JP7176168B2 - 土壌浄化システム - Google Patents
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Description
本開示の土壌浄化システム法は、汚染土壌を浄化するシステムであって、前記汚染土壌に硫酸還元菌が存在し、過硫酸塩を含有し前記汚染土壌の温度より高温の水を、注入井戸から前記汚染土壌に注入することと、前記注入井戸から離れて前記汚染土壌に設けられた揚水井戸から揚水することと、を含む。なお、過硫酸塩は本開示における浄化物質の一例である。
以下、前記基準温度より高温の水を「温水」といい、過硫酸塩を含有し前記基準温度より高温の水を「過硫酸塩を含む温水」という。
(1)温水の注入と揚水とによってフラッシングが行われる。
(2)温水に含まれる過硫酸塩が過硫酸イオン(S2O8 2-)に解離し、過硫酸イオンが有害物質の少なくとも一部を酸化分解する。
(3)有害物質の酸化分解において生成した硫酸イオン(SO4 2-)が硫酸還元菌を活性化し、硫酸還元菌が有害物質の少なくとも一部を生物分解する。
本開示の土壌浄化システムの浄化対象となる有害物質は、特に制限されない。浄化対象となる有害物質としては、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、ジクロロエチレン、クロロエチレン(塩化ビニル)、四塩化炭素、ジクロロメタン、トリクロロエタン、ジクロロエタン、ジクロロプロペン、クロロベンゼン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の揮発性有機化合物;ガソリン、灯油、軽油、重油等の鉱油類:六価クロム及びその化合物、カドミウム及びその化合物、鉛及びその化合物、砒素及びその化合物、セレン及びその化合物等の重金属類;などが挙げられる。
本開示の土壌浄化システムにおいては、浄化対象である汚染土壌に硫酸還元菌が存在することが好ましい。本開示の土壌浄化システムを開始する前において浄化対象域に硫酸還元菌が存在しない場合は、硫酸還元菌を浄化対象域に注入して、硫酸還元菌が存在する汚染土壌とすることができる。この場合、硫酸還元菌を浄化対象域に注入することは、過硫酸塩を含む温水に硫酸還元菌を添加する形態にて行われてもよく、過硫酸塩を含む温水の注入に先だって、硫酸還元菌を含む水(好ましくは温水)を汚染土壌に注入する形態にて行われてもよい。
過硫酸塩を含む温水は、温水に過硫酸塩を添加して調製してもよく、過硫酸塩を含む水を加温して調製してもよい。過硫酸塩を含む温水を調製する水又は温水としては、例えば、原位置から採取した地下水、水道水、河川水が挙げられる。
本開示の土壌浄化システムは、フラッシングをより効率化する観点から、注入井戸から汚染土壌に界面活性剤を注入することを含むことが好ましい。界面活性剤は、本開示における浄化物質の一例である。
本開示の土壌浄化システムは、有害物質の生物分解をより効率化する観点から、硫酸還元菌の栄養剤を注入井戸から汚染土壌に注入してもよい。ただし、硫酸還元菌の栄養剤は、硫酸イオン(SO4 2-)が硫酸還元菌を活性化することを妨げない範囲で用いる。硫酸還元菌の栄養剤は、本開示における浄化物質の一例である。
次に図面を挙げて、本開示の土壌浄化システムをさらに説明する。以下に説明する実施形態は土壌浄化システムの一例であり、本開示の土壌浄化システムはこれに限定されるものではない。
(i)水道水を加温装置3で加温すること、及び、加温した水道水に過硫酸塩添加槽4にて過硫酸塩を添加すること(図2)。
(ii)揚水井戸2から揚水した地下水を水処理装置5で処理して有害物質を除くこと、有害物質を除いた地下水を加温装置3で加温すること、及び、加温した地下水に過硫酸塩添加槽4にて過硫酸塩を添加すること(図3)。
<システム構成>
制御装置7は、図4に示すようにCPU72(Central Processing Unit:プロセッサ)、ROM74(Read Only Memory)、RAM76(Random Access Memory)及びストレージ78を有する。制御装置7におけるこれらの各構成と、温度センサー2a、温度センサー2b、濃度センサー2c、加温装置3、過硫酸塩添加槽4、ポンプP1及びポンプP2は、バス90を介して相互に通信可能に接続されている。
・濃度センサー2cに過硫酸塩の濃度を測定させる濃度測定プログラム
・土壌温度が所定温度以上かどうかを判定させる温度判定プログラム
・汚染土壌の過硫酸塩濃度が所定濃度以上かどうかを判定させる濃度判定プログラム
・加温装置3、又は、加温装置3及びポンプP1を制御する熱量制御プログラム
・過硫酸塩添加槽4、又は、過硫酸塩添加槽4及びポンプP1を制御する濃度制御プログラム
以下の説明においては、上述した第一形態、第二形態における各態様(i)、(ii)に係る土壌浄化システムのそれぞれについて、制御装置7による注入水の熱量制御フローを説明する。
第一形態に係る土壌浄化システムにおいては、図1に示すように、注入井戸1から汚染土壌6に注入される温水は、水道水を加温装置3で加温することを含んで調製される。
第二形態に係る土壌浄化システムにおいては、図2、図3に示すように、注入井戸1から汚染土壌6に注入される温水は、揚水井戸2から揚水した地下水(以下「循環水」と称す)を、加温装置3で加温することを含んで調整される。
第二形態の態様(ii)においては、図3に示すように、「最初に」注入井戸1から汚染土壌6に注入される温水は、揚水井戸2から揚水した循環水を加温装置3で加温して調整される。
以下の説明においては、上述した第一形態、第二形態における各態様(i)、(ii)に係る土壌浄化システムに組合わせて用いられる、制御装置7による注入水の過硫酸塩濃度制御フローを説明する。
図5、図6、図7を用いて説明した熱量制御は、それぞれ単独で実行することができる。一方、図8を用いて説明した過硫酸塩濃度制御は、図5、図6、図7を用いて説明した熱量制御と組合わせて実行される。以下の説明においては、熱量制御と過硫酸塩濃度制御とを組合わせて実行する複数の例について説明する。
2 揚水井戸
3 加温装置
4 過硫酸塩添加槽
5 水処理装置
6 汚染土壌
7 制御装置(第1制御装置、第2制御装置)
72 CPU(プロセッサ)
76 RAM(メモリ)
Claims (5)
- 汚染土壌の温度より高温とされ前記汚染土壌を浄化する注入水を前記汚染土壌へ注入する注入井戸と、
前記汚染土壌に前記注入井戸から離れて設けられ、地下水を揚水する揚水井戸と、
前記汚染土壌の温度に応じて加温装置及びポンプを制御することにより前記注入水の温度及び体積を調整して、前記注入水の熱量を制御する第1制御装置と、
を備え、
前記注入水として水道水又は河川水を用い、
前記第1制御装置は、前記水道水又は河川水の温度と、前記汚染土壌の温度と、目標温度と、に応じて、前記加温装置及び前記ポンプを制御する、
土壌浄化システム。 - 前記注入水には浄化物質が添加され、
前記汚染土壌における前記浄化物質の濃度に応じて前記浄化物質の添加量を制御する第2制御装置を備えた、
請求項1に記載の土壌浄化システム。 - 前記汚染土壌には硫酸還元菌が存在し、
前記注入水は過硫酸塩を含有する、請求項1又は請求項2に記載の土壌浄化システム。 - 最初の注入水として前記水道水又は河川水を用い、最初以外の注入水として前記揚水井戸から揚水した循環水を用いる、
請求項1~3の何れか1項に記載の土壌浄化システム。 - メモリと、
前記メモリに接続されたプロセッサと、を含み、
前記プロセッサは、
汚染土壌の温度を測定し、
前記汚染土壌の温度が所定温度以上かどうかを判定し、
判定結果に基づいて、加温装置及びポンプを制御することにより前記汚染土壌へ注入する注入水の温度及び体積を調整して、前記注入水の熱量を制御すると共に、
前記注入水として水道水又は河川水を用い、
前記水道水又は河川水の温度と、前記汚染土壌の温度と、目標温度と、に応じて、前記加温装置及び前記ポンプを制御する、
土壌浄化システム。
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