[第1実施形態]
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を、以下に示す実施例に基づいて説明する。まず、図1~図19を参照しながら、第1実施形態に係るスロットマシンについて説明する。
[スロットマシンの構成]
図1は(a)は、本実施形態に係るスロットマシン1の正面図であり、(b)は、スロットマシン1の主な内部構成の一例を示す図である。図1(a)に示すように、スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bを備える。スロットマシン1の内部には、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ同数ずつ配列されたリール2L,2C,2R(以下、左リール,中リール,右リール)が水平方向に並設されており、これらリール2L,2C,2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が、スロットマシン1の正面の略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示されて遊技者側から見えるように配置されている。
なお、本実施の形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよい。また、本実施の形態では、リール2L,2C,2Rの回転によって透視窓3に表示された図柄を可変表示させる構成を可変表示部としているが、リールに限らず、たとえば、外周面に複数の図柄が配置されたベルトを移動させることで図柄を変動表示させることが可能な構成でもよい。また、本実施の形態では、物理的なリールにて可変表示部を構成しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示部を構成してもよい。
スロットマシン1の正面には、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数(本実施の形態では、3)の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L,2C,2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L,8C,8R、および演出時に遊技者によって操作される演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
なお、以下では、スタートスイッチ7に対する操作(たとえば、スタートスイッチ7を手で押下する操作)を「スタート操作」、1番目のリールの回転を停止するためのストップスイッチに対する操作(たとえば、ストップスイッチを手で押下する操作)を「第1停止操作」、2番目のリールの回転を停止するためのストップスイッチに対する操作(たとえば、ストップスイッチを手で押下する操作)を「第2停止操作」、および3番目のリールの回転を停止するためのストップスイッチに対する操作(たとえば、ストップスイッチを手で押下する操作)を「第3停止操作」とも称する。また、第1停止操作、第2停止操作、および第3停止操作を総称して「停止操作」とも称する。さらに、1番目のストップスイッチに対する押下(第1停止操作)が解除されること(たとえば、ストップスイッチから手を離すこと)を「第1停止離し」、2番目のストップスイッチに対する押下(第2停止操作)が解除されること(すなわち、ストップスイッチから手を離すこと)を「第2停止離し」、および3番目のストップスイッチに対する押下(第3停止操作)が解除されること(すなわち、ストップスイッチから手を離すこと)を「第3停止離し」とも称する。
スロットマシン1の正面において、リール2L,2C,2Rの横には、複数のLEDで構成されるサイドランプ27が設けられている。また、リール2L,2C,2Rの近傍には、リール2L,2C,2Rのそれぞれに対応して設けられるとともにリール2L,2C,2Rのそれぞれに対してリールの裏側または横から光を照射するリールバックライト28L,28C,28C(以下、単に「リールバックライト28」とも称す)が設けられている。さらに、液晶表示器51の上方には、音を出力するスピーカ53,54が設けられている。
液晶表示器51の表示領域には有利区間AT中の残りゲーム数などを特定可能な特定領域60が設けられている。たとば、特定領域60においては、有利区間ATの残りゲーム数を示す表示、および有利区間AT中に払い出されたメダルの枚数を示す表示などが行われる。
また、液晶表示器51の表示領域においては、特定領域の横に遊技中に獲得可能なポイントを特定可能な情報が表示されるポイント領域65が設けられている。なお、ポイント領域65は、図1に示す位置に限らず、たとえば、リール2L,2C,2Rの近傍など、いずれの場所に設けられてもよい。さらに、ポイント領域65は、液晶表示器51の表示領域内に限らず、液晶表示器51とは異なる部材として設けられてもよい。
スロットマシン1の正面には、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、後述する有利区間ATなどの状態に制御されている旨を点灯により報知する状態LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
図1(b)に示すように、スロットマシン1の内部には、遊技の進行を制御するとともに遊技の進行に応じて各種コマンドを出力するメイン制御部41が設けられている。メイン制御部41は、遊技の進行に係る各種制御を行うメインCPU41aと、遊技の進行に係る各種データを記憶するRAM41cとを備える。メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、およびストップスイッチ8L,8C,8Rなどに対する操作、およびメダル投入部4に対するメダルの投入を検出し、検出した操作に応じて、リール2L,2C,2Rの回転/停止や遊技用表示部13における各LEDの点灯/消灯など、遊技の進行に係る制御を行う。
スロットマシン1の内部には、メイン制御部41からのコマンドに応じて演出を制御するサブ制御部91が設けられている。サブ制御部91は、演出に係る各種制御を行うサブCPU91aと、演出に係る各種データを記憶するRAM91cとを備える。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、液晶表示器51における画像の表示、スピーカ53,54からの音出力、およびサイドランプ27やリールバックライト28の点灯/消灯などを制御する。液晶表示器51の画像表示やスピーカ53,54の音出力に用いられる演出データは、RAM91cに記憶されている。さらに、サブ制御部91は、演出用スイッチ56に対する操作を検出し、検出した操作に応じて液晶表示器51における画像の表示やスピーカ53,54からの音出力を制御する。
スロットマシン1においてゲームを行う場合、遊技者は、メダル投入部4にメダルを投入するか、MAXBETスイッチ6を操作するなどして規定数の賭数を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、かつスタートスイッチ7への操作が有効となってゲームが開始可能な状態となる。入賞ラインLNとは、透視窓3に表示されたリール2L,2C,2Rにおける図柄の組合せが入賞図柄の組合せと一致するか否かを判定するためのラインである。本実施形態では、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの下段といったように、いわゆる小山のラインが入賞ラインとして定められている。なお、入賞ラインは、小山に限らず、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段といったように、中段に水平方向に亘って設けられてもよく、単数に限らず、複数の入賞ラインが設けられてもよい。また、入賞を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくする無効ラインが設けられていてもよい。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L,2C,2Rが回転する。このとき、メイン制御部41によって内部抽選が行われる。内部抽選は、導出を許容する図柄組合せ(表示結果組合せ)を決定する処理である。内部抽選によって図柄組合せの導出が許容されることを、当該図柄組合せに対応する役に当選したともいう。
ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されると、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転が停止する。これにより、透視窓3に図柄組合せが導出表示される。入賞ラインLN上において、当選役の図柄組合せと一致する図柄組合せが停止した場合、当該当選役に対応する入賞が発生する。
リールの停止制御では、各ストップスイッチについて操作が行われたときから最大停止遅延時間(本実施の形態では、190ms(ミリ秒))以内に、操作に対応するリール2L,2C,2Rの回転を停止させる制御が行われる。リール2L,2C,2Rを1分間に80回転させ、80(回転)×20(1リール当たりの図柄コマ数、たとえば、20コマ)=1600コマ分の図柄を変動させるので、予め定められた最大停止遅延時間(190ms)が経過するまでの間では、最大で4コマ分の図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止制御では、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分(引込範囲)の図柄から一の図柄を選択して、リール2L、2R、2Rに導出させることが可能である。
入賞が発生可能な役としては、特別役(ボーナス)、小役、および再遊技役がある。特別役(ボーナス)は、入賞することによって、小役に当選する確率が非ボーナス状態よりも高まるボーナス状態に遊技状態が制御される役である。特別役(ボーナス)には、RB(レギュラーボーナス)やBB(ビッグボーナス)のような第一種特別役物、およびCB(チャレンジボーナス)のような第二種特別役物が含まれる。本実施の形態においては、特別役として、BBが設けられている。小役は、入賞することによって、メダルが付与される役である。再遊技役(リプレイ)は、入賞することによって、遊技者所有のメダルを消費することなく次の遊技が開始可能となる役である。
遊技状態(RT状態)に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグが設定されている必要がある。内部抽選は、メイン制御部41が、上述の各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L,2C,2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に乱数を用いて決定するものである。
なお、各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されるようになっている。
また、内部抽選において、予め定められた所定の操作態様(たとえば、操作順序、操作タイミング)で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われた場合よりも有利となる小役や再遊技役(以下、「押し順役」とも称する)が当選し得るようになっている。押し順役には、たとえば、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合に停止する停止態様よりも有利な停止態様となる役や、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合よりも有利な停止態様が停止する割合が高い役などを含む。また、有利な停止態様とは、メダルの付与を伴う停止態様だけでなく、有利な遊技状態への移行を伴う停止態様、不利な遊技状態への移行が回避される停止態様なども含む。
メイン制御部41は、内部抽選によって押し順役に当選したときに、遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応するナビ情報を報知するナビを実行可能である。具体的には、メイン制御部41は、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を遊技補助表示器12の点灯態様により報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(有利区間AT)に制御可能である。
詳しくは後述するが、メイン制御部41は、通常において予め定められた所定の抽選条件が成立したときに、有利区間中の出玉状態に状態を制御するか否かを決定する有利区間移行抽選を行い、当該有利区間移行抽選に当選することで、有利区間中の出玉状態における制御を開始する。なお、有利区間移行抽選に当選することを、「有利区間当選」とも称する。有利区間中の出玉状態において、メイン制御部41は、押し順役に当選したときに、ナビ報知を実行し、遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様(たとえば、操作順序、操作タイミングなど)を遊技補助表示器12を用いて報知するとともに、遊技者にとって有利となる操作態様を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信することで、当該操作態様を液晶表示器51などを用いて報知するナビ演出を実行させる。
押し順役に当選したゲームにおいては、遊技者の操作態様が当選した押し順役に対応する操作態様(以下、「正解手順」とも称する)と一致したときにプラム役が入賞する。
遊技者は、ナビに従って正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、押し順役に含まれる役のうち、メダルの払出枚数が多い方の役を入賞させることができる。あるいは、遊技者は、ナビに従って正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、押し順役に含まれる役のうち、入賞を取りこぼす可能性のない役を入賞させることができる。なお、押し順役に含まれる役のうち、正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに入賞可能な役を「主役」、正解手順とは異なる不正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに入賞可能な役を「副役」とも称する。
ナビ報知およびナビ演出により報知される操作態様にて、ストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、内部抽選にて当選した押し順役に含まれる主役を確実に入賞させることができるようになっている。
[状態遷移]
図3は、状態遷移を説明するための図である。図3に示すように、メイン制御部41によって管理される状態には、内部抽選における当選確率に関わる遊技状態(RT状態)と、出玉に関わる出玉状態とが含まれる。
遊技状態には、非内部中、内部中、およびBBが含まれる。内部中は、遊技が進行可能な状態であってかつ予め定められた設計値に基づくメダルの払出率が担保されている状態である。なお、本実施形態のスロットマシン1では、殆どのゲームを内部中で遊技者に遊技させることになっている。
一方、非内部中は、遊技者によって遊技することがない、あるいは遊技することがあってもその時間が極端に短い状態である。非内部中においては、BBに当選し、かつ当該BBの入賞を取りこぼしたときに、次のゲームから遊技状態が内部中に移行する。すなわち、内部中は、BBの当選を持ち越した状態である。一旦、遊技状態が内部中に制御されると、持ち越されているBBに入賞することはほとんどなく、あったとしても、極端に低い確率となっている。
なお、図3に示す例では、遊技状態としてBBの図示を省略しているが、非内部中や内部中においてBBに入賞することが仮にあれば、非内部中または内部中からBBへと遊技状態が移行する。この場合、BBが終了すると、再び非内部中へと遊技状態が移行する。
本実施の形態においては、メイン制御部41によって管理される出玉状態として、出玉状態=0、出玉状態=1、出玉状態=2、出玉状態=3、出玉状態=4、および出玉状態=5の5種類の出玉状態が設けられている。出玉状態=0を「通常」と称し、出玉状態=1を「有利区間通常」と称し、出玉状態=2を「有利区間CZ」と称し、出玉状態=3を「有利区間ボーナス」と称し、出玉状態=4を「有利区間AT」と称し、出玉状態=5を「有利区間エンディング」と称する。メイン制御部41は、出玉状態を管理するための情報として、出玉フラグを所定領域に記憶している。たとえば、メイン制御部41は、通常に状態を制御している間は出玉状態=0を特定可能に出玉フラグを記憶し、有利区間通常に状態を制御している間は出玉状態=1を特定可能に出玉フラグを記憶し、有利区間CZに状態を制御している間は出玉状態=2を特定可能に出玉フラグを記憶し、有利区間ボーナスに状態を制御している間は出玉状態=3を特定可能に出玉フラグを記憶し、有利区間ATに状態を制御している間は出玉状態=4を特定可能に出玉フラグを記憶し、有利区間エンディングに状態を制御している間は出玉状態=5を特定可能に出玉フラグを記憶する。なお、各出玉状態の管理は出玉フラグを用いるものに限らず、他の手法であってもよい。
通常は、通常区間とも称される。有利区間通常、有利区間CZ、有利区間ボーナス、有利区間AT、および有利区間エンディングは、まとめて有利区間とも称される。これらの出玉状態は、いずれも内部中における状態である。通常区間(通常)は、ナビが実行されない状態であり、ナビ情報を報知不可能な非報知状態である。有利区間は、ナビが実行され得る状態であり、ナビ情報を報知可能な報知状態である。本実施の形態においては、有利区間のうち、有利区間通常および有利区間CZは、いずれもナビが実行されないが、有利区間ボーナス、有利区間AT、および有利区間エンディングは、いずれもナビが実行され得る。なお、有利区間通常や有利区間CZにおいてもナビが実行されるものであってもよいが、たとえば、有利区間ATにおいては、有利区間通常や有利区間CZよりも、押し順役当選時に主役を入賞させるためのナビの実行確率が高くなっている。
通常は、「第1出玉状態」の一例である。通常においては、有利区間移行抽選で当選(有利区間当選)したときに、有利区間中の出玉状態に状態が制御される。なお、本実施の形態においては、通常中に当選し得る大部分の役の当選が有利区間当選の条件となっているため、通常における遊技の滞在は約1Gである。なお、有利区間当選の条件は、通常中に当選し得る全ての役のうちのいずれかが当選したときに成立してもよい。
有利区間通常は、「第2出玉状態」の一例である。有利区間通常においては、押し順役に当選したほとんどのゲームでナビが実行されないため、遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増枚数は、賭数の設定に用いたメダルの枚数を考慮すると、0枚またはマイナスになる場合がある。つまり、有利区間通常においては、出玉率が1以下または1未満となる。なお、1ゲーム当たりの純増枚数とは、1ゲーム当たりで払い出されるメダルの枚数から1ゲーム当たりで賭数の設定に用いられるメダルの枚数を差し引いた数である。
有利区間CZは、有利区間通常よりも有利区間ボーナスや有利区間ATに制御する確率が高く、有利区間通常から有利区間ボーナスまたは有利区間ATに制御されるまでの途中経路に位置する状態である。有利区間通常から有利区間CZに状態が制御されるような当選を「CZ当選」とも称する。有利区間CZにおいては、有利区間通常と同様に、押し順役に当選したほとんどのゲームでナビが実行されないため、遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増枚数は、賭数の設定に用いたメダルの枚数を考慮すると、0枚またはマイナスになる場合がある。つまり、有利区間CZにおいては、出玉率が1以下または1未満となる。なお、本実施の形態においては、有利区間通常が「第2出玉状態」の一例であるが、有利区間CZが「第2出玉状態」であってもよい。
有利区間ボーナスは、有利区間通常および有利区間CZのいずれからも制御可能な状態であって、ナビに従うことで遊技者が獲得可能な純増枚数を増加させることができる、いわゆる疑似ボーナスである。有利区間ボーナスが終了すると、必ず有利区間ATに状態が制御される。なお、本実施の形態においては、有利区間通常が「第2出玉状態」の一例であるが、有利区間ボーナスが「第2出玉状態」であってもよい。
なお、後述する中段チェリー7揃い当選や中段チェリーキャラ揃い当選を契機に、有利区間通常および有利区間CZを介することなく通常から直接的に有利区間ボーナスに状態が制御されるような当選、あるいは有利区間CZを介することなく有利区間通常から直接的に有利区間ボーナスに状態が制御されるような当選を「直撃ボーナス当選」とも称する。また、後述する7揃い1枚当選やキャラ揃い1枚当選を契機に、有利区間CZを介することなく有利区間通常から直接的に有利区間ボーナスに状態が制御されるような当選を「共通ボーナス当選」とも称する。さらに、有利区間CZから有利区間ボーナスに状態が制御されるような当選を「ボーナス当選」とも称する。
有利区間ボーナスにおいては、押し順役に当選したゲームでナビが実行されるため、遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増枚数は、賭数の設定に用いたメダルの枚数を考慮しても、プラスになる。つまり、有利区間ボーナスにおいては、出玉率が1を超える。よって、有利区間ボーナスは、有利区間通常および有利区間CZのいずれよりも有利な状態である。
有利区間ATは、有利区間ボーナスおよび有利区間CZのいずれからも制御可能な状態であって、「第3出玉状態」の一例である。有利区間CZから有利区間ATに状態が制御されるような当選を「AT当選」とも称する。有利区間ATにおいては、押し順役に当選したゲームでナビが実行されるため、遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増枚数は、賭数の設定に用いたメダルの枚数を考慮しても、プラスになる。つまり、有利区間ATにおいては、出玉率が1を超える。よって、有利区間ATは、有利区間通常および有利区間CZのいずれよりも有利な状態である。
通常においては、直撃ボーナス当選したときに、有利区間ボーナスに状態が制御される。なお、通常において直撃ボーナス当選した場合、有利区間ボーナスに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような前兆演出は実行されない。また、通常においては、有利区間当選したときに、有利区間通常に状態が制御される。
有利区間通常においては、直撃ボーナス当選したときに、有利区間ボーナスに状態が制御される。なお、有利区間通常において直撃ボーナス当選した場合、有利区間ボーナスに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような前兆演出は実行されない。このように、通常および有利区間通常のいずれにおいても、直撃ボーナス当選した場合には、有利区間ボーナスに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような前兆演出は実行されない。
また、有利区間通常においては、共通ボーナス当選したときに、有利区間ボーナスに状態が制御される。なお、有利区間通常において共通ボーナス当選した場合、有利区間ボーナスに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような前兆演出が実行される。たとえば、有利区間通常において共通ボーナス当選した場合、共通ボーナス当選したゲーム、あるいは次のゲーム以降の1または複数のゲームにおいて、キャラクタ画像やランプの点灯などによって、共通ボーナス当選したこと、および有利区間ボーナスに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような演出が行われ、その後、有利区間ボーナスに状態が制御される。このように、有利区間通常において、共通ボーナス当選した場合には、有利区間ボーナスに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような前兆演出が実行される。
また、有利区間通常においては、CZ当選したときに、有利区間CZに状態が制御される。なお、有利区間通常においてCZ当選した場合、有利区間CZに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような前兆演出が実行される。たとえば、有利区間通常においてCZ当選した場合、CZ当選したゲーム、あるいは次のゲーム以降の1または複数のゲームにおいて、キャラクタ画像やランプの点灯などによって、CZ当選したこと、および有利区間CZに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような演出が行われ、その後、有利区間CZに状態が制御される。
有利区間CZにおいては、ボーナス当選したときに、有利区間ボーナスに状態が制御される。なお、有利区間CZにおいてボーナス当選した場合、有利区間ボーナスに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような前兆演出が実行される。たとえば、有利区間CZにおいてボーナス当選した場合、ボーナス当選したゲーム、あるいは次のゲーム以降の1または複数のゲームにおいて、キャラクタ画像やランプの点灯などによって、ボーナス当選したこと、および有利区間ボーナスに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような演出が行われ、その後、有利区間ボーナスに状態が制御される。また、有利区間CZにおいては、AT当選したときに、有利区間ATに状態が制御される。なお、有利区間CZにおいてAT当選した場合、有利区間ATに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような前兆演出が実行される。たとえば、有利区間CZにおいてAT当選した場合、AT当選したゲーム、あるいは次のゲーム以降の1または複数のゲームにおいて、キャラクタ画像やランプの点灯などによって、AT当選したこと、および有利区間ATに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような演出が行われ、その後、有利区間ATに状態が制御される。
有利区間CZへの制御は、たとえば、ゲーム数で管理されており、有利区間CZ中に消化したゲーム数が予め設けられた上限ゲーム数に達したことを条件に、当該有利区間CZが終了する。なお、有利区間CZは、ゲーム数で管理されるものに限らず、ナビの実行回数や押し順役当選時における主役の入賞回数が予め設けられた上限回数に達すること、および払出枚数や純増枚数が予め設けられた上限枚数に達することなど、その他の条件に基づき管理されるものであってもよい。
有利区間ATへの制御は、たとえば、ナビの実行回数で管理されており、有利区間AT中に実行されたナビの実行回数が予め設けられた上限回数に達したことを条件に、当該有利区間ATが終了する。なお、有利区間ATは、ナビの実行回数で管理されるものに限らず、消化ゲーム数が予め設けられた上限ゲーム数に達すること、押し順役当選時における主役の入賞回数が予め設けられた上限回数に達すること、および払出枚数や純増枚数が予め設けられた上限枚数に達することなど、その他の条件に基づき管理されるものであってもよい。
有利区間ATが終了すると、再び有利区間CZに状態が制御され、当該有利区間CZにおいてAT当選すると、再び有利区間ATに制御される。一方、当該有利区間CZにおいてAT当選することなく、消化ゲーム数が上限ゲーム数に達すると、有利区間通常に状態が制御される。このようにして、有利区間通常から有利区間CZまたは有利区間ボーナスを経由して有利区間ATに状態が制御されるとともに、有利区間CZと有利区間ATとの間で状態が行き来することになる。有利区間CZにおいては純増枚数の合計が0枚またはマイナス、有利区間ATにおいては純増枚数の合計が0枚または有利区間CZにおけるマイナス分よりも大きくなる。よって、有利区間CZと有利区間ATとの間で状態が行き来した場合、純増枚数の合計は増え続けるように設計されている。一方、有利区間通常においては、純増枚数の合計が0枚またはマイナスになるため、有利区間CZと有利区間ATとの間で滞在するゲーム数よりも、有利区間通常に滞在するゲーム数の方が大きくなると、純増枚数の合計は減り続けるようになっている。
上述したように、通常における遊技の滞在は約1Gである。これに対して、有利区間においては、有利区間通常、有利区間CZ、有利区間ボーナス、および有利区間ATなど、複数の状態があり、しかも、通常から有利区間に移行したときに最初に滞在するであろう有利区間通常は、1Gを超える上限回数となるように終了条件が設けられている。このため、有利区間中の出玉状態における遊技の滞在は、1Gを超える。このように、スロットマシン1は、通常における遊技の滞在割合は、有利区間中の出玉状態における遊技の滞在割合よりも小さくなるように設計されている。
有利区間中の出玉状態においては、遊技の進行に基づき更新されるメダルの純増枚数の合計値が所定のED移行差枚に達したときに、有利区間エンディングに状態が制御される。有利区間エンディングは、たとえば、純増枚数の合計値が上限枚数に達するまで有利区間中の出玉状態への制御が継続することが確定する状態である。たとえば、ED移行差枚が2100枚に設定され、かつ上限枚数が2400枚に設定されている場合、有利区間中の出玉状態における純増枚数の合計値が2100枚に達したときに、純増枚数の合計値が2400枚に達するまで有利区間中の出玉状態(具体的には有利区間AT)が継続する。この場合、純増枚数の合計値が2100枚に達した時点で、300枚のメダルの獲得が確定することになる。ED移行差枚は、通常から有利区間中の出玉状態に状態が移行したときにセットされる。なお、ED移行差枚は、抽選によって決定されてもよいし、予め定められてもよい。
有利区間中の出玉状態においてリミッタ条件が成立するか、あるいは任意の終了条件が成立すると、当該有利区間中の出玉状態から通常に状態が制御される。このとき、有利区間中の出玉状態において計数されていた消化ゲーム数および純増枚数の合計値、さらに遊技中に獲得可能なポイントも初期化される。なお、リミッタ条件には、有利区間中の出玉状態における消化ゲーム数が1500Gに達すること、あるいは有利区間中の出玉状態における純増枚数の合計値が2400枚を超えることが含まれる。なお、有利区間中の出玉状態においては、遊技の進行に応じて、純増枚数の合計値および消化ゲーム数のカウントが更新されるのに対して、通常においては、遊技の進行に応じて、純増枚数の合計値および消化ゲーム数のカウントが更新されない。また、たとえば、任意の終了条件には、有利区間通常において直撃ボーナス当選、共通ボーナス当選、またはCZ当選することなく予め定められた終了条件が成立したこと、有利区間CZにおいてボーナス当選またはAT当選することなく予め定められた終了条件が成立したことなどが含まれる。
通常または有利区間中の出玉状態において設定変更された場合、通常に状態が制御される。このとき、有利区間中の出玉状態において計数されていた消化ゲーム数および純増枚数の合計値、さらに遊技中に獲得可能なポイントもリセットされる。本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、設定値(たとえば、1~6)に応じて、CZ抽選などの所定の抽選における当選確率を異ならせることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。遊技店の店員などは、設定変更を行うことで、この設定値を変更することができる。なお、設定変更が行われた際には、天井ゲーム数に到達するまでの消化ゲーム数の初期値を決定するなどの抽選は何ら行われない。
このように、有利区間中の出玉状態から通常に状態が移行する条件には、遊技の進行に基づき成立するリミッタ条件や任意の終了条件と、設定変更が行われるという条件とが含まれる。
[入賞役]
図4~図7は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞時の付与について説明するための図である。図4~図7の名称欄には、入賞役の名称が示され、図柄の組合せ欄には、その入賞役が入賞となる図柄の組合せが示されている。また、付与欄には、入賞時に付与される価値(メダル払出枚数、再遊技付与など)が示されている。
図4に示すように、再遊技役としては、リプ1~リプ6が設けられている。図5に示すように、特別役としては、BBが設けられている。図5~図7に示すように、小役としては、プラム1~6、スイカ、および1枚役1~33が設けられている。プラム1~6は、押し順役当選時に入賞し得る主役であり、入賞時には、賭数に用いられるメダルの枚数(3枚)よりも多い8枚のメダルが払い出される。プラム1~6をまとめて「プラム役」とも称する。1枚役1~33は、押し順役当選時に入賞し得る副役であり、入賞時には、賭数に用いられるメダルの枚数(3枚)よりも少ない1枚のメダルが払い出される。1枚役1~33をまとめて「1枚役」とも称する。
図6に示すように、1枚役22の入賞が発生する図柄組合せのうち、「キャラ-キャラ-赤7」がリール2L,2C,2Rにおいて導出すると、キャラ図柄が3つ並んでリール上に配置される。具体的には、左リール2Lの下段、中リール2Cの中段、および右リール2Rの上段のそれぞれにおいてキャラ図柄が導出することで、右上がりにキャラ図柄が並んで配置される。なお、キャラ図柄が並んで配置されることを「キャラ揃い」とも称する。
図7に示すように、1枚役23の入賞が発生する図柄組合せのうち、「キャラ-キャラ-プラム」または「キャラ-プラム-プラム」がリール2L,2C,2Rにおいて導出すると、7図柄が3つ並んでリール上に配置される。具体的には、左リール2Lの上段、中リール2Cの上段、および右リール2Rの上段のそれぞれにおいて7図柄が導出することで、上段に7図柄が並んで配置される。なお、7図柄が並んで配置されることを「7揃い」とも称する。
[抽選対象役]
図8は、遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される入賞役の組合せについて説明するための図である。図8の役番号欄には、抽選対象役ごとに定められた役番号が示され、フラグカテゴリ欄には、抽選対象役の種類ごとに割り当てられたフラグ番号が示され、抽選対象役欄には、その名称が示され、入賞役の組合せ欄には、各抽選対象役に含まれる入賞役の組合せが示され、遊技状態欄には、遊技状態ごとに丸印でその抽選対象役が抽選対象であることが示され、有利区間当選欄には、有利区間当選の有無が示されている。
図8に示すように、再遊技役の抽選対象役としては、通常リプ、7揃いリプ、7不揃いリプ、キャラ揃いリプ、およびキャラ不揃いリプが設けられている。小役の抽選対象役としては、共通役、123択役A~D、132択役A~D、213択役A~D、231択役A~D、312択役A~D、321択役A~D、スイカ、7揃い1枚1,2、キャラ揃い1枚、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー7揃い、中段チェリーキャラ揃い、およびチャンス目A,Bが設けられている。特別役の抽選対象役としては、BBが設けられている。BB中における小役としては、BB中小役およびBB中1枚が設けられている。なお、123択役A~D、132択役A~D、213択役A~D、231択役A~D、312択役A~D、および321択役A~Dは、当選したときにナビが実行され得る役であるため、押し順役の一種である。また、7揃い1枚1,2をまとめて「7揃い1枚」とも称する。
非内部中においては、全ての役が当選可能であるが、内部中においては、既にBBの当選が持ち越されているため、BB、BB中小役、およびBB中1枚が当選不可能になっている。
7揃い1枚やキャラ揃い1枚などのように、FC2やFC3に対応する役は、押し順役よりも内部抽選の当選確率が低く、いわゆるレア役である。さらに、中段チェリー7揃いおよび中段チェリーキャラ揃いは、FC2やFC3に対応する役を含め他のいずれの役よりも内部抽選の当選確率が低く、いわゆる超レア役である。役番号1,6~30に対応する一般役は、レア役や超レア役よりも、内部抽選で当選する確率が高くなっているとも言える。
[押し順役のリール制御]
図9は、押し順役当選時のリール制御を説明するための図である。前述したように、本実施の形態においては、有利区間AT中や有利区間ボーナスにおいて押し順役が当選したゲームでは、ナビが実行され、正解手順が遊技者に報知される。遊技者は、ナビに従って正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、遊技者にとって有利な入賞役(主役)を入賞させることができる。
たとえば、図9に示すように、123択役A~D、132択役A~D、213択役A~D、231択役A~D、312択役A~D、および321択役A~Dのいずれかに当選したゲームでは、正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに主役であるプラム役が入賞する一方、不正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに副役である1枚役が入賞する。なお、不正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに副役である1枚役の入賞を取りこぼし場合、何らの入賞も発生しないものであってもよい。
[他の役のリール制御]
図10は、他の役当選時のリール制御を説明するための図である。図10に示すように、7揃い1枚に当選したゲームでは、ストップスイッチ8R、ストップスイッチ8C、ストップスイッチ8Lの順に操作されたときに、1枚役23が入賞するとともに、操作タイミングによっては7揃いが導出し得る。なお、ストップスイッチ8R、ストップスイッチ8C、ストップスイッチ8Lの順に操作することを「逆押し」とも称する。一方、7揃い1枚に当選したゲームでは、逆押し以外でストップスイッチが操作されたときに、1枚役16が入賞する。なお、7揃い1枚に当選したゲームでは、ストップスイッチ8R、ストップスイッチ8C、ストップスイッチ8Lの順に操作されたときに、操作タイミングに関わらず7揃いが導出してもよい。
キャラ揃い1枚に当選したゲームでは、逆押しでストップスイッチが操作されたときに、1枚役22が入賞するとともに、操作タイミングによってはキャラ揃いが導出し得る。一方、キャラ揃い1枚に当選したゲームでは、逆押し以外でストップスイッチが操作されたときに、1枚役16が入賞する。なお、キャラ揃い1枚に当選したゲームでは、ストップスイッチ8R、ストップスイッチ8C、ストップスイッチ8Lの順に操作されたときに、操作タイミングに関わらずキャラ揃いが導出してもよい。
中段チェリー7揃いに当選したゲームでは、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作順序に関わらず、1枚役23が入賞するとともに、操作タイミングによっては7揃いが導出し得る。なお、中段チェリー7揃いに当選したゲームでは、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作タイミングに関わらず、7揃いが導出してもよい。
中段チェリーキャラ揃いに当選したゲームでは、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に関わらず、1枚役22が入賞するとともに、操作タイミングによってはキャラ揃いが導出し得る。なお、中段チェリーキャラ揃いに当選したゲームでは、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作タイミングに関わらず、キャラ揃いが導出してもよい。
このように、7揃い1枚に当選したゲームでは、逆押しでストップスイッチが操作されることで、中段チェリー7揃いに当選したゲームと同様に、1枚役23が入賞するとともに、操作タイミングによっては7揃いが導出し得る。一方、7揃い1枚に当選したゲームでは、逆押し以外でストップスイッチが操作されることで、中段チェリー7揃いに当選したゲームとは異なる役が入賞することになる。
また、キャラ揃い1枚に当選したゲームでは、逆押しでストップスイッチが操作されることで、中段チェリーキャラ揃いに当選したゲームと同様に、1枚役22が入賞するとともに、操作タイミングによってはキャラ揃いが導出し得る。一方、キャラ揃い1枚に当選したゲームでは、逆押し以外でストップスイッチが操作されることで、中段チェリーキャラ揃いに当選したゲームとは異なる役が入賞することになる。
[リール制御の一例]
図11および図12は、リール制御の一例を説明するための図である。図11(a)に示すように、中段チェリー7揃いまたは中段チェリーキャラ揃いに当選した場合、ストップスイッチ8Lに対して第1停止操作が行われると、操作タイミングによっては上段に7図柄、中段にチェリー図柄、および下段にキャラ図柄が導出する。このように、左リール2Lにおいて、中段にチェリー図柄が導出されるとともに、その上下段において、7図柄およびキャラ図柄といったように、リプレイ図柄やプラム図柄のような一般的な図柄に比べて目立つ図柄が導出されることで、遊技者は、第2停止操作以降において、7図柄やキャラ図柄を導出させるタイミングでストップスイッチを操作するように促される。
その後、図11(b)に示すように、中ストップスイッチ8Cに対して第2停止操作が行われると、操作タイミングによっては上段に7図柄および中段にキャラ図柄が導出する。このように、左リール2Lおよび中リール2Cにおいて7図柄およびキャラ図柄が揃って導出されることで、遊技者は、第3停止操作において、7図柄やキャラ図柄を導出させるタイミングでストップスイッチを操作するように促される。
図11(c)に示すように、中段チェリー7揃いに当選していた場合、右ストップスイッチ8Rに対して第3停止操作が行われると、操作タイミングによっては上段に7図柄が導出する。この場合、1枚役23が入賞して、上段に7揃いとなる。一方、図11(d)に示すように、中段チェリーキャラ揃いに当選していた場合、右ストップスイッチ8Rに対して第3停止操作が行われると、上段にキャラ図柄が導出する。この場合、1枚役22が入賞して、右上がりにキャラ揃いとなる。
図12(a1)に示すように、中段チェリー7揃いまたは7揃い1枚に当選した場合、ストップスイッチ8Rに対して第1停止操作が行われると、操作タイミングによっては上段に7図柄が導出する。その後、図12(b1)に示すように、ストップスイッチ8Cに対して第2停止操作が行われると、操作タイミングによっては上段に7図柄が導出する。その後、図12(c1)に示すように、ストップスイッチ8Lに対して第3停止操作が行われると、操作タイミングによっては上段に7図柄が導出するとともに、中段にチェリー図柄が導出する。この場合、1枚役23が入賞して、上段に7揃いとなる。
図12(a2)に示すように、中段チェリーキャラ揃いまたはキャラ揃い1枚に当選した場合、ストップスイッチ8Rに対して第1停止操作が行われると、操作タイミングによっては上段にキャラ図柄が導出する。その後、図12(b2)に示すように、ストップスイッチ8Cに対して第2停止操作が行われると、操作タイミングによっては中段にキャラ図柄が導出する。その後、図12(c2)に示すように、ストップスイッチ8Lに対して第3停止操作が行われると、操作タイミングによっては下段にキャラ図柄が導出するとともに、中段にチェリー図柄が導出する。この場合、1枚役22が入賞して、右上がりにキャラ揃いとなる。
図12(a3)に示すように、7揃い1枚またはキャラ揃い1枚に当選した場合、ストップスイッチ8Lに対して第1停止操作が行われると、上段にプラム図柄、中段にリプレイ図柄、および下段に赤7図柄が導出する一方で、中段にはチェリー図柄が導出しない。その後、図12(b3)に示すように、ストップスイッチ8Cに対して第2停止操作が行われ、図12(c3)に示すように、ストップスイッチ8Rに対して第3停止操作が行われることで、1枚役16に対応する図柄組合せが導出する。
このように、中段チェリーキャラ揃いまたは中段チェリー7揃いに当選した場合、左リール2Lが最初に停止したときに、中段にチェリー図柄が導出する。一方、7揃い1枚またはキャラ揃い1枚に当選した場合、左リール2Lが最初に停止したときに、中段にチェリー図柄が導出しない。また、中段チェリーキャラ揃いまたは中段チェリー7揃い、あるいは7揃い1枚またはキャラ揃い1枚のいずれに当選した場合でも、右リール2Rが最初に停止したときに、左リール2Lにおいて中段にチェリー図柄が導出する。
[設定変更処理]
図13は、メイン制御部が実行する設定変更処理のフローチャートである。図13に示すように、メイン制御部41は、設定変更操作があったか否かを判定する(S2)。メイン制御部41は、設定変更操作がなかった場合(S2でNO)、本処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、設定変更操作があった場合(S2でYES)、全てのカウンタおよびストックなどに関する値を初期化する(S4)。たとえば、有利区間中の出玉状態において計数されていた消化ゲーム数および純増枚数の合計値、さらには遊技中に獲得可能なポイントの値が初期化される。また、有利区間CZに状態を制御するための権利となるCZストック、および有利区間ATに状態を制御するための権利となるATストックを保有していた場合、そのストックも初期化される。
その後、メイン制御部41は、通常に状態を制御する(S6)。たとえば、通常において設定変更が行われた場合には、通常に状態が維持され、有利区間中の出玉状態において設定変更が行われた場合には、通常に状態が制御される。その後、メイン制御部41は、本処理を終了する。
なお、設定変更が行われた際には、天井ゲーム数に到達するまでの消化ゲーム数の初期値を決定するなどの抽選は何ら行われない。
[通常中処理]
図14は、メイン制御部41が実行する通常中処理のフローチャートである。図15は、通常中の抽選テーブルを説明するための図である。メイン制御部41は、通常中の毎ゲームにおいて、スタート操作が行われたときに通常中処理を実行する。
図14に示すように、メイン制御部41は、有利区間移行抽選を行う(S12)。有利区間移行抽選においては、図8に示した抽選対象役のうち、役番号6~40のいずれかに当選したときに、有利区間当選する。
具体的には、図15(a)に示すように、有利区間移行抽選においては、内部抽選で当選した役番号が6~40であるときに100%の確率で有利区間当選する一方、内部抽選で当選した役番号がその他の番号であるときに有利区間当選しない。
図14に戻り、メイン制御部41は、有利区間移行抽選を行った後、有利区間当選したか否かを判定する(S14)。メイン制御部41は、有利区間当選しなかった場合(S14でNO)、本処理を終了する。一方、メイン制御部41は、有利区間当選した場合(S14でYES)、ポイント獲得抽選を行う(S16)。ポイント獲得抽選においては、図8に示した抽選対象役に割り当てられたフラグカテゴリに基づきポイントが決定される。
具体的には、図15(b)に示すように、ポイント獲得抽選においては、内部抽選で当選したフラグカテゴリに基づき、ポイントの付与数が抽選で決定されて、遊技者にポイントが付与される。有利区間通常において、ポイント獲得抽選の結果に基づき付与されるポイントが1000pに達すると、遊技者にCZストックが付与される。CZストックは、有利区間CZに状態が制御されるための権利であり、たとえば、CZストック1つにつき、30Gの期間に亘って有利区間CZに状態が制御される。
このように、図15(a)に示すように、有利区間移行抽選は、内部抽選における抽選対象役のそれぞれに割り当てられた役番号に基づき行われ、図15(b)に示すように、有利区間通常において用いられるポイントの付与に関するポイント獲得抽選は、内部抽選における抽選対象役の種類ごとに割り当てられたカテゴリフラグに基づき行われる。
図14に戻り、メイン制御部41は、ポイント獲得抽選を行った後、中段チェリー7揃いに当選したか否かを判定する(S18)。メイン制御部41は、中段チェリー7揃いに当選した場合(S18でYES)、直撃ボーナス当選したため、通常から有利区間ボーナスに状態を移行させるための制御を行う(S20)。また、直撃ボーナス当選したため、遊技者にATストックが付与され、有利区間ATに制御されることが確定する。ATストックは、有利区間ATに状態が制御されるための権利であり、たとえば、ATストック1つにつき、30Gの期間に亘って有利区間ATに状態が制御されたり、あるいは、30回のナビが実行されるまでの期間に亘って有利区間ATに状態が制御されたりする。
具体的には、メイン制御部41は、出玉状態を通常に対応する“0”から有利区間ボーナスに対応する“3”に変更するように出玉フラグを更新する。これにより、次のゲームから有利区間ボーナスに状態が制御される。また、このゲームにおいては、中段チェリー7揃いに当選しているため、ストップスイッチの操作態様に関わらず、7揃いが導出され得る。メイン制御部41は、S20の処理の後、本処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、中段チェリー7揃いに当選しなかった場合(S18でNO)、中段チェリーキャラ揃いに当選したか否かを判定する(S22)。メイン制御部41は、中段チェリーキャラ揃いに当選した場合(S22でYES)、フリーズ抽選を行う(S24)。また、直撃ボーナス当選したため、遊技者にATストックが付与され、有利区間ATに制御されることが確定する。フリーズ抽選においては、フリーズ当選するか否かが決定されるとともに、フリーズ当選する場合にはATストックの付与数が決定される。
具体的には、図15(c)に示すように、フリーズ抽選においては、内部抽選で当選した役番号が38(中段チェリーキャラ揃い)であるときに、フリーズ当選の有無、およびフリーズ当選する場合におけるATストックの付与数が抽選によって決定される。フリーズ当選した場合、中段チェリーキャラ揃いに当選したゲーム以降のゲームにおいて、所定の遅延期間に亘って遊技の進行を遅延させるフリーズ制御が行われる。たとえば、スタート操作後に第1停止操作が有効化されるまでの期間が遅延したり、第3停止操作後に入賞演出などが実行されるまでの期間が遅延したりする。そして、フリーズ制御が行われることで、決定された付与数分のATストックが追加で付与される。
図14に戻り、メイン制御部41は、S24の処理の後、通常から有利区間ボーナスに状態を移行させるための制御を行う(S26)。
具体的には、メイン制御部41は、出玉状態を通常に対応する“0”から有利区間ボーナスに対応する“3”に変更するように出玉フラグを更新する。これにより、次のゲームから有利区間ボーナスに状態が制御される。また、このゲームにおいては、中段チェリーキャラ揃いに当選しているため、ストップスイッチの操作態様に関わらず、キャラ揃いが導出され得る。メイン制御部41は、S26の処理の後、本処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、中段チェリーキャラ揃いに当選しなかった場合(S22でNO)、通常から有利区間通常に状態を移行させるための制御を行う(S28)。
具体的には、メイン制御部41は、出玉状態を通常に対応する“0”から有利区間通常に対応する“1”に変更するように出玉フラグを更新する。これにより、次のゲームから有利区間通常に状態が制御される。メイン制御部41は、S28の処理の後、本処理を終了する。
このように、有利区間移行役である役番号6~40に対応する役に内部抽選で当選した場合、通常から有利区間中の出玉状態に状態を移行するための処理が行われ、かつポイント獲得抽選が行われる。なお、7揃い1枚やキャラ揃い1枚に当選した場合、有利区間当選する一方で、中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いに当選した場合のように直撃ボーナス当選することはないため、直接的に有利区間ボーナスを介して有利区間ATに制御されることはない。
[有利区間通常中処理]
図16は、メイン制御部41が実行する有利区間通常中処理のフローチャートである。図17は、有利区間通常中の抽選テーブルを説明するための図である。メイン制御部41は、有利区間通常中の毎ゲームにおいて、スタート操作が行われたときに有利区間通常中処理を実行する。
図16に示すように、メイン制御部41は、有利区間中の消化ゲーム数が300G、600G、および900Gのいずれかであるかを判定する(S52)。メイン制御部41は、有利区間中の出玉状態における消化ゲーム数が300G、600G、および900Gのいずれかである場合(S52でYES)、規定遊技数CZ抽選を行う(S54)。規定遊技数CZ抽選においては、CZ当選するか否かが決定される。
具体的には、図17(a)に示すように、規定遊技数CZ抽選においては、到達した有利区間G数に基づき、抽選でCZ当選するか否かが決定される。規定遊技数CZ抽選においてCZ当選した場合、遊技者にCZストックが付与される。
図16に戻り、メイン制御部41は、有利区間中の出玉状態における消化ゲーム数が900Gであるか否かを判定する(S56)。メイン制御部41は、有利区間中の出玉状態における消化ゲーム数が900Gである場合(S56でYES)、遊技者にATストックを付与する(S58)。
一方、メイン制御部41は、有利区間中の出玉状態における消化ゲーム数が300G、600G、および900Gのいずれでもない場合(S52でNO)、有利区間中の出玉状態における消化ゲーム数が900Gでない場合(S56でNO)、あるいは、S58の処理の後、CZ抽選を行う(S60)。CZ抽選においては、CZ当選するか否かが決定される。
具体的には、図17(b)に示すように、CZ抽選においては、内部抽選で当選したフラグカテゴリに基づき、抽選でCZ当選するか否かが決定される。さらに、CZ抽選においては、現在の設定値が1~5である場合と、現在の設定値が6である場合とで異なる確率でCZ当選の確率が異なる。具体的には、現在の設定値が6である場合には、現在の設定値が1~5である場合よりも、CZ当選の確率が高くなっている。CZ抽選においてCZ当選した場合、遊技者にCZストックが付与される。
図16に戻り、メイン制御部41は、S60の処理の後、ポイント獲得抽選を行う(S62)。ポイント獲得抽選においては、図8に示した抽選対象役に割り当てられたフラグカテゴリに基づきポイントが決定される。
具体的には、図17(c)に示すように、ポイント獲得抽選においては、内部抽選で当選したフラグカテゴリに基づき、ポイントの付与数が抽選で決定されて、遊技者にポイントが付与される。
図16に戻り、メイン制御部41は、ポイント獲得抽選を行った後、中段チェリー7揃いに当選したか否かを判定する(S64)。メイン制御部41は、中段チェリー7揃いに当選した場合(S64でYES)、直撃ボーナス当選したため、有利区間ボーナスに状態を移行させるための制御を行う(S66)。また、直撃ボーナス当選したため、遊技者にATストックが付与され、有利区間ATに制御されることが確定する。
具体的には、メイン制御部41は、出玉状態を有利区間通常に対応する“1”から有利区間ボーナスに対応する“3”に変更するように出玉フラグを更新する。これにより、次のゲームから有利区間ボーナスに状態が制御される。また、このゲームにおいては、中段チェリー7揃いに当選しているため、ストップスイッチの操作態様に関わらず、7揃いが導出され得る。メイン制御部41は、S66の処理の後、本処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、中段チェリー7揃いに当選しなかった場合(S64でNO)、中段チェリーキャラ揃いに当選したか否かを判定する(S68)。メイン制御部41は、中段チェリーキャラ揃いに当選した場合(S68でYES)、フリーズ抽選を行う(S70)。また、直撃ボーナス当選したため、遊技者にATストックが付与され、有利区間ATに制御されることが確定する。フリーズ抽選においては、フリーズ当選するか否かが決定されるとともに、フリーズ当選する場合にはATストックの付与数が決定される。
具体的には、図17(d)に示すように、フリーズ抽選においては、内部抽選で当選した役番号が38(中段チェリーキャラ揃い)であるときに、フリーズ当選の有無、およびフリーズ当選する場合におけるATストックの付与数が抽選によって決定される。フリーズ当選した場合、中段チェリーキャラ揃いに当選したゲーム以降のゲームにおいて、所定の遅延期間に亘って遊技の進行を遅延させるフリーズ制御が行われる。たとえば、スタート操作後に第1停止操作が有効化されるまでの期間が遅延したり、第3停止操作後に入賞演出などが実行されるまでの期間が遅延したりする。そして、フリーズ制御が行われることで、決定された付与数分のATストックが追加で付与される。
図16に戻り、メイン制御部41は、S70の処理の後、有利区間ボーナスに状態を移行させるための制御を行う(S72)。
具体的には、メイン制御部41は、出玉状態を有利区間通常に対応する“1”から有利区間ボーナスに対応する“3”に変更するように出玉フラグを更新する。これにより、次のゲームから有利区間ボーナスに状態が制御される。また、このゲームにおいては、中段チェリーキャラ揃いに当選しているため、ストップスイッチの操作態様に関わらず、キャラ揃いが導出され得る。メイン制御部41は、S72の処理の後、本処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、中段チェリーキャラ揃いに当選しなかった場合(S68でNO)、共通ボーナス抽選を行う(S74)。共通ボーナス抽選においては、最初に共通ボーナス第1抽選が行われ、当該共通ボーナス第1抽選において当選した場合に限り共通ボーナス第2抽選が行われる。共通ボーナス第2抽選においては、有利区間ボーナスに制御するか否かが決定される。
具体的には、図17(e)に示すように、共通ボーナス第1抽選においては、内部抽選でいずれかの役に当選したときに、抽選でボーナス第1当選するか否かが決定される。共通ボーナス第1抽選においてボーナス第1当選した場合、共通ボーナス第2抽選を受けることができる。
また、図17(f)に示すように、共通ボーナス第2抽選においては、内部抽選で当選したフラグカテゴリに基づき、抽選でボーナス第2当選するか否かが決定される。具体的には、共通ボーナス第2抽選においては、内部抽選で当選したフラグカテゴリがFC2およびFC3のいずれであるかに応じて異なる確率で抽選が行われる。なお、FC2に対応する役には、7揃い1枚が含まれ、FC3に対応する役には、キャラ揃い1枚が含まれる。つまり、7揃い1枚やキャラ揃い1枚に当選した場合、有利区間ボーナスに制御するチャンスが与えられる。さらに、共通ボーナス第2抽選においては、現在の設定値が1~5である場合と、現在の設定値が6である場合とで異なる確率でボーナス第2当選の確率が異なる。具体的には、現在の設定値が6である場合には、現在の設定値が1~5である場合よりも、ボーナス第2当選の確率が高くなっている。共通ボーナス第2抽選においてボーナス第2当選した場合、共通ボーナス当選が発生する。
図16に戻り、メイン制御部41は、S74の処理の後、共通ボーナス当選したか否かを判定する(S76)。メイン制御部41は、共通ボーナス当選した場合(S76でYES)、有利区間ボーナスに状態を移行させるための制御を行う(S78)。また、共通ボーナス当選したため、遊技者にATストックが付与され、有利区間ATに制御されることが確定する。
具体的には、メイン制御部41は、出玉状態を有利区間通常に対応する“1”から有利区間ボーナスに対応する“3”に変更するように出玉フラグを更新する。これにより、次のゲームから有利区間ボーナスに状態が制御される。また、このゲームにおいては、7揃い1枚に当選していた場合、遊技者に逆押しでストップスイッチを操作させるためのナビが行われ、遊技者によって逆押しされることで、7揃いが導出され得る。あるいは、キャラ揃い1枚に当選していた場合、遊技者に逆押しでストップスイッチを操作させるためのナビが行われ、遊技者によって逆押しされることで、キャラ揃いが導出され得る。なお、前兆演出が複数ゲームに亘って行われる場合、共通ボーナス当選を確定的に報知しないために、当該共通ボーナス当選したゲームにおいては7揃いやキャラ揃いを導出させるためのナビが行われなくてもよい。メイン制御部41は、S78の処理の後、本処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、共通ボーナス当選しなかった場合(S76でNO)、蓄積されたポイントが1000p以上であるか否かを判定する(S80)。メイン制御部41は、蓄積されたポイントが1000p以上である場合(S80でYES)、蓄積されたポイントから1000pを減算する代わりに、CZストックを付与する(S82)。その後、メイン制御部41は、有利区間CZに状態を移行させるための制御を行う(S84)。
具体的には、メイン制御部41は、出玉状態を有利区間通常に対応する“1”から有利区間CZに対応する“2”に変更するように出玉フラグを更新する。これにより、次のゲームから有利区間CZに状態が制御される。メイン制御部41は、S84の処理の後、本処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、蓄積されたポイントが1000p以上でない場合(S80でNO)、CZストックが付与されているか否かを判定する(S86)。メイン制御部41は、CZストックが付与されている場合(S86でYES)、有利区間CZに状態を移行させるための制御を行う(S84)。
具体的には、メイン制御部41は、出玉状態を有利区間通常に対応する“1”から有利区間CZに対応する“2”に変更するように出玉フラグを更新する。これにより、次のゲームから有利区間CZに状態が制御される。メイン制御部41は、S88の処理の後、本処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、CZストックが付与されていない場合(S86でNO)、本処理を終了する。
[演出画面の一例]
図18および図19は、演出画面の一例を説明するための図である。ここでは、特に、通常から有利区間中の出玉状態に移行する際における演出の遷移について説明する。
図18(a1)に示すように、通常中においては、液晶表示器51のポイント領域65において、ポイントを示す数字が表示されていない。なお、ポイントを示す数字が表示されない場合、ポイント領域65においては、数字以外の記号(本例では「---」)が表示されてもよく、何らの情報も表示されなくてもよい。
図18(a1)に示すように、通常中のnゲーム目においてスタート操作が行われたときに、役番号1に対応する通常リプが当選したとする。その後、図18(b1)に示すように、ストップスイッチ8Lに対して第1停止操作が行われると、左リール2Lの上段にリプレイ図柄が導出される。その後、図18(c1)に示すように、ストップスイッチ8Cに対して第2停止操作、およびストップスイッチ8Rに対して第3停止操作が行われると、中リール2Cの中段および右リール2Rの下段にリプレイ図柄が導出される。これにより、図18(d1)に示すように、第3停止離し後にリプ2入賞が発生する。たとえば、サイドランプ27およびリールバックライト28が点灯する。
次に、図19(a2)に示すように、通常中のn+1ゲーム目においてスタート操作が行われたときに、役番号31に対応するスイカが当選したとする。このとき、図15(a)に示したように、スイカ当選によって有利区間当選する。これにより、次のゲームから有利区間中の出玉状態に状態が移行する。
その後、図19(b2)に示すように、ストップスイッチ8Lに対して第1停止操作が行われると、左リール2Lの上段にスイカ図柄が導出される。その後、図19(c2)に示すように、ストップスイッチ8Cに対して第2停止操作が行われると、中リール2Cの中段にスイカ図柄が導出される。その後、図19(d2)に示すように、ストップスイッチ8Rに対して第3停止操作が行われると、右リール2Rの下段にスイカ図柄が導出される。これにより、図19(e2)に示すように、第3停止離し後にスイカ入賞が発生する。たとえば、サイドランプ27およびリールバックライト28が点灯する。
その後、図19(f2)に示すように、所定時間が経過すると、ポイント領域65が点灯し始める。その後、図19(g2)に示すように、点灯したポイント領域65に初期値を示す情報(本例では「000」)が表示される。また、10ポイントが付与される旨を示唆する情報として「+10」が液晶表示器51におけるポイント領域65とは異なる領域に表示される。その後、「+10」として示された数字がポイント領域65に入るかのようなアニメーション動画が表示され、図19(h2)に示すように、ポイント領域65に10ポイントを示す情報(本例では「010」)が表示される。その後、次のゲームから有利区間中の出玉状態における遊技が開始する。
このように、通常から有利区間中の出玉状態に状態が移行することが決定された遊技において、当該有利区間中の出玉状態における遊技で更新されるポイントの報知がポイント領域65において開始する。
[第2実施形態]
次に、図20~図23を参照しながら、第2実施形態に係るスロットマシンについて説明する。なお、第2実施形態に係るスロットマシンについては、第1実施形態に係るスロットマシンと異なる部分のみを説明し、その他の部分については、第1実施形態に係るスロットマシンと第2実施形態に係るスロットマシンとで共通する。
[状態遷移]
図20は、第2実施形態に係る状態遷移を説明するための図である。図20に示すように、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、遊技状態として非内部中、内部中、およびBBが設けられ、内部中における出玉状態には、通常、有利区間通常、有利区間CZ、有利区間ボーナス、有利区間AT、および有利区間エンディングが含まれる。
通常においては、有利区間当選した場合に、有利区間ATに状態を制御する否かを決定するAT抽選が行われる。通常においては、AT抽選で当選したときに、有利区間ATに状態が制御される。なお、通常や有利区間通常において、有利区間CZや有利区間ボーナスを介することなく、有利区間ATに直接的に状態が制御されるような当選を「直撃AT当選」とも称する。
通常において直撃AT当選した場合、有利区間ATに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような前兆演出が実行される。たとえば、通常において直撃AT当選した場合、直撃AT当選したゲーム、あるいは次のゲーム以降の1または複数のゲームにおいて、キャラクタ画像やランプの点灯などによって、直撃AT当選したこと、および有利区間ATに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような演出が行われ、その後、有利区間ATに状態が制御される。
有利区間通常においては、有利抽選が行われ、有利区間CZに制御するか否か、有利区間ボーナスに制御するか否か、および有利区間ATに制御するか否かが決定される。有利抽選において、有利区間CZに状態が制御されるような当選を「CZ当選」、有利区間ボーナスに状態が制御されるような当選を「有利区間ボーナス当選」、有利区間ATに状態が制御されるような当選を「直撃AT当選」とも称する。
有利区間通常においては、直撃AT当選したときに、有利区間ATに状態が制御される。この場合、有利区間ATに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような前兆演出が実行される。たとえば、有利区間通常において直撃AT当選した場合、直撃AT当選したゲーム、あるいは次のゲーム以降の1または複数のゲームにおいて、キャラクタ画像やランプの点灯などによって、直撃AT当選したこと、および有利区間ATに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような演出が行われ、その後、有利区間ATに状態が制御される。
有利区間通常においては、有利区間ボーナス当選したときに、有利区間ボーナスに状態が制御される。この場合、有利区間ボーナスに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような前兆演出が実行される。たとえば、有利区間通常において有利区間ボーナス当選した場合、有利区間ボーナス当選したゲーム、あるいは次のゲーム以降の1または複数のゲームにおいて、キャラクタ画像やランプの点灯などによって、有利区間ボーナス当選したこと、および有利区間ボーナスに状態が制御されることを示唆したり煽ったりするような演出が行われ、その後、有利区間ボーナスに状態が制御される。
その他の状態遷移に関する制御や処理については、図3に示した第1実施形態に係るスロットマシン1の状態遷移に関する制御や処理と同様である。
[通常中処理]
図21は、第2実施形態に係るメイン制御部41が実行する通常中処理のフローチャートである。図22は、第2実施形態に係る通常中の抽選テーブルを説明するための図である。メイン制御部41は、通常中の毎ゲームにおいて、スタート操作が行われたときに通常中処理を実行する。
図21に示すように、メイン制御部41は、有利区間移行抽選を行う(S112)。有利区間移行抽選においては、所定範囲に属する数値から取得した乱数値が予め定められた判定値と一致するか否かに基づき、当選の有無が判定される。具体的には、1~255の範囲に属する数値から一または複数の乱数値が取得され、取得された乱数値が予め定められた判定値と一致すれば有利区間当選し、一致しなければ有利区間当選しない。なお、有利区間移行抽選に限らず、後述するAT抽選、ED移行差枚抽選、有利抽選、および高確移行抽選においても同じ手法が用いられる。
有利区間移行抽選においては、図8に示した抽選対象役のうち、役番号6~40のいずれかに当選したときに、有利区間当選する。具体的には、図22(a)に示すように、有利区間移行抽選においては、内部抽選で当選した役番号が6~40であるときに、有利区間当選に対応する判定値数が255に設定されている。一方、内部抽選で当選した役番号がその他の番号であるときに、有利区間当選に対応する判定値数が0に設定されている。このため、有利区間移行抽選においては、内部抽選で当選した役番号が6~40であるときに、必ず有利区間当選することになる。
図21に戻り、メイン制御部41は、有利区間移行抽選を行った後、有利区間当選したか否かを判定する(S114)。メイン制御部41は、有利区間当選しなかった場合(S114でNO)、本処理を終了する。一方、メイン制御部41は、有利区間当選した場合(S114でYES)、AT抽選を行う(S116)。AT抽選においては、図8に示した抽選対象役に割り当てられた役番号に基づきAT当選の有無が決定される。
具体的には、図22(b)に示すように、AT抽選においては、内部抽選で当選した役番号に基づき、AT抽選に用いられる判定値数が設定されており、取得された乱数値が設定された判定値に一致すれば直撃AT当選し、一致しなければ直撃AT当選しない。さらに、AT抽選においては、現在の設定値が1~5である場合と、現在の設定値が6である場合とで、異なる判定値数が設定されている。具体的には、現在の設定値が6である場合には、現在の設定値が1~5である場合よりも、直撃AT当選する確率が高くなるように判定値数が設定されている。AT抽選において直撃AT当選した場合、遊技者にATストックが付与される。
図21に戻り、メイン制御部41は、直撃AT当選したか否かを判定する(S118)。メイン制御部41は、直撃AT当選した場合(S118でYES)、直撃AT当選したため、通常から有利区間ATに状態を移行させるための制御を行う(S120)。
具体的には、メイン制御部41は、出玉状態を通常に対応する“0”から有利区間ATに対応する“4”に変更するように出玉フラグを更新する。これにより、次のゲームから有利区間ATに状態が制御される。メイン制御部41は、S120の処理の後、本処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、直撃AT当選しなかった場合(S118でNO)、ED移行差枚抽選を行う(S122)。ED移行差枚抽選においては、ED移行差枚が決定される。
具体的には、図22(c)に示すように、ED移行差枚抽選においては、複数種類のED移行差枚に応じて異なる判定値数が設定されており、内部抽選でいずれかの役に当選したときに、抽選によっていずれかのED移行差枚が決定される。
図21に戻り、メイン制御部41は、S122の処理の後、ED移行差枚抽選によって決定されたED移行差枚をセットする(S124)。その後、メイン制御部41は、通常から有利区間通常に状態を移行させるための制御を行う(S126)。
具体的には、メイン制御部41は、出玉状態を通常に対応する“0”から有利区間通常に対応する“1”に変更するように出玉フラグを更新する。これにより、次のゲームから有利区間通常に状態が制御される。メイン制御部41は、S126の処理の後、本処理を終了する。
[有利区間通常中処理]
図23は、第2実施形態に係るメイン制御部41が実行する有利区間通常中処理のフローチャートである。図24は、第2実施形態に係る有利区間通常中の抽選テーブルを説明するための図である。メイン制御部41は、有利区間通常中の毎ゲームにおいて、スタート操作が行われたときに有利区間通常中処理を実行する。
図23に示すように、メイン制御部41は、有利抽選を行う(S152)。有利抽選においては、CZ当選するか否か、有利区間ボーナス当選するか否か、およびAT当選するか否かが決定される。
具体的には、図24(a)に示すように、有利抽選においては、内部抽選で当選した役番号に基づき、有利抽選に用いられる判定値数が設定されており、取得された乱数値が設定された判定値に一致した当選種別に決定される。さらに、有利抽選においては、現在制御中の確率状態が低確および高確のいずれであるかに応じて、異なる判定値数が設定されている。なお、有利抽選においては、設定値に応じて判定値数が異なってはいない。
ここで、図22(b)に示した通常中におけるAT抽選と、図24(a)に示す有利区間通常中における有利抽選とを比較すると、有利区間通常中に中段チェリー7揃い(役番号37)や中段チェリーキャラ揃い(役番号38)が当選したときの有利抽選におけるAT当選の判定値数は、通常中に中段チェリー7揃い(役番号37)や中段チェリーキャラ揃い(役番号38)が当選したときのAT抽選における直撃AT当選の判定値数よりも小さい。言い換えると、通常中に中段チェリー7揃い(役番号37)や中段チェリーキャラ揃い(役番号38)が当選したときのAT抽選における直撃AT当選の判定値数は、有利区間通常中に中段チェリー7揃い(役番号37)や中段チェリーキャラ揃い(役番号38)が当選したときの有利抽選におけるAT当選の判定値数よりも多い。このように、通常中におけるAT抽選は、有利区間通常中における有利抽選よりも、有利区間ATに制御される確率が高く、遊技者にとって有利な抽選になっている。
また、通常中におけるAT抽選では、役番号1,6~30に対応する一般役が当選したときの直撃AT当選の判定値数が設定されているのに対して、有利区間通常中における有利抽選では、役番号1,6~30に対応する一般役が当選したときのAT当選の判定値数が設定されていない。このように、通常中におけるAT抽選では、役番号1,6~30に対応する一般役が当選したときに、有利区間ATに制御するための抽選が行われるのに対して、有利区間通常中における有利抽選では、役番号1,6~30に対応する一般役が当選したときに、有利区間ATに制御するための抽選が行われないようになっている。
また、通常中におけるAT抽選では、設定値に応じて抽選テーブルが異なるのに対して、有利区間通常中における有利抽選では、設定値に応じて抽選テーブルが異ならない。
有利抽選においては、CZ当選した場合に遊技者にCZストックが付与され、有利区間ボーナス当選した場合に遊技者に有利区間ボーナスが付与され、AT当選した場合に遊技者にATストックが付与される。
図23に戻り、メイン制御部41は、S152の処理の後、高確移行抽選を行う(S154)。高確移行抽選においては、内部抽選で当選した役番号に基づき、低確および高確のそれぞれに対して判定値数が設定されており、取得された乱数値が設定された判定値に一致した確率状態に決定される。なお、高確移行抽選においては、設定値に応じて判定値数が異なってはいない。
高確移行抽選においては、低確に決定された場合に確率状態が低確に、高確に決定された場合に確率状態が高確に、それぞれ制御される。
図23に戻り、メイン制御部41は、S154の処理の後、CZストックが付与されているか否かを判定する(S156)。メイン制御部41は、CZストックが付与されている場合(S156でYES)、有利区間CZに状態を移行させるための制御を行う(S158)。
具体的には、メイン制御部41は、出玉状態を有利区間通常に対応する“1”から有利区間CZに対応する“2”に変更するように出玉フラグを更新する。これにより、次のゲームから有利区間CZに状態が制御される。メイン制御部41は、S158の処理の後、本処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、CZストックが付与されていない場合(S156でNO)、有利区間ボーナス当選したか否かを判定する(S160)。メイン制御部41は、有利区間ボーナス当選した場合(S160でYES)、有利区間ボーナスに状態を移行させるための制御を行う(S162)。
具体的には、メイン制御部41は、出玉状態を有利区間通常に対応する“1”から有利区間ボーナスに対応する“3”に変更するように出玉フラグを更新する。これにより、次のゲームから有利区間ボーナスに状態が制御される。メイン制御部41は、S162の処理の後、本処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、有利区間ボーナス当選していない場合(S160でNO)、ATストックが付与されているか否かを判定する(S164)。メイン制御部41は、ATストックが付与されている場合(S164でYES)、有利区間ATに状態を移行させるための制御を行う(S166)。
具体的には、メイン制御部41は、出玉状態を有利区間通常に対応する“1”から有利区間ATに対応する“4”に変更するように出玉フラグを更新する。これにより、次のゲームから有利区間ATに状態が制御される。
一方、メイン制御部41は、ATストックが付与されていない場合(S164でNO)、あるいは、S166の処理の後、本処理を終了する。
[主な効果]
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
出玉状態を制御する出玉状態制御手段(たとえば、メイン制御部41による状態を制御する処理)と、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を行う処理)と、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
前記導出操作手段の操作態様に対応する操作情報(たとえば、ナビ情報)を報知する報知手段(たとえば、メイン制御部41およびサブ制御部91によるナビを実行する処理)とを備え、
前記出玉状態には、第1出玉状態(たとえば、通常)と、第2出玉状態(たとえば、有利区間通常)と、第3出玉状態(たとえば、有利区間AT)とが含まれ、
前記第3出玉状態は、前記第2出玉状態よりも、付与される遊技用価値の総数から賭数の設定に用いられる遊技用価値の総数を差し引いた純増数が大きくなるように設計されており(たとえば、有利区間ATは、有利区間通常よりも出玉率が高い)、
前記報知手段は、前記第1出玉状態において前記操作情報を報知不可能である(たとえば、通常はナビが実行されない)一方で、前記第3出玉状態において前記操作情報を報知可能であり(たとえば、有利区間ATはナビが実行される)、
前記第2出玉状態および前記第3出玉状態のいずれにおいても、遊技の進行に基づき更新される更新値(たとえば、純増枚数の合計値,消化ゲーム数)が特定値(たとえば、2400枚,1500G)に達したことを条件に、前記第1出玉状態に状態が制御され(たとえば、有利区間通常および有利区間ATのいずれにおいてもリミッタ条件が成立することによって通常に状態が制御される)、
前記第1出玉状態においては、前記更新値が更新されず(たとえば、通常においては純増枚数の合計値や消化ゲーム数のカウントが更新されない)、
前記出玉状態制御手段は、
前記第2出玉状態において、前記事前決定手段の決定結果が第1決定結果(たとえば、中段チェリー7揃い当選,中段チェリーキャラ揃い当選)および第2決定結果(たとえば、7揃い1枚当選,キャラ揃い1枚当選)のいずれかであるときに、前記第3出玉状態に状態を制御し(たとえば、図16に示すS66,S72,S78の処理)、
前記第1出玉状態において、前記事前決定手段の決定結果が前記第1決定結果であるときに、前記第3出玉状態に状態を制御し(たとえば、図14に示すS20,S26の処理)、
前記第1出玉状態において、前記事前決定手段の決定結果が前記第2決定結果であるときに、前記第2出玉状態に状態を制御する一方で前記第3出玉状態に状態を制御しない(たとえば、図14に示すS28の処理)。
具体的には、有利区間通常中においては、遊技者による遊技の結果に基づき、中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いに当選したとき、あるいは7揃い1枚やキャラ揃い1枚に当選したときに、有利区間ATに状態が制御され得る。これにより、有利区間通常中における有利度を担保することができる。また、通常においては、遊技者による遊技の結果に基づき、中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いに当選したときに、有利区間ATに状態が制御され得る。これにより、通常区間においても、有利区間中の出玉状態と同様に、中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いに当選することに対して遊技者に期待させることができる。したがって、遊技者によって行われる遊技における興趣を向上させることができる。
(1-2) 前記第1出玉状態における遊技の滞在割合は、前記第2出玉状態および前記第3出玉状態における遊技の滞在割合よりも小さい(たとえば、図3に示すように、通常における遊技の滞在割合は、有利区間中の出玉状態における遊技の滞在割合よりも小さい)。
具体的には、通常における遊技の滞在割合は、有利区間中の出玉状態における遊技の滞在割合よりも小さい。これにより、有利区間中の出玉状態においては、通常よりも多くの遊技が行われるため、遊技の興趣が向上する。
(1-3) 前記第2出玉状態および前記第3出玉状態のいずれかから前記第1出玉状態に状態が移行する条件には、遊技の進行に基づき成立する第1条件(たとえば、リミッタ条件)と、遊技者にとっての有利度合の設定が変更されることに基づき成立する第2条件(たとえば、設定変更)とが含まれる。
具体的には、有利区間中の出玉状態においては、リミッタ条件の他に、設定変更が行われることで、通常区間に状態が移行する。これにより、設定変更が行われた場合には、通常から有利区間中の出玉状態に再び状態を移行させるといった遊技の面白みを遊技者に提供することができる。
(1-4) 前記事前決定手段の決定結果が前記第1決定結果であることに基づき前記第3出玉状態に状態が制御されるときに、当該前記第3出玉状態への制御を示唆する示唆遊技(たとえば、前兆演出)が行われず(たとえば、図3に示すように、通常区間において中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いに当選することで直撃ボーナス当選したときには前兆演出が実行されない)、
前記事前決定手段の決定結果が前記第2決定結果であることに基づき前記第3出玉状態に状態が制御されるときに、当該前記第3出玉状態への制御を示唆する示唆遊技(たとえば、前兆演出)が行われる(たとえば、図3に示すように、有利区間通常において7揃い1枚やキャラ揃い1枚に当選することで共通ボーナス当選したときには前兆演出が実行される)。
具体的には、図3に示すように、通常区間において中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いに当選することで直撃ボーナス当選したときには前兆演出が実行されないのに対して、有利区間通常において7揃い1枚やキャラ揃い1枚に当選することで共通ボーナス当選したときには前兆演出が実行される。これにより、通常区間において、超レア役である中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いに当選したことで直撃ボーナス当選したときには、前兆演出が実行されることなく、即座に有利区間ボーナスを経由して有利区間ATに制御されるため、遊技を即座に有利なものとすることができる。
(1-5) 前記可変表示部を複数備えるとともに、複数の可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能であり、
表示結果組合せを導出させる制御を行う導出制御手段(たとえば、メイン制御部41によるリール制御)をさらに備え、
前記導出制御手段は、
前記事前決定手段の決定結果が前記第1決定結果であるときにおいて、前記複数の可変表示部のうちの特定可変表示部(たとえば、左リール2L)における変動表示が最初に停止したときに、特典の付与に関して示唆する特定表示結果(たとえば、チェリー図柄)を当該特定可変表示部で導出し(たとえば、図11(a)に示すリール制御)、
前記事前決定手段の決定結果が前記第2決定結果であるときにおいて、前記特定可変表示部における変動表示が最初に停止したときに、前記特定表示結果を当該特定可変表示部で導出せず(たとえば、図12(a3)に示すリール制御)、
前記事前決定手段の決定結果が前記第1決定結果および前記第2決定結果のいずれかであるときにおいて、前記特定可変表示部とは異なる可変表示部(たとえば、右リール2R)における変動表示が最初に停止したときに、前記特定表示結果を当該特定可変表示部で導出する(たとえば、図12(a1)~(c1)および図12(a2)~(c2)に示すリール制御)。
具体的には、図11(a)~(d)に示すように、中段チェリーキャラ揃いまたは中段チェリー7揃いに当選した場合、左リール2Lが最初に停止したときに、中段にチェリー図柄が導出する。一方、図12(a3)~(c3)に示すように、7揃い1枚またはキャラ揃い1枚に当選した場合、左リール2Lが最初に停止したときに、中段にチェリー図柄が導出しない。また、図12(a1)~(c1),(a2)~(c2)に示すように、中段チェリーキャラ揃いまたは中段チェリー7揃い、あるいは7揃い1枚またはキャラ揃い1枚のいずれに当選した場合でも、右リール2Rが最初に停止したときに、左リール2Lにおいて中段にチェリー図柄が導出する。これにより、直撃ボーナス当選する中段チェリーキャラ揃いや中段チェリー7揃いに当選した場合には、7揃い1枚またはキャラ揃い1枚に当選した場合よりも、通常、遊技者が最初に操作しがちな左ストップスイッチ8Lが操作されたときに、中段にチェリー図柄が導出され易いため、通常および有利区間中の出玉状態のいずれにおいても、中段チェリーキャラ揃いや中段チェリー7揃いに当選したことを左第1停止操作時に遊技者に示唆することができる。
(1-6) 前記第1出玉状態から前記第2出玉状態に状態を移行させるか否かを決定する抽選(たとえば、図15(a)に示す有利区間移行抽選)は、前記事前決定手段の決定結果のそれぞれに割り当てられた割当情報(たとえば、役番号)に基づき行われ、
前記第2出玉状態において用いられる遊技情報の付与に関する抽選(たとえば、図15(b)に示すポイント獲得抽選)は、前記事前決定手段の決定結果の種類ごとに割り当てられたカテゴリ情報(たとえば、カテゴリフラグ)に基づき行われる。
具体的には、図15(a)に示すように、有利区間移行抽選は、内部抽選における抽選対象役のそれぞれに割り当てられた役番号に基づき行われ、図15(b)に示すように、有利区間通常において用いられるポイントの付与に関するポイント獲得抽選は、内部抽選における抽選対象役の種類ごとに割り当てられたカテゴリフラグに基づき行われる。これにより、有利区間通常において用いられるポイントの付与に関するポイント獲得抽選については、抽選対象役の種類ごとに割り当てられたカテゴリフラグを用いることで、役番号よりも判定条件の数を減らすことができ、抽選に関する設計を簡略化することができる。
(1-7) 前記第1出玉状態から前記第2出玉状態に状態が移行することが決定された遊技において、当該第2出玉状態における遊技で更新される特定情報(たとえば、ポイント)の報知が開始する(たとえば、図19に示すように、有利区間当選したゲームにおいて、ポイント領域65においてポイントが表示される)。
具体的には、図19に示すように、通常から有利区間中の出玉状態に状態が移行することが決定された遊技において、当該有利区間中の出玉状態における遊技で更新されるポイントの報知がポイント領域65において開始する。このように、有利区間当選したゲームにおいて、ポイントの報知がポイント領域65において開始するため、有利区間中の出玉状態に移行したことを遊技者に分かり易く認識させることができる。
(1-8) 前記第2出玉状態および前記第3出玉状態のいずれかにおいて遊技者にとっての有利度合の設定が変更されたときに、当該第2出玉状態および当該第3出玉状態のいずれかから前記第1出玉状態に状態を移行させるための処理が行われる一方で、抽選が行われず(たとえば、図3および図13に示すように、設定変更されることによって有利区間中の出玉状態から通常に状態が移行する一方で抽選は行われない)、
前記第1出玉状態において、前記事前決定手段の決定結果が、当該第1出玉状態から前記第2出玉状態に状態が移行するための条件となる移行決定結果(たとえば、役番号6~40に対応する役当選)となったときに、当該第1出玉状態から前記第2出玉状態に状態を移行させるための処理が行われ、かつ抽選が行われる(たとえば、図14に示すように、通常から有利区間中の出玉状態に状態が移行するとともに、ポイント獲得抽選が行われる)。
具体的には、図3および図13に示すように、設定変更が行われた際には、天井ゲーム数に到達するまでの消化ゲーム数の初期値を決定するなどの抽選は何ら行われないのに対して、図14に示すように、有利区間移行役である役番号6~40に対応する役に内部抽選で当選した場合、通常から有利区間中の出玉状態に状態を移行するための処理が行われ、かつポイント獲得抽選が行われる。これにより、設定変更時に何らの抽選が行われることなく、その後、通常において有利区間中の出玉状態で用いられるポイントを遊技の結果に基づき抽選で決定するゲーム性であるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(2-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
出玉状態を制御する出玉状態制御手段(たとえば、メイン制御部41による出玉状態を制御する処理)と、
導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を行う処理)と、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
前記導出操作手段の操作態様に対応する操作情報(たとえば、ナビ情報)を報知する報知手段(たとえば、メイン制御部41およびサブ制御部91によるナビを実行する処理)とを備え、
前記出玉状態には、第1出玉状態(たとえば、通常)と、第2出玉状態(たとえば、有利区間通常)と、第3出玉状態(たとえば、有利区間AT)とが含まれ、
前記第3出玉状態は、前記第2出玉状態よりも、付与される遊技用価値の総数から賭数の設定に用いられる遊技用価値の総数を差し引いた純増数が大きくなるように設計されており(たとえば、有利区間ATは、有利区間通常よりも出玉率が高い)、
前記報知手段は、前記第1出玉状態において前記操作情報を報知不可能である(たとえば、通常はナビが実行されない)一方で、前記第3出玉状態において前記操作情報を報知可能であり(たとえば、有利区間ATはナビが実行される)、
前記第2出玉状態および前記第3出玉状態のいずれにおいても、遊技の進行に基づき更新される更新値(たとえば、純増枚数の合計値,消化ゲーム数)が特定値(たとえば、2400枚,1500G)に達したことを条件に、前記第1出玉状態に状態が制御され(たとえば、有利区間通常および有利区間ATのいずれにおいてもリミッタ条件が成立することによって通常に状態が制御される)、
前記第1出玉状態においては、前記更新値が更新されず(たとえば、通常においては純増枚数の合計値や消化ゲーム数のカウントが更新されない)、
前記第1出玉状態において、前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果(たとえば、中段チェリー7揃当選)であるときに、前記第3出玉状態への制御に関する第1抽選(たとえば、AT抽選)が行われ(たとえば、図21に示すS116の処理、図22(b)に示すAT抽選)、
前記第2出玉状態において、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であるときに、前記第3出玉状態への制御に関する第2抽選(たとえば、有利抽選)が行われ(たとえば、図23に示すS152の処理、図24(a)に示す有利抽選)、
前記第1抽選は、前記第2抽選よりも、遊技者にとって有利である(たとえば、通常中に中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いが当選したときのAT抽選における直撃AT当選の判定値数は、有利区間通常中に中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いが当選したときの有利抽選におけるAT当選の判定値数よりも多い)。
具体的には、図22(b)および図24(a)に示すように、通常中に中段チェリー7揃い(役番号37)や中段チェリーキャラ揃い(役番号38)が当選したときのAT抽選における直撃AT当選の判定値数は、有利区間通常中に中段チェリー7揃い(役番号37)や中段チェリーキャラ揃い(役番号38)が当選したときの有利抽選におけるAT当選の判定値数よりも多い。これにより、通常においては、有利区間通常中よりも、中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いに当選することに対して遊技者に期待させることができる。したがって、遊技者によって行われる遊技における興趣を向上させることができる。
(2-2) 前記第1出玉状態における遊技の滞在割合は、前記第2出玉状態および前記第3出玉状態における遊技の滞在割合よりも小さい(たとえば、図3に示すように、通常区間における遊技の滞在割合は、有利区間中の出玉状態における遊技の滞在割合よりも小さい)。
具体的には、通常区間における遊技の滞在割合は、有利区間中の出玉状態における遊技の滞在割合よりも小さい。これにより、有利区間中の出玉状態においては、通常よりも多くの遊技が行われるため、遊技の興趣が向上する。
(2-3) 前記第2出玉状態および前記第3出玉状態のいずれかから前記第1出玉状態に状態が移行する条件には、遊技の進行に基づき成立する第1条件(たとえば、リミッタ条件)と、遊技者にとっての有利度合の設定が変更されることに基づき成立する第2条件(たとえば、設定変更)とが含まれる。
具体的には、有利区間中の出玉状態においては、リミッタ条件の他に、設定変更が行われることで、通常に状態が移行する。これにより、設定変更が行われた場合には、通常から有利区間中の出玉状態に再び状態を移行させるといった遊技の面白みを遊技者に提供することができる。
(2-4) 前記第1抽選は、前記第3出玉状態に状態を制御するための第1制御に関する抽選であり、
前記第2抽選は、前記第3出玉状態に状態を制御するための第2制御に関する抽選である。
具体的には、図22(b)に示すように、通常中のAT抽選においては、図8に示した抽選対象役に割り当てられた役番号に基づきAT当選の有無が決定され、図24(a)に示すように、有利区間通常中の有利抽選においては、CZ当選するか否か、有利区間ボーナス当選するか否か、およびAT当選するか否かが決定される。このように、通常区間と有利区間通常とで、有利区間ATに制御させるための抽選の内容を異ならせることで、遊技の興趣を向上させることができる。
(2-5) 前記第1抽選および前記第2抽選のいずれにおいても、所定範囲(たとえば、1~255)に属する数値から取得した乱数値が予め定められた判定値と一致するか否かに基づき行われ、
前記第1抽選における判定値の数は、前記第2抽選における判定値の数よりも多い(たとえば、図22および図24に示すように、通常中のAT抽選における直撃AT当選の判定値数は、有利区間通常中の有利抽選におけるAT当選の判定値数よりも多い)。
具体的には、図22(b)および図24(a)に示すように、通常中に中段チェリー7揃い(役番号37)や中段チェリーキャラ揃い(役番号38)が当選したときのAT抽選における直撃AT当選の判定値数は、有利区間通常中に中段チェリー7揃い(役番号37)や中段チェリーキャラ揃い(役番号38)が当選したときの有利抽選におけるAT当選の判定値数よりも多い。このように、通常中におけるAT抽選は、有利区間通常中における有利抽選よりも、有利区間ATに制御される確率が高いため、通常中に中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いが当選したときに、遊技者に特別感を与えることができる。
(2-6) 前記事前決定手段の決定結果には、前記特定決定結果とは異なる所定決定結果(たとえば、役番号1,6~30に対応する一般役の当選)が含まれ、
前記所定決定結果は、前記特定決定結果よりも、前記事前決定手段の決定結果となり易く(たとえば、役番号1,6~30に対応する一般役は、中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いよりも、内部抽選で当選する確率が高い)、
前記第1出玉状態において、前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果であるときに、前記第3出玉状態への制御に関する抽選が行われ(たとえば、図22(b)に示す通常中のAT抽選)、
前記第2出玉状態において、前記事前決定手段の決定結果が前記所定決定結果であるときに、前記第3出玉状態への制御に関する抽選が行われない(たとえば、図24(a)に示す有利区間中通常の有利抽選)。
具体的には、図22(b)および図24(a)に示すように、通常中におけるAT抽選では、役番号1,6~30に対応する一般役が当選したときに、有利区間ATに制御するための抽選が行われるのに対して、有利区間通常中における有利抽選では、役番号1,6~30に対応する一般役が当選したときに、有利区間ATに制御するための抽選が行われない。このように、一般役が当選した場合、通常中におけるAT抽選は行われるのに対して、有利区間通常中における有利抽選は行われないため、通常中に一般役が当選したときに、遊技者に特別感を与えることができる。
(2-7) 前記第1抽選においては、遊技者にとっての有利度合の設定に応じて抽選テーブルが異なり(たとえば、図22(b)に示す通常中のAT抽選)、
前記第2抽選においては、遊技者にとっての有利度合の設定に応じて抽選テーブルが異ならない(たとえば、図24(a)に示す有利区間中通常の有利抽選)。
具体的には、図22(b)および図24(a)に示すように、通常中におけるAT抽選では、設定値に応じて抽選テーブルが異なるのに対して、有利区間通常中における有利抽選では、設定値に応じて抽選テーブルが異ならない。これにより、通常中においては遊技者に対して設定値を意識させる一方で、通常よりも滞在割合の多い有利区間中の出玉状態においては遊技者に対して設定値を意識させることなく遊技させることができる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[前兆演出について]
第1実施形態においては、有利区間通常において共通ボーナス当選したときに前兆演出が実行されるものであったが、これに限らず、前兆演出が実行されないものであってもよい。この場合であっても、通常において中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いに当選することで直撃ボーナス当選したときには前兆演出が実行されないのに対して、有利区間通常において7揃い1枚やキャラ揃い1枚に当選することでCZ当選したときには、前兆演出が実行されて、その後有利区間CZにおいてボーナス当選やAT当選することで前兆演出を経て有利区間ATに制御する。これにより、通常において、超レア役である中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いに当選したことで直撃ボーナス当選したときには、前兆演出が実行されることなく、即座に有利区間ボーナスを経由して有利区間ATに制御されるため、遊技を即座に有利なものとすることができる。
第2実施形態においては、通常において直撃AT当選したときに前兆演出が実行されるものであったが、これに限らない。たとえば、通常において中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いに当選することで直撃AT当選したときに、前兆演出が実行されないものであってもよい。この場合、通常において、超レア役である中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いに当選したことで直撃AT当選したときには、前兆演出が実行されることなく、即座に有利区間ATに制御されるため、遊技を即座に有利なものとすることができる。
[遊技状態の遷移について]
第1実施形態においては、遊技状態について、通常から有利区間ATに制御される際に必ず有利区間ボーナスを経由するものであったが、これに限らない。たとえば、通常において中段チェリー7揃いや中段チェリーキャラ揃いに当選したときには、第2実施形態のように直撃AT当選することで、通常から直接的に有利区間ATに状態が制御されてもよい。
[抽選について]
第2実施形態においては、図24に示す有利抽選において、AT当選の有無を抽選によって判定するものであったが、これに限らない。たとえば、有利抽選においては、AT当選の有無を抽選によって判定しなくてもよい。あるいは、AT当選の有無を抽選によって判定する一方で、AT当選に対応する判定値数は“0”であってもよい。
第1実施形態においては、図15および図17に示す各種抽選において、当選確率に基づき抽選を行っていたが、これに限らない。たとえば、第2実施形態の図22および図24に示す各種抽選のように、乱数値と判定値とが一致するか否かに基づき抽選を行ってもよい。
第2実施形態においては、図22および図24に示す各種抽選において、乱数値と判定値とが一致するか否かに基づき抽選を行っていたが、これに限らない。たとえば、第1実施形態の図15および図17に示す各種抽選のように、当選確率に基づき抽選を行ってもよい。
なお、上述した本実施の形態および変形例における各種構成、各種処理、各種処理のタイミングなどは、適宜組合せることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。