JP7175463B2 - 消火体験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、火災の消火作業を体験するために用いられる消火体験装置に関する。
火災の消火作業を体験させるための装置として、現実感のある消火作業ができるように実際の燃焼炎を用いた消火体験装置が提案されている。
下記特許文献1に開示された消火体験装置は、燃焼炎を発生させるために、水を収容するためのタンクと、タンク内の水中に燃焼ガスを放出するためのガス導入管と、ガス導入管から分岐して点火口から燃焼ガスを放出させる点火用ガス導入管と、燃焼ガスに着火するための点火装置とを備えている。
特許文献1の消火体験装置では、内部に水が収容されるタンクはその上部が開放されている。ガス導入管は、内部に燃焼ガスが供給され、下流側の端部にガス放出部を有している。このガス放出部は、タンク内の水に浸漬されて水中に燃焼ガスを放出する。ガス導入管の中途部には、分岐部が設けられている。この分岐部は、水面より下側に配置されている。
ガス導入管の分岐部から分岐した点火用ガス導入管は、上方に延びて内部に燃焼ガスが供給され、水面より上側の先端部に点火口を有している。点火装置は、点火口から放出された燃焼ガスに火花放電して着火させ種火とする点火プラグと、この点火プラグに所定の電圧を印加するイグナイタを有している。イグナイタは、点火プラグに隣接して、水面より上側に配置されている。点火プラグによって着火された種火によって、ガス導入管のガス放出部からタンク内の水中に放出されて水面から浮上した燃焼ガスが着火され本火とされる。このようにして発生させた本火としての燃焼炎に対して消火作業が行われる。
特開2010-210878号公報
上記従来の消火体験装置においては、ガス導入管への燃焼ガスの供給を停止すると、ガス導入管のガス放出部及び分岐部が水面より下側に配置されているため、タンク内の水がガス放出部から分岐部を経て点火用ガス導入管内に入り込むことになる。この状態において、消火体験装置を再度使用するために燃焼ガスをガス導入管に供給すると、点火用ガス導入管内に入り込んだ水が点火口から放出されて点火装置の点火プラグに付着することがあった。これにより、点火装置が正常に作動しなくなり種火を着火させることができず、ひいては本火としての燃焼炎を着火できないという問題が生じることがあった。
また、上記従来の消火体験装置においては、点火装置のイグナイタは、点火プラグに隣接して水面より上側に配置されている。そのためイグナイタは、種火及び本火の輻射熱により過熱状態となり、破損するという問題が生じることがあった。
上記課題の少なくとも1つを解決するために、本発明の消火体験装置は、上部が開放され、内部に不燃性の液体を収容するタンクと、このタンク内の液体中に燃焼ガスを放出するガス導入管と、このガス導入管から分岐して点火口を有する点火用ガス導入管と、燃焼ガスを着火させる点火装置とを備える。
上記ガス導入管は、内部に燃焼ガスが供給され、下流側の端部にガス放出部が設けられるとともに、中途部に分岐部が設けられている。上記ガス放出部は、上記液体に浸漬されて上記液体中に燃焼ガスを放出する。上記分岐部は、上記液体の液面より下側に配置されて燃焼ガスを分岐させる。上記点火用ガス導入管は、上記ガス導入管の分岐部から分岐して上方に延びて内部に燃焼ガスが供給され、上記液体より上側に点火口が形成されている。上記点火装置は、上記点火口から放出された燃焼ガスを着火させて種火とする。上記ガス放出部から上記液体中に放出されて液面から浮上した燃焼ガスは、上記種火によって着火される。
このような消火体験装置において、上記ガス導入管における分岐部とガス放出部との間に逆流防止構造が設けられ、この逆流防止構造は、上記分岐部から上記ガス放出部への燃焼ガスの供給を許容し、上記ガス放出部から上記分岐部への上記液体の流入を阻止することを特徴としている。
上記構成によれば、逆流防止構造が、ガス導入管においてガス放出部から分岐部への液体の流入を阻止するため、ガス導入管への燃焼ガスの供給を停止しても、タンク内の液体がガス放出部から分岐部を介して点火用ガス導入管内に入り込むことがない。したがって、消火体験装置を再度使用するために、燃焼ガスをガス導入管に供給しても、点火口からは、液体が放出されることなく燃焼ガスが放出される。したがって、点火装置に異常を生じさせることなく、種火を着火させることができ、ひいては本火としての燃焼炎を着火させることができる。
好ましくは、上記点火装置は、上記点火口から放出された燃焼ガスに火花放電する点火プラグと、この点火プラグに所定の電圧を印加するイグナイタを有し、上記イグナイタは、上記タンクの外側で上記液面より下側に配置されている。
上記構成によれば、イグナイタは液面より下側に配置されているため、種火及び本火の輻射熱の影響を受けにくくなる。そのため、イグナイタの過熱による破損を防止することができる。
好ましくは、上記タンクの側壁には、上記タンクに収容された液体の液位を定める窓孔が形成され、上記点火口及び点火プラグは、上記窓孔の下端より上側に配置され、上記イグナイタは、上記窓孔の下端より下側に配置されている。
上記構成によれば、タンク内に注入され収容される液体は、一定の液位に達すると窓孔から排出されるため、窓孔の下端より上昇することがない。そのため、タンク内の液体が点火口及び点火プラグに達することがないとともに、タンクの外側に配置されたイグナイタはタンク内の液体の液面より下側になるようにすることができる。
好ましくは、上記点火用ガス導入管の周壁部のうち上記液体より上側の部分に、その周壁部の内周面から外周面まで水平方向に延びる貫通孔が形成され、この貫通孔における上記外周面側の開口部が上記点火口とされている。
上記構成によれば、点火口を水平に向けることで垂直に向けた場合に比べ、種火を消火訓練装置の構造物、例えばタンクの側壁から遠ざけることができる。したがって、種火による装置の過熱を防ぐことができる。
本発明によれば、再使用においても確実に着火可能な消火体験装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る消火体験装置の全体構成を示す図である。 図1のII-II線に沿う拡大断面図である。 図2のIII-III線に沿う拡大断面図である。 逆流防止構造を示す断面図であり、(A)は閉栓状態を示し、(B)は開栓状態を示す。
以下、本発明の一実施形態をなす消火体験装置について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、消火体験装置Aは、装置本体1と、コントロールユニット2と、コントローラ3と、ガス供給装置4を備えている。
装置本体1は、燃焼炎を発生させるものであり、タンク10と、機器収容部20を有している。装置本体1には、タンク10内に燃焼ガスGを導入するガス導入管30と、このガス導入管30から分岐して種火用の燃焼ガスGを放出させる点火用ガス導入管40と、機器収容部20に設置されて種火用の燃焼ガスGに点火する点火装置50が備えられている。
タンク10は、内部に不燃性の液体として水Wを収容するものであり、ステンレス鋼等の耐熱、耐食性に優れた金属板によって、上部が開放された直方体の容器状に形成されている。タンク10は、平面視正方形や円形等の容器状に形成されていてもよい。タンク10の下面の長手方向(図1において左右方向)の両端部には、支持板11がそれぞれ設けられている。支持板11,11を介して、タンク10は地面(図示せず)等に載置されており、地面とタンク10の下面との間には、支持板11の高さと等しい間隔を有する隙間が形成されている。タンク10は地面等に直接載置されてもよい。
タンク10の長手方向に沿って延びる二つの側壁10a,10bの各上端部には、図2に示すように、突出板部12がそれぞれ設けられている。二つの突出板部12,12は、互いに接近するようにタンク10の内部側に向かって水平に突出させられている。したがって、タンク10の上端部の開放部の幅は、タンク10の幅より二つの突出板部12,12の幅の分だけ狭くなっている。なお、突出板部12,12を形成せずに、タンク10の上部全体を上方に向かって開放させてもよい。
図1及び図2に示すように、タンク10の長手方向に沿って延びる一方の側壁10aには、その長手方向の一端部(図1において右端部)に長方形状の窓孔13が形成されている。窓孔13は、次の二つの機能を有している。一つ目の機能は、外部の空気をタンク10の内部に取り込むことである。二つ目の機能は、タンク10の内部に溜められる水Wの最高水位を定めることである。タンク10への注水時に水Wの水位が窓孔13の下端に達すると、水Wは窓孔13から外部に排出される。これにより、タンク10内において、窓孔13の下端と一致する水Wの最高水位が定められる。尚、窓孔13は、側壁10aの長手方向の他端部(図1において左端部)に配置してもよく、正方形、円形等の他の形状に形成してもよい。さらに、窓孔13は、複数形成してもよく、側壁10aだけでなく他の側壁に形成してもよい。
ガス導入管30は、図1に示すように、タンク10の長手方向の一端部(図1において右端部)に配置された側壁10cを貫通し、タンク10の外部から内部に向かって延びている。ガス導入管30は、タンク10の窓孔13の下端より下側に配置されており、タンク10内では水Wに浸漬される。ガス導入管30は、上流側から下流側に向かって、外側水平管31、三方分岐管32(分岐部)、逆止弁33(逆流防止構造)、継手34及びガス放出管35(ガス放出部)を有しており、これらが順次接続されている。
ガス導入管30の上流側の端部である外側水平管31には、継手36を介してガス供給管5が接続されている。これにより、ガス導入管30の内部には、ガス供給管5を介してガス供給装置4から燃焼ガスGが供給される。
三方分岐管32は、図4(A)に示すように、外側水平管31に接続される入側水平接続部32aと、逆止弁33に接続される出側水平接続部32bと、上側を向く垂直接続部32cとを有している。三方分岐管32は、図1に示すように、タンク10内に配置され、入側水平接続部32aのみが側壁10cを貫通して外部に露出している。
逆止弁33は、上流側から下流側への流体の流通を許容し、下流側から上流側への流体の流通を阻止する逆流防止構造を有するものであり、図4(A)に示すように、上記三方分岐管32の出側水平接続部32bに螺合により接続されている。
図4(A)に示すように、逆止弁33は、筒状で内部が流路となるハウジング60を有している。ハウジング60の内周面には、上流から下流に向かって径が大きくなるテーパ面をなす弁座部60aが形成されている。ハウジング60内には、摺動により弁座部60aに対して着座したり退座したりする弁部材61が配置されている。弁部材61は、上流側に先端部61aと、これより下流側に鍔部61bを有している。先端部61aは、弁座部60aに対応したテーパ形状をなしている。先端部61aと鍔部61bの間には、シール部材としてのOリング62が装着されている。先端部61aが弁座部60aに着座したとき、Oリング62は弁座部60aに密着してハウジング60の流路は遮断される。鍔部61bの周縁とハウジング60内周との間には、流通を許容する環状の隙間が形成されている。
ハウジング60の下流側には、内周面の溝に係止させた支持リング63が配置され、弁部材61の下流側を、隙間を空けて挿通させている。支持リング63はバネ64を支持しており、バネ64の上流端は鍔部61bに当接している。これにより、バネ64は弁部材61を常に上流側に付勢し、弁部材61に装着されたOリング62が弁座部60aに当接した状態となっており、流体が弁座部60aを流通不能となっている。
上記構成の逆止弁33において、弁部材61の上流側の圧力が下流側より高くなって、弁部材61が下流側へ摺動させられるようになると、図4(B)に示すように、Oリング62が弁座部60aから離れる。逆止弁33は開栓状態となり、流体が弁座部60aを上流側から下流側へ流通可能となる。しかし、弁部材61の下流側の圧力が上流側より高くなった場合には、図4(A)に示すように、弁部材61の先端部61aが弁座部60aに着座してOリング62が弁座部60aに当接し続ける。逆止弁33は閉栓状態を維持され、流体が弁座部60aを下流側から上流側へ流通することはない。
ガス放出管35はガス導入管30の下流側端部を構成しており、逆止弁33に継手34を介して接続されている。ガス放出管35は、その長手方向をタンク10の長手方向と同一方向に向けて水平に配置されている。ガス放出管35は、一直線状に形成されているが、略U字状に形成し、タンク10の他端部(図1において左端部)において一端側へ折り返すようにしてもよく、あるいは他の形状にしてもよい。ガス放出管35の先端部は、タンク10の底部にブラケット14を介して支持されている。
ガス放出管35には、その周壁部を径方向に貫通する多数の貫通孔(図示せず)が形成されている。したがって、ガス導入管30に燃焼ガスGが供給されると、その燃焼ガスGがガス放出管35の各貫通孔から水中に放出される。なお、貫通孔は、ガス放出管35の下部に配置されているが、上下方向の中間部又は上部に配置してもよい。
上記三方分岐管32の垂直接続部32cには、点火用ガス導入管40が接続されている。図2、図3に示すように、点火用ガス導入管40は、上方に垂直に延びており、頂部が閉塞されている。図3に示すように、点火用ガス導入管40には、その周壁41の上端部であって上記タンク10の窓孔13の下端より上側の部分に、内周面41iから外周面41oまで水平に貫通する貫通孔42が形成されている。貫通孔42はタンク10の長手方向に延びており、周壁部41の外周面41o側の開口部は点火口43となっている。点火口43は、タンク10の長手方向の他端部(図1において左端部)に配置された側壁10dを向いている。点火用ガス導入管40の内部に、ガス導入管30の三方分岐管32から分岐された燃焼ガスGが供給されると、その燃焼ガスGが点火口43から水平方向へ放出される。
機器収容部20について説明する。図1に示すように、タンク10の長手方向の一端部側(図1において右側)の側壁10cには、下方に向かって開放されたカバー70が支持されている。このカバー70は、装置本体1の長手方向において、側壁10cを介してタンク10の内側の点火用ガス導入管40とタンク10の外側を覆っており、このカバー70で覆われた部分が機器収容部20となっている。
機器収容部20には、上記点火口43から放出された燃焼ガスGを着火させて種火とする点火装置50が設けられている。点火装置50は点火プラグ51とイグナイタ55を有している。
点火プラグ51は、タンク10の側壁10cを貫通しており、側壁10cを間にして点火プラグ51の両側に螺合されたナット51a,51aを締め付けて固定することにより、側壁10cに支持されている。図2、図3に示すように、点火プラグ51の一対の電極52,52は、点火口43の真横の位置においてタンク10の長手方向に延びており、図2に示すように先端部52a,52aは互いに接近するように点火口43側に向かって水平に突出している。図1に示すように、点火プラグ51には、配線53を介してイグナイタ55より所定の電圧が印加される。
イグナイタ55は、ステンレス鋼等の金属板により直方体の箱状に形成されたイグナイタ収容ボックス71に収容されており、その天井面に固定されている。イグナイタ収容ボックス71は、その一側面をタンク10の側壁10cに固定されて支持されており、タンク10の底部と窓孔13の下端との間に配置されている。これにより、イグナイタ55は、タンク10内の水Wの水面より下側に位置するようになっている。尚、熱対策として、イグナイタ収容ボックス71に断熱材を施してもよく、イグナイタ収容ボックス71を断熱材で形成してもよい。
イグナイタ55は、電源供給のための配線6及び制御ケーブル7を介してコントロールユニット2に接続されており、ひいては点火プラグ51がイグナイタ55を介してコントロールユニット2に接続されている。
コントロールユニット2は、ガス供給管8を介して、プロパンガス等の燃焼ガスGを保持しているガス供給装置4にも接続されている。また、コントロールユニット2は、無線又は有線によってコントローラ3に接続されている。コントロールユニット2は、コントローラ3の各種ボタンからの指令信号等を受けて、点火装置50を制御するとともに、ガス供給装置4による燃焼ガスGの供給を制御する。
コントローラ3の点火ボタン(図示せず)を押す等の点火操作がなされると、コントロールユニット2によってイグナイタ55は電圧を加えられ、点火プラグ51に対して高電圧を印加する。これにより、点火プラグ51は、一対の電極52,52の先端部52a,52a間で火花放電を断続的に発生させる。この断続的な火花放電は、一定の時間(例えば10秒間)なされるが、コントローラ3の点火ボタンを押し続けている間なされるように構成してもよい。
また、上記コントローラ3の点火操作により、コントロールユニット2は、ガス供給装置4の燃焼ガスGを種火用の燃焼ガスとして、ガス供給管5を介してガス導入管30に供給する。燃焼ガスGは外側水平管31を通り、三方分岐管32から点火用ガス導入管40を通り、その上部にある点火口43に供給され、そこから水平方向に外部に放出される。放出された燃焼ガスGは、点火プラグ51の火花放電によって着火され、種火となって燃焼し続ける。
種火用の燃焼ガスGの一部は、三方分岐管32から逆止弁33に供給される。この燃焼ガスGの圧力は、ガス放出管35側からの水圧とバネ64の付勢力とが作用する逆止弁33の弁部材61を弁座部60aから退座させて逆止弁33を開栓させる圧力よりわずかに高い。そのため、弁部材61は図4(A)に示す位置から下流側へわずかに摺動させられて、逆止弁33は開栓状態となり、燃焼ガスGがガス放出管35側へわずかに流れる。燃焼ガスGは、ガス放出管35の各貫通孔から水中に放出され、水中を浮上して水面上に溜まる。水面上の燃焼ガスGは、点火口43の種火によって着火させられ、消火体験用の本火よりも火力の弱い燃焼炎(弱火)となる。
種火及び弱火が燃焼した後、コントローラ3の燃焼ボタン(図示せず)を押す等の燃焼操作がなされると、コントロールユニット2は、ガス供給装置4の燃焼ガスGを本火用の多量の燃焼ガスとして、ガス供給管5を介してガス導入管30に供給する。この燃焼ガスGの一部は、三方分岐管32から点火用ガス導入管40に供給されて点火口43から放出され、種火となって燃焼し続ける。
三方分岐管32から逆止弁33に供給された本火用の燃焼ガスGは、ガス放出管35側から水圧とバネ64の付勢力が作用する逆止弁33を開栓させるのに十分な圧力を有している。そのため、図4(B)に示すように、逆止弁33の弁部材61は下流側へ大きく摺動させられて逆止弁33は開栓され、本火用の燃焼ガスGの大部分は、逆止弁33より下流側のガス放出管35に流入し、図1に示すようにガス放出管35の各貫通孔から水中に大量に放出され、水面まで浮上する。これにより、水面上の上記燃焼炎(弱火)は、火力を強められ、消火体験用の本火となる。本火の燃焼中には、窓孔13からタンク10内に空気が流入するため、本火は酸素不足に陥ることなく、円滑に燃焼し続ける。
本火の着火後、コントローラ3の停止ボタン(図示せず)を押す等の停止操作がなされると、コントロールユニット2は、ガス導入管30への燃焼ガスGの供給を停止する。これにより、点火口43及びガス放出管35への燃焼ガスGの供給が停止され、逆止弁33は閉栓され、本火及び種火が消火する。尚、コントローラ3の燃焼ボタン(図示せず)を押し続けている間だけ本火用の燃焼ガスGがガス供給装置4から供給され続けるように構成してもよい。
上記点火操作と燃焼操作の変形例として、点火操作で供給される種火用の燃焼ガスGの圧力では、下流側から水圧とバネ64の付勢力が作用する逆止弁33が開栓しないようにしてもよい。この場合には、点火操作では種火のみが着火する。点火操作に続く燃焼操作によって、本火用の燃焼ガスGが逆止弁33を開栓させる。本火用の燃焼ガスGは、ガス放出管35から水中を経て水面に浮上し、種火によって着火させられ、消火体験用の本火としての燃焼炎となる。
上記構成の消火体験装置Aを用いて消火体験を行う場合について説明する。
まずタンク10内に窓孔13の下端まで水Wを入れる。タンク10内の水位は窓孔13の下端を超えることはないので、この下端より上にある点火口43及び点火プラグ51が水に浸かることはない。
次に、コントローラ3の着火ボタンを押して、点火口43に種火を着火させる。種火の着火後、コントローラ3の燃焼ボタンを押してガス放出管35から燃焼ガスGをタンク10の水W中に放出させる。水中に放出された燃焼ガスGは、水面まで浮上した後、種火によって着火されて本火として燃焼する。消火体験者は、消火器で本火を消火するように消火作業を行う。
このような燃焼ガスGの燃焼状態において、種火が着火される点火口43は、水平方向且つタンク10の長手方向の他端部(図1において左端部)の側壁10dを向いているので、種火は側壁10cやカバー70から遠ざけられている。これにより、種火による装置本体1の過熱を防ぐことができる。また、種火及び本火に対して、タンク10内の水Wの水面より下側にあるイグナイタ55は、水Wの存在、及び燃焼炎より下方に配置されていることにより、輻射熱の影響を受けにくくなっている。よって、過熱によるイグナイタ55の破損が防止される。
上記消火作業においては、点火口43、点火プラグ51及びイグナイタ55は、カバー70で覆われているため、消火器の消火剤を被ることはない。
消火作業の体験終了後、コントローラ3の停止ボタンを押してガス供給装置4からガス導入管30への燃焼ガスGの供給を停止する。これによって、本火及び種火を消火させる。ガス供給装置4からガス導入管30への燃焼ガスGの供給を停止させると、タンク10内の水Wは、ガス放出管35にその貫通孔を通って入り込み、図4(A)に示すように、継手34を通って、ガス導入管30の上流側へ向かおうとする。しかし、逆止弁33によって、水Wは上流側の三方分岐管32への流入を阻止される。そのため、三方分岐管32から分岐した点火用ガス導入管40にタンク10内の水Wが入り込むことはない。
再度消火体験を行うために、点火ボタンを押したときには、点火用ガス導入管40の点火口43から水Wが放出されることはなく、種火を直ちに着火させることができる。よって、消火体験装置Aの再使用の際には、従来の消火体験装置のような、点火用ガス導入管に入り込んだ水が点火口から放出されて点火プラグの電極に付着して種火の着火を妨げたり、前回使用時に過熱によりイグナイタが破損して着火不能となったりする不都合を回避することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において各種の変形例を採用することができる。
逆流防止構造は、タンク内の水の三方分岐管(分岐部)への流入を防止する構成を有していればよく、逆止弁に限られない。
上記実施形態では、三方分岐管をタンク内に配置したが、タンクの外側に配置してもよく、その場合には、三方分岐管に接続された点火用ガス導入管の点火口がタンクの内側に配置されるように構成すればよい。
本発明は、火災の消火作業を体験するために用いられる消火体験装置に適用することができる。
A 消火体験装置
G 燃焼ガス
W 水(不燃性の液体)
1 装置本体
2 コントロールユニット
3 コントローラ
4 ガス供給装置
10 タンク
10a タンクの側壁
13 窓孔
20 機器収容部
30 ガス導入管
32 三方分岐管(分岐部)
33 逆止弁(逆流防止構造)
35 ガス放出部
40 点火用ガス導入管
41 点火用ガス導入管の周壁部
41i 周壁部の内周面
41o 周壁部の外周面
42 貫通孔
43 点火口
50 点火装置
51 点火プラグ
55 イグナイタ
70 カバー

Claims (4)

  1. 上部が開放され、内部に不燃性の液体を収容するタンクと、
    内部に燃焼ガスが供給され、下流側の端部に上記液体に浸漬されて上記液体中に燃焼ガスを放出するガス放出部が設けられるとともに、中途部に上記液体の液面より下側に配置されて燃焼ガスを分岐させる分岐部が設けられたガス導入管と、
    上記ガス導入管の分岐部から分岐して上方に延びて内部に燃焼ガスが供給され、上記液体より上側に点火口が形成された点火用ガス導入管と、
    上記点火口から放出された燃焼ガスを着火させて種火とする点火装置とを備え、
    上記ガス放出部から上記液体中に放出されて液面から浮上した燃焼ガスが、上記種火によって着火され、これにより消火体験用の燃焼炎を発生させる装置において、
    上記ガス導入管における分岐部とガス放出部との間に逆流防止構造が設けられ、
    この逆流防止構造は、上記分岐部から上記ガス放出部への燃焼ガスの供給を許容し、上記ガス放出部から上記分岐部への上記液体の流入を阻止することを特徴とする消火体験用燃焼炎発生装置。
  2. 上記点火装置は、上記点火口から放出された燃焼ガスに火花放電する点火プラグと、この点火プラグに所定の電圧を印加するイグナイタを有し、
    上記イグナイタは、上記タンクの外側で上記液面より下側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の消火体験用燃焼炎発生装置。
  3. 上記タンクの側壁には、上記タンクに収容された液体の液位を定める窓孔が形成され、
    上記点火口及び点火プラグは、上記窓孔の下端より上側に配置され、上記イグナイタは、上記窓孔の下端より下側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の消火体験用燃焼炎発生装置。
  4. 上記点火用ガス導入管の周壁部のうち上記液体より上側の部分に、その周壁部の内周面から外周面まで水平方向に延びる貫通孔が形成され、この貫通孔における上記外周面側の開口部が上記点火口とされていることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の消火体験用燃焼炎発生装置。
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