以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、以下に示す各図面では、説明のため、一部の構成部材の大きさを誇張して表現している場合がある。各図面において図示される各構成部材の相対的な大きさは、必ずしも実際の構成部材間における大小関係を正確に表現するものではない。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.固体撮像装置の全体構成
2.接続構造の配置について
3.第2基板の方向について
3-1.PWELLの面積に基づく検討
3-2.消費電力及びGND配線の配置に基づく検討
4.固体撮像装置の構成のバリエーション
4-1.第1の構成例
4-2.第2の構成例
4-3.第3の構成例
4-4.第4の構成例
4-5.第5の構成例
4-6.第6の構成例
4-7.第7の構成例
4-8.第8の構成例
4-9.第9の構成例
4-10.第10の構成例
4-11.第11の構成例
4-12.第12の構成例
4-13.第13の構成例
4-14.第14の構成例
4-15.第15の構成例
4-16.第16の構成例
4-17.第17の構成例
4-18.第18の構成例
4-19.第19の構成例
4-20.第20の構成例
4-21.まとめ
5.適用例
6.補足
(1.固体撮像装置の全体構成)
図1は、本開示の一実施形態に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。図1に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置1は、第1基板110Aと、第2基板110Bと、第3基板110Cと、が積層されて構成される、3層積層型の固体撮像装置である。図中において、破線A-Aは、第1基板110Aと第2基板110Bとの貼り合わせ面を示しており、破線B-Bは、第2基板110Bと第3基板110Cとの貼り合わせ面を示している。第1基板110Aは、画素部が設けられる画素基板である。第2基板110B及び第3基板110Cには、固体撮像装置1の動作に係る各種の信号処理を行うための回路が設けられる。第2基板110B及び第3基板110Cは、例えば、ロジック回路が設けられるロジック基板又はメモリ回路が設けられるメモリ基板である。固体撮像装置1は、第1基板110Aの後述する裏面側から入射した光を画素部において光電変換する、裏面照射型のCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)イメージセンサである。なお、以下、図1についての説明では、一例として、第2基板110Bがロジック基板であり、第3基板110Cがメモリ基板である場合について説明する。
積層型の固体撮像装置1では、各基板の機能に対応するように、各回路をより適切に構成することが可能であるため、固体撮像装置1の高機能化をより容易に実現することができる。図示する構成例であれば、第1基板110Aにおける画素部と、第2基板110B及び第3基板110Cにおけるロジック回路又はメモリ回路と、を各基板の機能に対応するように適切に構成することができるため、高機能な固体撮像装置1を実現することができる。
なお、以下では、第1基板110A、第2基板110B及び第3基板110Cの積層方向をz軸方向とも呼称する。また、z軸方向において第1基板110Aが位置する方向をz軸の正方向と定義する。また、z軸方向と垂直な面(水平面)上において互いに直交する2方向を、それぞれ、x軸方向及びy軸方向とも呼称する。また、以下では、各基板において、後述する半導体基板101、121、131が基板主面方向に対向して備える2つの面のうち、トランジスタ等の機能部品が設けられる側の面、又は当該機能部品を動作させるための後述する多層配線層105、125、135が設けられる側の面を、表面(フロントサイドサーフェイス)とも呼称し、当該表面に対向するもう一方の面を、裏面(バックサイドサーフェイス)とも呼称する。そして、各基板において、当該表面を備える側を表面側(フロントサイド)とも呼称し、当該裏面を備える側を裏面側(バックサイド)とも呼称する。
第1基板110Aは、例えばシリコン(Si)からなる半導体基板101と、当該半導体基板101上に形成される多層配線層105と、を主に有する。半導体基板101上には、画素が2次元状に並べられた画素部と、画素信号を処理する画素信号処理回路と、が主に形成される。各画素は、観察対象からの光(観察光)を受光し光電変換するフォトダイオード(PD)と、当該PDによって取得された観察光に対応する電気信号(画素信号)を読み出すためのトランジスタ等を有する駆動回路と、から主に構成される。画素信号処理回路において、画素信号に対して、例えばアナログ-デジタル変換(AD変換)等の各種の信号処理が実行される。なお、本実施形態では、画素部は、画素が2次元状に配列されて構成されるものに限定されず、画素が3次元状に配列されて構成されてもよい。また、本実施形態では、半導体基板101に代えて、半導体以外の材料によって形成される基板が用いられてもよい。例えば、半導体基板101に代えてサファイア基板が用いられてもよい。この場合、当該サファイア基板の上に光電変換を行う膜(例えば有機光電変換膜)が堆積されて画素が形成される形態が適用されてもよい。
画素部及び画素信号処理回路が形成された半導体基板101の表面には、絶縁膜103が積層される。絶縁膜103の内部には、画素信号、及び駆動回路のトランジスタを駆動するための駆動信号等の各種の信号を伝達するための信号線配線を含む多層配線層105が形成される。多層配線層105には、更に、電源配線やグランド配線(GND配線)等が含まれる。なお、以下では、簡単のため、信号線配線のことを単に信号線と記載することがある。また、電源配線及びGND配線を併せて電源線と記載することがある。多層配線層105の最下層の配線は、例えばタングステン(W)等の導電材料が埋め込まれたコンタクト107によって、画素部又は画素信号処理回路と電気的に接続され得る。なお、実際には、所定の厚さの層間絶縁膜の形成と、配線層の形成と、を繰り返すことにより、複数層の配線層が形成され得るが、図1では、簡単のため、これら複数層の層間絶縁膜を絶縁膜103と総称し、複数層の配線層を多層配線層105と総称する。
なお、多層配線層105には、外部との間で各種の信号のやり取りを行うための外部入出力部(I/O部)として機能するパッド151が形成され得る。パッド151は、チップの外周に沿って設けられ得る。
第2基板110Bは、例えばロジック基板である。第2基板110Bは、例えばSiからなる半導体基板121と、当該半導体基板121上に形成される多層配線層125と、を主に有する。半導体基板121上には、ロジック回路が形成される。当該ロジック回路では、固体撮像装置1の動作に係る各種の信号処理が実行される。例えば、当該ロジック回路では、第1基板110Aの画素部を駆動するための駆動信号の制御(すなわち、画素部の駆動制御)や、外部との信号のやり取りが制御され得る。なお、本実施形態では、半導体基板121に代えて、半導体以外の材料によって形成される基板が用いられてもよい。例えば、半導体基板121に代えてサファイア基板が用いられてもよい。この場合、当該サファイア基板の上に半導体膜(例えばSi膜)が堆積され、当該半導体膜においてロジック回路が形成される形態が適用されてもよい。
ロジック回路が形成された半導体基板121の表面には、絶縁膜123が積層される。絶縁膜123の内部には、ロジック回路の動作に係る各種の信号を伝達するための多層配線層125が形成される。多層配線層125には、更に、電源配線やGND配線等が含まれる。多層配線層125の最下層の配線は、例えばW等の導電材料が埋め込まれたコンタクト127によって、ロジック回路と電気的に接続され得る。なお、第1基板110Aの絶縁膜103及び多層配線層105と同様に、第2基板110Bについても、絶縁膜123は複数層の層間絶縁膜の総称であり、多層配線層125は複数層の配線層の総称であり得る。
第3基板110Cは、例えばメモリ基板である。第3基板110Cは、例えばSiからなる半導体基板131と、当該半導体基板131上に形成される多層配線層135と、を主に有する。半導体基板131上には、メモリ回路が形成される。当該メモリ回路では、第1基板110Aの画素部で取得され、画素信号処理回路によってAD変換された画素信号が、一時的に保持される。メモリ回路に画素信号を一旦保持することにより、グローバルシャッター方式が実現されるとともに、固体撮像装置1から外部への当該画素信号の読み出しをより高速で行うことが可能になる。従って、高速撮影時においても、歪みの抑制された、より高品質な画像を撮影することが可能になる。なお、本実施形態では、半導体基板131に代えて、半導体以外の材料によって形成される基板が用いられてもよい。例えば、半導体基板131に代えてサファイア基板が用いられてもよい。この場合、当該サファイア基板の上にメモリ素子を形成するための膜(例えば相変化材料膜)が堆積され、当該膜を用いてメモリ回路が形成される形態が適用されてもよい。
メモリ回路が形成された半導体基板131の表面には、絶縁膜133が積層される。絶縁膜133の内部には、メモリ回路の動作に係る各種の信号を伝達するための多層配線層135が形成される。多層配線層135には、更に、電源配線やGND配線等が含まれる。多層配線層135の最下層の配線は、例えばW等の導電材料が埋め込まれたコンタクト137によって、メモリ回路と電気的に接続され得る。なお、第1基板110Aの絶縁膜103及び多層配線層105と同様に、第3基板110Cについても、絶縁膜133は複数層の層間絶縁膜の総称であり、多層配線層135は複数層の配線層の総称であり得る。
なお、多層配線層135には、外部との間で各種の信号のやり取りを行うためのI/O部として機能するパッド151が形成され得る。パッド151は、チップの外周に沿って設けられ得る。
第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cが、それぞれウエハの状態で作製される。その後、これらが貼り合わされ、各基板に備わる信号線同士及び電源線同士の電気的な接続を取るための各工程が行われる。
具体的には、まず、ウエハ状態である第1基板110Aの半導体基板101の表面(多層配線層105が設けられる側の面)と、ウエハ状態である第2基板110Bの半導体基板121の表面(多層配線層125が設けられる側の面)と、が対向するように、当該第1基板110Aと当該第2基板110Bとが貼り合わされる。以下では、このような、2つの基板が、その半導体基板の表面同士を対向させて貼り合わされる状態を、Face to Face(FtoF)ともいう。
次に、ウエハ状態である第2基板110Bの半導体基板121の裏面(多層配線層125が設けられる側とは逆側の面)と、ウエハ状態である第3基板110Cの半導体基板131の表面(多層配線層135が設けられる側の面)と、が対向するように、第1基板110A及び第2基板110Bの積層構造体に対して、当該第3基板110Cが更に貼り合わされる。なお、この際、第2基板110Bについては、貼り合わせ工程の前に、半導体基板121が薄肉化され、その裏面側に所定の厚さの絶縁膜129が形成される。以下では、このような、2つの基板がその半導体基板の表面と裏面とを対向させて貼り合わされる状態を、Face to Back(FtoB)ともいう。
次に、第1基板110Aの半導体基板101が薄肉化され、その裏面上に絶縁膜109が形成される。そして、第1基板110A内の信号線及び電源線と第2基板110B内の信号線及び電源線とをそれぞれ電気的に接続するために、TSV157が形成される。なお、本明細書では、簡単のため、一の基板内の配線と他の基板内の配線とが電気的に接続されることを、単に、一の基板と他の基板とが電気的に接続される、と略記することがある。このとき、基板同士が電気的に接続されると表現した際に、実際に電気的に接続される配線は、信号線であってもよいし、電源線であってもよい。また、本明細書では、TSVとは、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちのいずれかの基板の一面から、半導体基板101、121、131のうちの少なくとも1つの半導体基板を貫通して設けられるビアのことを意味する。本実施形態では、上述したように、半導体基板101、121、131に代えて半導体以外の材料からなる基板も用いられ得るが、本明細書では、このような半導体以外の材料からなる基板を貫通して設けられるビアのことも、便宜上、TSVと呼称する。
TSV157は、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110Aに備わる信号線及び電源線と当該第2基板110Bに備わる信号線及び電源線とをそれぞれ電気的に接続するように設けられる。具体的には、TSV157は、第1基板110Aの裏面側から、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線を露出させる第1の貫通孔と、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線を露出させる当該第1の貫通孔とは異なる第2の貫通孔と、を形成し、これら第1及び第2の貫通孔に導電材料を埋め込むことによって形成される。TSV157によって、当該第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、当該第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線と、が電気的に接続されることとなる。なお、このように、互いに異なる2つの貫通孔(少なくとも一の半導体基板を貫通する開口部)によって複数の基板の配線間を電気的に接続するTSVは、ツインコンタクトとも呼称される。
図1に示す構成例では、TSV157は、貫通孔に対して、後述する多層配線層105、125、135を構成する第1の金属(例えば銅(Cu))を埋め込むことによって形成されている。ただし、TSV157を構成する導電材料は第1の金属と同一でなくてもよく、当該導電材料としては任意の材料が用いられてよい。
TSV157が形成されたら、次に、第1基板110Aの半導体基板101の裏面側に、絶縁膜109を介して、カラーフィルタ層111(CF層111)及びマイクロレンズアレイ113(MLアレイ113)が形成される。
CF層111は、複数のCFが2次元状に配列されて構成される。MLアレイ113は、複数のMLが2次元状に配列されて構成される。CF層111及びMLアレイ113は、画素部の直上に形成され、1つの画素のPDに対して1つのCF及び1つのMLが配設される。
CF層111の各CFは、例えば赤色、緑色、及び青色のいずれかの色を有する。CFを通過した観察光が画素のPDに入射し、画素信号が取得されることにより、観察対象について、当該カラーフィルタの色の成分の画素信号が取得されることとなる(すなわち、カラーでの撮像が可能となる)。実際には、1つのCFに対応する1つの画素が副画素として機能し、複数の副画素によって1つの画素が形成され得る。例えば、固体撮像装置1では、赤色のCFが設けられる画素(すなわち、赤色の画素)、緑色のCFが設けられる画素(すなわち、緑色の画素)、青色のCFが設けられる画素(すなわち、青色の画素)、及びCFが設けられない画素(すなわち、白色の画素)の4色の副画素によって、1つの画素が形成され得る。ただし、本明細書では、説明のため、便宜的に、副画素と画素を区別せず、1つの副画素に対応する構成のことも、単に画素と呼称することとする。なお、CFの配列方法は特に限定されず、例えば、デルタ配列、ストライプ配列、ダイアゴナル配列、又はレクタングル配列等、各種の配列であってよい。
MLアレイ113は、各CFの直上に各MLが位置するように形成される。MLアレイ113が設けられることにより、MLによって集光された観察光がCFを介して画素のPDに入射することとなるため、観察光の集光効率を向上させ、固体撮像装置1としての感度を向上させる効果を得ることができる。
CF層111及びMLアレイ113が形成されたら、次に、第1基板110Aの多層配線層105、及び第3基板110Cの多層配線層135に設けられるパッド151を露出させるために、パッド開口部153a、153bが形成される。パッド開口部153aは、第1基板110Aの裏面側から、第1基板110Aの多層配線層105に設けられるパッド151の金属面まで達するように形成される。パッド開口部153bは、第1基板110Aの裏面側から、第1基板110A及び第2基板110Bを貫通し、第3基板110Cの多層配線層135に設けられるパッド151の金属面まで達するように形成される。パッド開口部153a、153bを介して、例えばワイヤボンディングによって、パッド151と外部の他の回路とが電気的に接続される。つまり、当該外部の他の回路を介して、第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。
なお、本明細書では、図1に示すように図中にパッド開口部153が複数存在する場合に、便宜的に、パッド開口部153a、パッド開口部153b、・・・と、符号の末尾にそれぞれ異なるアルファベットを付すことにより、これら複数のパッド開口部153を区別することとする。
そして、ウエハ状態で積層され加工された積層ウエハ構造体を、個々の固体撮像装置1ごとにダイシングすることにより、固体撮像装置1が完成する。
以上、固体撮像装置1の概略構成について説明した。以上説明したように、固体撮像装置1では、TSV157によって第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され、パッド開口部153a、153bによって露出させられるパッド151同士を、固体撮像装置1の外部に備わる配線等の電気的接続手段を介して接続することによって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。つまり、TSV157、パッド151、及びパッド開口部153a、153bを介して、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。なお、本明細書では、図1に示すTSV157、パッド151、及びパッド開口部153a、153bのような、基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続し得る構造のことを、接続構造とも総称する。図1に示す構成では用いられていないが、後述する電極接合構造159(基板同士の貼り合わせ面に存在し、当該貼り合わせ面にそれぞれ形成される電極同士が直接接触した状態で接合している構造)も接続構造に含まれる。
なお、第1基板110Aの多層配線層105、第2基板110Bの多層配線層125、及び第3基板110Cの多層配線層135は、比較的低抵抗である第1の金属によって形成される複数の第1金属配線層141が積層されて構成され得る。第1の金属は例えば銅(Cu)である。Cu配線を用いることにより、より高速での信号のやり取りが可能となる。ただし、パッド151については、ワイヤボンディングのワイヤとの接着性等を考慮して、第1の金属とは異なる第2の金属によって形成され得る。従って、図示する構成例では、パッド151が設けられる第1基板110Aの多層配線層105及び第3基板110Cの多層配線層135には、当該パッド151と同層に、第2の金属によって形成される第2金属配線層143が含まれる。第2の金属は例えばアルミニウム(Al)である。Al配線は、パッド151の他、例えば、一般的に幅広な配線として形成される電源配線やGND配線として用いられ得る。
また、第1の金属及び第2の金属は、上記で例示したCu及びAlに限定されない。第1の金属及び第2の金属としては、各種の金属が用いられてよい。あるいは、多層配線層105、125、135の各配線層は、金属以外の導電材料によって形成されてもよい。これらの配線層は、導電材料によって形成されればよく、その材料は限定されない。また、2種類の導電材料を用いるのではなく、パッド151を含む多層配線層105、125、135の全てが同一の導電材料によって形成されてもよい。
また、本実施形態では、TSV157、並びに後述する電極接合構造159を構成する電極及びビアも、第1の金属(例えばCu)によって形成される。例えば、第1の金属がCuである場合、これらの構造は、ダマシン法、又はデュアルダマシン法によって形成され得る。ただし、本実施形態はかかる例に限定されず、これらの構造のうちの一部又は全てが、第2の金属、第1の金属及び第2の金属のいずれとも異なる他の金属、又は他の非金属の導電材料によって形成されてもよい。例えば、TSV157及び電極接合構造159を構成するビアは、開口部にW等の埋め込み性が良い金属材料を埋め込むことにより形成されてもよい。ビア径が比較的小さい場合には、埋め込み性を考慮して、かかるWを用いた構造が好適に適用され得る。また、TSV157は、必ずしも貫通孔に導電材料が埋め込まれて形成されなくてもよく、貫通孔の内壁(側壁及び底部)に導電材料が成膜されることによって形成されてもよい。
また、図1及び以降の各図面においては図示を省略している場合があるが、固体撮像装置1において、第1の金属及び第2の金属等の導電材料が半導体基板101、121、131と接触しているように図示されている部位については、この両者を電気的に絶縁するための絶縁材料が存在している。当該絶縁材料は、例えば、シリコン酸化物(SiO2)、又はシリコン窒化物(SiN)等、各種の公知の材料であってよい。当該絶縁材料は、導電材料と半導体基板101、121、131との間に介在するように存在してもよいし、両者の接触部位から離れた半導体基板101、121、131の内部に存在してもよい。例えば、TSV157については、半導体基板101、121、131に設けられる貫通孔の内側壁と、当該貫通孔に埋め込まれる導電材料との間に、絶縁材料が存在し得る(すなわち、当該貫通孔の内側壁に絶縁材料が成膜され得る)。あるいは、TSV157については、半導体基板101、121、131に設けられる貫通孔から水平面内方向に所定の距離だけ離れた部位であって、当該半導体基板101、121、131の内部の部位に、絶縁材料が存在していてもよい。また、図1及び以降の各図面においては図示を省略している場合があるが、第1の金属がCuである場合には、Cuが半導体基板101、121、131又は絶縁膜103、109、123、129、133と接触している部位については、Cuの拡散を防止するためにバリアメタルが存在している。当該バリアメタルとしては、例えばチタン窒化物(TiN)又はタンタル窒化物(TaN)等、各種の公知の材料が用いられてよい。
また、各基板の半導体基板101、121、131に形成される各構成(第1基板110Aに設けられる画素部及び画素信号処理回路、第2基板110Bに設けられるロジック回路、及び第3基板110Cに設けられるメモリ回路)、多層配線層105、125、135、並びに絶縁膜103、109、123、129、133の具体的な構成や、形成方法は、各種の公知のものと同様であってよいため、ここでは詳細な説明を省略する。
例えば、絶縁膜103、109、123、129、133は、絶縁性を有する材料によって形成されればよく、その材料は限定されない。絶縁膜103、109、123、129、133は、例えば、SiO2又はSiN等によって形成され得る。また、絶縁膜103、109、123、129、133のそれぞれは、1つの種類の絶縁材料によって形成されなくてもよく、複数の種類の絶縁材料が積層されて形成されてもよい。また、例えば、絶縁膜103、123、133において、より高速での信号の伝達が求められる配線が形成される領域については、絶縁性を有するLow-k材料が用いられてもよい。Low-k材料を用いることにより、配線間の寄生容量を小さくすることができるため、信号の高速伝送により寄与することが可能になる。
その他、各基板の半導体基板101、121、131に形成される各構成、多層配線層105、125、135、及び絶縁膜103、109、123、129、133の具体的な構成や形成方法については、例えば、本願出願人による先行出願である特許文献1に記載のものを適宜適用することができる。
また、以上説明した構成例では、第1基板110Aに、画素信号に対してAD変換等の信号処理を行う画素信号処理回路が搭載されていたが、本実施形態はかかる例に限定されない。当該画素信号処理回路の機能のうちの一部又は全てが、第2基板110Bに設けられてもよい。この場合には、例えば、複数個の画素を列(カラム)方向と行(ロウ)方向の双方に向かって並べるようにアレイ状に配置した画素アレイにおいて、各画素に備えられるPDによって取得された画素信号が、画素ごとに第2基板110Bの画素信号処理回路に伝送されて、画素ごとにAD変換が行われる、いわゆる画素ごとアナログ-デジタルコンバージョン(画素ADC)方式の固体撮像装置1が実現され得る。これにより、画素アレイの列ごとに1つのAD変換回路を備えて、列に含まれる複数個の画素のAD変換を逐次行う、一般的なカラムごとアナログ-デジタルコンバージョン(カラムADC)方式の固体撮像装置1に比べて、より高速で画素信号のAD変換及び読み出しを行うことが可能となる。なお、画素ADCを実行可能に固体撮像装置1を構成する場合には、画素ごとに、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士を電気的に接続する接続構造が設けられることとなる。
また、以上説明した構成例では、第2基板110Bがロジック基板であり、第3基板110Cがメモリ基板である場合について説明したが、本実施形態はかかる例に限定されない。第2基板110B及び第3基板110Cは画素基板以外の機能を有する基板であればよく、その機能は任意に決定されてよい。例えば、固体撮像装置1は、メモリ回路を有しなくてもよい。この場合には、例えば、第2基板110B及び第3基板110Cは、いずれもロジック基板として機能し得る。あるいは、ロジック回路及びメモリ回路が、第2基板110B及び第3基板110Cに分散して形成され、これらの基板が協働して、ロジック基板及びメモリ基板としての機能を果たしてもよい。あるいは、第2基板110Bがメモリ基板であり、第3基板110Cがロジック基板であってもよい。
また、以上説明した構成例では、各基板において、半導体基板101、121、131としてSi基板が用いられていたが、本実施形態はかかる例に限定されない。半導体基板101、121、131としては、例えば、ガリウムヒ素(GaAs)基板や、シリコンカーバイド(SiC)基板等、他の種類の半導体基板が用いられてもよい。あるいは、上述したように、半導体基板101、121、131に代えて、例えばサファイア基板等、半導体以外の材料によって形成される基板が用いられてもよい。
(2.接続構造の配置について)
図1を参照して説明したように、固体撮像装置1では、接続構造を介して、各基板に備わる信号線及び/又は電源線が、複数の基板に渡って相互に電気的に接続され得る。これらの接続構造の水平面内での配置は、各基板(各チップ)の構成、性能等を考慮して、固体撮像装置1全体としての性能が向上し得るように、適宜決定され得る。ここでは、固体撮像装置1における接続構造の水平面内での配置のいくつかのバリエーションについて説明する。
図2A及び図2Bは、固体撮像装置1における接続構造の水平面内での配置の一例について説明するための図である。図2A及び図2Bは、例えば、固体撮像装置1において、第1基板110Aに画素信号に対してAD変換等の処理を行う画素信号処理回路が搭載される場合における、接続構造の配置を示している。
図2Aでは、固体撮像装置1を構成する第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cを概略的に示している。そして、第1基板110Aの下面(第2基板110Bと対向する面)と第2基板110Bの上面(第1基板110Aと対向する面)との接続構造を介した電気的接続を破線で模擬的に示し、第2基板110Bの下面(第3基板110Cと対向する面)と第3基板110Cの上面(第2基板110Bと対向する面)との接続構造を介した電気的接続を実線で模擬的に示している。
第1基板110Aの上面には、画素部206及び接続構造201の位置を示している。接続構造201は、電源信号及びGND信号等の各種の信号を外部とやり取りするためのI/O部として機能する。具体的には、接続構造201は、第1基板110Aの上面に設けられるパッド151であり得る。あるいは、図1に示すように、第1基板110Aの多層配線層105、第2基板110Bの多層配線層125、又は第3基板110Cの多層配線層135内にパッド151が設けられている場合には、接続構造201は、当該パッド151を露出させるように設けられるパッド開口部153であり得る。あるいは、接続構造201は、後述する引き出し線開口部155であり得る。図2Aに示すように、第1基板110Aでは、そのチップの中央に画素部206が設けられ、I/O部を構成する接続構造201は、当該画素部206の周囲に(すなわち、チップの外周に沿って)配置されている。また、図示しないが、画素信号処理回路も、当該画素部206の周囲に配置され得る。
図2Bでは、第1基板110Aの下面における接続構造202の位置、第2基板110Bの上面における接続構造203の位置、第2基板110Bの下面における接続構造204の位置、及び第3基板110Cの上面における接続構造205の位置を概略的に示している。これら接続構造202~205は、基板間に設けられるTSV157又は後述する電極接合構造159であり得る。あるいは、図1に示すように、第2基板110Bの多層配線層125、又は第3基板110Cの多層配線層135内にパッド151が設けられている場合には、接続構造202~205のうち接続構造201の直下に位置するものは、当該パッド151を露出させるように設けられるパッド開口部153であり得る。あるいは、当該接続構造202~205は、後述する引き出し線開口部155であり得る。なお、図2Bでは、図2Aに示す電気的な接続を表す直線の形態に合わせて、接続構造202~205を示している。つまり、第1基板110Aの下面における接続構造202、及び第2基板110Bの上面における接続構造203については破線で示し、第2基板110Bの下面における接続構造204、及び第3基板110Cの上面における接続構造205については実線で示している。
上述したように、図示する構成例では、画素信号処理回路が、第1基板110Aの画素部206の周囲に搭載されている。従って、第1基板110Aにおいて、画素部206で取得された画素信号は、当該画素信号処理回路においてAD変換等の処理が行われた後、第2基板110Bに備わる回路に伝送される。また、上述したように、第1基板110Aにおいては、I/O部を構成する接続構造201も、第1基板110Aの画素部206の周囲に配置されている。よって、図2Bに示すように、第1基板110Aの下面における接続構造202は、画素信号処理回路及びI/O部を第2基板110Bに備わる回路と電気的に接続するために、当該画素信号処理回路及び当該I/O部が存在する領域に対応して、チップの外周に沿って配置される。また、これに対応して、第2基板110Bの上面における接続構造203も、チップの外周に沿って配置される。
一方、第2基板110B及び第3基板110Cに搭載されるロジック回路又はメモリ回路は、チップの全面に形成され得るため、この回路が搭載される位置に対応して、図2Bに示すように、第2基板110Bの下面における接続構造204、及び第3基板110Cの上面における接続構造205は、チップの全面に渡って配置される。
図2C及び図2Dは、固体撮像装置1における接続構造の水平面内での配置の他の例について説明するための図である。図2C及び図2Dは、例えば、固体撮像装置1が画素ADCを実行可能に構成される場合における、接続構造の配置を示している。この場合、画素信号処理回路が、第1基板110Aではなく、第2基板110Bに搭載されることとなる。
図2Cでは、図2Aと同様に、固体撮像装置1を構成する第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cを概略的に示している。そして、第1基板110Aの下面(第2基板110Bと対向する面)と第2基板110Bの上面(第1基板110Aと対向する面)との接続構造を介した電気的接続を破線又は点線で模擬的に示し、第2基板110Bの下面(第3基板110Cと対向する面)と第3基板110Cの上面(第2基板110Bと対向する面)との接続構造を介した電気的接続を実線で模擬的に示している。第1基板110Aの下面と第2基板110Bの上面との電気的接続を示す線のうち、破線は、図2Aにおいても存在した、例えばI/O部に係る電気的接続を示しており、点線は、図2Aにおいては存在していなかった、画素ADCに係る電気的接続を示している。
図2Dでは、図2Bと同様に、第1基板110Aの下面における接続構造202の位置、第2基板110Bの上面における接続構造203の位置、第2基板110Bの下面における接続構造204の位置、及び第3基板110Cの上面における接続構造205の位置を概略的に示している。なお、図2Dでは、図2Cに示す電気的な接続を表す直線の形態に合わせて、接続構造202~205を示している。つまり、第1基板110Aの下面における接続構造202及び第2基板110Bの上面における接続構造203のうち、図2Aにおいても存在した、例えばI/O部に係る電気的接続に対応するものについては破線で示し、画素ADCに係る電気的接続に対応し得るものについては点線で示している。また、第2基板110Bの下面における接続構造204、及び第3基板110Cの上面における接続構造205については実線で示している。
上述したように、図示する構成例では、画素信号処理回路が第2基板110Bに搭載されており、画素ADCが可能に構成されている。つまり、画素部206の各画素で取得された画素信号は、画素ごとに、直下の第2基板110Bに搭載される画素信号処理回路に伝送され、当該画素信号処理回路においてAD変換等の処理が行われる。従って、図2C及び図2Dに示すように、当該構成例では、第1基板110Aの下面における接続構造202は、I/O部からの信号を第2基板110Bに備わる回路に伝送するために、当該I/O部が存在する領域に対応してチップの外周に沿って配置されるとともに(図中破線で示す接続構造202)、画素部206の各画素からの画素信号を第2基板110Bに備わる回路に伝送するために、当該画素部206が存在する領域の全体に渡って配置されることとなる(図中点線で示す接続構造202)。
第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士の電気的な接続については、図2A及び図2Bに示す構成例と同様であるため、図2C及び図2Dに示すように、第2基板110Bの下面における接続構造204、及び第3基板110Cの上面における接続構造205は、チップの全面に渡って配置される。
図2E及び図2Fは、固体撮像装置1における接続構造の水平面内での配置の更に他の例について説明するための図である。図2E及び図2Fは、例えば、第2基板110Bにメモリ回路が搭載される場合における、接続構造の配置を示している。
図2Eでは、図2Aと同様に、固体撮像装置1を構成する第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cを概略的に示している。そして、第1基板110Aの下面(第2基板110Bと対向する面)と第2基板110Bの上面(第1基板110Aと対向する面)との接続構造を介した電気的接続を破線又は点線で模擬的に示し、第2基板110Bの下面(第3基板110Cと対向する面)と第3基板110Cの上面(第2基板110Bと対向する面)との接続構造を介した電気的接続を実線又は点線で模擬的に示している。第1基板110Aの下面と第2基板110Bの上面との電気的接続を示す線のうち、破線は、図2Aにおいても存在した、例えばI/O部に係る電気的接続を示しており、点線は、図2Aにおいては存在していなかったメモリ回路に係る電気的接続を示している。また、第2基板110Bの下面と第3基板110Cの上面との電気的接続を示す線のうち、実線は、図2Aにおいても存在した、例えばメモリ回路の動作とは直接的には関係しない信号に係る電気的接続を示しており、点線は、図2Aにおいては存在していなかったメモリ回路に係る電気的接続を示している。
図2Fでは、図2Bと同様に、第1基板110Aの下面における接続構造202の位置、第2基板110Bの上面における接続構造203の位置、第2基板110Bの下面における接続構造204の位置、及び第3基板110Cの上面における接続構造205の位置を概略的に示している。なお、図2Fでは、図2Eに示す電気的な接続を表す直線の形態に合わせて、接続構造202~205を示している。つまり、第1基板110Aの下面における接続構造202及び第2基板110Bの上面における接続構造203のうち、図2Aにおいても存在した、例えばI/O部に係る電気的接続に対応するものについては破線で示し、メモリ回路に係る電気的接続に対応し得るものについては点線で示している。また、第2基板110Bの下面における接続構造204及び第3基板110Cの上面における接続構造205のうち、図2Aにおいても存在した、例えばメモリ回路の動作とは直接的には関係しない信号に係る電気的接続に対応するものについては実線で示し、メモリ回路に係る電気的接続に対応し得るものについては点線で示している。
上述したように、図示する構成例では、メモリ回路が第2基板110Bに搭載されている。この場合、画素信号処理回路は第1基板110Aに搭載されており、第1基板110Aにおいて画素部206によって取得され当該画素信号処理回路によってAD変換された画素信号が、第2基板110Bのメモリ回路に伝送され、保持され得る。そして、第2基板110Bのメモリ回路に保持された画素信号を例えば外部に読み出すために、第2基板110Bのメモリ回路と第3基板110Cのロジック回路との間で信号の伝送が行われる。
従って、当該構成例では、第1基板110Aの下面における接続構造202としては、I/O部及び画素信号処理回路からの信号を第2基板110Bに伝送するために、当該I/O部及び画素信号処理回路が搭載される領域に対応してチップの外周に沿って配置されるもの(図中破線で示す接続構造202)とともに、AD変換された画素信号を第2基板110Bのメモリ回路に伝送するためのもの(図中点線で示す接続構造202)が配置されることとなる。このとき、遅延時間を揃えるために、第1基板110Aの回路から第2基板110Bのメモリ回路への画素信号の伝送経路の配線長、及び第2基板110Bのメモリ回路と第3基板110Cのロジック回路との間の信号の伝送経路の配線長は、それぞれ、できるだけ均等であることが望ましい。従って、例えば、図2Fに示すように、第1基板110Aの回路と第2基板110Bのメモリ回路との間、及び第2基板110Bのメモリ回路と第3基板110Cの回路との間で信号をやり取りするための接続構造202~205は、水平面内の中央付近に集中的に設けられ得る。ただし、配線長を略均一にできるのであれば、接続構造202~205は、必ずしも図示する例のように水平面内の中央付近に設けられなくてもよい。
以上、固体撮像装置1における接続構造の水平面内での配置のいくつかの例について説明した。なお、本実施形態は以上説明した例に限定されない。固体撮像装置1において各基板に搭載される構成は適宜決定されてよく、その構成に応じて、固体撮像装置1における接続構造の水平面内での配置も適宜決定されてよい。各基板に搭載される構成、及びそれに応じた接続構造の水平面内での配置としては、各種の公知のものが適用されてよい。また、図2A~図2Fに示す例では、I/O部を構成する接続構造201が、チップの外周の3辺に沿うように配置されていたが、本実施形態はかかる例に限定されない。I/O部の配置についても、各種の公知のものが適用されてよい。例えば、I/O部を構成する接続構造201は、チップの外周の1辺、2辺又は4辺に沿うように配置されてもよい。
(3.第2基板の方向について)
図1に示す構成例では、固体撮像装置1において、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoFで貼り合わされていた(すなわち、第2基板110Bの表面側は第1基板110Aの方を向いていた)。一方、固体撮像装置1は、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoBで貼り合わされて構成されてもよい(すなわち、第2基板110Bの表面側は第3基板110Cの方を向いていてもよい)。
第2基板110Bの方向をどちらにするかは、例えば各基板(各チップ)の構成、性能等を考慮して、固体撮像装置1全体としての性能が向上し得るように、適宜決定されてよい。ここでは、例として、第2基板110Bの方向を決定する際の2つの考え方について説明する。
(3-1.PWELLの面積に基づく検討)
図3Aは、図1に示す構成例と同様に、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoFで貼り合わされた固体撮像装置1の概略構成を示す縦断面図である。図3Bは、図1に示す構成例とは異なり、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoBで貼り合わされた固体撮像装置1aの概略構成を示す縦断面図である。固体撮像装置1aの構成は、第2基板110Bの方向が逆向きであること以外は、図1に示す固体撮像装置1と同様である。
図3A及び図3Bでは、多層配線層105、125、135に含まれる各配線の機能(信号線、GND配線又は電源配線)を、これらの配線に異なるハッチングを重畳して付与することにより表現している(つまり、図3A及び図3Bに記載の各配線のハッチングは、図1に記載の各配線のハッチングに対して、図3A及び図3Bに記載の凡例に示す配線の機能を表すハッチングを重ねたものとなっている(後述する図4A及び図4Bについても同様である))。図示するように、固体撮像装置1、1aにおいては、信号線、GND配線及び電源配線を外部に引き出すための端子(上述したパッド151に対応する)が、チップの外周に沿って設けられている。これらの端子のそれぞれは、水平面内において画素部206を挟む位置に、対になって設けられる。従って、固体撮像装置1、1aの内部においては、信号線、GND配線及び電源配線が、これらの端子間を接続するように延設されることとなり、水平面内に張り巡らされることとなる。
また、図3A及び図3Bでは、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cに設けられるPWELLに「P」を、NWELLに「N」を付している。例えば、図示する構成では、画素部の各画素に備えられるPDは、光電変換の結果発生した電子を読み出すために、PWELL中にN型拡散領域が形成されたPDとなっており、当該PDで発生した電子を読み出すために各画素に備えられる駆動回路のトランジスタはN型MOSトランジスタであるため、当該画素部のWELLはPWELLである。一方、第2基板110B及び第3基板110Cに設けられるロジック回路及びメモリ回路については、CMOS回路で構成されるため、PMOS及びNMOSが混在する。そのため、PWELL及びNWELLが、例えば同程度の面積で存在している。従って、図示する構成例では、第1基板110Aの方が、第2基板110B及び第3基板110Cよりも、PWELLの面積が大きい。
ここで、固体撮像装置1、1aにおいては、PWELLにはGND電位が与えられ得る。従って、PWELLと電源配線とが絶縁体を挟んで対向する構成が存在すると、両者の間に寄生容量が形成されることとなる。
このPWELLと電源配線との間に形成される寄生容量について、図4A及び図4Bを参照して説明する。図4Aは、図3Aに示す固体撮像装置1における、PWELLと電源配線との間の寄生容量について説明するための図である。図4Aでは、図3Aに示す固体撮像装置1に対して、PWELLと電源配線との間の寄生容量を、模擬的に二点鎖線で示している。図4Aに示すように、固体撮像装置1では、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoFで貼り合わされるため、図示するように、第1基板110Aの画素部のPWELLと、第2基板110Bの多層配線層125内の電源配線とが、絶縁膜103、123を構成する絶縁体を挟んで対向することとなる。従って、当該領域において、両者の間に寄生容量が形成され得る。
一方、図4Bは、図3Bに示す固体撮像装置1aにおける、PWELLと電源配線との間の寄生容量について説明するための図である。図4Bでは、図3Bに示す固体撮像装置1aに対して、PWELLと電源配線との間の寄生容量を、模擬的に二点鎖線で示している。図4Bに示すように、固体撮像装置1aでは、第2基板110Bと第3基板110CとがFtoFで貼り合わされるため、図示するように、第3基板110Cのロジック回路又はメモリ回路のPWELLと、第2基板110Bの多層配線層125内の電源配線とが、絶縁膜123、133を構成する絶縁体を挟んで対向することとなる。従って、当該領域において、両者の間に寄生容量が形成され得る。
上記寄生容量は、PWELLの面積が大きいほど大きくなると考えられる。従って、図4A及び図4Bに示す構成例であれば、図4Aに示す第1基板110Aと第2基板110BとがFtoFで貼り合わされる構成の方が、図4Bに示す第1基板110Aと第2基板110BとがFtoBで貼り合わされる構成よりも、寄生容量が大きくなる。
第2基板110Bにおける電源配線に係る寄生容量が大きければ、当該第2基板110Bにおける電源-GNDの電流経路についてのインピーダンスが低下する。従って、当該第2基板110Bにおける電源系をより安定化することが可能になる。具体的には、例えば第2基板110Bにおける回路の動作の変動に伴って消費電力が変動した場合であっても、その消費電力の変動による電源レベルの揺らぎが抑制され得る。よって、第2基板110Bに係る回路を高速で動作させた場合であっても、その動作をより安定化させることができ、固体撮像装置1全体の性能の向上を図ることが可能になる。
このように、PWELLの面積に注目すると、図3A~図4Bに示す構成例では、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoFで貼り合わされる固体撮像装置1の方が、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoBで貼り合わされる固体撮像装置1aよりも、第2基板110Bの電源配線についてより大きな寄生容量が形成され、高速動作させた際に高い安定性を得ることができる。つまり、固体撮像装置1の方がより好ましい構成であると言える。
ただし、各基板の設計によっては、第3基板110Cの方が第1基板110AよりもPWELLの面積が大きい場合もあり得る。この場合には、第2基板110Bの電源配線と第3基板110CのPWELLとの間により大きな寄生容量が形成される、固体撮像装置1aの構成の方が、固体撮像装置1よりも、高速動作させた際に高い安定性を得ることができると考えられる。
まとめると、第2基板110Bの方向について、PWELLの面積に基づいて検討すると、第1基板110AのPWELLの面積が第3基板110CのPWELLの面積よりも大きい場合には、第2基板110Bの表面側が第1基板110Aの方を向くように、すなわち第1基板110Aと第2基板110BとがFtoFで貼り合わされるように、固体撮像装置1が構成されることが好ましい。逆に、第3基板110CのPWELLの面積が第1基板110AのPWELLの面積よりも大きい場合には、第2基板110Bの表面側が第3基板110Cの方を向くように、すなわち第1基板110Aと第2基板110BとがFtoBで貼り合わされるように、固体撮像装置1aが構成されることが好ましい。
本実施形態では、このようなPWELLの面積に基づく観点から、第2基板110Bの方向が決定されてよい。図1及び後述する図6A~図25Kに示す本実施形態に係る固体撮像装置1~21kは、例えば、第1基板110AのPWELLの面積が第3基板110CのPWELLの面積よりも大きく構成されており、それに応じて、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoFで貼り合わされるように構成されている。従って、固体撮像装置1~21kによれば、高速動作時においても高い動作安定性を得ることが可能になる。
なお、第1基板110AのPWELLの面積が第3基板110CのPWELLの面積よりも大きい場合としては、例えば、第1基板110Aには光電変換の結果発生した電子を読み出すためのPD、及び当該PDから電子を読み出すためのNMOSトランジスタ、をPWELL中に備えた画素部のみが搭載され、第2基板110B及び第3基板110Cに各種の回路(画素信号処理回路、ロジック回路、及びメモリ回路等)が搭載される場合が考えられる。一方、第3基板110CのPWELLの面積が第1基板110AのPWELLの面積よりも大きい場合としては、例えば、第1基板110Aに、画素部及び各種の回路がともに搭載され、第1基板110Aにおける当該各種の回路が占める面積が比較的大きい場合が考えられる。
(3-2.消費電力及びGND配線の配置に基づく検討)
図3Aに示す固体撮像装置1と図3Bに示す固体撮像装置1aについて、上記ではPWELLの面積に注目したが、ここでは、各基板における消費電力とGND配線の配置に注目する。
図5Aは、図3Aに示す固体撮像装置1における、電源配線及びGND配線の配置を概略的に示す図である。図5Bは、図3Bに示す固体撮像装置1aにおける、電源配線及びGND配線の配置を概略的に示す図である。図5A及び図5Bでは、固体撮像装置1、1aの構造を簡易的に図示するとともに、電源配線及びGND配線の概略的な配置を、電源配線を二点鎖線で示し、GND配線を一点鎖線で示すことで表している。また、図中の矢印の大きさは、電源配線及びGND配線を流れる電流量を模擬的に表している。
図5A及び図5Bに示すように、電源配線は、第1基板110Aの上面(すなわち、固体撮像装置1、1aの上面)に設けられる電源端子(VCC)からz軸方向に延伸する垂直電源配線303と、第1基板110Aの多層配線層105、第2基板110Bの多層配線層125、及び第3基板110Cの多層配線層135内において水平方向に延伸する水平電源配線304と、から主に構成されるとみなすことができる。以下、垂直電源配線303及び水平電源配線304を総称して電源配線303、304とも記載する。なお、実際には、第1基板110Aの多層配線層105及び第2基板110Bの多層配線層125内にも水平電源配線304が存在し得るが、図5A及び図5Bでは、簡単のため、その図示を省略し、第3基板110Cの多層配線層135内の水平電源配線304のみを図示している。
また、GND配線は、第1基板110Aの上面に設けられるGND端子からz軸方向に延伸する垂直GND配線305と、第1基板110Aの多層配線層105、第2基板110Bの多層配線層125、及び第3基板110Cの多層配線層135内において水平方向に延伸する水平GND配線306と、から主に構成されるとみなすことができる。以下、垂直GND配線305及び水平GND配線306を総称してGND配線305、306とも記載する。なお、区別のため、第1基板110Aの水平GND配線306を水平GND配線306aとも記載し、第2基板110Bの水平GND配線306を水平GND配線306bとも記載し、第3基板110Cの水平GND配線306を水平GND配線306cとも記載することとする。
ここでは、一例として、第1基板110Aの消費電力よりも、第3基板110Cの消費電力の方が大きい場合について考える。例えば、第3基板110Cは、ロジック基板であるとする。ロジック回路は、複数の回路ブロックに分かれており、処理する内容によって動作する回路ブロックも変化する。つまり、固体撮像装置1、1aにおける一連の動作中に、ロジック回路内において主に動作する場所は変動し得る。従って、ロジック回路内において電源電流が流れる場所には偏りがあり(例えば、電源電流は、回路の動作に伴うトランジスタゲート容量と配線容量の充放電に起因して発生する)、しかもその場所は変動し得る。
今、図5A及び図5Bに示すように、第3基板110Cのロジック回路内の2つの回路ブロック301、302に注目する。これら2つの回路ブロック301、302が動作する際には、電源端子-電源配線303、304-回路ブロック301、302-GND配線305、306-GND端子の電流経路が形成される。
ここで、あるタイミングでの消費電力について、回路ブロック301の方が回路ブロック302よりも大きいとする。この場合、図5A及び図5Bに示すように、当該タイミングでは、電源配線303、304から、回路ブロック301に対して、回路ブロック302よりも多くの電流が供給されることとなる。この消費電力の差に起因して、回路ブロック301、302を介して垂直GND配線305に流れる電流量についても、回路ブロック301の近くの垂直GND配線305(区別のため、垂直GND配線305aとも記載することとする)の方が、回路ブロック302の近くの垂直GND配線305(区別のため、垂直GND配線305bとも記載することとする)よりも大きくなる。
第1基板110A及び第2基板110Bには、水平GND配線306a、306bが存在するから、この垂直GND配線305a、305b間における電流量の不均衡は、第1基板110Aの上面のGND端子に向かう途中で、第1基板110A及び第2基板110Bの当該水平GND配線306a、306bによって解消される。つまり、垂直GND配線305a、305b間における電流量の不均衡を解消するように、第1基板110A及び第2基板110Bの水平GND配線306a、306bに電流が流れることとなる。従って、固体撮像装置1、1aには、図5A及び図5Bにおいて実線の矢印で示すように、水平電源配線304-回路ブロック301、302-水平GND配線306c-垂直GND配線305a-水平GND配線306a、306bというループ状の電流経路が形成される。
このとき、図5Aに示すように、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoFで貼り合わされる固体撮像装置1では、第1基板110A及び第2基板110Bの水平GND配線306a、306bが、いずれも、第3基板110Cの水平電源配線304から比較的遠いところに配置されることとなる。従って、上記ループ状の電流経路において、ループの開口幅が大きくなり、これにより当該ループ状の電流経路におけるインダクタンスが大きくなる。つまり、インピーダンスが高くなる。よって、電源電流の安定性が低下し、固体撮像装置1全体としての性能が低下してしまう恐れがある。
一方、図5Bに示すように、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoBで貼り合わされる固体撮像装置1aでは、第1基板110Aの水平GND配線306aは、第3基板110Cの水平電源配線304から比較的遠いところに配置されるものの、第2基板110Bの水平GND配線306bは、第3基板110Cの水平電源配線304から比較的近いところに配置されることとなる。従って、上記ループ状の電流経路において、ループの開口幅が小さくなり、これにより当該ループ状の電流経路におけるインダクタンスが小さくなる。つまり、インピーダンスが低くなる。よって、電源電流をより安定化させることができ、固体撮像装置1全体としての性能をより向上させることが可能となる。
このように、消費電力及びGND配線の配置に注目すると、第3基板110Cの消費電力が第1基板110Aの消費電力よりも大きい場合には、当該第3基板110Cの水平電源配線304のより近くに第2基板110Bの水平GND配線306bを配置させることができる、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoBで貼り合わされる固体撮像装置1aの方が、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoFで貼り合わされる固体撮像装置1よりも、より安定的な動作が実現できると考えられる。つまり、固体撮像装置1aの方がより好ましい構成であると言える。
ただし、各基板の設計によっては、第1基板110Aの方が第3基板110Cよりも消費電力が大きい場合もあり得る。この場合には、第1基板110Aの水平電源配線と第2基板110Bの水平GND配線306bとの距離をより近くすることができる、固体撮像装置1の構成の方が、固体撮像装置1aよりも、より安定的な動作が期待できると考えられる。
まとめると、第2基板110Bの方向について、消費電力及びGND配線の配置に基づいて検討すると、第1基板110Aの消費電力が第3基板110Cの消費電力よりも大きい場合には、第2基板110Bの表面側が第1基板110Aの方を向くように、すなわち第1基板110Aと第2基板110BとがFtoFで貼り合わされるように、固体撮像装置1が構成されることが好ましい。逆に、第3基板110Cの消費電力が第1基板110Aの消費電力よりも大きい場合には、第2基板110Bの表面側が第3基板110Cの方を向くように、すなわち第1基板110Aと第2基板110BとがFtoBで貼り合わされるように、固体撮像装置1aが構成されることが好ましい。
本実施形態では、このような消費電力及びGND配線の配置に基づく観点から、第2基板110Bの方向が決定されてよい。図1及び後述する図6A~図25Kに示す本実施形態に係る固体撮像装置1~21kは、例えば、第1基板110Aの消費電力が第3基板110Cの消費電力よりも大きく構成されており、それに応じて、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoFで貼り合わされるように構成されている。従って、固体撮像装置1~21kによれば、より安定的な動作が実現され得る。
なお、第3基板110Cの消費電力が第1基板110Aの消費電力よりも大きい場合としては、例えば、第1基板110Aには画素部のみが搭載され、第2基板110B及び第3基板110Cに多くの回路(例えば、画素信号処理回路、ロジック回路、及びメモリ回路等)が搭載される場合が考えられる。このような構成としては、具体的には、例えば、第1基板110Aには画素部のみが搭載され、第2基板110Bには画素信号処理回路及びメモリ回路が搭載され、第3基板110Cにロジック回路が搭載される構成等が考えられる。この際、画素信号処理回路におけるデジタル回路(例えば、AD変換のための参照電圧を生成するデジタル回路等)は、第3基板110Cに搭載されてもよい。あるいは、第3基板110Cに、アクセス頻度の高いメモリ回路(例えば、1フレームに複数回、画素信号が書き込み又は読み出しされるメモリ回路)が搭載される場合にも、当該第3基板110Cの消費電力は大きくなると考えられる。
一方、第1基板110Aの消費電力が第3基板110Cの消費電力よりも大きい場合としては、例えば、第1基板110Aに、画素部及び各種の回路がともに搭載され、第1基板110Aにおける当該各種の回路が占める面積が比較的大きい場合が考えられる。あるいは、第3基板110Cに、アクセス頻度の低いメモリ回路(例えば、1フレームに1回だけ、画素信号が書き込み又は読み出しされるメモリ回路)が搭載される場合にも、第3基板110Cの消費電力が小さくなり、相対的に第1基板110Aの消費電力が大きくなると考えられる。
なお、第1基板110A及び第3基板110Cの消費電力を比較する際には、消費電力そのものが比較されてもよいし、消費電力の大小を表し得る他の指標が比較されてもよい。当該他の指標としては、例えば、各基板の回路に搭載されるゲート数(例えば、100ゲートと1Mゲート)や、各基板の回路の動作周波数(例えば、100MHzと1GHz)等が挙げられる。
ここで、図5Aに示す、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoFで貼り合わされる固体撮像装置1において、上記ループ状の電流経路におけるインピーダンスを低下させるための方法として、図5Cに示すように、第1基板110Aの水平GND配線306aと、第2基板110Bの水平GND配線306bとの間を、z軸方向に延伸する複数の配線(すなわち、垂直GND配線)で接続する方法が考えられる。図5Cは、図5Aに示す固体撮像装置1におけるインピーダンスを低下させるための一構成例を示す図である。なお、図5Cに示す固体撮像装置1bは、図5Aに示す固体撮像装置1に対して、第1基板110Aの水平GND配線306aと、第2基板110Bの水平GND配線306bとを、複数の垂直GND配線で接続したものに対応し、その他の構成は固体撮像装置1と同様である。
図5Cに示す構成を採用することにより、水平GND配線306a、306bが強化され、上記ループ状の電流経路におけるインピーダンスを低下させることができるため、固体撮像装置1b全体としての性能をより向上させることが可能となると考えられる。なお、図5Cでは、一例として、第3基板110Cの消費電力が第1基板110Aの消費電力よりも大きく、かつ、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoFで貼り合わされる場合において、そのループ状の電流経路のインピーダンスを低下させ得る構成を示しているが、第1基板110Aの消費電力が第3基板110Cの消費電力よりも大きく、かつ、第1基板110Aと第2基板110BとがFtoBで貼り合わされる場合において、そのループ状の電流経路のインピーダンスを低下させるためには、第2基板110Bの水平GND配線306bと、第3基板110Cの水平GND配線306cとの間を、複数の垂直GND配線で接続すればよい。
しかしながら、図5Cに示す構成を実現するためには、第1基板110Aの多層配線層105と、第2基板110Bの多層配線層125に、そのGND配線同士を接続するための接続構造を設ける必要がある。従って、多層配線層105、125内におけるGND配線の配置、及び他の配線の配置が、当該接続構造が設けられることを考慮した制約を受けることとなる。具体的には、図5Cに示す構成では、第1基板110A及び第2基板110Bにおいて、垂直GND配線、及びそれらを基板間で接続するための接続構造が、水平面内におけるチップの外周部だけでなく、チップの中央部にもより多く分布することとなるため、そのことを考慮して各配線を配置させる必要がある。つまり、多層配線層105、125における各配線の設計の自由度が低下する。
これに対して、上述したように、本実施形態では、第2基板110Bの向きを調整することにより、上記ループ状の電流経路のインピーダンスを低下させる。従って、図5Cに示す構成とは異なり、水平面内において、垂直GND配線がチップの外周部により多く分布するように、当該垂直GND配線を配置させることができる。よって、多層配線層105、125における各配線の設計の自由度を低下させることなく、電流経路におけるインピーダンスの低下、すなわち固体撮像装置1、1aの動作の安定化を図ることができる。
なお、水平面内のチップの外周部及びチップの中央部における垂直GND配線の配置の疎密については、例えば以下のように判断できる。例えば、チップを水平面内で3×3の領域に等分した9つの領域において、中央の1つの領域に存在する垂直GND配線の数が、周囲の8つの領域に存在する垂直GND配線の数よりも多い場合には、チップの中央部における垂直GND配線の数が多いと判断できる(すなわち、図5Cに示す固体撮像装置1bの構成が適用されている可能性があると判断できる)。一方、中央の1つの領域に存在する垂直GND配線の数が、周囲の8つの領域に存在する垂直GND配線の数よりも少ない場合には、チップの外周部における垂直GND配線の数が多いと判断できる(すなわち、図5A及び図5Bに示す固体撮像装置1、1aの構成が適用されている可能性があると判断できる)。
ここでは一例としてチップを水平面内で9つの領域に等分した場合について説明したが、分割する領域の数はかかる例に限定されず、4×4の16個の領域、又は5×5の25個の領域等、適宜変更されてよい。例えば、チップを4×4の16個の領域に分割する場合には、中央の4つの領域と、その周囲の12個の領域と、における垂直GND配線の数で、粗密を判断すればよい。あるいは、チップを5×5の25個の領域に分割する場合には、中央の1つの領域とその周囲の24個の領域と、又は中央の9つの領域とその周囲の16個の領域と、における垂直GND配線の数で、粗密を判断すればよい。
(4.固体撮像装置の構成のバリエーション)
図1に示す固体撮像装置1の構成は、本実施形態に係る固体撮像装置の一例である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図1に示すものとは異なる接続構造を有するように構成されてもよい。ここでは、本実施形態に係る固体撮像装置の、接続構造が異なる他の構成例について説明する。なお、以下に説明する各固体撮像装置の構成は、図1に示す固体撮像装置1の構成の一部を変更したものに対応する。従って、図1を参照して既に説明している構成については、その詳細な説明を省略する。また、以下に説明する各固体撮像装置の概略構成を示す各図面については、図面が煩雑になることを避けるために、図1では付していた一部の符号を省略している。また、図1及び以下の各図面について、同一の種類のハッチングを付している部材は、同一の材料によって形成されていることを表す。
本実施形態に係る固体撮像装置は、いずれの構成においても、図1に示す固体撮像装置1のように、ツインコンタクト型のTSV157が少なくとも設けられる。ここで、ツインコンタクトとは、所定の配線を露出させる第1の貫通孔と、当該所定の配線とは異なる他の配線を露出させる当該第1の貫通孔とは異なる第2の貫通孔と、に導電材料が埋め込まれた構造、又は当該第1及び第2の貫通孔の内壁に導電材料が成膜された構造、を有するビアのことをいう。
一方、固体撮像装置では、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士の全てが電気的に接続される必要があるから、当該固体撮像装置には、上記TSV157以外にも、上記TSV157によっては電気的に接続されない信号線及び電源線を備える基板同士の間には、これらの信号線及び電源線を電気的に接続するための他の接続構造が更に設けられ得る。
本実施形態では、これらの接続構造の具体的な構成に応じて、固体撮像装置を20個のカテゴリに分類する。
第1の構成例(図6A~図6E)は、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するための接続構造としてツインコンタクト型の2層間のTSV157が設けられるが、当該TSV157以外には、後述するツインコンタクト型若しくはシェアードコンタクト型のTSV157、並びに後述する電極接合構造159が存在しない構成例である。ここで、本明細書において、2層間のTSVとは、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうち、隣り合う2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続し得るように設けられるTSVのことを意味する。
上記のように、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するTSV157以外に、TSV157及び電極接合構造159が設けられないため、第1の構成例に係る固体撮像装置では、第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士の電気的な接続、及び/又は第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士の電気的な接続は、I/O部を介して実現される。つまり、第1の構成例に係る固体撮像装置では、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するTSV157とともに、他の接続構造として、第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続し得るパッド151、及び/又は第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続し得るパッド151が設けられる。なお、図1に示す固体撮像装置1も、第1の構成例に含まれる。
第2の構成例(図7A~図7K)は、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するツインコンタクト型の2層間のTSV157とともに、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するための接続構造として、更に、ツインコンタクト型の2層間のTSV157が少なくとも設けられた構成例である。
第3の構成例(図8A~図8G)は、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するツインコンタクト型の2層間のTSV157とともに、接続構造として、後述するツインコンタクト型の3層間のTSV157が少なくとも設けられた構成例である。なお、本明細書において、3層間のTSVとは、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cの全てに跨って延在するTSVのことを意味する。第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成されるツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その構造上、第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士、又は第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続し得る。また、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成されるツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その構造上、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士、又は第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続し得る。
第4の構成例(図9A~図9K)は、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するツインコンタクト型の2層間のTSV157とともに、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するための接続構造として、後述するシェアードコンタクト型の2層間のTSV157が少なくとも設けられた構成例である。ここで、シェアードコンタクトとは、一の基板内の所定の配線の一部を露出させつつ他の基板内の所定の配線を露出させるように設けられる1つの貫通孔に、導電材料が埋め込まれた構造、又は前記貫通孔の内壁に導電材料が成膜された構造、を有するビアのことをいう。
例えば、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するシェアードコンタクト型のTSV157を、当該第1基板110Aの裏面側から形成する場合であれば、まず、当該第1基板110Aの多層配線層105内において所定の間隔を有して並べられて配置される2本の同電位配線と、当該第2基板110Bの多層配線層125内において第1基板110Aの多層配線層105内の当該2本の同電位配線の間のスペースの直下に位置する配線と、に対して、当該第1基板110Aの裏面側から、当該2本の同電位配線の間のスペースよりも大きい径を有する貫通孔が、ドライエッチングにより当該2本の同電位配線の直上から形成される。この際、当該大きい径を有する貫通孔は、当該2本の同電位配線を露出させないように形成される。次に、フォトリソグラフィー及びドライエッチングにより、当該2本の同電位配線の間のスペースよりも小さい径を有する貫通孔が、当該2本の同電位配線の間のスペースの直下に位置する第2基板110Bの多層配線層125内の配線を露出させるように形成される。次に、エッチバックによって、大きい径を有する貫通孔を成長させることにより、第1基板110Aの多層配線層105内の当該2本の同電位配線の一部を露出させる。以上の工程により、結果として、貫通孔は、第1基板110Aの多層配線層105内の2本の同電位配線の一部を露出させつつ、当該2本の配線の間のスペースの直下に位置する第2基板110Bの多層配線層125内の配線を露出させる形状を有することとなる。そして、かかる貫通孔に対して導電材料を埋め込むことにより、又は当該貫通孔の内壁に導電材料を成膜することにより、シェアードコンタクト型のTSV157が形成され得る。かかる方法によれば、大きい径を有する貫通孔及び小さい径を有する貫通孔を形成する際に、2本の同電位配線に対するドライエッチングが行われないため、当該2本の同電位配線の角が削れてしまう事態や、コンタミネーションの発生を抑制することができる。従って、より信頼性の高い固体撮像装置1が実現され得る。
なお、上記の例では、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するシェアードコンタクト型のTSV157を当該第1基板110Aの裏面側から形成する場合について説明したが、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するシェアードコンタクト型のTSV157を当該第2基板110Bの表面側から又は当該第3基板110Cの裏面側から形成する場合や、後述するシェアードコンタクト型の3層間のTSV157を第1基板110Aの裏面側から又は第3基板110Cの裏面側から形成する場合も、同様である。また、上記の例では、所定の間隔を有して並べられて配置される2本の配線の間のスペースを通過するように貫通孔が設けられていたが、例えば、開口を有するリング形状の配線を形成し、当該配線の開口を通過するように貫通孔が設けられてもよい。
また、上記の方法とは異なる方法によってシェアードコンタクト型のTSV157を形成することも可能である。例えば、上記と同様に、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するシェアードコンタクト型のTSV157を、当該第1基板110Aの裏面側から形成する場合において、第1基板110Aの裏面側から、当該第1基板110Aの多層配線層105内の2本の同電位配線の間のスペースよりも大きい径を有する貫通孔を、ドライエッチングにより当該2本の同電位配線の直上から形成する際に、当該2本の同電位配線を露出させないようにドライエッチングを途中で止めるのではなく、当該2本の同電位配線の一部を露出させつつそのままドライエッチングを継続してもよい。この場合、当該2本の同電位配線を構成する導電材料(例えばCu)と、絶縁膜103を構成する絶縁材料(例えばSiO2)とのエッチングの選択比により、当該貫通孔については、当該2本の同電位配線についてはエッチングがほとんど進まず、当該2本の同電位配線の間のスペースにおいては絶縁膜103に対するエッチングが進行し得る。従って、結果的に、当該貫通孔は、第1基板110Aの多層配線層105内の2本の配線の一部を露出させつつ、当該2本の配線の間のスペースの直下に位置する第2基板110Bの多層配線層125内の配線を露出させる形状を有することとなる。このようにして形成された貫通孔に対して導電材料を埋め込むことにより、又は当該貫通孔の内壁に導電材料を成膜することにより、シェアードコンタクト型のTSV157が形成されてもよい。
また、シェアードコンタクト型のTSV157は、必ずしも、2本の同電位配線の間のスペース、又はリング形状の配線の開口を通過するように設けられなくてもよい。例えば、貫通孔を形成する際に、より上層に位置する配線(上記の例であれば第1基板110Aの多層配線層105内の配線)は、1本の配線であってもよい。具体的には、例えば、上記と同様に、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するシェアードコンタクト型のTSV157を、当該第1基板110Aの裏面側から形成する場合であれば、第1基板110Aの多層配線層105内の1本の配線の一部を露出させつつ、第2基板110Bの多層配線層125内の配線を露出させる形状を有するように、貫通孔が形成されてもよい。そして、当該貫通孔に対して導電材料を埋め込むことにより、又は当該貫通孔の内壁に導電材料を成膜することにより、シェアードコンタクト型のTSV157が形成されてもよい。ただし、この形態においては、より上層の配線が1本であることにより、上述したより上層の配線が2本である場合、又は開口を有するリング形状である場合に比べて、例えばアライメントのずれ等により、より上層の配線が露出しないように貫通孔が形成されてしまい、コンタクト不良が生じやすくなることが懸念される。従って、かかる配線が1本である形態は、TSV157と当該1本の配線とのコンタクト性が確保され得るように、貫通孔と当該1本の配線との重なりに十分なマージンを取ることができる場合に適用されることが好ましい。
第5の構成例(図10A~図10G)は、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するツインコンタクト型の2層間のTSV157とともに、接続構造として、後述するシェアードコンタクト型の3層間のTSV157が少なくとも設けられた構成例である。シェアードコンタクト型の3層間のTSV157は、その構造上、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちの少なくともいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続し得る。
なお、第2~第5の構成例、並びに後述する第7~第10の構成例、第12~第15の構成例、及び第17~第20の構成例についての説明では、図面中に、ツインコンタクト型又はシェアードコンタクト型のTSV157が複数存在する場合があり得る。このような場合には、便宜的に、TSV157a、TSV157b、・・・と、符号の末尾にそれぞれ異なるアルファベットを付すことにより、これら複数のTSV157を区別することとする。
第6の構成例(図11A~図11F)は、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するツインコンタクト型の2層間のTSV157とともに、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するための接続構造として、当該第2基板110Bと当該第3基板110Cとの間に後述する電極接合構造159が少なくとも設けられた構成例である。ここで、本明細書において、電極接合構造159とは、2つの基板の貼り合わせ面にそれぞれ形成される電極同士が直接接触した状態で接合している構造のことを意味する。
第7の構成例(図12A~図12L)は、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するツインコンタクト型の2層間のTSV157とともに、接続構造として、後述する第2基板110Bと第3基板110Cとの間の電極接合構造159と、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続する更なるツインコンタクト型の2層間のTSV157と、が、少なくとも設けられた構成例である。
第8の構成例(図13A~図13H)は、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するツインコンタクト型の2層間のTSV157とともに、接続構造として、後述する第2基板110Bと第3基板110Cとの間の電極接合構造159と、後述するツインコンタクト型の3層間のTSV157と、が、少なくとも設けられた構成例である。
第9の構成例(図14A~図14K)は、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するツインコンタクト型の2層間のTSV157とともに、接続構造として、後述する第2基板110Bと第3基板110Cとの間の電極接合構造159と、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続する後述するシェアードコンタクト型の2層間のTSV157と、が、少なくとも設けられた構成例である。
第10の構成例(図15A~図15G)は、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するツインコンタクト型の2層間のTSV157とともに、接続構造として、後述する第2基板110Bと第3基板110Cとの間の電極接合構造159と、後述するシェアードコンタクト型の3層間のTSV157と、が、少なくとも設けられた構成例である。
第11の構成例(図16A~図16G)は、接続構造として、ツインコンタクト型の3層間のTSV157が設けられるが、当該TSV157以外には、ツインコンタクト型若しくはシェアードコンタクト型のTSV157、並びに後述する電極接合構造159が存在しない構成例である。第11の構成例に係る固体撮像装置では、当該TSV157によって電気的に接続されない信号線及び電源線を備える基板同士は、I/O部を介して信号線及び電源線が電気的に接続される。つまり、第11の構成例に係る固体撮像装置では、当該TSV157とともに、他の接続構造として、当該TSV157によって電気的に接続されない信号線及び電源線を備える基板の各々に対してパッド151が設けられる。
第12の構成例(図17A~図17J)は、ツインコンタクト型の3層間のTSV157とともに、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するための接続構造として、ツインコンタクト型の2層間のTSV157が少なくとも設けられた構成例である。
第13の構成例(図18A~図18G)は、ツインコンタクト型の3層間のTSV157とともに、接続構造として、更に、ツインコンタクト型の3層間のTSV157が少なくとも設けられた構成例である。
第14の構成例(図19A~図19K)は、ツインコンタクト型の3層間のTSV157とともに、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するための接続構造として、後述するシェアードコンタクト型の2層間のTSV157が少なくとも設けられた構成例である。
第15の構成例(図20A~図20G)は、ツインコンタクト型の3層間のTSV157とともに、接続構造として、後述するシェアードコンタクト型の3層間のTSV157が少なくとも設けられた構成例である。
第16の構成例(図21A~図21M)は、ツインコンタクト型の3層間のTSV157とともに、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するための接続構造として、当該第2基板110Bと当該第3基板110Cとの間に後述する電極接合構造159が少なくとも設けられた構成例である。
第17の構成例(図22A~図22M)は、ツインコンタクト型の3層間のTSV157とともに、接続構造として、後述する第2基板110Bと第3基板110Cとの間の電極接合構造159と、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するツインコンタクト型の2層間のTSV157と、が、少なくとも設けられた構成例である。
第18の構成例(図23A~図23K)は、ツインコンタクト型の3層間のTSV157とともに、接続構造として、後述する第2基板110Bと第3基板110Cとの間の電極接合構造159と、更なるツインコンタクト型の3層間のTSV157と、が、少なくとも設けられた構成例である。
第19の構成例(図24A~図24M)は、ツインコンタクト型の3層間のTSV157とともに、接続構造として、後述する第2基板110Bと第3基板110Cとの間の電極接合構造159と、後述する第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するシェアードコンタクト型の2層間のTSV157と、が、少なくとも設けられた構成例である。
第20の構成例(図25A~図25K)は、ツインコンタクト型の3層間のTSV157とともに、接続構造として、後述する第2基板110Bと第3基板110Cとの間の電極接合構造159と、後述するシェアードコンタクト型の3層間のTSV157と、が、少なくとも設けられた構成例である。
以下、第1~第20の構成例について順に説明する。なお、以下の各図では、本実施形態に係る固体撮像装置が少なくとも有する接続構造の例を示している。以下の各図に示す構成は、本実施形態に係る固体撮像装置が、図示する接続構造しか有しないことを意味するものではなく、当該固体撮像装置は、図示する接続構造以外の接続構造も適宜有し得る。また、以下の各図の説明において、第1金属配線層は例えばCu配線層であり、第2金属配線層は例えばAl配線層である。
(4-1.第1の構成例)
図6A~図6Eは、本実施形態の第1の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図6A~図6Eに示す構成を有し得る。
図6Aに示す固体撮像装置2aは、接続構造として、ツインコンタクト型の2層間のTSV157と、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153aと、第3基板110Cの多層配線層135内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153bと、を有する。TSV157は、第2基板110Bの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図6Aに示す構成では、当該TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第2金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、パッド151、及びパッド開口部153a、153bによって、第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。
図6Bに示す固体撮像装置2bは、接続構造として、ツインコンタクト型の2層間のTSV157と、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線を引き出す引き出し線開口部155aと、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線を引き出す引き出し線開口部155bと、第1基板110Aの裏面側の面上に配置され、これら引き出し線開口部155a、155bを構成する導電材料によって当該所定の配線と電気的に接続されるパッド151と、を有する。TSV157は、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図6Bに示す構成では、当該TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
ここで、引き出し線開口部155a、155bとは、基板110A、110B、110C内の所定の配線(図示する例では第2基板110B内及び第3基板110C内の所定の配線)を外部に引き出すための開口部である。引き出し線開口部155a、155bは、その引き出す対象である配線を露出させるように形成される開口部の内壁に、導電材料(例えばW)が成膜された構造を有する。この導電材料からなる膜は、引き出し線開口部155a、155bの内部から、図示するように、第1基板110Aの裏面側の面上にまで延設される。パッド151は、この延設された導電材料からなる膜上に形成されており、当該導電材料からなる膜によって、引き出し線開口部155a、155bによって引き出された基板内の配線と電気的に接続される。図6Bに示す構成では、引き出し線開口部155aは、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線を引き出すように構成されており、引き出し線開口部155bは、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線を引き出すように構成されている。なお、引き出し線開口部155a、155bにおいて、開口部の内壁に成膜される導電材料は、Wに限定されず、当該導電材料としては、各種の公知の導電材料が用いられてよい。
本明細書では、図6Bに示すように、引き出し線開口部155a、155bによって引き出された配線に、第1基板110Aの裏面側に配置されたパッド151が電気的に接続されている構造を、引き出しパッド構造とも呼称する。また、本明細書では、引き出しパッド構造に対応して、例えば図6Aに示すような基板内に形成されているパッド151に対してパッド開口部153a、153bが設けられた構造を、埋め込みパッド構造とも呼称する(図1に示す構造も埋め込みパッド構造である)。引き出しパッド構造は、埋め込みパッド構造において基板内に形成されているパッド151を、基板の外(第1基板110Aの裏面側の面上)に引き出した構造であると言える。
また、図6Bに示す構成では、2つの引き出し線開口部155a、155bによって引き出された配線が、導電材料からなる膜を介して、同一のパッド151に電気的に接続されている。つまり、2つの引き出し線開口部155a、155bによって1つのパッド151が共有されている。ただし、本実施形態はかかる例に限定されない。図6Bに示すように複数の引き出し線開口部155a、155bが存在する場合には、そのそれぞれに対してパッド151が設けられてもよい。この場合には、引き出し線開口部155aを構成する導電材料からなる膜と、引き出し線開口部155bを構成する導電材料からなる膜と、が、互いに隔絶されるように(すなわち、両者が非導通となるように)、第1基板110Aの裏面側の面上に延設され、その膜上にそれぞれパッド151が設けられ得る。
なお、本明細書では、図6Bに示すように図中に引き出し線開口部155が複数存在する場合に、便宜的に、引き出し線開口部155a、引き出し線開口部155b、・・・と、符号の末尾にそれぞれ異なるアルファベットを付すことにより、これら複数の引き出し線開口部155を区別することとする。
図6Cに示す固体撮像装置2cは、図6Bに示す固体撮像装置2bに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図6Cに示す構成では、引き出しパッド構造は、引き出し線開口部155a、155bを構成する導電材料からなる膜、及び当該膜上に形成されるパッド151が、当該パッド151が設けられる部位において、ともに、絶縁膜109内に埋め込まれている構造を有する。
なお、本明細書では、図6Cに示すような、パッド151が第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109内に埋め込まれている引き出しパッド構造のことを、埋め込み型の引き出しパッド構造ともいう。また、これに対応して、図6Bに示すような、パッド151が第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109内に埋め込まれずに配置される引き出しパッド構造のことを、非埋め込み型の引き出しパッド構造ともいう。
図6Cに示す構成では、図6Bに示す構成と同様に、2つの引き出し線開口部155a、155bによって、1つのパッド151が共有されている。ただし、本実施形態はかかる例に限定されない。図6Bに示す非埋め込み型の引き出しパッド構造と同様に、埋め込み型の引き出しパッド構造においても、2つの引き出し線開口部155a、155bのそれぞれに対応するように、複数のパッド151が設けられてもよい。
図6Dに示す固体撮像装置2dは、接続構造として、ツインコンタクト型の2層間のTSV157と、第3基板110Cに対する引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155c、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)と、を有する。TSV157は、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図6Dに示す構成では、当該TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
ここで、図6A~図6Cに示す構成とは異なり、図6Dに示すTSV157は、貫通孔の内部に第1の金属が埋め込まれて構成されるのではなく、貫通孔の内壁に導電材料が成膜されて構成されている。図示する例では、当該導電材料として、引き出し線開口部155を構成する導電材料と同じ材料(例えばW)が成膜されている。このように、本実施形態では、TSV157として、図6A~図6Cに示すような貫通孔に導電材料が埋め込まれた構成を有するものが用いられてもよいし、図6Dに示すような貫通孔の内壁に導電材料が成膜された構成を有するものが用いられてもよい。なお、TSV157において、貫通孔の内壁に成膜される導電材料は、Wに限定されず、当該導電材料としては、各種の公知の導電材料が用いられてよい。また、TSV157を構成する導電材料は、引き出し線開口部155を構成する導電材料と異なる材料であってもよい。
なお、本明細書では、図6A~図6Cに示すように、貫通孔に導電材料が埋め込まれた構成を有するTSV157を、埋め込み型のTSV157とも呼称する。また、図6Dに示すように、貫通孔の内壁に導電材料が成膜された構成を有するTSV157を、非埋め込み型のTSV157とも呼称する。
ここで、図6Dに示す構成では、TSV157において貫通孔の内壁に成膜される導電材料からなる膜と、引き出し線開口部155cにおいて開口部の内壁に成膜される導電材料からなる膜と、が、一体的に形成され、この導電材料からなる膜が第1基板110Aの裏面側の面上まで延設されている。そして、その第1基板110Aの裏面側の面上に延設された導電材料からなる膜の上に、パッド151が形成されている。つまり、図6Dに示す構成では、TSV157とパッド151とが電気的に接続されており、更には、TSV157によって電気的に接続されている第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線及び第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線と、パッド151とも、電気的に接続されていることとなる。
このように、図6Dに示す構成では、ツインコンタクト型及び非埋め込み型のTSV157は、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するTSVとしての機能を有するとともに、その2つの貫通孔に応じた2つの引き出し線開口部155a、155b(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線を第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151にまで引き出す引き出し線開口部155a、及び第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線を第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151にまで引き出す引き出し線開口部155b)としての機能を有している。
以下では、図6Dに示すTSV157のように、TSV157としての機能と、引き出し線開口部155a、155bとしての機能と、を併せ持つ構造のことを、TSV兼用引き出し線開口部とも記載することとする。図6Dに示す構成は、接続構造として、TSV兼用引き出し線開口部155a、155b(すなわち、TSV157)と、引き出し線開口部155cと、を有する構成であると言える。なお、以下の各図面においては、図面が煩雑になることを避けるために、TSV兼用引き出し線開口部には、TSVを示す符号「157」の記載を省略し、引き出し線開口部を示す符号「155」のみを付すこととする。
図6Eに示す固体撮像装置2eは、図6Dに示す固体撮像装置2dに対して、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられたものに対応する。
なお、図6A~図6Eに示す各構成に対して、ツインコンタクト型の2層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。当該TSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図6Aに示す構成においては、図示する例では、第1基板110A及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられているが、本実施形態はかかる例に限定されない。第1の構成例では、TSV157によって第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、当該TSV157によって電気的に接続されない信号線及び電源線を備える第2基板110B及び第3基板110C、又は第1基板110A及び第3基板110Cは、それぞれ信号線及び電源線を電気的に接続するために、パッド151が設けられてもよい。つまり、図6Aに示す構成においては、図示するパッド151の構成例に代えて、第2基板110B及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられてもよい。同様に、図6B及び図6Cに示す各構成においては、図示する例では、第2基板110B及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられているが、これに代えて、第1基板110A及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられてもよい。
また、図6D及び図6Eに示す各構成においては、図示する例では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155b及び引き出し線開口部155cによって1つのパッド151が共有されているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに対して(すなわち、TSV157に対して)、及び引き出し線開口部155cに対して、それぞれ1つのパッド151が設けられてもよい。この場合、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを構成する導電材料からなる膜と、引き出し線開口部155cを構成する導電材料からなる膜と、は、互いに隔絶されるように(すなわち、両者が非導通となるように)、第1基板110Aの裏面側の面上において延設され得る。
(4-2.第2の構成例)
図7A~図7Kは、本実施形態の第2の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図7A~図7Kに示す構成を有し得る。
図7Aに示す固体撮像装置3aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157a、157bと、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157bは、第2基板110Bの表面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図7Aに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図7Aに示す構成では、TSV157aの一方のビアは第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と接触しており、他方のビアは、TSV157bの上端と接触している。つまり、TSV157aは、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、TSV157bと、を電気的に接続するように形成される。更には、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、TSV157bによって電気的に接続されている第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線、及び第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線と、が電気的に接続されることとなる。
図7Bに示す固体撮像装置3bは、図7Aに示す固体撮像装置3aに対して、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類(材料)が変更されたものに対応する。具体的には、図7Bに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図7Cに示す固体撮像装置3cは、図7Aに示す固体撮像装置3aに対して、TSV157aの構造が変更されたものに対応する。具体的には、上記図7Aに示す構成では、TSV157aは、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、TSV157bと、を電気的に接続するように設けられていたが、図7Cに示す構成では、TSV157aは、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線と、を電気的に接続するように設けられる。図7Cに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図7Dに示す固体撮像装置3dは、図7Cに示す固体撮像装置3cに対して、TSV157a、157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図7Dに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図7Eに示す固体撮像装置3eは、図7Dに示す固体撮像装置3dに対して、TSV157bの構造が変更されたものに対応する。具体的には、図7Eに示す構成では、TSVbは、第3基板110Cの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図7Eに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図7Fに示す固体撮像装置3fは、図7Bに示す固体撮像装置3bに対して、埋め込みパッド構造が変更されたものに対応する。具体的には、図7Fに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。
図7Gに示す固体撮像装置3gは、図7Fに示す固体撮像装置3fに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図7Gに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図7Hに示す固体撮像装置3hは、図7Bに示す固体撮像装置3bに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図7Iに示す固体撮像装置3iは、図7Dに示す固体撮像装置3dに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図7Jに示す固体撮像装置3jは、図7Hに示す固体撮像装置3hに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
図7Kに示す固体撮像装置3kは、図7Iに示す固体撮像装置3iに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図7A~図7Kに示す各構成において、ツインコンタクト型の2層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。当該TSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図7A~図7Gに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。第2の構成例では、一方のTSV157aによって第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、他方のTSV157bによって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図7A~図7Gに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図7Fに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図7Gに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
(4-3.第3の構成例)
図8A~図8Gは、本実施形態の第3の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図8A~図8Gに示す構成を有し得る。
図8Aに示す固体撮像装置4aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157aと、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157bと、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図8Aに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図8Aに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図8Bに示す固体撮像装置4bは、図8Aに示す固体撮像装置4aに対して、TSV157aによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図8Bに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図8Cに示す固体撮像装置4cは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157aと、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157bと、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153a)と、第3基板110Cに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153b)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図8Cに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図8Cに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、2つの埋め込みパッド構造によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。
図8Dに示す固体撮像装置4dは、図8Bに示す固体撮像装置4bに対して、埋め込みパッド構造が変更されるとともに、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図8Dに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。また、図8Dに示す構成では、TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図8Eに示す固体撮像装置4eは、図8Dに示す固体撮像装置4dに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図8Eに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図8Fに示す固体撮像装置4fは、図8Eに示す固体撮像装置4eに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図8Gに示す固体撮像装置4gは、図8Fに示す固体撮像装置4fに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図8A~図8Gに示す各構成に対して、ツインコンタクト型の2層間及び3層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。これらのTSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図8Cに示す構成においては、図示する例では、第2基板110B及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられている。ただし、本実施形態はかかる例に限定されない。当該構成では、TSV157a、TSV157bによって第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、当該TSV157a、157bによって電気的に接続されない信号線及び電源線を備える第2基板110B及び第3基板110C、又は第1基板110A及び第3基板110Cは、信号線及び電源線を電気的に接続するために、パッド151が設けられてもよい。つまり、図8Cに示す各構成においては、図示するパッド151の構成例に代えて、第1基板110A及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられてもよい。
また、図8A、図8B、図8D、及び図8Eに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。これらの各構成では、一方のTSV157aによって第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、他方のTSV157bによって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図8A、図8B、図8D、及び図8Eに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図8Dに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図8Eに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、図8A~図8Gに示す各構成では、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157は、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成されていたが、本実施形態はかかる例に限定されない。当該TSV157は、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成されてもよい。
また、ツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その形成される方向に応じて、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちのいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
(4-4.第4の構成例)
図9A~図9Kは、本実施形態の第4の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図9A~図9Kに示す構成を有し得る。
図9Aに示す固体撮像装置5aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157bと、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157bは、第2基板110Bの表面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図9Aに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図9Aに示す構成では、TSV157aの一方のビアは第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と接触しており、他方のビアは、TSV157bの上端と接触している。つまり、TSV157aは、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、TSV157bと、を電気的に接続するように形成される。更には、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、TSV157bによって電気的に接続されている第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線、及び第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線と、が電気的に接続されることとなる。
図9Bに示す固体撮像装置5bは、図9Aに示す固体撮像装置5aに対して、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図9Bに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図9Cに示す固体撮像装置5cは、図9Aに示す固体撮像装置5aに対して、TSV157aの構造が変更されたものに対応する。具体的には、上記図9Aに示す構成では、TSV157aは、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、TSV157bと、を電気的に接続するように設けられていたが、図9Cに示す構成では、TSV157aは、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線と、を電気的に接続するように設けられる。図9Cに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図9Dに示す固体撮像装置5dは、図9Cに示す固体撮像装置5cに対して、TSV157a、157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図9Dに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図9Eに示す固体撮像装置5eは、図9Dに示す固体撮像装置5dに対して、TSV157bの構造が変更されたものに対応する。具体的には、図9Eに示す構成では、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図9Eに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図9Fに示す固体撮像装置5fは、図9Bに示す固体撮像装置5bに対して、埋め込みパッド構造が変更されたものに対応する。具体的には、図9Fに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。
図9Gに示す固体撮像装置5gは、図9Fに示す固体撮像装置5fに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図9Gに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図9Hに示す固体撮像装置5hは、図9Bに示す固体撮像装置5bに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図9Iに示す固体撮像装置5iは、図9Dに示す固体撮像装置5dに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図9Jに示す固体撮像装置5jは、図9Hに示す固体撮像装置5hに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
図9Kに示す固体撮像装置5kは、図9Iに示す固体撮像装置5iに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図9A~図9Kに示す各構成に対して、ツインコンタクト型の2層間のTSV157及びシェアードコンタクト型の2層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。これらのTSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図9A~図9Gに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。第4の構成例では、一方のTSV157aによって第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、他方のTSV157bによって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図9A~図9Gに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図9Fに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図9Gに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
(4-5.第5の構成例)
図10A~図10Gは、本実施形態の第5の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図10A~図10Gに示す構成を有し得る。
図10Aに示す固体撮像装置6aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157bと、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図10Aに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図10Aに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図10Bに示す固体撮像装置6bは、図10Aに示す固体撮像装置6aに対して、TSV157aによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図10Bに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図10Cに示す固体撮像装置6cは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157bと、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図10Cに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図10Cに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図10Dに示す固体撮像装置6dは、図10Bに示す固体撮像装置6bに対して、埋め込みパッド構造が変更されるとともに、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図10Dに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。また、図10Dに示す構成では、TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図10Eに示す固体撮像装置6eは、図10Dに示す固体撮像装置6dに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図10Eに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図10Fに示す固体撮像装置6fは、図10Eに示す固体撮像装置6eに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図10Gに示す固体撮像装置6gは、図10Fに示す固体撮像装置6fに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図10A~図10Gに示す各構成に対して、ツインコンタクト型の2層間のTSV157及びシェアードコンタクト型の3層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。これらのTSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図10A~図10Eに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。これらの各構成では、一方のTSV157aによって第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、他方のTSV157bによって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が少なくとも電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図10A~図10Eに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図10Dに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図10Eに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、図10A~図10Gに示す各構成では、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157は、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成されていたが、本実施形態はかかる例に限定されない。当該TSV157は、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成されてもよい。
また、シェアードコンタクト型の3層間のTSV157は、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちの少なくともいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
(4-6.第6の構成例)
図11A~図11Fは、本実施形態の第6の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図11A~図11Fに示す構成を有し得る。
図11Aに示す固体撮像装置7aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157と、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157は、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図11Aに示す構成では、当該TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続される。
ここで、具体的には、電極接合構造159は、第2基板110Bの貼り合わせ面に設けられる電極と、第3基板110Cの貼り合わせ面に設けられる電極と、が接触するように、当該第2基板110Bと当該第3基板110Cとを貼り合わせた状態で、熱処理を行い、電極同士を接合させることにより形成され得る。電極接合構造159は、第2基板110Bにおいて貼り合わせ面に形成される電極、及び当該電極を多層配線層125内の所定の配線に電気的に接続するためのビア、並びに第3基板110Cにおいて貼り合わせ面に形成される電極、及び当該電極を多層配線層135内の所定の配線に電気的に接続するためのビア、によって構成される。なお、このとき、第2基板110Bと第3基板110Cとは、FtoBで貼り合わされるから、第2基板110B側に設けられるビアは、半導体基板121を貫通するビア(すなわち、TSV)として形成される。
図11Bに示す固体撮像装置7bは、図11Aに示す固体撮像装置7aに対して、TSV157によって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図11Bに示す構成では、当該TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図11Cに示す固体撮像装置7cは、図11Bに示す固体撮像装置7bに対して、埋め込みパッド構造が変更されたものに対応する。具体的には、図11Cに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。
図11Dに示す固体撮像装置7dは、図11Cに示す固体撮像装置7cに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図11Dに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図11Eに示す固体撮像装置7eは、図11Dに示す固体撮像装置7dに対して、埋め込み型のTSV157が非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157及び埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図11Fに示す固体撮像装置7fは、図11Eに示す固体撮像装置7eに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図11A~図11Fに示す各構成において、ツインコンタクト型の2層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。当該TSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図11A~図11Dに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。第6の構成例では、TSV157によって第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、電極接合構造159によって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図11A~図11Dに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図11Cに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図11Dに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
(4-7.第7の構成例)
図12A~図12Lは、本実施形態の第7の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図12A~図12Lに示す構成を有し得る。
図12Aに示す固体撮像装置8aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157a、157b、157cと、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。TSV157b、157cは、第2基板110Bの表面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続される。
TSV157b、157cについて、一方のTSV157bは、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の電極と、を電気的に接続するように設けられている。当該電極は、多層配線層135内において、絶縁膜133から金属面が露出するように形成される。つまり、当該電極は、電極接合構造159を構成する電極と同様に形成されるものである。本明細書では、当該電極のように、電極接合構造159を構成する電極と同様に多層配線層105、125、135内において絶縁膜103、123、133から金属面が露出するように形成されるものの、電極接合構造159を構成していない電極のことを、便宜的に片側電極とも呼称する。これに対応して、多層配線層105、125、135内において絶縁膜103、123、133から金属面が露出するように形成され、電極接合構造159を構成している電極のことを、便宜的に両側電極とも呼称する。つまり、図12Aに示す構成では、TSV157bは、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、を電気的に接続するように設けられる。
また、他方のTSV157cは、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、を電気的に接続するように設けられている。
また、TSV157aは、その一方のビアが第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と接触し、他方のビアがTSV157bの上端と接触するように設けられる。つまり、TSV157aは、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、TSV157bと、を電気的に接続するように形成される。更には、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、TSV157bによって電気的に接続されている第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線、及び第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されることとなる。
図12Bに示す固体撮像装置8bは、図12Aに示す固体撮像装置8aに対して、TSV157bの構造が変更されたものに対応する。具体的には、図12Bに示す構成では、TSV157bは、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、電極接合構造159を構成する両側電極と、を電気的に接続するように設けられている。つまり、図12Bに示す構成では、TSV157bは、電極接合構造159を構成するビアとしての機能も有している。
図12Cに示す固体撮像装置8cは、図12Aに示す固体撮像装置8aに対して、TSV157b、157cによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図12Cに示す構成では、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。また、TSV157cによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図12Dに示す固体撮像装置8dは、図12Aに示す固体撮像装置8aに対して、TSV157aの構造が変更されたものに対応する。具体的には、上記図12Aに示す構成では、TSV157aは、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、TSV157bと、を電気的に接続するように設けられていたが、図12Dに示す構成では、TSV157aは、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線と、を電気的に接続するように設けられる。図12Dに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図12Eに示す固体撮像装置8eは、図12Dに示す固体撮像装置8dに対して、TSV157a、157b、157cによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図12Eに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。また、TSV157cによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図12Fに示す固体撮像装置8fは、図12Eに示す固体撮像装置8eに対して、TSV157b、157cの構造が変更されたものに対応する。具体的には、図12Fに示す構成では、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図12Fに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの裏面側の絶縁膜129内に設けられる片側電極と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157cは、第3基板110Cの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図12Fに示す構成では、当該TSV157cによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図12Gに示す固体撮像装置8gは、図12Cに示す固体撮像装置8cに対して、埋め込みパッド構造が変更されたものに対応する。具体的には、図12Gに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。
図12Hに示す固体撮像装置8hは、図12Gに示す固体撮像装置8gに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図12Hに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図12Iに示す固体撮像装置8iは、図12Cに示す固体撮像装置8cに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図12Jに示す固体撮像装置8jは、図12Eに示す固体撮像装置8eに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図12Kに示す固体撮像装置8kは、図12Iに示す固体撮像装置8iに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
図12Lに示す固体撮像装置8lは、図12Jに示す固体撮像装置8jに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図12A~図12Lに示す各構成において、ツインコンタクト型の2層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。当該TSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図12A~図12Hに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。第7の構成例では、一方のTSV157aによって第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、他方のTSV157b、157c及び電極接合構造159によって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図12A~図12Hに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図12Gに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図12Hに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、図12A、及び図12C~図12Lに示す各構成においては、図示する例では、TSV157bは、片側電極とコンタクトしているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、図12Bに示す構成と同様に、TSV157bは、両側電極とコンタクトするように構成されてもよい。TSV157bが両側電極とコンタクトするように構成される場合には、当該TSV157bは、電極接合構造159を構成するビアとしての機能を有することとなる。
(4-8.第8の構成例)
図13A~図13Hは、本実施形態の第8の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図13A~図13Hに示す構成を有し得る。
図13Aに示す固体撮像装置9aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157aと、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157bと、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図13Aに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図13Aに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続される。
図13Bに示す固体撮像装置9bは、図13Aに示す固体撮像装置9aに対して、TSV157aによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図13Bに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図13Cに示す固体撮像装置9cは、図13Aに示す固体撮像装置9aに対して、TSV157bの構造が変更されたものに対応する。具体的には、図13Cに示す構成では、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図13Cに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図13Dに示す固体撮像装置9dは、図13Cに示す固体撮像装置9cに対して、TSV157bの構造が変更されたものに対応する。具体的には、図13Dに示す構成では、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図13Dに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの裏面側の絶縁膜129内に設けられる片側電極と、が電気的に接続されている。
図13Eに示す固体撮像装置9eは、図13Bに示す固体撮像装置9bに対して、埋め込みパッド構造が変更されるとともに、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図13Eに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。また、図13Eに示す構成では、TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図13Fに示す固体撮像装置9fは、図13Eに示す固体撮像装置9eに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図13Fに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図13Gに示す固体撮像装置9gは、図13Fに示す固体撮像装置9fに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図13Hに示す固体撮像装置9hは、図13Gに示す固体撮像装置9gに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図13A~図13Hに示す各構成において、ツインコンタクト型の2層間及び3層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。これらのTSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図13A~図13Fに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。これらの各構成では、TSV157aによって第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、電極接合構造159によって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図13A~図13Fに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図13Eに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図13Fに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、図13A~図13Hに示す各構成では、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157は、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成されていたが、本実施形態はかかる例に限定されない。当該TSV157は、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成されてもよい。
また、ツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その形成される方向に応じて、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちのいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
また、図13Dに示す構成においては、図示する例では、TSV157bは、片側電極とコンタクトしているが、本実施形態はかかる例に限定されない。当該構成では、TSV157bは、両側電極とコンタクトするように構成されてもよい。TSV157bが両側電極とコンタクトするように構成される場合には、当該TSV157bは、電極接合構造159を構成するビアとしての機能を有することとなる。
(4-9.第9の構成例)
図14A~図14Kは、本実施形態の第9の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図14A~図14Kに示す構成を有し得る。
図14Aに示す固体撮像装置10aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157b、TSV157cと、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。TSV157b、157cは、第2基板110Bの表面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続される。
TSV157b、157cについて、一方のTSV157bは、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、を電気的に接続するように設けられている。また、他方のTSV157cは、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、を電気的に接続するように設けられている。
また、TSV157aは、その一方のビアが第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と接触し、他方のビアがTSV157bの上端と接触するように設けられる。つまり、TSV157aは、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、TSV157bと、を電気的に接続するように形成される。更には、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、TSV157bによって電気的に接続されている第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線、及び第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されることとなる。
図14Bに示す固体撮像装置10bは、図14Aに示す固体撮像装置10aに対して、TSV157b、157cによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図14Bに示す構成では、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。また、TSV157cによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図14Cに示す固体撮像装置10cは、図14Aに示す固体撮像装置10aに対して、TSV157aの構造が変更されたものに対応する。具体的には、上記図14Aに示す構成では、TSV157aは、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、TSV157bと、を電気的に接続するように設けられていたが、図14Cに示す構成では、TSV157aは、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線と、を電気的に接続するように設けられる。図14Cに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図14Dに示す固体撮像装置10dは、図14Cに示す固体撮像装置10cに対して、TSV157a、157b、157cによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図14Dに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。また、TSV157cによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図14Eに示す固体撮像装置10eは、図14Dに示す固体撮像装置10dに対して、TSV157b、157cの構造が変更されたものに対応する。具体的には、図14Eに示す構成では、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図14Eに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの裏面側の絶縁膜129内に設けられる片側電極と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、図14Eに示す構成では、TSV157cは、第3基板110Cの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図14Eに示す構成では、当該TSV157cによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図14Fに示す固体撮像装置10fは、図14Bに示す固体撮像装置10bに対して、埋め込みパッド構造が変更されたものに対応する。具体的には、図14Fに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。
図14Gに示す固体撮像装置10gは、図14Fに示す固体撮像装置10fに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図14Gに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図14Hに示す固体撮像装置10hは、図14Bに示す固体撮像装置10bに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図14Iに示す固体撮像装置10iは、図14Dに示す固体撮像装置10dに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図14Jに示す固体撮像装置10jは、図14Hに示す固体撮像装置10hに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
図14Kに示す固体撮像装置10kは、図14Iに示す固体撮像装置10iに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図14A~図14Kに示す各構成において、ツインコンタクト型の2層間のTSV157及びシェアードコンタクト型の2層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。これらのTSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図14A~図14Gに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。第9の構成例では、TSV157aによって第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、TSV157b、157cによって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図14A~図14Gに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図14Fに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図14Gに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、図14A~図14Kに示す各構成においては、図示する例では、TSV157bは、片側電極とコンタクトしているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV157bは、両側電極とコンタクトするように構成されてもよい。TSV157bが両側電極とコンタクトするように構成される場合には、当該TSV157bは、電極接合構造159を構成するビアとしての機能を有することとなる。
(4-10.第10の構成例)
図15A~図15Gは、本実施形態の第10の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図15A~図15Gに示す構成を有し得る。
図15Aに示す固体撮像装置11aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157bと、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図15Aに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図10Aに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続される。
図15Bに示す固体撮像装置11bは、図15Aに示す固体撮像装置11aに対して、TSV157aによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図15Bに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図15Cに示す固体撮像装置11cは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157bと、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図15Cに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図15Cに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続される。
図15Dに示す固体撮像装置11dは、図15Bに示す固体撮像装置11bに対して、埋め込みパッド構造が変更されるとともに、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図15Dに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。また、図15Dに示す構成では、TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図15Eに示す固体撮像装置11eは、図15Dに示す固体撮像装置11dに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図15Eに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図15Fに示す固体撮像装置11fは、図15Eに示す固体撮像装置11eに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図15Gに示す固体撮像装置11gは、図15Fに示す固体撮像装置11fに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図15A~図15Gに示す各構成において、ツインコンタクト型の2層間のTSV157及びシェアードコンタクト型の3層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。これらのTSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図15A~図15Eに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。これらの各構成では、一方のTSV157aによって第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、他方のTSV157bによって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が少なくとも電気的に接続されており、電極接合構造159によって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図15A~図15Eに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図15Dに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図15Eに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、図15A~図15Gに示す各構成では、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157は、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成されていたが、本実施形態はかかる例に限定されない。当該TSV157は、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成されてもよい。
また、シェアードコンタクト型の3層間のTSV157は、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちの少なくともいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
(4-11.第11の構成例)
図16A~図16Gは、本実施形態の第11の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図16A~図16Gに示す構成を有し得る。
図16Aに示す固体撮像装置12aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157と、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153a)と、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153b)と、を有する。TSV157は、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図16Aに示す構成では、当該TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、2つの埋め込みパッド構造によって、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。
図16Bに示す固体撮像装置12bは、図16Aに示す固体撮像装置12aに対して、TSV157の構造が変更されたものに対応する。具体的には、図16Bに示す構成では、TSV157は、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図16Bに示す構成では、当該TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図16Cに示す固体撮像装置12cは、図16Aに示す固体撮像装置12aに対して、TSV157の構造が変更されたものに対応する。具体的には、図16Cに示す構成では、TSV157は、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図16Cに示す構成では、当該TSV157によって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図16Dに示す固体撮像装置12dは、図16Aに示す固体撮像装置12aに対して、埋め込みパッド構造が変更されたものに対応する。具体的には、図16Dに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第1基板110Aに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線に対する引き出し線開口部155a、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)と、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)と、が設けられる。なお、図16Dに示す構成では、引き出し線開口部155a、155bによって、1つのパッド151が共有されている。
図16Eに示す固体撮像装置12eは、図16Dに示す固体撮像装置12dに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図16Eに示す構成では、第1基板110Aに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造、及び第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155a、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)、並びに第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。なお、図16Eに示す構成では、引き出し線開口部155a、155bによって、1つのパッド151が共有されている。
図16Fに示す固体撮像装置12fは、図16Eに示す固体撮像装置12eに対して、埋め込み型のTSV157が非埋め込み型のTSVに変更されTSV兼用引き出し線開口部155a、155bが設けられるとともに、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155cが設けられることにより、TSV157並びに第2基板110B及び第3基板110Cに対する引き出しパッド構造に代えて、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び当該引き出し線開口部155cを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、当該引き出し線開口部155c、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。なお、図16Fに示す構成では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び引き出し線開口部155cによって、1つのパッド151が共有されている。
図16Gに示す固体撮像装置12gは、図16Fに示す固体撮像装置12fに対して、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられたものに対応する。なお、図16Gに示す構成では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び引き出し線開口部155cによって、1つのパッド151が共有されている。
なお、図16A~図16Gに示す各構成において、ツインコンタクト型の3層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。当該TSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図16A~図16Dに示す各構成においては、図示する例では、第1基板110A及び第2基板110Bに対してパッド151が設けられているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV157によって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、当該TSV157によって電気的に接続されない信号線及び電源線を備える第1基板110A及び第2基板110B、又は第2基板110B及び第3基板110Cは、信号線及び電源線を電気的に接続するために、パッド151が設けられてもよい。つまり、図16A~図16Dに示す各構成においては、図示するパッド151の構成例に代えて、第2基板110B及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられてもよい。同様に、図16Eに示す構成においては、図示する例では、第2基板110B及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられているが、これに代えて、第1基板110A及び第2基板110Bに対してパッド151が設けられてもよい。
また、図16D及び図16Eに示す各構成においては、図示する例では、引き出し線開口部155a、155bによって1つのパッド151が共有されているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、2つの引き出し線開口部155a、155bに対して、それぞれ1つのパッド151が設けられてもよい。この場合、2つの引き出し線開口部155a、155bを構成する導電材料からなる膜は、互いに隔絶されるように(すなわち、両者が非導通となるように)、第1基板110Aの裏面側の面上において延設され得る。
また、図16F及び図16Gに示す各構成においては、図示する例では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155b及び引き出し線開口部155cによって1つのパッド151が共有されているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに対して(すなわち、TSV157に対して)、及び引き出し線開口部155cに対して、それぞれ1つのパッド151が設けられてもよい。この場合、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを構成する導電材料からなる膜と、引き出し線開口部155cを構成する導電材料からなる膜と、は、互いに隔絶されるように(すなわち、両者が非導通となるように)、第1基板110Aの裏面側の面上において延設され得る。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図16Dに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図16Eに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、ツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その形成される方向に応じて、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちのいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
(4-12.第12の構成例)
図17A~図17Jは、本実施形態の第12の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図17A~図17Jに示す構成を有し得る。
図17Aに示す固体撮像装置13aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157aと、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157bと、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図17Aに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第2基板110Bの表面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図17Aに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図17Bに示す固体撮像装置13bは、図17Aに示す固体撮像装置13aに対して、TSV157a、157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図17Bに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、図17Bに示す構成では、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図17Cに示す固体撮像装置13cは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157aと、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157bと、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153a)と、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153b)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図17Cに示す構成では、当該TSV157aによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第2基板110Bの表面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図17Cに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、2つの埋め込みパッド構造によって、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。
図17Dに示す固体撮像装置13dは、図17Bに示す固体撮像装置13bに対して、TSV157bの構造が変更されたものに対応する。具体的には、図17Dに示す構成では、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図17Dに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図17Eに示す固体撮像装置13eは、図17Bに示す固体撮像装置13bに対して、埋め込みパッド構造が変更されたものに対応する。具体的には、図17Eに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。
図17Fに示す固体撮像装置13fは、図17Eに示す固体撮像装置13eに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図17Fに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図17Gに示す固体撮像装置13gは、図17Bに示す固体撮像装置13bに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図17Hに示す固体撮像装置13hは、図17Dに示す固体撮像装置13dに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図17Iに示す固体撮像装置13iは、図17Gに示す固体撮像装置13gに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
図17Jに示す固体撮像装置13jは、図17Hに示す固体撮像装置13hに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図17A~図17Jに示す各構成において、ツインコンタクト型の2層間及び3層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。これらのTSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図17Cに示す構成においては、図示する例では、第1基板110A及び第2基板110Bに対してパッド151が設けられているが、本実施形態はかかる例に限定されない。当該構成では、TSV157a、157bによって第2基板110B及び第3基板110Cの各々が備える信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、当該TSV157a、157bによって電気的に接続されない信号線及び電源線を備える第1基板110A及び第2基板110B、又は第1基板110A及び第3基板110Cは、信号線及び電源線を電気的に接続するために、パッド151が設けられてもよい。つまり、図17Cに示す各構成においては、図示するパッド151の構成例に代えて、第1基板110A及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられてもよい。
また、図17A、図17B、及び図17D~図17Fに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。これらの各構成では、一方のTSV157aによって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、他方のTSV157bによって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図17A、図17B、及び図17D~図17Fに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図17Eに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図17Fに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、ツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その形成される方向に応じて、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちのいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される基板は、任意に変更されてよい。
(4-13.第13の構成例)
図18A~図18Gは、本実施形態の第13の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図18A~図18Gに示す構成を有し得る。
図18Aに示す固体撮像装置14aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157a、157bと、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153a)と、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153b)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図18Aに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図18Aに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、2つの埋め込みパッド構造によって、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。
図18Bに示す固体撮像装置14bは、図18Aに示す固体撮像装置14aに対して、TSV157aによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図18Bに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図18Cに示す固体撮像装置14cは、図18Bに示す固体撮像装置14bに対して、埋め込みパッド構造が変更されるとともに、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図18Cに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第1基板110Aに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線に対する引き出し線開口部155a、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)、並びに第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が、設けられる。なお、図18Cに示す構成では、引き出し線開口部155a、155bによって、1つのパッド151が共有されている。また、図18Cに示す構成では、TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図18Dに示す固体撮像装置14dは、図18Cに示す固体撮像装置14cに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図18Dに示す構成では、第1基板110A及び第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155a、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)、並びに第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が、設けられる。なお、図18Dに示す構成では、引き出し線開口部155a、155bによって、1つのパッド151が共有されている。
図18Eに示す固体撮像装置14eは、図18Dに示す固体撮像装置14dに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されTSV兼用引き出し線開口部155a、155bが設けられるとともに、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155cが設けられることにより、TSV157a並びに第2基板110B及び第3基板110Cに対する引き出しパッド構造に代えて、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び当該引き出し線開口部155cを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、当該引き出し線開口部155c、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。なお、図18Eに示す構成では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び引き出し線開口部155cによって、1つのパッド151が共有されている。
図18Fに示す固体撮像装置14fは、図18Eに示す固体撮像装置14eに対して、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられたものに対応する。なお、図18Fに示す構成では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び引き出し線開口部155cによって、1つのパッド151が共有されている。
図18Gに示す固体撮像装置14gは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157a、157bと、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図18Gに示す構成では、当該TSV157aによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図18Gに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
なお、図18A~図18Gに示す各構成において、ツインコンタクト型の3層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。当該TSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図18A~図18Cに示す各構成においては、図示する例では、第1基板110A及び第2基板110Bに対してパッド151が設けられているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV157によって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、当該TSV157によって電気的に接続されない信号線及び電源線を備える第1基板110A及び第2基板110B、又は第2基板110B及び第3基板110Cは、信号線及び電源線を電気的に接続するために、パッド151が設けられていてもよい。つまり、図18A~図18Cに示す各構成においては、図示するパッド151の構成例に代えて、第2基板110B及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられてもよい。同様に、図18Dに示す構成においては、図示する例では、第2基板110B及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられているが、これに代えて、第1基板110A及び第2基板110Bに対してパッド151が設けられてもよい。
また、図18Gに示す構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例(第2基板110B)に限定されない。当該構成では、一方のTSV157aによって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、他方のTSV157bによって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図18Gに示す構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、図18C及び図18Dに示す各構成においては、図示する例では、引き出し線開口部155a、155bによって1つのパッド151が共有されているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、2つの引き出し線開口部155a、155bに対して、それぞれ1つのパッド151が設けられてもよい。この場合、2つの引き出し線開口部155a、155bを構成する導電材料からなる膜は、互いに隔絶されるように(すなわち、両者が非導通となるように)、第1基板110Aの裏面側の面上において延設され得る。
また、図18E及び図18Fに示す各構成においては、図示する例では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155b及び引き出し線開口部155cによって1つのパッド151が共有されているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに対して(すなわち、TSV157に対して)、及び引き出し線開口部155cに対して、それぞれ1つのパッド151が設けられてもよい。この場合、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを構成する導電材料からなる膜と、引き出し線開口部155cを構成する導電材料からなる膜と、は、互いに隔絶されるように(すなわち、両者が非導通となるように)、第1基板110Aの裏面側の面上において延設され得る。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図18Cに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図18Dに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、ツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その形成される方向に応じて、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちのいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって信号線及び電源線が電気的に接続される基板は、任意に変更されてよい。
(4-14.第14の構成例)
図19A~図19Kは、本実施形態の第14の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図19A~図19Kに示す構成を有し得る。
図19Aに示す固体撮像装置15aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157bと、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図19Aに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第2基板110Bの表面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図19Aに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図19Bに示す固体撮像装置15bは、図19Aに示す固体撮像装置15aに対して、TSV157a、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図19Bに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図19Cに示す固体撮像装置15cは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157bと、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153a)と、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153b)と、を有する。
TSV157bは、第2基板110Bの表面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図19Cに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図19Cに示す構成では、TSV157aの一方のビアはTSV157bの上端と接触しており、他方のビアは、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と接触している。つまり、TSV157aは、TSV157bと、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線と、を電気的に接続するように形成される。更には、TSV157aによって、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線と、TSV157bによって電気的に接続されている第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線、及び第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線と、が電気的に接続されることとなる。
また、2つの埋め込みパッド構造によって、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。
図19Dに示す固体撮像装置15dは、図19Cに示す固体撮像装置15cに対して、TSV157aの構造が変更されたものに対応する。具体的には、上記図19Cに示す構成では、TSV157aは、TSV157bと、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線と、を電気的に接続するように設けられていたが、図19Dに示す構成では、TSV157aは、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線と、を電気的に接続するように設けられる。図19Dに示す構成では、当該TSV157aによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図19Eに示す固体撮像装置15eは、図19Bに示す固体撮像装置15bに対して、TSV157bの構造が変更されたものに対応する。具体的には、図19Eに示す構成では、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図19Eに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図19Fに示す固体撮像装置15fは、図19Bに示す固体撮像装置15bに対して、埋め込みパッド構造が変更されたものに対応する。具体的には、図19Fに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。
図19Gに示す固体撮像装置15gは、図19Fに示す固体撮像装置15fに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図19Gに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図19Hに示す固体撮像装置15hは、図19Bに示す固体撮像装置15bに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図19Iに示す固体撮像装置15iは、図19Eに示す固体撮像装置15eに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図19Jに示す固体撮像装置15jは、図19Hに示す固体撮像装置15hに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
図19Kに示す固体撮像装置15kは、図19Iに示す固体撮像装置15iに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図19A~図19Kに示す各構成において、ツインコンタクト型の3層間のTSV157及びシェアードコンタクト型の2層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。これらのTSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図19C及び図19Dに示す各構成においては、図示する例では、第1基板110A及び第2基板110Bに対してパッド151が設けられているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV157a、157bによって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、当該TSV157a、157bによって信号線及び電源線が電気的に接続されない第1基板110A及び第2基板110B、又は第1基板110A及び第3基板110Cは、信号線及び電源線を電気的に接続するために、パッド151が設けられてもよい。つまり、図19C及び図19Dに示す各構成においては、図示するパッド151の構成例に代えて、第1基板110A及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられてもよい。
また、図19A、図19B、及び図19E~図19Gに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。これらの各構成では、一方のTSV157aによって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、他方のTSV157bによって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図19A、図19B、及び図19E~図19Gに示す構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図19Fに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図19Gに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、ツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その形成される方向に応じて、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちのいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
(4-15.第15の構成例)
図20A~図20Gは、本実施形態の第15の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図20A~図20Gに示す構成を有し得る。
図20Aに示す固体撮像装置16aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157bと、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153a)と、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153b)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図20Aに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図20Aに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、2つの埋め込みパッド構造によって、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。
図20Bに示す固体撮像装置16bは、図20Aに示す固体撮像装置16aに対して、TSV157aによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図20Bに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図20Cに示す固体撮像装置16cは、図20Bに示す固体撮像装置16bに対して、埋め込みパッド構造が変更されるとともに、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図20Cに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第1基板110Aに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内の所定の配線に対する引き出し線開口部155a、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)、並びに第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が、設けられる。なお、図20Cに示す構成では、引き出し線開口部155a、155bによって、1つのパッド151が共有されている。また、図20Cに示す構成では、TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図20Dに示す固体撮像装置16dは、図20Cに示す固体撮像装置16cに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図20Dに示す構成では、第1基板110A及び第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155a、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)、並びに第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が、設けられる。なお、図20Dに示す構成では、引き出し線開口部155a、155bによって、1つのパッド151が共有されている。
図20Eに示す固体撮像装置16eは、図20Dに示す固体撮像装置16dに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されTSV兼用引き出し線開口部155a、155bが設けられるとともに、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155cが設けられることにより、TSV157a並びに第2基板110B及び第3基板110Cに対する引き出しパッド構造に代えて、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び当該引き出し線開口部155cを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、当該引き出し線開口部155c、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。なお、図20Eに示す構成では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び引き出し線開口部155cによって、1つのパッド151が共有されている。
図20Fに示す固体撮像装置16fは、図20Eに示す固体撮像装置16eに対して、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられたものに対応する。なお、図20Fに示す構成では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び引き出し線開口部155cによって、1つのパッド151が共有されている。
図20Gに示す固体撮像装置16gは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157bと、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図20Gに示す構成では、当該TSV157aによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図20Gに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
なお、図20A~図20Gに示す各構成において、ツインコンタクト型の3層間のTSV157及びシェアードコンタクト型の3層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。これらのTSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図20A~図20Cに示す各構成においては、図示する例では、第1基板110A及び第2基板110Bに対してパッド151が設けられているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV157a、157bによって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、これらTSV157a、157bによって電気的に接続されない信号線及び電源線を備える第1基板110A及び第2基板110B、又は第2基板110B及び第3基板110Cは、信号線及び電源線を電気的に接続するために、パッド151が設けられていてもよい。つまり、図20A~図20Cに示す各構成においては、図示するパッド151の構成例に代えて、第2基板110B及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられてもよい。同様に、図20Dに示す構成においては、図示する例では、第2基板110B及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられているが、これに代えて、第1基板110A及び第2基板110Bに対してパッド151が設けられてもよい。
また、図20Gに示す構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例(第2基板110B)に限定されない。当該構成では、一方のTSV157aによって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、他方のTSV157bによって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が少なくとも電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図20Gに示す構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、図20C及び図20Dに示す各構成においては、図示する例では、引き出し線開口部155a、155bによって1つのパッド151が共有されているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、2つの引き出し線開口部155a、155bに対して、それぞれ1つのパッド151が設けられてもよい。この場合、2つの引き出し線開口部155a、155bを構成する導電材料からなる膜は、互いに隔絶されるように(すなわち、両者が非導通となるように)、第1基板110Aの裏面側の面上において延設され得る。
また、図20E及び図20Fに示す各構成においては、図示する例では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155b及び引き出し線開口部155cによって1つのパッド151が共有されているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに対して(すなわち、TSV157に対して)、及び引き出し線開口部155cに対して、それぞれ1つのパッド151が設けられてもよい。この場合、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを構成する導電材料からなる膜と、引き出し線開口部155cを構成する導電材料からなる膜と、は、互いに隔絶されるように(すなわち、両者が非導通となるように)、第1基板110Aの裏面側の面上において延設され得る。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図20Cに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図20Dに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、ツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その形成される方向に応じて、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちのいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
また、シェアードコンタクト型の3層間のTSV157は、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちの少なくともいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
(4-16.第16の構成例)
図21A~図21Mは、本実施形態の第16の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図21A~図21Mに示す構成を有し得る。
図21Aに示す固体撮像装置17aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157と、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157は、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図21Aに示す構成では、当該TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続される。
図21Bに示す固体撮像装置17bは、図21Aに示す固体撮像装置17aに対して、TSV157によって電気的に接続される構成が変更されたものに対応する。具体的には、図21Bに示す構成では、TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
図21Cに示す固体撮像装置17cは、図21Aに示す固体撮像装置17aに対して、TSV157によって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図21Cに示す構成では、当該TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図21Dに示す固体撮像装置17dは、図21Cに示す固体撮像装置17cに対して、TSV157によって電気的に接続される構成が変更されたものに対応する。具体的には、図21Dに示す構成では、TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
図21Eに示す固体撮像装置17eは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157と、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153a)と、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153b)と、を有する。
TSV157は、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図21Eに示す構成では、当該TSV157によって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続される。また、2つの埋め込みパッド構造によって、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。
図21Fに示す固体撮像装置17fは、図21Cに示す固体撮像装置17cに対して、埋め込みパッド構造が変更されたものに対応する。具体的には、図21Fに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。
図21Gに示す固体撮像装置17gは、図21Fに示す固体撮像装置17fに対して、TSV157によって電気的に接続される構成が変更されたものに対応する。具体的には、図21Gに示す構成では、TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
図21Hに示す固体撮像装置17hは、図21Fに示す固体撮像装置17fに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図21Hに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図21Iに示す固体撮像装置17iは、図21Hに示す固体撮像装置17hに対して、TSV157によって電気的に接続される構成が変更されたものに対応する。具体的には、図21Iに示す構成では、TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
図21Jに示す固体撮像装置17jは、図21Cに示す固体撮像装置17cに対して、埋め込み型のTSV157が非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図21Kに示す固体撮像装置17kは、図21Dに示す固体撮像装置17dに対して、埋め込み型のTSV157が非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図21Lに示す固体撮像装置17lは、図21Jに示す固体撮像装置17jに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
図21Mに示す固体撮像装置17mは、図21Kに示す固体撮像装置17kに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図21A~図21Mに示す各構成において、ツインコンタクト型の3層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。当該TSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図21Eに示す構成においては、図示する例では、第1基板110A及び第2基板110Bに対してパッド151が設けられているが、本実施形態はかかる例に限定されない。当該構成では、TSV157及び電極接合構造159によって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、当該TSV157及び当該電極接合構造159によって電気的に接続されない信号線及び電源線を備える第1基板110A及び第2基板110B、又は第1基板110A及び第3基板110Cは、信号線及び電源線を電気的に接続するために、パッド151が設けられてもよい。つまり、図21Eに示す構成においては、図示するパッド151の構成例に代えて、第1基板110A及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられてもよい。
また、図21A~図21D、及び図21F~図21Iに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。これらの各構成では、TSV157によって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、電極接合構造159によって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図21A~図21D、及び図21F~図21Iに示す構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図21F及び図21Gに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図21H及び図21Iに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、図21B、図21D、図21G、図21I、図21K、及び図21Mに示す各構成において、TSV157及びTSV兼用引き出し線開口部155a、155bは、片側電極とコンタクトしているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV157及びTSV兼用引き出し線開口部155a、155bは、両側電極とコンタクトするように構成されてもよい。TSV157及びTSV兼用引き出し線開口部155a、155bが両側電極とコンタクトするように構成される場合には、当該TSV157及びTSV兼用引き出し線開口部155a、155bは、電極接合構造159を構成するビアとしての機能を有することとなる。
また、ツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その形成される方向に応じて、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちのいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
(4-17.第17の構成例)
図22A~図22Mは、本実施形態の第17の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図22A~図22Mに示す構成を有し得る。
図22Aに示す固体撮像装置18aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157aと、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157bと、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図22Aに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第2基板110Bの表面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図22Aに示す構成では、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されている。
図22Bに示す固体撮像装置18bは、図22Aに示す固体撮像装置18aに対して、TSV157a、157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図22Bに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、図22Bに示す構成では、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図22Cに示す固体撮像装置18cは、図22Aに示す固体撮像装置18aに対して、TSV157a、157bによって電気的に接続される構成が変更されたものに対応する。具体的には、図22Cに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。また、図22Cに示す構成では、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
図22Dに示す固体撮像装置18dは、図22Cに示す固体撮像装置18cに対して、第2基板110Bの多層配線層125の構成及び第3基板110Cの多層配線層135の構成が変更されたものに対応する。具体的には、上記図22Cに示す構成では、多層配線層125及び多層配線層135は、いずれも、第1金属配線層と第2金属配線層とが混在するように構成されていたが、図22Dに示す構成では、多層配線層125及び多層配線層135は、いずれも、第1金属配線層のみによって構成される。また、図22Dに示す構成では、第2基板110Bの多層配線層125の構成が変更されたことに伴い、図22Cに示す固体撮像装置18cに対して、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類も変更されている。具体的には、図22Dに示す構成では、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
図22Eに示す固体撮像装置18eは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157aと、ツインコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157bと、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153a)と、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153b)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図22Eに示す構成では、当該TSV157aによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第2基板110Bの表面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図22Eに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、2つの埋め込みパッド構造によって、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。
図22Fに示す固体撮像装置18fは、図22Eに示す固体撮像装置18eに対して、TSV157a、157bによって電気的に接続される構成が変更されたものに対応する。具体的には、図22Fに示す構成では、TSV157aによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。また、図22Fに示す構成では、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
図22Gに示す固体撮像装置18gは、図22Bに示す固体撮像装置18bに対して、TSV157bの構造が変更されたものに対応する。具体的には、図22Gに示す構成では、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図22Gに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図22Hに示す固体撮像装置18hは、図22Bに示す固体撮像装置18bに対して、埋め込みパッド構造が変更されたものに対応する。具体的には、図22Hに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。
図22Iに示す固体撮像装置18iは、図22Hに示す固体撮像装置18hに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図22Iに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図22Jに示す固体撮像装置18jは、図22Bに示す固体撮像装置18bに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図22Kに示す固体撮像装置18kは、図22Gに示す固体撮像装置18gに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図22Lに示す固体撮像装置18lは、図22Jに示す固体撮像装置18jに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
図22Mに示す固体撮像装置18mは、図22Kに示す固体撮像装置18kに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図22A~図22Mに示す各構成において、ツインコンタクト型の2層間及び3層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。これらのTSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図22E及び図22Fに示す構成においては、図示する例では、第1基板110A及び第2基板110Bに対してパッド151が設けられているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV157a、157b及び電極接合構造159によって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、当該TSV157a、157b及び当該電極接合構造159によって電気的に接続されない信号線及び電源線を備える第1基板110A及び第2基板110B、又は第1基板110A及び第3基板110Cは、信号線及び電源線を電気的に接続するために、パッド151が設けられてもよい。つまり、図22E及び図22Fに示す各構成においては、図示するパッド151の構成例に代えて、第1基板110A及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられてもよい。
また、図22A~図22D、及び図22G~図22Iに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。これらの各構成では、TSV157aによって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、TSV157b及び電極接合構造159によって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図22A~図22D、及び図22G~図22Iに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図22Hに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図22Iに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、図22C、図22D、及び図22Fに示す各構成において、TSV157aは、片側電極とコンタクトしているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV157aは、両側電極とコンタクトするように構成されてもよい。TSV157aが両側電極とコンタクトするように構成される場合には、当該TSV157aは、電極接合構造159を構成するビアとしての機能を有することとなる。
また、ツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その形成される方向に応じて、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちのいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
(4-18.第18の構成例)
図23A~図23Kは、本実施形態の第18の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図23A~図23Kに示す構成を有し得る。
図23Aに示す固体撮像装置19aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157a、157bと、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図23Aに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図23Aに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されている。
図23Bに示す固体撮像装置19bは、図23Aに示す固体撮像装置19aに対して、TSV157aによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図23Bに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図23Cに示す固体撮像装置19cは、図23Bに示す固体撮像装置19bに対して、TSV157aによって電気的に接続される構成が変更されたものに対応する。具体的には、図23Cに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
図23Dに示す固体撮像装置19dは、図23Bに示す固体撮像装置19bに対して、埋め込みパッド構造が変更されるとともに、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図23Dに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。また、図23Dに示す構成では、TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図23Eに示す固体撮像装置19eは、図23Dに示す固体撮像装置19dに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図23Eに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図23Fに示す固体撮像装置19fは、図23Bに示す固体撮像装置19bに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。また、図23Fに示す固体撮像装置19fは、図23Bに示す固体撮像装置19bに対して、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類が更に変更されたものに対応する。具体的には、図23Fに示す構成では、TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図23Gに示す固体撮像装置19gは、図23Cに示す固体撮像装置19cに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。また、図23Gに示す固体撮像装置19gは、図23Cに示す固体撮像装置19cに対して、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類が更に変更されたものに対応する。具体的には、図23Gに示す構成では、TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図23Hに示す固体撮像装置19hは、図23Fに示す固体撮像装置19fに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
図23Iに示す固体撮像装置19iは、図23Gに示す固体撮像装置19gに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
図23Jに示す固体撮像装置19jは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157a、157bと、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図23Jに示す構成では、当該TSV157aによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図23Jに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されている。
図23Kに示す固体撮像装置19kは、図23Jに示す固体撮像装置19jに対して、TSV157aによって電気的に接続される構成が変更されたものに対応する。具体的には、図23Kに示す構成では、TSV157aによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
なお、図23A~図23Kに示す各構成において、ツインコンタクト型の3層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。当該TSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図23A~図23E、図23J、及び図23Kに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。これらの各構成では、TSV157bによって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、電極接合構造159によって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図23A~図23E、図23J、及び図23Kに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図23Dに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図23Eに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、図23C、図23G、図23I、及び図23Kに示す各構成において、TSV157a及びTSV兼用引き出し線開口部155a、155bは、片側電極とコンタクトしているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV157a及びTSV兼用引き出し線開口部155a、155bは、両側電極とコンタクトするように構成されてもよい。TSV157a及びTSV兼用引き出し線開口部155a、155bが両側電極とコンタクトするように構成される場合には、当該TSV157a及びTSV兼用引き出し線開口部155a、155bは、電極接合構造159を構成するビアとしての機能を有することとなる。
また、ツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その形成される方向に応じて、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちのいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
(4-19.第19の構成例)
図24A~図24Mは、本実施形態の第19の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図24A~図24Mに示す構成を有し得る。
図24Aに示す固体撮像装置20aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157bと、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図24Aに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第2基板110Bの表面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図24Aに示す構成では、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されている。
図24Bに示す固体撮像装置20bは、図24Aに示す固体撮像装置20aに対して、TSV157a、157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図24Bに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、図24Bに示す構成では、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図24Cに示す固体撮像装置20cは、図24Aに示す固体撮像装置20aに対して、TSV157a、157bによって電気的に接続される構成が変更されたものに対応する。具体的には、図24Cに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。また、図24Cに示す構成では、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
図24Dに示す固体撮像装置20dは、図24Cに示す固体撮像装置20cに対して、第2基板110Bの多層配線層125の構成及び第3基板110Cの多層配線層135の構成が変更されたものに対応する。具体的には、上記図24Cに示す構成では、多層配線層125及び多層配線層135は、いずれも、第1金属配線層と第2金属配線層とが混在するように構成されていたが、図24Dに示す構成では、多層配線層125及び多層配線層135は、いずれも、第1金属配線層のみによって構成される。また、図24Dに示す構成では、第2基板110Bの多層配線層125の構成が変更されたことに伴い、図24Cに示す固体撮像装置20cに対して、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類も変更されている。具体的には、図24Dに示す構成では、TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
図24Eに示す固体撮像装置20eは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157bと、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153a)と、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153b)と、を有する。
TSV157bは、第2基板110Bの表面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図24Eに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図24Eに示す構成では、TSV157aの一方のビアはTSV157bの上端と接触しており、他方のビアは、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と接触している。つまり、TSV157aは、TSV157bと、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、を電気的に接続するように形成される。更には、TSV157aによって、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、TSV157bによって電気的に接続されている第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線、及び第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されることとなる。
また、2つの埋め込みパッド構造によって、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。
図24Fに示す固体撮像装置20fは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の2層間のTSV157bと、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153a)と、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153b)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図24Fに示す構成では、当該TSV157aによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第2基板110Bの表面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図24Fに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。また、2つの埋め込みパッド構造によって、第1基板110A及び第2基板110Bの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続され得る。
図24Gに示す固体撮像装置20gは、図24Aに示す固体撮像装置20aに対して、TSV157bの構造が変更されたものに対応する。具体的には、図24Gに示す構成では、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図24Gに示す構成では、当該TSV157bによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図24Hに示す固体撮像装置20hは、図24Bに示す固体撮像装置20bに対して、埋め込みパッド構造が変更されたものに対応する。具体的には、図24Hに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。
図24Iに示す固体撮像装置20iは、図24Hに示す固体撮像装置20hに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図24Iに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図24Jに示す固体撮像装置20jは、図24Bに示す固体撮像装置20bに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。
図24Kに示す固体撮像装置20kは、図24Jに示す固体撮像装置20jに対して、TSV157の構造が変更されたものに対応する。具体的には、図24Kに示す構成では、TSV157は、第3基板110Cの裏面側から第2基板110Bに向かって形成され、当該第2基板110B及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図24Kに示す構成では、当該TSV157によって、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図24Lに示す固体撮像装置20lは、図24Jに示す固体撮像装置20jに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
図24Mに示す固体撮像装置20mは、図24Kに示す固体撮像装置20kに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
なお、図24A~図24Mに示す各構成において、ツインコンタクト型の3層間のTSV157及びシェアードコンタクト型の2層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。これらのTSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図24E及び図24Fに示す構成においては、図示する例では、第1基板110A及び第2基板110Bに対してパッド151が設けられているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV157a、157b及び電極接合構造159によって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、当該TSV157a、157b及び当該電極接合構造159によって電気的に接続されない信号線及び電源線を備える第1基板110A及び第2基板110B、又は第1基板110A及び第3基板110Cは、信号線及び電源線を電気的に接続するために、パッド151が設けられていてもよい。つまり、図24E及び図24Fに示す各構成においては、図示するパッド151の構成例に代えて、第1基板110A及び第3基板110Cに対してパッド151が設けられてもよい。
また、図24A~図24D、及び図24G~図24Iに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。これらの各構成では、TSV157aによって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、TSV157b及び電極接合構造159によって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図24A~図24D、及び図24G~図24Iに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図24Hに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図24Iに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、図24C、図24D、図24E、及び図24Fに示す各構成において、TSV157a、157bは、片側電極とコンタクトしているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV157a、157bは、両側電極とコンタクトするように構成されてもよい。TSV157a、157bが両側電極とコンタクトするように構成される場合には、当該TSV157a、157bは、電極接合構造159を構成するビアとしての機能を有することとなる。
また、ツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その形成される方向に応じて、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちのいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
(4-20.第20の構成例)
図25A~図25Kは、本実施形態の第20の構成例に係る固体撮像装置の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る固体撮像装置は、図25A~図25Kに示す構成を有し得る。
図25Aに示す固体撮像装置21aは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157bと、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第1基板110Aに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第1基板110Aの多層配線層105内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、当該第1基板110A及び当該第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図25Aに示す構成では、当該TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第2金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図25Aに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続される。
図25Bに示す固体撮像装置21bは、図25Aに示す固体撮像装置21aに対して、TSV157aによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図25Bに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図25Cに示す固体撮像装置21cは、図25Bに示す固体撮像装置21bに対して、TSV157aによって電気的に接続される構成が変更されたものに対応する。具体的には、図25Cに示す構成では、TSV157aによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
図25Dに示す固体撮像装置21dは、図25Bに示す固体撮像装置21bに対して、埋め込みパッド構造が変更されるとともに、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類が変更されたものに対応する。具体的には、図25Dに示す構成では、埋め込みパッド構造に代えて、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられる。また、図25Dに示す構成では、TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図25Eに示す固体撮像装置21eは、図25Dに示す固体撮像装置21dに対して、引き出しパッド構造の構成が変更されたものに対応する。具体的には、図25Eに示す構成では、第2基板110Bに対する非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて、第3基板110Cに対する埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、第3基板110Cの多層配線層135内の所定の配線に対する引き出し線開口部155、及び第1基板110Aの裏面側の面上において絶縁膜109に埋め込まれて形成されるパッド151)が設けられる。
図25Fに示す固体撮像装置21fは、図25Bに示す固体撮像装置21bに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。また、図25Fに示す固体撮像装置21fは、図25Bに示す固体撮像装置21bに対して、TSV157bによって電気的に接続される配線の種類が更に変更されたものに対応する。具体的には、図25Fに示す構成では、TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図25Gに示す固体撮像装置21gは、図25Cに示す固体撮像装置21cに対して、埋め込み型のTSV157aが非埋め込み型のTSVに変更されることにより、当該TSV157a及び埋め込みパッド構造に代えて、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bを用いた非埋め込み型の引き出しパッド構造(すなわち、当該TSV兼用引き出し線開口部155a、155b、及び第1基板110Aの裏面側の面上のパッド151)が設けられたものに対応する。また、図25Gに示す固体撮像装置21gは、図25Cに示す固体撮像装置21cに対して、TSV157によって電気的に接続される配線の種類が更に変更されたものに対応する。具体的には、図25Gに示す構成では、TSV157によって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。
図25Hに示す固体撮像装置21hは、図25Fに示す固体撮像装置21fに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
図25Iに示す固体撮像装置21iは、図25Gに示す固体撮像装置21gに対して、TSV兼用引き出し線開口部155a、155bに係る非埋め込み型の引き出しパッド構造が、埋め込み型の引き出しパッド構造に変更されたものに対応する。
図25Jに示す固体撮像装置21jは、接続構造として、ツインコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157aと、シェアードコンタクト型及び埋め込み型の3層間のTSV157bと、第2基板110Bと第3基板110Cとの間に設けられる電極接合構造159と、第2基板110Bに対する埋め込みパッド構造(すなわち、第2基板110Bの多層配線層125内に設けられるパッド151、及び当該パッド151を露出させるパッド開口部153)と、を有する。
TSV157aは、第1基板110Aの裏面側から第3基板110Cに向かって形成され、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図25Jに示す構成では、当該TSV157aによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、TSV157bは、第3基板110Cの裏面側から第1基板110Aに向かって形成され、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続するように設けられる。図25Jに示す構成では、当該TSV157bによって、第1基板110Aの多層配線層105内の第1金属配線層の所定の配線と、第2基板110Bの多層配線層125内の第1金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の第1金属配線層の所定の配線と、が電気的に接続されている。また、電極接合構造159によって、第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されている。
図25Kに示す固体撮像装置21kは、図25Jに示す固体撮像装置21jに対して、TSV157aによって電気的に接続される構成が変更されたものに対応する。具体的には、図25Kに示す構成では、TSV157aによって、第2基板110Bの多層配線層125内の第2金属配線層の所定の配線と、第3基板110Cの多層配線層135内の片側電極と、が電気的に接続されている。
なお、図25A~図25Kに示す各構成において、ツインコンタクト型の3層間のTSV157及びシェアードコンタクト型の3層間のTSV157が接続される配線の種類は限定されない。これらのTSV157は、第1金属配線層の所定の配線に接続されてもよいし、第2金属配線層の所定の配線に接続されてもよい。また、各多層配線層105、125、135は、第1金属配線層のみによって構成されてもよいし、第2金属配線層のみによって構成されてもよいし、その両方が混在するように構成されてもよい。
また、図25A~図25E、図25J、及び図25Kに示す各構成において、パッド151が設けられる基板は、図示する例に限定されない。これらの各構成では、TSV157bによって第1基板110A及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されており、電極接合構造159によって第2基板110B及び第3基板110Cの各々に備わる信号線同士及び電源線同士が電気的に接続されているから、接続構造としてのパッド151は設けられなくてもよい。従って、例えば、図25A~図25E、図25J、及び図25Kに示す各構成においては、パッド151は、所望の信号を取り出すために、任意の基板110A、110B、110Cに対して設けられてよい。
また、引き出しパッド構造が設けられる場合においては、当該引き出しパッド構造は、非埋め込み型であってもよいし、埋め込み型であってもよい。例えば、図25Dに示す構成において、非埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。また、例えば、図25Eに示す構成において、埋め込み型の引き出しパッド構造に代えて非埋め込み型の引き出しパッド構造が設けられてもよい。
また、図25C、図25G、図25I、及び図25Kに示す各構成において、TSV157a及びTSV兼用引き出し線開口部155a、155bは、片側電極とコンタクトしているが、本実施形態はかかる例に限定されない。これらの各構成では、TSV157a及びTSV兼用引き出し線開口部155a、155bは、両側電極とコンタクトするように構成されてもよい。TSV157a及びTSV兼用引き出し線開口部155a、155bが両側電極とコンタクトするように構成される場合には、当該TSV157a及びTSV兼用引き出し線開口部155a、155bは、電極接合構造159を構成するビアとしての機能を有することとなる。
また、ツインコンタクト型の3層間のTSV157は、その形成される方向に応じて、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちのいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
また、シェアードコンタクト型の3層間のTSV157は、第1基板110A、第2基板110B、及び第3基板110Cのうちの少なくともいずれか2つの基板の各々に備わる信号線同士及び電源線同士を電気的に接続すればよく、当該TSV157によって電気的に接続される信号線及び電源線を備える基板は、任意に変更されてよい。
(4-21.まとめ)
以上、本実施形態に係る固体撮像装置のいくつかの構成例について説明した。
なお、以上説明した各構成例のうち、第2~第4の構成例、第7~第10の構成例、第12~第14の構成例、及び第17~第20の構成例においては、第3基板110Cの裏面側において上端が露出するように、TSV157を形成することができる。このように露出されたTSV157の上端を、固体撮像装置を外部と電気的に接続するための電極として機能させることができる。例えば、当該TSV157の露出した上端に、はんだバンプ等を設け、当該はんだバンプ等を介して固体撮像装置と外部の機器とを電気的に接続してもよい。
また、以上説明した各構成例について、各基板110A、110B、110Cに対してパッド151を設ける際には、埋め込みパッド構造、又は引き出しパッド構造のいずれの構造が適用されてもよい。また、引き出しパッド構造については、非埋め込み型の引き出しパッド構造又は埋め込み型の引き出しパッド構造のいずれの構造が適用されてもよい。
(5.適用例)
(電子機器への応用)
以上説明した本実施形態に係る固体撮像装置1~21kの適用例について説明する。ここでは、固体撮像装置1~21kが適用され得る電子機器のいくつかの例について説明する。
図26Aは、本実施形態に係る固体撮像装置1~21kが適用され得る電子機器の一例である、スマートフォンの外観を示す図である。図26Aに示すように、スマートフォン901は、ボタンから構成されユーザによる操作入力を受け付ける操作部903と、各種の情報を表示する表示部905と、筐体内に設けられ、観察対象を電子的に撮影する撮像部(図示せず)と、を有する。当該撮像部が、固体撮像装置1~21kによって構成され得る。
図26B及び図26Cは、本実施形態に係る固体撮像装置1~21kが適用され得る電子機器の他の例である、デジタルカメラの外観を示す図である。図26Bは、デジタルカメラ911を前方(被写体側)から眺めた外観を示しており、図26Cは、デジタルカメラ911を後方から眺めた外観を示している。図26B及び図26Cに示すように、デジタルカメラ911は、本体部(カメラボディ)913と、交換式のレンズユニット915と、撮影時にユーザによって把持されるグリップ部917と、各種の情報を表示するモニタ919と、撮影時にユーザによって観察されるスルー画を表示するEVF921と、筐体内に設けられ、観察対象を電子的に撮影する撮像部(図示せず)と、を有する。当該撮像部が、固体撮像装置1~21kによって構成され得る。
以上、本実施形態に係る固体撮像装置1~21kが適用され得る電子機器のいくつかの例について説明した。なお、固体撮像装置1~21kが適用され得る電子機器は上記で例示したものに限定されず、当該固体撮像装置1~21kは、ビデオカメラ、眼鏡型のウェアラブルデバイス、HMD(Head Mounted Display)、タブレットPC、又はゲーム機器等、あらゆる電子機器に搭載される撮像部として適用することが可能である。
(固体撮像装置の他の構造への応用)
なお、本開示に係る技術は、図27Aで示す固体撮像装置に適用されてもよい。図27Aは、本開示に係る技術を適用し得る固体撮像装置の構成例を示す断面図である。
固体撮像装置では、PD(フォトダイオード)20019が、半導体基板20018の裏面(図では上面)側から入射する入射光20001を受光する。PD20019の上方には、平坦化膜20013,CF(カラーフィルタ)20012,マイクロレンズ20011が設けられており、各部を順次介して入射した入射光20001を、受光面20017で受光して光電変換が行われる。
例えば、PD20019は、n型半導体領域20020が、電荷(電子)を蓄積する電荷蓄積領域として形成されている。PD20019においては、n型半導体領域20020は、半導体基板20018のp型半導体領域20016,20041の内部に設けられている。n型半導体領域20020の、半導体基板20018の表面(下面)側には、裏面(上面)側よりも不純物濃度が高いp型半導体領域20041が設けられている。つまり、PD20019は、HAD(Hole-Accumulation Diode)構造になっており、n型半導体領域20020の上面側と下面側との各界面において、暗電流が発生することを抑制するように、p型半導体領域20016,20041が形成されている。
半導体基板20018の内部には、複数の画素20010の間を電気的に分離する画素分離部20030が設けられており、この画素分離部20030で区画された領域に、PD20019が設けられている。図中、上面側から、固体撮像装置を見た場合、画素分離部20030は、例えば、複数の画素20010の間に介在するように格子状に形成されており、PD20019は、この画素分離部20030で区画された領域内に形成されている。
各PD20019では、アノードが接地されており、固体撮像装置において、PD20019が蓄積した信号電荷(例えば、電子)は、図示せぬ転送Tr(MOS FET)等を介して読み出され、電気信号として、図示せぬVSL(垂直信号線)へ出力される。
配線層20050は、半導体基板20018のうち、遮光膜20014、CF20012、マイクロレンズ20011等の各部が設けられた裏面(上面)とは反対側の表面(下面)に設けられている。
配線層20050は、配線20051と絶縁層20052とを含み、絶縁層20052内において、配線20051が各素子に電気的に接続するように形成されている。配線層20050は、いわゆる多層配線の層になっており、絶縁層20052を構成する層間絶縁膜と配線20051とが交互に複数回積層されて形成されている。ここでは、配線20051としては、転送Tr等のPD20019から電荷を読み出すためのTrへの配線や、VSL等の各配線が、絶縁層20052を介して積層されている。
配線層20050の、PD20019が設けられている側に対して反対側の面には、支持基板20061が設けられている。例えば、厚みが数百μmのシリコン半導体からなる基板が、支持基板20061として設けられている。
遮光膜20014は、半導体基板20018の裏面(図では上面)の側に設けられている。
遮光膜20014は、半導体基板20018の上方から半導体基板20018の裏面へ向かう入射光20001の一部を、遮光するように構成されている。
遮光膜20014は、半導体基板20018の内部に設けられた画素分離部20030の上方に設けられている。ここでは、遮光膜20014は、半導体基板20018の裏面(上面)上において、シリコン酸化膜等の絶縁膜20015を介して、凸形状に突き出るように設けられている。これに対して、半導体基板20018の内部に設けられたPD20019の上方においては、PD20019に入射光20001が入射するように、遮光膜20014は、設けられておらず、開口している。
つまり、図中、上面側から、固体撮像装置を見た場合、遮光膜20014の平面形状は、格子状になっており、入射光20001が受光面20017へ通過する開口が形成されている。
遮光膜20014は、光を遮光する遮光材料で形成されている。例えば、チタン(Ti)膜とタングステン(W)膜とを、順次、積層することで、遮光膜20014が形成されている。この他に、遮光膜20014は、例えば、窒化チタン(TiN)膜とタングステン(W)膜とを、順次、積層することで形成することができる。
遮光膜20014は、平坦化膜20013によって被覆されている。平坦化膜20013は、光を透過する絶縁材料を用いて形成されている。
画素分離部20030は、溝部20031、固定電荷膜20032、及び、絶縁膜20033を有する。
固定電荷膜20032は、半導体基板20018の裏面(上面)の側において、複数の画素20010の間を区画している溝部20031を覆うように形成されている。
具体的には、固定電荷膜20032は、半導体基板20018において裏面(上面)側に形成された溝部20031の内側の面を一定の厚みで被覆するように設けられている。そして、その固定電荷膜20032で被覆された溝部20031の内部を埋め込むように、絶縁膜20033が設けられている(充填されている)。
ここでは、固定電荷膜20032は、半導体基板20018との界面部分において正電荷(ホール)蓄積領域が形成されて暗電流の発生が抑制されるように、負の固定電荷を有する高誘電体を用いて形成されている。固定電荷膜20032が負の固定電荷を有するように形成されていることで、その負の固定電荷によって、半導体基板20018との界面に電界が加わり、正電荷(ホール)蓄積領域が形成される。
固定電荷膜20032は、例えば、ハフニウム酸化膜(HfO2膜)で形成することができる。また、固定電荷膜20032は、その他、例えば、ハフニウム、ジルコニウム、アルミニウム、タンタル、チタン、マグネシウム、イットリウム、ランタノイド元素等の酸化物の少なくとも1つを含むように形成することができる。
また、本開示に係る技術は、図27Bで示す固体撮像装置に適用されてもよい。図27Bは、本開示に係る技術が適用され得る固体撮像装置の概略構成を示す。
固体撮像装置30001は、複数の画素30002が規則性をもって2次元配列された撮像部(いわゆる画素部)30003と、撮像部30003の周辺に配置された周辺回路、すなわち垂直駆動部30004、水平転送部30005及び出力部30006とを有して構成される。画素30002は、1つの光電変換素子であるフォトダイオード30021と、複数の画素トランジスタ(MOSトランジスタ)Tr1、Tr2、Tr3、Tr4とにより構成される。
フォトダイオード30021は、光入射で光電変換され、その光電変換で生成された信号電荷を蓄積する領域を有して成る。複数の画素トランジスタは、本例では転送トランジスタTr1、リセットトランジスタTr2、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の4つのMOSトランジスタを有している。転送トランジスタTr1は、フォトダイオード30021に蓄積された信号電荷を後述するフローティングディフージョン(FD)領域30022に読み出すトランジスタである。リセットトランジスタTr2は、FD領域30022の電位を規定の値に設定するためのトランジスタである。増幅トランジスタTr3は、FD領域30022に読み出された信号電荷を電気的に増幅するためのトランジスタである。選択トランジスタTr4は、画素1行を選択して画素信号を垂直信号線30008に読み出すためのトランジスタである。
なお、図示しないが、選択トランジスタTr4を省略した3トランジスタとフォトダイオードPDで画素を構成することも可能である。
画素30002の回路構成では、転送トランジスタTr1のソースがフォトダイオード30021に接続され、そのドレインがリセットトランジスタTr2のソースに接続される。転送トランジスタTr1とリセットトランジスタTr2間の電荷-電圧変換手段となるFD領域30022(転送トランジスタのドレイン領域、リセットトランジスタのソース領域に相当する)が増幅トランジスタTr3のゲートに接続される。増幅トランジスタTr3のソースは選択トランジスタTr4のドレインに接続される。リセットトランジスタTr2のドレイン及び増幅トランジスタTr3のドレインは、電源電圧供給部に接続される。また、選択トランジスタTr4のソースが垂直信号線30008に接続される。
垂直駆動部30004からは、1行に配列された画素のリセットトランジスタTr2のゲートに共通に印加される行リセット信号φRSTが、同じく1行の画素の転送トランジスタTr1のゲートに共通に印加される行転送信号φTRGが、同じく1行の選択トランジスタTr4のゲートに共通に印加される行選択信号φSELが、それぞれ供給されるようになされる。
水平転送部30005は、各列の垂直信号線30008に接続された増幅器またはアナログ/デジタル変換器(ADC)、本例ではアナログ/デジタル変換器30009と、列選択回路(スイッチ手段)30007と、水平転送線(例えばデータビット線と同数の配線で構成されたバス配線)30010とを有して構成される。出力部30006は、増幅器又は、アナログ/デジタル変換器及び/又は信号処理回路、本例では水平転送線30010からの出力を処理する信号処理回路30011と、出力バッファ30012とを有して構成される。
この固体撮像装置30001では、各行の画素30002の信号が各アナログ/デジタル変換器30009にてアナログ/デジタル変換され、順次選択される列選択回路30007を通じて水平転送線30010に読み出され、順次に水平転送される。水平転送線30010に読み出された画像データは、信号処理回路30011を通じて出力バッファ30012より出力される。
画素3002における一般的な動作は、最初に転送トランジスタTr1のゲートとリセットトランジスタTr2のゲートをオン状態にしてフォトダイオード30021の電荷を全て空にする。次いで、転送トランジスタTr1のゲートとリセットトランジスタTr2のゲートをオフ状態にして電荷蓄積を行う。次に、フォトダイオード30021の電荷を読み出す直前にリセットトランジスタTr2のゲートをオン状態にしてFD領域30022の電位をリセットする。その後、リセットトランジスタTr2のゲートをオフ状態にし、転送トランジスタTr1のゲートをオン状態にしてフォトダイオード30021からの電荷をFD領域30022へ転送する。増幅トランジスタTr3ではゲートに電荷が印加されたことを受けて信号電荷を電気的に増幅する。一方、選択トランジスタTr4は前記読み出し直前のFDリセット時から読み出し対象画素のみオン状態になり、該当画素内増幅トランジスタTr3からの電荷-電圧変換された画像信号が垂直信号線30008に読み出されることになる。
以上、本開示に係る技術が適用され得る固体撮像装置の他の構造例について説明した。
(カメラへの適用例)
上述の固体撮像装置は、例えば、デジタルカメラやビデオカメラ等のカメラシステム、撮像機能を有する携帯電話、又は、撮像機能を備えた他の機器などの電子機器に適用することができる。以下、電子機器の一構成例として、カメラを例に挙げ説明する。図27Cは、本開示に係る技術が適用され得るビデオカメラの構成例を示す説明図である。
この例のカメラ10000は、固体撮像装置10001と、固体撮像装置10001の受光センサ部に入射光を導く光学系10002と、固体撮像装置10001及び光学系10002間に設けられたシャッタ装置10003と、固体撮像装置10001を駆動する駆動回路10004とを備える。さらに、カメラ10000は、固体撮像装置10001の出力信号を処理する信号処理回路10005を備える。
光学系(光学レンズ)10002は、被写体からの像光(入射光)を固体撮像装置10001の撮像面(不図示)上に結像させる。これにより、固体撮像装置10001内に、一定期間、信号電荷が蓄積される。なお、光学系10002は、複数の光学レンズを含む光学レンズ群で構成してもよい。また、シャッタ装置10003は、入射光の固体撮像装置10001への光照射期間及び遮光期間を制御する。
駆動回路10004は、固体撮像装置10001及びシャッタ装置10003に駆動信号を供給する。そして、駆動回路10004は、供給した駆動信号により、固体撮像装置10001の信号処理回路10005への信号出力動作、及び、シャッタ装置10003のシャッタ動作を制御する。すなわち、この例では、駆動回路10004から供給される駆動信号(タイミング信号)により、固体撮像装置10001から信号処理回路10005への信号転送動作を行う。
信号処理回路10005は、固体撮像装置10001から転送された信号に対して、各種の信号処理を施す。そして、各種信号処理が施された信号(AV-SIGNAL)は、メモリなどの記憶媒体(不図示)に記憶される、又は、モニタ(不図示)に出力される。
以上、本開示に係る技術が適用され得るカメラの一例について説明した。
(内視鏡手術システムへの適用例)
例えば、本開示に係る技術は、内視鏡手術システムに適用されてもよい。
図27Dは、本開示に係る技術(本技術)が適用され得る内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図27Dでは、術者(医師)11131が、内視鏡手術システム11000を用いて、患者ベッド11133上の患者11132に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム11000は、内視鏡11100と、気腹チューブ11111やエネルギー処置具11112等の、その他の術具11110と、内視鏡11100を支持する支持アーム装置11120と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート11200と、から構成される。
内視鏡11100は、先端から所定の長さの領域が患者11132の体腔内に挿入される鏡筒11101と、鏡筒11101の基端に接続されるカメラヘッド11102と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒11101を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡11100を図示しているが、内視鏡11100は、軟性の鏡筒を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒11101の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡11100には光源装置11203が接続されており、当該光源装置11203によって生成された光が、鏡筒11101の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者11132の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡11100は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド11102の内部には光学系及び撮像素子が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該撮像素子に集光される。当該撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU: Camera Control Unit)11201に送信される。
CCU11201は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics
Processing Unit)等によって構成され、内視鏡11100及び表示装置11202の動作を統括的に制御する。さらに、CCU11201は、カメラヘッド11102から画像信号を受け取り、その画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。
表示装置11202は、CCU11201からの制御により、当該CCU11201によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。
光源装置11203は、例えばLED(light emitting diode)等の光源から構成され、術部等を撮影する際の照射光を内視鏡11100に供給する。
入力装置11204は、内視鏡手術システム11000に対する入力インタフェースである。ユーザは、入力装置11204を介して、内視鏡手術システム11000に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。例えば、ユーザは、内視鏡11100による撮像条件(照射光の種類、倍率及び焦点距離等)を変更する旨の指示等を入力する。
処置具制御装置11205は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具11112の駆動を制御する。気腹装置11206は、内視鏡11100による視野の確保及び術者の作業空間の確保の目的で、患者11132の体腔を膨らめるために、気腹チューブ11111を介して当該体腔内にガスを送り込む。レコーダ11207は、手術に関する各種の情報を記録可能な装置である。プリンタ11208は、手術に関する各種の情報を、テキスト、画像又はグラフ等各種の形式で印刷可能な装置である。
なお、内視鏡11100に術部を撮影する際の照射光を供給する光源装置11203は、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成することができる。RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置11203において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置11203は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置11203は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する、いわゆる狭帯域光観察(Narrow Band Imaging)が行われる。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察すること(自家蛍光観察)、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得ること等を行うことができる。光源装置11203は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
図27Eは、図27Dに示すカメラヘッド11102及びCCU11201の機能構成の一例を示すブロック図である。
カメラヘッド11102は、レンズユニット11401と、撮像部11402と、駆動部11403と、通信部11404と、カメラヘッド制御部11405と、を有する。CCU11201は、通信部11411と、画像処理部11412と、制御部11413と、を有する。カメラヘッド11102とCCU11201とは、伝送ケーブル11400によって互いに通信可能に接続されている。
レンズユニット11401は、鏡筒11101との接続部に設けられる光学系である。鏡筒11101の先端から取り込まれた観察光は、カメラヘッド11102まで導光され、当該レンズユニット11401に入射する。レンズユニット11401は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成される。
撮像部11402を構成する撮像素子は、1つ(いわゆる単板式)であってもよいし、複数(いわゆる多板式)であってもよい。撮像部11402が多板式で構成される場合には、例えば各撮像素子によってRGBそれぞれに対応する画像信号が生成され、それらが合成されることによりカラー画像が得られてもよい。あるいは、撮像部11402は、3D(dimensional)表示に対応する右目用及び左目用の画像信号をそれぞれ取得するための1対の撮像素子を有するように構成されてもよい。3D表示が行われることにより、術者11131は術部における生体組織の奥行きをより正確に把握することが可能になる。なお、撮像部11402が多板式で構成される場合には、各撮像素子に対応して、レンズユニット11401も複数系統設けられ得る。
また、撮像部11402は、必ずしもカメラヘッド11102に設けられなくてもよい。例えば、撮像部11402は、鏡筒11101の内部に、対物レンズの直後に設けられてもよい。
駆動部11403は、アクチュエータによって構成され、カメラヘッド制御部11405からの制御により、レンズユニット11401のズームレンズ及びフォーカスレンズを光軸に沿って所定の距離だけ移動させる。これにより、撮像部11402による撮像画像の倍率及び焦点が適宜調整され得る。
通信部11404は、CCU11201との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11404は、撮像部11402から得た画像信号をRAWデータとして伝送ケーブル11400を介してCCU11201に送信する。
また、通信部11404は、CCU11201から、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を受信し、カメラヘッド制御部11405に供給する。当該制御信号には、例えば、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報、撮像時の露出値を指定する旨の情報、並びに/又は撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報等、撮像条件に関する情報が含まれる。
なお、上記のフレームレートや露出値、倍率、焦点等の撮像条件は、ユーザによって適宜指定されてもよいし、取得された画像信号に基づいてCCU11201の制御部11413によって自動的に設定されてもよい。後者の場合には、いわゆるAE(Auto Exposure)機能、AF(Auto Focus)機能及びAWB(Auto White Balance)機能が内視鏡11100に搭載されていることになる。
カメラヘッド制御部11405は、通信部11404を介して受信したCCU11201からの制御信号に基づいて、カメラヘッド11102の駆動を制御する。
通信部11411は、カメラヘッド11102との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11411は、カメラヘッド11102から、伝送ケーブル11400を介して送信される画像信号を受信する。
また、通信部11411は、カメラヘッド11102に対して、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を送信する。画像信号や制御信号は、電気通信や光通信等によって送信することができる。
画像処理部11412は、カメラヘッド11102から送信されたRAWデータである画像信号に対して各種の画像処理を施す。
制御部11413は、内視鏡11100による術部等の撮像、及び、術部等の撮像により得られる撮像画像の表示に関する各種の制御を行う。例えば、制御部11413は、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を生成する。
また、制御部11413は、画像処理部11412によって画像処理が施された画像信号に基づいて、術部等が映った撮像画像を表示装置11202に表示させる。この際、制御部11413は、各種の画像認識技術を用いて撮像画像内における各種の物体を認識してもよい。例えば、制御部11413は、撮像画像に含まれる物体のエッジの形状や色等を検出することにより、鉗子等の術具、特定の生体部位、出血、エネルギー処置具11112の使用時のミスト等を認識することができる。制御部11413は、表示装置11202に撮像画像を表示させる際に、その認識結果を用いて、各種の手術支援情報を当該術部の画像に重畳表示させてもよい。手術支援情報が重畳表示され、術者11131に提示されることにより、術者11131の負担を軽減することや、術者11131が確実に手術を進めることが可能になる。
カメラヘッド11102及びCCU11201を接続する伝送ケーブル11400は、電気信号の通信に対応した電気信号ケーブル、光通信に対応した光ファイバ、又はこれらの複合ケーブルである。
ここで、図示する例では、伝送ケーブル11400を用いて有線で通信が行われていたが、カメラヘッド11102とCCU11201との間の通信は無線で行われてもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、例えば、カメラヘッド11102の撮像部11402に適用され得る。撮像部11402に本開示に係る技術を適用することにより、より鮮明な術部画像を得ることができるため、術者が術部を確実に確認することが可能になる。
なお、ここでは、一例として内視鏡手術システムについて説明したが、本開示に係る技術は、その他、例えば、顕微鏡手術システム等に適用されてもよい。
(移動体への適用例)
例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図27Fは、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図27Fに示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(Interface)12053が図示されている。
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図27Fの例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
図27Gは、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図27Gでは、撮像部12031として、撮像部12101、12102、12103、12104、12105を有する。
撮像部12101、12102、12103、12104、12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102、12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図1022には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、撮像部12031等に適用され得る。撮像部12031に本開示に係る技術を適用することにより、より見やすい撮影画像を得ることができるため、ドライバの疲労を軽減することが可能になる。また、より認識しやすい撮影画像を得ることができるため、運転支援の精度を向上させることができる。
(6.補足)
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、以上説明した本実施形態に係る固体撮像装置が有する各構成(例えば図1及び図6A~図25Eに示す固体撮像装置1~21kが有する各構成)は、可能な範囲で互いに組み合わされてもよい。このように各構成が組み合わされて構成される固体撮像装置も、本実施形態に係る固体撮像装置に含まれ得る。
また、以上説明した本実施形態に係る各固体撮像装置の構成は、本開示に係る技術の一例に過ぎない。本開示では、他の実施形態として、以上説明した実施形態には含まれない各種の接続構造を有する固体撮像装置が提供され得る。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的又は例示的なものであって限定的なものではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、又は上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏し得る。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
画素が配列された画素部が形成された第1半導体基板と、前記第1半導体基板上に積層された第1多層配線層と、を有する第1基板と、
所定の機能を有する回路が形成された第2半導体基板と、前記第2半導体基板上に積層された第2多層配線層と、を有する第2基板と、
所定の機能を有する回路が形成された第3半導体基板と、前記第3半導体基板上に積層された第3多層配線層と、を有する第3基板と、
がこの順に積層されて構成され、
前記第1基板と前記第2基板とは、前記第1多層配線層と前記第2多層配線層とが対向するように貼り合わされ、
前記第1基板、前記第2基板、及び前記第3基板のうちのいずれか2つを電気的に接続するための第1の接続構造は、ビアを含み、
前記ビアは、前記第1多層配線層、前記第2多層配線層、及び前記第3多層配線層のうちのいずれかに含まれる第1の配線を露出させるように設けられる一の貫通孔と、前記第1多層配線層、前記第2多層配線層、及び前記第3多層配線層のうちの前記第1の配線が含まれる多層配線層以外のいずれかに含まれる第2の配線を露出させるように設けられる他の貫通孔と、に導電材料が埋め込まれた構造、又はこれらの貫通孔の内壁に導電材料が成膜された構造、を有する、
固体撮像装置。
(2)
前記第2基板と前記第3基板とを電気的に接続するための第2の接続構造を更に有し、
前記第2の接続構造は、前記第2多層配線層内の所定の配線を露出させるように前記第1基板の裏面側から少なくとも前記第1基板を貫通して設けられる開口部、及び前記第3多層配線層内の所定の配線を露出させるように前記第1基板の裏面側から少なくとも前記第1基板及び前記第2基板を貫通して設けられる開口部、を含む、
前記(1)に記載の固体撮像装置。
(3)
前記開口部によって露出させられる前記第2多層配線層内の前記所定の配線及び前記第3多層配線層内の前記所定の配線は、I/O部として機能するパッドである、
前記(2)に記載の固体撮像装置。
(4)
前記第1基板の裏面側の面上にI/O部として機能するパッドが存在し、
前記開口部の内壁には導電材料が成膜されており、
前記導電材料によって、前記開口部によって露出させられる前記第2多層配線層内の前記所定の配線及び前記第3多層配線層内の前記所定の配線が、前記パッドと電気的に接続されている、
前記(2)に記載の固体撮像装置。
(5)
前記第2多層配線層内の前記所定の配線及び前記第3多層配線層内の前記所定の配線が、前記導電材料によって、同一の前記パッドと電気的に接続される、
前記(4)に記載の固体撮像装置。
(6)
前記第2多層配線層内の前記所定の配線及び前記第3多層配線層内の前記所定の配線が、前記導電材料によって、それぞれ異なる前記パッドと電気的に接続される、
前記(4)に記載の固体撮像装置。
(7)
前記第2基板と前記第3基板とを電気的に接続するための第2の接続構造を更に有し、
前記第2基板と前記第3基板とは、前記第2半導体基板と前記第3多層配線層とが対向するように貼り合わされ、
前記第2の接続構造は、前記第2基板の表面側から少なくとも前記第2基板を貫通して設けられ、前記第2多層配線層内の所定の配線と、前記第3多層配線層内の所定の配線と、を電気的に接続するビア、又は前記第3基板の裏面側から少なくとも前記第3基板を貫通して設けられ、前記第2多層配線層内の所定の配線と、前記第3多層配線層内の所定の配線と、を電気的に接続するビア、を含む、
前記(1)~(6)のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
(8)
前記第2の接続構造に係る前記ビアは、前記第2多層配線層内の前記所定の配線を露出させる第1の貫通孔と、前記第3多層配線層内の前記所定の配線を露出させる前記第1の貫通孔とは異なる第2の貫通孔と、に導電材料が埋め込まれた構造、又は前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔の内壁に導電材料が成膜された構造、を有する、
前記(7)に記載の固体撮像装置。
(9)
前記第2の接続構造に係る前記ビアは、前記第2多層配線層内の前記所定の配線の一部を露出させつつ前記第3多層配線層内の前記所定の配線を露出させるように設けられる1つの貫通孔、又は前記第3多層配線層内の前記所定の配線の一部を露出させつつ前記第2多層配線層内の前記所定の配線を露出させるように設けられる1つの貫通孔に、導電材料が埋め込まれた構造、又は前記貫通孔の内壁に導電材料が成膜された構造、を有する、
前記(7)に記載の固体撮像装置。
(10)
前記第1基板と前記第3基板とを電気的に接続するための第3の接続構造を更に有し、
前記第2基板と前記第3基板とは、前記第2半導体基板と前記第3多層配線層とが対向するように貼り合わされ、
前記第3の接続構造は、前記第1基板の裏面側から少なくとも前記第1基板及び前記第2基板を貫通して設けられ、前記第1多層配線層内の所定の配線と、前記第3多層配線層内の所定の配線と、を電気的に接続するビア、又は前記第3基板の裏面側から少なくとも前記第3基板及び前記第2基板を貫通して設けられ、前記第1多層配線層内の所定の配線と、前記第3多層配線層内の所定の配線と、を電気的に接続するビア、を含む、
前記(1)~(9)のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
(11)
前記第3の接続構造に係る前記ビアは、前記第1多層配線層内の前記所定の配線を露出させる第1の貫通孔と、前記第3多層配線層内の前記所定の配線を露出させる前記第1の貫通孔とは異なる第2の貫通孔と、に導電材料が埋め込まれた構造、又は前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔の内壁に導電材料が成膜された構造、を有する、
前記(10)に記載の固体撮像装置。
(12)
前記第3の接続構造に係る前記ビアは、前記第1多層配線層内の前記所定の配線の一部を露出させつつ前記第3多層配線層内の前記所定の配線を露出させるように設けられる1つの貫通孔、又は前記第3多層配線層内の前記所定の配線の一部を露出させつつ前記第1多層配線層内の前記所定の配線を露出させるように設けられる1つの貫通孔に、導電材料が埋め込まれた構造、又は前記貫通孔の内壁に導電材料が成膜された構造、を有する、
前記(10)に記載の固体撮像装置。
(13)
前記第2基板と前記第3基板とを電気的に接続するための第2の接続構造を更に有し、
前記第2の接続構造は、前記第2基板及び前記第3基板の貼り合わせ面に存在し、前記貼り合わせ面にそれぞれ形成される電極同士が直接接触した状態で接合している電極接合構造、を含む、
前記(1)~(12)のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
(14)
前記第2基板及び前記第3基板は、前記固体撮像装置の動作に係る各種の信号処理を実行するロジック回路、及び前記第1基板の前記画素の各々によって取得された画素信号を一時的に保持するメモリ回路、の少なくともいずれかを有する、
前記(1)~(13)のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
(15)
観察対象を電子的に撮影する固体撮像装置、を備え、
前記固体撮像装置は、
画素が配列された画素部が形成された第1半導体基板と、前記第1半導体基板上に積層された第1多層配線層と、を有する第1基板と、
所定の機能を有する回路が形成された第2半導体基板と、前記第2半導体基板上に積層された第2多層配線層と、を有する第2基板と、
所定の機能を有する回路が形成された第3半導体基板と、前記第3半導体基板上に積層された第3多層配線層と、を有する第3基板と、
がこの順に積層されて構成され、
前記第1基板と前記第2基板とは、前記第1多層配線層と前記第2多層配線層とが対向するように貼り合わされ、
前記第1基板、前記第2基板、及び前記第3基板のうちのいずれか2つを電気的に接続するための第1の接続構造は、ビアを含み、
前記ビアは、前記第1多層配線層、前記第2多層配線層、及び前記第3多層配線層のうちのいずれかに含まれる第1の配線を露出させるように設けられる一の貫通孔と、前記第1多層配線層、前記第2多層配線層、及び前記第3多層配線層のうちの前記第1の配線が含まれる多層配線層以外のいずれかに含まれる第2の配線を露出させるように設けられる他の貫通孔と、に導電材料が埋め込まれた構造、又はこれらの貫通孔の内壁に導電材料が成膜された構造、を有する、
電子機器。