JP7224634B2 - スキャナ保持装置 - Google Patents
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Description
例えば、唾石症、舌癌、サルコペニアや微細骨折等の種々の症状については、従来から、図7に示すようなスキャナ100を使用した超音波診断が行われている。超音波診断では、一般に、術者がスキャナ100(超音波プローブ)を手で持って画像検査が行われている。
なお、本実施形態では、図1に示すスキャナ保持装置1において、固定部51が延出している方向を前方向、固定具連結部材6が伸びている方向を上方向、スキャナ本体71が伸びている方向を左右方向として説明する。
図1に示すスキャナ7は、レントゲン、OCT、超音波等の被検者Mの体内の走査対象(患部)を走査して断面画像を得る撮影装置、または、三次元表面スキャナ、ハンドスキャナ、接触測定ゲージのような被検者Mの患部表面を走査して表面画像を得る撮影装置である。
なお、スキャナ本体71は、診断及び治療を行う際に、走査して断面画像あるいは表面画像を得ることが可能な装置であればよく、機種、使用用途、構造、走査する箇所等は特に限定されない。以下、スキャナ7の一例として、図2に示すように、口腔Ma(図1参照)内の腫瘍を超音波診断装置の超音波スキャンで画像を得る場合を例に挙げて説明する。
ヘッド71bには、先端面に、被検者Mの患部の表面に接触させるための接触面72が設けられ、上面に、スキャナ7をON、OFFするためのスイッチ74が設けられている。
接触面72は、例えば、矩形の平らな面から成る。なお、接触面72は、孤形状に形成された三次元面であってもよい。
スキャナ保持装置1は、スキャナ本体71を四方八方へ移動可能に保持するための装置である。スキャナ保持装置1は、スキャナ本体保持部2と、ジョイント部3と、検出部4と、固定具5と、固定具連結部材6と、を備えて構成されている。
図1または図2に示すように、固定具5は、被検者Mの身体の一部を用いてジョイント部3を動かないように固定可能な部材である。固定具5は、被検者Mの口腔Ma内に配置されて、被検者Mが上側の歯列の歯と下側の歯列の歯とで噛んで固定する固定部51と、固定部51の基端部に設けられて固定部51と一体に回動可能に設けられた回動連結部52と、有している。
なお、固定部51の形状は、図1に示す形状に限定されるものではなく、適宜変更しても構わない。固定部51は、例えば、口にくわえるもの、おしゃぶりなどの形状のもの、及び、開口器のように口に取り付けられるものであってもよい。また、固定部51の形状は、U字形状に限られず、V字等の形状であってもよい。
固定具連結部材6は、固定具5の回動連結部52を、連結部材33を介してジョイント部3に連結するための部材である。固定具連結部材6は、固定具連結部材本体61と、固定具連結部材本体61に回動連結部52を回転自在に連結するための固定具取付部材62と、を備えて構成されている。
円柱形状部61aの予め設定した位置には、基準位置となる検出部4の目印42が付記または刻設されている。
舌片部61bには、連結部材33が回動自在に挿入される軸孔(図示省略)が形成されている。
図1に示すように、ジョイント固定手段35(35a~35d)は、固定具5及びジョイント部3の位置や、角度を固定するための固定手段である。ジョイント固定手段35(35a~35d)は、固定具取付部材62または軸部材34(34a~34d)に締結されることで、固定具5、第1アーム31、第2アーム32、連結部材33及びスキャナ本体保持部2を回動不能に軸支する弾性支持用の締結具から成る。固定具5、第1アーム31、第2アーム32、連結部材33及びスキャナ本体保持部2は、ジョイント固定手段35(35a~35d)を回動して緩めたり、締め付けたりすることで、回動可能にしたり、回動不能な状態に固定したりすることができる。なお、ジョイント固定手段35(35a~35d)は、手で直接回転可能な摘み付きのものでも、または、工具を使用して回転させるタイプのものでもどちらでもよい。
検出部4は、ジョイント部3の位置、及び、ジョイント部3の前記固定具5に対する角度の少なくとも一方を検出するためのものである。検出部4は、数値で把握することが可能な目盛41と、基準位置となる目印42と、を備えて構成されている。検出部4は、スキャナ保持装置1において、変位する全ての関節部4a,4b,4c,4d,4eに設けられている。検出部4で計測した検出値は、術者によって、パソコン等に記録される。
目印42は、円柱形状部61aの外周面の下端に付記または刻設された三角形状あるいは線状のマークから成る。
スキャナ本体保持部2は、スキャナ本体71を交換可能(着脱可能)に保持する保持部である。スキャナ本体保持部2は、逆凹形状の上側保持部半体21と、凹形状の下側保持部半体22と、上側保持部半体21または下側保持部半体22に形成された連結片23と、上側保持部半体21と下側保持部半体22とを連結するネジ部材24と、を備えている。スキャナ本体保持部2は、上側保持部半体21と下側保持部半体22とをネジ部材24で連結した場合、四角形の枠形状に形成されて、スキャナ本体71の首部71cの周囲に係合される。
図1に示すように、ジョイント部3は、スキャナ保持装置1の先端側のスキャナ本体保持部2に取り付けたスキャナ本体71の位置を上下前後左右方向に回動自在に支持するための支持装置である。ジョイント部3は、スキャナ本体71の先端位置、スキャナ本体71の固定具5に対する角度、及び、固定具5の向きの少なくとも一方を変更することが可能な継手部材から成る。このため、ジョイント部3は、固定具5の位置を調整することができる位置調整機能を有している。ジョイント部3は、第1アーム31と、第2アーム32と、連結部材33と、軸部材34(34a~34d)と、ジョイント固定手段35(35a~35d)と、を備えて構成されている。
図1に示すように、第1アーム31は、両端部の前後に一対の軸支片31a,31bを突出形成した角材のようなフレーム材から成る。第1アーム31は、中央部を中心として左右対称形状に形成されている。第1アーム31は、前記前後一対の軸支片31a,31bと、前後の軸支片31a,31b間にそれぞれ形成された切欠溝31c,31dと、前後の軸支片31a,31bにそれぞれ形成された軸孔31e,31fと、を有している。
軸孔31eには、舌片部61bの軸孔(図示省略)を挿通した軸部材34が挿着されている。
このため、固定具連結部材6は、上下方向(矢印b方向)の所定以上の力が加えられた際に、軸部材34aを中心として回動するように弾性支持されている。
ジョイント固定手段35aは、軸部材34aに捻じ込まれるネジ部材から成る。ジョイント固定手段35aは、捻じ込むことによって、前後一対の軸支片31aを接近させて、切欠溝31c内の舌片部61bを前後方向から押圧することで、舌片部61bの回動を阻止させて、固定具連結部材6を回動不能にする機能がある。また、ジョイント固定手段35aを緩めることによって、固定具連結部材6の回動を可能にする。
軸孔31fには、第1円筒部33aに形成された貫通孔(図示省略)を挿通した軸部材34が挿着されている。
このため、第1アーム31は、上下方向(矢印c方向)の所定以上の力が加えられた際に、軸部材34bを中心として回動するように弾性支持されている。
ジョイント固定手段35bは、ジョイント固定手段35aと同様、捻じ込むことによって、前後一対の軸支片31bを接近させて、切欠溝31d内の第1円筒部33aを前後方向から押圧することで、第1円筒部33aの回動を阻止させて、第1アーム31に対して連結部材33を回動不能にする機能がある。また、第1アーム31の左側のジョイント固定手段35bを緩めることによって、第1アーム31に対して連結部材33の回動を可能にする。
連結部材33は、第1アーム31と、第2アーム32とを回動可能に連結するための部材である。連結部材33は、第1円筒部33aと、第2円筒部33b(図2参照)と、第1円筒部33aと第2円筒部33bとを連結した円筒部連結部33cと、を一体形成して成る。
ジョイント固定手段35cは、ジョイント固定手段35a,35bと同様、捻じ込むことによって、上下の軸支片32aを接近させて、切欠溝32c内の第2円筒部33bを上下方向から押圧することで、第2円筒部33bの回動を阻止させて、連結部材33に対して第2アーム32を回動不能する機能がある。また、ジョイント固定手段35cは、緩めることによって、連結部材33に対して第2アーム32の回動を可能にする。
円筒部連結部33cは、第1アーム31と第2アーム32とを適宜な間隔で配置するための腕部である。
第2アーム32は、第1アーム31と同一形状の部材から成り、第1アーム31の軸支片31aの向きを外周方向に90度変えて配置されている。つまり、第2アーム32は、第1アーム31と同様に、両端部の上下に形成された一対の軸支片32a,32bと、上下の軸支片32a,32b間に形成された切欠溝32c,32dと、上下の軸支片32a,32bにそれぞれ形成された軸孔32e,32fと、を有している。
軸孔32fには、連結片23に形成された軸孔(図示省略)を挿通した軸部材34dが挿着されている。
このため、スキャナ本体保持部2は、このスキャナ本体保持部2に水平方向(矢印e方向)の所定以上の力が加えられた際に、軸部材34dを中心として水平方向(矢印e方向)に回動するように弾性支持されている。
ジョイント固定手段35dは、軸部材34dに捻じ込まれるネジ部材から成る。ジョイント固定手段35dは、捻じ込むことによって、一対の軸支片32bを接近させて、切欠溝32d内の連結片23を上下方向から押圧することで、連結片23の回動を阻止させて、スキャナ本体71を保持しているスキャナ本体保持部2を回動不能にする機能がある。また、ジョイント固定手段35dを緩めることによって、スキャナ本体保持部2の回動を可能にする。
次に、図1及び図2を参照しながら本実施形態に係るスキャナ保持装置1の作用を説明する。
これにより、検出部4は、ジョイント部3の位置、または、ジョイント部3の固定具5に対する角度を示す目盛41であることで、その目盛41によって、走査時のジョイント部3の状態を把握して、記録しておくことを可能にする。
これにより、スキャナ保持装置1は、ジョイント固定手段35を有していることで、スキャナ本体71で走査するときのジョイント部3の位置状態や角度状態を変化しないように保持することができる。このため、再度、スキャナ本体71による同一条件での測定を可能にすることができるので、患部の経時的変化を確認し易くすることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。
図3は、本発明の実施形態に係るスキャナ保持装置1Aの第1変形例を示す斜視図である。
バイトプレートは、顎関節症や、噛み合わせの治療に使用される咬合挙上床である。バイトプレートは、被検者Mの上側の歯列の歯と、下側の歯列の歯との咬合面に押し当てるように、例えば、下側の歯列の歯に着脱自在に被せるよう装着される部材から成る。
マウスピースは、被検者Mの下側の歯列全体に亘って、歯の前面と裏面に咬合面方向から下側の全ての歯をカバーするように着脱自在に嵌めて装着される縦断面視して略U字形に形成された部材から成る。
なお、バイトプレートまたはマウスピースを装着する歯は、上側の歯列であってもよい。
図4は、本発明の実施形態に係るスキャナ保持装置の第2変形例を示す斜視図である。
また、前記実施形態で説明したスキャナ保持装置1の検出部4は、図1及び図2に示すような目盛41に限定されるものではない。
この場合、各関節部4a~4eに設けられた検出部4Bは、固定具連結部材6内及び軸部材34を挿通して設けられたハーネス(図示省略)を介して、各アーム(第1アーム31及び第2アーム32)内に設けられた不図示の制御装置、電池に接続されている。各検出部4Bで検出された検出データは、制御装置に記録される。
また、その場合、出力手段8は、一つのアームに設置して、アームの手先の先端位置をXYZの座標形式で表示してもよい。
図5は、本発明の実施形態に係るスキャナ保持装置の第3変形例を示す斜視図である。
前記実施形態で説明したスキャナ保持装置1は、図2に示すように、被検者Mの口腔Ma内を検査するスキャナ本体71を保持するものに限定されるものではない。スキャナ保持装置1Cは、図5に示すように、固定具5Cを、被検者Mの身体に固定することが可能であれば、被検者Mの走査対象(スキャン対象)部位はどこであってもよい。固定具5Cを固定する位置は、図5に示すように、被検者Mの下腿部Mbであってもよい。つまり、固定具5Cを固定する位置は、固定具5Cによって固定することが可能な箇所ならば、身体のどこでもよい。
これにより、スキャナ保持装置1Cは、被検者Mの種々な箇所にスキャナ本体71を着脱可能に取り付けることができるので、多機能的に多用途に亘って使用可能にする。
図6は、本発明の実施形態に係るスキャナ保持装置の第4変形例を示す斜視図である。
また、スキャナ保持装置1Dは、図6に示すように、被検者Mの頭部Mcに被ったヘルメット9(帽子型固定具)の外周面に固定具5Dを固着して、固定具5Dを被検者Mの身体に間接的に固定したものであってもよい。つまり、固定具5Dは、被検者Mの頭部Mcに装着されるヘルメット9や帽子等の帽子型固定具に固定してもよい。
回動連結部52Dは、固定部51Dに立設された固定アーム52Daと、固定具連結部材6に対して回動可能に支軸された回動部52Dbと、を備えて成る。
また、ジョイント部3は、図1及び図2に示すように、第1アーム31と、第2アーム32とを備えたものに限定されるものではなく、アーム部材の本数、形状、構造等は適宜変更してもよい。このため、ジョイント部3の形状は、図1及び図2に示すような形状に拘らず、適宜変更してもよい。例えば、第1アーム31及び第2アーム32は、延設された方向にスライド可能なものにしてもよい。
また、ジョイント部3は、スライドレールを利用してアームを伸縮させて位置決めを行うものであってもよい。
2 スキャナ本体保持部
3 ジョイント部
4,4B 検出部
5,5B,5C,5D 固定具
7 スキャナ
8 出力手段
9 ヘルメット(帽子型固定具)
41 目盛
51,51C 固定部
51A バイトプレート
51C 固定部(身体装着型固定部)
71 スキャナ本体
M 被検者
Ma 口腔
Claims (5)
- スキャナ本体を保持するスキャナ本体保持部と、
前記スキャナ本体の先端位置、及び、角度の少なくとも一方を変更することが可能なジョイント部と、
被検者の身体の口腔を用いて固定可能な固定具と、
前記ジョイント部の位置、及び、前記ジョイント部の前記固定具に対する角度の少なくとも一方を検出する検出部と、
を備えること、
を特徴とするスキャナ保持装置。 - 前記固定具は、被検者の口腔内に固定されるバイトプレートまたはマウスピースであること、
を特徴とする請求項1に記載のスキャナ保持装置。 - 前記検出部は、前記ジョイント部の位置、または、前記ジョイント部の前記固定具に対する角度を示す目盛であること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のスキャナ保持装置。 - 前記検出部は、エンコーダまたは回転抵抗計であり、
前記エンコーダまたは回転抵抗計の読み取り値を出力する出力手段をさらに有すること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のスキャナ保持装置。 - 前記ジョイント部の位置、及び、前記ジョイント部の前記固定具に対する角度の少なくとも一方を固定するジョイント固定手段をさらに有すること、
を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のスキャナ保持装置。
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JP2019055595A JP7224634B2 (ja) | 2019-03-22 | 2019-03-22 | スキャナ保持装置 |
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JPH02128759A (ja) * | 1988-11-10 | 1990-05-17 | Hiroshi Furuhata | 頭部診断用超音波プローブ支持装置 |
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