JP7173536B2 - ボール型逆止弁 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を導く配管に装備されるボール型逆止弁に関する。
従来、汚水処理の配管に配備されて、汚水の逆流を阻止するボール型逆止弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。このボール型逆止弁では、鉛直方向に延在する液体通路から分岐してボールを収容自在の側方空間が形成されている。ボールは、ポンプの作動時では、圧送されて下端の入り口から液体により弁座から押し上げられるとともに、案内突条等により案内されて、側方空間に移動する。この結果、開弁時に大きな液体流量を確保することができる。
ボール型逆止弁は、さらに、側方空間を外部に開放するキャップを備えている。作業者は、ボール型逆止弁を配管から外すことなく、キャップを外して、内部のボールを交換することができる。しかしながら、従来のキャップは、平板型で、水撃に弱い。
また、特許文献2のボール型逆止弁は、弁座面の周囲に、放射方向の凹凸が形成されている。これにより、流体中の混濁物は、弁座面の周囲に堆積するものの、弁座面の周囲の凹凸のために、放射方向に不均等の花形に堆積するので、堆積物は、開弁時の流体圧により、花形の不均等が起点となって破砕される。この結果、該ボール型逆止弁では、堆積物が、ボールと弁座との間に介在して、ボールと弁座とを固着させて、開弁時の圧力を増大させることがなくなり、開弁時の急激な圧力増大に起因する水撃が防止できるとされている。
実用新案登録第3200194号公報 特開平10-252909号公報
特許文献2に記載されているボール型逆止弁は、開弁時の水撃対策には適する構造である。汚水配管に配備される一般的なボール型逆止弁のボールは、直径が約6cmの大型でかつ重量も大きいので、弁座の周縁に堆積物が堆積しても、該堆積物は閉弁時の弁座に対するボールの衝撃力で破壊され、詰まり等の問題を生じない。
しかしながら、このようなボール型逆止弁では、上流側の圧送ポンプの作動が停止して、弁体としてのボールが開弁位置から閉弁位置に変化する時の急激な流量変動によって、大きな水撃が生じることがある。これは、ケーシングの破損を引き起こすおそれがある。
本発明の目的は、閉弁時の水撃を緩和することができるボール型逆止弁を提供することである。
本発明のボール型逆止弁は、
鉛直方向に延在し、下端及び上端にそれぞれ入口及び出口を有する液体通路と、
前記液体通路の途中に配設される弁座と、
前記弁座に上側から着座自在になっているボールと、
前記液体通路から側方に分岐し、前記弁座から押し上げられて来る前記ボールを収容する側方空間と、
前記ボールを前記液体通路と前記側方空間との間で案内する案内突条と、
前記弁座から前記液体通路に沿って貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔内で着座位置にある前記ボールを径方向外側から包囲する筒部材と、
を備え、
前記貫通孔は、着座位置の前記ボールの中心から上の範囲において前記ボールの直径より大きい直径の円柱部を有するとともに、前記円柱部は、上端において前記案内突条の下端より上方に達していることを特徴とする。
本発明によれば、円柱部が、着座位置のボールの中心から上の範囲で液体通路に沿って十分な長さにわたり形成されている。これにより、液体の圧送が中止されて、閉弁時にボールが側方空間から円柱部を経て着座位置に移動するとき、液体の流量は、このような円柱部がなかったときよりも、流量減少速度が緩和され、ゆっくり着座位置に戻る。この結果、閉弁時の水撃を緩和することができる。
好ましくは、本発明のボール型逆止弁において、
前記円柱部の直径から前記ボールの直径を引いた長さは、前記液体通路を液体に混入して流れて来る粒体の1つ分の径より大きく2つ分の径より小さい。
この構成によれば、円柱部の直径を絞って、閉弁時の流量減少速度を緩和しつつ、粒体が円柱部とボールとの間に噛み込まれることを防止することができる。
好ましくは、本発明のボール型逆止弁において、
前記筒部材の上端部には、前記案内突条の下端部が嵌合するスリットが形成され、
前記案内突条は、該案内突条により案内されて下降する前記ボールが、着座前に前記筒部材の前記上端部に当たるように、形成されている。
この構成によれば、ボールは、側方空間から着座位置に移動するとき、一気に着座位置に向かわず、筒部材の上端部に当たるように、案内突条により案内される。これにより、ボールが、着座することが遅延され、水撃が緩和される。
好ましくは、本発明のボール型逆止弁において、
前記貫通孔は、前記円柱部としての上側の第1円柱部と、該第1円柱部より下側に位置して直径が前記第1円柱部の直径より小さい第2円柱部とを有し、
前記第1円柱部と前記第2円柱部との境界は、着座位置の前記ボールの中心より下方に位置し、
前記境界には段部が形成されている。
この構成によれば、貫通孔は、上側の大径の第1円柱部と下側の小径の第2円柱部とに区分され、両者の間に段部が形成される。この結果、貫通孔と弁座との径差が減少して、ボールを着座位置に安定的に保持することができる。
好ましくは、本発明のボール型逆止弁は、
前記側方空間の端部に形成され、前記ボールの出し入れを可能にする開口部と、
前記開口部に着脱自在に装着され、前記側方空間の反対側に突出した鏡面部を有するキャップと、
を備える。
この構成によれば、キャップの強度が増大し、キャップが水撃により損傷することを抑制することができる。
好ましくは、本発明のボール型逆止弁は、
内側において前記液体通路及び前記側方空間を画成し、外側から内側を透視可能であるケーシングを備え、
前記筒部材の上端は、着座位置の前記ボールの上端より下方に位置する。
この構成によれば、透明のケーシングを介して、ボールの着座状態をケーシングの外から観察することができる。これにより、ボール型逆止弁の保守及び点検がやり易くなる。
ボール型逆止弁を汚水処理施設の配管に組み込んだ状態を示す図。 ボール型逆止弁の正面図。 ボール型逆止弁の左側面図。 ボール型逆止弁の分解図。 図3のV-V矢視の断面図。 ケーシングの底面図。 図5のVIIA-VIIA線のエルボ管部の端面図。 図5のVIIB-VIIB線のエルボ管部の端面図。 筒部材の平面図。 筒部材の垂直断面図。 キャップの斜視図。 キャップの断面図。 比較例のキャップの斜視図。 比較例のキャップの断面図。 図9Aのキャップのひずみ量の色分布図。 図10Aの比較例のキャップのひずみ量の色分布図。
[ボール型逆止弁の配備例]
図1は、ボール型逆止弁1を汚水処理施設の配管に組み込んだ状態を示している。矢印Faは、汚水を圧送する管路における汚水の流れ方向を示している。
塩化ビニル管2、ボール型逆止弁1、片自在型ボールバルブ3及び塩化ビニル管4は、上下方向に一列に下から順番に配設され、上下に隣接するもの同士が相互に接続されて、1本の汚水圧送管路を構成する。塩化ビニル管2の下端部は、汚水槽の汚水の水面より下に位置する。片自在型ボールバルブ3は、ボールコックとしてレバーの手動操作により開位置と閉位置とを切替えられる。
水中ポンプ5は、下端を塩化ビニル管2の下端に鉛直方向位置に揃えて配設され、全体を汚水槽の汚水内に水没している。また、水中ポンプ5は、汚水槽の外に配備した手動スイッチにより作動及び停止を制御され、作動時では、下端の吸入口から吸入した汚水を塩化ビニル管2の下端に吐出する。
[ボール型逆止弁の構成]
図2及び図3は、それぞれボール型逆止弁1の正面図及び左側面図である。ボール型逆止弁1は、ケーシング11、管継手15、ユニバーサルナット(螺合部材)16及びキャップ18を備えている。ケーシング11、管継手15及びユニバーサルナット16は、透明(薄い青色)の塩化ビニルの射出成形により製造され、外部から内部を透視可能になっている。
ケーシング11は、エルボ管部31、及びエルボ管部31から上方に突出する直管部32を有している。C1及びC2は、直管部32及びエルボ管部31の中心線を示している。エルボ管部31及び直管部32の内周は、共に円形の横断面であり、エルボ管部31の内径(=直径)は、直管部32の内径(=直径)より大となっている。ボール型逆止弁1において、入口21は、管継手15の下端に形成され、出口22は、直管部32の上端に形成される。入口21及び出口22の中心は、共に、中心線C1上にある。
図2における矢印マークMは、ボール型逆止弁1における流体の順方向を示すために、エルボ管部31の外面に印刷されている。
ケーシング11の下端部と管継手15の上端部とは、ユニバーサルナット16を介して相互に分離自在に結合される。エルボ管部31は、上端部においてケーシング11の側方に向けられている。キャップ18は、エルボ管部31の側方開口部としての開口部23(図4及び図5)を閉鎖する鏡面板部としての本体部30を有し、エルボ管部31の側方端部に螺合により着脱自在になっている。
図4は、ボール型逆止弁1の分解図、図5は、図3のV-V矢視の断面図である。ボール型逆止弁1は、内部部品としてボール12、筒部材13、シール部材14及びOリング17を備えている。
図5において、液体通路24は、中心線C1に沿って形成され、下端及び上端においてそれぞれ入口21及び出口22を有する。湾曲通路26は、中心線C2に沿ってエルボ管部31内に画成されている。湾曲通路26は、下端部において液体通路24の下側部分を兼ね、上端部において液体通路24から分岐した側方空間27を形成している。
図4及び図5において、エルボ管部31は、上端側の側方端部において内周側には開口部23を画成し、外周側には螺合部29を有している。Oリング17は、エルボ管部31の側方端部の端面の環状溝19に嵌着され、螺合部28へのキャップ18の螺合に伴い、キャップ18により環状溝19内に圧縮される。
筒部材13は、円筒部41と、円筒部41から下方に突出する円環部42と、縦方向に延在して円筒部41に等角度間隔に形成されたスリット43とを有する。円筒部41及び円環部42の内周は、筒部材13を中心線C1に沿って貫通する貫通孔61となっている。シール部材14は、基板部45と、基板部45から隆起する円周部46とを有する。基板部45の中心部には、円形孔60が形成され、筒部材13の貫通孔61及びシール部材14の円形孔60は、液体通路24の一部を構成して、液体の通過を可能にしている。
ユニバーサルナット16は、円環状の把持部55と、把持部55の下側に形成された環状張出し部56とを有している。ボール型逆止弁1を組み立てるときは、最初に、ユニバーサルナット16の上から順番に管継手15、シール部材14及び筒部材13が嵌挿される。これにより、環状張出し部56の上には、下から順番に管継手15のフランジ52、シール部材14及び筒部材13が積層される。
次に、把持部55が、ケーシング11に対して回転させて、ケーシング11の螺合部29に螺合する。環状張出し部56は、フランジ52の下面に当接して、フランジ52を上方へ連行する。スリット43の下端が案内突条34a,34b及び凸部36の下端に当接すると、ケーシング11に対するユニバーサルナット16の回転が停止し、ケーシング11へのユニバーサルナット16の組付けが終了する。
なお、ボール12は、ケーシング11の螺合部29へのユニバーサルナット16の螺合に先立ち、ケーシング11内にケーシング11の下端から挿入してもよいし、ユニバーサルナット16の螺合終了後に、開口部23からケーシング11内に挿入してもよい。
図5において、Q1は、ボール12が基板部45の弁座47に着座している時のボール位置(着座位置)を示している。Ob1は、ボール12がボール位置Q1にある時のボール12の中心を示している。Q2は、ボール12が、液体通路24から外れて側方空間27に完全に収容されている時のボール位置である。Q3は、ボール12がボール位置Q1-Q2間で移動する時の中間のボール位置を示している。
[鉛直方向の位置関係]
水平の指標線L1~L4について説明する。指標線L1は、中心線C1のボール12の上端の高さを示す。指標線L2は、筒部材13の上端の高さを示す。指標線L3は、中心線C1のボール12の中心Ob1の高さを示す。指標線L4は、段部62(後述の図8A及び図8Bで詳説する。)の高さを示す。鉛直方向に上から順番に、指標線L1,L2,L3,L4となっている。
指標線L1が指標線L2より上であることにより、作業者は、ボール型逆止弁1を点検する際、ケーシング11の透過性を利用して、ボール型逆止弁1の外部からボール位置Q1のボール12の上端を視認可能となる。これにより、作業者は、キャップ18を開けることなく、ボール12が正規の着座位置にあるか否かを点検することができる。
透孔33は、液体通路24がエルボ管部31において突き抜ける壁部位に形成され、入口21と出口32aとを連通する。湾曲通路26の横断面(中心線C2に対して直角の断面)は、円形の輪郭であり、該円形の直径は、湾曲通路26の全長にわたり等しくなっているとともに、ボール12の直径より大とされている。一方、液体通路24の横断面(中心線C1に対して直角の断面)は、透孔33の出口32a側の端から出口32aまでの範囲では、円形の輪郭であり、該円形の直径は、ボール12の直径より小とされている。
図6は、ケーシング11の底面図である。図5及び図6において、1対の案内突条34b,34bは、エルボ管部31のほぼ長さ全体にわたって、エルボ管部31の内周壁面に形成されている。案内突条34a,34bは、正面視で湾曲形状のエルボ管部31を内周側半部と外周側半部とに2等分割したとき、外周側半部の内面に形成されている。したがって、ボール12が、入口21からボール型逆止弁1内に流入して来る液体により押し上げられると、ボール12は、案内突条34a,34b上を転動又は摺動して、液体通路24から側方空間27へ移動する。
図5及び図6において、凸部36は、その下端面37を案内突条34bの下端面35a及び案内突条34bの下端面35bと同一の高さに揃えて、エルボ管部31の下端部の内面に、該内面から中心線C1の方へ突出して形成されている。下端面35a,35b,37の鉛直方向位置は、同一である。また、下端面35a,35b,37の中心線C1の方への隆起量も、同一である。そして、下端面35a,35b,37の先端は、同一の円周上に、等角度間隔に位置する。
[案内突条]
図7A及び図7Bは、それぞれ図5のVIIA-VIIA線及びVIIB-VIIB線のエルボ管部31の端面図である。図7A及び図7Bに図示されているボール12は、ボール12がそれぞれ中心線C1,C2にある時を示している。中心Ob1,Ob2は、ボール位置Q1,Q3のボール12の中心の位置を示している。
図7Aにおいて、案内突条34b,34b及び凸部36の下端面35a,35b,37は、中心Obの回りに等角度α(=120°)の配置となっている。下端面35a,35b,37の先端は、中心線C1から等距離にある。中心線C1に対して直角の投影面において、ボール位置Q1のボール12と下端面35a,35b,37とは、径方向に離れている。
図7Bでは、中心Ob2は、中心線C2に対して透孔33側に偏倚する。その理由は、ボール12が、入口21からケーシング11内に流入した流体の圧力を受けて、エルボ管部31の外周側の湾曲半部の方へ押圧されるからである。この結果、ボール12は、弁座47から離反して間もなくすると、案内突条34b,34bの間に落とし込まれた状態になる。案内突条34b,34bは、ボール12を中心Obの回りに120°より大きく180°より小さい中心角β(α<β<180°)で水平方向両側から挟んでボール位置Q2へ案内することになる。
[筒部材]
図8A及び図8Bは、それぞれ筒部材13の平面図及び垂直断面図である。図8Aにおいて、ボール12(二点鎖線)は、ボール位置Q1を示している。ボール12は、ボール位置Q1において径方向の外側から筒部材13に包囲されている。Rbは、ボール12の直径を示す。
図4及び図5において説明したように、筒部材13は、円筒部41及び円環部42を有し、貫通孔61が円筒部41及び円環部42の内周側に画成されている。3個のスリット43は、円筒部41の上端から下方に延在し、それぞれ案内突条34a,34bの下端部及び凸部36が嵌挿される。ボール型逆止弁1の組立終了状態では、案内突条34a,34bの下端面35a,35b及び凸部36の下端面37は、スリット43の下端に当接した状態になっている。
貫通孔61は、上側の第1円柱部61aと下側の第2円柱部61bとから成る。直径R1,R2は、それぞれ第1円柱部61a及び第2円柱部61bの直径を示す。実施形態のボール型逆止弁1では、R1>R2>Rbの関係がある。しかしながら、R1>Rb≧R2とすることもできる。R1>R2の関係により、段部62が第1円柱部61aと第2円柱部61bとの境界に形成される。
なお、寸法の一例を述べると、R1,R2,Rbは、それぞれ65.4mm、62.8mm,57.4mmである。R1-Rb=ΔRとすると、ΔRは、液体に混入して流れて来る砂粒のような粒体の1つ分の径より大きく2つ分の径より小さい値に設定されている。これにより、ボール12と円筒部41の内周との間に粒体が噛み込まれることが防止される。
[キャップ]
図9A及び図9Bは、それぞれキャップ18の斜視図及び断面図である。キャップ18は、図2等で説明した閉鎖部としての本体部30と、本体部30の周縁から垂下する環状垂下部68とを有している。環状垂下部68は、内周面にねじ溝69を有し、外周面に周方向に等間隔で縦溝70を有している。ねじ溝69は、ケーシング11の螺合部28(図4)との螺合に使用される。縦溝70は、ねじ溝69を螺合部28に螺合するために、ねじ溝69をレンチで挟んで、回転させる際の滑り止めとしての機能を果たす。
本体部30は、側方空間27とは反対側に突出する、すなわち外面側に膨らむ鏡面板部となっている。この結果、本体部30は、強度が増大し、耐水撃性を高められる。
[強度の比較]
図10A及び図10Bは、水撃に対する強度をキャップ18と比較する比較例のキャップ18bの斜視図及び断面図である。キャップ18bにおいて、キャップ18と同一構造の部位は、同一の符号を付けて、説明を省略する。キャップ18bの本体部77は、キャップ18の鏡面板状の本体部30に対して、平板状に形成されている。
図11A及び図11Bは、実施形態のキャップ18と比較例のキャップ18bについて同一の力を作用させたときのひずみ量を比較する色分布図である。図11A及び図11Bでは、色分布がモノクロで表現されているが、実際の色分布図では、赤~紫の色分布になっており、赤に近い領域ほど、ひずみ量が大きいことを意味する。キャップ18a,18b共に、本体部30,30bの中心部ほど、ひずみ量が増大しているが、鏡面形状の本体部30方が、平板形状の本体部30bに対してひずみ量が十分に低下していることが分かる。
実際の計測では、比較例の本体部30bの最大変位量は0.5mmであるのに対し、実施形態の本体部30bの最大変位量は0.07mmであった。なお、本体部30,30bの最大変位量は、本体部30,30bの中心の変位量である。
[作用]
ボール型逆止弁1の作用について、説明する。水中ポンプ5が作動している期間では、水中ポンプ5からボール型逆止弁1に液体が圧送されて来る。この圧送されて来た液体は、入口21からボール型逆止弁1内に流入し、ボール位置Q1のボール12を押し上げて、ボール12を弁座47から離反させる。
ボール12は、最初は、中心線C1に沿って筒部材13の第1円柱部61a内を上昇する。ボール12の下端が指標線L2を超えると、ボール12は、案内突条34a,34b上を転動又は摺動して上昇する。ボール12は、最終的に、液体通路24から排除されて、ボール位置Q2となって、側方空間27に収容される。これにより、液体通路24における液体の通過断面積が大きく確保され、出口22からの液体の吐出流量は、増大する。
水中ポンプ5が作動状態から停止状態に変化すると、水中ポンプ5からボール型逆止弁1への液体の圧送が停止する。これにより、液体通路24内のボール12の押し上げ力が低下するので、ボール12は、案内突条34a,34bの案内により下降する。
ボール12の下降に伴い、液体通路24におけるボール12の進入量が増大していく。ボール12が、筒部材13に接近するに連れて、ボール12が、円筒部41の直上の覆う面積が増大する。一方、円筒部41の第1円柱部61aは、鉛直方向へ十分な長さで、内径をほぼボール12の直径Rbより僅かに大きい直径Raに保持している。この結果、第1円柱部61aを有することなく、第2円柱部61bのみを有する筒部材に比して、液体通路24の有効流量面積の低下速度が緩やかになる。これにより、ボール型逆止弁1では、ボール位置Q2からボール位置Q1へ移行する開弁状態から閉弁状態への切替時の水撃が緩和される。
さらに、ボール12は、筒部材13の円筒部41の上端面又は上端部の内周に当接してから中心線C1になる。なぜなら、案内突条34a,34bの下端部は、筒部材13の円筒部41のスリット43に嵌挿されていて、円筒部41の内周面に対して径方向内側に突出することなく、径方向外側にへこんでいるからである。また、案内突条34a,34bの案内により下降して来たボール12は、案内突条34a,34bの間に突出している部位を指標線L1の高さにおいて円筒部41の上端面に当たらなくても、円筒部41内に進入してから、第1円柱部61aの周面に当たる。
筒部材13に対するボール12の当接に因るボール12の動きは、ボール12がボール位置Q2からボール位置Q1に移動するまでの移動時間を増大させる。このことも、ボール位置Q2からボール位置Q1へ移行する開弁状態から閉弁状態への切替時の水撃緩和に寄与する。
[変形例]
本発明を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、図示以外の様々な形態で実施可能である。
例えば、図6及び図7Aでは、中心Ob1に対する下端面35a,35bの中心角は120°になっているが、等間隔(120°)に限定することなく、180°未満のその他の角度にすることもできる。
凸部36は、エルボ管部31の下端部のみに形成されているが、案内突条34b,34bと同様に、開口部23の近辺まで延長させて、エルボ管部31の強度を高めるリブとして使用することもできる。
1・・・ボール型逆止弁、11・・・ケーシング、12・・・ボール、13・・・筒部材、18・・・キャップ、21・・・入口、22・・・出口、23・・・開口部、24・・・液体通路、27・・・側方空間、30・・・本体部(鏡面板部)、34・・・案内突条、43・・・スリット、47・・・弁座、61・・・貫通孔、61a・・・第1円柱部(円柱部)、61b・・・第2円柱部、62・・・段部。

Claims (6)

  1. ケーシングと、上端部において螺合部材を介して前記ケーシングの下端部に結合している管継手と、内側が円形孔となっている弁座を有し周縁部において前記ケーシングの下面と前記管継手の上面に挟まれているシール部材とを備えているボール型逆止弁であって、
    前記円形孔を通って、鉛直方向に延在するように、前記ケーシング内及び前記管継手内に形成され、下端及び上端にそれぞれ入口及び出口を有する液体通路と、
    前記弁座に上側から着座自在になっているボールと、
    前記液体通路から側方に分岐して前記ケーシング内に形成され、前記ボールを収容可能である側方空間と、
    前記ケーシング内において前記シール部材より上側でかつ前記液体通路からの前記側方空間の分岐箇所より下側に配設され、上端から所定長さ下方に延在する複数のスリットを有し、内周側に前記弁座から前記液体通路に沿って貫通する貫通孔を形成して、前記貫通孔内で着座位置にある前記ボールを径方向外側から包囲する筒部材と、
    前記分岐箇所を含む前記分岐箇所より上側の前記側方空間と前記分岐箇所より下側の前記液体通路の部分との範囲に前記ケーシングの内面に隆起して形成されている上側突条部と下側突条部とを有し、前記下側突条部は前記筒部材の前記スリットに嵌合し、前記上側突条部は、前記筒部材の上端より上に位置して前記ボールを前記筒部材の上端と前記側方空間との間で案内する突条と、
    を備え、
    前記貫通孔は、前記筒部材の上端と前記弁座の上端との間の鉛直方向範囲が前記ボールの直径より大きい直径の円柱部となっていることを特徴とするボール型逆止弁。
  2. 請求項1に記載のボール型逆止弁において、
    前記円柱部の直径から前記ボールの直径を引いた長さは、前記液体通路を液体に混入して流れて来る粒体の1つ分の径より大きく2つ分の径より小さいことを特徴とするボール型逆止弁。
  3. 請求項1又は2のボール型逆止弁において、
    前記上側突条部は、該上側突条部により案内されて下降する前記ボールが、着座前に前記筒部材の前記上端部に当たるように、形成されていることを特徴とするボール型逆止弁。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のボール型逆止弁において、
    前記貫通孔は、前記円柱部としての上側の第1円柱部と、該第1円柱部より下側に位置して直径が前記第1円柱部の直径より小さい第2円柱部とを有し、
    前記第1円柱部と前記第2円柱部との境界は、着座位置の前記ボールの中心より下側でかつ前記弁座の上端より上側に位置し、
    前記筒部材は、内周側において前記第2円柱部の下端部を画成し前記弁座の外周側において前記弁座の上端より下方に突出して下端において前記シール部材を下方へ押圧している円環部を有していることを特徴とするボール型逆止弁。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のボール型逆止弁において、
    前記側方空間の端部に形成され、前記ボールの出し入れを可能にする開口部と、
    前記開口部に着脱自在に装着され、前記側方空間の反対側に突出した鏡面部を有するキャップと、
    を備えることを特徴とするボール型逆止弁。
  6. 請求項1~5いずれか1項に記載のボール型逆止弁において、
    内側において前記液体通路及び前記側方空間を画成し、外側から内側を透視可能であるケーシングを備え、
    前記筒部材の上端は、着座位置の前記ボールの上端より下方に位置することを特徴とするボール型逆止弁。
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