以下に説明する実施形態にかかる照明装置1は、光源2と制御ユニット7とカメラ33とを具備する。制御ユニット7は、光源2の点灯制御および光源2を点灯制御することで光源2からの光通信が可能となる光通信制御を行う。撮像ユニット3は、制御ユニット7から電源が供給され、かつ、少なくとも制御ユニット7により光源2が点灯されている場合に、光源2により照射された範囲を撮像可能であり、かつ、制御ユニット7に撮像データを送信する。
以下に説明する実施形態にかかる照明装置1は、光源2を収容する長尺状の筐体40を有する。制御ユニット7は、筐体40のうち、光源2を収容する領域の長尺方向の略中心位置よりも、筐体40に設置される撮像ユニット3寄りの位置に収容される。
以下に説明する実施形態にかかる制御ユニット7は、第1のモードで動作可能とし、第1のモードでは光源2を第1の点灯態様で点灯させるとともに、撮像ユニット3による撮像を実行させないことを設定することできる。
以下に説明する実施形態にかかる制御ユニット7は、第2のモードで動作可能とし、第2のモードではカメラ33による撮像が可能となる程度の照度を示す第2の点灯態様であって、撮像による記録化を主目的とする第2の点灯態様で光源2を点灯させるとともに、撮像ユニット3による撮像を実行させる。
以下に説明する実施形態にかかる制御ユニット7は、第3のモードで動作可能とし、第3のモードでは撮像ユニット3によって撮影された撮像データが外部へ送信されている間、第1の点灯態様および第2の点灯態様とは異なる点灯態様である第3の点灯態様で光源2を点灯させる。
以下に説明する実施形態にかかる制御ユニット7は、ユーザの本人性が認証された場合に、撮像データが外部に送信されるよう制御する。
以下に説明する実施形態にかかる制御ユニット7は、撮像データに含まれる撮像対象の状態に応じて、撮像データが外部に送信されるよう制御する。
以下に説明する実施形態にかかる照明装置1は、撮像ユニット3が撮像した撮像データを記憶する記憶部34を有する。撮像ユニット3は、撮像データに対応するエリアであって、撮影された所定のエリア内での人物の状況が所定の条件を満たす場合に、撮像データを記憶部34に記憶させる。
以下に説明する実施形態にかかる照明装置1は、無線通信可能な通信部13dを有する。制御ユニット7は、光源2による光通信または通信部13dによる無線通信により、撮像ユニット3が撮像した撮像データを外部に送信する。
[実施形態]
図1は、実施形態にかかる照明装置の外観例を示す斜視図である。図1に示すように、照明装置1は、光源2(照明部2)、拡散カバー20、遮光カバー30、筐体40を有する。照明装置1は、筐体40が天井面へ設置され、光源2から出力される光が照射面の一例である床面へと照射される天井直付けタイプの照明装置である。また、照明装置1は、外部機器である撮像ユニット3を有する。撮像ユニット3を有する照明装置1は、盗難対策のための監視の用途で使用される。一例を示すと、照明装置1は、公共の駐輪場に設置されることで、対象ユーザの自転車を監視する用途で使用される。また、別の一例を示すと、照明装置1は、自動車車庫に設置されることで、対象ユーザの自動車を監視する用途で使用される。さらに、別の一例を示すと、照明装置1は、店舗内に設置されることで、例えば、万引き対策のために対象ユーザを監視する用途で使用される。
なお、説明を分かりやすくするために、図1には、鉛直下向きを正方向とし、鉛直上向きを負方向とするZ軸を含む3次元の直交座標系を図示している。また、X軸は照明装置1の長尺方向に、Y軸は照明装置1の幅方向に、それぞれ沿うように図示している。
光源2は、X軸方向に沿うように配置された、長尺状のシャーシまたは基板(不図示)上に所定の間隔で配置された複数の発光素子(不図示)を有し、シャーシとの間に発光素子が収容されるよう床面側、すなわちZ軸正方向側に拡散カバー20が設けられた照明バーである。また、本実施形態では、発光素子はLEDであるものとし、これにより光源2は、LiFi(Light Fidelity)等の光無線通信に対応している。具体的には、光源2は、LiFiによりカメラ33により撮像された撮像データを外部の端末装置に送信する。例えば、光源2は、光信号に変換された撮像データをLiFiによって外部の端末装置に送信する。
拡散カバー20は、例えば、アクリルやポリカーボネート等の透光性の材料から作られている。拡散カバー20は、フロスト処理が施されて複数の発光素子から出射される光を拡散する機能を有するようになっている。なお、拡散カバー20に適宜拡散材や着色剤を混入させてもよい。
撮像ユニット3は、後述するカメラを有し、光源2のX軸負方向側に隣り合うように並んで配置される。撮像ユニット3は、撮像機能を有する機能ユニットの一例である。撮像ユニット3のZ軸正方向側には遮光カバー30が配設され、遮光カバー30と筐体40との間に形成された凹部である収容部50に撮像ユニット3が収容される。このようなことから、カメラは、遮光カバー30と筐体40との間に形成された凹部である収容部50に収容される。また、遮光カバー30で撮像ユニット3を覆うことで、照明部2の拡散カバー20から照射された光をカメラのレンズに入り込みにくくすることができる。また、遮光カバー30は、例えば撮像ユニット3の絶縁性や防水性の向上にも寄与する。遮光カバー30は、カバー部材の一例である。
次に、遮光カバー30および収容部50についてさらに説明する。図2は、撮像ユニットおよび収容部の一例を示す分解斜視図である。
遮光カバー30は、撮像ユニット3が有するカメラのレンズ3aと対向する位置に設けられた貫通口35を有する。これにより、撮像ユニット3の撮像機能が確保される。
また、遮光カバー30は、筐体40に向けて照明装置1の厚み方向に突出する突出部36を有する。突出部36は、筐体40の内面41に当接するように固定または載置される。また、遮光カバー30は、照明装置1の長尺方向に沿うように拡散カバー20側に向かって延びる保持部37を有する。保持部37は、光源2を覆う拡散カバー20と干渉することで、遮光カバー30がより確実に保持される。
筐体40は、天井面に取り付けられる取付板43と、照明装置1の厚み方向に取付板43の外縁を囲むように配設された周壁42とを有する。筐体40は、周壁42および取付板43と、拡散カバー20および遮光カバー30との間に形成された収容部50に収容された光源2および撮像ユニット3を保持する。なお、筐体40は、一体に形成されてもよい。また、周壁42は、例えば照明装置1の長さ方向と幅方向とがそれぞれ別部材として形成されたものであってもよい。
なお、図2の例では、撮像ユニット3が遮光カバー30と筐体40との間に形成された凹部である収容部50に収容されているが、撮像ユニット3は、例えば、筐体40に隣接する形で筐体40の外部に設置されてもよい。
次に、照明装置1の機能的構成について説明する。図3は、実施形態にかかる照明装置の構成の一例を模式的に示すブロック図である。
図3に示すように、照明装置1は、接続部6、本体部4、光源2、撮像ユニット3を備える。接続部6は、照明装置1を動作させる各種ケーブルの接続用の端子が配置された端子台である。
本体部4は、制御ユニット7、接続端子16、記憶部17を有する。制御ユニット7は、電源部13a、制御部13b、変換部13c、通信部13dを有する。
制御ユニット7の一例である電源部13aは、接続部6を介して交流電源21から供給された交流電力を直流電力に変換して出力する電源回路を有する。電源回路は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の集積回路を採用できる。また、交流電源21は、例えば商用電源である。
記憶部17は、カメラ33によって撮像された撮像データを記憶する。ここで、図4に実施形態にかかる記憶部17の一例を示す。図4の例では、記憶部17は、「ユーザID」、「日付」、「撮像データ」といった項目を有する。
「ユーザID」は、ユーザまたはユーザの端末装置Tを識別する識別情報を示す。「日付」は、カメラ33によって撮像が行われた日付を示す。「撮像データ」は、カメラ33による撮像で得られた撮像データを示す。「撮像データ」は、動画像または静止画像のデータである。また、記憶部17は、制御ユニット7内に設けられてもよい。
電源部13aは、光源2の点灯制御を行う。例えば、電源部13aは、直流電流を所定の電圧(例えば、50V)で光源2へ給電し、発光素子15の点灯を制御する。具体的には、電源部13aは、制御部13bから出力された制御信号に従って、発光素子15の点灯、消灯、照度の変更、色の変更等を行う。さらに、電源部13aは、直流電流を所定の電圧(例えば、5V)に変換し、撮像ユニット3へ給電する。
また、制御ユニット7の一例である制御部13bは、光源2の点灯制御および光源2を点灯制御することで光源からの光通信が可能となる光通信制御を行う。例えば、制御部13bは、カメラ33によって撮像された撮像データが光通信(例えば、LiFiによる光通信)によって光源2から外部(例えば、端末装置T)へ送信されるように制御する。光源2はLiFiで撮像データを送信可能であるため、例えば、制御部13bは、光源2に対して、LiFiにより撮像データを端末装置Tに送信するよう制御する。より詳細には、例えば、制御部13bは、記憶部に34に記憶された撮像データを変換部13cにより光通信信号に変換させる。そして、制御部13bは、この光通信信号を光源2に送信することにより、光源2に対して、LiFiにより撮像データを送信するよう制御する。なお、制御部13bは、撮像データを端末装置Tに送信する際には、撮像ユニット3にアクセスすることで撮像ユニット3から送信された撮像データを取得する。そして、制御部13bは、取得した撮像データを記憶部17に格納する。そして、制御部13bは、取得した撮像データが端末装置Tに送信されるよう制御する。
また、通信部13dは、無線通信を行う。例えば、通信部13は、WiFiによる無線通信を行う。このため、制御部13bは、カメラ33によって撮像された撮像データが無線通信(例えば、WiFiによる無線通信)によって通信部13dから外部(例えば、端末装置T)へ送信されるように制御してもよい。例えば、制御部13bは、通信部13dに対して、WiFiにより撮像データを端末装置Tに送信するよう制御する。
また、制御部13bは、端末装置Tからのアクセスとして、例えば、端末装置Tから撮像データの配信要求を受信した場合に、かかる端末装置Tに撮像データが送信されるよう制御する。このようなことから、端末装置Tには、例えば、照明装置1へのアクセスを可能にする所定のアプリケーション(例えば、監視アプリ)が予めインストールされる。これにより、制御部13bは、アクセス元の端末装置Tがどのユーザに対応する端末装置であるかを識別可能になるため、記憶部17または記憶部34に記憶される撮像データのうち、アクセス元の端末装置Tを所有するユーザに対応する撮像データがアクセス元の端末装置Tに送信されるよう制御する。ユーザに対応する撮像データとは、図4の例のように、ユーザIDで識別される撮像データを示す。例えば、アクセス元の端末装置Tを所有するユーザがユーザU1である場合、ユーザU1に対応する撮像データは、記憶部34に記憶される撮像データのうち、ユーザID「U1」が対応付けられる撮像データである。
なお、制御部13bは、カメラ33によりユーザが検出された場合に、このユーザの端末装置Tにこのユーザに対応する撮像データが送信されるよう制御してもよい。例えば、制御部13bは、カメラ33によりユーザが検出された場合において、以下のようにこのユーザの本人性が認証された場合には、このユーザに対応する撮像データを送信する。
例えば、制御部13bは、ユーザの本人性を認証する認証処理を行い、本人性を認証できた場合にのみ、かかるユーザに対応する撮像データが端末装置Tに送信されるよう制御してもよい。例えば、制御部13bは、所定の公知技術を用いて認証処理を行うことができる。一例を示すと、制御部13bは、アクセス元の端末装置Tを所有するユーザの顔画像であって、カメラ33によるリアルタイムの撮像によって得られた現在の顔画像に基づいて顔認証を行うことができる。また、制御部13bは、例えば、上記顔認証処理と、WiFi通信による端末装置Tの認証処理とを組み合わせることにより精度の高い認証処理を行ってもよい。このような認証処理を行うことにより、実施形態にかかる照明装置1は、アクセスしてきたユーザが確かに本人であるとの確証が得られた場合にのみ、そのユーザに対応する撮像データをそのユーザの端末装置Tに送信することができるため、セキュアなデータ通信を実現することができる。
なお、制御部13bは、アクセス元の端末装置Tを識別する識別情報(端末ID)を用いたマッチングによる認証処理を行ってもよい。また、制御部13bは、端末装置Tからのアクセスに応じて、パスコードの入力を求め、入力されたパスコードを用いた認証処理を行ってもよい。
また、かかる例では、制御部13bが認証処理を行う例を示したが、認証処理は制御部13b以外の処理部によって行われてもよい。例えば、照明装置1は、認証処理を行う認証部をさらに具備してもよい。
また、制御部13bは、撮像データに含まれる撮像対象の状態に応じて、撮像データが端末装置Tに送信されるよう制御してもよい。例えば、制御部13bは、撮像データを解析することで撮像データに含まれる人物を判断する。そして、制御部13bは、撮像データから人物が映っている部分のデータを抽出し、抽出したデータを端末装置Tに送信する。例えば、ユーザが自身の自転車の盗難対策のために、自身の自転車の状況をチェックしたい場合、自身の自転車に人物が近づいたときの撮像データを欲する。このため、撮像データのうち、人物が映っている部分のデータのみが送信されると、ユーザは、手作業で人物が映っている部分を探す必要がなくなるため便利である。このようなことから、実施形態にかかる照明装置1は、ユーザにとって利便性の高いデータ通信を実現することができる。
また、制御部13bは、カメラ33による現在の撮像によって得られた撮像データがリアルタイムで端末装置Tに送信されるよう制御してもよい。これにより、例えば、照明装置1の管理者は、カメラ33の現在の撮像領域(撮像範囲)がどのようになっているかを把握することができるようになるため、例えば、照明装置1を設置時に、カメラ33の撮像領域を確認するとともに、カメラ33の撮像領域の一部を撮像しない領域に設定することができるようになる。また、例えば、照明装置1の管理者は、端末装置Tを用いて撮像データを確認しながら撮像領域を容易に設定することができるようになる。
また、制御部13bは、ユーザに対応する撮像データであって、過去の任意の時点での撮像データをユーザが自由に閲覧できるよう制御し、制御した撮像データを送信させてもよい。例えば、制御部13bは、過去の各撮像データの見出しを時系列順に端末装置Tに一覧表示させ、ユーザに選択された見出しに対応する撮像データをダウンロードできるよう端末装置Tに送信させる。
また、制御部13bは、撮像データがダウンロードされた段階でダウンロードされた撮像データのうち、任意の時間位置の撮像データをユーザが選択できるよう、かかる撮像データを制御して送信させてもよい。また、制御部13bは、所定の撮像データに対してフラグを付与しておくことで、フラグが付与された撮像データが選択された場合に、この撮像データをダウンロード対象としてもよい。また、照明装置1が自転車の盗難対策のための監視の用途で使用される場合を想定すると、制御部13bは、公共の駐輪場にて料金を支払って自転車を駐輪させているユーザを認証できた場合にのみ、このユーザに撮像データを送信してもよい。
なお、制御ユニット7は、状況に応じて、通信方式としてWiFiまたはLiFiのいずれを使用するかを決定することができる。例えば、制御ユニット7は、周囲環境が明るい昼間の時間帯ではWiFiを利用して撮像データを送信させることを決定し、光源2の点灯が必要となる夜間の時間帯ではLiFiを利用して撮像データを送信させることを決定してもよい。
また、制御ユニット7は、カメラ3が送信先の端末装置Tを撮影できない等により、送信先の端末装置Tが壁等の障害物で遮られていると推測される場合には、WiFiを利用して撮像データを送信させることを決定する。一方、制御ユニット7は、カメラ3が送信先の端末装置Tを撮影できることにより、送信先の端末装置Tが壁等の障害物で遮られていないと推測される場合には、LiFiを利用して撮像データを送信させることを決定する。また、制御ユニット7は、光源2の点灯が必要のない昼間の時間帯ではWiFiを利用して撮像データを送信させることを決定し、光源2の点灯が必要となる夜間の時間帯ではLiFiを利用して撮像データを送信させることを決定してもよい。
また、制御ユニット7は、送信先の端末装置Tを有するユーザの周辺が混雑している場合には、WiFiを利用して特定のユーザのみに撮像データを送信させることを決定し、混雑していない場合には、LiFiを利用して撮像データを送信させることを決定してもよい。
そして、制御部13bは、制御ユニット7によりWiFi利用でのデータ通信に切り替えられた場合にはWiFiで撮像データを送信し、制御ユニット7によりLiFi利用でのデータ通信に切り替えられた場合には、光源2に対してLiFiで撮像データを送信するよう制御する。
接続端子16は、撮像ユニット3を本体部4に接続するための外部機器接続用のコネクタである。接続端子16は、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子、IEEE(The Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394端子、またはLightning(登録商標)端子である。また、接続端子16は、例えば、DC入力端子またはAC入力端子といった通信機能を持たない給電用の端子であってもよい。
光源2は、複数の発光素子15を有する。発光素子15は、シャーシ上の配線パターンにそれぞれ接続されており、電源部13aから直流出力が供給され、制御ユニットの一例である電源部13aにより点灯制御される。発光素子15は、例えばセラミックスで形成された本体に配設されたLEDチップと、このLEDチップを封止するエポキシ系樹脂やシリコーン樹脂等のモールド用の透光性樹脂とを含む。
LEDチップは、例えば、青色光を発する青色のLEDチップである。透光性樹脂には、蛍光体が混入されており、白色光を出射できるようにするために、青色の光とは補色の関係にある黄色系の光を放射する黄色蛍光体が使用されている。なお、LEDチップは、例えば赤色光や緑色光、あるいは白色光を発するものであってもよい。また、透光性樹脂は、乳白色を有し、光を拡散させる拡散部材であってもよい。
また、LEDは、LEDチップを直接光源2が有するシャーシまたは基板に実装するようにしてもよく、また、砲弾型のLEDを実装するようにしてもよく、実装方式や形式は、特に限定されるものではない。
撮像ユニット3は、接続端子31、撮像制御部32、カメラ33、記憶部34を有する。接続端子31は、接続端子16に接続されるコネクタである。接続端子31は、例えばUSB端子など、接続端子16の種別に対応したコネクタが採用される。接続端子31が接続端子16に接続されることにより、照明装置1から撮像ユニット3への給電が行われ、撮像ユニット3は使用可能となる。
記憶部34は、カメラ33によって撮像された撮像データを記憶する。記憶部34の内部構成は、記憶部14と同様であってよく、例えば、図4に示す通りである。
撮像制御部32は、カメラ33による撮像を制御する。また、撮像制御部32は、カメラ33による撮像によって撮像データを記憶部34に記憶させる(カメラ33が、撮像データを直接記憶部34に記憶させてもよい)。また、撮像制御部32は、制御ユニット7から電源が供給され、かつ、少なくとも制御ユニット7により光源2が点灯されている場合に、光源2により照射された範囲を撮像するようカメラ33を制御し、また、制御ユニット7に撮像データを送信する。例えば、撮像制御部32は、制御部13bからのアクセス(要求)を受信すると、要求に対応する撮像データを記憶部34から抽出する。そして、撮像制御部32は、抽出した撮像データを制御ユニット7に送信する。
カメラ33は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)など、電子的に画像を取得する撮像素子を備える。また、カメラ33は、制御ユニット7(電源部13a)から電源が供給され、かつ、制御ユニット7により光源2が点灯されている場合に、光源2により照射される範囲を撮像する。言い換えれば、撮像制御部32は、制御ユニット7(電源部13a)から電源が供給され、かつ、制御ユニット7により光源2が点灯されている場合にカメラ33を制御することで、カメラ33に撮像を行わせる。これにより、実施形態にかかる照明装置1は、明るさで鮮明な撮像データをユーザに提供することができる。
このように、本実施形態では、撮像ユニット3側が撮像データを記憶する記憶部34を有しており、撮像ユニット3が撮像から記録化(記憶化)までを行う。そして、撮像ユニット3は、撮像データを読み出す必要がある場合(例えば、制御ユニット7がアクセスしてきた場合)にだけ、適宜、記憶部34から撮像データを抽出し制御ユニット7に送信する。すなわち、本実施形態では、撮像機能(撮像ユニット3)と点灯機能(制御ユニット7)との機能が独立している。このような構成を採用することにより、例えば、各機能が影響し合わない(干渉し合わない)ため、不具合が生じにくい照明装置1とすることができる。
また、本実施形態では、仮に、撮像ユニット3が故障したとしても、点灯機能(制御ユニット7)には影響を与えず撮像ユニット3を交換および修理することができる。言い換えれば、本実施形態では、撮像ユニット3が故障したとしても、点灯機能(制御ユニット7)には影響を与えないようにすることができるため、照明装置としての機能は継続発揮させることができる。
また、本実施形態では、撮像ユニット3および制御ユニット7との間で電源が共有(共用)されてるため、例えば、撮像時や撮像データが記憶部34から抽出される際にも電源を撮像ユニット3に対して供給することができる。このようなことから、実施形態にかかる照明装置1は、制御ユニット7側に撮像データが記憶される記憶部を設定する必要がないため、簡単な構成、システムで照明制御、撮像記録化、記録の読み出しを行うことができるようになる。また、本実施形態では、照明機能側には記憶部17が設けられることで、撮像ユニット3の故障等により記憶部34内の撮像データが消去されてしまった場合におけるバックアップとしての役割を持たせることができる。
なお、図3に示すように、ここまでの例では、照明装置1が、点灯機能側に記憶部17、撮像機能側に記憶部34といったように、双方の機能に対応する各記憶部を有する例を示した。しかしながら、照明装置1は、記憶部17だけを有してもよい。かかる場合、例えば、撮像制御部32は、カメラ33によって撮像データが得られる度にこの撮像データを制御ユニット7に送信する。また、照明装置1は、記憶部34だけを有してもよい。かかる場合、例えば、撮像制御部32は、制御部13bからアクセス(要求)を受信する度に、要求に対応する撮像データを記憶部34から抽出し制御ユニット7に送信する。また、制御部13bは、撮像制御部32から取得した撮像データの利用が完了すると(例えば、ユーザへの送信が完了すると)、この撮像データを削除してよい。
また、撮像制御部32は、光源2により照射される照射範囲を撮像するようカメラ33を制御する。例えば、撮像制御部32は、照射範囲よりカメラ33の撮像範囲が広い場合には、照射範囲を撮像するようカメラ33を制御する。また、例えば、撮像制御部32は、照射範囲よりカメラ33の撮像範囲が狭い場合には、照射範囲を撮像するようカメラ33を制御する。また、例えば、撮像制御部32は、照射範囲およびカメラ33の撮像範囲の少なくとも一部が重複している場合には、照射範囲を撮像するようカメラ33を制御する。
なお、照明装置1は、第1~第3のモードを有する。このため、制御ユニット7、より具体的には、制御部13bは、現在設定されているモードで動作することができる。第1のモードは、「通常点灯モード」と言い換えることができ、例えば、制御部13bは、照明装置1が第1のモードで動作するよう制御されている場合には、電源部13aを制御することにより、第1のモードに対応する第1の点灯態様で光源2を点灯させるとともに、カメラ33による撮像を実行させないことを設定することができる。例えば、制御部13bは、照明装置1が第1のモードで動作するよう制御されている場合には、照度100%の光(第1の点灯態様の一例)で光源2を点灯させる。また、撮像制御部32は、照明装置1が第1のモードで動作するよう制御されている場合には、制御部13bからの指示を受けて、カメラ33に対して撮像を行わないよう制御する。
また、第2のモードは、「撮影モード」と言い換えることができ、例えば、制御部13bは、照明装置1が第2のモードで動作するよう制御されている場合には、電源部13aを制御することにより、第1の点灯態様とは異なる点灯態様である第2の点灯態様で光源2を点灯させるとともに、カメラ33による撮像を実行させる。例えば、制御部13bは、照明装置1が第2のモードで動作するよう制御されている場合には、カメラ33が撮影できる必要最低限の照度があればよく、照度照度50%の光(第2の点灯態様の一例)で光源2を点灯させる。これにより、実施形態にかかる照明装置1は、光源2の点灯態様の変化により、撮像中であることをユーザに容易に認識させることができる。
また、例えば、制御部13bは、照明装置1が第2のモードで動作するよう制御されている場合には、カメラ33による撮像が可能となる程度の照度を示す第2の点灯態様であって、撮像による記録化を主目的とする第2の点灯態様で光源2を点灯させるとともに、カメラ33による撮像を実行させる。
また、第3のモードは、「通信モード」と言い換えることができ、例えば、制御部13bは、照明装置1が第3のモードで動作するよう制御されている場合には、カメラ33によって撮影された撮像データが端末装置Tへ送信されている間、第1の点灯態様および第2の点灯態様とは異なる点灯態様である第3の点灯態様で光源2を点灯させる。例えば、制御部13bは、照明装置1が第3のモードで動作するよう制御されている場合には、電源部13aに対して、光源2を制御させることにより発光素子15を点滅(第3の点灯態様の一例)させる。これにより、実施形態にかかる照明装置1は、ユーザに対してデータ通信中であることを容易に認識させることができるため、データ通信中に周囲に人がいないか確認するなどして、データ通信中のセキュリティを向上させることができる。
なお、上記例では、第1の点灯態様が照度100%での点灯、第2の点灯態様が照度50%での点灯、第3の点灯態様が点滅である例を示したが、第1の点灯態様、第2の点灯態様および第3の点灯態様それぞれが互いに異なる点灯態様であれば、電源部13aは、各モードにおいてどのような点灯態様で光源2を点灯させるかは限定されない。
ここで、撮像ユニット3には、光源2に電源が供給されないため光源2を点灯させることができない場合には、カメラ33に対して撮像を行わないよう制御する非撮影モードも存在する。光源2に電源が供給されないため光源2を点灯させることができない状況下で撮影が行われたとしても、カメラ33は、鮮明な撮像データを得ることはできない。したがって、撮像制御部32は、撮像ユニット3が非撮影モードである場合には、カメラ33に対して撮像を行わないよう制御する。
なお、上記のようなモード設定は、例えば、ユーザが端末装置Tを操作することにより行われてもよい。かかる場合、端末装置Tは、ユーザ操作に応じて、照明装置1に対して、モード設定を指示する。また、上記のような複数のモードは、任意の組み合わせで共存させて設定されてもよい。
また、カメラ33(撮像制御部32でもよい)は、所定のエリア内での人物の状況が所定の条件を満たす場合に、撮像データを記憶部34に記憶する。例えば、カメラ33は、所定のエリア内での人物の状況が所定の条件を満たす場合に、この人物を撮像し、撮像データを記憶部34に記憶する。例えば、カメラ33は、所定の条件を満たす場合として、所定のエリア内に居る人物の数が所定数より多い場合には、人物を撮像する。この点言い換えると、撮像制御部32は、所定のエリア内での人物の状況が所定の条件を満たす場合に、この人物を撮像するようカメラ33を制御する。例えば、撮像制御部32は、所定の条件を満たす場合として、所定のエリア内に居る人物の数が所定数より多い場合には、人物を撮像するようカメラ33を制御する。例えば、照明装置1が自転車の盗難対策のための監視の用途で使用される場合、所定のエリアは、照明装置1が設置される駐輪場内となる。また、例えば、照明装置1が店舗における万引き対策のための監視の用途で使用される場合、所定のエリアは、照明装置1が設置される店舗内となる。
例えば、所定のエリア内に居る人物の数が所定数より多い場合、すなわち所定のエリア内が混雑している場合には、対象物が盗難されるリスクが高まる。実施形態にかかる照明装置1は、このような状況下で撮影を行わすことができるため、省エネかつ高度な防犯対策を実現することができる。
なお、カメラ33は、所定の条件を満たす場合として、不審な動きをしている人物を検知すると、この人物を撮像し、撮像データを記憶部34に記憶してもよい。これにより、実施形態にかかる照明装置1は、万引き防止に貢献することができる。
[変形例]
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更および応用が可能である。
例えば、上記した実施形態では、照明装置1は、例えば、制御ユニット7が筐体40に収容された構成である例を示した。ここで、例えば、制御ユニット7は、筐体40のうち、光源2を収容する領域の長尺方向の略中心位置よりも、筐体40に設置される撮像ユニット3寄りの位置に収容されてよい。この点について、図5を用いて説明する。図5は、実施形態にかかる照明装置の設置態様の一例を模式的に示す図である。
ここで、図2は、撮像ユニットおよび収容部の一例を示す分解斜視図であったが、図5では、筐体40に対して制御ユニット7および撮像ユニット3が収容された態様を真上から見た図である。図5に示すように、筐体40内に撮像ユニット3が収容される場合、制御ユニット7は、筐体40の右端の内面41、および、遮光カバー30をはめ込むことで出来る左端の内面41とを結ぶ領域の長尺方向の略中心位置よりも、撮像ユニット3(遮光カバー30)寄りの位置に収容される。
また、図5に示すように、照明装置1と撮像ユニット3とは、通常の電気配線L1およびデータ通信用の通信配線L2で結ばれる。図5の例では、電気配線L1および通信配線L2の配線数はそれぞれ1つであるが、この数は限定されない。また、通信配線L2は、シールドされる。照明装置1の本体部4は、通信配線L2を介して、撮像ユニット3から撮像データを受信するが、通信配線L2がシールドされていない場合、外部の電磁波等のノイズの影響で安定して撮像データを受信することができない場合がある。一方、通信配線L2がシールドされていれば、本体部4は、安定して撮像データを受信できるようになる。
また、図5の例では、筐体40の左端の内面41により、WiFiが搭載された制御ユニット7と撮像ユニット3との間が物理的に仕切られている。これにより、例えば、通信配線L2がWiFiからノイズの影響を受けることを軽減することができるため、撮像データの送受信を安定させることができる。図3において、接続端子16と撮像ユニット3とを結ぶ2つの配信のうち、いずれか一方は電気配線L1であり、他方は通信配線L2である。
なお、撮像ユニット3が、筐体40に隣接する形で筐体40の外部に設置される場合には、照明装置1(制御ユニット7)は、筐体40の右端の内面41、および、筐体40の左端の内面41とを結ぶ長尺方向の略中心位置よりも、撮像ユニット3寄りの位置に収容される。
このように実施形態にかかる照明装置1を筐体40に収容させることで、電気配線L1および通信配線L2の長さを短くすることができるようになるため、電気配線L1および通信配線L2を手作業で配線する場合の引き回しを容易にすることができる。
さて、これまで実施形態にかかる照明装置1について説明してきた、以下では、従来技術と比較して実施形態にかかる照明装置1が有利な点について説明する。例えば、上述したように、保守作業モードを検出し、かつ、エレベーターの乗りかごの扉の閉状態を検出した場合に、監視カメラが撮影した映像を録画する記録装置内の映像データを端末装置に送信するシステムに関する従来技術がある。この従来技術では、カメラの動作自体はシステムから独立しており、また、データ通信を行うためには複雑なシステム構成が必要とされる。このため、従来技術では、カメラによる撮像に必要な電源と照度を容易にカメラに供給することができるとは限らない。
また、この従来技術は、エレベーター内という特殊な閉鎖空間に限定されたシステムであり、オフィスなどの解放された空間での課題(カメラへの電源の供給方法や撮像するタイミング)は考慮されていない。一方で、実施形態にかかる照明装置1は、光源2の点灯状況が変わる状況であってもカメラ33への電源確保と照度確保の両方を満たす状態で撮像することができる。また、実施形態にかかる照明装置1は、光源2とカメラ33の電源が共有化されているため、カメラ機能と照明機能との一体化を容易に実現することができるとともに、電源確保と照度確保の両方を満たす状態で撮像することができる。
また、実施形態に係る照明装置1は、データ通信時に光源2の点灯態様を変化させることで外部から判別しやすいため、従来技術のように特殊な閉鎖空間でなくともデータ通信時のセキュリティを確保することができる。