特許法第30条第2項適用 令和 2年 9月27日にミキワメLIVEのウェブサイトにて公開(https://www.recme.jp/live/tohoku/202009/R6v4HhdV/top/)
以下に、本開示の情報処理方法、プログラム及び情報処理装置について、その実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施形態1)
図1は、合同説明会システムの構成例を示す説明図である。本実施形態では、インターネット等のネットワークNを介して、複数の企業が説明会(オンライン説明会)を行う合同企業説明会を実現する合同説明会システムについて説明する。本実施形態の合同説明会システムは、情報処理装置1、合同説明会の主催者(運営)側の端末2、採用企業(出展企業)側の端末3,3…、求職者側の端末4,4…を含む。各装置1,2,3,4はネットワークNを介して通信接続されている。
情報処理装置1は、種々の情報処理、情報の送受信が可能な情報処理装置であり、例えばサーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ等である。本実施形態では情報処理装置1がサーバコンピュータであるものとし、以下では簡潔のためサーバ1と読み替える。サーバ1は、複数の企業がネットワークNを介してオンライン説明会を行う合同企業説明会において、各企業のオンライン説明会に対する求職者からの参加要求を受け付け、各求職者のオンライン説明会への参加を仲介する処理を行う。なお、求職者は、学生(新卒者)、第二新卒者、中途採用応募者等を含む。
主催者側の端末2は、合同説明会を開催する運営会社の担当者が使用する端末装置であり、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等である。以下では主催者端末2と読み替える。主催者端末2は、サーバ1が提供する合同説明会システム(合同説明会サイト)を運営するために必要な情報をサーバ1との間で送受信すると共に、合同説明会システムを利用する企業の端末3及び求職者の端末4との間で情報の送受信を行う。なお、本実施形態では、求職者を対象とした講演会を行う講演会ブースが設けられており、講演会の登壇者は、例えば主催者端末2を用いて合同説明会システムに参加することとするが、主催者端末2とは別の端末を用いて合同説明会システムに参加してもよい。また、本実施形態では、求職者がエントリーシート(ES)及び採用面接に関するアドバイスを受けることができるブースが設けられており、このブースの担当者は、主催者端末2を用いて合同説明会システムに参加することとする。
採用企業側の端末3は、合同説明会システムを利用して採用活動(企業説明会)を行う企業の人事担当者が使用する端末装置であり、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等である。以下では企業端末3と読み替える。企業端末3は、合同説明会システムを利用するために必要な情報をサーバ1との間で送受信すると共に、合同説明会システムを介してオンライン説明会に参加してきた求職者の端末4との間で情報(映像及び音声等)の送受信を行う。なお、出展企業は、合同説明会の開催中、予め設定されたタイムスケジュール(タイムテーブル)に従って複数タームのオンライン説明会を実施する。
求職者側の端末4は、合同説明会システムを利用して就職活動を行う求職者が使用する端末装置であり、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等である。以下では求職者端末4と読み替える。求職者端末4は、合同説明会システムを利用するために必要な情報をサーバ1との間で送受信すると共に、合同説明会システムを介して参加するオンライン説明会を開催する企業の企業端末3との間で情報(映像及び音声等)の送受信を行う。
図2は、サーバ1の構成例を示すブロック図である。サーバ1は、制御部11、主記憶部12、通信部13、及び補助記憶部14を備える。制御部11は、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサを有し、補助記憶部14に記憶されたプログラムP1を読み出して実行することにより、種々の情報処理、制御処理等を行う。主記憶部12は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の一時記憶領域であり、制御部11が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。通信部13は、通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して他の装置との間で情報の送受信を行う。
補助記憶部14は、大容量メモリ、ハードディスク等の不揮発性記憶領域であり、制御部11が処理を実行するために必要なプログラムP1(プログラム製品)、その他のデータを記憶している。また、サーバ1はウェブサーバの機能を有しており、補助記憶部14は、合同説明会システムを実現するための合同説明会サイトSを記憶している。また補助記憶部14は、企業DB141、求職者DB142、及び講演会DB143を記憶している。企業DB141は、本システムを利用する企業の情報を格納するデータベースである。求職者DB142は、本システムを利用する求職者の情報を格納するデータベースである。講演会DB143は、本システムを利用して開催される講演会の情報を格納するデータベースである。なお、補助記憶部14はサーバ1に接続された外部記憶装置であってもよく、DB141,142,143のいずれかが他のサーバに記憶されていてもよい。
本実施形態において、サーバ1は複数のコンピュータからなるマルチコンピュータであってもよく、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよく、クラウドサーバであってもよい。また、サーバ1は上記の構成に限られず、例えば操作入力を受け付ける入力部、画像を表示する表示部等を含んでもよい。また、サーバ1は、非一時的なコンピュータ読取可能な記録媒体1aを読み取る読取部を備え、記録媒体1aからプログラムP1を読み込んでもよい。また、プログラムP1は単一のコンピュータ上で実行されてもよく、ネットワークNを介して相互接続された複数のコンピュータ上で実行されてもよい。
図3は、主催者端末2の構成例を示すブロック図である。主催者端末2は、制御部21、主記憶部22、通信部23、表示部24、入力部25、補助記憶部26、カメラ27、マイク28、及びスピーカ29を備える。制御部21は、一又は複数のCPU等のプロセッサを有し、補助記憶部26に記憶されたプログラムP2を読み出して実行することにより、種々の情報処理を行う。主記憶部22は、RAM等の一時記憶領域であり、制御部21が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。通信部23は、通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して他の装置との間で情報の送受信を行う。
表示部24は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部21からの指示に従って各種の情報を表示する。入力部25は、キーボード、マウス等の操作インターフェイスであり、ユーザによる操作入力を受け付け、操作内容に応じた制御信号を制御部21へ送出する。表示部24及び入力部25は一体として構成されたタッチパネルであってもよい。
補助記憶部26は、ハードディスク、大容量メモリ等の不揮発性記憶領域であり、制御部21が処理を実行するために必要なプログラムP2、その他のデータを記憶している。また補助記憶部26は、ウェブサーバにアクセスするためのウェブブラウザAP1(以下ではブラウザAP1という)、及びネットワークNを介したオンライン会議に参加するためのオンライン会議アプリケーションプログラムAP2(以下ではオンライン会議アプリAP2という)を記憶している。オンライン会議アプリAP2は、例えばズームビデオコミュニケーションズが提供するWeb会議サービスであるZoom(登録商標)を利用するためのアプリを用いることができる。なお、オンライン会議アプリAP2はZoomに限定されない。
カメラ27は、制御部21からの指示に従って撮影処理を行う撮影部であり、取得した撮影画像を、例えば主記憶部22へ送出して記憶させる。マイク28は、制御部21からの指示に従って周囲の音声を収集する集音部であり、取得した音声データを、例えば主記憶部22へ送出して記憶させる。スピーカ29は、制御部21からの指示に従って音声出力する音声出力部であり、制御部21からの指示に従ったメッセージを音声出力する。
主催者端末2は、非一時的なコンピュータ読取可能な記録媒体2aを読み取る読取部を備え、記録媒体2aからプログラムP2等を読み込んでもよい。また、プログラムP2は単一のコンピュータ上で実行されてもよく、ネットワークNを介して相互接続された複数のコンピュータ上で実行されてもよい。
企業端末3及び求職者端末4は、図3に示す主催者端末2と同様の構成を有するので、企業端末3及び求職者端末4の構成についての説明は省略する。
図4は、企業DB141、求職者DB142及び講演会DB143のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。企業DB141は、企業ID列、企業名列、企業情報列、アドレス情報列、採用希望情報列、参加人数列を含む。企業ID列は、各企業を識別するための識別情報(企業ID)を記憶する。企業名列、企業情報列、アドレス情報列、採用希望情報列、及び参加人数列は、企業IDに対応付けて、企業の名称、企業に関する情報、オンライン説明会を開催するために企業に割り当てられたアドレス情報、企業が採用対象に設定した人材の特徴を示す情報、及び企業が開催したオンライン説明会に参加した求職者の人数を記憶する。企業に関する情報は、企業を説明する情報、オンライン説明会の内容を説明する情報、自社の説明会に求職者を呼び込むための情報等を含む。アドレス情報は、例えばオンライン説明会(オンライン会議)に参加するためのURL(Uniform Resource Locator)である。採用対象の特徴情報は、企業が採用したい人材の特徴(性格、適性)を示す情報であり、例えば受検者の適性(性格)を判定するための複数の判定基準(適性検査の各検査項目)に対するスコアで表される。各判定基準に対するスコアは、各検査項目に対する回答に応じて採点される点数、又は、当該適性検査を受検した全ての受検者の検査結果(点数)に基づいて算出可能な偏差値等を用いることができる。採用対象の特徴情報は、各判定基準に対して任意のスコアが設定されてもよく、企業の従業員(全従業員、目標とすべき従業員、部署毎に所定数の従業員等)が予め受検した適性検査の検査結果から導き出されたスコアが設定されてもよい。求職者の参加人数は、合同説明会で開催されたオンライン説明会に参加した求職者の人数であり、各タームの開催日時に対応付けて各タームの参加人数が記憶してある。企業DB141は、図4に示す構成に限定されず、複数のDBに分割して各情報が登録されていてもよく、一部の情報が他のサーバのDBに登録されていてもよい。
求職者DB142は、求職者ID列、氏名列、予約情報列、検査結果列を含む。求職者ID列は、各求職者を識別するための求職者IDを記憶する。氏名列、予約情報列、及び検査結果列は、求職者IDに対応付けて、求職者の氏名、合同説明会に関する予約情報、及び求職者が予め受検した適性検査の検査結果を記憶する。予約情報は、合同説明会に参加するために発行されたID及びパスワード等の認証情報、合同説明会において予約制で開催されるイベントに対する予約内容に関する情報を含む。求職者の適性検査の検査結果は、適性(性格)分析のための複数の質問(検査項目)のそれぞれに対する受検者(求職者)の回答を含む。なお、適性検査は、受検者の適性を判定するための複数の判定基準について、各判定基準の評価を行う際の評価尺度に用いる適性検査の検査項目を含む。求職者DB142は、図4に示す構成に限定されず、複数のDBに分割して各情報が登録されていてもよく、一部の情報が他のサーバのDBに登録されていてもよい。例えば、求職者の適性検査の検査結果は、求職者ID及び氏名等の求職者の情報に対応付けて、求職者の情報を管理する他のサーバに記憶されていてもよい。
講演会DB143は、講演会ID列、日時列、登壇者情報列、参加人数列を含む。講演会ID列は、合同説明会で開催される各講演会を識別するための講演会IDを記憶する。日時列、登壇者情報列、及び参加人数列は、講演会IDに対応付けて、講演会の開催日時、講演会の登壇者に関する情報、及び講演会に参加した求職者の人数を記憶する。登壇者に関する情報は、登壇者の氏名、所属企業及び経歴等の個人情報、登壇者が行う講演内容に関する情報等を含む。
以下に、本実施形態の合同説明会システムにおいて各装置が行う処理についてフローチャート及び画面例を用いて説明する。図5~図8は、合同説明会システムにおける処理手順の一例を示すフローチャート、図9~図12は合同説明会の画面例を示す説明図である。図5~図7では左側に求職者端末4が行う処理を、右側にサーバ1が行う処理をそれぞれ示す。図8に示す企業情報の生成処理は、図5中のステップS20の処理である。以下の処理において、求職者は、合同説明会サイトSで開催される合同説明会の参加を予約しており、合同説明会に参加するためのID及びパスワード等の認証情報を、合同説明会の運営会社から取得している。そして、求職者は、合同説明会の参加可能日時が到来した後に、ID及びパスワードを用いてサーバ1(合同説明会サイトS)に対してログイン処理を行い、合同説明会サイトSによる合同説明会に参加する。サーバ1は、求職者端末4から取得した求職者の認証情報に基づいてログイン処理を行った後に、以下の処理を実行する。なお、サーバ1は、合同説明会に参加している求職者の人数(来場者数)を計数するための来場者数カウンタと、各企業の企業説明会(企業ブース)に参加している求職者の人数を計数するための企業参加人数カウンタと、合同説明会で開催される講演会に参加している求職者の人数を係数するための講演会参加人数カウンタとを有している。これらのカウンタは、例えば主記憶部12に設けられている。来場者数カウンタは、合同説明会が開催される際に0にリセットされ、企業参加人数カウンタは、各企業における各タームの説明会への入場(参加)が開始される際に0にリセットされ、講演会参加人数カウンタは、各講演会への入場(参加)が開始される際に0にリセットされる。
本実施形態の合同説明会システムにおいて、サーバ1の制御部11は、求職者端末4から受信した認証情報(ID及びパスワード)に基づくログイン処理を行った後、ログインできた求職者の求職者端末4に対して、合同説明会システムにおけるトップページを送信する(S11)。そして、制御部11は、合同説明会の来場者数を計数する来場者数カウンタに1を加算する(S12)。求職者端末4の制御部は、サーバ1からトップページを受信した場合、受信したトップページに基づいて、図9に示すようなトップ画面を表示部に表示する(S13)。
図9はトップ画面例を示しており、図9に示す画面は、合同説明会の参加者(求職者及び出展企業の担当者等)に通知すべき情報を表示する表示欄F1を有する。表示欄F1には、企業ブースで開催される説明会における各タームの案内情報、各企業を紹介する情報、何らかのトラブルが発生した場合のアナウンス情報等が表示される。またトップ画面は、合同説明会の来場者数、各企業ブースの参加者の合計(企業ブースの参加者数)を表示している。具体的には、サーバ1の制御部11は、合同説明会サイトSを介した合同説明会への参加人数(来場人数)と、各企業のオンライン説明会への参加人数とを計数しており、計数した来場人数と企業説明会への参加人数とをトップ画面に表示させて求職者端末4へ出力する。このように合同説明会の来場者数及び各企業の説明会の参加者数を表示することにより、求職者が自宅等から合同説明会に参加している場合であっても、合同説明会の参加状況、雰囲気、熱気等を体感することが可能となる。なお、図9に示す画面において、例えば来場者数又は企業ブースの参加者数に応じて表示欄F1の背景を切り替えることにより、合同説明会の盛況ぶり及び熱気をより求職者に伝えるように構成されていてもよい。
トップ画面は、「会場マップ/タイムスケジュール」タブ、「出展企業ブース」タブ、及び「講演会/ES・面接フィードバック」タブを有しており、タブの選択が切り替えられることにより、選択されたタブに応じた画面が表示される。なお、トップ画面は、「会場マップ/タイムスケジュール」タブが選択された場合に表示される画面である。「出展企業ブース」タブが選択された場合は、図10に示すような企業ブース画面の表示に切り替えられ、「講演会/ES・面接フィードバック」タブが選択された場合、図12に示すような講演会ブース画面の表示に切り替えられる。
図9に示す画面、具体的には「会場マップ/タイムスケジュール」タブが選択された場合に表示されるトップ画面は、合同説明会の当日のタイムスケジュールを表示している。タイムスケジュールは、企業ブースにおける各ターム(各説明会)の入場開始時刻、説明会の開始時刻及び終了時刻等を表示しており、求職者は、タイムスケジュールを確認しながら、各企業の説明会への参加順序等を予定する。またトップ画面は、講演会ブースに参加するための「会場はこちら」ボタンと、企業ブースに参加するための「出展企業への入場はこちら」ボタンと、ES・面接フィードバックブースに参加するための「会場はこちら」ボタンとを有する。「出展企業への入場はこちら」ボタンが操作された場合、図10に示す企業ブース画面の表示に切り替わる。なお、企業ブース画面は、「出展企業ブース」タブが選択された場合にも表示される画面である。よって、求職者は、各企業の説明会に参加したい場合、「出展企業への入場はこちら」ボタン又は「出展企業ブース」タブを操作して企業ブースへの入場を指示し、この場合、企業ブース画面の表示に切り替わる。また、講演会ブースへの「会場はこちら」ボタン又はES・面接フィードバックブースへの「会場はこちら」ボタンが操作された場合、図12に示す講演会ブース画面の表示に切り替わる。なお、講演会ブース画面は、「講演会/ES・面接フィードバック」タブが選択された場合にも表示される画面である。よって、求職者は、講演会に参加したい場合、又はES・面接に関するアドバイスを受けたい場合、いずれかの「会場はこちら」ボタン又は「講演会/ES・面接フィードバック」タブを操作して、講演会ブース又はES・面接フィードバックブースへの入場を指示し、この場合、講演会ブース画面の表示に切り替わる。
トップ画面は更に、「インフォメーション」ボタンと、「アンケート記入エリア」ボタンとを有する。「インフォメーション」ボタンが操作された場合、表示画面が、表示欄F1が表示された状態に切り替わる。例えば図9に示す画面において、下方向へのスクロールによって表示欄F1が表示されていない状態となった後に「インフォメーション」ボタンが操作された場合、表示欄F1が表示された状態、即ち、トップ画面の一番上までスクロースされた状態の画面が表示される。「アンケート記入エリア」ボタンが操作された場合、合同説明会に関するアンケートの入力フォーム画面が表示される。アンケートの入力フォーム画面は、例えばトップ画面とは別ウィンドウで表示される。
求職者端末4の制御部は、上述した構成のトップ画面において、「出展企業への入場はこちら」ボタン又は「出展企業ブース」タブが操作されたか否かに応じて、企業ブースへの入場が指示されたか否かを判断する(S14)。企業ブースへの入場が指示されていないと判断した場合(S14:NO)、求職者端末4の制御部は、ステップS37の処理に移行する。企業ブースへの入場が指示されたと判断した場合(S14:YES)、制御部は、企業ブースへの入場要求をサーバ1に送信する(S15)。サーバ1の制御部11は、求職者端末4から企業ブースへの入場要求を受信した場合、要求元の求職者端末4に対して、企業ブースページを送信する(S16)。求職者端末4の制御部は、サーバ1から企業ブースページを受信した場合、受信した企業ブースページに基づいて、図10に示すような企業ブース画面を表示部に表示する(S17)。
図10に示す企業ブース画面は、合同説明会に出展している企業の中から、求職者が所望の企業を検索するための業種選択ボタンB1を有し、業種選択ボタンB1は、各企業の業種(業界)をそれぞれ選択するための複数ボタンを含む。企業ブース画面は、合同説明会における各企業のブースに見立てた企業表示欄F2を有しており、各企業の企業情報がそれぞれの企業表示欄F2に表示される。図10に示す例では、業種選択ボタンB1を介して化粧品の業種が選択されており、2つの企業表示欄F2のそれぞれに、業種が化粧品である会社AA及び会社BBの企業情報が表示されている。なお、業種選択ボタンB1を介して業種が選択されていない場合、例えば予め設定された企業、ランダムに選択された企業等の企業情報が企業表示欄F2に表示されてもよい。企業ブース画面は、業種選択ボタンB1を介して選択された業種に対する選択状態を解除するためのリセットボタンを有する。また企業ブース画面は、業種選択ボタンB1に加えて、任意の企業が自動的に選択される「おまかせ」ボタンを有しており、「おまかせ」ボタンが操作された場合、任意に選択された企業の企業情報が企業表示欄F2に表示される。ここでは、例えば予め設定された企業、ランダムに選択された企業のほかに、求職者の学歴及び職歴等に応じて選択された企業、説明会が混雑していない(参加人数が少ない)企業等の企業情報が企業表示欄F2に表示されてもよい。
企業ブース画面における企業表示欄F2は、各企業の企業情報、説明会に関する情報、説明会の混雑状況等を表示しており、各企業のオンライン説明会に参加するための「参加する」ボタン(参加ボタン)と、のぞき見するための「のぞいてみる」ボタン(視聴ボタン)とを有する。本実施形態において、説明会に参加するとは、求職者端末4のカメラ及びマイクをオン状態にして参加することを意味し、説明会をのぞき見するとは、求職者端末4のカメラ及びマイクをオフ状態にして参加(視聴・聴講)することを意味する。なお、説明会をのぞき見する場合であっても、求職者による操作によって求職者端末4のカメラをオン状態にして参加してもよい。
本実施形態では、各企業の説明会に参加上限人数が設定してあり、各企業の説明会への参加人数が参加上限人数に到達した場合、これ以上の参加が拒否される。図10に示す例では、会社AAの企業表示欄F2に参加上限人数に到達したこと(満員であること)を示すメッセージが表示されており、会社AAの企業表示欄F2の「参加する」ボタンが選択できないように表示されている。なお、満員となった企業説明会においては、「のぞいてみる」ボタンは選択できるように構成されていてもよく、「参加する」ボタンが選択できなくなったタイミングで「のぞいてみる」ボタンも選択できないように構成されていてもよい。
求職者端末4の制御部は、上述した構成の企業ブース画面において、業種選択ボタンB1を介して任意の業種が選択されたか否かを判断し(S18)、選択されていないと判断した場合(S18:NO)、ステップS37の処理に移行する。任意の業種が選択されたと判断した場合(S18:YES)、制御部は、選択された業種を示す業種情報をサーバ1に送信する(S19)。なお、「おまかせ」ボタンが操作された場合、制御部は、業種情報として「おまかせ」をサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、求職者端末4から、選択された業種の業種情報を受信した場合、受信した業種情報に基づいて、企業ブース画面の企業表示欄F2に表示すべき企業情報を生成する処理を実行する(S20)。
図8に示す企業情報の生成処理において、制御部11は、求職者端末4から取得した業種情報に基づいて、業種情報が示す業種に該当する企業の企業名及び企業情報を企業DB141から読み出す(S61)。なお、各企業の業種は、企業DB141の企業情報に記憶されている。また制御部11は、企業名及び企業情報を読み出した企業について、当該企業の企業説明会に対して現時点での参加人数を、当該企業の企業参加人数カウンタから読み出す(S62)。制御部11は、当該企業の参加上限人数(定員)に対する、現時点での参加人数の割合を算出する(S63)。なお、各企業の参加上限人数は、全ての企業に対して一律に設定されていてもよく、企業毎に設定されていてもよい。
制御部11は、現時点での参加人数が当該企業の定員に到達しているか否かを判断する(S64)。具体的には、制御部11は、ステップS63で算出した割合が100%であるか否かを判断し、100%であると判断した場合、定員に到達していると判断する。制御部11は、定員に到達していると判断した場合(S64:YES)、現在のタームに参加できないことを通知するためのメッセージを生成する(S65)。なお、現在のタームとは、現在入場が開始されている説明会又は現在開催中の説明会のタームである。図10に示すように、制御部11は、例えば「満員御礼 次タームまでしばらくお待ちください」のようなメッセージを生成する。そして制御部11は、ステップS61で読み出した企業情報を表示し、この企業情報の上に、ステップS65で生成したメッセージを重ねて表示する表示情報であって、企業ブース画面の企業表示欄F2に表示される表示情報を生成する(S66)。なお、ここでの表示情報は、選択できない状態で表示される「参加する」ボタン及び「のぞいてみる」ボタンを含む。
制御部11は、定員に到達していないと判断した場合(S64:NO)、ステップS63で算出した割合に応じて、当該企業の現在のタームの混雑状況を特定する(S67)。例えば制御部11は、余裕あり、やや混雑、混雑等の複数段階で表した混雑状況のうちのいずれかを特定する。具体的には、制御部11は、定員に対する割合が50%未満である場合、余裕ありの混雑状況を特定し、50%以上80%未満である場合、やや混雑の混雑状況を特定し、80%以上である場合、混雑の混雑状況を特定する。なお、上述した混雑状況を示す文言は一例であって、その他の文言を用いてもよい。また、混雑状況は2段階で示されてもよく、4段階以上で示されてもよい。そして制御部11は、ステップS61で読み出した企業情報と、ステップS67で特定した混雑状況を示す情報(混雑状況情報)とを表示する表示情報であって、企業ブース画面の企業表示欄F2に表示される表示情報を生成する(S66)。ここでの表示情報は、選択できる状態で表示される「参加する」ボタン及び「のぞいてみる」ボタンを含む。なお、制御部11は、「参加する」ボタンに対して、企業の説明会に参加するためのアドレス情報へのリンクを設定し、「のぞいてみる」ボタンに対して、企業の説明会をのぞき見するためのアドレス情報へのリンクを設定した表示情報を生成する。アドレス情報は企業IDに対応付けて企業DB141に記憶されている。
制御部11は、求職者端末4から取得した業種情報が示す業種に該当する企業において、上述した処理を実行していない企業があるか否かを判断する(S68)。制御部11は、上述した処理を実行していない未処理の企業があると判断した場合(S68:YES)、ステップS61の処理に戻り、未処理の企業について、ステップS61~S67の処理を実行する。これにより、制御部11は、求職者端末4から取得した業種情報が示す業種に該当する全ての企業について、企業ブース画面の企業表示欄F2に表示される表示情報を生成する。制御部11は、求職者端末4から取得した業種情報が示す業種に該当する全ての企業について上述した処理を実行したと判断した場合(S68:NO)、図5に示す処理に戻る。
なお、求職者端末4において、企業ブース画面のおまかせボタンが操作された場合、サーバ1の制御部11は、求職者端末4から取得した業種情報が示す業種に該当する企業の代わりに、任意に選択した企業について、ステップS61~S67の処理を実行する。この場合、制御部11は、任意に選択した企業について、企業ブース画面の企業表示欄F2に表示される表示情報を生成できる。
制御部11は、ステップS20で生成した各企業の表示情報を求職者端末4へ送信する(S21)。求職者端末4の制御部は、サーバ1から各企業の表示情報を受信した場合、受信した各企業の表示情報を、表示部に表示中の企業ブース画面における企業表示欄F2にそれぞれ表示する(S22)。これにより、求職者端末4の表示部には、図10に示すような企業ブース画面が表示される。上述した処理により、サーバ1の制御部11は、合同説明会を模したページであって、複数の企業の各ブースに対応する企業表示欄F2を有する企業ブースページを、合同説明会に参加している求職者の求職者端末4に出力するページ出力部として動作する。また制御部11は、求職者が所望する企業に関する検索情報(ここでは業種の情報)を求職者端末4から取得し、取得した検索情報に基づいて、合同説明会に出展している企業から、検索情報に合致する企業を検索し、検索した企業のブースに対応する企業表示欄F2に、検索した企業の企業情報を表示させて求職者端末4へ出力することができる。なお、図10に示すように、各企業表示欄F2に各企業の説明会の混雑状況を示す情報を表示することにより、各企業の説明会の参加状況を体感することができる。
求職者端末4の制御部は、企業表示欄F2に各企業の表示情報が表示された企業ブース画面において、各企業表示欄F2に選択可能に表示されている「参加する」ボタンのうちで、いずれかの「参加する」ボタンが操作されたか否かを判断する(S23)。いずれかの「参加する」ボタンが操作されたと判断した場合(S23:YES)、求職者端末4の制御部は、操作されたボタンに対応する企業の企業IDと、当該企業の説明会への参加要求とサーバ1へ送信する(S24)。サーバ1の制御部11は、求職者端末4から、いずれかの企業の説明会への参加要求を受信した場合、受信した企業IDに対応する企業の企業参加人数カウンタに1を加算する(S25)。これにより、サーバ1は、企業ブース画面中のいずれかの企業表示欄F2(具体的には企業表示欄F2に企業情報が表示されている企業)に対する選択を求職者端末4から取得する取得部として動作する。そして、サーバ1は、選択された企業に対応して、各企業の説明会に対する求職者の参加人数を計数する。
企業ブース画面の企業表示欄F2に設けられた「参加する」ボタンには、当該企業の説明会に参加するためのアドレス情報のリンクが設定してある。よって、求職者端末4の制御部は、「参加する」ボタンが操作された場合、補助記憶部に記憶してあるオンライン会議アプリを読み出して起動し(S26)、「参加する」ボタンに設定してあるアドレス情報に基づいて、当該企業のオンライン説明会に参加する。求職者端末4の制御部は、企業の説明会に参加した場合、図11に示すような説明会画面を表示部に表示する(S27)。説明会画面は、例えば、合同説明会サイトSの表示画面とは別ウィンドウで表示される。なお、オンライン説明会が開始される前にオンライン説明会に参加した場合、説明会画面に、例えば「説明会の開始までしばらくお待ちください」のようなメッセージが表示されてもよく、予め用意された企業のPR映像が表示されてもよい。
なお、各企業のオンライン説明会では、例えば主催者がホストとなり、主催者端末2にオンライン会議アプリAP2を起動させてオンライン説明会を開催し、企業端末3及び求職者端末4によるオンライン説明会への参加を受け付ける。主催者端末2及び企業端末3も、図11に示す説明会画面と同様の画面を表示部に表示し、オンライン説明会に参加する。各求職者端末4及び企業端末3は、主催者端末2に対してオンライン説明会への参加を要求し、主催者端末2によって参加が許可された場合に、オンライン説明会への参加が可能となり、説明会画面が表示部に表示される。サーバ1は、企業ブース画面の各企業表示欄F2の「参加する」ボタンにオンライン説明会(アドレス情報)へのリンクを設定することにより、企業ブース画面を介して選択された企業の説明会に参加するためのアドレス情報を求職者端末4に出力するアドレス出力部として動作する。
説明会画面は、例えば図11に示すように、発話中の参加者(主催者、企業の担当者、又は求職者)の映像を表示する登壇者表示欄F3と、説明会の参加者(主催者、企業の担当者、及び求職者)の映像を表示する参加者表示欄F4とを有する。図11の例では、登壇者表示欄F3に企業の担当者(説明会の登壇者)の映像が表示され、参加者表示欄F4に他の参加者の映像が表示されている。また、説明会画面は、各端末2,3,4のマイクをオフ状態に切り替えるためのミュートボタンと、各端末2,3,4のカメラをオフ状態に切り替えるための「ビデオの停止」ボタンとを有する。ミュートボタンは、各端末2,3,4のマイクのオン/オフを切り替えるためのボタンであり、マイクがオン状態である場合は、図11に示すようにオフ状態(ミュート)への切り替えを指示できるように構成されており、マイクがオフ状態である場合は、オン状態(ミュート解除)への切り替えを指示できるように構成されている。また「ビデオの停止」ボタンは、各端末2,3,4のカメラのオン/オフを切り替えるためのボタンであり、カメラがオン状態である場合は、図11に示すようにオフ状態(ビデオの停止)への切り替えを指示できるように構成されており、カメラがオフ状態である場合は、オン状態(ビデオの開始)への切り替えを指示できるように構成されている。更に説明会画面は、当該説明会への参加の終了を指示するための退出ボタンを有する。なお、説明会画面の構成は、各端末2,3,4において、オンライン会議アプリに対する設定変更によって適宜変更可能である。また、説明会画面は、各参加者の映像だけでなく、例えば企業の担当者が各参加者に見せたい資料を画面共有することができ、画面共有された資料が登壇者表示欄F3の箇所に表示され、全ての参加者の映像が参加者表示欄F4に表示される構成でもよい。
オンライン説明会に参加している企業端末3において、制御部は、カメラによって登壇者を撮影し、マイクによって登壇者が発する音声を収集し、得られた登壇者の映像及び音声をネットワークN経由で、オンライン説明会に参加している各端末(具体的には主催者端末2及び求職者端末4)に送信する。企業のオンライン説明会に参加している求職者端末4において、制御部は、企業端末3から送信されてくる登壇者の映像及び音声を受信し、受信した映像を説明会画面の登壇者表示欄F3に表示し、受信した音声をスピーカから音声出力する。これにより、求職者は、求職者端末4を用いて、登壇者による企業説明会を視聴(聴講)することができる。求職者は、オンライン説明会に参加する場合、求職者端末4のカメラ及びマイクをオン状態に設定しておく。よって、求職者端末4の制御部は、カメラにて求職者を撮影し、マイクにて求職者が発する音声を収集し、得られた求職者の映像及び音声をネットワークN経由で企業端末3及び他の求職者端末4に送信する。企業端末3の制御部は、求職者端末4から送信されてくる求職者の映像及び音声を受信し、受信した映像を説明会画面の参加者表示欄F4(又は登壇者表示欄F3)に表示し、受信した音声をスピーカから音声出力する。これにより、企業の登壇者は、企業端末3を用いて、オンライン説明会に参加している求職者の映像を見ながら、求職者との間でコミュニケーションを取ることができる。求職者端末4の制御部は、他の求職者端末4から送信されてくる他の求職者の映像及び音声を受信し、受信した映像を説明会画面の参加者表示欄F4(又は登壇者表示欄F3)に表示し、受信した音声をスピーカから音声出力する。これにより、求職者は、他の求職者が発した質問等を視聴することができる。なお、求職者端末4のマイクは、登壇者の発話中はオフ状態とし、求職者が発話する際にオン状態とする等、適宜切り替えて使用されてもよい。主催者端末2は、オンライン説明会の開催中、企業端末3及び求職者端末4と同様の処理を実行しており、企業端末3及び求職者端末4から送信されてくる各参加者の映像及び音声を表示部及びスピーカにて出力する。よって、主催者も、企業の担当者及び求職者と同様にオンライン説明会に参加しており、何らかの問題が発生した場合に、企業の担当者及び求職者に対してメッセージを発信することができる。
企業端末3から送信される登壇者の映像及び音声と、求職者端末4から送信される求職者の映像及び音声とは、オンライン会議サービスを提供するサーバ(図示せず)に一旦送信され、このサーバを介して企業端末3及び求職者端末4のそれぞれに提供される構成でもよい。このような構成とした場合、サーバが、企業端末3及びそれぞれの求職者端末4から送信される各参加者の映像及び音声を取得し、図11に示すような画面を生成して、企業端末3及びそれぞれの求職者端末4に提供することができる。よって、図11に示すように、各端末2,3,4の表示部に表示される説明会画面中の登壇者表示欄F3及び参加者表示欄F4に、各参加者の映像を表示することができる。
求職者は、参加中のオンライン説明会が終了した場合、求職者端末4に表示中の説明会画面の「退出」ボタンを操作することにより、オンライン会議アプリの実行を終了させる。求職者端末4の制御部は、説明会画面中の退出ボタンが操作されたか否かを判断しており(S28)、操作されていないと判断した場合(S28:NO)、上述した処理を継続し、オンライン説明会への参加を継続する。退出ボタンが操作されたと判断した場合(S28:YES)、求職者端末4の制御部は、オンライン会議アプリの実行を終了する(S29)。制御部がオンライン会議アプリの実行を終了した場合、説明会画面が閉じられる。その後、制御部は、ステップS37の処理に移行する。
図10に示すような企業ブース画面において、いずれの「参加する」ボタンも操作されていないと判断した場合(S23:NO)、求職者端末4の制御部は、企業ブース画面の企業表示欄F2に選択可能に表示されている「のぞいてみる」ボタンのいずれかが操作されたか否かを判断する(S30)。いずれの「のぞいてみる」ボタンも操作されていないと判断した場合(S30:NO)、制御部は、ステップS37の処理に移行する。
いずれかの「のぞいてみる」ボタンが操作されたと判断した場合(S30:YES)、求職者端末4の制御部は、補助記憶部に記憶してあるオンライン会議アプリを読み出して起動する(S31)。なお、企業ブース画面の企業表示欄F2に設けられた「のぞいてみる」ボタンには、当該企業の説明会をのぞき見するためのアドレス情報のリンクが設定してある。よって、制御部は、「のぞいてみる」ボタンに設定してあるアドレス情報に基づいて、当該企業のオンライン説明会ののぞき見を実行する。求職者端末4の制御部は、企業の説明会ののぞき見を実行した場合、図11に示した説明会画面と同様の説明会画面を表示部に表示する(S32)。なお、企業説明会に参加する場合の説明会画面と、企業説明会をのぞき見する場合の説明会画面とは異なる構成であってもよい。例えばのぞき見する場合の説明会画面は、登壇者表示欄F3のみが設けられ、参加者表示欄F4が設けられていない構成でもよい。
オンライン説明会をのぞき見する場合、求職者端末4の制御部は、オンライン説明会に参加する場合と同様の処理を実行するが、求職者は求職者端末4のカメラをオフ状態に設定してもよい。よって、求職者端末4の制御部は、説明会画面中の「ビデオの停止」ボタンが操作されることにより、カメラをオフ状態に切り替える指示を受け付ける。制御部は、カメラをオフする指示を受け付けたか否かを判断しており(S33)、オフする指示を受け付けたと判断した場合(S33:YES)、カメラをオフ状態に設定する(S34)。なお、のぞき見する場合、求職者端末4のマイクは、求職者による操作、ホストである主催者端末2からの制御、又はサーバ1からの制御によってオフ状態に設定されるものとする。
求職者端末4の制御部は、オンライン説明会をのぞき見する場合でも、企業端末3から送信されてくる登壇者の映像及び音声を受信し、受信した映像を説明会画面の登壇者表示欄F3に表示し、受信した音声をスピーカから音声出力する処理を行う。これにより、求職者は、求職者端末4を用いてオンライン説明会を視聴(聴講)することができる。なお、説明会をのぞき見する場合でも、求職者端末4のカメラはオン状態であってもよく、求職者端末4の制御部は、カメラをオフする指示を受け付けていないと判断した場合(S33:NO)、ステップS34の処理をスキップする。この場合、求職者端末4の制御部は、カメラにて求職者を撮影し、得られた求職者の映像をネットワークN経由で企業端末3に送信する。この場合、企業端末3の制御部は、求職者端末4から送信されてくる求職者の映像を受信し、受信した映像を説明会画面の参加者表示欄F4に表示する。これにより、企業の登壇者は、オンライン説明会をのぞき見している求職者の映像を見ることができる。なお、説明会画面において、オンライン説明会に参加している求職者の映像と、のぞき見している求職者の映像とが各別の表示欄に表示されるように構成されていてもよい。
オンライン説明会をのぞき見中の求職者は、のぞき見を終了する場合、求職者端末4に表示中の説明会画面の「退出」ボタンを操作し、オンライン会議アプリの実行を終了させる。よって、求職者端末4の制御部は、説明会画面中の退出ボタンが操作されたか否かを判断しており(S35)、操作されていないと判断した場合(S35:NO)、上述した処理を継続し、オンライン説明会ののぞき見を継続する。退出ボタンが操作されたと判断した場合(S35:YES)、求職者端末4の制御部は、オンライン会議アプリの実行を終了し(S36)、ステップS37の処理に移行する。なお、制御部がオンライン会議アプリの実行を終了した場合、説明会画面が閉じられる。
求職者端末4の制御部は、例えばトップ画面において、講演会ブースに参加するための「会場はこちら」ボタン又は「講演会/ES・面接フィードバック」タブが操作されたか否かに応じて、講演会ブースへの入場が指示されたか否かを判断する(S37)。講演会ブースへの入場が指示されていないと判断した場合(S37:NO)、求職者端末4の制御部は、ステップS48の処理に移行する。講演会ブースへの入場が指示されたと判断した場合(S37:YES)、制御部は、講演会ブースへの入場要求をサーバ1に送信する(S38)。サーバ1の制御部11は、求職者端末4から講演会ブースへの入場要求を受信した場合、要求元の求職者端末4に対して、講演会ブースページを送信する(S39)。求職者端末4の制御部は、サーバ1から講演会ブースページを受信した場合、受信した講演会ブースページに基づいて、図12に示すような講演会ブース画面を表示部に表示する(S40)。なお、講演会ブースページは、トップ画面においてES・面接フィードバックブースに参加するための「会場はこちら」ボタンが操作された場合にも、サーバ1から求職者端末4に送信される。
図12に示す講演会ブース画面は、合同説明会中に開催される各講演会のブースに見立てた講演会表示欄F5を有しており、各講演会の情報がそれぞれの講演会表示欄F5に表示される。講演会の情報は、例えば講演会を主催する企業の情報、講演会に登壇する登壇者の情報、講演会の内容に関する情報等を含む。講演会表示欄F5は、各講演会に参加するための「入室する」ボタンを有する。各講演会についても参加上限人数が予め設定してあり、各講演会への参加人数が参加上限人数に到達した場合、これ以上の参加が拒否される。図12に示す例では、上から3つ目の講演会表示欄F5に、参加上限人数に到達したことを示すメッセージ(「満員御礼」)が表示されており、この講演会表示欄F5の「入室する」ボタンが選択できないように表示されている。
求職者端末4の制御部は、講演会表示欄F5に各講演会の情報が表示された講演会ブース画面において、講演会表示欄F5に選択可能に表示されている「入室する」ボタンのいずれかが操作されたか否かを判断する(S41)。いずれの「入室する」ボタンも操作されていないと判断した場合(S41:NO)、制御部はステップS48の処理に移行する。いずれかの「入室する」ボタンが操作されたと判断した場合(S41:YES)、求職者端末4の制御部は、操作されたボタンに対応する講演会の講演会IDと、当該講演会への参加要求とサーバ1へ送信する(S42)。サーバ1の制御部11は、求職者端末4から、いずれかの講演会への参加要求を受信した場合、受信した講演会IDに対応する講演会の講演会参加人数カウンタに1を加算する(S43)。これにより、サーバ1は、講演会ブース画面中のいずれかの講演会表示欄F5(具体的には講演会表示欄F5に対応する講演会)に対する選択を求職者端末4から取得し、選択された講演会に対する求職者の参加人数を計数する。
講演会ブース画面の講演会表示欄F5に設けられた「入室する」ボタンには、当該講演会に参加するためのアドレス情報のリンクが設定してある。よって、求職者端末4の制御部は、いずれかの講演会に対応する「入室する」ボタンが操作された場合、補助記憶部に記憶してあるオンライン会議アプリを読み出して起動し(S44)、「入室する」ボタンに設定してあるアドレス情報に基づいて、オンライン会議サービスで実現される講演会(オンライン講演会)に参加する。求職者端末4の制御部は、講演会に参加した場合、講演会画面(図示せず)を表示部に表示する(S45)。講演会画面は、例えば、合同説明会サイトSの表示画面とは別ウィンドウで表示され、登壇者の映像が表示される登壇者表示欄と、当該講演会への参加の終了を指示するための退出ボタンとを有する。なお、オンライン講演会は、オンライン会議アプリで利用できるウェビナーによって開催されており、ウェビナーの画面が講演会画面として表示される。サーバ1は、講演会ブース画面の講演会表示欄F5の「入室する」ボタンにオンライン講演会(アドレス情報)へのリンクを設定することにより、講演会ブース画面を介して選択された講演会に参加するためのアドレス情報を求職者端末4に出力することができる。
講演会の登壇者は、例えば主催者端末2を用いて合同説明会システムに参加して講演を行う。なお、登壇者は、自身が所有する端末を用いて合同説明会システムに参加してもよい。主催者端末2の制御部21は、カメラ27によって登壇者を撮影し、マイク28によって登壇者が発する音声を収集し、得られた登壇者の映像及び音声をネットワークN経由で、講演会に参加している求職者端末4に送信する。求職者端末4の制御部は、主催者端末2から送信されてくる登壇者の映像及び音声を受信し、受信した映像を講演会画面の登壇者表示欄に表示し、受信した音声をスピーカから音声出力する。これにより、求職者は、求職者端末4を用いて、登壇者による講演を視聴(聴講)することができる。
求職者は、講演会の参加を終了する場合、求職者端末4に表示中の講演会画面の「退出」ボタンを操作し、オンライン会議アプリの実行を終了させる。よって、求職者端末4の制御部は、講演会画面中の退出ボタンが操作されたか否かを判断しており(S46)、操作されていないと判断した場合(S46:NO)、上述した処理を継続し、オンライン講演会の聴講を継続する。退出ボタンが操作されたと判断した場合(S46:YES)、求職者端末4の制御部は、オンライン会議アプリの実行を終了する(S47)。制御部がオンライン会議アプリの実行を終了した場合、講演会画面が閉じられる。
求職者端末4の制御部は、各画面において「会場マップ/タイムスケジュール」タブが操作されたか否かに応じて、会場マップ/タイムスケジュールの表示(具体的にはトップ画面の表示)が指示されたか否かを判断する(S48)。会場マップ/タイムスケジュールの表示が指示されていないと判断した場合(S48:NO)、求職者端末4の制御部は、ステップS14の処理に移行する。会場マップ/タイムスケジュールの表示が指示されたと判断した場合(S48:YES)、制御部は、ステップS13の処理に戻り、図9に示すようなトップ画面を表示部に表示し(S13)、ステップS14以降の処理を実行する。
なお、図12に示すように、講演会ブース画面は、ES・面接フィードバックブースに参加(入室)するための「入室する」ボタンを有する。ES・面接フィードバックブースは、ESの書き方、筆記試験及び面接試験のポイント等に関するアドバイスを受けることができるブースである。求職者は、ES・面接フィードバックブースを利用する場合、講演会ブース画面のES・面接フィードバックブースの「入室する」ボタンを操作する。ES・面接フィードバックブースの「入室する」ボタンには、当該ブースに参加するためのアドレス情報のリンクが設定してある。求職者端末4の制御部は、ES・面接フィードバックブースの「入室する」ボタンが操作された場合、オンライン会議アプリを起動し、「入室する」ボタンに設定してあるアドレス情報に基づいて、ES・面接フィードバックブースに参加(入室)する。求職者端末4の制御部は、ES・面接フィードバックブースに入室した場合、当該ブースの担当者の映像が表示されるフィードバックブース画面(図示せず)を表示部に表示し、フィードバックブース画面を介してブースの担当者と会話する。ES・面接フィードバックブースでは、担当者は、入室してきた求職者が予め予約している求職者であることを確認した後、求職者とフィードバックの講師とを、オンライン会議アプリで利用可能なブレイクアウトルームに案内する。具体的には、フィードバックブースの担当者は、主催者端末2を用いて、ブレイクアウトルームを設定し、設定したブレイクアウトルームに求職者とフィードバックの講師とを割り当てる。求職者及びフィードバックの講師は、フィードバックブースの担当者によって割り当てられたブレイクアウトルームに入室し、求職者は、フィードバックの講師からES又は面接に関するアドバイスを受けることができる。なお、フィードバックブースの画面及びブレイクアウトルームの画面は、図12に示す講演会ブース画面とは別ウィンドウで表示される。このような構成により、オフラインの合同説明会で開催されるようなES・面接フィードバックブースをオンラインの合同説明会においても実現することができる。
上述した処理において、サーバ1の制御部11は、ステップS25で企業参加人数カウンタを用いて各企業の説明会の参加人数を計数しており、説明会の各タームが終了した後、終了時点で企業参加人数カウンタが示す参加人数を企業DB141に記憶する。具体的には、制御部11は、各企業の企業IDに対応付けて、ここでのタームの日時と、計数した参加人数とを企業DB141に記憶する。また制御部11は、次のタームが開始される前に、企業参加人数カウンタをリセットしておく。また、制御部11は、ステップS43で講演会参加人数カウンタを用いて各講演会の参加人数を計数しており、各講演会が終了した後、終了時点で講演会参加人数カウンタが示す参加人数を講演会DB143に記憶する。具体的には、制御部11は、各講演会の講演会IDに対応付けて、計数した参加人数を講演会DB143に記憶する。また制御部11は、次の講演会が開始される前に、講演会参加人数カウンタをリセットしておく。上述した処理により、サーバ1は、各企業の説明会についてターム毎の参加人数を収集することができ、各講演会の参加人数を収集することができる。
また、上述した処理において、サーバ1の制御部11は、タイムスケジュールで設定された休憩時間が到来した場合、企業ブース画面の企業表示欄F2に表示された全企業の「参加する」ボタン及び「のぞいてみる」ボタンを操作できないように制御してもよい。また、休憩時間に講演会の開催を設定した場合、制御部11は、表示欄F1に、講演会の開催を通知するメッセージを表示し、求職者を講演会に誘導する処理を行うように構成されていてもよい。
上述した処理により、求職者は、企業ブース画面及び説明会画面を介して、各企業が開催するオンライン説明会に参加することができる。本実施形態では、各企業ブースに定員を設けることにより、各企業ブースに参加できる人数を制限している。オフラインの合同説明会では、各企業ブースに参加できなかった求職者が、他の企業ブースに参加することによって、興味や関心がなかった業種及び企業の説明会に参加する機会が発生する。本実施形態の合同説明会システムにおいても、各企業ブースに定員を設けることにより、オフラインの合同説明会と同様の効果が期待できる。
また、本実施形態では、オンライン説明会に参加するだけでなく、求職者端末4のカメラをオフした状態でのぞき見することができる。オフラインの合同説明会では、各企業ブースに参加できなかった求職者、各企業に対する関心が薄い求職者が、ブースの外から企業説明会を視聴することが行われる。本実施形態においても、オンライン説明会ののぞき見を可能とすることにより、オフラインの合同説明会と同様の視聴が可能となる。このようにカメラをオフして説明会を聴講(のぞき見)できるようにすることによって、説明会に参加し易い状況を作ることができ、求職者と企業とが出会う機会が増えることが期待できる。
また、オフラインの合同説明会では、例えばパンフレットから所望の企業を選択し、所望の企業のブースまで広い会場を移動する必要があるが、本実施形態のオンライン説明会ではそのような労力は必要ないので、求職者の負担が軽減される。また本実施形態では、業種選択ボタンB1又はおまかせボタンを介して任意の企業を容易に検索することができるので、求職者が所望の企業ブースを探す負担を軽減できる。また、おまかせボタンが操作された場合には、任意に選択された企業の企業情報が求職者に提示されるので、求職者と企業との間に偶然の出会いが発生することが期待できる。このように本実施形態では、オンラインで行われることによる利点が得られると共に、オフラインの合同説明会で得られる利点も得ることができる。よって、オンラインでの合同説明会でありながら、オフラインでの合同説明会と同様の雰囲気で合同企業説明会を体験することができる。
(実施形態2)
合同説明会の主催者(運営会社)、出展企業及び求職者が、合同説明会の開催中にチャットを用いてメッセージのやり取りを行う合同説明会システムについて説明する。本実施形態の合同説明会システムは、実施形態1の合同説明会システムと同様の装置によって実現可能であるので、各装置の構成についての説明は省略する。なお、本実施形態では、主催者、出展企業の担当者及び求職者は、メッセージ送受信アプリを用いてメッセージのやり取りを行うが、メッセージ送受信アプリは、各端末2,3,4を用いて使用してもよく、他の端末を用いて使用してもよい。メッセージ送受信アプリには、例えばLINE株式会社が提供するLINE(登録商標)を用いることができるが、LINEに限定されない。
本実施形態の合同説明会システムにおいて、主催者は、例えばLINEで提供されているオープンチャット機能を用いてチャットルームを作成する。企業の担当者及び求職者は、合同説明会に参加した後、LINEがインストールされている端末を用いてチャットルームに参加する。チャットルームに参加する端末は、企業端末3又は求職者端末4であってもよく、他の端末であってもよい。チャットルームに参加するユーザ(主催者、企業の担当者及び求職者)は、チャットルームを介してメッセージを送信し、他のユーザからのメッセージを受信することにより、合同説明会の参加者間でメッセージを自由にやり取りできる。なお、チャットルームは、講演会の登壇者、ES・面接フィードバックの講師等、合同説明会の全ての参加者が利用可能であってもよい。
図13はチャットルームの画面例を示す説明図である。図13に示す画面では、合同説明会の他の参加者が送信したメッセージが左側に寄せて表示されている。なお、各参加者自身が送信したメッセージは、画面の右側に寄せて表示される。図13に示すように、チャットルームでは、企業の担当者が求職者に通知したい情報、主催者(運営会社)が求職者又は企業の担当者に通知したい情報、企業の担当者又は求職者が主催者に連絡したい情報等が送受信(投稿)され、主催者、企業及び求職者の間でコミュニケーションすることができる。また、チャットルームでは、求職者間、企業の担当者間でのコミュニケーションも行うことができる。
チャットルームに投稿されたメッセージには、企業ブースに参加するためのアドレス情報、講演会に参加するためのアドレス情報が含まれているものがあり、チャットルームの画面に表示されたアドレス情報から、各企業ブース又は講演会ブースに参加することができる。例えば、図13に示す画面が表示された求職者端末4において、会社AAの企業ブースへのアドレス情報が選択操作された場合、求職者端末4の制御部は、図6中のステップS24以降の処理を実行し、図11に示すような説明会画面を表示部に表示する。これにより、求職者端末4は、チャットルームから会社AAの企業説明会に参加することができる。なお、求職者が、チャットを求職者端末4以外の端末で使用している場合、チャットルームの内容を確認した後に、求職者端末4を用いて合同説明会サイトSの企業ブース画面を介して所望の企業の説明会に参加すればよい。また、チャットルームの画面に表示された講演会のアドレス情報が選択された場合、求職者端末4の制御部は、図7中のステップS42以降の処理を実行し、当該講演会の講演会画面を表示部に表示する。これにより、求職者端末4は、チャットルームから講演会に参加することができる。ここでも、求職者が、チャットを求職者端末4以外の端末で使用している場合、チャットルームの内容を確認した後に、求職者端末4を用いて合同説明会サイトSの講演会ブース画面を介して所望の講演会に参加すればよい。
本実施形態では、上述した実施形態1と同様の効果が得られる。また本実施形態では、チャットを介して他の参加者との間でメッセージのやり取りを行うことができる。オフラインの合同説明会では、求職者間で就職活動に関する情報のやり取りが行われ、各求職者は、他の求職者から各種の情報を収集する機会を得ることができる。本実施形態においても、チャットルームで求職者間のコミュニケーションが可能であるので、オフラインの合同説明会と同様に他の求職者とのコミュニケーション及び情報交換を実現することができる。
(実施形態3)
合同説明会の出展企業に対して、各企業の企業ブース(説明会)に参加した求職者の適性を分析した結果を提供する合同説明会システムについて説明する。本実施形態の合同説明会システムは、実施形態1の合同説明会システムと同様の装置によって実現可能であるので、各装置の構成についての説明は省略する。
本実施形態では、サーバ1は、各求職者が企業の説明会に参加した場合に、当該企業に対する各求職者の適性(相性)を判定し、判定結果を各企業に提供する処理を行う。なお、各求職者は、合同説明会の参加前に、例えば電子メール経由又はウェブ上で適性検査を受検しており、各求職者の適性検査の結果は求職者DB142に記憶されている。また、各企業が採用対象とする人材の特徴を示す特徴情報(適性検査の各検査項目に対するスコア)が採用希望情報として企業DB141に記憶されている。採用希望情報は、各企業が各検査項目(判定基準)に対して任意に設定したスコアであってもよく、各企業に実在する従業員が適性検査を受検した結果から算出されたスコアであってもよい。なお、採用希望情報の設定に用いる従業員は、例えば企業が理想とするモデル従業員であってもよく、全従業員であってもよい。また、採用希望情報は、部署毎に設定されてもよく、この場合にも、各部署のモデル従業員又は全従業員の適性検査結果から設定されてもよい。サーバ1は、各求職者の適性検査結果と、各求職者が説明会に参加した企業の採用希望情報とに基づいて、企業に対する各求職者の適性を判定する。なお、サーバ1は、企業に対する各求職者の適性を、予め設定された複数の判定基準について判定し、各判定基準に対する適性度合を示す適性スコアを算出する。判定基準は、例えば企業の社風にどの程度馴染むかを評価する判定指標、求職者のパフォーマンスの安定度を評価する判定指標、企業内の各部署にどの程度適合するかを評価する判定指標等を用いることができ、サーバ1は、これらの判定基準について適性度合を示す適性スコアを算出する。なお、上述した判定基準に限定されず、判定基準の個数も3つに限定されない。
1つの判定基準(例えば社風に関する判定指標)に対する適性スコアを算出する場合、サーバ1は、判定基準の評価に用いる検査項目について、企業の採用希望情報が示す各検査項目のスコア(検査結果に相当するスコア)と、求職者の検査結果とを比較し、10点満点で算出する。例えば、判定基準の評価尺度として複数の検査項目が設定されており、サーバ1は、各検査項目に対して10/(検査項目数)点ずつ割り当て、企業の採用希望情報と、求職者の検査結果とが近似するほど各検査項目の適性スコアを高く算出し、各検査項目の適性スコアの合計点を、ここでの判定基準に対する適性スコアとして算出する。即ち、企業に対する求職者の適性は、求職者の適性検査結果が企業の採用希望情報が示す適性(各検査項目のスコア)に類似するほど高い適性スコアで表される。なお、各検査項目の検査結果は、各検査項目に対する受検者(求職者)の回答、各回答に応じて採点された点数を含む。また、適性検査の検査結果は、各受検者の検査結果(点数)と、当該適性検査を受検した全ての受検者の検査結果(点数)とに基づいて、各受検者に対して算出された偏差値を含む。即ち、検査結果は、各受検者の検査結果が全ての受検者の中でどの程度高いかを表す偏差値を含み、このような偏差値は予め算出されている。各企業が設定する採用希望情報も、各検査項目に対する点数又は偏差値を含む。よって、サーバ1は、各検査項目について、企業の採用希望情報が示す点数又は偏差値と、求職者の点数又は偏差値との比較結果に基づいて適性スコアを算出する。
サーバ1は、それぞれの判定基準に対して適性スコアを算出し、更に、各判定基準の適性スコアの平均値又は各判定基準に重み付けを行った加重平均値等を算出して求職者に対する総合評価の適性スコアを算出する。サーバ1は、総合評価の適性スコアを複数段階のランクに区分するための閾値を予め設定しておき、総合評価の適性スコアを算出した場合、この閾値に基づいて、総合評価の適性スコアに応じたランクを特定する。上述した処理により、サーバ1は、企業に対する求職者の適性(相性)として、複数の判定基準のそれぞれに対する適性スコアと、総合評価の適性スコア及びランクとを取得する。なお、総合評価のランクの数は任意の数とすることができ、例えば、S,A,B,C,D,Eの6段階としてもよい。
サーバ1は、例えば求職者が各企業の説明会に参加した時点で、各企業に対する求職者の適性を判定し、判定した結果を、例えば主記憶部12に設けられた判定結果DBに記憶する。なお、サーバ1は、企業説明会の各タームが終了した後、又は合同説明会が終了した後の適宜のタイミングで、各企業に対する求職者の適性を判定し、判定した結果を、例えば主記憶部12に設けられた判定結果DBに記憶してもよい。
図14は判定結果DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。判定結果DBは出展企業毎に設けられ、図14には会社AAの判定結果DBの例を示す。判定結果DBは、求職者ID列、氏名列、適性判定結果列を含む。求職者ID列及び氏名列は、判定対象の企業(ここでは会社AA)の説明会に参加した求職者の求職者ID及び氏名を記憶する。適性判定結果列は、第1基準列、第2基準列、第3基準列、…、総合列を含み、予め設定された複数の判定基準のそれぞれについて算出された適性スコア、及び総合評価の適性スコア及びランクを各列に記憶する。なお、求職者に関する情報が求職者DB142に登録されている場合、求職者に関する情報が判定結果DBに記憶されてもよい。
図15は、実施形態3の合同説明会システムにおける処理手順の一例を示すフローチャートである。図15に示す処理は、図5~図7に示す処理において、ステップS24の代わりにステップS71を追加し、ステップS25の後にステップS72~S73を追加したものである。図5~図7と同じステップについては説明を省略する。また、図15では、図6中のステップS23~S30以外のステップの図示を省略している。
本実施形態の合同説明会システムでは、企業ブース画面を表示している求職者端末4において、制御部は、企業表示欄F2に設けられた「参加する」ボタンのいずれかが操作されたと判断した場合(S23:YES)、操作されたボタンに対応する企業の企業IDと、求職者端末4のユーザである求職者の求職者IDと、当該企業の説明会への参加要求とサーバ1へ送信する(S71)。サーバ1の制御部11は、求職者端末4から、企業説明会への参加要求を受信した場合、受信した企業IDに対応する企業の参加人数カウンタに1を加算する(S25)。
本実施形態では、サーバ1の制御部11は、求職者端末4から受信した企業ID及び求職者IDに基づいて、企業IDに対応する企業に対して、求職者IDに対応する求職者の適性を判定する(S72)。ここでは、制御部11は、予め設定された複数の判定基準のそれぞれについて、求職者の適性度合を表す適性スコアを算出する。具体的には、制御部11は、各判定基準の評価尺度に設定されている検査項目について、求職者の検査結果と、企業の採用希望情報が示すスコアとの類似度合(近似度合)に基づく適性スコアを算出する。また制御部11は、各判定基準の適性スコアに基づいて、求職者に対する総合評価の適性スコアを算出し、算出した総合評価の適性スコアに応じて、求職者の総合評価を複数段階で表すランクを特定する。
制御部11は、算出した各適性スコア及び特定したランクを、求職者の適性の判定結果として判定結果DBに記憶する(S73)。具体的には、制御部11は、求職者の求職者IDに対応付けて、各判定基準に対する適性スコア、総合評価の適性スコア及びランクを判定結果DBに記憶する。図15に示す処理では、制御部11は、求職者端末4から、いずれかの企業の説明会への参加要求を受信した場合に、当該企業に対する求職者の適性判定を行い、適性判定結果を判定結果DBに記憶する。サーバ1の制御部11は、合同説明会が終了した後、各企業について生成した判定結果DBを、各企業の企業端末3に送信する等によって各企業に提供する。なお、サーバ1は、企業説明会の各タームが終了する都度、終了したタームに参加していた求職者について生成した判定結果DBを各企業の企業端末3に送信してもよい。この場合、各企業の担当者は、各タームに参加した求職者の適性(相性)を早期に把握することができる。また、サーバ1は、企業端末3から判定結果DBのダウンロードの要求を受け付けた場合に、要求に応じた判定結果DBを各企業に提供するように構成されていてもよい。
本実施形態では、上述した各実施形態と同様の効果が得られる。また本実施形態では、各企業の説明会に参加した求職者について、各企業に対する適性を判定し、各企業に提供することができる。よって、各企業の担当者は、自社の説明会に参加した求職者について、自社に対する適性度合を把握し、採用活動に利用することができる。なお、本実施形態において、各企業に対する適性を判定する求職者は、各企業の説明会に参加した求職者に限定されない。例えば合同説明会に参加した全ての求職者について、各企業に対する適性を判定し、適性スコアが上位の所定人数の求職者の情報を、各企業に提供するように構成されていてもよい。また、求職者が、合同説明会の参加を予約する際に、参加予定の企業を事前に登録するように構成されている場合に、各求職者が事前に登録した企業に対して、各求職者の適性を判定し、判定結果を各企業に提供してもよい。この場合、各企業は、実際に企業の説明会に参加した求職者だけでなく、参加予定だった求職者についても、自社に対する適性度合を把握できる。このような構成の場合、各求職者が、説明会に参加した求職者であるのか、事前登録したが説明会に参加していない求職者であるのかを示す情報に対応付けて、各求職者の適性度合を各企業に提供してもよい。このような構成の場合、各企業の担当者は、自社との適性度合を提供された各求職者が説明会に参加した求職者であるか否かを把握できる。
本実施形態の構成は、上述した実施形態1~2の合同説明会システム100に適用可能であり、実施形態1~2の合同説明会システム100に適用した場合であっても同様の効果が得られる。また、本実施形態においても、上述した各実施形態で適宜説明した変形例の適用が可能である。
(実施形態4)
企業ブース画面中の企業表示欄F2に、各企業の企業情報に加えて、各企業に対して、当該企業ブース画面を閲覧中の求職者の適性度合を判定した結果を表示する合同説明会システムについて説明する。本実施形態の合同説明会システムは、実施形態1の合同説明会システムと同様の装置によって実現可能であるので、各装置の構成についての説明は省略する。
本実施形態では、サーバ1は、求職者が選択した業種の業種情報を求職者端末4から受信し、受信した業種情報に基づいて、企業ブース画面の企業表示欄F2に表示すべき企業情報(表示情報)を生成する際に、各企業に対する当該求職者(業種情報の送信元の求職者端末4のユーザ)の適性(相性)を判定し、判定結果を企業情報に含める。本実施形態においても、各求職者の適性検査の結果は求職者DB142に記憶されており、各企業が設定した採用希望情報は企業DB141に記憶されているものとする。
図16は、企業情報の生成処理手順の他の例を示すフローチャート、図17は、合同説明会の他の画面例を示す説明図である。図16に示す処理は、図8に示す処理において、ステップS66の前にステップS81~S82を追加したものである。図8と同じステップについては説明を省略する。なお、図16に示す企業情報の生成処理は、図5中のステップS20の処理である。
本実施形態の合同説明会システムでは、図16に示す企業情報の生成処理において、サーバ1の制御部11は、ステップS61~S65,S67と同様の処理を実行する。これにより、本実施形態においても、サーバ1は、求職者端末4から取得した業種情報に該当する企業の企業名及び企業情報を企業DB141から読み出し、当該企業の企業説明会に対して現時点での参加人数の割合を算出する。更にサーバ1は、参加人数が定員に到達している場合、現在のタームに参加できないことを通知するためのメッセージを生成し、定員に到達していない場合、混雑状況を特定する。
その後、制御部11は、企業表示欄F2に表示する表示情報の生成対象である企業に対する求職者の適性を判定する(S81)。ここでの求職者は、図5中のステップS19で業種情報を送信した求職者端末4のユーザである。ステップS81の処理は、実施形態3で説明した図15中のステップS72と同様の処理である。即ち、制御部11は、複数の判定基準のそれぞれについて、企業に対する求職者の適性度合を表す適性スコアを算出し、各判定基準の適性スコアに基づいて、総合評価の適性スコアを算出し、算出した総合評価の適性スコアに応じて、求職者の総合評価を複数段階で表すランクを特定する。なお、本実施形態では、制御部11は、総合評価のランクのみを特定してもよい。制御部11は、算出した各適性スコア及び特定したランクを、求職者の適性の判定結果として、例えば企業IDに対応付けて求職者DB142に記憶する(S82)。これにより、適性の判定処理を行った企業に対する判定結果を記憶しておくことができ、2回目以降の判定処理において、既に記憶してある判定結果を用いることができる。よって、企業に対する求職者の適性の判定処理による処理負担を軽減することができる。
そして制御部11は、ステップS61で読み出した企業情報と、ステップS65で生成したメッセージ又はステップS67で特定した混雑状況情報と、ステップS81で判定した適性判定結果とを表示する表示情報を生成する(S66)。具体的には、参加人数が定員に到達していた場合、制御部11は、企業情報及び適性判定結果の上に、ステップS65で生成したメッセージを重ねて表示する表示情報を生成する。また、参加人数が定員に到達していなかった場合、制御部11は、企業情報と、ステップS67で特定した混雑状況情報と、適性判定結果とを表示する表示情報を生成する。これにより、図17に示すように、企業表示欄F2に、各企業の情報、混雑状況、及び適性判定結果F22を表示した企業ブース画面を求職者端末4に提供することが可能となる。図17に示す例では、各企業に対する求職者の適性として特定した総合評価のランクを適性判定結果F22として企業表示欄F2に表示している。
制御部11は、求職者端末4から取得した業種情報が示す業種に該当する全ての企業について、企業ブース画面の企業表示欄F2に表示される表示情報を生成し、全ての企業について上述した処理を実行したと判断した場合(S68:NO)、図5の処理に戻る。
本実施形態では、上述した各実施形態と同様の効果が得られる。また本実施形態では、求職者が企業ブース画面を介して各企業の情報を閲覧しているときに、各企業に対する当該求職者の適性判定結果F22(各企業との相性)が企業表示欄F2に表示される。よって、求職者は、各企業の情報に加えて、各企業に対する自身の適性度合を考慮して、説明会に参加する企業を選択することができる。また、例えば、企業ブース画面において「おまかせ」ボタンが操作された場合、任意に選択された企業の企業情報が企業表示欄F2に表示されるが、このときも、各企業に対する求職者の適性(例えば総合評価のランク)が提示される。よって、求職者が、自身の適性(例えば総合評価のランク)を考慮して説明会に参加する企業を選択する場合、興味や関心がなかった企業のオンライン説明会に参加する機会の増加が期待できる。
本実施形態において、企業ブース画面の企業表示欄F2に表示される各企業に対する求職者の適性(例えば総合評価のランク)は、Sランク及びAランク等の上位の所定数のランクのみとしてもよい。この場合、サーバ1の制御部11は、図5中のステップS82の処理後、判定した適性のランクが所定のランク(例えばSランク又はAランク)であるか否かを判断し、所定のランクである場合には、判定した適性のランクを含む表示情報を生成するように構成されていてもよい。
本実施形態の構成は、上述した実施形態1~3の合同説明会システム100に適用可能であり、実施形態1~3の合同説明会システム100に適用した場合であっても同様の効果が得られる。また、本実施形態においても、上述した各実施形態で適宜説明した変形例の適用が可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。