以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。まず、本発明に係る遊技機の一例であるスロットマシンの基本的な構成について、図1~図5を参照して説明する。なお、以下の説明では、図2において各矢印で示す方向をそれぞれ、上下方向、前後方向、左右方向として説明する。
<スロットマシンの外部構成>
本実施形態に係るスロットマシン1は、図1~図5に示すように、前面(前方)が開口した箱状の筐体5と、筐体5の前面開口部に開閉可能に取り付けられた前扉2とを備えている。前扉2は、正面視において、筐体5の左側板5aの前部に配設されたヒンジ機構6a~6cを用いて筐体5の前面開口部に対し横開き開閉可能に取り付けられている。
前扉2の上部中央部分には、筐体5内に横並びに配設された4個のリール102a,102b,102c,102dの表面が臨むリール窓Wが設けられている。リール窓Wの上側の部分と下側の部分は、その後面側に配設された発光演出装置400(図5を参照)に
よる表示領域11として構成されている。前扉2の上部における表示領域11の上方には、上ランプ装置700が設けられており、前扉2の上部における表示領域11の左右上方には、左右の上部スピーカーランプ装置300L,300Rが設けられている。前扉2の上部における表示領域11の左右側方には、左右の上サイドランプ装置800L,800Rと、左右のサイドランプ装飾部材16L,16Rが設けられている。前扉2の中間部におけるリール窓Wの左右側方には、左右の下サイドランプ装置90L,90Rが設けられている。
リール窓Wは、4個のリール102a~102dが全て停止した際に、リール毎に3個の図柄、合計12個の図柄が遊技者から視認可能に表示されるように構成されている。リール102a~102dの各中段の図柄表示領域を水平(横一直線)に結ぶ入賞ライン29(図1を参照)は、規定数の遊技メダルがベットされることにより有効化される入賞ラインである。以下、有効化された入賞ライン29のことを「有効ライン29」と称する。
表示領域11には、詳細な図示を省略するが、遊技状態等に応じた演出を行うための各演出用ランプが配置されている。これらの演出用ランプは、副制御基板(図示せず)を備えた副制御装置600(図4を参照)により制御されるように構成されている。
前扉2の中間部におけるリール窓Wの下方には、左右に延びた操作卓20が設けられており、その前面部には操作卓パネル21が設けられている。操作卓20の上面側には、遊技メダル(遊技媒体)を投入するためのメダル投入口22と、クレジットされた範囲内で遊技メダルをベットするためのBETスイッチユニット23と、演出に関する操作を行うための演出スイッチユニット24が設けられている。操作卓パネル21の前面側には、全リール102a~102dを回転開始させる際に操作されるスタートレバー(スタートスイッチ)25と、各リール102a,102b,102c,102dの回転を個別に停止させるための4個のストップスイッチ26a,26b,26c,26dを有するストップスイッチユニット26が設けられている。また、操作卓パネル21の右側には、前扉2を開閉させるためのシリンダー錠28が設けられている。
メダル投入口22から延びるメダル通路は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる場合に当該遊技メダルが通過する受入通路(後述のホッパー51に通ずる)と、投入された遊技メダルが受け入れられない場合に当該遊技メダルが通過する返却通路(後述の遊技メダル払出口41に通ずる)とに分岐しており、その分岐部にはメダルセレクタ35(図3を参照)が設けられている。メダルセレクタ35は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる期間においては、メダル投入口22に投入された遊技メダルを受入通路に導き、それ以外の期間においては、メダル投入口22に投入された遊技メダルを返却通路に導くように、受入通路と返却通路を選択的に、一方を開状態に他方を閉状態にできるように構成されている。
また、操作卓20には、詳細な図示を省略するが、遊技を進行する際に必要となる情報を遊技者に報知するための各種の表示ランプが配置されている。表示ランプとしては、例えば、BET数表示ランプ(図示せず)、投入可能表示(INSERT)ランプ(図示せず)、遊技開始表示(START)ランプ(図示せず)、再遊技表示(REPLAY)ランプ(図示せず)、状態表示(GAME OVER)ランプ(図示せず)、貯留枚数表示(CREDIT)ランプ(図示せず)、および払出数表示(PAYOUT)ランプ(図示せず)がある。これらの表示ランプは、主制御基板(図示せず)を備えた主制御装置500(図5を参照)により制御されるように構成されている。
BET数表示ランプは、ベットされた遊技メダルの枚数を表示するもので、ベットされた遊技メダルが、1枚の場合に点灯される1‐BET表示ランプ(図示せず)と、2枚の
場合に点灯される2‐BET表示ランプ(図示せず)と、3枚の場合に点灯される3‐BET表示ランプ(図示せず)とから構成される。投入可能表示ランプは、遊技メダルを投入することができる状況下で点灯されるものである。遊技開始表示ランプは、スタートレバー25を操作して遊技を開始させることができる状況下で点灯されるものである。
再遊技表示ランプは、任意の遊技において再遊技役が成立し、自動ベット処理により遊技メダルが自動的にベットされた際に点灯されるものである。なお、再遊技役とは、遊技メダルの払出しはないが、遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく(新たに遊技媒体を投入することなく)次の遊技を行うことが許可される遊技役である。自動ベット処理とは、遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく、前回の遊技におけるベット数と同数の遊技メダルがベットされた状態を設定する処理である。状態表示ランプは、ベットされている遊技メダル、および/または貯留されている遊技メダルを精算するときに点灯されるものである。貯留枚数表示ランプは、貯留(クレジット)された遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものである。
払出数表示ランプは、小役が成立した際に払い出される遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものである。なお、小役とは、成立時に所定枚数の遊技メダルが払い出されるように構成された遊技役である。払出数表示ランプは、スロットマシン1に何らかの異常(エラー)が発生した際に、そのエラーの種類を示す文字(アルファベット)や数字を表示するようにも構成されている。払出数表示ランプは、各ストップスイッチ26a~26dの操作順(押し順)を示すナビ番号(記号や数字)を表示する機能も有している。
前扉2の下部前面側には、透明な下パネルカバー31が取り付けられている。下パネルカバー31の裏面側には、所定の図柄が設けられた半透明の下パネルベースおよび下パネル照明灯(いずれも図示せず)が取り付けられており、この下パネル照明灯を点灯させることにより、下パネルベースの図柄を後面側から照明するように構成されている。前扉2の下部における下パネルカバー31の右下方には、下部スピーカーユニット32が設けられており、前扉2の下部における下パネルカバー31の左下方には、ウーファーユニット33が設けられている。
前扉2の下端部には、受け皿ユニット40が設けられている。受け皿ユニット40には、遊技メダルを払い出すための遊技メダル払出口41(図2を参照)が開設されているとともに、遊技メダル払出口41に臨むようにして遊技メダルを貯留するための遊技メダル貯留皿42が設けられている。なお、遊技メダル貯留皿42には、灰皿(図示せず)が設けられるようにしてもよい。
<スロットマシンの内部構成>
図4に示すように、筐体5内の下部(底板5d上)には、遊技の結果、所定の入賞態様が構成された場合に獲得される遊技メダルを払い出すメダル払出装置50が設けられている。メダル払出装置50は、遊技メダルを検出するためのメダル検出部(図示せず)と、投入されて有効に受け入れられた遊技メダルを物理的に収容する(貯留する)ホッパー51とを有している。メダル払出装置50の右方位置には、ホッパー51から溢れた遊技メダルを収納するための補助収納庫53が設けられるとともに、この補助収納庫53が満杯状態(補助収納庫53から遊技メダルが溢れる可能性のある状態)であるか否かを検出する満杯検出部(図示せず)が設けられている。また、メダル払出装置50の左方位置には、スロットマシン1に搭載された種々の装置に電力を供給する電源装置55が設けられている。
筐体5内の中央部には、左右の側板5a,5bに架け渡されるようにリールベース60が設けられており、このリールベース60上にリールユニット100が載置されている。
リールユニット100は、詳細は後述するが、上述の4個のリール102a,102b,102c,102dと、これらのリール102a~102dをそれぞれ回転させる4個のリールモータ(図4では図示せず)とを有して構成されている。リール102a~102dはそれぞれ、透光性を有する部材により構成されており、その外周面には、複数種類の図柄が表示された、透光性を有するリールテープが貼り付けられている。また、リール102a~102dの内面側にはそれぞれバックランプ(図示せず)が配設されており、これらのバックランプを点灯させることにより、リール窓W内に臨む各リール102a,102b,102c,102dの領域を内面側から全体的に照明したり、停止表示された所定の図柄組合せ(例えば、有効ライン29上や、有効ライン29上とは異なる入賞ライン上に並んだ遊技役の対応図柄等)を目立たせるように各リール102a,102b,102c,102dの一部領域のみを照明したりするように構成されている。
筐体5内の背板5Eの上部には、遊技の進行に係る主たる制御(リール102a~102dの駆動制御や役決定処理等を含む)を行う主制御装置500が設けられている。また、筐体5内の左側板5aの上部内面には、遊技状況に応じて遊技の興趣向上等を目的とする種々の演出制御(発光演出装置400による演出ランプの制御や、上ランプ装置700、左右の上サイドランプ装置800L,800R、左右の下サイドランプ装置90L,90Rによる演出光発生制御、下部スピーカーユニット32、ウーファーユニット33等による音声発生制御、左右の上部スピーカーランプ装置300L,300Rによる演出光発生制御及び音声発生制御等)を行う副制御装置600が設けられている。主制御装置500と副制御装置600はケーブルハーネスを用いて電気通信可能に接続されており、これら装置間の情報伝達は、主制御装置500から副制御装置600への一方向のみ行うことが可能となっている。
<遊技を行うための基本操作>
スロットマシン1で遊技を行うには、まず実際にメダル投入口22に遊技メダルを投入することによりベットするか、BETスイッチユニット23に設けられた1‐BETボタンまたはMAX‐BETボタンの何れかを操作してクレジットの範囲内で規定数の遊技メダルをベットすることにより、入賞ライン29を有効化する。本実施形態では、3枚の遊技メダルがベットされると入賞ライン29が有効化される構成であるが、規定数を適宜変更したり、遊技メダルのベット数に応じて有効化される入賞ラインを変更したりするようにしてもよい。
次に、遊技者がスタートレバー25を操作すると、ベット数が確定する(ベットされた遊技メダルが遊技の用に供される)とともに、役決定処理が行われ、その後、最小遊技時間(1つの遊技において全リールが回転開始してから、次の遊技において全リールを回転開始させるまでに最低限確保しなければならないとされる時間(例えば、4.1秒間)の
こと)が経過したことを確認した後、全リール102a~102dが回転を開始し、リール102a~102dの外周表面に表示された複数種類の図柄がリール窓W内を上下に(通常、上から下に)移動表示される。そして、リール102a~102dの回転が所定の速度に達して定速回転となり、かつ、全てのリールのインデックスを検知すると各ストップスイッチ26a~26dが有効化され(ストップスイッチの操作が有効に受付け可能とされ)、遊技者がストップスイッチ26aを操作するとリール102aの回転が停止し、ストップスイッチ26bを操作するとリール102bの回転が停止し、ストップスイッチ26cを操作するとリール102cの回転が停止し、ストップスイッチ26dを操作するとリール102dの回転が停止するように構成されている。
ここで、有効ライン29上に停止表示された図柄組合せが予め定めた入賞態様(遊技メダルを獲得することができる遊技役の対応図柄)となっていると判定された場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルがメダル払出装置50により払い出されるか、また
はクレジットとして加算される。
<リールユニットの構成>
次に、本実施形態に係るリールユニット100の構成について図6~図24を追加参照して説明する。リールユニット100は、図6~図8に示すように、第1~第4リールモジュール101a~101dと、リールケース201と、リール中継基板251(図7を参照)と、リール基板カバー256と、ランプ中継基板261(図7を参照)と、ランプ基板カバー266とを有して構成される。
リールケース201は、樹脂材料を用いて、射出成型により前方および右方が開口した箱状に形成され、第1~第4リールモジュール101a~101dを左右に並べて保持するようになっている。第1リールモジュール101aがリールケース201の最も左側に収容保持され、第2リールモジュール101bが第1リールモジュール101aの右隣に収容保持される。第3リールモジュール101cが第2リールモジュール101aの右隣に収容保持され、第4リールモジュール101dがリールケース201の最も右側に収容保持される。リールケース201が前方および右方が開口した箱状に形成されることで、2つのリールケース201(単体)を互いに向き合わせた状態で重ねることが可能になる。これにより、組み立てる前の状態の複数のリールケース201を、省スペースで運搬したり、倉庫等に保管したりすることが可能になる。
図9に示すように、リールケース201の前部上側に、上側フランジ部211が形成される。上側フランジ部211には、丸穴状の上側固定穴部212が左右に4個(図9中に3個のみ示す)並んで形成されている。各上側固定穴部212には、第1~第4リールモジュール101a~101dの各上部を上側フランジ部211に対して固定するための上側固定具168(図6を参照)が係合するようになっている。
上側フランジ部211における各上側固定穴部212の左方近傍に、矩形穴状のケース前側挿通穴部213が形成されている。各ケース前側挿通穴部213には、第1~第4リールモジュール101a~101dのブラケット側リール中継コネクタ191(図11を参照)が挿通されるようになっている。
上側フランジ部211における各ケース前側挿通穴部213の下方近傍に、ケース前側係合部214が形成されている。ケース前側係合部214は、上側フランジ部211から前方に突出した前面視凹形の突起状に形成される。各ケース前側係合部214には、第1~第4リールモジュール101a~101dの各ブラケット前側係合部164h(図10を参照)が係合するようになっている。
図7に示すように、リールケース201の前部下側に、下側フランジ部216が形成される。下側フランジ部216には、丸穴状の下側固定穴部217が左右に4個(図7に1個のみ示す)並んで形成されている。各下側固定穴部217には、第1~第4リールモジュール101a~101dの各下部を下側フランジ部216に対して固定するための下側固定具178(図10を参照)が係合するようになっている。
図16に示すように、下側フランジ部216の中央部には、丸穴状のネジ挿通穴部218が左右に2個並んで形成されている。各ネジ挿通穴部218には、下側フランジ部216をリールベース60における前側固定部61の前部に固定するための固定ネジ63(図4を参照)が挿通固定されるようになっている。
リールケース201の上部内側に、上側ガイド部221が左右に4個並んで形成される(図9に3個のみ示す)。上側ガイド部221は、前後方向に延びる溝状に形成され、各
リールモジュール101a~101dを構成するリールブラケット151(図14を参照)の上部がスライド移動自在に係合する。すなわち、上側ガイド部221は、リールブラケット151の上部の形状に合わせた溝状に形成されるが、前方から後方に向かうにつれて溝幅が狭くなるようになっている。各上側ガイド部221には、(その上部がスライド移動自在に係合した)第1~第4リールモジュール101a~101dの各リールブラケット151をリールケース201の前方側から所定の保持位置まで案内するようになっている。
リールケース201の下部内側に、上側ガイド部221と対向するように下側ガイド部222が左右に4個並んで形成される(図9に1個のみ示す)。下側ガイド部222は、前後方向に延びる溝状に形成され、各リールモジュール101a~101dを構成するリールブラケット151の下部がスライド移動自在に係合する。すなわち、下側ガイド部222は、リールブラケット151の下部の形状に合わせた溝状に形成されるが、前方から後方に向かうにつれて溝幅が狭くなるようになっている。各下側ガイド部222には、(その下部がスライド移動自在に係合した)第1~第4リールモジュール101a~101dの各リールブラケット151をリールケース201の前方側から所定の保持位置まで案内するようになっている。
リールケース201の後部内側に、ケース後側係合部223が左右に4個並んで形成される(図9に2個のみ示す)。ケース後側係合部223は、前方に突出して上下方向に延びるリブ状に形成され、前縁部に各リールモジュール101a~101dのブラケット後側係合部186(図11を参照)と係合可能な溝部を有している。各ケース後側係合部223には、第1リールモジュール101aのブラケット後側係合部186と係合するようになっている。第1~第4リールモジュール101a~101dの各ブラケット後側係合部186と係合するようになっている。
リールケース201の後部上側に、上側補強リブ部224が左右に8個並んで形成される(図9に6個のみ示す)。上側補強リブ部224は、リールケース201の内側に突出して各リール102a~102dの上側に近接するように形成される。上側補強リブ部224は、リールケース201の後部上側と後述のランプ中継基板取付部236(図8を参照)とに繋がって形成されて、リールケース201のねじれ等に対する強度を高めている。また、ケース後側係合部223も、リールケース201のねじれ等に対する強度を高める効果を有している。
図8に示すように、リールケース201の後部下側に、各リール102a~102dの下部後方に近接するように湾曲した湾曲部225が形成される。湾曲部225には、リールケース201の外側(後方)に突出する下側補強リブ部226が左右に10個並んで形成される(図8に9個のみ示す)。下側補強リブ部226は、リールケース201の後下部と湾曲部225とに繋がって形成されて、リールケース201のねじれ等に対する強度を高めている。
図8に示すように、リールケース201の上面部(天井部)に、リール中継基板取付部231が形成される。リール中継基板取付部231には、リール中継基板251と、リール基板カバー256とが取り付けられる。リール中継基板取付部231の右側に、カバー固定穴部233が形成される。カバー固定穴部233は、ボス穴状に形成され、リール基板カバー256をリール中継基板取付部231に対して固定するためのリールカバー固定具257が係合するようになっている。
リールケース201の後面部(背面部)上側に、ランプ中継基板取付部236が形成される(図8を参照)。ランプ中継基板取付部236には、ランプ中継基板261(図9を
参照)と、ランプ基板カバー266(図8を参照)とが取り付けられる。図8に示すように、ランプ中継基板取付部236の左右に、カバー固定部237が形成される。カバー固定部237は、ボス穴状に形成され、ランプ基板カバー266をランプ中継基板取付部236に対して固定するためのランプカバー固定具267が係合するようになっている。また、ランプ中継基板取付部236は、リールケース201の後面部上側に、各リール102a~102dの上部後方に近接して形成される。これにより、ランプ基板カバー266がリールケース201の後端面から後方に突出しないようにすることができ、リールケース201の大きさを最小限に抑えることができる。
図8に示すように、ランプ中継基板取付部236には、矩形穴状のケース後側挿通穴部238(図9を参照)が左右に4個並んで形成される。各ケース後側挿通穴部238には、第1~第4リールモジュール101a~101dの各ブラケット側ランプ中継コネクタ196(図11を参照)が挿通されるようになっている。
リール中継基板251(図8を参照)は、詳細な図示を省略するが、ナイラッチ(登録商標)やニフラッチ(登録商標)等を用いて構成された固定具(図示せず)を用いて、リールケース201のリール中継基板取付部231に取り付け固定される。リール中継基板251は、第1~第4リールモジュール101a~101dのリールモータ121およびリールセンサ116(図12を参照)と、主制御装置500とに電気的に接続され、主制御装置500と共に、リールモータ121を制御する信号をリールモータ121に伝達する機能の少なくとも一部を構成する(担う)。図8に示すように、リール中継基板251の前部には、ドロワコネクタと称されるタイプのケース側リール中継コネクタ252(図9を参照)が左右に4個並んで配設(実装)される。ケース側リール中継コネクタ252は、リールケース201の上側フランジ部211に形成されたケース前側挿通穴部213(図9を参照)と位置整合するように前方を向いて配置される。各ケース側リール中継コネクタ252は、第1~第4リールモジュール101a~101dの各ブラケット側リール中継コネクタ191(図11を参照)と嵌合して電気的に接続されるようになっている。
リール基板カバー256(図8を参照)は、透明の樹脂材料を用いて、リール中継基板251を上方から覆うことが可能な箱状に形成される。リール基板カバー256は、ナイラッチ(登録商標)やニフラッチ(登録商標)等を用いて構成されたリールカバー固定具257を用いて、リール中継基板251を覆う状態でリール中継基板取付部231に取り付け固定される。なお、リール中継基板251やリール基板カバー256を、かしめ部材(図示せず)を介してリール中継基板取付部231に対して取り外すことができないように結合するようにしてもよい。
ランプ中継基板261(図7を参照)は、詳細な図示を省略するが、基板スペーサ等を用いて構成された結合部材(図示せず)によりランプ基板カバー266に結合保持された状態で、リールケース201のランプ中継基板取付部236に取り付けられる。ランプ中継基板261は、第1~第4リールモジュール101a~101dのバックランプ基板132と、副制御装置600とに電気的に接続され、副制御装置600と共に、バックランプユニット131(LEDランプ)を制御する信号をバックランプユニット131に伝達する機能の少なくとも一部を構成する(担う)。図7に示すように、ランプ中継基板261の前面(ランプ中継基板取付部236と対向する面)に、ドロワコネクタタイプのケース側ランプ中継コネクタ262が左右に4個並んで配設(実装)される。ケース側ランプ中継コネクタ262は、ランプ中継基板取付部236に形成されたケース後側挿通穴部238と位置整合するように前方を向いて配置される。各ケース側ランプ中継コネクタ262は、第1~第4リールモジュール101a~101dの各ブラケット側ランプ中継コネクタ196(図11を参照)と嵌合して電気的に接続されるようになっている。
ランプ基板カバー266(図7を参照)は、透明の樹脂材料を用いて、ランプ中継基板261を後方から覆うことが可能な箱状に形成される。ランプ基板カバー266は、ランプカバー固定具267(図8を参照)を用いて、ランプ中継基板261を覆って保持する状態でランプ中継基板取付部236に取り付け固定される。ランプカバー固定具267は、ランプカバー固定具267の後端部に形成されたツマミ部を回転操作することにより、カバー固定部237に対して係脱可能な係脱位置と、係脱位置から90°だけ回転して、ランプ基板カバー266をランプ中継基板取付部236に固定可能な固定位置との間で回転可能に構成されている。
リールユニット100は、筐体5内に設けられたリールベース60上に前方を向いて載置される。リールベース60は、図4および図22に示すように、金属材料を用いて板状に形成される。リールベース60の前部には、前側固定部61が設けられる。前側固定部61は、前部が下方に折れ曲がった板状に形成され、結合ネジ62(図22を参照)を用いてリールベース60の前部に結合される。リールユニット100がリールベース60の上に載置された状態で、前側固定部61の前部に、リールユニット100(リールケース201)の前下部に形成された下側フランジ部216を当接させることができるようになっている。リールユニット100の下側フランジ部216は、図4に示すように、固定ネジ63を用いて前側固定部61の前部に固定される。これにより、リールユニット100をリールベース60上に載置された状態で固定することができる。
前側固定部61の中間部に、結合ネジ62(図22を参照)が挿通されるネジ挿通穴部(図示せず)が形成される。ネジ挿通穴部は、前後方向に延びる長穴状に形成されており、リールベース60に結合される前側固定部61の位置を前後方向に変位させることができる。前側固定部61の位置を前後方向に変位させて、前側固定部61の前部に当接するリールユニット100の下側フランジ部216の位置を変えることで、リールベース60の上に載置されるリールユニット100の配置を前後方向で変えることが可能である。
リールベース60の左右後側に、後側固定部65が形成される(図23を参照)。後側固定部65は、リールベース60から上方に延びる板状に形成され、後側固定部65の中央部に係合穴部66が開口形成される。係合穴部66は、リールユニット100の後下部に形成された係合突起部241が係合可能な矩形穴状に形成される。リールユニット100の係合突起部241と後側固定部65の係合穴部66とが係合した状態で、後側固定部65がリールユニット100の上方への移動を規制するように構成される。
図8に示すように、係合突起部241は、リールケース201の後下部における左右の端部近傍に形成される。係合突起部241は、リールケース201の後下部から後方に突出して形成され、リールベース60の上に載置されたリールケース201の後側を支持するとともに、リールベース60の係合穴部66と係合するようになっている(図23を参照)。図24に示すように、係合突起部241の下側に、下方を向く下面部242が形成される。この下面部242は、リールケース201本体の下面部(図示せず)と繋がってリールベース60の上面と対向するようになっている。係合突起部241の上側に、上方を向く上面部243が形成され、この上面部243における左右の先端側(後端側)に、下面部242に対して略平行に前後に延びる平行面部244が形成される。平行面部244を除いた上面部243の他の部分は、リールケース201の射出成型時に設定された抜き勾配の分だけ、下面部242に対して傾斜している。係合突起部241の左側面部246と右側面部247とは、互いに略平行に延びて形成される。係合突起部241の上面部243および下面部242は、平滑な面に限定されるものではなく、例えば、リブや溝等の凹凸を有した構成部分を含むものである。
係合突起部241の上面部243における左右の基端側に、突起補強リブ部245が形成される。突起補強リブ部245は、係合突起部241の上面部243から上方に突出して形成される。突起補強リブ部245は、リールケース201の湾曲部225と係合突起部241の上面部243とに繋がって形成されて、係合突起部241の曲がり等に対する強度を高めている。また、リールケース201の後部下側に、各リール102a~102dの下部後方に近接するように湾曲した湾曲部225が形成され、リールケース201における湾曲部225の下方に、係合突起部241が形成されている。これにより、係合突起部241がリールケース201の後端面から後方に突出しないようにすることができ、リールケース201の大きさを最小限に抑えることができる。
<リールモジュールの構成>
次に、リールユニット100を構成する第1~第4リールモジュール101a~101dのうち、第3リールモジュール101cの詳細な構成について説明する。第1、第2および第4リールモジュール101a,101b,101dは、第3リールモジュール101cのリール102c(以下「第3リール102c」とも称する)とは図柄が異なるリール102a,102b,102dをそれぞれ用いる他は、第3リールモジュール101cと同様の構成であり、詳細な図示および説明を省略する。
第3リールモジュール101cは、図10に示すように、第3リール102cと、リールモータ121と、バックランプユニット131と、リールガード141と、リールブラケット151とを有して構成される。第3リール102cは、図11に示すように、リールテープ111と、リールホイール112と、リールフレーム113とを有して構成される。リールテープ111は、細長い帯状に形成されたフィルム材の端部同士を接合させることで、外周面に複数の図柄(図示せず)が描かれた環状に形成される。リールテープ111は、リールテープ111の左側縁部がリールホイール112の外周面部に巻回され、リールテープ111の右側縁部がリールフレーム113の外周面部に巻回されることで、リールホイール112およびリールフレーム113により筒状に成形される。
リールホイール112は、図11および図12に示すように、樹脂材料を用いて略円盤状に形成される。リールホイール112の外周面部に、リールテープ111の左側縁部が貼り付けられて巻回されるようになっている。リールホイール112の中央に、リールモータ121の出力軸が連結される。リールフレーム113は、図10および図11に示すように、樹脂材料を用いて円環状に形成される。リールフレーム113の外周面部に、リールテープ111の右側縁部が貼り付けられて巻回されるようになっている。リールフレーム113の内周側に、リールセンサ116によって検出可能なセンサ検出片114(図12を参照)が形成される。
リールモータ121は、ステッピングモータを用いて構成され、第3リール102cを回転駆動する。図11および図12に示すように、リールモータ121は、本体部分がモータカバー126に覆われた状態で、リールブラケット151のモータ取付部154に取り付け固定される。リールモータ121の側部に、モータコネクタ122が設けられる。
バックランプユニット131は、図11および図12に示すように、第3リール102cの内側に位置して前方を向くようにリールブラケット151に取り付けられ、図柄が描かれた第3リール102cの外周部(リールテープ111)を内側から照明可能に構成される。バックランプユニット131は、LEDランプ(図示せず)が配設されたバックランプ基板132と、バックランプ基板132を保持してリールブラケット151に取り付けられるバックランプハウス136とを有し、第3リール102cにおける図柄3つ分の領域を図柄1つ分の領域ごとに個別に照明することができるようになっている。
バックランプ基板132の前面には、第3リール102cにおける図柄3つ分の領域を図柄1つ分の領域ごとに個別に照明できるように、複数のLEDランプ(図示せず)が配設される。バックランプ基板132の後面には、ランプ基板コネクタ134が配設される。
バックランプハウス136は、樹脂材料を用いて、上下方向に並んだ3つのランプ穴部137a~137cを有するブロック状に形成される。バックランプハウス136の右側部に、後方に突出する板状の取付アーム部138が形成される。取付アーム部138は、3つのランプ穴部137a~137cが前方を向くように、リールブラケット151のバックランプ取付部153に取り付け固定される。バックランプハウス136の後部にバックランプ基板132が受容保持され、3つのランプ穴部137a~137cを通じて、バックランプ基板132の複数のLEDランプ(図示せず)が前方に露出するようになっている。
リールガード141は、図13~図17に示すように、樹脂材料を用いて、略L字形の板状に形成される。リールガード141は、リールブラケット151の前下部に形成されたリールガード取付部156に取り付けられ、リールブラケット151に回転可能に保持された第3リール102cの下部前方を覆うようになっている。リールガード141の右端部後側に、取付アーム部142が後方に突出して形成される。図17(A)~(C)に示すように、取付アーム部142の左側部に、略T字形の突片状の係合片部143が左方に突出して形成される。係合片部143は、矩形板状に形成された係合片基部143aと、係合片基部143aの前面に左右方向に延びるように形成された係合片リブ部143bとを有して構成される。リールガード141の後面上部に、取付アーム部142からリールガード141の左縁端部までの間を左右方向に延びる凹曲面形状の案内溝部146が形成される。案内溝部146は、リールガード取付部156の前上部に形成された左右方向に延びる案内凸条部156aと摺接してリールガード141を案内可能に構成されている。
リールガード141は、係合片部143がリールブラケット151に形成された係合溝部157と係合した状態で、リールブラケット151のリールガード取付部156に取り付けられる。取付アーム部142は、基板スペーサ等を用いて構成された固定部材148(図13および図14を参照)を用いてリールガード取付部156の右側部に取り付け固定される。取付アーム部142の上部および下部に、固定部材係合穴部144が形成される。固定部材係合穴部144は、固定部材148の一端を係合させることが可能な丸穴状に形成される。リールガード141の前面に、ハニカム形状の凹凸面部145が形成される。これにより、リールガード141の強度を高めることができる。また、ハニカム形状の凹凸面部145によってリールガード141の前面についた傷が目立たなくなり、リールガード141を再利用し易くなる。
リールブラケット151は、図10~図16に示すように、樹脂材料を用いて、上下方向および前後方向に延びる板状に形成され、リールケース201に収容保持される。リールブラケット151の前部中央に、リール間の隙間を覆うためのカラー部152が円弧状に形成される。リールブラケット151の左側部前側に、バックランプ取付部153が形成される。バックランプ取付部153に、バックランプユニット131(バックランプハウス136)の取付アーム部138が取り付け固定される。リールブラケット151の左側部中央に、モータ取付部154が形成される。モータ取付部154に、モータカバー126に覆われたリールモータ121が取り付け固定される。これにより、リールブラケット151は、リールモータ121を介して、第3リール102cを回転可能に保持する。リールブラケット151の左側部上側に、センサ取付部155が形成される。センサ取付部155に、リールセンサ116が取り付けられる。リールセンサ116は、所定の基準
回転位置に回転した第3リール102cのセンサ検出片114を検出する。
図13および図14に示すように、リールブラケット151の前下部に、リールガード取付部156が形成される。リールガード取付部156の前部右側に、係合溝部157が形成される。係合溝部157は、リールガード取付部156の右側部で開口した蟻溝状に形成され、リールガード141の係合片基部143aが挿入可能な係合溝基部157aと、リールガード141の係合片リブ部143bが挿入可能な係合溝スリット部157bを有して構成される。係合溝部157は、リールガード141の係合片部143を右方から係合溝部157に挿入(係合片基部143aを係合溝基部157aに挿入、係合片リブ部143bを係合溝スリット部157bに挿入)して係合させることができるようになっている。係合溝部157と係合片部143とが係合することにより、リールガード141がリールガード取付部156の前面部に固定されて脱落することが防止される。
リールガード取付部156の前上部に、左右方向に延びる案内凸条部156aが形成される。案内凸条部156aは、リールガード141の後面上部に形成された案内溝部146と略同形状の凸曲面を有し、案内溝部146と摺接可能に構成されている。案内凸条部156aの左右方向の長さはリールガード取付部156の左右方向の幅と等しくなっており、案内溝部146の左右方向の長さよりも短くなっている。リールガード取付部156の右側部に、リールガード固定穴部158が形成される。リールガード固定穴部158は、固定部材148の他端を係合させることが可能な丸穴状に形成される。リールガード固定穴部158に固定部材148の他端を係合させた状態で、リールガード141の係合片部143を係合溝部157に挿入して係合させて、リールガード141の固定部材係合穴部144に固定部材148の一端を結合させることにより、リールガード141がリールガード取付部156に取り付け固定される。これにより、ネジを使用することなく、リールガード141をリールガード取付部156に取り付け固定することができる。
リールガード141をリールガード取付部156に取り付ける際には、まず、リールガード141の後面左部をリールガード取付部156の前面部に前方より当接させる。このとき、リールガード取付部156の案内凸条部156aにリールガード141の案内溝部146が当接するようにする。次に、案内凸条部156aに案内溝部146を摺接させて案内させながら、リールガード141を左方にスライド移動させ、リールガード141の係合片部143を右方からリールガード取付部156の係合溝部157に挿入して係合させる。そして、リールガード固定穴部158に固定部材148の他端を係合させた状態で、リールガード141の係合片部143を係合溝部157に挿入して係合させて、リールガード141の固定部材係合穴部144に固定部材148の一端を結合させることにより、リールガード141をリールガード取付部156に取り付け固定する。
リールガード取付部156に取り付けられたリールガード141を取り外す際には、リールガード取付部156の案内凸条部156aにリールガード141の案内溝部146を摺接させながら、リールガード141を右方にスライド移動させ、リールガード141の固定部材係合穴部144と固定部材148との結合を解除するとともに、リールガード141の係合片部143を係合溝部157から抜脱させればよい。このようにリールガード取付部156に対するリールガード141の着脱は、リールガード取付部156の案内凸条部156aにリールガード141の案内溝部146を摺接させて案内させながら、リールガード141を左右方向にスライド移動させることにより行うことができるので作業性が良い。
第3リールモジュール101cにおけるリールガード141の着脱は、図16に示すように、第3リールモジュール101cの右側に位置する第4リールモジュール101dのリールガード141が取り外された状態であれば、各リールモジュール101a~101
dがリールケース201内に収容され、第3リールモジュール101cの左側に位置する第2リールモジュール101bのリールガード141が装着された状態でも行うことができる。これは、着脱時のリールガード141のスライド移動量が、リールガード取付部156の左右方向の幅内に収まり、着脱時にリールガード141が、左側に位置するリールモジュールのリールガード141とは干渉しないようになっているためである。なお、各リールモジュール101a~101dがリールケース201内に収容された状態でそれぞれのリールガード141を取り付ける場合は、第1リールモジュール101a、第2リールモジュール101b、第3リールモジュール101c、第4リールモジュール101dの順に、各リールガード141を取り付ければよい。逆に、それぞれのリールガード141を取り外す場合は、第4リールモジュール101d、第3リールモジュール101c、第2リールモジュール101b、第1リールモジュール101aの順に、各リールガード141を取り外せばよい。
なお、リールブラケット151の右側面部には、リールガード141の凹凸面部145と同様に、ハニカム形状の凹凸面部159が形成される。これにより、リールブラケット151の強度を高めることができる。また、ハニカム形状の凹凸面部159によってリールブラケット151の右側面部についた傷が目立たなくなり、リールブラケット151を再利用し易くなる。なお、凹凸面部145,159の形状は、ハニカム形状の凹凸に限らず、格子状の凹凸など、強度が高められる補強構造であれば適宜変更可能である。
図10~図14および図18に示すように、リールブラケット151の前部上側に、板状の上側ブラケット固定部161が形成される。上側ブラケット固定部161は、上側固定具168を用いて、リールケース201の上側フランジ部211に固定される。上側ブラケット固定部161の右側に、上側固定具挿通穴部162(図18を参照)が形成される。上側固定具挿通穴部162は、上側固定具168を挿通させることが可能な丸穴状に形成される。上側固定具168を上側固定具挿通穴部162に挿通させて、上側フランジ部211の上側固定穴部212と係合させることにより、上側ブラケット固定部161が上側フランジ部211に固定される。なお、上側固定具168は、ナイラッチ(登録商標)やニフラッチ(登録商標)等を用いて構成される。
上側ブラケット固定部161の左側に、前側コネクタ取付部163が形成される。前側コネクタ取付部163の後側に、モータケーブル(図示せず)の一端に設けられた、ドロワコネクタタイプのブラケット側リール中継コネクタ191が取り付けられる。モータケーブルは、リールモータ121とリール中継基板251とに電気的に接続されるとともに、リールセンサ116とリール中継基板251とに電気的に接続される二股のケーブルである。前側コネクタ取付部163の中央に、上下に延びる長穴状の前側ケーブル挿通穴部164が形成される。前側ケーブル挿通穴部164の上側に、ブラケット側リール中継コネクタ191の基端部および当該基端部に繋がるモータケーブルが挿通される。
前側ケーブル挿通穴部164の下側に、上側フランジ部211のケース前側係合部214と係合可能なブラケット前側係合部164hが形成される。前側ケーブル挿通穴部164がブラケット前側係合部164hを含んで大きく形成されることで、上側フランジ部211のケース前側係合部214とブラケット前側係合部164hとが係合する前の状態で、モータケーブルを前側ケーブル挿通穴部164に容易に挿通させることができる。また、上側フランジ部211のケース前側係合部214(図9を参照)は、前述したように、前面視凹形の突起状に形成されており、ブラケット前側係合部164hと係合する際に、モータケーブルを噛み込まないようになっている。前側コネクタ取付部163の両脇に、前側ガイドピン挿通穴部165(図18を参照)が形成される。前側ガイドピン挿通穴部165は、ブラケット側リール中継コネクタ191のガイドピン192を挿通させることが可能な丸穴状に形成される。
ブラケット側リール中継コネクタ191は、両脇に形成されたガイドピン192が前側ガイドピン挿通穴部165に挿通された状態で、前側コネクタ取付部163の後側に取り付けられる。ブラケット側リール中継コネクタ191は、前側コネクタ取付部163に対し、上下方向および左右方向に少し遊びを持った状態で取り付けられる。ブラケット側リール中継コネクタ191は、リールブラケット151(第3リールモジュール101c)がリールケース201に収容保持されると、リール中継基板251のケース側リール中継コネクタ252と嵌合して電気的に接続されるようになっている。なお、モータケーブル(図示せず)の他端に設けられたモータ側ケーブルコネクタ(図示せず)は、リールモータ121のモータコネクタ122と電気的に接続される。モータケーブル(図示せず)のもう一つの他端に設けられたセンサ側ケーブルコネクタ(図示せず)は、リールセンサ116のセンサコネクタ(図示せず)と電気的に接続される。ブラケット側リール中継コネクタ191の後端部には、ケース側リール中継コネクタ252と嵌合を容易とするためのテーパ部191aが設けられる(図18(B)を参照)。ケース側リール中継コネクタ252の前端部には、このテーパ部と摺接するテーパ部(図示せず)が設けられる。
ブラケット側リール中継コネクタ191の基端部は、モータケーブル(図示せず)との接続部を基準として下側が厚くなるように形成される。そのため、ブラケット側リール中継コネクタ191を上下逆の向きで前側コネクタ取付部163に取り付けようとしても、ブラケット側リール中継コネクタ191の基端部が前側ケーブル挿通穴部164の上方部分に当接し、前側ケーブル挿通穴部164の上側に、ブラケット側リール中継コネクタ191の基端部および当該基端部に繋がるモータケーブルを挿通させることができないようになっている。これにより、ブラケット側リール中継コネクタ191が上下逆の向きで前側コネクタ取付部163に取り付けられることを防止することができる。
図10に示すように、リールブラケット151の前部下側に、板状の下側ブラケット固定部171が形成される。下側ブラケット固定部171は、下側固定具178を用いて、リールケース201の下側フランジ部216(図7を参照)に固定される。下側ブラケット固定部171の中央に、下側固定具挿通穴部172が形成される。下側固定具挿通穴部172は、下側固定具178を挿通させることが可能な丸穴状に形成される。下側固定具178を下側固定具挿通穴部172に挿通させて、下側フランジ部216の下側固定穴部217(図7を参照)と係合させることにより、下側ブラケット固定部171が下側フランジ部216に固定される。なお、下側固定具178は、ナイラッチ(登録商標)やニフラッチ(登録商標)等を用いて構成される。
図11~図12、図14および図19に示すように、リールブラケット151の後部上側に、後側コネクタ取付部183が形成される。後側コネクタ取付部183の後側に、ランプケーブル(図示せず)の一端に設けられた、ドロワコネクタタイプのブラケット側ランプ中継コネクタ196が取り付けられる。ランプケーブルは、バックランプ基板132とランプ中継基板261とに電気的に接続されるケーブルである。後側コネクタ取付部183の中央に、後側ケーブル挿通部184(図19を参照)が切欠き形成される。後側ケーブル挿通部184に、ブラケット側ランプ中継コネクタ196の基端部および当該基端部に繋がるランプケーブルが挿通される。後側コネクタ取付部183の両脇に、後側ガイドピン挿通穴部185(図19を参照)が形成される。後側ガイドピン挿通穴部185は、ブラケット側ランプ中継コネクタ196のガイドピン197を挿通させることが可能な丸穴状に形成される。
ブラケット側ランプ中継コネクタ196は、両脇に形成されたガイドピン197が後側ガイドピン挿通穴部185に挿通された状態で、後側コネクタ取付部183の後側に取り付けられる。ブラケット側ランプ中継コネクタ196は、後側コネクタ取付部183に対し、上下方向および左右方向に少し遊び(ブラケット側リール中継コネクタ191の前側コネクタ取付部163に対する遊びよりも若干大きい遊び)を持った状態で取り付けられる。ブラケット側ランプ中継コネクタ196は、リールブラケット151(第3リールモジュール101c)がリールケース201に収容保持されると、ランプ中継基板261のケース側ランプ中継コネクタ262と嵌合して電気的に接続されるようになっている。なお、ランプケーブル(図示せず)の他端に設けられたランプ側ケーブルコネクタ(図示せず)は、バックランプ基板132のランプ基板コネクタ134と電気的に接続される。ブラケット側ランプ中継コネクタ196の後端部には、ケース側ランプ中継コネクタ262との嵌合を容易とするためのテーパ部196aが設けられる(図19(B)を参照)。ケース側ランプ中継コネクタ262の前端部には、このテーパ部と摺接するテーパ部(図示せず)が設けられる。
ブラケット側ランプ中継コネクタ196の基端部は、ランプケーブル(図示せず)との接続部を基準として左側が厚くなるように形成される。そのため、ブラケット側ランプ中継コネクタ196を左右逆の向きで後側コネクタ取付部183に取り付けようとしても、ブラケット側ランプ中継コネクタ196の基端部が後側ケーブル挿通部184の右方部分に当接し、後側ケーブル挿通部184に、ブラケット側ランプ中継コネクタ196の基端部および当該基端部に繋がるランプケーブルを挿通させることができないようになっている。これにより、ブラケット側ランプ中継コネクタ196が左右逆の向きで後側コネクタ取付部183に取り付けられることを防止することができる。
図11に示すように、リールブラケット151の後端部に、ブラケット後側係合部186が形成される。ブラケット後側係合部186は、リールブラケット151の中間部分よりも薄い、上下方向に延びる片状に形成される。ブラケット後側係合部186は、リールケース201のケース後側係合部223(図9を参照)と係合するようになっている。なお、ケース後側係合部223の最大幅は、リールブラケット151の中間部の幅と同じか、それよりも小さくなるように設計されており、ブラケット後側係合部186と係合しても、第3リール102cに当接しないようになっている。
以上のように構成される第3リールモジュール101cを、リールケース201に収容保持させるには、まず、リールケース201に対する第3リールモジュール101cの収容位置において、第3リールモジュール101cリールブラケット151の上部をリールケース201の上側ガイド部221(図9を参照)と係合させるとともに、リールブラケット151の下部をリールケース201の下側ガイド部222(図7を参照)と係合させる。これにより、リールブラケット151がリールケース201の内側で前後方向にスライド移動することが可能になる。
次に、第3リールモジュール101cを、リールケース201の前方側から後方(リールケース201の内方)にスライド移動させる。このとき、リールブラケット151は、上側ガイド部221および下側ガイド部222によって、リールケース201の前方側から所定の保持位置まで案内される。リールブラケット151が上側ガイド部221および下側ガイド部222に案内されて所定の保持位置まで移動すると、リールブラケット151の上側ブラケット固定部161がリールケース201の上側フランジ部211に当接し、リールブラケット151の下側ブラケット固定部171がリールケース201の下側フランジ部216に当接する。
そして、上側固定具168を用いて、リールブラケット151の上側ブラケット固定部161をリールケース201の上側フランジ部211に固定し、下側固定具178を用いて、リールブラケット151の下側ブラケット固定部171をリールケース201の下側フランジ部216に固定する。これにより、第3リールモジュール101cは、リールケ
ース201に収容保持される。
また、図20および図21に示すように、リールブラケット151が上側ガイド部221および下側ガイド部222に案内されて所定の保持位置まで移動すると、リールブラケット151の前側では、リールブラケット151の前部(前側コネクタ取付部163)に取り付けられたブラケット側リール中継コネクタ191と、リール中継基板251のケース側リール中継コネクタ252とが嵌合して電気的に接続される。この電気的接続が行われるのと略同じタイミングで、リールブラケット151の後側では、リールブラケット151の後部(後側コネクタ取付部183)に取り付けられたブラケット側ランプ中継コネクタ196と、ランプ中継基板261のケース側ランプ中継コネクタ262とが嵌合して電気的に接続される。これにより、第3リールモジュール101cをリールケース201に収容して取り付ける作業を行うだけで、リールモータ121およびリールセンサ116とリール中継基板251とを電気的に接続させるとともに、これと略同じタイミングで、バックランプ基板132とランプ中継基板261とを電気的に接続させることができる。
なお、ブラケット側リール中継コネクタ191とケース側リール中継コネクタ252とにおいて相互に接続される端子数(例えば、7本)は、ブラケット側ランプ中継コネクタ196とケース側ランプ中継コネクタ262とにおいて相互に接続される端子数(例えば、4本)よりも多くなっている。一般的に、嵌合させる一対のコネクタにおける端子数が多くなる程、嵌合させる際に大きい力が必要となるので、嵌合させ難くなる。本実施形態では、端子数の多いリール中継コネクタ191,252の方が、端子数の少ないランプ中継コネクタ196,262よりも前方側(作業者に近い側)において嵌合するようになっている。そのため、リール中継コネクタ191,252の方が、ランプ中継コネクタ196,262よりも嵌合させる際に力を作用させ易いので、端子数の多いリール中継コネクタ191,252同士についても、容易に嵌合させることが可能となっている。
また、リール中継コネクタ191,252よりも後方側において嵌合するランプ中継コネクタ196,262は、第3リールモジュール101cをリールケース201に収容する際に、リール中継コネクタ191,252よりも位置ズレが生じ易い。本実施形態では、ブラケット側リール中継コネクタ191の前側コネクタ取付部163に対する遊びよりもブラケット側ランプ中継コネクタ196の後側コネクタ取付部183に対する遊びの方が大きくなるようにしている。そのため、位置ズレが生じ易いランプ中継コネクタ196,262同士についても、ブラケット側ランプ中継コネクタ196の後側コネクタ取付部183に対する遊びにより、相互間の位置ズレを吸収して容易に嵌合させることが可能となっている。
また、第3リールモジュール101cをリールケース201に収容し、リール中継コネクタ191,252同士およびランプ中継コネクタ196,262同士が嵌合されると、第3リールモジュール101cはリールケース201に対して仮固定された状態となる。そのため、上側固定具168および下側固定具178を用いてリールケース201に対して第3リールモジュール101cを本固定していない状態の組み立て中のリールユニット100を移動させても、誤って第3リールモジュール101cがリールケース201から脱落してしまうことを防止することができる。
また、リールブラケット151が上側ガイド部221および下側ガイド部222に案内されて所定の保持位置まで移動すると、リールブラケット151の前部に形成されたブラケット前側係合部164hと、リールケース201のケース前側係合部214とが係合し、リールブラケット151の後部に形成されたブラケット後側係合部186と、リールケース201のケース後側係合部223とが係合する。これにより、リールブラケット151におけるブラケット側リール中継コネクタ191およびブラケット側ランプ中継コネク
タ196の近傍の部分がリールケース201に対して固定されるため、ブラケット側リール中継コネクタ191とケース側リール中継コネクタ252との位置ズレおよび、ブラケット側ランプ中継コネクタ196とケース側ランプ中継コネクタ262との位置ズレを防止することができる。
なお、第1リールモジュール101a、第2リールモジュール101bおよび第4リールモジュール101dは、第3リールモジュール101cに対するのと同様の作業を行うことにより、リールケース201に収容保持することができる。そのため、本実施形態によれば、簡単な作業で確実にリールユニット100を組み立てることができる。また、各リールモジュール101a~101dをリールケース201に収容保持することにより、ブラケット側リール中継コネクタ191とケース側リール中継コネクタ252とが電気的に接続され、これにより、リールモータ121およびリールセンサ116とリール中継基板251とが電気的に接続される。同じく、各リールモジュール101a~101dをリールケース201に収容保持することにより、ブラケット側ランプ中継コネクタ196とケース側ランプ中継コネクタ262とが電気的に接続され、これにより、バックランプ基板132とランプ中継基板261とが電気的に接続される。そのため、各リールモジュール101a~101dをリールケース201に収容した後に、改めてリールモータ121およびリールセンサ116とリール中継基板251とを電気的に接続したり、バックランプ基板132とランプ中継基板261とを電気的に接続したりする必要がないので、作業性が向上する。また、リール中継基板251をリールケース201の上面部に配置し、ランプ中継基板261をリールケース201の後面部に配置しているので、2つの中継基板251,261をリールケース201の上面部に互いに重ねて配置するように構成した場合に比較して、リールユニット100を小型化することができる。なお、本実施形態では、リール中継基板251をリールケース201の上面部に設けているが、リール中継基板251をリールケース201の底面部に設けるようにしてもよい。この場合、ブラケット側リール中継コネクタ191およびケース側リール中継コネクタ252は、リールケース201の底面部寄りに配置される。また、リール中継基板251を、ホールコンピュータ等の外部装置に出力される外端信号の中継基板として兼用することもできる。
また、本実施形態において、各リールモジュール101a~101dにおけるリールブラケット151の前下部に、各リール102a~102dの下部前方を覆うリールガード141が取り付けられる。これにより、図5に示すように前扉2を開放してスロットマシン1のメンテナンスを行う際、例えば、遊技メダルを補充する際に、遊技メダルを入れたジョッキ(図示せず)が各リール102a~102dに接近しても、リールガード141によって各リール102a~102dに当接することを防ぐことができ、各リール102a~102dの破損を防止することが可能になる。各リールモジュール101a~101dのリールブラケット151に、リールガード141が個別に取り付けられるため、故障等により、各リールモジュール101a~101dのうちいずれかを交換する必要が生じたとしても、リールガード141のみを取り外す必要が無く、各リールモジュール101a~101dを個別に容易に交換することができる。
前述したように、リールガード141は略L字形の板状に形成され、リールガード141の右端部後側に形成された取付アーム部142が、リールブラケット151のリールガード取付部156に取り付けられるようになっている。これにより、遊技メダルを入れたジョッキ等(図示せず)の異物がリールガード141に当接した場合に生じる力のモーメントが、リールガード141の右端の折れ曲がり部分に作用し、リールガード141の取付アーム部142とリールブラケット151のリールガード取付部156との結合部分に直接作用しない。そのため、リールブラケット151(リールガード取付部156)に対するリールガード141の取り付け強度を高めることが可能になる。
本実施形態のリールユニット100は、4個のリールモジュール101a~101dを備えた4リール構成のユニットであるが、一般的な3リール構成のユニットとすることも可能である。3リール構成とする場合でも各リールモジュールは、上述したリールモジュール101cと同様の構成とすることができる。ただし、3リール構成とする場合、4リール構成の場合と比べて各リールモジュールの左右方向の幅(リール幅)が少し広くなる。このようなリール幅の違いはあるものの、上述したリールガード141は、3リール構成のリールモジュールにおいてもそのまま用いることができる。すなわち、リールガード141は、3リール構成のリールモジュールと4リール構成のリールモジュールとで共用できるようになっている。これにより、3リール構成用のリールガードと4リール構成用のリールガードとを別々に用意する場合に比べて、コスト低減を図ることができる。また、2種類のリールガードを取り違えて取り付けるといった作業ミスを減らすことができるので、組立ての作業性も向上する。
以上のようにして組み立てられたリールユニット100を、リールベース60に載置固定するには、まず、リールユニット100(リールケース201)を筐体5の内部に収容するようにしてリールベース60の上に載置する。次に、必要に応じて手動でリールユニット100を移動させ、リールベース60における前側固定部61の前面に、リールユニット100のリールケース201に形成された下側フランジ部216を当接させる。なおこのとき、リールユニット100のリールケース201に形成された左右の係合突起部241を、リールベース60の左右の係合穴部66に挿通させて係合させる。そして、固定ネジ63を用いて、リールケース201の下側フランジ部216をリールベース60の前側固定部61に固定する。これにより、リールユニット100がリールベース60に載置固定される。
なお、本実施形態のリールユニット100におけるリールガード141は、各リールを保持するリールブラケット151毎に個別に取り付ける構成とすることで、リールケース201のサイズが異なる3リールの機種と4リールの機種との間で共通の部品を採用可能とするよう構成したが、これに限定されるものではない。3リールのみ(あるいは4リールのみ)の製品のみを設計する場合は、リールブラケット151に対してリールガード141を個別に取り付ける必要はなく、リールケース201やリールベース60に対して、複数のリールに跨るサイズのリールガード141を取り付けるよう構成してもよい。また、リールブラケット151やリールケース201に対するリールガード141の取付方法(取付方向)についても、左右方向へのスライド取り付けではなく前後方向ないし上下方向に位置を合わせニフラッチ(登録商標)などによって結合する方式などに適宜変更可能である。
本実施形態において、リールケース201の係合突起部241の上面部243に、下面部242に対して略平行に前後に延びる平行面部244が形成されている。係合突起部241がリールベース60の係合穴部66に係合した状態で、係合突起部241の平行面部244は、係合穴部66の上側内周部に摺接もしくは近接し、係合突起部241の左側面部246および右側面部247は、係合穴部66の左右の内周部に摺接もしくは近接するように構成される。これにより、仕様変更等によって、リールユニット100の前後方向の位置が設計的に変化したとしても、係合突起部241の平行面部244は、リールユニット100(係合突起部241)前後方向の変位に拘わらず係合穴部66の上側内周部に摺接もしくは近接するため、係合突起部241と係合穴部66との間で上下方向のガタが生じることはない。そのため、本実施形態によれば、簡便な構成でリールユニット100をリールベース60に対して確実に固定することが可能になる。
本実施形態のリールユニット100における各リール102a~102dは、4リール構成用のリールであるので、3リール構成用のリールと比べてリール幅、すなわち、リー
ルテープ111の幅が狭くなっている。そのため、リールテープ111を、3リール構成用のリールテープと同じ構成とすると、幅が狭い分、3リール構成用のリールテープと比べて軽量となり、それに応じて各リール102a~102dも3リール構成用のリールに比べて軽量となる。リールの回転および停止を制御するための制御プログラムは、リールの重量を勘案して所定の重量のリールに対して適正なリール駆動制御を行えるように構成される。したがって、リールの重量が変化すると、リール停止時や加速時等におけるリールの慣性力が変わるために、同じ制御プログラムを用いた場合、リールを適正に制御することができなくなる虞がある。そのため従来は、4リール構成とする場合、汎用的な3リール構成用のリール制御プログラムを、軽量のリールに対応できるように内容を変更して用いることが一般的であった。これに対し、本実施形態では、幅の狭い4リール構成用のリールテープ111を、幅の広い3リール構成用のリールテープとは異なる構成として、3リール構成用のリールテープと同等の重量を有するようにしている。これにより、3リール構成用のリール制御プログラムを、上記内容の変更を行うことなく利用できるようにしている。
リールテープ111は、具体的には例えば、次のように構成される。基本的な構成としては、リールテープ111の裏面全域に、ちぢみ印刷が行われる。ちぢみ印刷は、紫外線硬化タイプの所定のインキを用い、印刷時に異なる波長の紫外線を照射することにより、印刷面に不規則な凹凸模様を生じさせる印刷手法である。特有の光沢感が得られるため、一般的には、ボーナス図柄等の目立たせたい特定の図柄の裏面のみに用いられる印刷手法である。このようなちぢみ印刷を、リールテープ111の裏面全域に施すことにより、リールテープ111の重量を増加させる。なお、光沢感を出したくない図柄の裏面には、例えば、光沢感を打ち消すような効果を有する白色等の印刷層(シート)を先に形成し、ちぢみ印刷はその印刷層の裏面に行う。リールテープ111では、このような光沢感打消用の印刷層を設けること(印刷層の重量)も考慮した上で、3リール構成用のリールテープと同等の重量を有するようにちぢみ印刷が行われる。
<上部スピーカー装置の構成>
次に、本実施形態に係る左右の上部スピーカーランプ装置300L,300Rのうち、右の上部スピーカーランプ装置300Rの構成について図25~図34を追加参照して説明する。左の上部スピーカーランプ装置300Lは、右の上部スピーカーランプ装置300Rに対し左右対称に形成されている他は、右の上部スピーカーランプ装置300Rと同様の構成であり、詳細な図示および説明を省略する。
図25には、前扉上部装飾ユニット70を示している。この前扉上部装飾ユニット70は、前扉2のカバー部の上端部分を構成するものであり、前扉上部カバー枠71と、上ランプ装置700と、左右の上部スピーカーランプ装置300L,300Rと、左右の上サイドランプ装置800L,800Rとを有して構成される。
上部スピーカーランプ装置300Rは、図26に示すように、スピーカーランプベース部材310と、スピーカーランプ基板320と、スピーカーユニット330と、スピーカーフード340と、第1導光レンズ350と、第2導光レンズ360と、導光レンズ保持カバー370と、前カバー部材380とを有して構成される。上部スピーカーランプ装置300Rは、これらの構成要素が図示した順に互いに組み合われた状態(図29を参照)で、前扉上部カバー枠71の前面側に形成されたスピーカーランプ収容部72に収容固定されるようになっている。スピーカーランプ収容部72には、スピーカーユニット330の後端部が臨む矩形状の開口部73が形成されている。
スピーカーランプベース部材310は、前面側が開放された矩形箱状に形成され、その後面部に、スピーカーユニット330の後端部が臨む矩形状の開口部311が形成されて
いる。スピーカーランプ基板320は、図28に示すように、矩形板状に形成され、その中央部に、スピーカーランプベース部材310の開口部311と略同形状の開口部321が形成されている。また、スピーカーランプ基板320の前面部には、6個のLED322a~322f(これらを区別しないときは「LED322」と称する)と、同じく6個のLED323a~323f(これらを区別しないときは「LED323」と称する)が設置される。LED322,323は、その前面(スピーカーランプ基板320の基板面と平行となる面)が発光面となるフロントビュー型のチップLEDである(砲弾型等の別タイプのLEDを用いてもよい)。6個のLED322a~322fは、第1導光レンズ350用の光源であり、互いに異なる色(例えば、赤、橙、黄、緑、青、紫)の光を出力するように構成される。6個のLED323a~323fは、第2導光レンズ360用の光源であり、LED322a~322fと同様に、互いに異なる色(波長)の光を出力するように構成される。スピーカーランプ基板320は、図26に示すように、スピーカーランプベース部材310内に収容保持される。
スピーカーユニット330は、図26に示すように、前面部に振動板331が配置され、この振動板331を振動させることにより所定の音声を出力できるように構成される。スピーカーフード340は、その中央部にスピーカーユニット330の振動板331が臨む開口部(図示せず)を有し、スピーカーユニット330の前面部を囲むように取り付けられる。
第1導光レンズ350は、図27に示すように、前後方向及び上下方向にそれぞれ湾曲した板状に形成され、スピーカーランプ基板320側に位置する入射面351と、曲面で形成された出射面352と、入射面351から出射面352に向けて所定長分だけ延びる5個のスリット状の区画溝353a~353e(これらを区別しないときは「区画溝353」と称する)を有して構成される。入射面351には、図31および図32に示すように、表面が微小な凹凸状となるようにローレット加工が施されており、LED322から入射面351に入射する光を均一化するよう拡散して第1導光レンズ350内に取り込むようになっている。第1導光レンズ350は、入射面351から内部に入射した6個のLED322a~322fからの各光を、主に外側面354及び内側面355(図30を参照)の間で反射させながら出射面352へと導くように構成されている。なお、5個の区画溝353a~353eは、6個のLED322a~322fのうち隣り合うLED間に対応した位置にそれぞれ配置される。すなわち、区画溝353aは、LED322aとLED322bとの間に対応した位置に設けられ、区画溝353bは、LED322bとLED322cとの間に対応した位置に設けられ、区画溝353cは、LED322cとLED322dとの間に対応した位置に設けられる。区画溝353dは、LED322dとLED322eとの間に対応した位置に設けられ、区画溝353eは、LED322eとLED322fとの間に対応した位置に設けられる。
第2導光レンズ360は、第1導光レンズ350と同様に、前後方向及び上下方向にそれぞれ湾曲した板状に形成され、スピーカーランプ基板320側に位置する入射面361と、曲面で形成された出射面362と、入射面361から出射面362に向けて所定長分だけ延びる5個のスリット状の区画溝363a~363e(これらを区別しないときは「区画溝363」と称する)を有して構成される。入射面361には、第1導光レンズ350と同様に、表面が微小な凹凸状となるようにローレット加工が施されており、LED323から入射面361に入射する光を均一化するよう拡散して第2導光レンズ360内に取り込むようになっている。第2導光レンズ360は、入射面361から内部に入射した6個のLED323a~323fからの各光を、主に外側面364及び内側面365(図30を参照)の間で反射させながら出射面362へと導くように構成されている。なお、5個の区画溝363a~363eは、6個のLED323a~323fのうち隣り合うLED間に対応した位置にそれぞれ配置される。すなわち、区画溝363aは、LED32
3aとLED323bとの間に対応した位置に設けられ、区画溝363bは、LED323bとLED323cとの間に対応した位置に設けられ、区画溝363cは、LED323cとLED323dとの間に対応した位置に設けられる。区画溝363dは、LED323dとLED323eとの間に対応した位置に設けられ、区画溝363eは、LED323eとLED323fとの間に対応した位置に設けられる。
導光レンズ保持カバー370は、透明な樹脂材料を用いて、図27に示すように、全体的に鞍状に形成され、その前面中央部に、スピーカーユニット330の振動板331が臨む開口部371が形成されている。導光レンズ保持カバー370の前面両縁端部には、第1レンズカバー部372及び第2レンズカバー部373がそれぞれ形成されている。第1レンズカバー部372は、前面側が凸状、後面側が凹状に形成され、後面側の凹状部分に第1導光レンズ350の出射面352が収まるように構成される(図30を参照)。同様に、第2レンズカバー部373は、前面側が凸状、後面側が凹状に形成され、後面側の凹状部分に第2導光レンズ360の出射面362が収まるように構成される(図30を参照)。導光レンズ保持カバー370は、導光レンズ保持カバー370の第1レンズカバー部372の後側に第1導光レンズ350の出射面352が収まり、第2レンズカバー部373の後側に第2導光レンズ360の出射面362が収まる状態で、第1導光レンズ350および第2導光レンズ360を保持するように構成される。
前カバー部材380は、図27に示すように、全体的に鞍状に形成され、前面中央部に、スピーカーユニット330の振動板331が臨む開口部381が形成されている。この開口部381には、メッシュカバー384が取り付けられる。前カバー部材380前面両縁端部には、第1レンズカバー収容穴部382及び第2レンズカバー収容穴部383がそれぞれ形成されている。第1レンズカバー収容穴部382は、導光レンズ保持カバー370の第1レンズカバー部372が収まる形状に形成され、第2レンズカバー収容穴部383は、導光レンズ保持カバー370の第2レンズカバー部372が収まる形状に形成されている。前カバー部材380は、第1レンズカバー収容穴部382に第1レンズカバー部372が収まり、第2レンズカバー収容穴部383に第2レンズカバー部372が収まる状態で、保持カバー370の前面側にビス止め固定される。
続いて、第1導光レンズ350と第2導光レンズ360のうち、第1導光レンズ350の主な機能について、より詳細に説明する。第2導光レンズ360は、第1導光レンズ350と同様の機能を有しており、詳細な図示および説明を省略する。図33には、第1導光レンズ350の機能を説明するために、2点鎖線で示す仮想の区画線L1~L7を便宜的に図示している。区画線L1は、第1導光レンズ350の下側端356に沿って延びる直線であり、区画線L7は、第1導光レンズ350の上側端356に沿って延びる直線である。区画線L2~L6は、区画溝353a~353eの幅方向の各中心線に、それぞれ相当する直線である。
これらの区画線L1~L7により、第1導光レンズ350の出射面352は、出射面領域358a~358fの6個の領域に区画される。基本的な機能として第1導光レンズ350は、LED322aからの色光(例えば、赤色の光)を出射面領域358aに導き、LED322bからの色光(例えば、橙色の光)を出射面領域358bに導き、LED322cからの色光(例えば、黄色の光)を出射面領域358cに導くように構成されている。同様に、LED322dからの色光(例えば、緑色の光)を出射面領域358dに導き、LED322eからの色光(例えば、青色の光)を出射面領域358eに導き、LED322fからの色光(例えば、紫色の光)を出射面領域358fに導くように構成されている。これにより、出射面352が、出射面領域358a~358fごと異なる色に発光する発光演出(「虹色発光演出」とも称する)を実行できるようになっている。このような虹色発光演出は、例えば、所定のボーナス役が当選したり成立(入賞)したりした場
合など、遊技者にとって有利な状況が生じたときに行うことができる。
ところで、LED322から入射面351に入射した光は、入射面351において均一化のため拡散されるので、1つの色光が所望の1つの出射面領域のみに到達するとは限らない。例えば、LED322dからの色光の一部が、本来到達すべき出射面領域358dには到達せずに別の出射面領域に到達し、その別の出射面領域に到達する他の色光と混じることが起きる。このような色光の混じり合い(混色)の割合が高くなると、各出射面領域358a~358fの色の区別が曖昧となり、虹色発光演出による演出効果が低減してしまう。このような混色は、入射面351から出射面352までの距離が長くなる程生じ易くなる。
第1導光レンズ350の入射面351に設けられた区画溝353a~353eは、このような混色の割合を低減する機能を有する。例えば、図33に模式的に示すように、LED322dから入射面351に入射した光の一部は、区画溝353cの側面または区画溝353dの側面において、第1導光レンズ350と空気との屈折率の違いにより反射され、出射面領域358dに集中して到達する。区画溝353c,353dが設けられていない場合、このような光は、出射面領域358dとは異なる別の出射面領域に到達してしまい混色が生じる。このように、区画溝353c,353dは、LED322dから入射面351に入射した光の一部が、出射面領域358d以外の他の出射面領域に到達して混色することを低減する機能を有する。同様に、区画溝353aは、LED322aから入射面351に入射した光の一部が、出射面領域358a以外の他の出射面領域に到達して混色することを低減する機能を有し、区画溝353a,353bは、LED322bから入射面351に入射した光の一部が、出射面領域358b以外の他の出射面領域に到達して混色することを低減する機能を有し、区画溝353b,353cは、LED322cから入射面351に入射した光の一部が、出射面領域358c以外の他の出射面領域に到達して混色することを低減する機能を有する。また、区画溝353d,353eは、LED322eから入射面351に入射した光の一部が、出射面領域358e以外の他の出射面領域に到達して混色することを低減する機能を有し、区画溝353eは、LED322fから入射面351に入射した光の一部が、出射面領域358f以外の他の出射面領域に到達して混色することを低減する機能を有する。
このように区画溝353a~353eを入射面351に備えた第1導光レンズ350によれば、LED322a~322fからの各色光が出射面352において混色する割合を低減することが可能であり、虹色発光演出を効果的に行うことができる。なお、区画溝353a~353eの幅や長さ、設置位置等は、LED322a~322fと入射面351との距離や位置関係、入射面351と出射面352との距離等に応じて適宜設定することができる。また、区画溝353a~353eにおいて、それぞれの幅や長さを変えるようにしてもよい。詳細な説明は省略するが、第2導光レンズ360においても、入射面361に区画溝363a~363eを備えており、出射面362における混色の割合を低減するという点に関して、第2導光レンズ360は、第1導光レンズ350と同様の作用効果を奏する。
また、図35に示すように、第1導光レンズ350の入射面351は、スピーカーランプ基板320の基板面(LED322が実装される側の面)に対して平行ではなく、傾斜するように形成されている。具体的には第1導光レンズ350の入射面351は、内側面355側よりも外側面355側の方が基板面から離れるように、基板面に対し傾斜している。ここで、傾きについて言及するときの入射面351は、ローレット加工された各凸部の頂点を通る平面(図35において2点鎖線で示す)と仮定する。このように入射面351を傾けるのは、第1導光レンズ350が入射面351側から出射面352側に向かうのに従って内方(外側面354から内側面355への方向)に湾曲していることに対応する
ためである。すなわち、このように第1導光レンズ350が湾曲しているため、基板面に対し入射面351を平行にすると、入射面351から第1導光レンズ350の内部に進入(入射)したLED322からの色光のうち、外側面354を透過して外部に出射する(漏れ出る)光の割合が多くなる虞がある。第1導光レンズ350では、基板面に対し入射面351を上記のように傾けることにより、入射面351から外側面354に向かう光の割合を減らし、これにより、外側面354から漏れ出る光の割合を減少させることが可能となっている。なお、第1導光レンズ350において、外側面354から漏れ出る光が多くなると、漏れ出た光が上ランプ装置700内に進入し、そのために上ランプ装置700を本来とは異なる色で発光させて遊技者に違和感を生じさせたり、上ランプ装置700における演出を阻害したりする事態が生じる虞がある。第1導光レンズ350によれば、このような事態が生じる可能性を低減することが可能となる。
詳細な説明は省略するが、第2導光レンズ360においても、第1導光レンズ350と同様に、基板面に対し入射面361を傾けるように構成しており、外側面364から漏れ出る光の割合を減少させるという点に関して、第2導光レンズ360は、第1導光レンズ350と同様の作用効果を奏する。なお、第2導光レンズ360において、外側面364から漏れ出る光が多くなると、漏れ出た光が上サイドランプ装置800R(上部スピーカーランプ装置300Lの第2導光レンズ360の場合は上サイドランプ装置800L。以下同様)の内部に進入し、そのために上サイドランプ装置800Rを本来とは異なる色で発光させて遊技者に違和感を与えたり、上サイドランプ装置800Rにおける演出を阻害したりする事態が生じる虞がある。第2導光レンズ360によれば、このような事態が生じる可能性を低減することが可能となる。なお、以上説明した右の上部スピーカーランプ装置300Rにより奏される作用効果は、左の上サイドランプ装置800Lにおいても同様に奏される。
<上ランプ装置の構成>
次に、本実施形態に係る上ランプ装置700の構成について図36~図38を追加参照して説明する。上ランプ装置700は、図36に示すように、上ランプベース部材710と、上ランプ基板720と、上ランプ後レンズ730と、上ランプ装飾シート740と、上ランプ前レンズ750とを有して構成される。上ランプ装置700は、これらの構成要素が図示した順に互いに組み合われた状態で、前扉上部カバー枠71の前面側に形成された上ランプ収容部74に収容固定されるようになっている。
上ランプベース部材710は、図37に示すように、前面側が開放された矩形箱状に形成され、その前端縁部には、係合用凸部711が設けられている。係合用凸部711は、上ランプベース部材710の上側の前端縁部上面に、左右に所定の間隔を置いて2個配置される他、下側の前端縁部下面にも同様に2個(どちらも図示せず)配置される。上ランプ基板720は、矩形板状に形成され、その前面側に、複数のLED721(一部のみに付番)が設置される。LED721は、その前面(上ランプ基板720の基板面と平行となる面)が発光面となるフロントビュー型のチップLEDである(砲弾型等の別タイプのLEDを用いてもよい)。上ランプ基板720は、図37に示すように、上ランプベース部材710内に収容保持される。
上ランプ後レンズ730は、図37に示すように、前方に凸状に湾曲形成された湾曲前面部731と、湾曲前面部731の左右の端縁部にそれぞれ配置されたU字状の側面部732(図37では右側の側面部732のみを図示)とを主体に構成されている。湾曲前面部731と側面部732は、透明な樹脂材料を用いて一体に形成される。湾曲前面部731の表面(凸側の面)の後端縁部には、前後方向に延びる溝状の案内凹部733が設けられる。案内凹部733は、上ランプ後レンズ730の表面の上側の後端縁部に、左右に所定の間隔を置いて2個配置される他、下側の前端縁部にも同様に2個(どちらも図示せず
)配置される。案内凹部733の後方には、左右方向に延びるフランジ部734が設けられており、このフランジ部734には、案内凹部733と略同等の幅を有し前後に貫通する差込穴部735(図38を参照)が形成されている。また、湾曲前面部731の表面の後端縁部には、係合凸部736が設けられる。係合用凸部736は、上ランプ後レンズ730の表面の後端縁部に、左右に所定の間隔を置いて2個配置される他、下側の後端縁部にも同様に2個(どちらも図示せず)配置される。
上ランプ装飾シート740は、その表面および裏面の少なくとも一方に模様や文字等の装飾絵柄が印刷等により設けられた、可撓性および透光性を有する紙片状の部材であり、図37に示すように、上ランプ後レンズ730の湾曲前面部731の形状に倣うように前方に凸状に湾曲させることが可能に構成されている。上ランプ装飾シート740の長手方向の端縁部(図37に示すように湾曲させたときの後端縁部)には、舌片状の案内凸部741が設けられる。案内凸部741は、上ランプ装飾シート740を湾曲させたときの上側の後端縁部に、左右に所定の間隔を置いて2個配置される他、下側の後端縁部にも同様に2個(右側の案内凸部741のみを図示)配置される。
上ランプ前レンズ750は、図37に示すように、前方に凸状に湾曲形成された湾曲前面部751と、湾曲前面部751の左右の端縁部にそれぞれ配置されたU字状の側面部752(図37では右側の側面部752のみを図示)とを主体に構成されている。湾曲前面部751と側面部752は、透明な樹脂材料を用いて一体に形成される。湾曲前面部751は、上ランプ後レンズ730の湾曲前面部731と略同等の湾曲形状とされる。湾曲前面部751の後端縁部には、後方に突出する第1の係合凸部753と、同じく後方に突出する第2の係合凸部754が設けられる。第1の係合凸部753は、上ランプ前レンズ750の上側の後端縁部に、左右に所定の間隔を置いて2個配置される他、下側の前端縁部にも同様に2個(右側の第1の係合凸部753のみを図示)配置される。第2の係合凸部754は、上ランプ前レンズ750の上側の後端縁部に、左右に所定の間隔を置いて2個配置される他、下側の前端縁部にも同様に2個(どちらも図示せず)配置される。第1の係合凸部753には、上ランプベース部材710係合用凸部711と係合可能な係合穴部753aが形成され、第2の係合凸部754には、上ランプ後レンズ730の係合用凸部736と係合可能な係合穴部754aが形成される。
上ランプ前レンズ750は、湾曲前面部751の裏面側に上ランプ後レンズ730の湾曲前面部731が収まるように、前方から上ランプ後レンズ730に被せ、第2の係合凸部754の係合穴部754aを、上ランプ後レンズ730の係合用凸部736と係合させることにより、上ランプ後レンズ730に係合固定される。また、上ランプ前レンズ750は、上ランプ後レンズ730と係合した状態で、上ランプベース部材710の前面側を覆うようにして、第1の係合凸部753の係合穴部753aを、上ランプベース部材710の係合用凸部711と係合させることにより、上ランプベース部材710に係合固定される。
上ランプ装飾シート740は、上ランプ前レンズ750を上ランプ後レンズ730に係合させる際に、上ランプ前レンズ750と上ランプ後レンズ730との間に挟まれた状態で所定位置に固定される。具体的な手順としては、まず、上ランプ装飾シート740を少し湾曲させながら上ランプ装飾シート740の案内凸部741が上ランプ後レンズ730の案内凹部733に嵌まり込むように、上ランプ装飾シート740を上ランプ後レンズ730に対し位置決めセットする。そして、上ランプ装飾シート740が位置決めセットされた上ランプ後レンズ730の前面側に上ランプ前レンズ750被せる、あるいは、上ランプ装飾シート740が位置決めセットされた上ランプ後レンズ730を上ランプ前レンズ750の背面側に押し込むことにより、上ランプ前レンズ750と上ランプ後レンズ730を係合させる。
このとき、上ランプ装飾シート740は、上ランプ前レンズ750と上ランプ後レンズ730との間に挟み込まれることによって、上ランプ後レンズ730の湾曲前面部731の形状に倣うように湾曲変形する。その過程において、上ランプ装飾シート740は、案内凸部741が案内凹部733に沿って左右方向への移動は規制されながら後方へと移動し、さらに、案内凸部741の先端部が、案内凹部733の後方に位置する差込穴部735内に差し込まれることにより、所定位置に固定される。このように、上ランプ装飾シート740に案内凸部741を設け、上ランプ後レンズ730に案内凹部733を設けることにより、上ランプ前レンズ750を上ランプ後レンズ730に係合させる際に上ランプ装飾シート740を、位置ずれを起こすことなく容易に所定位置に固定配置することができる。そのため、上ランプ装置700の組立作業性が向上する。なお、上ランプ後レンズ730側に位置決め用のピン(ボス)を立設するとともに、上ランプ装飾シート740側にそのピンと係合する穴部を設け、ピンと穴部を係合させることにより、上ランプ前レンズ750を上ランプ後レンズ730に係合させる際に上ランプ装飾シート740の位置ずれを防止することも考えられる。しかし、このような構成の場合、上ランプ後レンズ730側に設ける位置決め用のピンが組立作業中等において破損し易いという問題が生じるので、好ましくない。
以上のように構成される上ランプ装置700は、図25に示すように、左右の上部スピーカーランプ装置300L,300Rの間に近接して設置される。既述したように上部スピーカーランプ装置300L,300Rでは、第1導光レンズ350および第2導光レンズ360を用いた虹色発光演出が行われる。その演出時の色光が第1導光レンズ350から漏れ出て上ランプ装置700内に進入する虞がある。このような漏れ光が、上ランプ後レンズ730の側面部732内に進入すると、進入した光が上ランプ後レンズ730の湾曲前面部731と側面部732との境界部分(エッジ部分)に導かれ、そのエッジ部分が発光する現象が起きる虞がある。同様に、第1導光レンズ350からの漏れ光が、上ランプ前レンズ750の側面部752内に進入すると、進入した光が上ランプ前レンズ750の湾曲前面部751と側面部752との境界部分(エッジ部分)に導かれ、そのエッジ部分が発光する現象が起きる虞がある。このような発光現象が起きると、第1導光レンズ350による虹色発光演出の妨げとなり演出効果が低減する。
上ランプ装置700では、上ランプ後レンズ730の側面部732がU字状、すなわち、側面部732の後部から中間部までが大きく切り欠かれた形状に形成されているので、このような切り欠きを行わない場合に比べて、側面部732の面積が小さくなっている。そのため、第1導光レンズ350からの漏れ光が、側面部732内に進入することを大きく抑制することができ、これにより、上述のエッジ部分における発光現象が起きることを防止することが可能となっている。同様に、上ランプ装置700では、上ランプ前レンズ750の側面部752についても、側面部752の後部から中間部までが大きく切り欠かれた形状に形成されている。そのため、第1導光レンズ350からの漏れ光が、側面部752内に進入することを大きく抑制することができ、これにより、上述のエッジ部分における発光現象が起きることを防止することが可能となっている。
<上サイドランプ装置の構成>
次に、本実施形態に係る左右の上サイドランプ装置800L,800Rのうち、左の上サイドランプ装置800Lの構成について図39~図40を追加参照して説明する。右の上サイドランプ装置800Rは、左の上サイドランプ装置800Lに対し左右対称に形成されている他は、左の上サイドランプ装置800Lと同様の構成であり、詳細な図示および説明を省略する。
上サイドランプ装置800Lは、図39に示すように、上サイドランプベース部材81
0と、上サイドランプ基板820と、上サイドランプ後レンズ830と、上サイドランプ中レンズ840と、上サイドランプ装飾シート850と、上サイドランプ前レンズ860とを有して構成される。上サイドランプ装置800Lは、これらの構成要素が図示した順に互いに組み合われた状態で、前扉上部カバー枠71の前面側に形成された上サイドランプ収容部75に収容固定されるようになっている。
上サイドランプベース部材810は、図40に示すように、前面側が開放された矩形箱状に形成されている。上サイドランプ基板820は、矩形板状に形成され、その前面側に、複数のLED821(一部のみに付番)が設置される。LED821は、その前面(上サイドランプ基板820の基板面と平行となる面)が発光面となるフロントビュー型のチップLEDである(砲弾型等の別タイプのLEDを用いてもよい)。上サイドランプ基板820は、図40に示すように、上サイドランプベース部材710内に収容保持される。
上サイドランプ後レンズ830は、図40に示すように、全体的には鞍状に湾曲形成されるとともに局所的には複雑な凹凸状に形成された湾曲前面部831と、湾曲前面部831の上下の端縁部にそれぞれ配置されたU字状の側面部832(図40では上側の側面部832のみを図示)とを主体に構成されている。湾曲前面部831と側面部832は、透明な樹脂材料を用いて一体に形成される。上サイドランプ中レンズ840は、図40に示すように、鞍状に湾曲形成された湾曲前面部841と、湾曲前面部841の上下の端縁部にそれぞれ配置されたU字状の側面部842(図40では上側の側面部842のみを図示)とを主体に構成されている。湾曲前面部841と側面部842は、透明な樹脂材料を用いて一体に形成される。
上サイドランプ装飾シート850は、鞍状に湾曲形成された湾曲装飾部851と、湾曲装飾部851の上下の端縁部にそれぞれ配置された半円状の側面部852(図40では上側の側面部852のみを図示)を有して構成されている。上サイドランプ装飾シート850は、湾曲装飾部851の表面および裏面の少なくとも一方に模様や文字等の装飾絵柄が印刷等により設けられた透光性を有する紙片状の部材である。上サイドランプ前レンズ860は、図40に示すように、鞍状に湾曲形成された湾曲前面部861と、湾曲前面部861の上下の端縁部にそれぞれ配置されたU字状の側面部862(図40では上側の側面部862のみを図示)とを主体に構成されている。湾曲前面部861と側面部862は、透明な樹脂材料を用いて一体に形成される。湾曲前面部861は、上サイドランプ中レンズ840の湾曲前面部841と略同等の湾曲形状とされる。
以上のように構成される上サイドランプ装置800Lは、図25に示すように、左の上部スピーカーランプ装置300Lの下側に近接設置される。既述したように上部スピーカーランプ装置300Lでは虹色発光演出が行われ、その演出時の色光が第2導光レンズ360から漏れ出て上サイドランプ装置800L内に進入する虞がある。このような漏れ光が、上サイドランプ後レンズ830の側面部832内に進入すると、進入した光が上サイドランプ後レンズ830の湾曲前面部831と側面部832との境界部分(エッジ部分)に導かれ、そのエッジ部分が発光する現象が起きる虞がある。また、第2導光レンズ360からの漏れ光が、上サイドランプ中レンズ840の側面部842内に進入すると、進入した光が上サイドランプ中レンズ840の湾曲前面部841と側面部842との境界部分(エッジ部分)に導かれ、そのエッジ部分が発光する現象が起きる虞がある。同様に、第2導光レンズ360からの漏れ光が、上サイドランプ前レンズ860の側面部862内に進入すると、進入した光が上サイドランプ前レンズ860の湾曲前面部861と側面部862との境界部分(エッジ部分)に導かれ、そのエッジ部分が発光する現象が起きる虞がある。このような発光現象が起きると、第2導光レンズ360による虹色発光演出の妨げとなり演出効果が低減する。
上サイドランプ装置800Lでは、上サイドランプ後レンズ830の側面部832がU字状、すなわち、側面部832の後部から中間部までが大きく切り欠かれた形状に形成されているので、このような切り欠きを行わない場合に比べて、側面部832の面積が小さくなっている。そのため、第2導光レンズ360からの漏れ光が、側面部832内に進入することを大きく抑制することができ、これにより、上述のエッジ部分における発光現象が起きることを防止することが可能となっている。また、上サイドランプ装置800Lでは、上サイドランプ中レンズ840の側面部842についても、側面部842の後部から中間部までが大きく切り欠かれた形状に形成されている。そのため、第2導光レンズ360からの漏れ光が、側面部842内に進入することを大きく抑制することができ、これにより、上述のエッジ部分における発光現象が起きることを防止することが可能となっている。同様に、上サイドランプ装置800Lでは、上サイドランプ前レンズ860の側面部862についても、側面部862の後部から中間部までが大きく切り欠かれた形状に形成されている。そのため、第2導光レンズ360からの漏れ光が、側面部862内に進入することを大きく抑制することができ、これにより、上述のエッジ部分における発光現象が起きることを防止することが可能となっている。なお、右の上サイドランプ装置800Rにおいても、左の上サイドランプ装置800Rと同様の作用効果を奏する。
<発光演出装置の構成>
次に、本実施形態に係る発光演出装置400の構成について図41~図52を追加参照して説明する。発光演出装置400は、図42に示すように、ベース枠410と、拡散パネル420と、第1~第4の発光演出基板430A~430Dと、第1~第4の発光演出ブロック440A~440Dと、装飾シート450と、前面パネル460と、前上枠470を有して構成される。発光演出装置400は、これらの構成要素が図示した順に互いに組み合われた状態(図41を参照)で、前上枠470が前方側に位置するように前扉2の後面側に取り付けられる(図3および図5を参照)。
ベース枠410は、図43および図44に示すように、矩形枠状の外枠部411と、外枠部411の上半部に設けられ前方が開放された矩形箱状の第1収容部412と、外枠部411の下端部に設けられ前方が開放された矩形箱状の第2収容部413とを有して構成される。外枠部411、第1収容部412および第2収容部413は、樹脂材料を用いて一体に形成される。第1収容部412の底面部には、3本の支持桟414により互いに区分された矩形状の4個の開口部(「リール照明用開口415」と称する)が設けられている。また、第1収容部412の後面部には、第1~第3の発光演出基板430A~430Cの各後面がそれぞれ臨む基板用開口416A~416Cが設けられている。
第1収容部412の下側の前端縁部には、前後方向に貫通する3個の差込穴部412a(図43を参照)が左右方向に所定間隔を置いて配置されている。図44に示すように、3本の支持桟414のうち、中央の支持桟414の後面部には、後方へ突出するビス止め用ボス部414aが設けられ、左右の支持桟414の後面部には、後方へ突出する係合片414bが設けられている。第1収容部412と第2収容部413との間には、矩形状のリール窓用開口417が形成されている。ベース枠410は、リール窓用開口417を通してスロットマシン1の内部構造が視認されないように、各リール102a~102dの前方周囲を覆うようになっている。
拡散パネル420は、前後方向に折曲形成されて左右方向に延びるパネル基部421と、パネル基部421の後端縁部に沿って左右方向に延びるパネル後壁部422を有して構成される。パネル基部421の前端縁部には、前方に突出する3個の差込片423(図43を参照)が左右方向に所定間隔を置いて配置されている。パネル後壁部422の中央部には、ビス止め用ボス受け部424が設けられ、その左右両側には、前後方向に貫通する係合穴部425が設けられている。拡散パネル420は、入射した光を均一化するよう拡
散して透過させる樹脂材料(色は乳白色等の適宜な色とすることができる)を用いて構成される(樹脂製のパネル部材に透光拡散性を有するシートを組み合わせて構成したり、樹脂材にシボ加工を施して構成したりしてもよい)。
拡散パネル420は、ベース枠410のリール照明用開口415を後下方から覆うようにして、第1収容部412の底面部下側に取り付けられる。より具体的には拡散パネル420は、パネル基部421の前端縁部に設けられた各差込片423がベース枠410の各差込穴部412a内に後方より差し込まれ、さらに、パネル後壁部422に設けられた各係合穴部425内にベース枠410の各係合片414bが前方より差し込まれて両者が係合することにより、ベース枠410に係止される。また、パネル後壁部422に設けられたビス止め用ボス受け部424とベース枠410のビス止め用ボス部414aとが嵌合または対向した状態において両者がビス止めされることにより、拡散パネル420はベース枠410に固定される。
第1~第4の発光演出基板430A~430Dは、図45に示すように、それぞれ矩形板状に形成されている。第2の発光演出基板430Bと第3の発光演出基板430Cは、互いに左右対称の形状に形成されており、第1の発光演出基板430Aは、第2および第2の発光演出基板430B,430Cよりも大きく形成されている。第4の発光演出基板430Dは、左右方向に細長く形成されている。第1~第4の発光演出基板430A~430Dの各前面には、複数のLED431(一部のみに付番)が設置される。LED431は、その前面(第1~第4の発光演出基板430A~430Dの各基板面と平行となる面)が発光面となるフロントビュー型のチップLEDである(砲弾型等の別タイプのLEDを用いてもよい)。また、第1~第3の発光演出基板430A~430Cの各後面(背面)の下部には、複数のLED432が設置される。LED432は、その下方を向く側面(図48を参照)が発光面となるサイドビュー型のチップLEDである。
第1の発光演出ブロック440Aは、樹脂材料を用いて、前方および上方が開放された楕円形箱状に形成され、前方視において山形状の区画壁441により、上下2つの領域に区画されている。第1の発光演出ブロック440Aの後面部(背面部)は、前方視において多角形状の複数の反射部442(図45等において一部のみに付番)に区画されている。各々の反射部442は、前方に向けて凹面状に形成され、その中央部に第1の発光演出基板430AのLED431が臨む円形のLED用開口443(図45等において一部のみに付番)が設けられる。反射部442は、LED431からの光を前方に向けて反射するように構成されている(以下、同様)。第1の発光演出基板430Aは、第1の発光演出ブロック440Aの後面部裏側(後側)に取り付けられる。以下、第1の発光演出基板430Aが取り付けられた状態の第1の発光演出ブロック440Aのことを、第1の発光演出ユニット480A(図49を参照)と称する。
第2の発光演出ブロック440Bは、樹脂材料を用いて、前方、上方および右方が開放された矩形箱状(ただし右側部は曲線状)に形成されている。第1の発光演出ブロック440Aと同様に、第2の発光演出ブロック440Bの後面部(背面部)は、前方視において多角形状の複数の反射部442(図45等において一部のみに付番)に区画されている。各々の反射部442は、前方に向けて凹面状に形成され、その中央部に第2の発光演出基板430BのLED431が臨む円形のLED用開口443(図45等において一部のみに付番)が設けられる。第2の発光演出基板430Bは、第2の発光演出ブロック440Bの後面部裏側(後側)に取り付けられる。以下、第2の発光演出基板430Bが取り付けられた状態の第2の発光演出ブロック440Bのことを、第2の発光演出ユニット480B(図49を参照)と称する。
第3の発光演出ブロック440Cは、樹脂材料を用いて、前方、上方および左方が開放
された矩形箱状(ただし左側部は曲線状)に形成されている。第3の発光演出ブロック440Cは、第2の発光演出ブロック440Bに対し左右対称の形状を有している。第1の発光演出ブロック440Aと同様に、第2の発光演出ブロック440Cの後面部(背面部)は、前方視において多角形状の複数の反射部442(図45等において一部のみに付番)に区画されている。各々の反射部442は、前方に向けて凹面状に形成され、その中央部に第3の発光演出基板430CのLED431が臨む円形のLED用開口443(図45等において一部のみに付番)が設けられる。第3の発光演出基板430Cは、第3の発光演出ブロック440Cの後面部裏側(後側)に取り付けられる。以下、第3の発光演出基板430Cが取り付けられた状態の第3の発光演出ブロック440Cのことを、第3の発光演出ユニット480C(図49を参照)と称する。
第1~第3の発光演出ブロック440A,440B,440Cは前述したように少なくとも底面部を有した形状に構成されており、これらの底面部は、リール照明用開口415を覆うように構成されている。そのため、各発光演出ブロック440A,440B,440Cの内部で発光した光が、発光演出ブロック440A,440B,440C内で様々な方向に反射したとしても、発光演出ブロック440A,440B,440Cの正面側(遊技者側)に発せられた光が、リール照明用開口415を通じて、リール102a~102dの上部に到達しないように構成されている。
第4の発光演出ブロック440Dは、樹脂材料を用いて、前方が開放された矩形箱状に形成されている。第4の発光演出ブロック440Dは、左右方向に並ぶ4個の反射部442を有している。各々の反射部442は、前方に向けて凹状の角錐面で構成され、その後面部(背面部)に第4の発光演出基板430DのLED431が臨む矩形のLED用開口443(図45等において一部のみに付番)が2個設けられる。第4の発光演出基板430Dは、第4の発光演出ブロック440Dの後面部裏側に取り付けられる。以下、第4の発光演出基板430Dが取り付けられた状態の第4の発光演出ブロック440Dのことを、第4の発光演出ユニット480D(図49を参照)と称する。
装飾シート450は、透光性を有する矩形紙片状の部材であり(図42を参照)、ベース枠410の第1収容部412、第2収容部413およびリール窓用開口417を前方から覆うように、ベース枠410の外枠部411に取り付けられる。装飾シート450において、第1収容部412と対向する領域には、第1~第3の発光演出ユニット480A~480Cによる演出内容に対応した模様や文字等の装飾絵柄が、装飾シート450の表面および裏面の少なくとも一方に印刷等により設けられる。同様に、装飾シート450において、第2収容部413と対向する領域には、第4の発光演出ユニット480Dによる演出内容に対応した模様や文字等の装飾絵柄が、装飾シート450の表面および裏面の少なくとも一方に印刷等により設けられる。また、装飾シート450において、リール窓用開口417と対向する領域は、リール窓用開口417を通して各リール102a~102dの図柄を視認できるように構成されている。
前面パネル460は、矩形板状の透明な樹脂製パネルであり、ベース枠410の第1収容部412、第2収容部413およびリール窓用開口417を前方から覆うように、装飾シート450を介してベース枠410の前部に設置される。なお、前面パネル460のリール窓用開口417と対応する領域、装飾シート450のリール窓用開口417と対応する領域およびリール窓用開口417により、リール窓W(図1を参照)が構成される。
前上枠470は、コの字形板状の樹脂製部材であり、前面パネル460および装飾シート450をベース枠410との間に挟み込む状態で、ベース枠410の前面上部に取り付けられる。
以上のように構成される発光演出装置400(第1~第4の発光演出基板430A~430D)は、副制御装置600により制御されて、遊技状況に応じた種々の演出を行う。第1~第3の発光演出ユニット480A~480Cは、ベース枠410の第1収容部412に収容されて使用される。第1~第3の発光演出ユニット480A~480Cは、互いに独立しているので、いずれかの演出ユニットに故障等の不具合が生じた場合には、個別に交換することができる。また、遊技機の仕様等に応じて、第1~第3の発光演出ユニット480A~480Cの一部または全部を別の演出ユニット(図示せず)に変更することが可能となっている。変更する別の演出ユニットは単独で構成されるものでもよいし、複数の演出ユニットが組み合わされて構成されるものであってもよい。
別の演出ユニットとしては、発光演出ユニット(ランプユニット)に限られるものではなく、スピーカー等を有する音声演出ユニット(スピーカーユニット)や液晶表示パネル等を有する画像演出ユニット、可動役物等を有する役物演出ユニット等であってもよい。別の演出ユニットとして複数の演出ユニットを組み合わせる場合、各演出ユニットは左右方向に分割される組合せのものに限定されるものではなく、上下方向に分割される組合せのものや、コ字(凹字)形の演出ユニットとその内側に配置される矩形状の演出ユニットを組み合わせたものなど、種々の組合せのものを使用することができる。なお、演出ユニットを変更する場合は、それに応じて装飾シート450や前面パネル460を変更するようにしてもよい。このように、ベース枠410の第1収容部412に収容される演出ユニットを変更可能に構成することにより、前扉2におけるリール窓Wの上側の領域で実行する演出の内容を、遊技機の仕様等に応じて大きく変更することが可能となる。
第1~第3の発光演出基板430A~430Cの各後面下部に配置されたLED432は、図50および図51に示すように、第1~第3の発光演出ユニット480A~480Cがベース枠410の第1収容部412に収容された状態において、下方に向けて発光し、ベース枠410のリール照明用開口415および拡散パネル420を通して、第1収容部412の下方の領域を照明する。LED432は、図52に示すように、発光演出装置400が前扉2の裏側に取り付けられた状態(前扉2は閉じた状態)において、リール102a~102d(図52ではリール102bを図示)の前部上方に位置する。そのため、LED432によって、リール102a~102dの前上部を、遊技者が視認できるように照明することが可能である。
なお、本実施形態では、ベース枠410の演出ユニット収容部(第1収容部412)の底面部にリール照明用開口415が形成され、拡散パネル420がベース枠410の背面より取り付けられるよう構成したが、これに限定されるものではない。リールの上部をLED432で照らすことが可能であれば、拡散シート材等を第1収容部412の底面部に設置してリール照明用開口415を覆うように構成するなど、第1収容部412に収容される演出ユニットおよび演出ユニットの制御基板から発せられる光を透光可能な透光部として、リール照明用開口415の構成を適宜変更することが可能である。
また、本実施形態では、演出ユニットの制御基板(発光演出基板430a~430c)の背面側に設けられたサイドビューLEDにて、リール照明用開口415より各リール102a~102dを照らすように構成したが、取り付けられる演出ユニットの構成や制御基板の態様によっては、リール照明用開口415から照明するサイドビューLEDは制御基板の前面側(遊技者側)に取り付けられるものであってもよい。また、制御基板の前面側に配置したフロントビューLEDの光を、演出ユニットの演出ブロックの底面裏面側において反射させてリールを照明する構成とすることによって、リール照明用のLEDからリールまでの距離を長くし、これにより光の拡散度合いを均一化し易くするよう変更することも可能である。
従来の遊技機(スロットマシン)は、前扉裏側のリールの前部上方の領域(図52において2点鎖線の楕円形で囲んだ辺りの領域)に、リール前上部照明用のランプユニット(図示せず)を配置し、このランプユニットによりリールの前上部を照明するように構成されている。ランプユニットを配置するスペースには演出ユニットを配置することができない。そのため、従来の遊技機では、前扉におけるリール窓の上側の領域のうち、リール窓の上端縁部に近接した領域は演出表示領域として有効利用することができない。これに対し本実施形態では、そのようなランプユニットを配置する必要がないので、前扉2におけるリール窓Wの上側の領域を、リール窓Wの上端縁部に近接した領域まで含めて演出表示領域として有効利用することができる。
<前扉の構成>
次に、本実施形態に係る前扉2の構成について図53~図54を追加参照して説明する。前扉2は、図53および図54に示すように、前扉ベース部材910と、発光演出装置400と、前扉上部カバーユニット930と、下パネルカバー31と、操作スイッチアッセンブリ950とを有して構成される。前扉2は、これらの構成要素が図示した順に互いに組み合われた状態(図5を参照)で、筐体5に対し開閉可能に取り付けられる。
前扉ベース部材910は、矩形枠状の前扉ベース枠911と、操作卓ベース部912と、下パネルベース部913と、受皿ユニットベース部914とを有して構成される。前扉ベース枠911、操作卓ベース部912、下パネルベース部913および受皿ユニットベース部914は、樹脂材料を用いて一体に形成される。前扉ベース枠911の上部内側には、矩形状の開口部(「前扉ベース部開口915」と称する)が形成されており、この前扉ベース部開口915を通して、筐体5内に収容される各リール102a~102dの図柄変動を視認できるようになっている。
操作卓ベース部912は、操作卓20を構成するものであり、BETスイッチユニット23や演出スイッチユニット24、スタートレバー25等の操作スイッチ機器が取り付けられるように構成されている。操作卓ベース部912の右側部には、シリンダー錠28が取り付けられる円筒状のシリンダー錠取付け部912が設けられ、操作卓ベース部912の前面中央部には、操作スイッチアッセンブリ950(特にストップスイッチユニット26)が取り付けられるための開口部(「操作スイッチ取付用開口912b」と称する)が設けられている。なお、操作卓ベース部912は、操作スイッチアッセンブリ950を取り付けるのに必要なベース部側操作スイッチ取付け部として機能する。
下パネルベース部913は、操作卓ベース部912と受皿ユニットベース部914との間に設けられる。下パネルベース部913の前面部には、下パネル照明灯用の制御基板916が設置され、下パネルベース部913の後面部(背面部)には、メダルセレクタ35等が設置される。発光演出装置400は、前述した構成のものであり、前扉上部カバーユニット930(特に前扉上部カバー枠71)の裏面側に取り付けられる。
前扉上部カバーユニット930は、下部が開放したコ字状の前扉上部カバー枠71と、前扉上部カバー枠71に設けられた、上ランプ装置700、左右の上部スピーカーランプ装置300L,300R、左右の上サイドランプ装置800L,800R、左右のサイドランプ装飾部材16L,16Rおよび左右の下サイドランプ装置90L,90Rを有して構成される。前扉上部カバー枠71には、上部スピーカーランプ装置300L,300Rから出力された音を通すことが可能な開口部73(図26を参照)が設けられている。前扉上部カバー枠71およびサイドランプ装飾部材16L,16Rは、樹脂材料を用いて、それぞれ所定の色(互いに異なる色であっても同じ色であってもよい)に成型される。
下パネルカバー31は、前面部31a、左右の側面部31b,31cおよび下面部31
dを有して構成される。下パネルカバー31は、樹脂材料を用いて、所定の色に成型される。
操作スイッチアッセンブリ950は、操作卓パネル21と、操作卓パネル21に取り付けられたストップスイッチユニット26とを有して構成される。操作卓パネル21の右側部には、シリンダー錠28が挿通される円筒状のシリンダー錠取付け穴部21aが設けられ、操作卓パネル21の裏面側には、演出スイッチユニット24や操作スイッチ関連部材961が設置される。この演出スイッチユニット24および操作スイッチ関連部材961を操作スイッチアッセンブリ950に含めてもよい。操作卓パネル21は、樹脂材料を用いて、所定の色に成型される。以下、前扉上部カバー枠71、サイドランプ装飾部材16L,16R、下パネルカバー31および操作卓パネル21を総称して前扉カバー部970と称する。
前扉カバー部970(前扉上部カバー枠71、サイドランプ装飾部材16L,16R、下パネルカバー31および操作卓パネル21)の裏面側には、複数のカバー部側嵌合部(図示せず)が設けられる。一方、前扉ベース部材910(主に前扉ベース枠911)には、各々のカバー部側嵌合部と嵌合する複数のベース部側嵌合部が設けられる。前扉カバー部970は、複数のカバー部側嵌合部を複数のベース部側嵌合部とそれぞれ嵌合させることにより、前扉ベース部材910に取り付けられるように構成される。
スロットマシン1で遊技を行うと、前扉カバー部970に静電気が発生(帯電)することがある。特に、遊技者が接触する機会の多い操作卓パネル21は静電気が発生し易い。静電気が発生すると、前扉カバー部970に取り付けられる発光演出装置400や上ランプ装置700、上部スピーカーランプ装置300L,300R等に用いられる電子部品(電気部品を含む)が、静電気の影響で誤作動したり故障したりする虞がある。また、発光演出装置400において液晶パネルを用いた場合、その液晶パネルが静電気により損傷する可能性がある。
このような静電気対策として、前扉カバー部970および前扉ベース部材910の全体にメッキ処理を行うことにより、両者が組み付けられたときに両者が電気的に接続され、前扉カバー部970で発生した静電気を、前扉ベース部材910およびアース線(図示せず)等を介してスロットマシン1の外部に逃がすことも考えられる。しかし、前扉カバー部970の表面(前扉ベース部材910に組み付けたときに外部に露出する面)にもメッキ処理を行うと、メッキ処理の施工不良があった場合にそれが目立ち易くなる。また、メッキ処理を行った表面に塗装等の処理を行う場合、塗装ムラ等の不具合が生じ易くなる。そのため、前扉カバー部970の製造工程における歩留まり率が低下し、それが原因で前扉2の製造コストが大きく上昇する虞がある。
そこで、本実施形態では、前扉カバー部970(前扉上部カバー枠71、サイドランプ装飾部材16L,16R、下パネルカバー31および操作卓パネル21)の表面にはメッキ処理を行わず、裏面(前扉ベース部材910に組み付けたときに隠れる面で、カバー部側嵌合部が形成された部分を含む)にメッキ処理を行う。具体的には、例えば、前扉上部カバー枠71の裏面全域、サイドランプ装飾部材16L,16Rの裏面全域、下パネルカバー31の側面部31b,31cの裏面全域および操作卓パネル21の裏面全域にメッキ処理を行う(メッキ処理を行う箇所は適宜変更可)。
一方、前扉ベース部材910においては、前扉カバー部970が取り付けられる側の面(前扉カバー部970が取り付けられた際に、前扉カバー部970の裏面と接触あるいは対向する面で、ベース部側嵌合部が形成された部分を含む)にメッキ処理が行われる。具体的には、例えば、前扉ベース枠911の前面および外側面にメッキ処理を行う(メッキ
処理を行う箇所は適宜変更可)。このようなメッキ処理を行うことにより、前扉カバー部970の複数のカバー部側嵌合部と、前扉ベース部材910の複数のベース部側嵌合部とをそれぞれ嵌合させることにより、前扉カバー部970が扉ベース部材910に取り付けられるとともに、前扉カバー部970が扉ベース部材910に電気的に接続される。そのため、前扉カバー部970で発生した静電気を、前扉ベース部材910およびアース線等を介してスロットマシン1の外部に逃がすことができ、これにより、静電気によって電子部品に不具合等が生じることを防止できる。また、前扉カバー部970の表面にはメッキ処理を行わないので、前扉カバー部970の製造工程における歩留まり率が低下することを防止することができる。これにより、前扉2の製造コストを抑制することができる。
なお、本実施形態では、前扉上部カバー枠71、サイドランプ装飾部材16L,16R、操作卓パネル21および下パネルカバー31の全てを、カバー部(前扉カバー部970)に含める、すなわち前扉カバー部970の構成要素(構成部材)としているが、これに限定されるものではない。例えば、前扉上部カバー枠71と下パネルカバー31だけを前扉カバー部970の構成要素としたり、前扉上部カバー枠71とサイドランプ装飾部材16L,16Rと操作卓パネル21だけを前扉カバー部970の構成要素としたり、前扉上部カバー枠71とサイドランプ装飾部材16L,16Rと下パネルカバー31だけを前扉カバー部970の構成要素としたりすることも可能である。また、本実施形態では、前扉上部カバー枠71、サイドランプ装飾部材16L,16R、操作卓パネル21および下パネルカバー31が、別個独立に成型されているが、これに限定されるものではない。例えば、前扉上部カバー枠71、サイドランプ装飾部材16L,16R、操作卓パネル21および下パネルカバー31の全てを一体に成型したり、前扉上部カバー枠71と操作卓パネル21と下パネルカバー31だけを一体に成型したり、前扉上部カバー枠71と下パネルカバー31だけを一体に成型したりすることも可能である。その場合、一体に成型された部材のみを前扉カバー部970に含め、別に成型された部材は前扉カバー部970に含めないようにしてもよい。
上記説明では、操作卓パネル21を前扉カバー部970に含めているが、操作卓パネル21を操作スイッチアッセンブリ950の構成部材とし、前扉カバー部970には含めないようにしてもよい。この場合、操作卓パネル21の裏面にはメッキ処理を行うが、前扉カバー部970の裏面にはメッキ処理を行わないようにしてもよい。また、前扉ベース部材910においては、操作スイッチアッセンブリ950が取り付けられる側の面(操作スイッチアッセンブリ950が取り付けられた際に、操作卓パネル21の裏面と接触あるいは対向する面で、ベース部側嵌合部が形成された部分を含む)に限定してメッキ処理を行うようにしてもよい。具体的には、例えば、前扉ベース枠911の操作卓ベース部919の両側の部分や操作卓ベース部919の表面あるいは裏面にメッキ処理を行う(メッキ処理を行う箇所は適宜変更可)。
このようなメッキ処理を行うことにより、前扉カバー部970の複数のカバー部側嵌合部と、前扉ベース部材910の複数のベース部側嵌合部とをそれぞれ嵌合させ、操作スイッチアッセンブリ950を前扉ベース部材910に取り付けることにより、前扉カバー部970が扉ベース部材910に取り付けられるとともに、操作スイッチアッセンブリ950が扉ベース部材910に電気的に接続される。そのため、操作スイッチアッセンブリ950で発生した静電気を、前扉ベース部材910およびアース線等を介してスロットマシン1の外部に逃がすことができる。また、前扉カバー部970の表面にはメッキ処理を行わないので、前扉カバー部970の製造工程における歩留まり率が低下することを防止することができる。これにより、前扉2の製造コストを抑制することができる。なお、前扉上部カバー枠71の下端部と、下パネルカバー31の上端部には、操作スイッチアッセンブリ950を扉ベース部材910に取り付ける際に、操作スイッチアッセンブリ950と接触する接触部位(図示せず)を有している。この接触部位は、カバー部側操作スイッチ
取付け部として機能する。
上述の実施形態に基づいて、遊技機内部に収容されるリールユニットを有し、前記リールユニットは、外周面に複数の図柄を有するリールと、前記リールを回転可能に保持するリール保持部材(例えば、実施形態におけるリールブラケット151)と、前記リールを保持した前記リール保持部材を複数並べて収容可能なリール収容部材(例えば、実施形態におけるリールケース201)と、を備え、各々の前記リール保持部材の前下部に、前記リール保持部材に保持された前記リールの下部前方を覆うガード部材(例えば、実施形態におけるリールガード141)が着脱可能に取り付けられる構成の遊技機が得られる。従来、前扉を開放して遊技機のメンテナンスを行う際、例えば、遊技メダルを補充する際に、遊技メダルを入れたジョッキがリールに当接して、リールが破損する可能性があった。本構成の遊技機によれば、リールの破損を防止することができる。
上述の実施形態に基づいて、入射面および出射面を有する導光部材(例えば、実施形態における第1導光レンズ350および第2導光レンズ360)と、前記入射面と対向するように並んで配置された複数の光源(例えば、実施形態におけるLED322a~322f,323a~323f)とを有し、前記複数の光源からの各光を前記入射面から前記導光部材の内部に取り込み、取り込んだ光を前記導光部材により前記出射面に導いて発光させる発光装置(例えば、実施形態における上部スピーカーランプ装置300L,300R)を備える遊技機であって、前記導光部材は、前記入射面から前記出射面側に延びる所定の長さの溝部(例えば、実施形態における区画溝363a~363e,363a~363e)を、隣り合う前記光源同士の間の位置に有する構成の遊技機が得られる。従来、入射面から導光部材内に取り込まれた各光源からの光が出射面において混じり合い、出射面における発光演出を良好に行うことができない可能性があった。本構成の遊技機によれば、導光部材の出射面において各光源からの光が混じり合うことを抑制することができる。
上述の実施形態に基づいて、開閉可能な前扉と、遊技機内部に収容された複数のリールとを有する遊技機であって、前記前扉は、前記リールの前部を視認可能に形成された開口領域(例えば、実施形態におけるリール窓W)と、前記開口領域の上側に設けられた演出表示領域(例えば、実施形態における表示領域11)とを有し、前記前扉の後面側に、前記演出表示領域において所定の演出を実行するための複数の演出ユニットを組み合わせて収容可能な演出ユニット収容部(例えば、実施形態における第1収容部412)が設けられ、前記演出ユニット収容部に、組合せが異なる別の演出ユニットを収容可能な構成の遊技機が得られる。従来、リール窓の上側に設けられた演出表示領域において実行される演出内容を大きく変更することは困難であった。本構成の遊技機によれば、演出表示領域において実行される演出内容を大きく変更することができる。
上述の実施形態に基づいて、主制御基板とリールユニットとを備え、前記リールユニットは、外周面に複数の図柄を有するリールと、前記図柄の後方に設けられる発光部(例えば、実施形態におけるLEDランプ)と、前記発光部を制御する発光部制御基板(例えば、実施形態におけるバックランプ基板132)と、前記リールを回転させるための駆動モータ(例えば、実施形態におけるリールモータ121)と、前記駆動モータが固定される固定部材(例えば、実施形態におけるリールブラケット151)と前記リールおよび前記固定部材を収容する収容部材(例えば、実施形態におけるリールケース201)と、を有して構成され、前記収容部材の上面部または下面部には、前記駆動モータを制御する信号を前記駆動モータに伝達する機能の少なくとも一部を構成し、第1の主コネクタ(例えば、実施形態におけるケース側リール中継コネクタ252)が実装される第1基板(例えば、実施形態におけるリール中継基板251)が設けられ、前記収容部材の後面部には、前記発光部を制御する信号を前記発光部に伝達する機能の少なくとも一部を構成し、第2の主コネクタ(例えば、実施形態におけるケース側ランプ中継コネクタ262)が実装され
る第2基板(例えば、実施形態におけるランプ中継基板261)が設けられ、前記固定部材には、前記第1の主コネクタと嵌合可能な第1の副コネクタ(例えば、実施形態におけるブラケット側リール中継コネクタ191)と、前記第2の主コネクタと嵌合可能な第2の副コネクタ(例えば、実施形態におけるブラケット側ランプ中継コネクタ196)とが設けられ、前記固定部材が前記収容部材内の所定位置に収容されると、前記第1の主コネクタと前記第1の副コネクタとが嵌合して前記駆動モータと前記第1基板とが電気的に接続されるとともに、前記第2の主コネクタと前記第2の副コネクタとが嵌合して前記発光部と前記第2基板とが電気的に接続される構成の遊技機が得られる。従来のリールユニットでは、リールモータを制御する信号をリールモータに中継するリール中継基板と、リールのバックランプを制御する信号をバックランプに中継するランプ中継基板が、リールユニットの上面部に設置され、リールモータとリール中継基板との電気的接続、およびバックランプとランプ中継基板との電気的接続が電気ケーブル(ワイヤハーネス)を介して行われるため、リールユニットの組立てが困難であった。また、リールブラケットをリールケースに取り付ける際、リールブラケット側のコネクタと中継基板側(リールケース側のコネクタ)とが嵌合して電気的に接続されることにより、リールモータとリール中継基板との電気的接続およびバックランプとランプ中継基板との電気的接続が行われるようにする場合、リール中継基板とランプ中継基板をリールユニットの上面部に配置すると、2つの中継基板を重ねて配置する必要が生じ、リールユニットが大型化してしまう。本構成の遊技機によれば、リールユニットを大型化することなく、簡単な作業でリールユニットを組み立てることができる。
上述の実施形態に基づいて、開閉可能な前扉を有し、前記前扉は、少なくともベース部(例えば、実施形態における前扉ベース部材910)とカバー部(例えば、実施形態における前扉カバー部970)とを有して構成され、前記ベース部は、少なくとも、複数の主嵌合部と、スピーカーが取り付けられるスピーカー取付け部と、前記ベース部の後方に配置される図柄変動装置(例えば、実施形態におけるリールユニット100)の図柄変動を視認できる開口部と、を有する樹脂部品であり、前記カバー部は、少なくとも、複数の副嵌合部と、スピーカーから出力された音を通す開口部と、電子部品が取り付けられる電子部品取付け部と、を有する樹脂部品であり、前記カバー部は所定の色で成型された後に、前記カバー部の表面にはメッキ処理が行われず、前記カバー部の裏面と、前記ベース部の少なくとも前記カバー部が取り付けられる側の面にはメッキ処理が行われており、前記ベース部の前記複数の主嵌合部と前記カバー部の前記複数の副嵌合部とをそれぞれ嵌合させることにより、前記カバー部が前記ベース部に取り付けられるとともに、前記ベース部と前記カバー部との電気的接続が行われる構成の遊技機が得られる。従来、静電気対策として前扉にメッキ処理を行うと、前扉の製造コストが大きく上昇する可能性がある。本構成の遊技機によれば、静電気対策としてのメッキ処理を前扉に行いつつ前扉の製造コストを抑制することができる。
上述の実施形態に基づいて、開閉可能な前扉を有し、前記前扉は、少なくともベース部(例えば、実施形態における前扉ベース部材910)とカバー部(例えば、実施形態における前扉カバー部970)とを有して構成され、前記ベース部は、少なくとも、複数の主嵌合部と、操作スイッチ固定部材(例えば、実施形態における操作スイッチアッセンブリ950)を取り付けるのに必要なベース部側操作スイッチ取付け部と、スピーカーが取り付けられるスピーカー取付け部と、前記ベース部の後方に配置される図柄変動装置の図柄変動を視認できる開口部と、を有する樹脂部品であり、前記カバー部は、少なくとも、複数の副嵌合部と、前記操作スイッチ固定部材を取り付けるのに必要なカバー部側操作スイッチ取付け部と、スピーカーから出力された音を通す開口部と、を有する樹脂部品であり、前記カバー部は所定の色で成型された後に、前記カバー部の表面にはメッキ処理が行われず、前記操作スイッチ固定部材と、前記ベース部の少なくとも前記操作スイッチ固定部材が取り付けられる側の面にはメッキ処理が行われており、前記ベース部の前記複数の主
嵌合部と前記カバー部の前記複数の副嵌合部とをそれぞれ嵌合させ、前記操作スイッチ固定部材を前記ベース部に取り付けることにより、前記カバー部が前記ベース部に取り付けられるとともに、前記操作スイッチ固定部材と前記ベース部との電気的接続が行われる構成の遊技機が得られる。本構成の遊技機においても、静電気対策としてのメッキ処理を前扉に行いつつ前扉の製造コストを抑制することができる。
上述の実施形態では、液晶パネル等を有する画像表示装置を備えていないが、これに限定されるものではなく、画像表示装置を備えるようにしてもよい。上述の実施形態では、4個のリールを備えているが、これに限定されるものではなく、3個のリールあるいは5個以上のリールを備えるようにしてもよい。
上述の実施形態においては、遊技機の一例として、遊技メダルを使用するスロットマシン(回胴式遊技機)1を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、遊技球を使用する回胴式遊技機や、遊技メダルを用いずに遊技可能な封入式の回胴式遊技機、雀球遊技機、アレンジボール機、パチンコ機、カジノマシンなどについても同様に適用し、同様の効果を得ることが可能である。