JP7183404B2 - 滅菌容器の無菌性損傷及び制御システム - Google Patents

滅菌容器の無菌性損傷及び制御システム Download PDF

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Description

本開示の主題は、一般に、滅菌容器に関し、より詳細には、滅菌容器の無菌性損傷検出システム及び制御システムに関する。
手術室(OR)で使用される手術器具及び手術用品の多くは再利用可能である。これらの手術用品としては、一般的に、クランプ、メスの刃のハンドル、リトラクタ、鉗子、ハサミ、手術用タオル、洗面器などが挙げられる。これらの手術用品はすべて、各処置の後に回収し、汚染物質を除去し、滅菌容器に入れ、別の処置で再使用できるように滅菌する必要がある。使用される滅菌容器または包装システムは、滅菌される物品を収容できるサイズ及び形状を有する必要があり、かつ、滅菌プロセスの物理的条件に適合し、耐えられるものでなければならない。代表的な滅菌容器としては、使い捨てのラップ、及び再利用可能な硬質容器(RC)が挙げられる。硬質容器(RC)は、蓋、本体、フィルタ、及び1以上の密封ガスケットを備える。器具の代表的な滅菌手段としては、とりわけ、蒸気によるオートクレーブ、エチレンオキサイドガスへの曝露、及び、米国カリフォルニア州アーバイン所在のアドバンスト・ステリライゼーション・プロダクツ(Advanced Sterilization Products)社製のSTERRAD(登録商標)滅菌システムを用いて行われる過酸化水素プラズマへの曝露などが挙げられる。パッケージ及びその内容物を滅菌した後、滅菌パッケージは通常、外科処置に必要とされるまで保管される。
外科手術では、術後感染を防ぐことが非常に重要である。適切に滅菌された手術器具を使用することは、感染予防パラダイムの重要な要素である。滅菌容器システムは、適切な蒸気浸透、オートクレーブ後の冷却、器具の無期限の無菌的保管、及び器具の無菌的な取り出しを可能にするように設計される。硬質容器(RC)は良好な耐久性を示し,再使用可能なので、非常に安価な滅菌方法である。しかしながら、例えばオートクレーブ後の保管中などに、容器が滅菌のための適切な熱サイクルを受けたか否かを迅速に評価することや、オートクレーブ後の保存中などに容器に損傷が生じたか否かを判定することは困難であり、このことは、依然として課題である。密封ガスケットの劣化や経年劣化、蓋、本体、及び/またはフィルタの密封面の損傷、及び/または蓋の偶発的な開閉などのいくつかの原因によって、オートクレーブ後の保管中または手術室(OR)への輸送中に硬質容器(RC)の内部無菌環境が侵害されることがある。硬質容器(RC)の内部無菌環境の侵害の検出は一般的に、不可能ではないとしても非常に困難であり、そのため、病原体侵入の深刻な原因となり得る。使用前の器具の無菌状態を確実に維持するためには、滅菌チェーン中の密封界面の状態を継続的にモニタリングして、無菌環境が侵害された場合にはそのことを表示することが非常に重要である。現在の硬質容器(RC)システムは一般的に、硬質容器(RC)が熱サイクルを受けたこと、及び、蓋が開かれていないことを示すための、単純な熱活性化式の比色インジケータまたはバイメタルインジケータを備えている。しかしながら、これらの単純なインジケータ以外には、現行のRCシステムは、密封界面の損傷、とりわけ、視認することが困難な損傷を検出することができず、また、RCシステムの内容物の無菌性が維持されているか否かを迅速に示すこともできなかった。
したがって、従来の滅菌容器の上記の問題点を解決した滅菌容器が求められている。特に、滅菌容器の密封の損傷を検出し、ユーザに警告する機能を有する無菌性損傷検出システムが存在すれば有益であろう。さらに、このような無菌性損傷検出システムは、信号を利用して損傷を検出しユーザに警告するスマートガスケットと呼ばれるガスケットであれば有益であろう。加えて、殺菌容器の状態を検出し、追跡し、ユーザに警告するためのコントローラシステムが有利であろう。このようなコントローラシステムは、容器の無菌性の損傷を検出してユーザに警告するために、滅菌損傷検出システムと共に使用されることが望ましい。
本開示は、容器内部を汚染物質の侵入に対して密封するための構成要素を有する滅菌容器を提供する。また、本開示は、滅菌容器の密封が損傷したか否かを検出するための無菌性損傷検出システムを提供する。滅菌容器の密封が損傷した場合には、滅菌容器の内容物の無菌性が損なわれる可能性がある。さらに、本開示は、滅菌容器の密封が損傷したか否かなどの滅菌容器の状態を検出し、追跡し、ユーザに警告するための制御システムを提供する。本発明の別の態様及び利点は、その一部が以下の説明に記載されており、あるいは以下の説明から明らかであり、あるいは本発明の実施により学ぶことができるであろう。
一態様では、本開示は、滅菌容器システムに関する。本開示の滅菌容器システムは、滅菌容器を備える。滅菌容器は、容器本体と、容器本体と協働して容器内部を画定する容器蓋とを含む。滅菌容器は、容器内部を汚染物質の侵入に対して密封するための容器ガスケットと、容器ガスケットに組み込まれた伝送経路とをさらに含む。本開示の滅菌容器システムは、制御装置をさらに備える。制御装置は、伝送経路に沿って伝送された信号を処理して、容器ガスケットに損傷が存在するか否かを判定するように構成されている。本開示の滅菌容器システムは、本明細書に記載された任意の適切な追加の構成要素をさらに含むことができることを理解されたい。
別の態様では、本開示は、滅菌容器のための無菌性損傷検出システムに関する。滅菌容器は、容器本体と、容器本体と協働して容器内部を画定する容器蓋とを含む。本開示の無菌性損傷検出システムは、容器内部を汚染物質の侵入に対して密封するためのガスケットと、伝送経路と、制御装置とを備える。制御装置は、伝送経路に沿って伝送された信号を処理して、容器ガスケットに損傷が存在するか否かを判定するように構成されている。本開示の無菌性損傷検出システムは、本明細書に記載された任意の適切な追加の構成要素をさらに含むことができることを理解されたい。
さらに別の態様では、本開示は、滅菌容器のための無菌性損傷検出方法に関する。本発明の無菌性損傷検出方法は、容器本体と容器蓋との間に延在するガスケットに組み込まれた伝送経路に沿って伝送された信号を処理して、容器ガスケットに損傷が存在するか否かを判定する。本開示の無菌性損傷検出方法は、本明細書に記載された任意の適切な追加の構成要素をさらに含むことができることを理解されたい。
さらに別の態様では、本開示は、滅菌容器システムに関する。本開示の滅菌容器システムは、容器本体及び容器本体と協働して容器内部を画定する容器蓋を含む滅菌容器と、滅菌容器に取り付けられたセンサと、滅菌容器のユーザに滅菌容器の状態を示すためのインジケータと、センサと作動可能に通信する制御装置とを備える。制御装置は、センサから受信したデータを処理してインジケータを作動させるように構成されている。本開示の滅菌容器システムは、本明細書に記載された任意の適切な追加の構成要素をさらに含むことができることを理解されたい。
さらなる態様では、本開示は、滅菌容器システムに関する。本開示の滅菌容器システムは、容器本体及び容器本体と協働して容器内部を画定する容器蓋を含む滅菌容器と、容器本体に取り付けられた少なくとも2つのセンサと、少なくとも2つのセンサと作動可能に通信する制御装置とを備える。制御装置は、インジケータの状態を滅菌容器のユーザに示すために、少なくとも2つのセンサから受信したデータを処理するように構成されている。本開示の滅菌容器システムは、本明細書に記載された任意の適切な追加の構成要素をさらに含むことができることを理解されたい。
さらに別の態様では、滅菌容器システムに関する。本開示の滅菌容器システムは、容器本体及び容器本体と協働して容器内部を画定する容器蓋を含む滅菌容器と、容器内部を汚染物質の侵入に対して密封するための容器ガスケットと、容器ガスケットに組み込まれた伝送経路とを備える。本開示の滅菌容器システムは、滅菌容器のユーザに滅菌容器の状態を示すためのインジケータと、伝送経路及び複数のセンサと作動可能に通信する制御装置とをさらに備える。制御装置は、伝送経路に沿って伝送された信号を処理して、容器ガスケットに損傷が存在するか否かを判定するように構成されている。また、制御装置は、容器ガスケットに損傷が存在することをユーザに示すために、インジケータを作動させるように構成されている。
本発明の上記及び他の特徴、態様及び利点は、以下の説明及び添付された特許請求の範囲を参照することにより、より良く理解できるであろう。添付図面は、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、本発明の実施形態を図示し、本明細書と共に本発明の原理を説明する役割を果たす。
当業者を対象にした本発明の完全かつ実現可能な開示(ベストモードを含む)が、添付図面を参照して、本明細書に説明されている。
図1は、本主題の例示的な実施形態による、滅菌容器及び無菌性損傷検出システムを備えた滅菌容器アセンブリの一部の斜視図である。 図2Aは、本主題の例示的な実施形態による、図1の滅菌容器アセンブリの滅菌容器及びガスケットの断面図である。 図2Bは、本主題の別の例示的な実施形態による、図1の滅菌容器及び滅菌容器アセンブリのガスケットの断面図である。 図3は、図1の滅菌容器アセンブリの滅菌容器の無菌性の損傷を検出するための方法を説明するためのフロー図である。 図4は、本主題の例示的な実施形態による、コントローラシステム及びスマートガスケットの上方斜視図である。 図5は、図4のコントローラシステムのブロック図である。 図6は、図4のコントローラシステムの第1の側面を示す側面図である。 図7は、図4のコントローラシステムの内部図である。 図8は、図4のコントローラシステムの第2の側面を示す側面図である。 図9は、図4のコントローラシステムの第3の側面を示す側面図である。 図10は、図4のコントローラシステムのロジックシーケンスを説明するためのフロー図である。 図11は、図4のコントローラシステムの別のロジックシーケンスを説明するためのフロー図である。 図12は、図4のコントローラシステムのさらに別のロジックシーケンスを説明するためのフロー図である。
以下、本発明の様々な実施形態及びその1以上の実施例について詳細に説明する。各実施例は、本発明を説明するために提示されたものであり、本発明を限定するものではない。実際、本発明において、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、本発明の様々な変更形態及び変形形態が可能であることは、当業者にとって明らかであろう。例えば、ある実施形態の一部として例示または説明された特徴を、別の実施形態と共に用いて、さらなる別の実施形態を創出することもできる。したがって、本発明は、添付された特許請求の範囲及びその均等物の範囲に含まれる限り、そのような変更形態及び変形形態を包含することを意図している。
本明細書に開示されるのは、手術装置、手術器具、または手術用品などの滅菌物品を収容、滅菌、保管、及び使用するための様々な処置で使用するのに適した滅菌包装システムまたは滅菌容器及びそれらの構成要素である。病院や外来手術施設に存在する手術室での使用に関連して説明するが、本主題は、滅菌された装置、器具、または材料を容器内に収容することを必要とするあらゆる場所での使用を意図している。したがって、以下の説明は、本主題の使用範囲に関する限定と見なされるべきではない。
特に図1を参照すると、本主題の例示的な実施形態による、滅菌容器アセンブリ100の一部の斜視断面図が提供される。図1に示すように、滅菌容器アセンブリ100は、再使用可能な硬質滅菌容器102と、制御装置104とを備える。滅菌容器102は、容器本体106と、容器蓋108とを含む。容器本体106及び容器蓋108は、協働して容器内部110を画定する。この滅菌容器102は、単なる例示に過ぎず、異なる構成を有する他の滅菌容器102も同様に使用することができる。
滅菌容器102は、容器内部110を汚染物質の侵入に対して密封するための密封を形成する容器ガスケット112をさらに含む。すなわち、容器本体106と容器蓋108との間で適切に圧縮されたとき、容器ガスケット112は、汚染物質が容器内部110に侵入することを防止する。その結果、滅菌容器102及びその内容物に滅菌プロトコルを施した後に、滅菌容器102の内容物、例えば、滅菌容器102内に収容された手術装置や手術器具などが滅菌状態に維持される。容器ガスケット112は、容器本体106の周縁部及び容器蓋108の周縁部に沿って延びる密封経路を画定する。すなわち、密封経路は、容器本体106と容器蓋108との間で滅菌容器102の全周に沿って延在し、容器本体106と容器蓋108との間に密封を提供する。
いくつかの実施形態では、容器ガスケット112は、容器本体106に設けられ、例えば、図1、図2A、及び図2Bに示すように、容器蓋108の一部を受容するように形成された容器本体106の凹部に設けられる。別の実施形態では、容器ガスケット112は、容器蓋108に設けられ、例えば、容器本体106の一部を受容するように形成された容器蓋108の凹部に設けられる。さらに別の実施形態では、容器ガスケット112は、容器本体106及び容器蓋108とは別体であり、容器内部110を閉じて密封するための組立工程の一部として、容器本体106と容器蓋108との間に配置される。例えば、容器ガスケット112は、容器蓋108を容器本体106に固定する前に、容器本体106の周縁に沿って配置される。
図2A及び図2Bを参照して、滅菌容器アセンブリ100の例示的な実施形態では、容器ガスケット112は、「スマート」ガスケットである。一般的に、スマートガスケットは、電子関連部品を有するガスケットである。すなわち、ガスケットは、2つの面の間に密封を提供するという主な目的を果たすが、ガスケット内には、受動的及び/または能動的な電子部品が組み込まれている。より具体的には、スマートガスケット112は、例えば時間領域反射率測定法(TDR法)などの技術を用いて、容器本体106と容器蓋108との間の密封の状態を評価する無菌性損傷検出システム(sterility breach detection system)114の一部であり得る。無菌性損傷検出システム114は、制御装置104と、スマートガスケット112に組み込まれた伝送経路116とを含む。制御装置104は、伝送経路116に沿って伝送される信号を処理して、密封、すなわち容器ガスケット112に損傷(breach)が存在するか否かを判定するように構成されている。
ガスケット112内のTDR伝送経路、例えば伝送経路116は、複数のワイヤを含む。この複数のワイヤは、ワイヤ間の誘電強度を変化させるガスケット112の局所的な圧縮の変化に基づいてガスケット112内の物理的不均一性を診断するために使用される電子導波路としての役割を果たす。TDR法は、信号注入器,信号伝送経路、信号検出器、及び信号プロセッサの4つの主要構成要素を必要とする。信号注入器は、非常に鋭い立ち上がりを含む電気信号を伝送経路に出力する。この電気信号が伝送経路を伝搬するときに伝送経路のインピーダンスが変化すると、この電気信号は、減衰したり、特徴的な変化が生じたりする。この電気信号が伝送経路の端に到達すると出力ソースに向けて反射され、出力ソース側に配置された検出器によって、この電気信号の反射形状が検出される。反射信号(反射された電気信号)の形状及びサイズ(例えば、曲線下面積)をソース信号と比較することによって、伝送経路の状態に関する情報を取得することができる。このように、無菌性損傷検出システム114がTDR法を用いて密封の損傷を検出する場合には、制御装置104は、信号注入器、信号検出器、及び信号プロセッサとしての役割を果たし、伝送経路116は、信号伝送経路としての役割を果たす。したがって、制御装置104は、伝送経路116に沿って検出信号を送信し、反射して戻ってきた反射信号を検出し、反射信号を処理することによって、容器ガスケット112が損傷したか否かを判定することができる。伝送経路116は、伝送経路116が密封経路全体に沿った損傷を検出できるように、ガスケット112によって画定される密封経路と同一の広がりを有することを理解されたい。
滅菌容器アセンブリ100及び無菌性損傷検出システム114の例示的な実施形態では、伝送経路116は、1以上の金属線からなる。また、容器本体106及び容器蓋108それぞれ金属材料から形成され、容器本体106は金属製であり、容器蓋は金属製108である。図示のように、伝送経路116は、ガスケット材料118を貫通して延びている。伝送経路116、容器本体106、及び容器蓋108がそれぞれ金属材料から形成されている場合、ガスケット材料118は、金属線からなる伝送経路116と、金属製の容器本体106と、及び金属製の容器蓋108との間に配置された誘電材料である。
図にさらに示すように、スマートガスケット112は、異なる構成を有してもよい。例えば、図2Aに示すように、伝送経路116は、ガスケット材料118内に延在し、少なくとも1つの接地点、例えば、伝送経路116の一端で接地されている。図2Aに示す構成は、基準接地アプローチと呼ぶことができる。別の例として、図2Bに示すように、伝送経路116はガスケット材料118と共に延びており、接地線120は、伝送経路116と同軸になるように伝送経路116を通って延びている。図2Bに示す構成は、同軸アプローチと呼ぶことができる。伝送経路116は、他の方法で接地されてもよい。また、スマートガスケット112及び無菌性損傷検出システム114は、図示以外の構成を有してもよい。
誘電性ガスケット材料118は一般的に圧縮可能であり、容器本体106と容器蓋108との間で圧縮されることにより、容器本体106を容器蓋108に密封できることを理解されたい。ガスケット112が容器本体106と容器蓋108との間で圧縮されると、ガスケット112の局所的な誘電特性が変化し、これにより、伝送経路116の局所的なインピーダンスが変化し、その結果、伝送経路116は、インピーダンスの局所的分散を含むこととなる。容器ガスケット112によって提供される密封の状態を評価するために、まず、組み立て中、または、古いガスケットを新しいガスケットに交換した直後に、圧縮されたガスケット112のベースライン測定値を取得して保存する。時間の経過とともに、容器ガスケット112は劣化して弾性を失ったり、または、密封面が損傷したりすると、ガスケットの圧縮は不十分になる。このため、劣化または損傷したガスケット112の信号は、ベースラインの信号測定と比較して特徴的に異なる。したがって、本明細書でより詳細に説明するように、無菌性損傷検出システム114は、伝送経路116に沿って伝送された信号の測定値を、ベースライン信号の測定値と比較することにより、ガスケット112によって提供される密封が損傷したか否かを判定することができる。いくつかの実施形態では、劣化または損傷したガスケット112の信号が予め設定された閾値を超えると、制御装置104は、ガスケット交換インジケータ122を作動させて、ガスケット112を交換するようにユーザに警告することができる。
再び図1を参照して、制御装置104は、滅菌容器102の容器本体106に取り付けられる。別の実施形態では、制御装置104は、滅菌容器102の容器蓋108に取り付けられる。さらに別の実施形態では、制御装置104は、滅菌容器102とは別体であり、例えば、制御装置104と伝送経路116との間の有線接続または無線接続のいずれかによって、伝送経路116と作動可能に通信していてもよい。さらに、制御装置104は、容器本体106及び容器蓋108と共に滅菌可能である。すなわち、制御装置104は、該装置を、高温、高圧、及び/または、エチレンオキシド、過酸化水素、またはオゾンなどの1以上の滅菌剤に暴露させる滅菌プロトコルに施すことができる。加えて、制御装置104は、交換可能であってもよい。例えば、制御装置104は、滅菌容器102(すなわち、容器本体106または容器蓋108)に取り付けられているハウジング124内に配置し、指定された回数の滅菌サイクル後などの使用期間後に交換してもよい。いくつかの実施形態では、制御装置104は、インジケータを作動させて、制御装置104を交換するべきであることをユーザに警告することができる。さらに、ハウジング124は、例えば、滅菌容器アセンブリ100の滅菌後に、制御装置104が配置されているハウジング124の内部の十分な冷却と排水を可能にするために、通気口126を有していてもよい。
別の実施形態では、滅菌容器の密封の損傷を検出するための他の装置を使用してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、滅菌容器が適切に密封されているか否か、または、滅菌容器の適切な密封が維持されているか否かを検出するために、滅菌容器にリードスイッチを設置してもよい。このような実施形態では、リードスイッチは、容器蓋108に固定された作動磁石と、容器本体106に固定されるかまたは容器ガスケット112に組み込まれたスイッチとから構成され得る。磁石及びスイッチは、例えば、容器ガスケット112が損傷または劣化している場合、容器蓋108が容器本体106に適切に着座するのを妨げる障害物が存在する場合、または、滅菌容器102が密封された後に、例えば滅菌容器102が落下するなどによってガスケット112の位置がずれた場合には、適切に整列しないか、または正しく整列しない。したがって、もし、磁石及びスイッチが、スイッチが組み込まれた回路を閉じるか、または開くために適切に整列しない場合(すなわち、スイッチは、通常開または通常閉になるように構成される)、インジケータを作動させて、滅菌容器102のユーザに、滅菌容器102が適切に密封されておらず、その内容物が汚染される可能性があることをユーザに知らせることができる。
本開示はまた、滅菌容器102の無菌性の損傷を検出するための方法を提供する。図3を参照して、例示的な方法300は、容器本体106と容器蓋108との間に延在するガスケット112を使用して、滅菌容器102を密封するステップ310を含む。滅菌容器102は、例えば、容器蓋108を容器本体106に対してラッチして、容器蓋108と容器本体106との間でガスケット112を圧縮することによって密封することができる。なお、滅菌容器102は、他の方法で密封してもよい。
図1、図2A、及び図2Bに関して説明したように、滅菌容器102は、容器ガスケット112内の伝送経路と、伝送経路116に沿って1以上の信号を送信するための制御装置104とを含む無菌性損傷検出システム114を備えることが好ましい。すなわち、制御装置104は、伝送経路116と作動可能に通信している。滅菌容器102を密封した後、本方法300は、伝送経路116に沿って第1の信号を送信するステップ320を含む。第1の信号は、ベースライン信号値を確立するために、制御装置104によって送信される。次に、本方法300は、任意の適切な滅菌プロトコルにしたがって、滅菌容器102及びその内容物を滅菌するステップ330を含む。次に、本方法300は、伝送経路116に沿って検出信号を送信するステップ340と、検出信号を処理するステップ350とを含む。検出信号の送信及び処理は両方とも、制御装置104によって行われることが好ましい。例示的な実施形態では、検出信号は、本明細書で説明されるような時間領域反射率測定法(TDR)を用いて処理される。
本方法300は、ガスケット112に損傷が存在するか否かを判定するステップ360と、ガスケット112に損傷が存在すると判定された場合に、ガスケット112に損傷が存在することを滅菌容器102のユーザに警告するステップ370をさらに含む。例えば、制御装置104は、検出信号の信号値を、前述したように滅菌容器102を滅菌する前に送信した第1の信号によって確立されたベースライン信号値と比較することによって、ガスケット112に損傷が存在するか否かを判定することができる。いくつかの実施形態では、検出信号の信号値が予め定められた信号値を超えた場合に、制御装置104は、容器ガスケット112に損傷が存在することをユーザに警告するためにインジケータを作動させる。ガスケット112の損傷は、容器蓋108と容器本体106との間の密封の任意の異常、例えば、ガスケット112の損傷または劣化に起因する1以上の領域における容器蓋108と容器本体106との間の密封の緩みを含むことを理解されたい。このような異常は、密封の有効性に影響を与え、それによって、滅菌容器102の内容物の無菌性を損なう恐れがある。さらに、ユーザは、任意の適切な手段を用いて、例えば、1以上の視覚的及び/または聴覚的インジケータを作動させることによって、無菌性の損傷を警告することができる。無菌性の損傷が検出されず、滅菌容器102が閉じたままである場合(すなわち、密封の損傷が検出されず、密封の状態が維持されている場合)、制御装置104は、滅菌容器102が開けられるまで、密封が損傷したか否かを判定するための検出信号を送信し続ける(ステップ380)。
次に図4~図12を参照すると、本開示は、例えば滅菌容器102などの滅菌容器の状態を検出し、追跡し、ユーザに警告することができる制御システム200をさらに提供する。制御システム200及び滅菌容器102は、滅菌容器アセンブリ100の一部であり得る。例示的な実施形態では、滅菌容器アセンブリ100は、本明細書に記載されているような無菌性損傷検出システム114をさらに含む。
例示的な実施形態では、制御システム200は、組み込みハードウェアアーキテクチャに基づく再利用可能なシステムであり、滅菌容器102の状態を検出し、追跡し、ユーザに警告するのを助けるための様々なセンサ及びインジケータのアレイを含む。例えば、制御システム200は、滅菌容器102が適切な熱サイクルを受けたこと(すなわち、滅菌容器102の内容物を滅菌するのに適切な熱サイクルを受けたこと)、または、容器蓋108に損傷が存在することなどの基本的な情報を検出し、表示する。なお、制御システム200は、従来のインジケータでは不可能な、より高度な機能を実行することができる。このようなより高度な機能としては、これに限定しないが、過度の機械的衝撃の検出、資産追跡、熱サイクル数のカウント、蓋を閉じた回数のカウント、及び内容物の追跡が挙げられる。
さらに、図4に示すように、制御システム200は、スマートガスケット112を含む無菌性損傷検出システム114と組み合わせて使用することができる。スマートガスケット112は、容器本体106と容器蓋108との間に配置され、滅菌容器102の内部110を汚染物質の侵入に対して密封すると共に、容器本体106と容器蓋108との間の密封の損傷を検出するように構成されている。図4は、滅菌容器102を密封するために容器本体106と容器蓋108との間の界面全体に沿って延在するスマートガスケット112の一部分のみを図示していることを理解されたい。上述したように、スマートガスケット112は、TDR法を用いて容器密封の損傷を検出するために、ガスケット112に組み込まれた伝送経路116を含むことが好ましい。別の実施形態では、スマートガスケット112は、リードスイッチのスイッチ部分を含み、リードスイッチの磁石部分を容器蓋108に取り付けてもよい。さらに別の実施形態では、スマートガスケット112は、導電性センサを含み、例えば、スマートガスケット112は、容器蓋108または容器本体106上に配置され得る2つの導電性パッドと嵌合する導電性ストリップを含む。導電性ストリップが導電性パッドと嵌合すると、マイクロコントローラ202によって検出される回路が閉じられ、滅菌容器102が汚染物質の侵入に対して密封されるように、スマートガスケット112が容器本体106及び容器蓋108に適切に取り付けられたこと、すなわち、スマートガスケット112によって滅菌容器102が密封されたことを示す。当然ながら、いくつかの実施形態では、制御システム200は、無菌性損傷検出システム114を備えていない滅菌容器アセンブリ100で使用してもよく、その場合、例えば、制御システム200は、スマートガスケット112ではなく、標準的なガスケットを使用する。このような実施形態では、制御システム200は、滅菌容器102の状態を検出し、追跡し、ユーザに警告するのを助けるために、本明細書に例が記載される複数の他のセンサ及びインジケータを含む。さらに、いくつかの実施形態では、スマートガスケット112を含む無菌性損傷検出システム114は、本明細書に記載されているような制御システム200を用いずに使用することができる。
図5を参照すると、本主題の例示的な実施形態による、制御システム200のブロック図が提供される。制御システム200の中心となるのは、マイクロ制御装置ユニット(MCU)またはマイクロコントローラ202である。マイクロコントローラ202の目的は、制御システム200のコアロジックを格納し、メモリへの読み出し及び書き込みを行い、入力/出力(I/O)バスを介して様々なデバイスを読み出し、制御することである。マイクロコントローラ202は、ハウジング204内に配置される。マイクロコントローラ202には、不揮発性メモリ208、センサ210、リアルタイムクロック(RTC)212、バッテリ及び電力調整サブシステム214、並びに、通信サブシステムまたはインジケータ216などの様々なサブシステムが接続される。センサ210としては、温度、相対湿度、加速度、圧力、光、周囲騒音、磁場、位置(例えば、全地球測位衛星(GPS)受信機を用いて)、力、または、1以上の滅菌剤を測定するセンサが挙げられる。例えば、制御システム200は、アナログ温度センサ、相対湿度センサ、加速度計(加速度センサ)、磁気計(磁気センサ)、周囲光センサ、静電容量式タッチセンシングサブシステム、圧力センサ、力センサまたはロードセル、歪みセンサ、過酸化水素センサ、オゾンセンサ、エチレンオキシドセンサ、及び/またはGPS受信機を含むことができる。滅菌容器アセンブリ100及び制御システム200における様々なセンサ及びその使用については、本明細書でより詳細に説明される。インジケータ216は、本明細書でさらに説明するように、滅菌容器102のユーザに滅菌容器102の状態を示すか、または伝える。さらに、スマートガスケット112を含む例示的な実施形態では、スマートガスケット112は、例えば、図4及び図8に示すように、1以上のケーブル230及びコネクタ228を介して、マイクロコントローラ202と作動可能に通信する。スマートガスケット112が制御システム200と組み合わせて使用される場合、制御システム200のマイクロコントローラ202は、制御装置104であってもよいし、または、制御装置104に取って代わってもよい。マイクロコントローラ202が制御装置104に取って代わる場合、マイクロコントローラ202は、制御装置104によって実行されるものとして上述した機能を実行することができることを理解されたい。例えば、スマートガスケット112がTDR法を用いて、滅菌容器102の容器本体106と容器蓋108との間の密封の破損を検出する場合、マイクロコントローラ202は、伝送経路116に沿って信号を送信し、反射信号を受信し、反射信号を処理するように構成される。さらに、図7に示すように、様々な電子部品を固定し、相互接続するために、業界標準のプリント回路基板(PCB)218を使用してもよい。このように、マイクロコントローラ202は、センサ210、インジケータ216、及び他の電子部品と作動可能に通信し、例えば、1以上のセンサ210からデータまたは入力を受信し、必要に応じてデータまたは入力を処理し、データまたは入力に基づいて1以上のインジケータ216を作動させることができる。
特に図6及び図7を参照すると、電子部品及び電源は、外部環境からの構造的及び熱的な保護を提供するハウジング204内に収容されている。ハウジング204は、ステンレス鋼、アルミニウム、または高温ポリマーなどのオートクレーブ適合材料で構成された外部シェル220を有する。電子部品とオートクレーブ環境との間に追加のバッファを提供するために、外部シェル220の内側に追加の熱絶縁層222を追加してもよい。インジケータ216は、電子制御装置筐体の外部、すなわち、ハウジング204の外部シェル220内または上に配置され、滅菌容器102の様々な状態をユーザに示すか、または伝える。
インジケータ216は、LEDまたはLCDベースの技術に基づいて作製することができる。また、任意の他の適切なインジケータタイプを使用してもよい。図6に示すように、制御システム200の例示的な実施形態では、3つのLEDインジケータ216が、ハウジング204に保持されているがユーザに見えるように、ハウジング204の外部シェル220内に配置されている。図示の実施形態では、3つのインジケータ216は、2つの赤色のLEDインジケータ216a、216b、及び、1つの緑色のLEDインジケータ216cである。赤色のLEDインジケータ216aは衝撃インジケータであり、赤色のLEDインジケータ216bは温度または密封が不十分であることを示すインジケータであり、緑色のLEDインジケータ216cは、温度または密封が十分であることを示すインジケータである。赤色のLEDインジケータ216b及び緑色のLEDインジケータ216cが容器の密封状態を示す場合、密封状態は、容器ガスケット112の状態に基づいて判定される。例えば、滅菌容器システム100は、容器ガスケット112の損傷を検出するように構成される。この場合、ガスケット112の損傷は、容器内部110の無菌性を構成する容器本体106と容器蓋108との間の密封の損傷を示す。ガスケット112に損傷が検出されない場合、緑色のLEDインジケータ216cを点灯させ(すなわち、オンにし)、赤色のLEDインジケータ216bを非点灯(すなわち、オフ)のままにする。一方、容器ガスケット112に損傷が検出された場合、緑色のLEDインジケータ216cではなく赤色のLEDインジケータ216bを点灯させる。本明細書でより詳細に説明したように、ガスケット112に損傷が存在するか否かは、ガスケット112に組み込まれた伝送経路116とTDR技術とを用いて検出してもよいし、または、リードスイッチを使用して検出してもよい。さらに、滅菌容器アセンブリ100及び制御システム200のいくつかの実施形態は、ガスケット112の損傷をユーザに警告するためのインジケータ216を1つだけ有するように構成してもよく、例えば、マイクロコントローラ202は、滅菌容器102が汚染物質の侵入に対して密封されていない場合に、その1つのインジケータ216を作動させるように構成してもよい。加えて、いくつかの実施形態では、インジケータ216についての説明は、ハウジング204の外部シェル220に直接表示するようにしてもよいが、別の実施形態では、ユーザマニュアルまたは他の文献により、各インジケータ216が示す内容をユーザに知らせるようにしてもよい。
当然ながら、制御システム200はまた、追加の及び/または異なるインジケータ216を有してもよい。インジケータ216は、ハウジング204の1以上の側面224に配置され得る。さらに、滅菌容器アセンブリ100または制御システム200の1以上の他の構成要素は、図7~図9に示す第1の側面224a、第2の側面224b、第3の側面224c、及び第4の側面224dなどの1以上のハウジング側面224に配置してもよいし、または、それらを貫通して配置してもよい。図示した例示的な実施形態では、そのような他の構成要素としては、オン/オフまたは電源スイッチ226(例えば、図8に示すようなトグルスイッチ、または任意の他の適切なスイッチ)、スマートガスケット112用のコネクタ228(例えば、マイクロコントローラ202が上述の制御装置104として機能するように、1以上のケーブル230を介して伝送経路116及びマイクロコントローラ202を作動可能に通信させるためのコネクタ)、及び、アナログ温度センサ210aが挙げられる。図8に示すように、スイッチ226及びコネクタ228は、ハウジング204の第4の側面224dに配置され得る。図9に示すように、温度センサ210aは、ハウジング204の第3の側面224cに配置され得る。また、他のセンサ210も、ハウジング204の外部シェル220を貫通して配置してもよいし、または、外部シェル220上に配置してもよい。一方、図7に示す加速度センサ210bなどの一部のセンサ210は、外部環境に曝す必要はなく、したがって、ハウジング204内に、すなわち、外部シェル220及び熱絶縁層222の内側となるハウジング204の内部232に収容してもよい。図4及び図6~9に示した制御システム200は例示に過ぎず、センサ210、インジケータ216、及び他の構成要素(例えば、スイッチ226やコネクタ228)は、ハウジング204の任意の適切な側面224に配置するか、または側面224を貫通して配置してもよいし、あるいは、任意の適切な位置でハウジングの内部232に(例えば、PCB218上に)配置してもよいことを理解されたい。
前述したように、滅菌容器アセンブリ100及び制御システム200は、複数のセンサ210を含み得る。様々な技術及びパッケージング構成を用いる適切なセンサ210を使用することができる。さらに、好適なセンサ201は、一般的に、比較的高い温度(例えば、+125℃)及び圧力を伴う、さらには、蒸気及び/または1以上の滅菌剤(例えば、エチレンオキシド、過酸化水素、及び/またはオゾンなど)への曝露を伴う滅菌環境での使用に適合するように、ロバストな工業用及び/または自動車用の使用に適合され得る(例えば、限界値での長期暴露後のドリフトまたはヒステリシスを最小にする)。複数のセンサ210の各センサ210は、温度センサ、相対湿度センサ、加速度センサ、圧力センサ、光センサ、蓋ラッチ係合センサ、周囲騒音センサ、磁気センサ、全地球測位衛星(GPS)受信機、過酸化水素センサ、オゾンセンサ、エチレンオキシドセンサ、及び力センサからなるセンサ群から選択され得る。他のセンサ210を使用してもよい。また、いくつかの実施形態では、前述したセンサのうちの2種類以上が滅菌容器アセンブリ100に含まれ得る。例えば、滅菌容器アセンブリ100は、複数の力センサ210cを含むことができ、例えば、各力センサ210cは、容器本体106の足部または底面などの底部支持部234上に配置されたロードセルであり得る。
さらに、2以上のセンサ210からのデータまたは入力は、滅菌容器102の状態を判定または提供するために、組み合わせて使用してもよいことを理解されたい。滅菌容器102の状態は、1以上のインジケータ216の作動によってユーザに示される。例えば、図10を参照すると、制御システム200は、熱サイクルカウンタを含む。この熱サイクルカウンタは、MCUまたはマイクロコントローラ202と協働して、温度センサ210a及び圧力センサ210dからの入力またはデータを使用して熱サイクル及び/または圧力サイクルのサイクル数をカウントする。熱サイクル数及び圧力サイクルのサイクル数は、滅菌容器102が滅菌容器102の内容物を滅菌するのに十分な温度及び圧力を受けたか否かを示すことができる。また、熱サイクル数は、滅菌容器アセンブリ100の構成要素(例えば、無菌性損傷検出システム114、制御システム200など)の交換時期を判定するために使用することができる。対応するインジケータ216を作動させることにより、容器の内容物が無菌であること、または滅菌容器アセンブリ100の構成要素を交換する必要があることをユーザに示すことができる。
より詳細には、図10は、本主題の例示的な実施形態による熱サイクルカウンタロジックシーケンス1000を示す。図10のロジック図を参照して、温度センサ210aを使用して温度を測定し(ステップ1010)、圧力センサ210dを使用して圧力を測定する(ステップ1020)。マイクロコントローラ202は、測定された温度が予め設定された温度閾値を超えたか否かを判定する(ステップ1030)。また、マイクロコントローラ202は、測定された圧力が予め設定された圧力閾値を超えたか否かを判定する(ステップ1040)。測定された温度と測定された圧力との両方が、予め設定された温度閾値または圧力閾値を超えた場合には、マイクロコントローラ202は、熱サイクルカウンタをインクリメントする(ステップ1050)。一方、測定された温度と測定された圧力とのいずれかが、予め設定された温度閾値または圧力閾値を超えていない場合には、マイクロコントローラ202は、熱サイクルカウンタをインクリメントしない。測定された温度が予め設定された温度閾値を超えていない場合には、マイクロコントローラ202は、温度が予め設定された温度閾値を超えたか否かを判定するために、温度測定値の監視を継続する。同様に、測定された圧力が予め設定された圧力閾値を超えていない場合には、マイクロコントローラ202は、圧力が予め設定された圧力閾値を超えたか否かを判定するために、圧力測定値の監視を継続する。また、図10に示すように、制御システム200は、マスタカウンタをリセットするステップを含む(ステップ1060)。これは、特定のセンサ210からの入力またはユーザによって操作されるスイッチを使用するロジック(論理)であり得る。マスタカウンタのリセットは、トリガされると、測定された温度と測定された圧力との両方が次に予め設定された温度閾値または圧力閾値を超えたときに、温度サイクルカウンタが1にインクリメントされるように、温度サイクルカウンタをリセットする(また、制御システム200のロジック内の他のカウンタをリセットしてもよい)。例えば、マスタカウンタのリセットは、熱サイクルカウンタが予め設定されたサイクル数(例えば、滅菌容器102の内容物を滅菌するのに十分なサイクル数)に達するとトリガされるようにしてもよい。別の例として、マスタカウンタリセットは、汚れた物品を滅菌容器102の内部110に配置し、滅菌容器102内の物品を滅菌するための滅菌プロトコルをユーザが開始するときに、ユーザがスイッチ(例えば、ハウジング204、容器本体106、または容器蓋108に設けられたスイッチ)を手動で操作したときにトリガされるようにしてもよい。マスタカウンタのリセットは、他の方法でトリガしてもよい。最後に、マイクロコントローラ202は、熱サイクルカウンタが予め設定されたサイクル数に達したか否かを判定し(ステップ1070)、熱サイクルカウンタが予め設定されたサイクル数に達したと判定された場合には、インジケータ216を作動させる(ステップ1080)。前述したように、インジケータ216は、容器内容物が無菌であること、または、熱サイクル数がアセンブリの1以上の構成要素を交換する必要があるサイクル数に達したことを、滅菌容器アセンブリ100のユーザに対して示すことができる。
制御システム200はまた、蓋閉鎖カウンタを有することができる。この蓋閉鎖カウンタは、蓋開放サイクル数を滅菌と区別するために、熱サイクルカウンタと組み合わせて使用することができる。例示的な蓋閉鎖カウンタは、滅菌容器102内の周囲光の変化を検出して容器蓋108が開閉されたか否かを判定する周囲光センサ102e、または、容器蓋108が容器本体106に係合または係合解除されたことを検出する蓋ラッチ係合センサ210f(例えば、機械的マイクロスイッチまたは磁気リードスイッチ)を利用することができる。
さらに、上述した内容物を追跡する機能は、食料品店のセルフレジ技術と同様に構成してもよい。より詳細には、容器本体106は、その底部支持部234に力センサまたはロードセル210cを備えていてもよい。例えば、容器本体106は、複数の足部で支持するように構成され、各足部に力センサまたはロードセル210cを配置してもよい。力センサ210cによって測定された負荷の合計は、滅菌容器アセンブリ100の質量に、滅菌容器102の内部110の内容物の質量を加えたものである。滅菌容器アセンブリ100の質量は、既知である。滅菌容器102内で滅菌可能な物品の代表的な質量を個々に測定してデータベースに記録しておき、それを制御システム200の不揮発性メモリ208に格納しておく。滅菌容器102内に全ての内容物を装填した後、力センサ210cによって測定された内容物の質量を、特定の処置のために一般的に使用される器具または物品のタイプの総質量に基づく、内容物の合計質量の予測値と比較する。内容物の合計質量の予測値は、データベースに記憶されている特定の処置のために使用される各器具または物品の質量を用いて計算される。この比較は、MCUまたはマイクロコントローラ202に対してローカルで実行してもよい。したがって、滅菌容器102の内容物の質量が、特定の処置のために使用される内容物の合計質量の予測値よりも小さい場合、マイクロコントローラ202は、インジケータ216を作動させて、処置後に滅菌を必要とする1以上の器具または物品が滅菌容器102内に存在しない可能性があることを滅菌容器アセンブリ100のユーザに知らせる。インジケータ216のトリガを回避するために、5%、10%、または15%などの誤差範囲を予測総質量に適用して、測定質量が予測質量と正確に等しくなる必要がないようにしてもよいことを理解されたい。例えば、測定された質量が予測された質量よりも10%を超えて小さい場合には(または、10%を超えて大きい場合には)、マイクロコントローラ202はインジケータ216を作動させるが、測定された質量が予測された質量の10%以内である場合には、インジケータ216は作動させないようにしてもよい。
さらに、相対湿度センサ210gを使用して、滅菌後の容器内部110の相対湿度を測定することにより、例えば、十分な冷却及び排水が行われたことを確実にすることができる。いくつかの実施形態では、滅菌後の冷却期間を短縮するために、相対湿度センサ210gからの相対湿度データを、温度センサ210aからのデータと組み合わせて使用する。このように、温度センサ210a及び相対湿度センサ210gからのデータを用いることにより、滅菌プロトコルによる滅菌容器102のターンアラウンドを早めることができる。
さらに、周囲騒音センサ210hは、そのデータまたは入力が適切なフィルタリング及び検出ロジックに関連するか、またはそれに従うならば、有用であり得る。例えば、周囲騒音センサ210hを使用して、容器蓋108の閉鎖、オートクレーブ扉の閉鎖、及び/または滅菌容器102の移送の一般的な音を検出することができる。そして、検出された音を用いて、滅菌容器102の状態の追跡、及び/または、滅菌容器102の状態(例えば、滅菌容器102が滅菌されたか否か、滅菌後に容器蓋108の位置がずれたかた否か、滅菌容器102内に内容物を装填した後で容器蓋108の位置がずれたか否かなど)のユーザへの警告を行うことができる。別の例として、周囲騒音センサ210hによって検出された騒音レベルを用いて、滅菌容器102が落下または衝突したか否かを判定することができる。滅菌容器102が落下または衝突した場合、容器本体106と容器蓋108との間の密封に影響を与える可能性(この場合、容器内容物の無菌性を損なう可能性がある)、滅菌容器102を損傷する可能性(この場合、滅菌容器102が、無菌性を維持する能力を損なう可能性がある)、または、滅菌容器102の内容物を損傷する可能性(この場合、物品または器具の有効性または有用性を損なう可能性がある)がある。
追加的にまたは代替的に、滅菌容器アセンブリ100は、磁気センサ210iを有することができる。磁気センサ210iは、病院の建物内において、滅菌容器アセンブリ100及び滅菌容器102の内容物を追跡するために、加速度計210bと組み合わせて使用することができる。例えば、磁気センサ210iは、資産追跡システムの一部として使用することができる。別の実施形態では、GPS受信機210jは、例えば、病院の建物の場合に、滅菌容器102及びその内容物を追跡するために、資産追跡システムの一部として使用することができる。
またさらに、滅菌容器アセンブリ100は、滅菌プロセス中に使用される滅菌剤を検出するための滅菌剤センサ210kを有することができる。より具体的には、滅菌容器アセンブリ100は、過酸化水素センサ、オゾンセンサ、エチレンオキシドセンサ、または、滅菌容器102の滅菌に使用される任意の他の薬剤を検出するように構成されたセンサのうちの1つであるセンサ102kを有することができる。滅菌剤センサ210kは、容器本体106、容器蓋108、またはハウジング204に取り付けられ、マイクロコントローラ202と作動可能に通信する。マイクロコントローラ202が特定の滅菌剤(例えば、過酸化水素、オゾン、エチレンオキシド等)の予め設定された閾値量を検出すると、マイクロコントローラ202は、滅菌容器アセンブリ100、具体的には滅菌容器102が、滅菌容器102の内容物を滅菌するのに十分な滅菌剤に曝されたと判定することができる。その結果、マイクロコントローラ202は、インジケータ216を作動させて、滅菌容器102の内容物が滅菌されたことをユーザに知らせることができる。
図6、図11、及び図12を参照して、マイクロコントローラ202にプログラムすることができる追加のロジックについて説明する。図6に示すように、制御システム200は、ハウジング204の或る側面224(例えば、図示のような第1の側面224a)に、一列に配置された2つの赤色のLED及び1つの緑色のLEDを含む3つのLEDインジケータ216を含むことができる。3つのLEDインジケータ216は、例えば、左側に配置された1つの赤色のLED、中央に配置された1つの赤色のLED、及び、右側に配置された1つの緑色のLEDを含む。前述したように、左側の赤色のLEDインジケータ216aは衝撃インジケータ、中央の赤色のLEDインジケータ216bは温度または密封が不十分なことを示すインジケータ、右側の緑色のLEDインジケータ216cは温度または密封が十分であることを示すインジケータであり得る。
特に図11を参照すると、左側の赤色のLEDインジケータ216aを作動させるための例示的なロジックシーケンス1100が提供される。まず、マイクロコントローラ202は、滅菌容器アセンブリ100が5gを超える加速度を受けたか否かを判定する(ステップ1110)。滅菌容器アセンブリ100が5gを超える加速度を受けたと判定された場合には、左側の赤色のLEDインジケータ216aを作動させて点灯させる(ステップ1120)。これにより、滅菌容器アセンブリ100が衝撃を受けたこと(例えば、落下、衝突、またはその他の衝撃を受けたこと)を、滅菌容器アセンブリ100のユーザに示す。滅菌容器アセンブリ100が5gを超える加速度を受けていないと判定された場合には、左側の赤色のLEDインジケータ216aをオフの状態(すなわち、無点灯の状態)に維持し(ステップ1130)、これにより、滅菌容器アセンブリ100が衝撃を受けていないことをユーザに示す。滅菌容器アセンブリ100の加速度は、本明細書に記載の加速度計210bなどの加速度計によって測定できることを理解されたい。加速度計は、制御装置ハウジング204内に配置してもよいし、または、滅菌容器102上または内に配置してもよい。
図12を参照すると、中央の赤色のLEDインジケータ216b及び右側の緑色のLEDインジケータ216cを作動させるための例示的なロジックシーケンス1200が提供される。マイクロコントローラ202は、例えば、スマートガスケット112の一実施形態に関して上述したようなTDR技術を用いて、十分なガスケット圧力が印加されているか否かを判定する(ステップ1210)。十分なガスケット圧力が印加されていないと判定された場合には、マイクロコントローラ202は、中央の赤色のLEDインジケータ216bを、例えば、点滅パターンで作動させる(ステップ1220)。これにより、容器が、滅菌後の滅菌容器102の内容物の無菌性を維持するために適切に密封されていないことを、滅菌容器102のユーザに警告する。一方、十分なガスケット圧力が印加されたと判定された場合には、マイクロコントローラ202は、次に、滅菌容器102が受けた温度が所定の閾値温度を超えたか否かを判定する(ステップ1230)。温度が所定の閾値温度を超えていないと判定された場合には、マイクロコントローラ202は、中央の赤色のLEDインジケータ216bを、例えば、点滅ではなく連続的に点灯させ(ステップ1240)、これにより、滅菌容器102の内容物を滅菌するための十分な温度に達していないことをユーザに警告する。一方、温度が所定の閾値温度を超えたと判定された場合には、中央の赤色のLEDインジケータ216bは、オフの状態に維持し(すなわち、作動させない)、右側の緑色のLEDインジケータ216cを作動させ、連続的に(すなわち、点滅させずに)点灯させる(ステップ1260)。これにより、緑色のLEDインジケータ216cは、滅菌容器102の内容物が滅菌され、無菌状態に維持されていることをユーザに示す。
したがって、本主題は、1以上の利点を有する滅菌容器アセンブリを提供する。例えば、滅菌容器アセンブリは、滅菌容器の容器本体と容器蓋との間に配置されたスマートガスケットを使用して、ガスケットの破損、すなわち、容器本体と容器蓋との間の密封の破損を検出する、無菌性損傷検出システムを含む。例示的な実施形態では、無菌性損傷検出システムは、例えば、ガスケットに組み込まれた伝送経路に沿って信号を送信することによって、時間領域反射率測定法を用いてガスケットの状態を評価する。別の例として、滅菌容器アセンブリは、該アセンブリの滅菌容器の1以上の状態を検出、追跡、及びユーザに警告するための制御システムを含む。制御システムは、複数のセンサ及び複数のインジケータを含むことができる。センサは、滅菌容器の状態を検出及び追跡するために使用され、センサにより検出及び追跡された滅菌容器の状態は、インジケータを介してユーザに伝達される。例示的な実施形態では、滅菌容器アセンブリは、無菌性損傷検出システムと制御システムとの両方を含み、制御システムは、少なくとも滅菌容器の内部、すなわち、滅菌容器の内容物が滅菌されているか否かを検出、追跡、及びユーザに警告する。本主題の他の利点も、当業者には明らかであろう。
本明細書は、実施例を用いて、最良の実施の形態(ベストモード)を含む本発明の内容を開示し、かつ本発明を当業者が実施(任意の装置またはシステムの作製及び使用、並びに組み込まれた任意の方法の実施を含む)することを可能にしている。本発明の特許される技術範囲は、特許請求の範囲の請求項の記載によって定義され、当業者が想到可能な別の実施形態も含まれ得る。そのような別の実施形態は、各請求項の文言と相違しない構成要素を含む場合、または、各請求項の文言とは実質的に相違しない均等な構成要素を含む場合、その請求項の範囲内に含まれるものとする。

Claims (19)

  1. 滅菌容器システムであって、
    滅菌容器と、
    制御装置と、を備え、
    前記滅菌容器は、
    容器本体と、
    前記容器本体と協働して容器内部を画定する容器蓋と、
    前記容器内部を汚染物質の侵入に対して密封するための容器ガスケットと、
    前記容器ガスケットに組み込まれた伝送経路と、を含み、
    前記制御装置は、前記伝送経路に沿って伝送された信号を処理して、前記容器ガスケットに損傷が存在するか否かを判定するように構成されていることを特徴とする滅菌容器システム。
  2. 請求項1に記載の滅菌容器システムであって、
    前記伝送経路は、金属線からなることを特徴とする滅菌容器システム。
  3. 請求項2に記載の滅菌容器システムであって、
    前記容器本体及び前記容器蓋はそれぞれ金属材料から形成され、前記容器本体は金属製であり、前記容器蓋は金属製であることを特徴とする滅菌容器システム。
  4. 請求項3に記載の滅菌容器システムであって、
    前記容器ガスケットは、金属線からなる前記伝送経路と、金属製の前記容器本体と、金属製の前記容器蓋との間に配置された誘電材料であることを特徴とする滅菌容器システム。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載の滅菌容器システムであって、
    前記制御装置は、前記信号を送受信するように構成されていることを特徴とする滅菌容器システム。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載の滅菌容器システムであって、
    前記制御装置は、時間領域反射率測定法を用いて前記信号を処理するように構成されていることを特徴とする滅菌容器システム。
  7. 請求項1~6のいずれかに記載の滅菌容器システムであって、
    前記容器ガスケットは、密封経路を画定し、
    前記伝送経路は、前記密封経路と同一の広がりを有することを特徴とする滅菌容器システム。
  8. 請求項1~7のいずれかに記載の滅菌容器システムであって、
    前記制御装置は、前記容器本体及び前記容器蓋と共に滅菌可能であることを特徴とする滅菌容器システム。
  9. 請求項1~8のいずれかに記載の滅菌容器システムであって、
    前記制御装置は、前記容器本体に取り付けられていることを特徴とする滅菌容器システム。
  10. 請求項1~9のいずれかに記載の滅菌容器システムであって、
    前記伝送経路は、インピーダンスの局所的分散を含むことを特徴とする滅菌容器システム。
  11. 請求項1~10のいずれかに記載の滅菌容器システムであって、
    前記制御装置は、前記滅菌容器に滅菌プロトコルを施す前に、ベースライン信号値を確立するように構成され
    前記制御装置は、前記信号を前記ベースライン信号値と比較して、前記容器ガスケットに損傷が存在するか否かを判定するように構成されていることを特徴とする滅菌容器システム。
  12. 請求項11に記載の滅菌容器システムであって、
    前記制御装置は、前記滅菌容器に前記滅菌プロトコルを施した後に、前記伝送経路に沿って検出信号を送信するように構成されていることを特徴とする滅菌容器システム。
  13. 請求項12に記載の滅菌容器システムであって、
    前記滅菌容器のユーザに前記滅菌容器の状態を示すためのインジケータをさらに備えることを特徴とする滅菌容器システム。
  14. 請求項13に記載の滅菌容器システムであって、
    前記制御装置は、前記検出信号の信号値が予め定められた信号値を超えた場合に前記インジケータを作動させるように構成されていることを特徴とする滅菌容器システム。
  15. 滅菌容器システムであって、
    容器本体及び前記容器本体と協働して容器内部を画定する容器蓋を含む滅菌容器と、
    前記滅菌容器に取り付けられたセンサと、
    前記滅菌容器のユーザに前記滅菌容器の状態を示すためのインジケータと、
    前記センサと作動可能に通信する制御装置と、
    前記容器内部を汚染物質の侵入に対して密封するための容器ガスケットと、
    前記容器ガスケットに組み込まれた伝送経路と、を備え、
    前記制御装置は、前記センサから受信したデータを処理して前記インジケータを作動させるように構成され
    前記制御装置は、前記伝送経路に沿って伝送された信号を処理して、前記容器ガスケットに損傷が存在するか否かを判定するように構成されていることを特徴とする滅菌容器システム。
  16. 請求項15に記載の滅菌容器システムであって
    記制御装置は、前記伝送経路に沿って信号を送信し、反射して戻ってきた反射信号を受信し、前記反射信号を処理するように構成され、かつ、
    前記制御装置は、前記反射信号が、前記汚染物質の侵入に対して前記滅菌容器が密封されていないことを示す場合に、前記インジケータを作動させるように構成されていることを特徴とする滅菌容器システム。
  17. 請求項15または請求項16に記載の滅菌容器システムであって、
    前記制御装置と作動可能に通信する複数のセンサをさらに備えることを特徴とする滅菌容器システム。
  18. 請求項17に記載の滅菌容器システムであって、
    前記複数のセンサの各センサは、温度センサ、相対湿度センサ、加速度センサ、圧力センサ、光センサ、周囲騒音センサ、磁気センサ、全地球測位衛星(GPS)受信機、過酸化水素センサ、オゾンセンサ、エチレンオキシドセンサ、及び力センサからなる群から選択されることを特徴とする滅菌容器システム。
  19. 滅菌容器システムであって、
    滅菌容器と、
    制御装置と、を備え、
    前記滅菌容器は、
    容器本体と、
    前記容器本体と協働して容器内部を画定する容器蓋と、
    前記容器内部を汚染物質の侵入に対して密封するための容器ガスケットと、
    前記容器ガスケットに組み込まれた伝送経路と、を含み、
    前記制御装置は、前記伝送経路に沿って伝送された信号を処理して、前記容器ガスケットに損傷が存在するか否かを判定するように構成されており、
    前記伝送経路は、金属線からなり、
    前記容器本体及び前記容器蓋はそれぞれ金属材料から形成され、前記容器本体は金属製であり、前記容器蓋は金属製であり、
    前記容器ガスケットは、金属線からなる前記伝送経路と、金属製の前記容器本体と、金属製の前記容器蓋との間に配置された誘電材料であり、
    前記制御装置は、時間領域反射率測定法を用いて前記信号を処理するように構成されており、
    前記容器ガスケットは、密封経路を画定し、
    前記伝送経路は、前記密封経路と同一の広がりを有することを特徴とする滅菌容器システム。
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