JP2015104827A - 画像処理装置、記録装置および記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を含有するインクを用いて記録を行う際、粒状感を抑制しつつ、顔料の偏在特性が高いことに由来する画像の発色性の低下を抑制する。
【解決手段】 顔料の偏在特性が相対的に高いインクのドット連結度が顔料の偏在特性が相対的に低いインクのドット連結度よりも大きくなるようにインクの吐出を制御する。
【選択図】 図16
【解決手段】 顔料の偏在特性が相対的に高いインクのドット連結度が顔料の偏在特性が相対的に低いインクのドット連結度よりも大きくなるようにインクの吐出を制御する。
【選択図】 図16
Description
本発明は画像処理装置、記録装置および記録方法に関する。
インクを吐出するための複数の吐出口を配列した記録ヘッドを記録媒体に対して走査させながらインクを吐出する記録走査と、記録媒体の搬送を行う副走査とを繰り返し行い、記録媒体上に画像を形成する記録方法が従来より知られている。このような記録方法では、記録媒体上の単位領域に対して複数回の記録走査を行う、いわゆるマルチパス記録方式が一般に用いられる。
このようなマルチパス記録方式においては、得られる画像の粒状感を低減するために、一般に1回の走査では複数のインク滴を互いに離間した位置に吐出することが知られている。特許文献1には、複数の走査それぞれでの記録位置を定めるマスクパターンとして記録許容画素のパターンの低周波成分が高周波成分よりも少ないマスクパターンを使用して記録を行うことが開示されている。
一方、近年では上述のような記録方法において様々な種類のインクや記録媒体が使用されている。特許文献2には、顔料、樹脂エマルジョンおよび水溶性有機溶剤を含有するインクと難吸水性の記録媒体を用い、インクを記録媒体上に着弾させた際にインクに熱を加え、記録媒体の表面にて樹脂エマルジョンを皮膜化することで定着を行う方法が開示されている。
しかしながら、上述の顔料、樹脂エマルジョンおよび水溶性有機溶剤を含有するインクを用いて記録を行う場合、使用するインクの種類によっては十分な発色性を得られない虞があることが分かった。
以下にこの課題に対する推定メカニズムについて詳細に説明する。
図1は、記録媒体上にインクを1滴吐出して形成されたインク滴が定着するまでの過程を説明するための図である。
図1(a)は記録媒体上にインク滴が形成された直後におけるインク滴の様子を示す図である。
形成された直後のインク滴の内部には、顔料71や樹脂エマルジョン72はインク滴全体に特に偏りなく一様に分布している。また、溶媒である不図示の水や水溶性有機溶剤も同様にインク滴内にわたって一様に分布している。この状態のインク滴に対し熱を加えることで溶媒の蒸発や樹脂エマルジョンの皮膜化が開始される。
図1(b)は図1(a)に示す状態にあるインク滴を加熱し、ある程度時間が経過した際のインク滴の様子を示す図である。
この段階では、図中の矢印に示すように溶媒の蒸発が発生している。溶媒の蒸発はインク滴と空気の境界面73(以下、気液境界面73とも称する)で生じるため、インク滴に含有される溶媒は一様に蒸発するのではなく、気液境界面73の近傍にある溶媒から優先的に蒸発する。ここで、一般に水溶性有機溶剤は水よりも高い沸点を有するため、気液境界面73の近傍では水の蒸発から先に発生する。この結果、図1(b)に示すインク滴の定着の途中の段階では、インク滴内における水溶性有機溶剤の分布に偏りが生じ、気液境界面73において溶媒に対する水溶性有機溶剤の存在比率が相対的に高くなる。
ここで、一般に顔料71は水への分散安定性が求められるため、顔料粒子の表面を官能基や親水性の樹脂等にて親水化処理し、水への親和性が高められている。一方、樹脂エマルジョン72は顔料に比べると水への親和性は低い。この顔料71と樹脂エマルジョン72との水への親和性の違いにより、図1(b)に示すような水溶性有機溶剤の分布に偏りが生じる系においては、顔料71は水の存在比率が相対的に高いインク滴の中心領域に、また、樹脂エマルジョン72は水溶性有機溶剤の存在比率が相対的に低い気液境界面73の近傍領域に移動する。
図1(c)は図1(b)に示す状態にあるインクを更に加熱し、インク滴が定着してドットが形成された際のドットの様子を示す図である。
上述したように、顔料71はインク滴の中心領域に移動する傾向があるため、形成されたドット内において顔料71はドットの形成範囲75よりも狭い範囲76に偏在する。その一方、樹脂エマルジョン72は気液境界面に移動するため、形成されたドットの形成範囲75の全域にわたって存在している。このような顔料71の偏在により、形成されたドットには発色に寄与する程度が低い低発色領域50が形成される虞がある。
このドット内における顔料71の偏在の程度(範囲76の面積)は、顔料粒子、溶媒、添加材の種類や顔料と水、水溶性有機溶剤との親和性等に応じて異なるため、インクの種類によってこの顔料の偏在の程度は異なってくる。なお、以降の記載では簡単のため、顔料71の偏在の程度が高い(範囲76の面積が小さい)インクのことを顔料の偏在特性が高いインクと称する。
図2は図1(c)に示すインク滴が定着した後のドットを記録媒体3の表面に対して鉛直上方から見た様子を示す模式図である。なお、図2(a)は顔料の偏在特性が相対的に低いインクを使用した場合に形成されるドットを、また、図2(b)は顔料の偏在特性が相対的に高いインクを使用した場合に形成されるドットを示す。
図2(b)に示すドットは、顔料の偏在特性が相対的に高いインクを使用しているため、図2(a)に示すドットにおける低発色領域51の範囲W2に比べて広い範囲W1に低発色領域53が形成される。この結果、図2(b)に示すドットにおける低発色領域53に対する高発色領域52の比率が図2(a)に示すドットにおける低発色領域51に対する高発色領域50の比率に比べて相対的に小さくなってしまう。これにより、画像における発色性が低下してしまう可能性がある。
また、樹脂エマルジョン72は皮膜化の際には顔料71の粒子間の空隙を充填するようにして定着するため、ドットの表面を平滑化する働きをする。しかしながら、顔料の偏在特性の高いインクでは樹脂エマルジョン72はドットの全域に存在する一方で、顔料71はドットの中心領域に集中して偏在するため、十分に顔料の粒子間の空隙を充填することができない場合がある。このため、図2(b)に示すドットには表面に露出する顔料粒子による微細な凹凸が形成されていると考えられる。ここで、画像の発色性は入射光が顔料にて反射した際の反射光の光吸収特性に起因し、顔料の色に対応する特定波長光成分の反射感度が高くなるほど向上する。しかしながら、図2(b)に示すように表面に微細な凹凸が形成されている場合、可視光領域における表面散乱光が生じてしまう虞がある。この表面散乱光が顔料の色に対してノイズとして働き、結果として画像における発色性が低下してしまう可能性がある。
本発明は上記の課題を鑑みて為されたものであり、顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を含有し、顔料の偏在特性が相対的に高いインクを使用して画像を記録する場合において、粒状感の低下をできる限り抑制しつつ、発色性の低下が抑制された画像を記録することが可能な画像処理装置、記録装置および記録方法を提供することを目的とするものである。
そこで、本発明は、顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有する第1のインクと、顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有し、前記第1のインクよりも記録媒体上に形成されたドットにおける顔料の偏在特性が高い第2のインクと、を少なくとも含む複数のインクを吐出する記録ヘッドと前記記録媒体との走査方向への相対的な走査を前記記録媒体上の単位領域に対して複数回行いながらインクを吐出するための記録データを生成する画像処理装置であって、前記単位領域内の複数の画素相当の小領域それぞれに対し前記第1のインクの吐出または非吐出を定める第1の画像データと、前記単位領域内の複数の前記小領域それぞれに対し前記第2のインクの吐出または非吐出を定める第2の画像データと、を取得する取得手段と、前記複数回の走査のそれぞれに対応し、記録許容画素と非記録許容画素が配置されたそれぞれ複数の第1、第2のマスクパターンに基づいて前記第1、第2の画像データから前記複数回の走査のそれぞれにおける記録に用いられる複数の第1、第2の前記記録データを生成する生成手段と、を備え、前記複数の第2のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の所定の画素数から構成される評価領域に配置された、互いに隣接して配置された複数の記録許容画素により構成される記録許容画素群および他の記録許容画素と隣接しない記録許容画素のそれぞれを1つの単位とした場合の、前記単位内の前記記録許容画素の数の平均は、前記複数の第1のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の前記評価領域に配置された前記単位内の前記記録許容画素の数の平均よりも多いことを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置、記録装置および記録方法によれば、顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を含有し、顔料の偏在特性が相対的に高いインクを使用して画像を記録する場合において、粒状感の低下をできる限り抑制しつつ、発色性の低下が抑制された画像を記録することが可能となる。
(第1の実施形態)
以下に本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。
以下に本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。
図3は本実施形態に係る画像記録装置1000の内部の構成を部分的に示す斜視図である。また、図4は本実施形態に係る画像記録装置1000の内部の構成を部分的に示す側面図である。
画像記録装置1000の内部には筐体1が設けられており、この筐体1の上部にプラテン2が配置されている。プラテン2には、記録媒体3をプラテン2に吸着させて浮き上がらないようにするために多数の吸引孔34が形成されている。この吸引孔34はダクト4と繋がっており、さらにダクト4の下部に吸引ファン36が配置され、この吸引ファン36が動作することでプラテン2に対する記録媒体3の吸着を行っている。
さらに筐体1の長手方向に設置されたメインレール5には、X方向(走査方向)に往復移動するキャリッジ6が支持されている。キャリッジ6は、インクジェット方式の記録ヘッド7を搭載している。なお、記録ヘッド7は、発熱体を用いたサーマルジェット方式、圧電素子を用いたピエゾ方式等、さまざまなインクジェット記録方式を適用することが可能である。キャリッジモータ8は、キャリッジ6をX方向に移動させるための駆動源であり、その回転駆動力はベルト9でキャリッジ6に伝達される。
記録媒体3は、ローラ状の給紙媒体23から給紙される。記録媒体3は、プラテン2の上でX方向と直交するY方向(搬送方向)に搬送される。記録媒体3は、先端をピンチローラ16と搬送ローラ11に挟持され、搬送ローラが駆動することによって搬送が行われる。またプラテン2よりY方向の下流では記録媒体3はローラ31と排紙ローラ32に挟持され、さらにターンローラ33を介して記録媒体3は巻取りローラ24に巻きつけられている。
本実施形態ではプラテン2と対向する位置に位置する第1ヒータ25と、プラテン2よりY方向の下流側でありプラテン2と対向する位置に位置する第2ヒータ27からの熱により液体状のインクに含有される色材の記録媒体3上への定着を図る。
第1ヒータ25は第1ヒータカバー26に、第2ヒータ27は第2ヒータカバー28にそれぞれ覆われており、これらの第1ヒータカバー26および第2ヒータカバー28はそれぞれのヒータの熱を記録媒体の表面に効率良く照射する機能と、それぞれのヒータの保護の機能とを担っている。第1ヒータ25はインクに含有される水分を蒸発させ、インク滴の粘度を上昇させるために設けられており、記録ヘッド7よりインクが吐出される際には記録媒体は既に均一に加熱されている。本実施形態では第1ヒータの温度は記録媒体の表面が60℃となるような温度に設定している。なお、第1ヒータ25から熱を受ける段階ではインクが記録媒体3上で完全に定着する必要はなく、ある程度粘度が上昇し、記録媒体3上でのインクの流動性が低下する程度で良い。第1ヒータ25の加熱方法としては、温風ヒータ、赤外線ヒータ、記録媒体に接触する熱伝導型ヒータなど種々のものを用いることができるが、特に赤外線ヒータが好ましい。
また、第2ヒータ27では第1ヒータ25よりも高温で加熱を行い、インクに含有される後述する樹脂エマルジョンを皮膜化させ、インク滴を記録媒体3上に定着させる。本実施形態においては記録媒体の表面温度が90℃になるような温度に設定している。
なお、本実施形態では第1ヒータ25と第2ヒータ27で二段階に分けて加熱を行う形態を採用したが、本発明はこの形態に限定されるものではなく、三段階以上の段階に分けて加熱を行う形態、あるいは一段階だけで加熱を行う形態のいずれにも適用することが可能である。
図5は本実施形態に係る記録ヘッド7を示す図である。
記録ヘッド7は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、のインクをそれぞれ吐出する4つの吐出口列22K、22C、22M、22YがX方向に並列されることにより構成される。これらの吐出口列22K、22C、22M、22Yのそれぞれは、インクを吐出する1440個の吐出口30が1200dpiの密度でY方向に配列されることで構成されている。なお、本実施形態における一つの吐出口30から一度に吐出されるインクの吐出量は約4.5ngである。
これらの吐出口列22K、22C、22M、22Yは、それぞれ対応するインクを貯蔵する不図示のインクタンクに接続され、インクの供給が行われる。なお、本実施形態にて用いる記録ヘッド7とインクタンクは一体的に構成されるものでも良いし、それぞれが分離可能な構成のものでも良い。
本実施形態で使用するインクについて以下に詳細に記載する。
以下、「部」および「%」とあるものは、特に断りのない限り、質量基準である。
本発明で使用するインクはいずれも樹脂エマルジョンを含有している。本発明において「樹脂エマルジョン」とは、水中に分散している状態で存在するポリマー微粒子を意味する。具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルや(メタ)アクリル酸アルキルアミドなどのモノマーを乳化重合するなどして合成したアクリルエマルジョン;(メタ)アクリル酸アルキルエステルや(メタ)アクリル酸アルキルアミドなどとスチレンのモノマーを乳化重合するなどして合成したスチレン−アクリルエマルジョン;ポリエチレンエマルジョン、ポリプロピレンエマルジョン、ポリウレタンエマルジョン、スチレン−ブタジエンエマルジョンなどが挙げられる。また、樹脂エマルジョンを構成するコア部とシェル部でポリマーの組成が異なるコアシェル型樹脂エマルジョンや、粒径を制御するために予め合成したアクリル系微粒子をシード粒子とし、その周辺で乳化重合することにより得られるエマルジョンなどでもよい。更には、アクリル樹脂エマルジョンとウレタン樹脂エマルジョンなど異なる樹脂エマルジョンを化学的に結合させたハイブリッド型樹脂エマルジョンなどでもよい。
以上の樹脂エマルジョンのうち、以下に記載する実施形態ではスチレンーアクリルエマルジョンJONCRYL790(BASF社製:平均粒径D=200nm、ガラス転移温度Tg=90℃)を用い、水で希釈して樹脂成分の固形分重量が20%とした溶液を樹脂溶液Pとして使用する。
なお、本発明のインクに使用する樹脂エマルジョンの分子量は、GPCにより得られるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が、100,000以上3,000,000以下、更には300,000以上2,000,000以下であることが好ましい。
また、本発明のインクに使用する樹脂エマルジョンの平均粒径は、50nm以上250nm以下であることが好ましい。平均粒径が50nm未満であると、単位体積当たりの樹脂エマルジョン粒子の表面積が大きくなり、粒子間の凝集力が大きくなるため、保存安定性の向上効果が十分に得られない場合がある。また、平均粒径が250nmより大きいと、樹脂エマルジョンのインク中での沈降速度が速くなるため、インクの吐出安定性や保存安定性の向上効果が十分に得られない場合がある
また、本発明のインクに使用する樹脂エマルジョンのガラス転移温度(Tg)は、40℃以上90℃以下であることが好ましい。Tgが40℃以上であれば、樹脂は十分な硬度であり、耐擦過性の向上の効果を得易い。また、Tgが90℃以下であれば樹脂エマルジョンの最低造膜温度を低下させ易くなるため、記録媒体に付与された樹脂が軟化し易くなり、画像の定着を効率的に行うことができる。これらの観点から、得られた樹脂エマルジョンのTgが40℃以上90℃以下の範囲となる、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートを用いた樹脂エマルジョンを用いることが好ましい。
また、本発明のインクに使用する樹脂エマルジョンのガラス転移温度(Tg)は、40℃以上90℃以下であることが好ましい。Tgが40℃以上であれば、樹脂は十分な硬度であり、耐擦過性の向上の効果を得易い。また、Tgが90℃以下であれば樹脂エマルジョンの最低造膜温度を低下させ易くなるため、記録媒体に付与された樹脂が軟化し易くなり、画像の定着を効率的に行うことができる。これらの観点から、得られた樹脂エマルジョンのTgが40℃以上90℃以下の範囲となる、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートを用いた樹脂エマルジョンを用いることが好ましい。
また、本発明のインクに使用する樹脂エマルジョンの含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上10.0質量%以下が好ましい。更には、2.0質量%以上8.0質量%以下がより好ましい。0.1質量%未満であると、画像の耐擦過性の向上効果が十分に得られない場合がある。また、10.0質量%以上であると、インクの粘度が上昇し、インクの吐出安定性の向上効果が十分に得られない場合がある。
・シアンインクの作製
自己分散顔料分散液Cab−O−Jet250C(Cabot製)を水で希釈し、十分撹拌してシアン顔料分散液C(顔料の含有量は10.0質量%)を得た。
自己分散顔料分散液Cab−O−Jet250C(Cabot製)を水で希釈し、十分撹拌してシアン顔料分散液C(顔料の含有量は10.0質量%)を得た。
次に下記成分を十分攪拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム社製)にて加圧濾過し、シアンインクを調製した。
上記シアン顔料分散液C 2部
樹脂溶液P 3部
水溶性有機溶剤 2−ピロリドン 7部
水溶性有機溶剤 2メチル13プロパンジオール 13部
フッ素系界面活性剤 Zonyl FSO−100(デュポン社製) 0.5部
イオン交換水 残部
・マゼンタインクの作製
自己分散顔料分散液Cab−O−Jet265M(Cabot製)を水で希釈し、十分撹拌してマゼンタ顔料分散液M(顔料の含有量は10.0質量%)を得た。
上記シアン顔料分散液C 2部
樹脂溶液P 3部
水溶性有機溶剤 2−ピロリドン 7部
水溶性有機溶剤 2メチル13プロパンジオール 13部
フッ素系界面活性剤 Zonyl FSO−100(デュポン社製) 0.5部
イオン交換水 残部
・マゼンタインクの作製
自己分散顔料分散液Cab−O−Jet265M(Cabot製)を水で希釈し、十分撹拌してマゼンタ顔料分散液M(顔料の含有量は10.0質量%)を得た。
次にシアンインクと同様の手順で、下記成分を配合しマゼンダインクを調製した。
上記マゼンダ顔料分散液M 2部
樹脂溶液P 3部
水溶性有機溶剤 2−ピロリドン 7部
水溶性有機溶剤 2メチル13プロパンジオール 13部
フッ素系界面活性剤 Zonyl FSO−100(デュポン社製) 0.5部
イオン交換水 残部
・イエローインクの作製
自己分散顔料分散液Cab−O−Jet740Y(Cabot製)を水で希釈し、十分撹拌してイエロー顔料分散液Y(顔料の含有量は10.0質量%)を得た。
上記マゼンダ顔料分散液M 2部
樹脂溶液P 3部
水溶性有機溶剤 2−ピロリドン 7部
水溶性有機溶剤 2メチル13プロパンジオール 13部
フッ素系界面活性剤 Zonyl FSO−100(デュポン社製) 0.5部
イオン交換水 残部
・イエローインクの作製
自己分散顔料分散液Cab−O−Jet740Y(Cabot製)を水で希釈し、十分撹拌してイエロー顔料分散液Y(顔料の含有量は10.0質量%)を得た。
次にシアンインクと同様の手順で、下記成分を配合しイエローインクを調製した。
上記イエロー顔料分散液Y 2部
樹脂溶液P 3部
水溶性有機溶剤 2−ピロリドン 7部
水溶性有機溶剤 2メチル13プロパンジオール 13部
フッ素系界面活性剤 Zonyl FSO−100(デュポン社製) 0.5部
イオン交換水 残部
上記イエロー顔料分散液Y 2部
樹脂溶液P 3部
水溶性有機溶剤 2−ピロリドン 7部
水溶性有機溶剤 2メチル13プロパンジオール 13部
フッ素系界面活性剤 Zonyl FSO−100(デュポン社製) 0.5部
イオン交換水 残部
なお、以上のインク作製例にて説明したように、本実施形態で使用するそれぞれのインクには、水溶性有機溶剤である2−ピロリドンを含有している。2−ピロリドンは造膜助剤としての性質を有し、樹脂エマルジョンの最低造膜温度を低下させるためにそれぞれのインクに含有されている。
また、本実施形態で使用するそれぞれのインクには、表面張力を制御するため、パーフルオロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤が含有されている。なお、本実施形態で使用するインクに含有する界面活性剤はフッ素系界面活性剤に限定されるものではない。更に、本実施形態で使用するインクは、界面活性剤が含有していなくても良い。
次に、本実施形態で使用する記録媒体について以下に詳細に説明する。
本実施形態では、基材上に塩化ビニルによる層が形成された、白色光沢塩ビ粘着付(グレー糊)KSM−VS(きもと社製)を記録媒体として使用する。本発明を適用可能な記録媒体は塩化ビニルによるシートに限定されるものではないが、インクの吸収性が低い、もしくはインクを吸収しない記録媒体を使用する場合に特に顕著な効果を得ることができる。このような記録媒体としては、塩化ビニルの他に、例えばポリエステル、耐水加工を施したパルプシート、パルプ上に非吸水性の層を設けた印刷用塗光紙、パルプと化学繊維との複合物等がある。
本実施形態では、マルチパス記録方式に従って画像を形成する。以下に一般的なマルチパス記録方式について詳細に説明する。
図6は4回の記録走査により記録媒体上の単位領域内に記録を行う際に用いるマルチパス記録方式について示す図である。
また、図7は上述のマルチパス記録方式におけるそれぞれの記録走査において適用するマスクパターンについて説明するための図である。
インクを吐出する吐出口列22に設けられたそれぞれの吐出口30は、副走査方向に沿って4つの記録グループ201、202、203、204に分割される。
各マスクパターン221、222、223、224はそれぞれ複数のインクの吐出を定める記録許容画素とインクの非吐出を定める非記録許容画素が配置されることで構成されている。図6において、黒く塗りつぶされている箇所が記録許容画素を、白抜けで表されている箇所が非記録許容画素を表している。記録許容画素では入力された画像データがインクの吐出を表す画像データである場合にインクを吐出する記録データとする。また、非記録許容画素では、インクの吐出を表す画像データが入力された場合であってもインクを吐出しない記録データとする。
なお、これらのマスクパターン221、222、223、224における記録許容画素は、それぞれ互いに異なる位置であり、且つ、それぞれの論理和が全画素となるような関係となる位置に配置されている。
以下は記録媒体上にデューティが100%の画像(以下、ベタ画像とも称する)を形成する例について説明する。
1回目の記録走査(1パス)では、記録媒体3上の領域211に対して記録グループ201からマスクパターン221に従ってインクが吐出される。この結果、記録媒体上では図5のAの黒色で示す位置にインクが吐出される。
次に、記録媒体3を記録ヘッド7に対してY方向の上流側から下流側にL/4の距離だけ相対的に搬送する。
この後に2回目の記録走査(2パス)を行う。2回目の記録走査では、記録媒体上の領域211に対しては記録グループ202からマスクパターン222に、領域212に対しては記録グループ203からマスクパターン221に従ってインクが吐出される。この2回目の記録走査の結果、記録媒体3には図5のBの黒色で示すような画像が形成される。
以下、記録ヘッド7の記録走査と記録媒体3の相対的な搬送を交互に繰り返す。この結果、4回目の記録走査(4パス)が行われた後には、記録媒体3のDの領域211ではすべての画素に相当する小領域に対してインクの吐出が完了し、ベタ画像が形成される。
なお以下の説明では、記録媒体における画素相当の小領域を、単に「画素」と記載することがある。
本実施形態における記録制御系について以下に詳細に説明する。
図8は本実施形態に係る記録制御系の概略構成を示すブロック図である。
画像入力部であるホストコンピュータ301は、ハードディスク等の各種の記憶媒体に保存されているRGB形式の多値画像データを、画像記録装置1000内の画像処理部に送信する。
画像処理部は、後述するMPU302、ASIC303等から構成されている。また、多値画像データは、ホストコンピュータ301に接続されたスキャナやデジタルカメラ等の外部の画像入力機器からも受け取ることができる。画像処理部は、入力された多値画像データに後述する画像処理を施して2値画像データに変換する。これにより、複数種類のインクを記録ヘッド7から吐出するための記録データである2値画像データが生成される。
画像出力部である画像記録装置1000は、画像処理部で生成されたインクの2値画像データに基づいて、インクを記録媒体3に付与することで画像を記録する。画像記録装置1000は、ROM304に記録されたプログラムに従ってMPU(Micro Processeor Unit)302により制御される。RAM305は、MPU302の作業領域や一時データ保存領域として機能する。MPU302は、ASIC303を介して、キャリッジ6の駆動系308、記録媒体3の搬送駆動系309、記録ヘッド7の回復駆動系310、および記録ヘッド7の駆動系311の制御を行う。
プリントバッファ306は、記録ヘッド7へ転送できる形式に変換された記録データを一時保管する。
マスクバッファ307には、記録データを記録ヘッド7に転送する際に適用するマスクパターンが一時的に保管されている。なお、マルチパス記録に用いる複数のマスクパターンはROM304内に用意され、実際の記録時に該当するマスクパターンがROM304から読み出されてマスクバッファ307に格納される。
なお、本実施形態では画像処理部は画像記録装置1000に存在する形態について記載したが、ホストコンピュータ301に画像処理部が存在していても良い。
本実施形態では、記録媒体上に形成されたドット内の顔料の偏在特性が相対的に高いインクにより記録媒体上に1回の走査によって形成されるドットの連結度を、記録媒体上に形成されたドット内の顔料の偏在特性が相対的に低いインクにより記録媒体上に1回の走査によって形成されるドットの連結度よりも大きくすることにより、発色性に優れた画像を形成する。
以下に顔料の偏在特性が高いインクを1回の走査におけるドット連結度を大きくすることにより発色性が向上する推定メカニズムについて詳細に説明する。
図9は記録媒体上の互いに隣接する小領域79a、79bにインクをそれぞれ1つずつ吐出して形成された2つのインク滴が定着するまでの過程を説明するための図である。
図9(a)は記録媒体上に2つのインク滴が形成された直後におけるインク滴の様子を示す図である。
上述のように、2つのインク滴は記録媒体上の互いに隣接する小領域79a、79bに形成されるため、記録媒体上にて接触する。複数のインク滴が接触した場合、数ミリ秒の間にこれらのインク滴は混ざり合い、図9(a)に示すような1つの大インク滴を形成する。この後、前述した図1(a)に示す1つのインク滴(以下、小インク滴とも称する)の定着の過程と同じように、大インク滴に熱が加えられ、溶媒の蒸発や樹脂エマルジョンの皮膜化が行われる。
図9(b)は図9(a)に示す状態にある大インク滴を加熱し、ある程度時間が経過した際の大インク滴の様子を示す図である。
この段階では、図1(b)に示す1つのインク滴の定着の過程と同様に、大インク滴内における水溶性有機溶剤の分布に偏りが生じる。この結果、大インク滴と空気との気液境界面73の近傍領域においては水溶性有機溶剤の存在比率が、大インク滴の中心領域においては水の存在比率がそれぞれ相対的に高くなる。そのため、水との親和性が相対的に高い顔料71は大インク滴の中心領域に、水との親和性が相対的に低い樹脂エマルジョン72は気液境界面73の近傍領域に移動する。ここで、大インク滴におけるインクが着弾してから顔料71や樹脂エマルジョン72の移動が止まるまでの時間Tcは、樹脂エマルジョン72の粘度の上昇速度に依存する。図9(b)に示す大インク滴と図1(b)に示す小インク滴は同じように加熱されているため、含有される樹脂エマルジョンの粘度の上昇速度もほぼ同じとなる。そのため、この時間Tcは図1(b)に示す小インク滴におけるインクが着弾してから顔料71や樹脂エマルジョン72の移動が止まるまでの時間T1とほぼ同じであると考えられる。
図9(c)は図9(b)に示す状態にあるインクを更に加熱し、大インク滴が定着してドットが形成された際のドットの様子を示す図である。
図1(c)に示すドットと同じように、大インク滴により形成された大ドットにおいても顔料72はドットの中心領域に偏在する。しかしながら、上述のように顔料が移動可能な時間もほぼ同じであるため、顔料が移動可能な距離もほぼ同じとなる。そのため、大ドットにおける低発色領域の幅Wcも図1(c)に示すドット(以下、小ドットとも称する)における低発色領域の幅Wとほぼ同じとなる。
図10(a)、(b)のそれぞれは図9(c)、図1(c)に示すインク滴が定着した後のドットを記録媒体3の表面に対して鉛直上方から見た様子を示す模式図である。なお、図10(a)に示す大ドットと図10(b)に示す小ドットは互いに同じインクを使用して形成したものである。
上述したように、大ドットにおける低発色領域55の幅Wcは小ドットにおける低発色領域54の幅Wとほぼ同じである。そのため、大ドットにおける低発色領域55の面積に対する高発色領域54の面積の比率は、小ドットにおける低発色領域57の面積に対する高発色領域56の面積の比率よりも大きくなる。すなわち、大ドットでは小ドットに比べてドット全体でみた場合に発色性を低下させる低発色領域の比率が小さくなる。
また、大ドットにおいては樹脂エマルジョンの全体量に対する顔料の上に被覆する樹脂エマルジョンの量の比率が高くなるため、小ドットに比べて樹脂エマルジョンが皮膜化する際の顔料粒子間の空隙の充填が顕著に発生し、ドットの表面の平滑化が効果的に進行する。そのため、大ドットは小ドットに比べて表面の凹凸性が低下し、可視光領域における表面散乱光が少なくなると考えられる。
これらの理由から、顔料の偏在特性が高いインクにおけるドット連結度を大きくし、大ドットにて記録することにより、発色性の低下を抑制した画像を記録することが可能となる。
本実施形態におけるドット連結度の評価方法について以下に詳細に説明する。なお、本実施形態におけるドット連結度とは同一の走査で記録媒体上の連続する位置に形成されたドットの数により評価するものとする。
図11は本実施形態におけるドット連結度について説明するための図である。
本実施形態におけるドット連結度は、ある領域内に吐出された複数のドットのうち、連結して大ドットを構成するドットの連結数を測定し、該領域内における該連結数の平均を算出することにより数値化して評価することができる。
例えば、図11(a)に示す9個のドットのそれぞれは1回の走査で互いに離れた位置に形成されるので、6画素×6画素の領域内において連結する複数のドットは存在しない。そのため、該領域内のすべてのドットの連結数は1である。したがって、該領域内のドット連結数の平均であるドット連結数は1であると評価する
また、図11(b)に示す9個のドットは、1回の走査で互いに接触する位置に形成され、記録媒体上に付与された後に連結して大ドットを形成する。この大ドットのドットの連結数は9であると評価する。さらに、6画素×6画素の領域内において該大ドット以外のドットは存在しないため、該領域内のドット連結数の平均であるドット連結度は9であると評価する。
また、図11(b)に示す9個のドットは、1回の走査で互いに接触する位置に形成され、記録媒体上に付与された後に連結して大ドットを形成する。この大ドットのドットの連結数は9であると評価する。さらに、6画素×6画素の領域内において該大ドット以外のドットは存在しないため、該領域内のドット連結数の平均であるドット連結度は9であると評価する。
顔料の偏在特性が相対的に高いインクにおいてドットの連結度を制御したことによる発色性の低下の抑制の効果の検証方法および結果を以下に詳細に記載する。
まず、顔料の偏在特性の評価方法を以下に記載する。
本実施形態では、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクをそれぞれ記録媒体上に1滴だけ吐出し、形成されたそれぞれの小ドットを測定することでそれぞれのインクにおける顔料の偏在特性を評価する。なお、ここでは例として図10(b)を参照しながら説明する。
まず、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクをそれぞれ記録媒体である白色光沢塩ビ粘着付(グレー糊)KSM−VS(きもと社製)上に吐出してそれぞれのインクに対応するインク滴を形成する。記録媒体の表面を60℃に加熱してインク滴の粘度を高めた後、更に80℃で3分間加熱することによりそれぞれのインクに対応するドットを形成し、これらのドットをサンプルとして使用する。
本実施形態では市販の光学顕微鏡を用い、それぞれのインクに対応するそれぞれの小ドットを撮影する。この撮影した画像をRGBデータ化し、画像の中心領域の色強度(明度や彩度)を基準として色強度が50%に減少する位置を高発色領域56と低発色領域57の境界とする。ここで、高発色領域56の面積と低発色領域57の面積をそれぞれ算出し、低発色領域57の面積に対する高発色領域56の面積の比率を計算する。本実施形態では、この比率を顔料の偏在比率として顔料の偏在特性を評価するパラメータとして用いる。すなわち、上記の顔料の偏在比率が低いほど顔料の偏在特性は高くなる。
上記の評価方法にしたがってそれぞれのインクに対応するドットにおける顔料の偏在比率を算出したところ、シアンインクでは80%、マゼンダインクでは88%、イエローインクでは50%となった。したがって、本実施形態で使用するインクにおいては、イエローインクにおける顔料の偏在特性がシアンインクおよびマゼンタインクにおける顔料の偏在特性よりも高いことが実験的にわかった。
なお、ここでは光学顕微鏡を用いて画像を撮影する例を示したが、顔料の存在領域を特定できる他の分析機器によっても撮影することができる。例えば電子顕微鏡や赤外分光によるマッピング観察などを行っても良い。
次に、発色性の評価方法を以下に記載する。
シアンインク、マゼンタインクに対して図16(a)に示すマスクパターンを、イエローインクに対して図16(b)に示すマスクパターンをそれぞれ適用し、各インクの記録デューティを様々に異ならせて記録した複数の画像を本実施形態の効果を評価するための評価試料として作成した。また、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクのそれぞれに対して図16(a)に示すマスクパターンを適用し、各インクの記録デューティを様々に異ならせて記録した複数の画像を比較試料として作成した。
本実施形態では、上述の評価試料と比較試料における彩度値(a*値、b*値)を反射濃度計RD−19I(GretagMacbeth社製)を用いて測定した。
図12はシアンインクの記録デューティを40%、マゼンタインクの記録デューティを0%に固定し、イエローインクの記録デューティを0%、20%、40%、60%、80%、100%にそれぞれ設定して記録した上述の評価試料および比較試料の彩度値を示す。
一般に、1色のインクの記録デューティを段階的に変化させた際の各彩度値を結んだ領域の面積が広いほど再現可能な色域が広く、発色性が良いことが知られている。本実施形態における評価試料と比較試料を比べると、図12からわかるように、評価試料における各彩度を結んだ領域の面積の方が広くなっている。これにより、顔料の偏在特性が高いイエローインクのドット連結度を大きくして記録することにより発色性の低下を抑制することが可能であることを実験的に確認できた。
なお、ここでは簡単のためシアンインク、マゼンタインクの記録デューティをそれぞれ40%、0%に固定した場合について説明したが、シアンインク、マゼンタインクの記録デューティを異なる値に固定した場合でも同様の効果を確認することができた。
一方で、ドット連結度を大きくして記録した場合、複数のインク滴が集合し合うことで大ドットを形成するため、画像全体における粒状感が目立ってしまうこともまた実験的に確認できた。
表1に上述の各評価方法により評価された各インクにおける顔料の偏在特性、発色性、粒状感を示す。
以上の点を鑑み、本実施形態では、イエローインクはドット連結度を大きく、また、マゼンタインク、シアンインクはドット連結度をそれぞれ小さくなるように、インクの吐出を制御する。このように制御することにより、マゼンタインク、シアンインクに関しては粒状感抑制と発色性の双方に優れた画像を記録することが可能となる。また、イエローインクに関しては粒状感は多少目立つが、発色性の低下を抑制した画像を記録することが可能となる。
本実施形態における記録方法を以下に詳細に記載する。
図13は本実施形態におけるマルチパス記録方式について説明するための図である。なお、以下では簡単のため、シアンインクを吐出する吐出口列22Cとイエローインクを吐出する吐出口列22Yのみについて説明する。
本実施形態では6回の記録走査によって記録媒体上の単位領域80に対して画像を完成させる方式を採用する。本実施形態において使用する記録ヘッド7のうち、シアンインクイエローインクを吐出する吐出口列22C、22Yに配列されたそれぞれ1440個の吐出口は、記録グループA1から記録グループA6、記録グループB1から記録グル―プB6の、それぞれ長さdを有する6つの記録グループに分割される。ここで、一つの記録グループに含まれる吐出口の個数は240個である。
ここで、記録媒体3上の単位領域80のY方向の長さは記録ヘッド7と記録媒体3とのY方向への1回の相対移動量に相当し、また、分割された吐出口列22C、22Yそれぞれにおける一つの記録グループの長さdに相当する。また、単位領域80のX方向の長さは記録媒体3のX方向の長さに相当する。
まず、記録媒体3の単位領域80が位置80aにある際に、記録ヘッド7をX方向に走査しながら単位領域80に対し少なくとも吐出口列22Cの記録グループA1、吐出口列22Yの記録グループB1に属する吐出口から後述するマスクパターンに従ってそれぞれのインクが吐出される。その後、記録媒体3はY方向に距離dに対応する距離だけ搬送されて、単位領域80は位置80bへと移動される。この搬送の後、先に記録グループA1、B1に属する吐出口からインクが吐出された記録媒体3上の単位領域80に対し、記録ヘッド7のX方向への走査を伴いながら少なくとも吐出口列22Cの記録グループA2、吐出口列22Yの記録グループB2に属する吐出口からインクが吐出される。以降、このような距離dに対応する距離の記録媒体3の搬送を間に行いながら、記録媒体3上の単位領域80に対し記録ヘッド7を合計6回走査することにより画像を完成させる。
本実施形態では、ブラックインクの吐出に用いるマスクパターン、シアンインクの吐出に用いるマスクパターン、マゼンタインクの吐出に用いるマスクパターンのそれぞれで、複数の記録許容画素の連なりにより構成される記録許容画素群および他の記録許容画素と隣接しない記録許容画素のそれぞれを1つの単位とした記録許容画素の単位(以下、単純に「単位」とも称する)内の記録許容画素の数の平均を異ならせることで、上述のドット連結度を制御する。以下にその制御方法を詳細に説明する。
図14は本実施形態における記録許容画素の単位の定義および記録許容画素の単位内の記録許容画素の数について説明するための図である。
上述のように、記録許容画素群は隣接する位置に配置された複数の記録許容画素から構成される。例えば、図14(a)では2画素×2画素の4つの画素からなる、正方形の形状の記録許容画素群を示している。この場合、単位内の記録許容画素の数は4となる。
また、本実施形態では他のいずれの記録許容画素とも隣接しない記録許容画素であっても記録許容画素の単位と称する。図14(b)では隣接する記録許容画素が1つもない記録許容画素を示している。この場合の単位内の記録許容画素の数は1とする。
また、特定の方向に偏って連続した複数の記録許容画素も本実施形態における記録許容画素群であり、図14(a)に示したような等方的な形状に限定されるものではない。図14(c)では特定の方向に偏って連続した、L字型の記録許容画素群を示している。この場合、単位内の記録許容画素の数は7である。
また、本実施形態における連続する記録許容画素とは、X方向およびY方向に連続する記録許容画素だけではなく、斜め方向に連続する記録許容画素も含むものである。すなわち、一つの記録許容画素に対してはX方向に2つ、Y方向に2つ、斜め方向に4つの計8つの記録許容画素が隣接して配置される可能性がある。図14(d)では斜め方向に隣接した記録許容画素群を示している。この場合、単位内の記録許容画素の数は5である。
図15は本実施形態における記録許容画素の単位内の記録許容画素の数の平均の算出方法について説明するための図である。
本実施形態では、簡単のため、単位領域80内の所定の画素数からなる判定領域における記録許容画素の単位内の記録許容画素の数の平均を算出し、その値を単位領域内の記録許容画素の単位内の記録許容画素の数の平均として用いる。なお、図17は、単位領域のうちの評価領域に対応するマスクパターンの領域として、X方向に5画素、Y方向に5画素の25個の画素からなる領域を例示している。本実施形態における単位内の記録許容画素の数の平均は、評価領域に対応するマスクパターンの領域に含まれる単位の数を算出し、該評価領域に対応するマスクパターンの領域内のそれぞれの単位内の記録許容画素の数を算出する。さらに、該それぞれの単位内の記録許容画素の数の和を算出し、該和を単位の数で割った値をそれぞれのマスクパターンにおける単位内の記録許容画素の数の平均とする。
例えば、図15(a)に示す評価領域に対応するマスクパターンの領域内には、互いに隣接する記録許容画素は存在しない。上述の定義に従って換言すると、単位内の記録許容画素の数が1である単位が合計8個配置されている。したがって、図15(a)に示すマスクパターンにおける単位内の記録許容画素の数の平均は、それぞれの単位内の記録許容画素の数の和である8(=1×8)を単位の数である8で割った値である1となる。
一方、図15(b)に示す評価領域に対応するマスクパターンの領域内には、それぞれ互いに隣接する4つの記録許容画素から記録許容画素の単位T1、T2が構成されている。したがって、図15(b)に示すマスクパターンにおける単位内の記録許容画素の数の平均は、それぞれの単位内の記録許容画素の数の和である8(=4×2)を単位の数である2で割った値である4となる。
以下に本実施形態で適用するマスクパターンについて詳細に説明する。
図16(a)は本実施形態のシアンインクを吐出する吐出口列22Cに適用するマスクパターンを示す図である。また、図16(b)は本実施形態のイエローインクを吐出する吐出口列22Yに適用するマスクパターンを示す図である。
シアンインクを吐出する吐出口列22Cの記録グループA1から記録グループA6までの記録グループには、それぞれマスクパターン121からマスクパターン126までのマスクパターンが適用される。なお、図11には簡単のため25個の画素からなるマスクパターンを記載しているが、これはマスクパターンの繰り返し単位を示している。実際には図示のそれぞれのマスクパターンがX方向、Y方向に進むにしたがって繰り替えし用いられる。
ここで、マスクパターン121からマスクパターン126までのマスクパターンのそれぞれには、ほぼ同じ数の記録許容画素が配置される。なお、これらのマスクパターン121〜126それぞれの記録許容画素は互いに異なる位置であり、且つ、それぞれの記録許容画素の論理和が全画素となるような位置に配置されている。
このようなマスクパターンを適用することにより、1回目から6回目までの記録走査においてシアンインクをほぼ同じ量ずつ吐出することができる。さらに、1回目から6回目までの記録走査によって記録媒体上の単位領域内のすべての吐出可能な位置にシアンインクを付与することができる。
さらに、マスクパターン121〜126のうち、マスクパターン121、122、123、125、126における上述の定義に従って算出した単位内の記録許容画素の数の平均は1である。また、マスクパターン124における単位内の記録許容画素の数の平均は約1.3である。
一方、イエローインクを吐出する吐出口列22Yの記録グループB1からB6までの記録グループに対しては、それぞれマスクパターン131からマスクパターン136までのマスクパターンが適用される。
更に、マスクパターン131〜136のそれぞれには、マスクパターン131〜136と同様に、ほぼ同じ数の記録許容画素が配置される。また、マスクパターン131〜136それぞれの記録許容画素は、互いに異なる位置であり、且つ、それぞれの記録許容画素の論理和が全画素となるような補完的な位置に配置されている。
したがって、1回目から6回目までの記録走査において、イエローインクをほぼ同じ量だけ吐出し、且つ、単位領域上のすべての吐出可能な位置にイエローインクを付与することができる。
ここで、マスクパターン131〜136のうち、マスクパターン131、132、133、135、136における上述の定義に従って算出した単位内の記録許容画素の数の平均は4である。また、マスクパターン134における単位内の記録許容画素の数の平均は5である。
このように、シアンインクに対応するマスクパターン121〜126とイエローインクに対応するマスクパターン131〜136のいずれの組合せにおいても、イエローインクに対応するマスクパターンにおける単位内の記録許容画素の数の平均は、シアンインクに対応するマスクパターンにおける単位内の記録許容画素の数の平均よりも多くなるように配置されている。したがって、1回の記録走査で記録媒体上に吐出されるイエローインクのドット連結度が、1回の記録走査で記録媒体上に吐出されるシアンインクのドット連結度よりも必ず高くなるようにインクの吐出を制御することができる。
図17は本実施形態の画像処理部における画像処理の過程を説明するためのフローチャートである。
色変換処理ステップS801では、画像入力部であるホストコンピュータ302から取得されたRGB形式の多値データが、記録に用いるインクの色に対応する多値データに変換される。
次に、2値化処理ステップS802では、色変換処理ステップS801にて変換されたインクの色に対応する多値データのそれぞれが、記憶されていたパターンに従って2値の画像データに展開される。この2値化処理により、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクのそれぞれを吐出するための2値データが生成される。
インクグループ選択ステップS803では、2値化処理ステップS802により生成されたそれぞれのインクに対応する2値データを、顔料の偏在特性が相対的に低いインクグループに属する2値データと顔料の偏在特性が相対的に高いインクグループに属する2値データとに分類する。本実施形態で使用するインクおいては、上述のとおり、ドット内の中心領域への偏在比率が80%であるシアンインクと88%であるマゼンタインクを顔料の偏在特性が低いインクグループであり、シアンインク、マゼンタインクに対応する2値データはドット連結度小マスクパターン設定処理S805へと進む。また、ドット内の中心領域への偏在比率が50%であるイエローインクに対応する2値データはドット連結度大マスクパターン設定処理S804へと進む。
ドット連結度大マスクパターン設定処理S804、ドット連結度小マスクパターン設定処理S805では、各2値データに対しそれぞれ図16(b)、図16(a)に示すマスクパターンが設定される。
更に、マスク処理ステップS806では、ドット連結度大マスクパターン設定処理ステップS804、ドット連結度小マスクパターン設定処理S805においてそれぞれの2値データに設定されたマスクパターンを用いてマスクパターン処理を行い、それぞれのインクに関して複数回の記録走査に分配された記録データを生成する。
このように生成された記録データに基づき、画像記録装置1000の記録ヘッド7からインクの吐出を実行し、画像を形成する。
以上の構成によれば、顔料の偏在特性が相対的に高いイエローインクのドット連結度を大きくするため、画像の発色性の低下を抑制することが可能となる。一方で、顔料の偏在特性が相対的に低いシアンインク、マゼンタインクのドット連結度を小さくするため、粒状感の抑制と発色性の双方に優れた画像を記録することが可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、顔料の偏在特性の高いインクをすべての走査において吐出する形態について記載した。
第1の実施形態では、顔料の偏在特性の高いインクをすべての走査において吐出する形態について記載した。
これに対し、本実施形態では単位領域に対する複数回の走査のうち、特定の走査では顔料の偏在特性の高いインクを吐出しない形態について記載する。
なお、前述した第1の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
本実施形態では、顔料の偏在特性が高いインクであるイエローインクを1回目および6回目の走査では吐出しないように制御する。
図18は本実施形態のイエローインクを吐出する吐出口列22Yに適用するマスクパターンを示す図である。
本実施形態では、1、6回目の走査にそれぞれ対応するイエローインクの吐出口列22Yのうち、記録グループB1、B6に適用するマスクパターン141、146には記録許容画素は配置されない。
一方で、2〜5回目の走査にそれぞれ対応するイエローインクの吐出口列22Yのうちの記録グループB2〜B5に適用するマスクパターン142〜145には、それぞれ図16(b)に示すマスクパターン132〜135よりも多くの記録許容画素が配置されている。また、マスクパターン142〜145それぞれの記録許容画素は、互いに異なる位置であり、且つ、それぞれの記録許容画素の論理和が全画素となるような補完的な位置に配置されている。
更に、それぞれの単位内の記録許容画素の数の平均は、マスクパターン142、143、144において6、マスクパターン145において7となる。したがって、いずれも図16(b)に示すマスクパターン131〜136における単位内の記録許容画素の数の平均よりも更に高くすることが可能となる。
以上の構成によれば、1回目、6回目の走査ではイエローインクを吐出しない。一方で、すべての走査でインクを吐出する場合と比べて2回目から5回目の走査における1回の走査でのインクの吐出量を多くすることができるため、ドット連結度をより大きくすることができる。したがって、顔料の偏在特性の高いインクであるイエローインクの画像における発色性をより向上させることが可能となる。
(第3の実施形態)
第1、第2の実施形態では、色強度の減衰の程度に基づいてドットの高発色領域と低発色領域の境界を決定し、それぞれの面積比から顔料の偏在比率を計算して偏在特性を評価する形態について記載した。
第1、第2の実施形態では、色強度の減衰の程度に基づいてドットの高発色領域と低発色領域の境界を決定し、それぞれの面積比から顔料の偏在比率を計算して偏在特性を評価する形態について記載した。
これに対し、本実施形態ではドットの表面粗さから顔料の偏在特性を評価する形態について記載する。
なお、前述した第1、第2の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
前述したように、顔料の偏在特性が高い場合、樹脂エマルジョンが顔料粒子間の空隙を十分にできないため、ドットの表面に顔料粒子による微細な凹凸が形成されてしまう。すなわち、顔料の偏在特性が高いほどドットの表面粗さは大きくなる。これを利用して、本実施形態ではドットの表面粗さを測定し、表面粗さが相対的に大きいインクはドット連結度を大きく、且つ、表面粗さが小さいインクはドット連結度を小さくして記録を行う。
ドットの表面粗さの測定方法および結果について以下に詳細に記載する。
本実施形態では、共焦点顕微鏡H1200(レーザーテック社製)を用い、第1の実施形態における顔料の偏在特性の評価の際に使用したサンプルと同様のサンプルにおけるドットの表面粗さを測定した。なお、ここではJIS B0601に記載の算術平均粗さRaを測定し、この算術平均粗さRaをドットの表面粗さに対応するパラメータとして使用した。各インクに対応するドットの表面粗さの測定結果を表2に示す。
表2からわかるように、イエローインクの算術平均粗さRaはシアンインク、マゼンタインクの算術平均粗さRaよりも大きい。これにしたがって、本実施形態では算術平均粗さRaが大きい(ドットの表面粗さRaが相対的に大きい)イエローインクを顔料の偏在特性が相対的に高いインクであると評価する。一方、算術平均粗さRaが小さい(ドットの表面粗さRaが相対的に小さい)シアンインク、マゼンタインクを顔料の偏在特性が相対的に低いインクであると評価する。
したがって、シアンインク、マゼンタインクは図16(a)に示すマスクパターンを用いてドット連結度が低くなるように記録し、また、イエローインクは図16(b)に示すマスクパターンを用いてドット連結度が高くなるように記録する。
なお、ここでは共焦点顕微鏡を用いてドットの表面粗さを測定したが、ドットの表面における微細な凹凸を測定可能な分解能を有する装置であれば他の測定機器を用いることも可能である。例えば、白色干渉式表面形状測定機や走査型プローブ顕微鏡などを用いても良い。また、ここではドットの表面粗さに対応するパラメータとして算術平均粗さRaを用いたが、JIS B0601に記載の最大高さRyや十点平均粗さRzなどをドットの表面粗さに対応するパラメータとして使用しても良い。
以上の構成によれば、第1の実施形態と同様に、できる限り粒状感を抑制しつつ画像の発色性に優れた記録を行うことが可能となる。
(第4の実施形態)
本実施形態では、インク内の水が減少した場合における顔料の分散安定性から顔料の偏在特性を評価する形態について記載する。
本実施形態では、インク内の水が減少した場合における顔料の分散安定性から顔料の偏在特性を評価する形態について記載する。
前述したように、顔料の偏在は、顔料と水との親和性が高い場合に特に顕著に発生する。言い換えれば、水溶性有機溶剤との親和性が高いインクにおいてはドットの中心領域への移動は阻害されるため、顔料の偏在特性は相対的に低くなる。これを利用して、本実施形態では各インクの顔料と水溶性有機溶剤との親和性を評価し、親和性が相対的に低いインクはドット連結度を大きく、且つ、親和性が高いインクはドット連結度を小さくして記録を行う。
顔料と水溶性有機溶剤との親和性の評価方法および結果について以下に詳細に記載する。
一般的に、溶媒中に分散している顔料粒子は、溶媒との親和性が低くなると分散系を保持する力(分散力)が弱くなるため,顔料粒子同士が会合して粗大化する傾向にある。また、このように顔料粒子の粗大化が発生すると、溶液全体としての流動特性も変化するため、溶液の粘度もまた高くなる。したがって、本実施形態では、インク中に含有される水が減少した(水溶性有機溶剤の存在比率が相対的に高くなった)場合における顔料の粒子径およびインクの粘度値を測定し、この水の減少前と減少後における粒子径の変化分と粘度値の変化分から顔料と水溶性有機溶剤との親和性を評価した。
なお、本実施形態では、粒度分布測定装置ナノトラックUPA−150(日機装社製)を用い、50%体積平均粒子径(D50)の数値を基準とした顔料の粒子径を測定した。
まず、第1の実施形態で用いたシアンインク、マゼンタインク、イエローインクをそれぞれ40g秤量し、この段階における粒子径および粘度値を測定した。この段階における溶媒成分に占める水と水溶性有機溶剤との比率R(水/水溶性有機溶剤)は3.7であった。その後、これらのインクを気温30℃、湿度10%の環境で撹拌しながら放置し、重量が約50%になるまで放置乾燥を行った。沸点および蒸気圧との関係からこの温度条件で蒸発する溶媒成分は主に水であると考えられる。乾燥後、再度粒子径および粘度値を測定した。また、上述のように水が優先して蒸発したため、水と水溶性有機溶剤との比率Rは1.2まで減少していた。各インクにおける粒子径の変化分を表3に、また、粘度値の変化分を表4に示す。
表3、表4からわかるように、シアンインク、マゼンタインクに比べ、イエローインクにおける水の減少前の減少後の間の粒子径の変化分、粘度値の変化分が相対的に大きくなった。これにしたがって、本実施形態では粒子径の変化分、粘度値の変化分が大きいイエローインクを水と水溶性有機溶剤の親和性が低いインクであると評価する。そのため、イエローインクを顔料の偏在特性が相対的に高いインクであると評価することができる。
したがって、シアンインク、マゼンタインクは図16(a)に示すマスクパターンを用いてドット連結度が低くなるように記録し、また、イエローインクは図16(b)に示すマスクパターンを用いてドット連結度が高くなるように記録する。
以上の構成によれば、第1の実施形態と同様に、できる限り粒状感を抑制しつつ画像の発色性に優れた記録を行うことが可能となる。
また、各実施形態では各インクに含有される顔料の偏在特性に応じて2つのインクグループに分割し、インクグループごとに適切なドット連結度のマスクパターンを適用する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、ドット連結度がより大きいマスクパターンを更に備え、各インクに含有される顔料の偏在特性に応じて3つのインクグループに分割し、インクグループごとに適切なドット連結度のマスクパターンを適用する形態であっても良い。
また、以上で説明した第1から第4の実施形態ではマスクパターンを使用してドット連結度の制御を行っているが、本発明はそれぞれの画素ごとに記録を行うことが可能な手段を有していれば十分に適用することができ、その手段はマスクパターンに限定されるものではない。例えば、記録装置内に設けられた振りまき回路により画素ごとに記録データをそれぞれ複数の記録走査に対応する複数のバッファにシーケンシャルに振りまいて、各画素の記録をいずれの記録走査で記録するかを決定しても良い。上記の振りまき回路によれば、各画素に対してインクを何回目に吐出するかを制御することができる。すなわち、複数の隣接した画素に対し、同一の走査で吐出するように同一のバッファに振りまきを行えば、マスクパターンを使わずとも記録媒体上の隣接する位置に複数のインク滴を付与することができる。このように、振りまき回路を用いてドット連結度の制御を行う形態でも本発明の効果を得ることができる。
3 記録媒体
7 記録ヘッド
22 吐出口列
54、56 高発色領域
55、57 低発色領域
71 顔料
72 樹脂エマルジョン
80 単位領域
7 記録ヘッド
22 吐出口列
54、56 高発色領域
55、57 低発色領域
71 顔料
72 樹脂エマルジョン
80 単位領域
Claims (21)
- 顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有する第1のインクと、顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有し、前記第1のインクよりも記録媒体上に形成されたドットにおける顔料の偏在特性が高い第2のインクと、を少なくとも含む複数のインクを吐出する記録ヘッドと前記記録媒体との走査方向への相対的な走査を前記記録媒体上の単位領域に対して複数回行いながらインクを吐出するための記録データを生成する画像処理装置であって、
前記単位領域内の複数の画素相当の小領域それぞれに対し前記第1のインクの吐出または非吐出を定める第1の画像データと、前記単位領域内の複数の前記小領域それぞれに対し前記第2のインクの吐出または非吐出を定める第2の画像データと、を取得する取得手段と、
前記複数回の走査のそれぞれに対応し、記録許容画素と非記録許容画素が配置されたそれぞれ複数の第1、第2のマスクパターンに基づいて前記第1、第2の画像データから前記複数回の走査のそれぞれにおける記録に用いられる複数の第1、第2の前記記録データを生成する生成手段と、を備え、
前記複数の第2のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の所定の画素数から構成される評価領域に配置された、互いに隣接して配置された複数の記録許容画素により構成される記録許容画素群および他の記録許容画素と隣接しない記録許容画素のそれぞれを1つの単位とした場合の、前記単位内の前記記録許容画素の数の平均は、前記複数の第1のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の前記評価領域に配置された前記単位内の前記記録許容画素の数の平均よりも多いことを特徴とする画像処理装置。 - 前記複数のインクは、顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有し、前記第2のインクよりも記録媒体上に形成されたドットにおける顔料の偏在特性が高い第3のインクを更に含み、
前記取得手段は、前記単位領域内の複数の前記小領域それぞれに対し前記第3のインクの吐出を定める第3の画像データを更に取得し、
前記生成手段は、前記複数回の走査のそれぞれに対応し、記録許容画素と非記録許容画素が配置されたそれぞれ複数の第3のマスクパターンに基づいて前記第3の画像データから前記複数回の走査のそれぞれにおける記録に用いられる複数の第3の前記記録データを更に生成し、
前記複数の第3のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の前記評価領域に配置された前記単位内の前記記録許容画素の数の平均は、前記複数の第2のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の前記評価領域に配置された前記単位内の前記記録許容画素の数の平均よりも多いことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記顔料の偏在特性は、1滴のインクにより記録媒体上に形成されたドットにおける中心領域の顔料の量により評価することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記顔料の偏在特性は、1滴のインクにより記録媒体上に形成されたドットにおける色強度が相対的に低い低発色領域の面積に対する色強度が相対的に高い高発色領域の面積の比率により評価することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記比率が低いほど前記顔料の偏在特性が高いことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有する第1のインクと、顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有し、前記第1のインクよりも記録媒体上に形成されたドットの表面粗さが大きい第2のインクと、を少なくとも含む複数のインクを吐出する記録ヘッドと前記記録媒体との走査方向への相対的な走査を前記記録媒体上の単位領域に対して複数回行いながらインクを吐出するための記録データを生成する画像処理装置であって、
前記単位領域内の複数の画素相当の小領域それぞれに対し前記第1のインクの吐出または非吐出を定める第1の画像データと、前記単位領域内の複数の前記小領域それぞれに対し前記第2のインクの吐出または非吐出を定める第2の画像データと、を取得する取得手段と、
前記複数回の走査のそれぞれに対応し、記録許容画素と非記録許容画素が配置されたそれぞれ複数の第1、第2のマスクパターンに基づいて前記第1、第2の画像データから前記複数回の走査のそれぞれにおける記録に用いられる複数の第1、第2の前記記録データを生成する生成手段と、を備え、
前記複数の第2のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の所定の画素数から構成される評価領域に配置された、互いに隣接して配置された複数の記録許容画素により構成される記録許容画素群および他の記録許容画素と隣接しない記録許容画素のそれぞれを1つの単位とした場合の、前記単位内の前記記録許容画素の数の平均は、前記複数の第1のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の前記評価領域に配置された前記単位内の前記記録許容画素の数の平均よりも多いことを特徴とする画像処理装置。 - 前記複数のインクは、顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有し、前記第2のインクよりも記録媒体上に形成されたドットの表面粗さが大きい第3のインクを更に含み、
前記取得手段は、前記単位領域内の複数の前記小領域それぞれに対し前記第3のインクの吐出を定める第3の画像データを更に取得し、
前記生成手段は、前記複数回の走査のそれぞれに対応し、記録許容画素と非記録許容画素が配置されたそれぞれ複数の第3のマスクパターンに基づいて前記第3の画像データから前記複数回の走査のそれぞれにおける記録に用いられる複数の第3の前記記録データを更に生成し、
前記複数の第3のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の前記評価領域に配置された前記単位内の前記記録許容画素の数の平均は、前記複数の第2のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の前記評価領域に配置された前記単位内の前記記録許容画素の数の平均よりも多いことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。 - 前記表面粗さは、1滴のインクにより記録媒体上に形成されたドットを測定することにより得られるJIS B0601に記載の算術平均粗さであることを特徴とする請求項6または7に記載の画像処理装置。
- 顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有する第1のインクと、顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有し、前記第1のインクよりも顔料と水溶性有機溶剤の親和性が低い第2のインクと、を少なくとも含む複数のインクを吐出する記録ヘッドと前記記録媒体との走査方向への相対的な走査を前記記録媒体上の単位領域に対して複数回行いながらインクを吐出するための記録データを生成する画像処理装置であって、
前記単位領域内の複数の画素相当の小領域それぞれに対し前記第1のインクの吐出または非吐出を定める第1の画像データと、前記単位領域内の複数の前記小領域それぞれに対し前記第2のインクの吐出または非吐出を定める第2の画像データと、を取得する取得手段と、
前記複数回の走査のそれぞれに対応し、記録許容画素と非記録許容画素が配置されたそれぞれ複数の第1、第2のマスクパターンに基づいて前記第1、第2の画像データから前記複数回の走査のそれぞれにおける記録に用いられる複数の第1、第2の前記記録データを生成する生成手段と、を備え、
前記複数の第2のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の所定の画素数から構成される評価領域に配置された、互いに隣接して配置された複数の記録許容画素により構成される記録許容画素群および他の記録許容画素と隣接しない記録許容画素のそれぞれを1つの単位とした場合の、前記単位内の前記記録許容画素の数の平均は、前記複数の第1のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の前記評価領域に配置された前記単位内の前記記録許容画素の数の平均よりも多いことを特徴とする画像処理装置。 - 前記複数のインクは、顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有し、前記第2のインクよりも顔料と水溶性有機溶剤の親和性が低い第3のインクを更に含み、
前記取得手段は、前記単位領域内の複数の前記小領域それぞれに対し前記第3のインクの吐出を定める第3の画像データを更に取得し、
前記生成手段は、前記複数回の走査のそれぞれに対応し、記録許容画素と非記録許容画素が配置されたそれぞれ複数の第3のマスクパターンに基づいて前記第3の画像データから前記複数回の走査のそれぞれにおける記録に用いられる複数の第3の前記記録データを更に生成し、
前記複数の第3のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の前記評価領域に配置された前記単位内の前記記録許容画素の数の平均は、前記複数の第2のマスクパターンのうちの1つのマスクパターン内の前記評価領域に配置された前記単位内の前記記録許容画素の数の平均よりも多いことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。 - 前記第1、第2のインクは、前記第2のインクから水が減少した場合における前記第2のインクの前記顔料の粒子径の変化が前記第1のインクから水が減少した場合における前記第1のインクの前記顔料の粒子径の変化よりも大きい性質を有することを特徴とする請求項9または10に記載の画像処理装置。
- 前記第1、第2のインクは、前記第2のインクから水が減少した場合における前記第2のインクの粘度値の変化が前記第1のインクから水が減少した場合における前記第1のインクの粘度値の変化よりも大きい性質を有することを特徴とする請求項9または10に記載の画像処理装置。
- 前記複数の第2のマスクパターンのそれぞれの前記評価領域に配置された前記単位内の前記記録許容画素の数の平均は、いずれも前記複数の第1のマスクパターンのそれぞれの前記評価領域に配置された前記単位内の前記記録許容画素の数の平均よりも多いことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記複数の第2のマスクパターンのそれぞれの前記評価領域に配置された前記記録許容画素の数の合計は、前記複数の第1のマスクパターンのそれぞれの前記評価領域に配置された前記記録許容画素の数の合計とほぼ等しいことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記複数の第2のマスクパターンのそれぞれは、互いにほぼ同じ数の前記記録許容画素が配置されていることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記複数の第2のマスクパターンのうちの少なくとも1つのマスクパターンは、前記記録許容画素が配置されていないことを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記樹脂エマルジョンは、加熱により皮膜化する性質を有することを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記記録媒体を加熱する加熱手段を更に備えることを特徴とする請求項17に記載の画像処理装置。
- 前記記録媒体は、基材と、前記基材上に形成された塩化ビニルの層と、を有することを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有する第1のインクと、顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有し、前記第1のインクよりも記録媒体上に形成されたドットにおける顔料の偏在特性が高い第2のインクと、を少なくとも含む複数のインクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドと前記記録媒体との走査方向への相対的な走査を前記記録媒体上の単位領域に対して複数回行う走査手段と、
前記走査手段による走査を伴って前記単位領域に対して前記記録ヘッドから前記第1、第2のインクを吐出するように、前記第1、第2のインクの吐出を制御する制御手段と、を有する記録装置であって、
前記制御手段は、所定の前記走査で前記単位領域上に形成された前記第2のインクのドットにおけるドット連結度が前記所定の走査で前記単位領域上に形成された前記第1のインクのドットにおけるドット連結度よりも大きくなるように、前記第1、第2のインクの吐出を制御することを特徴とする画像記録装置。 - 顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有する第1のインクと、顔料、樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤および水を少なくとも含有し、前記第1のインクよりも記録媒体上に形成されたドットにおける顔料の偏在特性が高い第2のインクと、を少なくとも含む複数のインクを吐出する記録ヘッドと前記記録媒体との走査方向への相対的な走査を前記記録媒体上の単位領域に対して複数回行い、前記走査を伴って前記単位領域に対して前記記録ヘッドから前記第1、第2のインクを吐出するように、前記第1、第2のインクの吐出を制御する制御して記録を行う記録方法であって、
所定の前記走査で前記単位領域上に形成された前記第2のインクのドットにおけるドット連結度が前記所定の走査で前記単位領域上に形成された前記第1のインクのドットにおけるドット連結度よりも大きくなるように、前記第1、第2のインクの吐出を制御することを特徴とする画像記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013246807A JP2015104827A (ja) | 2013-11-28 | 2013-11-28 | 画像処理装置、記録装置および記録方法 |
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JP2013246807A Pending JP2015104827A (ja) | 2013-11-28 | 2013-11-28 | 画像処理装置、記録装置および記録方法 |
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JP (1) | JP2015104827A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020131662A (ja) * | 2019-02-25 | 2020-08-31 | 株式会社リコー | 印刷装置、及び印刷方法 |
-
2013
- 2013-11-28 JP JP2013246807A patent/JP2015104827A/ja active Pending
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