JP7171040B2 - 自動走行筆記装置、自動走行筆記方法、および自動走行筆記プログラム - Google Patents
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例えば下記特許文献1には、スライドレールを有する支持機構を備え、筆記用具を支持しながら上下させて、筆記面上に筆記用具を接触させながら走行することにより、筆記面に筆記を行う自動走行筆記装置が開示されている。
このため、自動走行筆記装置が方向転換をする際に、筆記具と車軸との間の前後方向の距離に応じて、一対の駆動輪同士の間に位置する部分を旋回中心とした旋回運動を筆記具が行うこととなる。これにより、ユーザが所期する描画内容を指示する指令値を作成する際に、所定の補正を行う必要があり、自動走行筆記装置に描画精度を確保させることが困難であった。
図1に示すように、本実施形態に係る自動走行筆記装置1は、一対の駆動輪20を有し、筆記面S上を前後左右に自律走行可能とされた車体10を備えている。
以下の説明において、車体10の走行方向を前後方向Xといい、筆記面Sと直交する平面視(以下、単に平面視という)で、前後方向Xと直交する方向を横方向Yという。また、前後方向Xおよび横方向Yそれぞれと直交する方向を、上下方向Zという。
図1に示すように、車体本体11の後面の下端部それぞれに、駆動輪20が一対取り付けられている。
一対の駆動輪20それぞれには、一対の連結ギア21が設けられている。連結ギア21は、駆動輪20の車軸O1と同軸に配置されている。
制御部30は、一対の駆動輪20の回転を個別に制御する。制御部30は各種の電子部品が実装された制御基板31により構成されている。制御基板31は、車体本体11の上側に配置されている。
USBポート32にはUSB90を接続することができる。制御部30は、記憶部1109に記憶された指令値や制御プログラムを用いた制御を行うことができるコンピュータである。
制御部30は、外部から受信した指令値に基づく制御を行ってもよいし、記憶部110に予め記憶された指令値に基づく制御を行ってもよい。
一対の走行用モータ40は、駆動輪20の連結ギア21と各別に連結されている。具体的には、一対の走行用モータ40それぞれの出力軸の端部に取り付けられた出力ギア41が、駆動輪20の連結ギア21と各別に噛み合っている。
このため、図8に示すように、走行用モータ40それぞれの出力ギア41は、上下方向Zの位置が互いに異なっている。
図1および図6に示すように、支持部50は、筆記部P1および車軸O1それぞれの前後方向Xの位置が一致するとともに、筆記部P1が一対の駆動輪20の間の中央部に位置するように、筆記用具Pを支持している。
図6(b)に示すように、第1支持部51は、車体10の内部から前後方向Xに延び、車体10の後方Bに向けて突出する板状に構成されている。
第1支持部51は、表裏面が上下方向Zを向いている。第1支持部51には、上下方向Zに貫通する貫通孔51Bが形成されている。貫通孔51Bの内径は、使用される筆記用具Pの筆記部P1周辺の外径よりも大きくなっている。
挿入孔52Aの内径は、使用される筆記用具Pの外径よりも少し大きくなっている。このため、筆記用具Pの上端部は、第2支持部52に上下方向Zに拘束することなく、筆記用具Pを支持している。
第2支持部52の挿入孔52Aの内径は、第1支持部51の貫通孔51Bの内径よりも大きくなっている。
支持用モータ60は、第1支持部51を、支持用モータ60と接続された接続部回りに、上方又は下方に向けて回動させるための動力を提供する。
本実施形態では、従動輪70として、単一のボールキャスターが採用されている。従動輪70は、車体本体11の底部に取り付けられている。従動輪70は車体本体11の底部のうち、横方向Yの中央部に配置されている。
図示の例では、バッテリとして2本の単三形の乾電池が採用される。バッテリ搭載部80には、単三形の乾電池であるバッテリが、上下方向Zに沿って配置される。
なお、バッテリの種類や大きさは、自動走行筆記装置1のサイズに合わせて任意に変更することができる。
図9に示すように、本実施形態における自動走行筆記方法では、制御部30が、受付ステップ(S501)と、回転数算出ステップ(S502)と、筆記時間算出ステップ(S503)と、駆動輪回転ステップ(S504)と、筆記ステップ(S505)と、を実行する。
自動走行筆記方法は、記憶部110に記憶された制御プログラムを、制御部30が実行することで行うことができる。なお、下記に示す自動走行筆記方法はあくまで一例であり、他の方法により自動走行筆記を行ってもよい。
回転数算出ステップでは、受付ステップにおいて受付けた指令値に基づいて、一対の駆動輪20それぞれの回転数を算出する。
筆記時間算出ステップでは、筆記部P1を筆記面Sに接触するタイミングを算出する。
筆記ステップでは、筆記時間算出ステップにより算出されたタイミングに、筆記部P1を筆記面Sに接触、又は筆記部P1を筆記面Sから離隔させる。これにより、筆記面Sに指令値に基づく筆記が行われる。
まず、一対の駆動輪20が同じ回転数で回転する場合には、自動走行筆記装置1は前方A又は後方Bに向けて真っすぐ走行することができる。
次に、一対の駆動輪20のうち、例えば右側の駆動輪20の回転数を、左側の駆動輪20の回転数よりも速くすることで、車体10を前方A又は後方Bに向けて走行させながら、次第に左側に向けて湾曲するように走行させることができる。
同様に、左側の駆動輪20の回転数を、右側の駆動輪20の回転数よりも速くすることで、車体10を前方A又は後方Bに向けて走行させながら、次第に右側に向けて湾曲するように走行させることができる。
そして、このように車体10を様々な方向に向けて走行させながら、筆記用具Pの筆記部P1を筆記面Sに接触させることで、筆記面Sに文字や図形を描画することができる。
また、車体10に例えばGPS等の測位システムを搭載して、絶対座標を管理してもよい。
また例えば、筆記面S上に座標原点を予め設定し、外部から車体10の位置を検出して車体の位置座標を特定してもよい。車体10の位置検出方法としては、例えば車体10を撮像して画像解析を行ってもよい。また、上述した位置管理の各手法を組み合わせて、車体10の位置を評価してもよい。
また、スマートフォン等のユーザが使用する携帯端末により、例えば車体10の位置情報を取得し、指令値を無線モジュールに送信するような遠隔操作を行ってもよい。
このようにして、ユーザが所期する描画内容に対する描画精度を、自動走行筆記装置1が容易に確保することができる。
このため、ユーザの指令値に合わせて、筆記用具Pの筆記部P1を、筆記面Sに接触させたり、筆記面Sから離間させたりすることで、描画精度を向上することができる。
これにより、筆記部P1が筆記面S上に描画しながら車体10が走行している最中に、筆記部P1が筆記面Sに接触していることから生じる筆記抵抗を小さくし、駆動輪20がスリップするのを抑えることができる。また、筆記用具Pを全方向に保持するような構成と比較して、支持部50の構造をシンプルにすることができる。
また、上記実施形態においては、支持部50が、第1支持部51と第2支持部52とを備えている構成を示したが、このような態様に限られない。一つの支持部50により、筆記用具Pを支持してもよい。
一対の走行用モータ40は、側面視で互いに重なるように配置されてもよい。
また、制御部30が、車体10に設けられている構成を示したが、このような態様に限られない。制御部30を車体10とは別に設けて、遠隔制御により自動走行筆記装置1を制御してもよい。
すなわち、本開示の実施形態を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、順番を変更したり、或いは分割したりすることが可能である。また、各実施形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。
10 車体
20 駆動輪
30 制御部
40 走行用モータ
50 支持部
51 第1支持部
52 第2支持部
60 支持用モータ
70 従動輪
80 バッテリ搭載部
O1 車軸
Claims (7)
- 横方向に互いに間隔をあけて配置され、筆記面上をそれぞれが自律して回転する一対の駆動輪を有し、前記筆記面上を前後左右に自律走行可能とされた車体と、
前記一対の駆動輪の回転を個別に制御する制御部と、
前記車体に設けられ、筆記用具の筆記部が前記筆記面と接触するように、前記筆記用具を支持する支持部と、を備え、
前記一対の駆動輪それぞれの車軸は、互いに同軸となるように配置され、
前記支持部は、前記筆記部および前記車軸それぞれの前後方向の位置が一致するとともに、前記筆記部が前記一対の駆動輪の間の中央部に位置するように、前記筆記用具を支持し、前記筆記用具における前記筆記部側の一端部を支持する第1支持部と、前記筆記用具における前記一端部と反対側の他端部が挿入される第2支持部と、を備え、
前記車体には、前記第1支持部を前記筆記面に対して近接および離間させる支持用モータが設けられ、
前記制御部は、前記支持用モータを制御する自動走行筆記装置。 - 前記車体に設けられ、前記一対の駆動輪それぞれを回転駆動する一対の走行用モータと、
一対の駆動輪それぞれの車軸と同軸に配置され、かつ前記一対の走行用モータと連結された一対の連結ギアと、を備え、
前記一対の走行用モータは、横方向から見た側面視で、互いに重ならない位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の自動走行筆記装置。 - 前記車体のうち、上面視で前記支持部を横方向に挟む位置には、バッテリが搭載されるバッテリ搭載部が一対設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動走行筆記装置。
- 前記車体は、前記一対の駆動輪と前後方向に間隔をあけて配置されるとともに、前記車体の走行に従って、前記筆記面上を回転する従動輪を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の自動走行筆記装置。
- 前記従動輪は、単一のボールキャスターであることを特徴とする請求項4に記載の自動走行筆記装置。
- 横方向に互いに間隔をあけて配置され、筆記面上をそれぞれが自律して回転する一対の駆動輪を有し、前記筆記面上を前後左右に自律走行可能とされた車体と、
前記一対の駆動輪の回転を個別に制御する制御部と、
前記車体に設けられ、筆記用具の筆記部が前記筆記面と接触するように、前記筆記用具を支持する支持部と、を備え、
前記一対の駆動輪それぞれの車軸は、互いに同軸となるように配置され、
前記支持部は、前記筆記部および前記車軸それぞれの前後方向の位置が一致するとともに、前記筆記部が前記一対の駆動輪の間の中央部に位置するように、前記筆記用具を支持し、前記筆記用具における前記筆記部側の一端部を支持する第1支持部と、前記筆記用具における前記一端部と反対側の他端部が挿入される第2支持部と、を備え、
前記車体には、前記第1支持部を前記筆記面に対して近接および離間させる支持用モータが設けられ、
前記制御部は、前記支持用モータを制御する自動走行筆記装置を走行させながら筆記させる自動走行筆記方法であって、
前記制御部が、
ユーザからの指令値を受付ける受付ステップと、
前記受付ステップにおいて受付けた指令値に基づいて、前記一対の駆動輪それぞれの回転数を算出する回転数算出ステップと、
前記筆記部を前記筆記面に接触するタイミングを算出する筆記時間算出ステップと、
前記回転数算出ステップにおいて算出された回転数に基づいて、前記一対の駆動輪それぞれを回転させる駆動輪回転ステップと、
筆記時間算出ステップにより算出された前記タイミングに、前記筆記部を前記筆記面に接触させる筆記ステップと、を実行する自動走行筆記方法。 - 横方向に互いに間隔をあけて配置され、筆記面上をそれぞれが自律して回転する一対の駆動輪を有し、前記筆記面上を前後左右に自律走行可能とされた車体と、
前記一対の駆動輪の回転を個別に制御する制御部と、
前記車体に設けられ、筆記用具の筆記部が前記筆記面と接触するように、前記筆記用具を支持する支持部と、を備え、
前記一対の駆動輪それぞれの車軸は、互いに同軸となるように配置され、
前記支持部は、前記筆記部および前記車軸それぞれの前後方向の位置が一致するとともに、前記筆記部が前記一対の駆動輪の間の中央部に位置するように、前記筆記用具を支持し、前記筆記用具における前記筆記部側の一端部を支持する第1支持部と、前記筆記用具における前記一端部と反対側の他端部が挿入される第2支持部と、を備え、
前記車体には、前記第1支持部を前記筆記面に対して近接および離間させる支持用モータが設けられ、
前記制御部は、前記支持用モータを制御する自動走行筆記装置を走行させながら筆記させる自動走行筆記プログラムであって、
前記制御部に、
ユーザからの指令値を受付ける受付機能と、
前記受付機能において受付けた指令値に基づいて、前記一対の駆動輪それぞれの回転数を算出する回転数算出機能と、
前記筆記部を前記筆記面に接触させるタイミングを算出する筆記時間算出機能と、
前記回転数算出機能において算出された回転数に基づいて、前記一対の駆動輪それぞれを回転させる駆動輪回転機能と、
筆記時間算出機能により算出された前記タイミングに、前記筆記部を前記筆記面に接触させる筆記機能と、を実現させる自動走行筆記プログラム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019001467A JP7171040B2 (ja) | 2019-01-08 | 2019-01-08 | 自動走行筆記装置、自動走行筆記方法、および自動走行筆記プログラム |
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