添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の好適な一実施形態にかかるバックアップ電源システム1の構成を示すブロック図である。このバックアップ電源システム1は、通信インフラを構成する基地局装置等の各種装置に電力を供給する電源システムである。なお、図中においては、通常時の電力の伝送経路を矢印付きの実線で示し、停電時の電力の伝送経路を矢印付きの点線で示している。
図1に示すように、バックアップ電源システム1は、交流分電盤3、燃料電池システム5、切替回路7、UPS9、及び配電盤11を含んで構成されている。交流分電盤3は、商用電力系統13に接続され、商用電力系統13から送電される商用交流電力を切替回路7及び燃料電池システム5に分配する。切替回路7は、交流分電盤3から分配された交流電力と、燃料電池システム5から出力された交流電力とのうちのいずれかを切り替えて出力する。この切替回路7は、燃料電池システム5からの制御に応じて出力する交流電力を切り替える。UPS9は、切替回路7から出力された交流電力を、配電盤11を経由して、バックアップ機器15A、照明・空調設備15B、及びその他の装置15C等の負荷に供給する。バックアップ機器15Aの一例は、基地局装置である。UPS9は、入力される交流電力において瞬断が発生した場合に安定して交流電力を出力することができる無停電電源装置である。
以下、燃料電池システム5の各構成要素について説明する。図2は、燃料電池システム5の構成を示すブロック図である。燃料電池システム5は、交流入力端子PIN、交流出力端子POUT、停電センサ17、逆潮流防止回路19、コンバータ21、蓄電池23、燃料電池25、制御部27、インバータ29、及び直流バスBUSを備える。なお、図中においては、電力の伝送経路を実線で示し、燃料電池システム5の各構成要素間で送受信される制御信号の伝達経路を矢印付きの一点鎖線で示している。
交流入力端子PINは、交流分電盤3に交流電力線を介して電気的に接続され、交流分電盤3から分配された商用交流電力を受ける。停電センサ17は、交流入力端子PINと逆潮流防止回路19との間の交流電力線W1の途中に設けられ、交流入力端子PINから出力された商用交流電力における停電を検出し、その検出結果に応じて停電の有無を示す検出信号を制御部27に伝達する。例えば、停電センサ17は、交流電力線W1上での交流電圧を検出することによって、停電の有無を検出する。
逆潮流防止回路19は、その入力が交流電力線W1を介して交流入力端子PINに接続され、その出力が交流電力線W2を介してコンバータ21の入力に接続され、商用交流電力の通常供給時に交流入力端子PINから出力された商用交流電力をコンバータ21に入力し、商用交流電力の停電時に交流入力端子PINとコンバータ21との間の接続を遮断する。これにより、停電時に蓄電池23あるいは燃料電池25から商用電力系統13への逆潮流を防止できる。この逆潮流防止回路19は、制御部27の制御によって、交流入力端子PINとコンバータ21との接続を遮断する。
コンバータ21は、その出力が直流電力を伝送する直流バスBUSに接続され、逆潮流防止回路19から入力される商用交流電力を直流電力に変換して、その直流電力を直流バスBUSに出力する。このとき、コンバータ21は、出力する直流電力における直流電圧を調整することによって、停電時に直流バスBUSに直流電力を供給する機器の優先順位を設定するように構成されている(詳細は後述する)。また、コンバータ21は、停電時の制御部27による制御により、直流電力の出力を停止して直流バスBUSとの接続を切断する。
インバータ29は、その入力が直流バスBUSに接続され、その出力が交流電力線W3を介して交流出力端子POUTに接続され、直流バスBUSから入力される直流電力を所定電圧(100V、200V等)の交流電力に変換して交流出力端子POUTに出力する。交流出力端子POUTは、交流電力線W4を介して切替回路7に接続され、インバータ29の出力する交流電力は、切替回路7に入力される。
蓄電池23は、鉛蓄電池、リチウムイオン電池等の蓄電池であり、その容量値及び充放電特性が、燃料電池25の起動時間の間に燃料電池25に給電した際に、放電電圧が燃料電池25の起動時の入力電圧の許容範囲を下回らないように設定されている。この蓄電池23は、両極が直流バスBUSに接続されており、商用交流電力の停電時に、直流バスBUSを経由して燃料電池25に起動に必要な直流電力を供給するとともに、直流バスBUSを経由してインバータ29に向けて余剰の直流電力を出力する。この直流電力は、インバータ29によって交流電力に変換されて負荷側に供給される。また、蓄電池23は、充電状態、放電状態、及び放電電圧等の内部監視情報を制御部27に伝達することが可能である。
燃料電池25は、外部からのガス及び水の供給により水を電気分解して直流電力を発電する発電装置である。燃料電池25としては、SOFC(Solid Oxide Fuel Cell:固体酸化物型燃料電池)あるいはPEFC(Polymer Electrolyte Fuel Cell:固体高分子型燃料電池)等が採用されうるが、起動時間が比較的短く、低温での発電が可能な点で、PEFCを採用することが好ましい。この燃料電池25は、両極が、蓄電池23と並列に直流バスBUSに接続されており、商用交流電力の停電時に、直流バスBUSからの直流電力の供給により、発電の待機状態から、安定して電気分解反応を継続させて所定の出力電圧(例えば、48V)で発電可能な状態である起動状態に移行する。また、燃料電池25は、商用交流電力の通常供給時に、コンバータ21から直流バスBUSに出力される直流電力を受けて、発電の待機状態を維持する。この待機状態においては、燃料電池25において、起動時のレスポンスの向上と性能維持を目的とした慣らし運転、部品の保温、キャビネット内の温度管理(例えば、所定温度範囲内(例えば、0度以上)に維持すること)、及び、発電電圧などを監視する監視部への通電が行われる。なお、燃料電池25の起動状態への移行(以下、単に、「燃料電池の起動」ともいう。)、及び燃料電池25の起動状態から待機状態への移行(以下、単に、「燃料電池の停止」ともいう。)は、制御部27によって制御される。
制御部27は、商用交流電力の停電の有無を監視し、その監視状態に応じてバックアップ電源システム1の各部の動作を制御する制御装置である。図3には、制御部27の機能構成を示す。同図に示すように、制御部27は、交流電圧監視部31、逆潮流防止回路切替部33、コンバータ制御部35、インバータ制御部37、タイマー39、燃料電池システム切替部41、及び燃料電池起動部43を含んで構成される。
制御部27の交流電圧監視部31は、停電センサ17から伝達された検出信号を基に、商用交流電力の停電を検出する。制御部27の逆潮流防止回路切替部33は、商用交流電力の停電の検出に応じて、逆潮流防止回路19を制御することにより、交流入力端子PINとコンバータ21との接続を遮断する。また、逆潮流防止回路切替部33は、商用交流電力の復電の検出に応じて、逆潮流防止回路19を制御することにより、交流入力端子PINとコンバータ21との間を再接続する。
制御部27のコンバータ制御部35は、商用交流電力の停電の検出状態に応じて、コンバータ21による直流電力の出力あるいは出力停止を制御する。制御部27のインバータ制御部37は、インバータ29による直流電力から交流電力への変換動作を制御する。
制御部27のタイマー39は、交流電圧監視部31の検出状態を基に商用交流電力の停電の継続時間を計時する。また、タイマー39は、交流電圧監視部31の検出状態を基に商用交流電力の復電の継続時間も計時する。
制御部27の燃料電池システム切替部41は、商用交流電力の停電の継続時間が所定時間(例えば、10秒)に至ったタイミングで、切替回路7を制御して、出力電力を燃料電池システム5からの交流電力に切り替える。また、燃料電池システム切替部41は、商用交流電力の復電の継続時間が所定時間(例えば、10秒)に至ったタイミングで、切替回路7を制御して、出力電力を商用交流電力に切り替える。
制御部27の燃料電池起動部43は、商用交流電力の停電の継続時間が所定時間(例えば、10秒)に至ったタイミングで、燃料電池25の起動の開始を制御する。また、燃料電池起動部43は、商用交流電力の復電の継続時間が所定時間(例えば、10秒)に至ったタイミングで、燃料電池25の停止を制御する。
ここで、コンバータ21の動作についてより詳細に説明する。コンバータ21の商用交流電力の通常供給時の出力電圧は、燃料電池25の通常運転時の出力電圧(例えば、48V)よりも高く、かつ、蓄電池23における燃料電池25の起動に必要な充電電圧(例えば、52V)以上の電圧となるように設定されている。この「起動に必要な充電電圧」は、蓄電池23の容量、燃料電池25の起動時間、燃料電池25の起動時の入力電圧の許容範囲、及び起動時の入力電流値の兼ね合いで決定される。このように設定されることにより、停電時に直流バスBUSに直流電力を供給する機器の優先順位を設定することができ、コンバータ21の入力電力の喪失後も燃料電池25の起動までの間、蓄電池23から燃料電池25に直流給電を行うことができる。
具体的には、商用交流電力の通常供給時には、コンバータ21からの出力により、燃料電池25に給電されるとともに蓄電池23が浮動充電される。一方、商用交流電力の停電時には、コンバータ21の出力が停止され、燃料電池25が起動するまでの間は蓄電池23から燃料電池25及び負荷側に給電され、燃料電池25が起動した後は、燃料電池25によって蓄電池23がその出力電圧に至るまで充電されるとともに、燃料電池25から負荷側に給電される。さらに、商用交流電力の復電時には、コンバータ21の出力が再開されることにより、蓄電池23の回復充電が行われるとともに待機状態の燃料電池25に給電される。
次に、上述した構成のバックアップ電源システム1の動作について説明する。図4はバックアップ電源システム1の動作手順を示すフローチャートである。
まず、バックアップ電源システム1の動作が開始されると、商用電力系統13からの商用交流電力の供給を受けて、切替回路7が交流分電盤3側に切り替えられることにより、負荷側に商用交流電力が給電される(ステップS1)。その後、燃料電池システム5によって商用交流電力の停電の有無が継続して検出される(ステップS2)。その結果、停電が検出されなかった場合(ステップS2;No)、コンバータ21の運転が維持され直流バスBUSへの直流電力の出力が持続される(ステップS3)。その結果、蓄電池23が、予め設定された充電電圧に至るまで充電される(ステップS4)。それと同時に、コンバータ21の出力に基づいて待機状態にある燃料電池25に給電される(ステップS5)。また、このとき、インバータ29は通常に運転されるが(ステップS6)、インバータ29の出力は切替回路7の動作により負荷側には供給されない。
一方、停電が検出された場合(ステップS2;Yes)、コンバータ21の運転が停止され、コンバータ21から直流バスBUSへの直流電力の出力が停止される(ステップS7)。そして、燃料電池25が起動するまでの間は、蓄電池23から燃料電池25に給電されるとともに、蓄電池23から出力される余剰の直流電力がインバータ29に出力される(ステップS8)。さらに、蓄電池23から出力される余剰の直流電力は、インバータ29によって交流電力に変換されて負荷側に出力される(ステップS9)。その後、動作をステップS2に戻して、再度停電の検出を繰り返す。
さらに、停電の継続時間が所定時間に至ったか否かが判定される(ステップS10)。判定の結果、停電の継続時間が所定時間に至っていない場合には(ステップS10;No)、動作をステップS2に戻して、再度停電の検出を繰り返す。その一方で、停電の継続時間が所定時間に至った場合には(ステップS10;Yes)、逆潮流防止回路19において、直流バスBUSと商用電力系統13との間の接続を切り離すように制御されるとともに、切替回路7が燃料電池システム5側に切り替えられる(ステップS11)。加えて、燃料電池25の起動を開始するように制御される(ステップS12)。この起動の制御は、制御部27から燃料電池25に伝達される制御信号によって行われるが、この制御信号は接点信号であってもよい。このような接続の切り離し、切り替え、あるいは、燃料電池25の起動が、タイマー39によって計時された継続時間に基づいて行われるのは、商用交流電力の瞬断などによる不安定な動作を防止するためである。
この際、燃料電池25が起動するまでの間は、通常時に充電電圧に至るまで充電されていた蓄電池23から燃料電池25に対して給電されると同時に、蓄電池23からインバータ29及び切替回路7を経由して負荷側に給電される。例えば、このとき、蓄電池23の端子間電圧が充電電圧から低下(例えば、充電電圧52Vから46Vに低下)した状態で燃料電池25が起動したと仮定すると、その後、燃料電池25からの給電により、蓄電池23が燃料電池25の起動時の出力電圧(例えば、48V)に至るまで充電される。それとともに、燃料電池25からインバータ29及び切替回路7を経由して負荷側に給電される。
その後、復電の継続時間が所定時間に至ったか否かが判定される(ステップS13,S14)。判定の結果、復電の継続時間が所定時間に至っていない場合には(ステップS13;No、又はステップS14;No)、再度復電の継続時間の判定を繰り返す。一方で、復電の継続時間が所定時間に至った場合には(ステップS13;Yes、ステップS14;Yes)、逆潮流防止回路19において、直流バスBUSと商用電力系統13との間が接続されるように制御されるとともに、切替回路7が交流分電盤3側に切り替えられる。加えて、燃料電池25が停止されるように制御された後に(ステップS15)、動作がステップS1に戻される。この起動の停止は、制御部27から燃料電池25に伝達される制御信号によって行われるが、この制御信号は接点信号であってもよい。このような再接続、切り替え、あるいは、燃料電池25の停止が、タイマー39によって計時された継続時間に基づいて行われるのは、商用交流電力の瞬間的な回復などによる不安定な動作を防止するためである。
これにより、商用交流電力が復電した際に、蓄電池23を商用電力系統13からの給電により充電電圧に至るまで充電することができると同時に、商用電力系統13からの給電により燃料電池25の待機状態を維持することができる。それとともに、商用電力系統13から交流分電盤3及び切替回路7を経由して負荷側に給電することもできる。
次に、本実施形態のバックアップ電源システム1の作用効果について説明する。このバックアップ電源システム1においては、商用電力系統13の停電状態に応じて商用交流電力と蓄電池23あるいは燃料電池25から出力される電力とのいずれかを切り替えて負荷側に出力できる。このとき、コンバータ21が燃料電池25の通常運転時の出力電圧より高い直流電力を出力するので、蓄電池23及び燃料電池25に対して常時給電することができる。さらに、コンバータ21の出力電圧は燃料電池25の起動に必要な充電電圧以上に設定されているので、停電時に燃料電池25を確実に起動させることができる。その結果、商用電力系統13の停電時に、確実な(無瞬断、かつ、長時間の)電力バックアップを実現することができる。さらには、蓄電池23の容量は、その出力電圧が燃料電池25の起動時の入力電圧の許容範囲内に収まるような値に設定されているので、確実な電力バックアップが可能とされるとともに、低コスト化も可能となる。
また、上記実施形態では、起動に必要な充電電圧は、燃料電池25の起動時間の間において蓄電池23が放電した際に燃料電池25の起動時の入力電圧の許容範囲を下回らないような値である。このように設定することで、商用交流電力の停電時に燃料電池25をより確実に起動することができる。その結果、商用交流電力の停電時の長時間の電力のバックアップが可能となる。
また、本実施形態では、商用交流電源の停電発生からの継続時間を計測するタイマー39をさらに備え、燃料電池システム5の制御部27は、タイマー39によって計測される継続時間を基に燃料電池25の起動開始のタイミングを制御している。このような構成により、簡易な構成で比較的短時間の停電等の場合の不必要な燃料電池25の起動を防止することができる。
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施の形態における制御部27は、本開示の電力バックアップの処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図5は、本開示の一実施の形態に係る制御部27のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の制御部27は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。制御部27のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
制御部27における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、交流電圧監視部31、逆潮流防止回路切替部33、コンバータ制御部35、インバータ制御部37、タイマー39、燃料電池システム切替部41、及び燃料電池起動部43などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、制御部27の交流電圧監視部31は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る電力バックアップ方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。例えば、電力バックアップ方法を実行するのに必要な情報を格納する格納部などは、ストレージ1003で実現されてもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、交流電圧監視部31、逆潮流防止回路切替部33、コンバータ制御部35、インバータ制御部37、燃料電池システム切替部41、及び燃料電池起動部43などは、通信装置1004によって実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、制御部27は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
例えば、上述した実施形態のバックアップ電源システム1は、図6及び図7に示す構成に変更されてもよい。図6及び図7に示す変形例にかかるバックアップ電源システムは、直流バスBUSにおける電流及び電圧を検出し、その検出結果に応じて燃料電池25の起動開始を制御する点において、上記実施形態と異なる。以下、上記実施形態との相違点のみ説明する。
本変形例にかかる燃料電池システム5Aは、直流バスBUSに接続されて直流バスBUSにおける直流電流及び直流電圧を検出するセンサ30を備える。このセンサ30は、検出した直流電流及び直流電圧の値を示す検出信号を制御部27Aに伝達する。
本変形例にかかる制御部27Aは、電流/電圧監視部45をさらに備える。この電流/電圧監視部45は、直流バスBUSにおける直流電流及び直流電圧をセンサ30からの検出信号を基に検出し、直流電圧が所定電圧以下であること、及び直流電流が所定電流以下であることを判定し、それらの判定結果を燃料電池起動部43に出力する。つまり、電流/電圧監視部45は、停電時に直流電圧が所定電圧以下であることを検出することにより、蓄電池23の充電状態を判定する。また、電流/電圧監視部45は、停電時に直流電流が所定電流以下であることを検出することにより、商用交流電力が復電して燃料電池25からの負荷側への給電が停止されていることを判定する。燃料電池起動部43は、それらの判定結果を基に、燃料電池25の起動開始のタイミングおよび燃料電池25の停止のタイミングを制御する。
図8には、本変形例のバックアップ電源システムの動作手順を示している。この動作手順において、ステップS101~S110の動作は、上記実施形態におけるステップS1~S10(図4)の動作と同一である。
ステップS110での判定の結果、停電の継続時間が所定時間に至った場合には(ステップS110;Yes)、逆潮流防止回路19において、直流バスBUSと商用電力系統13との間の接続を切り離すように制御されるとともに、切替回路7が燃料電池システム5側に切り替えられる(ステップS111)。その後、復電の継続時間が所定時間に至ったか否かが判定される(ステップS112,S113)。判定の結果、復電の継続時間が所定時間に至っていない場合には(ステップS112;No、又はステップS113;No)、再度復電の継続時間の判定を繰り返す。一方で、復電の継続時間が所定時間に至った場合には(ステップS112;Yes、ステップS113;Yes)、逆潮流防止回路19において、直流バスBUSと商用電力系統13との間が接続されるように制御されるとともに、切替回路7が交流分電盤3側に切り替えられた後に(ステップS114)、動作がステップS101に戻される。
ステップS110における停電の継続時間の判定に並行して、直流バスBUSにおける直流電圧が所定電圧以下に低下しているか否かが判定される(ステップS115)。判定の結果、直流電圧が所定電圧以下に低下していない場合には(ステップS115;No)、再度直流電圧の判定が繰り返される。一方、直流電圧が所定電圧以下に低下している場合には(ステップS115;Yes)、燃料電池25の起動が開始される(ステップS116)。この直流電流の判定の閾値は、燃料電池25の起動に必要な充電電圧以上の値に設定されている。次に、直流バスBUSにおける直流電流が所定電流以下に低下しているか否かが判定される(ステップS117)。判定の結果、直流電流が所定電流以下に低下していない場合には(ステップS117;No)、再度直流電流の判定が繰り返される。一方で、直流電流が所定電流以下に低下している場合には(ステップS117;Yes)。商用交流電力が復電したと判断されて、燃料電池25の停止が制御された後(ステップS118)、動作がステップS101に戻される。
以上説明した変形例によれば、燃料電池システム5Aの制御部27Aにより、商用交流電源の停電の検出時の蓄電池23の充電状態が判定され、充電状態に応じて燃料電池25の起動開始のタイミングが制御される。かかる構成により、比較的短時間の停電等の場合に不必要な燃料電池25の起動を防止することができ、燃料等の消費を低減することができる。つまり、本変形例では、燃料電池25によるバックアップよりも蓄電池23によるバックアップが優先されており、その結果、蓄電池23により十分バックアップ可能な短期間の停電の際に、燃料電池25の起動を防ぐことができる。これにより、燃料電池25による不要な燃料の消費を抑えることができ、エネルギーの無駄を低減できる。特に本変形例にかかる制御部27Aは、商用交流電源の停電の検出時の蓄電池23の充電状態を、直流バスBUSの電圧を検出することにより判定している。かかる構成により、簡易な構成で不必要な燃料電池25の起動を防止することができる。
また、上記実施形態及び上記変形例においては、バックアップ電源システムが基地局装置等の通信装置に対する給電用として用いられているが、給電対象は通信装置に限定されず、その他の様々な種類の装置とされてもよい。
また、上記実施形態及び上記変形例においては、切替回路7は、燃料電池システム5,5Aに内蔵されてもよい。
また、上記実施形態及び上記変形例においては、無瞬断の給電を要求されない場合には、UPS9は必ずしも備える必要はない。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局及び基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
情報等(※「情報、信号」の項目参照)は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局が有する機能をユーザ端末が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示における端末装置は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述の端末装置が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
「本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。
本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。