JP7198741B2 - 車両操作権管理装置、車両操作権管理方法及びプログラム - Google Patents

車両操作権管理装置、車両操作権管理方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、車両操作権管理装置、車両操作権管理方法及びプログラムに関する。
特許文献1には、車両のオーナー以外の人物を車両のエントリーシステムに登録可能とする技術について開示されている。
特許文献2には、車両がエージェントを備えている構成が開示されている。
特開2003-178032号公報 特表2009-535626号公報
しかしながら、例えばエージェント等を備える車両等においては、車両の本来の操作権限をもつ権利者に多くの権限が集約されている場合には、当該権利者が常に同乗者の意向をくみ取りながら車両に対して操作指示を出す必要があり、その権限を他の搭乗者に移譲できないことは権利者にとって煩雑であった。
この点に関して、特許文献1,2には、元々車両の操作権限を持つ人物がその操作権限を他の車両の搭乗者に移譲する手段については開示されていなかった。
そこで、本発明は、自車両の操作権限を元々有する原操作権限者が他の自車両の搭乗者に自車両の操作権限を委譲できる車両操作権管理装置、車両操作権管理方法及びプログラムを提供することを課題とする。
本発明は、自車両の搭乗者を識別する人物識別部と、前記自車両を自動運転制御する自動運転制御部による前記自車両の運転の操作権限を元々有する原操作権限者を前記人物識別部で認識して当該原操作権限者に前記操作権限を認め、前記人物識別部によって前記自車両の運転席に当該原操作権限者以外の搭乗者を認識したときは当該搭乗者に前記操作権限を認める操作権限管理部と、前記原操作権限者から当該原操作権限者以外の前記運転席の搭乗者に前記操作権限を認めることの第1許可を受け付ける許可受付部とを備え、前記操作権限管理部は、前記許可受付部で前記第1許可を受け付けたことを条件に、前記原操作権限者以外の前記運転席の搭乗者に前記操作権限を認め、前記原操作権限者には前記操作権限を認めないことを特徴とする。
本発明によれば、自車両の操作権限を元々有する原操作権限者が他の自車両の搭乗者に自車両の操作権限を委譲できる車両操作権管理装置、車両操作権管理方法及びプログラムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る車両制御装置を備える車両の全体構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る車両制御装置及びその周辺部構成を表す機能ブロック構成図である。 本発明の実施形態に係る車両制御装置に接続されるHMIの概略構成図である。 本発明の実施形態に係る車両制御装置を備える車両の車室前部構造を表す図である。 本発明の実施形態に係る車両制御装置を備える車両の前部構造を表す外観図である。 本発明の実施形態に係る車両制御装置を備える車両の後部構造を表す外観図である。 車両に備わる右前部灯火部の概略構成を表す正面図である。 本発明の実施形態に係る車両操作権管理装置の機能を説明する機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係る車両操作権管理装置が実行する自車両M操作権限の決定処理のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る車両操作権管理装置が実行する自車両の走行パラメータの変更処理のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る車両操作権管理装置が実行する自車両の運転席の設定のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る図7の処理を説明する概念図である。 本発明の実施形態に係る図7の処理を説明する概念図である。 本発明の実施形態に係る図8の処理を説明する概念図である。
以下、本発明の実施形態に係る車両制御装置について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に示す図面において、共通の機能を有する部材には共通の参照符号を付するものとする。また、部材のサイズ及び形状は、説明の便宜のため、変形又は誇張して模式的に表す場合がある。
本発明の実施形態に係る車両制御装置の説明において、自車両Mについて左右の表現を用いる場合、自車両Mの進行方向前方を基準とする。具体的には、例えば、自車両Mが右ハンドル仕様のケースに置いて、運転席側を右側、助手席側を左側と呼ぶことにする。
〔自車両Mの構成〕
はじめに、本発明の実施形態に係る車両制御装置100を備える車両(以下、「自車両M」と称する。)の構成について、図1を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両制御装置100を備える車両の全体構成図である。
本発明の実施形態に係る車両制御装置100が搭載される自車両Mは、図1に示すように、例えば、二輪や三輪、四輪等の自動車である。
自車両Mとしては、ディーゼルエンジン・ガソリンエンジン等の内燃機関を動力源とした自動車、電動機を動力源とした電気自動車、内燃機関及び電動機を兼ね備えたハイブリッド自動車等を含む。このうち、電気自動車は、例えば、二次電池、水素燃料電池、金属燃料電池、アルコール燃料電池等の電池により放電される電力を使用して駆動される。
自車両Mには、図1に示すように、自車両Mの周囲に存する物体や標識を含む物標に関する外界情報を検知する機能を有する外界センサ10、自車両Mの現在位置を地図上にマッピングすると共に目的地までの経路案内等を行う機能を有するナビゲーション装置20、及び、自車両Mの操舵・加減速を含む自車両Mの自律走行制御等を行う機能を有する車両制御装置100が搭載されている。
これらの装置や機器は、例えばCAN(Controller Area Network)等の通信媒体を介して相互にデータ通信可能に接続して構成されている。
なお、本発明に係る「車両制御装置」は、本実施形態に係る「車両制御装置100」の構成に加えて、その他の構成(外界センサ10やHMI35など)を含んでいても構わない。
[外界センサ10]
外界センサ10は、カメラ11、レーダ13、及びライダ15を含んで構成されている。
カメラ11は、自車両前方の斜め下方に傾斜した光軸を有し、自車両Mの進行方向画像を撮像する機能を有する。カメラ11としては、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラやCCD(Charge Coupled Device)カメラ等を適宜用いることができる。カメラ11は、自車両Mの車室内におけるバックミラー(不図示)近傍、及び自車両Mの車室外における右側ドア前部・左側ドア前部などに設けられる。
カメラ11は、例えば、自車両Mにおける進行方向前方・右後側方・左後側方の様子を周期的に繰り返し撮像する。本実施形態において、バックミラー近傍に設けたカメラ11は、一対の単眼カメラを並設してなる。カメラ11はステレオカメラであってもよい。
カメラ11により撮像された自車両Mの進行方向前方・右後側方・左後側方の画像情報は、通信媒体を介して車両制御装置100へ送られる。
レーダ13は、自車両Mの前方を走行する追従対象となる先行車を含む物標にレーダ波を照射する一方、物標で反射されたレーダ波を受信することにより、物標までの距離や物標の方位を含む物標の分布情報を取得する機能を有する。レーダ波としては、レーザ、マイクロ波、ミリ波、超音波などを適宜用いることができる。
レーダ13は、本実施形態において、図1に示すように、フロント側に3つ、リア側に2つの都合5つ設けられている。レーダ13による物標の分布情報は、通信媒体を介して車両制御装置100へ送られる。
ライダ15(LIDAR:Light Detection and Ranging)は、例えば、照射光に対する散乱光の検出に要する時間を計測することにより、物標の有無、及び物標までの距離を検知する機能を有する。ライダ15は、本実施形態において、図1に示すように、フロント側に2つ、リア側に3つの都合5つ設けられている。ライダ15による物標の分布情報は、通信媒体を介して車両制御装置100へ送られる。
[ナビゲーション装置20]
ナビゲーション装置20は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機、地図情報(ナビ地図)、ヒューマンマシンインターフェースとして機能するタッチパネル式の内部表示装置61、スピーカ63(いずれも図3参照)、マイク等を備えて構成される。ナビゲーション装置20は、GNSS受信機によって自車両Mの現在位置を割り出すと共に、現在位置からユーザによって指定された目的地までの経路を導き出す役割を果たす。
ナビゲーション装置20により導出された経路は、車両制御装置100の目標車線決定部110(後記)に提供される。自車両Mの現在位置は、車両センサ30の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定又は補完されてもよい。また、ナビゲーション装置20は、目的地に至る経路について音声や地図表示によって案内を行う。
なお、自車両Mの現在位置を割り出すための機能は、ナビゲーション装置20とは独立して設けられてもよい。また、ナビゲーション装置20は、例えば、ユーザの担持するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。この場合、端末装置と車両制御装置100との間で、無線又は有線による通信によって情報の送受信が行われる。
〔車両制御装置100及びその周辺部構成〕
次に、自車両Mに搭載される、本発明の実施形態に係る車両制御装置100及びその周辺部構成について、図2を参照して説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る車両制御装置100及びその周辺部構成を表す機能ブロック構成図である。
自車両Mには、前記した外界センサ10、ナビゲーション装置20、及び車両制御装置100の他に、図2に示すように、通信装置25、車両センサ30、HMI(Human Machine Interface)35、走行駆動力出力装置200、ステアリング装置210、ブレーキ装置220、が搭載されている。
通信装置25、車両センサ30、HMI35、車両操作権管理装置36、走行駆動力出力装置200、ステアリング装置210、及びブレーキ装置220は、車両制御装置100との間で通信媒体を介して相互にデータ通信可能に接続して構成されている。
[通信装置25]
通信装置25は、例えば、セルラー網、Wi-Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等の無線通信媒体を介して通信を行う機能を有する。
通信装置25は、例えば、VICS(Vehicle Information and Communication System)(登録商標)などの道路の交通状況を監視するシステムの情報提供用サーバと無線通信を行い、自車両Mが走行中の道路や走行予定の道路の交通状況を示す交通情報を取得する。交通情報には、前方の渋滞情報、渋滞地点を通過するための所要時間情報、事故・故障車・工事情報、速度規制・車線規制情報、駐車場の位置情報、駐車場・サービスエリア・パーキングエリアの満車・空車情報などの情報が含まれる。
通信装置25は、道路の側帯などに設けられた無線ビーコンと通信を行ったり、自車両Mの周囲を走行する他車両と車車間通信を行ったりすることで、前記交通情報を取得してもよい。
また、通信装置25は、例えば、信号情報活用運転支援システム(TSPS:Traffic Signal Prediction Systems)の情報提供用サーバと無線通信を行い、自車両Mが走行中又は走行予定の道路に設けられた信号機に係る信号情報を取得する。TSPSは、信号機の信号情報を用いて信号交差点を円滑に通行するための運転を支援する役割を果たす。
通信装置25は、道路の側帯などに設けられた光ビーコンと通信を行ったり、自車両Mの周囲を走行する他車両と車車間通信を行ったりすることで、前記信号情報を取得してもよい。
[車両センサ30]
車両センサ30は、自車両Mに関する各種情報を検出する機能を有する。車両センサ30は、自車両Mの車速を検出する車速センサ、自車両Mの加速度を検出する加速度センサ、自車両Mの鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両Mの向きを検出する方位センサ、自車両Mの傾斜角度を検出する傾斜角センサ、自車両Mの存する場所の照度を検出する照度センサ、自車両Mの存する場所の照度を検出する照度センサ、自車両Mの存する場所の雨滴の量を検出する雨滴センサ等を含む。
[HMI35の構成]
次に、HMI35について、図3、図4、図5A、及び図5Bを参照して説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る車両制御装置100に接続されるHMI35の概略構成図である。図4は、車両制御装置100を備える自車両Mの車室前部構造を表す図である。図5A、図5Bは、車両制御装置100を備える自車両Mの前部構造・後部構造をそれぞれ表す外観図である。
HMI35は、図3に示すように、運転操作系の構成部材と、非運転操作系の構成部材と、を備える。これらの境界は明確なものではなく、運転操作系の構成部材が非運転操作系の機能を備える構成(又はその逆)を採用しても構わない。
HMI35は、運転操作系の構成部材として、図3に示すように、アクセルペダル41、アクセル開度センサ43、及びアクセルペダル反力出力装置45と、ブレーキペダル47及びブレーキ踏量センサ49と、シフトレバー51及びシフト位置センサ53と、ステアリングホイール55、ステアリング操舵角センサ57及びステアリングトルクセンサ58と、その他運転操作デバイス59とを含む。
アクセルペダル41は、ドライバによる加速指示(又は戻し操作による減速指示)を受け付けるための加速操作子である。アクセル開度センサ43は、アクセルペダル41の踏み込み量を検出し、踏み込み量を示すアクセル開度信号を車両制御装置100に出力する。
なお、アクセル開度信号を車両制御装置100に出力するのに代えて、走行駆動力出力装置200、ステアリング装置210、又はブレーキ装置220に直接出力する構成を採用してもよい。以下に説明する他の運転操作系の構成についても同様である。アクセルペダル反力出力装置45は、例えば車両制御装置100からの指示に応じて、アクセルペダル41に対して操作方向と反対向きの力(操作反力)を出力する。
ブレーキペダル47は、ドライバによる減速指示を受け付けるための減速操作子である。ブレーキ踏量センサ49は、ブレーキペダル47の踏み込み量(又は踏み込み力)を検出し、検出結果を示すブレーキ信号を車両制御装置100に出力する。
シフトレバー51は、ドライバによるシフト段の変更指示を受け付けるための変速操作子である。シフト位置センサ53は、ドライバにより指示されたシフト段を検出し、検出結果を示すシフト位置信号を車両制御装置100に出力する。
ステアリングホイール55は、ドライバによる旋回指示を受け付けるための操舵操作子である。ステアリング操舵角センサ57は、ステアリングホイール55の操作角を検出し、検出結果を示すステアリング操舵角信号を車両制御装置100に出力する。ステアリングトルクセンサ58は、ステアリングホイール55に加えられたトルクを検出し、検出結果を示すステアリングトルク信号を車両制御装置100に出力する。
その他運転操作デバイス59は、例えば、ジョイスティック、ボタン、ダイヤルスイッチ、GUI(Graphical User Interface)スイッチなどである。その他運転操作デバイス59は、加速指示、減速指示、旋回指示などを受け付け、車両制御装置100に出力する。
HMI35は、非運転操作系の構成部材として、図3に示すように、例えば、内部表示装置61、スピーカ63、接触操作検出装置65及びコンテンツ再生装置67と、各種操作スイッチ69と、シート73及びシート駆動装置75と、ウインドウガラス77及びウインドウ駆動装置79と、車室内カメラ81と、外部表示装置83と、マイク86とを含む。
内部表示装置61は、車室内の乗員宛に各種情報を表示する機能を有する、好ましくはタッチパネル式の表示装置である。内部表示装置61は、図4に示すように、インストルメントパネル60のうち、運転席に正対する位置に設けられるメータパネル85と、運転席及び助手席にわたって対向するように設けられる、車幅方向に横長のマルチインフォメーションパネル87と、車幅方向の運転席側に設けられる右側パネル89aと、車幅方向の助手席側に設けられる左側パネル89bと、を含む。なお、内部表示装置61を、後部座席に対向する位置(全部座席の背面側)に追加的に設けても構わない。
メータパネル85には、例えば、スピードメータ、タコメータ、オドメータ、シフト位置情報、灯火類の点灯状況情報等が表示される。
マルチインフォメーションパネル87には、例えば、自車両M周辺の地図情報、地図上における自車両Mの現在位置情報、自車両Mの現在の走行路・予定経路に関する交通情報(信号情報を含む)、自車両Mの周囲に存する交通参加者(歩行者・自転車・オートバイ・他車両等を含む)に関する交通参加者情報、交通参加者に向けて発するメッセージ等の各種情報等が表示される。
右側パネル89aには、自車両Mの右側に設けたカメラ11により撮像した自車両Mの右側における後方及び下方の画像情報が表示される。
左側パネル89bには、自車両Mの左側に設けたカメラ11により撮像した自車両Mの左側における後方及び下方の画像情報が表示される。
内部表示装置61は、特に限定されないが、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electroluminescence)などによって構成される。内部表示装置61は、ウインドウガラス77に所要の画像を投影するHUD(Head Up Display)によって構成しても構わない。
スピーカ63は、音声を出力する機能を有する。スピーカ63は、例えば、車室内のインストルメントパネル60、ドアパネル、リアパーセルシェルフ(いずれも不図示)等の適宜の位置に適宜の数だけ設けられる。
接触操作検出装置65は、内部表示装置61がタッチパネル式である場合に、内部表示装置61の表示画面におけるタッチ位置を検出し、検出したタッチ位置の情報を車両制御装置100に出力する機能を有する。なお、内部表示装置61がタッチパネル式ではない場合、接触操作検出装置65はこれを省略することができる。
コンテンツ再生装置67は、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)再生装置、CD(Compact Disc)再生装置、テレビジョン受信機、各種案内画像の生成装置などを含む。内部表示装置61、スピーカ63、接触操作検出装置65及びコンテンツ再生装置67は、一部又は全部がナビゲーション装置20と共通する構成であってもよい。
各種操作スイッチ69は、車室内における適宜の位置に配設される。各種操作スイッチ69には、自動運転の即時開始(又は将来の開始)及び停止を指示する自動運転切替スイッチ71を含む。自動運転切替スイッチ71は、GUI(Graphical User Interface)スイッチ、機械式スイッチのいずれであってもよい。また、各種操作スイッチ69は、シート駆動装置75やウインドウ駆動装置79を駆動するためのスイッチを含んでもよい。
シート73は、自車両Mの乗員が着座する座席である。シート駆動装置75は、シート73のリクライニング角、前後方向位置、ヨー角などを自在に駆動する。シート回転センサ76は、シート73の回転を検出して当該シート73の向きを検知する。ウインドウガラス77は、例えば各ドアに設けられる。ウインドウ駆動装置79は、ウインドウガラス77を開閉駆動する。
車室内カメラ81は、CCDやCMOS等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。車室内カメラ81(撮像素子)は、バックミラーやステアリングボス部(いずれも不図示)、インストルメントパネル60など、運転席に着座しているドライバの少なくとも頭部を撮像可能な位置に設けられる。車室内カメラ81は、例えば、ドライバを含む車室内の様子を周期的に繰り返し撮像する。
外部表示装置83は、自車両Mの周囲に存する交通参加者(歩行者・自転車・オートバイ・他車両等を含む)宛に各種情報を表示する機能を有する。外部表示装置83は、図5Aに示すように、自車両Mにおけるフロントグリル90のうち、車幅方向に離間して設けられる右前部灯火部91A及び左前部灯火部91B、並びに、左右の前部灯火部91A,91Bの間に設けられる前部表示部93を備える。
また、外部表示装置83は、図5Bに示すように、自車両Mにおけるリアグリル94のうち車幅方向に離間して設けられる右後部灯火部95A及び左後部灯火部95B、自車両Mの車室内であってリアウインドウ96の中央下部を通して外方から臨み得る位置に設けられる後部表示部97を備える。後部表示部97は、例えば、リアウインドウ96の開口下端部(不図示)等に設けられる。
ここで、外部表示装置83のうち、左右の前部灯火部91A,91Bの構成について、図5Cを参照して説明する。図5Cは、自車両Mに備わる右前部灯火部91Aの概略構成を表す正面図である。なお、左右の前部灯火部91A,91Bはその構成が共通のため、右前部灯火部91Aの概略構成を説明することで、左右の前部灯火部91A,91Bについての構成の説明に代えることとする。
右前部灯火部91Aは、正面視で円形状に形成されている。右前部灯火部91Aは、その外径寸法と比べて小径の寸法を呈する正面視で円形状に形成されたヘッドランプ91Aaを中心に、それぞれが円環状に形成された方向指示器91Ab、灯火表示部91Ac、ポジションランプ91Adを、径方向の外方に向かって順次同心円状に配設して構成されている。
ヘッドランプ91Aaは、自車両Mが暗所を走行中に、その進行方向前方に光を照射して乗員の前方視界を補助する役割を果たす。方向指示器91Abは、自車両Mが右左折する際に、その意図を自車両Mの周囲に存する交通参加者宛に伝える役割を果たす。灯火表示部91Acは、前部表示部93の表示内容と相まって、自車両Mの停車を含む走行意図(これについて、詳しくは後記する)を自車両Mの周囲に存する交通参加者宛に伝える役割を果たす。ポジションランプ91Adは、自車両Mが暗所を走行中に、自車両Mの車幅を周囲に存する交通参加者宛に伝える役割を果たす。
〔車両制御装置100の構成〕
次に、図2に戻って、車両制御装置100の構成について説明する。
車両制御装置100は、例えば、一以上のプロセッサ又は同等の機能を有するハードウェアにより実現される。車両制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、記憶装置、及び通信インターフェースが内部バスによって接続されたECU(Electronic Control Unit)、又はMPU(Micro-Processing Unit)などが組み合わされた構成であってよい。
車両制御装置100は、目標車線決定部110と、運転支援制御部120と、走行制御部160と、HMI制御部170と、記憶部180と、を備える。
目標車線決定部110、運転支援制御部120の各部の機能、及び走行制御部160のうち一部又は全部の機能は、プロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能のうち一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
以降の説明において、「○○部は」と主体を記した場合、運転支援制御部120が必要に応じROM・EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)から各プログラムを読み出した上でRAMにロードし、各機能(後記)を実行するものとする。各プログラムは、予め記憶部180に記憶されていてもよいし、他の記憶媒体又は通信媒体を介して、必要に応じて車両制御装置100に取り込まれてもよい。
[目標車線決定部110]
目標車線決定部110は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)により実現される。目標車線決定部110は、ナビゲーション装置20から提供された経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、高精度地図情報181を参照してブロックごとに目標車線を決定する。目標車線決定部110は、例えば、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。目標車線決定部110は、例えば、経路において分岐箇所や合流箇所などが存在する場合、自車両Mが、分岐先に進行するための合理的な走行経路を走行できるように、目標車線を決定する。目標車線決定部110により決定された目標車線は、目標車線情報182として記憶部180に記憶される。
[運転支援制御部120]
運転支援制御部120は、運転支援モード制御部130と、認識部140と、切替制御部150と、を備える。
<運転支援モード制御部130>
運転支援モード制御部130は、HMI35に対するドライバの操作、行動計画生成部144により決定されたイベント、軌道生成部147により決定された走行態様などに基づいて、運転支援制御部120が実行する自動運転モード(自動運転支援状態)を決定する。自動運転モードは、HMI制御部170に通知される。
何れの自動運転モードにおいても、HMI35における運転操作系の構成要素に対する操作によって、下位の自動運転モードに切替える(オーバーライドする)ことができる。
オーバーライドは、例えば、自車両MのドライバによるHMI35の運転操作系の構成要素に対する操作が、所定時間を超えて継続した場合、所定の操作変化量(例えばアクセルペダル41によるアクセル開度、ブレーキペダル47によるブレーキ踏量、ステアリングホイール55によるステアリング操舵角)を超える場合、又は、運転操作系の構成要素に対する操作を所定の回数を超えて行った場合などに開始される。
<認識部140>
認識部140は、自車位置認識部141と、外界認識部142と、エリア特定部143と、行動計画生成部144と、軌道生成部147と、を備える。
<自車位置認識部141>
自車位置認識部141は、記憶部180に格納された高精度地図情報181と、カメラ11、レーダ13、ライダ15、ナビゲーション装置20、又は車両センサ30から入力される情報とに基づいて、自車両Mが走行している走行車線、及び、走行車線に対する自車両Mの相対位置を認識する。
自車位置認識部141は、高精度地図情報181から認識される道路区画線のパターン(例えば実線と破線の配列)と、カメラ11によって撮像された画像から認識される自車両Mの周辺の道路区画線のパターンとを比較することで、走行車線を認識する。この認識において、ナビゲーション装置20から取得される自車両Mの現在位置やINSによる処理結果が加味されてもよい。
<外界認識部142>
外界認識部142は、図2に示すように、カメラ11、レーダ13、ライダ15を含む外界センサ10から入力される外界情報に基づいて、例えば、周辺車両の位置・車速・加速度を含む外界状態を認識する。周辺車両とは、例えば、自車両Mの周辺を走行する車両であって、自車両Mと同じ方向に走行する車両である。
周辺車両の位置は、他車両の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、他車両の輪郭で表現された領域で表されてもよい。周辺車両の状態とは、上記各種機器の情報に基づいて把握される、周辺車両の加速度、車線変更をしているか否か(あるいは車線変更をしようとしているか否か)を含んでもよい。また、外界認識部142は、周辺車両に加えて、ガードレール、電柱、駐車車両、歩行者、交通標識を含む物標の位置を認識する構成を採用してもよい。
本発明の実施形態では、周辺車両のうち自車両Mの直前を走行する車両であって、追従走行制御において追従対象となる車両を「先行車」と呼ぶ。
<エリア特定部143>
エリア特定部143は、自車両Mの周辺に存する特定エリア(インターチェンジ:IC/ジャンクション:JCT/車線の増加・減少地点)に係る情報を地図情報に基づき取得する。これにより、エリア特定部143は、先行車を含む前方車両に隠れて進行方向画像を、外界センサ10を介して取得できない場合でも、自車両Mの円滑な進行を補助する特定エリアに係る情報を取得することができる。
なお、エリア特定部143は、地図情報に基づく特定エリアに係る情報の取得に代えて、外界センサ10を介して取得した進行方向画像に基づく画像処理によって物標を同定することにより、又は、外界認識部142の内部処理によって進行方向画像の輪郭に基づいて物標を認識することにより、前記特定エリアに係る情報を取得しても構わない。
また、後記するように、通信装置25が入手したVICS情報を用いて、エリア特定部143が取得した特定エリアに係る情報の精度を高める構成を採用しても構わない。
<行動計画生成部144>
行動計画生成部144は、自動運転のスタート地点、及び/又は自動運転の目的地を設定する。自動運転のスタート地点は、自車両Mの現在位置であってもよいし、自動運転を指示する操作がなされた地点であってもよい。行動計画生成部144は、そのスタート地点と自動運転の目的地との間の区間において、行動計画を生成する。なお、これに限らず、行動計画生成部144は、任意の区間について行動計画を生成してもよい。
行動計画は、例えば、順次実行される複数のイベントで構成される。複数のイベントには、例えば、自車両Mを減速させる減速イベントや、自車両Mを加速させる加速イベント、走行車線を逸脱しないように自車両Mを走行させるレーンキープイベント、走行車線を変更させる車線変更イベント、自車両Mに先行車を追い越させる追い越しイベント、分岐ポイントにおいて所望の車線に変更させたり、現在の走行車線を逸脱しないように自車両Mを走行させたりする分岐イベント、本線に合流するための合流車線において自車両Mを加減速させ、走行車線を変更させる合流イベント、自動運転の開始地点で手動運転モードから自動運転モード(自動運転支援状態)に移行させたり、自動運転の終了予定地点で自動運転モードから手動運転モードに移行させたりするハンドオーバイベント等が含まれる。
行動計画生成部144は、目標車線決定部110により決定された目標車線が切替わる箇所において、車線変更イベント、分岐イベント、又は合流イベントを設定する。行動計画生成部144によって生成された行動計画を示す情報は、行動計画情報183として記憶部180に格納される。
行動計画生成部144は、モード変更部145と、報知制御部146とを備える。
<モード変更部145>
モード変更部145は、例えば、外界認識部142による自車両Mの進行方向に存する物標の認識結果に基づいて、予め設定される複数段階の自動運転モード及び手動運転モードを含む運転モードの中から、前記認識結果に相応しい運転モードを選択し、当該選択した運転モードを用いて自車両Mの運転動作を行わせる。
<報知制御部146>
報知制御部146は、モード変更部145によって自車両Mの運転モードが遷移された場合、自車両Mの運転モードが遷移した旨を報知する。報知制御部146は、例えば、記憶部180に予め記憶される音声情報をスピーカ63に出力させることにより、自車両Mの運転モードが遷移した旨を報知する。
なお、自車両Mの運転モードの遷移をドライバに報知することが可能であれば、音声による報知に限らず、表示、発光、振動、又はこれらの組合わせによって前記報知を行っても構わない。
<軌道生成部147>
軌道生成部147は、行動計画生成部144で生成された行動計画に基づいて、自車両Mの走行すべき軌道を生成する。
<切替制御部150>
切替制御部150は、図2に示すように、自動運転切替スイッチ71(図3参照)から入力される信号、その他に基づいて自動運転モード及び手動運転モードを相互に切替える。また、切替制御部150は、HMI35における運転操作系の構成要素に対する加速、減速又は操舵を指示する操作に基づいて、その時の自動運転モードを下位の運転モードに切替える。例えば、切替制御部150は、HMI35における運転操作系の構成要素から入力された信号の示す操作量が閾値を超えた状態が、基準時間以上継続した場合に、その時の自動運転モードを下位の運転モードに切替える(オーバーライド)。
また、切替制御部150は、オーバーライドによる下位の運転モードへの切替えの後、所定時間の間、HMI35における運転操作系の構成要素に対する操作が検出されなかった場合に、元の自動運転モードに復帰させる切替え制御を行ってもよい。
<走行制御部160>
走行制御部160は、軌道生成部147によって生成された自車両Mの走行すべき軌道を、予定の時刻通りに自車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ステアリング装置210、及びブレーキ装置220の制御を行うことにより、自車両Mの走行制御を行う。
<HMI制御部170>
HMI制御部170は、運転支援制御部120により自車両Mの自動運転モードに係る設定情報が通知されると、モード別操作可否情報184(図2)を参照して、自動運転モードの設定内容に応じてHMI35を制御する。モード別操作可否情報184は、各運転モード毎に使用が許可される装置(ナビゲーション装置20及びHMI35の一部又は全部)と、使用が許可されない装置とを示す情報である。
HMI制御部170は、図2に示すように、運転支援制御部120から取得した自車両Mの運転モードの情報に基づき、また、モード別操作可否情報184を参照することで、使用が許可される装置(ナビゲーション装置20及びHMI35の一部又は全部)と、使用が許可されない装置とを判別する。また、HMI制御部170は、前記判別結果に基づいて、運転操作系のHMI35又はナビゲーション装置20に関するドライバ操作の受け付け可否を制御する。
例えば、車両制御装置100の実行する運転モードが手動運転モードである場合、HMI制御部170は、運転操作系のHMI35(例えば、アクセルペダル41、ブレーキペダル47、シフトレバー51、及びステアリングホイール55等;図3参照)に関するドライバ操作を受け付ける。
HMI制御部170は、表示制御部171を備える。
<表示制御部171>
表示制御部171は、内部表示装置61及び外部表示装置83に関する表示制御を行う。具体的には、例えば、表示制御部171は、車両制御装置100の実行する運転モードが自動化度の高い自動運転モードである場合に、自車両Mの周囲に存する交通参加者に対する注意喚起・警告・運転補助等の情報を内部表示装置61及び/又は外部表示装置83に表示させる制御を行う。これについて、詳しくは後記する。
<記憶部180>
記憶部180には、例えば、高精度地図情報181、目標車線情報182、行動計画情報183、モード別操作可否情報184などの情報が格納される。記憶部180は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等で実現される。プロセッサが実行するプログラムは、予め記憶部180に格納されていてもよいし、車載インターネット設備等を介して外部装置からダウンロードされてもよい。また、プログラムは、そのプログラムを格納した可搬型記憶媒体が図示しないドライブ装置に装着されることで記憶部180にインストールされてもよい。
高精度地図情報181は、ナビゲーション装置20に通常備わる地図情報と比べて高精度な地図情報である。高精度地図情報181は、例えば、車線の中央の情報、車線の境界の情報等を含んでいる。前記車線の境界には、レーンマークの種別・色・長さ・路幅・路肩幅・本線幅・車線幅・境界位置・境界種別(ガードレール・植栽・縁石)・ゼブラゾーンなどがあり、これらの境界が高精度地図内に含まれている。
また、高精度地図情報181には、道路情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報などが含まれてよい。道路情報には、高速道路、有料道路、国道、都道府県道といった道路の種別を表す情報や、道路の車線数、各車線の幅員、道路の勾配、道路の位置(経度、緯度、高さを含む3次元座標)、車線のカーブ曲率、車線の合流及び分岐ポイントの位置、道路に設けられた標識等の情報が含まれる。交通規制情報には、工事や交通事故、渋滞等によって車線が封鎖されているといった情報が含まれる。
[走行駆動力出力装置200、ステアリング装置210、及びブレーキ装置220]
車両制御装置100は、図2に示すように、走行制御部160による走行制御指令に従って、走行駆動力出力装置200、ステアリング装置210、及びブレーキ装置220の駆動を制御する。
<走行駆動力出力装置200>
走行駆動力出力装置200は、自車両Mが走行するための駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、自車両Mが内燃機関エンジンを動力源とした自動車である場合、内燃機関エンジン、変速機、及び内燃機関エンジンを制御するエンジンECU(Electronic Control Unit:いずれも不図示)を備える。
また、走行駆動力出力装置200は、自車両Mが電動機を動力源とした電気自動車である場合、走行用モータ及び走行用モータを制御するモータECU(いずれも不図示)を備える。
さらに、走行駆動力出力装置200は、自車両Mがハイブリッド自動車である場合、内燃機関エンジン、変速機、エンジンECU、走行用モータ、及びモータECU(いずれも不図示)を備える。
走行駆動力出力装置200が内燃機関エンジンのみを含む場合、エンジンECUは、後述する走行制御部160から入力される情報に従って、内燃機関エンジンのスロットル開度やシフト段等を調整する。
走行駆動力出力装置200が走行用モータのみを含む場合、モータECUは、走行制御部160から入力される情報に従って、走行用モータに与えるPWM信号のデューティ比を調整する。
走行駆動力出力装置200が内燃機関エンジン及び走行用モータを含む場合、エンジンECU及びモータECUは、走行制御部160から入力される情報に従って、互いに協調して走行駆動力を制御する。
<ステアリング装置210>
ステアリング装置210は、例えば、ステアリングECUと、電動モータ(いずれも不図示)とを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、車両制御装置100から入力される情報、又は入力されるステアリング操舵角又はステアリングトルクの情報に従って電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
<ブレーキ装置220>
ブレーキ装置220は、例えば、ブレーキキャリパと、ブレーキキャリパに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、制動制御部とを備える電動サーボブレーキ装置(いずれも不図示)である。電動サーボブレーキ装置の制動制御部は、走行制御部160から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。電動サーボブレーキ装置は、ブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてもよい。
なお、ブレーキ装置220は、上記説明した電動サーボブレーキ装置に限らず、電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。電子制御式油圧ブレーキ装置は、走行制御部160から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する。また、ブレーキ装置220は、走行駆動力出力装置200に含まれ得る走行用モータによる回生ブレーキを含んでもよい。
[車両操作権管理装置36]
図6は、車両操作権管理装置36(図2)の機能を説明する機能ブロック図である。車両操作権管理装置36は、人物識別部301と、操作権限管理部302と、許可受付部303と、電源停止検知部304と、計時部305と、シート方向検知部306、運転席設定部307とを備えている。車両操作権管理装置36は、所定のプログラムに基づいて動作して以下のような処理である車両操作権管理方法を実現する装置である。この場合の所定のプログラムは本発明のプログラムを実施するものであり、下記に説明する所定である車両操作権管理方法は、本発明の車両操作権管理方法を実施するものである。
人物識別部301は、自車両Mの搭乗者を識別する。具体的には、車室内カメラ81(図3)で撮像した画像データに基づいて、自車両Mの車室内にいる搭乗者の顔面の画像を取り出し、また、その画像に基づいて搭乗者の顔面の特徴を抽出して所定の顔認証を行う。なお、顔認証は、人物識別部301での処理で完結しても良いが、車室内カメラ81で撮像した画像データを通信装置25を介して外部の所定のサーバに送信し、当該サーバで画像データ中からの搭乗者の顔面の画像を取り出しや、顔面の特徴の抽出、顔認証を行い、その結果を人物識別部301で受け取るようにしてもよい。
また、人物識別部301は、マイク86(図3)で車室内の集音を行い、その音声データから人の話し声を抽出する。そして、車室内カメラ81の画像データ中の人の顔中における口の動きから、どの話し声がどの搭乗者のものか特定し、また、話し声の音声データから特徴を抽出し、所定の声認証を行う。なお、これらの処理は、音声データを前記の所定のサーバに通信装置25を介して送信して当該サーバで実行し、その結果を人物識別部301で受信するようにしてもよい。その他、搭乗者の識別は、他の生態認証等でもよく、特定の手段には限定されない。
このような処理によって、人物識別部301は、各搭乗者の顔や声を認識し、必要に応じて各搭乗者の顔認証、声認証を行うことができる。
操作権限管理部302は、自車両Mを自動運転制御する自動運転制御部となる車両制御装置100(図2)による自車両Mの運転の走行パラメータの操作権限を元々有する原操作権限者(例えば、自車両Mの所有者)を人物識別部301で認識して当該原操作権限者に走行パラメータの操作権限を認める。また、人物識別部301によって自車両Mの運転席に原操作権限者以外の搭乗者を認識したときは当該搭乗者に前記操作権限を認める。
原操作権限者は、人物識別部301によって、顔の特徴と声の特徴が採取され、これらのデータが当該原操作権限者のものとして予め登録されている。そして、原操作権限者が自車両Mの運転席に座ったときは、人物識別部301が、当該データに基づいて顔認証を行い、当該人物が原操作権限者であると認証する。また、走行パラメータ等の操作は声の指示で行うので、原操作権限者が自車両Mの運転席に座っているときは、人物識別部301が、原操作権限者の声を声認証で認証し、原操作権限者による走行パラメータの操作指示であるか否かを判断することができる。
また、走行パラメータの操作は声で行うことができ、操作権限管理部302が、その声を音声認識し、認識した言葉をAI(Artificial Intelligence)によって分析し、どのような指示がなされたのかを判断することができる。音声認識やAIによる分析も外部のサーバで実施してもよい。ここで操作できる走行パラメータは、自車両Mの走行加速度設定、車間設定、レーンチェンジ等である。
運転席にいるのが原操作権限者以外の搭乗者である場合は、人物識別部301が、顔認証により運転席にいるのが原操作権限者以外の搭乗者であることを認識する。この場合は、人物識別部301が、当該搭乗者の顔の特徴を登録し、当該搭乗者の口の動きからマイク86で集音した声が当該搭乗者のものとして認識してその特徴を登録する。そして、人物識別部301が、当該搭乗者の特徴を有する声を声認証で認識して、操作権限管理部302が、当該搭乗者からの自車両Mの走行パラメータの指示を前記原操作権限者の場合と同様に認識する。
このように、原操作権限者又は原操作権限者以外の搭乗者からの走行パラメータの指示を認識すると、車両操作権管理装置36は、車両制御装置100に指示して、車両制御装置100の行動計画生成部144が行動計画情報183に登録されている走行パラメータを変更する。
操作権限管理部302は、原操作権限者以外の運転席の搭乗者に自車両Mの操作権限を認めるときは、原操作権限者には操作権限を認めない。具体的には、人物識別部301が、原操作権限者以外の運転席の搭乗者の顔の特徴を前記のように登録したときは、原操作権限者以外の運転席の搭乗者の顔中の口の動きから当該搭乗者が口頭で走行パラメータの変更を指示したのか否かを判断する。そして、操作権限管理部302は、口頭で走行パラメータの変更を指示したのが原操作権限者であったときは、当該指示を受け付けない。また、原操作権限者以外の運転席の搭乗者がしゃべったときは、その声の特徴を人物識別部301が登録し、以後、人物識別部301が声認識によって原操作権限者以外の運転席の搭乗者が走行パラメータの変更を指示したと判断したときには、操作権限管理部302は、当該原操作権限者以外の運転席の搭乗者からの走行パラメータの変更を受け付ける。
この場合に、許可受付部303が、原操作権限者から当該原操作権限者以外の運転席の搭乗者に走行パラメータの操作権限を認めることの許可(第1許可)を受け付けるようにしてもよい。すなわち、原操作権限者から当該第1許可を行う指示が声でなされたときは、人物識別部301が原操作権限者の声を声認証して、許可受付部303は、当該指示の内容をAIで分析する。そして、許可受付部303は、その指示の内容が、原操作権限者以外の運転席の搭乗者に走行パラメータの操作権限を認めることの許可であったときは、その操作権限の交代を認める。すなわち、以後、許可受付部303は、原操作権限者以外の運転席の搭乗者に走行パラメータの操作権限を認め、原操作権限者には認めない。但し、原操作権限者から原操作権限者以外の運転席の搭乗者に走行パラメータの操作権限が交代された後でも、原操作権限者は操作権限の交代要請を行うことが可能であってもよく、その要請がなされた場合は、操作権限は原操作権限者に戻る。
電源停止検知部304は、自車両Mの主たる電源が停止していることを検知する。主たる電源が停止しているとは、自車両Mの図示しないイグニッションキーがOFFにされていることである。イグニッションキーがOFFにされると自車両Mの電源はOFFになるが、完全にOFFになることは近年の自動車の場合はあまりなく、図示しないキーレスエントリー機能等、一部の電子装置の電源は待機電力としてONの状態を維持する。自車両MのイグニッションキーがOFFにされて自車両Mの電源の大部分がOFFになったような状態を、本発明では「主たる電源が停止している」と表現している。
操作権限管理部302は、電源停止検知部304が主たる電源が停止していることを検知したときは、主たる電源の次回起動後には原操作権限者以外の運転席の搭乗者に認められた操作権限を解除する。主たる電源の次回起動とは、イグニッションキーが次回ONにされたことである。
なお、原操作権限者以外の運転席の搭乗者に操作権限が認められたときは、前記のとおり、当該搭乗者の顔や声の特徴が当該操作権限を有する者の特徴として登録される。このデータ登録を所定の揮発性の記憶装置に記憶させるようにして、主たる電源をOFFにしたとき、すなわち、イグニッションキーがOFFにされたときには、当該揮発性の記憶装置の電源もOFFになるように設定しておけば、電源停止検知部304は特段必要がない。この場合は、イグニッションキーがOFFになったとこで、原操作権限者以外の運転席の搭乗者の顔や声の特徴や、当該搭乗者が前記操作権限を有することを示すデータが消去される。よって、その後、イグニッションキーがONになれば自車両Mの操作権限を有する者は原操作権限者に設定されている状態となるからである。
計時部305は、操作権限管理部302が原操作権限者以外の運転席の搭乗者に操作権限を認めたときは、その後の経過時間を計時する。そして、操作権限管理部302は、計時部305で計時する経過時間が予め設定された時間を経過したときは、自車両Mの操作権限を原操作権限者に戻す。よって、それ以後は原則として原操作権限者以外の運転席の搭乗者に自車両Mの操作権限は認められない。
許可受付部303は、原操作権限者以外の運転席の搭乗者に自車両Mの操作権限を認めたときの当該搭乗者から、原操作権限者に自車両Mの操作権限を返すことの許可(第2許可)を受け付けることができる。この許可も、自車両Mの操作権限を有する原操作権限者以外の運転席の搭乗者の声を声認証し、その言葉の内容をAIが分析して、原操作権限者に自車両Mの操作権限を返すことの許可であることを許可受付部303が判断することができる。もちろん、係るAIによる分析等の処理を外部のサーバに行わせてもよい。
そして、このような第2許可を受け付けたときは、操作権限管理部302は、原操作権限者に自車両Mの操作権限を認め、以後、原操作権限者以外の運転席の搭乗者には自車両Mの操作権限を認めない。
シート方向検知部306は、自車両Mのシートの方向を検知する。シート方向検知部306が方向を検知するのは水平方向に回転させることができるシートのみである。自車両Mは、SAE(Society of Automotive Engineers) Internationalが定める自動運転レベル4の自動運転が可能であるため、運転者は運転中に周囲の状況を監視する必要がない。そのため、運転席、助手席が回転可能であり、これらのシートを後ろ向きにして後部座席と対面にすることができる。
そして、運転席設定部307は、シート方向検知部306で検知する自車両Mのシートの方向に基づいて自車両M内から前方が見えて操舵操作子、すなわち、ステアリングホイール55(図3)が存在する側のシートを運転席と設定する。
次に、車両操作権管理装置36が実行する処理の流れの一例を説明する。図7~図9は、車両操作権管理装置36が実行する処理を説明するフローチャートである。
図7は、自車両Mの操作権限の決定処理のフローチャートである。まず、許可受付部303が、原操作権限者が与える第1許可を受け付けたときは(S1のYes)、電源停止検知部304が、主たる電源は停止したか否かを判断する(S2)。主たる電源は停止していないときは(S2のN)、計時部305が、予め設定した時間が経過したか否かを判断する(S3)。予め設定した時間が経過していないときは(S3のNo)、許可受付部303が、原操作権限者に操作権限を戻す第2許可を受け付けたか否かを判断する(S4)。第2許可を受け付けていないときは(S4のNo)、S5に進む。
S5では、操作権限管理部302が、原操作権限者以外の運転席の搭乗者に自車両Mの操作権限を認める。一方、この場合、操作権限管理部302は、原操作権限者には自車両Mの操作権限を認めない。なお、S3の計時の基準時は、最初に原操作権限者以外の運転席の搭乗者に自車両Mの操作権限を認めた時点からであって、S3では当該時点からの経過時間を判断する。
一方、許可受付部303が第1許可を受け付けなかったとき(S1のNo)、第1許可を受け付けたが、その後、電源停止検知部304が主たる電源が停止したと判断したとき(S2のYes)、計時部305が予め設定した時間が経過したと判断したとき(S3のYes)、又は許可受付部303が第2許可を受け付けたときは(S4のYes)、S6に進む。
S6では、操作権限管理部302が、原操作権限者に自車両Mの操作権限を戻す。一方、この場合、操作権限管理部302は、原操作権限者以外の運転席の搭乗者には自車両Mの操作権限は認めない。
なお、前記したように、原操作権限者以外の運転席の搭乗者には自車両Mの操作権限を認めることを示す情報、当該搭乗者の顔や声の特徴の情報を、揮発性の記憶装置に記憶し、当該記憶装置は主たる電源の停止で電源が断たれる場合は、あえてS2の判断を行わなくてもよい。
図8は、自車両Mの走行パラメータの変更処理のフローチャートである。まず、操作権限管理部302は、マイク86で車室内の声を検出したときは(S11のYes)、声認証を行って当該声がS5又はS6によって自車両Mの操作権限を認められた搭乗者の声か否かを判断する(S12)。操作権限管理部302は、S5又はS6によって自車両Mの操作権限を認められた搭乗者の声であったときは(S12のYes)、AIによって当該声が自車両Mの操作の指示であったか否かを判断する(S12)。操作権限管理部302は、当該声が自車両Mの操作の指示であったときは(S12のYes)、その指示通りに自車両Mの走行パラメータを変更するように、車両制御装置100に指示する(S14)。
図9は、自車両Mの運転席の設定のフローチャートである。シート方向検知部306は、自車両Mのシート(図12の符号401,402)の方向が所定方向であるか否かを判断する(S21)。所定方向にあるとは、運転席や助手席を後ろ向きにして後部座席と対面とした場合等である。自車両Mのシートの方向が所定方向であるときは(S21のYes)、運転席設定部307は、自車両M内から前方が見えて操舵操作子となるステアリングホイール55が存在する側のシートを運転席と設定する。例えば、運転席や助手席を後ろ向きにして後部座席と対面とした場合は、運転席の後ろの後部座席を運転席とする等である。このように運転席が状況により変化することは、図7の処理に影響を与える。図7の処理で、S5では、原操作権限者以外の運転席の搭乗者に自車両Mの操作権限を認めるが、運転席が変われば、自車両Mの操作権限を認められる原操作権限者以外の運転席の搭乗者も変わってくるからである。
図10~図12は、図7、図8の処理を説明する概念図である。各図において、自車両Mは矢印方向が前方であり、車内の運転席401、助手席402、後部座席403を示している。助手席402には原操作権限者Aが座り、運転席401には原操作権限者Aではない搭乗者Bが座っている(図10~図12)。図12では、後部座席403には原操作権限者Aではない搭乗者Cが座っている。
図10は、許可受付部303が第1許可を受け付けて(S1のYes)、原操作権限者A以外の運転席の搭乗者Bに自車両Mの操作権限が移り、原操作権限者Aは自車両Mの操作権限を持たなくなる場合である(S5)。
図11は、その後、状況の変化により(S2~S4)、原操作権限者Aに自車両Mの操作権限が戻り、原操作権限者A以外の運転席の搭乗者Bに自車両Mの操作権限がなくなる場合である(S6)。状況の変化としては、自車両Mの主たる電源が停止したこと(S2のYes)、S5で自車両Mの操作権限が移ってから予め設定した時間が経過したこと(S3のYes)、許可受付部303が第2許可を受け付けたことである(S4のYes)。
図12は、運転席401、助手席402、後部座席403が対面になり(S21のYes)、原操作権限者Aが保持していた自車両Mの操作権限が、後部座席403の運転席401の後ろに座っている搭乗者Cに自車両Mの操作権限が移った場合を示している(S22)。これは、搭乗者Cの席が運転席に設定されたからである。このように、座席レイアウト変更等に基づき、運転席の変更が生じた場合は、その直前の操作権限者が誰であっても搭乗者Cに操作権限が自動的に譲渡されてもよいし、運転席の変更が生じる前に運転席に座っていた搭乗者Bが操作権限を所持していた場合のみ、搭乗者Cに操作権限が移る仕様とし、運転席の変更前に操作権限を所持していたのが原操作権限者Aだった場合は、自動的には搭乗者Cに操作権限は移らずに、搭乗者Cに操作権限を移行したい場合は改めて図7のような処理を必要としてもよい。また、運転席の変更が生じる前に運転席に座っていた搭乗者Bが操作権限を所持していた場合は、一度原操作権限者Aに操作権限が戻るような仕様であってもよい。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、自動運転中の自車両Mの操作権限を元々有する原操作権限者Aに原則として自車両Mの操作権限を認め、自車両Mの運転席401に原操作権限者A以外の搭乗者Bを認識したときは当該搭乗者Bに自車両Mの操作権限を認める(S5,S6)。このように、自車両Mの操作権限を誰にでも与えるわけでなく、原操作権限者A又は運転席401の原操作権限者A以外の搭乗者Bに限定するので、搭乗員全員に自車両Mの操作権限が与えられて無秩序に自車両Mの走行パラメータが変更されることを防止できる。一方で、自車両Mの操作権限を与えてよい搭乗者Bに対しては原操作権限者Aから他の搭乗者Bに当該操作権限を委譲することができる。
この場合、原操作権限者A以外の運転席401の搭乗者に自車両Mの操作権限を認めるときは、原操作権限者Aには当該操作権限を認めない(S5)。したがって、原操作権限者A以外の運転席401の搭乗者B以外に原操作権限者Aにも自車両Mの操作権限を認めて、無秩序に自車両Mの走行パラメータが変更されることを防止できる。
また、この場合、原操作権限者A以外の運転席401の搭乗者Bに自車両Mの操作権限を認めるときは、原操作権限者Aの許可(第1許可)が必要である(S1のYes,S5)。また、原操作権限A者以外の運転席401の搭乗者Bに自車両Mの操作権限を認めるときは、原操作権限者Aには当該操作権限は認められない(S5)。したがって、自車両Mの操作権限が他の搭乗者に無条件に与えられて、無秩序に自車両Mの走行パラメータが変更されることを防止できる。
また、一度、原操作権限者A以外の運転席401の搭乗者Bに自車両Mの操作権限を認められても、自車両Mの主たる電源が停止したのちは(S2のYes)、原操作権限者Aに自車両Mの操作権限を戻す(S6)。よって、自車両Mの操作権限の変更は1回のドライブの間だけ認め、その後は原操作権限者Aに自車両Mの操作権限を戻すことで利便性を確保することができる。
そのうえ、一度、原操作権限者A以外の運転席401の搭乗者Bに自車両Mの操作権限を認められても、その後予め設定した時間が経過したときは(S3のYes)、原操作権限者Aに自車両Mの操作権限を戻す(S6)。よって、自車両Mの操作権限の変更は例えば1日のドライブの間だけ認め、その後は原操作権限者Aに自車両Mの操作権限を戻すことで利便性を確保することができる。
また、一度、原操作権限者A以外の運転席401の搭乗者Bに自車両Mの操作権限を認められても、許可受付部303が第2許可を受け付けたときは(S4のYes)、原操作権限者Aに自車両Mの操作権限を戻す(S6)。原操作権限者A以外の運転席401の搭乗者Bで自車両Mの操作権限を有する者が自車両Mを降りてしまっても、原操作権限者Aは運転席401に席を移すことなく自車両Mの操作権限を取得することができる。
また、シートのレイアウト変更ができる場合は、シートの方向に基づいて自車両M内から前方が見えて操舵操作子が存在する側のシートを運転席と設定する(図9)。これによって、原操作権限者A以外の運転席の搭乗者も搭乗者Cに変更されるので、自車両Mの操作権限を取得する搭乗者も変わってくる。本処理によれば、自車両Mの進行方向を確認できる搭乗者Cに自車両Mの操作権限を委譲することができる。
なお、前記実施例は言うまでもなく、本発明を限定する者ではない。例えば前記の例では、自車両Mの操作を声で行い、自車両Mの操作権限の委譲は、自車両Mを操作できる者の声を変更することで行っている。しかし、各搭乗者の前に自車両Mの操作可能なタッチパネル式等の操作パネルを用意し、自車両Mの操作権限を有する搭乗者の前の操作パネルのみをアクティブとすることで、自車両Mの操作権限の委譲を図ることもできる。
100 車両制御装置(自動運転制御部)
301 人物識別部
302 操作権限管理部
303 許可受付部
304 電源停止検知部
305 計時部
306 シート方向検知部
307 運転席設定部
401 運転席
A 搭乗者
B 原操作権限者
C 搭乗者
M 自車両

Claims (7)

  1. 自車両の搭乗者を識別する人物識別部と、
    前記自車両を自動運転制御する自動運転制御部による前記自車両の運転の操作権限を元々有する原操作権限者を前記人物識別部で認識して当該原操作権限者に前記操作権限を認め、前記人物識別部によって前記自車両の運転席に当該原操作権限者以外の搭乗者を認識したときは当該搭乗者に前記操作権限を認める操作権限管理部と、
    前記原操作権限者から当該原操作権限者以外の前記運転席の搭乗者に前記操作権限を認めることの第1許可を受け付ける許可受付部とを備え、
    前記操作権限管理部は、前記許可受付部で前記第1許可を受け付けたことを条件に、前記原操作権限者以外の前記運転席の搭乗者に前記操作権限を認め、前記原操作権限者には前記操作権限を認めないことを特徴とする車両操作権管理装置。
  2. 前記自車両の主たる電源が停止していることを検知する電源停止検知部を備え、
    前記操作権限管理部は、前記電源停止検知部が前記主たる電源が停止していることを検知したときは、前記主たる電源の次回起動後には前記原操作権限者以外の前記運転席の搭乗者に認められた前記操作権限を解除することを特徴とする請求項1に記載の車両操作権管理装置。
  3. 前記操作権限管理部が前記原操作権限者以外の前記運転席の搭乗者に前記操作権限を認めたときは、その後の経過時間を計時する計時部を備え、
    前記操作権限管理部は、前記計時部で計時する経過時間が予め設定された時間を経過したときは、前記操作権限を前記原操作権限者に戻すことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両操作権管理装置。
  4. 前記許可受付部は、前記原操作権限者以外の前記運転席の搭乗者に前記操作権限を認めたときの当該搭乗者から前記原操作権限者に前記操作権限を返すことの第2許可を受け付け、
    前記操作権限管理部は、前記第2許可を受け付けたときは、前記操作権限を前記原操作権限者に認めることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかの一項に記載の車両操作権管理装置。
  5. 前記自車両のシートの方向を検知するシート方向検知部を備え、
    前記シート方向検知部で検知する前記シートの方向に基づいて前記自車両内から前方が見えて操舵操作子が存在する側のシートを前記運転席と設定する運転席設定部とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかの一項に記載の車両操作権管理装置。
  6. コンピュータにより実行される車両操作権管理方法であって、
    自車両の搭乗者を識別する人物識別処理と、
    前記自車両を自動運転制御する自動運転制御部による前記自車両の運転の操作権限を元々有する原操作権限者を前記人物識別処理で認識して当該原操作権限者に前記操作権限を認め、前記人物識別処理によって前記自車両の運転席に当該原操作権限者以外の搭乗者を認識したときは当該搭乗者に前記操作権限を認める操作権限管理処理と、
    前記原操作権限者から当該原操作権限者以外の前記運転席の搭乗者に前記操作権限を認めることの第1許可を受け付ける許可受付処理とを前記コンピュータが実行し
    前記操作権限管理処理は、前記許可受付処理で前記第1許可を受け付けたことを条件に、前記原操作権限者以外の前記運転席の搭乗者に前記操作権限を認め、前記原操作権限者には前記操作権限を認めないことを特徴とする車両操作権管理方法。
  7. コンピュータを請求項1乃至請求項5の何れかの一項に記載の車両操作権管理装置として機能させるプログラム。
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