JP7177956B2 - 粗化処理銅箔、キャリア付銅箔、銅張積層板及びプリント配線板 - Google Patents

粗化処理銅箔、キャリア付銅箔、銅張積層板及びプリント配線板 Download PDF

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Description

本発明は、粗化処理銅箔、キャリア付銅箔、銅張積層板及びプリント配線板に関する。
近年、回路の微細化に適したプリント配線板の製造工法として、MSAP(モディファイド・セミ・アディティブ・プロセス)法が広く採用されている。MSAP法は、極めて微細な回路を形成するのに適した手法であり、その特徴を活かすため、キャリア付銅箔を用いて行われている。例えば、図1及び2に示されるように、極薄銅箔10を、下地基材11a上に下層回路11bを備えた絶縁樹脂基板11上にプリプレグ12とプライマー層13を用いてプレスして密着させ(工程(a))、キャリア(図示せず)を引き剥がした後、必要に応じてレーザー穿孔によりビアホール14を形成する(工程(b))。次いで、化学銅めっき15を施した(工程(c))後に、ドライフィルム16を用いた露光及び現像により所定のパターンでマスキングし(工程(d))、電気銅めっき17を施す(工程(e))。ドライフィルム16を除去して配線部分17aを形成した後(工程(f))、互いに隣り合う配線部分17aと17a間の不要な極薄銅箔等をそれらの厚み全体にわたってエッチングにより除去して(工程(g))、所定のパターンで形成された配線18を得る。ここで、回路-基板間の物理的密着性を向上すべく、極薄銅箔10の表面に粗化処理を行うことが一般的に行われている。
実際、MSAP法等による微細回路形成性に優れたキャリア付銅箔が幾つか提案されている。例えば、特許文献1(国際公開第2016/117587号)には、剥離層側の面の表面ピーク間平均距離が20μm以下であり、かつ、剥離層と反対側の面のうねりの最大高低差が1.0μm以下である極薄銅箔を備えたキャリア付銅箔が開示されており、かかる態様によれば微細回路形成性とレーザー加工性とを両立できるとされている。また、特許文献2(特開2018-26590号公報)には、微細回路形成性を向上することを目的として、極薄銅層側表面のISO25178に準拠した最大山高さSpと突出山部高さSpkとの比Sp/Spkが3.271以上10.739以下であるキャリア付銅箔が開示されている。
ところで、近年の携帯用電子機器等の高機能化に伴い、大量の情報の高速処理をすべく信号の高周波化が進んでおり、高周波用途に適したプリント配線板が求められている。このような高周波用プリント配線板には、高周波信号を品質低下させずに伝送可能とするために、伝送損失の低減が望まれる。プリント配線板は配線パターンに加工された銅箔と絶縁樹脂基材とを備えたものであるが、伝送損失は、銅箔に起因する導体損失と、絶縁樹脂基材に起因する誘電体損失とから主としてなる。
この点、伝送損失の低減を目的とした粗化処理銅箔が知られている。例えば、特許文献3(特許第6462961号公報)には、銅箔の少なくとも片面に、粗化処理層、防錆処理層及びシランカップリング層がこの順で積層された表面処理銅箔に関して、シランカップリング層の表面から測定された界面の展開面積比Sdrが8%以上140%以下、二乗平均平方根表面勾配Sdqが25°以上70°以下、及び表面性状のアスペクト比Strが0.25以上0.79以下であることが開示されている。かかる表面処理銅箔によれば、高周波電気信号の伝送損失が少なく、かつリフローはんだ付けの際の優れた密着性を有するプリント配線板の製造が可能になるとされている。
国際公開第2016/117587号 特開2018-26590号公報 特許第6462961号公報
上述のとおり、高周波伝送の観点から、信号を流す回路配線を形成する材料として伝送損失の少ない銅箔(すなわち高周波特性に優れる銅箔)が求められている。銅箔の平滑化及び粗化粒子の微小化により、伝送損失を抑制することができると考えられるものの、銅箔と基板樹脂等との物理的密着力は低下することになる。
ここで、回路と基板の物理密着指標の一つにシェア強度(せん断強度)があり、回路-基板間の物理密着性(以下、単に回路密着性と称することがある)を向上させるためには、シェア強度を一定以上に保つことが求められる。しかしながら、一定以上のシェア強度を確保するためには銅箔の粗化粒子を大きくせざるを得ず、高周波特性と回路密着性との両立を図るのが困難という問題がある。この点、上述のとおり、特許文献3には、高周波特性と密着性との両立を図った表面処理銅箔が開示されているが、より優れた高周波特性を得るためには、より平滑な銅箔を用いた場合にも回路密着性を確保することが求められる。
本発明者らは、今般、粗化処理銅箔において、ISO25178に規定される界面の展開面積比Sdr及び山の頂点密度Spdをそれぞれ所定の範囲に制御した表面プロファイルを付与することにより、銅張積層板の加工ないしプリント配線板の製造において、優れた高周波特性と高いシェア強度とを両立できるとの知見を得た。
したがって、本発明の目的は、銅張積層板の加工ないしプリント配線板の製造において、優れた高周波特性と高いシェア強度とを両立可能な、粗化処理銅箔を提供することにある。
本発明の一態様によれば、少なくとも一方の側に粗化処理面を有する粗化処理銅箔であって、
前記粗化処理面は、ISO25178に準拠してSフィルターによるカットオフ波長0.55μm及びLフィルターによるカットオフ波長10μmの条件で測定される界面の展開面積比Sdrが0.50%以上7.00%以下であり、ISO25178に準拠してSフィルターによるカットオフ波長3.0μm及びLフィルターによるカットオフ波長10μmの条件で測定される山の頂点密度Spdが2.00×10mm-2以上3.30×10mm-2以下である、粗化処理銅箔が提供される。
本発明の他の一態様によれば、キャリアと、該キャリア上に設けられた剥離層と、該剥離層上に前記粗化処理面を外側にして設けられた前記粗化処理銅箔とを備えた、キャリア付銅箔が提供される。
本発明の更に別の一態様によれば、前記粗化処理銅箔を備えた、銅張積層板が提供される。
本発明の更に別の一態様によれば、前記粗化処理銅箔を備えた、プリント配線板が提供される。
MSAP法を説明するための工程流れ図であり、前半の工程(工程(a)~(d))を示す図である。 MSAP法を説明するための工程流れ図であり、後半の工程(工程(e)~(g))を示す図である。 ISO25178に準拠して決定される負荷曲線及び負荷面積率を説明するための図である。 ISO25178に準拠して決定される突出山部とコア部を分離する負荷面積率Smr1、突出谷部とコア部を分離する負荷面積率Smr2、及びコア部のレベル差Skを説明するための図である。 シェア強度の測定方法を説明するための模式図である。
定義
本発明を特定するために用いられる用語ないしパラメータの定義を以下に示す。
本明細書において、「界面の展開面積比Sdr」とは、ISO25178に準拠して測定される、定義領域の展開面積(表面積)が、定義領域の面積に対してどれだけ増大しているかを表すパラメータである。なお、本明細書では、界面の展開面積比Sdrを表面積の増加分(%)として表すものとする。この値が小さいほど、平坦に近い表面形状であることを示し、完全に平坦な表面のSdrは0%となる。一方、この値が大きいほど、凹凸が多い表面形状であることを示す。例えば、表面のSdrが40%である場合、この表面は完全に平坦な表面から40%表面積が増大していることを示す。
本明細書において、「山の頂点密度Spd」とは、ISO25178に準拠して測定される、単位面積当たりの山頂点の数を表すパラメータであり、輪郭曲面における最大振幅の5%よりも大きな山頂点のみをカウントするものとする。この値が大きいと他の物体との接触点の数が多いことを示唆する。
本明細書において「面の負荷曲線」(以下、単に「負荷曲線」という)とは、ISO25178に準拠して測定される、負荷面積率が0%から100%となる高さを表した曲線をいう。負荷面積率とは、図3に示されるように、ある高さc以上の領域の面積を表すパラメータである。高さcでの負荷面積率は図3におけるSmr(c)に相当する。図4に示されるように、負荷面積率が0%から負荷曲線に沿って負荷面積率の差を40%にして引いた負荷曲線の割線を、負荷面積率0%から移動させていき、割線の傾斜が最も緩くなる位置を負荷曲線の中央部分という。この中央部分に対して、縦軸方向の偏差の二乗和が最小になる直線を等価直線という。等価直線の負荷面積率0%から100%の高さの範囲に含まれる部分をコア部という。コア部より高い部分を突出山部といい、コア部より低い部分は突出谷部という。
本明細書において、「コア部のレベル差Sk」とは、ISO25178に準拠して測定される、コア部の最大高さから最小高さを引いた値であり、図4に示されるように、等価直線の負荷面積率0%と100%の高さの差により算出されるパラメータである。
本明細書において、「最大高さSz」とは、ISO25178に準拠して測定される、表面の最も高い点から最も低い点までの距離を表すパラメータである。
本明細書において、「表面性状のアスペクト比Str」とは、ISO25178に準拠して測定される、表面性状の等方性ないし異方性を表すパラメータである。Strは0から1までの範囲をとり、通常Str>0.5で強い等方性を示し、反対にStr<0.3で強い異方性を示す。
界面の展開面積比Sdr、山の頂点密度Spd、コア部のレベル差Sk、最大高さSz及び表面性状のアスペクト比Strは、粗化処理面における所定の測定面積(例えば16384μmの二次元領域)の表面プロファイルを市販のレーザー顕微鏡で測定することによりそれぞれ算出することができる。本明細書において、界面の展開面積比Sdr、コア部のレベル差Sk、最大高さSz及び表面性状のアスペクト比Strの各数値は、Sフィルターによるカットオフ波長0.55μm及びLフィルターによるカットオフ波長10μmの条件で測定される値とする。また、本明細書において、山の頂点密度Spdの数値は、Sフィルターによるカットオフ波長3μm及びLフィルターによるカットオフ波長10μmの条件で測定される値とする。
本明細書において、キャリアの「電極面」とは、キャリア作製時に陰極と接していた側の面を指す。
本明細書において、キャリアの「析出面」とは、キャリア作製時に電解銅が析出されていく側の面、すなわち陰極と接していない側の面を指す。
粗化処理銅箔
本発明による銅箔は粗化処理銅箔である。この粗化処理銅箔は、少なくとも一方の側に粗化処理面を有する。この粗化処理面は、界面の展開面積比Sdrが0.50%以上7.00%以下であり、山の頂点密度Spdが2.00×10mm-2以上3.30×10mm-2以下である。このように、粗化処理銅箔において、界面の展開面積比Sdr及び山の頂点密度Spdをそれぞれ所定の範囲に制御した表面プロファイルを付与することにより、銅張積層板の加工ないしプリント配線板の製造において、優れた高周波特性と高いシェア強度とを両立することが可能となる。
優れた高周波特性と高いシェア強度とは本来的には両立し難いものである。これは、前述したとおり、優れた高周波特性を得るためには、一般的に粗化粒子を小さくすることが求められる一方、回路のシェア強度を高めるためには、一般的に粗化粒子を大きくすることが求められるためである。とりわけ、シェア強度は従来から評価に用いられてきた比表面積や粗化高さ等に単純には比例せず、その制御を行うことが困難であった。この点、本発明者らは、高周波特性やシェア強度等の物性との相関をとるためには界面の展開面積比Sdr及び山の頂点密度Spdを組み合わせて評価を行うことが有効であることを知見した。具体的には、界面の展開面積比Sdrを非常に小さい範囲に制御して粗化処理銅箔の表面を顕著に平滑なものとしながら、山の頂点密度Spdも比較的小さい値に制御することで、高周波特性に優れた微細な表面でありながら、高いシェア強度を確保するのに好都合なコブ高さ及びコブ密度、並びに比表面積を有する粗化処理銅箔が得られることを見出した。すなわち、まず、界面の展開面積比Sdrを特定の範囲に制御しようとする場合、粗化処理銅箔の表面の粗化粒子の大きさのばらつきが大きいと、シェア強度にあまり寄与しない極めて小さい粒子の数が多くなってしまい、これにより山の頂点密度Spdが大きくなる傾向にある。これに対して、本発明の粗化処理銅箔によれば、シェア強度に寄与する適度な大きさの粗化粒子がばらつきなく粗化処理面に付着していることで、界面の展開面積比Sdrを非常に小さい範囲に制御した場合であっても、山の頂点密度Spdが比較的小さい値に制御される。このように、本発明の粗化処理銅箔によれば、優れた高周波特性及び高いシェア強度(ひいてはシェア強度という観点での高い回路密着性)を実現することができる。
優れた高周波特性及び高いシェア強度をバランス良く実現する観点から、粗化処理銅箔は、粗化処理面における界面の展開面積比Sdrが0.50%以上7.00%以下であり、好ましくは0.50%以上4.00%以下、より好ましくは0.50%以上2.00%以下である。このような範囲内であると、高周波特性に優れた微細な表面(粗化高さ)でありながらも、銅張積層板ないしプリント配線板製造時に積層される樹脂との十分な接着面積を確保することができ、シェア強度という観点での回路密着性が向上する。
優れた高周波特性及び高いシェア強度をバランス良く実現する観点から、粗化処理銅箔は、粗化処理面における山の頂点密度Spdが2.00×10mm-2以上3.30×10mm-2以下であり、好ましくは2.00×10mm-2以上2.80×10mm-2以下、より好ましくは2.00×10mm-2以上2.45×10mm-2以下である。このような範囲内であると、銅張積層板ないしプリント配線板製造時に積層される樹脂との十分な接着点を確保することができるとともに、高周波信号の伝送経路が長くなることを抑制して、伝送損失の低減を図ることができる。
粗化処理銅箔は、粗化処理面における界面の展開面積比Sdr(%)に対する山の頂点密度Spd(mm-2)の比であるSpd/Sdrが7000以上であるのが好ましく、より好ましくは8000以上15000以下、さらに好ましくは9000以上12000以下である。界面の展開面積比Sdrと、山の頂点密度Spdとの比率を上記範囲に制御することで、粗化処理面について、シェア強度に寄与する適度な大きさの粗化粒子を、より粗化処理面に付着させた構成とすることができ、これにより、粗化処理面を構成する各粗化粒子が平均的に樹脂に食い込みやすいものとすることができる。その結果、優れた高周波特性でありながらも、より高いシェア強度を確保することができる。
粗化処理銅箔は、粗化処理面における最大高さSz(μm)と、山の頂点密度Spd(mm-2)との積であるSz×Spdが20000以上であるのが好ましく、より好ましくは24000以上65000以下、さらに好ましくは25000以上35000以下である。粗化処理銅箔について、展開面積比Sdrを上記範囲内としながら、Sz×Spdをこのような範囲内に制御することにより、粗化処理銅箔の平滑性を確保することと、粗化処理面に比較的大きなコブ(粗化粒子)が高密度に存在する状態とを高度にバランスさせることができるようになり、優れた高周波特性を維持しながら樹脂との密着性がより向上する。その結果、優れた高周波特性でありながらも、より高いシェア強度を確保することができる。また、より高周波特性に優れた微細な表面を実現する観点から、粗化処理銅箔の粗化処理面は、最大高さSzが1.3μm以下であるのが好ましく、より好ましくは0.1μm以上0.9μm以下、さらに好ましくは0.4μm以上0.9μm以下である。
粗化処理銅箔は、粗化処理面における表面性状のアスペクト比Strが0.90以下であるのが好ましく、より好ましくは0.30以上0.90以下、さらに好ましくは0.50以上0.90以下である。このような範囲内であると、粗化処理面において、樹脂との密着に好都合なうねりがある程度存在しながらも、高周波特性に有利な等方性を有することになる。その結果、高いシェア強度を確保しつつ、より優れた高周波特性を実現することができる。
優れた高周波特性及び高いシェア強度をよりバランス良く実現する観点から、粗化処理銅箔は、粗化処理面におけるコア部のレベル差Skが0.05μm以上0.30μm以下であるのが好ましく、より好ましくは0.05μm以上0.20μm以下、さらに好ましくは0.05μm以上0.15μm以下である。このような範囲内であると、高周波特性に優れた微細な表面(粗化高さ)でありながらも、粗化処理面を構成する各粗化粒子が平均的に樹脂に食い込むことができる結果、樹脂との密着性がより向上する。すなわち、粗化処理にムラがあると、当該ムラは粗化処理面における突出山部になると考えられる。しかしながら、このようなムラ(突出山部)はシェア強度という観点での回路密着性の向上には寄与しにくい。この点、従来評価に用いられてきた最大高さSz等は突出山部を含んだパラメータである。このため、このようなパラメータに基づいて回路密着性の向上を図ろうとする場合、粗化高さが大きくなりやすく、それ故、高周波特性が低下しやすい。これに対して、コア部のレベル差Skは上述のとおり突出山部を含まないパラメータである。したがって、コア部のレベル差Skを評価指標とすることで、樹脂との密着性をより向上させることができ、結果として粗化高さの増大を抑制することも可能となる。
粗化処理銅箔の厚さは特に限定されないが、0.1μm以上35μm以下が好ましく、より好ましくは0.5μm以上5.0μm以下、さらに好ましくは1.0μm以上3.0μm以下である。なお、粗化処理銅箔は、通常の銅箔の表面に粗化処理を行ったものに限らず、キャリア付銅箔の銅箔表面に粗化処理を行ったものであってもよい。ここで、粗化処理銅箔の厚さは、粗化処理面の表面に形成された粗化粒子の高さを含まない厚さ(粗化処理銅箔を構成する銅箔自体の厚さ)である。上記範囲の厚さを有する銅箔のことを、極薄銅箔ということがある。
粗化処理銅箔は、少なくとも一方の側に粗化処理面を有する。すなわち、粗化処理銅箔は両側に粗化処理面を有するものであってもよいし、一方の側にのみ粗化処理面を有するものであってもよい。粗化処理面は、典型的には複数の粗化粒子(コブ)を備えてなり、これら複数の粗化粒子はそれぞれ銅粒子からなるのが好ましい。銅粒子は金属銅からなるものであってもよいし、銅合金からなるものであってもよい。
粗化処理面を形成するための粗化処理は、銅箔の上に銅又は銅合金で粗化粒子を形成することにより好ましく行うことができる。例えば、銅箔の上に微細銅粒を析出付着させる焼けめっき工程と、この微細銅粒の脱落を防止するための被せめっき工程とを含む少なくとも2種類のめっき工程を経るめっき手法に従って粗化処理が行われるのが好ましい。この場合、焼けめっき工程は、銅濃度5g/L以上20g/L以下及び硫酸濃度180g/L以上240g/L以下を含む硫酸銅溶液にカルボキシベンゾトリアゾール(CBTA)20ppm以上29ppm以下を含有させて電着を行うのが好ましい。また、被せめっき工程は、銅濃度50g/L以上100g/L以下及び硫酸濃度200g/L以上250g/L以下を含む硫酸銅溶液中、40℃以上60℃以下の温度で、2A/dm以上4A/dm以下にて電着を行うのが好ましい。とりわけ、焼けめっき工程において、上記濃度範囲内のカルボキシベンゾトリアゾールをめっき液に添加することで、純銅に近いエッチング性を保持しながら、粗化処理銅箔について、展開面積比Sdrを非常に小さい範囲に制御し、かつ、シェア強度に寄与する適度な大きさの粗化粒子がばらつきなく粗化処理面に付着した構成とすることができ、さらには山の頂点密度Spdも比較的小さい値に制御することができる。すなわち、上述した表面パラメータを満足するのに好都合なコブを処理表面に形成しやすくなる。さらに、焼けめっき工程及び被せめっき工程において、従来の手法よりも電流密度を下げて電着を行うことで、上述した表面パラメータを満足するために好都合なコブを処理表面により一層形成しやすくなる。
所望により、粗化処理銅箔は防錆処理が施され、防錆処理層が形成されたものであってもよい。防錆処理は、亜鉛を用いためっき処理を含むのが好ましい。亜鉛を用いためっき処理は、亜鉛めっき処理及び亜鉛合金めっき処理のいずれであってもよく、亜鉛合金めっき処理は亜鉛-ニッケル合金処理が特に好ましい。亜鉛-ニッケル合金処理は少なくともNi及びZnを含むめっき処理であればよく、Sn、Cr、Co等の他の元素をさらに含んでいてもよい。亜鉛-ニッケル合金めっきにおけるNi/Zn付着比率は、質量比で、1.2以上10以下が好ましく、より好ましくは2以上7以下、さらに好ましくは2.7以上4以下である。また、防錆処理はクロメート処理をさらに含むのが好ましく、このクロメート処理は亜鉛を用いためっき処理の後に、亜鉛を含むめっきの表面に行われるのがより好ましい。こうすることで防錆性をさらに向上させることができる。特に好ましい防錆処理は、亜鉛-ニッケル合金めっき処理とその後のクロメート処理との組合せである。
所望により、粗化処理銅箔は表面にシランカップリング剤処理が施され、シランカップリング剤層が形成されたものであってもよい。これにより耐湿性、耐薬品性及び接着剤等との密着性等を向上することができる。シランカップリング剤層は、シランカップリング剤を適宜希釈して塗布し、乾燥させることにより形成することができる。シランカップリング剤の例としては、4-グリシジルブチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性シランカップリング剤、又は3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-3-(4-(3-アミノプロポキシ)ブトキシ)プロピル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性シランカップリング剤、又は3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性シランカップリング剤又はビニルトリメトキシシラン、ビニルフェニルトリメトキシシラン等のオレフィン官能性シランカップリング剤、又は3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリル官能性シランカップリング剤、又はイミダゾールシラン等のイミダゾール官能性シランカップリング剤、又はトリアジンシラン等のトリアジン官能性シランカップリング剤等が挙げられる。
上述した理由から、粗化処理銅箔は、粗化処理面に防錆処理層及び/又はシランカップリング剤層をさらに備えることが好ましく、より好ましくは防錆処理層及びシランカップリング剤層の両方を備える。防錆処理層及びシランカップリング剤層は、粗化処理銅箔の粗化処理面側のみならず、粗化処理面が形成されていない側に形成されてもよい。
キャリア付銅箔
上述したように、本発明の粗化処理銅箔はキャリア付銅箔の形態で提供されてもよい。すなわち、本発明の好ましい態様によれば、キャリアと、キャリア上に設けられた剥離層と、剥離層上に粗化処理面を外側にして設けられた上記粗化処理銅箔とを備えた、キャリア付銅箔が提供される。もっとも、キャリア付銅箔は、本発明の粗化処理銅箔を用いること以外は、公知の層構成が採用可能である。
キャリアは、粗化処理銅箔を支持してそのハンドリング性を向上させるための支持体であり、典型的なキャリアは金属層を含む。このようなキャリアの例としては、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス(SUS)箔、表面を銅等でメタルコーティングした樹脂フィルムやガラス等が挙げられ、好ましくは、銅箔である。銅箔は圧延銅箔及び電解銅箔のいずれであってもよいが、好ましくは電解銅箔である。キャリアの厚さは典型的には250μm以下であり、好ましくは9μm以上200μm以下である。
キャリアの剥離層側の面は平滑であるのが好ましい。すなわち、キャリア付銅箔の製造プロセスにおいて、キャリアの剥離層側の面には(粗化処理を行う前の)極薄銅箔が形成されることになる。本発明の粗化処理銅箔をキャリア付銅箔の形態で用いる場合、粗化処理銅箔は、このような極薄銅箔に対して粗化処理を施すことにより得ることができる。したがって、キャリアの剥離層側の面を平滑にしておくことで、極薄銅箔の外側の面も平滑にすることができ、この極薄銅箔の平滑面に粗化処理を施すことで、上記所定範囲内の界面の展開面積比Sdr及びコア部のレベル差Skを有する粗化処理面を実現しやすくなる。キャリアの剥離層側の面を平滑にするには、例えばキャリアを電解製箔する際に用いる陰極の表面を所定の番手のバフで研磨して表面粗さを調整することにより行うことができる。すなわち、こうして調整された陰極の表面プロファイルがキャリアの電極面に転写され、このキャリアの電極面上に剥離層を介して極薄銅箔を形成することで、極薄銅箔の外側の面に上述した粗化処理面を実現しやすい平滑な表面状態を付与することができる。好ましいバフの番手は#2000以上#3000以下であり、より好ましくは#2000以上#2500以下である。また、極薄銅箔をより平滑なものとし、得られる粗化処理銅箔の展開面積比Sdrを上記範囲により制御しやすくなるという観点より、キャリアを電解製箔する際の条件を、下記の通り添加剤を用いた条件とすることが好ましい。すなわち、銅濃度を60g/L以上100g/L以下、硫酸濃度を50g/L以上150g/L以下とし、添加剤として活性硫黄化合物のスルホン酸塩の濃度を5mg/L以上1g/L以下、環状構造を持つ4級アンモニウム塩重合体の濃度を5mg/L以上500mg/L以下、塩素濃度を10mg/L以上100mg/L以下に調整した硫酸系銅電解液を用い、陽極にはDSA(寸法安定性陽極)を用いて、液温40℃以上60℃以下、電流密度30A/dm以上100A/dm以下で電解することにより、表面がより平滑な電解銅箔を好ましく得ることができる。ここで、添加剤として用いる活性硫黄化合物のスルホン酸塩の例としては、3-メルカプト-1-プロパンスルホン酸塩、及びビス(3-スルホプロピル)ジスルフィド等が挙げられ、環状構造を持つ4級アンモニウム塩重合体の例としては、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体等が挙げられる。
剥離層は、キャリアの引き剥がし強度を弱くし、該強度の安定性を担保し、さらには高温でのプレス成形時にキャリアと銅箔の間で起こりうる相互拡散を抑制する機能を有する層である。剥離層は、キャリアの一方の面に形成されるのが一般的であるが、両面に形成されてもよい。剥離層は、有機剥離層及び無機剥離層のいずれであってもよい。有機剥離層に用いられる有機成分の例としては、窒素含有有機化合物、硫黄含有有機化合物、カルボン酸等が挙げられる。窒素含有有機化合物の例としては、トリアゾール化合物、イミダゾール化合物等が挙げられ、中でもトリアゾール化合物は剥離性が安定し易い点で好ましい。トリアゾール化合物の例としては、1,2,3-ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、N’,N’-ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ユリア、1H-1,2,4-トリアゾール及び3-アミノ-1H-1,2,4-トリアゾール等が挙げられる。硫黄含有有機化合物の例としては、メルカプトベンゾチアゾール、チオシアヌル酸、2-ベンズイミダゾールチオール等が挙げられる。カルボン酸の例としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸等が挙げられる。一方、無機剥離層に用いられる無機成分の例としては、Ni、Mo、Co、Cr、Fe、Ti、W、P、Zn、クロメート処理膜等が挙げられる。なお、剥離層の形成はキャリアの少なくとも一方の表面に剥離層成分含有溶液を接触させ、剥離層成分をキャリアの表面に固定させること等により行えばよい。キャリアを剥離層成分含有溶液に接触させる場合、この接触は、剥離層成分含有溶液への浸漬、剥離層成分含有溶液の噴霧、剥離層成分含有溶液の流下等により行えばよい。その他、蒸着やスパッタリング等による気相法で剥離層成分を被膜形成する方法も採用可能である。また、剥離層成分のキャリア表面への固定は、剥離層成分含有溶液の吸着や乾燥、剥離層成分含有溶液中の剥離層成分の電着等により行えばよい。剥離層の厚さは、典型的には1nm以上1μm以下であり、好ましくは5nm以上500nm以下である。
所望により、剥離層とキャリア及び/又は粗化処理銅箔の間に他の機能層を設けてもよい。そのような他の機能層の例としては補助金属層が挙げられる。補助金属層はニッケル及び/又はコバルトからなるのが好ましい。このような補助金属層をキャリアの表面側及び/又は粗化処理銅箔の表面側に形成することで、高温又は長時間の熱間プレス成形時にキャリアと粗化処理銅箔の間で起こりうる相互拡散を抑制し、キャリアの引き剥がし強度の安定性を担保することができる。補助金属層の厚さは、0.001μm以上3μm以下とするのが好ましい。
銅張積層板
本発明の粗化処理銅箔はプリント配線板用銅張積層板の作製に用いられるのが好ましい。すなわち、本発明の好ましい態様によれば、上記粗化処理銅箔を備えた銅張積層板が提供される。本発明の粗化処理銅箔を用いることで、銅張積層板の加工において、優れた高周波特性と高いシェア強度とを両立することができる。この銅張積層板は、本発明の粗化処理銅箔と、粗化処理銅箔の粗化処理面に密着して設けられる樹脂層とを備えてなる。粗化処理銅箔は樹脂層の片面に設けられてもよいし、両面に設けられてもよい。樹脂層は、樹脂、好ましくは絶縁性樹脂を含んでなる。樹脂層はプリプレグ及び/又は樹脂シートであるのが好ましい。プリプレグとは、合成樹脂板、ガラス板、ガラス織布、ガラス不織布、紙等の基材に合成樹脂を含浸させた複合材料の総称である。絶縁性樹脂の好ましい例としては、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂(BT樹脂)、ポリフェニレンエーテル樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。また、樹脂シートを構成する絶縁性樹脂の例としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂等の絶縁樹脂が挙げられる。また、樹脂層には絶縁性を向上する等の観点からシリカ、アルミナ等の各種無機粒子からなるフィラー粒子等が含有されていてもよい。樹脂層の厚さは特に限定されないが、1μm以上1000μm以下が好ましく、より好ましくは2μm以上400μm以下であり、さらに好ましくは3μm以上200μm以下である。樹脂層は複数の層で構成されていてよい。プリプレグ及び/又は樹脂シート等の樹脂層は予め銅箔表面に塗布されるプライマー樹脂層を介して粗化処理銅箔に設けられていてもよい。
プリント配線板
本発明の粗化処理銅箔はプリント配線板の作製に用いられるのが好ましい。すなわち、本発明の好ましい態様によれば、上記粗化処理銅箔を備えたプリント配線板が提供される。本発明の粗化処理銅箔を用いることで、プリント配線板の製造において、優れた高周波特性と高いシェア強度とを両立することができる。本態様によるプリント配線板は、樹脂層と、銅層とが積層された層構成を含んでなる。銅層は本発明の粗化処理銅箔に由来する層である。また、樹脂層については銅張積層板に関して上述したとおりである。いずれにしても、プリント配線板は、本発明の粗化処理銅箔を用いること以外は、公知の層構成が採用可能である。プリント配線板に関する具体例としては、プリプレグの片面又は両面に本発明の粗化処理銅箔を接着させ硬化した積層体とした上で回路形成した片面又は両面プリント配線板や、これらを多層化した多層プリント配線板等が挙げられる。また、他の具体例としては、樹脂フィルム上に本発明の粗化処理銅箔を形成して回路を形成するフレキシブルプリント配線板、COF、TABテープ等も挙げられる。さらに他の具体例としては、本発明の粗化処理銅箔に上述の樹脂層を塗布した樹脂付銅箔(RCC)を形成し、樹脂層を絶縁接着材層として上述のプリント基板に積層した後、粗化処理銅箔を配線層の全部又は一部としてモディファイド・セミ・アディティブ(MSAP)法、サブトラクティブ法等の手法で回路を形成したビルドアップ配線板や、粗化処理銅箔を除去してセミアディティブ法で回路を形成したビルドアップ配線板、半導体集積回路上へ樹脂付銅箔の積層と回路形成を交互に繰りかえすダイレクト・ビルドアップ・オン・ウェハー等が挙げられる。より発展的な具体例として、上記樹脂付銅箔を基材に積層し回路形成したアンテナ素子、接着剤層を介してガラスや樹脂フィルムに積層しパターンを形成したパネル・ディスプレイ用電子材料や窓ガラス用電子材料、本発明の粗化処理銅箔に導電性接着剤を塗布した電磁波シールド・フィルム等も挙げられる。とりわけ、本発明の粗化処理銅箔を備えたプリント配線板は、信号周波数10GHz以上の高周波帯域で用いられる自動車用アンテナ、携帯電話基地局アンテナ、高性能サーバー、衝突防止用レーダー等の用途で用いられる高周波基板として好適に用いられる。特に、本発明の粗化処理銅箔はMSAP法に適している。例えば、MSAP法により回路形成した場合には図1及び2に示されるような構成が採用可能である。
本発明を以下の例によってさらに具体的に説明する。
例1、2、4及び7
粗化処理銅箔を備えたキャリア付銅箔を以下のようにして作製及び評価した。
(1)キャリアの準備
以下に示される組成の銅電解液と、陰極と、陽極としてのDSA(寸法安定性陽極)とを用いて、溶液温度50℃、電流密度70A/dmで電解し、厚さ18μmの電解銅箔をキャリアとして作製した。このとき、陰極として、表面を#2000のバフで研磨して表面粗さを整えた電極を用いた。
<銅電解液の組成>
‐ 銅濃度:80g/L
‐ 硫酸濃度:300g/L
‐ 塩素濃度:30mg/L
‐ 膠濃度:5mg/L
(2)剥離層の形成
酸洗処理されたキャリアの電極面を、カルボキシベンゾトリアゾール(CBTA)濃度1g/L、硫酸濃度150g/L及び銅濃度10g/Lを含むCBTA水溶液に、液温30℃で30秒間浸漬し、CBTA成分をキャリアの電極面に吸着させた。こうして、キャリアの電極面にCBTA層を有機剥離層として形成した。
(3)補助金属層の形成
有機剥離層が形成されたキャリアを、硫酸ニッケルを用いて作製されたニッケル濃度20g/Lを含む溶液に浸漬して、液温45℃、pH3、電流密度5A/dmの条件で、厚さ0.001μm相当の付着量のニッケルを有機剥離層上に付着させた。こうして、有機剥離層上にニッケル層を補助金属層として形成した。
(4)極薄銅箔の形成
補助金属層が形成されたキャリアを、以下に示される組成の銅溶液に浸漬して、溶液温度50℃、電流密度5A/dm以上30A/dm以下で電解し、厚さ1.5μmの極薄銅箔を補助金属層上に形成した。
<溶液の組成>
‐ 銅濃度:60g/L
‐ 硫酸濃度:200g/L
(5)粗化処理
こうして形成された極薄銅箔の表面に粗化処理を行うことで粗化処理銅箔を形成し、これによりキャリア付銅箔を得た。この粗化処理は、極薄銅箔の上に微細銅粒を析出付着させる焼けめっき工程と、この微細銅粒の脱落を防止するための被せめっき工程とから構成される。焼けめっき工程では、銅濃度10g/L及び硫酸濃度200g/Lを含む液温25℃の酸性硫酸銅溶液に表1に示される濃度のカルボキシベンゾトリアゾール(CBTA)を添加し、表1に示される電流密度で粗化処理を行った。その後の被せめっき工程では、銅濃度70g/L及び硫酸濃度240g/Lを含む酸性硫酸銅溶液を用いて、液温52℃及び表1に示される電流密度の平滑めっき条件で電着を行った。このとき、焼けめっき工程におけるCBTA濃度及び電流密度、並びに被せめっき工程における電流密度を表1に示されるように適宜変えることで、粗化処理表面の特徴が異なる様々なサンプルを作製した。
(6)防錆処理
得られたキャリア付銅箔の粗化処理表面に、亜鉛-ニッケル合金めっき処理及びクロメート処理からなる防錆処理を行った。まず、亜鉛濃度1g/L、ニッケル濃度2g/L及びピロリン酸カリウム濃度80g/Lを含む溶液を用い、液温40℃、電流密度0.5A/dmの条件で、粗化処理層及びキャリアの表面に亜鉛-ニッケル合金めっき処理を行った。次いで、クロム酸1g/Lを含む水溶液を用い、pH12、電流密度1A/dmの条件で、亜鉛-ニッケル合金めっき処理を行った表面にクロメート処理を行った。
(7)シランカップリング剤処理
市販のシランカップリング剤を含む水溶液をキャリア付銅箔の粗化処理銅箔側の表面に吸着させ、電熱器により水分を蒸発させることにより、シランカップリング剤処理を行った。このとき、シランカップリング剤処理はキャリア側には行わなかった。
(8)評価
こうして得られたキャリア付銅箔について、各種特性の評価を以下のとおり行った。
(8a)粗化処理面の表面性状パラメータ
レーザー顕微鏡(オリンパス株式会社製、OLS5000)を用いた表面粗さ解析により、粗化処理銅箔の粗化処理面の測定をISO25178に準拠して行った。具体的には、粗化処理銅箔の粗化処理面における面積16384μmの領域の表面プロファイルを、上記レーザー顕微鏡にて開口数(N.A.)0.95の100倍レンズで測定した。得られた粗化処理面の表面プロファイルに対してノイズ除去及び1次線形面傾き補正を行った後、表面性状解析により最大高さSz、界面の展開面積比Sdr、表面性状のアスペクト比Str、コア部のレベル差Sk及び山の頂点密度Spdの測定を実施した。このとき、Sz、Sdr、Str及びSkの測定は、Sフィルターによるカットオフ波長を0.55μmとし、Lフィルターによるカットオフ波長を10μmとして計測した。一方、Spdの測定は、Sフィルターによるカットオフ波長を3μmとし、Lフィルターによるカットオフ波長を10μmとして計測した。結果は表1に示されるとおりであった。
(8b)めっき回路密着性(シェア強度)
得られたキャリア付銅箔を用いて評価用積層体を作製した。すなわち、絶縁樹脂基板の表面に、プリプレグ(三菱ガス化学株式会社製、GHPL-830NSF、厚さ0.1mm)を介してキャリア付銅箔の粗化処理銅箔を積層し、圧力4.0MPa、温度220℃で90分間熱圧着した後、キャリアを剥離し、評価用積層体としての銅張積層板を得た。評価用積層体にドライフィルムを張り合わせ、露光及び現像を行った。現像されたドライフィルムでマスキングされた積層体にパターンめっきで厚さ14μmの銅層を析出させた後、ドライフィルムを剥離した。硫酸-過酸化水素系エッチング液で表出している銅部分をエッチングし、高さ15μm、幅10μm、長さ200μmのシェア強度測定用回路サンプル(図5に示す回路136が形成された積層体134)を作製した。接合強度試験機(Nordson DAGE社製、4000Plus Bondtester)を用い、シェア強度測定用回路サンプルの横から回路136を押しずらした際のシェア強度を測定した。すなわち、図5に示されるように、回路136が形成された積層体134を可動ステージ132上に載置し、ステージ132ごと図中矢印方向に移動させて、予め固定されている検出器138に回路136を押し当てることで、回路136の側面に対して横方向の力を与えて回路136を横にずらし、その時の力(gf)を検出器138にて測定してシェア強度として採用した。このとき、テスト種類は破壊試験とし、テスト高さ5μm、降下スピード0.050mm/s、テストスピード200μm/s、ツール移動量0.05mm、破壊認識点10%の条件で測定を行った。得られたシェア強度を以下の基準で格付け評価し、評価A又はBである場合に合格と判定した。結果は表1に示されるとおりであった。
<シェア強度評価基準>
‐評価A:シェア強度が12.50gf以上
‐評価B:シェア強度が11.50gf以上12.50gf未満
‐評価C:シェア強度が11.50gf未満
(8c)高周波特性
得られたキャリア付銅箔を用いて銅張積層板を作製した。すなわち、基材(30GHzにおける誘電正接Df=0.005)の表面にキャリア付銅箔の粗化処理銅箔を積層して熱圧着した後、キャリアを剥離して銅張積層板とした。この銅張積層板に対して上記(8b)と同様の工法(ドライフィルム積層、露光及び現像、パターンめっき、並びにドライフィルム剥離後のエッチング)で回路長さ300mmのマイクロストリップラインを形成し、伝送特性測定用基板とした。伝送特性測定用基板をネットワークアナライザー(Keysight社製、N5225B)を用いて50Ω±5Ωの特性インピーダンスで10MHzから50GHzまでの周波数で透過特性S21の測定を行った。得られた26GHz以上30GHz以下における損失量を平均し、以下の基準で格付け評価した。そして、高周波特性評価がA又はBである場合に合格と判定した。結果は表1に示されるとおりであった。
<高周波特性評価基準>
‐評価A:損失量が0.320dB/cm以下
‐評価B:損失量が0.320dB/cmを超え0.350dB/cm以下
‐評価C:損失量が0.350dB/cmを超える
例3及び5
下記a)~c)以外は例1と同様にしてキャリア付銅箔の作製及び評価を行った。結果は表1に示されるとおりであった。
a)キャリアの準備を以下に示される手順で行ったこと。
b)キャリアの電極面に代えて、キャリアの析出面に剥離層、補助金属層及び極薄銅箔をこの順に形成したこと。
c)焼けめっき工程におけるCBTA濃度及び電流密度、並びに被せめっき工程における電流密度をそれぞれ表1に示される数値に変更したこと。
(キャリアの準備)
銅電解液として以下に示される組成の硫酸酸性硫酸銅溶液を用い、陰極に表面粗さRaが0.20μmのチタン製の電極を用い、陽極にはDSA(寸法安定性陽極)を用いて、溶液温度45℃、電流密度55A/dmで電解し、厚さ12μmの電解銅箔をキャリアとして得た。
<硫酸酸性硫酸銅溶液の組成>
‐ 銅濃度:80g/L
‐ フリー硫酸濃度:140g/L
‐ ビス(3-スルホプロピル)ジスルフィド濃度:30mg/L
‐ ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体濃度:50mg/L
‐ 塩素濃度:40mg/L
例6(比較)
焼けめっき工程及び被せめっき工程に代えて、以下に示される黒色めっき工程により極薄銅箔の粗化処理を行ったこと以外は例3と同様にしてキャリア付銅箔の作製及び評価を行った。結果は表1に示されるとおりであった。
(黒色めっき工程)
極薄銅箔の表面に対して、以下に示される組成の黒色粗化用銅電解溶液を用い、溶液温度30℃、電流密度50A/dm、時間4secの条件で電解して、黒色粗化を行った。
<黒色粗化用銅電解溶液の組成>
‐ 銅濃度:13g/L
‐ 硫酸濃度:70g/L
‐ 塩素濃度:35mg/L
‐ ポリアクリル酸ナトリウム濃度:400ppm


Figure 0007177956000001

Claims (11)

  1. 少なくとも一方の側に粗化処理面を有する粗化処理銅箔であって、
    前記粗化処理面は、ISO25178に準拠してSフィルターによるカットオフ波長0.55μm及びLフィルターによるカットオフ波長10μmの条件で測定される界面の展開面積比Sdrが0.50%以上7.00%以下であり、ISO25178に準拠してSフィルターによるカットオフ波長3.0μm及びLフィルターによるカットオフ波長10μmの条件で測定される山の頂点密度Spdが2.00×10mm-2以上3.30×10mm-2以下である、粗化処理銅箔。
  2. 前記界面の展開面積比Sdrが0.50%以上4.00%以下である、請求項1に記載の粗化処理銅箔。
  3. 前記界面の展開面積比Sdr(%)に対する前記山の頂点密度Spd(mm-2)の比であるSpd/Sdrが7000以上である、請求項1又は2に記載の粗化処理銅箔。
  4. 前記粗化処理面は、ISO25178に準拠してSフィルターによるカットオフ波長0.55μm及びLフィルターによるカットオフ波長10μmの条件で測定される最大高さSz(μm)と、前記山の頂点密度Spd(mm-2)との積であるSz×Spdが20000以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の粗化処理銅箔。
  5. 前記粗化処理面は、ISO25178に準拠してSフィルターによるカットオフ波長0.55μm及びLフィルターによるカットオフ波長10μmの条件で測定される表面性状のアスペクト比Strが0.90以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の粗化処理銅箔。
  6. 前記粗化処理面は、ISO25178に準拠してSフィルターによるカットオフ波長0.55μm及びLフィルターによるカットオフ波長10μmの条件で測定されるコア部のレベル差Skが0.05μm以上0.30μm以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の粗化処理銅箔。
  7. 前記粗化処理面は、ISO25178に準拠してSフィルターによるカットオフ波長0.55μm及びLフィルターによるカットオフ波長10μmの条件で測定される最大高さSzが1.3μm以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載の粗化処理銅箔。
  8. 前記粗化処理面に防錆処理層及び/又はシランカップリング剤層をさらに備えた、請求項1~7のいずれか一項に記載の粗化処理銅箔。
  9. キャリアと、該キャリア上に設けられた剥離層と、該剥離層上に前記粗化処理面を外側にして設けられた請求項1~8のいずれか一項に記載の粗化処理銅箔とを備えた、キャリア付銅箔。
  10. 請求項1~8のいずれか一項に記載の粗化処理銅箔を備えた、銅張積層板。
  11. 請求項1~8のいずれか一項に記載の粗化処理銅箔を備えた、プリント配線板。

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