JP7208751B2 - 風力発電用風車の翼 - Google Patents

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Description

この発明は、風力発電装置におけるプロペラ型や垂直軸型等の風車の翼に関する。
風力発電装置の風車に用いる翼は、強風下の風荷重や翼回転時の遠心荷重等に耐えうる強度と、低風速での風車起動性や風車構成部材への荷重負荷低減、及び遠心荷重低減の目的からガラス繊維や炭素繊維などの繊維強化プラスチック(以下「FRP」と称す)を用いた成形物が主である。
さらなる軽量化の観点から、FRPとFRPの間に発泡体を用いた翼や、翼表皮にまで発泡体を用いた風力発電用風車の翼もある。
風力発電用風車の翼の表皮には、耐水性、耐候性、耐摩耗性、意匠性を付与するため塗装が施されるのが一般的である。
特開2017-20369号公報 特許第5295091号公報
風力発電用風車の翼に耐水性等の性能を付与するため、FRPを表皮材に用いる翼は、ウレタン、アクリル、フッ素系樹脂塗料を用いるのが一般的である。
しかし、塗料費、塗装作業費がかかるため、上記樹脂塗料を用いると、製造コストの上昇要因となる。また、翼メーカが、塗装設備を持たない場合、塗装工場まで翼を運搬しなければならず、さらなるコスト増に加え、製造日数の増加要因となる。
一方、発泡体を表皮に用いた翼の場合、ポリウレア樹脂を塗装する技術(特許文献1)がある。
しかし、ポリウレア樹脂塗料は塗工時に発生する化学反応熱により塗装界面に存在する空気や水蒸気が膨張し、塗膜の膨れは発生する可能性がある。また、発泡体のように表面平滑性が低い場合、ピンホールが発生する可能性がある。この課題を改善するため、ポリウレア樹脂を複数回塗装することは可能であるが、塗膜厚みの増加により製品質量の増加やコスト上昇の要因となる。
この課題を改善するため、ポリウレア塗装と被塗装物の界面に、あらかじめ通気層を形成し塗装不良を改善する技術(特許文献2)もあるが、風力発電用翼の場合、この通気層を通じ翼内部へ雨水が浸入する要因となるため、風車翼への適用は困難である。
この発明は上記課題を解消するものであり、その目的は、耐水性、耐候性、耐摩耗性、に優れながら、製品質量の増加および製造コストの上昇を抑えることができる風力発電用風車の翼を提供することである。
この発明の風力発電用風車の翼は、翼本体と、この翼本体の表面を覆う翼表面層とを有し、前記翼表面層がジアリルフタレート樹脂層である。
ジアリルフタレート樹脂の硬化物は、耐水性、耐候性、耐摩耗性に優れている。そのため、翼の表面にジアリルフタレート樹脂層を有することで、翼の、耐水性、耐候性、耐摩耗性が向上する。
また、塗料を用いる場合と異なり、塗布設備を持たない翼メーカであっても翼の表面にジアリルフタレート樹脂層を形成することが可能であり、塗装工場まで翼を運搬する必要がなくて、製造コストが低減でき、製造日数も短くて済む。
ジアリルフタレート樹脂層であると、塗膜層を設ける場合と異なり、重ね塗りによる厚み増加の問題がなくて、製品質量の増加と製造コストの増加が抑えられる。
この発明において、前記翼本体またはこの翼本体の翼表皮となる未硬化樹脂とジアリルフタレート樹脂成形材料が同一型内で硬化反応して前記翼本体またはこの翼本体の翼表皮の表面に前記ジアリルフタレート樹脂層である翼表面層が形成されたものであってもよい。
この構成の場合、翼本体またはこの翼本体の翼表皮を構成する樹脂と翼表面層を構成するジアリルフタレート樹脂が翼本体またはこの翼本体の翼表皮と翼表面層の接触面で混じり合い、翼表面層の密着性に優れる。
この発明において、前記翼本体またはこの翼本体の翼表皮である賦形済み成形物とジアリルフタレート樹脂成形材料とが同一型内で硬化反応して翼表面に前記ジアリルフタレート樹脂層が形成されてもよい。
賦形済み成形物の翼本体またはこの翼本体の翼表皮を用いることで、未硬化樹脂の翼本体またはこの翼本体の翼表皮を用いる場合に比べて製造が簡単になる。また、翼本体またはこの翼本体の翼表皮である賦形済み成形物とジアリルフタレート樹脂成形材料とが同一型内で硬化反応して前記ジアリルフタレート樹脂層が形成されることで、精度良く綺麗にジアリルフタレート樹脂層が形成される。
前記賦形済み成形物の翼本体またはこの翼本体の翼表皮を用いる場合に、この翼本体またはこの翼本体の翼表皮である前記賦形済み成形物の材料が樹脂であってもよい。
樹脂であると、翼本体またはこの翼本体の翼表皮の成形が容易である。また、ジアリルフタレート樹脂層の翼表面層と翼本体またはこの翼本体の翼表皮との密着性に優れる。
特に、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が有効である。
前記賦形済み成形物の翼本体またはこの翼本体の翼表皮を用いる場合に、この翼本体またはこの翼本体の翼表皮である前記賦形済み成形物の材料が木材であってもよい。
前記賦形済み成形物の翼本体またはこの翼本体の翼表皮を用いる場合に、この翼本体またはこの翼本体の翼表皮である前記賦形済み成形物の材料が金属であってもよい。
この発明の風力発電用風車の翼は、翼本体と、この翼本体の表面を覆う翼表面層とを有し、前記翼表面層がジアリルフタレート樹脂層であるため、耐水性、耐候性、耐摩耗性、に優れながら、製品質量の増加および製造コストの上昇を抑えることができる。
この発明の一実施形態に係る風力発電用風車の翼の断面図である。 この発明の他の実施形態に係る風力発電用風車の翼の断面図である。 図1の実施形態に係る翼の製造過程を示す説明図である。 図1の実施形態に係る翼の製造過程の他の例を示す説明図である。 図1の実施形態に係る翼の製造過程のさらに他の例を示す説明図である。 同翼を備えた風力発電装置の一例を示す側面図である。 同翼の正面図である。 同翼を備えた風力発電装置の他の例を示す正面図である。 同翼とその支持部材とを示す斜視図である。
この発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1に横断面を示すように、この風力発電用風車の翼1は、翼本体2と、この翼本体2の表面を覆う翼表面層3とを有し、前記翼表面層3がジアリルフタレート樹脂層からなる。翼本体2は、中空の翼外皮2aと、翼長さ方向に間隔を開けて並ぶ複数のリブ2bとで構成される。翼本体2は、リブ2bを有せず外皮2aのみからなるものであってもよい。また、翼本体2は、図2に示すように中実であってもよい。
前記翼1を備える風力発電装置の風車は、プロペラ形と垂直軸形のいずれであってもよい。
図5~6は、プロペラ形の風車の一例を示す。この風車は、支柱11の上端に水平旋回自在に支持されたナセル12に、放射状に並ぶ複数の翼1からなる回転翼13が回転自在に支持されている。
図7~8は、垂直軸形の風車の一例を示す。この風車は、支柱11の上端に回転自在に支持された垂直方向の主軸14の回りに、翼支持部材15を介して複数の翼1が取付けられている。
図1において、翼表面層3となる原料であるジアリルフタレート樹脂成形材料は、ジアリルフタレートプレポリマ―、ジアリルフタレートモノマー、およびプレポリマ―とモノマーの硬化反応に必要な有機過酸化物等の重合開始剤により構成される。
上記原料をコンパウンディングし、ガラス繊維や炭素繊維のような強化繊維で構成されたシート材もしくは不織布、またはポリエステル等のフィルム表面に含浸、塗布することで成形材料とする。ジアリルフタレート樹脂成形材料に熱を加えることで、硬化反応が開始し高分子量化し、ジアリルフタレート樹脂の硬化物を得ることが出来る。
風力発電用風車の翼1の表層にジアリルフタレート樹脂硬化物からなる翼表面層3を形成する具体例を以下に示す。
翼本体2の表面にジアリルフタレート樹脂硬化物の層を形成し、かつ密着させるためには、翼本体2の翼表皮2aを構成する材料と、ジアリルフタレート樹脂成形材料を同じ成形型5(図3参照)内で、硬化反応させることが有効である。なお、翼表皮2aは、主軸側の翼分割体と遠心側の翼分割体とに分割され、各翼分割体ごとに製造される。図3は、翼表皮2aの表側の翼分割体を成形する例を示す。
翼表皮2aの構成材料が、FRPの場合、翼表皮2aに用いる樹脂にはジアリルフタレート樹脂と密着性の良い、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が有効である。
インフュージョン成形の場合は、図3に示すように、成形型5に未硬化状態のジアリルフタレート樹脂成形材料3′を積層し、その上から翼表皮2aの形成に用いる強化繊維2a′等を積層する。積層完了後、バギングフィルム6等で積層物を覆うように成形型5の全体を覆い、その外周部をシール材(図示せず)で密封する。密封完了後、真空ポンプ等で空気を抜き真空度を上げていく。所定の減圧値に到達後、あらかじめ調合しておいた硬化剤を含む不飽和ポリエステル樹脂もしくはビルエステル樹脂等を型内に注入する。硬化剤銘柄および使用量は、成形温度、成形時間、硬化発熱温度によって選択、調整する。
インフュージョン成形の場合、常温成形が一般的である。この場合、翼表皮2aの硬化反応熱を、ジアリルフタレート樹脂成形材料3′の反応に用いる。常温成形に用いる硬化剤としては、ケトンパーオキサイドであるパーメックN(商品名)(日油株式会社製)に、ナフテン酸コバルトの様な重合促進剤を併用し、反応性を高めた硬化剤系を用いることが望ましい。
RTM(Resin Transfer Molding)成形の場合、バギングフィルム6の代わりに、図4のように2つの成形型分割体5a,5aを合わせ、成形型5内を密封状態にした後、成形型5内を真空ポンプにより減圧させ、その吸引力を用いて樹脂を成形型5内に注入させる方法や、加圧ポンプを用いて、成形型5内に樹脂を注入する方法を用いる方法がある。
常温から100℃程度の中温で成形を行う場合は、パーロイルTCP(商品名)(日油株式会社製)のような10時間半減期温度が40~60℃程度の硬化剤を用いることが望ましい。
100℃を超える温度で成形を行う場合は、トリゴノックス121(商品名)(化薬アクゾ株式会社)や、パーブチルZ(商品名)(日油株式会社製)のような10時間半減期温度が60℃を超える硬化剤を使用することが望ましい。
次に、翼本体2の翼表皮2aに形状賦形済みのFRP成形品や、発泡体成形品を用い、その成形品である翼表皮2aの表層にジアリルフタレート樹脂層の翼表面層3を形成する場合を以下に記す。
加熱した成形型5の表面にジアリルフタレート樹脂成形材料3′を配置した後、その成形型5内に賦形済みのFRP成形品や発泡体成形品からなる翼本体2の翼表皮2aを投入し、成形型5を締め、加熱することで得ることが出来る。
この場合、ジアリルフタレート樹脂成形材料3′に内添する硬化剤は、成形温度に合わせて選択する。ただし、ジアリルフタレート樹脂成形材料3′のポットライフと、かつ成形型5内における加熱成形時間の短縮を両立するためには、トリゴノックス121(商品名)(化薬アクゾ株式会社製)や、パーブチルZ(日油株式会社製)等の10時間半減期温度が60℃を超える硬化剤を使用し、100℃超の高温で成形することが望ましい。ただし、発泡体成形品を用いる場合、それ自体の熱変形温度が、成形温度近傍になると、加熱成形中に発泡構造が崩壊し、寸法不良、外観不良、ジアリルフタレート樹脂成形材料との密着不良等の原因をなる。そのため、成形温度を下げ、その成形温度に適した硬化剤と、場合によっては重合促進剤を併用することが望ましい。
この成形法を用いることで、翼表皮2aとなる形状賦形済み成形品であるFRP成型品や発泡体の代わりに、木材や熱可塑成形物との一体成形も可能である。また、シートモールディングコンパウンドを翼表皮2aの材料材に用いることも可能である。
ジアリルフタレート樹脂成形材料と形状賦形済み成形品の翼表皮2aを一体成形する際、層間に空気や水蒸気や揮発性溶剤が残り、完成品表面のジアリルフタレート樹脂に膨れ等の不具合が発生する可能性がある。その対策として、ジアリルフタレート樹脂との一体成形の際、適度な圧力を加えることが望ましい。
成形型5内でFRP樹脂とジアリルフタレート樹脂成形材料を同時硬化させる場合、10MPa 程度の高加圧力でも問題ない。一方、硬化済みFRP成形物や発泡体の翼表皮2aを加圧する場合は、その材料の耐圧強度より高い圧力で加圧すると破壊する可能性があるため、材料に応じた加圧力を決める必要がある。
翼1の翼表面層3に用いるジアリルフタレート樹脂成形材料3′は、翼軽量化の観点から出来るだけ薄い方が望ましい。しかし、ジアリルフタレート樹脂成形材料3′の薄肉化は成形時のしわ、切れ等の不具合要因となる。また、ジアリルフタレート樹脂が有する耐水性や耐候性等の特長を生かす観点から、成形後のジアリルフタレート樹脂層である翼表面層3の厚みはある程度必要である。
具体的には、ジアリルフタレート樹脂の機能発現性、翼表皮2aとの成形時における成形不良品の発生低減、さらにジアリルフタレート樹脂層からなる翼表面層3を形成した翼成形品質量を考慮し、ジアリルフタレート樹脂層である翼表面層3の厚みを設定する必要がある。
ジアリルフタレート樹脂層からなる翼表面層3を薄くすると、翼成形品の質量増加とコスト上昇を抑制するメリットはあるが、翼表皮2aとの成形の際、ジアリルフタレート樹脂層からなる翼表面層3に欠損が発生する可能性がある。
一方、ジアリルフタレート樹脂層からなる翼表面層3を厚くすると、成形不具合の発生は抑制され、かつジアリルフタレートの特性を翼1に確実に付与できるが、翼質量の増加、および成形品コストの上昇要因となる。
以上より、ジアリルフタレート樹脂の耐水性、耐薬品性などの優れた特性を翼に付与し、かつ成形不具合の発生を抑制とコスト上昇を抑制するためには、ジアリルフタレート樹脂層からなる翼表面層3の厚みは100~1000μmが望ましい。
コストと翼質量の上昇を抑制する場合、ジアリルフタレート樹脂層からなる翼表面層3は30~100μmも可能である。その場合は、ジアリルフタレート層からなる翼表面層3の欠損等の成形不具合を抑制するため、ジアリルフタレート樹脂成形材料と翼外皮材を一体化成形する際の型を締める速度を低速にすることや、ジアリルフタレート樹脂の硬化反応速度を遅くし、成形型5内の急激な温度上昇を抑制する等の対策が有効である。
また、シートモールディングコンパウンドのような成形型内における成形流動性が良好な材料との成形を行う場合、それ自体の型内流動によって、ジアリルフタレート樹脂層である翼表面層3に厚みムラや欠損が発生する可能性がある。
その対策として、成形流動性が良好な材料を用いる場合は、成形型5内へ投入する翼表皮2aの材料のチャージ面積は出来るだけ大きくし、成形流動を抑制することが有効である。この場合、材料チャージ率は、50~100%が望ましく、70~90%程度がより望ましい。
前記「材料チャージ率」は、
(成形型5内へ投入した翼表皮2aの投影面積)÷(成形型5の内部空間(=成形で得られる成形品)の投影面積)
である。
この構成の風力発電用風車の翼1は、次の作用、効果が得られる。
風力発電用翼に最適化したジアリルフタレート樹脂成形材料を翼表面に配置し、翼表皮2aと一体成形することにより、上記各課題を解決することが出来る。
具体的には、ジアリルフタレート成形材料を翼表皮2aの成形時、同じ成形型5内で一体成形することで、翼表面層3としてジアリルフタレート樹脂層が形成され、かつジアリルフタレート樹脂層が翼表皮2aと密着した構造の風力発電用風車の翼1となる。
ジアリルフタレート樹脂硬化物は、また耐熱性、電気絶縁性、寸法安定性に優れていることから電子機器の封止材に用いられ、耐水性や耐薬品性に優れているため浴室の成形材料に用いられており、翼1の翼表面層3として上記の各特性が効果的に発揮される。
また、ジアリルフタレート樹脂成形材料を含浸させるシートに印刷等で着色処理や模様を付けることで、翼表層に意匠性を付与することできる。
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…翼
2…翼本体
2a…翼表皮
2b…リブ
3…翼表面層(ジアリルフタレート樹脂層)
5…成形型

Claims (1)

  1. 翼本体と、この翼本体の表面を覆う翼表面層とを有し、前記翼表面層がジアリルフタレート樹脂層である風力発電用風車の翼の製造方法であって、前記翼本体またはこの翼本体の翼表皮となる未硬化樹脂とジアリルフタレート樹脂成形材料が同一の成形型内で硬化反応して前記翼本体またはこの翼本体の翼表皮の表面に前記ジアリルフタレート樹脂層である翼表面層が形成される風力発電用風車の翼の製造方法

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