JP7172340B2 - 記録装置、及び記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記録装置、及び記録方法に関する。
画像情報に応じ、記録ヘッドに備えられたノズルを通してインク等の液体を吐出し、用紙等の記録媒体に付着させて画像形成を行うインクジェット方式の記録装置が知られている。
インクジェット方式の記録装置では、インクを吐出しない状態が続くと、外部に通じるノズル部分を起点に記録ヘッドの内部のインクが徐々に乾燥し、インク粘度の上昇(増粘)等により吐出異常が発生する場合がある。安定した吐出を実現するには、記録ヘッドの内部のインクの状態を適切に評価し、インクの増粘等がみられる場合には、増粘したインクを排出する等の回復動作を実施する必要がある。
記録ヘッドにおけるインクの状態を評価する装置として、カメラユニットによりノズル部分におけるインクの液面やノズルの周辺部分を撮像し、参照画像と比較する装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の装置では、ノズル部分におけるインクの液面やノズルの周辺の外観に関する情報しか得られないため、インクの増粘やインクに含まれる散乱粒子の偏在状態等の記録ヘッドの内部のインクの状態を適切に評価できない場合があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、記録ヘッドの内部のインクの状態を適切に評価することを課題とする。
開示の技術の一態様に係る記録装置は、記録ヘッドのノズルを通じて、散乱粒子が含まれる液体を吐出する記録装置であって、光を射出する光源と、前記光源から射出された光の少なくとも一部を前記記録ヘッドに照射する照射光学部と、前記照射光学部による照射光が前記記録ヘッドの内部の前記液体で反射、又は散乱された光と、前記光源から射出された光の少なくとも一部であって前記記録ヘッドの内部の前記液体で反射、又は散乱されていない参照光と、を結合させる結合光学部と、前記結合光学部による結合光を検出する検出部と、前記結合光に基づき、前記記録ヘッドの内部の前記液体の光干渉断層画像を取得する演算部と、を有する。
本発明の実施形態によれば、記録ヘッドの内部のインクの状態を適切に評価することができる。
実施形態に係る断層画像取得部の構成の一例を説明する図である。 吐出機能が正常である場合の光干渉断層画像の一例を説明する図である。 散乱粒子が偏在した場合の光干渉断層画像の一例を説明する図である。 散乱粒子の濃度が低下した場合の光干渉断層画像の一例を説明する図である。 インク乾燥過程における散乱粒子の拡散係数値変化の一例を説明する図である。 実施形態に係る演算部の構成要素の一例を機能ブロックで示す図である。 実施形態に係る演算部の処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す外観図である。 第1の実施形態に係る処理部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る処理部の構成要素の一例を機能ブロックで示す図である。 第1の実施形態に係る排出量の取得方法の一例を説明する図である。 第1の実施形態に係る拡散係数値と回復処理の実行方法との対応関係の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る処理部による処理の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る記録ヘッドの外観斜視説明図である。 第2の実施形態に係る記録ヘッドのノズル配列方向と直交する方向の断面説明図である。 第2の実施形態に係る記録ヘッドのノズル配列方向と平行な方向の断面説明図である。 第2の実施形態に係る記録ヘッドのノズル板の平面説明図である。 第2の実施形態に係る記録ヘッドの流路部材を構成する各部材の平面説明図である。 第2の実施形態に係る記録ヘッドの共通液室部材を構成する各部材の平面説明図である。 第2の実施形態に係るインク循環システムを示すブロック図である。 第2の実施形態に係る処理部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る処理部の構成要素の一例を機能ブロックで示す図である。 第2の実施形態に係る循環流量の取得方法の一例を説明する図である。 第2の実施形態に係る処理部による処理の一例を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る断層画像取得部周辺の構成の一例を説明する図である。 第4の実施形態に係る断層画像取得部の構成の一例を説明する図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
実施形態に係る記録装置は、散乱粒子を含む液体を、ノズルを通して吐出する記録ヘッドを備える装置である。また記録ヘッドの内部の液体に光を照射し、記録ヘッドの内部の液体で反射、又は散乱された光により取得される液体の光干渉断層画像から、記録ヘッドの内部の液体の状態を評価する装置である。光干渉断層画像は、例えば光コヒーレンストモグラフィー(Optical Coherence Tomography;OCT)により取得することができる。
実施形態では、用紙等の記録媒体に、記録ヘッドからインクを吐出し、付着させるインクジェット方式の画像形成装置を例に説明する。画像形成装置は「記録装置」の一例であり、インクは「液体」の一例である。実施形態の用語における、画像形成、記録、印刷等はいずれも同義語とする。
以下の各図面において、破線の矢印で示されているX方向は記録ヘッドの備えるノズルが配列する方向を示す。またZ方向は、ノズルが含まれる面と交差する方向を示す。尚、Z方向は、「深さ方向」の一例である。
<断層画像取得部の構成>
先ず、実施形態に係る画像形成装置250の備える断層画像取得部の構成の一例を、図1を参照して説明する。図1は、実施形態に係る断層画像取得部100の構成の一例を説明する図である。
図1における負のZ方向は、記録ヘッド160からインクが吐出される方向に該当し、図1には、インクが吐出される方向と交差する方向から観察した記録ヘッド160の内部の透視図が示されている。記録ヘッド160の内部にはインク163が充填され、インク163はノズル板162に設けられたノズル161を介して外部の空気に接している。またインク163は散乱粒子164を含んでいる。
断層画像取得部100は、記録ヘッド160が備えるノズル161に対向して配置されている。断層画像取得部100は、照射光学部110と、結合光学部120と、検出部130と、演算部140と、光源150とを有する。尚、照射光学部110、及び結合光学部120において、実線で示されている矢印は、光の進行を示している。
一点鎖線で示されている照射光学部110は、ビームスプリッター111と、集光光学系112と、ミラー113と、走査光学部114とを有し、光源150から射出された光の少なくとも一部を記録ヘッド160に照射する。
ビームスプリッター111は入射した光の一部を反射し、残りを透過させることで2つに分割する機能を有する。光源150から射出された光は、ビームスプリッター111により一部の光がミラー113に向けて反射される。ミラー113はビームスプリッター111による反射光を走査光学部114に向けて反射する。
走査光学部114は例えばガルバノミラーを備える。駆動電圧に応じてガルバノミラーが搖動することで、ガルバノミラーによる反射光を図1のX方向に往復走査する。走査光学部114による走査光は集光光学系112に入射する。
集光光学系112は、記録ヘッド160に照射する光の光軸方向において、記録ヘッド160の備えるノズル161から離間し、ノズル161に対向して設けられている。集光光学系112は、走査光学部114による走査光を集光し、ノズル161に向けて収束、又は発散する光を照射する。或いは平行光を照射してもよい。収束、又は発散する光を照射する場合、ノズル161を通じて記録ヘッド160の内部で集光スポットを形成するように照射することが好ましい。平行光を照射する場合、後述する光干渉断層画像の空間分解能を上げるために、できるだけ細い光束を照射することが好ましい。このような集光スポット、又は平行光は、走査光学部114によりX方向に走査される。
集光光学系112には、例えば光を集光する機能を有する集光レンズを用いることができる。集光レンズは屈折型のレンズであってもよいし、回折型のレンズであってもよい。また複数のレンズを組み合わせて集光光学系112を構成してもよい。回折型のレンズを用いると集光レンズを薄型化できる。尚、Z方向に沿って集光光学系112の中心を通る軸は、「照射光の光軸」の一例であり、またこのような軸の方向は、「照射光の光軸方向」の一例である。
光源150は、例えば可干渉性(コヒーレンス)の低い近赤外光を射出するSLD(Super Luminescent Diode)である。SLDは、発光ダイオード(Light emitting diode;LED)のように広帯域で、かつ半導体レーザ(Laser diode;LD) のように高輝度の光を射出する光源である。但し、光源150は上記に限定されない。可干渉性(コヒーレンス)の低い光を射出する光源であれば、近赤外光とは異なる波長帯域の光を射出する光源であってもよいし、LEDや白色ランプ等であってもよい。
記録ヘッド160に照射された光は、記録ヘッド160の外部、又は記録ヘッド160の内部に充填されたインク163で、反射、又は散乱される。光は屈折率の異なる材料の界面で強く反射、又は散乱される。そのため、記録ヘッド160に照射された光は、例えば記録ヘッド160と空気の界面、インク163と空気の界面、インク163と記録ヘッド160の界面、或いはインク163中に含まれる溶剤と散乱粒子の界面等で反射、又は散乱される。
より具体的には、記録ヘッド160の外部とは、例えばノズル板162の表面であり、記録ヘッド160に照射される光は、例えばノズル板162の表面で反射、又は散乱される。
また、記録ヘッド160の内部はノズル161を介して外部と連通している。そのため記録ヘッド160に照射される光は、例えば記録ヘッド160の内部に充填されたインク163がノズル161の開口部で空気に触れる界面(メニスカス)において、反射、又は散乱される。
さらに、光はノズル161を介してインク163の内部にも入射し、インク163は散乱粒子164を含む。そのため、記録ヘッド160に照射される光は、例えば記録ヘッド160の内部に充填されたインク163の内部に存在する散乱粒子により、反射、又は散乱される。
尚、インク163は、例えば顔料インクである。顔料インクは、着色成分である顔料が溶剤に溶けきっていない状態で存在するインクである。またインク163は、例えば酸化チタン等の金属を含む粒子を含んでもよい。このように溶剤中に分散する顔料、及び金属の粒子は、それぞれ「散乱粒子」の一例である。
尚、説明の便宜のため、記録ヘッド160の外部、又は記録ヘッド160の内部に充填されたインク163で反射、又は散乱された光を、以下では「プローブ光」と称する場合がある。
プローブ光は、往きとは逆方向に集光光学系112を通過し、走査光学部114、及びミラー113で反射される。ミラー113による反射光は、ビームスプリッター111を透過して、検出部130に入射する。
二点鎖線で示されている結合光学部120は、ビームスプリッター111と、レンズ121と、参照ミラー122とを有する。結合光学部120は、照射光学部110による照射光が記録ヘッド160の内部のインク163で反射、又は散乱された光と、参照光とを結合させる。
光源150から射出された光のうち、ビームスプリッター111を透過した光は、レンズ121に入射する。レンズ121はビームスプリッター111を透過した光を集光し、参照ミラー122に向けて収束、又は発散する光を照射する。或いは平行光を照射してもよい。レンズ121は、集光光学系112と同様に、例えば光を集光する機能を有する集光レンズを用いることができる。
ここで、レンズ121の開口数(Numerical Aperture;NA)と、集光光学系112の開口数は等しいことが好ましい。開口数が等しいことで、例えばレンズ121により集光される光の光波面形状と、集光光学系112により集光される光の光波面形状とが略一致し、後述する結合光において、デフォーカス等の収差を取り除くことができるためである。
参照ミラー122は、レンズ121により照射された光を反射する。参照ミラー122による反射光は、往きとは逆方向にレンズ121を通過し、ビームスプリッター111で反射され、検出部130に入射する。尚、参照ミラー122による反射光は、光源150から射出された光の少なくとも一部であって記録ヘッド160の内部のインク163で反射、又は散乱されていない光であり、「参照光」の一例である。
プローブ光と参照光は、ビームスプリッター111により重ね合わされる。換言すると、プローブ光と参照光は、ビームスプリッター111により結合される。プローブ光が通ってきた光路長と、参照光が通ってきた光路長が光源150の可干渉距離(コヒーレンス長)以内であれば、両者は互いに干渉し、干渉縞が発生する。このような干渉縞を含む結合光が検出部130に入射する。
検出部130は、分光器と、線形検出器を有する。分光器は検出部130に入射する光を分光する。分光された光は波長に応じてX方向に横ずれ(シフト)した位置に到達し、線形検出器上でライン状パターンを形成する。ライン状パターンは線形検出器により検出される。
分光器として例えば回折格子を用いることができる。また線形検出器として、フォトダイオードアレイ(Photo Diode Array;PDA)を用いることができる。フォトダイオードアレイは受光した光の光強度に応じた電圧信号を出力するフォトダイオードをライン状に配列した素子である。或いは線形検出器として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor Device)、CCD(Charge Coupled Device)等で画素がライン状に配列したラインセンサを用いてもよい。検出部130は、検出したライン状パターンデータを演算部140に出力する。
演算部140は入力したライン状パターンデータを逆フーリエ変換することで、参照ミラー122に対する記録ヘッド160の相対位置毎でのプローブ光の光強度を取得する。参照ミラー122に対する記録ヘッド160の相対位置とは、換言すると、例えばインクの屈折率を考慮しない、Z方向における記録ヘッド160の位置である。
また演算部140は、参照ミラー122に対する記録ヘッド160の相対位置を、インクの屈折率を考慮した距離に換算することで、Z方向の位置(深さ)H毎でのプローブ光の光強度を取得することができる。深さH毎でのプローブ光の光強度を繋ぎ合せることで1次元の光干渉断層画像を形成し、取得することができる。
実施形態では、記録ヘッド160への照射光を走査光学部114でX方向に走査する。そのため照射光のX方向の位置毎で、上述の1次元の光干渉断層画像を取得することができる。そして照射光のX方向の位置毎での1次元の光干渉断層画像をX方向に繋ぎ合せることで、2次元の光干渉断層画像を形成し、取得することができる。実施形態では2次元の光干渉断層画像を取得し、用いる例を説明する。説明を簡単にするため、以下では、2次元の光干渉断層画像を単に「光干渉断層画像」と称する。
光干渉断層画像におけるX方向の画素は、照射光のX方向の位置を分解する最小単位を示し、光干渉断層画像におけるZ方向の画素は、照射光のZ方向の位置Hを分解する最小単位を示すものとする。光干渉断層画像では、プローブ光の光強度は、例えば各画素の輝度値として表される。
演算部140は、記録ヘッド160に照射される走査光の走査周期毎に、光干渉断層画像を取得することができる。また演算部140は、走査周期より長い所定時間毎に取得した光干渉断層画像を時間平均して出力してもよい。演算部140の出力により、断層画像取得部100は、走査周期毎、或いは所定時間毎に時間変化する光干渉断層画像を取得することができる。
演算部140として、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)、或いはFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のワイヤードロジックによるハードウェアを用いることができる。
また演算部140は、記憶部170と電気的に接続し、例えば入力したライン状パターンデータや光干渉断層画像等のデータを記憶部170に格納させる。演算部140は、記憶部170に格納されたデータを参照しながら演算を行い、後述する各種機能を実現することができる。演算部140による処理結果は処理部500に出力され、処理部500による画像形成装置250の制御に用いられる。
記憶部170は、例えばRAM(Random Access Memory)等により実現される。尚、演算部140の実現する機能は、その全部又は任意の一部が、CPU(Central Processing Unit)にて実行されるプログラムにて実現されてもよい。
実施形態に係る断層画像取得部100では、照射光学部110による照射光を走査光学部114でX方向に走査する例を示したが、これには限定されない。例えば断層画像取得部100は、ミラー113に代えて、X方向、及びZ方向にそれぞれ直交するY方向に対し、照射光を走査する走査光学部を用い、三次元の光干渉断層画像を取得してもよい。
また断層画像取得部100は、照射光を走査せずに、Z方向の1次元の光干渉断層画像を取得してもよい。例えば、ミラー113と走査光学部114の両方に、走査機能を有さない固定ミラーを用い、照射光を走査せずに、Z方向の1次元の光干渉断層画像を取得してもよい。或いはミラー113と走査光学部114を設けず、ビームスプリッター111により反射された光を直接集光光学系112に入射させる。これにより照射光を走査せずに、Z方向の1次元の光干渉断層画像を取得してもよい。
<光干渉断層画像>
図2は、吐出機能が正常である場合に、断層画像取得部100により取得される光干渉断層画像の一例を説明する図である。
図2に示されている光干渉断層画像の図の色の濃さ(黒さ)は、記録ヘッド160の各部で反射、又は散乱されたプローブ光の光強度の大きさを表している。濃く(黒く)なるほど光強度が大きく、薄く(白く)なるほど光強度が小さいことを表している。尚、この点は、以降の図2~図4に示されている光干渉断層画像の例においても同様である。
図2において、断層画像201は、空気と記録ヘッド160との界面、例えばノズル板162の表面で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。ノズル板162は金属板等で構成され、反射率が高いため、プローブ光の光強度は大きくなり、断層画像は濃く表示されている。
断層画像202は、記録ヘッド160の内部におけるインク163と記録ヘッド160の界面で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。記録ヘッド160の内部におけるインク163と記録ヘッド160の界面は、例えば記録ヘッド160の内部に設けられた振動板の表面である。振動板もノズル板162と同様に金属板等で構成され、反射率が高いため、プローブ光の光強度は大きくなり、断層画像は濃く表示されている。
断層画像203は、記録ヘッド160の内部のインク163と空気の界面(メニスカス)で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。液面での反射は反射率が高いため、プローブ光の光強度は大きくなり、断層画像は濃く表示されている。
断層画像204は、記録ヘッド160の内部のインク163で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。例えばインク163に含まれる散乱粒子により反射、又は散乱された光による断層画像である。散乱粒子により反射、又は散乱された光であるため、他の部分と比較してプローブ光の光強度は小さい。そのため、断層画像は薄い色で表示されている。
吐出機能が正常である場合、記録ヘッド160の内部のインク163に含まれる散乱粒子は、インク163の内部において均一に分散する。従って、断層画像204は均一の色で表示されている。
ここで、記録ヘッド160の内部のインク163における散乱粒子の均一性は、記録ヘッド160による吐出機能に大きな影響を与える。
例えばインク163の空気との界面付近で、インクの乾燥等に起因して散乱粒子が偏在し、散乱粒子の濃度が増加したり、散乱粒子同士が凝集したりして、不吐出や吐出速度の低下等の吐出機能の異常が起こる場合がある。尚、不吐出はノズルからインクが吐出されない状態である。吐出速度の低下は、ノズルからインクが吐出される時の速度が、所望の速度に対して低下する状態である。
また散乱粒子の沈降等による偏在で、インク163の空気との界面付近で散乱粒子の濃度が低くなり、用紙に形成される画像の画像濃度が低い等の画質低下を生じさせる場合がある。散乱粒子が金属を含む粒子である場合は、沈降等により特に偏在しやすい。
図3は、記録ヘッド160の内部のインク163に含まれる散乱粒子が偏在し、インク163の空気との界面付近の散乱粒子の濃度が高くなった場合の光干渉断層画像の一例を説明する図である。尚、図2と同様の部分については説明を省略する場合がある。
図3において、断層画像301は、空気と記録ヘッド160との界面、例えばノズル板162の表面で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。断層画像302は、記録ヘッド160の内部におけるインク163と記録ヘッド160の界面、例えば振動板の表面で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。
断層画像303は、記録ヘッド160の内部のインク163と空気の界面(メニスカス)で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。断層画像304は、記録ヘッド160の内部のインク163のうち、散乱粒子が均一に分散している部分で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。
一方、断層画像305は、記録ヘッド160の内部のインク163のうち、散乱粒子が偏在し、濃度が高くなった部分で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。散乱粒子が偏在し、濃度が高くなった部分では散乱粒子で反射、又は散乱されるプローブ光の光強度は大きくなるため、断層画像305は断層画像304と比較して濃く表示されている。
一方、図4は、記録ヘッド160の内部のインク163において散乱粒子が偏在し、インク163と空気との界面付近の散乱粒子の濃度が低くなった場合の光干渉断層画像の一例を説明する図である。
図4において、断層画像401は、空気と記録ヘッド160との界面、例えばノズル板162の表面で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。断層画像402は、記録ヘッド160の内部におけるインク163と記録ヘッド160の界面、例えば振動板の表面で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。
断層画像403は、記録ヘッド160の内部のインク163と空気の界面(メニスカス)で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。断層画像404は、記録ヘッド160の内部のインク163のうち、散乱粒子が均一に分散している部分で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。
断層画像405は、インク163と空気との界面付近で散乱粒子の濃度が低下した部分で反射、又は散乱されたプローブ光による断層画像を示している。濃度の低下により散乱粒子が少なくなり、散乱粒子で反射、又は散乱されるプローブ光の光強度は小さくなるため、断層画像は白く表示されている。
図3、及び図4に例示されているように、断層画像取得部100で取得される光干渉断層画像により、記録ヘッド160の内部のインク163における散乱粒子の偏在を可視化し、評価することができる。また光干渉断層画像に基づき、散乱粒子の偏在状態を表す特性値を取得し、後述するように、安定した吐出機能を維持するために用いることができる。
<散乱粒子の拡散係数>
次に、インク163の光干渉断層画像に基づき、散乱粒子の拡散係数値を取得する方法を説明する。ここで、拡散係数とは、物質が拡散する時の場所と時刻と物質の濃度の変化の関係を示す拡散方程式で用いられる係数である。
実施形態では、断層画像取得部100は、動的光散乱法等で用いられる光相関法とキュムラント法に基づいて、インク163の光干渉断層画像における光強度データを解析処理することで拡散係数値を取得する。
光子相関法は、深さH毎でのプローブ光の光強度の時間変化の大きさを、自己相関関数として定式化する手法である。自己相関関数は、任意の時間tにおけるプローブ光の光強度I(t)を基準とし、τ時間後のプローブ光の光強度I(t+τ)についての相関を、次の(1)式のように表す。但し、(1)式において、G2は2次の自己相関関数を表す。
Figure 0007172340000001
光子相関法より得られた2次の自己相関関数から、キュムラント法を用いて拡散係数値Dを算出し、取得する。実施形態では、1次の自己相関関数の自然対数を、次の(2)式のようにτで2次級数展開して近似し、その係数である減衰定数Γを求める。但し、(2)式において、Γは減衰定数、μ2は多分散性指数をそれぞれ表す。
Figure 0007172340000002
減衰定数Γから、次の(3)式により拡散係数値Dを算出し、取得することができる。但し、(3)式において、qは散乱ベクトルを表す。
Figure 0007172340000003
このような演算により、断層画像取得部100は、深さH毎での散乱粒子の拡散係数値Dを取得することができる。拡散係数値Dは分散媒(インク)の粘度や散乱粒子の粒径により変化する値である。従って、拡散係数値Dの時間変化に基づき、記録ヘッド160の内部のインク163におけるインク粘度や散乱粒子の粒径等の時間変化を求めることができる。
図5は、インク163の乾燥過程における散乱粒子の拡散係数値Dの時間変化の一例を説明する図である。図5の横軸は時間tを示し、縦軸は深さHを示している。深さHは値が小さいほどインク163と空気との界面に近づくことを表し、値が大きいほど記録ヘッド160の内部の振動板に近づくことを表している。また図5は、時間t、及び深さH毎で、散乱粒子の拡散係数値Dの逆数値の大きさを色の濃さで示している。色が濃いほど拡散係数値Dの逆数値は大きく、色が薄いほど拡散係数値Dの逆数値は小さいことを示している。
図5において、時間tの早い時期は、深さHによらず拡散係数値Dの逆数値は一定である。しかし時間が経過するとインク163と空気との界面近傍から徐々に拡散係数値Dの逆数値が変化している。
例えば、記録ヘッド160において、インクを吐出しない状態が続くと、ノズルの開口部よりインク163が乾燥し、インク163と空気との界面から深さ方向に向かって徐々にインクの粘度が上昇する。このようなインクの粘度の上昇は、不吐出や吐出速度の低下等の吐出機能の異常を生じさせる。
実施形態では、断層画像取得部100による光干渉断層画像に基づき、散乱粒子の拡散係数値Dを取得することで、このようなインクの粘度の上昇等を評価することができる。インクの粘度等の情報は、安定した吐出機能を維持するために用いられる。
<演算部の機能構成>
図6は、実施形態に係る演算部140の構成要素の一例を機能ブロックで示す図である。尚、図6に示される演算部140の各機能ブロックは概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。各機能ブロックの全部又は一部を、任意の単位で機能的又は物理的に分散・結合して構成することが可能である。その全部又は任意の一部が、上述のように、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され、或いはCPUにて実行されるプログラムにて実現されうる。
演算部140は、入力部141と、断層画像算出部142と、拡散係数値算出部143と、P-P(Peak to Peak)値算出部144と、出力部145とを有する。入力部141は、検出部130と電気的に接続し、検出部130から結合光に基づくライン状パターンデータを入力し、断層画像算出部142に出力する。
断層画像算出部142は、上述したように、入力したライン状パターンデータを逆フーリエ変換して、参照ミラー122に対する記録ヘッド160の相対位置毎でのプローブ光の光強度を取得する。また断層画像算出部142は、参照ミラー122に対する記録ヘッド160の相対位置を、インクの屈折率を考慮した距離に換算して、深さH毎でのプローブ光の光強度を取得する。
断層画像算出部142は、走査光学部114によるX方向の走査位置毎で、またZ方向における位置H毎でのプローブ光の光強度を算出し、これらを繋ぎ合わせて光干渉断層画像を取得する。断層画像算出部142は、取得結果を示すデータを、拡散係数値算出部143、P-P値算出部144、及び出力部145に出力する。
拡散係数値算出部143は、上述したように、動的光散乱法等で用いられる光相関法とキュムラント法に基づいて、入力した光干渉断層画像における光強度データを解析処理することで散乱粒子の拡散係数値Dを取得する。
尚、拡散係数値算出部143は、光干渉断層画像において、深さH毎での光強度データに基づき、深さH毎の拡散係数値Dを取得してもよいし、光干渉断層画像における光強度データの全体を用いて、深さHによらずに拡散係数値Dを取得してもよい。拡散係数値算出部143は、取得結果を示すデータを、出力部145に出力する。
P-P値算出部144は、入力した光干渉断層画像における光強度の最大値と最小値を求め、その差分を演算することで、光強度のP-P値Sを取得する。光強度のP-P値Sは、「散乱粒子の分散状態を表す特性値」の一例である。
P-P値算出部144は、光干渉断層画像における深さH毎での光強度データに基づき、深さH毎の光強度のP-P値Sを取得してもよいし、光干渉断層画像における光強度データの全体を用いて、深さHによらない光強度のP-P値Sを取得してもよい。P-P値算出部144は、取得結果を示すデータを、出力部145に出力する。
尚、断層画像算出部142、拡散係数値算出部143、及びP-P値算出部144は、光干渉断層画像等のデータを記憶部170に一時的に格納させ、記憶部170に格納されたデータを参照しながら演算処理を実行してもよい。
出力部145は、断層画像算出部142、拡散係数値算出部143、及びP-P値算出部144のそれぞれによる断層画像等の取得結果を示すデータを入力し、これらの少なくとも1つを処理部500に出力する。或いは出力部145は、PC(Personal Computer)等の外部装置と電気的に接続して、取得結果を示すデータを外部装置に出力してもよい。
図7は、実施形態に係る演算部140の処理の一例を示すフローチャートである。
先ず、入力部141は検出部130からライン状パターンデータを入力し、断層画像算出部142に出力する(ステップS71)。
次に、断層画像算出部142は、入力したライン状パターンデータに基づき、X方向の位置毎で、また深さH毎でのプローブ光の光強度を算出し、光干渉断層画像を取得する(ステップS73)。断層画像算出部142は、取得結果を示すデータを、拡散係数値算出部143、P-P値算出部144、及び出力部145に出力する。
拡散係数値算出部143は、入力した光干渉断層画像における光強度データに基づき、散乱粒子の拡散係数値Dを取得し、出力部145に出力する(ステップS75)。P-P値算出部144は、入力した光干渉断層画像における光強度データに基づき、光強度のP-P値Sを取得し、出力部145に出力する(ステップS77)。拡散係数値算出部143、及びP-P値算出部144により、散乱粒子の拡散係数値D、及びP-P値Sの何れか一方を取得し、出力するようにしてもよい。
出力部145は、入力した断層画像算出部142、拡散係数値算出部143、及びP-P値算出部144のそれぞれによる断層画像等の取得結果を示すデータを入力し、これらの少なくとも1つを処理部500、又は外部装置に出力する(ステップS79)。
このようにして、演算部140は光干渉断層画像、拡散係数値D、及びP-P値Sを取得して出力し、断層画像取得部100は、光干渉断層画像、拡散係数値D、及びP-P値Sを取得することができる。尚、説明を簡単にするため、以下では光干渉断層画像、拡散係数値D、及びP-P値Sを、「光干渉断層画像等」と総称する場合がある。
[第1の実施形態]
次に、第1の実施形態に係る画像形成装置250について説明する。本実施形態に係る画像形成装置250は、断層画像取得部100により取得されるインク163の光干渉断層画像に基づき、記録ヘッド160が備える複数のノズルのうち、インクの吐出機能が異常である異常ノズルを検知する異常ノズル検知部を有する。また異常ノズルを回復させる回復処理の実行を制御する処理部と、異常ノズルを回復させるために記録ヘッド160の内部のインクを排出する排出量を取得する排出量取得部等を有する。
<画像形成装置の構成>
図8Aは、本実施形態に係る画像形成装置250の構成の一例を示す図である。図8Aにおいて、矢印で示されているX2方向は主走査方向を示し、Y2方向は主走査方向と交差する副走査方向を示す。
図8Aに示されているように、画像形成装置250は、ヘッドユニット251と、キャリッジ部252と、主走査モータ253と、ギヤ254と、加圧コロ255とを有する。さらに画像形成装置250は、タイミングベルト256と、ガイドロッド257と、エンコーダセンサ258と、エンコーダシート259と、プラテン260とを有する。画像形成装置250は、ヘッドユニット251をキャリッジ部252により複数回走査させるマルチ走査方式の画像形成装置である。
ヘッドユニット251は、記録ヘッド160を備え、キャリッジ部252に固定されている。主走査モータ253は回転に伴う駆動力を、ギヤ254と、加圧コロ255と、タイミングベルト256を介して、キャリッジ部252に伝達する。キャリッジ部252は、伝達される駆動力により、ガイドロッド257に沿って主走査方向(X2方向)に往復移動する。キャリッジ部252の主走査方向の移動により、ヘッドユニット251は、主走査方向における位置を変化させることができる。
エンコーダシート259は、主走査方向における位置を示すリニアスケールを有する。キャリッジ部252に設けられたエンコーダセンサ258は、キャリッジ部252の主走査方向への移動の際に、エンコーダシート259のリニアスケールを読み取り、主走査方向における位置を検出する。
一方、用紙261は、画像形成装置250の供給部から所定の搬送経路に沿って、図示を省略する副走査モータの回転に伴う駆動力によって、副走査方向(Y2方向)に搬送され、プラテン260の位置に到達する。
ヘッドユニット251の備える記録ヘッド160は、主走査方向に移動しながら、用紙261に向けてインクを吐出し、用紙261に付着させる。ヘッドユニット251の主走査方向への1回の移動が完了すると、用紙261を副走査方向に所定量だけ搬送する。用紙261の副走査方向への搬送が完了すると、再度、ヘッドユニット251の備える記録ヘッド160は、主走査方向に移動しながら、用紙261に向けてインクを吐出し、用紙261に付着させる。
このようなヘッドユニット251の主走査方向への移動と、用紙261の副走査方向への搬送と、これらの移動、及び搬送に応じた記録ヘッド160によるインクの吐出が繰り返されることで、用紙261上に画像が形成される。
図8Bは、本実施形態に係る画像形成装置250の構成の一例を示す外観図である。図8Bに示されているように、画像形成装置250は断層画像取得部100と、処理部500と、維持機構600とを有する。
断層画像取得部100は、キャリッジ部252の移動により、インクの吐出位置から主走査方向に離間して記録ヘッド160を停止させた時のノズル161に、集光光学系112が対向するように、キャリッジ部252より下部の位置に設置されている。
キャリッジ部252を主走査方向に移動させることで、集光光学系112の上部に、ノズル161を位置させることができる。またキャリッジ部252を主走査方向に移動させることで、記録ヘッド160が備える複数のノズルのうち集光光学系112が対向するノズルを、主走査方向に変更することができる。これにより、光干渉断層画像を取得するために、集光光学系112から光を照射する対象となる被検ノズルを変更することができる。
尚、キャリッジ部252を主走査方向に移動させ、照射される光の光軸方向と交差する方向において、ノズル161と集光光学系112との相対位置を変化させる主走査モータ253は、「位置調整機構」の一例である。
図8Bに示されている構成に加えて、モータ等の駆動部を備えたステージを設けてもよい。断層画像取得部100をステージに搭載し、ステージを副走査方向に移動させることで、記録ヘッド160が備える複数のノズルのうち集光光学系112が対向するノズルを、副走査方向に変更可能にしてもよい。この場合、断層画像取得部100を副走査方向に移動させるステージは、「位置調整機構」の一例である。
処理部500は、断層画像取得部100から入力した光干渉断層画像等に基づき、記録ヘッド160が備える複数のノズルのうち、吐出機能が異常であるノズルを検知する。また維持機構600を制御して、吐出機能が異常であるノズルを回復させる回復処理を実行させる。処理部500は、例えば、電気回路等が実装された基板であり、画像形成装置250の内部に配置されている。尚、処理部500のハードウェア構成、及び機能構成の詳細については後述する。
維持機構600は、吸引、ワイピング等の所謂ヘッドクリーニングを行うための機構を備え、処理部500の制御下で、吐出機能が異常であるノズル161を回復させる回復処理を実行する。維持機構600は、キャリッジ部252の移動により、インクの吐出位置から主走査方向に離間して記録ヘッド160を停止させた時に、ノズル161に対向するように、キャリッジ部252より下部の位置に設置されている。
例えば画像形成装置250は、画像形成装置250を起動させたときに、以下の検査工程を実施することができる。先ず、処理部500はキャリッジ部252を断層画像取得部100が設置された位置に移動させる。そして、記録ヘッド160が備える一部、又は全部のノズル161について、吐出機能の異常を検知する。
吐出機能の異常の検知において、断層画像取得部100は、ノズル161を通じて記録ヘッド160の内部のインク163に光を照射し、記録ヘッド160の外部、又は内部のインク163で反射、又は散乱されたプローブ光に基づき、光干渉断層画像を取得する。取得された光干渉断層画像から、記録ヘッド160の内部のインク163における散乱粒子の拡散係数値D、又はP-P値Sを算出して取得し、光干渉断層画像等を処理部500に出力する。
処理部500は、入力した光干渉断層画像等に基づき、記録ヘッド160が備える一部、又は全部のノズル161について、吐出機能の異常を検知する。尚、この検査工程は、インクを吐出させることなく実現できる。
吐出機能が異常であるノズル161が存在する場合は、処理部500はキャリッジ部252を維持機構600が設置された位置に移動させる。維持機構600は、処理部500による制御下で、回復処理を実行する。一方、全てのノズル161の吐出機能が正常である場合は、印刷工程に移行することができる。
ところで、断層画像取得部100は、画像形成装置250から着脱可能としても良い。具体的には、画像形成装置250のメンテナンス時等、必要に応じて、断層画像取得部100を設置することができるように、断層画像取得部100を画像形成装置250から着脱可能とする。
つまり、断層画像取得部100は、持ち運んだり、任意の場所に設置したりすることが可能な小型のセンサとして取り扱うことができる。例えば、画像形成装置250を起動する際に、断層画像取得部100を画像形成装置250に設置して吐出機能を検査し、検査が終了すれば、断層画像取得部100を画像形成装置250から取り外すこともできる。
尚、画像形成装置250は、断層画像取得部100が取得したインク163の光干渉断層画像を、画像形成装置250が備える操作パネル等に表示させたり、画像形成装置250に接続された外部装置に表示させるために出力したりしてもよい。ユーザは、インク163の光干渉断層画像からノズル161の吐出機能の正常、又は異常を判断することができる。
また、吐出機能の異常の検知処理や処理結果の出力、回復処理を実行させるための制御は、画像形成装置250に接続されるPC等の外部装置に実行させるように構成することも可能である。
<処理部の構成>
図9は、本実施形態に係る処理部500のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。処理部500は、CPU501と、RAM502と、ROM503と、入力I/F(Inter/Face)504aと、光源ドライバ504bと、検出部ドライバ504cと、走査光学部ドライバ504dとを有する。さらに処理部500は、維持機構ドライバ505と、モータドライバ506と、記録ヘッドドライバ507とを有する。これらはシステムバス508を介して相互に電気的に接続されている。
CPU501は、画像形成装置250における回復処理等の動作を統括的に制御する。CPU501は、RAM502をワークエリア(作業領域)として、ROM503に格納されたプログラムを実行することで、画像形成装置250における回復処理等の動作を制御し、後述する各種機能を実現する。
入力I/F504aは、演算部140と電気的に接続し、演算部140が取得した光干渉断層画像等の少なくとも1つを示す信号を入力するインターフェースである。光源ドライバ504bは光源150と電気的に接続し、光源150に駆動電圧を出力する電気回路である。
検出部ドライバ504cは検出部130と電気的に接続し、検出部130に駆動電圧を出力する電気回路である。走査光学部ドライバ504dは走査光学部114と電気的に接続し、走査光学部114に駆動電圧を出力する電気回路である。
維持機構ドライバ505は、維持機構600と電気的に接続し、維持機構600に駆動電圧を出力する電気回路である。モータドライバ506は、主走査モータ253と電気的に接続し、主走査モータ253に駆動電圧を出力する電気回路である。記録ヘッドドライバ507は、記録ヘッド160と電気的に接続し、記録ヘッド160に駆動電圧を出力する電気回路である。尚、記録ヘッドドライバ507は、「圧力発生部に所定の駆動電圧を与える駆動部」の一例である。
尚、維持機構ドライバ505、モータドライバ506、及び記録ヘッドドライバ507として、画像形成装置250が画像形成のために備える維持機構ドライバ、モータドライバ、及び記録ヘッドドライバを用いてもよい。
図10は、本実施形態に係る処理部500の構成要素の一例を機能ブロックで示す図である。処理部500は、主走査モータ制御部510と、データ入力部511と、異常ノズル検知部512と、排出量取得部513と、回復処理方法決定部514と、回復処理制御部515とを有する。
主走査モータ制御部510は、モータドライバ506に制御信号を出力し、主走査モータ253を駆動させて、キャリッジ部252を主走査方向に往復移動させる。これにより記録ヘッド160の主走査方向における位置を制御する。主走査モータ制御部510は、断層画像取得部100が設置された位置までキャリッジ部252を移動させ、記録ヘッド160が備える被検ノズルのそれぞれを断層画像取得部100の集光光学系112に対向させることができる。
データ入力部511は、断層画像取得部100が被検ノズルにおいて取得した光干渉断層画像等を示すデータを、演算部140から入力し、異常ノズル検知部512、排出量取得部513、及び回復処理方法決定部514にそれぞれ出力する。
異常ノズル検知部512は、入力した光干渉断層画像等に基づき、被検ノズルの吐出機能の異常を検知する。具体的には、例えば入力した拡散係数値D、又はP-P値Sが、予め決めておいた異常閾値を超える場合、被検ノズルを吐出機能が異常である異常ノズルとして検知する。拡散係数値D、又はP-P値Sの時間変化量が予め決めておいた異常閾値を超える場合に、被検ノズルを吐出機能が異常である異常ノズルとして検知してもよい。このような異常閾値は、例えば吐出機能が異常となる時の拡散係数値D、又はP-P値Sをシミュレーション、又は実験等により求めることで、決定することができる。
被検ノズルが異常ノズルである場合、異常ノズル検知部512は異常ノズルを特定するノズル番号と、該当する拡散係数値D、又はP-P値Sを対応付けて回復処理制御部515に出力する。或いは異常ノズル検知部512は異常ノズルを特定するノズル番号と、該当する拡散係数値D、又はP-P値Sを対応付けてRAM502に一旦記憶させ、他の処理において参照できるようにしてもよい。
尚、ノズル番号は、記録ヘッド160が備えるノズルを特定するために、ノズル毎に付された番号である。
排出量取得部513は、入力した光干渉断層画像等に基づき、記録ヘッド160の内部のインク163の排出量を算出し、取得する。具体的には、排出量取得部513は、例えば深さH毎での散乱粒子の拡散係数値Dから、予め決めておいた排出量取得閾値を拡散係数値Dが超える時の深さHthを求める。排出量取得部513は、深さHthにノズル161の面積を乗じることで、排出量を取得することができる。このような排出量でインクを排出することにより、記録ヘッド160の内部で状態が変化し、吐出機能に影響を与えるインクのみを排出することができる。これにより、排出によるインクの消費量を抑制しながら、安定した吐出機能を維持することができる。
図11は、拡散係数値Dに基づく排出量の取得方法の一例を説明する図である。図11の横軸は深さHを示し、縦軸は拡散係数値Dを示している。図11における太線は拡散係数値Dに対する排出量取得閾値Thを示している。深さHthは、拡散係数値Dが排出量取得閾値を超える時の深さHを示している。排出量取得部513は、このように求められた深さHthにノズル161の面積を乗じることで、排出量を取得することができる。排出量取得部513は、拡散係数値Dに代えてP-P値Sを用いて、同様に排出量を取得してもよい。
排出量取得部513は、異常ノズル検知部512が異常ノズルを特定するノズル番号と、該当する拡散係数値D、又はP-P値Sを対応付けてRAM502に記憶した場合、RAM502を参照して、異常ノズルの拡散係数値D、又はP-P値Sを入力してもよい。
図10に戻り、回復処理方法決定部514は、入力した光干渉断層画像等に基づき、回復処理の実行方法を決定する。回復処理の実行方法としては、例えば、「空吐出」、「ワイピング」、及び「吸引」が想定される。
「空吐出」は、記録ヘッド160の内部の増粘インク等を吐出により排出することで、吐出機能の異常を回復させる方法である。「ワイピング」は、記録ヘッド160のノズル板162の表面をブレードやウェブで払拭することで、吐出機能の異常を回復させる方法である。「吸引」は、エアにより記録ヘッド160内の乾燥等したインクを吸い出すことで、吐出機能の異常を回復させる方法である。
回復能力の低い順に並べると、例えば「空吐出」、「ワイピング」、及び「吸引」となる。従って、回復処理方法決定部514は、回復させる吐出機能の異常の程度が最も低い場合には、「空吐出」を回復処理の実行方法として決定し、異常の程度が高くなるに応じて、「ワイピング」、「吸引」を回復処理の実行方法として決定することができる。但し、回復能力が高くなるほど、回復処理のために排出されるインク量が多くなり、必要以上にインクを排出することによる無駄が生じる場合がある。また回復処理のためにかかる時間も長くなる。そのため、吐出機能の異常の程度に応じて適切な回復処理の実行方法を決めることが好ましい。
回復処理方法決定部514は、入力した拡散係数値D、又はP-P値Sの少なくとも1つに応じて、回復処理の実行方法を決定して、回復処理制御部515に適切な回復処理を実行させる。
図12は、拡散係数値Dと回復処理の実行方法との対応関係の一例を示す図である。図12に示されているような対応関係に応じ、回復処理方法決定部514は、拡散係数値Dの範囲毎で適切な回復処理の実行方法を決定することができる。回復処理方法決定部514は、決定結果を示す信号を回復処理制御部515に出力する。
回復処理方法決定部514は、拡散係数値Dに代えてP-P値Sを用いて、同様に回復処理の実行方法を決定してもよい。
尚、回復処理方法決定部514は、異常ノズル検知部512が異常ノズルを特定するノズル番号と、該当する拡散係数値D、又はP-P値Sを対応付けてRAM502に記憶した場合、RAM502を参照して、異常ノズルの拡散係数値D、又はP-P値Sを入力してもよい。
図10に戻り、回復処理制御部515は、記録ヘッド160、又は維持機構600に制御信号を出力し、回復処理方法決定部514により決定された回復処理方法を実行させる。
回復処理制御部515は、「空吐出」を実行させる場合は、排出量取得部513により取得された排出量のインクを記録ヘッド160に吐出させる。「空吐出」は、異常ノズル検知部512により特定された異常ノズルのみで実行させてもよいし、記録ヘッド160が備える全てのノズルで実行させてもよい。複数の異常ノズルが検知された場合は、複数の異常ノズル毎に取得された排出量のうち、最も大きい排出量を採用して、該当する複数の異常ノズル、又は全てのノズルで空吐出を実行させてもよい。
回復処理制御部515は、「ワイピング」を実行させる場合は、維持機構600に記録ヘッド160をワイピングさせ、「吸引」を実行させる場合は、維持機構600に記録ヘッド160の内部のインクを吸引させる。「ワイピング」、及び「吸引」は、記録ヘッド160が備える全てのノズルに対して実行させることが好ましい。
図13は、本実施形態に係る処理部500による処理の一例を示すフローチャートである。
先ず、主走査モータ制御部510は、主走査モータ253を駆動させて、断層画像取得部100が設置された位置までキャリッジ部252を移動させる(ステップS131)。
次に、主走査モータ制御部510は、記録ヘッド160が備える複数のノズルのうち、検査対象となる被検ノズルが断層画像取得部100の集光光学系112に対向するように、キャリッジ部252を移動させる(ステップS133)。
次に、断層画像取得部100は光干渉断層画像等を取得し、データ入力部511は光干渉断層画像等を示すデータを入力して、異常ノズル検知部512に出力する(ステップS135)。
異常ノズル検知部512は、入力した光干渉断層画像等に基づき、被検ノズルの吐出機能が正常かを判断する(ステップS137)。上述したように、例えば入力した拡散係数値D、又はP-P値Sが予め決めておいた異常閾値を超える場合、被検ノズルの吐出機能が異常であると判断する。
異常ノズル検知部512が被検ノズルの吐出機能が正常であると判断した場合(ステップS137、Yes)、ステップS141に移行する。一方、異常ノズル検知部512が被検ノズルの吐出機能が正常でないと判断した場合(ステップS137、No)、異常ノズル検知部512は、被検ノズルを特定するノズル番号と、該当する拡散係数値D等を対応付けてRAM502に記憶させる(ステップS139)。
次に、処理部500は、検査対象とする全ての被検ノズルについて、吐出機能を検査したかを判断する(ステップS141)。
処理部500が、検査対象とする全ての被検ノズルにおいて吐出機能を検査していないと判断した場合(ステップS141、No)、ステップS133に戻る。
一方、処理部500が、検査対象とする全ての被検ノズルにおいて吐出機能を検査したと判断した場合(ステップS141、Yes)、処理部500はRAM502を参照して、検査対象とする被検ノズルに異常ノズルがあるかを判断する(ステップS143)。
処理部500が検査対象とする被検ノズルに異常ノズルがないと判断した場合(ステップS143、No)、処理部500は、その旨を示す信号を画像形成装置250の備えるプリンタコントローラに出力し、画像形成装置250を印刷工程に移行させる(ステップS145)。
一方、処理部500が検査対象とする被検ノズルに異常ノズルがあると判断した場合(ステップS143、Yes)、主走査モータ制御部510は、キャリッジ部252を移動させ、記録ヘッド160を維持機構600の位置まで移動させる(ステップS147)。
排出量取得部513は、RAM502を参照して、異常ノズルの拡散係数値D、又はP-P値Sを入力して排出量を取得し、排出量を示すデータを回復処理制御部515に出力する(ステップS149)。異常ノズルが複数ある場合は、排出量取得部513は複数の異常ノズルのそれぞれで排出量を取得し、もっとも大きい排出量を示すデータを回復処理制御部515に出力する。
回復処理方法決定部514は、RAM502を参照して、異常ノズルの拡散係数値D、又はP-P値Sを入力し、拡散係数値D、又はP-P値Sと回復処理の実行方法との対応関係(図12参照)に基づき、回復処理の実行方法を決定する(ステップS151)。異常ノズルが複数ある場合は、回復処理方法決定部514は、最も異常の程度が高いことを示す拡散係数値D、又はP-P値Sに応じて回復処理の実行方法を決定する。
尚、回復処理方法決定部514は、排出量取得部513の取得した排出量を入力し、排出量に基づいて回復処理の実行方法を決定してもよい。例えば図12と同様にして、取得された排出量EがE1≦E<E2の場合は、回復処理方法決定部514は回復処理方法を「空吐出」に決定する。排出量EがE2≦E<E3の場合は、回復処理方法決定部514は回復処理方法を「ワイピング」に決定し、排出量EがE3≦E<E4の場合は、回復処理方法決定部514は回復処理方法を「吸引」に決定する。
回復処理方法決定部514は、決定した回復処理の実行方法を示す信号を、回復処理制御部515に出力する。
次に、回復処理制御部515は、記録ヘッド160、又は維持機構600に制御信号を出力し、回復処理方法決定部514が決定した回復処理方法を実行させる(ステップS153)。回復処理制御部515は、例えば、記録ヘッド160が備える全てのノズルに対し、回復処理を実行させる。
このようにして、処理部500は、記録ヘッド160が備えるノズルにおいて異常ノズルを検知し、異常ノズルが検知された場合は回復処理を実行させる。これにより記録ヘッド160が備える全てのノズルの吐出機能を、正常な状態に回復させることができる。
尚、処理部500の実現する上記の機能の一部、又は全部を、断層画像取得部100の備える演算部140に実現させてもよい。また演算部140の実現する機能の一部、又は全部を処理部500に実現させてもよい。さらに、演算部140、及び/又は処理部500の実現する機能の一部、又は全部を、画像形成装置250の備えるプリンタコントローラのハードウェア構成を用いて実現させてもよい。
以上説明してきたように、本実施形態に係る画像形成装置250は、断層画像取得部100を備え、記録ヘッド160の内部のインク163の光干渉断層画像を取得する。光干渉断層画像を用いて、散乱粒子の拡散係数やP-P値等を取得し、記録ヘッド160の内部のインク163におけるインクの粘度、散乱粒子の粒径、及び散乱粒子の偏在等を評価することができる。これにより、記録ヘッド160の内部のインク163の状態を適切に評価することができる。
また本実施形態では、記録ヘッド160が備えるノズルに、吐出機能が異常なノズルがあった場合、光干渉断層画像に基づき、適切な回復処理の実行方法を決定する。これにより回復処理のために排出されるインク量や回復処理のためにかかる時間を抑制しながら、確実に異常ノズルを正常な状態に回復させることができ、安定した吐出機能を維持することができる。
本実施形態では、記録ヘッド160が備えるノズルに、吐出機能が異常なノズルがあった場合、光干渉断層画像に基づき、深さH毎での散乱粒子の拡散係数値、又はP-P値の少なくとも1つに基づき、回復処理のために排出するインクの排出量を取得する。これにより回復処理のために排出されるインク量を抑制しながら、確実に異常ノズルを正常な状態に回復させることができ、安定した吐出機能を維持することができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る画像形成装置の一例を説明する。尚、既に説明した実施形態と同一構成部分についての説明は省略する。
本実施形態に係る画像形成装置250aは、循環流路を備える記録ヘッドを有し、また光干渉断層画像に基づき、循環流路を流れるインクの循環流量、又は記録ヘッドの駆動電圧の少なくとも1つを変化させる流量電圧制御部を有する。
<画像形成装置の構成>
先ず、本実施形態に係る記録ヘッド160aの一例について図14~図19を参照して説明する。図14は記録ヘッド160aの外観斜視説明図、図15は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向の断面説明図、図16は同ヘッドのノズル配列方向と平行な方向の断面説明図、図17は同ヘッドのノズル板の平面説明図、図18は同ヘッドの流路部材を構成する各部材の平面説明図、図19は同ヘッドの共通液室部材を構成する各部材の平面説明図である。
この記録ヘッド160aは、ノズル板1と、流路板2と、壁面部材としての振動板部材3とを積層接合している。そして、振動板部材3を変位させる圧電アクチュエータ11と、共通液室部材20と、カバー29を備えている。ノズル板1は、インクを吐出する複数のノズル4を有している。
流路板2は、ノズル4に通じる個別液室6、個別液室6に通じる流体抵抗部7、流体抵抗部7に通じるインク導入部8を形成している。また、流路板2は、ノズル板1側から複数枚の板状部材41~45を積層接合して形成され、これらの板状部材41~45と振動板部材3を積層接合して流路部材40が構成されている。
振動板部材3は、インク導入部8と共通液室部材20で形成される共通液室10とを通じる開口としてのフィルタ部9を有している。
振動板部材3は、流路板2の個別液室6の壁面を形成する壁面部材である。この振動板部材3は2層構造(限定されない)とし、流路板2側から薄肉部を形成する第1層と、厚肉部を形成する第2層で形成され、第1層で個別液室6に対応する部分に変形可能な振動領域30を形成している。
ここで、ノズル板1には、図17にも示すように、複数のノズル4が千鳥状に配置されている。
流路板2を構成する板状部材41には、図18(a)に示すように、個別液室6を構成する貫通溝部(溝形状の貫通穴の意味)6aと、流体抵抗部51、循環流路52を構成する貫通溝部51a、52aが形成されている。
同じく板状部材42には、図18(b)に示すように、個別液室6を構成する貫通溝部6bと、循環流路52を構成する貫通溝部52bが形成されている。
同じく板状部材43には、図18(c)に示すように、個別液室6を構成する貫通溝部6cと、循環流路53を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部53aが形成されている。
同じく板状部材44には、図18(d)に示すように、個別液室6を構成する貫通溝部6dと、流体抵抗部7なる貫通溝部7aと、インク導入部8を構成する貫通溝部8aと、循環流路53を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部53bが形成されている。
同じく板状部材45には、図18(e)に示すように、個別液室6を構成する貫通溝部6eと、インク導入部8を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部8b(フィルタ下流側液室となる)と、循環流路53を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部53cが形成されている。
振動板部材3には、図18(f)に示すように、振動領域30と、フィルタ部9と、循環流路53を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部53dが形成されている。
このように、流路部材を複数の板状部材を積層接合して構成することで、簡単な構成で複雑な流路を形成することができる。
以上の構成により、流路板2、及び振動板部材3からなる流路部材40には、各個別液室6に通じる流路板2の面方向に沿う流体抵抗部51、循環流路52、及び循環流路52に通じる流路部材40の厚み方向の循環流路53が形成される。尚、循環流路53は後述する循環共通液室50に通じている。
一方、共通液室部材20には、供給・循環機構494からインクが供給される共通液室10と循環共通液室50が形成されている。
共通液室部材20を構成する第1共通液室部材21には、図19(a)に示すように、圧電アクチュエータ用貫通穴25aと、下流側共通液室10Aとなる貫通溝部10aと、循環共通液室50となる底の有る溝部50aが形成されている。
同じく第2共通液室部材22には、図19(b)に示すように、圧電アクチュエータ用貫通穴25bと、上流側共通液室10Bとなる溝部10bが形成されている。
また、図1も参照して、第2共通液室部材22には、共通液室10のノズル配列方向の一端部と供給ポート71を通じる供給口部となる貫通穴71aが形成されている。
同様に、第1共通液室部材21、及び第2共通液室部材22には、循環共通液室50のノズル配列方向の他端部(貫通穴71aと反対側の端部)と循環ポート81を通じる貫通穴81a、81bが形成されている。
尚、図19において、底の有る溝部については面塗りを施して示している(以下の図でも同じである)。
このように、共通液室部材20は、第1共通液室部材21、及び第2共通液室部材22によって構成され、第1共通液室部材21を流路部材40の振動板部材3側に接合し、第1共通液室部材21に第2共通液室部材22を積層して接合している。
ここで、第1共通液室部材21は、インク導入部8に通じる共通液室10の一部である下流側共通液室10Aと、循環流路53に通じる循環共通液室50とを形成している。また、第2共通液室部材22は、共通液室10の残部である上流側共通液室10Bを形成している。
このとき、共通液室10の一部である下流側共通液室10Aと循環共通液室50とはノズル配列方向と直交する方向に並べて配置されるとともに、循環共通液室50は共通液室10内に投影される位置に配置される。
これにより、循環共通液室50の寸法が流路部材40で形成される個別液室6、流体抵抗部7、及びインク導入部8を含む流路に必要な寸法による制約を受けることがなくなる。
そして、循環共通液室50と共通液室10の一部が並んで配置され、循環共通液室50は共通液室10内に投影される位置に配置されることで、ノズル配列方向と直交する方向のヘッドの幅を抑制することができ、ヘッドの大型化を抑制できる。共通液室部材20は、ヘッドタンクやインクカートリッジからインクが供給される共通液室10と循環共通液室50を形成する。
一方、振動板部材3の個別液室6とは反対側に、振動板部材3の振動領域30を変形させる駆動手段としての電気機械変換素子を含む圧電アクチュエータ11を配置している。
この圧電アクチュエータ11は、図16に示すように、ベース部材13上に接合した圧電部材12を有し、圧電部材12にはハーフカットダイシングによって溝加工して1つの圧電部材12に対して所要数の柱状の圧電素子12A、12Bを所定の間隔で櫛歯状に形成している。
ここでは、圧電部材12の圧電素子12Aは駆動波形を与えて駆動させる圧電素子とし、圧電素子12Bは駆動波形を与えないで単なる支柱として使用しているが、すべての圧電素子12A、12Bを駆動させる圧電素子として使用することもできる。
そして、圧電素子12Aを振動板部材3の振動領域30に形成した島状の厚肉部である凸部30aに接合している。また、圧電素子12Bを振動板部材3の厚肉部である凸部30bに接合している。
この圧電部材12は、圧電層と内部電極とを交互に積層したものであり、内部電極がそれぞれ端面に引き出されて外部電極が設けられ、外部電極にフレキシブル配線部材15が接続されている。
このように構成した記録ヘッド160aにおいては、例えば圧電素子12Aに与える電圧を基準電位から下げることによって圧電素子12Aが収縮し、振動板部材3の振動領域30が下降して個別液室6の容積が膨張することで、個別液室6内にインクが流入する。
その後、圧電素子12Aに印加する電圧を上げて圧電素子12Aを積層方向に伸長させ、振動板部材3の振動領域30をノズル4に向かう方向に変形させて個別液室6の容積を収縮させることにより、個別液室6内のインクに圧力が付与(加圧)され、ノズル4からインクが吐出される。
そして、圧電素子12Aに与える電圧を基準電位に戻すことによって振動板部材3の振動領域30が初期位置に復元し、個別液室6が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室10から個別液室6内にインクが充填される。そこで、ノズル4のメニスカスの面の振動が減衰して安定した後、次の吐出のための動作に移行する。
尚、圧電素子12Aは、「圧力発生部」の一例である。
また、この記録ヘッド160aの駆動方法については上記の例(引き-押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。また、上述した実施形態では、個別液室6に圧力変動を与える「圧力発生部」として積層型圧電素子を用いて説明したが、これに限定されず、薄膜状の圧電素子を用いることも可能である。更に、個別液室6内に発熱抵抗体を配し、発熱抵抗体の発熱によって気泡を生成して圧力変動を与えるものや、静電気力を用いて圧力変動を生じさせるものを使用することができる。
次に、本実施形態にかかる記録ヘッド160aを用いたインク循環システムの一例を、図20を用いて説明する。
図20は、本実施形態に係るインク循環システムを示すブロック図である。
図20に示すように、インク循環システムは、メインタンク、記録ヘッド160a、供給タンク、循環タンク、コンプレッサ、真空ポンプ、第一送液ポンプ165、第二送液ポンプ、レギュレータ(R)、供給側圧力センサ、循環側圧力センサ等で構成されている。供給側圧力センサは、供給タンクと記録ヘッド160aとの間であって、記録ヘッド160aの供給ポート71(図14参照)に繋がった供給流路側に接続されている。循環側圧力センサは、記録ヘッド160aと循環タンクとの間であって、記録ヘッド160aの循環ポート81(図14参照)に繋がった循環流路側に接続されている。
循環タンクの一方は第一送液ポンプ165を介して供給タンクと接続されており、循環タンクの他方は第二送液ポンプを介してメインタンクと接続されている。これにより、供給タンクから供給ポート71を通って記録ヘッド160a内にインクが流入し、循環ポートから排出されて循環タンクへ排出され、更に第一送液ポンプ165によって循環タンクから供給タンクへインクが送られることによってインクが循環する。
また、供給タンクにはコンプレッサがつなげられていて、供給側圧力センサで所定の正圧が検知されるように制御される。一方、循環タンクには真空ポンプがつなげられていて、循環側圧力センサで所定の負圧が検知されるよう制御される。これにより、記録ヘッド160a内を通ってインクを循環させつつ、メニスカスの負圧を一定に保つことができる。
また、記録ヘッド160aのノズルからインクを吐出すると、供給タンク、及び循環タンク内のインク量が減少していくため、適宜メインタンクから第二送液ポンプを用いて、メインタンクから循環タンクにインクを補充することが望ましい。メインタンクから循環タンクへのインク補充のタイミングは、循環タンク内のインクの液面高さが所定高さよりも下がったらインクの補充を行うなど、循環タンク内に設けた液面センサなどの検知結果によって制御することができる。
次に、記録ヘッド160aの内部におけるインクの循環について説明する。図14に示すように、共通液室部材20の端部に、共通液室に連通する供給ポート71と、循環共通液室50に連通する循環ポート81が形成されている。供給ポート71、及び循環ポート81は夫々チューブを介してインクを貯蔵する供給タンク・循環タンク(図20参照)に繋げられている。そして、供給タンクに貯留されているインクは、供給ポート71、共通液室10、インク導入部8、流体抵抗部7を経て、個別液室6へ供給される。
更に、個別液室6内のインクが圧電素子12Aの駆動によりノズル4から吐出される一方で、吐出されずに個別液室6内に留まったインクの一部もしくは全ては流体抵抗部51、循環流路52、53、循環共通液室50、循環ポート81を経て、循環タンクへと循環される。
尚、インクの循環は記録ヘッド160aの動作時のみならず、動作休止時においても実施することができる。動作休止時に循環することによって、個別液室内のインクは常にリフレッシュされると共に、インクに含まれる成分、例えば顔料等の散乱粒子の凝集や偏在、沈降を抑制できるので好ましい。
<処理部の構成>
次に、本実施形態に係る処理部500aの構成の一例を図21~24を参照して説明する。
図21は、本実施形態に係る処理部500aのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。処理部500aは、記録ヘッドドライバ507aと、送液ポンプドライバ509とを有する。
記録ヘッドドライバ507aは、記録ヘッド160aと電気的に接続し、記録ヘッド160aに駆動電圧を出力する電気回路である。記録ヘッド160aに出力された駆動電圧は圧電素子12Aに印加される。印加電圧に応じて圧電素子12Aが収縮、又は伸長することで、記録ヘッド160aからインクが吐出され、或いは記録ヘッド160aの内部のインクが微小振動(微駆動)される。
送液ポンプドライバ509は、第一送液ポンプ165と電気的に接続し、第一送液ポンプ165に駆動電圧を出力する電気回路である。第一送液ポンプ165は、駆動電圧に応じて、インクの送液をON、又はOFFする。また第一送液ポンプ165は、駆動電圧に応じて送液するインクの流量を変化させることで、記録ヘッド160aの内部を循環するインクの循環流量を変化させることができる。
図22は、本実施形態に係る処理部500aの構成要素の一例を機能ブロックで示す図である。処理部500aは、データ入力部511aと、流量電圧制御部516とを有する。
データ入力部511aは、断層画像取得部100が被検ノズルにおいて取得した光干渉断層画像等を示すデータを、演算部140から入力し、異常ノズル検知部512、排出量取得部513、回復処理方法決定部514、及び流量電圧制御部516にそれぞれ出力する。
流量電圧制御部516は、入力した拡散係数値D、又はP-P値Sの少なくとも1つに基づき、記録ヘッド160aの内部を循環するインクの循環流量Q、又は記録ヘッド160aの駆動電圧の少なくとも1つを変化させる。
ここで、循環流量Qを大きくすると、個別液室内のインクはリフレッシュされやすくなる。そのため散乱粒子の凝集や偏在、沈降は、より抑制され、記録ヘッド160aの内部のインクの状態に起因する不吐出や吐出速度の低下等の吐出機能の異常を防ぎやすくなる。但しその反面で、循環流量Qに応じて記録ヘッド160aの内部を流れるインクの流速が増大するため、ノズル毎の吐出速度のばらつき等により吐出機能の安定性が損なわれる場合がある。従って記録ヘッド160aの内部のインクの状態に合わせて循環流量Qを適正化することが求められる。
これに対し、流量電圧制御部516は、入力した拡散係数値D、又はP-P値Sの少なくとも1つに基づき、記録ヘッド160aの内部を循環するインクの循環流量Qを適正化する。
また記録ヘッド160aの吐出時の駆動電圧を大きくすると、吐出力が大きくなるため、記録ヘッド160aの内部のインクの状態に起因する不吐出や吐出速度の低下等の吐出機能の異常を防ぎやすくなる。但しその反面で、吐出力の増大に応じてノズル毎の特性差が生じやすくなり、ノズル毎の吐出速度のばらつき等で吐出機能の安定性が損なわれる場合がある。従って記録ヘッド160aの内部のインクの状態に合わせて適切な駆動電圧を印加することが求められる。
一方で、記録ヘッド160aがインクを吐出しない期間において、記録ヘッド160aにインクを吐出させない程度の小さい駆動電圧を印加して、記録ヘッド160aの個別液室の内部のインクに微小振動(微駆動)を与える場合がある。微小振動により個別液室内部の増粘インクを拡散させることで吐出機能の異常を抑制することができる。
この場合、インクを吐出させない範囲で比較的大きい駆動電圧を印加すると、個別液室の内部のインクの振動振幅が大きくなり、増粘インクがより拡散されて吐出機能の異常の抑制効果が大きくなる。但し、個別液室の内部の増粘インクの量に対し、振動振幅が必要以上に大きいと、インクを吐出しない期間においてインクを誤って吐出させてしまったり、インクを吐出しない期間終了後のインクの吐出に悪影響を与えたりする場合がある。従って個別液室の内部のインクを適切に微小振動させるために、適切な駆動電圧を印加することが求められる。
これらに対し、流量電圧制御部516は、入力した拡散係数値D、又はP-P値Sの少なくとも1つに基づき、インクを吐出させる場合の記録ヘッド160aの駆動電圧を適正化する。或いはインクを吐出させない期間において、個別液室の内部のインクを微小振動させるために記録ヘッド160aに印加する駆動電圧を適正化する。
図23は、拡散係数値Dに基づく循環流量Qの取得方法の一例を説明する図である。図23の横軸は拡散係数値Dを示し、縦軸は、拡散係数値D毎で吐出機能の安定性を確保するために適切な循環流量Qを示している。
図23に示されるような拡散係数値Dと循環流量Qとの対応関係を示すデータを、予め実験、又はシミュレーションで取得しておき、ROM503等に記憶させる。そして流量電圧制御部516は、断層画像取得部100で取得された拡散係数値Dに基づき、ROM503を参照することで、吐出機能の安定性を確保するために適切な循環流量Qを取得する。
流量電圧制御部516は、取得した循環流量Qで記録ヘッド160aの内部のインクが循環するように第一送液ポンプ165を制御する。流量の制御は、インクに加わる圧力と流量との関係を予め把握しておき、供給側圧力センサ、又は循環側圧力センサ(図20参照)による圧力検出値に基づいて実施することができる。或いはインク循環システムに流量センサを設けて、流量検出値に基づいて流量を制御してもよい。
流量電圧制御部516は、循環流量Qに代え、記録ヘッド160aの駆動電圧を制御して、上記と同様に吐出機能の安定性を確保してもよい。或いは、循環流量Qと記録ヘッド160aの駆動電圧の両方を制御して、吐出機能の安定性を確保してもよい。
図24は、本実施形態に係る処理部500aによる処理の一例を示すフローチャートである。図24のステップS241~255は、図13のステップS131~S145と同じであり、また図24のステップS261~S267は、図13のステップS147~S153と同じであるため、説明を省略する。
ステップS253において、処理部500aが検査対象とする被検ノズルに異常ノズルがあると判断した場合(ステップS253、Yes)、処理部500aは、循環流量、又は記録ヘッドの駆動電圧を変更するかを判断する(ステップS257)。例えば、図12に示されている表において、拡散係数値DがD1より小さい場合に、処理部500aは、循環流量又は記録ヘッドの駆動電圧を変更すると判断する。換言すると、回復処理を実行するほどに吐出機能の異常の程度が高くない場合に、処理部500aは、循環流量又は記録ヘッドの駆動電圧を変更すると判断する。
処理部500aが循環流量、又は記録ヘッドの駆動電圧を変更すると判断した場合(ステップS257、Yes)、流量電圧制御部516は拡散係数値D、又はP-P値Sの少なくとも1つに基づき、循環流量Q、又は記録ヘッド160aの駆動電圧の少なくとも1つを変化させる。
一方、処理部500aが循環流量、又は記録ヘッドの駆動電圧を変更しないと判断した場合(ステップS257、No)、ステップS261以降の回復処理等が実行される。
このようにして、処理部500aは、記録ヘッド160が備えるノズルにおいて異常ノズルが検知された場合に、拡散係数値D、又はP-P値Sの少なくとも1つに基づき、循環流量Q、又は記録ヘッド160aの駆動電圧の少なくとも1つを変化させることができる。
以上説明してきたように、本実施形態に係る画像形成装置は、循環流路を備える記録ヘッドと、循環流路を流れるインクの循環流量、又は記録ヘッドの駆動電圧の少なくとも1つを変化させる流量電圧制御部とを有する。そして拡散係数値D、又はP-P値Sの少なくとも1つに基づき、循環流量Q、又は圧電素子12Aの印加電圧の少なくとも1つを変化させることで、吐出機能の異常を防ぎ、吐出機能の安定性を確保することができる。
尚、上記以外の効果は、既に説明した実施形態によるものと同様である。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態に係る画像形成装置の一例を説明する。尚、既に説明した実施形態と同一構成部分についての説明は省略する。
第1~2の実施形態で説明した画像形成装置等では、集光光学系112からノズル161に光を照射した時に、記録ヘッド160の内部におけるインク163と記録ヘッド160の界面(振動板の表面)からの反射光が強くなる場合がある。このような場合、記録ヘッド160の内部の振動板の近傍に存在する散乱粒子により反射、又は散乱されたプローブ光の検出が困難になる。
同様に、集光光学系112からノズル161に光を照射した時に、記録ヘッド160の内部におけるインク163と空気との界面(メニスカス)からの反射光が強くなる場合がある。このような場合、記録ヘッド160の内部のメニスカスの近傍に存在する散乱粒子により反射、又は散乱されたプローブ光の検出が困難になる。
そこで、本実施形態に係る画像形成装置250bは、断層画像取得部100が記録ヘッド160に照射する光の光軸の記録ヘッド160に対する角度を変化させる角度調整機構を備える。角度調整機構182により、ノズル161に照射する光の光軸を傾斜させることで、振動板の表面やメニスカスで反射された光が検出部130に到達することを抑制する。
図25は、本実施形態に係る画像形成装置250bの備える断層画像取得部100の周辺部分の構成の一例を説明する図である。
図25において、角度調整機構182は、テーブル面を傾斜させることができる傾斜ステージである。断層画像取得部100は角度調整機構182のテーブル面に固定されている。角度調整機構182はテーブル面を傾斜させることで、断層画像取得部100を記録ヘッド160に対して傾斜させ、集光光学系112がノズル161に照射する光の光軸183の記録ヘッド160に対する角度を変化させることできる。光軸184は、断層画像取得部100が角度調整機構182により、Z方向に対して角度θだけ傾斜された時の集光光学系112の光軸を示している。
尚、角度調整機構182におけるテーブル面の傾斜は、手動で実行されてもよいし、モータ等の駆動部を設けて電動で実行されてもよい。
角度調整機構182の傾斜の中心(回転中心)は、集光光学系112による光の集光位置に略一致させることが好ましい。略一致させることで、記録ヘッド160から反射、又は散乱されたプローブ光の断層画像取得部100の検出部130上での到達位置が、角度調整機構182の傾斜に応じて大きく変化しないようにすることができる。これにより断層画像取得部100の位置調整が容易になるためである。
断層画像取得部100、及び角度調整機構182は、画像形成装置250bにおいて、キャリッジ部252の移動により、インクの吐出位置から主走査方向に離間して記録ヘッド160を停止させた時のノズル161に、集光光学系112が対向するように、キャリッジ部252より下部の位置に設置される。
以上説明したように、角度調整機構182により、ノズル161に照射する光の光軸を傾斜させることで、振動板の表面やメニスカスで反射された光が検出部130に到達することを抑え、このような反射光の光強度を低減することができる。これにより記録ヘッド160の内部の全ての領域(部分)において、散乱粒子で反射、又は散乱されたプローブ光を検出することが可能となる。
尚、上記以外の効果は、既に説明した実施形態によるものと同様である。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態に係る画像形成装置の一例を説明する。尚、既に説明した実施形態と同一構成部分についての説明は省略する。
図26は、本実施形態に係る画像形成装置250cの備える断層画像取得部100cの構成の一例を説明する図である。断層画像取得部100cは、空間フィルタ190を有する。また空間フィルタ190は、レンズ191と、ピンホール192と、レンズ193とを有する。
光源150から射出された光は、レンズ191により集光される。レンズ191による集光位置には、ピンホール192が配置されている。ピンホール192は円形開口を備え、円形開口においてのみ光を通過させ、それ以外の光は遮光する光学素子である。ピンホール192を通過した光は、レンズ193により平行光、又は平行光に近い光に変換され、光干渉断層画像を取得するための照射光として用いられる。
尚、本実施形態では、空間フィルタ190を光源150とビームスプリッター111との間の光路に設ける例を示すが、これには限定されない。ビームスプリッター111とミラー113との間の光路等の光源150と記録ヘッド160との間の光路に設けてもよい。
照射光学部110において、ゴミやレンズの傷等で反射、又は散乱された光はノイズ光となり、取得される光干渉断層画像の品質を低下させる。本実施形態では、空間フィルタ190により、このようなノイズ光をピンホール192で遮光し、除去する。これにより、ノイズ光を抑え、正しく整形された照射光を生成することができ、光干渉断層画像の品質を向上させることができる。
尚、上記以外の効果は、既に説明した実施形態によるものと同様である。
以上、実施形態に係る記録装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形、及び改良が可能である。
また実施形態は記録方法も含む。例えば記録方法は、記録ヘッドにより、散乱粒子が含まれる液体を吐出する記録装置で実施される記録方法であって、光を射出する工程と、射出された光の少なくとも一部を前記記録ヘッドに照射する照射工程と、前記照射工程による照射光が前記記録ヘッドの内部の前記液体で反射、又は散乱された光と、前記光源から射出された光の少なくとも一部であって前記記録ヘッドの内部の前記液体で反射、又は散乱されていない参照光と、を結合させる干渉工程と、前記干渉工程による結合光を検出する工程と、前記結合光に基づき、前記記録ヘッドの内部の前記液体の光干渉断層画像を取得する工程と、を含む。このような記録方法により、上記の記録装置と同様の効果を得ることができる。
100 断層画像取得部
110 照射光学部
111 ビームスプリッター
112 集光光学系
113 ミラー
114 走査光学部
120 結合光学部
121 レンズ
122 参照ミラー
130 検出部
140 演算部
141 入力部
142 断層画像算出部
143 拡散係数値算出部
144 P-P値算出部
145 出力部
150 光源
160、160a 記録ヘッド
161 ノズル
162 ノズル板
163 インク
164 散乱粒子
165 第一送液ポンプ
170 記憶部
181 移動機構
182 角度調整機構
190 空間フィルタ
191 レンズ
192 ピンホール
193 レンズ
250 画像形成装置
251 ヘッドユニット
252 キャリッジ部
253 主走査モータ
254 ギヤ
255 加圧コロ
256 タイミングベルト
257 ガイドロッド
258 エンコーダセンサ
259 エンコーダシート
260 プラテン
261 用紙
500 処理部
501 CPU
502 RAM
503 ROM
504a 入力I/F
504b 光源ドライバ
504c 検出部ドライバ
504d 走査光学部ドライバ
505 維持機構ドライバ
506 モータドライバ
507 記録ヘッドドライバ
508 システムバス
509 送液ポンプドライバ
510 主走査モータ制御部
511 データ入力部
512 異常ノズル検知部
513 排出量取得部
514 回復処理方法決定部
515 回復処理制御部
516 流量電圧制御部
600 維持機構
D 拡散係数値
S P-P値
E 排出量
Q 循環流量
特開2005-161838号公報

Claims (19)

  1. 記録ヘッドのノズルを通じて、散乱粒子が含まれる液体を吐出する記録装置であって、
    光を射出する光源と、
    前記光源から射出された光の少なくとも一部を前記記録ヘッドに照射する照射光学部と、
    前記照射光学部による照射光が前記記録ヘッドの内部の前記液体で反射、又は散乱された光と、前記光源から射出された光の少なくとも一部であって前記記録ヘッドの内部の前記液体で反射、又は散乱されていない参照光と、を結合させる結合光学部と、
    前記結合光学部による結合光を検出する検出部と、
    前記結合光に基づき、前記記録ヘッドの内部の前記液体の光干渉断層画像を取得する演算部と、を有する
    記録装置。
  2. 記照射光学部は、前記ノズルを通じて前記記録ヘッドの内部の前記液体に、前記照射光を照射する
    請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記照射光の光軸方向と交差する方向に、前記照射光を走査する走査光学部を有する
    請求項1、又は2に記載の記録装置。
  4. 前記照射光学部は、前記照射光の光軸方向に前記ノズルから離間し、前記ノズルに対向して設けられた集光光学系を有し、前記集光光学系を介して前記照射光を照射する
    請求項2、又は3に記載の記録装置。
  5. 前記照射光の光軸方向と交差する方向における前記ノズルと前記集光光学系との相対位置を変化させる位置調整機構を有する
    請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記記録ヘッドに対する前記照射光の光軸の角度を変化させる角度調整機構を有する
    請求項4、又は5に記載の記録装置。
  7. 前記記録ヘッドによる前記液体の吐出機能に対する処理を実行する処理部を有し、
    前記処理部は、前記光干渉断層画像に基づき、前記液体の吐出機能が異常である異常ノズルを検知する異常ノズル検知部を有する
    請求項2乃至6の何れか1項に記載の記録装置。
  8. 前記異常ノズル検知部は、前記光干渉断層画像から取得された、前記散乱粒子の拡散係数値、又は前記散乱粒子の分散状態を表す特性値の少なくとも1つに基づき、前記異常ノズルを検知する
    請求項7に記載の記録装置。
  9. 前記処理部は、前記異常ノズルを回復させる回復処理の実行を制御する回復処理制御部を有する
    請求項7、又は8に記載の記録装置。
  10. 前記処理部は、前記回復処理の実行方法を変更する回復処理方法決定部を有し、
    前記回復処理方法決定部は、前記光干渉断層画像から取得された、前記散乱粒子の拡散係数値、又は、前記散乱粒子の分散状態を表す特性値の少なくとも1つに応じて、前記回復処理の実行方法を変更する
    請求項9に記載の記録装置。
  11. 前記処理部は、前記記録ヘッドの内部の前記液体を前記記録ヘッドから排出させる排出量を取得する排出量取得部を有し、
    前記排出量取得部は、前記光干渉断層画像から取得された、前記ノズルが含まれる面と交差する深さ方向における前記ノズルからの位置毎での前記散乱粒子の拡散係数値、又は、前記深さ方向における前記ノズルからの位置毎での前記散乱粒子の分散状態を表す特性値の少なくとも1つに基づき、前記排出量を取得する
    請求項9、又は10に記載の記録装置。
  12. 前記処理部は、前記回復処理の実行方法を決定する回復処理方法決定部を有し、
    前記回復処理方法決定部は、前記排出量に応じて、前記回復処理の実行方法を決定する
    請求項11に記載の記録装置。
  13. 前記記録ヘッドは、前記記録ヘッドの内部の前記液体を吐出する複数のノズルと、前記ノズルに通じる個別液室と、前記個別液室に前記液体を供給する共通液室と、前記個別液室に通じる循環流路と、前記循環流路に通じる循環共通液室と、前記個別液室の前記液体に圧力を付与する圧力発生部と、前記圧力発生部に所定の駆動電圧を与える駆動部と、を備え、
    前記記録装置は、前記光干渉断層画像に基づき、前記循環流路を流れる前記液体の循環流量、又は前記駆動電圧の少なくとも1つを変化させる流量電圧制御部を有する
    請求項1乃至12の何れか1項に記載の記録装置。
  14. 前記流量電圧制御部は、前記光干渉断層画像から取得された、前記散乱粒子の拡散係数値、又は前記散乱粒子の分散状態を表す特性値の少なくとも1つに基づき、前記循環流量、又は前記駆動電圧の少なくとも1つを変化させる
    請求項13に記載の記録装置。
  15. 前記散乱粒子の分散状態を表す特性値は、前記光干渉断層画像における光強度の最大値と最小値の差である
    請求項8、10、11、又は14に記載の記録装置。
  16. 前記光源と前記記録ヘッドとの間の光路に、空間フィルタを備える
    請求項1乃至15の何れか1項に記載の記録装置。
  17. 前記散乱粒子は顔料である
    請求項1乃至16の何れかに1項に記載の記録装置。
  18. 前記散乱粒子は金属を含む粒子である
    請求項1乃至17の何れかに1項に記載の記録装置。
  19. 記録ヘッドにより、散乱粒子が含まれる液体を吐出する記録装置で実施される記録方法であって、
    光を射出する工程と、
    射出された光の少なくとも一部を前記記録ヘッドに照射する照射工程と、
    前記照射工程による照射光が前記記録ヘッドの内部の前記液体で反射、又は散乱された光と、光源から射出された光の少なくとも一部であって前記記録ヘッドの内部の前記液体で反射、又は散乱されていない参照光と、を結合させる干渉工程と、
    前記干渉工程による結合光を検出する工程と、
    前記結合光に基づき、前記記録ヘッドの内部の前記液体の光干渉断層画像を取得する工程と、を含む
    記録方法。
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