JP7206163B2 - X線ct装置、医用情報処理装置、及び医用情報処理プログラム - Google Patents

X線ct装置、医用情報処理装置、及び医用情報処理プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、X線CT装置、医用情報処理装置、及び医用情報処理プログラムに関する。
従来、X線CT(Computed Tomography)装置は、複数の検出素子を有するX線検出器を備えている。検出素子に異常が発生した場合、CT画像にアーチファクト(リングアーチファクト、ストリークアーチファクト等)等の異常領域が出現してしまい読影に支障をきたしてしまう。そのため、X線検出器において異常な検出素子を特定し、適切な処置を行う必要がある。
しかしながら、CT画像データの基となる投影データセットの全ての領域に対して異常な検出素子を特定するための処理を実行しようとすると膨大な処理時間がかかってしまう。
特開2006-305337号公報 特開2012-231210号公報 特表2018-527981号公報
本発明が解決しようとする課題は、効率的に異常な検出素子を特定することである。
実施形態のX線CT装置は、収集部と、第1特定部と、第2特定部と、第3特定部と、を備えた。前記収集部は、複数の検出素子を含むX線検出器を備え、前記X線検出器で被検体を透過したX線を検出することで、投影角度毎に投影データセットを収集する。前記第1特定部は、前記投影データセットに基づいて再構成された画像において、前記X線検出器に含まれる異常素子由来のアーチファクトに対応する第1の領域を特定する。前記第2特定部は、複数の前記投影角度それぞれに対応する前記投影データセットにおいて、前記第1の領域の画像化に寄与した第2の領域を特定する。前記第3特定部は、複数の前記投影角度それぞれについて特定した前記第2の領域に基づいて、前記異常素子を特定する。
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成の一例を示す図である。 図2は、アーチファクトを有するCT画像の一例を示す図である。 図3は、投影データセット上の対応領域の一例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係るX線CT装置が実行する設定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図5は、第1の実施形態の変形例1にかかるX線CT装置の構成の一例を示す図である。 図6は、第1の実施形態の変形例2にかかるX線CT装置の構成の一例を示す図である。 図7は、統計処理の一例を説明する図である。 図8は、第2の実施形態にかかるX線CT装置の構成の一例を示す図である。 図9は、第3の実施形態に係る医用画像処理システムの構成の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、X線CT装置、医用情報処理装置、及び医用情報処理プログラムの実施形態について詳細に説明する。なお、本願に係るX線CT装置、医用情報処理装置、及び医用情報処理プログラムは、以下に示す実施形態によって限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の構成の一例を示す図である。図1に示すように、第1の実施形態に係るX線CT装置1は、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。
図1においては、架台装置10の非チルト状態での回転フレーム13の回転軸又は寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向とする。また、Z軸方向に直交し、床面に対し水平である軸方向をX軸方向とする。また、Z軸方向に直交し、床面に対し垂直である軸方向をY軸方向とする。
架台装置10は、収集部の一例である。架台装置10は、複数の検出素子を含むX線検出器12を備え、X線検出器12で被検体Pを透過したX線を検出することで、投影角度毎に投影データセットを収集する。架台装置10は、X線管11と、X線検出器12と、回転フレーム13と、X線高電圧装置14と、制御装置15と、ウェッジ16と、コリメータ17と、DAS(Data Acquisition System)18とを有する。
X線管11は、熱電子を発生する陰極(フィラメント)と、熱電子の衝突を受けてX線を発生する陽極(ターゲット)とを有する真空管である。X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極から陽極に向けて熱電子を照射することで、被検体Pに対し照射するX線を発生する。例えば、X線管11には、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。
X線検出器12は、X線を検出する検出素子を複数有する。X線検出器12における各検出素子は、X線管11から照射されて被検体Pを通過したX線を検出し、検出したX線量に対応した信号をDAS18へと出力する。X線検出器12は、例えば、X線管11の焦点を中心とした1つの円弧に沿ってチャンネル方向(チャネル方向)に複数の検出素子が配列された複数の検出素子列を有する。すなわち、X線検出器12は、例えば、被検体Pの周囲の回転のおける周方向に複数の検出素子が配列された複数の検出素子列を有する。また、X線検出器12は、例えば、チャンネル方向に複数の検出素子が配列された検出素子列が列方向(スライス方向、row方向)に複数配列された構造を有する。
例えば、X線検出器12は、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。シンチレータは入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドはコリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、シンチレータからの光量に応じた電気信号に変換する機能を有し、例えば、フォトダイオード等の光センサを有する。なお、X線検出器12は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向支持し、制御装置15の制御の下、X線管11とX線検出器12とを回転させる円環状のフレームである。例えば、回転フレーム13は、アルミニウムを材料とした鋳物である。なお、回転フレーム13は、X線管11及びX線検出器12に加えて、X線高電圧装置14やウェッジ16、コリメータ17、DAS18等を更に支持することもできる。更に、回転フレーム13は、図1において図示しない種々の構成を更に支持することもできる。
X線高電圧装置14は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生する高電圧発生装置と、X線管11が発生するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であってもよい。なお、X線高電圧装置14は、回転フレーム13に設けられてもよいし、図示しない固定フレームに設けられても構わない。
制御装置15は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理回路と、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構とを有する。制御装置15は、コンソール装置40若しくは架台装置10に取り付けらえた、後述する入力インターフェース43からの入力信号を受けて、架台装置10及び寝台装置30の動作制御を行う。例えば、制御装置15は、回転フレーム13の回転や架台装置10のチルト、寝台装置30及び天板33の動作等について制御を行う。一例を挙げると、制御装置15は、架台装置10をチルトさせる制御として、入力された傾斜角度(チルト角度)情報により、X軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させる。なお、制御装置15は架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられてもよい。
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。例えば、ウェッジ16は、ウェッジフィルタ(wedge filter)やボウタイフィルタ(bow-tie filter)であり、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウム等を加工したフィルタである。
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線の照射範囲を絞り込むための鉛板等であり、複数の鉛板等の組み合わせによってスリットを形成する。なお、コリメータ17は、X線絞りと呼ばれる場合もある。また、図1においては、X線管11とコリメータ17との間にウェッジ16が配置される場合を示すが、X線管11とウェッジ16との間にコリメータ17が配置される場合であってもよい。この場合、ウェッジ16は、X線管11から照射され、コリメータ17により照射範囲が制限されたX線を透過して減衰させる。
DAS18は、X線検出器12が有する各検出素子によって検出されるX線の信号を収集する。例えば、DAS18は、各検出素子から出力される電気信号に対して増幅処理を行う増幅器と、電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有し、検出データを生成する。DAS18は、例えば、プロセッサにより実現される。
DAS18が生成したデータは、回転フレーム13に設けられた発光ダイオード(Light Emitting Diode: LED)を有する送信機から、光通信によって、架台装置10の非回転部分(例えば、固定フレーム等。図1での図示は省略している)に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、コンソール装置40へと転送される。ここで、非回転部分とは、例えば、回転フレーム13を回転可能に支持する固定フレーム等である。なお、回転フレーム13から架台装置10の非回転部分へのデータの送信方法は、光通信に限らず、非接触型の如何なるデータ伝送方式を採用してもよいし、接触型のデータ伝送方式を採用しても構わない。
寝台装置30は、撮影対象の被検体Pを載置、移動させる装置であり、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを有する。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を、天板33の長軸方向に移動する駆動機構であり、モータ及びアクチュエータ等を含む。支持フレーム34の上面に設けられた天板33は、被検体Pが載置される板である。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長軸方向に移動してもよい。
コンソール装置40は、操作者によるX線CT装置1の操作を受け付けるとともに、架台装置10によって収集された投影データセットや、CT画像データを用いて各種処理を実行する装置である。コンソール装置40は、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44とを有する。なお、コンソール装置40は架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置40又はコンソール装置40の各構成要素の一部が含まれてもよい。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ41は、例えば、投影データセットやCT画像データを記憶する。また、例えば、メモリ41は、X線CT装置1に含まれる回路がその機能を実現するためのプログラムを記憶する。なお、メモリ41は、X線CT装置1とネットワークを介して接続されたサーバ群(クラウド)により実現されることとしてもよい。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された各種の画像を表示したり、操作者から各種の操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりする。例えば、ディスプレイ42は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイである。また、ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。また、ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
入力インターフェース43は、操作者から各種の入力操作を受け付けて、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、ディスプレイ42によって表示された情報に対して指定操作を行うための入力操作を操作者から受け付ける。また、例えば、入力インターフェース43は、CT画像データを再構成する際の再構成条件や、CT画像データから後処理画像を生成する際の画像処理条件等の入力操作を操作者から受け付ける。
例えば、入力インターフェース43は、マウスやキーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、音声入力回路等により実現される。なお、入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。また、入力インターフェース43は、マウスやキーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、コンソール装置40とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路44へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース43の例に含まれる。
処理回路44は、X線CT装置1全体の動作を制御する。例えば、処理回路44は、スキャン制御機能441、画像生成機能442、出力機能443、異常領域特定機能444、対応領域特定機能445、異常候補抽出機能446、補間機能447、及び異常素子特定機能448を実行する。
ここで、例えば、図1に示す処理回路44の構成要素であるスキャン制御機能441、画像生成機能442、出力機能443、異常領域特定機能444、対応領域特定機能445、異常候補抽出機能446、補間機能447、及び異常素子特定機能448が実行する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ41に記憶されている。処理回路44は、各プログラムをメモリ41から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路44は、図1の処理回路44内に示された各機能を有することとなる。
なお、スキャン制御機能441、画像生成機能442、出力機能443、異常領域特定機能444、対応領域特定機能445、異常候補抽出機能446、補間機能447、及び異常素子特定機能448の全ての処理機能がコンピュータによって実行可能な1つのプログラムの形態で、メモリ41に記録されていてもよい。例えば、このようなプログラムは、医用情報処理プログラムとも称される。この場合、処理回路44は、医用情報処理プログラムをメモリ41から読み出し、読み出した医用情報処理プログラムを実行することで医用情報処理プログラムに対応するスキャン制御機能441、画像生成機能442、出力機能443、異常領域特定機能444、対応領域特定機能445、異常候補抽出機能446、補間機能447、及び異常素子特定機能448を実現する。
スキャン制御機能441は、X線CT装置1を制御してスキャンを実行する。ここで、スキャン制御機能441は、例えば、コンベンショナルスキャンやヘリカルスキャン、ステップアンドシュート方式といった種々の方式でのスキャンを実行することができる。すなわち、スキャン制御機能441は、複数の検出素子を含むX線検出器12に、被検体Pを透過したX線を検出させることで、投影角度毎に投影データセットを収集させる。
具体的には、スキャン制御機能441は、寝台駆動装置32を制御することにより、被検体Pを架台装置10の撮影口内へ移動させる。また、スキャン制御機能441は、X線高電圧装置14を制御することにより、X線管11へ高電圧を供給させる。また、スキャン制御機能441は、X線管11の焦点の移動を制御する。また、スキャン制御機能441は、コリメータ17の開口度及び位置を調整する。また、スキャン制御機能441は、制御装置15を制御することにより、回転フレーム13を含む回転部を回転させる。また、スキャン制御機能441は、DAS18に検出データを収集させる。なお、CT画像データを再構成するには被検体Pの周囲一周、360°分の投影データセットが、またハーフスキャン法でも180°+ファン角度分の投影データセットが必要とされる。いずれの再構成方式に対しても本実施形態へ適用可能である。
画像生成機能442は、生成部の一例である。画像生成機能442は、複数の投影角度で検出した検出結果に基づく投影角度ごとの投影データセットに対して再構成処理を実行することでCT画像データを生成する。更に詳しくは、画像生成機能442は、DAS18から出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施したデータを生成する。なお、前処理を施す前のデータ(検出データ)及び前処理後のデータを総称して投影データと称する。投影データは、例えば、DAS18を経由してX線検出器12の検出素子毎に取得されるデータである。従って、一つの投影角度においては、検出素子の数の投影データのセット(「投影データセット」と呼称する)が取得されることになる。
そして、画像生成機能442は、投影データセットに対して再構成処理を実行することでCT画像データを生成する。具体的には、画像生成機能442は、前処理後の投影データセットに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を行ってCT画像データを生成する。さらに、画像生成機能442は、補間機能447が補間した値を有する投影データセットを再構成してCT画像データを生成する。
出力機能443は、ディスプレイ42にCT画像を表示させる。例えば、出力機能443は、CT画像データに基づいて、ボリュームレンダリング画像やCPR(Curved Multi Planar Reconstruction)画像、MPR(Multi Planar Reconstruction)画像、SPR(Stretched Multi Planar Reconstruction)画像等の表示画像を生成する。そして、出力機能443は、生成した表示画像をディスプレイ42に表示させる。
異常領域特定機能444は、第1特定部の一例である。異常領域特定機能444は、投影データセットに基づいて再構成された画像において、X線検出器12に含まれる異常素子由来のアーチファクトに対応する第1の領域を特定する。例えば、異常領域特定機能444は、CT画像におけるアーチファクト等の異常領域R1を特定する入力を受け付けることで、異常な画像の領域を示す特定領域を特定するための特定情報の入力を受け付ける。また、例えば異常領域特定機能444は、CT画像を解析することで、或いはCT画像に基づいてCT画像上の異常領域を特定する学習済みモデルにCT画像を入力することで、異常領域を特定する。CT画像データとは、再構成処理によって得られるボリュームデータであって、3次元空間におけるCT値の分布情報を有するデータである。CT画像とは、CT画像データを用いて生成され、ディスプレイ42に表示される画像である。
図2は、アーチファクトを有するCT画像の一例を示す図である。X線検出器12の検出素子に異常がある場合、図2に示すようにディスプレイ42に表示されたCT画像にはアーチファクト等の異常な画像の領域である異常領域R1が出現する。異常領域特定機能444は、CT画像におけるアーチファクト等の異常領域R1を特定する入力を受け付けることで、特定情報の入力を受け付ける。ここで、CT画像データ上において、CT画像上の異常領域R1に対応する領域(第1の領域)を特定するための情報である。すなわち、特定情報は、CT画像上の異常領域R1の中心からの距離、大きさ、方向、形状、対応する寝台位置、対応する収集時刻に基づいて、CT画像データ上において異常領域R1に対応する領域を特定するための情報である。また、対応する寝台位置とは、異常領域R1が入力されたCT画像に対応する断面をスキャンした時刻における天板33の位置である。対応する収集時刻とは、異常領域R1が入力されたCT画像に対応する断面をスキャンした(データ収集した)時刻(又は期間)である。また、CT画像上において異常領域R1を特定する方法は限定しない。例えば、異常領域特定機能444は、なぞれられた領域を異常領域R1と特定してもよいし、囲う操作の内側を異常領域R1と特定してもよいし、座標等の入力により異常領域R1を特定してもよいし、部位名の入力により異常領域R1を特定してもよい。
このように、異常領域特定機能444は、アーチファクト等の異常領域R1を特定する入力を受け付けることで、CT画像データにおける異常領域R1を特定するための特定情報の入力を受け付ける。
対応領域特定機能445は、第2特定部の一例である。対応領域特定機能445は、複数の投影角度それぞれに対応する投影データセットにおいて、第1の領域の画像化に寄与した対応領域(第2の領域)を特定する。更に詳しくは、対応領域特定機能445は、特定情報が示すCT画像データ上の異常領域R1が、投影データセット上の何れのView、チャンネル、及びrowに該当するかを特定する。これにより、対応領域特定機能445は、投影データセット上の対応領域を特定する。
図3は、投影データセット上の対応領域の一例を示す図である。図3において、黒色の区画が対応領域を示している。投影データセットは、X線検出器12の各検出素子が検出した投影角度ごとの投影データの集まりである。また、図3において、投影データセットにおける各区画は、X線検出器12の各検出素子からの投影データを示している。また、図3において、黒色の区画が対応領域を示している。また、Viewとは、何れの投影角度の投影データセットであるかを示している。チャンネルは、X線検出器12のチャンネル方向における何行目の投影データであるかを示している。rowは、X線検出器12のrow方向における何列目の投影データであるかを示している。
異常候補抽出機能446は、抽出部の一例である。異常候補抽出機能446は、投影データセットの対応領域から、異常な投影データを抽出する。更に詳しくは、異常候補抽出機能446は、投影データセット上の対応領域内に対して、検出素子の検出結果に基づいた投影データごとに異常抽出処理を実行する。異常画出処理とは、例えば、判定対象の投影データのCT値が、周囲の投影データのCT値と乖離しているか否かを判定する処理である。具体的には、異常抽出処理とは、例えばCFAR(Constant False Alarm Rate)処理等である。
ここで、CFAR処理について説明する。まず、異常候補抽出機能446は、投影データセット上の対応領域内から、検出素子の検出結果に基づいた投影データを一つ選択する。異常候補抽出機能446は、選択した投影データを判定対象の注目対象に設定し、注目対象の近傍の投影データを比較対象に設定する。異常候補抽出機能446は、比較対象の投影データのCT値の平均を示す近傍平均値を算出する。異常候補抽出機能446は、注目対象の投影データのCT値から近傍平均値を減算した値が閾値未満であるか否かを判定する。注目対象の投影データのCT値から近傍平均値を減算した値が閾値未満である場合に、異常候補抽出機能446は、通常の投影データであると判定する。一方、注目画素のCT値から近傍平均値を減算した値が閾値以上である場合に、異常候補抽出機能446は、異常な投影データであると判定する。さらに、異常候補抽出機能446は、投影データセット上の対応領域内の各投影データに対して同様の処理を実行する。このようにして、異常候補抽出機能446は、投影データセット上の対応領域内から異常な投影データを抽出する。
補間機能447は、補間部の一例である。補間機能447は、異常候補抽出機能446が抽出した異常な投影データの値を周辺の投影データの値を用いて補間する。更に詳しくは、補間機能447は、検出素子の検出結果に基づいた異常な投影データに対して、近傍のCT値を用いて補間したCT値を設定した投影データセットである補間データセットを生成する。補間機能447は、異常候補抽出機能446が異常な投影データを2以上抽出した場合、投影データ毎に投影データセットを補間する。すなわち、補間機能447は、異常な投影データが複数ある場合、異常な投影データごとに補間データセットを生成する。
また、補間機能447は、異常候補抽出機能446が抽出した異常な投影データの値を補間した補間パラメータをメモリ41に記憶させる。これにより、X線CT装置1は、補間パラメータにより補間された後の投影データセットに対いて再構成処理を実行することができるため、アーチファクト等の異常領域R1の無いCT画像データを生成することができる。
異常素子特定機能448は、第3特定部の一例である。異常素子特定機能448は、複数の投影角度それぞれについて特定した対応領域に基づいて、異常な検出素子である異常素子を特定する。ここで、異常抽出処理によって抽出された異常な投影データは、検出素子の検出結果に基づいた投影データである。よって、異常な投影データに対応した検出素子の異常によって、CT画像にアーチファクト等の異常領域R1が出現した可能性がある。しかし、検出素子の検出結果に基づいた投影データが異常なCT値というだけであって、アーチファクト等の異常領域R1の原因ではない可能性がある。そこで、異常素子特定機能448は、補間データセットから再構成されたCT画像データに基づいて表示されたCT画像にアーチファクト等の異常領域R1が無くなっている場合に、補間データセットで補間された異常な投影データに対応した検出素子を異常素子に特定する。
更に詳しくは、異常候補抽出機能446は、投影データセット上の対応領域内に異常抽出処理を実行する。補間機能447は、異常抽出処理により抽出された異常な投影データごとに補間データセットを生成する。そして、正常な検出素子のCT値を補間した補間データセットに対して再構成処理が実行された場合、異常な検出素子の検出結果に基づいたCT値は残存しているため、生成されたCT画像データに基づいて表示されたCT画像には、異常領域R1が残っている。一方、異常素子である検出素子のCT値を補間した補間データセットに対して再構成処理が実行された場合、異常な検出素子の検出結果に基づいたCT値は補間されているため、生成されたCT画像データに基づいて表示されたCT画像には、異常領域R1が無くなっている。また、補間データセットは、異常な投影データごとに生成される。
そこで、出力機能443は、生成された2以上のCT画像データのそれぞれのCT画像をディスプレイ42に表示させる。そして、異常素子特定機能448は、出力機能443が表示させたCT画像から異常領域R1が無くなっていることを示す入力を受け付けた場合に、CT画像の基になった投影データセットで補間された投影データに対応する検出素子を異常素子に特定する。
また、異常な投影データが2以上抽出された場合、画像生成機能442は、補間機能447が補間した投影データセット毎に投影データセットを再構成してCT画像データを2以上生成する。すなわち、画像生成機能442は、抽出した異常な投影データの数のCT画像データを生成する。そして、出力機能443は、生成された2以上のCT画像データのそれぞれのCT画像をディスプレイ42に表示させる。ここで、出力機能443は、2以上のCT画像を並べて表示させてもよいし、CT画像を切り替えに表示させてもよい。異常素子特定機能448は、出力機能443が表示させた2以上のCT画像のうち、異常領域R1が無くなっているCT画像を選択させる入力を受け付ける。そして、異常素子特定機能448は、画像生成機能442が生成したCT画像データから異常領域R1が無くなっているCT画像であることを示す入力を受け付けた場合に、CT画像データの基になった投影データセットで補間された投影データに対応する検出素子を異常素子に特定する。
なお、補間機能447は、2以上の異常な投影データを補間した一の補間データセット生成してもよい。この場合においても、CT画像からアーチファクト等の異常領域R1が無くなることがある。ところが、補間機能447は、異常な検出素子の検出結果に基づいた投影データに限らず、正常な検出素子の検出結果に基づいた投影データも補間している可能性がある。この場合、本来表示されるはずのCT画像が表示されなくなってしまう可能性があるので、CT画像の信頼性が低減してしまう。しかし、2以上の異常な投影データのうち、正常な検出素子の検出結果に基づいた投影データを補間対象から除外することが可能であれば、補間機能447は、2以上の異常な投影データを補間した一の補間データセットを生成してもよい。
次に、本実施形態に係るX線CT装置1が実行する補間パラメータの設定処理について説明する。設定処理は、異常な検出素子を検出した場合に、異常な投影データを補間した補間内容を、補間パラメータとして記憶する処理である。X線CT装置1は、補間パラメータとして記憶することで、補間パラメータにより補正されたCT画像データを出力することできる。すなわち、X線CT装置1は、アーチファクト等の異常領域R1が無いCT画像データを出力することできる。図4は、第1の実施形態に係るX線CT装置1が実行する設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
出力機能443は、アーチファクト等の異常領域R1を有するCT画像をディスプレイ42に表示させる(ステップS1)。
異常領域特定機能444は、異常領域R1がCT画像データ上の何れの位置にあるかを特定可能な特定情報の入力を受け付ける(ステップS2)。
対応領域特定機能445は、特定情報に基づいて、異常領域R1に対応する領域である対応領域を投影データセット上から特定する(ステップS3)。
異常候補抽出機能446は、投影データセット上の対応領域内に異常抽出処理を実行して、検出素子の検出結果に基づいた投影データの集合である投影データセット上の対応領域内から異常な投影データを抽出する(ステップS4)。
補間機能447は、異常抽出処理で抽出した異常な投影データを補間する補間処理が実行された投影データセットである補間データセットを生成する(ステップS5)。この時、補間機能447は、異常な投影データが複数ある場合、異常な投影データごとに補間データセットを生成する。
画像生成機能442は、補間データセットに対して再構成処理を実行して、CT画像データを生成する(ステップS6)。この時、画像生成機能442は、補間データセットが複数ある場合、各補間データセットに対して再構成処理を実行して、CT画像データを生成する。
出力機能443は、生成したCT画像データを表示する(ステップS7)。これにより、CT画像データからアーチファクト等の異常領域R1が無くなっているか否かを識別する。
異常素子特定機能448は、CT画像データからアーチファクト等の異常領域R1が無くなっていることを示す操作等を受け付けることで異常素子を特定する(ステップS8)。
補間機能447は、異常な検出素子に対して実行した補間処理での補間パラメータをメモリ41等に記憶させる(ステップS9)。
以上により、X線CT装置1は、異常画素の特定処理を終了する。
以上のように、第1の実施形態にかかるX線CT装置1によれば、X線検出器12は、X線を検出する検出素子を複数有している。また、X線CT装置1は、X線検出器12が複数の投影角度で検出した検出結果に基づく投影角度ごとの投影データセットに対して再構成処理を実行することでCT画像データを生成する。そして、異常領域特定機能444は、ディスプレイ42が表示したCT画像に含まれるアーチファクト等を特定する操作を受け付けることで、CT画像データ上の異常領域R1を特定するための特定情報の入力を受け付ける。対応領域特定機能445は、投影角度ごとの投影データセットのうち、異常領域特定機能444が受け付けた特定情報により特定される異常領域R1に対応する領域である対応領域を特定する。異常素子特定機能448は、対応領域特定機能445が特定した対応領域に基づいて、複数の検出素子の中から異常素子を特定する。すなわち、第1の実施形態にかかるX線CT装置1は、投影データセットに基づいて異常な検出素子を特定する場合、投影データセット全体に対して処理を実行するのではなく、アーチファクト等の異常領域R1に対応した投影データセット上の対応領域に対して異常抽出処理を実行する。このように、第1の実施形態にかかるX線CT装置1は、異常な検出素子を特定するための処理を実行する領域を狭めているため、効率的に異常な検出素子を特定することができる。
(第1の実施形態の変形例1)
第1の実施形態の変形例1について説明する。図5は、第1の実施形態の変形例1にかかるX線CT装置1aの構成の一例を示す図である。変形例1にかかるX線CT装置1aは、異常領域強調機能449を備えている点が、第1の実施形態に係るX線CT装置1と異なっている。
異常領域強調機能449は、強調処理部の一例である。異常領域強調機能449は、XT画像に含まれるアーチファクト等の異常領域R1を強調させる。更に詳しくは、異常領域強調機能449は、例えば、アーチファクトを低減させる補正を無効にする。例えば、異常領域強調機能449は、リングアーチファクトを低減させる補正や、バックプロジェクション補正を無効にする。また、異常領域強調機能449は、CT画像データの再構成間隔を小さくする。すなわち、異常領域強調機能449は、スライス厚を薄くしたCT画像データを生成させる。このように、再構成間隔を小さくすることで、再構成間隔が大きい場合には見つけられなった異常領域R1を発見することが可能になる場合がある。
出力機能443は、異常領域強調機能449がアーチファクト等の異常領域R1を強調させたCT画像をディスプレイ42に表示させる。
以上のように、第1の実施形態の変形例1にかかるX線CT装置1aによれば、異常領域強調機能449は、アーチファクトを低減させる補正や、CT画像データの再構成間隔を小さくすることで、CT画像に含まれるアーチファクト等の異常領域R1を強調する。このように、ディスプレイ42に表示された異常領域R1は強調されているため、操作者は、CT画像上において異常領域R1の識別が容易になる。よって、X線CT装置1aは、異常領域R1を容易に識別させることができる。
(第1の実施形態の変形例2)
第1の実施形態の変形例2について説明する。図6は、第1の実施形態の変形例2にかかるX線CT装置1bの構成の一例を示す図である。変形例2にかかるX線CT装置1bは、統計処理機能450を備えている点が、第1の実施形態にかかるX線CT装置1bと異なっている。
統計処理機能450は、統計処理部の一例である。統計処理機能450は、投影角度毎の投影データセットに対して、同一の検出素子の検出結果に基づく投影データ毎に統計処理を実行する。これにより、統計処理機能450は、異常な投影データの抽出を容易にする。更に詳しくは、統計処理機能450は、投影角度ごとの投影データセットにおいて、チャンネル及びrowの値が同一の投影データごとに統計処理実行する。すなわち、統計処理機能450は、同一の検出素子の検出結果に基づいた投影データごとに統計処理を実行する。ここで、統計処理とは、例えば、同一の検出素子の検出結果に基づいた投影データごとの平均値や、偏差値や、特定値の個数等である。そして、統計処理機能450は、同一の検出素子の検出結果に基づいた投影データごとの統計処理結果が示されたマトリクスを作成する。
ここで、図7は、統計処理の一例を説明する図である。例えば、図7に示すView1において、矢印が示すチャンネルの列のCT値が異常であったとする。また、図7に示すView2において、矢印が示すrowの行のCT値が異常であったとする。また、図7に示すView3以降において、異常なCT値は無かったとする。統計処理機能450は、投影角度ごとの投影データセットにおいて、チャンネル及びrowの値が同一の投影データごとに統計処理を実行して、マトリクスを作成する。この場合、View1の列の統計結果は異常な値を示すことになる。View2の行の統計結果は異常な値を示すことになる。さらに、View1の列と、View2の行とが交わる投影データの統計結果は、より異常な値を示すことになる。
そして、異常候補抽出機能446は、統計処理機能450が実行した統計処理結果に基づいて、異常な投影データを抽出する。すなわち、異常候補抽出機能446は、マトリクスに対して異常抽出処理を実行する。よって、異常候補抽出機能446は、異常抽出処理において、異常候補抽出機能446に異常な投影データを容易に抽出させることができる。なお、マトリクスに対して異常抽出処理を実行するため、異常抽出処理の対象範囲が狭まっている。しかし、対応領域特定機能445は、異常抽出処理の対象範囲をさらに狭めるために、マトリクス上の対応領域を特定してもよい。そして、異常候補抽出機能446は、マトリクス上の対応領域内に異常抽出処理を実行してもよい。
以上のように、第1の実施形態の変形例2にかかるX線CT装置1bよれば、統計処理機能450は、投影角度ごとの投影データセットに対して、同一の検出素子の検出結果に基づく投影データごとに統計処理を実行する。すなわち、統計処理機能450は、投影データセットにおいて、チャンネル及びrowが同一、つまり、検出素子が同一の投影データごとに、統計処理を実行して異常な投影データを目立たせる。このように、第1の実施形態の変形例2にかかるX線CT装置1bは、統計処理を実行して異常な投影データを目立たせることができるため、異常抽出処理において異常な投影データをより抽出しやすくすることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。マルチルエナジー(Multi-Energy)CT等と呼ばれる技術が知られている。マルチルエナジーCTは、異なる複数のエネルギー帯のX線の検出結果に基づいた投影データセットを使用してCT画像データを生成する技術である。このうち、2つの異なるエネルギー帯のX線の検出結果に基づいた投影データセットを使用してCT画像データを生成する技術にはデュアルエナジー(Dual-Energy)CT等と呼ばれる場合がある。これら技術は、物質ごとにX線の吸収特性が異なることを利用して、被検体Pに含まれる物質の種類、原子番号、密度等を弁別することができる。
これら技術を実現する方法として、積層型の検出器を使用する方法が知られている。例えば、2層検出器の場合、シンチレータと、フォトセンサとが2層になっている。そして、これらシンチレータは、それぞれ異なるエネルギー帯のX線を吸収する。このようにして、2層検出器は、高エネルギー帯と、低エネルギー帯とのそれぞれのX線を検出する。
ここで、図8は、第2の実施形態にかかるX線CT装置1cの構成の一例を示す図である。第2の実施形態にかかるX線CT装置1cは、2層X検出器12cを備えている。そして、X線CT装置1cは、高エネルギー帯のX線の検出結果に基づいた投影データセットである第1投影データセットと、低エネルギー帯のX線の検出結果に基づいた投影データセットである第2投影データセットとを使用してCT画像データを生成する。
ここで、2層X検出器12cを有するX線CT装置1cは、異常な検出素子がある場合に、アーチファクト等の異常領域R1を有するCT画像を出力することがある。
異常領域特定機能444cは、異なるエネルギー帯のX線の検出結果に基づく2以上の投影データセットから再構成されたCT画像データにおいて、異常領域R1を特定する。すなわち、異常領域特定機能444cは、異常領域R1を特定するための特定情報の入力を受け付ける。2層X検出器12cの場合、異常領域特定機能444cは、積層された検出素子を複数備える2層X検出器12cの検出結果に基づく2以上の投影データセットから再構成されたCT画像データにおいて、異常領域R1を特定する。すなわち、異常領域特定機能444cは、異常領域R1を特定するための特定情報の入力を受け付ける。
対応領域特定機能445cは、異常領域特定機能444cが特定した異常領域R1の画像化に寄与した対応領域を、異なるエネルギー帯のX線の検出結果に基づく2以上の投影データセットのそれぞれから特定する。すなわち、対応領域特定機能445cは、特定情報に基づいて、CT画像データの異常領域R1に対応した第1投影データセット上の第1対応領域と、第2投影データセット上の第2対応領域とをそれぞれ特定する。
異常候補抽出機能446cは、第1投影データセット上の第1対応領域内と、第2投影データセット上の第2対応領域内とにそれぞれ異常抽出処理を実行する。このようにして、異常候補抽出機能446cは、第1投影データセット上の第1対応領域内と、第2投影データセット上の第2対応領域内とのそれぞれから異常な投影データを抽出する。
ここで、異常候補抽出機能446cは、第1投影データセット上の第1対応領域内と、第2投影データセット上の第2対応領域内との何れか一方から異常な投影データを抽出する場合がある。すなわち、異常候補抽出機能446cは、第1投影データセット上の第1対応領域内と、第2投影データセット上の第2対応領域内とのうち、一方の投影データセットの対応領域からは異常なデータを抽出したが、他方の投影データセットにおける異常な投影データを抽出した位置からは異常な投影データを抽出しない場合がある。この場合、異常候補抽出機能446cは、2層X検出器12cにおいて、異常な投影データを抽出したエネルギー帯に対応した検出素子の層が異常であると判定する。
そして、補間機能447cは、異常な投影データを抽出した投影データセットに対して補間処理を実行した補間データセットを生成する。この時、補間機能447cは、異常な投影データが複数抽出された場合に、異常な投影データごとに補間データセットを生成する。
画像生成機能442cは、補間データセットに対して再構成処理を行ってCT画像データを生成する。この時、画像生成機能442cは、異常な投影データごとに複数の補間データセットが生成された場合に、補間データセットごとにCT画像データを生成する。
出力機能443cは、画像生成機能442cが補間データセットごとに生成したCT画像データに基づいたCT画像をディスプレイ42に表示させる。
異常素子特定機能448cは、対応領域特定機能445cが特定した対応領域に基づいて、異常素子を特定する。すなわち、異常素子特定機能448cは、対応領域特定機能445cが特定した2以上の投影データセットのそれぞれの対応領域に基づいて、積層された検出素子の層毎に異常素子を特定する。更に詳しくは、異常素子特定機能448cは、出力機能443cがディスプレイ42に表示させたCT画像のうち、アーチファクト等の異常領域R1が無くなっているCT画像を選択する操作を受け付けることで、該当するCT画像データの基になった補間データセットで補間された異常な投影データに対応する層の検出素子を異常素子に特定する。
以上のように、第2の実施形態にかかるX線CT装置1cは、2層X検出器12cを備えている。2層X検出器12cは、2層になっているため異なるエネルギー帯ごとX線を検出することができる。そして、X線CT装置1cは、異なるエネルギー帯のX線の検出結果に基づく2以上の投影データセット、及び2以上の投影データセットに基づいて生成したCT画像データを使用して、X線のエネルギー帯ごとに異常な投影データを検出する。よって、X線CT装置1cは、2層X検出器12cの層単位で異常を特定することができる。
なお、第2の実施形態ではX線CT装置1cは、第1投影データセット上の第1対応領域内と、第2投影データセット上の第2対応領域内との何れか一方から異常な投影データを抽出する場合した場合、2層X検出器12cのうち、異常な投影データを抽出した層が異常であると判定する。しかしながら、X線CT装置1cは、第1投影データセット上の第1対応領域内と、第2投影データセット上の第2対応領域内との何れか一方から異常なデータを抽出する場合した場合、全ての層が異常であると判定してもよい。すなわち、異常素子特定機能448cは、対応領域特定機能445cが特定した2以上の投影データセットのそれぞれの対応領域に基づいて、積層された検出素子の層の何れかに異常がある場合に全ての層の検出素子を異常素子に特定してもよい。
また、第2の実施形態ではX線CT装置1cは、マルチルエナジーCTとして、2層X検出器12c等の積層型検出器方式を適用した場合を例に説明した。しかしながら、マルチルエナジーCTは、Kvスイッチング方式や、デュアルソース方式等の他の撮影方式であってもよい。
第1の実施形態にかかる変形例1及び2は、第2の実施形態にかかるX線CT装置1cに対しても同様に適用することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について説明する。第1の実施形態及び第2の実施形態では、X線CT装置1、1a、1b、1cが各種処理を実行する場合について説明した。しかしながら、各種処理は、コンソール装置40又は外部のワークステーションのどちらで実施してもよい。また、コンソール装置40とワークステーションの両方で同時に処理することにしてもよい。第3の実施形態では、医用情報処理装置3が各種処理を実行する場合について説明する。
図9は、第3の実施形態に係る医用情報処理システム100の構成の一例を示す図である。図9に示すように、第3の実施形態に係る医用情報処理システム100は、X線CT装置1dと、画像保管装置2と、医用情報処理装置3とを備えている。これら装置は、ネットワーク4を介して通信可能に接続される。なお、図1に示す例は、あくまでも一例であり、ネットワーク4にはその他の装置が接続されていてもよい。例えば、医用情報処理システム100には、ネットワーク4を介して、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、超音波診断装置、及びPET(Positron Emission Tomography)装置等の他の医用画像診断装置や、端末装置等が接続されていてもよい。
画像保管装置2は、各種の医用画像診断装置によって収集された画像データを保管する。例えば、画像保管装置2は、サーバ装置等のコンピュータ機器によって実現される。画像保管装置2は、ネットワーク4を介してX線CT装置1dから投影データセットやCT画像データを取得する。そして、画像保管装置2は、取得した投影データセットやCT画像データを装置内又は装置外に設けられた記憶回路に記憶させる。
医用情報処理装置3は、ネットワーク4を介して各種の医用画像診断装置から画像データを取得し、取得した画像データを処理する。例えば、医用情報処理装置3は、ワークステーション等のコンピュータ機器によって実現される。医用情報処理装置3は、ネットワーク4を介してX線CT装置1d又は画像保管装置2から投影データセットやCT画像データを取得する。そして、医用情報処理装置3は、取得した投影データセットやCT画像データに対して各種処理を実行する。
例えば、図9に示すように、医用情報処理装置3は、入力インターフェース310と、ディスプレイ320と、記憶回路330と、処理回路340とを有する。
入力インターフェース310は、種々の設定などを行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。
入力インターフェース310は、処理回路340に接続されており、操作者から受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路340に出力する。なお、本明細書において入力インターフェース310は、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路340へ出力する処理回路も入力インターフェースの例に含まれる。
ディスプレイ320は、処理回路340に接続され、処理回路340から出力される各種情報及び各種画像データを表示する。例えば、ディスプレイ320は、液晶モニタやCRTモニタ、タッチパネル等によって実現される。例えば、ディスプレイ320は、操作者の指示を受け付けるためのGUIや、種々の表示画像、処理回路340による種々の処理結果を表示する。
記憶回路330は、処理回路340に接続され、各種データを記憶する。例えば、記憶回路330は、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子や、ハードディスク、光ディスク等によって実現される。例えば、記憶回路330は、X線CT装置1b又は画像保管装置2から受信したCT画像データや、投影データセット等を記憶する。また、記憶回路330は、処理回路340によって実行される各処理機能に対応するプログラムを記憶する。
処理回路340は、入力インターフェース310を介して操作者から受け付けた入力操作に応じて、医用情報処理装置3が有する各構成要素を制御する。例えば、処理回路340は、プロセッサによって実現される。本実施形態では、処理回路340は、入力インターフェース310から出力されるCT画像データや、投影データセットを記憶回路330に記憶させる。また、処理回路340は、記憶回路330からCT画像データを読み出し、ディスプレイ320に表示する。なお、処理回路44はコンソール装置40に含まれる場合に限らず、複数の医用画像診断装置にて取得された検出データに対する処理を一括して行う統合サーバに含まれてもよい。
図9に示すように、処理回路340は、取得機能341、画像生成機能342、出力機能343、異常領域特定機能344、対応領域特定機能345、異常候補抽出機能346、補間機能347、異常素子特定機能348、異常領域強調機能349、及び統計処理機能350を実行する。
ここで、例えば、図9に示す処理回路340の構成要素である取得機能341、画像生成機能342、出力機能343、異常領域特定機能344、対応領域特定機能345、異常候補抽出機能346、補間機能347、異常素子特定機能348、異常領域強調機能349、及び統計処理機能350が実行する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路330に記憶されている。処理回路340は、各プログラムを記憶回路330から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路340は、図9の処理回路340内に示された各機能を有することとなる。
なお、取得機能341、画像生成機能342、出力機能343、異常領域特定機能344、対応領域特定機能345、異常候補抽出機能346、補間機能347、異常素子特定機能348、異常領域強調機能349、及び統計処理機能350の全ての処理機能がコンピュータによって実行可能な1つのプログラムの形態で、記憶回路330に記録されていてもよい。例えば、このようなプログラムは、医用情報処理プログラムとも称される。この場合、処理回路340は、医用情報処理プログラムを記憶回路330から読み出し、読み出した医用情報処理プログラムを実行することで医用情報処理プログラムに対応する取得機能341、画像生成機能342、出力機能343、異常領域特定機能344、対応領域特定機能345、異常候補抽出機能346、補間機能347、異常素子特定機能348、異常領域強調機能349、及び統計処理機能350を実現する。
取得機能341は、取得部の一例である。取得機能341は、X線CT装置1から投影データセットを取得する。更に詳しくは、取得機能341は、複数の検出素子を含むX線検出器12が、被検体Pを透過したX線を検出することで、投影角度毎に収集した投影データセットを取得する。画像生成機能342は、上述した画像生成機能442と同様の機能を有している。出力機能343は、上述した出力機能443と同様の機能を有している。異常領域特定機能344は、上述した異常領域特定機能444、444cと同様の機能を有している。対応領域特定機能345は、上述した対応領域特定機能445、445cと同様の機能を有している。異常候補抽出機能346は、上述した異常候補抽出機能446、446cと同様の機能を有している。補間機能347は、上述した補間機能447、447cと同様の機能を有している。異常素子特定機能348は、上述した異常素子特定機能448、448cと同様の機能を有している。異常領域強調機能349は、上述した異常領域強調機能449と同様の機能を有している。統計処理機能350は、上述した統計処理機能450と同様の機能を有している。
上述した実施形態では、X線CT装置1、1a、1b、1c、1d、及び医用情報処理装置3による独立した処理について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、X線CT装置1、1a、1b、1c、1dと医用情報処理装置3とが協働するX線CTシステムとして機能する場合であってもよい。この場合、X線CT装置1は、収集したCT画像データ及び投影データセット、医用情報処理装置3に転送する。そして、医用情報処理装置3は、転送されたCT画像データ及び投影データセットに対して、種々の処理が実行する。
上述した実施形態では、X線CT装置1、1a、1b、1c、1dでは、X線管11とX線検出器12とが被写体の周囲を回転する場合について説明した。しかしながら、X線CT装置1、1a、1b、1c、1dには、X線管とX線検出器とが一体として被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-Type(第3世代CT)、リング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線管のみが被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-Type(第4世代CT)等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本実施形態へ適用可能である。
上述した実施形態では、X線CT装置1、1a、1b、1c、1dにおいて、X線管11がX線を発生させると説明した。しかしながら、X線を発生させるハードウェアはX線管11に限られない。例えば、X線管11に代えて、電子銃から発した電子ビームを集束させるフォーカスコイルと、電磁偏向させる偏向コイルと、被検体Pの半周を囲い偏向した電子ビームが衝突することによってX線を発させるターゲットリングとを含む第5世代方式を用いてX線を発生させることにしても構わない。
上述した実施形態では、X線CT装置1、1a、1b、1c、1dにおいて、コンソール装置40は、単一のコンソールにて複数の機能を実行するものとして説明したが、複数の機能を別々のコンソールが実行することにしても構わない。例えば、画像生成機能442、出力機能443、異常領域特定機能444、対応領域特定機能445、異常候補抽出機能446、補間機能447、異常素子特定機能448、異常領域強調機能449、及び統計処理機能450等の処理回路44の機能を分散して有しても構わない。
また、上述した実施形態では、単一の処理回路44、340によって各処理機能が実現される場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、処理回路44、340は、複数の独立したプロセッサを組み合わせて構成され、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路44、340が有する各処理機能は、単一又は複数の処理回路44、340に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
上述した各実施形態の説明で用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。ここで、メモリにプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合には、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。また、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて一つのプロセッサとして構成され、その機能を実現するようにしてもよい。
ここで、プロセッサによって実行されるプログラムは、ROM(Read Only Memory)や記憶部等に予め組み込まれて提供される。なお、このプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)-ROM、FD(Flexible Disk)、CD-R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードされることにより提供又は配布されてもよい。例えば、このプログラムは、各機能部を含むモジュールで構成される。実際のハードウェアとしては、CPUが、ROM等の記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、各モジュールが主記憶装置上にロードされて、主記憶装置上に生成される。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、上述した実施形態で説明した医用情報表示方法は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、効率的に異常な検出素子を特定することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1、1a、1b、1c、1d X線CT装置
3 医用情報処理装置
12 X線検出器
12c 2層X検出器
341 取得機能
441 スキャン制御機能
442、442c、342 画像生成機能
443、443c、343 出力機能
444、444c、344 異常領域特定機能
445、445c、345 対応領域特定機能
446、446c、346 異常候補抽出機能
447、447c、347 補間機能
448、448c、348 異常素子特定機能
449、349 異常領域強調機能
450、350 統計処理機能

Claims (11)

  1. 複数の検出素子を含むX線検出器を備え、前記X線検出器で被検体を透過したX線を検出することで、投影角度毎に投影データセットを収集する収集部と、
    前記投影データセットに基づいて再構成された画像において、前記X線検出器に含まれる異常素子由来のアーチファクトに対応する第1の領域を特定する第1特定部と、
    複数の前記投影角度それぞれに対応する前記投影データセットにおいて、前記第1の領域の画像化に寄与した第2の領域を特定する第2特定部と、
    複数の前記投影角度それぞれについて特定した前記第2の領域に基づいて、前記異常素子を特定する第3特定部と、
    を備えたX線CT装置。
  2. 前記画像に含まれる前記アーチファクトを強調させる強調処理部を更に備える、
    請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記投影データセットの前記第2の領域から、異常な投影データを抽出する抽出部と、
    前記抽出部が抽出した異常な前記投影データの値を周辺の前記投影データの値を用いて補間する補間部と、
    前記補間部が補間した値を有する前記投影データセットを再構成して画像データを生成する生成部と、を更に備え、
    前記第3特定部は、前記生成部が生成した前記画像データから前記第1の領域が無くなっていることを示す入力を受け付けた場合に、当該画像データの基になった前記投影データセットで補間された前記投影データに対応する前記検出素子を前記異常素子に特定する、
    請求項1又は2に記載のX線CT装置。
  4. 前記投影角度毎の前記投影データセットに対して、同一の前記検出素子の検出結果に基づく前記投影データ毎に統計処理を実行する統計処理部を更に備え、
    前記抽出部は、前記統計処理部が実行した統計処理結果に基づいて、異常な前記投影データを抽出する、
    請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記第1特定部は、異なるエネルギー帯のX線の検出結果に基づく2以上の前記投影データセットに基づいて再構成された前記画像において、前記第1の領域を特定し、
    前記第2特定部は、前記第1特定部が特定した前記第1の領域の画像化に寄与した前記第2の領域を、異なるエネルギー帯のX線の検出結果に基づく2以上の前記投影データセットのそれぞれから特定し、
    前記第3特定部は、前記2特定部が特定した前記第2の領域に基づいて、前記異常素子を特定する、
    請求項1から請求項4の何れか一つに記載のX線CT装置。
  6. 前記第1特定部は、積層された前記検出素子を複数備える前記X線検出器の検出結果に基づく2以上の前記投影データセットから再構成された前記画像において、前記第1の領域を特定し、
    前記第2特定部は、前記第1特定部が特定した前記第1の領域の画像化に寄与した前記第2の領域を、異なるエネルギー帯のX線の検出結果に基づく2以上の前記投影データセットのそれぞれから特定し、
    前記第3特定部は、前記第2特定部が特定した2以上の前記投影データセットのそれぞれの前記第2の領域に基づいて、積層された前記検出素子の層毎に前記異常素子を特定する、
    請求項5に記載のX線CT装置。
  7. 前記第1特定部は、積層された前記検出素子を複数備える前記X線検出器の検出結果に基づく2以上の前記投影データセットから再構成された前記画像において、前記第1の領域を特定し、
    前記第2特定部は、前記第1特定部が特定した前記第1の領域の画像化に寄与した前記第2の領域を、異なるエネルギー帯のX線の検出結果に基づく2以上の前記投影データセットのそれぞれから特定し、
    前記第3特定部は、前記第2特定部が特定した2以上の前記投影データセットのそれぞれの前記第2の領域に基づいて、積層された前記検出素子の層の何れかに異常がある場合に全ての層の前記検出素子を前記異常素子に特定する、
    請求項5に記載のX線CT装置。
  8. 前記補間部は、前記抽出部が抽出した異常な前記投影データの値を補間した補間パラメータを記憶させる、
    請求項3に記載のX線CT装置。
  9. 前記補間部は、前記抽出部が異常な前記投影データを2以上抽出した場合、当該投影データ毎に前記投影データセットを補間し、
    前記生成部は、前記補間部が補間した前記投影データセット毎に当該投影データセットを再構成して前記画像データを2以上生成し、
    前記第3特定部は、前記生成部が生成した2以上の前記画像データから前記第1の領域が無くなっていることを示す入力を受け付けた場合に、当該画像データの基になった前記投影データセットで補間された前記投影データに対応する前記検出素子を前記異常素子に特定する、
    請求項3に記載のX線CT装置。
  10. 複数の検出素子を含むX線検出器が、被検体を透過したX線を検出することで、投影角度毎に収集した投影データセットを取得する取得部と、
    前記投影データセットに基づいて再構成された画像において、前記X線検出器に含まれる異常素子由来のアーチファクトに対応する第1の領域を特定する第1特定部と、
    複数の前記投影角度それぞれに対応する前記投影データセットにおいて、前記第1の領域の画像化に寄与した第2の領域を特定する第2特定部と、
    複数の前記投影角度それぞれについて特定した前記第2の領域に基づいて、前記異常素子を特定する第3特定部と、
    を備える医用情報処理装置。
  11. 複数の検出素子を含むX線検出器が、被検体を透過したX線を検出することで、投影角度毎に収集した投影データセットを取得する取得機能と、
    前記投影データセットに基づいて再構成された画像において、前記X線検出器に含まれる異常素子由来のアーチファクトに対応する第1の領域を特定する第1特定機能と、
    複数の前記投影角度それぞれに対応する前記投影データセットにおいて、前記第1の領域の画像化に寄与した第2の領域を特定する第2特定機能と、
    複数の前記投影角度それぞれについて特定した前記第2の領域に基づいて、前記異常素子を特定する第3特定機能と、
    をコンピュータに実現させるための医用情報処理プログラム。
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