JP2021049174A - 遊技機 - Google Patents

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義則 小川
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Abstract

【課題】興趣性を向上できる遊技機を提供する。【解決手段】始動領域への遊技球の進入を検知した場合に変動情報を取得するとともに、取得した変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、保留記憶手段に記憶された変動情報を読み出して変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段を備え、主制御手段からの変動パターンコマンドに基づいて装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段を制御するサブ制御手段は、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるとともに、疑似変動の対象である変動のうち、2番目以降の変動に先読み演出が発生するか否かを判定し、該判定結果に基づいて、2番目以降に発生する先読み演出を、疑似変動の対象である変動のうち、1番目の変動に移行させることを特徴とする遊技機。【選択図】図78

Description

本発明は、弾球遊技機(パチンコ機ともいう)や回胴式遊技機(パチスロ機ともいう)等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技盤面(遊技領域)上の始動口に遊技球が入球したことを契機として所定確率の大当たり抽選がなされ、当該大当たり抽選に当選した場合には大当たり(特別遊技)状態へと移行し、遊技盤面に備えられた大入賞口が開放して大量の賞球を獲得できる遊技機が知られている。このような遊技機では、遊技盤面上の始動口に遊技球が入球すると図柄の変動表示を開始し、図柄が停止表示した際の表示結果で、遊技者に大当たり抽選に当選したか否かを報知するものがある。
特開2010−99142号公報
しかしながら、従来の遊技機は、興趣性に向上の余地がある。本発明は、興趣性を向上できる遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明に係る遊技機は、遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段と、検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、保留記憶手段に記憶された変動情報を読み出して、変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段と、主制御手段からの変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段と、を具備し、サブ制御手段は、主制御手段からの変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるとともに、疑似変動の対象である変動のうち、2番目以降の変動に先読み演出が発生するか否かを判定し、該判定結果に基づいて、2番目以降に発生する先読み演出を、疑似変動の対象である変動のうち、1番目の変動に移行させることを特徴とする。
本発明によれば、興趣性を向上できる遊技機を提供することができる。
第1実施形態に係る遊技機の前扉枠を開放した平面図及び遊技者との位置関係を示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の正面図である。 第1実施形態に係る遊技機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 第1実施形態に係る遊技機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 第1実施形態に係る遊技機の構成を示す背面図である。 第1実施形態に係る遊技機の前扉枠の構成を示す背面図である。 第1実施形態に係る遊技機の内枠の構成を示す正面図である。 第1実施形態に係る遊技機の遊技盤の正面図である。 第1実施形態に係る遊技機の図柄表示装置の表示画面を示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の内枠の構成を示す背面図である。 第1実施形態に係る遊技機の遊技盤の背面構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係る遊技機の遊技盤から主制御装置ユニットを取り外した状態を示す背面図である。 第1実施形態に係る遊技機の主制御装置ユニットの構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係る遊技機の裏パックユニットの構成を示す正面図である。 第1実施形態に係る遊技機の前方から見た第1監視装置の分解斜視図である。 第1実施形態に係る遊技機の後方から見た第1監視装置の分解斜視図である。 第1実施形態に係る遊技機の電気的構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る遊技機の操作ボタンを示す平面図である。 第1実施形態に係る遊技機の内部抽選に用いられる各カウンタの内容を示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の大当たり発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブルを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の大当たりの種別の振分先に係る乱数の値を記憶した振分テーブルを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機における主制御装置の保留記憶エリアを模式的に示した図である。 第1実施形態に係る遊技機のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の始動口用の入賞処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の主制御装置のMPUにより実行される先読み処理を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る遊技機の主制御装置のMPUにより実行される先読み更新処理を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る遊技機における音声発光制御装置のROMに記憶されている変動パターンコマンド変換テーブルを示した図である。 第1実施形態に係る遊技機の通常処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機のメイン処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の遊技回制御処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機のデータ設定処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の変動開始処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の表示継続時間の設定処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の遊技状態移行処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の大入賞口開閉処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の大入賞口開放処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の開閉実行モード終了時の移行処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る遊技機における音声発光制御装置の保留記憶エリアを模式的に示した図である。 第1実施形態に係る遊技機のROMに格納されるデータ構成を示す図であり、(a)はROM412に格納されるデータ構成を示す図、(b)は共通用ROMに格納されるデータ構成を示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の音出力LSIが備えるレジスタの構成を説明するための概念図である。 第1実施形態に係る遊技機の音出力LSIが備えるDAC及びスピーカ部との接続関係を説明するための概念図である。 第1実施形態に係る遊技機の音声発光制御装置のMPUにより実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の演出決定処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図である。 第1実施形態に係る遊技機において展開されるゲームフローについて説明する図である。 第1実施形態に係る遊技機の特別図柄の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。 第1実施形態に係る遊技機の音声発光制御装置のMPUにより実行される変動表示変更処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の音声発光制御装置のMPUにより実行される変動表示設定処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の表示制御装置にて実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の表示制御装置にて実行される変動パターンコマンド認識処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機の表示制御装置にて実行される装飾図柄表示処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態に係る遊技機における疑似変動実行時の変動表示のタイミングチャートを示した図である。 第1実施形態に係る遊技機の図柄表示装置に表示される装飾図柄の疑似変動表示の一例を示す連続図である。 第1実施形態に係る遊技機の表示制御装置にて実行される疑似変動パターンによる装飾図柄変動表示処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例1に係る遊技機における疑似変動実行時の変動表示のタイミングチャートを示した図である。 第1実施形態の変形例1に係る遊技機の疑似変動表示の一例を示す連続図である。 第1実施形態の変形例1に係る遊技機の表示制御装置にて実行される疑似変動パターンによる装飾図柄変動表示処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例2に係る遊技機における疑似変動実行時の可動役物のタイミングチャートを示した図である。 第1実施形態の変形例2に係る遊技機の疑似変動表示の一例を示す連続図である。 第1実施形態の変形例2に係る遊技機の音声発光制御装置のMPUにより実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例2に係る遊技機の音声発光制御装置にて実行される可動役物駆動処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例3に係る遊技機における疑似変動実行時の変動表示のタイミングチャートを示した図である。 第1実施形態の変形例3に係る遊技機の疑似変動表示の一例を示す連続図である。 第1実施形態の変形例3に係る遊技機の表示制御装置にて実行される疑似変動パターンによる装飾図柄変動表示処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例4に係る遊技機における疑似変動実行時の変動表示のタイミングチャートを示した図である。 第1実施形態の変形例4に係る遊技機の図柄表示装置に表示される装飾図柄の疑似変動表示の一例を示す連続図である。 第1実施形態の変形例4に係る遊技機の表示制御装置にて実行される疑似変動パターンによる装飾図柄変動表示処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例5に係る遊技機における疑似変動実行時の可動役物のタイミングチャートを示した図である。 第1実施形態の変形例5に係る遊技機の疑似変動表示の一例を示す連続図である。 第1実施形態の変形例5に係る遊技機の音声発光制御装置のMPUにより実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例5に係る遊技機の音声発光制御装置にて実行される可動役物駆動処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例6に係る遊技機の音声発光制御装置のMPUにより実行される変動表示変更処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例7に係る遊技機の音声発光制御装置のMPUにより実行される変動表示設定処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例8に係る遊技機における音声発光制御装置の保留記憶エリアを模式的に示した図である。 第1実施形態の変形例8に係る遊技機の音声発光制御装置のMPUにより実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例8に係る遊技機の音声発光制御装置にて実行される先読み演出設定処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例8に係る遊技機の音声発光制御装置にて実行される先読み演出実行タイミング変更処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例8に係る遊技機の表示制御装置にて実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例8に係る遊技機の表示制御装置にて実行される先読み演出処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例8に係る遊技機の表示制御装置にて実行される保留表示処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例8に係る遊技機の表示制御装置にて実行される保留表示(通常変動時)の概要を説明するための連続図である。 第1実施形態の変形例8に係る遊技機の表示制御装置にて実行される保留表示(疑似変動時)の概要を説明するための連続図である。 第1実施形態の変形例8に係る遊技機の表示制御装置にて実行される保留表示(疑似変動時)の他の例の概要を説明するための連続図である。 第1実施形態の変形例9に係る遊技機の音声発光制御装置にて実行される先読み演出実行タイミング変更処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例9に係る遊技機の表示制御装置にて実行される先読み演出設定処理のフローチャートを示す図である。 第1実施形態の変形例8,9に係る遊技機の先読み演出発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブルを示す図である。
以下に、以上の本発明を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
[弾球遊技機]
遊技者が操作する操作手段(発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域104に導く球通路(内レール101及び外レール102)と、遊技領域104内に配置された各遊技部品(一般入賞口82や釘等)とを備えた遊技機。
[特別表示部及び可変表示装置を備えた弾球遊技機]
遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域104に導く球通路と、遊技領域104内に配置された第1,第2始動口36,37、主表示装置98、可変表示ユニット86及び可変入賞装置83とを備え、第1,第2始動口36,37への遊技球の入球を検知すると主表示装置98に表示される表示内容を可変表示し、その停止時の表示内容が特定の表示内容である場合に可変入賞装置83を所定態様で開放させるようにした遊技機。
[スロットマシン等の回胴式遊技機]
複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
[球使用ベルト式遊技機]
複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づき説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、特に指示しない限りはパチンコ機10の正面視を基準に上下左右等の方向を特定する。例えば、図2の手前側を前側、奥側を後側とする。
[第1実施形態]
<パチンコ機>
図1に示すように、パチンコ機10は、前扉枠14を有し、前扉枠14は、遊技者Uの上半身の右側(図1(a)参照)又は左側(図1(b)参照)に対向するようにして開く。図2に示すように、本実施形態に係る遊技機10(以下、パチンコ機10)は、外殻を形成する矩形状の外枠11と、この外枠11に対して前方に回転可能に取り付けられた遊技機本体12とを備える。
外枠11は、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の設置枠台(いわゆる島設備)に縦置き姿勢で設置される固定枠である。図3及び図4に示すように、遊技機本体12は、外枠11に前方側(遊技者側)へ回転可能に支持される内枠13(枠体)と、内枠13に前方側(遊技者側)へ回転可能に支持される前扉枠14(枠体)と、内枠13に後方側(遊技者から遠い側)へ回転可能に支持される裏パックユニット15(箱状体)とを備え、施錠装置131(図4参照)により施錠される構成を有する。なお、外枠11の左側には、プリペイドカード式の球貸装置(CRユニット)(不図示)が設けられている。
内枠13は、右側部又は左側部の一方を支持側として外枠11の右側部又は左側部の一方に支持されている。前扉枠14は、右側部又は左側部の一方(図3及び図4では、左側部)を支持側として、内枠13の右側部又は左側部の一方(図3及び図4では、左側部)に支持されている。裏パックユニット15は、右側部又は左側部の一方を支持側として、内枠13の右側部又は左側部の一方(図3及び図4では、左側部)に支持されている。施錠装置131は、遊技機本体12の右側部又は左側部の下部に設けられた(図2では右側下部)シリンダ錠75を有し、内枠13(遊技機本体12)を外枠11に対して開放不能とする機能及び前扉枠14を内枠13に対して開放不能とする機能を有する。パチンコ機10では、シリンダ錠75(図7参照)にキーを差し込んだのち右回転させると、内枠13を外枠11に対して開放不能とする機能が解除され、左回転させると、前扉枠14を内枠13に対して開放不能とする機能が解除される。施錠装置131については、図10でも詳述する。
前扉枠14は、内枠13の前面側を覆うようにして設けられ、厚み方向に開口する楕円形状の窓部21と、この窓部21にはめ込まれる透視可能なガラス板や合成樹脂材等により形成された窓パネル22とを有する(図3参照)。
また、前扉枠14は、窓部21の右側部に配設される発光手段としての表示ランプ装置23Aと、窓部21の左側部に配設される発光手段としての表示ランプ装置23Bと、パチンコ機10の最上部に設けられたエラー表示ランプ部24と、遊技機本体12の上部右側(スピーカ部26A)及び上部左側(スピーカ部26B)に配設される音声出力手段及びナビゲーション手段としてのスピーカ部26A,26Bとを備える。なお、本実施形態では、パチンコ機10は、2つのスピーカ部26A,26Bを備えるが、スピーカ部は1以上備えていればよく、例えば、3つ以上備えていても良い。表示ランプ装置23A,23Bは、LED(発光ダイオード)やフィラメント、放電素子等の発光素子をガラスの球殻に封入した電球等の発光体(不図示)を有し、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。エラー表示ランプ部24は、所定のエラー時に点灯する。また、スピーカ部26A,26Bは、音声や効果音等を出力できる。そして、後述する図柄表示装置91での図柄変動演出に合わせて表示ランプ装置23A,23Bを点灯・点滅したり(発光演出)、スピーカ部26A,26Bから音声や効果音を出力する(音声演出)ことで、表示ランプ装置23A,23Bやスピーカ部26A,26Bが演出実行手段として機能するよう構成されている。
また、前扉枠14は、窓部21の下側に、前方側(遊技者側)へと膨出する上側膨出部31及び下側膨出部32とを有する。上側膨出部31及び下側膨出部32は、上下方向に並設されている。上側膨出部31は、上向きに開口するようにして内部に設けられ、遊技球を貯留する受け皿となる上皿33を有している。また、下側膨出部32は、上向きに開口するようにして内部に設けられ、遊技球を貯留する受け皿となる下皿34を有している。上皿33は、底面が左側から右側からに向かって緩やかに傾斜するとともに右側部において先細りとなるように構成されており、貯留されている遊技球を一球ずつ整列させながら遊技球発射機構110(図7参照)へと導く機能を有する。
上皿33にて遊技球が余剰となると、遊技球は下皿34に排出される。つまり、下皿34は、上皿33にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。また、下側膨出部32には、左右方向にスライド動作可能なレバー(不図示)が設けられており、遊技者がレバーをスライド動作させることで下皿34に貯留された遊技球が下皿34の下部から排出されるように構成されている。なお、本実施形態では、上側膨出部31及び下側膨出部32は、前扉枠14の下部位置に前扉枠14と一体的に成型されており、前扉枠14の開閉に合わせて上側膨出部31及び下側膨出部32も開閉するよう構成される。
また、パチンコ機10は、遊技機本体12の右下方位置に発射手段としての発射ハンドル41を備える。発射ハンドル41は、反時計回り(左回り)に付勢されており、遊技者が発射ハンドル41を時計回り(右回り)するよう回転操作することで遊技球発射機構110が作動されて、上皿33に貯留された遊技球が遊技盤81(図8参照)の遊技領域104に向けて1球ずつ発射される。本実施形態では、遊技球発射機構110による遊技球の発射動作は、所定の周期(例えば、0.6sec)で行われる。また、本実施形態では、遊技球発射機構110による遊技球の発射数が1分間に100球を超えないよう制御される。
発射ハンドル41は、その回転量に応じて遊技球発射機構110による遊技球の打球力が変化するように構成されており、遊技者が発射ハンドル41を時計回り(右回り)に回転させるにしたがって遊技球発射機構110による遊技球の打球力が漸増し、遊技者が発射ハンドル41を反時計回り(左回り)に回転させるにしたがって遊技球発射機構110による遊技球の打球力が漸減するように構成されている。すなわち、遊技者が発射ハンドル41を時計回り(右回り)に回転させるに従い、遊技球発射機構110により打ち出される遊技球の遊技盤81における到達位置が左側から右側へと移っていくこととなる。
また、発射ハンドル41には、遊技者がハンドルに触れていることを検知するタッチセンサ41aや遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ41bが設けられている(図2、図17参照)。遊技球発射機構110による遊技球の発射は、発射ハンドル41が回転操作されてタッチセンサ41aがオンで、かつ発射停止スイッチ41bがオフのときに行われ、タッチセンサ41aがオフ又は発射停止スイッチ41bがオンの場合には遊技球は発射されない。
また、上側膨出部31の上面には、操作手段としての操作ボタン35が設けられている。操作ボタン35は、演出種類(演出種別)の選択等に際にして用いられ、遊技者は、操作ボタン35を操作することで、演出種類を選択することができる。操作ボタン35は、図18に示すように、中央に配置された決定ボタン35aと、決定ボタン35aの左側に配置された左方向ボタン35bと、決定ボタン35aの右側に配置された右方向ボタン35cとを備えている。遊技者は、演出種類の選択時において、左方向ボタン35b、右方向ボタン35cを押下操作して演出種類を選択し、中央に配置された決定ボタン35aを押下操作することで演出種類を決定することができる。さらに、上側膨出部31の上面には、CRユニットに挿入されたカードの価値残高(有価残高)の範囲内で遊技球の貸し出しを指示するための球貸ボタン(不図示)及びCRユニットに挿入されているカードの返却を指示するための返却ボタン(不図示)、パチンコ機10の音量及び光量を設定するためのボタン(不図示)等が配設されている。
前扉枠14の背面には、図3及び図6に示すように、通路形成ユニット50が取り付けられている。通路形成ユニット50は、合成樹脂により形成されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路51と、下皿34に通じる前扉側下皿通路52とが形成されている。通路形成ユニット50において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部53が形成されており、当該受口部53を仕切壁54によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路51と前扉側下皿通路52の入口部分とが形成されている。前扉側上皿通路51及び前扉側下皿通路52は上流側が後述する遊技球分配部225に通じており、前扉側上皿通路51に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路52に入った遊技球は下皿34に導かれる。
前扉枠14の背面における回動基端側(図6の右側)には、その上端部及び下端部に突起軸61,62が設けられている。これら突起軸61,62は内枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動先端側(図6の左側)には、図3に示すように、後方に延びる鉤金具63が上下方向に複数並設されている。これら鉤金具63は内枠13に対する施錠機構を構成する。
次に、内枠13について図7を参照して説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース71を主体に構成されている。樹脂ベース71の前面における回動基端側(図7の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具72,73が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具72,73には軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸61,62が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
樹脂ベース71の前面における回動先端側(図7の右側)には、前扉枠14の背面に設けられた鉤金具63を挿入するための挿入孔74がそれぞれ設けられている。パチンコ機10では、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置が内枠13の背面側に隠れて配置される構成となっている。したがって、鉤金具63が挿入孔74を介して施錠装置に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。
樹脂ベース71の右下隅部には、施錠装置の解錠操作を行うためのシリンダ錠75が設置されている。シリンダ錠75は施錠装置に一体化されており、シリンダ錠75の鍵穴に差し込んだキーを左に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解かれるようになっている。なお、シリンダ錠75の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解かれるようになっている。樹脂ベース71の右上隅部、すなわち前扉枠14の回動先端側には、内外(すなわち前後方向)に貫通する略矩形状の開口部71bが形成されている。この開口部71bには前扉枠14の開放を監視する第1監視装置250が設けられている。
樹脂ベース71の中央部には略楕円形状の窓孔76が形成されている。樹脂ベース71には遊技盤81が着脱可能に取り付けられている。遊技盤81は合板よりなり、遊技盤81の前面に形成された遊技領域104(図8参照)が樹脂ベース71の窓孔76を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
<遊技盤81>
図8に示すように、遊技盤81は、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材である。遊技盤81は、正面(遊技者側)に設けられた略円形状に湾曲形成した2本のレール(内レール101及び外レール102)からなるガイド部103(以下、誘導レールともいう)を有する。誘導レール103は、遊技球発射機構110により打ち出される遊技球を遊技盤81の左上部へと案内する機能を有する。遊技者は、発射ハンドル41を操作して、該誘導レール103により画成される略円形の遊技領域104へと遊技球を打ち出すことで遊技を行う。また、誘導レール103の端部には、遊技領域104へと打ち出された遊技球が誘導レール103内へと戻らないように返し部103aが設けられている。なお、遊技領域104内に打ち込まれた遊技球は、裏パックユニット15(不図示)に設けられた検知センサ(不図示)により検知され、該検知センサの球検出信号がホールコンピュータ(不図示)に出力されるよう構成されている。本実施形態では、検知センサを裏パックユニット15に設けているが、他の場所、例えば、遊技盤81に設けるようにしてもよい。
また、遊技盤81は、ルータ加工が施されることによって、板厚方向に貫通する大小複数の開口部が適宜位置に形成されている。また、遊技盤81の各開口部には、一般入賞口82、第1始動口84a、第2始動口84b、可変入賞装置83及びアウト口87が設けられている。なお、遊技盤81の遊技領域104に形成される開口部の位置及び数は、必要に応じて適宜変更できる。遊技盤81には、中央部左側及び中央部右側にスルーゲート85が設けられている。遊技盤81の遊技者が視認できる位置に主表示装置98が設けられている。遊技盤81の中央部には、可変表示ユニット86が設けられている。遊技盤81には、遊技領域104内に多数の遊技釘89が設けられると共に、遊技盤81の右側に回転案内部材88(いわゆる「風車」)が配設されている。回転案内部材88は、遊技領域104を流下する遊技球の接触により自在に回転するよう遊技盤81に配設されている。このため、遊技領域104を流下する遊技球が遊技釘89や回転案内部材88に接触することで、遊技球の流下方向が不規則(ランダム)に変化する。
なお、本実施形態では、入球とは、開口部を遊技球が通過することをいい、開口部を通過した後に遊技領域104から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域104から排出されずに遊技領域104の流下を継続する態様も含む。また、アウト口87への遊技球の入球と明確に区別するために、各種入賞口への遊技球の入球のことを入賞ともいう。また、スルーゲート85への入球とは、遊技領域104に設けられたゲートを通過した後に遊技領域104から排出されずに遊技領域104の流下を継続することをいう。このスルーゲート85への入球についても各種入賞口への入球と同様に入賞ともいう。また、遊技球が、遊技釘89及び/又は回転案内部材88等に接触しながら遊技領域104を流下することを転動ともいう。
<始動入賞口>
図8に示すように、第1始動口84a及び第2始動口84bは、上下の位置関係、すなわち上下方向に並設されている。ここで、上側に位置する第1始動口84aは、遊技領域104内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口である。また、下側に位置する第2始動口84bを挟む左右両側には、第2始動口84bを開閉可能に構成された一対の開閉部材84b1からなる電動役物(いわゆる電動チューリップ(電チュー))が設けられている。一対の開閉部材84b1には、駆動手段としての電動役物駆動部84b2が連結されており、電動役物駆動部84b2の駆動に伴って一対の開閉部材84b1が第2始動口84bを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置とに変位するよう構成されている。本実施形態では、第2始動口84bを開閉する一対の開閉部材84b1が第2始動口84bを挟む左右側部に配置されて、電動役物駆動部84b2の駆動に伴い一対の開閉部材84b1の相互位置が近接及び離間するよう駆動される。
すなわち、本実施形態において第1始動口84aは、遊技領域104を流下する遊技球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動口84bは、電動役物駆動部84b2を駆動することで遊技球の入賞確率が可変するよう構成されている。ここで、第2始動口84bを挟む左右両側に設けられた開閉部材84b1が閉鎖位置に変位した状態(以下、電役閉鎖状態)では、第2始動口84bへの遊技球の入賞が阻止されて、第1始動口84aへ遊技球が入賞する確率よりも第2始動口84bへ遊技球が入賞する確率が低くなる。また、開閉部材84b1が開放位置に変位した状態(以下、電役開放状態)では、開閉部材84b1で受止められた遊技球が第2始動口84bに案内されて、第1始動口84aへ遊技球が入賞する確率よりも第2始動口84bへ遊技球が入賞する確率が高くなる。
なお、電動役物は、前述した電役閉鎖状態及び電役開放状態に代えて、第2始動口84bに遊技球が入賞しにくい状態(電役閉鎖状態とは異なり遊技球の入球は可能な状態)と、第2始動口84bに遊技球が入賞しやすい状態とを切り換える構成としてもよい。
<可変入賞装置>
図8に示すように、可変入賞装置83は、遊技領域104に開口する特別入賞手段としての特別入賞口83a(以下、大入賞口)を開閉自在に開閉する矩形板状に形成された開閉扉(開閉部材,開閉手段)83bを備えており、駆動手段としての可変入賞駆動部83cの駆動に伴って開閉扉83bが閉鎖する閉鎖状態と開放する開放状態に変位するよう構成されている。なお、本実施形態では、開閉扉83bが前後方向へ揺動することで特別入賞口を開閉するよう構成されており、図8では、該開閉扉83bにより大入賞口83aが閉鎖された状態を示している。
本実施形態では、開閉扉83bは、通常状態では、遊技球が入賞できない閉鎖状態に設定されている。そして、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選し、開閉実行モードに移行した場合、開閉扉83bは、遊技球が入賞できる開放状態に設定される。なお、開閉実行モード(特定制御状態)とは、開閉扉83bを開放状態に設定し、大入賞口83aに遊技球を入球可能とするモードをいう。また、本実施形態では、開閉実行モードにおいて、開閉扉83bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでを1回のラウンド遊技としているが、1回のラウンド遊技における開閉扉83bの開閉回数は任意である。例えば、1回のラウンド遊技における開閉扉83bの開閉回数を複数回(2回以上)としてもよく、この場合、1回のラウンド遊技において開閉扉83bの開放状態と閉鎖状態が複数回設定されることとなる。
遊技者は、発射ハンドル41の回転操作量を最大とし、遊技領域104の上部における遊技球の到達位置を誘導レール103の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせる(いわゆる右打ちする)ことによって、可変表示ユニット86等を避けて可変入賞装置83に遊技球を導くことができる。
<検知センサ>
遊技盤81は、設けられた一般入賞口82、第1始動口84a、第2始動口84b及び可変入賞装置83の大入賞口83aの各種入賞口の近傍に、遊技球の入球を検知する検知センサ152〜154bを備える(図17参照)。また、これら検知センサ152〜154bは、遊技盤81の背面側に配設され、検知センサ152は一般入賞口82への遊技球の入球を検知し、検知センサ154aは第1始動口84aへの遊技球の入球を検知し、検知センサ154bは第2始動口84bへの遊技球の入球を検知し、検知センサ153は可変入賞装置83の大入賞口83aへの遊技球の入球を検知する。検知センサ152〜154bは、パチンコ機10の裏側に配設された主制御基板301に配線接続されており、各検知センサ152〜154bによる遊技球の検出(一般入賞口82、第1始動口84a、第2始動口84b及び可変入賞装置83の大入賞口83aの各種入賞口への遊技球の入賞)を契機として所定数の賞球(入賞により得る遊技球のこと)が払い出されるよう構成されている。
本実施形態では、パチンコ機10は、検知センサ152により一般入賞口82への入球が検知された場合、10個の賞球を払い出し、検知センサ154aにより第1始動口84aへの入球が検知された場合、3個の賞球を払い出し、検知センサ154bにより第2始動口84bへの入球が検知された場合、2個の賞球を払い出し、検知センサ153により可変入賞装置83の大入賞口83aへの入球が検知された場合、13個の賞球を払い出す。なお、各種入賞口への遊技球の入賞による賞球の払い出し数は、これらに限られるものではなく、適宜、変更できる。例えば、第1始動口84aへの遊技球の入賞により払い出される賞球の数と、第2始動口84bへの遊技球の入賞により払い出される賞球の数とを同数としてもよい。また、遊技盤81の遊技領域104に複数(2以上)の可変入賞装置83を設け、これら複数の可変入賞装置83の大入賞口83aへの入賞ごとに払い出される賞球の数を異ならせてもよく、例えば、可変入賞装置83を2つ設けた場合、それぞれの可変入賞装置83の大入賞口83aへの入賞により払い出される賞球数をそれぞれ13と14としてもよい。
アウト口87は、遊技盤81の遊技領域104の最下部に設けられており、各種入賞口等に入球しなかった遊技球は、このアウト口87を通って遊技領域104から排出される。アウト口87は、遊技盤81の背面側に配設され、遊技球の入球を検知する検知センサ156を備える(図17参照)。
また、各スルーゲート85は、遊技盤81の背面側に配設され、遊技球の入球を検知する検知センサ155を備える(図17参照)。検知センサ155及び156は、パチンコ機10の裏側に配設された主制御基板301に配線接続されているが、パチンコ機10は、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、アウト口87及び各スルーゲート85への入球が発生した場合、賞球の払い出しは行わない。
なお、各検知センサ152〜156は、各種入賞口への遊技球の入球を個別に検知することができればよく、例えば、電磁誘導センサや透過型フォトセンサ等を使用することができる。
<図柄表示>
主表示装置98は、メイン表示部93と、役物用表示部94と、ラウンド表示部97とを有し、複数のセグメント発光部を所定の態様で配列したセグメント表示器や、ドット表示器等の複数の表示装置を配置して構成されている。主表示装置98は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして遊技盤81に設けられており、窓パネル22を介してパチンコ機10の前方から視認可能となっている。また、主表示装置98と、窓パネル22との間の距離(隙間)は、遊技球の外径よりも狭くなっている。このため、主表示装置98と、窓パネル22との隙間、すなわち主表示装置98の前方を遊技球が流下するのが防止されている。
<メイン表示部93>
メイン表示部93は、第1始動口84aへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第1結果表示部93aと、第2始動口84bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第2結果表示部93bとを備える(図17参照)。
<第1結果表示部93a>
第1結果表示部93aは、第1始動口84aへの入賞をトリガとして図柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、第1始動口84aへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。具体的には、第1始動口84aへの遊技球の入賞を契機として、第1結果表示部93aが順次点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われ、最終的に第1結果表示部93aが確定的に点灯した点灯位置(停止結果)により複数種類(種別)の特別図柄を表示するようになっている。この内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合、第1結果表示部93aは、所定の停止結果を表示し、その後、パチンコ機10は、開閉実行モードへ移行する。
<第2結果表示部93b>
第2結果表示部93bは、第2始動口84bへの入賞をトリガとして図柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、第2始動口84bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。具体的には、第2始動口84bへの遊技球の入賞を契機として、第2結果表示部93bが順次点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われ、最終的に第2結果表示部93bが確定的に点灯した点灯位置(停止結果)により複数種類(種別)の特別図柄(以下、特図ともいう)を表示するようになっている。この内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合、第2結果表示部93bは、所定の停止結果を表示し、その後、パチンコ機10は、開閉実行モードへ移行する。
ここで、特図は、大当たり(特別遊技)か否か等の内部抽選の結果を示す報知用の図柄であり、第1結果表示部93a及び第2結果表示部93bでは、LED等の点灯位置により複数種類の特図を表示し得るようになっている。具体的には、第1結果表示部93a及び第2結果表示部93bにおいて表示し得る特図としては、大当たりを認識し得る大当たり表示結果としての複数種類の特図と、外れを認識し得る外れ表示結果としての1種類の特図とが設定されている。そして、特図当たり抽選の結果に応じて1つの特図が決定され、変動表示の停止結果として、先に決定された特図が第1結果表示部93a又は第2結果表示部93bに停止表示される。
なお、以下の説明では、第1結果表示部93aで行われる変動表示を「特図1変動表示」といい、該特図1変動表示の結果、第1結果表示部93aに確定停止表示される特図を特図1ともいう。また同様に、第2結果表示部93bで行われる変動表示を「第2特図変動表示」といい、第2特図変動表示の結果、第2結果表示部93bに確定停止表示される特図を特図2ともいう。
<役物用表示部94>
役物用表示部94は、各スルーゲート85への入賞をトリガとして図柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、各スルーゲート85への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。具体的には、各スルーゲート85への遊技球の入賞を契機として、役物用表示部94が順次点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われ、最終的に役物用表示部94が確定的に点灯した点灯位置(停止結果)により複数種類の普通図柄(以下、普図ともいう)を表示するようになっている。役物用表示部94は、内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合、所定の停止結果を表示し、その後、パチンコ機10は、電役開放状態へ移行する。この電役開放状態では、第2始動口84bに設けられた電動役物の開閉部材84b1は開放状態となる。
<ラウンド表示部97>
また、本実施形態に係るパチンコ機10では、大当たり判定に当選した場合に、後述する複数種類の大当たり遊技(特別遊技)の中から1つの大当たり遊技が決定される。この大当たり遊技には、ラウンド回数が異なる複数種類のものが設定されており、当選した大当たり遊技のラウンド数がラウンド表示部97により報知される。本実施形態では、大当たり遊技のラウンド数として、「15回」及び「2回」の2種類が設定されており、ラウンド表示部97が備えるLEDの点灯パターンによりラウンド数が報知される。本実施形態では、ラウンド表示部97は、左右に配列された2つのLEDを備え、左側のLEDが点灯することで、ラウンド数が「15回」の大当たり遊技であることが報知され、右側のLEDが点灯することで、ラウンド数が「2回」の大当たり遊技であることが報知される。
なお、本実施形態では、メイン表示部93及び役物用表示部94は、セグメント表示器や、ドット表示器等の複数の表示装置を配置して構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等の他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部93及び役物用表示部94に変動表示させる図柄としては、複数種の文字を変動表示させる構成、複数種の記号を変動表示させる構成、複数種のキャラクタを変動表示させる構成、又は複数種の色を切り換えて表示させる構成等を採用できる。また、本実施形態では、ラウンド表示部97は、LEDを用いた発光表示によりラウンド遊技の回数を報知しているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等の他のタイプの表示装置によってラウンド遊技の回数を報知するようにしてもよい。なお、メイン表示部93、役物用表示部94及びラウンド表示部97の表示領域は、図柄表示装置91で実行される後述の報知演出等の表示領域に比較して極めて小さく設定されており、図柄表示装置91で実行されている各種演出に注目している遊技者にとっては、メイン表示部93、役物用表示部94、ラウンド表示部97での点灯状態で各情報を簡単には認識し難くなっている。
また、可変表示ユニット86は、図柄の一種である図柄を変動表示(可変表示又は切換表示)する図柄表示装置91を備える。また、可変表示ユニット86は、図柄表示装置91を囲むようにして配設されたセンターフレーム92を備える。このセンターフレーム92の上部は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして設けられている。これによって、パチンコ機10は、図柄表示装置91の表示画面Gの前方を遊技球が落下していくのを防止し、遊技球の落下によって表示画面Gの視認性が低下するといった不都合を生じない構成となっている。
<図柄表示装置91>
図柄表示装置91は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成され、図柄表示装置91の表示画面Gが遊技盤81の前面側(遊技者側)に臨むようにして該遊技盤81に着脱可能に組み付けられている。この図柄表示装置91は、所定条件の成立(第1始動口84a又は第2始動口84bへの遊技球の入賞)を契機として演出用の装飾図柄(以下、飾図ともいう)の変動表示を開始する。すなわち、図柄表示装置91は、メイン表示部93の第1結果表示部93aにて変動表示を実行する場合及びメイン表示部93の第2結果表示部93bにて変動表示を実行する場合、それに合わせて変動表示を実行する。なお、図柄表示装置91は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置、CRT等の他、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止及び変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。
本実施形態に係る図柄表示装置91には、図9に示すように、飾図を変動表示可能な図柄列Z1,Z2,Z3が複数列設定されており、第1始動口84a又は第2始動口84bへの入賞を契機として、各図柄列Z1,Z2,Z3において飾図が変動開始されるようになっている。また、各図柄列Z1,Z2,Z3には、飾図の有効停止位置が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄列Z1,Z2,Z3の有効停止位置を組み合わせた停止図柄有効ラインLに停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、本実施形態の図柄表示装置91には、3列の図柄列Z1,Z2,Z3が左右横並び状に設定されると共に、各図柄列Z1,Z2,Z3毎に飾図の有効停止位置が1箇所ずつ定められており、3列の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、本実施形態の図柄表示装置91には、1つの停止図柄有効ラインLが設定されている。以下の説明では、左側から順に図柄列Z1、図柄列Z2、図柄列Z3という場合がある。
また、図柄表示装置91の各図柄列Z1,Z2,Z3における飾図の表示領域は、第1結果表示部93a及び第2結果表示部93bに比較して大きな領域で構成されており、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置91の停止図柄有効ラインLに停止表示された図柄組み合わせから大当たりであるか、外れであるかを視認できる。
図柄表示装置91は、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(本実施形態では上から下の縦方向)に沿って飾図が移動するようにして変動表示が行うように構成されており、変動表示されている飾図が各図柄列Z1,Z2,Z3の有効停止位置に予め定められた停止順序で停止表示されるようになっている。また、図柄表示装置91は、図柄変動演出が終了する前に各図柄列Z1,Z2,Z3の有効停止位置に飾図を一時的に仮停止表示し、各図柄列Z1,Z2,Z3の飾図を停止表示することで1回の図柄変動演出が終了する。すなわち、図柄変動演出(特図1変動表示及び第2特図変動表示)は、1つの始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1及び特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。
ここで、「変動表示」とは、各図柄列Z1,Z2,Z3において、有効停止位置に表示される飾図が所定順序で変化している状態のことである。また、飾図の「確定停止」とは、各図柄列Z1,Z2,Z3において有効停止位置に飾図が所定の特図変動インターバル時間(例えば、600ms(ミリ秒))の間、継続して停止表示された状態のことである。また、飾図の「仮停止」とは、各図柄列Z1,Z2,Z3において有効停止位置に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間の間、継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態が含まれる。
また、第1結果表示部93aと図柄表示装置91では、特図1変動表示と該特図1変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2結果表示部93bと図柄表示装置91では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1結果表示部93a及び第2結果表示部93bは、特図変動表示が同時に行われることはなく、第1結果表示部93a又は第2結果表示部93bのどちらか一方で特図変動表示が行われている場合、他方の特図変動表示は行われない。
ここで、本実施形態に係る図柄表示装置91には、各図柄列Z1,Z2,Z3に「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該飾図が各図柄列Z1,Z2,Z3で順番に変動表示されるようになっている。なお、図柄表示装置91における図柄の変動表示の態様は、これに限定されることはなく任意である。例えば、図柄列の列数、各図柄列のスクロールの方向、各図柄列の図柄数等は適宜変更可能である。また、各図柄列の図柄は、数字のみの態様に代えて、絵と数字とを組み合わせた態様としてもよく、絵のみの態様としてもよい。また、飾図には、大当たり遊技の終了後に確変状態(後述)を付与することを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄と、大当たり遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄に分類されている。
ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図の中から適宜に設定しても、基本となる飾図以外に定めた特別な飾図を用いることもできる。例えば、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄や「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第1の識別図柄とし、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とすることもできる。このように、遊技者は、図柄表示装置91における各図柄列Z1,Z2,Z3の有効停止位置(停止図柄有効ラインL)に確定停止表示された各図柄列Z1,Z2,Z3の飾図によって当たり遊技が付与されるか否かを把握し得るようになっている。本実施形態では、当たりの図柄組み合わせとして、各図柄列の有効停止位置に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「1・1・1」、「2・2・2」等)が設定されている。
この大当たりを認識できる飾図の図柄組み合わせが、当たり表示結果となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当たり遊技が付与される。一方で、図柄表示装置91の有効停止位置に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合、その図柄組み合わせから、原則的には大当たり遊技が付与されない「外れ」であることを認識できる。この外れを認識できる飾図の図柄組み合わせが、外れ表示結果となる。
また、図柄表示装置91には、第1結果表示部93a及び第2結果表示部93bでの特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1結果表示部93a及び第2結果表示部93bに表示される特図と、図柄表示装置91に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1結果表示部93a及び第2結果表示部93bに特図が確定停止されると共に、図柄表示装置91の各図柄列Z1,Z2,Z3に飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、必ずしも特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせを一対一とする必要はなく、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせを対応させるようにしてもよい。
センターフレーム92は、図柄表示装置91の左下側の領域に設けられた第1保留ランプ部95aと、図柄表示装置91の右下側の領域に設けられた第2保留ランプ部95bと、図柄表示装置91の上側の領域に設けられた第3保留ランプ部96とを備えている。
<保留ランプ>
第1保留ランプ部95aは、第1始動口84aに入賞した遊技球の保留個数を表示するLEDを備え、遊技球の保留個数と同じ数だけLEDが点灯する。パチンコ機10は、遊技球を最大4個まで保留することができる。このため、第1保留ランプ部95aが備えるLEDの数も、遊技球の最大保留個数と同じ4つとなっている。また、第1保留ランプ部95aは、第1結果表示部93a及び図柄表示装置91の変動表示に対応している。つまり、第1保留ランプ部95aで表示される保留個数は、第1始動口84aへ遊技球が入賞することで1加算され、第1結果表示部93aの変動表示が行われる毎に1減算される。
第2保留ランプ部95bは、第2始動口84bに入賞した遊技球の保留個数を表示するLEDを備え、遊技球の保留個数と同じ数だけLEDが点灯する。パチンコ機10は、遊技球を最大4個まで保留することができる。このため、第2保留ランプ部95bが備えるLEDの数も、遊技球の最大保留個数と同じ4つとなっている。また、第2保留ランプ部95bは、第2結果表示部93b及び図柄表示装置91の変動表示に対応している。つまり、第2保留ランプ部95bで表示される保留個数は、第2始動口84bへ遊技球が入賞することで1加算され、第2結果表示部93bの変動表示が行われる毎に1減算される。
第3保留ランプ部96は、各スルーゲート85に入賞した遊技球の保留個数を表示するLEDを備え、遊技球の保留個数に応じてLEDが点灯する。この第3保留ランプ部96は、パチンコ機10は、遊技球を最大4個まで保留することができる。このため、第3保留ランプ部96が備えるLEDの数も、遊技球の最大保留個数と同じ4つとなっている。また、第2保留ランプ部95bは、役物用表示部94の変動表示に対応している。つまり、第3保留ランプ部96で表示される保留個数は、各スルーゲート85へ遊技球が入賞することで1加算され、役物用表示部94の変動表示が行われる毎に1減算される。
なお、パチンコ機10は、各保留ランプ部95a,95b,96のLEDを点灯させることにより、遊技球の保留個数を報知するように構成されているが、図柄表示装置91に画像として、第1始動口84a、第2始動口84b及び各スルーゲート85に入賞した遊技球の保留個数を報知する等の他の構成であってもよい。また、パチンコ機10は、各保留ランプ部95a〜96が各々備えるLED数は、最大保留個数4に対応して4つとしているが、例えば、2つのLEDを並設し、保留個数が「1」〜「2」の場合LEDを左又は右から順に「点灯」し、保留個数が「3」〜「4」の場合左又は右から順に「点滅」することで、保留個数を遊技者へ報知するようにしてもよい。
遊技球発射機構110は、図7に示すように、樹脂ベース71における窓孔76の下方に取り付けられている。遊技球発射機構110は、電磁式のソレノイド111と、発射レール112と、球送り機構113とからなり、ソレノイド111への電気的な信号の入力により当該ソレノイド111の出力軸が伸縮方向に移動し、球送り機構113によって発射レール112上に置かれた遊技球を遊技領域に向けて打ち出す。
発射レール112と遊技盤81に取り付けられた内,外レール101,102との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方には前扉枠14の通路形成ユニット50に形成されたファール球通路55が配設されている(図3参照)。したがって、仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域の上部に到達せずに、内,外レール101,102によって構成される誘導レールを逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路55内に入る。ファール球通路55は前扉側下皿通路52に通じており、ファール球通路55に入った遊技球は下皿34に排出される。
樹脂ベース71において発射レール112の下方には、内外(すなわち前後方向)に貫通する略矩形状の開口部71cが形成されている(図5参照)。この開口部71cには内枠13の開放を監視する第2監視装置290が嵌まっている。第2監視装置290についての詳細は後述する。
樹脂ベース71において発射レール112の左方には、樹脂ベース71を前後方向に貫通させて通路形成部(図3参照)121が設けられている。通路形成部121には図10に示すように本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とが形成されている。本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部225に通じている。また、通路形成部121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット50の受口部53が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路51が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路51が配置されている(図6参照)。
樹脂ベース71において通路形成部121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を開閉する開閉部材124(図10参照)が取り付けられている。開閉部材124はその下端に設けられた支軸により前後方向に回動可能に支持されており、さらに本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する前方位置に付勢する図示しない付勢部材が設けられている。したがって、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では開閉部材124が図示の如く起き上がり、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する。これにより、本体側上皿通路122又は本体側下皿通路123に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット50に設けられた受口部53により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路122と前扉側上皿通路51とが連通し、さらに本体側下皿通路123と前扉側下皿通路52とが連通している。
次に、内枠13の背面構成について説明する。図10は内枠13の背面図である。
樹脂ベース71の背面における回動先端側(図10の左側)には、施錠装置131が設けられており、シリンダ錠75におけるキー操作に対して施錠装置131が連動し、内枠13及び前扉枠14の解錠が行われる。また図4及び図10に示すように、内枠13の背面の左上側部には、裏パックユニット15の開放を検出する裏パックユニット開放検出器289が設けられている。
樹脂ベース71の背面における回動基端側(図10の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、樹脂ベース71の背面には、裏パックユニット15を内枠13に締結するための被締結孔134が設けられている。
樹脂ベース71の背面には、係止金具135が複数設けられており、これら係止金具135によって上述したように樹脂ベース71に対して遊技盤81が取り付けられている。ここで、遊技盤81の背面の構成を説明する。図11は遊技盤81を後方より見た斜視図、図12は遊技盤81から主制御装置ユニット160を取り外した状態を示す背面図である。
遊技盤81の中央に配置される可変表示ユニット86には、センターフレーム92を背後から覆う合成樹脂製のフレームカバー141が後方に突出させて設けられており、フレームカバー141に対して後側から上述した図柄表示装置91が取り付けられるとともに、その図柄表示装置を駆動するための表示制御装置が取り付けられている(不図示)。これら図柄表示装置91及び表示制御装置は前後方向に重ねて配置され(図柄表示装置が前、表示制御装置が後)、さらにその後方に音声ランプ制御装置ユニット142が搭載されている。音声ランプ制御装置ユニット142は、音声発光制御装置400(図10〜図12では不図示)と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に音声発光制御装置400が装着されている。
音声発光制御装置400は、後述する主制御装置300からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置500の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
遊技盤81の背面には、可変表示ユニット86の下方に集合板ユニット(不図示)が設けられている。集合板ユニットには、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入賞を検知するための入賞検知機構等が設けられている。
遊技球回収機構について図8を参照して説明すると、集合板ユニットには、前記一般入賞口82、可変入賞装置83、作動口84(第1,第2始動口84a,84b)の遊技盤開口部に対応して且つ下流側で1カ所に集合する回収通路151が形成されている。したがって、一般入賞口82等に入賞した遊技球は何れも回収通路151を介して遊技盤81の下方に集合する。遊技盤81の下方には後述する排出通路があり、回収通路151により遊技盤81の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口87も同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球もアウト口87を介して排出通路内に導出される。
同様に入賞検知機構について図12を参照して説明すると、集合板ユニットには、遊技盤81表側の各一般入賞口82と対応する位置にそれぞれ検知センサ152が設けられている。また、可変入賞装置83と対応する位置に検知センサ153が設けられ、第1,第2始動口84a,84bに対応する位置に検知センサ154a,154bが設けられている。これら検知センサ152〜154bにより遊技球の入賞がそれぞれ検知される。また、集合板ユニット外における可変表示ユニット86の右側には、スルーゲート85を通過する遊技球を検知する検知センサ155が設けられている。また、アウト口87と対応する位置に検知センサ156(図7参照)が設けられている。
図11に示すように遊技盤81の背面には、集合板ユニットを後側から覆うようにして主制御装置ユニット160が搭載されている。主制御装置ユニット160の構成について図13を用いて説明する。図13は主制御装置ユニット160の構成を示す斜視図である。
主制御装置ユニット160は、合成樹脂製の取付台161を有し、取付台161に後述する主制御装置300(図13では不図示)が搭載されている。主制御装置300は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。封印部164は、基板ボックス163の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて封印処理が行われる。
封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、封印部164を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数の封印部164のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部と他の封印部との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の封印部の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片165が設けられている。これら結合片165は、取付台161に形成された複数の被結合片166と1対1で対応しており、結合片165と被結合片166とにより基板ボックス163と取付台161との間で封印処理が行われる。
次に、裏パックユニット15について説明する。図14は裏パックユニット15の正面図である。
裏パックユニット15は、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤203(図4参照)、及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、払出機構部202等が取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット86を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。また、ベース部211には、内枠13に設けられた被締結孔134に対して締結するための締結具215が設けられており、当該締結具215を被締結孔134に嵌め込むことで内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。すなわち、裏パック201の最上部には上方に開口したタンク221が設けられており、タンク221には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路51を介して上皿33に通じ、中央の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路52を介して下皿34に通じ、外側の開口部が排出通路に通じるように形成されている。
払出機構部202には、裏パック基板(電力受入部又は外部電力受入部)229が設置されている。裏パック基板229には、例えば交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチ229aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤203(図4参照)及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤203は、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路151等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源及び発射制御装置243(以下、電源・発射制御装置243ともいう)とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242は、基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されている。なお、払出制御装置242から払出装置224への払出指令の信号は上述した裏パック基板229により中継される。また、払出制御装置242には状態復帰スイッチ245が設けられている。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
基板ボックス244の右側には、外部端子板213が設けられている。外部端子板213には、パチンコ機10に発生した各種のエラー情報を出力するための出力端子、内枠13の開放時に信号出力するための出力端子、及び前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子等が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置(又はホールコンピュータ)に対して枠側の状態に関する信号が出力される。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源及び発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者による発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置243にはRAM消去スイッチ247が設けられている。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチ247を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
図3や図10等に示すように、内枠13の樹脂ベース71には、第1監視装置250及び第2監視装置290が装着されている。また、図4及び図10に示すように、内枠13の背面の左上側部には、裏パックユニット15の開放を検出する裏パックユニット開放検出器289が設けられている。第1監視装置250は内枠13の開閉先端側の上部に配置されており、この第1監視装置250によって前扉枠14の開放が監視されている。一方、第2監視装置290は内枠13の下部に配置されている。詳しくは、裏パックユニット15の閉状態で当該裏パックユニット15の下端縁よりも下方に配置されており、パチンコ機10の後方から視認可能となっている(図5参照)。この第2監視装置290により内枠13の開放が監視される。また、裏パックユニット開放検出器289により裏パックユニット15の開放が検出される。
図3や図10等に示すように、第1監視装置250及び第2監視装置290は、内枠13の樹脂ベース71に装着されている。第1監視装置250は内枠13の開閉先端側の上部に配置されており、この第1監視装置250によって前扉枠14の開放が監視されている。一方、第2監視装置290は内枠13の下部に配置されている。具体的には、第2監視装置290は、裏パックユニット15の閉状態で当該裏パックユニット15の下端縁よりも下方に配置されており、遊技機本体12の開放、換言すると内枠13の開放が監視されている。
第1監視装置250及び第2監視装置290は、同一の構成を有し、その取り付け方向及び付随して設けられている構成が相違している。従って、ここでは、第1監視装置250の構成についてのみ説明し、第2監視装置290の構成については省略する。
第1監視装置250は、図15及び図16に示すように、収容ケース体251と蓋用ケース体280とを備え、両ケース体251,280がビス等の締結具によって固定されていることによりハウジング252が形成される。ハウジング252(両ケース体251,280)は、光透過性を有する透明な合成樹脂材料等の材料からなり、ハウジング252内が視認可能となっている。このため、第1監視装置250の内部を容易に確認することができ、メンテナンス等の容易化が図られている。このように、第1監視装置250内部の確認が容易であるため、第1監視装置250の監視機能を阻害する等の不正行為の発見が容易となっている。
第1監視装置250は、収容ケース体251を前側、蓋用ケース体280を後側として樹脂ベース71の上側隅部に配置されている。このように配置された状態で、ボルト等の締結具によって樹脂ベース71の背面に固定されている。
収容ケース体251は、天板部253,底板部254,前板部255,左側板部256及び右側板部257を有し、内枠13の開閉先端側の上部に取り付けられた際にパチンコ機10の後方側が開放された箱状に形成されている。前板部255は樹脂ベース71の背面と略平行をなしている。前板部255には、天板部253との境界から上方に延びる上側延出部258と、底板部254との境界から下方に延びる下側延出部259とが形成されており、両延出部258,259が樹脂ベース71の背面に当接している。
両延出部258,259には、樹脂ベース71に形成された円柱状のボス部が嵌まる丸孔258a,259aがそれぞれ設けられている。そして丸孔258a,259aにそれぞれ円柱状のボス部が嵌まることで第1監視装置250の上下及び左右方向の位置決めがなされる。
また、前板部255の下部には前方に段差状に張り出した張出部260が形成されており、樹脂ベース71には、張出部260に対応する開口部71bが形成されている。また、開口部71bは前後方向に貫通した貫通孔であり、その内周形状は張出部260の外周形状と略同一となっている。張出部260が開口部71bに嵌まることで、樹脂ベース71と第1監視装置250との境界部位がクランク状をなす構成となっている。これにより、開口部71bと張出部260の境界部位から不正具等が挿入されるといった不都合を抑制している。更に、樹脂ベース71の前面と張出部260の前面とはほぼ同一面上になるようにそれぞれの寸法が設定されており、張出部260は樹脂ベース71よりも前方に突出しない構成となっている。このため、メンテナンス作業等の際に張出部260が引っ掛かることで、第1監視装置250の配置位置がずれるといった不都合が防止される。
ハウジング252の内部(より具体的には、収容ケース体251の内部)には、前扉枠14の開閉状態を検出する検出装置265と、電力が供給されることで継続的に動作する動作機構275とが設置されている。
検出装置265は、樹脂ベース71の開口部71bの後方、すなわち張出部260の後方に配置されている。より具体的には、収容ケース体251の内部における前扉枠14の回動先端側に配置されている。検出装置265は、光を射出する発光素子266(フォトダイオード)と、発光素子266からの光を受ける受光素子267(フォトトランジスタ)と、発光素子266及び受光素子267を収容する収容体268とを備えている。
収容体268は、略直方体状の本体部269と、本体部269の下部にて左右方向に突出する突出部269a,269bとを有する。収容体268は、前面が前板部255と平行となるように配置されている。各突出部269a,269bは、底板部254と平行な板状に形成されており、収容ケース体251に形成された第1ガイド溝270に各突出部269a,269bが嵌まる(挿入される)ことで検出装置265が収容ケース体251に装着される。
第1ガイド溝270は、互いに対向するとともに前後方向に延びており、その後端部においてはパチンコ機10の後方に開放されており、この第1ガイド溝270に突出部269a,269bが挿入されることで、突出部269a,269bの外周面と第1ガイド溝270の内周面とが接触し、検出装置265の上下方向及び左右方向の移動が規制される。
また、第1ガイド溝270の前部には収容体268が当たる当接部271が設けられている。当接部271は、収容ケース体251の内方に隆起しており、底板部254の内面に平行な上側当接面271a及び前板部255の内面に平行な後側当接面271bを有している。第1ガイド溝270に沿って検出装置265が押し込まれた際には、収容体268と後側当接面271bとが当接する。これにより、検出装置265の前方への移動が規制される。このように前方への移動が規制なされた状態においては、収容ケース体251の前板部255と検出装置265との間に所定の隙間が確保されている。収容体268は、上述の如く前方,左右方向,上下方向の各方向への移動が規制された状態で、収容ケース体251にビス等の締結具によって固定される。
収容体268の本体部269には前後方向に貫通する貫通孔269c,269dが所定の間隔を隔てた状態で左右に並設されている。各貫通孔269c,269dには、それぞれ発光素子266及び受光素子267が発光部位及び受光部位を前方に向けた状態で嵌め込まれている。各貫通孔269c,269dは、当接部271によって各素子272,273間での光の通過が遮られないように、上側当接面271a(当接部271)よりも上方に配置されている。より具体的には、発光素子266から発せられた光は、当接部271によって遮られることなく収容ケース体251から射出され、前扉枠14の背面に向かって照射される。また、貫通孔269c,269dの中心軸線は前板部255と直交しており、両素子266,267の中心軸線も前板部255と直交している。このため、発光素子266からの光が前板部255に入射することで、屈折したり反射したりしにくくなっている。
図6に示すように、検出装置265の前方、すなわち前扉枠14の背面側には、発光素子266からの光を受光素子267に向かって反射する光反射部材274が設けられている。光反射部材274は、前扉枠14に形成された収容凹部14aに収容された状態で、ビス等の締結具によって前扉枠14に固定されており、前扉枠14の背面からの突出が抑えられている。
光反射部材274は光透過性を有するガラス製のプリズムにより構成されている。前扉枠14が開放されていない状態、換言すると前扉枠14が閉まっている状態では、発光素子266からの光は、光反射部材274により反射され、その反射光は受光素子267により受光される。
一方、前扉枠14が開放された状態、換言すると前扉枠14が閉まっていない状態では、前扉枠14が開放されることにより光反射部材274の位置がずれる。このたため、発光素子266からの光は、光反射部材274により反射される方向がずれ、その反射光は受光素子267により受光されない。
次に、動作機構275について詳細に説明する。図15及び図16に示すように、動作機構275は、検出装置265の側方に配置されており、その主要な構成として、動作機構275の動力源として設けられたソレノイド276と、そのソレノイド276に挿通された動作軸277とを備えている。
ソレノイド276は、上下方向に延びる略円筒状に形成され、その上部には収容ケース体251への取付部278が設けられている。取付部278は、収容ケース体251の天板部253と平行な板状に形成され、天板部253及び左側板部256に形成された第2ガイド溝279に嵌まっている。これら第2ガイド溝279は、互いに対向するとともに前後方向に延びており、その後端部がパチンコ機10の後方に開放されている。第2ガイド溝279の後端側から取付部278を挿入し、ソレノイド276を押し込むことで、動作機構275の装着がなされる。このように、取付部278が第2ガイド溝279に挿入されることで、取付部278の外周面と第2ガイド溝279の内周面とが接触する。これにより、動作機構275の上下方向及び左右方向の移動が規制されている。動作機構275を第2ガイド溝279に沿って押し込むことで、取付部278と収容ケース体251の前板部255とが当接し、パチンコ機10前方への移動が規制される。動作機構275は、このように各方向への移動が規制された状態で、ビス等の締結具によって収容ケース体251に固定されている。なお、本実施形態においては、動作機構275の装着作業性向上のため、第2ガイド溝279を設ける構成としたが、これらを設けない構成としてもよい。
動作軸277は上下方向に延びる鉄製の円柱部277aを有している。その円柱部277aの大部分がソレノイド276の内部に収容された状態となっている。円柱部277aの中心軸線とソレノイド276の中心軸線とが重なっており、動作軸277はソレノイド276の中心軸線方向に移動可能となっている。動作軸277の下端部はソレノイド276の外部に突出しており、その下端部には板状の遮蔽部277bと、動作軸277から遮蔽部277bをパチンコ機10の前方にオフセットするクランク部277cとが一体成形されている。なお、本実施形態においては動作軸277の円柱部277a、遮蔽部277b及びクランク部277cを一体成形したが、それらを個々に成形することも可能である。例えば、円柱部277aのみを鉄製とし、遮蔽部277b及びクランク部277cを合成樹脂製とするとよい。
遮蔽部277bは、前板部255と略平行に形成されており、動作軸277の上下動に追従して、前板部255と平行に移動する。また、遮蔽部277bはクランク部277cによって検出装置265よりも前側となるように配置されており、検出装置265と前板部255との間に形成された空間によってその作動のための隙間隙(作動隙)が確保されている。遮蔽部277bの下端部は、その下限位置において前記上側当接面271aと当接する。このような当接状態では、遮蔽部277bは、パチンコ機10の正面視において、受光素子267と重なる構成となっている。換言すると、受光素子267の前側を覆った状態となっている。一方、遮蔽部277bが上限位置にある状態では、遮蔽部277bの下端部は、受光素子267よりも上方となるように設定されている。換言すると、受光素子267の前側を覆わない状態となっている。他の光源からの光が遮蔽部277bにて反射し、受光素子267に到達するといった不具合が生じないように、遮蔽部277bには光を吸収する塗料(光反射率の低い塗料)が塗付されている。なお、本実施形態においては、遮蔽部277bが受光素子267にのみ重なる構成としたが、発光素子266に重なる構成としてもよいし、受光素子267及び発光素子266の両素子に重なる構成としてもよい。
本実施形態では、動作軸277はソレノイド276に電力が供給されている状態では動作範囲の上限位置、換言すると検出装置265の前面を覆わない位置(以下、第1位置ともいう)にて保持される。ここで、ソレノイド276の出力は、通電状態において動作軸277を重力に抗して持ち上げることができる程度に大きく設定されている。一方、電力の供給が停止されている状態では動作軸277が自重で下がり、動作範囲の下限位置、換言すると検出装置265の前面を覆う位置(以下、第2位置ともいう)にて保持される。より具体的には、遮蔽部277bが上側当接面271aに当接することで、動作軸277は第2位置にて保持された状態となる。すなわち、動作軸277においては電力供給の有無により、第1位置と第2位置との間でその保持位置が変化する。換言すれば、動作軸277の位置切り替えに伴い、遮蔽部277bの位置が第1位置及び第2位置間で切り替わる。
第1位置における遮蔽部277bの下端部と、第2位置における遮蔽部277bの上端部との間には所定の隙間領域が設定されている。換言すると、動作軸277の動作距離寸法は遮蔽部277bの軸線方向の長さ寸法よりも大きく設定されており、その隙間領域とパチンコ機10の正面視において重なる前板部255(詳しくは張出部260)の一部には、内外(すなわちパチンコ機10の前後方向)に貫通する挿通孔260aが形成されている。前扉枠14の背面には、図6に示すように、その挿通孔260aに挿通可能な突起14bが設けられている。突起14bは前扉枠14と一体成形されており、パチンコ機10の後方に延出している。突起14bの先端は遮蔽部277bの後端部よりも若干後方に位置している。上述の如く突起14bは前扉枠14に設けられているため、前扉枠14の回動に伴って移動する。すなわち、突起14bは、前扉枠14が内枠13に閉じた状態では挿通孔260aに挿通された状態となり、前扉枠14が所定量以上開放された状態では挿通孔260aに挿通されていない状態となる。
突起14bが挿通孔260aに挿通された状態、すなわち前扉枠14が閉じている状態では、遮蔽部277bと突起14bとが当たることで、遮蔽部277bの第1位置及び第2位置の両位置間での移動が規制される。より具体的には、遮蔽部277bが第1位置にある状態で、突起14bが挿通孔260a挿入されている場合、遮蔽部277bの第2位置への移動は規制される。また、遮蔽部277bが第2位置にある状態で、突起14bが挿入されている場合、遮蔽部277bの第1位置への移動が規制される。
なお、上述のように前扉枠14は内枠13に対して回動可能に設けられている。このため、前扉枠14の鉤金具63と軸受け金具132とが係止状態となる前の段階では、突起14bと遮蔽部277b及び挿通孔260aとの相対位置がばらつく可能性がある。このため、それら突起14b等が引っ掛かることで、前扉枠14の閉作業が妨げられることが懸念されるが、突起14bは両位置にある状態での遮蔽部277bと所定の隙間を有しているとともに、挿通孔260aはパチンコ機10の前方に向かって幅広となるテーパ形状を有している。この結果、突起14b挿入時の引っ掛かりが抑制され、前扉枠14閉時の作業性が担保されている。
次に、突起14bと遮蔽部277bとの相対関係について詳細に説明する。前扉枠14が閉じている状態において、突起14bの後端は遮蔽部277bの後端部よりも若干後方に突出している。このため、前扉枠14の前後方向位置が若干ばらついたとしても突起14bの機能が担保される構成となっている。前扉枠14を開放する際には、所定の角度以上に開放することで、突起14bが遮蔽部277bとパチンコ機10の平面視で重ならない位置まで移動する。これにより遮蔽部277bの移動制限(規制)が解除される。
また、内枠13の周縁部にはパチンコ機10の前方、すなわち前扉枠14に向かって延びる開口フランジ13aが一体成形されている。この開口フランジ13aによって、内枠13の周縁部と前扉枠14の周縁部とがパチンコ機10の側面視及び平面視において重なる構成となっている。このように両者が重なる構成とすることで、内枠13と前扉枠14との境界部位から不正具等が挿入されるといった不都合を抑制している。なお、突起14bと遮蔽部277bとの重なり量は、開口フランジ13aと前扉枠14との重なり量よりも小さく設定されている。より具体的には、遮蔽部277bの前面から突起14bの後端部までの前後方向の距離寸法は、開口フランジ13aの前端縁から前扉枠14の後端縁までの前後方向の距離寸法よりも、小さく設定されている。このため、前扉枠14が回動し、突起14bと遮蔽部277bとが重ならない状態に移行した際には、開口フランジ13aによって内枠13と前扉枠14との境界部位が露出しない。すなわち、内枠13と前扉枠14との境界部位から内枠13の前面が視認可能となる位置では、突起14bによる遮蔽部277bの移動制限が解除された状態となるように構成されている。
次に図15及び図16を用いて、前記蓋用ケース体280の主要な構成について説明する。蓋用ケース体280は、天板部281,底板部282,背板部283,左側板部284及び右側板部285を有し、パチンコ機10の前方に開放された箱形状となっている。蓋用ケース体280の開放された部位には、収容ケース体251の後端開口縁が収容されている。蓋用ケース体280の内部には、検出装置265等とハーネス(不図示)によって電気的に接続された中継基板286が配置されている。中継基板286は背板部283と平行な略板状をなし、背板部283の内面にビス等の締結具によって固定されている。
中継基板286の後方、すなわち背板部283における中継基板286と対向する部位には、内外に貫通する連通孔287が形成されている。この連通孔287の後方にはコネクタ288が配置されている。換言すると、連通孔287を挟んで中継基板286とコネクタ288とが対向して設けられており、それら中継基板286及びコネクタ288がハーネス等(不図示)により電気的に接続されている。コネクタ288はその挿入口をパチンコ機10の後方に向けた状態でビス等の締結具によって背板部283の背面に固定されている。そして、コネクタ288を介してハーネス(不図示)により第1監視装置250と主制御装置300とが電気的に接続されている。なお、本実施形態においては上述のように蓋用ケース体280が光透過性を有する構成とすることで、第1監視装置250に対する不正等の確認を容易なものとしている。しかしながら、蓋用ケース体280が、光透過性を有さない構成とすることも可能である。この場合、蓋用ケース体280を、例えば不透明性を有する合成樹脂材料や、アルミ等の軽金属材料によって形成するとよい。
次に、パチンコ機10に電力が供給されている状態での前扉枠14の開放検出について説明する。
第1監視装置250に電力が供給されている状態、すなわちソレノイド276が通電されている状態においては、ソレノイド276が励磁される。これにより、動作軸277が第1位置に保持された状態となっている。かかる状態においては、受光素子267の前方に遮蔽部277bが存在せず、発光素子266から発せられた光は光反射部材274を介して受光素子267に到達する。受光素子267に光が到達することで受光信号が中継基板286に出力される、この受光信号を読み取ることで前扉枠14が閉じた状態にあることが検出される。
第1監視装置250に電力が供給されている状態で前扉枠14を開放すると、両素子266,267と光反射部材274との相対位置が変化する。この場合、発光素子266から射出された光は光反射部材274に到達しなくなるか、仮に光反射部材274に到達したとしても、その反射光が受光素子267以外の部位に向かって射出される。このため、発光素子266からの光は受光素子267に届かなくなる。故に、所定の受光信号が出力されなくなる。そして、この受光信号の変化を読み取ることで前扉枠14が閉じた状態にあることが検出される。
このように、電力が供給されている状態における前扉枠14の開放を検出可能とすることでホールの営業中に行なわれる前扉枠14の不正開放を抑制することができる。結果、パチンコ機10に対する不正の抑制に貢献することができる。
また、閉店や停電等により第1監視装置250に対する電力の供給が停止すると、ソレノイド276への電力の供給が止まるため励磁状態が解除される。この場合、動作軸277及び遮蔽部277bが自重により下方に移動し、突起14bに当接する。遮蔽部277bは突起14bに当接することで、その下方への移動が制限された状態となり、第2位置への移動が規制される。この状態のまま、再び電力の供給が開始されると、ソレノイド276が励磁状態となり、自重作用に勝ることで動作軸277は上方へ持ち上げられる。この場合、発光素子266からの光は受光素子267に到達可能であるため、前扉枠14が閉じた状態にあることを検出することができる。このようにして、電力供給が停止している間に前扉枠14が開放されなかったことが検出される。
次に、電力の供給が停止している間に前扉枠14が開閉された場合について説明する。
前扉枠14の開放に伴い突起14bが第1監視装置250から離間することで、遮蔽部277bは支えを失い自重により下方(すなわち第2位置)へと移動する。遮蔽部277bは下方へ移動した際に上側当接面271aに当接し、それ以上の下向への移動が制限される。この状態で前扉枠14が再び閉じられると、突起14bが元の位置(突起14bが挿通孔260aに挿通された状態)に復帰するため遮蔽部277bの上方への移動が規制される。この状態では、遮蔽部277bは受光素子267の前方に位置しているとともに、突起14b及び上側当接面271aによってその上下方向の移動が規制された状態となる。このように遮蔽部277bを第2位置から移動不能とすることで、前扉枠14の開放が行われた事実が機械的に保存される。
遮蔽部277bの第2位置からの移動が規制されている状態で電源の供給が開始されると、ソレノイド276が励磁され、遮蔽部277bが上方(すなわち第1位置)に移動しようとする。しかしながら、遮蔽部277bは突起14bに当たり、その移動が妨げられる。すなわち、遮蔽部277bによって受光素子267が覆われたままの状態が継続される。電力の供給が開始されることで、発光素子266が発光を開始する。発光素子266から発せられた光は、光反射部材274を介して受光素子267に向かって照射される。しかしながら、受光素子267の前方に位置している遮蔽部277bによって、受光素子267への光の到達が遮られる。このため、受光信号の出力が抑えられ、前扉枠14が開放された状態にあることが検出される。実際には、前扉枠14は閉じた状態であるが、電源遮断時に開放されたことが検出される。
上述の如く、前扉枠14の電力遮断時の開放を検出した状態において、再び前扉枠14を開放することで、突起14bが第1監視装置250から離間し、遮蔽部277bが第1位置に移動する。すなわち、遮蔽部277bの移動規制が解除される。このように前扉枠14を操作することで、不正開放検出状態が解除され通常の状態に復帰する。また、このような構成とすることで、前扉枠14の開放により不正開放検出状態がリセットされるため、リセットスイッチ等を設ける必要が無く構成の簡略化に貢献できる。また、前扉枠14の開放は所定の操作(施解錠操作)によっておこなわれるため、不正開放検出状態が不正に解除されるといった不都合を抑制できる。
なお、第2監視装置290も第1監視装置250と同様に、収容ケース体251,蓋用ケース体280,検出装置265,動作機構275,中継基板286及びコネクタ288を備えており、第2監視装置290に対応する突起及び光反射部材が外枠11に設けられている。
上記説明では、第1監視装置250及び第2監視装置290は、電力が供給されていない電源遮断時においても前扉枠14及び内枠13が開放されたことが検出される構成(具体的には、動作機構275を備えている)となっている、しかしながら、電力が供給されていない電源遮断時に前扉枠14及び内枠13が開放されたことが検出される構成は本実施形態に必須の構成ではなく、電力が供給されている状態において前扉枠14及び内枠13が開放されたことが検出される構成となっていればよい。具体的には、本実施形態においては、第1監視装置250及び第2監視装置290は、前扉枠14若しくは内枠13の開閉状態を検出する検出装置265を備えていればよい。
なお、上記説明では、検出装置265が発光素子266と受光素子267とを備え、発光素子266が発光した光を光反射部材274で反射し、この反射光を受光素子267で受光できるか否かにより、前扉枠14及び内枠13の開閉状態を検出する構成となっている。しかしながら、本実施形態では、前扉枠14及び内枠13の開閉状態を検出することができればよい。このため、例えば、発光素子266と受光素子267とをそれぞれ樹脂ベース71及び前扉枠14の背面側の対向する位置に設け、前扉枠14を閉じた状態では、発光素子266が発光した光を受光素子267で受光でき、前扉枠14を開放した状態では、発光素子266が発光した光を受光素子267で受光できないように構成してもよい。なお、内枠13の開閉の検出についても同様に、発光素子266と受光素子267とをそれぞれ樹脂ベース71及び内枠13の前面側の対向する位置に設け、内枠13を閉じた状態では、発光素子266が発光した光を受光素子267で受光でき、内枠13を開放した状態では、発光素子266が発光した光を受光素子267で受光できないように構成してもよい。
さらに、本実施形態では、発光素子266及び受光素子267の光学素子を利用して前扉枠14及び内枠13の開閉を検出しているが、他の手法により、前扉枠14及び内枠13の開閉を検出するようにしてもよい。例えば、発光素子266の代わりに超音波発振素子を設け、受光素子267の代わりに超音波受信素子を設けて、前扉枠14及び内枠13の開閉を検出するようにしてもよい。さらに、発光素子266の代わりに磁石を設け、受光素子267の代わりに磁気センサを設けて、前扉枠14及び内枠13の開閉を検出するようにしてもよい。また、図4及び図10に示すように、本実施形態に係るパチンコ機10には、裏パックユニット15の開放を検出する裏パックユニット開放検出器289が設けられているが、裏パックユニット15の開放を検出する仕組みは種々のものを採用することができる。例えば、第1監視装置250及び第2監視装置290と同様に、発光素子266及び受光素子267の光学素子を利用して裏パックユニット15の開閉を検出してもよいし、発光素子266の代わりに超音波発振素子を設け、受光素子267の代わりに超音波受信素子を設けて、裏パックユニット15の開閉を検出するようにしてもよい。さらに、発光素子266の代わりに磁石を設け、受光素子267の代わりに磁気センサを設けて、裏パックユニット15の開閉を検出するようにしてもよいし、機械式の接触センサを設けるようにしてもよい。
<電気的構成>
図17は、パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
パチンコ機10は、図17に示すように、主制御装置300と、音声発光制御装置400と、表示制御装置500とを備える。これらの装置は、内枠13の背面側に搭載されている。また、パチンコ機10は、前述した払出装置224に遊技球の払い出しをさせる払出制御を実行する払出制御装置242、パチンコ機10へ必要な電力を供給するとともに、遊技球発射機構110を制御する電源・発射制御装置243とを備え、これらの装置は、裏パックユニット15に搭載されている。
主制御装置300は、パチンコ機10の主な制御(主制御)を司る主制御基板301と、電源を監視する停電監視基板303とを備えている。なお、主制御装置300は、主制御基板301等を収容する基板ボックスを備えている。この基板ボックスは、その開放に際して痕跡を残す痕跡構造を備えていてもよい。具体的には、痕跡手段としては、複数のケース体を結合することによって基板ボックスを構成し、各ケース体の分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)を設ける構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成等を採用することができる。また、痕跡構造としては、これらのケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成等を採用することができる。
主制御基板301は、主制御基板301に実装されたMPU(Micro−Processing Unit)302と、このMPU302を構成しているROM(Read Only Memory)312及びRAM(Random Access Memory)313とを備えている。MPU302は、ROM312及びRAM313の他、CPU、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、及び乱数発生器としてのカウンタ回路等を1チップ化した半導体素子であり、いわゆるワンチップマイコンと呼ばれるものである。なお、本実施形態では、ROM312及びRAM313は、MPU302に対して1チップ化されているが、ROM312、RAM313が個別にチップ化された構成としてもよい。また、ROM312とRAM313とは、物理的に分離された個別のメモリとしているが、物理的に分離していない一つのメモリとし、論理アドレスによりROM312の領域とRAM313の領域を設けるようにしてもよい。この場合、例えば、RAM内の特定領域を書き込み禁止としてROMの機能を持たせるようにしてもよい。主制御装置300以外の他の制御装置のMPUについても同様である。
ROM312は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、MPU302の主記憶装置として利用される。ROM312は、記憶している情報(データ)の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性メモリであり、書き込みを行うことができない半導体素子である。このROM312は、論理アドレスにより論理的に分離された複数のエリア(領域)を有しており、例えば、当否テーブル記憶エリア、振分テーブル記憶エリア、リーチ用テーブル記憶エリア、変動用テーブル記憶エリア等の各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
RAM313は、任意に情報の書き込み及び消去が可能な半導体メモリである。RAM313は、ROM312に記憶された制御プログラムを読み出して実行する際に、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性メモリである。このRAM313は、論理アドレスにより論理的に分離された複数のエリア(領域)を有しており、例えば、各種カウンタエリア、保留球格納エリア、電役保留エリア、停止結果格納エリア等の各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。なお、本実施形態では、RAM313として、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリを用いているが、RAM313としてMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)等の不揮発性メモリを用いるようにしてもよい。なお、本実施形態では、RAM313は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源・発射制御装置243に設けられた電源・発射制御基板からデータ記憶保持用電力が供給されてデータが保持される構成となっている。
MPU302は、入力ポート(不図示)及び出力ポート(不図示)を備えている。MPU302の入力ポートは、主制御装置300に設けられた停電監視基板303と、複数の検知センサ152〜156とに接続されている。MPU302の出力ポートは、停電監視基板303と、払出制御装置242と、音声発光制御装置400とに接続されている。この音声発光制御装置400と、音声発光制御装置400に接続される表示制御装置500については後に詳細に説明する。また、MPU302の出力ポートは、第2始動口84bの開閉部材84b1を開閉動作させる電動役物駆動部84b2と、可変入賞装置83の開閉扉83bを開閉動作させる可変入賞駆動部83cと、メイン表示部93と、役物用表示部94とに接続されている。
ここで、主制御基板301は、ドライバ回路(不図示)を有しており、MPU302は、このドライバ回路を通じて各種駆動部等の駆動制御を実行する。具体的には、電役開放状態では、MPU302は、電動役物駆動部84b2の駆動制御を実行して開閉部材84b1を開閉させる。また、開閉実行モードでは、MPU302は、可変入賞駆動部83cの駆動制御を実行して可変入賞装置83の開閉扉83bを開閉させる。また、各遊技回では、MPU302は、メイン表示部93の表示制御を実行して各始動口84a,84bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。さらに、MPU302は、役物用表示部94の表示制御を実行して各スルーゲート85への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。
停電監視基板303は、主制御基板301と、動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置243とを中継し、電源・発射制御装置243から出力される直流安定24ボルトの電圧を監視する。MPU302は、停電監視基板303を介して電力(DC24V)を受給する。また、MPU302は、検知センサ152〜156の検知結果に基づいて、各種入賞口82〜84bや、アウト口87や、各スルーゲート85への入賞判定(入球判定)を行っている。MPU302は、第1始動口84a又は第2始動口84bへの入賞判定に基づいて、内部抽選を実行する。
払出制御装置242は、主制御装置300から送信されるコマンド(制御命令)に基づいて、払出装置224に賞球(入賞により得る遊技球のこと)や貸し球(遊技者に貸し出される遊技球)の払い出しをさせる払出制御を実行する。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。電源・発射制御装置243は、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板301や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するAC−DCコンバータを備え、その生成した動作電力を各装置へ供給する。なお、電源・発射制御装置243は、バックアップ用コンデンサ等の電断時用電源部を備えている。この電断時用電源部は、パチンコ機10への電力供給が遮断された電断時において、主制御装置300のRAM313に記憶保持用の電力を供給する。
電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110に遊技球を発射させる発射制御を実行する。ここで、遊技球発射機構110は、遊技盤81の誘導レール103に向けて延びる発射レールと、上皿33に貯留されている遊技球を発射レール上に供給する球送り装置と、発射レール上に供給された遊技球を誘導レール103に向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイドとを備えている。電源・発射制御装置243、所定の発射条件(発射ハンドル41が回転操作されており、タッチセンサ41aがオンで、かつ発射停止スイッチ41bがオフのとき)が整っている場合に、このソレノイドに対して駆動信号(発射許可信号)を供給し、遊技球を発射させる。
なお、本実施形態では、パチンコ機10の遊技球発射機構110は、プランジャー型ソレノイドの直線的な伸縮動作によって遊技球を打ち出す方式を採用しているが、ロータリーソレノイドの回転軸に直結された打球槌が動作して遊技球を打ち出す形式であってもよいし、モータの回転に対して、別位置に支持された打球槌が動作して遊技球を打ち出す形式であってもよい。具体的には、モータにより遊技球を打ち出す方式では、モータと打球槌は別位置で支持されており、モータに接続されたカムが回転することで打球槌を動作させる。モータ(カム)によって動作した打球槌は、接続されたスプリング等の弾性によって逆方向に動作することで遊技球を打球して遊技盤81の遊技領域104へと打ち出す。また、ロータリーソレノイドにより遊技球を打ち出す方式では、電源・発射制御装置243からのパルスに応答して回転軸を回転させることによって遊技球を打球し、遊技盤81の遊技領域104へと遊技球が発射される。ロータリーソレノイドの回転軸に直結された打球槌は、遊技球の支持位置まで回転することで発射レール上の遊技球を打球し、遊技球が発射される。打球後はロータリーソレノイドのトルクが消失し、打球槌はストッパーに衝突した反動と、自重によって逆方向に回転し、ストッパー によって動作前の位置で停止する。また、プランジャー型ソレノイドにより遊技球を打ち出す方式では、プランジャー型ソレノイドの可動鉄芯に、直接打球槌を接続し、これの直線往復動作によって遊技球を打球し、遊技盤81の遊技領域104へと遊技球が発射される。また、プランジャー型ソレノイドは、ソレノイドへの通電によって打球槌を打ち出すタイプと、通電によって打球槌を後退させることでスプリングを圧縮し、スプリングの弾性によって打球槌を前進させ、遊技球を打球するもののどちらを用いるようにしてもよい。
また、遊技球発射機構110の球送り装置は、メカ式又はマグネット式のどちらあっても構わない。メカ式の場合、打球槌を駆動するモータの動力を使用して球送り装置を動作させる。メカ式の場合、打球槌と球送り装置の駆動源が同一となっているため、簡易な構造で、打球のタイミングに応じて発射レールへと1球ずつ遊技球を発射レール上に供給することが可能である。また、マグネット式の場合、打球槌の動作とは別に、独立したソレノイドによって球送りを動作させ、1球ずつ球技球を発射レール上へと供給する。マグネット式は、遊技球発射機構110がロータリーソレノイドやプランジャー型ソレノイドを用いて遊技球を発射する場合に採用することが好ましい。
第1監視装置250、第2監視装置290及び裏パックユニット開放検出器289は、内蔵された中継基板(不図示)を介して主制御基板301に接続されている。第1監視装置250、第2監視装置290及び裏パックユニット開放検出器289は、主制御基板301から電力の供給を受けて作動する。
<内部抽選>
図19は、内部抽選に用いられる各カウンタの内容を示す図である。「内部抽選」とは、遊技盤に設けた始動入賞口(第1,第2始動口84a,84b)への遊技球の入賞を契機に遊技者に有利な遊技状態(例えば、大当たり遊技状態)に移行させるか否かの抽選のことである。なお、遊技者に有利な遊技状態を特別遊技状態ともいう。MPU302は、図19に示すように、各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4の値(情報)を用いることによって内部抽選等を実行する。具体的には、MPU302は、大当たり発生の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用し、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり種別カウンタC2を使用し、リーチ表示を発生させるか否かの抽選にリーチ乱数カウンタC3を使用する。また、MPU302は、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に乱数初期値カウンタCINIを使用し、メイン表示部93及び図柄表示装置91における表示継続時間の決定に変動種別カウンタCSを使用する。さらに、MPU302は、第2始動口84bの開閉部材84b1を開放状態とするか否かの抽選に電動役物開放カウンタC4を使用する。なお、各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM313の各種カウンタエリア(図19参照)に設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、更新の都度、前回値に1が加算(インクリメント)され、所定の最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは、定期的(例えば、4msec毎)に更新される。更新された値は、RAM313の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納される。抽選カウンタ用バッファに格納された値のうち、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3の各値は、第1始動口84a又は第2始動口84bに遊技球が入賞したタイミングでRAM313に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア(図19参照)に格納される。また、抽選カウンタ用バッファに格納された値のうち、電動役物開放カウンタC4の値は、各スルーゲート85に遊技球が入賞したタイミングでRAM313の電役保留エリア(図19参照)に格納される。
保留球格納エリアは、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEとを備えている。
第1取得情報記憶手段として設けられた第1結果表示部用保留エリアRaは、第1エリアRa1〜第4エリアRa4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRa1〜Ra4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3の各値の組をそれぞれ1組ずつ格納可能な記憶容量に設定されている。MPU302は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3の各値の組を保留情報として第1始動口84aへの遊技球の入賞に合わせて各エリアRa1〜Ra4に時系列的、すなわち先に取得した値から各エリアRa1〜Ra4に順次に格納していく。具体的には、MPU302は、第1始動口84aへの入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4の順に保留情報を格納する。
本実施形態では、第1結果表示部用保留エリアRaは、4つの記憶エリアを備えているので、第1始動口84aへの遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第1結果表示部用保留エリアRaは、保留されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3の各値の組の数である保留個数を書き込むための記憶エリアが設けられている。なお、第1始動口84aに係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、例えば、1〜3個のいずれか、又は5個以上であってもよい。
第2取得情報記憶手段として設けられた第2結果表示部用保留エリアRbは、第1エリアRb1〜第4エリアRb4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRb1〜Rb4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3の各値の組をそれぞれ1組ずつ格納可能な記憶容量に設定されている。MPU302は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3の各値の組を保留情報として第2始動口84bへの遊技球の入賞に合わせて各エリアRb1〜Rb4に時系列的、すなわち先に取得した値から各エリアRb1〜Rb4に順次に格納していく。具体的には、MPU302は、第2始動口84bへの入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRb1→第2エリアRb2→第3エリアRb3→第4エリアRb4の順に保留情報を時系列的に格納していく。
本実施形態では、第2結果表示部用保留エリアRbは、4つの記憶エリアを備えているので、第2始動口84bへの遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第2結果表示部用保留エリアRbは、保留されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3の各値の組の数である保留個数を書き込むための記憶エリアが設けられている。なお、第2始動口84bに係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、例えば、1〜3個のいずれか、又は5個以上であってもよい。
実行エリアAEは、各結果表示部461,462の変動表示を開始する際に、第1結果表示部用保留エリアRa又は第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報を移動させるためのエリアである。
電役保留エリアは、4つの記憶エリアを備えているので、各スルーゲート85への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。なお、パチンコ機10は、2つのスルーゲート85を備えているが、どちらのスルーゲート85に入賞したかに関係なく、一方のスルーゲート85に入賞すれば電役保留エリアにスルーゲート85への遊技球の入賞が保留される。なお、第2始動口84bに係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、例えば、1〜3個のいずれか、又は5個以上であってもよい。
<各カウンタの説明>
次に、各カウンタの詳細について説明する。
<電動役物開放カウンタC4>
初めに、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値250に達した後、0に戻ることによって、0〜250の範囲内でループするループカウンタとなっている。電動役物開放カウンタC4は、定期的(例えば、4msec毎)に更新され、その更新された値は、各スルーゲート85に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM313の電役保留エリアに格納される。MPU302は、電役保留エリアに格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、第2始動口84bの開閉部材84b1を開放状態とするか否かの抽選(電動役物開放抽選)を実行する。
<サポートモード>
ここで、パチンコ機10は、第2始動口84bへの遊技球の入賞が可能となる開閉部材84b1の開放状態となる頻度が互いに異なる複数のモード(以下、サポートモード)を有している。具体的には、パチンコ機10は、開閉部材84b1を開放状態に設定する頻度が相対的に低い低頻度サポートモードと、開閉部材84b1を開放状態に設定する頻度が相対的に高い高頻度サポートモードとを有している。
低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードは、電動役物開放抽選において、電役開放状態に当選する確率は同一(例えば、共に4/5)であるが、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、電役開放状態に当選した際に、開閉部材84b1を開放状態に設定する回数が多く、開閉部材84b1を開放状態に設定する1回あたりの開放時間も長くなっている。また、高頻度サポートモードでは、1回の電役開放状態における各回の開放の間に、開閉部材84b1を閉鎖状態に設定する閉鎖時間は、1回あたりの開放時間よりも短くなっている。さらに、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、電動役物開放抽選を終えてから次回の電動役物開放抽選を行うまでに待機する時間として最低限確保される確保時間(役物用表示部94における1回の変動表示の継続時間)が短くなっている。
高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードと比較して、遊技球は、第2始動口84bに入賞しやすい状態となる。つまり、低頻度サポートモードでは、遊技球は、第2始動口84bよりも第1始動口84aに入賞する確率が高く、高頻度サポートモードでは、遊技球は、第1始動口84aよりも第2始動口84bに入賞する確率が高い状態となる。また、第2始動口84bへの入賞が検知センサ154bにより検知された場合、所定数(例えば、2個)の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をほとんど減らさずに遊技することができる。
なお、低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードは、上記に限定されることはない。例えば、高頻度サポートモードは、電動役物開放抽選にて電役開放状態に当選する確率を低頻度サポートモードと比較して高くするように構成してもよい。また、例えば、複数種類の確保時間を用意し、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、短い確保時間を選択し易いように構成してもよく、選択される確保時間の平均を短くするように構成してもよい。さらに、開閉部材84b1を開放状態に設定する回数、開放時間、及び確保時間の各条件を組み合わせることによって、高頻度サポートモードは、開閉部材84b1を開放状態に設定する頻度を低頻度サポートモードと比較して相対的に高くするように構成してもよい。また、サポートモードの種類は、2種類に限定されることはなく任意であり、例えば、3種類以上であってもよい。
<大当たり乱数カウンタ>
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値599に達した後、0に戻ることによって、0〜599の範囲内でループするループカウンタとなっている。また、大当たり乱数カウンタC1は、1周ループするごとに、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値を初期値として読み込む。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様に0〜599の範囲内でループするループカウンタである。
つまり、パチンコ機10は、大当たり乱数カウンタC1と乱数初期値カウンタCINIとを用いることにより、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶発性のある値によって定めるプラス方式により大当たり抽選を行う。具体的には、大当たり乱数カウンタC1は、電源投入によって初期値である0から乱数が進行していき、最大値である599までカウントが進行すると、次の値が0とはならず、乱数初期値カウンタCINIから取得された値が初期値となる。ここで初期値として100が乱数初期値カウンタCINIから取得されたとすると、大当たり乱数カウンタC1は、100,101,102とカウントを進行していき599までカウントすると0に戻って99までカウントを進行すると、初期値を再度乱数初期値カウンタCINIランダムから取得する。つまり、この方式では、大当たり乱数カウンタC1が1周する毎に初期値が変更されることから、特定の乱数が出現するタイミングに周期性は表れないこととなる。
大当たり乱数カウンタC1は、定期的(例えば、4msec毎)に更新され、その更新された値は、第1始動口84a又は第2始動口84bに遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM313の保留球格納エリアに格納される。具体的には、大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口84aに遊技球が入賞したタイミングでRAM313の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、第2始動口84bに遊技球が入賞したタイミングでRAM313の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。そして、MPU302は、保留球格納エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて、大当たり発生の抽選(当否抽選)を実行する。
図20は、大当たり発生に当選する乱数の値を示す図である。大当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たり発生に当選する乱数の値は、図20に示すように、当否情報群記憶手段として設けられたROM312の当否テーブル記憶エリアに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。
ここで、パチンコ機10は、大当たり発生に当選しにくい低確率モード(以下、通常状態ともいう)と、大当たり発生に当選しやすい高確率モード(以下、確変状態ともいう)との2つの当否抽選モードを有している。また、当否テーブルは、図20(a)に示す低確率モード用の当否テーブル(低確率(通常)用当否情報群)と、図20(b)に示す高確率モード用の当否テーブル(高確率(確変)用当否情報群)とを備えている。MPU302は、これらの当否テーブルと、保留球格納エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値とを比較することによって、大当たり発生の抽選を実行する。
これらの当否テーブルは、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、及び「通常外れ結果」の複数の大当たり発生の抽選の結果(当否結果)を有している。具体的には、大当たり発生の抽選に際して低確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態(通常状態)下では、図20(a)に示すように、「大当たり当選」となる乱数の値は2個である。また、大当たり発生の抽選に際して高確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態(確変状態)下では、図20(b)に示すように、「大当たり当選」となる乱数の値は21個である。ここで、低確率モード用の当否テーブルに記憶された大当たり当選となる乱数の値は、高確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値に含まれている。
なお、各当否テーブルに記憶される乱数の値や個数は任意であり、高確率モードは、低確率モードと比較して「大当たり当選」となる確率が高ければよい。また、高確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値は、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値を含んでいなくてもよく、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値の一部を含んでいてもよい。
また、各当否抽選モードにおいて、「大当たり当選」となる乱数の値以外は、大当たり発生に当選せずに外れ結果となる。ここで、パチンコ機10は、前述したように、「特別外れ結果(小当たり結果)」と、「通常外れ結果」との2種類の外れ結果を有している。これらの外れ結果は、いずれも当否抽選モードや、サポートモードの移行契機とはならない点で共通している。しかしながら、「特別外れ結果」は、開閉実行モードへの移行契機となるのに対して、「通常外れ結果」は、開閉実行モードへの移行契機とはならない点で異なっている。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値29に達した後、0に戻ることによって、0〜29の範囲内でループするループカウンタとなっている。大当たり種別カウンタC2は、定期的(例えば、4msec毎)に更新され、その更新された値は、第1始動口84a又は第2始動口84bに遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM313の保留球格納エリアに格納される。具体的には、大当たり種別カウンタC2の値は、第1始動口84aに遊技球が入賞したタイミングでRAM313の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、第2始動口84bに遊技球が入賞したタイミングでRAM313の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。そして、MPU302は、保留球格納エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選(振分抽選)を実行する。
図21は、大当たりの種別の振分先に係る乱数の値を示す図である。大当たりの種別の振分先に係る乱数の値は、図21に示すように、振分情報群記憶手段として設けられたROM312の振分テーブル記憶エリア(図17参照)に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。振分テーブルは、図21(a)に示す第1振分テーブル(第1振分情報群)と、図21(b)に示す第2振分テーブル(第2振分情報群)とを備えている。
MPU302は、これらの振分テーブルと、保留球格納エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値とを比較することによって、大当たりの種別の抽選を実行する。
第1振分テーブルは、第1結果表示部用保留エリアRaから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち第1始動口84aへの入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。第1振分テーブルは、図21(a)に示すように、「低確結果(低確率対応の特別振分結果)」、「非明示少ラウンド高確結果(少ラウンド対応の潜伏高確率結果)」、「明示少ラウンド高確結果(少ラウンド対応の高確率結果)」、及び「最有利結果(高確率対応の特別振分結果)」の複数の振分結果を振分先としている。具体的には、第1振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜9」(確率1/3)を「低確結果」に振り分け、「10〜14」(確率1/6)を「非明示少ラウンド高確結果」に振り分け、「15〜19」(確率1/6)を「明示少ラウンド高確結果」に振り分け、「20〜29」(確率1/3)を「最有利結果」に振り分けている。
第2振分テーブルは、第2結果表示部用保留エリアRbから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち第2始動口84bへの入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。第2振分テーブルは、図21(b)に示すように、「低確結果」及び「最有利結果」の2つの振分結果を振分先としている。具体的には、第2振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜9」(確率1/3)を「低確結果」に振り分け、「10〜29」(確率2/3)を「最有利結果」に振り分けている。
各振分結果は、以下の(1)〜(3)の条件の少なくともいずれかに差異を有している。
(1)開閉実行モード終了後の当否抽選モード
(2)開閉実行モード終了後のサポートモード
(3)開閉実行モードにおける可変入賞装置83の開閉制御の態様
まず、(1)の当否抽選モードの相違について説明する。「低確結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが低確率モードに設定される振分結果である。この低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。「非明示少ラウンド高確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、及び「最有利結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが高確率モードに設定される振分結果である。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
次に、(2)のサポートモードの相違について説明する。「低確結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合、低頻度サポートモードに移行する。
「非明示少ラウンド高確結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードをそのまま維持する振分結果である。ここで、開閉実行モード終了前のサポートモードが高頻度サポートモードであった場合、高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。「明示少ラウンド高確結果」及び「最有利結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
なお、(3)の開閉実行モードにおける可変入賞装置83の開閉制御の態様の相違については後に詳細に説明する。
<リーチ乱数カウンタ>
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値238に達した後、0に戻ることによって、0〜238の範囲内でループするループカウンタとなっている。リーチ乱数カウンタC3は、定期的(例えば、4msec毎)に更新され、その更新された値は、第1始動口84a又は第2始動口84bに遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM313の保留球格納エリアに格納される。具体的には、リーチ乱数カウンタC3の値は、第1始動口84aに遊技球が入賞したタイミングでRAM313の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、第2始動口84bに遊技球が入賞したタイミングでRAM313の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。そして、MPU302は、保留球格納エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、リーチ表示を発生させるか否かの抽選(リーチ発生抽選)を実行する。
MPU302は、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合に、リーチ用テーブルと、保留球格納エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ表示を発生させるか否かの抽選を実行し、この抽選においてリーチ表示を発生させるとなった場合にリーチ表示を発生させる。なお、リーチ用テーブルは、リーチ表示の発生に係る乱数の値の情報であり、ROM312のリーチ用テーブル記憶エリア(図17参照)に記憶されている。
ここで、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合、図柄表示装置91は、停止結果として、同一の奇数の数字又は同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを停止図柄有効ラインL上に停止表示する。また、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確結果」に振り分けられた場合、図柄表示装置91は、停止結果として、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを停止図柄有効ラインL上に停止表示する。さらに、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「非明示少ラウンド高確結果」又は「明示少ラウンド高確結果」に振り分けられた場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合、図柄表示装置91は、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせではなく、当否抽選において「通常外れ結果」となった場合に選択されることのない互いに異なる数字を有する特別な図柄の組み合わせを停止図柄有効ラインL上に停止表示する。
リーチ表示は、同一の数字を有する図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」又は「低確結果」に振り分けられた場合)には、リーチ乱数カウンタC3の値に関わらず発生する。また、リーチ表示は、特別な図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「非明示少ラウンド高確結果」又は「明示少ラウンド高確結果」に振り分けられた場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合)には、リーチ乱数カウンタC3の値に関わらず発生しない。
リーチ表示の態様は、図柄表示装置91の表示画面Gに表示される複数の図柄列Z1〜Z3のうち、特定の図柄列(本実施形態では、図柄列Z1及び図柄列Z3)の停止図柄有効ラインL上に停止表示させ、かつ残りの図柄列(本実施形態では、図柄列Z2)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチ状態(リーチ)が生起されたことを遊技者が認識し得るよう構成されている。具体的には、リーチ表示は、図柄列Z1及び図柄列Z3に同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ、例えば、「1・↓・1」、「2・↓・2」(「↓」は変動中であることを表している)等となる。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(図柄列Z1及び図柄列Z3)の図柄は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄列(図柄列Z2)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示される。
パチンコ機10は、リーチ表示を発生させることによって、図柄表示装置91にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確結果」又は「最有利結果」に振り分けられたのではないかと遊技者に期待させることができる。なお、リーチ表示の態様は、これに限定されることはなく、一部の図柄列を停止表示させた上で残りの図柄列を変動表示させるとともに、所定のキャラクタ等を動画として背景に表示してもよく、各図柄列を縮小表示又は非表示にした上で所定のキャラクタ等を動画として表示画面Gの略全体に表示してもよい。
なお、本実施形態では、主制御装置300の主制御基板301がリーチ乱数カウンタC3を備え、MPU302が、ROM312のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ用テーブルと、保留球格納エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ表示を発生させるか否かの抽選を実行している。すなわち、本実施形態では、リーチ表示を発生させるか否かの抽選は、主制御装置300にて実行されているが、このリーチ表示を発生させるか否かの抽選を、音声発光制御装置400にて実行されるように構成してもよい。
<期待演出>
なお、パチンコ機10は、図柄表示装置91の変動表示の一種として期待演出を有している。期待演出とは、図柄表示装置91にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させるような演出をいう。前述したリーチ表示も、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合に発生する期待演出であり、パチンコ機10は、前述したリーチ表示と、予告表示との2種類の期待演出を有している。リーチ表示については、すでに説明したため、以下、予告表示について説明する。
<予告表示>
予告表示は、当否抽選において「大当たり当選」となった場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合に、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合よりも演出を発生しやすくする期待演出である。この予告表示は、演出を発生しやすくする代わりに、出現率の低い演出を選択しやすくするようにしてもよく、これらを組み合わせるようにしてもよい。なお、本実施形態では、リーチ表示を発生させるか否かの抽選は、主制御装置300にて実行されるのに対し、予告表示を発生させるか否かの抽選は、音声発光制御装置400にて実行される。
予告表示の態様は、図柄表示装置91の表示画面Gに表示される複数の図柄列Z1〜Z3のうち、全ての図柄列Z1〜Z3を変動表示させている、又は一部の図柄列(例えば、図柄列Z1)を停止図柄有効ラインL上に停止表示させた上で複数の図柄列(例えば、図柄列Z2,Z3)を変動表示させている状況において、所定のキャラクタ等を動画として表示画面Gに表示する。この予告表示は、リーチ表示を発生させる場合及びリーチ表示を発生させない場合のいずれの場合においても発生するが、リーチ表示を発生させない場合よりもリーチ表示を発生させる場合に発生しやすくなるように設定されている。なお、予告表示は、これに限定されることはなく、例えば、背景を変更して表示してもよく、図柄列Z1〜Z3の形態を変更して表示してもよい。
最後に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値198に達した後、0に戻ることによって、0〜198の範囲内でループするループカウンタとなっている。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理の実行ごとに少なくとも1回更新され、その更新の都度、抽選カウンタ用バッファに格納される。そして、MPU302は、変動用テーブルと、抽選カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値との比較に基づいて、メイン表示部93における図柄の表示継続時間と、図柄表示装置91における図柄の表示継続時間とを決定する。なお、変動用テーブルは、表示継続時間に係る乱数の値の情報であり、前述したようにROM312の変動用テーブル記憶エリア(図17参照)に記憶されている。
なお、本実施形態に係るパチンコ機10では、乱数の生成を乱数生成用ICであるカウンタ回路(カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4)により行っているが、ソフトウェアによるプログラム制御(いわゆるソフト乱数)と比較して極めて高速にカウントすることが可能となる。また、ソフト乱数の場合、遊技機のプログラム制御の一部として処理されるため、限られたメモリスペースの下ではソフト上の負担となるが、ハード乱数の場合は、ハードウェアで乱数を生成することによって、ソフト上の負担をかけずにソフト乱数の数倍のカウント値を持った乱数を生成することができる。
<主制御装置300のRAM313の保留記憶エリア>
本実施形態に係るパチンコ機10の主制御装置300のRAM313は、保留記憶エリアをさらに備える。図22は、第1実施形態に係るパチンコ機10おける主制御装置300の保留記憶エリアを模式的に示した図である。
保留記憶エリアは、後述の図25で説明する先読み処理において、RAM313の保留球格納エリアに記憶されている保留エリア1〜4の各データに基づいて判定した各判定結果が記憶される記憶領域である。図22に示すように、保留記憶エリアは、保留エリア1〜8の各保留回数に対応した各判定データが記憶される保留中データ記憶領域と、変動表示中の特図1と特図2とに対応する各判定データが記憶される変動中データ記憶領とで構成されている。
保留中データの各保留エリア1〜8には、当否判定結果記憶エリア313A、大当たり種別記憶エリア313B、変動パターン種別記憶エリア313C、変動順序記憶エリア313D、変動開始時間記憶エリア313E、先読み確変フラグ記憶エリア313Fがそれぞれ設けられている。なお、保留エリア1〜8は、それぞれの保留球が成立した順序(第1始動口84aと第2始動口84bとを合わせた総合的な成立順序)で保留エリア1から順に記憶される。つまり、保留エリア1〜8は、パチンコ機10で、特図1の保留球と特図2の保留球とを合わせて、保留球が成立した成立順序を示している。
変動表示中データ記憶エリアには、特図1と特図2とに対応して、当否判定結果記憶エリア313A、大当たり種別記憶エリア313B、変動パターン種別記憶エリア313C、先読み確変フラグ記憶エリア313Fがそれぞれ設けられている。
当否判定結果記憶エリア313Aは、先読み処理において、保留球格納エリアの第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の当否を事前に判定した結果が記憶される記憶領域である。
大当たり種別記憶エリア313Bは、先読み処理において、保留球格納エリアの第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている大当たり種別カウンタC2より判別された大当たり種別が記憶される記憶領域である。
変動パターン種別記憶エリア313Cは、先読み処理において、保留球格納エリアの第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている各種データに基づいて、決定された変動パターンの種類が記憶される記憶領域である。この変動パターンは、特図1と特図2とのどちらの変動パターンであるかを識別できるデータになっており、その保留エリアのデータが特図1と特図2とのどちらのデータであるかを識別するデータとしても用いられている。
変動順序記憶エリア313Dは、先読み処理において、保留球格納エリアの第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている各種データに基づいて、判別された保留エリア1〜8の中での実際の変動表示開始順序が記憶される記憶領域である。なお、変動表示開始順序は、具体的には、新たに記憶される保留球の変動開始時間を算出して、先に記憶されている各保留球の変動開始時間と比較して判別される。
変動開始時間記憶エリア313Eは、先読み処理において、保留球格納エリアの第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている各種データに基づいて、算出された保留エリア1〜8の各データが実際に変動表示開始となるまでの時間が記憶される記憶領域である。なお、この変動表示開始時間は、保留エリアに記憶されると、主制御装置300のMPU302が実行するタイマ割込み処理において随時更新される。
先読み確変フラグ記憶エリアは、後述の図26で説明する先読み更新処理において、記憶された大当たり種別記憶エリア313Bの大当たり種別が非明示小ラウンド高確結果、明示小ラウンド高確結果、最有利結果であると予測(事前に判断)された場合に、オンに設定されて記憶される記憶領域である。また、先読み確変フラグ記憶エリアは、データが上位の保留エリアにシフトして記憶される度に、そのシフトされる前の領域は全て0クリアされるので、オフに設定されることとなる。つまり、一度、オンに設定された先読み確変フラグ記憶エリアは、変動中データ記憶領域までシフトされ、変動中データ記憶領域に新たなデータが上書き(シフト)されることで、オフに設定される。また、パチンコ機10に電源が投入され、RAMクリアの処理が実行された状態では、初期値としてオフに設定されている。
保留記憶エリアの各データは、パチンコ機10において、電源断が発生すると、RAM313のバックアップエリア(図示せず)にバックアップされ、記憶される。そして、再度、電源が投入された場合に、その記憶されたバックアップ領域から読み出され設定される。
このように、第1始動口84aまたは第2始動口84bに遊技球が入賞して保留球が発生すると、第1始動口84aと第2始動口84bとを合わせた保留球の成立順序別に各保留球の各種判定データが記憶される。よって、コマンドが保留記憶エリアに基づいて生成されることで、音声発光制御装置400は、そのコマンドに基づいて、特図1と特図2とを合わせた保留の成立順序で保留図柄表示を行うように表示制御装置500に出力するコマンドを生成することができる。従って、図柄表示装置91に、特図1と特図2との保留図柄表示を、特図1と特図2とを合わせた保留の成立順序で表示することができる。
また、成立順序に関連させて、各保留の変動表示開始順序も判別して記憶されているので、その変動表示開始順序に基づいてコマンドを生成することで、音声発光制御装置400でも、受信したコマンドに基づいて、各保留の成立順序と実際の変動表示開始順序を判別することができる。
また、各保留の変動開始時間が各保留エリアには記憶され、その時間が管理(時間の経過に合わせて更新)されているので、新たに記憶された保留データの変動表示開始順序を容易に判別することができる。
<主制御装置300にて実行される各種処理について>
主制御装置300のMPU302は、遊技を進行させるタイマ割込み処理及び通常処理や、電源投入に伴って起動するメイン処理を実行する。以下、タイマ割込み処理、通常処理、及びメイン処理について順に説明する。なお、MPU302は、タイマ割込み処理、通常処理、及びメイン処理の他、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力によって起動するNMI割込み処理を実行するが、この処理についての説明は省略する。
<タイマ割込み処理>
図23は、タイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。タイマ割込み処理では、MPU302は、図23に示すように、ステップS101〜S105を定期的(例えば、2msec周期)に実行する。
(ステップS101)
ステップS101では、MPU302は、複数の検知センサ152〜156の状態(検知状態)を読み込み、その状態を判定して入賞検知情報としてRAM313に記憶する。MPU302は、一般入賞口82、第1始動口84a、第2始動口84b及び大入賞口83aの各種入賞口に設けられた検知センサ152〜154bが遊技球の入賞を検知していると判定した場合、賞球の払い出しを指示する賞球コマンドを設定し、この設定したコマンドを払出制御装置242に送信する。例えば、MPU302は、可変入賞装置83に対応した検知センサ153が遊技球の入賞を検知していると判定した場合、13個の賞球の払い出しを指示する賞球コマンドを払出制御装置242に送信する。
(ステップS102)
MPU302は、乱数初期値カウンタCINIを更新する。具体的には、MPU302は、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM313の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに記憶する。なお、MPU302は、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合、乱数初期値カウンタCINIの値を0に戻す。
(ステップS103)
MPU302は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び電動役物開放カウンタC4を更新する。具体的には、MPU302は、前述したように、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び電動役物開放カウンタC4の前回値にそれぞれ1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM313の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU302は、各カウンタC1〜C4の前回値にそれぞれ1を加算する際に最大値に達していた場合、各カウンタC1〜C4の値を0に戻す。また、大当たり乱数カウンタC1は、1周ループするごとに、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値を初期値として読み込む。
(ステップS104)
MPU302は、スルー用の入賞処理を実行する。具体的には、MPU302は、各スルーゲート85に設けられた検知センサ155が遊技球の入賞を検知していると判定した場合、ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリアに格納する。また、MPU302は、役物用表示部94の図柄の変動表示を実行するコマンドを設定し、各スルーゲート85への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を役物用表示部94に表示させる。役物用表示部94では、MPU302でのコマンド指示に基づいて、順次点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われ、最終的に役物用表示部94が確定的に点灯した点灯位置(停止結果)により普図が表示される。また、MPU302は、第3保留ランプ部96の点灯を指示するコマンドを設定し、この設定したコマンドを音声発光制御装置400に送信する。なお、音声発光制御装置400は、MPU302から送信されるコマンドに基づいて、第3保留ランプ部96を点灯させる。スルーゲート85に入賞した遊技球の保留個数は、最大4個であり、第3保留ランプ部96は、保留個数と同数点灯する。
(ステップS105)
MPU302は、始動口用の入賞処理を実行する。以下、始動口用の入賞処理について詳細に説明する。
<主制御装置300にて実行される始動口用の入賞処理>
図24は、始動口用の入賞処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS201)
MPU302は、第1始動口84aに設けられた検知センサ154aが遊技球の入球を検知したかどうかに基づいて、第1始動口84aに遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。MPU302は、第1始動口84aに遊技球が入賞したと判定する場合(YES)、ステップS202の処理へ移行する。また、MPU302は、ステップS201にて第1始動口84aに遊技球が入賞したと判定しない場合(NO)、ステップS203の処理へ移行する。
(ステップS202)
MPU302は、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第1始動保留記憶数RaNとして第1結果表示部用保留エリアRaにおける所定の記憶エリアにセットする。
(ステップS203)
MPU302は、ステップS201にて第1始動口84aに遊技球が入賞していないと判定する場合(NO)、第2始動口84bに設けられた検知センサ154bが遊技球の入球を検知したかどうかに基づいて、第2始動口84bに遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。MPU302は、第2始動口84bに遊技球が入賞したと判定しない場合(NO)、始動口用の入賞処理を終了する。また、MPU302は、第2始動口84bに遊技球が入賞したと判定する場合(YES)、ステップS204の処理へ移行する。
(ステップS204)
MPU302は、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第2始動保留記憶数RbNとして第2結果表示部用保留エリアRbにおける所定の記憶エリアにセットする。
(ステップS205)
MPU302は、ステップS202又はステップS204にてセットした始動保留記憶数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では、4)未満であるか否かを判定する。MPU302は、始動保留記憶数Nが上限値未満であると判定しない場合(NO)、始動口用の入賞処理を終了する。また、MPU302は、始動保留記憶数Nが上限値未満であると判定する場合(YES)、ステップS206の処理へ移行する。
(ステップS206)
MPU302は、始動保留記憶数N(RaN又はRbN)の値に1を加算して更新する。
(ステップS207)
MPU302は、タイマ割込み処理のステップS103(図23参照)にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値の組を結果表示部用保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した始動保留記憶数Nと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。
例えば、MPU302は、ステップS202にて第1始動保留記憶数RaNをセットした場合、タイマ割込み処理のステップS103(図23参照)にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値の組を第1結果表示部用保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した第1始動保留記憶数RaNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。MPU302は、ステップS202にて第1始動保留記憶数RaNに「3」をセットした場合、ステップS206にて更新した第1始動保留記憶数RaNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRa4に保留情報を格納する。
また、例えば、MPU302は、ステップS204にて第2始動保留記憶数RbNをセットした場合、タイマ割込み処理のステップS102にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値の組を第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。MPU302は、ステップS204にて第2始動保留記憶数RbNに「3」をセットした場合、ステップS206にて更新した第2始動保留記憶数RbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRb4に保留情報を格納する。
また、MPU302は、第1保留ランプ部95a又は第2保留ランプ部95bの点灯を指示するコマンドを設定し、この設定したコマンドを音声発光制御装置400に送信する。その後、MPU302は、始動口用の入賞処理を終了する。なお、音声発光制御装置400は、MPU302から送信されるコマンドに基づいて、第1保留ランプ部95a又は第2保留ランプ部95bを点灯させる。また、本実施形態では、第1始動口84a又は第2始動口84bに入賞した遊技球の保留個数は、最大4個である。また、第1保留ランプ部95a又は第2保留ランプ部95bは、保留個数と同じ(対応する)数だけ点灯する。
(ステップS208)
MPU302は、先読み処理を実行する。先読み処理の詳細は、図25を参照して後述するが、この先読み処理では、MPU302は、新たに第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された各カウンタ値に基づく変動表示開始順序が記憶されている特図1と特図2とを合わせて何番目であるかを事前に判別し、さらにその変動表示順序と記憶されている各カウンタ値とから当否判定結果や、決定される変動パターン等を判別し、先読みコマンドとして設定する処理を実行する。
<主制御装置300にて実行される先読み処理>
次に、図25を参照して、パチンコ機10の主制御装置300のMPU302により実行される先読み処理について説明する。図25は、先読み処理を示すフローチャートである。
(ステップS301)
MPU302は、新たに第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された格納エリアから各種カウンタ値である、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値を読み出す。
(ステップS302)
MPU302は、読み出したデータを保留記憶エリアの空いている記憶エリアのうち、入賞順序がもっとも小さいエリアに記憶され、その新たに記憶された保留データ(各カウンタ値)に基づく変動表示が開始される変動表示開始時間を算出する。
この変動開始時間は、新たに記憶された保留データに対応する変動表示中の特別図柄(第1始動口84aに基づく保留データであれば、特図1、第2始動口84bに基づく保留データであれば、特図2)の残り変動時間と、新たに記憶された保留データと同じ始動口84a,84bに基づいて先に記憶された各保留データの決定されている変動時間をそれぞれ加算することにより算出される。
ここで、新たに記憶された保留データと同じ始動口に基づいて先に記憶された各保留データとは、新たに記憶された保留データが第1始動口84aに基づく保留データであれば、先に記憶されている第1始動口84aに基づく(特図1に対応する)保留データ、一方、新たに記憶された保留データが第2始動口84bに基づく保留データであれば、先に記憶されている第2始動口84bに基づく(特図2に対応する)保留データのことである。
(ステップS303)
MPU302は、変動表示開始時間を算出すると、保留記憶エリアに記憶されている全ての保留データの変動表示開始時間の早い順に後の順序を付番する。
(ステップS304)
MPU302は、新たに記憶された保留データが変動開始する時の遊技状態が確変状態であるか否かを判定する。ここで、変動開始する時の遊技状態については、新たに記憶された保留データが変動開始する時までに停止するものの先読み確変フラグがオンの物があり、且つ、その後、低確結果で停止する保留がないかについて判別することで判別される。新たに記憶された保留データが変動開始する時の遊技状態が高確率モードであると判定された場合(YES)、MPU302は、ステップS305の処理へ移行する。新たに記憶された保留データが変動開始する時の遊技状態が低確率モードであると判定された場合(NO)、MPU302は、ステップS306の処理へ移行する。
(ステップS305)
MPU302は、高確率モード用の当否テーブル(図20(b)参照)をROM312の当否テーブル記憶エリアから読み出す。
(ステップS306)
MPU302は、低確率モード用の当否テーブル(図20(a)参照)をROM312の当否テーブル記憶エリアから読み出す。
(ステップS307)
MPU302は、ステップS305又はS306で読みだした当否テーブルに基づいて、当否判定を予測する。
(ステップS308)
MPU302は、ステップS307で予測した当否判定の判定結果を該当する保留記憶エリアに記憶する。
(ステップS309)
MPU302は、先読み更新処理を実行する。先読み更新処理の詳細は、図26を参照して後述するが、この先読み更新処理では、MPU302は、実際に変動表示開始される順序で、保留記憶エリアに記憶された保留データ(各種カウンタ値)の当否判定結果に基づいて、大当たり種別(確変か否か)、変動パターン(変動時間)が記憶更新)される。
<主制御装置300にて実行される先読み更新処理>
次に、図26を参照して、パチンコ機10の主制御装置300のMPU302により実行される先読み更新処理について説明する。図26は、先読み更新処理を示すフローチャートである。
(ステップS401)
MPU302は、先読み処理(図25)のステップS307の処理で予測した当否判定の判定結果は大当たりであったか否かを判定する。予測した当否判定の判定結果が大当たりであったと判定された場合(YES)、MPU302は、ステップS402の処理へ移行する。また、予測した当否判定の判定結果が大当たりであったと判定されない場合(NO)、MPU302は、ステップS405の処理へ移行する。
(ステップS402)
MPU302は、予測した大当たりは確変大当たり(大当たり種別が非明示小ラウンド高確結果、明示小ラウンド高確結果、最有利結果)であったか否かを判定する。予測した大当たりが確変大当たりであると判定された場合(YES)、MPU302は、ステップS403の処理へ移行する。予測した大当たりが確変大当たりであると判定されない場合(NO)、MPU302は、ステップS404の処理へ移行する。
(ステップS403)
MPU302は、新たに記憶された保留データに対応した保留記憶エリアの先読み確変フラグをオンに設定する。なお、先読み確変フラグは、上位の保留エリアへデータがシフトされて記憶される場合に、シフトされる前の保留エリアのデータは0クリアされるので、そこでオフに設定される。つまり、一度、オンに設定された先読み確変フラグは、順に保留エリアをシフトされ、変動中データ記憶領域において、次の新たなデータがシフトされて上書き(値が0にクリア)されることによりオフに設定される。
(ステップS404)
MPU302は、変動表示開始時の遊技状態(確変または時短中であるか否か)に対応して、新たに記憶された保留データの大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCSの値に基づいて変動表示開始時に決定される変動パターン(大当たり時の変動パターン)を予測する。
(ステップS405)
MPU302は、変動表示開始時の遊技状態(確変または時短中であるか否か)に対応して、新たに記憶された保留データのリーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCSの値に基づいて変動表示開始時に決定される変動パターン(外れ時の変動パターン)を予測する。
(ステップS406)
MPU302は、予測した当否判定結果及び変動パターンを保留記憶エリアの入賞順序に対応したエリアに(新たに記憶された保留データに対応して)記憶する。
(ステップS407)
MPU302は、保留記憶エリアに記憶されている全ての保留データに対応する当否、変動パターン、入賞順序、変動表示開始順序、先読み確変フラグに基づいて、その各データを音声発光制御装置400に対して通知するためのコマンド(変動パターンコマンド)を保留データ毎に生成する。
このように、遊技球が第1始動口84aまたは第2始動口84bに入賞し、対応する特別図柄を変動表示開始できるまで保留されると、変動表示開始前に、その当否判定や選択される変動パターンの決定等が実行され、保留の中における変動開始順序も算出される。
<音声発光制御装置400のROM412の変動パターンコマンド変換テーブル>
本実施形態に係るパチンコ機10における音声発光制御装置400のROM412は、変動パターンコマンドを変換するための変動パターンコマンド変換テーブルをさらに備える。図27は、音声発光制御装置400のROM412に記憶された変動パターンコマンド変換テーブルを示した図である。
上述したように、本実施形態では、音声発光制御装置400は、主制御装置300から送信される変動パターンコマンドに基づいて、図柄表示装置91に2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。図27に示す変動パターンコマンド変換テーブルは、音声発光制御装置400が図柄表示装置91に2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるための変換テーブルである。
主制御装置300、音声発光制御装置400及び表示制御装置500間の整合性をとる必要があるため、通常、音声発光制御装置400は、主制御装置300から送信された先読みコマンドに含まれる変動パターンコマンドをそのまま表示制御装置500へ送信する。しかしながら、2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる場合、主制御装置300から送信された先読みコマンドに含まれる変動パターンコマンドをそのまま表示制御装置500へ送信することができないため、音声発光制御装置400において、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる変動パターンコマンドに変換する必要がある(そのまま送信すると、通常の変動パターンコマンドとなるため、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができない)。また、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるための制御は、主制御装置300の先読み処理(図24のステップS208)で送信される先読みコマンドを信頼して音声発光制御装置400で制御する必要があるため、主制御装置300、音声発光制御装置400及び表示制御装置500間の整合性を保つためにできる限り簡易な変換とする必要がある。
以上の理由により、本実施形態では、16進数で示される変動パターンコマンドの所定の位のビットを「1」とするか「0」とするかにより、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させない通常の変動パターンコマンド(以下、通常変動パターンコマンドともいう)であるか、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる変動パターンコマンド(以下、疑似変動パターンコマンドともいう)を表示制御装置500で識別可能な構成としている。具体的には、本実施形態では、図27に示すように、下3桁目のビットの値が「0」である場合、通常変動パターンコマンドであり、下3桁目のビットの値が「1」である場合、疑似変動パターンコマンドとしている。なお、どの位のビットを通常変動パターンコマンド又は疑似変動パターンコマンドであるかを判別するためのビットとするかは任意であり、図27に示す例に限られない。
換言すると、2の変動パターンによる変動表示を疑似的に1の変動表示として行なわない場合(通常の変動表示とする場合)、音声発光制御装置400は、主制御装置300から送信された変動パターンコマンドをそのまま表示制御装置500へ送信する。また、2の変動パターンによる変動表示を疑似的に1の変動表示として行う場合、音声発光制御装置400は、主制御装置300から送信された変動パターンコマンドの下3桁目のビットの値を「1」に置き換えた変動パターンコマンドを表示制御装置500へ送信する。
本実施形態では、音声発光制御装置400は、主制御装置300から送信される変動パターンコマンドに基づいて、図柄表示装置91に2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示とするか否かを判定し、2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示とすると判定しない場合は、変動パターンコマンドをそのまま表示制御装置500へ送信し、2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示とすると判定する場合は、図27に示す変動パターンコマンド変換テーブルを参照して、通常変動パターンコマンドを疑似変動パターンコマンドに変換して表示制御装置500へ送信する制御を実行する。
<通常処理>
図28は、通常処理のフローチャートを示す図である。通常処理は、遊技を進行させるための主要な処理である。具体的には、MPU302は、ステップS501〜S509を4msec周期で定期的に実行し、残余時間が発生した場合にステップS508〜S511を繰り返し実行し、ステップS508の判定結果に応じてステップS512以降を実行する。なお、「残余時間」とは、周期時間(4msec)からステップS501〜S509の処理にかかった時間を減算した残り時間のことである。
(ステップS501)
MPU302は、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンドをサブ側の各制御装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、MPU302は、賞球コマンドが設定されているか否かを判定し、賞球コマンドが設定されていると判定する場合、その賞球コマンドを音声発光制御装置400や払出制御装置242に送信する。また、MPU302は、遊技回用の演出に対応したコマンドや、開閉実行モード用の演出に対応したコマンド等の演出用のコマンドが設定されているか否かを判定し、演出用のコマンドが設定されていると判定する場合、その演出用のコマンドを音声発光制御装置400に送信する。また、MPU302は、パチンコ機10が確変状態であることを示す確変コマンド、パチンコ機10が通常状態であることを示す通常コマンド、高頻度サポートモードであることを示す高頻度サポートモードコマンド、低頻度サポートモードであることを示す低頻度サポートモードコマンドが設定されているか否かを判定し、コマンドが設定されていると判定する場合、そのコマンドを音声発光制御装置400に送信する。
(ステップS502)
MPU302は、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、MPU302は、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM313の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU302は、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合、変動種別カウンタCSの値を0に戻す。
(ステップS503)
MPU302は、遊技回を進行させるための遊技回制御処理を実行する。具体的には、MPU302は、当否抽選及び振分抽選を実行するとともに、図柄表示装置91に最終的に停止表示させる図柄に係る情報の決定及びメイン表示部93に最終的に停止表示させる図柄に係る情報の決定等を実行する。なお、ステップS503の遊技回制御処理については後に詳細に説明する。
(ステップS504)
MPU302は、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。具体的には、MPU302は、開閉実行モード、高確率モード、及び高頻度サポートモード等の各遊技状態への移行処理を実行する。なお、ステップS504の遊技状態移行処理については後に詳細に説明する。
(ステップS505)
MPU302は、デモ表示実行判定処理を実行する。具体的には、MPU302は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、3sec)を経過したか否かを判定し、開始待ち期間を経過していると判定する場合、デモ表示を開始させるためのデモコマンドを音声発光制御装置400に送信する。なお、音声発光制御装置400は、MPU302から送信されるデモコマンドに基づいて、デモ表示実行処理を開始する。
ここで、MPU302は、ステップS505の処理の実行回数をカウントすることによって開始待ち期間が経過したか否かを判定する。例えば、開始待ち期間を3secとし、ステップS505の処理を繰り返し実行する間隔が0.1msecである場合、MPU302は、ステップS505の処理の実行回数をカウントして3000回に達したときに開始待ち期間を経過したと判定する。なお、開始待ち期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロック(RTC)を用いて開始待ち期間を測定してもよい。また、MPU302は、ステップS505の処理の実行回数をカウントしているときに新たな遊技回を開始した場合、そのカウントの値をリセットする。
(ステップS506)
ステップS506では、MPU302は、第2始動口84bに設けられた開閉部材84b1の開閉制御を実行する処理(以下、電役サポート用処理)を実行する。具体的には、MPU302は、RAM313の電役保留エリアに格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、電動役物開放抽選を実行するとともに、電動役物開放抽選に当選した場合、開閉部材84b1の開閉処理を実行する。また、MPU302は、電動役物開放抽選の結果を表示するように、役物用表示部94の表示制御を実行する。
(ステップS507)
ステップS507では、MPU302は、遊技球発射制御処理を実行する。具体的には、MPU302は、遊技者が発射ハンドル41を時計回り(右回り)するよう遊技者が回転操作したことに基づいて、電源・発射制御装置243に遊技球を発射させる発射制御を実行させる。より具体的には、電源・発射制御装置243は、所定の周期(例えば、0.6sec)で遊技球発射機構110のソレノイドを励磁して、遊技球発射機構110に遊技球を発射させる。なお、ソレノイドは、発射ハンドル41の回転操作量に応じた発射強度で遊技球を発射するように励磁される。具体的には、発射ハンドル41の回転操作量が多いほど、強く励磁されるため、遊技球の発射強度が強くなる。電源・発射制御装置243は、所定の発射条件(発射ハンドル41が回転操作されており、タッチセンサ41aがオンで、かつ発射停止スイッチ41bがオフのとき)が整っている場合に、遊技球発射機構110のソレノイドに対して駆動信号を出力して遊技球を発射させる。
(ステップS508)
ステップS508では、MPU302は、RAM313の停電フラグ格納エリア(図示略)に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、MPU302のNMI端子に対して停電監視基板303から停電信号が入力されることによってRAM313にセットされる。停電監視基板303は、停電の発生を確認した場合に、この停電信号を出力する。なお、この停電フラグは、次回のメイン処理の実行時にクリアされる。
ここで、パチンコ機10は、RAM313等の所定のエリアに1を代入することによって各種のフラグをセットし、0を代入することによって各種のフラグをクリアする。例えば、パチンコ機10は、RAM313の停電フラグ格納エリアに1を代入することによって停電フラグをセットし、RAM313の停電フラグ格納エリアに0を代入することによって停電フラグをクリアする。
(ステップS509)
MPU302は、ステップS508にて停電フラグがセットされていないと判定する場合(NO)、ステップS309において、次回の通常処理を実行するタイミングに至ったか否か、すなわち現在の通常処理を開始したときから所定時間(例えば、4msec)が経過したか否かを判定する。
(ステップS510)
MPU302は、ステップS509にて次回の通常処理を実行するタイミングに至っていると判定しない場合(NO)、すなわち周期時間である4msecが経過しておらず残余時間が発生している場合、ステップS510において、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。
(ステップS511)
ステップS511において、変動種別カウンタCSの更新を実行する。なお、MPU302は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至った(周期時間である4msecが経過した)と判定するまでステップS508〜S511の処理を繰り返し実行する。
MPU302は、ステップS509にて次回の通常処理を実行するタイミングに至ったと判定する場合(YES)、すなわち周期時間である4msecが経過しており残余時間が発生していない場合、ステップS501を再び実行することによって、次回の通常処理を開始する。
MPU302は、ステップS508にて停電フラグがセットされていると判定する場合(YES)、ステップS509以降の処理を実行することなく、ステップS512以降の電断時処理を実行する。
(ステップS512)
具体的には、ステップS512では、MPU302は、タイマ割込み処理の発生を禁止する。
(ステップS513)
ステップS513では、MPU302は、RAM判定値(RAM313のチェックサム)を算出して記憶(保存)する。
(ステップS514)
ステップS514では、MPU302は、RAM313へのアクセスを禁止する。その後、MPU302は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
<メイン処理>
図29は、メイン処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS601)
MPU302は、電源投入に伴って立ち上げ処理を実行する。この立ち上げ処理には、サブ側の制御基板(音声発光制御装置400の制御基板等)が動作可能な状態になるのを待つための待時間が設けられている。具体的には、MPU302は、電源投入後、所定の時間(例えば、500msec程度)が経過するまで待機する。
(ステップS602)
MPU302は、RAM313へのアクセスを禁止する期間(以下、許可禁止用期間)である1secが経過したか否かを判定する。MPU302は、ステップS602にて1secが経過したと判定するまでステップS602の処理を繰り返し実行する。すなわち、MPU302は、ステップS602にて1secが経過したと判定しない場合、ステップS602の処理を繰り返し実行し、ステップS602にて1secが経過したと判定する場合、ステップS603以降の処理を実行する。
本実施形態では、MPU302は、ステップS602の処理の実行回数をカウントすることによって1secが経過したか否かを判定する。例えば、ステップS602の処理を繰り返し実行する間隔が0.1msecである場合、MPU302は、ステップS602の処理の実行回数をカウントして10000回に達したときに1secが経過したと判定する。なお、許可禁止用期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロック(RTC)を用いて許可禁止用期間を測定してもよい。
(ステップS603)
MPU302は、RAM313へのアクセスを許可する。
(ステップS604)
MPU302は、電源・発射制御装置243に設けられたRAM消去スイッチ(図示略)がオンになっているか否かを判定する。MPU302は、ステップS604にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定する場合(YES)、ステップS609以降の処理を実行する。また、MPU302は、ステップS604にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定しない場合(NO)、ステップS605において、RAM313の停電フラグ格納エリアに停電フラグがセットされているか否かを判定する。
(ステップS605)
MPU302は、ステップS605にて停電フラグがセットされていると判定しない場合(NO)、ステップS609以降の処理を実行する。また、MPU302は、ステップS605にて停電フラグがセットされていると判定する場合(YES)、ステップS606の処理を実行する。
(ステップS606)
MPU302は、RAM判定値(チェックサム)を算出する。
(ステップS607)
ステップS607では、MPU302は、ステップS606にて算出したRAM判定値が正常であるか否かを判定することによって、RAM313に記憶されたデータの有効性を確認する。具体的には、MPU302は、ステップS606にて算出したRAM判定値(チェックサム)と、通常処理のステップS513(電断時処理)にて記憶されたRAM判定値(チェックサム)とを比較し、これらが一致した場合、RAM判定値は正常であると判定し、一致しない場合、RAM判定値は異常であると判定する。
MPU302は、ステップS607にてRAM判定値が正常であると判定しない場合(NO)、すなわちチェックサムの値が一致すると判定しない場合、ステップS609以降の処理を実行する。また、MPU302は、ステップS607にてRAM判定値が正常であると判定する場合(YES)、すなわちチェックサムの値が一致すると判定する場合、ステップS608の処理を実行する。
(ステップS608)
MPU302は、RAM313の停電フラグ格納エリアに格納されている停電フラグをクリアする。
本実施形態では、チェックサムを利用して、RAM313に記憶されたデータの有効性を確認しているが、RAM313に記憶されたデータの有効性は、チェックサムの値の整合性を確認する方法とは異なる方法によって判定してもよい。例えば、電断時処理にてRAM313の所定のエリアにキーワードを書き込み、このキーワードが正常に書き込まれているか否かをメイン処理にて判定することによって、RAM313に記憶されたデータの有効性を確認してもよい。また、CRC(巡回冗長検査)やMD5(ハッシュ関数)のハッシュ値を、RAM313に記憶されたデータの有効性を確認するために利用するようにしてもよい。なお、チェックサムの算出方法は非常に簡単であり、例えば、ワード列の個々のワードの総計の下位1ワードをそのまま符号値としてもよい。このため、チェックサムによるデータ確認の有効性は、他の誤り検出符号と比べて信頼性は低いが、アルゴリズムが非常に簡易であるため、限られたメモリスペースの下でもMPU302へ負担をかけずに算出することができる。
MPU302は、ステップS604にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定する場合(YES)、ステップS605にて停電フラグがセットされていると判定しない場合(NO)、又はステップS607にてRAM判定値が正常であると判定しない場合(NO)、ステップS609以降の処理を実行する。
(ステップS609)
ステップS609では、MPU302は、音声発光制御装置400に音声ランプ初期化コマンドを出力する。これにより、RAMデータの初期化やRAM判定値により記憶保持されたデータの異常等が報知される。
(ステップS610)
ステップS610では、MPU302は、従側の制御基板となる払出制御基板等を初期化するために、払出初期化コマンド等を出力する。
(ステップS611)
ステップS611では、MPU302は、RAM313の作業領域をクリアする。
(ステップS612)
ステップS612では、MPU302は、RAM313の初期化(初期設定)を実行する。
したがって、例えば、遊技場の管理者は、遊技場の営業開始時にRAM消去スイッチを押下しながらパチンコ機10の電源を投入することによって、RAM313に記憶されたデータを初期化することができる。また、パチンコ機10は、停電監視基板303にて停電の発生を確認していない場合や、RAM判定値が異常であった場合にも、RAM313に記憶されたデータを初期化する。
(ステップS613)
ステップS613では、MPU302は、タイマ割込み処理の発生を許可する。その後、MPU302は、図28を参照して説明した通常処理に移行する。これにより、電源遮断前の状態に復帰する。
<遊技回制御処理>
図30は、遊技回制御処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS701)
ステップS701では、MPU302は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。MPU302は、ステップS701にて開閉実行モード中であると判定する場合(YES)、ステップS702以降の処理を実行することなく、遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中であると判定する場合、MPU302は、各始動口84a,84bへの遊技球の入賞を検知しているか否かに関わらず遊技回の進行を開始しない。
ここで、MPU302は、RAM313に記憶されている開閉実行モード中フラグを参照することによって、開閉実行モード中であるか否かを判定する。以下の各ステップにおいても同様である。また、MPU302は、開閉実行モードへの移行時に開閉実行モード中フラグをセットし、開閉実行モードの終了時に開閉実行モード中フラグをクリアする。
(ステップS702)
MPU302は、ステップS701にて開閉実行モード中であると判定しない場合(NO)、ステップS702において、メイン表示部93が変動表示中であるか否か、すなわち遊技回を進行中であるか否かを判定する。MPU302は、ステップS702にてメイン表示部93が変動表示中であると判定しない場合(NO)、ステップS703〜S705の遊技回開始用処理を実行する。また、MPU302は、ステップS702にてメイン表示部93が変動表示中であると判定する場合(YES)、ステップS706〜S709の遊技回進行用処理を実行する。
(ステップS703)
ステップS703では、MPU302は、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数とを認識し、これらの保留個数の合計数CRNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU302は、ステップS703にて合計数CRNが「0」以下であると判定する場合(YES)、遊技回制御処理を終了する。
(ステップS704)
また、MPU302は、ステップS703にて合計数CRNが「0」以下であると判定しない場合(NO)、ステップS704において、第1結果表示部用保留エリアRa又は第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報を遊技回の消化用に設定するためのデータ設定処理を実行する。
(ステップS705)
MPU302は、ステップS705において、メイン表示部93及び図柄表示装置91に変動表示を開始させて遊技回を消化するための変動開始処理を実行し、遊技回制御処理を終了する。なお、ステップS704のデータ設定処理については図31を、ステップS705の変動開始処理について図32を、それぞれ参照して後述する。
MPU302は、ステップS702において、メイン表示部93が変動表示中であるか否かを判定し、メイン表示部93が変動表示中であると判定する場合(YES)、ステップS706〜S709の遊技回進行用処理を実行する。
(ステップS706)
ステップS706では、MPU302は、後述する変動開始処理(図32参照)のステップS916にてセットした表示継続時間が経過したか否かを判定する。具体的には、MPU302は、RAM313の表示継続時間カウンタにセットされた値が「0」以下になったか否かを判定する。なお、この表示継続時間カウンタの値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
(ステップS707)
MPU302は、ステップS706にて表示継続時間が経過していると判定しない場合(NO)、ステップS707において、変動表示用処理を実行する。この変動表示用処理では、MPU302は、変動表示中のメイン表示部93の表示を更新する。その後、MPU302は、遊技回制御処理を終了する。
(ステップS708)
また、MPU302は、ステップS706にて表示継続時間が経過していると判定する場合(YES)、ステップS708において、変動終了処理を実行する。この変動終了処理では、MPU302は、後述する変動開始処理(図32参照)のステップS910、ステップS913、及びステップS915のいずれかの処理においてRAM313に記憶した情報(メイン表示部93に最終的に停止表示させる図柄に係る情報)を特定する。そして、MPU302は、遊技回の終了に際し、この特定した情報に対応した図柄を変動表示中のメイン表示部93に表示させるようにメイン表示部93の表示制御を実行する。
ここで、メイン表示部93に最終的に停止表示させる図柄は、遊技結果の種類ごとに異なっている。したがって、遊技場の管理者等は、遊技回の終了に際してメイン表示部93を目視することによって、遊技結果を確認することができる。これによれば、遊技場の管理者等は、例えば、大当たり発生の抽選に当選した場合と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことができる。
メイン表示部93は、図柄表示装置91の表示画面Gと比較して表示領域が狭く、メイン表示部93に停止表示させる図柄は、図柄表示装置91の表示画面Gに停止表示させる図柄列Z1〜Z3と比較して遊技者にとって認識しにくいものとなっている。したがって、遊技者は、遊技回の終了に際し、メイン表示部93ではなく図柄表示装置91の表示画面Gを確認することによって、大当たり発生に当選したか否か等を判断することになるので、表示画面Gへの注目度が高まる。
(ステップS709)
ステップS709では、MPU302は、変動終了コマンドを設定する。MPU302は、通常処理のステップS501において、ステップS709にて設定した変動終了コマンドを音声発光制御装置400に送信する。その後、MPU302は、遊技回制御処理を終了する。なお、音声発光制御装置400は、MPU302から送信される変動終了コマンドに基づいて、その遊技回の演出を終了させるための処理を実行する。ここで、音声発光制御装置400は、変動終了コマンドの受信を必要とすることなく、独自に遊技回の演出を終了するように構成されていてもよい。
<データ設定処理>
図31は、データ設定処理のフローチャートを示す図である。以下、図31を参照して、図30のステップS704のデータ設定処理について詳細に説明する。
(ステップS801)
ステップS801では、MPU302は、前述した始動口用の入賞処理(図23参照)のステップS204にてセットされた第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU302は、ステップS801にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であると判定する場合(YES)、ステップS802〜S806の第1結果表示部用(第1始動口84a用)のデータ設定処理を実行し、ステップS801にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であると判定しない場合(NO)、ステップS807〜S811の第2結果表示部用(第2始動口84b用)のデータ設定処理を実行する。
初めに、ステップS802〜S806の第1結果表示部用のデータ設定処理について説明する。
(ステップS802)
ステップS802では、MPU302は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1始動保留記憶数RaNの値から1を減算し、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている第1始動保留記憶数RaNの値を更新する。
(ステップS803)
ステップS803では、MPU302は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアRa1に格納された保留情報を実行エリアAEに移動する。
(ステップS804)
ステップS804では、MPU302は、第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納された保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRa1〜Ra4に格納されている保留情報を第1エリアRa1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU302は、第2エリアRa2の保留情報を第1エリアRa1にシフトし、第3エリアRa3の保留情報を第2エリアRa2にシフトし、第4エリアRa4の保留情報を第3エリアRa3にシフトする。つまり、ステップS803及びS804では、FIFO(First In,First Out)方式により第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されているデータのシフト処理が実行される。
(ステップS805)
ステップS805では、MPU302は、RAM313に記憶された第2結果表示部フラグをクリアする。この第2結果表示部フラグは、遊技回の消化に際して第1結果表示部93a及び第2結果表示部93bのうち、どちらのメイン表示部93に変動表示を開始させているかを特定するためのフラグである。このステップS805では、MPU302は、第2結果表示部フラグをクリアしているので、遊技回の消化に際し、第1始動口84aへの遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部93aに変動表示を開始させることを示している。
(ステップS806)
ステップS806では、MPU302は、保留情報のシフトを実行したことを認識させるためのシフト時コマンドを設定し、この設定したシフト時コマンドを音声発光制御装置400に送信し、データ設定処理を終了する。このシフト時コマンドは、第1始動口84aへの遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を対象として保留情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置400に認識させるための情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置400は、MPU302から送信されるシフト時コマンドに基づいて、第1保留ランプ部95aの点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置400は、第1始動口84aに入賞した遊技球の保留個数の減少、すなわち、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている第1始動保留記憶数RaNの減少に伴い、第1保留ランプ部95aの点灯個数を減少させる。
次に、ステップS807〜S811の第2結果表示部用のデータ設定処理について説明する。
(ステップS807)
ステップS807では、MPU302は、第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNの値から1を減算し、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている第2始動保留記憶数RbNの値を更新する。
(ステップS808)
ステップS808では、MPU302は、第2結果表示部用保留エリアRbの第2エリアRb2に格納された保留情報を実行エリアAEに移動する。
(ステップS809)
ステップS809では、MPU302は、第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRb1〜Rb4に格納されている保留情報を第1エリアRb1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU302は、第2エリアRb2の保留情報を第1エリアRb1にシフトし、第3エリアRb3の保留情報を第2エリアRb2にシフトし、第4エリアRb4の保留情報を第3エリアRb3にシフトする。つまり、ステップS808及びS809では、FIFO(First In,First Out)方式により第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータのシフト処理が実行される。
(ステップS810)
ステップS810では、MPU302は、RAM313に第2結果表示部フラグをセットする。このステップS810では、MPU302は、第2結果表示部フラグをセットしているので、遊技回の消化に際し、第2始動口84bへの遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部93bに変動表示を開始させることを示している。
(ステップS811)
ステップS811では、MPU302は、保留情報のシフトを実行したことを認識させるためのシフト時コマンドを設定し、この設定したシフト時コマンドを音声発光制御装置400に送信し、データ設定処理を終了する。このシフト時コマンドは、第2始動口84bへの遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を対象として保留情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置400に認識させるための情報を含んでいる。なお、音声発光制御装置400は、MPU302から送信されるシフト時コマンドに基づいて、第2保留ランプ部95bの点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置400は、第2始動口84bに入賞した遊技球の保留個数の減少、すなわち第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている第2始動保留記憶数RbNの減少に伴って、第2保留ランプ部95bの点灯個数を減少させる。
以上のように、図31におけるデータ設定処理では、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第1結果表示部用(第1始動口84a用)のデータ設定処理(S802〜S806)と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第2結果表示部用(第2始動口84b用)のデータ設定処理(S807〜S811)とを有している。MPU302は、ステップS801にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であると判定しない場合、第1結果表示部用のデータ設定処理を実行することなく、第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。MPU302は、第2始動口84bへの遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報があると判定する場合、第1始動口84aへの遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報があるか否かに関わらず第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を優先的に遊技回の消化用に設定する。
<変動開示処理>
図32は、変動開始処理のフローチャートを示す図である。以下、図32を参照して、図30のステップS705の変動開始処理について詳細に説明する。
(ステップS901)
ステップS901では、MPU302は、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。
(ステップS902)
MPU302は、ステップS901にて当否抽選モードが高確率モードであると判定しない場合(NO)、ステップS902において、低確率モード用の当否テーブル(図20(a)参照)をROM312の当否テーブル記憶エリアから読み出す。
(ステップS903)
また、MPU302は、ステップS901にて当否抽選モードが高確率モードであると判定する場合(YES)、ステップS903において、高確率モード用の当否テーブル(図20(b)参照)をROM312の当否テーブル記憶エリアから読み出す。
(ステップS904)
ステップS902又はステップS903の処理を実行した後、MPU302は、ステップS904において、当否判定処理を実行する。具体的には、MPU302は、実行エリアAEに格納された大当たり乱数カウンタC1の値と、ステップS902で読みだした低確率モード用の当否テーブル又はステップS903にて読み出した高確率モード用の当否テーブルとの比較により、当否抽選の結果(当否結果)を判定する。なお、当否結果は、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、及び「通常外れ結果」のいずれかであり、低確率モードであっても高確率モードであっても当否結果は、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、及び「通常外れ結果」のいずれかとなる。
(ステップS905)
ステップS905では、MPU302は、ステップS904にて判定した当否結果が「大当たり当選」であるか否かを判定する。MPU302は、ステップS905にて当否結果が「大当たり当選」であると判定する場合(YES)、ステップS906以降の処理を実行し、ステップS905にて当否結果が「大当たり当選」であると判定しない場合(NO)、ステップS912以降の処理を実行する。
(ステップS906)
MPU302は、ステップS905にて当否結果が「大当たり当選」であると判定する場合(YES)、ステップS906において、RAM313に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定する。
(ステップS907)
ここで、RAM313に第2結果表示部フラグがセットされていない場合、第1始動口84aへの遊技球の入賞に基づく第1結果表示部93aに変動表示を開始させることを示している。このため、MPU302は、ステップS906にてRAM313に第2結果表示部フラグがセットされていると判定しない場合(NO)、ステップS907において、第1振分テーブル(図21(a)参照)をROM312の振分テーブル記憶エリアから読み出す。
(ステップS908)
また、RAM313に第2結果表示部フラグがセットされている場合、第2始動口84bへの遊技球の入賞に基づく第2結果表示部93bに変動表示を開始させることを示している。このため、MPU302は、ステップS906にてRAM313に第2結果表示部フラグがセットされていると判定する場合(YES)、ステップS908において、第2振分テーブル(図21(b)参照)をROM312の振分テーブル記憶エリアから読み出す。
(ステップS909)
ステップS907又はステップS908の処理を実行した後、MPU302は、ステップS909において、振分判定処理を実行する。この振分判定処理では、MPU302は、実行エリアAEに格納された大当たり種別カウンタC2の値と、ステップS907又はステップS908にて読み出した振分テーブルとを比較することによって、振分抽選の結果(振分結果)を判定する。
(ステップS910)
ステップS910では、MPU302は、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。この大当たり結果用の停止結果設定処理では、MPU302は、メイン表示部93の第1結果表示部93a又は第2結果表示部93bに最終的に停止表示させる図柄に係る情報を決定し、決定した情報、すなわち停止表示させる図柄に係る情報をRAM313に記憶させる。ここで、MPU302は、ステップS909にて判定する振分結果と、ROM312に予め記憶された大当たり結果用の停止結果テーブルとの比較によって、メイン表示部93に最終的に停止表示させる図柄に係る情報を決定する。この大当たり結果用の停止結果テーブルは、メイン表示部93に停止表示させる図柄の態様を振分結果ごとに相違させて規定している。
(ステップS911)
ステップS911では、MPU302は、ステップS909にて判定する振分結果に応じたフラグをRAM313にセットする。具体的には、MPU302は、振分結果が「低確結果」であることを特定した場合、低確結果フラグをセットし、「非明示少ラウンド高確結果」であることを特定した場合、非明示少ラウンド高確結果フラグをセットし、「明示少ラウンド高確結果」であることを特定した場合、明示少ラウンド高確結果フラグをセットし、「最有利結果」であることを特定した場合、最有利結果フラグをセットする。その後、MPU302は、ステップS916以降の処理を実行する。なお、以下の各ステップの処理において、MPU302は、RAM313にセットされたフラグの有無を参照して振分結果を判定する。
(ステップS912)
MPU302は、ステップS905にて当否結果が「大当たり当選」であると判定しない場合(NO)、ステップS912において、ステップS904にて判定する当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。MPU302は、ステップS912にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定する場合(YES)、ステップS913以降の処理を実行し、ステップS912にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定しない場合(NO)、ステップS915以降の処理を実行する。
(ステップS913)
ステップS913では、MPU302は、特別外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この特別外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU302は、メイン表示部93の第1結果表示部93a又は第2結果表示部93bに最終的に停止表示させる図柄に係る情報を決定し、決定した情報、すなわち停止表示させる図柄に係る情報をRAM313に記憶させる。ここで、MPU302は、ROM312に予め記憶された特別外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部93に最終的に停止表示させる図柄に係る情報を決定する。この特別外れ結果用の停止結果テーブルに設定された図柄の態様は、大当たり結果用の停止結果テーブルに設定された図柄の態様とは異なっている。
(ステップS914)
ステップS914では、MPU302は、特別外れフラグをRAM313にセットする。なお、以下の各処理において、MPU302は、RAM313にセットされた特別外れフラグの有無を参照して、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
(ステップS915)
ステップS915では、MPU302は、通常外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この通常外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU302は、メイン表示部93の第1結果表示部93a又は第2結果表示部93bに最終的に停止表示させる図柄に係る情報を決定し、その決定した情報をRAM313に記憶させる。ここで、MPU302は、ROM312に予め記憶された通常外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部93に最終的に停止表示させる図柄に係る情報を決定する。なお、通常外れ結果用の停止結果テーブルに設定された図柄の態様は、大当たり結果用の停止結果テーブル及び特別外れ結果用の停止結果テーブルに設定された図柄の態様とは異なる。
(ステップS916)
ステップS911、ステップS914、及びステップS915のいずれかの処理を実行した後、MPU302は、ステップS916において、表示継続時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。なお、表示継続時間(表示継続期間)の設定処理については後に詳細に説明する。
(ステップS917)
ステップS917では、MPU302は、変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。MPU302は、前述した通常処理(図28参照)のステップS501において、ステップS917にて設定した変動用コマンド及び種別コマンドを音声発光制御装置400に送信する。音声発光制御装置400は、MPU302から送信される変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて所定の処理を実行するが、該処理については後に詳細に説明する。
なお、変動用コマンドには、表示継続時間に係る情報が含まれているが、リーチ表示が発生するか否かの情報は含まれていない。また、種別コマンドには、当否結果に係る情報及び振分結果に係る情報が含まれている。より詳細には、種別コマンドには、当否結果に係る情報として、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、及び「通常外れ結果」に係る各情報が含まれている。また、種別コマンドには、振分結果に係る情報として、「低確結果」、「非明示少ラウンド高確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、及び「最有利結果」に係る各情報が含まれている。なお、以下の説明では、当否結果及び振分結果を総称して遊技結果ともいう。すなわち、種別コマンドには、遊技結果に係る情報が含まれることとなる。
(ステップS918)
ステップS918では、MPU302は、RAM313に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定し、その判定結果に基づいてメイン表示部93に変動表示を開始させる。ここで、RAM313に第2結果表示部フラグがセットされていない場合、遊技回の消化に際し、第1始動口84aへの遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部93aに変動表示を開始させることを示している。
このため、MPU302は、RAM313に第2結果表示部フラグがセットされていると判定しない場合、ステップS918において、第1結果表示部93aに変動表示を開始させる。また、RAM313に第2結果表示部フラグがセットされている場合、遊技回の消化に際し、第2始動口84bへの遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部93bに変動表示を開始させることを示している。このため、MPU302は、RAM313に第2結果表示部フラグがセットされていると判定する場合、MPU302は、ステップS918において、第2結果表示部93bに変動表示を開始させる。
<表示継続時間の設定処理>
図33は、表示継続時間の設定処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS1001)
ステップS1001では、MPU302は、RAM313の抽選カウンタ用バッファの変動種別用カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値を取得する。
(ステップS1002)
MPU302は、図柄表示装置91にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、MPU302は、ステップS1002において、ステップS909にて判定する振分結果が「低確結果」又は「最有利結果」であるかを判定する。
(ステップS1003)
MPU302は、ステップS1002にて振分結果が「低確結果」又は「最有利結果」であると判定する場合(YES)、ステップS1003において、MPU302は、図32のステップS904にて判定する当否結果が「通常外れ結果」であるかを判定する。
(ステップS1004)
MPU302は、ステップS1003にて当否結果が「通常外れ結果」であると判定する場合(YES)、ステップS1004において、ROM312に予め記憶されたリーチ用テーブルと、保留球格納エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値との比較により、リーチ発生抽選を実行する。
(ステップS1005)
ステップS1005では、MPU302は、ステップS1004でのリーチ発生抽選でリーチ表示が発生するか否かを判定する。
(ステップS1006)
MPU302は、ステップS1005にてリーチ表示が発生すると判定する場合(YES)、ステップS1006において、ROM312に記憶されたリーチ発生用表示継続時間テーブルを参照する。
(ステップS1007)
また、MPU302は、ステップS1002にて振分結果が「低確結果」又は「最有利結果」であると判定しない場合(NO)、ステップS1003にて当否結果が「通常外れ結果」であると判定しない場合(NO)、又はステップS1005にてリーチ表示が発生すると判定しない場合(NO)、ステップS1007において、ROM312に記憶されたリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照する。
(ステップS1008)
ステップS1008では、MPU302は、ステップS1006又はステップS1007の処理を実行した後、表示継続時間を決定する。具体的には、MPU302は、ステップS1006で参照したリーチ発生用表示継続時間テーブル又はステップS1007で参照したリーチ非発生用表示継続時間テーブルに基づいて、動種別カウンタ用バッファから取得した変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間を決定する。また、MPU302は、ステップS1007で決定した表示継続時間をRAM313の各種カウンタエリアに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。
本実施形態では、図33のステップS1004〜S1008を参照して説明したように、MPU302が、ROM312のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ用テーブルと、保留球格納エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ表示を発生させるか否かの抽選を実行しているが、このリーチ表示を発生させるか否かの抽選を音声発光制御装置400で実行するように構成してもよい。
ここで、本実施形態では、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間を短くするように設定されている。つまり、第1始動口84aに係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、第1始動口84aに係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。また、第2始動口84bに係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、第2始動口84bに係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。保留個数の最大値(4個)を超えて第1始動口84a又は第2始動口84bに入賞した場合、賞球の払い出しは受けることはできるが大当たりの抽選は受けることができない。しかし、本実施形態のように、保留個数が多くなるほど表示継続時間を短くし、遊技回の消化を早くすることで、保留個数の最大値を超えて入賞する状態(賞球の払い出しは受けることはできるが大当たりの抽選は受けることができない状態)が生じるのを抑制でき、遊技者にとって有利な遊技状態を提供することができる。
また、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、サポートモードが高頻度サポートモードである場合、低頻度サポートモードである場合と比較して、表示継続時間が短く設定されている。すなわち、保留個数が同じである場合、高頻度サポートモードの表示継続時間は、低頻度サポートモードの表示継続時間よりも短く設定されている。さらに、リーチ発生用表示継続時間テーブルとリーチ非発生用表示継続時間テーブルとでは、表示継続時間が互いに異なるように設定されている。
このように、本実施形態では、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間と、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間とは互いに異なっている。したがって、リーチ表示が発生するか否かの情報が変動用コマンドに含まれていない場合でも、表示継続時間に係る情報に基づいて、サブ側の制御装置である音声発光制御装置400にてリーチ表示が発生するか否かを判定することができる。この意味では、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を間接的に含んでいるとも言える。なお、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を直接的に含んでいてもよい。
なお、本実施形態では、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間が短くなっているが、保留個数が多くなるほど表示継続時間が長くなる等のように本実施形態とは逆の関係に設定されていてもよく、保留個数やサポートモードに応じて表示継続時間が変動(変化)しないよう構成されていてもよい。また、リーチ発生用表示継続時間テーブル及びリーチ非発生用表示継続時間テーブルを同一としてもよい。この場合、リーチ発生の有無にかかわらず、同一の表示継続時間テーブルを参照して、動種別カウンタ用バッファから取得した変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間を決定し、RAM313の各種カウンタエリアに設けられた表示継続時間カウンタにセットすればよい。さらに、当否結果及び振分結果のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルを設定してもよい。
<遊技状態移行処理>
図34は、遊技状態移行処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS1101)
ステップS1101では、MPU302は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。MPU302は、ステップS1101にて開閉実行モード中であると判定しない場合(NO)、ステップS1102〜S1110の処理を実行する。また、MPU302は、ステップS1101にて開閉実行モード中であると判定する場合(YES)、ステップS1111〜S1114の処理を実行する。
(ステップS1102)
MPU302は、ステップS1101にて開閉実行モード中であると判定しない場合(NO)、ステップS1102において、メイン表示部93の変動表示が終了したか否かを判定する。MPU302は、ステップS1102にてメイン表示部93の変動表示が終了していると判定しない場合(NO)、遊技状態移行処理を終了する。
(ステップS1103)
また、MPU302は、ステップS1102にてメイン表示部93の変動表示が終了したと判定する場合(YES)、ステップS1103において、当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、MPU302は、当否結果が「大当たり当選」又は「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU302は、ステップS1103にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定しない場合(NO)、すなわち当否結果が「通常外れ結果」であると判定する場合、遊技状態移行処理を終了する。
(ステップS1104)
また、MPU302は、ステップS1103にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定する場合(YES)、RAM313に開閉実行モード中フラグをセットした後、ステップS1104において、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
(ステップS1105)
MPU302は、ステップS1104にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定する場合(YES)、ステップS1105において、RAM313の各種カウンタエリアに設けられた開閉カウンタSOCに「2」をセットする。この開閉カウンタSOCは、開閉実行モードへの移行に際して可変入賞装置83の大入賞口83aを開閉する総回数をMPU302にて特定するためのカウンタである。
(ステップS1106)
また、MPU302は、ステップS1104にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定する場合(NO)、すなわち当否結果が「大当たり当選」であると判定する場合、ステップS1106において、振分結果が少ラウンド高確結果(「非明示少ラウンド高確結果」又は「明示少ラウンド高確結果」)であるか否かを判定する。
(ステップS1107)
MPU302は、ステップS1106にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定する場合(YES)、ステップS1107において、RAM313の各種カウンタエリアに設けられたラウンドカウンタRCに「2」をセットする。
(ステップS1108)
また、MPU302は、ステップS1106にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定する場合(NO)、すなわち振分結果が「低確結果」又は「最有利結果」であると判定する場合、ステップS1108において、ラウンドカウンタRCに「15」をセットする。このラウンドカウンタRCは、開閉実行モードへの移行に際してラウンド遊技の回数をMPU302にて特定するためのカウンタである。
本実施形態では、パチンコ機10は、終了条件が互いに異なる複数の開閉実行モードを有している。具体的には、パチンコ機10は、開閉実行モードとして、当否結果が「大当たり当選」である場合に移行するラウンド数規定モードと、当否結果が「特別外れ結果」である場合に移行する開閉数規定モードとを有している。
ラウンド数規定モードは、予め定められた回数のラウンド遊技を実行したことを条件として終了する。ここで、ラウンド遊技の回数は、ラウンドカウンタRCにセットした値に対応している。開閉数規定モードは、予め定められた総回数の大入賞口83aの開閉を実行したこと、又は予め定められた個数の遊技球が大入賞口83aに入賞したことを条件として終了する。ここで、大入賞口83aの開閉の総回数は、開閉カウンタSOCにセットした値に対応している。この開閉数規定モードは、ラウンド遊技の実行回数を条件として終了することはない。
なお、本実施形態では、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、1回の大入賞口83aの開閉を実行する。また、1回のラウンド遊技は、以下の2つの条件(1)、条件(2)のうち、一方の条件を満たすまで継続する。すなわち、本実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉83bを開放状態に設定した後、以下の2つの条件(1)、条件(2)のうち、一方の条件を満たすことによって、開閉扉83bを再び閉鎖状態に設定する。
(1)予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること
(2)大入賞口83aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達すること
(ステップS1109)
MPU302は、ステップS1105、ステップS1107、又はステップS1108のいずれかの処理を実行した後、ステップS1109において、RAM313の各種カウンタエリアに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。ここで、タイマ割込み処理は2msec周期で行われる。したがって、オープニング用の待機時間は2secとなる。なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく遊技状態と当たり図柄(特図)の組み合わせに応じて任意に決定できる。
このように、MPU302は、ステップS1103にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定する場合、遊技結果の種類に関わらずタイマカウンタTにオープニング用の待機時間をセットする。換言すれば、オープニング用の待機時間は、遊技結果の種類に関わらず同一である。なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に遊技結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、オープニング用の待機時間は、「低確結果」又は「最有利結果」の遊技結果である場合と、これら以外の遊技結果である場合とで大きく相違する等のように、遊技結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
(ステップS1110)
ステップS1110では、MPU302は、オープニングコマンドを設定する。その後、MPU302は、遊技状態移行処理を終了する。ここで、オープニングコマンドは、開閉実行モードへの移行の契機となった遊技結果の情報を含んでおり、MPU302は、前述した通常処理(図28参照)のステップS501において、ステップS1110にて設定したオープニングコマンドを音声発光制御装置400に送信する。なお、音声発光制御装置400は、MPU302から送信されるオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードへの移行を認識し、所定の処理を実行する。この処理については、後に詳細に説明する。
(ステップS1111)
また、MPU302は、ステップS1101にて開閉実行モード中であると判定する場合(YES)、ステップS1111において、大入賞口開閉処理を実行する。なお、ステップS1111の大入賞口開閉処理については、後に詳細に説明する。
(ステップS1112)
ステップS1112では、MPU302は、ステップS1111の大入賞口開閉処理を実行した後、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であり、かつラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU302は、ステップS1112にて開閉カウンタSOCの値及びラウンドカウンタRCの値の少なくともいずれか一方が「0」以下であると判定しない場合(NO)、遊技状態移行処理を終了する。
(ステップS1113)
また、MPU302は、ステップS1112にて開閉カウンタSOCの値及びラウンドカウンタRCの値の双方が「0」以下であると判定する場合(YES)、ステップS1113において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU302は、ステップS1113にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定しない場合(NO)、遊技状態移行処理を終了する。
(ステップS1114)
また、MPU302は、ステップS1113にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定する場合(YES)、ステップS1114において、RAM313に記憶された開閉実行モード中フラグをクリアした後、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。その後、MPU302は、遊技状態移行処理を終了する。
次に、図34のステップS1111の大入賞口開閉処理について詳細に説明する。
図35は、大入賞口開閉処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS1201)
ステップS1201では、MPU302は、大入賞口83aが開放中であるか否かを判定する。MPU302は、ステップS1201にて大入賞口83aが開放中であると判定しない場合(NO)、ステップS1202以降の処理を実行する。また、MPU302は、ステップS1201にて大入賞口83aが開放中であると判定する場合(YES)、ステップS1206以降の処理を実行する。
(ステップS1202)
MPU302は、ステップS1201にて大入賞口83aが開放中であると判定しない場合(NO)、ステップS1202において、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であり、かつラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。MPU302は、ステップS1202にて開閉カウンタSOCの値及びラウンドカウンタRCの値の双方が「0」以下であると判定する場合(YES)、大入賞口開閉処理を終了する。
(ステップS1203)
また、MPU302は、ステップS1202にて開閉カウンタSOCの値及びラウンドカウンタRCの値の少なくとも一方が「0」以下であると判定しない場合(NO)、ステップS1203において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。MPU302は、ステップS1203にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定しない場合(NO)、大入賞口開閉処理を終了する。
(ステップS1204)
また、MPU302は、ステップS1203にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定する場合(YES)、ステップS1204において、大入賞口開放処理を実行する。なお、大入賞口開放処理については、後に図36を参照して詳述する。
(ステップS1205)
ステップS1205では、MPU302は、開放コマンドを設定する。また、MPU302は、前述した通常処理(図28参照)のステップS501において、ステップS1205にて設定した開放コマンドを音声発光制御装置400に送信する。その後、MPU302は、大入賞口開閉処理を終了する。なお、音声発光制御装置400は、MPU302から送信される開放コマンドに基づいて、開閉扉83bを開放状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
(ステップS1206)
MPU302は、ステップS1201において、大入賞口83aが開放中であると判定する場合(YES)、ステップS1206において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否か、すなわち、大入賞口開放処理(図36参照)のステップS1303又はステップS1305にてタイマカウンタTにセットされた上限継続時間が経過したか否かを判定する。
(ステップS1207)
MPU302は、ステップS1206において、タイマカウンタTの値が「0」以下であると判定しない場合(NO)、ステップS1207において、大入賞口83aへの入賞が発生したか否かを判定する。なお、大入賞口83aへの入賞が発生したか否かの判定は、大入賞口83aに対応した検知センサ153の検知結果に基づいて実行される。
(ステップS1208)
MPU302は、ステップS1207にて大入賞口83aへの入賞が発生していると判定しない場合(NO)、大入賞口開閉処理を終了する。また、MPU302は、ステップS1207にて大入賞口83aへの入賞が発生したと判定する場合(YES)、ステップS1208において、入賞カウンタPCの値から1を減算して更新する。
(ステップS1209)
ステップS1209では、MPU302は、入賞カウンタPCの値が「0」以下であるか否かを判定する。MPU302は、ステップS1209にて入賞カウンタPCの値が「0」以下であると判定しない場合(NO)、大入賞口開閉処理を終了する。
(ステップS1210)
また、MPU302は、ステップS1209にて入賞カウンタPCの値が「0」以下であると判定する場合(YES)、ステップS1210において、閉鎖実行処理を実行する。この閉鎖実行処理では、MPU302は、可変入賞駆動部83cの駆動制御を実行することによって、開閉扉83bを閉鎖状態に設定する。
(ステップS1211)
ステップS1211では、MPU302は、閉鎖コマンドを設定する。MPU302は、前述した通常処理(図28参照)のステップS501において、ステップS1211にて設定した閉鎖コマンドを音声発光制御装置400に送信する。なお、音声発光制御装置400は、MPU302から送信される閉鎖コマンドに基づいて、開閉扉83bを閉鎖状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
(ステップS1212)
ステップS1212では、MPU302は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。MPU302は、ステップS1212にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定する場合(YES)、後述するステップS1218以降の処理を実行する。
また、MPU302は、ステップS1212にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定しない場合(NO)、ステップS1213以降の処理を実行する。
(ステップS1213)
ステップS1213では、MPU302は、ラウンドカウンタRCの値から1を減算して更新する。
(ステップS1214)
また、ステップS1214では、MPU302は、ラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
(ステップS1215)
MPU302は、ステップS1214にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定しない場合(NO)、ステップS1215において、タイマカウンタTの値に「500」をセットする。その後、MPU302は、大入賞口開閉処理を終了する。
ここで、ステップS1215にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉83bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定してから再び開閉扉83bを開放状態に設定するまでの開放待機時間を規定している。本実施形態では、開放待機時間を1secに設定しているが、開閉実行モードの種類や進行状況に関わらず開放待機時間は同一である。
また、MPU302は、ステップS1214にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定する場合(YES)、ステップS1216以降の処理を実行する。
(ステップS1216)
ステップS1216では、MPU302は、タイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値から1を減算して更新される。ここで、タイマ割込み処理は2msec周期で行われる。したがって、エンディング用の待機時間は4secとなる。なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく遊技状態と当たり図柄(特図)の組み合わせに応じて任意に決定できる。
エンディング用の待機時間は、オープニング用の待機時間と同様に、遊技結果の種類に関わらず同一である。すなわち、このエンディング用の待機時間は、開閉実行モードの種類に関わらず同一である。なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に遊技結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、エンディング用の待機時間は、「低確結果」又は「最有利結果」の遊技結果である場合と、これら以外の遊技結果である場合とで大きく相違する等のように、遊技結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
(ステップS1217)
ステップS1217では、MPU302は、エンディングコマンドを設定する。MPU302は、前述した通常処理(図28参照)のステップS501において、ステップS1217にて設定したエンディングコマンドを音声発光制御装置400に送信する。その後、MPU302は、大入賞口開閉処理を終了する。なお、音声発光制御装置400は、MPU302から送信されるエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モードの終了を認識し、所定の処理を実行する。
また、MPU302は、ステップS1206にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定する場合(YES)、前述したステップS1210以降の処理を実行する。
(ステップS1218)
また、MPU302は、ステップS1212にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定する場合(YES)、ステップS1218において、開閉カウンタSOCの値から1を減算して更新する。
(ステップS1219)
ステップS1219では、MPU302は、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であるか否かを判定する。MPU302は、ステップS1219にて開閉カウンタSOCの値が「0」以下でないと判定する場合(NO)、前述したステップS1215以降の処理を実行する。また、MPU302は、ステップS1219において、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であると判定する場合(YES)、前述したS1216以降の処理を実行する。
次に、図35のステップS1204の大入賞口開放処理について詳細に説明する。
図36は、大入賞口開放処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS1301)
ステップS1301では、MPU302は、RAM313の各種カウンタエリアに設けられた入賞カウンタPCに「8」をセットする。
(ステップS1302)
ステップS1302では、MPU302は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
(ステップS1303)
MPU302は、ステップS1302にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定する場合(YES)、ステップS1303において、タイマカウンタTに「85」をセットする。前述したように、MPU302は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値から1を減算してタイマカウンタTを更新する。ここで、タイマ割込み処理は、2msec周期で実行される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は0.17secとなる。
(ステップS1304)
また、MPU302は、ステップS1302にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定しない場合(NO)、ステップS1304において、振分結果が少ラウンド高確結果(「非明示少ラウンド高確結果」又は「明示少ラウンド高確結果」)であるか否かを判定する。
MPU302は、ステップS1304にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定する場合(YES)、前述したステップS1303において、タイマカウンタTに「85」をセットする。前述したように、MPU302は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値から1を減算してタイマカウンタTを更新する。ここで、タイマ割込み処理は、2msec周期で実行される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は0.17secとなる。
(ステップS1305)
また、MPU302は、ステップS1304にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定しない場合(NO)、ステップS1305において、タイマカウンタTに「15000」をセットする。前述したように、タイマカウンタTは、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値から1を減算して更新される。ここで、タイマ割込み処理は、2msec周期で実行される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は30secとなる。
(ステップS1306)
MPU302は、ステップS1303又はステップS1305の処理を実行した後、ステップS1306において、大入賞口83aの開放実行処理を実行する。この開放実行処理では、MPU302は、可変入賞駆動部83cの駆動制御を実行することによって、開閉扉83bを開放状態に設定する。その後、MPU302は、大入賞口開放処理を終了する。
なお、ステップS1301にて入賞カウンタPCにセットされた値は、大入賞口83aへの遊技球の総入賞個数の上限を規定している。また、ステップS1303又はステップS1305にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉83bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでの上限継続時間を規定している。したがって、MPU302は、前述したように、タイマカウンタTに「85」又は「15000」をセットすることによって、長さの異なる2種類の上限継続時間を設定している。具体的には、MPU302は、上限継続時間を30secに設定した長時間態様と、上限継続時間を長時間態様のそれよりも短い0.17secに設定した短時間態様とを設定している。
本実施形態では、パチンコ機10は、0.6secの周期で遊技球発射機構110のソレノイドを励磁することによって、遊技球発射機構110に遊技球を発射させる。また、MPU302は、入賞カウンタPCに「8」をセットすることによって、大入賞口83aへの遊技球の総入賞個数の上限を8個に設定している。したがって、長時間態様の上限継続時間(30sec)は、大入賞口83aへの遊技球の総入賞個数の上限と、遊技球の発射周期との積よりも十分に長いので、上限である8個の遊技球を大入賞口83aに入賞させることは容易である。これに対し、短時間態様の上限継続時間(0.17sec)は、遊技球の発射周期よりも短いので、遊技球を大入賞口83aに入賞させることは困難である。なお、タイミングによっては1個程度の遊技球を大入賞口83aに入賞させることは可能である。
次に、図34のステップS1114の開閉実行モード終了時の移行処理について詳細に説明する。
図37は、開閉実行モード終了時の移行処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS1401)
ステップS1401では、MPU302は、振分結果が「最有利結果」又は「明示少ラウンド高確結果」であるか否かを判定する。
(ステップS1402)
MPU302は、ステップS1401にて振分結果が「最有利結果」又は「明示少ラウンド高確結果」であると判定する場合(YES)、ステップS1402において、高頻度サポートフラグをRAM313にセットする。MPU302は、RAM313に既に高頻度サポートフラグがセットされている場合、これを維持する。これによって、MPU302は、サポートモードを高頻度サポートモードに設定又は維持する。
(ステップS1403)
ステップS1403では、MPU302は、RAM313に記憶された回数制限フラグをクリアする。
ここで、高頻度サポートモードは、RAM313に高頻度サポートフラグがセットされているとともに、回数制限フラグがセットされていない場合、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続される。
(ステップS1404)
ステップS1404では、MPU302は、高確率モードフラグをRAM313にセットする。MPU302は、RAM313に既に高確率モードフラグがセットされている場合、これを維持する。これによって、MPU302は、当否抽選モードを高確率モードに設定又は維持する。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続される。その後、MPU302は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
なお、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する際には、MPU302は、振分結果に応じてRAM313にセットしたフラグ(低確結果フラグ、非明示少ラウンド高確結果フラグ、明示少ラウンド高確結果フラグ、及び最有利結果フラグ)や、特別外れフラグをクリアする。また、前述した変動開始処理(図32参照)のステップS901では、MPU302は、RAM313に高確率モードフラグがセットされているか否かを判定することによって、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定している。
(ステップS1405)
また、MPU302は、ステップS1401にて振分結果が「最有利結果」又は「明示少ラウンド高確結果」であると判定しない場合(NO)、ステップS1405において、振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」であるか否かを判定する。
(ステップS1406)
MPU302は、ステップS1405にて振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」であると判定する場合(YES)、ステップS1406において、RAM313に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定する。
MPU302は、ステップS1406にてRAM313に高頻度サポートフラグがセットされていると判定する場合(YES)、前述したステップS1403以降の処理を実行する。
(ステップS1407)
また、MPU302は、ステップS1406にてRAM313に高頻度サポートフラグがセットされていると判定しない場合(NO)、ステップS1407において、高確率モードフラグをRAM313にセットする。MPU302は、RAM313に既に高確率モードフラグがセットされている場合、これを維持する。これによって、MPU302は、当否抽選モードを高確率モードに設定又は維持する。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続される。その後、MPU302は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
(ステップS1408)
MPU302は、ステップS1405にて振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」であると判定しない場合(NO)、ステップS1408において、振分結果が「低確結果」であるか否かを判定する。
MPU302は、ステップS1408にて振分結果が「低確結果」であると判定しない場合(NO)、すなわち、当否結果が「特別外れ結果」であると判定する場合、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
(ステップS1409)
また、MPU302は、ステップS1408にて振分結果が「低確結果」であると判定する場合(YES)、ステップS1409において、高確率モードフラグをクリアする。これによって、MPU302は、当否抽選モードを低確率モードに設定する。この低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となって、振分結果が「低確結果」以外になるまで継続される。
(ステップS1410)
ステップS1410では、MPU302は、高頻度サポートフラグをRAM313にセットする。MPU302は、RAM313に既に高頻度サポートフラグがセットされている場合、これを維持する。これによって、MPU302は、サポートモードを高頻度サポートモードに設定又は維持する。
(ステップS1411)
ステップS1411では、MPU302は、RAM313の各種カウンタエリアに設けられた遊技回数カウンタの値に「100」をセットする。
(ステップS1412)
ステップS1412では、MPU302は、回数制限フラグをRAM313にセットする。MPU302は、RAM313に既に回数制限フラグがセットされている場合、これを維持する。その後、MPU302は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
ここで、高頻度サポートモードは、RAM313に高頻度サポートフラグがセットされているとともに、回数制限フラグがセットされている場合、遊技回数カウンタにセットされた終了基準回数である100回の遊技回を消化するまで継続する。MPU302は、100回の遊技回を消化した場合、高頻度サポートフラグ及び回数制限フラグをクリアする。これによって、MPU302は、サポートモードを低頻度サポートモードに設定する。なお、MPU302は、これらの処理を前述した通常処理(図28参照)のステップS506において、電役サポート用処理として実行するが、詳細な説明は省略する。
このように、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「最有利結果」又は「明示少ラウンド高確結果」となった場合、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。高確率モード及び高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
また、現在のサポートモードが高頻度サポートモードであるときに当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」となった場合、遊技状態は、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。高確率モード及び高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
これに対して、現在のサポートモードが低頻度サポートモードであるときに当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」となった場合、遊技状態は、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、低頻度サポートモードに移行する。高確率モード及び低頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
また、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「低確結果」となった場合、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、低確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続し、高頻度サポートモードは、当否抽選において「大当たり当選」となることなく、100回の遊技回を消化した場合、低頻度サポートモードに移行する。
また、当否抽選において「大当たり当選」とならなかった場合、すなわち当否抽選において当否結果が「特別外れ結果」又は「通常外れ結果」となった場合、遊技状態は移行しない。
<音声発光制御装置400及び表示制御装置500の電気的構成>
図38は、音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。音声発光制御装置400は、図38に示すように、音声発光制御基板401と、この音声発光制御基板401に実装されたMPU402と、このMPU402を構成しているROM412及びRAM413とを備えている。ここで、MPU402は、ROM412及びRAM413の他、CPU、割込回路、タイマ回路(RTC)、及びデータ入出力回路等を複合的にチップ化した素子である。
ROM412は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を、読み出し専用として利用するように構成されている。ROM412は、論理アドレスにより論理的に分離された複数のエリア(領域)を有しており、各エリアに各種の制御プログラムやそのプログラムに応じた処理の実行に際して利用される固定値データを記憶している。MPU402は、ROM412に記憶されている制御プログラムに従って処理を実行することで、主制御装置300からの指示に基づく演出の実行を制御する。ROM412は、CPUとチップ化されて内部バスにより接続されているため、そのデータ容量を増大化することが比較的困難であり、具体的にはそのデータ容量は2Mバイトとなっている。
RAM413は、SRAMやDRAM等の記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合にROM412よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。RAM413は、論理アドレスにより論理的に分離された複数のエリア(領域)を有しており、例えば、各種カウンタエリアや、各種フラグ格納エリア等の各種エリアを有している。RAM413は、ROM412内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。なお、MPU402に対してROM412及びRAM413が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
音声発光制御基板401は、入力ポート(不図示)及び出力ポート(不図示)を備えている。音声発光制御基板401の入力ポートは、主制御装置300に接続されている。また、音声発光制御基板401の入力ポートは、操作ボタン35に接続されている。音声発光制御基板401の出力ポートは、表示ランプ装置23A,23Bやエラー表示ランプ部24、第1〜第3保留ランプ部95a〜96、スピーカ部26A,26B、表示制御装置500等に接続されている。MPU402は、主制御装置300から送信されるコマンドに基づいて、表示ランプ装置23A,23Bやエラー表示ランプ部24、第1〜第3保留ランプ部95a〜96、スピーカ部26A,26B等の駆動制御を実行する。
また、MPU402は、主制御装置300から送信されるコマンドを解析して所定期間における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容に応じたコマンドを表示制御装置500に送信する。このコマンド送信には、MPU402とMPU502とを接続するように設けられた信号経路が利用される。なお、音声発光制御装置400は、信号線の両端にコネクタが設けられたハーネス等のコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置500と電気的に接続されている。
MPU402は、所定期間における演出の内容を決定した場合、表示制御装置500だけでなく表示ランプ装置23A,23Bの発光制御を実行する。この場合、図38では、音声発光制御基板401と表示ランプ装置23A,23Bとが直接接続されているように記載されているが、これに限定されることはなく、音声発光制御基板401と表示ランプ装置23A,23Bとの間に中継基板が介在していてもよい。
MPU402は、所定期間における演出の内容を決定した場合、スピーカ部26A,26Bの駆動制御を実行する。スピーカ部26A,26Bの駆動制御に際しては、音出力LSI403及び共通用ROM404が利用される。
共通用ROM404は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を、読み出し専用として利用するように構成されている。当該共通用ROM404は、MPU402に直接接続されているのではなく、音出力LSI403に対して外付けされていることに起因して、そのデータ容量を増大化することはROM412に比べて容易であり、具体的にはそのデータ容量は1Gバイトとなっている。但し、このデータ容量は任意であり、500Mバイトや、4Gバイトであってもよい。
音出力LSI403は、I/F403aと、レジスタ403bと、音データ処理部403cと、DAC403dと、データ転送部403eとを備えている。音出力LSI403は、MPU402から送信されるデータに従ってスピーカ部26A,26Bから音を出力するための制御を実行する。
I/F403aは、双方向通信用の信号経路群として設けられたバスB1を介してMPU402との間で音出力LSI403が通信を行うためのインターフェースである。このI/F403aに接続されたバスB1は8本の信号経路から構成されており、各信号経路を介して、MPU402と音出力LSI403との間でデータの送受信が行われる。
レジスタ403bは、音出力LSI403にて利用される各種データを一時的に記憶するための記憶手段としての機能を有しており、記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリを読み書き両用として利用するように構成されている。また、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に、ROM412及び共通用ROM404よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。
当該レジスタ403bは、複数のデータを同時に記憶保持可能なように、多数バイトのデータ容量を有しており、キロバイト又はメガバイトの単位のデータ容量を有している。具体的には、10キロバイト程度のデータ容量を有している。
音データ処理部403cは、MPU402から送信されレジスタ403bに記憶されているシーケンスデータ及びパラメータデータを音の出力を行う上で利用可能なように変換するとともに、その変換結果の内容と共通用ROM404から読み出された音データとを利用してデジタル楽音データを作成する機能を有する。シーケンスデータには、一連の音の出力開始タイミングや出力順序を示す時間データが含まれており、パラメータデータには、所定のタイミングにおける音の音高、音量及び音色等を定めるデータが含まれている。
また、音データ処理部403cは、同時に複数の異なる音を出力可能とするように複数の発音チャンネルの機能を有しており、発音チャンネル毎に作成したデジタル楽音データを合成してデジタル合成楽音データを作成する機能を有する。なお、複数の発音チャンネルとして、16チャンネル分の機能を有しているが、このチャンネル数は任意である。また、仮想トラックを利用することにより、実際の発音チャンネル数よりも多い数のトラック(例えば64トラック)を利用可能となっているが、仮想トラックを利用しない構成としてもよい。
DAC403dは、デジタル/アナログコンバータであり、アナログ信号の増幅回路を備える。DAC403dでは、音データ処理部403cにて作成されたデジタル楽音データ又はデジタル合成楽音データをアナログ信号に変換したアナログ音声信号を増幅後にスピーカ部26A,26Bへ出力する機能を有している。
データ転送部403eは、双方向通信用の信号経路群として設けられたバスB2を介して共通用ROM404と接続されており、当該共通用ROM404から読み出したデータをレジスタ403bに転送する機能を有している。このデータ転送部403eと共通用ROM404との間に設けられたバスB2は16本の信号経路から構成されており、その信号経路の数はMPU402とI/F403aとの間のバスB1よりも多い数となっている。そして、データ転送部403eと共通用ROM404との間のデータの通信速度は、MPU402とI/F403aとの間のデータの通信速度よりも速いものとなっている。データ転送部403eでは、音データ処理部403cにおいてシーケンスデータ及びパラメータデータから変換されたデータに基づき、音の出力に必要な音データを共通用ROM404から読み出し、レジスタ403bに記憶させる。
ここで、データ転送部403eは、音データ処理部403cにおいて必要な音データをレジスタ403bに転送する機能だけでなく、MPU402において必要なデータを共通用ROM404から読み出してレジスタ403bに記憶させるとともに、そのレジスタ403bに記憶させたデータをMPU402に転送する機能を有している。データ転送に係る構成について以下に説明する。
<音声発光制御装置400のRAM413の保留記憶エリア>
本実施形態に係るパチンコ機10の音声発光制御装置400のRAM413は、保留記憶エリアをさらに備える。図39は、音声発光制御装置400のRAM413の従保留記憶エリアを模式的に示した図である。
従保留記憶エリアは、主制御装置300から出力されるコマンドに基づいて、主制御装置300におけるRAM313の保留記憶エリアと同様のデータが、主制御装置300から音声発光制御装置400に対して出力されるコマンドに基づいて記憶される記憶領域である。
従保留記憶エリアは、保留エリア1から保留エリア8までの保留中データの保留エリアと図柄表示装置91で変動表示中の特図1と特図2の各種データが記憶される変動表示中データの記憶エリアとで構成されている。各保留エリアは、従当否判定結果記憶エリア413A、従大当たり種別記憶エリア413B、従変動パターン種別記憶エリア413C、従変動順序記憶エリア413D、従変動開始時間記憶エリア413E、従先読み確変フラグ記憶エリア413F、従液晶側変動パターン種別記憶エリア413G、をそれぞれ有しており、受信したコマンドから抽出した各データが対応する保留エリアに記憶される。また、特別図柄を変動表示開始するための表示用変動パターンコマンドを生成する毎に、従保留記憶エリアの保留エリアのデータが1つ前の保留エリアにシフトして記憶される。なお、保留エリア1の保留データは、特図1の場合には、特図1の変動中データの記憶エリアに、特図2の場合には、特図2の変動中データの記憶エリアにそれぞれシフトして記憶される。
従当否判定結果記憶エリア413Aは、先述の図25での先読み処理において、保留球格納エリアの第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の当否を事前に判定した結果を、受信したコマンドより抽出して記憶される記憶領域である。コマンドから抽出した当否判定結果の情報は、その保留回数(主制御装置300の保留記憶エリアの該当する保留エリア)に対応した保留エリア1〜8のいずれかの従当否判定結果記憶エリア413Aに記憶される。
従大当たり種別記憶エリア413Bは、先読み処理、保留球格納エリアの第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている大当たり種別カウンタC2より判別された大当たり種別を、受信したコマンドより抽出して記憶される記憶領域である。
従変動パターン種別記憶エリア413Cは、先読み処理において、保留球格納エリアの第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている各種データに基づいて、決定された変動パターンの種類を、受信したコマンドより抽出して記憶される記憶領域である。この変動パターンは、特図1と特図2とのどちらの変動パターンであるかを識別できるデータになっており、その保留エリアのデータが特図1と特図2とのどちらのデータであるかを識別するデータとしても用いられている。
従変動順序記憶エリア413Dは、先読み処理において、保留球格納エリアの第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている各種データに基づいて、判別された保留エリア1〜8の中での実際の変動表示開始順序を、受信したコマンドより抽出して記憶される記憶領域である。
従変動開始時間記憶エリア413Eは、先読み処理において、保留球格納エリアの第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている各種データに基づいて、算出された保留エリア1〜8の各データが実際に変動表示開始となるまでの時間を、受信したコマンドより抽出して記憶される記憶領域である。なお、この変動表示開始時間は、保留エリアに記憶されると、音声発光制御装置400のMPU402により随時更新される。
なお、本実施形態では、コマンドは、算出された保留エリア1〜8の各データが実際に変動表示開始となるまでの時間を示すコマンドとしたが、それに限らず、変動開始となるまでの時間を算出するための各カウンタ値(例えば、選択されている変動パターンの種類や、変動中の特別図柄の残りの変動時間を算出するためのカウンタ値)や変動表示開始となるまでの時間に対応したコマンドとしてもよい。
従先読み確変フラグ記憶エリア413Fは、記憶された大当たり種別記憶エリアの種別が非明示小ラウンド高確結果、明示小ラウンド高確結果、最有利結果である場合に、オンに設定されて記憶される記憶領域である。
このように、第1始動口84aまたは第2始動口84bに遊技球が入賞して保留球が発生すると、コマンドより抽出されたデータに基づいて、第1始動口84aと第2始動口84bとを合わせた保留球の成立順序別に各保留球の各種判定データが記憶される。よって、音声発光制御装置400は、従保留記憶エリアのデータに基づいて、特図1と特図2とを合わせた保留の成立順序で保留図柄表示を行うように表示制御装置500に出力するコマンドを生成することができる。従って、図柄表示装置91に、特図1と特図2との保留図柄表示を、特図1と第2特別図柄とを合わせた保留の成立順序で表示することができる。
また、コマンドに基づいて、従保留記憶エリアが主制御装置300の保留記憶エリアに同期したデータで更新され、保留データの変更(新たな保留の成立等)があっても、順次、データを同期させて更新させることができる。
従液晶側変動パターン種別記憶エリア413Gは、音声発光制御装置400が、表示制御装置500で実行される変動表示が、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させない通常の変動表示であるか、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示であるかを認識するための情報を記憶する領域である。具体的には、音声発光制御装置400から表示制御装置500へ変動パターンコマンドを送信し、表示制御装置500から変動パターン受付コマンドが返信されると、該従液晶側変動パターン種別記憶エリア413Gに表示制御装置500へ送信した変動パターンコマンドに対応する情報が記憶される。なお、従液晶側変動パターン種別記憶エリア413Gへの変動パターンの情報の記憶の詳細については、図48を参照して後述する。
<ROM412及び共通用ROM404のデータ構成>
先ず、ROM412及び共通用ROM404のデータ構成について、図40を参照しながら説明する。図40(a)はROM412のデータ構成を説明するための説明図であり、図40(b)は共通用ROM404のデータ構成を説明するための説明図である。
図40(a)に示すように、ROM412には、MPU402にて演出制御用及び異常報知用の処理を実行するためのプログラム及び処理用データ(1),プログラム及び処理用データ(2),・・・,プログラム及び処理用データ(P)が予め記憶されている。これらプログラム及び処理用データには、各演出を実行するために利用されるデータテーブルや、音出力LSI403に提供するためのシーケンスデータ及びパラメータデータを含む。当該MPU402にて演出制御用の処理を実行するために必要なプログラム及び処理用データは、ROM412に全て記憶されている。
ROM412には、プログラム及び処理用データ(1),プログラム及び処理用データ(2),・・・,プログラム及び処理用データ(P)だけでなく、表示ランプ装置23A,23B及びエラー表示ランプ部24の発光制御を行うために利用される発光データ(1),発光データ(2),・・・,発光データ(Q)が予め記憶されている。これら各発光データには、所定の演出の期間において、表示ランプ装置23A,23Bのうち点灯対象となる発光部の種類、点灯期間、及び点灯順序の情報が設定されており、これらの発光パターンの内容が各発光データの種類に応じて異なっている。ROM412に記憶されている各発光データは、対象となる発光制御の期間が相違しているとともに、発光パターンの内容が異なっている。
一方、図40(b)に示すように、共通用ROM404には、スピーカ部26A、26Bから所定の音を出力するために利用される音データ(1),音データ(2),・・・,音データ(S)が予め記憶されている。これら各音データは、各種の音色に対応する楽器によって実際に発音させたメロディや音をサンプリングして得られた波形データを含むとともに、歌詞付きのメロディについては各種の音色に対応する楽器によって発音させたメロディの他に、音声をサンプリングして得られた波形データを含む。音データは、共通用ROM404に全て記憶されている。
音データは、アナログ信号を、パルス符号変調(PCM)により、所定のサンプリング周波数及び所定の量子化信号数でパルス列に変換されたデジタル信号のデータである。具体的には、サンプリング周波数は44.1kHzであるとともに、量子化信号数は16bitである。したがって、1sec間のアナログ信号からなる音の波形データは、1×44.1k×16bitのデータ量となる。ちなみに、この場合のサンプリング周期T1は、22.7μsecとなる。
音データは、パルス符号変調された1パルス分のデータ、すなわち1サンプル分のデータ毎に共通用ROM404から読み出し可能に設定されている。つまり、1サンプル分のデータ毎にアドレス設定がなされており、音出力LSI403のデータ転送部403eは1サンプル分のデータ単位で共通用ROM404からのデータ転送を行うことができるようになっている。
なお、サンプリング周波数は、良好な標本化を実現できるのであれば、44.1kHzに限定されることはなく、例えば32kHz、48kHz又は96kHzであってもよい。また、量子化信号数も16bitに限定されることはなく、良好な量子化を実現できるのであれば、16bit以外のビット数であってもよい。
また、共通用ROM404には、音データ(1),音データ(2),・・・音データ(S)だけでなく、発光データ(Q+1),発光データ(Q+2),・・・,発光データ(R)が予め記憶されている。上記のようにMPU402にて利用される発光データは、当該MPU402に対してバスを介して直接接続されたROM412だけではなく、音出力LSI403に接続された共通用ROM404にも記憶されている。換言すれば、発光データは、ROM412と、共通用ROM404とに分配して記憶されている。
このように共通用ROM404に対して発光データを記憶させておくことで、ROM412の記憶容量を増加させなくても、発光データのデータ容量を増加させることが可能となる。特に、ROM412は、既に説明したとおり、MPU402内の内部バスを介して接続されていることに起因して、そのデータ容量を増大化することが比較的困難であり、データ容量を増大化しようとするとその内部バス幅の拡張を要することとなり、それへの対応は容易なものではない。これに対して、共通用ROM404は、既に説明したとおり、MPU402に直接接続されているのではなく、音出力LSI403に対して外付けされていることに起因して、そのデータ容量を増大化することは比較的容易である。そして、当該共通用ROM404に発光データを記憶させることで、発光データのデータ容量の増大化に良好に対処することが可能となる。
また、基本的にROMへのデータ設定に際しては、全データ容量の数%程度(例えば2%程度)がブランク(未使用の領域)となっている。この場合に、例えば共通用ROM404のデータ容量が1Gバイトであると仮定した場合、ブランクは20Mバイトとなる。このデータ容量は、ROM412のデータ容量である2Mバイトに比べて大きなデータ容量である。本構成によれば、このようなブランクを利用して発光データを分配して保存しておくことが可能となる。
さらにまた、音データは所定期間分のメロディや音声に対応したものであるため、一連の出力を行うためのデータ容量は比較的大きなものとなる。そうすると、音データはデータ容量の融通がききづらいものとなり、この点からも共通用ROM404にブランクが生じ易くなる。そして、本構成によれば、このようなブランクを利用して発光データを分配して保存しておくことが可能となる。
共通用ROM404に記憶されている発光データは、MPU402にて利用されるものであり、当該MPU402にて利用する必要が生じた際に、MPU402からの転送指示に応じて音出力LSI403にて共通用ROM404からの発光データの読み出しが行われ、その読み出された発光データがMPU402に転送される。そして、この転送に際しては、MPU402と音出力LSI403とを接続するバスB1が利用される。つまり、MPU402から音出力LSI403、又は音出力LSI403からMPU402へデータ転送を行うための信号経路を利用して、共通用ROM404に分配して記憶されている発光データがMPU402に転送される。これにより、例えばROM412とは別のROMをMPU402に対して外付けし、且つそのROMに余剰となる発光データを記憶させる構成に比べて、信号経路の数を増加させることなく余剰となる発光データを記憶しておくことが可能となる。
MPU402にて利用されるプログラム及び処理用データと、発光データとのうち、プログラム及び処理用データはその全てをROM412に記憶させておき、発光データの一部を共通用ROM404に記憶させておく構成とすることにより、データの配分を良好に行うことが可能となる。つまり、プログラム及び処理用データを共通用ROM404へ配分してしまうと、そのプログラム及び処理用データをMPU402のRAM413に転送してくるためのプログラム及び処理用データが別途必要になりプログラムの設計が煩雑なものとなる。これに対して、発光データは、元々、その発光データが記憶されているアドレスを把握して、そのアドレスに基づき発光データを読み出して転送させ、それを利用可能なように展開するという方式であるため、発光データを配分したとしてもプログラムの設計が煩雑なものとなりにくい。
また、MPU402は、主制御装置300から演出系のコマンドが送信された場合、先ずプログラムを利用してそのコマンドに対応した所定の処理を実行し、その所定の処理の実行過程で発光データを利用して表示ランプ装置23A,23Bを制御する。つまり、プログラムは主制御装置300からのコマンドの受信に対して突発的に読み出す必要があり読み出されるタイミングの任意性が高いのに対して、発光データは所定の処理の実行過程で利用されるため読み出されるタイミングの任意性が低い。また、プログラムを利用した所定の処理の実行を前提として発光データが利用されるため、読み出しの優先度はプログラムの方が高く、プログラムの読み出しが遅延されてしまうと処理待ち状態となってしまう。このような事情において、プログラムはROM412に記憶されており、発光データの少なくとも一部が共通用ROM404に記憶されていることで、プログラムは音出力LSI403の状態に関係なくMPU402にて独自に読み出すことができるようにしながら、プログラムに比べてデータ量が大きくなり易い発光データについてデータ量の増大化を良好に実現することが可能となる。
さらにまた、発光データの全てを共通用ROM404に記憶させるのではなく、発光データの一部をROM412に記憶させるとともに、残りを共通用ROM404に記憶させる構成であるため、共通用ROM404のデータ容量を極端に増加させることを抑制しながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
<音出力LSI403のレジスタ403bの構成>
次に、MPU402から音出力LSI403に音の出力指示を行うとともに、共通用ROM404に記憶された音データを音出力LSI403からMPU402に転送するために利用されるレジスタ403bの構成について、図41を参照しながら説明する。図41は、レジスタ403bの構成を説明するための概念図である。
図41に示すように、音出力LSI403のレジスタ403bには、MPU402による音出力LSI403への音の出力指示を行う際にデータ設定が行われるエリア9523a〜9523eと、MPU402からのデータ転送指示に基づき共通用ROM404から読み出したデータを一時的に記憶保持しておくためのバッファ9524a〜9524eと、音出力LSI403に対してデータ転送指示を行う際にデータ設定が行われる転送指示用エリア9525と、音出力LSI403の内部状態をMPU402において認識するためのフラグ用エリア9526と、がそれぞれ別に設けられている。
上記各エリア9523a〜9526について詳細には、音の出力指示を行う際にデータ設定が行われるエリアとして、第1パラメータ用のエリア9523a、第2パラメータ用のエリア9523b、第3パラメータ用のエリア9523c及び第4パラメータ用のエリア9523dといったパラメータ用のエリア9523a〜9523dを複数備えている。また、その他に、シーケンスデータ用のエリア9523eを備えている。
各パラメータ用のエリア9523a〜9523dには、メロディや効果音の出力を行う上で必要なパラメータデータが格納されるとともに、音声の出力を行う上で必要なパラメータデータが格納される。このようにパラメータ用のエリア9523a〜9523dが複数設けられていることにより、複数の音を同時発音可能となっている。また、シーケンスデータ用のエリア9523eには、既に説明したシーケンスデータが格納される。
ちなみに、音出力LSI403は、16チャンネル分の機能を有しているため、1のパラメータ用のエリアには複数(具体的には4個)のチャンネル分のパラメータデータが格納される。また、仮想トラックを利用する構成においては、1のパラメータ用のエリアにより多くの数のパラメータが格納されるようにしてもよい。
MPU402から音出力LSI403へのデータ転送指示を行う際にデータ設定が行われるエリアとして、転送指示用エリア9525が設けられている。転送指示用エリア9525には、MPU402において必要な発光データのアドレスデータが格納されるとともに、共通用ROM404から音出力LSI403に読み出された発光データのMPU402への転送指示を与えるデータが格納される。
MPU402からのデータ転送指示に基づき共通用ROM404から読み出したデータを一時的に記憶保持しておくためのエリアとして、外部読み出し用のバッファ9524a〜9524eが複数設けられている。MPU402において必要な発光データは、外部読み出し用のバッファ9524a〜9524eに一旦格納され、所定の読み出しタイミングとなった際にMPU402に転送される。
音出力LSI403の内部状態をMPU402において認識するためのエリアとして、フラグ用エリア9526が設けられている。フラグ用エリア9526としては、例えば読み出し完了フラグが設けられており、MPU402からのデータ転送指示に対して、対応するデータの共通用ROM404から外部読み出し用のバッファ9524a〜9524eへの転送が完了した場合に、当該読み出し完了フラグに「1」が格納され、その事実がMPU402において把握される。
上記各エリア9523a〜9523e,9525〜9526及び各バッファ9524a〜9524eはいずれもMPU402からアクセス可能なエリアであるが、それら各エリア9523a〜9523e,9525〜9526やバッファ9524a〜9524eに同時にアクセスされるのではなく、アクセス可能な対象が切り換えられる構成となっている。つまり、MPU402において同時にアクセス可能なエリアの数は、MPU402と音出力LSI403との間のバスB1を構成する第1信号経路〜第8信号経路(本実施形態では8本)の数に対応している。
具体的には、バスB1を構成する第1信号経路に対応する第1エリア9521aとして、第1パラメータ用のエリア9523a及び1の外部読み出し用のバッファ9524aが割り当てられており、バスB1を構成する第2信号経路に対応する第2エリア9521bとして、第2パラメータ用のエリア9523b及び1の外部読み出し用のバッファ9524bが割り当てられており、バスB1を構成する第3信号経路に対応する第3エリア9521cとして、第3パラメータ用のエリア9523c及び1の外部読み出し用のバッファ9524cが割り当てられており、バスB1を構成する第4信号経路に対応する第4エリア9521dとして、第4パラメータ用のエリア9523d及び1の外部読み出し用のバッファ9524dが割り当てられている。また、バスB1を構成する第5信号経路に対応する第5エリア9521eとして、シーケンスデータ用のエリア9523e及び1の外部読み出し用のバッファ9524eが割り当てられている。
バスB1を構成する第6信号経路に対応するエリアとして、転送指示用エリア9525が割り当てられており、バスB1を構成する第7信号経路に対応するエリアとして、フラグ用エリア9526が割り当てられている。
レジスタ403bに対しては、第1エリア9521a〜第5エリア9521eのそれぞれに対応させてセレクタ9522a〜9522eが設けられており、当該セレクタ9522a〜9522eにより第1エリア9521a〜第5エリア9521eとしてMPU402がアクセス可能なエリアが切り換えられるようになっている。そして、この切り換えは、バスB1を構成する第8信号経路に対応させてレジスタ403bに設けられたセレクタ用エリア9527への二値の切り換えを通じて行われる。
詳細には、セレクタ用エリア9527の情報が初期値である「0」である場合には、セレクタ9522a〜9522eによるアクセス対象のエリアの設定により、第1エリア9521a〜第5エリア9521eは音出力制御用のエリア9523a〜9523eに対応したものとなる。つまり、セレクタ用エリア9527の情報が初期値である場合には、MPU402は、各パラメータ用のエリア9523a〜9523dと、シーケンスデータ用のエリア9523eとにアクセス可能であり、音出力LSI403に対して音の出力指示を行うことが可能な状態となる。すなわち、音出力LSI403はMPU402に対して第1の干渉状態となる。
セレクタ用エリア9527の情報が切換実行値である「1」である場合には、セレクタ9522a〜9522eによるアクセス対象のエリアの設定により、第1エリア9521a〜第5エリア9521eは外部読み出し用のバッファ9524a〜9524eに対応したものとなる。つまり、セレクタ用エリア9527の情報が切換実行値である場合には、MPU402は、外部読み出し用のバッファ9524a〜9524eにアクセス可能であり、転送指示を行ったデータの読み出しを行うことが可能な状態となる。すなわち、音出力LSI403はMPU402に対して第2の干渉状態となる。
一方、転送指示用エリア9525、フラグ用エリア9526及びセレクタ用エリア9527は、セレクタ9522a〜9522eによる切換対象となっていない。したがって、音出力LSI403がいずれの干渉状態であっても、MPU402は転送指示用エリア9525、フラグ用エリア9526及びセレクタ用エリア9527にアクセス可能となっている。
表示制御装置500は、表示制御基板501と、MPU502と、このMPU502を構成しているプログラムROM512及びワークRAM513と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)505と、キャラクタROM506と、ビデオRAM507とを備えている。ここで、MPU502は、プログラムROM512及びワークRAM513の他、CPU、割込回路、タイマ回路、及びデータ入出力回路等を複合的にチップ化した素子である。なお、MPU502、VDP505、キャラクタROM506、及びビデオRAM507は、表示制御基板501に実装されている。
MPU502は、音声発光制御装置400から送信されるコマンドに基づいてVDP505を制御する。具体的には、MPU502は、音声発光制御装置400から送信されるコマンドを解析し、この解析結果に基づいてVDP505に対するコマンドを生成することでVDP505を制御する。
プログラムROM512は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性メモリであり、書き込みを行うことができない半導体素子である。このプログラムROM512は、各種データ記憶エリア等の各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
ワークRAM513は、プログラムROM512に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性メモリである。このワークRAM513は、各種カウンタエリアや、各種フラグ格納エリア等の各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。なお、本実施形態では、ワークRAM513として、DRAMやSRAM等の揮発性メモリを用いているが、MRAM等の不揮発性メモリを用いるようにしてもよい。
VDP505は、図柄表示装置91に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する描画回路の一種である。VDP505は、ICチップ化されているため、「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。このVDP505は、MPU502にて生成されたコマンドの内容に基づいて、キャラクタROM506から画像データを読み出し、この画像データをビデオRAM507に記憶させる。
キャラクタROM506は、図柄表示装置91に表示される図柄やキャラクタ等のスプライトデータ、背景データ、及び動画像データ等を含む各種画像データ(画像用情報)を予め記憶し、画像データライブラリとして機能する。このキャラクタROM506は、各種図柄のビットマップ形式画像データや、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等を保持している。ビデオRAM507は、図柄表示装置91に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、図柄表示装置91の表示内容は、このビデオRAM507の内容を書き替えることによって変更される。
音声発光制御装置400の説明に戻り、MPU402は、主制御装置300から送信された変動用コマンドを受信することで、遊技回用の演出を開始させる必要があることを認識し、遊技回用演出開始処理を実行する。また、主制御装置300から送信される終了コマンドを受信することで、遊技回用の演出を終了させる必要があることを認識し、遊技回用演出終了処理を実行する。また、主制御装置300から送信される大当たり演出用の各種コマンドを受信することで、大当たり演出を開始させる必要があること又は進行させる必要があることを認識し、大当たり演出用処理を実行する。また、主制御装置300から送信されるデモ表示用のコマンドを受信することで、デモ表示を開始させる必要があることを認識し、デモ表示用処理を実行する。なお、MPU402において主制御装置300からのコマンド受信には、主制御装置300からコマンドを直接受信する構成に限定されることはなく、中継基板で中継されたコマンドを受信する構成であってもよい。
遊技回用演出開始処理では、変動用コマンド及び種別コマンドの両コマンドに基づいて、該当遊技回の変動表示時間(表示継続期間)を把握する変動表示時間の把握処理と、リーチ表示の有無を把握するリーチ表示把握処理と、大当たり結果の有無を把握する大当たり結果発生の把握処理と、大当たり結果が発生する場合における大当たり種別を把握する大当たり種別の把握処理と、を実行する。また、リーチ表示把握処理、大当たり結果発生の把握処理及び大当たり種別の把握処理における把握結果に基づいて、本遊技回において図柄表示装置91の表示画面Gにて行う表示演出の種類を決定する表示演出把握処理を実行するとともに、本遊技回において図柄表示装置91の表示画面Gに最終停止表示させる図柄の種類を決定する図柄種別把握処理を実行する。そして、これら各把握処理の結果に基づいて、変動表示時間の情報及び表示演出の種類の情報を含む変動パターンコマンドと、最終停止表示させる図柄の種類の情報を含む図柄指定コマンドを表示制御装置500に送信する。
また、遊技回用演出開始処理では、上記各把握処理の他に、予告表示を行うか否かの予告表示抽選処理を実行する。この場合、当該抽選処理では、予告表示の種別抽選についても実行される。そして、予告表示の発生当選である場合には、予告表示の種別の情報を含む予告コマンドを、表示制御装置500に送信する。また、遊技回用演出開始処理では、上記各処理結果に基づいて、遊技回用の発光データ(シーケンスデータ及びパラメータデータを含む)と遊技回用の音データ(シーケンスデータ及びパラメータデータとを含む)とをROM412及び共通用ROM404から読み出し、表示ランプ装置23A,23Bによる発光態様やスピーカ部26A,26Bからの出力態様を規定する。
遊技回用演出終了処理では、現状の遊技回における表示ランプ装置23A,23Bの発光制御及びスピーカ部26A,26Bの音声出力制御を終了する。また、当該遊技回用演出終了処理では、遊技回用演出を終了させるべき情報を含む終了コマンドを、表示制御装置500に送信する。大当たり演出用処理では、受信している大当たり演出用の各種コマンドに基づいて、オープニング時、各ラウンド時、各ラウンド間及びエンディング時等の演出態様を把握し、その把握結果に対応した大当たり演出用のコマンドを表示制御装置500に送信する。また、当該把握結果に基づいて、大当たり演出用の表示データと大当たり演出用のシーケンスデータ、パラメータデータ及び音データ、発光データをROM412及び共通用ROM404から読み出し、大当たり演出中における表示ランプ装置23A,23Bの発光態様やスピーカ部26A,26Bからの音声の出力態様を規定する。
デモ表示用処理では、受信しているデモ表示用のコマンドに基づいて、デモ表示の演出態様を把握し、その把握結果に対応したデモ表示用のコマンドを表示制御装置500に送信する。また、当該把握結果に基づいて、デモ表示用の発光データ(シーケンスデータ及びパラメータデータを含む)とデモ表示用の音データ(シーケンスデータ及びパラメータデータを含む)とをROM412及び共通用ROM404から読み出し、デモ表示中における表示ランプ装置23A,23Bの発光態様やスピーカ部26A,26Bからの音声の出力態様を規定する。なお、主制御装置300から送信されたコマンドに基づいてMPU402にて実行される処理は、上記処理以外にも、各種ランプ部95〜97を発光制御するための処理が含まれる。
また、MPU402では、操作ボタン35の操作部が操作されたことに基づき当該操作ボタン35から送信される操作信号を受信することで、操作ボタン35が操作されたことを認識し、操作対応処理を実行する。また、操作されている状態が解除された場合にも操作信号の立下りによってそれを認識し、操作対応処理を実行する。操作対応処理では、操作信号の種類に応じて操作態様を特定し、操作ボタン35が操作されたことの情報及びその操作態様の情報を含む操作発生コマンドを表示制御装置500に送信する。また、操作対応処理では、操作部の操作が解除(キャンセル)された場合に、操作解除コマンドを表示制御装置500に送信する。また、操作対応処理では、上記コマンドの送信以外にも、表示ランプ装置23A,23Bの発光態様やスピーカ部26A,26Bからの音声の出力態様を操作ボタン35の操作に対応したものとなるように規定する。
次に、音出力LSIが備えるDAC403dとスピーカ部26A,26Bとの接続関係について、図42を参照しながら説明する。図42は、音出力LSIが備えるDAC及びスピーカ部との接続関係を説明するための概念図である。
図42に示すように、DAC403dは、音データ処理部から入力されるデジタル信号をアナログ信号に変換するDAC回路403d1と、DAC回路403d1で変換されたアナログ信号を増幅する増幅回路403d2a及び403d2bを備える。ここで、増幅回路403d2aで増幅されたアナログ信号はスピーカ部26Aへと出力され、増幅回路403d2bで増幅されたアナログ信号はスピーカ部26Bへと出力される。
すなわち、本実施形態に係るパチンコ機10は、各スピーカ部26A,26Bから出力(再生)される音量の大きさを独立して制御可能となっている。
<音声発光制御装置400にて実行されるタイマ割込み処理>
図43は、音声発光制御装置400のMPU402により実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。音声発光制御装置400のMPU402は、遊技を進行させるタイマ割込み処理を実行する。このタイマ割込み処理では、MPU402は、図43のタイマ割込み処理を定期的(例えば、2msec周期)に実行する。
(ステップS1501)
MPU402は、コマンド格納処理を実行する。このコマンド格納処理では、MPU402は、MPU302からコマンドを受信した場合、この受信したコマンドをRAM413に格納する。具体的には、RAM413は、MPU302から受信したコマンドの格納及び読み出しをするためのリングバッファを有し、MPU402は、MPU302から受信した順序にしたがってコマンドをリングバッファに格納していく。なお、MPU402は、リングバッファに格納した順序にしたがってリングバッファからコマンドを読み出す。
例えば、MPU302は、大当たり抽選の結果(大当たりかハズレかの抽選結果、大当たりならばその大当たり種別)、作動保留球数情報、特別図柄の変動時間等の遊技に必要となる基本情報を含む演出制御コマンド(種別コマンド、変動パターンコマンドや飾図指定コマンド)を送信し、MPU402はこれを受信する。また、MPU302は、所定時間(特別図柄変動時間)経過後に、演出停止を指示する演出制御コマンド(演出停止コマンド)を送信し、MPU402はこれを受信する。さらに、遊技状態を指定する情報に関しては、MPU302は、所定のタイミング(例えば、遊技状態の移行が生じたタイミング)で、その情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンドや大当たり中コマンド)を送信し、MPU402はこれを受信する。これによりMPU402、換言すると音声発光制御装置400側で現在の遊技状態が把握される。
(ステップS1502)
MPU402は、音量設定処理を実行する。具体的には、MPU402は、操作手段としての操作ボタン35により音量設定が行われた場合、スピーカ部26A,26Bから出力される音量を受け付けた音量設定に制御する処理を実行する。これにより、スピーカ部26A,26Bから出力される音量が、遊技者が設定した音量に制御される。
(ステップS1503)
MPU402は、ステップS1502での音量設定に基づいて演出モード決定処理を実行する。具体的には、MPU402は、ステップS1502での音量設定に基づいて、演出モードDMA〜DMEのいずれのモードで演出を実行するかを決定する。
(ステップS1504)
MPU402は、主制御装置300のMPU302から受信したコマンドに基づいて演出決定処理を実行する。具体的には、MPU402は、MPU302から受信したコマンドに基づいて、ステップS1503で決定した演出モードに対応するリーチ演出、予告演出、先読み演出、潜伏示唆演出など種々の演出を実行する。
(ステップS1505)
MPU402は、MPU302から受信したコマンドに基づいてデモ表示実行処理を実行する。デモ表示実行処理では、MPU402は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、3sec)を経過した場合にデモ表示を実行する。
(ステップS1506)
MPU402は、表示ランプ装置23A,23B、第1〜第3保留ランプ部95a〜96を発光制御するための発光制御処理を実行する。具体的には、MPU402は、ステップS1503の演出モード決定処理及びステップS1504での演出決定処理の結果に基づいて、主制御装置300から送信されるコマンドに対応する発光演出を実行する。
(ステップS1507)
MPU402は、スピーカ部26A,26Bから音を出力するための音声制御処理を実行する。具体的には、MPU402は、ステップS1503の演出モード決定処理及びステップS1504での演出決定処理の結果に基づいて、主制御装置300から送信されるコマンドに対応する音演出(BGM、音声(セリフ)、効果音等の出力)を実行する。
(ステップS1508)
MPU402は、表示画面Gに演出画像を表示するための画像制御処理を実行する。具体的には、MPU402は、ステップS1503の演出モード決定処理及びステップS1504での演出決定処理の結果に基づいて、画像演出を実行させるためのコマンドを表示制御装置500へ送信する。表示制御装置500は、音声発光制御装置400から送信されるコマンドに基づいて、図柄表示装置91の表示画面Gへ演出のための画像を表示する。
(ステップS1509)
MPU402は、リザルト表示処理を実行する。リザルト表示処理では、確変状態における大当たり抽選において大当たりに当選せずに高頻度サポートモード(時短)が終了した場合にリザルト画面を表示するための処理を実行する。
(ステップS1510)
MPU402は、示唆演出処理を実行する。具体的には、MPU402は、ステップS1503の演出モード決定処理及びステップS1504での演出決定処理の結果に基づいて、示唆演出(パチンコ機10の状態が確変態の可能性を示唆する演出)を所定のタイミングで実行する。
(ステップS1511)
MPU402は、遊技演出モード変更処理を実行する。具体的には、MPU402は、操作手段としての遊技演出モード選択ボタン600により遊技演出モードの選択操作が行われた場合、図柄表示装置91に表示される背景及びスピーカ部26A,26Bから出力されるBGM等を、受け付けたモードに変更する処理を実行する。
(ステップS1512)
MPU402は、先読み演出処理を実行する。具体的には、MPU402は、RAM413の先読み当否コマンドが格納されている場合、先読み当否コマンドの内容(第1〜第8保留当選コマンドのいずれで当選しているか)に応じた先読み演出決定テーブルを選択し、選択された先読み演出決定テーブルに基づいて、先読み演出の実行態様等を決定して実行する。
(ステップS1513)
MPU402は、変動表示変更処理を実行する。具体的には、主制御装置300から送信されるコマンドのうち変動パターンコマンドに基づいて、図柄表示装置91に2の変動情報に対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるコマンドが生成可能かを判定する。MPU402は、疑似変動表示を実行させるコマンドの生成が可能である場合、疑似変動表示を実行させるコマンドを生成して設定する。また、MPU402は、疑似変動表示を実行させるコマンドの生成が可能でない場合、疑似変動表示を実行させるコマンドを生成せず、主制御装置300から受信した変動パターンコマンドをそのまま設定する。なお、MPU402による変動表示変更処理の詳細は、後述する。設定された変動パターンコマンドは、次のステップS1514において表示制御装置500に送信される。
(ステップS1514)
MPU402は、設定したコマンドを表示制御装置500に送信する外部出力処理を実行する。具体的には、MPU402は、演出制御コマンド(種別コマンド、変動パターンコマンド(通常変動パターンコマンド及び疑似変動パターンコマンド)や飾図指定コマンド)や演出停止を指示する演出制御コマンド(演出停止コマンド)等、遊技回用の演出に対応したコマンドや、開閉実行モード用の演出に対応したコマンド、遊技演出モードを変更する遊技演出モード変更コマンド、等のコマンドが設定されているか否かを判定し、コマンドが設定されていると判定する場合、そのコマンドを表示制御装置500に送信する。
<音声発光制御装置400にて実行される演出決定処理について>
図44は、演出決定処理のフローチャートを示す図である。音声発光制御装置400のMPU402は、遊技回用の演出や、開閉実行モード用の演出等を実行するために演出決定処理を実行する。
(ステップS1601)
ステップS1601では、MPU402は、MPU302から送信された変動用コマンド及び種別コマンドを受信しているか否かを判定する。MPU402は、ステップS1601にて各コマンドを受信していると判定しない場合(NO)、ステップS1609以降の処理を実行する。
(ステップS1602)
また、MPU402は、ステップS1601にて各コマンドを受信していると判定する場合(YES)、ステップS1602において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「最有利結果」又は「低確結果」であるか否かを判定する。
(ステップS1603)
MPU402は、ステップS1602にて遊技結果が「最有利結果」又は「低確結果」であると判定する場合(YES)、ステップS1603において、遊技結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。この図柄決定処理では、MPU402は、遊技結果が「最有利結果」であると判定する場合、停止図柄有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の奇数の数字又は同一の偶数の数字を有する図柄(例えば「1・1・1」又は「2・2・2」)の組み合わせに係る情報を決定し、遊技結果が「低確結果」であると判定する場合、停止図柄有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄(例えば「2・2・2」)の組み合わせに係る情報を決定する。なお、奇数及び偶数の数字は、抽選等によってランダムに決定される。
(ステップS1604)
また、MPU402は、ステップS1602にて遊技結果が「最有利結果」又は「低確結果」であると判定しない場合(NO)、ステップS1604において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「通常外れ結果」であるか否かを判定する。
(ステップS1605)
MPU402は、ステップS1604にて遊技結果が「通常外れ結果」であると判定しない場合(NO)、すなわち遊技結果が「特別外れ結果」、「非明示少ラウンド高確結果」、及び「明示少ラウンド高確結果」のいずれかであると判定する場合、ステップS1605において、共通用の図柄決定処理を実行する。この共通用の図柄決定処理では、MPU402は、停止図柄有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として特別な図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU402は、同一の数字を有する図柄の組み合わせではなく、当否抽選において「通常外れ結果」となった場合に選択されることのない互いに異なる数字を有する特別な図柄の組み合わせ(例えば「3・4・1」)を決定する。なお、この特別な図柄の組み合わせは、遊技結果の種類に関わらず同一である。
(ステップS1606)
また、MPU402は、ステップS1604にて遊技結果が「通常外れ結果」であると判定する場合(YES)、ステップS1606において、通常外れ用の図柄決定処理を実行する。この通常外れ用の図柄決定処理では、MPU402は、変動用コマンドの内容に基づいて、リーチ表示が発生するか否かを判定する。
MPU402は、リーチ表示が発生すると判定する場合、停止図柄有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果としてリーチ表示の図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、リーチ表示の図柄の組み合わせは、抽選等によってランダムに決定される。また、MPU402は、リーチ表示が発生すると判定しない場合、停止図柄有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として前述した各図柄の組み合わせとは異なる図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU402は、同一の数字を有する図柄の組み合わせ、特別な図柄の組み合わせ、及びリーチ表示の図柄の組み合わせのいずれとも異なる組み合わせの図柄を抽選等によってランダムに決定する。
(ステップS1607)
ステップS1603、ステップS1605、又はステップS1606のいずれかの処理を実行した後、MPU402は、ステップS1607において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU402は、ROM412に予め記憶されたデータを参照することによって、変動用コマンド及び種別コマンドに対応する演出パターンを選択する。具体的には、MPU402は、演出パターンとして、演出継続時間(演出継続期間)及び演出の内容を選択する。また、MPU402は、選択した演出パターンに基づいて、表示ランプ装置23A,23Bの発光制御を実行するとともに、スピーカ部26A,26Bの音声制御を実行する。
(ステップS1608)
ステップS1608では、MPU402は、ステップS1603、ステップS1605、又はステップS1606のいずれかの処理にて決定した停止結果に係る情報を含む停止結果コマンドと、ステップS1607にて選択した演出パターンを含むパターンコマンドとを表示制御装置500に送信する。表示制御装置500のMPU502は、MPU402から送信された停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づいて、遊技回用の演出を図柄表示装置91にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM512の各種データ記憶エリアから読み出す。そして、MPU502は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP505に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置91は、音声発光制御装置400のMPU402にて選択された演出パターンに基づく遊技回用の演出を実行するとともに、MPU402にて決定された停止結果を停止図柄有効ラインL上に最終的に停止表示させる。
(ステップS1609)
MPU402は、ステップS1608の処理を実行した後、又はステップS1601にて変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定しない場合(NO)、ステップS1609以降の処理を実行する。ステップS1609では、MPU402は、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU402は、ステップS1609にてオープニングコマンドを受信していると判定しない場合(NO)、ステップS1613以降の処理を実行する。
(ステップS1610)
また、MPU402は、ステップS1609にてオープニングコマンドを受信していると判定する場合(YES)、ステップS1610において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
(ステップS1611)
ステップS1611では、MPU402は、ステップS1610にて判定した遊技結果の種類に対応する開閉実行モード用の演出の決定処理を実行する。開閉実行モード用の演出の決定処理では、MPU402は、ステップS1610にて遊技結果が「特別外れ結果」又は「非明示少ラウンド高確結果」であると判定する場合、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。
また、MPU402は、遊技結果が「明示少ラウンド高確結果」であると判定する場合、開閉実行モード用の演出として演出Bを選択する。また、MPU402は、遊技結果が「最有利結果」であると判定する場合、開閉実行モード用の演出として演出Cを選択する。また、MPU402は、遊技結果が「低確結果」であると判定する場合、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。なお、演出A及び演出Bの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口83aの開閉を短時間態様で2回実行する場合の時間と対応している。また、演出C及び演出Dの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口83aの開閉を長時間態様で15回実行する場合の時間と対応している。
また、ステップS1611では、MPU402は、演出A〜演出Dの選択結果に基づいて、表示ランプ装置23A,23Bの発光制御を実行するとともにスピーカ部26A,26Bの音声制御を実行する。
(ステップS1612)
ステップS1612では、MPU402は、ステップS1611にて選択した開閉実行モード用の演出に係る情報を含む開閉実行モード用コマンドを表示制御装置500に送信する。表示制御装置500のMPU502は、MPU402から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を図柄表示装置91にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM512から読み出す。そして、MPU502は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP505に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置91は、音声発光制御装置400のMPU402にて選択された開閉実行モード用の演出を実行する。
(ステップS1613)
MPU402は、ステップS1612の処理を実行した後、又はステップS1609にてオープニングコマンドを受信していると判定しない場合(NO)、ステップS1613において、大当たり遊技終了後のモード演出を遊技者に選択させる演出種類選択処理を発生させるか否かを判定し、判定結果に応じて演出種類選択処理を実行する。この演出種類選択処理については後に詳細に説明する。
(ステップS1614)
ステップS1614では、MPU402は、演出移行処理を実行する。演出移行処理では、MPU402は、ステップS1613で選択された大当たり遊技終了後のモード演出への移行処理を行う。
(ステップS1615)
ステップS1615では、MPU402は、その他の処理を実行する。その他の処理では、MPU402は、例えば、MPU302から送信された開放コマンド、閉鎖コマンド及びエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出及び開閉実行モード終了後の演出を進行させるための処理を実行する。その後、MPU402は、演出決定処理を終了する。
<遊技結果と遊技状態等との関係について>
以下、遊技結果と、各種処理の実行に基づく遊技状態等との関係について説明する。図45は、遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図である。具体的には、図45は、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図であり、遊技結果を列方向に並べ、遊技状態等を行方向に並べている。パチンコ機10は、図45に示すように、「通常外れ結果」を除く遊技結果として、「大当たり当選」及び「特別外れ結果」の当否結果と、「非明示少ラウンド高確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、「最有利結果」、及び「低確結果」の振分結果とを有している。
ここで、「特別外れ結果」は、図45の表2列目に示すように、当否抽選において「大当たり当選」とならなかった場合(図中記号×)に選択される遊技結果である。また、振分結果は、当否抽選において「大当たり当選」となった場合(図中記号○)に選択される遊技結果である。以下、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係について説明する。なお、本実施形態では、パチンコ機10は、遊技結果と、遊技状態等との関係を以下のように設定しているが、遊技結果と、遊技状態等との組み合わせ、遊技結果の内容、及び遊技状態等の内容については任意である。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口83aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「特別外れ結果」では、当否抽選モードに移行しない。「非明示少ラウンド高確結果」では、開閉実行モードは、2回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口83aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「非明示少ラウンド高確結果」では、当否抽選モードは、高確率モードに移行する。このように、「特別外れ結果」及び「非明示少ラウンド高確結果」は、開閉実行モードの種類は異なるが、大入賞口83aの開閉が短時間態様で2回実行される点においては共通している。
また、「特別外れ結果」及び「非明示少ラウンド高確結果」では、停止結果は、特別な図柄の組み合わせとなるとともに開閉実行モード用の演出は演出Aとなる。この演出Aには、開閉実行モードのオープニング用の演出と、開閉実行モードの可変入賞装置を開放及び閉鎖させている状況の演出と、開閉実行モードのエンディング中の演出とが含まれており、一連の演出として構成されている。また、「特別外れ結果」及び「非明示少ラウンド高確結果」では、サポートモードは移行しない。また、開閉実行モード終了後の遊技回では、図柄表示装置91は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示しない。
したがって、遊技者は、停止結果や、演出Aを確認することによって、遊技結果が「特別外れ結果」及び「非明示少ラウンド高確結果」のいずれであるかを把握することはできない。換言すれば、振分抽選において「非明示少ラウンド高確結果」となって高確率モードに移行した場合であっても、図柄表示装置91は、開閉実行モード終了後の遊技回では、当否抽選モードは移行していないかのごとく偽装を施す。このため、遊技者は、当否抽選モードが高確率モードに移行したか否かの予測を楽しみながら遊技を行うことができる。
「明示少ラウンド高確結果」では、開閉実行モードは、2回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口83aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「明示少ラウンド高確結果」では、当否抽選モードは、高確率モードに移行する。また、「明示少ラウンド高確結果」では、停止結果は、特別な図柄の組み合わせとなるとともに開閉実行モード用の演出は演出Bとなる。この演出Bには、開閉実行モードのオープニング用の演出と、可変入賞装置を開放及び閉鎖させている状況の演出と、開閉実行モードのエンディング中の演出とが含まれており、一連の演出として構成されている。また、「明示少ラウンド高確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。さらに、開閉実行モード終了後の遊技回では、図柄表示装置91は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示する。したがって、遊技者は、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「明示少ラウンド高確結果」であることを把握することができる。
「最有利結果」及び「低確結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口83aの開閉は、長時間態様で15回実行される。ここで、「最有利結果」では、停止結果は、同一の奇数の数字又は同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Cとなる。この演出Cには、開閉実行モードのオープニング用の演出と、可変入賞装置を開放及び閉鎖させている状況の演出と、開閉実行モードのエンディング中の演出とが含まれており、一連の演出として構成されている。
また、「低確結果」では、停止結果は、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、低確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Dとなる。さらに、「最有利結果」及び「低確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。この演出Dには、開閉実行モードのオープニング用の演出と、可変入賞装置を開放及び閉鎖させている状況の演出と、開閉実行モードのエンディング中の演出とが含まれており、一連の演出として構成されている。
なお、本実施形態では、各オープニング演出の演出時間は同一である。また、本実施形態では、各エンディング演出の演出時間は同一である。しかし、オープニング演出の演出時間及びエンディング演出の演出時間をどの程度の時間行うかは任意であり、オープニング演出の演出時間とエンディング演出の演出とが異なる時間であってもよい。また、遊技結果ごと、すなわちオープニング演出ごとに演出時間が頃なっていてもよいし、一部のオープニング演出のみ演出時間が異なっていてもよい。さらに、遊技結果ごと、すなわちエンディング演出ごとに演出時間が頃なっていてもよいし、一部のエンディング演出のみ演出時間が異なっていてもよい。
<ゲームフロー>
図46は、パチンコ機10において展開されるゲームフローについて説明する図である。パチンコ機10で遊技を開始する場合、第1モードM1から遊技が開始される。「第1モード」(通常モード)は、当否抽選モードが低確率モード、かつ、サポートモードがない遊技状態となるモードである。第1モードM1では、第1始動口84aに遊技球を入球させることにより、特図1が変動を開始して遊技が進行していく。
第1モードM1にて、「非明示少ラウンド高確結果」に当選すると、大当たり遊技後、パチンコ機10は、第2モードM2(離陸モード)に移行する。「第2モード」は、当否抽選モードが高確率モード、かつ、サポートモードがない遊技状態となるモードである。第2モードM2は、次回大当たりが確約されたモードであり、次回大当たりまで高確率モードが継続する。
また、第1モードM1にて、「明示少ラウンド高確結果」に当選すると、大当たり遊技後、パチンコ機10は、第3モードM3(飛行モード)に移行する。「第3モード」は、当否抽選モードが高確率モード、かつ、サポートモードが回数制限なしの遊技状態となるモードである。第3モードM3は、次回大当たりが確約されたモードであり、次回大当たりまで高確率モード及びサポートモードが継続する。
また、第1モードM1にて、「最有利結果」に当選すると、大当たり遊技後、パチンコ機10は、第4モードM4(RUSHモード)に移行する。「第4モード」は、当否抽選モードが高確率モード、かつ、サポートモードが回数制限なしの遊技状態となるモードである。第4モードM4は、次回大当たりが確約されたモードであり、次回大当たりまで高確率モード及びサポートモードが継続する。本実施形態では、パチンコ機10は、第4モードM4(RUSHモード)の演出として、演出内容の異なる複数種類の演出MA〜MC(本実施形態では3種類)を有している。
本実施形態では、「最有利結果」の開閉実行モードの演出中、より具体的にはラウンド遊技中に、第4モードM4での演出種類を選択する演出種類選択演出が実行され、第4モードM4の演出を選択するための画像が表示画面Gに表示される。遊技者が操作ボタン35を操作して、表示画面Gに表示された演出MA〜MCの中から好みの演出を選択すると「最有利結果」の遊技後に移行する第4モードM4での演出が選択された演出となる。なお、第4モードM4では、次回大当たりが確約されているため、次回大当たりとなるまで第4モードM4が継続する。
また、第1モードM1にて、「低確結果」に当選すると、大当たり遊技後、パチンコ機10は、第5モードM5(リベンジモード)に移行する。「第5モード」は、当否抽選モードが低確率モード、かつ、サポートモードが回数制限100回までの高頻度サポートモードとなる遊技状態のモードである。第5モードM5では、次回大当たりが確約されておらず、サポートモードが回数制限である100回までに再度大当たりに当選すれば、リベンジ成功となるが、サポートモードが回数制限である100回までに再度大当たりに当選しない場合、リベンジ失敗となり、高頻度サポートが終了して、当否抽選モードが低確率モード、かつ、サポートモードがない第1モードM1に移行する。
なお、図46に示すゲームフローは、代表的なゲームフローの一例を示したものであり、本実施形態に係るパチンコ機10の遊技の流れをすべて網羅しているものではない。例えば、本実施形態では、特別外れ結果(小当たり)についてはモード移行を行っていないが、前述したように、パチンコ機10は、「特別外れ結果(小当たり結果)」を有しており、「特別外れ結果」は、当否抽選モードやサポートモードの移行契機とはならないが開閉実行モードへの移行契機となる。このため「特別外れ結果」に当選した場合にモード移行するように構成してもよい。
<演出画像の例>
次に、パチンコ機10の図柄表示装置91の表示画面Gに表示される演出画像について、例を挙げて説明する。パチンコ機10において大当たりの内部抽選が行われると、主制御装置300のMPU302により変動パターン(変動時間)が決定され、メイン表示部93において変動表示が行われるが、前述したようにメイン表示部93の表示領域は、極めて小さく設定されており、図柄表示装置91で実行されている各種演出に注目している遊技者にとっては、点灯状態で各情報を簡単には認識し難くなっている。そこでパチンコ機10では、図3を参照して説明したように、図柄表示装置91の表示画面Gにおいて演出図柄である飾図を用いた変動表示演出が行われる。なお、以下で説明する図47では背景画像の図示を省略している。
<変動表示前>
図47(A):特図1が変動を開始する前の状態(デモ演出中でない状態)で表示画面Gの画面内には演出図柄である飾図の列が大きく表示されている。このとき特図1又は特図2の停止表示に合わせて、図柄列Z1〜Z3の飾図も停止図柄有効ラインL上に停止表示された状態にある。
<変動表示演出開始>
図47(B):特図1の変動開始に同期して、表示画面Gの表示画面上で図柄列Z1〜Z3がスクロール変動することで変動表示演出が開始される。すなわち、特図1又は特図2の変動開始に同期して、表示画面Gの表示画面内で図柄列Z1〜Z3の各飾図が縦方向にスクロールする(流れる)ようにして変動表示演出が開始される。なお、図47中、各図柄列Z1〜Z3の変動表示は下向きの矢印で示されている。また、変動表示中(特に高速変動表示中)、個々の演出図柄が透けた状態で表示(透過表示)されることにより、このとき表示画面内には演出図柄の背景となる画像(背景画像)が視認しやすい状態で表示される。
この場合の背景画像は、例えば、飛行場等の風景を表現したものである。このような背景画像は、演出上での滞在モードが、例えば「第1モード」であることを表現している。本実施形態に係るパチンコ機10において、「第1モード」は、前述したように、当否抽選モードが低確率モード、かつ、サポートモードがない遊技状態(通常モード)である。パチンコ機10は、この他にも各種の演出モードが設けられており、演出モードごとに異なる背景画像が用意されている。これらモードの違いは、内部的な「当否抽選モード」や「サポートモード」の違いに対応するものである。図47では特に図示はしていないが、この後、例えば表示画面内に特定のキャラクタやアイテム等の画像を表示させることで予告演出が行われる態様であってもよい。
<図柄列Z1の停止表示>
図47(C):所定時間(例えば、変動時間の半分程度)が経過すると、最初に図柄列Z1が変動表示を停止する。この例では、停止図柄有効ラインLに数字の「8」を表す飾図が停止表示されたことを表している。
<図柄列Z3の停止表示>
図47(D):図柄列Z1に続いて、その後に図柄列Z3が変動表示を停止する。この例では、停止図柄有効ラインLに数字の「3」を表す飾図が停止表示されたことを表している。この時点で既にリーチ状態が発生しないことは確定しているので、今回の変動が非リーチ(通常)変動であるということが見た目上でほとんど明らかとなっている。なお、ここではすべりパターン等によるリーチ変動を除くものとする。「すべりパターン」とは、例えば一旦は数字の「7」を表す飾図が仮停止表示された後、図柄列が1図柄分すべって数字の「8」を表す飾図が停止表示され、それによってリーチに発展するというものである。あるいは、一旦は数字の「9」を表す飾図が仮停止表示された後、飾図が逆向きに1図柄分すべって数字の「8」を表す飾図が停止表示され、それによってリーチに発展するパターンも考えられる。また、その他にも例えば「5」等の全くかけ離れた数字を表す演出図柄が仮停止表示された後、画面上にキャラクタが出現して図柄列Z3の変動表示を再開させると、数字の「8」を表す飾図が停止表示されてリーチに発展するといったパターンも考えられる。
<停止表示演出>
図47(E):特図1又は特図2の停止表示に同期して、最後の図柄列Z2が変動表示を停止する。今回の内部抽選の結果が非当選(はずれ)であって、特図1が非当選の態様で停止表示される場合、飾図も同様に非当選(はずれ)の組み合わせが停止表示される。すなわち、図47(E)に示す例では、停止図柄有効ラインLに数字の「1」を表す飾図が停止表示されたことを表しており、この場合、飾図の組み合わせは「8・1・3」のはずれ目となるため、今回の変動では通常の「はずれ」に該当したことが演出上で表現されている。
以上、図47を参照して、1回の変動ごとに飾図を用いて行われる変動表示と停止表示(非当選時)の一例について説明した。このような図柄表示装置91の表示画面Gに表示される演出を通じて、遊技者に対して大当たりの当否に対する期待感を抱かせるとともに、最終的に内部抽選の結果を演出上で明確に教示することができる。
本実施形態に係るパチンコ機10(以下、単にパチンコ機10ともいう)は、遊技盤81の遊技領域104に設けられた第1,第2始動口36,37に遊技球が入球すると、遊技盤81の背面側に配設された検知センサ154a、154bにより遊技球の入球が検知される。パチンコ機10の主制御装置300では、該検知により所定数の賞球が払い出されるとともに、遊技者に有利な遊技状態(大当たり遊技)に移行させるか否かの内部抽選が行われ、内部抽選の結果に応じて、変動用コマンド(以下、変動パターンコマンドともいう)及び種別コマンド等が主制御装置300から音声発光制御装置400へ送信される。音声発光制御装置400は、主制御装置300から送信される変動パターンコマンドに基づいて、図柄表示装置91に2以上の変動パターンコマンドに対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。
以下、図を参照して、第1実施形態に係るパチンコ機10について説明するが、第1〜第14実施形態及び各変形例と異なる構成について説明し、重複する説明を省略する。なお、以下の説明では2つの変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示について説明するが、3以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるようにしてもよい。
<音声発光制御装置400にて実行される変動表示変更処理>
図48は、音声発光制御装置400のMPU402により実行される変動表示変更処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS1701)
MPU402は、変動開始時刻であるか否かを判定する。具体的には、MPU402は、RAM413の従変動開始時間記憶エリア413Eを参照し、変動開始時刻であるか否かを判定する。MPU402は、変動開始時刻である場合(YES)、ステップS1702の処理へ移行する。MPU402は、変動開始時刻でない場合(NO)、ステップS1704の処理へ移行する。
(ステップS1702)
MPU402は、RAM413の保留記憶エリアを参照する。
(ステップS1703)
MPU402は、保留個数が2以上である否かを判定する。具体的には、MPU402は、RAM413の保留記憶エリアの保留エリアに保留に関する情報(例えば、当否判定結果)が2以上格納されているか否かを判定する。保留個数(保留に関する情報)が2以上記憶されていると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS1707の処理へ移行する。保留個数(保留に関する情報)が2以上記憶されていると判定しない場合(NO)、MPU402は、変動表示変更処理を終了する。
(ステップS1704)
MPU402は、変動中であるか否かを判定する。具体的には、MPU402は、RAM413の変動中フラグ記憶エリアを参照し、変動中であるか否かを判定する。MPU402は、変動中である場合(YES)、ステップS1705の処理へ移行する。MPU402は、変動中でない場合(NO)、変動表示変更処理を終了する。なお、変動中であっても、変動終了直前である場合には、疑似変動表示を実行するための時間が十分に確保することができない虞がある。このような場合、変動開始から所定時間経過前であるか否かに応じてステップS1705以降の処理を実行するか否かを判定するステップをステップS1704の処理とステップS1705の処理との間に挿入してもよい(例えば、高速変動期間であれば、ステップS1705の処理を実行し、高速変動期間を過ぎていれば、変動表示変更処理を終了するなどの処理が考えられる)。
(ステップS1705)
MPU402は、RAM413の保留記憶エリアを参照する。
(ステップS1706)
MPU402は、保留個数が1以上である否かを判定する。具体的には、MPU402は、RAM413の保留記憶エリアの保留エリアに保留に関する情報(例えば、当否判定結果)が格納されているか否かを判定する。保留個数(保留に関する情報)が1以上記憶されていると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS1707の処理へ移行する。保留個数(保留に関する情報)が1以上記憶されていると判定しない場合(NO)、MPU402は、変動表示変更処理を終了する。
(ステップS1707)
MPU402は、RAM413の保留記憶エリアの変動パターン種別記憶エリアを参照し、各保留エリア1〜8に記憶されている変動パターンコマンドを認識する。
(ステップS1708)
MPU402は、RAM413の保留記憶エリアの変動順序記憶エリアを参照し、各保留エリア1〜8に記憶されている変動パターンコマンドを実行する順序を認識する。
(ステップS1709)
MPU402は、ステップS1707及びステップS1708で参照した情報から、変動パターンコマンド(変動パターン種別)及び実行順序を認識する。
(ステップS1710)
MPU402は、変動表示設定処理を実行する。具体的には、MPU402は、主制御装置300から送信される変動パターンコマンドに基づいて、図柄表示装置91に2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるための変動パターンコマンドに変換する処理を実行する。なお、変動表示設定処理の詳細については、図49を参照して後述する。
<音声発光制御装置400にて実行される変動表示設定処理>
図49は、音声発光制御装置400のMPU402により実行される変動表示設定処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS1801)
MPU402は、認識した変動パターンコマンド及び実行順序に基づいて、所定の変動パターンコマンドが連続して実行される否かを判定する。ここで所定の変動パターンコマンドとは、例えば、同一種別の変動パターンコマンド(例えば、ノーマルリーチの変動パターンコマンド、外れパターンコマンド)などである。なお、どのような変動パターンコマンドを所定の変動パターンコマンドとするかは任意であり、他の変動パターンコマンドを所定の変動パターンとしても良い。所定の変動パターンコマンドが連続して実行されると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS1802の処理へ移行する。所定の変動パターンコマンドが連続して実行されないと判定する場合(NO)、MPU402は、ステップS1803の処理へ移行する。
(ステップS1802)
MPU402は、ROM412に記憶された変動パターンコマンド変換テーブル(図27)を参照して、S1709で認識した所定の変動パターンコマンドに対応する疑似変動パターンコマンドをセットする。このステップでセットされた疑似変動パターンコマンドは、音声発光制御装置400の外部出力処理(図43のステップS1514)で表示制御装置500へ送信される。
(ステップS1803)
MPU402は、主制御装置300から送信された変動パターンコマンド(通常の変動パターンコマンド)をセットする。このステップでセットされた変動パターンコマンドは、音声発光制御装置400の外部出力処理(図43のステップS1514)で表示制御装置500へ送信される。
(ステップS1804)
MPU402は、表示制御装置500から変動パターンコマンド受付コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、MPU402は、表示制御装置500から変動パターンコマンドを受け付けたことを示すコマンド(変動パターンコマンド受付コマンド)を受信したか否かを判定する。表示制御装置500から変動パターンコマンド受付を受信したと判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS1805の処理へ移行する。また、表示制御装置500から変動パターンコマンド受付コマンドを受信したと判定しない場合(NO)、MPU402は、変動表示設定処理を終了する。
(ステップS1805)
MPU402は、RAM413の液晶側変動パターン種別記憶エリアに、表示制御装置500へ送信した変動パターンコマンドに対応する情報(フラグ)を記憶する。
<表示制御装置500にて実行されるタイマ割込み処理について>
図50は、パチンコ機10の表示制御装置500にて実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。このタイマ割込み処理では、MPU502は、図50のタイマ割込み処理を定期的(例えば、2msec周期)に実行する。
(ステップS1901)
MPU502は、コマンド格納処理を実行する。このコマンド格納処理では、MPU502は、音声発光制御装置400のMPU402からコマンドを受信した場合、この受信したコマンドをワークRAM513に格納する。具体的には、ワークRAM513は、MPU402から受信したコマンドの格納及び読み出しをするためのリングバッファを有し、MPU502は、MPU402から受信した順序にしたがってコマンドをリングバッファに格納していく。なお、MPU502は、リングバッファに格納した順序にしたがってリングバッファからコマンドを読み出す。例えば、MPU502は、大当たり抽選の結果(大当たりかハズレかの抽選結果、大当たりならばその大当たり種別)、作動保留球数情報、特別図柄の変動時間等の遊技に必要となる基本情報を含む演出制御コマンド(遊技演出モード変更コマンド、種別コマンド、変動パターンコマンド(通常変動パターンコマンド及び疑似変動パターンコマンド)、飾図指定コマンド、変動終了コマンドなど)を受信する。また、MPU502は、所定時間(特別図柄変動時間)経過後に、演出停止を指示する演出制御コマンド(演出停止コマンド)を受信する。なお、表示制御装置500にて実行されるコマンド格納処理後の動作については既に述べたので記載を省略する。
(ステップS1902)
MPU502は、装飾図柄カウンタ更新処理を実行する。
(ステップS1903)
MPU502は、音声発光制御装置400から受信した変動パターンコマンドが通常変動パターンコマンドであるか疑似変動パターンコマンドであるかを認識する。
(ステップS1904)
MPU502は、図柄表示装置91に表示画面Gにおける飾図の変動表示を進行させる装飾図柄表示処理を実行する。具体的には、MPU502は、ステップS1903での認識結果に応じて、図柄表示装置91に表示画面Gにおける飾図の変動表示を進行させる。
(ステップS1905)
MPU502は、設定したコマンドを音声発光制御装置400に送信する外部出力処理を実行する。具体的には、MPU502は、演出制御コマンド、例えば、変動パターンコマンドを受け付けた旨の変動パターンコマンド受付コマンドなどのコマンドが設定されているか否かを判定し、コマンドが設定されていると判定する場合、そのコマンドを音声発光制御装置400に送信する。
<表示制御装置500にて実行される変動パターンコマンド認識処理について>
図51は、パチンコ機10の表示制御装置500にて実行される変動パターンコマンド認識処理のフローチャートを示す図である。この変動パターンコマンド認識処理では、MPU502は、音声発光制御装置400から受信した変動パターンコマンドが通常変動パターンコマンドであるか疑似変動パターンコマンドであるかに応じて、ワークRAM513の変動パターンフラグ格納エリアに対応するフラグをセットする。
(ステップS2001)
MPU502は、コマンド格納処理で格納されたワークRAM513に変動パターンコマンドが格納されているか否かを判定する。変動パターンコマンドが格納されていると判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2002の処理を実行する。また、変動パターンコマンドが格納されていると判定しない場合(NO)、MPU502は、変動パターンコマンド認識処理を終了する。
(ステップS2002)
MPU502は、疑似変動パターンコマンドであるか否かを判定する。疑似変動パターンコマンドであると判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2003の処理を実行する。また、疑似変動パターンコマンドであると判定しない場合(NO)、MPU502は、ステップS2004の処理を実行する。
(ステップS2003)
MPU502は、疑似変動表示に対応するフラグをワークRAM513の変動表示パターンフラグ格納エリアにセットする。該フラグは、装飾図柄表示処理において読み出されて、フラグに対応する表示形態で装飾図柄の変動表示が実行される。
(ステップS2004)
MPU502は、通常の変動表示に対応するフラグをワークRAM513の変動表示パターンフラグ格納エリアにセットする。該フラグは、装飾図柄表示処理において読み出されて、フラグに対応する表示形態で装飾図柄の変動表示が実行される。
<表示制御装置500にて実行される装飾図柄表示処理について>
図52は、パチンコ機10の表示制御装置500にて実行される装飾図柄表示処理のフローチャートを示す図である。この装飾図柄表示処理では、MPU502は、ワークRAM513の変動表示パターンフラグ格納エリアの格納されている変動表示パターンのフラグを読み出して、読み出したフラグに対応する態様で装飾図柄の変動表示を実行する。
(ステップS2101)
MPU502は、ワークRAM513の変動表示パターンフラグ格納エリアに格納されているフラグを読み出し、読み出したフラグが通常の変動表示のフラグであるか否かを判定する。通常の変動表示のフラグであると判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2102の処理を実行する。また、通常の変動表示のフラグであると判定しない場合(NO)、MPU502は、ステップS2103の処理を実行する。
(ステップS2102)
MPU502は、通常パターンで装飾図柄を変動表示させる。なお、通常パターンの変動表示については図47を参照して説明した変動表示演出と同じであるため重複する説明を省略する。
(ステップS2103)
MPU502は、ステップS2101で読み出したフラグが疑似変動表示のフラグであるか否かを判定する。疑似変動表示のフラグであると判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2104の処理を実行する。また、疑似変動表示のフラグであると判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄表示処理の処理を終了する。
(ステップS2104)
MPU502は、疑似変動表示パターンで装飾図柄を変動表示させる。なお、疑似変動表示パターンの変動表示については図53〜図55を参照して後述する。
<図柄表示装置91に表示される装飾図柄の変動表示のタイミングチャート>
図53は、パチンコ機10における疑似変動実行時の変動表示のタイミングチャートを示した図である。以下、図53を参照して、疑似変動実行時の変動表示のタイミングについて説明するが、初めにメイン装飾図柄の変動表示について説明した後、ミニ装飾図柄の変動表示について説明する。
(メイン装飾図柄)
1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間(通常期間)、メイン装飾図柄の透明度は、ゼロである(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)。
次いで、1変動目の低速変動開始時から所定期間T1の間(半透明期間)、メイン装飾図柄の透明度がゼロから100へと変化する。具体的には、この半透明期間では、低速変動開始時から漸近的にメイン装飾図柄の透明度が高くなり、所定期間T1の終了時に透明度が最も高くなる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが時間の経過とともに0%から100%となるように設定されている)。
次いで、1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間(透明期間)、メイン装飾図柄の透明度は、100となる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが100%に設定されている)。この1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間、遊技者は、メイン装飾図柄を視認することが困難な状態となる。なお、所定期間T2は、2変動目の変動開始から高速変動期間が終了するまでの期間とすることが好ましい。所定期間T2をこのようにとることで、高速変動期間中のメイン装飾図柄を透明とすることができ、疑似変動パターンによる装飾図柄の変動表示と、通常変動パターンによる装飾図柄の変動表示との違いを遊技者が認識することが困難となる。
次いで、2変動目の所定期間T3の間(半透明期間)、メイン装飾図柄の透明度が100からゼロへと変化する。具体的には、この半透明期間では、所定期間T3の開始時から漸近的にメイン装飾図柄の透明度が低くなり、所定期間T3の終了時に透明度が最も低くなる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが時間の経過とともに100%から0%となるように設定されている)。
2変動目の所定期間T3経過時から2変動目の変動停止の間(通常期間)、メイン装飾図柄の透明度は、ゼロである(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)。
図53のタイミングチャートに示すようにメイン装飾図柄の透明度を制御することで、遊技者は、1変動目と2変動目とを判別することができず、図柄表示装置91に2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。なお、遊技者が1変動目と2変動目とを判別することができなければ、図53に示す例以外のタイミングでメイン装飾図柄の透明度を制御するようにしてもよいし、また、メイン装飾図柄の透明度を必ずしも100とする必要はない(例えば、90としてもよい)。
(ミニ装飾図柄)
ミニ装飾図柄は、遊技者がミニ装飾図柄の各変動表示を判別可能なように、図47を参照して説明した変動表示演出と同じとなる(変動期間において透明とはならない)。ミニ装飾図柄により、遊技者は、各変動を判別することができる構成となっている。
<図柄表示装置91に表示される装飾図柄の変動表示について>
図54は、パチンコ機10の図柄表示装置91に表示される装飾図柄の疑似変動表示の一例を示す連続図である。なお、図54に示すように、本実施形態では、装飾図柄は、図柄表示装置91の略中央部に表示されるメイン装飾図柄G11(第1装飾図柄)と、メイン装飾図柄G11よりも小さく表示されるミニ装飾図柄G12(第2装飾図柄)とで構成される。
初めに、1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間、メイン装飾図柄G11の透明度はゼロ(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)である。また、ミニ装飾図柄G12の透明度もゼロである(図54(A)参照)。
次いで、1変動目の低速変動開始時から所定期間T1の間、メイン装飾図柄G11の透明度がゼロから100へと変化する。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである(図54(B)参照)。
次いで、1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間、メイン装飾図柄G11の透明度は、100となり透明となる。また、ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロである(図54(C)参照)。
次いで、2変動目の所定期間T3の間、メイン装飾図柄G11の透明度が100からゼロへと変化する。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである(図54(D)参照)。
次いで、2変動目の所定期間T3経過時から2変動目の変動停止での間、メイン装飾図柄G11の透明度はゼロとなる。また、ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロである(図54(E)参照)。
次いで、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12が変動停止する。メイン装飾図柄G11の透明度は、ゼロのままである。また、ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロである(図54(F)参照)。
<表示制御装置500にて実行される疑似変動パターンによる装飾図柄変動表示処理について>
図55は、パチンコ機10の表示制御装置500にて実行される疑似変動パターンによる装飾図柄変動表示処理のフローチャートを示す図である。この装飾図柄変動表示では、MPU502は、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるよう図柄表示装置91に装飾図柄を描画させる。
(ステップS2201)
MPU502は、1変動目の開始時刻(図53参照)であるか否かを判定する。1変動目の開始時刻であると判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2202の処理を実行する。また、1変動目の開始時刻であると判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2202)
MPU502は、装飾図柄、換言するとメイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の変動表示を開始させる。
(ステップS2203)
MPU502は、1変動目の高速変動期間(図53参照)が終了したか否かを判定する。1変動目の高速変動期間が終了したと判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2204の処理を実行する。また、1変動目の高速変動期間が終了したと判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2204)
MPU502は、メイン装飾図柄の透過率パラメータを時間の経過とともに0%から100%となるように制御する。図柄表示装置91では、メイン装飾図柄の透明度が漸近的に高くなる。
(ステップS2205)
MPU502は、1変動目の所定期間T1(図53参照)が経過したか否かを判定する。1変動目の所定期間T1が経過したと判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2206の処理を実行する。また、1変動目の所定期間T1が経過したと判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2206)
MPU502は、メイン装飾図柄の透過率パラメータを100%とする。図柄表示装置91では、メイン装飾図柄の透明度が最も高くなり(完全に透明となり)、メイン装飾図柄を視認することが困難な状態となる。
(ステップS2207)
MPU502は、2変動目の開始時刻(図53参照)であるか否かを判定する。2変動目の開始時刻であると判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2208の処理を実行する。また、2変動目の開始時刻であると判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2208)
MPU502は、装飾図柄、換言するとメイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の変動表示を開始させる。
(ステップS2209)
MPU502は、2変動目の所定期間T2(図53参照)が経過したか否かを判定する。2変動目の所定期間T2が経過したと判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2210の処理を実行する。また、2変動目の所定期間T2が経過したと判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2210)
MPU502は、メイン装飾図柄の透過率パラメータを時間の経過とともに100%から0%となるように制御する。図柄表示装置91では、メイン装飾図柄の透明度が漸近的に低くなる。
(ステップS2211)
MPU502は、2変動目の所定期間T3(図53参照)が経過したか否かを判定する。2変動目の所定期間T3が経過したと判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2212の処理を実行する。また、2変動目の所定期間T3が経過したと判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2212)
MPU502は、メイン装飾図柄の透過率パラメータを0%とする。図柄表示装置91では、メイン装飾図柄の透明度が最も低くなり、メイン装飾図柄を完全に視認することができる状態となる。
[第1実施形態の変形例1]
上記第1実施形態に係るパチンコ機10では、メイン装飾図柄の透過率を制御することでメイン装飾図柄の透明度(透過率)を変化させ、遊技者に1変動目と2変動目とを判別困難として、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として遊技者に視認させているが、メイン装飾図柄の透明度の制御に加えて、ミニ装飾図柄の表示位置を変化させることで、更に遊技者に1変動目と2変動目とを判別困難としてもよい。第1実施形態の変形例1では、メイン装飾図柄の透明度の制御に加えて、ミニ装飾図柄の表示位置を変化させるパチンコ機10について説明する。なお、第1実施形態で説明した構成と同様の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<図柄表示装置91に表示される装飾図柄の変動表示のタイミングチャート>
図56は、ミニ装飾図柄の位置を変化させる場合のパチンコ機10における疑似変動実行時の変動表示のタイミングチャートを示した図である。以下、図56を参照して、疑似変動実行時の変動表示のタイミングについて説明するが、初めにメイン装飾図柄の変動表示について説明した後、ミニ装飾図柄の変動表示について説明する。
(メイン装飾図柄)
1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間(通常期間)、メイン装飾図柄の透明度はゼロである(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)。
次いで、1変動目の低速変動開始時から所定期間T1の間(半透明期間)、メイン装飾図柄の透明度がゼロから100へと変化する。具体的には、この半透明期間では、低速変動開始時から漸近的にメイン装飾図柄の透明度が高くなり、所定期間T1の終了時に透明度が最も高くなる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが時間の経過とともに0%から100%となるように設定されている)。
次いで、1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間(透明期間)、メイン装飾図柄の透明度は、100となる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが100%に設定されている)。この1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間、遊技者は、メイン装飾図柄を視認することが困難な状態となる。なお、所定期間T2は、2変動目の変動開始から高速変動期間が終了するまでの期間とすることが好ましい。所定期間T2をこのようにとることで、高速変動期間中のメイン装飾図柄を透明とすることができ、疑似変動パターンによる装飾図柄の変動表示と、通常変動パターンによる装飾図柄の変動表示との違いを遊技者が認識することが困難となる。
次いで、2変動目の所定期間T3の間(半透明期間)、メイン装飾図柄の透明度が100からゼロへと変化する。具体的には、この半透明期間では、所定期間T3の開始時から漸近的にメイン装飾図柄の透明度が低くなり、所定期間T3の終了時に透明度が最も低くなる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが時間の経過とともに100%から0%となるように設定されている)。
2変動目の所定期間T3経過時から2変動目の変動停止での間(通常期間)、メイン装飾図柄の透明度は、ゼロとなる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)。
図56のタイミングチャートに示すようにメイン装飾図柄の透明度を制御することで、遊技者は、1変動目と2変動目とを判別することができず、図柄表示装置91に2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。なお、遊技者が1変動目と2変動目とを判別することができなければ、図56に示す例以外のタイミングでメイン装飾図柄の透明度を制御するようにしてもよいし、また、メイン装飾図柄の透明度を必ずしも100とする必要はない(例えば、90としてもよい)。
(ミニ装飾図柄)
1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間、ミニ装飾図柄の表示位置は表示画面Gの右下(第1位置)である。また、ミニ装飾図柄の透明度は、ゼロである(透過率パラメータが0%に設定されている)。
次いで、1変動目の低速変動開始時に、ミニ装飾図柄の表示位置は表示画面Gの左上(第2位置)となる。また、ミニ装飾図柄の透明度は、ゼロである(透過率パラメータが0%に設定されている)。
図56のタイミングチャートに示すようにミニ装飾図柄の表示位置を変化させることで、ミニ装飾図柄の停止表示を視認困難とすることができ、ミニ装飾図柄を保留毎に変動表示及び停止表示させつつも、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。なお、遊技者がミニ装飾図柄の停止表示を視認困難とすることがでれば、図56に示す例以外のタイミング(例えば、1変動目の変動停止直前)でミニ装飾図柄の表示位置を変化させるようにしてもよい。また、ミニ装飾図柄の表示位置を変化させることができればよく、必ずしも、ミニ装飾図柄の第1位置を表示画面Gの右下とし、第2位置を表示画面Gの右上とする必要はない。また、上記疑似変動表示中、ミニ表示図柄の表示位置をランダム(時間的及び/又は表示位置がランダムとなるように)に変化させるようにしてもよい。
<図柄表示装置91に表示される装飾図柄の変動表示について>
図57は、パチンコ機10の図柄表示装置91に表示される装飾図柄の疑似変動表示の一例を示す連続図である。なお、図57に示すように、本実施形態では、装飾図柄は、図柄表示装置91の略中央部に表示されるメイン装飾図柄G11(第1装飾図柄)と、メイン装飾図柄G11よりも小さく表示されるミニ装飾図柄G12(第2装飾図柄)とで構成される。
初めに、1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間、メイン装飾図柄G11の透明度はゼロである(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)である。ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロであり、表示位置は表示画面Gの右下(第1位置)である(図57(A)参照)。
次いで、1変動目の低速変動開始時から所定期間T1の間、メイン装飾図柄G11の透明度がゼロから100へと変化する。ミニ装飾図柄G12の表示位置は、1変動目の低速変動開始時に、表示画面Gの左上(第2位置)に変化する。なお、ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロである(図57(B)参照)。
次いで、1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間、メイン装飾図柄G11の透明度は、100となり透明となる。ミニ装飾図柄G12の表示位置は、表示画面Gの左上(第2位置)のままである。また、ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロである(図57(C)参照)。
次いで、2変動目の所定期間T3の間、メイン装飾図柄G11の透明度が100からゼロへと変化する。ミニ装飾図柄G12の表示位置は、表示画面Gの左上(第2位置)のままである。また、ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロである(図57(D)参照)。
次いで、2変動目の所定期間T3経過時から2変動目の変動停止での間、メイン装飾図柄G11の透明度は、ゼロとなる。ミニ装飾図柄G12の表示位置は、表示画面Gの左上(第2位置)のままである。また、ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロである(図57(E)参照)。
次いで、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12が変動停止する。メイン装飾図柄G11の透明度は、ゼロのままである。ミニ装飾図柄G12の表示位置は、表示画面Gの左上(第2位置)のままである。また、ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロである(図57(F)参照)。
<表示制御装置500にて実行される疑似変動パターンによる装飾図柄変動表示処理について>
図58は、パチンコ機10の表示制御装置500にて実行される疑似変動パターンによる装飾図柄変動表示処理のフローチャートを示す図である。この装飾図柄変動表示では、MPU502は、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるよう図柄表示装置91に装飾図柄を描画させる。
(ステップS2301)
MPU502は、1変動目の開始時刻(図56参照)であるか否かを判定する。1変動目の開始時刻であると判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2302の処理を実行する。また、1変動目の開始時刻であると判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2302)
MPU502は、装飾図柄、換言するとメイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の変動表示を開始させる。
(ステップS2303)
MPU502は、1変動目の高速変動期間(図56参照)が終了したか否かを判定する。1変動目の高速変動期間が終了したと判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2304の処理を実行する。また、1変動目の高速変動期間が終了したと判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2304)
MPU502は、メイン装飾図柄の透過率パラメータを時間の経過とともに0%から100%となるように制御する。図柄表示装置91では、メイン装飾図柄の透明度が漸近的に高くなる。
(ステップS2305)
MPU502は、ミニ装飾図柄の表示位置を表示画面Gの左下(第1位置)から表示画面Gの右上(第2位置)へ変化させる。
(ステップS2306)
MPU502は、1変動目の所定期間T1(図56参照)が経過したか否かを判定する。1変動目の所定期間T1が経過したと判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2307の処理を実行する。また、1変動目の所定期間T1が経過したと判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2307)
MPU502は、メイン装飾図柄の透過率パラメータを100%とする。図柄表示装置91では、メイン装飾図柄の透明度が最も高くなり(完全に透明となり)、メイン装飾図柄を視認することが困難な状態となる。
(ステップS2308)
MPU502は、2変動目の開始時刻(図56参照)であるか否かを判定する。2変動目の開始時刻であると判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2309の処理を実行する。また、2変動目の開始時刻であると判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2309)
MPU502は、装飾図柄、換言するとメイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の変動表示を開始させる。
(ステップS2310)
MPU502は、2変動目の所定期間T2(図56参照)が経過したか否かを判定する。2変動目の所定期間T2が経過したと判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2311の処理を実行する。また、2変動目の所定期間T2が経過したと判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2311)
MPU502は、メイン装飾図柄の透過率パラメータを時間の経過とともに100%から0%となるように制御する。図柄表示装置91では、メイン装飾図柄の透明度が漸近的に低くなる。
(ステップS2312)
MPU502は、2変動目の所定期間T3(図56参照)が終了したか否かを判定する。2変動目の所定期間T3が終了したと判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2313の処理を実行する。また、2変動目の所定期間T3が終了したと判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2313)
MPU502は、メイン装飾図柄の透過率パラメータを0%とする。図柄表示装置91では、メイン装飾図柄の透明度が最も低くなり、メイン装飾図柄を完全に視認することができる状態となる。
なお、上記説明では、透明期間のメイン装飾図柄の透明度をゼロ(メイン装飾図柄の透過率パラメータを100%)としているが、遊技者がメイン装飾図柄を視認困難な状態とすることができれば、メイン装飾図柄の透明度を必ずしもゼロ(メイン装飾図柄の透過率パラメータを100%)とする必要はなく、例えばメイン装飾図柄の透明度を90(メイン装飾図柄の透過率パラメータを90%)やメイン装飾図柄の透明度を95(メイン装飾図柄の透過率パラメータを95%)としてもよい。
このような本実施形態及び変形例1によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第1実施形態及び各変形例1に係るパチンコ機10は、遊技球が流下する遊技領域104が形成された遊技盤81と、遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域(第1始動口84a、第2始動口84b)と、始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段(検知センサ154a,154b)と、検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態(大当たり遊技)を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄(メイン装飾図柄G11、ミニ装飾図柄G12)の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、変動情報を記憶可能な記憶領域を複数有する記憶部へ、取得した変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段(RAM313)と、保留記憶手段に記憶された変動情報を読み出して、変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部(MPU302)と、を備える主制御手段(主制御装置300)と、主制御手段からの変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段(音声発光制御装置400)と、を具備し、サブ制御手段は、主制御手段からの変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄表示手段に2の変動情報に対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このように第1実施形態及び変形例1に係るパチンコ機10は、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるので、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。
(2)第1実施形態及び変形例1に係るパチンコ機10の装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)は、保留記憶手段(RAM313、ワークRAM513)に記憶されている2の変動情報ごとに装飾図柄の変動表示及び停止表示を行い、停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、装飾図柄を視認困難な状態とすることで疑似変動表示を実行する。このように第1実施形態及び変形例1に係るパチンコ機10は、装飾図柄の停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、疑似変動表示を実行させるので、効果的に、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。
(3)第1実施形態及び変形例1に係るパチンコ機10の装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)は、所定期間の間、装飾図柄の透明度(透過率)を変化させて装飾図柄を視認困難な状態とする。このように第1実施形態及び変形例1に係るパチンコ機10は、装飾図柄の透明度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とするので、装飾図柄の透過率を変化させる簡易な手法で疑似変動表示を実行させることができる。
[第1実施形態の変形例2]
本変形例2では、主制御装置300から送信される変動パターンコマンドに基づいて、可動役物Y11(図60参照)を駆動させることで、2の変動情報に対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行する実施形態について説明するが、第1実施形態及び変形例1で説明した構成と同様の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
可動役物Y11は、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認可能な位置(第3位置)と、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認困難な位置(第4位置)との間を駆動可能に構成されている。通常時において、可動役物Y11は、初期位置として原点位置にあり、遊技領域104を正面視した場合のセンターフレーム92の上側に格納されている。そして、図柄表示装置91にて疑似変動表示が実行される際に、その疑似変動演出が行われている間の任意のタイミングで、可動役物Y11がセンターフレーム92から第4位置まで下降して、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認困難な状態とさせる。
<図柄表示装置91に表示される可動役物の駆動タイミングを示すのタイミングチャート>
図59は、可動役物を駆動させる場合のパチンコ機10における疑似変動実行時の可動役物の駆動のタイミングチャートを示した図である。以下、図59を参照して、疑似変動実行時の変動表示のタイミングについて説明するが、初めにメイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の変動表示について説明した後、可動役物の駆動について説明する。
(メイン装飾図柄、ミニ装飾図柄)
メイン装飾図柄及びミニ装飾図柄は、変動期間において透明とはならない(メイン装飾図柄及びミニ装飾図柄ともに透過率パラメータが0%に設定されている)。なお、図47を参照して説明したように、高速変動表示中は、メイン装飾図柄の演出図柄が透けた状態で表示(透過表示)としてもよい。
(可動役物)
可動役物Y11は、1変動目の低速変動開始の所定期間T4前に、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認可能な位置(第3位置)から駆動を開始し、1変動目の低速変動開始時に遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認困難な位置(第4位置)となる。
次いで、可動役物Y11は、2変動目の開始時から遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認困難な位置(第4位置)から駆動を開始し、所定時間T5後に遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認可能な位置(第3位置)となる。
なお、所定期間T4は、可動役物Y11が、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認可能な位置(第3位置)から遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認困難な位置(第4位置)までの移動に要する時間である。また、所定時間T5は、可動役物Y11が、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認困難な位置(第4位置)から遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認可能な位置(第3位置)までの移動に要する時間である。
図59のタイミングチャートに示すようにメイン装飾図柄を可動役物Y11で覆うようにすることで、遊技者は、メイン装飾図柄の1変動目と2変動目とを判別することができず、図柄表示装置91に2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。なお、遊技者が1変動目と2変動目とを判別することができなければ、図59に示す例以外のタイミングで可動役物Y11を駆動するようにしてもよい。
<図柄表示装置91に表示される装飾図柄の変動表示について>
図60は、パチンコ機10の図柄表示装置91に表示される装飾図柄の疑似変動表示の一例を示す連続図である。なお、図60に示すように、本実施形態では、装飾図柄は、図柄表示装置91の略中央部に表示されるメイン装飾図柄G11(第1装飾図柄)と、メイン装飾図柄G11よりも小さく表示されるミニ装飾図柄G12(第2装飾図柄)とで構成される。また、パチンコ機10は、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄G11を視認可能な位置(第3位置)と、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄G11を視認困難な位置(第4位置)との間を駆動可能に構成された可動役物Y11を備えている。
初めに、1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間、メイン装飾図柄G11の透明度は、ゼロである(メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)。ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロであり(ミニ装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)、ミニ装飾図柄G12の表示位置は表示画面Gの右下(第1位置)である(図60(A)参照)。
次いで、1変動目の低速変動開始の所定期間T4前になると、可動役物Y11は、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認可能な位置(第3位置)から駆動を開始し、1変動目の低速変動開始時に遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認困難な位置(第4位置)となる。また、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロであり(メイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)、ミニ装飾図柄G12の表示位置は表示画面Gの右下(第1位置)である(図60(B)参照)。
次いで、可動役物Y11は、2変動目の開始時から遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認困難な位置(第4位置)から駆動を開始し、所定時間T5後に遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認可能な位置(第3位置)となる。また、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロであり(メイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)、ミニ装飾図柄G12の表示位置は表示画面Gの右下(第1位置)である(図60(C)参照)。
次いで、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12が変動停止する(図60(D)参照)。このとき可動役物Y11は、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認可能な位置(第3位置)である。また、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロであり(メイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)、ミニ装飾図柄G12の表示位置は表示画面Gの右下(第1位置)である(図60(D)参照)。
<音声発光制御装置400にて実行されるタイマ割込み処理>
図61は、音声発光制御装置400のMPU402により実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。音声発光制御装置400のMPU402は、遊技を進行させるタイマ割込み処理を実行する。このタイマ割込み処理では、MPU402は、図61のタイマ割込み処理を定期的(例えば、2msec周期)に実行する。以下、第1実施形態の変形例2に係るパチンコ機10の音声発光制御装置400のMPU402により実行されるタイマ割込み処理について説明する。なお、図61のステップS2401〜S2412は、図43のステップS1501〜S1512に相当し、図61のステップS2414は、図43のステップS1514に相当するため、重複する説明を省略する。
(ステップS2415)
MPU402は、可動役物駆動処理を実行する。具体的には、主制御装置300から送信されるコマンドのうち変動パターンコマンドに基づいて、図柄表示装置91に2の変動情報に対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行可能か判定する。MPU402は、疑似変動表示の実行が可能であると判定する場合、可動役物Y11を駆動させて、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる。また、MPU402は、疑似変動表示の実行が可能であると判定しない場合、可動役物Y11を駆動させず、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させない。
<音声発光制御装置400にて実行される疑似変動パターンによる可動役物の駆動処理について>
図62は、パチンコ機10の音声発光制御装置400にて実行される可動役物駆動処理のフローチャートを示す図である。この可動役物駆動処理では、MPU402は、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるために、所定のタイミングで可動役物Y11を第3位置から第4位置へと駆動することで、メイン装飾図柄を可動役物Y11で覆い、遊技者がメイン装飾図柄の1変動目と2変動目とを判別することが困難な状態とする。
(ステップS2501)
MPU402は、1変動目の開始時刻(図59参照)であるか否かを判定する。1変動目の開始時刻であると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS2502の処理を実行する。また、1変動目の開始時刻であると判定しない場合(NO)、MPU402は、可動役物駆動処理の処理を終了する。
(ステップS2502)
MPU402は、1変動目の高速変動期間終了の所定期間T4前(図59参照)となったか否かを判定する。1変動目の高速変動期間終了の所定期間T4前であると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS2503の処理を実行する。また、1変動目の高速変動期間終了の所定期間T4前であると判定しない場合(NO)、MPU402は、可動役物駆動処理の処理を終了する。
(ステップS2503)
MPU402は、可動役物Y11を駆動し、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認可能な位置(第3位置)から、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認困難な位置(第4位置)へと移動させる。
(ステップS2504)
MPU402は、2変動目の開始時刻(図59参照)であるか否かを判定する。2変動目の開始時刻であると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS2505の処理を実行する。また、2変動目の開始時刻であると判定しない場合(NO)、MPU402は、可動役物駆動処理の処理を終了する。
(ステップS2505)
MPU402は、可動役物Y11を駆動し、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認困難な位置(第4位置)から、遊技者が図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄を視認可能な位置(第3位置)へと移動させる。
上記制御により、遊技者は、1変動目の変動停止を視認することが困難な状態となり、2変動目のメイン装飾図柄の変動停止は視認することができるので、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第1実施形態の変形例2に係るパチンコ機10は、遊技球が流下する遊技領域104が形成された遊技盤81と、遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域(第1始動口84a、第2始動口84b)と、始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段(検知センサ154a,154b)と、検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄(メイン装飾図柄G11、ミニ装飾図柄G12)の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、変動情報を記憶可能な記憶領域を複数有する記憶部へ、取得した変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段(RAM313)と、保留記憶手段に記憶された変動情報を読み出して、変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部(MPU302)と、を備える主制御手段(主制御装置300)と、主制御手段からの変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)と、装飾図柄が視認可能な第1位置(第3位置)と、装飾図柄が視認困難な第2位置(第4位置)とを移動可能な可動役物Y11と、可動役物及び装飾図柄表示手段を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段(音声発光制御装置400)と、を具備し、サブ制御手段は、主制御手段からの変動パターンコマンドに基づいて、可動役物を駆動させることで、2の変動情報に対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行する。このように第1実施形態の変形例2に係るパチンコ機10は、装飾図柄が視認困難な第2位置(第4位置)へ可動役物Y11を駆動させることで、装飾図柄を可動役物により視認困難とさせて、2の変動情報に対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行することができる。また、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることで、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。
(2)第1実施形態の変形例2に係るパチンコ機10は、装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)は、保留記憶手段に記憶されている2の変動情報ごとに装飾図柄の変動表示及び停止表示を行い、サブ制御手段(音声発光制御装置400)は、停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、可動役物Y11の位置を第2位置(第4位置)とすることで装飾図柄を視認困難な状態とさせて、疑似変動表示を実行する。第1実施形態の変形例2に係るパチンコ機10は、装飾図柄の停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、装飾図柄を可動役物により視認困難とさせて、疑似変動表示を実行するので、効果的に、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。
[第1実施形態の変形例3]
本変形例3では、主制御装置300から送信される変動パターンコマンドに基づいて、メイン装飾図柄に重畳してメイン装飾図柄とは異なる他の画像(第1画像)及び/又は映像(第1映像)を表示し、メイン装飾図柄を視認困難な状態とすることで疑似変動表示を実行する実施形態について説明するが、第1実施形態及び各変形例1,2で説明した構成と同様の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。なお、以下の説明では、画像及び/又は映像のことを単に映像ともいう。
<図柄表示装置91に表示される疑似変動実行時の変動表示を示すタイミングチャート>
図63は、パチンコ機10における疑似変動実行時の変動表示のタイミングチャートを示した図である。以下、図63を参照して、疑似変動実行時の変動表示のタイミングについて説明するが、初めにメイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の変動表示について説明した後、メイン装飾図柄に重畳して表示される映像について説明する。
(メイン装飾図柄、ミニ装飾図柄)
メイン装飾図柄及びミニ装飾図柄は、変動期間において透明とはならない(メイン装飾図柄及びミニ装飾図柄ともに透過率パラメータが0%に設定されている)。なお、図47を参照して説明したように、高速変動表示中は、メイン装飾図柄の演出図柄が透けた状態で表示(透過表示)としてもよい。
(映像A)
映像Aは、1変動目の低速変動開始時に、図柄表示装置91に表示されるメイン装飾図柄に重畳して表示され、2変動目の開始時までメイン装飾図柄に重畳して表示された状態が維持される。
図63のタイミングチャートに示すようにメイン装飾図柄に映像Aを重畳して表示することで、遊技者は、メイン装飾図柄の1変動目と2変動目とを判別することができず、図柄表示装置91に2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。なお、遊技者が1変動目と2変動目とを判別することができなければ、図63に示す例以外のタイミングで映像をメイン装飾図柄に重畳して表示するようにしてもよい。
<図柄表示装置91に表示される装飾図柄の変動表示について>
図64は、パチンコ機10の図柄表示装置91に表示されるの疑似変動表示の説明図である。なお、図64に示すように、本実施形態では、装飾図柄は、図柄表示装置91の略中央部に表示されるメイン装飾図柄G11(第1装飾図柄)と、メイン装飾図柄G11よりも小さく表示されるミニ装飾図柄G12(第2装飾図柄)とで構成される。
初めに、1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間(通常期間)、メイン装飾図柄G11の透明度は、ゼロである(メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)。ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロであり(ミニ装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)、ミニ装飾図柄G12の表示位置は表示画面Gの右下(第1位置)である(図64(A)参照)。
次いで、1変動目の低速変動開始時に、メイン装飾図柄に重畳して映像Aが表示される(映像ON)。また、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロであり(メイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)、ミニ装飾図柄G12の表示位置は表示画面Gの右下(第1位置)である(図64(B)参照)。
次いで、2変動目の開始時に、メイン装飾図柄に重畳して表示されていた映像Aは、OFFとなる。また、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロであり(メイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)、ミニ装飾図柄G12の表示位置は表示画面Gの右下(第1位置)である(図64(C)参照)。
次いで、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12が変動停止する(図64(D)参照)。また、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロであり(メイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)、ミニ装飾図柄G12の表示位置は表示画面Gの右下(第1位置)である(図64(D)参照)。
<表示制御装置500にて実行される疑似変動パターンによる装飾図柄変動表示処理について>
図65は、パチンコ機10の表示制御装置500にて実行される疑似変動パターンによる装飾図柄変動表示処理のフローチャートを示す図である。この装飾図柄変動表示では、MPU502は、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるよう図柄表示装置91に所定のタイミングでメイン装飾図柄に映像Aを重畳して表示させる。
(ステップS2601)
MPU502は、1変動目の開始時刻(図63参照)であるか否かを判定する。1変動目の開始時刻であると判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2602の処理を実行する。また、1変動目の開始時刻であると判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2602)
MPU502は、装飾図柄、換言するとメイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の変動表示を開始させる。
(ステップS2603)
MPU502は、1変動目の高速変動期間(図63参照)が終了したか否かを判定する。1変動目の高速変動期間が終了したと判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2604の処理を実行する。また、1変動目の高速変動期間が終了したと判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2604)
MPU502は、メイン装飾図柄に重畳して映像Aを表示し、遊技者にメイン装飾図柄が視認困難な状態とする。
(ステップS2605)
MPU502は、2変動目の開始時刻(図63参照)であるか否かを判定する。2変動目の開始時刻であると判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS2606の処理を実行する。また、2変動目の開始時刻であると判定しない場合(NO)、MPU502は、装飾図柄変動表示処理の処理を終了する。
(ステップS2606)
MPU502は、装飾図柄、換言するとメイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の変動表示を開始させる。
(ステップS2607)
MPU502は、メイン装飾図柄への映像Aの重畳表示を停止(OFF)する。これにより、遊技者は、メイン装飾図柄を視認することができるようになる。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第1実施形態の変形例3に係るパチンコ機10は、遊技球が流下する遊技領域104が形成された遊技盤81と、遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域(第1始動口84a、第2始動口84b)と、始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段(検知センサ154a,154b)と、検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄(メイン装飾図柄G11、ミニ装飾図柄G12)の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、変動情報を記憶可能な記憶領域を複数有する記憶部へ、取得した変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段(RAM313)と、保留記憶手段に記憶された変動情報を読み出して、変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部(MPU302)と、を備える主制御手段(主制御装置300)と、主制御手段からの変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段(音声発光制御手段)と、を具備し、サブ制御手段は、主制御手段からの変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄表示手段に2の変動情報に対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させ、装飾図柄表示手段は、装飾図柄に重畳して装飾図柄とは異なる第1画像及び/又は第1映像を表示し、装飾図柄を視認困難な状態とすることで疑似変動表示を実行する。このように第1実施形態の変形例3に係るパチンコ機10は、装飾図柄に重畳して装飾図柄とは異なる第1画像及び/又は第1映像(映像A)を表示し、装飾図柄を視認困難な状態とすることで、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるので、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。また、遊技者の注意が画像(第1画像)又は映像(第1映像)に惹きつけられるので、第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)から遊技者の注意をそらすことができ、ミニ装飾図柄を変動情報毎に変動表示及び停止表示させつつも、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
(2)第1実施形態の変形例3に係るパチンコ機10の装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)は、保留記憶手段に記憶されている2の変動情報ごとに装飾図柄の変動表示及び停止表示を行い、停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、装飾図柄に重畳して装飾図柄とは異なる第1画像及び/又は第1映像(映像A)を表示する。このように第1実施形態の変形例3に係るパチンコ機10は、装飾図柄の停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、映像Aをメイン装飾図柄に重畳表示することで、疑似変動表示を実行させるので、効果的に、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。
なお、映像Aとして、遊技者が1の変動情報の動的表示の中で擬似的な動的表示を所定回数行う表示態様である擬似連続態様と感じる映像、例えば、「まだまだ」、「これから」の文字を表示するようにしてもよい。1の前記変動情報の動的表示の中で擬似的な動的表示を所定回数行う表示態様である擬似連続態様として演出させることで、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。
また、映像Aの表示に加えて、又は単独で、所定期間内の所定のタイミング(例えば、停止表示時)で、所定の音声(例えば、「まだまだ」、「これから」)をスピーカ部26A,26Bから出力させるようにしてもよい。所定期間内の所定のタイミング(例えば、停止表示時)で、所定の音声(例えば、「まだまだ」、「これから」)をスピーカ部26A,26Bから出力させることで、さらに効果的に、2の変動情報に対応する2の変動表示を擬似連続態様として演出させることができる。
[第1実施形態の変形例4]
第1実施形態の変形例4に係るパチンコ機10では、メイン装飾図柄の透過率の制御に加えて、疑似変動表示中の所定のタイミングで、ミニ装飾図柄の表示位置とは異なる位置に画像(第2画像)又は映像(第2映像)を表示させる。遊技者の注意を画像(第2画像)又は映像(第2映像)に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。第1実施形態の変形例4では、メイン装飾図柄の透過率の制御に加えて、ミニ装飾図柄とは異なる位置に画像(第2画像)又は映像(第2映像)に表示するパチンコ機10について説明する。なお、ミニ装飾図柄とは異なる位置に表示される画像(第2画像)又は映像(第2映像)を以下の説明では単に映像ともいう。また、第1実施形態及び各変形例1から3で説明した構成と同様の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<図柄表示装置91に表示される装飾図柄の変動表示のタイミングチャート>
図66は、パチンコ機10における疑似変動実行時の変動表示のタイミングチャートを示した図である。以下、図66を参照して、疑似変動実行時の変動表示のタイミングについて説明するが、初めにメイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の変動表示について説明した後、ミニ装飾図柄とは異なる位置に表示される映像について説明する。
(メイン装飾図柄)
1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間(通常期間)、メイン装飾図柄の透明度は、ゼロである(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)。
次いで、1変動目の低速変動開始時から所定期間T1の間(半透明期間)、メイン装飾図柄の透明度がゼロから100へと変化する。具体的には、この半透明期間では、低速変動開始時から漸近的にメイン装飾図柄の透明度が高くなり、所定期間T1の終了時に透明度が最も高くなる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが時間の経過とともに0%から100%となるように設定されている)。
次いで、1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間(透明期間)、メイン装飾図柄の透明度は、100となる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが100%に設定されている)。この1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間、遊技者は、メイン装飾図柄を視認することが困難な状態となる。なお、所定期間T2は、2変動目の変動開始から高速変動期間が終了するまでの期間とすることが好ましい。所定期間T2をこのようにとることで、高速変動期間中のメイン装飾図柄を透明とすることができ、疑似変動パターンによる装飾図柄の変動表示と、通常変動パターンによる装飾図柄の変動表示との違いを遊技者が認識することが困難となる。
次いで、2変動目の所定期間T3の間(半透明期間)、メイン装飾図柄の透明度が100からゼロへと変化する。具体的には、この半透明期間では、所定期間T3の開始時から漸近的にメイン装飾図柄の透明度が低くなり、所定期間T3の終了時に透明度が最も低くなる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが時間の経過とともに100%から0%となるように設定されている)。
2変動目の所定期間T3経過時から2変動目の変動停止での間(通常期間)、メイン装飾図柄の透明度は、ゼロである(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)。
図66のタイミングチャートに示すようにメイン装飾図柄の透明度を制御することで、遊技者は、1変動目と2変動目とを判別することができず、図柄表示装置91に2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。なお、遊技者が1変動目と2変動目とを判別することができなければ、図66に示す例以外のタイミングでメイン装飾図柄の透明度を制御するようにしてもよいし、また、メイン装飾図柄の透明度を必ずしも100とする必要はない(例えば、90としてもよい)。
(ミニ装飾図柄)
ミニ装飾図柄は、遊技者がミニ装飾図柄の各変動表示を判別可能なように、ミニ装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている。ミニ装飾図柄により、遊技者は、各変動を判別することができる構成となっている。
(映像B)
映像Bは、1変動目の所定期間T1経過後に、表示画面Gのミニ装飾図柄とは異なる位置に表示され、2変動目の所定期間T2経過時まで表示された状態が維持される。
図66のタイミングチャートに示すように、ミニ装飾図柄とは異なる位置に映像Bを表示することで、遊技者の注意を映像に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。なお、遊技者が1変動目と2変動目とを判別することが困難となれば、図66に示す例以外のタイミングで映像Bを、表示画面Gのミニ装飾図柄とは異なる位置に表示するようにしてもよい。
<図柄表示装置91に表示される装飾図柄の変動表示について>
図67は、パチンコ機10の図柄表示装置91に表示される装飾図柄の疑似変動表示の説明図である。なお、図67に示すように、本実施形態では、装飾図柄は、図柄表示装置91の略中央部に表示されるメイン装飾図柄G11(第1装飾図柄)と、メイン装飾図柄G11よりも小さく表示されるミニ装飾図柄G12(第2装飾図柄)とで構成される。
初めに、1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間、メイン装飾図柄G11の透明度はゼロである(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである(本実施形態では、ミニ装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)(図67(A)参照)。
次いで、1変動目の低速変動開始時から所定期間T1の間、メイン装飾図柄G11の透明度がゼロから100へと変化する(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%から100%へと漸近的に変化する)。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである(図67(B)参照)。
次いで、1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間、メイン装飾図柄G11の透明度は100となり、透明となる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが100%に設定されている)。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである。また、1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間、表示画面Gのミニ装飾図柄とは異なる位置に映像Bが表示される(図67(C)参照)。
次いで、2変動目の所定期間T3の間、メイン装飾図柄G11の透明度が100からゼロへと変化する(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが100%から0%へと漸近的に変化する)。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである。なお、映像Bは、2変動目の所定期間T2経過後、換言すると2変動目の所定期間T3開始前に表示が停止される(OFFとなる)(図67(D)参照)。
次いで、2変動目の所定期間T3経過時から2変動目の変動停止での間、メイン装飾図柄G11の透明度はゼロとなる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%となる)。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである(図67(E)参照)。
次いで、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12が変動停止する。メイン装飾図柄G11の透明度はゼロである。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである(図67(F)参照)。
<表示制御装置500にて実行される疑似変動パターンによる装飾図柄変動表示処理について>
図68は、パチンコ機10の表示制御装置500にて実行される疑似変動パターンによる装飾図柄変動表示処理のフローチャートを示す図である。この装飾図柄変動表示では、MPU502は、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるよう図柄表示装置91に装飾図柄を描画させる。なお、図68のステップS2701からステップS2712の処理は、図55のステップS2201からステップS2212の処理と同じであるため、図68のステップS2713及びステップS2714の処理についてのみ説明し、重複する説明を省略する。
(ステップS2713)
MPU502は、1変動目の所定期間T1経過後、換言するとステップS2705で1変動目の所定期間T1が経過したと判定する場合、表示画面Gのミニ装飾図柄とは異なる位置に映像Bを表示する。
(ステップS2714)
MPU502は、2変動目の所定期間T2経過後、換言するとステップS2709で2変動目の所定期間T2が経過したと判定する場合、表示画面Gのミニ装飾図柄とは異なる位置への映像Bの表示を停止(OFF)する。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第1実施形態の変形例4に係るパチンコ機10の装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)は、第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像(映像B)を表示する。このように、第1実施形態の変形例4に係るパチンコ機10は、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示することで、遊技者の注意を画像及び/又は映像に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
なお、映像Bとして、遊技者が1の変動情報の動的表示の中で擬似的な動的表示を所定回数行う表示態様である擬似連続態様と感じる映像、例えば、「まだまだ」、「これから」の文字を表示するようにしてもよい。1の前記変動情報の動的表示の中で擬似的な動的表示を所定回数行う表示態様である擬似連続態様として演出させることで、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。
また、映像Bの表示に加えて、又は単独で、所定期間内の所定のタイミング(例えば、停止表示時)で、所定の音声(例えば、「まだまだ」、「これから」)をスピーカ部26A,26Bから出力させるようにしてもよい。所定期間内の所定のタイミング(例えば、停止表示時)で、所定の音声(例えば、「まだまだ」、「これから」)をスピーカ部26A,26Bから出力させることで、さらに効果的に、2の変動情報に対応する2の変動表示を擬似連続態様として演出させることができる。
[第1実施形態の変形例5]
第1実施形態の変形例5に係るパチンコ機10は、メイン装飾図柄の透過率の制御に加えて、疑似変動表示中の所定のタイミングで、可動役物Y11(図70参照)を駆動させる。この可動役物Y11の駆動により、遊技者の注意を可動役物Y11に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、ミニ装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。第1実施形態の変形例5では、メイン装飾図柄の透過率の制御に加えて、可動役物Y11を駆動させるパチンコ機10について説明する。なお、第1実施形態及び各変形例1〜4で説明した構成と同様の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
ここで、可動役物Y11は、通常時において、可動役物Y11は、初期位置として原点位置にあり、遊技領域104を正面視した場合のセンターフレーム92の上側に格納されている。そして、図柄表示装置91にて疑似変動表示が実行される際に、その疑似変動演出が行われている間の任意のタイミングで、可動役物Y11がセンターフレーム92から下降して、上下方向に駆動することで、遊技者の注意を可動役物Y11に惹きつける。なお、遊技者の注意を可動役物Y11に惹きつけることができれば、上下方向に限らず、どのような駆動のさせ方であってもよい。
<図柄表示装置91に表示される装飾図柄の変動表示のタイミングチャート>
図69は、パチンコ機10における疑似変動実行時の変動表示のタイミングチャートを示した図である。以下、図69を参照して、疑似変動実行時の変動表示のタイミングについて説明するが、初めにメイン装飾図柄及びミニ装飾図柄の変動表示について説明した後、可動役物Y11の駆動タイミングについて説明する。
(メイン装飾図柄)
1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間(通常時)、メイン装飾図柄の透明度はゼロである(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)。
次いで、1変動目の低速変動開始時から所定期間T1の間(半透明期間)、メイン装飾図柄の透明度がゼロから100へと変化する。具体的には、この半透明期間では、低速変動開始時から漸近的にメイン装飾図柄の透明度が高くなり、所定期間T1の終了時に透明度が最も高くなる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが時間の経過とともに0%から100%となるように設定されている)。
次いで、1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間(透明期間)、メイン装飾図柄の透明度は、100となる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが100%に設定されている)。この1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間、遊技者は、メイン装飾図柄を視認することが困難な状態となる。なお、所定期間T2は、2変動目の変動開始から高速変動期間が終了するまでの期間とすることが好ましい。所定期間T2をこのようにとることで、高速変動期間中のメイン装飾図柄を透明とすることができ、疑似変動パターンによる装飾図柄の変動表示と、通常変動パターンによる装飾図柄の変動表示との違いを遊技者が認識することが困難となる。
次いで、2変動目の所定期間T3の間(半透明期間)、メイン装飾図柄の透明度が100からゼロへと変化する。具体的には、この半透明期間では、所定期間T3の開始時から漸近的にメイン装飾図柄の透明度が低くなり、所定期間T3の終了時に透明度が最も低くなる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが時間の経過とともに100%から0%となるように設定されている)。
2変動目の所定期間T3経過時から2変動目の変動停止での間(通常期間)、メイン装飾図柄の透明度は、ゼロとなる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)。
図69のタイミングチャートに示すようにメイン装飾図柄の透明度を制御することで、遊技者は、1変動目と2変動目とを判別することができず、図柄表示装置91に2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。なお、遊技者が1変動目と2変動目とを判別することができなければ、図69に示す例以外のタイミングでメイン装飾図柄の透明度を制御するようにしてもよいし、また、メイン装飾図柄の透明度を必ずしも100とする必要はない(例えば、90としてもよい)。
(ミニ装飾図柄)
ミニ装飾図柄は、遊技者がミニ装飾図柄の各変動表示を判別可能なように、本実施形態では、ミニ装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている。ミニ装飾図柄により、遊技者は、各変動を判別することができる構成となっている。
(可動役物)
可動役物Y11は、1変動目の低速変動開始時から駆動が開始され、第2変動目の開始時まで駆動される。より具体的には、可動役物Y11は、1変動目の低速変動開始時から初期位置として原点位置であるセンターフレーム92の上側から所定距離下降し、この所定距離下降した位置で2変動目の変動開始時まで上下方向に駆動される。
図69のタイミングチャーに示すように可動役物Y11を駆動させることで、ミニ装飾図柄から遊技者の注意をそらすことができ、ミニ装飾図柄を保留毎に変動表示及び停止表示させつつも、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。なお、遊技者がミニ装飾図柄の停止表示を視認困難とすることがでれば、図69に示す例以外のタイミングで可動役物Y11を駆動させるようにしてもよい。また、遊技者の注意を可動役物Y11に惹きつけることができれば、上下方向に限らず、どのような駆動の仕方であってもよい。
また、第1実施形態の変形例5に係るパチンコ機10の可動役物Y11は、ミニ装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動可能であることが好ましい。ミニ装飾図柄の近くで可動役物Y11を駆動することで、遊技者の注意を可動役物Y11により惹きつけやすくなることが期待できるためである。
<図柄表示装置91に表示される装飾図柄の変動表示について>
図70は、パチンコ機10の図柄表示装置91に表示される装飾図柄の疑似変動表示の説明図である。なお、図70に示すように、本実施形態では、装飾図柄は、図柄表示装置91の略中央部に表示されるメイン装飾図柄G11(第1装飾図柄)と、メイン装飾図柄G11よりも小さく表示されるミニ装飾図柄G12(第2装飾図柄)とで構成される。
初めに、1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間、メイン装飾図柄G11の透明度はゼロである(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである(本実施形態では、ミニ装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)(図70(A)参照)。
次いで、1変動目の低速変動開始時から所定期間T1の間、メイン装飾図柄G11の透明度がゼロから100へと変化する(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%から100%へと漸近的に変化する)。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである。また、可動役物Y11は、初期位置として原点位置であるセンターフレーム92の上側から所定距離下降し、この所定距離下降した位置で上下方向に駆動が開始される(図70(B)参照)
次いで、1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間、メイン装飾図柄G11の透明度は100となる(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが100%に設定される)。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである(図70(C)参照)。
次いで、2変動目の所定期間T3の間、メイン装飾図柄G11の透明度は、100からゼロへと変化する(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが100%から0%へと漸近的に変化する)。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである。また、可動役物Y11は、上下方向の駆動が停止して原点位置であるセンターフレーム92の上側へと戻る(図70(D)参照)。
次いで、2変動目の所定期間T3経過時から2変動目の変動停止での間、メイン装飾図柄G11の透明度はゼロである。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである(図70(E)参照)。
次いで、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12が変動停止する。メイン装飾図柄G11の透明度はゼロである。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである(図70(F)参照)。
<音声発光制御装置400にて実行されるタイマ割込み処理>
図71は、音声発光制御装置400のMPU402により実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。音声発光制御装置400のMPU402は、遊技を進行させるタイマ割込み処理を実行する。このタイマ割込み処理では、MPU402は、図71のタイマ割込み処理を定期的(例えば、2msec周期)に実行する。以下、第1実施形態の変形例5に係るパチンコ機10の音声発光制御装置400のMPU402により実行されるタイマ割込み処理について説明する。なお、図71のステップS2801〜S2814は、図43のステップS1501〜S1514に相当するため、重複する説明を省略する。
(ステップS2815)
MPU402は、可動役物駆動処理を実行する。具体的には、主制御装置300から送信されるコマンドのうち変動パターンコマンドに基づいて、疑似変動表示中の所定のタイミングで、可動役物Y11(図69、図70参照)を駆動させ、遊技者の注意を可動役物Y11に惹きつける。
<音声発光制御装置400にて実行される疑似変動パターンによる可動役物の駆動処理について>
図72は、パチンコ機10の音声発光制御装置400にて実行される可動役物駆動処理のフローチャートを示す図である。この可動役物駆動処理では、MPU402は、主制御装置300から送信されるコマンドのうち変動パターンコマンドに基づいて、疑似変動表示中の所定のタイミングで、可動役物Y11(図69、図70参照)を駆動させる。
(ステップS2901)
MPU402は、1変動目の開始時刻(図69参照)であるか否かを判定する。1変動目の開始時刻であると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS2902の処理を実行する。また、1変動目の開始時刻であると判定しない場合(NO)、MPU402は、可動役物駆動処理の処理を終了する。
(ステップS2902)
MPU402は、1変動目の高速変動期間(図69参照)が終了したか否かを判定する。1変動目の高速変動期間が終了した判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS2903の処理を実行する。また、1変動目の高速変動期間が終了しと判定しない場合(NO)、MPU402は、可動役物駆動処理の処理を終了する。
(ステップS2903)
MPU402は、可動役物Y11を駆動し、初期位置として原点位置であるセンターフレーム92の上側から所定距離下降させて、この所定距離下降した位置で上下方向に駆動させる。
(ステップS2904)
MPU402は、2変動目の開始時刻(図69参照)であるか否かを判定する。2変動目の開始時刻であると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS2905の処理を実行する。また、2変動目の開始時刻であると判定しない場合(NO)、MPU402は、可動役物駆動処理の処理を終了する。
(ステップS2905)
MPU402は、可動役物Y11を駆動して、上下方向の駆動が停止して初期位置であるセンターフレーム92の上側へと戻す。
上記制御により、遊技者の注意を可動役物Y11に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、ミニ装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第1実施形態の変形例5に係るパチンコ機10は、可動役物Y11を備え、サブ制御手段(音声発光制御装置400)は、第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)の停止表示前に、可動役物Y11を駆動させる。このように第1実施形態の変形例5に係るパチンコ機10は、第2装飾図柄の停止表示前に、可動役物を駆動させることで、遊技者の注意を可動役物に惹きつけるので、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
(2)第1実施形態の変形例5に係るパチンコ機10の可動役物Y11は、第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)の表示位置又はその近傍位置まで駆動可能であり、サブ制御手段(音声発光制御装置400)は、第2装飾図柄の停止表示前に、可動役物を第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させる。このように第1実施形態の変形例5に係るパチンコ機10は、可動役物Y11を第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させるので、遊技者の視線が可動役物に引き付けられやすくなることが期待でき、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
[第1実施形態の変形例6]
第1実施形態の変形例6では、パチンコ機10が確変状態かつ高頻度サポートモードである場合、換言すると、当否抽選において大当たりに当選し、振分結果が「最有利結果」となった場合に移行する第4モードM4(RUSHモード時)に、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行するパチンコ機10について説明する。
<音声発光制御装置400にて実行される変動表示変更処理>
図73は、音声発光制御装置400のMPU402により実行される変動表示変更処理のフローチャートを示す図である。この変動表示変更処理では、パチンコ機10が確変状態、かつ高頻度サポートモード状態である場合に変動表示変更処理を実行する。以下、図73を参照して、変動表示変更処理について説明するが、図73のステップS3001及びS3002は、それぞれ図48のステップS1702及びS1703に、図73のステップS3003〜S3005は、それぞれ図48のステップS1707〜S1709に、図73のステップS3007は、図48のステップS1710に相当するため、重複する説明を省略する。
(ステップS3008)
MPU402は、パチンコ機10が確変状態であるか否かを判定する。具体的には、MPU402は、RAM413のコマンド格納エリアを参照し、主制御装置300から送信された確変コマンドが格納されているか否かを判定する。パチンコ機10が確変状態であると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS3009の処理を実行する。また、パチンコ機10が確変状態であると判定しない場合(NO)、MPU402は、変動表示変更処理を終了する。なお、パチンコ機10が確変状態であるか否かを判定は、RAM413の先読み確変フラグにより判定するようにしてもよい。
(ステップS3009)
MPU402は、パチンコ機10が高頻度サポートモード状態であるか否かを判定する。具体的には、MPU402は、RAM413のコマンド格納エリアを参照し、主制御装置300から送信された高頻度サポートモードコマンドが格納されているか否かを判定する。パチンコ機10が高頻度サポートモード状態であると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS3003の処理を実行する。また、パチンコ機10が高頻度サポートモード状態であると判定しない場合(NO)、MPU402は、変動表示変更処理を終了する。
なお、上記説明では、パチンコ機10が確変状態、かつ高頻度サポートモード状態である場合に変動表示変更処理を実行する場合について説明したが、パチンコ機10が確変状態又は高頻度サポートモード状態である場合に変動表示変更処理を実行するようにしてもよい。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第1実施形態の変形例6に係るパチンコ機10は、第1遊技状態(通常状態)と、第1状態よりも有利な遊技状態(大当たり遊技)の発生確率が高い第2遊技状態(確変状態)とを有し、サブ制御手段(音声発光制御手段)は、第2遊技状態において、装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)に2の変動情報に対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このように第1実施形態の変形例6に係るパチンコ機10は、第2遊技状態(確変中)に、装飾図柄表示手段に2の変動情報に対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このため、大当たりに当選しやすい第2遊技状態(確変中)にも関わらず、変動回数に比して大当りに当選しないストレスを効果的に低減することができる。また、第2遊技状態(確変中)に疑似変動表示を実行させることで、体感的に少ない変動回数で大当りに当選するため、遊技者の興趣性が大幅に向上する。
(2)第1実施形態の変形例5に係るパチンコ機10は、有利な遊技状態(大当たり遊技)の後に装飾図柄の変動時間が短縮される時短状態(高頻度サポートモード)を発生させる時短発生手段(MPU302)を備え、サブ制御手段(音声発光制御装置400)は、時短状態において、装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)に2の変動情報に対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このように第1実施形態の変形例5に係るパチンコ機10は、時短状態において、装飾図柄表示手段に2の変動情報に対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このように、変動時間の短い時短状態で疑似変動表示を実行させることで、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させても、遊技者が違和感を有することがほとんどない。
[第1実施形態の変形例7]
第1実施形態及び変形例1〜6では、所定の変動パターンコマンドが連続する場合、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行するパチンコ機10について説明したが、この第1実施形態の変形例7では、連続する変動パターンコマンドの初めの変動パターンコマンドの種別がリーチ又は大当たり遊技に対応する場合、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行しないパチンコ機10について説明する。変動パターンコマンドが大当たり遊技やリーチに対応する場合、疑似変動表示を実行させないことで、遊技者は、違和感なく大当たり遊技やリーチ演出を楽しむことができる。
<音声発光制御装置400にて実行される変動表示設定処理>
図74は、音声発光制御装置400のMPU402により実行される変動表示設定処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS3101)
MPU402は、1変動目、換言すると2以上の保留のうち初めの変動パターンコマンドがリーチに対応するものであるか否かを判定する。1変動目がリーチに対応する変動パターンコマンドであると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS3104の処理へ移行する。また、1変動目がリーチに対応する変動パターンコマンドであると判定しない場合(NO)、MPU402は、ステップS3102の処理へ移行する。
(ステップS3102)
MPU402は、1変動目、換言すると2以上の保留のうち初めの変動パターンコマンドが大当たり遊技に対応するものであるか否かを判定する。1変動目が大当たり遊技に対応する変動パターンコマンドであると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS3104の処理へ移行する。また、1変動目がリーチに対応する変動パターンコマンドであると判定しない場合(NO)、MPU402は、ステップS3103の処理へ移行する。
(ステップS3103)
MPU402は、ROM412に記憶された変動パターンコマンド変換テーブル(図27)を参照して、S1709で認識した所定の変動パターンコマンドに対応する疑似変動パターンコマンドをセットする。このステップでセットされた疑似変動パターンコマンドは、音声発光制御装置400の外部出力処理(図43のステップS1514)で表示制御装置500へ送信される。
(ステップS3104)
MPU402は、主制御装置300から送信された変動パターンコマンド(通常の変動パターンコマンド)をセットする。このステップでセットされた変動パターンコマンドは、音声発光制御装置400の外部出力処理(図43のステップS1514)で表示制御装置500へ送信される。
(ステップS3105)
MPU402は、表示制御装置500から変動パターンコマンド受付コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、MPU402は、表示制御装置500から変動パターンコマンドを受け付けたことを示すコマンド(変動パターンコマンド受付コマンド)を受信したか否かを判定する。表示制御装置500から変動パターンコマンド受付コマンドを受信したと判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS3106の処理へ移行する。また、表示制御装置500から変動パターンコマンド受付コマンドを受信したと判定しない場合(NO)、MPU402は、変動表示設定処理を終了する。
(ステップS3106)
MPU402は、RAM413の液晶側変動パターン種別記憶エリアに、表示制御装置500へ送信した変動パターンコマンドに対応する情報(フラグ)を記憶する。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第1実施形態の変形例7に係るパチンコ機10は、遊技球が流下する遊技領域104が形成された遊技盤81と、遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域(第1始動口84a、第2始動口84b)と、始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段(検知センサ154a,154b)と、検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態(大当たり遊技)を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段(RAM313)と、保留記憶手段に記憶された変動情報を読み出して、変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段(主制御装置300)と、主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段(音声発光制御装置400)と、を具備し、サブ制御手段は、主制御手段からの変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるとともに、変動パターンコマンドが所定の遊技状態に対応する場合、装飾図柄表示手段に疑似変動表示を実行させない。このように、第1実施形態の変形例7に係るパチンコ機10は、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるので、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。また、変動パターンコマンドが所定の遊技状態に対応する場合、装飾図柄表示手段に疑似変動表示を実行させないので、遊技者は、所定の遊技状態での演出がキャンセルされることなく楽しむことができる。
(2)第1実施形態の変形例7に係るパチンコ機10のサブ制御手段(音声発光制御装置400)は、変動パターンコマンドが大当たり遊技に対応する場合、装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)に疑似変動表示を実行させない。このように、変動パターンコマンドが大当たり遊技に対応する場合、装飾図柄表示手段に疑似変動表示を実行させないので、遊技者は、違和感なく大当たり遊技を楽しむことができる。
(3)第1実施形態の変形例7に係るパチンコ機10のサブ制御手段(音声発光制御装置400)は、変動パターンコマンドがリーチに対応する場合、装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)に疑似変動表示を実行させない。このように、変動パターンコマンドがリーチに対応する場合、装飾図柄表示手段に疑似変動表示を実行させないので、リーチ演出が実質上キャンセルされることがなく、遊技者はリーチ演出を楽しむことができ、興趣性が向上する。
[第1実施形態の変形例8]
第1実施形態及び変形例1〜7では、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行するパチンコ機10について説明したが、この第1実施形態の変形例8では、疑似変動表示を行う2の変動表示のうち2変動目の開始時に先読み演出が発生する場合、1変動目の開始時に2変動目の開始時に実行される先読み演出を行うパチンコ機10について説明する。疑似変動表示中に先読み演出が行われると、遊技者には、1変動の最中に先読み演出が実行されたとして認識されるため違和感が生じ、興趣性が低減する虞があるが、疑似変動表示を行う2の変動表示のうち2変動目の開始時に先読み演出が発生する場合、1変動目の開始時に2変動目の開始時に実行することで、遊技者への違和感を低減して興趣性を向上することができる。
<音声発光制御装置400のRAM413の保留記憶エリア>
図75は、音声発光制御装置400のRAM413の従保留記憶エリアを模式的に示した図である。なお、従当否判定結果記憶エリア413A、従大当たり種別記憶エリア413B、従変動パターン種別記憶エリア413C、従変動順序記憶エリア413D、従変動開始時間記憶エリア413E、従先読み確変フラグ記憶エリア413F、従液晶側変動パターン種別記憶エリア413Gについては、既に説明したため重複する説明を省略する。従先読み演出フラグ記憶エリア413Hは、先読み演出を行う否かの結果を示すフラグを記憶するエリアである。
従先読み演出フラグ記憶エリア413Hは、各保留エリアに設けられており、保留毎に、先読み演出を実行するか否かに応じて先読みフラグが記憶される。本変形例では、先読み演出を実行する場合、従先読み演出フラグ記憶エリア413Hに記憶される先読みフラグの値は「1」であり、先読み演出を実行しない場合、従先読み演出フラグ記憶エリア413Hに記憶される先読みフラグの値は「0」であるが、必ずしも先読みフラグの値は「1」、「0」である必要はない。
<音声発光制御装置400にて実行されるタイマ割込み処理>
図76は、パチンコ機10の音声発光制御装置400にて実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。なお、以下の説明では、図43を参照して説明したタイマ割込み処理と同一のステップについては同一のステップ番号を付して重複する説明を省略し、異なるステップについてのみ説明する。
(ステップS3201)
音声発光制御装置400のMPU402は、先読み演出設定処理を実行する。このステップS3201では、MPU402は、RAM413の従保留記憶エリアに記憶されている各保留情報に基づいて、各保留に対して先読み演出を実行するか否かを判定する。MPU402は、判定結果に基づいて、先読みフラグを設定する。ステップS3201の処理の詳細については後述の図77を参照して説明する。
(ステップS3202)
音声発光制御装置400のMPU402は、先読み演出実行タイミング変更処理を実行する。このステップS3202では、MPU402は、疑似変動処理を実行するか否かに基づいて、先読み演出の実行タイミングを変更する処理を実行する。ステップS3202の処理の詳細については後述の図78を参照して説明する。
<音声発光制御装置400にて実行される先読み演出設定処理について>
図77は、パチンコ機10の音声発光制御装置400にて実行される先読み演出設定処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS3301)
音声発光制御装置400のMPU402は、RAM413の従保留記憶エリアに主制御装置300から出力されるコマンドに基づいて、主制御装置300におけるRAM313の保留記憶エリアと同様のデータ(新たな保留情報)が、主制御装置300から音声発光制御装置400に対して出力されるコマンドに基づいて記憶されているか否かを判定する。RAM413の従保留記憶エリアに新たな保留情報が記憶されている場合(YES)、MPU402は、ステップS3302の処理を実行する。RAM413の従保留記憶エリアに新たな保留情報が記憶されていない場合(NO)、MPU402は、先読み演出処理を終了する。
(ステップS3302)
MPU402は、ステップS3301で認識した新たな保留情報について先読み演出を行うか否かを判定する。具体的には、MPU402は、ステップS3301で認識した新たな保留情報について、従当否判定結果記憶エリア413Aに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の当否を事前に判定する結果が大当たりに対応するものであるか否かを判定する。大当たりに対応すると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS3303の処理を実行する。また、大当たりに対応すると判定しない場合(NO)、MPU402は、ステップS3305の処理を実行する。
(ステップS3303)
MPU402は、ステップS3301で認識した新たな保留情報に対応する従先読み演出フラグ記憶エリア413Hに先読みフラグを設定する。具体的には、MPU402は、ステップS3301で認識した新たな保留情報に対応する従先読み演出フラグ記憶エリア413Hに記憶される先読みフラグの値を「1」に設定する。これにより、これにより音声発光制御装置400での先読み演出、換言すると表示ランプ装置23A,23Bでの発光やスピーカ部26A及び26Bから音声が再生され、大当たりに当選したことが遊技者に示唆される。
(ステップS3304)
MPU402は、先読み演出を行うことを表示制御装置500に通知するために、先読みコマンドを設定する。このコマンドは、図43のステップS1514の外部出力処理において、表示制御装置500へ送信される。
(ステップS3305)
MPU402は、ステップS3301で認識した新たな保留情報に対応する従先読み演出フラグ記憶エリア413Hに先読みフラグを設定する。具体的には、MPU402は、ステップS3301で認識した新たな保留情報に対応する従先読み演出フラグ記憶エリア413Hに記憶される先読みフラグの値を「0」に設定する(これにより先読み演出が実行されない)。
なお、ROM412に、先読み演出の実行態様等を決定するためのテーブルである先読み演出決定テーブルを記憶するようにしてもよい。保留1〜8ごとに異なる先読み演出の実行態様を対応づけることで、多様な先読みの演出を実行することができる。
<音声発光制御装置400にて実行される先読み演出実行タイミング変更処理>
図78は、音声発光制御装置400のMPU402により実行される先読み演出実行タイミング変更処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS3401)
音声発光制御装置400のMPU402は、RAM413の従保留記憶エリアの従先読み演出フラグ記憶エリア413Hを参照し、各保留情報に先読み演出が発生するか否かを判定する。具体的には、MPU402は、RAM413の従保留記憶エリアの従先読み演出フラグ記憶エリア413Hを参照し、先読み演出フラグの値が「1」であれば、先読み演出有りと判定し、先読み演出フラグの値が「0」であれば、先読み演出無しと判定する。先読み演出が発生すると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS3402の処理を実行し、先読み演出が発生すると判定しない場合(NO)、MPU402は、先読み演出実行タイミング変更処理を終了する。
(ステップS3402)
MPU402は、ステップS3401で認識した先読み演出有りと判定した保留情報が疑似変動表示の対象であるか否かを判定する。疑似変動表示の対象であると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS3403の処理を実行する。疑似変動表示の対象であると判定しない場合(NO)、MPU402は、先読み演出実行タイミング変更処理を終了する。
(ステップS3403)
MPU402は、ステップS3402で疑似変動表示の対象であると判定した保留情報が疑似変動表示の2変動目であるか否かを判定する。2変動目であると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS3404の処理を実行する。2変動目であると判定しない場合(NO)、MPU402は、先読み演出実行タイミング変更処理を終了する。
(ステップS3404)
MPU402は、先読み演出の実行タイミングを変更するために、先読み演出実行タイミング変更コマンドをセットする。このコマンドは、図76のステップS1514の外部出力処理において、表示制御装置500へ送信される。
(ステップS3405)
MPU402は、先読み演出実行タイミング変更コマンドに対する応答コマンドを表示制御装置500から受信したか否かを判定する。具体的には、先読み演出実行タイミングの変更が確定したことを示す先読み演出実行タイミング確定コマンドを表示制御装置500から受信したか否かを判定する。先読み演出実行タイミング確定コマンドを表示制御装置500から受信したと判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS3406の処理を実行する。先読み演出実行タイミング確定コマンドを表示制御装置500から受信したと判定しない場合(NO)、MPU402は、ステップS3407の処理を実行する。
(ステップS3406)
MPU402は、2次変動目で実行する先読み演出の実行タイミングを1変動に変更する処理を実行する。擬態的には、疑似変動表示の対象である保留情報のうち2変動目に設定されている先読み演出フラグの値を「0」とし、疑似変動表示の対象である保留情報のうち2変動目に設定されている先読み演出フラグの値を「0」とし、疑似変動表示の対象である保留情報のうち1変動目の先読み演出フラグの値を「1」に設定する。
(ステップS3407)
MPU402は、先読み演出キャンセル確定コマンドを表示制御装置500から受信したか否かを判定する。具体的には、先読み演出のキャンセルが確定したことを示す先読み演出キャンセル確定コマンドを表示制御装置500から受信したか否かを判定する。先読み演出キャンセル確定コマンドを表示制御装置500から受信したと判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS3408の処理を実行する。先読み演出キャンセル確定コマンドを表示制御装置500から受信したと判定しない場合(NO)、MPU402は、先読み演出実行タイミング変更処理を終了する。
(ステップS3408)
MPU402は、2次変動目で実行する先読み演出をキャンセルする処理を実行する。具体的には、疑似変動表示の対象である保留情報のうち2変動目に設定されている先読み演出フラグの値を「0」とする。
<表示制御装置500にて実行されるタイマ割込み処理について>
図79は、パチンコ機10の表示制御装置500にて実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。このタイマ割込み処理では、MPU502は、図79のタイマ割込み処理を定期的(例えば、2msec周期)に実行する。以下、図79を参照して変形例8に係るパチンコ機10の表示制御装置500にて実行されるタイマ割込み処理について説明するが、ステップS3501〜S3505の処理については、図50を参照して説明したパチンコ機10の表示制御装置500にて実行されるタイマ割り込み処理のステップS1901〜1905と同じ処理であるため重複する説明を省略する。
(ステップS3506)
MPU502は、先読み演出設定処理を実行する。具体的には、MPU502は、音声発光制御装置400から受信した先読みコマンド、先読み演出実行タイミング変更コマンドなどに基づいて、VDP505に先読み演出用の画像を形成するように指示し、VDP505は、指示に基づいて、背景画像が形成されたレイヤと、キャラクタ画像が形成されたレイヤとから1フレーム画像を生成する。VDP505は、ビデオRAM507のデータを生成した画像に書き換えることで、図柄表示装置91の表示画面Gに表示される画像が先読み演出の画像となる。MPU502による先読み演出設定処理の詳細は後述する。
(ステップS3507)
MPU502は、保留表示処理を実行する。MPU502による保留表示処理の詳細は後述する。
<表示制御装置500にて実行される先読み演出処理について>
図80は、パチンコ機10の表示制御装置500にて実行される先読み演出設定処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS3601)
表示制御装置500のMPU502は、音声発光制御装置400から送信される先読みコマンドを受信したか否かを判定する。先読みコマンドを受信している場合(YES)、MPU502は、ステップS3602の処理を実行する。先読みコマンドを受信していない場合(NO)、MPU502は、先読み演出処理を終了する。
(ステップS3602)
MPU502は、ステップS3601で受信した先読みコマンドに対応する保留に先読み演出を実行するため、ワークRAM513の記憶エリアに先読み演出コマンドを設定する。
(ステップS3603)
MPU502は、先読み演出コマンドを設定したことを音声発光制御装置400へ通知するため、先読み演出確定コマンドを設定する。このコマンドは、図79のステップS3505の外部出力処理において、表示制御装置500から音声発光制御装置400へと送信される。
(ステップS3604)
MPU502は、音声発光制御装置400から送信される先読み演出実行タイミング変更コマンドを受信したか否かを判定する。先読み演出実行タイミング変更コマンドを受信している場合(YES)、MPU502は、ステップS3605の処理を実行する。先読みコマンドを受信していない場合(NO)、MPU502は、先読み演出処理を終了する。
(ステップS3605)
MPU502は、ステップS3601で受信した先読みコマンドの保留が疑似変動表示の対象であるか否かを判定し、疑似変動表示の対象である場合、1変動目が変動中であるか否かを判定する。1変動目が変動中であると判定しない場合(NO)、MPU502は、ステップS3606の処理を実行する。また、1変動目が変動中であると判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS3608の処理を実行する。
(ステップS3606)
MPU502は、2次変動目で実行する先読み演出の実行タイミングを1変動に変更する処理を実行する。
(ステップS3607)
MPU502は、先読み演出の実行タイミングの変更が確定したことを音声発光制御装置400へ通知するために、先読み演出実行タイミング変更確定コマンドをセットする。このコマンドは、図79のステップS3505の外部出力処理において、表示制御装置500から音声発光制御装置400へと送信される。
(ステップS3608)
MPU402は、2次変動目で実行する先読み演出をキャンセルする処理を実行する。
(ステップS3609)
MPU502は、2変動目の先読み演出のキャンセルが確定したことを音声発光制御装置400へ通知するために、先読み演出キャンセル確定コマンドをセットする。このコマンドは、図79のステップS3505の外部出力処理において、表示制御装置500から音声発光制御装置400へと送信される。
<表示制御装置500にて実行される先読み演出処理について>
図81は、パチンコ機10の表示制御装置500にて実行される保留表示処理のフローチャートを示す図である。
(ステップS3701)
表示制御装置500のMPU502は、音声発光制御装置400から送信される変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する。変動パターンコマンドを受信している場合(YES)、MPU502は、ステップS3702の処理を実行する。変動パターンコマンドを受信していない場合(NO)、MPU502は、先読み演出処理を終了する。
(ステップS3702)
MPU502は、ステップS3701で受信した変動パターンコマンドが疑似変動パターンコマンドであるか否かを判定する。疑似変動パターンコマンドであると判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS3703の処理を実行する。疑似変動パターンコマンドであると判定しない場合(NO)、MPU502は、ステップS3704の処理を実行する。
(ステップS3703)
MPU502は、疑似変動表示用の保留表示を実行する。なお、疑似変動表示用の保留表示の詳細については後述する。
(ステップS3704)
MPU502は、通常の変動表示用の保留表示を実行する。なお、通常の変動表示用の保留表示の詳細については後述する。
<図柄表示装置91に表示される通常変動時の保留表示について>
図82は、パチンコ機10の図柄表示装置91に表示される保留表示(通常変動時)の概要を説明するための連続図である。以下、図82を参照して、パチンコ機10の図柄表示装置91に表示される保留表示(通常変動時)の概要について説明する。なお、図82に示す例では、保留アイコンH0〜H2が図柄表示装置91の表示画面Gの左下に表示されているが、保留アイコンH0〜H2を表示画面Gのどの位置に表示するかは任意であり、表示画面Gの左下に限られない。また、図82では、保留アイコンH0は、変動中(消化中)の保留であり、保留アイコンH1、H2は、変動(消化)待ちの保留である。
(図82(A)参照)
初めに、1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間、メイン装飾図柄G11の透明度はゼロ(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)である。また、ミニ装飾図柄G12の透明度もゼロである。また、表示画面Gの左下には保留アイコンH0〜H2が表示される。
(図82(B)参照)
次いで、1変動目の低速変動開始時から所定期間T1の間、メイン装飾図柄G11の透明度がゼロから100へと変化する。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである。また、表示画面Gの左下には保留アイコンH0〜H2が表示される。
(図82(C)参照)
次いで、メイン装飾図柄G11の透明度がゼロとなるとともに、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12が変動停止する。また、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄H12の変動停止後、保留アイコンH0が消化されたことを示すために、保留アイコンH0が画面Gから消え、保留アイコンH1が保留アイコンH0の位置へ移動し、保留アイコンH2が保留アイコンH1の位置へ移動する。
(図82(D)参照)
次いで、2変動目の所定期間T3の間、メイン装飾図柄G11の透明度が100からゼロへと変化する。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである。また、表示画面Gの左下には保留アイコンH1,H2が表示される。なお、保留アイコンH1は、変動中(消化中)であることを示す表示となっている。
(図82(E)参照)
次いで、2変動目の所定期間T3経過時から2変動目の変動停止での間、メイン装飾図柄G11の透明度はゼロとなる。また、ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロである。また、表示画面Gの左下には保留アイコンH1,H2が表示されている。
(図82(F)参照)
次いで、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12が変動停止する。メイン装飾図柄G11の透明度は、ゼロのままである。また、ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロである。また、表示画面Gの左下には保留アイコンH1,H2が表示されている。なお、図82(F)には図示していないが、図82(C)と同様に、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄H12の変動停止後、保留アイコンH1が消化されたことを示すために、保留アイコンH1が画面Gから消え、保留アイコンH2が保留アイコンH1の位置へ移動する。
<図柄表示装置91に表示される疑似変動時の保留表示について>
図83は、パチンコ機10の図柄表示装置91に表示される保留表示(疑似変動時)の概要を説明するための連続図である。以下、図83を参照して、パチンコ機10の図柄表示装置91に表示される保留表示(疑似変動時)の概要について説明する。なお、図83に示す例では、保留アイコンH0〜H2が図柄表示装置91の表示画面Gの左下に表示されているが、保留アイコンH0〜H2を表示画面Gのどの位置に表示するかは任意であり、表示画面Gの左下に限られない。また、図83では、保留アイコンH0は、変動中(消化中)の保留であり、保留アイコンH1、H2は、変動(消化)待ちの保留である。また、疑似変動表示の対象である左側の2つの保留アイコンH0,H1が結合して一つの保留アイコンH3となる演出を実行するタイミングは、疑似変動表示の対象である保留情報のうち、1番目の変動開始から2番目の変動停止又は1番目の変動開始から所定期間T2経過時までの期間中であればよい。
(図83(A)参照)
初めに、1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間、メイン装飾図柄G11の透明度はゼロ(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)である。また、ミニ装飾図柄G12の透明度もゼロである。また、表示画面Gの左下には保留アイコンH0〜H2が表示される。
(図83(B)参照)
次いで、1変動目の低速変動開始時から所定期間T1の間、メイン装飾図柄G11の透明度がゼロから100へと変化する。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである。また、表示画面Gの左下には保留アイコンH0〜H2が表示される。
(図83(C)参照)
次いで、1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間、メイン装飾図柄G11の透明度は、100となり透明となる。また、ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロである。また、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄H12の変動停止後、疑似変動表示の対象である保留アイコンH0,H1を結合する演出が行われる。図83に示す例では、疑似変動表示の対象である左側の2つの保留アイコンH0,H1が結合する演出が行われる。具体的には、保留アイコンH0に保留アイコンH1が結合されたことを示すために、保留アイコンH0の位置に保留アイコンH1が移動して結合するとともに、保留アイコンH2が保留アイコンH1の位置へ移動する。
(図83(D)参照)
次いで、2変動目の所定期間T3の間、メイン装飾図柄G11の透明度が100からゼロへと変化する。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである。また、図83(C)で結合演出が行われた疑似変動表示の対象である左側の2つの保留アイコンH0,H1が完全に結合して一つの保留アイコンH3となる。これにより、保留が一つ消化されたことが示される。なお、結合後の保留アイコンH3は、2つの保留アイコンH0,H1が結合されたことを示すために、結合前の保留アイコンH0,H1とは異なる表示態様とすることが好ましい。図83(D)では、2つの保留アイコンH0,H1が結合されたことを示すため保留アイコンH3の大きさ(面積)を保留アイコンH0の大きさ(面積)の約2倍としているが、他の表示態様として、保留アイコンH3の色(例えば、白色から青色や赤色へ変化させるなど)を変化させるようにしてもよい。結合前の保留アイコンと結合後の保留アイコンを異なる表示態様とすることで、遊技者に期待感を持たせることができる。
(図83(E)参照)
次いで、2変動目の所定期間T3経過時から2変動目の変動停止での間、メイン装飾図柄G11の透明度はゼロとなる。また、ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロである。また、表示画面Gの左下には保留アイコンH3,H2が表示されている。
(図83(F)参照)
次いで、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12が変動停止する。メイン装飾図柄G11の透明度は、ゼロのままである。また、ミニ装飾図柄G12の透明度は、ゼロである。また、表示画面Gの左下には保留アイコンH3,H2が表示されている。なお、図83(F)には図示していないが、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄H12の変動停止後、保留アイコンH3が消化されたことを示すために、保留アイコンH3が画面Gから消え、保留アイコンH2が保留アイコンH3の位置へ移動する。
<図柄表示装置91に表示される疑似変動時の保留表示の他の例について>
図84は、パチンコ機10の図柄表示装置91に表示される保留表示(疑似変動時)の他の例の概要を説明するための連続図である。以下、図84を参照して、パチンコ機10の図柄表示装置91に表示される保留表示(疑似変動時)の他の例の概要について説明する。なお、図84に示す例では、保留アイコンH0〜H2が図柄表示装置91の表示画面Gの左下に表示されているが、保留アイコンH0〜H2を表示画面Gのどの位置に表示するかは任意であり、表示画面Gの左下に限られない。また、移動後の保留アイコンH0〜H2の表示位置が図柄表示装置91の表示画面Gの左上となっているが、移動前と移動後の表示位置が異なっていればよく、移動後の保留アイコンH0〜H2の表示位置は図柄表示装置91の表示画面Gの左上に限られない。また、図84では、保留アイコンH0は、変動中(消化中)の保留であり、保留アイコンH1、H2は、変動(消化)待ちの保留である。また、保留アイコンの表示位置を変化させるタイミングは、疑似変動表示の対象である保留情報のうち、1番目の変動開始から2番目の変動停止又は1番目の変動開始から所定期間T2経過時までの期間中であればよい。
(図84(A)参照)
初めに、1変動目の開始時から1変動目の低速変動時までの間、メイン装飾図柄G11の透明度はゼロ(本実施形態では、メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%に設定されている)である。また、ミニ装飾図柄G12の透明度もゼロである。また、表示画面Gの左下には保留アイコンH0〜H2が表示される。
(図84(B)参照)
次いで、1変動目の低速変動開始時から所定期間T1の間、メイン装飾図柄G11の透明度がゼロから100へと変化する。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである。また、表示画面Gの左下には保留アイコンH0〜H2が表示される。
(図84(C)参照)
次いで、1変動目の所定期間T1経過後から2変動目の所定期間T2経過後までの間、メイン装飾図柄G11の透明度は、100となり透明となる。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロであり、変動表示が停止される。また、表示画面Gの左下には保留アイコンH0〜H2が表示される。
(図84(D)参照)
次いで、2変動目の所定期間T3の間、メイン装飾図柄G11の透明度が100からゼロへと変化する。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロであり、変動表示が開始される。また、保留アイコンの表示位置が表示画面Gの左下から左上に移動するとともに、保留が消化されたことを示すため、保留アイコンH0の表示が消え、保留アイコンH1,H2が表示される。保留消化により、保留個数が減少する際に、表示画面Gにおける保留アイコンの表示位置を変化させることにより、遊技者に、保留個数の変化を視認困難とすることができ、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
(図84(E)参照)
次いで、2変動目の所定期間T3経過時から2変動目の変動停止での間、メイン装飾図柄G11の透明度はゼロとなる。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである。また、表示画面Gの左上に保留アイコンH1,H2が表示されている。
(図84(F)参照)
次いで、メイン装飾図柄G11及びミニ装飾図柄G12が変動停止する。メイン装飾図柄G11の透明度は、ゼロのままである。また、ミニ装飾図柄G12の透明度はゼロである。また、表示画面Gの左上に保留アイコンH1,H2が表示されている。
なお、上記図84では、保留が消化される演出を実行する際に保留アイコンの表示位置を変化させることで、保留が消化されたことを遊技者に認識しづらくしているが、保留が消化される演出を実行する際に保留アイコンの表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示するようにしてもよい。保留アイコンの表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示することで、遊技者の注意を画像及び/又は映像に惹きつけることができ、遊技者に保留が消化されたことを認識しづらくすることができる。
また、保留が消化される演出を実行する際に保留アイコンの表示位置とは異なる位置に設けられた可動役物を駆動させてもよい。可動役物を駆動させることで、遊技者の注意を可動役物に惹きつけることができ、遊技者に保留が消化されたことを認識しづらくすることができる。
また、保留が消化される演出を実行する際に保留アイコンを可動役物で覆うようにしてもよい。保留アイコンを可動役物で覆うことで、遊技者に保留が消化されたことを認識しづらくすることができる。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第1実施形態の変形例8に係るパチンコ機10は、遊技球が流下する遊技領域104が形成された遊技盤81と、遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域(第1始動口84a、第2始動口84b)と、始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段(検知センサ154a,154b)と、検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態(大当たり遊技)を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段(RAM313)と、保留記憶手段に記憶された変動情報を読み出して、変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段(主制御装置300)と、主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段(音声発光制御装置400)と、を具備し、サブ制御手段は、主制御手段からの変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるとともに、疑似変動の対象である変動のうち、2番目以降の変動に先読み演出が発生するか否かを判定し、該判定結果に基づいて、2番目以降に発生する先読み演出を、疑似変動の対象である変動のうち、1番目の変動に移行させる。このように、第1実施形態の変形例8に係るパチンコ機10は、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるので、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。また、疑似変動の対象である変動のうち、2番目以降の変動に先読み演出が発生するか否かを判定し、該判定結果に基づいて、2番目以降に発生する先読み演出を、疑似変動の対象である変動のうち、1番目の変動に先読み演出を移行させるので、疑似変動途中のタイミングで先読み演出が発生することによる違和感を低減することができる。
(2)第1実施形態の変形例8に係るパチンコ機10のサブ制御手段は、疑似変動の対象である変動のうち、第1番目の変動開始前である場合に、疑似変動の対象である変動のうち、2番目以降に発生する先読み演出を、1番目の変動に移行させる。このように、第1実施形態の変形例8に係るパチンコ機10は、1番目の変動開始前である場合に、1番目の変動に先読み演出を移行させるので、疑似変動途中のタイミングで先読み演出が発生することがなく、遊技者に違和感を与えることがない。このため遊技の興趣性が向上する。
(3)第1実施形態の変形例8に係るパチンコ機10のサブ制御手段は、疑似変動の対象である変動のうち、第1番目の変動開始後である、疑似変動の対象である変動のうち、2番目以降に発生する先読み演出を実行しない。このように、第1実施形態の変形例8に係るパチンコ機10は、第1番目の変動開始後は、2番目以降に発生する先読み演出を実行しないので、疑似変動途中のタイミングで先読み演出が発生することがなく、遊技者に違和感を与えることがない。このため遊技の興趣性が向上する。
[第1実施形態の変形例9]
第1実施形態及び変形例8では、疑似変動表示を行う2の変動表示のうち2変動目の開始時に先読み演出が発生する場合、1変動目が既に開始されているか否かを判定し、1変動目が既に開始されている場合、2変動目の先読み演出をキャンセルする構成としているが、疑似変動表示をキャンセルし、2変動目の先読み演出を実行するように構成してもよい。このように構成することで、遊技者は先読み演出を楽しむことができ、先読み演出が実行されないにも関わらず大当たり遊技となるなどの違和感を与えることを抑制することができる。
<音声発光制御装置400にて実行される先読み演出実行タイミング変更処理>
図85は、音声発光制御装置400のMPU402により実行される先読み演出実行タイミング変更処理のフローチャートを示す図である。以下、図85を参照して変形例9に係るパチンコ機10の音声発光制御装置400のMPU402により実行される先読み演出実行タイミング変更処理について説明するが、ステップS3801〜S3806の処理については、図78を参照して説明したパチンコ機10の音声発光制御装置400のMPU402により実行される先読み演出実行タイミング変更処理のステップS3401〜3406と同じ処理であるため重複する説明を省略する。
(ステップS3807)
MPU402は、疑似変動表示キャンセル確定コマンドを表示制御装置500から受信したか否かを判定する。具体的には、疑似変動表示のキャンセルが確定したことを示す疑似変動表示キャンセル確定コマンドを表示制御装置500から受信したか否かを判定する。疑似変動表示キャンセル確定コマンドを表示制御装置500から受信したと判定する場合(YES)、MPU402は、ステップS3808の処理を実行する。疑似変動表示キャンセル確定コマンドを表示制御装置500から受信したと判定しない場合(NO)、MPU402は、先読み演出実行タイミング変更処理を終了する。
(ステップS3808)
MPU402は、疑似変動表示の実行をキャンセルする処理を実行する。2次変動目で実行する先読み演出をキャンセルする処理を実行する。具体的には、疑似変動表示の対象である保留情報のうち2変動目のコマンドを通常の変動パターンコマンドとしてセットする。この変動パターンコマンドは、図76のステップS1514の外部出力処理において表示制御装置500へ送信される。
<音声発光制御装置400にて実行される先読み演出処理について>
図86は、パチンコ機10の表示制御装置500のMPU502にて実行される先読み演出処理のフローチャートを示す図である。以下、図86を参照して変形例9に係るパチンコ機10の表示制御装置500のMPU502にて実行される先読み演出実行タイミング変更処理について説明するが、ステップS3901〜S3907の処理については、図80を参照して説明したパチンコ機10の表示制御装置500のMPU502にて実行される先読み演出処理のステップS3601〜3607と同じ処理であるため重複する説明を省略する。
(ステップS3908)
MPU502は、疑似変動表示の対象であると判定した保留情報のうち1変動目のメイン装飾図柄の透明度がゼロ(メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%)であるか否かを判定する。メイン装飾図柄の透明度がゼロ(メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%)であると判定する場合(YES)、MPU502は、ステップS3909の処理を実行する。また、メイン装飾図柄の透明度がゼロ(メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%)であると判定しない場合(NO)、MPU502は、先読み演出設定処理を終了する。
(ステップS3909)
MPU502は、疑似変動表示をキャンセルする。
(ステップS3910)
MPU502は、
MPU502は、疑似変動表示のキャンセルが確定したことを音声発光制御装置400へ通知するために、疑似変動表示キャンセル確定コマンドをセットする。このコマンドは、図79のステップS3505の外部出力処理において、表示制御装置500から音声発光制御装置400へと送信される。
なお、上記説明では、疑似変動表示の対象であると判定した保留情報のうち1変動目のメイン装飾図柄の透明度がゼロ(メイン装飾図柄の透過率パラメータが0%)である場合に、疑似変動表示をキャンセルしているが、疑似変動表示の対象であると判定した保留情報のうち1変動目が開始前である場合に疑似変動表示をキャンセルするようにしてもよい。
また、上記第1実施形態の変形例8、9に係るパチンコ機10の音声発光制御装置400のMPU402に、先読み演出を実行するか否かを抽選するための先読み乱数カウンタC5を備え、ROM412に先読み演出発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブル(図87参照)を備え、先読み演出を実行するか否かを抽選により決定する構成としてもよい。先読み乱数カウンタC5は、例えば、先読み乱数カウンタC5は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値599に達した後、0に戻ることによって、0〜599の範囲内でループするループカウンタである。なお、当否テーブルに記憶される乱数の値や個数は任意であり、0−599のいずれの値を「当たり」とするかは任意である。
また、先読み演出を実行するか否かを抽選するための先読み乱数カウンタC5を主制御装置300のMPU302に備え、ROM312に先読み演出発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブル(図86参照)を備え、主制御装置300にて先読み演出を実行するか否かを抽選により決定する構成としてもよい。この場合、主制御装置300により決定された先読み演出の抽選結果は、コマンドにより音声発光制御装置400へ送信され、音声発光制御装置400は、主制御装置300から送信されるコマンドにより先読み演出を行うか否かを認識する。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)第1実施形態の変形例9に係るパチンコ機10は、遊技球が流下する遊技領域104が形成された遊技盤81と、遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域(第1始動口84a、第2始動口84b)と、始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段(検知センサ154a,154b)と、検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態(大当たり遊技)を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段(RAM313)と、保留記憶手段に記憶された変動情報を読み出して、変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段(主制御装置300)と、主制御手段からの変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段(図柄表示装置91)を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段(音声発光制御装置400)と、を具備し、サブ制御手段は、主制御手段からの変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるとともに、疑似変動の対象である変動のうち、2番目以降の変動に先読み演出が発生するか否かを判定し、該判定結果に基づいて、疑似変動表示をキャンセルさせる。このように、第1実施形態の変形例9に係るパチンコ機10は、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるので、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。また、疑似変動の対象である変動のうち、2番目以降の変動に先読み演出が発生するか否かを判定し、該判定結果に基づいて、疑似変動表示をキャンセルするので、疑似変動途中のタイミングで先読み演出が発生することによる違和感を低減することができる。
(2)第1実施形態の変形例9に係るパチンコ機10のサブ制御手段は、疑似変動の対象である変動のうち、第1番目の変動開始前である場合に、疑似変動表示をキャンセルさせることを特徴とする。このように、第1実施形態の変形例9に係るパチンコ機10は、1番目の変動開始前である場合に、疑似変動表示をキャンセルさせるので、疑似変動途中のタイミングで先読み演出が発生することがなく、遊技者に違和感を与えることがない。このため遊技の興趣性が向上する。
(3)第1実施形態の変形例9に係るパチンコ機10の装飾図柄表示手段は、保留記憶手段に記憶されている2以上の変動情報ごとに装飾図柄の変動表示及び停止表示を行い、停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、装飾図柄を視認困難な状態とすることで疑似変動表示を実行し、サブ制御手段は、疑似変動の対象である変動のうち、第1番目の変動において、装飾図柄表示手段が装飾図柄を視認困難な状態とする前である場合、疑似変動表示をキャンセルさせる。このように、第1実施形態の変形例9に係るパチンコ機10は、装飾図柄の停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、疑似変動表示を実行させるので、効果的に、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。また、疑似変動途中のタイミングで先読み演出が発生することがなく、遊技者に違和感を与えることがない。このため遊技の興趣性が向上する。
[その他の実施形態]
以上、各実施形態及び各変形例に係るパチンコ機10について説明したが、本発明は、前記各形態の構造、形状のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない限りにおいて適宜に設計変更して具体化できる。例えば、第1実施形態の変形例1〜9に係るパチンコ機10の音声発光制御装置400のMPU402に図柄表示装置91での変動表示回数をカウントするカウンタを備え、音声発光制御装置400のMPU402は、カウンタのカウント値が所定値(例えば、30回)を超えた場合に、図柄表示装置91に2の変動情報に対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるようにしてもよい。通常、大当りに当選せずに変動回数が多くなってくると、遊技者のストレスも大きくなっている(溜まっている)と考えられるが、変動回数が所定回数を超えると、疑似変動表示を実行させることで、遊技者のストレスが大きくなる前に疑似変動表示を実行することができる。なお、パチンコ機10の遊技状態が確変状態となってから変動回数のカウントを開始してもよいし、パチンコ機10の遊技状態が高頻度サポート状態となってから変動回数のカウントを開始してもよい。
また、第1実施形態の変形例1〜9に係るパチンコ機10の音声発光制御装置400は、RAM413の保留記憶手段に記憶されている2の変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間を超えない場合(例えば、合計の変動時間が60秒を超えない場合)に、図柄表示装置91に2の変動情報に対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるようにしてもよい。疑似変動時間があまりに長いと遊技者が違和感を有すると考えられるが、疑似変動表示を実行させる条件を、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に限定することで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。なお、合計の変動時間は、変動パターンコマンドに含まれる変動表示時間の情報から算出することができる。
また、第1実施形態の変形例1〜9に係るパチンコ機10の音声発光制御装置400は、RAM413の保留記憶手段に記憶されている2の変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間内(例えば、合計の変動時間が60秒内)となる分の変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を図柄表示装置91に実行させるようにしてもよい。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間内となる分だけの変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。なお、合計の変動時間は、変動パターンコマンドに含まれる変動表示時間の情報から算出することができる。
さらに、上記第1実施形態〜第1実施形態及び各変形例やその他の実施形態に係るパチンコ機10が備える構成を組み合わせてもよい。例えば、第1実施形態の変形例1〜9に係るパチンコ機10の構成を組み合わせるようにしてもよい。この場合、その組み合わせのバリエーションは任意であり、第1実施形態の実施例1〜5のうちの2の実施例に係るパチンコ機10の構成を組み合わせるようにしてもよい。また、第1実施形態の変形例1〜9に係るパチンコ機10の構成を組み合わせた構成に、更にその他の実施形態に係るパチンコ機10が備える構成を組み合わせてもよい。例えば、第1実施形態の変形例3及び変形例5を組み合わせる場合、メイン装飾図柄を覆う可動役物Y11を上下方向に駆動させて、メイン装飾図柄の1変動目と2変動目とを視認困難な状態とするとともに、遊技者の注意をミニ装飾図柄からそらして可動役物に惹きつけるようにしてもよいし、メイン装飾図柄を覆う可動役物と、遊技者の注意をミニ装飾図柄からそらす可動役物とをそれぞれ独立した可動役物としてもよい。
また、上記第1実施形態及び各変形例1〜6では、音声発光制御装置400が主制御装置300から送信された変動パターンコマンドを解析し、解析結果に基づいて(所定の変動パターンコマンドに対応する保留個数が2である場合)、図柄表示装置91に2の変動パターンコマンドに対応する2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させている。しかしながら、主制御装置300で変動パターンコマンドを解析して、解析結果に基づいて(所定の変動パターンコマンドに対応する保留個数が2である場合)、通常変動パターンコマンド又は疑似変動パターンコマンドのいずれを音声発光制御装置400へ送信するかを決定するようにしてもよい。
[各実施形態から抽出される発明群]
以下、前記各実施形態から抽出される発明の特徴を説明する。なお、本発明群の特徴のうち、前記各実施形態において対応する構成を括弧書きで示すが、本発明群の特徴は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明群の特徴の目的を達成できる範囲での変形、改良等、各特徴の組み合わせは本発明群の特徴に含まれるものである。
<特徴A群>
特徴A1.
特徴A1に係る遊技機は、
遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
前記始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段と、
前記検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した前記変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶された前記変動情報を読み出して、前記変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段と、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段と、を具備し、
前記サブ制御手段は、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴A1に係る遊技機によれば、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるので、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。
特徴A2.
特徴A2に係る遊技機は、特徴A1に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに前記装飾図柄の変動表示及び停止表示を行い、前記停止表示から前記変動表示の開始後を含む所定期間の間、前記装飾図柄を視認困難な状態とすることで前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴A2に係る遊技機によれば、装飾図柄の停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、疑似変動表示を実行させるので、効果的に、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。
特徴A3.
特徴A3に係る遊技機は、特徴A2に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記所定期間の間、前記装飾図柄の透明度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とする、ことを特徴とする。
特徴A3に係る遊技機によれば、装飾図柄の透過度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とするので、装飾図柄の透過度を変化させる簡易な手法で疑似変動表示を実行させることができる。
特徴A4.
特徴A4に係る遊技機は、特徴A1乃至特徴A3のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、前記第1装飾図柄よりも表示サイズの小さな第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴A4に係る遊技機によれば、装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、第1装飾図柄とは異なる第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、装飾図柄表示手段は、第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する。このように、特徴A4に係る遊技機では、装飾図柄には、疑似変動表示される第1装飾図柄と、疑似変動表示されない第2装飾図柄とがあり、遊技者には、表示サイズの大きな第1装飾図柄により実際の変動回数を少なく感じさせつつ、表示サイズの小さな第2装飾図柄により保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じないように構成されている。
特徴A5.
特徴A5に係る遊技機は、特徴A4に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに、前記第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させる、ことを特徴とする。
特徴A5に係る遊技機によれば、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させるので、保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じない。
特徴A6.
特徴A6に係る遊技機は、特徴A5に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置を変化させる、ことを特徴とする。
特徴A6に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置を変化させることで、遊技者に、第2装飾図柄の停止表示を視認困難とすることができ、保留記憶憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴A7.
特徴A7に係る遊技機は、特徴A5又は特徴A6に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示する、ことを特徴とする。
特徴A7に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示することで、遊技者の注意を画像及び/又は映像に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴A8.
特徴A8に係る遊技機は、特徴A5乃至特徴A7のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記可動役物を備え、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を駆動させる、ことを特徴とする。
特徴A8に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、可動役物を駆動させることで、遊技者の注意を可動役物に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴A9.
特徴A9に係る遊技機は、特徴A8に係る遊技機において、
前記可動役物は、前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動可能であり、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させる、ことを特徴とする。
特徴A9に係る遊技機によれば、可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させることで、遊技者の視線が可動役物に引き付けられやすくなることが期待でき、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴A10.
特徴A10に係る遊技機は、特徴A1乃至特徴A9のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
第1遊技状態と、前記第1状態よりも前記有利な遊技状態の発生確率が高い第2遊技状態とを有し、
前記サブ制御手段は、
前記第2遊技状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴A10に係る遊技機によれば、第2遊技状態(確変中)に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このため、大当たりに当選しやすい第2遊技状態(確変中)にも関わらず、変動回数に比して大当りに当選しないストレスを効果的に低減することができる。また、第2遊技状態(確変中)に疑似変動表示を実行させることで、体感的に少ない変動回数で大当りに当選するため、遊技者の興趣性が大幅に向上する。
特徴A11.
特徴A11に係る遊技機は、特徴A1乃至特徴A10のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記有利な遊技状態の後に前記装飾図柄の変動時間が短縮される時短状態を発生させる時短発生手段を備え、
前記サブ制御手段は、
前記時短状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴A11に係る遊技機によれば、時短状態において、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このように、変動時間の短い時短状態で疑似変動表示を実行させることで、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させても、遊技者が違和感を有することがほとんどない。
特徴A12.
特徴A12に係る遊技機は、特徴A1乃至特徴A11のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄の変動回数をカウントするカウンタを備え、
前記サブ制御手段は、
前記カウンタのカウント値が所定値を超えた場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴A12に係る遊技機によれば、変動回数が所定回数を超えると、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。通常、大当りに当選せずに変動回数が多くなってくると、遊技者のストレスも大きくなっている(溜まっている)と考えられるが、変動回数が所定回数を超えると、疑似変動表示を実行させることで、遊技者のストレスが大きくなる前に疑似変動表示を実行することができる。
特徴A13.
特徴A13に係る遊技機は、特徴A1乃至特徴A12のいずれかに係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴A13に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に疑似変動表示を実行させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
特徴A14.
特徴A14に係る遊技機は、特徴A13に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を前記装飾図柄表示手段に実行させる、ことを特徴とする。
特徴A14に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
<特徴B群>
特徴B1.
特徴B1に係る遊技機は、
遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
前記始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段と、
前記検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した前記変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶された前記変動情報を読み出して、前記変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段と、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段と、
前記装飾図柄が視認可能な第1位置と、前記装飾図柄が視認困難な第2位置とを移動可能な可動役物と、
前記可動役物及び装飾図柄表示手段を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段と、を具備し、
前記サブ制御手段は、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記可動役物を駆動させることで、2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴B1に係る遊技機によれば、装飾図柄が視認困難な第2位置へ可動役物を駆動させることで、装飾図柄を可動役物により視認困難とさせて、2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行することができる。また、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることで、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。
特徴B2.
特徴B2に係る遊技機は、特徴B1に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに前記装飾図柄の変動表示及び停止表示を行い、
前記サブ制御手段は、
前記停止表示から前記変動表示の開始後を含む所定期間の間、前記可動役物の位置を前記第2位置とすることで前記装飾図柄を視認困難な状態とさせて、前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴B2に係る遊技機によれば、装飾図柄の停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、装飾図柄を可動役物により視認困難とさせて、疑似変動表示を実行するので、効果的に、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。
特徴B3.
特徴B3に係る遊技機は、特徴B2に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記所定期間の間、前記装飾図柄の透明度を変化させる、ことを特徴とする。
特徴B3に係る遊技機によれば、装飾図柄の透明度を変化させて装飾図柄を視認困難な状態とするので、装飾図柄の透過率を変化させるなど、簡易な手法で疑似変動表示を実行させることができる。また、可動役物の駆動と合わせて実行することで、装飾図柄をより視認困難な状態とすることができる。
特徴B4.
特徴B4に係る遊技機は、特徴B1乃至特徴B3のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、前記第1装飾図柄よりも表示サイズの小さな第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、
前記サブ制御手段は、
前記第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴B4に係る遊技機によれば、装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、第1装飾図柄とは異なる第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、装飾図柄表示手段は、第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する。このように、特徴B4に係る遊技機では、装飾図柄には、疑似変動表示される第1装飾図柄と、疑似変動表示されない第2装飾図柄とがあり、遊技者には、表示サイズの大きな第1装飾図柄により実際の変動回数を少なく感じさせつつ、表示サイズの小さな第2装飾図柄により保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じないように構成されている。
特徴B5.
特徴B5に係る遊技機は、特徴B4に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに、前記第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させる、ことを特徴とする。
特徴B5に係る遊技機によれば、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させるので、保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じない。
特徴B6.
特徴B6に係る遊技機は、特徴B5に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を駆動させる、ことを特徴とする。
特徴B6に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、可動役物を駆動させることで、遊技者の注意を可動役物に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴B7.
特徴B7に係る遊技機は、特徴B6に係る遊技機において、
前記可動役物は、第1可動役物と、前記第1可動役物とは異なる第2可動役物とを有し、
前記第2可動役物は、
前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動可能であり、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させる、ことを特徴とする。
特徴B7に係る遊技機によれば、第2可動役物を第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させることで、遊技者の視線が可動役物に引き付けられやすくなることが期待でき、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴B8.
特徴B8に係る遊技機は、特徴B5乃至特徴B7のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置を変化させる、ことを特徴とする。
特徴B8に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置を変化させることで、遊技者に、第2装飾図柄の停止表示を視認困難とすることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴B9.
特徴B9に係る遊技機は、特徴B5乃至特徴B8のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示する、ことを特徴とする。
特徴B9に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示することで、遊技者の注意を画像及び/又は映像に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴B10.
特徴B10に係る遊技機は、特徴B1乃至特徴B9のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
第1遊技状態と、前記第1状態よりも前記有利な遊技状態の発生確率が高い第2遊技状態とを有し、
前記サブ制御手段は、
前記第2遊技状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴B10に係る遊技機によれば、第2遊技状態(確変中)に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このため、大当たりに当選しやすい第2遊技状態(確変中)にも関わらず、変動回数に比して大当りに当選しないストレスを効果的に低減することができる。また、第2遊技状態(確変中)に疑似変動表示を実行させることで、体感的に少ない変動回数で大当りに当選するため、遊技者の興趣性が大幅に向上する。
特徴B11.
特徴B11に係る遊技機は、特徴B1乃至特徴B10のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記有利な遊技状態の後に前記装飾図柄の変動時間が短縮される時短状態を発生させる時短発生手段を備え、
前記サブ制御手段は、
前記時短状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴B11に係る遊技機によれば、時短状態において、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このように、変動時間の短い時短状態で疑似変動表示を実行させることで、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させても、遊技者が違和感を有することがほとんどない。
特徴B12.
特徴B12に係る遊技機は、特徴B1乃至特徴B11のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄の変動回数をカウントするカウンタを備え、
前記サブ制御手段は、
前記カウンタのカウント値が所定値を超えた場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴B12に係る遊技機によれば、変動回数が所定回数を超えると、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。通常、大当りに当選せずに変動回数が多くなってくると、遊技者のストレスも大きくなっている(溜まっている)と考えられるが、変動回数が所定回数を超えると、疑似変動表示を実行させることで、遊技者のストレスが大きくなる前に疑似変動表示を実行することができる。
特徴B13.
特徴B13に係る遊技機は、特徴B1乃至特徴B12のいずれかに係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴B13に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に疑似変動表示を実行させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
特徴B14.
特徴B14に係る遊技機は、特徴B13に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を前記装飾図柄表示手段に実行させる、ことを特徴とする。
特徴B14に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
<特徴C群>
特徴C1.
特徴C1に係る遊技機は、
遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
前記始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段と、
前記検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した前記変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶された前記変動情報を読み出して、前記変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段と、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段と、を具備し、
前記サブ制御手段は、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させ、
前記装飾図柄表示手段は、
前記装飾図柄に重畳して前記装飾図柄とは異なる第1画像及び/又は第1映像を表示し、前記装飾図柄を視認困難な状態とすることで前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴C1に係る遊技機によれば、装飾図柄に重畳して装飾図柄とは異なる第1画像及び/又は第1映像を表示し、装飾図柄を視認困難な状態とすることで、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるので、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。また、遊技者の注意が画像(第1画像)又は映像(第1映像)に惹きつけられるので、第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)から遊技者の注意をそらすことができ、ミニ装飾図柄を変動情報毎に変動表示及び停止表示させつつも、2の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴C2.
特徴C2に係る遊技機は、特徴C1に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに前記装飾図柄の変動表示及び停止表示を行い、前記停止表示から前記変動表示の開始後を含む所定期間の間、前記装飾図柄に重畳して前記装飾図柄とは異なる第1画像及び/又は第1映像を表示する、ことを特徴とする。
特徴C2に係る遊技機によれば、装飾図柄の停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、疑似変動表示を実行させるので、効果的に、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。
特徴C3.
特徴C3に係る遊技機は、特徴C2に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記所定期間の間、前記装飾図柄の透明度を変化させる、ことを特徴とする。
特徴C3に係る遊技機によれば、装飾図柄の透明度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とするので、装飾図柄の透過率を変化させるなど、簡易な手法で疑似変動表示を実行させることができる。また、第1画像及び/又は第1映像を装飾図柄に重畳して表示することと合わせて実行することで、装飾図柄をより視認困難な状態とすることができる。
特徴C4.
特徴C4に係る遊技機は、特徴C1乃至特徴C3のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、前記第1装飾図柄よりも表示サイズの小さな第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴C4に係る遊技機によれば、装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、第1装飾図柄とは異なる第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、装飾図柄表示手段は、第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する。このように、特徴C4に係る遊技機では、装飾図柄には、疑似変動表示される第1装飾図柄と、疑似変動表示されない第2装飾図柄とがあり、遊技者には、表示サイズの大きな第1装飾図柄により実際の変動回数を少なく感じさせつつ、表示サイズの小さな第2装飾図柄により保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じないように構成されている。
特徴C5.
特徴C5に係る遊技機は、特徴C4に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに、前記第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させる、ことを特徴とする。
特徴C5に係る遊技機によれば、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させるので、保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じない。
特徴C6.
特徴C6に係る遊技機は、特徴C5に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置を変化させる、ことを特徴とする。
特徴C6に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置を変化させることで、遊技者に、第2装飾図柄の停止表示を視認困難とすることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴C7.
特徴C7に係る遊技機は、特徴C5又は特徴C6に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に第2画像及び/又は第2映像を表示する、ことを特徴とする。
特徴C7に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に第2画像及び/又は第2映像を表示することで、遊技者の注意を第2画像及び/又は第2映像に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴C8.
特徴C8に係る遊技機は、特徴C5乃至特徴C7のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記可動役物を備え、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を駆動させる、ことを特徴とする。
特徴C8に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、可動役物を駆動させることで、遊技者の注意を可動役物に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴C9.
特徴C9に係る遊技機は、特徴C8に係る遊技機において、
前記可動役物は、前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動可能であり、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させる、ことを特徴とする。
特徴C9に係る遊技機によれば、可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させることで、遊技者の視線が可動役物に引き付けられやすくなることが期待でき、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴C10.
特徴C10に係る遊技機は、特徴C1乃至特徴C9のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
第1遊技状態と、前記第1状態よりも前記有利な遊技状態の発生確率が高い第2遊技状態とを有し、
前記サブ制御手段は、
前記第2遊技状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴C10に係る遊技機によれば、第2遊技状態(確変中)に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このため、大当たりに当選しやすい第2遊技状態(確変中)にも関わらず、変動回数に比して大当りに当選しないストレスを効果的に低減することができる。また、第2遊技状態(確変中)に疑似変動表示を実行させることで、体感的に少ない変動回数で大当りに当選するため、遊技者の興趣性が大幅に向上する。
特徴C11.
特徴C11に係る遊技機は、特徴C1乃至特徴C10のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記有利な遊技状態の後に前記装飾図柄の変動時間が短縮される時短状態を発生させる時短発生手段を備え、
前記サブ制御手段は、
前記時短状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴C11に係る遊技機によれば、時短状態において、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このように、変動時間の短い時短状態で疑似変動表示を実行させることで、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させても、遊技者が違和感を有することがほとんどない。
特徴C12.
特徴C12に係る遊技機は、特徴C1乃至特徴C11のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄の変動回数をカウントするカウンタを備え、
前記サブ制御手段は、
前記カウンタのカウント値が所定値を超えた場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴C12に係る遊技機によれば、変動回数が所定回数を超えると、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。通常、大当りに当選せずに変動回数が多くなってくると、遊技者のストレスも大きくなっている(溜まっている)と考えられるが、変動回数が所定回数を超えると、疑似変動表示を実行させることで、遊技者のストレスが大きくなる前に疑似変動表示を実行することができる。
特徴C13.
特徴C13に係る遊技機は、特徴C1乃至特徴C12のいずれかに係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴C13に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に疑似変動表示を実行させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
特徴C14.
特徴C14に係る遊技機は、特徴C13に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を前記装飾図柄表示手段に実行させる、ことを特徴とする。
特徴C14に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
<特徴D群>
特徴D1.
特徴D1に係る遊技機は、
遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
前記始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段と、
前記検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した前記変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶された前記変動情報を読み出して、前記変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段と、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段と、を具備し、
前記主制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶された前記変動情報が2以上であり、かつ、前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間を超えない場合、前記サブ制御手段へ2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる変動パターンコマンドを出力し、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶された前記変動情報が2以上であり、かつ、前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間を超えない場合、前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴D1に係る遊技機によれば、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるので、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。また、特徴D1に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に疑似変動表示を実行させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
特徴D2.
特徴D2に係る遊技機は、特徴D1に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を前記装飾図柄表示手段に実行させる、ことを特徴とする。
特徴D2に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
特徴D3.
特徴D3に係る遊技機は、特徴D1又は特徴D2に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに前記装飾図柄の変動表示及び停止表示を行い、前記停止表示から前記変動表示の開始後を含む所定期間の間、前記装飾図柄を視認困難な状態とすることで前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴D3に係る遊技機によれば、装飾図柄の停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、疑似変動表示を実行させるので、効果的に、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。
特徴D4.
特徴D4に係る遊技機は、特徴D3に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記所定期間の間、前記装飾図柄の透明度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とする、ことを特徴とする。
特徴D4に係る遊技機によれば、装飾図柄の透明度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とするので、装飾図柄の透過率を変化させるなど、簡易な手法で疑似変動表示を実行させることができる。
特徴D5.
特徴D5に係る遊技機は、特徴D3又は特徴D4に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記所定期間の間、前記装飾図柄を視認困難な位置に表示する、ことを特徴とする。
特徴D5に係る遊技機によれば、所定期間の間、装飾図柄を遊技者から視認困難な位置に表示するので、効果的に疑似変動表示を実行させることができる。
特徴D6.
特徴D6に係る遊技機は、特徴D1乃至特徴D5のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、前記第1装飾図柄よりも表示サイズの小さな第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴D6に係る遊技機によれば、装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、第1装飾図柄とは異なる第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、装飾図柄表示手段は、第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する。このように、特徴D6に係る遊技機では、装飾図柄には、疑似変動表示される第1装飾図柄と、疑似変動表示されない第2装飾図柄とがあり、遊技者には、表示サイズの大きな第1装飾図柄により実際の変動回数を少なく感じさせつつ、表示サイズの小さな第2装飾図柄により保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じないように構成されている。
特徴D7.
特徴D7に係る遊技機は、特徴D6に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに、前記第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させる、ことを特徴とする。
特徴D7に係る遊技機によれば、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させるので、保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じない。
特徴D8.
特徴D8に係る遊技機は、特徴D7に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置を変化させる、ことを特徴とする。
特徴D8に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置を変化させることで、遊技者に、第2装飾図柄の停止表示を視認困難とすることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴D9.
特徴D9に係る遊技機は、特徴D7又は特徴D8に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示する、ことを特徴とする。
特徴D9に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示することで、遊技者の注意を画像及び/又は映像に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴D10.
特徴D10に係る遊技機は、特徴D7乃至特徴D9のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記可動役物を備え、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を駆動させる、ことを特徴とする。
特徴D10に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、可動役物を駆動させることで、遊技者の注意を可動役物に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴D11.
特徴D11に係る遊技機は、特徴D10に係る遊技機において、
前記可動役物は、前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動可能であり、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させる、ことを特徴とする。
特徴D11に係る遊技機によれば、可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させることで、遊技者の視線が可動役物に引き付けられやすくなることが期待でき、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴D12.
特徴D12に係る遊技機は、特徴D1乃至特徴D11のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
第1遊技状態と、前記第1状態よりも前記有利な遊技状態の発生確率が高い第2遊技状態とを有し、
前記サブ制御手段は、
前記第2遊技状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴D12に係る遊技機によれば、第2遊技状態(確変中)に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このため、大当たりに当選しやすい第2遊技状態(確変中)にも関わらず、変動回数に比して大当りに当選しないストレスを効果的に低減することができる。また、第2遊技状態(確変中)に疑似変動表示を実行させることで、体感的に少ない変動回数で大当りに当選するため、遊技者の興趣性が大幅に向上する。
特徴D13.
特徴D13に係る遊技機は、特徴D1乃至特徴D12のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記有利な遊技状態の後に前記装飾図柄の変動時間が短縮される時短状態を発生させる時短発生手段を備え、
前記サブ制御手段は、
前記時短状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴D13に係る遊技機によれば、時短状態において、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このように、変動時間の短い時短状態で疑似変動表示を実行させることで、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させても、遊技者が違和感を有することがほとんどない。
特徴D14.
特徴D14に係る遊技機は、特徴D1乃至特徴D13のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄の変動回数をカウントするカウンタを備え、
前記主制御手段は、
前記サブ制御手段は、
前記カウンタのカウント値が所定値を超えた場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴D14に係る遊技機によれば、変動回数が所定回数を超えると、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。通常、大当りに当選せずに変動回数が多くなってくると、遊技者のストレスも大きくなっている(溜まっている)と考えられるが、変動回数が所定回数を超えると、疑似変動表示を実行させることで、遊技者のストレスが大きくなる前に疑似変動表示を実行することができる。
<特徴E群>
特徴E1.
特徴E1に係る遊技機は、
遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
前記始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段と、
前記検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した前記変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶された前記変動情報を読み出して、前記変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段と、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段と、を具備し、
前記サブ制御手段は、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるとともに、
前記変動パターンコマンドが所定の遊技状態に対応する場合、前記装飾図柄表示手段に前記疑似変動表示を実行させないことを特徴とする。
特徴E1に係る遊技機によれば、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるので、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。また、変動パターンコマンドが所定の遊技状態に対応する場合、装飾図柄表示手段に疑似変動表示を実行させないので、遊技者は、所定の遊技状態での演出がキャンセルされることなく楽しむことができる。
特徴E2.
特徴E2に係る遊技機は、特徴E1に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記変動パターンコマンドが大当たり遊技に対応する場合、前記装飾図柄表示手段に前記疑似変動表示を実行させないことを特徴とする。
特徴E2に係る遊技機によれば、変動パターンコマンドが大当たり遊技に対応する場合、装飾図柄表示手段に疑似変動表示を実行させないので、遊技者は、違和感なく大当たり遊技を楽しむことができる。
特徴E3.
特徴E3に係る遊技機は、特徴E1又は特徴E2に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記変動パターンコマンドがリーチに対応する場合、前記装飾図柄表示手段に前記疑似変動表示を実行させないことを特徴とする。
特徴E3に係る遊技機によれば、変動パターンコマンドがリーチに対応する場合、装飾図柄表示手段に疑似変動表示を実行させないので、リーチ演出が実質上キャンセルされることがなく、遊技者はリーチ演出を楽しむことができ、興趣性が向上する。
特徴E4.
特徴E4に係る遊技機は、特徴E1乃至特徴E3のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに前記装飾図柄の変動表示及び停止表示を行い、前記停止表示から前記変動表示の開始後を含む所定期間の間、前記装飾図柄を視認困難な状態とすることで前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴E4に係る遊技機によれば、装飾図柄の停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、疑似変動表示を実行させるので、効果的に、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。
特徴E5.
特徴E5に係る遊技機は、特徴E4に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記所定期間の間、前記装飾図柄の透明度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とする、ことを特徴とする。
特徴E5に係る遊技機によれば、装飾図柄の透過度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とするので、装飾図柄の透過度を変化させる簡易な手法で疑似変動表示を実行させることができる。
特徴E6.
特徴E6に係る遊技機は、特徴E1乃至特徴E5のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、前記第1装飾図柄よりも表示サイズの小さな第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴E6に係る遊技機によれば、装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、第1装飾図柄とは異なる第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、装飾図柄表示手段は、第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する。このように、特徴E6に係る遊技機では、装飾図柄には、疑似変動表示される第1装飾図柄と、疑似変動表示されない第2装飾図柄とがあり、遊技者には、表示サイズの大きな第1装飾図柄により実際の変動回数を少なく感じさせつつ、表示サイズの小さな第2装飾図柄により保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じないように構成されている。
特徴E7.
特徴E7に係る遊技機は、特徴E6に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに、前記第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させる、ことを特徴とする。
特徴E7に係る遊技機によれば、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させるので、保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じない。
特徴E8.
特徴E8に係る遊技機は、特徴E7に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置を変化させる、ことを特徴とする。
特徴E8に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置を変化させることで、遊技者に、第2装飾図柄の停止表示を視認困難とすることができ、保留記憶憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴E9.
特徴E9に係る遊技機は、特徴E7又は特徴E8に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示する、ことを特徴とする。
特徴E9に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示することで、遊技者の注意を画像及び/又は映像に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴E10.
特徴E10に係る遊技機は、特徴E7乃至特徴E9のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記可動役物を備え、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を駆動させる、ことを特徴とする。
特徴E10に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、可動役物を駆動させることで、遊技者の注意を可動役物に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴E11.
特徴E11に係る遊技機は、特徴E10に係る遊技機において、
前記可動役物は、前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動可能であり、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させる、ことを特徴とする。
特徴E11に係る遊技機によれば、可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させることで、遊技者の視線が可動役物に引き付けられやすくなることが期待でき、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴E12.
特徴E12に係る遊技機は、特徴E1乃至特徴E11のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
第1遊技状態と、前記第1状態よりも前記有利な遊技状態の発生確率が高い第2遊技状態とを有し、
前記サブ制御手段は、
前記第2遊技状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴E12に係る遊技機によれば、第2遊技状態(確変中)に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このため、大当たりに当選しやすい第2遊技状態(確変中)にも関わらず、変動回数に比して大当りに当選しないストレスを効果的に低減することができる。また、第2遊技状態(確変中)に疑似変動表示を実行させることで、体感的に少ない変動回数で大当りに当選するため、遊技者の興趣性が大幅に向上する。
特徴E13.
特徴E13に係る遊技機は、特徴E1乃至特徴E12のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記有利な遊技状態の後に前記装飾図柄の変動時間が短縮される時短状態を発生させる時短発生手段を備え、
前記サブ制御手段は、
前記時短状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴E13に係る遊技機によれば、時短状態において、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このように、変動時間の短い時短状態で疑似変動表示を実行させることで、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させても、遊技者が違和感を有することがほとんどない。
特徴E14.
特徴E14に係る遊技機は、特徴E1乃至特徴E13のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄の変動回数をカウントするカウンタを備え、
前記サブ制御手段は、
前記カウンタのカウント値が所定値を超えた場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴E14に係る遊技機によれば、変動回数が所定回数を超えると、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。通常、大当りに当選せずに変動回数が多くなってくると、遊技者のストレスも大きくなっている(溜まっている)と考えられるが、変動回数が所定回数を超えると、疑似変動表示を実行させることで、遊技者のストレスが大きくなる前に疑似変動表示を実行することができる。
特徴E15.
特徴E15に係る遊技機は、特徴E1乃至特徴E14のいずれかに係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴E15に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に疑似変動表示を実行させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
特徴E16.
特徴E16に係る遊技機は、特徴E15に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を前記装飾図柄表示手段に実行させる、ことを特徴とする。
特徴E16に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
<特徴F群>
特徴F1.
特徴F1に係る遊技機は、
遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
前記始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段と、
前記検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した前記変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶された前記変動情報を読み出して、前記変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段と、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段と、を具備し、
前記サブ制御手段は、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるとともに、
前記疑似変動の対象である変動のうち、2番目以降の変動に先読み演出が発生するか否かを判定し、該判定結果に基づいて、前記2番目以降に発生する前記先読み演出を、前記疑似変動の対象である変動のうち、1番目の変動に移行させることを特徴とする。
特徴F1に係る遊技機によれば、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるので、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。また、疑似変動の対象である変動のうち、2番目以降の変動に先読み演出が発生するか否かを判定し、該判定結果に基づいて、2番目以降に発生する先読み演出を、疑似変動の対象である変動のうち、1番目の変動に先読み演出を移行させるので、疑似変動途中のタイミングで先読み演出が発生することによる違和感を低減することができる。
特徴F2.
特徴F2に係る遊技機は、特徴F1に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記疑似変動の対象である変動のうち、前記第1番目の変動開始前である場合に、前記疑似変動の対象である変動のうち、前記2番目以降に発生する前記先読み演出を、前記1番目の変動に移行させることを特徴とする。
特徴F2に係る遊技機によれば、1番目の変動開始前である場合に、1番目の変動に先読み演出を移行させるので、疑似変動途中のタイミングで先読み演出が発生することがなく、遊技者に違和感を与えることがない。このため遊技の興趣性が向上する。
特徴F3
特徴F3に係る遊技機は、特徴F1に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記疑似変動の対象である変動のうち、前記第1番目の変動開始後である、前記疑似変動の対象である変動のうち、前記2番目以降に発生する前記先読み演出を実行しないことを特徴とする。
特徴F3に係る遊技機によれば、第1番目の変動開始後は、2番目以降に発生する先読み演出を実行しないので、疑似変動途中のタイミングで先読み演出が発生することがなく、遊技者に違和感を与えることがない。このため遊技の興趣性が向上する。
特徴F4.
特徴F4に係る遊技機は、特徴F1乃至特徴F3のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに前記装飾図柄の変動表示及び停止表示を行い、前記停止表示から前記変動表示の開始後を含む所定期間の間、前記装飾図柄を視認困難な状態とすることで前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴F4に係る遊技機によれば、装飾図柄の停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、疑似変動表示を実行させるので、効果的に、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。
特徴F5.
特徴F5に係る遊技機は、特徴F4に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記所定期間の間、装飾図柄の透明度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とする、ことを特徴とする。
特徴F5に係る遊技機によれば、装飾図柄の透過度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とするので、装飾図柄の透過度を変化させる簡易な手法で疑似変動表示を実行させることができる。
特徴F6.
特徴F6に係る遊技機は、特徴F1乃至特徴F5のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、前記第1装飾図柄よりも表示サイズの小さな第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴F6に係る遊技機によれば、装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、第1装飾図柄とは異なる第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、装飾図柄表示手段は、第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する。このように、特徴F4に係る遊技機では、装飾図柄には、疑似変動表示される第1装飾図柄と、疑似変動表示されない第2装飾図柄とがあり、遊技者には、表示サイズの大きな第1装飾図柄により実際の変動回数を少なく感じさせつつ、表示サイズの小さな第2装飾図柄により保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じないように構成されている。
特徴F7.
特徴F7に係る遊技機は、特徴F6に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに、前記第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させる、ことを特徴とする。
特徴F7に係る遊技機によれば、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させるので、保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じない。
特徴F8.
特徴F8に係る遊技機は、特徴F7に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置を変化させる、ことを特徴とする。
特徴F8に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置を変化させることで、遊技者に、第2装飾図柄の停止表示を視認困難とすることができ、保留記憶憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴F9.
特徴F9に係る遊技機は、特徴F7又は特徴F8に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示する、ことを特徴とする。
特徴F9に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示することで、遊技者の注意を画像及び/又は映像に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴F10.
特徴F10に係る遊技機は、特徴F7乃至特徴F9のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記可動役物を備え、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を駆動させる、ことを特徴とする。
特徴F10に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、可動役物を駆動させることで、遊技者の注意を可動役物に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴F11.
特徴F11に係る遊技機は、特徴F10に係る遊技機において、
前記可動役物は、前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動可能であり、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させる、ことを特徴とする。
特徴F11に係る遊技機によれば、可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させることで、遊技者の視線が可動役物に引き付けられやすくなることが期待でき、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴F12.
特徴F12に係る遊技機は、特徴F1乃至特徴F11のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
第1遊技状態と、前記第1状態よりも前記有利な遊技状態の発生確率が高い第2遊技状態とを有し、
前記サブ制御手段は、
前記第2遊技状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴F12に係る遊技機によれば、第2遊技状態(確変中)に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このため、大当たりに当選しやすい第2遊技状態(確変中)にも関わらず、変動回数に比して大当りに当選しないストレスを効果的に低減することができる。また、第2遊技状態(確変中)に疑似変動表示を実行させることで、体感的に少ない変動回数で大当りに当選するため、遊技者の興趣性が大幅に向上する。
特徴F13.
特徴F13に係る遊技機は、特徴F1乃至特徴F12のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記有利な遊技状態の後に前記装飾図柄の変動時間が短縮される時短状態を発生させる時短発生手段を備え、
前記サブ制御手段は、
前記時短状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴F13に係る遊技機によれば、時短状態において、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このように、変動時間の短い時短状態で疑似変動表示を実行させることで、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させても、遊技者が違和感を有することがほとんどない。
特徴F14.
特徴F14に係る遊技機は、特徴F1乃至特徴F13のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄の変動回数をカウントするカウンタを備え、
前記サブ制御手段は、
前記カウンタのカウント値が所定値を超えた場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴F14に係る遊技機によれば、変動回数が所定回数を超えると、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。通常、大当りに当選せずに変動回数が多くなってくると、遊技者のストレスも大きくなっている(溜まっている)と考えられるが、変動回数が所定回数を超えると、疑似変動表示を実行させることで、遊技者のストレスが大きくなる前に疑似変動表示を実行することができる。
特徴F15.
特徴F15に係る遊技機は、特徴F1乃至特徴F14のいずれかに係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴F15に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に疑似変動表示を実行させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
特徴F16.
特徴F16に係る遊技機は、特徴F15に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を前記装飾図柄表示手段に実行させる、ことを特徴とする。
特徴F16に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
<特徴G群>
特徴G1.
特徴G1に係る遊技機は、
遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
前記始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段と、
前記検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した前記変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶された前記変動情報を読み出して、前記変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段と、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段と、を具備し、
前記サブ制御手段は、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるとともに、
前記疑似変動の対象である変動のうち、2番目以降の変動に先読み演出が発生するか否かを判定し、該判定結果に基づいて、前記疑似変動表示をキャンセルさせることを特徴とする。
特徴G1に係る遊技機によれば、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるので、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。また、疑似変動の対象である変動のうち、2番目以降の変動に先読み演出が発生するか否かを判定し、該判定結果に基づいて、前記疑似変動表示をキャンセルするので、疑似変動途中のタイミングで先読み演出が発生することによる違和感を低減することができる。
特徴G2.
特徴G2に係る遊技機は、特徴G1に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記疑似変動の対象である変動のうち、前記第1番目の変動開始前である場合に、前記疑似変動表示をキャンセルさせることを特徴とする。
特徴G2に係る遊技機によれば、1番目の変動開始前である場合に、疑似変動表示をキャンセルさせるので、疑似変動途中のタイミングで先読み演出が発生することがなく、遊技者に違和感を与えることがない。このため遊技の興趣性が向上する。
特徴G3.
特徴G3に係る遊技機は、特徴G1に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに前記装飾図柄の変動表示及び停止表示を行い、前記停止表示から前記変動表示の開始後を含む所定期間の間、前記装飾図柄を視認困難な状態とすることで前記疑似変動表示を実行し、
前記サブ制御手段は、
前記疑似変動の対象である変動のうち、前記第1番目の変動において、前記装飾図柄表示手段が前記装飾図柄を視認困難な状態とする前である場合、前記疑似変動表示をキャンセルさせることを特徴とする。
特徴G3に係る遊技機によれば、装飾図柄の停止表示から変動表示の開始後を含む所定期間の間、疑似変動表示を実行させるので、効果的に、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることができる。また、疑似変動途中のタイミングで先読み演出が発生することがなく、遊技者に違和感を与えることがない。このため遊技の興趣性が向上する。
特徴G4.
特徴G4に係る遊技機は、特徴G3に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記疑似変動の対象である変動のうち、前記第1番目の変動において、前記装飾図柄表示手段が前記装飾図柄を視認困難な状態とした後である場合、前記疑似変動表示をキャンセルさせないことを特徴とする。
特徴G4に係る遊技機によれば、疑似変動途中のタイミングで先読み演出が発生することがなく、遊技者に違和感を与えることがない。このため遊技の興趣性が向上する。
特徴G5.
特徴G5に係る遊技機は、特徴G4に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記所定期間の間、装飾図柄の透明度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とする、ことを特徴とする。
特徴G5に係る遊技機によれば、装飾図柄の透過度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とするので、装飾図柄の透過度を変化させる簡易な手法で疑似変動表示を実行させることができる。
特徴G6.
特徴G6に係る遊技機は、特徴G1乃至特徴G5のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、前記第1装飾図柄よりも表示サイズの小さな第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴G6に係る遊技機によれば、装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、第1装飾図柄とは異なる第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、装飾図柄表示手段は、第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する。このように、特徴G4に係る遊技機では、装飾図柄には、疑似変動表示される第1装飾図柄と、疑似変動表示されない第2装飾図柄とがあり、遊技者には、表示サイズの大きな第1装飾図柄により実際の変動回数を少なく感じさせつつ、表示サイズの小さな第2装飾図柄により保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じないように構成されている。
特徴G7.
特徴G7に係る遊技機は、特徴G6に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに、前記第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させる、ことを特徴とする。
特徴G7に係る遊技機によれば、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させるので、保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じない。
特徴G8.
特徴G8に係る遊技機は、特徴G7に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置を変化させる、ことを特徴とする。
特徴G8に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置を変化させることで、遊技者に、第2装飾図柄の停止表示を視認困難とすることができ、保留記憶憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴G9.
特徴G9に係る遊技機は、特徴G7又は特徴G8に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示する、ことを特徴とする。
特徴G9に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示することで、遊技者の注意を画像及び/又は映像に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴G10.
特徴G10に係る遊技機は、特徴G7乃至特徴G9のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記可動役物を備え、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を駆動させる、ことを特徴とする。
特徴G10に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、可動役物を駆動させることで、遊技者の注意を可動役物に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴G11.
特徴G11に係る遊技機は、特徴G10に係る遊技機において、
前記可動役物は、前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動可能であり、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させる、ことを特徴とする。
特徴G11に係る遊技機によれば、可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させることで、遊技者の視線が可動役物に引き付けられやすくなることが期待でき、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴G12.
特徴G12に係る遊技機は、特徴G1乃至特徴G11のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
第1遊技状態と、前記第1状態よりも前記有利な遊技状態の発生確率が高い第2遊技状態とを有し、
前記サブ制御手段は、
前記第2遊技状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴G12に係る遊技機によれば、第2遊技状態(確変中)に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このため、大当たりに当選しやすい第2遊技状態(確変中)にも関わらず、変動回数に比して大当りに当選しないストレスを効果的に低減することができる。また、第2遊技状態(確変中)に疑似変動表示を実行させることで、体感的に少ない変動回数で大当りに当選するため、遊技者の興趣性が大幅に向上する。
特徴G13.
特徴G13に係る遊技機は、特徴G1乃至特徴G12のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記有利な遊技状態の後に前記装飾図柄の変動時間が短縮される時短状態を発生させる時短発生手段を備え、
前記サブ制御手段は、
前記時短状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴G13に係る遊技機によれば、時短状態において、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このように、変動時間の短い時短状態で疑似変動表示を実行させることで、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させても、遊技者が違和感を有することがほとんどない。
特徴G14.
特徴G14に係る遊技機は、特徴G1乃至特徴G13のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄の変動回数をカウントするカウンタを備え、
前記サブ制御手段は、
前記カウンタのカウント値が所定値を超えた場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴G14に係る遊技機によれば、変動回数が所定回数を超えると、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。通常、大当りに当選せずに変動回数が多くなってくると、遊技者のストレスも大きくなっている(溜まっている)と考えられるが、変動回数が所定回数を超えると、疑似変動表示を実行させることで、遊技者のストレスが大きくなる前に疑似変動表示を実行することができる。
特徴G15.
特徴G15に係る遊技機は、特徴G1乃至特徴G14のいずれかに係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴G15に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に疑似変動表示を実行させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
特徴G16.
特徴G16に係る遊技機は、特徴G15に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を前記装飾図柄表示手段に実行させる、ことを特徴とする。
特徴G16に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
<特徴H群>
特徴H1.
特徴H1に係る遊技機は、
遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
前記始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段と、
前記検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した前記変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶された前記変動情報を読み出して、前記変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段と、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段と、を具備し、
前記サブ制御手段は、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させ、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄表示手段に前記保留情報を表示させ、
前記装飾図柄表示手段は、
前記疑似変動表示の対象である前記変動情報と、他の変動情報とを異なる表示態様で表示することを特徴とする。
特徴H1に係る遊技機によれば、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるので、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。また、疑似変動表示の対象である変動情報に対応する保留情報と、他の変動情報に対応する保留情報とを異なる表示態様で表示するので、遊技者に期待感を持たせることができ、興趣性が向上する。
特徴H2.
特徴H2に係る遊技機は、特徴H1に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記疑似変動表示の対象である前記2以上の変動情報を1の保留情報として表示することを特徴とする。
特徴H2に係る遊技機によれば、疑似変動表示の対象である2以上の変動情報を1の保留情報として表示するので、変動回数と表示画面Gに表示されている保留個数とに齟齬が生じない。
特徴H3.
特徴H3に係る遊技機は、特徴H2に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記疑似変動表示の対象である前記1以上の変動情報のうち1番目の変動表示の開始後に前記疑似変動表示の対象である前記2以上の変動情報を1の保留情報として表示することを特徴とする。
特徴H3に係る遊技機によれば、疑似変動表示の対象である1以上の変動情報のうち1番目の変動表示の開始後に2以上の変動情報を1の保留情報として表示(結合表示)するので、2以上の保留表示を結合する際の違和感がない。
特徴H4.
特徴H4に係る遊技機は、特徴H2又は特徴H3に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記疑似変動表示の対象である前記2以上の変動情報のうち1番目の変動表示の開始後に2番目の変動表示を開始する前に前記疑似変動表示の対象である前記2以上の変動情報を1の保留情報として表示することを特徴とする。
特徴H4に係る遊技機によれば、疑似変動表示の対象である1以上の変動情報のうち2番目の変動表示を開始する前に2以上の変動情報を1の保留情報として表示(結合表示)するので、2以上の保留表示を結合する際の違和感がない。
特徴H5.
特徴H5に係る遊技機は、特徴H1乃至特徴H4のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記所定期間の間、前記装飾図柄の透明度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とする、ことを特徴とする。
特徴H5に係る遊技機によれば、装飾図柄の透過度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とするので、装飾図柄の透過度を変化させる簡易な手法で疑似変動表示を実行させることができる。
特徴H6.
特徴H6に係る遊技機は、特徴H1乃至特徴H5のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、前記第1装飾図柄よりも表示サイズの小さな第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴H6に係る遊技機によれば、装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、第1装飾図柄とは異なる第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、装飾図柄表示手段は、第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する。このように、特徴H4に係る遊技機では、装飾図柄には、疑似変動表示される第1装飾図柄と、疑似変動表示されない第2装飾図柄とがあり、遊技者には、表示サイズの大きな第1装飾図柄により実際の変動回数を少なく感じさせつつ、表示サイズの小さな第2装飾図柄により保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じないように構成されている。
特徴H7.
特徴H7に係る遊技機は、特徴H6に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに、前記第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させる、ことを特徴とする。
特徴H7に係る遊技機によれば、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させるので、保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じない。
特徴H8.
特徴H8に係る遊技機は、特徴H7に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置を変化させる、ことを特徴とする。
特徴H8に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置を変化させることで、遊技者に、第2装飾図柄の停止表示を視認困難とすることができ、保留記憶憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴H9.
特徴H9に係る遊技機は、特徴H7又は特徴H8に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示する、ことを特徴とする。
特徴H9に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示することで、遊技者の注意を画像及び/又は映像に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴H10.
特徴H10に係る遊技機は、特徴H7乃至特徴H9のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記可動役物を備え、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を駆動させる、ことを特徴とする。
特徴H10に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、可動役物を駆動させることで、遊技者の注意を可動役物に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴H11.
特徴H11に係る遊技機は、特徴H10に係る遊技機において、
前記可動役物は、前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動可能であり、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させる、ことを特徴とする。
特徴H11に係る遊技機によれば、可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させることで、遊技者の視線が可動役物に引き付けられやすくなることが期待でき、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴H12.
特徴H12に係る遊技機は、特徴H1乃至特徴H11のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
第1遊技状態と、前記第1状態よりも前記有利な遊技状態の発生確率が高い第2遊技状態とを有し、
前記サブ制御手段は、
前記第2遊技状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴H12に係る遊技機によれば、第2遊技状態(確変中)に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このため、大当たりに当選しやすい第2遊技状態(確変中)にも関わらず、変動回数に比して大当りに当選しないストレスを効果的に低減することができる。また、第2遊技状態(確変中)に疑似変動表示を実行させることで、体感的に少ない変動回数で大当りに当選するため、遊技者の興趣性が大幅に向上する。
特徴H13.
特徴H13に係る遊技機は、特徴H1乃至特徴H12のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記有利な遊技状態の後に前記装飾図柄の変動時間が短縮される時短状態を発生させる時短発生手段を備え、
前記サブ制御手段は、
前記時短状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴H13に係る遊技機によれば、時短状態において、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このように、変動時間の短い時短状態で疑似変動表示を実行させることで、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させても、遊技者が違和感を有することがほとんどない。
特徴H14.
特徴H14に係る遊技機は、特徴H1乃至特徴H13のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄の変動回数をカウントするカウンタを備え、
前記サブ制御手段は、
前記カウンタのカウント値が所定値を超えた場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴H14に係る遊技機によれば、変動回数が所定回数を超えると、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。通常、大当りに当選せずに変動回数が多くなってくると、遊技者のストレスも大きくなっている(溜まっている)と考えられるが、変動回数が所定回数を超えると、疑似変動表示を実行させることで、遊技者のストレスが大きくなる前に疑似変動表示を実行することができる。
特徴H15.
特徴H15に係る遊技機は、特徴H1乃至特徴H14のいずれかに係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴H15に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に疑似変動表示を実行させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
特徴H16.
特徴H16に係る遊技機は、特徴H15に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を前記装飾図柄表示手段に実行させる、ことを特徴とする。
特徴H16に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
<特徴I群>
特徴I1.
特徴I1に係る遊技機は、
遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
前記始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段と、
前記検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した前記変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶された前記変動情報を読み出して、前記変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段と、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段と、を具備し、
前記サブ制御手段は、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させ、
前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄表示手段に前記保留情報を表示させ、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留情報の表示位置を変化させる、ことを特徴とする。
特徴I1に係る遊技機によれば、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させるので、遊技者は、実際の変動回数に対して、体感的な変動表示の回数が少なく感じられる。このため、変動回数に比して大当りに当選しないストレスが低減され、遊技者の興趣性が向上する。また、疑似変動表示の対象である変動情報に対応する保留情報の表示位置を変化させるので、遊技者に、保留情報数の変化を視認困難とすることができ、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴I2.
特徴I2に係る遊技機は、特徴I1に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留情報の表示位置を変化させる際に、前記疑似変動表示の対象である前記2以上の変動情報の表示数を変化させることを特徴とする。
特徴I2に係る遊技機によれば、保留情報の表示位置を変化させる際に、保留情報の表示位置を変化させる際に、疑似変動表示の対象である2以上の変動情報の表示数を変化させるので、保留情報数の変化を遊技者に認識させづらくすることが期待できる。
特徴I3.
特徴I3に係る遊技機は、特徴I2に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記疑似変動表示の対象である前記1以上の変動情報のうち1番目の変動表示の開始後に前記保留情報の表示位置を変化させることを特徴とする。
特徴I3に係る遊技機によれば、疑似変動表示の対象である1以上の変動情報のうち1番目の変動表示の開始後に保留情報の表示位置を変化させるので保留情報の表示数を変化させる際の違和感がない。
特徴I4.
特徴I4に係る遊技機は、特徴I2又は特徴I3に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記疑似変動表示の対象である前記2以上の変動情報のうち1番目の変動表示の開始後に2番目の変動表示を開始する前に、前記保留情報の表示位置を変化させることを特徴とする。
特徴I4に係る遊技機によれば、疑似変動表示の対象である1以上の変動情報のうち2番目の変動表示を開始する前に保留情報の表示位置を変化させるので保留情報の表示数を変化させる際の違和感がない。
特徴I5.
特徴I5に係る遊技機は、特徴I1乃至特徴I4のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記所定期間の間、前記装飾図柄の透明度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とする、ことを特徴とする。
特徴I5に係る遊技機によれば、装飾図柄の透過度を変化させて前記装飾図柄を視認困難な状態とするので、装飾図柄の透過度を変化させる簡易な手法で疑似変動表示を実行させることができる。
特徴I6.
特徴I6に係る遊技機は、特徴I1乃至特徴I5のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、前記第1装飾図柄よりも表示サイズの小さな第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する、ことを特徴とする。
特徴I6に係る遊技機によれば、装飾図柄は、第1装飾図柄(メイン装飾図柄)と、第1装飾図柄とは異なる第2装飾図柄(ミニ装飾図柄)とを有し、装飾図柄表示手段は、第1装飾図柄に対して前記疑似変動表示を実行する。このように、特徴I6に係る遊技機では、装飾図柄には、疑似変動表示される第1装飾図柄と、疑似変動表示されない第2装飾図柄とがあり、遊技者には、表示サイズの大きな第1装飾図柄により実際の変動回数を少なく感じさせつつ、表示サイズの小さな第2装飾図柄により保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じないように構成されている。
特徴I7.
特徴I7に係る遊技機は、特徴I6に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報ごとに、前記第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させる、ことを特徴とする。
特徴I7に係る遊技機によれば、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させるので、保留情報の個数と、装飾図柄の変動回数との間に差異が生じない。
特徴I8.
特徴I8に係る遊技機は、特徴I7に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置を変化させる、ことを特徴とする。
特徴I8に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置を変化させることで、遊技者に、第2装飾図柄の停止表示を視認困難とすることができ、保留記憶憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴I9.
特徴I9に係る遊技機は、特徴I7又は特徴I8に係る遊技機において、
前記装飾図柄表示手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示する、ことを特徴とする。
特徴I9に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、第2装飾図柄の表示位置とは異なる位置に所定の画像及び/又は映像を表示することで、遊技者の注意を画像及び/又は映像に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴I10.
特徴I10に係る遊技機は、特徴I7乃至特徴I9のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記可動役物を備え、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を駆動させる、ことを特徴とする。
特徴I10に係る遊技機によれば、第2装飾図柄の停止表示前に、可動役物を駆動させることで、遊技者の注意を可動役物に惹きつけることができ、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴I11.
特徴I11に係る遊技機は、特徴I10に係る遊技機において、
前記可動役物は、前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動可能であり、
前記サブ制御手段は、
前記第2装飾図柄の前記停止表示前に、前記可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させる、ことを特徴とする。
特徴I11に係る遊技機によれば、可動役物を前記第2装飾図柄の表示位置又はその近傍位置まで駆動させることで、遊技者の視線が可動役物に引き付けられやすくなることが期待でき、保留記憶手段に記憶されている変動情報ごとに、第2装飾図柄を変動表示及び停止表示させつつも、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させやすくなることが期待できる。
特徴I12.
特徴I12に係る遊技機は、特徴I1乃至特徴I11のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
第1遊技状態と、前記第1状態よりも前記有利な遊技状態の発生確率が高い第2遊技状態とを有し、
前記サブ制御手段は、
前記第2遊技状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴I12に係る遊技機によれば、第2遊技状態(確変中)に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このため、大当たりに当選しやすい第2遊技状態(確変中)にも関わらず、変動回数に比して大当りに当選しないストレスを効果的に低減することができる。また、第2遊技状態(確変中)に疑似変動表示を実行させることで、体感的に少ない変動回数で大当りに当選するため、遊技者の興趣性が大幅に向上する。
特徴I13.
特徴I13に係る遊技機は、特徴I1乃至特徴I12のいずれかに係る遊技機において、
前記遊技機は、
前記有利な遊技状態の後に前記装飾図柄の変動時間が短縮される時短状態を発生させる時短発生手段を備え、
前記サブ制御手段は、
前記時短状態において、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴I13に係る遊技機によれば、時短状態において、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。このように、変動時間の短い時短状態で疑似変動表示を実行させることで、2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させても、遊技者が違和感を有することがほとんどない。
特徴I14.
特徴I14に係る遊技機は、特徴I1乃至特徴I13のいずれかに係る遊技機において、
前記装飾図柄の変動回数をカウントするカウンタを備え、
前記サブ制御手段は、
前記カウンタのカウント値が所定値を超えた場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴I14に係る遊技機によれば、変動回数が所定回数を超えると、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。通常、大当りに当選せずに変動回数が多くなってくると、遊技者のストレスも大きくなっている(溜まっている)と考えられるが、変動回数が所定回数を超えると、疑似変動表示を実行させることで、遊技者のストレスが大きくなる前に疑似変動表示を実行することができる。
特徴I15.
特徴I15に係る遊技機は、特徴I1乃至特徴I14のいずれかに係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる、ことを特徴とする。
特徴I15に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に、装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間を超えない場合に疑似変動表示を実行させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
特徴I16.
特徴I16に係る遊技機は、特徴I15に係る遊技機において、
前記サブ制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている2以上の前記変動情報に対応する変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を前記装飾図柄表示手段に実行させる、ことを特徴とする。
特徴I16に係る遊技機によれば、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる。疑似的な変動時間があまりに長いと、遊技者が違和感を有すると考えられるが、変動時間の合計が所定時間内となる分の前記変動情報に対応する変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させることで、疑似変動表示を実行することによる遊技者の違和感を低減することができる。
以上のように、本発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に好適に利用することができる。
10…パチンコ機(遊技機)、11…外枠、12…遊技機本体、13…内枠、14…前扉枠、21…窓部、22…窓パネル、23…表示ランプ装置、24…エラー表示ランプ部、26A〜26E…スピーカ部、30…カバー部材駆動部、31…上側膨出部、32…下側膨出部、33…上皿、34…下皿、35…操作ボタン、41…発射ハンドル、81…遊技盤、82…一般入賞口(賞球10個)、83…可変入賞装置、85…スルーゲート、86…可変表示ユニット、87…アウト口、88…回転案内部材、89…遊技釘、91…図柄表示装置、250…第1監視装置、290…第2監視装置、300…主制御装置、400…音声発光制御装置、500…表示制御装置

Claims (2)

  1. 遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
    前記始動領域への遊技球の進入を検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態を付与するか否かの判定結果を教示する装飾図柄の変動時間が規定された変動情報を取得するとともに、取得した前記変動情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に記憶された前記変動情報を読み出して、前記変動情報に対応する変動パターンコマンドを出力するコマンド出力部と、を備える主制御手段と、
    前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示手段を、直接的、又は、間接的に制御するサブ制御手段と、を具備し、
    前記サブ制御手段は、
    前記主制御手段からの前記変動パターンコマンドに基づいて、前記装飾図柄表示手段に2以上の変動情報に対応する2以上の変動表示を疑似的に1の変動表示として視認させる疑似変動表示を実行させるとともに、
    前記疑似変動の対象である変動のうち、2番目以降の変動に先読み演出が発生するか否かを判定し、該判定結果に基づいて、前記2番目以降に発生する前記先読み演出を、前記疑似変動の対象である変動のうち、1番目の変動に移行させることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項2に係る遊技機は、請求項1に係る遊技機において、
    前記サブ制御手段は、
    前記疑似変動の対象である変動のうち、前記第1番目の変動開始前である場合に、前記疑似変動の対象である変動のうち、前記2番目以降に発生する前記先読み演出を、前記1番目の変動に移行させることを特徴とする。

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