JP7199455B2 - X線検出器設計 - Google Patents

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Description

本提案の技術は、X線撮像、およびX線検出器、ならびに対応するX線撮像システムに関する。
X線撮像などの放射線撮像が、医療用途において、および非破壊試験のために長年にわたって用いられている。
通常、X線撮像システムはX線源およびX線検出器を含む。X線源はX線を放射し、X線は、撮像される対象または物体を通過し、その後、X線検出器によって記録される。一部の物質は他のものよりも大きな割合のX線を吸収するため、対象または物体の画像が形成される。
X線検出器設計の改善、ならびに画像品質の改善および/または放射線量の低減が一般的に必要とされている。
単にX線検出器と称される、改善されたX線検出器システムを提供することが目的とされる。
別の目的は、改善されたX線撮像システムを提供することである。
これらの目的は本発明の実施形態によって満たされる。
本発明は、基本的に、多数のX線検出器サブモジュールを有するX線検出器またはX線センサであって、各検出器サブモジュールが、少なくとも2つの方向に延びる検出器要素のアレイを有するエッジオン検出器サブモジュールであり、方向のうちの1つがX線の方向の成分を有する、X線検出器またはX線センサに関する。
概して、検出器サブモジュールは順々に積層され、および/または横に並んで配列され得る。
検出器サブモジュールの少なくとも部分について、検出器サブモジュールは、隣接した検出器サブモジュール間の間隙をもたらすように配列され得、間隙の少なくとも部分はX線源のX線焦点の方に直線的に向けられていない。
このように、隣接した検出器サブモジュール間の交差領域内のいずれの点においても検出効率が0にならないことを確実にすることが可能である。この新規の設計は、検出器サブモジュール間の交差領域において検出器サブモジュールのうちの少なくとも1つによって検出適用範囲をもたらす。
例えば、検出器サブモジュールは、好ましくは、入射X線の方向と実質的に垂直な方向に横に並んで配列され得、隣接した検出器サブモジュール間の間隙の少なくとも部分は、X線焦点から発出するいずれのX線経路とも一直線にならず、検出器サブモジュール間の間隙の延長において検出器サブモジュールのうちの少なくとも1つによって検出適用範囲をもたらす。
任意選択的に、隣接した検出器サブモジュールが同じ検出器要素の情報を共有し得、および/または隣接した検出器モジュールからの異なる検出器要素の出力信号が複合され得る。
例として、検出器サブモジュールの少なくとも部分について、隣接した検出器サブモジュールは、入射X線の方向に少なくとも部分的に重なり合う検出区域を有し得る。
任意選択的に、検出器サブモジュールの少なくとも部分について、検出器サブモジュールは、間隙区域内で、2つの隣接した検出器サブモジュールを通過するX線が両方の検出器サブモジュール内の検出器要素によって検出されることを可能にするように配列され得る。
例えば、X線に由来する2つの隣接した検出器モジュールの検出器要素の出力信号が光子計数のために後続の信号処理の間に複合され得る。
一例として、第1の検出器サブモジュールの、間隙の最も近くに位置する少なくとも1つの検出器要素、すなわち、エッジ要素は、焦点に向かう方向において、第2の検出器サブモジュールの、間隙の最も近くに位置しない少なくとも1つの検出器要素、すなわち、非エッジ要素と一直線になるように配置され得る。
検出器サブモジュールは、概して、例えば、若干湾曲した全体構成で、横に並んで配列され得る。
エッジオン検出器の特定例は、入射X線の方向において検出器要素の2つ以上の深さセグメントを有する、深さセグメント化X線検出器である。しかし、本提案の技術は、セグメント化および非セグメント化X線検出器を含む、全ての種類のエッジオン検出器に一般的に適用可能であることを理解されたい。
各検出器サブモジュールは、通常、検出器要素が配列された基板に基づき、各検出器サブモジュールは、検出器サブモジュールの側部に沿って検出器要素のアレイまたはマトリックスを包囲する外側ガードリング構造を有する。時として、X線検出器サブモジュールは単にX線センサと称される。
本発明者らは、モジュール式エッジオンX線検出器システムにおける通常の状況が、隣接した検出器サブモジュール間の(製造時の実施上の配慮から生じる)物理的間隙が、検出能力を有しない受動または死角区域(非検出区域とも称される)を生み出し得るというものであることを認識した。また、ガードリング構造も死角区域に寄与する。
それゆえ、有効検出器区域を増大させ、および/または全体的な検出器区域内の死角区域を低減するX線検出器システムの設計を提供することが有益である。
このような死角区域、または少なくとも、このような区域を有することの影響を低減することは、画像品質の改善のために非常に有益である。
可能な解決策は、検出器サブモジュールが横に並んで配列されたときに、検出器サブモジュールのうちの少なくとも1つがサブモジュール間の間隙の延長(交差領域)において検出適用範囲をもたらすような方法で検出器サブモジュールを構築することに基づく。
上述したように、全体設計において、検出器サブモジュールは、2つの隣接した検出器サブモジュール間の間隙の少なくとも部分がX線源(より具体的には、X線焦点)の方に直線的に向けられないよう構築され、横に並んで配列され得る。
このように、X線焦点から間隙を通り抜けるいかなる可能なX線ビーム経路も完全に存在しない。本設計は、間隙の少なくとも部分について、このようなX線ビーム経路に対して0でない角度を有する隣接した検出器サブモジュール間の間隙をもたらす。
換言すれば、検出器サブモジュールは、それらが全体構成において横に並んで配列されているときには、事実上全ての入射X線が全体的なX線検出器の有効検出区域の少なくとも部分を通過することになるような方法で構築される。若干別の言い方をすれば、理想的には、各入射X線は検出器サブモジュールの少なくとも部分を通過し、それによって検出されることになる。
例として、検出器サブモジュールの少なくとも部分について、検出器サブモジュールは、コンピュータ断層撮影(Computed Tomography、CT)システムのz方向に、および/またはz方向と垂直な方向に横に並んで配列され得る。
さらに、検出器サブモジュールが、z方向と実質的に垂直な方向に横に並んで配列されているときに、(追加の)検出器サブモジュールがz方向にも順々に積層され得る。
代替的に、検出器サブモジュールが実質的にz方向に横に並んで配列されているときに、(追加の)検出器モジュールが、z方向と実質的に垂直な方向にも積層され得る。
より一般的には、横に並んで(side-by-side)とは、隣接した検出器サブモジュールが横に並んで会することを暗示し、ここで、「横(side)」は、全体的なガードリング構造の部分が延びるサブモジュールの側部(side)に対応する。
別の言い方をすれば、X線検出器サブモジュールは、通例、平面モジュールであり、検出器サブモジュールの少なくとも部分について、検出器サブモジュールは、通常、検出器サブモジュールの面内方向に横に並んで配列されている。
ある意味で、上述したように、本提案の設定は、検出器サブモジュールの少なくとも部分について、検出器サブモジュールが、隣接した検出器サブモジュール間の間隙をもたらすように配列されており、間隙の少なくとも部分については、間隙がX線焦点からのX線ビーム経路に対して0でない角度を有する構成と考えられ得る。
例として、検出器サブモジュールの少なくとも部分について、検出器サブモジュールの側部または側エッジは、(入射X線の方向に対して)傾斜した側部またはエッジであり得るか、あるいは側エッジは階段状の構成を有し得る。
例えば、検出器サブモジュールは台形および/または平行四辺形の幾何学的形態を有し得る。
特に有益な例では、X線検出器は光子計数X線検出器である。
概して、入射X線が、できるだけ多くの空間/エネルギー情報を提供するためにできるだけ多数の検出器要素を通過する機会を有するよう、検出器要素を検出器サブモジュールの基板上に配列することが望ましい。
例として、検出器要素は、X線システムの焦点の方に向けられた長さの延長を有する細長い電極またはダイオードであり得る。
例として、検出器サブモジュールは、金属ストリップを有するシリコン・チップであり得る。
X線検出器サブモジュールは、時として、X線センサまたはX線センサ・モジュールと称される。
第2の態様によれば、このようなX線検出器を備えるX線撮像システムが提供される。
第3の態様によれば、多数のX線検出器サブモジュールを有するX線センサシステムであって、各検出器サブモジュールがエッジオン検出器サブモジュールである、X線センサシステムが提供される。検出器サブモジュールは横に並んで配列されており、検出器サブモジュールは、隣接した検出器サブモジュール間の間隙をもたらすように配列されており、間隙の少なくとも部分は、X線源のX線焦点から発出するいずれのX線経路とも一直線にならず、検出器サブモジュール間の交差領域において検出器サブモジュールのうちの少なくとも1つによって検出適用範囲をもたらす。
例として、隣接した検出器サブモジュールは、入射X線の方向に少なくとも部分的に重なり合う、1つまたは複数の検出器要素を含む、検出区域を有し得る。
例えば、検出器サブモジュールは、エッジオン・シリコン・センサであって、それらが、互いに隣接して配置されたときに若干重なり合うことを可能にするように形状設定され、電極をパターン化された、エッジオン・シリコン・センサであり得る。
以下の説明を読むことで他の態様および/または利点も理解されるであろう。
全体的なX線撮像システムの一例を示す概略図である。 X線撮像システムの別の例を示す概略図である。 3つの異なるX線管電圧についての検出エネルギー・スペクトルの例を示す概略図である。 光子計数機構の一例を示す概略図である。 例示的な実施形態に係るX線検出器の概略図である。 例示的な実施形態に係る半導体検出器サブモジュールの一例を示す概略図である。 別の例示的な実施形態に係る半導体検出器サブモジュールの一例を示す概略図である。 さらに別の例示的な実施形態に係る半導体検出器サブモジュールの一例を示す概略図である。 タイル状検出器サブモジュールのセットであって、各検出器サブモジュールが深さセグメント化検出器サブモジュールであり、ASICまたは対応する回路機構が、入射X線の方向から見られたときに検出器要素の下方に配列されている、タイル状検出器サブモジュールのセットの一例を示す概略図である。 コンピュータ断層撮影(CT)の幾何学的構成の一例を示す概略図である。 投影線の定義の一例を示す概略図である。 角度サンプリングの一例を示す概略図である。 画像処理などの全体的なX線撮像システムの様々な機能を遂行するための一実施形態に係るコンピュータ実装形態の一例を示す概略図である。 例えば、X線焦点に位置するX線源に対して若干湾曲した全体的幾何学的構成で、横に並んで配列された多数の検出器サブモジュールを備えるモジュール式X線検出器の一例を示す概略図である。 個々のX線検出器サブモジュールの一例を示す概略図である。 横に並んで配列され、また、順々に積層された多数の検出器サブモジュールを備えるモジュール式X線検出器の一例を示す概略図である。 X線システムの焦点の方に向けられた間隙を有するように配列された、隣接した検出器サブモジュールの一例を示す概略図である。 間隙がX線源の方に直線的に向けられないよう設計され、配列された、隣接した検出器サブモジュールの一例を示す概略図である。 検出器サブモジュールの新規の設計の一例と比較された検出器サブモジュールの通常の設計の一例を示す概略図である。 検出器サブモジュールの新規の設計の一例と比較された検出器サブモジュールの通常の設計の一例を示す概略図である。 間隙がX線源の方に直線的に向けられないよう設計され、配列された、隣接した検出器サブモジュールの別の例を示す概略図である。 間隙がシステムの焦点の方に直線的に向けられないよう設計され、配列された、隣接した検出器サブモジュールのさらに別の例を示す概略図である。 2つの隣接した検出器サブモジュール間の間隙の少なくとも部分がX線源の方に向けられていない外形設計の様々な例を示す概略図である。 2つの隣接した検出器サブモジュール間の間隙の少なくとも部分がX線源の方に向けられていない外形設計の様々な例を示す概略図である。 2つの隣接した検出器サブモジュール間の間隙の少なくとも部分がX線源の方に向けられていない外形設計の様々な例を示す概略図である。 モジュール式X線検出器の代替的な構成および設計の一例を示す概略図である。 様々な幾何学的構成の先細状エッジセグメントの例を示す概略図である。 様々な幾何学的構成の先細状エッジセグメントの例を示す概略図である。 様々な幾何学的構成の先細状エッジセグメントの例を示す概略図である。 様々な幾何学的構成の先細状エッジセグメントの例を示す概略図である。 先端部の半径が比較的小さいときの電極先端部における電界増強の一例を示す概略図である。 先端部半径の2つの異なるサイズについての電極先端部における電界増強の例を示す概略図である。 先端部半径の2つの異なるサイズについての電極先端部における電界増強の例を示す概略図である。 先細状エッジセグメントに関する電極変更の異なる例を示す概略図である。 先細状エッジセグメントに関する電極変更の異なる例を示す概略図である。 先細状エッジセグメントのためのガードリングの選択肢の異なる例を示す概略図である。 先細状エッジセグメントのためのガードリングの選択肢の異なる例を示す概略図である。 先細状エッジセグメントのためのガードリングの選択肢の異なる例を示す概略図である。 非傾斜領域内の検出器要素間の間隙を利用して傾斜領域内の特定の検出器要素からの(回送(redirecting))配線トレースが読み出し回路へ配線されるように配列する一例を示す概略図である。 エッジ検出器要素とそれらの隣の検出器要素との間の間隙を利用して特定のエッジ検出器要素からの配線トレースが読み出し回路へ配線されるように配列する一例を示す概略図である。 ガードリング構造とエッジ検出器要素との間の間隙を利用して特定のエッジ検出器要素からの配線トレースが読み出し回路へ配線されるように配列する一例を示す概略図である。 配線トレースを有しないガードリング構造とエッジ電極との間の区域の断面の一例を示す概略図である。 配線トレースを有するガードリング構造とエッジ電極との間の区域の断面の一例を示す概略図である。 横に並んで配列された2つの隣接した傾斜した検出器サブモジュール間の交差領域の一例を示す概略図である。 図32Aの構成に対応する画素ストリップの画素ゲイン応答の一例を示す概略図である。 第1の構成例における、コリメータのセットが検出器サブモジュールの上に配列されたときの、横に並んで配列された2つの隣接した傾斜した検出器サブモジュール間の交差領域の一例を示す概略図である。 第1の構成例のコリメータ構造を含む図33Aの構成に対応する画素ストリップの画素ゲイン応答の一例を示す概略図である。 第2の構成例における、コリメータのセットが検出器サブモジュールの上に配列されたときの、横に並んで配列された2つの隣接した傾斜した検出器サブモジュール間の交差領域の一例を示す概略図である。 第2の構成例のコリメータ構造を含む図34Aの構成に対応する画素ストリップの画素ゲイン応答の一例を示す概略図である。 別の検出器深さセグメント化サブモジュール(部分的にのみ示されている)に隣接して配列された深さセグメント化検出器サブモジュールの一例を示す概略図である。 横に並んで配列された深さセグメント化検出器サブモジュールの別の例を示す概略図である。
図1を参照して、例示的な全体的なX線撮像システムの概要から始めることが有用であろう。この非限定例では、X線撮像システム100は基本的に、X線源10と、X線検出器20と、関連画像処理デバイス30とを備える。概して、X線検出器20は、任意選択的なX線光学系によって合焦され、物体もしくは対象またはその部分を通った可能性のあるX線源10からの放射を記録するように構成されている。X線検出器20は、画像処理デバイス30による画像処理および/または画像再構成を可能にするために(X線検出器20内に統合され得る)好適なアナログ処理および読み出し電子回路を介して画像処理デバイス30に接続可能である。
図2に示されるように、X線撮像システム100の別の例は、X線を放射するX線源10と、X線を、それらが物体を通過した後に検出するX線検出器20と、検出器からの生の電気信号を処理し、それをデジタル化するアナログ処理回路機構25と、補正を適用すること、それを一時的に記憶すること、またはフィルタリングなどの、測定データに対するさらなる処理操作を実施し得るデジタル処理回路機構40と、処理されたデータを記憶し、さらなる後処理および/または画像再構成を遂行し得るコンピュータ50と、を備える。
検出器全体は、X線検出器20、または関連アナログ処理回路機構25と組み合わせられたX線検出器20と見なされ得る。
デジタル処理回路機構40および/またはコンピュータ50を含むデジタル部分は、X線検出器からの画像データに基づいて画像再構成を遂行する、デジタル画像処理システム30と見なされ得る。それゆえ、画像処理システム30は、コンピュータ50、または代替的に、デジタル処理回路機構40およびコンピュータ50の複合システム、あるいは場合によっては、デジタル処理回路機構が画像処理および/または再構成のためにもさらに特化されている場合には、デジタル処理回路機構40単独として見られ得る。
一般的に用いられるX線撮像システムの一例は、X線の扇形もしくは円錐ビームを生成するX線源、および患者もしくは物体を透過されたX線の部分を記録するための対向するX線検出器を含み得る、コンピュータ断層撮影(CT)システムである。X線源および検出器は、通常、撮像される物体の周りで回転するガントリ内に装着される。
したがって、図2に示されるX線源10およびX線検出器20は、それゆえ、例えば、CTガントリ内に装着可能な、CTシステムの部分として配置されていてもよい。
X線撮像検出器にとっての課題は、物体または対象の画像への入力を提供するために、検出されたX線から最大限の情報を抽出することであり、物体または対象は、密度、組成、および構造の観点から描画される。フィルム・スクリーンを検出器として用いることも依然として一般的であるが、最も一般的には、今日の検出器はデジタル画像を提供する。
最新のX線検出器は、通常、入射X線を電子に変換する必要があり、これは、通例、光吸収を通じて、またはコンプトン相互作用を通じて行われ、生じた電子は、通例、そのエネルギーが失われるまで二次可視光を生み出していき、この光が今度は感光性材料によって検出される。また、半導体に基づく検出器も存在し、この場合には、X線によって生み出された電子は、印加電界を通じて収集される電子-正孔対に関して電荷を生み出している。
従来のX線検出器はエネルギー積分式であり、したがって、検出信号への各検出光子からの寄与はそのエネルギーに比例し、従来のCTでは、測定値は単一のエネルギー分布のために取得される。したがって、従来のCTシステムによって生成された画像は、異なる組織および物質が特定の範囲内の典型的な値を示す、特定の外観を有する。
検出器は、多数のX線から積分された信号を提供し、信号は、画素内の入射X線の数の最良の推測を取得するために後でデジタル化されるのみであるという意味で、積分モードで動作する検出器が存在する。
また、光子計数検出器が一部の用途において実施可能な代替物として登場しており、現在、それらの検出器は主にマンモグラフィにおいて商業的に利用可能である。原理的に、X線ごとのエネルギーが測定され得、これが物体の組成に関する追加の情報をもたらすため、光子計数検出器は利点を有する。この情報は、画像品質を高めるため、および/または放射線量を減少させるために用いられ得る。
エネルギー積分システムと比べて、光子計数CTは以下の利点を有する。第1に、光子計数検出器におけるノイズ・フロアの上方に最低エネルギーしきい値を設定することによって、エネルギー積分検出器によって信号内に積分される電子ノイズが排除され得る。第2に、エネルギー情報が検出器によって抽出され得、これは、最適なエネルギー重み付けによってコントラスト・ノイズ比を改善することを可能にし、また、被験対象または物体内の異なる材料および/または構成要素が識別され、定量化され得る、いわゆる材料別の分解が効果的に実施されることも可能にする。第3に、2種を超える主成分材料が用いられ得、これは、造影剤、例えば、ヨードまたはガドリニウムの分布が定量的に決定される、K-edge撮像などの、分解技法に恩恵をもたらす。第4に、検出器残光が存在せず、つまり、高い角度分解能が達成され得る。最後になったが、より小さい画素サイズを用いることによって、より高い空間分解能が達成され得る。
光子計数X線検出器のための最も有望な材料は、テルル化カドミウム(CdTe)、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)、およびシリコン(Si)である。CdTeおよびCZTは、いくつかの光子計数スペクトルCTプロジェクトにおいて、臨床CTにおいて用いられる高エネルギーX線の高い吸収効率のために採用されている。しかし、これらのプロジェクトはCdTe/CZTのいくつかの欠点のゆえに進捗が遅い。CdTe/CZTは低い電荷キャリア移動度を有し、これは、臨床診療において遭遇されるものの10分の1のフラックス・レートにおいて深刻なパルス・パイルアップを生じさせる。この問題を緩和するための1つの方法は、画素サイズを減少させることであるが、それは、電荷共有およびKエスケープの結果としてスペクトルの歪みの増大をもたらす。また、CdTe/CZTは電荷トラップを被るが、これは、光子束が特定のレベルを上回ったときに出力計数率の急降下を生じさせる分極をもたらすであろう。
対照的に、シリコンはより高い電荷キャリア移動度を有し、分極の問題から免れている。成熟した製造プロセスおよび比較的低いコストもその利点である。しかし、シリコンは、CdTe/CZTが有しない制約を有する。シリコン・センサは、その低い阻止能を補償するためにしかるべく極めて厚くなければならない。通例、シリコン・センサは、入射光子の大部分を吸収するために数センチメートルの厚さを必要とし、それに対して、CdTe/CZTは数ミリメートルを必要とするのみである。他方で、シリコンの長い減衰経路は、また、以下において説明されるように、検出器を異なる深さのセグメントに分割することを可能にする。これが今度は、シリコン・ベースの光子計数検出器がCTにおける高い線束に適切に対応することを可能にする。
シリコンまたはゲルマニウムなどの、単純な半導体材料を用いるときには、コンプトン散乱が多くのX線光子を検出器における電子-正孔対への変換の前に高エネルギーから低エネルギーへ変換させる。これは、元々、より高いエネルギーにあった、X線光子の大部分が、期待されるよりもはるかに少数の電子-正孔対を生成するという結果をもたらし、これが今度は、光子束の相当部分がエネルギー分布の下端において現れるという結果をもたらす。したがって、X線光子のうちのできるだけ多くを検出するためには、できるだけ低いエネルギーを検出することが必要である。
図3は、3つの異なるX線管電圧についてのエネルギー・スペクトルの例を示す概略図である。より低いエネルギー範囲におけるコンプトン事象、およびより高いエネルギー範囲における光電吸収事象を含む、異なる種類の相互作用の混成から堆積されたエネルギーによって、エネルギー・スペクトルが構築される。
X線撮像のさらなる発展は、X線透過がいくつかの異なるエネルギー・レベルについて測定される、スペクトルX線撮像としても知られる、エネルギー分解X線撮像である。これは、線源に、2つの異なる放射スペクトルの間で高速に切り替えさせることによって、異なるX線スペクトルを放射する2つ以上のX線源を用いることによって、または到来放射線を、エネルギー・ビンとも称される、2つ以上のエネルギー・レベルにおいて測定するエネルギー弁別型検出器を用いることによって達成され得る。
以下において、図4を参照してエネルギー弁別型光子計数検出器の一例の簡単な説明が与えられる。本例では、各々の記録された光子は、しきい値のセットと比較される電流パルスを発生し、これにより、多数のエネルギー・ビンの各々において入射した光子の数を計数する。
概して、コンプトン散乱後の光子も含む、X線光子は、半導体検出器の内部で電子-正孔対に変換され、ここで、電子-正孔対の数は光子エネルギーに概ね比例する。その後、電子および正孔は検出器電極に向かってドリフトしていき、その後、検出器を出ていく。このドリフトの間に、電子および正孔は、電極内の電流、例えば、図4に概略的に示されるように、電荷感応増幅器(Charge Sensitive Amplifier、CSA)、およびそれに続き、整形フィルタ(Shaping Filter、SF)を通じて測定され得る電流を誘導する。
1回のX線事象からの電子および正孔の数はX線エネルギーに比例するため、1つの誘導電流パルス内の総電荷はこのエネルギーに比例する。電流パルスはCSA内で増幅され、その後、SFフィルタによってフィルタリングされる。SFフィルタの適切な整形時間を選定することによって、フィルタリング後のパルス振幅は電流パルス内の総電荷に比例し、したがって、X線エネルギーに比例する。SFフィルタに続いて、パルス振幅が、その値を1つまたは複数の比較器(COMP)において1つまたはいくつかのしきい値(Thr)と比較することによって測定され、パルスがしきい値よりも大きい場合の数が記録され得る計数器が導入される。このように、特定の時間フレーム内で検出されたそれぞれのしきい値(Thr)に対応するエネルギーを超えるエネルギーを有するX線光子の数を計数および/または記録することが可能である。
いくつかの異なるしきい値を用いるときには、検出された光子が、様々なしきい値に対応するエネルギー・ビンに仕分けられ得る、いわゆるエネルギー弁別型検出器が得られる。時として、この種の検出器はマルチビン検出器とも称される。
概して、エネルギー情報は、新たな情報が入手可能であり、従来技術に固有の画像アーチファクトが除去され得る、新たな種類の画像が作製されることを可能にする。
換言すれば、エネルギー弁別型検出器の場合、パルス高が比較器において多数のプログラム可能なしきい値と比較され、パルス高に従って分類され、パルス高は今度はエネルギーに比例する。
しかし、いずれの電荷感応増幅器にもある固有の問題は、それが電子ノイズを検出電流に加えることになることである。したがって、ノイズを真のX線光子の代わりに検出することを回避するために、ノイズ値がしきい値を超える回数が、X線光子の検出を乱さないほど十分に低くなるよう、十分に高い最低しきい値(Thr)を設定することが重要である。
最低しきい値をノイズ・フロアの上方に設定することによって、X線撮像システムの放射線量の低減における大きな障害となる、電子ノイズが大幅に低減され得る。
整形フィルタは、整形時間の大きい値は、X線光子によって生じる長いパルスをもたらし、フィルタの後のノイズ振幅を低減することになるという一般的特性を有する。整形時間の小さい値は、短いパルスおよびより大きいノイズ振幅をもたらすことになる。したがって、できるだけ多数のX線光子を計数するには、ノイズを最小化し、比較的小さいしきい値レベルの使用を可能にするために、大きい整形時間が望まれる。
いずれの計数X線光子検出器にもある別の問題は、いわゆるパイルアップ問題である。X線光子束流量が高いときには、2つの後続の電荷パルスを区別する際に問題が生じ得る。上述したように、フィルタの後のパルス長は整形時間に依存する。このパルス長が2つのX線光子誘導電荷パルスの間の時間よりも大きい場合には、パルスは融合することになり、2つの光子は区別可能でなく、1つのパルスとして計数され得る。これがパイルアップと呼ばれる。高い光子束におけるパイルアップを回避する1つの方法は、小さい整形時間を用いることである。
吸収効率を増大させるために、検出器はエッジオンで配列され得、この場合には、吸収深さは任意の長さに選定され得、検出器は、超高電圧に至ることなく依然として完全に空乏化され得る。
特に、シリコンは、高い純度、および電荷キャリア(電子-正孔対)の生成のために必要とされる低いエネルギー、およびまた、これらの電荷キャリアのための高い移動度などの、検出器材料としての多くの利点を有し、これは、それが高いX線流量においてさえも機能することになることを意味する。シリコンはまた、容易に大量に入手可能である。
シリコンにおける主たる課題はその低い原子番号および低い密度であり、これは、シリコンが、有効な吸収体となるために、より高いエネルギーのために非常に厚くされなければならないことを意味する。低い原子番号はまた、検出器におけるコンプトン散乱X線光子の部分が光吸収光子よりも支配的になることも意味し、これは、散乱光子が検出器内の他の画素において、それらの画素におけるノイズと同等になる信号を誘導し得るため、散乱光子に関する問題を生じさせることになる。しかし、例えば、M.Danielsson、H.Bornefalk、B.Cederstrom、V.Chmill、B.Hasegawa、M.Lundqvist、D.Nygren、およびT.Tabar、「Dose-efficient system for digital mammography」、Proc.SPIE,Physics of Medical Imaging,vol 3977,pp.239-249 San Diego,2000によって概説されているように、シリコンは、より低いエネルギーを用いる適用物においてはうまく用いられている。シリコンのための低い吸収効率の問題を克服する1つの方法は、単にそれを非常に厚くすることであり、シリコンが、厚さおよそ500μmであるウェハに作製され、これらのウェハが、X線がエッジオンで入射するように配向され得、シリコンの深さは、必要とされる場合には、ウェハの直径と同じ大きさになり得る。
高い効率を得るためにシリコンを十分に深くする別の方法が、Sherwood Parkerの米国特許第5,889,313号、「Three dimensional architecture for solid state radiation detectors」、1999において提唱されており、これは発明的な方法ではあるが、それが市販の撮像検出器において用いられなかった理由となり得るいくつかの標準的でない製作方法を含む。
我々が見出すことができたX線検出器としてのエッジオン型幾何学的構成による結晶シリコン・ストリップ検出器の最初の言及は、R.Nowotny、「Application Of Si-Microstrip-Detectors In Medicine And Structural Analysis」,Nuclear Instruments and Methods in Physics Research 226(1984),34-39である。それは、シリコンは、胸部撮像用などの低いエネルギーにおいては機能するが、コンピュータ断層撮影などの、より高いエネルギーについては、主に、より高い割合のコンプトン散乱、およびそれに関連する問題のために、機能しないであろうと結論している。
半導体検出器のためのエッジオン型幾何学的構成は、Robert Nelsonの米国特許第4,937,453号、「X-ray detector for radiographic imaging」、David Nygrenの米国特許第5,434,417号、「High resolution energy-sensitive digital X-ray」、およびRobert Nelsonの米国特許出願公開第2004/0251419号においても提唱されている。米国特許出願公開第2004/0251419号では、エッジオン検出器が、元のX線のエネルギーの推定を行うためにコンプトン散乱X線のエネルギーおよび方向が測定される、いわゆるコンプトン撮像のために用いられる。コンプトン撮像の方法は文献で長い間、多く議論されているが、主として、陽電子放射断層撮影などの、X線撮像において採用されているものよりも高いエネルギーに適用される。コンプトン撮像は本発明に関連しない。
S Shoichi Yoshida、Takashi Ohsugiによる論文、「Application of silicon strip detectors to X-ray computed tomography」、Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A 541(2005),412-420には、エッジオンのコンセプトの実装形態が概説されている。本実装形態では、エッジオン・シリコン・ストリップ検出器の間に配置された薄いタングステン・プレートが散乱X線の背景を低減し、低線量による画像コントラストを改善する。本実装形態は、R.Nowotny、「Application Of Si-Microstrip-Detectors In Medicine And Structural Analysis」、Nuclear Instruments and Methods in Physics Research 226(1984),34-39によって提案されているものと非常に類似している。
CdZnTeなどの高Z材料に基づく光子計数半導体検出器のためのいくつかの提案がなされており、プロトタイプ検出器を用いて臨床画像も獲得された。これらの材料に関する欠点は、コスト、および生産量の点での経験の不足である。
光子計数検出器には、特に、医用撮像用に、多大な関心がもたれてきたが、今のところ、40keV前後よりも高いエネルギーにおいて機能する商業的解決策は存在しない。これは、実施可能で容易に入手可能な材料で検出器を製造することの問題のゆえであり、エキゾチックな高Z半導体は依然として高価であり、実証されていない。シリコンは、より低いエネルギーについては機能してきたが、より高いエネルギーについては、高い割合のコンプトン散乱の問題が、例えば、幾何学的構成および吸収に関する高い検出効率を組み合わせることに関する今日のCTモダリティの幾何学的要求を満足する検出器の実用的なシステム・アセンブリと共に、非常に大きな問題となってきた。
米国特許第8,183,535号は光子計数エッジオンX線検出器の一例を開示している。本特許では、全体的な検出器区域を形成するために共に配列された複数の半導体検出器サブモジュールが存在し、各半導体検出器サブモジュールは、入射X線に対してエッジオンで配向されており、X線センサ内で相互作用するX線の記録のための集積回路機構に接続されたX線センサを備える。
半導体検出器サブモジュールは、通常、半導体検出器サブモジュールのうちの少なくとも一部の間に統合された散乱防止モジュールを除いて、ほぼ完全な幾何学的効率を有するほぼ任意のサイズの全検出器を形成するように共にタイル張りされている。好ましくは、各散乱防止モジュールは、半導体検出器サブモジュール内のコンプトン散乱X線のほとんどが、隣接した検出器サブモジュールに達することを防止するための比較的重い材料の箔を含む。
図5は、例示的な実施形態に係るX線検出器の概略図である。本例では、X線検出器(A)の概略図が、X線(C)を放射するX線源(B)と共に示されている。検出器の要素(D)は反対方向に線源を指しており、それゆえ、好ましくは、若干湾曲した全体構成で配列されている。検出器の2つの可能な走査運動(E、F)が指示されている。各走査運動では、線源が静止しているか、または運動していることができ、(E)によって指示される走査運動では、X線源および検出器が、間に位置付けられた物体の周りに回転させられ得る。(F)を用いて指示される走査運動では、検出器および線源が物体に対して平行移動させられ得るか、あるいは物体が運動していてもよい。同様に走査運動(E)では、回転中に物体が平行移動させられてもよく、いわゆる、渦巻き走査となる。例として、CTの実装形態のために、X線源および検出器は、撮像されるべき物体または対象の周りに回転するガントリ内に装着され得る。
図6は、例示的な実施形態に係る半導体検出器サブモジュールの一例を示す概略図である。これは、センサ部分21が検出器要素または画素22に分割された半導体検出器サブモジュールの一例であり、各検出器要素(または画素)は、通常、電荷収集電極を主要構成要素として有するダイオードに基づく。X線は半導体センサのエッジを通して進入してくる。
図7は、別の例示的な実施形態に係る半導体検出器サブモジュールの一例を示す概略図である。本例では、半導体センサ部分21が深さ方向にいわゆる深さセグメント22にも分割されており、この場合も先と同様に、X線がエッジを通して進入してくると仮定する。
通常、検出器要素は検出器の個々のX線感受性部分要素である。概して、光子相互作用が検出器要素内で生じ、かくして発生された電荷が、検出器要素の対応する電極によって収集される。
各検出器要素は、通例、入射X線束を一連のフレームとして測定する。フレームは、フレーム時間と呼ばれる、指定期間の間の測定データである。
検出器のトポロジに応じて、特に、検出器がフラット・パネル検出器であるときには、検出器要素は画素に対応し得る。深さセグメント化検出器は、多数の検出器ストリップを有すると考えられてもよく、各ストリップが多数の深さセグメントを有する。このような深さセグメント化検出器については、特に、深さセグメントの各々がそれ自身の個々の電荷収集電極に関連付けられている場合には、各深さセグメントが個々の検出器要素と考えられ得る。
深さセグメント化検出器の検出器ストリップは、通常、普通のフラット・パネル検出器の画素に対応し、したがって、時として、画素ストリップとも称される。しかし、深さセグメント化検出器を3次元画素アレイと考えることも可能であり、この場合には、各画素(時としてボクセルと称される)は個々の深さセグメント/検出器要素に対応する。
半導体センサは、半導体センサが、電気配線のため、および好ましくはいわゆるフリップチップ技法を通じて取り付けられる多数の特定用途向け集積回路(ASIC)のためのベース基板として用いられるという意味で、いわゆるマルチチップモジュール(Multi-Chip Module、MCM)として実施され得る。配線は、各画素または検出器要素からASIC入力への信号のための接続、ならびにASICから外部メモリおよび/またはデジタル・データ処理への接続を含むことになる。ASICへの電力は、これらの接続における大電流のために必要とされる断面の増大を考慮した同様の配線を通じて提供され得るが、電力はまた、別個の接続を通じて提供されてもよい。ASICは活性センサの側部に位置付けられてもよく、これは、吸収カバーが上に配置されている場合には、それが入射X線から保護され得、吸収体をこの方向にも位置付けることによって、それが側部からの散乱X線からも保護され得ることを意味する。
図8Aは、米国特許第8,183,535号における実施形態と同様のマルチチップモジュールとして実施された半導体検出器サブモジュールを示す概略図である。
本例では、半導体センサ21がどのようにマルチチップモジュール(MCM)内の基板の機能も有することができるのかが示されている。信号は、信号経路23によって検出器要素または画素22から、活性センサ区域の隣に位置付けられた並列処理回路24(例えば、ASIC)の入力へ配線される。用語、特定用途向け集積回路(ASIC)は、特定用途のために用いられ、構成された任意の一般的集積回路として広義に解釈されるべきであることを理解されたい。ASICは、各X線から発生された電荷を処理し、それを、光子を検出し、および/または光子のエネルギーを推定するために用いられ得るデジタル・データに変換する。ASICは、MCMの外部に位置するデジタル処理回路機構および/またはメモリへの接続のために構成され得、最終的に、データは、画像を再構成するための入力として用いられることになる。
しかし、深さセグメントの採用はシリコン・ベースの光子計数検出器に問題も生じさせる。多数のASICチャネルが、関連検出器セグメントから供給されるデータを処理するために利用されなければならない。
図8Bは、タイル状検出器サブモジュールのセットであって、各検出器サブモジュールが深さセグメント化検出器サブモジュールであり、ASICまたは対応する回路機構24が、入射X線の方向から見られたときに検出器要素22の下方に配列されており、経路23を検出器要素の間の空間内で検出器要素22からASIC24へ配線することを可能にする、タイル状検出器サブモジュールのセットの一例を示す概略図である。
一般的に用いられるX線撮像システムの一例は、X線の扇形もしくは円錐ビームを生成するX線管、および患者もしくは物体を透過されたX線の部分を測定するX線検出器の対向するアレイを含み得る、X線コンピュータ断層撮影(CT)システムである。X線管および検出器アレイは、撮像される物体の周りで回転するガントリ内に装着される。図9に、CTの幾何学的構成の例示的な図が示されている。
検出器アレイの寸法およびセグメント化はCT装置の撮像能力に影響を及ぼす。ガントリの回転軸の方向、すなわち、図9のz方向における複数の検出器要素はマルチスライス画像の獲得を可能にする。角度方向(図9におけるξ)における複数の検出器要素は、同じ平面内での複数の投影の測定を同時に可能にし、これが扇形/円錐ビームCTにおいて適用される。ほとんどの従来の検出器は2次元型であり(時としてフラット・パネル検出器と呼ばれる)、つまり、それらはスライス(z)および角度(ξ)方向に検出器要素を有する。
所与の回転位置のために、各検出器要素は特定の投影線のための透過X線を測定する。このような測定は投影測定と呼ばれる。多数の投影線のための投影測定の収集は、たとえ、検出器が2次元型であり、サイノグラムを3次元画像にする場合でも、サイノグラムと呼ばれる。サイノグラム・データは、画像再構成を通じて、撮像された物体の内部の画像を得るために利用される。各投影線(サイノグラム内の点)は、図10において定義されるように、角度座標θ、および半径座標rによって与えられる。(r,θ)によって与えられる特定の座標における検出器要素を用いた各測定がサイノグラムのサンプルとなる。サイノグラム内のより多数のサンプルは、概して、真のサイノグラムのより良好な表現をもたらし、ひいては、より正確に再構成された画像ももたらす。
図12は、画像処理などの全体的なX線撮像システムの様々な機能を遂行するための一実施形態に係るコンピュータ実装形態の一例を示す概略図である。この特定例では、システム200はプロセッサ210とメモリ220とを備え、メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を含み、これにより、プロセッサは、本明細書において説明されるステップおよび/またはアクションを遂行するように動作可能である。命令は、通例、メモリ220内にあらかじめ構成されているか、または外部メモリ・デバイス230からダウンロードされ得る、コンピュータプログラム225、235として編成される。任意選択的に、システム200は、入力パラメータおよび/または結果として得られた出力パラメータなどの関連データの入力および/または出力を可能にするためにプロセッサ210および/またはメモリ220に相互接続され得る入力/出力インターフェース240を備える。
用語「プロセッサ」は、特定の処理、決定、または計算タスクを遂行するためのプログラムコードまたはコンピュータプログラム命令を実行する能力を有する任意のシステムまたはデバイスとして一般的な意味で解釈されるべきである。
それゆえ、1つまたは複数のプロセッサを含む処理回路機構は、コンピュータプログラムを実行すると、本明細書において説明されるものなどの明確に定義された処理タスクを遂行するように構成されている。
本発明は、基本的に、多数のX線検出器サブモジュールを有するX線検出器またはX線センサであって、各検出器サブモジュールが、X線の方向における空間的分離をもってX線強度の測定を可能にするように配列された検出器要素を有するエッジオン検出器サブモジュールである、X線検出器またはX線センサに関する。
エッジオン(edge-on)は、各サブモジュールが、少なくとも2つの方向に延びる検出器要素を有し、エッジオン検出器の方向のうちの一方がX線の方向の成分を有する、X線検出器のための設計である。
エッジオン検出器の特定例は、入射X線の方向において検出器要素の2つ以上の深さセグメントを有する、深さセグメント化X線検出器である。しかし、本提案の技術は、セグメント化および非セグメント化X線検出器を含む、全ての種類のエッジオン検出器に一般的に適用可能であることを理解されたい。
各検出器サブモジュールは、通常、検出器要素が配列された基板に基づき、各検出器サブモジュールは、通例、検出器要素のアレイまたはマトリックスを包囲し、検出器サブモジュールの側部(エッジ)に沿って延びる外側ガードリング構造を有する。
検出器サブモジュールは順々に積層され、および/または横に並んで配列され得る。検出器サブモジュールは、概して、例えば、CTシステムのために適し得る、若干湾曲した全体構成で、横に並んで配列され得る。
本発明者らは、モジュール式エッジオンX線検出器における通常の状況が、隣接した検出器サブモジュール間の(製造時の実施上の配慮から生じる)物理的間隙が、検出能力を有しない受動または死角区域(非検出区域とも称される)を生み出し得るというものであることを認識した。また、ガードリング構造も死角区域に寄与する。
それゆえ、有効検出器区域を増大させ、および/または全体的な検出器区域内の死角区域を低減するX線検出器の設計を提供することが有益である。
このような死角区域、または少なくとも、このような区域を有することの影響を低減することは、画像品質の改善のために非常に有益である。
可能な解決策は、検出器サブモジュールが横に並んで配列されたときに、検出器サブモジュールのうちの少なくとも1つがサブモジュール間の間隙の延長において検出適用範囲をもたらすような方法で検出器サブモジュールを構築することに基づく。
全体設計において、検出器サブモジュールは、2つの隣接した検出器サブモジュール間の間隙の少なくとも部分がX線源(より具体的には、X線焦点)の方に直線的に向けられないよう構築され、横に並んで配列され得る。
このように、焦点から間隙を通り抜けるよう案内されるいかなる可能なX線ビーム経路も完全に存在しない。本設計は、間隙の少なくとも部分について、このようなX線経路に対して0でない角度を有する隣接した検出器サブモジュール間の間隙をもたらす。
換言すれば、検出器サブモジュールは、それらが全体構成において横に並んで配列されているときには、事実上全ての入射X線が全体的なX線検出器の有効検出区域の少なくとも部分を通過することになるような方法で構築される。若干別の言い方をすれば、理想的には、各入射X線は検出器サブモジュールの少なくとも部分を通過し、それによって検出されることになる。
例として、検出器サブモジュールは、コンピュータ断層撮影(CT)システムのz方向に、および/またはz方向と垂直な方向に横に並んで配列され得る。
より一般的には、横に並んで(side-by-side)とは、隣接した検出器サブモジュールが横に並んで会することを暗示し、ここで、「横(side)」は、全体的なガードリング構造の部分が延びるサブモジュールの側部(side)に対応する。
別の言い方をすれば、X線検出器サブモジュールは、通例、平面モジュールであり、検出器サブモジュールは、通常、検出器サブモジュールの面内方向に横に並んで配列されている。
実際には、入射X線が、できるだけ多くの空間/エネルギー情報を提供するためにできるだけ多数の検出器要素を通過する機会を有するよう、検出器要素を検出器サブモジュールの基板上に配列することが望ましい。
実質上、これは、新たな設計を用いると、隣接した検出器サブモジュールが同じ検出器要素の情報を「共有」し得、および/または隣接した検出器モジュールからの異なる検出器要素の出力信号が複合され得ることを暗示し得る。
これは、データをシステムの次のレベルに渡す前に、モジュール・レベルにおける全検出器/画素ストリップ・データを集約することを可能にする。しかし、セグメント・レベルのデータを提供することができることも重要になり得ることを理解されたい。
例として、検出器要素は、X線システムの焦点の方に向けられた長さの延長を有する細長い電極であり得る。
例として、検出器サブモジュールは、金属ストリップを有するシリコン・チップであり得る。
第2の態様によれば、このようなX線検出器を備える、例えば、図1または図2のものと同様の、X線撮像システムが提供される。
図13Aは、X線焦点に位置するX線源に対して若干湾曲した全体的幾何学的構成で横に並んで配列された多数の検出器サブモジュールを備えるモジュール式X線検出器の一例を示す概略図である。
上述したように、検出器サブモジュールは、(図13Cに示されるように)順々に積層され、および/または横に並んで配列され得る(図13Aおよび図13Cに示される)。検出器サブモジュールは、概して、z方向と実質的に垂直な方向に、例えば、若干湾曲した全体構成で、横に並んで配列され得る。望ましい場合には、検出器サブモジュールは、図13Aの概略図では紙面内に向かうように指示され、図13Cの例では明示的に示された、z方向に順々に積層され得る。
検出器サブモジュールは以下の図においてz方向と実質的に垂直な方向に横に並んで配列されているが、例えば、図21に示されるように、サブモジュールが実質的にz方向に横に並んで配列され、および/または任意選択的に、z方向と実質的に垂直な方向に積層された、他の検出器構成も企図され得ることを理解されたい。
図13Bは、個々のX線検出器サブモジュールの一例を示す概略図である。
図13Cは、横に並んで配列され、また、順々に積層された多数の検出器サブモジュールを備えるモジュール式X線検出器の一例を示す概略図である。X線検出器サブモジュールは順々に積層され得、全体的なX線検出器を構成するよう横に並んで一体に組み立てられ得るより大きな検出器モジュールを形成する。
図14は、X線システムの焦点の方に向けられた間隙を有するように配列された、隣接した検出器サブモジュールの一例を示す概略図である。
シリコン・ストリップ検出器上の典型的な特徴は、X線センサの周りのエッジ付近の境界のように配置された多数のガードリングを有するガードリング構造である。ガードリングはX線センサの重要な部分として機能するが、X線センサ(すなわち、X線検出器サブモジュール)のエッジまたは側部に沿った非検出区域のゾーンも生み出す。
加えて、X線検出器サブモジュールは物理的に横に並んで整列させられるが、物理的または機械的装着公差のゆえに、隣接したサブモジュールの間にどうしても物理的または機械的間隙が存在することになる。機械的間隙、およびガードリングによって生み出される非検出ゾーンが、隣接したX線検出器サブモジュールの活性検出区域の間の総間隙を生み出すことになる。例として、総間隙は、検出器サブモジュールのうちの1つの上のエッジ電極とガードリングとの間の中点から出発し、隣接した検出器サブモジュールのうちの他方のものの上のガードリングとエッジ電極との間の中点において終了するものとして定義され得る。
従来技術では、検出器サブモジュールの設計および物理的整列に起因する間隙がX線源の焦点に向けられたX線経路と一直線になるため、間隙は、死角検出区域を構成するものとして受け入れられた。
本発明者らは、死角区域、または間隙を有することによる影響を低減することが実際に可能であることを認識した。
図15は、間隙がX線源の方に直線的に向けられないよう設計され、配列された、隣接した検出器サブモジュール21-1、21-2の一例を示す概略図である。この設計を用いると、間隙の少なくとも部分は、X線焦点から発出するいずれのX線経路とも一直線にならず(not in line)、検出器サブモジュール21-1、21-2の間の間隙の延長(交差領域)において検出器サブモジュールのうちの少なくとも一方によって検出適用範囲をもたらす。
本設計は、サブモジュール間の間隙の延長(交差領域)において検出器サブモジュールのうちの少なくとも一方(場合によっては、両方)によって検出適用範囲をもたらすことも分かる。
第1に、間隙の延長がX線源の方に直線的に向けられていない(一直線になっていない)ため、上部において間隙内に進入する(長破線参照)X線は、「傾斜エッジ」の設計のおかげで検出器サブモジュール21-2の1つまたは複数の検出器要素によって実際に検出され得ることが分かる。
第2に、図15における短破線矢印によって示されるように、本設計が、2つの隣接した検出器モジュールの両方によって(例えば、上部における検出器サブモジュール21-1のエッジ検出器要素および下部における検出器サブモジュール21-2のエッジ検出器要素によって)重なり合う検出適用範囲をもたらすことを確認することも実際に可能である。換言すれば、「間隙区域」内でX線検出器サブモジュールを通過するX線は、場合によっては、検出器要素22によって両方の検出器サブモジュール21-1、21-2内で検出され得る。特定例によれば、それゆえ、2つの隣接した検出器モジュール21-1、21-2からの検出器要素22の出力信号が、例えば、光子計数のために、後続の信号処理の間に複合され得る。例えば、信号処理は、アナログ処理回路機構および/またはデジタル処理回路機構によって、ならびに/あるいはコンピュータ化デジタル信号処理によって遂行され得る。
図から分かるように、隣接した検出器サブモジュール21-1、21-2は、焦点からの入射X線の方向に少なくとも部分的に重なり合う検出区域を有し得る(すなわち、検出器要素を有する)。
例えば、図15を参照すると、左側に示されるサブモジュール21-1のエッジに位置する最も小さい検出器要素は、右側に示されるサブモジュール21-2のエッジに位置する最も小さい検出器要素と(X線焦点から見られたときに)実質的に一直線になっており、それゆえ、隣接した検出器サブモジュールの検出区域の重なり合いを実効的にもたらす。
図18~図20を参照して他の例も説明されることになる。
図16A~Bは、検出器サブモジュールの新規の設計(図16B)の一例と比較された検出器サブモジュールの通常の設計(図16A)の一例を示す概略図である。
図16Aの例では、検出器サブモジュールは対称であり、平面検出器モジュールの側エッジは焦点の方に向けられている。換言すれば、検出器サブモジュールの両側のエッジに従って延ばされた線は実質的にX線焦点を指している。
図16Bの例では、検出器サブモジュールは、側部または側エッジの各々が、焦点を指す線に対して角度αを有し、好ましくは、同じ大きさの角度であるが、サブモジュールの物理的エッジと比べて、一方の側では正の角度、および他方の(反対の)側では負の角度を有するという意味で、非対称である。入射X線の方向と実質的に垂直な方向に、対応するサブモジュールと横に並んで配列されたときに、本設計は、システムの焦点の方に直線的に向けられていない間隙を設ける。
図17は、間隙がX線源の方に直線的に向けられないよう設計され、配列された、隣接した検出器サブモジュールの別の例を示す概略図である。この特定例では、検出器サブモジュール21-1、21-2は、基本的に、サブモジュール間の間隙がシステムの焦点の方に直線的に向けられないよう横に並んで配列された平行四辺形として設計されている。
図18は、間隙がシステムの焦点の方に直線的に向けられないよう設計され、配列された、隣接した検出器サブモジュールのさらに別の例を示す概略図である。この特定例では、検出器サブモジュールは深さセグメント化されておらず、本提案の技術がどのように非セグメント化検出器サブモジュールにも適用され得るのかが明瞭に示されている。
また、図18の検出器サブモジュールはエッジオンで配向されており、検出器要素は少なくとも2つの方向に延びており、方向のうちの1つは入射X線の方向の成分を有することも明らかである。若干別の言い方をすれば、検出器要素は少なくとも部分的に(実質的に)入射X線の方向に延びる。
図19~図21は、2つの隣接した検出器サブモジュール間の間隙の少なくとも部分がX線源の方に向けられていない外形設計の様々な例を示す概略図である。
図19は、X線検出器20が併用されることを意図されたX線源からの入射X線の方向と実質的に垂直な方向に横に並んで配列された少なくとも3つの検出器サブモジュール21-1、21-2、21-3を有するX線検出器20の一例を示す概略図である。本例では、検出器サブモジュール21-1、21-2、21-3の側部または側エッジは階段状の構成を有する。
図20は、X線検出器20が併用されることを意図されたX線源からの入射X線の方向と実質的に垂直な方向に横に並んで配列された少なくとも3つの検出器サブモジュール21-1、21-2、21-3を有するX線検出器20の別の例を示す概略図である。本例では、検出器サブモジュール21-1、21-2、21-3の側部または側エッジは、(入射X線の方向に対して)傾斜した側部またはエッジである。この特定の事例では、検出器サブモジュール21-1、21-2、21-3は、相互に嵌合する台形形態を有する。
図21は、X線検出器20が併用されることを意図されたX線源からの入射X線の方向と実質的に垂直な方向に横に並んで配列された少なくとも3つの検出器サブモジュール21-1、21-2、21-3を有するX線検出器20のさらに別の例を示す概略図である。本例では、検出器サブモジュール21-1、21-2、21-3の側部または側エッジは階段状の構成を有するが、図19に示される構成と比較した変形例を提示している。
概して、検出器サブモジュールの側部プロファイルは、1つまたは複数の階段を有するように構成され得る。
上述したように、隣接した検出器サブモジュールは、焦点からの入射X線の方向に少なくとも部分的に重なり合う検出区域を有し得る。
特定例では、例えば、図19、図20、および図21における実線に沿った隣接した検出器サブモジュールの検出器要素によって見られ得るように、第1の検出器サブモジュールの、間隙の最も近くに位置する少なくとも1つの検出器要素、すなわち、エッジ要素は、(焦点に向かう方向において)第2の検出器サブモジュールの、間隙の最も近くに位置しない少なくとも1つの検出器要素、すなわち、非エッジ要素と一直線になるように配置され得る。
これは、検出器サブモジュールのエッジ要素が、隣接した検出器サブモジュールの非エッジ要素によって少なくとも部分的に支援され得るため、有用になり得る。
図22は、モジュール式X線検出器の代替的な構成および設計の一例を示す概略図である。この特定例では、検出器サブモジュールは実質的にCTシステムのz方向に横に並んで配列され、z方向と実質的に垂直な方向に積層されている。
X線検出器サブモジュールは、それらが、有効なX線検出区域を有するX線検出器を形成する限り、X線システム内で任意の方向に横に並んで配列され得ることを理解されたい。
図から分かるように、X線検出器サブモジュールは、通例、平面モジュールであり、検出器サブモジュールは、通常、検出器サブモジュールの面内方向に横に並んで配列されている。
以上において指示されたように、エッジ照射(edge-illuminated)シリコン・センサなどのエッジオンX線検出器は、それらが、互いに隣接して配置されたときに若干重なり合うことを可能にする方法で形状設定され、電極をパターン化され得る。これは、さもなければ、機械的間隙、および各センサのエッジを占有する非感受性のガードリングから生じるであろう、活性検出区域内の間隙を解消するか、または少なくとも低減する。
このような間隙の影響は、データが列全体に沿ってサイノグラムから一貫して欠落しているため、典型的な補間方法を用いて補正することが困難である。重なり合ったセンサ(モジュール/サブモジュール)の概念は間隙を解消し得、大幅に単純化された補正を用いた、またはことによると、校正手順が十分であると判明している場合には、補正を用いない、実施可能な検出器アーキテクチャを可能にする。
以下において、さらなる実施形態、適応、発展、および/または改善、ならびに関連コンセプトの様々な例が説明される。
例として、本提案の技術は以下のもののうちの1つまたは複数を含み得る:
・ 感受性シリコン区域を最大化するよう傾斜エッジにおいて変更された電極パターン。
・ 離散的階段の異なるバージョンを含む重なり合いのいくつかの異なる変形例。
・ センサの傾斜エッジが画素の矩形柱を横断する際のエッジにおける空の空間を低減するよう変更されたガードリング構造。
・ 早期の電圧破壊をもたらし得るであろう電気的ホット・スポットを回避するための(少なくとも最小曲率半径を有する)丸みのある角部。
・ センサの基部を超えて延びるエッジに沿って読み出しトレースを配線するためのオプション。
・ 重なり合い領域にわたる応答の均一性を最適化するための散乱防止コリメータ・ブレードの配置。
・ 例えば、(切頂)台形または三角形形状を有するダイオード/電極(またはより一般的には、検出器要素)に基づく、傾斜エッジサブモジュールのためのエッジ画素の設計。(切頂)台形または三角形ダイオード/電極または検出器要素は、若干傾斜したエッジに沿った深さセグメント内に配列され得る。
例えば、理解され、認識され得るように、検出器サブモジュールの傾斜側エッジにおける検出器要素は、傾斜側エッジに沿った深さセグメント内に配列された、台形または三角形セグメント、ならびに/あるいは丸みのある角部を有する切頂台形または三角形セグメントなどの先細状エッジセグメントを含み得る。
図23A~23Dは、様々な幾何学的構成の先細状エッジセグメント22(電極/ダイオード)の例を示す概略図である。具体的には、先細状エッジセグメント22の先端部半径の異なるサイズの例が示されている。図示されているように、先細状エッジセグメント22は、特定の先端部半径を有する先端部における丸みのある角部を有する。
エッジセグメント22(電極/ダイオード)の端部における狭くなった点は電界を集中させ得、破壊効果を回避するための最小許容半径が存在するものと思われる。したがって、先端部半径は小さすぎてはならないと考えられる。一例として、可能な基準は、先端部半径が電荷雲半径以上であることである。
図24は、先端部の半径が比較的小さいときの電極先端部における電界増強の一例を示す概略図である。
図25A~図25Bは、先端部半径の2つの異なるサイズについての電極先端部における電界増強の例を示す概略図である。例として、実験は、単に10μmから5μmへの先端部半径の変化に対して、最大電界の7%の増大があることを示した。
しかし、エッジセグメントをその最小許容半径において単純に切り落とすことは、明らかにセグメント(電極/ダイオード)の延長/高さを低減する。特定の状況下では、これは様々な影響をもたらし得る。
例えば、有効検出区域を維持し、および/または空のシリコン・センサ区域を最小化するよう検出器要素の電極パターンを変更することが有益になり得る。例として、これは、エッジ検出器要素(電極/ダイオード)(のうちの少なくとも1つ)を対応する隣の検出器要素に向けて延長することによって、および/または隣の検出器要素(のうちの少なくとも1つ)をエッジ検出器要素に向けて延長することによって達成され得る。エッジセグメントの延長はまた、エッジセグメントの先端部の半径を増大させるためにも有用である。
換言すれば、エッジ検出器要素(電極/ダイオード)の少なくとも部分の幅が、隣の検出器要素(電極/ダイオード)の幅よりも大きい構成、および/または隣の検出器要素の少なくとも部分の幅が、対応するエッジ検出器要素の標準(最も大きい幅)よりも大きい構成を有することが望ましくなり得る。
図26A~Bは、先細状エッジセグメントに関する電極変更の異なる例を示す概略図である。本例では、隣の検出器要素22-1が、例えば、改善された検出適用範囲をもたらすために、先細状エッジ要素またはセグメント22-2が切り落とされた区域内のエッジに向かって延長される。換言すれば、空の検出区域を最小化するよう隣の検出器要素の幅を変更することによって、隣の検出器要素22-1がエッジに向かって外向きに膨らませられ得る。ある意味で、隣の検出器要素22-1がエッジ検出器要素22-2の検出線内へ延びる。これは、隣の検出器要素22-1の少なくとも部分の幅が、対応するエッジ要素22-2の標準(最も大きな幅)よりも大きい場合の例示的な例を表す。
本発明者らはまた、適度な(最小許容)先端部半径をもたらすよう先細状のエッジセグメント(電極)を切削することは、ガードリング構造、およびより具体的には、ガードの内側電流捕捉リング(Current Capture Ring、CCR)からの距離を増大させ得ることも認識した。特に、切削され、先細状になったエッジ電極の上部の周りの空の空間が、隣の電極をその区域内へ延長することによって充填されていない場合には、ガードリング構造を、それがエッジにおける検出器要素(電極/ダイオード)により密接に従うよう変更することが有益になり得る。
したがって、サブ検出器モジュールのガードリング構造の少なくとも区分を適宜変更することが任意選択的に提唱される。例として、埋め込み材(implant)の区分、および/またはガードリングのうちの少なくとも1つの区分が、全体的なガードリング構造がセンサ区域のエッジにおける検出器要素の電極により密接に従うことを可能にするよう拡大または変更され得る。
図27A~Cは、先細状エッジセグメントのためのガードリングの選択肢の異なる例を示す概略図である。これらの例では、全体的なガードリングは、埋め込み材、多数のフローティング・リング(Floating Ring、FR)、および内側電流捕捉リング(CCR)を含む。一例として、フローティング・リングの数は3つであるが、本提案の技術はこれに限定されない。むしろ、任意の好適な数のフローティング・リングが用いられ得る。
図27Aの例では、埋め込み材の区分が、CCR(およびFR)が検出器サブモジュールのセンサ区域のエッジにおける電極のプロファイルに従うことを可能にするために拡大されている。
図27Bの例では、フローティング・リングのうちの1つ(FR3)の区分が、CCR(およびFR)が検出器サブモジュールのセンサ区域のエッジにおける電極のプロファイルに従うことを可能にするために拡大されている。
図27Cの例では、フローティング・リングの各々の区分が、CCR(およびFR)が検出器サブモジュールのセンサ区域のエッジにおける電極のプロファイルに従うことを可能にするために拡大されている。
新たな検出器設計の別の態様は、検出器要素(電極/ダイオード)から読み出し回路機構へのトレースの電気的物理的布線または配線が、重なり合った間隙領域内の検出器サブモジュールの傾斜した設計によって影響を受ける場合があり、空間的制約のゆえに布線をより困難にすることである。また、不適切な配線は、ノイズに寄与する、キャパシタンスの増大をもたらし得る。
図28は、非傾斜領域内の検出器要素(ダイオード/電極)間の間隙を利用して傾斜領域内の特定の検出器要素(ダイオード/電極)からの(回送)配線トレースが読み出し回路へ配線されるように配列する一実施例を示す概略図である。
換言すれば、間隙領域内の特定のエッジ検出器要素(ダイオード/電極)からの布線トレース23はまた、エッジから数段離れた(すなわち、検出器要素の規則的形状を有する領域内の)検出器要素22の間の間隙を利用して読み出しパッドへ配線され得る。
図29は、エッジ検出器要素とそれらの隣の検出器要素との間の間隙を利用して特定のエッジ検出器要素からの配線トレースが読み出し回路へ配線されるように配列する一例を示す概略図である。
換言すれば、間隙領域内の特定のエッジ検出器要素(ダイオード/電極)からの布線トレース23は、エッジ検出器要素とそれらの隣の検出器要素との間の間隙を通して読み出しパッドへ配線され得る。
図30は、ガードリング構造とエッジ電極との間の間隙を利用して特定のエッジ電極からの配線トレースが読み出し回路へ配線されるように配列する一例を示す概略図である。
換言すれば、間隙領域内の特定のエッジ検出器要素(ダイオード/電極)からの布線トレース23はまた、エッジ検出器要素とガードリング構造25との間の間隙を通して読み出しパッドへ配線され得る。
図28~図30のうちの任意のものの概略図において指示されたとおりにトレースを配線することによって、各々の個々のトレースによって誘導されるキャパシタンスが最小化され得、これは検出器内におけるノイズの低下をもたらすであろう。
図31Aは、配線トレースを有しないガードリング構造25とエッジ電極22との間の区域の断面の一例を示す概略図である。
図31Bは、配線トレース23を有するガードリング構造25とエッジ電極22との間の区域の断面の一例を示す概略図である。
新たな検出器設計は、隣接した検出器サブモジュール間の交差領域における性能の大幅な改善をもたらすが、間隙における検出器応答の低下は依然として存在する。これは、例えば、コリメータ構造を検出器サブモジュールの(入射X線の方向から見られたときの)上部に追加する際に考慮される必要がある。このようなコリメータ構造は、通常、間隔をおいて配列されたコリメータのセットを含み、各検出器サブモジュールはその独自のコリメータ・セットを有する。
図32Aは、横に並んで配列された2つの隣接した傾斜した検出器サブモジュール間の交差領域の一例を示す概略図である。概略図は、約1:20の比を有する拡大図である。本例では、コリメータ構造が存在しない。
図32Bは、図32Aの構成に対応する画素ストリップ(すなわち、検出器ストリップ)の画素ゲイン応答の一例を示す概略図である。図から分かるように、間隙を横切る際に画素(ストリップ)ゲインの降下が存在するものの、間隙がX線焦点と整列させられ、その方に直線的に向けられているとした場合の、間隙における0またはほぼ0の応答と比べれば、依然として相当な改善がある。
図33Aは、コリメータのセットが第1の構成例で検出器サブモジュールの上に配列されたときの、横に並んで配列された2つの隣接した傾斜した検出器サブモジュール間の交差領域の一例を示す概略図である。
図33Bは、第1の構成例のコリメータ構造を含む図33Aの構成に対応する画素ストリップ(すなわち、検出器ストリップ)の画素ゲイン応答の一例を示す概略図である。図から分かるように、コリメータ構造の導入は画素ストリップ応答に影響を及ぼす。第1の構成例に係るコリメータの配置は、間隙領域の中央において画素ストリップ応答をそこそこの0.43のゲインから約0.32のゲインへ降下させ、25%超の降下となる。画素ストリップ応答プロファイルは、この特定のコリメータ配置のゆえに、全体的によりスパイク状になっている。
図34Aは、コリメータのセットが第2の構成例で検出器サブモジュールの上に配列されたときの、横に並んで配列された2つの隣接した傾斜した検出器サブモジュール間の交差領域の一例を示す概略図である。
図34Bは、第2の構成例のコリメータ構造を含む図34Aの構成に対応する画素ストリップ(すなわち、検出器ストリップ)の画素ゲイン応答の一例を示す概略図である。本例では、第2の構成例に係るコリメータの配置は間隙領域の中央における画素ストリップ応答の低下を回避し、全体的に画素ストリップ応答プロファイルをより均一にする。
それゆえ、一般的概念は、間隙領域にわたる画素ストリップ応答(検出効率)プロファイルに基づいてコリメータの配置を決定することである。
若干別の言い方をすれば、各検出器サブモジュールはコリメータのセットを有し、コリメータの配置は、間隙領域にわたる検出器ストリップ検出効率プロファイルに基づいて少なくとも部分的に決定され、実施される。
例として、コリメータは、最も低い検出応答を有する隣接したサブ検出器モジュール間の交差領域におけるそれらのエッジ検出器要素(電極/ダイオード)からオフセットをもって配置されている。
検出器サブモジュールの幾何学的構成および実施の理解の向上のために、図35および図36に、2つのより詳細な概略図が示されている。
図35は、別の検出器深さセグメント化サブモジュール(部分的にのみ示されている)に隣接して配列された深さセグメント化検出器サブモジュールの一例を示す概略図である。全体的な検出器20は、モジュール・フレーム26、検出器サブモジュール21-1、21-2、およびコリメータ構造27を含み、各検出器サブモジュールはコリメータのセットを有する。検出器サブモジュール21-1、21-2が横に並んで会する、図の右手側において見られ得るように、傾斜した側エッジ設計が本例から明らかである。
図36は、横に並んで配列された深さセグメント化検出器サブモジュールの別の例を示す概略図である。この特定例では、全体的なX線検出器20の検出器サブモジュール21-1、21-2、21-3は平行四辺形の幾何学的形態を有する。
上述された実施形態は単に例として与えられているにすぎず、本提案の技術はこれらに限定されないことを理解されたい。添付の請求項によって規定されるとおりの本範囲から逸脱することなく、様々な変更、組合せ、および変更が実施形態に対してなされ得ることは当業者によって理解されるであろう。特に、異なる実施形態における異なる部分解決策は、技術的に可能である場合には、他の構成で組み合わせられ得る。

Claims (17)

  1. 多数のX線検出器サブモジュール(21-1、21-2、...)を有するX線検出器(20)であって、各検出器サブモジュール(21)が、少なくとも2つの方向に延びる検出器要素(22)のアレイを有するエッジオン検出器サブモジュールであり、前記方向のうちの1つが入射X線の方向の成分を有し、
    各エッジオン検出器サブモジュール(21)が、前記入射X線の方向において検出器要素(22)の2つ以上の深さセグメントを有する、深さセグメント化X線検出器であり、
    前記検出器サブモジュール(21)が、前記入射X線の方向と実質的に垂直な方向に横に並んで配列されており、かつ前記検出器要素(22)の長さの延長がX線源(10)の焦点に向けられるように物理的に整列されており、
    前記検出器サブモジュール(21)の少なくとも部分について、前記検出器サブモジュール(21)が、隣接した検出器サブモジュール間の間隙をもたらすように配列されており、前記間隙の少なくとも部分が前記X線源(10)のX線焦点の方に直線的に向けられておらず、かつ、隣接した検出器サブモジュール(21)が、前記入射X線の方向に少なくとも部分的に重なり合う検出区域を有する、X線検出器(20)。
  2. 前記検出器サブモジュール(21)が、前記入射X線の方向と実質的に垂直な方向に横に並んで配列されており、隣接した検出器サブモジュール(21)間の前記間隙の少なくとも部分が、前記X線焦点から発出するいずれのX線経路とも一直線にならず、前記検出器サブモジュール(21)間の前記間隙の延長において前記検出器サブモジュールのうちの少なくとも1つによって検出適用範囲をもたらす、請求項1に記載のX線検出器。
  3. 隣接した検出器サブモジュール(21)が同じ検出器要素(22)の情報を共有し、および/または隣接した検出器モジュールからの異なる検出器要素(22)の出力信号が複合される、請求項1または2に記載のX線検出器。
  4. 前記検出器サブモジュール(21)の少なくとも部分について、前記検出器サブモジュール(21)が、前記間隙区域内で、2つの隣接した検出器サブモジュールを通過するX線が両方の検出器サブモジュール内の検出器要素(22)によって検出されることを可能にするように配列され、前記X線に由来する前記2つの隣接した検出器モジュール(21)の検出器要素(22)の前記出力信号が光子計数のために後続の信号処理の間に複合される、請求項3に記載のX線検出器。
  5. 第1の検出器サブモジュール(21-1)の、前記間隙の最も近くに位置する少なくとも1つの検出器要素(22)、すなわち、エッジ要素が、前記焦点に向かう方向において、第2の検出器サブモジュール(21-2)の、前記間隙の最も近くに位置しない少なくとも1つの検出器要素(22)、すなわち、非エッジ要素と一直線になるように配置されている、請求項4に記載のX線検出器。
  6. 各検出器サブモジュール(21)が、前記検出器要素(22)が配列された基板に基づき、各検出器サブモジュール(21)が、前記検出器サブモジュールの側部に沿って検出器要素の前記アレイを包囲する外側ガードリング構造を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のX線検出器。
  7. 前記検出器サブモジュール(21)が平面モジュールであり、前記検出器サブモジュールの少なくとも部分について、前記検出器サブモジュール(21)が前記検出器サブモジュールの面内方向に横に並んで配列されている、請求項1から6のいずれか一項に記載のX線検出器。
  8. 前記検出器サブモジュール(21)の少なくとも部分について、前記検出器サブモジュール(21)が、コンピュータ断層撮影(CT)システムのz方向に、および/または前記z方向と垂直な方向に横に並んで配列されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のX線検出器。
  9. 前記検出器サブモジュール(21)の少なくとも部分について、前記検出器サブモジュール(21)の側エッジが、傾斜したエッジであるか、または前記側エッジが階段状の構成を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載のX線検出器。
  10. 前記検出器サブモジュール(21)が台形および/または平行四辺形の幾何学的形態を有する、請求項9に記載のX線検出
  11. 検出器サブモジュール(21)の側エッジにおける検出器要素(22)が、丸みのある角部を有する先細状のエッジセグメントを含み、前記丸みのある角部の先端部半径が電荷雲半径以上である、請求項1から10のいずれか一項に記載のX線検出器。
  12. 前記検出器要素(22)の電極パターンが、有効検出区域を維持し、および/または前記電極パターンが配置されていない前記検出器サブモジュールの空の領域である空のシリコン・センサ区域を最小化するように変更され、
    エッジ検出器要素(22-2)の少なくとも部分の幅が、隣の検出器要素(22-1)の幅よりも大きく、および/または隣の検出器要素(22-1)の少なくとも部分の幅が、対応するエッジ検出器要素(22-2)の最も大きい幅よりも大きく、
    前記隣の検出器要素(22-1)がエッジ検出器要素(22-2)の検出線内へ延びる、
    請求項1から11のいずれか一項に記載のX線検出器。
  13. サブ検出器モジュール(21)のガードリング構造の少なくとも1つの区分が、前記ガードリング構造が前記サブ検出器モジュール(21)のセンサ区域のエッジにおける前記検出器要素(22)の形状に沿って対向することを可能にするように変更されている、請求項1から12のいずれか一項に記載のX線検出器。
  14. エッジ検出器要素(22)からの布線トレース(23)が、エッジから数段離れた検出器要素の間の間隙を通して読み出しパッドまたは回路へ配線され、および/または、前記エッジ検出器要素とそれらの隣の検出器要素との間の間隙を通して読み出しパッドまたは回路へ配線され、および/または、エッジ検出器要素とガードリング構造との間の間隙を通して読み出しパッドまたは回路へ配線されている、請求項1から13のいずれか一項に記載のX線検出器。
  15. 各検出器サブモジュール(21)がコリメータのセットを有し、前記コリメータの配置が、前記間隙領域にわたる検出器ストリップ検出効率プロファイルに基づいて少なくとも部分的に決定され、実施される、請求項1から14のいずれか一項に記載のX線検出器。
  16. 前記コリメータが、最も低い検出効率を有する前記隣接したサブ検出器モジュール(21)間の交差領域におけるそれらのエッジ検出器要素(22)からオフセットをもって配置されている、請求項15に記載のX線検出器。
  17. 請求項1から16のいずれか一項に記載のX線検出器(20)を備えるX線撮像システム(100)。
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