JP7199994B2 - トナー製造方法 - Google Patents
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Description
一般的な、トナー粒子の製造方法として溶融混練粉砕法が知られている。具体的には、決着樹脂、色材、離型剤などの等のトナー構成材料を溶融混練し、冷却固化した後、混練物を粉砕手段により微細化しトナー粒子を得る手法であり、その後、必要に応じて所望の粒度分布に分級したり、流動化剤などを添加したりして、トナーを製造する。
混練物の粉砕手段として各種粉砕装置が用いられるが、高圧気体で被粉砕物を搬送し、加速管の出口より噴射し、加速管の出口の開口面に対向して設けた衝突部材の衝突面に衝突させて、その衝撃力により被粉砕物を粉砕する衝突式気流粉砕機(特許文献1)や、被粉砕物の投入口および排出口を有するケーシング内に、中心回転軸に支持され、外周面に複数の凸部と凹部とを有する回転子と、この回転子の外側に、この回転子の外周面と所定の間隙を設けて配置され、その内周面に複数の凸部と凹部とを有する固定子とを備え、投入口から排出口を流れる気流にのって回転子と固定子とが対抗する処理部を被粉砕物が通過する際に、回転子もしくは固定子の凸部もしくは凹部に衝突することで被粉砕物を粉砕する機械式粉砕装置(特許文献2)などが知られている。
本発明の課題は、溶融混練粉砕法において、トナーの生産性の向上及び小粒径化を達成する粉砕方法を提供することにある。
該粉砕手段は、粗粉砕物を粉砕手段内に投入するための2つの粉体投入口と、内周面に複数の凸部と凹部とを有する固定子と、中心回転軸に取り付けられ、外周面に複数の凸部と凹部とを有する回転子と、微粉砕された粉体を粉砕手段から排出するための1つだけの粉体排出口とを有し、
該固定子は該回転子を内包しており、該固定子表面と該回転子表面とが所定の間隙を有して対向するように、該回転子は配置されており、
微粉砕工程においては、2つの粉体投入口から粗粉砕物が並行して供給され、供給された粗粉砕物は、それぞれの粉体投入口から粉体排出口へと流れる気流にのり、該固定子と該回転子とが対向する処理部を経て、1つだけの粉体排出口から微粉砕されて排出されることを特徴とするトナーの製造方法を用いたとき、トナーの生産性の向上と小粒径化を実現できることを見出し、本発明に至った。
この要因については明確になっていないが、以下のように想定している。
本発明における機械式粉砕装置は、ケーシング内に、中心回転軸に支持され、外周面に複数の凸部と凹部とを有する回転子と、この回転子の外側に、この回転子の外周面と所定の間隙を設けて配置され、その内周面に複数の凸部と凹部とを有する固定子とを備え、投入口から排出口を流れる気流にのって回転子と固定子との間隙を通過する際に、回転子もしくは固定子の凸部もしくは凹部に衝突することで被粉砕物を粉砕する機械式粉砕装置である。
一つの被粉砕物の投入口および一つの排出口を有する従来の該機械式粉砕機では、投入口から投入された被粉砕物は、投入口から排出口に向かう気流により中心回転軸と並行する力と回転子の凸部および凹部との衝突により回転子の外周の接線方向の力を受け、結果として投入口近傍の回転子と固定子の間隙内を起点とし、排出口近傍を終点とする、回転子の回転方向に向けた一筋の螺旋軌道をとって移動しながら粉砕されると考えられる。
これに対し、複数の投入口および一つの排出口を有する該機械式粉砕装置の場合、投入された被粉砕物は、排出口近傍を共通の終点とする起点の異なる螺旋軌道をとりながら粉砕されると考えられる。このため、投入口から排出口の方向に向かうにつれて、該間隙中に存在する被粉砕物の粉体密度が徐々に増してゆくものと考えられる。投入口が複数あることで投入口近傍の粉体密度が低くなり被粉砕物の融着が起こりにくくると考えられる。また、粉体密度が変わらないときは、被粉砕物の粒径が細かくなると、固定子と回転子間の間隙を通過しやすくなり、固定子と回転子への衝突確率が減少し粉砕効率が悪化してしまう。これに対し、粉体密度上昇する場合、被粉砕物同士の接触が発生しやすく被粉砕物がランダム方向に力を受けることで回転子と固定子との衝突確率低下が防止され排出口近傍における粉砕効率の低下が起こらない。
上述の理由により、単位時間当たりの被粉砕物の投入量を増やすことが可能となり、生産性の向上を可能とし、さらに、粉砕装置排出部近傍における粉砕効率の低下を抑制できることからトナー粒子の小粒径化を実現できると考えられる。
電子写真に用いられるトナーに用いられる結着樹脂としては、一般的な樹脂を用いることができ、ポリエステル樹脂、スチレン-アクリル酸共重合体、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などが例示できる。この中でも、低温定着性を良好にするという観点から非晶性ポリエステル樹脂が用いられ、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、低分子量ポリエステルと高分子量ポリエステルを併用することが知られている。また、さらなる低温定着性の向上と保管時の耐ブロッキング性の観点から結晶性ポリエステルを可塑剤として用いることもある。
トナーに含有できる着色剤としては、公知の有機顔料若しくは油性染料、カーボンブラック、又は磁性体などが挙げられる。
必要に応じて、トナーの加熱定着時にホットオフセットの発生を抑制する離型剤を用いてもよい。該離型剤としては、低分子量ポリオレフィン類、シリコーンワックス、脂肪酸アミド類、エステルワックス類、カルナバワックス、炭化水素系ワックスなどが一般的に例示できる。
トナーの重量平均粒径(D4)は、50μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
トナーの個数平均粒径(D4)の測定方法の(7)の工程において、専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、分析/個数統計値(算術平均)画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
加速噴射の速度は、以下の式1から算出を行った。体積流量は流量計で測定を行うことで得られる値を使用する。
(速度)=(体積流量)/(管の有効断面積) (式1)
・ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:72.0質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:28.0質量部(0.17モル;多価カルボン酸総モル数に対して100.0mol%)
・2-エチルヘキサン酸錫(エステル化触媒):0.5質量部
冷却管、撹拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた。さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、180℃まで冷却し、大気圧に戻した。
・無水トリメリット酸:1.3質量部(0.01モル;多価カルボン酸総モル数に対して4.0mol%)
・tert-ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度180℃に維持したまま、1時間反応させ、ASTM D36-86に従って測定した軟化点が90℃に達したことを確認してから温度を下げて反応を止め、結着樹脂として非晶性ポリエステル樹脂Lを得た。
・ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:72.3質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:18.3質量部(0.11モル;多価カルボン酸総モル数に対して65.0mol%)
・フマル酸:2.9質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して15.0mol%)
・2-エチルヘキサン酸錫(エステル化触媒):0.5質量部
冷却管、撹拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた。さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、180まで冷却し、大気圧に戻した。
・無水トリメリット酸:6.5質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して20.0mol%)
・tert-ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度160℃に維持したまま、15時間反応させ、ASTM D36-86に従って測定した軟化点が137℃に達したのを確認してから温度を下げて反応を止め、結着樹脂として非晶性ポリエステル樹脂Hを得た。
・1,6-ヘキサンジオール:
34.5質量部(0.29モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・ドデカン二酸:
65.5質量部(0.28モル;多価カルボン酸総モル数に対して100.0mol%)
・2-エチルヘキサン酸錫:0.5質量部
冷却管、撹拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。フラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、140℃の温度で撹拌しつつ、3時間反応させた。次に、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度200℃に維持したまま、4時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を序々に開放して常圧へ戻した後、表2に示した、脂肪族モノカルボン酸及び脂肪族モノアルコールからなる群より選ばれた1種以上の脂肪族化合物を、原料モノマー100.0mol%に対し7.0mol%加え、常圧下にて200℃で2時間反応させた。
その後、再び反応槽内を5kPa以下へ減圧して200℃で3時間反応させることにより、結晶性ポリエステル樹脂を得た。
・非晶性ポリエステル樹脂L 60質量部
・非晶性ポリエステル樹脂H 40質量部
・結晶性ポリエステル樹脂 5質量部
・フィッシャートロプシュワックス(炭化水素ワックス、最大吸熱ピークのピーク温度90℃) 8質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 7質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM-75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20s-1、回転時間5minで混合して混合物を得た後、二軸混練機(PCM-30型、株式会社池貝製)にて混練した。混練時のバレル温度は、混練物の出口温度が120℃になるよう設定した。混練物の出口温度は、安立計器社製ハンディタイプ温度計HA-200Eを用い直接計測した。得られた混練物を冷却し、ピンミルにて体積平均粒径100μm以下に粗粉砕し、粗砕物1を得た。
粉砕装置の構成として、機械式粉砕機(ターボ工業社製ターボミルT250-CRS-ローター形状RS型)を、図4のように、2つの投入口に連通した1つの渦巻室を有し、渦巻室の出口部を経て、処理部に供給可能であり、一つの排出口を有する装置構成に改造した。構成を表1に示す。
粉砕装置の構成として、機械式粉砕機(ターボ工業社製ターボミルT250-CRS-ローター形状RS型)を、図8のように、1つの投入口に連通した1つの渦巻室を有し、さらに、加速噴射供給装置出口部が回転子及び固定子の間隙に水平方向を向くように設置された加速噴射供給装置を一つ有し、一つの排出口を有する装置構成に改造した。構成を表1に示す。
粉砕装置の構成として、機械式粉砕機(ターボ工業社製ターボミルT250-CRS-ローター形状RS型)を、図9のように、1つの投入口に連通した1つの渦巻室を有し、さらに、供給口側の回転子端部から5cm排出口寄りの位置において、加速噴射供給装置出口部が固定子側から回転子方向を設置された加速噴射供給装置を一つ有し、一つの排出口を有する装置構成に改造した。構成を表1に示す。
粉砕装置の構成として、機械式粉砕機(ターボ工業社製ターボミルT250-CRS-ローター形状RS型)を、図2のように、粉砕装置前室に連通した供給口を2つ有し、一つの排出口を有する装置構成に改造した。構成を表1に示す。
粉砕装置の構成として、機械式粉砕機(ターボ工業社製ターボミルT250-CRS-ローター形状RS型)を、粉砕装置前室に連通した供給口を1つ有し、さらに、加速噴射供給装置出口部が回転子及び固定子の間隙に水平方向を向くように設置された加速噴射供給装置を一つ有し、一つの排出口を有する装置構成に改造した(図10において201位置Aのみに加速噴射供給装置を設置した)。構成を表1に示す。
粉砕装置の構成として、機械式粉砕機(ターボ工業社製ターボミルT250-CRS-ローター形状RS型)を、粉砕装置前室に連通した供給口を1つ有し、ささらに、供給口側の回転子端部から5cm排出口寄りの位置において、加速噴射供給装置出口部が固定子側から回転子方向を設置された加速噴射供給装置を一つ有し一つの排出口を有する装置構成に改造した(図11において201位置Aのみに加速噴射供給装置を設置した)。構成を表1に示す。
粉砕装置の構成として、機械式粉砕機(ターボ工業社製ターボミルT250-CRS-ローター形状RS型)を、図10において粉砕装置前室に連通した供給口に関しては冷風の取り込み口とし(被粉砕物の供給口としない)、加速噴射供給装置出口部が回転子及び固定子の間隙に水平方向を向くように設置された加速噴射供給装置を201位置Aおよび201位置Bの位置設置し、一つの排出口を有するように装置構成に改造した。構成を表1に示す。
粉砕装置の構成として、機械式粉砕機(ターボ工業社製ターボミルT250-CRS-ローター形状RS型)を、図11において粉砕装置前室に連通した供給口に関しては冷風の取り込み口とし(被粉砕物の供給口としない)、供給口側の回転子端部から5cm排出口寄りの位置において、加速噴射供給装置出口部が固定子側から回転子方向を設置された加速噴射供給装置を201位置Aおよび201位置Bの位置設置し、一つの排出口を有するように装置構成に改造した。構成を表1に示す。
粉砕装置の構成として、機械式粉砕機(ターボ工業社製ターボミルT250-CRS-ローター形状RS型)を用いた(図3)。構成を表1に示す。
粉砕装置の構成として、機械式粉砕機(ターボ工業社製ターボミルT250-CRS-ローター形状RS型)を、図1のように、粉砕装置前室に連通した供給口を1つ有し、一つの排出口を有する装置構成に改造した。構成を表1に示す。
粉砕装置の構成として、機械式粉砕機(ターボ工業社製ターボミルT250-CRS-ローター形状RS型)を、図4のように、2つの投入口に連通した1つの渦巻室を有し、渦巻室の出口部を経て、処理部に供給可能であり、図12のように、2つの排出口を有する装置構成に改造した。構成を表1に示す。
粉砕装置の構成として、機械式粉砕機(ターボ工業社製ターボミルT250-CRS-ローター形状RS型)を、図2のように、粉砕装置前室に連通した供給口を2つ有し、図12のように、2つの排出口を有する装置構成に改造した。構成を表1に示す。
生産Feed:20kg/h条件(条件1A)
製造装置1を用い2つの供給口からの粗砕物1をそれぞれ10kg/h、冷風をそれぞれ風量4m3/min流入させ、回転子の回転数を周速170m/s、回転子と固定子とギャップ1.0mm、冷風温度-10℃、の条件で粗砕物1の粉砕を行った。装置運転開始30分後の前記粉砕物をトナー1Aとして回収した。
生産Feed:40kg/h条件(条件1B)
2つの供給口からの粗砕物1をそれぞれ20kg/h供給した以外は条件1Aと同様に粗砕物1の粉砕を行い、トナー1Bを得た。
生産Feed:20kg/h条件(条件2A)
製造装置2を用い渦巻室と連通した供給口から、粗砕物1を10kg/h、冷風を風量8m3/min流入させ、加速噴射供給装置から粗砕物を10kg/h、流速22.7m/s、ノズル径21.6mm、圧力0.5MPa、流量0.5L/min加速供給し、回転子の回転数を周速170m/s、回転子と固定子とギャップ1.0mm、冷風温度-10℃、の条件で粗砕物1の粉砕を行った。装置運転開始30分後の前記粉砕物をトナー2Aとして回収した。
生産Feed:40kg/h条件(条件2B)
渦巻室と連通した供給口から、粗砕物1を20kg/h流入させ、加速噴射供給装置から粗砕物を20kg/h加速供給した以外は条件2Aと同様に粗砕物1の粉砕を行い、トナー2Bを得た。
生産Feed:20kg/h条件(条件3A)
製造装置3を用い渦巻室と連通した供給口から、粗砕物1を10kg/h、冷風を風量8m3/min流入させ、加速噴射供給装置から粗砕物を10kg/h、流速22.7m/s、ノズル径21.6mm、圧力0.5MPa、流量0.5L/min加速供給し、回転子の回転数を周速170m/s、回転子と固定子とギャップ1.0mm、冷風温度-10℃、の条件で粗砕物1の粉砕を行った。装置運転開始30分後の前記粉砕物をトナー3Aとして回収した。
生産Feed:40kg/h条件(条件3B)
渦巻室と連通した供給口から、粗砕物1を20kg/h流入させ、加速噴射供給装置から粗砕物を20kg/h加速供給した以外は条件3Aと同様に粗砕物1の粉砕を行い、トナー3Bを得た。
生産Feed:20kg/h条件(条件4A)
製造装置4を用い2つの供給口からの粗砕物1をそれぞれ10kg/h、冷風をそれぞれ風量4m3/min流入させ、回転子の回転数を周速170m/s、回転子と固定子とギャップ1.0mm、冷風温度-10℃、の条件で粗砕物1の粉砕を行いった。装置運転開始30分後の前記粉砕物をトナー4Aとして回収した。
生産Feed:40kg/h条件(条件4B)
2つの供給口からの粗砕物1をそれぞれ20kg/h供給した以外は条件4Aと同様に粗砕物1の粉砕を行い、トナー4Bを得た。
生産Feed:20kg/h条件(条件5A)
製造装置5を用い前室と連通した供給口から、粗砕物1を10kg/h、冷風を風量8m3/min流入させ、加速噴射供給装置から粗砕物を10kg/h、流速22.7m/s、ノズル径21.6mm、圧力0.5MPa、流量0.5L/min加速供給し、回転子の回転数を周速170m/s、回転子と固定子とギャップ1.0mm、冷風温度-10℃、の条件で粗砕物1の粉砕を行った。装置運転開始30分後の前記粉砕物をトナー5Aとして回収した。
生産Feed:40kg/h条件(条件5B)
渦巻室と連通した供給口から、粗砕物1を20kg/h流入させ、加速噴射供給装置から粗砕物を20kg/h加速供給した以外は条件5Aと同様に粗砕物1の粉砕を行い、トナー5Bを得た。
生産Feed:20kg/h条件(条件6A)
製造装置6を用い前室と連通した供給口から、粗砕物1を10kg/h、冷風を風量8m3/min流入させ、加速噴射供給装置から粗砕物を10kg/h、流速22.7m/s、ノズル径21.6mm、圧力0.5MPa、流量0.5L/min加速供給し、回転子の回転数を周速170m/s、回転子と固定子とギャップ1.0mm、冷風温度-10℃、の条件で粗砕物1の粉砕を行った。装置運転開始30分後の前記粉砕物をトナー6Aとして回収した。
生産Feed:40kg/h条件(条件6B)
渦巻室と連通した供給口から、粗砕物1を20kg/h流入させ、加速噴射供給装置から粗砕物を20kg/h加速供給した以外は条件6Aと同様に粗砕物1の粉砕を行い、トナー6Bを得た。
生産Feed:20kg/h条件(条件7A)
製造装置7を用い、冷風の取り込み口から、冷風を風量8m3/min流入させ、2つの加速噴射供給装置からそれぞれ粗砕物を10kg/h、流速22.7m/s、ノズル径21.6mm、圧力0.5MPa、流量0.5L/min加速供給し、回転子の回転数を周速170m/s、回転子と固定子とギャップ1.0mm、冷風温度-10℃、の条件で粗砕物1の粉砕を行った。装置運転開始30分後の前記粉砕物をトナー7Aとして回収した。
生産Feed:40kg/h条件(条件7B)
2つの加速噴射供給装置からそれぞれ粗砕物を20kg/h加速供給した以外は条件7Aと同様に粗砕物1の粉砕を行い、トナー7Bを得た。
生産Feed:20kg/h条件(条件8A)
製造装置8を用い、冷風の取り込み口から、冷風を風量8m3/min流入させ、2つの加速噴射供給装置からそれぞれ粗砕物を10kg/h、流速22.7m/s、ノズル径21.6mm、圧力0.5MPa、流量0.5L/min加速供給し、回転子の回転数を周速170m/s、回転子と固定子とギャップ1.0mm、冷風温度-10℃、の条件で粗砕物1の粉砕を行った。装置運転開始30分後の前記粉砕物をトナー8Aとして回収した。
生産Feed:40kg/h条件(条件8B)
2つの加速噴射供給装置からそれぞれ粗砕物を20kg/h加速供給した以外は条件8Aと同様に粗砕物1の粉砕を行い、トナー8Bを得た。
生産Feed:20kg/h条件(条件9A)
製造装置9を用い、供給口からの粗砕物を20kg/h、冷風を風量8m3/min流入させ、回転子の回転数を周速170m/s、回転子と固定子とギャップ1.0mm、冷風温度-10℃、の条件で粗砕物1の粉砕を行った。装置運転開始30分後の前記粉砕物を比較トナー1Aとして回収した。
生産Feed:40kg/h条件(条件9B)
供給口からの粗砕物1を40kg/h供給した以外は条件9Aと同様に粗砕物1の粉砕を行った。装置運転開始30分に達する前に、粉砕装置内供給口近傍で融着が発生したためトナーを得ることができなかった。
生産Feed:20kg/h条件(条件10A)
製造装置10を用い、供給口からの粗砕物を20kg/h、冷風を風量8m3/min流入させ、回転子の回転数を周速170m/s、回転子と固定子とギャップ1.0mm、冷風温度-10℃、の条件で粗砕物1の粉砕を行った。装置運転開始30分後の前記粉砕物を比較トナー2Aとして回収した。
生産Feed:40kg/h条件(条件10B)
供給口からの粗砕物1を40kg/h供給した以外は条件10Aと同様に粗砕物1の粉砕を行った。装置運転開始30分に達する前に、粉砕装置内供給口近傍で融着が発生したためトナーを得ることができなかった。
生産Feed:20kg/h条件(条件11A)
製造装置11を用い2つの供給口からの粗砕物1をそれぞれ10kg/h、冷風をそれぞれ風量4m3/min流入させ、回転子の回転数を周速170m/s、回転子と固定子とギャップ1.0mm、冷風温度-10℃、の条件で粗砕物1の粉砕を行った。装置運転開始30分後の前記粉砕物を比較トナー3Aとして回収した。
生産Feed:40kg/h条件(条件11B)
2つの供給口からの粗砕物1をそれぞれ20kg/h供給した以外は条件11Aと同様に粗砕物1の粉砕を行い、比較トナー3Bを得た。
生産Feed:20kg/h条件(条件12A)
製造装置12を用い2つの供給口からの粗砕物1をそれぞれ10kg/h、冷風をそれぞれ風量4m3/min流入させ、回転子の回転数を周速170m/s、回転子と固定子とギャップ1.0mm、冷風温度-10℃、の条件で粗砕物1の粉砕を行った。装置運転開始30分後の前記粉砕物を比較トナー4Aとして回収した。
生産Feed:40kg/h条件(条件12B)
2つの供給口からの粗砕物1をそれぞれ20kg/h供給した以外は条件11Aと同様に粗砕物1の粉砕を行い、比較トナー4Bを得た。
トナー1A~8A、トナー1B~8B、比較トナー1A~4A、比較トナー3B及び4Bに関して、上述したトナー粒子の重量平均粒径(D4)の測定方法を用いて粒度分布を測定した。評価結果を表2に示す。
A:重量平均粒径が4.40μm未満 (非常に優れている)
B:重量平均粒径が4.40μm以上、4.70μm未満 (良好である)
C:重量平均粒径が4.70μm以上、5.00μm未満 (本発明では問題ないレベルである)
D:重量平均粒径が5.00μm以上 (本発明では許容できない)
E:融着発生のためトナーを得られない
トナー1A~8A、トナー1B~8B、比較トナー1A~4A、比較トナー3B及び4Bに関して、上述したトナー粒子の個数平均粒径(D1)の測定方法を用いてD1を測定し粒度分布(D4/D1)を評価した。評価結果を表2に示す。
A:D4/D1が1.40未満 (非常に優れている)
B:D4/D1が1.40以上、1.50未満 (良好である)
C:D4/D1が1.50μm以上
Claims (8)
- 結着樹脂および着色剤を含有する混合物を溶融混練し、得られた混練物を冷却した後、冷却物を粗粉砕し、粗粉砕物を粉砕手段によって微粉砕する工程を有するトナーの製造方法であって、
該粉砕手段は、
粗粉砕物を粉砕手段内に投入するための2つの粉体投入口と、
内周面に複数の凸部と凹部とを有する固定子と、
中心回転軸に取り付けられ、外周面に複数の凸部と凹部とを有する回転子と、
微粉砕された粉体を粉砕手段から排出するための1つだけの粉体排出口と、
を有し、
該固定子は該回転子を内包しており、該固定子表面と該回転子表面とが所定の間隙を有して対向するように、該回転子は配置されており、
微粉砕工程においては、2つの粉体投入口から粗粉砕物が並行して供給され、供給された粗粉砕物は、それぞれの粉体投入口から粉体排出口へと流れる気流にのり、該固定子と該回転子とが対向する処理部を経て、1つだけの粉体排出口から微粉砕されて排出されることを特徴とするトナーの製造方法。 - 該粉砕手段は、2つの該粉体投入口に連通した1つの渦巻室を有し、該渦巻室は、該中心回転軸の外周を囲むように形成され、該渦巻室の出口部は、該回転子の側面と対向した開口部を有しており、供給された粗粉砕物は、該渦巻室の該出口部を経て、該処理部に供給される請求項1に記載のトナーの製造方法。
- 該粉砕手段は、一方の粉体投入口にのみ連通した渦巻室を有し、該渦巻室は、該中心回転軸の外周を囲むように形成され、該渦巻室の出口部は、該回転子の側面と対向した開口部を有しており、この粉体投入口から供給された粗粉砕物は、該渦巻室の該出口部を経て、該処理部に供給され、
該渦巻室が連通していない、他方の粉体投入口から供給された粗粉砕物は、該処理部に、直接供給される請求項1に記載のトナーの製造方法。 - 該渦巻室が連通していない該粉体投入口には、粉体供給機構が接続されており、該粗粉砕物は、該中心回転軸の軸線方向に沿って加速噴射されて、該処理部に供給される請求項3に記載のトナーの製造方法。
- 該渦巻室が連通していない該粉体投入口には、粉体供給機構が接続されており、該粗粉砕物は、固定子側から回転子方向に向かって加速噴射されて、該処理部に供給される請求項3に記載のトナーの製造方法。
- 2つの該粉体投入口から供給された粗粉砕物は、該処理部に、それぞれ直接供給される請求項1に記載のトナーの製造方法。
- 2つの該粉体投入口には、それぞれ粉体供給機構が接続されており、該粗粉砕物は、該中心回転軸の軸線方向に沿って加速噴射されて、該処理部に供給される請求項6に記載のトナーの製造方法。
- 2つの該粉体投入口には、それぞれ粉体供給機構が接続されており、該粗粉砕物は、固定子側から回転子方向に向かって加速噴射されて、該処理部に供給される請求項6に記載のトナーの製造方法。
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