特許法第30条第2項適用 販売による公開、令和2年8月19日から令和2年12月8日までの計21件、URL:>https://apps.apple.com/jp/app/id1477150404>及び<https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.capcom.mh_rjp>
特許法第30条第2項適用 ウェブサイトによる公開、令和2年8月8日から令和2年8月18日までの計3件、URL<https://twitter.com/MH_Riders/status/1291932143258664962>、<https://www.4gamer.net/games/494/G049492/20200807180/>及び<https://app.famitu.com/20200818_1679216/>
本開示の実施形態について図面を参照して説明する。
<ゲームの説明>
本実施形態のゲームは、ゲームシステム1において実行されるオンラインのゲームである。このゲームでは、ゲーム装置5のユーザが、単数または複数のキャラクタを仮想ゲーム空間で活動させたり、キャラクタを敵キャラクタと対戦させたりする。ユーザによって操作されるキャラクタはプレイヤキャラクタとも呼ばれ、敵キャラクタ等のユーザによって操作されないキャラクタはノンプレイヤキャラクタとも呼ばれる。少なくとも一方は、キャラクタ、オブジェクト等とも呼ばれる。
本実施形態のゲームでは、ユーザに関連づけられた複数のゲーム媒体が育成される。ここで、ゲーム媒体とは、ゲームに関する要素を表した電子データであって、キャラクタ、キャラクタが仮想ゲーム空間内で使用できる武器、防具、道具などのアイテム、並びにゲーム内で使用可能な消費媒体などであってもよい。
本実施形態のゲームでは、ゲーム媒体の育成の度合い(以下、「育成度」という)は、ゲームの進行に応じて更新される。ゲームの進行は、クエストのクリアやミッションの達成、各種アイテムや仮想通貨の使用、ゲーム媒体の合成、他のユーザとの交流、課金処理、等を含む。ゲーム媒体の能力値(各種能力パラメータ)は、育成度に基づいて更新される。
本実施形態において、育成度は、第1育成度パラメータと、第1育成度パラメータとは別に更新される第2育成度パラメータと、の少なくとも一方に基づいて、特定される。第1育成度パラメータは、例えば、後述する熟練度経験値(第1パラメータ)および/または熟練度レベル(第2パラメータ)を含んでもよい。第2育成度パラメータは、例えば、後述するキャラクタ値(第3パラメータ)および/またはキャラクタレベル(第4パラメータ)を含んでもよい。第1育成度パラメータおよび第2育成度パラメータは、例えば、前述のゲームの進行に基づいてゲーム更新されてもよい。また、本実施形態のゲームでは、ゲーム媒体の能力値は、上記第1育成度パラメータと、第2育成度パラメータと、の双方に基づいて設定される。
このようなゲームは、プレイステーション(登録商標)などの家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)などの携帯用ゲーム機、もしくはパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットなどの電子機器であるゲーム装置5を用いて実行される。以下では、ゲーム装置5がスマートフォンである場合を例示する。また、以下では、ゲーム媒体がキャラクタである場合を例示するが、上記の通り、ゲーム媒体がキャラクタに限られないことは勿論である。
<ゲームシステム1の概要>
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1の一例を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1はサーバ装置2および一以上のゲーム装置5により構成される。ゲームシステム1では、サーバ装置2および一以上のゲーム装置5が通信ネットワーク6を介して互いに通信可能に接続されており、ゲーム装置5においてゲームが実行される。サーバ装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム装置5のゲームデータの管理、より詳細にはアカウントごとのゲームデータの管理を行う。
ゲーム装置5はユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、ゲーム装置5は通信ネットワーク6を介してサーバ装置2からゲームプログラムおよびゲームデータの受信、具体的にはダウンロードおよびインストールを行う。各ユーザには、ゲーム装置5に対応付けられて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報が割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時にゲーム装置5からサーバ装置2に送信されて、サーバ装置2におけるユーザ認証に利用される。
ユーザ認証を経てサーバ装置2とゲーム装置5との相互通信が可能となる。ログイン後、ゲーム装置5は、ゲーム進行に必要なデータ、例えばゲーム進行状況に関するデータをサーバ装置2から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像および音声をディスプレイ61およびスピーカ62からそれぞれ出力しつつ、ゲームを進行させる。
<ゲームシステム1の構成>
以下、図1を参照して、サーバ装置2およびゲーム装置5の各ハードウェア構成について説明する。なお、複数のゲーム装置5のそれぞれは互いに同一の構成を有している。
<サーバ装置2の構成>
図1に示されるように、サーバ装置2は、ネットワークインターフェース21、記憶部22および制御部23を有している。ネットワークインターフェース21および記憶部22はバス29を介して制御部23と電気的に接続されている。
ネットワークインターフェース21はインターネットおよびLANなどの通信ネットワーク6を介して各ゲーム装置5と通信可能に接続されている。
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成されている。記憶部22には、本実施形態のゲームプログラムの一部を含む各種プログラムの他、ユーザDB(Data Base)221などの各種データが記憶されている。
ユーザDB221は、ゲームをプレイするユーザに関する情報(以下、「ユーザ情報」という)を記憶する。ユーザ情報は、例えば、ユーザの識別情報、ユーザの名称、ユーザのランク等を含んでもよい。また、ユーザDB211は、当該ユーザに関連付けられる複数のキャラクタに関する情報(以下、「キャラクタ情報」という)を記憶する。
図2は、本実施形態に係るキャラクタ情報の一例を示す図である。図2に示すように、キャラクタ情報では、キャラクタの識別情報、種別、熟練度パラメータ、キャラクタパラメータ及び能力値等の少なくとも一つが関連付けられてもよい。例えば、図2では、あるユーザに関連付けられるキャラクタ「A1」、「A2」、「B1」、「C1」及び「D1」それぞれの識別情報、種別、熟練度パラメータ、キャラクタパラメータ及び能力値が示される。
ここで、熟練度パラメータは、前述のようにゲームの進行に応じて更新される第1育成度パラメータであり、熟練度経験値および/または熟練度レベルを含んでもよい。熟練度経験値は、当該キャラクタを用いたゲームの進行に応じて更新される第1パラメータである。また、熟練度レベルは、当該熟練度経験値に基づいて更新される第2パラメータである。例えば、当該キャラクタを用いてクエストやミッションをクリアすること、各種アイテムや仮想通貨の使用を当該キャラクタに対して使用すること、他のゲーム媒体を当該キャラクタに対して合成すること、当該キャラクタをアバター画像として使用して他のユーザと交流すること、課金処理すること、等により熟練度経験値が蓄積される。熟練度経験値の累積値が閾値に到達することにより熟練度レベルが上昇し、熟練度レベルに応じて当該キャラクタの各種能力値が強化される。なお、図2では、熟練度パラメータとして熟練度経験値及び熟練度レベルが示されるが、これに限られない。例えば、熟練度パラメータとして熟練度経験値及び熟練度レベルのいずれか一方が用いられてもよく、熟練度経験値の蓄積量が閾値に到達することによって当該キャラクタの能力値が強化されてもよい。
図2のキャラクタパラメータは、熟練度パラメータとは別にゲームの進行に応じて更新される第2育成度パラメータであり、キャラクタ値および/またはキャラクタレベルを含んでもよい。例えば、当該キャラクタを用いてクエストやミッションをクリアすること、各種アイテムや仮想通貨の使用を当該キャラクタに対して使用すること、他のゲーム媒体を当該キャラクタに対して合成すること、当該キャラクタをアバター画像として使用して他のユーザと交流すること、課金処理すること、等によりキャラクタ値が蓄積される。キャラクタ値の累積値が閾値に到達することによりキャラクタレベルが上昇し、キャラクタレベルに応じて当該キャラクタの各種能力値が強化される。なお、図2では、キャラクタパラメータとしてキャラクタ値及びキャラクタレベルが示されるが、これに限られない。例えば、キャラクタパラメータとしてキャラクタレベル及びキャラクタ値のいずれか一方が用いられてもよく、キャラクタ値の蓄積量が閾値に到達することによって当該キャラクタの能力値が強化されてもよい。
また、キャラクタの能力値は、当該キャラクタの育成度に基づいて、決定される。キャラクタの能力値は、例えば、キャラクタの体力(「ヒットポイント(HP)」ともいう)を示す値、各種スキルを使用するために用いられるスキルポイント(SP)、キャラクタの攻撃力や防御力、素早さ、賢さ、等を示す値等を含んでもよい。
図2に示すように、熟練度経験値及び熟練度レベルは、同一種別の複数のキャラクタ(ここでは、キャラクタ「A1」及び「A2」)間で共通に更新されるが、これに限られない。熟練度経験値及び熟練度レベルは、当該複数のキャラクタ間で別々に更新されてもよい。或いは、熟練度経験値が当該複数のキャラクタ間で別々に更新され、経験値レベルは当該複数のキャラクタ間で共通に更新されてもよい。
また、図2では、キャラクタ値及びキャラクタレベルは、同一種別の複数のキャラクタ(ここでは、キャラクタ「A1」及び「A2」)間で別々に更新されるが、これに限られない。キャラクタ値及びキャラクタレベルの少なくとも一方は、当該複数のキャラクタ間で共通に更新されてもよい。
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置2の動作を制御する。
制御部23は、各種プログラムを実行することにより、情報処理手段231、更新手段232、特定手段233、判定手段234、変更手段235、設定手段236、および管理手段237として機能する。
―情報処理手段―
情報処理手段231は、各ゲーム装置5との間で各種データを送受信する。情報処理手段231が受信する主なデータとしては、ゲームプログラムのダウンロード要求情報、ユーザの操作に応じたキャラクタの強化要求、クエストの開始要求などが挙げられる。情報処理手段231が送信する主なデータとしては、ゲームプログラムをゲーム装置5が受信したことを確認するための情報、ユーザに関連づけられたキャラクタのキャラクタ情報、各種画面を表示するための情報などが挙げられる。情報処理手段231は、ゲーム装置5から受信したユーザの識別情報を用いて、ユーザアカウントの認証を行う。
-更新手段―
更新手段232は、ユーザDB221に記憶されるパラメータを更新する。具体的には、更新手段232は、ゲームの進行に応じて、図2に示す熟練度パラメータを更新する。例えば、更新手段232は、キャラクタを用いたゲームの進行に応じて当該キャラクタの熟練度経験値を更新し、当該熟練度経験値に基づいて当該キャラクタの熟練度レベルを更新してもよい。
図3は、本実施形態に係る熟練度経験値及び熟練度レベルの関係の一例を示す図である。図3に示すように、各熟練度レベルには、次の熟練度レベルにレベルアップするための条件(以下、「レベルアップ条件」という)として、キャラクタが獲得する必要がある熟練度経験値(及び当該熟練度値の累計値)が関連付けられてもよい。例えば、熟練度レベルを「10」から「11」にレベルアップさせるためのレベルアップ条件は、キャラクタが熟練度経験値「20」(累計値で「100」)を獲得することである。
更新手段232は、当該キャラクタを用いたクエスト、ミッションのクリア等の所定要因に応じた値を当該キャラクタの熟練度経験値に加算する。更新手段232は、加算された熟練度経験値がレベルアップ条件として規定された値に達すると、当該熟練度レベルをレベルアップさせる。例えば、図3では、キャラクタの熟練度レベルが「10」である場合に、クエストのクリア等により熟練度経験値「20」(累計値で「100」)を獲得すると、更新手段232は、当該キャラクタの熟練度レベルを「10」から「11」に更新する。
また、更新手段232は、図2に示すキャラクタパラメータを更新する。具体的には、更新手段232は、ゲームの進行に応じて、当該キャラクタのキャラクタパラメータを更新してもよい。
―特定手段-
特定手段233は、ユーザに関連づけられた複数のキャラクタの各々の育成度を特定する。具体的には、特定手段233は、各キャラクタの熟練度パラメータと、キャラクタパラメータと、の少なくとも一方に基づいて、各キャラクタの育成度を特定してもよい。例えば、特定手段233は、図2の各キャラクタの熟練度レベルを育成度として用いることができるが、これに限られない。
―判定手段-
判定手段234は、特定手段233によって特定された育成度が所定条件を満たすか否かを判定する。当該所定条件は、例えば、当該育成度が閾値(例えば、育成度の上限値)に達することであってもよい。例えば、図2の各キャラクタの熟練度レベルを育成度として用いる場合、判定手段234は、当該熟練度レベルが閾値に達するか否かを判定してもよい。なお、当該閾値は、例えば、熟練度レベルの上限値(図2では、「10」)であってもよい。
―変更手段-
変更手段235は、育成度が所定条件を満たしているキャラクタの数(以下、「キャラクタ数」という)に基づいて、ユーザに関連づけられる少なくとも一つのキャラクタの育成度の上限値を変更する。具体的には、変更手段235は、育成度が所定条件を満たしているキャラクタ数に基づいて、各キャラクタの育成度の上限値を大きくしてもよい。当該キャラクタ数は、異なる種別のキャラクタ数であってもよい。このような育成度の上限値の変更条件は、例えば、育成度が所定条件を満たしているキャラクタ数が閾値に達することであってもよい。
図3では、キャラクタの育成度として熟練度レベルが用いられる場合における当該熟練度レベルの上限値の変更条件が示される。図3に示すように、上限値の変更条件は、開放条件とも呼ばれる。例えば、熟練度レベルの上限値を「10」から「20」に変更する場合、当該上限値の変更条件は、経験値レベルが上限値「10」に到達している異なる種別のキャラクタ数が3であること(すなわち、3種のキャラクタが熟練度レベル「10」に到達すること)であってもよい。また、熟練度レベルの上限値を「20」から「30」に変更する場合、当該上限値の変更条件は、経験値レベルが上限値「15」に到達している異なる種別のキャラクタ数が5であること(すなわち、5種のキャラクタが熟練度レベル「15」に到達すること)であってもよい。なお、図3は、一例にすぎず、図示するものに限られない。
或いは、変更手段235は、育成度が所定条件を満たしているキャラクタ数に基づいて導出される比に基づいて、各キャラクタの育成度の上限値を変更してもよい。当該比は、例えば、ユーザに関連付けられるキャラクタ数と、育成度が所定条件を満たしているキャラクタ数との比であってもよい。例えば、変更手段235は、上記比が上限値の変更条件を満たす場合、ユーザに関連づけられる少なくとも一つのキャラクタの育成度の上限値を大きくしてもよい。当該変更条件は、例えば、上記比が所定値以上であることであってもよい。
また、変更手段235は、育成度が所定条件を満たしているキャラクタ数に基づいて、ユーザに関連づけられた複数のキャラクタの育成度の上限値を一括して変更してもよい。具体的には、変更手段235は、育成度が閾値に達しているキャラクタ数が所定数に達すると、育成度が閾値に達していないキャラクタの有無に関係なく、ユーザに関連づけられた全キャラクタの育成度の上限値を変更してもよい。
例えば、図2の各キャラクタの熟練度レベルを育成度として用いる場合、変更手段235は、熟練度レベルが閾値(例えば、上限値「10」)に達している異なる種別のキャラクタ数が所定数(例えば、3)に達すると、当該キャラクタ数が閾値に達していないキャラクタの有無に関係なく、ユーザに関連づけられた全キャラクタの熟練度レベルの上限値を変更する。図2では、種別「B」のキャラクタの熟練度レベルは上限値「10」に達していないが、3つの種別「A」、「C」及び「D」のキャラクタの熟練度レベルは上限値「10」に達しているので、ユーザに関連づけられた全ての種別「A」~「D」のキャラクタ「A1」、「A2」、「B1」、「C1」及び「D1」の熟練度レベルの上限値を「10」から「20」に変更する。
また、変更手段235は、育成度が所定条件を満たしているキャラクタ数に基づいて、所定条件を満たしたキャラクタの育成度の上限値を変更してもよい。具体的には、変更手段235は、育成度が閾値に達しているキャラクタ数が所定数に達すると、育成度が閾値に達しているキャラクタの育成度の上限値を変更してもよい。
例えば、図2の各キャラクタの熟練度レベルを育成度として用いる場合、変更手段235は、熟練度レベルが閾値(例えば、上限値「10」)に達している異なる種別のキャラクタ数が所定数(例えば、3)に達すると、当該キャラクタ数が閾値に達しているキャラクタの熟練度レベルの上限値を変更する。図2では、種別「B」のキャラクタの熟練度レベルは上限値「10」に達していないが、3つの種別「A」、「C」及び「D」のキャラクタの経験値レベルは上限値「10」に達しているので、ユーザに関連づけられた種別「A」、「C」及び「D」のキャラクタ「A1」、「A2」、「C1」及び「D1」の熟練度レベルの上限値を「10」から「20」に変更する。
上記では、変更手段235は、育成度が所定条件を満たしているキャラクタ数に基づいて、当該育成度と同一の育成度の上限値を変更することを想定するが、これに限られない。変更手段235は、第1育成度が所定条件を満たしているキャラクタ数に基づいて、当該第1育成度とは異なる第2育成度の上限値を変更してもよい。例えば、図2の各キャラクタの熟練度レベルを第1育成度として用いるとともにキャラクタレベルを第2育成度として用いる場合、変更手段235は、熟練度レベルが閾値(例えば、上限値「10」)に達しているキャラクタ数が所定数に達すると、変更手段235は、当該熟練度レベルとは異なるキャラクタレベルの上限値を変更してもよい。
―設定手段-
設定手段236は、ユーザに関連づけられた複数のキャラクタの各々の能力値を設定する。具体的には、設定手段236は、図2に示す熟練度パラメータ及びキャラクタパラメータに基づいて、キャラクタの能力値を設定してもよい。例えば、図2におけるキャラクタ「A1」のHP「X1」は、初期値「0」(例えば、キャラクタレベル「1」及び熟練度レベル「1」の値)に対して、キャラクタレベル「18」までのレベル上昇による加算値と熟練度レベル「10」までのレベル上昇による加算値との合計値「X3」を加算したものあってもよい。なお、レベル上昇による加算値とは、あるレベルに達するまでの各レベルにおける上昇量の積算値(合計)である。同様に、キャラクタ「A1」の攻撃力も設定される。なお、図2のX1~X5、Y1~Y5は、所定値であってもよいし、所定%であってもよい。
―管理手段-
管理手段237は、本開示の実施形態の具体例で詳述するように、キャラクタが他のキャラクタとペアを構成するゲームでは、当該ペアを管理し、育成度に基づいて、当該ペアを解除するために必要な条件(以下、「ペア解除条件」という)を変更する。なお、管理手段237は、当該ペアを形成しないゲーム用のゲームシステム1には備えられなくともよい。ペア解除条件の変更については、本開示の実施形態の具体例において後述する。
<ゲーム装置5の構成>
ゲーム装置5には、ディスプレイ61、スピーカ62およびタッチパッド63が外部接続または内蔵される。また、ゲーム装置5は、ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54、記憶部55および制御部56を有する。ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54および記憶部55は、バス59を介して制御部56と電気的に接続されている。
ネットワークインターフェース51は、ゲーム装置5とサーバ装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク6に通信可能に接続される。
グラフィック処理部52は、制御部56から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部52は、例えば液晶型であるディスプレイ61と接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ61上に表示される。ディスプレイ61は、本発明の表示手段を構成してもよい。
オーディオ処理部53は、スピーカ62と接続され、制御部56の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ62から出力させる。
操作部54は、タッチパッド63と接続され、操作入力に関するデータをタッチパッド63との間で送受信する。ユーザは、タッチパッド63をタッチすることで、ゲーム装置5に操作信号を入力する。
記憶部55は、HDD、SSD、RAMおよびROMなどで構成される。記憶部55には、サーバ装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、自装置5のアカウント情報などが格納されている。
制御部56は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置5の動作を制御する。
制御部56は、各種プログラムを実行することにより、通信手段561、ゲーム実行手段562、音声制御手段563、および表示制御手段565として機能する。
―通信手段561―
通信手段561は、ネットワークインターフェース51を介してサーバ装置2との通信を行う機能である。
通信手段561は、操作部54がタッチパッド63から受信した各種操作信号に応じて、サーバ装置2が把握可能な情報を生成して送信する。例えば、通信手段561は、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、ガチャ実行要求、クエスト実行要求などを、サーバ装置2に送信する。また、通信手段561は、ダウンロード要求情報に応じてサーバ装置2から送られてきた新たなゲームデータ、ユーザに関連づけられたキャラクタのキャラクタ情報、各種画面を表示するための情報などを、サーバ装置2から受信する。
―ゲーム実行手段-
ゲーム実行手段562は、自装置5のユーザによるタッチパッド63の操作に従って、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部55から読み出すかまたはサーバ装置2から受信したデータを用いて、ゲームプログラムを実行しつつ、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61には処理後のゲーム画像が逐次表示される。
そして、ゲーム実行手段562は、ゲーム画像上に、自装置5のユーザの操作に従ってキャラクタを配置させ、そのユーザの操作およびゲームの進行状況に応じて仮想ゲーム空間におけるキャラクタの行動を制御する。例えば、ゲーム実行手段562は、ユーザのタッチパッド63を介した操作に応じて、ゲームにおいてクエストを実行させる。
―音声制御手段-
音声制御手段563は、ゲームの実行にあたり、自装置5のユーザの操作などに応じてスピーカ62の音声出力制御を行う。
―受付手段-
受付手段564は、自装置5のユーザからの操作信号の入力を受け付ける。具体的には、受付手段564は、ユーザのタッチパッド63を介した操作に応じて、ユーザによるキャラクタの選択を受け付ける。
―表示制御手段-
表示制御手段565は、ゲームの実行にあたり、自装置5のユーザの操作などに応じてディスプレイ61の表示出力制御を行う。
表示制御手段565は、ディスプレイ61に、ユーザに関連付けられた複数のキャラクタの一覧を示す画面(以下、「一覧画面」という)を表示させる。表示制御手段565は、当該一覧画面において、育成度の上限値が変更されるまでに、育成度が所定条件を満たす必要がある残りのキャラクタの数を表示する。
図4は、本実施形態に係るキャラクタの一覧画面の一例を示す図である。なお、図4では、図2の各キャラクタの熟練度レベルを育成度として特定しているものとする。例えば、図4の一覧画面D1では、ユーザに関連付けられる4種類のキャラクタ「A」、「B」、「C」および「D」の一覧が示される。
一覧画面D1の領域R11には、上限値の変更条件が満たされるまでに、所定条件を満たす必要がある残りのキャラクタ数を示す情報が表示される。図4では、上限値の変更条件が3種のキャラクタが上限値「10」に到達することであり、熟練度レベルが上限値「10」に到達しているのは種別「A」のキャラクタだけである。このため、領域R11では、上限値が変更されるまでに、上限値を満たす必要がある残りの種別数を示す情報「あと2種」が表示される。
なお、図4では、残りの「種別数」が示されるが、上限値が変更されるまでに所定条件を満たす必要がある残りのキャラクタ数が「種別数」に限られず、種別を問わないキャラクタ数であってもよいことは勿論である。
また、表示制御手段565は、ディスプレイ61に、ゲームの進行上の所定タイミング(例えば、クエストおよび/またはミッションのクリア時)において、キャラクタの育成度に関する画面(以下、「クリア画面」という)を表示させる。表示制御手段565は、当該クリア画面において、ユーザに関連付けられる少なくとも一つのキャラクタが所定条件を満たすことを示す情報を表示してもよい。
また、表示制御手段565は、ユーザに関連付けられる少なくとも一つのキャラクタが所定条件を満たす場合、ディスプレイ61に、育成度の上限値が変更されるまでに、育成度が所定条件を満たす必要がある残りのキャラクタ数を表示してもよい。具体的には、表示制御手段565は、ゲームの進行上の所定タイミング(例えば、クエストおよび/またはミッションのクリア時)において、ユーザに関連付けられる少なくとも一つのキャラクタが所定条件を満たす場合、当該残りのキャラクタ数を表示してもよい。
図5は、本実施形態に係るクエストのクリア時の画面の一例を示す図である。なお、図5では、図2のキャラクタ「A1」、「A2」及び「B1」を用いたクエストのクリア時の画面が示される。ここでは、キャラクタ「A1」、「A2」及び「B1」の育成度としてそれぞれの熟練度レベルを用いるものとする。例えば、図5(A)に示すように、クエストのクリア画面D2の領域R21およびR22では、それぞれ、クエストのクリアによって更新された2種別「A」及び「B」の熟練度レベルおよび熟練度経験値が示される。具体的には、領域R21およびR22それぞれのゲージG211およびG221では、それぞれ、クエストのクリアによって更新された種別「A」および「B」の熟練度経験値が示される。このように、クリア画面D2では、キャラクタの種別単位で、熟練度レベルおよび熟練度経験値が示されてもよい。なお、図5(A)では、種別「A」の2つのキャラクタ「A1」、「A2」を用いてクエストがクリアされたため、領域R21内に「×2」が示されている。
図5(A)の領域R21では、クエストのクリア前後において、種別「A」のキャラクタ「A1」、「A2」の熟練度レベルが上昇する。例えば、クエストのクリア前には、熟練度レベル「9」であり、熟練度経験値が熟練度レベル「9」の最大値(MAX)に達していなかったが、クエストのクリアにより、熟練度経験値が「+7」が加算される結果、ゲージG211に示されるように、更新された熟練度経験値が熟練度レベル「9」の最大値に達する。これにより、種別「A」のキャラクタ「A1」、「A2」の熟練度レベルは、「9」から「10」に更新され、更新された熟練度レベル「10」が領域R21に表示される。また、領域R211には、熟練度レベルがアップしたことを示す情報(例えば、「熟練度レベルアップ!」)が表示される。
一方、図5(A)の領域R22では、クエストのクリア前後において、種別「B」のキャラクタ「B1」の熟練度レベルが変化しない。例えば、クエストのクリア前後において、熟練度レベル「7」のままであるが、ゲージG221に示される熟練度経験値は、クエストのクリアにより、経験値レベル「7」の最大値に近づくように「+7」が加算されたことが示される。また、領域R221には、現在の熟練度レベル「7」の最大値(すなわち、次の熟練度レベル「8」)となるまでに必要な残りの熟練度経験値を示す情報(例えば、「次のレベルまで 38」)が表示される。
図5(B)の画面D3では、種別「A」のキャラクタ「A1」、「A2」の熟練度レベルが上限値「10」に達する場合に、熟練度レベルの上限値「10」が変更されるまでに、熟練度レベルを上限値「10」にする必要がある残りのキャラクタ数を示す情報(例えば、「あと2種のキャラクタの熟練度レベルを10にすると上限値が大きく変更されます」)が表示される。
また、表示制御手段565は、育成度の上限値の変更条件が満たされる場合、ディスプレイ61に、当該上限値が変更されたことを示す情報(以下、「上限値変更情報」という)を表示してもよい。具体的には、表示制御手段565は、ゲームの進行上の所定タイミング(例えば、クエストおよび/またはミッションのクリア時)において、育成度の上限値の変更条件が満たされる場合、上記上限値変更情報を表示してもよい。上述のように、上限値の変更条件は、例えば、キャラクタ数が閾値に達すること、キャラクタ数に基づいて導出される比が所定値以上であること等であってもよい。
図6は、本実施形態に係るクエストのクリア時の画面の一例を示す図である。なお、図6でも、図2の各キャラクタの熟練度レベルを育成度として用いるものとする。例えば、図6(A)のクリア画面D2の表示態様は、図6(A)のクリア画面D2同様であるが、図6(A)では、クエストのクリア前に、熟練度レベルが上限値「10」に達しているキャラクタがいない状態であったのに対して、図6(A)では、クエストのクリア前に、2種類のキャラクタの熟練度レベルが上限値「10」に達している状態である点で異なる。
図6(A)では、クエストのクリアにより、図5(A)で説明したように、種別「A」のキャラクタの熟練度レベルは、「9」から「10」に更新され、更新された熟練度レベル「10」が領域R21に表示される。また、領域R211には、熟練度レベルがアップしたことを示す情報(例えば、「熟練度レベルアップ!」)が表示される。
クエストのクリアにより、上限値の変更条件(例えば、「熟練度レベルが10に達するキャラクタが3種以上」)が満たされる。このため、図6(B)の画面D4では、上限値が変更されたことを示す上限変更情報が(例えば、「3種のキャラクタの熟練度レベルが10に達したため、熟練度レベルの上限値が10から20に上がりました。」)が表示される。
<ゲームシステム1の動作>
図7は、本実施形態に係るゲームシステム1の動作の一例を示す図である。なお、図7は例示にすぎず、一部のステップが省略されてもよいし、不図示のステップが追加されてもよいことは勿論である。
また、図7では、キャラクタの熟練度レベルを「育成度」として用いる場合を例示するが、これに限られない。育成度は、図2の熟練度パラメータ及びキャラクタパラメータの少なくとも一つ(例えば、熟練度経験値、経験値レベル、キャラクタ値およびキャラクタレベルの少なくとも一つ)に基づいて特定されてもよいことは勿論である。また、図7では、クエストのクリア時について例示するが、これに限られず、育成度の特定は、ゲーム進行上の所定タイミングにおいて実施できる。
図7に示すように、ステップS101において、ユーザのゲーム行動によりクエストがクリアされる。ステップS102において、サーバ装置2の更新手段232は、クエストのクリアに用いられたキャラクタの経験値を増加させる。
ステップS103において、更新手段232は、ステップS102で更新された熟練度経験値がレベルアップ条件を満たすか否かを判定する。当該レベルアップ条件は、例えば、当該熟練度経験値がレベルアップ条件として定められた規定された値(例えば、図3の熟練度経験値)に達することであってもよい。熟練度経験値がレベルアップ条件を満たす場合、ステップS104において、更新手段232は、現在の熟練度レベルを次の熟練度レベルに更新する。熟練度経験値がレベルアップ条件を満たさない場合、ステップS104は省略される。
ステップS105において、更新手段232は、キャラクタの熟練度レベルが所定条件を満たすか否かを判定する。キャラクタの熟練度レベルが所定条件を満たす場合、ステップS106において、カウンタiを1カウントアップする。ここで、カウンタiは、熟練度レベルが所定条件を満たすキャラクタ数を示す。当該カウンタiが示すキャラクタ数は、熟練度レベルが所定条件を満たす異なる種別のキャラクタ数(すなわち、キャラクタの種別数)であってもよい。
ステップS107において、判定手段234は、熟練度レベルが所定条件を満たすキャラクタ数iに基づく上限値の変更条件が満たされるか否かを判定する。当該変更条件は、例えば、当該キャラクタ数iが閾値に達すること、または、当該キャラクタ数iに基づく比が所定値以上であること等であってもよい。
上限値の変更条件が満たされる場合、ステップS108において、変更手段235は、ユーザに関連付けられる複数のキャラクタの少なくとも一つの熟練度レベルの上限値を変更する。変更手段235は、当該複数のキャラクタ全ての熟練度レベルの上限値を一括で変更してもよい。または、変更手段235は、当該複数のキャラクタのうち、熟練度レベルが所定条件を満たしていないキャラクタの上限値を変更せずに、熟練度レベルが所定条件を満たしているキャラクタの上限値を変更してもよい。
また、ステップS108において、ゲーム装置5の表示制御手段565は、例えば、図6(A)(B)に示すように、サーバ装置2からの指示情報に基づいて、クエストのクリア画面D2および上限値変更情報を示す画面D4をディスプレイ61に表示してもよい。
一方、上限値の変更条件が満たされない場合、ステップS109において、変更手段235は、上限値の変更条件が満たされるまでに熟練度レベルが所定条件を満たす必要のあるキャラクタ数を計算してもよい。
また、ステップS109において、ゲーム装置5の表示制御手段565は、例えば、図5(A)(B)に示すように、サーバ装置2からの指示情報に基づいて、クエストのクリア画面D2および上限値の変更条件が満たされるまでに熟練度レベルが所定条件を満たす必要のあるキャラクタ数を示す画面D3をディスプレイ61に表示してもよい。
以上をまとめると、サーバ装置2の制御部23(コンピュータ)を、ユーザに関連づけられた複数のゲーム媒体の各々の育成度を特定する特定手段233と、育成度が所定条件を満たすか否かを判定する判定手段234と、当該育成度が当該所定条件を満たしているゲーム媒体の数に基づいて、当該複数のゲーム媒体の少なくとも一つの育成度の上限値を変更する変更手段235と、して機能させるものである。なお、図示しないが、特定手段233、判定手段234、変更手段235等、制御部23が備える機能をゲーム装置5の制御部56(コンピュータ)が備えてもよいことは勿論である。
<効果>
本実施形態によれば、育成度が所定条件を満たしているキャラクタ数に基づいて、ユーザに関連づけられる少なくとも一つのキャラクタの育成度の上限値が変更される。このため、ユーザは、上限値を変更するために、特定のキャラクタの育成だけではなく、様々なキャラクタを育成することとなる。この結果、様々なゲーム媒体の育成によってゲームの興趣性をユーザが得ることができる。
<具体例>
以下、本開示の実施形態を適用することができる具体例を説明する。当該具体例として、ユーザが、第1キャラクタ(例えば、「戦士」等)および第2キャラクタ(例えば、「モンスター」等)のペアを複数含むパーティを操作して、敵キャラクタと対戦するゲームを想定する。本具体例では、上記ゲームシステム1の構成および動作における「キャラクタ」の説明を当該ゲームにおける「第2キャラクタ」に適用することができる。
なお、本開示の実施形態は、必ずしも本具体例で説明される態様に限定されない。本開示の実施形態が、特許請求の範囲において規定される範囲に含まれる様々な態様を取り得ることは、当業者にとって明らかであろう。
図8は、本実施形態の具体例において想定されるゲームの態様を概略的に示す図である。当該ゲームでは、ユーザには、複数の第1キャラクタと、複数の第2キャラクタと、が関連づけられる。図8に示すように、ユーザは、敵キャラクタと対戦するパーティを構成する各ペアを選択することができる。具体的には、ユーザは、当該ユーザに関連づけられた複数の第1キャラクタおよび複数の第2キャラクタの中から、各ペアを構成する第1キャラクタおよび第2キャラクタを選択する。
例えば、図8では、ユーザには、第1キャラクタ「#1」~「#3」が関連付けられているものとする。また、図2で説明したように、ユーザには、種別「A」の第2キャラクタ「A1」および「A2」、種別「B」の第2キャラクタ「B1」、種別「C」の第2キャラクタ「C1」および種別「D」の第2キャラクタ「D1」が関連付けられているものとする。
例えば、図8では、ユーザは、第1キャラクタ「#1」および第2キャラクタ「A1」のペアと、第1キャラクタ「#2」および第2キャラクタ「A2」のペアと、第1キャラクタ「#2」および第2キャラクタ「B1」のペアと、を含むパーティを選択し、ゲーム装置5の受付手段564は、当該パーティの選択を受け付ける。サーバ装置2の管理手段237は、ゲーム装置5からのペアまたはパーティの受付情報に応じて、当該ペアまたはパーティを管理する。
ここでは、パーティ内の第2キャラクタ「A1」および「A2」の熟練度レベルは「29」であり、第2キャラクタ「B1」の熟練度レベルは「17」である。このように、第2キャラクタの熟練度レベルおよび/または熟練度経験値は、同一種別「A」の第2キャラクタ「A1」および「A2」間で共通であってもよい。また、第2キャラクタ「A1」、「A2」および「B1」の熟練度レベルの上限値は「30」であるものとする。
次に、上記ゲームシステム1との相違点を中心に、本具体例におけるゲームを想定した場合におけるゲームシステム1の構成を説明する。図9は、本実施形態の具体例に係るユーザDB221の記憶内容の一例を示す図である。本実施形態の具体例では、図9(A)~(C)に示すように、ユーザDB211は、ユーザに関連付けられる第1キャラクタに関する情報(以下、「第1キャラクタ情報」という)、ユーザに関連付けられる第2キャラクタに関する情報(以下、「第2キャラクタ情報」という)、及び、ユーザに関連付けられるペアに関する情報(以下、「ペア情報」という)を記憶してもよい。
図9(A)に示すように、第1キャラクタ情報では、第1キャラクタの識別情報、キャラクタパラメータ及び能力値が関連付けられてもよい。例えば、図9(A)では、あるユーザに関連付けられる第1キャラクタ「#1」、「#2」及び「#3」それぞれの識別情報、キャラクタパラメータ及び能力値が示される。第1キャラクタの能力値は、例えば、HP及び攻撃力を示す値を含んでもよい。
図9(B)に示す第2キャラクタ情報は、図2のキャラクタ情報で説明した通りである。なお、第2キャラクタの能力値は、キャラクタパラメータ(例えば、キャラクタレベル)及び熟練度パラメータ(例えば、熟練度レベル)に基づいて上昇してもよい。例えば、図9(B)における第2キャラクタ「B1」のHP「X3(%)」は、初期値「0」(例えば、キャラクタレベル「1」及び熟練度レベル「1」の値)に対して、キャラクタレベル「2」までのレベル上昇による加算値と熟練度レベル「4」までのレベル上昇による加算値との合計値「X3(%)」を加算したものあってもよい。なお、レベル上昇による加算値とは、あるレベルに達するまでの各レベルにおける上昇量の積算値(合計)であり、例えば、レベル「2」までのレベル上昇による加算値は、レベル「1」の上昇量とレベル「2」の上昇量の積算値である。同様に、第2キャラクタ「B1」の攻撃力も決定される。
図9(C)に示すペア情報では、第1キャラクタ及び第2キャラクタのペアと、当該ペアの能力値が関連付けられてもよい。例えば、図9(C)に示すように、ペアの能力値は、ペアを構成する第1キャラクタの能力値と、第2キャラクタの能力値とに基づいて決定される。例えば、図9(C)における第1キャラクタ「#1」と第2キャラクタ「B1」とのペアのHPは、第1キャラクタ「#1」のHP「x1」と、当該HP「x1」に対する第2キャラクタ「B1」のHP「X3(%)」の乗算結果と、を加算した値「x1+x1*X3」であってもよい。同様に、当該ペアの攻撃力も決定される。
図1のサーバ装置2の更新手段232は、ゲームの進行(例えば、クエスト、ミッション等のクリア)に応じて第2キャラクタの熟練度パラメータを更新する。また、更新手段232は、熟練度パラメータとは別の要因で、第1キャラクタ及び第2キャラクタのキャラクタパラメータを更新する。例えば、更新手段232は、第1キャラクタに第1アイテム(例えば、餌)を付与することによりキャラクタパラメータを上昇させ、第2キャラクタに第1アイテムとは異なる第2アイテム(例えば、お金)を付与することによりキャラクタパラメータを上昇させてもよい
特定手段233、判定手段234及び変更手段235については、上記ゲームシステム1の特定手段233、判定手段234及び変更手段235における「キャラクタ」の説明を当該ゲームにおける「第2キャラクタ」に置き換えて、適用することができる。
設定手段236は、ユーザに関連づけられた各第1キャラクタ、各第2キャラクタ及び各ペアの能力値を設定する。具体的には、設定手段236は、図9(A)に示すキャラクタパラメータに基づいて、第1キャラクタの能力値を設定してもよい。また、設定手段236は、図9(B)に示す熟練度パラメータ及びキャラクタパラメータに基づいて、第2キャラクタの能力値を設定してもよい。また、設定手段236は、図9(A)~(C)に示すように、第1キャラクタの能力値及び第2キャラクタの能力値に基づいて、当該第1キャラクタ及び第2キャラクタのペアの能力値を設定してもよい。
管理手段237は、第1キャラクタ及び第2キャラクタのペアを管理する。管理手段237は、第2キャラクタの育成度に基づいて、当該ペアを解除するために必要なペア解除条件を変更する。例えば、管理手段237は、図9(B)の第2キャラクタ「A1」、「A2」および「B1」の熟練度レベルに基づいて、第2キャラクタ「A1」、「A2」および「B1」と、第1キャラクタ「#1」、「#2」および「#3」と、のそれぞれのペアのペア解除条件を変更する。例えば、変更前のペア解除条件は、所定金額の課金が要求されるのに対して、変更後のペア解除条件は、当該所定金額の課金が要求されない。
ゲーム装置5の表示制御手段565は、上記一覧画面D1(例えば、図4)、クリア画面D2(例えば、図5(A)、図6(A)及び図10(A))、及び、上限値の変更条件が満たされるまでに熟練度レベルが所定条件を満たす必要のあるキャラクタ数を示す画面D3(例えば、図5(B))および熟練度レベルの上限値変更情報を示す画面D4(例えば、図6(B))に加えて、ペア解除条件が変更されたことを示す画面D5(例えば、図10(B))を、ディスプレイ61に表示してもよい。
図11及び12を参照し、本具体例におけるゲームを想定した場合におけるゲームシステム1の動作を説明する。なお、図11及び12は例示にすぎず、一部のステップが省略されてもよいし、不図示のステップが追加されてもよいことは勿論である。また、図11及び12では、第2キャラクタの熟練度レベルを第2キャラクタの「育成度」として用いる場合を例示するが、これに限られない。
図11は、本実施形態の具体例における育成度の特定動作の一例を示す図である。なお、jは、パーティ内のペアの添え字であり、図11の開始時点において、i=1に初期化されるものとする。また、パーティ内のペア数Nは3であるものとするが、これに限られない。
図11に示すように、ステップS201において、図8に示すパーティを用いたユーザのゲーム行動によりクエストがクリアされる。ステップS202において、サーバ装置2の更新手段232は、パーティ内のi番目のペアの第2キャラクタ(以下、「j番目の第2キャラクタ」という)の熟練度経験値を増加させる。
ステップS203において、更新手段232は、ステップS202で更新された第2キャラクタの熟練度経験値がレベルアップ条件を満たすか否かを判定する。熟練度経験値がレベルアップ条件を満たす場合、ステップS204において、更新手段232は、現在の熟練度レベルを次の熟練度レベルに更新する。熟練度経験値がレベルアップ条件を満たさない場合、ステップS204は省略される。ステップS205において、更新手段232は、i番目の第2キャラクタが次の熟練度レベルにレベルアップするために必要な熟練度経験値を計算する。
ステップS206において、判定手段234は、j番目の第2キャラクタの熟練度レベルが所定条件(例えば、熟練度レベルが「30」に到達)を満たすか否かを判定する。j番目の第2キャラクタの熟練度レベルが所定条件を満たす場合、ステップS207において、管理手段237は、j番目のペアのペア解除条件を変更する。ステップS208においてjをカウントアップし、ステップS209においてj>パーティ内のペア数Nであると判定されるまで、ステップS202~S208を繰り返す。
ステップS202~S208をN回繰り返すことにより、図8に示すパーティ内のN(=3)個のペアの第2キャラクタ「A1」、「A2」および「B1」の熟練度経験値が更新される。ここでは、第2キャラクタ「A1」および「A2」の熟練度経験値がレベルアップ条件を満たすので、j=1、2のステップS204において、更新手段232は、第2キャラクタ「A1」および「A2」の熟練度レベルを「29」から「30」に更新する。第2キャラクタ「B1」の熟練度経験値はレベルアップ条件を満たさないので、j=3のステップS204は省略される。
また、第2キャラクタ「A1」、「A2」の経験値レベルは所定値「30」に達するので、ステップS207において、管理手段237は、第2キャラクタ「A1」、「A2」と第1キャラクタ「#1」、「#2」とのペアを解除するために必要な条件を変更する。例えば、課金なしに第1キャラクタ「#1」および「#2」は他の第2キャラクタを選択可能とする。
ステップS210において、ゲーム装置5の表示制御手段565は、クエストクリア画面(例えば、図5(A)、図6(A)又は図10(A))を表示させる。また、表示制御手段565は、上限値の変更条件が満たされるまでに熟練度レベルが所定条件を満たす必要のあるキャラクタ数を示す画面D3(例えば、図5(B))または熟練度レベルの上限値変更情報を示す画面D4(例えば、図6(B))を表示させる。
ここでは、第2キャラクタ「A1」および「A2」の熟練度レベルが「29」から「30」に更新されるので、表示制御手段565は、図10(B)に示すように、熟練度レベル「30」に達した種別「A」の第2キャラクタのペア解除条件が変更されたことを示す情報を含む画面D5を表示させてもよい。例えば、図10(B)に示す画面D5では、当該ペア解除条件が変更されたことを示す情報として、「第2キャラクタ ペア解消フリー」、「熟練度レベルが30に達したため、種別「A」の第2キャラクタと第1キャラクタとのペアの解消制限が解除されました。」が表示される。
図12は、本実施形態の具体例における熟練度レベルの上限値の変更動作の一例を示す図である。なお、図12では、図9(B)に示すように、M(=4)種のキャラクタがユーザに関連付けられるものとする。また、図12では、熟練度レベルの上限値を変更するか否かの判定に用いられる第2キャラクタの数は、異なる種別の第2キャラクタ数(すなわち、第2キャラクタの種別数)であるものとするが、これに限られない。
ステップS301において、判定手段234は、ユーザに関連づけられたM種の第2キャラクタのうちで、熟練度レベルが所定条件(例えば、熟練度レベルが閾値に達する)を満たす第2キャラクタ数iに基づく上限値の変更条件が満たされるか否かを判定する。当該変更条件は、例えば、当該第2キャラクタ数iが閾値に達すること、または、当該第2キャラクタ数iに基づく比が所定値以上であること等であってもよい。
上限値の変更条件が満たされる場合、ステップS302において、変更手段235は、ユーザに関連付けられるM種の第2キャラクタの少なくとも一つの熟練度レベルの上限値を変更する。変更手段235は、当該M種の第2キャラクタ全ての熟練度レベルの上限値を一括で変更してもよい。または、変更手段235は、当該M種の第2キャラクタのうち、熟練度レベルが所定条件を満たしていない第2キャラクタの上限値を変更せずに、熟練度レベルが所定条件を満たしている第2キャラクタの上限値を変更してもよい。
また、ステップS303において、ゲーム装置5の表示制御手段565は、例えば、図6(A)(B)に示すように、サーバ装置2からの指示情報に基づいて、クエストのクリア画面D2および上限値変更情報を示す画面D4をディスプレイ61に表示してもよい。
一方、上限値の変更条件が満たされない場合、ステップS304において、管理手段237は、上限値の変更条件が満たされるまでに熟練度レベルが所定条件を満たす必要のあるキャラクタ数を計算してもよい。また、ゲーム装置5の表示制御手段565は、例えば、図5(A)(B)に示すように、サーバ装置2からの指示情報に基づいて、クエストのクリア画面D2および上限値の変更条件が満たされるまでに熟練度レベルが所定条件を満たす必要のあるキャラクタ数を示す画面D3をディスプレイ61に表示してもよい。
なお、本具体例では、複数のペアを含むパーティでゲームを進行するゲームを想定したが、これに限られない。少なくとも一つのペアが形成されれば、パーティが形成されずに、ゲームが進行するゲームにも本開示の実施形態を適用することができる。また、上記具体例では、第2キャラクタの「育成度」が特定されるものとしたが、「育成度」は第2キャラクタの育成の度合いに限られず、第1キャラクタ及び第2キャラクタのペアの育成の度合いを示してもよいし、一以上のペアを含むパーティの育成の度合いを示すものであってもよい。例えば、ペアの育成度は、第1キャラクタのキャラクタパラメータ、第2キャラクタのキャラクタパラメータ、熟練度パラメータの少なくとも一つに基づいて特定されてもよい。また、パーティの育成度は、パーティ内の各ペアの育成度に基づいて特定されてもよい。
<他の実施形態>
上記実施形態において説明した各種制御手段および処理手順は一例であり、本発明、その適用物、またはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。各種制御手段および処理手順は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
上記実施形態では、ゲーム装置5がスマートフォンである場合を例示したが、ゲーム装置5は、ゲームセンターなどに提供されるアミューズメント機器であってもよい。
ゲームは、アクションゲーム、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、ボードゲーム、およびパズルゲームなどであってもよく、様々な種類のゲームに適用することができる。
上記実施形態では、オブジェクトがプレイヤキャラクタである場合を例示したが、これに限定されない。例えば、オブジェクトは、仮想ゲーム空間内で使用されるカードやアイテム(武器、防具などの装備品)などであることができる。
上記実施形態では、サーバ装置2および複数のゲーム装置5が一体となってゲームプログラムを機能させる場合を例示したが、これに限定されない。ゲームプログラムのすべての手段、すなわち、特定手段、判定手段、変更手段、設定手段および表示制御手段などが、サーバ装置単体、ゲーム装置5単体、サーバ装置およびゲーム装置5とは別の通信端末単体、これらのうち組み合わせられる2つの装置、に備えられていてもよい。また、サーバ装置、ゲーム装置、通信端末を一体となって機能させる場合、どの手段をどの装置にて機能させるかも、適宜変更が可能である。
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本実施形態の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。