開示されている主題の実施形態は、映像検査機器を使用して対象上または対象の近くの特徴の寸法を測定するためのグラフィックオーバーレイに関する。例えば、映像検査機器を使用して対象上の異常の寸法(例えば、タービンブレード内の亀裂)を特定し測定する検査者は、対象の画像の画素上に測定カーソルを配置し、異常を修復するためにメンテナンスが必要かどうかを判断するために異常の寸法を測定する。正確な測定を容易にするために、半透明のグラフィックオーバーレイを測定カーソルの位置に関連付けられた対象の画像の画素上に配置することができる。半透明のグラフィックオーバーレイは、測定カーソルが正しい位置に配置されて異常の正確な測定が行われるかどうかにかかわらず、対象の異常の測定を行うときにユーザに視覚的表示を与える。例えば、測定カーソルが正しい位置に配置されていない場合、半透明のグラフィックオーバーレイは、異常の寸法の正確な測定値を取得するためにカーソルを再配置しなければならないことをユーザに明確に表示する。他の実施形態は、開示されている主題の範囲内にある。
図1は、例示的な映像検査機器100のブロック図である。図1に示す映像検査機器100は例示であり、本発明の範囲は、特定の映像検査機器100または映像検査機器100内の構成要素の特定の構成に限定されないことが理解されよう。
映像検査機器100は、挿入チューブ110と、挿入チューブ110の遠位端に配置されたヘッドアセンブリ120とを備える細長いプローブ102を含み得る。挿入チューブ110は、可撓性の管状部であって、その中をヘッドアセンブリ120とプローブ電子回路140との間のすべての相互配線が通る可撓性の管状部であり得る。ヘッドアセンブリ120は、観視対象202からの光をイメージャ124に導いて集光するためのプローブ光学系122を含み得る。プローブ光学系122は、例えば単レンズ(lens singlet)、または複数の構成要素を有するレンズを備え得る。イメージャ124は、観視対象202の画像を取得するための固体CCDまたはCMOS画像センサであり得る。
着脱可能な先端部またはアダプタ130は、ヘッドアセンブリ120の遠位端に配置され得る。着脱可能な先端部130は、観視対象202からの光をイメージャ124に導いて集光するためにプローブ光学系122と協働する先端部観視光学系132(例えば、レンズ、窓、またはアパーチャ)を含み得る。着脱可能な先端部130はまた、映像検査機器100の光源がプローブ102から観視対象202に光を送るために先端部130または光透過素子(図示せず)から光を発する場合、照明LED(図示せず)を含み得る。先端部130はまた、カメラ視野および光出力を側方に向ける導波路(例えば、プリズム)を含むことによって側方観視能力を提供し得る。先端部130はまた、観視表面の3次元データの測定で用いる立体光学系または構造化光投光素子(structured-light projecting element)を設けてもよい。先端部130に含まれ得る素子はまた、プローブ102自体に含まれ得る。
イメージャ124は、複数の行および列に形成された複数の画素を含むことができ、イメージャ124の各画素に入射する光を表すアナログ電圧の形で画像信号を生成し得る。画像信号は、信号のバッファリングおよび調整用の電子回路を提供するイメージャハイブリッド126を介して、イメージャハイブリッド126とイメージャインタフェース電子回路142との間の、制御信号および映像信号用の配線を提供するイメージャハーネス112に伝送され得る。イメージャインタフェース電子回路142は、電源と、イメージャクロック信号を生成するためのタイミングジェネレータと、イメージャ映像出力信号をデジタル化するためのアナログフロントエンドと、デジタル化されたイメージャ映像データを処理してより有用な映像フォーマットにするためのデジタル信号プロセッサとを含み得る。
イメージャインタフェース電子回路142は、映像検査機器100を動作させるための機能の集合を提供するプローブ電子回路140の一部である。プローブ電子回路140はまた、プローブ102および/または先端部130用の較正データを記憶する較正メモリ144を含み得る。ゲインおよび露出の設定を決定して設定するためにイメージャインタフェース電子回路142と通信し、較正メモリ144への/からの較正データの記憶および読み出しを行い、観視対象202に供給される光を制御し、映像検査機器100の中央処理装置(CPU)150と通信するためのマイクロコントローラ146もまた、プローブ電子回路140に含まれ得る。
さらに、マイクロコントローラ146との通信に加えて、イメージャインタフェース電子回路142は、1つ以上の映像プロセッサ160とも通信し得る。映像プロセッサ160は、イメージャインタフェース電子回路142から映像信号を受信し、一体型ディスプレイ170または外部モニタ172を含む様々なモニタ170、172に信号を出力し得る。一体型ディスプレイ170は、様々な画像またはデータ(例えば、観視対象202の画像、メニュー、カーソル、測定結果)を検査者に表示するための、映像検査機器100に組み込まれたLCD画面であり得る。外部モニタ172は、様々な画像またはデータを表示するために映像検査機器100に接続される映像モニタまたはコンピュータ用モニタ(computer-type monitor)であり得る。
映像プロセッサ160は、コマンド、ステータス情報、ストリーミング映像、静止映像画像、およびグラフィックオーバーレイをCPU150に/から送信/受信することができ、また、画像キャプチャ、画像強調、グラフィックオーバーレイのマージ、歪み補正、フレーム平均化、スケーリング、デジタルズーム、オーバーレイ、マージ、フリッピング、動き検出、ならびに映像フォーマットの変換および圧縮などの機能を提供するFPGA、DSP、または他の処理要素からなっていてもよい。
CPU150は、画像、映像、および音声の記憶および呼び出し機能、システム制御、ならびに測定処理を含む他の機能のホストを提供することに加えて、ジョイスティック180、ボタン182、キーパッド184、および/またはマイクロフォン186を介して入力を受信することによってユーザインタフェースを管理するために使用され得る。ジョイスティック180は、メニュー選択、カーソル移動、スライダ調整、およびプローブ102の関節制御(articulation control)などの操作を実行するためにユーザによって操作され得るものであり、押しボタン機能を含み得る。ボタン182および/またはキーパッド184もまた、メニュー選択およびCPU150へのユーザコマンド(例えば、静止画像のフリーズ(freezing)または保存)の送信に使用され得る。マイクロフォン186は、静止画像をフリーズまたは保存する音声命令を送信するために検査者によって使用され得る。
映像プロセッサ160はまた、処理中のデータのフレームバッファリングおよび一時保持のために映像プロセッサ160によって使用される映像メモリ162と通信し得る。CPU150はまた、CPU150によって実行されるプログラムを記憶するためのCPUプログラムメモリ152と通信し得る。さらに、CPU150は、揮発性メモリ154(例えば、RAM)および不揮発性メモリ156(例えば、フラッシュメモリデバイス、ハードドライブ、DVD、またはEPROMメモリデバイス)と通信し得る。不揮発性メモリ156は、ストリーミング映像および静止画像用の主記憶装置である。
CPU150はまた、周辺機器およびネットワーク(USB、Firewire、イーサネット(登録商標)、音声I/O、および無線トランシーバなど)に対して様々なインタフェースを提供するコンピュータI/Oインタフェース158と通信し得る。このコンピュータI/Oインタフェース158は、静止画像、ストリーミング映像、または音声の保存、呼び出し、送信、および/または受信を行うために使用され得る。例えば、USB「サムドライブ」またはコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリカードが、コンピュータI/Oインタフェース158に差し込まれ得る。さらに、映像検査機器100は、画像フレームデータまたはストリーミング映像データを外部のコンピュータまたはサーバに送信するように構成され得る。映像検査機器100は、TCP/IP通信プロトコルスイートを組み込むことができ、複数のローカルコンピュータおよびリモートコンピュータ(これらのコンピュータのそれぞれも同様にTCP/IP通信プロトコルスイートを組み込んでいる)を含む広域ネットワークに組み込まれ得る。TCP/IPプロトコルスイートを組み込むことにより、映像検査機器100は、TCPおよびUDPを含むいくつかのトランスポート層プロトコルと、HTTPおよびFTPを含むいくつかの異なる層プロトコルとを組み込む。
図1では、特定の構成要素が単一の構成要素(例えば、CPU150)として示されているが、複数の別個の構成要素を使用して、CPU150の機能を実行し得ることが理解されよう。
図2は、本発明の例示的な実施形態において、異常204を有する観視対象202の対象表面210の、映像検査機器100によって取得された例示的な画像200である。この例では、異常204は、材料が損傷または磨耗によって異常204において観視対象202の対象表面210から除去された窪みとして示されている。この例示的な実施形態に示されている異常204は単なる例であり、本発明の方法は他の種類の凹凸(例えば、亀裂、腐食孔、コーティング損失、表面堆積など)に適用されることが理解されよう。画像200が取得され、異常204が確認されたら、画像200は、異常204の寸法(例えば、高さまたは深さ、長さ、幅、面積、体積、ポイントツーライン(point to line)、プロファイルスライスなど)を算出するために使用され得る。一実施形態では、使用される画像200は、異常204を含む、観視対象202の対象表面210の2次元画像200であり得る。
図3は、本発明の例示的な実施形態において、図2の画像200に示されている観視対象202における対象表面210の異常204の最深点を自動的に特定するための例示的な方法300のフロー図である。図3のフロー図に記載されているステップは、フロー図に示されている順序とは異なる順序で実行され得るものであり、特定の実施形態では、ステップのすべてが必要なわけではないことが理解されよう。
例示的な方法300(図3)のステップ310では、図2に示されているように、ユーザは、映像検査機器100(例えば、イメージャ124)を使用して、異常204を有する観視対象202の対象表面210の少なくとも1つの画像200を取得して、それを映像モニタ(例えば、一体型ディスプレイ170または外部モニタ172)に表示し得る。一実施形態では、画像200は、映像検査機器の測定モードで表示され得る。
例示的な方法300(図3)のステップ320では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、異常204の表面点を含む、観視対象202の対象表面210上の複数の表面点の3次元座標(例えば、(x、y、z))を算出し得る。一実施形態では、映像検査機器は、3次元座標を算出するために、画像200から3次元データを生成し得る。いくつかの異なる既存の技術(例えば、ステレオ、走査システム、ステレオ三角測量、構造化光法(structured light method)(位相シフト分析、位相シフトモアレ、レーザドット投影など)など)が、対象表面210の画像200(図2)における表面点の3次元座標を提供するために使用され得る。
このような技術の大部分は、3次元座標の誤差を低減するために使用される光学特性データを特に含む較正データの使用を含み、そうでなければ、光学的歪みによって、3次元座標の誤差が生じる。一部の技術では、3次元座標は、投影パターンなどを含んでもよい、近接時間(close time proximity)にキャプチャされた1つ以上の画像を使用して算出されてもよい。画像200を使用して算出された3次元座標の参照はまた、近接時間にキャプチャされた対象表面210の1つまたは複数の画像200を使用して算出された3次元座標を含んでもよく、記載した動作中にユーザに表示される画像200は、実際には3次元座標の算出に使用されても使用されなくてもよいことを理解されたい。
例示的な方法300(図3)のステップ330では、図4に示すように、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、基準面250を算出し得る。一部の実施形態では、基準面250は平坦であってもよく、他の実施形態では、基準面250は湾曲していてもよい。同様に、一実施形態では、基準面250は平面の形態であってもよく、他の実施形態では、基準面250は異なる形状(例えば、円筒状、球状など)の形態であってもよい。例えば、ユーザは、基準面を算出するために、映像検査機器100のジョイスティック180(または他のポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチ画面))を使用して、異常204の近傍の、観視対象202の対象表面210上の1つ以上の基準面点を選択し得る。
一実施形態では、図4に示すように、合計で3つの基準面点221、222、223が、異常204の深さ測定を行うために異常204の近傍の、観視対象202の対象表面210上に選択され、3つの基準面点221、222、223が、異常204の近傍の対象表面210上に選択される。一実施形態では、観視対象202の対象表面210上の複数の基準面点221、222、223は、基準面カーソル231、232、233(または他のポインティングデバイス)を、対象表面210上の複数の基準面点221、222、223に対応する、画像200の画素241、242、243に配置することによって選択され得る。例示的な深さ測定では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、複数の基準面点221、222、223のそれぞれの3次元座標を算出し得る。
異常204の近傍の対象表面210上に選択された3つの基準面点221、222、223のうちの1つ以上の近傍の3つ以上の表面点の3次元座標が、基準面250(例えば、平面)を算出するために使用され得る。一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、3つの基準面点221、222、223の3次元座標のカーブフィッティングを実行して、以下の形式を有する、基準面250(例えば、平面)の式を算出し得る。
k0RS+k1RS1・xiRS+k2RS・yiRS1=ziRS(1)
ただし、(xiRS、yiRS、ziRS)は、定められた基準面250上の任意の3次元点の座標であり、k0RS、k1RS、およびk2RSは、3次元座標のカーブフィッティングによって得られる係数である。
カーブフィッティングを実行するために、複数の基準面点(すなわち、k係数の数と少なくとも同じ数の点)が使用されることに留意されたい。カーブフィッティング(例えば、最小二乗法)は、使用される点に最適なk係数を発見する。この結果、k係数は、使用される3次元点に近い平面または他の基準面250を定める。しかしながら、k係数の数よりも多くの点がカーブフィッティングで使用される場合、平面の式(1)に使用される点のx座標およびy座標を代入したとき、zの結果は、一般に、実際には存在し得るノイズおよび平面からの偏差に起因して点のz座標と正確には一致しない。このように、xiRS1およびyiRS1は任意の値であってもよく、結果として得られるziRSは、xiRS、yiRSにおける、定められた平面のzを示す。したがって、これらの式に示されている座標は、定められた表面上の正確な任意の点のものであってもよく、必ずしも、k係数を算出するフィッティングで使用される点でなくてもよい。
他の実施形態では、1つまたは2つの基準面点しか選択されず、このため、k0RS、k1RS、およびk2RSを算出するためには3つの点が必要であることから、これらの基準面点の3次元座標のみに基づくカーブフィッティングは使用することができない。この場合、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、基準面点の近傍の対象表面210上の複数の点に対応する、画像の画素のそれぞれの近傍の複数の画素を特定して、近傍点の3次元座標を算出し、これにより、基準面250を算出するカーブフィッティングを可能にする。
例示的な基準面250は、基準面カーソル231、232、233によって選択された基準面点221、222、223に基づいて算出されるものとして説明してきたが、他の実施形態では、基準面250は、基準面形状260(例えば、円形、正方形、長方形、三角形など)を異常204の近傍に配置するためにポインティングデバイスを使用し、基準面250を算出するために形状260の基準面点261、262、263、264を使用することによって形成され得る。形状260の基準面点261、262、263、264は、ポインティングデバイスによって選択される点であってもよいし、異常204を囲むサイズにされ得る形状の外周上またはその近傍の他の点であってもよいことが理解されよう。
例示的な方法300(図3)のステップ340では、図5に示すように、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、基準面250の基準面点に基づいて異常204の近傍に関心領域270を算出する。関心領域270は、異常204の複数の表面点を含む。一実施形態では、関心領域270は、基準面点221、222、223のうちの2つ以上に基づいて関心領域形状271(例えば、円)を形成することによって形成される。別の実施形態では、関心領域270は、基準面250に垂直な円柱を形成し、これに、基準面点221、222、223のうちの2つ以上を通過させるか、またはこれらの近傍を通過させることによって算出され得る。再び図4を参照すると、関心領域は、基準面形状260および基準面点261、262、263、264内に形成され得る。
図5の例示的な関心領域形状271は、基準面点221、222、223を通過することによって形成されているが、別の実施形態では、より小さい直径の基準面形状が、基準面点の近傍のみを通過することによって形成され得る。例えば、図6に示すように、関心領域280は、関心領域形状281(例えば、円)に2つの基準面点221、222の近傍を通過させることによって形成され、この場合、円281の直径は、2つの基準面点221、222間の距離よりも小さい。関心領域形状271、281および関心領域270、280は、画像200上に表示されてもされなくてもよいことが理解されよう。
関心領域270、280が算出された後、例示的な方法300(図3)のステップ350では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、関心領域内の複数の表面点のそれぞれから基準面250までの距離(すなわち、深さ)を算出する。一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、基準面250と、関心領域270、280内の複数の表面点のそれぞれとの間に延びる直線の距離を算出するが、この場合、この直線は、基準面250と直角に交差する。
例示的な方法300(図3)のステップ360では、映像検査機器は、基準面250から最も遠い表面点を算出する(例えば、基準面250まで延びる最も長い直線を有する表面点を選択する)ことによって関心領域270、280内の最も深い表面点224の位置を算出する。本明細書で使用される場合、「最深点」または「最も深い表面点」は、基準面250から最も遠い、凹所の点または基準面250から最も遠い、凸所の点(すなわち、最も高い点)であり得ることが理解されよう。映像検査機器100は、例えばカーソル234(図5)または他のグラフィック標識282(図6)を最も深い表面点224に表示することによって、画像上の関心領域270、280内の最も深い表面点224を特定し得る。さらに、図5および図6に示すように、映像検査機器100は、画像200上の関心領域270、280内の最も深い表面点224の深さ290(インチまたはミリメートル)(すなわち、最も深い表面点224から基準面250まで延びる垂直線の長さ)を表示し得る。カーソル234または他のグラフィック標識282(図6)を関心領域270、280内の最も深い表面点224に自動的に表示することによって、映像検査機器100は、ユーザが、異常204内の最も深い表面点224を手動で特定する必要がないことから、深さ測定を実行するのに必要な時間を短縮し、深さ測定の精度を改善する。
カーソル234が関心領域270、280内の最も深い表面点224に表示されたら、ユーザは、深さ測定値を取得して保存するためにその点を選択し得る。ユーザはまた、関心領域270、280内の他の表面点の深さを算出するために関心領域270、280内でカーソル234を移動させ得る。一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、カーソル234の移動を監視し、カーソル234の移動が停止した時点を検出し得る。カーソル234の移動が、所定の時間量(例えば、1秒)の間停止したとき、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、カーソル234の近傍(例えば、カーソル234を中心とする所定の円)の最も深い表面点を算出し、その位置にカーソル234を自動的に移動させ得る。
図7は、図1の画像200に示されている観視対象202の対象表面210の例示的なプロファイル370のグラフ表示である。この例示的なプロファイル370では、2つの基準面点221、222間およびそれぞれの基準面カーソル231、232間に延びる基準面250が示されている。関心領域内の最も深い表面点224の位置および深さ290もまた、グラフ表示に示されている。別の実施形態では、さらに点群図が、最も深い表面点224を示すために使用されてもよい。
図8は、本発明の例示的な実施形態において、異常504を有する観視対象502の対象表面510の、映像検査機器100によって取得された別の画像500である。同様に、この例でも、異常504は、材料が損傷または磨耗によって異常504において観視対象502の対象表面510から除去された窪みとして示されている。この例示的な実施形態に示されている異常504は単なる例であり、本発明の方法は他の種類の凹凸(例えば、亀裂、腐食孔、コーティング損失、表面堆積など)に適用されることが理解されよう。画像500が取得され、異常504が確認されたら、画像500は、異常504の寸法(例えば、高さまたは深さ、長さ、幅、面積、体積、ポイントツーライン、プロファイルスライスなど)を算出するために使用され得る。一実施形態では、使用される画像500は、異常504を含む、観視対象502の対象表面510の2次元画像500であり得る。
図9は、本発明の例示的な実施形態において、図8の画像500に示されている観視対象502の対象表面510を検査するために3次元データを表示するための方法600のフロー図である。図9のフロー図に記載されているステップは、フロー図に示されている順序とは異なる順序で実行され得るものであり、特定の実施形態では、ステップのすべてが必要なわけではないことが理解されよう。
ステップ610では、図8に示すように、オペレータは、異常504を有する、観視対象502の対象表面510の画像500を取得して、これを映像モニタ(例えば、一体型ディスプレイ170または外部モニタ172)に表示するために映像検査機器100を使用し得る。一実施形態では、画像500は、映像検査機器の測定モードで表示され得る。
ステップ620では、映像検査機器100のCPU150は、異常504を含む、観視対象502の対象表面510上の複数の表面点の、第1の座標系における3次元座標(xiS1、yiS1、ziS1)を算出し得る。一実施形態では、映像検査機器は、3次元座標を算出するために、画像500から3次元データを生成し得る。上述したように、いくつかの異なる既存の技術(例えば、ステレオ、走査システム、構造化光法(位相シフト、位相シフトモアレ、レーザドット投影など)など)が、対象表面510の画像500上の点の3次元座標を提供するために使用され得る。
ステップ630では、図8に示すように、オペレータは、映像検査機器100のジョイスティック180(または他のポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチ画面))を使用して、特定の種類の測定を行うために、異常504の近傍の、観視対象502の対象表面510上の複数の測定点を選択し得る。選択される測定点の数は、行われる測定の種類に依存する。特定の測定(例えば、長さ、プロファイル)は、2つの測定点の選択を必要とし得る一方で、他の測定(例えば、ポイントツーライン、面積、マルチセグメント(multi-segment))は、3つ以上の測定点の選択を必要とし得る。一実施形態では、図8に示すように、合計で4つの測定点521、522、523、524が、異常504の深さ測定を行うために異常504の近傍の、観視対象502の対象表面510上に選択され、測定点のうちの3つ521、522、523は、異常504の近傍の対象表面510上に選択され、第4の測定点524は異常504の最深点になるように選択される。一実施形態では、観視対象502の対象表面510上の複数の測定点521、522、523、524は、カーソル531、532、533、534(または他のポインティングデバイス)を、対象表面510上の複数の測定点521、522、523、524に対応する、画像500の画素541、542、543、544に配置することによって選択され得る。例示的な深さ測定では、映像検査機器100は、複数の測定点521、522、523、524のそれぞれの、第1の座標系における3次元座標を算出し得る。本発明の方法は、4つの測定点の選択を伴う深さ測定または測定に限定されるものではなく、それどころか、上述したものを含む、異なる数の点を伴う様々な種類の測定に適用されることが理解されよう。
ステップ640では、図8に示すように、映像検査機器100のCPU150は、基準面550を算出し得る。図8に示されている異常504の例示的な深さ測定では、異常504の近傍の対象表面510上に選択された3つの測定点521、522、523のうちの1つ以上の近傍の3つ以上の表面点の3次元座標が、基準面550(例えば、平面)を算出するために使用され得る。一実施形態では、映像検査機器100は、3つの測定点521、522、523の、第1の座標系における3次元座標(xiM1、yiM1、ziM1)のカーブフィッティングを実行して、以下の形式を有する、基準面550(例えば、平面)の式を算出し得る。
k0RS1+k1RS1・xiRS1+k2RS1・yiRS1=ziRS1(2)
ただし、(xiRS1、yiRS1、ziRS1)は、定められた基準面550上の、第1の座標系における任意の3次元点の座標であり、k0RS1、k1RS1、およびk2RS1は、第1の座標系における3次元座標のカーブフィッティングによって得られる係数である。
カーブフィッティングを実行するために、複数の測定点(すなわち、k係数の数と少なくとも同じ数の点)が使用されることに留意されたい。カーブフィッティング(例えば、最小二乗法)は、使用される点に最適なk係数を発見する。この結果、k係数は、使用される3次元点に近い平面または他の基準面550を定める。しかしながら、k係数の数よりも多くの点がカーブフィッティングで使用される場合、平面の式(2)に使用される点のx座標およびy座標を代入したとき、zの結果は、一般に、実際には存在し得るノイズおよび平面からの偏差に起因して点のz座標と正確には一致しない。このように、xiRS1およびyiRS1は任意の値であってもよく、結果として得られるziRS1は、xiRS1、yiRS1における、定められた平面のzを示す。したがって、これらの式に示されている座標は、定められた表面上の正確な任意の点のものであってもよく、必ずしも、k係数を算出するフィッティングで使用される点でなくてもよい。
別の実施形態では、特定の測定(例えば、長さ、プロファイル)のために2つの測定点しか選択されず、このため、k0RS1、k1RS1、およびk2RS1を算出するためには3つの点が必要であることから、これらの2つの測定点の3次元座標のみに基づくカーブフィッティングは使用することができない。この場合、映像検査機器100は、測定点のそれぞれの近傍の対象表面510上の複数の点に対応する、画像の画素のそれぞれの近傍の複数の画素を特定して、これらの点の3次元座標を算出し、これにより、基準面550を算出するカーブフィッティングを可能にする。
一実施形態では、図8に示すように、映像検査機器100は、基準面550の、異常504および測定点521、522、523、524の周りにフレーム562(例えば、長方形)を形成する複数のフレーム点560の、第1の座標系における3次元座標(xiF1、yiF1、ziF1)を算出することができ、それは、基準面550の位置を表示するために後で使用され得る。
基準面550が算出されたら、図8に示されている例示的な実施形態において、映像検査機器100は、異常504の最深点に位置するように選択された第4の測定点524と基準面550との間の距離を算出することによって異常504の測定(例えば、深さの)を行い得る。この深さ測定の精度は、観視対象502の対象表面510上の複数の測定点521、522、523、524を選択する際の精度によって決定される。前述したように多くの場合、2次元画像から画像500内の異常504の輪郭を判断することは困難であり、複数の測定点521、522、523、524の位置を確実に決定するにはあまりに小さかったり、不十分であったりし得る。したがって、多くの場合、オペレータは、これらの測定点521、522、523、524の位置の精度を評価するために異常504の領域のさらなる詳細を望む。このため、一部の映像検査機器100は、画像500の全体の点群図を提供し得るが、この図は、前述したように異常504の必要なレベルの詳細を提供しない場合がある。画像500の全体の3次元データの点群図によって提供されるものに比べて有意義な、測定点521、522、523、524の周りの領域の対象表面510の図を提供するために、本発明の方法は、関心領域内の3次元データのサブセットを生成する。
ステップ650では、映像検査機器100のCPU150は、第1の座標系とは異なる第2の座標系を確立し得る。一実施形態では、第2の座標系は、基準面550および複数の測定点521、522、523、および524に基づき得る。映像検査機器100は、対象表面510上の複数の測定点521、522、523、524のうちの2つ以上に対応する、基準面550上の点の3次元座標の平均位置525の近傍に位置するように第2の座標系の原点(xO2、yO2、zO2)=(0、0、0)を割り当て得る(例えば、測定点521、522、523、および524を基準面550に投影し、基準面550上の平均位置525を算出することによって)。場合によっては、測定点521、522、523に対応する、基準面550上の点の3次元座標は同じであり得る。しかしながら、一部の状況では、ノイズおよび/または対象表面510の小さな変化に起因して、測定点521、522、523は、基準面550上に正確には位置せず、したがって、異なる座標を有する。
対象表面510上の、測定点521、522、523、524に対応する、基準面550上の点を算出するとき、直線の方向の概念を適用することが好適であり、これは、x、y、およびz平面における直線の相対的な傾きを教え、垂直線または平行線を確立するために使用され得る。2つの3次元座標(x1、y1、z1)および(x2、y2、z2)を通過する所与の直線について、直線方向(dx、dy、dz)は、以下のように定義され得る。
dx=x2-x1(3)
dy=y2-y1(4)
dz=z2-z1(5)
直線上の点(x1、y1、z1)および直線の方向(dx、dy、dz)が与えられたと仮定すると、直線は、以下によって定義され得る。
したがって、x、y、またはz座標のいずれか1つが与えられれば、残りの2つが計算され得る。平行線は、同じまたは線形にスケーリングされた直線方向を有する。方向(dx1、dy1、dz1)および(dx2、dy2、dz2)を有する2つの直線は、
dx1・dx2+dy1・dy2+dz1・dz2=0(7)
ならば、互いに垂直である。
式(2)を使用して定義された基準平面に垂直なすべての直線の方向は、以下によって与えられる。
dxRSN=-k1RS(8)
dyRSN=-k2RS(9)
dzRSN=1(10)
式(6)および式(8)~式(10)に基づいて、基準面550に垂直であり、かつ表面点(xS、yS、zS)を通る直線は、以下のように定義され得る。
一実施形態では、対象表面510上の点(x
iS1、y
iS1、z
iS1)に対応する、基準面550上の点の座標(x
iRS1、y
iRS1、z
iRS1)(例えば、測定点521、522、523、524に対応する、基準面550上の点の、第1の座標系における3次元座標)は、式(8)~式(10)で与えられる方向を有し、かつ(x
iS1、y
iS1、z
iS1)を通過する、基準面550に垂直な直線を定め、この直線と基準面550との交点の座標を算出することによって算出され得る。したがって、式(2)および式(11)から、
x
iRS1=k
1RS1・(z
iS1-z
iRS1)+x
iS1(13)
y
iRS1=k
2RS・(z
iS1-z
iRS1)+y
iS1(14)
である。
一実施形態では、これらのステップ(式(3)~式(14))は、測定点521、522、523、524に対応する、基準面550上の点の3次元座標を算出するために使用され得る。この結果、基準面550上の測定点のこれらの投影点の平均位置525(xM1avg、yM1avg、zM1avg)が算出され得る。この結果、第2の座標系の原点(xO2、yO2、zO2)=(0、0、0)が、平均位置525(xM1avg、yM1avg、zM1avg)の近傍に割り当てられて配置され得る。
異常504の領域内の平均位置525の近傍に第2の座標系の原点が配置され、z値が、各表面点から基準面550までの垂直距離であることにより、異常504の領域を中心に点群図を回転させることができるようになり、深さマップカラースケールで基準面550からの表面点の高さまたは深さを示すことが可能となる。
この第2の座標系を利用するために、ステップ660では、映像検査機器100のCPU150は、様々な点(例えば、複数の表面点、複数の測定点521、522、523、524、フレーム点560を含む基準面550上の点など)に関して算出された、第1の座標系における3次元座標(xi1、yi1、zi1)を第2の座標系における3次元座標(xi2、yi2、zi2)に変換する。
一実施形態では、座標変換行列([T])が、以下に従って座標を変換するために使用され得る。
([xi1 yi1 zi1]-[xM1avg yM1avg zM1avg])*[T]=[xi2 yi2 zi2](15)
ただし、[T]は、変換行列である。
非行列形式では、第2の座標系における3次元座標は、以下によって算出され得る。
xi2=(xi1-xM1avg)*T00+(yi1-yM1avg)*T10+(zi1-zM1avg)*T20(16)
yi2=(xi1-xM1avg)*T01+(yi1-yM1avg)*T11+(zi1-zM1avg)*T21(17)
zi2=(xi1-xM1avg)*T02+(yi1-yM1avg)*T12+(zi1-zM1avg)*T22(18)
ただし、変換行列値は、第1の座標系における新しいx、y、およびz軸の直線方向値である。
ステップ670では、映像検査機器100のCPU150は、観視対象502の対象表面510上の関心領域内にある複数の表面点のサブセットを算出する。一実施形態では、関心領域は、点群図に使用される3次元データの量を最小にするように複数の選択された測定点521、522、523、524を囲む、観視対象502の対象表面510上の限定領域であり得る。サブセットを算出するステップ670は、変換ステップ660の前または後に行われ得ることが理解されよう。例えば、ステップ670におけるサブセットの算出が変換ステップ660の後に行われる場合、映像検査機器100は、関心領域外にある点を含むすべての表面点の座標を、これらの点のうちのどれが関心領域内にあるかを算出する前に変換してもよい。あるいは、ステップ670におけるサブセットの算出が変換ステップ660の前に行われる場合、映像検査機器100は、関心領域内にある表面点の座標を変換するだけでよい。
一実施形態では、関心領域は、測定点521、522、523、524に対応する、基準面550上の各点と、基準面550上のこれらの点の平均位置525(変換後に行われる場合は第2の座標系の原点(xO2、yO2、zO2)=(0、0、0)または変換前に行われる場合は第1の座標系における(xM1avg、yM1avg、zM1avg))との間の最大距離(dMAX)を算出することによって定められ得る。一実施形態では、関心領域は、基準面550上の、測定点521、522、523、524の平均位置525から特定の閾値距離(dROI)(例えば、これは、最大距離よりも小さい(dROI=dMAX)または最大距離よりもわずかに大きい(例えば、20%大きい)(dROI=1.2*dMAX))内にある、基準面550上の対応する(すなわち、基準面に投影されたときの)点を有するすべての表面点を含み得る。例えば、第2の座標系における平均位置525が、(xO2、yO2、zO2)=(0、0、0)にある場合、その位置から、表面点に対応する、基準面550上の点(xiRS2、yiRS2、ziRS2)までの距離(d)は、以下によって与えられる。
同様に、第1の座標系における平均位置525が、(x
M1avg、y
M1avg、z
M1avg)にある場合、その位置から、表面点に対応する、基準面550上の点(x
iRS1、y
iRS1、z
iRS1)までの距離(d)は、以下によって与えられる。
表面点が、関心領域閾値距離(d
ROI)未満の距離値(d
iRS1またはd
iRS2)を有し、したがって、関心領域内にある場合、映像検査機器100は、その表面点の3次元座標およびその表面点の深さに対応する画素の色を点群図ファイルに書き込み得る。この例示的な実施形態では、関心領域は、円柱の半径内にある表面点を含む円柱の形態である。関心領域を算出するための他の形状および方法が使用され得ることが理解されよう。
関心領域はまた、第1の座標系で映像検査機器100によって算出された、観視対象502の対象表面510上の異常504の深さに基づいて定められ得る。例えば、異常504の深さが0.005インチ(0.127mm)と測定された場合、関心領域は、測定点521、522、523、524のうちの1つ以上から基準面550までの距離に基づいて、基準面550から特定の範囲(±0.015インチ(0.381mm))内の距離(またはz寸法)を有する点のみを含むものとして定められ得る。表面点が、関心領域内に深さ値を有する場合、映像検査機器100は、その表面点の3次元座標およびその表面点の深さに対応する画素の色を点群図ファイルに書き込み得る。表面点が、関心領域外の深さ値を有する場合、映像検査機器100は、その表面点を点群図ファイルに含まなくてもよい。
ステップ680では、図10に示すように、映像検査機器100のモニタ170、172は、第2の座標系の3次元座標で複数の表面点のサブセットの、図の中心に原点725を有するレンダリング3次元図(例えば、点群図)700を表示し得る。一実施形態(図示せず)では、点群図700の表示は、第2の座標系における各表面点と基準面750との間の距離を示すカラーマップを含み得る(例えば、特定の深さの第1の点は、その深さに対応する赤の色調で示され、異なる深さの第2の点は、その深さに対応する緑の色調で示される)。表示された点群図700は、複数の測定点721、722、723、724の位置も含み得る。オペレータが点群図700を見るのを補助するために、映像検査機器100はまた、第2の座標系の3次元座標における、複数の測定点721、722、723のうちの2つ以上の間の直線に沿って3次元直線点771、772、773を算出し、これらの直線点771、772、773を点群図700に表示し得る。点群図700は、異常504の最深点に意図的に配置された測定点724から基準面750までの深さ直線774も含み得る。一実施形態では、映像検査機器100は、深さ直線774が公差仕様または他の閾値を超えているかどうかを判定し、そのような発生の視覚的または聴覚的表示または警報を提供し得る。
表示された点群図700は、基準面750の位置を示すために、第2の座標系で基準面750上にフレーム762を形成する複数のフレーム点760も含み得る。別の実施形態では、表示された点群図700は、基準面750からの垂直距離を示すスケールも含み得る。
図10に示すように、点群図700のデータを関心領域内の点に限定し、関心領域の中心(例えば、原点)の点725を中心として図を回転させることによって、オペレータは、より容易に異常504を分析し、深さ測定および測定点721、722、723、724の配置が正確であるかどうかを判断し得る。一実施形態では、オペレータは、補正が必要な場合、点群図700内の測定点721、722、723、724の1つ以上の位置を変更し得る。あるいは、補正が必要な場合、オペレータは、図8の2次元画像500に戻り、測定点521、522、523、524の1つ以上を再選択し、プロセスを繰り返し得る。
別の実施形態では、映像検査機器100のモニタ170、172は、座標の変換を一度も行うことなく、第1の座標系の3次元座標で複数の表面点のサブセットのレンダリング3次元図700を表示し得る。本実施形態において、元の座標に基づく点群図700も同様に、カラーマップ、複数の測定点の位置、3次元直線点、深さ直線、フレーム、またはスケールの表示を含む、オペレータを補助する上記した様々な特徴を含み得る。
図11は、別の例示的な実施形態において、観視対象の3次元形状を描画する画像と同時に観視対象の2次元画像を表示するための例示的な方法800のフロー図である。図11のフロー図に記載されているステップは、フロー図に示されている順序とは異なる順序で実行され得るものであり、特定の実施形態では、ステップのすべてが必要なわけではないことが理解されよう。
例示的な方法(図11)のステップ810では、図12に示すように、映像検査機器100(例えば、図1のイメージャ124)は、異常912を有する、観視対象910の対象表面911の少なくとも1つの2次元画像903を取得し、これをディスプレイ900(例えば、一体型ディスプレイ170、外部モニタ172、またはユーザインタフェースのタッチ画面)の第1の側901に表示する。一実施形態では、2次元画像903は、映像検査機器100の測定モードで表示される。
例示的な方法800(図11)のステップ820では、図12に示すように、映像検査機器100(例えば、図1のCPU150)は、観視対象910の対象表面911上の複数の表面点913、914の3次元座標(例えば、(x、y、z))を算出する。一実施形態では、映像検査機器は、3次元座標を算出するために、2次元画像903から3次元データを生成する。図12は、ディスプレイ900の第1の側901の、観視対象910の2次元の第1のステレオ画像903と、ディスプレイ900の第2の側902の、観視対象910の対応する2次元の第2のステレオ画像904とのディスプレイ900である。一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、対応する2次元の第2のステレオ画像904上の一致する表面点915、916を発見し、次に、2次元の第1のステレオ画像903上の複数の表面点913、914(または画素領域(例えば4×4の領域)と、対応する2次元の第2のステレオ画像904上の一致する表面点915、916との間の画素距離視差(pixel distance disparity)に基づいて3次元座標を算出することによって、2次元の第1のステレオ画像903上の複数の表面点913、914の3次元座標(例えば、(x、y、z))を算出するためにステレオ技術を用いる。図12~図14に示すように、ステレオ画像903、904に関する2次元画像の、本明細書における参照は、第1(左)のステレオ画像903および第2(右)のステレオ画像904の両方または一方を含み得ることが理解されよう。
いくつかの異なる既存の技術(例えば、ステレオ、走査システム、ステレオ三角測量、構造化光法(位相シフト分析、位相シフトモアレ、レーザドット投影など)など)が、対象表面911の2次元画像903(図12)における表面点913、914の3次元座標を提供するために使用され得る。このような技術の大部分は、3次元座標の誤差を低減するために使用される光学特性データを特に含む較正データの使用を含み、そうでなければ、光学的歪みによって、3次元座標の誤差が生じる。一部の技術では、3次元座標は、投影パターンなどを含んでもよい、近接時間にキャプチャされた1つ以上の2次元画像を使用して算出されてもよい。2次元画像903を使用して算出された3次元座標の参照はまた、近接時間にキャプチャされた対象表面911の1つまたは複数の2次元画像を使用して算出された3次元座標を含んでもよく、記載した動作中にオペレータに表示される2次元画像903は、実際には3次元座標の算出に使用されても使用されなくてもよいことを理解されたい。
例示的な方法800(図11)のステップ830では、図13および図14に示すように、測定カーソル931、932を伴う、観視対象910の2次元画像903の少なくとも一部が、ディスプレイ900の第1の側901に表示され、観視対象910の対象表面911の少なくとも一部の3次元形状のレンダリング画像905が、ディスプレイ900の第2の側902に表示される。図12と比較して、ディスプレイ900内の第2(右)のステレオ画像904が、レンダリング画像905に置き換わっている。一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、測定カーソル931、932の配置および表示の前に、観視対象910の対象表面911上の複数の表面点913、914の3次元座標(例えば、(x、y、z))を算出するプロセスを開始する(そして、一実施形態ではこれを完了する)。図13および図14に示されている例示的な実施形態は、ディスプレイ900の第2の側902に表示された、観視対象910の対象表面911の3次元形状の単一のレンダリング画像905を示しているが、1つより多いレンダリング画像905が、2次元画像903と同時にまたは2次元画像903なしに表示され得ることが理解されよう。
図13に示す例示的な実施形態では、レンダリング画像905は、異常912を含む、観視対象910の対象表面911の3次元形状を示す深さプロファイル画像906である。図14に示す別の例示的な実施形態では、レンダリング画像905は、異常912を含む、観視対象910の対象表面911の3次元形状を示す点群図907である。図14に示す例示的な点群図907では、観視対象910の対象表面911上の表面点913、914の3次元座標のサブセットのみが、測定カーソル931、932の位置に基づく関心領域に表示されている。別の実施形態では、点群図907は、観視対象910の対象表面911上の表面点913、914の計算された3次元座標のすべてを表示する。一実施形態では、例えば、ディスプレイがユーザインタフェースタッチ画面である場合、ユーザは、タッチ画面を使用して点群図907を回転させ得る。
一実施形態では、図14に示すように、点群図907は、観視対象910の対象表面911の表面点と、基準面960(例えば、複数の測定カーソル931、932のうちの1つ以上の近傍の3次元座標を使用して算出された基準平面)との間の距離を示すように色付けされてもよい。例えば、特定の深さの第1の点は、その深さに対応する赤の色調で示され、異なる深さの第2の点は、その深さに対応する緑色の色調で示される。色深さスケール908は、点群図907に示されている色と基準面960からのそれぞれの距離との関係を示すために設けられる。一実施形態では、点群図907は、点群図907内の隣接点の間の移行をグラフィカルに滑らかにするように平らにされてもよい。
観視対象910の対象表面911上の複数の表面点913、914の3次元座標が算出されたら、ユーザは、2次元画像903の測定を行い得る。
一実施形態では、映像検査機器100は、2次元画像903およびレンダリング画像905の分割図を画像として保存する。映像検査機器100はまた、3次元データの再計算および保存されたファイルからの再測定を可能にするために、図12に示されているような第1(左)のステレオ画像903および第2(右)のステレオ画像904の元の完全なステレオ画像(例えば、グレースケールのみの)および較正データをメタデータとして保存し得る。あるいは、映像検査機器100は、計算された3次元座標および/または視差データ(disparity data)をメタデータとして保存し得るが、これは、呼び出し時の処理時間を短縮するものの、ファイルサイズが大きくなる。
例示的な方法800(図11)のステップ840では、図13および図14に示すように、測定カーソル931、932が(ポインティングデバイスを使用して)2次元画像903上に配置されて表示され、これにより、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、異常912の寸法(例えば、高さまたは深さ、長さ、幅、面積、体積、ポイントツーライン、プロファイルスライスなど)を算出することができるようになる。2次元画像がステレオ画像でない別の実施形態でも、映像検査機器100(例えば、CPU150)が、異常912の寸法(例えば、高さまたは深さ、長さ、幅、面積、体積、ポイントツーライン、プロファイルスライスなど)を算出することができるようにするために、測定カーソル931、932(図13および図14に示されているような)は2次元画像903上に配置され得る。さらに別の実施形態では、2次元画像903上に配置する代わりに、測定カーソルは、(ポインティングデバイスを使用して)ディスプレイ900の第2の側902の、観視対象910の対象表面911の少なくとも一部の3次元形状のレンダリング画像905上に配置され得る。
例示的なディスプレイ900では、第1の測定カーソル931は、観視対象910の対象表面911上の第1の測定点921に配置され、第2の測定カーソル932は、観視対象910の対象表面911上の第2の測定点922に配置される。観視対象910の対象表面911上の測定点921、922の3次元座標が知られるため、対象表面911の幾何学的測定(例えば、深さまたは長さの測定)をユーザは実行することができ、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、図13および図14に示されているように測定寸法950を算出し得る。図13および図14に示されている例では、測定線933が、2次元画像903上に表示されている。
観視対象910の対象表面911の3次元形状のレンダリング画像905は、幾何学的測定を行うために2次元画像903上に測定カーソル931、932を配置することを補助するためにディスプレイ900の第2の側902に表示される。ステレオまたは非ステレオ2次元画像を伴う従来のシステムでは、これらの測定カーソル931、932(図13および図14に示されているような)は、2次元画像903によって提供される図のみに基づいて配置されるが、このことは、測定カーソル931、932の正確な配置および正確な測定を可能としない場合がある。
例示的な方法800(図11)のステップ850では、図13および図14に示すように、2次元画像903上に配置された測定カーソル931、932に対応する測定標識941、942が、観視対象910の対象表面911の3次元形状のレンダリング画像905上に表示される。例えば、第1の測定標識941は、第1の測定カーソル931と同じ、観視対象910の対象表面911の3次元座標でレンダリング画像905上に示され、第2の測定標識942は、第2の測定カーソル932と同じ、観視対象910の対象表面911の3次元座標でレンダリング画像905上に示される。図14に示されている例示的な点群図907では、2次元画像903の測定線933(例えば、深さ測定線)に対応する測定線標識943が表示されている。観視対象910の対象表面911の2次元画像903と同時に表示される、観視対象910の対象表面911の3次元形状のレンダリング画像905は、ユーザが、より正確な幾何学的測定を行うためにより正確に測定カーソル931、932を配置することを可能にする。さらに別の実施形態では、測定カーソルが(ポインティングデバイスを使用して)レンダリング画像905上に配置される場合、測定カーソルに対応する測定標識は、2次元画像903上に表示される。
一実施形態では、ユーザが2次元画像903内の測定カーソル931、932の位置を変更すると、ユーザが新しい測定を実質的にリアルタイムで想像することができるように、映像検査機器100(例えばCPU150)は、測定カーソル931、932に対応する測定標識941、942の位置および観視対象910の対象表面911の3次元形状のレンダリング画像905(例えば、図14の点群図907の関心領域または深さの色)を自動的に更新する。別の実施形態では、測定カーソル931、932が2次元画像903内に配置された後、測定標識941、942が、レンダリング画像905内に再配置され得る。
さらに別の実施形態では、測定カーソルが(ポインティングデバイスを使用して)レンダリング画像905上に配置され、測定カーソルに対応する測定標識が、2次元画像903上に表示される場合、ユーザがレンダリング画像905内の測定カーソルの位置を変更すると、ユーザが新しい測定を実質的にリアルタイムで想像することができるように、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、測定カーソルに対応する測定標識の位置を自動的に更新し、2次元画像も変更される。別の実施形態では、測定カーソルがレンダリング画像905上に配置された後、測定標識が、2次元画像903内に再配置され得る。
例示的な方法800(図11)のステップ860では、図13および図14に示すように、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、測定カーソル931、932の位置に基づいて、ユーザが求める、特定の幾何学的測定(例えば、深さまたは長さの測定)の測定寸法950を算出し、この測定寸法950をディスプレイ900上に表示する。別の実施形態では、測定寸法は、ディスプレイ900上のレンダリング画像905に表示され得る。
図12~図14に示すように、ソフトキー909は、画像の取得および測定の実行の際にユーザに様々な機能(例えば、図の表示、取り消し、測定の追加、次の測定、オプション、削除、注釈、画像の取得、リセット、ズーム、フル画像/測定画像、深さマップのオン/オフなど)を提供するためにディスプレイ900に設けられ得る。一実施形態では、ユーザが2次元画像903またはレンダリング画像905のいずれかを有効にすると、表示される特定のソフトキー909が、アクティブな画像に基づいて変更され得る。
図15Aは、別の例示的な実施形態において、角(ポリゴン1050によって示されている)が欠損したタービンブレード1010およびシュラウド1015の、映像検査機器100によって取得された別の例示的な画像1001である。一実施形態では、使用される画像1001は、観視対象(タービンブレード1010)の表面1013の2次元画像1001であり得る。さらなる例では、2次元画像は、ステレオ画像であり得る。図15Aに示すように、ユーザは、映像検査機器100(例えば、イメージャ124)を使用して、タービンブレード1010の表面1013の少なくとも1つの画像1001を取得し、それを映像モニタ(例えば、一体型ディスプレイ170または外部モニタ172)に表示し得る。一実施形態では、画像1001は、映像検査機器100の測定モードで表示され得る。
映像検査機器100(例えば、CPU150)は、観視対象1010の対象表面1013上の複数の表面点の3次元座標(例えば、(x、y、z)を算出し得る。一実施形態では、映像検査機器は、3次元座標を算出するために、画像1001から3次元データを生成し得る。観視対象1010の対象表面1013上の表面点の3次元座標は、表示された2次元画像1001の画素と関連付けることができる。いくつかの異なる既存の技術(例えば、ステレオ、走査システム、ステレオ三角測量、構造化光法(位相シフト分析、位相シフトモアレ、レーザドット投影など)など)が、対象表面1013の画像1001(図15A)における表面点の3次元座標を提供するために使用され得る。一実施形態では、映像検査機器100は、構造化光パターンを伴わない拡散検査光源を使用して2次元画像1001を取得し、3次元表面座標は、対象に投影された構造化光パターンによってキャプチャされた1つ以上の画像を使用して計算される。そのような場合、構造化光パターンは、拡散検査光源を無効にして投影され得る。
同様に、このような技術の大部分は、3次元座標の誤差を低減するために使用される光学特性データを特に含む較正データの使用を含み、そうでなければ、光学的歪みによって、3次元座標の誤差が生じる。一部の技術では、3次元座標は、投影パターンなどを含んでもよい、近接時間(close time proximity)にキャプチャされた1つ以上の画像を使用して算出されてもよい。一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、較正データを使用して、対象表面点の座標を計算し得る。一例では、較正データは、使用される映像検査機器100に特有のものであってもよく、また、実際の寸法および距離を算出するために必要なセンサおよび光学系の情報を含んでもよい。別の例では、較正データは、センサの各画素と観視対象上の特定の点とを相関させるための光線方程式を含んでもよい。
画像1001を使用して算出された3次元座標の参照はまた、近接時間にキャプチャされた対象表面1013の1つまたは複数の画像1001を使用して算出された3次元座標を含んでもよく、記載した動作中にユーザに表示される画像1001は、実際には3次元座標の算出に使用されても使用されなくてもよいことを理解されたい。一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、単一の画像と比較して、細部が強化された、またはノイズが低減された合成画像を生成するために、複数のキャプチャ画像を一緒に平均化してもよい。
図15Aに示すように、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、3次元基準面1020(例えば、画像を横切って延びる破線によって示された測定平面)を算出し得る。一部の実施形態では、基準面1020は平坦であってもよく、他の実施形態では、基準面1020は湾曲していてもよい。同様に、一実施形態では、基準面1020は平面の形態であってもよく、他の実施形態では、基準面1020は異なる形状(例えば、円筒状、球状など)の形態であってもよい。例えば、ユーザは、映像検査機器100のジョイスティック180(または他のポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチ画面))を使用して、観視対象1010(タービンブレード)の対象表面1013の画像1001上の1つ以上の基準面点1021、1022、1023を選択し得る。
一実施形態では、図15Aに示すように、合計で3つの基準面点1021、1022、1023が、観視対象1010の対象表面1013の画像1001上に選択される。一実施形態では、観視対象1010の対象表面1013上の複数の基準面点1021、1022、1023は、基準面カーソル1031、1032、1033(または他のポインティングデバイス)を、対象表面1013上の複数の基準面点1021、1022、1023に対応する、画像1001の基準面画素1041、1042、1043に配置することによって選択され得る。映像検査機器100(例えば、CPU150)は、複数の基準面点1021、1022、1023のそれぞれの3次元座標を算出し得る。
図15Aに示すように、映像検査機器100のCPU150は、基準面1020を算出し得る。図15Aに示す例示的な面積測定では、3つの基準面点1021、1022、1023の3次元座標、または3つの基準面点1021、1022、1023のうちの1つ以上の近傍の3つ以上の表面点の3次元座標が、基準面1020(例えば、平面)を算出するために使用され得る。上述したように、一実施形態では、映像検査機器100は、3つの基準面点1021、1022、1023の3次元座標のカーブフィッティングを実行して、基準面1020(例えば、あらゆる方向に無限に延びる平面)の式を算出し得る。一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、基準面カーソル1031、1032、1033の近傍の画素に関連付けられた表面点の3次元座標のカーブフィッティングを実行して、上記の式(1)に記載したような、基準面1020(例えば、平面)の式を算出し得る。別の実施形態では、カーブフィッティングは、基準面1020のための基準面カーソル1031、1032、1033のうちの1つだけの近傍の画素に関連付けられた表面点の3次元座標のみを使用し得る。別の実施形態では、単一の選択された基準面点の3次元座標が、基準面をz=10mm(z軸はボアスコープの視野の中心光軸に沿ったものである)の平面にするために、映像検査機器100(例えば、CPU150)によって使用され得る。別の例では、単一のカーソルが、例えば、カーソル位置に関連付けられた3次元表面座標を通り、かつ観視光学システムの面に直交する、または観視光学システムの主軸に平行な平面を確立することによって、基準面を定めるために使用され得る。さらなる例では、4つ以上の選択された座標が、基準面として、球状、円筒状、または他の面形状などの様々な湾曲基準面を確立し得る。さらなる例では、球、円筒などの曲面に適合するために多数のカーソルが使用され得る。別の実施形態では、画素の領域、すなわち円形カーソル内の領域を選択するために1つ以上のカーソルを使用することができ、基準面は、選択された領域または複数の領域に関連付けられた3次元表面座標に平面または他の面を適合させることによって算出され得る。
図15Aに示すように、タービンブレード1010は、角(ポリゴン1050によって示されている)が欠損している。本開示は、対象から欠損したまたは離間した部分を有し得る特徴を含む、対象上または対象の近くの特徴を測定するための方法および機器を提供する。例えば、タービンブレード1010は、ブレード1010の先端または角が破損しているかどうかを判定するために検査され得る。そのような場合、測定すべき関連する特徴(例えば、欠損した角の寸法)は、タービンブレード1010自体の表面1013上にはなく、その代わりにタービンブレード1010の表面1013を越えた空間に延びている。したがって、タービンブレード1010の表面1013上の点の3次元座標のみを使用する測定は、所望の情報(欠損した領域、欠損した縁の長さなど)を提供しない。以下に説明するように、基準面1020が確立されたら、ユーザは、それらに関連するタービンブレード1010の表面1013上に表面点を有さない、観視対象1010の表面上にない領域であっても画像1001上に測定カーソル1034、1035、1036、1037を配置することによって、長さ、ポイントツーライン、面積、または多数の長さの測定などの、幾何学的寸法の測定を実行し得る。
一実施形態では、図15Aに示すように、合計で4つの測定カーソル1034、1035、1036、1037が、画像1001の測定カーソル画素1044、1045、1046、1047上に配置される。以下に説明するように、較正によって、画像1001の各2次元測定カーソル画素1044、1045、1046、1047に関連付けられた3次元軌跡が、基準面1020上の、測定カーソル画素1044、1045、1046、1047に関連付けられた投影基準面点1024、1025、1026、1027を算出するために、画像1001の各測定カーソル画素1044、1045、1046、1047からの軌跡線が、どこに配置され(例えば、補間が使用される小数画素位置であり得る)、3次元空間内で基準面1020とどこで交差するのかを計算するために知られ、使用される。図15Aに見られるように、基準面1020上の投影基準面点1024、1025、1026、1027が分かったら、ユーザは、基準面1020上の投影基準面点1024、1025、1026、1027の3次元座標に基づいて長さ、ポイントツーライン、面積、多数の長さの測定などの測定を実行し得る。例えば、図15Aに示すように、ユーザは、第1の辺1051(ブレードの第1の縁1011の欠損部分の長さを提供する)、第2の辺1052(ブレードの第2の縁1012の欠損部分の長さを提供する)、および第3の辺1053を有するポリゴン1050を形成する面積の測定を実行し得る。
図15Bは、別の例示的な実施形態において、図15Aに示されているように、角(ポリゴン1050によって示されている)が欠損したタービンブレード1010およびシュラウド1015の3次元点群図1002の表示である。タービンブレード1010の3次元表面点、基準面1020、および投影基準面点1024、1025、1026、1027を示す3次元点群図1002は、ユーザが、測定が適切に行われるようにするために測定をよりよく視覚化することを可能にする。図15Bに示すように、点群図1002は、個々の点、メッシュ、または連続面として示され得る、観視対象1010上の計算された3次元表面座標を含み得る。測定カーソル1034、1035、1036、1037に関連付けられた3次元座標は、ドットまたは球などとして示されてもよく、特徴(欠損した角)の輪郭を描く相互接続線(辺1051、1052、1053、1054を有するポリゴン1050)が含まれてもよい。また、基準面1020およびその位置が、矩形または正方形などの追加の特徴によって表されてもよい。したがって、3次元点群図1002は、ユーザが、測定が適切に行われるようにするために、3次元空間で測定を視覚化することを可能にする。このような判断を、2次元画像1001のみを使用して行うことは非常に困難であり得る。一実施形態では、3次元点群図1002は、2次元画像1001と同時に表示され、3次元点群図1002は、測定カーソルが2次元画像1001内で再配置されると自動的にが更新される。別の実施形態では、ユーザは、2次元画像1001または3次元点群図1002のいずれかを個別に見ることを選択し得る。
図15Cは、別の例示的な実施形態において、角が欠損したタービンブレード1010の、映像検査機器100によって取得された別の例示的な画像1003である。場合によっては、測定を行うために、投影基準面点(観視対象から離れた点)の3次元座標および観視対象上の表面点の3次元座標の両方を使用することが有用であり得る。図15Cを参照すると、面積測定(ポリゴン1070)が、基準面1020を使用して実行され得る。図示された実施形態では、4つの測定カーソル1071、1072、1073、1074を選択することができ、2つの測定カーソル1071、1072は、観視対象1010の表面1013上に配置され、2つの測定カーソル1073、1074は、観視対象1010の表面1013から離して配置される。観視対象1010の表面1013上に配置された2つの測定カーソル1071、1072は、観視対象1010の表面1013上の表面点の3次元座標および基準面1020上の投影基準面点の3次元座標に関連付けられた画素上に配置される。観視対象1010の表面1013から離して配置された2つの測定カーソル1073、1074は、基準面1020上の投影基準面点の3次元座標には関連付けられているが、観視対象1010の表面1013上の表面点の3次元座標には関連付けられていない画素上に配置される。測定は、2つの測定カーソル1071、1072に関連付けられた、観視対象1010の表面1013に位置する表面点の三次元座標と、観視対象1010の表面1013から離して配置された2つの測定カーソル1073、1074に関連付けられた、基準面1020上の投影基準面点の3次元座標とを利用し得る。あるいは、測定は、4つの測定カーソル1071、1072、1073、1074のすべてに関連付けられた、基準面1020上の投影基準面点の3次元座標を利用してもよい。別の実施形態では、映像検査機器100は、ユーザが、観視対象1010の表面1013上に配置された2つの測定カーソル1071、1072に関して、観視対象1010の表面1013上の表面点の3次元座標または基準面1020上の投影基準面点の3次元座標のどちらを使用するのか選択することを可能にする。一例では、タービンブレード1010とシュラウド1015との間の隙間を測定するとき、シュラウド1015に関して平面を(関連する3次元座標を有する画素上の3つのカーソルを使用して)確立することができ、ブレード1010に関して測定面を確立することができ、別のカーソルを使用してブレード1010の縁の投影点を設定し、平面から点までの垂直距離を計算する。
図16は、本明細書に述べられている態様に従って、画像画素とセンサ画素と基準面座標と対象表面座標との関係を示す。例えば、以下に説明するように、ディスプレイ1101上の画素は、センサ1102上の画素に関連し得るものであり、これは、光線方程式によって、対象1100の表面上の点Cに関連し得る。図示の実施形態では、ユーザは、対象1100の表面上の少なくとも1つの点Aを選択することによって基準面1130を確立し得る。例えば、基準面1130は、点Aで対象1100と交差する平面であり得る。
一例では、ユーザは、基準面1130を使用して対象1100の特徴の測定を実行することを望む場合がある。そのような場合、ユーザは、ディスプレイ1101上に示された2次元画像上にカーソルを配置することによって、ディスプレイ1101上の特徴の第1の画素(画素PD)を選択し得る。そのような場合、ディスプレイ1101上の画素PDは、例えば、以下で説明する、表示された画像画素からキャプチャ画像画素への変換式を使用して、センサ1102上の画素PSにマッピングされ得る。さらに、センサ1102上の画素PSは、基準面1130上の投影3次元基準面座標Bにマッピングされ得る。図示した例では、センサ1102上の画素PSはまた、キャプチャ画像を使用して計算された特徴自体の3次元座標である、対象1100上の3次元表面座標Cに関連付けられ得る。このように、画素Psは、関連する3次元表面座標および投影3次元基準面座標の両方を有し得るものであり、これらのいずれも、測定結果を計算するためにを使用され得る。一例では、3次元表面座標Cは、3次元データノイズの影響を受け、したがって、対象1100の表面を正確に表さない。この場合、投影3次元基準面座標Bを使用して計算された測定結果は、座標Cを使用して計算されたものよりも正確であり得る。別の例では、座標Cは、対象1100の表面を正確に表し得るものであり、ユーザは、測定結果の計算に使用するために、座標Bではなく座標Cを使用することを選択し得る。
特定の実施態様では、測定システムは、640×480の電荷結合素子(CCD)などの、特定のキャプチャ解像度を有するセンサを含んでもよい。さらに、測定システムは、1024×768画素などの異なる表示解像度を有するユーザインタフェースを有してもよい。そのような場合、ユーザがユーザインタフェース画面上のカーソル位置を選択したときに、選択された画面画素は、センサ画素にマッピングされ得る。ピンホールカメラモデルを参照すると、例えば、表示解像度が1024×768であり、キャプチャ解像度が640×480である場合、キャプチャ列(col)および行は、次のように計算され得る。
キャプチャ列=表示列*640/1024=表示列*0.625
キャプチャ行=表示行*480/768=表示行*0.625
例えば、{列、行}={15.33、100.67}の表示カーソルは、キャプチャ{列、行}={9.581、62.919}に相当する。そのような場合、相当画素のための光線方程式を補間するために、キャプチャ画素(9、62)、(10、62)、(9、63)、(10、63)間に双線形補間が使用され得る。
一例では、光線方程式は、以下である。
xr、c(z)=ar、c*zおよびyr、c(z)=br、c*zであり、ar、cおよびbr、cは、画素に依存する。
そのような場合、補間係数は、次のように計算され得る。
kc1=列-(int)列=9.581-9=0.581
kc0=1-kc1=0.419
kr1=行-(int)行=62.919-62=0.919
kr0=1-kr1=0.081
a9.581、62.919=kc0*kr0*a9、62+kc1*kr0*a10、62+kc0*kr1*a9、63+kc1*kr1*a10、63
b9.581、62.919=kc0*kr0*b9、62+kc1*kr0*b10、62+kc0*kr1*b9、63+kc1*kr1*b10、63
同様の双線形補間手法を使用して、表示またはキャプチャされた画像画素座標に関連付けられたx、y、z表面座標を算出し得る。
1つの特定の例では、光線方程式を使用して、次のように2次元画像画素と基準面座標との間でマッピングを行い得る。
平面の式は、以下のように表現され得る。
z=z0+c*x+d*y
光線の式は、以下のように表現され得る。
x=a*z;y=b*z
そのような場合、交点は、次のように解かれ得る。
zi=z0+c*a*zi+d*b*zi
zi*(1-c*a-d*b)=z0
zi=z0/(1-c*a-d*b)
例えば、ziを光線方程式に代入してxi、yiを得ることができる。このように、所与の2次元表示またはキャプチャ画像画素座標に関して、関連する投影3次元基準面座標xi、yi、ziが計算され得る。所与の測定に関して、1つ以上の測定カーソルの2次元画像画素座標に関連付けられた1つ以上の投影3次元基準面座標が計算される。次に、1つ以上の投影3次元基準面座標が、観視対象の特徴の幾何学的寸法を計算するために使用される。
上記の点から、本発明の実施形態は、映像検査システムを使用して対象の表面上または表面の近くの特徴の寸法を測定することを可能にする。技術的効果は、3次元データがないまたは3次元データの精度が低い場合に対象の特徴の正確な測定を可能にすることである。
図15Aおよび図15Cに示すように、角が欠損したタービンブレード1010に関して映像検査機器100によって行われる一般的な測定は、欠損した角の面積、ブレード1010の第1の縁1011の欠損部分の長さ1051、およびブレード1010の第2の縁1012の欠損部分の長さ1052である。しかしながら、基準平面1020における測定を行うために、ユーザは、使用される欠損部分の先端部または角があった位置に測定カーソル1037が正確に配置されているかを視覚的に判断しなければならないが、それを外挿することは困難であり得る。さらに、ユーザが、欠損した角の面積および2つの長さ1051、1052を知ることを望む場合、ユーザは、基準面を確立するためにカーソルを配置し、次に面積測定および2つのポイントツーライン測定を行う必要があり、したがって、いくつかのカーソル配置を必要とする。さらに、ポイントツーライン測定は、多くの場合に該当しない直角の角を呈する欠損した縁の部分の長さ1051、1052を提供する。
図17は、別の例示的な実施形態において、角が欠損したタービンブレード1010の、映像検査機器100によって取得された別の例示的な画像1004である。以下に説明するように、映像検査機器100は、欠損した角の面積測定が実行されているときを検出することができ、欠損した角の面積および欠損した縁の部分の長さ1051、1052を自動的に取得するために測定を単純化する。上で説明したように、一実施形態では、図15Aおよび図17に示すように、合計で3つの基準面点1021、1022、1023は、基準面カーソル1031、1032、1033(または他のポインティングデバイス)を、対象表面1013上の複数の基準面点1021、1022、1023に対応する、画像1001の基準面画素1041、1042、1043に配置することによって、観視対象1010の対象表面1013の画像1004上で選択され得る。次に、映像検査機器100のCPU150は、上記したように基準面1020を算出し得る。次に、ユーザは、面積測定を実行する選択肢を選択し得る。
一実施形態では、図15Aおよび図17に示すように、合計で4つの測定カーソル1034、1035、1036、1037が、画像1001の測定カーソル画素1044、1045、1046、1047上に配置される。次に、映像検査機器100は、基準面1020上の測定カーソル画素1044、1045、1046、1047に関連付けられた投影基準面点1024、1025、1026、1027を算出し得る。
一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)が基準面1020(例えば、測定平面)を算出し、ユーザが図15Aおよび図17に示すように面積測定を行っていると判定した場合、次に、映像検査機器100は、ユーザが欠損した角の測定を行っているかどうかを判定し得る。例えば、一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、測定カーソル1034、1035、1036、1037の各々と3つの基準面カーソル1031、1032、1033のすべてとの間の総距離を算出して、基準面カーソル1031、1032、1033からの距離が最も大きい測定カーソル1037を特定し得る。次に、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、領域ポリゴン1050内のその測定カーソル1037に向かう2つの線1051、1052間の角度(α)を算出し得る。角度(α)が45度~135度の範囲内にある場合、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、ユーザが欠損した角の測定を行っていると判定し、面積、角度(α)、およびブレード縁1011、1012の欠損した縁の部分の長さ1051(A)、1052(B)を自動的に算出して、例えばテキストボックス1083に表示する。さらに、ユーザが、使用される欠損部分の先端部または角があった位置に測定カーソル1037を配置するのを補助するために、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、測定カーソル1037からタービンブレードの第1の縁1011に沿って延びる第1の縁延長線1081と、測定カーソル1037からタービンブレードの第2の縁1012に沿って延びる第2の縁延長線1082とを算出して表示し、ユーザがこれらの縁延長線1081、1082とタービンブレード縁1011、1012とを位置合わせして、測定カーソル1037を適切に配置するように視覚的補助を提供する。図17に示すように、第1の縁延長線1081および第2の縁延長線1082は、3次元空間では直線であるが、2次元画像1004では曲線として表示される。
上記の点から、本発明の実施形態は、映像検査システムを使用してタービンブレードの欠損した角の寸法を測定することを可能にする。技術的効果は、測定を迅速化する最小数のカーソル配置を使用して欠損した角の面積および長さの正確な測定を可能にすることである。
本明細書に記載の基準面は、観視対象に関する様々な測定(例えば、深さ、深さプロファイル、または領域深さプロファイルの測定)を使用して検査を行う際に重要な寸法を測定するために使用されるため、基準面が、物理的な対象表面に位置合わせされ、これを正確に表すことが重要である。基準面点として選択された3次元表面座標のノイズは、実際の表面に対して基準面を傾け、その後の測定の精度を悪化させる可能性がある。後述するように、また図19Aおよび図19Bに示すように、ユーザが基準面と対象表面との一致を判断するのを助けるために、半透明のグラフィックオーバーレイ1240、1280などの視覚的表示を、3次元基準面から所定の距離よりも小さい3次元表面座標を有する関連表面点を有する、2次元画像内の画素上に配置することができる。例えば、基準面の近傍の対象の画素は、グラフィックオーバーレイを提供するために、緑などの対照的な色で強調(オーバーレイ)されてもよい。別の例では、映像検査機器100は、3次元点群図で、ユーザが基準面と対象表面との一致を判断するのを同様に助け得る、どの表面点が3次元基準面から所定の距離よりも小さい3次元座標を有するかの表示を表示する。基準面の近傍の、対象の表面点は、容易な計算を可能にするために、デカルト距離またはz値の距離などの単純な測定基準によって定められてもよい。図19Aおよび図19Bは、測定平面などの定められた基準面を視覚化するためにグラフィックオーバーレイを用いて画像にマーキングするための技術を示す。
図19Aは、対象表面1210への位置合わせが不十分な基準面1220を示す。異常1204を含む観視対象1202の表面1210の画像1201に示すように、基準面1220は、画像1201上への基準面カーソル1231、1232、1233の配置に基づいて確立される。半透明のグラフィックオーバーレイ1240が、3次元基準面1220から所定の距離よりも小さい3次元表面座標を有する関連表面点を有する、2次元画像1201内の画素上にオーバーレイされている。図19Aに示すように、基準面1220のごく一部のみが、グラフィックオーバーレイ1240によって覆われており、基準面1220が傾いているか、さもなければ対象表面1210に十分に位置合わせされていないことが示されている。したがって、この基準面1220を用いて異常1204に関して行われる測定は不正確である可能性が高い。グラフィックオーバーレイ1240があることで、ユーザは、グラフィックオーバーレイ1240によって、よりよい範囲を有するよりよく一致する基準面1220を見つけるために基準カーソル位置を変更するように促される。
図19Bは、基準面1260がグラフィックオーバーレイ1280でほぼ完全に覆われている十分に位置合わせされた基準面1260を示す。異常1244を含む観視対象1242の表面1250の画像1241に示すように、基準面1260は、画像1241上への基準面カーソル1271、1272、1273の配置に基づいて確立される。半透明のグラフィックオーバーレイ1280が、3次元基準面1260から所定の距離よりも小さい3次元表面座標を有する関連表面点を有する、2次元画像1241内の画素上にオーバーレイされている。図19Aに示すように、基準面1260全体が、グラフィックオーバーレイ1280によって覆われており、基準面1260が対象表面1250に適切に位置合わせされていることが示されている。したがって、この基準面1260を用いて異常1244に関して行われる測定は正確である可能性が高い。グラフィックオーバーレイ1280の存在は、カーソル位置を変更する必要がないことをユーザに知らせる。
一例では、グラフィックオーバーレイは、カーソルがユーザによって移動されたときにリアルタイムで更新されてもよい。他の例では、例えば、深さプロファイルおよび領域深さプロファイルの測定などの測定種類では、グラフィックオーバーレイは、カーソルが移動されたときに一時的に示されてもよく、またカーソル移動が停止されてから数秒後に消去されてもよい。深さ測定では、グラフィックオーバーレイは、基準面カーソルがアクティブなときは常に表示されてもよく、また4番目のカーソルまたは結果がアクティブな場合は隠されてもよい。別の例では、グラフィックオーバーレイは、基準面がアクティブなときは常に表示されてもよい。
グラフィックオーバーレイを2次元画像内の画素に配置するかどうかを決定するために、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、その画素が、3次元基準面から所定の距離よりも小さい(または3次元基準面から所定の距離内の)3次元座標を有する表面点に関連付けられているかどうかを判定する。一部の実施形態では、表面点と基準面との間の距離は、垂直距離として算出され得るが、他の実施形態では、距離は、非垂直距離であり得る。
一実施形態では、画素は、その関連する表面点が表面点のz値の+/-1%の、基準面に対する距離内にある場合、グラフィックオーバーレイに含まれ得る。一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、基準面上のすべての点について変換されたz値がz=0となるように座標変換を実行し得る。次に、所与の表面点について、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、表面点の実際の(変換されていない)z値と変換されたz値とを比較し得る。変換されたz値(基準面からの垂直距離を提供する)の絶対値が実際のz値の1%未満である場合、その表面点に関連付けられた画素は、グラフィックオーバーレイに含まれ得る。
座標変換を必要としない別の実施形態では、画素ごとに、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、基準面への垂直投影を算出し、表面点から基準面までの距離を垂直方向に算出し得る。この垂直距離が実際のz値の1%未満である場合、その表面点に関連付けられた画素は、グラフィックオーバーレイに含まれ得る。例えば、距離が0.08mmであり、表面点のz値が10.0mmである場合、その表面点に関連付けられた画素は、グラフィックオーバーレイに含まれ得る。
垂直距離を必要としない別の実施形態では、画素ごとに、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、表面点の実際のz座標およびこの表面点から投影された、基準面上の対応する投影点のz座標を算出し得るが、この場合、このような投影は、必ずしも垂直方向ではない。基準面上のz値と対応する表面点のz値との差が、いずれかのz値の1%未満である場合、その表面点に関連付けられた画素は、グラフィックオーバーレイに含まれ得る。
上記の点から、本発明の実施形態は、基準面が物理的な対象表面に適切に位置合わせされているかどうか、またこれを正確に表しているかどうかを判断することを可能にする。技術的効果は、基準面を伴うより正確な測定を提供することである。
一部の例では、ユーザが、2次元画像または点群図を見たときに外観検査機器のプローブの先端部が被検査対象に向けられていることを理解することは困難であり得る。例えば、ユーザにとって視点をどのように調整するかを理解することは困難であり得る。図20は、対象1310に対する、映像検査機器100のプローブの先端部の向きの視覚的表示を提供するように視野原点1330(0、0、0)から延びる視野線1331、1332、1333、1334を表示する、対象1310の全画像点群図1300を示す。図20に示すように、基準面1320およびその位置が、矩形または正方形などの追加の特徴によって表されてもよい。一実施形態では、ユーザは、所望に応じて視野線1331、1332、1333、1334をオンまたはオフにし得る。
本明細書に記載の基準面を伴う一部の用途では、基準面上に位置していない少なくとも1つの表面点を含み得る、基準面からの距離がかなり大きい場合もある特徴に関わる、基準面における測定を行うことが望ましい場合がある。基準面が基準平面である場合、このような測定は、平面外の表面点に対する平面内測定として説明され得る。
図21は、上面1411および下面1412を有する対象1410の点群図1402と並べて2次元画像1401を示す。図21に示すように、基準面1420は、画像1401上への基準面カーソル1431、1432、1433の配置に基づいて確立される。上で説明したように、較正によって、基準面カーソル1431、1432、1433の各々に関連付けられた各画素に関連付けられた3次元軌跡は、基準面1420上の投影基準面点1424、1425、1426を算出するために、軌跡線が3次元空間内で基準面1420とどこで交差するのかを計算するために知られ、使用される。一実施形態では、ユーザは、上面1411と下面1412との間の第1の縁1413から、基準面1420上にない、下面1412上の関心点1450までの、基準面1420上の距離を測定することを望む場合がある。この測定は、例えば、第1の測定カーソル1434(基準面点1424)と第2の測定カーソル1435(第2の基準点1425)との間の第1の測定線1441(基準線)、および第1の測定線1441(基準線)と、下面1412上の関心点の位置に対応する、基準面上の点に配置された第3の測定カーソル1436(基準面点1426)との間の第2の測定線1442によるポイントツーライン測定を使用して行われ得る。
図21の画像1401および点群図1402に見られるように、視角および対象1410の形状に基づいて、第3の測定カーソル1436(および対応する基準面点1426)は、関心点1450から視覚的にオフセットされている(すなわち、視覚的に真上にないか、または視覚的に並んでいない)ため、下面1412上の関心点1450に対応する、基準面1420上の第3の測定カーソル1436(および対応する基準面点1426)の正確な位置を見つけることは難しい可能性がある。ユーザを補助するために、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、点群図1402上に案内線(例えば、案内線1460)を提供して、第3の測定カーソル1436を配置する際にユーザを補助し得る。
一実施形態では、基準面1420(例えば、測定平面)に関して測定が実行されているとき、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、基準面1420に対して垂直であり、かつ測定カーソル1436から投影された投影基準面点1426を通過する直線の近傍(例えば0.1mm以内)の、対象表面(例えば、下面1412)上の点を特定する。このような表面点が発見されたら、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、測定カーソル1436(または対応する基準面点1426)に対応する、基準面1420上の3次元座標から垂直方向に延びる案内線1460を点群図1402に提供する。一実施形態では、球が、表面点(例えば、図21の点群図1402に示すような関心点1450)に配置される。この案内線1460は、ユーザが、正確な測定を行うために、2次元画像1401の基準面1420上で第3の測定カーソル1436を、関心点1450に対応する位置に配置するのを助ける。したがって、ユーザは、第3の測定カーソル1436に関連付けられた案内線1460が関心点1450で下面1412に接触するまで第3の測定カーソル1436を2次元画像1401内で移動させ得る。一実施形態では、案内線1460は、任意選択で隠され得るし示され得る。
映像検査機器100による一部の検査では、ユーザは、測定カーソルを対象の縁に配置する必要がある。例えば、図22Aは、例示的な実施形態において対象(タービンブレード1510)の点群図1502と並べて別の2次元画像1501を示す。図22Aに示すように、タービンブレード1510の縁1512は、例えばタービンエンジンを通過した石または他の異物によって生じた可能性がある窪み1513を有する。ユーザが窪み1513の寸法を測定することを望む可能性がある一実施形態では、ユーザは、タービンブレード1510の縁1512に第1の測定カーソル1541および第2の測定カーソル1542を配置することができ、また窪み1513の縁に第3の測定カーソル1543を配置することができる。3つの測定カーソル1541、1542、1543は、第1の測定カーソル1541と第2の測定カーソル1542との間の第1の測定線1551(基準線)および第1の測定線1551(基準線)と第3の測定カーソル1543との間の第2の測定線1552を使用する、窪み1513の深さのポイントツーライン測定を行うために使用され得る。第2の測定線1552の長さは、窪み1513の深さを提供する。
多くの場合、タービンブレード1510の縁1512上の点の3次元座標は、利用可能でないか、またはそれほど正確ではない。したがって、上記した欠損した角の測定の場合と同様に、窪み1513のポイントツーライン測定が、基準面(例えば、測定平面)で行われ得る。基準面1520は、画像1501上への基準面カーソル1531、1532、1533の配置に基づいて、3次元座標が利用可能でかつ高精度であるタービンブレード1510の表面1511に確立される。基準面1520が確立されたら、図22Aおよび図22Bに示すように測定カーソル1541、1542、1543に関連付けられた、基準面1520上の投影基準面点1521、1522、1523の3次元座標を使用して、基準面1520に対して窪み1513のポイントツーライン測定が行われ得る。
この測定の精度は、タービンブレード1510の実際の縁1512上への第1の測定カーソル1541および第2の測定カーソル1542の、ユーザによる配置の精度に依存する。例えば、測定は、測定カーソル1541、1542に関連付けられた、基準面1520上の投影基準面点1521、1522がタービンブレード1510の実際の縁1512の幾何学的位置を正確に反映するようにユーザが第1の測定カーソル1541および第2の測定カーソル1542をタービンブレード1510の実際の縁1512上に配置する精度に依存する。多くの場合、タービンブレード1510の縁1512は、丸みを帯びているか、または湾曲しており、タービンブレード1510の実際の縁1512は、図22Aに示すようにタービンブレード1510の表面1511から離れて湾曲しており、基準面1520上にはない。
図22Bは、映像検査機器100の縁視角(θ)と基準面1520との間の幾何学的関係を示す。図22Aおよび図22Bに示すように、視野(視野線1561、1562、1563、1564によって示されている)の原点1560(座標(0、0、0))からの縁視角線1570(または以下で説明する縁観視平面1572)と、基準面1520またはタービンブレード1510の表面1511との間の縁視角(θ)によっては、ユーザは、第1の測定カーソル1541をタービンブレード1510の縁1512上に配置しようとするときにタービンブレード1510の実際の縁1512を見ることができないことに気づかないことがある。例えば、図22Bに示すように、縁視角(θ)に基づいて、ユーザは、タービンブレード1510の実際の縁1512上に配置することを意図した第1の測定カーソル1541を、縁1512ではない、タービンブレード1510上の点に不正確に配置する。図22Bに示すように、不正確なカーソル配置のせいで、測定カーソル1541、1543に関連付けられた、基準面1520上の投影基準面点1521、1523間の距離(B)(すなわち、窪み1513の測定深さ)は、第1の測定カーソル1541が実際の縁1512上に配置されていた場合に生成されたであろう、正確な投影基準面点1571に基づいて測定されたであろう、窪み1513の実際の深さ(A)よりも小さい。この間違いは、縁視角線1570(または以下で説明される縁観視平面1572)と基準面1520またはタービンブレード1510の表面1511との間の縁視角(θ)が90度に近かったら(あるいは縁視角線1570(または以下で説明される縁観視平面1572)と、基準面1520またはタービンブレード1510の表面1511に垂直な平面1580との間の縁視角(φ)が0度に近かったら)回避することが可能であったであろう。
一実施形態では、図22Aおよび図22Bに示すように、映像検査機器100は、測定カーソルが縁上に配置されている位置に対する視点が望ましくない(例えば、垂直からは程遠い)ときにユーザに視覚的または聴覚的な警告を与える警告システムを用い得る。第1の測定線1551(基準線)を形成するために対象1510の縁1512に沿って配置される2つ以上の測定カーソル1541、1542に関わり、対象1510の縁1512に関わるポイントツーライン測定または他の測定(面積、長さ、深さなど)に関わる一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、測定カーソル1541、1542が縁(例えば、タービンブレード1510の縁1512)の近くに配置されているかどうかを判定するためにエッジ検出を使用する。1つ以上の測定カーソル1541、1542が縁1512に沿って配置されたら、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、視野の原点1560の3次元座標(0、0、0)およびタービンブレード1510の縁1512に沿って配置された測定カーソル1541、1542に関連付けられた3次元座標に基づいて縁観視平面1572を算出し得る。一実施形態では、図22Bに示すように、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、次に、縁観視平面1572と基準面1520との間の縁視角(θ)を算出する。これは、理想的には、縁上へのカーソル配置に関する最良の縁視角に関しては90度(垂直)である。別の実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、縁観視平面1572と、タービンブレード1510の縁1512に沿って配置された測定カーソル1541、1542に関連付けられた3次元座標を含む、基準面1520に垂直な平面1580との間の縁視角(φ)を算出する。これは、理想的には、縁上へのカーソル配置に関する最良の縁視角に関しては0度(平行)である。計算された縁視角(θまたはφ)が許容可能な角度範囲外であるか、または閾値を超える(または閾値を下回る)場合(例えば、θが60度未満の場合またはφが30度を上回る場合)、映像検査機器100は、ユーザに警告メッセージ1503(例えば、「精度を向上させるために、縁の近くのカーソルに対してより垂直な視野でキャプチャして下さい」)を表示し得る。測定値および縁視角を示すテキストボックス1504の境界は、ユーザに警告するために警告色(オレンジ色)で色付けされ、点滅し得る。さらに、縁観視平面1572上にあり、第1の測定線1551(基準線)に垂直な縁視角線1570は、点群図1502において警告色(例えば、オレンジ色)で示すこともできる。図22Aに示すように、点群図1502は、視野線1561、1562、1563、1564と、基準面1520の表示とを含み、ユーザがより正確なカーソル配置のために縁視角を改善するために映像検査機器のプローブの先端部を再配置するのを補助する。
図22Aおよび図22Bに示す例示的なポイントツーライン測定では、第1の測定カーソル1541および第2の測定カーソル1542がタービンブレード1510の縁1512上に配置されることに加えて、さらに第3の測定カーソル1543が、窪み1513の縁に沿って配置される。同様に、図17Aおよび図17Cでは、最初の2つの測定カーソルからオフセットされた、測定に関わる第3のカーソルまたは第4のカーソルがさらに、対象の別の縁上に配置されてもよい。一実施形態では、第1の測定線1551(基準線)を形成する最初の2つの測定カーソル1541、1542に基づいて縁観視平面1572を算出することに加えて、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、第3の測定カーソル1543が縁の近くにあるかどうか、またその縁が第1の測定線1551(基準線)に平行または垂直であるかどうかを判定することもできる。映像検査機器100(例えば、CPU150)は、視野の原点1560の3次元座標(0、0、0)および第3の測定カーソル1543に関連付けられた3次元座標および検出された縁の方向に応じて第1の測定線1551(基準線)に平行または垂直な方向に第3の測定カーソル1543からオフセットされた追加点に基づいて点観視平面を算出することができる。一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、次に、点観視平面と基準面1520との間の点視角を算出する。これは、理想的には、縁上へのカーソル配置に関する最良の視角に関しては90度(垂直)である。別の実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、点観視平面と、第3の測定カーソル1543および第3の測定カーソル1543からオフセットされた追加点に関連付けられた3次元座標を含む、基準面1520に垂直な平面との間の点視角を算出する。これは、理想的には、縁上へのカーソル配置に関する最良の視角に関しては0度(平行)である。
次に、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、縁視角と点視角との間の選択された視角を算出し、次に、選択された視角は、警告を出す必要があるかどうかを判定するために使用される。例えば、(i)測定カーソル1541、1542、1543のいずれも縁の近くにないか、または(ii)第1の測定カーソル1541または第2の測定カーソル1542の少なくとも一方が縁の近くにあり、第3の測定カーソル1543が縁の近くにある場合、選択される視角は、縁視角および点視角のうちの大きい方である。第1の測定カーソル1541または第2の測定カーソル1542の少なくとも一方が縁の近くにあるが、第3の測定カーソル1543がない場合、選択される視角は、縁視角である。第1の測定カーソル1541または第2の測定カーソル1542のいずれも縁の近くにないが、第3の測定カーソル1543が縁の近くにある場合、選択される視角は、点視角である。選択された視角(θまたはφ)が許容可能な角度範囲外であるか、または閾値を超える(または閾値を下回る)場合、映像検査機器100は、ユーザに警告メッセージ1503(例えば、「精度を向上させるために、縁の近くのカーソルに対してより垂直な視野でキャプチャして下さい」)を表示し得る。測定値および縁視角を示すテキストボックス1504の境界は、ユーザに警告するために警告色(オレンジ色)で色付けされ、点滅し得る。
上記の点から、本発明の実施形態は、視角が不正確なカーソル配置をもたらす可能性がある場合、ユーザに警告する。技術的効果は、カーソル配置を伴うより正確な測定を提供することである。
いくつかの状況では、ユーザは、湾曲した縁プロファイルを有するブレードを有し得るタービン上またはタービンの近くでの測定を実行することを望む場合がある。例えば、縁に沿って損傷が生じた場合、ユーザは、損傷が縁からどれだけ離れて広がっているかを測定する必要があり得る。さらに、ユーザは、研削工具を使用して、損傷の周りの縁から材料を除去する場合もある。そのような場合、ユーザは、不具合の原因となり得る応力集中を生じさせないプロファイルの達成を保証するために、元の湾曲した縁からの損傷および研削の深さの両方を測定する必要があり得る。ブレード縁の湾曲を考慮しないポイントツーライン測定は、所望の情報を提供し得ない。
本明細書に提示されている技術を使用して実現され得る利点は、基準プロファイルの使用を含み、ポイントツーライン測定を越え、タービンのブレード縁などの対象の湾曲を考慮することができ得る。一実施形態では、3次元基準プロファイルは、破損していないブレードの縁に沿った点を使用して形成され、次に、損傷したブレードまたは修理されるブレードの画像で測定するときに呼び出される。これにより、湾曲した元の表面からの測定が可能になる。そのような場合、基準プロファイルの形成および呼び出しのどちらを行う場合にも、3次元空間内で基準プロファイルをブレードの面に適合させるために、基準面が使用される。
プロファイルが、損傷したブレードまたは平滑化(研削)したブレードに対して使用するために呼び出されるとき、基準プロファイルは、3次元空間内でブレードの残りの変化していない縁に位置合わせして配置され得る。これを行い得るいくつかの方法がある。1つの例は、基準面カーソルに関連付けられた3次元座標を使用して、基準プロファイルが形成される元の画像およびそれが呼び出される第2の画像の代替座標系を確立し、次に、この代替座標系を使用して、3次元空間内でプロファイルを形成し、次にこれを再構成することである。したがって、両方の画像でブレードの同じ位置に基準面カーソルを配置することによって、呼び出される基準プロファイルは、観視位置または視角の変化に関係なく、基準プロファイルが形成された第1の画像内のブレードと同じ、3次元空間内の位置および向きに配置される。
あるいは、呼び出される基準プロファイルは、3次元図に直接配置されてもよい。呼び出される基準プロファイルの位置は、3次元空間内の呼び出される基準プロファイルの最大距離内を通過する画素線(pixel ray)を有する2次元画素を特定することによって、2次元画像内に示すこともできる。別の実施形態では、基準プロファイルを形成する3次元座標は、ブレードのCADモデルまたは物理的な例を使用して算出されてもよく、それらは、次に、インポートされ、ブレードに位置合わせして配置され得る。別の実施形態では、システムは、複数の基準プロファイルを記憶することができ、ユーザは、使用のために1つ以上を呼び出すことができる。別の実施形態では、システムは、呼び出された基準プロファイルを使用して幾何学的寸法を計算し得る。例えば、呼び出された基準プロファイルとユーザが指定した3次元表面座標または投影3次元基準面座標との間の最短距離が計算されてもよい。
図18は、測定平面(3つの接続されたカーソル)およびその他の7つのカーソルによって形成された基準プロファイルの2次元図/3次元図を並べて示す。基準プロファイルは、点群に示されているように小数のカーソルだけで湾曲した縁のプロファイルによりよく追従するように適合する3次元の3次スプラインを使用する。この場合、基準プロファイルは、3次元表面座標を使用して形成されるが、投影3次元測定面座標を使用して形成することもできる。カーソル位置の3次元表面座標は、基準プロファイルを表すために保存され得る。
映像検査機器を使用して、ブレード先端部からシュラウド間隙まで、穴または窪みの深さ、パイプの内径、溶接高さ、静翼ロック、隙間幅などの測定を含む、特定の表面点または表面間の深さまたは高さを算出する様々な測定を実行することができる。例えば、図23A~図25は、穴または窪みの深さを測定することができる、使用される様々な2次元および3次元(点群)図を示す。このような深さ測定を行うことの課題の1つは、穴または窪みの最深点などの点に正確に測定カーソルを配置することとなり得る。以下に説明するように、また図23A~25に示すように、ユーザが測定カーソル1634を最深点に配置するのを助けるために、半透明の深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650(例えば、明るい青色)のような視覚的表示を、基準面(例えば平面)1620に平行であり、測定カーソル1634の位置に対応する測定点1624を通過する深さ平面1652から所定の距離よりも小さい3次元表面座標を有する表面点に関連付けられた画素上に配置し得る。
図23Aは、測定カーソル1634が最深点から遠くに配置された、穴または窪み1605を有する観視対象1604の2次元画像1602および深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650を示す(例えば、明るい青色)穴または窪み1605の3次元点群図1603を表示する並列画像1601である。図23Bは、深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650を示す、図23Aに示されている穴または窪み1605を有する観視対象1604の2次元画像1602の拡大図である。
一実施形態では、図23Aに示すように、基準面1620を形成するために、合計で3つの基準面カーソル1631、1632、1633(または他のポインティングデバイス)が2次元画像1602または点群図1603上に配置される。図19Aおよび図19Bに関して説明したように、ユーザが基準面1620と対象表面1604との一致を判断するのを助けるために、基準面オーバーレイ1640(例えば、緑色)を、3次元基準面1620から所定の距離よりも小さい3次元表面座標を有する関連表面点を有する、2次元画像1602または点群図1603内の画素上に配置することができる。
図23Aおよび図23Bに示す深さ測定では、異常の深さ1670を正確に測定するために、測定カーソル1634を穴または窪み1605の最深点に配置する必要がある。ユーザが正確に測定カーソル1634を配置するのを補助するために、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、基準面(例えば、平面)1620に平行であり、測定カーソル1634の位置に対応する測定表面点1624を通過する深さ平面1652を算出することができる。次いで、映像検査機器100は、ユーザが測定カーソル1634を最深点に配置するのを助けるために、深さ平面1652から所定の距離よりも小さい3次元表面座標を有する表面点に関連付けられた2次元画像1602および点群図1603内の画素上に半透明の深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650(例えば、明るい青色)を配置し得る。
深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650を2次元画像内の画素上に配置するかどうかを決定するために、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、その画素が、深さ平面1652から所定の距離よりも小さい(または深さ平面1652から所定の距離内の)3次元座標を有する表面点に関連付けられているかどうかを判定し得る。一部の実施形態では、表面点と深さ平面1652との間の距離は、垂直距離として算出され得るが、他の実施形態では、距離は、非垂直距離であり得る。一実施形態では、深さ平面1652の近傍の対象の表面点は、容易な計算を可能にするために、固定垂直距離(例えば、±0.1mm)、可変垂直距離、またはz値の距離などの単純な測定基準によって定められてもよい。一実施形態では、深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650は、深さ平面1652から表面点1624のz値の0.2%未満の垂直距離を有する任意の表面点を含む。別の実施形態では、深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650は、深さ平面1652から測定深さ1670の1%未満の垂直距離を有する任意の表面点を含む。
一実施形態では、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、深さ平面1652上のすべての点について変換されたz値がz=0となるように座標変換を実行し得る。次に、所与の表面点について、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、表面点の実際の(変換されていない)z値と変換されたz値とを比較し得る。変換されたz値(基準面からの垂直距離を提供する)の絶対値が実際のz値の0.2%未満である場合、その表面点に関連付けられた画素は、グラフィックオーバーレイに含まれ得る。
座標変換を必要としない別の実施形態では、画素ごとに、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、深さ平面1652への垂直投影を算出し、表面点から深さ平面1652までの距離を垂直方向に算出し得る。この垂直距離が実際のz値の0.2%未満である場合、その表面点に関連付けられた画素は、グラフィックオーバーレイに含まれ得る。
垂直距離を必要としない別の実施形態では、画素ごとに、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、表面点の実際のz座標およびこの表面点から投影された、深さ平面1652上の対応する投影点のz座標を算出し得るが、この場合、このような投影は、必ずしも垂直方向ではない。深さ平面1652上のz値と対応する表面点のz値との差が、いずれかのz値の0.2%未満である場合、その表面点に関連付けられた画素は、グラフィックオーバーレイに含まれ得る。
図23A~25に示すように、結果として得られた深さ測定値が負であり、測定点1624が基準面1620の下にあることを示す場合、深さ色勾配オーバーレイ1660を使用して、(基準面1620から最も遠い)最深点を示す第1の色1662(例えば、赤色)および(深さ平面1652に最も近い)最浅点を示す第2の色1661(例えば、濃い青色)で、測定カーソル1634および関連する測定点1624よりも深い領域を強調表示する。一実施形態では、深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650の色は、近くの深さの勾配色と区別する必要がある(例えば、明るい青色のオーバーレイは、最浅点の勾配で使用される濃い青色のオーバーレイと区別する)。一実施形態では、深さ色勾配オーバーレイ1660は、異常の最深点までの深さ平面1652の下の表面点を強調表示する。色オーバーレイは、変更してもよく、ユーザによって、または他の手段によって予めプログラムされ、および/または選択されてもよい。
映像検査機器100(例えば、CPU150)は、深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650に望ましくないまたは無関係な表面点を含むことを回避するために、測定点1624に接続され、例えば、基準面1620と深さ平面1652との間の中間にある平面よりも深い、深さ色勾配オーバーレイ1660のスケーリングに含まれるべき表面点を探索するためにフラッディング動作を行うことができる。このように、接続されていない負の領域は、深さ色勾配オーバーレイ1660のスケーリングの一部ではなく、深さ色勾配オーバーレイ1660を、他の表面上の遠方の点などを過度に含む代わりに関心領域にスケーリングされた状態に保つ。一実施形態では、フラッディング動作は、測定面カーソル1634および/または測定点1624に関連付けられた画素から開始し、その画素にどの画素が接続されているかを判定する。これらの画素が、基準面1620と深さ平面1652との間の中間にある平面よりも深い表面点に関連付けられている場合、それらはフラッディング動作の接続点として含まれる。次に、それらの画素に接続されている画素も同様に評価される。フラッディング動作が完了すると、深さ色勾配オーバーレイ1660は、フラッディング動作によって特定された最深点に基づいてスケーリングされ得る。
一例では、深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650は、測定カーソル1634がユーザによって移動されるとリアルタイムで更新されてもよい。他の例では、例えば、深さプロファイルおよび領域深さプロファイルの測定などの測定種類では、深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650は、測定カーソル1634がアクティブであるときに示されてもよく、測定結果がアクティブであるときにオフにすることができる。一実施形態では、最後の測定カーソル1634が配置され、測定結果が表示されてアクティブになると、深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650が短時間表示され、カーソルがアクティブになるまで隠される。測定中の深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650および深さ色勾配オーバーレイ1660のリアルタイム表示により、ユーザは、所望の表面点(例えば、穴または窪み1605の最深点)上に測定カーソル1634をより正確に配置することができる。
例えば、図23Aおよび図23Bに示すように、測定カーソル1634が穴または窪み1605の最最深点から遠くに配置されるとき、深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650および深さ色勾配オーバーレイ1660は、測定カーソル1634が最深点(例えば、深さ色勾配オーバーレイ1660の第1の色1662(例えば、赤色)で示される)に向かって移動されるべきであることを示す、測定点1624よりも深いいくつかの表面点があることを示す。これは、測定カーソル1634の深さ1670および関連する測定点1624が穴または窪み1605の最深点1662から遠くに配置される、図23Aの点群図1603にも示されている。
図23Aおよび図23Bの深さ色勾配オーバーレイ1660の比較的大きな領域は、例えば、測定カーソル1634に関連付けられた測定点1624よりも深いいくつかの表面点があることをユーザに示す。図24Aおよび図24Bに示すように、測定カーソル1634がより深い点(深さ色勾配オーバーレイ1660上の第1の色1662(例えば、赤色)で示される)に向かって移動すると、深さ色勾配オーバーレイ1660の領域が減少し、測定カーソル1634が最深点に近づいていることを示す。特に、図24Aおよび図24Bの深さ色勾配オーバーレイ1660は、深さ色勾配オーバーレイ1660に表面点が少なうことを示し、測定点1624よりも深い表面点が少ないことをユーザに示す。深さ平面のグラフィックオーバーレイ1650および深さ色勾配オーバーレイ1660によって導かれると、図25では、ユーザは、測定カーソル1634を穴または窪み1605の最深点に移動させ、測定カーソル1634(および関連する測定点1624)が、目に見える深さ色勾配オーバーレイ1660の欠如によって証明されるように、穴または窪み1605の最深点に正確に配置される。基準面1620からの測定カーソル1634に関連付けられた測定点1624の深さ1670は、図25の点群図1603に示されている。
図26および図27は、穴または窪み1705の深さを測定するために使用される2次元および3次元(点群)図1702および1703上の深さ平面のグラフィックオーバーレイ1750および深さ色勾配オーバーレイ1760の使用の別の例を示す。図26に示すように、測定カーソル1734が穴または窪み1705の最深点から遠くに配置されるとき、深さ平面のグラフィックオーバーレイ1750および深さ色勾配オーバーレイ1760(浅い点1761から最深点1762に移行する)は、測定カーソル1734が最深点(例えば、深さ色勾配オーバーレイ1760の第1の色1762(例えば、赤色)で示される)に向かって移動されるべきであることを示す、測定点1724よりも深いいくつかの表面点があることを示す。これは、図26の点群図1703にも示されており、測定カーソル1734の深さ1770および関連する測定点1724は、穴または窪み1705の最深点1762から遠くに配置される。
図26の深さ色勾配オーバーレイ1760の比較的大きな領域は、測定カーソル1734に関連付けられた測定点1724よりも深いいくつかの表面点があることを示す。深さ平面のグラフィックオーバーレイ1750および深さ色勾配オーバーレイ1760によって導かれると、図27では、測定カーソル1734を例えばユーザによって穴または窪み1705の最深点に移動させ、測定カーソル1734(および関連する測定点1724)が、目に見える深さ色勾配オーバーレイ1760の欠如によって証明されるように、穴または窪み1705の最深点に正確に配置される。基準面1720からの測定カーソル1734に関連付けられた測定点1724の深さ1770は、図27の点群図1703に示されている。図26および図27に示すように、検査される穴または窪み1705は、最深点で深さ平面のグラフィックオーバーレイ1750に至る比較的平坦な底部を有し、最大深さにまたはその近くにいくつかの表面点があることを示す。
図28は、タービンブレード1805の先端部とシュラウド1806との間の領域の2次元画像1802および深さ平面のグラフィックオーバーレイを示すその3次元点群図1803を表示する並列画像1801である。この深さ測定(または高さ測定)は、タービンの検査において先端部からシュラウドまでの距離またはクリアランス1870を提供することができる。図23A~図25の例のように、基準面1820は、図29に示す3つの基準面カーソルに基づいて算出される。図29に示す先端からシュラウドの測定では、深さ(先端からブレードのクリアランス1870)を正確に測定するために、測定カーソル1834をタービンブレード1805の縁または先端部に配置する必要がある。図29に示す例では、測定カーソル1834は、タービンブレード1805上に配置され、ユーザが測定カーソル1834をタービンブレード1805の縁または先端部上に配置するのを助けるために、深さ平面のグラフィックオーバーレイ1850(例えば、明るい青色)が、基準面(例えば平面)1820に平行であり、測定カーソル1834の位置に対応する測定点1824を通過する深さ平面1852から所定の距離よりも小さい3次元表面座標を有する表面点に関連付けられた画素上に配置され得る。図29の深さ平面のグラフィックオーバーレイ1850は、タービンブレード1805の縁または先端部と位置合わせされて見えるので、ユーザは、測定カーソル1834が、タービンブレード1805の大部分を占める先端部のクリアランス1870を表す点に配置されていると確信することができる。この実施形態では、深さ測定値(先端部のクリアランス1870)が正であるため、色勾配はない。
映像検査機器を使用して、溶接部またはスロットの幅の測定を含む、表面点または表面間の長さを算出するための様々な測定を実行することができる。例えば、図29A~図29Bは、スロットの幅を測定するために使用される様々な2次元および3次元(点群)図を示す。一部の例では、スロットの長さ測定を行う際に課題があることがあり、それは、点の間に形成された直線がスロットの正確な幅を提供するために壁の各々に垂直(例えば、斜めではない)である場合、スロットの両側の点を視覚的に算出し、カーソルを配置することは困難となり得る。以下に説明するように、また図29A~図29Bに示すように、ユーザまたは他の配置手段が測定カーソル1931、1932をスロット1904の壁1905、1906上に配置するのを助けるために、第1の半透明の縁平面のグラフィックオーバーレイ1950(例えば、明るい青色)および第2の半透明の縁平面のグラフィックオーバーレイ1960のような視覚的表示を、それぞれ測定カーソル1931、1932の位置に対応する測定点1921、1922の間の3次元直線1970に垂直な第1の縁平面1952および第2の縁平面1962から所定の距離よりも小さい3次元表面座標を有する表面点に関連付けられた画素上に配置し得る。
図29Aは、測定カーソル1931、1932が第1の壁1905および第2の壁1906上で互いに斜めに配置された、第1の壁1905および第2の壁1906を有するスロット1904の2次元画像1902および第1の半透明の縁平面のグラフィックオーバーレイ1950(例えば、明るい青色)および第2の半透明の縁平面のグラフィックオーバーレイ1960を示すスロット1904の3次元点群図1903を表示する並列画像1901である。
一実施形態では、図29Aに示すように、第1の測定カーソル1931は、スロット1904の第1の壁1905上の第1の測定点1921上の2次元画像1902または点群図1903上に配置される。同様に、第2の測定カーソル1932は、スロット1904の第2の壁1906上の第2の測定点1922上の2次元画像1902または点群図1903上に配置される。図29Aに示す長さ測定では、測定カーソル1931、1932を互いに対向して配置して、スロット1904の幅を正確に測定することができる。一部の例では、測定カーソル1931は、互いに直接対向して配置される必要がある。ユーザが正確に測定カーソル1931、1932を配置するのを補助するために、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、測定点1921、1922の間の3次元直線1970を算出することができる。次に、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、3次元直線1970に垂直(法線)であり、第1の測定カーソル1931の位置に対応する第1の測定点1921を通過する第1の縁平面1952を算出することができる。続いて、映像検査機器100は、ユーザが第1の測定カーソル1931をスロット1904の第1の壁1905上に配置するのを助けるために、第1の縁平面1952から所定の距離よりも小さい3次元表面座標を有する表面点に関連付けられた2次元画像1902および点群図1903内の画素上に第1の半透明の縁平面のグラフィックオーバーレイ1950(例えば、明るい青色)を配置し得る。映像検査機器100(例えば、CPU150)はまた、3次元直線1970に垂直(法線)(および/または第1の縁平面1952に平行)であり、第2の測定カーソル1932の位置に対応する第2の測定点1922を通過する第2の縁平面1962を算出することができる。続いて、映像検査機器100は、ユーザが第2の測定カーソル1932をスロット1904の第2の壁1906上に、および逆に、例えば第1の測定カーソル1931の直接反対側に配置するのを助けるために、第2の縁平面1962から所定の距離よりも小さい3次元表面座標を有する表面点に関連付けられた2次元画像1902および点群図1903内の画素上に第2の半透明の縁平面のグラフィックオーバーレイ1960(例えば、明るい青色)を配置し得る。
縁平面のグラフィックオーバーレイ1950、1960を2次元画像内の画素上に配置するかどうかを決定するために、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、その画素が、縁平面1952、1962から所定の距離よりも小さい(または縁平面1952、1962から所定の距離内の)3次元座標を有する表面点に関連付けられているかどうかを判定し得る。一部の実施形態では、表面点と縁平面1952、1962との間の距離は、垂直距離として算出され得るが、他の実施形態では、距離は、非垂直距離であり得る。一実施形態では、縁平面のグラフィックオーバーレイ1950、1960は、縁平面1952、1962から測定点1921、1922のx値の0.2%未満の垂直距離を有する任意の表面点を含む。別の実施形態では、縁平面のグラフィックオーバーレイ1950、1960は、縁平面1952、1962から測定長さ1970の1%未満の垂直距離を有する任意の表面点を含む。
一例では、縁平面のグラフィックオーバーレイ1950、1960は、測定カーソル1931、1932がユーザによって移動されるとリアルタイムで更新されてもよい。他の例では、縁平面のグラフィックオーバーレイ1950、1960は、測定カーソル1931、1932がアクティブであるときに示されてもよく、測定結果がアクティブであるときにオフにすることができる。一実施形態では、第2の測定カーソル1932が配置され、測定結果が表示されてアクティブになると、縁平面のグラフィックオーバーレイ1950、1960が短時間表示され、カーソルがアクティブになるまで隠される。測定中の縁平面のグラフィックオーバーレイ1950、1960のリアルタイム表示により、ユーザは、所望の表面点(例えば、測定点1921、1922の間に形成された3次元直線1970が壁1905、1906のそれぞれに垂直(例えば、斜めではない)であり、スロット1904の正確な幅を提供することができるスロット1904の各側の点)上に測定カーソル1931、1932をより正確に配置することができる。
例えば、図29Aに示すように、測定カーソル1931、1932(および測定点1921、1922)の間の3次元直線1970が、スロット1904の壁1905、1906に垂直ではない(例えば、斜めである)場合、縁平面のグラフィックオーバーレイ1950、1960および縁平面1952、1962は、壁1905、1906と位置合わせされず、測定カーソル1931、1932の一方または両方が再配置される必要があり得ることをユーザに示す。そうでなければ、スロット1904の壁1905、1906に斜めである3次元直線1970の測定長さは、スロット1904の幅の不正確な測定値を提供する(すなわち、広すぎる)ことがある。
図29Bに示すように、カーソル1931、1932(および測定点1921、1922の)の間の3次元直線1970が、スロット1904の壁1905、1906に垂直となる(例えば、斜めではない)ように第2の測定カーソル1932が移動される場合、縁平面のグラフィックオーバーレイ1950、1960および縁平面1952、1962は、壁1905、1906と位置合わせされ、スロット1904の測定幅が正確であることを示す。
映像検査機器使用して、タービンブレードの縁の損傷の測定、および隙間、溝、または溶接部の幅/長さの測定を含む、点から線までの距離を算出するための様々な測定を実行することができる。例えば、図30A~図30Bは、タービンブレードの縁に対する損傷を測定するために使用される様々な2次元および3次元(点群)図を示す。一部の例では、タービンブレードの縁の点から線の測定を行う際に発生するする課題は、損傷した部分の正確な測定値を提供するために、タービンブレードの実際の縁上の点を視覚的に判断し、カーソルをその場所に配置することが困難であり得ることである。以下に説明するように、また図30A~図30Bに示すように、第1の半透明の縁平面のグラフィックオーバーレイ2050(例えば、明るい青色)および第2の半透明の縁平面のグラフィックオーバーレイ2060のような視覚的表示を、それぞれ第1の縁平面2052および第2の縁平面2062から所定の距離よりも小さい3次元表面座標を有する表面点に関連付けられた画素上に配置し得る。縁平面2052、2062は、ユーザが測定カーソル2034、2035をタービンブレード2004の縁2005および欠損部分2006の縁上に配置するのを助けるために、第1の測定カーソル2034と第2の測定カーソル2035との間の第3の測定カーソル2036と3次元基準線2071との間の3次元長さ直線2070に垂直であり、測定カーソル2034、2035、2036の位置に対応する投影基準面点2024、2025、2026を通過することができる。
図30Aは、測定カーソル2034、2035がタービンブレード2004の縁2005に配置されていない、欠損部分2006を有するタービンブレード2004の縁2005の2次元画像2002および縁平面のグラフィックオーバーレイ2050、2060を示すタービンブレード2004の縁2005の3次元点群図2003を表示する並列画像2001である。
一実施形態では、図30Aに示すように、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、図15Aおよび図17に関して上述したように、基準面カーソル2031、2032、2033によって形成された3次元基準面2020(例えば、測定平面)を算出し得る。例えば、図30Aに示すように、次に合計で3つの測定カーソル2034、2035、2036は、画像2001の測定カーソル画素2044、2045、2046上に配置され、ポイントツーライン測定を実行することができる。画像2001の各2次元測定カーソル画素2044、2045、2046に関連付けられた3次元軌跡が、基準面2020上の、測定カーソル画素2044、2045、2046に関連付けられた投影基準面点2024、2025、2026を算出するために、画像2001の各測定カーソル画素2044、2045、2046からの軌跡線が、どこに配置され(例えば、補間が使用される小数画素位置であり得る)、3次元空間内で基準面2020とどこで交差するのかを計算するために知られ、使用される。
ポイントツーライン測定を行うために、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、測定カーソル2034、2035に対応する投影基準面点2024、2025の間の基準線2071を算出することができる。次いで、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、第3の測定カーソル2036に対応する投影基準面点2026と基準線2071との間の3次元長さ直線2070を算出することができる。映像検査機器100(例えば、CPU150)は、3次元長さ直線2070に垂直(法線)であり、測定カーソル2034、2035に対応する第1および第2の投影基準面点2024、2025を通過する第1の縁平面2052を算出することができる。続いて、映像検査機器100は、対応する投影基準面点2024、2025がタービンブレード2004の実際の縁2005に対応するように、ユーザが測定カーソル2034、2035を配置するのを助けるために、第1の縁平面2052から所定の距離よりも小さい3次元表面座標を有する表面点に関連付けられた2次元画像2002および点群図2003内の画素上に第1の半透明の縁平面のグラフィックオーバーレイ2050(例えば、明るい青色)を配置し得る。
映像検査機器100(例えば、CPU150)はまた、3次元長さ直線2070に垂直(法線)(および/または第1の縁平面2052に平行)であり、欠損部分2006の縁に配置される第3の測定カーソル2036の位置に対応する第3の投影基準面点2026を通過する第2の縁平面2062を算出することができる。次いで、映像検査機器100は、第2の縁平面2062から所定の距離よりも小さい3次元表面座標を有する表面点に関連付けられた2次元画像2002および点群図2003内の画素上に第2の半透明の縁平面のグラフィックオーバーレイ2060(例えば、明るい青色)を配置し得る。
縁平面のグラフィックオーバーレイ2050、2060を2次元画像内の画素上に配置するかどうかを決定するために、映像検査機器100(例えば、CPU150)は、その画素が、縁平面2052、2062から所定の距離よりも小さい(または縁平面2052、2062から所定の距離内の)3次元座標を有する表面点に関連付けられているかどうかを判定する。一部の実施形態では、表面点と縁平面2052、2062との間の距離は、垂直距離として算出され得るが、他の実施形態では、距離は、非垂直距離であり得る。一実施形態では、縁平面のグラフィックオーバーレイ2050、2060は、縁平面2052、2062から表面点2021、2022のx値の0.2%未満の垂直距離を有する任意の表面点を含む。別の実施形態では、縁平面のグラフィックオーバーレイ2050、2060は、縁平面2052、2062から3次元長さ直線2070の1%未満の垂直距離を有する任意の表面点を含む。
一例では、縁平面のグラフィックオーバーレイ2050、2060は、測定カーソル2034、2035、2036が、例えばユーザによって移動されるとリアルタイムで更新されてもよい。他の例では、縁平面のグラフィックオーバーレイ2050、2060は、測定カーソル2034、2035、2036がアクティブであるときに示されてもよく、測定結果がアクティブであるときにオフにすることができる。一実施形態では、第3の測定カーソル2036が配置され、測定結果が表示されてアクティブになると、縁平面のグラフィックオーバーレイ2050、2060が短時間表示され、カーソルがアクティブになるまで隠される。測定中の縁平面のグラフィックオーバーレイ2050、2060のリアルタイム表示により、ユーザは、タービンブレード2004の実際の縁2005上および欠損部分2006の縁上に測定カーソル2034、2035をより正確に配置することができる。
例えば、図29Aに示すように、測定カーソル2034、2035がタービンブレード2004の実際の縁2005上に配置されていない場合、第1の縁平面のグラフィックオーバーレイ2050および第1の縁平面2052は、タービンブレード2004の縁2005と位置合わせされず、測定カーソル2034、2035の一方または両方が再配置される必要があることを示す。そうでなければ、3次元長さ直線2070の測定長さは、欠損部分2006の長さの不正確な測定値を提供する。
図30Bに示すように、測定カーソル2034、2035がタービンブレード2004の実際の縁2005上に配置される場合、第1の縁平面のグラフィックオーバーレイ2050および第1の縁平面2052は、タービンブレード2004の実際の縁2005と位置合わせされ、欠損部分2006の測定長さが正確であることをユーザに示す。
図31は、例示的な実施形態における特徴を測定するための方法2100の例示的なフローチャートを示す。ステップ2101では、観視対象の画像をモニタ上に表示することができる。ステップ2102では、中央処理装置は、観視対象の表面上の複数の点の3次元座標を算出することができる。ステップ2103では、ポインティングデバイスを使用して、1つまたは複数の測定カーソルを画像上に配置することができる。ステップ2104では、中央処理装置は、少なくとも1つの測定カーソルの位置に対応する測定点を算出することができる。ステップ2105では、中央処理装置は、縁平面を算出することができ、縁平面は、測定点を通過する。ステップ2106では、中央処理装置は、観視対象の表面上の複数の点と縁平面との間の距離を算出することができる。ステップ2107では、中央処理装置は、観視対象物の表面上の複数の点と縁平面との間の距離を所定の距離閾値と比較することができる。ステップ2108では、縁平面のグラフィックオーバーレイが、所定の距離閾値を下回る深さ平面までの距離を有する観視対象の表面上の複数の点に関連付けられた画像内の画素上に表示される。
上記をの点から、本発明の実施形態は、測定を行うときに測定カーソルが正確に配置されているかどうかを判断することを可能にする。技術的効果は、例えば対象上の異常のより正確な測定を提供することである。例えば、異常の寸法が公差仕様または他の閾値を超える場合、検査者は、修理が行われるまで、予防措置を取ることができる(すなわち、機械または装置を停止させる)。
当業者によって理解されるように、本発明の態様は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具体化されてもよい。したがって、本発明の態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはソフトウェアおよびハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態をとり得る。なお、これらはすべて、本明細書では一般的に「サービス」、「回路」、「電気回路」、「モジュール」、および/または「システム」と呼ばれ得る。さらに、本発明の態様は、1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、そこで具体化されるコンピュータ可読プログラムコードを有する1つ以上のコンピュータ可読媒体で具体化されるコンピュータプログラム製品の形態をとってもよい。
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子的な、磁気的な、光学的な、電磁的な、赤外線の、もしくは半導体のシステム、装置、もしくは機器、またはこれらの任意の適切な組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、以下、すなわち、1つ以上の配線を有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラム可能読み出し専用メモリ(EPROMもしくはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光記憶機器、磁気記憶機器、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含む。本文書に関連して、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、もしくは機器によって、またはこれらと共に使用されるプログラムを含むまたは記憶することができる任意の有形媒体であってもよい。
コンピュータ可読媒体で具体化されたプログラムコードおよび/または実行可能命令は、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなど、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない任意の適切な媒体を使用して送信されてもよい。
本発明の態様の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk、またはC++などのオブジェクト指向プログラミング言語および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1つ以上のプログラミング言語の組み合わせで記述されてもよい。プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータ(機器)上で、単独のソフトウェアパッケージとして部分的にユーザのコンピュータ上で、部分的にはユーザのコンピュータ、部分的にはリモートコンピュータ上で、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバ上で実行されてもよい。最後の場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてもよく、この接続は、(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)外部コンピュータに対して行われてもよい。
本発明の態様は、本明細書では、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャート図および/またはブロック図を参照して説明されている。フローチャート図および/またはブロック図の各ブロックならびにフローチャート図および/またはブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実施され得ることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、機械を製造するために汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに供給されてもよく、これにより、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサによって実行されるこれらの命令は、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックまたは複数のブロックで指定された機能/動作を実施するための手段をもたらす。
特定の方法で機能するようにコンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他の機器に指示し得るこれらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、これにより、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックまたは複数のブロックで指定された機能/動作を実施する命令を含む、コンピュータ可読媒体に記憶された命令は、製品を製造する。
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは他のプログラム可能装置上で実行された命令が、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックまたは複数のブロックで指定された機能/動作を実施するためのプロセスを提供するように、コンピュータ、他のプログラム可能装置、または他の機器で一連の動作ステップを実行させてコンピュータ実施プロセスを生じるためにコンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他の機器にロードされてもよい。
特許請求の範囲が複数の要素に関して「少なくとも1つの」という語句を用いる場合、これは列挙された要素の少なくとも1つ以上を意味することを意図し、各要素の少なくとも1つに限定されない。例えば、「要素A、要素B、および要素Cの少なくとも1つ」は、要素A単独、要素B単独、もしくは要素C単独、またはそれらの任意の組み合わせを示すことが意図されている。「要素A、要素B、および要素Cの少なくとも1つ」は、要素Aの少なくとも1つ、要素Bの少なくとも1つ、および要素Cの少なくとも1つに限定することを意図していない。
本明細書は、本発明を最良の態様を含めて開示するとともに、あらゆる装置またはシステムの製作および使用ならびにあらゆる関連の方法の実行を含む本発明の実施を当業者にとって可能にするために、実施例を用いている。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到する他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、特許請求の範囲の文言との差がない構造要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言との実質的な差がない均等な構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にある。
[実施態様1]
特徴を測定するための方法であって、
観視対象(202、502、910、1202、1242)の画像(200、500、903、1201、1241)をモニタ(170、172)上に表示するステップと、
中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の複数の点の3次元座標を算出するステップと、
ポインティングデバイス(180)を使用して前記画像(200、500、903、1201、1241)上に1つ以上の測定カーソル(931、932、1434、1435、1436、1541、1542、1543、1634、1931、1932、2034、2035、2036)を配置するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して少なくとも1つの測定カーソル(931、932、1434、1435、1436、1541、1542、1543、1634、1931、1932、2034、2035、2036)の前記位置に対応する測定点(921、922、1624、1921、1922)を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して縁平面(1952、1962、2052、2062)を算出するステップであって、前記縁平面(1952、1962、2052、2062)は、前記測定点(921、922、1624、1921、1922)を通過するステップと、
中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記縁平面(1952、1962、2052、2062)との間の距離を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記縁平面(1952、1962、2052、2062)との間の前記距離を所定の距離閾値と比較するステップと、
前記所定の距離閾値を下回る前記縁平面(1952、1962、2052、2062)までの距離を有する前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点に関連付けられた前記画像(200、500、903、1201、1241)内の画素上に縁平面のグラフィックオーバーレイ(1950、1960、2050、2060)を表示するステップと
を含む、方法。
[実施態様2]
特徴を測定するための方法であって、
観視対象(202、502、910、1202、1242)の画像(200、500、903、1201、1241)をモニタ(170、172)上に表示するステップと、
中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の複数の点の3次元座標を算出するステップと、
ポインティングデバイス(180)を使用して前記画像(200、500、903、1201、1241)上に第1の測定カーソル(931、1434、1541、1931、2034)および第2の測定カーソル(932、1435、1542、1932、2035)を配置するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記第1の測定カーソル(931、1434、1541、1931、2034)の位置に対応する第1の測定点(921、1921)を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記第2の測定カーソル(932、1435、1542、1932、2035)の位置に対応する第2の測定点(922、1922)を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記第1の測定点(921、1921)と前記第2の測定点(922、1922)との間の3次元直線(1970、2070)を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して第1の縁平面(1952、2052)を算出するステップであって、前記第1の縁平面(1952、2052)は、前記3次元直線(1970、2070)に垂直であり、前記第1の測定点(921、1921)を通過するステップと、
中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記第1の縁平面(1952、2052)との間の距離を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記第1の縁平面(1952、2052)との間の前記距離を所定の距離閾値と比較するステップと、
前記所定の距離閾値を下回る前記第1の縁平面(1952、2052)までの距離を有する前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点に関連付けられた前記画像(200、500、903、1201、1241)内の画素上に第1の縁平面のグラフィックオーバーレイ(1950、2050)を表示するステップと
を含む、方法。
[実施態様3]
前記中央処理装置(150)を使用して第2の縁平面(1962、2062)を算出するステップであって、前記第2の縁平面(1962、2062)は、前記3次元直線(1970、2070)に垂直であり、前記第2の測定点(922、1922)を通過するステップと、
中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記第2の縁平面(1962、2062)との間の距離を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記第2の縁平面(1962、2062)との間の前記距離を所定の距離閾値と比較するステップと、
前記所定の距離閾値を下回る前記第2の縁平面(1962、2062)までの距離を有する前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点に関連付けられた前記画像(200、500、903、1201、1241)内の画素上に第2の縁平面のグラフィックオーバーレイ(1960、2060)を表示するステップと
をさらに含む、実施態様2に記載の方法。
[実施態様4]
前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記画像(200、500、903、1201、1241)が、2次元画像である、実施態様2に記載の方法。
[実施態様5]
前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記画像(200、500、903、1201、1241)が、前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点の3次元図である、実施態様2に記載の方法。
[実施態様6]
前記第1の測定点(921、1921)が、前記第1の測定カーソル(931、1434、1541、1931、2034)の前記位置に対応する前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記表面(210、510、911、1210、1250)上の点である、実施態様2に記載の方法。
[実施態様7]
前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記第1の縁平面(1952、2052)との間の前記距離が、垂直距離である、実施態様2に記載の方法。
[実施態様8]
特徴を測定するための方法であって、
観視対象(202、502、910、1202、1242)の画像(200、500、903、1201、1241)をモニタ(170、172)上に表示するステップと、
中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の複数の点の3次元座標を算出するステップと、
ポインティングデバイス(180)を使用して前記画像(200、500、903、1201、1241)上に第1の測定カーソル(931、1434、1541、1931、2034)、第2の測定カーソル(932、1435、1542、1932、2035)、および第3の測定カーソル(1436、1543、2036)を配置するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記第1の測定カーソル(931、1434、1541、1931、2034)の位置に対応する第1の測定点(921、1921)を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記第2の測定カーソル(932、1435、1542、1932、2035)の位置に対応する第2の測定点(922、1922)を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記第3の測定カーソル(1436、1543、2036)の位置に対応する第3の測定点(2026)を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記第1の測定点(921、1921)と前記第2の測定点(922、1922)との間の3次元基準直線(2071)を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記第3の測定点(2026)と前記3次元基準直線(2071)との間の3次元長さ直線(1970、2070)を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して第1の縁平面(1952、2052)を算出するステップであって、前記第1の縁平面(1952、2052)は、前記3次元直線(1970、2070)に垂直であり、前記第1の測定点(921、1921)および前記第2の測定点(922、1922)を通過するステップと、
中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の複数の点と前記第1の縁平面(1952、2052)との間の距離を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記第1の縁平面(1952、2052)との間の前記距離を所定の距離閾値と比較するステップと、
前記所定の距離閾値を下回る前記第1の縁平面(1952、2052)までの距離を有する前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点に関連付けられた前記画像内の画素上に第1の縁平面のグラフィックオーバーレイ(1950、2050)を表示するステップと
を含む、方法。
[実施態様9]
前記中央処理装置(150)を使用して第2の縁平面(1962、2062)を算出するステップであって、前記第2の縁平面(1962、2062)は、前記3次元長さ直線(1970、2070)に垂直であり、前記第3の測定点(2026)を通過するステップと、
中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記第2の縁平面(1962、2062)との間の距離を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記第2の縁平面(1962、2062)との間の前記距離を所定の距離閾値と比較するステップと、
前記所定の距離閾値を下回る前記第2の縁平面(1962、2062)までの距離を有する前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点に関連付けられた前記画像(200、500、903、1201、1241)内の画素上に第2の縁平面のグラフィックオーバーレイ(1960、2060)を表示するステップと
をさらに含む、実施態様8に記載の方法。
[実施態様10]
前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記画像(200、500、903、1201、1241)が、2次元画像である、実施態様8に記載の方法。
[実施態様11]
前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記画像(200、500、903、1201、1241)が、前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点の3次元図である、実施態様8に記載の方法。
[実施態様12]
ポインティングデバイス(180)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点から1つ以上の基準面点(221、222、223、261、262、263、264、1021、1022、1023)を選択するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して基準面(250、550、750、960、1020、1130、1220、1260、1320、1420、1520、1620、1720、1820、2020)を算出するステップであって、前記基準面(250、550、750、960、1020、1130、1220、1260、1320、1420、1520、1620、1720、1820、2020)は、前記基準面点(221、222、223、261、262、263、264、1021、1022、1023)の前記1つ以上に基づいて算出されるステップとをさらに含み、
前記第1の測定点(921、1921)が、前記第1の測定カーソル(931、1434、1541、1931、2034)の前記位置に対応する前記基準面(250、550、750、960、1020、1130、1220、1260、1320、1420、1520、1620、1720、1820、2020)上の点である、実施態様8に記載の方法。
[実施態様13]
前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記第1の縁平面(1952、2052)との間の前記距離が、垂直距離である、実施態様8に記載の方法。
[実施態様14]
特徴を測定するための方法であって、
観視対象(202、502、910、1202、1242)の画像(200、500、903、1201、1241)をモニタ(170、172)上に表示するステップと、
中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の複数の点の3次元座標を算出するステップと、
ポインティングデバイス(180)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記表面(210、510、911、1210、1250)上の複数の点から1つ以上の基準面点(221、222、223、261、262、263、264、1021、1022、1023)を選択するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して基準面(250、550、750、960、1020、1130、1220、1260、1320、1420、1520、1620、1720、1820、2020)を算出するステップであって、前記基準面(250、550、750、960、1020、1130、1220、1260、1320、1420、1520、1620、1720、1820、2020)は、前記基準面点(221、222、223、261、262、263、264、1021、1022、1023)の前記1つ以上に基づいて算出されるステップと、
前記ポインティングデバイス(180)を使用して前記画像(200、500、903、1201、1241)上に測定カーソル(931、932、1434、1435、1436、1541、1542、1543、1931、1932、2034、2035、2036)を配置するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記測定カーソル(931、932、1434、1435、1436、1541、1542、1543、1931、1932、2034、2035、2036)の位置に対応する測定点(921、922、1624、1921、1922)を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して深さ平面(1652、1752、1852)を算出するステップであって、前記深さ平面(1652、1752、1852)は、前記基準面(250、550、750、960、1020、1130、1220、1260、1320、1420、1520、1620、1720、1820、2020)に平行であり、前記測定点(921、922、1624、1921、1922)を通過するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記深さ平面(1652、1752、1852)との間の距離を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記深さ平面(1652、1752、1852)との間の距離を所定の距離閾値と比較するステップと、
前記所定の距離閾値を下回る前記深さ平面(1652、1752、1852)までの距離を有する前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点に関連付けられた前記画像(200、500、903、1201、1241)内の画素上に深さ平面のグラフィックオーバーレイ(1650、1750、1850)を表示するステップと
を含む、方法。
[実施態様15]
前記深さ平面(1652、1752、1852)よりも深い前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点に関連付けられた前記画像(200、500、903、1201、1241)内の画素上に深さ色勾配オーバーレイ(1660、1760)を表示するステップをさらに含み、前記表面(210、510、911、1210、1250)上の点の前記画素の色は、前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記表面(210、510、911、1210、1250)上の前記点と前記深さ平面(1652、1752、1852)との間の前記距離に基づく、実施態様14に記載の方法。
[実施態様16]
中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記基準面(250、550、750、960、1020、1130、1220、1260、1320、1420、1520、1620、1720、1820、2020)との間の距離を算出するステップと、
前記中央処理装置(150)を使用して前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記基準面(250、550、750、960、1020、1130、1220、1260、1320、1420、1520、1620、1720、1820、2020)との間の前記距離を所定の距離閾値と比較するステップと、
前記所定の距離閾値を下回る前記基準面(250、550、750、960、1020、1130、1220、1260、1320、1420、1520、1620、1720、1820、2020)までの距離を有する前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点に関連付けられた前記画像(200、500、903、1201、1241)内の画素上に基準面のグラフィックオーバーレイ(1650、1750、1850)を表示するステップと
をさらに含む、実施態様14に記載の方法。
[実施態様17]
前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記画像(200、500、903、1201、1241)が、2次元画像である、実施態様14に記載の方法。
[実施態様18]
前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記画像(200、500、903、1201、1241)が、前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点の3次元図である、実施態様14に記載の方法。
[実施態様19]
前記測定点(921、922、1624、1921、1922)が、前記測定カーソル(931、932、1434、1435、1436、1541、1542、1543、1634、1931、1932、2034、2035、2036)の前記位置に対応する前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の前記表面(210、510、911、1210、1250)上の点である、実施態様14に記載の方法。
[実施態様20]
前記観視対象(202、502、910、1202、1242)の表面(210、510、911、1210、1250)上の前記複数の点と前記深さ平面(1652、1752、1852)との間の前記距離が、垂直距離である、実施態様14に記載の方法。