以下、図面を参照して本発明の実施形態による共焦点スキャナ及び共焦点顕微鏡について詳細に説明する。以下では、まず本発明の実施形態の概要について説明し、続いて本発明の各実施形態の詳細について説明する。
〔概要〕
本発明の実施形態は、構成の複雑化及びコストの大幅な上昇を招くことなく柔軟な設置が可能であり、明るさムラのない均質な共焦点像を得ることができる共焦点スキャナ及び共焦点顕微鏡を提供するものである。具体的には、共焦点顕微鏡で用いられる共焦点スキャナから射出される照明光の強度分布を十分に均一化することで、明るさムラのない均質な共焦点像を得ることができるようにするものである。
ここで、上述した特許文献2は、光源と共焦点スキャナとの間に、マルチモードファイバと光結合ユニットとを設けることで、照明光の強度分布を均一化する技術を開示している。具体的には、光源から射出されたレーザ光をマルチモードファイバで導くことによってレーザ光の強度分布を均一化し、強度分布が均一化されたレーザ光を共焦点スキャナのマイクロレンズアレイディスクに照射することで、強度分布が均一化された照明光を得るようにしている。
また、上述した特許文献3は、光源と共焦点スキャナとの間に、拡大光学系、ガラスロッド等を用いた照明均質部材、及びリレー光学系を設けることで、照明光の強度分布を均一化する技術を開示している。具体的には、光ファイバの射出端面から射出されるレーザ光を拡大光学系によって照明均質部材の入射端面に照射し、照射されたレーザ光の強度分布を照明均質部材によって均一化し、強度分布が均一化されたレーザ光をリレー光学系によって共焦点スキャナのマイクロレンズアレイディスクに照射することで、強度分布が均一化された照明光を得るようにしている。
また、上述した特許文献4は、光源と共焦点スキャナとの間に、マイクロレンズアレイ、ファイババンドル等を用いた光均一化手段を設けることで、照明光の強度分布を均一化する技術を開示している。具体的には、光源から射出されるレーザ光を光均一化手段の入射端面に照射し、照射されたレーザ光の強度分布を光均一化手段によって均一化し、強度分布が均一化されたレーザ光を共焦点スキャナのマイクロレンズアレイディスクに照射することで、強度分布が均一化された照明光を得るようにしている。
しかしながら、上述した特許文献2に開示された技術において、レーザ光の強度分布を十分に均一化するためには、強度分布の均一度に応じた十分な長さを有するマルチモードファイバが必要になる。すると、コストの大幅な上昇を招くと共に、曲げ半径の関係から柔軟な設置が困難になる。また、上述した特許文献2は、マルチモードファイバに加振装置を取り付けて、マルチモードファイバによって導かれるレーザ光の位相をランダムにする技術も開示しているが、構成が複雑になるととともに、振動による共焦点像の劣化が考えられる。
また、上述した特許文献3に開示された技術において、レーザ光の強度分布を十分に均一化するためには、強度分布の均一度に応じた十分な長さを有する照明均質部材が必要になる。すると、コストの大幅な上昇を招くと共に、照明均質部材の形状(柱状)の関係から柔軟な設置が困難になる。また、上述した特許文献3は、拡大光学系やリレー光学系にスペックル除去機構を取り付ける技術も開示しているが、コスト構成が複雑になるととともに、拡大光学系やリレー光学系に取り付けられたスペックル除去機構によって照明光が拡散されるため照明光のロスが大きくなってしまう。
また、上述した特許文献4に開示された技術において、光均一化手段から射出される照明光はコリメートされていないため、照明領域内の場所によっては、照明光が、共焦点スキャナのマイクロレンズアレイディスクのマイクロレンズによって、ピンホールの中心に集光されないことがある。すると、照明領域内の場所によって、ピンホールを通過する照明光の割合が異なってしまい、共焦点スキャナから射出される照明光の強度分布を十分に均一化することができないという問題がある。
また、上述した特許文献4に開示された技術では、光均一化手段と共焦点スキャナとの間隔を長く設定すれば、照明光を無限遠に近い位置から発生した平行光と見なすこともできる。しかしながら、このような設定を行うと、照明光のごく一部しか共焦点スキャナを通過できないため、照明光の利用効率が低下し、明るい共焦点像を撮影することが困難になる。加えて、装置が巨大となり、コストの大幅な上昇を招くと共に、柔軟な設置が困難になる。
本発明の実施形態では、光源部から出力される光の強度分布をフライアイインテグレータによって均一化し、強度分布が均一化された光をコリメートレンズによって平行光に変換し、複数のマイクロレンズを有する第1ディスクと、マイクロレンズに対応づけられて形成された複数のピンホールを有し、第1ディスクとともに回転可能に構成された第2ディスクとが設けられているディスクユニットによって、コリメートレンズで変換された平行光から試料を走査するための照明光を生成するようにしている。これにより、強度分布が均一化された照明光が試料に照射されるため、明るさムラのない均質な共焦点像を得ることができる。また、本発明の実施形態では、光源部から出力される光の強度分布の均一化をフライアイインテグレータによって行っているため、構成の複雑化及びコストの大幅な上昇を招くことなく柔軟な設置が可能である。
〔第1実施形態〕
〈共焦点顕微鏡の要部構成〉
図1は、本発明の第1実施形態による共焦点顕微鏡の要部構成を示す図である。図1に示す通り、本実施形態の共焦点顕微鏡1は、光源部10、共焦点スキャナ20、顕微鏡30、及びカメラ40(撮影装置)を備える。このような共焦点顕微鏡1は、光源部10から出力される光から試料SPを走査するための照明光を共焦点スキャナ20で生成し、照明光が照射される試料SPの共焦点像をカメラ40で得るものである。
光源部10は、試料SPを照明するために必要となる光を出力する。光源部10から出力される光は、コヒーレント光(レーザ光)であってもよく、インコヒーレント光であっても良い。尚、本実施形態では、理解を容易にするために、光源部10から出力される光がレーザ光であるとする。光源部10は、例えば400~800[nm]の波長範囲の光を出力する。尚、光源部10から出力される光の波長範囲は、上記の波長範囲(400~800[nm])に制限される訳ではなく、試料SPの光学的な特性に応じた任意の波長範囲にすることができる。
図2は、本発明の第1実施形態による共焦点顕微鏡の光源部の構成例を示す図である。図2(a)に示す光源部10は、光源装置11と光ファイバ12とを備える構成である。光源装置11は、例えば上記の波長範囲(400~800[nm])の光を出力する。この光源装置11は、発振波長が互いに異なる複数のレーザ素子を備えていても良く、発振波長が可変なレーザ素子を1つ又は複数備えていても良い。
光ファイバ12は、光源装置11から出力されるレーザ光を共焦点スキャナ20に導くものである。この光ファイバ12は、シングルモードファイバ(SMF)であっても良く、マルチモードファイバ(MMF)であっても良い。尚、図2(a)に示す光源部10では、光ファイバ12の出力端T1が光源部10の出力端になる。
図2(b)に示す光源部10は、光源装置11のみを備える構成である。つまり、図2(b)に示す光源部10は、図2(a)に示す光源部10の光ファイバ12を省略した構成である。光源装置11は、図2(a)に示すものと同様のものである。尚、図2(b)に示す光源部10では、光源装置11の出力端T2が光源部10の出力端になる。図2(b)に示す光源部10は、図2(a)に示す光源部10に比べて、簡易且つコンパクトであり、また、光ファイバ12による光の損失を低減することができることから光の利用効率を高めるこができる。
共焦点スキャナ20は、光源部10から出力される光から試料SPを走査するための照明光を生成するとともに、照明光を試料SPに照射して得られる反射光や蛍光等(以下、これらを総称する場合には、単に「戻り光」という)をカメラ40に導くものである。共焦点スキャナ20は、スペックル低減部21、フライアイインテグレータ22、コリメートレンズ23、ディスクユニット24、ビームスプリッタ25、リレー光学系26、及び光学フィルタ27を備える。
スペックル低減部21は、光源部10から出力される光(レーザ光)のスペックルを低減するために設けられる。尚、光源部10から出力される光のスペックルを低減する必要が無い場合には、スペックル低減部21を省略することが可能である。スペックル低減部21は、集光レンズ21a(第1集光レンズ)、スペックルリデューサ21b、及び集光レンズ21c(第2集光レンズ)を備える。
集光レンズ21aは、光源部10から出力される光をスペックルリデューサ21bに集光する。スペックルリデューサ21bは、集光レンズ21aで集光された光のスペックルを低減する。集光レンズ21cは、スペックルリデューサ21bを介した光をフライアイインテグレータ22に集光する。尚、集光レンズ21cは、スペックルリデューサ21bを介した光をフライアイインテグレータ22の一点に集光する訳ではなく、スペックルリデューサ21bを介した光(拡がり角を有する光)を集光して、平行光又は概ね平行光にする点に注意されたい。
図3は、本発明の第1実施形態による共焦点顕微鏡のスペックルリデューサの構成例を示す図である。図3(a)に示すスペックルリデューサ21bは、拡散板DPとモータMTとを備える回転拡散板方式のものである。拡散板DPは、例えばガラス板の表面に微細でランダムな凹凸が形成されたすりガラス、マイクロレンズがランダムに形成されたレンズアレイ等である。モータMTは、拡散板DPをその面内において回転させる。集光レンズ21aによって集光された光を回転している拡散板DPに入射させることで、スペックルを低減することができる。
図3(b)に示すスペックルリデューサ21bは、拡散板DPとアクチュエータACとを備える振動拡散板方式のものである。拡散板DPは、図3(a)に示す拡散板DPと同様のものである。但し、拡散板DPは、図3(a)に示す拡散板DPとは外形形状が異なっていても良い。アクチュエータACは、例えばピエゾ素子や電気活性ポリマーであり、拡散板DPを振動させる(例えば、往復運動させる)。集光レンズ21aによって集光された光を振動している拡散板DPに入射させることで、スペックルを低減することができる。
フライアイインテグレータ22は、光源部10から出力されてスペックル低減部21を介した光の強度分布を均一化する。フライアイインテグレータ22は、第1フライアイレンズ22a、第2フライアイレンズ22b、及びフーリエレンズ22cを備えており、フーリエレンズ22cの射出側焦点面での強度分布を均一化する。
第1フライアイレンズ22a及び第2フライアイレンズ22bは、複数のレンズが予め規定されたレンズピッチをもってマトリクス状に配列形成されたレンズ体である。第1フライアイレンズ22aに配列形成される複数のレンズの形状(光軸方向に見た形状)は、任意の形状で良いが、矩形形状であるのが望ましい。これは以下の理由による。
つまり、フーリエレンズ22cの射出側焦点面における光の形状(断面形状)は、第1フライアイレンズ22aに形成されたレンズの形状と相似になる。一般的に、カメラ40に設けられる撮像素子の形状は矩形形状であるため、フーリエレンズ22cの射出側焦点面における光の外形形状を矩形形状にすることで、光のロスを低減することができ、明るい共焦点像を撮影できるためである。
第1フライアイレンズ22aは、スペックル低減部21の集光レンズ21cによって集光される光が入射する位置に配置される。ここで、第1フライアイレンズ22aは、フーリエレンズ22cの射出側焦点面と光学的に共役となるように配置される。このような配置にするのは、第1フライアイレンズ22aの各レンズの射出開口面を、対応する第2フライアイレンズ22bの各レンズ及びフーリエレンズ22cを介して、フーリエレンズ22cの射出側焦点面に結像投影するためである。
これにより、フーリエレンズ22cの射出側焦点面における光の照射形状は、第1フライアイレンズ22aの各レンズの射出開口と相似形状となる。また、フーリエレンズ22cの射出側焦点面における光の強度分布は、サイドローブ(光の照射領域と非照射領域との境界の遷移領域)が少なく、急峻なフラットトップ(光の照射領域内で光の照射分布が均一であること)になる。
第2フライアイレンズ22bは、第1フライアイレンズ22aに対し、光軸方向に予め規定された間隔をもって配置される。ここで、第2フライアイレンズ22bは、光源部10の出力端(図2に示す出力端T1,T2)、及び拡散板DP(図3参照)と光学的に共役となるよう配置される。このような配置にするのは、第2フライアイレンズ22bに、光源部10の出力端と同様の点光源を複数形成するためである。
フーリエレンズ22cは、第2フライアイレンズ22bを介した光が入射するレンズである。ここで、上述の通り、第2フライアイレンズ22bには、光源部10の出力端と同様の点光源が複数形成される。フーリエレンズ22cは、第2フライアイレンズ22bに形成される複数の点光源の各々から射出される光を集光して、空間的に重畳させるために設けられる。
コリメートレンズ23は、フライアイインテグレータ22によって強度分布が均一化された光を平行光に変換する。尚、ここでの平行光とは、第2フライアイレンズ22bに形成される複数の点光源の各々から射出される光が、各々平行光となる状態を指す。即ち、進行方向が僅かに異なる複数の平行光の集まりのことである。ここで、コリメートレンズ23は、フライアイインテグレータ22に設けられたフーリエレンズ22cの射出側焦点面(又は、射出側焦点面の近傍)に配置される。このような配置にするのは、フーリエレンズ22cの射出側焦点面における光の強度分布を均一にしつつ、ディスクユニット24に照射される平行光の大きさ(断面形状の大きさ)を最大にするためである。
ディスクユニット24は、コリメートレンズ23で変換された平行光から、試料SPを走査するための照明光を生成する。ディスクユニット24は、マイクロレンズアレイディスク24a(第1ディスク)、ピンホールアレイディスク24b(第2ディスク)、回転軸24c等を備える。尚、図1では、図示を簡略化するために、マイクロレンズアレイディスク24a及びピンホールアレイディスク24bを回転軸24cの周りに回転駆動するモータの図示は省略している。
マイクロレンズアレイディスク24aは、所定のパターンに形成された複数のマイクロレンズを有する円板状のディスクである。ピンホールアレイディスク24bは、マイクロレンズアレイディスク24aのマイクロレンズに対応づけられて形成された複数のピンホールを有する円板状のディスクである。回転軸24cの両端にはマイクロレンズアレイディスク24a及びピンホールアレイディスク24bがそれぞれ取り付けられている。よって、マイクロレンズアレイディスク24a及びピンホールアレイディスク24bは、回転軸24cの周りでともに(一体的に)回転可能に構成されている。
ビームスプリッタ25は、試料SPに照射される光(照明光)を透過させるとともに、試料SPに照明光を照射して得られる戻り光をリレー光学系26に向けて反射する。具体的に、ビームスプリッタ25は、コリメートレンズ23の光軸上であって、ディスクユニット24に設けられたマイクロレンズアレイディスク24aとピンホールアレイディスク24bとの間に配置されている。このビームスプリッタ25としては、偏光ビームスプリッタ、ハーフミラー、ダイクロイックミラー等を用いることができる。
ビームスプリッタ25は、マイクロレンズアレイディスク24aに設けられたマイクロレンズで分割・収束された複数の光束を透過させる。尚、ビームスプリッタ25を透過した光束は、ピンホールアレイディスク24bに設けられたピンホールに集光され、ピンホールを通過してディスクユニット24の外部に射出される。このとき、マイクロレンズアレイディスク24aに照射される照明光は均一な強度分布且つ平行光となっているため、ピンホールを通過してディスクユニット24の外部に射出される照明光も均一な強度分布となる。
なぜならば、マイクロレンズアレイディスク24aに照射される照明光が均一な強度分布且つ平行光である場合には、マイクロレンズアレイディスク24aのマイクロレンズの各々に入射する光の光量が同一になるからである。また、マイクロレンズの各々に対応するピンホールの中心付近に照明光が集光することから、ピンホールの各々を通過する照明光の割合が同一になるからである。
逆に、マイクロレンズアレイディスク24aに照射される照明光が平行光でなく発散光や収束光である場合には、マイクロレンズの場所によっては、マイクロレンズに対応するピンホールの中心付近に照明光が集光しない。その結果として、マイクロレンズの場所によって、対応するピンホールを通過する照明光の割合が変化してしまい、明るさのムラが発生してしまう。
以上から、ディスクユニット24から均一な強度分布の照明光を射出されるようにするためには、マイクロレンズアレイディスク24aに照射される照明光が平行光であることが必要である。また、ビームスプリッタ25は、試料SPに照明光を照射して得られる戻り光のうち、ピンホールアレイディスク24bに設けられたピンホールを透過した戻り光をリレー光学系26に向けて反射する。
リレー光学系26は、リレーレンズ26a,26bを備えており、ビームスプリッタ25で反射された戻り光を、カメラ40に導く光学系である。光学フィルタ27は、リレー光学系26のリレーレンズ26aとリレーレンズ26bとの間に配置されており、リレー光学系26によってカメラ40に導かれる戻り光のフィルタリングを行う。この光学フィルタ27としては、偏光フィルタ、吸収フィルタ(エミッションフィルタ)、ダイクロイックミラー等を用いることができる。
顕微鏡30は、ディスクユニット24で生成された照明光を試料SPに照射するとともに、試料SPに照明光を照射して得られる戻り光をディスクユニット24に導く。顕微鏡30は、結像レンズ31及び対物レンズ32を備える無限遠補正光学系である。尚、図1では、便宜的に、試料SPを顕微鏡30の内部に図示しているが、試料SPは顕微鏡30を構成するものではない点、及び試料SPは交換可能である点に注意されたい。
カメラ40は、試料SPの共焦点像を得るものである。このカメラ40は、例えばCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化膜半導体)等の固体撮像素子を備えており、二次元の静止画像又は動画を撮影可能なカメラである。尚、カメラ40で得られた試料SPの共焦点像を、例えば不図示の表示装置に表示するようにしても良い。
〈フライアイインテグレータの設計要件〉
図4は、本発明の第1実施形態におけるフライアイインテグレータの設計要件を説明するための図である。図4(a)は、ディスクユニット24に照射される平行光の大きさDFT(正確には、マイクロレンズアレイディスク24aの径方向における大きさDFT)に関するフライアイインテグレータ22の設計要件(第1設計要件)を説明する図である。図4(b)は、均一化された照明光をディスクユニット24から射出させるためのフライアイインテグレータ22の設計要件(第2設計要件)を説明する図である。
《第1設計要件》
図4(a)に示す通り、フライアイインテグレータ22について以下のパラメータを定義する。
fLA1:第1フライアイレンズ22aの焦点距離
fLA2:第2フライアイレンズ22bの焦点距離
a12 :第1フライアイレンズ22aと第2フライアイレンズ22bとの間隔
pLA :第1フライアイレンズ22a及び第2フライアイレンズ22bのレンズピッチ
fFL :フーリエレンズ22cの焦点距離
ディスクユニット24に照射される平行光の大きさD
FTは、前述した通り、コリメートレンズ23がフーリエレンズ22cの射出側焦点面(又は、射出側焦点面の近傍)に配置された場合に最大になる。このような配置の場合において、ディスクユニット24に照射される平行光の大きさD
FTは、以下の(3)式で表される。
また、第1フライアイレンズ22aが、フーリエレンズ22cの射出側焦点面と光学的に共役となるように配置されている場合には、前述した通り、フーリエレンズ22cの射出側焦点面における光の強度分布が均一になる(具体的には、サイドローブが少ない急峻なフラットトップの強度分布になる)。このような配置にするには、f
LA1=f
LA2=a
12とすれば良い。すると、上記(3)式は、以下の(4)式で表される。
ここで、明るさムラのない均質な共焦点像を得るには、照明光が試料SPにロス無く照射され、また、試料SPの全体に亘って(カメラ40で共焦点像が得られる部分の全体に亘って)均一な照明光が照射されるようにする必要がある。このためには、ディスクユニット24に照射される平行光の大きさDFTは、マイクロレンズアレイディスク24aにおいてマイクロレンズが形成されている領域の径方向における幅DLA3(図4(a)参照)に近いことが望ましく、少なくとも幅DLA3の1/4以上にする必要がある。
このため、フライアイインテグレータ22は、以下の(5)式が満たされるように設計される。
《第2設計要件》
図4(b)に示す通り、フライアイインテグレータ22及びディスクユニット24について以下のパラメータを定義する。
dIN :第1フライアイレンズ22aに入射する光束の直径
fLA3:マイクロレンズアレイディスク24aにおけるマイクロレンズの焦点距離
dPH :ピンホールアレイディスク24bにおけるピンホールの直径
第1フライアイレンズ22aにおいて、光束が入射する最外周のレンズの中心の位置は、光軸から(d
IN-p
LA)/2で示される距離にある。このレンズを通過した光は、図4(b)に示す通り、フーリエレンズ22cの射出側焦点面に対して、角度φ(光軸にする角度)をもって斜めに入射する。この角度φは、以下の(6)式で表される。
また、マイクロレンズアレイディスク24aに設けられたマイクロレンズで分割された複数の光束も、ピンホールアレイディスク24bに対して、上記の角度φ(光軸にする角度)をもって斜めに入射する。マイクロレンズで分割された複数の光束が、ピンホールアレイディスク24bに形成されたピンホールをロス無く通過するためには、マイクロレンズで分割された複数の光束が、ピンホールの内壁の内側を通過しなければならない。このためには、以下の(7)式を満たす必要がある。
上記(6)式及び上記(7)式から、以下の(8)式が得られる。
上記(8)式を変形すると、以下の(9)式が得られる。
ここで、フライアイインテグレータ22で強度分布が均一化された光を得るためには、第1フライアイレンズ22aに形成されたレンズのうちの少なくとも4個(2×2個)以上のレンズに光束を入射させる必要がある。なぜならば、光束が1個のレンズのみに入射する場合には、入射する光束の分割及び分割された光束の重畳が行われず、強度分布が均一化されないためである。
従って、第1フライアイレンズ22aに入射する光束の直径d
INは、以下の(10)式を満たす必要がある。
上記(10)式を上記(9)式に代入すると、以下の(11)式が得られる。フライアイインテグレータ22は、以下の(11)式が満たされるように設計される。
〈共焦点顕微鏡の動作〉
共焦点顕微鏡1の動作が開始されると、光源部10から光が出力されるとともに、ディスクユニット24の回転(回転軸24cの周りの回転)が開始される。光源部10から出力された光は、共焦点スキャナ20に入力される。尚、光源部10から出力される光は、強度分布を有する光(例えば、ガウシアン分布を有する光)であるとする。
共焦点スキャナ20に入力された光は、まず、スペックル低減部21に入射し、集光レンズ21aによってスペックルリデューサ21bに集光される。具体的には、スペックルリデューサ21bに設けられた拡散板DP(図3に示す回転又は振動する拡散板DP)に集光される。スペックル低減部21に入射した光が、拡散板DPを介することによって、スペックルが低減される。スペックルリデューサ21bを介した光(スペックルが低減された光)は、集光レンズ21cによって集光されてフライアイインテグレータ22の第1フライアイレンズ22aに照射される。
第1フライアイレンズ22aに照射された光は、第1フライアイレンズ22aに設けられた複数のレンズによって複数の光束に分割される。分割された複数の光束は、第2フライアイレンズ22bに設けられた複数のレンズにそれぞれ結像される。これにより、第2フライアイレンズ22bには、光源部10の出力端(図2に示す出力端T1,T2)と同様の点光源が複数形成される。
第2フライアイレンズ22bに形成された複数の点光源の各々から射出される光は、フーリエレンズ22cで集光されて空間的に重畳される。この重畳された光は、フーリエレンズ22cの射出側焦点面(又は、射出側焦点面の近傍)に配置されたコリメートレンズ23によって平行光に変換されて、ディスクユニット24のマイクロレンズアレイディスク24aに照射される。尚、マイクロレンズアレイディスク24aに照射される平行光は、フライアイインテグレータ22によって、強度分布が均一化されたもの(具体的には、サイドローブが少ない急峻なフラットトップの強度分布になったもの)となる。
マイクロレンズアレイディスク24aに照射された平行光は、マイクロレンズアレイディスク24aに設けられたマイクロレンズで複数の光束に分割される。マイクロレンズで分割された複数の光束は、ビームスプリッタ25を透過して、マイクロレンズに対応づけてピンホールアレイディスク24bに形成されたピンホールを介して照明光としてディスクユニット24の外部に射出される。
ディスクユニット24の外部に射出された照明光は、顕微鏡30に設けられた結像レンズ31及び対物レンズ32を順に介して試料SPに照射される。ここで、ディスクユニット24の外部に射出される照明光は、強度分布が均一化された平行光を分割して得られるものである。このため、試料SPには、強度分布が均一化された照明光が照射されることとなる。
試料SPからの戻り光(照明光を試料SPに照射して得られた戻り光)は、顕微鏡30に設けられた対物レンズ32及び結像レンズ31を順に介して、ディスクユニット24に入射する。そして、ディスクユニット24のピンホールアレイディスク24bに形成されたピンホールを介した後に、ビームスプリッタ25によってリレー光学系26に向けて反射される。
ビームスプリッタ25で反射された戻り光は、リレー光学系26のリレーレンズ26a、光学フィルタ27、及びリレー光学系26のリレーレンズ26bを順に介してカメラ40に入射し結像する。ここで、ディスクユニット24は回転軸24cの周りで回転していることから、試料SPに照射される照明光はディスクユニット24の回転に応じて走査される。これにより、カメラ40には、照明光の走査位置に応じた戻り光が順次入力される。このようにして、試料SPの共焦点像がカメラ40で得られる。
以上の通り、本実施形態では、フライアイインテグレータ22、コリメートレンズ23、及びディスクユニット24備える共焦点スキャナ20を用い、光源部10から出力される光の強度分布を均一化して平行光に変換し、平行光から試料SPを走査するための照明光を生成するようにしている。これにより、強度分布が均一化された照明光を試料SPに照射することができるため、明るさムラのない均質な共焦点像を得ることができる。
また、本実施形態では、光源部10から出力される光の強度分布の均一化をフライアイインテグレータ22によって行っているため、構成の複雑化及びコストの大幅な上昇を招くことなく柔軟な設置が可能である。加えて、本実施形態では、フライアイインテグレータ22の第1フライアイレンズ22aに配列形成される複数のレンズの形状(光軸方向に見た形状)を、カメラ40に設けられる撮像素子の形状(矩形形状)としているため、光のロスが少なく明るい共焦点像を得ることができる。
〔第2実施形態〕
図5は、本発明の第2実施形態による共焦点顕微鏡の要部構成を示す図である。尚、図5においては、図1に示した構成と同一の構成については同一の符号を付してある。図5に示す通り、本実施形態の共焦点顕微鏡2は、図1に示す共焦点顕微鏡1の共焦点スキャナ20を共焦点スキャナ20Aに代えた構成である。
共焦点スキャナ20Aは、図1に示す共焦点スキャナ20に、折り曲げミラーM1(第1折り曲げミラー)と折り曲げミラーM2(第2折り曲げミラー)とを追加した構成である。折り曲げミラーM1は、スペックル低減部21とフライアイインテグレータ22との間の光軸を折り曲げるミラーである。折り曲げミラーM2は、フライアイインテグレータ22とコリメートレンズ23との間の光軸を折り曲げるミラーである。
これら折り曲げミラーM1,M2を設けることで、スペックル低減部21から共焦点スキャナ20Aまでの光路をZ字形状にすることができ、共焦点スキャナ20Aをコンパクトにすることができる。尚、本実施形態における共焦点スキャナ20Aは、折り曲げミラーM1,M2を備える点において第1実施形態の共焦点スキャナ20と相違するだけである。このため、本実施形態においても、構成の複雑化及びコストの大幅な上昇を招くことなく柔軟な設置が可能であり、明るさムラのない均質な共焦点像を得ることができる。
〔第3実施形態〕
図6は、本発明の第3実施形態による共焦点顕微鏡の要部構成を示す図である。尚、図6においては、図1に示した構成と同一の構成については同一の符号を付してある。図6に示す通り、本実施形態の共焦点顕微鏡3は、図1に示す共焦点顕微鏡1の光源部10及び共焦点スキャナ20をそれぞれ光源部10B及び共焦点スキャナ20Bに代えた構成である。
光源部10Bは、図1に示す光源部10とは、コリメートされた光(例えば、レーザ光)を出力する点が異なる。共焦点スキャナ20Bは、図1に示す共焦点スキャナ20のスペックル低減部21をスペックル低減部21Bに代えた構成である。スペックル低減部21Bは、図1に示すスペックル低減部21の集光レンズ21aを省略され、スペックルリデューサ21b及び集光レンズ21cを備える構成である。
本実施形態の共焦点顕微鏡3では、光源部10Bから出力された光が、スペックル低減部21Bに設けられたスペックルリデューサ21bに直接入射される。このように、本実施形態では、図1に示す集光レンズ21aを省略することができるため、コンパクトにすることができる。また、本実施形態では、光源部10Bから出力された光がスペックルリデューサ21bに直接入射されて光の損失が低減されるため、光の利用効率を高めることができる。尚、本実施形態における共焦点スキャナ20Bは、集光レンズ21aが省略された点において第1実施形態の共焦点スキャナ20と相違するだけである。このため、本実施形態においても、構成の複雑化及びコストの大幅な上昇を招くことなく柔軟な設置が可能であり、明るさムラのない均質な共焦点像を得ることができる。
〔第4実施形態〕
図7は、本発明の第4実施形態による共焦点顕微鏡の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の共焦点顕微鏡は、第1~第3実施形態による共焦点顕微鏡1~3を複数のユニットに分けて構成し、各ユニットの組み合わせを必要に応じて変更可能にしたものである。尚、以下では、図1に示す第1実施形態による共焦点顕微鏡1を複数のユニットに分けて構成した例について説明する。
図7(a)に示す通り、本実施形態の共焦点顕微鏡4は、光源部ユニットU1、均一化ユニットU2、スキャナユニットU3、顕微鏡ユニットU4、及びカメラユニットU5を備える。光源部ユニットU1は、図1に示す光源部10が筐体に格納されたユニットである。この光源部ユニットU1は、光源部10から出力された光を、筐体に形成された出力端T11から出力可能である。
均一化ユニットU2は、図1に示す共焦点スキャナ20のスペックル低減部21、フライアイインテグレータ22、及びコリメートレンズ23が筐体に格納されたユニットである。この均一化ユニットU2は、筐体に形成された入力端T21から入力された光の強度分布を均一化して平行光に変換し、強度分布が均一化された平行光を筐体に形成された出力端T22から出力可能である。
スキャナユニットU3は、図1に示す共焦点スキャナ20のディスクユニット24、ビームスプリッタ25、リレー光学系26、及び光学フィルタ27、並びにミラーm1,m2が筐体に格納されたユニットである。尚、図7では、ディスクユニット24及びビームスプリッタ25並びにミラーm1,m2みを図示し、リレー光学系26及び光学フィルタ27の図示を省略している。
このスキャナユニットU3は、筐体に形成された入力端T31から入力された光をミラーm1によって反射して筐体に形成された出力端T32から出力することが可能である。また、スキャナユニットU3は、筐体に形成された入力端T33から入力された光をミラーm2によってディスクユニット24に向けて反射し、ディスクユニット24で生成された照明光(試料SPを走査するための照明光)を筐体に形成された入出力端T34から出力することが可能である。また、スキャナユニットU3は、入出力端T34から入力された戻り光(試料SPに照明光を照射して得られる戻り光)をビームスプリッタ25で反射して筐体に形成された出力端T35から出力することが可能である。
ここで、スキャナユニットU3に設けられるミラーm1,m2は、移動可能に構成されている。ミラーm1,m2を移動させることで、スキャナユニットU3内における光の光路を変更することができる。例えば、図7(a)に示す例において、入力端T31とディスクユニット24との間の光路上からミラーm1,m2を待避させると、図7(b)に示す通り、入力端T31から入力された光を、均一化ユニットU2を介することなく、ディスクユニット24に直接向かわせることが可能である。
入力端T31から入力された光の光強度を均一化する必要がある場合には、図7(a)に示す通り、均一化ユニットU2をスキャナユニットU3に取り付けるとともに、入力端T31とディスクユニット24との間の光路上にミラーm1,m2を配置すれば良い。これに対し、入力端T31から入力された光の光強度を均一化する必要がない場合には、図7(b)に示す通り、均一化ユニットU2をスキャナユニットU3に取り付けることなく、入力端T31とディスクユニット24との間の光路上からミラーm1,m2を退避すれば良い。
顕微鏡ユニットU4は、図1に示す顕微鏡30が筐体に格納されたユニットである。この顕微鏡ユニットU4は、筐体に形成された入出力端T41から入力した光を不図示の試料SPに照射するとともに、試料SPからの戻り光を入出力端T41から出力することが可能である。カメラユニットU5は、図1に示すカメラ40が筐体に格納されたユニットである。このカメラユニットU5は、筐体に格納された入力端T51から入力する光から、共焦点像を得ることが可能である。
以上の通り、本実施形態の共焦点顕微鏡4は、第1~第3実施形態による共焦点顕微鏡1~3の構成が、光源部ユニットU1、均一化ユニットU2、スキャナユニットU3、顕微鏡ユニットU4、及びカメラユニットU5に分けられている。これにより、例えば試料SPの光学的な性質に応じて、スキャナユニットU3に組み合わせる光源部ユニットU1を変更したり、スキャナユニットU3に均一化ユニットU2を組み合わせるか否かを選択したりすることができ、実用性を向上させることができる。
〔第5実施形態〕
図8は、本発明の第5実施形態による共焦点顕微鏡の概略構成を示すブロック図である。尚、図8においては、図7に示した構成と同一の構成については同一の符号を付してある。本実施形態の共焦点顕微鏡は、第4実施形態による共焦点顕微鏡4と同様に、第1~第3実施形態による共焦点顕微鏡1~3を複数のユニットに分けて構成したものである。但し、本実施形態の共焦点顕微鏡は、必要に応じて光源部ユニット及び均一化ユニットを増設可能である点が第4実施形態による共焦点顕微鏡4とは異なる。
図8に示す通り、本実施形態の共焦点顕微鏡5は、光源部ユニットU1、スキャナユニットU3A、顕微鏡ユニットU4、及びカメラユニットU5を備える。この共焦点顕微鏡5は、必要に応じて光源部ユニットU1A及び均一化ユニットU2AをスキャナユニットU3Aの外部に増設可能である。スキャナユニットU3Aは、図7(a)に示すスキャナユニットU3のミラーm1を省略し、入力端T31とミラーm2との間の光路上に均一化ユニットU2を内蔵した構成である。
光源部ユニットU1Aは、図7(a)に示す光源部ユニットU1と同様のものであり、筐体に形成された出力端T12から光を出力可能である。光源部ユニットU1Aの出力端T12から出力される光と、光源部ユニットU1の出力端T11から出力される光とは同じであっても良く、異なっていても良い。例えば、波長が同じ光であっても良く、波長が異なる光であっても良い。
均一化ユニットU2Aは、均一化ユニットU2と同様の構成であり、筐体に形成された入力端T23から入力された光の強度分布を均一化して平行光に変換し、強度分布が均一化された平行光を筐体に形成された出力端T24から出力可能である。尚、均一化ユニットU2Aの出力端T24から出力される光は、スキャナユニットU3Aの筐体に形成された入力端T33から、スキャナユニットU3A内に入力される。
このような共焦点顕微鏡5では、例えば、レーザ光源を備える光源部ユニットU1と、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)光源を備える光源部ユニットU1Aとを用いることができる。そして、入力端T31とディスクユニット24との間の光路上にミラーm2を配置し、又は同光路上のミラーm2を退避することで、実験目的に応じて最適な種類の光源を選択することができる。
また、共焦点顕微鏡5では、例えば、可視光光源を備える光源部ユニットU1と、赤外光光源を備える光源部ユニットU1Aとを用いることもできる。そして、ミラーm2としてダイクロイックミラーを用い、入力端T31とディスクユニット24との間の光路上にミラーm2を固定配置することで、実験目的に応じて可視光と赤外光とを選択し、或いは可視光と赤外光とを併用することができる。
また、共焦点顕微鏡5では、例えば、出力するレーザ光の偏光方向が互いに直交する光源部ユニットU1,U1Aを用いることもできる。そして、ミラーm2として偏光ビームスプリッタを用い、入力端T31とディスクユニット24との間の光路上にミラーm2を固定配置することで、実験目的に応じて何れか一方の偏光を選択し、或いは双方の偏向を併用することができる。
尚、光源部ユニットU1及び光源部ユニットU1Aを用いる場合において、均一化ユニットU2及び均一化ユニットU2Aを共に備える必要は必ずしも無い。例えば、光源部ユニットU1から出力される光の強度を均一化する必要が無い場合には、均一化ユニットU2を省略することができる。また、光源部ユニットU1Aから出力される光の強度を均一化する必要が無い場合には、均一化ユニットU2Aを省略することができる。
以上、本発明の実施形態による共焦点スキャナ及び共焦点顕微鏡について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されることなく本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記第4実施形態では、共焦点スキャナ20が均一化ユニットU2とスキャナユニットU3とに分けられている例について説明したが、共焦点スキャナ20が1つのユニットとされていても良い。また、上記第5実施形態では、均一化ユニットU2がスキャナユニットU3Aに内蔵されている例について説明したが、均一化ユニットU2に設けられる構成(図1に示す共焦点スキャナ20のスペックル低減部21、フライアイインテグレータ22、及びコリメートレンズ23)がユニットとされることなくスキャナユニットU3Aに内蔵されていても良い。