リーン車両は、機動性及び利便性が高いため、様々なシーンで利用される。様々な利用シーンが考慮されたリーン車両特有な分析が求められている。
リーン車両の様々な利用シーンを考慮して分析するために、走行環境など色々な状況に関するデータを入手しようとすると、情報処理装置で処理するデータ量が膨大になり、前記装置のハードウェアの負荷が高くなる。このため、情報処理装置で必要とするハードウェアリソースが増えるため、ハードウェアリソースの設計に制約が生じる。したがって、情報処理装置のハードウェアリソースの設計自由度が低下する。
本発明は、ハードウェアリソースの設計自由度を高めつつ、リーン車両の走行データに基づくリーン車両特有の分析データを出力可能なリーン車両走行データ分析方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、リーン車両の走行データを分析する中で、リーン車両の走行データとリーンしない車両の走行データとが大きく異なることに気がついた。リーン車両とは、右旋回時に右に傾斜し且つ左旋回時に左に傾斜する車両である。
リーン車両は、リーンしない車両よりも車体の大きさが小さい。すなわち、リーン車両は、リーンしない車両よりも車体の前後方向及び/又は左右方向の大きさが小さい。また、リーン車両のステアリングの回転操作量は、360度より小さいため、リーン車両は、リーンしない車両に比べて、ステアリングの回転操作量が少ない。さらに、リーン車両は、リーンしない車両とは異なり、運転者がアクティブに操作できるライダーアクティブな車両である。よって、リーン車両の運転は、リーンしない車両の運転と異なる。このようにリーンしない車両とは運転が異なるリーン車両の走行データは、リーンしない車両、すなわち、例えば、4輪車の走行データとは大きく異なる。
本発明者らは、リーン車両の走行状況についてさらに詳細に検討したところ、リーンしない車両に比べて、リーン車両は運転者の意思による走行の自由度が非常に高いことに気がついた。
このため、運転者がリーン車両を運転している際には、運転者がリーンしない車両を運転している場合よりも、運転者の判断回数及び判断の選択肢が多い傾向にある。
また、運転者は、リーン車両を運転している際には、リーンしない車両を運転している場合に比べて、外部からのストレスにより晒されやすい。さらに、リーン車両を運転している運転者に加わる外部からのストレスは、非常に多様である。
そのため、リーン車両の走行データは、リーン車両を操作する運転者の違い、リーン車両の違い、走行環境の違いなどにより、リーンしない車両の走行データに比べてバリエーションが多いことが分かった。
また、リーン車両は、リーンしない車両より軽量である。このため、リーン車両は、リーンしない車両より機動性及び利便性が高い。リーン車両の利用目的は多様であり、利用頻度が多くなる傾向がある。このため、リーン車両は、様々なシーンで利用される。
さらに、本発明者らは、リーン車両の様々な利用シーンを詳細に検討する中で、以下の点に気がついた。リーン車両の重量及び重心位置は、リアシートに同乗者を乗せた状態及び荷物載置部に荷物が搭載された状態の少なくとも一方の状態(以下、単に、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態という。)と、前記リアシートに同乗者を乗せておらず且つ前記荷物載置部に荷物が搭載されていない状態(以下、単に、同乗者及び荷物のいずれも乗せていない状態という。)とでは、大きく異なる。そのため、リーン車両の挙動も異なる。例えば、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態と、同乗者及び荷物のいずれも乗せていない状態とでは、例えば、コーナーリング及びブレーキ動作などのリーン車両の挙動が異なる。しかも、リーン車両は、リーンしない車両に比べて、車両の重量に対する同乗者又は荷物の重量の比率が高い。
以上の点から、本発明者らは、リーン車両に同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態と、リーン車両に同乗者及び荷物のいずれも乗せていない状態とでは、リーン車両の走行データが異なることに気がついた。
さらに、本発明者らは、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両の走行データを分析する中で、以下の点に気がついた。
同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両の走行データを用いることにより、本発明者らは、リーン車両を運転者が一人で乗っている際の運転する運転者の運転技量(skill)だけでなく、例えば、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両を運転する運転者の技量及び運転者の運転技能(ability)、及び、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両の挙動の傾向など、今まで出力が困難であったリーン車両特有の分析データを出力できることが分かった。
このように、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両特有の分析データを出力することにより、運転者などは、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両に好ましい運転者の運転技量だけでなく運転者の運転技能を把握することができる。すなわち、業務用途でリーン車両を操作する運転者により好ましい分析データを提供することができる。
詳しくは、リーン車両の運転者と同乗者とでは、リーン車両から受ける入力に対する感じ方が異なる。このため、顧客を運ぶ業務車両としてリーン車両を使用する場合、リーン車両を運転する運転者は、一人でリーン車両に乗る場合の運転技量とは異なる運転技能が要求される。本発明者らは、上述の分析を行うことにより、このような業務用途でリーン車両を運転する運転者に対し、より好ましい運転技量及び運転技能などの分析データを提供できることに気がついた。
しかも、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両の走行データを分析するため、処理するデータを限定することができる。これにより、システムのハードウェアリソースに対する負荷を低減して、ハードウェアリソースの設計自由度を高めことができることが分かった。
ところで、上述のように、顧客を運ぶ業務車両としてリーン車両を使用する場合、前記顧客の乗車に対する評価データを収集することが考えられる。
本発明者らは、リーン車両の走行データと顧客の評価データとの関係を詳細に検討したところ、前記顧客の評価データは、リーン車両の走行に対して顧客が感じる快適性に関係することが分かった。このことから、顧客が快適と感じるリーン車両の走行に必要な運転技量及び/又は運転技能に関するデータを出力できれば、運転者は、そのデータを参照して、顧客が望むリーン車両の運転を行うことができると考えられる。
そこで、本発明者らは、同乗者が快適と感じる運転を運転者が行えるように、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両走行データを用いて、リーン車両走行データを分析する手法を思いついた。
以上より、本発明者らは、ハードウェアリソースの設計自由度を高めつつ、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両の走行データに基づくリーン車両特有の分析データを取得できるリーン車両走行データ分析方法を創出した。
本発明の一実施形態に係るリーン車両走行データ分析方法は、右旋回時に右に傾斜し且つ左旋回時に左に傾斜して走行するリーン車両の走行基準データであるリーン車両走行基準データを取得するリーン車両走行基準データ取得工程と、分析対象リーン車両の走行データである分析用リーン車両走行データを取得する分析用リーン車両走行データ取得工程と、前記取得したリーン車両走行基準データに基づいて、前記取得した分析用リーン車両走行データを分析することにより、前記分析対象リーン車両の運転者である分析対象者及び前記分析対象リーン車両の少なくとも一方の分析データを取得する分析データ取得工程と、前記取得した分析データを用いて、出力用の出力分析データを生成する出力分析データ生成工程と、出力データを出力する出力工程と、を有する。前記リーン車両走行基準データは、前記リーン車両のリアシートに同乗者を乗せておらず且つ荷物載置部に荷物が搭載されていない状態のリーン車両のリーン車両走行データよりも、前記リアシートに同乗者を乗せた状態及び前記荷物載置部に荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両のリーン車両走行データを多く含む基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成される。前記分析用リーン車両走行データは、前記同乗者及び前記荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両走行データを含む。リーン車両走行データ分析方法は、前記分析対象リーン車両の前記分析用リーン車両走行データを分析する。
本実施形態は、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両走行データを含むリーン車両走行データに基づいて生成されたリーン車両走行基準を用いて、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両走行データを含むリーン車両走行データを分析する。同乗者及び荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態のリーン車両走行データを分析する場合と、同乗者及び荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態のリーン車両走行データと同乗者及び荷物のいずれも搭載されていない状態のリーン車両走行データとを区別せず全てのリーン車両の走行データを分析する場合とを比較すると、同乗者及び荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態のリーン車両の走行データを区別したデータの方がデータ量は少なくなる。すなわち、本実施形態は、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両の走行状態という偏在したデータを用いることになる。このため、本実施形態は、処理するデータの数を限定することができる。これにより、本実施形態は、リーン車両走行データを分析する装置のハードウェアリソースに対する負荷を低減して、ハードウェアリソースの設計自由度を高められる。
本実施形態は、同乗者及び荷物のいずれも搭載されていない状態のリーン車両走行データよりも、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両走行データを多く含むリーン車両走行データに基づいて生成されたリーン車両走行基準を用いて、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両走行データを含むリーン車両走行データを分析する。このように、本実施形態は、リーン車両の重量及び重心位置が同じような状態のリーン車両走行データにより分析を行うことができる。特に、リーン車両は、リーン車両の重量及重心位置が異なるとリーン車両の挙動も異なる。リーン車両の重量及び重心位置が同じような状態のリーン車両走行データにより分析を行うことで、得られる分析データは、リーン車両の重量及び重心位置が同じような状態、すなわち、分析データは、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両の状態に対応している。これにより、本実施形態は、リーン車両を運転する運転技量だけではなく、例えば、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両を運転する運転者技量及び運転技能の分析データを出力できる。更に、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両の挙動の傾向など、今まで出力が困難であったリーン車両特有の分析データを出力できる。
これにより、運転者は、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両に適した運転技量及び運転技能を把握することができる。例えば、運転者は、リアシートに乗る同乗者が快適性を感じる運転を行うための分析データを得ることができる。また、例えば、運転者は、荷物載置部に荷物を乗せている場合には、乗せている荷物に振動やリーン車両の傾斜による影響を極力避けた運転を行うための分析データを得ることができる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、運転者及びリーン車両の少なくとも一方を区分するための区分関連データを含み、且つ区分が異なる複数のリーン車両のリーン車両走行データを含み、前記分析用のリーン車両走行データは、分析対象者及び分析対象リーン車両の少なくとも一方を区分するための分析用区分関連データを含み、前記分析データ取得工程では、前記基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成された前記リーン車両走行基準データに基づいて、前記分析用リーン車両走行データを分析することにより、前記分析用区分関連データを用いて区分された前記分析対象者及び前記分析対象リーン車両の少なくとも一方の分析データを取得する。
上記のように、リーン車両走行データは、運転者及び車両の少なくとも一方を区分するための区分関連データを含むように構成されることで、リーン車両走行データを分析する装置は、リーン車両走行基準データに基づいて、分析用リーン車両走行データを分析し、前記区分関連データを用いて区分された運転者及び車両の少なくとも一方の分析データを得ることができる。このように、前記区分関連データによって運転者及び車両の少なくとも一方を区分することにより、前記分析データを取得する際に、運転者及び車両の少なくとも一方の区分に対応するデータを処理することができる。これにより、リーン車両走行データを分析する装置で処理するデータ量を限定することができる。また、前記区分関連データによって運転者及び車両の少なくとも一方を区分することにより、その区分に対応した分析データが得られる。これにより、例えば、車種に対応した分析データ、運転者の性別、年齢層に対応した分析データなどが容易に得られる。
よって、様々な利用シーンが考慮されたリーン車両を運転する運転技量など、今まで出力が困難であったリーン車両特有の分析データを出力することができる。
したがって、上記構成によれば、リーン車両走行データを分析する装置のハードウェアリソースに対する負荷をさらに低減して前記装置のハードウェアリソースの設計自由度を高めつつ、リーン車両の走行データに基づくリーン車両特有の分析データを出力可能なリーン車両走行データ分析方法を提供できる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両への操作入力に関連する基準生成用リーン車両運転入力データ、前記リーン車両の挙動に関連する基準生成用リーン車両挙動データ及び前記リーン車両の位置に関連する基準生成用リーン車両位置データのうちの少なくとも一つを含み、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両への操作入力に関連する分析用リーン車両運転入力データ、前記分析対象リーン車両の挙動に関連する分析用リーン車両挙動データ及び前記分析対象リーン車両の位置に関連する分析用リーン車両位置データのうちの少なくとも一つを含む。
これにより、分析用リーン車両走行データを分析する際に用いられるリーン車両走行データは、前記同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態における運転者のリーン車両の運転技量及び運転技能をより反映するデータを含む。
すなわち、リーン車両運転入力データは、運転者による操作入力に関連するデータであるため、運転者の判断の結果をより反映している。リーン車両では、運転者の操作の種類が多く、運転時に運転者の選択の自由度も高いため、操作のバリエーションが多い。リーン車両挙動データ及びリーン車両位置データには、運転の入力の結果が強く反映される。この構成により、リーン車両走行データには、運転者が判断した後のリーン車両に対する運転の変化がより強く反映されている。分析対象リーン車両の走行位置に関する分析用リーン車両位置データは、例えば、分析対象者の操作入力に反映され、分析対象者が運転する分析対象リーン車両の分析用リーン車両挙動から、分析対象者の運転技量を検出するために利用される。
この構成により、リーン車両走行基準データに基づいて、分析用リーン車両走行データをより精度良く分析することができる。また、データの種類を特定した分析用リーン車両走行データを用いることで、リーン車両走行データを分析する装置で処理するデータの種類を低減でき、前記装置のハードウェアの負荷は、より低減することができる。また、前記装置で必要とするハードウェアリソースを低減できるため、前記装置のハードウェアリソースの設計の自由度をより高めることできる。
したがって、リーン車両走行データを分析する装置のハードウェアリソースの設計自由度をより高めつつ、リーン車両の走行データに基づくリーン車両特有の分析データを出力可能なリーン車両走行データ分析方法を実現できる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両が走行する走行環境に関連する基準生成用リーン車両走行環境データを含み、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両が走行する走行環境に関連する分析用リーン車両走行環境データを含む。
リーン車両走行環境データは、例えば、マップデータを含む。このマップデータは、例えば、道路状況に関する情報、信号、設備などの道路交通環境に関する情報、道路の走行に関する規制情報などと関連付けられていてもよい。リーン車両走行環境データは、前記リーン車両運転入力データ、前記リーン車両挙動データ及び前記リーン車両位置データとともに、リーン車両走行データの分析に用いることができる。
この構成により、リーン車両走行基準データを用いて、分析対象者によって運転される分析対象リーン車両が走行した際に得られる分析用リーン車両走行データをより精度良く分析することができる。また、データの種類を特定したリーン車両走行データを用いることで、リーン車両走行データを分析する装置で処理するデータの種類を低減でき、前記装置のハードウェアの負荷をより低減できる。また、前記装置で必要とするハードウェアリソースを低減できるため、前記装置のハードウェアリソースの設計の自由度をより高めることができる。
したがって、ハードウェアリソースの設計自由度をより高めつつ、リーン車両の走行データに基づくリーン車両特有の分析データを出力可能なリーン車両走行データ分析方法を実現できる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、更に前記リーン車両が公道以外を走行した時のデータよりも、前記リーン車両が公道を走行した時の走行データを多く含み、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両が公道以外を走行した時の走行データよりも、前記分析対象リーン車両が公道を走行した時の走行データを多く含む。
公道を走行中の運転者がリーン車両を操作している際には、運転者の判断回数がより多く、判断の選択肢が多く且つ外部からストレスに晒されやすい状況であるため、リーン車両の走行データには、より多くのバリエーションが含まれる。そのため、公道を走行した時のデータを多く含むリーン車両走行データを用いることで、リーン車両の走行データから運転者の運転技量及び/又は運転技能をより分析しやすくなる。このようなリーン車両走行データを用いることで、情報処理装置のハードウェアリソースの設計自由度を確保しつつ、より精度の高い分析データを取得できる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両の周囲の車両によって運転者の判断の選択肢が制限を受けるが複数残されている状態でのデータを含み、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両の周囲の車両によって分析対象者の判断の選択肢が制限を受けるが複数残されている状態でのデータを含む。
運転者の判断の選択肢が制限を受けるが複数残されている状態でのリーン車両走行データを用いることで、リーン車両の走行データから運転者の運転技量及び/又は運動技能をより分析しやすくなる。このようなリーン車両走行データを用いることで、情報処理装置のハードウェアリソースの設計自由度を確保しつつ、より精度の高い分析データを取得できる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記リーン車両走行基準データは、前記基準生成用リーン車両の同乗者による乗車に関連する評価データ又は荷物の運搬の依頼者による運搬に関連する評価データと、前記基準生成用リーン車両走行データとに基づいて生成される。
この構成により、前記リーン車両走行基準データは、リアシートに乗る同乗者による乗車に関連する評価データ又は荷物載置部に乗せる荷物の運搬の依頼者による運搬に関連する評価に関連する評価データを加えて生成される。このことより、前記リーン車両走行基準データは、同乗者による乗車に関連する評価又は荷物の運搬の依頼者による運搬に関連する評価を反映することができる。
この結果、リアシートに乗る同乗者及び荷物載置部に乗せる荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両に好ましい運転挙動の傾向などのリーン車両特有の分析データを出力できる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記リアシートに同乗者を乗せた状態及び前記荷物載置部に荷物が搭載された状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両のリーン車両走行データよりも、前記リアシートに同乗者を乗せておらず且つ前記荷物載置部に荷物が搭載されていない状態のリーン車両のリーン車両走行データを多く含む、非搭載状態基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成された非搭載状態リーン車両走行基準データを取得し、前記リアシートに同乗者を乗せておらず且つ前記荷物載置部に荷物が搭載されていない状態における前記分析対象リーン車両の前記分析用リーン車両走行データを含む、非搭載状態分析用リーン車両走行データを取得し、前記取得した非搭載状態リーン車両走行基準データに基づいて、前記取得した非搭載状態分析用リーン車両走行データを分析することにより、前記分析対象者の非搭載状態分析データを取得し、前記取得した非搭載状態分析データを用いて出力用の出力データを生成し、前記生成した出力データを出力する。
この構成により、同乗者及び荷物のいずれも搭載していない状態におけるリーン車両に関連する非搭載状態分析データを更に取得することができる。すなわち、運転者がリーン車両を運転する場合には、同乗者及び荷物の少なくとも一方を搭載させた状態の運転と同乗者及び荷物のいずれも搭載させていない状態の運転とが存在する。したがって、リーン車両走行データは、同乗者及び荷物の少なくとも一方を搭載させ状態の運転に基づくリーン車両走行状態と同乗者及び荷物のいずれも搭載させていない状態のリーン車両に関連するリーン車両走行状態を反映する。
このため、上記構成によれば、同乗者及び荷物の少なくとも一方を搭載させた状態の運転に基づくリーン車両走行データに基づく分析以外に、同乗者及び荷物のいずれも搭載させていない状態のリーン車両に基づく分析を行うことができる。
この結果、非搭載状態の分析データと同乗者及び荷物の少なくとも一方を搭載している状態のリーン車両走行データを分析した分析データと比較することにより、運転者は、運転技能などの変化を見ることができる。また、同乗者及び荷物の少なくとも一方を搭載した状態の分析データと同乗者及び荷物のいずれも乗せていない状態の非搭載状態分析データとを用いて、リーン車両の重量及重心位置が異なったリーン車両を運転する時の運転者の特性などより精度の高い分析データを得ることもできる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記取得した分析データを記憶し、前記記憶された複数の分析データを用いて、分析対象者及び分析対象車両の少なくとも一方の出力データを生成する。
複数の分析データを用いることで、分析対象者の分析用リーン車両走行データをより精度良く分析することができる。
他の観点によれば、前記出力データは、更なる情報処理に用いられる情報処理用分析データとして生成される。
これにより、分析対象者が運転する分析対象リーン車両の分析用リーン車両走行データを用いてリーン車両走行データ分析方法により得られた分析データを、更なる情報処理装置で用いることができる。
したがって、リーン車両走行データを分析する装置のハードウェアリソースの設計自由度を高めつつ、更なる情報処理に用いることができる分析データを取得できる。
本発明の一実施形態に係るリーン車両走行データ分析装置は、複数の運転者が右旋回時に右に傾斜し且つ左旋回時に左に傾斜して走行する基準生成用のリーン車両を運転する時にそれぞれ得られる走行データに関連する基準生成用リーン車両走行データに基づいて、リーン車両走行基準データを取得するリーン車両走行基準データ取得部と、分析対象者の運転者が右旋回時に右に傾斜し且つ左旋回時に左に傾斜して走行する分析対象用リーン車両を運転する時に得られる走行データに関連する分析用リーン車両走行データを取得する分析用リーン車両走行データ取得部と、前記取得したリーン車両走行基準データに基づいて、前記取得した分析用リーン車両走行データを分析した分析データを取得する分析データ取得部と、前記取得した分析データを用いて、出力するための出力用分析データを生成する出力用分析データ生成部と、前記生成された出力用の分析データを出力する分析データ出力部と、を有する。前記リーン車両走行基準データ取得部では、前記リーン車両のリアシートに同乗者を乗せておらず且つ荷物載置部に荷物が搭載されていない状態のリーン車両のリーン車両走行データよりも、前記リアシートに同乗者を乗せた状態及び前記荷物載置部に荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両のリーン車両走行データを多く含む基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成された前記リーン車両走行基準データを取得する。前記分析用リーン車両走行データ取得部では、前記リアシートに同乗者を乗せた状態及び前記荷物載置部に荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両走行データを含む前記分析用リーン車両走行データを取得する。前記分析データ取得部では、前記取得したリーン車両走行基準データに基づいて、前記取得した分析用リーン車両走行データを分析することにより、分析対象者の分析データを取得する。前記リーン車両走行データ分析装置は、分析用のリーン車両を運転する前記分析対象者の前記分析用リーン車両走行データを分析する。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、運転者及び車両の少なくとも一方を区分するための区分関連データを含み、且つ区分が異なる複数のリーン車両のリーン車両走行データを含む、前記分析用のリーン車両走行データは、分析対象者及び分析対象リーン車両の少なくとも一方を区分するための分析用区分関連データを含む。前記分析データ取得部は、前記基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成された前記リーン車両走行基準データに基づいて、前記分析用リーン車両走行データを分析することにより、前記分析用区分関連データを用いて区分された前記分析対象者及び前記分析対象リーン車両の少なくとも一方の分析データを取得する。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両への操作入力に関連する基準生成用リーン車両運転入力データ、前記リーン車両の挙動に関連する基準生成用リーン車両挙動データ及び前記リーン車両の位置に関連する基準生成用リーン車両位置データのうちの少なくとも一つを含み、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両への操作入力に関連する分析用リーン車両運転入力データ、前記分析対象リーン車両の挙動に関連する分析対象リーン車両挙動データ及び前記分析対象リーン車両の位置に関連する分析用リーン車両位置データのうちの少なくとも一つを含む。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両が走行する走行環境に関連する基準生成用リーン車両走行環境データを含み、前記分析用リーン車両走行データは、更に前記分析対象リーン車両が走行する走行環境に関連する分析用リーン車両走行環境データを含む。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両が公道以外を走行した時のデータよりも、前記リーン車両が公道を走行した時のデータを多く含み、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両が公道以外を走行した時のデータよりも、前記分析対象リーン車両が公道を走行した時のデータを多く含む。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両の周囲の車両によって運転者の判断の選択肢が制限を受けるが複数残されている状態でのデータを含み、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両の周囲の車両によって分析対象者の判断の選択肢が制限を受けるが複数残されている状態でのデータを含む。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記分析対象者及び車両の少なくとも一方の区分に対応する分析データは、更なる情報処理に用いられる情報処理用分析データとして生成される。
本発明の一実施形態に係る分析データを用いる情報処理方法は、上述のリーン車両走行データ分析方法で前記情報処理用分析データとして生成された前記出力データを用いる情報処理方法である。この情報処理方法は、前記出力データを取得し、前記出力データとは異なる第1データを取得し、前記出力データ及び前記第1データを用いて、前記出力データ及び前記第1データと異なる第2データを生成し、前記第2データを出力する。
分析データを用いる情報処理方法は、リーン車両走行データを分析して得られる分析データを用いる情報処理方法であればどのような情報処理方法であってもよい。例えば、第1データおよび第2データは、リーン車両のシェアリング、リーン車両のレンタル、リーン車両のリース、リーン車両の車両保険などのビジネスで用いられる市場、商品、サービス、環境または顧客に関連するデータであってもよい。
これにより、分析用リーン車両走行データを分析して得られ且つ区分された分析対象者及び分析対象リーン車両の少なくとも一方の分析データを用いて出力された出力データ、及び、前記出力された出力データとは異なる第1データを用いて、前記取得した出力データ及び第1データと異なる第2データを生成し、出力する。このため、より精度の高い第2データを生成し、出力できる。
したがって、分析データを用いた情報処理方法を実行する装置のハードウェアリソースの設計自由度を高めつつ、分析データを用いてより精度の高い第2データを生成し、出力できる。
本発明の一実施形態に係る分析データを用いる情報処理装置は、上述のリーン車両走行データ分析装置で前記情報処理用分析データとして生成された前記出力データを用いる情報処理装置である。この情報処理装置は、前記出力データを取得する出力データ取得部と、前記出力データとは異なる第1データを取得する第1データ取得部と、前記出力データ及び前記第1データを用いて、前記出力データ及び前記第1データと異なる第2データを生成する第2データ生成部と、前記第2データを出力する第2データ出力部と、を備える。
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施例のみを定義する目的で利用されるのであって、前記専門用語によって発明を制限する意図はない。
本明細書で使用される「及び/又は」は、一つ又は複数の関連して列挙された構成物のすべての組み合わせを含む。
本明細書において、「含む、備える(including)」「含む、備える(comprising)」又は「有する(having)」及びそれらの変形の使用は、記載された特徴、工程、要素、成分、及び/又は、それらの等価物の存在を特定するが、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及び/又は、それらのグループのうちの一つ又は複数を含むことができる。
本明細書において、「取り付けられた」、「接続された」、「結合された」、及び/又は、それらの等価物は、広義の意味で使用され、“直接的及び間接的な”取り付け、接続及び結合の両方を包含する。さらに、「接続された」及び「結合された」は、物理的又は機械的な接続又は結合に限定されず、直接的又は間接的な接続又は結合を含むことができる。
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
一般的に使用される辞書に定義された用語は、関連する技術及び本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想的又は過度に形式的な意味で解釈されることはない。
本発明の説明においては、いくつもの技術及び工程が開示されていると理解される。これらの各々は、個別の利益を有し、他に開示された技術の一つ以上、又は、場合によっては全てと共に使用することもできる。
したがって、明確にするために、本発明の説明では、不要に個々のステップの可能な組み合わせをすべて繰り返すことを控える。しかしながら、本明細書及び特許請求の範囲は、そのような組み合わせがすべて本発明の範囲内であることを理解して読まれるべきである。
本明細書では、本発明に係るリーン車両走行データ分析方法、リーン車両走行データ分析装置、分析データを用いる情報処理方法及び分析データを用いる情報処理装置の実施形態について説明する。
以下の説明では、本発明の完全な理解を提供するために多数の具体的な例を述べる。しかしながら、当業者は、これらの具体的な例がなくても本発明を実施できることが明らかである。
よって、以下の開示は、本発明の例示として考慮されるべきであり、本発明を以下の図面又は説明によって示される特定の実施形態に限定することを意図するものではない。
[リーン車両]
本明細書において、リーン車両とは、傾斜姿勢で旋回する車両である。具体的には、リーン車両は、車両の左右方向において、左に旋回する際に左に傾斜し、右に旋回する際に右に傾斜する車両である。リーン車両は、一人乗りの車両であってもよいし、複数人が乗車可能な車両であってもよい。なお、リーン車両は、2輪車だけでなく、3輪車又は4輪車など、傾斜姿勢で旋回する全ての車両を含む。
[分析データ]
本明細書において、分析データとは、運転者の運転を分析したデータである。例えば、運転者の運転技量及び/又は運転技能をリーン車両走行基準により分析したデータである。
[評価データ]
本明細書において、評価データとは、同乗者による乗車に関する評価又は荷物の運搬の依頼者による運搬に関する評価に関連する評価データである。評価データとは、例えば、顧客が乗車した際の運転者及び/又は車両に関する評価であり、顧客が感じた総合評価が例えば5段階評価で与えられる。顧客による乗車に関する評価は、顧客が乗車した際における顧客の主観的且つ定性的な評価である。また、評価データとは、例えば、荷物の運搬を依頼した顧客がその依頼した運搬に対する評価であり、顧客が感じた総合評価が例えば5段階評価で与えられる。1番評価が高いのが5であり、数字が小さくなるほど評価が低い。さらに、評価データとして、信頼感の程度、快適性、早さ(目的地まで到達する時間の短さ)を含む経済性などを含めてもよい。なお、評価データ中の評価軸は、一つとは限らない。評価データ中の評価軸は、複数項目にしてもよい。
[車両走行データ]
本明細書において、車両走行データとは、リーン車両の走行に関連するデータである。具体的には、前記車両走行データは、運転者によるリーン車両への運転入力に関連するリーン車両運転入力データ、リーン車両の挙動に関連するリーン車両挙動データ、リーン車両が走行している位置に関するリーン車両位置データ、及び、リーン車両が走行する走行環境に関連するリーン車両走行環境データなどを含む。また、車両走行データは、リーン車両運転入力データ、リーン車両挙動データ、リーン車両位置データ、及び、リーン車両走行環境データなどを加工した加工データを含んでいてもよい。車両走行データは、リーン車両運転入力データ、リーン車両挙動データ、リーン車両位置データ、及び、リーン車両走行環境データなどと他のデータを用いて加工した加工データを含んでいてもよい。
[区分関連データ]
本発明書において、区分関連データは、運転者の個人を区分するデータ、運転者の性別を区分するデータ、運転者の年齢層を区分するデータ、車両のメーカーを区分するデータ、車種を区分するデータ、車両性能(例えば、駆動源の出力、駆動源の種別、サスペンションなど)を区分するデータを含む。この区分関連データは、分析データを生成する際に、運転者の属性、メーカー及び車種などの区分に対応して、リーン車両走行基準データ及び分析用リーン車両走行データの使用範囲を限定する際に用いられる。
[リーン車両運転入力データ]
本明細書において、リーン車両運転入力データは、運転者がリーン車両を運転する際に行う運転者の操作入力に関連するデータである。具体的には、アクセル操作、ブレーキ操作、操舵又は運転者の姿勢変化による重心位置の変更などに関連するデータを含んでもよい。また、具体的には、前記リーン車両運転入力データは、ホーンスイッチ、ウィンカースイッチ、照明スイッチなどの各種スイッチの操作等を含んでもよい。前記リーン車両運転入力データは、運転者による運転入力に関連するデータであるため、運転者の判断の結果をより反映している。リーン車両では、運転者の運転の種類が多く、運転時に運転者の選択の自由度も高いため、バリエーションが多くなる傾向がある。また、前記リーン車両運転入力データは、センサなどから取得したデータを加工した加工データを含んでいてもよい。前記リーン車両運転入力データは、センサなどから取得したデータと他のデータを用いて加工した加工データを含んでいてもよい。
[リーン車両挙動データ]
本明細書において、リーン車両挙動データとは、運転者がリーン車両を運転する際に、運転者の操作入力によって生じるリーン車両の挙動に関連するデータである。具体的には、前記リーン車両の挙動に関連するデータは、例えば、分析対象者である運転者が運転した際に変化するリーン車両の加速度、速度、角度を含む。すなわち、リーン車両の挙動に関するデータは、分析対象者である運転者がアクセル操作又はブレーキ操作を行ってリーン車両Xの加減速を行った場合、リーン車両の操舵や重心位置の変更を含む姿勢変化を行った場合などに生じるリーン車両の挙動を現すデータである。
また、前記リーン車両の挙動に関するリーン車両挙動データは、上述のように、リーン車両の加速度、速度、角度に関するデータだけでなく、分析対象者である運転者がリーン車両に対して行うスイッチ操作等によってリーン車両で生じる動作を含んでもよい。すなわち、リーン車両の挙動に関するデータは、ホーンスイッチやウィンカースイッチ、照明スイッチなどの各種スイッチの操作等によってリーン車両に生じる動作に関連するデータを含む。リーン車両挙動データは、運転者の運転の入力の結果が強く反映される。また、リーン車両挙動データは、センサなどから取得したデータを加工した加工データを含んでいてもよい。リーン車両挙動データは、センサなどから取得したデータと他のデータを用いて加工した加工データを含んでいてもよい。
[リーン車両の走行位置データ]
本明細書において、リーン車両の走行位置データは、リーン車両の位置に関連するデータである。例えば、GPS、又は、通信携帯端末の通信基地局の情報に基づいて検出することができる。なお、リーン車両の走行位置データは、種々の測位技術、又は、SLAMなどで算出することができる。リーン車両位置データは、運転者の運転に影響を及ぼし、車両の挙動に反映される。そのため、リーン車両位置データにも、運転者の運転技量及び/又は運転技能が強く反映される傾向がある。また、リーン車両位置データは、センサなどから取得したデータを加工した加工データを含んでいてもよい。リーン車両位置データは、センサなどから取得したデータと他のデータを用いて加工した加工データを含んでいてもよい。
[リーン車両走行環境データ]
本明細書において、リーン車両走行環境データは、例えば、マップデータを含む。例えば、マップデータは、道路状況に関する情報、信号、及び、設備などの道路交通環境に関する情報、道路の走行に関する規制情報などと関連付けられていてもよい。また、天気、気温又は湿度などの環境データなどと関連付けられていてもよい。
リーン車両の走行する走行環境は、運転者が受ける外部からのストレスの一例であると考えられる。リーン車両走行環境データは、運転者の判断に影響を与え、運転者の運転に影響を与える。そのためリーン車両走行環境データは運転者の運転技量及び/又は運転技能が現れやすくなる。
リーン車両走行環境データは、種々の手段から取得することができる。ある手段に限定されることはない。例えば、リーン車両に搭載した外部環境認識装置である。より具体的には、カメラ、運転者、レーダーなどがある。また、例えば、通信装置である。より具体的には、車間通信装置、路車間通信装置である。例えば、インターネットを介して入手することもできる。
[荷物載置部]
本明細書において、荷物載置部とは、リーン車両において荷物を載置又は保持する部分を意味する。なお、前記荷物載置部は、荷物を載置又は保持できれば、どのような構成を有していてもよい。例えば、荷物載置部は、荷台、シートの下に設けられた空間である収納部、サイドバック及び前かごの少なくとも一つを含む。なお、前記荷物載置部は、リーン車両に法令上許可される荷物を載置又は保持することができる領域または部材を含む。
[AよりもBを多く含む]
本明細書において、「AよりもBを多く含む」とは、Aを全く含んでいなくてもよい。「AよりもBを多く含む」とは、Aを一部含んでいてもよい。例えば、前記リーン車両のリアシートに同乗者を乗せておらず且つ荷物載置部に荷物が搭載されていない状態のリーン車両のリーン車両走行データよりも、前記リアシートに同乗者を乗せた状態及び前記荷物載置部に荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両のリーン車両走行データを多く含む基準生成用リーン車両走行データとは、前記リアシートに同乗者を乗せておらず且つ荷物載置部に荷物が搭載されていない状態のリーン車両のリーン車両走行データを全く含んでいなくてもよい。例えば、前記リーン車両のリアシートに同乗者を乗せておらず且つ荷物載置部に荷物が搭載されていない状態のリーン車両のリーン車両走行データよりも、前記リアシートに同乗者を乗せた状態及び前記荷物載置部に荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両のリーン車両走行データを多く含む基準生成用リーン車両走行データとは、前記リアシートに同乗者を乗せておらず且つ荷物載置部に荷物が搭載されていない状態のリーン車両のリーン車両走行データを一部含んでいてもよい。
例えば、前記リーン車両が公道以外を走行した時の走行データよりも、前記リーン車両が公道を走行した時の走行データを多く含むとは、前記リーン車両が公道以外を走行した時の走行データを全く含んでなくてもよい。例えば、前記リーン車両が公道以外を走行した時の走行データよりも、前記リーン車両が公道を走行した時の走行データを多く含むとは、前記リーン車両が公道以外を走行した時の走行データを一部含んでいてもよい。
例えば、前記分析対象リーン車両が公道以外を走行した時の走行データよりも、前記分析対象リーン車両が公道を走行した時の走行データを多く含むとは、前記分析対象リーン車両が公道以外を走行した時の走行データを全く含んでなくてもよい。分析対象リーン車両が公道以外を走行した時の走行データよりも、前記分析対象リーン車両が公道を走行した時の走行データを多く含むとは、前記分析対象リーン車両が公道以外を走行した時の走行データを一部含んでいてもよい。
例えば、前記リーン車両走行基準データは、前記リアシートに同乗者を乗せた状態及び前記荷物載置部に荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両のリーン車両走行データよりも、前記リーン車両のリアシートに同乗者を乗せておらず且つ荷物載置部に荷物が搭載されていない状態のリーン車両のリーン車両走行データを多く含むとは、前記リアシートに同乗者を乗せた状態及び前記荷物載置部に荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両のリーン車両走行データを全く含んでなくてもよい。前記リーン車両走行基準データは、前記リアシートに同乗者を乗せた状態及び前記荷物載置部に荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両のリーン車両走行データよりも、前記リーン車両のリアシートに同乗者を乗せておらず且つ荷物載置部に荷物が搭載されていない状態リーン車両のリーン車両走行データを多く含むとは、前記リアシートに同乗者を乗せた状態及び前記荷物載置部に荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両のリーン車両走行データを一部含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係るリーン車両走行データ分析方法によれば、ハードウェアリソースの設計自由度を高めつつ、リーン車両の走行データに基づくリーン車両特有の分析データを出力可能なリーン車両走行データ分析方法を提供できる。
以下で、各実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
<実施形態1>
(リーン車両走行データ分析装置1)
図1に、本発明の実施形態に係るリーン車両走行データ分析装置1の概略構成を示す。リーン車両走行データ分析装置1は、分析対象者が、右旋回時に右に傾斜し且つ左旋回時に左に傾斜して走行するリーン車両X(分析対象リーン車両)を運転する際のリーン車両走行データを分析して、その分析結果を出力する。
本実施形態におけるリーン車両走行データは、リーン車両の走行に関連するデータである。前記リーン車両走行データは、フロントシートFSに乗る運転者がリーン車両を運転した際に得られるリーン車両の走行に関連するデータのうち、前記運転者の運転技量及び運転技能などに関連するデータを含む分析データを求める際に用いられるデータを意味する。
具体的には、前記リーン車両走行データは、運転者によるリーン車両への運転入力に関連するリーン車両運転入力データ、リーン車両の挙動に関連するリーン車両挙動データ、リーン車両の走行位置に関連するリーン車両位置データ、及び、リーン車両が走行する走行環境に関連するリーン車両走行環境データなどを含む。なお、前記リーン車両走行データは、前記リーン車両運転入力データ、前記リーン車両挙動データ、前記リーン車両位置データ及びリーン車両走行環境データ以外のデータを含んでいてもよい。また、前記リーン車両走行データは、前記リーン車両運転入力データ、前記リーン車両挙動データ、前記リーン車両位置データ及びリーン車両走行環境データのうち、一つまたは複数のデータのみを含んでいてもよい。
例えば、リーン車両が分析用のリーン車両であるリーン車両Xの場合、前記リーン車両走行データは分析用リーン車両走行データである。前記リーン車両運転入力データは、分析用リーン車両運転入力データである。前記リーン車両挙動データは、分析用リーン車両挙動データである。前記リーン車両位置データは、分析用リーン車両位置データである。前記リーン車両走行環境データは、分析用リーン車両走行環境データである。
なお、前記リーン車両走行データは、リーン車両運転入力データ、リーン車両挙動データ、リーン車両位置データ及びリーン車両走行環境データなどが加工された加工データを含んでいてもよい。また、前記車両走行データは、リーン車両運転入力データ、リーン車両挙動データ、リーン車両位置データ及びリーン車両走行環境データなどと他のデータとを用いて加工された加工データを含んでいてもよい。
前記リーン車両運転入力データは、運転者がリーン車両を運転する際に行う運転者の操作入力に関連するデータである。具体的には、前記リーン車両運転入力データは、アクセル操作、ブレーキ操作、操舵または運転者の姿勢変化による重心位置の変更などに関連するデータを含んでもよい。また、具体的には、前記リーン車両運転入力データは、ホーンスイッチ、ウィンカースイッチ、照明スイッチなどの各種スイッチの操作等を含んでもよい。前記リーン車両運転入力データは、運転者による運転入力に関連するデータであるため、運転者の運転技量及び/又は運転技能等をより反映している。リーン車両では、運転者の運転の種類が多く、運転時に運転者の選択の自由度も高いため、運転者の運転技量及び/又は運転技能等が強く反映される傾向がある。また、前記リーン車両運転入力データは、センサなどから取得したデータが加工された加工データを含んでいてもよい。前記リーン車両運転入力データは、センサなどから取得したデータと他のデータとを用いて加工された加工データを含んでいてもよい。
前記リーン車両挙動データは、リーン車両が運転者によって運転される際に、運転者の操作入力によって生じるリーン車両の挙動に関連するデータである。具体的には、前記リーン車両挙動データは、例えば、運転者が運転した際に変化するリーン車両の加速度、速度、角度を含む。すなわち、前記リーン車両挙動データは、運転者がアクセル操作またはブレーキ操作を行ってリーン車両の加減速を行った場合、リーン車両の操舵または重心位置の変更を含む姿勢変化を行った場合などに生じるリーン車両の挙動を現すデータである。
前記リーン車両挙動データは、上述のように、リーン車両の加速度、速度、角度に関するデータだけでなく、運転者がリーン車両に対して行うスイッチ操作等によってリーン車両で生じる動作を含んでもよい。すなわち、前記リーン車両挙動データは、ホーンスイッチ及びウィンカースイッチ、照明スイッチなどの各種スイッチの操作等によってリーン車両に生じる動作に関連するデータを含む。前記リーン車両挙動データは、運転者の運転技量及び/又は運転技能等が強く反映される。また、前記リーン車両挙動データは、センサなどから取得したデータが加工された加工データを含んでいてもよい。前記リーン車両挙動データは、センサなどから取得したデータと他のデータとを用いて加工された加工データを含んでいてもよい。
前記リーン車両位置データは、リーン車両の走行位置に関連するデータである。例えば、前記リーン車両位置データは、GPS又は通信携帯端末の通信基地局の情報等に基づいて検出することができる。なお、前記リーン車両位置データは、種々の測位技術又はSLAMなどで算出することができる。前記リーン車両位置データは、運転者の運転技量及び/又は運転技能等が強く反映される。また、前記リーン車両位置データは、センサなどから取得したデータが加工された加工データを含んでいてもよい。前記リーン車両位置データは、センサなどから取得したデータと他のデータとを用いて加工された加工データを含んでいてもよい。
前記リーン車両走行環境データは、例えば、マップデータを含む。このマップデータは、例えば、道路状況に関する情報、信号、設備などの道路交通環境に関する情報、道路の走行に関する規制情報などと関連付けられていてもよい。また、前記マップデータは、天気、気温または湿度などの環境データなどと関連付けられていてもよい。前記リーン車両走行環境データは、前記リーン車両運転入力データ、前記リーン車両挙動データ及び前記リーン車両位置データとともに、リーン車両走行データの分析に用いることができる。
前記道路状況に関する情報は、渋滞が頻発する、路上駐車車両が多い等、混雑する環境下にある道路(地域)に関する情報を含む。この情報は、時間帯と組み合わせることによって、より情報の精度が上がる。また、前記道路状況に関する情報は、スコールがあると冠水し易い道路に関する情報を含む。
前記リーン車両走行環境データは、運転者が受ける外部からのストレスの一例であると考えられる。前記リーン車両走行環境データは、運転者の運転に影響を与える。そのため、前記リーン車両走行環境データを用いることで、リーン車両の走行データには運転者の運転技量及び/又は運転技能等がより強く現れやすくなる。また、前記リーン車両走行環境データを用いることで、リーン車両の利用目的及び利用頻度が影響を受けるため、リーン車両の走行データにはリーン車両特有のデータがより含まれやすい。
リーン車両走行データ分析装置1は、リーン車両走行基準データ取得部10と、分析用リーン車両走行データ取得部20と、分析データ取得部30と、出力データ生成部40と、データ出力部50と、データ記憶部60とを備える。本実施形態では、リーン車両走行データ分析装置1は、例えば、分析対象者が所有する携帯端末である。なお、リーン車両走行データ分析装置1は、通信を介してデータを取得して、演算処理を行う演算処理装置であってもよい。
リーン車両走行基準データ取得部10は、分析用リーン車両走行データを分析する際に用いるリーン車両走行基準データを取得する。このリーン車両走行基準データは、基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成される。
本実施形態においては、基準生成用リーン車両走行データは、リーン車両のリアシートRSに同乗者を乗せておらず且つ荷物載置部RCに荷物が搭載されていない状態のリーン車両のリーン車両走行データよりも、リアシートRSに同乗者を乗せた状態及び荷物載置部RCに荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両のリーン車両走行データを多く含む。また、前記基準生成用リーン車両走行データは、フロントシートFSに乗る運転者及びリーン車両の少なくとも一方を区分するための区分関連データを含んでいてもよい。さらに、前記基準生成用リーン車両走行データは、区分が異なる複数のリーン車両のリーン車両走行データを含んでいてもよい。
前記基準生成用リーン車両走行データは、異なる運転者によるリーン車両への運転入力に関連する基準用リーン車両運転入力データ、異なる運転者が運転して走行するリーン車両の走行位置に関連する基準生成用リーン車両位置データ、異なる運転者が運転して走行するリーン車両の挙動に関連する基準生成用リーン車両挙動データ、及び、リーン車両が走行する走行環境に関連する基準用リーン車両走行環境データなどを含む。なお、前記基準生成用リーン車両走行データは、前記基準生成用リーン車両運転入力データ、前記基準生成用リーン車両挙動データ、前記基準生成用リーン車両位置データ及び基準生成用リーン車両走行環境データ以外のデータを含んでいてもよい。また、前記基準生成用リーン車両走行データは、前記基準生成用リーン車両運転入力データ、前記基準生成用リーン車両挙動データ、前記基準生成用リーン車両位置データ及び基準生成用リーン車両走行環境データのうち、一つまたは複数のデータのみを含んでいてもよい。
リーン車両が異なる運転者が運転して走行するリーン車両の場合、既述のリーン車両走行データは基準生成用リーン車両走行データである。既述のリーン車両運転入力データは基準生成用リーン車両運転入力データである。既述のリーン車両挙動データは基準生成用のリーン車両挙動データである。既述のリーン車両位置データは基準生成用リーン車両位置データである。既述のリーン車両走行環境データは、基準生成用リーン車両走行環境データである。
前記基準生成用リーン車両走行データは、基準生成用区分関連データを含んでもよい。
前記基準用区分関連データは、分析用リーン車両走行データを分析する際に、運転者の属性(性別、年齢など)、メーカー及び車種などの区分に対応して分析データを生成するために用いられる。この区分関連データを用いることにより、分析データを生成する際に処理するデータを限定することができ、ハードウェアリソースに対する負荷を減らすことができる。
前記リーン車両走行基準データは、複数のリーン車両のリーン車両走行データを含む前記基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成される。前記リーン車両走行基準データは、前記分析用リーン車両走行データを分析する際に用いられる。
また、前記リーン車両走行基準データは、区分が異なる複数のリーン車両のリーン車両走行データを含む前記基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成されてもよい。前記リーン車両走行基準データは、前記分析用リーン車両走行データを分析する際に用いられる。
前記リーン車両走行基準データは、例えば、分析対象者である運転者のリーン車両運転技量及び運転技能を区分するための基準として用いられる。前記リーン車両基準走行データは、例えば、前記基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成されて、データ記憶部60に格納されている。
リーン車両走行基準データは、予め生成されたデータであってもよいし、リーン車両走行基準データ取得部10で生成されるデータであってもよい。
本実施形態の分析用リーン車両走行データ取得部20は、フロントシートFSに乗る分析対象者である運転者がリーン車両Xを運転した際の走行データを含む分析用リーン車両走行データを取得する。
具体的には、分析用リーン車両走行データ取得部20は、分析対象者がリーン車両YのリアシートRSに同乗者を乗せた状態及び荷物載置部RCに荷物が搭載された状態の少なくとも一方の状態でリーン車両Xを運転した際に、リーン車両Xのリーン車両走行データに含まれるデータ、すなわち、分析対象のリーン車両運転入力データ、分析用リーン車両挙動データ、分析用リーン車両位置データ及び分析用リーン車両走行環境データなどを取得する。
なお、分析対象者がリーン車両Xを運転する場合には、リーン車両のリアシートRSに同乗者を乗せておらず且つ荷物載置部RCに荷物が搭載されていない状態におけるリーン車両の運転も存在する。リーン車両のリアシートRSに同乗者を乗せておらず且つ荷物載置部RCに荷物が搭載されていない状態におけるリーン車両走行データも取得されるが、本実施形態では、リーン車両YのリアシートRSに同乗者を乗せた状態及び荷物載置部RCに荷物が搭載された状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両走行データを多く含むリーン車両走行データが分析用リーン車両走行データとして取得される。
分析用リーン車両走行データ取得部20は、例えば、リーン車両Xに対する分析対象者の運転を操作信号として取得することによって、前記分析用リーン車両運転入力データを取得してもよい。具体的には、分析用リーン車両走行データ取得部20は、リーン車両Xにおける運転者の操作入力に関連するデータ、すなわち、アクセル操作、ブレーキ操作、操舵または運転者の姿勢変化による重心位置の変更などに関連するデータ、ホーンスイッチ、ウィンカースイッチ、照明スイッチなどの各種スイッチの操作等に関連するデータなどを取得してもよい。これらのデータは、リーン車両Xから送信される。
分析用リーン車両走行データ取得部20は、例えば、分析対象者である運転者がリーン車両Xを運転した際に変化するリーン車両Xの加速度、速度、角度を含むデータを、分析用リーン車両挙動データとして取得してもよい。分析用リーン車両走行データ取得部20は、例えばジャイロセンサなどによって、前記分析用リーン車両挙動データを取得する。前記分析用リーン車両挙動データは、分析対象者である運転者がアクセル操作またはブレーキ操作を行ってリーン車両Xの加減速を行った場合、リーン車両Xの操舵または重心位置の変更を含む姿勢変化を行った場合などに生じるリーン車両Xの挙動を現すデータである。
分析用リーン車両走行データ取得部20は、例えば、GPS又は、通信携帯端末の通信基地局の情報に基づいて、リーン車両Xの走行位置に関連する分析用リーン車両位置データを取得してもよい。なお、前記分析用リーン車両位置データは、種々の測位技術又は、SLAMなどで算出することができる。
分析用リーン車両走行データ取得部20は、例えばマップデータから、前記分析用リーン車両走行環境データを取得してもよい。このマップデータは、例えば、道路状況に関する情報、信号、設備などの道路交通環境に関する情報、道路の走行に関する規制情報などと関連付けられていてもよい。また、前記マップデータは、天気、気温または湿度などの環境データなどと関連付けられていてもよい。前記マップデータは、道路情報及び道路交通環境に関する情報(信号等の道路に対する付随情報)と道路の走行に関わる規則情報が関連づけられた情報を含んでいてもよい。
分析用リーン車両走行データ取得部20は、例えばリーン車両Xに搭載した外部環境認識装置によって、前記分析用リーン車両走行環境データを取得してもよい。より具体的には、分析用リーン車両走行データ取得部20は、カメラまたはレーダーなどから、前記分析用リーン車両走行環境データを取得してもよい。また、分析用リーン車両走行データ取得部20は、例えば、通信装置によって、前記分析用リーン車両走行環境データを取得してもよい。より具体的には、分析用リーン車両走行データ取得部20は、車車間通信装置、路車間通信装置によって、前記分析用リーン車両走行環境データを取得してもよい。分析用リーン車両走行データ取得部20は、例えば、インターネットを介して前記分析用リーン車両走行環境データを取得してもよい。このように、前記分析用リーン車両走行環境データは、種々の手段から取得することができる。前記分析用リーン車両走行環境データを取得する手段は、ある手段に限定されることはない。
本実施形態では、分析用リーン車両走行データ取得部20は、例えば、分析対象者及びリーン車両Xに関する情報(例えば区分関連データなど)も取得してもよい。分析用リーン車両走行データ取得部20は、入力されたデータが蓄積されているデータ記憶部60から該データを取得してもよいし、リーン車両走行データ分析装置1に直接入力されたデータを取得してもよい。分析用リーン車両走行データ取得部20は、リーン車両Xから情報を取得してもよい。
なお、分析用リーン車両走行データ取得部20は、リーン車両Xに設けられたジャイロセンサ、GPS又は、各種スイッチの操作信号を検出する検出部などから、検出信号を受信して取得してもよい。
本実施形態では、分析用リーン車両走行データ取得部20は、例えば、分析対象者及びリーン車両Xの分析用区分関連データを取得してもよい。分析用区分関連データは、分析対象者である運転者及びリーン車両の少なくとも一方を区分するためのデータである。前記区分関連データは、運転者の個人を区分するデータ、運転者の性別を区分するデータ、運転者の年齢層を区分するデータ、車両のメーカーを区分するデータ、車種を区分するデータ、車両性能(例えば駆動源の種別及び出力、サスペンションの性能など)を区分するデータなどを含む。
例えば、リーン車両が分析対象リーン車両であるリーン車両Xの場合、前記リーン車両への操作入力に関連する基準生成用リーン車両運転入力データ、前記リーン車両の挙動に関連するリーン車両挙動データ及び前記リーン車両の位置に関連するリーン車両位置データは分析用リーン車両走行データである。
前記分析用区分関連データは、分析用リーン車両走行データを分析して分析データを生成する際に、後述するリーン車両走行基準データの中から、分析対象者の属性(性別、年齢など)、メーカー及び車種などの区分と対応するデータに限定する際に用いられる。この分析用区分関連データを用いることにより、分析用リーン車両走行データを分析して分析データを生成する際に処理するデータを限定することができ、ハードウェアリソースに対する負荷を減らすことができる。
分析データ取得部30は、リーン車両走行基準データ取得部10によって得られたリーン車両基準走行データに基づいて、分析用リーン車両走行データ取得部20によって得られた分析用リーン車両走行データを分析することによって得られる分析データを取得する。この分析データは、分析対象者及びリーン車両Xの少なくとも一方の分析データである。
前記分析データは、例えば、区分された分析対象リーン車両の運転技量及び運転技能に関連するデータを含む。前記運転技量は、リーン車両を運転する運転者の運転に関する技量を意味する。前記運転技能は、リーン車両を運転する際の運転者の運転に関する技能を意味する。また、前記分析データは、例えば、区分されたリーン車両Xの走行に関連するデータを含む。このデータは、例えば、運転者である分析対象者の運転技量及び運転技能に関係するデータである。
出力データ生成部40は、前記分析データから、出力するための出力データを生成する。例えば、出力データ生成部40は、データ記憶部60に記憶された複数の分析データを用いて、出力データを生成する。これにより、精度の良い出力データを生成することができる。なお、出力データ生成部40は、分析データをそのまま出力データとして生成してもよい。
データ出力部50は、出力データ生成部40によって生成された出力データを、リーン車両走行データ分析装置1から出力する。
上記したように、リーン車両は、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた搭載状態と同乗者及び荷物のいずれも乗せていない非搭載状態とでは、リーン車両の重量が大きく異なり、リーン車両の挙動も異なる。そして、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両の走行データを用いることにより、リーン車両を運転する運転技量だけでなく、例えば、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両を操作する運転者の運転技能及び同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両の挙動の傾向など、リーン車両特有な分析データを出力できる。
また、前記分析データは、区分関連データを用いて区分された運転者及び車両の少なくとも一方の分析データを出力することもできる。このように、前記区分関連データによって運転者及び車両の少なくとも一方を区分することにより、区分に対応した分析データが得られる。例えば、車種に対応した分析データ、運転者の性別、年齢層に対応した分析データなどが容易に得られる。
(リーン車両走行データ分析方法)
次に、図2を用いて、上述の構成を有するリーン車両走行データ分析装置1によって行われるリーン車両走行データ分析方法を説明する。図2は、リーン車両走行データ分析方法を示すフローである。
まず、リーン車両走行基準データ取得部10が、基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成されたリーン車両走行基準データを取得する(ステップSA1)。リーン車両走行基準データは、基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成され、データ記憶部60に予め記憶されている。
前記基準生成用リーン車両走行データは、同乗者及び荷物のいずれも乗せていない状態のリーン車両のリーン車両走行データより同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両のリーン車両走行データを多く含む。また、前記基準生成用リーン車両走行データは、運転者及びリーン車両の少なくとも一方を区分するための区分関連データを含んでいてもよい。さらに、前記基準生成用リーン車両走行データは、区分が異なる複数のリーン車両のリーン車両走行データを含んでいてもよい。
次に、分析用リーン車両走行データ取得部20が、分析対象者である運転者の運転によって走行するリーン車両Xの走行データである分析用リーン車両走行データを取得する(ステップSA2)。
前記分析用リーン車両走行データは、リーン車両Xで走行する際のリアシートRSに乗る同乗者及び荷物載置部RCに乗せる物の少なくとも一方を乗せた状態の分析用リーン車両走行データを含む。さらに、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象者及びリーン車両Xの少なくとも一方を区分するための分析用区分関連データを含んでいてもよい。
また、前記分析用リーン車両走行データは、分析対象者によるリーン車両への運転入力に関連する分析用リーン車両運転入力データと、走行するリーン車両Xの走行位置に関連する分析用リーン車両位置データと、走行するリーン車両Xの挙動に関連する分析用リーン車両挙動データと、走行するリーン車両Xの走行環境に関連する分析用リーン車両走行環境データとを含む。
分析用リーン車両走行データ取得部20は、例えば、分析対象者及びリーン車両Xに関する情報を取得する情報取得部と、ジャイロセンサ、GPSなどを含む検出センサとを含む。分析用リーン車両走行データ取得部20は、例えば、前記検出センサの出力から、前記分析用リーン車両位置データ及び前記分析用リーン車両挙動データを取得する。分析用リーン車両走行データ取得部20は、例えば、前記情報取得部で取得したデータから、分析用区分関連データを取得する。前記分析用走行自由度関連データは、例えば、前記検出センサの出力から得られる前記分析用リーン車両位置データ等を用いて取得される。
その後、分析データ取得部30が、前記リーン車両走行基準データに基づいて前記分析用リーン車両走行データを分析することにより、分析対象者及びリーン車両Xの少なくとも一方の分析データを取得する(ステップSA3)。なお、区分関連データを含んでいた場合、区分された分析対象者及びリーン車両Xの少なくとも一方の分析データを取得することもできる。
前記分析データは、例えば、公道を走行する分析対象者である運転者のリーン車両の運転技量及び運転技能に関連するデータなどを含む。
出力データ生成部40が、前記分析データから、出力するための出力データを生成する(ステップSA4)。その後、データ出力部50が、前記出力データを出力する(ステップSA5)。このフローを終了する(エンド)。
以上の構成により、分析対象者である運転者の運転により走行するリーン車両Xのリーン車両走行データを分析することにより、分析対象者及びリーン車両Xの少なくとも一方の分析データを取得することができる。
よって、上述の構成のように、同乗者及び荷物のいずれも乗せていない状態のリーン車両のリーン車両走行データよりも同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両のリーン車両走行データを多く含むリーン車両走行データを用いることにより、様々な利用シーンが考慮されたリーン車両を運転する運転技量及び運転技能など、今まで出力が困難であったリーン車両特有の分析データを出力することができる。例えば、同乗者及び物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両の走行データを分析することで、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せている状態の運転技量及び運転技能について、詳細に分析することができる。
しかも、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両のリーン車両走行データを分析する。同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態リーン車両の走行データを分析する場合と、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態と同乗者及び荷物のいずれも搭載されていない状態とを区別せずリーン車両の走行データを分析する場合とを比較すると、同乗者及び荷物の少なくとも一方の状態のリーン車両の走行データだけの方がデータ量は少なくなる。すなわち、前記同乗者及び前記荷物の少なくとも一方を乗せている状態のリーン車両の走行状態という偏在したデータを用いることになる。このため、本実施形態は、処理するデータの数を限定することができる。これにより、リーン車両走行データを分析する装置のハードウェアリソースに対する負荷を低減して、ハードウェアリソースの設計自由度を高められる。
これにより、リーン車両走行データ分析装置1で処理するデータの種類を低減でき、前記装置のハードウェアの負荷を低減できる。また、前記装置で必要とするハードウェアリソースを低減できるため、前記装置のハードウェアリソースの設計の自由度を高めることできる。
したがって、ハードウェアリソースの設計自由度を高めつつ、リーン車両の走行データに基づくリーン車両特有の分析データを取得できる。
本実施形態は、リーン車両走行データを分析するリーン車両走行データ分析方法の一例である。本実施形態のリーン車両走行データ分析方法は、以下の工程を含んでいる。
本実施形態のリーン車両走行データ分析方法では、基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成されたリーン車両走行基準データを取得する。この基準生成用リーン車両走行データは、同乗者及び荷物のいずれも乗せていない状態のリーン車両のリーン車両走行データよりも、同乗者及び荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両のリーン車両走行データを多く含む。この基準生成用リーン車両走行データは、運転者及びリーン車両の少なくとも一方を区分するための区分関連データを含んでいてもよく、且つ区分が異なる複数のリーン車両のリーン車両走行データを含んでいてもよい。
なお、前記基準生成用リーン車両走行データは、複数の運転者によるリーン車両走行データを意味する。
例えば、前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両に設けられた各種センサで取得してもよい。また、前記基準生成用のリーン車両走行データは、前記リーン車両に容易に着脱可能に設けられた各種センサによって取得されてもよい。前記基準生成用のリーン車両走行データは、前記リーン車両にデータ収集のために一時的に設けられた各種センサによって取得されてもよい。
リーン車両走行データ分析方法では、分析対象者が分析対象リーン車両であるリーン車両Xを運転する時に得られるリーン車両Xの走行データに関連する分析用リーン車両走行データを取得する。
なお、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象者が運転するリーン車両Xのリーン車両走行データを意味する。前記分析対象リーン車両は、分析用リーン車両走行データを取得する対象である、前記分析対象者が運転するリーン車両Xを意味する。
前記分析対象者は、前記複数の運転者に含まれていてもよい。前記分析対象者は、前記複数の運転者に含まれていなくてもよい。前記分析対象リーン車両は、前記基準生成用リーン車両走行データを取得するリーン車両に含まれていてもよい。前記分析対象リーン車両は、前記基準生成用リーン車両走行データを取得するリーン車両に含まれていなくてもよい。前記分析対象リーン車両データは、前記基準生成用リーン車両走行データに含まれていてもよい。前記分析用リーン車両走行データは、前記基準生成用リーン車両走行データに含まれていなくてもよい。
例えば、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両に設けられた各種センサによって取得されてもよい。また、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両に容易に着脱可能に設けられた各種センサによって取得されてもよい。前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両にデータ収集のために一時的に設けられた各種センサによって取得されてもよい。
なお、前記分析用リーン車両走行データを収集するための各種センサは、前記基準生成用リーン車両走行データを収集するための各種センサより検出精度が低くてよい。
なお、前記分析用リーン車両走行データを収集するための各種センサは、前記基準生成用リーン車両走行データを収集するための各種センサと同じでもよい。
なお、前記分析用リーン車両走行データに含まれるデータの種類は、前記基準生成用リーン車両走行データに含まれるデータの種類よりも少なくてよい。前記分析用リーン車両走行データに含まれるデータの種類は、前記基準生成用リーン車両走行データに含まれるデータの種類と同じでもよい。
リーン車両走行データ分析装置1は、前記取得したリーン車両走行基準データに基づいて、前記取得した分析用リーン車両走行データを分析することにより、前記分析対象者及び前記分析対象リーン車両の少なくとも一方の分析データを取得する。
リーン車両走行データ分析装置1は、前記分析データを用いて、出力用の出力データを生成する。
リーン車両走行データ分析装置1は、前記出力データを出力する。
本実施形態は、リーン車両走行データを分析するリーン車両走行データ分析方法の一例である。本実施形態のリーン車両走行データ分析方法は、以下の工程を含んでいる。
本実施形態のリーン車両走行データ分析方法では、前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両への操作入力に関連する基準生成用リーン車両運転入力データ、前記リーン車両の挙動に関連する基準生成用リーン車両挙動データ及び前記リーン車両の位置に関連する基準生成用リーン車両位置データのうちの少なくとも一つを含み、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両への操作入力に関連する分析用リーン車両運転入力データ、前記分析対象リーン車両の挙動に関連する分析対象リーン車両挙動データ及び前記分析対象リーン車両の位置に関連する分析用リーン車両位置データのうちの少なくとも一つを含む。
なお、前記基準生成用リーン車両走行データは、複数の運転者によるリーン車両走行データを意味する。また、前記リーン車両は、右旋回時に右に傾斜し且つ左旋回時に左に傾斜する車両である。
例えば、前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両に設けられた各種センサによって取得されてもよい。また、前記基準生成用のリーン車両走行データは、前記リーン車両に容易に着脱可能に設けられた各種センサによって取得されてもよい。前記基準生成用のリーン車両走行データは、前記リーン車両にデータ収集のために一時的に設けられた各種センサによって取得されてもよい。
リーン車両走行データ分析方法では、分析対象者が分析対象リーン車両であるリーン車両Xを運転する時に得られるリーン車両Xの走行データに関連する分析用リーン車両走行データを取得する。
なお、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象者が運転するリーン車両Xのリーン車両走行データを意味する。前記分析対象リーン車両は、分析用リーン車両走行データを取得する対象である、前記分析対象者が運転するリーン車両Xを意味する。
前記分析対象者は、前記複数の運転者に含まれていてもよい。前記分析対象者は、前記複数の運転者に含まれていなくてもよい。前記分析対象リーン車両は、前記基準生成用リーン車両走行データを取得するリーン車両に含まれていてもよい。前記分析対象リーン車両は、前記基準生成用リーン車両走行データを取得するリーン車両に含まれていなくてもよい。前記分析対象リーン車両データは、前記基準生成用リーン車両走行データに含まれていてもよい。前記分析用リーン車両走行データは、前記基準生成用リーン車両走行データに含まれていなくてもよい。
例えば、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両に設けられた各種センサで取得してもよい。また、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両に容易に着脱可能に設けられた各種センサで取得してもよい。前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両にデータ収集のために一時的に設けられた各種センサによって取得されてもよい。
なお、前記分析用リーン車両走行データを収集するための各種センサは、前記基準生成用リーン車両走行データを収集するための各種センサより検出精度が低くてよい。
なお、前記分析用リーン車両走行データを収集するための各種センサは、前記基準生成用リーン車両走行データを収集するための各種センサと同じでもよい。
なお、前記分析用リーン車両走行データに含まれるデータの種類は、前記基準生成用リーン車両走行データに含まれるデータの種類よりも少なくてよい。前記分析用リーン車両走行データに含まれるデータの種類は、前記基準生成用リーン車両走行データに含まれるデータの種類と同じでもよい。
これにより、分析用リーン車両走行データを分析する際に用いられるリーン車両走行データは、運転者のリーン車両の運転技量及び運転技能をより反映するデータを含む。
すなわち、分析対象リーン車両の走行位置に関する分析用リーン車両位置データは、例えば、分析対象者が運転する分析対象リーン車両が所定の自由度で走行している場合に、他のリーン車両との位置関係を特定するために利用される。また、分析対象リーン車両の挙動に関連する分析用リーン車両挙動データは、例えば、分析対象者が運転する分析対象リーン車両が所定の自由度で走行している場合に、分析対象者が運転する分析対象リーン車両の分析用リーン車両挙動から、分析対象者の運転技量及び運転技能を検出するために利用される。
この構成により、リーン車両走行基準データに基づいて、分析用リーン車両走行データをより精度良く分析することができる。また、データの種類を特定した分析用リーン車両走行データを用いることで、リーン車両走行データを分析する装置で処理するデータの種類を低減でき、前記装置のハードウェアの負荷をより低減できる。また、前記装置で必要とするハードウェアリソースを低減できるため、前記装置のハードウェアリソースの設計の自由度をより高めることできる。
したがって、リーン車両走行データを分析する装置のハードウェアリソースの設計自由度をより高めつつ、リーン車両の走行データに基づくリーン車両特有の分析データを出力可能なリーン車両走行データ分析方法を実現できる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両が走行する走行環境に関連する基準生成用リーン車両走行環境データを含み、前記分析用リーン車両走行データは、更に前記分析対象リーン車両が走行する走行環境に関連する分析用リーン車両走行環境データを含む。
リーン車両走行環境データは、例えば、マップデータを含む。このマップデータは、例えば、道路状況に関する情報、信号、設備などの道路交通環境に関する情報、道路の走行に関する規制情報などと関連付けられていてもよい。リーン車両走行環境データは、前記リーン車両挙動データ及び前記リーン車両位置データとともに、リーン車両走行データの分析に用いることができる。
この構成により、リーン車両走行基準データを用いて、分析対象者によって運転される分析対象リーン車両が公道を走行した際に得られる分析用リーン車両走行データをより精度良く分析することができる。また、データの種類を特定したリーン車両走行データを用いることで、リーン車両走行データを分析する装置で処理するデータの種類を低減でき、前記装置のハードウェアの負荷をより低減できる。また、前記装置で必要とするハードウェアリソースを低減できるため、前記装置のハードウェアリソースの設計の自由度をより高めることできる。
したがって、ハードウェアリソースの設計自由度をより高めつつ、リーン車両の走行データに基づくリーン車両特有の分析データを出力可能なリーン車両走行データ分析方法を実現できる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、更に前記リーン車両が公道以外を走行した時のデータよりも、前記リーン車両が公道を走行した時の走行データを多く含み、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両が公道以外を走行した時の走行データよりも、前記分析対象リーン車両が公道を走行した時の走行データを多く含む。
公道を走行中の運転者がリーン車両を操作している際には、運転者の判断回数がより多く、判断の選択肢が多く且つ外部からストレスに晒されやすい状況であるため、リーン車両の走行データには、より多くのバリエーションが含まれる。そのため、公道を走行した時のデータを多く含むリーン車両走行データを用いることで、リーン車両の走行データから運転者の運転技量及び運転技能等をより分析しやすくなる。このようなリーン車両走行データを用いることで、情報処理装置のハードウェアリソースの設計自由度を確保しつつ、より精度の高い分析データを取得できる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両の周囲の車両によって運転者の判断の選択肢が制限を受けるが複数残されている状態でのデータを含み、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両の周囲の車両によって分析対象者の判断の選択肢が制限を受けるが複数残されている状態でのデータを含む。
運転者の判断の選択肢が制限を受けるが複数残されている状態でのリーン車両走行データを用いることで、リーン車両の走行データから運転者の運転技量及び運転技能をより分析しやすくなる。このようなリーン車両走行データを用いることで、情報処理装置のハードウェアリソースの設計自由度を確保しつつ、より精度の高い分析データを取得できる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記リーン車両走行基準データは、前記基準生成用リーン車両の同乗者による乗車に関連する評価又は物の運搬の依頼者による運搬に関連する評価に関連する評価データと前記基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成される。
この構成により、前記リーン車両走行基準データは、同乗者による乗車に関連する評価又は物の運搬の依頼者による運搬に関連する評価に関連する評価データを加えて生成される。これにより、前記リーン車両走行基準データは、同乗者による乗車に関連する評価又は物の運搬の依頼者による運搬に関連する評価を反映することができる。
この結果、同乗者及び物の少なくとも一方を搭載した状態のリーン車両に好ましい運転挙動の傾向などリーン車両特有な分析データを出力できる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記リアシートに同乗者を乗せた状態及び前記荷物載置部に荷物が搭載された状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両のリーン車両走行データよりも、前記リアシートに同乗者を乗せておらず且つ前記荷物載置部に荷物が搭載されていない状態のリーン車両のリーン車両走行データを多く含む、非搭載状態基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成された非搭載状態リーン車両走行基準データを取得し、前記リアシートに同乗者を乗せておらず且つ前記荷物載置部に荷物が搭載されていない状態における前記分析対象リーン車両の前記分析用リーン車両走行データを含む、非搭載状態分析用リーン車両走行データを取得し、前記取得した非搭載状態リーン車両走行基準データに基づいて、前記取得した非搭載状態分析用リーン車両走行データを分析することにより、前記分析対象者の非搭載状態分析データを取得し、前記取得した非搭載状態分析データを用いて出力用の出力データを生成し、前記生成した出力データを出力する。
運転者がリーン車両Xを運転する場合には、同乗者を乗せた状態及び荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態での運転と、同乗者を乗せておらず且つ荷物を搭載していない状態での運転とが存在する。したがって、リーン車両走行データは、同乗者を乗せた状態及び荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態での運転に基づくリーン車両走行データと、同乗者を乗せておらず且つ荷物を搭載していない状態での運転に基づくリーン車両走行データとを含む。
このため、上記構成によれば、同乗者を乗せた状態及び荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両走行データに基づく分析以外に、同乗者を乗せておらず且つ荷物を搭載していない状態におけるリーン車両走行データに基づく分析を行うことができる。
同乗者を乗せた状態及び荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両のリーン車両走行データよりも、同乗者を乗せておらず且つ荷物を搭載していない状態におけるリーン車両のリーン車両走行データを多く含むデータに基づいて、非搭載状態リーン車両走行基準データが取得される。そして、同乗者を乗せておらず且つ荷物を搭載していない状態におけるリーン車両のリーン車両走行データは、非搭載状態リーン車両走行データとして取得される。
この構成により、前記同乗者及び前記荷物の少なくとも一方を搭載させた状態の運転に基づくリーン車両走行データに基づく分析以外に、前記同乗者及び前記荷物のいずれも搭載させていない状態のリーン車両に基づく分析を行うことができる。
この結果、非搭載状態の分析データと前記同乗者及び前記荷物の少なくとも一方を搭載している状態のリーン車両走行データを分析した分析データと比較することにより、運転者は、運転技能などの変化を見ることができる。また、前記同乗者及び前記荷物の少なくとも一方を搭載した状態の分析データと前記同乗者及び前記荷物のいずれも乗せていない状態の非搭載状態分析データとを用いて、リーン車両の重量及重心位置が異なるとリーン車両運転する時の運転者の特性などより精度の高い分析データを得ることもできる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記取得した分析データを記憶し、前記記憶された複数の分析データを用いて、分析対象者及び分析対象車両の少なくとも一方の出力データを生成する。
なお、前記記憶とは、ストレージのための記憶だけでなく、結果の一時的な記憶も含む。例えば、前記複数の分析データに、ストレージに記憶された分析データと一時メモリに記憶された分析データとを用いてもよい。これらを用いて、ストレージに記憶されている分析データを更新してもよい。これらを用いて、新たな分析データを生成してもよい。これらを用いて、統計処理を行なってもよい。
上述のように複数の分析データを用いることで、例えば、統計的に処理することができ、分析用リーン車両走行データをより精度良く分析することができる。より具体的には、古い分析データ及び新しい分析データを用いて、分析対象者が運転するリーン車両Xのリーン車両走行データをより精度良く分析することができる。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記出力データは、更なる情報処理に用いられる情報処理用分析データとして生成される。
これにより、分析対象者が運転する分析対象リーン車両の分析用リーン車両走行データを用いてリーン車両走行データ分析方法により得られた分析データを、更なる情報処理装置で用いることができる。
したがって、リーン車両走行データを分析する装置のハードウェアリソースの設計自由度を高めつつ、更なる情報処理に用いることができる分析データを取得できる。
本発明の一実施形態にかかるリーン車両走行データ分析装置1は、複数の運転者が右旋回時に右に傾斜し且つ左旋回時に左に傾斜して走行する基準生成用のリーン車両を運転する時にそれぞれ得られる走行データに関連する基準生成用リーン車両走行データに基づいて、リーン車両走行基準データを取得するリーン車両走行基準データ取得部10と、分析対象者の運転者が右旋回時に右に傾斜し且つ左旋回時に左に傾斜して走行する分析対象用リーン車両を運転する時に得られる走行データに関連する分析用リーン車両走行データを取得する分析用リーン車両走行データ取得部20と、前記取得したリーン車両走行基準データに基づいて、前記取得した分析用リーン車両走行データを分析した分析データを取得する分析データ取得部30と、前記取得した分析データを用いて、出力するための出力用分析データを生成する出力用分析データ生成部40と、前記生成された出力用の分析データを出力するデータ出力部50と、を備える。
前記リーン車両走行基準データ取得部10では、前記リーン車両のリアシートに同乗者を乗せておらず且つ荷物載置部に荷物が搭載されていない状態のリーン車両のリーン車両走行データより前記リアシートに同乗者を乗せた状態及び前記荷物載置部に荷物を搭載した状態の少なくとも一方の状態におけるーン車両のリーン車両走行データを多く含む基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成された前記リーン車両走行基準データを取得する。
前記分析用リーン車両走行データ取得部20では、前記同乗者及び前記荷物の少なくとも一方を乗せた状態のリーン車両走行データを含む前記分析用リーン車両走行データを取得する。
前記分析データ取得部30では、前記取得したリーン車両走行基準データに基づいて、前記取得した分析用リーン車両走行データを分析することにより、分析対象者の分析データを取得する。
前記リーン車両走行データ分析装置1は、分析用のリーン車両を運転する前記分析対象者の前記分析用リーン車両走行データを分析する。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置1は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、運転者及びリーン車両の少なくとも一方を区分するための区分関連データを含み、且つ区分が異なる複数のリーン車両のリーン車両走行データを含む。前記分析用のリーン車両走行データは、分析対象者及び分析対象リーン車両の少なくとも一方を区分するための分析用区分関連データを含む。
前記分析データ取得部30は、前記基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成された前記リーン車両走行基準データに基づいて、前記分析用リーン車両走行データを分析することにより、前記分析用区分関連データを用いて区分された前記分析対象者及び前記分析対象リーン車両の少なくとも一方の分析データを取得する。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置1は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両への操作入力に関連する基準生成用リーン車両運転入力データ、前記リーン車両の挙動に関連する基準生成用リーン車両挙動データ及び前記リーン車両の位置に関連する基準生成用リーン車両位置データのうちの少なくとも一つを含み、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両への操作入力に関連する分析用リーン車両運転入力データ、前記分析対象リーン車両の挙動に関連する分析対象リーン車両挙動データ及び前記分析対象リーン車両の位置に関連する分析用リーン車両位置データのうちの少なくとも一つを含む。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置1は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両が走行する走行環境に関連する基準生成用リーン車両走行環境データを含み、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両が走行する走行環境に関連する分析用リーン車両走行環境データを含む。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置1は、以下の構成を含むことが好ましい。前記基準生成用リーン車両走行データは、前記リーン車両の周囲の車両によってドライバーの判断の選択肢が制限を受けるが複数残されている状態でのデータを含み、前記分析用リーン車両走行データは、前記分析対象リーン車両の周囲の車両によって分析対象者の判断の選択肢が制限を受けるが複数残されている状態でのデータを含む。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置1は、以下の構成を含むことが好ましい。前記分析対象者及び車両の少なくとも一方の区分に対応する分析データは、更なる情報処理に用いられる情報処理用分析データとして生成される。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置1は、以下の構成を含むことが好ましい。前記リーン車両走行基準データは、前記基準生成用リーン車両の同乗者による乗車に関連する評価又は物の運搬の依頼者による運搬に関連する評価に関連する評価データと前記基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成される。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置1は、以下の構成を含むことが好ましい。前記リアシートに同乗者を乗せた状態及び前記荷物載置部に荷物が搭載された状態の少なくとも一方の状態におけるリーン車両のリーン車両走行データよりも、前記リアシートに同乗者を乗せておらず且つ前記荷物載置部に荷物が搭載されていない状態のリーン車両のリーン車両走行データを多く含む、非搭載状態基準生成用リーン車両走行データに基づいて生成された非搭載状態リーン車両走行基準データを取得し、前記リアシートに同乗者を乗せておらず且つ前記荷物載置部に荷物が搭載されていない状態における前記分析対象リーン車両の前記分析用リーン車両走行データを含む、非搭載状態分析用リーン車両走行データを取得し、前記取得した非搭載状態リーン車両走行基準データに基づいて、前記取得した非搭載状態分析用リーン車両走行データを分析することにより、前記分析対象者の非搭載状態分析データを取得し、前記取得した非搭載状態分析データを用いて出力用の出力データを生成し、前記生成した出力データを出力する。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置1は、以下の構成を含むことが好ましい。前記取得した分析データ及び非搭載状態分析データの少なくも一方を記憶し、前記記憶された複数の分析データ及び非搭載状態分析データの少なくも一方を用いて、分析対象者及び分析対象車両の少なくとも一方の出力データを生成する。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析装置1は、以下の構成を含むことが好ましい。前記出力データは、更なる情報処理に用いられる情報処理用分析データとして生成される。
<実施形態2>
図3に、実施形態1のリーン車両走行データ分析装置1を含むリーン車両走行データ分析システム100の一例を示す。以下で、実施形態1の構成と同様については同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる構成についてのみ説明する。
リーン車両走行データ分析システム100は、リーン車両走行データ分析装置1と、リーン車両走行基準データを生成するリーン車両走行基準データ生成装置101とを備える。
リーン車両走行基準データ生成装置101は、例えば、リーン車両走行データ分析装置1と通信可能で且つプロセッサを有する情報処理演算装置である。なお、リーン車両走行データ分析装置1がプロセッサを有する情報処理演算装置である場合、リーン車両走行基準データ生成装置101は、リーン車両走行データ分析装置1と同じ情報処理演算装置であってもよい。
リーン車両走行基準データ生成装置101は、リーン車両走行データを取得し、これらのデータを含む基準生成用リーン車両走行データに基づいてリーン車両走行基準データを生成する。
詳しくは、リーン車両走行基準データ生成装置101は、データ記憶部111と、リーン車両走行基準データ生成部112とを有する。なお、特に図示しないが、リーン車両走行基準データ生成装置101は、リーン車両走行データ及び区分関連データを取得する取得部を有する。また、特に図示しないが、リーン車両走行基準データ生成装置101は、生成したリーン車両走行基準データを出力する出力部を有する。
データ記憶部111は、基準生成用リーン車両走行データ、リーン車両走行基準データ、評価データ及び分析データを格納する。具体的には、データ記憶部111には、複数の運転者がリーン車両Yを運転するときにそれぞれ得られるリーン車両走行データを含む基準生成用リーン車両走行データが格納される。また、データ記憶部111には、後述するリーン車両走行基準データ生成部112で生成されたリーン車両走行基準データが格納される。データ記憶部111には、そのときの乗車に対する複数の顧客の評価データが格納される。更に、データ記憶部111には、後述するリーン車両走行データ分析装置1で分析された分析データが格納される。
前記リーン車両走行データは、例えば、リーン車両Yのリーン車両運転入力データ、リーン車両Yのリーン車両挙動データ、リーン車両Yのリーン車両位置データ及びリーン車両Yのリーン車両走行環境データなどを含む。
リーン車両走行基準データ生成部112は、データ記憶部111に格納されている基準生成用リーン車両走行データに基づいて、リーン車両走行基準データを生成する。リーン車両走行基準データ生成部112で生成されたリーン車両走行基準データは、データ記憶部111に格納される。
データ記憶部111に格納されているリーン車両走行基準データは、リーン車両走行データ分析装置1で、リーン車両X(分析用リーン車両)のリーン車両走行データ(分析用リーン車両走行データ)を分析する際に用いられる。リーン車両走行データ分析装置1においてリーン車両走行データを分析する方法は、実施形態1と同様であるため、詳しい説明を省略する。
すなわち、リーン車両走行データ分析装置1は、前記リーン車両走行基準データに基づいてリーン車両Xのリーン車両走行データを分析することにより、分析対象者及びリーン車両Xの少なくとも一方の分析データを取得し、該分析データから生成した出力データを出力する。リーン車両走行データ分析装置1の構成は、実施形態1と同様であるため、リーン車両走行データ分析装置1の詳しい説明を省略する。
リーン車両走行データ分析装置1から出力された出力データは、例えば、情報処理装置102に入力されてもよい。この場合、前記出力データは、リーン車両走行データ分析装置1において、情報処理装置102で情報処理に用いられる情報処理用データとして生成される。
情報処理装置102は、例えば、リーン車両のシェアリング、リーン車両のレンタル、リーン車両のリース、リーン車両の車両保険などのビジネスで用いられる保険、市場、商品、サービス、環境または顧客に関連するデータの処理を行う装置であってもよい。リーン車両走行データ分析装置1が情報処理演算装置である場合、情報処理装置102は、リーン車両走行データ分析装置1と同じ装置であってもよい。情報処理装置102は、リーン車両走行基準データ生成装置101と同じ情報処理演算装置であってもよい。
情報処理装置102は、例えば、出力データ取得部121と、第1データ取得部122と、第2データ生成部123と、第2データ出力部124と、データ記憶部125とを有する。
出力データ取得部121は、リーン車両走行データ分析装置1から出力される前記出力データを取得する。
第1データ取得部122は、前記出力データとは異なる第1データを取得する。この第1データは、情報処理装置102において情報処理対象のデータである。前記第1データは、例えば、リーン車両のシェアリング、リーン車両のレンタル、リーン車両のリース、リーン車両の車両保険などのビジネスで用いられる保険、市場、商品、サービス、環境または顧客に関連するデータである。前記第1データは、データ記憶部125に格納されている。
第2データ生成部123は、前記出力データ及び前記第1データを用いて、前記出力データ及び前記第1データとは異なる第2データを生成する。この第2データも、前記第1データと同様、例えば、リーン車両のシェアリング、リーン車両のレンタル、リーン車両のリース、リーン車両の車両保険などのビジネスで用いられる保険、市場、商品、サービス、環境または顧客に関連するデータである。
第2データ出力部124は、第2データ生成部123で生成された第2データを出力する。
(分析データを用いた情報処理方法)
次に、上述の構成を有する情報処理装置102によって、出力データを用いて情報処理を行う情報処理方法について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。図4は、情報処理装置102による情報処理の動作を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、情報処理装置102の出力データ取得部121が、リーン車両走行データ分析装置1から出力された出力データを取得する(ステップSB1)。
次に、情報処理装置102の第1データ取得部122が、データ記憶部125に格納されている第1データを取得する(ステップSB2)。この第1データは、前記出力データとは異なるデータである。
その後、情報処理装置102の第2データ生成部123が、前記取得した出力データ及び前記取得した第1データを用いて、第2データを生成する(ステップSB3)。この第2データは、前記出力データ及び前記第1データとは異なるデータである。
続いて、情報処理装置102の第2データ出力部124が、前記生成された第2データを出力する(ステップSB4)。
このようにリーン車両走行データ分析装置1から出力された出力データは、例えば、リーン車両のシェアリング、リーン車両のレンタル、リーン車両のリース、リーン車両の車両保険などの分野において、情報処理装置で信用リスクまたは信用スコアを演算処理する際に、利用することができる。すなわち、リーン車両走行データを分析して得られた分析データを、リーン車両のシェアリング、リーン車両のレンタル、リーン車両のリース、リーン車両の車両保険などの分野における情報処理装置の演算処理に利用することができる。
具体的には、リーン車両のシェアリング、リーン車両のレンタル、リーン車両のリース、リーン車両の車両保険などの分野において、情報処理装置は、出力された出力データを取得し、その取得された出力データを用いて、演算処理により信用リスクまたは信用スコアを出力することができる。
リーン車両のシェアリング、リーン車両のレンタル、リーン車両のリース、リーン車両の車両保険などの分野において、情報処理方法は、リーン車両走行データ分析装置1から出力された出力データを取得する工程と、その取得された出力データを用いて信用リスクに関する信用リスクデータまたは信用スコアに関する信用スコアデータを出力する工程とを含んでいてもよい。
リーン車両のシェアリング、リーン車両のレンタル、リーン車両のリース、リーン車両の車両保険などの分野において、情報処理装置は、リーン車両走行データ分析装置1から出力された出力データを取得する出力データ取得部と、その取得された出力データを用いて、信用リスクに関する信用リスクデータを出力する信用リスク出力部または信用スコアに関する信用スコアデータを出力する信用スコア出力部とを含んでいてもよい。
上述の情報処理方法及び情報処理装置において、出力された信用リスクが低い場合または信用スコアが高い場合には、例えば、分析対象者がリーン車両を借りやすくしたり、分析対象者がリーン車両を借りる場合には料金を優遇したり、または分析対象者が保険料の優遇等を受けたりできるようにしてもよい。
上述の各実施形態におけるリーン車両走行データ分析方法は、分析対象リーン車両走行データを分析するリーン車両走行データ分析方法の一例である。
なお、本発明のリーン車両走行データ分析方法は、以下の構成を含むことが好ましい。出力データは、更なる情報処理に用いられる情報処理用データとして生成される。
例えば、前記更なる情報処理としては、リーン車両のシェアリング、リーン車両のレンタル、リーン車両のリース、リーン車両の車両保険などのビジネスで用いられる保険、市場、商品、サービス、環境または顧客に関連するデータの処理であってもよい。
他の観点によれば、本発明のリーン車両走行データ分析方法で出力された出力データは、以下の分析データを用いた情報処理方法に用いることが好ましい。この情報処理方法では、前記出力された出力データを取得する。前記情報処理方法では、前記出力データとは異なる第1データを取得する。前記情報処理方法では、前記出力データ及び前記取得した第1データを用いて、前記出力データ及び前記取得した第1データと異なる第2データを生成する。前記情報処理方法では、前記生成した第2データを出力する。
前記情報処理方法は、リーン車両走行データを分析することにより得られる分析データを用いた情報処理方法であればどのような情報処理方法であってもよい。例えば、前記第1データ及び前記第2データは、リーン車両のシェアリング、リーン車両のレンタル、リーン車両のリース、リーン車両の車両保険などのビジネスで用いられる保険、市場、商品、サービス、環境または顧客に関連するデータであってもよい。
本実施形態の構成により、リーン車両走行データ分析装置1及びリーン車両走行データ分析方法によって、情報処理装置102で利用可能な分析データを取得できる。また、実施形態1で説明したように、リーン車両走行データを分析して前記分析データを得ることにより、システムで処理するデータの種類を低減でき、リーン車両走行データ分析装置1のハードウェアの負荷を低減できる。
したがって、ハードウェアリソースの設計自由度を高めつつ、情報処理装置で利用可能な分析データを取得することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
なお、前記各実施形態では、リーン車両走行データを用いて、リーン車両走行基準データを生成しているが、リーン車両走行データだけでなく、リーン車両走行データ以外のデータも用いて、リーン車両走行基準データを生成してもよい。
また、前記各実施形態では、リーン車両走行データを分析用リーン車両走行データとして取得し、リーン車両走行基準データに基づいて、前記分析用リーン車両走行データを分析することにより、分析データを取得している。しかしながら、リーン車両走行データ以外のデータも分析用に取得して、そのデータ及びリーン車両走行データを分析することにより、分析データを取得してもよい。
また、出力データを、リーン車両走行データ以外のデータと組み合わせて、利用してもよい。
このように、前記各実施形態で説明した各データを、リーン車両走行データ以外のデータと組み合わせてもよい。