本発明の一態様に係る複数接合点伸縮構造体は、
重複方向に重なって配置された2つの剛性部材が互いに前記重複方向と平行な軸線の周りに回動可能に連結された複数の連結構造体を備え、複数の前記連結構造体が連結されることによって伸縮自在に構成された複数接合点伸縮構造体であって、
複数の前記連結構造体の各々は、
2つの前記剛性部材と、
2つの前記剛性部材の各々に複数ずつ設けられた横連結部と、を備え、
複数の前記横連結部の各々は、
互いに反対を向く一対の第1面と、
前記一対の第1面の外縁部同士を繋ぎ、前記剛性部材が接続される第2面と、を備え、
前記一対の第1面の一方に、凸部または前記凸部が挿入可能な凹部が形成され、
前記横連結部に設けられた前記凸部が、他の前記横連結部に設けられた前記凹部に挿入されることによって、2つの前記横連結部が互いに前記重複方向と平行な軸線の周りに回転自在に連結可能であり、
複数の前記連結構造体の各々において、2つの前記剛性部材の各々に設けられた複数の前記横連結部のうちの1つである中間連結部が、互いに前記重複方向と平行な軸線の周りに回転自在に連結されており、
複数の前記連結構造体の各々において、2つの前記剛性部材の一方に設けられた複数の前記横連結部のうち、前記中間連結部を除くものの少なくとも一部と、2つの前記剛性部材の他方に設けられた複数の前記横連結部のうち、前記中間連結部を除くものの少なくとも一部とは、それぞれ他の前記連結構造体の前記横連結部と互いに前記重複方向と平行な軸線の周りに回転自在に連結されている。
この構成によれば、凸部を凹部に挿入するだけで、複数の横連結部を重ねるように連結することができる。複数の横連結部が重ねられることによって、複数の横連結部を個数の制限なく連結することができる。その結果、3つ以上の剛性部材が2つ以上の接合点によって連結されている構成を容易に実現することができる。また、凸部を凹部から抜くだけで、横連結部同士の連結を解除することができる。
この構成によれば、凸部及び凹部に、装飾品等を装着することができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、前記一対の第1面の他方に、前記凸部または前記凹部が形成されていてもよい。
この構成によれば、3つ以上の横連結部を重ねることによって、1つの剛性部材に連結される剛性部材の数、言い換えると剛性部材の接合点の数を増やすことができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、前記凸部は、先端部に近づく程に小径となる円錐台形状または円錐形状であってもよく、前記凹部は、底部に近づく程に小径となる円錐台形状または円錐形状であってもよい。
例えば、凸部及び凹部が共に円柱形状である場合、凸部を凹部に確実に挿入させるため、凹部の内径を凸部の直径より大きくする必要がある。これにより、凸部が凹部に挿入された状態において、凸部を備える横連結部が、凹部を備える横連結部に対してぐらつくおそれがある。
この構成によれば、凸部及び凹部が共に円錐台形状または円錐形状である。そのため、凸部のサイズと凹部のサイズとが等しい場合であっても、凸部を凹部に挿入させることができる。これにより、凸部が凹部に挿入されているときに、凸部を備える横連結部の凹部を備える横連結部に対するぐらつきを、凸部及び凹部が共に円柱形状である構成よりも小さくすることができる。
前記複数接合点伸縮構造体は、少なくとも1つの板状部材を更に備えていてもよい。また、前記複数接合点伸縮構造体において、前記一対の第1面の少なくとも一方に、溝部が形成されていてもよく、前記板状部材の各々は、少なくとも1つの前記横連結部の前記溝部と嵌合していてもよい。
この構成によれば、溝部に装着された板状部材を複数接合点伸縮構造体が備えることによって、複数接合点伸縮構造体を面状に構成することができる。これにより、複数接合点伸縮構造体の利用価値を高くすることができる。
前記複数接合点伸縮構造体は、2つの前記横連結部の連結を保持する保持機構を更に備えていてもよい。
この構成によれば、複数接合点伸縮構造体が保持機構を備えることによって、2つの横連結部の連結が意図せず解除される可能性を低くすることができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、
前記保持機構は、
前記凸部の外側面及び前記凹部の内側面の一方に設けられた突起と、
前記凸部の外側面及び前記凹部の内側面の他方の全周に亘って形成された環状溝と、
前記凸部の外側面及び前記凹部の内側面の他方が前記突起の通過が可能に切り欠かれ、前記凸部の前記凹部への挿入方向に沿って前記環状溝と前記横連結部の外部とを連通する切欠部と、を備えていてもよい。
突起が切欠部を通過することによって、2つの横連結部の連結及び解除を容易に行うことができる。凸部が凹部に挿入された状態において、突起が切欠部と平面視で重なっていないとき、凸部が凹部から抜けることを防止することができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、前記剛性部材は、曲がった棒形状であってもよい。
この構成によれば、複数接合点伸縮構造体を湾曲方向に伸縮させることができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、
2つの前記剛性部材の前記横連結部の各々は、前記中間連結部と、一方側連結部と、他方側連結部とを備えていてもよく、
前記重複方向から見て、2つの前記剛性部材の一方において、前記一方側連結部から前記中間連結部を経て前記他方側連結部に至る第1仮想線は、V字状であってもよく、
前記重複方向から見て、2つの前記剛性部材の他方において、前記一方側連結部から前記中間連結部を経て前記他方側連結部に至る第2仮想線は、V字状であり且つ前記第1仮想線と交差していなくてもよい。
この構成のような横連結部を備える連結構造体を複数連結することによって、動作の前後の形状が予測できないほど異なったものになる形状可変可能な部材を組み立てることができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、
複数の前記横連結部は、
前記横連結部の前記一対の第1面の間の長さが第1長さである低背連結部と、
前記横連結部の前記一対の第1面の間の長さが前記第1長さより長い第2長さである高背連結部と、を備えていてもよい。
この構成によれば、高背連結部が使用されることによって、連結された2つの横連結部の各々に取り付けられた剛性部材間の重複方向の間隔を大きくすることができる。
この構成によれば、様々な高さの横連結部を組み合わせることによって、複数接合点伸縮構造体の構造を容易に複雑化させることができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、
複数の前記連結構造体のうちの少なくとも2つは、前記剛性部材の少なくとも一方に取り付けられた延長連結部を備えていてもよく、
前記延長連結部の各々は、前記剛性部材から前記重複方向と交差する方向に延出された延出部を有していてもよく、
前記延長連結部の前記延出部は、他の前記連結構造体が備える前記延長連結部の前記延出部と、前記重複方向と平行な軸線の周りに回動可能に連結されていてもよい。
この構成によれば、延長連結部を介して2つの連結構造体を並べて配置することができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、
前記横連結部は、前記第2面に、他の前記連結構造体の前記剛性部材と嵌合可能な嵌合部を有していてもよい。
この構成によれば、嵌合部を剛性部材に嵌合させるだけで、複数の連結構造体を互いに連結することができる。このように、複数の連結構造体の連結が簡単な手段で行われるため、ドライバー等の工具を用いることなく、複数の連結構造体よりなる部材の組み立てを容易に行うことができる。
この構成によれば、嵌合部と剛性部材とが嵌合することによって、連結構造体は別の連結構造体と連結することができる。これにより、複数の連結構造体を重複方向と交差する仮想面上に拡げることができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、
複数の前記連結構造体のうちの少なくとも1つは、横継手部材を備えていてもよく、
前記連結構造体の2つの前記剛性部材の一方に設けられた前記横連結部の少なくとも1つは、支持連結部を備えていてもよく、
2つの前記横継手部材の各々は、2つの前記横連結部の前記支持連結部の各々によって前記重複方向と平行な軸線の周りに回動自在に支持されていてもよく、
前記凸部は、
前記横連結部に設けられた第1凸部と、
前記横継手部材に設けられ、前記重複方向と交差する交差方向に突出した第2凸部と、を備えていてもよく、
前記凹部は、
前記横連結部に設けられ、前記第1凸部が挿入可能な第1凹部と、
前記横継手部材における前記第2凸部と反対側に設けられ、前記第2凸部が前記交差方向に挿入可能な第2凹部と、を備えていてもよい。
この構成によれば、第1凸部及び第2凸部を第1凹部及び第2凹部に挿入させるだけで、複数の連結構造体を互いに連結することができる。このように、複数の連結構造体の連結が凸部の凹部への挿入という簡単な手段で行われるため、ドライバー等の工具を用いることなく、複数の連結構造体を備える複数接合点伸縮構造体の組み立てを容易に行うことができる。
この構成によれば、連結構造体は、横継手部材を介して別の連結構造体と連結することができる。これにより、複数の連結構造体を重複方向と交差する仮想面上に拡げることができる。
この構成によれば、横継手部材は回動可能であるため、横継手部材を介して連結された2つの連結構造体の一方を他方に対して回動させることができる。これにより、複数の連結構造体よりなる部材に複雑な動作をさせることができる。
前記複数接合点伸縮構造体は、前記横連結部によって、前記重複方向と平行な軸線の周りに回動可能に支持された縦継手部材を更に備えていてもよく、
前記複数接合点伸縮構造体において、
前記縦継手部材は、前記重複方向と交差する交差方向に突出し且つ他の前記連結構造体の前記剛性部材または前記横連結部に挿入可能な挿入部、及び他の前記連結構造体の前記剛性部材または前記横連結部が前記交差方向に挿入可能な被挿入部の少なくとも一方を備えていてもよい。
この構成によれば、複数の連結構造体が縦継手部材を介して連結されることによって、複数接合点伸縮構造体を立体的に構成することができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、
前記挿入部または前記被挿入部を介して前記縦継手部材に連結された前記剛性部材または前記横連結部は、前記縦継手部材によって前記交差方向と平行な軸線の周りに回動可能に支持されていてもよい。
この構成によれば、剛性部材が回動可能であるため、複数接合点伸縮構造体の伸縮方向を変えることができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、前記凸部は、前記凹部に対して取り付け及び取り外し可能であってもよい。
この構成によれば、凸部を凹部に挿入するだけで、横連結部同士を連結することができる。また、凸部を凹部から抜くだけで、横連結部同士の連結を解除することができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、複数の前記横連結部の少なくとも一部は、前記剛性部材に対して取り付け及び取り外し可能であってもよい。
この構成によれば、複数接合点伸縮構造体の構成を柔軟に変更することができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、複数の前記横連結部の少なくとも一部は、前記剛性部材と一体に形成されていてもよい。
この構成によれば、連結構造体を強固に構成することができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、
前記横連結部は、前記中間連結部と、一方側連結部と、他方側連結部とを備えていてもよく、
前記剛性部材は、
前記一方側連結部が設けられた一方側剛性部材と、
前記他方側連結部が設けられた他方側剛性部材と、を備えていてもよく、
前記一方側剛性部材及び前記他方側剛性部材の少なくとも一方は、前記中間連結部に対する複数の相対位置に選択的に連結可能であってもよく、
前記一方側連結部及び前記中間連結部を結ぶ仮想線と、前記他方側連結部及び前記中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度は、前記複数の相対位置の各々に応じて異なっていてもよい。
この構成によれば、一方側剛性部材と他方側剛性部材とが連結される相対位置を変えるだけで、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線と、他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度を変えることができる。これにより、複数接合点伸縮構造体において、当該角度が異なる複数種類の連結構造体を容易に形成することができる。
前記複数接合点伸縮構造体は、
複数の前記連結構造体が列状に連結された第1伸縮アームと、
前記第1伸縮アームとは異なる複数の前記連結構造体が列状に連結された第2伸縮アームと、
前記第1伸縮アーム及び前記第2伸縮アームの間に介在して前記第1伸縮アーム及び前記第2伸縮アームを連結し、1つの前記連結構造体で構成される介在部と、を備えていてもよく、
前記介在部において、2つの前記剛性部材の少なくとも一方は、前記一方側剛性部材及び前記他方側剛性部材を備えていてもよい。
この構成によれば、介在部において、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線と、他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度を変えることによって、第1伸縮アームと第2伸縮アームとがなす角度を変えることができる。
この構成によれば、介在部の構成(例えば前述した角度)を変えることによって、第1伸縮アーム及び第2伸縮アームの一方の収縮に連動して、第1伸縮アーム及び第2伸縮アームの他方を伸長させることができる。また、第1伸縮アームの伸縮時の変動率及び変動長さの少なくとも一方を、第2伸縮アームの伸縮時の変動率及び変動長さの少なくとも一方と異なるようにすることができる。
前記複数接合点伸縮構造体において、
前記複数接合点伸縮構造体は、複数のコーナー部を有する枠体であってもよく、
複数の前記連結構造体のうち、前記コーナー部に配置される前記連結構造体において、2つの前記剛性部材の前記横連結部の各々は、前記中間連結部と、一方側連結部と、他方側連結部とを備えていてもよく、
前記重複方向から見て、2つの前記剛性部材の各々において、前記一方側連結部から前記中間連結部を経て前記他方側連結部に至る第1仮想線はV字状であってもよい。
本発明の一態様に係る連結構造体は、
重複方向に重なって配置されており、互いに前記重複方向と平行な軸線の周りに回動可能に連結された第1剛性部材及び第2剛性部材を備える連結構造体であって、
前記第1剛性部材と、
前記第2剛性部材と、
前記第1剛性部材及び前記第2剛性部材の各々に設けられた中間連結部と、
前記第1剛性部材及び前記第2剛性部材の各々における前記中間連結部と異なる位置に設けられた一方側連結部及び他方側連結部と、を備え、
前記第1剛性部材に設けられた前記中間連結部と前記第2剛性部材に設けられた前記中間連結部とは、互いに前記重複方向と平行な軸線の周りに回動可能に連結されており、
前記一方側連結部及び前記他方側連結部の各々は、他の前記連結構造体の前記一方側連結部及び前記他方側連結部の少なくとも一方と、前記重複方向と平行な軸線の周りに回動可能に連結可能であり、
前記第1剛性部材及び前記第2剛性部材の少なくとも一方は、
前記一方側連結部が設けられた一方側剛性部材と、
前記他方側連結部が設けられた他方側剛性部材と、を備え、
前記一方側剛性部材及び前記他方側剛性部材の少なくとも一方は、前記中間連結部に対する複数の相対位置に選択的に連結可能であり、
前記一方側連結部及び前記中間連結部を結ぶ仮想線と、前記他方側連結部及び前記中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度は、前記複数の相対位置の各々に応じて異なる。
この構成によれば、一方側剛性部材と他方側剛性部材とが連結される相対位置を変えるだけで、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線と、他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度を変えることができる。これにより、当該角度が異なる複数種類の連結構造体を容易に形成することができる。
この構成によれば、複数の連結構造体を連結することによって伸縮自在及び形状可変の少なくとも一方の機能を有する部材を組み立てることができる。
本発明の一態様に係る連動伸縮構造体は、
前記連結構造体と、
2つの剛性部材が互いに回動可能に連結された複数のクロスユニットが列状に連結されることによって伸縮自在に構成された第1伸縮アームと、
2つの剛性部材が互いに回動可能に連結された複数のクロスユニットが列状に連結されることによって伸縮自在に構成された第2伸縮アームと、を備え、
前記連結構造体の前記第1剛性部材に設けられた前記一方側連結部は、前記第1伸縮アームの端部に位置するクロスユニットの2つの剛性部材の一方と回動可能に連結され、
前記連結構造体の前記第1剛性部材に設けられた前記他方側連結部は、前記第2伸縮アームの端部に位置するクロスユニットの2つの剛性部材の一方と回動可能に連結され、
前記連結構造体の前記第2剛性部材に設けられた前記一方側連結部は、前記第1伸縮アームの端部に位置するクロスユニットの2つの剛性部材の他方と回動可能に連結され、
前記連結構造体の前記第2剛性部材に設けられた前記他方側連結部は、前記第2伸縮アームの端部に位置するクロスユニットの2つの剛性部材の他方と回動可能に連結される。
この構成によれば、連結構造体において、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線と、他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度を変えることによって、第1伸縮アームと第2伸縮アームとがなす角度を変えることができる。
この構成によれば、連結構造体の構成(例えば前述した角度)を変えることによって、第1伸縮アーム及び第2伸縮アームの一方の収縮に連動して、第1伸縮アーム及び第2伸縮アームの他方を伸長させることができる。また、第1伸縮アームの伸縮時の変動率及び変動長さの少なくとも一方を、第2伸縮アームの伸縮時の変動率及び変動長さの少なくとも一方と異なるようにすることができる。
前記連動伸縮構造体において、
前記第2剛性部材の前記一方側連結部及び前記他方側連結部は、1つの連結部として兼用されていてもよく、前記第1伸縮アームの端部に位置するクロスユニットの2つの剛性部材の他方と、前記第2伸縮アームの端部に位置するクロスユニットの2つの剛性部材の他方との双方と回動可能に連結されていてもよい。
この構成によれば、第2剛性部材が回動可能な方向の一方に回動することによって、第1伸縮アームが伸長し且つ第2伸縮アームが収縮する。一方、第2剛性部材が回動可能な方向の他方に回動することによって、第1伸縮アームが収縮し且つ第2伸縮アームが伸長する。つまり、第1伸縮アームの伸縮と第2伸縮アームの伸縮とを逆の動きとすることができる。
本発明の一態様に係る連結構造体は、
重複方向に重なって配置されており、互いに前記重複方向と平行な第1軸線の周りに回動可能に連結された第1剛性部材及び第2剛性部材を備える連結構造体であって、
前記第1剛性部材と、
前記第2剛性部材と、
前記第1剛性部材に設けられ、前記第2剛性部材と前記第1軸線の周りに回動可能に連結された第1中間連結部と、
前記第1剛性部材において前記重複方向から見て前記第1中間連結部と異なる位置に設けられた第1一方側連結部及び第1他方側連結部と、
前記第1剛性部材に対して前記重複方向の前記第2剛性部材側に位置し、前記第1一方側連結部によって前記第1軸線と平行な第2軸線の周りに回動可能に支持された第1横継手部材と、
前記第1剛性部材に対して前記重複方向の前記第2剛性部材側に位置し、前記第1他方側連結部によって前記第1軸線と平行な第3軸線の周りに回動可能に支持された第2横継手部材と、を備え、
前記第2剛性部材に設けられ、前記第1中間連結部と前記第1軸線の周りに回動可能に連結された第2中間連結部と、
前記第2剛性部材において前記重複方向から見て前記第2中間連結部と異なる位置に設けられた第2一方側連結部及び第2他方側連結部と、を備え、
前記第1一方側連結部、前記第1他方側連結部、前記第2一方側連結部、及び前記第2他方側連結部の各々は、前記重複方向に突出した第1凸部と、前記第1凸部が前記重複方向に挿入可能な第1凹部との少なくとも一方を備え、
前記第1横継手部材及び前記第2横継手部材の各々は、前記重複方向と交差する交差方向に突出した第2凸部と、前記第2凸部が前記交差方向に挿入可能な第2凹部とを備える。
この構成によれば、複数の連結構造体を連結することによって伸縮自在及び形状可変の少なくとも一方の機能を有する部材を組み立てることができる。例えば、第1剛性部材及び第2剛性部材が重複方向から見て交差している場合、複数の連結構造体を線状に連結することによって伸縮可能な部材を組み立てることができる。また、例えば、連結構造体の第1一方側連結部、第1他方側連結部、第2一方側連結部、及び第2他方側連結部の第1中間連結部及び第2中間連結部に対する相対位置によっては、複数の連結構造体を枠状等に連結することによって容易に予測できる範囲を超えた形状変化をする形状可変可能な部材を組み立てることができる。
本発明の一態様に係る連結構造体は、
重複方向に重なって配置されており、互いに前記重複方向と平行な第1軸線の周りに回動可能に連結された第1剛性部材及び第2剛性部材を備える連結構造体であって、
前記第1剛性部材と、
前記第2剛性部材と、
前記第1剛性部材に設けられ、前記第2剛性部材と前記第1軸線の周りに回動可能に連結された第1中間連結部と、
前記第1剛性部材において前記重複方向から見て前記第1中間連結部と異なる位置に設けられた第1一方側連結部及び第1他方側連結部と、を備え、
前記第2剛性部材に設けられ、前記第1中間連結部と前記第1軸線の周りに回動可能に連結された第2中間連結部と、
前記第2剛性部材において前記重複方向から見て前記第2中間連結部と異なる位置に設けられた第2一方側連結部及び第2他方側連結部と、を備え、
前記第1一方側連結部、前記第1他方側連結部、前記第2一方側連結部、及び前記第2他方側連結部の各々は、前記重複方向に突出した第1凸部と、前記第1凸部が前記重複方向に挿入可能な第1凹部との少なくとも一方を備え、
前記第1剛性部材及び前記第2剛性部材の少なくとも一方は、前記第1一方側連結部、前記第1他方側連結部、前記第2一方側連結部、及び前記第2他方側連結部と、前記重複方向と交差する交差方向に沿って選択的に嵌合可能な嵌合部を備え、
前記第1一方側連結部、前記第1他方側連結部、前記第2一方側連結部、及び前記第2他方側連結部の少なくとも1つは、前記嵌合部と前記交差方向に沿って嵌合可能な被嵌合部を備え、前記第1剛性部材及び前記第2剛性部材に対して取り付け及び取り外し可能である連結構造体。
この構成によれば、複数の連結構造体を連結することによって伸縮自在及び形状可変の少なくとも一方の機能を有する部材を組み立てることができる。例えば、第1剛性部材及び第2剛性部材が重複方向から見て交差している場合、複数の連結構造体を線状に連結することによって伸縮可能な部材を組み立てることができる。また、例えば、連結構造体の第1一方側連結部、第1他方側連結部、第2一方側連結部、及び第2他方側連結部の第1中間連結部及び第2中間連結部に対する相対位置によっては、複数の連結構造体を枠状等に連結することによって容易に予測できる範囲を超えた形状変化をする形状可変可能な部材を組み立てることができる。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る複数接合点伸縮構造体の斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る複数接合点伸縮構造体の斜視図である。図1~図35のX,Y,Z方向は、互いに直交している。X,Y,Z方向は、それぞれ、複数接合点伸縮構造体の第1の伸縮方向、第2の伸縮方向、高さ方向を示す。なお、この書類では、「横」、「縦」、「高さ」等の方向を示す用語を用いるが、これらの用語は、本発明に係る複数接合点伸縮構造体の使用状態等を限定することを意味するものではない。
第1実施形態では、複数接合点伸縮構造体10は、図1及び図2に示すように、6つの連結構造体20(連結構造体201~206)を備える。なお、複数接合点伸縮構造体10が備える連結構造体20の数は、6つに限らない。複数接合点伸縮構造体10は、2つの連結構造体20のみで構成されていてもよいし、3~5つの連結構造体20で構成されていてもよいし、7つ以上の連結構造体20で構成されていてもよい。つまり、複数接合点伸縮構造体10は複数の連結構造体20を備えていればよい。
複数の連結構造体20の少なくとも一部は、互いに列状に連結されている。第1実施形態では、3つの連結構造体201,202,203がX方向に沿って列状に連結されており、4つの連結構造体202,204,205,206がY方向に沿って列状に連結されている。つまり、複数接合点伸縮構造体10は、3つの連結構造体201,202,203よりなる第1連結構造体群と、4つの連結構造体202,204,205,206よりなる第2連結構造体群とを備えている。
図1に示すように、第1連結構造体群が伸長しているとき、第2連結構造体群は収縮している。第1連結構造体群が収縮されるにしたがって、第2連結構造体群は伸長する。または、第2連結構造体群が伸長されるにしたがって、第1連結構造体群は収縮する。これにより、図2に示すように、第1連結構造体群が収縮しているとき第2連結構造体群は伸長している。このように、複数接合点伸縮構造体10は、同時に複数の伸縮動作をすることが可能である。
複数接合点伸縮構造体10は、同時に1つの伸縮動作のみをするものであってもよい。図3は、本発明の第1実施形態に係る複数接合点伸縮構造体の伸長状態の平面図である。図4は、本発明の第1実施形態に係る複数接合点伸縮構造体の伸長状態の正面図である。図5は、本発明の第1実施形態に係る複数接合点伸縮構造体の収縮状態の平面図である。例えば、図3~図5に示すように、複数接合点伸縮構造体10は、第2連結構造体群を備えておらず、第1連結構造体群のみで構成されていてもよい。つまり、複数接合点伸縮構造体10は、3つの連結構造体201,202,203よりなっていてもよい。この場合、複数接合点伸縮構造体10では、伸長動作及び収縮動作が選択的に実行される。図3及び図4には、3つの連結構造体201,202,203よりなる複数接合点伸縮構造体10が伸長した状態が記されている。図5には、3つの連結構造体201,202,203よりなる複数接合点伸縮構造体10が収縮した状態が記されている。
図1及び図2に示すように、各連結構造体20は、2つの剛性部材21(剛性部材22,23)と、6つの横連結部40(横連結部41~46)とを備える。
以下、6つの連結構造体201~206のうち、連結構造体201の構成が説明される。連結構造体202~205は、連結構造体201と同構成または略同構成である。そのため、連結構造体202~205の構成の説明は、原則として省略され、必要に応じて説明される。
図1に示すように、剛性部材22は、断面が円形であり且つ中空である棒状の部材である。つまり、剛性部材22は、丸パイプである。なお、剛性部材22の形状は、断面が円形であり且つ中空である棒状に限らない。例えば、剛性部材22は、中空でない丸棒であってもよい。また、例えば、剛性部材22の断面は、円形でなく四角形であってもよい。また、剛性部材22は、棒状でなくてもよい。例えば、剛性部材22は、横連結部40との連結部分を除く部分が板状に構成されていてもよい。
剛性部材22は、樹脂で構成されている。なお、剛性部材22は、樹脂に限らない。例えば、剛性部材22は、ガラス、磁器、木材、竹、金属等で構成されていてもよい。
剛性部材23を含む他の剛性部材21は、剛性部材22と同構成である。
2つの剛性部材22,23は、Z方向に重なって配置されている。Z方向は、重複方向の一例である。
図6は、横連結部の斜視図である。以下、図6が参照されつつ、横連結部41の構成が説明される。各横連結部40は、同構成または略同構成である。そのため、横連結部41を除く他の横連結部40の構成は、原則として省略され、必要に応じて説明される。
図6に示すように、横連結部41は、概ね円柱形状である。横連結部41は、外面として、一対の底面40A,40Bと、側面40Cとを備える。底面40Aは、Z方向を向いている。底面40Bは、Z方向とは逆方向を向いている。つまり、底面40A,40Bは、互いに反対を向いている。側面40Cは、一対の底面40A,40Bの外縁部同士を繋いでいる。一対の底面40A,40Bは、一対の第1面の一例である。側面40Cは、第2面の一例である。
なお、図6を含む各図において、一対の底面40A,40Bと側面40Cとの境界部は屈曲されているが、一対の底面40A,40Bと側面40Cとの境界部は、面取り等によって湾曲されていてもよい。また、横連結部41は、円柱以外の形状であってもよい。
横連結部41は、孔40Dと、凸部40Eと、凹部40Fと、孔40Gとを備える。
孔40Dは、側面40Cに形成されている。図7は、横連結部及び剛性部材の断面図である。図8は、横連結部及び剛性部材の断面図である。図7及び図8に示すように、剛性部材21が孔40Dに挿入される。これにより、孔40Dは、剛性部材21と嵌合可能である。孔40Dは、嵌合部の一例である。孔40Dと剛性部材21とが嵌合することによって、横連結部40が剛性部材21に取り付けられる。つまり、横連結部40の側面40Cに剛性部材21が接続される。
図7に示すように、3つの横連結部41,43,46が剛性部材22に取り付けられている。図8に示すように、3つの横連結部42,44,45が剛性部材23に取り付けられている。なお、1つの剛性部材21に取り付けられる横連結部40の数は、3つに限らず、2つまたは4つ以上であってもよい。つまり、横連結部40は、各剛性部材21に複数ずつ設けられている。
図7及び図8に示すように、横連結部41,42に設けられた孔40Dは、Z方向と直交する方向に横連結部41を貫通している。なお、孔40Dの貫通方向は、Z方向と交差する方向であればよく、Z方向と直交する方向に限らない。一方、横連結部43~46に設けられた孔40Dは、横連結部41を貫通していない。このように構成されることにより、横連結部43~46は、剛性部材21の長手方向の端部に取り付けられるのに適している。一方、横連結部41,42は、剛性部材21の長手方向の端部以外に取り付けられるのに適している。なお、横連結部41,42は、剛性部材21の長手方向の端部に取り付けられてもよい。
孔40Dの断面形状は、挿入される剛性部材21の断面形状に合わせて設定される。第1実施形態において、孔40Dの断面形状は、剛性部材21の断面に合わせて円形である。
以上のように、剛性部材21は、孔40Dに挿入されることによって横連結部40に取り付けられ、孔40Dから抜かれることによって横連結部40から取り外される。つまり、剛性部材21と横連結部40とは、互いに取り付け及び取り外し可能である。なお、剛性部材21と横連結部40とは、互いに連結された状態で固定されていてもよい。
図6に示すように、凸部40Eは、底面40Bに形成されている。凹部40Fは、底面40Aに形成されている。2つの横連結部40の一方に設けられた凸部40Eが、当該2つの横連結部40の他方に設けられた凹部40Fに、Z方向に沿って挿入されることによって、当該2つの横連結部40は互いに連結可能である。Z方向は、凸部の凹部への挿入方向の一例である。ただし、後述するように、凸部40Eの凹部40Fへの挿入には、凸部40Eの突起40Ebと凹部40Fの切欠部40Fcとによる制限がある。なお、図7では、凸部40Eの図示が省略されており、図8では、凹部40Fの図示が省略されている。
第1実施形態では、2つの横連結部40は、凸部40Eが凹部40Fに挿入されることによって互いに連結され、凸部40Eが凹部40Fから抜かれることによって互いに連結解除される。つまり、凸部40Eは、凹部40Fに対して取り付け及び取り外し可能である。なお、凸部40Eは、凹部40Fに対して脱抜されないように構成されていてもよい。つまり、凸部40Eと凹部40Fとは、凸部40Eが凹部40Fに挿入された状態を保持されていてもよい。
凸部40Eは、先端部に近づく程に小径となる円錐台形状である。凹部40Fは、底部に近づく程に小径となる円錐台形状である。凸部40E及び凹部40Fは、同形状且つ同じ大きさである。
図9は、凸部及び凹部を模式的に示す断面図である。図9では、図6に示すような凸部40Eの突起40Ebと、凹部40Fの環状溝40Fb及び切欠部40Fcとの図示は、省略されている。第1実施形態では、図9に示すように、凸部40Eの外側面40EaのZ方向に対する角度θ1と、凹部40Fの内側面40FaのZ方向に対する角度θ2とは、同一であり2度である。なお、角度θ1は角度θ2と異なる角度であってもよく、角度θ1,θ2は、それぞれ2度以外であってもよい。
凸部40Eが凹部40Fに挿入されることによって連結された2つの横連結部40(図1参照)は、Z方向と平行な軸線の周りに互いに回転自在である。これにより、各々に横連結部40が設けられた2つの剛性部材22,23は、Z方向と平行な軸線の周りに互いに回動可能である。なお、凸部40E及び凹部40Fの少なくとも一方に、ストッパが形成されることによって、凸部40E及び凹部40Fの一方の他方に対する回転角度の範囲が限定されていてもよい。例えば、凸部40Eの凹部40Fに対する回転角度が120度に限定されていてもよい。もちろん、前記のストッパが形成されていなくてもよい。この場合、前記回転角度の範囲は360度である。
なお、凸部40E及び凹部40Fは、円錐台形状に限らない。例えば、凸部40E及び凹部40Fは、円錐形状、円柱形状、四角柱形状等であってもよい。凸部40E及び凹部40Fは、互いに異なる形状であってもよいし、互いに異なる大きさであってもよい。但し、凸部40Eが凹部40Fに挿入されることによって連結された2つの横連結部40がZ方向と平行な軸線の周りに互いに回転自在であることが、条件である。
図6に示すように、凸部40Eの外側面40Eaに突起40Ebが形成されている。
凹部40Fは、環状溝40Fbと、切欠部40Fcとを備えている。環状溝40Fbは、凹部40Fの内側面40Faの全周に亘って形成されている。切欠部40Fcは、凹部40Fの内側面40Faの一部が突起40Ebの通過が可能に切り欠かれたものである。切欠部40Fcは、Z方向に沿って環状溝40Fbと横連結部41の外部とを連通する。
2つの横連結部40の一方の凸部40Eが2つの横連結部40の他方の凹部40Fに挿入されるとき、突起40Ebは、切欠部40Fcを通過することによって、凹部40Fの環状溝40Fbに進入する。Z方向から見て、突起40Ebが切欠部40Fcと重なっているときに、突起40Ebは切欠部40Fcを通過して環状溝40Fbに進入できる。このとき、凸部40Eは凹部40Fに挿入される(図4参照)。一方、Z方向から見て、突起40Ebが切欠部40Fcと重なっていないときに、突起40Ebは底面40Aに阻まれて環状溝40Fbに進入できない。このとき、凸部40Eは凹部40Fに挿入されない。
凸部40Eが凹部40Fに挿入され、突起40Ebが環状溝40Fbに位置する状態において、Z方向から見て突起40Ebが切欠部40Fcと重なっていないとき、突起40Ebは底面40Aの裏面に阻まれて環状溝40Fbから抜け出すことができない。このとき、凸部40Eは凹部40Fから脱抜されない。一方、Z方向から見て突起40Ebが切欠部40Fcと重なっているとき、突起40Ebは切欠部40Fcを通過して環状溝40Fbから抜け出すことができる。このとき、凸部40Eは凹部40Fから脱抜される。
以上のようにして、突起40Eb、環状溝40Fb、及び切欠部40Fcは、凸部40Eが凹部40Fに挿入された状態を保持することができる。つまり、突起40Eb、環状溝40Fb、及び切欠部40Fcによって、2つの横連結部40の連結を保持する保持機構50が構成されている。
図1に示すように、連結構造体201では、横連結部41と横連結部42とが互いにZ方向と平行な軸線の周りに回転自在に連結されている。横連結部41は、剛性部材22に設けられた3つの横連結部41,43,46のうちの1つである。横連結部42は、剛性部材23に設けられた3つの横連結部42,44,45のうちの1つである。横連結部41及び横連結部42は、中間連結部の一例である。これにより、連結構造体201では、2つの剛性部材22,23が2つの横連結部41,42を介して互いに回転可能に連結されている。つまり、連結構造体201を構成する2つの剛性部材22,23は、1つの接合点で連結されている。
連結構造体201では、横連結部43は、連結構造体202の横連結部417とZ方向と平行な軸線の周りに回転自在に連結されている。連結構造体201では、横連結部44は、連結構造体202の横連結部418、及び連結構造体204の横連結部48の双方と、Z方向と平行な軸線の周りに回転自在に連結されている。つまり、3つの横連結部418,44,48が重ねられた状態で互いに連結されている。このように、複数接合点伸縮構造体10では、2つの横連結部40の連結にとどまらず、3つ以上の横連結部40を重ねて連結することができる。図1では、例えば重ねられた3つの横連結部418,44,48において、剛性部材21は2つの接合点で連結されている。
また、連結構造体201では、横連結部45,46は、他の横連結部40と連結されていない。なお、横連結部45,46も、横連結部41~44と同様に、他の横連結部40と連結されていてもよい。
以上より、連結構造体201において、剛性部材22に取り付けられた3つの横連結部41,43,46のうち、横連結部41を除くものの一部である横連結部43は、他の連結構造体202の横連結部417と互いにZ方向と平行な軸線の周りに回転自在に連結されている。また、連結構造体201において、剛性部材23に取り付けられた3つの横連結部42,44,45のうち、横連結部42を除くものの一部である横連結部44は、他の連結構造体202,204の横連結部418,48と互いにZ方向と平行な軸線の周りに回転自在に連結されている。
連結構造体201において、3つの横連結部41,43,46のうち、横連結部41を除くものの全部である横連結部43,46が、他の連結構造体202の横連結部40と互いにZ方向と平行な軸線の周りに回転自在に連結されていてもよい。また、連結構造体201において、3つの横連結部42,44,45のうち、横連結部42を除くものの全部である横連結部44,45が、他の連結構造体202の横連結部40と互いにZ方向と平行な軸線の周りに回転自在に連結されていてもよい。
なお、他の連結構造体202~206も、連結構造体201と同様に構成されている。
以上より、複数接合点伸縮構造体10は、複数の接合点を有する複数接合体として構成されている。例えば複数接合点伸縮構造体10の一部である連結構造体201は、横連結部41,42における1つの接合点と、横連結部43,417における1つの接合点と、横連結部418,44,48における2つの接合点とを有している。つまり、連結構造体201は、4つの接合点を有している。
図6に示すように、孔40Gは、側面40Cに開口されている。孔40Gは、孔40Dと横連結部41の外部とを連通させている。孔40Dに、ピンやネジ等が挿入されることによって、孔40Dに挿入された剛性部材22を、孔40Dに挿入された状態に保持することができる。
第1実施形態によれば、凸部40Eを凹部40Fに挿入するだけで、複数の横連結部40を重ねるように連結することができる。複数の横連結部40が重ねられることによって、複数の横連結部40を個数の制限なく連結することができる。その結果、3つ以上の剛性部材21が2つ以上の接合点によって連結されている構成を容易に実現することができる。また、凸部40Eを凹部40Fから抜くだけで、横連結部40同士の連結を解除することができる。
第1実施形態によれば、凸部40E及び凹部40Fに、装飾品等を装着することができる。
第1実施形態によれば、3つ以上の横連結部40を重ねることによって、1つの剛性部材21に連結される剛性部材21の数、言い換えると剛性部材21の接合点の数を増やすことができる。
例えば、凸部40E及び凹部40Fが共に円柱形状である場合、凸部40Eを凹部40Fに確実に挿入させるため、凹部40Fの内径を凸部40Eの直径より大きくする必要がある。これにより、凸部40Eが凹部40Fに挿入された状態において、凸部40Eを備える横連結部40が、凹部40Fを備える横連結部40に対してぐらつくおそれがある。
第1実施形態によれば、凸部40E及び凹部40Fが共に円錐台形状である。そのため、凸部40Eのサイズと凹部40Fのサイズとが等しい場合であっても、凸部40Eを凹部40Fに挿入させることができる。これにより、凸部40Eが凹部40Fに挿入されているときに、凸部40Eを備える横連結部40の凹部40Fを備える横連結部40に対するぐらつきを、凸部40E及び凹部40Fが共に円柱形状である構成よりも小さくすることができる。
第1実施形態によれば、複数接合点伸縮構造体10が保持機構50を備えることによって、2つの横連結部40の連結が意図せず解除される可能性を低くすることができる。
突起40Ebが切欠部40Fcを通過することによって、2つの横連結部40の連結及び解除を容易に行うことができる。凸部40Eが凹部40Fに挿入された状態において、突起40Ebが切欠部40Fcと平面視で重なっていないとき、凸部40Eが凹部40Fから抜けることを防止することができる。
第1実施形態によれば、剛性部材21が丸棒または丸パイプである。これにより、剛性部材21が丸棒及び丸パイプ以外の形状、例えば四角柱形状の棒である構成より、剛性部材21の各部の強度のばらつきを均一に近くすることができる。
第1実施形態によれば、剛性部材21がパイプであることにより、剛性部材21を軽量化することができる。
第1実施形態によれば、凸部40Eを凹部40Fに挿入するだけで、横連結部40同士を連結することができる。また、凸部40Eを凹部40Fから抜くだけで、横連結部40同士の連結を解除することができる。
第1実施形態によれば、横連結部40が剛性部材21に対して取り付け及び取り外し可能であるため、複数接合点伸縮構造体10の構成を柔軟に変更することができる。
<第1実施形態の変形例1>
図6に示す横連結部40は、底面40Aに凸部40Eを備え、底面40Bに凹部40Fを備えている。しかし、横連結部40は、前記のような構成に限らない。
図10は、変形例の横連結部の斜視図である。図11は、変形例の横連結部の斜視図である。例えば、図10に示すように、横連結部40は、底面40Aに凸部40Eを備える一方で、底面40Bに凸部40E及び凹部40Fのいずれも備えていなくてもよい。また、例えば、図11に示すように、横連結部40は、底面40Aに凹部40Fを備える一方で、底面40Bに凸部40E及び凹部40Fのいずれも備えていなくてもよい。また、例えば、横連結部40は、底面40A,40Bの双方に凸部40Eを備えていてもよい。また、例えば、横連結部40は、底面40A,40Bの双方に凹部40Fを備えていてもよい。
図6に示す構成では、各連結構造体20が備える複数の横連結部40の全ては、図6に示すように、底面40Aに凸部40Eを備え、底面40Bに凹部40Fを備えている。しかし、各連結構造体20が備える複数の横連結部40は、互いに異なる構成であってもよい。例えば、連結構造体201が備える6つの横連結部40のうち、横連結部41,43,46が図11に示すような構成であり、横連結部42,44,45が図10に示すような構成であってもよい。
<第1実施形態の変形例2>
図6に示す横連結部40は、剛性部材21が挿入される孔40Dを備えている。剛性部材21が孔40Dに挿入されることによって、横連結部40が剛性部材21に取り付けられる。しかし、横連結部40を剛性部材21に取り付けるための構成は、孔40Dに限らない。例えば、図12に示すように、横連結部410は、孔40Dの代わりに、凸部40Hを備えていてもよい。図12は、変形例の横連結部の斜視図である。凸部40Hは、側面40Cから突出している。凸部40Hは、中空である剛性部材21の内部空間に挿入される。これにより、横連結部40が剛性部材21に取り付けられる。この場合、凸部40Hが嵌合部に相当する。
横連結部410の凸部40Hには、凸部40Hを貫通する孔40Haが形成されている。孔40Haに、ピンやネジ等が挿入されることによって、凸部40Hが挿入された剛性部材22を、凸部40Hが挿入された状態に保持することができる。
<第1実施形態の変形例3>
各連結構造体20が備える複数の横連結部40の高さ(Z方向の長さ)は、互いに異なっていてもよい。横連結部40の高さ(Z方向の長さ)は、一対の底面40A,40Bの間の長さである。例えば、図1に示す複数接合点伸縮構造体10の連結構造体204は、横連結部49(図13参照)を備える。図13は、高背連結部の斜視図である。
図1に示すように、連結構造体204は横連結部49を備える。横連結部49は、他の横連結部40(例えば図1に示す横連結部41~48)よりZ方向に長い。つまり、他の横連結部40のZ方向の長さが第1長さL1(図6参照)である場合、横連結部49のZ方向の第2長さL2(図13参照)は第1長さL1より長い。この場合、横連結部49が高背連結部に相当し、横連結部49以外の他の横連結部40が低背連結部に相当する。以上より、複数の横連結部40は、横連結部49と、横連結部49よりZ方向に短い横連結部40とを含んでいてもよい。
なお、各連結構造体20が備える全ての横連結部40の高さ(Z方向の長さ)は、同一あってもよい。また、複数接合点伸縮構造体10は、複数の高背連結部を備えていてもよい。
第1実施形態の変形例3によれば、横連結部49が使用されることによって、連結された2つの横連結部40の各々に取り付けられた剛性部材21間の間隔を大きくすることができる。
第1実施形態の変形例3によれば、様々な高さの横連結部40を組み合わせることによって、複数接合点伸縮構造体10の構造を容易に複雑化させることができる。
<第1実施形態の変形例4>
図6及び図10に示す横連結部40では、凸部40Eは突起40Ebを備える。図6及び図11に示す横連結部40では、凹部40Fは、環状溝40Fbと切欠部40Fcとを備える。この場合、保持機構50は、突起40Eb、環状溝40Fb、及び切欠部40Fcによって構成されている。しかし、保持機構50は、前記のような構成に限らない。
図14は、変形例の横連結部の斜視図である。図15は、変形例の横連結部の斜視図である。図16は、互いに連結された2つの横連結部の断面図である。例えば、変形例4の横連結部411,412の保持機構50は、図14に示す横連結部411の凸部40Eに設けられた環状溝40Ec及び切欠部40Edと、図15に示す横連結部412の凹部40Fに設けられた突起40Fdとによって構成されていてもよい。
図14及び図16に示すように、環状溝40Ecは、凸部40Eの外側面40Eeの全周に亘って形成されている。切欠部40Edは、凸部40Eの外側面40Eeの一部が突起40Fdの通過が可能に切り欠かれたものである。切欠部40Edは、Z方向に沿って環状溝40Ecと横連結部411の外部とを連通する。
図15及び図16に示すように、凹部40Fの内側面に突起40Fdが形成されている。なお、図15では、突起40Fdは、棒状の部材が横連結部412の側面40Cに形成された孔から凹部40Fに挿入されることで形成されている。もちろん、突起40Fdは、横連結部412と一体成形されていてもよい。
横連結部411の凸部40Eが横連結部412の凹部40Fに挿入されるとき、突起40Fdは、切欠部40Edを通過することによって、凸部40Eの環状溝40Ecに進入する。Z方向から見て、突起40Fdが切欠部40Edと重なっているときに、突起40Fdは切欠部40Edを通過して環状溝40Ecに進入できる。このとき、凸部40Eは凹部40Fに挿入される。一方、Z方向から見て、突起40Fdが切欠部40Edと重なっていないときに、突起40Fdは凸部40Eの先端面に阻まれて環状溝40Ecに進入できない。このとき、凸部40Eは凹部40Fに挿入されない。
凸部40Eが凹部40Fに挿入され、突起40Fdが環状溝40Ecに位置する状態において、Z方向から見て突起40Fdが切欠部40Edと重なっていないとき、突起40Fdは凸部40Eの先端面の裏面に阻まれて環状溝40Ecから抜け出すことができない。このとき、凸部40Eは凹部40Fから脱抜されない。一方、Z方向から見て、突起40Fdが切欠部40Edと重なっているとき、突起40Fdは切欠部40Edを通過して環状溝40Ecから抜け出すことができる。このとき、凸部40Eは凹部40Fから脱抜される。
以上のようにして、突起40Fd、環状溝40Ec、及び切欠部40Edは、凸部40Eが凹部40Fに挿入された状態を保持することができる。つまり、変形例4では、突起40Fd、環状溝40Ec、及び切欠部40Edによって保持機構50が構成されている。
変形例4の横連結部411,412は、縦貫通孔40Iを備える。縦貫通孔40Iは、横連結部411,412をZ方向に貫通する。他の実施形態や変形例の横連結部40が、縦貫通孔40Iを備えていてもよい。
<第1実施形態の変形例5>
図17は、変形例の横連結部の斜視図である。図18は、変形例の横連結部の斜視図である。前述した変形例4では、図14に示すように、横連結部411の凸部40Eは、環状溝40Ec及び切欠部40Edを備えており、図15に示すように、横連結部412の凹部40Fは、突起40Fdを備えている。しかし、図17に示すように、凸部40Eは、環状溝40Ec及び切欠部40Edを備えていなくてもよい。また、図18に示すように、凹部40Fは、突起40Fdを備えていなくてもよい。
変形例5では、凸部40Eが凹部40Fから意図せず抜けることを防止するため、図19に示すように、保持部材51が設けられている。図19は、互いに連結された2つの横連結部と保持部材との断面図である。
図19に示すように、保持部材51は、板状の部材の両端部が同じ方向に屈曲されたものである。保持部材51は、第1部分51Aと、一対の第2部分51B,51Cとを備える。第2部分51B,51Cは、第1部分51Aの両端部において第1部分51Aに対して屈曲している。
一対の第2部分51B,51Cは、互いに対向している。一対の第2部分51B,51Cの間には、複数の横連結部40が挟まれる。これにより、複数の横連結部40の連結が保持される。つまり、保持部材51によって、複数の横連結部40の連結を保持する保持機構50が構成されている。図19では、2つの横連結部411,412が、一対の第2部分51B,51Cの間に挟まれている。一対の第2部分51B,51Cの間隔は、挟まれる横連結部40の数に応じて決定される。例えば、一対の第2部分51B,51Cの間に3つの横連結部40が挟まれる場合、一対の第2部分51B,51Cの間隔は、重ねられた3つの横連結部40のZ方向の長さと同一または略同一の間隔とされる。
一対の第2部分51B,51Cは、それぞれ凸部51Ba,51Caを備える。凸部51Baは、第2部分51Bから第2部分51Cへ向けて突出している。凸部51Caは、第2部分51Cから第2部分51Bへ向けて突出している。一対の第2部分51B,51Cの間に複数の横連結部40が挟まれたとき、凸部51Baは、重ねられた複数の横連結部40の一端部に位置する横連結部40の縦貫通孔40Iに挿入される。一方、凸部51Caは、重ねられた複数の横連結部40の他端部に位置する横連結部40の縦貫通孔40Iに挿入される。図19では、凸部51Baは横連結部412の縦貫通孔40Iに挿入されており、凸部51Caは横連結部411の縦貫通孔40Iに挿入されている。これにより、保持部材51による横連結部40の挟持が意図せず解除される可能性を低くすることができる。
複数接合点伸縮構造体10は、複数の保持部材51を備えていてもよい。この場合、各保持部材51一対の第2部分51B,51Cの間隔は、互いに同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。例えば、複数接合点伸縮構造体10が、2つの横連結部40が重ねられた構造を3組有し、且つ3つの横連結部40が重ねられた構造を4組有している場合、複数接合点伸縮構造体10は、2種類の保持部材51を備える。2種類の保持部材51の一方は、一対の第2部分51B,51Cの間隔が2つの横連結部40のZ方向の長さに設定されている。2種類の保持部材51の他方は、一対の第2部分51B,51Cの間隔が3つの横連結部40のZ方向の長さに設定されている。前記の例の場合、複数接合点伸縮構造体10は、2種類の保持部材51の一方を3つ備え、2種類の保持部材51の他方を4つ備える。
<第1実施形態の変形例6>
図1~図15に示す構成では、凸部40E及び凹部40Fの一方に設けられた突起と、凸部40E及び凹部40Fの一方に設けられた環状溝及び切欠部とによって、複数の横連結部40の連結が保持される。図1~図15に示す構成では、孔40G,40Haにピンやネジ等が挿入されることによって、剛性部材21の横連結部40に対する連結が保持される。しかし、複数の横連結部40の連結を保持する構成、及び剛性部材21の横連結部40に対する連結を保持する構成は、図1~図15に示す構成に限らず、例えば、図20に示す構成であってもよい。図20は、互いに連結された2つの横連結部と剛性部材との断面図である。
図20に示すように、変形例6の横連結部40は縦貫通孔40Jを備え、変形例6の剛性部材21は貫通孔21Aを備える。複数の横連結部40が重ねられているとき、各横連結部40の縦貫通孔40Jは、Z方向に一直線となる。各横連結部40に剛性部材21が挿入されるとき、貫通孔21Aが縦貫通孔40Jに対してZ方向に一直線となるように、剛性部材21は横連結部40に対して位置決めされる。Z方向に一直線である縦貫通孔40J及び貫通孔21Aに、ピン52が挿入される。なお、図示されていないが、ピン52、剛性部材21、及び横連結部40の少なくとも1つに、縦貫通孔40J及び貫通孔21Aからのピン52の意図しない抜けを防止するための構成が施される。例えば、縦貫通孔40J及び貫通孔21Aがねじ切りされ、ピン52が縦貫通孔40J及び貫通孔21Aに螺合可能なネジで構成される。
変形例6では、縦貫通孔40J、貫通孔21A、及びピン52によって、保持機構50が構成されている。
複数の横連結部40の連結を保持する構成、及び剛性部材21の横連結部40に対する連結を保持する構成は、その他にも公知の種々の構成が採用可能である。例えば、横連結部40が磁性体で構成されており、複数の横連結部40の連結が磁力によって保持されるような構成であってもよい。
<第1実施形態の変形例7>
図6、図10、及び図11に示す横連結部40では、保持機構50は、突起40Eb、環状溝40Fb、及び切欠部40Fcによって構成されている。図14及び図15に示す横連結部411では、保持機構50は、突起40Fd、環状溝40Ec、及び切欠部40Edによって構成されている。しかし、保持機構50は、前記のような構成に限らない。
図21は、互いに連結された2つの横連結部と剛性部材との断面図である。図21に示すように、横連結部40の保持機構50は、凸部40Eに設けられた凹部40Ef、環状溝40Eg、及び切欠部(不図示)と、凹部40Fに設けられた凸部40Fe及び突起40Ffとによって構成されていてもよい。
凹部40Efは、凸部40Eの先端面に形成されている。環状溝40Egは、凹部40Efの内側面の全周に亘って形成されている。不図示の切欠部は、凹部40Efの内側面の一部が突起40Ffの通過が可能に切り欠かれたものである。切欠部は、Z方向に沿って環状溝40Egと横連結部41の外部とを連通する。
凸部40Feは、凹部40Fの底面に形成されている。突起40Ffは、凸部40Feの外側面に形成されている。
2つの横連結部40の一方の凸部40Eが2つの横連結部40の他方の凹部40Fに挿入されるとき、突起40Ffは、凸部40Eの切欠部を通過することによって、凹部40Efの環状溝40Egに進入する。Z方向から見て、突起40Ffが凸部40Eの切欠部と重なっているときに、突起40Ffは凸部40Eの切欠部を通過して環状溝40Egに進入できる。このとき、凸部40Eは凹部40Fに挿入される。一方、Z方向から見て、突起40Ffが凸部40Eの切欠部と重なっていないときに、突起40Ffは凸部40Eの先端面に阻まれて環状溝40Egに進入できない。このとき、凸部40Eは凹部40Fに挿入されない。
凸部40Eが凹部40Fに挿入され、突起40Ffが環状溝40Egに位置する状態において、Z方向から見て突起40Ffが凸部40Eの切欠部と重なっていないとき、突起40Ffは凸部40Eの先端面の裏面に阻まれて環状溝40Egから抜け出すことができない。このとき、凸部40Eは凹部40Fから脱抜されない。一方、Z方向から見て突起40Ffが凸部40Eの切欠部と重なっているとき、突起40Ffは凸部40Eの切欠部を通過して環状溝40Egから抜け出すことができる。このとき、凸部40Eは凹部40Fから脱抜される。
以上のようにして、変形例7では、凸部40Eに設けられた凹部40Ef、環状溝40Eg、及び切欠部と、凹部40Fに設けられた凸部40Fe及び突起40Ffとによって、2つの横連結部40の連結を保持する保持機構が構成されている。
<第2実施形態>
図22Aは、本発明の第2実施形態に係る複数接合点伸縮構造体の斜視図である。図22Bは、本発明の第2実施形態に係る複数接合点伸縮構造体の斜視図である。図23は、互いに連結された2つの横連結部と延長連結部との断面図である。
第2実施形態に係る複数接合点伸縮構造体101が第1実施形態に係る複数接合点伸縮構造体10と異なることは、延長連結部60を備えることである。以下、第1実施形態との相違点が説明される。第1実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図22A及び図22Bに示すように、複数接合点伸縮構造体101は、複数の剛性部材21及び複数の横連結部40に加えて、複数の延長連結部60を備える。図22A及び図22Bでは、複数接合点伸縮構造体101は、4つの延長連結部60を備える。なお、複数接合点伸縮構造体101が備える延長連結部60の数は、4つに限らない。図22Aでは、4つの延長連結部60は、X方向に離れて位置している。図22Aに示す複数接合点伸縮構造体101がX方向に収縮されると、図22Bに示す態様となる。図22Bでは、4つの延長連結部60は、X方向に接近して位置している。
第2実施形態において、各延長連結部60は、板形状である。各延長連結部60は、複数の貫通孔を有する。図22A及び図22Bでは、各延長連結部60は、2つの貫通孔60A,60Bを有する。なお、各延長連結部60は、3つ以上の貫通孔を備えていてもよい。また、各延長連結部60は、板形状以外の形状であってもよい。
各貫通孔60A,60Bには、横連結部40の凸部40Eが挿入可能である。これにより、凸部40Eが延長連結部60と接続され、横連結部40と延長連結部60とが連結される。このとき、延長連結部60は、横連結部40に対して回動可能であってもよいし、回動しないように横連結部40に固定されていてもよい。
図22Aに示すように、延長連結部63の貫通孔60Aに横連結部40の凸部40Eが挿入され、延長連結部63の貫通孔60Bに前記の横連結部40とは異なる横連結部40が挿入される。これにより、2つの横連結部40が延長連結部63を介して連結される。
凸部40Eが凹部40Fに挿入されることによって2つの横連結部40が連結される場合、当該2つの横連結部40はZ方向に重なっている。一方、延長連結部63を介して2つの横連結部40が連結される場合、当該2つの横連結部40はZ方向と直交する方向に並んでいる。
2つの横連結部40によって延長連結部60を挟むことが可能である。図22Aでは、延長連結部64,65が2つの横連結部40によって挟まれている。この場合、図23に示すように、2つの横連結部40の一方に設けられた凸部40Eが、延長連結部64の貫通孔60A,60Bを貫通し、2つの横連結部40の他方に設けられた凹部40Fに挿入される。
横連結部40と延長連結部60とがピンやネジ等の棒状部材によって連結されることが可能である。この場合、図22Aに示すように、棒状部材(不図示)が、延長連結部66の貫通孔60A,60Bを貫通し、横連結部40の凹部40Fに挿入される。
図22A及び図22Bに示す構成では、各延長連結部60は、貫通孔60A,60Bを備えている。しかし、例えば、各延長連結部60は、貫通孔60A,60Bの代わりに凸部を備えていてもよい。この場合、延長連結部60の凸部が横連結部40の凹部40Fに挿入されることによって、延長連結部60と横連結部40とが連結可能である。
また、例えば、各延長連結部60は、貫通孔60A,60Bの代わりに凸部及び凹部を備えていてもよい。例えば、凸部は、板状の延長連結部60の一方主面に設けられる。凹部は、凸部の裏側、つまり板状の延長連結部60の他方主面に設けられる。この場合、延長連結部60の凸部が横連結部40の凹部40Fに挿入されることによって、延長連結部60と横連結部40とが連結可能である。また、延長連結部60の凹部に横連結部40の凸部40Eが挿入されることによって、延長連結部60と横連結部40とが連結可能である。これにより、2つの横連結部40によって延長連結部60を挟むことが可能である。
複数接合点伸縮構造体101が備える複数の延長連結部60の全てが同一構成である必要はなく、互いに異なる構成であってもよい。例えば、複数接合点伸縮構造体101が備える複数の延長連結部60の一部が貫通孔を有し、複数接合点伸縮構造体101が備える複数の延長連結部60の残りが凸部を有していてもよい。
第2実施形態によれば、延長連結部60を介して2つの横連結部40を並列に配置することができる。
<第2実施形態の変形例1>
図24は、互いに連結された2つの横連結部と変形例の延長連結部との断面図である。図24に示すように、延長連結部60は、2つの部分(第1部分61及び第2部分62)で構成されていてもよい。なお、延長連結部60は、3つ以上の部分で構成されていてもよい。
図24に示すように、延長連結部60の第1部分61は貫通孔60Aを備え、延長連結部60の第2部分62は貫通孔60Bを備える。第1部分61及び第2部分62の各々は、複数の貫通孔を備えていてもよい。
図24において、第1部分61と第2部分62との連結構成は、2つの横連結部40の連結構成(図6参照)と同構成である。そのため、前記の2つの連結構成の対応関係を以下に示し、それ以上の詳細な説明は省略される。2つの横連結部40の連結構成(図6参照)における凸部40E、突起40Eb、凹部40F、環状溝40Fbは、それぞれ第1部分61と第2部分62との連結構成(図24参照)における凸部61A、突起61B、凹部62A、環状溝62Bに対応する。また、第2部分62は、凹部62Aの内側面の一部が突起61Bの通過が可能に切り欠かれた切欠部を有する。当該切欠部は、Z方向に沿って環状溝62Bと第2部分62の外部とを連通する。当該切欠部は、2つの横連結部40の連結構成(図6参照)における切欠部40Fcに対応する。
<第2実施形態の変形例2>
図25は、本発明の第2実施形態の変形例に係る複数接合点伸縮構造体の斜視図である。以下に、変形例2に係る複数接合点伸縮構造体101Aの複数接合点伸縮構造体101との相違点が説明される。
複数接合点伸縮構造体101Aでは、隣り合う横連結部40は、2つの延長連結部60を介して互いに連結される。
図25に示すように、延長連結部67が横連結部40に連結されており、延長連結部68が別の横連結部40に連結されている。延長連結部67,68の各々は、貫通孔60Aに横連結部40の凸部40Eが挿入されることによって、横連結部40に連結されているが、連結の手段はこれに限らない。また、変形例2では、延長連結部67,68の各々は、回動しないように横連結部40に固定されている。なお、延長連結部67,68の各々は、横連結部40に対して回動可能に連結されていてもよい。
延長連結部60は、連結された横連結部40からZ方向と直交する方向(例えばX方向やY方向)に延出されている。この延出された部分が延出部60Cである。なお、延長連結部60の横連結部40からの延出方向は、Z方向と直交する方向に限らず、Z方向と交差する方向であればよい。
延長連結部67の貫通孔60Bと、延長連結部68の貫通孔60Bとは、Z方向から見て重なっている。重なった2つの貫通孔60Bにピンやネジ等が挿入されることによって、延長連結部67,68は、Z方向と平行な軸線の周りに回動可能に連結される。
Z方向から見て各連結構造体20の2つの剛性部材21のなす角度が90度のときに、互いに連結された2つの延長連結部60(67,68)のなす角度は、2つの剛性部材21のなす角度に合わせて90度とされることが好ましい。しかし、2つの延長連結部60(67,68)のなす角度は、2つの剛性部材21のなす角度と同じでなくてもよく、90度以外であってもよい。例えば、2つの剛性部材21のなす角度が90度のときに、互いに連結された2つの延長連結部60(67,68)のなす角度は、180度であってもよい。
変形例2によれば、延長連結部60を介して2つの連結構造体20を並べて配置することができる。
<第3実施形態>
図26は、本発明の第3実施形態に係る複数接合点伸縮構造体の正面図である。図27は、溝部を有する横連結部の正面図である。図28は、溝部を有する横連結部の側面図である。
第3実施形態に係る複数接合点伸縮構造体102が第1実施形態に係る複数接合点伸縮構造体10と異なることは、板状部材83を備えていること、及び複数の横連結部40のうちの少なくとも一部が溝部40Ka,40Kbを備えていることである。以下、第1実施形態との相違点が説明される。第1実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図26に示すように、複数接合点伸縮構造体102は、複数の剛性部材21及び複数の横連結部40に加えて、1枚または複数枚の板状部材83を備える。図26では、複数接合点伸縮構造体102は、1枚の板状部材83を備える。
板状部材83は、アクリル等の樹脂、ガラス、金属、木材等の材料で構成される。図26において、板状部材83の主面は長方形であるが、板状部材83の主面の形状は長方形に限らず、例えば六角形等であってもよい。また、板状部材83は、複数の部材が組み合わされていてもよい。例えば、板状部材83は、板枠に紙が取り付けられたもの(具体的には、ふすま、障子等)であってもよい。また、板状部材83は、布地やフィルムであってもよい。また、例えば、板状部材83は、ドア等に例示されるように、金属等で構成されたノブが板に取り付けられたものであってもよい。また、板状部材83は、前述したドアやふすま等に例示されるように、開閉可能に構成されていてもよい。また、板状部材83は、ガラス等で構成された窓であってもよいし、ステンドグラスであってもよい。
複数接合点伸縮構造体102が備える複数の横連結部40のうちの6つ(4つの横連結部413及び2つの横連結部414)は、溝部を備える。各横連結部413は底面40Bに溝部40Kaを備え、各横連結部414は底面40Bに溝部40Kbを備える。溝部40Ka,40Kbの幅は、板状部材83の幅と同一または略同一である。
図26及び図27に示すように、溝部40Kaは、底面40Bの外縁部から中央部まで延びている。つまり、溝部40Kaの長手方向の一端部は側面40Cに開放されている一方、溝部40Kaの長手方向の他端部は面40Kaaによって閉塞されている。なお、図27は、横連結部40の正面図であるが、一部分(図中波線より下部分)のみ断面図となっている。
図26及び図28に示すように、溝部40Kbは、底面40Bの2つの外縁部の一方から他方まで延びている。つまり、溝部40Kbは、長手方向の一端部及び他端部の双方が側面40Cに開放されている。
図26に示すように、板状部材83の主面の短辺83Aの両端部は、溝部40Kaに挿入されて、溝部40Kaと嵌合している。これにより、板状部材83の主面の2つの長辺83Bの各々が横連結部413の溝部40Kaの面40Kaaに当てられている。板状部材83の主面の短辺83Aの中央部は、溝部40Kbに挿入されて、溝部40Kbと嵌合している。図26では、板状部材83は、主面の4隅を含む6箇所において横連結部40によって支えられている。
なお、溝部40Ka,40Kbは、底面40Aに形成されていてもよいし、底面40A,40Bの双方に形成されていてもよい。底面40A,40Bの一方に溝部40Kaが形成され、底面40A,40Bの他方に溝部40Kbが形成されていてもよい。
図26では、板状部材83の主面の短辺83Aが溝部40Ka,Kbに挿入されているが、板状部材83の主面の長辺83Bが溝部40Ka,Kbに挿入されていてもよい。また、板状部材83の主面の短辺83A及び長辺83Bの双方が溝部40Ka,Kbに挿入されていてもよい。
第3実施形態によれば、溝部40Ka,40Kbに装着された板状部材83を複数接合点伸縮構造体102が備えることによって、複数接合点伸縮構造体102を面状に構成することができる。これにより、複数接合点伸縮構造体102の利用価値を高くすることができる。
<第4実施形態>
図29は、本発明の第4実施形態に係る複数接合点伸縮構造体の斜視図である。図30は、本発明の第4実施形態に係る複数接合点伸縮構造体の斜視図である。図31は、縦連結部の斜視図である。
第4実施形態に係る複数接合点伸縮構造体103が第1実施形態に係る複数接合点伸縮構造体10と異なることは、縦連結部80を備えていることである。縦連結部80は、縦継手部材の一例である。以下、第1実施形態との相違点が説明される。第1実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図29及び図30に示すように、複数接合点伸縮構造体103は、複数の剛性部材21及び複数の横連結部40に加えて、少なくとも1つの縦連結部80を備える。図29及び図30では、複数接合点伸縮構造体103は、2つの縦連結部80を備える。なお、複数接合点伸縮構造体103が備える縦連結部80の数は、2つに限らない。
複数接合点伸縮構造体103は、3つの連結構造体207,208,209を備える。各連結構造体207,208は、2つの剛性部材21と、4つの横連結部40とを備える。連結構造体209は、2つの剛性部材21と、2つの横連結部40と、2つの縦連結部80とを備える。2つの縦連結部80の一方は、連結構造体207の横連結部40と連結されている。2つの縦連結部80の他方は、連結構造体208の横連結部40と連結されている。図29では、連結構造体209がZ方向に伸長し、且つ連結構造体207,208がZ方向と直交する方向に伸長している。図30では、連結構造体209がZ方向に収縮し、且つ連結構造体207,208がZ方向と直交する方向に収縮している。
複数接合点伸縮構造体103が備える連結構造体の数は3つに限らない。各連結構造体が備える剛性部材21、横連結部40、及び縦連結部80の各々の数は、図29及び図30に示す数に限らない。連結構造体207,208が縦連結部80を備えていてもよいし、連結構造体209が縦連結部80を備えていなくてもよい。
以下、図31が参照されつつ、縦連結部80の構成が説明される。
図31に示すように、縦連結部80は、概ね円柱形状である。縦連結部80は、外面として、一対の底面80A,80Bと、側面80Cとを備える。底面80A,80Bは、互いに反対を向いている。側面80Cは、一対の底面80A,80Bの外縁部同士を繋いでいる。なお、縦連結部80は、円柱以外の形状であってもよい。
縦連結部80は、支持部80Dと、凸部80Eと、貫通孔80Fとを備える。支持部80Dは、被挿入部の一例である。
支持部80Dは、側面80Cに形成されている。支持部80Dは、側面80Cの周方向Rに沿って開口されている。図29及び図30に示すように、剛性部材21がZ方向と交差する挿入方向に沿って支持部80Dに挿入される。挿入方向は、交差方向の一例である。剛性部材21は、支持部80Dによって周方向R(図31参照)に沿って回動可能に支持されている。言い換えると、剛性部材21は、支持部80Dを介して縦連結部80に連結されている。
周方向Rは、Z方向及び前記の挿入方向の双方と直交する方向(言い換えると一対の底面80A,80Bと直交する方向)と平行な軸線の周りに沿っている。図31では、当該軸線は、貫通孔80Fの中心を通っている。貫通孔80Fは、底面80Aから支持部80Dを経由して底面80Bに亘って縦連結部80を貫通している。なお、当該軸線は、一対の底面80A,80Bと直交する方向に限らず、一対の底面80A,80Bと交差する方向に延びていればよい。
第4実施形態では、支持部80Dに挿入された剛性部材21に貫通孔(不図示)が形成されている。当該貫通孔が貫通孔80Fと一直線上に位置するように、剛性部材21が支持部80Dに対して位置決めされる。その後、軸棒(不図示)が、当該貫通孔及び貫通孔80Fに挿通される。これにより、前述したように、剛性部材21は、支持部80Dによって周方向Rに沿って回動可能に(言い換えると前記の軸線の周りに回動可能に)支持される。
なお、剛性部材21が支持部80Dによって回動可能に支持される構成は、前述した構成に限らず、公知の種々の構成が採用可能である。また、剛性部材21は縦連結部80に対して固定されていてもよい。つまり、剛性部材21は、支持部80Dに対して回動可能でなくてもよい。また、剛性部材21及び縦連結部80は、第1実施形態における剛性部材21及び横連結部40と同様に、互いに取り付け及び取り外し可能であってもよいし、互いに取り付け及び取り外し可能でなくてもよい。
凸部80Eは、側面80Cに形成されている。凸部80Eは、横連結部40の凸部40Eと同様に構成されている。つまり、凸部80Eは、凸部40Eに相当する。そのため、凸部80Eは、横連結部40の凹部40Fに挿入可能である。図29及び図30に示す構成では、縦連結部80の凸部80Eが横連結部40の凹部40Fに挿入されている。これにより、縦連結部80は、横連結部40によって、Z方向と平行な軸線の周りに回動可能に支持されている。
図31に示すように、凸部80Eは、その側面に突起80Eaを備える。突起80Eaは、横連結部40の凸部40Eに設けられた突起40Ebと同様に構成されている。つまり、突起40Ebは、横連結部40の環状溝40Fb及び切欠部40Fcと共に、横連結部40及び縦連結部80の連結を保持する保持機構50を構成し得る。
縦連結部80は、凸部80Eの代わりに凹部(不図示)を備えていてもよい。当該凹部は、横連結部40の凹部40Fと同様に構成されている。つまり、当該凹部は、凹部40Fに相当する。そのため、当該凹部に、横連結部40の凸部40Eが挿入可能である。当該凹部は、横連結部40の環状溝40Fb及び切欠部40Fcと同構成の環状溝及び切欠部を備える。当該環状溝及び切欠部は、横連結部40の突起40Ebと共に、横連結部40及び縦連結部80の連結を保持する保持機構50を構成し得る。
なお、縦連結部80は、前述した凸部80Eを複数備えていてもよいし、前述した凹部を複数備えていてもよいし、前述した凸部80E及び凹部の双方を備えていてもよい。
剛性部材21が真っすぐな棒状であって、複数の剛性部材21が横連結部40のみを介して連結されている場合、複数接合点伸縮構造体10は、面状に拡がった構造となる。これに対して、剛性部材21が真っすぐな棒状であって、複数の剛性部材21が横連結部40及び縦連結部80を介して連結されている場合、複数接合点伸縮構造体103は、当該面と交差する方向へも拡がった構造となる。つまり、第4実施形態によれば、縦連結部80を介して剛性部材21を連結することによって、複数接合点伸縮構造体103を立体的に構成することができる。
第4実施形態によれば、剛性部材21が回動可能であるため、複数接合点伸縮構造体103の伸縮方向を可変とすることができる。
<第5実施形態>
図32は、本発明の第5実施形態に係る複数接合点伸縮構造体の平面図である。第5実施形態に係る複数接合点伸縮構造体104が第1実施形態に係る複数接合点伸縮構造体10と異なることは、剛性部材24を備えることである。以下、第1実施形態との相違点が説明される。第1実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図32に示すように、複数接合点伸縮構造体104は、複数の剛性部材24と、複数の横連結部40とを備える。剛性部材21(図1参照)が真っすぐに延びた棒形状であるのに対して、剛性部材24は湾曲した棒形状である。その他の点において、剛性部材24は、剛性部材21と同構成である。例えば、剛性部材24の断面の形状は、円形等の任意の形状であってもよい。また、例えば、剛性部材24は、中空であってもよいし、中空でなくてもよい。また、例えば、剛性部材24の構成材料は、樹脂であるが、樹脂に限らず、ガラス、磁器、木材、金属等で構成されていてもよい。
なお、剛性部材24は、湾曲した棒形状に限らず、屈曲した棒形状であってもよい。つまり、第5実施形態において、剛性部材24は、曲がった棒形状である。
複数接合点伸縮構造体104は、剛性部材24に加えて、剛性部材21を備えていてもよい。
第5実施形態によれば、複数接合点伸縮構造体104を湾曲方向に伸縮させることができる。
<第6実施形態>
図33は、本発明の第6実施形態に係る複数接合点伸縮構造体を構成する連結構造体の平面図である。図34は、本発明の第6実施形態に係る複数接合点伸縮構造体を構成する連結構造体の正面図である。図35は、図33のA-A断面を示す断面図である。第6実施形態に係る複数接合点伸縮構造体105が第1実施形態に係る複数接合点伸縮構造体10と異なることは、横連結部と剛性部材とが一体成型されていることである。以下、第1実施形態との相違点が説明される。第1実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
以下に説明するように、剛性部材21と横連結部40とは、一体成型されることによって互いに接続されていてもよい。
図33に示す連結構造体210は、図1に示す各連結構造体201~206と概ね同様に構成されており、2つの剛性部材21と、6つの横連結部40とを備える。但し、2つの剛性部材21のうちの一方と、6つの横連結部40のうちの3つの横連結部415とは、一体成型部材82Aとして一体成型されている。また、2つの剛性部材21のうちの他方と、6つの横連結部40のうちの3つの横連結部416とは、一体成型部材82Bとして一体成型されている。連結構造体210は、2つの一体成型部材82A,82Bによって構成されている。
第6実施形態において、一体成型部材82A,82Bは、アルミニウムで構成されているが、アルミニウム以外(例えば銅等の他種類の金属や、樹脂等)で構成されていてもよい。
横連結部415,416は筒状である。図34に示すように、横連結部415が、横連結部416の貫通孔416Aに挿入される。これにより、一体成型部材82A,82Bは、互い回転可能に連結可能である。図33に示すように、一体成型部材82Aを構成する横連結部415のうちの1つが、一体成型部材82Bを構成する横連結部416のうちの1つの貫通孔416Aに挿入されることにより、連結構造体210が形成されている。
第6実施形態では、第1実施形態の変形例5の保持部材51(図19参照)と同構成の保持部材53が設けられている。図35に示すように、保持部材53は、互いに回転可能に連結された横連結部415,416を挟み込むことによって、横連結部415,416の連結を保持している。なお、横連結部415,416の連結を保持するのは保持部材53に限らず、例えば前述した各実施形態の構成が採用可能である。
なお、図33~図35が参照されつつ前述された第6実施形態の構成は、剛性部材21と横連結部40とが一体成型される構成の一例であり、他の構成であってもよい。例えば、横連結部415は、筒状でなく円柱形状であってもよい。また、例えば、前述した各実施形態及び後述する各実施形態において、剛性部材21と横連結部40とが、一体成型されていてもよい。
この構成によれば、連結構造体210を強固に構成することができる。
<第7実施形態>
図36は、本発明の第7実施形態に係る複数接合点伸縮構造体106が備える連結構造体の平面図である。図37は、図36のA-A断面を示す断面図である。以下の説明では、「上下」、「上方」、「下方」、「側方」等の方向を示す用語を用いるが、これらの用語は、本発明に係る連結構造体及び複数接合点伸縮構造体の使用状態等を限定することを意味するものではない。
第7実施形態では、連結構造体20Aは、図36及び図37に示すように、第1剛性部材31と、第2剛性部材71とを備える。第1剛性部材31及び第2剛性部材71の各々は、剛性部材の一例である。
第1剛性部材31及び第2剛性部材71は、樹脂で構成されている。なお、第1剛性部材31及び第2剛性部材71は、樹脂に限らない。例えば、第1剛性部材31及び第2剛性部材71は、ガラス、磁器、木材、金属等で構成されていてもよい。第1剛性部材31及び第2剛性部材71は、互いに同じ種類の材料で構成されていてもよいし、互いに異なる種類の材料で構成されていてもよい。
第1剛性部材31及び第2剛性部材71は、重なって配置されている。以下の説明では、説明の便宜上、連結構造体20Aにおいて、第2剛性部材71側を上側として、第1剛性部材31側を下側とする。つまり、第1剛性部材31及び第2剛性部材71は、第2剛性部材71が上側となり且つ第1剛性部材31が下側となるように、上下方向91に重なって配置されている。上下方向91は、重複方向の一例である。
第1剛性部材31及び第2剛性部材71は、互いに上下方向91に平行な第1軸線90Aの周りに回動可能に連結されている。第1軸線90Aは軸線の一例である。第1剛性部材31及び第2剛性部材71の連結の構造は、後述される。
第1剛性部材31及び第2剛性部材71の各々は、上下方向91から見て真っすぐに延びた棒形状である。これにより、第1剛性部材31及び第2剛性部材71は、上下方向91から見て互いに交差した連結構造体を構成している。なお、第1剛性部材31及び第2剛性部材71の各々は、真っすぐに延びた棒形状に限らず、例えば屈曲した棒形状、湾曲した棒形状、板形状、直方体形状等であってもよい。真っすぐに延びた棒形状以外の形状の例は、後述する実施形態において説明される。
連結構造体20Aは、第1剛性部材31と、第1中間連結部32と、第1一方側連結部33と、第1他方側連結部34と、第1継手部材35と、第2継手部材36とを備える。第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34は、横連結部の一例である。第1中間連結部32は、中間連結部の一例である。第1一方側連結部33は、一方側連結部の一例である。第1他方側連結部34は、他方側連結部の一例である。第1継手部材35及び第2継手部材36の各々は、横継手部材の一例である。
なお、第7実施形態では、3つの横連結部が第1剛性部材31に設けられているが、第1剛性部材31に設けられる横連結部は3つに限らない。横連結部が3つ以外である構成が、後述する第12実施形態において説明される。
第1剛性部材31と、第1中間連結部32と、第1一方側連結部33と、第1他方側連結部34とは、一体に形成されている。第1継手部材35及び第2継手部材36は、第1剛性部材31、第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34と別部材である。なお、第1剛性部材31、第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34の各々は、別部材として形成されていてもよい。この場合、第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34の少なくとも1つは、第1剛性部材31に対して取り付け及び取り外し可能であってもよい。また、この場合、第1剛性部材31、第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34の各々は、同一材料で構成されていてもよいし、別材料で構成されていてもよい。
第1剛性部材31は、断面が円形の棒状である。なお、第1剛性部材31の形状は、断面が円形である棒状に限らない。例えば、第1剛性部材31は、中空であってもよい。また、例えば、第1剛性部材31の断面は、円形でなく四角形であってもよい。また、第1剛性部材31は、棒状でなくてもよい。例えば、第1剛性部材31は、板状の部材であってもよいし、立体構造物であってもよい。
図37に示すように、第1剛性部材31は、溝31Aを備える。溝31Aは、第1剛性部材31の下方に開口するように形成されている。溝31Aは、第1剛性部材31の長手方向に沿って延びている。溝31Aには、パネル(例えば図26の板状部材83)等を嵌め込むことが可能である。なお、溝31Aは、上方や側方に開口するように形成されていてもよい。第1剛性部材31は、複数の溝31Aを備えていてもよい。第7実施形態では、溝31Aは第1剛性部材31にのみ形成されているが、溝31Aは第1剛性部材31のみならず第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34に亘って形成されていてもよい。
第1中間連結部32は、第1剛性部材31の長手方向の中央部に形成されている。第1一方側連結部33は、第1剛性部材31の長手方向の一端部に形成されている。第1他方側連結部34は、第1剛性部材31の長手方向の他端部に形成されている。つまり、第1中間連結部32は、第1一方側連結部33及び第1他方側連結部34の間に形成されている。上下方向91から見て、第1中間連結部32は、第1一方側連結部33及び第1他方側連結部34を結ぶ直線上に位置している。
なお、第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34の各々の位置は、前述した位置に限らない。例えば、第1中間連結部32は、第1一方側連結部33及び第1他方側連結部34のちょうど中間に位置している必要はなく、第1一方側連結部33寄りの位置であってもよい。言い換えると、第1中間連結部32及び第1一方側連結部33の距離が、第1中間連結部32及び第1他方側連結部34の距離より長くてもよいし短くてもよい。また、例えば、第1一方側連結部33及び第1他方側連結部34は、第1剛性部材31の長手方向の端部以外に形成されていてもよい。また、例えば、第1一方側連結部33が、第1中間連結部32及び第1他方側連結部34の間に形成されていてもよい。
第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34の各々は、上下方向91から見て互いに異なる位置であればよい。つまり、第1中間連結部32は、必ずしも第1一方側連結部33及び第1他方側連結部34を結ぶ直線上に位置していなくてもよい。前述した例では、第1剛性部材31が棒状である場合における第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34の各々の位置が例示されている。第1剛性部材31が棒状以外である場合における第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34の各々の位置の例は、後述する実施形態において説明される。
第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34は、底面32a,33a,34aが上方を向き、底面32b,33b,34bが下方を向き、側面32c,33c,34cが上下方向91と直交する水平方向92を向く円柱形状である。底面32a,33a,34a及び底面32b,33b,34bは、一対の第1面の一例である。側面32c,33c,34cは、第2面の一例である。水平方向92は、交差方向の一例である。なお、第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34は、円柱形状に限らず、例えば四角柱形状であってもよいし球形状であってもよい。なお、第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34が球形状である場合、例えば、球の表面のうちの上下方向91の成分を有する部分が一対の第1面に相当し、当該部分以外が第2面に相当する。
第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34の各々は、円柱の底面32a,33a,34aに上方へ突出した凸部410Aを備え、円柱の底面32b,33b,34bに上方へ凹んだ凹部410Bを備える。凸部410Aは、上下方向91に沿って凹部410Bに挿入可能である。凸部410Aは、第1凸部の一例である。凹部410Bは、第1凹部の一例である。
連結構造体20Aが備える凸部410Aの各々は、他の連結構造体が備える凹部410Bに挿入可能である。連結構造体20Aが備える凹部410Bの各々には、他の連結構造体が備える凸部410Aが挿入可能である。これにより、連結構造体20Aは、他の連結構造体と互いに回動可能に連結可能である。
なお、第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34の各々は、凸部410A及び凹部410Bの少なくとも一方を備えていればよい。例えば、第1一方側連結部33は、前記とは逆に、円柱の上面(底面32a,33a,34a)に下方へ凹んだ凹部410Bを備え、円柱の下面(底面32b,33b,34b)に下方へ突出した凸部410Aを備えていてもよい。また、例えば、第1一方側連結部33は、円柱の上面に凸部410Aまたは凹部410Bを備える一方で、円柱の下面に凸部410A及び凹部410Bのいずれをも備えていなくてもよい。また、例えば、第1一方側連結部33は、円柱の上面及び下面の双方に凸部410Aを備えていてもよいし、円柱の上面及び下面の双方に凹部410Bを備えていてもよい。第1中間連結部32及び第1他方側連結部34についても同様である。
凸部410Aは、一対の板部410Aa,410Abを備える。一対の板部410Aa,410Abの各々は、上方へ突出しており、水平方向92に対向している。一対の板部410Aa,410Abの各々の先端部は、一対の板部410Aa,410Abの各々の基端部より太くなっている。これにより、凸部410Aの先端部の直径R1は、凸部410Aの基端部の直径R2より大きくなっている。また、凸部410Aの先端部の直径R1は、凹部410Bの内径R3より大きくなっている。なお、凸部410Aの基端部の直径R2は、凸部410Aの先端部の直径R1と同一または略同一である。
凸部410Aが以上のように構成されていることにより、凸部410Aが凹部410Bに挿入された状態を保持することができる。詳述すると、凸部410Aの先端部の直径R1が凹部410Bの内径R3より大きいため、凸部410Aが凹部410Bに挿入されるとき、一対の板部410Aa,410Abが互いに近づくように水平方向92に撓む。これにより、一対の板部410Aa,410Abの弾性力が凹部410Bに作用する。その結果、凸部410Aが凹部410Bに挿入された状態が保持される。凸部410Aが凹部410Bを貫通した場合、一対の板部410Aa,410Abは撓む前の状態に戻るが、凸部410Aは、一対の板部410Aa,410Abの弾性力に抗して、凹部410Bから引き抜かれる必要がある。そのため、凸部410Aが凹部410Bに貫通された状態が保持される。
図36及び図37に示すように、第1継手部材35は、第1一方側連結部33の上方において第1一方側連結部33によって支持されている。第2継手部材36は、第1他方側連結部34の上方において第1他方側連結部34によって支持されている。つまり、第1継手部材35及び第2継手部材36は、第1剛性部材31に対して上下方向91の第2剛性部材71側に位置する。第1一方側連結部33及び第1他方側連結部34は、支持連結部の一例である。
第7実施形態において、第1継手部材35及び第2継手部材36は、同構成である。そのため、以下の説明では、第1継手部材35の構成が説明される一方、第2継手部材36の構成の説明は原則省略され、必要に応じて説明される。なお、第1継手部材35及び第2継手部材36は、後述する凸部420A及び凹部420Bを備えることを条件として、互いに異なる構成であってもよい。
第1継手部材35は、水平方向92を向く一対の底面と、一対の底面を繋ぐ側面とを有する概ね円柱形状である。なお、第1継手部材35は、円柱形状に限らず、例えば四角柱形状であってもよい。
第1継手部材35は、一対の底面の一方に側方(水平方向92)へ突出した凸部420Aを備え、一対の底面の他方に側方へ凹んだ凹部420Bを備える。凸部420Aは、水平方向92に沿って凹部420Bに挿入可能である。凸部420Aは、第2凸部の一例である。凹部420Bは、第2凹部の一例である。なお、凸部420A及び凹部420Bは、必ずしも水平方向92(上下方向91と直交する方向)に沿って形成されていなくてもよく、上下方向91と交差する方向に沿って形成されていてもよい。つまり、凸部420Aは、水平方向92に対して斜め上方や斜め下方に突出していてもよい。また、凹部420Bは、水平方向92に対して斜め上方や斜め下方に沿って、凸部420Aによって挿入されるものであってもよい。この場合、凸部420Aの突出方向、凸部420Aの凹部420Bへの挿入方向が、交差方向に相当する。
第7実施形態において、凸部420Aは凸部410Aと同構成であり、凹部420Bは凹部410Bと同構成である。つまり、凸部420Aは凹部410Bに挿入可能であり、凸部410Aは凹部420Bに挿入可能である。なお、凸部420Aは凸部410Aと異なる構成であってもよいし、凹部420Bは凹部410Bと異なる構成であってもよい。
第1継手部材35は、上下方向91に貫通した貫通孔420Cを備える。図36に示すように、第7実施形態において、貫通孔420Cは、上下方向91から見て凸部420Aと凹部420Bの間に位置している。
貫通孔420Cには、凸部410A及び凸部420Aが挿入可能である。図37に示すように、第7実施形態において、第1一方側連結部33の凸部410Aが、第1継手部材35の貫通孔420Cに挿入されている。これにより、第1継手部材35は、第1一方側連結部33によって第2軸線90Bの周りに回動可能に支持されている。第2軸線90Bは軸線の一例である。同様に、第1他方側連結部34の凸部410Aが、第2継手部材36の貫通孔420Cに挿入されている。これにより、第2継手部材36は、第1他方側連結部34によって第3軸線90Cの周りに回動可能に支持されている。第3軸線90Cは軸線の一例である。第2軸線90B及び第3軸線90Cは、上下方向91に平行である。なお、第1継手部材35が第1一方側連結部33によって回動可能に支持される構成、及び第2継手部材36が第1他方側連結部34によって回動可能に支持される構成は、前述した構成に限らず、公知の種々の構成が適用可能である。
第7実施形態において、第1継手部材35の貫通孔420Cの周辺部35Aは、第1継手部材35の他の部分より薄く構成されている。言い換えると、周辺部35Aは、第1継手部材35の他の部分より上下方向91に短い。なお、第2継手部材36の貫通孔420Cの周辺部36Aも、周辺部35Aと同様に、第2継手部材36の他の部分より薄く構成されている。
第1一方側連結部33の凸部410Aは、周辺部35Aより上下方向91に長い。これにより、第1一方側連結部33の凸部410Aは、周辺部35Aに形成された貫通孔420Cを貫通して、第1継手部材35より上方へ突出している。第1一方側連結部33の凸部410Aにおける第1継手部材35より上方へ突出した部分が、他の連結構造体の凹部410B及び凹部420Bへ挿入可能である。同様に、第1他方側連結部34の凸部410Aは、第2継手部材36より上方へ突出している。
第1一方側連結部33の凸部410A及び第1他方側連結部34の凸部410Aの各々は、第1中間連結部32の凸部410Aより上下方向91に長い。第7実施形態において、第1一方側連結部33の凸部410A及び第1他方側連結部34の凸部410Aのうち、第1継手部材35及び第2継手部材36より上方へ突出した部分の上下方向91の長さは、第1中間連結部32の凸部410Aの上下方向91の長さと同じである。
図36及び図37に示すように、連結構造体20Aは、第2剛性部材71と、第2中間連結部72と、第2一方側連結部73と、第2他方側連結部74とを備える。第2中間連結部72、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74は、横連結部の一例である。第2中間連結部72は、中間連結部の一例である。第2一方側連結部73は、一方側連結部の一例である。第2他方側連結部74は、他方側連結部の一例である。
第7実施形態において、第2剛性部材71は、第1剛性部材31と同じ形状であり、断面が円形である棒状である。また、第2剛性部材71は、溝31Aと同構成の溝を有する。しかし、第1剛性部材31と同様に、第2剛性部材71の形状は、断面が円形である棒状に限らない。また、第2剛性部材71は、第1剛性部材31と異なる形状であってもよい。
第2中間連結部72、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74の第2剛性部材71における位置は、第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34の第1剛性部材31における位置と同様である。
つまり、第2中間連結部72は、第2剛性部材71の長手方向の中央部に形成されている。第2一方側連結部73は、第2剛性部材71の長手方向の一端部に形成されている。第2他方側連結部74は、第2剛性部材71の長手方向の他端部に形成されている。つまり、第2中間連結部72は、第2一方側連結部73及び第2他方側連結部74の間に形成されている。
なお、第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34と同様に、第2中間連結部72、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74の各々の位置は、前述した位置に限らない。第2中間連結部72、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74の各々は、上下方向91から見て互いに異なる位置であればよい。
第2中間連結部72、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74は、第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34と同様に、底面が上下方向91を向き且つ側面が水平方向92を向く円柱形状であるが、円柱形状に限らない。
第2中間連結部72、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74の各々は、円柱を上下方向91に貫通する貫通孔430を備える。貫通孔430は、円柱の上面(円柱の底面の一方)及び円柱の下面(円柱の底面の他方)に開口している。凸部410A,420Aは、上方から上下方向91に沿って円柱の上面に形成された貫通孔430の開口に挿入可能であり、下方から上下方向91に沿って円柱の下面に形成された貫通孔430の開口に挿入可能である。貫通孔430は、第1凹部の一例である。つまり、第7実施形態において、第2中間連結部72、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74の各々は、円柱の上面及び下面の双方に第1凹部を備えている。
第7実施形態において、貫通孔430の内径は、凹部410Bの内径R3と同一または略同一である。そのため、連結構造体20Aが備える凸部410A,420Aの各々は、他の連結構造体が備える貫通孔430に挿入可能である。これにより、連結構造体20Aは、他の連結構造体と互いに回動可能に連結可能である。
なお、第2中間連結部72、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74の各々は、第1中間連結部32、第1一方側連結部33、及び第1他方側連結部34と同様に、第1凸部及び第1凹部の少なくとも一方を備えていればよい。例えば、第2一方側連結部73は、貫通孔430の代わりに、円柱の下面に上方へ凹んだ凹部410Bを備え、円柱の上面に上方へ突出した凸部410Aを備えていてもよい。第2中間連結部72及び第2他方側連結部74についても同様である。
図37に示すように、第2中間連結部72の円柱の下面における貫通孔430の開口に、第1中間連結部32の円柱の上面から突出した凸部410Aが挿入されている。これにより、第1中間連結部32及び第2中間連結部72は、互いに第1軸線90Aの周りに回動可能に連結されている。つまり、前述したように、第1剛性部材31及び第2剛性部材71は、互いに第1軸線90Aの周りに回動可能に連結されている。
第2中間連結部72は、円柱の上面に貫通孔430の開口を備えている。つまり、第2中間連結部72は、上下方向91における第1中間連結部32の反対側に第1凹部を備えている。一方、第1中間連結部32は、円柱の下面に凹部410Bを備えている。つまり、第1中間連結部32は、上下方向91における第2中間連結部72の反対側に第1凹部を備えている。なお、第2中間連結部72は、上下方向91における第1中間連結部32の反対側に第1凸部(凸部410A)を備えていてもよく、第1中間連結部32は、上下方向91における第2中間連結部72の反対側に第1凸部(凸部410A)を備えていてもよい。
複数の連結構造体20Aが連結されることによって、様々な形状の複数接合点伸縮構造体が構築可能である。図38及び図39は、本発明の第7実施形態に係る連結構造体を備える複数接合点伸縮構造体の平面図である。
図38及び図39に示す複数接合点伸縮構造体106は、6つの連結構造体20A(連結構造体20Aa~20Af)を備える。
4つの連結構造体20Aa~20Adと2つの連結構造体20Ae,20Afの各々は、線状に連結されている。
以下に複数の連結構造体20Aの連結が詳述される。
連結構造体20Aaの第1剛性部材31の第1一方側連結部33の凸部410Aが、連結構造体20Abの第2剛性部材71の第2一方側連結部73の貫通孔430に挿入されている。また、連結構造体20Aaの第2剛性部材71の第2他方側連結部74の貫通孔430に、連結構造体20Abの第1剛性部材31の第1他方側連結部34の凸部410Aが挿入されている。これにより、連結構造体20Aa,20Abが互いに連結されている。
このとき、連結構造体20Aaの第1継手部材35は、連結構造体20Aaの第1剛性部材31の第1一方側連結部33と、連結構造体20Abの第2剛性部材71の第2一方側連結部73との間に挟まれている。また、連結構造体20Abの第2継手部材36は、連結構造体20Abの第1剛性部材31の第1他方側連結部34と、連結構造体20Aaの第2剛性部材71の第2他方側連結部74との間に挟まれている。
連結構造体20Ab,20Acの連結、連結構造体20Ab,20Acの連結、及び連結構造体20Ae,20Afの連結も同様である。
連結構造体20Aeは、以下のように、連結構造体20Ab,20Acと連結されている。
連結構造体20Aeの第1剛性部材31の第1継手部材35の凹部420Bに、連結構造体20Acの第1剛性部材31の第2継手部材36の凸部420Aが挿入されている。これにより、連結構造体20Ae,20Acは互いに連結されている。
連結構造体20Aeは、継手部材37を介して連結構造体20Abと連結されている。継手部材37は、第1継手部材35及び第2継手部材36と同構成である。継手部材37は、連結構造体20Aeの第2剛性部材71の第2一方側連結部73によって、第1軸線90Aと平行な軸線の周りに回動可能に支持されている。なお、当該支持の手段は、公知の種々の手段が採用可能である。継手部材37の凹部420Bに、連結構造体20Abの第1剛性部材31の第2継手部材36の凸部420Aが挿入されている。これにより、連結構造体20Ae,20Abは継手部材37を介して互いに連結されている。
以上のようにして6つの連結構造体20Aa~20Afが連結された複数接合点伸縮構造体106は、例えば、以下のように伸縮動作する。図38に示す状態において、連結構造体20Aa~20Adが伸長すると、これに連動して連結構造体20Ae,20Afが収縮する(図39参照)。逆に、図39に示す状態において、連結構造体20Aa~20Adが収縮すると、これに連動して連結構造体20Ae,20Afが伸長する(図38参照)。同様に、連結構造体20Ae,20Afの伸縮に連動して、連結構造体20Aa~20Adは伸縮する。
なお、図38に示す複数接合点伸縮構造体106は、図39に示す複数接合点伸縮構造体106と異なる形状である。つまり、複数接合点伸縮構造体106は、伸縮自在に構成されているのみならず、形状可変に構成されている。
図38及び図39に示す複数接合点伸縮構造体106では、連結構造体20Aeは、2つの連結構造体20Aの各々と1箇所ずつ連結されている。具体的には、連結構造体20Aeの第1剛性部材31が連結構造体20Acと連結され、連結構造体20Aeの第2剛性部材71が連結構造体20Abと連結されている。しかし、連結構造体20Aeの4つの連結構造体20Aa~20Adとの連結態様は、これに限らない。
例えば、連結構造体20Aeは、1つの連結構造体20Aと2箇所で連結されていてもよい。具体的には、連結構造体20Aeの第1剛性部材31が連結構造体20Aaの第1剛性部材31と連結し、連結構造体20Aeの第2剛性部材71が連結構造体20Aaの第2剛性部材71と連結していてもよい。また、逆に、連結構造体20Aeの第1剛性部材31が連結構造体20Aaの第2剛性部材71と連結し、連結構造体20Aeの第2剛性部材71が連結構造体20Aaの第1剛性部材31と連結していてもよい。これは、他の実施形態においても同様である。
なお、連結構造体20Aeの第1剛性部材31が連結構造体20Aaの第1剛性部材31の第1一方側連結部33と連結し、連結構造体20Aeの第2剛性部材71が連結構造体20Aaの第1剛性部材31の第1他方側連結部34と連結することも可能である。しかし、この場合、連結構造体20Ae,20Afは伸縮しない。
全ての実施形態において、複数接合点伸縮構造体は、連結構造体だけで構成されていてもよいし、連結構造体と連結構造体以外のものとで構成されていてもよい。つまり、複数接合点伸縮構造体は、連結構造体を含んでいればよい。第7実施形態における複数接合点伸縮構造体106は、連結構造体20Aと、継手部材37(連結構造体20A以外のもの)とで構成されている。また、溝31Aにパネルが嵌めこまれている場合、複数接合点伸縮構造体は、連結構造体と、パネル(連結構造体以外のもの)とで構成されている。また、例えば、複数接合点伸縮構造体は、連結構造体20Aと、他の実施形態の連結構造体とで構成されていてもよい。この場合、複数接合点伸縮構造体が備える複数の連結構造体のうちの少なくとも1つが、継手部材(第1継手部材35、第2継手部材36、継手部材37の少なくとも1つ)を備えていることになる。
第7実施形態によれば、複数の連結構造体20Aを連結することによって伸縮自在及び形状可変の少なくとも一方の機能を有する複数接合点伸縮構造体106を組み立てることができる。例えば、第1剛性部材31及び第2剛性部材71が上下方向91から見て交差している場合、複数の連結構造体20Aを線状に連結することによって伸縮可能な複数接合点伸縮構造体106を組み立てることができる。また、例えば、連結構造体20Aの第1一方側連結部33、第1他方側連結部34、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74の第1中間連結部32及び第2中間連結部72に対する相対位置によっては、複数の連結構造体20Aを枠状等に連結することによって容易に予測できる範囲を超えた形状変化をする形状可変可能な複数接合点伸縮構造体を組み立てることができる。
第7実施形態によれば、凸部410A、420Aを凹部410B,420B及び貫通孔430に挿入させるだけで、複数の連結構造体20Aを互いに連結することができる。このように、複数の連結構造体20Aの連結が凸部の挿入という簡単な手段で行われるため、ドライバー等の工具を用いることなく、複数の連結構造体20Aよりなる複数接合点伸縮構造体106の組み立てを容易に行うことができる。
第7実施形態によれば、連結構造体20Aは、第1継手部材35及び第2継手部材36を介して別の連結構造体20Aと連結することができる。これにより、複数の連結構造体20Aよりなる部材を上下方向91と交差する仮想面上に拡げることができる。
第7実施形態によれば、第1継手部材35及び第2継手部材36は回動可能であるため、第1継手部材35及び第2継手部材36を介して連結された2つの連結構造体20Aの一方を他方に対して回動させることができる。これにより、複数の連結構造体20Aよりなる複数接合点伸縮構造体106に複雑な動作をさせることができる。
第7実施形態によれば、第1中間連結部32及び第2中間連結部72が凸部410Aと凹部410B、貫通孔430とのいずれかを備えるため、第1中間連結部32及び第2中間連結部72の各々を、第1一方側連結部33、第1他方側連結部34、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74と回動可能に連結することができる。
<第8実施形態>
図40及び図41は、本発明の第8実施形態に係る連結構造体を備える複数接合点伸縮構造体の平面図である。
第8実施形態に係る複数接合点伸縮構造体107が第7実施形態に係る複数接合点伸縮構造体106と異なることは、連結構造体20Bを備えることである。連結構造体20Bが第7実施形態に係る複数接合点伸縮構造体106が備える連結構造体20Aと異なることは、上下方向91から見て第1中間連結部32が第1一方側連結部33及び第1他方側連結部34を結ぶ線上に位置していないことである。以下、第7実施形態との相違点が説明される。第7実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図40及び図41に示す複数接合点伸縮構造体107は、8つの連結構造体20B(連結構造体20Ba~20Bh)を備える。連結構造体20Ba~20Bhの各々は、同構成である。そのため、ここでは、連結構造体20Bhの構成が説明され、他の連結構造体20Ba~20Bgの構成の説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
連結構造体20Bhの第1剛性部材31及び第2剛性部材71は、上下方向91から見て屈曲している。
第1中間連結部32は、第1剛性部材31の屈曲部に設けられている。第1一方側連結部33は、第1剛性部材31の一端部に設けられている。第1他方側連結部34は、第1剛性部材31の他端部に設けられている。これにより、上下方向91から見て、第1一方側連結部33から第1中間連結部32を経て第1他方側連結部34に至る第1仮想線LAは、V字状である。
第2中間連結部72は、第2剛性部材71の屈曲部に設けられている。第2一方側連結部73は、第2剛性部材71の一端部に設けられている。第2他方側連結部74は、第2剛性部材71の他端部に設けられている。これにより、上下方向91から見て、第2一方側連結部73から第2中間連結部72を経て第2他方側連結部74に至る第2仮想線LBは、V字状である。
また、上下方向91から見て、第1剛性部材31の屈曲部と、第2剛性部材71の屈曲部とは同位置である。そのため、第1仮想線LAと第2仮想線LBとは交差していない。
なお、第1仮想線LA及び第2仮想線LBが前述した条件を満たすことを条件として、第1剛性部材31及び第2剛性部材71の形状は任意である。つまり、第1剛性部材31及び第2剛性部材71は、第1仮想線LA及び第2仮想線LBに沿ったV字形状である必要はない。例えば、第1剛性部材31が上下方向91から見て半円形の板状の部材であってもよい。この場合、当該板状の部材の半円形の面に、第1一方側連結部33、第1中間連結部32、及び第1他方側連結部34が設けられる。この場合、第1一方側連結部33から第1中間連結部32を経て第1他方側連結部34に至る第1仮想線LAは、V字状である。
図40及び図41に示す複数接合点伸縮構造体107において、4つの連結構造体20Ba~20Bdと4つの連結構造体20Be~20Bhとの各々は、第7実施形態と同様にして、線状に連結されている。
また、連結構造体20Ba,20Beと、連結構造体20Bd,20Bhとの各々は、第7実施形態と同様にして、継手部材37を介して互いに連結されている。また、連結構造体20Bc,20Bgは、各々の第2継手部材36同士が連結されることによって互いに連結されている。なお、第8実施形態では、連結構造体20Bb,20Bfと連結構造体20Bd,20Bhとの各々において、第1継手部材35同士が対向しており互いに連結可能であるが、連結されていない。
以上のようにして8つの連結構造体20Ba~20Bhが連結された複数接合点伸縮構造体107は、例えば、以下のように動作する。図40に示す状態から、例えば連結構造体20Baの第2剛性部材71を、第2中間連結部72を中心として図40における時計回りに回動させると、図41に示す形状に変化する。図40に示す複数接合点伸縮構造体107の原形状から、図41に示す変化後の形状は、容易に予測できる範囲を超えているので、人の視覚的興味を大いに刺激する。
なお、図40に示す連結構造体20Ba~20Bdの長手方向の長さは、図41に示す連結構造体20Ba~20Bdの長手方向の長さより長い。つまり、複数接合点伸縮構造体107は、形状可変に構成されているのみならず、伸縮自在に構成されている。
第8実施形態のような連結構造体20Bを複数連結することによって、動作の前後の形状が予測できないほど異なったものになる形状可変可能な複数接合点伸縮構造体107を組み立てることができる。
<第9実施形態>
図42は、本発明の第9実施形態に係る連結構造体を備える複数接合点伸縮構造体の斜視図である。
第9実施形態に係る複数接合点伸縮構造体108が第8実施形態に係る複数接合点伸縮構造体107と異なることは、連結構造体20Cを備えることである。第9実施形態に係る連結構造体20Cが第8実施形態に係る複数接合点伸縮構造体107が備える連結構造体20Bと異なることは、縦継手部材81を更に備えることである。以下、第7実施形態との相違点が説明される。第8実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図42に示す複数接合点伸縮構造体108は、4つの連結構造体20B(連結構造体20Ba,20Bc,20Bi,20Bj)と、2つの連結構造体20C(連結構造体20Ca,20Cb)とを備える。4つの連結構造体20Bの各々の構成は、第8実施形態と同様である。
連結構造体20Ca,20Cbは、連結構造体20Bに縦継手部材81が取り付けられたものである。
第9実施形態において、縦継手部材81は、第1継手部材35、第2継手部材36、及び継手部材37と同形状である。つまり、縦継手部材81は、概ね円柱形状であって、凸部420Aと凹部420Bと貫通孔420Cとを備える。但し、当該円柱形状は、底面が上下方向91を向き且つ側面が水平方向92を向く。そのため、凸部420Aは上下方向91に突出しており、凹部420Bは上下方向91に凹んでいる。また、貫通孔420Cは、水平方向92に沿っている。第9実施形態において、貫通孔420Cは被挿入部の一例であり、水平方向92は交差方向の一例である。貫通孔420Cには、他の連結構造体の凸部410A,420Aが挿入され得る。
なお、縦継手部材81は、第1継手部材35、第2継手部材36、及び継手部材37と異なる形状であってもよい。例えば、縦継手部材81は、貫通孔420Cの代わりに、水平方向92に突出し且つ水平方向92に沿って、他の連結構造体の凹部410B,420B及び貫通孔430に挿入可能な凸部を備えていてもよい。この場合、当該凸部は挿入部の一例である。また、貫通孔420C及び当該凸部は、必ずしも水平方向92(上下方向91と直交する方向)に沿って形成されていなくてもよく、上下方向91と交差する方向に沿って形成されていてもよい。つまり、当該凸部は、水平方向92に対して斜め上方や斜め下方に突出していてもよい。また、貫通孔420Cは、水平方向92に対して斜め上方や斜め下方に沿って、凸部410A及び凸部420Aによって挿入されるものであってもよい。
縦継手部材81の凸部420Aが第1凹部(凹部410B、貫通孔430)に挿入されることによって、または縦継手部材81の凹部420Bに第1凸部(凸部410A)が挿入されることによって、縦継手部材81は、第1一方側連結部33、第1他方側連結部34、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74の少なくとも1つによって、上下方向91と平行な軸線の周りに回動可能に支持される。第9実施形態では、連結構造体20Caの縦継手部材81は、連結構造体20Caの第2剛性部材71の第2他方側連結部74によって回動可能に支持されている。連結構造体20Cbの縦継手部材81は、連結構造体20Cbの第2剛性部材71の第2一方側連結部73によって回動可能に支持されている。
図42に示す複数接合点伸縮構造体108において、4つの連結構造体20Ba,20Ca,20Bc,20Cbと2つの連結構造体20Bi,20Bjとの各々は、第8実施形態と同様にして、線状に連結されている。
また、連結構造体20Biは、以下のように、連結構造体20Ca,20Bcと連結されている。
連結構造体20Biの第1剛性部材31の第1継手部材35の凸部420Aが、連結構造体20Bcの第2剛性部材71の第2一方側連結部73の貫通孔430に挿入されている。これにより、連結構造体20Bi,20Bcは互いに連結されている。この場合、連結構造体20Biの第1剛性部材31の第1継手部材35は、縦継手部材81として機能している。
連結構造体20Biの第2剛性部材71の第2他方側連結部74が、縦継手部材81の貫通孔420Cに挿入されている。これにより、連結構造体20Bi,20Caは、縦継手部材81を介して互いに連結されている。
以上のようにして、4つの連結構造体20B(連結構造体20Ba,20Bc,20Bi,20Bj)及び2つの連結構造体20C(連結構造体20Ca,20Cb)が連結された複数接合点伸縮構造体108は、第8実施形態に係る複数接合点伸縮構造体107と同様に、容易に予測できる範囲を超えた形状変化をするとともに伸縮する。更に、複数接合点伸縮構造体108は、水平方向92に加えて上下方向91にも形状変化する。言い換えると、複数接合点伸縮構造体108は、立体的に形状変化する。
図42に示す複数接合点伸縮構造体108では、連結構造体20Biは、2つの連結構造体20Ca,20Bcの各々と1箇所ずつ連結されている。具体的には、連結構造体20Biの第2他方側連結部74が縦継手部材81を介して連結構造体20Caと連結され、連結構造体20Biの第1継手部材35が連結構造体20Bcと連結されている。しかし、連結構造体20Biの4つの連結構造体20Ba,20Ca,20Bc,20Cbとの連結態様は、これに限らない。
例えば、連結構造体20Biは、縦継手部材81(または縦継手部材81として機能する第1継手部材35または第2継手部材36)を介して、1つの連結構造体20Cと2箇所で連結されていてもよい。具体的には、連結構造体20Biの第1剛性部材31が連結構造体20Cの第1剛性部材31と連結し、連結構造体20Biの第2剛性部材71が連結構造体20Cの第2剛性部材71と連結していてもよい。また、逆に、連結構造体20Biの第1剛性部材31が連結構造体20Cの第2剛性部材71と連結し、連結構造体20Biの第2剛性部材71が連結構造体20Cの第1剛性部材31と連結していてもよい。もちろん、連結構造体20Biは、1つの連結構造体20Bと2箇所で連結されていてもよい。これは、他の実施形態においても同様である。
なお、連結構造体20Biの第1剛性部材31が連結構造体20Caの第1剛性部材31の第1一方側連結部33と連結し、連結構造体20Biの第2剛性部材71が連結構造体20Caの第1剛性部材31の第1他方側連結部34と連結することも可能である。しかし、この場合、連結構造体20Bi,20Bjは伸縮しない。
第9実施形態によれば、複数の連結構造体20B,20Cが縦継手部材81を介して連結されることによって、複数接合点伸縮構造体108を立体的に構成することができる。
<第10実施形態>
図43は、本発明の第10実施形態に係る連結構造体を備える複数接合点伸縮構造体の斜視図である。
第10実施形態に係る複数接合点伸縮構造体109が第7実施形態に係る複数接合点伸縮構造体106と異なることは、連結構造体20Dを備えることである。連結構造体20Dが第7実施形態に係る複数接合点伸縮構造体106が備える連結構造体20Aと異なることは、第1剛性部材31及び第2剛性部材71が円弧上に湾曲していることである。以下、第7実施形態との相違点が説明される。第7実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図43に示す複数接合点伸縮構造体109は、7つの連結構造体20(連結構造体20Da~20Dg)と、縦継手部材81とを備える。連結構造体20Da~20Dgの各々は、同構成である。そのため、ここでは、連結構造体20Ddの構成が説明され、他の連結構造体20Da~20Dc,20De~20Dgの構成の説明は原則省略され、必要に応じて説明される。また、縦継手部材81の構成は、第9実施形態において説明されているため、縦継手部材81の構成の説明は省略される。
連結構造体20Ddの第1剛性部材31及び第2剛性部材71の各々は、円弧状に湾曲している。ここで、湾曲の方向は、図43に示す方向に限らない。例えば、図43に示す連結構造体20Ddの第1剛性部材31及び第2剛性部材71は、第1軸線90Aと直交する仮想面に沿って湾曲しているが、第1軸線90Aと平行な仮想面に沿って湾曲していてもよい。また、例えば、図43に示す連結構造体20Ddでは、第1剛性部材31の円弧の湾曲の方向は、第2剛性部材71の円弧の湾曲の方向と同じ方向であるが、異なる方向であってもよい。
連結構造体20Ddの第1剛性部材31及び第2剛性部材71の一方のみが、円弧状に湾曲していてもよい。連結構造体20Ddの第1剛性部材31及び第2剛性部材71は、円弧状以外、例えば波状に湾曲していてもよい。
図43に示す複数接合点伸縮構造体109において、4つの連結構造体20Da~20Ddと3つの連結構造体20De~20Bgとの各々は、第7実施形態と同様にして、線状に連結されている。
また、連結構造体20Beは、第9実施形態と同様にして連結構造体20Bb,20Bcと連結されている。連結構造体20Beは、連結構造体20Bbが備える縦継手部材81と連結されている。また、連結構造体20Beの第1継手部材35が、連結構造体20Bcと連結されている。
以上のようにして7つの連結構造体20Da~20Dgが連結された複数接合点伸縮構造体109は、例えば、以下のように動作する。図43に示す状態において、連結構造体20Da~20Ddが収縮すると、これに連動して連結構造体20Be~20Bgが伸長する。逆に、図43に示す状態において、連結構造体20Da~20Ddが伸長すると、これに連動して連結構造体20De~20Dgが収縮する。同様に、連結構造体20De~20Dgの伸縮に連動して、連結構造体20Da~20Ddは伸縮する。
第10実施形態によれば、複数の連結構造体20Dを連結することによって円形状の複数接合点伸縮構造体を組み立てることができる。
<第11実施形態>
図44及び図45は、本発明の第11実施形態に係る複数接合点伸縮構造体の斜視図である。
第11実施形態に係る複数接合点伸縮構造体110が第7実施形態に係る複数接合点伸縮構造体106と異なることは、連結構造体20Eを備えることである。連結構造体20Eが第7実施形態に係る複数接合点伸縮構造体106が備える連結構造体20Aと異なることは、第1継手部材35及び第2継手部材36を備えていないことである。以下、第7実施形態との相違点が説明される。第7実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図44に示す複数接合点伸縮構造体110は、7つの連結構造体20E(連結構造体20Ea~20Eg)と、2つの縦継手部材81とを備える。連結構造体20Ea~20Egの各々は、同構成である。そのため、ここでは、連結構造体20Efの構成が説明され、他の連結構造体20Ea~20Ee,20Egの構成の説明は原則省略され、必要に応じて説明される。また、縦継手部材81の構成は、第9実施形態において説明されているため、縦継手部材81の構成の説明は省略される。
連結構造体20Efは、第1継手部材35及び第2継手部材36を備えていない。連結構造体20Efは、以下に説明するように、嵌合部及び被嵌合部を備える。
第1剛性部材31及び第2剛性部材71は中空である。言い換えると、第1剛性部材31及び第2剛性部材71は筒状である。つまり、図44において、連結構造体20Eeに破線で示されるように、第1剛性部材31及び第2剛性部材71は貫通孔510を備える。貫通孔510は、嵌合部の一例である。
第1一方側連結部33及び第2一方側連結部73の各々は、2つの突起520を備える。2つの突起520は、第1一方側連結部33及び第2一方側連結部73の各々の円柱の側面に設けられている。2つの突起520は、水平方向92に突出している。第11実施形態では、2つの突起520は互いに逆向きに突出している。突起520は、被嵌合部の一例である。なお、第1一方側連結部33及び第2一方側連結部73の各々が備える突起520の数は、2つに限らない。
2つの突起520の各々は、水平方向92に沿って貫通孔510と嵌合可能である。2つの突起520の一方が貫通孔510と嵌合されることによって、第1一方側連結部33は第1剛性部材31に対して取り付け及び取り外し可能であり、第2一方側連結部73は第2剛性部材71に対して取り付け及び取り外し可能である。なお、第1一方側連結部33が第2剛性部材71に対して取り付け及び取り外し可能であり、第2一方側連結部73が第1剛性部材31に対して取り付け及び取り外し可能である。
2つの突起520の他方は、他の連結構造体の貫通孔510と嵌合可能である。これにより、連結構造体20Efは、他の連結構造体と連結可能である。
なお、突起520と貫通孔510とが嵌合する方向は、水平方向92(上下方向91と直交する方向)に限らず、上下方向91と交差する方向であってもよい。つまり、突起520は、水平方向92に対して斜め上方や斜め下方に突出していてもよい。また、貫通孔510は、水平方向92に対して斜め上方や斜め下方に沿って、突起520によって挿入されるものであってもよい。
図44に示す複数接合点伸縮構造体110において、4つの連結構造体20Ea~20Edと2つの連結構造体20Ee,20Efとの各々は、第7実施形態と同様にして、線状に連結されている。また、連結構造体20Egは、第9実施形態及び第10実施形態と同様にして、縦継手部材81を介して連結構造体20Ec,20Edと連結されている。
連結構造体20Eeは、連結構造体20Ea,20Ecと連結されている。この場合、連結構造体20Eeの第1一方側連結部33及び第2一方側連結部73は、第1剛性部材31及び第2剛性部材71から取り外される。第1一方側連結部33が取り外された第1剛性部材31の端部に、連結構造体20Ecの第1一方側連結部33Aの突起520が挿入される。これにより、連結構造体20Eeは、連結構造体20Ecと連結される。また、第2一方側連結部73が取り外された第2剛性部材71の端部に、連結構造体20Eaの第2一方側連結部73Aの突起520が挿入される。これにより、連結構造体20Eeは、連結構造体20Eaと連結される。
なお、図44に示す構成では、第1一方側連結部33及び第2一方側連結部73が突起520を備えているが、第1他方側連結部34及び第2他方側連結部74が突起520を備えていてもよい。つまり、第1一方側連結部33、第1他方側連結部34、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74の少なくとも1つが突起520を備えていればよい。また、貫通孔510は、第1一方側連結部33、第1他方側連結部34、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74のうち、突起520が設けられている任意の連結部と嵌合可能である。つまり、貫通孔510は、第1一方側連結部33、第1他方側連結部34、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74と選択的に嵌合可能である。
また、図44に示す構成では、貫通孔510が嵌合部に相当し、突起520が被嵌合部に相当しているが、嵌合部及び被嵌合部は、互いに嵌合可能な構成であればよく、貫通孔510及び突起520に限らない。例えば、図45に示すように、第1一方側連結部33及び第2一方側連結部73の各々が、2つの突起520の代わりに、第1剛性部材31及び第2剛性部材71が挿入可能な2つの凹部530を備えていてもよい。この場合、凹部530が嵌合部に相当する。また、第1剛性部材31及び第2剛性部材71における凹部530に挿入される部分、つまり第1剛性部材31及び第2剛性部材71の長手方向の端部が嵌合部に相当する。なお、図45に示す構成の場合、第1剛性部材31及び第2剛性部材71は中空でなくてもよい。
第11実施形態によれば、複数の連結構造体20Eを連結することによって伸縮自在及び形状可変の少なくとも一方の機能を有する複数接合点伸縮構造体110を組み立てることができる。例えば、第1剛性部材31及び第2剛性部材71が上下方向91から見て交差している場合、複数の連結構造体20Eを線状に連結することによって伸縮可能な複数接合点伸縮構造体110を組み立てることができる。また、例えば、連結構造体20Eの第1一方側連結部33、第1他方側連結部34、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74の第1中間連結部32及び第2中間連結部72に対する相対位置によっては、複数の連結構造体20Eを枠状等に連結することによって容易に予測できる範囲を超えた形状変化をする形状可変可能な複数接合点伸縮構造体を組み立てることができる。
第11実施形態によれば、凸部410A、420Aを凹部410B,420B及び貫通孔430に挿入させるだけで、複数の連結構造体20Eを互いに連結することができる。このように、複数の連結構造体20Eの連結が凸部の挿入という簡単な手段で行われるため、ドライバー等の工具を用いることなく、複数の連結構造体20Eよりなる複数接合点伸縮構造体110の組み立てを容易に行うことができる。
第11実施形態によれば、貫通孔510と突起520とが嵌合することによって、連結構造体20Eは別の連結構造体20Eと連結することができる。これにより、複数の連結構造体20Eよりなる複数接合点伸縮構造体110を上下方向91と交差する仮想面上に拡げることができる。
<第12実施形態>
図46は、本発明の第12実施形態に係る連結構造体を備える複数接合点伸縮構造体の斜視図である。
第12実施形態に係る複数接合点伸縮構造体111が第7実施形態に係る複数接合点伸縮構造体106と異なることは、連結構造体20Fを備えることである。連結構造体20Fが第7実施形態に係る複数接合点伸縮構造体106が備える連結構造体20Aと異なることは、第1剛性部材31が第1一方側連結部33及び第1他方側連結部34の少なくとも一方を複数備え、第2剛性部材71が第2一方側連結部73及び第2他方側連結部74の少なくとも一方を複数備えていることである。以下、第7実施形態との相違点が説明される。第7実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図46に示す複数接合点伸縮構造体111は、6つの連結構造体20F(連結構造体20Fa~20Ff)を備える。連結構造体20Fa~20Ffの各々は、同構成である。そのため、ここでは、連結構造体20Ffの構成が説明され、他の連結構造体20Fa~20Feの構成の説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
連結構造体20Ffの第1剛性部材31は、2つの第1一方側連結部33A,33Bを備える。第1一方側連結部33Aは、第1剛性部材31の長手方向の一端部に形成されている。第1一方側連結部33Bは、第1一方側連結部33Aと第1中間連結部32との間に形成されている。
連結構造体20Ffの第2剛性部材71は、2つの第2一方側連結部73A,73Bを備える。第2一方側連結部73Aは、第2剛性部材71の長手方向の一端部に形成されている。第2一方側連結部73Bは、第2一方側連結部73Aと第2中間連結部72との間に形成されている。
図46に示す複数接合点伸縮構造体111において、4つの連結構造体20Fa~20Fdと2つの連結構造体20Fe,20Ffとの各々は、第7実施形態と同様にして、線状に連結されている。また、連結構造体20Feは、第7実施形態と同様にして、連結構造体20Gbと連結されている。
但し、第7実施形態とは異なり、第1一方側連結部33A,33Bの一方または双方が、第2剛性部材71と連結可能である。また、第2一方側連結部73A,73Bの一方または双方が、第1剛性部材31と連結可能である。
例えば、図46に示す複数接合点伸縮構造体111では、連結構造体20Fbの第2一方側連結部73Aが、連結構造体20Geの第1一方側連結部33Aと連結され、連結構造体20Fbの第2一方側連結部73Bが、連結構造体20Gcの第1一方側連結部33Bと連結されている。この場合、連結構造体20Fbの第2一方側連結部73A,73Bの双方が、第1剛性部材31と連結している。
また、例えば、図46に示す複数接合点伸縮構造体111では、連結構造体20Ffの第1一方側連結部33Bが、連結構造体20Feの第2他方側連結部74と連結されている。一方、連結構造体20Ffの第1一方側連結部33Aは、他の連結構造体と連結されていない。この場合、連結構造体20Ffの第1一方側連結部33A,33Bの一方のみが、第2剛性部材71と連結している。
図46に示す複数接合点伸縮構造体111では、連結構造体20Fの第1剛性部材31は、2つの第1一方側連結部33A,33Bと1つの第1他方側連結部34とを備える。また、連結構造体20Fの第2剛性部材71は、2つの第2一方側連結部73A,73Bと1つの第2他方側連結部74とを備える。しかし、第1一方側連結部33、第1他方側連結部34、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74の数は、前記に限らない。つまり、連結構造体20Fの第1剛性部材31は、1つまたは3つ以上の第1一方側連結部33を備えていてもよく、2つ以上の第1他方側連結部34を備えていてもよい。また、連結構造体20Fの第2剛性部材71は、1つまたは3つ以上の第2一方側連結部73を備えていてもよく、2つ以上の第2他方側連結部74を備えていてもよい。
例えば、連結構造体20Fの第1剛性部材31は、複数の第1一方側連結部33と複数の第1他方側連結部34とを備えていてもよい。つまり、第1剛性部材31は、第1一方側連結部33及び第1他方側連結部34の少なくとも一方を複数備えている。また、例えば、連結構造体20Fの第2剛性部材71は、複数の第2一方側連結部73と複数の第2他方側連結部74とを備えていてもよい。つまり、第2剛性部材71は、第2一方側連結部73及び第2他方側連結部74の少なくとも一方を複数備えている。
図46に示す複数接合点伸縮構造体111では、全ての連結構造体20Fが、第1一方側連結部33及び第2一方側連結部73を2つずつ備え、第1他方側連結部34及び第2他方側連結部74を1つずつ備える。しかし、各連結構造体20Fが備える第1一方側連結部33、第1他方側連結部34、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74の数は、異なっていてもよい。
第12実施形態によれば、第1剛性部材31が第1一方側連結部33及び第1他方側連結部34を1つずつ備えている構成より、複数の連結構造体20Fの連結態様の種類を多くすることができる。
第12実施形態によれば、第2剛性部材71が第2一方側連結部73及び第2他方側連結部74を1つずつ備えている構成より、複数の連結構造体20Fの連結態様の種類を多くすることができる。
図47は、本発明の第12実施形態に係る複数接合点伸縮構造体が備える連結構造体の縦断面図である。第12実施形態では、第1中間連結部32と第2中間連結部72との連結が、他の実施形態と異なっている。
図47に示す連結構造体20Fでは、第1中間連結部32と第2中間連結部72とがボルト(不図示)及びナット(不図示)によって連結される。第1中間連結部32は、凸部410A及び凹部410B(図37参照)の代わりに、図47に示すような貫通孔440を備える。貫通孔440の下部には、ナットの形状に合わせた座繰り440Aが形成されている。また、第2中間連結部72の貫通孔430の上部には、ボルトの皿の形状に合わせた座繰り430Aが形成されている。座繰り440Aに嵌め込まれたナットと、貫通孔430,440を貫通したボルトとが螺合されることによって、第1中間連結部32と第2中間連結部72とが互いに回動可能に連結される。
以上説明した第1中間連結部32と第2中間連結部72との連結の構成は、他の実施形態にも適用可能である。また、他の実施形態における第1中間連結部32と第2中間連結部72との連結の構成が、第12実施形態に適用されてもよい。また、以上説明した第1中間連結部32と第2中間連結部72との連結の構成が、第1一方側連結部33、第1他方側連結部34、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74に適用されてもよい。
<第13実施形態>
図48は、本発明の第13実施形態に係る連結構造体の平面図である。図49は、本発明の第13実施形態に係る連結構造体が備える剛性部材及び横連結部の平面図である。図50は、本発明の第13実施形態に係る連結構造体が備える剛性部材及び横連結部の分解平面図である。図51は、本発明の第13実施形態に係る連結構造体が備える剛性部材及び横連結部の分解正面図である。図52は、本発明の第13実施形態に係る連結構造体を複数備える構造体の平面図である。図53は、本発明の第13実施形態に係る連結構造体を複数備える構造体の平面図である。図54は、本発明の第13実施形態に係る連結構造体を複数備える構造体の平面図である。
第13実施形態に係る連結構造体20Iが第7実施形態の連結構造体20Aと異なることは、剛性部材の屈曲角度を容易に変えることができる構造を備えていることである。以下、第7実施形態との相違点が説明される。第7実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図48に示すように、連結構造体20Iは、連結構造体20Aと同様に、第1剛性部材31及び第2剛性部材71を備える。しかし、連結構造体20Aとは異なり、連結構造体20Iの第1剛性部材31は、一方側剛性部材311及び他方側剛性部材312を備え、連結構造体20Iの第1中間連結部32は、一方側中間連結部321及び他方側中間連結部322を備える。同様に、連結構造体20Iの第2剛性部材71は、一方側剛性部材711及び他方側剛性部材712を備え、連結構造体20Iの第2中間連結部72は、一方側中間連結部(不図示)及び他方側中間連結部722を備える。
第13実施形態において、第2剛性部材71は第1剛性部材31と同構成であり、第2中間連結部72は第1中間連結部32と同構成である。そのため、ここでは、第1剛性部材31及び第1中間連結部32の構成が説明され、第2剛性部材71及び第2中間連結部72の構成の説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図49~図51に示すように、連結構造体20Iの第1剛性部材31は、一方側剛性部材311及び他方側剛性部材312を備える。一方側剛性部材311及び他方側剛性部材312は、別部材である。連結構造体20Iの第1中間連結部32は、一方側中間連結部321及び他方側中間連結部322を備える。一方側中間連結部321及び他方側中間連結部322は、別部材である。
一方側中間連結部321は一方側剛性部材311と一体形成されており、他方側中間連結部322は他方側剛性部材312と一体形成されている。なお、一方側中間連結部321は一方側剛性部材311と別部材であって一方側剛性部材311と連結されていてもよいし、他方側中間連結部322は他方側剛性部材312と別部材であって他方側剛性部材312と連結されていてもよい。
一方側剛性部材311には、第1一方側連結部33が設けられている。他方側剛性部材312には、第1他方側連結部34が設けられている。図49~図51において、第1一方側連結部33は一方側剛性部材311に形成された貫通孔311Aとして図示されており、第1他方側連結部34は他方側剛性部材312に形成された貫通孔312Aとして図示されている。第1一方側連結部33及び第1他方側連結部34の各々は、他の連結構造体20Iの第1一方側連結部33、第1他方側連結部34、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74の少なくとも1つと、上下方向91と平行な軸線の周りに回動可能に連結可能である。
第13実施形態では、一方側中間連結部321は一方側剛性部材311の一端部に位置しており、第1一方側連結部33は一方側剛性部材311の他端部に位置している。しかし、一方側中間連結部321及び第1一方側連結部33の一方側剛性部材311における位置は、互いに異なる位置であれば前記の位置に限らず任意である。同様に、他方側中間連結部322及び第1他方側連結部34の他方側剛性部材312における位置も、互いに異なる位置であれば任意である。
一方側中間連結部321は、円板形状の本体部321Aと、本体部321Aから上方に突出した突起321Bと、本体部321Aを上下方向91に貫通する貫通孔321Cとを備える。貫通孔321Cは、上下方向91から見て本体部322Aの中央部に形成されている。
他方側中間連結部322は、円板形状の本体部322Aと、本体部322Aを上下方向91に貫通する貫通孔322B,322Cとを備える。複数の貫通孔322B(第13実施形態では5つの貫通孔322B)が、上下方向91から見て本体部322Aの周方向(本体部322Aの円形状の円弧と平行な方向)に沿って間隔をあけて形成されている。貫通孔322Cは、上下方向91から見て本体部322Aの中央部に形成されている。
上下方向91から見て、貫通孔321C,322Cが重なった状態で、貫通孔321C,322Cにピン等(不図示)が挿入されることによって、本体部321A,322Aは連結される(図49参照)。このとき、突起321Bは複数の貫通孔322Bのうちの任意の貫通孔322Bに挿入可能である。突起321Bが挿入される貫通孔322Bの位置に応じて、一方側剛性部材311の他方側中間連結部322に対する位置が異なる。つまり、一方側剛性部材311は、第1中間連結部32(詳細には他方側中間連結部322)に対する複数の相対位置に選択的に連結可能である。
第1中間連結部32と同様に構成された第2中間連結部72が、第1中間連結部32と上下方向91に重ねられる。これにより、図48に示すように、連結構造体20Iが形成される。なお、第1中間連結部32及び第2中間連結部72は、本体部の中央部に形成された貫通孔にピン等(不図示)が挿入されることによって、上下方向91に平行な軸線の周りに互いに回転自在に連結される。
一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線と、他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度は、前記の複数の相対位置の各々に応じて異なる。
例えば、図52には、第1剛性部材31において、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線L1Aaと他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線L1Abとのなす角度θ11、及び、第2剛性部材71において、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線L1Baと他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線L1Bbとのなす角度θ12が、共に150度である構造体112が示されている。構造体112では、互いに連結された12個の連結構造体20Iによって、多角形状が形成されている。図52では、各連結構造体20Iの中央部(中間連結部)と両端部(一方側連結部及び他方側連結部)とが、平面視において同一円弧上で且つ等距離にある。つまり、図49に一点鎖線で示すように、平面視において、連結構造体20Iの中央部(中間連結部)と両端部(一方側連結部及び他方側連結部)とが同一円弧上で且つ等距離にある。これにより、平面視において、前記の多角形状の当該中央部の各々を結んだ仮想線は円状となる。各連結構造体20Iの一方側中間連結部及び他方側中間連結部が相対的に回転することによって、図52に示す多角形状は図53に示すように形状変化する。図52~図54に示す構成において、隣り合う連結構造体20Iは、第1一方側連結部33が第2一方側連結部73と連結され、第1他方側連結部34が第2他方側連結部74と連結されることによって、連結されている。
なお、例えば、後述する図56及び図57に示す構成の場合に、側面視において、連結構造体20Jの中央部(中間連結部)と両端部(一方側連結部及び他方側連結部)とが同一円弧上で且つ等距離にあってもよい。この場合、側面視において、複数の連結構造体20Jが連結されて構成される多角形状(不図示)の当該中央部の各々を結んだ仮想線は円状となる。
また、例えば、図54には、第1剛性部材31において、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線L2Aaと他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線L2Abとのなす角度θ21、及び、第2剛性部材71において、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線L2Baと他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線L2Bbとのなす角度θ22が、共に120度である構造体113が示されている。構造体113では、構造体112よりも少ない数(6個)の連結構造体20Iによって、構造体112よりも小さく且つ少ない角数の多角形状が形成されている。このように、前記の複数の相対位置の各々に応じて、様々な大きさ及び角数の多角形状を構成することができる。
第13実施形態(図52~図54に示す構成)において、各連結構造体20Iの中間連結部、一方側連結部、及び他方側連結部は、他の連結構造体20Iの中間連結部、一方側連結部、及び他方側連結部と、第1実施形態等で説明したように凸部及び凹部の一方が他方に挿入されることによって互いに回動可能に連結されていてもよいし、他の公知の様々な構成によって互いに回動可能に連結されていてもよい。例えば、各連結構造体20Iの中間連結部、一方側連結部、及び他方側連結部は、貫通孔であって、2つの連結構造体20Iの各々の当該貫通孔が重ねられた状態でピンが挿入されることによって、2つの連結構造体20Iが互いに回転可能に連結されていてもよい。これは、第13実施形態に限らず、他の実施形態においても同様である。
なお、一方側剛性部材が中間連結部に対する複数の相対位置に選択的に連結可能であること、及び、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線と、他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度が、前記の複数の相対位置の各々に応じて異なることを条件として、連結構造体は様々な形状等に構成され得る。例えば、本体部は円板形状に限らない。また、例えば、複数の貫通孔322Bの代わりに、周方向に沿った1つの長孔が設けられていてもよい。この場合、突起321Bは長孔の任意の位置に挿入される。なお、突起321Bの長孔に対する位置の固定は、例えば、突起321Bが長孔の幅より若干大きい直径であり且つ弾性変形可能な材料である等の公知の手段によって実現される。また、例えば、連結構造体は、後述する第14実施形態のような構成であってもよい。以上のように連結構造体が様々な形状等に構成され得ることは、第14実施形態以降の各実施形態において同様である。
第13実施形態によれば、一方側剛性部材311と他方側剛性部材312とが連結される相対位置を変えるだけで、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線と、他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度を変えることができる。これにより、当該角度が異なる複数種類の連結構造体を容易に形成することができる。
第13実施形態によれば、複数の連結構造体20Iを連結することによって伸縮自在及び形状可変の少なくとも一方の機能を有する構造体112を組み立てることができる。
<第14実施形態>
図55は、本発明の第14実施形態に係る連結構造体を複数備える構造体の斜視図である。
第14実施形態に係る連結構造体20Mが第13実施形態に係る連結構造体20Iと異なることは、剛性部材の屈曲角度を容易に変えることができる構造にギヤが採用されていることである。以下、第13実施形態との相違点が説明される。第13実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図55に示すように、第14実施形態に係る連結構造体20Mでは、第1中間連結部32はギヤ328A,328Bを有し、第2中間連結部72はギヤ728A,728Bを有する。ギヤ328A,328B,728A,728Bは、支持部材93によって回転可能に支持されている。上下方向91から見て、第1中間連結部32及び第2中間連結部72は重なっている。
ギヤ328Aは一方側剛性部材311に取り付けられており、ギヤ328Bは他方側剛性部材312に取り付けられている。ギヤ328A,328Bは互いに噛み合っている。ギヤ328A及び一方側剛性部材311は一体に回転する。ギヤ328B及び他方側剛性部材312は一体に回転する。
ギヤ728Aは一方側剛性部材711に取り付けられており、ギヤ728Bは他方側剛性部材712に取り付けられている。ギヤ728A,728Bは互いに噛み合っている。ギヤ728A及び一方側剛性部材711は一体に回転する。ギヤ728B及び他方側剛性部材712は一体に回転する。
なお、公知の手段によって、ギヤ328A,328Bは任意の噛み合う位置で固定され、ギヤ728A,728Bは任意の噛み合う位置で固定される。
以上のように構成された連結構造体20Mは、第13実施形態における連結構造体20Iと同様に機能する。つまり、連結構造体20Mでは、一方側剛性部材が中間連結部に対する複数の相対位置に選択的に連結可能であって、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線と、他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度は、前記の複数の相対位置の各々に応じて異なる。
<第15実施形態>
図56は、本発明の第15実施形態に係る連結構造体を複数備える構造体の斜視図である。図57は、本発明の第15実施形態に係る連結構造体が備える横連結部の正面図である。
第15実施形態に係る連結構造体20Jが第13実施形態に係る連結構造体20Iと異なることは、連結構造体20Iが上下方向91から見た剛性部材の屈曲角度を変えることができるのに対して、連結構造体20Mは水平方向92から見た剛性部材の屈曲角度を変えることができることである。以下、第13実施形態との相違点が説明される。第13実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図56に示すように、連結構造体20Jの第1剛性部材31は、一方側剛性部材313及び他方側剛性部材314を備える。一方側剛性部材313及び他方側剛性部材314は、別部材である。一方側剛性部材313の一端部及び他方側剛性部材314の一端部には、貫通孔が設けられている。一方側剛性部材313の他端部には、第1一方側連結部(不図示)が設けられている。他方側剛性部材314の他端部には、第1他方側連結部(不図示)が設けられている。
連結構造体20Jの第1中間連結部32は、円板形状の本体部323と、半円板形状の連結部324とを備える。同様に、第2中間連結部72は、円板形状の本体部723と、半円板形状の連結部724とを備える。
本体部323,723には、貫通孔323A,723Cが形成されている。上下方向91から見て、貫通孔323A,723Cが重なった状態で、貫通孔323A,723Cにピン等(不図示)が挿入される。これにより、本体部323,723は、互いに回転自在に連結される。
図57に示すように、連結部324は、本体部323から下方へ突出している。連結部324の一方側には、複数組の貫通孔324Aが形成されている。連結部324の他方側には、複数組の貫通孔324Bが形成されている。図57では、連結部324は、4組の貫通孔324A(貫通孔324Aa,324Ab,324Ac,324Ad)と、4組の貫通孔324B(貫通孔324Ba,324Bb,324Bc,324Bd)とを有する。貫通孔324A,324Bは、連結部324を水平方向92に貫通している。
一方側剛性部材313の一端部に設けられた貫通孔と、貫通孔324Aとにピン等(不図示)が挿入されることによって、一方側剛性部材313が第1中間連結部32に連結される。このとき、一方側剛性部材313の一端部に設けられた貫通孔は、4組の貫通孔324Aのうちの任意の貫通孔324Aに重ねられて位置合わせされる。同様に、他方側剛性部材314の一端部に設けられた貫通孔と、貫通孔324Bとにピン等(不図示)が挿入されることによって、他方側剛性部材314が第1中間連結部32に連結される。このとき、他方側剛性部材314の一端部に設けられた貫通孔は、4組の貫通孔324Bのうちの任意の貫通孔324Bに重ねられて位置合わせされる。位置合わせされた位置に応じて、一方側剛性部材313及び他方側剛性部材314の各々の第1中間連結部32に対する位置が異なる。つまり、一方側剛性部材313及び他方側剛性部材314の双方は、第1中間連結部32に対する複数の相対位置に選択的に連結可能である。
第13実施形態及び第14実施形態と同様に、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線と、他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度は、前記の複数の相対位置の各々に応じて異なる。
例えば、連結部324において、一方側剛性部材313が貫通孔324Abに位置合わせされ且つ他方側剛性部材314が貫通孔324Bbに位置合わせされた場合、図57に示すように、水平方向92から見て、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線L3Aaと他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線L3Abとのなす角度は、角度θ31である。また、例えば、連結部324において、一方側剛性部材313が貫通孔324Adに位置合わせされ且つ他方側剛性部材314が貫通孔324Bdに位置合わせされた場合、水平方向92から見て、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線L3Aaと他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線L3Abとのなす角度は、角度θ32である。一方側剛性部材313が位置合わせされる貫通孔324Aは任意であり、他方側剛性部材314が位置合わせされる貫通孔324Bは任意である。
連結部724は、連結部324と同様に構成されている。つまり、連結部724において、一方側剛性部材713(図56参照)が位置合わせされる貫通孔724Aは任意であり、他方側剛性部材714(図56参照)が位置合わせされる貫通孔724Bは任意である。すなわち、一方側剛性部材713及び他方側剛性部材714の双方は、第2中間連結部72に対する複数の相対位置に選択的に連結可能である。
<第16実施形態>
図58は、本発明の第16実施形態に係る連結構造体を複数備える構造体の平面図である。図59は、本発明の第16実施形態に係る連結構造体が備える剛性部材及び横連結部の平面図である。図60は、本発明の第16実施形態に係る連結構造体を複数備える構造体の平面図である。
以下、第13実施形態との相違点が説明される。第13実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図58に示すように、連結構造体20Kは、連結構造体20Aと同様に、第1剛性部材31及び第1中間連結部32を備える。しかし、連結構造体20Aとは異なり、連結構造体20Kの第1剛性部材31は、図59に示すように、一方側剛性部材315及び他方側剛性部材316を備える。また、連結構造体20Kの第1中間連結部32の構成は、連結構造体20Aの第1中間連結部32の構成と異なる。詳述すると、連結構造体20Aの第1中間連結部32は、2つの部分(一方側中間連結部321及び他方側中間連結部322)を備えているが、連結構造体20Kの第1中間連結部32は、1つの部分で構成されている。
第16実施形態において、第2剛性部材71は第1剛性部材31と同構成であり、第2中間連結部72は第1中間連結部32と同構成である。そのため、ここでは、第1剛性部材31及び第1中間連結部32の構成が説明され、第2剛性部材71及び第2中間連結部72の構成の説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
連結構造体20Kの第1剛性部材31は、一方側剛性部材315及び他方側剛性部材316を備える。一方側剛性部材315及び他方側剛性部材316は、別部材である。連結構造体20Kの第1中間連結部32は、一方側剛性部材315と一体形成されている。なお、第1中間連結部32は、一方側剛性部材315と別部材であって一方側剛性部材315と連結されていてもよい。また、第1中間連結部32は、一方側剛性部材315と連結される代わりに、他方側剛性部材316と連結されていてもよい。
一方側剛性部材315には、第1一方側連結部33が設けられている。他方側剛性部材316には、第1他方側連結部34が設けられている。図59において、第1一方側連結部33は一方側剛性部材315に形成された貫通孔315Aとして図示されており、第1他方側連結部34は他方側剛性部材316に形成された貫通孔316Aとして図示されている。
第16実施形態では、第1中間連結部32は一方側剛性部材315の一端部に位置しており、第1一方側連結部33は一方側剛性部材315の他端部に位置している。しかし、第1中間連結部32及び第1一方側連結部33の一方側剛性部材315における位置は、前記の位置に限らず任意である。第1他方側連結部34は、他方側剛性部材316の他端部に位置しているが、第1他方側連結部34の他方側剛性部材316における位置は任意である。
第1中間連結部32は、扇形の板形状である本体部325と、本体部325を上下方向91に貫通する貫通孔325Aと、本体部325を上下方向91に貫通する複数組の貫通孔325Bとを備える。
貫通孔325Aは、上下方向91から見て、本体部325の扇形の中心角の近くに形成されている。複数組の貫通孔325B(第16実施形態では5組の貫通孔325B)は、上下方向91から見て、本体部325の扇形の円弧の近くに、円弧に平行な周方向に沿って間隔をあけて形成されている。
他方側剛性部材316の一端部には、1組の貫通孔が形成されている。当該1組の貫通孔は、複数組の貫通孔325Bの各々に対応している。上下方向91から見て、貫通孔325Bと他方側剛性部材316の一端部に形成された貫通孔とが重なった状態で、これらの貫通孔にピン等(不図示)が挿入されることによって、第1中間連結部32と他方側剛性部材316とは連結される。このとき、他方側剛性部材316の一端部に形成された貫通孔は、複数組の貫通孔325Bのうちの任意の1組の貫通孔325Bと重ねられて位置合わせされる。他方側剛性部材316の一端部に形成された貫通孔が複数組の貫通孔325Bのいずれと重ねられるかに応じて、他方側剛性部材316の第1中間連結部32に対する位置が異なる。つまり、他方側剛性部材316は、第1中間連結部32に対する複数の相対位置に選択的に連結可能である。
第1中間連結部32と同様に構成された第2中間連結部72が、第1中間連結部32と上下方向91に重ねられる。これにより、図58に示すように、連結構造体20Kが形成される。なお、第1中間連結部32及び第2中間連結部72は、上下方向91から見て本体部の扇形の中心角の近くに形成された貫通孔にピン等(不図示)が挿入されることによって、上下方向91に平行な軸線の周りに互いに回転自在に連結される。
一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線と、他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度は、前記の複数の相対位置の各々に応じて異なる。
例えば、図59に示すように、他方側剛性部材316が5組の貫通孔325Bのうち図59の紙面において左から2番目の組の貫通孔325Bに位置合わせされた場合、一方側連結部33及び第1中間連結部32を結ぶ仮想線L4Aaと他方側連結部34及び第1中間連結部32を結ぶ仮想線L4Abとのなす角度は、角度θ41である。また、例えば、他方側剛性部材316が5組の貫通孔325Bのうち図59の紙面において最も右の組の貫通孔325Bに位置合わせされた場合、一方側連結部33及び第1中間連結部32を結ぶ仮想線L4Baと他方側連結部34及び第1中間連結部32を結ぶ仮想線L4Bbとのなす角度は、角度θ41より小さい角度θ42である。また、一方側連結部33から第1中間連結部を経て他方側連結部34に至る仮想線(言い換えると、仮想線L4Aa,L4Abよりなる仮想線、及び仮想線L4Ba,L4Bbよりなる仮想線)は、上下方向91から見てV字状である。
図58に示すように、第16実施形態に係る連結構造体20Kを複数備える構造体115は、複数のコーナー部を有する枠体として構成されている。図58において、構造体115は、3つのコーナー部を有する三角形の枠体である。なお、枠体は三角形に限らず、四角形等の他の多角形であってもよい。
3つのコーナー部の各々は、連結構造体20Kである。各コーナー部の間には、複数(図58では4つ)の連結構造体20が列状に連結されることによって伸縮自在に構成された伸縮アーム200A,200B,200Cが配置されている。つまり、連結構造体20Kは、2つの伸縮アームの間に介在して2つの伸縮アームを連結している。例えば、図58において、3つの連結構造体20Kのうちの1つは、伸縮アーム200A,200Bの間に介在して伸縮アーム200A,200Bを連結している。
詳述すると、連結構造体20Kの第1剛性部材31に設けられた一方側連結部33は、伸縮アーム200Bの端部に位置する連結構造体20の2つの剛性部材の一方と回動可能に連結されている。また、連結構造体20Kの第1剛性部材31に設けられた他方側連結部34は、伸縮アーム200Aの端部に位置する連結構造体20の2つの剛性部材の一方と回動可能に連結されている。また、連結構造体20Kの第2剛性部材71に設けられた一方側連結部73は、伸縮アーム200Bの端部に位置する連結構造体20の2つの剛性部材の他方と回動可能に連結されている。また、連結構造体20Kの第2剛性部材71に設けられた他方側連結部74は、伸縮アーム200Aの端部に位置する連結構造体20の2つの剛性部材の他方と回動可能に連結されている。
前記の場合、連結構造体20Kは、介在部の一例である。また、伸縮アーム200Aは第2伸縮アームの一例であり、伸縮アーム200Bは第1伸縮アームの一例である。また、伸縮アーム200A,200Bを構成する各連結構造体20は、クロスユニットの一例である。また、伸縮アーム200A,200Bと連結構造体20Kとによって、連動伸縮構造体が構成されている。
図58に示す状態において、各連結構造体20Kの第1中間連結部32及び第2中間連結部72が相対的に回転することによって、伸縮アーム200A,200B,200Cは収縮する。これにより、図58に示す三角形状は図60に示す形状に変化する。
連結構造体20Kでは、第1剛性部材31における仮想線L4Aaと仮想線L4Abとのなす角度と、第2剛性部材71における仮想線L4Aaと仮想線L4Abとのなす角度とが異なっていてもよい。この場合、連結構造体20Kの前記のV字状の一端部を構成する第1一方側連結部33と第2一方側連結部73との間隔と、連結構造体20Kの前記のV字状の他端部を構成する第1他方側連結部34と第2他方側連結部74との間隔とが異なる。
前記のように構成された連結構造体20Kが介在部として機能する場合、連結構造体20Kと伸縮アーム200Bとの間に位置する第1一方側連結部33と第2一方側連結部73との間隔は、連結構造体20Kと伸縮アーム200Aとの間に位置する第1他方側連結部34と第2他方側連結部74との間隔と異なる。すると、連結構造体20Kの第1中間連結部32及び第2中間連結部72の一方が他方に対して回転した場合、伸縮アーム200Aの伸長及び収縮の大きさ及び割合の少なくとも一方が、伸縮アーム200Bの伸長及び収縮の大きさ及び割合の少なくとも一方と異なる。
なお、伸縮アーム200A,200B,200Cを構成する連結構造体20として、この実施形態及び他の実施形態における任意の連結構造体が適用可能である。また、連結構造体20Kは、第1一方側連結部33、第1他方側連結部34、第2一方側連結部73、及び第2他方側連結部74を介して当該任意の連結構造体と連結される。
第16実施形態によれば、第1伸縮アームの伸縮時の変動率及び変動長さの少なくとも一方を、第2伸縮アームの伸縮時の変動率及び変動長さの少なくとも一方と異なるようにすることができる。
<第17実施形態>
図61は、本発明の第17実施形態に係る連結構造体の平面図である。図62は、本発明の第17実施形態に係る連結構造体を備える連動伸縮構造体の平面図である。図63は、本発明の第17実施形態に係る連結構造体を備える連動伸縮構造体の平面図である。
以下、第13実施形態との相違点が説明される。第13実施形態との共通点については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。
図61に示すように、連結構造体20Lの第1剛性部材31は、一方側剛性部材317及び他方側剛性部材318を備える。一方側剛性部材317及び他方側剛性部材318は、別部材である。連結構造体20Lの第1中間連結部32は、一方側剛性部材317と一体形成されている。なお、第1中間連結部32は、一方側剛性部材317と別部材であって一方側剛性部材317と連結されていてもよい。また、第1中間連結部32は、一方側剛性部材317と連結される代わりに、他方側剛性部材318と連結されていてもよい。
一方側剛性部材317には、第1一方側連結部33が設けられている。他方側剛性部材318には、第1他方側連結部34が設けられている。図61において、第1一方側連結部33は一方側剛性部材317に形成された貫通孔317Aとして図示されており、第1他方側連結部34は他方側剛性部材318に形成された貫通孔318Aとして図示されている。
第17実施形態では、第1中間連結部32は一方側剛性部材317の一端部に位置しており、第1一方側連結部33は一方側剛性部材317の他端部に位置している。しかし、第1中間連結部32及び第1一方側連結部33の一方側剛性部材317における位置は、前記の位置に限らず任意である。第1他方側連結部34は、他方側剛性部材318の他端部に位置しているが、第1他方側連結部34の他方側剛性部材318における位置は任意である。
第1中間連結部32は、扇形の板形状である本体部327と、本体部327を上下方向91に貫通する貫通孔327Aと、本体部327を上下方向91に貫通する複数組の貫通孔327Bとを備える。
貫通孔327Aは、上下方向91から見て、本体部327の扇形の中心角の近くに形成されている。複数組の貫通孔327B(第17実施形態では5組の貫通孔327B)は、上下方向91から見て、本体部327の扇形の円弧の近くに、円弧に平行な周方向に沿って間隔をあけて形成されている。
他方側剛性部材318の一端部には、1組の貫通孔が形成されている。当該1組の貫通孔は、複数組の貫通孔327Bの各々に対応している。上下方向91から見て、貫通孔327Bと他方側剛性部材318の一端部形成された貫通孔とが重なった状態で、これらの貫通孔にピン等(不図示)が挿入されることによって、第1中間連結部32と他方側剛性部材318とは連結される。このとき、他方側剛性部材318の一端部に形成された貫通孔は、複数組の貫通孔327Bのうちの任意の1組の貫通孔327Bと重ねられて位置合わせされる。他方側剛性部材318の一端部に形成された貫通孔が複数組の貫通孔327Bのいずれと重ねられるかに応じて、他方側剛性部材318の第1中間連結部32に対する位置が異なる。つまり、他方側剛性部材318は、第1中間連結部32に対する複数の相対位置に選択的に連結可能である。
連結構造体20Lの第2剛性部材71の一端部には、第2中間連結部(不図示)が設けられている。第2中間連結部は、第2剛性部材71に形成された貫通孔(不図示)である。連結構造体20Lの第2剛性部材71の他端部には、第2一方側連結部73が設けられている。図61において、第2一方側連結部73は第2剛性部材71に形成された貫通孔717Aとして図示されている。
第17実施形態では、第2剛性部材71は、第2一方側連結部73を備えているが、第2他方側連結部74を備えていない。言い換えると、第2一方側連結部73及び第2他方側連結部74が1つの連結部(第17実施形態の場合は第2一方側連結部73)として兼用されている。
第1中間連結部32の貫通孔327Aと第2剛性部材71に貫通孔として形成された第2中間連結部とが重ねられた状態で、ピン等が挿入されることによって、第2剛性部材71は、第1中間連結部32によって、上下方向91に平行な軸線の周りに互いに回転自在に連結される。
第16実施形態と同様に、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線と、他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度θ5は、前記の複数の相対位置の各々に応じて異なる。
図62に示すように、連結構造体20Lは、2つの伸縮アーム200A,200Bの間に介在して2つの伸縮アーム200A,200Bを連結している。この場合、連結構造体20Kは、介在部の一例である。また、伸縮アーム200Aは第2伸縮アームの一例であり、伸縮アーム200Bは第1伸縮アームの一例である。また、伸縮アーム200A,200Bと連結構造体20Lとによって、連動伸縮構造体116が構成されている。
連結構造体20Lの一方側剛性部材317の貫通孔317Aは、伸縮アーム200Bの連結構造体20の第2一方側連結部73と、上下方向91と平行な軸線の周りに回転自在に連結されている。
連結構造体20Lの他方側剛性部材318の貫通孔318Aは、伸縮アーム200Aの連結構造体20の第1一方側連結部33と、上下方向91と平行な軸線の周りに回転自在に連結されている。
連結構造体20Lの第2剛性部材71の貫通孔717Aは、伸縮アーム200Aの連結構造体20の第2一方側連結部73、及び伸縮アーム200Bの連結構造体20の第1一方側連結部33の双方と、上下方向91と平行な軸線の周りに回転自在に連結されている。
図62に示す状態において、連結構造体20Lの第2剛性部材71が第1中間連結部32に対して相対的に回転した場合、伸縮アーム200A,200Bの一方が伸長すると共に、伸縮アーム200A,200Bの他方が収縮する。これにより、図62に示す連動伸縮構造体116は図63に示す形状に変化する。
一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線と、他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度θ5を変えることによって、伸縮アーム200Aと伸縮アーム200Bとがなす角度θ6を変えることができる。例えば、図62において、角度θ5は120度である。このとき、角度θ6は60度である。他方側剛性部材318の第1中間連結部32に対する相対位置が変えられることによって角度θ5が変わると、これに伴って角度θ6も変化する。
第17実施形態によれば、介在部(連結構造体20L)において、一方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線と、他方側連結部及び中間連結部を結ぶ仮想線とのなす角度を変えることによって、第1伸縮アームと第2伸縮アームとがなす角度を変えることができる。
第17実施形態によれば、介在部の構成(例えば前述した角度)を変えることによって、第1伸縮アーム及び第2伸縮アームの一方の収縮に連動して、第1伸縮アーム及び第2伸縮アームの他方を伸長させることができる。
詳述すると、第2剛性部材71が回動可能な方向の一方に回動することによって、伸縮アーム200Bが伸長し且つ伸縮アーム200Aが収縮する。一方、第2剛性部材71が回動可能な方向の他方に回動することによって、伸縮アーム200Bが収縮し且つ伸縮アーム200Aが伸長する。つまり、伸縮アーム200Bの伸縮と伸縮アーム200Aの伸縮とを逆の動きとすることができる。
前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。以下の第18実施形態において、複数の実施形態の組み合わせの例が説明される。
<第18実施形態>
図64に示すような複数接合点伸縮構造体118は、複数の実施形態に係る連結構造体が組み合わされて構成されている。図64は、本発明の第18実施形態に係る複数接合点伸縮構造体の斜視図である。
以下に詳述する。複数接合点伸縮構造体118は、四角柱の立体構造物である。四角柱の各辺は、第11実施形態に係る連結構造体20Eが線状に連結されることによって構成されている。四角柱の上面及び下面の四角形の4つの頂点部は、第8実施形態に係る連結構造体20Bで構成されている。つまり、複数の連結構造体20Eよりなる四角柱の上面及び下面の4辺は、連結構造体20Bを介して互いに連結されている。四角柱の上面を構成するための連結構造体20Bと、四角柱の下面を構成するための連結構造体20Bとの各々には、縦継手部材81が接続されている。上面側の縦継手部材81と、下面側の縦継手部材81とは、線状に連結された複数の連結構造体20Eを介して連結されている。この複数の連結構造体20Eは、四角柱の高さ方向の辺を構成する。以上のようにして、四角柱の立体構造物である複数接合点伸縮構造体118が構成されている。
なお、図64における連結構造体20Bは、図44,45における連結構造体20Eと同様に第1継手部材35及び第2継手部材36を備えていないが、第1継手部材35及び第2継手部材36を備えていてもよい。
前述した第1実施形態~第12実施形態及び第18実施形態の複数接合点伸縮構造体が備える複数の連結構造体の各々は、第13実施形態~第17実施形態の連結構造体と同様に、本発明に係る連結構造体を構成し得る。
本発明は、適宜図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。