JP7217054B2 - 殺菌・抗菌用組成物 - Google Patents
殺菌・抗菌用組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7217054B2 JP7217054B2 JP2021210632A JP2021210632A JP7217054B2 JP 7217054 B2 JP7217054 B2 JP 7217054B2 JP 2021210632 A JP2021210632 A JP 2021210632A JP 2021210632 A JP2021210632 A JP 2021210632A JP 7217054 B2 JP7217054 B2 JP 7217054B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copper
- group
- sterilizing
- chelate complex
- ppm
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Description
本発明の殺菌・抗菌用組成物は、銅イオンのキレート剤として、下記一般式(I)または(II)のいずれかの構造の化合物(以下、化合物(A)、(B)という。)であることを特徴とする。
X1~X4が上記のものであると、本発明の殺菌・除菌用組成物を水に溶解すると、この化合物(A)は、-COOX1、-COOX2、-COOX3、-COOX4が電離して、それぞれ-COO-となり、陰イオンを生成する。そして、この陰イオンの-COO-の部分が銅元素と錯形成可能となる。
好ましくは、X1~X4はいずれもナトリウムまたはカリウムである。なお、X1~X4のうちの1種以上がアルカリ土類金属Mである場合には、その部分は-COOMと示されることとなる。
X5~X7が上記のものである場合、本発明の殺菌・除菌用組成物を洗濯時に水に溶解すると、この化合物(B)は、-COOX5、-COOX6、-COOX7が電離して、それぞれ-COO-となり、陰イオンを生成する。そして、この陰イオンの-COO-の部分が銅元素と錯形成可能となる。
好ましくは、X5~X7はいずれもナトリウムまたはカリウムである。なお、X5~X7のうちの1種以上がアルカリ土類金属Mである場合には、その部分は-COOMと示されることとなる。また、nは0から5の整数を表し、好ましくは0から2である。
<エチレンジアミン四酢酸(EDTA)銅キレート錯体水溶液作成>
既に銅イオンとエチレンジアミン四酢酸(EDTA)でキレートされているキレストCu(キレスト株式会社製)を用いて調整し作成した溶液を作成する。
水はイオン交換水を用いた。
銅濃度として、
(A-1)200ppmは、
キレストCuを0.16g取り、を注入して100mlとする溶液。
(B-1)500ppmは、
キレストCuを0.4g取り、水を注入して100mlとする溶液。
(C-1)625ppmは、
キレストCuを0.5g取り、水を注入して100mlとする溶液。
(D-1)1000ppmは、
キレストCuを0.8g取り、水を注入して100mlとする溶液。
(E-1)1250ppmは、
キレストCuを1.0g取り、水を注入して100mlとする溶液。
(F-1)1500ppmは、
キレストCuを1.2g取り、水を注入して100mlとする溶液。
をそれぞれ作成した。
pHメーターで測定しながら、100mLのイオン交換水に1Nの塩酸をパスツールピペットで1滴ずつ入れていきpH3.0の塩酸を作成する。
殺菌・抗菌用組成物が、銅濃度といて、比較例は0質量%、上記で調整した(A-1)、(B-1)、(C-1)、(D-1)、(E-1)、(F-1)の溶液から試験液として8.9mLをそれぞれ取り、pH3.0の希塩酸1mLを各試験液に加え、さらに各試験液へ菌数が100個/mLとなるように調整された大腸菌母液(IFO3972)0.1mLを添加し、均一に攪拌した。10分後に1mL採取し、9mLのSCDLP培地(Soybean-Casein Digest Broth with Lectin & Polysorbate 80:和光純薬工業株式会社製)に加え、10倍希釈液とした。得られた希釈液をさらに10倍に希釈する操作を4回繰り返し、10倍から100000倍の希釈を得た。これら各希釈液から1.0mLをシャーレに採取し、SCDLP寒天培地(Soybean-Casein Digest Ager with Lectin & Polysorbate 80:和光純薬工業株式会社製)15mLを加えて均一化し、37℃で2日間培養した後、コロニー数70~300の範囲にあるものを選んでコロニーをカウントして生存菌数を求め、初菌数の対数値と試験後の生存菌数の対数値との差を殺菌数とした。
比較例の場合と比較して、以下の4段階で殺菌力を評価した。
・大腸菌に対する抗菌効果基準
×:殺菌数1桁未満。
△:殺菌数2桁未満。
○:殺菌数2桁以上だが、全滅には至らない。
◎:残存菌数0(全滅)。
結果を表1に示す。
歯周病患者10人に対して1250ppmのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)銅キレート錯体水溶液にて、朝夕2回、洗口して2週間後の経過を診た。
効果(改善) 判定
◎:大いにある → 8名
○:あり → 1名
△:有無判定困難 → 1名
×:なし → 0名
また副反応は0名でした。
<N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン-N,N’,N’-三酢酸(HEDTA)銅キレート錯体水溶液作成>
N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン-N,N’,N’-三酢酸三ナトリウム二水和物(東京化成工業株式会社製)8.16gをイオン交換水にて1Lに溶解する。該溶液を有限会社エルアンドアール製の銅イオン水生成器「銅しましょ」にて7時間通電して、24時間放置後、ろ過し、1500ppmの銅-HEDTAキレート水溶液を1L作成。
銅濃度として、
(A-2)300ppmは、
該銅-HEDTAキレート水溶液を5倍に希釈し100mlとする溶液。
(B-2)500ppmは、
該銅-HEDTAキレート水溶液を3倍に希釈し100mlとする溶液。
(C-2)750ppmは、
該銅-HEDTAキレート水溶液を2倍に希釈し100mlとする溶液。
(D-2)1000ppmは、
該銅-HEDTAキレート水溶液を1.5倍に希釈し100mlとする溶液。
(E-2)1250ppmは、
該銅-HEDTAキレート水溶液を1.2倍に希釈し100mlとする溶液。
(F-2)1500ppmは、
該銅-HEDTAキレート水溶液を100mlとする溶液。
をそれぞれ作成した。
pHメーターで測定しながら、100mLのイオン交換水に1Nの塩酸をパスツールピペットで1滴ずつ入れていきpH3.0の塩酸を作成する。
殺菌・抗菌用組成物が、銅濃度といて、比較例は0質量%、上記で調整した(A-2)
、(B-2)、(C-2)、(D-2)、(E-2)、(F-2)の溶液から試験液として8.9mLをそれぞれ取り、pH3.0の希塩酸1mLを各試験液に加え、さらに各試験液へ菌数が100個/mLとなるように調整された大腸菌母液(IFO3972)0.1mLを添加し、均一に攪拌した。10分後に1mL採取し、9mLのSCDLP培地(Soybean-Casein Digest Broth with Lectin & Polysorbate 80:和光純薬工業株式会社製)に加え、10倍希釈液とした。得られた希釈液をさらに10倍に希釈する操作を4回繰り返し、10倍から100000倍の希釈を得た。これら各希釈液から1.0mLをシャーレに採取し、SCDLP寒天培地(Soybean-Casein Digest Ager with Lectin & Polysorbate 80:和光純薬工業株式会社製)15mLを加えて均一化し、37℃で2日間培養した後、コロニー数70~300の範囲にあるものを選んでコロニーをカウントして生存菌数を求め、初菌数の対数値と試験後の生存菌数の対数値との差を殺菌数とした。
比較例の場合と比較して、以下の4段階で殺菌力を評価した。
・大腸菌に対する抗菌効果基準
×:殺菌数1桁未満。
△:殺菌数2桁未満。
○:殺菌数2桁以上だが、全滅には至らない。
◎:残存菌数0(全滅)。
結果を表2に示す。
歯周病患者10人に対して1250ppmのN-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン-N,N’,N’-三酢酸(HEDTA)銅キレート錯体水溶液にて、朝夕2回、洗口して2週間後の経過を診た。
効果(改善) 判定
◎:大いにある → 6名
○:あり → 2名
△:有無判定困難 → 2名
×:なし → 0名
また副反応は0名でした。
Claims (3)
- 銅イオンとキレート剤との銅キレート錯体を含有し、前記キレート剤が、下記一般式(I)及び(II)の少なくとも一つであることを特徴とする炎症部位の殺菌・除菌用組成物。
(式中、X1~X4は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びカチオン性アンモニウム基からなる群より選ばれる1種を表している。)
(式中、Yはアルキル基、カルボキシル基、スルホ基、アミノ基、水酸基、または水素原子を表し、X5~X7は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びカチオン性アンモニウム基からなる群より選ばれる1種を表し、nは0から5の整数を表す。) - 前記銅キレート錯体が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)銅キレート錯体、及び、N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン-N,N’,N’-三酢酸(HEDTA)銅キレート錯体の少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の炎症部位の殺菌・除菌用組成物。
- 前記銅キレート錯体を、銅が前記殺菌・除菌用組成物中に625ppm以上となる量で含有する請求項1または2に記載の炎症部位の殺菌・除菌用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021210632A JP7217054B2 (ja) | 2017-08-15 | 2021-12-24 | 殺菌・抗菌用組成物 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017166172A JP2019034921A (ja) | 2017-08-15 | 2017-08-15 | 殺菌・抗菌用組成物 |
JP2021210632A JP7217054B2 (ja) | 2017-08-15 | 2021-12-24 | 殺菌・抗菌用組成物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017166172A Division JP2019034921A (ja) | 2017-08-15 | 2017-08-15 | 殺菌・抗菌用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022046642A JP2022046642A (ja) | 2022-03-23 |
JP7217054B2 true JP7217054B2 (ja) | 2023-02-02 |
Family
ID=87890840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021210632A Active JP7217054B2 (ja) | 2017-08-15 | 2021-12-24 | 殺菌・抗菌用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7217054B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004051635A (ja) | 2002-07-18 | 2004-02-19 | Rohm & Haas Co | 安定化されたハロアルキニル殺菌剤組成物 |
AU2004205086A1 (en) | 2004-08-17 | 2006-03-09 | Unisearch Limited | Metal ion chelate complexes and use thereof |
JP2006526664A (ja) | 2003-06-04 | 2006-11-24 | タイコ・ヘルスケアー・グループ・エルピー | 殺菌組成物、方法及びシステム |
JP2013170160A (ja) | 2012-02-22 | 2013-09-02 | Adeka Corp | ペプチド含有抗菌性組成物 |
WO2017079589A1 (en) | 2015-11-05 | 2017-05-11 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Antimicrobial solutions with enhanced stability |
-
2021
- 2021-12-24 JP JP2021210632A patent/JP7217054B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004051635A (ja) | 2002-07-18 | 2004-02-19 | Rohm & Haas Co | 安定化されたハロアルキニル殺菌剤組成物 |
JP2006526664A (ja) | 2003-06-04 | 2006-11-24 | タイコ・ヘルスケアー・グループ・エルピー | 殺菌組成物、方法及びシステム |
AU2004205086A1 (en) | 2004-08-17 | 2006-03-09 | Unisearch Limited | Metal ion chelate complexes and use thereof |
JP2013170160A (ja) | 2012-02-22 | 2013-09-02 | Adeka Corp | ペプチド含有抗菌性組成物 |
WO2017079589A1 (en) | 2015-11-05 | 2017-05-11 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Antimicrobial solutions with enhanced stability |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2022046642A (ja) | 2022-03-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1765081B1 (en) | Hydrogen peroxide-based skin disinfectant | |
EP4129067A1 (en) | Composite quaternary ammonium salt disinfectant and preparation method therefor | |
RU2016138577A (ru) | Жидкая фармцевтическая композиция | |
EP4363540A1 (en) | Laundry sanitizing composition | |
JP7217054B2 (ja) | 殺菌・抗菌用組成物 | |
JP2010525886A5 (ja) | ||
US9115014B1 (en) | Composition and method for water conditioning | |
US20070286907A1 (en) | Germicide composition | |
JP2019034921A (ja) | 殺菌・抗菌用組成物 | |
JPWO2016068230A1 (ja) | バイオフィルム形成抑制剤および/または除去剤、ならびにバイオフィルム形成抑制方法および/または除去方法 | |
TWI566783B (zh) | 銀高分子漱口水 | |
RU2525435C1 (ru) | Антимикробная композиция в форме таблетки | |
JP5545870B2 (ja) | バイオフィルム除去剤 | |
JP5601793B2 (ja) | バイオフィルム除去剤組成物 | |
JP2012158580A (ja) | 口腔用殺菌剤 | |
JP2009249499A (ja) | 透析機器用抗菌洗浄剤 | |
US9205161B2 (en) | Disinfecting composition comprising a chloramine bleaching agent for removable dental appliances | |
CN104351277A (zh) | 家用消毒液 | |
JP6931256B2 (ja) | レジオネラ属菌に対する消毒剤、水の処理方法、浴槽水用添加剤、並びに、空調冷却塔水用添加剤 | |
WO2017110674A1 (ja) | 口腔用カンジダ菌殺菌剤及び義歯洗浄剤組成物 | |
JP2013094759A (ja) | バイオフィルムの除去方法および液状バイオフィルム除去剤組成物 | |
EA025997B1 (ru) | Композиция для получения дезинфицирующего средства с моющим эффектом | |
RU2655300C2 (ru) | Стабилизированный антибактериальный состав широкого спектра действия | |
CN108990994A (zh) | 络合氯器械消毒液 | |
CN103834499A (zh) | 一种可抑菌的牙刷洁净剂 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211224 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211224 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230110 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230116 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7217054 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |