAM
14(24) 不揮発性メモリ
15(25) I/O
16(26) バス
17(27) 通信ユニット
18(28) 入力ユニット
19(29) 表示ユニット
100 遠隔制御システム

Claims (21)

  1. 空調機が設置された室内の室内温度、及び前記室内温度の測定前に測定された予め定めた時点における基準室内温度と前記室内温度との差分を表す室内温度変化量を含む基本データを用いた機械学習によって得られた予測モデルを用いて、前記基本データから前記空調機の稼働状態を推定し、
    前記空調機への指示の送信は行うことができるが、指示に対する前記空調機からの応答は受信することができない単方向の赤外線通信を用いて、推定した前記空調機の稼働状態に対して予め対応付けられている指示を前記空調機に送信する制御を含む処理をコンピュータが実行する
    遠隔制御方法。
  2. 前記機械学習が、前記基本データに対して前記室内温度を測定した時点における前記空調機の稼働状態をラベル付けした教師データを用いて、前記基本データと前記空調機の稼働状態との関係を学習する教師あり機械学習である
    請求項1に記載の遠隔制御方法。
  3. 前記基本データは、前記室内温度と前記室内温度変化量に加え、更に、前記室内の室内湿度、前記室内の室内照度、前記室内に居住するユーザの位置情報、及び前記空調機の消費電力量の少なくとも1つを含む
    請求項2に記載の遠隔制御方法。
  4. 前記予測モデルは、前記基本データと、前記室内温度及び前記室内照度を用いて算出されるデータである拡張データと、に対して前記空調機の稼働状態をラベル付けした教師データによる教師あり機械学習で得られたモデルであり、
    前記予測モデルを用いて、前記基本データ及び前記拡張データから前記空調機の稼働状態を推定する処理をコンピュータが実行する
    請求項3に記載の遠隔制御方法。
  5. 前記拡張データは、前記室内温度から、前記空調機の稼働状態の推定当日における基準時刻に測定された前記室内温度を引いた基準時刻温度差、前記室内における最高温度から前記室内における最低温度を引いた差分に対する、前記室内温度から前記最低温度を引いた差分の割合である規格化温度、予め定めた規定時間帯に測定された各々の前記室内温度から得られる統計室内温度、前記室内における最高照度から前記室内における最低照度を引いた差分に対する、前記室内照度から前記最低照度を引いた差分の割合である規格化照度、及び前記規定時間帯に測定された各々の前記室内照度から得られる統計室内照度の少なくとも1つを含む
    請求項4に記載の遠隔制御方法。
  6. 前記統計室内温度として、前記規定時間帯に測定された前記室内温度の平均値である平均室内温度、前記規定時間帯に測定された前記室内温度の最高値である最高室内温度、及び前記規定時間帯に測定された前記室内温度の最低値である最低室内温度の少なくとも1つを含み、
    前記統計室内照度として、前記規定時間帯に測定された前記室内照度の平均値である平均室内照度、前記規定時間帯に測定された前記室内照度の最高値である最高室内照度、及び前記規定時間帯に測定された前記室内照度の最低値である最低室内照度の少なくとも1つを含む
    請求項5に記載の遠隔制御方法。
  7. 前記予測モデルは、前記基本データと、前記拡張データと、電力の供給を受けている需要家毎の電力の供給地点での気温から得られる需要家温度データと、に対して前記空調機の稼働状態をラベル付けした教師データによる教師あり機械学習で得られたモデルであり、
    前記予測モデルを用いて、前記基本データ、前記拡張データ、及び前記需要家温度データから前記空調機の稼働状態を推定する処理をコンピュータが実行する
    請求項4~請求項6の何れか1項に記載の遠隔制御方法。
  8. 前記需要家温度データは、前記空調機が設置されている地点の外気温、及び電力の供給を受けている全需要家の各々の需要設備内の温度から得られる全需要家統計温度データの少なくとも1つを含む
    請求項7に記載の遠隔制御方法。
  9. 前記全需要家統計温度データとして、各々の前記需要設備内の温度の平均値である全需要家平均温度、各々の前記需要設備内の温度の最高値である全需要家最高温度、及び各々の前記需要設備内の温度の最低値である全需要家最低温度の少なくとも1つを含む
    請求項8に記載の遠隔制御方法。
  10. 前記機械学習が、前記基本データに含まれる各値によって表される変数点を2つのクラスタに分類し、各々のクラスタに分類された前記変数点に対応した前記室内温度の平均値の違いから、各々のクラスタに前記空調機が稼働していることを示すラベルか、又は、前記空調機が停止していることを示すラベルを対応付ける教師なし機械学習である
    請求項1に記載の遠隔制御方法。
  11. 空調機に対する指示を、赤外線を用いて前記空調機に送信する一方、指示に対する前記空調機からの応答は受信することができない単方向の赤外線通信を行う通信部と、
    前記空調機が設置された室内の室内温度と、前記室内温度の測定前に測定された予め定めた時点における基準室内温度と前記室内温度との差分を表す室内温度変化量とを含む基本データを用いた機械学習によって得られた予測モデルを用いて、前記基本データから前記空調機の稼働状態を推定する推定部と、
    前記推定部で推定した前記空調機の稼働状態に対して予め対応付けられている指示を、前記通信部から前記空調機に送信する制御を行う制御部と、
    を備えた遠隔制御装置。
  12. 前記機械学習が、前記基本データに対して前記室内温度を測定した時点における前記空調機の稼働状態をラベル付けした教師データを用いて前記基本データと前記空調機の稼働状態との関係を学習する教師あり機械学習である
    請求項11に記載の遠隔制御装置。
  13. 前記基本データは、前記室内温度と前記室内温度変化量に加え、更に、前記室内の室内湿度、前記室内の室内照度、前記室内に居住するユーザの位置情報、及び前記空調機の消費電力量の少なくとも1つを含む
    請求項12に記載の遠隔制御装置。
  14. 前記予測モデルは、前記基本データと、前記室内温度及び前記室内照度を用いて算出されるデータである拡張データと、に対して前記空調機の稼働状態をラベル付けした教師データによる教師あり機械学習で得られたモデルであり、
    前記推定部は、前記予測モデルを用いて、前記基本データ及び前記拡張データから前記空調機の稼働状態を推定する
    請求項13に記載の遠隔制御装置。
  15. 前記拡張データは、前記室内温度から、前記空調機の稼働状態の推定当日における基準時刻に測定された前記室内温度を引いた基準時刻温度差、前記室内における最高温度から前記室内における最低温度を引いた差分に対する、前記室内温度から前記最低温度を引いた差分の割合である規格化温度、予め定めた規定時間帯に測定された各々の前記室内温度から得られる統計室内温度、前記室内における最高照度から前記室内における最低照度を引いた差分に対する、前記室内照度から前記最低照度を引いた差分の割合である規格化照度、及び前記規定時間帯に測定された各々の前記室内照度から得られる統計室内照度の少なくとも1つを含む
    請求項14に記載の遠隔制御装置。
  16. 前記統計室内温度として、前記規定時間帯に測定された前記室内温度の平均値である平均室内温度、前記規定時間帯に測定された前記室内温度の最高値である最高室内温度、及び前記規定時間帯に測定された前記室内温度の最低値である最低室内温度の少なくとも1つを含み、
    前記統計室内照度として、前記規定時間帯に測定された前記室内照度の平均値である平均室内照度、前記規定時間帯に測定された前記室内照度の最高値である最高室内照度、及び前記規定時間帯に測定された前記室内照度の最低値である最低室内照度の少なくとも1つを含む
    請求項15に記載の遠隔制御装置。
  17. 前記予測モデルは、前記基本データと、前記拡張データと、電力の供給を受けている需要家毎の電力の供給地点での気温から得られる需要家温度データと、に対して前記空調機の稼働状態をラベル付けした教師データによる教師あり機械学習で得られたモデルであり、
    前記推定部は、前記予測モデルを用いて、前記基本データ、前記拡張データ、及び前記需要家温度データから前記空調機の稼働状態を推定する
    請求項14~請求項16の何れか1項に記載の遠隔制御装置。
  18. 前記需要家温度データは、前記空調機が設置されている地点の外気温、及び電力の供給を受けている全需要家の各々の需要設備内の温度から得られる全需要家統計温度データの少なくとも1つを含む
    請求項17に記載の遠隔制御装置。
  19. 前記全需要家統計温度データとして、各々の前記需要設備内の温度の平均値である全需要家平均温度、各々の前記需要設備内の温度の最高値である全需要家最高温度、及び各々の前記需要設備内の温度の最低値である全需要家最低温度の少なくとも1つを含む
    請求項18に記載の遠隔制御装置。
  20. 前記機械学習が、前記基本データに含まれる各値によって表される変数点を2つのクラスタに分類し、各々のクラスタに分類された前記変数点に対応した前記室内温度の平均値の違いから、各々のクラスタに前記空調機が稼働していることを示すラベルか、又は、前記空調機が停止していることを示すラベルを対応付ける教師なし機械学習である
    請求項11に記載の遠隔制御装置。
  21. コンピュータに、
    空調機が設置された室内の室内温度、及び前記室内温度の測定前に測定された予め定めた時点における基準室内温度と前記室内温度との差分を表す室内温度変化量を含む基本データを用いた機械学習によって得られた予測モデルを用いて、前記基本データから前記空調機の稼働状態を推定し、
    前記空調機への指示の送信は行うことができるが、指示に対する前記空調機からの応答は受信することができない単方向の赤外線通信を用いて、推定した前記空調機の稼働状態に対して予め対応付けられている指示を前記空調機に送信する制御を実行させるための
    遠隔制御プログラム。
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