JP7209308B1 - フレアガス燃焼処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱量の低い自燃不能なフレアガスを含め、自燃可能なフレアガスまで幅広く燃焼でき、また、助燃料コストを最小限に抑えながら、瞬時に変動するフレアガス流量に対応可能なフレアガス燃焼処理システムを提供する。【解決手段】VDU1及びEGF3には、フレアガスライン40の一端が夫々接続され、VDU1に向かうフレアガスライン40の途中及びEGF3に向かうフレアガスライン40の途中には、フレアガスの流れを開放、あるいは遮断、及び流量を制御する供給遮断装置が夫々設けられ、VDU1でフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、EGF3に係る前記供給遮断装置を操作し、EGF3に向かうフレアガスライン40を閉鎖させ、EGF3でフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、VDU1に係る前記供給遮断装置を操作し、VDU1に向かうフレアガスライン40を閉鎖または流量を制御させる構成とした。【選択図】図1

Description

本発明は、製油所・製鉄プラント・化学プラント・ガス貯蔵施設から発生する、フレアガス(「炭化水素ガス」、「ハイドロカーボン」とも言う)を燃焼処理するフレアガス燃焼処理システムに関する。
製油所・製鉄プラント・化学プラント・ガス貯蔵施設では、メタン等のフレアガスが発生する。フレアガスは、可燃性で毒性があり、臭気もあるため、そのまま大気中に排出するのではなく、燃焼させ、ある程度無害化された状態で排出する必要がある。
近年、米国等では、PPM(=百万分率)単位の可燃性フレアガスも排出を禁止する旨に、法令が改正された。
ところで、フレアガス中に含まれる窒素等の不活性ガスが多いフレアガスの燃焼処理方法の1つとして、VDU(Vapor Destruction Unit)がある。
従来型VDUは、十分な燃焼空気が存在する高温雰囲気下で、フレアガス中に含有する可燃分を酸化燃焼させ、フレアガスを二酸化炭素と水に変換させて、大気に放出する。VDUには、発熱量の低い自燃不能なフレアガスを、燃焼できるメリットがある。
一方、従来型VDUには、デメリットもある。以下、詳しく説明する。従来型VDUでは、高温雰囲気とするため、フレアガスを炉内に導入する前に、昇温バーナーを使って助燃料を燃焼させる。フレアガス中の可燃分濃度が高くなるにつれ、炉内を最大許容温度以下に維持するために、昇温バーナーの助燃料の量を減少させ、その後強制的に冷却空気を炉内に取り込んで炉内を冷却する。従来型VDUでは、冷却空気を、強制的にブロワー等で送り込むため、利用(制御)できる冷却空気の流量は限られる。従って、処理可能なフレアガス中の最大可燃分濃度並びにフレアガスの最大流量は、ブロワー等から強制的に送り込むことのできる冷却空気の流量に依存する。
また、自燃可能なフレアガスの燃焼処理方法の別の1つとして、EGF(Enclosed Ground Flare)がある。
EGFは、0~100%まで流量が変動するフレアガスに対し、流量に応じて、フレアガスを燃焼するフレアバーナーの数量を段階的に加減してフレアガスを燃焼させる。詳しくは、各フレアバーナーに至るフレアガスの経路を夫々設け、当該各経路に遮断弁を設ける。供給されるフレアガスの量に応じて、遮断弁によって、導通させる経路の数を調節することで、運転させるフレアバーナーの数量を段階的に加減する。この技術は、「EGFに係るステージング制御(staging control)」として知られている。
公開実用昭58-128352号公報
例えば、特許文献1では、従来技術として、以下の構成が開示されている。フレアガス燃焼装置(グランドフレア)において、プラントからのフレアガス流量に対応するためフレアガス燃焼処理装置内に数段の燃焼ゾーン(≒ステージ)を設け、燃焼をよりスムーズに行うために、フレアガスを導入する主経路以外の1つまたは複数の副経路には、ステージング切替装置(供給/遮断装置)が設けられている。ステージング切替装置(供給/遮断装置)は、主経路のフレアガス圧力が高くなった場合に、計装空気圧力でもって電気信号により開動作をなして副経路にもフレアガスを導通させるものである。
フレアガスの発熱量が低く、安定した燃焼が見込めない場合には、予めフレアガス内に助燃料を注入し、発熱量を高めて燃焼させるが、フレアガスに含有する可燃分濃度が低い場合には、安定して自燃させるために、VDUの場合と比較して多量の助燃料が必要となる。
また、フレアガスの流量が瞬時に変動するため、フレアガスに含有する可燃分濃度に合わせて助燃料の注入量を調節する際には、「フレアガスの流量と可燃分濃度を測定し、当該測定結果に基づき、最適な助燃料の注入量を算出する」という2つの工程を瞬時に行う必要があるが、これらの工程を瞬時に行うことは、現実的ではない。従って、可燃分濃度の最低基準に基づき、助燃料の注入量を算出して注入することとなり、助燃料のコストが所要量以上に増大する。
以上から、従来型VDUについては、ブロワー等による冷却空気の風量に基づく適用の限界があり、EGFについては、助燃料の注入量に基づくコストデメリットがあった。そのため、発熱量の低い自燃不能なフレアガスを燃焼でき、また、コストを最小限に抑えながら、瞬時に変動するフレアガスの流量に対応可能な技術は、存在しなかった。
そこで、本発明は、上記問題点に対処するため、発熱量の低い自燃不能なフレアガスを含め、自燃可能なフレアガスまで幅広く燃焼でき、また、助燃料コストを最小限に抑えながら、瞬時に変動するフレアガス流量に対応可能なフレアガス燃焼処理システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
フレアガスを燃焼処理するフレアガス燃焼処理システムであって、
当該システムは、VDU及びEGFと、当該システムの全体を制御する情報処理装置を備え、
前記VDU及び前記EGFには、フレアガスを供給するフレアガスラインの一端が夫々接続され、
前記VDUに向かうフレアガスラインの途中及び前記EGFに向かうフレアガスラインの途中には、フレアガスの流れを開放、遮断、及び流量を制御する供給遮断装置が夫々設けられ、
フレアガス中の可燃分濃度が低く、自燃できないフレアガスについては、前記VDUで燃焼処理し、
前記VDUでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作し、前記EGFに向かう前記フレアガスラインを閉鎖させ、
前記EGFでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作し、前記VDUに向かう前記フレアガスラインを閉鎖または流量を制御させる、フレアガス燃焼処理システムとした。
また、請求項2に係る発明は、
フレアガスを燃焼処理するフレアガス燃焼処理システムであって、
当該システムは、VDU及びEGFと、当該システムの全体を制御する情報処理装置を備え、
前記VDU及び前記EGFには、フレアガスを供給するフレアガスラインの一端が夫々接続され、
前記VDUに向かうフレアガスラインの途中及び前記EGFに向かうフレアガスラインの途中には、フレアガスの流れを開放、遮断、及び流量を制御する供給遮断装置が夫々設けられ、
前記VDUでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作し、前記EGFに向かう前記フレアガスラインを閉鎖させ、
前記EGFでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作し、前記VDUに向かう前記フレアガスラインを閉鎖または流量を制御させ、
前記情報処理装置は、VDU内の温度が予め設定された温度以上の際には、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作し、前記VDUに向かう前記フレアガスラインを閉鎖または流量を制御させると共に、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作して、前記EGFに向かうフレアガスラインを開放させる、フレアガス燃焼処理システムとした。
また、請求項3の発明は、
フレアガスを燃焼処理するフレアガス燃焼処理システムであって、
当該システムは、VDU及びEGFと、当該システムの全体を制御する情報処理装置を備え、
前記VDU及び前記EGFには、フレアガスを供給するフレアガスラインの一端が夫々接続され、
前記VDUに向かうフレアガスラインの途中及び前記EGFに向かうフレアガスラインの途中には、フレアガスの流れを開放、遮断、及び流量を制御する供給遮断装置が夫々設けられ、
前記VDUでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作し、前記EGFに向かう前記フレアガスラインを閉鎖させ、
前記EGFでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作し、前記VDUに向かう前記フレアガスラインを閉鎖または流量を制御させ、
フレアガスの流量低下に伴い、予め設定されたフレアガス圧力の値以下になった際には、前記情報処理装置は、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作し、前記EGFに向かう前記フレアガスラインを閉鎖させると共に、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作して、前記VDUに向かうフレアガスラインを開放または流量を制御させる、フレアガス燃焼処理システムとした。
また、請求項4の発明は、
フレアガスを燃焼処理するフレアガス燃焼処理システムであって、
当該システムは、VDU及びEGFと、当該システムの全体を制御する情報処理装置を備え、
前記VDU及び前記EGFには、フレアガスを供給するフレアガスラインの一端が夫々接続され、
前記VDUに向かうフレアガスラインの途中及び前記EGFに向かうフレアガスラインの途中には、フレアガスの流れを開放、遮断、及び流量を制御する供給遮断装置が夫々設けられ、
前記VDUでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作し、前記EGFに向かう前記フレアガスラインを閉鎖させ、
前記EGFでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作し、前記VDUに向かう前記フレアガスラインを閉鎖または流量を制御させ、
前記フレアガスラインの他端は、フレアガスが貯留されており、過圧状態になると作動する安全弁が設けられた可燃ガス貯留装置に接続されており、
前記フレアガスラインの一端から他端は、前記他端から流出したフレアガスが前記一端に到達するまで、少なくとも数秒かかる長さを有し、
前記可燃ガス貯留装置付近の、前記フレアガスラインの途中には、前記安全弁の作動を検知する安全弁検知装置が設けられており、
前記安全弁検知装置は、前記可燃ガス貯留装置内圧力が過圧状態になり、前記安全弁が作動すると、当該作動を検知し、その旨の信号を前記情報処理装置に出力し、
前記情報処理装置は、前記信号を受信すると、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作し、前記VDUに向かう前記フレアガスラインを閉鎖または流量を制御させると共に、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作して、前記EGFに向かうフレアガスラインを開放させる、フレアガス燃焼処理システムとした。
また、請求項5の発明は、
前記VDUに、外部から空気を取り入れる空気取入れダンパーが設けられ、
前記情報処理装置は、VDU内の温度が予め設定された温度以上に上昇すると、助燃料の量を制御させ、
助燃料の量を制御しても、VDU内の温度が予め設定された温度以上の際には、前記空気取入れダンパーを開かせ、自然吸引によりVDU内に外部から空気を取り入れる、請求項1~4のいずれかに記載のフレアガス燃焼処理システムとした。
本発明は、VDUとEGFを組み合わせることにより、フレアガス中の可燃分濃度が低い場合には、当該フレアガスをVDUにより燃焼処理し、フレアガス中の可燃分濃度が高い場合には、当該フレアガスをEGFにより燃焼処理する ため、可燃分濃度に関わらず、フレアガスを経済効率的に燃焼処理することができる。また、VDUとEGF間の切り替えは、情報処理装置の命令に基づき、瞬時に行われるため、異常発生時等に、大量の可燃分を含むフレアガスが突然供給された場合でも、EGFに切り替えて、安全に燃焼処理を行うことができる。一方、フレアガス中の可燃分濃度が低く、自燃できない場合等には、VDUに切り替えて、燃焼処理を行うことで、常に必要最低限の助燃料の量で、燃焼処理を行うことができ、便宜である。
本発明の実施の形態例1のフレアガス燃焼処理システムの概略構成図である。 本発明の実施の形態例1のフレアガス燃焼処理システムにおいて、VDUを使用した場合の燃料の流れ及びフレアガスの流れを示す説明図である。 本発明の実施の形態例1のフレアガス燃焼処理システムにおいてEGFを使用した場合であって、第2段階の状態のフレアガスの流れならびに燃料の流れを示す説明図である。 本発明の実施の形態例1のフレアガス燃焼処理システムにおいてEGFを使用した場合であって、第3段階の状態のフレアガスの流れならびに燃料の流れを示す説明図である。 本発明の実施の形態例1のフレアガス燃焼処理システムのフレアガス増加時の処理の流れを示す流れ図である。 本発明の実施の形態例1のフレアガス燃焼処理システムのフレアガス減少時の処理の流れを示す流れ図である。
(実施の形態例1)
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態例1を詳細に説明する。ただし、本実施の形態例に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<フレアガス燃焼処理システムの構成>
図1は、本実施の形態例1に係るフレアガス燃焼処理システムの概略構成図である。フレアガス燃焼処理システムは、VDU1とEGF3を有している。VDU1は、筒体20を有しており、円柱形状である。また、EGF3は、筒体30を有しており、円柱形状である。なお、本実施の形態例1では、VDU1及びEGF3について円柱形状の構成を示したが、これは例示であり、例えば、角柱形状でも良く、形状が限定されるわけではない。VDU1及びEGF3は、供給されたフレアガスを燃焼させる炉(≒燃焼室)の役割を果たす。そのため、以下では、「VDU1」は、燃焼処理方法としてVDUを実行する炉を指し、「EGF3」は、燃焼処理方法としてEGFを実行する炉を指す。なお、VDU1及びEGF3は、フレアスタックとも呼ばれる。
<VDU1の構成>
VDU1には、下方部に空気取入れ孔(図示省略)が複数設けられており、各孔を、空気取入れダンパー21が覆っている。なお、本実施の形態例1では、空気取入れ孔を複数設け、それらの孔を覆うため複数の空気取入れダンパー21を設ける構成を示したが、この構成に限定されるものではない。単数の外気取入れ孔を設け、その孔を空気取入れダンパー21で覆う構成としても良い。
また、VDU1には、炉内を高温雰囲気に保つための助燃バーナー23、炉内に供給されたフレアガスを燃焼させるフレアバーナーA-1及びパイロットバーナー14が設けられている。更に、VDU1の上部には、VDU1内の温度を検出する熱電対等の温度検出装置50が設けられている。
<EGF3の構成>
EGF3は、筒体30を複数の柱脚32で支える構造である。そのため、柱脚32間の空間を通って、筒体30の下側の空気取入れゾーン31から外気(空気)が、EGF3内に流入する。なお、本実施の形態例1では筒体30を柱脚32によって支持する構造を示したが、筒体30を支持する構造は、この構成に限定されるものではない。筒体30に空気取入れゾーン31が設けられており、当該空気取入れゾーン31から外気(空気)を、EGF3内に流入可能な構成であれば良い。そのため例えば、体30は、自身を支える脚部を含めて一体成型されており、筒体30に空気取入れゾーン31として、孔が複数設けられている構成としても良い。
また、EGF3には、炉内に供給されたフレアガスを燃焼させるフレアバーナーB-1、C-1、D-1、・・・、N-1及びパイロットバーナー15が設けられている。なお、VDU1に係るパイロットバーナー14及びEGF3に係るパイロットバーナー15は、供給されたフレアガスを瞬時に着火させるため、常時燃料が供給され、燃焼している。
VDU1には、燃料を供給するために、燃料ライン10の一端が接続されている。詳しくは、EGF3のパイロットバーナー15に燃料を供給する燃料ライン11から分岐した、VDU1のパイロットバーナー14に燃料を供給する燃料ライン12と、助燃バーナー23に助燃料を供給するVDU用助燃バーナー用燃料ライン13の2つの燃料ラインがVDU1に接続されている。VDU用助燃バーナー用燃料ライン13の途中には、燃料ライン13を流れる助燃料の量を、調節可能な助燃料流量調節装置22が設けられている。
また、EGF3にも、燃料を供給するために、燃料ライン10の一端が接続されている。詳しくは、フレアバーナーB-1、C-1、D-1・・・、N-1といった各フレアバーナーに対応して設置された各EGF用パイロットバーナー15にそれぞれ燃料を供給するため、分岐された燃料ライン11がEGF3に接続されている。
また、VDU1及びEGF3には、フレアガスの供給を受けるために、フレアガスライン40の一端が夫々接続されている。詳しくは、フレアガスライン40は途中で、VDU1に向かうVDU向フレアガスライン42と、EGF3に向かう複数本のEGF向フレアガスライン43、44、45・・・4×に分岐して、VDU1、あるいはEGF3に接続されている。VDU1に向うフレアガスライン42の途中には、VDU1に向かうフレアガスの流れを開放/遮断、流量を調整(制御)できるVDU/EGFフレアガス切替装置Aが設けられている。なお、VDU/EGFフレアガス切替装置Aは、例えば、供給/遮断弁である。
なお、フレアガスライン40の他端は、可燃ガス貯留装置80に接続されている。この可燃ガス貯留装置80には、燃焼処理対象のフレアガスが貯留されており、燃焼処理を行う際に、貯留されているフレアガスを流出させる。また、可燃ガス貯留装置80は、安全確保のため、VDU1及びEGF3等のフレアガス処理設備から、十分離間した位置に設けられている。従って、フレアガスライン40の一端と他端は、例えば、100m以上である。そのため、可燃ガス貯留装置80から流出したフレアガスがVDU1、あるいはEGF3に到達するには、数秒(≒2、3秒)以上かかる。
上述したように、EGF3内には、複数のフレアバーナーB-1~N―1が設けられている。そのため、各フレアバーナーに対し、フレアガスを供給するため、フレアガスライン40は、EGF向フレアガスライン43、44、45・・・4×と、EGF3内に設けられた、フレアバーナーのライン数に合わせて、分岐している。分岐した各フレアガスラインの途中には、EGF3に向かうフレアガスの流れを開放/遮断、流量を調整(制御)できるEGFフレアガス供給/遮断装置B、C、D・・・、Nが夫々設けられている。なお、EGFフレアガス供給/遮断装置B~Nは、EGF3に向かうフレアガスの流れを開放/遮断、流量を調整(制御)できる構成であれば良く、例えば、供給/遮断弁である。
また、分岐前のフレアガスライン40には、流れるフレアガスの圧力を検出するフレアガス圧力検出装置60が設けられている。フレアガス圧力検出装置60によって検出されたフレアガスの圧力値が、設定値を超えていると、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61が認識した場合は、EGFフレアガス供給/遮断装置B等を操作して、フレアガスライン43等を開放し、EGF3にフレアガスを供給する。同時に、総合情報処理装置(図示省略、後述)は、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61のEGFフレアガス供給/遮断装置B等に対する操作を認識すると、VDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71を通じて、VDU/EGFフレアガス切替装置Aを操作し、VDU1に向かうフレアガスライン42を遮断する。
また、分岐前のフレアガスライン40の途中には、安全弁検知装置70が設けられている。安全弁検知装置70は、可燃ガス貯留装置80内圧力が過圧状態になり安全弁が作動する(開く)と、当該作動を検知し、その旨の信号をVDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71に出力する。VDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71は、当該信号を受信すると、VDU/EGFフレアガス切替装置Aを操作して、VDU1に向かうフレアガスライン42を閉鎖し、フレアガスの流れを遮断する。また同時に、総合情報処理装置は、VDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71のVDU/EGFフレアガス切替装置Aに対する操作を認識すると、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61を通じて、EGFフレアガス供給/遮断装置B等を操作して、フレアガスライン43等を開放し、EGF3にフレアガスを供給する。
なお、安全弁検知装置70が設けられているフレアガスライン40上の位置は、分岐前で、可燃ガス貯留装置80近傍(通常、安全確保のため、フレアガス処理設備と十分離れている)である為、安全弁が作動すると、可燃ガス貯留装置80から流出したフレアガスが、フレアガスラインヘッダー41に到達した時点で(あるいは、到達する前に)、VDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71を介してVDU/EGFフレアガス切替装置Aを操作し、VDU1に向かうフレアガスライン42を閉鎖できる。同時に、総合情報処理装置及びB~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61を介してEGFフレアガス供給/遮断装置B等を操作してフレアガスライン43等を開放しEGF3にフレアガスを供給できる。以上により、安全弁検知装置70によって安全弁が開いたことを検知した場合等の非常時に、フレアガスがVDU1に到達する前に、フレアガスの供給先を切り替えて、EGF3に流すことができ、便宜である。
本フレアガス燃焼処理システムは、サーバ等の情報処理装置を用いて、全体制御される。以下、詳しく説明する。
VDU1には、情報処理装置として、助燃料調節演算装置51及び空気取入れダンパー開度調節装置52が設けられている。助燃料調節演算装置51、空気取入れダンパー開度調節装置52及び温度検出装置50は、相互に通信可能に接続されている。また、助燃料調節演算装置51は、助燃料流量調節装置22と相互に通信可能に接続されている。更に、空気取入れダンパー開度調節装置52は、各空気取入れダンパー21と相互に通信可能に接続されている。
助燃料調節演算装置51は、温度検出装置50を通じて、VDU1内の温度を検出させ、当該温度に基づき、助燃料流量調節装置22を操作して、助燃用バーナー23に供給する助燃料の量を調節する。また、空気取入れダンパー開度調節装置52は、温度検出装置50を通じて、VDU1内の温度を検出させ、当該温度に基づき、各空気取入れダンパー21の開度を調節する。
EGF3には、情報処理装置として、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61及びVDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71が設けられている。また、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61は、EGFフレアガス供給/遮断装置B、C、D及びNと、相互に通信可能に接続されている。更に、VDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71は、VDU/EGFフレアガス切替装置Aと、相互に通信可能に接続されている。
B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61は、フレアガス圧力検出装置60を通じて、フレアガスラインヘッダー41に流入する前の(=分岐前の)フレアガスライン40を流れるフレアガスの圧力を検出させ、当該圧力に基づき、EGFフレアガス供給/遮断装置B、C、D及びNを操作し、フレアガスライン43等を開放、あるいは遮断、フレアガスライン43等を流れるフレアガスの流量を調整(制御)する。また、VDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71は、総合情報処理装置からの命令に応じて、VDU/EGFフレアガス切替装置Aを操作し、フレアガスライン42を開放、遮断、フレアガスライン42を流れるフレアガスの流量を制御する。
助燃料調節演算装置51、空気取入れダンパー開度調節装置52、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61及びVDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71は夫々、総合情報処理装置(図示省略)と、相互に通信可能に接続されている。総合情報処理装置は、助燃料調節演算装置51、空気取入れダンパー開度調節装置52、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61及びVDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71より上位で、本実施の形態例1に係るフレアガス燃焼処理システムを統括して制御する役割を果たすものである。そのため、総合情報処理装置は、助燃料調節演算装置51、空気取入れダンパー開度調節装置52、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61及びVDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71から情報や命令を受信し、また、助燃料調節演算装置51、空気取入れダンパー開度調節装置52、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61及びVDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71に対し、情報や命令を出力する。
<フレアガス燃焼処理システムの処理の流れ>
次に、図2~図6を用いて、本実施の形態例1に係るフレアガス燃焼処理システムの処理の流れについて説明する。まずは、フレアガス増加時の処理の流れを示す。図2及び図5に示すように、助燃料調節演算装置51は、助燃料流量調節装置22を操作し、燃料ライン10及び13を通じて、VDU1に設けられている助燃用バーナー23に助燃料を供給させて、点火・燃焼させる。また、助燃料調節演算装置51は、温度検出装置50を通じて、VDU1内の温度を継続的に検出させて、VDU1を常温から設定温度1まで昇温させるように、助燃料を供給させる(ステップS501)。なお、ここで、「設定温度1」とは、フレアガス中の可燃分が着火する温度(例えば、約400~600℃)を指している。総合情報処理装置は、助燃料調節演算装置51から受信した情報によって、VDU1が設定温度1に達したことを認識すると、VDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71を介して、図2に示すように、フレアガスライン40、41及び42を通じて、VDU1内にフレアガスを供給させ、フレアバーナーA-1に流入したフレアガスをVDU用のパイロットバーナー14で点火・燃焼させる。これが第1段階(≒1st stage)である。
助燃料調節演算装置51は、フレアガスの供給・燃焼を継続させながら、助燃料流量調節装置22を操作し、フレアバーナーA-1に供給する燃料の量を調節させると共に、温度検出装置50を通じて、VDU1内の温度を継続的に検出させて、VDU1の温度を設定温度1以上に維持する(ステップS502)。例えば、600~800℃に維持する。これを、「設定温度2」とする。この「設定温度2」は、フレアガスが分解燃焼する温度(=未燃分の発生を極小にでき、燃焼筒である筒体20の劣化が生じない最適な燃焼条件となる温度)である。
供給されるフレアガス中の可燃分の濃度(=フレアガス中の可燃ガスの量)が増加し、温度検出装置50を通じて、VDU1の温度が設定温度2から上昇したことを認識すると、助燃料調節演算装置51は、助燃料流量調節装置22を操作し、助燃バーナー23に供給する助燃料の量を削減させ、VDU1内の温度を、設定温度2まで低下させる(ステップS503)。
助燃料を、助燃バーナー23が燃焼可能な最低限の量まで削減させた状態(=最少流量)で、VDU1の温度が設定温度2から上昇したことを認識すると、空気取入れダンパー開度調節装置52は、各空気取入れダンパー21の開度を調節させ、外部からVDU1内に空気を取り入れ、VDU1内の温度を、設定温度2まで低下させる(ステップS504)。なお、バーナーの特性として、最大流量(最大燃焼量)に対して、何%が最少流量であるというように、通常は、各バーナーによって決まっている。
供給されるフレアガス中の可燃分の濃度(=フレアガス中の可燃ガスの量)が増加し、総合情報処理装置は、助燃料調節演算装置51から受信した情報によって、VDU1の温度が設定温度3まで上昇したことを認識すると(例えば、1000℃)、VDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71を通じて、VDU/EGFフレアガス切替装置Aを操作し、完全にフレアガスライン42を閉鎖させ、フレアガスの流れをEGF3へ切り替える(ステップS505)。また、助燃料調節演算装置51は、温度検出装置50を介して、VDU1の温度が設定温度3まで上昇したことを認識すると、VDU用助燃バーナー用燃料ライン13を通じて、助燃バーナー23に供給される助燃料の量を、VDU1の温度上昇に対応して調節する。設定温度3のときには助燃料が最少流量になるように調節し、設定温度1まで低下させる。なお、「設定温度3」は、長期間の運転で燃焼筒である筒体20の劣化が生じない最高温度である。
このように、本実施の形態例1に係るフレアガス燃料処理システムは、フレアガス中の可燃分の濃度が低く、自燃できないフレアガスの燃焼処理は、VDU1で行い、助燃料を使用して、VDU1内に高温雰囲気を形成する構成である。それにより、フレアガス中の可燃分濃度の変動を、VDU1内の温度変化として把握することができる。そのため、VDU1内の温度上昇を、フレアガス中の可燃分濃度の上昇とみなして、供給する助燃料の量を減少させることで対応することができる。その結果、VDU1内の温度が過剰に高くなることを防止すると同時に、供給する助燃料の量を常に必要最低限に抑えることができる。
そして、供給されるフレアガス中の可燃分の濃度(=フレアガス中の可燃ガスの量)が増加し、助燃料を助燃バーナー23が燃焼可能な最低限の量まで削減させた状態(=最少流量)で、VDU1内の温度が予め設定されている設定温度2まで上昇すると、空気取入れダンパー21を開かせ、VDU1内に外部から空気を取り入れる構成である。このように、VDU1が、炉内の冷却に自然通風(=外部から空気を取り込む、「自然吸引」ともいう)を活用する構成であることも、助燃料の量を必要最低限に抑えることができる要因である。
また、本実施の形態例1に係るフレアガス(燃焼)処理システムにおけるVDU1の主要な役割は、不燃分が100%のフレアガスを含む、自燃できない可燃分濃度のフレアガスの燃焼処理であり、そのために、VDU1は、助燃料を使用して、炉内に高温雰囲気を形成し、フレアガス中の可燃分濃度の変動を、炉内の温度変化として把握できる構成となっており、炉内の冷却は自然通風で行うシステムとなっている。従って、VDU1の大きさは、上述した主要な役割を果たすことができる容量であれば良く、最大フレアガス流量に対応する必要がない。仮に、EGFが設けられていないVDUのみからなるフレアガス燃焼処理システムの場合、「フレアガスの最大流量×最大発熱量」に対応するため、VDU1は、VDU+EGFの大きさが必要となる。
ここで、フレアガス燃焼処理システムの処理の流れに話を戻す。総合情報処理装置は、助燃料調節演算装置51から受信した情報によって、VDU1の温度が設定温度3まで上昇したことを認識すると(例えば、1000℃)、VDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71を通じて、VDU/EGFフレアガス切替装置Aを操作して、完全にフレアガスライン42を閉鎖させる(ステップS505)。同時に、総合情報処理装置は、図3に示すように、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61を通じて、EGF3に向かうフレアガスライン43の途中に設けられているEGFフレアガス供給/遮断装置Bを操作してフレアガスライン43を開放し(ステップS506)、フレアガスライン43を通じて、フレアガスをEGFフレアバーナーB-1へ流し、燃焼処理させる。これが第2段階(≒2nd stage)である。このように、ステップS505及びステップS506を、同時に行うことで、VDU1からEGF3への切替時間が短縮する。
次に、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61は、フレアガス圧力検出装置60を通じて、フレアガス中の可燃分の増加と、フレアガスの流量増加に伴うフレアガス圧力の上昇(=予め設定されたフレアガス圧力の値以上になった)を認識すると、図4に示すように、フレアガスライン43だけでなく、EGFフレアガス供給/遮断装置Cを操作してフレアガスライン44も開放し(ステップS507)、フレアガスライン44を通じて、フレアガスをEGFフレアバーナーC-1へ流し、燃焼処理する。これが第3段階(≒3rd stage)である。
同様に、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61は、フレアガス圧力検出装置60を通じて、フレアガス中の可燃分の更なる増加と、更なるフレアガスの流量増加に伴うフレアガス圧力の更なる上昇を認識すると、フレアガスライン43及び44だけでなく、順次、EGFフレアガス供給/遮断装置Dを操作してフレアガスライン45(第4段階、4th stage、ステップS508)、EGFフレアガス供給/遮断装置Nを操作してフレアガスライン4×も開放していく(第N段階、Nth stage、ステップS509)。
次に、フレアガス減少時の処理の流れを示す。B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61は、フレアガス圧力検出装置60を通じて、フレアガスの流量低下に伴うフレアガス圧力の低下(=予め設定されたフレアガス圧力の値以下になった)を認識すると、図6に示すように、EGFフレアガス供給/遮断装置N(第N段階、Nth stage)から順次処理段階(ステージ数)を下げる。つまり、順次、EGFフレアガス供給/遮断装置Nを操作してフレアガスライン4×を閉鎖して、フレアガスの流れを遮断し(第N段階、Nth stage、ステップS601)、EGFフレアガス供給/遮断装置Dを操作してフレアガスライン45を閉鎖して、フレアガスの流れを遮断し(第4段階、4thstage、ステップS602)、EGFフレアガス供給/遮断装置Cを操作してフレアガスライン44を閉鎖して、フレアガスの流れを遮断していく(第3段階、3rd stage、ステップS603)。
B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61は、フレアガス圧力検出装置60を通じて、更なるフレアガスの流量低下に伴うフレアガス圧力が更に低下したこと(=予め設定されたフレアガス圧力の値以下になった)を認識すると、EGFフレアガス供給/遮断装置Bを操作しフレアガスライン43を閉鎖して、フレアガスの流れを遮断し(第2段階、2nd stage、ステップS604)、EGF3へのフレアガスの供給を中止させる。
同時に、総合情報処理装置は、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61から受信した情報によって、EGF3へのフレアガスの供給が中止されたことを認識すると、VDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71を通じて、VDU/EGFフレアガス切替装置Aを操作してフレアガスライン42を開放し(ステップS605)、フレアガスをVDU1に供給する。このように、ステップS604及びステップS605を、同時に行うことで、EGF3からVDU1への切替時間が短縮する。
VDU1には、所定量の助燃料が助燃バーナー23に常時供給され、VDU1内の温度は、上記設定温度1に維持されているため、フレアガスがフレアバーナーA-1に供給されると、燃焼処理される(ステップS606)。
このように、本実施の形態例1に係るフレアガス燃焼処理システムでは、VDU1とEGF3を組み合わせることにより、フレアガス中の可燃分濃度が低い場合には、当該フレアガスをVDU1により燃焼処理し、フレアガス中の可燃分濃度が高い場合には、当該フレアガスをEGF3により燃焼処理するため、可燃分濃度に関わらず、フレアガスを経済効率的に燃焼処理することができる。また、VDU1とEGF3間の切り替えは、VDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71等の情報処理装置の命令に基づき、瞬時に行われる。詳しくは、VDU/EGFフレアガス切替装置A及びEGFフレアガス供給/遮断装置B等のフレアガスラインの開放/遮断にかかる時間は、数秒であり、かつ、VDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71等は各装置の動作を同時に開始させる。そのため、異常発生時等に、多量の可燃分を含むフレアガスが突然供給された場合でも、瞬時に、EGF3に切り替えて、安全に燃焼処理を行うことができる。一方、フレアガス中の可燃分濃度が低く、自燃できない場合等には、VDU1に切り替えて、燃焼処理を行うことで、常に必要最低限の助燃料の量で、燃焼処理を行うことができ、便宜である。一般的に、EGF3のみで、フレアガスを燃焼処理した場合、助燃料の費用が年間数億円かかることもあるが、VDU1とEGF3を組み合わせることで、年間数百万円と1割以下の費用に圧縮することができる。
なお、本実施の形態例1に係るフレアガス燃焼処理システムでは、フレアガスライン43、44、45・・・4×と、EGF3に向かうフレアガスラインが複数本設けられている構成を示したが、EGF3に向かうフレアガスラインの数は、EGF3の有する処理段階(ステージ数)と合っていれば良い。同様に、EGF3内に設けられているフレアバーナーの数及びEGFフレアガス供給/遮断装置の数も、EGF3の有する処理段階(ステージ数)と合っていれば、良い。
なお、本実施の形態例1に係るフレアガス燃焼システムでは、総合情報処理装置、助燃料調節演算装置51、空気取入れダンパー開度調節装置52、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61及びVDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71といった5つの情報処理装置を夫々独立して設ける構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、助燃料調節演算装置51及び空気取入れダンパー開度調節装置52の機能を有する単一の情報処理装置を用いる構成としても良いし、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61及びVDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71の機能を有する単一の情報処理装置を用いる構成としても良い。または、総合情報処理装置、助燃料調節演算装置51、空気取入れダンパー開度調節装置52、B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置61及びVDU/EGFフレアガス切替操作演算装置71の機能を有する単一の情報処理装置を用いる構成としても良い。
A:VDU/EGFフレアガス切替装置、A-1:VDUフレアバーナー、B:EGFフレアガス供給遮断装置、C:EGFフレアガス供給遮断装置、D:EGFフレアガス供給遮断装置、N:EGFフレアガス供給遮断装置、
1:VDU、10:燃料ライン、11:EGF用パイロットバーナー用燃料ライン、12:VDU用パイロットバーナー燃料ライン、13:VDU用助燃バーナー用燃料ライン、14:パイロットバーナー、15:パイロットバーナー、20:VDU筒体、21:空気取入れダンパー、22:助燃料流量調節装置、23:助燃バーナー、
3:EGF、30:EGF筒体、31:EGF空気取入れゾーン、32:柱脚、
40:フレアガスライン、41:フレアガスラインヘッダー、42:VDU向フレアガスライン、43:EGF向フレアガスライン、44:EGF向フレアガスライン、45:EGF向フレアガスライン、4×:EGF向フレアガスライン、
50:温度検出装置、51:助燃料調節演算装置、52:空気取入れダンパー開度調節装置、60:フレアガス圧力検出装置、61:B~Nフレアガス供給/切替操作演算装置、70:安全弁作動検知装置、71:VDU/EGFフレアガス切替操作演算装置、80:可燃ガス貯留装置

Claims (5)

  1. フレアガスを燃焼処理するフレアガス燃焼処理システムであって、
    当該システムは、VDU及びEGFと、当該システムの全体を制御する情報処理装置を備え、
    前記VDU及び前記EGFには、フレアガスを供給するフレアガスラインの一端が夫々接続され、
    前記VDUに向かうフレアガスラインの途中及び前記EGFに向かうフレアガスラインの途中には、フレアガスの流れを開放、遮断、及び流量を制御する供給遮断装置が夫々設けられ、
    フレアガス中の可燃分濃度が低く、自燃できないフレアガスについては、前記VDUで燃焼処理し、
    前記VDUでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作し、前記EGFに向かう前記フレアガスラインを閉鎖させ、
    前記EGFでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作し、前記VDUに向かう前記フレアガスラインを閉鎖または流量を制御させることを特徴とする、フレアガス燃焼処理システム。
  2. フレアガスを燃焼処理するフレアガス燃焼処理システムであって、
    当該システムは、VDU及びEGFと、当該システムの全体を制御する情報処理装置を備え、
    前記VDU及び前記EGFには、フレアガスを供給するフレアガスラインの一端が夫々接続され、
    前記VDUに向かうフレアガスラインの途中及び前記EGFに向かうフレアガスラインの途中には、フレアガスの流れを開放、遮断、及び流量を制御する供給遮断装置が夫々設けられ、
    前記VDUでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作し、前記EGFに向かう前記フレアガスラインを閉鎖させ、
    前記EGFでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作し、前記VDUに向かう前記フレアガスラインを閉鎖または流量を制御させ、
    前記情報処理装置は、VDU内の温度が予め設定された温度以上の際には、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作し、前記VDUに向かう前記フレアガスラインを閉鎖または流量を制御させると共に、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作して、前記EGFに向かうフレアガスラインを開放させることを特徴とする、フレアガス燃焼処理システム。
  3. フレアガスを燃焼処理するフレアガス燃焼処理システムであって、
    当該システムは、VDU及びEGFと、当該システムの全体を制御する情報処理装置を備え、
    前記VDU及び前記EGFには、フレアガスを供給するフレアガスラインの一端が夫々接続され、
    前記VDUに向かうフレアガスラインの途中及び前記EGFに向かうフレアガスラインの途中には、フレアガスの流れを開放、遮断、及び流量を制御する供給遮断装置が夫々設けられ、
    前記VDUでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作し、前記EGFに向かう前記フレアガスラインを閉鎖させ、
    前記EGFでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作し、前記VDUに向かう前記フレアガスラインを閉鎖または流量を制御させ、
    フレアガスの流量低下に伴い、予め設定されたフレアガス圧力の値以下になった際には、前記情報処理装置は、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作し、前記EGFに向かう前記フレアガスラインを閉鎖させると共に、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作して、前記VDUに向かうフレアガスラインを開放または流量を制御させることを特徴とする、フレアガス燃焼処理システム。
  4. フレアガスを燃焼処理するフレアガス燃焼処理システムであって、
    当該システムは、VDU及びEGFと、当該システムの全体を制御する情報処理装置を備え、
    前記VDU及び前記EGFには、フレアガスを供給するフレアガスラインの一端が夫々接続され、
    前記VDUに向かうフレアガスラインの途中及び前記EGFに向かうフレアガスラインの途中には、フレアガスの流れを開放、遮断、及び流量を制御する供給遮断装置が夫々設けられ、
    前記VDUでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作し、前記EGFに向かう前記フレアガスラインを閉鎖させ、
    前記EGFでフレアガスの燃焼処理を行う際には、前記情報処理装置は、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作し、前記VDUに向かう前記フレアガスラインを閉鎖または流量を制御させ、
    前記フレアガスラインの他端は、フレアガスが貯留されており、過圧状態になると作動する安全弁が設けられた可燃ガス貯留装置に接続されており、
    前記フレアガスラインの一端から他端は、前記他端から流出したフレアガスが前記一端に到達するまで、少なくとも数秒かかる長さを有し、
    前記可燃ガス貯留装置付近の、前記フレアガスラインの途中には、前記安全弁の作動を検知する安全弁検知装置が設けられており、
    前記安全弁検知装置は、前記可燃ガス貯留装置内圧力が過圧状態になり、前記安全弁が作動すると、当該作動を検知し、その旨の信号を前記情報処理装置に出力し、
    前記情報処理装置は、前記信号を受信すると、前記VDUに係る前記供給遮断装置を操作し、前記VDUに向かう前記フレアガスラインを閉鎖または流量を制御させると共に、前記EGFに係る前記供給遮断装置を操作して、前記EGFに向かうフレアガスラインを開放させることを特徴とする、フレアガス燃焼処理システム。
  5. 前記VDUに、外部から空気を取り入れる空気取入れダンパーが設けられ、
    前記情報処理装置は、VDU内の温度が予め設定された温度以上に上昇すると、助燃料の量を制御させ、
    助燃料の量を制御しても、VDU内の温度が予め設定された温度以上の際には、前記空気取入れダンパーを開かせ、自然吸引によりVDU内に外部から空気を取り入れることを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載のフレアガス燃焼処理システム。
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