JP7207638B2 - 画素収集回路及び画像センサ - Google Patents

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Description

[関連出願の相互参照]
本願は2019年1月29日に中国に提出された中国特許出願番号No.201910087026.7の優先権を主張しており、その全内容は引用によりここに組み込まれている。
本発明は画像収集の技術分野に関し、特に画素収集回路、及び該画素収集回路を備えた動き検出用の画像センサに関する。
動き物体の検出は、画像センサの多くの適用分野のうち、特にマシンビジョン画像処理システムにとって、重要な方面である。この適用分野では、従来の画像センサ(例えばアクティブ画素センサ)に比べて、動的ビジョン画像センサ(以下、動的ビジョンセンサと略称)は、特有の優位性により注目されている。バイオニック原理に基づいて設計された画素ユニット(即ち、画素収集回路)は、動的ビジョンセンサが露光時間を一切必要とせず応答視野中の光強度変化にリアルタイムで連続的に応答することを可能とする。さらに、動的ビジョンセンサは、視野のうち光強度が変化した領域に対応する画素ユニットの位置情報のみに応答してこれを出力し、無用な背景情報を自動的にフィルタリングするため、出力データ量が少なく、占有する帯域幅が低く、消費電力が低いという利点を有する。これらの特徴により、バックエンドの画像処理システムが視野中の有用な動的情報を直接取得して処理することが可能になり、それにより、このシステムの記憶や計算能力に対する要件を大幅に低減させ、優れたリアルタイム性を達成できる。
以上のように、視野中の光強度変化のみに応答することは動的ビジョンセンサの主な特徴である。具体的に実現する際には、従来の動的ビジョンセンサは、実際の場面における非常に高速の動きを検出できるだけでなく、非常に緩やかな光強度の変化や動きをキャプチャすることができる。言い換えれば、動的ビジョンセンシングでは、低速動きに対する応答が非常に低い周波数まで拡張することができ、即ち、動き物体の速度特性に対して選択性を持っておらず、動きの速度の大きさを区別できない。物体の全ての動きの状況を検出して出力するものに過ぎない。
しかしながら、変化が緩やかな光強度変化に対する応答は、動的ビジョンセンサを実際に適用する場合には、いくつかの問題をもたらす。一方では、実際に適用する際には、高速動きに対する関心が高い場合は多く、低速光強度変化又は緩速動きに対する動的ビジョンセンサの応答により、ビジョンシステムは速度の異なる動き物体を区別するにはバックエンドのアルゴリズムに依存するしかなく、その結果、バックエンド処理システムの演算及び記憶の負担が増大する。例えば車両の赤信号無視を監視する場面では、高速で走行する車両だけを検出することが期待されるが、実際には、従来の動的ビジョンセンサは他の低速動き(例えば、歩行中の歩行者、減速して走行している車両など)も検出する。このような適用では、所定の低速動きを遮断して関心のある高速動きだけを検出して出力できれば、動的ビジョンセンサの出力帯域幅をさらに低下させ、バックエンドシステムの計算能力に対する要件を低減させ、システムのリアルタイム性をさらに向上させることができる。したがって、実際に動きを検出する際には、速度の異なる動きを区別して異なる応答を行えることは、動的ビジョンセンサにとって非常に有利なことである。他方では、動的ビジョンセンサは、低周波光強度変化に応答する特性のため、周囲光強度の緩やかなドリフトやセンサ内部の低周波ノイズによる影響を受けやすく、これらの干渉によって、センサが動き検出と無関係なスプリアスノイズデータを出力してしまう。上記記述に基づいて、従来の動的ビジョンセンサが物体の動き速度を検出するときの選択性の問題を解決するために、新しい画像センサが必要とされる。
本発明は、以上の少なくとも1つの問題を解決又は少なくとも緩和することを図る画素収集回路及び画像センサを提供する。
本発明の一態様によれば、照射された光信号をリアルタイムで監視して、対応する電気信号を出力することに適している光検知モジュールと、第1の入力端子が光検知モジュールに結合され、第1の出力端子がインターフェースロジックモジュールに結合され、電気信号の変化周波数が予め設定された周波数閾値を上回るとともに電気信号の振幅が予め設定された条件を満たす場合、トリガー生成信号を生成してインターフェースロジックモジュールに送ることに適しているトリガー生成モジュールと、第1の入力端子がトリガー生成モジュールに結合され、第2の入力端子がグローバルリセット信号線を介してグローバルリセット信号ユニットに結合され、第1の出力端子がトリガー生成モジュールに結合され、トリガー生成信号を受信するとトリガー状態信号を出力することに適しているインターフェースロジックモジュールとを含む、画素収集回路を提供する。
選択的に、本発明に係る画素収集回路では、トリガー生成モジュールは、入力端子が光検知モジュールの出力端子に結合され、電気信号を前処理することに適している前処理サブモジュールと、入力端子が前処理サブモジュールの出力端子に結合され、前処理サブモジュールからの電気信号を受信し、且つ該電気信号の振幅が予め設定された条件を満たす場合、トリガー生成信号を生成することに適している閾値比較サブモジュールとを含む。
選択的に、本発明に係る画素収集回路では、前処理サブモジュールは、電気信号に対して予備処理を行うことに適している一次増幅サブユニットと、第1のクロック制御信号線と第2のクロック制御信号線を介してグローバル速度閾値制御ユニットに結合されることにより、受信した第1のクロック制御信号と第2のクロック制御信号に従って、予め設定された周波数閾値を生成し、前記電気信号の変化周波数がこの予め設定された周波数閾値を上回るか否かを判断することに適している速度閾値調整サブユニットとを含む。
本発明のさらなる態様によれば、複数の前記した画素収集回路を含み、視界内の光強度変化を監視し、光強度変化が一定の条件を満たす場合、トリガー状態に入ることに適している画素収集回路アレイと、グローバルリセット信号を各画素収集回路に送信することにより、画素収集回路アレイを初期化することに適しているグローバルリセット制御ユニットと、第1のクロック制御信号と第2のクロック制御信号を各画素収集回路に送信することに適しているグローバル速度閾値制御ユニットと、トリガー状態である画素収集回路に応答して、対応するアドレス情報を出力することに適している読み出しユニットとを含む、画像センサを提供する。
選択的に、本発明に係る画像センサにおいて、グローバル速度閾値制御ユニットは、第1のクロック制御信号線と第2のクロック制御信号線を介して前記画素収集回路に結合されることに適しており、前記第1のクロック制御信号及び前記第2のクロック制御信号は、位相が反対の1組のクロック制御信号である。
選択的に、本発明に係る画像センサにおいて、グローバル速度閾値制御ユニットは、固定周波数の基準クロックを受信し、基準クロックに対して周波数分割又は周波数逓倍処理を行うことにより、予め設定された周波数のクロック信号を生成することに適している周波数調整モジュールと、クロック信号を受信し、位相が反対の2つのクロック信号を生成することに適している位相調整モジュールと、位相が反対の2つのクロック信号の振幅を調整し、第1のクロック制御信号及び第2のクロック制御信号を生成することに適している振幅調整モジュールとを含む。
本発明の技術案によれば、画像センサの各々の画素収集回路は、視界のうち対応する位置の光強度変化をリアルタイムで監視し、該光強度変化の周波数が予め設定された周波数閾値を上回るとともに、光強度変化の値が一定の条件を満たす場合、トリガー状態に入ることにより、バックエンドの読み出しユニットが該画素収集回路のアドレス情報を出力する。よって、該画像センサは、対応する予め設定された周波数閾値よりも高い有用な情報だけを出力する。このようにして、場面によって予め設定された周波数閾値を設定し、ユーザが関心を持っている高速動きを検出することができる。
さらに、画素収集回路に加えて、画像センサにグローバル速度閾値制御ユニットがさらに導入されており、それにより、さまざまな適用場面では、該グローバル速度閾値制御ユニットを変えることで周波数の異なる作動クロックを生成することにより、予め設定された周波数閾値をリアルタイムで正確に調整する。
上記及び関連する目的を達成させるために、本明細書では、以下の記述及び図面を参照していくつかの説明的な態様を記述し、これらの態様は、本明細書で開示された原理の各種の形態を示し、且つ全ての態様及びこれらの等効態様は特許する主題の範囲内に含まれることを意図している。図面を参照して以下の詳細な記述を閲覧すると、本開示の上記及び他の目的、特徴及び優位性がより明らかになる。本開示を通じて、同じ図面の符号は、通常、同じ部材又は要素を示す。
本発明のいくつかの実施例に係る画像センサの典型的な適用場面の一例の模式図を示す。 本発明のいくつかの実施例に係る画像センサ200の模式図を示す。 本発明のいくつかの実施例に係る画素収集回路300の模式図を示す。 本発明の一実施例に係る前処理サブモジュール322の作動のタイミング図を示す。 本発明の別のいくつかの実施例に係る前処理サブモジュール322の模式図を示す。 本発明の別のいくつかの実施例に係る前処理サブモジュール322の模式図を示す。 本発明の別のいくつかの実施例に係る前処理サブモジュール322の模式図を示す。 光検知モジュールの出力に対する元の前処理ユニットの出力の周波数応答曲線を示す。 本発明のいくつかの実施例に係るグローバル速度閾値制御ユニット230の模式図を示す。
以下、図面を参照して本開示の例示的な実施例を詳細に記述する。図面には本開示の例示的な実施例が示されており、ただし、本開示は各種の形態で実施可能であり、ここで述べられた実施例により制限されないことを理解すべきである。むしろ、これらの実施例は本開示をより徹底的に理解し、且つ本開示の範囲を当業者に完全に伝えるために提供される。
前述したとおり、動的ビジョンセンサでは、視界のうちの動的情報に対する検出が画素レベルで行われる。センサの各々の画素収集回路(又は、画素ユニットという)は光強度変化をリアルタイムで監視し、該変化が一定の閾値に達すると、該画素収集回路のアドレス情報を出力する。物体の動きにより対応する画素収集回路で感知された視界のうち対応する領域の光強度が変わるため、視界内の動き物体が検出され得る。
図1は本発明のいくつかの実施例に係る画像センサ(動的ビジョンセンサを例とする)の典型的な適用場面の一例の模式図を示す。
図1に示す場面は、監視とセキュリティにおける動的ビジョンセンサの適用であり、より具体的には、車両の赤信号無視に対する監視の場面(なお、高速で動いている物体だけに対して関心のある適用に関する場合、例えば高速道路でのスピード違反車両を監視するなどの適用場面は、全て本発明に係る画像センサの典型的な適用場面である)である。図1に示すように、歩道の前に歩いている又は駐車して持っている車両があり、道路の両側に歩道へ歩いている歩行者がある。運転者が通信号灯の指示を無視して赤信号の状態でも高速で歩道を通り抜けると、歩行者や正常に走行しているほかの車両へ大きな害を与え、したがって、一般には、歩道の付近にカメラ(例えば動的ビジョンセンサ)が配置されてこのような車両を重点として監視する。
従来の動的ビジョンセンサは、様々な速度の動き及び低周波干渉に応答するので、出力するデータに各種の有用な情報や無用な情報が含まれている。さらに、赤信号無視車両が現れる確率が低いため、多くの場合、出力する情報が全て無用な情報である。例えば、歩道を正常に通過する歩行者が検出され、歩道前で正常に減速して走行している車両も検出され、さらに周囲光強度の緩やかな変化も検出され、このような情報は全て動的ビジョンセンサから出力され、これらはバックエンドのアルゴリズムを通じてフィルタリングするしかない。このように、システムの帯域幅及びバックエンド処理システムの記憶や計算能力への要件が高まる。
適用場面において、本格的に関心のある目標、即ち赤信号無視の車両が、一般に高速で歩道を通過することを考慮して、動いている他の物体(例えば正常に減速している車両、歩行者、自転車ライト)の速度がはるかに低く、したがって、合理的な速度閾値を設定することにより、センサレベルでこれらを区別することができる。
以上に鑑み、本発明の実施例で提案された画像センサによれば、従来の動的ビジョンセンサについていくつかの改良を行うことで、上記問題を解決する。要するに、速度閾値よりも低い低速で動いている車両や歩行者については、自動的にフィルタリングして出力せず、速度閾値よりも高い赤信号無視の車両については、センサは一意な有効データとして出力される。このようにして、バックエンド処理システムへの要件を大幅に向上させ、システムのリアルタイム性を高め、システムコストを削減させる。
以下、本発明の実施例に係る画像センサについて具体的に説明する。
図2は、本発明のいくつかの実施例に係る画像センサ200の模式図を示す。
該画像センサ200は、従来の動的ビジョンセンサの構造を基に、画素収集回路に回路モジュールを増設することにより、光強度変化速度に対する画素収集回路の応答にハイパス特性を持たせ、すなわち、一定の速度閾値を超える中高速動きのみに検出及び応答を行い、該速度閾値よりも低い動きを自動的にフィルタリングして出力しない。いくつかの実施例では、該回路モジュールは、スイッチコンデンサ回路(抵抗値が極めて大きい連続時間抵抗器に相当)によって実現されてもよく、動き速度に対する画像センサ200の応答速度の閾値が該回路モジュールにより决定される。該等価抵抗の抵抗値がスイッチコンデンサモジュールの静電容量値及び作動クロック周波数だけにより决定され、且つ静電容量値もクロック周波数も、環境に応じて変化しない、正確に制御可能なパラメータであるため、該抵抗値及び動き速度の応答速度閾値は両方ともに正確に制御可能である。
また、画素収集回路に加えて、グローバルな速度閾値制御ユニットが導入されて、画素収集回路内部の作動クロックを生成する。様々な適用場面では、該速度閾値制御ユニットを変えることで周波数の異なるクロックを生成することにより、速度閾値をリアルタイムで正確に調整する。
上記の改良により、該画像センサ200は、適用場面に応じて動き速度検出の下限閾値(即ち、上記の速度閾値)を正確かつ確実に調整し、速度が下限閾値よりも低い緩速動きを自動的にフィルタリングし、それにより、検出対象となる動き速度への画像センサ200の選択性を可能とする。また、画像センサ200によって出力されたデータに含まれる低周波スプリアスノイズデータを効果的に減少できる。さらに、該画像センサ200は外部の画像収集システムと連携して、出力したデータを画像収集システムに伝達し、画像収集システムにより次の計算が行われる。したがって、本発明に係る画像センサ200は、センサの出力帯域幅を低下させるだけでなく、バックエンド画像収集システムへの計算能力の要件を低下させる。
図2に示すように、該画像センサ200は、少なくとも、画素収集回路アレイ210、グローバルリセット制御ユニット220、グローバル速度閾値制御ユニット230、及び読み出しユニット240を含む。これらのうち、グローバルリセット制御ユニット220、グローバル速度閾値制御ユニット230、及び読み出しユニット240は、それぞれのバスを介して画素収集回路アレイ210の各画素収集回路に結合される。具体的には、グローバルリセット制御ユニット220は、グローバルリセット信号線を介して画素収集回路アレイ210の各画素収集回路に結合され、グローバル速度閾値制御ユニット230は、第1のクロック制御信号線と第2のクロック制御信号線を介して画素収集回路アレイ210の各画素収集回路に結合され、読み出しユニットは、行要求線、行選択線、列要求線、列選択線を介して画素収集回路アレイ210の各画素収集回路に結合される。
画素収集回路アレイ210は複数の画素収集回路を含み、図2に示すように、画素収集回路アレイ210は、一次元又は二次元の複数の同じ画素収集回路(又は「画素ユニット」という)から構成され、画素収集回路300の構造については図3を参照する。図2は3×3の画素収集回路アレイを示しているが、これに制限されない。各々の画素収集回路300は、視界のうち対応する領域の光強度変化を独立してリアルタイムで監視し、光強度変化が一定の条件(例えば、光強度変化の程度が特定の閾値を上回り、光強度変化の速度が特定の閾値を上回る)を満たすと検知すると、トリガー状態に入る。
また、画素収集回路300は、トリガー状態に入った後、要求信号を読み出しユニット240に送信し、読み出しユニット240はトリガー状態である画素収集回路に応答して、応答が得られた画素収集回路に対応するアドレス情報(行アドレスと列アドレスを含む)を出力する。
本発明の一実施例によれば、読み出しユニット240は、少なくとも、行選択モジュール、列選択モジュール、及び1つの読み出し制御モジュールを含む。読み出し操作においては、行選択モジュールは、行方向に画素収集回路300から送信される行要求信号を管理し、ある行選択線を有効にすることで1行を選定する。ある行が選定されると、当該行に対応する行アドレス情報も読み出しユニット240で符号化され、画像センサ200の外部に送られる。このような場合、列選択モジュールは、列方向に画素収集回路から送信される列要求信号を管理し、ある列選択線を有効にすることで1列を選定する。ある列が選定されると、当該列に対応する列アドレス情報も読み出しユニット240で符号化され、画像センサの外部に送られる。選定行のうちトリガー状態である全ての画素収集回路が列選択モジュールにより読み出された後、読み出し制御モジュールは、次の行に切り替えて上記の読み出し操作を繰り返すように行選択モジュールに通知する。
本発明のいくつかの実施例では、行選択モジュールは、画素収集回路アレイ210の少なくとも1つの画素収集回路からの行要求信号を受信するが、行応答信号をこれらのうちの1つだけの行要求信号に出力することがある。選択的に、行選択モジュールは、スキャナーを用いて複数の行要求信号に順次応答してもよく、勿論、複数の行要求信号にランダムに応答してもよく、いずれの応答であっても、矛盾を避けるために、1回に1つだけの行要求信号に応答する。それと同様に、列選択モジュールは、画素収集回路アレイ210の少なくとも1つの画素収集回路からの列要求信号を受信するが、列応答信号をこれらのうちの1つだけの列要求信号に出力することがある。選択的に、列選択モジュールは、スキャナーを用いて複数の列要求信号に順次応答してもよく、複数の列要求信号にランダムに応答してもよく、どの形態の列応答を取っても、矛盾を避けるために、1回に1つだけの列要求信号に応答する。
さらに、グローバルリセット制御ユニット220はグローバルリセット信号線を介してグローバルリセット信号を各画素収集回路300に送信することにより、画素収集回路アレイ210を初期化し、それにより、画像センサ200の作動開始時に、全ての画素収集回路300が確実なリセット状態であることを確保する。一実施例によれば、初期化する際に、グローバルリセット制御ユニット220は、グローバルリセット信号線を通じて画素収集回路アレイ210の各画素収集回路300にグローバルリセット信号を送信することにより、画素収集回路300をオフにし、視界内の光強度変化に応答しないようにし、画素収集回路アレイ210全体を初期化する。また、グローバルリセット信号が有効である期間において、読み出しユニット240もリセットされ、画像センサ200は光強度検出のリセット状態に入り、視界内の光強度変化に応答せず、データを出力しない。グローバルリセット信号がキャンセルされると、画像センサ200は光強度検出のイネーブル状態に入り、正常に作動し始める。
グローバル速度閾値制御ユニット230は、第1のクロック制御信号線と第2のクロック制御信号線を介して第1のクロック制御信号と第2のクロック制御信号を各画素収集回路300に送信することにより、この2つのクロック制御信号によって画素収集回路の内部に増設された回路モジュールを制御する。
以下、図示を参照して、画像センサ200の画素収集回路300及びグローバル速度閾値制御ユニット230のそれぞれについて、さらに説明する。
図3は、本発明のいくつかの実施例に係る画素収集回路300の模式図を示す。図3に示すように、画素収集回路300は、光検知モジュール310、トリガー生成モジュール320、及びインターフェースロジックモジュール330を含む。
これらのうち、トリガー生成モジュール320の第1の入力端子が光検知モジュール310に結合され、且つトリガー生成モジュール320の第1の出力端子がインターフェースロジックモジュール330の第1の入力端子に結合される。インターフェースロジックモジュール330の第2の入力端子がグローバルリセット信号線を介してグローバルリセット信号ユニット220に結合され、且つその第1の出力端子がトリガー生成モジュール320に結合される。また、インターフェースロジックモジュール330の第3の入力端子及び第4の入力端子が、それぞれ行要求線と列要求線を介して読み出しユニット240に結合され、その第2の出力端子及び第3の出力端子が、それぞれ行選択線と列選択線を介して読み出しユニット240に結合される。
光検知モジュール310は、照射された光信号をリアルタイムで監視して、対応する電気信号をトリガー生成モジュール320に出力する。選択的に、光検知モジュール310によって出力される電気信号は、電圧信号であってもよいし、電流信号であってもよく、該信号は一般には、照射された光信号強度と対数的関係にある。
光検知モジュール310は様々な実現形態が可能であり、ここでは一例を示しているが、これに制限されない。本例に記載の光検知モジュール310は対数光検知器であり、図3に示すように、光検知モジュール310は、陽極が接地するフォトダイオードPD1、第1のトランジスタT1、及び第1の増幅器A1を含む。これらのうち、第1のトランジスタT1は、ソースがフォトダイオードPD1の陰極に接続され、ドレインが電源VDDに接続される。第1の増幅器A1はフォトダイオードPD1の陰極と第1のトランジスタT1のゲートとの間に接続される。ここで、第1の増幅器A1は、T1のソースとゲートとの間で生じる電圧変化への応答速度を向上させることができる。
トリガー生成モジュール320は、光検知モジュールによって出力される電気信号が予め設定された条件を満たす場合、トリガー生成信号を生成してインターフェースロジックモジュール330に送り、本発明の実施形態によれば、ここで記載の予め設定された条件とは、電気信号の変化速度が高く(一定の下限閾値を上回る)且つ程度が十分であることである。
一実施例によれば、トリガー生成モジュール320は、前処理サブモジュール322(図示せず)と閾値比較サブモジュール324を含む。これらのうち、前処理サブモジュール322の入力端子は光検知モジュール310の出力端子に結合され、閾値比較サブモジュール324の入力端子は前処理サブモジュール322の出力端子に結合され、且つ閾値比較サブモジュール324の出力端子はインターフェースロジックモジュール330に結合される。
一実施例によれば、前処理サブモジュール322は、まず、電気信号を前処理し、前処理した電気信号を閾値比較サブモジュール324に伝達する。ここで記載の前処理とは、主に増幅処理、フィルタリング処理を指すが、これらに制限されない。
従来の画素収集回路との相違点としては、本発明に係る画素収集回路300では、前処理サブモジュール322は一次増幅サブユニット3222だけではなく、速度閾値調整サブユニット3224を含む。
図3に示すように、光検知モジュール310で生成された電気信号は、まず一次増幅サブユニット3222に入り、一次増幅サブユニット3222により予備処理される。一実施例によれば、予備増幅サブユニット3222は、光検知モジュール310によって出力された電気信号中の直流成分を隔離し、その交流変化信号だけを抽出して一定の増幅処理を行い、それにより、光強度変化検出に対する画素収集回路300の感度を高める。速度閾値調整サブユニット3224は、ある方式で予備増幅サブユニット3222に並列接続され、前処理サブモジュール322の特定のフィルタリング操作を実現する。ここでは、フィルタリング操作とは、異なる周波数入力信号に対する前処理サブモジュール322の増幅の利得を調整することを意味する。具体的には、所定の周波数閾値よりも低い低速信号に対し、前処理サブモジュール322はこの信号を減衰してシールドし、所定の周波数閾値よりも高い高速信号に対し、前処理サブモジュール322は、この信号を増幅して閾値比較モジュール324に伝送する。図3に示す速度閾値調整サブユニット3224は、第1のクロック制御信号線と第2のクロック制御信号線を介してグローバル速度閾値制御ユニット230に結合されることにより、受信した第1のクロック制御信号と第2のクロック制御信号に従って、予め設定された周波数閾値を生成する(この予め設定された周波数閾値は、動き検出における速度閾値に対応する)。なお、図3には、前処理サブモジュール322の1種の実現形態だけが示されており、本発明の実施例はこれに制限されない。
本発明のいくつかの実施例によれば、一次増幅サブユニット3222は、多くの実現形態が可能であり、図3にはこのうちの1種が示されている。一次増幅サブユニット3222は、第1のコンデンサC1、第2の増幅器A2、第2のコンデンサC2、及び第1のスイッチK1を含む。これらのうち、第1のコンデンサC1は第1の端が光検知モジュール310の出力端子に接続され、第2の増幅器A2は、入力負極が第1のコンデンサC1の第2の端に接続され、入力正極が固定電位に接続され、第2のコンデンサC2及び第1のスイッチK1は全て第2の増幅器A2の入力負極と出力端子との間に並列接続される。
次に、図3に示すように、速度閾値調整サブユニット3224は、また、第2のトランジスタT2、第3のトランジスタT3、及び第3のコンデンサC3を含み、図3に示す第2のトランジスタT2及び第3のトランジスタT3はともにN型トランジスタである。これらのうち、第2のトランジスタT2は、ソースが第2の増幅器A2の入力負極に接続され、ドレインが第3のトランジスタ(T3)のソースに接続され、第3のトランジスタT3は、ドレインが第2の増幅器A2の出力端子に接続され、第3のコンデンサC3は、第1の端が第2のトランジスタT2のドレインと第3のトランジスタT3のソースに接続され、第2の端が地電位に接続される。また、第2のトランジスタT2のゲートは第1のクロック制御信号線を介してグローバル速度閾値制御ユニット230に接続され、第3のトランジスタT3のゲートは第2のクロック制御信号線を介してグローバル速度閾値制御ユニット230に接続される。このように、グローバル速度閾値制御ユニット230は、第1のクロック制御信号線と第2のクロック制御信号線を介して速度閾値調整サブユニット3224に第1のクロック制御信号及び第2のクロック制御信号を出力して、第2のトランジスタT2及び第3のトランジスタT3のゲート電圧とする。且つ、第1のクロック制御信号及び第2のクロック制御信号は、位相が反対の1組のクロック制御信号であり、第2のトランジスタT2と第3のトランジスタT3を交互に導通するように制御する。
図4は、図3に示す前処理サブモジュール322の作動タイミング図を示す。より具体的には、図4には、第1のスイッチK1がオフになった後の、前処理サブモジュール322の作動タイミング図が示されている。記述の便宜上、第2の増幅器A2の入力、出力ノードをそれぞれP及びQとし、第2のトランジスタT2のドレイン(又は、第3のトランジスタT3のソースという)をEとし、第2のトランジスタT2及び第3のトランジスタT3のゲート電圧をそれぞれCLK_P及びCLK_Nとする。
図4においては、時間順に従って(1)~(4)の合計4個の位相がマークされており、ここでは、横軸は時間t、縦軸は電圧Vを表す。位相(1)では、CLK_Pが低レベル、CLK_Nが高レベルであり、この場合、第2のトランジスタT2はオフになり、第3のトランジスタT3はオンになる。緩速動きに起因する低周波の光強度変化又は低周波ノイズに対しては、光検知ユニット310が出力する電気信号の振幅に変化が生じ、それにより、第2の増幅器A2の出力端子Q点の電位にも対応するオフセットが生じ、図4に示すQ点電位が徐々に上がり、第3のトランジスタT3がオンになると、第3のコンデンサC3はQ点の電位をサンプリングし、即ちE点の電位は、Q点の電位と同様に、緩やかに上昇する。位相(2)では、CLK_Pが高レベルであり、CLK_Nが低レベルに変わり、この場合、第2のトランジスタT2はオンになり、第3のトランジスタT3はオフになり、位相(1)のE点電位が上昇し、P点電位よりも高くなるため、位相(2)のE点電位がネガティブフィードバックの作用によりP点の電位に戻る。電荷保存則に従って、第3のコンデンサC3における余分な正電荷が第2のコンデンサC2の左極板に蓄積し、それにより、Q点電位が下がる。その後、(3)及び(4)の2つの位相で(1)及び(2)の位相の操作を繰り返す。別の場合、即ちQ点電位が徐々に低下する場合、第3のトランジスタT3がオンになるため、E点の電位も緩やかに低下する。位相(2)では、CLK_Pが高レベルであり、CLK_Nが低レベルに変わり、この場合、第2のトランジスタT2はオンになり、第3のトランジスタT3はオフになり、位相(1)ではE点電位が下がり、P点電位よりも低いため、位相(2)ではE点の電位がネガティブフィードバックの作用によりP点の電位に戻る。電荷保存則に従って、第3のコンデンサC3における余分な負電荷が第2のコンデンサC2の左極板に蓄積し、それにより、Q点電位が上がる。
別の角度から、CLK_Pが高レベルになる(即ち、第2のトランジスタT2はオンになり、第3のトランジスタT3はオフになる)たびに、Q点の電位には以前の変化の方向と反対する突然変化が生じて、相対的に安定している電位が維持される。クロック周期(即ちCLK_P及びCLK_Nの周期)及び第3のコンデンサC3が一定である場合、低速の光強度変化の場合、1つの周期内にQ点の変動の幅が小さいため、Q点の各周期における逆方向の突然変化が常にその以前の変化を相殺し、それにより、Q点が固定電位に維持され、これは、低速の光強度変化に対して画素収集回路が応答しないことを意味する。一定の速度閾値を上回る高速の光強度変化に対しては、1つの周期内にQ点の変動の幅が大きいため、Q点は各周期において逆方向に突然変化していても、その以前の変化を相殺するのに不十分であり、したがって、Q点電位は相変わらず光強度の変化に応じて変化し、これは、高速の光強度変化に対して画素収集回路が応答することを意味する。
以上のように、速度閾値調整サブユニット3224は、画素収集回路300が光強度変化に対してハイパス特性を示すようにし、即ち、変化周波数が予め設定された周波数閾値よりも低い光強度変化をシールドし、該閾値よりも高い変化だけに応答するようにし、それにより、画素収集回路は、一定の速度閾値よりも高い中高速動きだけを検出するようになる。さらに、この予め設定された周波数閾値はCLK_P、CLK_Nの切り替え頻度及び第3のコンデンサC3の大きさによるものである。定量的分析から明らかなように、本発明に記載の画素収集回路300の、光強度変化速度(即ち、光強度変化の周波数)への応答の予め設定された周波数閾値fは、速度閾値調整サブユニット3224のクロック周波数f_CLKと、第3の静電容量値と第2の静電容量値との商(即ち、C3/C2)との積に等しく、ここで、f_CLKは、第1のクロック制御信号と第2のクロック制御信号との切り替え頻度である。C3及びC2が一定の場合、f_CLKは高いほど、その周期が短く、一定の速度の光強度変化に対しては、Q点が十分な変化の程度に蓄積するのが困難であり、この程度は、Q点の固定されている逆方向の突然変化により相殺されやすく、したがって、予め設定された周波数閾値fが高く、即ち、より高速の光強度変化によってしか画素収集回路の応答を引き起こさない。f_CLKが一定の場合、コンデンサC3が大きいほど、各周期内のQ点電位の逆方向の突然変化が大きく、以前に蓄積したQ点の変化程度を相殺するのが容易になり、これも、予め設定された周波数閾値fが上昇することを意味する。よって、速度閾値調整サブユニット3224では、光強度変化に応答する予め設定された周波数閾値fはクロック周波数f_CLK及びコンデンサC3だけによって决定される。クロック周波数f_CLKは外部ユニットにより正確に制御され、且つコンデンサが集積回路の製造プロセスにおいても正確に実現でき、これは、この予め設定された周波数閾値fが正確に制御可能であり、プロセスの偏差や環境条件の変化による影響を受けないことを示す。言い換えれば、クロック周波数f_CLK及びコンデンサC3の値を選定することにより光強度応答に対する予め設定された周波数閾値fを設定し、例えば、f=10ヘルツを設定すれば、この予め設定された周波数閾値fは、さまざまなチップ及び環境条件に対して10ヘルツに安定化しており、同一チップ内の全ての画素収集回路に対しても10ヘルツに安定化しており、それにより、予め設定された周波数閾値の安定性が大幅に高まり、画像センサ200全体の信頼性及び実用性が向上する。
さらに、本発明の実施例では、第1のスイッチK1がオンになると、前処理サブモジュール322の出力は一定の電位にセットされ、前処理サブモジュール322は光検知モジュール310の出力に応答せず、したがって、画素収集回路300は外界光強度の変化に応答しない。第1のスイッチK1がオフになると、前処理サブモジュール322はフロントエンド光検知モジュール310の出力変化に応答し、即ち、画素収集回路300は外界光強度の変化に応答する。具体的に操作する際には、第1のスイッチK1は、通常、単一のトランジスタによって実現される。
以上のように、本発明に係る実施形態では、前処理サブモジュール322は他の形態によって実現されてもよい。図5A~図5Cは、それぞれ、本発明の別のいくつかの実施例に係る前処理サブモジュール322の模式図(図4に示す作動原理図に対応し、図5A~図5Cの対応する位置には、同様にノードP、Q及びE、並びにゲート電圧CLK_P及びCLK_Nがマークされている)を示す。
図5Aにおいては、第1のコンデンサC1、第2の増幅器A2、第2のコンデンサC2及び第4のトランジスタT4(第4のトランジスタT4によって第1のスイッチK1が実現される)から一次増幅サブユニット3222が構成され、第2のトランジスタT2、第3のトランジスタT3及び第3のコンデンサC3から速度閾値調整サブユニット3224が構成される。
図5Aにおいて、一次増幅サブユニット3222では、第2の増幅器A2は、入力端子、出力端子がN型トランジスタT4に並列接続され、ソースが第2の増幅器A2の入力負極に接続され、ドレインが第2の増幅器A2の出力端子に接続される。トランジスタT4は、オフ状態では等価抵抗が非常に大きく、且つプロセスの偏差や環境温度における影響を受けやすく、第2のコンデンサC2とともに構成されるRCネットワークのフィルタリング効果が劣ることを考慮して、一次増幅サブユニット3222に加えて、速度閾値調整サブユニット3224が導入される。速度閾値調整サブユニット3224では、第2のトランジスタT2は、ソースが第2の増幅器A2の入力負極に接続され、ドレインが第3のトランジスタT3のソースに接続され、第3のトランジスタT3は、ドレインが第2の増幅器A2の出力端子に接続され、第3のコンデンサC3は、一端が第2のトランジスタT2のドレイン及び第3のトランジスタT3のソースに接続され、他端が地電位に接続される。前述したとおり、第2のトランジスタT2及び第3のトランジスタT3はともにN型トランジスタである。前述したとおり、T2及びT3のゲート電圧CLK_P及びCLK_Nは、位相が反対の1組のクロック信号であり、グローバル速度閾値制御ユニット230によって生成され、T2とT3を交互に導通するように制御する。
図5Bに示すように、一次増幅サブユニット3222では、第1のスイッチK1はP型トランジスタ(即ち、第4のトランジスタT4)によって実現され、このトランジスタは、ドレインが第2の増幅器A2の入力負極に接続され、ソースが第2の増幅器A2の出力端子に接続され、基板が固定電位Vに接続される。速度調整サブユニット3224でも、第2のトランジスタT2及び第3のトランジスタT3はともにP型トランジスタであり、これらの基板電位が固定電位Vに接続され、VをP点の電位にほぼ等しく設定することによって、このような構造は、予め設定された周波数閾値を安定的かつ確実に設定するとともに、スイッチのリーク電流による画素収集回路300への影響を大幅に低減させる。
図5Cに示す実施例では、一次増幅サブユニット3222は、図5Aと同様な構造を採用しているが、速度閾値調整サブユニット3224は、4個のN型トランジスタ及び第3のコンデンサC3から構成され、この4個のN型トランジスタは、それぞれ、第2のトランジスタT2、第3のトランジスタT3、第5のトランジスタT5、及び第6のトランジスタT6と記する。これらのうち、T2は、ソースが第2の増幅器A2の入力負極に接続され、ドレインが第3のコンデンサC3の第1の端に接続され、T3は、ソースが第3のコンデンサC3の第2の端に接続され、ドレインが第2の増幅器A2の出力端子に接続され(即ち、第3のコンデンサC3はT2のドレインとT3のソースとの間に直列接続される)、第5のトランジスタT5及び第6のトランジスタT6はともにソースが接地し、第5のトランジスタT5のドレインは第3のコンデンサC3の第1の端に接続され、第6のトランジスタT6のドレインは第3のコンデンサC3の第2の端に接続される。第2のトランジスタT2及び第6のトランジスタT6のゲートは、第1のクロック制御信号線を介してグローバル速度閾値制御ユニット230に接続され(即ち、ゲート電圧はCLK_Pと記する)、第3のトランジスタT3及び第5のトランジスタT5のゲートは第2のクロック制御信号線を介してグローバル速度閾値制御ユニット230に接続される(即ち、ゲート電圧はCLK_Nと記する)。CLK_Pが低電位であり、CLK_Nが高電位である場合、第3のコンデンサC3の両端の電位はQ点の変化に応じて変化し、CLK_Pが高電位であり、CLK_Nが低電位である場合、第3のコンデンサC3の両端の電位によりQ点に逆方向の突然変化が生じ、それにより、図4に示す原理図と同様な効果が果たされる。
なお、前処理サブモジュール322の構造は上記したいくつかの種類に制限されず、簡潔さから、ここでは網羅的に挙げられない。当業者が本発明の実施形態による前処理サブモジュール322の構造及び作動原理に基づいて得られ得る他の実現形態は全て本発明の特許範囲内である。
上記記述から分かるように、画素収集回路300では、前処理サブモジュール322は、異なる速度光強度変化に対する画素収集回路300の応答を决定する。本発明の実施例に係る前処理サブモジュール322の優位性をさらに説明するために、比較として、ここで従来の動的ビジョンセンサに含まれる前処理サブモジュール(即ち、一次増幅サブユニット3222だけが含まれており、区別し易さから、従来の動的ビジョンセンサの前処理サブモジュールは直接原前処理ユニットと記する)の作動原理について述べる。
前記のように、第1のスイッチK1がオンになると、原前処理ユニットの出力は一定の電位にセットされ、光検知モジュールの出力に応答せず、したがって、画素ユニット全体は外界光強度の変化に応答しない。第1のスイッチK1がオフになると、原前処理ユニットはフロントエンド光検知モジュールの出力変化に応答し、即ち、外界光強度の変化に応答する。
さらに、図6は、光検知モジュール出力に対する原前処理ユニットの出力の周波数応答曲線を示す。これは、典型的なバンドパスシステムであり、その下限閾値fが、第1のスイッチK1がオフになったときの等価抵抗Rと第2のコンデンサC2とからなるRCネットワークにより决定される。第2のコンデンサC2が一定である場合、抵抗Rの抵抗値が大きいほど、fが低く、これは、原前処理ユニットが応答し得る光検知モジュール出力信号の周波数が低い、つまり、画素ユニットが検出し得る光強度変化の速度閾値が低いことを示し、このことも、従来の動的ビジョンセンサが緩速の動きを検出できることを示す。
一般には、第1のスイッチK1は単一のトランジスタによって実現され、トランジスタがオフ状態である場合、等価抵抗が非常に大きく、即ち、第1のスイッチK1がオフ状態である場合、導通抵抗が非常に大きく、それにより、fは数十分の一のヘルツと低くなり得る。このような場合、動的ビジョンセンサは動きが極めて低速である物体を検出できると考えられる。一方、原前処理ユニットの上限閾値fは一般に第2の増幅器A2の帯域幅により决定され、この帯域幅は、ほとんどの適用場面における動き速度にとっては十分に高い。
以上の2つの点を組み合わせると、従来の動的ビジョンセンサの画素ユニットは動き検出速度に対する応答がオールパスであると考えられ、非常に緩やかな動きも、高速動きも検出可能であり、速度に対しては選択性がない。さらに、画素ユニット自体に一定の低周波ノイズが存在し、この部分のノイズは回路モジュールの熱ノイズに由来するとともに、かなりの一部が第1のスイッチK1のオフ状態での基板リーク電流に由来し、これらの低周波ノイズは全て原前処理ユニットの出力に影響し、従来の動的ビジョンセンサの出力にいくつかの低周波ノイズデータが含まれるようになる。
以上から分かるように、本発明の実施例による前処理サブモジュール322は、従来の動的ビジョンセンサに存在する、動き速度の大きさについて選択性がないという問題を効果的に解決できる。さらに、他の一部の低周波ノイズ干渉源も前処理サブモジュール322でフィルタリングされ、それにより、画像センサ200が出力した低周波ノイズデータを大幅に減少させる。
閾値比較サブモジュール324は、前処理サブモジュール322で処理された電気信号を受信し、受信した電気信号の振幅が予め設定された条件を満たす場合、トリガー生成信号を生成する。
図3は、本発明の実施例に係る閾値比較サブモジュール324の一実現形態を示す。図3に示すように、閾値比較サブモジュール324は、第1の電圧比較器VC1、第2の電圧比較器VC2、及びORロジックユニットを含む。これらのうち、第1の電圧比較器VC1は、反転入力端子が第1の閾値を表す固定レベルに接続され、非反転入力端子が前処理サブモジュールの出力端子に接続され、第2の電圧比較器VC2は、非反転入力端子が第2の閾値を表す固定レベルに接続され、反転入力端子が前処理サブモジュールの出力端子に接続され、ORロジックユニットは、第1の電圧比較器VC1及び第2の電圧比較器VC2の出力端子に接続され、第1の電圧比較器及び第2の電圧比較器の出力に対してORロジック操作を行う。一実施例によれば、前処理サブモジュール322で処理された電気信号が第1の閾値よりも大きく、又は第2の閾値よりも小さい場合(選択的に、第1の閾値が第2の閾値よりも大きい)、ORロジックユニットはトリガー生成信号を生成し、バックエンドのインターフェースロジックユニット330に送る。
インターフェースロジックモジュール330は、トリガー生成信号を受信するとトリガー状態信号を出力する。図3に示すように、インターフェースロジックモジュール330は、ラッチ332とハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュール334とをさらに含む。
一実施例によれば、ラッチ332は、画素収集回路300の現在の作動状態を記憶して表すことに用いられる。ラッチ332の第1のリセット信号は、グローバルリセット制御ユニット220によって生成されるグローバルリセット信号に由来し、その第2のリセット信号は、ハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュール334の出力信号に由来し、そのセット信号はトリガー生成モジュール320によって生成されるトリガー生成信号に由来する。本発明の実施例では、画素収集回路300を初期化する際に、グローバルリセット信号は有効であり、このとき、ラッチ332はリセットされる。トリガー生成モジュール320からのトリガー生成信号を受信すると、ラッチ332はセットされ、これは画素収集回路300がトリガー状態に入ることを示す。
ハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュール334は、該画素収集回路300と読み出しユニット240とのインタラクションを処理することに用いられる。このインタラクションは、行方向における行要求線と行選択線及び列方向における列要求線と列選択線によって実現される。前述したとおり、行要求線及び行選択線は1行の画素ユニットにより共用され、列要求線及び列選択線は1列の画素ユニットにより共用される。ラッチ332は、セットされると、信号をハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュール334に送信し、ハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュール334は活性化され、まず周辺読み出しユニット240に行要求信号を送信する。該行要求信号が読み出しユニット240により応答されると、読み出しユニット240は、対応する行選択信号を供給し、次に、ハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュール334は列要求信号を有効にセットし、読み出しユニット240は列方向において該列要求信号に応答し、対応する列選択信号を供給する。ハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュール334は、行選択信号と列選択信号を同時に受信すると、第2のリセット信号をラッチ332に出力し、次にラッチ332をリセットする。
さらなる実施例によれば、ハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュール334は、また、トリガー生成モジュール320を管理することができる。より具体的には、ハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュール334は、制御信号を生成して前処理サブモジュール322の第1のスイッチK1に出力することにより、トリガー生成モジュール320を管理する。
本発明の実施例によれば、画素収集回路アレイ210が初期化されるか、又は画素収集回路300がトリガー状態に入るときに、ハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュール334は制御信号を出力して第1のスイッチK1をオンにし、それにより、前処理サブモジュール322は光検知ユニット310の出力に応答しなくなり、即ち、該画素収集回路300は外界光強度変化を検出しなくなる。また、前述したとおり、ハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュール334は、行選択信号と列選択信号を同時に受信すると、第2のリセット信号によってラッチ332をリセットし、次に、第1のスイッチK1はオフになり、画素収集回路300は再度外界光強度変化に応答する。
なお、第1のスイッチK1がトランジスタによって実現される場合、例えば図5A~5Cに示す第4のトランジスタT4は、第4のトランジスタT4のゲートを介して、ハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュール334からの制御信号を受信する。
上記記述に基づいて、本発明の実施例に係る画素収集回路300は、プロセスの偏差や環境条件変化による影響を受けずに、光強度変化を検出する予め設定された周波数閾値を正確に設定することができる。本発明の別のいくつかの実施例によれば、画素収集回路300は、様々なニーズに応じて、この予め設定された周波数閾値をリアルタイムで調整することができる。
以上の説明から分かるように、画素収集回路300では、速度閾値調整サブユニット3224に導入される予め設定された周波数閾値fは、その作動クロック周波数f_CLK及び第3のコンデンサC3の大きさだけにより决定される。具体的に実現するときに、第3のコンデンサC3は一般には固定されており、調整されにくい。したがって、本発明の別のいくつかの実施例によれば、クロック周波数f_CLKを変えることで光強度変化応答に対する画素収集回路300の予め設定された周波数閾値をリアルタイムで調整する。具体的には、クロック周波数f_CLKが上昇すると、予め設定された周波数閾値も増大し、クロック周波数f_CLKが低下すると、予め設定された周波数閾値も減少する。全ての画素収集回路300について同様な予め設定された周波数閾値が設定される必要があるため、画素収集回路アレイ210に加えてグローバル速度閾値制御ユニット230を増設することができ、様々な適用場面では、グローバル速度閾値制御ユニット230を制御することで周波数の異なる第1のクロック制御信号及び第2のクロック制御信号を生成することにより、予め設定された周波数閾値をリアルタイムで正確に調整することができる。
図7は、本発明のいくつかの実施例に係るグローバル速度閾値制御ユニット230の模式図を示す。図7に示すように、グローバル速度閾値制御ユニット230は、周波数調整モジュール232、位相調整モジュール234、及び振幅調整モジュール236を含む。
一実施例によれば、周波数調整モジュール232は、周波数が固定されている基準クロックを受信し、該基準クロックに対して一定の周波数分割又は周波数逓倍処理を行うことにより、予め設定された周波数のクロック信号を生成する。位相調整モジュール234は、該クロック信号を受信し、位相が反対の2つのクロック信号を生成する。最後に、振幅調整モジュール236は、位相が反対のこの2つのクロック信号の振幅を調整し、第1のクロック制御信号及び第2のクロック制御信号を生成し、最終的に画素収集回路内部に出力する(即ち、速度閾値調整サブユニット3224に出力する)。一般には、最後の振幅調整モジュール236は、フロントエンド出力のフルスイングのクロック信号の振幅について一定の減衰を行うことにより、画素収集回路300の他のモジュールへの結合及び干渉を低減させる。
本発明の実施例によれば、周波数調整モジュール232が周波数の異なるクロック信号を生成するように構成されることによって、光強度変化検出に対する画素収集回路300の予め設定された周波数閾値がリアルタイムで調整され得る。
具体的に実現する際には、周波数調整モジュール232は、フェーズロックループから構成される周波数統合回路であってもよい。ただし、画素収集回路300の速度閾値調整サブユニット3224に必要なクロック信号周波数が一般に低いため、入力される基準クロック周波数が高い場合、周波数調整モジュール232は簡単な周波数分割回路によって実現されてもよく、その周波数分割のパラメータが外部で制御されてもよい。
位相調整モジュール234は、クロックバッファーとクロック反転器を含み、周波数調整モジュール232によって出力されたユニポーラクロック入力信号を、位相が反対の2つのクロック信号に変換することに用いられる。
振幅調整モジュール236は、簡単なクロックバッファーであってもよい。選択的に、振幅調整機能を実現するために、バッファーの電源電圧はあるレベルの信号であり、フルスイングの電源電圧ではない。
本発明の画像センサ200によれば、従来の動的ビジョンセンサを基に、まず、画素収集回路300の内部に速度閾値調整サブユニット3224が導入されており、速度閾値調整サブユニット3224は、スイッチコンデンサ回路によって、抵抗値が極めて大きい連続時間抵抗器を等価的に実現し、該抵抗は、動き速度応答に対する画像センサ200の下限閾値(即ち、予め設定された周波数閾値)をさらに决定する。本発明に係る実施形態では、分析して分かるように、該等価抵抗の抵抗値は、スイッチコンデンサ回路の静電容量値(即ち、第3のコンデンサの静電容量値)及び作動クロック周波数だけによって决定され、且つ静電容量値及びクロック周波数はいずれも環境変化に応じて変化しない、正確に制御可能なパラメータであり、したがって、該抵抗値及び動き速度応答の下限閾値は正確に制御可能である。
さらに、画素収集回路300に加えて、グローバル速度閾値制御ユニット230がさらに導入されて、速度閾値調整サブユニット3224の作動クロックを生成する。様々な適用場面では、該グローバル速度閾値制御ユニット230を変えることで周波数の異なる作動クロックを生成することによって、予め設定された周波数閾値をリアルタイムで正確に調整する。
以上に基づいて、グローバル速度閾値制御ユニット230と速度閾値調整サブユニット3224が連携することにより、適用場面に応じて動き速度検出の予め設定された周波数閾値を正確かつ確実に調整することができ、画像センサ200が出力した低周波スプリアスノイズデータを効果的に低下できるだけでなく、速度がこの予め設定された周波数閾値よりも低い緩速動きを自動的にフィルタリングすることができ、それにより、画像センサによる動き検出の速度への選択性が実現される。また、画像センサの出力帯域幅及びバックエンド処理システムの計算能力への要件を低減させる。
ここでの明細書において、多くの詳細が説明されている。ただし、本発明の実施例はこのような詳細無しで実現され得ることを理解できる。いくつかの例では、本明細書に対する理解を曖昧にしないように、公知の方法、構造や技術が詳細に示されていない。
同様に、本開示を簡単にするとともに、発明の各態様における1つ又は複数を理解しやすくするために、以上の本発明の例示的な実施例の記述において、本発明の各特徴は一緒に1つの実施例、図やこれらの記述に分類されることを理解できる。ただし、該開示の方法は、特許しようとする本発明が、各々の請求項に明記されている特徴よりも多くの特徴を要求することを意図すると解釈できない。より正確には、以下の特許請求の範囲に記載のとおり、発明の態様は以上で開示された単一の実施例の全ての特徴よりも少ないことにある。したがって、具体的な実施形態に従う特許請求の範囲はこれにより該具体的な実施形態に明確に組み込まれ、これらの各請求項自体は本発明の個別の実施例とされる。
当業者が理解できるように、本明細書で開示された例における機器のモジュール又はユニット又はアセンブリは、該実施例に記述された機器に配置されてもよく、又は任意に、この例における機器と異なる1つ又は複数の機器に固定されてもよい。前述例におけるモジュールは、組み合わせられて1つのモジュールとなったり、又は複数のサブモジュールに分けられたりすることが可能である。
当業者が理解できるように、実施例の機器のモジュールを適応的に変化して該実施例と異なる1つ又は複数の機器に配置してもよい。実施例のモジュール又はユニット又はアセンブリは、組み合わせられて1つのモジュール又はユニット又はアセンブリとなったり、複数のサブモジュール又はサブユニット又は子アセンブリに分けられたりすることが可能である。このような特徴及び/又はプロセス又はユニットのうちの少なくとも一部が互いに矛盾しない限り、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書及び図面)において開示された全ての特徴及びこのように開示された任意の方法や機器の全てのプロセス又はユニットを任意の組み合わせで、組み合わせることが可能である。明記していない限り、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書及び図面)において開示された各々の特徴は、相同、等同又は類似の目的を提供する代替特徴で代替してもよい。
本発明はさらに以下を開示する。
A9、A1~8のいずれか1項に記載の画素収集回路であって、インターフェースロジックモジュールは、第3の入力端子及び第4の入力端子が、それぞれ行要求線及び列要求線を介して読み出しユニットに結合され、第2の出力端子及び第3の出力端子が、それぞれ行選択線及び列選択線を介して読み出しユニットに結合される。A10、A1~9のいずれか1項に記載の画素収集回路であって、インターフェースロジックモジュールは、画素収集回路の現在の作動状態を記憶して表すことに適しており、第1のリセット信号が前記グローバルリセット制御ユニットによって生成されるグローバルリセット信号に由来し、第2のリセット信号がハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュールの出力信号に由来し、セット信号が前記トリガー生成モジュールによって生成されるトリガー生成信号に由来するラッチと、該画素収集回路と読み出しユニットとのインタラクションを処理し、且つトリガー生成モジュールを管理することに適しているハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュールとを含む。A11、A9に記載の画素収集回路であって、前記ハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュールは、さらに、制御信号を前記前処理サブモジュールの第1のスイッチ(K1)に出力することに適している。A12、A11に記載の画素収集回路であって、ハンドシェイクプロトコル制御ロジックサブモジュールは、さらに、該画素収集回路がトリガー状態に入るときに、制御信号を出力して前記第1のスイッチ(K1)をオンにすることに適している。A13、A2~12のいずれか1項に記載の画素収集回路であって、閾値比較サブモジュールは、反転入力端子が第1の閾値を表す固定レベルに接続され、非反転入力端子が前処理サブモジュールの出力端子に接続される第1の電圧比較器(VC1)と、非反転入力端子が第2の閾値を表す固定レベルに接続され、反転入力端子が前処理サブモジュールの出力端子に接続される第2の電圧比較器(VC2)と、前記第1の電圧比較器及び第2の電圧比較器の出力端子に接続され、第1の電圧比較器及び第2の電圧比較器の出力にORロジック操作を行うことに適しているORロジックユニットとを含む。A14、A1~13のいずれか1項に記載の画素収集回路であって、光検知モジュールは、陽極が接地するフォトダイオード(PD1)と、ソースが前記フォトダイオードの陰極に接続され、ドレインが電源(VDD)に接続される第1のトランジスタ(T1)と、フォトダイオード(PD1)の陰極と第1のトランジスタ(T1)のゲートとの間に接続される第1の増幅器(A1)とを含む。B16、B15に記載の画像センサであって、グローバル速度閾値制御ユニットは、第1のクロック制御信号線と第2のクロック制御信号線を介して前記画素収集回路に結合されることに適しており、第1のクロック制御信号及び第2のクロック制御信号は、位相が反対の1組のクロック制御信号である。B18、B15~17のいずれか1項に記載の画像センサであって、読み出しユニットは、画素収集回路アレイからの行要求信号に応答することに適しており、さらに、行応答が得られた行アドレス情報を出力することに適している行選択モジュールと、画素収集回路アレイからの列要求信号に応答することに適しており、さらに、列応答が得られた列アドレス情報を出力することに適している列選択モジュールと、行アドレス情報及び列アドレス情報の出力を制御することに適している読み出し制御モジュールとを含む。
さらに、当業者が理解できるように、ここで記載のいくつかの実施例は、他の特徴ではなく、他の実施例に含まれる一部の特徴を含むに関わらず、異なる実施例の特徴の組み合わせは、本発明の範囲内であり、且つ異なる実施例を構成する。例えば、以下の特許請求の範囲において、特許する実施例のいずれかは任意に組み合わせる方式で使用され得る。
さらに、前記実施例の一部は、ここでは、コンピュータシステムのプロセッサ又は前記機能を実行する他の装置により実施可能な方法又は方法の要素の組み合わせとして記述されてもよい。したがって、前記方法又は方法の要素を実施するのに必要な命令を有するプロセッサは、該方法又は方法の要素を実施する装置を構成する。さらに、ここで記載の装置の実施例の要素は該発明の目的を実施するための要素により実行される機能を実施するための装置の例である。
ここで使用されるように、別の規定がない限り、序数詞「第1の」、「第2の」、「第3の」などで一般的な対象を記述する場合は類似した対象に関する異なる例を示すものに過ぎず、且つこのように記述された対象が必ずしも時間的、空間的、順番や他の任意の方式による所定の順序を有することを示唆することを意図しない。
限られた実施例にて本発明を記述したが、以上の記述から、当業者が分かるように、このように記述された本発明の範囲を逸脱することなく他の実施例を想到し得る。さらに、なお、本明細書に使用されている表現は主に読みやすさや示教の目的のために選択されるものであり、本発明の主題を解釈又は限定するために選択されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲及び精神を逸脱することなく、当業者にとっては多くの修正や変更が明らかなである。本発明の範囲に対しては、本発明について行われる開示は説明的なものであり、限定的なものではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲により定められる。

Claims (9)

  1. 画素収集回路であって、
    照射された光信号をリアルタイムで監視して、対応する電気信号を出力することに適している光検知モジュールと、
    第1の入力端子が前記光検知モジュールに結合され、第1の出力端子がインターフェースロジックモジュールに結合され、前記電気信号の変化周波数が予め設定された周波数閾値を上回るとともに前記電気信号の振幅が予め設定された条件を満たす場合、トリガー生成信号を生成してインターフェースロジックモジュールに送ることに適しているトリガー生成モジュールと、
    第1の入力端子が前記トリガー生成モジュールに結合され、第2の入力端子がグローバルリセット信号線を介してグローバルリセット信号ユニットに結合され、第1の出力端子が前記トリガー生成モジュールに結合され、トリガー生成信号を受信するとトリガー状態信号を出力することに適しているインターフェースロジックモジュールとを含み、
    前記トリガー生成モジュールは、
    入力端子が前記光検知モジュールの出力端子に結合され、前記電気信号を前処理することに適している前処理サブモジュールと、
    入力端子が前記前処理サブモジュールの出力端子に結合され、前処理サブモジュールからの電気信号を受信し、且つ該電気信号の振幅が予め設定された条件を満たす場合、トリガー生成信号を生成することに適している閾値比較サブモジュールとを含み、
    前記前処理サブモジュールは、
    前記電気信号に対して予備処理を行うことに適している一次増幅サブユニットと、
    第1のクロック制御信号線と第2のクロック制御信号線を介してグローバル速度閾値制御ユニットに結合されることにより、受信した第1のクロック制御信号と第2のクロック制御信号に従って、予め設定された周波数閾値を生成し、前記電気信号の変化周波数がこの予め設定された周波数閾値を上回るか否かを判断することに適している速度閾値調整サブユニットとを含む画素収集回路。
  2. 前記一次増幅サブユニットは、
    第1の端が前記光検知モジュールの出力端子に接続される第1のコンデンサ(C1)と、
    入力負極が第1のコンデンサ(C1)の第2の端に接続され、入力正極が固定電位に接続される第2の増幅器(A2)と、
    全て第2の増幅器(A2)の入力負極と出力端子との間に並列接続される第2のコンデンサ(C2)及び第1のスイッチ(K1)とを含む、請求項に記載の画素収集回路。
  3. 前記速度閾値調整サブユニットは、
    ソースが前記第2の増幅器(A2)の入力負極に接続され、ドレインが第3のトランジスタ(T3)のソースに接続される第2のトランジスタ(T2)と、
    ドレインが前記第2の増幅器(A2)の出力端子に接続される第3のトランジスタ(T3)と、
    第1の端が第2のトランジスタ(T2)のドレイン及び第3のトランジスタ(T3)のソースに接続され、第2の端が地電位に接続される第3のコンデンサ(C3)とを含み、
    第2のトランジスタ(T2)のゲートは第1のクロック制御信号線を介してグローバル速度閾値制御ユニットに接続され、第4のトランジスタ(T3)のゲートは第2のクロック制御信号線を介してグローバル速度閾値制御ユニットに接続される、請求項に記載の画素収集回路。
  4. 前記速度閾値調整サブユニットは、
    ソースが第2の増幅器(A2)の入力負極に接続され、ドレインが第3のコンデンサ(C3)の第1の端に接続される第2のトランジスタ(T2)と、
    ソースが第3のコンデンサ(C3)の第2の端に接続され、ドレインが前記第2の増幅器(A2)の出力端子に接続される第3のトランジスタ(T3)と、
    ソースが接地し、ドレインが第3のコンデンサ(C3)の第1の端に接続される第5のトランジスタ(T5)と、
    ソースが接地し、ドレインが第3のコンデンサ(C3)の第2の端に接続される第6のトランジスタ(T6)と、
    第2のトランジスタ(T2)のドレインと第3のトランジスタ(T3)のソースとの間に直列接続される第3のコンデンサ(C3)とを含み、
    第2のトランジスタ(T2)及び第6のトランジスタ(T6)のゲートは第1のクロック制御信号線を介してグローバル速度閾値制御ユニットに接続され、第3のトランジスタ(T3)及び第5のトランジスタ(T5)のゲートは第2のクロック制御信号線を介してグローバル速度閾値制御ユニットに接続される、請求項に記載の画素収集回路。
  5. 前記前処理サブモジュールでは、
    前記第1のスイッチ(K1)は、1つのトランジスタによって実現されることに適している、請求項のいずれか1項に記載の画素収集回路。
  6. 前記第1のクロック制御信号と前記第2のクロック制御信号は、位相が反対の1組のクロック制御信号である、請求項のいずれか1項に記載の画素収集回路。
  7. 画像センサであって、
    請求項1~のいずれか1項に記載の画素収集回路を複数含み、視界内の光強度変化を監視し、光強度変化が一定の条件を満たす場合、トリガー状態に入ることに適している画素収集回路アレイと、
    グローバルリセット信号を各画素収集回路に送信することにより、前記画素収集回路アレイを初期化することに適しているグローバルリセット制御ユニットと、
    第1のクロック制御信号と第2のクロック制御信号を各画素収集回路に送信することに適しているグローバル速度閾値制御ユニットと、
    トリガー状態である画素収集回路に応答して、対応するアドレス情報を出力することに適している読み出しユニットとを含む、画像センサ。
  8. 画素収集回路を含む画像センサであって、
    前記画素収集回路は、
    照射された光信号をリアルタイムで監視して、対応する電気信号を出力することに適している光検知モジュールと、
    第1の入力端子が前記光検知モジュールに結合され、第1の出力端子がインターフェースロジックモジュールに結合され、前記電気信号の変化周波数が予め設定された周波数閾値を上回るとともに前記電気信号の振幅が予め設定された条件を満たす場合、トリガー生成信号を生成してインターフェースロジックモジュールに送ることに適しているトリガー生成モジュールと、
    第1のクロック制御信号線と第2のクロック制御信号線を介してグローバル速度閾値制御ユニットに結合されることにより、受信した第1のクロック制御信号と第2のクロック制御信号に従って、予め設定された周波数閾値を生成し、前記電気信号の変化周波数がこの予め設定された周波数閾値を上回るか否かを判断することに適している速度閾値調整サブユニットとを含み、
    前記画像センサは、
    前記画素収集回路を複数含み、視界内の光強度変化を監視し、光強度変化が一定の条件を満たす場合、トリガー状態に入ることに適している画素収集回路アレイと、
    グローバルリセット信号を各画素収集回路に送信することにより、前記画素収集回路アレイを初期化することに適しているグローバルリセット制御ユニットと、
    第1のクロック制御信号と第2のクロック制御信号を各画素収集回路に送信することに適しているグローバル速度閾値制御ユニットと、
    トリガー状態である画素収集回路に応答して、対応するアドレス情報を出力することに適している読み出しユニットとを含む、画像センサ。
  9. 前記グローバル速度閾値制御ユニットは、
    固定周波数の基準クロックを受信し、前記基準クロックに対して周波数分割又は周波数逓倍処理を行うことにより、予め設定された周波数のクロック信号を生成することに適している周波数調整モジュールと、
    前記クロック信号を受信し、位相が反対の2つのクロック信号を生成することに適している位相調整モジュールと、
    前記位相が反対の2つのクロック信号の振幅を調整して、第1のクロック制御信号及び第2のクロック制御信号を生成することに適している振幅調整モジュールとを含む、請求項7または8に記載の画像センサ。
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