JP7202284B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、遊技仕様に応じて入球の適否を適切に判定可能な遊技機に関する。
近年、遊技機の一例としてのパチンコ機は、多様な遊技仕様が展開されており、入球エラー等の遊技に関する様々な情報を遊技機設置店等の管理コンピュータに逐次送信する構成が一般的となっている。
特開平7-8623号公報
上記引用文献に係る遊技機にあっては、大当り遊技獲得の経路や遊技状態を考慮したエラー判定処理を実行し、その結果を外部に送信する構成が開示されているものの、遊技部品の配置や遊技仕様に即した十分なエラー判定や外部情報が送信できるものとは言えない。
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、遊技仕様等に即して十分なエラー判定や、判定結果に関する情報を外部に出力可能な遊技機を提供する。
上記課題を解決するための本発明の構成として遊技盤に配設された第1の入球部品と、遊技盤に配設され、第1の入球部品への遊技球の入球に応じて開放動作する開閉体を備えた第2の入球部品と、遊技の進行状況に応じて、開閉体の開放動作の頻度が低く、第2の入球部品への入球が困難となる第1の状態と、当該第1の状態よりも開閉体の開放動作の頻度が高く、第2の入球部品への入球が第1の状態よりも容易となる第2の状態とを設定可能な遊技状態設定手段と、開閉体の開放により、遊技球が第2の入球部品に入球したことに基づいて当該入球の適否を判定するエラー判定手段とを備えた遊技機であって、開閉体の前記開放動作は、第1の開放動作と、当該第1の開放動作よりも開放期間が長い第2の開放動作とを含み、エラー判定手段は、遊技球が第1の状態における第1の開放動作中に第2の入球部品に入球したことに基づいて、エラーと判定し、遊技球が第1の状態における第2の開放動作中に第2の入球部品に入球したことに基づいて、エラーと判定しない構成とした。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
上記各構成に係る遊技機によれば、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
パチンコ機の概略斜視図である。 遊技盤の正面図である。 第2始動入賞部品の概要を示す図である。 パチンコ機の制御ブロック図である。 保留記憶領域の概要を示す図である。 特図当否判定テーブルの概要を示す図である。 特図種別決定テーブルの概要を示す図である。 遊技状態設定テーブルの概要を示す図である。 変動パターン決定テーブルの概要を示す図である。 普図当否判定テーブルの概要を示す図である。 普図変動パターン決定テーブルの概要を示す図である。 開閉体作動テーブルの概要を示す図である。 遊技状態の変化,遊技性等を示す概要図である。 遊技状態の設定を示す概要図である。 主制御回路のCPU初期化処理を示すフロー図である。 主制御回路の電源断時退避処理を示すフロー図である。 主制御回路のタイマ割込み処理を示すフロー図である。 主制御回路のスイッチ管理処理を示すフロー図である。 主制御回路の普通電動役物通過処理,普通電動役物エラー判定処理を示すフロー図である。 主制御回路の第1,第2始動口通過処理,非電動役物エラー判定処理,第1,第2開閉体開放処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄乱数取得処理を示すフロー図である。 特図遊技管理フェーズを説明する図である。 主制御回路の特図遊技管理処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄変動待ち処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄変動中処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄停止後処理を示すフロー図である。 主制御回路の大入賞口開放前処理を示すフロー図である。 大入賞口開閉切替処理を示すフロー図である。 大入賞口開放制御処理を示すフロー図である。 大入賞口閉鎖有効処理を示すフロー図である。 大当り遊技終了ウェイト処理を示すフロー図である。 小当り遊技終了ウェイト処理を示すフロー図である。 外部情報出力処理の一例を示すフロー図である。 演出図柄Sの例を示す図である。 演出図柄Sの変動開始から停止表示までの流れを示す図である。 第1特殊演出モードにおける演出表示の例を示す図である。 疑似保留表示領域K及び情報表示領域Mの変化を示すタイムチャートである。 第2特殊演出モードにおける演出表示の例を示す図である。 演出制御回路のサブCPU初期化処理を示すフロー図である。 演出制御回路のサブタイマ割込み処理を示すフロー図である。 演出制御回路の変動パターンコマンド受信処理を示すフロー図である。 変動演出パターン決定テーブルの概要を示す図である。 時間ブロックの概要を示す図である。 演出制御回路のタイムスケジュール管理処理を示すフロー図である。 演出制御回路の発射位置管理処理を示すフロー図である。
以下、実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[遊技機の全体構成について]
遊技機の一例としてのパチンコ機1は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2の一側部においてヒンジ機構により開閉自在に取り付けられた本体枠3と、当該本体枠3内に収容された遊技盤30と、本体枠3の前方において開閉可能に軸着され、中央部に配設されたガラス窓4A、及びガラス窓4Aの下方に設けられた受皿6を有するパネル枠4と、パネル枠4の下部一側部より前方に突設されたハンドルユニット7、及びパネル枠4の上部両側部に配設されたスピーカユニット8を主たる構成として備える。パネル枠4が本体枠3側に閉じられた状態において、パチンコ機1の前方に着座する遊技者からは、パネル枠4に配設されたガラス窓4Aを介して本体枠3内に収容された遊技盤30の遊技領域31を視認することが可能である。
受皿6の中央部には、遊技者の任意によって操作可能な操作手段としての操作機構9が配設される。操作機構9は、遊技者による押下操作が可能な円形のプッシュボタン9Aと、当該プッシュボタン9Aの周囲において遊技者による回動操作が可能なダイアル9Bとにより構成される。操作機構9は、後述する演出制御回路200と接続されており、プッシュボタン9A、及びダイアル9Bから出力される信号は、演出制御回路200側に入力する。演出制御回路200は、例えばプッシュボタン9Aの入力タイミングに応じてメイン表示装置80の表示及び動作を制御する。受皿6には、この他、球貸ボタンや返却ボタン等が配設されており、これらのボタン操作によって図外のCRユニットに投入されたICカード等の記録媒体に記録された貸し球可能数に対応する遊技球の貸し出し動作、或いは記録媒体の返却動作が実行される。
[遊技盤の構成について]
図2に示すように、本体枠3内に収容された遊技盤30には、外ガイドレール27及び内ガイドレール28によって略円形状に区画された遊技領域31が形成される。遊技領域31は、遊技盤30の前面とガラス窓4Aの後面との間に形成される空間であり、図外の発射機構により打ち出された遊技球が流下可能な領域である。遊技盤30上には、この他、多数の釘が配設されており、遊技者のハンドルユニット7の操作によって図外の発射機構により発射された遊技球は、多数の釘や風車によって不規則に誘導されつつ遊技領域31内を流下する。遊技領域31は、概ねラインCLを境界として、左打ち領域ELと右打ち領域ERとに分けられており、遊技球を打ち出す強度をハンドルユニット7の操作によって調整することにより、遊技球をいずれの領域上に流下させるかを選択することができる。
また、左打ち領域EL及び右打ち領域ERを流下する遊技球は、盤面の構造上、他方の領域に配設された遊技部品を通過,入球することはできず、独立した領域に区別されている。
遊技盤30の盤面には、第1始動入賞部品60、複数の入球口を備えた第2始動入賞部品(非電動役物)62、大入賞部品64、普通電動役物66、普図通過ゲート68、及び不図示の一般入賞部品が配設されており、これらの入賞部品に遊技球が入球又は通過し、各部品内に内蔵されたスイッチ(第1始動口検出スイッチSW1,第2始動口検出スイッチSW2a,第2始動口検出スイッチSW2b,大入賞口検出スイッチSW3,役物検出スイッチSW4、普図ゲート検出スイッチSW5,一般入賞口検出スイッチSW6)により検出されると、各入賞部品に対応した所定数の賞球の払出しや所定の処理が実行される。
また、詳細については後述するが、遊技球が第1始動入賞部品60及び第2始動入賞部品62のいずれかに入球すると、賞球の払出しの他、大入賞部品64を開放動作させ、遊技者にとって有利な状態を醸成する特別遊技(大当り遊技,小当り遊技)の実行可否に関する抽選や、当該特別遊技の態様、或いは特別遊技後の遊技状態を決定するための抽選を始めとする各種の抽選が主制御回路100により実行される。即ち、第1始動入賞部品60、第2始動入賞部品62への遊技球の入球は、上記各種の抽選を受けるための契機となるものである。
第1始動入賞部品60は、左打ち領域ELに配設される入賞部品であって、遊技盤30の左右方向略中央部に位置し、上方開口の入球口60aを有している。第2始動入賞部品62は、第1始動入賞部品60よりも下方に配設される入賞部品であって、左右方向に開閉可能に設けられた一対の第1開閉体90a及び第2開閉体90bと、第1開閉体90aの開放中に入球可能となる第1入球口92と、第2開閉体90bの開放中に入球可能となる第2入球口94とを備える。詳細については後述するが、上記第1開閉体90a及び第2開閉体90bの開放動作は、右打ち領域ERに配設された普通電動役物66内に遊技球が入球したことに基づいて実行される。また、第1(左側)開閉体90aの開放中には、左打ち領域EL側を流下する遊技球のみが第1入球口92へと入球可能であり、第2(右側)開閉体90bの開放中には、右打ち領域ER側を流下する遊技球のみが第2入球口94へと入球可能である。また、第1開閉体90a及び第2開閉体90bは、開放中に所定数(例えば1個又は2個)の遊技球が入球したことに基づいて閉鎖する。
普通電動役物66は、右打ち領域ERに配設される入賞部品であって、側面開口の入球口66bと、当該入賞口を閉鎖又は開放する開閉体66aとを備える。開閉体66aは、閉鎖状態と開放状態を取り得る羽根状部材よりなり、当該羽根状部材が上下方向に直立した閉鎖状態にあっては、入球口66bの上縁部に近接する壁部67との位置関係により、入球口66bに入球することが阻止される。一方、羽根状部材が左右方向に倒伏した開放状態にあっては、上記壁部67との間に遊技球の流下可能なスペースが生じ、入球口66bへの入球が許容される。なお、開閉体66aの上記開閉動作は、後述するソレノイドSOL1の駆動によって実現される。また、開閉体66aの開放動作は、遊技領域31の右側部に配設された普図通過ゲート68への遊技球の通過を契機として、主制御回路100により実行される開放動作の可否に関する抽選の結果が当りとなった場合に実行される。
図3に示すように、当該普通電動役物66内に入球した遊技球は、遊技盤30の背面に設けられた裏側通路120を流下し、第2始動入賞部品62に配設された第1開閉体90a及び第2開閉体90bを開放動作させる。普図通過ゲート68は、右打ち領域ERにおける普通電動役物66よりも上流側に位置する上下開口の門型の遊技部品であって、右打ち領域ERを流下する遊技球のみが通過可能となっている。
右打ち領域ERにおける普通電動役物66の下方には大入賞部品64が配設される。大入賞部品64は、上方開口の横長矩形状の入球口64a(大入賞口)と、当該入球口64aを閉鎖又は開放する開閉体64bとを有する。開閉体64bは、後述するソレノイドSOL2の駆動によって、遊技盤30の前後方向に進退動作可能な部材であって、遊技盤30の前方に突出した状態において入球口64aを閉鎖状態とし、遊技盤30の後方に没入した状態において入球口64aを開放状態とする。入球口64aが閉鎖状態の場合に遊技球が大入賞部品64に到達した場合、当該遊技球は、開閉体64b上を通過して、スロープを経由して下流側に誘導される。また、開閉体64bの開放動作は、第1始動入賞部品60又は第2始動入賞部品62への遊技球の入球を契機として実行される特別遊技の実行可否に関する所定の抽選結果が「大当り」又は「小当り」となった場合に実行される。また、図示は省略するが、当該大入賞部品64の内部には、振分機構と特定領域(V領域)が設けられており、小当り遊技中の開閉体64bの開放動作により入球した遊技球が振分機構によって特定領域側に振り分けられ、特定領域を通過した場合、特定領域に配設された図外の特定領域検出スイッチにより検出され、当該検出(特定領域の通過)に基づいて特別遊技(小当り遊技経由の大当り遊技)が継続して実行される。なお、特定領域への振分率は、実質的に少なくとも1の遊技球が特定領域に到達可能な振分率に設定されており、小当り遊技を獲得した時点で小当り遊技経由の大当り遊技の獲得がほぼ確定する設定である。但し、例えば小当り遊技中に遊技球の打ち出しを停止したような場合はこの限りでなく、遊技球が特定領域に振り分けられず、これ以外の領域に振り分けられて排出される可能性もある。なお、図示の例においては、普通電動役物66の開閉体66aを羽根状部材として構成したが、大入賞部品64と同様に遊技盤30の前後方向に進退動作可能な部材として構成し、閉鎖状態と開放状態とを形成する態様であっても良い。この場合、例えば普通電動役物66を開放時に前方に突出し、突出した部材が遊技球に当接することにより普通電動役物66の内部に案内するルートを形成する構成であっても良い。このような構成とすれば所謂スライド式(閉鎖時は蓋部材が前方に突出した状態で遊技球が蓋部材上に溜まり、開放時に後方に没入することにより蓋部材上の遊技球を入球可能とするタイプ)よりも短開放時の入賞を減少させることができる。
遊技盤30の最下方には、アウト口69が開設される。アウト口69は、上記複数の入賞部品のいずれにも入球しなかった遊技球を回収する排出口であって、アウト口69まで流下した遊技球は、遊技盤30の背部側を経由して機外に排出される。なお、図示は省略するが、遊技盤30には、他のアウト口も配設されており、当該アウト口からも遊技球が排出される。
次に、図3を参照しつつ、第2始動入賞部品62の構造及び開閉動作について説明する。同図(a)は、第1開閉体90a及び第2開閉体90bが閉鎖状態の図であり、(b)は、第1開閉体90a及び第2開閉体90bが開放状態の図であり、図3(c)は、第2開閉体90bが閉鎖される様子を示す図である。同図に示すように、第1開閉体90a及び第2開閉体90bは、それぞれ開閉機構144及び開閉機構154によって開閉動作される。なお、開閉機構154は、遊技盤30の背面側に設けられている。
開閉機構144は、第1可動部144aおよび第2可動部144bがリンク機構により接続されている。第1可動部144aは、一端が第2可動部144bと接続されており、他端が遊技盤30の裏側において普通電動役物66から延長する裏側通路120内に位置しており、第1可動部144aによって裏側通路120が塞がれている。第2可動部144bは、一端が第1可動部144aと接続されており、他端が第1開閉体90aの突起部142aに係止されている。
開閉機構154は、第1可動部154aおよび第2可動部154bがリンク機構により接続されている。第1可動部154aは、一端が第2可動部154bと接続されており、他端が裏側通路120内に位置しており、第1可動部154aによって裏側通路120が塞がれている。第2可動部154bは、一端が第1可動部154aと接続されており、他端が第2開閉体90bの突起部152aに係止されている。
そして、普通電動役物66に遊技球が入球し、裏側通路120内において第1可動部154aの上部に遊技球が導かれると、図3(b)に示すように、開閉機構144は、遊技球が落下する力によって、第1可動部144aが支点144cを中心として下方に移動される。そして、第1可動部144aの移動に伴って、第2可動部144bが移動し、第2可動部144bの他端が、可動片の突起部142aから外れる。そうすると、第1開閉体90aは、自重により、支点142bを中心として、反時計回りに回動する。これにより、第1開閉体90aは、第1入球口92への遊技球の入球が可能な開放状態となる。
また、開閉機構144を介して第1開閉体90aを開状態にした遊技球は、第1可動部154aの上部に導かれる。そして、開閉機構154は、遊技球が落下する力によって、第1可動部154aが支点154cを中心として下方に移動される。そして、第1可動部154aの移動に伴って、第2可動部154bが移動し、第2可動部154bの他端が第2開閉体90bの突起部152aから外れる。そうすると、第2開閉体90bは、自重により、支点152bを中心として、時計回りに回動する。これにより、第2開閉体90bは、第2入球口94への遊技球の入球が可能な開状態となる。
このように、普通電動役物66に遊技球が入球すると、1つの遊技球によって第1開閉体90a及び第2開閉体90bが共に開放状態となり、第1入球口92及び第2入球口94の両方に遊技球が入球可能となる。
その後、例えば、右打ち領域ERに遊技球が発射されている場合、図3(c)に示すように、第2開閉体90bの受け皿部152cに遊技球が落下すると、受け皿部152c上を遊技球が図中左側に転動した後、突起部152aに遊技球が衝突する。そうすると、遊技球が衝突した力によって、第2開閉体90bが支点152bを中心として反時計回りに回動する。また、第2開閉体90bの回動に伴って、第2可動部154bの他端が突起部152aに再び係止されるとともに、開閉機構154の第1可動部154aが裏側通路120に位置するように移動する。これにより、第2開閉体90bは、第2入球口94への遊技球の入球が不可能な閉鎖状態となる。そして、第2開閉体90bを閉状態にした遊技球は、第2入球口94に入球することになる。即ち、一度第2開閉体90bが開放状態となった場合、1つの遊技球が第2入球口94に入球可能となる。
また、第1開閉体90aは、遊技球が受け皿部142cに落下すると、受け皿部142c上を遊技球が図中右側に転動した後、第1入球口92に入球する。ここで、例えば、受け皿部142c上を転動した1つ目の遊技球は、第1開閉体90aの突起部142dを迂回する迂回路に導かれた後、第1入球口92に入球されるようにするなどして、第1開閉体90aが、一度開状態になると、1つ目の遊技球が受け皿部142cを介して第1入球口92に導かれても閉鎖状態とならない。なお、迂回路は、第1開閉体90aが開放状態となるのと同時に開かれ、1つ目の遊技球が通過するときに閉じられる。
そして、開状態になってから2つ目の遊技球が受け皿部142cを介して第1入球口92に導かれる途中で、突起部142dに遊技球が衝突することで、第1開閉体90aが支点142bを中心として、時計回りに回動する。また、第1開閉体90aの回動に伴って、開閉機構144の第1可動部144aが裏側通路120内に位置するように移動し、第2可動部144bの他端が突起部142aに再び係止される。これにより、第1開閉体90aは、第1入球口92への遊技球の入球が不可能な閉鎖状態となる。つまり、一度第1開閉体90aが開放状態となった場合、第1入球口92には2つの遊技球が入球可能となる。
このように、第2始動入賞部品62は、左打ち領域ELを流下する遊技球のみが入球可能な第1入球口92と、右打ち領域ERを流下する遊技球のみが入球可能な第2入球口94とを有しており、これら第1入球口92及び第2入球口94へは、普通電動役物66への入球を契機として開放動作する第1開閉体90a及び第2開閉体90bの開放中に限って遊技球の入球が許容される。また、第1開閉体90aは、遊技球が2個入球(通過)したことに基づいて再び閉鎖状態となり、第2開閉体90bは、遊技球が1個入球(通過)したことに基づいて再び閉鎖状態となる。また、第1開閉体90a及び第2開閉体90bの開放動作は、それぞれ図外の第1非電動役物開放スイッチSN1及び第2非電動役物開放スイッチSN2により監視されており、これらの開閉体が開放中には所定の開放信号が主制御回路100側に出力される。
次に、遊技盤30に搭載された各種の表示装置について説明する。図2に示すように、遊技盤30の略中央部には、略矩形状の表示画面D1を有するメイン表示装置80が配設される。メイン表示装置80は、液晶ディスプレイを備えた表示装置であって、その表示画面D1上には、後述する演出図柄Sに関する画像や、当該演出図柄Sの変動表示に伴って表示される疑似変動演出、リーチ演出、先読み演出等を表現する静止画や動画や、特別遊技中において表示される画像等、多様な種類の画像が表示される。そして、遊技者は主に表示画面D1において表示される演出図柄Sの変動に伴って表現される疑似変動演出、リーチ演出や先読み演出と言った演出を視認しながら遊技を楽しむこととなる。なお、当該メイン表示装置80に対する画像の表示制御は、後述の演出制御回路200によって実行される。
遊技盤30の遊技領域31の外方には、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、普通図柄保留表示装置38が設けられている。各表示装置は、遊技の進行状況に応じて主制御回路100によって制御され、その表示の変化によって遊技状況を遊技者に報知する。
[パチンコ機の内部構成について]
図4は、パチンコ機1の制御を担う制御手段の構成を示すブロック図である。同図に示すように、パチンコ機1は、主として遊技全般に係る基本動作を制御する主制御回路100と、主として払出動作を制御する払出制御回路150と、主として遊技球の発射動作を制御する発射制御回路160及び、主として前述のメイン表示装置80を制御する演出制御回路200とを備える。
主制御回路100は、(メイン)CPU100a、(メイン)ROM100b、及び(メイン)RAM100cを備えてなり、CPU100aが後述する各検出スイッチやタイマからの入力に対応してROM100bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行い、主制御回路100に接続された上述の各装置を直接的に制御したり、他の制御回路に多様なコマンドを送信する。また、このときRAM100cは、CPU100aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンドを一時的に保持する。
図4に示すように、主制御回路100には、第1始動入賞部品60への遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチSW1、第2始動入賞部品62の第1入球口92;第2入球口94への遊技球の入球をそれぞれ検出する第2始動口検出スイッチSW2a,第2始動口検出スイッチSW2b、大入賞部品64への遊技球の入球を検出する大入賞口検出スイッチSW3、普通電動役物66への遊技球の入球を検出する役物検出スイッチSW4、普図通過ゲート68への遊技球の通過を検出する普図ゲート検出スイッチSW5、図外の一般入賞部品への遊技球の入球を検出する一般入賞口検出スイッチSW6、第1非電動役物開放スイッチSN1及び第2非電動役物開放スイッチSN2及び、その他の検出スイッチが接続されており、各検出スイッチから出力された検出信号が主制御回路100側に入力する。
また、主制御回路100には、前述の普通電動役物66に設けられた開閉体66aを開閉動作させるためのソレノイドSOL1、及び、大入賞部品64に設けられた開閉体64bを開閉動作させるためのソレノイドSOL2が接続され、これらのソレノイドが主制御回路100によって直接的に制御される。また、主制御回路100には、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、普通図柄保留表示装置38が接続されており、これらの表示装置が主制御回路100によって直接的に制御される。
主制御回路100には、払出制御回路150、及び演出制御回路200が接続されている。払出制御回路150は、主制御回路100と同様に不図示のCPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータであって、主制御回路100と通信可能に接続されている。また、主制御回路100と払出制御回路150とには、外部情報出力端子板151が接続されている。外部情報出力端子板151は、主制御回路100(CPU100a)及び払出制御回路150(払出CPU)から出力された遊技の進行に関する種々の情報をパチンコ機1の設置店等に設けられた管理(ホスト)コンピュータ側に出力する。
払出制御回路150には、遊技者に対して賞球を払い出すための払出モータ152、及び賞球数計数スイッチ153が接続されている。払出制御回路150は、主制御回路100から送信される払出コマンドに含まれる賞球数情報に基づいて所定の賞球数が払い出されるように払出モータ152を制御する。当該払出モータ152の駆動により払い出された賞球は、賞球数計数スイッチ153により検出され、払出制御回路150側において、適正な賞球数が払い出されたかが把握される。なお、払出制御回路150には、この他、受皿6に許容数以上の遊技球が貯留されていることを検知する皿満タン検出スイッチや、パネル枠4や本体枠3の扉が開放していることを検知する扉開放検出スイッチ155等の各種のスイッチが接続される。
また、発射制御回路160には、ハンドルユニット7内に搭載されたタッチセンサ161、発射ボリューム162、図外の発射機構内に受皿6に貯留された遊技球を送り込む球送りモータ163、及び発射機構内に格納された球発射モータ164が接続されている。発射制御回路160は、払出制御回路150からの発射許可およびタッチセンサ161からの入力を条件として、遊技者によるハンドルユニット7の操作量に応じて変化する発射ボリューム162からの入力信号に基づいて球発射モータ164を制御し、受皿6に貯留された遊技球を所定の発射力により遊技領域31内に打ち出す。
演出制御回路200は、遊技進行中や待機中における各種の演出表示や演出動作を制御する。演出制御回路200は、(サブ)CPU200a、(サブ)ROM200b、(サブ)RAM200cを備えてなり、主制御回路100に対して主制御回路100から演出制御回路200に対してのみ通信(一方向通信)が可能なように接続されている。当該演出制御回路200は、主制御回路100から送信される演出に関する各種のコマンドや内部タイマからの入力信号に基づいて、ROM200bに予め格納されたプログラムを読み出して当該プログラムに従った演算処理を行い、演出制御回路200に接続されたメイン表示装置80の表示画面D1に表示される画像の表示制御、遊技進行中における楽曲や効果音などの音声をスピーカユニット8から出力させる音声出力制御、或いは遊技盤30及びパネル枠4等の各所に配設された発光体(例えば、LED)を多様なパターンにより発行させる発光制御等を実行する。なお、このときRAM200cは、CPU200aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンド等を一時的に保持する。
また、演出制御回路200は、CPU200aと接続され、当該CPU200aより送信される画像表示に係る各種のコマンドを受信して表示画面D1に多様な画像を表示するためのVDP、及び上記画像表示処理中に必要な各種のデータ等を一時的に保存するVRAM、音声制御のための音声合成LSI等、各種制御に必要なハードウェアを備えている。また、演出制御回路200には、遊技者の任意に操作可能な前述の操作機構9が接続されており、例えば当該操作機構9の操作タイミングに合せて前述の各制御を実行し、操作機構9の操作タイミングに従った所定の演出を表現することが可能である。
また、図示は省略するが、上述の各制御回路には電源供給回路が接続されており、当該電源供給回路に設けられた電源スイッチの操作により、遊技設置店側の外部電源から電源が供給され、該外部電源を各制御回路の動作に必要な電源として生成し、各制御回路に生成した電源を供給することで各制御回路が起動する。また、電源供給回路には、コンデンサ等のバックアップ用電源が搭載されており、断電時においては当該バックアップ用電源から主制御回路100及び払出制御回路150に対して電力が供給され、これら2つの制御回路のRAMに格納された各種のデータやコマンドが保持される。また、電源供給回路には、演出制御回路200に対する専用のバックアップ用電源も搭載されており、断電時においては当該専用のバックアップ用電源からの電力供給によりRAMに格納された各種のデータやコマンドの一部が別途搭載されたバックアップ用RAMに格納される。
以下、上記構成からなるパチンコ機1の遊技の流れについて概説する。遊技者のハンドルユニット7の操作により打ち出されて、遊技領域31を流下する遊技球が前述の第1始動入賞部品60及び第2始動入賞部品62のいずれかに入球すると、主制御回路100では所定の始動条件が成立したことに基づいて、特別遊技の実行可否に関する抽選(以下、特図当否抽選ともいう)、特別図柄の種類を決定する抽選(以下、特図種別決定抽選ともいう)、特別図柄の変動パターンを決定する抽選(以下、特図変動パターン決定抽選ともいう)等の種々の抽選を実行する。そして、上記抽選のうち、特図当否抽選の結果が「当り」である場合には、前述の大入賞部品64の開閉体64bを開放動作させ、遊技球の入球を容易とする特別遊技を実行する。以下、各抽選の概要について説明する。
まず、遊技球が第1始動入賞部品60及び第2始動入賞部品62(第1入球口92;第2入球口94)のいずれかに入球すると、上記特図当否抽選において参照される特図当否判定乱数や、特図種別決定乱数、変動パターン決定乱数等、種々の乱数が同時に取得され、当該取得された乱数がRAM100cの保留記憶領域に格納される。なお、以下の説明においては、第1始動入賞部品60への入球を契機として取得される上記種々の乱数を総称して特1保留といい、第2始動入賞部品62への入球を契機として取得される上記種々の乱数を総称して特2保留という場合がある。さらに、特1保留及び特2保留を総称して始動情報という場合がある。
図5は保留記憶領域の概要を示す図である。同図に示すように、保留記憶領域は、特1保留、及び特2保留をそれぞれ独立して記憶可能な第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域は4つの記憶部(第1~第4記憶部)を有し、第2特図保留記憶領域は、1つの記憶部(第1記憶部)を有している。そして、第1始動入賞部品60に遊技球が入球すると、特1保留が第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶され、最大4つの特1保留を記憶可能(保留可能)である。また、第2始動入賞部品62に遊技球が入球すると、特2保留が第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶され、最大2つの特2保留を記憶可能(保留可能)である。なお、同図の例は、第1保留記憶領域に2つの始動情報(特1保留)が保留記憶され、第2保留記憶領域に1つの始動情報(特2保留)が保留記憶された状態を示す。
[特図当否抽選について]
図6は、特図当否抽選において参照される特図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が、第1始動入賞部品60及び第2始動入賞部品62のいずれかに入球すると、0~65535の範囲から1つの特図当否判定乱数が取得される。同図に示すように特図当否判定テーブルTBは、特図当否判定乱数が第1始動入賞部品60への入球を契機として取得された場合、即ち、特1保留である場合に参照される特1用特図当否判定テーブルTB1と、特図当否判定乱数が第2始動入賞部品62への入球を契機として取得された場合、即ち、特2保留である場合に参照される特2用特図当否判定テーブルTB2とに細分化されている。
特図当否判定テーブルTB1,TB2には、0~65535までの特図当否判定乱数に対応する判定結果(「当り(大当り,小当り)」又は「ハズレ」)が規定されている。例えば、特1用特図当否判定テーブルTB1が参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、約319分の1である。一方、特2用特図当否判定テーブルTB2が参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、特1用特図当否判定テーブルTB1における確率と同様であるが、「小当り」となる確率が、約6.7分の1に設定されている。つまり、「小当り」の確率に着目した場合、特1用特図当否判定テーブルTB1が参照された場合に判定結果が「小当り」となることはなく、特2用特図当否判定テーブルTB2が参照された場合には、「大当り」となる確率と比べて極めて高い確率で判定結果が「小当り」となる。そして、上記取得された特図当否判定乱数が、「大当り」又は「小当り」と対応する乱数である場合は、判定結果が「大当り」又は「小当り」となり、「ハズレ」と対応する乱数である場合は判定結果がハズレと判定される。
[特図種別決定抽選について]
図7は、上記特図種別決定抽選において参照される特図種別決定テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、特図種別決定テーブルTBは、特図種別決定乱数が第1始動入賞部品60への入球を契機として取得され、前述の特図当否抽選の結果が大当りである場合に参照される特1用特図種別決定テーブルTB1と、特図種別決定乱数が第2始動入賞部品62への入球を契機として取得され、前述の特図当否抽選の結果が大当り又は小当りである場合に参照される特2用特図種別決定テーブルTB2と、特図当否抽選の結果がハズレである場合に参照される特図種別決定テーブルTB3とに細分化される。
遊技球が第1始動入賞部品60及び第2始動入賞部品62のいずれかに入球すると、例えば0~99の範囲から1つの特図種別決定乱数が取得される。同図に示すように、特図種別決定テーブルTB1,TB2には、0~99までの特図種別決定乱数に対応する特別図柄種別が所定の割合(選択率)で規定されている。
例えば、特図当否抽選の結果が「大当り」であって、特1用特図種別決定テーブルTB1が参照され、取得された特図種別決定乱数が0である場合には、特図種別が特別図柄Aとして決定され、1~69の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Bとして決定され、70~99の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Cに決定される。つまり、第1始動入賞部品60への入球を契機とする特図当否抽選の結果が「大当り」となり、特図種別決定テーブルTB1が参照された場合の特別図柄A~Cの選択率は、1%,70%,29%となる。
また、特図当否抽選の結果が「大当り」であって、特2用特図種別決定テーブルTB1が参照され、取得された特図種別決定乱数が0~79である場合には、特図種別が特別図柄Dとして決定され、80~99の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Eとして決定される。つまり、第2始動入賞部品62への入球を契機とする特図当否抽選の結果が「大当り」となり、特図種別決定テーブルTB2が参照された場合の特別図柄D;Eの選択率は、80%,20%となる。また、特図当否抽選の結果が「小当り」であって、特2用特図種別決定テーブルTB1が参照され、取得された特図種別決定乱数が0~79である場合には、特図種別が特別図柄Fとして決定され、80~99の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Gとして決定される。つまり、第2始動入賞部品62への入球を契機とする特図当否抽選の結果が「小当り」となり、特図種別決定テーブルTB2が参照された場合の特別図柄F;Gの選択率は、80%,20%となる。
また、特図種別決定テーブルTB3は、上記特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合に参照され、取得された特図種別決定乱数の範囲、及び特図種別決定乱数の取得契機に関わらず特図種別が無条件に特別図柄X(ハズレ図柄X)に決定される。
[特別遊技について]
図8は、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」又は「小当り」となり、遊技者にとって有利な特別遊技が実行される場合に参照される特別遊技制御テーブルTBの概要を示す図である。この特別遊技制御テーブルTBには、特別遊技を制御するための各種データが記憶されており、特別遊技中は、当該テーブルを参照して大入賞部品64の開閉体64bを開閉動作させるソレノイドSOL2が駆動制御される。なお、同図に示すように特別遊技制御テーブルTBは、特図種別ごとに各種のデータが規定されており、内部処理においては、特図種別に応じて対応するテーブルが特別遊技の開始時にセットされるが、ここでは1のテーブルに全ての特図種別に対応する制御データを示す。
特別遊技(大当り遊技又は小当り遊技)は、開閉体64bが所定回数開放される複数回のラウンド遊技で構成されている。特別遊技制御テーブルTBには、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の特別遊技中に実行されるラウンド遊技の最大回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド(R)中の開閉体64bの開放回数)、ソレノイド通電時間(開閉体64bの開放回数ごとのソレノイドSOL2の通電時間、すなわち、1回の開閉体64bの開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口への最大入賞可能数)、インターバル時間(ラウンド遊技間の開閉体64b)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技(特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が特図種別ごとに図示のように予め記憶されている。
例えば、特図種別が特別図柄A又は特別図柄Bである場合に第1の特別遊技としての大当り遊技が実行されると、大入賞部品64を制御対象として、ソレノイドSOL2への通電による開閉体64bの開放動作によって入球口64aが29秒間開放すること、又は、入球口64a内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが5回繰り返される。
また、特図種別が特別図柄Cである場合に大当り遊技が実行されると、大入賞部品64を制御対象として、ソレノイドSOL2への通電による開閉体64bの開放動作によって入球口64aが29秒間開放すること、又は、入球口64a内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが10回繰り返される。また、特図種別が特別図柄Dである場合(特2保留で「大当り」)に特別遊技(大当り遊技)が実行されると、大入賞部品64を制御対象として、開閉体64bの開放動作によって入球口64aが29秒間開放すること、又は、入球口64a内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが9回繰り返される。また、特図種別が特別図柄Eである場合(特2保留で「大当り」)大当り遊技が実行されると、大入賞部品64を制御対象として、開閉体64bの開放動作によって入球口64aが29秒間開放すること、又は、入球口64a内に遊技球が3個入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが3回繰り返される。
また、特図種別が特別図柄Fである場合(特2保留で「小当り」)に第2の特別遊技としての小当り遊技が実行されると、大入賞部品64を制御対象として、開閉体64bの開放動作によって入球口64aが29秒間開放すること、又は、入球口64a内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまで1ラウンドが継続する。また、当該1ラウンド中に入球した遊技球が大入賞部品64に設けられた前述の特定領域を通過した場合、小当り遊技に引き続いて、第3の特別遊技としての大当り遊技に移行する。同図に示すように、当該小当り遊技経由の大当り遊技にあっては、大入賞部品64を制御対象として、開閉体64bの開放動作によって入球口64aが29秒間開放すること、又は、入球口64a内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが9回繰り返される(小当り遊技との合算で10ラウンド)。また、特図種別が特別図柄Gである場合(特2保留で「小当り」)に小当り遊技が実行されると、大入賞部品64を制御対象として、開閉体64bの開放動作によって入球口64aが29秒間開放すること、又は、入球口64a内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまで1ラウンドが継続する。また、当該1ラウンド中に入球した遊技球が大入賞部品64に設けられた前述の特定領域を通過した場合、小当り遊技に引き続いて、大当り遊技に移行する。同図に示すように、当該小当り遊技経由の大当り遊技にあっては、大入賞部品64を制御対象として、開閉体64bの開放動作によって入球口64aが29秒間開放すること、又は、入球口64a内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが3回繰り返される(小当り遊技との合算で4ラウンド)。
このように、特別遊技において実行されるラウンド遊技の回数(ラウンド数)は、特図種別に応じて異なるように設定されており、ラウンド遊技の回数が増大するほど、遊技者が獲得可能な賞球数が増大するため、いかなるラウンド数による特別遊技が開始されるかについても遊技者にとって大きな関心事となる。また、上述の通り、本例における特別遊技は、特別図柄の停止態様が「大当り」又は「小当り」であることに基づいてそれぞれ実行される大当り遊技(第1特別遊技)及び小当り遊技(第2特別遊技)と、小当り遊技中に遊技球が特定領域を通過したことに基づいて実行される大当り遊技(第3特別遊技)とが存在し、所謂1種2種混合機に分類される。
[特図変動パターン決定抽選について]
図9は、上記特図変動パターン決定抽選において参照される変動パターン決定テーブルTBの一例を示す図である。変動パターン決定テーブルTBは、前半変動パターン決定テーブルTBと、後半変動パターン決定テーブルとに区分され、各前半変動パターン決定テーブルTB及び後半変動パターン決定テーブルは、現在の遊技状態及び特図当否抽選の結果に応じてさらに細分化される。
図9(a),(b)は、遊技状態が「低確率」であって、特図当否抽選の結果が「当り(大当り又は小当り)」である場合に参照される前半変動パターン決定テーブルTB及び後半変動パターンテーブルTBと、遊技状態が「低確率」であって、特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合に参照される前半変動パターン決定テーブルTB及び後半変動パターンテーブルTBの例をそれぞれ示す。また、図9(c),(d)は、遊技状態が「高確率」であって、特図当否抽選の結果が「当り(大当り又は小当り)」である場合に参照される前半変動パターン決定テーブルTB及び後半変動パターンテーブルTBと、遊技状態が「高確率」であって、特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合に参照される前半変動パターン決定テーブルTB及び後半変動パターンテーブルTBの例をそれぞれ示す。
遊技球が第1始動入賞部品60及び第2始動入賞部品62のいずれかに入球すると、例えば0~999の範囲から1つの前半変動パターン決定乱数及び後半変動パターン決定乱数がそれぞれ取得され、前半変動パターン決定テーブルTB、後半変動パターン決定テーブルTBからそれぞれの変動パターン決定乱数に対応する1の変動パターン(前半変動パターン,後半変動パターン)が決定され、当該決定された変動パターンに基づいて上記特図当否抽選の結果が報知される。
各図に示す前半変動パターン決定テーブルTBには、所定範囲の前半変動パターン決定乱数に対応して「疑似0」~「疑似5」なる6種類の前半変動パターンが規定されている。
また、各図に示す後半変動パターン決定テーブルTBには、所定範囲の後半変動パターン決定乱数に対応して、「SP発展大当り1」、「SP発展大当り2」、「通常ハズレ1」、「SP発展ハズレ1」、「特殊ハズレ1」,「特殊当り1」等の後半変動パターンが規定されている。また、図9(b)に示すように遊技状態が低確率であって、「ハズレ」と対応する前半変動パターン決定テーブルTB及び前半変動パターン決定テーブルTBには、抽選時点の保留記憶数に応じて各変動パターン乱数の割合が異なるように設定されている。
上記各テーブルから選択,抽出される変動パターンには、それぞれ変動時間が設定されている。例えば、前半変動パターン決定テーブルTBから選択され得る前半変動パターン「疑似0」~「疑似5」は、それぞれ「0秒」,「15秒」,「30秒」,「45秒」,「60秒」,「75秒」の変動時間が対応付けられている。また、後半変動パターン決定テーブルTBから選択され得る後半変動パターンには、例えば「3秒」~「120秒」までの多様な変動時間が対応付けられている。
以上のとおり、特図変動パターン決定抽選では、現在の遊技状態(低確率又は高確率)及び特図当否抽選の結果に応じた変動パターン決定テーブルを参照すると共に、参照したテーブルの種別によって保留記憶数に依存、又は依存することなく、前半変動パターン及び後半変動パターンを抽出する。各変動パターン決定テーブルTBから、1つの前半変動パターン及び後半変動パターンが決定されると、決定された前半変動パターン及び後半変動パターンに対応する情報を含む前半変動パターンコマンド及び後半変動パターンコマンドが演出制御回路200側に送信され、演出図柄Sの変動表示とともに、各変動パターンに従った種々の演出(変動演出)がメイン表示装置80の表示画面D1上に表示されることとなる。また、上述の通り、各変動パターンには、変動時間(秒)が対応付けられており、前半変動パターンと対応する変動時間と後半変動パターンと対応する変動時間の合算時間が、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上で表示される特別図柄の変動表示時間、及びメイン表示装置80上で特別図柄の変動表示と略同期して変動表示される演出図柄Sの変動表示時間、及び当該演出図柄Sの変動表示に伴って表示される演出(例えば予告演出,リーチ演出)の合計時間となる。
なお、詳細については後述するが、上記変動パターンのうち、前半変動パターンと対応付けられた変動時間(前半変動時間)は、変動演出の一態様である疑似連演出用の演出時間(演出尺)として主に用いられ、後半変動パターンと対応付けられた変動時間(後半変動時間)は、上記疑似連演出後の演出時間として用いられる。また、本例においては、遊技状態が低確率である場合と高確率である場合との比較において、高確率である場合の方が低確率である場合よりも変動時間(前半変動時間+後半変動時間)の平均が長くなるように設定されている。具体的には、遊技状態が高確率状態である場合には、常に前半変動パターンとして「15」秒以上の前半変動パターンが選択される構成としているため、例えば、遊技状態が低確率である場合の平均変動時間は13秒程度であるのに対し、高確率である場合の平均変動時間は35秒程度である。これにより、比較的短い回数に設定される高確率状態における特別図柄の1回当りの変動時間が長期化され、遊技の興趣を向上させる配慮がなされている。
主制御回路100は、上記各変動パターンコマンドの送信と同時に第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bを制御し、いずれかの表示装置上において特別図柄の変動表示を開始させる。その後、主制御回路100は、上記変動表示時間が経過したことに基づいて、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bを制御して特別図柄の変動を停止させるとともに、演出制御回路200側に後述する特図停止指定コマンドを送信し、表示画面D1上において変動表示される演出図柄Sの変動を停止させる。なお、これらの変動表示に係る処理の詳細については後述する。
以上説明したとおり、主制御回路100は、特別図柄の変動開始時(始動条件の成立時)に上述の特図当否抽選、特図種別決定抽選、及び特図変動パターン決定抽選を実行し、特別図柄及び演出図柄Sの最終的な停止の態様によって、特別遊技実行の可否と関連する特図当否抽選の結果を報知する。
また、これら特別遊技の実行に関わる各種の抽選処理を総称して特図遊技という場合がある。なお、一般的に遊技者は、特別図柄の変動表示と同期して表示画面D1上で変動表示される演出図柄Sの停止態様によって特図当否抽選の結果を認識することとなる。
以上説明したとおり、パチンコ機1においては、第1始動入賞部品60及び第2始動入賞部品62のいずれかへの入球を契機とする各種の抽選が実行され、上記各種抽選の結果が所定の結果(「大当り」又は「小当り」)である場合に、特別図柄が当該所定の結果を示す態様で停止表示される。そして、図柄の停止後には、遊技者にとって有利な特別遊技(「大当り遊技」又は「小当り遊技」)が実行され、さらに当該特別遊技後の遊技状態がその時点の状況に応じて切り替わる構成である。なお、遊技状態の遷移の詳細については後述する。
また、パチンコ機1においては、上記特別遊技の実行等に関する種々の抽選とは独立して、普通電動役物66に設けられた開閉体66aを開放動作させる普通遊技実行の可否等に関する抽選(普図当否抽選、普図変動時間パターン決定抽選)が実行される。以下、普通遊技実行の可否等に関する種々の抽選処理(普図遊技)の概要について説明する。
遊技球が普図通過ゲート68を通過すると、後述の普図当否抽選において参照される普図当否判定乱数が取得され、当該取得された乱数がRAM100cの保留記憶領域に格納される。ここで、保留記憶領域は、上記普図当否判定乱数を記憶可能な普図記憶領域を有しており、当該普図記憶領域は1つの記憶部(第1記憶部)を有している。そして、普図通過ゲート68を遊技球が通過すると、普図当否判定乱数を第1記憶部に記憶する。但し、普図保留記憶領域に記憶可能な普図保留記憶数(X3)は1つに設定されており、当該上限を超えて普図保留記憶数X3が増加することはない。
図10は、普図当否抽選において参照される普図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が普図通過ゲート68を通過すると、例えば0~99の範囲から1つの普図当否判定乱数が取得される。同図に示すように普図当否判定テーブルTBには、0~99までの普図当否判定乱数に対応する判定結果(「当り」又は「ハズレ」)が規定されている。当該普図当否判定テーブルTBが参照された場合に判定結果が当りとなる確率は1.2の1である。そして、上記取得された普図当否判定乱数が、「当り」と対応する乱数である場合は判定結果が当りとなり、「ハズレ」と対応する乱数である場合は判定結果がハズレとなる。
図11は、普図変動パターン決定抽選において参照される普図変動パターン決定テーブルTBを説明する図である。上述の普図当否抽選が行われると、普図変動パターン決定テーブルTBに基づいて普通図柄の変動時間が決定される。同図に示すように、普図変動パターン決定テーブルTBは、遊技状態が低確率である場合に参照される低確率用普図変動パターン決定テーブルTB1と、遊技状態が高確率である場合に参照される高確率用普図変動パターン決定テーブルTB2とに細分化されており、それぞれのテーブルに単一の変動時間が規定されている。そして、低確率用普図変動パターン決定テーブルTB1によれば、普通図柄の変動時間が「100秒」に決定され、高確率用普図変動パターン決定テーブルTB2によれば、普通図柄の変動時間が「2.5秒」に決定される。このようにして普通図柄の変動時間が決定されると、当該決定された変動時間に渡って、普通図柄表示装置37上で表示される普通図柄の変動表示が開始され、変動時間経過後に上記普図当否抽選の結果を示す態様で停止表示される。なお、遊技状態に関わらず、決定される変動時間を同一時間(例えば2.5秒)に設定しても良い。
ここで、普通図柄表示装置37は、例えば複数のLEDランプを配列した形態として構成されており、変動表示中においては複数のランプが点滅し、上記普図当否抽選の結果が当りである場合には、複数のランプのうち、特定のLEDのランプが点灯して停止した状態となり、ハズレである場合には、上記特定のランプ以外が点灯した状態となる。なお、上記説明においては遊技状態に応じて単一の変動時間が規定された例を示したが、各テーブルに複数の変動時間を規定し、所定の乱数による抽選によって遊技状態ごとに異なる普通図柄の変動時間が決定される構成としてもよい。
[普通遊技について]
図12は、前述の普図当否抽選の結果が当りとなり、普通図柄が当りであることを示す態様で停止した場合に実行される普通遊技において参照される開閉体作動テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、開閉体作動テーブルTBには、開閉体66aの開放回数、1回の開放動作当りの開放時間が規定されており、遊技状態が低確率である場合に参照される低確率用開閉体作動テーブルTB1と、遊技状態が高確率である場合に参照される高確率用開閉体作動テーブルTB2とに細分化されている。そして、遊技状態が低確率である場合において、普通図柄が当りを示す態様で停止した場合、開閉体作動テーブルTB1が参照されることにより、ソレノイドSOL1が通電制御され、普通電動役物66の開閉体66aが0.1秒間1回開放動作される。一方、遊技状態が高確率である場合において、普通図柄が当りを示す態様で停止した場合、上記開閉体作動テーブルTB2が参照されることにより、ソレノイドSOL1が通電制御され、普通電動役物66の開閉体66aが1.8秒間1回開放動作される。なお、普通図柄の変動時間は上述のものに限られず、開閉体66aの開放回数を複数回に設定しても良い。
つまり、遊技状態が低確率状態(普図通常状態)である場合、普図当否抽選の結果が「当り」となる確率は高確率状態(普図有利状態)である場合と同一であるが、高確率状態の場合と比較して普通図柄の変動時間が長く、かつ、開閉体66aの開放時間が極めて短時間であることから、遊技球が普通電動役物66に入球する頻度,確率は極めて低い。一方、遊技状態が高確率状態である場合、低確率状態の場合と比較して普通図柄の変動時間が大幅に短縮され、かつ開閉体66aの開放時間が大幅に長くなることから、遊技球を右打ち領域ERに継続的に打ち出した場合、遊技球が普通電動役物66に極めて高い頻度,確率で入球することとなる。そして、前述のとおり、普通電動役物66に遊技球が入球した場合、第2始動入賞部品62の第1開閉体90a及び第2開閉体90bが開放状態となり、遊技球を右打ち領域ERに継続的に打ち出した場合、遊技球が極めて高い頻度,確率で第2開閉体90b側から第2入球口94に入球する。換言すれば、高確率状態は、低確率状態(通常状態)である場合よりも、遊技球が普通電動役物66及び第2始動入賞部品62内に遊技球が容易に入球可能な入賞容易状態であり、低確率状態は入賞困難状態であると言える。そして、当該第2入球口94への入球を契機として実行される特図当否抽選の結果が「小当り」となる確率は、極めて高い6.7分の1であるため、高確率状態は遊技者によって特別遊技を獲得するために最も有利な状態と言える。より具体的には、図6,図7に示すように、高確率状態においては、「小当り遊技」を極めて高い確率で獲得することができ、当該小当り遊技中に遊技球が特定領域に到達することにより、極めて高い確率で小当り遊技経由の大当り遊技を獲得することが可能である。
また、高確率状態としては、以下のいずれかの条件を満たせば良い。1)低確率状態との比較において、普図当否抽選の結果が「当り」となる確率が向上(本例では同一)する。2)低確率状態との比較において、普通図柄の変動時間が短縮化される。3)低確率状態との比較において普通電動役物66の開放時間が長くなる。
[遊技状態及び遊技性について]
図13は、本実施形態における遊技状態ごとの遊技性を表わす概要図である。図13に示すように、本例における遊技状態は、大別すると低確率状態と高確率状態とに区分される。以下、各遊技状態において推奨される遊技方法と遊技状態の遷移について説明する。
[低確率状態]
図13に示すように、遊技状態が低確率状態である場合、普通電動役物66の開放動作までの間隔が長く、かつ短時間でしか実行されないことから、第2始動入賞部品62が開放動作することは極めて稀であり、遊技球を右打ち領域ERに打ち出すことは遊技者にとって極めて不利である。よって、当該低確率状態においては遊技球を左打ち領域ELに打ち出すことが推奨される。
推奨される左打ち領域ELに打ち出された遊技球が第1始動入賞部品60に入球し、特1保留を対象とする特図遊技が順次実行され、約319分の1に設定された「大当り」を獲得した場合、図7に示す確率でいずれかの特別図柄が選択され、選択された特図種別が特別図柄A又はBに決定された場合、当該特別図柄A又はBに基づいて開始される特別遊技後の遊技状態は高確率状態に移行する。一方、特別図柄Cが選択された場合、当該特別図柄Cに基づいて開始される特別遊技後の遊技状態は移行することなく低確率状態に維持される。
[高確率状態]
図13に示すように、低確率状態において特別図柄A又はBに基づく特別遊技が実行された場合、当該特別遊技後の遊技状態は、高確率状態に移行する。そして、前述のとおり高確率状態においては、普通電動役物66の開放動作までの間隔が短縮化されると共に開放時間が大幅に向上し、遊技球が第2始動入賞部品62の第2入球口94に入球し易くなり、当該入球に基づく特2保留を対象とする特図当否抽選の結果が「小当り」となる確率が高まるため、遊技球を右打ち領域ERに打ち出すことが推奨される。
図13に示すように、当該高確率状態の終了条件は、低確率状態において選択された特図種別に応じて異なっており、低確率状態において特別図柄Aに基づいて特別遊技が実行された後の高確率状態は、特2保留に基づく特図遊技が5回確定するまで、又は、「(保留種別(特1保留,特2保留)を問わず)特図遊技が10回確定するまで」と規定されている。一方、低確率状態において特別図柄Bに基づいて特別遊技が実行された後の高確率状態は、特2保留に基づく特図遊技が1回確定するまで、又は、「(保留種別(特1保留,特2保留)を問わず)特図遊技が5回確定するまで」と規定されている。そして、それぞれ特図種別ごとに設定された条件が成立した場合には、高確率状態から低確率状態に移行(転落)することとなる。
一方、上記条件が成立する前に大当り(主に小当り経由の大当り)を獲得した場合には、特別遊技後の遊技状態が再び高確率状態となると共に、その終了条件が遊技者にとって有利な特2保留に基づく特図遊技が5回確定するまで、又は、「(保留種別(特1保留,特2保留)を問わず)特図遊技が10回確定するまで」となり、以後、当該条件が成立するまでの間、特別遊技を連続して獲得するチャンスとなる。
このように、高確率状態は、大当り遊技(小当り経由の大当り遊技)の獲得確率が向上する特2保留に基づく特図当否抽選の機会を付与する遊技状態であり、遊技者の視点からは、低確率状態において高確率状態への移行契機となる特別図柄A又はBに基づく特別遊技を獲得し、さらに高確率状態において小当り経由の大当り遊技をいかに連続して獲得するかに注視することとなる。
また、本例におけるパチンコ機1にあっては、高確率状態において遊技球を右打ち領域ERに打ち出す限りにおいて、特2保留に基づく特図遊技を1回又は6回行うことができ、当該1回又は6回の特図遊技終了後には遊技状態が低確率状態に移行することとなるが、低確率状態への移行時点において、第2始動入賞部品62の第1開閉体90aは開放状態となっており、高確率状態から低確率状態への移行後において、遊技球を左打ち領域ELに任意のタイミングで打ち出すことにより、打ち出された遊技球が最大2個極めて高い確率で、開放状態とされた第1開閉体90aを経由して第1入球口92に入球することとなる。そして、当該第1入球口92への入球によって、更に2回の特2保留に基づく特図当否抽選の機会が付与されることとなる。即ち、一度、高確率状態に移行すれば、右打ち領域ERへの遊技球の打ち出しによって1回又は6回の特2保留に基づく特図当否抽選の機会が付与され、さらに低確率状態への移行後であっても、第1開閉体90aが開放しているため、左打ち領域ELへの遊技球の打ち出しによって更に2回の特2保留に基づく特図当否抽選の機会が付与される。即ち、本例においては、内部的な遊技状態と、特別遊技獲得の期待値にズレが生じており、少なくとも低確率状態への移行後、特2保留に基づく特図当否抽選が2回実行されるまでの間は、高確率状態における特別遊技獲得の期待値と同等の期待値であり、内部的な遊技状態は低確率状態であるものの、実質的な遊技状態は高確率状態と同等の状態である。そして、当該実質的には高確率状態と同等の遊技状態が終了するまでの間は、当該遊技状態に関する情報が管理コンピュータ側に逐次送信され、さらに当該期間中に特別遊技を獲得した場合には、高確率状態において特別遊技を獲得した場合と同様に、所謂連荘(レンチャン)当りとして扱う必要があり、後述の外部情報出力処理によってレンチャンの発生に関する情報が管理コンピュータ側に出力される。
また、詳細については後述するが上述のとおり、低確率状態における普通電動役物66の開放時間は0.1秒と極めて短く、開放するまでの周期(普図変動時間)も長いことから、仮に遊技者が低確率状態において意図的に遊技球を右打ち領域ERに打ち出した場合であっても普通電動役物66に遊技球が入球することは困難である。しかし、本例において普図当否抽選が「当り」となる確率は遊技状態を問わず1.2分の1であるため、遊技者が長時間に渡って右打ち領域ERへの遊技球の打ち出しを継続した場合、遊技球の進路やアクションによっては、普通電動役物66内に入球し、非電動役物としての第2始動入賞部品62が開放する可能性が僅かに残ることとなる。しかしながら、このような状態は本来の遊技性から逸脱した状態であると言え、所謂ゴト行為に類するものであり、少なくともこれを検知し、後述の外部情報出力処理によって当該事実を管理コンピュータ側に出力することが要求される。
なお、図13に示す遊技の流れは、遊技者が各遊技状態において推奨される打ち出し方向に遊技球を継続的に打ち出した場合に想定される原則的なものであり、例えば遊技者が遊技球を推奨される打ち出し方向とは異なる方向に打ち出した場合や、或いは、高確率状態において、特1保留を対象とする特図当否抽選(大当り確率=319分の1)の結果が「大当り」となった場合等については図示と異なる経路によって遊技が進行することがあり得る。図14は、これらのイレギュラーな事象についても加味した遊技状態の遷移を示す表である。
同表の行には現在の遊技状態が規定され、列には当りの種類が規定され、それぞれが交わる各項目には、遊技状態の移行先及び終了条件が規定されている。例えば、遊技状態が低確率状態において特1保留に基づく特図当否抽選,特図種別決定抽選が実行され、特別図柄Aに基づく大当りを獲得した場合、特別遊技後の遊技状態は高確率状態となる。一方、遊技状態が高確率状態において特1保留に基づく特図当否抽選,特図種別決定抽選が実行され、特別図柄Aに基づく大当りを獲得した場合、特別遊技後の遊技状態が高確率状態に移行することが規定されているが、特1保留に基づく特図当否抽選の結果が「大当り」となる確率は319分の1であることから、このような遷移はイレギュラーであるため、ハッチングにより示してある。
また、同図の例にあっては、低確率状態における特2保留に基づく当り(「大当り」又は「小当り」)が発生した場合の移行先を高確率状態とし、その終了条件を「6回又は10回」と一律に規定しているが、これに限るものではなく、例えばプレミア当りの位置付けとして、その終了条件を例えば「50回又は100回」に設定し、高確率状態における次回の特別遊技の獲得が実質的に確定する当りとしても良い。以下、上述したパチンコ機1における主制御回路100による主要な処理について複数のフローチャートを用いて説明する。
[主制御回路100のCPU初期化処理]
図15は、主制御回路100のCPU100aによって実行されるCPU初期化処理の概要を示す図である。電源供給回路に外部電源が供給されると、CPU100aに電源が供給されるとともにシステムリセットが入力され、CPU100aは、以下のCPU初期化処理(ステップS100)を行う。
(ステップS100-1)
CPU100aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、ROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100-3)
CPU100aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。当該ウェイト処理時間は、払出制御回路150及び演出制御回路200の起動待ち時間であり、ウェイト処理時間の経過により、払出制御回路150、演出制御回路200は、主制御回路100より送信される各種のコマンドを受信可能となる。
(ステップS100-5)
CPU100aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御回路100には、電源断検知回路が接続されており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100-3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100-7に処理を移す。
(ステップS100-7)
CPU100aは、上記ステップS100-3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100-9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100-5に処理を移す。
(ステップS100-9)
CPU100aは、メインRAM100cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100-11)
CPU100aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、パチンコ機1の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押下操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押下操作を検出して、主制御回路100にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押下操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100-13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100-19に処理を移す。
(ステップS100-13)
CPU100aは、RAM100cのうち、電源投入時(RAM100cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100-15)
CPU100aは、RAM100cがクリアされたことを演出制御回路200に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100-17)
CPU100aは、RAM100cがクリアされたことを払出制御回路150に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100-19)
CPU100aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100-21)
CPU100aは、上記ステップS100-19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100-13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100-23に処理を移す。
(ステップS100-23)
CPU100aは、RAM100cのうち、電源復帰時(RAM100cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100-25)
CPU100aは、電源断から復帰したことを演出制御回路200に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100-27)
CPU100aは、電源断から復帰したことを払出制御回路150に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100-29)
CPU100aは、特図種別を示す電源投入時特図種別指定コマンド、特1保留記憶数を示す特1保留指定コマンド、特2保留記憶数を示す特2保留指定コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理(送信バッファに格納する処理)を実行する。
(ステップS100-31)
CPU100aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100-33)
CPU100aは、割込みを禁止するための処理を行う。当該処理により、タイマ割込み中に詳述(図示)しない払出制御回路150から受信データ(主コマンド)を受信する割込み処理と、図17に示すタイマ割込み処理の実行が禁止される。
(ステップS100-35)
CPU100aは、特図種別決定乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、特図種別決定乱数用初期値更新乱数は、特図種別決定乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する特図種別決定乱数の更新処理によって特図種別決定乱数が、特図種別決定乱数用初期値更新乱数から、当該特図種別決定乱数用初期値更新乱数-1まで1周すると、特図種別決定乱数は、そのときの特図種別決定乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100-37)
CPU100aは、払出制御回路150から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100-39)
CPU100aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを演出制御回路200に送信するための処理を行う。
(ステップS100-41)
CPU100aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100-43)
CPU100aは、変動パターン決定乱数を更新し、以後、上記ステップS100-33から処理を繰り返す(以下、便宜上ステップS100-33からステップS100-43を繰り返す処理をメインループ処理と呼ぶ)。
次に、主制御回路100における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
[主制御回路100の電源断時退避処理(XINT割込み処理)]
図16は、主制御回路100における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。CPU100aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になる(電源断予告信号が入力される)と、前述のCPU初期化処理のメインループ処理実行中に割り込んで電源断時退避処理を実行する。なお、本実施形態においては、後述のタイマ割込み処理中には当該電源断時退避処理が割込まないようにしている。
(ステップS300-1)
電源断予告信号が入力されると、CPU100aは、レジスタを退避する。
(ステップS300-3)
CPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300-5)
CPU100aは、ステップS300-3の結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300-11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300-7に処理を移す。
(ステップS300-7)
CPU100aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300-9)
CPU100aは、割込みを許可するための処理を行い、退避処理(ステップS300-11以降の電源断時退避処理)を行うことなく当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300-11)
CPU100aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300-13)
CPU100aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300-15)
CPU100aは、RAM100cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300-17)
CPU100aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300-19)
CPU100aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300-21)
CPU100aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300-17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300-23に処理を移す。
(ステップS300-23)
CPU100aは、上記ステップS300-17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300-25)
CPU100aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300-19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300-17~ステップS300-25をループしている間にパチンコ機1の稼働が停止することとなる。
[主制御回路100のタイマ割込み処理]
図17は、主制御回路100におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御回路100には、所定の周期(本実施形態では4msとする。2msでも良い。)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)のメインループ処理実行中に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400-1)
CPU100aは、レジスタを退避する。
(ステップS400-3)
CPU100aは、割込みを許可するための処理を行う。当該処理によりタイマ割込み中に詳述(図示)しない払出制御回路150から受信データ(主コマンド)を受信する割込み処理が許可される。
(ステップS400-5)
CPU100aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400-7)
CPU100aは、各種の入力ポート情報を読み込み、主制御回路100に接続された各種の機器における最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400-9)
CPU100aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御回路100のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400-11)
CPU100aは、上記ステップS100-35と同様、特図種別決定乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400-13)
CPU100aは、特図種別決定乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の特図種別図柄乱数用初期値更新乱数の値に基づいて乱数を更新する。
なお、本実施形態では、特図当否判定乱数、及び普図当否判定乱数は、主制御回路100に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、上記各乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。また、本実施形態では、特図当否判定乱数、及び普図当否判定乱数は、ハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を判定用の乱数として用いているが、ソフトウェア乱数を判定用の乱数として用いる場合は、特図種別決定乱数と同様に初期値更新乱数を設けることにより、その初期値を変更することができる。
(ステップS500)
CPU100aは、ステップS400-7の処理に基づき第1始動口検出スイッチSW1、第2始動口検出スイッチSW2a;SW2b、普図ゲート検出スイッチSW5から信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、当該処理の詳細については、図18を参照して後述する。
(ステップS600)
CPU100aは、特図遊技管理処理を実行する。なお、この当該処理の詳細については、図23を参照して後述する。
(ステップS700)
CPU100aは、普図遊技を進行制御するための普図遊技管理処理を実行する。ここで、普図遊技管理処理とは、後述の普図遊技管理フェーズ(図示せず)をロードし、当該ロードした普図遊技管理フェーズに対応する普図遊技制御モジュールを選択する処理であり、複数の普図遊技管理フェーズに対応する普図遊技制御モジュールがコールされることにより、普図遊技に係る各種の処理が実行される。
普図遊技管理フェーズは、普通図柄変動待ち処理の実行を示す「00H」、普通図柄変動中処理の実行を示す「01H」、普通図柄停止後処理の実行を示す「02H」、普通電動役物入賞口開放前処理の実行を示す「03H」、普通電動役物入賞口開放制御処理の実行を示す「04H」、普通電動役物入賞口閉鎖有効処理の実行を示す「05H」、及び普通電動役物入賞口終了ウェイト処理の実行を示す「06H」からなり、これらのフェーズによって普図遊技の実行処理の段階、すなわち、普図遊技の進行状況を示す。そして、これらのフェーズが普図遊技管理処理によって更新される。
例えば、普図遊技管理フェーズが普通図柄変動待ち処理の実行を示す「00H」である場合、前述の普図記憶領域の普図保留記憶数(X3)が1以上であることを条件として、前述の普図当否判定テーブルTBを用いた普図当否抽選、及び前述の普図変動パターン決定テーブルTBを用いた普図変動パターン決定抽選を実行して、決定された普通図柄の変動時間をタイマにセットする。また、普図遊技管理フェーズが普通図柄変動中処理の実行を示す「01H」である場合には、上記タイマにセットされた普通図柄の変動時間が経過したことに応じて、普通図柄の停止態様を決定するとともに停止時間を設定し、普通図柄の変動を停止させる。また、普図遊技管理フェーズが普通図柄停止後処理の実行を示す「02H」である場合には、上記停止時間経過後に普図当否抽選の結果を確認し、「当り」であることを条件として、普通電動役物66の開閉体66aが開放するまでの時間である開放前時間をタイマにセットとすると共に、役物開放中フラグをオン(「0」→「1」)にセットする。ここで、役物開放中フラグは、図12に示すように、遊技状態が低確率状態である場合に設定される開閉体66aの開放時間(本例では0.1秒)である短開放中フラグと、遊技状態が高確率状態である場合に設定される開閉体66aの開放時間(本例では1.8秒)である長開放中フラグとに細分化され、普図当否抽選の結果に基づいて設定される開放時間に応じていずれかのフラグがオンされることにより、短開放であるか長開放であるかを識別可能としている。なお、「ハズレ」である場合には、上記普通図柄変動待ち処理(00H)に復帰する。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口開放前処理の実行を示す「03H」である場合には、上記開放前時間の経過を条件として普電役物入賞口開閉切替処理を実行する。ここで、普電役物入賞口開閉切替処理とは、前述の開閉体作動テーブルTBに従ってソレノイドSOL1の制御データ等を抽出する処理である。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口開放制御処理の実行を示す「04H」である場合には、上記制御データに従ってソレノイドSOL1を通電し、開閉体作動テーブルTBに規定された開閉体の開閉回数(上限回数)に達するまで開閉体66aを開放するとともに、上限回数に達したことに基づいて開閉体66aを閉鎖する。
また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口閉鎖有効処理の実行を示す「05H」である場合には、上記開閉体66aが閉鎖してから再び普通図柄変動待ち処理(00H)が実行されるまでのウェイト時間をタイマにセットすると共に役物開放中フラグをオフ(「1」→「0」)する。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口終了ウェイト処理の実行を示す「06H」である場合には、上記ウェイト時間が経過したことに基づいて普図遊技管理フェーズを普通図柄変動待ち処理(00H)に移行させる。
このように、各普図遊技管理フェーズは、普図遊技の実行処理の段階に応じて切り替わり、主制御回路100は各普図遊技管理フェーズに応じた処理を実行することにより普図遊技が進行する。
(ステップS400-15)
CPU100aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400-17)
CPU100aは、第1始動口検出スイッチSW1、第2始動口検出スイッチSW2a;SW2b、大入賞口検出スイッチSW3、一般入賞口検出スイッチSW6の入力チェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400-19)
CPU100aは、上記ステップS400-17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および該コマンドを払出制御回路150に対して送信を行うための払出制御管理処理を実行する。なお、当該処理によって払い出されることとなる賞球数(実数)は、賞球数カウンタにより積算されてカウントされる。
(ステップS800)
CPU100aは、外部情報出力端子板151から外部へ出力する外部情報用の出力データをセット(出力ポートバッファに格納)するための外部情報管理処理を実行する。当該外部情報管理処理については後述する。
(ステップS400-23)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセット(出力ポートバッファに格納)するLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400-25)
CPU100aは、開閉体66aを開閉動作させるためのソレノイドSOL1、開閉体64bを開閉動作させるためのソレノイドSOL2のソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファにセット(出力ポートバッファに格納)するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400-27)
CPU100aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する(ステップS400-5のダイナミックポート出力処理で出力されるものを除く)。
(ステップS400-29)
CPU100aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特図遊技管理処理及びステップS800の外部情報管理処理について詳細に説明する。
[スイッチ管理処理]
図18は、主制御回路100におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500-1)
CPU100aは、普図ゲート検出スイッチSW5がオンしたか、即ち、普図通過ゲート68への遊技球の通過に基づいて普図ゲート検出スイッチSW5からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS510に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500-3に処理を移す。
(ステップS510)
CPU100aは、普図通過ゲート68への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。ここで、ゲート通過処理とは、前述の普図当否判定乱数を取得するとともに、現在の普図保留記憶数が普図保留記憶領域に記憶可能な上限未満であることを条件として、取得した普図当否判定乱数を第1記憶部に記憶する処理である。なお、該記憶した旨を表示画面D1により表示する等、演出制御回路により制御する場合は、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留記憶数X3を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。また、当該処理の実行によりステップS400-5の処理によって普図保留記憶数X3の上限数と対応して複数設けられた普通図柄保留表示装置38の保留表示部の対応箇所が点灯する。
(ステップS500-3)
CPU100aは、役物検出スイッチSW4がオンしたか、即ち、普通電動役物66の開閉動作に基づいて入球が入球し、役物検出スイッチSW4からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS515に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500-5に処理を移す。
(ステップS515)
CPU100aは、普通電動役物66への遊技球の入球に基づいて普通電動役物通過処理を実行する。なお、この普通電動役物通過処理の詳細については、図19を参照して後述する。
(ステップS500-5)
CPU100aは、第1始動口検出スイッチSW1がオンしたか、即ち、第1始動入賞部品60への遊技球の入球に基づいて第1始動口検出スイッチSW1からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS520に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500-7に処理を移す。
(ステップS520)
CPU100aは、第1始動入賞部品60への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については、図20(a)を参照して後述する。
(ステップS500-7)
CPU100aは、第2始動口検出スイッチSW2a;SW2bのいずれかがオンしたか、即ち、第2始動入賞部品62への遊技球の入球に基づいて第2始動口検出スイッチSW2a;SW2bからの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS530に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500-9に処理を移す。
(ステップS530)
CPU100aは、第2始動入賞部品62(第1入球口92又は第2入球口)への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については、図20(b)を参照して後述する。
(ステップS500-9)
CPU100aは、大入賞口検出スイッチSW3がオンしたか、即ち、大入賞部品64への遊技球の入球に基づいて大入賞口検出スイッチSW3からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、大入賞口検出スイッチSW3からの検出信号が入力した場合にはステップS500-11に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500-13に処理を移す。
(ステップS500-11)
CPU100aは、現在、特別遊技の実行中であるか否かを判定し、大入賞部品64への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、特別遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理(例えば、不正検出であることを表示画面D1、スピーカユニット8、LED等により報知すべく大入賞装置エラーコマンドを送信バッファにセットする。)を実行し、特別遊技中であり、大入賞部品64への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算して、ステップS500-13に処理を移す。
(ステップS500-13)
CPU100aは、大入賞部品64内に配設された特定領域検出スイッチがオンしたか、即ち、大入賞部品64へ入球した遊技球が特定領域に到達し、特定領域検出スイッチからの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、特定領域検出スイッチからの検出信号が入力した場合にはステップS500-13に処理を移し、入力が無い場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500-15)
CPU100aは、現在、小当り遊技の実行中であるか否かを判定し、特定領域への遊技球の到達が適正になされたものであるかを判定する。ここで、小当り遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理(例えば、不正検出であることを表示画面D1、スピーカユニット8、LED等により報知すべく所定のエラーコマンドを送信バッファにセットする。)を実行し、小当り遊技中であり、特定領域への遊技球の到達が適正になされたと判定した場合には、特定領域フラグをオンにして処理を移す。
(ステップS500-17)
CPU100aは、第1開閉体90aと対応して設けられた第1非電動役物開放スイッチSN1がオンしたか、即ち、第1開閉体90aが開放状態であるかを判定し、開放状態である場合にステップS500-19に処理を移し、開放状態でない場合にステップS500-21に処理を移す。
(ステップS545)
CPU100aは、第1開閉体開放処理を実行して処理を移す。当該第1開閉体開放処理の詳細については後述する。
(ステップS500-21)
CPU100aは、第2開閉体90bと対応して設けられた第2非電動役物開放スイッチSN2がオンしたか、即ち、第2開閉体90bが開放状態であるかを判定し、開放状態である場合にステップS547に処理を移し、開放状態でない場合に当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS547)
CPU100aは、第2開閉体開放処理を実行して処理を移す。当該第2開閉体開放処理の詳細については後述する。
[普通電動役物通過処理]
図19(a)は、主制御回路100における普通電動役物通過処理(ステップS515)を説明するフローチャートである。
(ステップS515-1)
CPU100aは、第1非電動役物カウンタのカウンタ値として「2」をセットすると共に、第2非電動役物カウンタのカウンタ値として「1」をセットして処理を移す。当該各カウンタ値は、上述の非電動役物としての第2始動入賞部品62が開放してから閉鎖するまでに入球可能な遊技球数と対応する。即ち、第1非電動役物カウンタのカウンタ値「2」が第1開閉体90aが開放してから閉鎖するまでの第1入球口92への入球可能数と対応し、第2非電動役物カウンタのカウンタ値「1」が第2開閉体90bが開放してから閉鎖するまでの第2入球口94への入球可能数と対応する。詳細については後述するが、上記各カウンタ値はそれぞれ、遊技球が第1入球口92及び第2入球口94に入球する度に1ずつ減算され、普通電動役物66への入球時に「0」である場合に上記それぞれのカウンタ値にセットされる。
(ステップS517)
CPU100aは、普通電動役物66への遊技球の入球に対して普通電動役物エラー判定処理を実行して当該普通電動役物通過処理を終了する。当該普通電動役物エラー判定処理については後述する。
[普通電動役物エラー判定処理]
図19(b)は、主制御回路100における普通電動役物エラー判定処理(ステップS517)を説明するフローチャートである。前述の通り、本例における普通電動役物66は、普図当否抽選が「当り」となる確率が高く、開放動作する頻度が比較的多いため、意図的な入球を防止する必要がある。
(ステップS517-1)
CPU100aは、現在の遊技状態が高確率状態であるかを判定し、高確率状態でない場合にステップS517-3に処理を移し、高確率状態である場合に当該普通電動役物エラー判定処理を終了する。当該判定は、遊技状態を識別する後述の確率状態フラグに基づいて実行される。
(ステップS517-3)
CPU100aは、前述の短開放中フラグの状態に基づいて、普通電動役物66の開放パターンが短開放であるかを判定し、短開放である場合にステップS517-5に処理を移し、短開放でない場合に当該普通電動役物エラー判定処理を終了する。
なお、本例においては、遊技状態が低確率状態である場合の開放パターンは必ず短開放であることから、当該判定を省略し、遊技状態のみによってエラーの有無を判定しても良い。一方、低確率状態、及び高確率状態における開放パターンが短開放及び長開放の両方を含むような場合には当該処理の実行により、低確率状態における短開放をエラーとして判定することができる。また、遊技状態が高確率状態でなく、かつ、短開放である場合の入球数が所定数(例えば5個)に到達した場合に、普通電動役物エラーフラグをセットしても良い。また、この場合の入球数(カウント数)を例えば普通電動役物の複数回の作動に渡って維持し、当該普通電動役物の複数回の作動中において入球数が所定数に達した場合に普通電動役物エラーフラグをセットしても良い。
(ステップS517-5)
CPU100aは、上記各判定の結果に基づいて、普通電動役物エラーフラグをオン(「0」→「1」)にセットして当該普通電動役物エラー判定処理を終了する。当該普通電動役物エラーフラグがオンとなることにより、ステップS400-15において、普通電動役物エラー指定コマンドが送信バッファにセットされる。当該普通電動役物エラー指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200は、表示画面D1上に、エラーが発生したことを所定のメッセージにより表示すると共に、音声やランプの点灯制御によってエラーの発生を報知する。
[第1始動口通過処理]
図20(a)は、主制御回路100における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520-1)
CPU100aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。ここで、特別図柄識別値とは、保留種別が特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520-3)
CPU100aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
CPU100aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
[第2始動口通過処理]
図20(b)は、主制御回路100における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS525)
CPU100aは、非電動役物エラー判定処理を実行して処理を移す。当該非電動役物エラー判定処理については後述する。
(ステップS530-1)
CPU100aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530-3)
CPU100aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
CPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行して処理を終了する。
図20(c)は、主制御回路100における非電動役物エラー判定処理(ステップS525)を説明するフローチャートである。前述の通り、非電動役物としての第2始動入賞部品62は、遊技球が普通電動役物66に入球したことに基づいて機械的に開放動作するものであり、図3で示した開放系統に故障が生じた場合やこじ開け等のゴト行為を考慮して、入球を監視する必要がある。
(ステップS525-1)
CPU100aは、第1入球口92への入球かを判定し、第1入球口92への入球である場合にステップS525-3に処理を移し、第1入球口92への入球でない場合にステップS525-9に処理を移す。なお、当該判定は、第1入球口92及び第2入球口94と対応して設けられた第2始動口検出スイッチSW2a及び第2始動口検出スイッチSW2bの種別に応じて実行される。
(ステップS525-3)
CPU100aは、普通電動役物66への入球時にセットされた第1非電動役物カウンタをロードし、カウンタ値が「0」であるかを判定する。当該カウンタ値が「0」である場合にステップS525-5に処理を移し、「0」でない場合にステップS525-7に処理を移す。即ち、第1非電動役物カウンタのカウンタ値が「0」であるにも関わらず、第1入球口92に遊技球が入球した場合、開放系統の故障により第1開閉体90aが開放したままとなる故障や、こじ開けによる入球等の不正なゴト行為の発生が考えられるため、これをエラーとして判定する。
(ステップS525-5)
CPU100aは、上記判定の結果に基づいて、非電動役物エラーフラグをオン(「0」→「1」)にセットして当該非電動役物エラー判定処理を終了する。当該非電動役物エラーフラグがオンとなることにより、ステップS400-15において、非電動役物入賞エラー(第1開閉体入賞エラー)指定コマンドが送信バッファにセットされる。当該非電動役物入賞エラー指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200は、表示画面D1上に、エラーが発生したことを所定のメッセージにより表示すると共に、音声やランプの点灯制御によってエラーの発生を報知する。
(ステップS525-7)
CPU100aは、第1非電動役物カウンタのカウンタ値を1減算して当該非電動役物エラー判定処理を終了する。
(ステップS525-9)
CPU100aは、普通電動役物66への入球時にセットされた第2非電動役物カウンタをロードし、カウンタ値が「0」であるかを判定する。当該カウンタ値が「0」である場合にステップS525-11に処理を移し、「0」でない場合にステップS525-13に処理を移す。即ち、第2非電動役物カウンタのカウンタ値が「0」であるにも関わらず、第2入球口94に遊技球が入球した場合、開放系統の故障により第2開閉体90bが開放したままとなる故障や、こじ開けによる入球等の不正なゴト行為の発生が考えられるため、これをエラーとして判定する。
(ステップS525-11)
CPU100aは、上記判定の結果に基づいて、非電動役物エラーフラグをオン(「0」→「1」)にセットして当該非電動役物エラー判定処理を終了する。当該非電動役物エラーフラグがオンとなることにより、ステップS400-15において、非電動役物入賞エラー(第2開閉体入賞エラー)指定コマンドが送信バッファにセットされる。なお、当該非電動役物入賞エラーが演出制御回路200側に送信された場合の態様は前述同様である。
(ステップS525-13)
CPU100aは、第2非電動役物カウンタのカウンタ値を1減算して当該非電動役物エラー判定処理を終了する。
図20(d)は、主制御回路100における第1開閉体開放処理(ステップS545)及び第2開閉体開放処理(ステップS547)を説明するフローチャートである。
(ステップS545-1)
CPU100aは、第1開閉体開放フラグをオン(「0」→「1」)にセットして処理を移す。
(ステップS545-3)
CPU100aは、第1開閉体開放指定コマンドをバッファにセット(送信バッファに格納)し、当該第1開閉体開放処理を終了する。当該第1開閉体開放コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200側において第1開閉体90aの開閉状態を把握することができる。
(ステップS547)
CPU100aは、第2開閉体開放フラグをオン(「0」→「1」)にセットして処理を移す。
(ステップS547-3)
CPU100aは、第2開閉体開放指定コマンドをバッファにセット(送信バッファに格納)し、当該第2開閉体開放処理を終了する。当該第2開閉体開放コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200側において第2開閉体90aの開閉状態を把握することができる。
[特別図柄乱数取得処理]
図21は、主制御回路100における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535-1)
CPU100aは、上記ステップS520-1またはステップS530-1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535-3)
CPU100aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535-1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留記憶数をロードする。また、上記ステップS535-1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留記憶数をロードする。
(ステップS535-5)
CPU100aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された特図当否判定乱数をロードする。
(ステップS535-7)
CPU100aは、上記ステップS535-3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上(特1保留は4以上、特2保留は2以上)であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、特別図柄乱数取得処理を終了し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535-9に処理を移す。
(ステップS535-9)
CPU100aは、対象となる特別図柄保留球数カウンタ(特別図柄1保留球数カウンタ又は特別図柄2保留球数カウンタ)のカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535-11)
CPU100aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した特図当否判定乱数をセーブする対象となる対象記憶部(特1保留は、第1記憶部~第4記憶部、特2保留は第1記憶部)を算定する。
(ステップS535-13)
CPU100aは、上記ステップS535-5でロードした特図当否判定乱数、上記ステップS400-13で更新された特図種別決定乱数、上記ステップS100-43で更新された変動パターン決定乱数を取得し、上記ステップS535-11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS540)
CPU100aは、上記ステップS535-13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、取得時事前判定処理を実行する。当該取得時事前判定処理については省略する。
(ステップS535-15)
CPU100aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535-17)
CPU100aは、上記ステップS535-15でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留記憶数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留記憶数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。
特図1保留指定コマンド又は特図2保留指定コマンドが演出制御回路200側に送信されると、演出制御回路200は、演出モードに応じて例えば後述する表示画面D1の一部に表示される特1保留記憶数、及び特2保留記憶数を示す所定の保留表示アイコンの数を増大させる制御を行い、現在の特1保留及び特2保留の数を遊技者に視覚的に認識可能とする。また、当該処理の実行によりステップS400-5の処理によって特1保留記憶数、及び特2保留記憶数の上限数と対応して複数設けられた第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36Bの保留表示部の対応箇所が点灯する。
図22は、特図遊技管理フェーズを説明する図である。上述のとおり、本実施形態では、第1始動入賞部品60及び第2始動入賞部品62(第1入球口92;第2入球口94)への遊技球の入球を契機とする特別遊技の可否に関する種々の抽選処理(特図遊技)と、普図通過ゲート68への遊技球の通過を契機とする普通電動役物66の開閉動作に係る普通遊技の可否に関する種々の抽選処理(普図遊技)とが同時並行して進行する。
そして、特図遊技は、上記いずれかの始動入賞部品へ入球する度に段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御回路100では、特図遊技に係る各処理を特図遊技管理フェーズによって管理している。
図22に示すように、ROM100bには、特図遊技を実行制御するための複数の特図遊技制御モジュールが格納されており、これら特図遊技制御モジュールごとに、特図遊技管理フェーズが対応付けられている。
具体的には、特図遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止後処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大当り遊技終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「07H」である場合には、「小当り遊技終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
[特図遊技管理処理]
図23は、主制御回路100における特図遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600-1)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600-3)
CPU100aは、上記ステップS600-1でロードした特図遊技管理フェーズに対応する特図遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600-5)
CPU100aは、特図遊技に係る制御時間を管理する特図遊技タイマをロードして処理を移す。
(ステップS600-7)
CPU100aは、上記ステップS600-3で選択した特図遊技制御モジュールをコールして処理を開始し、当該特図遊技管理処理を終了する。
[特別図柄変動待ち処理]
図24は、主制御回路100における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特図遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610-1)
CPU100aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留記憶数が「1」以上であるかを判定する。判定の結果、特2保留記憶数が「1」以上であると判定した場合にはステップS610-7に処理を移し、特2保留記憶数が「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610-3に処理を移す。
(ステップS610-3)
CPU100aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留記憶数が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留記憶数が「1」以上であると判定した場合にはステップS610-7に処理を移し、特1保留記憶数が「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610-5に処理を移す。
上記ステップS610-1及びS610-3の処理からも明らかな通り、本例において特1保留及び特2保留が同時に記憶されている場合には、必ず特2保留が優先的に消化される。よって、遊技状態が高確率であって、遊技球が継続的に右打ち領域ERに打ち出されている限り、特2保留に基づく特図当否抽選が繰り返し実行される。
(ステップS610-5)
CPU100aは、客待ちコマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。当該客待ちコマンドが演出制御回路200側に送信されると、演出制御回路200は、当該客待ちコマンドの受信から所定の時間が経過したことに基づいて、VDPに所定のコマンドを送信し、表示画面D1上において、客待ち状態であることを示すデモ演出表示を表示させる。
(ステップS610-7)
CPU100aは、特1保留または特2保留に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算し、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)するとともに、第2特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。
具体的には、RAM100cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、上記ステップS610-1において、特2保留記憶数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特2保留を第0記憶部に転送するとともに、第1記憶部をクリア処理する。
また、上記ステップS610-3において、特1保留記憶数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部~第3記憶部に転送するとともに、第4記憶部をクリア処理する。
また、確率状態フラグの情報に基づいて遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。なお、確率状態フラグについては後述する。
特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200側には、減少後の特1保留記憶数又は特2保留記憶数に関する情報が伝達される。演出制御回路200は、特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドの受信に基づいて、前述の特図1保留指定コマンド又は特図2保留指定コマンドに基づいて増大した所定の保留表示アイコンの数を減少させるコマンドをVDPに送信し、表示画面D1において減少後の特1保留記憶数及び特2保留記憶数を遊技者に視覚的に認識可能とする。また、当該処理の実行によりステップS400-5の処理によって第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36Bいずれかの保留表示部の対応箇所が消灯する。また、遊技状態確認指定コマンドが演出制御回路200側に送信されると、特別図柄が変動を開始するたびに現在の遊技状態に係る情報が演出制御回路200側に伝達される。
(ステップS610-9)
CPU100aは、保留種別に基づいて、これに対応する特1用特図当否判定テーブルTB1又は特2用特図当否判定テーブルTB2を参照して、第0記憶部に転送された特図当否判定乱数に基づいて特図当否抽選処理を行い、その抽選結果(「大当り」,「小当り」「ハズレ」)に係るデータ(特図当否判定データ)を記憶する。
(ステップS610-11)
CPU100aは、特図種別を決定するための特図種別決定抽選処理を実行する。ここでは、上記ステップS610-9の特図当否抽選の結果が特1保留に基づく「大当り」であった場合には、特1用特図種別決定テーブルTB1を参照し、第0記憶部に転送された特図種別決定乱数に対応する特図種別を抽出し、抽出した特図種別に係るデータ(特図種別データ)記憶する。また、上記ステップS610-9の特図当否抽選の結果が特2保留に基づく「大当り」又は「小当り」であった場合には、特2用特図種別決定テーブルTB2を参照し、第0記憶部に転送された特図種別決定乱数に対応する特図種別を抽出し、抽出した特図種別に係るデータ(特図種別データ)記憶する。
一方、ステップS610-9の特図当否抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、特図種別決定テーブルTB3から特別図柄X(ハズレ図柄X)に係る特図種別を抽出し、特別図柄Xに係る特図種別データを記憶する。
特図種別データを記憶した後、当該特図種別データに対応する特図種別指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。即ち、当該特図種別指定コマンドが送信されることによって、演出制御回路200側には、特図種別決定抽選処理の度に抽出された特図種別に関する情報が伝達される。
(ステップS610-13)
CPU100aは、上記ステップS610-11で抽出した特図種別に対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示装置35Aおよび第2特別図柄表示装置35Bは、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS610-14)
CPU100aは、特別図柄の変動パターンを決定するための特図変動パターン決定抽選を実行する。具体的には、低確率状態又は高確率状態であるかを識別する普通図柄確率状態フラグをロードすると共に、図9に例示する各種の変動パターン決定テーブルTBを参照し、当該参照したテーブルから第0記憶部に転送された変動パターン決定乱数に対応する前半変動パターン及び後半変動パターンを抽出,決定する。CPU100aは、いずれかの変動パターン決定テーブルTBテーブルから抽出,決定した前半変動パターン及び後半変動パターンと対応する変動パターン識別番号及び変動時間を含む変動パターンコマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
変動パターンコマンドが演出制御回路200側に送信されることによって、演出制御回路200側では、変動パターンコマンドの内容に従って、より具体的な変動演出の内容を決定し、当該決定された変動演出の内容に関する情報を含むコマンドをVDPに送信することにより、演出図柄Sの変動表示と併せて多様な変動演出を表示画面D1上に表示させる。
(ステップS610-15)
CPU100aは、ステップS610-14で抽出された前半変動パターン及び後半変動パターンに対応する変動時間の合算値をロードし、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610-17)
CPU100aは、上記ステップS610-9における特図当否抽選の結果が「当り」(「大当り」又は「小当り」)であるか否かを判定し、「当り」であった場合には、上記ステップS610-11で記憶した特図種別データをロードして、特別図柄の種別を確認すると共に、確率状態フラグを確認して現在の遊技状態(低確率状態又は高確率状態)を確認する。そして、図13に示す表(遊技状態設定テーブルTB)に従って、特別遊技終了後の遊技状態を設定する。また、遊技状態が高確率状態となる場合、高確回数(終了条件)を設定する。具体的には、確率状態予備フラグ及び高確回数切り予備カウンタに所定のカウンタ値をセーブする。なお、高確回数切り予備カウンタは、高確特図回数切り予備カウンタと、高確特2保留回数切り予備カウンタとから構成され、例えば特別遊技後の遊技状態が高確率状態(特別図柄A)に移行する場合には、それぞれのカウンタのカウンタ値として「10」,「6」がセットされる。
(ステップS610-19)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bにおいて、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示装置35Aおよび第2特別図柄表示装置35Bを構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示装置35Aに対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示装置35Bに対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610-21)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。当該一連の特別図柄変動待ち処理が実行されることにより、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上において特別図柄の変動表示が開始されるとともに、当該特別図柄の変動表示と略同期して表示画面D1上において演出図柄Sの変動表示が開始されることとなる。
[特別図柄変動中処理]
図25は、主制御回路100における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。当該特別図柄変動中処理は、特図遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620-1)
CPU100aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620-3)
CPU100aは、上記ステップS620-1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620-5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620-9に処理を移す。
(ステップS620-5)
CPU100aは、上記ステップS610-15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620-7)
CPU100aは、上記ステップS620-5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620-15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620-9に処理を移す。
(ステップS620-9)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35A、及び第2特別図柄表示装置35Bを構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620-11)
CPU100aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620-13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620-13)
CPU100aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620-15)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620-17)
CPU100aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610-13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bに、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620-19)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bに特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該特図停止指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200は、VDPに所定のコマンドを送信し、表示画面D1上において変動中の演出図柄Sを特別図柄の停止表示と略同期して停止表示させる。
(ステップS620-21)
CPU100aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間(確定時間)を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
[特別図柄停止後処理]
図26は、主制御回路100における特別図柄停止後処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止後処理は、特図遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630-1)
CPU100aは、上記ステップS620-21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止後処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630-3に処理を移す。
(ステップS630-3)
CPU100aは、特図当否抽選の結果を確認する。
(ステップS630-5)
CPU100aは、特図当否抽選の結果が「当り」(「大当り」又は「小当り」)であるかを判定する。その結果、「当り」であると判定した場合にはステップS630-15に処理を移し、「当り」ではないと判定した場合にはステップS630-7に処理を移す。
(ステップS630-7)
CPU100aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、遊技状態が低確率状態であるか、高確率状態であるかを識別するための普通図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が低確率状態であるか高確率状態であるかを確認する。そして、遊技状態が高確率状態であった場合には、高確回数切りカウンタのカウンタ値を更新する。ここで、高確回数切りカウンタは、高確特図回数切りカウンタと、高確特2保留回数切りカウンタにより構成されており、高確特図回数切りカウンタのカウンタ値は、保留種別を問わず「1」減算した値に更新され、高確特2保留回数切りカウンタのカウンタ値は、特2保留と対応する変動である場合に限って「1」減算した値に更新される。
そして、高確特図回数切りカウンタ及び高確特2保留回数切りカウンタを更新した結果、いずれかのカウンタ値が「0」になった場合には、確率状態フラグを低確率状態を示す値(「0」)にセットする。これにより、高確率状態において、「当り」に当選することなく、特別図柄の変動が所定回数確定した場合、又は特2保留に基づく変動が所定回数確定したところで、遊技状態が低確率状態に移行することとなる。なお、当該ステップS630-7において、遊技状態の移行が行われた場合には、CPU100aは、移行後の遊技状態を演出制御回路200に伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。これにより、演出制御回路200側に遊技状態が変化したことが伝達される。
(ステップS630-9)
CPU100aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS630-11)
CPU100aは、上記ステップS630-7で更新した高確回数を演出制御回路200に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。即ち、上記ステップS630-9,当該ステップS630-11の処理によって、特別図柄が確定する度に、その時点の遊技状態、及び高確回数が演出制御回路200側に伝達される。
(ステップS630-13)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止後処理を終了する。これにより、特1保留又は特2保留に基づく特図遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630-15)
CPU100aは、確定した特図種別に応じて、図8に示す特別遊技制御テーブルTBに規定されたいずれかのデータ(特別図柄A~特別図柄G)をセットする。
(ステップS630-17)
CPU100aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630-15でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特図種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。
なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する特別遊技(大当り遊技又は小当り遊技)において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、RAM100cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、特別遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630-19)
CPU100aは、上記ステップS630-15でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630-21)
CPU100aは、特別遊技の開始を演出制御回路200に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該オープニング指定コマンドが送信されることにより演出制御回路200側では、VDPに所定のコマンドを送信し、例えば特別遊技の開始に先立って、遊技者にこれから特別遊技が開始されることを報知する所定のオープニング演出が表示される。
(ステップS630-23)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「03H」に更新して当該特別図柄停止後処理を終了する。
[大入賞口開放前処理]
図27は、主制御回路100における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特図遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS650-1)
CPU100aは、上記ステップS630-19でセットしたタイマ値(オープニング時間)が「0」でないかを判定する。その結果、タイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、タイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650-3に処理を移す。
(ステップS650-3)
CPU100aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS650-5)
CPU100aは、開閉体64bの開放開始(ラウンド遊技の開始)を演出制御回路200に伝達するための大入賞口開放指定コマンド(具体的には、実行するラウンド(1R、2R・・・)を示すコマンド)を送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該大入賞開放指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200は、VDPに所定のコマンドを送信し、例えば現在のラウンド数に関する表示等を表示画面D1に表示する。
(ステップS651)
CPU100aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS650-7)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
[大入賞口開閉切替処理]
図28は、主制御回路100における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS651-1)
CPU100aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口の開閉回数)の上限値であるかを判定する(本実施形態では、「1」であるかを判定。)。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値が上限値ではないと判定した場合にはステップS651-3に処理を移す。
(ステップS651-3)
CPU100aは、特別遊技制御テーブルTBのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、ソレノイドSOL2を通電制御するためのソレノイド制御データ、および、ソレノイドSOL2の通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS651-5)
CPU100aは、上記ステップS651-3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、ソレノイドSOL2の通電を開始するか、もしくは、ソレノイドSOL2の通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400-25およびステップS400-27において、ソレノイドSOL2の通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS651-7)
CPU100aは、上記ステップS651-3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、開閉体64bの1回の最大開放時間となる。
(ステップS651-9)
CPU100aは、ソレノイドSOL2の通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641-5において、ソレノイドSOL2の通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS651-11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS651-11)
CPU100aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
[大入賞口開放制御処理]
図29は、主制御回路100における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特図遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS660-1)
CPU100aは、上記ステップS651-7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS660-5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660-3に処理を移す。
(ステップS660-3)
CPU100aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650-7に処理を移し、カウンタ値が上限値ではないと判定した場合にはステップS651に処理を移す。
(ステップS651)
上記ステップS650-3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、CPU100aは、上記ステップS651の処理を実行する。
(ステップS660-5)
CPU100aは、上記ステップS500-9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS660-7に処理を移す。
(ステップS660-7)
CPU100aは、ソレノイドSOL2の通電を停止して大入賞口を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、開閉体64bが閉鎖され、大入賞口64aが閉鎖状態となる。
(ステップS660-9)
CPU100aは、大入賞口閉鎖有効時間(1.5秒)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS660-11)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650-13)
CPU100aは、大入賞口が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
[大入賞口閉鎖有効処理]
図30は、主制御回路100における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特図遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS670-1)
CPU100aは、上記ステップS660-9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670-3に処理を移す。
(ステップS670-3)
CPU100aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS670-9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS670-5に処理を移す。
(ステップS670-5)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS670-7)
CPU100aは、大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
(ステップS670-9)
CPU100aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS670-11)
CPU100aは、現在の特別遊技が、大当り遊技であるかを判定し、大当り遊技である場合にステップS670-13に処理を移し、大当り遊技でない場合(小当り遊技である)にステップS670-15に処理を移す。
(ステップS670-13)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS670-15)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「07H」に更新する。
(ステップS670-17)
CPU100aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。大当り遊技にあっては、当該エンディング指定コマンドが送信されることにより、演出制御回路200側では、VDPに所定のコマンドを送信し、遊技者に対して特別遊技が終了したことを報知する所定のエンディング演出を表示画面D1に表示させる。
[大当り遊技終了ウェイト処理]
図31は、主制御回路100における大当り遊技終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大当り遊技終了ウェイト処理は、特図遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS680-1)
CPU100aは、上記ステップS670-9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大当り遊技終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS680-3に処理を移す。
(ステップS680-3)
CPU100aは、特別遊技終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定処理を実行する。具体的には、上記ステップS610-17でセーブした確率状態予備フラグをロードして遊技状態に係るデータを確率状態フラグにセーブする。また、CPU100aは、ステップS610-17でセーブした高確回数切り予備カウンタをロードして、高確回数をそれぞれ高確回数切りカウンタ(高確特図回数切りカウンタと、高確特2保留回数切りカウンタ)にセーブする。
(ステップS680-5)
CPU100aは、特別遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS680-7)
CPU100aは、上記ステップS680-3でセーブした高確回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS680-9)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大当り遊技終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別遊技の終了後に特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
[小当り遊技終了ウェイト処理]
図32は、主制御回路100における小当り遊技終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この小当り遊技終了ウェイト処理は、特図遊技管理フェーズが「07H」であった場合に実行される。
(ステップS690-1)
CPU100aは、上記ステップS670-9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該小当り遊技終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS690-3に処理を移す。
(ステップS690-3)
CPU100aは、大入賞部品64内に入球した遊技球の数と、当該大入賞部品64から排出された遊技球の数が一致するかを判定し、一致する場合にステップS690-5に処理を移し、一致しない場合に当該小当り遊技終了ウェイト処理を終了する。
(ステップS690-5)
CPU100aは、上記各種のカウンタのカウント値をリセットして処理を移す。
(ステップS690-7)
CPU100aは、特定領域フラグがオンであるかを判定し、オンである場合にステップS690-9に処理を移し、オンでない場合にステップS690-19に処理を移す。なお、特定領域フラグは、前述のステップS500-13において小当り遊技中に遊技球が特定領域に到達したことに基づいてオン(「1」)に設定されるフラグである。
(ステップS690-9)
CPU100aは、図7に示す特別遊技制御テーブルTBに規定されたデータ(小当り遊技経由大当り遊技)をセットする。
(ステップS690-11)
CPU100aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS690-9でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数をセットする。
(ステップS690-13)
CPU100aは、上記ステップS690-9でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS690-15)
CPU100aは、特別遊技(小当り遊技経由の大当り遊技)の開始を演出制御回路200に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS690-17)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「03H」に更新して小当り遊技終了処理を終了する。
(ステップS690-19)
CPU100aは、特定領域フラグがオンでないこと、換言すれば小当り遊技中において遊技球が特定領域に到達しなかったことに基づいて、回数切り管理処理を実行する。前述の通り、回数切り管理処理は、遊技状態が、高確率状態である場合において高確回数切りカウンタのカウンタ値を更新する処理であり、更新の結果に応じて確率状態フラグを低確率状態を示す値にセットする処理である。
(ステップS690-21)
CPU100aは、上記ステップS690-19で更新した高確回数を演出制御回路200に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。即ち、上記ステップS690-19,当該ステップS690-21の処理によって、小当り遊技後の高確回数が演出制御回路200側に伝達される。
(ステップS690-23)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該小当り遊技終了処理を終了する。
上述の通り、小当り遊技中に遊技球が特定領域に到達し、特定領域フラグがオンとなった場合には、ステップS690-9からS690-15までの処理によって小当り遊技経由の大当り遊技に関する各種のデータがセットされ、小当り遊技に引き続いて小当り遊技経由の大当り遊技が開始されることとなる。一方、稀な事象ではあるものの、小当り遊技中に遊技球が特定領域に到達しなかった場合には、特別図柄がハズレで示す態様で停止した場合と同様に回数切り管理処理が実行され、遊技状態が高確率状態から低確率状態に移行(転落)する可能性がある。
[外部情報出力管理処理]
図33は、主制御回路100における外部情報出力処理(ステップS800)の一部を説明するフローチャートである。前述の通り、外部情報出力処理においては、主に前述のスイッチ管理処理や特図遊技管理処理の結果のうち、遊技設置店等にとって有益な情報を管理コンピュータ側に出力する処理である。なお、管理コンピュータのみならず、パチンコ機1に付帯された設備として遊技者に供されるデータコンピュータに出力する構成としても良い。ここで、外部の管理コンピュータ等に出力される情報としては、いずれかの賞球が発生する度に出力される賞球数情報、内部的な遊技状態の遷移に関する遊技状態情報、実質的な遊技状態(特別遊技の獲得期待値(高低))に関するレンチャン中情報、図26の特別図柄停止後処理において特別図柄の変動が確定する度に出力される特別図柄の変動回数に関する変動回数情報、図26の特別図柄停止後処理において、特図当否抽選の結果が「当り」である場合に出力される特別遊技の獲得に関する特別遊技獲得情報、パネル枠4やガラス窓4Aが開放されたことに関する台枠開放情報、電波や磁気の検出、或いは不正な入賞等がなされたことに関する入賞エラー情報等が挙げられる。
[遊技状態信号出力処理]
(ステップS810-1)
図33(a)に示すように、CPU100aは、前述のステップS630-7、S680-3及びS690-19において遊技状態の移行処理が実行されたかを判定し、移行が行われた場合にステップS810-3に処理を移し、移行が行われない場合に当該遊技状態信号出力処理を終了する。
(ステップS810-3)
CPU100aは、移行後の遊技状態が高確率状態であるかを判定し、高確率状態である場合にステップS810-5に処理を移し、高確率状態でない場合にステップS810-7に処理を移す。なお、遊技状態の判定は上述の確率状態フラグの値に基づいて実行される。
(ステップS810-5)
CPU100aは、移行後の遊技状態が高確率状態であることに基づいて、高確率状態信号を生成,出力して当該遊技状態進行出力処理を終了する。
(ステップS810-7)
CPU100aは、移行後の遊技状態が低確率状態であることに基づいて、低確率状態信号を生成,出力して当該遊技状態進行出力処理を終了する。
上記遊技状態信号出力処理によれば遊技状態の移行が発生する度に、外部の管理コンピュータ等に移行の発生及び移行後の遊技状態が出力されることから、外部では内部的な遊技状態(低確率状態、高確率状態)を厳密に把握することができる。
[レンチャン状態信号出力処理]
図33(b)は、レンチャン状態信号出力処理を説明するフロー図である。上述の通り、本実施形態に係るパチンコ機1では、遊技状態が低確率状態であっても低確率状態への移行後、特2保留に基づく特図当否抽選が2回実行されるまでの間は、特別遊技の獲得期待値が高確率状態における期待値と変わらず、当該区間は実質的には特別遊技獲得の期待値の高いレンチャン区間に含まれることとなり、外部の管理コンピュータ等ではこれを把握する必要がある。
(ステップS820-1)
図33(b)に示すように、CPU100aは、現在の遊技状態が高確率状態でないかを判定し、高確率状態でない場合にステップS820-3に処理を移し、高確率状態である場合にステップS820-11に処理を移す。
(ステップS820-3)
CPU100aは、大当り遊技の実行中でないかを判定し、大当り遊技の実行中でない場合にステップS820-5に処理を移し、高確率状態である場合にステップS820-11に処理を移す。なお、大当り遊技の実行中であるかは、例えば図27に示す大入賞口解放前処理においてセットされる大当り中フラグの状態によって判定され、最終のラウンドが終了するまでの間、上記フラグがONの状態に維持される。
(ステップS820-5)
CPU100aは、特2保留の記憶数(保留記憶数)が「1」以上でないかを判定し、「1」以上でない場合にステップS820-7に処理を移し、「1」以上である場合にステップS820-11に処理を移す。
(ステップS820-7)
CPU100aは、前述の第1非電動役物開放スイッチSN1又は第2非電動役物開放スイッチSN2からの入力がないか、即ち、第1開閉体90a又は第2開閉体90bが開放中でないかを判定し、入力がない場合にステップS820-9に処理を移し、いずれかの入力がある場合にステップS820-11に処理を移す。なお、第1開閉体90a及び第2開閉体90bの開閉状況を第1非電動役物開放スイッチSN1又は第2非電動役物開放スイッチSN2により直接的に判定することなく、入力の有無に応じて開閉状況と対応する所定のフラグを切り替える構成とし、当該フラグの値によって開閉状況を判定する構成であっても良い。また、第1開閉体90a及び第2開閉体90bの開閉状況を特定の遊技部品(本例では、普通電動役物66)への入球を検出する役物検出スイッチSW4からの入力に基づいて判定しても良い。
(ステップS820-9)
CPU100aは、特2保留に基づく特別図柄が変動中でないかを判定し、変動中でない場合に当該レンチャン状態信号出力処理を終了し、変動中である場合にステップS820-11に処理を移す。
(ステップS820-11)
CPU100aは、上記ステップS820-1からS820-9の判定により、現在の遊技状態が高確率状態であるか、大当り遊技中であるか、特2保留の記憶数(保留記憶数)が「1」以上であるか、第1非電動役物開放スイッチSN1又は第2非電動役物開放スイッチSN2からの入力があるか、特2保留に基づく特別図柄の変動中であるか、これらのいずれかが満たされることに基づいて、レンチャン中信号を生成,出力して当該レンチャン状態信号出力処理を終了する。
上記レンチャン状態信号出力処理によれば、遊技状態が高確率状態から低確率状態に移行した場合であっても特別遊技の獲得期待値が低確率状態との比較において極めて高い第1開閉体90aが開放している期間を高確率状態と同様のレンチャン中区間として外部の管理コンピュータ等に出力できることから、管理コンピュータ側では、当該レンチャン状態信号の入力中に発生した当り(特別遊技)を「レンチャン当り」として判別でき、これ以外の当りを「初当り」として判別することができる。
[入賞エラー発生信号出力処理]
(ステップS830-1)
図33(c)に示すように、CPU100aは、普通電役物エラーフラグがオンであるかを判定し、オンである場合にステップS830-3に処理を移し、オンでない場合にステップS830-5に処理を移す。
(ステップS830-3)
CPU100aは、普通電動役物入賞エラー信号を生成,出力して当該入賞エラー発生信号出力処理を終了する。
(ステップS830-5)
CPU100aは、非電役物エラーフラグがオンであるかを判定し、オンである場合にステップS830-7に処理を移し、オンでない場合に当該入賞エラー発生信号出力処理を終了する。
(ステップS830-7)
CPU100aは、非電動役物入賞エラー信号を生成,出力して当該入賞エラー発生信号出力処理を終了する。
上記入賞エラー発生信号出力処理によれば、普通電動役物及び非電動役物が搭載された本実施形態に係る遊技機1において発生し得るエラーを外部の管理コンピュータ等に適切に出力できることから、管理コンピュータ側では、故障やゴト行為の可能性を的確に把握することが可能となる。
以上、主制御回路100よる主要な制御処理について説明したが、演出制御回路200側では、特に主制御回路100から送信される変動パターンコマンド等の受信に基づき、演出決定処理を実行して変動パターンコマンドの種別に応じた多用な変動演出を表示する。以下、演出制御回路200の主要な処理について説明する。
[演出図柄について]
まず、上記特別図柄の変動表示と対応して変動表示される演出図柄Sの一例について概説する。なお、本実施形態における演出表示は、概略、遊技状態が低確率状態である場合に表示される通常演出モードと、遊技状態が高確率状態である場合に表示される第1特殊演出モードと、高確率状態から低確率状態への移行後、対象保留が特2保留である場合に表示される第2特殊演出モードとが存在し、演出モードの相違によって表示画面D1には異なる背景や演出図柄が表示される。
図34(a)は、通常演出モードにおける表示画面D1を概略的に示す正面図である。上方に位置する表示画面D1の変動領域AL,AC,ARには、前述の特別図柄の変動表示と同期して変動表示される演出図柄Sが表示される。演出図柄Sは、各変動領域AL,AC,ARにおいて、例えば上下方向に変動表示(スクロール表示)される。
図34(b)に示すように、演出図柄Sは、例えば1~8までの連続した数字表記、及び各数字表記に対応した所定のキャラクタが組み合わされた画像(演出図柄「1」~演出図柄「8」)により構成される。数字表記を含む演出図柄「8」と演出図柄「1」とは連続した図柄として設定されている。
通常演出モードにおける表示画面D1には、保留表示アイコン表示領域EIが設けられている。保留表示アイコン表示領域EIは、特1保留の記憶数を示す保留表示アイコンが配置される第1アイコン表示領域EIAと、特2保留の記憶数を示す保留表示アイコンが配置される第2アイコン表示領域EIBに左右方向に区画されている。各領域には特1保留及び特2保留の最大記憶数(特1保留=4つ,特2保留=1つ)に対応するように保留表示アイコンPを表示可能であり、第1アイコン表示領域EIAにおいては特1保留の増加に従って右側から左側に向かって保留表示アイコンPが配列され、第2アイコン表示領域EIBにおいては特2保留の記憶に基づいて左側から右側に向かって保留表示アイコンPが配列される。なお、通常演出モードにおいては、遊技状態が低確率状態であることから特2保留が記憶される機会は限りなく少なく、原則的に第2アイコン表示領域EIBに保留表示アイコンPが表示されることはなく、当該第2アイコン表示領域EIBを設けない構成としても良い。保留表示アイコン表示領域EIの中央部には、特図抽選(変動)の対象となっている特1保留又は特2保留に対応する保留表示アイコンPを表す変動対象アイコン表示領域EICが矩形状の領域として設定される。図示の例は、第1アイコン表示領域EIAに3つの保留表示アイコンPが表示され、第2アイコン表示領域EIBに1の保留表示アイコンPが表示されていることから、未消化の特1保留が3つ保留記憶され、特2保留が1つ保留記憶されていることを表している。また、矢印に示すように、始動情報(特1保留又は特2保留)に基づく特図抽選が実行されると、対象となった保留表示アイコンPが、変動対象アイコン表示領域EICへと移動するように表示され、当該移動表示のタイミングと略同期して演出図柄Sの変動表示が開始される。
このように、通常演出モード中においては、特別図柄の変動,停止と略同期して変動表示される演出図柄が変動を開始するたびに特図抽選の対象となった保留表示アイコンPが変動対象アイコン表示領域EIC側へシフトすると共に、後続の保留表示アイコンPが1つずつ位置ズレするように表示されるため、特別図柄の変動表示と略同期する演出図柄Sの変動開始と変動停止までの1サイクルを遊技者が適切に把握可能な構成である。
図35は、演出図柄Sが変動表示を開始してから停止表示されるまでの基本的な演出の流れを示す図である。なお、本例では前半変動パターンとして「疑似0」、後半変動パターンとして前述の「通常ハズレ1」に係る変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動演出の1系統である「リーチなし演出」を例とする。図35(a)に示すように、表示画面D1上において演出図柄Sの変動表示が開始されると、演出図柄Sが変動領域AL,AR,ACの順に所定の時間差を有して下方にスクロール表示され、所定時間後に視認不能な高速変動に至る。そして、図35(b)に示すように、上記演出図柄Sの変動表示開始から所定時間経過には、変動領域ALに対応する演出図柄Sが先行して停止表示され、続いて変動領域ARに対応する演出図柄Sが停止表示され、最後に図35(c)に示す如く変動領域ACに対応する演出図柄Sが停止表示される。また、「リーチなし演出」においては、変動領域AL;ARに対応する演出図柄Sが同一図柄で停止表示される所謂リーチを形成することがなく、「ハズレ」を示す態様で停止表示されることとなる。なお、当りを示す態様とは、図34(a)に示すように例えば変動領域AL;AC;ARにおいて全ての演出図柄Sが同一図柄で停止される態様であり、ハズレを示す態様とはこれ以外の停止態様である。
図36は、遊技状態が高確率状態である場合に表示される第1特殊演出モード(ハンティングゾーン)中における演出表示を示す図である。同図に示すように、特殊演出モードにおいては、その背景が通常演出モードとは異なる海をモチーフとした背景に変更され、演出図柄Sと共に、その下部及び上部には、第1の表示部としての疑似保留表示領域K、及び第2の表示部としての情報表示領域Mが表示される。前述のとおり、本実施形態に係るパチンコ機1は、高確率状態における大当り遊技獲得の期待度が低確率状態との比較において極めて向上することから、当該状態を第1の特殊な演出(演出モード)によって表現している。
疑似保留表示領域Kは、表示画面D1の下部において左右方向に延在する領域であって、当該領域には、複数の疑似保留アイコン(K1~K5)が左右方向に配列される。疑似保留アイコンKは、その名の通り始動情報の保留記憶数を疑似的に表す画像(図示の例では海に浮かぶ「ブイ」)であって、その数は、実際の始動情報の数と一致するものではない。一方で、疑似保留アイコンKは、特別図柄の1回の変動において表現される後述の演出図柄Sの疑似変動と開始タイミングと対応して、矢印に示す如く、右方向から左方向に向けてスライド移動するように変動表示される。図示の例では、最も左に位置する疑似保留アイコンK1が、現在の疑似変動と対応するアイコンである。即ち、疑似保留表示領域Kは、高確率状態における特別図柄(演出図柄S)の変動の進行状況をその表示態様の変化(スライド移動)によって示唆、報知する領域である。また、当該疑似保留表示領域Kが表示される第1特殊演出モードにおいては、通常演出モードにおいて表示されていた保留表示アイコンPが表示されることはなく(消去され)、遊技者が始動情報の保留記憶数を視覚的に認識することが困難とされる。
情報表示領域Mは、表示画面D1の右上方に表示される領域であって、当該領域には、時計を模した変動時間表示部M1と、当該変動時間表示部M1内に表示される特殊演出モード回数表示部M2とが表示される。変動時間表示部M1は、特別図柄(演出図柄S)の1回の変動時間と対応して1回転する秒針を模した形状とされ、特別図柄の変動停止と略対応して12時方向で停止する。特殊演出モード回数表示部M2は、当該第1特殊演出モードが終了するまでの残り回数(残り変動数=本例では6回)を数値として表し、変動時間表示部M1が1回転するごとにその数値が減少して表示される。即ち、変動時間表示部M1は、前述の疑似保留表示領域Kと同様に、高確率状態における特別図柄(演出図柄S)の変動の進行状況(残り時間)をその表示態様の変化(秒針の進行)によって示唆、報知する領域である。また、特殊演出モード回数表示部M2は、高確率状態における第1特殊演出モードが終了するまでの進行状況を数値の変化によって示唆、報知する領域である。
次に、図37に示すタイムチャートを参照して、第1特殊演出モードにおける演出図柄Sの変動表示態様と、疑似保留表示領域K及び情報表示領域Mとの関係について説明する。図37(a)は、メイン変動、即ち、主制御回路100側において決定される特別図柄の変動時間を示す。前述の通り、特別図柄の変動時間は、前半変動パターンと後半変動パターンに係る変動時間の合算値であり、第1特殊演出モードと対応する高確率状態においては、前半変動パターンとして必ず「疑似1」~「疑似5」までの何れかの前半変動パターンが選択される。なお、説明の便宜上、ここでは特別図柄の変動時間として61秒(前半変動時間60秒+後半変動時間1秒)が選択されたものとする。
図37(b)に示すように、 前半変動パターンとして「疑似1」~「疑似5」のいずれかの前半変動パターンが選択されると、これに対応する演出図柄Sの変動演出の態様として、疑似変動と呼ばれる態様が表現される。同図に示すように、疑似変動とは、仮停止と再変動を繰り返す演出パターンであり、図示の例においては、変動が開始してから、5回の仮停止及び再変動を挟んで、最終的に特別図柄の変動停止時間と対応して演出図柄Sが停止する例が示されている。なお、1回の疑似変動に係る時間や態様については別途抽選により決定されており、この点については後述する。このように、疑似変動とは、特別図柄の変動開始から変動停止までの間に、あたかも複数回の変動(図示の例では6回の変動)が実行されているかのように見せる演出であり、遊技者の視点から見れば、繰り返しの変動がいつまで、かつ、何回続くから分からず、常に大当り遊技獲得の緊張感と期待感を持った状態で表示画面D1を注視することとなる。
また、図37(c)に示すように、本例においては各疑似変動の開始時期に対応するように、前述の疑似保留表示領域Kに表示された疑似保留アイコンKがスライド表示され、疑似変動の開始タイミングを看取させる構成である。さらに疑似保留アイコンKは、例えば大当りへの期待感を示すように、点滅する態様や、配色が変化(「青」→「赤」)すると言った演出が表現される場合があり、例えば6回目の変動開始タイミングと同期するように、最も左に位置する疑似保留アイコンK1が「赤」に変化することによって、当該疑似変動の最終段階において大当りの獲得機会が訪れることを示唆する。
図37(d)に示すように、情報表示領域Mの変動時間表示部M1は、変動の開始と同時に計時を開始し、その秒針が右回りに進んでゆく。一方で、例えば4回目の疑似変動の開始と同時に秒針が左回りに戻り、あたかも残りの変動時間が増加したかのような演出が表現され、最終的に演出図柄Sの停止表示と同期して1回の回転が終了し、特殊演出モード回数表示部M2の数値が減算される。即ち、変動時間表示部M1は、実際の変動時間を正確に可視化するものではなく、秒針が途中で止まる態様や戻る態様、或いは、秒針の進む早さや戻る速さが異なる態様等、多様なパターンを含んで回転する。
このように、第1特殊演出モードにおいては、主に特2保留を対象として変動する特別図柄の変動中に、始動情報(特2保留)の保留記憶数をあえて消去、秘匿することによって、特に複数の始動情報と対応する変動時間中に疑似変動を繰り返すことによって、いつ大当りが獲得できるか分からないという緊張感と期待感を増大させる構成である。また、繰り返し実行される疑似変動に対応して一連に配列された疑似保留アイコンKが途切れることなく連続的にスライド移動することから、特別図柄の1回の実際の変動停止時期を意識させることなく、高確率状態において繰り返しの変動が多数回行われているような感覚を付与することができる。
図38は、遊技状態が高確率状態から低確率状態に移行した直後の特2保留に基づく特別図柄の変動と対応して表示される第2特殊演出モード(自力ゾーン)中における演出表示を示す図である。前述の通り、本例においては高確率状態中に推奨される右打ち領域ERへの遊技球の打ち出しを行った場合、普通電動役物66への最初の入球によって左打ち領域ELと対応する開閉体90aが開放し、当該開放状態は、遊技者の意図的な左打ち領域ELへの打ち出しが行われない限り高確率状態が終了するまで維持される。そして、低確率状態への移行後においては、開放が維持された開閉体90a(左打ち領域EL)に向けて任意のタイミングで遊技球を打ち出すことにより、最大で2回の特2保留に基づく特図当否抽選(特図遊技)を受けることが可能である。そして、当該2回分の特2保留と対応する特別図柄の変動と対応するように、同じ特2保留に基づく変動ではあっても、高確率状態における第1特殊モードとはその態様が異なる第2特殊モードによる演出を表現している。
図38(a)に示すように、第2特殊演出モードにおいては、「ラストチャンス!」なるメッセージと共に、暗転した画面中にパトロールランプを模した告知画像Vが表示される。なお、演出図柄Sは、表示画面D1の隅において小さく変動表示される。告知画像Vは、例えば特別図柄の変動開始から変動停止までの間、継続的に表示され、図38(b)に示すように、特2保留に基づく特図当否抽選の結果が「当り」(小当り)である場合には、変動停止までの間に激しく発光する様子が表現される。一方、特2保留に基づく特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合には、変動停止までの間に発光することはなく、2回目の変動の終期に「残念・・・」なるメッセージが表示され、当該第2特殊演出モードが終了する。即ち、当該第2特殊演出モードは、第1特殊演出モード中に「当り」を獲得できなかったことに対する敗者復活の機会を表現しており、同じ特2保留と対応する変動であるにも関わらず、その遊技球の入球タイミング(変動タイミング)が高確率状態であるか、低確率中であるかによって対応する演出を異なるものとすることにより、大当り遊技獲得への期待感が高まる特2保留を対象とする変動についての関心や緊迫感をより際立って表現でき、遊技の興趣が増大する。
また、本例では、高確率状態において開放する第1開閉体90aに対して遊技球を低確率状態への移行後、任意のタイミングで入球させることができるため、上記第2特殊演出モードによる演出の開始を任意のタイミングとすることができる。また、始動情報(特2保留)の取得タイミングについても遊技者の任意とすることができるため、自力によって大当り遊技を獲得したことの興奮や喜びを一層付与することができる。以上を前提として演出制御回路200について説明する。
[演出制御回路200のCPU初期化処理]
図39は、演出制御回路200のサブCPU初期化処理(ステップS1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000-1)
CPU200aは、電源投入に応じて、ROM200bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、RAM200cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000-3)
次に、CPU200aは、演出の決定に関わる演出決定乱数(本例では前半変動演出パターン決定乱数,後半変動演出パターン決定乱数等)を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000-3の処理を繰り返し行う。
[演出制御回路200のサブタイマ割込み処理]
図40は、演出制御回路200のサブタイマ割込み処理(ステップS1100)を説明するフローチャートである。演出制御回路200には、所定の周期でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、CPU200aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100-1)
CPU200aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100-3)
CPU200aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100-5)
CPU200aは、演出制御回路200で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該演出制御回路200のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
CPU200aは、RAM200cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。演出制御回路200においては、主制御回路100から前述した種々のコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理(図示せず)が行われ、主制御回路100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
CPU200aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、変動演出演出中に当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。このタイムスケジュール管理処理の詳細は後述する。
(ステップS1400)
CPU200aは、現在の遊技の進行状況に応じた適切な遊技球の発射位置(左打ち又は右打ち)を遊技者に報知する発射位置管理処理を実行して処理を移す。当該発射位置管理処理については後述する。
(ステップS1100-7)
CPU200aは、RAM200cの送信バッファにセットされているコマンド(内部コマンド)や各種のデータや信号を表示画面D1の上記画像の表示制御のためのVDP、音声制御のための音声合成LSI、LEDの点灯制御のための制御基板等へ送信、出力する。
(ステップS1100-9)
CPU200aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
[変動パターンコマンド受信処理]
図41は、図40のステップS1200のコマンド解析処理のうち、前半変動パターンコマンド,後半変動パターンコマンドを受信した際に実行される変動パターンコマンド受信処理(ステップS1230)を説明するフローチャートである。上記したとおり、各変動パターンコマンドは、主制御回路100において、ステップS610-14でセットされた後、ステップS100-39のサブコマンド送信処理によって演出制御回路200に送信される。
(ステップS1230-1)
前半変動パターンコマンド及び後半変動パターンコマンドを受信すると、それぞれ上記ステップS1000-3で更新された前半変動演出パターン決定乱数(0~249)、及び後半変動演出パターン決定乱数(0~249)を取得するとともに、変動パターン番号に応じた変動演出パターン決定テーブルTBを参照し、変動演出パターンテーブルの中から具体的な変動演出を決定して処理を移す。
図42は、変動演出パターン決定テーブルTBの一例を示す概要図である。同図に示すように、変動演出パターン決定テーブルTBは、主制御回路100側で決定される前半変動パターン及び後半変動パターンと対応するように、前半変動演出パターン決定テーブルTBと、後半変動演出決定テーブルTBとに区別される。各変動演出パターン決定テーブルTBには、0~249までの変動パターン決定乱数(前半変動演出パターン決定乱数、後半変動演出パターン決定乱数)の範囲に対して、1つの変動演出番号が規定されている。備考欄に示すように、各変動演出番号には、変動演出の具体的な内容が対応付けられており、変動演出番号の相違によって、表示画面D1上において展開される変動演出の内容(例えば登場するキャラクターや展開等)が異なるものとなる。
図42(a)に示す前半変動演出決定テーブルTBは、前半変動パターンが「疑似0」である場合に参照されるテーブルであり、当該前半変動演出決定テーブルTBが参照された場合、前半変動演出パターン決定乱数の範囲に関わらず前半変動演出として「疑似変動なし」が選択されることとなる。
また、図42(b)に示す前半変動演出決定テーブルTBは、前半変動パターンが「疑似1」~「疑似5」であり、特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合に参照されるテーブルの一例である。前述の通り、「疑似1」~「疑似5」までの前半変動パターンは、「15秒」、「30秒」、「45秒」、「60秒」、「75秒」の変動時間(前半変動時間)とそれぞれ対応しており、「15秒」を基本の時間ブロック(時間サイクル)とすると、「疑似1」~「疑似5」までの前半変動パターンは、それぞれ1ブロックから5ブロックの時間ブロックから構成される。そして、前半変動演出の決定にあっては、前半変動パターンに応じたブロックごとに疑似変動の内容(パターン)が決定される。
図43に示すように、例えば、前半変動パターンが「疑似2」である場合の時間ブロックは、2ブロック(15秒×2回)であることから、まず、1ブロック目の疑似変動パターンが前半変動演出決定テーブルTBから選択され、さらに図示の前半変動演出決定テーブルTBに規定された疑似変動パターンの内容や選択率が異なる図外の前半変動演出決定テーブルTBから2ブロック目の疑似変動パターンが決定される。図43の例は、例えば1ブロック目の疑似変動パターンとして「ショート疑似ガセ(3秒)×5」が選択され、2ブロック目の疑似変動パターンとして「ショート疑似ガセ(3秒)+ロング疑似Aガセ12秒」が選択された例を示し、このような組み合わせによって前半変動演出パターンが決定された場合、変動開始から変動停止までの間に少なくとも合計6回の仮停止を含む演出図柄Sの変動演出が実行されることとなる。また、特図当否抽選の結果が「当り」の場合についても同様の処理によって前半変動演出が決定されるが、最終ブロックの終期には、例えばリーチ状態となる疑似変動パターンが決定され、当該リーチ状態後に後半変動パターンによる変動演出を伴って「当り」の態様で停止表示されることとなる。
図42(c)に示す後半変動演出決定テーブルTBは、後半変動パターン「通常ハズレ1」,「ガセ擬似ハズレ1」,「SP発展大当り1」とそれぞれ対応する後半変動演出パターン決定テーブルTBである。前半変動演出決定テーブルTBと同様に、後半変動演出パターン決定テーブルTBには、0~249までの変動パターン決定乱数の範囲に対して、1つ又は複数の変動演出番号が規定されている。そして、変動演出番号の相違によって、表示画面D1上において展開される変動演出の内容が異なるものとなる。
図42(d)に示す変動演出テーブルは、前半変動パターン及び後半変動パターンに関わらず、演出モードが第2特殊演出モード(低確率状態への移行後、特2保留が2回確定するまで)である場合に参照される特殊変動演出テーブルである。同図に示すように、当該特殊変動演出テーブルは、「大当り」又は「小当り」である場合に参照されるテーブルと「ハズレ」である場合に参照されるテーブルとに区分され、0~249までの変動パターン決定乱数の範囲に対して、「パトロールランプ発光」又は「パトロールランプ非発光」の態様が規定されている。当該特殊変動演出テーブルから「パトロールランプ発光」又は「パトロールランプ非発光」が選択されると、前半変動パターンと対応する前半変動時間及び後半変動パターンと対応する後半変動時間との合算値である特別図柄の変動時間の終期までに図37で示したいずれかの態様による告知が表示されることとなる。
(ステップS1230-3)
CPU200aは、上記ステップS1230-1で決定された変動演出番号(前半変動演出番号,後半変動演出番号)に基づいて、変動演出実行コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)して処理を移す。当該変動演出実行コマンドがVDPに対する内部コマンドとして送信されることにより、VDPによって変動演出を表示するための画像表示制御が開始される。
(ステップS1230-5)
CPU200aは、変動演出に対応する画像の表示時期や表示時間等が規定されたタイムテーブルのデータをセットして処理を移す。
(ステップS1230-7)
CPU200aは、変動演出の実行時間を計時すべく、変動時間計時タイマをリセットし、当該変動パターンコマンド受信処理を終了する。なお、ここでリセットされた変動時間計時タイマは、上記ステップS1300のタイムスケジュール管理処理において、タイマ割込み処理のたびにカウンタ値が加算され、これによって変動演出の実行時間が計時され、タイムテーブルに規定された各時期に所定の制御処理が実行される。
[タイムスケジュール管理処理]
図44は、タイムスケジュール管理処理(ステップS1300)を説明するフローチャートである。上述のとおり、CPU200aによって変動演出実行コマンドが送信バッファにセットされ、当該コマンドが表示画面D1を制御するVDPに対する内部コマンドとして送信されることにより、表示画面D1上では、演出図柄Sの変動表示が開始されると共に、当該変動表示に伴って多様な変動演出が表示される。当該タイムスケジュール管理処理は、変動演出の実行中に表現される多様な演出を時間管理する。
(ステップS1300-1)
CPU200aは、まず、変動時間計時タイマのカウンタ値を加算し、変動演出の実行時間を更新する。なお、前述のとおり、変動時間計時タイマのカウンタ値は、ステップS1230-15において毎回リセットされる。
(ステップS1400)
CPU200aは、タイムテーブルを参照し、現在の演出の実行時間に応じて、各種の内部コマンドを送信バッファにセットし、表示画面D1上において、所定の時期に所定の演出がなされるようにメイン表示装置80を制御して、当該タイムスケジュール管理処理を終了する。
[発射位置管理処理]
図45は、発射位置管理処理(ステップS1400)を説明するフローチャートである。上述の通り、本例における遊技機1は、遊技の進行状況に応じて遊技球の発射方向を遊技者が適切にコントロールすることによって得られる利益が増大する構成であるため、可能な限り遊技者が損失を生じないように、その発射方向を報知することが望ましい。当該発射位置管理処理では、遊技状態に応じて遊技球の発射方向を適切に報知する。
(ステップS1400-1)
CPU100aは、現在の遊技状態が特別遊技の実行中、即ち、大当り遊技又は小当り遊技の実行中であるかを判定し、特別遊技の実行中である場合にステップS1400- 9に処理を移し、特別遊技の実行中でない場合にステップS1400-3に処理を移す。特別遊技か否かの判定は、例えば上述のコマンド受信処理においてオープニング指定コマンドを受信した際に設定される特別遊技実行中フラグの状態により判定される。
(ステップS1400-3)
CPU100aは、現在の遊技状態が高確率状態であるかを判定し、高確率状態である場合にステップS1400-9に処理を移し、高確率状態でない場合にステップS1400-5に処理を移す。遊技状態が高確率状態か否かの判定は、例えば上述のコマンド受信処理において遊技状態変化指定コマンドを受信した際に設定される演出用遊技状態フラグの状態により判定される。
(ステップS1400-5)
CPU100aは、非電動役物を構成する第2(右側)開閉体90bが開放中であるかを判定し、開放中である場合にステップS1400-9に処理を移し、開放中でない場合にステップS1400-7に処理を移す。第2(右側)開閉体90bが開放中か否かの判定は、例えば上述のコマンド受信処理において第2開閉体開放指定コマンドを受信した際に設定される第2開閉体開放中フラグの状態により判定される。
(ステップS1400-7)
CPU100aは、高確率状態において記憶された特2保留の最終の変動が終了しているかを判定し、終了していない場合にステップS1400-9に処理を移し、終了している場合に当該発射位置管理処理を終了する。当該判定は、例えば上述のコマンド受信処理において遊技状態変化指定コマンドを受信した際の特図2保留指定コマンドにより算定された特2保留記憶数及びこれに対応する変動時間によって実行される。
(ステップS1400-9)
CPU100aは、上記各判定の結果に基づいて、右打ち報知コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)して処理を移す。当該右打ち報知コマンドがVDP対する内部コマンドとして送信されることにより、VDPによって表示画面D1上に遊技者に対して遊技球を右打ちすべきことを報知,認識させる画像表示制御が開始される。具体的には、図36に例示するように、右方向を向いた矢印と「右打ちして下さい」等のメッセージが表示画面上に付加されると共に、音声やランプによって更なる報知が付加される。
上記発射位置管理処理によれば、右打ちが有利な状態、特に特別遊技中、高確率状態中、第2開閉体90bの開放中に遊技者に対して右打ちすべきことが適切に報知されるため、例えば第2開閉体90bが開放中であるにも関わらず、高確率状態の終了後に遊技者が離席すると言った不利益を防止することができる。なお、このような報知は、前述のエラー(普通電動役物エラー,非電動役物エラー)が生じた場合には実行されることはなく、これに代わってエラーが生じたことが報知されることとなる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に何ら限定されることはなく、実施形態を組み合わせて多様な変更、改良を行い得ることが当業者において明らかである。また、そのような多様な変更、改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば、RAMクリア後(ステップS100-11)の電源立ち上がり時に、第2始動入賞部品(非電動役物)62の第1開閉体90a及び第2開閉体90bのいずれかの開放が検出された場合、異常(開放中)であることを報知する外部情報を出力する構成としても良い。また、上記いずれかの開閉体90a;90bの開放状態が所定時間以上(例えば2時間)継続した場合に異常であることを示す外部情報を出力する構成としても良い。また、上記開閉体90a;90bがいずれも閉鎖状態にある場合に、第2始動口検出スイッチSW2a及び第2始動口検出スイッチSW2bのいずれかからの入力があった場合に異常(不正入賞等)であることを示す外部情報を出力する構成としても良い。
また、上記実施形態において、低確率状態での特別図柄の変動回数が所定回数(例えば700回)に到達した場合に、特別遊技の実行を契機とすることなく、遊技状態を低確率状態から高確率状態に移行させる、所謂天井機能を設定しても良く、当該天井機能の発動によって所謂ハマリに対するケアができ遊技の興趣が向上する。
上記実施形態において、図19(b)の普通電動役物エラー判定処理(ステップS517)及び図20(c)の非電動役物エラー判定処理(ステップS525)をそれぞれ実行するCPU100aがエラー判定手段を構成する。図21の特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を実行するCPU100aが始動情報取得手段を構成する。また、図24の特図当否抽選処理(ステップS610-9)を実行するCPU100aが当否抽選手段を構成する。また、同図の特図種別決定抽選処理(ステップS610-11)を実行するCPU100aが特図種別決定手段を構成する。また、同図の特図変動パターン決定抽選処理(ステップS610-14)を実行するCPU100aが図柄変動手段を構成する。また、図27~図32の処理を実行するCPU100aが特別遊技実行手段を構成する。また、図26の回数切り管理処理(ステップS630-7)、図31の遊技状態設定処理(ステップS680-3)及び図32の回数切り管理処理(ステップS690-19)を実行するCPU100aが遊技状態設定手段を構成する。また、図33の外部情報出力管理処理を実行するCPU100aが外部情報出力手段を構成する。また、各種のコマンドに基づいて、表示部としての表示画面D1上における演出に係る制御処理を実行する演出制御回路が演出制御手段を構成する。特に図45の発射位置管理処理(ステップS1400)を実行するCPU200aが発射位置報知手段を構成する。
1 パチンコ機,9 操作機構,9A プッシュボタン,30 遊技盤,
35A 第1特別図柄表示装置,35B 第2特別図柄表示装置,
60 第1始動入賞部品,62 第2始動入賞部品,64 大入賞部品,
66 普通電動役物,68 普図通過ゲート,80 メイン表示装置,
100 主制御回路,100a メインCPU,100b メインROM,
100c メインRAM,90a;90b 第1開閉体;第2開閉体,
92;94 第1入球口;第2入球口,150 払出制御回路,
200 演出制御回路,200a サブCPU,200b サブROM,
200c サブRAM,D1 表示画面

Claims (1)

  1. 遊技盤に配設された第1の入球部品と、
    前記遊技盤に配設され、前記第1の入球部品への遊技球の入球に応じて開放動作する開閉体を備えた第2の入球部品と、
    遊技の進行状況に応じて、前記開閉体の開放動作の頻度が低く、前記第2の入球部品への入球が困難となる第1の状態と、当該第1の状態よりも前記開閉体の開放動作の頻度が高く、前記第2の入球部品への入球が前記第1の状態よりも容易となる第2の状態とを設定可能な遊技状態設定手段と、
    前記開閉体の開放により、遊技球が前記第2の入球部品に入球したことに基づいて当該入球の適否を判定するエラー判定手段と、
    を備えた遊技機であって、
    前記開閉体の前記開放動作は、第1の開放動作と、当該第1の開放動作よりも開放期間が長い第2の開放動作とを含み、
    前記エラー判定手段は、前記遊技球が前記第1の状態における前記第1の開放動作中に前記第2の入球部品に入球したことに基づいて、エラーと判定し、
    前記遊技球が前記第1の状態における前記第2の開放動作中に前記第2の入球部品に入球したことに基づいて、エラーと判定しないことを特徴とする遊技機。
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