JP7197491B2 - 嚥下障害検出のための嚥下加速度測定信号を使用する方法及びデバイス - Google Patents

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Description

[0001]本開示は、概して、嚥下障害検出のための方法及びデバイスに関し、それによって候補者は1つ以上の嚥下事象を実行し、嚥下事象を表す二軸加速度測定データが取得される。より具体的には、本開示は、上下(S-I)信号と共に前後(A-P)信号を使用する方法及びデバイスに関し、好ましくは、2つの信号の線形結合、2つの信号の二乗(べき)和、2つの信号の移動窓相関、2つの信号の極小値又は極大値、及び2つの信号間の三角法関係からなる群から選択される少なくとも1つの方法によって2つの信号を組み合わせることによる。
[0002]嚥下困難は、嚥下過程の不随意運動制御が正常に機能しないことによって特徴付けられ、気道に異物が入る「侵入」を引き起こし得る。気道侵入は、肺に異物が入る「誤嚥(aspiration)」を伴うことがあり、重大な健康リスクにつながることがある。
[0003]嚥下活動の3つの相は、経口、咽頭、及び食道である。咽頭相は通常、嚥下困難を有する患者では損なわれている。嚥下困難における嚥下の障害咽頭相は、広くみられる健康状態(65歳超の集団の38%)であり、食事の誤嚥(食物の気道への進入)及び/又は咽頭残留物をもたらす可能性があり、これはひいては、誤嚥性肺炎、栄養不良、脱水、及び更には死などの深刻な健康リスクをもたらし得る。嚥下誤嚥は、特に嚥下障害の小児及び急性脳卒中の患者では静かであり(すなわち、咳などの嚥下困難の明白な徴候がない)、臨床知覚判断による検出を困難にする可能性がある。
[0004]嚥下活動を追跡するための現在のゴールドスタンダードは、臨床医が動いているX線画像を介して嚥下中にバリウム注入食品を監視することを可能にするビデオ蛍光透視法である。しかしながら、ビデオ蛍光透視検査(VFSS)は、高価な処置及び専門の要員の必要性、並びに過剰な量の有害な放射線のために、日常的に行うことができない。別の侵襲的評価は、嚥下の柔軟な内視鏡評価であり、これも、訓練された要員を必要とし、高価な処置を伴う。嚥下モニタリングのための非侵襲的代替法としては、表面筋電図、パルスオキシメトリ、頸部聴診(喉頭近くの呼吸音を聞くこと)及び嚥下加速度測定が挙げられる。
[0005]様々な非侵襲的アプローチの導入にもかかわらず、嚥下異常の確実なベッドサイド検出は、困難な課題のままである。例えば、最近の頸部聴診研究の系統的レビューは、そのアプローチの信頼性が不十分であり、嚥下困難を診断するためのスタンドアロン型器具として使用することができないことを示唆している。Lagarde,Marloes LJ及びKamalski,Digna MA及びvan den Engel-Hoek,Lenie,「The reliability and validity of cervical auscultation in the diagnosis of dysphagia:A systematic review,」Clinical Rehabilitation 30(2):1-9(3/2015).更に、嚥下困難の知覚的臨床スクリーニングは、恐らくは、判断の主観的性質、並びに様々な環境アーチファクトの存在のために、異なる発語言語病理学者間で一致がないことが示されている。
[0006]過去20年間にわたって、研究者は様々な嚥下スクリーニングツールについて報告しており、その中でも、嚥下音によって駆動されるものが最も一般的である。嚥下音は、マイクロフォンを使用して音響的に、又は頸部の表皮振動を測定する患者の首に配置された加速度計を使用して機械的に、捕捉される。嚥下聴診信号の識別分析に関する報告は、使用されるスクリーニングツール、目標嚥下の問題(誤嚥、侵入、咽頭残留物)、サンプルサイズ、患者集団及び病状、並びに検証アプローチによって異なり、これは、これらの研究を直接比較することを事実上不可能にする。
[0007]嚥下加速度計は、嚥下活動中の舌骨及び喉頭の動きを利用し、これは、加速度計によって首において測定可能な表皮の振動として現れる。前後(A-P)及び上下(S-I)の解剖学的方向の両方における振動は、内在する嚥下活動についての別個の情報を含むことが見出される。
[0008]それにもかかわらず、完全に自動化された正確な嚥下スクリーニングツールの開発は、とらえどころのない課題であり続けている。
[0009]一般的な実施形態では、本開示は、嚥下事象の実行中に候補者において可能性のある嚥下障害を識別するためのデバイスを提供する。デバイスは、加速度計と、処理モジュールとを備えており、加速度計は、候補者の喉の前後軸(A-P)及び上下軸(S-I)に沿った軸固有の振動データであって、嚥下事象を表す軸固有の振動データを取得するように構成されており、処理モジュールは、加速度計に動作可能に結合されたローカルコンピューティングデバイス又はリモートコンピューティングデバイスであり、(i)線形結合、二乗(べき)和、2つの信号の移動窓相関、2つの信号の極小値又は極大値、及び三角法関係からなる群から選択される少なくとも1つの方法を使用して、A-P軸に沿って取得した軸固有の振動データを含む第1の信号の少なくとも一部分と、S-I軸に沿って取得した軸固有の振動データを含む第2の信号の少なくとも一部分とを組み合わせて、及び(ii)嚥下事象を、組み合わされた振動データに基づく複数の分類であって、正常な嚥下を示す第1の分類と嚥下障害の可能性を示す第2の分類とを含む複数の分類のうちの1つとして分類して、軸固有データを処理するように構成されている。
[0010]一実施形態では、処理モジュールは、組み合わされた振動データからメタ特徴を抽出するように構成される。処理モジュールは、組み合わされた振動データから抽出されたメタ特徴を使用して嚥下事象を分類するように構成することができ、例えば、組み合わされた振動データから抽出されたメタ特徴を予め設定された分類基準と比較することによって、嚥下事象を分類するように、構成することができる。予め設定された分類基準は、嚥下安全性及び嚥下効率のそれぞれについて定義することができ、及び/又は既知の訓練データセットから予め抽出及び分類された特徴によって定義することができる。
[0011]一実施形態では、第2の分類は、嚥下安全性障害又は嚥下効率低下のうちの少なくとも一方を示す。
[0012]一実施形態では、第2の分類は、侵入又は誤嚥のうちの少なくとも一方を示し、処理モジュールは、安全な事象を示す第1の事象、又は安全でない事象を示す第2の事象として、嚥下事象を更に分類するように構成される。
[0013]一実施形態では、処理モジュールは、連続する嚥下事象のそれぞれについての組み合わされた振動データを第1の分類又は第2の分類のうちの一方を示すものとして分類することによって、複数の連続する嚥下事象を分類するように構成される。
[0014]一実施形態では、処理モジュールは、(i)A-P軸に沿った軸固有の振動データ、(ii)S-I軸に沿った軸固有の振動データ、又は(iii)組み合わされた振動データのうちの少なくとも1つを前処理するために非セグメント化スペクトログラムを使用する。
[0015]別の概略の実施形態では、本開示は、候補者における可能性のある嚥下障害を識別するために、嚥下事象に対して取得された頸部加速度測定データを分類する方法を提供する。本方法は、前後(A-P)軸及び上下(S-I)軸に関する、嚥下事象を表す軸固有の振動データを受信するステップであって、加速度計に動作可能に結合されたローカルコンピューティングデバイス又はリモートコンピューティングデバイスである処理モジュールが、加速度計から軸固有の振動データを受信する、ステップと、;線形結合、二乗(べき)和、2つの信号の移動窓相関、2つの信号の極小値又は極大値、及び三角法関係からなる群から選択される少なくとも1つの方法を使用して、A-P軸に対する軸固有の振動データを含む第1の信号の少なくとも一部分を、S-I軸に対する軸固有の振動データを含む第2の信号の少なくとも一部分と組み合わせるステップであって、処理モジュールが組み合わされた振動データを形成する、ステップと、;嚥下事象の分類を、組み合わされた振動データに基づく複数の分類であって、正常な嚥下を示す第1の分類と嚥下障害の可能性を示す第2の分類とを含む複数の分類の1つとして出力するステップであって、処理モジュールが分類を出力する、ステップとを含む。
[0016]一実施形態では、本方法は、処理モジュール上の組み合わされた振動データからメタ特徴を抽出することを含む。本方法は、組み合わされた振動データから抽出されたメタ特徴を使用して、処理モジュール上で嚥下事象を分類するステップであって、例えば、組み合わされた振動データから抽出されたメタ特徴を予め設定された分類基準と比較して、処理モジュール上の嚥下事象を分類するステップ、を含むことができる。予め設定された分類基準は、嚥下安全性及び嚥下効率のそれぞれについて定義することができ、及び/又は既知の訓練データセットから予め抽出され分類された特徴によって定義することができる。
[0017]一実施形態では、第2の分類は、嚥下安全障害又は嚥下効率低下のうちの少なくとも一方を示す。
[0018]一実施形態では、第2の分類は、侵入又は誤嚥のうちの少なくとも一方を示し、本方法は、安全な事象を示す第1の事象、又は安全でない事象を示す第2の事象として、嚥下事象を更に分類することを含む。
[0019]一実施形態では、本方法は、連続する嚥下事象のそれぞれについて組み合わされた振動データを、第1の分類又は第2の分類のうちの一方を示すものとして分類することによって、連続する嚥下事象を分類するステップを含む。
[0020]一実施形態では、本方法は、(i)A-P軸及びS-I軸に沿った軸固有の振動データ、又は(ii)組み合わされた振動データのうちの少なくとも一方を前処理するために非セグメント化スペクトログラムを使用するステップを含む。
[0021]別の一般的な実施形態では、本開示は患者の嚥下困難を治療する方法を提供する。本方法は、センサを患者の喉の外側に配置するステップであって、センサは、喉の前後軸及び上下軸に関連付けられ嚥下活動を表す振動データを取得し、センサは、(i)線形結合、二乗(べき)和、2つの信号の移動窓相関、2つの信号の極小値又は極大値、及び三角法関係からなる群から選択される少なくとも1つの方法を使用して、A-P軸に関連付けられた振動データを含む第1の信号の少なくとも一部分を、S-I軸に関連付けられた振動データを含む第2の信号の少なくとも一部分と組み合わせ、(ii)嚥下事象を、組み合わされた振動データに基づく複数の分類であって、正常な嚥下を示す第1の分類と嚥下障害の可能性を示す第2の分類とを含む複数の分類の1つとして分類するように構成された処理モジュールに動作可能に接続されている、ステップと、;分類に基づいて患者に投与される給食を調節するステップと、を含む。
[0022]一実施形態では、給食を調節するステップは、給食の密度又は粘度を変更するステップ、給食中の食物のタイプを変更するステップ、患者に投与される給食の一部分のサイズを変更するステップ、給食の一部が患者に投与される頻度を変更するステップ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
[0023]図1は、前後方向及び上下方向における加速度の軸を示す図である。
[0024]図2は、動作中の嚥下障害検出デバイスの一実施形態の概略図である。
[0025]図3は、誤嚥-侵入を識別する方法の一実施形態の概略図である。
[0026]本開示及び添付の特許請求の範囲において使用するとき、単数形「1つの」(「a」、「an」及び「the」)には、別段の指示がない限り、複数の参照物も含まれる。本明細書において使用するとき、「約」とは、ある数値範囲、例えば、参照する数の-10%~+10%、好ましくは参照する数の-5%~+5%、より好ましくは参照する数の-1%~+1%、最も好ましくは参照する数の-0.1%~+0.1%の範囲内の数を指すものと理解される。更に、本明細書における全ての数値範囲は、その範囲内の全ての整数又は分数を含むと理解されるべきである。
[0027]「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、及び「含んでいる(comprising)」という用語は、排他的にではなく包含的に解釈されるべきである。同様にして、用語「含む(include)」、「含む(including)」及び「又は(or)」は全て、このような解釈が文脈から明確に妨げられない限りは包括的なものであると解釈される。いくつかの構成要素を「含む」デバイスの開示は、全ての実施形態において、構成要素が物理的に互いに取り付けられることを必要としない。
[0028]それにもかかわらず本明細書に開示される組成物には、具体的に開示されない任意の要素が存在しない場合がある。したがって、「を含む(comprising)」という用語を用いた実施形態の開示は、特定されている構成成分「本質的にからなる(consisting essentially of)」及び「からなる(consistingof)」実施形態の開示を含む。同様にして、本明細書で開示される方法には、本明細書において具体的に開示されない任意のステップが存在しない場合がある。したがって、「を含む」という用語を用いた実施形態の開示は、特定されているステップ「本質的にからなる」及び「からなる」実施形態の開示を含む。
[0029]「X及び/又はY」の文脈にて使用される用語「及び/又は」は、「X」又は「Y」又は「X及びY」と解釈されるべきである。本明細書において使用する場合、用語「例(example) 」及び「などの(such as)」は、特に後に用語の掲載が続く場合は、単に例示的なものであり、かつ説明のためのものであり、排他的又は包括的なものであると判断すべきではない。別途記載のない限り、本明細書で開示される任意の実施形態を、本明細書で開示される任意の別の実施形態と組み合わせることができる。
[0030]本明細書で使用される場合、「ボーラス」は、単一の一口(sip)若しくは一口(mouthful)、又は食品若しくは飲料である。本明細書で使用される場合、「誤嚥」は、食品又は飲料の気管(気管(windpipe))及び肺への侵入」であり、嚥下中及び/又は嚥下後(嚥下後誤嚥)に生じ得る。嚥下後誤嚥は一般に、嚥下後に咽頭内に残存する咽頭残留物の結果として生じる。
[0031]本開示の一態様は、二軸加速度測定信号を処理して1つ以上の嚥下事象を分類する方法である。そのような方法の非限定的な例は、誤嚥-侵入を伴う嚥下又は誤嚥-侵入を伴わない嚥下として、1つ以上の嚥下事象の各々を分類する。本開示の別の態様は、本方法の1つ以上のステップを実施するデバイスである。
[0032]一実施形態では、本方法は、安全な嚥下又は安全でない嚥下を有するものとして患者を分類するステップを更に含み得る。例えば、患者は、1つ以上の嚥下事象が閾値を超えるある量又は割合の誤嚥-侵入事象を含む場合、安全でない嚥下を有するものとして分類することができる。そのような実施形態では、閾値は、任意の誤嚥-侵入事象の存在が、患者を安全でない嚥下を有するものとして分類するように、ゼロであり得る。勿論、他のそのような実施形態では、閾値はゼロよりも大きくてもよい。
[0033]いくつかの実施形態では、本方法及び本デバイスは、Chauらによる米国特許第7,749,177号に開示されている誤嚥を検出するための装置及び/又は方法、Chauらによる米国特許第8,267,875号に開示されている二軸嚥下加速度測定信号のセグメンテーション及び持続時間分析の方法並びに/若しくはシステム、Chauらによる米国特許第9,138,171号に開示されている嚥下活動を検出するためのシステム及び/若しくは方法、又はChauらによる米国特許出願公開第2014/0228714号に開示されている嚥下障害検出のための方法及び/若しくは装置において使用することができ、それらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0034]以下でより詳細に説明するように、デバイスは、嚥下活動を示す信号を生成するように構成されたセンサ(例えば、二軸加速度計)を含むことができる。センサは、人の頸部の外側、好ましくは頸部の軟骨の前に配置することができる。センサを位置決めし、センサをそのような位置に保持するための様々な手段、例えば両面テープ、を適用することができる。好ましくは、センサの位置決めは、加速度の軸が、図1に示すように、前後方向及び上位方向に位置合わせされるようなものである。
[0035]図2は、嚥下障害検出に使用するためのデバイス100の非限定的な例を示す。デバイス100は、二軸加速度測定データ及び/又は嚥下中の信号、例えば例示的なS-I加速度信号104を取得するための候補者の喉エリアに取り付けられるセンサ102(例えば二軸加速度計)を備えることができる。加速度測定データは、前後軸(A-P)及び/又は上下軸(S-I)に沿って取得された喉振動信号を含み得るが、これらに限定されない。本明細書で使用される場合、前後軸(A-P)及び上下(S-I)軸は候補者の喉を基準にしている。
[0036]センサ102は、例えば、EMT25-C単軸加速度計などの単軸加速度計(二軸振動データを得るために患者上で回転させることができる)、又はADXL322若しくはADXL327二軸加速度計などの二軸加速度計など、当業者に公知の任意の加速度計とすることができ、本開示は、センサ102の特定の実施形態に限定されない。
[0037]センサ102は、必ずしもA-P及びS-Iの向きに正確に固定される必要はない。これに関して、センサ102は、対象の矢状面に沿った2つの垂直方向で単に測定することができ、S-I方向及びA-P方向の両方の加速度ベクトルは、2つのセンサ信号から抽出することができる。
[0038]センサ102は、嚥下障害の検出、例えば誤嚥-侵入検出、及び/又は嚥下の非効率などの他の嚥下障害の検出のために取得したデータを処理するように構成された処理モジュール106に動作可能に結合することができる。処理モジュール106は、例えばワイヤ、ケーブル、光ファイバなどの1つ以上のデータ通信媒体によって、及び/又は1つ以上の無線データ転送プロトコルによって、データを通信するためにセンサ102に動作可能に結合された別個に実装されたデバイスであることができる。いくつかの実施形態では、処理モジュール106はセンサ102と一体的に実装されてもよい。
[0039]一般に、二軸加速度測定信号の処理は、線形結合、二乗(べき)和、2つの信号の移動窓相関、2つの信号の極小値又は極大値、及び三角法関係からなる群から選択される少なくとも1つの方法を使用して、A-P軸の軸固有の振動データの少なくとも一部分と、S-I軸の軸固有の振動データの少なくとも一部分とを組み合わせるステップを含む。組み合わされた加速度測定データは、メタ特徴として表すことができ、及び/又はメタ特徴は、組み合わされた加速度測定データ(例えば、時間-周波数メタ特徴)から抽出することができる。好ましい実施形態では、非セグメント化スペクトログラムを前処理することに使用することができる。次いで、嚥下事象は、抽出されたメタ特徴に基づいて分類することができる。このアプローチを適用する際に、嚥下事象は、正常な嚥下事象又は潜在的に障害のある嚥下事象(例えば、安全でない及び/又は非効率的な)として効果的に分類することができる。好ましくは、分類は自動であり、それにより、二軸加速度測定信号が処理されて嚥下の分類に使用されるためにユーザー入力が必要とされない。
[0040]図3は、嚥下事象を分類するための方法500の非限定的な実施形態を示す。ステップ502で、S-I軸及びA-P軸の両方に対する二軸加速度測定データは、1つ以上の嚥下イベント、例えば、センサ102からの二軸加速度測定データについて取得又は提供される。
[0041]ステップ504で、二軸加速度測定データを任意選択的に処理して、加速度測定データを調整し、したがってその更なる処理を容易にすることができる。例えば、二軸加速度測定データは、信号アーチファクト除去のためにフィルタリング、ノイズ除去、及び/又は処理されてもよい(「前処理されたデータ」)。一実施形態では、二軸加速度測定データは、様々なローパスフィルタ、バンドパスフィルタ及び/又はハイパスフィルタを含み得る逆フィルタ、それに続く信号増幅を受ける。次に、ノイズ除去サブルーチンを逆フィルタ処理済みデータに適用することができ、好ましくは信号ウェーブレットを処理し、最小平均二乗誤差を見出すために反復する。
[0042]一実施形態では、前処理は、例えば患者による頭部の動きに関連して、データから動きアーチファクトを除去するためのサブルーチンを含むことができる。更に又はあるいは、発声及び血流などの他の信号アーチファクトは、二軸加速度測定データから除去されてもよい。それにもかかわらず、方法500は、加速度測定データを前処理する特定の実施形態に限定されず、前処理は、信号アーチファクトをフィルタリング、ノイズ除去及び/又は除去するための任意の既知の方法を含むことができる。
[0043]ステップ506で、加速度測定データ(生又は前処理済みのいずれか)を次に自動的に又は手動で別個の嚥下事象にセグメント化することができる。好ましくは、加速度測定データは自動的にセグメント化される。一実施形態では、セグメンテーションは自動及びエネルギーベースである。更に又はあるいは、例えばデータの目視検査によって、手動セグメンテーションを適用することができる。方法500は、特定のセグメンテーション方法に限定されず、セグメンテーション方法は、当業者に公知の任意のセグメンテーション方法であってもよい。
[0044]ステップ508で、組み合わされた加速度測定データのメタ特徴ベースの表現が実行される。好ましい実施形態では、線形結合、二乗(べき)和、2つの信号の移動窓相関、2つの信号の極小値又は極大値、及び三角法の関係からなる群から選択される少なくとも1つの方法を使用して、AP軸の軸固有の振動データの少なくとも一部分を、SI軸の軸固有の振動データの少なくとも一部分と組み合わせることができる。この処理は、任意のセグメンテーションの前に、及び/又は任意のセグメンテーションの後に生じ得る。
[0045]一実施形態では、二軸加速度測定データ(例えば、前処理された及び/又は正規化された二変量ボーラス信号)は、所定の窓サイズ(例えば、750サンプル)及び連続する窓間の所定の量の重なり(例えば、90%の重なり)を用いて、A-Pチャネル及びS-Iチャネルの窓内積を使用して一変量信号に変換される。得られた一変量ボーラス信号(以下、「内積信号」と呼ぶ)は、次いでメタ特徴の観点から表すことができる。次いで、ボーラス信号のメタ特徴表現は、その後の特徴選択及び/又は分類においてそれぞれのラベルと共に、入力として使用することができる。
[0046]ステップ510(任意選択的である)において、メタ特徴のサブセットは、分類のために、例えば、分類器の訓練及び/又は較正中に導出された類似の抽出された特徴セットの以前の分析に基づいて、選択されてもよい。例えば、一実施形態では、分類器訓練データセットから抽出された最も顕著な特徴又は特徴構成要素/レベルは、新たな試験データに適用されたときに分類可能な結果を提供する可能性が最も高いものとして保持され、分類器を訓練し、最終的に分類を可能にするための縮小された特徴セットを定義するように選択される。例えば、ウェーブレット分解、又は他のそのような信号分解の文脈において、線形判別分析、主成分分析、又は所与の分解レベルから入手可能な情報の量及び/若しくは品質を適格にするために効果的に実施される他のそのような技術は、新たに取得された信号を分類する際に最も高いレベルの使用可能情報を提供する可能性が最も高い特徴構成要素又はレベルを事前選択するために訓練データセット上で使用されてもよい。次いで、そのような事前選択された特徴構成要素/レベルを使用して、後の分類のために分類器を訓練することができる。最終的に、これらの事前選択された特徴は、後の分類の分類基準を特徴付けるために使用することができる。
[0047]したがって、デバイスが、上述のような縮小された特徴セットから動作するように構成されている場合、この縮小された特徴セットは、分類器訓練データセット上の特徴縮小技術の以前の実施から得られた、事前に定義された特徴サブセット又は特徴縮小基準によって特徴付けることができる。したがって、新たに取得されたデータは、上述の様々な前処理及びセグメンテーションステップ(ステップ504、506)を経て、そのように識別された様々な嚥下事象が、ステップ508で特徴抽出について処理され(例えば完全な特徴セット)、ステップ510で保持された事前選択されたサブセットに対応するこれらの特徴が、ステップ512での分類のために処理される。
[0048]上記の例示的なアプローチは、最も顕著な特徴の別個の選択を企図しているが、他の技術も容易に適用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、特徴縮小方法の結果は、分類方法中に抽出された特徴構成要素又はレベルのそれぞれに特定の重み又は有意性レベルを割り当てる際に、抽出された特徴セットと関連付ける重み付き級数又はベクトルに現れ得る。具体的には、分類に使用される最も顕著な特徴構成要素の選択は、分類器訓練データセット上の線形判別分析(LDA)を介して実施することができる。その結果、特徴抽出及び縮小は、安全な嚥下を潜在的に安全でない嚥下から、及び効率的な嚥下を潜在的に非効率的な嚥下から、区別するために効果的に使用することができる。この点に関して、新しい試験データからの選択された特徴の抽出は、適切な訓練データセットから予め抽出され縮小された、これらの同じ選択された特徴の関数として確立された事前設定基準と比較することができ、新たな試験データを正常な嚥下と障害のある嚥下(例えば、安全な嚥下対安全でない嚥下、及び/又は効率的な嚥下対非効率的な嚥下)を表すものとして分類する。当業者には理解されるように、周波数、時間及び/又は時間周波数領域特徴などの他の特徴セットが使用されてもよい。
[0049]ステップ512において、特徴分類を実施することができる。取得された嚥下固有データの抽出された特徴(又はその縮小/加重サブセット)を、事前設定された分類基準と比較して、各データセットを正常な嚥下事象又は潜在的に障害のある嚥下事象を表すものとして分類することができる。
[0050]一実施形態では、方法500は、訓練/検証サブルーチンステップ516を任意選択で含むことができ、これにより、各嚥下固有データセットが、本明細書に開示される前処理、特徴抽出、及び特徴縮小を経験するように処理される。検証ループは、交差検証試験を使用して、判別分析ベース分類器に適用することができる。全ての事象が分類され、検証された後、分類基準に更なる検証を必ずしも適用することなく、将来の分類のために出力基準を生成することができる。あるいは、ルーチン検証は、分類基準の統計的有意性を洗練するためか、又は特定の装置及び/又はプロトコルの変更(例えば、加速度計を同じ又は異なる加速度計タイプ/モデルと交換する際の特定装置の再較正、動作条件の変更、更なる前処理サブルーチン、アーチファクトの除去、追加の特徴の抽出/縮小などの新しい処理モジュール、など)に対応するための手段として再び、のいずれかで、実施することができる。
[0051]ステップ514で、分類を使用して、侵入、誤嚥、嚥下安全性障害及び/又は嚥下効率低下と比較して、どの嚥下事象が正常な嚥下事象を表したかを判定して出力することができる。いくつかの実施形態では、嚥下事象は、安全な事象又は安全でない事象として更に分類することができる。
[0052]例えば、処理モジュール106及び/又は処理モジュール106に関連付けられたデバイスは、テキスト、アイコン、色、光の点灯及び消灯などの画像を使用して、嚥下又は誤嚥を識別するディスプレイを備えることができる。あるいは又は更に、処理モジュール106及び/又は処理モジュール106に関連付けられたデバイスは、聴覚信号を使用して嚥下又は誤嚥を識別するスピーカを備えることができる。本開示は、出力の特定の実施形態に限定されるものではなく、出力は、嚥下事象の分類が、臨床医又は患者などのデバイス100のユーザーに識別される任意の手段であることができる。
[0053]次いで、出力は、試験された候補者をスクリーニング/診断し、更なる評価及び/又は治療が適用され得るまで、適切な治療、更なる試験、及び/又は提案される食事又は他の関連する制限を提供するために利用されてもよい。例えば、給食に対する調節は、食品の密度又は粘度若しくはタイプ、及び/又は患者に提供される一口のサイズ及び/又は頻度、の変化に基づいてもよい。
[0054]加速度計以外の他のタイプの振動センサを、センサ102となるように適切に変更して使用することができる。例えば、処理モジュール106が経時的に変位信号を記録しながら、センサが変位(たとえば、マイクロフォン)を測定することができる。別の例として、処理モジュール106が経時的に速度信号を記録しながら、センサが速度を測定することができる。次いで、そのような信号は、加速度信号に変換され、本明細書に開示されているように、及び/又は受信信号のタイプに適した特徴抽出及び分類の他の技法によって処理され得る。
[0055]本開示の別の態様は、嚥下障害を治療する方法である。用語「治療する」は、予防的治療又は予防治療(嚥下困難の発症を予防及び/又は遅延させる)及び治癒、治療又は疾患改善治療の両方を含み、嚥下困難の治癒、進行の減速、症状の減少、及び/又は嚥下困難の進行を停止させる治療手段;嚥下困難の危険性にある患者、例えば、同様の特徴(年齢、性別、地理的位置、など)の健康な個人に対して嚥下困難のリスクを増大させる別の疾患又は医学的状態を有する患者の治療を含む。この用語は、対象が完治するまで治療されることを必ずしも意味するものではない。用語「治療する」は、嚥下困難に罹患していないが、嚥下困難の発症をしやすい可能性がある個人における健康の維持及び/又は促進を指す。用語「治療する」は、1つ以上の主要な予防的又は治療的手段の増強又はそうでなければ強化も含む。用語「治療する」は、嚥下困難の食事管理又は嚥下困難の予防のための食事管理を更に含む。治療は、患者、臨床医、及び/又は任意の他の個人若しくはエンティティによって行うことができる。
[0056]嚥下困難を治療する方法は、本明細書に開示される装置100の任意の実施形態を使用すること、及び/又は本明細書に開示される方法500の任意の実施形態を実行することを含む。本方法は、例えば、給食の密度又は粘度を変更すること、給食中の食物のタイプを変更すること、患者に投与される給食の一部分のサイズを変更すること、給食の一部分が患者に投与される頻度を変更すること、又はそれらの組み合わせによって、分類に基づいて、患者に投与される給食を調節することを更に含むことができる。
[0057]一実施形態では、本方法は、嚥下困難からの誤嚥性肺炎を防止する。一実施形態では、嚥下困難は、癌、癌化学療法、癌放射線療法、口腔癌手術、咽喉癌手術、脳卒中、脳損傷、進行性神経筋疾患、神経変性疾患、患者の高齢、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される状態に関連する口腔咽頭嚥下困難である。本明細書中で使用される場合、「高齢の」人は、65歳以上の暦年齢を有する人である。
[0058]本明細書に記載されている、本発明の好ましい実施形態に対する様々な変更及び修正が、当業者には明らかであることを理解されたい。かかる変更及び修正は、本発明の主題の趣旨及び範囲から逸脱することなく、かつ意図される利点を損なわずに、行うことができる。したがって、かかる変更及び修正は、添付の特許請求の範囲に包含されることが意図されている。
[発明の項目]
[項目1]
嚥下事象の実行中に候補者において可能性のある嚥下障害を識別するためのデバイスであって、
前記デバイスは、加速度計と、処理モジュールとを備えており、前記加速度計は、前記候補者の喉の前後(A-P)軸及び上下(S-I)軸に沿った軸固有の振動データであって、前記嚥下事象を表す軸固有の振動データを取得するように構成されており、
前記処理モジュールは、前記加速度計に動作可能に結合されたローカルコンピューティングデバイス又はリモートコンピューティングデバイスであり、前記軸固有の振動データを処理して、(i)線形結合、二乗(べき)和、2つの信号の移動窓相関、前記2つの信号の極小値又は極大値、及び三角法関係からなる群から選択される少なくとも1つの方法を使用して、前記A-P軸に沿って取得した前記軸固有の振動データを含む第1の信号の少なくとも一部分と、前記S-I軸に沿って取得した前記軸固有の振動データを含む第2の信号の少なくとも一部分とを組み合わせて、及び(ii)前記嚥下事象を、前記組み合わされた振動データに基づく複数の分類であって、正常な嚥下を示す第1の分類と嚥下障害の可能性を示す第2の分類とを含む複数の分類のうちの1つとして分類して処理するように構成されている、デバイス。
[項目2]
前記処理モジュールが、前記組み合わされた振動データからメタ特徴を抽出するように構成されている、項目1に記載のデバイス。
[項目3]
前記処理モジュールが、前記組み合わされた振動データから抽出された前記メタ特徴を使用して、前記嚥下事象を分類するように構成されている、項目2に記載のデバイス。
[項目4]
前記処理モジュールが、前記組み合わされた振動データから抽出された前記メタ特徴を予め設定された分類基準と比較して、前記嚥下事象を分類するように構成されている、項目3に記載のデバイス。
[項目5]
前記予め設定された分類基準が、嚥下安全性及び嚥下効率の各々について定義される、項目4に記載のデバイス。
[項目6]
前記予め設定された分類基準が、既知の訓練データセットから予め抽出され分類された特徴によって定義される、項目5に記載のデバイス。
[項目7]
前記第2の分類が、嚥下安全性障害又は嚥下効率低下のうちの少なくとも一方を示す、項目1に記載のデバイス。
[項目8]
前記第2の分類が、侵入又は誤嚥のうちの少なくとも一方を示し、前記処理モジュールが、安全な事象を示す第1の事象、又は安全でない事象を示す第2の事象として、前記嚥下事象を更に分類するように構成されている、項目1に記載のデバイス。
[項目9]
前記処理モジュールが、複数の連続する嚥下現象を、前記連続する嚥下事象のそれぞれについての前記組み合わされた振動データを前記第1の分類又は前記第2の分類のうちの一方を示すものとして分類することによって、分類するように構成されている、項目1に記載のデバイス。
[項目10]
前記処理モジュールが、(i)前記A-P軸に沿った前記軸固有の振動データ、(ii)前記S-I軸に沿った前記軸固有の振動データ、又は(iii)前記組み合わされた振動データのうちの少なくとも1つを前処理するために非セグメント化スペクトログラムを使用する、項目1に記載のデバイス。
[項目11]
候補者における可能性のある嚥下障害を識別するために、嚥下事象に対して取得された頸部加速度測定データを分類する方法であって、前記方法は、
前後(A-P)軸及び上下(S-I)軸に関する、前記嚥下事象を表す軸固有の振動データを受信するステップであって、ローカルコンピューティングデバイス又はリモートコンピューティングデバイスであり、かつ加速度計に動作可能に結合された処理モジュールが、前記加速度計から前記軸固有の振動データを受信する、ステップと、
線形結合、二乗(べき)和、2つの信号の移動窓相関、前記2つの信号の極小値又は極大値、及び三角法関係からなる群から選択される少なくとも1つの方法を使用して、前記A-P軸に対する前記軸固有の振動データを含む第1の信号の少なくとも一部分を、前記S-I軸に対する前記軸固有の振動データを含む第2の信号の少なくとも一部分と組み合わせるステップであって、前記処理モジュールが前記組み合わされた振動データを形成する、ステップと、
前記嚥下事象の分類を、前記組み合わされた振動データに基づいて、正常な嚥下を示す第1の分類と嚥下障害の可能性を示す第2の分類とを含む複数の分類の1つとして出力するステップであって、前記処理モジュールが前記分類を出力する、ステップと、を含む、方法。
[項目12]
前記処理モジュール上の前記組み合わされた振動データからメタ特徴を抽出するステップを含む、項目11に記載の方法。
[項目13]
前記組み合わされた振動データから抽出された前記メタ特徴を使用して、前記処理モジュール上で前記嚥下事象を分類するステップを含む、項目12に記載の方法。
[項目14]
前記組み合わされた振動データから抽出された前記メタ特徴を予め設定された分類基準と比較して、前記処理モジュール上で前記嚥下事象を分類するステップを含む、項目13に記載の方法。
[項目15]
前記予め設定された分類基準が、嚥下安全性及び嚥下効率のそれぞれについて定義されている、項目14に記載の方法。
[項目16]
前記予め設定された分類基準が、既知の訓練データセットから予め抽出され分類された特徴によって定義されている、項目15に記載の方法。
[項目17]
前記第2の分類が、嚥下安全性障害又は嚥下効率低下のうちの少なくとも一方を示す、項目11に記載の方法。
[項目18]
前記第2の分類が、侵入又は誤嚥のうちの少なくとも1つを示し、前記方法が、安全な事象を示す第1の事象、又は安全でない事象を示す第2の事象として、前記嚥下事象を更に分類するステップを含む、項目11に記載の方法。
[項目19]
連続する嚥下事象を、前記連続する嚥下事象のそれぞれについて前記組み合わされた振動データを前記第1の分類又は前記第2の分類のうちの一方を示すものとして分類することによって、分類するステップを含む、項目11に記載の方法。
[項目20]
(i)前記A-P軸及び前記S-I軸に沿った前記軸固有の振動データ、又は(ii)前記組み合わされた振動データのうちの少なくとも一方を前処理するために非セグメント化スペクトログラムを使用するステップを含む、項目11に記載の方法。
[項目21]
患者の嚥下困難を治療する方法であって、
前記方法は、センサを前記患者の喉の外側に配置するステップであって、前記センサは、前記喉の前後軸及び上下軸に関連付けられ嚥下活動を表す振動データを取得し、前記センサは、処理モジュールに動作可能に接続されており、前記処理モジュールは、(i)線形結合、二乗(べき)和、2つの信号の移動窓相関、前記2つの信号の極小値又は極大値、及び三角法関係からなる群から選択される少なくとも1つの方法を使用して、前記A-P軸に関連付けられた前記振動データを含む第1の信号の少なくとも一部分を、前記S-I軸に関連付けられた前記振動データを含む第2の信号の少なくとも一部分と組み合わせるように、及び(ii)前記嚥下事象を、前記組み合わされた振動データに基づく複数の分類であって、正常な嚥下を示す第1の分類と嚥下障害の可能性を示す第2の分類とを含む複数の分類の1つとして分類するように構成されている、ステップと、
前記分類に基づいて前記患者に投与される給食を調節するステップと、を含む、方法。
[項目22]
前記給食を調節するステップが、前記給食の密度又は粘度を変更するステップ、前記給食中の食物のタイプを変更するステップ、前記患者に投与される前記給食の一部分のサイズを変更するステップ、前記給食の一部が前記患者に投与される頻度を変更するステップ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、項目21に記載の方法。

Claims (19)

  1. 嚥下事象の実行中に候補者において可能性のある嚥下障害を識別するためのデバイスであって、
    前記デバイスは、加速度計と、処理モジュールとを備えており、前記加速度計は、前記候補者の喉の前後(A-P)軸及び上下(S-I)軸に沿った軸固有の振動データであって、前記嚥下事象を表す軸固有の振動データを取得するように構成されており、
    前記処理モジュールは、前記加速度計に動作可能に結合されたローカルコンピューティングデバイス又はリモートコンピューティングデバイスであり、前記軸固有の振動データを処理して、(i)線形結合、二乗(べき)和、2つの信号の移動窓相関、前記2つの信号の極小値又は極大値、及び三角法関係からなる群から選択される少なくとも1つの方法を使用して、前記A-P軸に沿って取得した前記軸固有の振動データを含む第1の信号の少なくとも一部分と、前記S-I軸に沿って取得した前記軸固有の振動データを含む第2の信号の少なくとも一部分とを組み合わせて、及び(ii)前記嚥下事象を、前記組み合わされた振動データに基づく複数の分類であって、正常な嚥下を示す第1の分類と嚥下障害の可能性を示す第2の分類とを含む複数の分類のうちの1つとして分類して処理するように構成されている、デバイス。
  2. 前記処理モジュールが、前記組み合わされた振動データからメタ特徴を抽出するように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記処理モジュールが、前記組み合わされた振動データから抽出された前記メタ特徴を使用して、前記嚥下事象を分類するように構成されている、請求項2に記載のデバイス。
  4. 前記処理モジュールが、前記組み合わされた振動データから抽出された前記メタ特徴を予め設定された分類基準と比較して、前記嚥下事象を分類するように構成されている、請求項3に記載のデバイス。
  5. 前記予め設定された分類基準が、嚥下安全性及び嚥下効率の各々について定義される、請求項4に記載のデバイス。
  6. 前記予め設定された分類基準が、既知の訓練データセットから予め抽出され分類された特徴によって定義される、請求項5に記載のデバイス。
  7. 前記第2の分類が、嚥下安全性障害又は嚥下効率低下のうちの少なくとも一方を示す、請求項1に記載のデバイス。
  8. 前記第2の分類が、侵入又は誤嚥のうちの少なくとも一方を示し、前記処理モジュールが、安全な事象を示す第1の事象、又は安全でない事象を示す第2の事象として、前記嚥下事象を更に分類するように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
  9. 前記処理モジュールが、複数の連続する嚥下現象を、前記連続する嚥下事象のそれぞれについての前記組み合わされた振動データを前記第1の分類又は前記第2の分類のうちの一方を示すものとして分類することによって、分類するように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
  10. 候補者における可能性のある嚥下障害を識別するために、嚥下事象に対して取得された頸部加速度測定データを分類する方法であって、前記方法は、
    前後(A-P)軸及び上下(S-I)軸に関する、前記嚥下事象を表す軸固有の振動データを受信するステップであって、ローカルコンピューティングデバイス又はリモートコンピューティングデバイスであり、かつ加速度計に動作可能に結合された処理モジュールが、前記加速度計から前記軸固有の振動データを受信する、ステップと、
    線形結合、二乗(べき)和、2つの信号の移動窓相関、前記2つの信号の極小値又は極大値、及び三角法関係からなる群から選択される少なくとも1つの方法を使用して、前記A-P軸に対する前記軸固有の振動データを含む第1の信号の少なくとも一部分を、前記S-I軸に対する前記軸固有の振動データを含む第2の信号の少なくとも一部分と組み合わせるステップであって、前記処理モジュールが前記組み合わされた振動データを形成する、ステップと、
    前記嚥下事象の分類を、前記組み合わされた振動データに基づいて、正常な嚥下を示す第1の分類と嚥下障害の可能性を示す第2の分類とを含む複数の分類の1つとして出力するステップであって、前記処理モジュールが前記分類を出力する、ステップと、
    を含む、方法。
  11. 前記処理モジュール上の前記組み合わされた振動データからメタ特徴を抽出するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記組み合わされた振動データから抽出された前記メタ特徴を使用して、前記処理モジュール上で前記嚥下事象を分類するステップを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記組み合わされた振動データから抽出された前記メタ特徴を予め設定された分類基準と比較して、前記処理モジュール上で前記嚥下事象を分類するステップを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記予め設定された分類基準が、嚥下安全性及び嚥下効率のそれぞれについて定義されている、請求項13に記載の方法。
  15. 前記予め設定された分類基準が、既知の訓練データセットから予め抽出され分類された特徴によって定義されている、請求項14に記載の方法。
  16. 前記第2の分類が、嚥下安全性障害又は嚥下効率低下のうちの少なくとも一方を示す、請求項10に記載の方法。
  17. 前記第2の分類が、侵入又は誤嚥のうちの少なくとも1つを示し、前記方法が、安全な事象を示す第1の事象、又は安全でない事象を示す第2の事象として、前記嚥下事象を更に分類するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  18. 連続する嚥下事象を、前記連続する嚥下事象のそれぞれについて前記組み合わされた振動データを前記第1の分類又は前記第2の分類のうちの一方を示すものとして分類することによって、分類するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  19. 患者の嚥下困難を治療するために使用されるデバイスの作動方法であって、
    前記デバイスのセンサが、前記患者の喉の前後(A-P)軸及び上下(S-I)軸に関連付けられ嚥下事象を表す軸固有の振動データを取得するステップと、
    前記デバイスの処理モジュールが、(i)線形結合、二乗(べき)和、2つの信号の移動窓相関、前記2つの信号の極小値又は極大値、及び三角法関係からなる群から選択される少なくとも1つの方法を使用して、前記A-P軸に関連付けられた前記振動データを含む第1の信号の少なくとも一部分を、前記S-I軸に関連付けられた前記振動データを含む第2の信号の少なくとも一部分と組み合わせるステップと、
    前記処理モジュールが、前記嚥下事象を、前記組み合わされた振動データに基づく複数の分類であって、正常な嚥下を示す第1の分類と嚥下障害の可能性を示す第2の分類とを含む複数の分類の1つとして分類するステップと、
    を含む、作動方法。
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