JP7221011B2 - 水抜き管、水抜き管埋設方法、および筒状織物 - Google Patents
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Description
上記のように、フレキシブル筒状織物は、排水性能および土砂の流出抑制性能に優れるが、金属製や塩ビ製の水抜き管と比べて地中への挿入性が低く、長尺施工(例えば、80m)を安定して行うことができなかった。
上記内筒体により水抜き管の剛性が担保されるため、地中への水抜き管の挿入性を向上させることができる。また、地中の土砂と接触する外筒体が、たて糸に対しよこ糸をスパイラル状に配置することにより筒状に形成されたものであるので、排水性能および土砂の流出抑制性能の両方を維持することができる。さらには、外筒体を構成するよこ糸の少なくとも一部に剛性を有する糸が使用されていることで、圧縮コイルバネに似た効果を発揮し、外筒体の径方向にはもちろんのこと、長さ方向にも圧縮されにくくなり、地中に形成された挿入穴への水抜き管の挿入時、外筒体と内筒体との間で剥離が生じにくく、外筒体と内筒体というように水抜き管が別体で構成されているものの上記挿入穴に水抜き管を一体的に押し込んで挿入することができる。また、排水は有孔樹脂管の孔の位置まで外筒体を浸透することで行われることから、フィルター効果は外筒体の厚さ方向だけではなく長さ方向にも作用し、優れた土砂流出抑制効果を得ることができる。
この構成によると、地中に形成された挿入穴への水抜き管の挿入時、外筒体の両端部がつぶれにくくなり、外筒体が短くなることを防止できる。
この構成によると、地中への水抜き管の挿入性が向上し、その結果、長尺施工の安定性が向上する。
この構成によると、ガイド管を用いることで、地中への水抜き管の挿入性がより向上する。
上記筒状織物によると、水抜き管の排水性能および土砂の流出抑制性能を維持することができる。
図1~3を参照しつつ本発明の第1実施形態に係る水抜き管101について説明する。水抜き管101は、地中に埋設される管であって、筒状織物からなる自己保形性を有する外筒体1と、外筒体1に挿入される有孔樹脂管である内筒体2とを備える。
上記構成の水抜き管101を地中に埋設する方法について説明する。
作業者は、削孔機を用いて、地山に穴をあけつつ筒状のガイド管をその地中に挿入(仮埋設)する。上記ガイド管として、水抜き管101の最大外径よりも大きい内径を有する例えば鋼管が用いられる。この鋼管(ガイド管)を地中に挿入(仮埋設)することで、水抜き管101の外径よりも大径の挿入穴が地中に形成される。
作業者は、内筒体2の外筒体保持部3を外筒体1に挿入することによって水抜き管101を形成する。この作業は施工現場で実施してもよいし、工場で予め組み立てたものを用いてもよい。なお、施工長さに合わせて、複数本の水抜き管101が形成される。
作業者は、地中に仮埋設された上記ガイド管の中に水抜き管101を1本ずつ押し込んで挿入していく(水抜き管挿入工程)。なお、地中への挿入1本目の水抜き管101を構成する内筒体2の先端部には、例えば、図5中に示すようなコーン21が装着され、ガイド管内への水抜き管101の挿入を容易なものとするとともに、水抜き管101内部への土砂の侵入を防止している。
本発明の水抜き管が、十分な排水性能、および十分な土砂の流出抑制性能を有するか確認することを目的に以下の模型実験を行った。
一方の盛土内に、上記実施例に係る水抜き管(筒状織物+有孔硬質塩ビ管)を設置し、他方の盛土内に、上記比較例に係る水抜き管(有孔硬質塩ビ管)を設置して、集中豪雨に相当する96mm/hの雨量の水を、雨のように各盛土に3時間与えた。降雨を模した水の付与開始から一定時間ごとに各水抜き管からの排水量とその排水の濁度を測定し、且つ排水を乾燥させて排水土砂(残留物)の重量を測定した。また、降雨を模した水の付与終了後に、各水抜き管内部に残っている土砂も含めて各水抜き管により排出された排水土砂(残留物)の乾燥重量を測定した。
図6は、実験結果を示すグラフであり、横軸は経過時間(min)、縦軸は累積排水量(g)および累積残留物量(g)である。実線は、実施例に係る水抜き管(筒状織物+有孔硬質塩ビ管)の結果データを示し、点線は、比較例に係る水抜き管(有孔硬質塩ビ管)の結果データを示す。●印は、累積排水量に関するデータであり、▲印は、累積残留物量に関するデータである。
(1)比較例に係る水抜き管(有孔硬質塩ビ管)
比較例に係る水抜き管では、水の浸透により盛土の飽和度が上昇し、浸透水の水抜き管への流入にともない水の付与開始から47分後に土粒子の吸出しが発生して、53分後に盛土表面が陥没した。56分後の排出水は濁っており、排出水には多くの土粒子が含まれていた。また、残留物量は、53分で0.266g、水の付与終了後では、水抜き管内部の残土量も加えて合計158.2gであった。
実施例に係る水抜き管も同様、水の浸透により盛土の飽和度が上昇し、浸透水が水抜き管に流入したが、筒状織物のフィルター効果により土粒子の吸出しが抑制されたため、盛土表面の陥没は見られなかった。残留物量は、3時間で0.59g、水の付与終了後では、水抜き管内部の残土量も加えて合計0.624gであった。0.624gという残土量は、比較例に係る水抜き管の場合の1/254であり、実施例に係る水抜き管は、十分な土砂の流出抑制性能を有する。排水性に関しては、水の付与開始から50分後ぐらいまでは有孔硬質塩ビ管の孔の位置まで水が筒状織物に浸透するのに時間を要して排水量が少ないが、その後は、約10cc/minの排水量が確保された。比較例に係る水抜き管の、二点鎖線で示す累積排水量の延長線と比較するに、実施例に係る水抜き管は十分な排水性能を有する。また、筒状織物は表面に凹凸があるので盛土とのなじみがよく、このことによっても、盛土の崩壊が起こらなかった。
土砂流出抑制効果に関しては、従来技術のフレキシブル筒状織物はフィルター効果を有するので、有孔硬質塩ビ管の場合よりも土砂の流出を大幅に抑制することが可能ではあるが、それは筒状織物の厚さ方向のフィルター効果となる。一方、実施例に関わる水抜き管(筒状織物+有孔硬質塩ビ管)は、有孔硬質塩ビ管の孔の位置まで水が筒状織物に浸透してから排水することからそのフィルター効果は厚さ方向だけではなく長さ方向にも作用することとなり、より優れた土砂流出の抑制効果を有する。
上記実施形態では、雌継手部4、7の外径D1は、内筒体2、5の外筒体保持部3、6が挿入された状態の外筒体1の外径D2よりも大きくされている。雌継手部4、7は、外筒体保持部3、6よりも径方向外側に凸であればよく、その外径D1は、内筒体2、5の外筒体保持部3、6が挿入された状態の外筒体1の外径D2以下であってもよい。
1a:ほつれ止め部
2、5:内筒体
3、6:外筒体保持部
4、7:雌継手部
11:たて糸
12:よこ糸
101、102:水抜き管
Claims (5)
- 地中に埋設される水抜き管であって、
たて糸に対しよこ糸をスパイラル状に配置することにより筒状に形成され、前記よこ糸の少なくとも一部に剛性を有する糸が使用されてなる自己保形性を有する外筒体と、
前記外筒体に挿入され、前記外筒体の内面に当接する有孔樹脂管である内筒体と、
を備え、
前記外筒体の全長にわたって、前記外筒体の内面に前記内筒体が当接しており、
前記内筒体は、
前記外筒体に挿入される外筒体保持部と、
前記外筒体保持部の端部に前記外筒体保持部と一体で設けられるか、または、前記外筒体保持部とは別体で設けられて前記外筒体保持部の端部に嵌合され、隣り合わせられる他の前記内筒体が差し込まれる雌継手部と、
を有し、
前記雌継手部が、前記外筒体保持部よりも径方向外側に凸とされており、
前記外筒体保持部が挿入された状態の前記外筒体の外径よりも前記雌継手部の外径の方が大きくされており、
作業者の手で地中に挿入される、水抜き管。 - 請求項1に記載の水抜き管において、
前記外筒体の両端部にほつれ止め部が形成されている、水抜き管。 - 請求項1又は2に記載の水抜き管を地中に埋設する水抜き管埋設方法であって、
前記水抜き管の外径よりも大径の挿入穴を地中に形成する挿入穴形成工程と、
前記外筒体に前記内筒体を挿入することによって前記水抜き管を形成する水抜き管形成工程と、
前記水抜き管形成工程で形成された前記水抜き管を、地中に形成された前記挿入穴に押し込んで挿入することによって前記水抜き管を埋設する埋設工程と、
を備える、水抜き管埋設方法。 - 請求項3に記載の水抜き管埋設方法において、
前記挿入穴形成工程は、前記水抜き管の外径よりも大きい内径を有する筒状のガイド管を地中に仮埋設する工程であり、
前記埋設工程は、
前記挿入穴としての前記ガイド管の中に前記水抜き管を押し込んで挿入する水抜き管挿入工程と、
地中から前記ガイド管を引き抜くガイド管引抜工程と、
を有する、水抜き管埋設方法。 - 請求項1又は2に記載の水抜き管を構成する前記外筒体として用いられる筒状織物であって、
前記内筒体が挿入された状態で地中に埋設される、筒状織物。
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