JP7220136B2 - 成膜装置及び電子デバイスの製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マスクを介して基板に成膜材料を成膜させるための成膜装置及びこれを含む電子デバイスの製造装置に関する。
有機EL表示装置(有機ELディスプレイ)は、スマートフォン、テレビ、自動車用ディスプレイだけでなく、VR HMD(Virtual Reality Head Mount Display)などにその応用分野が広がっている。これらの装置においては、画素パターンを高精度に形成することが望まれている。特に、VR HMDに用いられるディスプレイは、ユーザーの眩暈を防止するために画素パターンをより高精度で形成することが求められる。
有機EL表示装置(有機ELディスプレイ)の製造においては、有機EL表示装置を構成する有機発光素子(有機EL素子;OLED)を形成する際に、成膜装置の成膜源から放出された成膜材料を、画素パターンが形成されたマスクを介して基板上に成膜することで、有機物層や金属層を形成する。
このような成膜装置において、成膜工程は、真空雰囲気または窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気に維持される真空容器内で行われる。例えば、上方成膜方式(Depo-up)の成膜装置においては、成膜源は真空容器の下部に設置され、基板及び基板に対して位置決めされたマスクは、真空容器の上部に配置される。そして、成膜源から放出された成膜材料は、マスクに形成された開口を介して、基板の下面に蒸着されることによって成膜が行われる。
このような成膜材料の飛散経路を有する成膜装置において、成膜精度に影響を与える要因の一つが、飛散する成膜材料がマスクの開口を通過して基板に入射する角度である。例えば、成膜材料が成膜源からマスクの開口を通過して基板に入射する角度を大きくすると、つまり、基板の成膜面にほぼ垂直に近く入射されるようにすると、成膜精度を向上させることができる。反面、成膜材料の基板への入射角が小さくなれば、それだけ成膜精度は低下する。
成膜材料が基板の成膜面に入射する角度を大きくする一つの方法として、成膜源と基板との間の距離を長くすることが考えられる。
しかしながら、成膜源と基板との間の距離を長くすると、上方成膜方式の装置の場合、成膜装置の真空容器の高さがその分高くなる。真空容器の高さを高くすると、真空容器の上部側に設けられる基板、マスク、及びこれらを支持する各種部材は、真空ポンプや床からの振動の影響を受け易くなってしまう。これは、基板のマスクに対するアライメント精度を低下させる要因となり、また、成膜工程の進行中に、基板とマスクとの間の位置関係が不安定となり、結果として成膜精度を低下させる要因になりうる。
特開2012-033468号公報
本発明は、成膜精度を向上させることができる成膜装置及びこれを含む電子デバイスの製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の成膜装置は、
第1真空容器と、
前記第1真空容器内に設けられ、基板を保持する基板保持手段と、
第2真空容器と、
前記第2真空容器内に設けられ、前記基板保持手段に保持された基板に成膜される成膜材料を放出する成膜源と、
第1真空容器と前記第2真空容器との間に設けられた伸縮可能部材と、
前記第1真空容器に設けられ、前記基板保持手段の位置を調整するためのアライメントステージ機構と、
前記アライメントステージ機構が連結される基準プレート部と、
前記基準プレート部と前記第1真空容器との間に設けられる第2伸縮可能部材と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の電子デバイスの製造装置は、
上記の成膜装置と、
マスクを収納するためのマスクストック装置と、
基板又はマスクを搬送するための搬送装置と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、成膜精度を向上させることができる。
図1は本発明の実施形態に係る電子デバイスの製造装置の一部を示す概略構成図である。 図2は本発明の実施形態に係る成膜装置の模式的断面図である。 図3は本発明の実施形態に係る磁気浮上ステージ機構の概略構成図である。 図4は本発明の実施形態に係る磁気浮上ステージ機構の模式的断面図である。 図5は本発明の実施形態に係る磁気浮上リニアモータの概略構成図である。 図6は本発明の実施形態に係る磁気浮上リニアモータの概略構成図である。 図7は本発明の実施形態に係る自重キャンセル機構の模式的断面図である。 図8は本発明の変形例1に係る真空容器の模式的断面図である。 図9は本発明の変形例2に係る真空容器の模式的断面図である。 図10は本発明の変形例3に係る真空容器の模式的断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施形態及び実施例を説明する。ただし、以下の実施形態及び実施例は、本発明の好ましい構成を例示的に表すものであり、本発明の範囲は、これらの構成に限定されない。また、以下の説明における、装置のハードウェア構成及びソフトウェア構成、処理フロー、製造条件、寸法、材質、形状などは、特に限定的な記載がない限り、本発明の範囲をこれらのみに限定する趣旨のものではない。
本発明は、基板の表面に各種材料を堆積させて成膜を行う装置に適用することができ、真空蒸着によって所望のパターンの薄膜(材料層)を形成する装置に好適に適用することができる。
基板の材料としては、半導体(例えば、シリコン)、ガラス、高分子材料のフィルム、金属などの任意の材料を選ぶことができる。基板としては、例えば、シリコンウエハ、又はガラス基板上にポリイミドなどのフィルムが積層された基板を採用することもできる。また、成膜材料としては、有機材料、金属性材料(金属、金属酸化物など)などの任意の材料を選ぶことができる。
なお、本発明は、加熱蒸発による真空蒸着装置に限らず、スパッタ装置やCVD(Chemical Vapor Deposition)装置など各種の成膜装置にも適用することができる。本発明の技術は、具体的には、半導体デバイス、磁気デバイス、電子部品などの各種電子デバイスや、光学部品などの製造装置に適用可能である。電子デバイスの具体例としては、発光素子や光電変換素子、タッチパネルなどが挙げられる。本発明は、特に、OLEDなどの有機発光素子や、有機薄膜太陽電池などの有機光電変換素子の製造装置に好適に適用できる。なお、本発明における電子デバイスは、発光素子を備えた表示装置(例えば有機EL表示装置)や照明装置(例えば有機EL照明装置)、光電変換素子を備えたセンサ(例えば有機CMOSイメージセンサ)も含まれる。
<電子デバイスの製造装置>
図1を参照して、本実施形態に係る電子デバイスの製造装置の全体構成等について説明する。図1は本発明の実施形態に係る電子デバイスの製造装置の一部を示す概略構成図であり、電子デバイスの製造装置の一部を平面的に見た場合の概略構成を示している。
この製造装置は、例えば、VR HMD用の有機EL表示装置における表示パネルの製造を行うために用いられる。VR HMD用の表示パネルの場合、例えば、所定のサイズのシリコンウエハに有機EL素子の形成を行うための成膜が行われた後に、素子形成領域の間の領域(スクライブ領域)に沿ってシリコンウエハが切り出され、複数の小さなサイズのパネルに製作される。
本実施形態に係る電子デバイスの製造装置は、一般的に、複数のクラスタ装置1と、クラスタ装置1の間を繋ぐ中継装置とを備える。クラスタ装置1は、基板Wに対する処理(例えば、成膜)を行う成膜装置11と、使用前後のマスクMを収納するマスクストック装置12と、その中央に配置される搬送室13(搬送装置)とを備えている。搬送室13は、図1に示したように、成膜装置11およびマスクストック装置12のそれぞれと接続される。
搬送室13内には、基板WおよびマスクMを搬送する搬送ロボット14が配置される。搬送ロボット14は、例えば、多関節アームに、基板W又はマスクMを保持するロボットハンドが取り付けられた構造を有するロボットである。
成膜装置11では、成膜源から放出された成膜材料がマスクMを介して基板W上に成膜される。搬送ロボット14による基板WやマスクMの受け渡し動作、基板WとマスクMとの相対的位置の調整(アライメント)動作、マスク上への基板Wの固定、及び成膜などの一連の成膜プロセスは、成膜装置11によって行われる。
有機EL表示装置の製造装置においては、成膜装置11は、成膜される材料の種類によって、有機膜用の成膜装置と金属膜用の成膜装置に分けることができる。有機膜用の成膜装置は、有機物の成膜材料を蒸着又はスパッタリングによって基板Wに成膜し、金属膜の成膜装置は、金属性の成膜材料を蒸着またはスパッタリングにより基板Wに成膜する。
有機EL表示装置の製造装置において、どの成膜装置をどの位置に配置するかは、製造される有機EL素子の積層構造によって異なり、有機EL素子の積層構造に応じてこれを成膜するための複数の成膜装置が配置される。
有機EL素子の場合、通常、アノードが形成されている基板W上に正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、カソードがこの順に積層される構造を有し、これらの層を順次成膜できるように基板の流れ方向に沿って適切に成膜装置が配置される。
例えば、図1において、成膜装置11aは正孔注入層HILおよび/または正孔輸送層HTLを成膜し、成膜装置11b,11fは青色の発光層を成膜し、成膜装置11cは赤色の発光層を成膜し、成膜装置11d,11eは緑色の発光層を成膜し、成膜装置11gは電子輸送層ETLおよび/または電子注入層EILを成膜し、成膜装置11hはカソード金属膜を成膜するように配置される。素材の特性上、青色の発光層と緑色の発光層の成膜速度が赤色の発光層の成膜速度より遅いので、処理速度のバランスを取るために青色の発光層と緑色の発光層とをそれぞれ2つの成膜装置で成膜するようにしている。ただし、本発明はこれに限定されず、他の配置構造を採用することもできる。
マスクストック装置12には、成膜装置11での成膜工程に使われる新しいマスクと、使用済みのマスクとが、二つのカセットに分けて収納される。搬送ロボット14は、使用済みのマスクを成膜装置11からマスクストック装置12のカセットに搬送し、マスクストック装置12の他のカセットに収納されている新しいマスクを成膜装置11に搬送する。
複数のクラスタ装置1の間を連結する中継装置は、あるクラスタ装置1から別のクラスタ装置1に基板Wを搬送するためのパス室15も備えられている。
搬送室13に配置された搬送ロボット14は、上流側のパス室15から基板Wを受け取って、当該クラスタ装置1内の成膜装置11の一つ(例えば、成膜装置11a)に搬送する。また、搬送ロボット14は、当該クラスタ装置1での成膜処理が完了した基板Wを複数の成膜装置11の一つ(例えば、成膜装置11e)から受け取って、下流側に連結されたパス室15に搬送する。
中継装置は、パス室15の他に、上流側のクラスタ装置1と下流側のクラスタ装置1での基板Wの処理速度の差を吸収するためのバッファ室(不図示)、及び基板Wの方向を変えるための旋回室(不図示)とを備えることができる。例えば、バッファ室には複数の基板Wを一時的に収納する基板積載部が備えられる。また、旋回室には基板Wを180度旋回させるための基板旋回機構(例えば、回転ステージまたは搬送ロボット)が備えられる。これにより、上流側のクラスタ装置と下流側のクラスタ装置で基板Wの向きを同一にすることができ、基板処理を容易にすることができる。
また、パス室15が、複数の基板Wを一時的に収納するための基板積載部(不図示)や基板旋回機構を備える構成を採用することもできる。つまり、パス室15が、バッファ室や旋回室の機能を兼ね備えるようにすることもできる。
クラスタ装置1を構成する成膜装置11、マスクストック装置12、搬送室13などは、有機発光素子の製造過程で、高真空状態に維持される。中継装置のパス室15は、通常、低真空状態に維持されるが、必要に応じて高真空状態に維持されても構わない。
有機EL素子を構成する複数の層の成膜が完了した基板Wは、有機EL素子を封止するための封止装置(不図示)や基板を所定のパネルサイズに切断するための切断装置(不図示)などに搬送される。
本実施例では、図1に示されるような電子デバイスの製造装置について説明したが、本発明はこれに限定されず、他の種類の装置やチャンバを有してもよく、これらの装置やチャンバ間の配置が異なる構成を採用することもできる。
例えば、本発明に係る電子デバイス製造装置は、図1に示されるようなクラスタタイプではなく、インラインタイプにも適用可能である。インラインタイプの電子デバイス製造
装置の場合には、基板WとマスクMがキャリアに搭載されて、一列に並んだ複数の成膜装置内をキャリアと共に基板WとマスクMが通過しながら成膜が行われる。また、本発明に係る電子デバイスの製造装置は、クラスタタイプとインラインタイプを組み合わせた構造を採用することもできる。例えば、有機層の成膜まではクラスタタイプの製造装置で行い、電極層(カソード層)の成膜工程から封止工程及び切断工程などは、インラインタイプの製造装置で行うようにしてもよい。
<成膜装置>
図2を参照して、本実施形態に係る成膜装置11について、より詳細に説明する。図2は本発明の実施形態に係る成膜装置の模式的断面図である。以下の説明においては、鉛直方向をZ方向とし、水平面(成膜時の基板表面)をXY平面とするXYZ直交座標系を用いる。また、X軸まわりの回転角をθ、Y軸まわりの回転角をθ、Z軸まわりの回転角をθで表す。
図2は、成膜材料を加熱によって蒸発または昇華させ、マスクMを介して基板Wに成膜する成膜装置11の一例を示している。成膜装置11は、真空雰囲気又は窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気に維持される真空容器21と、真空容器21内に設けられ、基板Wの位置を少なくともX方向、Y方向、及びθ方向に調整するための磁気浮上ステージ機構22と、真空容器21内に設けられ、マスクMを支持するマスク支持ユニット23と、真空容器21内に設けられ、基板Wを吸着して保持する基板吸着手段24と、成膜材料を収納し、成膜時にこれを粒子化して放出する成膜源25とを備えている。また、成膜装置11は、磁気力によってマスクMを基板W側に密着させるための磁力印加手段26をさらに備えると好適である。
本実施形態に係る成膜装置11における真空容器21は、複数の真空容器部211,212(以下、便宜上、必要に応じて、それぞれ第1真空容器部211、第2真空容器部212と称することもある)と、これら第1真空容器部211と第2真空容器部212との間に設置される伸縮可能部材213とを備えている。図2に示す例においては、真空容器21が2つの真空容器部211,212を備える構造であるが、本発明はこのような構造に限定されることはない。本発明における真空容器は、3つ以上の真空容器部を備える構造も採用し得る。複数の真空容器部を備える真空容器21の様々な変形例についても、後に例示する。
図2に示す真空容器21は、磁気浮上ステージ機構22が配置される第1内部空間を形成する第1真空容器部211と、成膜源25が配置される第2内部空間を形成する第2真空容器部212とを備える。第1真空容器部211には、磁気浮上ステージ機構22の他に、マスク支持ユニット23及び基板吸着手段24も配置されることができる。第1真空容器部211により形成される第1内部空間と第2真空容器部212により形成される第2内部空間は、連通されており、真空容器21の全体の内部空間は、例えば、第2真空容器部212に接続されている真空ポンプ(不図示)によって高真空状態に維持される。
また、少なくとも第1真空容器部211と第2真空容器部212との間には、伸縮可能部材213が設置される。伸縮可能部材213は、第2真空容器部212に連結される真空ポンプからの振動や、成膜装置11が設置された床又はフロアからの振動が、第2真空容器部212を通じて第1真空容器部211に伝わることを低減する機能を発揮する。伸縮可能部材213としては、例えば、ベローズを採用することができる。ただし、本発明はこれに限定されることはなく、第1真空容器部211と第2真空容器部212との間で振動の伝達を低減することができる限り、他の部材を採用してもよい。
真空容器21は、磁気浮上ステージ機構22が連結される基準プレート部をさらに備え
ている。図2に示すように、基準プレート部は、例えば、磁気浮上ステージ機構22が固定された状態で連結される基準プレート214と、基準プレート214を所定の高さに支持するための基準プレート支持部215とを備えている。
図2に示すように、基準プレート214と第1真空容器部211との間に伸縮可能部材213をさらに設置するのが望ましい。これにより、基準プレート214を介して磁気浮上ステージ機構22に外部振動が伝わることをさらに低減することができる。
そして、基準プレート部における基準プレート支持部215と成膜装置11の設置台217との間には、除振ユニット216を設置するのが望ましい。除振ユニット216は、成膜装置11が設置された床又はフロア等から成膜装置11の設置台217を通じて基準プレート支持部215に振動が伝わることを遮断又は低減するための役割を担っている。
本実施形態に係る除振ユニット216の構成については、特に限定されることはない。例えば、除振ユニット216は、空圧または油圧を利用して、外部からの振動を吸収する機構を採用することもできるし、スプリングなどのような弾性手段を利用して振動を吸収する機構を採用することもできる。
磁気浮上ステージ機構22は、基板Wまたは基板吸着手段24の位置を調整するためのアライメントステージ機構の一例である。本実施形態に係る磁気浮上ステージ機構22は、磁気浮上リニアモータによって基板Wまたは基板吸着手段24の位置を調整するためのステージ機構であって、少なくともX方向、Y方向、θ方向、好ましくは、X方向、Y方向、Z方向、θ方向、θ方向、θ方向の6つの方向における基板Wまたは基板吸着手段24の位置を調整する機能を備えている。
磁気浮上ステージ機構22は、固定台として機能するステージ基準プレート部221と、可動台として機能する微動ステージプレート部222と、微動ステージプレート部222を磁気力により浮上させつつ、ステージ基準プレート部221に対して移動させるための磁気浮上ユニット223とを備えている。
図2に示す実施形態においては、磁気浮上ステージ機構22が真空容器21の一部としての基準プレート214に固定連結されているが、本発明はこれに限定されず、磁気浮上ステージ機構22は、真空容器21とは別の構造物に固定されるように設けられてもよい。例えば、磁気浮上ステージ機構22が固定連結される基準プレート部は、真空容器21の天井とは別の構造物であって、真空容器21の内部または外部に、真空容器21とは別に設置することができる。
マスク支持ユニット23は、搬送室13に設けられた搬送ロボット14により搬送されるマスクMを受け取って、マスクを保持する機能を備えており、マスクホルダとも呼ばれる。
マスク支持ユニット23は、少なくとも鉛直方向に昇降可能に設置される。これにより、基板WとマスクMとの間の鉛直方向における間隔を容易に調節することができる。本実施形態のように、基板Wの位置を磁気浮上ステージ機構22によって調整する場合には、マスクMを支持するマスク支持ユニット23は、モータ(不図示)及びボールねじまたはガイド(不図示)によって機械的に昇降移動可能に構成されるのが望ましい。
また、マスク支持ユニット23については、水平方向(つまり、XYθ方向)に移動可能な構成を採用することもできる。この場合、マスクMがアライメント用カメラの視野から外れた場合にも、迅速にこれを視野内に移動させることができる。
マスク支持ユニット23は、搬送ロボット14によって真空容器21内に搬入されたマスクMを一時的に受け取るためのマスクピックアップ231をさらに備えている。マスクピックアップ231は、マスク支持ユニット23のマスク支持面に対して相対的に昇降できるように構成される。例えば、図2に示したように、マスクピックアップ昇降機構232によって、マスクピックアップ231はマスク支持ユニット23のマスク支持面に対して相対的に昇降可能に構成される。ただし、本発明はこれに限定されず、マスクピックアップ231とマスク支持ユニット23のマスク支持面とが相対的に昇降可能な限り、他の構成を有してもいい。例えば、マスクピックアップ231が基準プレート214又は磁気浮上ステージ機構22のステージ基準プレート部221に固定され、代わりに、マスク支持ユニット23が昇降可能に構成されてもよい。あるいは、マスクピックアップ231及びマスク支持ユニット23の両方が昇降可能な構成を採用することもできる。
搬送ロボット14のハンドからマスクMを受け取ったマスクピックアップ231は、マスク支持ユニット23のマスク支持面に対し相対的に下降し、マスクMをマスク支持ユニット23のマスク支持面に降ろす。逆に、使用済みのマスクMを搬出する場合には、マスクMをマスク支持ユニット23のマスク支持面から持ち上げ、搬送ロボット14のハンドがマスクMを受け取る。
マスクMは、基板W上に形成される薄膜パターンに対応する開口パターンを有し、マスク支持ユニット23によって支持される。例えば、VR-HMD用の有機EL表示パネルを製造するのに使われるマスクMとしては、有機EL素子の発光層のRGB画素パターンに対応する微細な開口パターンが形成された金属製マスクであるファインメタルマスク(Fine Metal Mask)と、有機EL素子の共通層(正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層など)を形成するのに使われるオープンマスク(open mask)が利用される。マスクMの開口パターンは、成膜材料の粒子を通過させない遮断パターンによって定義される。
基板吸着手段24は、基板Wを保持するための基板保持手段の一例であり、被成膜体でありかつ被吸着体としての基板Wを吸着して保持する機能を備えている。この基板吸着手段24は、磁気浮上ステージ機構22における可動台である微動ステージプレート部222に固定される。
基板吸着手段24としては、例えば、誘電体または絶縁体(例えば、セラミック材質)のマトリックス内に金属電極などの電気回路が埋設された構造を有する静電チャックを採用することができる。
基板吸着手段24としての静電チャックは、電極と吸着面との間に相対的に抵抗が高い誘電体が介在して、電極と被吸着体との間のクーロン力によって吸着が行われるクーロン力タイプの静電チャックを採用することができる。また、静電チャックとして、電極と吸着面との間に相対的に抵抗が低い誘電体が介在して、誘電体の吸着面と被吸着体との間に発生するジョンソン・ラーベック力によって吸着が行われるジョンソン・ラーベック力タイプの静電チャックを採用することもできる。さらに、静電チャックとして、不均一電界によって被吸着体を吸着するグラジエント力タイプの静電チャックを採用することもできる。
被吸着体が導体または半導体(シリコンウエハ)である場合には、クーロン力タイプの静電チャックまたはジョンソン・ラーベック力タイプの静電チャックを用いることが好ましく、被吸着体がガラスのような絶縁体である場合には、グラジエント力タイプの静電チャックを用いることが好ましい。
静電チャックは、一つのプレートで形成されてもよく、複数のサブプレートを有するように形成されてもいい。また、一つのプレートで形成される場合にも、その内部に複数の電気回路を含み、一つのプレート内で、位置によって静電引力が異なるように制御可能に構成することも好適である。
なお、図2には示していないが、成膜装置11は、搬送ロボット14によって真空容器21内に搬入された基板Wを基板吸着手段24が吸着して保持する前に、一時的に基板Wを保持する基板支持ユニットをさらに含んでもよい。例えば、基板支持ユニットは、マスク支持ユニット23に一体的に設けることができる。つまり、マスク支持ユニット23において、マスクMを支持するマスク支持面とは別の位置に基板Wを支持する基板支持面を設けることで、基板支持ユニットを構成することができる。
また、図2には示していないが、基板吸着手段24の吸着面とは反対側に基板Wの温度上昇を抑制する冷却手段(例えば、冷却板)を設けてもよい。これにより、基板W上に堆積された有機材料の変質や劣化を抑制することが可能となる。
成膜源25は、基板Wに成膜される成膜材料が収納される坩堝(不図示)と、坩堝を加熱するためのヒータ(不図示)と、成膜源25からの蒸発レートが一定になるまで成膜材料が基板に飛散することを阻むシャッタ(不図示)などを備えている。成膜源25は、点(point)成膜源や線状(linear)成膜源など、用途に従って多様な構成が採用され得る。なお、成膜源25は、互いに異なる成膜材料を収納する複数の坩堝を備える構成を採用することもできる。このような構成においては、真空容器21を大気開放することなく成膜材料を変更できるように、異なる成膜材料を収納する複数の坩堝を成膜位置に移動可能に設置するとよい。
磁力印加手段26は、成膜工程時に磁力によってマスクMを基板W側に引き寄せて密着させる機能を備えており、鉛直方向に昇降可能に構成される。例えば、磁力印加手段26は、電磁石および/または永久磁石で構成される。
なお、図2に示していないが、成膜装置11は、基板に蒸着された膜の厚さを測定するための膜厚モニタ(不図示)及び膜厚算出ユニット(不図示)を備えると好適である。
真空容器21の上部外側(大気側)には、つまり、基準プレート214上には、マスクピックアップ231を昇降させるためのマスクピックアップ昇降機構232、及び磁力印加手段26を昇降させるための磁力印加手段昇降機構261などが設置される。マスク支持ユニット23を昇降させるためのマスク支持ユニット昇降機構(不図示)を基準プレート214上に設置してもよいが、本発明はこれに限定されず、例えば、マスク支持ユニット昇降機構(不図示)を、第1真空容器部211の下部の大気側に設置してもよい。
本実施形態に係る成膜装置11は、真空容器21の上部外側(大気側)に設置され、基板W及びマスクMに形成されたアライメントマークを撮影するためのアライメント用カメラユニット27をさらに備えている。
アライメント用カメラユニット27については、基板WとマスクMの相対的位置を大まかに調整するのに用いられるラフアライメント用カメラと、基板WとマスクMの相対的位置を高精度に調整するのに用いられるファインアライメント用カメラとを備えると好適である。ラフアライメント用カメラは、相対的に視野角が広く、低解像度であり、ファインアライメント用カメラは、相対的に視野角は狭いが、高解像度を有するカメラである。
ラフアライメント用カメラとファインアライメント用カメラは、基板W及びマスクMに形成されたアライメントマークに対応する位置に設置される。例えば、ファインアライメント用カメラは、4つのカメラが矩形の4つのコーナー部にそれぞれ設置され、ラフアライメント用カメラは、2つのカメラが矩形の対向する二つの辺の中央に設置される。ただし、本発明はこれに限定されることはなく、これらのカメラの個数や配置位置は、基板W及びマスクMのアライメントマークの位置に応じて、適宜、設定すればよい。
図2に示したように、本実施形態に係る成膜装置11のアライメント用カメラユニット27は、真空容器21の上部大気側から基準プレート214を突き抜けて真空容器21の内側に入り込むように設置される。そのため、アライメント用カメラユニット27は、大気側に配置されるアライメント用カメラを囲んで密封する真空対応筒(不図示)を備えている。
このように、本実施形態では、アライメント用カメラが、真空対応筒を介して真空容器21の内側に入り込むように設置される構成を採用している。これにより、磁気浮上ステージ機構22を設けたことで、基板WとマスクMが基準プレート214から離れた位置に配されても、基板WとマスクMに形成されたアライメントマークに焦点を合わせることができる。なお、真空対応筒の下端の位置は、アライメント用カメラの焦点深度と、基板W及びマスクMと基準プレート214との距離に基づいて定められる。
なお、図2には示していないが、成膜工程中において密閉される真空容器21の内部は暗いため、真空容器21の内側に入り込んでいるアライメント用カメラによりアライメントマークを撮影するために、下方からアライメントマークを照らす照明光源を設置してもよい。
成膜装置11は、制御部(不図示)を備えている。制御部は、基板W及びマスクMの搬送制御、基板W及びマスクMのアライメント制御、成膜源25の制御、成膜の制御などの役割及び機能を備えている。また、制御部は、静電チャックへの電圧印加を制御する機能を有することもできる。
制御部は、例えば、プロセッサ、メモリー、ストレージ、I/Oなどを持つコンピューターによって構成することができる。この場合、制御部の機能は、メモリーまたはストレージに格納されたプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。コンピューターとしては、汎用のパーソナルコンピューターを使用してもよく、組込み型のコンピューターまたはPLC(programmable logic controller)を使用してもよい。または、制御部の機能の一部または全部をASICやFPGAのような回路で構成してもよい。また、成膜装置ごとに制御部が設置されていてもよく、一つの制御部が複数の成膜装置を制御するように構成してもよい。
<磁気浮上ステージ機構>
特に、図3~図7を参照して、磁気浮上ステージ機構22について、より詳細に説明する。磁気浮上ステージ機構22は、前述したように、ステージ基準プレート部221と、微動ステージプレート部222と、磁気浮上ユニット223とを備えている。
ステージ基準プレート部221は、微動ステージプレート部222の移動の基準となる部材であって、その位置が固定されるように設置される。例えば、図2に示したように、ステージ基準プレート部221は、XY平面に平行に、真空容器21の基準プレート214に固定されるように設置される。ただし、本発明はこれに限定されず、ステージ基準プレート部221は、その位置が固定できる限り、基準プレート214に直接固定されず、他の部材(例えば、別の基準フレーム)に固定されてもよい。
ステージ基準プレート部221は、微動ステージプレート部222の移動の基準となる部材であるため、伸縮可能部材213及び除振ユニット216などにより、真空ポンプまたは床からの振動のような外乱から影響を受けないように設置されるのが好ましい。
微動ステージプレート部222は、ステージ基準プレート部221に対して移動可能に設置され、微動ステージプレート部222の主面(例えば、下面)には、静電チャックのような基板吸着手段24が設置される。したがって、微動ステージプレート部222の移動により、基板吸着手段24及びこれに吸着された基板Wの位置を調整することができる。
磁気浮上ユニット223は、可動台である微動ステージプレート部222を固定台であるステージ基準プレート部221に対して移動させる駆動力を発生させるための磁気浮上リニアモータ31と、微動ステージプレート部222の位置を測定するための位置測定手段と、微動ステージプレート部222を浮上させる浮上力を与えることで微動ステージプレート部222にかかる重力をキャンセル(相殺)させるための自重キャンセル手段33と、微動ステージプレート部222の原点位置を決める原点位置決め手段34とを含む。
磁気浮上リニアモータ31は、微動ステージプレート部222を移動させるための駆動力を発生させる駆動源である。本実施形態においては、次の3種類の磁気浮上リニアモータが設けられている。1種類目は、微動ステージプレート部222をX方向に移動させるための駆動力を発生させる2つのX方向磁気浮上リニアモータ311である。2種類目は、微動ステージプレート部222をY方向に移動させるための駆動力を発生させる2つのY方向磁気浮上リニアモータ312である。3種類目は、微動ステージプレート部222をZ方向に移動させるための駆動力を発生させる3つのZ方向磁気浮上リニアモータ313である。
これらの複数の磁気浮上リニアモータ31を用いて、微動ステージプレート部222を6つの方向(X方向、Y方向、Z方向、θX方向、θY方向、θZ方向)に移動させることができる。
例えば、X方向、Y方向、Z方向への並進移動については、X方向磁気浮上リニアモータ311、Y方向磁気浮上リニアモータ312、およびZ方向磁気浮上リニアモータ313のそれぞれを同じ方向に駆動すればよい。
θ方向への回転移動については、2つのX方向磁気浮上リニアモータ311と2つのY方向磁気浮上リニアモータ312の駆動方向を調整すればよい。例えば、X方向磁気浮上リニアモータ311aを+X方向に、X方向磁気浮上リニアモータ311bを-X方向に、Y方向磁気浮上リニアモータ312aを+Y方向に、Y方向磁気浮上リニアモータ312bを-Y方向に駆動させれば、微動ステージプレート部222を、Z軸を中心に反時計まわりに回転移動させることができる。θ方向及びθ方向への回転移動についても同様に、3つのZ方向磁気浮上リニアモータ313のそれぞれの駆動方向を調整すればよい。
図3に示した磁気浮上リニアモータ31の数や配置は、例示的なものであり、本発明はこれに限定されず、微動ステージプレート部222を所望の方向に移動させることができる限り、その個数や配置については、その他の構成を採用することができる。
なお、機械的モータとボールねじまたはリニアガイドを使うアライメントステージの代わりに、磁気浮上ステージ機構22を採用することによって、基板Wの位置調整の精度を
さらに向上させることができる。
また、機械的ステージ機構とは違って、磁気浮上ステージ機構22は、パーティクルによる汚染や潤滑剤の蒸発による汚染の恐れが少なく、磁気浮上ステージ機構22を真空容器21内に設置することが可能となる。これにより、基板Wの保持手段(基板吸着手段24)とステージ機構との間の距離が小さくなるので、ステージ機構の駆動時の揺動や外乱が基板吸着手段24に及ぼす影響を低減することができる。
図5は、Z方向磁気浮上リニアモータ313の構造を示す模式的断面図であり、図6は、X方向磁気浮上リニアモータ311またはY方向磁気浮上リニアモータ312の構造を示す模式的断面図である。
磁気浮上リニアモータ31は、ステージ基準プレート部221に設置される固定子314と、微動ステージプレート部222に設置される可動子315とを備える。なお、ステージ基準プレート部221および微動ステージプレート部222のうちの一方に固定子314を設け、他方に可動子315を設ければよい。従って、ステージ基準プレート部221に可動子315が設けられ、微動ステージプレート部222に固定子314が設けられる構成を採用することもできる。
図示のように、磁気浮上リニアモータ31の固定子314は、磁界発生手段、例えば、電流が流れるコイル3141を備え、可動子315は、磁性体、例えば、永久磁石3151を備える。
磁気浮上リニアモータ31は、固定子314のコイル3141に電流を流すことで発生した磁界によって、可動子315の永久磁石3151に駆動力を付与する。磁気浮上リニアモータ31は、固定子314に流れる電流の方向を調整することによって、可動子315である永久磁石3151に加えられる力の方向を調整することができる。
例えば、図5(b)に示したように、固定子314のコイル3141に流れる電流の方向を、紙面上で反時計回りにすると、図5(a)において、コイル3141の左側(-X側)にN極が誘導され、右側(+X側)にはS極が誘導される。これにより、可動子315は、下方(-Z)方向に力を受けて、下方に移動する。逆に、コイル3141に流れる電流の方向を時計回りにすると、可動子315は上方(+Z)方向に移動する。
同様に、図6に示したX方向磁気浮上リニアモータ311、又はY方向磁気浮上リニアモータ312も、固定子314のコイル3141に流れる電流の方向を制御することによって、可動子315をそれぞれX方向、Y方向に移動させることができる。
本実施形態に係る磁気浮上ユニット223の位置測定手段は、微動ステージプレート部222の位置を測定するための手段であって、レーザー干渉計32と、これと対向するように微動ステージプレート部222に設置された反射部324とを備える。反射部324としては、例えば、平面鏡を採用することができる。
レーザー干渉計32は、測定ビームを微動ステージプレート部222に設置された反射部324に照射し、その反射ビームを検出することで、反射部324の位置(微動ステージプレート部222の位置)を測定する。より具体的には、レーザー干渉計32は、測定ビームの反射光と参照ビームの反射光との干渉光に基づいて、微動ステージプレート部222の位置を測定することができる。
本実施形態に係る磁気浮上ユニット223の位置測定手段は、微動ステージプレート部
222のX方向における位置を測定するためのX方向位置測定部と、Y方向における位置を測定するためのY方向位置測定部と、Z方向における位置を測定するためのZ方向位置測定部とを備える。
図3に示すように、本実施形態に係る位置測定手段であるレーザー干渉計32は、微動ステージプレート部222のX軸方向の位置を検出するための二つのX方向レーザー干渉計321と、微動ステージプレート部222のY軸方向の位置を検出するための一つのY方向レーザー干渉計322と、微動ステージプレート部222のZ軸方向の位置を検出するための3つのZ方向レーザー干渉計323が用いられる。
微動ステージプレート部222には、これらのレーザー干渉計32からの測定ビームを反射させる反射部324が、レーザー干渉計32に対向するように設置される。例えば、反射部324は、X方向レーザー干渉計321に対向するように設置されたX方向反射部3241と、Y方向レーザー干渉計322に対向するように設置されたY方向反射部3242と、Z方向レーザー干渉計323に対向するように設置されたZ方向反射部3243が用いられる。
X方向位置測定部は、X方向レーザー干渉計321とX方向反射部3241とを備え、Y方向位置測定部は、Y方向レーザー干渉計322とY方向反射部3242とを備え、Z方向位置測定部は、Z方向レーザー干渉計323とZ方向反射部3243とを備える。
このような位置測定手段の構成により、6つの自由度(degree of freedom)で、微動ステージプレート部222の位置を精密に測定することができる。つまり、X方向レーザー干渉計321、Y方向レーザー干渉計322、及びZ方向レーザー干渉計323によって、微動ステージプレート部222のX方向位置、Y方向位置、及びZ方向位置を測定することができる。また、X方向レーザー干渉計321を複数設置することによって、Z軸を中心とした回転(θ)方向の位置も測定することができる。また、Z方向レーザー干渉計323を複数設置することによって、X軸および/またはY軸を中心とした回転方向(θまたはθ)の位置(つまり、微動ステージプレート部222の傾斜角度)も測定することができる。
本実施形態に係る成膜装置11の制御部は、レーザー干渉計32によって測定された微動ステージプレート部222(またはこれに設置された基板吸着手段24)の位置情報に基づいて、磁気浮上リニアモータ31を制御する。例えば、成膜装置11の制御部は、微動ステージプレート部222または基板吸着手段24を、レーザー干渉計32で測定された微動ステージプレート部222または基板吸着手段24の位置と、アライメント用カメラユニット27で測定された基板WとマスクM間の相対的位置ずれ量とによって決められる位置決め目標位置に移動させる。これにより、微動ステージプレート部222または基板吸着手段24の位置をナノメートル単位で高精度に制御することができる。
自重キャンセル手段33は、微動ステージプレート部222の重量をキャンセル(相殺)するための手段である。例えば、自重キャンセル手段33は、図4(c)及び図7に示したように、ステージ基準プレート部221側に設けられた第1の磁石部331と、微動ステージプレート部222側に設けられた第2の磁石部332との間の反発力または吸引力を利用して、微動ステージプレート部222にかかる重力に相当する大きさの浮上力を、重力と反対方向に発生させる。
第1の磁石部331と第2の磁石部332は、電磁石または永久磁石で構成することができる。図4(c)および図7に示された第1の磁石部331と第2の磁石部332において、右下がりの線でハッチングされた部分と、右上がり線でハッチングされた部分は、
それぞれ別の磁極(S極またはN極)を示している。
例えば、図4(c)に示したように、ステージ基準プレート部221側に設けられた第1の磁石部331と微動ステージプレート部222側に設けられた第2の磁石部332を、逆極性の磁極が対向するように配置することによって、ステージ基準プレート部221側に設けられた第1の磁石部331が微動ステージプレート部222側に設けられた第2の磁石部332を上方に吸引し、微動ステージプレート部222にかかる重力を相殺することができる。
または、ステージ基準プレート部221側に設けられた第1の磁石部331と微動ステージプレート部222側に設けられた第2の磁石部332との間の反発力によって、微動ステージプレート部222の重力を相殺することもできる。
例えば、図7に示すように、第1の磁石部331と第2の磁石部332を同じ極性の磁極が対向するように配置するとともに、微動ステージプレート部222と第2の磁石部332との間にZ方向に延びるスペーサー333を介在させ、第2の磁石部332の下端(端部)が第1の磁石部331の下端(端部)よりも高くなるように設置してもよい。つまり、スペーサー333のZ方向の長さを、微動ステージプレート部222側に設けられた第2の磁石部332の下端がステージ基準プレート部221側に設けられた第1の磁石部331の下端よりも高くなるように(つまり、微動ステージプレート部222から、より遠くなるように)する。
図7に示す構成によって、微動ステージプレート部222側に設けられた第2の磁石部332は、ステージ基準プレート部221側に設けられた第1の磁石部331により上方に反発力を受け、微動ステージプレート部222にかかる重力を相殺することができる。
微動ステージプレート部222をより安定的に支持することができるように、図3に示したように、自重キャンセル手段33は、XY平面内で少なくとも3つの位置に設置するのが好ましい。例えば、微動ステージプレート部222の重心の周りに対称になるように設置するのが好ましい。
このように、自重キャンセル手段33を採用することによって、磁気浮上リニアモータ31の負荷を低減させ、磁気浮上リニアモータ31の発熱量を抑制することができる。これにより基板Wに成膜された有機材料が熱変性することを抑制することができる。
本実施形態に係る磁気浮上ユニット223の原点位置決め手段34は、微動ステージプレート部222の原点位置を決める手段であって、三角錐状の凹部341と半球状の凸部342とを含むキネマティックカップリング(kinematic coupling)で構成することができる。
例えば、図4(b)に示したように、ステージ基準プレート部221側に三角錐状の凹部341を設け、微動ステージプレート部222側に半球状の凸部342を設ける。そして、半球状の凸部342が三角錐状の凹部341に挿入されると、凸部342が3つの支点で凹部341の内面に接触し、微動ステージプレート部222の位置が決められる。
このようなキネマティックカップリングタイプの原点位置決め手段34を、図3に示したように、微動ステージプレート部222の中心の周りに、X方向とY方向を含む平面上で、3つを等間隔(例えば、120°間隔)に設置することで、微動ステージプレート部222の中心位置を定めることができる。つまり、微動ステージプレート部222をステージ基準プレート部221に接近させて3つの原点位置決め手段の凸部342が凹部34
1内に着座したときの、微動ステージプレート部222の位置を、レーザー干渉計32により測定し、これを原点位置とする。
このように、本実施形態に係る成膜装置11によれば、機械的な駆動機構を使わずに、磁気浮上駆動機構(磁気浮上リニアモータ)を使うことによって、ステージ及びその駆動機構を成膜装置11の真空容器21内に配置することができる。これにより、外乱による振動の影響を効果的に低減することができる。また、機械的駆動による振動を低減することができ、その結果、基板の位置調整の精度を向上させることができる。さらに、レーザー干渉計32を含む位置測定手段、自重キャンセル手段33、及びキネマティックカップリングからなる原点位置決め手段34を採用することによって、基板の位置調整の精度をさらに向上させることができる。
ただし、本発明においては、基板W及び基板吸着手段24の位置調整を行う機構については、磁気浮上ステージ機構22に限らず、各種公知技術を採用することができる。
<真空容器の構造>
図8~図10を参照して、図2に示す真空容器21とは異なる構成が採用された真空容器の具体例について説明する。シリコンウエハのような基板Wに高精度に微細パターンを成膜するためには、成膜材料が成膜源25からマスクMを介して基板Wに入射する際の入射角度を大きくする(すなわち、基板Wの成膜面にほぼ垂直に近く入射する)のが好ましい。そのため、成膜源25から基板Wまでの距離を長くするのが望ましい。この距離を長くする場合には、基板Wの位置を調整するためのアライメントステージ機構は、相対的に高い位置に設置されるため、真空ポンプや床からの振動のような外乱の影響を受けやすくなってしまう。これにより、アライメントステージ機構による基板Wの位置調整の精度が低下してしまい、基板WのマスクMに対するアライメント精度も低下して、結果的に成膜精度を低下させる要因となり得る。
そこで、本実施形態に係る成膜装置11においては、真空容器21の構造として、以下に説明する構成を採用している。すなわち、本実施形態に係る成膜装置11においては、真空容器21を複数の容器部(例えば、第1真空容器部211と第2真空容器部212)に分け、その間に伸縮可能部材213を設置する構成を採用している。これにより、磁気浮上ステージ機構22が設置される第1真空容器部211に外部振動が伝わることを低減することができる。なお、図8~図10には、真空容器21が二つの真空容器部211,212で構成される変形例が示されているが、本発明はこれに限定されず、真空容器21が三つ以上の真空容器部を備える構成を採用することもできる。
また、上記の通り、成膜装置11においては、外部からの振動が基準プレート部に伝わることを遮断又は低減するために、基準プレート部と成膜装置11の設置台217との間に除振ユニット216を設けるのが望ましい。なお、基準プレート部は、真空容器21を構成するチャンバ壁の一部を構成してもよいし、チャンバ壁とは別の構造物であってもいい。
図8は本発明の変形例1に係る真空容器の模式的断面図であり、図9は本発明の変形例2に係る真空容器の模式的断面図であり、図10は本発明の変形例3に係る真空容器の模式的断面図である。
なお、図8~図10においては、真空容器21の構造をより明確にするために、真空容器内に設けられる各種構成については省略している。なお、真空容器21の内部に設けられる各種構成については、図2等を参照して、既に説明した通りである。
(変形例1)
図8に示す変形例1に係る真空容器21aは、基準プレート214が第1真空容器部211に直接連結され、基準プレート214と、第1真空容器部211との間には、伸縮可能部材が設置されていない点で、図2に示した真空容器21と異なっている。このような真空容器21aを採用すれば、成膜装置11の設置台217を通じて伝達される振動は、除振ユニット216によって低減され、第2真空容器部212を通じて第1真空容器部211に伝達される振動は伸縮可能部材213によって低減されながらも、真空容器21aの構成をさらに単純化することができる。
(変形例2)
図9に示す変形例2に係る真空容器21bには、チャンバ壁と区別される別の基準プレート部が設置されておらず、除振ユニット216が、第1真空容器部211の下部チャンバ壁と成膜装置の設置台217との間に設置される。このような構成を採用した場合には、成膜装置11の外部から設置台217を通じて第1真空容器部211のチャンバ壁に伝達される振動は、除振ユニット216によって低減され、第2真空容器部212を通じて第1真空容器部211に伝わる振動は伸縮可能部材213によって低減される。また、変形例2に係る真空容器21bの場合には、第1真空容器部211の上部チャンバ壁は、磁気浮上ステージ機構22が固定連結される基準プレート214として機能する。そして、この変形例の場合には、別の基準プレート部がないので、真空容器21bの構成をさらに単純化することができる。
(変形例3)
図10に示す変形例3に係る真空容器21cは、第1真空容器部211の上部チャンバ壁が基準プレート214として機能するという点で、変形例2に係る真空容器21bと類似している。ただし、変形例3に係る真空容器21cの場合には、除振ユニット216が第1真空容器部211の側部チャンバ壁から突出している別の構造物(例えば、基準プレート支持部215)と設置台217との間に設けられるという点で、変形例2に係る真空容器21bとは構成が異なっている。
この変形例3に係る真空容器21cにおいては、除振ユニット216は、除振ユニット216の支持点が少なくとも第1真空容器部211のチャンバ壁の底面よりは高い位置に配される。
そして、除振ユニット216は、成膜装置11を構成する構成部のうち、除振ユニット216によって支持される構成部の重心と同じ高さ(実質的に同じ高さ)の位置で当該構成部を支持するように設置されるのが望ましい。例えば、除振ユニット216は、複数の真空容器部211,212のうち、磁気浮上ステージ機構22が配置されている第1真空容器部211の重心と同じ高さ(実質的に同じ高さ)の位置で第1真空容器部211を支持するように設置されるのが望ましい。
このような構成によれば、磁気浮上ステージ機構22が設けられる第1真空容器部211に対して、外部振動などに起因するモーメント力によって、第1真空容器部211が振動してしまう(揺れてしまう)ことを効果的に抑制することができる。従って、第1真空容器部212の上部チャンバ壁と、これに固定される磁気浮上ステージ機構22の外乱による影響を低減させることができる。
また、特に図示はしないが、除振ユニット216が、真空容器21の重心の高さと同じ高さの位置で真空容器21を支持するように設ける構成を採用することも好適である。このような構成を採用することで、真空容器21の振動を効果的に抑制することができ、磁気浮上ステージ機構22の外乱による影響を低減させることができる。
11 成膜装置
21 真空容器
22 磁気浮上ステージ機構
23 マスク支持ユニット
24 基板吸着手段
211 第1真空容器部
212 第2真空容器部
213 伸縮可能部材

Claims (10)

  1. 第1真空容器と、
    前記第1真空容器内に設けられ、基板を保持する基板保持手段と、
    第2真空容器と、
    前記第2真空容器内に設けられ、前記基板保持手段に保持された基板に成膜される成膜材料を放出する成膜源と、
    第1真空容器と前記第2真空容器との間に設けられた伸縮可能部材と、
    前記第1真空容器に設けられ、前記基板保持手段の位置を調整するためのアライメントステージ機構と、
    前記アライメントステージ機構が連結される基準プレート部と、
    前記基準プレート部と前記第1真空容器との間に設けられる第2伸縮可能部材と、を備えることを特徴とする成膜装置。
  2. 前記伸縮可能部材はベローズであることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  3. 第1真空容器と、
    前記第1真空容器内に設けられ、基板を保持する基板保持手段と、
    第2真空容器と、
    前記第2真空容器内に設けられ、前記基板保持手段に保持された基板に成膜される成膜材料を放出する成膜源と、
    第1真空容器と前記第2真空容器との間に設けられた伸縮可能部材と、
    前記第1真空容器に設けられ、前記基板保持手段の位置を調整するためのアライメントステージ機構と、
    前記アライメントステージ機構に振動が伝達されることを抑制する除振ユニットと、を備えることを特徴とする成膜装置。
  4. 前記アライメントステージ機構が連結される基準プレート部を備え、
    前記除振ユニットは、前記基準プレート部と成膜装置の設置台との間に設けられることを特徴とする請求項3に記載の成膜装置。
  5. 前記除振ユニットは、前記第1真空容器の底面より高い位置で前記第1真空容器を支持することを特徴とする請求項3または4に記載の成膜装置。
  6. 前記除振ユニットは、前記第1真空容器の重心の高さと同じ高さの位置で前記第1真空容器を支持することを特徴とする請求項5に記載の成膜装置。
  7. 真空容器と、
    前記真空容器内に設けられ、基板を保持するための基板保持手段と、
    前記真空容器内に設けられ、前記基板保持手段の位置を調整するためのアライメントステージ機構と、
    前記アライメントステージ機構に振動が伝達されることを低減するための除振ユニットと、を備え、
    前記真空容器は、前記アライメントステージ機構が連結される基準プレート部を備え、
    前記除振ユニットは、前記基準プレート部と成膜装置の設置台との間に設けられることを特徴とする成膜装置。
  8. 前記除振ユニットは、前記真空容器の底面より高い位置で前記真空容器を支持することを特徴とする請求項7に記載の成膜装置。
  9. 前記除振ユニットは、前記真空容器の重心の高さと同じ高さの位置で前記真空容器を支持するように設けられることを特徴とする請求項8に記載の成膜装置。
  10. 請求項1~9のいずれか一つに記載の成膜装置と、
    マスクを収納するためのマスクストック装置と、
    基板又はマスクを搬送するための搬送装置と、を備えることを特徴とする電子デバイスの製造装置。
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