JP2018003650A - 風車用ブレード - Google Patents

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Abstract

【課題】強度と軽量性とに優れた風車用ブレードを提供すること。
【解決手段】垂直軸風車の回転軸から放射状に延びる棒状の支持具20に固定される風車用ブレードであって、繊維と樹脂とを含む繊維強化樹脂シートによって形成された中空のシェル部材31を備え、シェル部材が支持具に固定される固定部32を有し、且つ、シェル部材の内部には樹脂発泡体40が充填された充填部が備えられ、シェル部材の内容積に占める充填部の割合が10体積%以上であり、固定部の内部が充填部となっている風車用ブレードを提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、風車用ブレードに関する。
従来、風力発電などの目的で各種の風車が建設されている。
該風車としては、回転軸が風向に対して平行に設置される水平軸風車と、回転軸が風向に対して交差する方向に設置される垂直軸風車とが知られている。
この垂直軸風車としては、回転軸から放射状に延びる棒状の支持具に金属製のブレードを取り付けたタイプのものが知られており、該風車に利用されるブレードとしては、金属板で中空の翼型に形成されたシェル部材を備えたものが知られている(下記特許文献1参照)。
特開2008−101536号公報
風車用ブレードには軽量化を図ることが求められている。
貨物車や小型船舶などでは、従来、金属で出来ていた部分をFRPなどと称される繊維強化樹脂製のものに置き換えることで軽量化が図られている。
そこで、軽量化を図ることが求められている風車用ブレードについても、例えば、繊維と樹脂とを含む繊維強化樹脂シートで形成されたシェル部材を金属製のものに代えて採用することが考えられる。
ところで、風車用ブレードは、通常、風力によって曲げやねじれが生じるため局所的な応力集中を生じ易い。
繊維強化樹脂シートは、同じ厚みを有する一般的な金属板に比べると曲げ剛性が低い。
そのため、風車用ブレードは、シェル部材を単に繊維強化樹脂シートで形成させるだけでは曲げやねじれが生じた際の応力集中が金属製のものに比べて顕著になるおそれがある。
即ち、従来の風車用ブレードは、強度と軽量性との両立を図ることが難しいという問題を有している。
本発明は、このような問題点を解決することを課題としており、強度と軽量性とに優れた風車用ブレードを提供することを課題としている。
上記課題を解決すべく、本発明者が鋭意検討したことろシェル部材の応力集中が支持具に固定される固定部において発生し易いこと、並びに、該固定部内に樹脂発泡体を充填することで応力集中が緩和され得ることを見出し本発明を完成させるに至った。
即ち、上記課題を解決すべく本発明は、垂直軸風車の回転軸から放射状に延びる棒状の支持具に固定される風車用ブレードであって、繊維と樹脂とを含む繊維強化樹脂シートによって形成された中空のシェル部材を備え、該シェル部材が前記支持具に固定される固定部を有し、且つ、該シェル部材の内部には樹脂発泡体が充填された充填部が備えられ、シェル部材の内容積に占める充填部の割合が10体積%以上であり、前記固定部の内部が該充填部となっている風車用ブレードを提供する。
本発明の風車用ブレードは、支持具に固定される固定部の内部が充填部となっているために応力集中が生じ難く強度に優れる。
本発明の風車用ブレードは、シェル部材が繊維強化樹脂シート製であることから軽量性に優れている。
即ち、本発明によれば、強度と軽量性とに優れた風車用ブレードを提供し得る。
垂直軸風車の要部を示した概略斜視図である。 風車用ブレードの内部構造図(図1のII−II線矢視断面図)。 図2とは別の態様の風車用ブレードの内部構造を示した図。 実施例でのシミュレーション結果を示した図。
以下に本発明の実施形態に係る風車用ブレードについて説明する。
まず、本実施形態に係る風車用ブレードが備えられてなる風力発電用風車について図1を参照しつつ説明する。
図1は、垂直軸風車の風車本体部100を示した図であり、図にも示されているように本実施形態に係る垂直軸風車はジャイロミル風車である。
即ち、前記風車本体部100は、垂直方向Hに延びる回転軸10と、該回転軸10の上端部から径方向外向きに放射状に延びる棒状の支持具20と、該支持具20の先端部に固定された風車用ブレード30(以下、単に「ブレード30」ともいう)とを備えている。
風車本体部100は回転軸10の延在する方向とは交差する方向から前記ブレード30が風Wを受けた際に当該ブレード30が風力によって回転軸10の周りを周回運動すべく構成されている。
該垂直軸風車は、ブレード30が回転軸10の周りを周回する方向R(以下「周方向R」ともいう)に移動することで該ブレード30に支持具20を介して連結されている回転軸10が軸周りに回転し、該回転軸10の回転運動が図示していないジェネレータの駆動に利用されて発電を行うべく構成されている。
本実施形態の風車本体部100は、複数のブレード30を備え、前記回転軸10の軸方向視において複数の前記ブレード30が前記回転軸10を中心とした同一円周上に配され、且つ、周方向Rにおいて略等間隔となるように配されている。
前記支持具20は、一端部を回転軸に固定し、他端側に前記ブレード30が固定されている。
支持具20で回転軸に固定されている本実施形態のブレード30は、長板状であり、回転軸と並行するように配されている。
即ち、本実施形態のブレード30は、長手方向が垂直方向Hとなり、短手方向が周方向Rとなり、厚み方向が径方向Dとなるように風車本体部100に配されている。
本実施形態のブレード30は、長手方向(垂直方向H)の中央部において前記支持具20と連結されている。
前記ブレード30は、その翼形状等が特に限定されるものではなく、ジューコフスキー翼型やNACA翼型のものを採用することができる。
該ブレード30は、図2に示すように中空のシェル部材31を有する。
該シェル部材31は、中空部分を介して厚み方向(径方向D)において対向する第1壁部311と第2壁部312とを備えており、第1壁部311が第2壁部312よりも回転軸側に位置している。
前記支持具20は第1壁部311と第2壁部312とを貫通してその先端部をブレード30よりも径方向外側に突出させている。
前記シェル部材31は、前記支持具20を貫通させている部分が支持具20で固定される固定部32となっている。
ここで支持具20に固定されたブレード30には、風Wを受けた際に、固定箇所を中心に屈曲する方向に応力が加わる。
例えば、ブレード30は、回転軸10よりも風上にある場合は風力によって垂直方向両端部が回転軸10に近付く方向に変形され易い状態になる。
但し、ブレード30は、その後、回転して回転軸10よりも風下に移動した際には逆に垂直方向両端部が回転軸10から遠ざかる方向に変形され易い状態になる。
従って、ブレード30は、風Wを受けて回転する際に、固定部32を中心とした内外への屈曲を繰返し受けることになる。
また、ブレード30は、強い風を受けて高速回転する場合、遠心力によって垂直方向両端部が回転軸10から遠ざかる方向に変形され易い。
このようなことから、ブレード30は、固定部32の近傍における破損等を防止するための対策が施されることが好ましい。
上記の対策としては、一つのブレードを複数の支持具で回転軸に固定し、垂直方向に複数配した支持具によってブレード30の長手方向に複数の固定部が設けられるようにしたり、単にシェル部材31の厚みを厚くして補強を図ることなどが考えられる。
しかしながらこれらの対策は、風車本体部100に軽量性を発揮させる上において十分好ましいものではない。
そこで、本実施形態においては、固定部の内部に樹脂発泡体40を備えさせている。
前記樹脂発泡体40は、シェル部材31に内側から接して、第1壁部311や第2壁部312を内側から押圧している。
従って、第1壁部31や第2壁部312は、固定部32において屈曲が生じるような応力が加えられた際に、大きな変形を生じることが樹脂発泡体40によって抑制される。
しかも、加えられた応力が樹脂発泡体40を通じて拡散されるため、本実施形態のブレード30は、応力集中が生じ難い。
即ち、本実施形態のブレード30は、樹脂発泡体40が充填された充填部を備えることで前記のような屈曲を受けた場合でも固定部32における局所的な応力集中が発生し難い。
前記固定部32から離れた位置は、垂直軸風車の通常動作において固定部32よりも応力集中が発生し難いため樹脂発泡体40を充填する必要性が低い。
そのため、本実施形態のブレード30は、図2に例示しているように、軽量性を考慮するとシェル部材31の内部に樹脂発泡体などが充填されていない空洞部50を設けることが好ましい。
しかも、該空洞部50は、シェル部材の長手方向両端部に備えられることが好ましい。
このことによりブレード30の両端部を軽量化できるため、当該ブレード30が高速回転する際に両端部において発生する遠心力を空洞部50の存在によって低減させることができる。
樹脂発泡体40が充填された充填部や、該充填部の余剰スペースとしてシェル部材内に形成される空洞部50の大きさについては、特に限定されるものではないが、樹脂発泡体40は、シェル部材31の内容積をV(cm)とし際にV/10(10体積%)以上となる割合で充填されることが好ましく、V/5(20体積%)以上となる割合で充填されることがより好ましく、V/2.5(40体積%)以上となる割合で充填されることが特に好ましい。
また、樹脂発泡体40の充填割合は、V(100体積%)以下であることが好ましく、0.95V(95体積%)以下であることがより好ましく、0.9V(90体積%)以下であることが特に好ましい。
即ち、前記空隙部50をブレード30の両端部に設ける場合、その割合は、それぞれ2.5体積%以上(合計5体積%以上)であることが好ましく、5体積%以上(合計10体積%以上)であることがより好ましい。
また、樹脂発泡体40は、長手方向中心部における平均厚み(シェル部材に収容された状態での厚み)をt(mm)とし、ブレード30の長手方向における寸法をL(mm)とした場合に、これらの比率(L/t)が1以上1000以下となるような形状を有していることが好ましく、5以上500以下であることがより好ましく、10以上200以下であることが特に好ましい。
なお、「t」は、樹脂発泡体40の長手方向中心部における断面積を周方向の寸法で除して求められる値であり、「L」は樹脂発泡体40の長手方向における最長寸法から求められる値である。
本実施形態の前記シェル部材31は、ブレード30の軽量性を勘案して、繊維と樹脂とを含む繊維強化樹脂シートによって形成されている。
該繊維強化樹脂シートに含まれる繊維としては、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、塩化ビニル繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリウレタン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリスチレン繊維、アセテート繊維などを挙げることができる。
前記繊維とともに繊維強化樹脂シートを構成する樹脂(以下「マトリクス樹脂」ともいう)としては、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。
該熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などを挙げることができる。
前記熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂などを挙げることができる。
このような繊維強化樹脂シートで形成されたシェル部材31に充填する前記樹脂発泡体としては、例えば、アクリル系樹脂発泡体、ポリエステル系樹脂発泡体、スチレン系樹脂発泡体などが優れた強度を発揮する点において好ましい。
また、樹脂発泡体は、0.04g/cm以上0.5g/cm以下の見掛け密度を有することが好ましい。
アクリル系樹脂発泡体を形成するアクリル系樹脂は、優れた強度と軽量性とを樹脂発泡体に発揮させ易いことから、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸、及び、スチレンをモノマー単位として含み、任意に無水マレイン酸、及び、メタクリルアミドの一方又は両方を前記モノマー単位として含み、且つ、該モノマー単位を下記割合で含むことが好ましい。

(A)メタクリル酸メチル:35〜70質量%
(B)(メタ)アクリル酸:14〜45質量%
(C)スチレン:10〜20質量
(D)無水マレイン酸:0〜10質量%
(E)メタクリルアミド:0〜10質量%

該アクリル樹脂は、(A)〜(D)以外のモノマー単位の含有量が20質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが特に好ましく、5質量%以下であることがとりわけ好ましい。
ポリエステル系樹脂発泡体を形成するポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及び、これらの架橋体などから選ばれることが好ましい。ポリエステル系樹脂は、ポリエチレンナフタレート1質量%以上60質量%以下と、ポリエチレンテレフタレート40質量%以上99質量%以下とを含む混合樹脂と、架橋剤とを反応させたものが好ましい。
前記スチレン系樹脂発泡体を形成するスチレン系樹脂としては、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体が好ましい。前記スチレン系樹脂発泡体は、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体とポリメタクリル酸メチルとを含有することが好ましい。ポリメタクリル酸メチルの含有量は、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体100質量部に対して10質量部以上500質量部以下であることが好ましく、20質量部以上450質量部以下であることがより好しく、30質量部以上400質量部以下であることが特に好ましい。
スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体は、スチレン単量体単位、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位及び無水マレイン酸単量体単位の合計含有量を100質量%としたとき、スチレン単量体単位の含有量が30質量%以上70質量%以下であることが好ましく、40質量%以上65質量%以下であることがより好ましく、45質量%以上60質量%以下であることが特に好ましい。また、該共重合体は、スチレン単量体単位、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位及び無水マレイン酸単量体単位の合計含有量を100質量%としたとき、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の含有量が10質量%以上30質量%以下であることが好ましく、13質量%以上28質量%以下であることがより好ましく、15質量%以上25質量%以下であることが特に好ましい。
樹脂発泡体40は、複数の樹脂発泡粒子を型内成形したビーズ発泡成形体、押出発泡された押出成形体、非発泡な樹脂塊を型内で発泡させたバルク発泡成形体などの何れでもよいが、高い発泡倍率で高強度なものが簡便に得られやすい点においてビーズ発泡成形体であることが好ましい。
ビーズ発泡成形体は、樹脂発泡体40に複雑な形状を簡便に付与できる点においても有利である。
この点について詳しく述べると、本実施形態のブレード30は、樹脂発泡体40を充填した充填部の両側(ブレード30の長手方向における一方と他方)が空洞部50となっている。
従って、本実施形態のブレード30は、樹脂発泡体40をシェル部材内で移動させ易いものになっており、樹脂発泡体40が位置ズレし易いものになっている。
そのため、樹脂発泡体40とシェル部材31との間に凹凸嵌合する形状を備えさせることが好ましい。
このような形状を有する樹脂発泡体40を容易に形成し得る点において、当該樹脂発泡体40はビーズ発泡成形体であることが好ましい。
樹脂発泡体40は、他の部材と簡便に複合化できる点においてもビーズ発泡成形体であることが好ましい。
この点について詳しく述べると、支持具20とシェル部材31との固定には、例えば、支持具を外周面に螺子山を備えた丸棒やパイプとしナットやワッシャーなどによって第1壁部311や第2壁部312を内外から挟み込む方法などが適用できる。
より具体的には、支持具20とシェル部材31との固定は、例えば、以下の(a)〜(f)の工程を行うことで実施できる。
(a)第1壁部311と第2壁部312とに支持具20を挿通させるための孔を穿設する。
(b)第1壁部311の内面と第2壁部312の内面との間の距離に相当する長さを有し、且つ、支持具20を挿通可能な内径を有する管体(樹脂パイプや金属パイプなど)を用意する。
(c)前記管体を、その両端の開口の内の一方を第1壁部311の孔に対応させるとともに他方を第2壁部312の孔に対応させてシェル部材31の内部に収容させ、ブレード30を厚み方向に貫通する孔を形成する。
(d)螺子山を形成した支持具20を用意し、しかも、前記の孔を通じてブレード30を貫通した際に第1壁部311及び第2壁部312よりも外側に螺子山が現れるように作製され支持具20を用意する。
(e)支持具20に螺合可能な少なくとも2つのナットを用意し、その内一方を支持具20に嵌めて支持具20を第1壁部311の側から前記の孔に通し先端部を第2壁部312の孔から突出させる。
(f)第2壁部312から突出した支持具20にもう一方のナットを嵌め、2つのナットを管体に向けて締め込みナットと管体とでシェル部材31の第1壁部311と第2壁部312とを内外から挟み込む。
ここで前記樹脂発泡体40をビーズ発泡成形体とする場合、例えば、第1壁部311や第2壁部312を内外から挟み込んで支持具20とブレード30とを固定するための固定用部材(前記の管体など)を一体化したものとすることができる。
なお、上記の方法はあくまでも例示であり、支持具20とブレード30との固定方法は上記例示以外にも各種の方法で実施できる。
また、本実施形態の垂直軸風車用のブレード30の作製方法としては、例えば、以下のような方法が挙げられる。
まず、充填部を形成させるための樹脂発泡体を作製する。
そして、これとは別に型閉時に風車用ブレードに応じた内部空間が形成される一対の成形型を準備する。
一対の成形型の成形面に液状またはゲル状の塗装材を塗布し、成形面に空気が入らないようにローラで伸ばす。
次に、合体してシェル部材となる半割体を一方側の成形型を使って作製する。
その一例としては、ハンドレイアップ成形法が挙げられる。
具体的には、成形型内に繊維シートを配置し、この強化用の繊維シートにマトリクス樹脂となる熱硬化性樹脂を含浸する。
さらに、同様に繊維シートを配置して熱硬化性樹脂を含浸する工程を繰り返して複数の繊維強化樹脂材による積層構造を半割体の厚み方向に形成する。
他方側の成形型に対しても、同様の作業を行い、もう一つの半割体を作製する。
なお、このとき、マトリクス樹脂として熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用いる場合は、前記成形型を適宜加熱すればよい。
前記マトリクス樹脂として常温硬化するタイプの反応硬化性樹脂を用いる場合であれば、特に成形型の加熱は要しない。
なお、半割体は、繊維シートを一層ずつ敷設するたびに熱硬化性樹脂を含浸する必要は無く、繊維シートに空気が残存し難いのであれば、複数の繊維シートを積層後、熱硬化性樹脂を一度に含浸してもよい。
また、成形型に半割体の形成材料を収容した後、必要であれば、成形型内に配置した前記形成材料に対して厚み方向に加圧してもよい。
その場合、加圧によって余分な樹脂が排除でき、最終的に形成されるシェル部材を高強度なものとすることができる。
当該加圧を行って強度に優れたシェル部材を形成させる場合、例えば、成形型の凹入形状に対応した凸部を有する別の型を形成材料を収容した前記成形型に嵌め合せ、2つの型の間に形成材料を挟んで加圧すればよい。
また、前記加圧は、別の型を用いることなく、オートクレーブ法によっても実施することができる。
該オートクレーブ法としては、例えば、以下のような方法が挙げられる。
(オートクレーブ法によるシェル部材(半割体)の作製方法)
平織のガラス繊維シートを備えた繊維強化樹脂シートを成形型の成形面に接するよう複数枚積層し、(例えば、5層)成形面上に積層体を作製する。
ここでは、このような積層体を半割体の形成材料として使用する。
この成形型を全面的に被覆するように、貫通孔を有するリリースフィルム(例えば、AIRTECH社製、商品名「WL5200B−P」)及びブリーザークロス(例えば、AIRTECH社製、商品名「AIRWEAVE N4」)を順に積層する。
前記リリースフィルムには、例えば、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体フィルムから形成され、両面間に亘って貫通し且つ形成材料から滲出する樹脂を通過させ得る貫通孔が多数、形成されているものを用いることができる。
前記ブリーザークロスは、例えば、ポリエステル樹脂繊維から構成された不織布によって形成され、前記樹脂を含浸させ得るものを用いることができる。
ブリーザークロス上にバギングフィルム(例えば、AIRTECH社製、商品名「WL7400」)を被せ、バギングフィルムの外周縁部とこれに対向する成形型との間を封止材としてシーラントテープ(例えば、AIRTECH社製 商品名「GS43MR」)を用いて気密的に接合して半割体の形成材料をバギングフィルムによって密封する。
バギングフィルムは、例えば、ポリアミド樹脂フィルムで構成されたものを用いることができる。
また、バギングフィルムは、その一部にバックバルブ(例えば、AIRTECH社製、商品名「VAC VALVE 402A」)を配したものを用いることができる。
次に、この成形型をオートクレーブ内に供給し、前記バックバルブを真空ラインと接続し、例えば、真空度0.10MPaに減圧する。
なお、この減圧はその後も継続して行う。
しかる後、半割体の形成材料中に存在している空気を吸引、除去しながら、オートクレーブ内を、例えば、昇温速度4℃/分にて90℃となるまで昇温して、形成材料が90℃となるように90分間に亘って加熱する(予備加熱工程)。
その後、オートクレーブ内を、例えば、ゲージ圧力0.1MPaに加圧して半割体の形成材料に押圧力を加えるとともに、オートクレーブ内を、例えば、昇温速度4℃/分にて130℃となるまで昇温して、形成材料が130℃となるように60分間に亘って加熱する。
その後、オートクレーブ内を冷却して、例えば、オートクレーブ内が60℃となった時点でオートクレーブ内の加圧を解除して大気圧に戻し、半割体を取り出し、室温まで冷却する。
このような操作により、シェル部材の半割体を得ることができる。
これを同様にしてもう半分作製し、得られた2つを合体して風車用ブレードのシェル部材とすることができる。
(風車用のブレードの作製)
成形型に硬化させた半割体を置き、接着剤を入れた後に樹脂発泡体を設置する。
もう一方の成形型にも接着剤を貼り付けた半割体を収容させ2つの成形型を閉じて接着する。
このとき、シェル部材と樹脂発泡体とを接着する接着剤には不飽和ポリエステル樹脂などを用いることが出来る。
強度に優れたブレードを作製する場合、前記不飽和ポリエステル樹脂は繊維シートに含浸させた状態で用いることが好ましく、例えば、坪量:380g/mのガラスチップドマットに含浸させてシェル部材と樹脂発泡体との接着に用いることができる。
これにより、図2に示すような垂直軸風車を作製することができる。
本発明の風車用ブレードは、上記例示に何等限定されるものではなく、上記に例示した技術事項以外にも従来公知の事項を適宜採用可能なものである。
例えば、本実施形態においては、垂直軸風車がジャイロミル風車である場合を例示しているが、本発明の風車用ブレードは、ダリウス風車などに用いられるものであってもよい。
また、上記においては、全体が直棒状の支持具20を用いる場合を例示しているが、例えば、支持具は図3に示したようなものであってもよい。
図3に例示する支持具20’は、回転軸から径方向外向きに放射状に延びる棒状部21’と棒状部1’の先端から外広がりに延びるフランジ部22’とを有する。
図3に例示する態様においては、フランジ部22’に対向するように配された板状体23’がさらに用いられ、該板状体23’と前記フランジ部22’との間に風車用ブレード30を挟み込み、板状体23’と前記フランジ部22’とをボルト・ナットなどの締結具24’で締め付けることによって支持具20’に対する風車用ブレード30の固定が行われる。
なお、この図3に示した態様においては、板状体23’と前記フランジ部22’によって固定される固定部32が風車用ブレード30に備えられている。
該固定部32の内部は、図2に示した態様と同様に充填部となっている。
また、図3に例示のブレード30は、長手方向両端部に空洞部50を有している点においては図2に例示のブレード30と共通している。
さらに、本発明は、図3に示したようなもの以外の実施態様とすることができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1mm厚みのガラス繊維強化樹脂シートで形成された中空のシェル部材を備えたブレードについてシミュレーションを行った。
シミュレーションは、シェル部材の長さ方向中央部を固定部とし、該固定部において樹脂発泡体を充填した場合と充填しなかった場合とで実施した。
回転軸が800rpmの回転数となるような運転状況でブレードの変位がどのような分布を示すかをシミュレーションした結果を図4に示す。
図4(a)は、シェル部材の固定部の内部が充填部となっている場合で、(b)は、シェル部材の内部に樹脂発泡体が全く充填されていない場合についての変位の分布を色の濃淡によって表したものである。
図からもわかるように、図4(b)では、濃色部分が固定部に集中しているのに対して図4(a)では濃色部分が広く拡散している。
即ち、図4の結果からも、本発明によれば強度と軽量性とに優れた風車用ブレードが提供されることがわかる。
10:回転軸、20:支持具、30:ブレード(風車用ブレード)、31:シェル部材、32:固定部、40:樹脂発泡体(充填部)、50:空洞部、100:風車本体部

Claims (2)

  1. 垂直軸風車の回転軸から放射状に延びる棒状の支持具に固定される風車用ブレードであって、
    繊維と樹脂とを含む繊維強化樹脂シートによって形成された中空のシェル部材を備え、該シェル部材が前記支持具に固定される固定部を有し、且つ、
    該シェル部材の内部には樹脂発泡体が充填された充填部が備えられ、シェル部材の内容積に占める充填部の割合が10体積%以上であり、
    前記固定部の内部が該充填部となっている風車用ブレード。
  2. 前記シェル部材は長板状であり、回転軸方向に沿って延在するように前記支持具に装着され、長さ方向中央部が前記固定部となっており、該固定部の内部が前記充填部となっている請求項1記載の風車用ブレード。
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