[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態を図面に基づき説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「左」「右」「上」「下」は、遊技機を正面(遊技者側)から見た状態のことをいうものとする。また、「前」「後」は、遊技者に対向する側を「前」とし、遊技者から遠い側を「後」というものとする。
<パチンコ機>
図1に示すように、第1実施形態に係る遊技機10(以下、パチンコ機10)は、外殻を形成する矩形状の外枠11と、この外枠11に対して前方に回転可能に取り付けられた遊技機本体12とを備える。
外枠11は、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の設置枠台(不図示)に縦置き姿勢で設置される固定枠である。遊技機本体12は、外枠11に前方側(遊技者側)へ回転可能に支持される内枠(不図示)と、内枠に前方側(遊技者側)へ回転可能に支持される前扉枠13と、内枠に後方側(遊技者とは反対側)へ回転可能に支持される裏パックユニット(不図示)と、施錠装置14とを備える。なお、外枠11の左側には、プリペイドカード式の球貸装置(CRユニット)(不図示)が設けられている。
内枠(不図示)は、右側部又は左側部の一方を支持側として外枠11の右側部又は左側部の一方に支持されている。前扉枠13は、右側部又は左側部の一方を支持側として、内枠の右側部又は左側部の一方に支持されている。裏パックユニットは、右側部又は左側部の一方を支持側として、内枠の右側部又は左側部の一方に支持されている。施錠装置14は、遊技機本体12の右側部又は左側部の下部に設けられ(図1では右側下部)、遊技機本体12を外枠に対して開放不能とする機能および前扉枠を内枠に対して開放不能とする機能を有する。第1実施形態に係るパチンコ機10では、施錠装置14は、シリンダー錠である。第1実施形態では、キーを差し込んだのち右回転させると、遊技機本体12を外枠に対して開放不能とする機能が解除され、左回転させると、前扉枠13を内枠に対して開放不能とする機能が解除される。
前扉枠13は、内枠の前面側を覆うようにして設けられ、厚み方向に開口する楕円形状の窓部21と、この窓部21にはめ込まれる透視可能なガラス板や合成樹脂材等により形成された窓パネル22とを有する。
また、前扉枠13には、窓部21の上部に配設される発光手段としての表示ランプ装置23と、遊技機本体12の上部左側及び右側と、下部左側とに配設される音声出力手段およびナビゲーション手段としてのスピーカ部24とを有する。表示ランプ装置23は、LED(発光ダイオード)やフィラメント、放電素子などの発光素子をガラスの球殻に封入した電球等の発光体(不図示)を有する。また、スピーカ部24は、音声や効果音等を出力できる。そして、後述する図柄表示装置51での図柄変動演出に合わせて表示ランプ装置23を点灯・点滅したり(発光演出)、スピーカ部24から音声や効果音を出力する(音声演出)ことで、表示ランプ装置23やスピーカ部24が演出実行手段として機能するよう構成されている。
また、前扉枠13は、窓部21の下側に、前方側(遊技者側)へと膨出する上側膨出部25および下側膨出部26とを有する。上側膨出部25および下側膨出部26は、上下方向に並設されている。上側膨出部25は、上向きに開口するようにして内部に設けられ、遊技球を貯留する受け皿となる上受皿251を有している。また、下側膨出部26は、上向きに開口するようにして内部に設けられ、遊技球を貯留する受け皿となる下受皿261を有している。上受皿251は、底面が左側から右側からに向かって緩やかに傾斜するとともに右側部において先細りとなるように構成されており、貯留されている遊技球を一球ずつ整列させながら遊技球発射機構81へと導く機能を有する。
上受皿251にて遊技球が余剰となると、遊技球は下受皿261に排出される。つまり、下受皿261は、上受皿251にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。また、下側膨出部26には、左右方向にスライド動作可能なレバーが設けられており、遊技者がレバーをスライド動作させることで下受皿261に貯留された遊技球が下受皿261の下部から排出されるように構成されている。なお、第1実施形態では、上側膨出部25および下側膨出部26は、前扉枠13の下部位置に前扉枠13と一体的に成型されており、前扉枠13の開閉に合わせて上側膨出部25および下側膨出部26も開閉するよう構成される。
また、パチンコ機10は、遊技機本体12の右下方位置に発射手段としての発射ハンドル27を備える。発射ハンドル27は、反時計回り(左回り)に付勢されており、遊技者が発射ハンドル27を時計回り(右回り)するよう回転操作することで遊技球発射機構81が作動されて、上受皿251に貯留された遊技球が遊技盤31の遊技領域31R(図2参照)に向けて1球ずつ発射される。第1実施形態では、遊技球発射機構81による遊技球の発射動作は、所定の周期(例えば、0.6sec)で行われる。また、第1実施形態では、遊技球発射機構81による遊技球の発射数が1分間に100球を超えないよう制御される。
発射ハンドル27は、その回転量に応じて遊技球発射機構81による遊技球の打球力が変化するように構成されており、遊技者が発射ハンドル27を時計回り(右回り)に回転させるにしたがって遊技球発射機構81による遊技球の打球力が漸増し、遊技者が発射ハンドル27を反時計回り(左回り)に回転させるにしたがって遊技球発射機構81による遊技球の打球力が漸減するように構成されている。すなわち、遊技者が発射ハンドル27を時計回り(右回り)に回転させるに従い、遊技球発射機構81により打ち出される遊技球の遊技盤31における到達位置が左側から右側へと移っていくこととなる。
また、図8に示すように、発射ハンドル27には、遊技者がハンドルに触れていることを検知する接触センサ271や遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ272が設けられている。遊技球発射機構81による遊技球の発射は、発射ハンドル27が回転操作されて接触センサ271がオンで、かつ発射停止スイッチ272がオフのときに行われ、接触センサ271がオフまたは発射停止スイッチ272がオンの場合には遊技球は発射されない。
また、上側膨出部25の上面には、操作手段としての操作ボタン28が設けられている。操作ボタン28は、演出種類(演出種別)の選択等に際にして用いられ、遊技者は、操作ボタン28を操作することで、演出種類を選択・確定することができる。操作ボタン28は、図9に示すように、中央に配置された決定ボタン281と、決定ボタン281の左側に配置された左方向ボタン282と、決定ボタン281の右側に配置された右方向ボタン283とを備えている。遊技者は、演出種類の選択時において、左方向ボタン282、右方向ボタン283を押下操作して演出種類を選択し、中央に配置された決定ボタン281を押下操作することで演出種類を決定(確定)することができる。
また、操作ボタン28は、例えば、図柄表示装置51で表示される演出のステージを変更したり、スーパーリーチの演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。ここでステージとは、図柄表示装置51に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことであり、図2に示す第1始動口36又は第2始動口37への入球(始動始動入賞)に伴って行われる変動演出やリーチ演出などの各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。例えば、海岸をモチーフにした「海岸ステージ」、人物をモチーフにした「人物ステージ」、海中をモチーフにした「海中ステージ」等が、ステージとして用意される。ステージの変更は、変動演出が行われていない期間や高速変動中に遊技者によって操作ボタン28が操作された場合に行われる。
また、上側膨出部25の上面には、CRユニットに挿入されたカードの価値残高(有価残高)の範囲内で遊技球の貸し出しを指示するための球貸ボタン(不図示)およびCRユニットに挿入されているカードの返却を指示するための返却ボタン(不図示)が配設されている。
<遊技盤31>
遊技盤31は、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材である。遊技盤31は、図2に示すように、正面(遊技者側)に設けられた略円形状に湾曲形成した2本のレール(内レール32および外レール33)からなるガイド部34(以下、誘導レールともいう)を有する。誘導レール34は、遊技球発射機構81により打ち出される遊技球を遊技盤31の左上部へと案内する機能を有する。遊技者は、発射ハンドル27を操作して、該誘導レール34により画成される略円形の遊技領域31Rへと遊技球を打ち出すことで遊技を行う。また、誘導レール34の端部には、遊技領域31Rへと打ち出された遊技球が誘導レール34内へと戻らないように返し部31aが設けられている。なお、遊技領域31R内に打ち込まれた遊技球は、裏パックユニット(不図示)に設けられた打込球検知センサ(不図示)により検知され、該打込球検知センサの球検出信号がホールコンピュータ(不図示)に出力されるよう構成されている。第1実施形態では、打込球検知センサを裏パックユニットに設けているが、他の場所、例えば、遊技盤31に設けるようにしてもよい。
また、遊技盤31は、ルータ加工が施されることによって、板厚方向に貫通する大小複数の開口部(不図示)が適宜位置に形成されている。また、遊技盤31の各開口部には、第1始動口36、第2始動口37、可変入賞装置38およびアウト口39が設けられている。なお、遊技盤31の遊技領域31Rに形成される開口部の位置及び数は、必要に応じて適宜変更できる。遊技盤31には、中央部左側および中央部右側にスルーゲート41が設けられている。遊技盤31の遊技者が視認できる位置には、主表示装置42が設けられている。遊技盤31の中央部には、可変表示ユニット43が設けられている。遊技盤31には、遊技領域31R内に多数の遊技釘44が設けられている。
なお、第1実施形態では、入球とは、開口部を遊技球が通過することをいい、開口部を通過した後に遊技領域31Rから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域31Rから排出されずに遊技領域31Rの流下を継続する態様も含む。また、アウト口39への遊技球の入球と明確に区別するために、各種入賞口への遊技球の入球のことを入賞ともいう。また、スルーゲート41への入球とは、遊技領域31Rに設けられたゲートを通過した後に遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続することをいう。このスルーゲート41への入球についても各種入賞口への入球と同様に入賞ともいう。
<始動入賞口>
図2に示すように、第1始動口36および第2始動口37は、上下の位置関係、すなわち上下方向に並設されている。ここで、上側に位置する第1始動口36は、遊技領域31R内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口である。また、下側に位置する第2始動口37を挟む左右両側には、第2始動口37を開閉可能に構成された一対の開閉部材371からなる電動役物(いわゆる電動チューリップ(電チュー))が設けられている。一対の開閉部材371には、駆動手段としての電動役物駆動部372が連結されており、電動役物駆動部372の駆動に伴って一対の開閉部材371が第2始動口37を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置とに変位するよう構成されている。第1実施形態では、第2始動口37を開閉する一対の開閉部材371が第2始動口37を挟む左右側部に配置されて、電動役物駆動部372の駆動に伴い一対の開閉部材371の相互位置が近接および離間するよう駆動される。
すなわち、第1実施形態において第1始動口36は、遊技領域31Rを流下する遊技球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動口37は、電動役物駆動部372を駆動することで遊技球の入賞確率が可変するよう構成されている。ここで、第2始動口37を挟む左右両側に設けられた開閉部材371が閉鎖位置に変位した状態(以下、電役閉鎖状態)では、第2始動口37への遊技球の入賞が阻止されて、第1始動口36へ遊技球が入賞する確率よりも第2始動口37へ遊技球が入賞する確率が低くなる。また、開閉部材371が開放位置に変位した状態(以下、電役開放状態)では、開閉部材371で受止められた遊技球が第2始動口37に案内されて、第1始動口36へ遊技球が入賞する確率よりも第2始動口37へ遊技球が入賞する確率が高くなる。
なお、電動役物は、前述した電役閉鎖状態および電役開放状態に代えて、第2始動口37に遊技球が入賞しにくい状態(電役閉鎖状態とは異なり遊技球の入球は可能な状態)と、第2始動口37に遊技球が入賞しやすい状態とを切り換える構成としてもよい。
<可変入賞装置>
図2に示すように、可変入賞装置38は、遊技領域31Rに開口する特別入賞手段としての特別入賞口381(以下、大入賞口)を開閉自在に閉成する矩形板状に形成された開閉扉(開閉部材,開閉手段)382を備えており、駆動手段としての可変入賞駆動部383の駆動に伴って開閉扉382が閉鎖する閉鎖状態と開放する開放状態に変位するよう構成されている。なお、第1実施形態では、開閉扉382が前後方向へ揺動することで特別入賞口を開閉するよう構成されており、図2では、該開閉扉382により大入賞口381が閉鎖された状態を示している。
第1実施形態では、開閉扉382は、通常状態では、遊技球が入賞できない閉鎖状態に設定されている。そして、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選し、開閉実行モードに移行した場合、開閉扉382は、遊技球が入賞できる開放状態に設定される。なお、開閉実行モード(特定制御状態)とは、開閉扉382を開放状態に設定し、大入賞口381に遊技球を入球可能とするモードをいう。また、第1実施形態では、開閉実行モードにおいて、開閉扉382を開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでを1回のラウンド遊技としているが、1回のラウンド遊技における開閉扉382の開閉回数は任意である。例えば、1回のラウンド遊技における開閉扉382の開閉回数を複数回(2回以上)としてもよく、この場合、1回のラウンド遊技において開閉扉382の開放状態と閉鎖状態が複数回設定されることとなる。
遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大とし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせる(いわゆる右打ちする)ことによって、可変表示ユニット43等を避けて可変入賞装置38に遊技球を導くことができる。
<検知センサ>
遊技盤31は、設けられた第1始動口36、第2始動口37および可変入賞装置38の大入賞口381の各種入賞口の近傍に、遊技球の入球を検知する検知センサ502~504を備える(図8参照)。また、これら検知センサ502~504は、遊技盤31の背面側に配設され、検知センサ502は第1始動口36への遊技球の入球を検知し、検知センサ503は第2始動口37への遊技球の入球を検知し、検知センサ504は可変入賞装置38の大入賞口381への遊技球の入球を検知する。検知センサ502~504は、パチンコ機10の裏側に配設された主制御基板61に配線接続されており、各検知センサ502~504による遊技球の検出(第1始動口36、第2始動口37および可変入賞装置38の大入賞口381の各種入賞口への遊技球の入賞)を契機として所定数の賞球(入賞により得る遊技球のこと)が払い出されるよう構成されている。
第1実施形態では、パチンコ機10は、検知センサ502により第1始動口36への入球が検知された場合、3個の賞球を払い出し、検知センサ503により第2始動口37への入球が検知された場合、2個の賞球を払い出し、検知センサ504により可変入賞装置38の大入賞口381への入球が検知された場合、13個の賞球を払い出す。なお、各種入賞口への遊技球の入賞による賞球の払い出し数は、これらに限られるものではなく、適宜、変更できる。例えば、第1始動口36への遊技球の入賞により払い出される賞球の数と、第2始動口37への遊技球の入賞により払い出される賞球の数とを同数としてもよい。また、遊技盤31の遊技領域31Rに複数(2以上)の可変入賞装置38を設け、これら複数の可変入賞装置38の大入賞口381への入賞ごとに払い出される賞球の数を異ならせてもよく、例えば、可変入賞装置38を2つ設けた場合、それぞれの可変入賞装置38の大入賞口381への入賞により払い出される賞球数をそれぞれ13と14としてもよい。
アウト口39は、遊技盤31の遊技領域31Rの最下部に設けられており、各種入賞口等に入球しなかった遊技球は、このアウト口39を通って遊技領域31Rから排出される。アウト口39は、遊技盤31の背面側に配設され、遊技球の入球を検知する検知センサ505を備える(図8参照)。
また、各スルーゲート41は、遊技盤31の背面側に配設され、遊技球の入球を検知する検知センサ506を備える(図8参照)。検知センサ505および506は、パチンコ機10の裏側に配設された主制御基板61に配線接続されているが、パチンコ機10は、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、アウト口39および各スルーゲート41への入球が発生した場合、賞球の払い出しは行わない。
なお、各検知センサ502~506は、各種入賞口への遊技球の入球を個別に検知することができればよく、例えば、電磁誘導センサや透過型フォトセンサ等を使用することができる。
<図柄表示>
主表示装置42は、メイン表示部46と、役物用表示部47と、ラウンド表示部48とを有し、複数のセグメント発光部を所定の態様で配列したセグメント表示器や、ドット表示器などの複数の表示装置を配置して構成されている。主表示装置42は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして遊技盤31に設けられており、窓パネル22を介してパチンコ機10の前方から視認可能となっている。また、主表示装置42と、窓パネル22との間の距離(隙間)は、遊技球の外径よりも狭くなっている。このため、主表示装置42と、窓パネル22との隙間、すなわち主表示装置42の前方を遊技球が流下するのが防止されている。
<メイン表示部46>
メイン表示部46は、第1始動口36への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第1結果表示部461と、第2始動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第2結果表示部462とを備える(図8参照)。
<第1結果表示部461>
第1結果表示部461は、第1始動口36への入賞をトリガとして図柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、第1始動口36への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。具体的には、第1始動口36への遊技球の入賞を契機として、第1結果表示部461が順次点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われ、最終的に第1結果表示部461が確定的に点灯した点灯位置(停止結果)により複数種類(種別)の特別図柄を表示するようになっている。この内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合、第1結果表示部461は、所定の停止結果を表示し、その後、パチンコ機10は、開閉実行モードへ移行する。
<第2結果表示部462>
第2結果表示部462は、第2始動口37への入賞をトリガとして図柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、第2始動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。具体的には、第2始動口37への遊技球の入賞を契機として、第2結果表示部462が順次点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われ、最終的に第2結果表示部462が確定的に点灯した点灯位置(停止結果)により複数種類(種別)の特別図柄(以下、特図ともいう)を表示するようになっている。この内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合、第2結果表示部462は、所定の停止結果を表示し、その後、パチンコ機10は、開閉実行モードへ移行する。
ここで、特図は、大当たり(特定遊技)か否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄であり、第1結果表示部461および第2結果表示部462では、LED等の点灯位置により複数種類の特図を表示し得るようになっている。具体的には、第1結果表示部461および第2結果表示部462において表示し得る特図としては、大当たりを認識し得る大当たり表示結果としての複数種類の特図と、外れを認識し得る外れ表示結果としての1種類の特図とが設定されている。そして、特図当たり抽選の結果に応じて1つの特図が決定され、変動表示の停止結果として、先に決定された特図が第1結果表示部461または第2結果表示部462に停止表示される。
なお、以下の説明では、第1結果表示部461で行われる変動表示を「特図1変動表示」といい、該特図1変動表示の結果、第1結果表示部461に確定停止表示される特図を特図1ともいう。また同様に、第2結果表示部462で行われる変動表示を「第2特図変動表示」といい、第2特図変動表示の結果、第2結果表示部462に確定停止表示される特図を特図2ともいう。
<役物用表示部47>
役物用表示部47は、各スルーゲート41への入賞をトリガとして図柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、各スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。具体的には、各スルーゲート41への遊技球の入賞を契機として、役物用表示部47が順次点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われ、最終的に役物用表示部47が確定的に点灯した点灯位置(停止結果)により複数種類の普通図柄(以下、普図ともいう)を表示するようになっている。役物用表示部47は、内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合、所定の停止結果を表示し、その後、パチンコ機10は、電役開放状態へ移行する。この電役開放状態では、第2始動口37に設けられた電動役物の開閉部材371は開放状態となる。
<ラウンド表示部48>
また、第1実施形態のパチンコ機10では、大当たり判定に当選した場合に、後述する複数種類の大当たり遊技(特定遊技)の中から1つの大当たり遊技が決定される。この大当たり遊技には、ラウンド回数が異なる複数種類のものが設定されており、当選した大当たり遊技のラウンド数がラウンド表示部48により報知される。第1実施形態では、大当たり遊技のラウンド数として、「15回」および「2回」の2種類が設定されており、ラウンド表示部48が備えるLEDの点灯パターンによりラウンド数が報知される。第1実施形態では、ラウンド表示部48は、左右に配列された2つのLEDを備え、左側のLEDが点灯することで、ラウンド数が「15回」の大当たり遊技であることが報知され、右側のLEDが点灯することで、ラウンド数が「2回」の大当たり遊技であることが報知される。
なお、第1実施形態では、メイン表示部46および役物用表示部47は、セグメント表示器や、ドット表示器などの複数の表示装置を配置して構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等の他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部46および役物用表示部47に変動表示させる図柄としては、複数種の文字を変動表示させる構成、複数種の記号を変動表示させる構成、複数種のキャラクタを変動表示させる構成、または複数種の色を切り換えて表示させる構成などを採用できる。また、第1実施形態では、ラウンド表示部48は、LEDを用いた発光表示によりラウンド遊技の回数を報知しているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等の他のタイプの表示装置によってラウンド遊技の回数を報知するようにしてもよい。なお、メイン表示部46、役物用表示部47およびラウンド表示部48の表示領域は、後述する図柄表示装置51で実行される後述の報知演出等の表示領域に比較して極めて小さく設定されており、図柄表示装置51で実行されている各種演出に注目している遊技者にとっては、メイン表示部46、役物用表示部47、ラウンド表示部48での点灯状態で各情報を簡単には認識し難くなっている。
また、可変表示ユニット43は、図柄の一種である図柄を変動表示(可変表示または切換表示)する図柄表示装置51を備える。また、可変表示ユニット43は、図柄表示装置51を囲むようにして配設されたセンターフレーム52を備える。このセンターフレーム52の上部は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして設けられている。これによって、パチンコ機10は、図柄表示装置51の表示画面Gの前方を遊技球が落下していくのを防止し、遊技球の落下によって表示画面Gの視認性が低下するといった不都合を生じない構成となっている。更に、可変表示ユニット43には、予告演出用の可動役物である第1役物310が設けられている。
<図柄表示装置51>
図柄表示装置51は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成され、図柄表示装置51の表示画面Gが遊技盤31の前面側(遊技者側)に臨むようにして該遊技盤31に着脱可能に組み付けられている。この図柄表示装置51は、所定条件の成立(第1始動口36または第2始動口37への遊技球の入賞)を契機として演出用の装飾図柄(以下、飾図ともいう)の変動表示を開始する。すなわち、図柄表示装置51は、メイン表示部46の第1結果表示部461にて変動表示を実行する場合およびメイン表示部46の第2結果表示部462にて変動表示を実行する場合、それに合わせて変動表示を実行する。なお、図柄表示装置51は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置、CRT等の他、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。
第1実施形態に係る図柄表示装置51には、図3に示すように、飾図を変動表示可能な図柄表示列Z1,Z2,Z3が複数列設定されており、第1始動口36または第2始動口37への入賞を契機として、各図柄表示列Z1,Z2,Z3において飾図が変動開始されるようになっている。また、各図柄表示列Z1,Z2,Z3には、飾図の有効停止位置が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄表示列Z1,Z2,Z3の有効停止位置を組み合わせた停止図柄有効ラインLに停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、第1実施形態の図柄表示装置51には、3列の図柄表示列Z1,Z2,Z3が左右横並び状に設定されると共に、各図柄表示列Z1,Z2,Z3毎に飾図の有効停止位置が1箇所ずつ定められており、3列の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、第1実施形態の図柄表示装置51には、1つの停止図柄有効ラインLが設定されている。以下の説明では、左側から順に図柄表示列Z1、図柄表示列Z2、図柄表示列Z3という場合がある。
また、図柄表示装置51の各図柄表示列Z1,Z2,Z3における飾図の表示領域は、第1結果表示部461および第2結果表示部462に比較して大きな領域で構成されており、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置51の停止図柄有効ラインLに停止表示された図柄組み合わせから大当たりであるか、外れであるかを視認できる。
図柄表示装置51は、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(第1実施形態では上から下の縦方向)に沿って飾図が移動するようにして変動表示が行うように構成されており、変動表示されている飾図が各図柄表示列Z1,Z2,Z3の有効停止位置に予め定められた停止順序で停止表示されるようになっている。また、図柄表示装置51は、図柄変動演出が終了する前に各図柄表示列Z1,Z2,Z3の有効停止位置に飾図を一時的に仮停止表示し、各図柄表示列Z1,Z2,Z3の飾図を停止表示することで1回の図柄変動演出が終了する。すなわち、図柄変動演出(特図1変動表示および第2特図変動表示)は、1つの始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。
ここで、「変動表示」とは、各図柄表示列Z1,Z2,Z3において、有効停止位置に表示される飾図が所定順序で変化している状態のことである。また、飾図の「確定停止」とは、各図柄表示列Z1,Z2,Z3において有効停止位置に飾図が所定の特図変動インターバル時間(例えば、600ms(ミリ秒))の間、継続して停止表示された状態のことである。また、飾図の「仮停止」とは、各図柄表示列Z1,Z2,Z3において有効停止位置に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間の間、継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態が含まれる。
また、第1結果表示部461と図柄表示装置51では、特図1変動表示と該特図1変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2結果表示部462と図柄表示装置51では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1結果表示部461および第2結果表示部462は、特図変動表示が同時に行われることはなく、第1結果表示部461または第2結果表示部462のどちらか一方で特図変動表示が行われている場合、他方の特図変動表示は行われない。
ここで、第1実施形態に係る図柄表示装置51には、各図柄表示列Z1,Z2,Z3に「0」~「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該飾図が各図柄表示列Z1,Z2,Z3で順番に変動表示されるようになっている。なお、図柄表示装置51における図柄の変動表示の態様は、これに限定されることはなく任意である。例えば、図柄列の列数、各図柄列のスクロールの方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、各図柄列の図柄は、数字のみの態様に代えて、絵と数字とを組み合わせた態様としてもよく、絵のみの態様としてもよい。また、飾図には、大当たり遊技の終了後に確変状態(後述)を付与することを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄と、大当たり遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄に分類されている。
ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図の中から適宜に設定しても、基本となる飾図以外に定めた特別な飾図を用いることもできる。例えば、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄や「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第1の識別図柄とし、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とすることもできる。このように、遊技者は、図柄表示装置51における各図柄表示列Z1,Z2,Z3の有効停止位置(停止図柄有効ラインL)に確定停止表示された各図柄表示列Z1,Z2,Z3の飾図によって当たり遊技が付与されるか否かを把握し得るようになっている。第1実施形態では、当たりの図柄組み合わせとして、各図柄表示列の有効停止位置に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「1・1・1」、「2・2・2」等)が設定されている。
この大当たりを認識できる飾図の図柄組み合わせが、当たり表示結果となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当たり遊技が付与される。一方で、図柄表示装置51の有効停止位置に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合、その図柄組み合わせから、原則的には大当たり遊技が付与されない「外れ」であることを認識できる。この外れを認識できる飾図の図柄組み合わせが、外れ表示結果となる。
また、図柄表示装置51には、第1結果表示部461および第2結果表示部462での特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1結果表示部461および第2結果表示部462に表示される特図と、図柄表示装置51に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1結果表示部461および第2結果表示部462に特図が確定停止されると共に、図柄表示装置51の各図柄表示列Z1,Z2,Z3に飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、必ずしも特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせを一対一とする必要はなく、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせを対応させるようにしてもよい。
センターフレーム52は、図柄表示装置51の左下側の領域に設けられた第1保留ランプ部53と、図柄表示装置51の中央下側の領域に設けられた第2保留ランプ部54と、図柄表示装置51の右下側の領域に設けられた第3保留ランプ部55と、図柄表示装置51の左下の領域に設けられたタッチセンサ57とを備えている。
<保留ランプ>
第1保留ランプ部53は、第1始動口36に入賞した遊技球の保留個数を表示するLEDを備え、遊技球の保留個数と同じ数だけLEDが点灯する。第1実施形態のパチンコ機10は、遊技球を最大4個まで保留することができる。このため、第1保留ランプ部53が備えるLEDの数も、遊技球の最大保留個数と同じ4つとなっている。また、第1保留ランプ部53は、第1結果表示部461および図柄表示装置51の変動表示に対応している。つまり、第1保留ランプ部53で表示される保留数は、第1始動口36へ遊技球が入賞することで1加算され、第1結果表示部461の変動表示が行われる毎に1減算される。
第2保留ランプ部54は、第2始動口37に入賞した遊技球の保留個数を表示するLEDを備え、遊技球の保留個数と同じ数だけLEDが点灯する。第1実施形態のパチンコ機10は、遊技球を最大4個まで保留することができる。このため、第2保留ランプ部54が備えるLEDの数も、遊技球の最大保留個数と同じ4つとなっている。また、第2保留ランプ部54は、第2結果表示部462および図柄表示装置51の変動表示に対応している。つまり、第2保留ランプ部54で表示される保留数は、第2始動口37へ遊技球が入賞することで1加算され、第2結果表示部462の変動表示が行われる毎に1減算される。
第3保留ランプ部55は、各スルーゲート41に入賞した遊技球の保留個数を表示するLEDを備え、遊技球の保留個数に応じてLEDが点灯する。この第3保留ランプ部55は、第1実施形態のパチンコ機10は、遊技球を最大4個まで保留することができる。このため、第3保留ランプ部55が備えるLEDの数も、遊技球の最大保留個数と同じ4つとなっている。また、第2保留ランプ部54は、役物用表示部47の変動表示に対応している。つまり、第3保留ランプ部55で表示される保留数は、各スルーゲート41へ遊技球が入賞することで1加算され、役物用表示部47の変動表示が行われる毎に1減算される。
なお、第1実施形態のパチンコ機10は、各保留ランプ部53~55のLEDを点灯させることにより、遊技球の保留数を報知するように構成されているが、図柄表示装置51に画像として、第1始動口36、第2始動口37および各スルーゲート41に入賞した遊技球の保留数を報知する等の他の構成であってもよい。また、第1実施形態のパチンコ機10は、各保留ランプ部53~55が各々備えるLED数は、最大保留数4に対応して4つとしているが、例えば、2つのLEDを並設し、保留数が「1」~「2」の場合LEDを左または右から順に「点灯」し、保留数が「3」~「4」の場合左または右から順に「点滅」することで、保留数を遊技者へ報知するようにしてもよい。
図4は、第1役物310が図柄表示装置51の表示画面Gの上側の一部を覆うようにして下降した状態を示している。第1役物310は、例えば、現在行われている変動演出において大当たりとなる期待度を示唆する演出に用いられる役物であり、第1役物310の動作態様によって、大当たりとなる期待度が遊技者に認識できるように構成されている。本実施形態では、この予告演出の一態様(一発告知)として、第1役物310を動作・発光させながら、この第1役物310の動きや発光を強調する画像を表示画面Gに表示することで、大当たりとなることを遊技者に通知する態様が用意されている。また、本実施形態では、第1役物310の動作・発光に連動もしくは独立して、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させないように設定することによって予告表示の結果を決定する態様も用意されている。遊技者は、変動演出中に実行される予告演出を見ることによって、大当たりとなる期待感を高めることができる。
パチンコ機10では、変動時間の短い変動演出から変動時間の長い変動演出までが用意されており、通常、変動時間が長いほど大当たりとなる確率が高い。このため、遊技者に大当たりへの期待感を持たせるために変動時間の長い変動演出ほど予告演出が多く実行されるように構成されている。また、変動演出の変動時間が長いと、停止表示されるまで遊技者が退屈してしまう虞があるが、予告演出を数多く実行することで、このような遊技者が退屈してしまう虞を低減することができる。よって、遊技者に対して、遊技への興趣を高めることができ、遊技を継続して行わせることができる。
第1役物310は、遊技領域31Rの正面視において円盤状の可動役物であり、予告演出(例えば、一発告知)に用いられるものである。第1役物310は、通常時において初期位置として原点位置にあり、遊技領域31Rを正面視した場合のセンターフレーム52の上側に格納されている。そして、例えば、図柄表示装置51にて行われている装飾図柄の変動演出が大当たりとなる場合に、その変動演出が行われている間の任意のタイミングで、第1役物310をセンターフレーム52から下降させる。そして、第1役物310を最大点位置まで下降させた位置付近で、第1役物310を遊技領域31Rの時計回り(右回り)に回転動作させることで、遊技者に回転動作した第1役物310を視認させ、その変動演出において大当たりとなることを予告する予告演出(一発告知演出)が行われる。なお、本実施形態では、第1役物310を遊技領域31Rの時計回り(右回り)に回転動作させるが、第1役物310を一方向に回転動作させたのち反対方向に回転動作させるようにしてもよいし、この動作を繰り返すようにしてもよい。
また、第1役物310の回転中心付近には、LED(図示せず)が内蔵されており、第1役物310の動作と合わせて、LEDを点灯または点滅させることにより予告演出がより強調される構成となっている。更に、第1役物310の動作に合わせて、第1役物310の周囲の明度が高くなるように、図柄表示装置51の表示画面Gの表示が制御される。これにより、第1役物310による予告演出が更に強調される。また、1の変動演出において、第1役物310による一発告知演出が行われる前に、遊技者によるタッチセンサ57の操作に応じて第1役物310を上下動させながら、一発告知演出が行われることへの期待感を遊技者に付与する一発告知チャンス演出もこの第1役物310によって行われる。
一発告知チャンス演出は、変動演出中に内部抽選によりランダムに発生し、発生するタイミングもランダムである。一発告知チャンス演出が行われる変動演出において外れとなる場合は、第1役物310は、初期位置(センターフレーム52の上側内部に格納された位置(原点位置ともいう))から所定位置(最大点位置よりも原点位置側に設定された位置)までの間を上下動し、所定時間経過後に、一発告知チャンスを終了して、第1役物310は、初期位置(原点位置)まで戻る。
一方、一発告知チャンス演出が行われる変動演出において大当たりとなる場合は、予め抽選によって決められた所定回数(例えば、1~5回のいずれか)だけ、第1役物310が所定位置に到達すると、その第1役物310は、最大点位置まで下降し、一発告知演出を実行する。
これにより、第1役物310が上下動することによって、大当たりが確約される一発告知演出が行われることへの期待感を高めることができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、一発告知チャンス演出は、遊技者によるタッチセンサ57の操作状況に応じて第1役物310を上下動させて行われるものであるので遊技者の遊技に対する参加意欲を高めることができ、遊技者に飽きさせることなく遊技を継続させることができる。
なお、第1役物310を用いて予告演出(一発告知演出や一発告知チャンス演出等)を行うか否かは、図柄表示装置51の表示を制御する後述の表示制御装置100が決定する。これは、予告演出を含めて図柄表示装置51で実行される変動演出の詳細な実行態様(変動パターン)を、表示制御装置100で決定しているためである。換言すれば、表示制御装置100にて決定した詳細な変動パターンに応じて、第1役物310を用いた予告演出を行うか否かが決まる。
表示制御装置100において、第1役物310を用いた予告演出を行うことが決定された場合、その予告演出で用いられることが決定された第1役物310の動作態様を含めて、その旨が役物動作開始コマンドとして、表示制御装置100から音声発光制御装置90に対して通知される。
次に、図5(a)を参照して、第1役物310の構成について説明する。第1役物310は、第1役物310を上下動させるための構成として、ラック・アンド・オピニオン方式を採用し、第1役物上下動用モータ310aと、歯車である駆動ギア310b及び従動ギア310cと、スライドギア310dとを有している。また、図示はしていないが、第1役物310を回転動作させるための第1役物回転用モータ(不図示)も設けられている。第1役物回転用モータが駆動されると、第1役物310が、遊技領域31Rの時計回り(右回り)に回転動作する。
第1役物上下動用モータ310aは、例えば、ステッピングモータであり、図示しないドライバから印加されるパルス信号により駆動され、所定のステップ角度で駆動ギア310bを駆動回転させる。従動ギア310cは、駆動ギア310bに歯合連結し、駆動ギア310bの回転力によって従動回転する。なお、ステッピングモータに変えて回転量を検出するエンコーダ付きのDCモータ等を用いるようにしてもよい。ステッピングモータに比して安価に第1役物310の駆動機構を構成することができる。
スライドギア310dは、平板状の棒に歯切りをしたものであり、従動ギア310cに歯合連結し、従動ギア310cの回転に伴って、上下方向に往復移動が可能になっている。このスライドギア310dの下端に第1役物310が接続されている。このため、第1役物上下動用モータ310aにより、駆動ギア310bをステップ単位で駆動回転させることによって、従動ギア310cを介して、スライドギア310dがステップ単位で上下方向に移動し、これに伴って、第1役物310を原点位置から最大点位置までの範囲で上下動させることができる。パチンコ機10では、第1役物310が原点位置にある場合に、その第1役物310が下降する方向に100ステップだけ第1役物上下動用モータ310aを駆動すると第1役物310が最大点位置に到達する。
第1役物上下動用モータ310a及び第1役物回転用モータ(不図示)の駆動制御は、音声発光制御装置90によって行われる。なお、第1役物上下動用モータ310a及び第1役物回転用モータの駆動制御の詳細については後述する。
スライドギア310dの上端には、突起310fが設けられている。また、第1役物310が原点位置にあるときのスライドギア310dの突起310fの位置に、原点検出センサ311が設けられている。また、第1役物310が最大点位置にあるときのスライドギア310dの突起310fの位置に最大点検出センサ312が設けられている。
次に、図5(b)を参照して、原点検出センサ311の構成について説明する。図5(b)は、原点検出センサ311の概略構成を示した図である。なお、最大点検出センサ312は、原点検出センサ311と同一の構成であるので、説明を省略する。
原点検出センサ311は、発光素子(図示せず)が取り付けられた発光素子取付部311aと、受光素子(図示せず)が取り付けられた受光素子取付部311bと、発光素子取付部311aの一端と受光素子取付部311bの一端とを、発光素子と受光素子とが所定距離だけ離れて対向配置されるように連結する連結部311cとによって構成されたコの字形状のセンサであり、発光素子取付部311aと受光素子取付部311bと連結部311cとによって検出溝311dを形成している。
検出溝311dに何ら挿入物がない場合、発光素子取付部311aに取り付けられた発光素子から照射された光は、そのまま受光素子取付部311bに取り付けられた受光素子によって受光される。一方、検出溝311dに挿入物が挿入された場合、発光素子取付部311aに取り付けられた発光素子から照射された光が遮断され、該光を受光素子取付部311bに取り付けられた受光素子が受光できない。原点検出センサ311は、該受光素子において光を受光した場合にオフ信号、受光しなかった場合にオン信号を出力することにより、その信号を受信した音声発光制御装置90において、検出溝311dに何らかの挿入物(突起310f)が挿入されたか否かを判断できる。
この原点検出センサ311は、発光素子取付部311aが正面視前面側、受光素子取付部311bが正面視後面側、連結部311cが正面視左側に配置され、第1役物310が原点位置にあり、スライドギア310dの突起310fが検出溝311d内部に挿入されることにより、発光素子から受光素子へ照射される光が遮断されるように、取り付けられている。よって、原点検出センサ311において、発光素子から受光素子へ照射される光が遮断されたことが検出された場合に、原点検出センサ311からオン信号を出力することによって、音声発光制御装置90は、第1役物310が原点位置に到達していることを判断できる。
また、最大点検出センサ312は、原点検出センサ311と同じ向きに配置され、第1役物310が最大点位置にあり、スライドギア310dの突起310fが、最大点検出センサ312の検出溝内部に挿入されることにより、発光素子から受光素子へ照射される光が遮断されるように取り付けられている。このため、最大点検出センサ312において、発光素子から受光素子へ照射される光が遮断されたことが検出された場合に、最大点検出センサ312からオン信号を出力することによって、音声発光制御装置90は、第1役物310が最大点位置に到達していることを判断できる。
図6は、タッチセンサ57の検出範囲を示す図である。タッチセンサ57は、遊技者に操作されることによって、入力を受け付ける操作手段であり、図6に示すように、図柄表示装置51の中央領域を検出範囲AR1としている。具体的には、タッチセンサ57は、図6に示すように、図柄表示装置51の下の領域から右上の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR1を有している。このように図柄表示装置51の対角線と、タッチセンサ57の検出範囲AR1の中央線(軸線)とが一致するようにタッチセンサ57を設けることにより、1つのタッチセンサで図柄表示装置51のより広い範囲をカバーすることができる。そして、タッチセンサ57は、この検出範囲AR1内に遊技者が手をかざした場合に、この遊技者の手(オブジェクト)を検出することができる。ここで、タッチセンサ57は、光学方式を採用しており、その検出範囲AR1内に遊技者が手をかざす行為を窓パネル22越しに検出することができる。
図7は、タッチセンサ57の検出範囲と第1役物310との位置関係を示す図である。図7(a)は、原点位置にある第1役物310とタッチセンサ57の検出範囲AR1との位置関係を示す図である。図7(a)に示す例では、第1役物310とタッチセンサ57の検出範囲AR1とは平面視にて重なっていない状態となっている。換言すると、第1役物310の位置は、タッチセンサ57により検出されない位置となっている。
また、図7(b)は、最大点位置にある第1役物310とタッチセンサ57の検出範囲AR1との位置関係を示す図である。図7(b)に示す例では、第1役物310とタッチセンサ57の検出範囲AR1とは平面視にて重なった状態となっている。換言すると、第1役物310の位置は、タッチセンサ57により検出される位置となっている。
なお、以下の説明では、図7(a)に示すように第1役物310とタッチセンサ57の検出範囲AR1とが平面視にて重なっておらず、第1役物310がタッチセンサ57により検出されない位置にある状態のことを第1状態ともいう。また、図7(b)に示すように第1役物310とタッチセンサ57の検出範囲AR1とが平面視にて重なっており、第1役物310がタッチセンサ57により検出される位置にある状態のことを第2状態ともいう。なお、図7(b)に示す状態以外にも、第1役物310とタッチセンサ57の検出範囲AR1とが平面視にて重なっている場合には、第1役物310がタッチセンサ57により検出される位置(第2状態)にあるため、第1役物310はタッチセンサ57により検出される。
<電気的構成>
図8は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
パチンコ機10は、図8に示すように、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備える。これらの装置は、内枠の背面側に搭載されている。また、パチンコ機10は、前述した払出装置71に遊技球の払い出しをさせる払出制御を実行する払出制御装置70、パチンコ機10へ必要な電力を供給するとともに、遊技球発射機構81を制御する電源・発射制御装置80とを備え、これらの装置は、裏パックユニットに搭載されている。
主制御装置60は、パチンコ機10の主な制御(主制御)を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65とを備えている。なお、主制御装置60は、主制御基板61などを収容する基板ボックスを備えている。この基板ボックスは、その開放に際して痕跡を残す痕跡構造を備えていてもよい。具体的には、痕跡手段としては、複数のケース体を結合することによって基板ボックスを構成し、各ケース体の分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)を設ける構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成などを採用することができる。また、痕跡構造としては、これらのケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成などを採用することができる。
主制御基板61は、主制御基板61に実装されたMPU(Micro-Processing Unit)62と、このMPU62を構成しているROM(Read Only Memory)63およびRAM(Random Access Memory)64とを備えている。MPU62は、ROM63およびRAM64の他、CPU、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、および乱数発生器としてのカウンタ回路などを1チップ化した半導体素子であり、いわゆるワンチップマイコンと呼ばれるものである。なお、第1実施形態では、ROM63およびRAM64は、MPU62に対して1チップ化されているが、ROM63、RAM64が個別にチップ化された構成としてもよい。また、ROM63とRAM64とは、物理的に分離された個別のメモリとしているが、物理的に分離していない一つのメモリとし、論理アドレスによりROM63の領域とRAM64の領域を設けるようにしてもよい。この場合、例えば、RAM内の特定領域を書き込み禁止としてROMの機能を持たせるようにしてもよい。主制御装置60以外の他の制御装置のMPUについても同様である。
ROM63は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、MPU62の主記憶装置として利用される。ROM63は、記憶している情報(データ)の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性メモリであり、書き込みを行うことができない半導体素子である。このROM63は、論理アドレスにより論理的に分離された複数のエリア(領域)を有しており、例えば、当否テーブル記憶エリア631や、振分テーブル記憶エリア632や、リーチ用テーブル記憶エリア633、変動用テーブル記憶エリア634などの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
RAM64は、任意に情報の書き込みおよび消去が可能な半導体メモリである。RAM64は、ROM63に記憶された制御プログラムを読み出して実行する際に、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性メモリである。このRAM64は、論理アドレスにより論理的に分離された複数のエリア(領域)を有しており、例えば、各種カウンタエリア641や、保留球格納エリア642や、電役保留エリア643や、停止結果格納エリア644などの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。なお、第1実施形態では、RAM64として、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリを用いているが、RAM64としてMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)等の不揮発性メモリを用いるようにしてもよい。
MPU62は、入力ポート(不図示)および出力ポート(不図示)を備えている。MPU62の入力ポートは、主制御装置60に設けられた停電監視基板65と、複数の検知センサ502~506とに接続されている。MPU62の出力ポートは、停電監視基板65と、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とに接続されている。この音声発光制御装置90と、音声発光制御装置90に接続される表示制御装置100については後に詳細に説明する。また、MPU62の出力ポートは、第2始動口37の開閉部材371を開閉動作させる電動役物駆動部372と、可変入賞装置38の開閉扉382を開閉動作させる可変入賞駆動部383と、メイン表示部46と、役物用表示部47とに接続されている。
ここで、主制御基板61は、ドライバ回路(不図示)を有しており、MPU62は、このドライバ回路を通じて各種駆動部などの駆動制御を実行する。具体的には、電役開放状態では、MPU62は、電動役物駆動部372の駆動制御を実行して開閉部材371を開閉させる。また、開閉実行モードでは、MPU62は、可変入賞駆動部383の駆動制御を実行して可変入賞装置38の開閉扉382を開閉させる。また、各遊技回では、MPU62は、メイン表示部46の表示制御を実行して各始動口36,37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。さらに、MPU62は、役物用表示部47の表示制御を実行して各スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。
停電監視基板65は、主制御基板61と、動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置80とを中継し、電源・発射制御装置80から出力される直流安定24ボルトの電圧を監視する。MPU62は、停電監視基板65を介して電力(DC24V)を受給する。また、MPU62は、検知センサ502~506の検知結果に基づいて、各種入賞口や、アウト口39や、各スルーゲート41への入賞判定(入球判定)を行っている。MPU62は、第1始動口36または第2始動口37への入賞判定に基づいて、内部抽選を実行する。
払出制御装置70は、主制御装置60から送信されるコマンド(制御命令)に基づいて、払出装置71に賞球(入賞により得る遊技球のこと)や貸し球(遊技者に貸し出される遊技球)の払い出しをさせる払出制御を実行する。
電源・発射制御装置80は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。電源・発射制御装置80は、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置70等に対して各々に必要な動作電力を生成するAC-DCコンバータを備え、その生成した動作電力を各装置へ供給する。なお、電源・発射制御装置80は、バックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部を備えている。この電断時用電源部は、パチンコ機10への電力供給が遮断された電断時において、主制御装置60のRAM64に記憶保持用の電力を供給する。
電源・発射制御装置80は、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる発射制御を実行する。ここで、遊技球発射機構81は、遊技盤31の誘導レール34に向けて延びる発射レールと、上受皿251に貯留されている遊技球を発射レール上に供給する球送り装置と、発射レール上に供給された遊技球を誘導レール34に向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイドとを備えている。電源・発射制御装置80は、所定の発射条件(発射ハンドル27が回転操作されており、接触センサ271がオンで、かつ発射停止スイッチ272がオフのとき)が整っている場合に、このソレノイドに対して駆動信号(発射許可信号)を供給し、遊技球を発射させる。
なお、第1実施形態では、パチンコ機10の遊技球発射機構81は、プランジャー型ソレノイドの直線的な伸縮動作によって遊技球を打ち出す方式を採用しているが、ロータリーソレノイドの回転軸に直結された打球槌が動作して遊技球を打ち出す形式であってもよいし、モータの回転に対して、別位置に支持された打球槌が動作して遊技球を打ち出す形式であってもよい。具体的には、モータにより遊技球を打ち出す方式では、モータと打球槌は別位置で支持されており、モータに接続されたカムが回転することで打球槌を動作させる。モータ(カム)によって動作した打球槌は、接続されたスプリング等の弾性によって逆方向に動作することで遊技球を打球して遊技盤31の遊技領域31Rへと打ち出す。また、ロータリーソレノイドにより遊技球を打ち出す方式では、電源・発射制御装置80からのパルスに応答して回転軸を回転させることによって遊技球を打球し、遊技盤31の遊技領域31Rへと遊技球が発射される。ロータリーソレノイドの回転軸に直結された打球槌は、遊技球の支持位置まで回転することで発射レール上の遊技球を打球し、遊技球が発射される。打球後はロータリーソレノイドのトルクが消失し、打球槌はストッパーに衝突した反動と、自重によって逆方向に回転し、ストッパー によって動作前の位置で停止する。また、プランジャー型ソレノイドにより遊技球を打ち出す方式では、プランジャー型ソレノイドの可動鉄芯に、直接打球槌を接続し、これの直線往復動作によって遊技球を打球し、遊技盤31の遊技領域31Rへと遊技球が発射される。また、プランジャー型ソレノイドは、ソレノイドへの通電によって打球槌を打ち出すタイプと、通電によって打球槌を後退させることでスプリングを圧縮し、スプリングの弾性によって打球槌を前進させ、遊技球を打球するもののどちらを用いるようにしてもよい。
また、遊技球発射機構81の球送り装置は、メカ式またはマグネット式のどちらあっても構わない。メカ式の場合、打球槌を駆動するモータの動力を使用して球送り装置を動作させる。メカ式の場合、打球槌と球送り装置の駆動源が同一となっているため、簡易な構造で、打球のタイミングに応じて発射レールへと1球ずつ遊技球を発射レール上に供給することが可能である。また、マグネット式の場合、打球槌の動作とは別に、独立したソレノイドによって球送りを動作させ、1球ずつ球技球を発射レール上へと供給する。マグネット式は、遊技球発射機構81がロータリーソレノイドやプランジャー型ソレノイドを用いて遊技球を発射する場合に採用することが好ましい。
<内部抽選>
図10は、内部抽選に用いられる各カウンタの内容を示す図である。「内部抽選」とは、遊技盤に設けた始動入賞口への遊技球の入賞を契機に遊技者に有利な特定遊技状態(大当たり遊技状態)に移行させるか否かの抽選のことである。MPU62は、図10に示すように、各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4の値(情報)を用いることによって内部抽選などを実行する。具体的には、MPU62は、大当たり発生の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用し、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり種別カウンタC2を使用し、リーチ表示を発生させるか否かの抽選にリーチ乱数カウンタC3を使用する。また、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に乱数初期値カウンタCINIを使用し、メイン表示部46および図柄表示装置51における表示継続時間の決定に変動種別カウンタCSを使用する。さらに、MPU62は、第2始動口37の開閉部材371を開放状態とするか否かの抽選に電動役物開放カウンタC4を使用する。なお、各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、RAM64の各種カウンタエリア641(図10参照)に設けられている。
各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、更新の都度、前回値に1が加算(インクリメント)され、所定の最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは、定期的(例えば、4msec毎)に更新される。更新された値は、RAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納される。抽選カウンタ用バッファに格納された値のうち、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値は、第1始動口36または第2始動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア642(図10参照)に格納される。また、抽選カウンタ用バッファに格納された値のうち、電動役物開放カウンタC4の値は、各スルーゲート41に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の電役保留エリア643(図10参照)に格納される。
保留球格納エリア642は、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEとを備えている。
第1取得情報記憶手段として設けられた第1結果表示部用保留エリアRaは、第1エリアRa1~第4エリアRa4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRa1~Ra4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組をそれぞれ1組ずつ格納可能な記憶容量に設定されている。MPU62は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を保留情報として第1始動口36への遊技球の入賞に合わせて各エリアRa1~Ra4に時系列的、すなわち先に取得した値から各エリアRa1~Ra4に順次に格納していく。具体的には、MPU62は、第1始動口36への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4の順に保留情報を格納する。
第1実施形態では、第1結果表示部用保留エリアRaは、4つの記憶エリアを備えているので、第1始動口36への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第1結果表示部用保留エリアRaは、保留されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組の数である保留個数を書き込むための記憶エリアが設けられている。なお、第1始動口36に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、例えば、1~3個のいずれか、または5個以上であってもよい。
第2取得情報記憶手段として設けられた第2結果表示部用保留エリアRbは、第1エリアRb1~第4エリアRb4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRb1~Rb4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組をそれぞれ1組ずつ格納可能な記憶容量に設定されている。MPU62は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を保留情報として第2始動口37への遊技球の入賞に合わせて各エリアRb1~Rb4に時系列的、すなわち先に取得した値から各エリアRb1~Rb4に順次に格納していく。具体的には、MPU62は、第2始動口37への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRb1→第2エリアRb2→第3エリアRb3→第4エリアRb4の順に保留情報を時系列的に格納していく。
第1実施形態では、第2結果表示部用保留エリアRbは、4つの記憶エリアを備えているので、第2始動口37への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第2結果表示部用保留エリアRbは、保留されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組の数である保留個数を書き込むための記憶エリアが設けられている。なお、第2始動口37に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、例えば、1~3個のいずれか、または5個以上であってもよい。
実行エリアAEは、各結果表示部461,462の変動表示を開始する際に、第1結果表示部用保留エリアRaまたは第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報を移動させるためのエリアである。
電役保留エリア643は、4つの記憶エリアを備えているので、各スルーゲート41への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。なお、第1実施形態に係るパチンコ機10は、2つのスルーゲート41を備えているが、どちらのスルーゲート41に入賞したかに関係なく、一方のスルーゲート41に入賞すれば電役保留エリア643にスルーゲート41への遊技球の入賞が保留される。なお、第2始動口37に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、例えば、1~3個のいずれか、または5個以上であってもよい。
<各カウンタの説明>
次に、各カウンタの詳細について説明する。
<電動役物開放カウンタC4>
初めに、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値250に達した後、0に戻ることによって、0~250の範囲内でループするループカウンタとなっている。電動役物開放カウンタC4は、定期的(例えば、4msec毎)に更新され、その更新された値は、各スルーゲート41に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の電役保留エリア643に格納される。MPU62は、電役保留エリア643に格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、第2始動口37の開閉部材371を開放状態とするか否かの抽選(電動役物開放抽選)を実行する。
<サポートモード>
ここで、パチンコ機10は、第2始動口37への遊技球の入賞が可能となる開閉部材371の開放状態となる頻度が互いに異なる複数のモード(以下、サポートモード)を有している。具体的には、パチンコ機10は、開閉部材371を開放状態に設定する頻度が相対的に低い低頻度サポートモードと、開閉部材371を開放状態に設定する頻度が相対的に高い高頻度サポートモードとを有している。
低頻度サポートモードおよび高頻度サポートモードは、電動役物開放抽選において、電役開放状態に当選する確率は同一(例えば、共に4/5)であるが、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、電役開放状態に当選した際に、開閉部材371を開放状態に設定する回数が多く、開閉部材371を開放状態に設定する1回あたりの開放時間も長くなっている。また、高頻度サポートモードでは、1回の電役開放状態における各回の開放の間に、開閉部材371を閉鎖状態に設定する閉鎖時間は、1回あたりの開放時間よりも短くなっている。さらに、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、電動役物開放抽選を終えてから次回の電動役物開放抽選を行うまでに待機する時間として最低限確保される確保時間(役物用表示部47における1回の変動表示の継続時間)が短くなっている。
高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードと比較して、遊技球は、第2始動口37に入賞しやすい状態となる。つまり、低頻度サポートモードでは、遊技球は、第2始動口37よりも第1始動口36に入賞する確率が高く、高頻度サポートモードでは、遊技球は、第1始動口36よりも第2始動口37に入賞する確率が高い状態となる。また、第2始動口37への入賞が検知センサ503により検知された場合、所定数(例えば、2個)の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をほとんど減らさずに遊技することができる。
なお、低頻度サポートモードおよび高頻度サポートモードは、上記に限定されることはない。例えば、高頻度サポートモードは、電動役物開放抽選にて電役開放状態に当選する確率を低頻度サポートモードと比較して高くするように構成してもよい。また、例えば、複数種類の確保時間を用意し、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、短い確保時間を選択し易いように構成してもよく、選択される確保時間の平均を短くするように構成してもよい。さらに、開閉部材371を開放状態に設定する回数、開放時間、および確保時間の各条件を組み合わせることによって、高頻度サポートモードは、開閉部材371を開放状態に設定する頻度を低頻度サポートモードと比較して相対的に高くするように構成してもよい。また、サポートモードの種類は、2種類に限定されることはなく任意であり、例えば、3種類以上であってもよい。
<大当たり用乱数カウンタ>
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値599に達した後、0に戻ることによって、0~599の範囲内でループするループカウンタとなっている。また、大当たり乱数カウンタC1は、1周ループするごとに、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値を初期値として読み込む。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様に0~599の範囲内でループするループカウンタである。
つまり、第1実施形態のパチンコ機10は、大当たり乱数カウンタC1と乱数初期値カウンタCINIとを用いることにより、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶発性のある値によって定めるプラス方式により大当たり抽選を行う。具体的には、大当たり乱数カウンタC1は、電源投入によって初期値である0から乱数が進行していき、最大値である599までカウントが進行すると、次の値が0とはならず、乱数初期値カウンタCINIから取得された値が初期値となる。ここで初期値として100が乱数初期値カウンタCINIから取得されたとすると、大当たり乱数カウンタC1は、100,101,102とカウントを進行していき599までカウントすると0に戻って99までカウントを進行すると、初期値を再度乱数初期値カウンタCINIランダムから取得する。つまり、この方式では、大当たり乱数カウンタC1が1周する毎に初期値が変更されることから、特定の乱数が出現するタイミングに周期性は表れないこととなる。
大当たり乱数カウンタC1は、定期的(例えば、4msec毎)に更新され、その更新された値は、第1始動口36または第2始動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア642に格納される。具体的には、大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、第2始動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。そして、MPU62は、保留球格納エリア642に格納された大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて、大当たり発生の抽選(当否抽選)を実行する。
図11は、大当たり発生に当選する乱数の値を示す図である。大当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たり発生に当選する乱数の値は、図11に示すように、当否情報群記憶手段として設けられたROM63の当否テーブル記憶エリア631に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。
ここで、パチンコ機10は、大当たり発生に当選しにくい低確率モード(低確率状態)と、大当たり発生に当選しやすい高確率モード(高確率状態)との2つの当否抽選モードを有している。また、当否テーブルは、図11(a)に示す低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図11(b)に示す高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とを備えている。MPU62は、これらの当否テーブルと、保留球格納エリア642に格納された大当たり乱数カウンタC1の値とを比較することによって、大当たり発生の抽選を実行する。
これらの当否テーブルは、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」の複数の大当たり発生の抽選の結果(当否結果)を有している。具体的には、大当たり発生の抽選に際して低確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態(低確率状態)下では、図11(a)に示すように、「大当たり当選」となる乱数の値は2個である。また、大当たり発生の抽選に際して高確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態(高確率状態)下では、図11(b)に示すように、「大当たり当選」となる乱数の値は21個である。ここで、低確率モード用の当否テーブルに記憶された大当たり当選となる乱数の値は、高確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値に含まれている。
なお、各当否テーブルに記憶される乱数の値や個数は任意であり、高確率モードは、低確率モードと比較して「大当たり当選」となる確率が高ければよい。また、高確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値は、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値を含んでいなくてもよく、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値の一部を含んでいてもよい。
また、各当否抽選モードにおいて、「大当たり当選」となる乱数の値以外は、大当たり発生に当選せずに外れ結果となる。ここで、パチンコ機10は、前述したように、「特別外れ結果(小当たり結果)」と、「通常外れ結果」との2種類の外れ結果を有している。これらの外れ結果は、いずれも当否抽選モードや、サポートモードの移行契機とはならない点で共通している。しかしながら、「特別外れ結果」は、開閉実行モードへの移行契機となるのに対して、「通常外れ結果」は、開閉実行モードへの移行契機とはならない点で異なっている。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値29に達した後、0に戻ることによって、0~29の範囲内でループするループカウンタとなっている。大当たり種別カウンタC2は、定期的(例えば、4msec毎)に更新され、その更新された値は、第1始動口36または第2始動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア642に格納される。具体的には、大当たり種別カウンタC2の値は、第1始動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、第2始動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。そして、MPU62は、保留球格納エリア642に格納された大当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選(振分抽選)を実行する。
図12は、大当たりの種別の振分先に係る乱数の値を示す図である。大当たりの種別の振分先に係る乱数の値は、図12に示すように、振分情報群記憶手段として設けられたROM63の振分テーブル記憶エリア632(図8参照)に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。振分テーブルは、図12(a)に示す第1振分テーブル(第1振分情報群)と、図12(b)に示す第2振分テーブル(第2振分情報群)とを備えている。
MPU62は、これらの振分テーブルと、保留球格納エリア642に格納された大当たり種別カウンタC2の値とを比較することによって、大当たりの種別の抽選を実行する。
第1振分テーブルは、第1結果表示部用保留エリアRaから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち第1始動口36への入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。第1振分テーブルは、図12(a)に示すように、「低確結果(低確率対応の特別振分結果)」、「非明示少ラウンド高確結果(少ラウンド対応の潜伏高確率結果)」、「明示少ラウンド高確結果(少ラウンド対応の高確率結果)」、および「最有利結果(高確率対応の特別振分結果)」の複数の振分結果を振分先としている。具体的には、第1振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0~29」のうち、「0~9」(確率1/3)を「低確結果」に振り分け、「10~14」(確率1/6)を「非明示少ラウンド高確結果」に振り分け、「15~19」(確率1/6)を「明示少ラウンド高確結果」に振り分け、「20~29」(確率1/3)を「最有利結果」に振り分けている。
第2振分テーブルは、第2結果表示部用保留エリアRbから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち第2始動口37への入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。第2振分テーブルは、図12(b)に示すように、「低確結果」および「最有利結果」の2つの振分結果を振分先としている。具体的には、第2振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0~29」のうち、「0~9」(確率1/3)を「低確結果」に振り分け、「10~29」(確率2/3)を「最有利結果」に振り分けている。
各振分結果は、以下の(1)~(3)の条件の少なくともいずれかに差異を有している。
(1)開閉実行モード終了後の当否抽選モード
(2)開閉実行モード終了後のサポートモード
(3)開閉実行モードにおける可変入賞装置38の開閉制御の態様
まず、(1)の当否抽選モードの相違について説明する。「低確結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが低確率モードに設定される振分結果である。この低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。「非明示少ラウンド高確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、および「最有利結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが高確率モードに設定される振分結果である。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
次に、(2)のサポートモードの相違について説明する。「低確結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合、低頻度サポートモードに移行する。
「非明示少ラウンド高確結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードをそのまま維持する振分結果である。ここで、開閉実行モード終了前のサポートモードが高頻度サポートモードであった場合、高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。「明示少ラウンド高確結果」および「最有利結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
なお、(3)の開閉実行モードにおける可変入賞装置38の開閉制御の態様の相違については後に詳細に説明する。
<リーチ乱数カウンタ>
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値238に達した後、0に戻ることによって、0~238の範囲内でループするループカウンタとなっている。リーチ乱数カウンタC3は、定期的(例えば、4msec毎)に更新され、その更新された値は、第1始動口36または第2始動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア642に格納される。具体的には、リーチ乱数カウンタC3の値は、第1始動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、第2始動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。そして、MPU62は、保留球格納エリア642に格納されたリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、リーチ表示を発生させるか否かの抽選(リーチ発生抽選)を実行する。
MPU62は、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合に、リーチ用テーブルと、保留球格納エリア642に格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ表示を発生させるか否かの抽選を実行し、この抽選においてリーチ表示を発生させるとなった場合にリーチ表示を発生させる。なお、リーチ用テーブルは、リーチ表示の発生に係る乱数の値の情報であり、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア633(図8参照)に記憶されている。
ここで、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合、図柄表示装置51は、停止結果として、同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを停止図柄有効ラインL上に停止表示する。また、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確結果」に振り分けられた場合、図柄表示装置51は、停止結果として、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを停止図柄有効ラインL上に停止表示する。さらに、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「非明示少ラウンド高確結果」または「明示少ラウンド高確結果」に振り分けられた場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合、図柄表示装置51は、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせではなく、当否抽選において「通常外れ結果」となった場合に選択されることのない互いに異なる数字を有する特別な図柄の組み合わせを停止図柄有効ラインL上に停止表示する。
リーチ表示は、同一の数字を有する図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」または「低確結果」に振り分けられた場合)には、リーチ乱数カウンタC3の値に関わらず発生する。また、リーチ表示は、特別な図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「非明示少ラウンド高確結果」または「明示少ラウンド高確結果」に振り分けられた場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合)には、リーチ乱数カウンタC3の値に関わらず発生しない。
リーチ表示の態様は、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される複数の図柄表示列Z1~Z3のうち、特定の図柄表示列(第1実施形態では、図柄表示列Z1および図柄表示列Z3)の停止図柄有効ラインL上に停止表示させ、かつ残りの図柄表示列(第1実施形態では、図柄表示列Z2)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチ状態(リーチ)が生起されたことを遊技者が認識し得るよう構成されている。具体的には、リーチ表示は、図柄表示列Z1および図柄表示列Z3に同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ、例えば、「1・↓・1」、「2・↓・2」(「↓」は変動中であることを表している)等となる。また、リーチ表示を形成する特定の図柄表示列(図柄表示列Z1および図柄表示列Z3)の図柄は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄表示列(図柄表示列Z2)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄表示列の飾図が確定停止表示される。
パチンコ機10は、リーチ表示を発生させることによって、図柄表示装置51にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確結果」または「最有利結果」に振り分けられたのではないかと遊技者に期待させることができる。なお、リーチ表示の態様は、これに限定されることはなく、一部の図柄列を停止表示させた上で残りの図柄列を変動表示させるとともに、所定のキャラクタなどを動画として背景に表示してもよく、各図柄列を縮小表示または非表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示してもよい。
なお、第1実施形態では、主制御装置60の主制御基板61がリーチ乱数カウンタC3を備え、MPU62が、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア633に記憶されているリーチ用テーブルと、保留球格納エリア642に格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ表示を発生させるか否かの抽選を実行している。すなわち、第1実施形態では、リーチ表示を発生させるか否かの抽選は、主制御装置60にて実行されているが、このリーチ表示を発生させるか否かの抽選を、音声発光制御装置90にて実行されるように構成してもよい。
<期待演出>
なお、パチンコ機10は、図柄表示装置51の変動表示の一種として期待演出を有している。期待演出とは、図柄表示装置51にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させるような演出をいう。前述したリーチ表示も、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合に発生する期待演出であり、パチンコ機10は、前述したリーチ表示と、予告表示との2種類の期待演出を有している。リーチ表示については、すでに説明したため、以下、予告表示について説明する。
<予告表示>
予告表示は、当否抽選において「大当たり当選」となった場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合に、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合よりも演出を発生しやすくする期待演出である。この予告表示は、演出を発生しやすくする代わりに、出現率の低い演出を選択しやすくするようにしてもよく、これらを組み合わせるようにしてもよい。なお、第1実施形態では、リーチ表示を発生させるか否かの抽選は、主制御装置60にて実行されるのに対し、予告表示を発生させるか否かの抽選は、音声発光制御装置90にて実行される。
予告表示の態様は、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される複数の図柄表示列Z1~Z3のうち、全ての図柄表示列Z1~Z3を変動表示させている、または一部の図柄列(例えば、図柄表示列Z1)を停止図柄有効ラインL上に停止表示させた上で複数の図柄列(例えば、図柄表示列Z2,Z3)を変動表示させている状況において、所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gに表示する。この予告表示は、リーチ表示を発生させる場合およびリーチ表示を発生させない場合のいずれの場合においても発生するが、リーチ表示を発生させない場合よりもリーチ表示を発生させる場合に発生しやすくなるように設定されている。なお、予告表示は、これに限定されることはなく、例えば、背景を変更して表示してもよく、図柄表示列Z1~Z3の形態を変更して表示してもよい。
最後に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値198に達した後、0に戻ることによって、0~198の範囲内でループするループカウンタとなっている。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理の実行ごとに少なくとも1回更新され、その更新の都度、抽選カウンタ用バッファに格納される。そして、MPU62は、変動用テーブルと、抽選カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値との比較に基づいて、メイン表示部46における図柄の表示継続時間と、図柄表示装置51における図柄の表示継続時間とを決定する。変動用テーブルは、表示継続時間に係る乱数の値の情報であり、前述したようにROM63の変動用テーブル記憶エリア634(図8参照)に記憶されている。
本実施形態のリーチについてより詳細説明すると、リーチを発生させるか否かの抽選において当選となった場合(リーチを発生させる場合)、MPU62は、変動種別カウンタCSと、ROM63に格納された変動用テーブルとによって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ等の変動パターンを決定する。変動パターンの決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。音声発光制御装置90および表示制御装置100は、変動種別カウンタCSおよび変動用テーブルに基づいて決定された変動パターン(変動時間)に基づいて、図柄表示装置51で表示される装飾図柄のリーチ種別や詳細な図柄変動態様を決定する。なお、上述したように、本実施形態では、図柄表示装置51でリーチ表示を行うか否かは、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて決定される。
図13に示すように、本パチンコ機10では、変動パターンテーブルとして、大当たり時に用いられる大当たり用変動パターンテーブルと、外れ時に用いられる外れ用変動パターンテーブルとが用意されている。また、外れ用変動パターンテーブルとして、遊技状態が時短中を除く通常中の低確率状態か、もしくは、時短中または確変中であるかに応じて、外れ用(通常)変動パターンテーブルおよび外れ用(確変)変動パターンテーブルが用意されている。
ここで、保留球格納内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数であれば、同じ保留エリアに格納された変動種別カウンタCSの値に対応する変動パターンが、大当たり用変動パターンテーブルから決定される。
また、保留球格納エリア642内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数でなければ、即ち、外れとなる乱数であれば、遊技状態が時短中を除く通常中の低確率状態にあるときは、大当たり乱数カウンタC1と同じ保留エリアに格納された変動種別カウンタCSの値に対応する停止パターンが、外れ用(通常)変動パターンテーブルから決定され、遊技状態が時短中または確変中にあるときは、大当たり乱数カウンタC1と同じ保留エリアに格納された変動種別カウンタCSの値に対応する停止パターンが、外れ用(確変)変動パターンテーブルから決定される。
図13(a)は、ROM63に記憶される大当たり用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。大当たりの場合に選択される変動パターンには、ノーマルリーチ各種と、スーパーリーチ各種と、スペシャルリーチ各種とがあり、これらの変動パターンの中から、変動種別カウンタCSの値に応じて変動パターン(変動時間)が選択される。
ここで、ノーマルリーチ各種とは、変動時間が15秒と短い変動パターンであり、短いリーチの後に第1図柄(又は装飾図柄)が揃う(いわゆるビタ止まりで図柄が揃う)変動パターンである。スーパーリーチ各種とは、変動時間が27~60秒とノーマルリーチ各種よりも長い変動パターンであり、比較的長く行われるリーチ(例えば、ロングリーチやノーマルリーチから発展するリーチなど)後に第1図柄(又は装飾図柄)が揃う変動パターンである。スペシャルリーチ各種とは、変動時間が90~127秒とスーパーリーチ各種より更に長い変動パターンであり、最も長い時間行われるリーチ(例えば、スーパーリーチ後に更に発展するリーチやノーマルリーチからの発展先がスーパーリーチとは異なる特殊なリーチなど)後に第1図柄(又は装飾図柄)が揃う変動パターンである。
なお、「リーチ各種」とは、各リーチにおいても演出内容が異なるものが多数あることを意味しており、例えば、スーパーリーチには、背面画像を速く変化させて表示するリーチや、あるキャラクタを突然表示するリーチ等があり、そのほか変動開始前の予告演出が付加されるもの、再変動で大当たりとなる演出が付加されるものなど、演出内容が異なる複数のリーチが含まれている。
図13(a)に示すように、大当たり用変動パターンテーブルにおいて、外れ用変動パターンテーブル(図13(b),(c)参照)と同様に、遊技状態が通常中と、時短中または確変中とで、変動種別カウンタCSの値に対応付けられた変動パターン(変動時間)を異ならせている。
具体的には、遊技状態が通常中である場合の変動種別カウンタCSの値と各変動パターン(変動時間)との対応付けは、変動種別カウンタCSが0~50に対してノーマルリーチ各種の変動時間15秒が対応付けられ、変動種別カウンタCSが51~179に対してスーパーリーチ各種の取り得る変動時間27~60秒のいずれかが対応付けられ、変動種別カウンタCSが180~198に対してスペシャルリーチ各種の取り得る変動時間90~127秒のいずれかが対応付けられている。一方、遊技状態が時短中または確変中である場合の変動種別カウンタCSの値と各変動パターン(変動時間)との対応付けは、変動種別カウンタCSが0~149に対してノーマルリーチ各種の変動時間15秒が対応付けられ、変動種別カウンタCSが150~198に対してスーパーリーチ各種が取り得る変動時間27~60秒のいずれかが対応付けられている。
図13(a)に示した大当たり用変動パターンテーブルでは、遊技状態が通常中である場合において、変動時間の長いスーパーリーチ各種やスペシャルリーチ各種が、変動パターンとして選択されやすくなっているのに対し、遊技状態が時短中または確変中である場合は、変動時間の短いノーマルリーチ各種が、変動パターンとして選択されやすくなっている。
通常中は、大当たりとなる確率が低いため、変動時間の長いスーパーリーチ各種やスペシャルリーチ各種が変動パターンとして多く選択されることにより、スーパーリーチ各種やスペシャルリーチ各種による変動演出が行われている間、遊技者に大当たりとなる期待感を与えることができる。一方、時短中や確変中は、第2始動口37において始動入賞が発生しやすくなる。よって、時短中や確変中において変動時間の長い変動パターンを多く選択すると、次の変動演出の開始まで時間がかかり、遊技者が待ちの状態となるため、遊技者に不快感を与える可能性がある。また、ホール経営者(遊技場経営者)側としてもパチンコ機10(遊技機)の稼働率が低下してしまうため経営上好ましくない。そこで、遊技状態が時短中または確変中にあるときは、通常中の場合よりも変動時間の短いノーマルリーチ各種が選択され易いように構成し、次の変動表示の開始を早期に行うことで、遊技者に不快感を与える可能性を低下できる。また、稼働率が極端に低下することも抑制できる。
また、図13(a)に示した大当たり用変動パターンテーブルでは、遊技状態が時短中または確変中の場合は、スペシャルリーチ各種が選択されないようになっている。詳細は後述するが、スペシャルリーチ各種は、外れの場合には選択されない。即ち、スペシャルリーチによって変動演出が行われた場合、それは100%大当たりとなることを意味する。ここで、確変中は、遊技者からすれば必ず大当たりとなる遊技状態であるので、仮に確変中にスペシャルリーチによって変動演出が行われた場合、大当たりとなった喜びよりも、早く変動演出が終了して特別遊技状態(大当たり状態)へ移行して欲しい、との不満感を強く持たせることとなる。本パチンコ機10では、時短中または確変中において、スペシャルリーチによる変動演出が行われないので、このような遊技者の不満感を回避することができる。
なお、本パチンコ機10では、遊技状態が時短中と確変中とで、各変動パターンと変動種別カウンタCSの値との対応付けを同じものとしたが、時短中と確変中とでも、各変動パターンと変動種別カウンタCSの値との対応付けが異なるようにしてもよい。例えば、時短中においては、変動パターンとしてスペシャルリーチ各種が選択されるように、大当たり用変動パターンテーブルを規定してもよい。時短中は、必ずしも大当たりとなることが確約されている訳ではないので、スペシャルリーチによる変動演出が行われることによって、大当たりとなる期待感を遊技者に持たせることができる。
また、大当たり時の変動パターンは、変動種別カウンタCSのみを使用して決定するものとしたが、他の複数の変動種別カウンタを使用して決定するように構成しても良い。例えば、大当たりやリーチ演出の開始を予告する予告演出を変動開始前や変動演出中に付加するか否かが、他の変動種別カウンタにより決定されても良いし、リーチが成立した場合に、最後に停止する第1図柄(又は装飾図柄)を何図柄ずらして停止させる(例えば、1図柄ずれた前後外れ等)かを他の変動種別カウンタにより決定されてるようにしても良い。
図13(b)は、ROM63に記憶される外れ用(通常)変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。図13(b)に示すように、外れ用(通常)変動パターンテーブルは、外れ時の停止種別として完全外れが決定された場合に参照される完全外れ専用、及び、前後外れリーチ及び前後外れ以外リーチが決定された場合に参照されるリーチ共通と、外れ時の停止種別に基づいてグループ(群)に区分けされており、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCSの値が対応付けされている。保留球格納エリア642内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数でなければ、即ち、外れとなる乱数であれば、遊技状態が時短中を除く通常中の低確率状態にあるときは、その保留エリアに格納された変動種別カウンタCSの値に対応する変動パターンが、外れ用(通常)変動パターンテーブルから決定される。
完全外れ専用には、短時間(7秒)で変動が終了してリーチも成立しない短外れと、その短外れより長い変動時間(10秒)となるがリーチが成立しない長外れとがある。変動種別カウンタCSの値とこれらの変動時間との対応付けは、変動種別カウンタCSが0~98に対して短外れの変動時間7秒が対応付けられ、変動種別カウンタCSが99~198に対して長外れの変動時間10秒が対応付けられている。また、リーチ共通には、リーチは成立するが変動時間が15秒と短いノーマルリーチ各種と、そのノーマルリーチ各種より変動時間が27~60秒と長いスーパーリーチ各種と、そのスーパーリーチ各種より変動時間が90~127秒と長いスペシャルリーチ各種とがある。そして、変動種別カウンタCSの値とこれらの変動時間との対応付けは、変動種別カウンタCSが0~149に対してノーマルリーチ各種の変動時間15秒が対応付けられ、変動種別カウンタCSが150~189に対してスーパーリーチ各種の取り得る変動時間27~60秒のいずれかが対応付けられ、変動種別カウンタCSが190~198に対してスペシャルリーチ各種の取り得る変動時間90~127秒のいずれかが対応付けられている。
図13(c)は、ROM63に記憶される外れ用(確変)変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。図13(c)に示すように、外れ用(確変)変動パターンテーブルは、外れ用(通常)変動パターンテーブルと同様に、外れ時の停止種別として完全外れが決定された場合に参照され、短外れと長外れとがある完全外れ専用、及び、前後外れリーチ及び前後外れ以外リーチが決定された場合に参照され、ノーマルリーチ各種とスーパーリーチ各種とがあるリーチ共通というように、外れ時の停止種別に基づいてグループ(群)に区分けされており、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCSの値が対応付けされている。
保留球格納エリア642内の1の保留エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数でなければ、即ち、外れとなる乱数であれば、遊技状態が時短状態または確変時の高確率状態にあるときは、その保留エリアに格納された変動種別カウンタCSの値に対応する変動パターンが、外れ用(確変)変動パターンテーブルから決定される。
完全外れ専用における変動種別カウンタCSの値と変動時間との対応付けは、変動種別カウンタCSが0~190に対して短外れの変動時間7秒が対応付けられ、変動種別カウンタCSが191~198に対して長外れの変動時間10秒が対応付けられている。また、リーチ共通における変動種別カウンタCSの値と変動時間との対応付けは、変動種別カウンタCSが0~190に対してノーマルリーチ各種の変動時間15秒が対応付けられ、変動種別カウンタCSが191~198に対してスーパーリーチ各種の取り得る変動時間27~60秒のいずれかが対応付けられている。
外れ用(確変)変動パターンテーブルは、遊技状態が時短中または確変中にあるときに参照されるテーブルであるので、第2始動口37において始動入賞が発生しやすい状態となる。よって、時短中または確変中にあるときに、長外れが多く行われると、次の変動表示の開始まで時間がかかり、遊技者に待ちの状態を与えてしまい、遊技者に不快感を与える可能性がある。また、ホールとしても稼働率が低下して好ましくない。そこで、遊技状態が時短状態または確変時の高確率状態にあるときは、それ以外の場合よりも短外れが選択され易いように構成し、次の変動表示の開始を早期に行うことで、遊技者に不快感を与える可能性を低下できる。また、稼働率が極端に低下することも抑制できる。
また、外れの場合に参照される外れ用(通常)変動パターンテーブル及び外れ用(確変)変動パターンテーブルでは、大当たりの場合に変動パターンとして選択され得るスペシャルリーチ各種が選択されない。これにより、スペシャルリーチによる変動演出が行われた場合は、100%大当たりとなる。また、大当たりの場合であっても、変動パターンとしてスペシャルリーチが選択されるのは、遊技状態が通常中の場合だけであり、その選択される確率も低い。よって、スペシャルリーチは特別な変動演出として遊技者に感じさせることができ、スペシャルリーチによる変動演出が行われた場合に遊技者に大きな喜びを与えることができる。
なお、外れ時の変動パターンは、変動種別カウンタCSのみを使用して選択するものとしたが、複数の変動種別カウンタを併用して選択(予告表示の有無等を選択)しても良い。また、外れ種別の選択を、外れ用(通常)変動パターンテーブルと外れ用(確変)変動パターンテーブルとに分けるように構成したが、遊技状態が通常中であっても、保留球が複数(例えば、最大4個であれば3個以上)の場合は、早期に変動表示を終了しても良いので、外れ用(確変)変動パターンテーブルを参照して選択するものとしても良いし、保留球数に対応した通常用または確変用の変動パターンテーブルを用意するように構成しても良い。
さらに、図13(b)及び図13(c)に示す各外れ用の変動パターンテーブルで、短外れ及び長外れを単に外れとし、その外れが選択された場合に、他のテーブルを参照して、短外れと長外れとを所定の確率で選択するように構成しても良い。勿論、この場合も、保留球数に対応したテーブルをそれぞれ用意しても良い。
なお、第1実施形態のパチンコ機10では、乱数の生成を乱数生成用ICであるカウンタ回路(カウンタC1~C3,CINI,CS,C4)により行っているが、ソフトウェアによるプログラム制御(いわゆるソフト乱数)と比較して極めて高速にカウントすることが可能となる。また、ソフト乱数の場合、遊技機のプログラム制御の一部として処理されるため、限られたメモリスペースの下ではソフト上の負担となるが、ハード乱数の場合は、ハードウェアで乱数を生成することによって、ソフト上の負担をかけずにソフト乱数の数倍のカウント値を持った乱数を生成することができる。
<主制御装置60にて実行される各種処理について>
主制御装置60のMPU62は、遊技を進行させるタイマ割込み処理および通常処理や、電源投入に伴って起動するメイン処理を実行する。以下、タイマ割込み処理、通常処理、およびメイン処理について順に説明する。なお、MPU62は、タイマ割込み処理、通常処理、およびメイン処理の他、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力によって起動するNMI割込み処理を実行するが、この処理についての説明は省略する。
<タイマ割込み処理>
図14は、タイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。タイマ割込み処理では、MPU62は、図14に示すように、ステップS101~S105を定期的(例えば、2msec周期)に実行する。
ステップS101では、MPU62は、複数の検知センサ502~506の状態(検知状態)を読み込み、その状態を判定して入賞検知情報としてRAM64に記憶する。MPU62は、第1始動口36、第2始動口37および大入賞口381の各種入賞口に設けられた検知センサ502~504が遊技球の入賞を検知していると判定した場合、賞球の払い出しを指示する賞球コマンドを設定し、この設定したコマンドを払出制御装置70に送信する。例えば、MPU62は、可変入賞装置38に対応した検知センサ504が遊技球の入賞を検知していると判定した場合、13個の賞球の払い出しを指示する賞球コマンドを払出制御装置70に送信する。
ステップS102では、MPU62は、乱数初期値カウンタCINIを更新する。具体的には、MPU62は、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに記憶する。なお、MPU62は、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合、乱数初期値カウンタCINIの値を0に戻す。
ステップS103では、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4を更新する。具体的には、MPU62は、前述したように、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の前回値にそれぞれ1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、各カウンタC1~C4の前回値にそれぞれ1を加算する際に最大値に達していた場合、各カウンタC1~C4の値を0に戻す。また、大当たり乱数カウンタC1は、1周ループするごとに、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値を初期値として読み込む。
ステップS104では、MPU62は、スルー用の入賞処理を実行する。具体的には、MPU62は、各スルーゲート41に設けられた検知センサ506が遊技球の入賞を検知していると判定した場合、ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア643に格納する。また、MPU62は、役物用表示部47の図柄の変動表示を実行するコマンドを設定し、各スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を役物用表示部47に表示させる。役物用表示部47では、MPU62でのコマンド指示に基づいて、順次点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われ、最終的に役物用表示部47が確定的に点灯した点灯位置(停止結果)により普図が表示される。また、MPU62は、第3保留ランプ部55の点灯を指示するコマンドを設定し、この設定したコマンドを音声発光制御装置90に送信する。なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるコマンドに基づいて、第3保留ランプ部55を点灯させる。スルーゲート41に入賞した遊技球の保留個数は、最大4個であり、第3保留ランプ部55は、保留個数と同数点灯する。
ステップS105では、MPU62は、始動口用の入賞処理を実行する。以下、始動口用の入賞処理について詳細に説明する。
<始動口用の入賞処理>
図15は、始動口用の入賞処理のフローチャートを示す図である。始動口用の入賞処理では、MPU62は、図15に示すように、ステップS201~S207を実行する。
ステップS201では、MPU62は、第1始動口36に設けられた検知センサ502が遊技球の入球を検知したかどうかに基づいて、第1始動口36に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。MPU62は、ステップS201にて第1始動口36に遊技球が入賞したと判定した場合(YES)、ステップS202において、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第1始動保留記憶数RaNとして第1結果表示部用保留エリアRaにおける所定の記憶エリアにセットする。その後、MPU62は、ステップS205以降のステップを処理する。
MPU62は、ステップS201にて第1始動口36に遊技球が入賞していないと判定した場合(NO)、MPU62は、ステップS203において、第2始動口37に設けられた検知センサ503が遊技球の入球を検知したかどうかに基づいて、第2始動口37に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。MPU62は、ステップS203にて第2始動口37に遊技球が入賞していないと判定した場合(NO)、始動口用の入賞処理を終了する。また、MPU62は、ステップS203にて第2始動口37に遊技球が入賞したと判定した場合(YES)、ステップS204において、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第2始動保留記憶数RbNとして第2結果表示部用保留エリアRbにおける所定の記憶エリアにセットする。その後、MPU62は、ステップS205以降のステップを処理する。
ステップS202またはステップS204の処理を実行した後、MPU62は、ステップS205において、ステップS202またはステップS204にてセットした始動保留記憶数N(RaNまたはRbN)が上限値(第1実施形態では、4)未満であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS205にて始動保留記憶数Nが上限値未満でないと判定した場合(NO)、始動口用の入賞処理を終了する。また、MPU62は、ステップS205にて始動保留記憶数Nが上限値未満であると判定した場合(YES)、ステップS206において、始動保留記憶数N(RaNまたはRbN)の値に1を加算して更新する。
ステップS207では、MPU62は、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を結果表示部用保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した始動保留記憶数Nと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。
例えば、MPU62は、ステップS202にて第1始動保留記憶数RaNをセットした場合、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を第1結果表示部用保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した第1始動保留記憶数RaNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS202にて第1始動保留記憶数RaNに「3」をセットした場合、ステップS206にて更新した第1始動保留記憶数RaNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRa4に保留情報を格納する。
また、例えば、MPU62は、ステップS204にて第2始動保留記憶数RbNをセットした場合、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS204にて第2始動保留記憶数RbNに「3」をセットした場合、ステップS206にて更新した第2始動保留記憶数RbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRb4に保留情報を格納する。
また、ステップS207では、MPU62は、第1保留ランプ部53または第2保留ランプ部54の点灯を指示するコマンドを設定し、この設定したコマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、始動口用の入賞処理を終了する。なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるコマンドに基づいて、第1保留ランプ部53または第2保留ランプ部54を点灯させる。また、第1実施形態では、第1始動口36または第2始動口37に入賞した遊技球の保留個数は、最大4個である。また、第1保留ランプ部53または第2保留ランプ部54は、保留個数と同じ(対応する)数だけ点灯する。
<通常処理>
図16は、通常処理のフローチャートを示す図である。通常処理は、遊技を進行させるための主要な処理である。通常処理では、MPU62は、図16に示すように、ステップS301~S314を実行する。具体的には、MPU62は、ステップS301~S309を4msec周期で定期的に実行し、残余時間が発生した場合にステップS308~S311を繰り返し実行し、ステップS308の判定結果に応じてステップS312以降を実行する。なお、「残余時間」とは、周期時間(4msec)からステップS301~S309の処理にかかった時間を減算した残り時間のことである。
ステップS301では、MPU62は、タイマ割込み処理または前回の通常処理で設定したコマンドをサブ側の各制御装置に送信する外部出力処理を実行する。具体的には、MPU62は、賞球コマンドが設定されているか否かを判定し、賞球コマンドが設定されていると判定した場合、その賞球コマンドを払出制御装置70に送信する。また、第1実施形態では、MPU62は、遊技回用の演出に対応したコマンドや、開閉実行モード用の演出に対応したコマンドなどの演出用のコマンドが設定されているか否かを判定し、演出用のコマンドが設定されていると判定した場合、その演出用のコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
ステップS302では、MPU62は、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、MPU62は、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合、変動種別カウンタCSの値を0に戻す。
ステップS303では、MPU62は、遊技回を進行させるための遊技回制御処理を実行する。具体的には、MPU62は、当否抽選および振分抽選を実行するとともに、図柄表示装置51に最終的に停止表示させる図柄に係る情報の決定およびメイン表示部46に最終的に停止表示させる図柄に係る情報の決定などを実行する。
ステップS304では、MPU62は、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。具体的には、MPU62は、開閉実行モード、高確率モード、および高頻度サポートモードなどの各遊技状態への移行処理を実行する。なお、ステップS303の遊技回制御処理およびステップS304の遊技状態移行処理については後に詳細に説明する。
ステップS305では、MPU62は、デモ表示実行判定処理を実行する。具体的には、MPU62は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、3sec)を経過したか否かを判定し、開始待ち期間を経過していると判定した場合、デモ表示を開始させるためのデモコマンドを音声発光制御装置90に送信する。なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるデモコマンドに基づいて、デモ表示実行処理を開始する。
ここで、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントすることによって開始待ち期間が経過したか否かを判定する。例えば、開始待ち期間を3secとし、ステップS305の処理を繰り返し実行する間隔が0.1msecである場合、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントして3000回に達したときに開始待ち期間を経過したと判定する。なお、開始待ち期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロック(RTC)を用いて開始待ち期間を測定してもよい。また、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントしているときに新たな遊技回を開始した場合、そのカウントの値をリセットする。
ステップS306では、MPU62は、第2始動口37に設けられた開閉部材371の開閉制御を実行する処理(以下、電役サポート用処理)を実行する。具体的には、MPU62は、RAM64の電役保留エリア643に格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、電動役物開放抽選を実行するとともに、電動役物開放抽選に当選した場合、開閉部材371の開閉処理を実行する。また、MPU62は、電動役物開放抽選の結果を表示するように、役物用表示部47の表示制御を実行する。
ステップS307では、MPU62は、遊技球発射制御処理を実行する。具体的には、MPU62は、遊技者が発射ハンドル27を時計回り(右回り)するよう遊技者が回転操作したことに基づいて、電源・発射制御装置80に遊技球を発射させる発射制御を実行させる。より具体的には、電源・発射制御装置80は、所定の周期(例えば、0.6sec)で遊技球発射機構81のソレノイドを励磁して、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる。なお、ソレノイドは、発射ハンドル27の回転操作量に応じた発射強度で遊技球を発射するように励磁される。具体的には、発射ハンドル27の回転操作量が多いほど、強く励磁されるため、遊技球の発射強度が強くなる。電源・発射制御装置80は、所定の発射条件(発射ハンドル27が回転操作されており、接触センサ271がオンで、かつ発射停止スイッチ272がオフのとき)が整っている場合に、遊技球発射機構81のソレノイドに対して駆動信号を出力して遊技球を発射させる。
ステップS308では、MPU62は、RAM64の停電フラグ格納エリア(図示略)に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、MPU62のNMI端子に対して停電監視基板65から停電信号が入力されることによってRAM64にセットされる。停電監視基板65は、停電の発生を確認した場合に、この停電信号を出力する。なお、この停電フラグは、次回のメイン処理の実行時にクリアされる。
ここで、パチンコ機10は、RAM64等の所定のエリアに1を代入することによって各種のフラグをセットし、0を代入することによって各種のフラグをクリアする。例えば、パチンコ機10は、RAM64の停電フラグ格納エリアに1を代入することによって停電フラグをセットし、RAM64の停電フラグ格納エリアに0を代入することによって停電フラグをクリアする。
MPU62は、ステップS308にて停電フラグがセットされていると判定した場合(YES)、ステップS309以降の処理を実行することなく、ステップS312以降の電断時処理を実行する。具体的には、ステップS312では、MPU62は、タイマ割込み処理の発生を禁止する。ステップS313では、MPU62は、RAM判定値(RAM64のチェックサム)を算出して記憶する。ステップS314では、MPU62は、RAM64へのアクセスを禁止する。その後、MPU62は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
MPU62は、ステップS308にて停電フラグがセットされていないと判定した場合(NO)、ステップS309において、次回の通常処理を実行するタイミングに至ったか否か、すなわち現在の通常処理を開始したときから所定時間(例えば、4msec)が経過したか否かを判定する。MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至っていないと判定した場合(NO)、すなわち周期時間である4msecが経過しておらず残余時間が発生している場合、ステップS310において、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行し、ステップS311において、変動種別カウンタCSの更新を実行する。なお、MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至った(周期時間である4msecが経過した)と判定するまでステップS308~S311の処理を繰り返し実行する。
MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至ったと判定した場合(YES)、すなわち周期時間である4msecが経過しており残余時間が発生していない場合、ステップS301を再び実行することによって、次回の通常処理を開始する。
<メイン処理>
図17は、メイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理では、MPU62は、図17に示すように、ステップS401~S412を実行する。ステップS401では、MPU62は、電源投入に伴って立ち上げ処理を実行する。この立ち上げ処理には、サブ側の制御基板(音声発光制御装置90の制御基板等)が動作可能な状態になるのを待つための待時間が設けられている。具体的には、MPU62は、電源投入後、所定の時間(例えば、500msec程度)が経過するまで待機する。
ステップS402では、MPU62は、RAM64へのアクセスを禁止する期間(以下、許可禁止用期間)である1secが経過したか否かを判定する。MPU62は、ステップS402にて1secが経過したと判定するまでステップS402の処理を繰り返し実行する。すなわち、MPU62は、ステップS402にて1secが経過したと判定しない場合、ステップS402の処理を繰り返し実行し、ステップS402にて1secが経過したと判定した場合、ステップS403以降の処理を実行する。
第1実施形態では、MPU62は、ステップS402の処理の実行回数をカウントすることによって1secが経過したか否かを判定する。例えば、ステップS402の処理を繰り返し実行する間隔が0.1msecである場合、MPU62は、ステップS402の処理の実行回数をカウントして10000回に達したときに1secが経過したと判定する。なお、許可禁止用期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロック(RTC)を用いて許可禁止用期間を測定してもよい。
ステップS403では、MPU62は、RAM64へのアクセスを許可する。ステップS404では、MPU62は、電源・発射制御装置80に設けられたRAM消去スイッチ(図示略)がオンになっているか否かを判定する。MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定した場合(YES)、ステップS409以降の処理を実行する。また、MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていないと判定した場合(NO)、ステップS405において、RAM64の停電フラグ格納エリアに停電フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS405にて停電フラグがセットされていないと判定した場合(NO)、ステップS409以降の処理を実行する。また、MPU62は、ステップS405にて停電フラグがセットされていると判定した場合(YES)、ステップS406において、RAM判定値(チェックサム)を算出する。ステップS407では、MPU62は、ステップS406にて算出したRAM判定値が正常であるか否かを判定することによって、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認する。具体的には、MPU62は、ステップS406にて算出したRAM判定値(チェックサム)と、通常処理のステップS313(電断時処理)にて記憶されたRAM判定値(チェックサム)とを比較し、これらが一致した場合、RAM判定値は正常であると判定し、一致しない場合、RAM判定値は異常であると判定する。
MPU62は、ステップS407にてRAM判定値が正常でないと判定した場合(NO)、すなわちチェックサムの値が一致しないと判定した場合、ステップS409以降の処理を実行する。また、MPU62は、ステップS407にてRAM判定値が正常であると判定した場合(YES)、すなわちチェックサムの値が一致すると判定した場合、ステップS408において、RAM64の停電フラグ格納エリアに格納されている停電フラグをクリアする。
第1実施形態では、チェックサムを利用して、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認しているが、RAM64に記憶されたデータの有効性は、チェックサムの値の整合性を確認する方法とは異なる方法によって判定してもよい。例えば、電断時処理にてRAM64の所定のエリアにキーワードを書き込み、このキーワードが正常に書き込まれているか否かをメイン処理にて判定することによって、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認してもよい。また、CRC(巡回冗長検査)やMD5(ハッシュ関数)のハッシュ値を、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認するために利用するようにしてもよい。なお、チェックサムの算出方法は非常に簡単であり、例えば、ワード列の個々のワードの総計の下位1ワードをそのまま符号値としてもよい。このため、チェックサムによるデータ確認の有効性は、他の誤り検出符号と比べて信頼性は低いが、アルゴリズムが非常に簡易であるため、限られたメモリスペースの下でもMPU62へ負担をかけずに算出することができる。
MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定した場合(YES)、ステップS405にて停電フラグがセットされていないと判定した場合(NO)、またはステップS407にてRAM判定値が正常でないと判定した場合(NO)、ステップS409以降の処理を実行する。具体的には、MPU62は、ステップS409において、RAM64の作業領域をクリアし、ステップS410において、RAM64の初期化を実行する。
したがって、例えば、遊技場の管理者は、遊技場の営業開始時にRAM消去スイッチを押下しながらパチンコ機10の電源を投入することによって、RAM64に記憶されたデータを初期化することができる。また、パチンコ機10は、停電監視基板65にて停電の発生を確認していない場合や、RAM判定値が異常であった場合にも、RAM64に記憶されたデータを初期化する。
ステップS408またはステップS410の処理を実行した後、MPU62は、ステップS411において、サブ側の制御基板(音声発光制御装置90の制御基板等)に対して初期化コマンドを送信する。また、MPU62は、ステップS412において、タイマ割込み処理の発生を許可する。その後、MPU62は、図16を参照して説明した通常処理に移行する。なお、サブ側の制御基板は、ステップS411にて送信された初期化コマンドを受信することによって、主制御基板61との通信が正常に行われていることを認識するとともに自己を初期化する。
<遊技回制御処理>
図18は、遊技回制御処理のフローチャートを示す図である。遊技回制御処理では、MPU62は、図18に示すように、ステップS501~S509を実行する。ステップS501では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS501にて開閉実行モード中であると判定した場合(YES)、ステップS502以降の処理を実行することなく、遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中であると判定した場合、MPU62は、各始動口36,37への遊技球の入賞を検知しているか否かに関わらず遊技回の進行を開始しない。
ここで、MPU62は、RAM64に記憶されている開閉実行モード中フラグを参照することによって、開閉実行モード中であるか否かを判定する。以下の各ステップにおいても同様である。また、MPU62は、開閉実行モードへの移行時に開閉実行モード中フラグをセットし、開閉実行モードの終了時に開閉実行モード中フラグをクリアする。
MPU62は、ステップS501にて開閉実行モード中でないと判定した場合(NO)、ステップS502において、メイン表示部46が変動表示中であるか否か、すなわち遊技回を進行中であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS502にてメイン表示部46が変動表示中でないと判定した場合(NO)、ステップS503~S505の遊技回開始用処理を実行する。また、MPU62は、ステップS502にてメイン表示部46が変動表示中であると判定した場合(YES)、ステップS506~S509の遊技回進行用処理を実行する。
ステップS503では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数とを認識し、これらの保留個数の合計数CRNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS503にて合計数CRNが「0」以下であると判定した場合(YES)、遊技回制御処理を終了する。
また、MPU62は、ステップS503にて合計数CRNが「0」以下でないと判定した場合(NO)、ステップS504において、第1結果表示部用保留エリアRaまたは第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報を遊技回の消化用に設定するためのデータ設定処理を実行する。その後、MPU62は、ステップS505において、メイン表示部46および図柄表示装置51に変動表示を開始させて遊技回を消化するための変動開始処理を実行し、遊技回制御処理を終了する。なお、ステップS504のデータ設定処理については図19を、ステップS505の変動開始処理について図20を、それぞれ参照して後述する。
MPU62は、ステップS502において、メイン表示部46が変動表示中であるか否かを判定し、メイン表示部46が変動表示中であると判定した場合(YES)、ステップS506~S509の遊技回進行用処理を実行する。
ステップS506では、MPU62は、後述する変動開始処理(図20参照)のステップS716にてセットした表示継続時間が経過したか否かを判定する。具体的には、MPU62は、RAM64の表示継続時間カウンタにセットされた値が「0」以下になったか否かを判定する。なお、この表示継続時間カウンタの値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していないと判定した場合(NO)、ステップS507において、変動表示用処理を実行する。この変動表示用処理では、MPU62は、変動表示中のメイン表示部46の表示を更新する。その後、MPU62は、遊技回制御処理を終了する。
また、MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合(YES)、ステップS508において、変動終了処理を実行する。この変動終了処理では、MPU62は、後述する変動開始処理(図20参照)のステップS710、ステップS713、およびステップS715のいずれかの処理においてRAM64に記憶した情報(メイン表示部46に最終的に停止表示させる図柄に係る情報)を特定する。そして、MPU62は、遊技回の終了に際し、この特定した情報に対応した図柄を変動表示中のメイン表示部46に表示させるようにメイン表示部46の表示制御を実行する。
ここで、メイン表示部46に最終的に停止表示させる図柄は、遊技結果の種類ごとに異なっている。したがって、遊技場の管理者などは、遊技回の終了に際してメイン表示部46を目視することによって、遊技結果を確認することができる。これによれば、遊技場の管理者などは、例えば、大当たり発生の抽選に当選した場合と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことができる。
メイン表示部46は、図柄表示装置51の表示画面Gと比較して表示領域が狭く、メイン表示部46に停止表示させる図柄は、図柄表示装置51の表示画面Gに停止表示させる図柄表示列Z1~Z3と比較して遊技者にとって認識しにくいものとなっている。したがって、遊技者は、遊技回の終了に際し、メイン表示部46ではなく図柄表示装置51の表示画面Gを確認することによって、大当たり発生に当選したか否か等を判断することになるので、表示画面Gへの注目度が高まる。
ステップS509では、MPU62は、変動終了コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS509にて設定した変動終了コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、遊技回制御処理を終了する。なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される変動終了コマンドに基づいて、その遊技回の演出を終了させるための処理を実行する。ここで、音声発光制御装置90は、変動終了コマンドの受信を必要とすることなく、独自に遊技回の演出を終了するように構成されていてもよい。
<データ設定処理>
次に、図18のステップS504のデータ設定処理について詳細に説明する。図19は、データ設定処理のフローチャートを示す図である。データ設定処理では、MPU62は、図19に示すように、ステップS601~S611を実行する。ステップS601では、MPU62は、前述した始動口用の入賞処理(図15参照)のステップS204にてセットされた第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であると判定した場合(YES)、ステップS602~S606の第1結果表示部用(第1始動口36用)のデータ設定処理を実行し、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下でないと判定した場合(NO)、ステップS607~S611の第2結果表示部用(第2始動口37用)のデータ設定処理を実行する。
初めに、ステップS602~S606の第1結果表示部用のデータ設定処理について説明する。ステップS602では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1始動保留記憶数RaNの値から1を減算し、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている第1始動保留記憶数RaNの値を更新する。ステップS603では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアRa1に格納された保留情報を実行エリアAEに移動する。
ステップS604では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納された保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRa1~Ra4に格納されている保留情報を第1エリアRa1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU62は、第2エリアRa2の保留情報を第1エリアRa1にシフトし、第3エリアRa3の保留情報を第2エリアRa2にシフトし、第4エリアRa4の保留情報を第3エリアRa3にシフトする。つまり、ステップS603およびS604では、FIFO(First In, First Out)方式により第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されているデータのシフト処理が実行される。
ステップS605では、MPU62は、RAM64に記憶された第2結果表示部フラグをクリアする。この第2結果表示部フラグは、遊技回の消化に際して第1結果表示部461および第2結果表示部462のうち、どちらのメイン表示部46に変動表示を開始させているかを特定するためのフラグである。このステップS605では、MPU62は、第2結果表示部フラグをクリアしているので、遊技回の消化に際し、第1始動口36への遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部461に変動表示を開始させることを示している。
ステップS606では、MPU62は、保留情報のシフトを実行したことを認識させるためのシフト時コマンドを設定し、この設定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90に送信し、データ設定処理を終了する。このシフト時コマンドは、第1始動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を対象として保留情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるシフト時コマンドに基づいて、第1保留ランプ部53の点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置90は、第1始動口36に入賞した遊技球の保留個数の減少、すなわち、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている第1始動保留記憶数RaNの減少に伴い、第1保留ランプ部53の点灯個数を減少させる。
次に、ステップS607~S611の第2結果表示部用のデータ設定処理について説明する。ステップS607では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNの値から1を減算し、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている第2始動保留記憶数RbNの値を更新する。ステップS608では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの第2エリアRb2に格納された保留情報を実行エリアAEに移動する。
ステップS609では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRb1~Rb4に格納されている保留情報を第1エリアRb1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU62は、第2エリアRb2の保留情報を第1エリアRb1にシフトし、第3エリアRb3の保留情報を第2エリアRb2にシフトし、第4エリアRb4の保留情報を第3エリアRb3にシフトする。つまり、ステップS608およびS609では、FIFO(First In First Out, FIFO)方式により第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータのシフト処理が実行される。
ステップS610では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグをセットする。このステップS610では、MPU62は、第2結果表示部フラグをセットしているので、遊技回の消化に際し、第2始動口37への遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部462に変動表示を開始させることを示している。
ステップS611では、MPU62は、保留情報のシフトを実行したことを認識させるためのシフト時コマンドを設定し、この設定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90に送信し、データ設定処理を終了する。このシフト時コマンドは、第2始動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を対象として保留情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるシフト時コマンドに基づいて、第2保留ランプ部54の点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置90は、第2始動口37に入賞した遊技球の保留個数の減少、すなわち第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている第2始動保留記憶数RbNの減少に伴って、第2保留ランプ部54の点灯個数を減少させる。
以上のように、図19におけるデータ設定処理では、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第1結果表示部用(第1始動口36用)のデータ設定処理(S602~S606)と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第2結果表示部用(第2始動口37用)のデータ設定処理(S607~S611)とを有している。MPU62は、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下でないと判定した場合、第1結果表示部用のデータ設定処理を実行することなく、第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。MPU62は、第2始動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報があると判定した場合、第1始動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報があるか否かに関わらず第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を優先的に遊技回の消化用に設定する。
<変動開示処理>
次に、図18のステップS505の変動開始処理について詳細に説明する。図20は、変動開始処理のフローチャートを示す図である。変動開始処理では、MPU62は、図20に示すように、ステップS701~S718を実行する。
ステップS701では、MPU62は、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。MPU62は、ステップS701にて当否抽選モードが高確率モードでないと判定した場合(NO)、ステップS702において、低確率モード用の当否テーブル(図11(a)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア631から読み出す。また、MPU62は、ステップS701にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合(YES)、ステップS703において、高確率モード用の当否テーブル(図11(b)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア631から読み出す。
ステップS702またはステップS703の処理を実行した後、MPU62は、ステップS704において、当否判定処理を実行する。具体的には、MPU62は、実行エリアAEに格納された大当たり乱数カウンタC1の値と、ステップS702で読みだした低確率モード用の当否テーブルまたはステップS703にて読み出した高確率モード用の当否テーブルとの比較により、当否抽選の結果(当否結果)を判定する。なお、当否結果は、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」のいずれかであり、低確率モードであっても高確率モードであっても当否結果は、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」のいずれかとなる。
ステップS705では、MPU62は、ステップS704にて判定した当否結果が「大当たり当選」であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS705にて当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合(YES)、ステップS706以降の処理を実行し、ステップS705にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合(NO)、ステップS712以降の処理を実行する。
MPU62は、ステップS705にて当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合(YES)、ステップS706において、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定する。
ここで、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていない場合、第1始動口36への遊技球の入賞に基づく第1結果表示部461に変動表示を開始させることを示している。このため、MPU62は、ステップS706にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合(NO)、ステップS707において、第1振分テーブル(図12(a)参照)をROM63の振分テーブル記憶エリア632から読み出す。
また、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされている場合、第2始動口37への遊技球の入賞に基づく第2結果表示部462に変動表示を開始させることを示している。このため、MPU62は、ステップS706にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合(YES)、ステップS708において、第2振分テーブル(図12(b)参照)をROM63の振分テーブル記憶エリア632から読み出す。
ステップS707またはステップS708の処理を実行した後、MPU62は、ステップS709において、振分判定処理を実行する。この振分判定処理では、MPU62は、実行エリアAEに格納された大当たり種別カウンタC2の値と、ステップS707またはステップS708にて読み出した振分テーブルとを比較することによって、振分抽選の結果(振分結果)を判定する。
ステップS710では、MPU62は、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。この大当たり結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部46の第1結果表示部461または第2結果表示部462に最終的に停止表示させる図柄に係る情報を決定し、決定した情報、すなわち停止表示させる図柄に係る情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ステップS709にて判定した振分結果と、ROM63に予め記憶された大当たり結果用の停止結果テーブルとの比較によって、メイン表示部46に最終的に停止表示させる図柄に係る情報を決定する。この大当たり結果用の停止結果テーブルは、メイン表示部46に停止表示させる図柄の態様を振分結果ごとに相違させて規定している。
ステップS711では、MPU62は、ステップS709にて判定した振分結果に応じたフラグをRAM64にセットする。具体的には、MPU62は、振分結果が「低確結果」であることを特定した場合、低確結果フラグをセットし、「非明示少ラウンド高確結果」であることを特定した場合、非明示少ラウンド高確結果フラグをセットし、「明示少ラウンド高確結果」であることを特定した場合、明示少ラウンド高確結果フラグをセットし、「最有利結果」であることを特定した場合、最有利結果フラグをセットする。その後、MPU62は、ステップS716以降の処理を実行する。なお、以下の各ステップの処理において、MPU62は、RAM64にセットされたフラグの有無を参照して振分結果を判定する。
MPU62は、ステップS705にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合(NO)、ステップS712において、ステップS704にて判定した当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS712にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合(YES)、ステップS713以降の処理を実行し、ステップS712にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合(NO)、ステップS715以降の処理を実行する。
ステップS713では、MPU62は、特別外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この特別外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部46の第1結果表示部461または第2結果表示部462に最終的に停止表示させる図柄に係る情報を決定し、決定した情報、すなわち停止表示させる図柄に係る情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された特別外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部46に最終的に停止表示させる図柄に係る情報を決定する。この特別外れ結果用の停止結果テーブルに設定された図柄の態様は、大当たり結果用の停止結果テーブルに設定された図柄の態様とは異なっている。ステップS714では、MPU62は、特別外れフラグをRAM64にセットする。なお、以下の各処理において、MPU62は、RAM64にセットされた特別外れフラグの有無を参照して、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
ステップS715では、MPU62は、通常外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この通常外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部46の第1結果表示部461または第2結果表示部462に最終的に停止表示させる図柄に係る情報を決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された通常外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部46に最終的に停止表示させる図柄に係る情報を決定する。なお、通常外れ結果用の停止結果テーブルに設定された図柄の態様は、大当たり結果用の停止結果テーブルおよび特別外れ結果用の停止結果テーブルに設定された図柄の態様とは異なる。
ステップS711、ステップS714、およびステップS715のいずれかの処理を実行した後、MPU62は、ステップS716において、表示継続時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。なお、表示継続時間(表示継続期間)の設定処理については後に詳細に説明する。
ステップS717では、MPU62は、変動用コマンドおよび種別コマンドを設定する。MPU62は、前述した通常処理(図16参照)のステップS301において、ステップS717にて設定した変動用コマンドおよび種別コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、MPU62から送信される変動用コマンドおよび種別コマンドに基づいて所定の処理を実行するが、該処理については後に詳細に説明する。
なお、変動用コマンドには、表示継続時間に係る情報が含まれているが、リーチ表示が発生するか否かの情報は含まれていない。また、種別コマンドには、当否結果に係る情報および振分結果に係る情報が含まれている。より詳細には、種別コマンドには、当否結果に係る情報として、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」に係る各情報が含まれている。また、種別コマンドには、振分結果に係る情報として、「低確結果」、「非明示少ラウンド高確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、および「最有利結果」に係る各情報が含まれている。なお、以下の説明では、当否結果および振分結果を総称して遊技結果ともいう。すなわち、種別コマンドには、遊技結果に係る情報が含まれることとなる。
ステップS718では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定し、その判定結果に基づいてメイン表示部46に変動表示を開始させる。ここで、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていない場合、遊技回の消化に際し、第1始動口36への遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部461に変動表示を開始させることを示している。
このため、MPU62は、ステップS718にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS719において、第1結果表示部461に変動表示を開始させる。また、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされている場合、遊技回の消化に際し、第2始動口37への遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部462に変動表示を開始させることを示している。このため、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合、MPU62は、ステップS718において、第2結果表示部462に変動表示を開始させる。
<表示継続時間の設定処理>
図21は、表示継続時間の設定処理のフローチャートを示す図である。表示継続時間の設定処理では、MPU62は、図21に示すように、ステップS801~S808を実行する。ステップS801では、MPU62は、RAM64の抽選カウンタ用バッファの変動種別用カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値を取得する。また、MPU62は、図柄表示装置51にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、MPU62は、ステップS802において、ステップS709にて判定した振分結果が「低確結果」または「最有利結果」であるかを判定する。
ステップS802では、MPU62は、振分結果が「低確結果」または「最有利結果」である場合(YES)、ステップS803において、図20のステップS704にて判定した当否結果が「通常外れ結果」であるかを判定する。MPU62は、ステップS803にて当否結果が「通常外れ結果」であると判定した場合(YES)、ステップS804において、ROM63に予め記憶されたリーチ用テーブルと、保留球格納エリア642に格納されたリーチ乱数カウンタC3の値との比較により、リーチ発生抽選を実行する。
ステップS805では、MPU62は、ステップS804でのリーチ発生抽選でリーチ表示が発生するか否かを判定する。MPU62は、ステップS805にてリーチ表示が発生すると判定した場合(YES)、ステップS806において、ROM63に記憶されたリーチ発生用表示継続時間テーブルを参照する。また、MPU62は、ステップS802にて振分結果が「低確結果」または「最有利結果」でないと判定した場合(NO)、ステップS803にて当否結果が「通常外れ結果」でないと判定した場合(NO)、またはステップS805にてリーチ表示が発生しないと判定した場合(NO)、ステップS807において、ROM63に記憶されたリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照する。
ステップS808では、MPU62は、ステップS806またはステップS807の処理を実行した後、表示継続時間を決定する。具体的には、MPU62は、ステップS806で参照したリーチ発生用表示継続時間テーブルまたはステップS807で参照したリーチ非発生用表示継続時間テーブルに基づいて、動種別カウンタ用バッファから取得した変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間を決定する。また、MPU62は、ステップS807で決定した表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア641に設けられた表示継続時間カウンタにセットする。
第1実施形態では、図21のステップS804~S808を参照して説明したように、MPU62が、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア633に記憶されているリーチ用テーブルと、保留球格納エリア642に格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ表示を発生させるか否かの抽選を実行しているが、このリーチ表示を発生させるか否かの抽選を音声発光制御装置90で実行するように構成してもよい。
ここで、第1実施形態では、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間を短くするように設定されている。つまり、第1始動口36に係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、第1始動口36に係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。また、第2始動口37に係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、第2始動口37に係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。保留個数の最大値(4個)を超えて第1始動口36又は第2始動口37に入賞した場合、賞球の払い出しは受けることはできるが大当たりの抽選は受けることができない。しかし、本実施形態のように、保留個数が多くなるほど表示継続時間を短くし、遊技回の消化を早くすることで、保留個数の最大値を超えて入賞する状態(賞球の払い出しは受けることはできるが大当たりの抽選は受けることができない状態)が生じるのを抑制でき、遊技者にとって有利な遊技状態を提供することができる。
また、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、サポートモードが高頻度サポートモードである場合、低頻度サポートモードである場合と比較して、表示継続時間が短く設定されている。すなわち、保留個数が同じである場合、高頻度サポートモードの表示継続時間は、低頻度サポートモードの表示継続時間よりも短く設定されている。さらに、リーチ発生用表示継続時間テーブルとリーチ非発生用表示継続時間テーブルとでは、表示継続時間が互いに異なるように設定されている。
このように、第1実施形態では、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間と、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間とは互いに異なっている。したがって、リーチ表示が発生するか否かの情報が変動用コマンドに含まれていない場合でも、表示継続時間に係る情報に基づいて、サブ側の制御装置である音声発光制御装置90にてリーチ表示が発生するか否かを判定することができる。この意味では、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を間接的に含んでいるとも言える。なお、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を直接的に含んでいてもよい。
なお、第1実施形態では、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間が短くなっているが、保留個数が多くなるほど表示継続時間が長くなる等のように第1実施形態とは逆の関係に設定されていてもよく、保留個数やサポートモードに応じて表示継続時間が変動(変化)しないよう構成されていてもよい。また、リーチ発生用表示継続時間テーブルおよびリーチ非発生用表示継続時間テーブルを同一としてもよい。この場合、リーチ発生の有無にかかわらず、同一の表示継続時間テーブルを参照して、動種別カウンタ用バッファから取得した変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間を決定し、RAM64の各種カウンタエリア641に設けられた表示継続時間カウンタにセットすればよい。さらに、当否結果および振分結果のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルを設定してもよい。
<遊技状態移行処理>
図22は、遊技状態移行処理のフローチャートを示す図である。遊技状態移行処理では、MPU62は、図22に示すように、ステップS901~S914を実行する。ステップS901では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS901にて開閉実行モード中でないと判定した場合(NO)、ステップS902~S910の処理を実行する。また、MPU62は、ステップS901にて開閉実行モード中であると判定した場合(YES)、ステップS911~S914の処理を実行する。
MPU62は、ステップS901にて開閉実行モード中でないと判定した場合(NO)、ステップS902において、メイン表示部46の変動表示が終了したか否かを判定する。MPU62は、ステップS902にてメイン表示部46の変動表示が終了していないと判定した場合(NO)、遊技状態移行処理を終了する。また、MPU62は、ステップS902にてメイン表示部46の変動表示が終了したと判定した場合(YES)、ステップS903において、当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、MPU62は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS903にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものでないと判定した場合(NO)、すなわち当否結果が「通常外れ結果」であると判定した場合、遊技状態移行処理を終了する。また、MPU62は、ステップS903にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合(YES)、RAM64に開閉実行モード中フラグをセットした後、ステップS904において、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS904にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合(YES)、ステップS905において、RAM64の各種カウンタエリア641に設けられた開閉カウンタSOCに「2」をセットする。この開閉カウンタSOCは、開閉実行モードへの移行に際して可変入賞装置38の大入賞口381を開閉する総回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。また、MPU62は、ステップS904にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合(NO)、すなわち当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合、ステップS906において、振分結果が少ラウンド高確結果(「非明示少ラウンド高確結果」または「明示少ラウンド高確結果」)であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS906にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定した場合(YES)、ステップS907において、RAM64の各種カウンタエリア641に設けられたラウンドカウンタRCに「2」をセットする。また、MPU62は、ステップS906にて振分結果が少ラウンド高確結果でないと判定した場合(NO)、すなわち振分結果が「低確結果」または「最有利結果」であると判定した場合、ステップS908において、ラウンドカウンタRCに「15」をセットする。このラウンドカウンタRCは、開閉実行モードへの移行に際してラウンド遊技の回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
第1実施形態では、パチンコ機10は、終了条件が互いに異なる複数の開閉実行モードを有している。具体的には、パチンコ機10は、開閉実行モードとして、当否結果が「大当たり当選」である場合に移行するラウンド数規定モードと、当否結果が「特別外れ結果」である場合に移行する開閉数規定モードとを有している。
ラウンド数規定モードは、予め定められた回数のラウンド遊技を実行したことを条件として終了する。ここで、ラウンド遊技の回数は、ラウンドカウンタRCにセットした値に対応している。開閉数規定モードは、予め定められた総回数の大入賞口381の開閉を実行したこと、または予め定められた個数の遊技球が大入賞口381に入賞したことを条件として終了する。ここで、大入賞口381の開閉の総回数は、開閉カウンタSOCにセットした値に対応している。この開閉数規定モードは、ラウンド遊技の実行回数を条件として終了することはない。
なお、第1実施形態では、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、1回の大入賞口381の開閉を実行する。また、1回のラウンド遊技は、以下の2つの条件(1)、条件(2)のうち、一方の条件を満たすまで継続する。すなわち、第1実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉382を開放状態に設定した後、以下の2つの条件(1)、条件(2)のうち、一方の条件を満たすことによって、開閉扉382を再び閉鎖状態に設定する。
(1)予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること
(2)大入賞口381への遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達すること
MPU62は、ステップS905、ステップS907、およびステップS908のいずれかの処理を実行した後、ステップS909において、RAM64の各種カウンタエリア641に設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。ここで、タイマ割込み処理は2msec周期で行われる。したがって、オープニング用の待機時間は2secとなる。なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく遊技状態と当たり図柄(特図)の組み合わせに応じて任意に決定できる。
このように、MPU62は、ステップS903にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合、遊技結果の種類に関わらずタイマカウンタTにオープニング用の待機時間をセットする。換言すれば、オープニング用の待機時間は、遊技結果の種類に関わらず同一である。なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に遊技結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、オープニング用の待機時間は、「低確結果」または「最有利結果」の遊技結果である場合と、これら以外の遊技結果である場合とで大きく相違する等のように、遊技結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
ステップS910では、MPU62は、オープニングコマンドを設定する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。ここで、オープニングコマンドは、開閉実行モードへの移行の契機となった遊技結果の情報を含んでおり、MPU62は、前述した通常処理(図16参照)のステップS301において、ステップS910にて設定したオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードへの移行を認識し、所定の処理を実行する。この処理については、後に詳細に説明する。
また、MPU62は、ステップS901にて開閉実行モード中であると判定した場合(YES)、ステップS911において、大入賞口開閉処理を実行する。なお、ステップS911の大入賞口開閉処理については、後に詳細に説明する。
ステップS912では、MPU62は、ステップS911の大入賞口開閉処理を実行した後、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であり、かつラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS912にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の少なくともいずれか一方が「0」以下ではないと判定した場合(NO)、遊技状態移行処理を終了する。また、MPU62は、ステップS912にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の双方が「0」以下であると判定した場合(YES)、ステップS913において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS913にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合(NO)、遊技状態移行処理を終了する。また、MPU62は、ステップS913にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合(YES)、ステップS914において、RAM64に記憶された開閉実行モード中フラグをクリアした後、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。
次に、図22のステップS911の大入賞口開閉処理について詳細に説明する。
図23は、大入賞口開閉処理のフローチャートを示す図である。大入賞口開閉処理では、MPU62は、図23に示すように、ステップS1001~S1019を実行する。ステップS1001では、MPU62は、大入賞口381が開放中であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS1001にて大入賞口381が開放中でないと判定した場合(NO)、ステップS1002以降の処理を実行する。また、MPU62は、ステップS1001にて大入賞口381が開放中であると判定した場合(YES)、ステップS1006以降の処理を実行する。
MPU62は、ステップS1001にて大入賞口381が開放中でないと判定した場合(NO)、ステップS1002において、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であり、かつラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS1002にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の双方が「0」以下であると判定した場合(YES)、大入賞口開閉処理を終了する。
また、MPU62は、ステップS1002にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の少なくとも一方が「0」以下ではないと判定した場合(NO)、ステップS1003において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS1003にてタイマカウンタTの値が「0」以下ではないと判定した場合(NO)、大入賞口開閉処理を終了する。
また、MPU62は、ステップS1003にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合(YES)、ステップS1004において、大入賞口開放処理を実行する。なお、大入賞口開放処理については、後に図24を参照して詳述する。
ステップS1005では、MPU62は、開放コマンドを設定する。また、MPU62は、前述した通常処理(図16参照)のステップS301において、ステップS1005にて設定した開放コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される開放コマンドに基づいて、開閉扉382を開放状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
MPU62は、ステップS1001において、大入賞口381が開放中であると判定した場合(YES)、ステップS1006において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否か、すなわち、大入賞口開放処理のステップS1003またはステップS1006にてタイマカウンタTにセットされた上限継続時間が経過したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1006において、タイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合(NO)、ステップS1007において、大入賞口381への入賞が発生したか否かを判定する。なお、大入賞口381への入賞が発生したか否かの判定は、大入賞口381に対応した検知センサ504の検知結果に基づいて実行される。
MPU62は、ステップS1007にて大入賞口381への入賞が発生していないと判定した場合(NO)、大入賞口開閉処理を終了する。また、MPU62は、ステップS1007にて大入賞口381への入賞が発生したと判定した場合(YES)、ステップS1008において、入賞カウンタPCの値から1を減算して更新する。
ステップS1009では、MPU62は、入賞カウンタPCの値が「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS1009にて入賞カウンタPCの値が「0」以下でないと判定した場合(NO)、大入賞口開閉処理を終了する。また、MPU62は、ステップS1009にて入賞カウンタPCの値が「0」以下であると判定した場合(YES)、ステップS1010において、閉鎖実行処理を実行する。この閉鎖実行処理では、MPU62は、可変入賞駆動部383の駆動制御を実行することによって、開閉扉382を閉鎖状態に設定する。
ステップS1011では、MPU62は、閉鎖コマンドを設定する。MPU62は、前述した通常処理(図16参照)のステップS301において、ステップS1011にて設定した閉鎖コマンドを音声発光制御装置90に送信する。なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される閉鎖コマンドに基づいて、開閉扉382を閉鎖状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
ステップS1012では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS1012にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合(YES)、後述するステップS1018以降の処理を実行する。
また、MPU62は、ステップS1012にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合(NO)、ステップS1013以降の処理を実行する。ステップS1013では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値から1を減算して更新する。また、ステップS1014では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS1014にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下でないと判定した場合(NO)、ステップS1015において、タイマカウンタTの値に「500」をセットする。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
ここで、ステップS1015にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉382を開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定してから再び開閉扉382を開放状態に設定するまでの開放待機時間を規定している。第1実施形態では、開放待機時間を1secに設定しているが、開閉実行モードの種類や進行状況に関わらず開放待機時間は同一である。
また、MPU62は、ステップS1014にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定した場合(YES)、ステップS1016以降の処理を実行する。ステップS1016では、MPU62は、タイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値から1を減算して更新される。ここで、タイマ割込み処理は2msec周期で行われる。したがって、エンディング用の待機時間は4secとなる。なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく遊技状態と当たり図柄(特図)の組み合わせに応じて任意に決定できる。
エンディング用の待機時間は、オープニング用の待機時間と同様に、遊技結果の種類に関わらず同一である。すなわち、このエンディング用の待機時間は、開閉実行モードの種類に関わらず同一である。なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に遊技結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、エンディング用の待機時間は、「低確結果」または「最有利結果」の遊技結果である場合と、これら以外の遊技結果である場合とで大きく相違する等のように、遊技結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
ステップS1017では、MPU62は、エンディングコマンドを設定する。MPU62は、前述した通常処理(図16参照)のステップS301において、ステップS1017にて設定したエンディングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モードの終了を認識し、所定の処理を実行する。
また、MPU62は、ステップS1006にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合(YES)、前述したステップS1010以降の処理を実行する。また、MPU62は、ステップS1012にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合(YES)、ステップS1018において、開閉カウンタSOCの値から1を減算して更新する。
ステップS1019では、MPU62は、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS1019にて開閉カウンタSOCの値が「0」以下でないと判定した場合(NO)、前述したステップS1015以降の処理を実行する。また、MPU62は、ステップS1019において、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であると判定した場合(YES)、前述したS1016以降の処理を実行する。
次に、図23のステップS1004の大入賞口開放処理について詳細に説明する。
図24は、大入賞口開放処理のフローチャートを示す図である。大入賞口開放処理では、MPU62は、図24に示すように、ステップS1101~S1106を実行する。ステップS1101では、MPU62は、RAM64の各種カウンタエリア641に設けられた入賞カウンタPCに「8」をセットする。ステップS1102では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS1102にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合(YES)、ステップS1103において、タイマカウンタTに「85」をセットする。前述したように、MPU62は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値から1を減算してタイマカウンタTを更新する。ここで、タイマ割込み処理は、2msec周期で実行される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は0.17secとなる。
また、MPU62は、ステップS1102にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合(NO)、ステップS1104において、振分結果が少ラウンド高確結果(「非明示少ラウンド高確結果」または「明示少ラウンド高確結果」)であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1104にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定した場合(YES)、前述したステップS1103において、タイマカウンタTに「85」をセットする。前述したように、MPU62は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値から1を減算してタイマカウンタTを更新する。ここで、タイマ割込み処理は、2msec周期で実行される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は0.17secとなる。
また、MPU62は、ステップS1104にて振分結果が少ラウンド高確結果でないと判定した場合(NO)、ステップS1105において、タイマカウンタTに「15000」をセットする。前述したように、タイマカウンタTは、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値から1を減算して更新される。ここで、タイマ割込み処理は、2msec周期で実行される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は30secとなる。
MPU62は、ステップS1103またはステップS1105の処理を実行した後、ステップS1106において、大入賞口381の開放実行処理を実行する。この開放実行処理では、MPU62は、可変入賞駆動部383の駆動制御を実行することによって、開閉扉382を開放状態に設定する。その後、MPU62は、大入賞口開放処理を終了する。
なお、ステップS1101にて入賞カウンタPCにセットされた値は、大入賞口381への遊技球の総入賞個数の上限を規定している。また、ステップS1103またはステップS1105にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉382を開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでの上限継続時間を規定している。したがって、MPU62は、前述したように、タイマカウンタTに「85」または「15000」をセットすることによって、長さの異なる2種類の上限継続時間を設定している。具体的には、MPU62は、上限継続時間を30secに設定した長時間態様と、上限継続時間を長時間態様のそれよりも短い0.17secに設定した短時間態様とを設定している。
第1実施形態では、パチンコ機10は、0.6secの周期で遊技球発射機構81のソレノイドを励磁することによって、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる。また、MPU62は、入賞カウンタPCに「8」をセットすることによって、大入賞口381への遊技球の総入賞個数の上限を8個に設定している。したがって、長時間態様の上限継続時間(30sec)は、大入賞口381への遊技球の総入賞個数の上限と、遊技球の発射周期との積よりも十分に長いので、上限である8個の遊技球を大入賞口381に入賞させることは容易である。これに対し、短時間態様の上限継続時間(0.17sec)は、遊技球の発射周期よりも短いので、遊技球を大入賞口381に入賞させることは困難である。なお、タイミングによっては1個程度の遊技球を大入賞口381に入賞させることは可能である。
次に、図22のステップS914の開閉実行モード終了時の移行処理について詳細に説明する。
図25は、開閉実行モード終了時の移行処理のフローチャートを示す図である。開閉実行モード終了時の移行処理では、MPU62は、図25に示すように、ステップS1201~S1212を実行する。
ステップS1201では、MPU62は、振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS1201にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合(YES)、ステップS1202において、高頻度サポートフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高頻度サポートフラグがセットされている場合、これを維持する。これによって、MPU62は、サポートモードを高頻度サポートモードに設定または維持する。
ステップS1203では、MPU62は、RAM64に記憶された回数制限フラグをクリアする。
ここで、高頻度サポートモードは、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているとともに、回数制限フラグがセットされていない場合、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続される。
ステップS1204では、MPU62は、高確率モードフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高確率モードフラグがセットされている場合、これを維持する。これによって、MPU62は、当否抽選モードを高確率モードに設定または維持する。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続される。その後、MPU62は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
なお、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する際には、MPU62は、振分結果に応じてRAM64にセットしたフラグ(低確結果フラグ、非明示少ラウンド高確結果フラグ、明示少ラウンド高確結果フラグ、および最有利結果フラグ)や、特別外れフラグをクリアする。また、前述した変動開始処理(図20参照)のステップS701では、MPU62は、RAM64に高確率モードフラグがセットされているか否かを判定することによって、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定している。
また、MPU62は、ステップS1201にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」でないと判定した場合(NO)、ステップS1205において、振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS1205にて振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合(YES)、ステップS1206において、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1206にてRAM64に高頻度サポートフラグがセットされていると判定した場合(YES)、前述したステップS1203以降の処理を実行する。また、MPU62は、ステップS1206にてRAM64に高頻度サポートフラグがセットされていないと判定した場合(NO)、ステップS1207において、高確率モードフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高確率モードフラグがセットされている場合、これを維持する。これによって、MPU62は、当否抽選モードを高確率モードに設定または維持する。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続される。その後、MPU62は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
MPU62は、ステップS1205にて振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」でないと判定した場合(NO)、ステップS1208において、振分結果が「低確結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1208にて振分結果が「低確結果」でないと判定した場合(NO)、すなわち、当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
また、MPU62は、ステップS1208にて振分結果が「低確結果」であると判定した場合(YES)、ステップS1209において、高確率モードフラグをクリアする。これによって、MPU62は、当否抽選モードを低確率モードに設定する。この低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となって、振分結果が「低確結果」以外になるまで継続される。
ステップS1210では、MPU62は、高頻度サポートフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高頻度サポートフラグがセットされている場合、これを維持する。これによって、MPU62は、サポートモードを高頻度サポートモードに設定または維持する。ステップS1211では、MPU62は、RAM64の各種カウンタエリア641に設けられた遊技回数カウンタの値に「100」をセットする。ステップS1212では、MPU62は、回数制限フラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に回数制限フラグがセットされている場合、これを維持する。その後、MPU62は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
ここで、高頻度サポートモードは、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているとともに、回数制限フラグがセットされている場合、遊技回数カウンタにセットされた終了基準回数である100回の遊技回を消化するまで継続する。MPU62は、100回の遊技回を消化した場合、高頻度サポートフラグおよび回数制限フラグをクリアする。これによって、MPU62は、サポートモードを低頻度サポートモードに設定する。なお、MPU62は、これらの処理を前述した通常処理(図16参照)のステップS306において、電役サポート用処理として実行するが、詳細な説明は省略する。
このように、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」となった場合、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。高確率モードおよび高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
また、現在のサポートモードが高頻度サポートモードであるときに当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」となった場合、遊技状態は、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。高確率モードおよび高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
これに対して、現在のサポートモードが低頻度サポートモードであるときに当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」となった場合、遊技状態は、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、低頻度サポートモードに移行する。高確率モードおよび低頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
また、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「低確結果」となった場合、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、低確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続し、高頻度サポートモードは、当否抽選において「大当たり当選」となることなく、100回の遊技回を消化した場合、低頻度サポートモードに移行する。
また、当否抽選において「大当たり当選」とならなかった場合、すなわち当否抽選において当否結果が「特別外れ結果」または「通常外れ結果」となった場合、遊技状態は移行しない。
<音声発光制御装置90および表示制御装置100の電気的構成>
図26は、音声発光制御装置および表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。音声発光制御装置90は、図26に示すように、音声発光制御基板91と、この音声発光制御基板91に実装されたMPU92と、このMPU92を構成しているROM93およびRAM94とを備えている。ここで、MPU92は、ROM93およびRAM94の他、CPU、割込回路、タイマ回路(RTC)、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。
ROM93は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を、読み出し専用として利用するように構成されている。ROM93は、論理アドレスにより論理的に分離された複数のエリア(領域)を有しており、各エリアに各種の制御プログラムやそのプログラムに応じた処理の実行に際して利用される固定値データを記憶している。MPU92は、ROM93に記憶されている制御プログラムに従って処理を実行することで、主制御装置60からの指示に基づく演出の実行を制御する。ROM93は、CPUとチップ化されて内部バスにより接続されているため、そのデータ容量を増大化することが比較的困難であり、具体的にはそのデータ容量は2Mバイトとなっている。
RAM94は、SRAMやDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合にROM93よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。RAM94は、論理アドレスにより論理的に分離された複数のエリア(領域)を有しており、例えば、各種カウンタエリアや、各種フラグ格納エリアなどの各種エリアを有している。RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92は、入力ポート(不図示)および出力ポート(不図示)を備えている。MPU92の入力ポートは、主制御装置60に接続されている。また、MPU92の入力ポートは、操作ボタン28およびタッチセンサ57に接続されている。MPU92の出力ポートは、表示ランプ装置23や第1~第3保留ランプ部53~55、スピーカ部24、発光素子駆動部29、表示制御装置100等に接続されている。MPU92は、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、表示ランプ装置23や第1~第3保留ランプ部53~55、スピーカ部24などの駆動制御を実行する。また、MPU92は、主制御装置60から送信されるコマンドを解析して所定期間における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容に応じたコマンドを表示制御装置100に送信する。このコマンド送信には、MPU92とMPU102とを接続するように設けられた信号経路が利用される。なお、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたハーネスなどのコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置100と電気的に接続されている。
MPU92は、所定期間における演出の内容を決定した場合、表示制御装置100だけでなく表示ランプ装置23の発光制御を実行する。この場合、図26では、音声発光制御基板91と表示ランプ装置23とが直接接続されているように記載されているが、これに限定されることはなく、音声発光制御基板91と表示ランプ装置23との間に中継基板が介在していてもよい。
MPU92は、所定期間における演出の内容を決定した場合、スピーカ部24の駆動制御を実行する。スピーカ部24の駆動制御に際しては、音出力LSI95及び共通用ROM96が利用される。
共通用ROM96は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を、読み出し専用として利用するように構成されている。当該共通用ROM96は、MPU92に直接接続されているのではなく、音出力LSI95に対して外付けされていることに起因して、そのデータ容量を増大化することはROM93に比べて容易であり、具体的にはそのデータ容量は1Gバイトとなっている。但し、このデータ容量は任意であり、500Mバイトや、4Gバイトであってもよい。
音出力LSI95は、I/F951と、レジスタ952と、音データ処理部953と、DAC954と、データ転送部955と、を備えている。音出力LSI95は、MPU92から送信されるデータに従ってスピーカ部24から音を出力するための制御を実行する。
I/F951は、双方向通信用の信号経路群として設けられたバスB1を介してMPU92との間で音出力LSI95が通信を行うためのインターフェースである。このI/F951に接続されたバスB1は8本の信号経路から構成されており、各信号経路を介して、MPU92と音出力LSI95との間でデータの送受信が行われる。
レジスタ952は、音出力LSI95にて利用される各種データを一時的に記憶するための記憶手段としての機能を有しており、記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリを読み書き両用として利用するように構成されている。また、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に、ROM93及び共通用ROM96よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。
当該レジスタ952は、複数のデータを同時に記憶保持可能なように、多数バイトのデータ容量を有しており、キロバイト又はメガバイトの単位のデータ容量を有している。具体的には、10キロバイト程度のデータ容量を有している。
音データ処理部953は、MPU92から送信されレジスタ952に記憶されているシーケンスデータ及びパラメータデータを音の出力を行う上で利用可能なように変換するとともに、その変換結果の内容と共通用ROM96から読み出された音データとを利用してデジタル楽音データを作成する機能を有する。シーケンスデータには、一連の音の出力開始タイミングや出力順序を示す時間データが含まれており、パラメータデータには、所定のタイミングにおける音の音高、音量及び音色などを定めるデータが含まれている。
また、音データ処理部953は、同時に複数の異なる音を出力可能とするように複数の発音チャンネルの機能を有しており、発音チャンネル毎に作成したデジタル楽音データを合成してデジタル合成楽音データを作成する機能を有する。なお、複数の発音チャンネルとして、16チャンネル分の機能を有しているが、このチャンネル数は任意である。また、仮想トラックを利用することにより、実際の発音チャンネル数よりも多い数のトラック(例えば64トラック)を利用可能となっているが、仮想トラックを利用しない構成としてもよい。
DAC954は、デジタル/アナログコンバータであり、アナログ信号の増幅回路を備える。DAC954では、音データ処理部953にて作成されたデジタル楽音データ又はデジタル合成楽音データをアナログ信号に変換したアナログ音声信号を増幅後にスピーカ部24へ出力する機能を有している。
データ転送部955は、双方向通信用の信号経路群として設けられたバスB2を介して共通用ROM96と接続されており、当該共通用ROM96から読み出したデータをレジスタ952に転送する機能を有している。このデータ転送部955と共通用ROM96との間に設けられたバスB2は16本の信号経路から構成されており、その信号経路の数はMPU92とI/F951との間のバスB1よりも多い数となっている。そして、データ転送部955と共通用ROM96との間のデータの通信速度は、MPU92とI/F951との間のデータの通信速度よりも速いものとなっている。データ転送部955では、音データ処理部953においてシーケンスデータ及びパラメータデータから変換されたデータに基づき、音の出力に必要な音データを共通用ROM96から読み出し、レジスタ952に記憶させる。
ここで、データ転送部955は、音データ処理部953において必要な音データをレジスタ952に転送する機能だけでなく、MPU92において必要なデータを共通用ROM96から読み出してレジスタ952に記憶させるとともに、そのレジスタ952に記憶させたデータをMPU92に転送する機能を有している。データ転送に係る構成について以下に説明する。
<ROM93及び共通用ROM96のデータ構成>
先ず、ROM93及び共通用ROM96のデータ構成について、図27を参照しながら説明する。図27(a)はROM93のデータ構成を説明するための説明図であり、図27(b)は共通用ROM96のデータ構成を説明するための説明図である。
図27(a)に示すように、ROM93には、MPU92にて演出制御用の処理を実行するためのプログラム及び処理用データ(1),プログラム及び処理用データ(2),・・・,プログラム及び処理用データ(P)が予め記憶されている。これらプログラム及び処理用データには、各演出を実行するために利用されるデータテーブルや、音出力LSI95に提供するためのシーケンスデータ及びパラメータデータを含む。当該MPU92にて演出制御用の処理を実行するために必要なプログラム及び処理用データは、ROM93に全て記憶されている。
ROM93には、プログラム及び処理用データ(1),プログラム及び処理用データ(2),・・・,プログラム及び処理用データ(P)だけでなく、表示ランプ装置23の発光制御を行うために利用される発光データ(1),発光データ(2),・・・,発光データ(Q)が予め記憶されている。これら各発光データには、所定の演出の期間において、表示ランプ装置23のうち点灯対象となる発光部の種類、点灯期間、及び点灯順序の情報が設定されており、これらの発光パターンの内容が各発光データの種類に応じて異なっている。ROM93に記憶されている各発光データは、対象となる発光制御の期間が相違しているとともに、発光パターンの内容が異なっている。
一方、図27(b)に示すように、共通用ROM96には、スピーカ部24から所定の音を出力するために利用される音データ(1),音データ(2),・・・,音データ(S)が予め記憶されている。これら各音データは、各種の音色に対応する楽器によって実際に発音させたメロディや音をサンプリングして得られた波形データを含むとともに、歌詞付きのメロディについては各種の音色に対応する楽器によって発音させたメロディの他に、音声をサンプリングして得られた波形データを含む。音データは、共通用ROM96に全て記憶されている。なお、共通用ROM96に記憶されている音データには、後述する図31の演出A~Dで使用される音楽(BGM)および音声に対応する音データ(音楽データおよび音声データ)、図42の第1モードM1~第5モードM5の演出で使用される音楽および音声に対応する音データ(音楽データおよび音声データ)、図48の第4モードの演出MA~MCで使用される音楽および音声に対応する音データ(音楽データおよび音声データ)等が含まれている。
音データは、アナログ信号を、パルス符号変調(PCM)により、所定のサンプリング周波数及び所定の量子化信号数でパルス列に変換されたデジタル信号のデータである。具体的には、サンプリング周波数は44.1kHzであるとともに、量子化信号数は16bitである。したがって、1sec間のアナログ信号からなる音の波形データは、1×44.1k×16bitのデータ量となる。ちなみに、この場合のサンプリング周期T1は、22.7μsecとなる。
音データは、パルス符号変調された1パルス分のデータ、すなわち1サンプル分のデータ毎に共通用ROM96から読み出し可能に設定されている。つまり、1サンプル分のデータ毎にアドレス設定がなされており、音出力LSI95のデータ転送部955は1サンプル分のデータ単位で共通用ROM96からのデータ転送を行うことができるようになっている。
なお、サンプリング周波数は、良好な標本化を実現できるのであれば、44.1kHzに限定されることはなく、例えば32kHz、48kHz又は96kHzであってもよい。また、量子化信号数も16bitに限定されることはなく、良好な量子化を実現できるのであれば、16bit以外のビット数であってもよい。
図27(b)の説明に戻り、共通用ROM96には、音データ(1),音データ(2),・・・音データ(S)だけでなく、発光データ(Q+1),発光データ(Q+2),・・・,発光データ(R)が予め記憶されている。これら各発光データは、対象となる発光制御の期間が相違しているとともに、発光パターンの内容が異なっている。
上記のようにMPU92にて利用される発光データは、当該MPU92のMPU92に対してバスを介して直接接続されたROM93だけではなく、音出力LSI95に接続された共通用ROM96にも記憶されている。換言すれば、発光データは、ROM93と、共通用ROM96とに分配して記憶されている。
このように共通用ROM96に対して発光データを記憶させておくことで、ROM93の記憶容量を増加させなくても、発光データのデータ容量を増加させることが可能となる。特に、ROM93は、既に説明したとおり、MPU92内の内部バスを介して接続されていることに起因して、そのデータ容量を増大化することが比較的困難であり、データ容量を増大化しようとするとその内部バス幅の拡張を要することとなり、それへの対応は容易なものではない。これに対して、共通用ROM96は、既に説明したとおり、MPU92に直接接続されているのではなく、音出力LSI95に対して外付けされていることに起因して、そのデータ容量を増大化することは比較的容易である。そして、当該共通用ROM96に発光データを記憶させることで、発光データのデータ容量の増大化に良好に対処することが可能となる。
また、基本的にROMへのデータ設定に際しては、全データ容量の数%程度(例えば2%程度)がブランク(未使用の領域)となっている。この場合に、例えば共通用ROM96のデータ容量が1Gバイトであると仮定した場合、ブランクは20Mバイトとなる。このデータ容量は、ROM93のデータ容量である2Mバイトに比べて大きなデータ容量である。本構成によれば、このようなブランクを利用して発光データを分配して保存しておくことが可能となる。
さらにまた、音データは所定期間分のメロディや音声に対応したものであるため、一連の出力を行うためのデータ容量は比較的大きなものとなる。そうすると、音データはデータ容量の融通がききづらいものとなり、この点からも共通用ROM96にブランクが生じ易くなる。そして、本構成によれば、このようなブランクを利用して発光データを分配して保存しておくことが可能となる。
共通用ROM96に記憶されている発光データは、MPU92にて利用されるものであり、当該MPU92にて利用する必要が生じた際に、MPU92からの転送指示に応じて音出力LSI95にて共通用ROM96からの発光データの読み出しが行われ、その読み出された発光データがMPU92に転送される。そして、この転送に際しては、MPU92と音出力LSI95とを接続するバスB1が利用される。つまり、MPU92から音出力LSI95、又は音出力LSI95からMPU92へデータ転送を行うための信号経路を利用して、共通用ROM96に分配して記憶されている発光データがMPU92に転送される。これにより、例えばROM93とは別のROMをMPU92に対して外付けし、且つそのROMに余剰となる発光データを記憶させる構成に比べて、信号経路の数を増加させることなく余剰となる発光データを記憶しておくことが可能となる。
MPU92にて利用されるプログラム及び処理用データと、発光データとのうち、プログラム及び処理用データはその全てをROM93に記憶させておき、発光データの一部を共通用ROM96に記憶させておく構成とすることにより、データの配分を良好に行うことが可能となる。つまり、プログラム及び処理用データを共通用ROM96へ配分してしまうと、そのプログラム及び処理用データをMPU92のRAM94に転送してくるためのプログラム及び処理用データが別途必要になりプログラムの設計が煩雑なものとなる。これに対して、発光データは、元々、その発光データが記憶されているアドレスを把握して、そのアドレスに基づき発光データを読み出して転送させ、それを利用可能なように展開するという方式であるため、発光データを配分したとしてもプログラムの設計が煩雑なものとなりにくい。
また、MPU92は、主制御装置60から演出系のコマンドが送信された場合、先ずプログラムを利用してそのコマンドに対応した所定の処理を実行し、その所定の処理の実行過程で発光データを利用して表示ランプ装置23を制御する。つまり、プログラムは主制御装置60からのコマンドの受信に対して突発的に読み出す必要があり読み出されるタイミングの任意性が高いのに対して、発光データは所定の処理の実行過程で利用されるため読み出されるタイミングの任意性が低い。また、プログラムを利用した所定の処理の実行を前提として発光データが利用されるため、読み出しの優先度はプログラムの方が高く、プログラムの読み出しが遅延されてしまうと処理待ち状態となってしまう。このような事情において、プログラムはROM93に記憶されており、発光データの少なくとも一部が共通用ROM96に記憶されていることで、プログラムは音出力LSI95の状態に関係なくMPU92にて独自に読み出すことができるようにしながら、プログラムに比べてデータ量が大きくなり易い発光データについてデータ量の増大化を良好に実現することが可能となる。
さらにまた、発光データの全てを共通用ROM96に記憶させるのではなく、発光データの一部をROM93に記憶させるとともに、残りを共通用ROM96に記憶させる構成であるため、共通用ROM96のデータ容量を極端に増加させることを抑制しながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
<音出力LSI95のレジスタ952の構成>
次に、MPU92から音出力LSI95に音の出力指示を行うとともに、共通用ROM96に記憶された音データを音出力LSI95からMPU92に転送するために利用されるレジスタ952の構成について、図28を参照しながら説明する。図28は、レジスタ952の構成を説明するための概念図である。
図28に示すように、音出力LSI95のレジスタ952には、MPU92による音出力LSI95への音の出力指示を行う際にデータ設定が行われるエリア9523a~9523eと、MPU92からのデータ転送指示に基づき共通用ROM96から読み出したデータを一時的に記憶保持しておくためのバッファ9524a~9524eと、音出力LSI95に対してデータ転送指示を行う際にデータ設定が行われる転送指示用エリア9525と、音出力LSI95の内部状態をMPU92において認識するためのフラグ用エリア9526と、がそれぞれ別に設けられている。
上記各エリア9523a~9526について詳細には、音の出力指示を行う際にデータ設定が行われるエリアとして、第1パラメータ用のエリア9523a、第2パラメータ用のエリア9523b、第3パラメータ用のエリア9523c及び第4パラメータ用のエリア9523dといったパラメータ用のエリア9523a~9523dを複数備えている。また、その他に、シーケンスデータ用のエリア9523eを備えている。
各パラメータ用のエリア9523a~9523dには、メロディや効果音の出力を行う上で必要なパラメータデータが格納されるとともに、音声の出力を行う上で必要なパラメータデータが格納される。このようにパラメータ用のエリア9523a~9523dが複数設けられていることにより、複数の音を同時発音可能となっている。また、シーケンスデータ用のエリア9523eには、既に説明したシーケンスデータが格納される。
ちなみに、音出力LSI95は、16チャンネル分の機能を有しているため、1のパラメータ用のエリアには複数(具体的には4個)のチャンネル分のパラメータデータが格納される。また、仮想トラックを利用する構成においては、1のパラメータ用のエリアにより多くの数のパラメータが格納されるようにしてもよい。
MPU92から音出力LSI95へのデータ転送指示を行う際にデータ設定が行われるエリアとして、転送指示用エリア9525が設けられている。転送指示用エリア9525には、MPU92において必要な発光データのアドレスデータが格納されるとともに、共通用ROM96から音出力LSI95に読み出された発光データのMPU92への転送指示を与えるデータが格納される。
MPU92からのデータ転送指示に基づき共通用ROM96から読み出したデータを一時的に記憶保持しておくためのエリアとして、外部読み出し用のバッファ9524a~9524eが複数設けられている。MPU92において必要な発光データは、外部読み出し用のバッファ9524a~9524eに一旦格納され、所定の読み出しタイミングとなった際にMPU92に転送される。
音出力LSI95の内部状態をMPU92において認識するためのエリアとして、フラグ用エリア9526が設けられている。フラグ用エリア9526としては、例えば読み出し完了フラグが設けられており、MPU92からのデータ転送指示に対して、対応するデータの共通用ROM96から外部読み出し用のバッファ9524a~9524eへの転送が完了した場合に、当該読み出し完了フラグに「1」が格納され、その事実がMPU92において把握される。
上記各エリア9523a~9523e,9525~9526及び各バッファ9524a~9524eはいずれもMPU92からアクセス可能なエリアであるが、それら各エリア9523a~9523e,9525~9526やバッファ9524a~9524eに同時にアクセスされるのではなく、アクセス可能な対象が切り換えられる構成となっている。つまり、MPU92において同時にアクセス可能なエリアの数は、MPU92と音出力LSI95との間のバスB1を構成する第1信号経路~第8信号経路(本実施形態では8本)の数に対応している。
具体的には、バスB1を構成する第1信号経路に対応する第1エリア9521aとして、第1パラメータ用のエリア9523a及び1の外部読み出し用のバッファ9524aが割り当てられており、バスB1を構成する第2信号経路に対応する第2エリア9521bとして、第2パラメータ用のエリア9523b及び1の外部読み出し用のバッファ9524bが割り当てられており、バスB1を構成する第3信号経路に対応する第3エリア9521cとして、第3パラメータ用のエリア9523c及び1の外部読み出し用のバッファ9524cが割り当てられており、バスB1を構成する第4信号経路に対応する第4エリア9521dとして、第4パラメータ用のエリア9523d及び1の外部読み出し用のバッファ9524dが割り当てられている。また、バスB1を構成する第5信号経路に対応する第5エリア9521eとして、シーケンスデータ用のエリア9523e及び1の外部読み出し用のバッファ9524eが割り当てられている。
バスB1を構成する第6信号経路に対応するエリアとして、転送指示用エリア9525が割り当てられており、バスB1を構成する第7信号経路に対応するエリアとして、フラグ用エリア9526が割り当てられている。
レジスタ952に対しては、第1エリア9521a~第5エリア9521eのそれぞれに対応させてセレクタ9522a~9522eが設けられており、当該セレクタ9522a~9522eにより第1エリア9521a~第5エリア9521eとしてMPU92がアクセス可能なエリアが切り換えられるようになっている。そして、この切り換えは、バスB1を構成する第8信号経路に対応させてレジスタ952に設けられたセレクタ用エリア9527への二値の切り換えを通じて行われる。
詳細には、セレクタ用エリア9527の情報が初期値である「0」である場合には、セレクタ9522a~9522eによるアクセス対象のエリアの設定により、第1エリア9521a~第5エリア9521eは音出力制御用のエリア9523a~9523eに対応したものとなる。つまり、セレクタ用エリア9527の情報が初期値である場合には、MPU92は、各パラメータ用のエリア9523a~9523dと、シーケンスデータ用のエリア9523eとにアクセス可能であり、音出力LSI95に対して音の出力指示を行うことが可能な状態となる。すなわち、音出力LSI95はMPU92に対して第1の干渉状態となる。
セレクタ用エリア9527の情報が切換実行値である「1」である場合には、セレクタ9522a~9522eによるアクセス対象のエリアの設定により、第1エリア9521a~第5エリア9521eは外部読み出し用のバッファ9524a~9524eに対応したものとなる。つまり、セレクタ用エリア9527の情報が切換実行値である場合には、MPU92は、外部読み出し用のバッファ9524a~9524eにアクセス可能であり、転送指示を行ったデータの読み出しを行うことが可能な状態となる。すなわち、音出力LSI95はMPU92に対して第2の干渉状態となる。
一方、転送指示用エリア9525、フラグ用エリア9526及びセレクタ用エリア9527は、セレクタ9522a~9522eによる切換対象となっていない。したがって、音出力LSI95がいずれの干渉状態であっても、MPU92は転送指示用エリア9525、フラグ用エリア9526及びセレクタ用エリア9527にアクセス可能となっている。
表示制御装置100は、表示制御基板101と、MPU102と、このMPU102を構成しているプログラムROM103およびワークRAM104と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とを備えている。ここで、MPU102は、プログラムROM103およびワークRAM104の他、CPU、割込回路、タイマ回路、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。なお、MPU102、VDP105、キャラクタROM106、およびビデオRAM107は、表示制御基板101に実装されている。
MPU102は、音声発光制御装置90から送信されるコマンドに基づいてVDP105を制御する。具体的には、MPU102は、音声発光制御装置90から送信されるコマンドを解析し、この解析結果に基づいてVDP105に対するコマンドを生成することでVDP105を制御する。
プログラムROM103は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性メモリであり、書き込みを行うことができない半導体素子である。このプログラムROM103は、演出用データ記憶エリア1031、演出データ記憶エリア1032、各種テーブルデータ記憶エリア1033などの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
ワークRAM104は、プログラムROM103に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性メモリである。このワークRAM104は、各種カウンタエリア1041や、各種フラグ格納エリア1042などの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。なお、第1実施形態では、ワークRAM104として、DRAMやSRAM等の揮発性メモリを用いているが、MRAM等の不揮発性メモリを用いるようにしてもよい。
VDP105は、図柄表示装置51に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する描画回路の一種である。VDP105は、ICチップ化されているため、「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。このVDP105は、MPU102にて生成されたコマンドの内容に基づいて、キャラクタROM106から画像データを読み出し、この画像データをビデオRAM107に記憶させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置51に表示される図柄やキャラクタなどのスプライトデータ、背景データ、及び動画像データなどを含む各種画像データ(画像用情報)を予め記憶し、画像データライブラリとして機能する。このキャラクタROM106は、各種図柄のビットマップ形式画像データや、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等を保持している。ビデオRAM107は、図柄表示装置51に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、図柄表示装置51の表示内容は、このビデオRAM107の内容を書き替えることによって変更される。
音声発光制御装置90の説明に戻り、MPU92は、主制御装置60から送信された変動用コマンドを受信することで、遊技回用の演出を開始させる必要があることを認識し、遊技回用演出開始処理を実行する。また、主制御装置60から送信される終了コマンドを受信することで、遊技回用の演出を終了させる必要があることを認識し、遊技回用演出終了処理を実行する。また、主制御装置60から送信される大当たり演出用の各種コマンドを受信することで、大当たり演出を開始させる必要があること又は進行させる必要があることを認識し、大当たり演出用処理を実行する。また、主制御装置60から送信されるデモ表示用のコマンドを受信することで、デモ表示を開始させる必要があることを認識し、デモ表示用処理を実行する。なお、MPU92において主制御装置60からのコマンド受信には、主制御装置60からコマンドを直接受信する構成に限定されることはなく、中継基板で中継されたコマンドを受信する構成であってもよい。
遊技回用演出開始処理では、変動用コマンド及び種別コマンドの両コマンドに基づいて、該当遊技回の変動表示時間(表示継続期間)を把握する変動表示時間の把握処理と、リーチ表示の有無を把握するリーチ表示把握処理と、大当たり結果の有無を把握する大当たり結果発生の把握処理と、大当たり結果が発生する場合における大当たり種別を把握する大当たり種別の把握処理と、を実行する。また、リーチ表示把握処理、大当たり結果発生の把握処理及び大当たり種別の把握処理における把握結果に基づいて、本遊技回において図柄表示装置51の表示画面Gにて行う表示演出の種類を決定する表示演出把握処理を実行するとともに、本遊技回において図柄表示装置51の表示画面Gに最終停止表示させる図柄の種類を決定する図柄種別把握処理を実行する。そして、これら各把握処理の結果に基づいて、変動表示時間の情報及び表示演出の種類の情報を含む変動パターンコマンドと、最終停止表示させる図柄の種類の情報を含む図柄指定コマンドを表示制御装置100に送信する。
また、遊技回用演出開始処理では、上記各把握処理の他に、予告表示を行うか否かの予告表示抽選処理を実行する。この場合、当該抽選処理では、予告表示の種別抽選についても実行される。そして、予告表示の発生当選である場合には、予告表示の種別の情報を含む予告コマンドを、表示制御装置100に送信する。また、遊技回用演出開始処理では、上記各処理の処理結果に基づいて、遊技回用の発光データ(シーケンスデータおよびパラメータデータを含む)と遊技回用の音データ(シーケンスデータおよびパラメータデータとを含む)とをROM93および共通用ROM96から読み出し、表示ランプ装置23による発光態様やスピーカ部24からの出力態様を規定する。
遊技回用演出終了処理では、現状の遊技回における表示ランプ装置23の発光制御及びスピーカ部24の音声出力制御を終了する。また、当該遊技回用演出終了処理では、遊技回用演出を終了させるべき情報を含む終了コマンドを、表示制御装置100に送信する。大当たり演出用処理では、受信している大当たり演出用の各種コマンドに基づいて、オープニング時、各ラウンド時、各ラウンド間及びエンディング時などの演出態様を把握し、その把握結果に対応した大当たり演出用のコマンドを表示制御装置100に送信する。また、当該把握結果に基づいて、大当たり演出用の表示データと大当たり演出用のシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データ、発光データをROM93および共通用ROM96から読み出し、大当たり演出中における表示ランプ装置23の発光態様やスピーカ部24からの音声の出力態様を規定する。
デモ表示用処理では、受信しているデモ表示用のコマンドに基づいて、デモ表示の演出態様を把握し、その把握結果に対応したデモ表示用のコマンドを表示制御装置100に送信する。また、当該把握結果に基づいて、デモ表示用の発光データ(シーケンスデータおよびパラメータデータを含む)とデモ表示用の音データ(シーケンスデータおよびパラメータデータを含む)とをROM93および共通用ROM96から読み出し、デモ表示中における発光素子駆動部29による表示ランプ装置23の発光態様やスピーカ部24からの音声の出力態様を規定する。なお、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいてMPU92にて実行される処理は、上記処理以外にも、各種ランプ部53~55を発光制御するための処理が含まれる。
また、MPU92では、操作ボタン28の操作部が操作されたことに基づき当該操作ボタン28から送信される操作信号を受信することで、操作ボタン28が操作されたことを認識し、操作対応処理を実行する。また、操作されている状態が解除された場合にも操作信号の立下りによってそれを認識し、操作対応処理を実行する。操作対応処理では、操作信号の種類に応じて操作態様を特定し、操作ボタン28が操作されたことの情報及びその操作態様の情報を含む操作発生コマンドを表示制御装置100に送信する。また、操作対応処理では、操作部の操作が解除(キャンセル)された場合に、操作解除コマンドを表示制御装置100に送信する。また、操作対応処理では、上記コマンドの送信以外にも、発光素子駆動部29による発光態様やスピーカ部24からの音声の出力態様を操作ボタン28の操作に対応したものとなるように規定する。
表示制御装置100は、図柄表示装置51に表示させる変動パターンに応じて、第1役物310を用いた予告演出を行うかを決定する。そして、表示制御装置100において、第1役物310を用いた予告演出を行うことが決定された場合、その予告演出で用いられることが決定された第1役物310の動作態様を含めて、その旨が、役物動作開始コマンドとして、表示制御装置100から音声発光制御装置90に対して通知される。音声発光制御装置90は、この役物動作開始コマンドによって示される第1役物310を、その役物動作開始コマンドによって示される動作態様で動作するように、各可動役物に設けられたソレノイドやモータを駆動する。この表示制御装置100の詳細は後述する。
例えば、一発告知抽選カウンタは、第1役物310を動作させ、一発告知を行うか否か、一発告知を行う場合はどのタイミングで行うかを抽選するためのカウンタである。この一発告知抽選カウンタは、0~255の範囲で更新されるループカウンタとして構成される。一発告知抽選カウンタの更新は、20ミリ秒毎にMPU102によって実行されるV割込処理の中で行われ、更新毎に1ずつ一発告知抽選カウンタの値が増加する。そして、一発告知抽選カウンタの値が255の場合に更新が行われる場合は、その値は0に戻される。
一発告知の抽選は、音声発光制御装置90から表示用停止種別コマンドを受信した場合に行われる。具体的には、表示用停止種別コマンドで示される停止種別情報に基づいて、停止図柄が大当たり図柄となる場合に、その停止図柄に対応する変動演出において一発告知を行うか否か、一発告知を行う場合にはどのタイミングで一発告知を行うかを、一発告知抽選カウンタの値に基づいて決定する。
一発告知フラグは、一発告知を行うことを示すフラグであり、オンの場合に、一発告知を行うことを示し、オフの場合に、一発告知を行わないことを示す。一発告知フラグは、電源投入後に実行される初期設定処理において、オフに初期化される。そして、一発告知の抽選の結果、一発告知を行うことが決定した場合に、一発告知フラグはオンに設定される。そして、一発告知が行われる。
既に説明したとおり、本パチンコ機10では、音声発光制御基板91のMPU92と表示制御基板101のMPU102との間でコマンドが双方向通信でやり取りされる。そして、双方向通信でコマンドがやり取りされることで、MPU92においては、各種発光部の発光制御、スピーカ部24の音出力制御、並びに可動役物である第1役物310を含む各種可動物の駆動制御が実行され、MPU102においては、図柄表示装置51の表示制御が実行される。以下、これら各種制御を実行するための具体的な処理内容について説明する。
<音声発光制御装置90にて実行されるタイマ割込み処理について>
図29は、音声発光制御装置にて実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。音声発光制御装置90のMPU92は、遊技を進行させるタイマ割込み処理を実行する。このタイマ割込み処理では、MPU92は、図29に示すように、ステップS1301~S1307を定期的(例えば、2msec周期)に実行する。
ステップS1301では、MPU92は、コマンド格納処理を実行する。このコマンド格納処理では、MPU92は、MPU62からコマンドを受信した場合、この受信したコマンドをRAM94に格納する。具体的には、RAM94は、MPU62から受信したコマンドの格納および読み出しをするためのリングバッファを有し、MPU92は、MPU62から受信した順序にしたがってコマンドをリングバッファに格納していく。なお、MPU92は、リングバッファに格納した順序にしたがってリングバッファからコマンドを読み出す。
ステップS1302では、MPU92は、主制御装置60のMPU62から受信したコマンドに基づいて演出決定処理を実行する。演出決定処理では、MPU92は、遊技回用の演出や、開閉実行モード用の演出などを実行する。ステップS1303では、MPU92は、MPU62から受信したコマンドに基づいてデモ表示実行処理を実行する。デモ表示実行処理では、MPU92は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、3sec)を経過した場合にデモ表示を実行する。なお、ステップS1302の演出決定処理およびステップS1303のデモ表示実行処理については後に詳細に説明する。
ステップS1304では、MPU92は、操作受付処理を実行する。具体的には、MPU92は、演出効果を高めるために遊技者に操作されるタッチセンサ57が操作されたか否かの入力を監視し、タッチセンサ57の操作が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する。このステップでは、タッチセンサ57の遊技者による操作が検出されると、表示制御装置100に対してタッチセンサ57が操作されたことを通知するタッチセンサ操作コマンドを設定する。
また、ステップS1304では、MPU92は、操作ボタン28が操作されたか否かの入力を監視する。変動演出が未実行の期間や、高速変動期間中に操作ボタン28が操作された場合は、ステージを変更する処理を行い、表示制御装置100に対する背面画像変更コマンドを設定する。この背面画像変更コマンドに、変更後のステージ(例えば、「海岸ステージ」、「人物ステージ」、「海中ステージ」等に対応する背面画像の種別に関する情報を含めることにより、表示制御装置100において、図柄表示装置51に表示される背面画像をステージに応じた画像に変更する処理が行われる。
また、MPU92は、演出種類選択の期間中に操作ボタン28が操作された場合は、エンディング後の演出種類を変更する処理を行い、表示制御装置100に対する演出種類変更コマンドを設定する。この演出種類変更コマンドに、変更後の演出等に対応する種別に関する情報を含めることにより、表示制御装置100において、図柄表示装置51に表示される画像を選択された演出に応じた画像に変更する処理が行われるとともに、スピーカ部24から出力される音楽(BGM)が選択された演出に応じた音楽となる。
なお、操作ボタン28は、その他、変動表示開始時に予告キャラが出現した場合に操作ボタン28を押すことで今回の変動による大当たりの期待値を表示したり、リーチ演出中に操作ボタン28を押すことで大当たりへの期待感を持てる演出に変更したり、操作ボタン28を複数のリーチ演出のうち1のリーチ演出を選択するための決定ボタンとしてもよい。なお、本実施形態では、変動演出が未実行の期間や、高速変動期間中にステージを変更する処理と、エンディング後の演出種類を変更する処理とを、操作ボタン28の操作に基づいて行うが、ステージを変更する処理と、エンディング後の演出種類を変更する処理とを、異なる操作ボタンによる操作に基づいて行うようにしてもよい。
ステップS1305では、MPU92は、ステップS1302の演出決定処理~ステップS1304の操作受付処理の内容に基づいて、表示ランプ装置23、第1~第3保留ランプ部53~55を発光制御するための発光制御処理を実行する。ステップS1306では、MPU92は、ステップS1302の演出決定処理~ステップS1304の操作受付処理の内容に基づいて、スピーカ部24を制御するための音声制御処理を実行する。
ステップS1307では、MPU92は、可動役物である第1役物310の第1役物上下動用モータ310aや第1役物回転用モータ等を駆動して、第1役物310を動作させる役物駆動処理を実行する。なお、この役物駆動処理には、第1役物310の中央に内蔵されたLEDの発光・点滅動作も含まれる。この役物駆動処理の詳細は後述する。その後、MPU92は、タイマ割込み処理を終了する。
<音声発光制御装置90にて実行される演出決定処理について>
図30は、演出決定処理のフローチャートを示す図である。音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回用の演出や、開閉実行モード用の演出などを実行するために演出決定処理を実行する。この演出決定処理では、MPU92は、図30に示すように、ステップS1401~S1414を実行する。
ステップS1401では、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドを受信しているか否かを判定する。MPU92は、ステップS1401にて各コマンドを受信していないと判定した場合(NO)、ステップS1409以降の処理を実行する。また、MPU92は、ステップS1401にて各コマンドを受信していると判定した場合(YES)、ステップS1402において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1402にて遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であると判定した場合(YES)、ステップS1403において、遊技結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。この図柄決定処理では、MPU92は、遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合、停止図柄有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄(例えば「1・1・1」または「2・2・2」)の組み合わせに係る情報を決定し、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合、停止図柄有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄(例えば「2・2・2」)の組み合わせに係る情報を決定する。なお、奇数および偶数の数字は、抽選などによってランダムに決定される。
また、MPU92は、ステップS1402にて遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」でないと判定した場合(NO)、ステップS1404において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「通常外れ結果」であるか否かを判定する。MPU92は、ステップS1404にて遊技結果が「通常外れ結果」でないと判定した場合(NO)、すなわち遊技結果が「特別外れ結果」、「非明示少ラウンド高確結果」、および「明示少ラウンド高確結果」のいずれかであると判定した場合、ステップS1405において、共通用の図柄決定処理を実行する。この共通用の図柄決定処理では、MPU92は、停止図柄有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として特別な図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の数字を有する図柄の組み合わせではなく、当否抽選において「通常外れ結果」となった場合に選択されることのない互いに異なる数字を有する特別な図柄の組み合わせ(例えば「3・4・1」)を決定する。なお、この特別な図柄の組み合わせは、遊技結果の種類に関わらず同一である。
また、MPU92は、ステップS1404にて遊技結果が「通常外れ結果」であると判定した場合(YES)、ステップS1406において、通常外れ用の図柄決定処理を実行する。この通常外れ用の図柄決定処理では、MPU92は、変動用コマンドの内容に基づいて、リーチ表示が発生するか否かを判定する。
MPU92は、リーチ表示が発生すると判定した場合、停止図柄有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果としてリーチ表示の図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、リーチ表示の図柄の組み合わせは、抽選などによってランダムに決定される。また、MPU92は、リーチ表示が発生しないと判定した場合、停止図柄有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として前述した各図柄の組み合わせとは異なる図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の数字を有する図柄の組み合わせ、特別な図柄の組み合わせ、およびリーチ表示の図柄の組み合わせのいずれとも異なる組み合わせの図柄を抽選などによってランダムに決定する。
ステップS1403、ステップS1405、およびステップS1406のいずれかの処理を実行した後、MPU92は、ステップS1407において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、ROM93に予め記憶されたデータを参照することによって、変動用コマンドおよび種別コマンドに対応する演出パターンを選択する。具体的には、MPU92は、演出パターンとして、演出継続時間(演出継続期間)および演出の内容を選択する。また、MPU92は、選択した演出パターンに基づいて、表示ランプ装置23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1408では、MPU92は、ステップS1403、ステップS1405、およびステップS1406のいずれかの処理にて決定した停止結果に係る情報を含む停止結果コマンドと、ステップS1407にて選択した演出パターンを含むパターンコマンドとを表示制御装置100に送信する。表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された停止結果コマンドおよびパターンコマンドに基づいて、遊技回用の演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103の演出用データ記憶エリア1031から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、音声発光制御装置90のMPU92にて選択された演出パターンに基づく遊技回用の演出を実行するとともに、MPU92にて決定された停止結果を停止図柄有効ラインL上に最終的に停止表示させる。
MPU92は、ステップS1408の処理を実行した後、またはステップS1401にて変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していないと判定した場合(NO)、ステップS1409以降の処理を実行する。ステップS1409では、MPU92は、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1409にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合(NO)、ステップS1413以降の処理を実行する。また、MPU92は、ステップS1409にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合(YES)、ステップS1410において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ステップS1411では、MPU92は、ステップS1410にて判定した遊技結果の種類に対応する開閉実行モード用の演出の決定処理を実行する。開閉実行モード用の演出の決定処理では、MPU92は、ステップS1410にて遊技結果が「特別外れ結果」または「非明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。
また、MPU92は、遊技結果が「明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合、開閉実行モード用の演出として演出Bを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合、開閉実行モード用の演出として演出Cを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。なお、演出Aおよび演出Bの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口381の開閉を短時間態様で2回実行する場合の時間と対応している。また、演出Cおよび演出Dの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口381の開閉を長時間態様で15回実行する場合の時間と対応している。
また、ステップS1411では、MPU92は、演出A~演出Dの選択結果に基づいて、表示ランプ装置23の発光制御を実行するとともにスピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1412では、MPU92は、ステップS1411にて選択した開閉実行モード用の演出に係る情報を含む開閉実行モード用コマンドを表示制御装置100に送信する。表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、音声発光制御装置90のMPU92にて選択された開閉実行モード用の演出を実行する。
MPU92は、ステップS1412の処理を実行した後、またはステップS1409にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合(NO)、ステップS1413において、大当たり遊技終了後のモード演出を遊技者に選択させる演出種類選択処理を発生させるか否かを判定し、判定結果に応じて演出種類選択処理を実行する。この演出種類選択処理については後に詳細に説明する。
ステップS1414では、MPU92は、その他の処理を実行する。その他の処理では、MPU92は、例えば、演出移行処理を実行する。演出移行処理では、MPU92は、遊技者により選択された演出MA~MCに基づいて、大当たり遊技からRUSHモードへの遊技モードの移行の処理を実行する。また、ステップS1414では、MPU92は、MPU62から送信された開放コマンド、閉鎖コマンドおよびエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出および開閉実行モード終了後の演出を進行させるための処理を実行する。その後、MPU92は、演出決定処理を終了する。
<遊技結果と遊技状態等との関係について>
以下、遊技結果と、各種処理の実行に基づく遊技状態等との関係について説明する。図31は、遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図である。具体的には、図31は、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図であり、遊技結果を列方向に並べ、遊技状態等を行方向に並べている。パチンコ機10は、図31に示すように、「通常外れ結果」を除く遊技結果として、「大当たり当選」および「特別外れ結果」の当否結果と、「非明示少ラウンド高確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、「最有利結果」、および「低確結果」の振分結果とを有している。
ここで、「特別外れ結果」は、図31の表2列目に示すように、当否抽選において「大当たり当選」とならなかった場合(図中記号×)に選択される遊技結果である。また、振分結果は、当否抽選において「大当たり当選」となった場合(図中記号○)に選択される遊技結果である。以下、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係について説明する。なお、第1実施形態では、パチンコ機10は、遊技結果と、遊技状態等との関係を以下のように設定しているが、遊技結果と、遊技状態等との組み合わせ、遊技結果の内容、および遊技状態等の内容については任意である。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口381の開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「特別外れ結果」では、当否抽選モードに移行しない。「非明示少ラウンド高確結果」では、開閉実行モードは、2回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口381の開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「非明示少ラウンド高確結果」では、当否抽選モードは、高確率モードに移行する。このように、「特別外れ結果」および「非明示少ラウンド高確結果」は、開閉実行モードの種類は異なるが、大入賞口381の開閉が短時間態様で2回実行される点においては共通している。
また、「特別外れ結果」および「非明示少ラウンド高確結果」では、停止結果は、特別な図柄の組み合わせとなるとともに開閉実行モード用の演出は演出Aとなる。この演出Aには、開閉実行モードのオープニング用の演出と、開閉実行モードの可変入賞装置を開放および閉鎖させている状況の演出と、開閉実行モードのエンディング中の演出とが含まれており、一連の演出として構成されている。また、「特別外れ結果」および「非明示少ラウンド高確結果」では、サポートモードは移行しない。また、開閉実行モード終了後の遊技回では、図柄表示装置51は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示しない。
したがって、遊技者は、停止結果や、演出Aを確認することによって、遊技結果が「特別外れ結果」および「非明示少ラウンド高確結果」のいずれであるかを把握することはできない。換言すれば、振分抽選において「非明示少ラウンド高確結果」となって高確率モードに移行した場合であっても、図柄表示装置51は、開閉実行モード終了後の遊技回では、当否抽選モードは移行していないかのごとく偽装を施す。このため、遊技者は、当否抽選モードが高確率モードに移行したか否かの予測を楽しみながら遊技を行うことができる。
「明示少ラウンド高確結果」では、開閉実行モードは、2回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口381の開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「明示少ラウンド高確結果」では、当否抽選モードは、高確率モードに移行する。また、「明示少ラウンド高確結果」では、停止結果は、特別な図柄の組み合わせとなるとともに開閉実行モード用の演出は演出Bとなる。この演出Bには、開閉実行モードのオープニング用の演出と、可変入賞装置を開放および閉鎖させている状況の演出と、開閉実行モードのエンディング中の演出とが含まれており、一連の演出として構成されている。また、「明示少ラウンド高確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。さらに、開閉実行モード終了後の遊技回では、図柄表示装置51は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示する。したがって、遊技者は、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「明示少ラウンド高確結果」であることを把握することができる。
「最有利結果」および「低確結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口381の開閉は、長時間態様で15回実行される。ここで、「最有利結果」では、停止結果は、同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Cとなる。この演出Cには、開閉実行モードのオープニング用の演出と、可変入賞装置を開放および閉鎖させている状況の演出と、開閉実行モードのエンディング中の演出とが含まれており、一連の演出として構成されている。
また、「低確結果」では、停止結果は、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、低確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Dとなる。さらに、「最有利結果」および「低確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。この演出Dには、開閉実行モードのオープニング用の演出と、可変入賞装置を開放および閉鎖させている状況の演出と、開閉実行モードのエンディング中の演出とが含まれており、一連の演出として構成されている。
なお、第1実施形態では、各オープニング演出の演出時間は同一である。また、第1実施形態では、各エンディング演出の演出時間は同一である。しかし、オープニング演出の演出時間及びエンディング演出の演出時間をどの程度の時間行うかは任意であり、オープニング演出の演出時間とエンディング演出の演出とが異なる時間であってもよい。また、遊技結果ごと、すなわちオープニング演出ごとに演出時間が頃なっていてもよいし、一部のオープニング演出のみ演出時間が異なっていてもよい。さらに、遊技結果ごと、すなわちエンディング演出ごとに演出時間が頃なっていてもよいし、一部のエンディング演出のみ演出時間が異なっていてもよい。
<演出パターンの決定処理>
図32は、演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、図30の演出決定処理のステップS1407において演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行するとともに、その予告表示の内容(報知の有無および結果を含む)と、その予告表示を発生させるタイミングとを設定する。なお、本実施形態のパチンコ機10は、後述する操作予告パートを実行して図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆する形態、換言すると予告表示を実行することの報知を行う形態(以下、報知有予告表示ともいう)と、後述する操作予告パートを実行して図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆しない形態、換言すると予告表示を実行することの報知を行わない形態(以下、報知無予告表示ともいう)とを有する。
以下の説明では、演出パターンの決定処理にて抽選を実行する予告表示のうち、タッチセンサ57に関連した予告表示についてのみ説明し、その他の予告表示についての説明を省略する。なお、本実施形態では、MPU92は、タッチセンサ57に関連した予告表示を発生させるか否かの抽選と、その他の予告表示を発生させるか否かの抽選とを実行しているが、タッチセンサ57に関連した予告表示を発生させるか否かの抽選のみを実行してもよい。
ステップS1501では、MPU92は、予告表示抽選処理を実行する。この予告表示抽選処理では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。
MPU92は、予告表示抽選カウンタの値を用いることによって、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示抽選カウンタは、RAM94の各種カウンタエリアに設けられている。
予告表示抽選カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。予告表示抽選カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された予告表示抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。
MPU92は、予告表示抽選カウンタ用バッファに格納された予告表示抽選カウンタの値に基づいて、予告表示を発生させるか否かの抽選(予告表示抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、予告表示抽選カウンタ用バッファに格納された予告表示抽選カウンタの値を取得するとともに、この値を予告表示用テーブルと比較することによって、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示用テーブルは、予告表示の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の予告テーブル記憶エリアに記憶されている。
具体的には、予告表示用テーブルは、予告表示抽選カウンタの値に対して予告表示の有無の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。予告表示用テーブルは、「予告無結果」、「報知有予告有結果」、「報知無予告有結果」の複数の振分結果を振分先としている。例えば、予告表示用テーブルは、予告表示抽選カウンタの値「0~19」のうち、「0~9」(確率1/2)を「予告無結果」に振り分け、「10~14」(確率1/4)を「報知有予告有結果」に振り分け、「15~19」(確率1/4)を「報知無予告有結果」に振り分ける。
ステップS1502では、MPU92は、ステップS1501にて予告表示抽選に当選したか否かを判定する。MPU92は、ステップS1502にて予告表示を発生させないと判定した場合(NO)には、ステップS1503以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1502にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)には、ステップS1503において、後述する操作予告パートを実行して図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆するか否か、換言すると予告表示を実行することの報知を行うか否かを判定する。MPU92は、ステップS1503にて報知を行うと判定した場合(YES)には、ステップS1504の報知有予告表示設定処理を実行する。この報知有予告表示設定処理では、MPU92は、その報知の有無(報知有り)、予告表示の結果および、その予告表示を発生させるタイミングを設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて予告表示の結果を設定する。例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって予告表示の結果を決定する。
また、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させないように設定することによって予告表示の結果を決定するようにしてもよい。
また、MPU92は、ステップS1504において、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMBに報知有予告表示発生タイミング用の待機時間(待機期間)として予告表示を発生させるタイミングに対応した値をセットする。具体的には、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、タイミングTM1に至るまでの時間に対応する値として「500」をセットする。このタイミングカウンタTMBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、報知有予告表示発生タイミング用の待機時間は1secとなる。なお、報知有予告表示発生タイミング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
また、MPU92は、ステップS1503にて報知を行わないと判定した場合(NO)には、ステップS1505の報知無予告表示設定処理を実行する。この報知無予告表示設定処理では、MPU92は、報知の有無(報知無し)、予告表示の結果および、その予告表示を発生させるタイミングを設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて予告表示の結果を設定する。例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって予告表示の結果を決定する。また、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定することによって予告表示の結果を決定するようにしてもよい。
また、MPU92は、ステップS1505において、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMBに報知無予告表示発生タイミング用の待機時間(待機期間)として予告表示を発生させるタイミングに対応した値をセットする。具体的には、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、タイミングTM1に至るまでの時間に対応する値として「500」をセットする。このタイミングカウンタTMBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、報知無予告表示発生タイミング用の待機時間は1secとなる。なお、報知無予告表示発生タイミング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって予告表示の結果を設定している。
これに対して、例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって予告表示の結果を決定してもよい。
また、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって予告表示の結果を決定してもよい。
ステップS1506では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告当選フラグをセットする。
ここで、予告当選フラグは、予告表示を発生させることを特定するためのフラグである。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示を発生させるか否かを判定する。そして、MPU92は、予告表示の結果を報知したときに、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告当選フラグをクリアする。
なお、上記説明では、ステップS1502にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)に、ステップS1503において、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆するか否か、換言すると予告表示を実行することの報知を行うか否かを振分抽選により決定している。換言すると、同一のタイミングで行う予告を報知有とするか報知無とするかを振分抽選により決定している。
しかしながら、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する「報知有」の予告表示と、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆しない「報知無」の予告表示とを各々独立して行うようにしてもよい。
この場合、表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する「報知有」の予告を行うか否かの抽選と、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆しない「報知無」の予告を行うか否かの抽選を各々独立して行い、
抽選結果が予告表示を行うとなった場合、「報知無」の予告表示については、変動パターン(変動時間)ごとに決まったタイミングで「報知無」予告表示を発生させ、「報知有」の予告表示については、変動パターン(変動時間)のどのタイミングで発生させるかをカウンタおよび振分テーブルを用いた抽選により決定するようにしてもよい。
図33は、予告表示の操作予告パートを示す図である。本実施形態の予告表示は、操作予告パートにおいて、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆し、予告結果報知パートにおいて、予告表示の結果を遊技者に報知する。以下、図33を参照して本実施形態の予告表示について説明する。なお、操作予告パートは、報知有予告表示の場合にのみ実行され、報知無予告表示の場合には実行されない。
予告表示は、操作予告パートにおいて、図33(a)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを示す画像GB1Aと、操作予告パートの継続時間を示すタイマゲージGB2Aとを表示し、この画像GB1Aの下側に「タッチして!」の文字を表示する。そして、予告表示は、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたときに予告結果報知パートに移行し、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合には、図33(b)に示すように、第1役物310を駆動して最大点位置まで下降させた位置付近で、第1役物310を遊技領域31Rの時計回り(右回り)に回転動作させることで、遊技者に回転動作した第1役物310を視認させて、その変動演出において大当たりとなることを予告する予告演出(一発告知チャンス演出)が行われる。この際、第1役物310の回転中心付近に内蔵されたLED(図示せず)を第1役物310の動作と合わせて発光させることに予告演出がより強調される。また、第1役物310の動作に合わせて、第1役物310の周囲の明度が高くなるように、図柄表示装置51の表示画面Gの表示が制御される。これにより、第1役物310による予告演出が更に強調される。
また、予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選していない場合には、図33(c)に示すように、第1役物310を駆動させないことによって、予告表示の結果を遊技者に報知する。
なお、本実施形態では、予告表示は、予告結果報知パートにおいて、第1役物310を駆動させるか否かによって、予告表示の結果を遊技者に報知しているが、予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合に表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定することによって、予告表示の結果を遊技者に報知し、大当たり発生に当選していない場合に、表示画面Gに魚群や泡を表示させないように設定することによって予告表示の結果を決定するようにしてもよい。
図34は、予告表示を発生させるタイミングを示す図である。
本実施形態では、予告表示は、図34に示すように、遊技回の開始から終了までの多様なタイミングで発生する。例えば、報知有予告表示は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、通常のリーチ表示(ノーマルリーチ)を発生させるまでのタイミングTM1や、図柄表示装置51にてリーチ表示を発生させた後、通常のリーチ表示よりも長い表示継続時間のリーチ表示(スーパーリーチ)を発生させるまでのタイミングTM2や、スーパーリーチ表示よりも長い表示継続時間のリーチ表示(スペシャルリーチ)を発生させるまでのタイミングTM3や、図柄表示装置51にてスペシャルリーチを発生させた後、図柄の変動表示を停止させるまでのタイミングTM4などの多様なタイミングで発生する。
また、本実施形態では、報知無予告表示は、図34に示す、図柄表示装置51にてリーチ表示を発生させた後、通常のリーチ表示(ノーマルリーチ)よりも長い表示継続時間のリーチ表示(スーパーリーチ)を発生させるまでのタイミングTM2のタイミングで発生するが、報知無しの予告表示と同様に、遊技回の開始から終了までの多様なタイミングで発生するようにしてもよい。また、本実施形態では、報知無予告表示の受付時間(後述するタイマカウンタTBにより規定される時間)は、報知有予告表示よりも長い時間(例えば10秒)となっている。
なお、本実施形態では、タイミングTM1において、予告表示が発生する場合についてのみ説明し、その他のタイミングにおいて予告表示が発生する場合についての説明を省略する。
また、本実施形態では、MPU92は、タイミングTM1~TM4のいずれかのタイミングにおいて、予告表示を1回だけ発生させるが、各タイミングTM1~TM4において、複数回にわたって予告表示を発生させるようにしてもよい。
<音声発光制御装置90にて実行される音声発光側予告表示実行処理について>
図35は、音声発光側予告表示実行処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、演出パターンの決定処理にて決定された予告表示を実行するために音声発光側予告表示実行処理を実行する。この音声発光側予告表示実行処理では、MPU92は、図35に示す処理を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS1601では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示を発生させるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1601にて予告表示を発生させないと判定した場合(NO)には、ステップS1602以降の処理を実行することなく、音声発光側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1601にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)には、ステップS1602において、予告表示発生中であるか否かを判定する。
なお、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示発生中であるか否かを判定する。MPU92は、予告表示を発生させる時にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告表示発生中フラグをセットし、予告表示の結果を報知した時にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示発生中フラグをクリアする。
MPU92は、ステップS1602にて予告表示発生中であると判定した場合(YES)には、ステップS1605以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1602にて予告表示発生中でないと判定した場合(NO)には、ステップS1603において、図32のステップS1504またはステップS1505にて設定した予告表示を発生させるタイミング、すなわちタイミングTM1に至ったか否かを判定する。
ここで、MPU92は、図32のステップS1504またはステップS1505にてRAM94の各種カウンタエリアにセットしたタイミングカウンタTMBの値が「0」以下であると判定した場合には、タイミングTM1に至ったと判定し、タイミングカウンタTMBの値が「0」以下でないと判定した場合には、タイミングTM1に至っていないと判定する。
換言すれば、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、予告表示発生タイミング用の待機時間(本実施形態では1sec)を経過したと判定した場合には、タイミングTM1に至ったと判定し、予告表示発生タイミング用の待機時間を経過していないと判定した場合には、タイミングTM1に至っていないと判定する。
MPU92は、ステップS1603において、図32のステップS1504またはステップS1505にて設定した予告表示を発生させるタイミングTM1に至っていないと判定した場合(NO)には、ステップS1604以降の処理を実行することなく、音声発光側予告表示実行処理を終了する。これに対して、MPU92は、図32のステップS1504またはステップS1505にて設定した予告表示を発生させるタイミングTM1に至ったと判定した場合(YES)には、ステップS1604において、予告表示発生処理を実行する。なお、ステップS1604の予告表示発生処理の詳細は後述する。
MPU92は、ステップS1604の予告表示発生処理を実行した後、またはステップS1602にて予告表示発生中であると判定した場合(YES)には、ステップS1605以降の処理を実行する。
ステップS1605では、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったか否かを判定する。換言すれば、MPU92は、予告表示を発生させた後、タッチセンサ用の待機時間である5secが経過したか否かを判定する。ここで、タッチセンサ用の待機時間は、報知有予告表示と報知無予告表示とで異ならせてもよく、この場合、報知無予告表示では画面をタッチすることが報知されないためタッチセンサ用の待機時間は、報知有予告表示に比べて長いことが好ましく、例えば、10sec程度とすることが好ましい。
MPU92は、ステップS1605において、RAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になっていないと判定した場合(NO)には、ステップS1606以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定した場合(YES)には、ステップS1609以降の処理を実行する。
まず、ステップS1605において、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になっていないと判定された場合の処理(ステップS1606以降の処理)について説明する。
ステップS1606では、MPU92は、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1606にてタッチセンサ57に遊技者が手をかざしていないと判定した場合(NO)には、ステップS1607以降の処理を実行することなく、音声発光側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1606にてタッチセンサ57に遊技者が手をかざしたと判定した場合(YES)には、ステップS1607において、予告結果報知処理を実行する。この予告結果報知処理では、MPU92は、ステップS1604にて発生させた予告表示の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU92は、予告表示の結果を遊技者に報知するために、第1役物310の駆動制御を実行するとともに表示画面Gにおける表示制御およびスピーカ部24の音声制御を実行する。また、MPU92は、予告結果報知処理を実行したことを認識させるための予告結果報知コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された予告結果報知コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
ステップS1608では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアにセットされた予告表示発生中フラグをクリアする。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示発生中フラグをクリアする。その後、MPU92は、音声発光側予告表示実行処理を終了する。
次に、ステップS1605において、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定された場合の処理(ステップS1609以降の処理)について説明する。
ステップS1609では、MPU92は、予告失敗報知処理を実行する。この予告失敗報知処理では、MPU92は、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知する。その後、MPU92は、前述したステップS1608以降の処理を実行する。
具体的には、MPU92は、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知するために、表示ランプ装置23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。また、MPU92は、予告失敗報知処理を実行したことを認識させるための予告失敗報知コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された予告失敗報知コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
なお、上記説明では、ステップS1605において、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定された場合(YES)、ステップS1609では、MPU92は、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知する予告失敗報知処理を実行しているが、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定された場合(YES)、MPU92は、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知することなくステップS1608の処理を実行するようにしてもよい。
図36は、予告表示発生処理のフローチャートを示す図である。
予告表示発生処理では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアにセットされた予告当選フラグに基づいて予告表示を発生させるとともに、RAM94の各種フラグ格納エリアに前述した予告表示発生中フラグをセットする。なお、予告当選フラグには、報知の有無についての情報も含まれている。
ステップS1701では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアにセットされている予告当選フラグに基づいて予告表示発生処理を実行する。
予告表示発生処理では、MPU92は、例えば、第1役物310の駆動を実行するとともに、表示ランプ装置23の発光制御を実行したり、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1702では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに前述した予告表示発生中フラグをセットする。
また、ステップS1702では、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイマカウンタTBにタッチセンサ用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。このタッチセンサ用の待機時間は、予告表示を発生させた後、操作予告パートを終了するまでの操作予告パートの継続時間(継続期間)を規定している。このタイマカウンタTBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、タッチセンサ用の待機時間は5secとなる。なお、タッチセンサ用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。また、本実施形態では、タッチセンサ用の待機時間は、報知有予告表示と報知無予告表示とで同一に設定しているが、報知有予告表示と報知無予告表示とで異なっていてもよい。この場合、報知無予告表示では画面をタッチすることが報知されないためタッチセンサ用の待機時間は、報知有予告表示に比べて長いことが好ましく、例えば、10sec程度とすることが好ましい。
さらに、ステップS1702では、MPU92は、予告表示発生処理を実行したことを認識させるための予告表示発生コマンドを表示制御装置100に送信する。予告表示発生コマンドは、この予告表示発生処理にて発生させた予告表示の内容および結果に係る情報を含んでいる。また、予告表示発生コマンドは、タイマカウンタTBに係る情報を含んでいる。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された予告表示発生コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
<表示制御装置100にて実行される表示側予告表示実行処理について>
図37は、表示側予告表示実行処理のフローチャートを示す図である。
表示制御装置100のMPU102は、音声発光制御装置90の演出パターンの決定処理にて決定された予告表示を実行するために表示側予告表示実行処理を実行する。この表示側予告表示実行処理では、MPU102は、図37に示すように、ステップS1801~S1808を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS1801では、MPU102は、MPU92から送信された予告表示発生コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU102は、ステップS1801にて予告表示発生コマンドを受信していないと判定した場合(NO)には、ステップS1803以降の処理を実行する。
これに対して、MPU102は、ステップS1801にて予告表示発生コマンドを受信していると判定した場合(YES)には、ステップS1802において、予告表示発生処理を実行する。
この予告表示発生処理では、MPU102は、予告表示発生コマンドの内容に基づいて、予告表示の内容および結果を特定し、前述したRAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイマカウンタTBと対応するように、ワークRAM104の各種カウンタエリア1041に設けられたタイマカウンタTBにタッチセンサ用の待機時間(待機期間)をセットする。
また、MPU102は、ステップS1802の予告表示発生処理において、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア1042に格納された予告当選フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示を発生させるか否かを判定する。そして、MPU102は、予告表示を発生させると判定した場合(YES)には、予告表示を発生させるとともに、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア1042に設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告表示発生中フラグをセットする。
なお、MPU102は、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア1042に設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示発生中であるか否かを判定している。MPU102は、予告表示の結果を報知した時にワークRAM104の各種フラグ格納エリア1042に設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示発生中フラグをクリアする。
次いで、MPU102は、予告表示の発生や、タッチセンサ57を遊技者に操作させるため、換言すれば図柄表示装置に遊技者の手をかざさせるようにするための示唆を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103の各種データ記憶エリア1032から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、予告表示の発生や、タッチセンサ57を遊技者に操作させるための示唆を実行する。
具体的には、MPU102は、中央操作位置の予告表示を発生させる場合(ワークRAM104の各種フラグ格納エリア1042に中央操作位置フラグをセットした場合)には、操作予告パートにおいて、図33(a)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆し、予告結果報知パートにおいて、図33(b)に示すように、第1役物310を駆動させるか否かによって、予告表示の結果を遊技者に報知する。
MPU102は、ステップS1802の予告表示発生処理を実行した後、またはステップS1801にて予告表示発生コマンドを受信していないと判定した場合(NO)には、ステップS1803以降の処理を実行する。
ステップS1803では、MPU102は、予告表示発生中であるか否かを判定する。ここで、MPU102は、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア1042に設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示発生中であるか否かを判定している。
MPU102は、ステップS1803にて予告表示発生中でないと判定した場合(NO)には、ステップS1804以降の処理を実行することなく、表示側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU102は、ステップS1803にて予告表示発生中であると判定した場合(YES)には、ステップS1804において、MPU92から送信された予告失敗報知コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU102は、ステップS1804にてMPU92から送信された予告失敗報知コマンドを受信していると判定した場合(YES)には、ステップS1805において、予告失敗報知処理を実行する。この予告失敗報知処理では、MPU102は、MPU92から送信された予告失敗報知コマンドの内容に基づいて、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知するための演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103の各種データ記憶エリア1032から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知する。
ステップS1806では、MPU102は、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア1042にセットされた各種フラグをクリアする。具体的には、MPU102は、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア1042に設けられた各操作位置フラグおよび予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、各種フラグをクリアする。その後、MPU102は、表示側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU102は、ステップS1804にてMPU92から送信された予告失敗報知コマンドを受信していないと判定した場合(NO)には、ステップS1807において、MPU92から送信された予告結果報知コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU102は、ステップS1807にてMPU92から送信された予告結果報知コマンドを受信していないと判定した場合(NO)には、ステップS1808以降の処理を実行することなく、表示側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU102は、ステップS1807にてMPU92から送信された予告結果報知コマンドを受信していると判定した場合(YES)には、ステップS1808において、予告結果報知処理を実行する。
予告結果報知処理では、MPU102は、MPU92から送信された予告結果報知コマンドの内容に基づいて、予告表示の結果を遊技者に報知するための演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103の各種データ記憶エリア1032から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、予告表示の結果を遊技者に報知する。その後、MPU102は、前述したステップS1806以降の処理を実行する。
<表示側役物駆動処理>
図38は、表示側役物駆動処理のフローチャートを示す図である。
上述したように役物駆動処理では、表示制御装置100のMPU102は、図柄表示装置51に表示させる変動パターンに応じて、第1役物310を用いた予告演出を行うかを決定する。そして、表示制御装置100において、第1役物310を用いた予告演出を行うことが決定された場合、その予告演出で用いられることが決定された第1役物310の動作態様を含めて、その旨が、役物動作開始コマンドとして、表示制御装置100から音声発光制御装置90に対して通知される。なお以下の説明では、一発告知における第1役物310の駆動態様を例に第1役物310の駆動態様について説明する。
ステップS1901では、MPU102は、主制御装置60から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドを受信しているか否かを判定する。MPU102は、ステップS1901にて各コマンドを受信していないと判定した場合(NO)、表示側役物駆動処理の実行を終了する。
また、ステップS1901において変動用コマンドおよび種別コマンドを受信している場合(YES)、MPU102は、ステップS1902にて、ステップS1901にて受信した種別コマンドが大当りまたは特別外れ結果である否かを判定する。
ステップS1902において大当りまたは特別外れ結果でない場合(NO)、MPU102は、表示側役物駆動処理の実行を終了する。
また、ステップS1902において大当りまたは特別外れ結果である場合(YES)、ステップS1903において、MPU102は、一発告知を行うか否かの抽選を行う。ステップS1903では、MPU102は、一発告知抽選カウンタの値に基づいて、一発告知を行うか否か、一発告知を行う場合はどのタイミングで行うかを決定する。
一発告知抽選カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。一発告知抽選カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、ワークRAM104の所定領域に設定された一発告知抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。
MPU102は、一発告知抽選カウンタ用バッファに格納された一発告知抽選カウンタの値に基づいて、一発告知を行うか、どのタイミングで第1役物310を駆動して一発告知を行うか、およびその動作態様を抽選する。具体的には、MPU102は、一発告知抽選カウンタ用バッファに格納された一発告知抽選カウンタの値を取得するとともに、この値を一発告知用当否テーブルと比較することによって、一発告知を行うか、どのタイミングで第1役物310を駆動して一発告知を行うか、およびその動作態様(駆動パターン)を抽選する。この一発告知用当否テーブルを用いて第1役物310の駆動パターンを抽選し決定することを「第1役物駆動パターン決定処理」ともいう。
なお、一発告知用当否テーブルは、一発告知の抽選に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、プログラムROM103の各種テーブルデータ記憶エリア1033に記憶されている。
ステップS1904では、MPU102は、一発告知に当選したか否かを判定する。ステップS1904で一発告知に当選していない場合(NO)、MPU102は、表示側役物駆動処理の実行を終了する。
これに対して、ステップS1904で一発告知に当選している場合(YES)、MPU102は、ステップS1905にて、役物動作開始コマンドを音声発光制御装置90へ送信する。この役物動作開始コマンドには、一発告知を行うタイミングおよび第1役物310の動作態様が含まれており、音声発光制御装置90のMPU92は、役物動作開始コマンドに含まれる情報により、一発告知を行うタイミングおよび第1役物310の動作態様を認識することが可能に構成されている。なお、音声発光制御装置90のMPU92は、役物動作開始コマンドを受信すると、音声発光制御装置90のRAM94の各種フラグ格納エリアに役物動作開始フラグを設定する。
<一発告知用当否テーブル>
図39は、一発告知用当否テーブルを示す図である。
主制御装置60のMPU62は、図39に示す一発告知用当否テーブルと、一発告知抽選カウンタ用バッファに格納された一発告知抽選カウンタの値とを比較することによって、一発告知を行うか否か、行う場合はどのタイミングで第1役物310を駆動して一発告知を行うか、およびその動作態様の抽選を実行する。
一発告知用当否テーブルは、「外れ」、「当選」の一発告知発生の抽選の結果(当否結果)と、「当選」の場合には、どのタイミングで一発告知を発生させるか、換言するとどのタイミングで第1役物310を駆動するか、およびその動作態様とを有している。なお、一発告知用当否テーブルに記憶される乱数の値や個数は任意であり、一発告知に当選する確率は任意である。
<音声発光制御装置90にて実行される音声発光側役物駆動実行処理について>
図40は、音声発光側役物駆動実行処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、役物駆動処理にて決定された第1役物310を駆動するために音声発光側役物駆動実行処理を実行する。この音声発光側役物駆動実行処理では、MPU92は、図40に示す処理を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS2001では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物動作開始フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物310を駆動させるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2001にて役物動作開始フラグの値が0であり、第1役物310を駆動させないと判定した場合(NO)には、ステップS2002以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2001にて役物動作開始フラグの値が1であり、第1役物310を駆動させると判定した場合(YES)には、ステップS2002において、予告表示発生中であるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示発生中であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2002にて予告表示発生中であると判定した場合(YES)には、ステップS2003以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2002にて、ステップS2002にて予告表示発生中でないと判定した場合(NO)には、ステップS2003において、第1役物310が駆動中であるか否かを判定する。
なお、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物駆動中であるか否かを判定している。MPU92は、第1役物310を駆動させる時にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアに1を代入することによって、役物駆動中フラグをセットし、第1役物310を駆動した後にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアに0を代入することによって、役物駆動中フラグをクリアする。
MPU92は、ステップS2003にて第1役物駆動中であると判定した場合(YES)には、ステップS2004以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2003にて第1役物駆動中でないと判定した場合(NO)には、ステップS2004において、第1役物310を駆動させるタイミングであるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、役物動作開始コマンドに含まれる一発告知の発生タイミングの情報に基づいてRAM94の各種カウンタエリアに設定されたタイミングカウンタTMCの値が0であるか否かを判定する。RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0でない場合、MPU92は、第1役物310を駆動させるタイミングでないと判定し、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0である場合、MPU92は、第1役物310を駆動させるタイミングであると判定する。
MPU92は、ステップS2004にて第1役物310を駆動させるタイミングでないと判定した場合(NO)、換言すると、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0でない場合には、ステップS2005以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2004にて第1役物310を駆動させるタイミングであると判定した場合(YES)、換言すると、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0である場合には、ステップS2005において、役物駆動実行処理を実行する。具体的には、MPU92は、図38の処理で決定された第1役物310の動作態様に基づく動作パターンに基づいて、第1役物上下動用モータ310aおよび第1役物回転用モータを制御して、第1役物310の駆動を実行する。
ステップS2006では、第1役物310の駆動完了後にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物動作開始フラグを示すエリアに0を代入することによって、役物動作開始フラグをクリアする。
図41は、役物駆動実行処理のフローチャートを示す図である。
役物駆動実行処理のステップS2101では、MPU92は、抽選により決定された動作パターンをRAM94のデータテーブルから読み出す。ステップS2102では、MPU92は、第1役物310が原点位置にあるか、換言すると原点検出センサ311がONとなっているか否かを判定する。
ステップS2102で原点検出センサ311がONとなっていない場合(NO)、MPU92は、ステップS2103において、原点復帰処理を実行する。この原点復帰処理では、MPU92は、第1役物上下動用モータ310aのドライバを制御して、原点検出センサ311がONとなるまで、駆動ギア310bを回転駆動して第1役物310を上昇させる。
ステップS2102において、第1役物310が原点位置にある場合(YES)、もしくはステップS2103において原点復帰が完了した場合、MPU92は、ステップS2104において、動作パターンに基づいて第1役物を駆動させる。具体的には、MPU92は、ステップS2104において、第1役物上下動用モータ310a、第1役物回転用モータ、第1役物310に内蔵されているLEDを駆動するドライバを制御して、図38の表示側役物駆動処理により決定された駆動パターンに基づいて第1役物310を動作させる。
ステップS2105では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアにセットされた役物駆動中フラグをクリアする。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアに0を代入することによって、役物駆動中フラグをクリアする。その後、MPU92は、役物駆動実行処理を終了する。
上記のように、本実施形態では、図40のステップS2002において、予告表示発生中であるか否かを判定し、ステップS2002にて予告表示発生中であると判定した場合(YES)には、ステップS2003以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了することで、タッチセンサ57の検出を好適に行うことができる。換言すると、タッチセンサ57が可動役物である第1役物310を検出し、遊技者が意図しない制御が行われることを防止することができる。
通常、遊技者によってタッチセンサ57の操作位置は異なるため、タッチセンサ57の検出範囲は広いことが好ましいが、近年の遊技機は、図柄表示装置51の周辺に複数の可動役物である第1役物310を配置している。このため、遊技者が操作していないにも関わらず、タッチセンサ57の操作受付中に第1役物310が動作することで、タッチセンサ57が第1役物310に反応して、遊技者が意図しない制御、例えば、予告演出や一発告知等の演出が実行されることによる不満を感じる虞があるが、本実施形態の発明によれば、このようなことがなく、楽しく遊技をすることができるため、遊技者の満足度を向上することができる。
<ゲームフロー>
図42は、パチンコ機10において展開されるゲームフローについて説明する図である。パチンコ機10で遊技を開始する場合、第1モードM1から遊技が開始される。「第1モード」(通常モード)は、当否抽選モードが低確率モード、かつ、サポートモードがない遊技状態となるモードである。第1モードM1では、第1始動口36に遊技球を入球させることにより、特図1が変動を開始して遊技が進行していく。
第1モードM1にて、「非明示少ラウンド高確結果」に当選すると、第2モードM2(離陸モード)に移行する。「第2モード」は、当否抽選モードが高確率モード、かつ、サポートモードがない遊技状態となるモードである。第2モードM2は、次回大当たりが確約されたモードであり、次回大当たりまで高確率モードが継続する。
また、第1モードM1にて、「明示少ラウンド高確結果」に当選すると、第3モードM3(飛行モード)に移行する。「第3モード」は、当否抽選モードが高確率モード、かつ、サポートモードが回数制限なしの遊技状態となるモードである。第3モードM3は、次回大当たりが確約されたモードであり、次回大当たりまで高確率モードおよびサポートモードが継続する。
また、第1モードM1にて、「最有利結果」に当選すると第4モードM4(RUSHモード)に移行する。「第4モード」は、当否抽選モードが高確率モード、かつ、サポートモードが回数制限なしの遊技状態となるモードである。第4モードM4は、次回大当たりが確約されたモードであり、次回大当たりまで高確率モードおよびサポートモードが継続する。第1実施形態では、パチンコ機10は、第4モードM4(RUSHモード)の演出として、演出内容の異なる複数種類の演出MA~MC(第1実施形態では3種類)を有している。
第1実施形態では、「最有利結果」の開閉実行モードの演出中、より具体的にはラウンド遊技中に、第4モードM4での演出種類を選択する演出種類選択演出が実行され、第4モードM4の演出を選択するための画像が表示画面Gに表示される。遊技者が操作ボタン28を操作して、表示画面Gに表示された演出MA~MCの中から好みの演出を選択すると「最有利結果」の遊技後に移行する第4モードM4での演出が選択された演出となる。なお、第4モードM4では、次回大当たりが確約されているため、次回大当たりとなるまで第4モードM4が継続する。
また、第1モードM1にて、「低確結果」に当選すると、第5モードM5(リベンジモード)に移行する。「第5モード」は、当否抽選モードが低確率モード、かつ、サポートモードが回数制限100回までの高頻度サポートモードとなる遊技状態のモードである。第5モードM5では、次回大当たりが確約されておらず、サポートモードが回数制限である100回までに再度大当たりに当選すれば、リベンジ成功となるが、サポートモードが回数制限である100回までに再度大当たりに当選しない場合、リベンジ失敗となり、高頻度サポートが終了して、当否抽選モードが低確率モード、かつ、サポートモードがない第1モードM1に移行する。
なお、図42に示すゲームフローは、代表的なゲームフローの一例を示したものであり、第1実施形態に係るパチンコ機10の遊技の流れをすべて網羅しているものではない。例えば、第1実施形態では、特別外れ結果(小当たり)についてはモード移行を行っていないが、前述したように、パチンコ機10は、「特別外れ結果(小当たり結果)」を有しており、「特別外れ結果」は、当否抽選モードやサポートモードの移行契機とはならないが開閉実行モードへの移行契機となる。このため「特別外れ結果」に当選した場合にモード移行するように構成してもよい。
<演出画像の例>
次に、パチンコ機10の図柄表示装置51の表示画面Gに表示される演出画像について、例を挙げて説明する。パチンコ機10において大当たりの内部抽選が行われると、主制御装置60のMPU62により変動パターン(変動時間)が決定され、メイン表示部46において変動表示が行われるが、前述したようにメイン表示部46の表示領域は、極めて小さく設定されており、図柄表示装置51で実行されている各種演出に注目している遊技者にとっては、点灯状態で各情報を簡単には認識し難くなっている。そこでパチンコ機10では、図3を参照して説明したように、図柄表示装置51の表示画面Gにおいて演出図柄である飾図を用いた変動表示演出が行われる。なお、この図43では背景画像の図示を省略している。
<変動表示前>
図43(A):特図1が変動を開始する前の状態(デモ演出中でない状態)で表示画面Gの画面内には演出図柄である飾図の列が大きく表示されている。このとき特図1又は特図2の停止表示に合わせて、図柄表示列Z1~Z3の飾図も停止図柄有効ラインL上に停止表示された状態にある。
<変動表示演出開始>
図43(B):特図1の変動開始に同期して、表示画面Gの表示画面上で図柄表示列Z1~Z3がスクロール変動することで変動表示演出が開始される。すなわち、特図1または特図2の変動開始に同期して、表示画面Gの表示画面内で図柄表示列Z1~Z3の各飾図が縦方向にスクロールする(流れる)ようにして変動表示演出が開始される。なお、図43中、各図柄表示列Z1~Z3の変動表示は下向きの矢印で示されている。また、変動表示中、個々の演出図柄が透けた状態で表示(透過表示)されることにより、このとき表示画面内には演出図柄の背景となる画像(背景画像)が視認しやすい状態で表示される。
この場合の背景画像は、例えば、町中、海、山等の風景を表現したものである。このような背景画像は、演出上での滞在モードが、例えば「第1モード」であることを表現している。第1実施形態のパチンコ機10において、「第1モード」は、前述したように、当否抽選モードが低確率モード、かつ、サポートモードがない遊技状態(通常モード)である。パチンコ機10は、この他にも各種の演出モードが設けられており、演出モードごとに異なる背景画像が用意されている。これらモードの違いは、内部的な「当否抽選モード」や「サポートモード」の違いに対応するものである。図43では特に図示はしていないが、この後、例えば表示画面内に特定のキャラクタやアイテム等の画像を表示させることで予告演出が行われる態様であってもよい。
<図柄表示列Z1の停止表示>
図43(C):所定時間(例えば、変動時間の半分程度)が経過すると、最初に図柄表示列Z1が変動表示を停止する。この例では、停止図柄有効ラインLに数字の「8」を表す飾図が停止表示されたことを表している。
<図柄表示列Z3の停止表示>
図43(D):図柄表示列Z1に続いて、その後に図柄表示列Z3が変動表示を停止する。この例では、停止図柄有効ラインLに数字の「3」を表す飾図が停止表示されたことを表している。この時点で既にリーチ状態が発生しないことは確定しているので、今回の変動が非リーチ(通常)変動であるということが見た目上でほとんど明らかとなっている。なお、ここではすべりパターン等によるリーチ変動を除くものとする。「すべりパターン」とは、例えば一旦は数字の「7」を表す飾図が仮停止表示された後、図柄表示列が1図柄分すべって数字の「8」を表す飾図が停止表示され、それによってリーチに発展するというものである。あるいは、一旦は数字の「9」を表す飾図が仮停止表示された後、飾図が逆向きに1図柄分すべって数字の「8」を表す飾図が停止表示され、それによってリーチに発展するパターンも考えられる。また、その他にも例えば「5」等の全くかけ離れた数字を表す演出図柄が仮停止表示された後、画面上にキャラクタが出現して図柄表示列Z3の変動表示を再開させると、数字の「8」を表す飾図が停止表示されてリーチに発展するといったパターンも考えられる。
<停止表示演出>
図43(E):特図1または特図2の停止表示に同期して、最後の図柄表示列Z2が変動表示を停止する。今回の内部抽選の結果が非当選であって、特図1が非当選(はずれ)の態様で停止表示される場合、飾図も同様に非当選(はずれ)の組み合わせが停止表示される。すなわち、図43(E)に示す例では、停止図柄有効ラインLに数字の「1」を表す飾図が停止表示されたことを表しており、この場合、飾図の組み合わせは「8・1・3」のはずれ目となるため、今回の変動では通常の「はずれ」に該当したことが演出上で表現されている。
以上、図43を参照して、1回の変動ごとに飾図を用いて行われる変動表示と停止表示(非当選時)の一例について説明した。このような図柄表示装置51の表示画面Gに表示される演出を通じて、遊技者に対して大当たりの当否に対する期待感を抱かせるとともに、最終的に内部抽選の結果を演出上で明確に教示することができる。
<変動表示の演出例>
図44および図45は、第1モードM1(当否抽選モードが低確率モード、かつ、サポートモードがない遊技状態)において、当否抽選において大当たりに当選し、「最有利結果」に振分けられた場合(いわゆる初当たりした場合)に実行される演出Cの演出例を示す連続図である。なお、以下の説明では、前述した演出例と共通する事項については説明を省略する。なお、この図44および図45では背景画像の図示を省略している。
<変動表示演出開始前>
図44(A):表示画面Gには図柄表示列Z1~Z3が大きく表示されている。各図柄表示列Z1~Z3には、数字の「9・1・3」を表す飾図の組み合わせが停止表示されている。
<変動表示演出開始>
図44(B):表示画面Gにて図柄表示列Z1~Z3がスクロール変動することで変動表示演出が開始される。
<図柄表示列Z1の停止表示>
図44(C):表示画面Gにて図柄表示列Z1が停止表示される。図44(C)では、数字の「1」を表す飾図が停止表示されている。
<図柄表示列Z3の停止表示>
図44(D):表示画面Gにて図柄表示列Z3が停止表示される。図44(D)では、数字の「1」を表す飾図が停止表示されている。
<停止表示演出>
図44(E):特図1または特図2の停止表示に同期して、図柄表示列Z2が停止表示される。通常、特別図柄がはずれ図柄で停止表示されていれば、表示画面Gに表示される演出図柄である飾図も同様にはずれの態様で停止表示が行われる。ただし、図44(E)では「最有利結果」の態様で特別図柄が停止表示されており、図柄表示列Z2には、数字の「1」を表す飾図が停止表示されている。
<開閉実行モード時の演出>
表示画面Gに大当たりの飾図の組み合わせが停止表示された場合、その後、開閉実行モードとなり、大当たりの抽選結果に応じた開閉実行モードの演出が表示画面G上で実行される。具体的には、内部抽選の結果である「最有利結果」の開閉実行モードの演出として演出Cが実行される。
図45(F):開閉実行モードに移行するとオープニング演出が実行される。このオープニング演出では、例えば、表示画面Gに表示される背景画像を大きく変更して、「BONUS!」等の文字画像G1が表示画面G上に大きく表示され、遊技者に大当たりに当選したことが報知される。なお、大当たりに当選したことを遊技者に報知できれば、他の態様(例えば、音声の出力)により報知するようにしてもよい。
図45(G):次に、右打ちによる遊技を行うことを遊技者に報知するために、例えば「右打ちだ!」の文字画像G2と、右向きの矢印が表示画面G上に大きく表示される。このとき右打ち遊技を行うことが強調されるように、右向きの矢印が「右打ちだ!」の文字画像G3の右隣に表示される。また、表示画面G上への右打ち遊技の報知に合わせて、スピーカ部24からは、例えば、「右打ちだ!」の音声が出力される。パチンコ機10では、図2に示すように可変入賞装置38が遊技盤31の右側に設けられており、可変入賞装置38の大入賞口381へ遊技球を入賞させるためには、発射ハンドル27の回転操作量を最大とし、遊技領域31Rの上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせる(いわゆる右打ちする)ことが必要となるため、図45(G)に示すように、右打ち遊技を行うことが遊技者に報知される。なお、右向きの矢印および「右打ちだ!」の文字画像G3が画面左側から画面右側へと流れるように表示されるようにしてもよい。これにより、日本語を理解できない遊技者であっても直感的に右打ち遊技を行うことを理解することができる。また、以下の説明では、大当たり遊技状態での右打ち遊技の示唆である右打ちナビを大当たり遊技用右打ちナビともいう。
図45(H):オープニング演出に次いで、可変入賞装置を開放および閉鎖させている状況の演出が実行される。この演出では、例えば、バトル演出が行われる。このバトル演出は、遊技者側のキャラクタと敵キャラクタとがバトルを行い、バトルに勝利することで大当たり遊技後に高確率モードへ移行することを遊技者に報知する目的で行われる。また、表示画面Gの上端側には、右打ち遊技を継続することを示すために、「右打ち」の文字および右向きの矢印「→」が複数表示される。また、「右打ち」の文字および右向きの矢印「→」が表示画面Gの左端から右端に向かって流れるように表示される演出を行うようにしてもよい。
図45(I):また、可変入賞装置を開放および閉鎖させている状況の演出中には、図30のステップS1413で説明した、開閉実行モード終了後の演出モードを遊技者に選択させる演出種類選択演出が実行される。この演出種類選択演出では、遊技者は、操作ボタン28の左方向ボタン282および/または右方向ボタン283を押下げ操作して、表示画面Gに表示された演出種類を示す画像GA~GCから好みの演出種類を示す画像を選択する。図45(I)に示す例では、画像GAは演出MAを表す画像であり、画像GBは演出MBを表す画像であり、画像GCは演出MCを表す画像である。遊技者が操作ボタン28を押下げ操作して画像GA~GCのいずれかを選択すると、選択された画像が他の選択されていない画像よりも大きく表示画面G上に表示され、選択されたことが明示されるように構成されている。遊技者が、好みの演出を選択したのち、操作ボタン28の決定ボタン281を押下げ操作すると選択されている画像に対応する演出が第4モードM4の演出として確定する。
なお、第1実施形態では、遊技者が所定の時間内、具体的には、最終ラウンドである第15ラウンドまでに好みの演出を選択・確定しない場合、初期設定により予め決められた演出(第1実施形態では、演出MA)が第4モードM4における演出として自動的に確定される。なお、遊技者が所定の時間内に演出モードを選択・確定しない場合、所定の時間経過時に表示画面Gで選択中の画像に対応する演出が第4モードM4における演出として自動的に確定されるようにしてもよい。図45に示す例では、選択されている画像GB(表示画面G上に他の画像よりも大きく表示されている画像GB)に対応する演出MBが第4モードM4における演出として自動的に確定される。
また、図45(I)に示す例では、選択されている画像が他の画像よりも大きく表示画面Gに表示される形態であったが、遊技者が、操作ボタン28の左方向ボタン282および/または右方向ボタン283を押下げ操作すると、演出MA~MCに各々対応する画像GA~GCが表示画面Gの中央に移動する形態としてもよい。図45(J)に示す例では、演出MBに対応する画像GBが選択されているため、画像GBが表示画面Gの中央に配置されている。なお、図45(J)に示す例では、遊技者に対して、選択されている画像を明確に示すために選択中の画像GBが表示画面Gを中央に配置するとともに、他の選択されていない画像GAおよびGC上に重ねて(重畳して)表示することで画像GBを最表面に表示し、画像GBが選択されていることを明示している。なお、遊技者に対して、選択されている画像をより明確に示すために選択中の画像GBを他の選択されていない画像GAおよびGCよりも大きく表示するようにしてもよい。
また、図45(J)に示すように、演出MA~MCの選択が可能な時間をゲージ表示するようにしてもよい。例えば、演出MA~MCの選択が可能な時間を示すゲージ画像G4を画像GBの下側に表示し、演出MA~MCの選択が可能な残時間を赤色で示し、時間の経過と共にゲージ画像G4の赤色領域G4a(図45(J)の網掛部分)が減少する構成、具体的には、赤色領域G4a(網掛部分)と白色領域G4b(白抜部分)との境界線L1が時間の経過と共に表示画面Gに向かって左側へと移動する構成としてもよい。また、時間の経過と共にゲージ画像G4の赤色領域G4a(図45(J)の網掛部分)が増加する構成、具体的には、赤色領域G4a(網掛部分)と白色領域G4b(白抜部分)との境界線L1が時間の経過と共に表示画面Gに向かって右側へと移動する構成としてもよい。さらに、選択中の演出の詳細、例えば、選択されている演出がどのような演出であるかの説明、が表示画面Gに表示されるようにしてもよい。この場合、各演出内容が記載された属性情報(メタデータ)をROM93等に記憶させておき、MPU92は、操作ボタン28の操作信号に基づいて選択中の演出の属性情報(メタデータ)をROM93から読み出し、この読み出した属性情報を表示画面Gに表示させるように表示制御装置100に指示するコマンドを送信する。また、上記演出の属性情報をプログラムROM103の演出用データ記憶エリア1031に記憶しておき、音声発光制御装置90のMPU92が、操作ボタン28の操作信号に基づいて選択中の演出の属性情報(メタデータ)をプログラムROM103の演出用データ記憶エリア1031から読み出して表示画面Gに表示させるように表示制御装置100に指示するコマンドを送信してもよい。また、選択中の演出で使用される音楽をスピーカ部24から出力するようにしてもよい。この際、現状の演出で出力されている音楽を一旦ストップして、選択中の演出で使用される音楽をスピーカ部24から出力する。このように、選択中の演出の詳細を遊技者に提示することで、遊技者は、自分の好みに合う演出を選択しやすくなり興趣性が高まる。
<演出種類(種別)選択処理>
図46は、演出種類(種別)選択処理のフローチャートを示す図である。音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、図30の演出決定処理のステップS1413において、演出種類選択処理を実行する。この演出種類選択処理では、MPU92は、図46に示すように、ステップS2201~S2208を実行することによって、遊技者に第4モードM4で実行する演出種類を選択させる。
ステップS2201では、MPU92は、図30のステップS1401で受信した種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「最有利結果」であるか否かを判定する。MPU92は、ステップS2201にて遊技結果が「最有利結果」でないと判定した場合(NO)、演出種類選択処理を終了する。
MPU92は、ステップS2201にて遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合(YES)、ステップS2202において、オープニングコマンドの受信から所定時間が経過しているか否かを判定する。なお、MPU92は、ステップS2202の処理の実行回数をカウントすることによって所定時間が経過したか否かを判定する。例えば、所定時間が10secであり、ステップS2202の処理を繰り返し実行する間隔が2msecである場合、MPU92は、ステップS2202の処理の実行回数をカウントして5000回に達したときに10secが経過したと判定する。なお、許可禁止用期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロック(RTC)を用いて許可禁止用期間を測定してもよい。MPU92は、ステップS2202にてオープニングコマンドの受信から所定時間が経過していないと判定した場合(NO)、演出種類選択処理を終了する。
また、MPU92は、ステップS2202にて所定時間が経過している場合(YES)、ステップS2203において、演出種類選択用演出を開始するよう表示制御装置100を制御する。表示制御装置100では、MPU92からの指示に基づいて、表示制御装置100のMPU102がVDP105を制御して演出種類選択用演出の画像を表示画面Gに表示する。前述したように、演出種類選択用演出は、遊技者に、当否抽選において大当たりに当選し、「最有利結果」に振り分けられた際に移行する第4モードM4の演出を、種類が異なる3つの演出種類モードMA、MB、MCから選択・確定させるものである。遊技者は、この演出種類選択用演出において操作ボタン28を操作して好みの演出モードの選択・確定を行うこととなる。
ステップS2204では、MPU92は、遊技者による操作ボタン28による演出種類モードMA、MB、MCの選択を受付ける。遊技者は、操作ボタン28の左方向ボタン282および/または右方向ボタン283を押下げ操作し、表示画面Gに表示された画像GA~GCから好みの演出MA~MCに対応する画像を選択する。このステップS2204では、MPU92は、遊技者が操作ボタン28を操作して画像GAを選択した場合、選択されている画像GAを他の画像GBおよびGCよりも大きく表示するよう表示制御装置100を制御する。表示制御装置100では、MPU92からの指示に基づいて、表示制御装置100のMPU102がVDP105を制御して選択されている画像GAを他の画像GBおよびGCよりも大きく表示させる。
また、MPU92は、遊技者が操作ボタン28を操作して画像GBを選択した場合、選択されている画像GBを他の画像GAおよびGCよりも大きく表示するよう表示制御装置100を制御する。表示制御装置100では、MPU92からの指示に基づいて、表示制御装置100のMPU102がVDP105を制御して選択されている画像GBを他の画像GAおよびGCよりも大きく表示させる。また、MPU92は、遊技者が操作ボタン28を操作して画像GCを選択した場合、選択されている画像GCを他の画像GAおよびGBよりも大きく表示するよう表示制御装置100を制御する。表示制御装置100では、MPU92からの指示に基づいて、表示制御装置100のMPU102がVDP105を制御して選択されている画像GCを他の画像GAおよびGBよりも大きく表示させる。
ステップS2205では、MPU92は、遊技者が操作ボタン28を操作して演出を確定したか、すなわち、決定ボタン281の押下操作が受付けられたか否かを判定する。MPU92は、ステップS2205において、決定ボタン281の押下操作が受付けられたと判定される場合(YES)、MPU92は、選択されている画像に対応する演出を第4モードM4の演出として設定する。具体的には、ステップS2205において、MPU92は、画像GAが選択された状態で確定操作が受付けられた場合、MPU92は、ステップS2206において、演出MAを第1モードM1後に移行する第4モードM4の演出として設定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種設定フラグ格納エリアに第4モードM4の演出として演出MAのフラグを設定する。
また、ステップS2205において、MPU92は、画像GBが選択された状態で確定操作が受付けられた場合、MPU92は、ステップS2206において、演出MBを第1モードM1後に移行する第4モードM4の演出として設定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種設定フラグ格納エリアに第4モードM4の演出として演出MBのフラグを設定する。また、ステップS2205において、MPU92は、画像GCが選択された状態で確定操作が受付けられた場合、MPU92は、ステップS2206において、演出MCを第1モードM1後に移行する第4モードM4の演出として設定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種設定フラグ格納エリアに第4モードM4の演出として演出MCのフラグを設定する。
また、ステップS2205において、決定ボタン281の押下操作が受付けられていないと判定される場合(NO)、MPU92は、ステップS2207において、所定時間が経過しているかを判定する。なお、MPU92は、ステップS2207の処理の実行回数をカウントすることによって所定時間が経過したか否かを判定する。例えば、所定時間が10secであり、ステップS2207の処理を繰り返し実行する間隔が2msecである場合、MPU92は、ステップS2207の処理の実行回数をカウントして5000回に達したときに10secが経過したと判定する。また、許可禁止用期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロック(RTC)を用いて許可禁止用期間を測定してもよい。
ステップS2207において、所定時間が経過している場合(YES)、MPU92は、ステップS2208において、初期設定により予め決められた演出(第1実施形態では、演出MA)を第4モードM4での演出として設定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種設定フラグ格納エリアに第4モードM4の演出として演出MAのフラグを設定する。なお、前述したように、ステップS2207において、所定時間が経過している場合、表示画面Gで選択中の画像に対応する演出が第4モードM4における演出として自動的に決定されるようにしてもよい。
また、ステップS2207において、所定時間が経過していない場合(NO)、MPU92は、演出種類選択処理を終了する。
<演出種類選択処理の他の例>
なお、図46のステップS2202およびステップS2207で所定時間を計測する代わりに、大当たり遊技のラウンド数に基づいて、S2202およびステップS2207の判定処理を行うようにしてもよい。例えば、図23のステップS1005の開放コマンドやラウンド開始コマンド(以下、開放コマンド等ともいう)の受信数に基づいて大当たり遊技のラウンド数をカウントすることができる。この場合、ステップS2202において、MPU92は、開放コマンド等の受信数が3(3ラウンド目)であるかどうかを判定し、開放コマンド等の受信数が3であれば、ステップS2203の演出種類選択演出を開始し、ステップS2207において、MPU92は、開放コマンド等の受信数が15(最終ラウンドである15ラウンド目)であるかどうかを判定し、開放コマンド等の受信数が15であれば、ステップS2208の初期設定の演出をセットするようにしてもよい。
図47は、演出種類選択処理の他の例におけるフローチャートを示す図である。音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、図30の演出決定処理のステップS1413において、演出種類選択処理を実行する。この演出種類選択処理では、MPU92は、図47に示すように、ステップS2301~S2315を実行することによって、遊技者に第4モードM4で実行する演出種類を選択させる。
ステップS2301では、MPU92は、図30のステップS1401で受信した種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「最有利結果」であるか否かを判定する。MPU92は、ステップS2301にて遊技結果が「最有利結果」でないと判定した場合(NO)、演出種類選択処理を終了する。
MPU92は、ステップS2301にて遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合(YES)、ステップS2302において、オープニングコマンドの受信後に受信する開放コマンド等の数を計測するためにカウンタをセットする。
ステップS2302では、MPU92は、遊技状態が大当たり遊技の3ラウンド目であるかどうかを判定する。具体的には、MPU92は、オープニングコマンドの受信後、開放コマンド等の受信を受信する度にカウンタをインクリメントし、開放コマンド等の受信数が3(3ラウンド目)となったかどうかを判定する。MPU92は、ステップS2303にて、開放コマンド等の受信数が3以上でないと判定した場合(NO)、演出種類選択処理を終了する。
また、MPU92は、ステップS2303にて開放コマンド等の受信数が3以上である場合(YES)、ステップS2304において、演出種類選択用演出を開始するよう表示制御装置100を制御する。表示制御装置100では、MPU92からの指示に基づいて、表示制御装置100のMPU102がVDP105を制御して演出種類選択用演出の画像、具体的には図45(I)に示す画像を表示画面Gに表示する。
ステップS2305では、MPU92は、遊技者による操作ボタン28による演出種類モードMA、MB、MCの選択を受付ける。遊技者は、操作ボタン28の左方向ボタン282および/または右方向ボタン283を押下げ操作し、表示画面Gに表示された画像GA~GCから好みの演出MA~MCに対応する画像を選択する。このステップS2305では、MPU92は、遊技者が操作ボタン28を操作して画像GAを選択した場合、選択されている画像GAを他の画像GBおよびGCよりも大きく表示するよう表示制御装置100を制御する。表示制御装置100では、MPU92からの指示に基づいて、表示制御装置100のMPU102がVDP105を制御して選択されている画像GAを他の画像GBおよびGCよりも大きく表示させる。
また、MPU92は、遊技者が操作ボタン28を操作して画像GBを選択した場合、選択されている画像GBを他の画像GAおよびGCよりも大きく表示するよう表示制御装置100を制御する。表示制御装置100では、MPU92からの指示に基づいて、表示制御装置100のMPU102がVDP105を制御して選択されている画像GBを他の画像GAおよびGCよりも大きく表示させる。また、MPU92は、遊技者が操作ボタン28を操作して画像GCを選択した場合、選択されている画像GCを他の画像GAおよびGBよりも大きく表示するよう表示制御装置100を制御する。表示制御装置100では、MPU92からの指示に基づいて、表示制御装置100のMPU102がVDP105を制御して選択されている画像GCを他の画像GAおよびGBよりも大きく表示させる。
ステップS2306では、MPU92は、遊技者が操作ボタン28を操作して演出を確定したか、すなわち、決定ボタン281の押下操作が受付けられたか否かを判定する。MPU92は、ステップS2306において、決定ボタン281の押下操作が受付けられたと判定される場合(YES)、MPU92は、選択されている画像に対応する演出を第4モードM4の演出として設定する。つまり、ステップS2306において、MPU92は、画像GAが選択された状態で確定操作が受付けられた場合、MPU92は、ステップS2307において、演出MAを第1モードM1後に移行する第4モードM4の演出として設定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種設定フラグ格納エリアに第4モードM4の演出として演出MAのフラグを設定する。
また、ステップS2306において、MPU92は、画像GBが選択された状態で確定操作が受付けられた場合、MPU92は、ステップS2307において、演出MBを第1モードM1後に移行する第4モードM4の演出として設定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種設定フラグ格納エリアに第4モードM4の演出として演出MBのフラグを設定する。また、ステップS2306において、MPU92は、画像GCが選択された状態で確定操作が受付けられた場合、MPU92は、ステップS2307において、演出MCを第1モードM1後に移行する第4モードM4の演出として設定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種設定フラグ格納エリアに第4モードM4の演出として演出MCのフラグを設定する。
MPU92は、ステップS2308において、開放コマンド等を受信したか否かを判定する。ステップS2308において、開放コマンド等を受信していないと判定される場合(NO)、MPU92は、演出種類選択処理を終了する。また、ステップS2308において、開放コマンド等を受信したと判定される場合(YES)、MPU92は、ステップS2309において、遊技状態が大当たり遊技の最終ラウンド、すなわち15ラウンド目であるかどうかを判定する。具体的には、MPU92は、オープニングコマンドの受信後、開放コマンド等の受信を受信する度にカウンタをインクリメントし、開放コマンド等の受信数が最終ラウンドである15以上(15ラウンド目)となったかどうかを判定する。
ステップS2309において、開放コマンド等の受信数が最終ラウンドである15以上(15ラウンド目)でないと判定される場合(NO)、MPU92は、ステップS2310において、遊技者に対して確定した演出をキャンセルするかを確認する報知を行うよう指示する。具体的には、MPU92は、表示画面Gに「演出をキャンセルしますか?」等の確定した演出をキャンセルするかを確認する文字画像を表示するように表示制御装置100を制御する。表示制御装置100では、MPU92からの指示に基づいて、表示制御装置100のMPU102がVDP105を制御して表示画面Gに「演出をキャンセルしますか?」等の文字画像を表示する。また、MPU92は、「演出をキャンセルしますか?」の音声がスピーカ部24から出力されるように制御する。具体的には、MPU92は、ROM93の共通用ROM96に記憶されている「演出をキャンセルしますか?」の音声に対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データを読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、スピーカ部24から「演出をキャンセルしますか?」の音声が出力されるように音出力LSI95を制御する。また、ステップS2309において、開放コマンド等の受信数が最終ラウンドである15以上(15ラウンド目)であると判定される場合(YES)、MPU92は、演出種類選択用演出処理を終了する。
ステップS2311では、MPU92は、ステップS2306で確定した演出がキャンセルされたか否かを判定する。具体的には、MPU92は、遊技者の操作ボタン28の操作に基づいて演出がキャンセルされたか否かを判定する。ステップS2311において、演出がキャンセルされたと判定される場合(YES)、MPU92は、ステップS2305の動作へ戻る。また、ステップS2311において、演出がキャンセルされていないと判定される場合(NO)、MPU92は、演出種類選択用演出処理を終了する。
また、ステップS2306において、決定ボタン281の押下操作が受付けられていないと判定される場合(NO)、MPU92は、ステップS2312において、開放コマンド等を受信したか否かを判定する。ステップS2312において、開放コマンド等を受信していないと判定される場合(NO)、MPU92は、演出種類選択処理を終了する。また、ステップS2312において、開放コマンド等を受信したと判定される場合(YES)、MPU92は、ステップS2313において、遊技状態が大当たり遊技の最終ラウンド、すなわち15ラウンド目であるかどうかを判定する。具体的には、MPU92は、オープニングコマンドの受信後、開放コマンド等の受信を受信する度にカウンタをインクリメントし、開放コマンド等の受信数が最終ラウンドである15以上(15ラウンド目)となったかどうかを判定する。
ステップS2313において、15ラウンド目であると判定される場合(YES)、MPU92は、ステップS2314において、初期設定により予め決められた演出(第1実施形態では、演出MA)を第4モードM4での演出として設定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種設定フラグ格納エリアに第4モードM4の演出として演出MAのフラグを設定する。なお、ステップS2313において、最終ラウンド(15ラウンド目)であると判定される場合(YES)、表示画面Gで選択中の画像に対応する演出が第4モードM4における演出として自動的に決定されるようにしてもよい。なお、MPU92は、ステップS2314において演出を設定すると演出種類選択用演出処理を終了する。
また、ステップS2313において、最終ラウンド(15ラウンド目)であると判定されない場合(NO)、MPU92は、ステップS2315において、遊技者に対して演出の選択・確定を促す報知を行うよう指示する。具体的には、MPU92は、表示画面Gに「演出を決定しろ!」、「演出を決定してね!」等の演出の選択・確定を促す文字画像を表示するように表示制御装置100を制御する。表示制御装置100では、MPU92からの指示に基づいて、表示制御装置100のMPU102がVDP105を制御して表示画面Gに「演出を決定しろ!」、「演出を決定してね!」等の演出の選択・確定を促す文字画像を表示する。また、MPU92は、「演出を決定しろ!」、「演出を決定してね!」等の音声がスピーカ部24から出力されるように制御する。具体的には、MPU92は、ROM93の共通用ROM96に記憶されている「演出を決定しろ!」、「演出を決定してね!」等の音声に対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データを読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、スピーカ部24から「演出を決定しろ!」、「演出を決定してね!」等の音声が出力されるように音出力LSI95を制御する。
なお、どのタイミングで演出種類選択演出を開始するかは任意であり、例えば、開放コマンド等の受信数が1(1ラウンド目)以上15以下(15ラウンド目)であればよい。また、演出種類選択演出を開始するラウンド数をRAM94に格納されているカウンタを用いてランダムに決定するようにしてもよい。また、上記説明では、大当たり遊技のラウンド数に応じて演出のキャンセルが可能(具体的には、14ラウンド目まで演出のキャンセルが可能)な構成としているが、所定時間や所定ラウンド数が経過するまで演出のキャンセルが可能な構成としてもよい。
<演出の移行処理>
次に、当否抽選において大当たりに当選し、振分結果が「最有利結果」となった場合の第4モードM4(RUSHモード)への移行処理について説明する。通常であれば、当否抽選において大当たりに当選した場合、振分結果に応じた開閉実行モードの演出が実行されてエンディング期間が終了した後、次のモードの演出が開始される。しかしながら、第1実施形態のパチンコ機では、当否抽選において大当たりに当選し、振分結果が「最有利結果」となった場合、最有利結果に応じた開閉実行モードの演出Cが実行される。そして、この演出Cのエンディング期間中に第4モードM4の演出が開始される。
具体的には、最有利結果に対応する演出Cのエンディング期間中に第4モードM4の演出で使用される音楽の出力が開始されるように制御される。第1実施形態では、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類に応じて、スピーカ部24から音楽および音声の出力を開始するタイミングが変化する。なお、以下の説明では、第4モードM4の演出において、音楽の演出を音楽演出、表示画面Gに表示する映像の演出を映像演出ともいう。
以下、図48を参照して、第4モードM4への移行処理について詳細に説明する。なお、第1実施形態では、第4モードM4の演出が演出MA~MCの3種類あり、演出MA~MCごとに移行処理が異なる。以下では、各演出MA~MCの移行処理の詳細について説明する。なお、以下の説明では、第4モード(RUSHモード)移行時における右打ち遊技の示唆である右打ちナビをRUSH用右打ちナビともいう。
<演出MAへの移行処理>
初めに、第4モードM4の演出として演出MAが設定されている場合について説明する。演出MAへの移行処理では、「最有利結果」に対応する演出Cのエンディング期間の開始時T1から、スピーカ部24から第4モードM4の演出MAで使用される音楽のイントロ部分の出力が開始されるよう制御される。ここで、演出MAでは、演出Cのエンディング期間と、第4モードM4の演出MAで使用される音楽のイントロ部分の期間とが同じ長さ(時間)となっている。このため、エンディング期間の終了時T2にイントロ部分の出力が終了する。また、スピーカ部24からは、音楽のイントロ部分の出力終了後にイントロ部分に続くAメロ部分が続けて出力されるよう制御される。
また、演出MAへの移行処理では、イントロ部分の出力期間中にスピーカ部24から「A RUSH突入」の音声が出力されるよう制御される。具体的には、「A RUSH突入」の音声の出力は、エンディング期間の開始時T1から音声開始時間TW1後に開始され、イントロ部分の出力終了と同時もしくは略同時に「A RUSH突入」の音声の出力が終了するよう制御される。ここで、音声開始時間TW1は、エンディング期間もしくはイントロ部分の出力期間から「A RUSH突入」の音声の出力時間を引いた時間となる。例えば、エンディング期間もしくはイントロ部分の出力期間が10secで、「A RUSH突入」の音声の出力時間が2secである場合、音声開始時間TW1は、8secとなる。この場合、エンディング期間の開始時T1から8sec後に「A RUSH突入」の音声の出力が開始されるよう制御される。
なお、エンディング期間の終了時T2には、右打ち遊技を示唆するための「右打ちだ」の音声が出力され、RUSH用右打ちナビがスタートするよう制御される。すなわち、「右打ちだ」の音声の出力は、エンディング期間の終了時、換言すると、第4モードM4(RUSHモード)の開始時に開始されるよう制御される。また、エンディング期間の終了時T2には、演出MAの映像演出が開始されるよう制御される。なお、エンディング期間の終了時T2に、右打ち遊技を示唆するための「右打ちしてください」等の文字が表示画面Gに表示されるように制御してもよい。この場合、「右打ちだ」の音声出力に加えて「右打ちしてください」等の文字が、エンディング期間の終了時、換言すると、第4モードM4(RUSHモード)の開始時に表示されるよう制御される。
<演出MBへの移行処理>
次に、第4モードM4の演出として演出MBが設定されている場合について説明する。演出MBへの移行処理では、「最有利結果」に対応する演出Cのエンディング期間の開始時T1から、スピーカ部24から第4モードM4の演出MBで使用される音楽のイントロ部分の出力が開始されるよう制御される。ここで、演出MBでは、演出Cのエンディング期間よりも第4モードM4の演出MBで使用される音楽のイントロ部分の期間が長くなっている。このため、エンディング期間の終了時T2以降もイントロ部分の出力が継続する。また、スピーカ部24からは、音楽のイントロ部分の出力終了後に、イントロ部分に続くAメロ部分が続けて出力されるよう制御される。
また、演出MBへの移行処理では、イントロ部分の出力期間中にスピーカ部24から「B RUSH突入」の音声が出力されるよう制御される。具体的には、「B RUSH突入」の音声の出力は、エンディング期間の開始時T1から音声開始時間TW2後に開始され、イントロ部分の出力終了と同時もしくは略同時に「B RUSH突入」の音声の出力が終了するよう制御される。ここで、音声開始時間TW2は、イントロ部分の出力期間から「B RUSH突入」の音声の出力時間を引いた時間となる。例えば、イントロ部分の出力期間が11secで、「B RUSH突入」の音声の出力時間が2secである場合、音声開始時間TW2は、9secとなる。この場合、エンディング期間の開始時T1から9sec後に「B RUSH突入」の音声の出力が開始されるよう制御される。
ここで、この演出MBへの移行処理では、エンディング期間の終了時T2にまたがって「B RUSH突入」の音声のスピーカ部24から出力される。このため、エンディング期間の終了時T2に右打ち遊技を示唆するための「右打ちだ」の音声が出力されると、「B RUSH突入」の音声と「右打ちだ」の音声が重なって出力される。そこで、この演出MBへの移行処理では、「右打ちだ」の音声を出力せずに、エンディング期間の終了時T2に、右打ち遊技を示唆するための「右打ちしてください」等の文字が表示画面Gに表示され、RUSH用右打ちナビがスタートするよう制御される。すなわち、「右打ちしてください」等の文字の表示画面Gへの表示は、エンディング期間の終了時、換言すると、第4モードM4(RUSHモード)の開始時に開始されるよう制御される。また、エンディング期間の終了時T2には、演出MBの映像演出が開始されるよう制御される。
<演出MCへの移行処理>
次に、第4モードM4の演出として演出MCが設定されている場合について説明する。演出MCへの移行処理では、「最有利結果」に対応する演出Cのエンディング期間の開始時T1から、スピーカ部24から第4モードM4の演出MCで使用される音楽のイントロ部分の出力が開始されるよう制御される。ここで、演出MCでは、演出Cのエンディング期間よりも第4モードM4の演出MCで使用される音楽のイントロ部分の期間が短くなっている。このため、エンディング期間の終了時T2よりも前にイントロ部分の出力が終了する。また、スピーカ部24からは、音楽のイントロ部分の出力終了後に、イントロ部分に続くAメロ部分が続けて出力されるよう制御される。
また、演出MCへの移行処理では、イントロ部分の出力期間中にスピーカ部24から「C RUSH突入」の音声が出力されるよう制御される。具体的には、「C RUSH突入」の音声の出力は、エンディング期間の開始時T1から音声開始時間TW3後に開始され、イントロ部分の出力終了と同時もしくは略同時に「C RUSH突入」の音声の出力が終了するよう制御される。ここで、音声開始時間TW3は、イントロ部分の出力期間から「C RUSH突入」の音声の出力時間を引いた時間となる。例えば、イントロ部分の出力期間が6secで、「C RUSH突入」の音声の出力時間が2secである場合、音声開始時間TW3は、4secとなる。この場合、エンディング期間の開始時T1から4sec後に「C RUSH突入」の音声の出力が開始されるよう制御される。
また、演出MCでは、「C RUSH突入」の音声の出力に続けて、右打ち遊技を示唆するための「右打ちして下さい」の音声が出力され、エンディング期間の終了時T2と同時もしくは略同時に「右打ちして下さい」の音声の出力が終了するように制御される。つまり、「右打ちして下さい」の音声の出力時間は、エンディング期間からイントロ部分の出力期間を引いた時間となる。また、演出MCへの移行処理では、エンディング期間の終了時、換言すると第4モードM4の開始時に、右打ち遊技を示唆するための「右打ちしてください」等の文字が表示画面Gに表示され、RUSH用右打ちナビがスタートするよう制御される。
<演出データ>
次に、第4モードM4の演出への移行処理に用いられるデータについて説明する。第4モードM4の各演出MA~MCで使用される音楽データおよび音声データは、図28で説明したようにシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データとして音声発光制御装置90のROM93および共通用ROM96に各々格納されている。具体的には、ROM93には、演出MA~MCで各々使用される音楽データA~Cに対応するシーケンスデータおよびパラメータデータが格納されており、共通用ROM96には、演出MA~MCで各々使用される音楽データA~Cに対応する音データが格納されている。そして、MPU92は、必要に応じて音楽データA~Cに対応するシーケンスデータおよびパラメータデータをROM93から、音データを共通用ROM96から読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御する。より具体的には、読み出した音楽データA~Cに対応するシーケンスデータ、パラメータデータ、音データを音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音楽データA~Cがスピーカ部24から出力(再生)されるよう音出力LSI95を制御する。
ここで、ROM93に格納されたデータテーブルにより音楽データAは演出MAに対応づけられており、音楽データBは演出MBに対応づけられており、音楽データCは演出MCに対応づけられている。このため、MPU92は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MAである場合には、音楽データAに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音楽データAがスピーカ部24から出力(再生)されるよう音出力LSI95を制御する。また、MPU92は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MBである場合には、音楽データBに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音楽データBがスピーカ部24から出力(再生)されるよう音出力LSI95を制御する。また、MPU92は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MCである場合には、音楽データCに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音楽データCがスピーカ部24から出力(再生)されるよう音出力LSI95を制御する。
また、音楽データA~Cは、それぞれイントロ部分(前奏)、Aメロ部分(曲の最初のメロディ)、Bメロ部分(Aメロの次に来るメロディ)、サビ部分(コーラス)、間奏、アウト口(後奏)など複数の節から構成されている。一般的な音楽構成の例を以下に示す。なお、以下の例Aおよび例Bは、あくまで一例であり、第1実施形態で使用される音楽の構成は、下記に示す例に限られない。
例A)イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→Cメロ→サビ→アウトロ例B)イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→Bメロ→サビ→Cメロ→アウトロ
また、共通用ROM96およびROM93には、各々音声データA~Eおよび図48を参照して説明した音声開始時間TW1~TW3が格納されている。ここで、音声データA~Cと音声開始時間TW1~TW3とは互いに対応づけられている。MPU92は、必要に応じて共通用ROM96に格納されている音声データ読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御するが、ここで音声データAは「A RUSH突入」、音声データBは「B RUSH突入」、音声データCは「C RUSH突入」、音声データDは「右打ちだ」、音声データEは「右打ちしてください」の音声を音声データとしたものである。
また、ROM93には、図48を参照して説明したエンディング期間に対応する時間TEが格納されている。MPU92は、エンディング期間が終了したか否かを判定する際に、このROM93に格納されているエンディング期間に対応する時間TEを参照する。
また、ROM93に格納されたデータテーブルにより、音声データAは演出MAに対応づけられており、音声データBは演出MBに対応づけられており、音声データCは演出MCに対応づけられている。また、音声データDは演出MAに対応づけられており、音声データEは演出MCに対応づけられている。このため、MPU92は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MAである場合には、音声データAおよび音声データDを読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御する。より具体的には、音声データAおよび音声データDに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音声データAおよび音声データDがスピーカ部24から出力(再生)されるよう音出力LSI95を制御する。
また、MPU92は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MBである場合には、音声データBを読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御する。より具体的には、音声データBに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音声データBがスピーカ部24から出力(再生)されるよう音出力LSI95を制御する。
また、MPU92は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MCである場合には、音声データCおよび音声データEを読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御する。より具体的には、音声データCおよび音声データEに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音声データCおよび音声データEがスピーカ部24から出力(再生)されるよう音出力LSI95を制御する。
なお、MPU92は、音声開始時間TW1~TW3に基づいて、音声データA~Cに対応する音データを共通用ROM96から読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御する。具体的には、MPU92は、音声データAを出力する際は、エンディング期間の開始時T1から音声開始時間TW1経過後(図48参照)に音声データAに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御する。また、MPU92は、音声データBを出力する際は、エンディング期間の開始時T1から音声開始時間TW2経過後(図48参照)に音声データBに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96からから読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御する。さらに、MPU92は、音声データCを出力する際は、エンディング期間の開始時T1から音声開始時間TW3経過後(図48参照)に音声データCに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御する。
また、第4モードM4の各演出で使用される映像データは、表示制御装置100のMPU102が有するプログラムROM103の演出用データ記憶エリア1031に格納されている。具体的には、演出用データ記憶エリア1031には、映像データA~Dが格納されている。MPU102は、MPU92からの指示に従い、演出用データ記憶エリア1031に格納されている映像データ読み出してVDP52に表示画面Gに表示するよう指示する。
ここで、データテーブルにより映像データAは演出MAに対応づけられており、映像データBは演出MBに対応づけられており、映像データCは演出MCに対応づけられている。このため、MPU102は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MAである場合には、映像データAを読み出してVDP52に表示画面Gに表示するよう指示する。また、MPU102は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MBである場合には、映像データBを読み出してVDP52に表示画面Gに表示するよう指示する。また、MPU102は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MCである場合には、映像データCを読み出してVDP52に表示画面Gに表示するよう指示する。
また、映像データDは、RUSH用右打ちナビ用の画像データである。MPU102は、RUSH用右打ちナビを行う際に、演出用データ記憶エリア1031から映像データDを読み出してVDP52に表示画面Gに表示するよう指示する。なお、このRUSH用右打ちナビ用の映像データDをキャラクタROM106に格納し、RUSH用右打ちナビを行う際に、MPU102は、キャラクタROM106から映像データDを読み出して表示画面Gに表示するようVDP52に指示してもよい。
<第4モード(RUSHモード)への移行処理>
次に、第4モードM4への移行処理について、図49~図52を参照して詳細に説明する。図49は、第4モード(RUSHモード)への移行処理のフローチャートを示す図である。ここでは、図48を参照して説明した第4モード(RUSHモード)への移行処理の音声発光制御装置90の動作について説明する。この演出モードの移行処理では、MPU92は、図49に示すように、ステップS2401~S2406を実行する。
ステップS2401では、MPU92は、エンディングコマンドを受信したか否かを判定する。該判定では、MPU92は、各種フラグ格納エリアにエンディングコマンドが格納されているかを確認する。ステップS2401において、MPU92は、エンディングコマンドを受信したと判定した場合(YES)、ステップS2402で、第4モードM4の演出種類を判別する。具体的には、MPU92は、図46のステップS2206またはステップS2208で各種設定フラグ格納エリアに設定されたフラグの種類に基づいて、第4モードM4の演出種類を判別する。また、ステップS2401において、MPU92は、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(NO)、演出種類選択処理を終了する。
ステップS2402の判別結果が演出MAである場合、MPU92は、ステップS2403において演出MAへの移行処理を実行する。なお、ステップS2403の演出MAへの移行処理については、図50を参照して説明する。また、ステップS2402の判別結果が演出MBである場合、MPU92は、ステップS2404において演出MBへの移行処理を実行する。なお、ステップS2404の演出MBへの移行処理については、図51を参照して説明する。さらに、ステップS2402の判別結果が演出MCである場合、MPU92は、ステップS2405において演出MCへの移行処理を実行する。なお、ステップS2405の演出MCへの移行処理については、図52を参照して説明する。
ステップS2406では、MPU92は、図46のステップS2206またはステップS2208で各種設定フラグ格納エリアに設定されたフラグをクリアする。
<演出MAへの移行処理>
次に、図49のステップS2403の演出MAへの移行処理について、図50を参照して詳細に説明する。図50は、演出MA設定時の移行処理のフローチャートを示す図である。この演出MAへの移行処理では、MPU92は、図50に示すように、ステップS2501~S2508を実行する。
ステップS2501では、MPU92は、後述するステップS2504の時間を計測するためにRAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイマカウンタをセットする。具体的には、ROM93を参照し、音声開始時間TW1に対応する値を計測時間としてセットする。例えば、タイマ割込み処理の周期が2msecであり、TW1に「2sec」を設定する場合、MPU92は、タイマカウンタにTW1用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。このタイマカウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
ステップS2502では、MPU92は、後述するステップS2506の時間を計測するためにRAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイマカウンタをセットする。具体的には、ROM93を参照し、エンディング期間TEに対応する値をセットする。このタイマカウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
ステップS2503では、MPU92は、演出MA用の音楽(BGM)の出力を開始する。具体的には、MPU92は、演出MA用の音楽データAに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音楽データAがスピーカ部24から出力されるよう音出力LSI95を制御する。これにより、スピーカ部24から音楽データAのイントロ部分の出力(再生)が開始される。
ステップS2504では、MPU92は、ステップS2501でセットしたタイマカウンタの値に基づいてエンディングコマンドを受信してから音声開始時間TW1が経過したか否かを判定する。MPU92は、音声開始時間TW1が経過したと判定した場合(YES)、ステップS2505にて演出MA用の音声の出力を開始する。具体的には、MPU92は、演出MA用の音声データA「A RUSH突入」に対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音声データAがスピーカ部24から出力されるよう音出力LSI95を制御する。これにより、スピーカ部24から音声データA「A RUSH突入」の出力(再生)が開始される。また、MPU92は、ステップS2504にて音声開始時間TW1が経過していないと判定した場合(NO)、演出MAへの移行処理を終了する。
ステップS2506では、MPU92は、ステップS2502でセットしたタイマカウンタの値に基づいてエンディング期間が終了したか否かを判定する。MPU92は、エンディング期間が終了したと判定した場合(YES)、ステップS2507にてRUSH用右打ち方ナビを開始する。具体的には、MPU92は、演出MA用の音声データD「右打ちだ」に対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音声データDがスピーカ部24から出力されるよう音出力LSI95を制御する。これにより、スピーカ部24から音声データD「右打ちだ」の出力(再生)が開始され、RUSH用右打ちナビが開始される。また、MPU92は、ステップS2506にてエンディング期間が経過していないと判定した場合(NO)、演出MAへの移行処理を終了する。
ステップS2508では、MPU92は、表示制御装置100に演出MAの映像演出を開始するよう指示する。具体的には、MPU92は、表示制御装置100のMPU102に、演出用データ記憶エリア1031に格納されている映像データAを読み出して再生するよう指示する。表示制御装置100のMPU102は、MPU92からの指示に基づいて、演出用データ記憶エリア1031から映像データAを読み出してVDP105に表示画面Gに表示させるよう制御する。
なお、ステップS2504およびステップS2506の時間を計測する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロック(RTC)を用いて測定してもよい。
<演出MBへの移行処理>
次に、図49のステップS2404の演出MBへの移行処理について、図51を参照して詳細に説明する。図51は、演出MB設定時の移行処理のフローチャートを示す図である。この演出MBへの移行処理では、MPU92は、図51に示すように、ステップS2601~S2608を実行する。
ステップS2601では、MPU92は、後述するステップS2604の時間を計測するためにRAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイマカウンタをセットする。具体的には、ROM93を参照し、音声開始時間TW2に対応する値を計測時間としてセットする。例えば、タイマ割込み処理の周期が2msecであり、TW2に「3sec」を設定する場合、MPU92は、タイマカウンタにTW2用の待機時間(待機期間)として「1500」をセットする。このタイマカウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
ステップS2602では、MPU92は、後述するステップS2606の時間を計測するためにRAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイマカウンタをセットする。具体的には、ROM93を参照し、エンディング期間TEに対応する値をセットする。このタイマカウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
ステップS2603では、MPU92は、演出MB用の音楽(BGM)の出力を開始する。具体的には、MPU92は、演出MB用の音楽データBに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音楽データBがスピーカ部24から出力されるよう音出力LSI95を制御する。これにより、スピーカ部24から音楽データBのイントロ部分の出力(再生)が開始される。
ステップS2604では、MPU92は、ステップS2601でセットしたタイマカウンタの値に基づいてエンディングコマンドを受信してから音声開始時間TW2が経過したか否かを判定する。MPU92は、音声開始時間TW2が経過したと判定した場合(YES)、ステップS2605にて演出MB用の音声の出力を開始する。具体的には、MPU92は、演出MB用の音声データB「B RUSH突入」に対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音声データBがスピーカ部24から出力されるよう音出力LSI95を制御する。これにより、スピーカ部24から音声データB「B RUSH突入」の出力(再生)が開始される。また、MPU92は、ステップS2604にて音声開始時間TW2が経過していないと判定した場合(NO)、演出MBへの移行処理を終了する。
ステップS2606では、MPU92は、ステップS2602でセットしたタイマカウンタの値に基づいてエンディング期間が終了したか否かを判定する。MPU92は、エンディング期間が終了したと判定した場合(YES)、ステップS2607にて打ち方ナビを開始する。具体的には、MPU92は、表示制御装置100のMPU102に演出用データ記憶エリア1031に格納されている映像データDを読み出して再生するよう指示する。表示制御装置100のMPU102は、MPU92からの指示に基づいて、演出用データ記憶エリア1031から映像データDを読み出してVDP105に表示画面Gに表示させるよう制御し、RUSH用右打ちナビが開始される。また、MPU92は、ステップS2606にてエンディング期間が経過していないと判定した場合(NO)、演出MBへの移行処理を終了する。
ステップS2608では、MPU92は、表示制御装置100に演出MBの映像演出を開始するよう指示する。具体的には、MPU92は、表示制御装置100のMPU102に、演出用データ記憶エリア1031に格納されている映像データBを読み出して再生するよう指示する。表示制御装置100のMPU102は、MPU92からの指示に基づいて、演出用データ記憶エリア1031から映像データBを読み出してVDP105に表示画面Gに表示させるよう制御する。
なお、ステップS2604およびステップS2606の時間を計測する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロック(RTC)を用いて測定してもよい。
<演出MCへの移行処理>
次に、図49のステップS2405の演出MCへの移行処理について、図52を参照して詳細に説明する。図52は、演出MC設定時の移行処理のフローチャートを示す図である。この演出MCへの移行処理では、MPU92は、図52に示すように、ステップS2701~S2708を実行する。
ステップS2701では、MPU92は、後述するステップS2704の時間を計測するためにRAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイマカウンタをセットする。具体的には、ROM93を参照し、音声開始時間TW3に対応する値を計測時間としてセットする。例えば、タイマ割込み処理の周期が2msecであり、TW3に「1sec」を設定する場合、MPU92は、タイマカウンタにTW3用の待機時間(待機期間)として「500」をセットする。このタイマカウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
ステップS2702では、MPU92は、後述するステップS2706の時間を計測するためにRAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイマカウンタをセットする。具体的には、ROM93を参照し、エンディング期間TEに対応する値をセットする。このタイマカウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
ステップS2703では、MPU92は、演出MC用の音楽(BGM)の出力を開始する。具体的には、MPU92は、演出MC用の音楽データCに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音楽データCがスピーカ部24から出力されるよう音出力LSI95を制御する。これにより、スピーカ部24から音楽データCのイントロ部分の出力(再生)が開始される。
ステップS2704では、MPU92は、ステップS2701でセットしたタイマカウンタの値に基づいてエンディングコマンドを受信してから音声開始時間TW3が経過したか否かを判定する。MPU92は、音声開始時間TW3が経過したと判定した場合(YES)、ステップS2705にて演出MC用の音声の出力を開始する。具体的には、MPU92は、演出MC用の音声データC「C RUSH突入」に対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音声データCがスピーカ部24から出力されるよう音出力LSI95を制御する。これにより、スピーカ部24から音声データC「C RUSH突入」の出力(再生)が開始される。
また、ステップS2705では、演出MC用の音声データC「C RUSH突入」の出力後、MPU92は、音声データE「右打ちしてください」に対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音声データEがスピーカ部24から出力されるよう音出力LSI95を制御する。これにより、スピーカ部24から音声データE「右打ちしてください」の出力(再生)が開始される。なお、MPU92は、音声データC「C RUSH突入」の出力後、続けて音声データE「右打ちしてください」の出力されるよう音出力LSI95を制御する。このため、スピーカ部24からは、「C RUSH突入」の音声が出力された後、続けて「右打ちしてください」の音声が出力される。また、MPU92は、ステップS2704にて音声開始時間TW3が経過していないと判定した場合(NO)、演出MCへの移行処理を終了する。
ステップS2706では、MPU92は、ステップS2702でセットしたタイマカウンタの値に基づいてエンディング期間が終了したか否かを判定する。MPU92は、エンディング期間が終了したと判定した場合(YES)、ステップS2707にて打ち方ナビを開始する。具体的には、MPU92は、表示制御装置100のMPU102に演出用データ記憶エリア1031に格納されている映像データDを読み出して再生するよう指示する。表示制御装置100のMPU102は、MPU92からの指示に基づいて、演出用データ記憶エリア1031から映像データDを読み出してVDP105に表示画面Gに表示させるよう制御し、RUSH用右打ちナビが開始される。また、MPU92は、ステップS2706にてエンディング期間が経過していないと判定した場合(NO)、演出MCへの移行処理を終了する。
ステップS2708では、MPU92は、表示制御装置100に演出MBの映像演出を開始するよう指示する。具体的には、MPU92は、表示制御装置100のMPU102に、演出用データ記憶エリア1031に格納されている映像データCを読み出して再生するよう指示する。表示制御装置100のMPU102は、MPU92からの指示に基づいて、演出用データ記憶エリア1031から映像データCを読み出してVDP105に表示画面Gに表示させるよう制御する。
なお、ステップS2704およびステップS2706の時間を計測する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロック(RTC)を用いて測定してもよい。
なお、第1実施形態では、第4モードM4(RUSHモード)の演出種類が演出MA、MB、MCの3種類であるとして各演出MA~MCへの移行処理について説明したが、第4モードM4の演出種類は上記3種類に限られず、任意であり、2種類、もしくは4種類以上であっても構わない。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第1実施形態のパチンコ機10は、第1範囲AR1内におけるオブジェクト(例えば、遊技者の手や腕)の有無を検出することにより遊技者の操作を受け付ける操作受付手段(タッチセンサ57、音声発光制御装置90)と、操作受付手段での受付結果に応じて特別演出を実行する特別演出実行手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)と、第1役物310の動作を制御する可動役物制御手段(音声発光制御装置90)とを備え、可動役物制御手段は、遊技者の操作受付期間中、第1役物310の動作を停止させることを特徴とする。
上記構成によれば、操作受付手段による遊技者の操作受付中に可動役物を動作させないことで、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
(2)第1実施形態のパチンコ機10の操作受付手段は、遊技者の操作を受け付ける際に、遊技者の操作受付期間中であることを示す情報を操作受付状態記憶部(各種フラグ格納エリア)に記憶し、可動役物制御手段は、操作受付状態記憶部を参照して、遊技者の操作受付期間中、可動役物の動作を停止させることを特徴とする。
上記構成によれば、操作受付手段は、遊技者の操作受付期間中であることを示す情報を操作受付状態記憶部に記憶し、可動役物制御手段は、操作受付状態記憶部を参照して、遊技者の操作受付期間中であるかを判定するので、フラグの有無を確認するだけの簡単な構成で、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。また、遊技者の操作受付期間中であるかを判定するための機構を新たに設ける必要がないためコストを増大させることなく可動役物による操作受付手段の誤動作を防止する機能を実装することができる。
(3)第1実施形態のパチンコ機10の操作受付手段は、遊技者の操作受付期間が終了すると、操作受付状態記憶部に記憶した遊技者の操作受付期間中であることを示す情報をクリアすることを特徴とする。
上記構成によれば、操作受付手段は、遊技者の操作受付期間が終了すると、操作受付状態記憶部に記憶した遊技者の操作受付期間中であることを示す情報をクリアするため、遊技者の操作受付期間終了後は可動役物を動作させて演出を行うことができる。このため遊技者は可動役物による演出を楽しむことができ向趣性が向上する。
[第2実施形態]
第1実施形態のパチンコ機10は、タッチセンサ57の操作を受け付けている期間(操作受付期間)中は、可動役物である第1役物310の動作を禁止することで、可動役物によるタッチセンサ57の誤作動を防止している。この第2実施形態のパチンコ機10は、可動役物である第1役物310が動作している間、予告表示抽選を行わないこと、換言するとタッチセンサ57の操作による特別演出を実行しないことで、可動役物によるタッチセンサ57の誤作動を防止する。なお以降の説明では、第2実施形態に係るパチンコ機10について説明するが、第1実施形態で説明した構成と同一の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<演出パターンの決定処理>
図53は、第2実施形態の演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、図30の演出決定処理のステップS1407において演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行するとともに、その予告表示の内容(報知の有無および結果を含む)と、その予告表示を発生させるタイミングとを設定する。なお、本実施形態のパチンコ機10は、後述する操作予告パートを実行して図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆する形態、換言すると予告表示を実行することの報知を行う形態(以下、報知有予告表示ともいう)と、後述する操作予告パートを実行して図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆しない形態、換言すると予告表示を実行することの報知を行わない形態(以下、報知無予告表示ともいう)とを有する。
また、以下説明では、演出パターンの決定処理にて抽選を実行する予告表示のうち、タッチセンサ57に関連した予告表示についてのみ説明し、その他の予告表示についての説明を省略する。なお、本実施形態では、MPU92は、タッチセンサ57に関連した予告表示を発生させるか否かの抽選と、その他の予告表示を発生させるか否かの抽選とを実行しているが、タッチセンサ57に関連した予告表示を発生させるか否かの抽選のみを実行してもよい。
ステップS2801では、MPU92は、第1役物310の駆動中であるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物310が駆動中であるか否かを判定する。ステップS2801において、第1役物310が駆動中である場合(YES)、MPU92は、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、ステップS2801において、第1役物310が駆動中でない場合(NO)、ステップS2802では、MPU92は、予告表示抽選処理を実行する。この予告表示抽選処理では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。MPU92は、予告表示抽選カウンタの値を用いることによって、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示抽選カウンタは、RAM94の各種カウンタエリアに設けられている。
予告表示抽選カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。予告表示抽選カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された予告表示抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。
MPU92は、予告表示抽選カウンタ用バッファに格納された予告表示抽選カウンタの値に基づいて、予告表示を発生させるか否かの抽選(予告表示抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、予告表示抽選カウンタ用バッファに格納された予告表示抽選カウンタの値を取得するとともに、この値を予告表示用テーブルと比較することによって、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示用テーブルは、予告表示の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の予告テーブル記憶エリアに記憶されている。
具体的には、予告表示用テーブルは、予告表示抽選カウンタの値に対して予告表示の有無の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。予告表示用テーブルは、「予告無結果」、「報知有予告有結果」、「報知無予告有結果」の複数の振分結果を振分先としている。例えば、予告表示用テーブルは、予告表示抽選カウンタの値「0~19」のうち、「0~9」(確率1/2)を「予告無結果」に振り分け、「10~14」(確率1/4)を「報知有予告有結果」に振り分け、「15~19」(確率1/4)を「報知無予告有結果」に振り分ける。
ステップS2803では、MPU92は、ステップS2802にて予告表示抽選に当選したか否かを判定する。MPU92は、ステップS2803にて予告表示を発生させないと判定した場合(NO)には、ステップS2804以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2803にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)には、ステップS2804において、後述する操作予告パートを実行して図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆するか否か、換言すると予告表示を実行することの報知を行うか否かを判定する。MPU92は、ステップS2804にて報知を行うと判定した場合(YES)には、ステップS2805の報知有予告表示設定処理を実行する。この報知有予告表示設定処理では、MPU92は、その報知の有無(報知有り)、予告表示の結果および、その予告表示を発生させるタイミングを設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて予告表示の結果を設定する。例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって予告表示の結果を決定する。また、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させないように設定することによって予告表示の結果を決定するようにしてもよい。
また、MPU92は、ステップS2805において、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMBに報知有予告表示発生タイミング用の待機時間(待機期間)として予告表示を発生させるタイミングに対応した値をセットする。具体的には、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、タイミングTM1に至るまでの時間に対応する値として「500」をセットする。このタイミングカウンタTMBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、報知有予告表示発生タイミング用の待機時間は1secとなる。なお、報知有予告表示発生タイミング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
また、MPU92は、ステップS2804にて報知を行わないと判定した場合(NO)には、ステップS2806の報知無予告表示設定処理を実行する。この報知無予告表示設定処理では、MPU92は、報知の有無(報知無し)、予告表示の結果および、その予告表示を発生させるタイミングを設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて予告表示の結果を設定する。例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって予告表示の結果を決定する。また、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させないように設定することによって予告表示の結果を決定するようにしてもよい。
また、MPU92は、ステップS2806において、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMBに報知無予告表示発生タイミング用の待機時間(待機期間)として予告表示を発生させるタイミングに対応した値をセットする。具体的には、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、タイミングTM1に至るまでの時間に対応する値として「500」をセットする。このタイミングカウンタTMBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、予告表示発生タイミング用の待機時間は1secとなる。なお、報知無予告表示発生タイミング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって予告表示の結果を設定している。
これに対して、例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって予告表示の結果を決定してもよい。
また、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって予告表示の結果を決定してもよい。
ステップS2807では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告当選フラグをセットする。
ここで、予告当選フラグは、予告表示を発生させることを特定するためのフラグである。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示を発生させるか否かを判定する。そして、MPU92は、予告表示の結果を報知したときに、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告当選フラグをクリアする。
なお上記説明では、ステップS2801において、役物駆動中フラグがあるか否かを判定し、役物駆動中フラグがある場合、ステップS2802以降の処理を行うことなく、MPU92は、演出パターンの決定処理を終了する。しかし、ステップS2802の予告表示抽選に当選していれば予告表示処理が行われるが、予告表示処理に外れていれば予告表示処理が行われない。このため、ステップS2803の予告表示当選の判定において、抽選処理に当選している場合に役物駆動中フラグがあるか否かを判定し、役物駆動中フラグがある場合、ステップS2804以降の処理を行うことなく、MPU92は、演出パターンの決定処理を終了するようにしてもよい。
また、上記説明では、ステップS2803にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)に、ステップS2804において、後述する操作予告パートを実行して図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆するか否か、換言すると予告表示を実行することの報知を行うか否かを振分抽選により決定している。換言すると、同一のタイミングで行う予告を報知有とするか報知無とするかを振分抽選により決定している。
しかしながら、後述する操作予告パートを実行して図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する「報知有」の予告と、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆しない「報知無」の予告とを各々異なるタイミングで行うようにしてもよい。
この場合、表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する「報知有」の予告を行うか否かの抽選と、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆しない「報知無」の予告を行うか否かの抽選を各々のタイミングで行うこととなる。
上記のように、本実施形態では、図53のステップS2801において、第1役物310の駆動中であるか否かを判定し、第1役物310が駆動中である場合(YES)には、ステップS2801以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了することで、タッチセンサ57の検出を好適に行うことができる。換言すると、タッチセンサ57が可動役物である第1役物310を検出し、遊技者が意図しない制御が行われることを防止することができる。
通常、遊技者によってタッチセンサ57の操作位置は異なるため、タッチセンサ57の検出範囲は広いことが好ましいが、近年の遊技機は、図柄表示装置51の周辺に複数の可動役物である第1役物310を配置している。このため、遊技者が操作していないにも関わらず、タッチセンサ57の操作受付中に第1役物310が動作することで、タッチセンサ57が第1役物310に反応して、遊技者が意図しない制御、例えば、予告演出や一発告知等の演出が実行されることによる不満を感じる虞があるが、本実施形態の発明によれば、このようなことがなく、楽しく遊技をすることができるため、遊技者の満足度を向上することができる。
<音声発光制御装置90にて実行される音声発光側役物駆動実行処理について>
図54は、第2実施形態の音声発光側役物駆動実行処理のフローチャートを示す図である。第1実施形態では、タッチセンサ57の操作を受け付けている期間(操作受付期間)中は、可動役物である第1役物310の動作を禁止することで、可動役物によるタッチセンサ57の誤作動を防止しているが、この第2実施形態では、可動役物である第1役物310が動作している間、予告表示抽選を行わないこと、換言するとタッチセンサ57の操作による特別演出を実行しないことで、可動役物によるタッチセンサ57の誤作動を防止する。このため、第1役物310を駆動する際に、予告表示が発生することがなく、予告表示が発生中であるか否かを確認する必要がない。以下、図54を参照して、第2実施形態における音声発光側役物駆動実行処理について説明する。
音声発光制御装置90のMPU92は、役物駆動処理にて決定された第1役物310を駆動するために音声発光側役物駆動実行処理を実行する。この音声発光側役物駆動実行処理では、MPU92は、図54に示す処理を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS2901では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた第1役物駆動フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物310を駆動させるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2901にて第1役物310を駆動させないと判定した場合(NO)には、ステップS2902以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2901にて第1役物310を駆動させると判定した場合(YES)には、ステップS2902において、第1役物310が駆動中であるか否かを判定する。
なお、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物310が駆動中であるか否かを判定している。MPU92は、第1役物310を駆動させる時にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアに1を代入することによって、役物駆動中フラグをセットし、第1役物310を駆動した後にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアに0を代入することによって、役物駆動中フラグをクリアする。
MPU92は、ステップS2902にて第1役物310が駆動中であると判定した場合(YES)には、ステップS2903以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2902にて第1役物駆動中でないと判定した場合(NO)には、ステップS2903において、第1役物310を駆動させるタイミングであるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0であるか否かを判定する。RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0でない場合、MPU92は、第1役物310を駆動させるタイミングでないと判定し、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0である場合、MPU92は、第1役物310を駆動させるタイミングであると判定する。
MPU92は、ステップS2903にて第1役物310を駆動させるタイミングでないと判定した場合(NO)、換言すると、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0でない場合には、ステップS2904以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2903にて第1役物310を駆動させるタイミングであると判定した場合(YES)、換言すると、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0である場合には、ステップS2904において、役物駆動実行処理を実行する。具体的には、MPU92は、図38の表示側役物駆動処理により決定された駆動パターンに基づいて、第1役物上下動用モータ310aおよび第1役物回転用モータを制御して、第1役物310の駆動を実行する。
ステップS2905では、第1役物310の駆動完了後にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物動作開始フラグを示すエリアに0を代入することによって、役物動作開始フラグをクリアする。なお、ステップS2904の役物駆動実行処理は、図41を参照して説明した第1実施形態の役物駆動実行処理同じであるため重複する説明を省略する。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第2実施形態のパチンコ機10は、第1範囲AR1内におけるオブジェクト(例えば、遊技者の手や腕)の有無を検出することにより遊技者の操作を受け付ける操作受付手段(タッチセンサ57、音声発光制御装置90)と、操作受付手段での受付結果に応じて特別演出を実行する特別演出実行手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)と、第1役物310の動作を制御する可動役物制御手段(表示制御装置100)とを備える。そして特別演出実行手段は、可動役物制御手段が第1役物310を動作させている間、特別演出を実行しないことを特徴とする。
上記構成によれば、可動役物の動作期間中に特別演出を実行しないことで、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
(2)第2実施形態のパチンコ機10の可動役物制御手段は、可動役物を動作させる際に、可動役物が動作中であることを示す情報を動作状態記憶部(各種フラグ格納エリア)に記憶し、特別演出実行手段は、動作状態記憶部を参照して、可動役物が動作中である場合には特別演出を実行しないことを特徴とする。
上記構成によれば、可動役物制御手段は、可動役物が動作中であることを示す情報を動作状態記憶部に記憶し、特別演出実行手段は、動作状態記憶部を参照して、可動役物が動作中であるかを判定するので、フラグの有無を確認するだけの簡単な構成で、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。また、可動役物が動作中であるかを判定するための機構を新たに設ける必要がないためコストを増大させることなく可動役物による操作受付手段の誤動作を防止する機能を実装することができる。
(3)第2実施形態のパチンコ機10の可動役物制御手段は、可動役物の動作が終了すると、動作状態記憶部に記憶した可動役物が動作中であることを示す情報をクリアすることを特徴とする。
可動役物制御手段は、可動役物の動作が終了すると、動作状態記憶部に記憶した可動役物が動作中であることを示す情報をクリアするため、可動役物の動作終了後は特別演出を実行することができる。このため遊技者は特別演出を楽しむことができ向趣性が向上する。
[第3実施形態]
第2実施形態のパチンコ機10は、可動役物である第1役物310が動作している間、タッチセンサ57の操作による特別演出を実行しないことで、可動役物によるタッチセンサ57の誤作動を防止している。この第3実施形態のパチンコ機10は、可動役物が動作している間、遊技者による操作を受け付けない、換言するとタッチセンサ57の入力を見ないことで、可動役物によるタッチセンサ57の誤作動を防止する。以下、第3実施形態に係るパチンコ機10について説明するが、第1,第2実施形態で説明した構成と同一の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<音声発光制御装置90にて実行される音声発光側予告表示実行処理について>
図55は、音声発光側予告表示実行処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、演出パターンの決定処理にて決定された予告表示を実行するために音声発光側予告表示実行処理を実行する。この音声発光側予告表示実行処理では、MPU92は、図55に示す処理を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS3001では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示を発生させるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS3001にて予告表示を発生させないと判定した場合(NO)には、ステップS3002以降の処理を実行することなく、音声発光側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3001にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)には、ステップS3002において、予告表示発生中であるか否かを判定する。
なお、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示発生中であるか否かを判定する。MPU92は、予告表示を発生させる時にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告表示発生中フラグをセットし、予告表示の結果を報知した時にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示発生中フラグをクリアする。
MPU92は、ステップS3002にて予告表示発生中であると判定した場合(YES)には、ステップS3005以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS3002にて予告表示発生中でないと判定した場合(NO)には、ステップS3003において、予告表示を発生させるタイミング、すなわちタイミングTM1に至ったか否かを判定する。
ここで、MPU92は、ステップS3003にてRAM94の各種カウンタエリアにセットしたタイミングカウンタTMBの値が「0」以下であると判定した場合には、タイミングTM1に至ったと判定し、タイミングカウンタTMBの値が「0」以下でないと判定した場合には、タイミングTM1に至っていないと判定する。
換言すれば、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、予告表示発生タイミング用の待機時間(本実施形態では1sec)を経過したと判定した場合には、タイミングTM1に至ったと判定し、予告表示発生タイミング用の待機時間を経過していないと判定した場合には、タイミングTM1に至っていないと判定する。
MPU92は、ステップS3003にて設定した予告表示を発生させるタイミングTM1に至っていないと判定した場合(NO)には、ステップS3004以降の処理を実行することなく、音声発光側予告表示実行処理を終了する。これに対して、MPU92は、ステップS3003にて設定した予告表示を発生させるタイミングTM1に至ったと判定した場合(YES)には、ステップS3004において、予告表示発生処理を実行する。なお、ステップS3004の予告表示発生処理の詳細については第1実施形態にて説明したため重複する説明は省略する。
MPU92は、ステップS3004の予告表示発生処理を実行した後、またはステップS3002にて予告表示発生中であると判定した場合(YES)には、ステップS3005以降の処理を実行する。
ステップS3005では、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったか否かを判定する。換言すれば、MPU92は、予告表示を発生させた後、タッチセンサ用の待機時間である5secが経過したか否かを判定する。
MPU92は、RAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になっていないと判定した場合(NO)には、ステップS3006以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定した場合(YES)には、ステップS3009以降の処理を実行する。
まず、ステップS3005において、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になっていないと判定された場合の処理(ステップS3006以降の処理)について説明する。
ステップS3006では、MPU92は、第1役物310の駆動中であるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物310が駆動中であるか否かを判定する。ステップS3006において、第1役物310が駆動中である場合(YES)、MPU92は、ステップS3007以降の処理を実行することなく、音声発光側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、ステップS3006において、第1役物310が駆動中でない場合(NO)、MPU92は、ステップS3007では、MPU92は、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたか否かを判定する。
MPU92は、ステップS3007にてタッチセンサ57に遊技者が手をかざしていないと判定した場合(NO)には、ステップS3008以降の処理を実行することなく、音声発光側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3007にてタッチセンサ57に遊技者が手をかざしたと判定した場合(YES)には、ステップS3008において、予告結果報知処理を実行する。この予告結果報知処理では、MPU92は、ステップS3004にて発生させた予告表示の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU92は、予告表示の結果を遊技者に報知するために、第1役物310の駆動制御を実行するとともに表示画面Gにおける表示制御およびスピーカ部24の音声制御を実行する。また、MPU92は、予告結果報知処理を実行したことを認識させるための予告結果報知コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された予告結果報知コマンドに基づいて、所定の処理を実行するが、この処理については第1実施形態で説明したので重複する説明を省略する。
ステップS3010では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアにセットされた予告表示発生中フラグをクリアする。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示発生中フラグをクリアする。その後、MPU92は、音声発光側予告表示実行処理を終了する。
次に、ステップS3005において、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定された場合(YES)の処理(ステップS3009以降の処理)について説明する。
ステップS3009では、MPU92は、予告失敗報知処理を実行する。この予告失敗報知処理では、MPU92は、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知する。その後、MPU92は、前述したステップS3008以降の処理を実行する。
具体的には、MPU92は、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知するために、表示ランプ装置23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。また、MPU92は、予告失敗報知処理を実行したことを認識させるための予告失敗報知コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された予告失敗報知コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。
なお、上記説明では、ステップS3005において、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定された場合(YES)、ステップS3009では、MPU92は、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知する予告失敗報知処理を実行しているが、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定された場合(YES)、MPU92は、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知することなくステップS3010の処理を実行するようにしてもよい。
上記のように、本実施形態では、図55のステップS3006において、第1役物310の駆動中であるか否かを判定し、第1役物310が駆動中である場合(YES)には、ステップS3007以降の処理を実行することなく、音声発光側予告表示実行処理を終了することで、換言すると、ステップS3006において、第1役物310の駆動中であるか否かを判定し、第1役物310が駆動中である場合(YES)には、ステップS3007のタッチセンサの検知を行わないことで、タッチセンサ57の検出を好適に行うことができる。換言すると、タッチセンサ57が可動役物である第1役物310を検出し、遊技者が意図しない制御が行われることを防止することができる。
通常、遊技者によってタッチセンサ57の操作位置は異なるため、タッチセンサ57の検出範囲は広いことが好ましいが、近年の遊技機は、図柄表示装置51の周辺に複数の可動役物である第1役物310を配置している。このため、遊技者が操作していないにも関わらず、タッチセンサ57の操作受付中に第1役物310が動作することで、タッチセンサ57が第1役物310に反応して、遊技者が意図しない制御、例えば、予告演出や一発告知等の演出が実行されることによる不満を感じる虞があるが、本実施形態の発明によればこのようなことがなく、楽しく遊技をすることができるため、遊技者の満足度を向上することができる。
<音声発光制御装置90にて実行される音声発光側役物駆動実行処理について>
図56は、第3実施形態の音声発光側役物駆動実行処理のフローチャートを示す図である。第1実施形態では、タッチセンサ57の操作を受け付けている期間(操作受付期間)中は、可動役物である第1役物310の動作を禁止することで、可動役物によるタッチセンサ57の誤作動を防止しているが、この第3実施形態では、可動役物である第1役物310が動作している間、タッチセンサ57の操作(入力)を受け付けないことで、可動役物によるタッチセンサ57の誤作動を防止する。このため、第1役物310が駆動する際に、予告表示が発生中であるか否かを確認する必要がない。以下、図56を参照して、第3実施形態における音声発光側役物駆動実行処理について説明する。
音声発光制御装置90のMPU92は、役物駆動処理にて決定された第1役物310を駆動するために音声発光側役物駆動実行処理を実行する。この音声発光側役物駆動実行処理では、MPU92は、図56に示す処理を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS3101では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた第1役物駆動フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物310を駆動させるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS3101にて第1役物310を駆動させないと判定した場合(NO)には、ステップS3102以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3101にて第1役物310を駆動させると判定した場合(YES)には、ステップS3102において、第1役物310が駆動中であるか否かを判定する。
なお、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物駆動中であるか否かを判定している。MPU92は、第1役物310を駆動させる時にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアに1を代入することによって、役物駆動中フラグをセットし、第1役物310を駆動した後にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアに0を代入することによって、役物駆動中フラグをクリアする。
MPU92は、ステップS3102にて第1役物駆動中であると判定した場合(YES)には、ステップS3103以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3102にて第1役物駆動中でないと判定した場合(NO)には、ステップS3103において、第1役物310を駆動させるタイミングであるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0であるか否かを判定する。RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0でない場合、MPU92は、第1役物310を駆動させるタイミングでないと判定し、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0である場合、MPU92は、第1役物310を駆動させるタイミングであると判定する。
MPU92は、ステップS3103にて第1役物310を駆動させるタイミングでないと判定した場合(NO)、換言すると、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0でない場合には、ステップS3104以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3103にて第1役物310を駆動させるタイミングであると判定した場合(YES)、換言すると、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0である場合には、ステップS3104において、役物駆動実行処理を実行する。具体的には、MPU92は、図38の第1役物駆動パターン決定処理により決定された駆動パターンに基づいて、第1役物上下動用モータ310aおよび第1役物回転用モータを制御して、第1役物310の駆動を実行する。なお、ステップS3104の役物駆動実行処理の詳細については、第1実施形態に置いて説明したため重複する説明を省略する。
ステップS3105では、第1役物310の駆動完了後にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物動作開始フラグを示すエリアに0を代入することによって、役物動作開始フラグをクリアする。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第3実施形態のパチンコ機10は、遊技者の操作を受け付ける操作受付手段(タッチセンサ57、音声発光制御装置90)と、操作受付手段での受付結果に応じて特別演出を実行する特別演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)と、可動役物(第1役物310)の動作を制御する可動役物制御手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)とを備え、操作受付手段は、可動役物制御手段が可動役物を動作させている間、遊技者による操作を受け付けないことを特徴とする。
上記構成によれば、可動役物の動作期間中に遊技者による操作を受け付けないことで、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
(2)第3実施形態のパチンコ機10の操作受付手段は、遊技者の操作を検知する検出器を備え、可動役物制御手段が可動役物を動作させている間、検出器から出力される検出結果を無視することを特徴とする。
上記構成によれば、操作受付手段は、可動役物の動作中、遊技者の操作を検知する検出器から出力される検出結果を無視するため、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
(3)第3実施形態のパチンコ機10の可動役物制御手段は、可動役物を動作させる際に、可動役物が動作中であることを示す情報を動作状態記憶部(各種フラグ格納エリア)に記憶し、操作受付手段は、動作状態記憶部を参照して、可動役物が動作中である場合に検出器からの検出結果を無視することを特徴とする。
可動役物が動作中であることを示す情報を動作状態記憶部に記憶し、特別演出実行手段は、動作状態記憶部を参照して、可動役物が動作中であるかを判定するので、フラグの有無を確認するだけの簡単な構成で、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。また、可動役物が動作中であるかを判定するための機構を新たに設ける必要がないためコストを増大させることなく可動役物による操作受付手段の誤動作を防止する機能を実装することができる。
[第1~第3実施形態の変形例]
上記第1~第3実施形態では、第1役物310の駆動中に予告表示が発生しないように構成されている。換言すると、第1役物駆動フラグがセットされてから第1役物駆動フラグがクリアされるまでの間に予告表示が発生した場合、この予告表示はキャンセルされる構成となっている。しかしながら、予告表示が図柄表示装置51の表示画面Gに表示されてから遊技者がタッチ操作を行うまでに、通常1~数sec程度の時間(タイムラグ)がある。遊技者がタッチ操作を行う場合には、予告表示が表示画面Gに表示されたことを遊技者が認識して、さらに腕を窓パネル22へ伸ばしてタッチ操作を行うという一連の動作が必要となる。このため、予告表示が表示画面Gに表示された後、遊技者がタッチ操作を行うまでには、上述のように1~数sec程度の時間がかかる。
このため、第1役物310が駆動中であっても、第1役物310の駆動が所定時間(例えば、1sec)内に終了する場合には、予告表示の発生をキャンセルせずに第1役物310の駆動が終了するまで遅らせるようにしてもよい。以下、実施形態の変形例について図57を参照して説明する。
<演出パターンの決定処理>
図57は、第1~第3実施形態の変形例の演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、図30の演出決定処理のステップS1407において演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行するとともに、予告表示に当選した場合、第1役物310が駆動中であるか否か、換言すると第1役物駆動フラグがONである否かを判定し、第1役物310が駆動中である場合には、第1役物310の駆動時間の残時間が所定時間内であれば、予告表示の発生をキャンセルせずに第1役物310の駆動が終了するまで遅らせる制御を行う。
ステップS3201では、MPU92は、予告表示抽選処理を実行する。この予告表示抽選処理では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。
MPU92は、予告表示抽選カウンタの値を用いることによって、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示抽選カウンタは、RAM94の各種カウンタエリアに設けられている。
予告表示抽選カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。予告表示抽選カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された予告表示抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。
MPU92は、予告表示抽選カウンタ用バッファに格納された予告表示抽選カウンタの値に基づいて、予告表示を発生させるか否かの抽選(予告表示抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、予告表示抽選カウンタ用バッファに格納された予告表示抽選カウンタの値を取得するとともに、この値を予告表示用テーブルと比較することによって、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示用テーブルは、予告表示の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の予告テーブル記憶エリアに記憶されている。なお、予告表示用テーブルについては説明済みであるため重複する説明を省略する。
ステップS3202では、MPU92は、ステップS3201にて予告表示抽選に当選したか否かを判定する。MPU92は、ステップS3202にて予告表示を発生させないと判定した場合(NO)には、ステップS3203以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3202にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)には、ステップS3203において、第1役物310の駆動中であるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた第1役物駆動フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物310が駆動中であるか否かを判定する。
ステップS3203において、第1役物310が駆動中である場合(YES)、ステップS3204では、MPU92は、第1役物310の駆動時間の残時間を算出する。具体的には、MPU92は、図39で説明した駆動パターンにおける第1役物310の駆動時間から第1役物310がステップS3203までに駆動した時間を減算して第1役物310の駆動時間の残時間を算出する。この場合、例えば、図41のステップS2101において読み出した駆動パターンから第1役物310の駆動時間を認識し、ステップS2104にて第1役物310を駆動する際にタイマカウンタを動作させ、ステップS3203までのタイマカウンタの値に基づいて、ステップS3203までの駆動時間を算出する。そして、駆動パターンから認識した第1役物310の駆動時間から上記タイマカウンタに基づいて算出された第1役物310がステップS3203までに駆動した時間を減算して第1役物310の駆動時間の残時間を算出する。
ステップ3205では、MPU92は、ステップS3204で算出した残時間が所定時間(例えば、1sec)以下であるか否かを判定する。
ステップ3205において、残時間が所定時間以下でない場合(NO)、MPU92はステップS3206以降の処理を実行することなく演出パターン決定処理を終了する(すなわち予告表示はキャンセルされる)。
ステップ3205において、残時間が所定時間以下である場合(YES)、ステップS3206では、MPU92は、予告表示設定処理を実行する。この予告表示設定処理では、操作予告パートを実行して図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆するか否か、換言すると予告表示を実行することの報知を行うか否かを判定する。MPU92は、報知を行うと判定した場合(YES)には報知有予告表示設定処理を実行する。この報知有予告表示設定処理では、MPU92は、報知の有無(報知有り)、予告表示の結果および、その予告表示を発生させるタイミングを設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて予告表示の結果を設定する。例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって予告表示の結果を決定する。また、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させないように設定することによって予告表示の結果を決定するようにしてもよい。
また、MPU92は、ステップS3206において、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMBに報知有予告表示発生タイミング用の待機時間(待機期間)として予告表示を発生させるタイミングにステップS3204で算出した残時間を加算した時間に対応した値をセットする。このタイミングカウンタTMBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、例えばタイミングカウンタTMBに1000をセットした場合、報知有予告表示発生タイミング用の待機時間は2secとなる。なお、報知有予告表示発生タイミング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
また、MPU92は、報知を行わないと判定した場合(NO)には報知無予告表示設定処理を実行する。この報知無予告表示設定処理では、MPU92は、報知の有無(報知無し)、予告表示の結果および、その予告表示を発生させるタイミングを設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて予告表示の結果を設定する。例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって予告表示の結果を決定する。また、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させないように設定することによって予告表示の結果を決定するようにしてもよい。
また、MPU92は、ステップS3206において、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMBに報知無予告表示発生タイミング用の待機時間(待機期間)として予告表示を発生させるタイミングにステップS3204で算出した残時間を加算した時間に対応した値をセットする。このタイミングカウンタTMBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、例えばタイミングカウンタTMBに1500をセットした場合、予告表示発生タイミング用の待機時間は3secとなる。なお、報知無予告表示発生タイミング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
ステップS3203に戻り、ステップS3203において、第1役物310が駆動中でない場合(NO)、ステップS3207では、MPU92は、通常の予告表示設定処理を実行する。MPU92は、報知を行うと判定した場合(YES)には報知有予告表示設定処理を実行する。この報知有予告表示設定処理では、MPU92は、その報知の有無(報知有り)、予告表示の結果および、その予告表示を発生させるタイミングを設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて予告表示の結果を設定する。例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって予告表示の結果を決定する。
また、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させないように設定することによって予告表示の結果を決定するようにしてもよい。
また、MPU92は、ステップS3207において、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMBに報知有予告表示発生タイミング用の待機時間(待機期間)として予告表示を発生させるタイミングに対応した値をセットする。具体的には、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、タイミングTM1に至るまでの時間に対応する値として「500」をセットする。このタイミングカウンタTMBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、報知有予告表示発生タイミング用の待機時間は1secとなる。なお、報知有予告表示発生タイミング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
また、MPU92は、報知を行わないと判定した場合(NO)には報知無予告表示設定処理を実行する。この報知無予告表示設定処理では、MPU92は、報知の有無(報知無し)、予告表示の結果および、その予告表示を発生させるタイミングを設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて予告表示の結果を設定する。例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって予告表示の結果を決定する。また、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定することによって予告表示の結果を決定するようにしてもよい。
また、MPU92は、ステップS3207において、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMBに報知無予告表示発生タイミング用の待機時間(待機期間)として予告表示を発生させるタイミングに対応した値をセットする。具体的には、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、タイミングTM1に至るまでの時間に対応する値として「500」をセットする。このタイミングカウンタTMBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、報知無予告表示発生タイミング用の待機時間は1secとなる。なお、報知無予告表示発生タイミング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
なお、本実施形態の変形例では、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって予告表示の結果を設定している。
これに対して、例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって予告表示の結果を決定してもよい。
また、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、表示画面Gに魚群や泡を表示させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって予告表示の結果を決定してもよい。
ステップS3208では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示当選フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告当選フラグをセットする。
ここで、予告当選フラグは、予告表示を発生させることを特定するためのフラグである。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示を発生させるか否かを判定する。そして、MPU92は、予告表示の結果を報知したときに、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告当選フラグをクリアする。
以上のように、予告表示が図柄表示装置51の表示画面Gに表示されてから遊技者がタッチ操作を行うまでに、通常1~数sec程度の時間(タイムラグ)があるが、本実施形態の変形例のように、第1役物310が駆動中であっても、第1役物310の駆動が所定時間(例えば、1sec)内に終了する場合には、予告表示の発生をキャンセルせずに第1役物310の駆動が終了するまで遅らせるようにすることで、予告表示の発生がキャンセルされる回数を減らして、予告表示を可能な限り多く行うことができる。このため、遊技者が退屈してしまう虞を低減して遊技への興趣を高めることができ、遊技を継続して行わせることができる。
なお、図57の説明では、第1役物310の駆動が所定時間(例えば、1sec)内に終了する場合には、予告表示の発生をキャンセルせずに第1役物310の駆動が終了するまで遅らせるようにしているが、上記手法に限られず、他の手法により予告表示の発生をキャンセルせずに第1役物310の駆動が終了するまで遅らせるようにしてもよい。
例えば、第1役物310を上下に駆動している第1役物上下用モータのステップ数に基づいて、第1役物310の駆動が所定時間(例えば、1sec)内に終了するか否かを判定するようにしてもよい。この場合、例えば、原点位置のステップ数と、現在位置のステップ数との差分から第1役物310が原点位置に戻るのに必要なステップ数を認識し、この認識したステップ数をパルス速度(周波数)で除算することで第1役物310が原点位置に戻るまでに必要な時間を算出することができ、第1役物310の駆動が所定時間(例えば、1sec)内に終了するか否かを判定することができる。
なお、ステッピングモータは、モータの停止時に回転速度を漸減させながら停止させる(いわゆるスロープ)制御を行うが、この時間は非常に短いため本判定においては概ね無視できる範囲のものである。
[第4実施形態]
前述した第3実施形態のパチンコ機10は、可動役物が動作している間、遊技者による操作を受け付けないことで、可動役物によるタッチセンサ57の誤作動を防止している。本実施形態では、可動役物である第1役物310が動作した際にタッチセンサ57に検出されないようにタッチセンサ57の検出範囲を変化(移動)させることで、第1役物310によるタッチセンサ57の誤作動を防止する。以下、第4実施形態に係るパチンコ機10について説明するが、第1~第3実施形態で説明した構成と同一の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図58は、第4実施形態の遊技盤の正面図である。図59は、第4実施形態の音声発光制御装置および表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。図58および図59に示すように、第4実施形態に係るパチンコ機10のタッチセンサ57は、遊技盤31と直交する軸回りに回転自在となるようにタッチセンサ57を回転駆動するタッチセンサ駆動部57aを備える。
図60は、第4実施形態の第1役物310が最大点位置まで下降した状態の遊技盤の正面図である。図60に示すように、第4実施形態のパチンコ機10では、タッチセンサ57が、タッチセンサ駆動部57aにて駆動されることによって、図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態(図60(a)参照)と、図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態(図60(b)参照)と、図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態(図60(c)参照)とを段階的に変更することができるように構成されている。
具体的には、タッチセンサ57は、中央検出状態では、図60(a)に示すように、図柄表示装置51の左下の領域から右上の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR1を有している。そして、タッチセンサ57は、中央検出状態では、この検出範囲AR1内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。また、中央検出状態では、第1役物310が最大点位置に向かって下降するとタッチセンサ57の検出範囲AR1内となるため、タッチセンサ57は、第1役物310を検出する。換言すると、中央検出状態では、タッチセンサ57は、第1役物310が最大点位置に向かって下降すると、第1役物310を検出してしまう。
また、タッチセンサ57は、左上検出状態では、図60(b)に示すように、図柄表示装置51の左下の領域から左上の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR2を有している。そして、タッチセンサ57は、左上検出状態では、この検出範囲AR2内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。また、左上検出状態では、第1役物310が最大点位置に向かって下降してもタッチセンサ57の検出範囲AR2外となるため、タッチセンサ57は、第1役物310を検出することはない。換言すると、左上検出状態では、タッチセンサ57は、第1役物310が最大点位置に向かって下降しても第1役物310を検出することがない。ここで、タッチセンサ57は、タッチセンサ駆動部57aにて駆動されることによって、反時計回りに回転し、中央検出状態から左上検出状態へと変更することができる。
さらに、タッチセンサ57は、右下検出状態では、図60(c)に示すように、図柄表示装置51の左下の領域から右下の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR3を有している。そして、タッチセンサ57は、右下検出状態では、この検出範囲AR3内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。また、右下検出状態では、第1役物310が最大点位置に向かって下降してもタッチセンサ57の検出範囲AR3外となるため、タッチセンサ57は、第1役物310を検出することはない。換言すると、右下検出状態では、タッチセンサ57は、第1役物310が最大点位置に向かって下降しても第1役物310を検出することがない。ここで、タッチセンサ57は、タッチセンサ駆動部57aにて駆動されることによって、時計回りに回転し、中央検出状態から右下検出状態へと変更することができる。
タッチセンサ57は、光学方式を採用しているので、その検出範囲AR1~AR3内に遊技者が手をかざす行為を窓パネル22越しに検出することができる。しかし、第1役物310がタッチセンサ57の検出範囲に入った場合にも、これを検出してしまうため対策が必要となる。そこで本実施形態に係るパチンコ機10は、第1役物310が最大点位置に向かって下降する際に、タッチセンサ駆動部57aによりタッチセンサ57を駆動することでタッチセンサ57の検出範囲を変更し、タッチセンサ57が第1役物310を検出することがないようにしている。
ここで、タッチセンサ57に関連した予告表示は、タッチセンサ57の操作位置を遊技者に示唆する操作予告パートと、操作予告パートにて示唆したタッチセンサ57の操作位置に応じてタッチセンサ57が操作されたときに予告表示の結果を遊技者に報知する予告結果報知パートとの2つのパートで構成されている。
ここで、本実施形態の操作予告パートは、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する報知有予告表示と、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆しない報知無予告表示とを有する。
図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する報知有予告表示では、MPU92は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態(図61(a)参照)と、図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態(図61(b)参照)と、図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態(図61(c)参照)とを段階的に変更するとともに、各検出状態に対応したタッチセンサ57の操作位置に手をかざすことを遊技者に示唆し、予告結果報知パートにおいて、予告表示の結果を遊技者に報知する。
図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆しない報知無予告表示では、MPU92は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態(図61(a)参照)と、図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態(図61(b)参照)と、図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態(図61(c)参照)とを段階的に変更する。なお、この報知無予告表示では、各検出状態に対応したタッチセンサ57の操作位置に手をかざすことを遊技者に示唆はせず、予告結果報知パートにおいて、予告表示の結果を遊技者に報知する。
なお、MPU92は、タッチセンサ57の操作位置に応じて異なる内容の予告表示を実行するようにしてもよい。
図61は、各操作位置の予告表示の操作予告パートを示す図である。上述のように、本実施形態のパチンコ機10は、操作予告パートにおいて、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する報知有予告表示と、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆しない報知無予告表示とを有する。図61は、このうち図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する報知有予告表示についての説明図である。
中央操作位置の報知有予告表示は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、図61(a)に示すように、タッチセンサ57を回転させて図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態に変更するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを示す画像GB1Aと、操作予告パートの継続時間を示すタイマゲージGB2Aとを表示し、この画像GB1Aの下側に「タッチして!」の文字を表示する。
また、中央操作位置の報知無予告表示は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を回転させて図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態に変更するが、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆する画像を表示することはない。
そして、中央操作位置の予告表示は、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたときに予告結果報知パートに移行し、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合、または大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動する等して予告表示の結果を遊技者に報知する。
また、中央操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動しないことにより予告表示の結果を遊技者に報知する。
左上操作位置の報知有予告表示は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって図61(b)に示すように、タッチセンサ57を回転させて図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態に変更するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの左上位置に手をかざすことを示す画像GB1Bと、操作予告パートの継続時間を示すタイマゲージGB2Bとを表示し、この画像GB1Bの下側に「タッチして!」の文字を表示する。
また、左上操作位置の報知無予告表示は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を回転させて図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態に変更するが、図柄表示装置51の表示画面Gの左上位置に手をかざすことを遊技者に示唆する画像を表示することはない。
そして、左上操作位置の予告表示は、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたときに予告結果報知パートに移行し、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合、または大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動させる等して予告表示の結果を遊技者に報知する。
また、左上操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動させないことにより予告表示の結果を遊技者に報知する。
右下操作位置の報知有予告表示は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、図61(c)に示すように、タッチセンサ57を回転させて図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態に変更するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に手をかざすことを示す画像GB1Cと、操作予告パートの継続時間を示すタイマゲージGB2Cとを表示し、この画像GB1Cの下側に「タッチして!」の文字を表示する。
また、右下操作位置の報知無予告表示は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を回転させて図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態に変更するが、図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に手をかざすことを遊技者に示唆する画像を表示することはない。
そして、右下操作位置の予告表示は、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたときに予告結果報知パートに移行し、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合、または大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動させる等して予告表示の結果を遊技者に報知する。
また、右下操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動させないことにより予告表示の結果を遊技者に報知する。
なお、第1実施形態と同様に本実施形態では、予告表示は、予告結果報知パートにおいて、第1役物310を駆動させるか否かによって、予告表示の結果を遊技者に報知しているが、予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合に表示画面Gに魚群や泡を表示させることによって、予告表示の結果を遊技者に報知し、大当たり発生に当選していない場合に表示画面Gに魚群や泡を表示させないことによって、予告表示の結果を遊技者に報知してもよい。
<演出パターンの決定処理>
図62は、演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、図30の演出決定処理のステップS1407において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行するとともに、その予告表示の内容および結果と、その予告表示を発生させるタイミングとを設定する。
本実施形態では、演出パターンの決定処理にて抽選を実行する予告表示のうち、タッチセンサ57に関連した予告表示についてのみ説明し、その他の予告表示についての説明を省略する。
なお、本実施形態では、MPU92は、タッチセンサ57に関連した予告表示を発生させるか否かの抽選と、その他の予告表示を発生させるか否かの抽選とを実行しているが、タッチセンサ57に関連した予告表示を発生させるか否かの抽選のみを実行してもよい。
ステップS3301では、MPU92は、予告表示抽選処理を実行する。この予告表示抽選処理では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。
MPU92は、予告表示抽選カウンタの値を用いることによって、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示抽選カウンタは、RAM94の各種カウンタエリアに設けられている。
予告表示抽選カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。予告表示抽選カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された予告表示抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、予告表示抽選カウンタ用バッファに格納された予告表示抽選カウンタの値に基づいて、予告表示を発生させるか否かの抽選(予告表示抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、予告表示抽選カウンタ用バッファに格納された予告表示抽選カウンタの値を取得するとともに、この値を予告表示用テーブルと比較することによって、各操作位置の予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示用テーブルは、各操作位置の予告表示の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の予告テーブル記憶エリアに記憶されている。
ステップS3302では、MPU92は、ステップS3301にて予告表示抽選に当選したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS3302にて予告表示を発生させないと判定した場合(NO)には、ステップS3303以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3302にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)には、ステップS3303~S3308の予告表示設定処理を実行する。この予告表示設定処理では、第1役物310が可動中であるか否かに応じて、タッチセンサ57を回転させて検出範囲を変更する。
具合的には、MPU92は、第1役物310が可動中であるか否かに応じて、異なるテーブルデータを読み出し、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を回転させて、図60に示すように、図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態、図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態、図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態、のいずれかの状態とする。
ステップS3302にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)には、MPU92は、ステップS3303にて、第1役物310が可動中であるか否かを判定する。
具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物310が駆動中であるか否かを判定する。
ステップS3303において、第1役物310が駆動中である場合(YES)、MPU92は、ROM93の各種テーブルデータエリアに格納されている第1操作位置抽選用テーブルデータを参照する。
これに対して、ステップS3303において、第1役物310が駆動中でない場合(NO)、MPU92は、ROM93の各種テーブルデータエリアに格納されている第2操作位置抽選用テーブルデータを参照する。
ここで、第1,第2操作位置抽選用テーブルデータは、タッチセンサ57の操作位置の振分先を規定するためのテーブルデータである。
第1操作位置抽選用テーブルデータは、第1役物310が可動している状態であるため、タッチセンサ57が第1役物310により反応しないようにするため、その振分が図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態、図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態、のいずれかとなっている。
第2操作位置抽選用テーブルデータは、第1役物310が可動していない状態であるため、その振分が図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態、図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態、図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態、のいずれかとなっている。
ステップS3306では、MPU92は、操作位置抽選処理を実行する。この操作位置抽選処理では、MPU92は、操作位置の抽選を実行する。具体的には、MPU92は、ステップS3304またはS3305で読み出した第1,第2操作位置抽選用テーブルデータと、操作位置カウンタの値とを比較することによって、タッチセンサ57による操作位置の抽選を実行する。
操作位置カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。操作位置カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された操作位置カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、操作位置カウンタ用バッファに格納された操作位置カウンタの値に基づいて、タッチセンサ57による操作位置の抽選(操作位置抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、操作位置カウンタ用バッファに格納された操作位置カウンタの値を取得するとともに、この値を第1,第2操作位置抽選用テーブルデータと比較することによって、タッチセンサ57の操作位置の抽選を実行する。なお、第1,第2操作位置抽選用テーブルデータは、タッチセンサ57の操作位置に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の予告テーブル記憶エリアに記憶されている。
また、ステップS3306では、MPU92は、操作位置フラグを設定する。操作位置フラグは、予告表示の操作位置と、予告表示の結果とを特定するためのフラグである。各操作位置フラグは、中央操作位置フラグ、左上操作位置フラグ、および右下操作位置フラグの3つのフラグを有している。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた各操作位置フラグを示す3つのエリアを参照することによって、予告表示の操作位置と、その予告表示の結果とを特定することができる。
なお、本実施形態では、MPU92は、各操作位置フラグのうち、いずれか1つのフラグのみをセットするが、複数のフラグをセットするようにしてもよい。
そして、MPU92は、中央操作位置の予告表示を発生させる場合には、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた中央操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、中央操作位置フラグをセットする。また、MPU92は、左上操作位置の予告表示を発生させる場合には、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた左上操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、左上操作位置フラグをセットする。また、MPU92は、右下操作位置の予告表示を発生させる場合には、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた右下操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、右下操作位置フラグをセットする。
ステップS3307では、MPU92は、各操作位置に応じた予告表示の設定処理を実行する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに中央操作位置フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS3307にてRAM94の各種フラグ格納エリアに中央操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3307において、中央操作位置の予告表示の設定処理を実行する。
中央操作位置の予告表示の設定処理では、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように中央操作位置の予告表示の結果を設定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間や、当否結果に係る情報を特定する。そして、MPU92は、これらの特定した情報と、ROM93の予告データ記憶エリアに記憶された情報とに基づいて、中央操作位置の予告表示の結果を設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって中央操作位置の予告表示の結果を設定する。
MPU92は、ステップS3307にてRAM94の各種フラグ格納エリアに左上操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3307において、左上操作位置の予告表示の設定処理を実行する。
左上操作位置の予告表示の設定処理では、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように左上操作位置の予告表示の結果を設定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間や、当否結果に係る情報を特定する。そして、MPU92は、これらの特定した情報と、ROM93の予告データ記憶エリアに記憶された情報とに基づいて、左上操作位置の予告表示の結果を設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって左上操作位置の予告表示の結果を設定する。
MPU92は、ステップS3307にてRAM94の各種フラグ格納エリアに右下操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3307において、右下操作位置の予告表示の設定処理を実行する。
右下操作位置の予告表示の設定処理では、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように右下操作位置の予告表示の結果を設定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間や、当否結果に係る情報を特定する。そして、MPU92は、これらの特定した情報と、ROM93の予告データ記憶エリアに記憶された情報とに基づいて、右下操作位置の予告表示の結果を設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって右下操作位置の予告表示の結果を設定する。
ステップS3308では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示当選フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告当選フラグをセットする。
ここで、予告当選フラグは、各操作位置の予告表示を発生させることを特定するためのフラグである。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアを参照することによって、各操作位置の予告表示を発生させるか否かを判定する。そして、MPU92は、各操作位置の予告表示の結果を報知したときに、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告当選フラグをクリアする。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定している。
これに対して、例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって各操作位置の予告表示の結果を決定してもよい。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果に係る情報と、ROM93の予告データ記憶エリアに記憶された情報とに基づいて、各操作位置の予告表示の結果を設定していた。これに対して、MPU92は、表示継続時間などの他の情報に基づいて、各操作位置の予告表示の結果を設定してもよい。要するに、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように各操作位置の予告表示の結果を設定すればよい。
具体的には、中央操作位置の予告表示では、MPU92は、表示継続時間に係る情報に基づいて、リーチ表示が発生するとともに、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させる程度に表示継続時間が長いと判定した場合(例えば、スーパーリーチが発生する場合)には、表示ランプ装置23を発光させるように設定し、長くないと判定した場合には、表示ランプ装置23を発光させないように設定してもよい。
上記のように、本実施形態では、図57のステップS3203において、第1役物310が可動中であるか否かを判定し、第1役物310が駆動中である場合(YES)には、ROM93の各種テーブルデータエリアに格納されている第1操作位置抽選用テーブルデータを参照する。
ここで、第1操作位置抽選用テーブルデータは、タッチセンサ57が第1役物310により反応しないようにするため、その振分が図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態、図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態、のいずれかとなっている。
すなわち、第1役物310の駆動中には、タッチセンサ57が第1役物310により反応する図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態には振分されないように構成されているため、タッチセンサ57の検出を好適に行うことができる。換言すると、タッチセンサ57が可動役物である第1役物310を検出し、遊技者が意図しない制御が行われることを防止することができる。
通常、遊技者によってタッチセンサ57の操作位置は異なるため、タッチセンサ57の検出範囲は広いことが好ましいが、近年の遊技機は、図柄表示装置51の周辺に複数の可動役物である第1役物310を配置している。このため、遊技者が操作していないにも関わらず、タッチセンサ57の操作受付中に第1役物310が動作することで、タッチセンサ57が第1役物310に反応して、遊技者が意図しない制御、例えば、予告演出や一発告知等の演出が実行されることによる不満を感じる虞があるが、本実施形態の発明によれば、このようなことがなく、楽しく遊技をすることができるため、遊技者の満足度を向上することができる。
<音声発光制御装置90にて実行される音声発光側役物駆動実行処理について>
図63は、第4実施形態の音声発光側役物駆動実行処理のフローチャートを示す図である。第1実施形態では、タッチセンサ57の操作を受け付けている期間(操作受付期間)中は、可動役物である第1役物310の動作を禁止することで、可動役物によるタッチセンサ57の誤作動を防止しているが、この第4実施形態では、可動役物である第1役物310が動作している間、タッチセンサ57の検出範囲を変化させることで、可動役物によるタッチセンサ57の誤作動を防止する。このため、第1役物310を駆動する際に、予告表示が発生中であるか否かを確認する必要がない。以下、図63を参照して、第4実施形態における音声発光側役物駆動実行処理について説明する。
音声発光制御装置90のMPU92は、役物駆動処理にて決定された第1役物310を駆動するために音声発光側役物駆動実行処理を実行する。この音声発光側役物駆動実行処理では、MPU92は、図63に示す処理を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS3401では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた第1役物駆動フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物310を駆動させるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS3401にて第1役物310を駆動させないと判定した場合(NO)には、ステップS3402以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92はステップS3401にて第1役物310を駆動させる判定した場合(YES)には、ステップS3402において、第1役物310が駆動中であるか否かを判定する。
なお、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物駆動中であるか否かを判定している。MPU92は、第1役物310を駆動させる時にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアに1を代入することによって、役物駆動中フラグをセットし、第1役物310を駆動した後にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアに0を代入することによって、役物駆動中フラグをクリアする。
MPU92は、ステップS3402にて第1役物駆動中であると判定した場合(YES)には、ステップS3403以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3402にて第1役物駆動中でないと判定した場合(NO)には、ステップS3403において、第1役物310を駆動させるタイミングであるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0であるか否かを判定する。RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0でない場合、MPU92は、第1役物310を駆動させるタイミングでないと判定し、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0である場合、MPU92は、第1役物310を駆動させるタイミングであると判定する。
MPU92は、ステップS3403にて第1役物310を駆動させるタイミングでないと判定した場合(NO)、換言すると、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0でない場合には、ステップS3404以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3403にて第1役物310を駆動させるタイミングであると判定した場合(YES)、換言すると、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0である場合には、ステップS3404において、役物駆動実行処理を実行する。具体的には、MPU92は、図38の第1役物駆動パターン決定処理により決定された駆動パターンに基づいて、第1役物上下動用モータ310aおよび第1役物回転用モータを制御して、第1役物310の駆動を実行する。なお、ステップS3404の役物駆動実行処理の詳細は第1実施形態で説明したため重複する説明を省略する。
ステップS3405では、第1役物310の駆動完了後にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物動作開始フラグを示すエリアに0を代入することによって、役物動作開始フラグをクリアする。
[第4実施形態の変形例]
上記説明では、タッチセンサ57の検出範囲を変更するために、遊技盤31と直交する軸回りに回転自在となるようにタッチセンサ57を回転駆動するタッチセンサ駆動部57aを備えている。
この第4実施形態の変形例のパチンコ機10は、タッチセンサ57を回転駆動するのではなく、センターフレーム52の上辺に沿って配置されたガイドレールに沿ってタッチセンサ57を駆動させることで、可動役物である第1役物310が動作している間、遊技者の操作を検出するタッチセンサ57の検出範囲を変化(移動)させ、第1役物310によるタッチセンサ57の誤作動を防止する。以下、第4実施形態の変形例に係るパチンコ機10について説明するが、第1~第4実施形態で説明した構成と同一の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図64は、第4実施形態の第1役物310が最大点位置まで下降した状態の遊技盤の正面図である。図64に示すように、第4実施形態の変形例のパチンコ機10は、タッチセンサ駆動部57a(図示せず)にて駆動されることによって、図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態(図64(a)参照)と、図柄表示装置51の左側領域を検出範囲AR2とする左側検出状態(図64(b)参照)と、図柄表示装置51の右側の領域を検出範囲AR3とする右側検出状態(図64(c)参照)とを段階的に変更することができるように構成されている。
具体的には、タッチセンサ57は、中央検出状態では、図64(a)に示すように、図柄表示装置51の中央上部の領域から中央下部の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR1を有している。そして、タッチセンサ57は、中央検出状態では、この検出範囲AR1内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。また、中央検出状態では、第1役物310が最大点位置に向かって下降するとタッチセンサ57の検出範囲AR1内となるため、タッチセンサ57は、第1役物310を検出する。換言すると、中央検出状態では、タッチセンサ57は、第1役物310が最大点位置に向かって下降すると、第1役物310を検出してしまう。
また、タッチセンサ57は、左側検出状態では、図64(b)に示すように、図柄表示装置51の左側上部領域から左側下部の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR2を有している。そして、タッチセンサ57は、左側検出状態では、この検出範囲AR2内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。また、左側検出状態では、第1役物310が最大点位置に向かって下降してもタッチセンサ57の検出範囲AR2外となるため、タッチセンサ57は、第1役物310を検出することはない。換言すると、左側検出状態では、タッチセンサ57は、第1役物310が最大点位置に向かって下降しても第1役物310を検出することがない。ここで、タッチセンサ57は、タッチセンサ駆動部57aにて駆動されることによって、センターフレーム上部左側へと位置を変更されることで中央検出状態から左側検出状態へと変更することができる。
さらに、タッチセンサ57は、右側検出状態では、図64(c)に示すように、図柄表示装置51の右側上部の領域から右側下部の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR3を有している。そして、タッチセンサ57は、右側検出状態では、この検出範囲AR3内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。また、右側検出状態では、第1役物310が最大点位置に向かって下降してもタッチセンサ57の検出範囲AR3外となるため、タッチセンサ57は、第1役物310を検出することはない。換言すると、右側検出状態では、タッチセンサ57は、第1役物310が最大点位置に向かって下降しても第1役物310を検出することがない。ここで、タッチセンサ57は、タッチセンサ駆動部57aにて駆動されることによって、センターフレーム上部左側へと位置を変更されることで中央検出状態から右側検出状態へと変更することができる。
タッチセンサ57は、光学方式を採用しているので、その検出範囲AR1~AR3内に遊技者が手をかざす行為を窓パネル22越しに検出することができる。しかし、第1役物310がタッチセンサ57の検出範囲に入った場合にも、これを検出してしまうため対策が必要となる。そこで本実施形態に係るパチンコ機10は、第1役物310が最大点位置に向かって下降する際に、タッチセンサ駆動部57aによりタッチセンサ57を駆動することでタッチセンサ57の検出範囲を変更し、タッチセンサ57が第1役物310を検出することがないようにしている。
ここで、タッチセンサ57に関連した予告表示は、タッチセンサ57の操作位置を遊技者に示唆する操作予告パートと、操作予告パートにて示唆したタッチセンサ57の操作位置に応じてタッチセンサ57が操作されたときに予告表示の結果を遊技者に報知する予告結果報知パートとの2つのパートで構成されている。
ここで、本実施形態の操作予告パートは、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する報知有予告表示と、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆しない報知無予告表示とを有する。
図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する報知有予告表示では、MPU92は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態(図65(a)参照)と、図柄表示装置51の左側の領域を検出範囲AR2とする左側検出状態(図65(b)参照)と、図柄表示装置51の右側の領域を検出範囲AR3とする右側検出状態(図65(c)参照)とを段階的に変更するとともに、各検出状態に対応したタッチセンサ57の操作位置に手をかざすことを遊技者に示唆し、予告結果報知パートにおいて、予告表示の結果を遊技者に報知する。
図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆しない報知無予告表示では、MPU92は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態(図65(a)参照)と、図柄表示装置51の左側の領域を検出範囲AR2とする左側検出状態(図65(b)参照)と、図柄表示装置51の右側の領域を検出範囲AR3とする右側検出状態(図65(c)参照)とを段階的に変更する。なお、この報知無予告表示では、各検出状態に対応したタッチセンサ57の操作位置に手をかざすことを遊技者に示唆はせず、予告結果報知パートにおいて、予告表示の結果を遊技者に報知する。
なお、MPU92は、タッチセンサ57の操作位置に応じて異なる内容の予告表示を実行するようにしてもよい。
図65は、各操作位置の予告表示の操作予告パートを示す図である。本実施形態のパチンコ機10は、操作予告パートにおいて、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する報知有予告表示と、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆しない報知無予告表示とを有する。図65は、このうち図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する報知有予告表示についての説明図である。
中央操作位置の報知有予告表示は、操作予告パートにおいて、図65(a)に示すように、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57をセンターフレーム52の上辺に沿って移動させて図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態に変更するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを示す画像GB1Aと、操作予告パートの継続時間を示すタイマゲージGB2Aとを表示し、この画像GB1Aの下側に「タッチして!」の文字を表示する。
また、中央操作位置の報知無予告表示は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57をセンターフレーム52の上辺に沿って移動させて図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態に変更するが、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆する画像を表示することはない。
そして、中央操作位置の予告表示は、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたときに予告結果報知パートに移行し、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合、または大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動する等して予告表示の結果を遊技者に報知する。
また、中央操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動しないことにより予告表示の結果を遊技者に報知する。
左側操作位置の報知有予告表示は、操作予告パートにおいて、図65(b)に示すように、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57をセンターフレーム52の上辺に沿って移動させて図柄表示装置51の左側の領域を検出範囲AR2とする左側検出状態に変更するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの左側位置に手をかざすことを示す画像GB1Bと、操作予告パートの継続時間を示すタイマゲージGB2Bとを表示し、この画像GB1Bの下側に「タッチして!」の文字を表示する。
また、左側操作位置の報知無予告表示は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57をセンターフレーム52の上辺に沿って移動させて図柄表示装置51の左側の領域を検出範囲AR2とする左側検出状態に変更するが、図柄表示装置51の表示画面Gの左側位置に手をかざすことを遊技者に示唆する画像を表示することはない。
そして、左側操作位置の予告表示は、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたときに予告結果報知パートに移行し、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合、または大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動させる等して予告表示の結果を遊技者に報知する。
また、左側操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動させないことにより予告表示の結果を遊技者に報知する。
右側操作位置の報知有予告表示は、操作予告パートにおいて、図65(c)に示すように、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57をセンターフレーム52の上辺に沿って移動させて図柄表示装置51の右側の領域を検出範囲AR3とする右側検出状態に変更するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの右側位置に手をかざすことを示す画像GB1Cと、操作予告パートの継続時間を示すタイマゲージGB2Cとを表示し、この画像GB1Cの下側に「タッチして!」の文字を表示する。
また、右側操作位置の報知無予告表示は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57をセンターフレーム52の上辺に沿って移動させて図柄表示装置51の右側の領域を検出範囲AR3とする右側検出状態に変更するが、図柄表示装置51の表示画面Gの右側位置に手をかざすことを遊技者に示唆する画像を表示することはない。
そして、右側操作位置の予告表示は、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたときに予告結果報知パートに移行し、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合、または大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動させる等して予告表示の結果を遊技者に報知する。
また、右側操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動させないことにより予告表示の結果を遊技者に報知する。
なお、第1実施形態と同様に本実施形態では、予告表示は、予告結果報知パートにおいて、第1役物310を駆動させるか否かによって、予告表示の結果を遊技者に報知しているが、予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合に表示画面Gに魚群や泡を表示させることによって、予告表示の結果を遊技者に報知し、大当たり発生に当選していない場合に表示画面Gに魚群や泡を表示させないことによって、予告表示の結果を遊技者に報知してもよい。
<演出パターンの決定処理>
図66は、演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、図30の演出決定処理のステップS1407において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行するとともに、その予告表示の内容および結果と、その予告表示を発生させるタイミングとを設定する。
本実施形態では、演出パターンの決定処理にて抽選を実行する予告表示のうち、タッチセンサ57に関連した予告表示についてのみ説明し、その他の予告表示についての説明を省略する。
なお、本実施形態では、MPU92は、タッチセンサ57に関連した予告表示を発生させるか否かの抽選と、その他の予告表示を発生させるか否かの抽選とを実行しているが、タッチセンサ57に関連した予告表示を発生させるか否かの抽選のみを実行してもよい。
ステップS3501では、MPU92は、予告表示抽選処理を実行する。この予告表示抽選処理では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。
MPU92は、予告表示抽選カウンタの値を用いることによって、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示抽選カウンタは、RAM94の各種カウンタエリアに設けられている。
予告表示抽選カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。予告表示抽選カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された予告表示抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、予告表示抽選カウンタ用バッファに格納された予告表示抽選カウンタの値に基づいて、予告表示を発生させるか否かの抽選(予告表示抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、予告表示抽選カウンタ用バッファに格納された予告表示抽選カウンタの値を取得するとともに、この値を予告表示用テーブルと比較することによって、各操作位置の予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示用テーブルは、各操作位置の予告表示の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の予告テーブル記憶エリアに記憶されている。
ステップS3502では、MPU92は、ステップS3501にて予告表示抽選に当選したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS3502にて予告表示を発生させないと判定した場合(NO)には、ステップS3503以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3502にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)には、ステップS3503~S3508の予告表示設定処理を実行する。この予告表示設定処理では、第1役物310が可動中であるか否かに応じて、タッチセンサ57を移動させて検出範囲を変更する。
具合的には、MPU92は、第1役物310が可動中であるか否かに応じて、異なるテーブルデータを読み出し、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を移動させて、図64に示すように、図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態、図柄表示装置51の左側の領域を検出範囲AR2とする左側検出状態、図柄表示装置51の右側の領域を検出範囲AR3とする右側検出状態、のいずれかの状態とする。
ステップS3502にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)には、MPU92は、ステップS3503にて、第1役物310が可動中であるか否かを判定する。
具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物310が駆動中であるか否かを判定する。
ステップS3503において、第1役物310が駆動中である場合(YES)、ステップS3504では、MPU92は、ROM93の各種テーブルデータエリアに格納されている第1操作位置抽選用テーブルデータを参照する。
これに対して、ステップS3503において、第1役物310が駆動中でない場合(NO)、ステップS3505では、MPU92は、ROM93の各種テーブルデータエリアに格納されている第2操作位置抽選用テーブルデータを参照する。
ここで、第1,第2操作位置抽選用テーブルデータは、タッチセンサ57の操作位置の振分先を規定するためのテーブルデータである。
第1操作位置抽選用テーブルデータは、第1役物310が可動している状態であるため、タッチセンサ57が第1役物310により反応しないようにするため、その振分が図柄表示装置51の左側の領域を検出範囲AR2とする左側検出状態、図柄表示装置51の右側の領域を検出範囲AR3とする右側検出状態、のいずれかとなっている。
第2操作位置抽選用テーブルデータは、第1役物310が可動していない状態であるため、その振分が図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態、図柄表示装置51の左側の領域を検出範囲AR2とする左側検出状態、図柄表示装置51の右側の領域を検出範囲AR3とする右側検出状態、のいずれかとなっている。
ステップS3506では、MPU92は、操作位置抽選処理を実行する。この操作位置抽選処理では、MPU92は、操作位置の抽選を実行する。具体的には、MPU92は、ステップS3504またはS3505で読み出した第1,第2操作位置抽選用テーブルデータと、操作位置カウンタの値とを比較することによって、タッチセンサ57による操作位置の抽選を実行する。
操作位置カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。予告表示抽選カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された操作位置カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、操作位置カウンタ用バッファに格納された操作位置カウンタの値に基づいて、タッチセンサ57による操作位置の抽選(操作位置抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、操作位置カウンタ用バッファに格納された操作位置カウンタの値を取得するとともに、この値を第1,第2操作位置抽選用テーブルデータと比較することによって、タッチセンサ57の操作位置の抽選を実行する。なお、第1,第2操作位置抽選用テーブルデータは、タッチセンサ57の操作位置に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の予告テーブル記憶エリアに記憶されている。
また、ステップS3506では、MPU92は、操作位置フラグを設定する。操作位置フラグは、予告表示の操作位置と、予告表示の結果とを特定するためのフラグである。各操作位置フラグは、中央操作位置フラグ、左側操作位置フラグ、および右側操作位置フラグの3つのフラグを有している。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた各操作位置フラグを示す3つのエリアを参照することによって、予告表示の操作位置と、その予告表示の結果とを特定することができる。
なお、本実施形態では、MPU92は、各操作位置フラグのうち、いずれか1つのフラグのみをセットするが、複数のフラグをセットするようにしてもよい。
そして、MPU92は、中央操作位置の予告表示を発生させる場合には、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた中央操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、中央操作位置フラグをセットする。また、MPU92は、左側操作位置の予告表示を発生させる場合には、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた左側操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、左側操作位置フラグをセットする。また、MPU92は、右側操作位置の予告表示を発生させる場合には、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた右側操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、右側操作位置フラグをセットする。
ステップS3507では、MPU92は、各操作位置に応じた予告表示の設定処理を実行する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに中央操作位置フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS3507にてRAM94の各種フラグ格納エリアに中央操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3507において、中央操作位置の予告表示の設定処理を実行する。
中央操作位置の予告表示の設定処理では、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように中央操作位置の予告表示の結果を設定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間や、当否結果に係る情報を特定する。そして、MPU92は、これらの特定した情報と、ROM93の予告データ記憶エリアに記憶された情報とに基づいて、中央操作位置の予告表示の結果を設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって中央操作位置の予告表示の結果を設定する。
MPU92は、ステップS3507にてRAM94の各種フラグ格納エリアに左側操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3507において、左側操作位置の予告表示の設定処理を実行する。
左側操作位置の予告表示の設定処理では、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように左側操作位置の予告表示の結果を設定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間や、当否結果に係る情報を特定する。そして、MPU92は、これらの特定した情報と、ROM93の予告データ記憶エリアに記憶された情報とに基づいて、左側操作位置の予告表示の結果を設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって左側操作位置の予告表示の結果を設定する。
MPU92は、ステップS3507にてRAM94の各種フラグ格納エリアに右側操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3507において、右側操作位置の予告表示の設定処理を実行する。
右側操作位置の予告表示の設定処理では、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように右側操作位置の予告表示の結果を設定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間や、当否結果に係る情報を特定する。そして、MPU92は、これらの特定した情報と、ROM93の予告データ記憶エリアに記憶された情報とに基づいて、右側操作位置の予告表示の結果を設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって右側操作位置の予告表示の結果を設定する。
ステップS3508では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告当選フラグをセットする。
ここで、予告当選フラグは、各操作位置の予告表示を発生させることを特定するためのフラグである。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアを参照することによって、各操作位置の予告表示を発生させるか否かを判定する。そして、MPU92は、各操作位置の予告表示の結果を報知したときに、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告当選フラグをクリアする。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定している。
これに対して、例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって各操作位置の予告表示の結果を決定してもよい。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果に係る情報と、ROM93の予告データ記憶エリアに記憶された情報とに基づいて、各操作位置の予告表示の結果を設定していた。これに対して、MPU92は、表示継続時間などの他の情報に基づいて、各操作位置の予告表示の結果を設定してもよい。要するに、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように各操作位置の予告表示の結果を設定すればよい。
具体的には、中央操作位置の予告表示では、MPU92は、表示継続時間に係る情報に基づいて、リーチ表示が発生するとともに、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させる程度に表示継続時間が長いと判定した場合(例えば、スーパーリーチが発生する場合)には、表示ランプ装置23を発光させるように設定し、長くないと判定した場合には、表示ランプ装置23を発光させないように設定してもよい。
なお、この第4実施形態の変形例では、可動役物である第1役物310が動作している間、タッチセンサ57をセンターフレーム52の上辺に沿って移動して検出範囲を変化させることで、可動役物によるタッチセンサ57の誤作動を防止する。このため、第4実施形態と同様に、第1役物310を駆動する際に、予告表示が発生中であるか否かを確認する必要がない、なお、音声発光側役物駆動実行処理については、第4実施形態に係る音声発光側役物駆動実行処理と同じであるため重複する説明を省略する。
上記のように、本実施形態では、図66のステップS3503において、第1役物310が可動中であるか否かを判定し、第1役物310が駆動中である場合(YES)には、ROM93の各種テーブルデータエリアに格納されている第1操作位置抽選用テーブルデータを参照する。
ここで、第1操作位置抽選用テーブルデータは、タッチセンサ57が第1役物310により反応しないようにするため、その振分が図柄表示装置51の左側の領域を検出範囲AR2とする左側検出状態、図柄表示装置51の右側の領域を検出範囲AR3とする右側検出状態、のいずれかとなっている。
すなわち、第1役物310の駆動中には、タッチセンサ57が第1役物310により反応する図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態に振分されないように構成されているため、タッチセンサ57の検出を好適に行うことができる。換言すると、タッチセンサ57が可動役物である第1役物310を検出し、遊技者が意図しない制御が行われることを防止することができる。
通常、遊技者によってタッチセンサ57の操作位置は異なるため、タッチセンサ57の検出範囲は広いことが好ましいが、近年の遊技機は、図柄表示装置51の周辺に複数の可動役物である第1役物310を配置している。このため、遊技者が操作していないにも関わらず、タッチセンサ57の操作受付中に第1役物310が動作することで、タッチセンサ57が第1役物310に反応して、遊技者が意図しない制御、例えば、予告演出や一発告知等の演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができるため、遊技者の満足度を向上することができる。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第4実施形態のパチンコ機10は、遊技者の操作を受け付ける操作受付手段(タッチセンサ57、音声発光制御装置90)と、操作受付手段での受付結果に応じて特別演出を実行する特別演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)と、可動役物(第1役物310)の動作を制御する可動役物制御手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)とを備え、操作受付手段は、可動役物制御手段が可動役物を動作させている間、可動役物が操作受付手段の操作内にとならないように遊技者の操作の検出範囲を変化させることを特徴とする。
上記構成によれば、可動役物が動作している間、タッチセンサの検出範囲を変化させることで可動役物によるタッチセンサの誤動作を防止する。このため、遊技者が意図しない演出が実行されることで遊技者の向趣性が低減することを抑制できる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
(2)第4実施形態のパチンコ機10の操作受付手段は、遊技者の操作を検出する検出範囲が可動役物の動作範囲と重ならない第1の検出範囲と、遊技者の操作を検出する検出範囲が可動役物の動作範囲と重なる第2の検出範囲とを有し、可動役物制御手段が可動役物を動作させている間、第2の検出範囲内の遊技者の操作の検出を行わないことを特徴とする。
上記構成によれば、可動役物を動作させている間、遊技者の操作を検出する検出範囲が可動役物の動作範囲と重なる第2の検出範囲内の遊技者の操作の検出を行わないので、可動役物によるタッチセンサの誤動作を防止する。このため、遊技者が意図しない演出が実行されることで遊技者の向趣性が低減することを抑制できる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
(3)第4実施形態のパチンコ機10は、操作受付手段の位置または向きを変化させることにより、第1,第2の検出範囲を切り替える検出範囲切替手段を備える特徴とする。
上記構成によれば、操作受付手段の位置または向きを変化させることにより、検出範囲を切り替えるので、一つの操作受付手段で検出範囲を切り替えることができる。
〔第5実施形態〕
第4実施形態では、センターフレーム52は、タッチセンサ57を備え、タッチセンサ57は、タッチセンサ駆動部57aにて駆動されることによって、時計回り、または反時計回りに回転して遊技者の操作を検出するタッチセンサ57の検出範囲を変化(移動)させ、可動役物である第1役物310が動作している間、第1役物310によるタッチセンサ57の誤作動を防止している。
また、第4実施形態の変形例では、タッチセンサ57は、タッチセンサ駆動部57aにて駆動されることによって、センターフレーム52の上辺に沿って配置されたガイドレールに沿って移動することで遊技者の操作を検出するタッチセンサ57の検出範囲を変化(移動)させ、可動役物である第1役物310が動作している間、第1役物310によるタッチセンサ57の誤作動を防止している。
これに対して、本実施形態では、複数のタッチセンサ57A~57Dを備え、第1役物310の動作の有無に応じて遊技者のタッチ操作を検出するタッチセンサ57A~57Dを切り替えることで、可動役物である第1役物310が動作している間、第1役物310によるタッチセンサ57の誤作動を防止する。
以下、図を参照して本実施形態について説明するが、第1~第4実施形態で説明した構成と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図67は、第5実施形態の遊技盤の正面図である。図68は、第5実施形態の音声発光制御装置および表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
本実施形態では、センターフレーム52は、図67に示すように、4つのタッチセンサ57A~57Dを備え、各タッチセンサ57A~57Dは、タッチセンサ駆動部を有さず、動作しないように固定されている。
具体的には、タッチセンサ57Aは、図柄表示装置51の左下の領域に固定されている。また、タッチセンサ57Bは、図柄表示装置51の右側中央の領域に固定されている。また、タッチセンサ57Cは、図柄表示装置51の左下の領域に固定されている。さらに、タッチセンサ57Dは、図柄表示装置51の右下の領域に固定されている。
図69は、本実施形態のタッチセンサの検出範囲と第1役物との位置関係を示す図であり、(a)は第1役物が原点位置にある場合を示し、(b)は第1役物が最大点位置にある場合を示している。
図69に示すように、タッチセンサ57Aは、図柄表示装置51の左下の領域から右上の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR1を有している。そして、タッチセンサ57Aは、この検出範囲AR1内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。
また、タッチセンサ57Bは、図柄表示装置51の右側中央の領域から左側中央の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR2を有している。そして、タッチセンサ57Bは、この検出範囲AR2内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。
また、タッチセンサ57A,57Bは、図柄表示装置51の中央の領域に設定された検出範囲AR12を有している。具体的には、この検出範囲AR12は、検出範囲AR1,AR2の重畳部位である。換言すれば、この検出範囲AR12内に遊技者が手をかざした場合、タッチセンサ57A,57Bのそれぞれが、これを検出することができる。
ここで、タッチセンサ57A,57Bは、光学方式を採用しているので、その検出範囲AR1~AR2内に遊技者が手をかざす行為を窓パネル22越しに検出することができる。
本実施形態では、タッチセンサ57A,57Bが1組の検出センサとして動作し、タッチセンサ57A,57Bの双方が遊技者の操作を検出した場合に、遊技者が手をかざす操作を行ったと判定する。換言すると、遊技者が検出範囲AR12内に手をかざし、タッチセンサ57A,57Bのそれぞれがこれを検出した場合に遊技者が手をかざす操作を行ったと判定し、遊技者が検出範囲AR12以外の領域に手をかざし、タッチセンサ57A,57Bの一方のみがこれを検出した場合、または、タッチセンサ57A,57Bの双方がこれを検出しない場合は、遊技者が手をかざす操作を行っていないと判定する。
このようにタッチセンサ57A,57Bの双方が遊技者の操作を検出した場合にのみ遊技者が手をかざす操作を行ったと判定することで、ノイズ等による誤検出を防止することができる。
また、タッチセンサ57Cは、図柄表示装置51の左下の領域から右下の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR3を有している。そして、タッチセンサ57Cは、この検出範囲AR3内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。
また、タッチセンサ57Dは、図柄表示装置51の右下の領域から左下の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR4を有している。そして、タッチセンサ57Dは、この検出範囲AR4内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。
また、タッチセンサ57C,57Dは、図柄表示装置51の中央下側の領域に設定された検出範囲AR34を有している。具体的には、この検出範囲AR34は、検出範囲AR3,AR4の重畳部位である。換言すれば、この検出範囲AR34内に遊技者が手をかざした場合、タッチセンサ57C,57Dのそれぞれが、これを検出することができる。
ここで、タッチセンサ57C,57Dは、光学方式を採用しているので、その検出範囲AR3~AR4内に遊技者が手をかざす行為を窓パネル22越しに検出することができる。
本実施形態では、タッチセンサ57C,57Dが1組の検出センサとして動作し、タッチセンサ57C,57Dの双方が遊技者の操作を検出した場合に、遊技者が手をかざす操作を行ったと判定する。換言すると、遊技者が検出範囲AR34内に手をかざし、タッチセンサ57C,57Dのそれぞれがこれを検出した場合に遊技者が手をかざす操作を行ったと判定し、遊技者が検出範囲AR34以外の領域に手をかざし、タッチセンサ57C,57Dの一方のみがこれを検出した場合、または、タッチセンサ57C,57Dの双方がこれを検出しない場合は、遊技者が手をかざす操作を行っていないと判定する。
このようにタッチセンサ57C,57Dの双方が遊技者の操作を検出した場合にのみ遊技者が手をかざす操作を行ったと判定することで、ノイズ等による誤検出を防止することができる。
ここで、タッチセンサ57A~57Dの誤検出には、遊技者が操作するつもりがなかったにも関わらず、はずみで図柄表示装置51の表示画面Gの周辺部を触ってしまった場合や、窓パネル22の外部からの光の反射等によりタッチセンサ57A~57Dが誤検出した場合等が含まれる。特に近年では、遊技者の興趣性向上のためパチンコ機10の筐体の側面から遊技者側に向かって延出して設けられた操作パネルや役物(いわゆるギミック)を有する機種があり、この操作パルや役物を操作する際に、タッチセンサ57A~57Dが誤検出をすることが考えられるが、タッチセンサ57A,57Bを一組のセンサとしてタッチセンサ57A,57Bの双方が遊技者の操作を検出した場合、もしくは、タッチセンサ57C,57Dを一組のセンサとしてタッチセンサ57C,57Dの双方が遊技者の操作を検出した場合に遊技者が手をかざす操作を行ったと判定することで上記のような誤検出を防ぐことができる。
次に、図69を参照して第1役物310とタッチセンサ57A,57Bの各検出範囲AR1,AR2の重畳部位である検出範囲AR12との位置関係について説明する。
図69(a)は、原点位置にある第1役物310とタッチセンサ57A~57Dの検出範囲AR1~AR4との位置関係を示す図である。図69(a)に示す例では、第1役物310とタッチセンサ57A,57Bの重畳する検出範囲AR12とは平面視にて重なっていない状態となっている。換言すると、原点位置は、第1役物310がタッチセンサ57A,57Bとで構成される検出センサにより検出されない位置となっている。
また、図69(a)に示す例では、第1役物310とタッチセンサ57C,57Dの重畳する検出範囲AR34とは平面視にて重なっていない状態となっている。換言すると、原点位置は、第1役物310がタッチセンサ57C,57Dとで構成される検出センサにより検出されない位置となっている。
図69(b)は、最大点位置にある第1役物310とタッチセンサ57A~57Dの検出範囲AR1~AR4との位置関係を示す図である。図69(b)に示す例では、第1役物310とタッチセンサ57A,57Bの重畳する検出範囲AR12とは平面視にて重なった状態となっている。換言すると、最大点位置は、第1役物310がタッチセンサ57A,57Bとで構成される検出センサにより検出される位置となっている。
また、図69(b)に示す例では、第1役物310とタッチセンサ57C,57Dの重畳する検出範囲AR34とは平面視にて重なっていない状態となっている。換言すると、最大点位置は、第1役物310がタッチセンサ57C,57Dとで構成される検出センサにより検出されない位置となっている。
なお以下の説明では、タッチセンサ57Aの検出範囲AR1とタッチセンサ57Bの検出範囲AR2との重畳部位(検出範囲AR12)を検出範囲とする状態を中央検出状態といい、タッチセンサ57Cの検出範囲AR3とタッチセンサ57Dの検出範囲AR4との重畳部位(検出範囲AR34)を検出範囲とする状態を中央下側検出状態という。
ここで、本実施形態では、タッチセンサ57は、光学方式を採用しているので、その検出範囲AR12に遊技者が手をかざす行為を窓パネル22越しに検出することができる。このため、タッチセンサ57Aの検出範囲AR1とタッチセンサ57Bの検出範囲AR2との重畳部位(検出範囲AR12)を検出範囲とする中央検出状態では、第1役物310が検出されてしまうため対策が必要となる。本実施形態に係るパチンコ機10では、第1役物310の動作中には、検出範囲が第1役物310の動作範囲と重なるタッチセンサ57A,57Bによる遊技者の操作検出を行わず、検出範囲が第1役物310の動作範囲と重ならないタッチセンサ57C,57Dにより遊技者の操作検出を行う。
このように、本実施形態では、複数のタッチセンサ57A~57Dを備え、第1役物310の動作の有無に応じて中央検出状態と中央下側検出状態とを切り替えて第1役物310によるタッチセンサ57の誤作動を防止している。
なお、本実施形態では、タッチセンサ57A~57Dは、遊技者の操作を検出する検出範囲の異なる2つの操作位置(図柄表示装置51の中央を操作位置とする中央検出状態および図柄表示装置51の中央下側を操作位置とする中央下側検出状態)を備えているが、3つ以上の操作位置を備えていてもよい。つまり、操作手段は、遊技者の操作を検出する検出範囲の異なる複数の操作位置を備えていればよい。
また、本実施形態では、遊技者によるタッチ操作の操作位置は、タッチセンサ57Aの検出範囲AR1とタッチセンサ57Bの検出範囲AR2との重畳部位(検出範囲AR12)と、タッチセンサ57Cの検出範囲AR3とタッチセンサ57Dの検出範囲AR4との重畳部位(検出範囲AR34)となっている。しかし、タッチセンサの性能が良く誤検出が問題の無いレベルであれば、重畳部位以外の検出範囲をタッチ操作の検出範囲としても良い。
本実施形態では、タッチセンサ57A~57Dに関連した予告表示は、タッチセンサ57A~57Dの操作位置を遊技者に示唆する操作予告パートと、タッチセンサ57A~57Dの操作位置に応じてタッチセンサ57A~57Dが操作されたときに予告表示の結果を遊技者に報知する予告結果報知パートとの2つのパートで構成されている。
本実施形態の操作予告パートは、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する報知有予告表示と、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆しない報知無予告表示とを有する。
本実施形態では、上述したように、図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR12とする中央検出状態(図70(a)参照)と、図柄表示装置51の中央下側の領域を検出範囲AR34とする中央下側検出状態(図70(b)参照)とを有する。
報知有予告表示では、MPU92は、各検出状態に対応したタッチセンサ57A~57Dの操作位置に手をかざすことを遊技者に示唆し、予告結果報知パートにおいて、予告表示の結果を遊技者に報知する。
また、報知無予告表示では、各検出状態に対応した操作位置に手をかざすことを遊技者に示唆はせず、予告結果報知パートにおいて、予告表示の結果を遊技者に報知する。
なお、MPU92は、タッチセンサ57A~57Dの操作位置に応じて異なる内容の予告表示を実行するようにしてもよい。
上述のように、本実施形態のパチンコ機10は、操作予告パートにおいて、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する報知有予告表示と、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆しない報知無予告表示とを有する。図70は、このうち図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する報知有予告表示についての説明図である。
図70は、各操作位置の予告表示の操作予告パートを示す図である。中央操作位置の報知有予告表示は、操作予告パートにおいて、図70(a)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを示す画像GB1Aと、操作予告パートの継続時間を示すタイマゲージGB2Aとを表示し、この画像GB1Aの下側に「タッチして!」の文字を表示する。
また、中央操作位置の報知無予告表示は、操作予告パートにおいて、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆する画像を表示することはない。
そして、中央操作位置の予告表示は、タッチセンサ57A,57Bの重畳する検出範囲に遊技者が手をかざしたときに予告結果報知パートに移行し、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合、または大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動する等して予告表示の結果を遊技者に報知する。
また、中央操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動しないことにより予告表示の結果を遊技者に報知する。
中央下側操作位置の報知有予告表示は、操作予告パートにおいて、図70(b)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの中央下側位置に手をかざすことを示す画像GB1Bと、操作予告パートの継続時間を示すタイマゲージGB2Bとを表示し、この画像GB1Bの下側に「タッチして!」の文字を表示する。
また、中央下側操作位置の報知無予告表示は、操作予告パートにおいて、図柄表示装置51の表示画面Gの中央下側位置に手をかざすことを遊技者に示唆する画像を表示することはない。
そして、中央下側操作位置の予告表示は、タッチセンサ57C,57Dの重畳する検出範囲に遊技者が手をかざしたときに予告結果報知パートに移行し、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合、または大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動させる等して予告表示の結果を遊技者に報知する。
また、中央下側操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、第1役物310を駆動させないことにより予告表示の結果を遊技者に報知する。
なお、第1実施形態と同様に本実施形態では、予告表示は、予告結果報知パートにおいて、第1役物310を駆動させるか否かによって、予告表示の結果を遊技者に報知しているが、予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合に表示画面Gに魚群や泡を表示させることによって、予告表示の結果を遊技者に報知し、大当たり発生に当選していない場合に表示画面Gに魚群や泡を表示させないことによって、予告表示の結果を遊技者に報知してもよい。
<演出パターンの決定処理>
図71は、演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、図30の演出決定処理のステップS1407において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行するとともに、その予告表示の内容および結果と、その予告表示を発生させるタイミングとを設定する。
本実施形態では、演出パターンの決定処理にて抽選を実行する予告表示のうち、タッチセンサ57A~57Dに関連した予告表示についてのみ説明し、その他の予告表示についての説明を省略する。
なお、本実施形態では、MPU92は、タッチセンサ57A~57Dに関連した予告表示を発生させるか否かの抽選と、その他の予告表示を発生させるか否かの抽選とを実行しているが、タッチセンサ57A~57Dに関連した予告表示を発生させるか否かの抽選のみを実行してもよい。
ステップS3601では、MPU92は、予告表示抽選処理を実行する。この予告表示抽選処理では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。
MPU92は、予告表示抽選カウンタの値を用いることによって、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示抽選カウンタは、RAM94の各種カウンタエリアに設けられている。
予告表示抽選カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。予告表示抽選カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された予告表示抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、予告表示抽選カウンタ用バッファに格納された予告表示抽選カウンタの値に基づいて、予告表示を発生させるか否かの抽選(予告表示抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、予告表示抽選カウンタ用バッファに格納された予告表示抽選カウンタの値を取得するとともに、この値を予告表示用テーブルと比較することによって、各操作位置の予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示用テーブルは、各操作位置の予告表示の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の予告テーブル記憶エリアに記憶されている。
ステップS3602では、MPU92は、ステップS3601にて予告表示抽選に当選したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS3602にて予告表示を発生させないと判定した場合(NO)には、ステップS3603以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3602にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)には、ステップS3603~S3608の予告表示設定処理を実行する。この予告表示設定処理では、第1役物310が可動中であるか否かに応じて、タッチセンサ57A~57Dのうちいずれのタッチセンサを用いてタッチ操作を検出するかに基づいて検出範囲を変更する。
具合的には、MPU92は、第1役物310が動作中であるか否かに応じて、異なるテーブルデータを読み出し、第1役物310が動作中でない場合には、タッチセンサ57C~57Dでタッチ操作を検出し、第1役物310が動作中である場合には、タッチセンサ57C,57Dのみでタッチ操作を検出するようにする。より具体的には、図70に示すように、MPU92は、第1役物310が動作中であるか否かに応じて、図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲(検出範囲AR12)とする中央検出状態と、図柄表示装置51の中央下側の領域を検出範囲(検出範囲AR34)とする中央下側検出状態とを切り替えていずれかの状態とする。
ステップS3602にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)には、MPU92は、ステップS3603にて、第1役物310が可動中であるか否かを判定する。
具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物310が駆動中であるか否かを判定する。
ステップS3603において、第1役物310が駆動中でない場合(NO)には、MPU92は、ROM93の各種テーブルデータエリアに格納されている第1操作位置抽選用テーブルデータを参照する。
これに対して、ステップS3603において、第1役物310が駆動中である場合(YES)には、MPU92は、ROM93の各種テーブルデータエリアに格納されている第2操作位置抽選用テーブルデータを参照する。
ここで、第1,第2操作位置抽選用テーブルデータは、タッチセンサ57の操作位置の振分先を規定するためのテーブルデータである。
第1操作位置抽選用テーブルデータは、第1役物310が可動していない状態であり、タッチセンサ57A~57Dが第1役物310により反応しないようにする必要がなく、その振分が図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR12とする中央検出状態、図柄表示装置51の中央下側の領域を検出範囲AR34とする中央下側検出状態、のいずれかとなっている。
第2操作位置抽選用テーブルデータは、第1役物310が可動している状態であり、タッチセンサ57A,57Bが第1役物310により反応しないようにするため、その振分が図柄表示装置51の中央下側の領域を検出範囲AR34とする中央下側検出状態のみとなっている。
ステップS3606では、MPU92は、操作位置抽選処理を実行する。この操作位置抽選処理では、MPU92は、操作位置の抽選を実行する。具体的には、MPU92は、ステップS3604またはS3605で読み出した第1,第2操作位置抽選用テーブルデータと、操作位置カウンタの値とを比較することによって、タッチセンサ57A~57Dによる操作位置の抽選を実行する。
操作位置カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。予告表示抽選カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された操作位置カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、操作位置カウンタ用バッファに格納された操作位置カウンタの値に基づいて、タッチセンサ57A~57Dによる操作位置の抽選(操作位置抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、操作位置カウンタ用バッファに格納された操作位置カウンタの値を取得するとともに、この値を第1操作位置抽選用テーブルデータと比較することによって、タッチセンサ57A~57Dの操作位置の抽選を実行する。なお、第1,第2操作位置抽選用テーブルデータは、タッチセンサ57A~57Dの操作位置に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の予告テーブル記憶エリアに記憶されている。
また、ステップS3606では、MPU92は、操作位置フラグを設定する。操作位置フラグは、予告表示の操作位置と、予告表示の結果とを特定するためのフラグである。各操作位置フラグは、中央操作位置フラグおよび中央下側操作位置フラグの2つのフラグを有している。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた各操作位置フラグを示す2つのエリアを参照することによって、予告表示の操作位置と、その予告表示の結果とを特定することができる。
なお、本実施形態では、MPU92は、各操作位置フラグのうち、いずれか1つのフラグのみをセットするが、複数のフラグをセットするようにしてもよい。
そして、MPU92は、中央操作位置の予告表示を発生させる場合には、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた中央操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、中央操作位置フラグをセットする。また、MPU92は、中央下側操作位置の予告表示を発生させる場合には、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた中央下側操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、中央下側操作位置フラグをセットする。
ステップS3607では、MPU92は、各操作位置に応じた予告表示の設定処理を実行する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに中央操作位置フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS3607にてRAM94の各種フラグ格納エリアに中央操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3607において、中央操作位置の予告表示の設定処理を実行する。
中央操作位置の予告表示の設定処理では、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように中央操作位置の予告表示の結果を設定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間や、当否結果に係る情報を特定する。そして、MPU92は、これらの特定した情報と、ROM93の予告データ記憶エリアに記憶された情報とに基づいて、中央操作位置の予告表示の結果を設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって中央操作位置の予告表示の結果を設定する。
MPU92は、ステップS3607にてRAM94の各種フラグ格納エリアに中央下側操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3607において、中央下側操作位置の予告表示の設定処理を実行する。
中央下側操作位置の予告表示の設定処理では、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように中央下側操作位置の予告表示の結果を設定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間や、当否結果に係る情報を特定する。そして、MPU92は、これらの特定した情報と、ROM93の予告データ記憶エリアに記憶された情報とに基づいて、中央下側操作位置の予告表示の結果を設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定することによって中央下側操作位置の予告表示の結果を設定する。
ステップS3608では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告当選フラグをセットする。
ここで、予告当選フラグは、各操作位置の予告表示を発生させることを特定するためのフラグである。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアを参照することによって、各操作位置の予告表示を発生させるか否かを判定する。そして、MPU92は、各操作位置の予告表示の結果を報知したときに、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告当選フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告当選フラグをクリアする。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させないように設定している。
これに対して、例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であると判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」でないと判定した場合には、第1役物310を駆動させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって各操作位置の予告表示の結果を決定してもよい。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果に係る情報と、ROM93の予告データ記憶エリアに記憶された情報とに基づいて、各操作位置の予告表示の結果を設定していた。これに対して、MPU92は、表示継続時間などの他の情報に基づいて、各操作位置の予告表示の結果を設定してもよい。要するに、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように各操作位置の予告表示の結果を設定すればよい。
具体的には、中央操作位置の予告表示では、MPU92は、表示継続時間に係る情報に基づいて、リーチ表示が発生するとともに、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させる程度に表示継続時間が長いと判定した場合(例えば、スーパーリーチが発生する場合)には、表示ランプ装置23を発光させるように設定し、長くないと判定した場合には、表示ランプ装置23を発光させないように設定してもよい。
<音声発光制御装置90にて実行される音声発光側予告表示実行処理について>
図72は、音声発光側予告表示実行処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、演出パターンの決定処理にて決定された予告表示を実行するために音声発光側予告表示実行処理を実行する。この音声発光側予告表示実行処理では、MPU92は、図72に示す処理を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS3701では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示当選フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示を発生させるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS3701にて予告表示を発生させないと判定した場合(NO)には、ステップS3702以降の処理を実行することなく、音声発光側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3701にて予告表示を発生させると判定した場合(YES)には、ステップS3702において、予告表示発生中であるか否かを判定する。
なお、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示発生中であるか否かを判定する。MPU92は、予告表示を発生させる時にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告表示発生中フラグをセットし、予告表示の結果を報知した時にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示発生中フラグをクリアする。
MPU92は、ステップS3702にて予告表示発生中であると判定した場合(YES)には、ステップS3705以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS3702にて予告表示発生中でないと判定した場合(NO)には、ステップS3703において、予告表示を発生させるタイミング、すなわちタイミングTM1に至ったか否かを判定する。
ここで、MPU92は、図72のステップS3703にてRAM94の各種カウンタエリアにセットしたタイミングカウンタTMBの値が「0」以下であると判定した場合には、タイミングTM1に至ったと判定し、タイミングカウンタTMBの値が「0」以下でないと判定した場合には、タイミングTM1に至っていないと判定する。
換言すれば、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、予告表示発生タイミング用の待機時間(本実施形態では1sec)を経過したと判定した場合には、タイミングTM1に至ったと判定し、予告表示発生タイミング用の待機時間を経過していないと判定した場合には、タイミングTM1に至っていないと判定する。
MPU92は、図72のステップS3703にて設定した予告表示を発生させるタイミングTM1に至っていないと判定した場合(NO)には、ステップS3704以降の処理を実行することなく、音声発光側予告表示実行処理を終了する。これに対して、MPU92は、図72のステップS3703にて設定した予告表示を発生させるタイミングTM1に至ったと判定した場合(YES)には、ステップS3704において、予告表示発生処理を実行する。なお、ステップS3704の予告表示発生処理の詳細については第1実施形態にて説明したため重複する説明は省略する。
MPU92は、ステップS3704の予告表示発生処理を実行した後、またはステップS3702にて予告表示発生中であると判定した場合(YES)には、ステップS3705以降の処理を実行する。
ステップS3705では、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったか否かを判定する。換言すれば、MPU92は、予告表示を発生させた後、タッチセンサ用の待機時間である5secが経過したか否かを判定する。
MPU92は、RAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になっていないと判定した場合(NO)には、ステップS3706以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定した場合(YES)には、ステップS3708以降の処理を実行する。
まず、ステップS3705において、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になっていないと判定された場合の処理(ステップS3706以降の処理)について説明する。
ステップS3706では、MPU92は、第1役物310の駆動中であるか否かに応じてタッチセンサ検出処理を実行する。なお、ステップS3707のタッチセンサ検出処理の詳細は図73を参照して後述する。
ステップS3707では、MPU92は、予告結果報知処理を実行する。この予告結果報知処理では、MPU92は、ステップS3704にて発生させた予告表示の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU92は、予告表示の結果を遊技者に報知するために、第1役物310の駆動制御を実行するとともに表示画面Gにおける表示制御およびスピーカ部24の音声制御を実行する。また、MPU92は、予告結果報知処理を実行したことを認識させるための予告結果報知コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された予告結果報知コマンドに基づいて、所定の処理を実行するが、この処理については第1実施形態で説明したので重複する説明を省略する。
ステップS3709では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアにセットされた予告表示発生中フラグをクリアする。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示発生中フラグをクリアする。その後、MPU92は、音声発光側予告表示実行処理を終了する。
次に、ステップS3705において、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定された場合(YES)の処理(ステップS3708以降の処理)について説明する。
ステップS3708では、MPU92は、予告失敗報知処理を実行する。この予告失敗報知処理では、MPU92は、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知する。その後、MPU92は、前述したステップS3709以降の処理を実行する。
具体的には、MPU92は、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知するために、表示ランプ装置23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。また、MPU92は、予告失敗報知処理を実行したことを認識させるための予告失敗報知コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された予告失敗報知コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。
なお、上記説明では、ステップS3705において、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定された場合(YES)、ステップS3708では、MPU92は、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知する予告失敗報知処理を実行しているが、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリアのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定された場合(YES)、MPU92は、予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知することなくステップS3709の処理を実行するようにしてもよい。
<音声発光制御装置90にて実行されるタッチセンサ検知処理について>
図73は、第5実施形態のタッチセンサ検出処理のフローチャートを示す図である。
ここでは、図72のステップS3706で実行されるタッチセンサ検出処理について図73を参照して説明する。
ステップS3801では、MPU92は、第1役物310の駆動中であるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物310が駆動中であるか否かを判定する。ステップS3801において、第1役物310が駆動中でない場合(NO)、ステップS3802では、MPU92は、タッチセンサ57A,57Bおよびタッチセンサ57C,57Dによるタッチ操作の検出を行う。換言すると、タッチセンサ57A,57Bの重畳する検出範囲AR12およびタッチセンサ57C,57Dの重畳する検出範囲AR34の少なくとも一方においてタッチ操作が行われたか否かを判定する。
また、ステップS3801において、第1役物310が駆動中である場合(YES)、ステップS3803では、MPU92は、タッチセンサ57C,57Dによるタッチ操作の検出のみを行う。換言すると、タッチセンサ57A,57Bの重畳する検出範囲AR12においてタッチ操作が行われたかは検出せずに、タッチセンサ57C,57Dの重畳する検出範囲AR34においてタッチ操作が行われたか否かを判定する。
ステップS3802でタッチセンサ57A,57Bの重畳する検出範囲AR12およびタッチセンサ57C,57Dの重畳する検出範囲AR34の少なくとも一方においてタッチ操作が行われた場合(YES)、もしくはステップS3803でタッチセンサ57C,57Dの重畳する検出範囲AR34においてタッチ操作が行われた場合(YES)、MPU92は、図72のステップS3707の処理を行う。
また、ステップS3802でタッチセンサ57A,57Bの重畳する検出範囲AR12およびタッチセンサ57C,57Dの重畳する検出範囲AR34の少なくとも一方においてタッチ操作が行われていない場合(NO)、もしくはステップS3803でタッチセンサ57C,57Dの重畳する検出範囲AR34においてタッチ操作が行われていない場合(NO)、MPU92は、図72のステップS3709の処理を行う。
上記のように、本実施形態では、図72のステップS3706のタッチセンサ検出処理において、第1役物310が動作中であるか否かを判定し、第1役物310が動作中であると判定した場合(YES)には、検出範囲が第1役物310の動作範囲と重なるタッチセンサ57A,57Bによる遊技者の操作検出を行わず、検出範囲が第1役物310の動作範囲と重ならないタッチセンサ57C,57Dにより遊技者の操作検出を行う。換言すると遊技者のタッチ操作の検出範囲を、第1役物310の動作範囲と重ならない検出範囲AR34に切り替える。これにより、タッチセンサ57A~57Dによる遊技者のタッチ操作の検出を好適に行うことができる。換言すると、タッチセンサ57A~57Dが可動役物である第1役物310を検出し、遊技者が意図しない制御が行われることを防止することができる。
通常、遊技者によってタッチセンサ57A~57Dの操作位置は異なるため、タッチセンサ57A~57Dの検出範囲は広いことが好ましいが、近年の遊技機は、図柄表示装置51の周辺に複数の可動役物である第1役物310を配置している。このため、遊技者が操作していないにも関わらず、タッチセンサ57A~57Dの操作受付中に第1役物310が動作することで、タッチセンサ57A~57Dが第1役物310に反応して、遊技者が意図しない制御、例えば、予告演出や一発告知等の演出が実行されることによる不満を感じる虞があるが、本実施形態の発明ではこのようなことがなく、楽しく遊技をすることができるため、遊技者の満足度を向上することができる。
<音声発光制御装置90にて実行される音声発光側役物駆動実行処理について>
図74は、第5実施形態の音声発光側役物駆動実行処理のフローチャートを示す図である。第1実施形態では、タッチセンサ57の操作を受け付けている期間(操作受付期間)中は、可動役物である第1役物310の動作を禁止することで、可動役物によるタッチセンサ57の誤作動を防止しているが、この第5実施形態では、可動役物である第1役物310が動作している間、遊技者のタッチ操作を検出するタッチセンサ57A~57Dの組を切り替えることで、可動役物によるタッチセンサ57A~57Dの誤作動を防止する。このため、第1役物310が駆動する際に、予告表示が発生中であるか否かを確認する必要がない。以下、図74を参照して、第5実施形態における音声発光側役物駆動実行処理について説明する。
音声発光制御装置90のMPU92は、役物駆動処理にて決定された第1役物310を駆動するために音声発光側役物駆動実行処理を実行する。この音声発光側役物駆動実行処理では、MPU92は、図74に示す処理を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS3901では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた第1役物駆動フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物310を駆動させるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS3901にて第1役物310を駆動させないと判定した場合(NO)には、ステップS3902以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3901にて第1役物310を駆動させると判定した場合(YES)には、ステップS3902において、第1役物310が駆動中であるか否かを判定する。
なお、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアを参照することによって、第1役物駆動中であるか否かを判定している。MPU92は、第1役物310を駆動させる時にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアに1を代入することによって、役物駆動中フラグをセットし、第1役物310を駆動した後にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物駆動中フラグを示すエリアに0を代入することによって、役物駆動中フラグをクリアする。
MPU92は、ステップS3902にて第1役物駆動中であると判定した場合(YES)には、ステップS3903以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3902にて第1役物駆動中でないと判定した場合(NO)には、ステップS3903において、第1役物310を駆動させるタイミングであるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0であるか否かを判定する。RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0でない場合、MPU92は、第1役物310を駆動させるタイミングでないと判定し、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0である場合、MPU92は、第1役物310を駆動させるタイミングであると判定する。
MPU92は、ステップS3903にて第1役物310を駆動させるタイミングでないと判定した場合(NO)、換言すると、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0でない場合には、ステップS3904以降の処理を実行することなく、音声発光側役物駆動実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS3903にて第1役物310を駆動させるタイミングであると判定した場合(YES)、換言すると、RAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイミングカウンタTMCの値が0である場合には、ステップS3904において、役物駆動実行処理を実行する。具体的には、MPU92は、図38の第1役物駆動パターン決定処理により決定された駆動パターンに基づいて、第1役物上下動用モータ310aおよび第1役物回転用モータを制御して、第1役物310の駆動を実行する。なお、ステップS3904の役物駆動実行処理の詳細については、第1実施形態に置いて説明したため重複する説明を省略する。
ステップS3905では、第1役物310の駆動完了後にRAM94の各種フラグ格納エリアに設けられた役物動作開始フラグを示すエリアに0を代入することによって、役物動作開始フラグをクリアする。
[第5実施形態の変形例]
図75は、第5実施形態の変形例のタッチセンサの検出範囲を示す図である。上記第5実施形態では、ノイズを防止する観点からタッチセンサ57A,57Bおよびタッチセンサ57C,57Dをそれぞれ一組としてタッチ操作の検出を行うようにしているが、この方式だとタッチセンサが4つ必要となるが図75に示すように3つのタッチセンサ57A~57Cを備える形態とすることもできる。以下、図75を参照して第5実施形態の変形例について説明するが第5実施形態で説明した構成と同一の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態の変形例のパチンコ機10は、図柄表示装置51の左下の領域から右上の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR1を有するタッチセンサ57A、図柄表示装置51の左上側の領域から右上側の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR2を有するタッチセンサ57B、図柄表示装置51の左下側の領域から右下側の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR3を有するタッチセンサ57Cを備えるようにしてもよい。
タッチセンサ57Aは、検出範囲AR1内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。
タッチセンサ57Bは、検出範囲AR2内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。
タッチセンサ57Cは、検出範囲AR3内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。
また、タッチセンサ57A,57Bは、図柄表示装置51の中央上側の領域に設定された検出範囲AR21を有している。具体的には、この検出範囲AR21は、検出範囲AR1,AR2の重畳部位である。換言すれば、この検出範囲AR21内に遊技者が手をかざした場合、タッチセンサ57A,57Bのそれぞれが、これを検出することができる。
ここで、タッチセンサ57A,57Bは、光学方式を採用しているので、その検出範囲AR1,AR2内に遊技者が手をかざす行為を窓パネル22越しに検出することができる。
本実施形態の変形例では、タッチセンサ57A,57Bが1組の検出センサとして動作し、タッチセンサ57A,57Bの双方が遊技者の操作を検出した場合に、遊技者が手をかざす操作を行ったと判定する。換言すると、遊技者が検出範囲AR21内に手をかざし、タッチセンサ57A,57Bのそれぞれがこれを検出した場合に遊技者が手をかざす操作を行ったと判定し、遊技者が検出範囲AR21以外の領域に手をかざし、タッチセンサ57A,57Bの一方のみがこれを検出した場合、または、タッチセンサ57A,57Bの双方がこれを検出しない場合は、遊技者が手をかざす操作を行っていないと判定する。
このようにタッチセンサ57A,57Bの双方が遊技者の操作を検出した場合にのみ遊技者が手をかざす操作を行ったと判定することで、ノイズ等による誤検出を防止することができる。
また、タッチセンサ57A,57Cは、図柄表示装置51の左下側の領域に設定された検出範囲AR13を有している。具体的には、この検出範囲AR13は、検出範囲AR1,AR3の重畳部位である。換言すれば、この検出範囲AR13内に遊技者が手をかざした場合、タッチセンサ57A,57Cのそれぞれが、これを検出することができる。
ここで、タッチセンサ57A,57Cは、光学方式を採用しているので、その検出範囲AR1,AR3内に遊技者が手をかざす行為を窓パネル22越しに検出することができる。
本実施形態の変形例では、タッチセンサ57A,57Cが1組の検出センサとして動作し、タッチセンサ57A,57Cの双方が遊技者の操作を検出した場合に、遊技者が手をかざす操作を行ったと判定する。換言すると、遊技者が検出範囲AR13内に手をかざし、タッチセンサ57A,57Cのそれぞれがこれを検出した場合に遊技者が手をかざす操作を行ったと判定し、遊技者が検出範囲AR13以外の領域に手をかざし、タッチセンサ57A,57Cの一方のみがこれを検出した場合、または、タッチセンサ57A,57Cの双方がこれを検出しない場合は、遊技者が手をかざす操作を行っていないと判定する。
このようにタッチセンサ57A,57Cの双方が遊技者の操作を検出した場合にのみ遊技者が手をかざす操作を行ったと判定することで、ノイズ等による誤検出を防止することができる。
次に、第1役物310とタッチセンサ57A,57Bの各検出範囲AR1,AR2の重畳部位である検出範囲AR21との位置関係について説明する。
図75(a)は、原点位置にある第1役物310とタッチセンサ57A~57Cの検出範囲AR1~AR3との位置関係を示す図である。図75(a)に示す例では、第1役物310とタッチセンサ57A,57Bの重畳する検出範囲AR21とは平面視にて重なっていない状態となっている。換言すると、原点位置は、第1役物310がタッチセンサ57A,57Bとで構成される検出センサにより検出されない位置となっている。
また、図75(a)に示す例では、第1役物310とタッチセンサ57A,57Cの重畳する検出範囲AR13とは平面視にて重なっていない状態となっている。換言すると、原点位置は、第1役物310がタッチセンサ57A,57Cとで構成される検出センサにより検出されない位置となっている。
図75(b)は、最大点位置にある第1役物310とタッチセンサ57A~57Cの検出範囲AR1~AR3との位置関係を示す図である。図75(b)に示す例では、第1役物310とタッチセンサ57A,57Bの重畳する検出範囲AR21とは平面視にて重なった状態となっている。換言すると、最大点位置は、第1役物310がタッチセンサ57A,57Bとで構成される検出センサにより検出される位置となっている。
また、図75(b)に示す例では、第1役物310とタッチセンサ57A,57Cの重畳する検出範囲AR13とは平面視にて重なっていない状態となっている。換言すると、最大点位置は、第1役物310がタッチセンサ57A,57Cとで構成される検出センサにより検出されない位置となっている。
ここで、本実施形態では、タッチセンサ57は、光学方式を採用しているので、その検出範囲AR21に遊技者が手をかざす行為を窓パネル22越しに検出することができる。このため、タッチセンサ57Aの検出範囲AR1とタッチセンサ57Bの検出範囲AR2との重畳部位(検出範囲AR21)を検出範囲とする状態では、第1役物310が検出されてしまうため対策が必要となる。そこで本実施形態の変形例に係るパチンコ機10では、第1役物310の動作中には、第1役物310の動作範囲と重なるタッチセンサ57A,57Bによる検出範囲AR21での遊技者の操作検出を行わず、第1役物310の動作範囲と重ならないタッチセンサ57A,57Cにより検出範囲AR13での遊技者の操作検出を行う。
このように、本実施形態の変形例のように、複数のタッチセンサ57A~57Cを備え、第1役物310の動作の有無に応じてタッチセンサ57A,57Bによる検出状態とタッチセンサ57A,57Cによる検出状態とを切り替えて第1役物310によるタッチセンサ57の誤作動を防止するようにしてもよい。このように構成することで、ノイズによる誤検出を防止しつつタッチセンサの数を減らすことができ、遊技機10の製造コストを低減することができる。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第5実施形態のパチンコ機10は、遊技者の操作を受け付ける検出範囲の異なる複数の検出器(タッチセンサ57A~57D)有する操作受付手段(音声発光制御装置90)と、操作受付手段での受付結果に応じて特別演出を実行する特別演出実行手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)と、可動役物(第1役物310)の動作を制御する可動役物制御手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)とを備える。そして操作受付手段は、可動役物制御手段が可動役物を動作させている間、可動役物が操作受付手段の操作範囲内にとならないように遊技者の操作を検出する検出器を切り替えることを特徴とする。
上記構成によれば、タッチセンサの検出を好適に行うことができる。具体的には、可動役物が動作している間、遊技者の操作を検出するタッチセンサを切り替えることで可動役物によるタッチセンサの誤動作を防止する。このため、遊技者が意図しない演出が実行されることで遊技者の向趣性が低減することを抑制できる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
(2)第5実施形態のパチンコ機10の操作受付手段は、少なくとも第1,第2の検出器を有し、第1の検出器(タッチセンサ57C,57D)は、遊技者の操作を検出する検出範囲が可動役物の動作範囲と重ならない第1の検出範囲を有し、第2の検出器(タッチセンサ57A,57B)は、遊技者の操作を検出する検出範囲が可動役物の動作範囲と重なる第2の検出範囲を有し、操作受付手段は、可動役物制御手段が可動役物を動作させている間、第2の検出器での前記遊技者の操作の検出を行わないことを特徴とする。
上記構成によれば、可動役物を動作させている間、第2の検出器による遊技者の操作の検出を行わないので、可動役物によるタッチセンサの誤動作を防止する。このため、遊技者が意図しない演出が実行されることで遊技者の向趣性が低減することを抑制できる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
(3)第5実施形態のパチンコ機10の第1,第2の検出器の少なくとも一方は、1組のタッチセンサで構成され、操作受付手段は、第1,第2の検出器の少なくとも一方が備える1組のタッチセンサにおいて遊技者の操作が検出された場合に、遊技者による操作が行われたと認識することを特徴とする。
上記構成によれば、第1,第2の検出器が備える1組のタッチセンサが遊技者の操作を検出した場合にのみ遊技者が手をかざす操作を行ったと判定することで、ノイズ等による誤検出を防止することができる。より具体的には、遊技者が操作するつもりがなかったにも関わらず、はずみで図柄表示装置51の表示画面Gの周辺部を触ってしまった場合や、窓パネル22の外部からの光の反射等による誤検出を防止することができる。
[第6実施形態]
第1実施形態では、第4モードM4(RUSHモード)の音楽データ(BGM)と音声データとを個別に音声発光制御装置90の共通用ROM96に格納し、演出MA~MCで使用される音楽データ(BGM)A~Cとは別に「A RUSH突入」、「B RUSH突入」、「C RUSH突入」の音声データA~Cを読み出して各々出力している。しかしながら、図48を参照して説明したように、演出MA~MCで使用される音楽のイントロ部分の出力中に、「A RUSH突入」、「B RUSH突入」、「C RUSH突入」の音声が各々出力される。このため、音楽データA~Cのイントロ部分に、各々「A RUSH突入」、「B RUSH突入」、「C RUSH突入」の音声を含ませておいてもよい。この第6実施形態では、音楽データA~Cのイントロ部分に、各々「A RUSH突入」、「B RUSH突入」、「C RUSH突入」の音声を含ませた実施形態について説明する。以下、本実施形態に係るパチンコ機10について説明するが、第1~第6実施形態に係るパチンコ機10と同一の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<演出データ>
図76は、共通用ROM96に格納されている音楽データを示す図である。本実施形態では、上述したように、各音楽データA~Cのイントロ部分に、各々「A RUSH突入」、「B RUSH突入」、「C RUSH突入」の音声データが含まれている。音楽のイントロ部分に「右打ちしてください」等の音声を含めた場合、音楽の再生が終了して初めに戻って音楽の出力を再開する、いわゆるループ処理を行う場合、「右打ちしてください」等の音声がループ時(2回目以降の再生時)にも出力されてしまう。このため、本実施形態では、イントロ部分については、ループ処理に含めないことが好ましい。
そこで、この本実施形態では、図76に示すように、各演出MA~MCで使用される音楽データに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データがイントロ部分とその他のループ部分とに分割してROM93および共通用ROM96に格納されている。より具体的には、音楽データA~Cは、各々「右打ちしてください」等の音声データを含むイントロ部分のみの音楽データに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データと、イントロ部分を除いたAメロ部分以降の音楽データに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データとに分割してROM93および共通用ROM96に格納されている。
そして、MPU92は、例えば、演出MAで使用される音楽データAをループさせる場合、初回の音楽の出力時には、イントロ部分の音楽データを再生した後、続けてループ部分の音楽データを再生し、ループ部分の音楽データが終了したら、ループ部分の音楽データを再度出力する処理(以下、ループ処理とも記載する)を行う。なお、演出MB、MCで使用される音楽データB、Cについても上記と同様の処理を行うことで、ループ処理時に、「右打ちしてください」等の音声が2回目以降の再生時(ループ処理時)にも出力されることが防止される。
なお、音楽データAのイントロ部分に含まれる「A RUSH突入」の音声は、音楽データAのイントロ部分の出力終了と同時もしくは略同時に「A RUSH突入」の音声の出力が終了するように設定されている。また、音楽データBのイントロ部分に含まれる「B RUSH突入」の音声は、音楽データBのイントロ部分の出力終了と同時もしくは略同時に「B RUSH突入」の音声の出力が終了するように設定されている。さらに、音楽データCのイントロ部分に含まれる「C RUSH突入」の音声は、音楽データCのイントロ部分の出力終了と同時もしくは略同時に「C RUSH突入」の音声の出力が終了するように設定されている。
また、ROM93に格納されたデータテーブルにより、音楽データAは演出MAに対応づけられており、音楽データBは演出MBに対応づけられており、音楽データCは演出MCに対応づけられている。このため、MPU92は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MAである場合には、音楽データAを読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御する。また、MPU92は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MBである場合には、音楽データBを読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御する。また、MPU92は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MCである場合には、音楽データCを読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御する。より具体的には、MPU92は、ROM93に格納されているプログラムおよび処理用データに基づいて、ROM93および共通用ROM96からシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データを読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定する。音出力LSI95は、レジスタ952に設定されたデータに基づいて音楽データA~Cをスピーカ部24から出力(再生)する。
さらに、ROM93および共通用ROM96には、音声データDおよびEに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データが格納されている。MPU92は、必要に応じてROM93および共通用ROM96に格納されている音声データに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データを読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音声データDおよびEがスピーカ部24から出力(再生)されるよう音出力LSI95を制御する。ここで、音声データDは「右打ちだ」、音声データEは「右打ちしてください」の音声をデータ化したものである。ここで、音声データDは演出MAに対応づけられており、音声データEは演出MCに対応づけられている。このため、MPU92は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MAである場合には、音声データDを読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御する。また、MPU92は、図46の演出種類選択処理のステップS2206またはS2208で設定された演出種類が演出MCである場合には、音声データEを読み出してスピーカ部24から出力するよう音出力LSI95を制御する。
<演出MAへの移行処理>
次に、本実施形態における演出MAへの移行処理について、図77を参照して詳細に説明する。図77は、本実施形態の演出MAへの移行処理のフローチャートを示す図である。この演出MAへの移行処理では、MPU92は、図77に示すように、ステップS4001~S4006を実行する。
ステップS4001では、MPU92は、後述するステップS4003の時間を計測するためにRAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイマカウンタをセットする。具体的には、ROM93を参照し、エンディング期間TEに対応する値を計測時間としてセットする。例えば、タイマ割込み処理の周期が2msecであり、エンディング期間TEとして「10sec」を設定する場合、MPU92は、タイマカウンタにエンディング期間TEの待機時間(待機期間)として「5000」をセットする。このタイマカウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
ステップS4002では、MPU92は、音楽データAに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音楽データAがスピーカ部24から出力されるよう音出力LSI95を制御する。これにより、スピーカ部24から音楽データAのイントロ部分の出力(再生)が開始される。また、音楽データAのイントロ部分には、「A RUSH突入」の音声データが含まれている。このため、音楽データAのイントロ部分の出力開始から所定時間(TW1)経過後にスピーカ部24から音楽データAのイントロ部分に合わせて音声「A RUSH突入」が出力(再生)される。
ステップS4003では、MPU92は、ステップS4001でセットしたタイマカウンタの値に基づいて、エンディング期間が終了したか否かを判定する。MPU92は、エンディング期間が終了したと判定した場合(YES)、ステップS4004にてRUSH用右打ち方ナビを開始する。具体的には、MPU92は、音声データD「右打ちだ」に対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音声データDがスピーカ部24から出力されるよう音出力LSI95を制御する。これにより、スピーカ部24から音声データD「右打ちだ」の出力(再生)が開始される。
ステップS4005では、MPU92は、表示制御装置100に演出MAの映像演出を開始するよう指示する。具体的には、MPU92は、表示制御装置100のMPU102に、演出用データ記憶エリア1031に格納されている映像データAを読み出して再生するよう指示する。表示制御装置100のMPU102は、MPU92からの指示に基づいて、演出用データ記憶エリア1031から映像データAを読み出してVDP105に表示画面Gに表示させるよう制御する。
ステップS4006では、MPU92は、ループ処理を行う。具体的には、MPU92は、音楽データAの出力が終了したか否かを判定し、音楽データAの出力が終了している場合、音楽データAのうち(イントロ部分を除く)ループ部分に対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音楽データAのループ部分がスピーカ部24から出力(再生)されるように音出力LSI95を制御する。また、MPU92は、音楽データAの出力が終了していない場合、音楽データAのループ部分の読み出しを行わない。
なお、ステップS4003の時間を計測する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロック(RTC)を用いて測定してもよい。
<演出MBへの移行処理>
次に、本実施形態における演出MBへの移行処理について、図78を参照して詳細に説明する。図78は、本実施形態の演出MBへの移行処理のフローチャートを示す図である。この演出MBへの移行処理では、MPU92は、図78に示すように、ステップS4101~S4106を実行する。
ステップS4101では、MPU92は、後述するステップS4103の時間を計測するためにRAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイマカウンタをセットする。具体的には、ROM93を参照し、エンディング期間TEに対応する値を計測時間としてセットする。例えば、タイマ割込み処理の周期が2msecであり、エンディング期間TEとして「10sec」を設定する場合、MPU92は、タイマカウンタにエンディング期間TEの待機時間(待機期間)として「5000」をセットする。このタイマカウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
ステップS4102では、MPU92は、音楽データBに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音楽データBがスピーカ部24から出力されるよう音出力LSI95を制御する。これにより、スピーカ部24から音楽データBのイントロ部分の出力(再生)が開始される。また、音楽データBのイントロ部分には、「B RUSH突入」の音声データが含まれている。このため、音楽データBのイントロ部分の出力開始から所定時間(TW2)経過後にスピーカ部24から音楽データBのイントロ部分に合わせて音声「B RUSH突入」が出力(再生)される。
ステップS4103では、MPU92は、ステップS4101でセットしたタイマカウンタの値に基づいて、エンディング期間が終了したか否かを判定する。MPU92は、エンディング期間が終了したと判定した場合(YES)、ステップS4104にてRUSH用右打ち方ナビを開始する。具体的には、MPU92は、表示制御装置100のMPU102に演出用データ記憶エリア1031に格納されている映像データDを読み出して再生するよう指示する。表示制御装置100のMPU102は、MPU92からの指示に基づいて、演出用データ記憶エリア1031から映像データDを読み出してVDP105に表示画面Gに表示させるよう制御し、RUSH用右打ちナビが開始される。
ステップS4105では、MPU92は、表示制御装置100に演出MBの映像演出を開始するよう指示する。具体的には、MPU92は、表示制御装置100のMPU102に、演出用データ記憶エリア1031に格納されている映像データBを読み出して再生するよう指示する。表示制御装置100のMPU102は、MPU92からの指示に基づいて、演出用データ記憶エリア1031から映像データBを読み出してVDP105に表示画面Gに表示させるよう制御する。
ステップS4106では、MPU92は、ループ処理を行う。具体的には、MPU92は、音楽データBの出力が終了したか否かを判定し、音楽データBの出力が終了している場合、音楽データBのうち(イントロ部分を除く)ループ部分に対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音楽データBのループ部分がスピーカ部24から出力(再生)されるように音出力LSI95を制御する。また、MPU92は、音楽データBの出力が終了していない場合、音楽データBのループ部分の読み出しを行わない。
なお、ステップS4103の時間を計測する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロック(RTC)を用いて測定してもよい。
<演出MCへの移行処理>
次に、本実施形態における演出MCへの移行処理について、図79を参照して詳細に説明する。図79は、本実施形態の演出MCへの移行処理のフローチャートを示す図である。この演出MBへの移行処理では、MPU92は、図79に示すように、ステップS4201~S4206を実行する。
ステップS4201では、MPU92は、後述するステップS4203の時間を計測するためにRAM94の各種カウンタエリアに設けられたタイマカウンタをセットする。具体的には、ROM93を参照し、エンディング期間TEに対応する値を計測時間としてセットする。例えば、タイマ割込み処理の周期が2msecであり、エンディング期間TEに「10sec」を設定する場合、MPU92は、タイマカウンタにエンディング期間TEの待機時間(待機期間)として「5000」をセットする。このタイマカウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
ステップS4202では、MPU92は、音楽データCに対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音楽データCがスピーカ部24から出力されるよう音出力LSI95を制御する。これにより、スピーカ部24から音楽データCのイントロ部分の出力(再生)が開始される。また、音楽データCのイントロ部分には、「C RUSH突入」および「右打ちしてください」の音声データが含まれている。このため、音楽データCのイントロ部分の出力開始から所定時間(TW3)経過後にスピーカ部24から音楽データCのイントロ部分に合わせて音声「C RUSH突入」が出力され、音声「C RUSH突入」の出力後、続けて、「右打ちしてください」の音声が出力(再生)される。
ステップS4203では、MPU92は、ステップS4201でセットしたタイマカウンタの値に基づいて、エンディング期間が終了したか否かを判定する。MPU92は、エンディング期間が終了したと判定した場合(YES)、ステップS4204にて打ち方ナビを開始する。具体的には、MPU92は、表示制御装置100のMPU102に演出用データ記憶エリア1031に格納されている映像データDを読み出して再生するよう指示する。表示制御装置100のMPU102は、MPU92からの指示に基づいて、演出用データ記憶エリア1031から映像データDを読み出してVDP105に表示画面Gに表示させるよう制御し、RUSH用右打ちナビが開始される。
ステップS4205では、MPU92は、表示制御装置100に演出MCの映像演出を開始するよう指示する。具体的には、MPU92は、表示制御装置100のMPU102に、演出用データ記憶エリア1031に格納されている映像データCを読み出して再生するよう指示する。表示制御装置100のMPU102は、MPU92からの指示に基づいて、演出用データ記憶エリア1031から映像データCを読み出してVDP105に表示画面Gに表示させるよう制御する。
ステップS4206では、MPU92は、ループ処理を行う。具体的には、MPU92は、音楽データCの出力が終了したか否かを判定し、音楽データCの出力が終了している場合、音楽データCのうち(イントロ部分を除く)ループ部分に対応するシーケンスデータ、パラメータデータおよび音データをROM93および共通用ROM96から読み出して音出力LSI95のレジスタ952に設定し、音楽データCのループ部分がスピーカ部24から出力(再生)されるよう音出力LSI95を制御する。また、MPU92は、音楽データCの出力が終了していない場合、音楽データCのループ部分の読み出しを行わない。
なお、ステップS4203の時間を計測する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロック(RTC)を用いて測定してもよい。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)本実施形態のパチンコ機10は、音楽データ(BGM)A~Cのイントロ部分に、各々「A RUSH突入」、「B RUSH突入」、「C RUSH突入」の音声を含ませている。このため、第4モードM4(RUSHモード)の音楽データと音声データとを記憶手段(ROM93および共通用ROM96)に個別に格納する必要がなく、また、「A RUSH突入」、「B RUSH突入」、「C RUSH突入」の音声を出力するタイミングをとるために時間を計測する必要もない。このため、記憶手段(ROM93および共通用ROM96)の記憶容量を節約することができる。また、MPU92の演算処理を軽減することができる。また、第1データに含まれる「A RUSH突入」、「B RUSH突入」、「C RUSH突入」の音声により、遊技者は、遊技状態を認識することができる。このため、遊技者の遊技への注目度を向上させることができ、遊技への期待感を向上させることができる。また、「A RUSH突入」、「B RUSH突入」、「C RUSH突入」の音声データが含まれているイントロ部分のデータは繰り返して再生せず、イントロ部分を除くAメロ以降のデータを繰り返して再生するため、「A RUSH突入」、「B RUSH突入」、「C RUSH突入」の音声が繰り返し再生されて遊技者が煩わしく感じることもない。そのほかの効果は、第1実施形態に係るパチンコ機10と同じである。
なお、上記実施形態では、第4モードM4(RUSHモード)の演出種類が演出MA、MB、MCの3種類であるとして各演出MA~MCへの移行処理について説明したが、第4モードM4の演出種類は上記3種類に限られず、任意であり、2種類、もしくは4種類以上であっても構わない。
また、上記実施形態では、第4モードM4(RUSHモード)への移行時に音楽のイントロ部分を再生する実施形態について説明しているが、本発明の適用は、第4モードM4への移行時に限られず、音楽の変化を伴うモード移行のすべてに適用することができる。
[第7実施形態]
上記実施形態では、音声発光制御装置90の音声発光制御基板91にMPU92と音出力LSI95と、共通用ROM96とを搭載している実施形態である。第1,第6実施形態では、MPU92は、主制御装置60から受信するコマンドに基づいて、所定期間分の演出の内容を決定し、その内容に従った発光制御を各種ランプ部に対して行う機能を有している。また、MPU92は、決定した演出の内容に即して、音出力LSI95に対して音出力指示を行い、当該音出力LSI95にスピーカ部24からの音の出力制御を行わせている。
本実施形態では、図80に示すように、音声発光制御基板91に、音光用SOC(System On a Chip)97及び音光用ROM98が設けられてた構成となっている。音光用SOC97には、主制御装置から受信したコマンドに従って演出の実行内容を決定するとともにその決定した演出内容に従って表示ランプ装置23の発光制御を行う制御コア971と、当該制御コア971が決定した演出内容に従ってスピーカ部24の音出力制御を行う音出力コア972と、制御コア971のデータ転送部(DMA:Direct Memory Access)972cから送信されたアドレスデータ及び音出力コア972のデータ転送部971cから送信されたアドレスデータに従って音光用ROM98からのデータの読み出しを実行するメモリコントローラ974とが内蔵されている。この場合に、音出力コア972の方が制御コア971よりもデータの読み出しに際して優先される。
<演出の実行制御に係る電気的構成>
以下、本実施形態に係るパチンコ機10の演出の実行制御を行うための電気的構成について、図80のブロック図を参照しながら説明する。なお、上記実施形態に係るパチンコ機10と同一の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
主制御装置60からの指示に基づき演出の実行を制御するための制御装置として、音声発光制御装置90を備えている。音声発光制御装置90は、図80に示すように、音光用SOC97、音光用ROM98及び増幅回路99が搭載された音声発光制御基板91を備えている。音光用SOC97は制御コア971、音出力コア972、音データ処理部973及びメモリコントローラ974を備えており、これら各素子が1チップ化されることで音光用SOC97が構成されている。
制御コア971は、主制御装置60から受信したコマンドに基づき演出の具体的な内容を決定するとともにその決定した内容に従って表示ランプ装置23の発光制御を実行する。また、制御コア971は、その決定した演出の内容に応じたデータ設定を音出力コア972に設けられたレジスタ972aに対して行うとともに、その決定した演出の内容に応じたコマンドを表示制御装置100に送信する。これにより、音出力コア972は制御コア971から指示された内容に従った態様で音出力制御を実行するとともに、表示制御装置100は制御コア971から指示された内容に従った態様で表示制御を実行する。ちなみに、制御コア971による音出力コア972のレジスタ972aに対するデータ設定は、音光用SOC97において制御コア971と音出力コア972とを電気的に接続するデータバスSLを通じて行われる。なお、当該データバスSLを通じて制御コア971と音出力コア972とは双方向通信可能となっており、制御コア971から音出力コア972に対しては上記のとおりデータ設定が行われ、音出力コア972から制御コア971に対しては音出力を行っている状態であることを示す信号が送信される。
制御コア971には、制御部及び演算部を含む中央演算処理装置であるCPU971aの他に、音光用ROM98に予め記憶されたプログラム用データ及び制御用データの読み出しに際して利用されるとともにプログラムの実行に際して必要なデータを一時記憶するためのRAM971bが内蔵されている。RAM971bは、SRAMやDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に音光用ROM98よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。RAM971bのデータ容量は、複数のデータを同時に記憶保持可能なように、多数バイトのデータ容量を有しており、キロバイト又はメガバイトの単位のデータ容量を有している。具体的には、4メガバイト程度のデータ容量を有している。データ容量は、音光用ROM98のデータ容量よりも小さいものとなっている。但し、RAM971bのデータ容量はこれに限定されることはなく、制御コア971において好適に制御を実行することが可能であれば任意である。
また、制御コア971には、CPU971aからの指示に基づき、音光用ROM98からのデータ読み出し指示をメモリコントローラ974に対して行うデータ転送部971cも内蔵されている。データ転送部971cは、データ読み出し指示に対応したデータがCPU971aによりデータ転送部971cの内部レジスタに書き込まれた場合、その読み出し指示に対応したデータの全てがRAM971bに読み出されるまで、メモリコントローラ974に対してデータ読み出し指示用のアドレスデータを送信する。このアドレスデータの送信は、データ転送部971cに内蔵されたクロック回路から定期的に送信されるクロック信号に同期して行われる(例えば4MHz)。
音出力コア972は、制御コア971において決定された演出の内容に従ってスピーカ部24の音出力制御を実行する。音出力コア972には、レジスタ972a、HWD972b、SCM972d及びデータ転送部972cが内蔵されている。
レジスタ972aは、音出力コア972にて利用される各種データを一時的に記憶するための記憶手段としての機能を有しており、記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリを読み書き両用として利用するように構成されている。また、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に、音光用ROM98よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。レジスタ972aは、複数のデータを同時に記憶保持可能なように、多数バイトのデータ容量を有しており、キロバイト又はメガバイトの単位のデータ容量を有している。具体的には、2メガバイト程度のデータ容量を有している。データ容量は、音光用ROM98のデータ容量よりも小さいものとなっているとともに制御コア971のRAM971bのデータ容量よりも小さいものとなっている。但し、レジスタ972aのデータ容量はこれに限定されることはなく、音出力コア972において好適に制御を実行することが可能であれば任意である。
HWD972b及びSCM972dは、制御コア971から送信されレジスタ972aに記憶されているシーケンスデータ及びパラメータデータに従って音光用ROM98から読み出された音データを利用してデジタル楽音データを作成する機能を有する。シーケンスデータには、一連の音の出力開始タイミングや出力順序を示す時間データが含まれており、パラメータデータには、所定のタイミングにおける音の音高、音量及び音色などを定めるデータが含まれている。これらシーケンスデータ及びパラメータデータは相互に対応する1組のデータとして設定されており、これら1組のシーケンスデータ及びパラメータデータを利用することで一連の音出力を可能とする。また、1組のシーケンスデータ及びパラメータデータによって定められる音出力の期間は、シーケンスデータ及びパラメータデータの種類に関係なく特定時間で一定となっており、例えば1回の遊技回分や1回の開閉実行モード分よりも短い2.1secとなっている。但し、これに限定されることはなく、2.1secよりも短くてもよく長くてもよい。また、一連のメロディ分である構成としてもよく、この場合、シーケンスデータ及びパラメータデータによって定められる音出力の期間は、それらデータの種類に応じて変動することとなる。
HWD972bは、事前にサンプリングされた録音データを再生するためにデジタル楽音データを作成するものであり、音光用ROM98に予め記憶されたHWD用の録音データを用いて正弦波データを作成することで、録音データの再生を可能とする。なお、当該録音データとしてはMP3などの圧縮データであってもよく非圧縮データであってもよい。SCM972dは、所定の時間分の録音データからデジタル楽音データを作成するのではなく、音光用ROM98に予め記憶された矩形波データを時系列で組み合わせることでデジタル楽音データを作成し、これにより電子音(いわゆるピコピコ音)の再生を可能とする。
ここで、HWD972b及びSCM972dにおいてデジタル楽音データを作成するために利用されるレジスタ972aの構成について図81の説明図を参照しながら説明する。レジスタ972aには、シーケンス用エリア111と、パラメータ用エリア112と、HWD用エリア113と、SCM用エリア114とが設けられている。シーケンス用エリア111には既に説明したシーケンスデータが書き込まれ、パラメータ用エリア112には既に説明したパラメータデータが書き込まれる。
HWD972bは、シーケンス用エリア111に書き込まれたシーケンスデータ及びパラメータ用エリア112に書き込まれたパラメータデータを参照することで、音光用ROM98に記憶された録音データをHWD用エリア113に読み出し、その録音データからデジタル楽音データを作成することで録音された音の出力を可能とする。HWD用エリア113には、第1CH用エリア113a~第16CH用エリア113pが設けられており、それぞれのCH用エリア113a~143pにおいて異なる録音データに基づくデジタル楽音データの作成が可能である。これにより、複数の異なる録音データに対応した音を同時に出力可能となっている。
SCM972dはシーケンス用エリア111に書き込まれたシーケンスデータ及びパラメータ用エリア112に書き込まれたパラメータデータを参照することで、音光用ROM98に記憶された矩形波データをSCM用エリア114に読み出し、その矩形波データからデジタル楽音データを作成することで電子音の出力を可能とする。SCM用エリア114には、第1CH用エリア114a~第16CH用エリア114pが設けられており、それぞれのCH用エリア114a~144pにおいて異なるデジタル楽音データの作成が可能である。これにより、複数の異なる電子音を同時に出力可能となっている。
HWD用エリア113の第1CH用エリア113a~第16CH用エリア113p及びSCM用エリア114の第1CH用エリア114a~第16CH用エリア114pはそれぞれ、作成済みのデジタル楽音データを2個記憶可能なエリアを備えており、一方の記憶可能なエリアに作成されたデジタル楽音データを利用して音出力制御を行っている最中において、当該音出力制御の実行期間に対して次の実行期間に対応したデジタル楽音データが他方の記憶可能なエリアに作成される。これにより、音の出力を行いながら、次の音出力制御の実行期間において必要なデジタル楽音データの作成を並行して行うことが可能となり、音の出力を連続的に行うことが可能となる。
図80の説明に戻り、音光用SOC97の音データ処理部973は、デジタル/アナログコンバータとしての機能を有しており、レジスタ972aのHWD用エリア113に作成されたデジタル楽音データ及びSCM用エリア114に作成されたデジタル楽音データをアナログ音信号に変換し、表示制御基板101に形成された増幅回路99に出力する。増幅回路99は、そのアナログ音信号の出力レベルをボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅し、その増幅した結果の音信号をスピーカ部24に出力する。これにより、スピーカ部24から所定の音が出力される。また、音データ処理部973は、HWD用エリア113における複数のCH用エリア113a~143pに同時にデジタル楽音データが作成されている場合にはそれらデジタル楽音データの合成を行うとともに、SCM用エリア114における複数のCH用エリア114a~144pに同時にデジタル楽音データが作成されている場合にはそれらデジタル楽音データの合成を行う。また、HWD用エリア113及びSCM用エリア114のそれぞれにデジタル楽音データが作成されている場合には、それらデジタル楽音データの合成を行う。このように合成が行われた場合、その合成後のデジタル合成楽音データがアナログ音信号に変換され、既に説明したとおり増幅回路99にて増幅された後にスピーカ部24に出力される。これにより、複数の異なる音をスピーカ部24から同時に出力することが可能となる。
上記のとおり音の出力に際しては録音データ及び矩形波データのいずれかである音データが音光用ROM98からレジスタ972aに読み出されることとなるが、音データの読み出しはレジスタ972aのシーケンス用エリア111に記憶されたシーケンスデータに基づき音出力コア972のデータ転送部972cにより行われる。
シーケンスデータの一例を示す図82の説明図を利用して具体的に説明すると、当該シーケンスデータSDには、音出力コア972の処理タイミングに対応させて設定されたポインタデータが定められているとともに、各ポインタデータに対応させて音出力の内容データ及びデータ転送の内容データが定められている。音出力コア972の処理タイミングは、当該音出力コア972に内蔵された図示しないクロック回路から定期的に送信されるクロック信号に同期して発生する。この場合、当該クロック信号の周期はデータ転送部972cのクロック信号の周期よりも短くなっており、具体的には10MHzとなっている。音出力コア972の処理タイミングとなった場合、HWD972b、SCM972d及びデータ転送部972cのそれぞれがシーケンスデータ及びパラメータデータに対応した動作を行う。
シーケンスデータSDにおける音出力の内容データは、HWD972b及びSCM972dにおいてチャンネル毎にデジタル楽音データを作成するために利用される。この場合、音出力の内容データはポインタデータに対応させて設定されており、各ポインタデータに対応させて設定された音出力の内容データに基づくデジタル楽音データの作成は、レジスタ972aに事前に転送された音データを利用して行われる。
シーケンスデータSDにおけるデータ転送の内容データは、データ転送部972cにおいて音光用ROM98からのデータ読み出しタイミングを特定するために利用されるとともに、読み出すべきデータが記憶されている音光用ROM98のエリアのアドレスデータを特定するために利用される。データ転送の内容データには、1のチャンネルに対応した音データの読み出しタイミングと次のチャンネルに対応した音データの読み出しタイミングとの間に予め定められた複数個のポインタデータが存在するようにデータ読み出し指示のデータが設定されている。1のデータ読み出し指示のデータには、所定時間分の音の出力を可能とするデータ量の音データを読み出すためのデータが設定されており、当該音データはHWD972b及びSCM972dのいずれかについての1個のチャンネルに対応している。したがって、複数のデジタル楽音データを合成して音の出力が行われる場合には、それらデジタル楽音データの数分のデータ読み出し指示が行われる。また、1のデータ読み出し指示に基づき読み出される音データは、対応するチャンネルにおいて上記所定時間として700μsecに亘る音出力を可能とするデータに対応している。この場合に、HWD972b及びSCM972dはそれぞれ16チャンネルを有しており、これら各16チャンネルの全てについて700μsec分の音データを読み出すために必要な時間は、700μsecよりも短い。これにより、所定時間分の音の出力を行いながら、当該所定時間に対して連続する次の所定時間分の音の出力を可能とするためのデジタル楽音データを作成することが可能となる。
制御コア971のデータ転送部971c及び音出力コア972のデータ転送部972cのそれぞれにて、共通の音光用ROM98からデータの読み出しが行われる。音光用ROM98は、記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。具体的には、音光用ROM98としてNOR型フラッシュメモリが用いられているが、NAND型フラッシュメモリを用いてもよい。音光用ROM98は、各種の制御プログラム及びそのプログラムに応じた処理の実行に際して利用される固定値データを記憶している。
音光用ROM98のデータ構成について図83を参照しながら詳細に説明する。音光用ROM98には、制御コア971のCPU971aにて演出制御用の処理を実行するためのプログラム用データ(1)、プログラム用データ(2)、・・・、プログラム用データ(L)が予め記憶されている。これらプログラム用データを利用することにより、CPU971aにおいて後述するメイン処理やタイマ割込み処理などが実行される。また、音光用ROM98には、処理用データ(1)、処理用データ(2)、・・・、処理用データ(M)が予め記憶されている。これら処理用データには、各演出を実行するために利用されるデータテーブルや、音出力コア972に提供するためのシーケンスデータ及びパラメータデータが含まれる。また、音光用ROM98には、コマンドデータ(1)、コマンドデータ(2)、・・・、コマンドデータ(N)が予め記憶されている。これらコマンドデータは、制御コア971のCPU971aにおいて表示制御装置100に演出内容を指示するために利用される。
音光用ROM98には、上記のように制御コア971のCPU971aにて処理を実行するために利用されるデータ以外にも、発光データ(1)、発光データ(2)、・・・、発光データ(P)が記憶されているとともに、音データ(1)、音データ(2)、・・・、音データ(Q)が記憶されている。各発光データには、所定の演出の期間において、表示ランプ装置23の点灯対象となる発光部の種類、点灯期間、及び点灯順序の情報が設定されており、これらの発光パターンの内容が各発光データの種類に応じて異なっている。音光用ROM98に記憶されている各発光データは、対象となる発光制御の期間が相違しているとともに、発光パターンの内容が異なっている。また、各音データは、正弦波からなる録音データを含むとともに、電子音を出力するために利用される矩形波データを含む。
図80に示すように、音光用ROM98は、アドレスバスSL1及びデータバスSL2を介して音光用SOC97のメモリコントローラ974と電気的に接続されている。メモリコントローラ974は、アドレスバスSL3及びデータバスSL4を介して制御コア971と電気的に接続されているとともに、アドレスバスSL5及びデータバスSL6を介して音出力コア972と電気的に接続されている。
メモリコントローラ974には、制御コア971のデータ転送部971cからアドレスバスSL3を介して読み出し指示対象のアドレスデータが送信される。メモリコントローラ974は、データ転送部971cから受信したアドレスデータを格納するために制御側アドレスバッファ974aを備えており、未処理のアドレスデータが格納されていない状況でデータ転送部971cから新たにアドレスデータを受信した場合、そのアドレスデータが制御側アドレスバッファ974aに格納される。この際、アドレスデータが正常に受け付けられたことを示す正常受付信号がデータバスSL4を介して、メモリコントローラ974からデータ転送部971cに送信され、これによりデータ転送部971cにおいてアドレスデータが正常に受け付けられたことが特定される。一方、未処理のアドレスデータが制御側アドレスバッファ974aに格納されている状況でデータ転送部971cから新たにアドレスデータを受信した場合、そのアドレスデータは制御側アドレスバッファ974aに格納されない。この場合、正常受付信号がデータ転送部971cに送信されないため、データ転送部971cにおいては同一のアドレスデータを再度送信する必要があることが特定される。
データ転送部971cから送信されたアドレスデータに対応する場合、メモリコントローラ974はアドレスバスSL1を介してのアドレスデータを音光用ROM98に送信し、データバスSL2を介してそのアドレスデータに対応したデータを音光用ROM98から受信する。そして、データバスSL4を介してその受信したデータを制御コア971のRAM971b又はCPU971aの内部レジスタに送信する。
メモリコントローラ974には、音出力コア972のデータ転送部972cからアドレスバスSL5を介して読み出し指示対象のアドレスデータが送信される。メモリコントローラ974は、データ転送部972cから受信したアドレスデータを格納するために音出力側アドレスバッファ974bを備えており、未処理のアドレスデータが格納されていない状況でデータ転送部972cから新たにアドレスデータを受信した場合、そのアドレスデータが音出力側アドレスバッファ974bに格納される。この際、アドレスデータが正常に受け付けられたことを示す正常受付信号がデータバスSL6を介して、メモリコントローラ974からデータ転送部972cに送信され、これによりデータ転送部972cにおいてアドレスデータが正常に受け付けられたことが特定される。一方、未処理のアドレスデータが音出力側アドレスバッファ974bに格納されている状況でデータ転送部972cから新たにアドレスデータを受信した場合、そのアドレスデータは音出力側アドレスバッファ974bに格納されない。この場合、正常受付信号がデータ転送部972cに送信されないため、データ転送部972cにおいては同一のアドレスデータを再度送信する必要があることが特定される。
データ転送部972cから送信されたアドレスデータに対応する場合、メモリコントローラ974はアドレスバスSL1を介してそのアドレスデータを音光用ROM98に送信し、データバスSL2を介してそのアドレスデータに対応したデータを音光用ROM98から受信する。そして、データバスSL6を介してその受信したデータを音出力コア972のレジスタ972aに送信する。
メモリコントローラ974にはクロック回路が内蔵されており、メモリコントローラ974における処理は当該クロック回路から定期的に送信されるクロック信号に同期して行われる。この場合、当該クロック信号の周期はデータ転送部972cのクロック信号の周期及び音出力コア972のクロック信号の周期よりも短くなっており、具体的には15MHzとなっている。
[各実施形態から抽出される発明群]
以下、前記各実施形態から抽出される発明の特徴を説明する。なお、本発明群の特徴のうち、前記各実施形態において対応する構成を括弧書きで示すが、本発明群の特徴は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明群の特徴の目的を達成できる範囲での変形、改良等、各特徴の組み合わせは本発明群の特徴に含まれるものである。
<特徴A群>
特徴A1.
遊技者の操作を受け付ける操作受付手段(タッチセンサ57、音声発光制御装置90)と、
前記操作受付手段での受付結果に応じて特別演出を実行する特別演出実行手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)と、
可動役物(第1役物310)の動作を制御する可動役物制御手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)とを備え、
前記可動役物制御手段は、前記遊技者の操作受付期間中、前記可動役物の動作を停止させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A1によれば、
タッチセンサの検出を好適に行うことができる。具体的には、操作受付手段による遊技者の操作受付中に可動役物を動作させないことで、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
特徴A2.
本発明群の特徴A1に記載された遊技機において、
前記操作受付手段は、
前記遊技者の操作を受け付ける際に、前記遊技者の操作受付期間中であることを示す情報を操作受付状態記憶部(各種フラグ格納エリア)に記憶し、
前記可動役物制御手段は、
前記操作受付状態記憶部を参照して、前記遊技者の操作受付期間中、前記可動役物の動作を停止させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A2によれば、
操作受付手段は、遊技者の操作受付期間中であることを示す情報を操作受付状態記憶部に記憶し、可動役物制御手段は、操作受付状態記憶部を参照して、遊技者の操作受付期間中であるかを判定するので、フラグの有無を確認するだけの簡単な構成で、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。また、遊技者の操作受付期間中であるかを判定するための機構を新たに設ける必要がないためコストを増大させることなく可動役物による操作受付手段の誤動作を防止する機能を実装することができる。
特徴A3.
本発明群の特徴A2に記載された遊技機において、
前記操作受付手段は、
前記遊技者の操作受付期間が終了すると、前記操作受付状態記憶部に記憶した前記遊技者の操作受付期間中であることを示す情報をクリアすることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A3によれば、
操作受付手段は、遊技者の操作受付期間が終了すると、操作受付状態記憶部に記憶した遊技者の操作受付期間中であることを示す情報をクリアするため、遊技者の操作受付期間終了後は可動役物を動作させて演出を行うことができる。このため遊技者は可動役物による演出を楽しむことができ向趣性が向上する。
特徴A4.
本発明群の特徴A1乃至特徴A3のいずれかに記載された遊技機において、
前記操作受付手段による前記遊技者の操作の受付をしている旨を報知する操作受付報知手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A4によれば、
遊技者の操作の受付をしている旨を報知するので、遊技者は、特別演出のための操作を受け付けていることを確実に認識することができる。このため遊技者は、操作を行うことで特別演出を楽しむことができ、遊技者の向趣性が向上する。
特徴A5.
本発明群の特徴A4に記載された遊技機において、
操作受付報知手段は、前記操作受付手段による前記遊技者の操作の受付をしている旨を報知するか否かをランダムに決定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A5によれば、
遊技者の操作の受付をしている旨をランダムに報知するので、報知がない場合でも特別演出が行われるかもしれないという期待感を遊技者に与えることができる。また、報知がない場合でも特別演出が行われるかもしれないという期待感があるため、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A6.
本発明群の特徴A1乃至特徴A5のいずれかに記載された遊技機において、
前記特別演出実行手段は、前記操作受付手段が前記遊技者の操作を受け付けると、前記遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(予告演出)を実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A6によれば、
特別演出実行手段は、操作受付手段が遊技者の操作を受け付けると、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(予告演出)を実行するので、遊技者の遊技への注目度をさらに向上させることができる。
特徴A7.
本発明群の特徴A1乃至特徴A6のいずれかに記載された遊技機において、
前記可動役物制御手段による前記可動役物の動作が所定時間内に終了するか否かを判定する判定手段(MPU92)を備え、
前記特別演出実行手段は、
前記可動役物の動作が所定時間以内に終了する場合、前記特別演出の実行をキャンセルせずに、前記可動役物の動作終了後に前記特別演出を実行することを特徴とする。
本発明群の特徴A7によれば、
予告表示が図柄表示装置51の表示画面Gに表示されてから遊技者がタッチ操作を行うまでに、通常1~数sec程度の時間(タイムラグ)があるが、本発明群の特徴A7のように、可動役物制御手段による可動役物の動作が所定時間内に終了するか否かを判定し、可動役物の動作が所定時間以内に終了する場合、特別演出の実行をキャンセルせずに、可動役物の動作終了後に特別演出を実行することで、特別演出の発生がキャンセルされる回数を減らして、特別演出を可能な限り多く行うことができる。このため、遊技者が退屈してしまう虞を低減して遊技への興趣を高めることができ、遊技を継続して行わせることができる。
このような本発明の特徴A群によれば、作受付手段による遊技者の操作受付中に可動役物を動作させないことで、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができるので、次のような課題を解決することができる。
遊技者に操作されることによって、入力を受け付けるタッチセンサ等の操作手段を備えた遊技機が知られている。例えば、従来の遊技機には、図柄表示装置に遊技者の手をかざさせるように示唆し、これをタッチセンサにて検出することによって、遊技者にとって有利な特定制御状態(大量の遊技球を払い出す状態)に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行するものがある。
しかしながら、近年の遊技機は、図柄表示装置の周辺に可動役物を配置しており、可動役物の可動タイミングおよび可動範囲によっては、タッチセンサが可動役物に反応し、遊技者が意図しない演出や制御が行われる虞がある。
<特徴B群>
特徴B1.
遊技者の操作を受け付ける操作受付手段(タッチセンサ57、音声発光制御装置90)と、
前記操作受付手段での受付結果に応じて特別演出を実行する特別演出実行手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)と、
可動役物(第1役物310)の動作を制御する可動役物制御手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)とを備え、
前記特別演出実行手段は、前記可動役物制御手段が前記可動役物を動作させている間、前記特別演出を実行しないことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B1によれば、
タッチセンサの検出を好適に行うことができる。具体的には、可動役物の動作期間中に特別演出を実行しないことで、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
特徴B2.
本発明群の特徴B1に記載された遊技機において、
前記可動役物制御手段は、
前記可動役物を動作させる際に、前記可動役物が動作中であることを示す情報を動作状態記憶部(各種フラグ格納エリア)に記憶し、
前記特別演出実行手段は、
前記動作状態記憶部を参照して、前記可動役物が動作中である場合には前記特別演出を実行しないことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B2によれば、
可動役物制御手段は、可動役物が動作中であることを示す情報を動作状態記憶部に記憶し、特別演出実行手段は、動作状態記憶部を参照して、可動役物が動作中であるかを判定するので、フラグの有無を確認するだけの簡単な構成で、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。また、可動役物が動作中であるかを判定するための機構を新たに設ける必要がないためコストを増大させることなく可動役物による操作受付手段の誤動作を防止する機能を実装することができる。
特徴B3.
本発明群の特徴B2に記載された遊技機において、
前記可動役物制御手段は、
前記可動役物の動作が終了すると、前記動作状態記憶部に記憶した前記可動役物が動作中であることを示す情報をクリアすることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B3によれば、
可動役物制御手段は、可動役物の動作が終了すると、動作状態記憶部に記憶した可動役物が動作中であることを示す情報をクリアするため、可動役物の動作終了後は特別演出を実行することができる。このため遊技者は特別演出を楽しむことができ向趣性が向上する。
特徴B4.
本発明群の特徴B1乃至特徴B3のいずれかに記載された遊技機において、
前記操作受付手段による前記遊技者の操作の受付をしている旨を報知する操作受付報知手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B4によれば、
遊技者の操作の受付をしている旨を報知するので、遊技者は、特別演出のための操作を受け付けていることを確実に認識することができる。このため遊技者は、操作を行うことで特別演出を楽しむことができ、遊技者の向趣性が向上する。
特徴B5.
本発明群の特徴B4に記載された遊技機において、
操作受付報知手段は、前記操作受付手段による前記遊技者の操作の受付をしている旨を報知するか否かをランダムに決定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B5によれば、
遊技者の操作の受付をしている旨をランダムに報知するので、報知がない場合でも特別演出が行われるかもしれないという期待感を遊技者に与えることができる。また、報知がない場合でも特別演出が行われるかもしれないという期待感があるため、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B6.
本発明群の特徴B1乃至特徴B5のいずれかに記載された遊技機において、
前記特別演出実行手段は、前記操作受付手段が前記遊技者の操作を受け付けると、前記遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(予告演出)を実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B6によれば、
特別演出実行手段は、操作受付手段が遊技者の操作を受け付けると、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(予告演出)を実行するので、遊技者の遊技への注目度をさらに向上させることができる。
特徴B7.
本発明群の特徴B6に記載された遊技機において、
前記特別演出実行手段は、前記可動役物が動作中である場合には、前記期待演出を行うか否かの抽選を行わないことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B7によれば、
特別演出実行手段は、可動役物が動作中である場合には、期待演出を行うか否かの抽選を行わないので、特別演出実行手段のリソースを他の用途に割くことができ、MPUの利用効率が向上する。
特徴B8.
本発明群の特徴B1乃至特徴B7のいずれかに記載された遊技機において、
前記可動役物制御手段による前記可動役物の動作が所定時間内に終了するか否かを判定する判定手段(MPU92)を備え、
前記特別演出実行手段は、
前記前記可動役物の動作が所定時間以内に終了する場合、前記特別演出の実行をキャンセルせずに、前記可動役物の動作終了後に前記特別演出を実行することを特徴とする。
本発明群の特徴B8によれば、
予告表示が図柄表示装置51の表示画面Gに表示されてから遊技者がタッチ操作を行うまでに、通常1~数sec程度の時間(タイムラグ)があるが、本発明群の特徴B8のように、可動役物制御手段による可動役物の動作が所定時間内に終了するか否かを判定し、可動役物の動作が所定時間以内に終了する場合、特別演出の実行をキャンセルせずに、可動役物の動作終了後に特別演出を実行することで、特別演出の発生がキャンセルされる回数を減らして、特別演出を可能な限り多く行うことができる。このため、遊技者が退屈してしまう虞を低減して遊技への興趣を高めることができ、遊技を継続して行わせることができる。
このような本発明の特徴B群によれば、可動役物の動作期間中に特別演出を実行しないことで、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができるので、次のような課題を解決することができる。
遊技者に操作されることによって、入力を受け付けるタッチセンサ等の操作手段を備えた遊技機が知られている。例えば、従来の遊技機には、図柄表示装置に遊技者の手をかざさせるように示唆し、これをタッチセンサにて検出することによって、遊技者にとって有利な特定制御状態(大量の遊技球を払い出す状態)に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行するものがある。
しかしながら、近年の遊技機は、図柄表示装置の周辺に可動役物を配置しており、可動役物の可動タイミングおよび可動範囲によっては、タッチセンサが可動役物に反応し、遊技者が意図しない演出や制御が行われる虞があり、このような場合に、遊技者が望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満が生じる。
<特徴C群>
特徴C1.
遊技者の操作を受け付ける操作受付手段(タッチセンサ57、音声発光制御装置90)と、
前記操作受付手段での受付結果に応じて特別演出を実行する特別演出実行手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)と、
可動役物(第1役物310)の動作を制御する可動役物制御手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)とを備え、
前記操作受付手段は、前記可動役物制御手段が前記可動役物を動作させている間、遊技者による操作を受け付けないことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C1によれば、
タッチセンサの検出を好適に行うことができる。具体的には、可動役物の動作期間中に遊技者による操作を受け付けないことで、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
特徴C2.
本発明群の特徴C1に記載された遊技機において、
前記操作受付手段は、
前記遊技者の操作を検知する検出器(タッチセンサ57)を備え、
前記可動役物制御手段が前記可動役物を動作させている間、前記検出器から出力される検出結果を無視することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C2によれば、
操作受付手段は、可動役物の動作中、遊技者の操作を検知する検出器から出力される検出結果を無視するため、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
特徴C3.
本発明群の特徴C2に記載された遊技機において、
前記可動役物制御手段は、
前記可動役物を動作させる際に、前記可動役物が動作中であることを示す情報を動作状態記憶部(各種フラグ格納エリア)に記憶し、
前記操作受付手段は、
前記動作状態記憶部を参照して、前記可動役物が動作中である場合に前記検出器からの検出結果を無視することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C3によれば、
可動役物が動作中であることを示す情報を動作状態記憶部に記憶し、特別演出実行手段は、動作状態記憶部を参照して、可動役物が動作中であるかを判定するので、フラグの有無を確認するだけの簡単な構成で、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができる。また、可動役物が動作中であるかを判定するための機構を新たに設ける必要がないためコストを増大させることなく可動役物による操作受付手段の誤動作を防止する機能を実装することができる。
特徴C4.
本発明群の特徴C3に記載された遊技機において、
前記可動役物制御手段は、
前記可動役物の動作が終了すると、前記動作状態記憶部に記憶した前記可動役物が動作中であることを示す情報をクリアすることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C4によれば、
可動役物制御手段は、可動役物の動作が終了すると、動作状態記憶部に記憶した可動役物が動作中であることを示す情報をクリアするため、可動役物の動作終了後は遊技者の操作を受け付けて特別演出を実行することができる。このため遊技者は特別演出を楽しむことができ向趣性が向上する。
特徴C5.
本発明群の特徴C1乃至特徴C4のいずれかに記載された遊技機において、
前記操作受付手段による前記遊技者の操作の受付をしている旨を報知する操作受付報知手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C5によれば、
遊技者の操作の受付をしている旨を報知するので、遊技者は、特別演出のための操作を受け付けていることを確実に認識することができる。このため遊技者は、操作を行うことで特別演出を楽しむことができ、遊技者の向趣性が向上する。
特徴C6.
本発明群の特徴C5に記載された遊技機において、
操作受付報知手段は、前記操作受付手段による前記遊技者の操作の受付をしている旨を報知するか否かをランダムに決定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C6によれば、
遊技者の操作の受付をしている旨をランダムに報知するので、報知がない場合でも特別演出が行われるかもしれないという期待感を遊技者に与えることができる。また、報知がない場合でも特別演出が行われるかもしれないという期待感があるため、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C7.
本発明群の特徴C1乃至特徴C6のいずれかに記載された遊技機において、
前記特別演出実行手段は、前記操作受付手段が前記遊技者の操作を受け付けると、前記遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(予告演出)を実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C7によれば、
特別演出実行手段は、操作受付手段が遊技者の操作を受け付けると、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(予告演出)を実行するので、遊技者の遊技への注目度をさらに向上させることができる。
特徴C8.
本発明群の特徴C1乃至特徴C7のいずれかに記載された遊技機において、
前記可動役物制御手段による前記可動役物の動作が所定時間内に終了するか否かを判定する判定手段(MPU92)を備え、
前記特別演出実行手段は、
前記前記可動役物の動作が所定時間以内に終了する場合、前記特別演出の実行をキャンセルせずに、前記可動役物の動作終了後に前記特別演出を実行することを特徴とする。
本発明群の特徴C8によれば、
予告表示が図柄表示装置51の表示画面Gに表示されてから遊技者がタッチ操作を行うまでに、通常1~数sec程度の時間(タイムラグ)があるが、本発明群の特徴C8のように、可動役物制御手段による可動役物の動作が所定時間内に終了するか否かを判定し、可動役物の動作が所定時間以内に終了する場合、特別演出の実行をキャンセルせずに、可動役物の動作終了後に特別演出を実行することで、特別演出の発生がキャンセルされる回数を減らして、特別演出を可能な限り多く行うことができる。このため、遊技者が退屈してしまう虞を低減して遊技への興趣を高めることができ、遊技を継続して行わせることができる。
このような本発明の特徴C群によれば、可動役物の動作期間中に遊技者による操作を受け付けないことで、可動役物による誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができるので、次のような課題を解決することができる。
遊技者に操作されることによって、入力を受け付けるタッチセンサ等の操作手段を備えた遊技機が知られている。例えば、従来の遊技機には、図柄表示装置に遊技者の手をかざさせるように示唆し、これをタッチセンサにて検出することによって、遊技者にとって有利な特定制御状態(大量の遊技球を払い出す状態)に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行するものがある。
しかしながら、近年の遊技機は、図柄表示装置の周辺に可動役物を配置しており、可動役物の可動タイミングおよび可動範囲によっては、タッチセンサが可動役物に反応し、遊技者が意図しない演出や制御が行われる虞があり、このような場合に、遊技者が望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満が生じる。
<特徴D群>
特徴D1.
遊技者の操作を受け付ける操作受付手段(タッチセンサ57、音声発光制御装置90)と、
前記操作受付手段での受付結果に応じて特別演出を実行する特別演出実行手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)と、
可動役物(第1役物310)の動作を制御する可動役物制御手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)とを備え、
前記操作受付手段は、
前記可動役物制御手段が前記可動役物を動作させている間、前記可動役物が前記操作受付手段の操作内にとならないように前記遊技者の操作の検出範囲を変化させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D1によれば、
タッチセンサの検出を好適に行うことができる。具体的には、可動役物が動作している間、タッチセンサの検出範囲を変化させることで可動役物によるタッチセンサの誤動作を防止する。このため、遊技者が意図しない演出が実行されることで遊技者の向趣性が低減することを抑制できる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
特徴D2.
本発明群の特徴D1に記載された遊技機において、
前記操作受付手段は、
前記遊技者の操作を検出する検出範囲が前記可動役物の動作範囲と重ならない第1の検出範囲と、前記遊技者の操作を検出する検出範囲が前記可動役物の動作範囲と重なる第2の検出範囲とを有し、前記可動役物制御手段が前記可動役物を動作させている間、前記第2の検出範囲内の前記遊技者の操作の検出を行わないことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D2によれば、
可動役物を動作させている間、遊技者の操作を検出する検出範囲が可動役物の動作範囲と重なる第2の検出範囲内の遊技者の操作の検出を行わないので、可動役物によるタッチセンサの誤動作を防止する。このため、遊技者が意図しない演出が実行されることで遊技者の向趣性が低減することを抑制できる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
特徴D3.
本発明群の特徴D2に記載された遊技機において、
前記操作受付手段の位置または向きを変化させることにより、前記第1,第2の検出範囲を切り替える検出範囲切替手段を備える特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D3によれば、
操作受付手段の位置または向きを変化させることにより、検出範囲を切り替えるので、一つの操作受付手段で検出範囲を切り替えることができる。
特徴D4.
本発明群の特徴D3に記載された遊技機において、
前記操作受付手段は、
操作受付手段を回転動作させることにより、前記第1,第2の検出範囲を切り替える検出範囲切替手段を備える特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D4によれば、
操作受付手段を回転動作させることにより、操作手段の位置を移動させることなく、検出範囲を切り替えるので、操作受付手段を設置するスペースを小さくすることできる。
特徴D5.
本発明群の特徴D2乃至特徴D4のいずれかに記載された遊技機において、
前記特別演出実行手段は、前記第1,第2の検出範囲のいずれかで前記遊技者の操作を受け付けたかに応じて異なる特別演出を実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D5によれば、
いずれの検出範囲で遊技者の操作を受け付けたかに応じて異なる特別演出を実行するので、遊技者は、異なる期待演出を楽しむことができる。このため、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D6.
本発明群の特徴D1乃至特徴D5のいずれかに記載された遊技機において、
前記操作受付手段による前記遊技者の操作の検出範囲を示唆する操作位置示唆手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D6によれば、
操作受付手段による遊技者の操作の検出範囲を示唆するので、操作受付手段の検出範囲を遊技者に認識させることができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D7.
本発明群の特徴D1乃至特徴D6のいずれかに記載された遊技機において、
前記遊技者に対して操作の受付をしている旨を報知する操作受付報知手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D7によれば、
遊技者の操作の受付をしている旨を報知するので、遊技者は、特別演出のための操作を受け付けていることを確実に認識することができる。このため遊技者は、操作を行うことで特別演出を楽しむことができ、遊技者の向趣性が向上する。
特徴D8.
本発明群の特徴D7に記載された遊技機において、
操作受付報知手段は、前記操作受付手段による前記遊技者の操作の受付をしている旨を報知するか否かをランダムに決定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D8によれば、
遊技者の操作の受付をしている旨をランダムに報知するので、報知がない場合でも特別演出が行われるかもしれないという期待感を遊技者に与えることができる。また、報知がない場合でも特別演出が行われるかもしれないという期待感があるため、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D9.
本発明群の特徴D1乃至特徴D8のいずれかに記載された遊技機において、
前記特別演出実行手段は、前記操作受付手段が前記遊技者の操作を受け付けると、前記遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(予告演出)を実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D9によれば、
特別演出実行手段は、操作受付手段が遊技者の操作を受け付けると、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(予告演出)を実行するので、遊技者の遊技への注目度をさらに向上させることができる。
このような本発明の特徴D群によれば、可動役物が動作している間、タッチセンサの検出範囲を変化させることで可動役物によるタッチセンサの誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができるので、次のような課題を解決することができる。
遊技者に操作されることによって、入力を受け付けるタッチセンサ等の操作手段を備えた遊技機が知られている。例えば、従来の遊技機には、図柄表示装置に遊技者の手をかざさせるように示唆し、これをタッチセンサにて検出することによって、遊技者にとって有利な特定制御状態(大量の遊技球を払い出す状態)に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行するものがある。
しかしながら、近年の遊技機は、図柄表示装置の周辺に可動役物を配置しており、可動役物の可動タイミングおよび可動範囲によっては、タッチセンサが可動役物に反応し、遊技者が意図しない演出や制御が行われる虞があり、このような場合に、遊技者が望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満が生じる。
<特徴E群>
特徴E1.
遊技者の操作を受け付ける検出範囲の異なる複数の検出器(タッチセンサ57A~57D)有する操作受付手段(音声発光制御装置90)と、
前記操作受付手段での受付結果に応じて特別演出を実行する特別演出実行手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)と、
可動役物(第1役物310)の動作を制御する可動役物制御手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)とを備え、
前記操作受付手段は、
前記可動役物制御手段が前記可動役物を動作させている間、前記可動役物が前記操作受付手段の操作範囲内にとならないように前記遊技者の操作を検出する検出器を切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E1によれば、
タッチセンサの検出を好適に行うことができる。具体的には、可動役物が動作している間、遊技者の操作を検出するタッチセンサを切り替えることで可動役物によるタッチセンサの誤動作を防止する。このため、遊技者が意図しない演出が実行されることで遊技者の向趣性が低減することを抑制できる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
特徴E2.
本発明群の特徴E1に記載された遊技機において、
前記操作受付手段は、
少なくとも第1,第2の検出器を有し、
前記第1の検出器(タッチセンサ57C,57D)は、前記遊技者の操作を検出する検出範囲が前記可動役物の動作範囲と重ならない第1の検出範囲を有し、
前記第2の検出器(タッチセンサ57A,57B)は、前記遊技者の操作を検出する検出範囲が前記可動役物の動作範囲と重なる第2の検出範囲を有し、
前記操作受付手段は、
前記可動役物制御手段が前記可動役物を動作させている間、前記第2の検出器での前記遊技者の操作の検出を行わないことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E2によれば、
可動役物を動作させている間、第2の検出器による遊技者の操作の検出を行わないので、可動役物によるタッチセンサの誤動作を防止する。このため、遊技者が意図しない演出が実行されることで遊技者の向趣性が低減することを抑制できる。従って遊技者が、望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満を感じることがなく、楽しく遊技をすることができ、遊技者の満足度が向上する。
特徴E3.
本発明群の特徴E2に記載された遊技機において、
前記第1,第2の検出器の少なくとも一方は、1組のタッチセンサで構成され、
前記操作受付手段は、
前記第1,第2の検出器の少なくとも一方が備える前記1組のタッチセンサにおいて前記遊技者の操作が検出された場合に、前記遊技者による操作が行われたと認識することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E3によれば、
第1,第2の検出器の少なくとも一方が備える1組のタッチセンサが遊技者の操作を検出した場合にのみ遊技者が手をかざす操作を行ったと判定することで、ノイズ等による誤検出を防止することができる。より具体的には、遊技者が操作するつもりがなかったにも関わらず、はずみで図柄表示装置51の表示画面Gの周辺部を触ってしまった場合や、窓パネル22の外部からの光の反射等による誤検出を防止することができる。
特徴E4.
本発明群の特徴E3に記載された遊技機において、
前記第1,第2の検出器は、それぞれ1組のタッチセンサで構成され、
前記第1,第2の検出器をそれぞれ構成する前記1組のタッチセンサのうち1のタッチセンサは前記第1,第2の検出器において共通して使用されることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E4によれば、
第1,第2の検出器を構成する複数のタッチセンサのうち1のタッチセンサを共通して使用するため、ノイズによる誤検出を防止しつつタッチセンサの数を減らすことができ、遊技機10の製造コストを低減することができる。
特徴E5.
本発明群の特徴E2乃至特徴E4のいずれかに記載された遊技機において、
前記特別演出実行手段は、前記第1,第2の検出範囲のいずれで前記遊技者の操作を受け付けたかに応じて異なる特別演出を実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E5によれば、
いずれの検出範囲で遊技者の操作を受け付けたかに応じて異なる特別演出を実行するので、遊技者は、異なる期待演出を楽しむことができる。このため、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E6.
本発明群の特徴E1乃至特徴E5のいずれかに記載された遊技機において、
前記操作受付手段による前記遊技者の操作の検出範囲を示唆する操作位置示唆手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E6によれば、
操作受付手段による遊技者の操作の検出範囲を示唆するので、操作受付手段の検出範囲を遊技者に認識させることができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E7.
本発明群の特徴E1乃至特徴E6のいずれかに記載された遊技機において、
前記遊技者に対して操作の受付をしている旨を報知する操作受付報知手段(音声発光制御装置90、表示制御装置100)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E7によれば、
遊技者の操作の受付をしている旨を報知するので、遊技者は、特別演出のための操作を受け付けていることを確実に認識することができる。このため遊技者は、操作を行うことで特別演出を楽しむことができ、遊技者の向趣性が向上する。
特徴E8.
本発明群の特徴E7に記載された遊技機において、
操作受付報知手段は、前記操作受付手段による前記遊技者の操作の受付をしている旨を報知するか否かをランダムに決定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E8によれば、
遊技者の操作の受付をしている旨をランダムに報知するので、報知がない場合でも特別演出が行われるかもしれないという期待感を遊技者に与えることができる。また、報知がない場合でも特別演出が行われるかもしれないという期待感があるため、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E9.
本発明群の特徴E1乃至特徴E8のいずれかに記載された遊技機において、
前記特別演出実行手段は、前記操作受付手段が前記遊技者の操作を受け付けると、前記遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(予告演出)を実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E9によれば、
特別演出実行手段は、操作受付手段が遊技者の操作を受け付けると、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(予告演出)を実行するので、遊技者の遊技への注目度をさらに向上させることができる。
このような本発明の特徴E群によれば、可動役物が動作している間、遊技者の操作を検出するタッチセンサを切り替えることで可動役物によるタッチセンサの誤動作を防止し、遊技者の意図しない制御が行われることを抑制することができるので、次のような課題を解決することができる。
遊技者に操作されることによって、入力を受け付けるタッチセンサ等の操作手段を備えた遊技機が知られている。例えば、従来の遊技機には、図柄表示装置に遊技者の手をかざさせるように示唆し、これをタッチセンサにて検出することによって、遊技者にとって有利な特定制御状態(大量の遊技球を払い出す状態)に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行するものがある。
しかしながら、近年の遊技機は、図柄表示装置の周辺に可動役物を配置しており、可動役物の可動タイミングおよび可動範囲によっては、タッチセンサが可動役物に反応し、遊技者が意図しない演出や制御が行われる虞があり、このような場合に、遊技者が望まない制御、例えば、演出が実行されることによる不満が生じる。