JP7205696B2 - 劣化検出装置 - Google Patents

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Description

本実施形態は、劣化検出装置に関する。
橋梁、又はトンネル等のインフラ構造物の維持管理のため、定期的に人の目視による点検、及び診断が行われている。近年、それらの点検、及び診断を効率化、及び自動化するための画像診断技術が開発されてきている。例えば、下記特許文献1では、鋼橋の塗膜映像から、ウォーターシェッドアルゴリズム及び色空間情報を利用した剥離の検出、並びにパルツェン窓を用いた錆の検出を行う鋼橋の塗膜検査システムが開示されている。
また、下記特許文献2では、鉄塔及び鋼構造物の表面画像、並びに仮想で作成した様々な塗装面劣化画像を蓄積したデータベースを用いて、劣化度合いを判定する塗装劣化診断装置が開示されている。
特許第5080649号明細書 特許第5375398号明細書
上記引用文献1では、さび、及び塗膜剥離(はがれ)の二つの劣化状態について、それぞれ特定の手法を用いて、検出を行っている。しかしながら、引用文献1は、他の劣化状態について言及していない。また、引用文献1は、検出手法に画像の色情報やエッジ情報ベースで行っているが、塗装表面に汚れ、又は光沢等があった場合に過検出する可能性がある。
また、上記引用文献2では、塗膜劣化状態を検出するために、仮想塗装劣化画像を事前に数パターン作成する必要があり、手間がかかる。また、引用文献2は、画像上における塗膜劣化箇所を示す塗膜劣化領域の面積の大きさで劣化度合いを判定しているが、当該劣化領域の細かい種類分けまでは行っていない。
本実施形態はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、簡便、かつ精度良く検査対象物の表面の劣化を検出することができる劣化検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本実施態様に係る劣化検出装置は、構造物の表面を撮影した構造物表面画像を取得する画像取得部と、前記構造物表面画像から、前記構造物表面画像に含まれる画素の少なくとも一つの色チャンネルに対応する画素値の度数分布を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、前記ヒストグラムに含まれる複数のピークを検出するピーク検出部と、前記構造物表面画像に含まれる画素の画素値であって、前記ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値と、前記複数のピーク各々に対応する複数の画素値のうち、前記構造物の表面において劣化していない正常な箇所を示す正常領域の塗装色に応じて選択された画素値との差分を前記画素ごとに算出する差分算出部と、前記差分が所定の閾値より大きい画素を前記構造物の表面において劣化している箇所を示す劣化領域に対応する画素として抽出する劣化領域画素抽出部と、を具備する。
また、前記差分算出部は、前記正常領域に対応する画素の前記ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値が前記ヒストグラムの中央値、又は平均値より大きい場合、前記複数のピーク各々に対応する複数の画素値のうち、最も数値の大きい画素値と、前記ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値との差分を前記画素ごとに算出してもよい。
また、前記差分算出部は、前記正常領域に対応する画素の前記ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値が前記ヒストグラムの中央値、又は平均値より小さい場合、前記複数のピーク各々に対応する複数の画素値のうち、最も数値の小さい画素値と、前記ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値との差分を前記画素ごとに算出してもよい。
また、前記正常領域の塗装色と、前記正常領域に対応する画素の画素値とを対応付けて記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記正常領域の塗装色を選択するためのユーザの入力を受け付ける入力部と、をさらに具備してもよい。また、前記差分算出部は、前記ユーザの入力により選択された前記正常領域の塗装色に基づいて、選択された前記正常領域の塗装色に対応する画素値を前記記憶部から読み出し、前記複数のピーク各々に対応する複数の画素値のうち、読み出した前記画素値に応じて選択された画素値と、前記ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値との差分を前記画素ごとに算出してもよい。
また、前記構造物は、橋梁、鉄道、又はトンネルであってもよい。
本実施形態に係る劣化検出装置は、簡便、かつ精度良く検査対象物の表面の劣化を検出することができる。
本実施形態に係る劣化検出装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す処理部において実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図1に示す処理部のヒストグラム生成部により生成されたヒストグラムを示す図である。 図1に示す処理部の平滑化処理部により平滑化処理されたヒストグラムを示す図である。 劣化箇所(はがれ、ひび割れ)を含む構造物の表面を撮影した構造物表面画像の一例を示す図である。 図4Aに示す構造物表面画像から抽出した劣化領域を示す図である。 劣化箇所(はがれ)を含む構造物の表面を撮影した構造物表面画像の一例を示す図である。 図5Aに示す構造物表面画像から抽出した劣化領域を示す図である。
以下、本実施形態に係る劣化検出装置について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態は以下に説明する内容に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において任意に変更して実施することが可能である。また、実施形態の説明に用いる図面は、いずれも構成部材を模式的に示すものであって、理解を深めるべく部分的な強調、拡大、縮小、または省略などを行っており、構成部材の縮尺や形状等を正確に表すものとはなっていない場合がある。
図1は、本実施形態に係る劣化検出装置1の構成を示すブロック図である。図1に示す劣化検出装置1は、構造物の表面を撮影した構造物表面画像から、構造物の表面の劣化を検出するための装置である。本実施形態における当該構造物は、橋梁、鉄道(例えば、レール)、又はトンネル等のインフラ構造物である。本実施形態に係る劣化検出装置1は、例えば、演算装置10と、撮影機器20と、入力機器30と、表示機器40とを備える。演算装置10は、撮影機器20、入力機器30、及び表示機器40と電気的、又は光学的に相互に接続されている。
演算装置10は、接続された機器とのデータのやり取り、及び構造物の表面の劣化検出に関する演算処理を実行するパーソナルコンピュータ、又はワークステーションである。図1に示すように、本実施形態における演算装置10は、入出力インタフェース部11と、記憶部12と、処理部13とを有する。入出力インタフェース部11と、記憶部12と、処理部13とは、装置内に設けられたバス14を介して相互に接続される。
入出力インタフェース部11は、演算装置10と、他の機器とを電気的、又は光学的に相互に接続し、演算装置10内の構成と他の機器との間の通信を確立する。本実施形態における入出力インタフェース部11は、有線接続、又は無線接続のうちの少なくとも一つの接続手法により、演算装置10と、他の機器とを接続する。例えば、入出力インタフェース部11は、撮影機器20により生成された構造物表面画像を記憶部12、又は処理部13のうちの少なくとも一つへ出力する。また、入出力インタフェース部11は、入力機器30を介して入力されたユーザの入力操作を電気信号へ変換し処理部13へ出力する。また、入出力インタフェース部11は、処理部13から出力されたデータを表示機器40の制御信号へ変換し表示機器40へ出力する。なお、本実施形態における入出力インタフェース部11は、図示しない外部機器と接続されてもよい。
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)、又はSSD(Solid State Drive)等のデータを記憶可能な機器を含む。本実施形態における記憶部12は、例えば、上記構造物の表面において劣化していない正常な箇所を示す正常領域の塗装色(例えば、白、又は黒等の構造物の表面の塗装に用いられる色)と、当該正常領域に対応する画素の画素値(例えば、構造物の表面の塗装に用いられる色の色チャンネルごとの画素値)とを対応付けて記憶する。また、本実施形態における記憶部12は、上記構造物の表面を撮影した構造物表面画像を記憶する。
なお、本実施形態における記憶部12は、HDD、又はSSD等の機器以外にも、光磁気ディスク、CD(Compact Disc)、又はDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクを利用してもよい。また、記憶部12の保存領域は、演算装置10内にあってもよいし、入出力インタフェース部11を介して接続された外部記憶装置(図示せず)内にあってもよい。
処理部13は、ハードウェア資源として、所定のプロセッサを有する。処理部13は、表示処理部131と、画像取得部132と、前処理部133と、ヒストグラム生成部134と、平滑化処理部135と、ピーク検出部136と、差分算出部137と、劣化領域画素抽出部138とを有する。
表示処理部131は、構造物の表面の劣化を検出するために必要な演算処理を実行するための操作画面(例えば、グラフィックユーザインタフェース(Graphic User Interface:GUI))を表示機器40に表示するための処理を実行する。当該操作画面には、後述する上記正常領域の塗装色を選択するための選択画面が含まれる。また、表示処理部131は、後述する劣化領域画素抽出部138により抽出された劣化領域画素に基づいて、上記構造物の表面において劣化している箇所を示す劣化領域をユーザに提示するための処理を実行する。
画像取得部132は、構造物の表面を撮影した構造物表面画像を取得する。本実施形態における画像取得部132は、撮影機器20から直接、又は記憶部12若しくは上記外部記憶装置(図示せず)に記憶された当該構造物表面画像を取得する。
前処理部133は、後段におけるヒストグラム生成の前に、画像取得部132により取得された上記構造物表面画像に対して所定の前処理を実行する。例えば、前処理部133は、画像取得部132により取得された上記構造物表面画像全体にシェーディング補正を実行する。これにより、前処理部133は、構造物表面画像に含まれる光沢、及び陰影等のムラを除去する。
ヒストグラム生成部134は、上記画像取得部132により取得された上記構造物表面画像から、ヒストグラムを生成する。ここで、当該ヒストグラムは、例えば、構造物表面画像に含まれる画素の少なくとも一つの色チャンネルに対応する画素値の度数分布を示すものである。当該色チャンネルは、例えば、RGB(レッドグリーンブルーカラーモデル)である。
平滑化処理部135は、上記ヒストグラム生成部134により生成されたヒストグラムに対して、値の変化をなだらかにする平滑化処理を実行する。平滑化処理部135は、例えば、平滑化処理としてフィルタ処理を実行して、上記ヒストグラムに含まれる、他のデータから大きく乖離したデータ(ノイズ)を除去する。
ピーク検出部136は、上記ヒストグラム生成部134により生成された上記ヒストグラムに含まれる複数のピークを検出する。なお、本実施形態におけるピーク検出部136は、一般に用いられているピーク検出アルゴリズム(例えば、微分によるピーク検出、又は任意の画素値と任意の画素値前後の画素値とを比較することによるピーク検出)により、上記ヒストグラムからピークを検出することが好ましい。
差分算出部137は、上記構造物表面画像に含まれる画素の画素値であって、上記ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値と、ピーク検出部136により検出された複数のピーク各々に対応する複数の画素値のうち、上記正常領域の塗装色に応じて選択された画素値との差分を画素ごとに算出する。
具体的には、差分算出部137は、上記正常領域に対応する画素の画素値であって、上記ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値が上記ヒストグラムの中央値、又は平均値より大きい場合、複数のピーク各々に対応する複数の画素値のうち、最も数値の大きい画素値と、ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値との差分を画素ごとに算出する。
また、差分算出部137は、正常領域に対応する画素の画素値であって、上記ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値が上記ヒストグラムの中央値、又は平均値より小さい場合、複数のピーク各々に対応する複数の画素値のうち、最も数値の小さい画素値と、ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値との差分を画素ごとに算出する。
劣化領域画素抽出部138は、上記差分算出部137により算出された差分が所定の閾値より大きい画素を上記劣化領域に対応する画素として抽出する。ここで、本実施形態における所定の閾値は、ユーザにより任意の数値を設定可能である。さらに、劣化領域画素抽出部138は、構造物表面画像に含まれる劣化の度合いを定量的に算出してもよい。例えば、劣化領域画素抽出部138は、構造物表面画像に含まれる劣化領域の割合を算出してもよい。
次に、撮影機器20は、上記構造物の表面を撮影することで、上記構造物表面画像を生成する。本実施形態における撮影機器20は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ、CCD(Charge Coupled Device)カメラ、ラインセンサカメラ、又は当該技術分野で知られている他の任意のカメラである。また、撮影機器20により生成される構造物表面画像は、アナログ画像でもディジタル画像でもよい。上記構造物表面画像がアナログ画像である場合、例えば、演算装置10により、構造物表面画像をアナログ画像からディジタル画像に変換する必要がある。
次に、入力機器30は、ユーザの入力操作を受け付ける。ここで、本実施形態における入力機器30は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチボタン、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、手書き入力を行うタッチペン、又は表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチパネルディスプレイのうちの少なくとも一つである。
最後に、表示機器40は、処理部13による制御に従い、種々のデータを表示する。表示機器40は、表示インタフェース回路と表示機器とを有する。表示インタフェース回路は、表示対象を表すデータをビデオ信号に変換する。表示信号は、表示機器に供給される。表示機器は、表示対象を表すビデオ信号を表示する。表示機器としては、例えば、CRTディスプレイ(Cathode Ray Tube Display)、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイ、又は当該技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。
ここで、本実施形態に係る劣化検出装置1の処理部13において実行される各演算処理について、図2乃至図5Bを参照して説明する。図2は、図1に示す処理部13において実行される処理の流れを示すフローチャートである。ここで、当該構造物の正常領域の塗装色を白とし、当該構造物表面画像に、劣化領域と、正常領域とが含まれていることとする。
まず、ステップS1において、処理部13の表示処理部131は、上記操作画面を表示機器40に表示するための処理を実行する。これにより、表示機器40に、構造物の表面の劣化を検出するために必要な演算処理を実行するための操作画面が表示される。ここで、ユーザは、上記操作画面に含まれる選択画面を参照しながら上記入力機器30を操作して、検査対象となっている構造物の当該正常領域の塗装色を選択する。すなわち、ユーザは、正常領域の塗装色として、「白」を選択する操作を入力機器30に入力する。
ステップS1の処理後、ステップS2において、処理部13の画像取得部132は、上記構造物表面画像を取得する。ステップS2の処理後、ステップS3において、処理部13の前処理部133は、画像取得部132により取得された上記構造物表面画像全体にシェーディング補正を実行する。これにより、前処理部133は、構造物表面画像に含まれる光沢、及び陰影等のムラを除去する。ステップS3の処理後、ステップS4において、ヒストグラム生成部134は、上記画像取得部132により取得され、さらに上記前処理部133により所定の前処理を施された上記構造物表面画像から、構造物表面画像に含まれる画素の複数の色チャンネルに対応するヒストグラムを生成する。本実施形態におけるヒストグラム生成部134は、例えば、RGBチャンネル各々に対応する複数のヒストグラムを生成する。図3Aは、図1に示す処理部13のヒストグラム生成部134により生成されたヒストグラムの一例を示す図である。なお、図3Aの横軸は、構造物表面画像に含まれる画素の画素値(輝度値)を示し、縦軸は、各画素値に対応する画素の数を示す画素数を示している。
ステップS4の処理後、ステップS5において、処理部13の平滑化処理部135は、上記ヒストグラム生成部134により生成されたヒストグラムに対して平滑化処理を実行する。図3Bは、図1に示す処理部13の平滑化処理部135により平滑化処理を施されたヒストグラムの一例を示す図である。なお、図3Bの横軸は、図3Aと同様に、構造物表面画像に含まれる画素の画素値(輝度値)を示し、縦軸は、各画素値に対応する画素の数を示す画素数を示している。
ステップS5の処理後、ステップS6において、処理部13のピーク検出部136は、上記ヒストグラム生成部134により生成され、平滑化処理部135により平滑化処理を施された上記ヒストグラムに含まれる複数のピークを検出する。例えば、ピーク検出部136は、図3Bに示すピークP1~P5を検出する。
ステップS6の処理後、ステップS7において、処理部13の差分算出部137は、上記構造物表面画像に含まれる画素のヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値と、複数のピーク各々に対応する複数の画素値のうち、上記正常領域の塗装色に応じて選択された画素値との差分を画素ごとに算出する。ここで、検査対象となっている構造物の正常領域の塗装色は「白」であり、ステップS1において、ユーザの入力により「白」が選択されている。差分算出部137は、選択された正常領域の塗装色に基づいて、選択された正常領域の塗装色に対応する画素値を記憶部12から読み出す。また、差分算出部137は、読み出した画素値と、ヒストグラムの中央値、又は平均値とを比較する。このとき、読み出した画素値は、ヒストグラムの中央値、又は平均値より大きい。すなわち、差分算出部137は、複数のピーク各々に対応する複数の画素値のうち、最も数値の大きい画素値(図3Bに示すピークP5に対応する画素値)と、上記ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値との差分を画素ごとに算出する。
ステップS7の処理後、ステップS8において、処理部13の劣化領域画素抽出部138は、上記差分算出部137により算出された差分がユーザにより設定された閾値より大きい画素を上記劣化領域に対応する画素として抽出する。ステップS8の処理後、ステップS9において、劣化領域画素抽出部138は、劣化度合いを定量的に算出する。具体的には、劣化領域画素抽出部138は、抽出した上記劣化領域に対応する画素に基づいて、構造物表面画像に含まれる全画素に占める劣化領域画素の割合を示す劣化率を算出する。
ステップS9の処理後、ステップS10において、処理部13の表示処理部131は、劣化領域画素抽出部138により抽出された上記劣化領域に対応する画素に基づいて、上記劣化領域をユーザに提示するための処理を実行する。具体的には、表示処理部131は、構造物表面画像における劣化領域を示すための注釈、又は視覚効果(例えば、色)のうちの少なくとも一つを構造物表面画像の劣化領域に重畳する劣化領域表示情報を生成し、構造物表面画像と共に当該劣化領域表示情報を表示機器40に出力する。これにより、ユーザは、構造物表面画像における劣化領域を視覚的に把握することができる。また、表示処理部131は、劣化領域画素抽出部138により算出された当該劣化率を表示するための処理を実行してもよい。
図4Aは、劣化箇所(はがれ、ひび割れ)を含む構造物の表面を撮影した構造物表面画像の一例を示す図であり、図4Bは、図4Aに示す構造物表面画像から抽出した劣化領域を示す図である。図5Aは、劣化箇所(はがれ)を含む構造物の表面を撮影した構造物表面画像の一例を示す図である。図5Bは、図5Aに示す構造物表面画像から抽出した劣化領域を示す図である。なお、図4B及び図5Bにおいて、当該正常領域は淡色で示されており、当該劣化領域は濃色で示されている。本実施形態に係る劣化検出装置1は、図4B及び図5Bに示すように、画像取得部132により取得された構造物表面画像から上記劣化領域を抽出することができる。ステップS10の処理後、本実施形態に係る劣化検出装置1は、一連の処理を終了する。
上記構成によれば、本実施形態に係る劣化検出装置1は、画像取得部132により取得された構造物表面画像から、劣化の種類を問わず、一括して劣化領域を抽出することができる。また、本実施形態に係る劣化検出装置1は、エッジ処理等の画像処理を用いずに劣化領域を抽出することができるため、汎用性が高い。また、本実施形態に係る劣化検出装置1は、機械学習を必要としないため、事前のデータセット作成及びトレーニングは不要である。また、本実施形態に係る劣化検出装置1は、劣化度合いを定量的に算出することで、構造物の表面の劣化状態を診断し、修繕が必要か否かの判定に利用することができる。
かくして、本実施形態に係る劣化検出装置1は、簡便、かつ精度良く検査対象物(構造物)の表面の劣化を検出することができる。
ここで、本実施形態において、上記操作画面に含まれる選択画面を参照しながら上記入力機器30を操作して、検査対象となっている構造物の当該正常領域の塗装色を選択している。しかしながら、本実施形態に係る劣化検出装置1はこれに限定されない。例えば、本実施形態における入力機器30に当該正常領域の塗装色に対応するスイッチを設け、ユーザにより当該スイッチを押下することで、当該正常領域の塗装色を選択してもよい。
また、表示処理部131は、劣化領域画素抽出部138により、構造物表面画像に劣化領域が含まれないと判定された場合、劣化領域が含まれないことを通知する通知情報を生成し、生成した通知情報を表示機器40に出力してもよい。
また、本実施形態に係る劣化検出装置1のヒストグラム生成部134において生成するヒストグラムの色チャンネルは、例えば、RGB(レッドグリーンブルーカラーモデル)であるとしている。しかしながら、本実施形態に係る劣化検出装置1はこれに限定されない。例えば、本実施形態に係る劣化検出装置1のヒストグラム生成部134において生成するヒストグラムの色チャンネルは、CMYK(シアンマゼンタイエローブラックカラーモデル)であってもよい。
なお、上記説明において用いた「所定のプロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、若しくはGPU(Graphics Processing Unit)等の専用又は汎用のプロセッサ、又は、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(SPLD:Simple Programmable Logic Device)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD:Complex Programmable Logic Device)、若しくはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)等を意味する。また、本実施形態の各構成要素(処理部13に含まれる各構成)は、単一のプロセッサに限らず、複数のプロセッサによって実現するようにしてもよい。
以上、本実施形態の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 劣化検出装置
10 演算装置
11 入出力インタフェース部
12 記憶部
13 処理部
14 バス
20 撮影機器
30 入力機器
40 表示機器
131 表示処理部
132 画像取得部
133 前処理部
134 ヒストグラム生成部
135 平滑化処理部
136 ピーク検出部
137 差分算出部
138 劣化領域画素抽出部

Claims (3)

  1. 構造物の表面を撮影した構造物表面画像を取得する画像取得部と、
    前記構造物表面画像から、前記構造物表面画像に含まれる画素の少なくとも一つの色チャンネルに対応する画素値の度数分布を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、
    前記ヒストグラムに含まれる複数のピークを検出するピーク検出部と、
    前記構造物表面画像に含まれる画素の画素値であって、前記ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値と、前記複数のピーク各々に対応する複数の画素値のうち、最も数値の大きい画素値、又は最も数値の小さい画素値との差分を前記画素ごとに算出する差分算出部と、
    前記差分が所定の閾値より大きい画素を前記構造物の表面において劣化している箇所を示す劣化領域に対応する画素として抽出する劣化領域画素抽出部と、
    を具備し、
    前記差分算出部は、ユーザにより選択された正常領域の塗装色に対応する画素値が前記ヒストグラムの中央値、又は平均値より大きい場合、前記複数のピーク各々に対応する複数の画素値のうち、最も数値の大きい画素値と、前記ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値との差分を前記画素ごとに算出し、
    前記差分算出部は、ユーザにより選択された正常領域の塗装色に対応する画素値が前記ヒストグラムの中央値、又は平均値より小さい場合、前記複数のピーク各々に対応する複数の画素値のうち、最も数値の小さい画素値と、前記ヒストグラムと同一の色チャンネルに対応する画素値との差分を前記画素ごとに算出する劣化検出装置。
  2. 前記正常領域の塗装色と、前記正常領域に対応する画素の画素値とを対応付けて記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された前記正常領域の塗装色を選択するためのユーザの入力を受け付ける入力部と、をさらに具備し、
    前記差分算出部は、
    前記ユーザの入力により選択された前記正常領域の塗装色に基づいて、選択された前記正常領域の塗装色に対応する画素値を前記記憶部から読み出し、
    読み出した前記画素値と、前記ヒストグラムの中央値、又は平均値とを比較する、請求項に記載の劣化検出装置。
  3. 前記構造物は、橋梁、鉄道、又はトンネルである請求項1又は2に記載の劣化検出装置。
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