JP7196706B2 - 接合用シート及びこの接合用シートを用いて電子部品を基板に接合する方法 - Google Patents
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Description
また、本発明の第1の観点の接合用シートは、前記Cu箔の表面粗さRaが1.0μm以下であり、前記Cu箔を構成するCuの平均結晶子径が10μm以下である。
図1に示すように、本実施形態の接合用シート10は、Cu箔からなるコアシート11の両面にAg微粒子12が被覆されて構成される。図2に示すように、この接合用シート10は電子部品である半導体チップ素子16と基板17との間に介在させて、半導体チップ素子16等の電子部品を基板17に接合するのに用いられる。図1に示すコアシート11は、厚さが50μm~200μmであることが好ましく、100μm~150μmであることが更に好ましい。厚さが下限値の50μm未満であると、接合用シートの製造時にコアシートが取扱いにくく、厚さが上限値の200μmを超えると、コアシートの熱抵抗が増大するため、本実施形態の接合用シート10を用いて得られる電子部品の放熱性が低下し、電子部品の寿命の低下を招くおそれがある。コアシート11の厚さは、次の方法により求める。先ず、Cu箔であるコアシート11をエポキシ樹脂で完全に被包した後、Cu箔の箔表面方向に対し垂直に切断し、その切断面をアルゴンイオンビームにより研磨加工する。次いで研磨加工した加工面をSEM(走査型電子顕微鏡)にて観察し、無作為に100箇所以上の銅箔の厚さを測定し、その平均値をCu箔(コアシート11)の厚さとする。
続いて、本実施形態の接合用シートの製造方法について説明する。この製造方法には、接触めっき法、Agめっき液浸漬法、塗布加熱法がある。
図3に示すように、この接触めっき法は、容器20にAgめっき液21を入れ、この液中にAg箔からなる導電性シート22とCu箔からなるコアシート11を間隔をあけて配置し、この導電性シート22とコアシート11とをリード線23により電気的に接続し、Agめっき液中のAgイオンを還元することにより、図1に示すように、コアシート11の両面にAg微粒子12を被覆させる方法である。接触めっきでは、溶液中で次に述べるAg塩が溶解してAgイオンになったときに発生する電子によってAgイオンを還元して、コアシート11の両面にAgが微粒子となって析出する。Ag微粒子12はコアシート11に単にくっつくだけではなく、Ag微粒子12のコアシート11に接触する部分がコアシート11中に拡散し、Ag微粒子12はコアシート11に固着する。
Agめっき液浸漬法は、図示しないが、接触めっき法で用いたAgめっき液中に接触めっき法で用いたCu箔からなるコアシート11と同じシートをAgめっき液に浸漬する方法である。この方法では、加熱したAgめっき液中にCu箔からなるコアシート11を配置すると、Agめっき液で還元析出したAg微粒子12の一部が分子間力により、このCu箔からなるコアシート11の両面にAg微粒子の形態で固着する。接触めっき法と同様に、Ag微粒子12はコアシート11に単にくっつくだけではなく、Ag微粒子12のコアシート11に接触する部分がコアシート中に拡散し、Ag微粒子12はコアシート11に固着する。
塗布加熱法は上述したAgめっき液21をコアシート11の表面に塗布した後、乾燥させることによりAg微粒子12を析出させる方法である。
具体的には、コアシート11を例えば、Agめっき液21に浸漬させる、もしくは、刷毛等でAgめっき液21をコアシート11に塗布し、大気雰囲気下、150℃~200℃の範囲内で乾燥させることでAgを還元及び析出させAg微粒子12をコアシート表面に析出させ、エタノール、水、アセトン等の洗浄用溶媒で洗浄し、大気中で20℃~50℃で乾燥することにより、Cu箔からなるコアシート11の両面に平均粒径10nm~500nmのAg微粒子12が平均被覆率70%以上の割合で被覆され固着された接合用シート10が得られる。
また、接触めっき法と同様に、Ag微粒子12はコアシート11に単にくっつくだけではなく、Ag微粒子12のコアシート11に接触する部分がコアシート11中に拡散し、Ag微粒子12はコアシート11に固着する。
上記方法で製造された接合用シートを用いてシリコンチップ素子、LEDチップ素子等の電子部品を各種放熱基板、FR4(Flame Retardant Type 4)基板、コバール等の基板に接合するには、基板上の所定の位置に接合用シートを配置して、その上に電子部品、例えばチップ素子を搭載する。この状態で、加熱炉にて窒素雰囲気中、250℃~350℃の温度で、5分~20分間保持して、接合用シートを加熱する。場合によっては、チップと基板とを1MPa~20MPaの圧力を加えながら接合してもよい。これにより、図2に示すように、接合用シート10(図1)は接合層15となって、チップ素子16と基板17とを接合させて接合体18を作製して、電子部品であるチップ素子16を基板17に接合する。
(接触めっき法による接合用シートの製造例)
先ず、Ag塩としての酢酸銀(脂肪酸銀)、アミノデカン(脂肪族アミン)及びブチルカルビトールアセテート(溶媒)を用意し、脂肪酸銀、脂肪族アミン及び溶媒の合計量を100質量%としたとき、酢酸銀(脂肪酸銀)22質量%、アミノデカン(脂肪族アミン)41.3質量%、ブチルカルビトールアセテート(溶媒)36.7質量%の割合で取り分け、これらをスターラーの撹拌子とともにガラス製のビーカーセルの容器に入れた。そして、50℃に加熱したホットプレートに上記容器を載せ、スターラーの撹拌子を300rpmの回転速度で回転させながら、1時間撹拌して混合液を調製した。次いで、この混合液が貯留された容器をホットプレートから降ろして混合液の温度を室温まで下げた。これによりAgめっき液を調製した。このAgめっき液のAgイオン濃度は1.4g/Lであった。
(接触めっき法による接合用シートの製造例)
実施例1で調製したAgめっき液と同じAgめっき液を用意した。Cu箔からなるコアシートの各特性と接合用シートの製造条件を表1に示す内容に変えた以外は実施例1と同じ接触めっき法により実施例2~7及び比較例1~4の接合用シートを作製した。
(Agめっき液浸漬法による接合用シートの製造例)
実施例1で調製したAgめっき液と同じAgめっき液を用意した。このAgめっき液を100℃の温度に加熱保持し、撹拌しながら、実施例1と同じCu箔からなるコアシートを液中に浸漬した。5時間浸漬した後、実施例1と同様にコアシートを液から引上げ、エタノールで洗浄し、大気中で50℃の温度で乾燥した。これによりCu箔からなるコアシートの両面にAg微粒子が被覆され固着された実施例8の接合用シートを作製した。
(Agめっき液浸漬法による接合用シートの製造例)
実施例1で調製したAgめっき液と同じAgめっき液を用意した。Agめっき液の温度とコアシートの浸漬時間を表1に示すように変えた以外、実施例8と同様にして、実施例9及び比較例5、6の接合用シートを作製した。
(塗布加熱法による接合用シートの製造例)
実施例1で調製したAgめっき液と同じAgめっき液を用意した。このAgめっき液を50℃の温度に加熱保持し、撹拌しながら、実施例1と同じCu箔からなるコアシートを液中に浸漬した。1時間浸漬後、コアシートを取り出すことにより、Agめっき液をコアシート両面に塗布した。このコアシートを大気中170℃の温度で1時間保持した。これによりCu箔からなるコアシートの両面にAg微粒子が被覆され固着された実施例10の接合用シートを作製した。
(塗布加熱法による接合用シートの製造例)
実施例1で調製したAgめっき液と同じAgめっき液を用意した。Agめっき液の温度とコアシートの浸漬時間と浸漬後のコアシートの加熱時間を表1に示すように変えた以外、実施例10と同様にして、実施例11及び比較例7、8の接合用シートを作製した。
実施例1~11及び比較例1~8で得られた19種類の接合用シートを用いて形成した接合層のシェア強度を以下の手順で評価した。先ず、図2に示す接合体20を作製した。具体的には、電子部品の代わりに第1部材として、最表面に金メッキを施した2.5mm角のSiウェーハ(厚さ:200μm)を用意した。また基板の代わりに第2部材として、最表面に銀メッキを施した20mm角のCu板(厚さ:1mm)を用意した。次いで、第1部材と第2部材の間に、上記接合用シートを挟んで積層体を作製した。更に、この積層体を加圧ダイボンダで焼成することにより、即ち積層体を10MPaの荷重を加えた状態で250℃の温度(加熱温度)に15分間(加熱時間)保持することにより、第1部材と第2部材とを接合層15を介して接合した。19種類の接合体のシェア強度を次のように測定した。
接合体のシェア強度は、せん断強度評価試験機を用いて測定した。具体的には、シェア強度の測定は、接合体の第1部材(Cu板)を水平に固定し、接合層の表面(上面)から50μm上方の位置でシェアツールにより、第2部材(Siウェーハ)を横から水平方向に押して、第2部材が破断されたときの強度を測定することによって行った。なお、シェアツールの移動速度は0.1mm/秒とした。1条件に付き3回強度試験を行い、それらの算術平均値を接合強度の測定値とした。19種類の接合体のシェア強度を上述した表1に示す。
比較例1では、Ag微粒子の平均粒径が下限値を下回ったため、Ag微粒子の安定性が低下するので、接合性が不安定になったと考えられる。
比較例2、比較例6及び比較例8では、Ag微粒子の平均粒径が上限値を上回ったため、Ag微粒子の焼結性が不十分になり、接合層内部や部材との界面における強度が不十分であったと考えられる。
比較例3、比較例4、比較例5及び比較例7では、Ag微粒子の平均被覆率がが下限値を下回ったため、第2部材であるSiウェーハに対して十分な接合面積を確保できず、接合性が低下したと考えられる。
11 Cu箔からなるコアシート
12 Ag微粒子
13 Ag微粒子層
15 接合層
16 チップ素子
17 基板
18 接合体
Claims (2)
- Cu箔からなるコアシートの両面に平均粒径10nm~500nmのAg微粒子が平均被覆率70%以上の割合で被覆され固着される接合用シートであって、
前記Cu箔の表面粗さRaが1.0μm以下であり、前記Cu箔を構成するCuの平均結晶子径が10μm以下であることを特徴とする接合用シート。 - 請求項1記載の接合用シートを用いて電子部品を基板に接合する方法。
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