JP7176521B2 - 触覚提示装置 - Google Patents

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Description

本技術は、ユーザに対し触覚の提示を行うための触覚提示装置に関する。
例えば仮想現実感技術の分野では、視覚情報や聴覚情報に加えて対象者に触覚を提示する試みが行われている。触覚刺激を利用者に対して提示する装置として空気圧を用いた装置が提案されている。
特許文献1には、ステアリングホイールのリング部の円周に、エアポンプにより膨張可能なチューブが装着される構成が記載されている。チューブの中空内は、オリフィスにより複数のチャンバに区画されている。複数のチャンバは、膨張可能な連結蓋により、互いに隣接するチャンバとの間で空気の流出入が可能に連結されている。
チューブの一端にはエアポンプが接続され、チューブの中空内に空気を注入する。チューブの他端にはバキュームポンプが接続され、チューブの中空部の空気を吸引する。
空気が注入されると、エアポンプに最も近いチャンバ内の圧力が高まる。そして、このチャンバ内の圧力が高まり、隣接するチャンバとの間に設けられている連結蓋が膨張することにより、隣接するチャンバとの間で空気の流出入可能に連通し、隣接するチャンバへ空気が入る。このように、チューブ内への空気の注入により、エアポンプに近い側から遠い側に向かってチャンバが順次膨張していく。
すべてのチャンバに空気が充填されると、空気の注入が停止され、バキュームポンプによる空気の吸引が開始される。これにより、すべてのチャンバが収縮する。この膨張と収縮を繰り返すことで、リング部を把持している運転者に対して、手の表面を何かが移動したような触感を与えている。
特許文献2には、携帯端末に視触覚ユーザインターフェースパネルを設ける構成が記載されている。視触覚ユーザインターフェースパネルの一部を構成する透明シートは、表面が平坦なタッチパネル機能を備えるディスプレイパネル上に配置される。
視触覚ユーザインターフェースパネルでは、流体の吐出と吸引が可能なポンプを用いて透明シートの膨張と縮小が行われ、空気圧によりタッチ操作面をドーム状の凸形状に変形させている。タッチ操作面を凸形状に変形可能とすることにより、視覚的及び触覚的な形態で使用者に情報を伝えることが可能となっている。
特開2016-68755号公報 特開2009-64357号公報
特許文献1に記載される構造においては、連結蓋が膨張することにより運転者に触覚刺激を与えている。特許文献1に記載される構造では、チャンバの内圧上昇により、チャンバと連結蓋との間の空間に空気が流れ込むことにより連結蓋が膨張する。このため、連結蓋を膨張させるために、まずチャンバの内圧を上昇させる必要があり、連結蓋を膨張するまでに時間を要する。
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、迅速に表面の変形を行うことができる触覚提示装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本技術に係る触覚提示装置は、基材と、弾性層と、流体移送装置とを具備する。
上記基材は、第1の空間を形成し、第1の貫通孔を有する。
上記弾性層は、上記基材の上記第1の貫通孔を含む表面を覆う。
上記流体移送装置は、上記弾性層と上記基材との間に、上記第1の貫通孔を介して流体を注入する。
上記流体移送装置による上記流体の注入により上記弾性層と上記基材との間の第2の空間の内圧が上記第1の空間の内圧より高くなることにより上記弾性層は膨張し、上記流体移送装置の稼動の停止により上記第2の空間内に注入された流体は第2の貫通孔を介して上記第2の空間の外部に排気される。
このような構成によれば、弾性層は第2の空間内への流体の注入により膨張し、第2の空間内に注入された流体は弾性層の元に戻ろうとする弾性力により第2の貫通孔を介して排気される。このような弾性層の膨張及び収縮により、弾性層に接する利用者の身体部位に対して何らかの触覚を提示することができる。
上記弾性層は、利用者の身体部位に接触可能に構成され、上記弾性層によって覆われる上記基材の領域は、上記身体部位に対して凸状の面を有してもよい。
このように基材の弾性層が配置される領域が凸状の面となっているので、平面上に弾性層を設け流体を注入して弾性層を膨張させる場合と比較して、少ない流体流量で弾性層を変位させることができる。従って、弾性層の膨張と縮小をそれぞれ短時間で行うことができ、多様な触覚提示を行うことができる。
上記弾性層によって覆われる上記基材の領域は凸曲面を有してもよい。
上記弾性層は長手方向を有する形状を有し、上記弾性層は、その長手方向が上記凸曲面の曲面方向と一致するように配置されてもよい。
このように弾性層の長手方向と基材の曲面方向とが一致するように配置されることにより、弾性層の短手方向と曲面方向とが一致するように配置するよりも、第2の空間内への流体の注入及び第2の空間の流体の排気を速やかに行われる。
上記流体移送装置の稼動が停止されている時に、上記第2の空間の体積が0となることが可能に構成されてもよい。
これにより、少ない流体流量で迅速に第2の空間内の内圧を上昇させることができ、弾性層を短時間で膨張させることができる。
上記流体移送装置は、上記第2の空間内の流体を上記第1の空間へ排気する排気弁を備えていてもよい。
これにより、第2の貫通孔に加え、排気弁からも第2の空間内の流体を第2の空間外へ排気することができ、排気効率が向上する。これにより弾性層の縮小を速やかに行うことができる。
上記第2の貫通孔は上記基材に設けられ、上記弾性層は、上記基材の上記第1の貫通孔及び上記第2の貫通孔を含む表面を覆ってもよい。
これにより、第2の空間内に注入された流体は、第2の貫通孔を介して第1の空間へ排気される。
上記第2の貫通孔は上記弾性層に設けられていてもよい。
これにより、第2の空間内に注入された流体は、触覚提示装置の外部へ排気される。
上記基材は複数の第1の貫通孔を有し、上記流体移送装置は上記第1の貫通孔毎に設けられ、上記弾性層は上記第1の貫通孔毎に設けられてもよい。
これにより、個別に膨張、収縮が行われる弾性層が設けられた領域を複数設けることができ、より多様な触覚を提示することが可能となる。
上記弾性層と上記基材との間に形成される上記第2の空間は、互いに流体が移動可能な複数の領域に分割されていてもよい。
これにより、第2の空間が複数の領域に分割されていない場合と比較して、異なった触覚を提示することができる。
上記弾性層は部分的に厚みが異なってもよい。
これにより、厚みが一様な弾性層と比較して、弾性層の膨張の形状を異ならせることができる。
上記弾性層は、その表面に突起を有していてもよい。
これにより、突起を備えない場合と比較して、異なった触覚を提示することができる。
上記基材の上記弾性層によって覆われる領域の一部に突起が配置されていてもよい。
これにより、突起を備えない場合と比較して、異なった触覚を提示することができる。
上記基材と上記弾性層との間に設けられた内包材を更に具備してもよい。
これにより、内包材を用いない場合と比較して、異なった感触を利用者に対して提示することができる。
上記弾性層の、上記基材が配置される側とは反対側の面に設けられた外包材を更に具備してもよい。
これにより、外包材を用いない場合と比較して、異なった感触を利用者に対して提示することができる。
上記弾性層は利用者によって把持される把持部に設けられてもよい。
これにより、利用者の手に多様な触覚を提示することができる。
第3の空間を有する外装部を更に具備し、上記基材は、上記第3の空間内で、上記外装部の内壁面とともに上記第1の空間を形成してもよい。
このように、流体移送装置により変位する弾性層が内側に設けられる触覚提示装置としてもよい。第3の空間内に身体部位が挿入されることにより、弾性層と接する身体部位に対して弾性層の膨張と縮小による多様な触覚を提示することができる。
以上のように、本技術によれば、触覚提示装置の表面の変形を行うことにより、多様な触覚を提示することが可能となる。
実施形態に係るコントローラの外観図である。 第1の実施形態に係るコントローラの一部を構成する基材本体の概略図である。 第1の実施形態のコントローラの断面図及び部分上面図である。 第1の実施形態のコントローラに備えられる表面変形装置の一部を構成する弾性層と両面粘着シートの分解斜視図である。 第1の実施形態のコントローラの断面図であり、基材本体と弾性層との間に空気が注入されている状態を示す。 第1の実施形態のコントローラの部分上面図及び部分側面図を示し、基材本体と弾性層との間に空気が注入されている様子を示す。 第1の実施形態に係る表面変形装置の一部を構成する空気ポンプの部分模式図である。 コントローラの一部を構成する制御装置の機能構成例を示すブロック図である。 表面変形装置を備えたコントローラによる触覚提示の例を示す。 表面変形装置を備えたコントローラによる触覚提示の他の例を示す。 表面変形装置を備えたコントローラによる触覚提示の更に他の例を示す。 表面変形装置を備えたコントローラによる触覚提示の更に他の例を示す。 表面変形装置を備えたコントローラによる触覚提示の更に他の例を示す。 表面変形装置を備えたコントローラによる触覚提示の更に他の例を示す。 第2の実施形態のコントローラの他の形状例を示す。 コントローラの更に他の形状例を示す。 コントローラの更に他の形状例を示す。 コントローラの更に他の形状例を示す。 第3の実施形態に係るコントローラの部分上面図及び部分側面図を示す。 両面粘着シートの他の形状例を示す。 第4の実施形態に係るコントローラの断面図及び部分上面図である。 他の発泡シートの配置例を示す図である。 第5の実施形態に係るコントローラの断面図及び部分上面図である。 他の発泡シートの配置例を示す図である。 更に他の発泡シートの配置例を示す図である。 第6の実施形態における弾性層の表面形状例を示す弾性層の部分断面図及び部分上面図である。 他の弾性層の表面形状例を示す。 更に他の弾性層の表面形状例を示す。 更に他の弾性層の表面形状例を示す。 更に他の弾性層の表面形状例を示す。 更に他の弾性層の表面形状例を示す。 第7の実施形態の触覚提示装置の断面図である。 第8の実施形態のグローブ状の触覚提示装置を説明する概念図である。 図33のグローブ状の触覚提示装置の指部分の内部構造を説明するための触覚提示装置の部分概略断面図である。 指の腹に刺激を与える他の触覚提示装置の概略図である。 表面変形装置を用いた指へ与える触覚を説明するための図である。 第9の実施形態の触覚提示装置の断面図及び部分上面図である。 第10の実施形態における弾性層の他の平面形状を示す。 弾性層と基材本体との間に形成される第2の空間を互いに移動可能な複数の膨張領域に分割した際の膨張領域と空気ポンプとの機能を説明する図である。
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
本実施形態の触覚提示装置は、流体移送装置を用い、流体の供給の有無によって表面が膨張及び縮小して変形する表面変形装置を備える。
触覚提示装置では、触覚提示部となる表面変形装置の変形箇所に利用者の身体部位が接するよう構成されることにより、利用者の身体部位に対して刺激を与えるものである。表面変形装置の数、配置、変形の度合い、変形のタイミングを制御することにより、利用者に対して、多様な疑似的な触覚を提示することができる。
例えば、触覚提示装置をゲームコントローラに適用することにより、ゲームのイベント内容に応じた体感を利用者に与えることができる。また、利用者に触覚を提示することにより、利用者の注意喚起を促したり、利用者への指示を行うこともできる。
(第1実施形態)
本実施形態においては、触覚提示装置をゲーム機のコントローラに適用した例を用いて説明する。本実施形態では、ゲーム内の様々なイベント発生時に、多様な触覚を利用者に対して提供することが可能となる。
[コントローラ構成]
図1は触覚提示装置としてのコントローラ1の外観図、図2は図1のコントローラの一部を構成する基材としての基材本体の概略図である。コントローラ1は、利用者により把持可能に構成される。
図3(A)は外形が略円柱状のコントローラ1の表面変形装置60の変形部分が配置される領域を、基材本体の長手方向と直交する面で切断したときの断面図である。図3(A)は、基材本体2と弾性層30との間に空気が注入される前の状態を示す。図3(B)は、コントローラ1の部分上面図である。
図4は、表面変形装置の一部を構成する弾性層と両面粘着シートの分解斜視図である。図5は、コントローラ1の表面変形装置60の変形部分が配置される領域を、基材本体の長手方向と直交する面で切断したときの断面図である。図5は、基材本体2と弾性層30との間に空気が注入されている状態を示す。
図6(A)は弾性層30が膨らむ様子を示すコントローラ1の部分上面図である。図6(B)は弾性層30が膨らむ様子を示すコントローラ1の部分側面図である。
図7は空気ポンプ11のノズル部分の模式図である。図8は、コントローラ1の一部を構成する制御装置の機能構成例を示すブロック図である。
コントローラ1の利用者が把持する領域には、空気圧により表面が盛り上がる表面変形装置60の変形部分である弾性層30が設けられる。この表面変形装置60の把持部の領域の表面が盛り上がって変形することにより、利用者の手のひらや指腹に圧迫感を与える。
弾性層30は、利用者の身体部位に接触可能に構成される。本実施形態では、弾性層30は、利用者の手のひらや指腹に接触可能に構成される。ここで、接触可能というのは、弾性層30と身体部位が直接接する場合の他、例えば後述する外装材を介して弾性層30と身体部位が間接的に接する場合も含む。
弾性層30と身体部位との間に何かが介在していたとしても、弾性層30の変位を利用者が身体部位で実感できるのであれば、弾性層30は、利用者の身体部位に接触可能に構成されるとする。
表面変形装置60の弾性層30の変形は、流体としての空気の供給の有無により制御される。空気供給量、空気供給量の経時変化、供給のタイミングが制御されることにより、利用者に対して様々な触覚を提示することができる。触覚とは、皮膚や粘膜の表面で起こる感覚(接触覚)や皮膚面に変形やひずみが加えられたときに生じる感覚(圧覚)である。
図1に示すように、コントローラ1は、例えばゲーム機のコントローラであり、基材本体2を手で把持可能に構成される。図2に示すように、コントローラ1は、基材本体2と、表面変形装置60と、後述する図8の制御装置90を具備する。基材本体2は外形が略円柱状を有する。制御装置90は、コントローラ1の内部に配置される。
図2に示すように、基材本体2の表面には表面変形装置60が設けられている。図3に示すように、表面変形装置60は、基材としての基材本体2と、弾性層30と、流体としての空気を供給可能な流体移送装置としての空気ポンプ11と、両面粘着シート31を備える。
本実施形態においては、表面変形装置60を1つのコントローラに1つ設ける例を挙げて説明するが、表面変形装置60の数はこれに限定されない。
基材本体2は略円筒形状であり、その外形は直径約34mmの略円柱状を有し、内部に第1の空間70を有する。基材本体2は、プラスティックや金属材料、或いは所定の厚みを有したゴム材料等のある程度の硬度のある材質からなり、空気ポンプ11の駆動による後述する第2の空間71への空気注入による第2の空間71内の内圧上昇で変形しにくい材質から構成される。
基材本体2は、その側面に第1の貫通孔としての注入口22と第2の貫通孔としての排気口21とを有する。注入口22には、空気ポンプ11のノズル111が接続される。
弾性層30は、伸展性に優れ、空気不透過の密閉性のある材質からなる。弾性層30は、利用者がコントローラを把持した時に利用者の身体部位が接触可能に構成される。弾性層30は、注入口22及び排気口21を覆うように、基材本体2の表面上に配置される。
弾性層30としては、例えば25μmの厚さのエラストマーゴムを用いることができる。弾性層30は、基材本体2に貼り付けられる前の平面形状が、20mm×80mmの長手方向を有する矩形である。本実施形態で示す形状寸法は一例であり、矩形寸法は商品サイズや形状に適宜合わせる事は可能である。
図3及び図4に示すように、弾性層30はその外周部に沿って設けられた枠状に打ち抜き加工された両面粘着シート31を介して基材本体2の表面に貼り付けられる。両面粘着シート31により、弾性層30と基材本体2とは固着される。
両面粘着シート31により囲まれる領域であって弾性層30と基材本体2との間に形成される第2の空間71内には、空気ポンプ11の稼動により、注入口22を介して空気が注入可能となっている。空気注入による第2の空間71内の内圧の上昇によって空気がコントローラ1の外部へ漏れださないように、両面粘着シート31により弾性層30は密閉される。
空気ポンプ11は、注入口22を介して、弾性層30と基材本体2との間に空気を注入するものである。図5に示すように、第2の空間71内に空気ポンプ11の稼動により空気が供給されて、弾性層30は膨張し、第2の空間71内の体積は増加する。第2の空間71の内圧は第1の空間70の内圧よりも高くなる。
弾性層30は、弾性層30と基材本体2との間に形成される第2の空間71に供給される空気によって想定される弾性層30の膨張による伸び率の範囲で可逆性である弾性を備える材質であることが望ましい。また、第2の空間71内への空気の供給により弾性層30が速やかに膨張し、空気の供給の停止により速やかに縮小するよう弾性層30の材質及び厚みは選定される。
本実施形態では、注入口22は弾性層30の略中央部、すなわち両面粘着シート31により囲まれた領域の略中央部に対応するよう配置される。排気口21は弾性層30の周縁部に近い位置、すなわち両面粘着シート31により囲まれた領域の端に配置される。
注入口22は例えば直径1mmの円形状を有する。排気口21は例えば直径0.1mm程度か或いはそれ以下の円形の平面形状を有する。尚、図面において、注入口22、排気口21、空気ポンプ11、ノズル111等の各構成の大きさは便宜的に縮尺を異ならせている。
尚、注入口22の位置は、両面粘着シート31により囲まれた領域の略中央部に対応する位置に限定されず、注入口22を任意の位置に配置することができる。しかしながら、空気が等方的に流れることを考慮し、第2の空間71への空気の行きわたり方を面内でほぼ均一とするために、両面粘着シート31により囲まれた領域の略中央部に対応するよう注入口22を配置することが望ましい。
或いは、あえて、注入口22を、両面粘着シート31により囲まれた領域の中央部からはずれた位置に設けてもよい。これにより第2の空間71への空気の行きわたり方を、注入口22を中央部に設けた場合と異ならせ、異なる触覚を利用者に提示することができる。
また、注入口22の数を1つとしたが、複数でもよい。注入口22が複数の場合、1つの空気ポンプ11に対し複数の注入口22が対応するように設けてもよいし、注入口22毎に空気ポンプ11を設けてもよい。
空気ポンプ11の稼動による空気注入中にも、第2の空間71内の空気が排気口21を介して第1の空間70へ排気される。空気ポンプ11からの空気(流体)の供給量(流体流量)が最小の場合においても、第2の空間71の内圧が第1の空間70の内圧よりも高くなる状態を維持した排気量となるよう排気口21の口径は設定される。
排気口21の配置位置は任意に設定可能である。排気口の配置位置により、弾性層30の縮小によって利用者に与える触覚を異なったものにすることができる。また、排気口21の数も1つに限定されず複数設けても良い。複数設ける場合は、面内で均等に弾性層30が縮小されるように排気口21の配置位置を調整してもよい。
弾性層30によって覆われる基材本体2の領域は、利用者の身体部位に対して凸状の面を有する。本実施形態においては、凸曲面を有する。このように弾性層30が配置される領域が凸状の面となっているので、平面上に弾性層を設け空気を注入して膨張させる場合と比較して、少ない空気量で弾性層30を変位させることができる。
更に、本実施形態においては、第2の空間71の一部を形成する基材本体2は、空気注入による第2の空間71の内圧上昇により変形しにくい材質から形成される。これにより、第2の空間71内へ注入する空気流量(流体流量)が少なくとも、基材本体2から弾性層30が持ち上がるように、弾性層30を変位させることができる。
このように、少ない空気流量で弾性層30を変位させることができるので、表面変形装置の変形状態を短時間で切り替えることができ、利用者へ提示可能な触覚を多様なものとすることができる。
平面矩形状の弾性層30は、その長手方向(長辺と平行な方向)が、略円柱状の基材本体2の凸曲面の曲面方向と一致するように配置される。
このように、弾性層30の長手方向と基材本体2の曲面方向とが一致するように配置することにより、弾性層30の短手方向と曲面方向とが一致するように配置するよりも、第2の空間71内への空気の注入及び第2の空間の空気の排気が速やかに行われる。
図3(B)に示すように、注入口22と排気口21は、両面粘着シート31により区画形成された領域内に位置するよう配置される。弾性層30は、注入口22と排気口21を覆うように、基材本体2の表面に配置される。
空気ポンプ11には、例えばマイクロブロア(商品名、村田製作所)を用いることができる。図3に示すように、空気ポンプ11はノズル111を備え、ノズル111は注入口22に接続される。図7に示すように、ノズル111には排気弁112が設けられている。
排気弁112は、空気ポンプ11のノズル111の側壁に設けられた孔113を開閉可能とするものである。排気弁112は板状を有し、一端がノズル111に固定され、他端は折れ曲がっている。排気弁112は、一方向の流れの流体に対してのみ排気弁112が動いて、孔113が開くように構成される。
空気ポンプ11が稼動し、空気ポンプ11から弾性層30と基材本体2との間の第2の空間71となる領域へ空気が注入されるときは、空気の流れにより排気弁112は閉じている。一方、空気ポンプ11の稼動が停止すると、第2の空間71内の空気は弾性層30の元の形状に戻ろうとする弾性力により第2の空間71の外部へ押し出される。
第2の空間71内の空気のうち、空気ポンプ11に向かって押し出される空気は、空気注入時の空気の流れと反転した流れとなる。第2の空間71から押し出される空気は、排気弁112の他端に衝突することにより、排気弁112が迅速に動いて孔113が開く。排気弁112が開くことにより、第2の空間71から空気ポンプ11に向かって流れる空気は、孔113から第1の空間70へ排気される。
また、第2の空間71内の空気のうち、空気ポンプ11に向かって押し出される空気以外の空気は、排気口21を介して第1の空間70へ排気される。なお、空気ポンプ11は排気弁112及び孔113を備えていなくてもよい。この場合、第2の空間71内の空気は、排気口21のみを介して外部へ排出される。
弾性層30と基材本体2との間の第2の空間71の内圧は、空気ポンプ11から送られてくる空気が第2の空間71へ注入されることにより、第1の空間70の内圧よりも高くなる。図6及び図7に示すように、空気の注入により弾性層30は外部方向に広がるように膨張する。
図3に示すように、空気ポンプ11から空気が注入される前の第2の空間71の体積は、ほぼ0の状態である。すなわち、利用者の接触部位である手の皮膚と基材本体2とは弾性層30を介してほぼ密着した状態となっている。
空気ポンプ11が稼動し、第2の空間71内に空気が注入されると図5に示すように弾性層30は膨らむ。空気ポンプ11の稼動前、第2の空間71の体積はほぼ0であるため、空気注入により、少ない空気流量で迅速に第2の空間71内の内圧を上昇させることができ、弾性層30を短時間で膨張させることができる。
空気ポンプ11の稼動が停止すると、第2の空間71に注入された空気は、弾性層30の元の形状に戻ろうとする弾性力により、排気口21及び空気ポンプ11を介して第1の空間70へと排気される。
これにより、第2の空間71は縮小していき、図3に示すように、体積は再びほぼ0の状態に戻る。このように、排気口21及び空気ポンプ11の2か所から空気が排気されることにより、排気を速やかに行うことができ、弾性層30の縮小を短時間で行うことができる。このように排気弁112及び排気口21を設けることにより、排気効率が向上する。
第2の空間71に空気が注入されることにより、利用者は、弾性層30と接する身体部位で弾性層30の膨張により圧迫感を受ける。これにより、例えば、弾性層30の膨張の方向とは反対の方向に何かを押し込むような触覚を利用者に提示できる。
このように、本実施形態では、弾性層30の膨張、縮小をそれぞれ短時間で行え、表面変形装置の変形状態を短時間で切り替えることができ、多様な触覚の提示が可能となる。
図8に示すように、制御装置90は、通信部91と、情報取得部92と、駆動制御部93とを具備する。
情報取得部92は、コントローラ1の位置情報及び利用者の操作情報を取得する。
通信部91は、外部の情報処理装置510等と有線又は無線で通信し、情報処理装置510との間で信号の送受信を行う。
駆動制御部93は、情報処理装置510から受信した空気ポンプの制御信号を基に空気ポンプ11の駆動を制御する。
情報処理装置510は、ゲームのアプリケーションプログラムを実行する。情報処理装置510は、通信部511と、制御部512とを有する。
通信部511は、コントローラ1の制御装置90等と有線又は無線で通信し、制御装置90との間で信号の送受信を行う。
制御部512は、画面制御部5121と、音制御部5122と、ポンプ制御部5123とを有する。
画面制御部5121は、制御装置90から受信した位置情報及び操作情報を基に、ディスプレイ511に映し出す画像の画像信号を生成する。生成された画像信号はディスプレイ511に送信され、ディスプレイ520では画像信号に基づいて画像が表示される。
音制御部5122は、制御装置90から受信した位置情報及び操作情報を基に、ディスプレイ520から出力される音声の音声信号を生成する。生成された音声信号はディスプレイ520に送信され、ディスプレイ520では音声信号に基づいて音声が出力される。
ポンプ制御部5123は、制御装置90から受信した位置情報及び操作情報を基に、コントローラ1の表面変形装置60の空気ポンプ11を稼動するための制御信号を生成する。ポンプ制御部5123により生成された制御信号は制御装置90に送信される。
駆動制御部93は、受信した空気ポンプ11の制御信号を基に、空気ポンプ11のポンプ出力(空気供給量)、ポンプ通電時間(空気供給時間)、ポンプ稼動間隔(空気ポンプの稼動のオン、オフのタイミング)を制御する。
[触覚提示の例]
次に、表面変形装置60を備えたコントローラによる触覚提示の例を図9~図14を用いて説明する。上述の表面変形装置60では、平面形状が矩形の弾性層30を例に挙げて説明したが、ここでは平面形状が楕円形の弾性層30を例にあげて説明する。
図9は、表面変形装置として2つの第1の表面変形装置61と第2の表面変形装置62を備えたコントローラ101の概略図である。
図10~図14は、このコントローラ101を用いて、利用者に対して提示する触覚の例を説明するための図である。各図(A)はコントローラの動きを模式的に示す。各図(B)は、各図(A)の動きを発生させるための表面変形装置の変形を説明する図である。
図9に示すように、コントローラ101は、利用者がコントローラ101を握った際に、母指球、指腹それぞれに第1の表面変形装置61と第2の表面変形装置62が位置するように設けられる。2つの表面変形装置61及び62は、略円柱状の基材本体2を介して対向して配置される。
第1の表面変形装置61と第2の表面変形装置62は独立して駆動可能に構成される。第1の表面変形装置61及び第2の表面変形装置62の構造は、弾性層30の平面形状が異なるのみで、それ以外は上述の表面変形装置60と同様である。この場合、基材本体に2つの注入口22が設けられ、空気ポンプ11は注入口22毎に設けられ、弾性層30は注入口22毎に設けられる。
表面変形装置を稼動することにより、基材本体と弾性層との間の第2の空間に空気が注入され第2の空間内の内圧が第1の空間よりも高まる。この内圧の上昇により、弾性層が膨らみ、利用者の接触部位に対して圧迫感を与える。
図10に示すように、連続的に第1の表面変形装置61及び第2の表面変形装置62を交互に稼動し、第1の表面変形装置61及び第2の表面変形装置62それぞれで膨張と縮小を繰り返させる。そして、第1の表面変形装置61と第2の表面変形装置62それぞれの膨張時間の長さを同じとすることにより、利用者に対して基材本体2が把持部分を支点に揺れる触覚を利用者に与える。
図11に示すように、第2の表面変形装置62を第1の長さの時間膨らませ、その後、第2の表面変形装置62を縮小させるとともに第1の表面変形装置61を第1の長さの時間よりも短い第2の長さの時間、膨らませることにより、基材本体2に物が当たる触覚を利用者に与える。
図12に示すように、第1の表面変形装置61のみを膨らませることにより、基材本体2の表面変形装置が設けられていない領域である上半分が下方向(第1の表面変形装置61が膨らむ方向とは反対の方向)に移動し、何かを押し込んだときの反力の触覚を利用者に与える。
図13に示すように、第1の表面変形装置61と第2の表面変形装置61を同じタイミングで稼動し、膨張と縮小を連続して繰り返させることにより、鼓動の感覚を利用者に与える。
図14は、更に第3の表面変形装置63を1つ追加した場合の動きの例である。第3の表面変形装置63は、第1の表面変形装置61と第2の表面変形装置62との間に設けられ、利用者がコントローラ1を把持したときに、手掌にほぼ位置するように設けられる。
第2の表面変形装置62、第3の表面変形装置63、第1の表面変形装置61を順次膨らませるのを繰り返すことにより、何かが動き回る触覚を利用者に与える。
この場合、例えば空気供給量(流体流量)を調整し膨張の割合を小さくすることにより、手の表面に何かが這う触覚を利用者に与える。一方、空気供給量を調整し膨張の割合を大きくすることにより、膨張の割合が小さい場合と比較して、皮膚に食い込んで何かが動き回るような触覚を利用者に与える。
このように、表面変形装置の駆動のタイミングが同じであっても、変形量(空気の供給量)によって、異なった触覚を利用者に与える。
以上のように、空気ポンプ11を用いた弾性層30の膨張及び縮小という可逆的変形を利用して、利用者に対して疑似的な触覚を提供できる。表面変形装置60の空気ポンプ11の稼動のオン、オフのタイミング、空気供給量の調整、空気供給時間、表面変形装置60の数を適宜変更することにより、様々な触覚を利用者に提示することが可能である。
尚、本実施形態においては、流体移送装置としてマイクロブロアを例にあげたが、これに限定されない。第2の空間71の内圧上昇を誘発させるための流体移送装置として、電磁誘導型アクチュエータによるポンプや圧電振動子を用いたダイヤフラム型ポンプなどを用いても良い。また、流体は空気に限らず、例えばヘリウム等の気体、水、オイルなどの液体でもよい。
また、ここでは、空気ポンプは基材本体2内に配置される例をあげたが、基材本体2の外部に設けられるようにしてもよい。この場合、空気ポンプのノズルと基材本体の注入口とを配管によって接続すればよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、コントローラの外形を略円柱形としたが、これに限定されない。例えば、ゲームの内容に応じた形状であって、利用者が把持しやすい形状であってもよい。
図15~図18は、コントローラの形状の他の例である。図15に示すように楕円柱状のコントローラ1001であってもよいし、図16に示すように球を二つの平行な平面で切った球台形状のコントローラ1101であってもよい。図17に示すように略五角柱形状のコントローラ1201であってもよい。また、ペン形状の触覚提示装置であってもよい。
また、図18に示すように円柱の側面の一部に平面1304を有し、この平面1304上に局部的に突起1302があるような形状のコントローラ1301としてもよい。突起1302を設ける場合、この突起を覆うように表面変形装置の弾性層が設けられる。また、突起の代わりに凹部を設けても良い。
このように、外表面が利用者の身体部位が接する把持部となるコントローラの形状を、想定されるコントローラの操作性を考慮して様々なものとすることができる。
(第3の実施形態)
上述の実施形態において、弾性層30と基材本体2との間に形成される第2の空間71は障壁のない空間であったが、例えば、第2の空間71が、互いに流体である空気が移動可能な複数の領域に分割されていてもよい。
以下、図19を用いて説明する。本実施形態においては、第1の実施形態と比較して、表面変形装置の両面粘着シートの形状が異なるのみで他の構成は同じであり、同様の構成については同様の符号を付し、主に異なる構成について説明する。
図19(A)は本実施形態におけるコントローラ301の部分上面図である。図19(B)は弾性層30が膨らむ様子を示す基材本体2の部分側面図である。
図19(A)に示すように、表面変形装置360は、両面粘着シート311を有する。両面粘着シート311は、枠状の両面粘着シート31と、棒状の両面粘着シート35を有する。両面粘着シート311により、弾性層30と基材本体2とは固着される。
棒状の両面粘着シート35の長手方向は矩形の枠状の両面粘着シート31の長辺と平行に位置する。棒状の両面粘着シート35の一端は枠状の両面粘着シート31と接続し、他端は枠状の両面粘着シート31と離間している。
棒状の両面粘着シート35の存在により、弾性層30と基材本体2との間に形成される第2の空間171は、互いに空気が移動可能な2つの第1の膨張領域171a及び第2の膨張領域171bに分割される。
図39は、第1の膨張領域171aと第2の膨張領域171bと空気ポンプ11の機能を説明する模式図である。
本実施形態においては、第1の膨張領域171aと第2の膨張領域171bには同一の空気ポンプ11を介して空気が供給される。棒状の両面粘着シート35は、第1の膨張領域171aと第2の膨張領域171bとを部分的に分離する隔壁となる。空気ポンプ11の稼動により、まず注入口22が位置する第2の膨張領域171bが先に膨らむ。
その後、第1の膨張領域171aと第2の膨張領域171bとが空間的に接続する部分を通って、第1の膨張領域171aに空気が注入され、第1の膨張領域171aが膨らむ。
図19(B)に示すように、空気ポンプ11から第2の空間71へ空気が供給されると、第1の膨張領域171aと第2の膨張領域171bそれぞれに空気が注入され、2つの山状に弾性層30が膨らむ。
このように、本実施形態では、第2の膨張領域171b、第1の膨張領域171aという順に段階的に弾性層30が変形していくので、利用者に対し、例えば何かが手の中で動くような触覚を与えることができる。
ここでは、棒状の両面粘着シート35を設けたが、形状はこれに限定されない。例えば、図20(A)~(C)に示すように、様々な形状とすることができ、枠状の両面粘着シート31に加えて他の形状の両面粘着シートを設けることにより、弾性層30の膨らみの形状を変化させることができる。
図20(A)は、枠状の両面粘着シート31と、注入口22と排気口21との間に設けられた一部が欠けた円形の枠状の両面粘着シート36とからなる両面粘着シート312を設けた例である。この場合においても、第2の空間は、互いに空気が移動可能な2つの膨張領域に分割される。
図20(A)に示す両面粘着シート312の形状では、空気の注入により、矩形状の弾性層の一部が略輪状に窪んだ形状となる。
図20(B)は、枠状の両面粘着シート31と、2本の棒状の両面粘着シート37とからなる両面粘着シート313を設けた例である。2本の棒状の両面粘着シート37は、それぞれ長手方向が矩形の枠状の両面粘着シート31の短辺と平行に設けられ、枠状の両面粘着シート31の長辺を略3等分する位置に配置される。
2本の棒状の両面粘着シート37の長さは枠状の両面粘着シート31の短辺の半分の長さとなっている。この場合、第2の空間は、一部が3つの膨張領域に分割される。
図20(C)は、矩形の枠状の両面粘着シート31と、枠状の両面粘着シート31の対角線上に配置された注入口22を挟んで対向する2本の棒状の両面粘着シート38とからなる両面粘着シート314を設けた例である。
この場合も、第2の空間は、互いに空気が移動可能な2つの膨張領域に分割されるが、2つの膨張領域の境界線の中央に注入口22が配置されるので、2つの膨張領域は同時に膨張する。2つの膨張領域の膨張により、平面形状が三角形の凸部が2つ形成される。
以上のように、弾性層と基材本体との間に形成される第2の空間が互いに流体である空気が移動可能な複数の領域に分割されるように両面粘着シートを設けることにより、1つの空気ポンプで多様な触覚を提示できる。また、両面粘着シートの形状及び配置位置、注入口及び排気口の配置位置を異ならせることにより、多様な触覚を提示できる。
(第4の実施形態)
上述の各実施形態において、弾性層と基材本体との間に内包材が更に設けられてもよい。内包材には、例えば薄手の発泡シートを用いることができる。発泡シートを用いることにより、コントローラを把持した時の触感を変化させることができる。発泡シートは触感を付与する触感付与層として機能する。
本実施形態においては、上述の実施形態と比較して、発泡シートの有無が異なるのみで他の構成は同じであり、同様の構成については同様の符号を付し、主に異なる構成について説明する。
図21(A)は、本実施形態における触覚提示装置としてのコントローラ401の表面変形装置460が設けられている領域を、触覚提示装置401の長手方向と直交する面で切断したときの断面図である。図21(B)は、コントローラ401の部分上面図である。
コントローラ401は、表面変形装置460を備える。上述の各実施形態と同様に、利用者がコントローラ401を把持した際、利用者の身体部位、ここでは手が接する領域に表面変形装置460が配置される。
表面変形装置460は、基材としての基材本体2と、弾性層30と、流体としての空気を供給可能な流体移送装置としての空気ポンプ11と、内包材としての発泡シート40を備える。
発泡シート40は、枠状の両面粘着シート31の内周部よりも一回り小さい略矩形の平面形状を有し、枠状の両面粘着シート31内に配置される。発泡シート40は、弾性層30と基材本体2との間に配置され、基材本体2に貼りつけられている。
発泡シート40は、注入口22及び排気口21に対応する領域に貫通孔を備え、空気の注入及び排気を妨げない形状となっている。
発泡シート40としては例えば多孔性のポリウレタンやPORON(登録商標)等を用いることができる。発泡シート40を用いることにより、コントローラ460にクッション性を持たせることができる。これにより、利用者が把持した際、基材本体2の硬さが緩和された柔らかい触感を利用者に付与することができる。
ここでは、発泡シート40の平面形状を略矩形状としたが、形状、大きさ、数、配置場所はこれに限定されない。例えば図22に示すように、枠状の両面粘着シート31内に、4つの発泡シート41が配置されるようにしてもよく、提示したい触覚に応じて任意に配置することができる。
また、本実施形態においては、発泡シート40が基材本体2に固着された例をあげたが基材本体2に固着せず、単に基材本体2と弾性層30との間に挿入した構成としてもよい。
(第5の実施形態)
第4の実施形態においては、弾性層30と基材本体2との間に内包材として発泡シート40を設けた構成としたが、発泡シートを弾性層30の基材本体2が配置される側とは反対側の面、言い換えると、利用者の身体部位が接触する側の面に発泡シートを設けてもよい。
図23(A)は、本実施形態における触覚提示装置としてのコントローラ501の表面変形装置506が設けられている領域を、コントローラ501の長手方向と直交する面で切断したときの断面図である。図23(B)は、コントローラ501の部分上面図である。
コントローラ501は、表面変形装置560を備える。上述の各実施形態と同様に、利用者がコントローラ501を把持した際、利用者の身体部位、ここでは手が接する領域に表面変形装置560が配置される。
表面変形装置560は、基材としての基材本体2と、弾性層30と、流体としての空気を供給可能な流体移送装置としての空気ポンプ11と、外包材としての発泡シート50を備える。
発泡シート50は、枠状の両面粘着シート31の内周部よりも一回り小さい略矩形状を有し、枠状の両面粘着シート31により囲まれる領域内に位置するよう配置される。発泡シート50は、弾性層30の表面、すなわち、弾性層30の基材本体2と接する面と反対側の面に貼りつけられる。弾性層30と基材本体2との間に形成される第2の空間に空気が供給されると、弾性層30の膨張に発泡シート50も追従して形状が変化する。
発泡シート50としては例えば多孔性のポリウレタンやPORON(登録商標)等を用いることができる。発泡シート50を用いることにより、表面変形装置560にクッション性を持たせることができる。
これにより、利用者が把持した際、基材本体2の硬さが緩和された柔らかい触感を利用者に付与することができる。発泡シートは触感を付与する触感付与層として機能する。
また、本実施形態においては、触感付与層として発泡シートを用いる例をあげたが、接触冷感や接触温感を利用者に与えるような材料を用いてもよい。これにより、利用者が把持した際に、冷感や温感といった触感を利用者に対して与えることができる。また、これら冷感や温感を与える材料と、ふわふわした触感を与える発泡シートを組み合わせた構成とすることもできる。
ここでは、発泡シート50の形状を枠状の両面粘着シート31の内周部よりも一回り小さい略矩形状としたが、形状、大きさ、数、配置場所はこれに限定されない。
例えば、図24に示すように、枠状の両面粘着シート31により区画される領域の半分以下の面積を有する略矩形状の発泡シート51を中心よりも端に配置してもよい。また、図25に示すように、弾性層30全体を覆うように発泡シート52を設けてもよい。
(第6の実施形態)
上述の各実施形態では、弾性層30の表面が凹凸のない滑らかな面である例をあげて説明したが、弾性層の表面に任意の形状の突起が形成されていても良い。突起は例えばエンボス加工により形成することができる。
弾性層の表面に突起が設けられることにより、弾性層の膨張時、突起形状の膨張による変化が新たに加わり、突起が設けられていない場合と異なる皮膚刺激触覚を利用者に対し付与することができる。
図26~図30は、弾性層表面に形成される突起形状の幾つかの例である。各図(A)は、コントローラの概略断面図であり、両面粘着シート、空気ポンプ、排気口、注入口の図示は省略している。各図(B)は、突起の平面形状を説明するための弾性層の概略上面図である。
図26に示すように、弾性層6030の表面には、細長い略楕円の平面形状の突起6030a及び6030bが互いに平行に合計8つ設けられている。突起6030a及び6030bの長手方向は、平面外形が矩形状の弾性層6030の短手方向と平行である。
各突起6030a及び6030bの長手方向の長さはいずれも同じ長さとなっている。8つの突起のうち真ん中の2つの突起6030aは、他の6つの突起6030bよりも高さが高くなっている。このように高さが高い2つの突起6030aが配置される領域は他の6つの突起6030bが配置される領域よりも、より強い圧迫感を利用者に与える。
図27に示すように、表面変形装置が設けられる領域の弾性層6031の表面には、長軸の長さが異なる細長い略楕円の平面形状の突起6031a、6031b、6031cが互いに平行に合計8つ設けられている。突起6031a、6031b、6031cの長手方向は、平面外形が矩形状の弾性層6031の短手方向と平行である。
各突起6031a、6031b、6031cは、いずれも高さが同じ高さとなっており、長軸の長さが異なっている。突起6031aの長軸が一番長く、次に突起6031bの長軸が長く、突起6031cの長軸が最も短くなっている。このように長軸の長さが異なる突起を設けることにより、利用者に与える圧迫感の領域を調整することができる。
図28に示すように、弾性層6032の表面には、平面形状が楕円の突起6032aが島状に複数設けられていてもよい。突起6032aの平面形状の楕円の長軸は、平面外形が矩形状の弾性層6032の短手方向と平行である。
図29に示すように、弾性層6033の表面に、平面が矩形状の突部6033aが1つ設けられていてもよい。突部6033aは、矩形状の弾性層6033の外形よりもやや小さい平面形状を有する。弾性層6033は、部分的に厚みが異なっている。
このように突部6033aが設けられることにより、表面変形装置が設けられる領域を底上げすることができ、突部がない形状と比較して、利用者に対してより強い圧迫感を与えることができる。
図30に示すように、弾性層6034の表面に、平面形状が円形の突起6034aが複数、ここでは4つ設けられていてもよい。4つの円形の突起6034aは、平面外形が矩形状の弾性層6034の長手方向と平行する方向に沿って設けられる。
上述の各実施形態において、弾性層が設けられる領域の基材本体2の表面は凹凸のない滑らかな曲面であったが、図31に示すように、突起6002aを有する基材6002の表面に沿うように弾性層6035を設けることによって、弾性層6035に突起6035aを設けてもよい。
(第7の実施形態)
上述の各実施形態においては、触覚提示装置の把持部に表面変形装置を設けたが、これに限定されない。例えば、利用者の身体部位を収容可能な第3の空間を備えた外装部を備えた触覚提示装置の外装部の内壁面に表面変形装置を設けても良い。
このような構成では、利用者が外装部の第3の空間に身体部位を挿入し、表面変形装置の空気ポンプを駆動することにより、挿入した身体部位に対して圧迫感を与えることができる。
図32は、本実施形態における触覚提示装置701の断面図である。触覚呈示装置701は、外装部712と、3つの表面変形装置760とを備える。外装部712は、身体部位が挿入可能な第3の空間772を有する。
外装部712は例えば輪状に構成され、第3の空間772内には、例えば指、腕、足、頭部等を挿入することができる。尚、本実施形態においては、表面変形装置760を3つ設ける例を挙げて説明するが、表面変形装置760の数、大きさ、形状等はここに記載されるものに限定されない。
表面変形装置760は、基材702と、弾性層730と、流体としての空気を供給可能な流体移送装置としての空気ポンプ11と、両面粘着シート731を備える。
基材702は、外装部712の内壁面に凸状に設けられる。基材702は、第3の空間772内で、外装部712の内壁面とともに第1の空間770を形成する。基材702は、プラスティックや所定の厚みをもったゴム材料等のある程度の硬度のある材質からなる。基材702は、空気ポンプ11の稼動による弾性層730と基材702との間に形成される第2の空間771への空気注入による第2の空間771内の内圧上昇により変形しにくい材質から構成される。
基材702は、第1の貫通孔としての注入口722と第2の貫通孔としての排気口721を有する。注入口722には、空気ポンプ11のノズル111が接続される。注入口722は、両面粘着シート731により囲まれる領域の略中央部に位置するように配置され、排気口721は両面粘着シート731により囲まれる領域の周縁部付近に配置される。
弾性層730は、第1実施形態と同様に伸展性に優れ、空気不透過の密閉性のある材質からなる。弾性層730はその外周部に沿って設けられた枠状の両面粘着シート731により基材702の表面に固着される。
基材702の弾性層730によって覆われる面は凸曲面を有する。このように弾性層730が配置される領域が凸状の面となっているので、平面上に弾性層を設け空気を注入して膨張させる場合と比較して、少ない空気量で弾性層730を変位させることができる。
更に、本実施形態においては、第2の空間771は、弾性層730と空気注入により変形しにくい材質からなる基材702とにより形成される。これにより、第2の空間771内へ供給する空気の体積量が少なくとも、基材本体702から弾性層730が持ち上がるように、弾性層730を変位させることができる。
このように、少ない体積の空気で弾性層30を変位させることができるので、表面変形装置の変形状態を短時間で切り替えることができ、利用者へ提示可能な触覚を多様なものとすることができる。
弾性層730と基材702との間の第2の空間771の内圧は、空気ポンプ11から送られてくる空気が注入されることにより、第1の空間770の内圧よりも高くなる。これにより、第2の空間771の内圧により弾性層730は外部方向に広がるように膨張する。
第1の実施形態と同様に、空気ポンプ11から空気が注入される前の第2の空間771の体積は、ほぼ0の状態である。空気ポンプ11が稼動し、第2の空間771内に空気が注入されると弾性層730は膨らむ。
空気ポンプ11の稼動が停止すると、第2の空間771に注入された空気は、弾性層730の元の形状に戻ろうとする弾性力により、排気口721及び空気ポンプ11を介して第1の空間770へと排気される。これにより、第2の空間771は縮小していき、体積はほぼ0の状態に戻る。
このように、触覚提示装置を、身体部位を挿入することが可能な構成としてもよい。
(第8の実施形態)
次に、第7の実施形態の応用例について説明する。第8の実施形態においては、触覚提示装置はグローブ形状の外装部を備え、利用者の身体部位である指や手のひらが挿入されるグローブの内部に表面変形装置が設けられる。利用者はグローブを手に装着することにより、何かを掴む触覚等を感じることができる。
図33(A)はグローブ形状の触覚提示装置801を説明する概念図である。図34は、触覚提示装置801の部分拡大断面図である。触覚提示装置801は、外装部であるグローブ本体810と、表面変形装置860を備える。図面において、便宜的に各構成の縮尺を異ならせている。
図面上、円で囲んだ領域が、表面変形装置860により、身体部位に対して刺激を与える領域880である。表面変形装置860は、親指の腹、人差し指の腹、中指の腹、手のひらにそれぞれ刺激を与えるように設けられる。
表面変形装置860は、注入口822及び排気口821を備え第1の空間870を有する基材802と、弾性層830と、空気ポンプ11とを備える。
基材802と弾性層830は、刺激を与える領域880に配置されるが、空気ポンプ11は必ずしも刺激を与える領域880に配置されていなくてもよい。刺激を与える領域880に空気ポンプ11が配置されない場合、空気ポンプと基材の注入口とは配管881を介して接続される。
本実施形態においては、指の腹に刺激を与える表面変形装置860の空気ポンプ11は、注入口822に配管881を介して接続し、指の付け根付近に設けられる。一方、手のひらに刺激を与える表面変形装置の空気ポンプ11は刺激を与える領域880内に配置される。
また、本実施形態においては、人差し指の腹に刺激を与える表面変形装置の空気ポンプ11は、中指の腹に刺激を与える表面変形装置の空気ポンプ11と共通であり、1つの空気ポンプで2つの異なる領域に刺激を与えるように構成される。
これにより、人差し指の腹に刺激を与える表面変形装置の弾性層と中指の腹に刺激を与える表面変形装置の弾性層とは、共通の空気ポンプ11の駆動により、ほぼ同時に膨らむことになる。
一方、親指の腹に刺激を与える表面変形装置の空気ポンプ11と、手のひらに刺激を与える表面変形装置の空気ポンプ11とは、人差し指及び中指の腹に刺激を与える表面変形装置の空気ポンプ11とは、独立して設けられ、個別に制御される。
図33(B)はグローブ形状のコントローラ1801の他の例を説明する概念図である。図33(B)に示すように、刺激を与える領域880ごとに個別に空気ポンプ11を設け、各領域を個別に制御するようにしてもよい。
図34は、グローブ形状の触覚提示装置801の指部分の内部構造を説明するための触覚提示装置801の部分概略断面図である。表面変形装置860は、基材802と、弾性層830と、流体としての空気を供給可能な流体移送装置としての空気ポンプ11と、配管881を備える。
基材802は、刺激を与える身体部位に対して凸状に設けられる。基材802は、第1の空間870が内部に形成された中空形状を有する。
基材802は、プラスティックや金属等のある程度の硬度のある材質からなり、空気ポンプ11の駆動による、弾性層830と基材802との間に形成される第2の空間871への空気注入による第2の空間871内の内圧上昇により変形しにくい材質からなる。
基材802は、第1の貫通孔としての注入口822と第2の貫通孔としての排気口821とを有する。注入口822には、空気ポンプ11のノズルが、配管881を介して接続される。
弾性層830は、第1実施形態と同様に、伸展性に優れ、空気不透過の密閉性のある材質からなる。弾性層830はその外周部に沿って設けられた枠状の両面粘着シート831により基材802の表面に固着される。基材802の弾性層830によって覆われる面は凸曲面を有する。弾性層830は、注入口822と排気口881を覆うように、基材802の表面に配置される。
弾性層830と基材802との間の第2の空間871の内圧は、空気ポンプ11の稼動により空気ポンプ11から送られてくる空気が注入されることにより、第1の空間870の内圧よりも高くなる。
第2の空間871の内圧の上昇により弾性層830は外部方向に広がるように膨張する。弾性層830は、グローブ本体810の内面側に位置するように配置される。利用者がグローブ形状の触覚提示装置801を装着した際に、刺激を与える対象の身体部位が弾性層830と接するように配置される。
空気ポンプ11から空気が注入される前の第2の空間871の体積は、ほぼ0の状態である。空気ポンプ11が稼動し、第2の空間871内に空気が注入されると弾性層830が膨らむ。
空気ポンプ11の稼動が停止すると、第2の空間871に注入された空気は、弾性層830の元の形状に戻ろうとする弾性力により、排気口821及び空気ポンプ11を介して第1の空間870へと排気される。これにより、第2の空間871は縮小していき、体積はほぼ0の状態に戻る。
この弾性層830の膨張及び縮小という可逆的変形を利用して、利用者に対して様々な触覚を提供することができる。例えば、親指の腹、人差し指の腹、中指の腹、手のひらすべてに対応する表面変形装置を稼動することにより、各指腹と手のひらで反発力をうけて利用者は物を掴むような触覚を感じ取ることができる。
図35は、指の腹に刺激を与える他の構造の例である。図34と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する。
図35に示す触覚提示装置2801は、表面変形装置860と、装着ベルト2810とからなる。装着ベルト2810は、刺激を与える対象身体部位を表面変形装置860に固定するためのものである。
図33に示す触覚提示装置801及び1801では、グローブ本体810により、刺激を与える対象の身体部位と表面変形装置の弾性層との接触を維持していた。これに対し、図35に示す触覚提示装置2801では、装着ベルト2810によって接触対象の身体部位を固定し、身体部位と表面変形装置の弾性層との接触を維持する構成としている。
図36は、表面変形装置860を用いた指へ与える触覚を説明するための図である。図36では、1本の指の腹に対して、例えば個別に制御可能な第1の表面変形装置860aと第2の表面変形装置860bが指の長さ方向に2つ並んで設けられている。尚、表面変形装置の数、配置はこれに限定されない。
図36(A)に示すように、膨張していた表面変形装置860aの弾性層を縮小し、これと同時に縮小していた第2の表面変形装置860bの弾性層を膨張させ、膨張による変形量を比較的小さくすることにより、指の腹の皮膚に対して垂直方向に何かが接触する触覚を利用者に与えることができる。
図36(B)に示すように、膨張していた表面変形装置860aの弾性層を縮小し、これと同時に縮小していた表面変形装置860bの弾性層を膨張させ、縮小及び膨張それぞれの変形量を図36(A)の場合よりも大きくすることにより、皮膚に対して垂直方向に何かを押し込む触覚を利用者に与えることができる。
図36(C)及び図36(D)に示すように、駆動のタイミングをずらして順番に表面変形装置860a、表面変形装置860bというように駆動することにより、皮膚に対して図面上左から右に水平方向に皮膚が引っ張られる触覚を利用者に与えることができる。
一方、表面変形装置860b、表面変形装置860aの順番で駆動することにより、皮膚に対して図面上右から左に水平方向に皮膚が引っ張られる触覚を利用者に与えることができる。
駆動のタイミングをずらして2つの表面変形装置を順に駆動する場合、図36(C)に示すように、表面変形装置の膨張の度合いを比較的小さくすることにより、例えば、皮膚表面に何かが這う感覚を利用者に与えることができる。
一方、膨張の度合いを比較的大きくすることにより、図36(D)に示すように、皮膚に食い込むように何かが指の腹を通るような感覚を利用者に与えることができる。
また、例えば、図35に示すような装着ベルトで表面変形装置を指に固定する触覚提示装置を、親指及び人差し指に利用者に装着させ、図36(D)のように、親指及び人差し指の両方の皮膚に対して水平方向の動きの刺激を皮膚に与えることにより、何かをつまむような触覚を利用者に与えることができる。
非接触な状態から接触状態へ変化するときの感覚である接触覚と、接触状態から更に皮膚を押し込んだり横方向に変形させたりするときの感覚である圧覚は、刺激の方向において、図36(A)及び図36(B)に示すように対象物に対して法線方向の刺激と、図36(C)及び図36(D)に示すように対象物に対して接線方向の刺激に分類される。これらを組み合わせることにより、弾性層に接触する利用者の身体部位である皮膚に対して様々な刺激を付与することができる。
(第9の実施形態)
上述の各実施形態においては、表面変形装置の第2の貫通孔としての排気口は基材本体又は基材に設けられ、弾性層と基材との間の第2の空間内の空気は、排気口を介して、第2の空間の外部である基材又は基材本体により形成される第1の空間へ排気されていた。
これに対し、本実施形態においては、基材又は基材本体ではなく、弾性層に第2の貫通孔(排気口)を設けている。
図37(A)は、本実施形態に係る触覚提示装置としてのコントローラ901の表面変形装置960が配置される領域における、長手方向と直交する面で切断した断面図である。図37(B)は、コントローラ901の部分上面図である。第1の実施形態と比較して、基材本体と弾性層の構造が異なるのみで他の構成については同様である。以下、同様の構成については同様の符号を付す。
コントローラ901は、基材本体902と、表面変形装置960とを備える。基材本体902は第1の実施形態の基材本体2とほぼ同じ構成を有し、基材本体2から排気口を除いた構造を有する。
表面変形装置960は、基材本体902と、弾性層930と、流体としての空気を供給可能な流体移送装置としての空気ポンプ11と、両面粘着シート31とにより構成される。基材本体902は、第1の貫通孔としての注入口22を有する。弾性層930は、第2の貫通孔としての排気口932を有する。注入口22には、空気ポンプ11のノズル111が接続される。
弾性層930は、注入口22を覆うように、基材本体902の表面に配置される。本実施形態においては、弾性層930と基材本体902との間へ空気ポンプ11により空気が注入されることにより、弾性層930と基材本体902との間に形成される第2の空間内の内圧が、基材本体902により形成される第1の空間70よりも高くなり、弾性層930が膨張する。
空気ポンプ11の稼動時において、第2の空間内の空気は排気口932を介して、弾性層930の膨張を妨げない範囲で外部に排気される。また、空気ポンプ11の停止により、第2の空間内の空気は、排気口932を介してコントローラ901の外部と、空気ポンプ11の排気弁(図示せず)を介して第1の空間70へ排気される。
本実施形態では、弾性層930の排気口932からコントローラ901の外部へ空気が噴流するように構成される。これにより、利用者の皮膚に対して空気が吹き付けられ、触覚刺激を与えることができる。このように、弾性層930の膨張による疑似的触覚と、空気噴流による触覚刺激の両方を利用者に与えることができ、更に多様な触覚を提示することができる。
(第10の実施形態)
上述の各実施形態において、表面変形装置の一部を構成する弾性層の平面形状は主に矩形状としたがこれに限定されない。図38は、弾性層の平面形状の他の例を示す。
図38(A)に示すように角部が丸い略矩形状の弾性層1030としてもよいし、図38(B)に示すように楕円状の弾性層1031としてもよい。また、図38(C)に示すように、細長い六角形状の弾性層1032としてもよいし、図38(D)に示すように、略Z字状の弾性層1033としてもよい。
以上、本技術の各実施形態について説明したが、本技術は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば上記各実施形態の構成を組み合わせてもよい。例えば、内包材と外包材の双方を備えたコントローラとしてもよい。
また、上述の実施形態では、流体供給により表面が変形する表面変形装置を用いた触覚提示装置について説明したが、これに加え、振動を付与する機構を設けてもよく、これらの組み合わせにより、より多くの種類の触覚を提供することが可能となる。振動機構としては、振動モータ、ヴォイスコイルモータ、圧電素子等を用いることができる。
基材の表面変形装置の弾性層が被覆される領域は、流体吸入による内圧上昇によって容易には変形できない程度の弾性率と形状を有していればよい。また、基材が表示装置であってもよい。また、基材が発熱機能を有していてもよい。
上述の実施形態においては、表面変形装置の適用例として、手で把持するゲーム機のコントローラやグローブ形状の触覚提示装置を例にあげたが、これに限定されない。例えば、ヘッドマウントディスプレイ、ゴーグル、ヘッドフォン、リストバンド、ベルト、衣類などに適用してもよい。これにより表面変形装置の弾性層が接する身体部位に対して触覚を提示することができる。
提示する触覚の例としては、表面変形装置の膨張変形による刺激、何かに触れたときの圧迫感や弾力感、心臓の鼓動や何かが蠢く感覚、ふわふわと揺れるような感覚、何かがぶつかったときの反動感、何かを打鍵した時の反動感等がある。
また、上述の実施形態においては、ゲーム機のコントローラ等に適用し、ゲーム内のイベントに応じた様々な触覚を利用者に提示する例をあげたが、これに限定されない。例えば、車のハンドル、杖、腕時計、靴、指輪などに表面変形装置を設けてもよい。
車のハンドルに表面変形装置を設ける場合は、例えばハンドルの把持部となる領域に複数の表面変形装置を設け、更に、利用者が把持する領域を感知するセンサ及び制御部が設けられる。
制御部が何らかの危険が起こりうる状況を察知した場合、センサは把持領域を検出し、検出した領域の表面変形装置を稼動させて、利用者に対して注意を促すように構成される。利用者は、表面変形装置の稼動により、弾性部の膨張を手のひらで感知して、何らかの危険が起こりうる状況であることを察知することができる。
このように触覚を利用者に与えることにより、注意喚起を促してもよい。また、危険アラームとなる注意喚起の他、方向指示に適用することもできる。
また、車のハンドル以外にも、バイク、自転車等のハンドルにも適用することができ、これらの場合は、把持される領域がほぼ特定されるため、把持領域を検出するセンサは特に設けなくてもよい。
杖に表面変形装置を設ける場合は例えば杖の把持部となる領域に設けられ、腕時計に表面変形装置を設ける場合は例えばベルトの内側に設けられる。靴に表面変形装置を設ける場合は、足の裏が刺激可能となるように靴の中底に設けられ、指輪に表面変形装置を設ける場合は指輪の内側面に設けられる。
そして、表面変形装置を稼動することにより、利用者の表面変形装置の弾性層と接する身体部位に圧迫感を与える。これにより、例えば、リズミカルな圧迫刺激による血行の改善、注意喚起を促すための触覚提示による通知等を行うことができる。
また、例えば利用者の両足にそれぞれ表面変形装置を配置し、一方の足のみに表面変形装置による圧迫刺激を与えて、どちらの方向に向えばよいかを利用者に知らせるといった情報通知に用いることもできる。
また、手術トレーニングシュミレータに適用することもできる。手術トレーニングシュミレータは、術部の様子が映し出されるヘッドマウントディスプレイと、手術器具にみたてた触覚提示装置からなる。
利用者は、ヘッドマウントディスプレイを装着してヘッドマウンドディスプレイに映し出される術部の様子をみながら触覚提示装置を手で持つことにより、例えば臓器に手術器具が触れるときの柔らかな感触を表面変形装置の稼動により、あたかもそこに実体があるかのように感触を得ながら、手技のトレーニングを行うことができる。
なお、本技術は以下のような構成をとることもできる。
(1)第1の空間を形成し、第1の貫通孔を有する基材と、
前記基材の前記第1の貫通孔を含む表面を覆う弾性層と、
前記弾性層と前記基材との間に、前記第1の貫通孔を介して流体を注入する流体移送装置と
を具備し、
前記流体移送装置による前記流体の注入により前記弾性層と前記基材との間の第2の空間の内圧が前記第1の空間の内圧より高くなることにより前記弾性層は膨張し、前記流体移送装置の稼動の停止により前記第2の空間内に注入された流体は第2の貫通孔を介して前記第2の空間の外部に排気される
触覚提示装置。
(2)前記(1)に記載の触覚提示装置であって、
前記弾性層は、利用者の身体部位に接触可能に構成され、
前記弾性層によって覆われる前記基材の領域は、前記身体部位に対して凸状の面を有する
触覚提示装置。
(3)前記(1)又は(2)に記載の触覚提示装置であって、
前記弾性層によって覆われる前記基材の領域は凸曲面を有する
触覚提示装置。
(4)前記(3)に記載の触覚提示装置であって、
前記弾性層は長手方向を有する形状を有し、
前記弾性層は、その長手方向が前記凸曲面の曲面方向と一致するように配置される
触覚提示装置。
(5)前記(1)~(4)のいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記流体移送装置の稼動が停止されている時に、前記第2の空間の体積が0となることが可能に構成される
触覚提示装置。
(6)前記(1)~(5)のいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記流体移送装置は、前記第2の空間内の流体を前記第1の空間へ排気する排気弁を備える
触覚提示装置。
(7)前記(1)~(6)のいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記第2の貫通孔は前記基材に設けられ、
前記弾性層は、前記基材の前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔を含む表面を覆う
触覚提示装置。
(8)前記(1)~(6)のいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記第2の貫通孔は前記弾性層に設けられる
触覚提示装置。
(9)前記(1)~(8)のいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記基材は複数の第1の貫通孔を有し、
前記流体移送装置は前記第1の貫通孔毎に設けられ、前記弾性層は前記第1の貫通孔毎に設けられる
触覚提示装置。
(10)前記(1)~(9)のいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記弾性層と前記基材との間に形成される前記第2の空間は、互いに流体が移動可能な複数の領域に分割されている
触覚提示装置。
(11)前記(1)~(10)のいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記弾性層は部分的に厚みが異なる
触覚提示装置。
(12)前記(1)~(11)のいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記弾性層は、その表面に突起を有する
触覚提示装置。
(13)前記(1)~(12)のいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記基材の前記弾性層によって覆われる領域の一部に突起が配置される
触覚提示装置。
(14)前記(1)~(13)のいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記基材と前記弾性層との間に設けられた内包材
を更に具備する触覚提示装置。
(15)前記(1)~(14)のいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記弾性層の、前記基材が配置される側とは反対側の面に設けられた外包材
を更に具備する触覚提示装置。
(16)前記(1)~(15)のいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
前記弾性層は利用者によって把持される把持部に設けられる
触覚提示装置。
(17)前記(1)~(15)のいずれか1つに記載の触覚提示装置であって、
第3の空間を有する外装部を更に具備し、
前記基材は、前記第3の空間内で、前記外装部の内壁面とともに前記第1の空間を形成する
触覚提示装置。
1、301、401、501、701、901、1001、1101、1201、1301…コントローラ(触覚提示装置)
2、902…基材本体(基材)
11…空気ポンプ(流体移送装置)
21、721、821、932…排気口(第2の貫通孔)
22、722、822…注入口(第1の貫通孔)
30、730、830、930、1030、1031、1032、1033、6030、6031、6032、6033、6034…弾性層
40、41…発泡シート(内包材)
50、51、52…発泡シート(外包材)
70、770…第1の空間
71、171、771…第2の空間
113…排気弁
171a…第1の膨張領域(流体が移動可能な領域)
171b…第2の膨張領域(流体が移動可能な領域)
712…基材
772…第3の空間
801…グローブ形状の触覚提示装置
810…グローブ本体(外装材)
2801…触覚提示装置
6030a、6030b、6031a、6031b、6031c、6032a、6033a…突起

Claims (16)

  1. 第1の空間を形成し、第1の貫通孔を有する基材と、
    前記基材の前記第1の貫通孔を含む表面を覆う弾性層と、
    前記弾性層と前記基材との間に、前記第1の貫通孔を介して流体を注入する流体移送装置と
    を具備し、
    前記流体移送装置による前記流体の注入により前記弾性層と前記基材との間の第2の空間の内圧が前記第1の空間の内圧より高くなることにより前記弾性層は膨張し、前記流体移送装置の稼動の停止により前記第2の空間内に注入された流体は第2の貫通孔を介して前記第2の空間の外部に排気され
    前記弾性層は部分的に厚みが異なる
    触覚提示装置。
  2. 請求項1に記載の触覚提示装置であって、
    前記弾性層は、利用者の身体部位に接触可能に構成され、
    前記弾性層によって覆われる前記基材の領域は、前記身体部位に対して凸状の面を有する
    触覚提示装置。
  3. 請求項1又は2に記載の触覚提示装置であって、
    前記弾性層によって覆われる前記基材の領域は凸曲面を有する
    触覚提示装置。
  4. 請求項3に記載の触覚提示装置であって、
    前記弾性層は長手方向を有する形状を有し、
    前記弾性層は、その長手方向が前記凸曲面の曲面方向と一致するように配置される
    触覚提示装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の触覚提示装置であって、
    前記流体移送装置の稼動が停止されている時に、前記第2の空間の体積が0となることが可能に構成される
    触覚提示装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の触覚提示装置であって、
    前記流体移送装置は、前記第2の空間内の流体を前記第1の空間へ排気する排気弁を備える
    触覚提示装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の触覚提示装置であって、
    前記第2の貫通孔は前記基材に設けられ、
    前記弾性層は、前記基材の前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔を含む表面を覆う
    触覚提示装置。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の触覚提示装置であって、
    前記第2の貫通孔は前記弾性層に設けられる
    触覚提示装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の触覚提示装置であって、
    前記基材は複数の第1の貫通孔を有し、
    前記流体移送装置は前記第1の貫通孔毎に設けられ、前記弾性層は前記第1の貫通孔毎に設けられる
    触覚提示装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の触覚提示装置であって、
    前記弾性層と前記基材との間に形成される前記第2の空間は、互いに流体が移動可能な複数の領域に分割されている
    触覚提示装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の触覚提示装置であって、
    前記弾性層は、その表面に突起を有する
    触覚提示装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の触覚提示装置であって、
    前記基材の前記弾性層によって覆われる領域の一部に突起が配置される
    触覚提示装置。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の触覚提示装置であって、
    前記基材と前記弾性層との間に設けられた内包材
    を更に具備する触覚提示装置。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の触覚提示装置であって、
    前記弾性層の、前記基材が配置される側とは反対側の面に設けられた外包材
    を更に具備する触覚提示装置。
  15. 請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の触覚提示装置であって、
    前記弾性層は利用者によって把持される把持部に設けられる
    触覚提示装置。
  16. 請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の触覚提示装置であって、
    第3の空間を有する外装部を更に具備し、
    前記基材は、前記第3の空間内で、前記外装部の内壁面とともに前記第1の空間を形成する
    触覚提示装置。
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